【ガルパン】優花里「私の同志は手強いであります!」

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270 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:33:26.47 ID:1OMX/PpP0


ブロロロロ

カチューシャ「路地は狭い、引っ掻き回して引き離すわよ!」

愛里寿「これ以上調子ずかせるな、一気に追い詰めるぞ」

アリサ「道は狭いってのにさすがね、ピッタリとついてくる。そこを右に曲がりなさい」ググッ

愛里寿「逃がすか、右折しろ。この狭さでは砲塔の旋回は出来ない、判断を間違えたな」ググッ

キコキコ

愛里寿「なっ!!てっ停止!」

ドオン! スカ

ノンナ「жаль(惜しい)」

愛里寿(いったいどういう…そうか!T字路で砲塔の旋回を……)

カチューシャ「ちぃ、惜しいっ!」
271 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:35:55.61 ID:1OMX/PpP0


ぴよたん「ああっ、かわされたぴよ!」

アリーナ「どっちもすげぇ!」

麻子「だが気づかれた、やはりセンチュリオンに勝つのは無理なのか?」

麻子(実際に対峙したからこそわかる地道に積み重ねてきたのものの差……)

麻子(愛里寿対策で用意していただろうあの狙撃も、今やった奇策も恐らくもう通じないだろう……)

麻子(対応の早さ、そしてわずかな隙をも的確に突いてくる正確さ……)

麻子(どう動こうと何をしようと無意味と感じてしまう、すべてを見透かされているかのような……)





    圧 倒 的 な 恐  怖





ブロロロロ

麻子「いけない……そっちは!」

キキッ ギャウ!

ぴよたん「かわしたぴよ!」

ニーナ「すんげぇ!」

麻子(カチューシャさんも負けてない、だが決定打がない……このままではジリビンだぞ)
272 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:37:45.06 ID:1OMX/PpP0

華「これは…カチューシャさん、攻めあぐねいてますね」

桂利奈「ぶっとばせ〜!!」

オレンジペコ「やはり……」

エルヴィン「どうかしたのか?」

オレンジペコ「愛里寿さんの実力は本物、たとえ歴代の高校戦車道の猛者でも一騎打ちで倒せる人はそういないでしょう」

オレンジペコ「それだけ愛里寿さんの実力は飛びぬけてるんです」

エルヴィン「そんな、それじゃあ……」

ダージリン「落ち着きなさい二人とも」

ダージリン「運命は浮気者、強いほうが勝つとは限らないわ」

オレンジペコ「……覚悟の上でしたね」

エルヴィン「ああ、そうだな。私たちに出来ることは信じることのみ、頼んだぞ隊長……」
273 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:40:44.12 ID:1OMX/PpP0


ドオン ドオン ブロロロ


優花里「………」

ナオミ「どうしたんだ優花里?」

優花里「実はちょっと気になっていることがあって…」

ねこにゃー「気になってること?」

優花里「私は装填手としてカチューシャ殿の戦い方をずっと見てました。だから…胸騒ぎがするんです」

ツチヤ「カチューシャさんに弱点でも?」



みほ「カチューシャさんの本当の強さは連携力にあると思うんです」

みほ「味方の能力を最大限に活かし敵を追い詰める……」

みほ「チーム戦でこそカチューシャさんは新の力を発揮するんです!」

まほ「やはりみほもそう思うか」

梓「えっ、それってどういう?」

みほ「練習の時もそうでしたけど、連携能力はすごく高いんです。即席で作ったチームに的確な指示を出したり」

みほ「仲間がいる時のカチューシャさんは私たちでもそう簡単には倒せません」

まほ(実際模擬戦で私たちも負けている、あれは間違いなく本物だ……)

みほ「けど、一対一になるとそうとはいえない、弱いわけでは無いんですが倒せないほどではないと感じてしまう……」

まほ「確かにカチューシャの戦績を振り返ってみると分かることがある」

まほ「全国大会の決勝も隊長車との一騎打ちでは敗北している、前の島田愛里寿との戦いもポルシェティーガーとの二対一だった」

エリカ「相手は戦車も錬度も上、その上タイマンが……」
274 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:43:07.30 ID:1OMX/PpP0

※カチューシャと小梅のチームに負けてます、エリカは言うこと聞かないから勝てなかった
275 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:45:58.63 ID:1OMX/PpP0




梓「いい加減にしてください!」





「!!」

梓「弱気な発言なんて聞きたくありません……」

梓「カチューシャさんは私たちの隊長なんですよ、私たちが信じなくてどうするんですか!?」ポロポロ

「………」

梓「私はカチューシャ隊長なら絶対勝つって信じてます!」

みほ「ええ、もちろん信じていますそ。チューシャさんなら何とかするって」ニコッ

まほ「そうだな、いまさら愚問だったな……」

エリカ「わ、私は信じてるわけじゃないけど……ここまできて疑うのは愚か者のすることよ」

そど子(これがツンデレか……)



ナオミ「じゃあやっぱり厳しいか……」

優花里「けどそれは以前の話です、今のカチューシャ殿には当てはまらない」

優花里「黒森峰に入って新たな戦術も増えたはず」

優花里「なにより、カチューシャ殿はこの戦いの最中にも学び吸収し、成長しているんです」

優花里「自身のことより常にみんなのことを考えている」

優花里「普通の人なら無理なことでもカチューシャ殿ならやってくれる……」

ナオミ「信頼…しているんだな」

優花里「大洗の隊長を侮ってはいけません」
276 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:48:15.31 ID:1OMX/PpP0






優花里「 私 の 同 志 は 手 強 い で あ り ま す ! 」ドン!







優花里「私は信じています、カチューシャ殿ならどんな困難だって乗り越えてくれると」
277 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:49:54.64 ID:1OMX/PpP0

ここまで

一対一って難しいですね
278 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:55:47.69 ID:LiTiAkHc0


ドオン ドオン

チュイン!

愛里寿「かすっただと!?反応が遅れたのか?…いや違う」

ザザザ

「くっ、逃げられた。砲撃、狙えません」

愛里寿(やはり…)

愛里寿(さっきより動きが良くなってる…いや、違う、センチュリオンの動きに対応し始めているんだ)

愛里寿(いったい、何が起こってる……)

279 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:57:16.59 ID:LiTiAkHc0
〜〜〜〜〜〜〜〜


カチューシャ「アリサあなたにはセンチュリオンの情報を片っ端から集めてもらうわ」

アリサ「は、何でそんなこと?」

カチューシャ「もし一対一で戦うことになった場合、悔しいけど今のままでは歯が立たない」

カチューシャ「一発でももらえば負け……相手は私達とは別次元の強さを持っている」

アリサ「確かにそうだけど……」

カチューシャ「アリサはセンチュリオンのあらゆるデータを徹底解析し、全力のセンチュリオンの動きを予測してもらうわ!」

カチューシャ「相手の動きを予測し事前に安全圏に移動する……才能、技術で勝てないなら連携で勝つ、あなたには私のフォローをしてもらう」

カチューシャ「二人で連携して指示を出すのよ」

アリサ「ええっ?」

カチューシャ「一人でダメなら二人で戦う。戦車で負けてる以上私たちが勝負できるポイントはここしかないわ!」

アリサ「ちょっと本気?」

カルパッチョ「二人で指揮を執るなんて、そんなこと…」

アリサ「そうそう言ってやりなさい!!」

カルパッチョ「最高じゃないですか!?」

アリサ「ええっ!!」

ミッコ「しっかりやんなよ?」

アリサ「ちょっとまだやるとは…」

ノンナ「同志アリサ、カチューシャのことお願いします」

アリサ「〜〜〜〜わかったわよ、やればいいんでしょやれば!!…いい?この私がここまでやるんだから、やるからには勝つわよ!」

〜〜〜〜〜〜〜〜
280 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:58:00.13 ID:LiTiAkHc0

子供のころからそんなに体が丈夫じゃなかった私は強さに憧れていた

そんなときにであったのが戦車道だった

非力な私でも堂々と戦えるこの競技に私は一瞬でとりこになった

中学卒業後迷わずサンダースに入学した、ここで私は強くなるんだ!

だが現実は甘くなかった、すべてにおいて万能なケイ隊長、狙った獲物は逃がさないスナイパーナオミ

ぶつかってしまった才能の壁……挑戦する気も起きなくなるような実力差

でも私にはこれしかないんだ、勝つためならどんな細緻な策だろうと弄してやろうじゃない……
281 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:58:56.64 ID:LiTiAkHc0


アリサ「この前の汚名返上をしてやる、覚悟しなさい」

アリサ「さあ……反撃開始よっ!」




アリサ「 私 の 計 算 に 誤 り な ど 無 い わ ! 」ドン!



282 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:59:37.73 ID:LiTiAkHc0



愛里寿(敵の動きが早くなってきたな……)

愛里寿(だがそれだけではこのセンチュリオンは落とせない)


まほ「まずいな……」

エリカ「何がですか、センチュリオンの動きにも対応しているし何も問題ないのでは?」

みほ「……!そうか、早すぎるんだ」

エリカ「??」

まほ「装填速度だ。この速度では相当な速さが求められる」

みほ「さらに戦車内の激しい動きの中で最速で装填しなくてはいけない、装填速度が少しでも遅ければタイミングがずれ攻撃を当てることは出来ない……」

そど子「ちょっと、大丈夫なの?」

梓「カチューシャ隊長……」
283 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 08:00:23.49 ID:LiTiAkHc0


カチューシャ「これからもっと早くなるわよ、カルパッチョ、いけるわね?」

カルパッチョ「はい!」



高速戦闘において装填速度は生命線、コンマ1秒の差が勝敗を分けることもある

戦車の中は常に動いている、最速で装填するには一秒後の戦車の位置を予測しそこに装填しなくてはいけない

砲撃のタイミングに合わせて最短で装填をすることで隙がなくなるのだ

ガコン

カルパッチョ(この日のためにずっと練習してきたんだ……)

カルパッチョ(たかちゃんの居場所は絶対に守ってみせる!)




カルパッチョ「 装 填 速 度 な ら   負 け な い ! 」ドン!



284 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 08:10:23.25 ID:LiTiAkHc0
五話終わり

ここまで

二人で連携って出来るのか?→こうでもしないと勝負にならない

普通の戦車なら無理かもしれないけどガルパンだから大丈夫!

285 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 08:12:31.64 ID:LiTiAkHc0

ワタルのブルーレイBOX今更ほしくなってきたなあ……

メダロットクラシックの予約もしてなかったなあ……

そういえばガルパンも最終章やるんだっけ?

忙しくなりそうだ……
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 09:11:38.57 ID:yDOljTygO
乙乙
287 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:24:12.29 ID:oNbZWKy70

いきます

パンチャーホぉぉ〜!
288 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:24:38.38 ID:oNbZWKy70


ドオン ドオン

愛里寿「攻撃速度が……落ちない!?」

ドガァ!

愛里寿「くっ、まさかここまでやるとは……」

愛里寿「なら、スピードでかく乱しろ!」

ギャギャギャ!

愛里寿(先を読めたところでついてこれなければ意味は無い)



愛里寿「大学生を舐めるな!」


289 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:27:33.68 ID:oNbZWKy70

タイトル抜けてた

---------第六話------------



   【私の戦車道……】
290 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:28:20.33 ID:oNbZWKy70

ギャギャギャ

麻子「な、何だあの動きは!」

麻子(私たちとの戦いのときは本気じゃなかったのか!?全然動きが違うぞ!)

クラーラ「これがセンチュリオンの本気……」

ぴよたん「あわわわわわ!」

麻子(しかもただ早いだけじゃない、無駄の無い動きに加えてフェイントなども織り交ぜている……)


ツチヤ「あの動きはさすがに並みじゃないね……」

優花里「ツチヤ殿にそこまで言わせますか」


オレンジペコ「あれだけ激しく動いているのに、どことなく気品さえ感じます」

ダージリン「これが大学生の頂点、センチュリオンチームの実力……」

291 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:29:08.69 ID:oNbZWKy70


アリサ「………」

アリサ(フェイントなんかに惑わされないわよ!)

アリサ(わかる、敵がどこにいるのか、どこに行こうとしているのか……)

アリサ(あらかじめ移動先を決めないでおいて、相手の動きを見てカチューシャと瞬間の判断をシンクロさせる)



アリサ「食らいなさい、オプションルート!(行動予測)」




カチューシャ(相手の動きを読むには動物的本能が要求される)

カチューシャ(私の経験値では大学生に及ばない、けど、センチュリオンだけに意識を集中すれば何とかくらいつける)



カチューシャ「みせてやるわ、凡人が天才を倒すところを……」


292 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:29:44.31 ID:oNbZWKy70



ブロロロ

カチューシャ「後ろに付かれている……なら!」

カチューシャ「いくわよ、ナポリターン!」

ギュオ!

愛里寿「む!これは……」

キッ ドオン! スカ

ノンナ「くっ急旋回中の砲撃はさすがに……」

カチューシャ「でも動きを一瞬止めれた、反対に抜けるわよ!」

ブロロロ

愛里寿(向こう側を走っても交差点で姿を見せる)

愛里寿「………今だ、撃て!」

キッ ドオン! ブロロロ

愛里寿(やはり読まれていたか…逃がしてしまった)
293 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:30:11.00 ID:oNbZWKy70


ブロロロ

カチューシャ「何か手はないかしら……」ウーン

アリサ「気をつけて!」

ドオン

カチューシャ「!!…な、向こう側から?」

愛里寿「逃がさない……」

カチューシャ「まったく、やってくれるじゃない」
294 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:30:51.92 ID:oNbZWKy70


愛里寿「いくら撃っても倒れない、まるでボコみたい…」

カチューシャ「全く嫌になるわね、全然倒せる気がしない」

アリサ「右に道があるわ、曲がっ…」

カチューシャ「待ちなさい!」

アリサ「!?」



愛里寿「W号の正面右側、あそこで曲がれば逃げられる…」

愛里寿「曲がった瞬間を狙いうて!」

愛里寿「ただし、砲塔の旋回はするな、狙いを読まれる」

愛里寿「え…でもそれじゃあ?」

愛里寿「奴ら以上の曲芸を見せてやれ」

「…了解!」

ブロロロ キキッ

愛里寿「今だっ!!」

ギャギャギャ!
295 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:31:19.28 ID:oNbZWKy70


集団戦ならともかく、これは隊長同士、正真正銘の一騎討ち

ここで逃げるなんて弱気な行動、隊長としてとってはいけない

相手を勢いづかせるだけだし、なにより共に戦った仲間達にそんな無様な姿を見せる訳にはいかない!
296 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:32:12.78 ID:oNbZWKy70


カチューシャ「私たちは逃げるために走ってるんじゃない」

カチューシャ「センチュリオンを倒すために走ってるんだ!」

ギャルン!

愛里寿「なっ、曲がると見せかけて急旋回だと!まずい!」




カチューシャ愛里寿「 撃 て ! 」




ドオン ドオン

バコン!

カチューシャ「うわっ!!」

ボコン!

愛里寿「くっ!」

カチューシャ「前進!」

愛里寿「追うぞ」

ブロロロ
297 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:33:03.93 ID:oNbZWKy70


ケイ「カチューシャは戦車道歴は長いが、試合の経験はまだ半年。つまり、伸び代があるということ」

ケイ「一回の実戦は百回の練習に勝る、全国大会を通し度重なる強敵たちとの戦いがカチューシャを強くした」

ケイ「そして今この瞬間も成長している……」

ケイ「カチューシャ、あなたいったい何処まで強くなる気?」

298 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:34:04.77 ID:oNbZWKy70


愛里寿は若くして最強の座に着いた。そして今現在立ちふさがる壁も無く、気がついたときには何も無い道を目標も持たずただ歩き続けていた

勝負になる相手さえいない、特別だから、勝てっこない、世界が違う……



愛里寿にとって必要だったもの、それは


 好 敵 手 


カチューシャ、今まであったことの無かった自分を脅かす存在


時代が二人を引き合わせた


愛里寿の中に今までに無い感情が芽生え始めていた……
299 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:34:41.38 ID:oNbZWKy70

愛里寿「………」

愛里寿(カチューシャさんは逃げずに勝負を挑んできた)

愛里寿(センチュリオン相手に一歩も退くことなく)


愛里寿はカチューシャが自分と同じ領域まで登ってきたことを静かに感じ取っていた


愛里寿(こんな気持ちになったのっていつ以来だろう……)

愛里寿(カチューシャさんには私のすべてをぶつけたい……)

愛里寿(こみ上げてくる熱い想い、抑えられない感情……)

愛里寿(そうか…ずっと勝つのが当たり前になっていたから忘れてたんだ、この気持ち……)

愛里寿(私はあの人に……)
300 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:35:11.87 ID:oNbZWKy70






愛里寿( 勝 ち た い ん だ ! )





301 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:35:47.35 ID:oNbZWKy70


ドオン ドオン!

カチューシャ「今よ!」

ズザザザザ!

愛里寿「停止!」

ドオン! キキッ

愛里寿「前進!」

ゴォ!

カチューシャ「くっ、路地に入って!」

-キィィィン

カチューシャ(次の敵の動き…私のとる行動は……)

愛里寿(カチューシャさんの戦術には島田流も入っている。つまり、私にも動きが読めるということ……)

-キィィィン

愛里寿(私ならできるはずだ、読みきれ……カチューシャさんの思考を、戦術を……)
302 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:36:20.37 ID:oNbZWKy70






瞬間、愛里寿はカチューシャの動きの数手先を容易に予測した





303 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:37:22.96 ID:oNbZWKy70

カチューシャ「勝負に出るわ。そこの角を曲がったらドリフトで側面に回りこむわよ!」

ギャギャギャ バッ

カチューシャ「勝負!」

シーン

カチューシャ「え……いない?ど、どこに!?」

アリサ(この状況……やられた、相手はこちらの動きを読んでいた!)

アリサ(地形、戦車の大きさ、スピード、テクニック、戦術……これらの情報を元にセンチュリオンの行動を再計算……)アセッ


 ゾ ワ ッ !


瞬間---アリサの脳裏に最悪のイメージが浮かぶ

アリサ(まずい!)
304 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:37:57.97 ID:oNbZWKy70

W号とセンチュリオンの性能差

知識だけではすべてを知り得ることはできない、乗ったことの無い戦車ならなおさらだ

センチュリオンのその強靭な車体から繰り出される破壊力はカチューシャ達の予想を超えていた
305 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:38:31.68 ID:oNbZWKy70


ドカァ バキバキ


カチューシャの戦術を読み、裏をかく……


戦車に通れぬ道は無い


センチュリオンは今……


バカァン!

306 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:39:19.50 ID:oNbZWKy70







アリサ「 後 ろ だ ー !! 」







307 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:39:53.25 ID:oNbZWKy70

エリカ「これはいったいどういう?」

まほ「愛里寿は決して手を抜いてはいない、100%の力で戦っていたはずだ」

まほ「だが自分を追い詰めた相手に出会ったことで、もう一段階上に引き上げられたんだ」

みほ「もう一段階上の力?」

まほ「自分だけでは登れない、もう一段上の境地……」
308 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:40:30.28 ID:oNbZWKy70

ガンッ

カチューシャ「うわあっ!」

カチューシャ(建物をぶち抜いてきた!!しまった、後ろを……)

愛里寿「これで…決める!!」

愛里寿(………!!)
309 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:42:10.00 ID:oNbZWKy70

〜〜〜〜〜〜〜〜



愛里寿「大洗が廃校?なにそれ私そんなの聞いてない!」

「家元から隊長には伝えないように言われていたので…」

愛里寿「そんな…じゃあ私のしたことって…」



ウワアン グスッ

桃「廃校だもうおしまいだ!」

柚子「やめてよ桃ちゃん!」

カチューシャ「みんなゴメン…」

優花里「カチューシャ殿…」

桃「お前のせいだ!!」

ビクッ!

優花里「な!?」

杏「ちょっかーしま…」

桃「お前が敵なんか助けなければこんなことには…」

柚子「いくらなんでも言い過ぎだよっ」

麻子「さすがに言っていいことと悪いことがあるぞ」

華「カチューシャさんは何も間違ったことはしていません!」

優花里「あの時カチューシャ殿のとった行動は正しかったと私は信じています!!」

桃「うるさいうるさい!!」

柚子「桃ちゃん落ち着いて…」

桃「落ち着いてなんかいられるか!もう、大洗は…無くなってしまったんだぞ?」

杏「かーしま!」

ビクッ

桃「会長は…それでいいんですか?…」

杏「………」

柚子「みんな、とりあえず落ち着いてこれからのことを考えよう」

梓「隊長は何も気にする必要はありません」

カチューシャ「でも……」

麻子「あれこそ戦車道精神に則った行為だ、誰も責めはしない」

シクシク



愛里寿(……涙)

愛里寿(何でだろう?勝負に勝ったのに全然嬉しくない…)

愛里寿(それどころか、この胸に突き刺さるような悲しみは何?……)

愛里寿(私は取り返しのつかないことをしてしまったんじゃ…)

愛里寿(私は……私は……)


〜〜〜〜〜〜〜〜
310 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:44:02.27 ID:oNbZWKy70



愛里寿「」ハッ!

カチューシャ「!?…前進!」

ブロロロ ドオン!

ミッコ「あっぶなかった!」

カルパッチョ「どうしたんでしょう、撃ってきませんでしたね?」

ノンナ「助かりましたが妙ですね、トラブルでもあったのでしょうか?」

カチューシャ「違う……」

ガチャッ バッ!

カチューシャ「いったいどういうつもり!私たちをなめてるの、いつでも倒せるっていう余裕だとでも言うつもり」

カチューシャ「私たちは必死に戦っているんだぞ、みんな学園艦を取り戻すために必死に戦っているんだぞ!」



カチューシャ「 バ カ に す る な ぁ !! 」


311 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:49:12.46 ID:oNbZWKy70

ここまで

西隊長の対空戦車道面白かった

あのくらいの文書力が自分にあればなあ…


それと、とんでもない盆ミスに気がついた

私は先輩はOBだとずっと思っていたんですが

OBのBってBOYのBだったんですね

これだと前回の劇場版は男が参加してるということに……


312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 22:42:52.88 ID:aqYYL+1SO
男装にしよう
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 09:20:55.70 ID:rcQyOEmwo
女性でもOB表記は普通にあるのでお気になさらず、乙
314 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:11:57.62 ID:hwEP7HQT0
>>313 何かそんなことも書いてありました

チョットだけ投下します
315 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:13:35.57 ID:hwEP7HQT0


愛里寿「………」ツゥ

カチューシャ「!?」

愛里寿「そんなの分かってる!」

愛里寿「手を抜くのがどれだけ相手に失礼かなんて、そんなの分かってる!」

愛里寿「全力で戦うことこそが戦車道の礼儀、そんなことくらい分かってる!」

愛里寿「でも私が勝ったら大洗がなくなっちゃうじゃない!」

カチューシャ「!」

愛里寿「そんなのいやだ!私は…カチューシャさんと…大洗とまた戦いたい……そう思ってる」ポロポロ

愛里寿「私の力はあなたを苦しめることしかできない、奪うことしかできない……私は…カチューシャさんと仲良くなりたいだけなのに」

愛里寿「」グスグス




カチューシャ「……………」
316 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:14:08.18 ID:hwEP7HQT0





カチューシャ(そうか……そうだったのか、今わかった)




317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/05(日) 08:14:46.01 ID:hwEP7HQT0


カチューシャ「戦車道の行く末がただの戦争であってはならない!」



愛里寿「?」



カチューシャ「飛び交う砲弾がお互いを称えあうことがあっても、悲しみを呼ぶものであってはならない!」



カチューシャ「私も相手も新たな場所に導かなくてはならない!」



カチューシャ「それこそが……」

318 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:15:16.00 ID:hwEP7HQT0







カチューシャ「 私 の 戦 車 道 だ ! 」ドン!






319 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:16:32.61 ID:hwEP7HQT0

カチューシャ「無くならないわよ……」

愛里寿「え?」

カチューシャ「同志たちとの絆はそんなにやわじゃないわ。たとえどんなことがあっても絶対に無くなることはない」

カチューシャ「たとえ大洗がなくなっても消えることは無い…」

カチューシャ「戦車道をやってたおかげでいろんなものに出会えた、戦車に仲間に、たくさんのライバル達……」

カチューシャ「もちろんあなたも……」

カチューシャ「今こうして最高のライバルと戦えることがとてもうれしい」

カチューシャ「あなたもいつまでも泣いてるんじゃないわよ!」



カチューシャ「さあ、最高の勝負をしましょう」



愛里寿「カチューシャさん……」
320 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:17:21.43 ID:hwEP7HQT0



カチューシャ「それと、私たちが勝てないなんて勝手に決めないでほしいわね?」

カチューシャ「私を誰だと思ってるの?」

321 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:18:07.66 ID:hwEP7HQT0






カチューシャ「 カ チュ ー シャ に で き な い こ と な ん て 無 い ん だ か ら ! 」ドン!










カチューシャ「さあ愛里寿、あなたの全力を見せてみなさい!」


322 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:19:02.96 ID:hwEP7HQT0

現実は理不尽だ、たとえどれだけ好きだろうと、努力してようと報われないことがある

志半ばに夢を諦め、去っていく……

でも彼女はそんな現実をねじ伏せてきた

どれだけ打ちのめされても挫けずに何度も立ち上がってきた、必死に抗ってきた

理不尽は彼女の闘志を奪うことはできなかった、彼女を追い詰めることはできても「勝つ」ことはできなかったんだ

カチューシャは身をもってそれを証明した

……不思議だ、ハッタリではなく彼女なら本当にこのセンチュリオンを倒してしまいそうだ
323 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:19:49.21 ID:hwEP7HQT0



カチューシャ愛里寿「撃て!」

ドオン ドオン


みほ「いけない……」

エリカ「互角に持ち込んでるじゃない、何がいけないの?」

みほ「砲撃と回数……」

まほ「しまった、そうか!」

梓「え、ど、どうしたんですか?」

エリカ「…!残りの弾数ね!」ハッ

みほ「そうです、今までの砲撃の回数から行いって恐らく先にW号のほうが砲弾が先に尽きます」

そど子「そんな!何とかならないの?」

まほ「砲弾が尽きる前に勝負をつけるしかあるまい」

梓(カチューシャ隊長……)
324 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:20:44.97 ID:hwEP7HQT0

カルパッチョ「大変です、砲弾の残りがわずかです!」

アリサ「くっここまできて……」

カチューシャ「かまわず撃つわよ、ここで砲撃の手を緩めれば相手に勢いづかれる。そうなったら勝機は無い」

カチューシャ「一気に決着をつけてやる!!」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/05(日) 08:21:23.02 ID:hwEP7HQT0

キィィン

カチューシャ「 吶 喊 ! 」

ブロロロ ガシィン!

愛里寿「突撃!?」



カチューシャ「攻めて攻めて攻め続ける、攻撃の手を緩めるな!」

カチューシャ(一発でいい、当てることが出来れば……)



愛里寿「迎え撃て、全ての攻撃を防ぎきるぞ!」

愛里寿(どれだけ攻めようといずれ砲弾は尽きる、そうすれば……)





カチューシャ愛里寿「最後は勝つ!」




326 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:22:24.85 ID:hwEP7HQT0

ギャギャギャ ガキンガキン ドオン ドオン ズザザ

カチューシャ「前、右、右、左、後ろ、ドリフト、撃て!左、前!」

愛里寿「右、左、後ろ、ドリフト、後ろ、右、前、撃て!」
327 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:22:59.82 ID:hwEP7HQT0

ホシノ「なんて動きだ、まるで曲芸じゃないか」

ナカジマ「上には上がいるんだな……」

スズキ「カッコい〜」ポー
328 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:23:30.16 ID:hwEP7HQT0

ミッコ(私がたった一つみんなに自慢できるもの……戦車道だ)

ミッコ(他のことでどれだけバカにされたって構わない)

ミッコ(けど…これだけは譲れない)

ミッコ(戦車に私の腕があわされば、どんな道でも通って見せる)

ミッコ(たとえそれが空だろうと……)



ミッコ「 継 続 の ミ ッ コ を な め る な よ ー !! 」ドン!


329 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:24:16.03 ID:hwEP7HQT0

あや「何あれ……戦車の砲塔で鍔迫り合いしてるんだけど?」

あゆみ「レベルが高すぎてついてけない……優季分かる?」ヒエー

優季「わかんな〜い」


絹代「あれは……突撃!だが……」

福田「ああああああああ……一瞬でも反応が遅れたらひとたまりも無いであります」ガタガタ

玉田「そこだー、やれー!潔く散るんだー!」

細見「散ったらだめだろう!」


典子「近距離スパイク、ブロック、レシーブ、そこだー!」

あけび「負けるなー、根性で押せー!」
330 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:25:09.26 ID:hwEP7HQT0


ドオン ドオン ギャギャギャ!

カチューシャ「砲弾が尽きる…その前に!」


カチューシャ「右、右、後ろ、右、前、後ろー!」

愛里寿「撃て、前、前、左、後ろ、右、左ー!」




カチューシャ愛里寿「 中 央 ! 」ガッシィィン!


331 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:26:15.59 ID:hwEP7HQT0

カチューシャ「今だっ!」

ギュリン! ザシャァァ

愛里寿「これは!!」


麻子「ぶつかったところを支点に回転した!」

優花里「そのまま背後を取りました!」

華「今がチャンスです!」

まほ「とった!」

クラーラ「全てはこのための布石……見事です」

ダージリン「成功は大胆不敵の子供……勝負に出たわね」


ガコン

カルパッチョ「装填完了!」

キキッ

ミッコ「背後、とったぁぁ!」

アリサ「タイミングは完璧よ!」

ノンナ「これで決めます……」

カチューシャ「みんな……ありがとう」



愛里寿「……ここまでか」



カチューシャ「これで……決める!」


332 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:30:04.77 ID:hwEP7HQT0

ここまで

※次回最終回

暁の地平線に勝利を刻め!

>>329 戦車の鍔迫り合いはアンツィオ戦のタカちゃんをイメージしてください


今ロックマンやってるけどエアーマンが倒せない、クイックマンも倒せない

愛里寿とどっちが上なんだ……
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/05(日) 09:02:24.95 ID:6GDhUoGSO
ウッドマンの武器でエアーマンを倒しやすくなる
タイム連打ではなくタイミングで竜巻を乗り切ろう
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/05(日) 11:01:22.22 ID:Pfy3mN74o
メタル→バブル→ヒート→ウッドの順番でソウビシタマエ
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/08(水) 22:33:17.52 ID:8ouZbh0Q0

エアーマンは雑魚って言うからエアーマンから始めたらひどい目にあった

ほんとに風に飛ばされる、竜巻よけにくい

消える足場が鬼畜、木の葉がよけれない……

歌のとおりでした

336 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:34:30.43 ID:8ouZbh0Q0








愛里寿「 こ こ ま で か ……… そ れ は す で に 私 の 通 過 し た 道 だ 」







337 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:35:15.62 ID:8ouZbh0Q0

ギュルン!

ミッコ「いいっ!」

カチューシャ「ま、まずいっ!」

愛里寿「これで終わりだ!」

アリサ「ちょっと、ウソでしょう、何とかしなさいよ!?」

ミッコ「間に合えっ!」

ガシャァァン ギュルルル

カチューシャ「くっ、ギリギリで回避できたみたいね……」

カルパッチョ「カチューシャさん……」

カルパッチョ「砲弾の残りが……」
338 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:36:17.00 ID:8ouZbh0Q0






カルパッチョ「 三 発 で す 」





339 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:38:40.41 ID:8ouZbh0Q0




ルクリリ「うわっ、シュルツェンだけですんだか!?」

アッサム「けど……もう……」


オレンジペコ「ここまで……ですか」

桂利奈「そんなぁ……」

華「まだです!」

ダージリン「!?」


麻子「まだ砲弾は残ってる……諦めるにはまだ早い」

優花里「勝負は最後の最後までわかりません!」

340 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:39:22.02 ID:8ouZbh0Q0

カチューシャ「………」ギリッ

カチューシャ(また……届かないの?)

ミッコ「……島田愛里寿はたしかに最強かもしれない、けどさ……」

ミッコ「根拠なんかないけどさ」

カルパッチョ「それでも私たちは信じてます」

アリサ「W号対センチュリオンの頂上対決」

ノンナ「最後に勝つのはあなただと……」

カチューシャ「みんな……」
341 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:40:40.19 ID:8ouZbh0Q0

カチューシャ(こんな私を信じてみんなここまで来てくれたんだ……)

カチューシャ(弱気になってどうする!しっかりしろカチューシャ!)パン!

カチューシャ(……………よしっ)

カチューシャ「ここを離れるわ、全速離脱!」

ブロロロ

愛里寿「逃がすな、追え」

愛里寿(まだ諦めてないというのか。だが、もう勝負は見えている)
342 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:41:30.16 ID:8ouZbh0Q0


ブロロロ

カチューシャ(半端な戦術は愛里寿に読まれてしまう、必要なのはそう……)



     意    外    性     



カチューシャ(愛里寿の予測の斜上をいく戦術でなくてはならない、出来るか?)

カチューシャ(いや、見つけるんだ。勝って、みんなで大洗に帰るために!)

カチューシャ「右にフェイントを入れてから左に曲がって!」

ミッコ「よっしゃ!」

クイッ ガガガ

愛里寿「うわぁ!」
343 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:42:14.93 ID:8ouZbh0Q0

-神社

アリサ「ここは……神社ね、せっかくだしお参りでもしていく?」

カチューシャ(正直言って神頼みにもすがりたい気分なんだけどね……)スッ

カチューシャ(これで逆転の策でも思いつければいいんだけど……)

ドーン ドーン

カチューシャ(今の音って、確か……)

ピキーン!
344 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:43:00.97 ID:8ouZbh0Q0

ドオン ドオン

絹代「撃てー!力の限り撃ち続けろー。今戦っているカチューシャ殿を勇気付けるんだー!」

玉田「おー!」

福田「了解であります!」
345 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:43:50.51 ID:8ouZbh0Q0

アリサ「い…今のって本気なの?」

カチューシャ「けど、これならぜったいに裏をかけるはず」

カチューシャ「どの道他にてはない。なら、みんななら出来ると勝手に決め付けて勝負に出るわ!」

ミッコ「こいつは責任重大だ、しくじるわけにはいかないね」

ノンナ「私たちならできる、カチューシャがそういうのなら出来るはずです」

アリサ「はぁ〜わかったわよ、私だって勝ちたいことに変わりは無いわ。やってやろうじゃない」
346 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:51:52.94 ID:8ouZbh0Q0

>>336の前にタイトル抜けてました


--------最終話---------



【それからとこれからよ】
347 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:52:50.19 ID:8ouZbh0Q0

アリサ「まずはここを降りるわよ」

ミッコ「へ、ここって階段なんだけど……」

アリサ「あんたなら出来るでしょ」

ミッコ「……ちょっと荒っぽくいくから気をつけてよっ!」

ガタガタガタ

ミッコ「う〜、サイドアンダーミラーほしい……」

カチューシャ「センチュリオンとの距離をあけるわよ、急いで!」



愛里寿「ここを降りたのか……私たちもいくぞ」

「ここを降りるんですか?」

愛里寿「高校生に出来ることだぞ?」

「え〜い、ままよ!」

ガタガタガタ

「あ〜、サイドアンダーミラーほしい……」
348 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:54:15.62 ID:8ouZbh0Q0

ブロロロロ

「見つけたぞっ!」

ドオン バコオン!

ミッコ「くそっ、後ろにつかれた!」アセアセ

アリサ「何とかして振り切らないと……」アセアセ

カチューシャ(みんなあせりがでてる、無理も無いか。でもこの感じ、どこか懐かしい……)

カチューシャ(……そうか、たしか初めての模擬戦のときもこうだった)

カチューシャ(みんなあわてて大変だったっけ……)

カチューシャ(あの時は最初に出した指示は……)




カチューシャ( こ れ だ っ た )



349 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:56:25.73 ID:8ouZbh0Q0

イメージBGM

https://www.youtube.com/watch?v=RQoAedA6jF8
350 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:57:27.17 ID:8ouZbh0Q0







カチューシャ「移動するときはジグザグ移動、的を絞らせないようにして!」






351 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:58:20.94 ID:8ouZbh0Q0

カチューシャ「落ち着きなさい、行進間射撃は当たらないわ!」

ミッコ「!?…そうだった」

アリサ「こんなことにも気づかないなんて相当動揺してたみたいね……」

カチューシャ「みんなしっかりして、状況的には追われているけど実際に追い詰めてるのはこっちよ!」

カチューシャ「いい?奇跡なんて待っててもおこりはしない、自分たちの手で無理やり起こすものなのよ!」

カチューシャ「アリサ、あんたの計算に間違いは無いんでしょ?」

アリサ「あ、当たり前じゃない!」

カチューシャ「だったら自信を持ちなさい!」

カチューシャ「進路はこのまま、一気に突っ走って!」

ミッコ「了解!」

ブロロロロ
352 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:58:56.27 ID:8ouZbh0Q0

ドオン ドオン ドオン

バコーン ドカン ガシャァン!

ミッコ「なっ、んっ、のぉぉぉ〜!」

カチューシャ「しっかりしなさい、アンツィオはこの程度じゃとまらなかったわ!」



典子「行けー!」

妙子「大丈夫!あんな砲撃、強豪校の殺人スパイクに比べたら全然よね!」

忍「あそこが隊長達にとっての東京体育館、あるいは代々木第一体育館!」

あけび「いけー、いけいけー!」
353 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:59:35.79 ID:8ouZbh0Q0

W号の乗組員にはある共通点がある

それは



 全 員 凡 人 で あ る こ と




努力だけでは決して越えることのできない才能の壁、自分たちは一生一流には届かないのかもしれない

だがそれでも、折れることなく足掻き続けた

ここで終わるわけにはいかない、絶対に勝ってやる。その思いがあるからこそ、相手が天才だろうと何だろうと、全力でぶつかっていく


そう…

誰よりも……



 彼 女 た ち は 往 生 際 が 悪 い の だ



このチームに天才はいない、けれども……

カチューシャ 「見せてやろうじゃない、凡人が天才を倒すところを!」

カチューシャ「いくわよ、みんなぁ!」

「おおぉーーー!!」
354 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:00:38.43 ID:8ouZbh0Q0


ドオン ドオン

アリサ「目標ポイントまであと5分!うわあっ!」

ミッコ「むぐぐぐ……これはきついねえ」

カチューシャ「な、何としても持たせなさい!うわっ!」

ブロロロロ

愛里寿「……あそこだ」スッ

ドオン ガラッ

カチューシャ「えっ、ちょっ、まさか!」

ズドオン!

ミッコ「げぇっ、目の前に落とした!」

カチューシャ「このままじゃぶつかる!」

アリサ「ひいぃぃぃ〜!」
355 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:01:17.10 ID:8ouZbh0Q0







ミッコ「 な め る な ぁ ー ! 」






356 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:06:30.87 ID:8ouZbh0Q0

ガシン ズワァッ! ガリガリガリ

愛里寿「車体を傾けただと!」


ツチヤ「うそっ、あれってまさか方輪走行!?」

優花里「戦車で出来るものなのですか?」

ツチヤ「まさか…車ならともかく……」

ねこにゃー「神プレイだにゃー」


ズシィン!

アリサ「あ、危なかった……」

ミッコ「特殊カーボンのおかげで多少は無理がきくけど、これ以上は履帯がもたないっ」

カルパッチョ「ということは……」

ミッコ「次こられたらアウトだ……」
357 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:07:22.10 ID:8ouZbh0Q0


ブロロロ

アリサ「次の角を左折、そうすれば目標地点よ!」

ミッコ「よっしゃ、もうひとふんばり!」

カチューシャ(しっかりしろ、ダージリンならどんな時でも動じない……)

カチューシャ(愛里寿なら、愛里寿ならどうする?)

カチューシャ(……………)キィィン
358 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:07:58.31 ID:8ouZbh0Q0

愛里寿(あんな無茶な動き何度も出来るはずがない、次で決める!)

愛里寿「あそこだ!」スッ

ドオン ガラッ

アリサ「ああっ…あと少しのところで!」

ミッコ「またか…くそっ、だめか……」
359 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:09:16.75 ID:8ouZbh0Q0

みほ「ああっ」

エリカ「何とかしなさいよカチューシャ!」

梓「もう一度さっきのをやれば……!」

まほ「無理だ、あのような芸当何度も出来る物ではない。何より履帯がもたない」

まほ「仮に成功しても走れなくなる」

そど子「そんな……みんな頑張ったのに、これだけやっても私たちは勝てないの?」
360 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:10:11.75 ID:8ouZbh0Q0

ルクリリ「くっ、何とかならないのか?」

アッサム「無理ね……0%では奇跡も起こりようが無い」

ルクリリ「そんな……」

アッサム「運命は変えられないの……」

アッサム(そう……これが…現実)
361 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:10:58.68 ID:8ouZbh0Q0

さまざまな出会いががあなたを強くした

何度壁にぶつかっても諦めず積み重ね乗り越えてきた

転んでも起き上がる勇気…

胸をはれる生き方、誰にも止められない熱い想い……

未来に不安を感じても笑顔を忘れない

今のあなたにしか出来ないこと……そう





ダージリン「 運 命 な ん て 体 当 た り し て き っ と 変 え ら れ る ! 」ドン!




362 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:12:44.74 ID:8ouZbh0Q0

ここまで

残りあと少し、ちょっと難航してるけどうまくまとめてみます

363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 02:31:53.06 ID:L8htATZ5O
364 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:19:59.49 ID:yIl9iwsE0






カチューシャ「ノンナァっ、そこだぁ!」





365 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:20:32.76 ID:yIl9iwsE0

ドオン バコォン! バラバラ

アッサム「まさか、これは?」

愛里寿「狙撃っ!?」

愛里寿(私の狙いを読みきられた!)



アリサ「今よっ!」

ミッコ「うりゃぁぁ!」

ギャギャギャ

愛里寿「くっ、逃がしたか……」
366 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:21:10.24 ID:yIl9iwsE0

ブロロロ










愛里寿「………いた!」

W号戦車



カチューシャ「………」

ブロロ

カチューシャ(みんな、頼むわよ……)


ブロロロ

まほ「むう、これは……」

絹代「おお、突撃!」


愛里寿「やけになったか?」

カチューシャ「撃てっ!」


ドオン バコォン! モウモウ

愛里寿「っ、これは足元!?まずい、視界が!」
367 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:21:36.95 ID:yIl9iwsE0






愛里寿「 と で も 言 う と 思 っ た か 」





368 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:22:08.02 ID:yIl9iwsE0

愛里寿(エンジン音さえ聞こえれば……視える!)

愛里寿(撃破可能な距離で確実にしとめる……)

愛里寿「3…2…1…今だ、撃て!」

ドオン ブワッ バコォン

ブワアッ!

愛里寿「!?」
369 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:23:05.61 ID:yIl9iwsE0

勝負が決まるはずだった……この一撃でW号戦車は走行不能になるはずであった

この砲撃をよける術はないはずだった……

なのに……

愛里寿「消え……た……?」

そこにW号戦車の姿はなかった
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