【艦これ】甘々っくす

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/30(水) 18:35:58.24 ID:m+ATYmjb0
以前立てたものの、完結せず流してしまった作品です。
ストーリーの目途が立ったので再投稿したいと思います。
お付き合いください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1504085757
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:40:02.41 ID:m+ATYmjb0

提督「ふう・・・」

目を通し終えた書類をトントンと揃えて決済箱に入れる。
これで今日中にやっておかなければならない業務は全部片付いた。
時計をちらりと見やると19:00を回ったところだった。
いつもはもう少し遅くまで執務をしているが、今日はかわいいお客様との予定が控えているのだ、ほどほどのところで切り上げなければならない。

提督「そろそろ、かな」

秘書艦はすでに帰し、自分一人だけの執務室でつぶやく。
机の上を片付けぐーっと背筋を伸ばしていると、控えめに小さく執務室の扉を叩く音が聞こえた。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:43:13.61 ID:m+ATYmjb0
コンコン


提督「ん、どうぞ」

Z3「グーテンアーベン、提督」

来訪者はドイツ生まれの駆逐艦『マックス・シュルツ』
ちょこんと顔をのぞかせ中の様子を伺ったあと執務室に入ってくる。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:45:18.51 ID:m+ATYmjb0

Z3「どう、仕事は片付いた?」

提督「うん、たった今終わったところだよ」

Z3「ふーん。丁度いい時間に来れたみたいね」

提督「ああ、ナイスタイミングだ。今日も訓練に出撃にいろいろとご苦労様でした」

Z3「あなたこそ、朝から遅くまでお疲れ様」

提督「ああ、ありがとう。さ、それじゃあ夕食にしようか」

Z3「ええ、楽しみにしていたわ」

そう頷くと二人連れだって執務室を後にする。
向かうのは泊地の一角に設けられている提督の私室。
今日は恒例となっている提督の手作り料理によるご飯会の日なのだ。
・・・・・
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・・・
・・

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:46:35.38 ID:m+ATYmjb0

Z3「ごちそうさま、今日もおいしかったわ」

提督「うん、お粗末様でした」

ちゃぶ台を挟んで向かい合ったマックスが手を合わせ礼を述べる。
来たばかりの頃はぎこちなかった日本式の食事マナーも今では板についており、とても自然な仕草でできている。
マックスは緑茶をすすりながら今日の食事の感想を述べる。

Z3「『キンピラゴボー』というのは今日初めて食べたけれど、ザクザクとした歯ごたえがとてもよかったわ」

提督「それは良かった。気に入ってくれたみたいで嬉しいよ。でも『煮魚』に『鍋』に『おでん』と、ここのところ和食ばっかりだね・・・」

Z3「あら、和食は好きよ。ここに来てから色々なおいしい日本料理を食べさせてもらったわ。肉がメインにならなくても食事が成り立つと言うのは当初は驚いたけれどとてもヘルシーでいいと思う」

提督「そう言ってくれると嬉しいね」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:47:44.91 ID:m+ATYmjb0

マックスの言葉を聞き安心したように提督は笑う。

提督「マックスは向こうではどんな料理が好きだったんだい?たまには君からリクエストを出してくれてもいいんだよ?」

Z3「そう?嬉しい。あなたの料理はおいしいから不満はないのだけれど、そうね・・・リクエストしてもいいというのなら久しぶりにたっぷりの肉料理を食べたいわ。Schweinshaxeをお願いしてもいい?」

提督「シュバ・・・なんだって?」

Z3「『シュバイネハクセ』、ドイツ式の豚足よ。こっちの豚足は煮たものが多いけどドイツではローストするの。できるかしら?」

提督「ううーん、初めて聞いた料理だけど・・・マックスの頼みとあれば喜んで。頑張って腕を振るうよ」

Z3「ふふ・・・あなたが作るドイツ料理がどんなものになるのか期待してるわ」ニコッ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:49:05.96 ID:m+ATYmjb0

提督「それにしても・・・もう何度目だっけ、この食事会は?」

Z3「私たちドイツ艦が来てからほぼ毎週やっているし、不定期のものも含めたら・・・30回以上は軽くやっているんじゃないかしら」

提督「そっか、そんなにかぁ」

Z3「最初は私たちドイツ艦の親睦会として始めたのよね」

提督「そうだね。まぁ僕の趣味である手料理を振る舞うって思惑もあったけどさ。最初はマックス・レーベの二人きりだったなぁ」

Z3「ええ、そうだったわね」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:50:21.39 ID:m+ATYmjb0

当時を思い出し懐かしそうにマックスは目を細める。

提督「次第にビスマル子、プリン、ろーちゃん、グラ子ときてその度に歓迎会を開いたっけ」

Z3「ええ(マル子?グラ子?本人の前で呼んだら怒りそう・・・)」

提督「ゆーちゃんが改装を終えてろーちゃんになった時もお祝いをやったなぁ。あれは改装祝いじゃなく新しい娘の歓迎会したようなもんだったね」

Z3「あの変わり様には私たちの方が驚いたわ。あれはすでに別人の域よ」

提督「あははは、その通りだ」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:51:24.71 ID:m+ATYmjb0

お互いに他愛ない話題を振り穏やかに笑い合う。

提督「最近は他のメンバーも参加しなくなって二人の食事会ばかりだね」

Z3「私は静かに食事ができるからこっちの方がいいわ。嫌ではないのだけれどみんなと一緒だと騒がしくて」

提督「そっか、他の娘がいなくてつまらないとかだったら悪いなと思ったけど・・・僕もマックスとだったら落ち着いて過ごせるから好きだよ」

Z3「すっ・・・!そ、そう、ふーん」

提督「さて、名残り惜しいけど明日も沢山やることがあるしそろそろお開きにしましょうか」

Z3「え、ええ。そうね」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:52:08.95 ID:m+ATYmjb0

若干目が泳いでいるマックスを微笑ましく眺めながら提督は食器の片付けを進める。
てきぱきと洗い物を済ませると、日付を跨ぐ前にマックスを送り出す。

提督「部屋まで送らなくて大丈夫?」

Z3「鎮守府の敷地内よ、なにも危なくなんてないわ。でも、ありがとう」

提督「うん」

そう言ってお互いに別れのあいさつを交わす。
おやすみなさい、また明日、と。
・・・・・
・・・・
・・・
・・

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:52:58.47 ID:m+ATYmjb0

Z3「提督、朝食の準備ができました」

提督「ああ、ありがとう。助かるよ」

Z3「今朝はホットケーキとコーヒーにしてみたわ」

提督「うん、おいしそうだ。頂きます」

普段は提督の方が食事を振る舞うことが多いが、マックスが秘書官の日は朝、昼、夜と食事を作ってくれる。
近ごろは秘書官でない時でもわざわざ作りに来てくれることも多い。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:53:57.65 ID:m+ATYmjb0

提督「なんか最近は朝も昼もマックスの食事ばかり食べている気がするよ」

Z3「あら、私こそ夕食は提督が作ったものばかり食べている気がするわ」

提督「マックスの手料理はおいしいんだけど重いのが多くてね・・・。たまにはシンプルな和食の朝食なんかも・・・」

Z3「なに?なにか文句でも?」ギロリ

提督「イエ、ナンデモアリマセンヨー」

Z3「でも確かに毎回ドイツ料理は重いかも知れないわね。得意なものだけじゃなくあなた好みの食事も作れるよう努力するわ」

提督「そうしてもえると助かる。でも決してマックスの食事がまずいと言っているわけじゃないよ?君の作る料理はとってもおいしい」

Z3「ふふっ、わかっているわ。ありがとう」

提督「それに最初に比べれば加減もわかってきてると思うよ」

Z3「最初・・・どんなのだったかしら?」

提督「覚えてないかい?あの朝食はインパクトがあったなぁ・・・」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:55:32.20 ID:m+ATYmjb0
〜着任当初〜

Z3「提督、朝食の準備ができました」

提督「ああ用意してくれたのかい、ありがとう・・・って」

提督「・・・ウィンナー・チーズ・ライ麦パンにたっぷりのマカロニ・・・それとバームクーヘンか。・・・作ってくれたのはありがたいけど朝からずいぶんと重めだし量もあるねぇ」

Z3「提督の口に合わなかったでしょうか?そういえば『ニホンジン』は野菜と生魚が主食だったわね」

提督「なんだその情報・・・。確かに肉や乳製品より魚と大豆を中心に生きてきた民族だけどさぁ」

Z3「ふーん、そんな食事でよく体が持ちますね」

提督「(カチン)・・・ふむ、そんな食事とな?よかろう、では今度の休日に貴艦等ドイツ艦の親睦会と称して盛大に日本料理を振る舞おうではないか」

Z3「なに?親睦会?別に私たちにそんなの――」

提督「なに、遠慮することはない。たっぷり、じっくり心行くまで日本文化の奥深さを味合わせてやろうではないか・・・」クックックッ・・・

Z3「!?」ゾクッ

・・・・・
・・・・
・・・
・・

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 18:57:43.23 ID:m+ATYmjb0

提督「・・・っていうやりとりがあったじゃないか。覚えてないかい?」

Z3「ふふっ、思い出したわ。歓迎会という名目で執務もせずみんなでどんちゃん騒ぎをしたわね。あの時はまさかあなた本人が料理を作ってくれるとは思わなかったけど」

提督「僕だけじゃないよ、間宮さんも鳳翔さんも大鯨ちゃんまで動員したんだから」

Z3「あれは数と料理の暴力・・・親睦会というより洗脳だったような気がするわ。おかげさまで日本料理が好きになれたのだけれど」

提督「良かった良かった。そういえばあの親睦会で納豆を出したときのマックスの表情は面白かったなぁ。この世の終わりみたいな顔して震えててさ」

Z3「もうっ、それは忘れてっ」ぽかぽか

提督「アハハハ・・・」



榛名「今日は榛名が秘書官なのですが・・・。いえ、目の前でイチャつかれていても榛名は大丈夫です・・・」濁り眼


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 19:27:32.53 ID:m+ATYmjb0

提督「今日は甘いものを作ってみました」

Z3「驚いた。あなたお菓子も作れるの」

演習終わりに執務室へ顔を見せに来たマックスに提督は新作のスイーツを振る舞っていた。
マックスを椅子に座らせると提督はいそいそと冷凍庫からグラスに乗せられたアイスとおぼしきものを持ってくる。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 19:29:15.60 ID:m+ATYmjb0

提督「といっても家庭で作れる範囲のものだけどね。段々暖かくなってきたから今回は涼しげにチョコミントアイスにしてみたよ」

Z3「すごい。難しくはなかった?」

提督「ミントリキュールさえあればそんなに難しいものではないよ。まぁ執務の目を盗んで定期的に掻き混ぜるのに苦労したくらいかな」

Z3「クスクス、いけない指揮官ね。それじゃあ軍規を冒してまで作ってくれたアイス頂くわ」

提督「どうぞ召し上がってくださいませお嬢様」

提督は冗談めかして執事のように腰を折る。
おかしそうに笑いながらマックスは提督の作ったアイスを口に運ぶ。
アイスを口に含むと口の中で広がる爽やかな甘みに思わず頬がゆるみ、マックスは幸せそうに顔を綻ばせた。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 19:31:01.14 ID:m+ATYmjb0

Z3「ああおいしい。火照った身体に染み入るわ」

提督「喜んでもらえたようでよかったよ。ミント系の香りを嫌がる人もいるから好みじゃなかったらどうしようかと思った」

Z3「とてもいい出来よ。提督、ダンケシェーン」

提督「自信はあったけど味見をしていなかったからね。おいしいと言ってもらえて安心したよ」

Z3「ふーん、そう。・・・あっ」

提督「ん、どうかした?」

Z3「えっと・・・味見をしていないっていうのなら・・・。ほら、あ、あなたも一口どうかしら?」

提督「!?」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 19:33:39.49 ID:m+ATYmjb0

そう言うとさっきまで自身が使っていたスプーンでアイスをすくい、おずおずとこちらへ差し出してくる。
その顔が赤く見えるのは差し込んでいる西日のせいだけではないだろう。

提督「えっ、いやっ・・・その・・・。い、いいのかい?」

Z3「ほ、ほらっ早く食べて。溶けてこぼれてしまうわ」

若干潤んだ上目づかいでそんなことを言われたら提督も断れない。
恥ずかしさで震えるスプーンを、緊張に震える唇が迎え入れる。

提督「んっ・・・甘い、な・・・」

正直緊張のあまり味など分からなかったが、なんとなく照れ隠しでもごもごと答える。

Z3「ふふっなにその感想。人に出すものならちゃんと味見をしてから出して」

提督「ははっ、面目ない」

Z3「どう?おいしかったでしょう?」

提督「ああ、なんたってマックスが食べさせてくれたから、ね」

Z3「もうっ・・・」

赤くなって頬を膨らませるマックス。
それを見て楽しそうに提督も笑う。
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 19:36:33.23 ID:m+ATYmjb0

提督「この出来なら上等だ。間宮アイスには敵わないだろうけど、少しでも君の疲れが癒せるのであればなによりだ」

Z3「ううん、間宮のよりもおいしいわ」

そう言って一旦言葉を切ると真っ直ぐと提督の目を見て見て伝える。

Z3「・・・・・・あなたが作ってくれたんだもの」

提督「はは・・・照れちゃうな、ありがとう」

Z3「ふふっ・・・」

提督「ははは・・・」

幸せそうにアイスを食べるマックス。
その姿を眺めている提督の顔はマックス以上に幸せそうな表情をしていた。

・・・・・




足柄「白昼堂々執務室で惚気るな・・・ッ!」ブチッブチッ
Z1「うわぁ、報告から戻らないから様子を見に来てみたら・・・秘書艦の足柄さんがオーガみたいな顔してソファーの背もたれを毟ってる・・・」
・・・・・
・・・・
・・・
・・

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:02:22.03 ID:m+ATYmjb0

漣「ねーねーご主人様ってばー、海行きましょうよー。うーみーーー」

潮「だ、駄目だよぉ。お仕事中なんだから・・・」

朧「ご迷惑でなければと思ってお誘いしたんですが・・・。どうでしょう?」

提督「うーん・・・」

夏真っ盛りの8月。
提督を海に誘おうと水着姿の第七駆逐隊の四人が執務室へ押しかけて来ていた。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:04:09.08 ID:m+ATYmjb0

曙「せっかくこんな美少女達が声掛けてあげてんだから執務室に籠ってないでありがたく付き合いなさい、このクソ提督!」

提督「自分で美少女とか言っちゃうのか(困惑)。気持ちは嬉しいんだけどなぁ、まだやることが残ってるんだよ。これを片付けておかないと後から大淀になに言われるか・・・」

提督とて海に行きたくないわけではない。
誘われたのは嬉しいし、水着少女達と波打ち際でリフレッシュ・・・とも思うが、大淀の笑っていない笑顔を考えると流石に執務を放り出してまで遊びに行くのは気が引けてしまう。

22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:05:51.27 ID:m+ATYmjb0

提督「悪いけど今回は・・・」

漣「えー、せっかくぼのタンが提督のためにって気合入れて水着選んでたのにー」

曙「ちょっ、な、な、何言って・・・!!!」

潮「すごい真剣に時間かけて選んでたもんねぇ」ニコニコ

曙「な、潮まで何を――」

朧「提督、どうかここは曙の顔を立てて一緒に行ってやってはくれませんか?」

曙「あああああ!もおおお!朧おおおおお!!!」

提督「うーーーん・・・しかしなぁ・・・」

煮え切らない態度で提督がいると、喧騒を破りコンコンと執務室の扉がノックされた。

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:07:45.32 ID:m+ATYmjb0

提督「ん?誰だい?悪いが今は取り込み中で――」

Z1「グーテンターク。失礼するよ提督」

提督「む、レーベか。どうしたんだい?すごく楽しそうな様子だけど・・・」

Z1「うん、ちょっと提督にお誘いがあってね。ほらマックス・・・」

Z3「グ、グーテンターク・・・」

提督「おや、マックスもいるのか。こんにちはマックス――!!!?」

レーベに手を引かれ部屋に入ってくるマックス。
何気なくあいさつをした提督だったが、レーベとマックスの姿を確認した途端、目を見開き体を硬直させた。
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:08:38.10 ID:m+ATYmjb0

提督「白の・・・マイクロビキニ、だと・・・!?」

漣「おおぅ、これはなんともまたエロエロで挑戦的な・・・」

潮「わぁ、涼しそうでいいですね」

曙「なっ・・・私とたいして変わらない胸部装甲のくせしてなんて大胆・・・」

朧「曙、それは失礼だよ・・・」

Z1「えへへ、ちょっと恥ずかしいけどかわいいでしょ?」

Z3「ど、どうかしら・・・」

狼狽える面々を前に、恥ずかしそうに耳まで赤くしながら震え声で訊ねるマックス。
あまりの衝撃に数秒惚けていた提督だが、ハッと我に返ると慌てて言葉を返す。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:11:05.12 ID:m+ATYmjb0

提督「あ、ああ。とても可愛くてびっくりしたよ。思わず見とれてしまうくらいに」

Z3「っ!そ、そう。ふーん・・・」

Z1「よかった。どれを着たら提督が喜ぶかなって二人で相談して選んだんだよ」

Z3「そ、それは言わなくていいから・・・」

提督「ああ、すごく似合っている。本当に可愛いよ」

Z3「・・・ダンケシェーン」

恥ずかしそうに、でもどこか嬉しそうにわずかにマックスは微笑む。

曙「っ・・・っ・・・!!!」ワナワナ

朧「うわぁ曙がカニみたいに赤くなって震えてる」

潮「あ、曙ちゃん落ち着いて・・・」

Z1「それでどうかな?提督さえよければ一緒に海に行きたいなぁって」

Z3「ど、どうかしら?」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:12:22.70 ID:m+ATYmjb0

曙「なっ・・・!」

漣「おおっとこれは強力なライバル出現!どう出るぼのぼの選手!?」

曙「ええい、漣うるさい!」

漣の冷やかしを一喝すると曙はマックス達へ顔を向ける。

曙「ふん!でも残念ね、私たちも今こいつを誘ってやったところなんだけど忙しいからって――」

提督「しょうがねぇなぁ(高音)」→水着にアロハシャツ

漣「ファッ!?一瞬で前言撤回!?さっき漣たちが誘ったときはあんなに渋ってたのに!」

提督「いやーさすがに五人も六人も声かけてくれてるのに無下にするのもなぁ。それに嫌がってたわけじゃないし僕もやっぱり行きたいと思っててさぁ」ハハハ

潮「ええ・・・(困惑)」

朧「なんという見事な手のひら返し」

漣「これはひどい」

Z1「よかった、じゃあ早速行こうよ」

Z3「お弁当も作ってあるのよ。さ、行きましょう」

提督「ハハハ、それは楽しみだなぁ」

二人に手を引かれうきうきと出掛けようとする提督だが、憤怒の形相の曙が目の前に立ちはだかる。
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:16:28.50 ID:m+ATYmjb0

曙「このっ・・・クソ提督、もといエロ提督っ・・・!!!」ゴゴゴゴゴ

潮「わあー!お、落ち着いて曙ちゃん!」

朧「曙から見たことのないオーラが立ち上ってる・・・」

漣「なにを迷うことがある!奪いとれ今は悪魔がほほえむ時代なんだ!!」イケーイケー

提督「ちょっと待ってどこから出したのその武器。OK落ち着いて話しをしよう、このままじゃ海に行く前にこんがり焼けちゃ――」

曙「死ね!クソ提督!!!」ドーンドーン

提督「ぎゃあああぁぁぁ!!!」

ギャーギャードタバタ

Z1「あわわわ・・・、まずいタイミングで誘っちゃったかなぁ」

Z3「(可愛い、か。ふふふっ・・・)」

大騒ぎが始まる執務室。
その喧騒を他所に、マックスは一人笑みを零すのだった。
・・・・・
・・・・
・・・
・・

28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/30(水) 20:19:00.30 ID:m+ATYmjb0
とりあえずここまで。
ストーリーの本筋はできているので、今度こそ断念せず投下していきます。
遅筆ですが最後までお付き合いください。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/30(水) 22:26:54.16 ID:aPv1V/Vto
イイヨイイヨー
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