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ぐだ男「おうち帰る」 マシュ「は?」
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254 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 20:11:43.90 ID:7bRVCpvu0
ぐだ男(さてと。家まで来たのはいいが……果たしてコイツの興味を引くものを俺は用意できるだろうか)
ぐだ男(ゲームか? 小説か? いや……どれも効果は微妙だな)
ぐだ男(音楽ならコイツの興味を引けるだろうが、余計にカラオケに行きたいとか言い出しかねないしな)
ぐだ男(どうする!)ギンッ
母「……この尻尾、本物?」
エリザ「お母さまなら触ってもいいけど……?」ブンッブンッ
ぐだ男(隙を見てBBに電話……携帯はジャックに壊されたので固定電話限定だが……)
ぐだ男(歌姫の方をどうにかすることはほぼ不可能だろうから、舞台の方をどうにかしてほしいが)
ぐだ男(いや、アイツならそんな生易しいことは考えないか。やるとしたらそう)
ドカァァァァンッ!
エリザ「きゃっ」
母「え? 爆音?」
ぐだ男(階段とエレベーターの両方を爆破して俺たちを家に孤立させるとか……)
ぐだ男「……」
ぐだ男「手ェ早ッ!」ガビーンッ!
255 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 20:26:42.64 ID:7bRVCpvu0
マシュBB「そう! センパイの家はマンションの一番上! その端!」
マシュBB「つまりエレベーターと階段の両方を潰してしまえば……」
デオン「マスターは下に降りられない。家の中で孤立する」
マシュBB「あーっはっはっは! まあサーヴァントなら下に降りられるでしょうが?」
マシュBB「旅行サーヴァントは原則、目立つことはしないんですよ! できないんですよ!」
マシュBB「だってそもそも申請も許可も偽造ですからねぇ! そこを突かれないためには大人しくするしかない!」
茨木「そこをエリザが忘れていたら?」
マシュBB「私たちの詰みです!」
デオン「ひいてはBBの罪だな」
ジャック「さよならBB。いなくなったらすぐに忘れたいサーヴァント選手権第一位だったよ」
茨木「吾らは汝の勇姿をやはりすぐに忘れたい」
マシュBB「……」
マシュBB「びえええええええええええんっ!」ダバーッ!
デオン「あ、ついに泣いた」
マシュ「……嘘泣きじゃないですね。肉体の主導権私に渡して、本当に引っ込んでしまいました」ポロポロ
ジャック「まだ涙止まってないけど?」
マシュ「嘘泣きじゃないですから……流石にみなさんイジメすぎです……」
256 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 20:44:18.69 ID:7bRVCpvu0
BBの日記
みんな酷いです。本当に酷いです。私はただみなさんが面白おかしく無様に足掻いている姿を見ていたいだけなのに。
手足をもがれた虫のように無意味にグネグネしている様を見ていたいだけなのに。
何故理解してくれないのでしょうか。利害は一致しているのに。
……ん? よく考えたらこちらの自業自得でした! ヤッホーーーウ!
さて。あとはエリザさんの知能にかけるしかないですね。私たちの目論見通りに行ってくれれば、あとは何も問題はありません。
あ、そうだ。また巌窟王さんの学級日誌が届いたんでした。
ついでに巌窟王さんが撮ったらしき写真も数点。卒業アルバムに備えろ、というメモ書きも。
……は!? まさか私に作れと!? 流石にそこまでやれないです! こっちも忙しいですし!
写真のデータをコピって送り返しましょう。えいっ。
257 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 20:44:57.44 ID:7bRVCpvu0
休憩します!
258 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 21:27:02.42 ID:7bRVCpvu0
虚構殺人遊戯 才囚学園
巌窟王「……なんということだ……卒アルの編集の当てが外れた……」
巌窟王「アンジーと俺でやれるだろうか……」
巌窟王「……」
巌窟王「クハハ! 考えていても仕方ない、か。待て、しかして希望せよ、だ!」ギンッ
巌窟王「ひとまずアンジーにこのことを知らせないとだな……」
巌窟王「アイツはまた自分の研究教室に引っ込んでいるのだろうか」スタスタ
五分後
巌窟王「……やめろと言ったのだが、やはり俺の似姿のろう人形を作っていたか」
巌窟王「しかしいないな。どこに行った?」
???「チッ。ここはダメか」
巌窟王「……今、誰かいたか?」
巌窟王「……」
巌窟王「何故だ? 胸騒ぎがする……」
259 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 21:39:42.66 ID:7bRVCpvu0
ぐだ男「……なんでだろう。俺自身にはまったく危機は迫ってないはずなのに、胸がゾワゾワする」
エリザ「カルデアにいるサーヴァントが何か危機的な目にでも遭ってるんじゃない?」
エリザ「今は関係ないわよ。休日だし」
ぐだ男「そう、だな。俺にはどうにもできないか……」
エリザ「あーあ。カラオケ行きたかったのに」
母「エレベーターと階段が同時に壊れるなんて、こんな偶然あるのねぇ」
エリザ「ねぇ?」
ぐだ男(絶対に偶然じゃない)
ぐだ男(……)
ぐだ男「あ。そういえば母さん。食糧は大丈夫?」
母「缶詰めと米くらいならあるわよ」
ぐだ男「そっか……じゃあ一応大丈夫かな」
エリザ「缶詰め……あれ美味しいわよね。割と」
ぐだ男(意外とエリザの機嫌もいいし……)
260 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 22:26:26.75 ID:7bRVCpvu0
ぐだ男「メシの加工と盛り付けくらいは俺がやるよ。母さんまだ二日酔い抜けきってないでしょ」
母「普段はあんなに飲まないのに、なんであんなにあおったのかしら?」
ぐだ男(つくづくごめんなさい)
エリザ「あっ! 料理なら私も得意だけど?」
ぐだ男「お前は絶対に台所に入るな」
エリザ「」
ぐだ男「俺だってまだ死にたくない」
エリザ「栄養はちゃんと考えてるのに……」エグエグ
ぐだ男「味を考えろ! 味を!」
エリザ「パラケルススみたいな味は整ってるけどそれ以外が意味不明なかき氷よりマシじゃない!?」
ぐだ男「どっちもどっちだッ!」
261 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 22:43:28.21 ID:7bRVCpvu0
母「……ふふっ。仲がいいのね」
エリザ「あっ」
エリザ「……」カァァ
ぐだ男「恥ずかしがらなくていい。大体のことは許せる人だから」
エリザ「もうちょっとしおらしくしていようって思ってたのよ……」
エリザ「……いいふうに見られたいって思って当然でしょ?」
ぐだ男「……」
ぐだ男「そうだな。俺もそうかも」
エリザ「え」
ぐだ男「俺の家にお前を呼んでさ。俺のテリトリーでもてなしてさ」
ぐだ男「……お前に笑って欲しいって思ってるよ」
エリザ「……」
エリザ「はっずいわね。お互いに。顔から火が出そう」カァァ
ぐだ男「俺もだ」
母(初孫は近いわねー)
262 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 23:05:12.08 ID:7bRVCpvu0
prrrr
ぐだ男「……このタイミングでの電話……」
母「はいはい、今行きますよーっと」
ぐだ男「いい! 多分俺あてのヤツだから!」
ガチャリンコ
マシュBB『私が来た!』
ぐだ男「やっぱりな」
マシュBB『話が早いですね。ひとまず言いたいことが一つ』
マシュBB『エレベーターの方は一日で修理が終了する程度の損傷しか与えてないので、頑張って!』
ぐだ男「……」
マシュBB『今夜はお楽しみですね?』
ぐだ男「……」
マシュBB『……電話越しで無言の圧を放つの、やめてくれません?』
ぐだ男「ロクでもないこと考えさせたらお前の右に出るヤツはいないよ」
ぐだ男「悪の素質がないだけ新宿のアーチャーよかマシだけどさぁ」
マシュBB『そうだ。やっと伝える機会が来たので教えておきますね』
マシュBB『あのチャフの散布装置、ちょっとした仕掛けが施されてます』
ぐだ男「仕掛け?」
マシュBB『あれをエリザさんが使うと、エリザさんは人間化した上に声が出なくなります。使うかどうかは任せますが』
ぐだ男「……もう使わないでいいだろ」
マシュBB『芽はおおよそ摘みましたが、念のためです。それでは』
ぐだ男「ああ。じゃあな」
263 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/16(土) 23:12:51.85 ID:7bRVCpvu0
そろそろ寝ます!
264 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 07:52:40.27 ID:XMU1sJYp0
マシュ(……BBさんはいつの間にかカルデアにいた謎のサーヴァントですが)
マシュ(先輩とは仲がいいですよね)
BB(ま、色々とあったんですよー。さっきも言いましたけど好きな人は別にいますんで、そう心配しなくても大丈夫です)
BB(恋人? 思い人? そういうのとは無縁ですね)
BB(強いて言うならモルモットと美人研究員。どんなに良く言っても利害の一致に伴った相棒?)
マシュ(……良く言い過ぎです)
BB(面倒くせぇー……相棒でもアウトなんですか……)
BB(私がセンパイにベタベタするのがイヤなら、先回りしてあなたがベタベタしてればいいのに)
マシュ(いや、それは……)
BB(変な遠慮や臆病が産むものなんて、非生産的なものばかりですよ。私とか)
マシュ(……?)
265 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 08:05:07.08 ID:XMU1sJYp0
BB(そういえば、どうするんです?)
マシュ(どうするとは?)
BB(もう残ったサーヴァントはあなただけですけど。センパイとの同行サーヴァント)
マシュ(……)
マシュ(……ハッ!?)ガビーンッ
BB(え。今気づいた?)
マシュ(ど、ど、どうしましょう……何かお土産とか買った方がいいのでしょうか。あわわ)
BB(あははっ! 面白いほど狼狽してますねぇ!)
BB(あはははははははは……)
BB(あー、もう! 世話焼けるなぁ!)
266 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 08:17:11.15 ID:XMU1sJYp0
エリザ「缶詰めも、ちょっと調理すれば結構バケるものねー。おいしかったわよ?」
ぐだ男「エミヤならもうちょっと上手くやれたんだろうけどなぁ」
エリザ「贅沢は言わないわ。今は、だけど」
ぐだ男「助かる」
母「お風呂が沸いたわよー」
ぐだ男「……先に行っていいぞ」
エリザ「じゃあ遠慮なく……」
エリザ「……」
エリザ「……好みの子がいれば『入浴剤』にしたのに」
ぐだ男「忘れたころにぶっこんでくるのやめろ!」
267 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 10:58:46.41 ID:XMU1sJYp0
母「……」
母「セアカサラマンダーは浮気を許さない爬虫類だそうよ?」
ぐだ男「突然なに!?」ガビーンッ
ぐだ男「……あとセアカサラマンダーはトカゲっぽいけど両生類だよ!」
母「あなたの部屋、そういえば音は漏れないような作りだったわね」
ぐだ男「余計な気を回さなくていいから!」
風呂場
エリザ「……そういえばネロとかあの発情狐とか、マスターと一緒に風呂入ったとか言ってたわね」
エリザ「どうせなら私も一緒に……」
エリザ「……恥ずかしすぎて死んじゃいそうだからパスね」
268 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 11:14:48.11 ID:XMU1sJYp0
茨木「なんだ。ジャックのときよりも平和ではないか」
デオン「流石にアイツもやることなすこと先回りされたら仕方あるまいさ」
ジャック「好みの女の子もいないみたいだしねー」
茨木「……そういえば、今更気にすることでもないかもだが」
茨木「吾の場合の対抗策はどのようなものだったのだ?」
ジャック「神便鬼毒酒だったよ。ジュースみたいな缶に入れてた」
マシュBB「冷蔵庫に入れなくっても常にキンキンに冷える、ちょっとした謎技術も使ってました」
茨木「ん? 待て。酒呑が神便鬼毒酒を他の誰かに振る舞うことなぞ」
マシュBB「もちろんありえませんでしたよ。なので臭気から成分をできる限り分析して模倣した神便鬼毒酒レプリカです」
マシュBB「酒呑さんに味見させてみたら『流石に味は数段劣るけど、これと言って何が悪いって点もあらへんなぁ』と笑ってましたよ」
マシュBB「安酒らしい味わいだー、とか言って」
ジャック「……ん? 待って。茨木。知らなかったの?」
茨木「なに?」
ジャック「だって、チャフだけじゃなくって新便鬼毒酒レプリカも無くなってたんだよ?」
ジャック「私たちはお酒を飲まないし、デオンも安酒には興味ないだろうし……マシュは?」
マシュBB「知らないって言ってますけど」
デオン「……ジュースみたいな缶に入れていた、と言っていたな?」
茨木「冷蔵庫に入れなくともキンキンに冷えていたんだったか?」
全員「……」
マシュBB「ま、まさかですよね?」
269 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 11:19:26.92 ID:XMU1sJYp0
休憩します!
270 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 16:08:18.18 ID:XMU1sJYp0
ぐだ男「……女性の風呂って長いんだよなー」
ぐだ男(エリザに関しては角とか尻尾とか長い髪とか、洗わなきゃいけないポイントが大量にあるから更に)
ぐだ男「暇だ……そして今度こそ平和だ……」
prrrrr!
ぐだ男「電話?」
ガチャリンコ
マシュBB『センパイ! 多分まだ間に合います!』
ぐだ男「一体どうした?」
マシュBB『これは詳細を省くが、結論を言うとセンパイは死にます』
ぐだ男「一体どうした!?」ガビーンッ!
マシュBB『エリザさん、着替えと一緒に何か缶のようなものを持っていきませんでしたか!?』
ぐだ男「……」
ぐだ男「なあ。前々から薄々感付いてたけど、やっぱりお前監視してるだろ」
マシュBB『……』
マシュBB『……バトンタッチ』
ぐだ男「あ?」
マシュ『……ハッ! えっ!? BBさん!?』
ぐだ男「BBはお前……いや、違うな。お前マシュか! 紛らわしい!」
マシュ『BBさんは引っ込んでしまいました。ああもう、都合が悪くなった途端に!』
271 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 16:13:26.24 ID:XMU1sJYp0
マシュ『さっき発覚したことなのですが、おそらくエリザさんはジュースと間違えて缶に入った神便鬼毒酒を持って行ってます!』
ぐだ男「マジで?」
マシュ『もしも! もしアレをエリザさんが飲んだら、悪酔い必至です! 今までの工作が全部パァです!』
マシュ『なんとしてでも飲まれる前に取り上げてください!』
ぐだ男「取り上げろって言ったって……どこにあるんだ?」
マシュ『どんな状況でもキンキンに冷える特殊加工がされているということなので、おそらくエリザさんはそれを……』
ぐだ男「ああ、わかった。風呂上りの冷たいジュースは美味しいもんなぁ」
ぐだ男「時間が惜しい。色々言いたいことはあるが、また後で、だ」
マシュ『御武運を! 先輩!』
272 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 16:19:52.51 ID:XMU1sJYp0
エリザ「ふぅー。いいお湯だったわ。ちょっと長風呂になっちゃったけど」
エリザ「でも備えあれば嬉しいのよ! キチンと水分は持ってきているわ!」
エリザ「まったくもう。BBはジャックばかり贔屓しすぎなのよ。私のことも少しは労ってよね」
エリザ「オヤジ臭い趣向だけど、誰も見ていないし。さあ今こそ……」グッ
バターンッ!
ぐだ男「エリザァ! それを飲むなーーー!」
エリザ「……」
エリザ「……えっ」
ぐだ男「ぎ、ギリギリだったか! まあいい! とにかくそれをこっちによこせェ!」ダッ
エリザ「あ、ちょっ、やめ……これ私の……」ヒョイッ
ぐだ男「いいから!」スカッ
エリザ「良くないわよ! ていうか私、バスタオル一枚なんだけど! やめ……!」ヒョイッ
ぐだ男「ここまで来てー! BBたちの工作を台無しにするわけにはいかないんだよォ!」スカッ
ぐだ男「生きるためにだ!」
ぐだ男「うおおおおおおおおおおお!」
エリザ「きゃっ」
ハラリッ
ドターンッ!
273 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 16:28:47.56 ID:XMU1sJYp0
ぐだ男「……掴んだ! 回収成功! SCP財団でもやっていけるんじゃないか、俺は!」
エリザ「……あ、あう……!」カァァ
ぐだ男「お?」
ぐだ男「……」
ぐだ男(全裸のエリザを組み敷いている)
ぐだ男(誰が?)
ぐだ男(……俺だ!)ガビーンッ!
エリザ「……い、イヤァ……心の準備が……まだなのにィ……!」エグッ
ぐだ男「前々から気になってたんだけど、お前確か結婚したの十五歳だよな? 男慣れしてなさすぎじゃないか?」
エリザ「い、今の私は十四歳よぅ……!」
ぐだ男(いけない。混乱しすぎて変なこと口走った! あわわわわ!)
274 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 16:40:34.95 ID:XMU1sJYp0
エリザ「うう……で、でも……男はみんな狼なんですものね……」
ぐだ男「えっ」
エリザ「……いいわよ、来ても……怪物を殺すのはいつだって人間でしょ……?」
ぐだ男「えっ。えっ」
エリザ「……茨木がアンタにしたみたいに、私のことも食べてもいいわよ?」
ぐだ男「エリザさぁん!? 決意固めるの早すぎじゃない!?」ガビーンッ
ぐだ男「なんでこういうときだけ諦め早いんだ!」
エリザ「……興味ないの?」
ぐだ男「……」
ぐだ男(今それを考えたくはなかった! 白い肌! 上下する胸! どこからどこまで柔らかそうなカラダ)
ぐだ男(そう! うっかり手元に飛び込んでしまったこのチャンス! 無駄にするにはあまりにも惜しい!)
ぐだ男(普段は高圧的で嗜虐的な性格が先行してて絶対考えることはないが、コイツ一応美少女なんだよなぁ!?)
ぐだ男(そうだ……このチャンスを拒むのに必要なのは鉄の心……!)
エミヤオルタ『――ついて来れるか』
ぐだ男「……」
エミヤオルタ『……』
エミヤオルタ『ん? おい。おい。返事をしろ。ついてくるんだよな? ついて来れるんだろう?』アタフタ
ぐだ男(うおおおおお! 当然だ! 俺は……俺は……!)ガタガタ!
275 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 16:51:40.63 ID:XMU1sJYp0
エリザ「……それとも……私に魅力はない?」スッ
ぐだ男(葛藤している内に、組み敷かれているエリザに空いている右手を握られた)
ぐだ男(空白に等しい脳内に、それを拒む余剰などあるわけもなく、エリザに導かれるままに移動したそれは――)
エリザ「……ちょっとはあるわよ」
ムニュ
ぐだ男「――」
ぐだ男(しっとりと濡れた胸へと置かれた)
ぐだ男(決して大きくはない。だが、触れた先からくっついて、少しずつ沈み込んでいくようで――)
エリザ「っ」
ぐだ男「あ、ごめん。痛かった?」
エリザ「……別に、いい……」プイッ
ぐだ男「……」
ぐだ男(俺はどうしたらいい!? 答えろ! 答えてみろ! 俺の脳内のエミヤオルタ!)
ダァンッ
エミヤオルタ『もう知らん。理性だけは殺してやったからありがたく思え』スタスタスタ
ぐだ男(エミヤオルタ貴様ァァァァァァァ!)ガビーンッ!
276 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 17:01:25.18 ID:XMU1sJYp0
プッツーン!
ぐだ男(き、切れた……俺の中で何かが切れた。決定的な何かが……)
ぐだ男「エリザ……」
エリザ「んっ……!」
母「さっきドタバタ音がしたけど、大丈夫ー?」ヒョコッ
二人「あっ」
母「……」
母「……ごめんなさい」シュンッ
ぐだ男「いや、いいんだよ! 助かったよ! なんかクールダウンした一瞬で!」
エリザ「で、出てって! 今更さけど凄く恥ずかしくなってきたから!」アワアワ
ぐだ男「うん、ごめん! 本っ当ごめん!」バッ
母「初孫チャレンジ失敗」ボソッ
ぐだ男「今なんて言った!?」ガビーンッ!
277 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 17:05:25.00 ID:XMU1sJYp0
休憩します!
278 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 22:21:40.35 ID:XMU1sJYp0
ホテル
マシュBB「風呂場周辺にカメラ取り付けてなかったの痛かったなぁ」
茨木「まあ絶対に面白いことにはなっておっただろうな」
茨木「……ふむ。神便鬼毒酒レプリカは回収終了か」
茨木「吾の嫌いなものは毒入りの酒だぞ? あんな胸糞悪いものを用意して……いい度胸よな?」
マシュBB「胸の大きさなら自信があります!」
マシュBB「……」
マシュBB「……今はマシュさんの体ですけど!」
デオン「マシュだってそれなりにあるぞ」
ジャック「これで今度こそトラブルの種は消えたかなぁ」
マシュBB「……まさかエリザさんが神便鬼毒酒を持っていったことについて、私に怒る気はないですよね?」
マシュBB「ジャックさんの荷物を勝手に漁ったのはエリザさんですよ?」
マシュBB「そもそもジャックさんにそんな物を持たせたお前が悪い、という反論も筋違いです」
マシュBB「この旅行に乗ったのはあなたたちですしね」
デオン「……そうだな。私たちが全員悪い。だが」
茨木「必死よな。そこまで吾たちに怒られるのがイヤか?」
マシュBB「精神的な耐久度そろそろ残ってないんですよ」
ジャック「結構メンタル弱いよねー。変なところで強靭なのに」
マシュBB「さて。じゃあそろそろ寝る時間ですかね。まあエリザさんのこと、布団は別々に注文するでしょうが」
279 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 22:24:27.95 ID:XMU1sJYp0
エリザ「……」
エリザ「一緒の布団で寝たい」
ぐだ男「意外な提案だな」
エリザ「……ダメ?」
ぐだ男「俺はいいよ。でもお前、さっきあんなことがあった後で」
エリザ「お願いだから決心鈍るようなことを、これ以上言わないでよ……」
ぐだ男「……」
エリザ「……わかるでしょ?」カァァ
ぐだ男「……」ダラダラダラ
280 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 22:33:50.88 ID:XMU1sJYp0
マシュ「わかりません。わかりませんッ! 何一つとして!」ズガァァァンッ!
茨木「ぎゃあっ!? 突然出てきおったな!?」
マシュ「こ、こんな……お母さまが同じ屋根の下にいるのに、そんな……!」
マシュ「先輩! まさかこんな提案に乗ったりはしないですよね!?」
マシュ「色々な意味で危険すぎます!」
バチバチッ
マシュ「ぐっ」
マシュBB「……ビックリしたぁ。いきなり肉体の主導権を強奪されました」
デオン「奪還の間違いだ外道」
ジャック「私たちだけなら、それっぽいことをする前に二人を二度とくっつかないように解体できるけど?」
デオン「アナスイ感あふれる解決方法はやめろ」
デオン「止める権利は私たちにはない。ただ……」
茨木「ただ?」
デオン「……エリザ一人を抱くのなら、私も相手をしてもらわないと不公平だなぁ?」ニヤァァ
茨木「汝は鬼か?」
ジャック「本物の鬼に言われるあたり色々終わってるよね」
デオン「うるさいぞ」
281 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 22:41:21.05 ID:XMU1sJYp0
ぐだ男(考えろ……今のエリザはBBたちの妨害工作によって徹底的に牙と翼を折られた無垢な子竜だ)
ぐだ男(抱こうと思えば抱ける。特に拒絶はされないだろう)
ぐだ男(……というかあまりにも魅力的すぎて多少のデメリットは目を瞑ってもいいくらいだが……)
ぐだ男「……」
エリザ「……」カタカタ
ぐだ男「……はあ」
ぐだ男「やめよ。流石に震えてる女の子襲うほど狼になれないよ」
エリザ「……ヘタレ」
ぐだ男「お互い様だ。ほら、布団は二枚敷くぞ」バサッ
エリザ「……怖いのは確かにそうだけど」
エリザ「ちょっとくらいのリスクなら目を瞑ってもよかったわ」
ぐだ男「……やっぱりサーヴァントとマスターって似るのかな。俺も似たようなこと考えてたよ」
282 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 22:48:43.61 ID:XMU1sJYp0
エリザ「……布団、くっつけて」
ぐだ男「あいあい。電気消すぞー」
パチンッ
エリザ「うん。あのね、マスター」
ぐだ男「なんだ?」
エリザ「……寝ている間、手を握ってるくらいはいいでしょ?」
ぐだ男「それくらいならお安い御用だな。ほら」
エリザ「……ん」キュッ
エリザ「え、へへ……あったかい」
エリザ「……寒くなったらくっついてもいいでしょ?」
ぐだ男「それは」
エリザ「勘違いしないで。くっつくだけよ」
ぐだ男「……勝手にすればいいんじゃないか?」
エリザ「ありがと……」
エリザ「……なんでかしら。カラオケにも、スイーツビュッフェにも行ったわけじゃないのに」
エリザ「本当、なんでもないことしかしてないのに。凄く幸せだわ」
ぐだ男「……それはよかった」
283 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 22:56:49.27 ID:XMU1sJYp0
エリザ(……まあそれはそれとして、頭痛は酷いわね)
エリザ(コイツ、人が好すぎるわ。竜の娘と同じ部屋で寝るなんて)
エリザ(……ふ、ふふっ。寝ている間に拘束することなんて私には簡単よ)
エリザ(延長コード。ガムテープ。服。無意味に置いてあるダンベル。その他様々なもので雁字搦めに縛り上げることは簡単よ)
エリザ(BBは私の槍以外のすべてを拷問器具を奪ったつもりでしょうけど、拷問なんて身の回りのもので簡単に済ませられるわ!)
エリザ(指一本を噛み千切ってやろうかしら……腕一本をへし折ってやろうかしら……両目を抉って飴玉みたいに舐めてみたいわ!)ゾクゾクッ
エリザ(とっても頭が痛いの。それくらいなら許してくれるでしょう?)
ぐだ男「エリザ」
エリザ「んっ? なに?」
ぐだ男「俺も幸せだよ」
エリザ「……」
ぐだ男「いや、まあ、それだけだ。うん。もう寝よう?」
エリザ「……」
エリザ(また今度にしましょう)
284 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 23:10:58.58 ID:XMU1sJYp0
茨木「……特に何も起こってないようだな?」
デオン「チッ」
ジャック「白百合の騎士が聞いて呆れるなぁ」
マシュBB「消化不良なら私と賭けチェスでもします?」
デオン「やめておく」
マシュBB「おや。生前ではかなりやったものだと聞いていましたが?」
デオン「流石にカモる相手くらいは選ぶさ」
茨木「というかデオン。生前そんなくだらないことやってたのか」
デオン「略奪よりは幾分かマシだと思うが?」
ジャック「どっちもどっちだよー」
マシュBB「……さてと。それじゃあ明日は……」
デオン「マシュの番だが……まさか貴様まで行くとは言わないだろう?」
マシュBB「一人じゃ心細いんですって」
茨木「本当にそう言っているのだとしたら魔酒よ。頼る相手を致命的に間違っておるぞ」
ジャック「ウサギの足に願掛けした方が千倍生産的なのに」
マシュBB「み、見返してやるぅ……!」ワナワナ
285 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/17(日) 23:13:17.76 ID:XMU1sJYp0
続きは明日!
286 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/17(日) 23:42:04.85 ID:6VhHrOTU0
おつ
287 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 08:22:30.49 ID:Zkbjj15e0
虚構殺人遊戯 才囚学園
赤松(巌窟王さんが私たちを守ってくれたおかげで、この極限の状況下においても私たちは正気を保っていられた)
赤松(きっと頑張れば全員で脱出できるはず……そう思った矢先だった)
赤松(アンジーさんの殺人未遂事件が起こったのは)
赤松(第一発見者は巌窟王さんと、それに同行していた最原くん)
赤松(現場は三階の空き部屋三つの中の、真ん中の部屋。その床下)
赤松(アンジーさんは何故か泥酔した状態で、荒縄で雁字搦めに縛り上げられ、無抵抗に医療用ヒルの群れに血を吸われていた)
赤松(助け出されたアンジーさんは尚も意識不明。生死の境をさまよっている)
赤松(こんな惨い殺し方でアンジーさんを葬ろうとした人が……私たち十六人の中にいる……?)
モノクマ「犯人を議論したいのなら裁判場を貸してあげてもいいよ! 面白いしね、うぷぷ!」
赤松(そして始まった……命はかかってないけど、緊張感だけは本物の、疑似学級裁判が)
288 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 08:32:18.99 ID:Zkbjj15e0
王馬「いや議論するまでもないだろ! こんなグロい殺し方でアンジーちゃんを殺そうとするのは……!」
王馬「超高校級の昆虫博士の獄原ゴン太しかいねぇーだろうがよォーーー!」ズバァァァンッ!
獄原「ち、違うよ! ゴン太は虫さんに人殺しをさせたりしないんだッ!」アタフタ
春川「でも現実に、あの医療用ヒルは獄原の研究教室で育てられていたヤツだよね?」
獄原「う、うん。そうだけど。でもそもそも、ゴン太の研究教室にいたヒルさんを全員かき集めたとしても」
獄原「あんな……人一人を殺せるような量の血を吸ったりできないんだよ!」
東条「……確かに。獄原くんの研究教室にいたヒルだけで人を殺せるとは思えないわね」
東条「体格の小さい星くんなら別だけど、今回襲われたのは夜長さんなのだし」
最原「ゴン太くん。発想を変えてみよう。どうやったらあの数のヒルだけで人を殺せるようになるのか」
獄原「い、イヤな発想の変え方だね……」
最原「ごめん。でも超高校級の昆虫博士であるキミの力が必要なんだ」
巌窟王「……例えば、だが。ヒルが飲んでいたアンジーの血液に何らかの『混ぜ物』がしてあったとしたら、どうだ?」
最原(……混ぜ物……?)
最原(いや、でも意外だな。生徒同士で争わせるのは理念に反するだろうに。巌窟王さんがヒントを与えるようなことを言うなんて)
最原(……考えるのは後にしよう。ヒルにゴン太くんの想定以上の、それこそ人が死にかねない量の血を吸わせる方法……!)
最原「アレしか考えられないよね。発見時のアンジーさんは何故か酷く酔っていて、酒臭かった」
最原「……多分、ヒルを狂わせた元凶は『アンジーさんの血中アルコール濃度』……平たく言えば酒だよ」
百田「さ、酒だぁ?」
289 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 08:39:28.39 ID:Zkbjj15e0
獄原「あ、そっか。それならありえるよ」
獄原「ヒルさんたちにとって、アルコールは麻薬に等しいからね。満腹中枢がおかしくなっちゃうんだ」
獄原「もしも血を吸われている人の血中に、大量にアルコールがあったとしたら……」
獄原「うん! あの数のヒルさんたちだけでも、一人を殺す程度なら充分足りると思うよ!」キラキラキラ
王馬「空気読めよゴリラ! そんな誇らしげに言うな!」
獄原「ご、ごめん」
王馬「まあそれは置いといて……酒? 学園の中に酒なんてあったっけ?」
最原「あったと思うよ。さっき『酒の持ち主本人』から教えられたから間違いない」
東条「……私の研究教室の隠し扉の先よ。今まで言う機会がなかったけど、ワインセラーがあったの」
天海「東条さんの?」
東条「……でも私は犯人じゃないわよ」
天海「さて、それを決めるのは、俺でもキミでもないっすけどね」
東条「……」
290 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 08:49:35.07 ID:Zkbjj15e0
茶柱「で、でも本当に、アンジーさんはお酒を飲んだっていうんですか?」
春川「あるいは血中に直接注射された……とも考えられない?」
巌窟王「いや……アンジーは間違いなく酒を口から飲んだはずだ」
巌窟王「最原。その根拠、お前なら答えられるだろう?」
最原「……」
最原(なんだ? さっきからの巌窟王さんの態度。まるで僕を試しているような……?)
最原「ええっと……うん。アンジーさんの口の中は、何かを無理やり突っ込まれたみたいに荒れ放題だったんだ」
最原「多分だけど、あの荒縄で雁字搦めに縛り上げた後で、無理やり酒瓶を口の中に押し込まれたんだろうね」
夢野「き、聞けば聞くほど、今回の犯人はエグすぎるぞ……!」ガタガタ
キーボ「……そういえば、あのアンジーさんを縛り上げた荒縄。あれは真宮寺くんの研究教室にあったものでは?」
真宮寺「あ、本当だ。よく気づいたネ」
百田「なんだ? 今回の犯人は、やたらあっちゃこっちゃから材料を調達してんな」
春川「獄原の研究教室の医療用ヒル。東条の研究教室の酒。真宮寺の研究教室の荒縄……」
春川「どれも鍵がかかってない研究教室だから、これで容疑者を限定するには弱すぎるけど」
最原(無視するのは無理、っていう程度には気になるな……)
最原(……ゴン太くん、東条さん、真宮寺くんの中に、犯人がいるのか……?)
最原(アンジーさんを殺そうとした犯人が)
291 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 08:58:29.78 ID:Zkbjj15e0
カルデア
BB「おおー……気になる。先が気になりますよ、この展開……」
BB「犯人は一体誰――」
prrrrr!
BB「っと、いいところなのに!」
ガチャリンコ
BB「はいはい! こちら可愛いBBちゃんです!」
マシュ『あ、あの……さっきから肉体の主導権私に渡して、どこに行ったのかなって思って……』
マシュ『心配になって電話したんですけれども……』
BB「えっ」
BB「……あっ! もう朝!? 嘘でしょお!?」ガビーンッ!
BB「リアタイで見たかったのにいいい!」
結局BBは今回も見逃した
292 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 09:09:36.42 ID:Zkbjj15e0
ホテル
マシュBB「あー……あーあーあー……」
マシュBB「体がもう一つ欲しい」
デオン「次にそんな悍ましいことを言ったら今すぐカルデアに戻って斬ってやるからな」ギリィッ
茨木「万死に値する」
ジャック「裸に剥いて雪山に放置したい……」
マシュBB「そこまで言います!?」ガビーンッ!
マシュ(犠牲は私一人で充分です)
BB(マシュさんまで!)
293 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 09:17:41.97 ID:Zkbjj15e0
マシュBB「さてと。じゃあ作戦会議でもしますか。しばらく二人で相談しますので、話しかけないでくださいねー」
デオン「……余計な入れ知恵はするなよ、BB」
マシュBB「変なことは言いませんよ。大胆なことは言うかもしれませんが?」ニヤァ
茨木「デオン。次に、なんて悠長なことは言わずに今コイツを斬るべきでは?」
デオン「マシュの名誉のためにも、いっそのこと体ごと殺るのも優しさか……」ギャランッ
ジャック「マシュ……大好きだよ……!」エグッ
マシュ「やめてください! 大丈夫ですから!」
デオン「冗談は置いといて、そろそろエリザとマスターが起きる時間だな」
茨木「監視再開だな」
ジャック「わーい!」
294 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 09:23:53.85 ID:Zkbjj15e0
休憩します!
295 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 18:15:33.47 ID:Zkbjj15e0
旅行サーヴァント概評(BBちゃん独断と偏見込み)
マシュ・キリエライト
むかしの自分を見ているようでイライラする。
私とセンパイがベタベタしているのを見てモヤッとした気持ちになるのは、まあ別にいいとして。
泣き寝入り率がかなり高いのがネックすぎます。いい子ちゃんすぎてかなりつまらない子。
ただ、こういう真面目な人ほど一旦坂を駆け下りれば止まらなくなるので、そこら辺だけは楽しみです。
シュヴァリエ・デオン
エリザさんの拷問癖、茨木さんの堪え性の無さ、ジャックさんのキレッキレな殺人癖。
それらすべてを無表情で流して引っ張っていける強さを持っているのに、なんで私のことだけ見逃してくれないのか理解不能です。
ジッサイコワイ。
あの王妃がいない場所だと自分に甘く他人にももっと甘い、みたいなスタンスを取っているようです。
私にも甘くしてもらえませんかね。
エリザベート・バートリー
私にとってはとても馴染みの深いサンシタその一。
頭の中は糖度ガン上げのスイーツ系サーヴァント。
デオンさんに並んだ古参のサーヴァントなので、バカっぽい言動の割に経験値はすさまじく高いです。
皮肉なことに経験値の高さのせいで著しいテンションのカーミラ化が起きていますが、そこを指摘したらガチで殺されかねないので内緒です。
茨木童子
酒呑童子の腰巾着、あるいは金魚のフン。
ひとまず甘いお菓子を与えておけば文句は言わないので、(使い勝手は)いい子。
更に、このメンバーの中では意外なことに気遣いが一番できます。
他のメンバーもこの子くらい頭スッカラカンならなぁ。
ジャック・ザ・リッパー
私がこの旅行に同行させたクレーバーサイコロリ。
目的はサーヴァントたちが暴走したときに、その凄まじい俊敏でもって制圧すること。
……なのですが、うっかりしてました。この子自身も暴走率高いんです。
一歩間違えたら大惨事でした。彼女のサイコ加減舐めてたなぁ。
次はもう間違えません。
296 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 18:26:43.49 ID:Zkbjj15e0
エリザ「……すかー……」スヤァ
ぐだ男「……」
ぐだ男(背中に思いっきりくっつかれてるぅー……)
ぐだ男(ほとんどないも同然だが、胸のあたりが柔らかくって気持ちいい)
ぐだ男(薄いけどないわけじゃないのだ!)
ぐだ男(とか言っている場合じゃないな。これは。どうしよう)
ぐだ男(エリザを起こさないように布団から出れるだろうか?)
ぐだ男(……)
ぐだ男「出来る。出来るのだ」
ぐだ男「ゆっくりそーっとそーっと」
エリザ「ハッ」パチリ
ぐだ男「寝覚め良すぎ!」ガビーンッ!
エリザ「……」
エリザ「……おはよ」カァァ
ぐだ男(火竜じゃないはずなのに体温がめっちゃ上がってきた)
ぐだ男「あ、ああ。うん。おはよう」
エリザ「昨日寒かったから、くっついたわ。いいって言ったでしょ?」
ぐだ男「……その……色々柔らかくって……落ち着かないんですが……」
エリザ「サイッテー!」バシッ
ぐだ男「俺に当たるなよ!」
297 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 18:36:30.25 ID:Zkbjj15e0
ぐだ男「……朝になったな。確認するべきことは一つだ」
エリザ「え? 何? 夢じゃないかどうかの確認? 拷問技術があるからすぐにできるけど?」
ぐだ男「ほっぺ抓る程度に留めておけよ。そうじゃなくって」
ぐだ男「エレベーター、そろそろ修理終わったかなって」
エリザ「ああ……」
エリザ「……あんまり長居すると里心付いちゃいそうだから、もう帰る準備するわね」
ぐだ男「了解。じゃあ俺はエレベーターの確認してくる」
エリザ「修理できていたらさっさと帰るわ。お母さまに挨拶してからだけど」
ぐだ男「……」
ぐだ男「ところで里心って……お前、ホテルでも上手くやってるんだなぁ」
エリザ「心外ね。あっちにいるサーヴァントたちはみんな仲間よ」
ぐだ男「BBもか?」
エリザ「忌々しいけどね。腐れ縁よ」
ぐだ男「……そうか」
298 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 18:45:23.83 ID:Zkbjj15e0
ホテル
デオン「……ふむ。アイツ、身内には甘いな。ちょっと信用しすぎじゃないか?」
ジャック「あー。普段は憎まれ口ばっかり叩いてるくせに、いざってときには一番最初に泣いちゃうからねー」
ジャック「ほら、終局特異点でマシュが蒸発死したときもさ」
デオン「懐かしいなぁ。確かにこっちまで胸が痛くなるくらい泣いてたなぁ」
茨木「仲間のために泣けるのに、なんで他の人間に対しては……」
デオン「ははは。茨木。そこまでだ」ニコニコ
ジャック「多分その台詞はそれ以上言ったら私たち全員に刺さる。やめておこう?」ニコニコ
茨木「都合の悪いところから目を逸らす天才だな汝ら」
茨木「……む?」
デオン「どうした?」
茨木「BBとマシュはどうした?」
デオン「……ッ!?」
ジャック「あっ、いない」
299 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 18:52:56.27 ID:Zkbjj15e0
デオン「……くそっ! やられた! BBにマシュを連れていかれた!」
ジャック「やっぱり余計な入れ知恵される前に殺すべきだったねー? マシュごとでもいいからさ」ギャランッ
茨木「よせよせ。流石にもう魔酒も成長したのだ」
茨木「なんでもかんでも鵜呑みにするような子供ではない」
デオン「確かにそうだが……」
デオン「……」
ジャック「カルデアにいるサーヴァントに連絡してBBを暗殺してもらう?」
デオン「難しいな。私たちの申請と許可の偽造を担当しているのがそもそもBBだ」
デオン「カルデアにそんな連絡を入れた途端に何をされるか……」
茨木「静観しかあるまいよ。まあアイツも流石に限度は知っておろう」
茨木「命懸けで悪ふざけをするというのなら、こちらも命を狙うが、それだけだ」
デオン「……仕方ない。剣を向ける先がないのなら、な」
ジャック「保留! だね!」
300 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 19:03:47.04 ID:Zkbjj15e0
東京某所
BB(ふっふっふー! これですよ、これ! 私が送ったプレゼントボックスの中には私の人格以外にも色々入ってたのです!)
マシュ(な、な、ななな……)
BB(大胆ベビードール、スケスケネグリジェ、甘々フリル付きブラ&パンツ……)
BB(色々ッ! そう! 本っ当に色々と持ってきましたよ! あなたのために! あなたのために!)
マシュ(恩着せがましい! 着ませんよ、こんなもの!)
BB(ああっれー? 照れちゃってる系ー? マシュちゃんキャーワーイーイー!)
マシュ(急にギャル調にキャラを変えないでください! 誤魔化せませんよ、そんなのでッ!)
BB(……)
BB(リスクなしにリターンは得られない)
マシュ(は?)
BB(ガッカリです。あなたはこれまでの特異点で、一体何を学んできたというのですか?)
マシュ(!?!?)ガビーンッ!
BB(様々な犠牲があったはずです。勝ち続けてきた以上、それは決して無駄な犠牲ではなかったはずですが)
BB(散々打ちのめされてきたでしょう? そして、過程があるからこそ結果は実を結ぶということを知ったはずです)
マシュ(……)
BB(……欲しいんでしょう? というより、他の誰にも渡したくないんでしょう?)
BB(センパイのこと)
マシュ(それは……)
BB(誤魔化す必要はないんですよぉ。このグレートデビルBBちゃんが、その願いを叶えてあげますからねー)
マシュ(……それは……)
マシュ(……)
BB(ふふふー)ニヤァ
301 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 19:04:40.68 ID:Zkbjj15e0
休憩します!
302 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 19:47:50.88 ID:Zkbjj15e0
ホテル
エリザ「帰ってきたわよー!」キラキラキラ
デオン「うざったいほど上機嫌」
茨木「余程いいことがあったのであろうよ」
ジャック「頭痛は?」
エリザ「かつてないほど酷いから、後でホテルにいる一般人を食べるわね!」
ぐだ男「やめてくれ……」
デオン「安心してくれマスター。せめて私たちの旅行が終わるまでは死体が発見されないように頑張る」
ジャック「プロに任せて!」
茨木「最悪の場合は残飯処理をする覚悟はできておるぞ!」
ぐだ男「そんな妙なところでやる気を出すなよ!」ガビーンッ!
ぐだ男「……で。最後は……残っているのは一人だけか」
デオン「……マスター。アイツは」
マシュBB「はいはーい! 呼びましたかー!」キラリーンッ
デオン「……」ゲンナリ
茨木「どこから生えおった」
マシュBB「えへっ」
303 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 19:55:03.43 ID:Zkbjj15e0
ぐだ男「なあ。BB。お前本当にマシュと一緒に来るつもりなのか?」
マシュBB「ええ。マシュさんにもキチンと許可は取りましたし?」
ぐだ男「お前ちょっと強引すぎるからマシュが遠慮してんだよ。なあ?」
マシュ「……いえ。色々相談した結果、です。BBさんにも来ていただきます」
ぐだ男「そうか?」
デオン「マシュ。本当にそれでいいんだな?」
マシュ「……デオンさん」
マシュ「私には、いたずら心が足りないそうです」
デオン「……なるほどな」
ぐだ男「ん? 今の一言で何が伝わったんだ?」
デオン「なら私はもう何も言わないが……」
デオン「せめて取り返しの付かない行為だけは自分自身の手でやるんだ。他人の手に任せるな」
マシュ「……できる限り頑張ります」
茨木「あーあー。良い良い。デオンの言い方はちょっと過保護すぎるのだ」
茨木「結局、納得できれば何でもよい。人任せであろうとな?」
デオン「茨木ッ!」
ぐだ男「……何を言い争ってるんだ?」ハテ
ジャック「マシュの教育方針の対立」
304 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 20:00:59.49 ID:Zkbjj15e0
茨木「悪意と積極性が足りないという点においては吾も同意見だしな……」
デオン「マシュには元々必要のないものだろう」
茨木「いや? 万人にとって必要なものだぞ? 大体汝はなぁ……」
エリザ「ねーねー。私がマスターとどんなことをしたのか聞かないのー?」
ジャック「別に聞かなくってもわかるよー」
アーダコーダ
マシュBB「……じゃ、今のうちに行きましょうか。センパイ?」ニヤァ
ぐだ男「慣れないなぁ。BBの笑い方するマシュ」
マシュBB「私の笑い方ってそこまで特徴的です?」
ぐだ男「マシュがやるにしては邪悪すぎる」
マシュBB「うーん。なんか段々死にたくなってきた」
305 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 20:15:05.69 ID:Zkbjj15e0
デオン「……む? しまった! あの二人、いや三人もう行ってしまったぞ!」
茨木「無駄話に興じ過ぎたか。まあよい。まだ充分間に合う」
エリザ「え? 何? マシュに関しては私たちもガッツリ干渉する系?」
エリザ「後で馬に蹴られても仕方ないわよー?」
ジャック「馬に蹴られた程度で死ぬような体してないくせに」
デオン「じゃあさっさと自室に戻って各自準備を整えた後で尾行を開始――」
パァンッ!
キャー!
覆面「このホテルは我々が乗っ取ったァ! お前らは全員人質だ!」
覆面2「我々の要求はこのホテルに『たまたま』泊まっていた政治家の身柄である!」
覆面3「げへへへぇ! 大人しくしていれば全員無事で済むぜ! だが『今日一日』は絶対に俺たちと一緒だがなぁ!」
デオン「」
エリザ「」
茨木「」
ジャック「……」
ジャック「このタイミング、偶然だと思う?」
デオン「ははは。そんなわけないだろう?」ビキビキ
茨木「やられたな。アイツ、とことん吾らを足止めするつもりのようだ」ギリィッ
エリザ「頭痛が酷くなってきたわ」ズキズキ
覆面4「んっ!? おい貴様ら、何をしている! さっさと腹ばいになって――」
バキィッ
デオン「ちょっと黙ってろ!」
覆面4「ひでぶ」
エリザ「……ちょうどいいわね。一人ずつ一人ずつ……まとめて料理してあげるわ」
ジャック「BBの差し金……だという自覚はないとしても、生かす価値ないしね」ゴゴゴゴゴ
茨木「本当の略奪というものを見せてやろうか」ゴキゴキッ
覆面1「え、えーっ!?」ガビーンッ!
その日の内に事件は解決した。
が、時間がかかり過ぎたため、四人がマシュとBBに干渉することはついぞ叶わなかった。
306 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 20:20:26.41 ID:Zkbjj15e0
休憩します!
307 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/18(月) 20:35:54.60 ID:Zkbjj15e0
ネロ祭……ナイチンゲール女史の育成は順調だが……それ以外が壊滅的っ……!
まだ二十箱もボックス開けてない……!
遅延、圧倒的遅延っ……! 書くのはもうちょっと後……!
308 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/18(月) 21:23:46.77 ID:gxxALF8DO
乙
ボックスの方がうますぎてメダル後回しになりつつ
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/18(月) 22:27:16.09 ID:c2TMS7KSo
乙です
20箱だとガチャ礼装ガン積みならメダルは集めきれてるのか…?
要らないのは捨てるにせよ、時間がないぞー
310 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 08:56:28.70 ID:+f7COWIx0
BB(んふふー。地道な情報操作の賜物ですねー。あの四人は今日一日ダイハードですよ)
マシュ(なんてことを……後であの四人にリンチされていても庇いきれませんよ?)
BB(ウッソでしょ、庇う気ですか? 死にたいんですか?)ガーン!
マシュ(死ぬような目に遭うとわかっていてこんな愚策用意したんですか?)ガーン!
BB(……これ以上話し合っても見解の相違で殴り合うだけですね)
BB(というわけで)
マシュ(というわけで?)
BB(センパイと! ベタベタします! 無意味に!)
マシュ(どういうわけでッ!?)ガビーンッ!
マシュBB「センパーイ! 手、繋いでください! 手!」
ぐだ男「お前やることなすこと突拍子もないな」
マシュBB「いいじゃないですか、ほら! エスコートですよエスコート!」
ぐだ男「はいはい」ギュッ
マシュBB「できれば恋人繋ぎでお願いします!」
マシュBB「いや絶対恋人繋ぎでお願いします!」
ぐだ男「……何を企んでる?」
マシュBB「疑心暗鬼はよくないと思うんです。私がいつも何かを企んでいると思ったら大間違いですよ!」
ぐだ男(胡散臭ぇー。アラフィフのおっさんより胡散臭いよ)
311 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 09:03:16.24 ID:+f7COWIx0
マシュ(ちょっ……BBさん! 肉体の主導権をこっちによこしてください! 恥ずかしいです!)
BB(あっはっはー! 別にいいじゃないですか! 感覚は全部、どちらの人格にも共有させてるんですから)
BB(ああっ、しゅごいいい……センパイの体温と、私たちの体温が恋人繋ぎから段々混ざり合って……)ハァハァ
マシュ(無駄にエロく言わないでください!)
BB(……でも嬉しいんでしょう?)
マシュ(はい!)
マシュ(……ああ、いや……えーと……)
マシュ(ああーーー! もーーー!)ジタバタ
ぐだ男「お前顔真っ赤だぞ。大丈夫か?」
マシュBB「……私は大丈夫です。私は」
ぐだ男「マシュは大丈夫じゃないんだな……」
マシュBB「なんか無駄に汗ばんできたので、向こうについたら冷たい麦茶とか欲しいです」
ぐだ男「わかった」
312 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 09:17:30.44 ID:+f7COWIx0
マシュBB「……正直、手を繋いだ程度で尻尾フリフリするワンコな後輩の方が思考回路エロいと思うんですよね」
ぐだ男「お前それマシュに聞こえるように言ってる?」
マシュBB「……えへっ」キャルーンッ
ぐだ男「BBのそういう都合の悪い質問をされたときに雑に誤魔化すところを俺は一番信用していない」
マシュBB「さ、流石にマスターですね……デオンさんも似たようなこと言ってましたよ……!」
マシュBB「でもそれは置いといて! ねえ! 多分私よりもマシュさんの方がエロいって点には賛成でしょう!?」
ぐだ男「追い詰められたときに仲間を巻き込んでメガンテするクセも修正しろ。すぐにだ」
マシュBB「ずるいー! こっちの非を指摘するだけ指摘して全然答えになってないー!」
マシュ(聞きたくもないので別にいいですッ!)
313 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 09:35:32.37 ID:+f7COWIx0
マシュ(しかし……恋人繋ぎしているというのに、お二人ともまったくいつも通りですね)
BB(まあ再三、マスターと私は関係を調整しましたからね。仲間である以上の関係はないって、お互いに位置づけたりして)
マシュ(……わざわざそんなことを……)
BB(私は私で好きな人いますしねぇ)
マシュ(……こうは思ってはいけないのでしょうが、それでもこうやって気安く触れ合える関係はちょっと羨ましいです)
BB(ほう。なるほど)
BB(そんな無神経な言葉を吐いちゃう悪い子にはおしおきしてくれましょう)
マシュ(えっ)
マシュBB「うりゃっ」ギュウ
ぐだ男「痛っ! なんで急に握力強くしてんだよ!」
マシュBB「急に! 急にマスターの手を握り潰したくなって! 急に!」
ぐだ男「お前本当に自由だなぁ! こ、この……大人しくやられてたまるか!」ギュウ
マシュBB「フハハハハハハー! サーヴァントの力は不活性だとは言え、デミサーヴァントに勝てるものかー!」ギュウウ!
ぐだ男「負けるわけにはいかないんだよーーー!」ギュウウウ!
マシュBB「ぐうおおおおおおあああああ!」ギュウウウウ!
ぐだ男「うおおおおおおおおおおおおお!」ギュウウウウウ!
マシュ「……せ、先輩……痛い、です……!」カタカタ
ぐだ男「うおおおおおおお……?」
ぐだ男「……」
ぐだ男「……ゑ?」
マシュ「うう……」フルフル
ぐだ男「……」
ぐだ男「BB! 貴様ァーーーッ!」ガビーンッ!
314 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 09:44:52.64 ID:+f7COWIx0
BB(はいバトンタッチー。後はよろしこー。また後で来ますねー)
マシュ(BBさんーーーっ!?)ガビーンッ!
マシュ(……)
マシュ(……い、いえ。大丈夫です。BBさんにできて私にできない道理はありません)
マシュ(そう。この程度……先輩と手を繋ぐ程度、どうとでも!)
マシュ「あ、あの……先輩。見ての通り、BBさんから一方的に肉体の主導権を返されましたので……」
マシュ「ひ、引き続きエスコートをお願いしますね?」ニコォ
ぐだ男「……」
マシュ「先輩?」
ぐだ男「うおっ? お、おおん……んん……」アタフタ
マシュ「……」
マシュ「なんでっ! BBさんのときは普通で! 私のときだけテンパってるんですかッ!」ガビーンッ!
ぐだ男「い、いや。だってさっきまでは相手がBBだったし……BBだぞ?」
ぐだ男「多少ぞんざいに扱ったところで普段の言動と行動からしてもお釣りがくる、あのBBだぞ?」
ぐだ男「で、でもお前……マシュの場合はさ……大事にしないといけないじゃないか……」カァァ
マシュ(やめてーーー! お願い、さっきみたいに飄々としててくださいよ先輩ーーー!)
マシュ(なんかこっちまで死ぬほど恥ずかしくなってきちゃいますからーーー!)カァァ
315 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 09:53:41.34 ID:+f7COWIx0
ぐだ男「そ、その……手、ごめんな。大丈夫か?」スッ……
ガシィッ
マシュ「手! 離そうとしたら! 許しませんからねッ!」
ぐだ男「えっ」
マシュ「じゃないとカルデアに帰り次第、先輩とBBさんはデキてるって根も葉もない噂をバラ撒いてやります!」
ぐだ男「ええっ!?」ガビーンッ!
マシュ「なので絶対に私の手を! 離さないでください! 絶対にッ!」
BB(プスー。クスクスクス。必死ー!)プギャー!
マシュ(黙っていてください!)
BB(噂をバラ撒くとか、そんなのできないくせにー。技術とか以前に良心的にー!)クスクスクス
マシュ(ああーーーッ!)プンスカ!
316 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 09:54:20.14 ID:+f7COWIx0
休憩します!
317 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 16:10:58.50 ID:+f7COWIx0
カルデア
BB(やっぱり気になるんですよねー。体をマシュさんに任せた後はポップコーンとコーラを持って巌窟王さんの鑑賞会です)
イシュタル「ん? あ。BBじゃない」
BB「あ。配布の方のイシュタルさん」
イシュタル「遅かったわね。もう裁判は終わっちゃったわよ」
BB「は?」
ナーサリー「ぐすっ……まさかこの事件にあんな裏があったなんて驚きだったのだわ」エグエグ
BB「ナーサリーさんまでっ!?」ガビーンッ!
ナーサリー「まさかアンジーを襲ったのが●●●(ネタバレ防止のため伏字)で」
イシュタル「しかも襲われている最中にアンジーは●●●を守るために●●を●●●かったなんて」グスン
ナーサリー「裁判終盤の最原の覚悟ももう素晴らしかったのだわ! ●●●を●●ためにあえて自分で●●●を●●て――」
BB「ぎゃあああああああああああッ!」ガビビーンッ!
なんかいつの間にか巌窟王のモニターがカルデア中で流行ってた。
そしてBBの本体は致命的なネタバレを食らい、少し寝た。その後、ネタバレを食らったことを思い出し、泣いた
318 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 16:27:06.70 ID:+f7COWIx0
マシュ「……」
マシュ「なんか先ほどからBBさんの元気がありません」
ぐだ男「本体の方に何かあったのかもな。打たれ弱いから殴っていいのは殴られたときだけだ」
ぐだ男「そら。家。ついたぞ」
マシュ「……ん……」
ぐだ男「……」
二人(どのタイミングで手を離せばいいのかわからない……!)
ぐだ男(まさか家の中に入るまで、か……そんなバカな……鍵を取り出せないな……)
ぐだ男(いや、鍵が入ってるポケットは空いてる方の手の側だ。問題はない)
ぐだ男(問題があるとしたら恥ずかしいこと!)
マシュ(勢い任せで手を繋ぐべきじゃなかったのかもしれません……!)
マシュ(な、なんかもう、緊張からか唇がカサカサに……!)
マシュ(リップが欲しいです、凄く!)
319 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 17:08:02.11 ID:+f7COWIx0
二人(扉の前まで手を繋いで来ちゃったよ)
ぐだ男(……)
ぐだ男(いや。もう考えるのをやめよう。相手はマシュだ! 俺の相棒のマシュなんだ!)
ぐだ男(手を繋ぐ程度ならなんでもない!)
ぐだ男「よーし、マシュ。それじゃあこのまま家に入るぞ!」
マシュ「はい! マシュ・キリエライト、吶喊します!」
ぐだ男「いいか。俺が鍵を開けた後、一、二の三で中に入り一発かますぞ」
ぐだ男「ただいまー! とな!」
マシュ「完璧な作戦です! やはり私のマスターは世界一のマスターですね!」
ぐだ男「鍵は開けた。行くぞ。一、二の三!」
ガチャアアアンッ!
二人「ただいまーーー!」
部屋「」ガラーンッ
ぐだ男「誰もいねぇーーーッ!」ガビーンッ!
BB(ちょっと意識を取り戻したら、なんですかこのノリ)
マシュ(勢いで誤魔化さないとやってられなくって……!)
320 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 17:35:39.37 ID:+f7COWIx0
やっと手を離した
置手紙「」ポツン
ぐだ男「……置手紙がテーブルの上にある」
ぐだ男「どらどら」
ぐだ男「……」
ぐだ男「……」汗ブワッ
マシュBB「どうしたんですか?」
ぐだ男「え、あ、あの……」
ぐだ男「今日、両親、帰ってこん」
マシュBB「へえ」
ぐだ男「なんか実家帰るって……」
マシュBB「急ですね。昨日のこともありますし、明らかに気を使われてます」
ぐだ男(もうコイツ、監視について隠すつもり毛頭ないな)
マシュBB「……」カァァ
マシュBB「……あっつ! この部屋暑くないですか!?」
ぐだ男「……BB。多分だが……言いづらいんだけどさ」
ぐだ男「マシュの心拍数が上がってるだけだ」
マシュBB「むっつりエロ娘」
マシュ「不名誉なこと言わないでくださいッ!」ガァッ
ぐだ男(スイッチもう頻繁に切り替わるようになってるなー)
321 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 17:59:57.54 ID:+f7COWIx0
ぐだ男「ひとまず休むか。何か飲み物出すよ。テレビのリモコン渡すから適当にくつろいでくれ」
マシュBB「はいはーい。ぬるいジュースはお断りですよー」
ぐだ男「厚かましいヤツめ」スタスタ
マシュBB「さてと。この時間だとニュース以外何もやってないと思うけど」ピッ
テレビ『ご覧ください! 現在、ホテルはテロリストにより占拠されております!』
テレビ『しかしホテルの中ではテロリスト側に何らかのトラブルが起こっている様子です!』
テレビ『ここから見えるのはホテルのロビーだけですが、そこら中に大量の血や脂肪由来の油がぶちまけられており――』
ピッ
マシュBB「センパーイ! 後で何か映画借りてきましょうよー! 何もやってなくてつまらないですー!」
ぐだ男「後でなー」
マシュ(……まあ、先輩には見せられないですけど……)
BB(休日ですもの。休んでいてもらわないと、ね?)
322 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 18:13:52.60 ID:+f7COWIx0
エリザ「さあ。言いなさい。あなたたちが時限爆弾を仕掛けたってのはもう割れてるの。どこに仕掛けたの?」
グチャバリッ!
覆面1「……ひ、ぎ、い……」ガタガタ
茨木「あー。ダメだぞエリザ。舌が縦に真っ二つに裂けておるではないか。拷問しても喋らせようがない」
ジャック「ていうか何をしたらこんな愉快なことになるの?」
エリザ「口の中に包丁を突っ込んでアッパーしただけだけど……?」キョトン
デオン「キョトンとするな。だけって言うほど小さいことでもないぞ」
エリザ「えー。いいじゃない。どうせホテルからは誰も逃げられないように陣地作成で閉じ込めてるんだから」
エリザ「使い物にならないヤツは趣味で拷問して、それ以外は普通に拷問すればいいのよ!」キラキラキラ!
ジャック「趣味って言っちゃったよ」
デオン「今更だからどうとも思わないけどな」
茨木「白百合の騎士は真っ黒だなぁ?」
デオン「ん。こっちのヤツは比較的口が無事じゃないか。こっちを使おう」グイッ
茨木「それもう主要な内臓くらいしか残ってないように見えるが」
デオン「いや? 死んだふりしているだけだ。意識もハッキリしてる。ほら、白目の辺りを触るとわかりやすい」
ペタッ
覆面2「いぎっ……」
デオン「な?」
茨木「な? じゃないが」
エリザ「しょうがないわねー。趣味じゃない拷問に切り替えるとしましょうか」
覆面2「ひ、い……殺して……殺して……!」ガタガタ
デオン「何を勘違いしているんだ?」
ジャック「あなたたちに生かす価値がないのは確かだけど、殺すつもりも毛頭ないよ?」
茨木「安心しろ! 全員生きてここを出られるぞ!」キラキラキラ
エリザ「じゃあ尻に玩具を入れるわよー! せーのっ!」
覆面2「あ、ぎ、が……!」ガタガタ
覆面2「ぎゃああああああああああッ!?」
最終的な死亡者はゼロだった。めでたしめでたし
323 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 18:15:06.38 ID:+f7COWIx0
休憩します!
324 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 20:12:58.97 ID:+f7COWIx0
マシュ(……あの四人が今どういうことをしているのか、わかりませんか?)
BB(私にはわかります。元気にやっているようですね。マスターの理念に従って、誰一人として殺さずに事態を収める気のようです)
マシュ(よかった。それなら大事には至らなそうです)
※既に至っています
ぐだ男「冷えた麦茶を持ってきたぞー」
マシュBB「あ。ありがとうございまーす!」
マシュBB「いやぁー。ずっと体が熱かったから、やっとコレでクールダウンでき」
マシュBB「ぶへぁーーーッ!」ブーーーッ!
ぐだ男「ぷふっ……! めんつゆだ」プルプル
マシュBB「げっふ……ごほっごほっ……せ、センパイぃぃぃ!」
ぐだ男「これで監視の件はチャラにしてやる。助けられたのは事実だが、無許可はダメだ。無許可は」ニヤニヤ
マシュBB「よくもだましたアアアアア! だましてくれたなアアアア!」ガシィッ
ぐだ男「ぐえええええ! やめろ! 首を締め上げるな!」ジタバタ
マシュ(本当に仲がいいですね……)
325 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/19(火) 20:16:01.34 ID:fpOzQCi6O
めでたし……?
326 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 20:28:30.34 ID:+f7COWIx0
仕切り直し
マシュBB「ふーん、だ!」
ぐだ男「そう怒るなって。これで色々チャラにしてやったんだからさ」
マシュBB「それはそれ! これはこれです!」
マシュBB「私は人間をいじくるのは大好きですが、人間に弄られるのは大嫌いなんですよ!」
ぐだ男「クズヤロー」
マシュBB「……自覚はありますが、もうちょっと歯に衣着せるとか……」
ぐだ男「俺は出来る限りお前のことを庇ってやるが、いつか庇いきれないほどのリンチ受けるぞ?」
マシュ(その忠告、もうちょっと早ければ……)
BB(覚悟の上です!)
マシュ(潔い!)ガビーンッ!
ぐだ男「で。何か映画借りたいんだっけか? 近くにレンタルビデオ屋があるからそこに……」
ぐだ男「……」
ぐだ男「……やっちまった。有効期限が切れてるに決まってるじゃないか」
マシュBB「ん。ああ……そっか。何年かぶりの帰郷ですものね」
ぐだ男「……うちに何本か映画のディスクあるから、それでなんとか暇を潰そう」
マシュBB「あーあ。センパイとデートできる口実ができたと思ったのになー」ニコニコ
ぐだ男「心にもないことをノータイムで口から垂れ流す技術は大したものだと思うよ」
マシュBB「流石にちょっとも動揺させられないと思うと女としての自信失くしちゃうんですけどー!」プンスカ!
327 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 20:38:56.49 ID:+f7COWIx0
マシュBB「……あ。そうだ。じゃあこうしましょう」
ぐだ男「あ? またロクでもないことをマシュに吹き込む気か?」
ぐだ男「流石にそうそう何度も俺は引っかからな――」
マシュ「……先輩とデートできる口実が、できたと思ったのですが……」カァァ
ぐだ男「」
マシュ「……」
マシュ「だからっ! なんでっ! 私のときだけ本気で狼狽えるんですかッ!」
ぐだ男「お前が慣れないこと言うからだろ……!」
ぐだ男「あー……あーあーあー……!」
ぐだ男「……映画取ってくる!」
マシュ「あ、先輩……!」
ぐだ男「……」
ぐだ男「マシュが望むのならどこにだって連れて行くよ」
マシュ「……」
ぐだ男「えーとファミリー向けのヤツは……」
マシュ「……」
BB(どこにでもって、なんです? ピンク色の城みたいな休憩所的なところでも?)クスクスクス
マシュ(もーーー!)プンスカ!
328 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 20:55:29.61 ID:+f7COWIx0
BB(今更なんですが、やっぱり私がいなくってもマシュさんってどうとでもできるのでは?)
BB(ていうかむしろ私が邪魔ですよね?)
マシュ(……わかってるくせに、そんなことを言うんですね)
BB(ふふっ。グレートデビルもちょっとは天使的なこと言いますよ)
BB(今ここでチャンスをあげましょうか? あなたが消えろと言えば綺麗さっぱり、私の人格データを消去してあげますよ)
マシュ(それは……)
BB(こうやって選択肢を投げかけておいた方が、後悔は大きくできそうですしね)
マシュ(……私があなたを切り離せないってことを計算に入れた発言ですね)
マシュ(凄まじく卑劣です)
BB(あなたに一番必要なものですよ)
マシュ(欠けていることは認めますが必要だとは思いません)
マシュ(……でも私は……)
BB(すりーとぅーわん、どばーーーんっ! タイムアーーーップ!)
マシュ(早いですよ! 確かに消えろなんて言うつもりなかったですけど!)ガビーンッ!
BB(ふふふ……私に任せておいてください……!)
マシュ(……不安です)
BB(誰だってそうですよ。初めてはいつだって)
BB(……私に身を委ねていれば、人生で一番幸せな夜になります)
BB(安心なんてできなくってもね)
マシュ(……)
BB(さあ。マシュさんは陥落しましたよ。あとはあなたが堕ちればすべてカタがつきます)
BB(楽しみにしてくださいよ。セ、ン、パ、イ)
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/19(火) 20:55:36.40 ID:xVehKmKdo
最初から見てたけど、デオンは常識人ポジじゃなかったのか…生前にもこのような仕事はしたことあるんだろうなあ
330 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 21:20:35.12 ID:+f7COWIx0
数時間後
マシュBB「ううっ……えぐっ……ロボとーちゃん最高すぎるでしょ……!」エグエグ
ぐだ男「……」ドンビキ
マシュBB「え。なんです? なんで引いてるんですか?」
ぐだ男「いや、すまない。お前にまだ映画で泣く、みたいな普通の女の子の感性が残ってることにビックリして」
マシュBB「いくら何でも失礼すぎやしません!?」ガビーンッ!
ぐだ男「だから悪かったって……なんか詫びに作るからさ」
マシュBB「おや。もうそんな時間……外も暗いですね、確かに」
ぐだ男「時間がかかるから、なんなら風呂入ってきてもいいぞー」
マシュ「……」ギクリ
BB(……ふむ。この段階で仕掛けると食事と被ります。惜しいですが、まだです。まだ)
マシュ(了解……)
マシュBB「ふふっ! それじゃあお湯お先にいただきまーす!」
ぐだ男「おーう」
331 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 21:28:01.01 ID:+f7COWIx0
マシュBB「ふー……いいお湯でした!」ツヤツヤ
ぐだ男「……」
ぐだ男「よかった。お前のことだからスケスケのネグリジェでも持ってきてるんじゃないかと心配してたんだが」
ぐだ男「普通のパジャマだ……普通の……!」
マシュBB「普通で悪かったですね?」
ぐだ男「いや、いい。とてもいい。お前が普通のことをしているってだけで泣くほど感動する」
ぐだ男「ほら。今日はハンバーグだ。ジャックのために何回も試行錯誤したから、俺の作れるヤツの中では一番の自信作だぞ?」
マシュBB「わあ!」
マシュ(実際、マスターの作るハンバーグは美味しいですよ)
BB(……へえ。そんな特技が……)
BB(ま、どうせエミヤさんには負けるんでしょうけどね)
マシュ(あれと比較するのはいくら何でも残酷すぎますが……)
マシュ(これはこれで美味しいんです。先輩にしか出せない味ですから)
マシュBB「じゃあ遠慮なく……!」
ぐだ男「おう。盛り付けたらすぐに食っていいぞ。ちょっとしたデザートも用意してる」
ぐだ男「コンビニスイーツだけど」
BB(彼氏力高ァ)
マシュ(……BBさん?)
BB(いや、取らないですけどね?)
332 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 21:38:19.87 ID:+f7COWIx0
数十分後
マシュBB「……ふはー……美味しかったー!」
ぐだ男「ん。そうか。そりゃよかった」
ぐだ男「……マシュはどうだったよ。感覚は共有してるんだろ?」
マシュ「あ、は、はい! とても! いつも通り美味しかったです!」
ぐだ男「よかった」
ぐだ男「んじゃあ食器をカタしてくるから。布団はまだ後でいいだろ?」
マシュBB「んー。すぐに寝っ転がりたいですー」
ぐだ男「ソファにでも転がってろ。牛になりたきゃな」
マシュBB「あーい」ステステ
ぐだ男「……」
ぐだ男(やっと……やっと平和を手に入れた!)
ぐだ男(茨木には噛まれ、デオンには両親を酒で潰され、ジャックと逃避行し、エリザとToLoveるダークネスした昨日までとは違う!)
ぐだ男(今度こそ! 今度こそ俺は平穏無事な日常を取り戻したぞ!)
ぐだ男(BBがいるのが不安だが、マシュがいれば滅多なことは起こらないだろう!)
ぐだ男(マシュがいれば!)
BB(って、思ってるんでしょうねぇ……)
BB(……今の内ですね。ふふふ)
マシュ(……はい)
BB(BBちゃんによるマジカルメイクアーーーップ!)キラリーンッ!
333 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 21:46:13.55 ID:+f7COWIx0
ぐだ男「おーっし。食器もカタしたし、次は布団でも敷くかー」
ぐだ男「寝るかどうかは置いといて、そろそろ寝っ転がれる場所くらいは欲しくなるころだろうし……」
ぐだ男「ん」
ゴソゴソ
ぐだ男「寝室から何か音が……」
ぐだ男「ああ、そっか。監視してたんだもんな。布団の場所くらいは知ってるに決まってる」
ぐだ男「……前までは全員、俺と一緒に寝ることを注文してたけど……今日は相手がマシュだしな」
ぐだ男「流石に今日は別室で寝るか、さもなくばソファで寝るかだな」
マシュ「せ、せんぱーい……ちょっと来てくれませんかー?」
ぐだ男「お? どうしたマシュ。ファブリーズが欲しいんならすぐに持ってくるけど」ガチャリッ
ベビードール着用マシュ「……あ、あの……」
ぐだ男「」
ぐだ男「」
ぐだ男「……!?!?」
マシュBB「感想はどうしたんですか? セーンパァーイ?」ニヤニヤ
ぐだ男「BBィーーーッ!」ズガァァァァンッ!
334 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 21:52:37.50 ID:+f7COWIx0
ぐだ男(うっ……この匂いは……!)
マシュBB「あーっはっはっはっは! 迂闊に部屋に来てしまったあなたが悪いんですよ!」
マシュBB「そう! この部屋に充満しているのは媚薬効果のあるお香です!」
マシュBB「キアラさんプロデュースなので効果には保証付き! 抗える人間など誰一人として」
ぐだ男「いや俺は大丈夫だけど」
マシュBB「えっ」
ぐだ男「防毒の加護があるし……」
マシュBB「あっ」
マシュBB「……いけない。強力にしすぎた。前のジャックさんの睡眠薬とは違って完全に毒にカウントされちゃいましたね」
マシュ(詰め甘すぎです!)
マシュBB「でもまあ、ははっ! こんなものは最初からダメ押しに過ぎないですしね!」
マシュBB「本番はこれからですよ、セーンパーイ!」
ぐだ男「おい。おい。何のつもりだ。マシュはどうした?」
マシュ「ええっと……一応、無理やりってわけじゃないんですけど」
ぐだ男「な、なにィ……?」
BB(おや。私が強要してこんなことをしていると思っていた。信用がないですねー……)
マシュ(まあ実際この状況見たら……)
BB(あ、違うか。私に信用がないんじゃなくって、マシュさんが信用されすぎなんですね)
マシュ(……)
335 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 21:58:19.50 ID:+f7COWIx0
マシュBB「……ねえセンパーイ。このベビードールってぇー、肩紐の部分をちょっとズラすとー」
マシュBB「簡単に下に下がっちゃうんですよー?」スルッ
ぐだ男「何ィーーー!?」ガビーンッ!
ダッ
ぐだ男「や、やらせんぞ! マシュのためにもそんなことはさせたりしない!」ガシィッ
マシュBB「ははっ! 退室せずに私の方に来る……と、思いましたよ! 計算通りです!」
マシュBB「その勇者的思考回路がアダになる!」
ぐだ男「えっ?」
マシュ「せ、先輩……!」グイッ
ぐだ男「うわっ」グラッ
バターンッ
BB(さあ……溺れる夜の始まりです)
BB(ちょっとずつちょっとずつ。確実に。マスターの理性を終わらせてあげます)
336 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/19(火) 21:59:02.83 ID:+f7COWIx0
続きは明日の夕方!
337 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/19(火) 22:20:32.51 ID:jI832CYn0
生殺しぃ…
338 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/20(水) 19:26:44.01 ID:Mb4QM2DRO
はよ
339 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 19:43:18.37 ID:r91pMgOq0
録画した遊戯王見終わるまで待ってくだちい。
340 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 19:47:32.08 ID:r91pMgOq0
虚構殺人遊戯 才囚学園
巌窟王「……」
最原「……アンジーさん。まだ眠ってるね。いつ起きるのかな」
巌窟王「そうそう遠くはあるまい。モノクマの処置は、悔しいが適確だったからな」
巌窟王「無駄にサイボーグ化などはされていないことは東条も確認している」
最原「それがこの学園ではありえそうだから怖いんだよね……」
巌窟王「……」
巌窟王「最原。一つ聞かせろ」
最原「なに?」
巌窟王「どの時点で気付いた? 今回の犯人を俺が殺す気だと」
最原「……」
341 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 19:51:52.14 ID:r91pMgOq0
最原「疑似学級裁判の序盤」
巌窟王「そんなに最初か」
最原「一番最初に『あれっ』て思ったのは、普段はそんなことは滅多にしない巌窟王さんがヒントを与えるようなことを言ったとき」
最原「前回、前々回の学級裁判だと『自分自身でも本当にわからないこと』を純粋な興味で暴いた結果、議論が発展した、みたいなパターンだったから」
巌窟王「それだけか?」
最原「まだあるよ。これが一番の理由かな」
最原「犯人がアンジーさんの口の中に酒瓶を突っ込み、ヒルの許容限界を超えた血液を吸い出させた……」
最原「このトリック、よくよく考えると被害者がアンジーさんってところに致命的な穴がある」
最原「サーヴァントの巌窟王さんならまず最初に気付いたはずだ」
巌窟王「……」
最原「……令呪で呼べたはずなんだよ。だって、酒で溺死させないために、アンジーさんの意識はハッキリしてたはずなんだから」
最原「荒縄で雁字搦めにされていようと関係ないんだ」
342 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 19:58:59.35 ID:r91pMgOq0
巌窟王「……見事、と言ったところか。あのシャーロック・ホームズがお前のことを知ったら頭を撫でたがるだろうな」
最原(たまに巌窟王さんって変な冗談言うな……)
巌窟王「俺が気付いていたはず、というところまで推理の中に入っていたな」
最原「じゃないと犯人を殺そうと思うくらい怒らないと思って」
巌窟王「……アイツは我がマスターの理念を踏みにじった」
巌窟王「やり方こそは歪んでいたかもしれないが、意志自体は間違っていない。それにも関わらずな」
巌窟王「しかも『アンジーは巌窟王を呼ばない』という点を考慮に入れて凶行に及んだのだ」
巌窟王「これで犯人に怒らなければ、何が復讐者か」
最原「最後の令呪。これを失ったら今度こそ巌窟王さんは生き返れない。だから……」
巌窟王「……犯人も、アンジーも大馬鹿者だ」
343 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 20:10:27.07 ID:r91pMgOq0
巌窟王「アンジーが死ねば、どうせこの空間での現界の維持はできなくなる。どっちにしても消えるというのに」
最原「消える前に他のマスターと契約すれば消えない、みたいなこと言ってたけど」
巌窟王「……」
最原「……まあ僕たちにはいらない知識、だよね」
アンジー「ん……!」
巌窟王「む」
最原「アンジーさんっ!」
アンジー「う、う、うう……!」ガタガタ
巌窟王「……もう容態は安定したはずだが」
最原「違う。これは体じゃなくって心の方の問題だ……!」
最原「凄くうなされてる!」
アンジー「か、神様……!」ガタガタ
巌窟王「アンジー! 俺はここにいるぞ!」
アンジー「……ルチャの……女神様……」
巌窟王「……」
巌窟王「は?」
アンジー「ルチャの神様が愉快な腰つきで無理やり迫ってくるよおおおお……!」エグエグ
巌窟王「」
最原「ど、どんな夢かはまったくわからないけど、ありえないほどうなされてる!」ガビーンッ!
344 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 20:15:47.65 ID:r91pMgOq0
某ルチャの女神『オーレッ! あなたもマスターたるもの、強くなくっちゃいけませーん!』
某ルチャの女神『その心意気、覚悟。資格は充分です! 我が加護を受けて超高校級のルチャドーラとして覚醒するのデース!』
アンジー「いやだああああ……いやだよおおおお……! 他の神様信仰したくないよおおお……!」ガタガタ
アンジー「もう高さ足りてるよおおおお……!」エグエグ
巌窟王「」
最原「アンジーさん! しっかりして! アンジーさーーーん!」
巌窟王「……」ズーン
最原「巌窟王さん! 頭抱えてないで誰か呼んできて……巌窟王さん! 巌窟王さーーーんっ!」
その後、アンジーがあと十回『ルチャの女神様いやだ』とうわごとを繰り返したあたりで彼女は目を覚ました。
ついでに何故かケツァルコアトルの加護を手に入れていたが、本気でいらなかったので捨てた。
巌窟王は身内の不祥事を心の底からアンジーに謝ったようだ。めでたしめでたし
345 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 20:23:27.66 ID:r91pMgOq0
夕ご飯食べてから本編します。
綺麗なチケットだろ……? 使えないんだぜ? まだ
346 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 20:50:13.22 ID:r91pMgOq0
ぐだ男家
ぐだ男(前回までのあらすじ)
ぐだ男(ベビードールを着たマシュに組み敷かれた)
ぐだ男(もう何がなんだかわからない)
ぐだ男「……」
ぐだ男「もう知らん。寝る」スヤァ
マシュBB「はいビンター!」パシィンッ
ぐだ男「痛ェ」
マシュBB「据え膳食わぬは男の恥という言葉を思い出してください!」
ぐだ男「お前が出してる据え膳はタバスコ入りなんだよ! 食えるかッ!」
マシュ「そ、そこまで……イヤですか……?」
ぐだ男「あ、いや、マシュのことは全然……」
ぐだ男「ああもう紛らわしい!」
マシュBB「とか言いながら、今日はずっと、どっちの人格が出ているかは百発百中で当ててるんですよ」
マシュBB「愛の成せる業ですね! そんなに私のことが好きなんですか?」
マシュ「……そ、そうなんですか? 先輩はBBさんに叶わぬ恋を?」
ぐだ男「うおーーー! もうシームレスに人格が切り替わってるーーー!」ガビーンッ!
347 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 20:55:32.94 ID:r91pMgOq0
ぐだ男「BBの笑顔はBBの笑顔でわかりやすいんだよ!」
ぐだ男「マシュはマシュでなんか声が優しくて安心する! だけだ! それだけ!」
ぐだ男「ってことで、離してくれませんかね。ピタリ賞的なアレで……」
マシュ「ダメです」
マシュBB「当然ダメです」
マシュ「絶対にダメです」
ぐだ男「ち、ちくしょう……! 俺に一体何をする気だ……?」
マシュBB「ぶっちゃけこのまま私たちに食べられちゃってください!」
ぐだ男「食べ物が不足してたんなら後で買ってくるから……」
マシュ「いいえ。残念ですが性的な意味で、です」
ぐだ男「……」
マシュ「ごめんなさい……」
ぐだ男「謝るくらいなら言わなきゃよかったのにさぁ……!」
348 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/20(水) 21:02:09.14 ID:53XrlNawO
ケツァルコアトルの加護か
7章の悪性以外ノーダメのやつかな?
349 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 21:05:33.09 ID:r91pMgOq0
ぐだ男「……」
ぐだ男「BB! お前! マシュになんか吹き込んだろ!」
マシュBB「何を根拠に?」
ぐだ男「いくら何でも行動が突飛すぎる!」
マシュBB「うーん……まあ確かに吹き込んだっちゃ吹き込みましたが」
マシュBB「突飛ではないですよ。伏線はいくらでもありました」
ぐだ男「え。そうだっけ?」
マシュBB「時間は大体去年の年末、冠位時空神殿ソロモン攻略戦に遡ります」
ぐだ男(お前そんときいなかっただろ)
マシュBB「私はそのときいなかったですけどね!(泣)」
ぐだ男「泣くな鬱陶しい!」
350 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 21:12:32.79 ID:r91pMgOq0
マシュBB「人理焼却式ゲーティアとの対戦。マシュさんの脱落。ドクター・ロマンの決死の宝具」
マシュBB「まあなんやかんやあったものの、人理焼却は阻止され、世界は御覧の通り元通りとなりました!」
マシュBB「その際、死んだと思われていたマシュさんも何故か蘇生しており……」
マシュBB「あなたたちはどこまでも続く蒼天の下、その偉業と勝利の美酒を噛み締めたのです」
マシュBB「……」
マシュBB「で? だから何?」
ぐだ男「は? いや、だから何って……それで終わりだろ?」
ぐだ男「いや、亜種特異点の発生はまだ止まってないけど、おおよそそれで全部終了したはずだ」
マシュBB「これで? いやいや……終わってないですよ。一つ重大な忘れ物をしていたはずです!」
マシュBB「なんかもう、さらっと流されちゃってマシュさん自身も気付くの遅れてたんですけどね!」
ぐだ男「あー……?」
351 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 21:18:16.26 ID:r91pMgOq0
マシュBB「……別にそれのために辛い闘いを耐えてきたわけじゃありません」
マシュBB「あなたちは純粋に、生きたかっただけ! 最後の最後まで足掻いてただけ!」
マシュBB「でも『あって当たり前のもの』を度外視していい理由にはならないんですよねぇ!」
ぐだ男「それは?」
マシュBB「戦いを生き残ったあなたたちの幸せ」
マシュBB「……具体的に言うと集大成がないんですよ! キスとか告白だとかセックスだとか色々あるでしょうに!」
ぐだ男「あー……」
ぐだ男(具体例は素直にうなずきたくないが、言いたいことはわかる)
ぐだ男「……俺はマシュが生きてたってわかったときは凄く嬉しかった」
ぐだ男「俺自身も生きててよかったって、本当に思えたんだ」
ぐだ男「ということをマシュ本人にもキチンと伝えたんだが、まだ足りなかったか?」
マシュ「……」
マシュBB「話が早くて助かります」ニコォ
352 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 21:32:32.18 ID:r91pMgOq0
ぐだ男「……当たり前か。お前本当に死にかけてたもんなあ。あの終局特異点は本当に危なかった」
ぐだ男「報酬が足りないって言われたら『そらそうだ』としか言えないって」
ぐだ男「……」
ぐだ男「で、その話がなんで今に繋がるんだ?」
マシュBB「終局特異点攻略直後は、まあ別にそれでもよかったのです」
マシュBB「ですが、それから数か月、カルデアで過ごしていく内にマシュさんの脳内にはモヤモヤが溜まっていきました」
マシュBB「そして私がこの旅行で、そのモヤモヤの正体を言語化してあげたのです!」
ぐだ男「モヤモヤの正体……」
マシュBB「いい子ちゃんすぎてつまらない」
ぐだ男「……え? それが正体?」
マシュBB「結構重要ですよ、これは」
マシュBB「ていうかこの旅行の最中、ずっとそうでした」
マシュBB「あとのことはマシュさん本人から聞けばいいと思います」
353 :
爆死の人
◆SxyAboWqdc
[saga]:2017/09/20(水) 21:38:55.78 ID:r91pMgOq0
マシュ「私は……私の性格をこれと言って悪いとは言えません」
マシュ「言えませんが、ちょっと寂しいとは思うんです」
ぐだ男「ずっと一緒だったんだから寂しがる要素なんて」
マシュ「……先輩がかかずらっているサーヴァントのみなさんは大体全員問題児です」
ぐだ男「ん……!?」
マシュ「この旅行の最中だけじゃなくって、ずっと前から思ってました!」
マシュ「『あれ? もしかして、私って先輩から手のかからない子だと思われているのでは』って!」
マシュ「いえ、確かにBBさんの言う通り、言語化のされていないモヤモヤした気持ちだったのですが!」
ぐだ男「待て。待て。マシュ、待って」アタフタ
マシュ「もうこの際言わせていただきます。後戻りはできないので!」
マシュ「手のかからない良い子である旨味が薄すぎるんですよッ! 先輩、私はもっと構ってほしいんです!」
ぐだ男「……ま、マジで……?」
マシュBB「マジです」
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