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アルパカ「ふわああぁ!いらっしゃぁい!よぉこそぉ!アルパカフェへ〜!」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/27(日) 01:16:02.03 ID:KZOVanX7o
ジャパリカフェ
アルパカ「……」
アルパカ「お客さんこないねー。全然こないねー……」
アルパカ「ペェッ!」
アルパカ(折角、おっきな絵もあるのになぁ。おかしいなぁ、おかしいなぁ)
アルパカ「掃除しようかなぁ。あ、草むしりもしようかなぁ」
アルパカ「お客さんがこなくてもやることをいっぱいあるよぉ。忙しいなぁ」
アルパカ「……」
カラーン
アルパカ「ふわああぁ! いらっしゃぁい!」
トキ「来たわ」
アルパカ「まってたよぉ。いつものでいいのぉ?」
トキ「ええ、お願い」
アルパカ「ショウジョウトキはどうしたのぉ?」
トキ「今日はこれないって。別のちほーに用事があるみたい」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1503764161
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/27(日) 01:22:02.36 ID:KZOVanX7o
アルパカ「そっかぁ。残念だなぁ」
トキ「今日も貸し切りみたいね」
アルパカ「そうだねぇ。今日はトキだけのジャパリカフェだねぇ」
トキ「かばんが考えてくれた絵も効果はあまりないのね」
アルパカ「仕方ないよぉ。でも、ずっとあればいつかは気が付いてくれるんじゃないかなぁと思ってるんだけど」
トキ「そうね。もう少し様子を見てもいいかもしれないわ」
アルパカ「はい、どうぞぉ。紅茶、いれたよぉ。今日もゆっくりしていってねー」
トキ「ありがとう。あとでまた一曲歌うわね」
アルパカ「お願いねぇ」
トキ「……」ズズッ
アルパカ「どうかなぁ? おいしい?」
トキ「今日も美味しいわ」
アルパカ「はぁぁ……。おかわりは?」
トキ「お願い」
アルパカ「ちょっと待っててねぇ。すぐ淹れるねー」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/27(日) 01:28:34.99 ID:KZOVanX7o
トキ「わたしはぁ〜とぉきぃ〜なぁかまをさがしぃて〜る〜どこにいるのぉ〜わたぁしのなかぁまぁ〜」
アルパカ「あはは。今日も絶好調だにぇ」
トキ「ありがとう。この調子で私のファンが増えてくれたらいいのだけど」
アルパカ「ファン?」
トキ「あなたとかばんが私のファンよ」
アルパカ「あれぇ。そうだったんだぁ。知らなかったよぉ。ファンになってると、何かあるのぉ?」
トキ「うふふ。私、ファンを大切にするの。すぐにアンコールにだって応えるわ」
アルパカ「おぉ。それじゃあ、アンコール、アンコールぅ」
トキ「アンコールね。わかったわ」
トキ「わたしぃ〜はぁ〜とぉき〜きょぉもぉジャパリカフェでぇ〜こうちゃをのぉむのぉ〜」
アルパカ「新曲だぁ」
トキ「紅茶の歌を作ってみたの。まだ未完成だけど」
アルパカ「わざわざありがとにぇ。トキの歌ももっと色んな子に知ってほしいなぁ」
トキ「割とどこでも歌っているけど、反響がないのよね」
アルパカ「不思議なこともあるにぇ。あ、おかわりどうするぅ?」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/27(日) 01:39:42.31 ID:KZOVanX7o
トキ「いただくわ」
アルパカ「ちょっとまっててにぇ」
トキ「……」
アルパカ「ふんふふーん。わたしぃはあるぱぁーかぁ〜こうちゃをいれるぅのぉー。なんちゃってぇ」
トキ「ねえ、アルパカ」
アルパカ「なぁにぃ?」
トキ「私、このカフェをもっと流行らせたい」
アルパカ「ウェー? どうしたのぉ急に」
トキ「私、毎日ここでお茶を飲んでるけど、やっぱりここが流行らないのはおかしいと思うの」
アルパカ「ありがとぉ。そう思ってくれるだけでうれしぃよぉ」
トキ「ショウジョウトキは常連だけど、かばん、サーバル、アライグマ、フェネック以外のフレンズはまだ来てくれない」
アルパカ「みんなはみんなで忙しいからぁ仕方ないんじゃない?」
トキ「その言い方だと私がいつも暇みたいじゃない」
アルパカ「あれぇ。ちがうのぉ?」
トキ「違わないわ」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/27(日) 02:05:27.85 ID:KZOVanX7o
アルパカ「はい、どうぞぉ」
トキ「ありがとう」ズズッ
アルパカ「トキの気持ちはすっごい嬉しいけどぉ、おっきな絵もあるしぃ、焦らなくてもいいんじゃないかなぁ」
トキ「けど、何かしらの努力はしてみるべきじゃないかしら」
アルパカ「努力ぅ?」
トキ「お茶は確かに美味しいし、このお店の雰囲気も落ち着くから私は好き。かばんやサーバルも気に入ってくれていた」
トキ「でも、多くの子がこの今のカフェを気に入ってくれるかは分からないわ」
アルパカ「そうかなぁ。ここ、とってもいいと思うんだけどなぁ」
トキ「もっと目を引くようなものがあればいいのだけど」
アルパカ「トキの歌よりも目を引くものってあるぅ?」
トキ「私の歌が響き渡っても、ここがあなたのカフェだって気づいてもらえなきゃ意味がないでしょ」
アルパカ「んー。そうかにぇ」
トキ「そうだわ。名前、変えてみない?」
アルパカ「名前を?」
トキ「そう。ここのカフェの名前を変えるの。アルパカの名前が入っているほうがいいわね。アルパカフェ、なんてどうかしら」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/27(日) 02:26:42.72 ID:KZOVanX7o
アルパカ「アルパカフェかぁ……」
トキ「ダメかしら。誰がいるのかすぐにわかるし、興味をもってくれる子もいそうだけど」
アルパカ「けど、ここは最初っからジャパリカフェだからなぁ……」
トキ「そうなの?」
アルパカ「そうだよぉ。まぁ、博士にきいたんだけどにぇ」
トキ「だったら、変えるのは反対かしら」
アルパカ「ううん、いいよぉ。かえちゃおっかぁ」
トキ「ほんと?」
アルパカ「うん。変えてお客さんが来てくれるならにぇ」
トキ「きっと増えるわ」
アルパカ「けど、どうやって変えたかどうかを伝えるのぉ?」
トキ「私たちで作った地上絵にアルパカの顔を描き足せばいいんじゃない?」
アルパカ「おぉー。それいいねー。面白そうだにぇ」
トキ「うふ。早速、やってみる?」
アルパカ「うん。やってみよー」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/27(日) 10:06:39.13 ID:YxNWsBmP0
ボス「『メイドフク』ッテイウクロイロノフクヲキテ、オキャクサンヲ『ゴシュジンサマ・オジョウサマ』トヨブカフェモアルヨ」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 13:13:59.78 ID:m4QXpnkOo
店前
トキ「私が空から指示を出すから、アルパカは言われた通りに草を抜いていって」
アルパカ「わかったよぉ」
トキ「それじゃあ始めるわね」バサッバサッ
アルパカ「よろしくにぇー!」
トキ「――聞こえるかしらー?」
アルパカ「おー、たかいたかいー」
トキ「きこえるー?」
アルパカ「おーい。えへへー」
トキ「んんっ。まずはぁ〜そぉこから〜うえにぃ〜むかってぇぇくさをぉ〜ぬぅいてぇぇ〜!!」
アルパカ「わかったよぉー。んしょ……んしょ……」
トキ「そのちょぉぉしぃぃ〜!!」
アルパカ「よいしょっ、よいしょーっとぉ」
トキ「そぉこからぁぁ少しずつぅぅ〜ひだぁりぃにぃ〜まがぁぁってぇぇぇえ〜!!!」
アルパカ「こっちだにぇー。トキがいればなんとかなりそうだよぉ」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 13:21:41.36 ID:m4QXpnkOo
数時間後
アルパカ「はぁー。いやー。はたらいたなぁー」
トキ「……」
アルパカ「トキ?」
トキ「……ごめんなさい」
アルパカ「トキの所為じゃないよぉ。あたしが上手く草を抜けなかったからだよぉ」
トキ「何度も修正しようとして何度も失敗したわ。結果、大規模な草むしりをしただけになっちゃったじゃない」
アルパカ「ま、まぁ、草むしりしたいなぁーって思ってたところだから、丁度よかったってぇ。きにしないでにぇ」
トキ「……」
アルパカ「そ、そうだぁ。お礼に紅茶、いれるよぉ。さ、店に入って入ってぇ」
トキ「今から図書館に行ってくるわ」
アルパカ「ウェー? もう日が落ちちゃうし、明日でいいんじゃないの?」
トキ「私が贔屓しているお店なのに、誰の目にも留まらないのは納得できないもの」
アルパカ「まぁまぁ、明日にしよぉ。今日は紅茶飲んで、ゆっくりしってってよぉ」
トキ「……アルパカがそこまでいうなら、一杯貰おうかしら」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 13:27:11.86 ID:m4QXpnkOo
店内
トキ「はぁ〜。かばんの力がないと絵を描くのは無謀だったわね」
アルパカ「そだねぇ。やり方、変えるしかないかもにぇ」
トキ「図書館にいけば、博士たちが何か知恵をくれるかもしれないわ。貴方、紅茶の淹れ方を習うときに聞かなかったの」
アルパカ「カフェがどうやったら流行るかは聞かなかったなぁ、そういえばぁ」
トキ「そうなの」
アルパカ「ここにカフェがあればみーんなが寄ってくれるっておもってたからぁ」
トキ「どうして?」
アルパカ「どうしてぇ?」
トキ「鳥系の子でも中々見つけられないのに、地上から上がってくる子なんてもっと見つけるのは難しいと思うわ」
アルパカ「でもぉ、あたしはみつけたよぉ?」
トキ「それもそうね」
アルパカ「そうだよぉ。おかわり、いるぅ?」
トキ「ええ、いただくわ」
アルパカ「ちょっとまってにぇ」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 14:33:13.83 ID:m4QXpnkOo
トキ「はっ。もう外が真っ暗じゃない」
アルパカ「ほんとだぁ。今日はやっぱり図書館にはいけないにぇ」
トキ「明日にするわ」
アルパカ「それがいいよぉ。夜は暗いからねぇ」
トキ「別に見えないことはないけど、暗いと危ないものね」
アルパカ「そうそう。明日にしよぉ、明日」
トキ「アルパカ、私は本気よ」
アルパカ「わかってるってぇ。感謝してるよぉ。本当ならあたしが考えなきゃいけないことなのにぇ」
トキ「ジャパリカフェ改めアルパカフェの繁盛を願って、乾杯でもする?」
アルパカ「おぉ。それじゃあ、最後の一杯をいれるよぉ」
トキ「お願い」
アルパカ「喉にいい紅茶、いれようにぇ」
トキ「それは1曲歌って欲しいってことかしら?」
アルパカ「うんっ」
トキ「ぬふ。それではリクエストにお応えして。アルパカフェのテーマソングを作ろうかしら」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/30(水) 14:46:55.07 ID:wj4P/b5vO
自然とBGMが脳内再生される不思議
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 14:48:06.56 ID:m4QXpnkOo
翌日 店内
アルパカ「これでよしっと」
カラーン
アルパカ「いらっしゃぁい」
トキ「あら? なにしてるの?」
アルパカ「今日は臨時休業の日だってことをしようとおもってねぇ。店の前に、この看板を置いておくのぉ」
アルパカ「このバツマークを大きく描いた看板が入口にあったら、すぐにお休みだってわかるとおもうしぃ」
トキ「それはいいけど、どうして休むの? 私は紅茶を飲めないということかしら」
アルパカ「一杯ぐらいなら淹れるよぉ」
トキ「それじゃあ、お願いね」
アルパカ「はぁい。ちょぉっとまっててにぇ」
トキ「どこかに行くの?」
アルパカ「あれぇ。いかないのぉ、図書館」
トキ「一緒に行くの?」
アルパカ「だめなのぉ?」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 14:55:00.45 ID:m4QXpnkOo
トキ「いいけど、お客さんがくるかもしれないのに」
アルパカ「開店してからしばらく経つけど、殆どこねぇからへぇき、へぇき」
トキ「……」
アルパカ「はい、紅茶、はいったよぉ。どうぞぉ」
トキ「いつもありがとう」
アルパカ「ゆっくりのんでいってにぇ」
トキ「ゆっくりはしていられないわ」
アルパカ「でも、折角淹れたし、味わってほしいなぁ」
トキ「それもそうね」ズズッ
アルパカ「急がなくても博士たちはにげねえから」
トキ「1曲歌ってからでもいいかしら」
アルパカ「いいんじゃないのぉ」
トキ「それでは、1曲。アルパカフェの歌」
アルパカ「いいよぉー」
トキ「こぉこぉはぁ〜あぁぁるぱかふぇぇぇ〜とぉぉってもぉおいしぃぃいこ〜ちゃがのめぇるぅぅ〜!!!」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 15:01:23.85 ID:m4QXpnkOo
図書館
トキ「すっかり夕方ね」バサバサッ
アルパカ「やっぱり30曲はやりすぎたにぇ」
トキ「アンコールが激しかった所為ね」
アルパカ「あたし、アンコールしたおぼえねえんだけどぉ?」
トキ「歌い終わるたびに紅茶ができてきたけど?」
アルパカ「歌い終わったら喉乾くじゃない? だから、出したんだけどぉ」
トキ「あれってアンコールってことじゃなかったの」
アルパカ「ウェー? どいうことぉ?」
オオコノハズク「珍しい客が来たのです」
ワシミミズク「トキとアルパカですね」
トキ「久しぶり」
アルパカ「はかせぇー」
オオコノハズク「どうしたのですか、こんな夕暮れに」
トキ「貴方達に聞きたいことがあるの」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 15:08:09.98 ID:m4QXpnkOo
オオコノハズク「カフェを流行らせる方法ですか」
トキ「ええ。かばんの協力もあったけど、あれだけじゃあまり効果がないみたいで」
アルパカ「ショウジョウトキはきてくれるようになったよぉ」
トキ「一日に10人ぐらいはきてほしいわ」
アルパカ「そんなにぃ? そんなに来てくれたら幸せだなぁ。えへへ」
オオコノハズク「それは無理ですね」
トキ「え……」
ワシミミズク「立地条件が悪すぎるのです」
アルパカ「そうなのぉ?」
オオコノハズク「あの山頂に行くためにはろーぷうぇーなるものを使わなければならないのです」
ワシミミズク「いくらフレンズといえど、あれで山頂にいくのはとても疲れるのです。一度や二度はよくても、何度もは行きたくならないのです」
アルパカ「そうかなぁ、ヨユーだとおもうけどぉ」
トキ「何か方法はないの」
オオコノハズク「カフェをしたいというだけであれば他のカフェを教えてあげるのです」
アルパカ「ほかってぇ?」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 15:18:10.47 ID:m4QXpnkOo
ワシミミズク「カフェなる建物はこのジャパリパーク内に何か所もあるのです」
アルパカ「ウェー!? そうだったんだぁ」
オオコノハズク「丁度、さばんなちほーとじゃんぐるちほーの間に一軒あるのです」
ワシミミズク「そこであれば多くのフレンズが立ち寄るはずです」
オオコノハズク「ラッキービーストが手入れしているはずなので、即日開店も可能なのです」
アルパカ「はぇー……」
トキ「どうする?」
ワシミミズク「他のちほーにもあるのです。ゆっくり考えるといいのです」
アルパカ「……あたしは、あの場所がいいんだけどなぁ」
オオコノハズク「何故ですか」
アルパカ「他のちほーに行くとき、あの山の上で休憩できれば素敵だなぁって思ったのがきっかけだからにぇ。他の場所でもカフェはカフェかもしれねえけど、あたしはあの山でやりたいんだよぉ」
オオコノハズク「カフェの良さを知って欲しいのでは?」
アルパカ「そうだけどぉ……」
トキ「私も、あの場所を流行らせたいわ。私、暑いのも寒いのも苦手だし、あそこが丁度いいもの」
ワシミミズク「我儘ですね」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 15:33:12.07 ID:m4QXpnkOo
アルパカ「ごめんねぇ。どうしてもあそこがいいんだぁ」
オオコノハズク「で、あれば多少不便でもあの山の上でお茶を飲みたいと思わせることが重要になってくるのです」
ワシミミズク「遠くても行きたくなるカフェにできれば、毎日のようにお客さんはくるのです」
オオコノハズク「マル儲けなのです」
トキ「どういうことから始めればいいかしら」
オオコノハズク「ズバリ、料理も提供するのです」
アルパカ「料理って、あの火をつかうやつのことぉ?」
ワシミミズク「そうです。料理を提供するようになればお客さんは間違いなく増えるのです」
オオコノハズク「少なくとも我々は毎日通うのです。じゅるり」
ワシミミズク「我々は間違いなく常連になるのです。じゅるり」
アルパカ「おぉー。それじゃあ、早速戻ってつくってみよぉー」
トキ「アルパカ、料理を作れるの?」
アルパカ「トキができるんじゃないの?」
トキ「できないわよ?」
アルパカ「あたしもできないよぉ?」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 15:50:01.61 ID:m4QXpnkOo
トキ「だったら、ジャパリまんを出しましょう」
アルパカ「あぁー、いいねぇ」
ワシミミズク「それではお客さんは増えないのです」
オオコノハズク「努力を怠ってはいけなのです」
アルパカ「けど、料理なんてぇすぐに覚えられねえよぉ」
オオコノハズク「料理ができるフレンズを雇うのです」
ワシミミズク「料理ができる者をコックと呼ぶそうです」
アルパカ「コックかぁ。だれかいるかなぁ」
トキ「私はかばん以外に思いつかないけど」
アルパカ「けどぉ、かばんちゃんはぁ忙しいからぁ、料理つくってぇとはいえないよぉ」
トキ「週に一度なら大丈夫じゃない?」
オオコノハズク「それだとその日だけにしか食べにいかないのです」
ワシミミズク「それでは我々のおかわりが一週間に一回になるのです」
アルパカ「そぉいわれてもにぇ」
トキ「かばんに無理させることなんてできないわ。私たちの恩人なのに」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 16:04:22.07 ID:m4QXpnkOo
ワシミミズク「そう言われると、我々は何も言えないのです」
オオコノハズク「料理が手軽に楽しめると思ったのですが」
トキ「でも、無理矢理じゃなくかばんが自分の意志で来てくれる分には問題ないかもね」
アルパカ「かばんちゃんが来てくれるなら、サーバルも一緒にきてくれるねぇ」
トキ「更にアライグマとフェネックも一緒ね」
オオコノハズク「かばんが来るのなら我々も行くのですっ」
ワシミミズク「じゅるり、なのです」
アルパカ「おぉー、一気に六人もお客さんがふえるよぉ。うれしいなぁ、うれしいなぁ」
トキ「加えて私とショウジョウトキも一緒だから八人の常連ができるわね」
アルパカ「はちにぃんもぉ!? あはぁ、もうそんな忙しくなったら、こまるにぇ! こまるにぇ! あはは!」
トキ「とりあえず、かばんを常連にしなければいけないわね」
アルパカ「どうしたら常連になってくれるかなぁ」
トキ「私が歌えば歌声につられて来てくれるかもしれないわね。あの子、私のファンですもの」
アルパカ「いいねぇ、いいねぇ。なんだか行けそうな気がしてきたよぉ」
オオコノハズク「ヒトであるかばんを常連にする方法を開拓しなければならないのですね」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 16:15:46.04 ID:m4QXpnkOo
トキ「こぉこはぁ〜アルパァ〜カァフェ〜!!! とてもおいしぃ〜こぉぉちゃ〜がのめるのよぉぉぉ〜!!!!」
アルパカ「トキの歌だけじゃだめなのぉ?」
オオコノハズク「一つだけでは飽きてしまうのです」
ワシミミズク「様々な要素があればそれだけ心を引き留めておくことができるのです」
アルパカ「むずかしいなぁ」
オオコノハズク「助手。カフェの資料を片っ端から集めるのです」
ワシミミズク「了解なのです、博士」
アルパカ「あたしも何か手伝えることあるぅ?」
トキ「私も手伝いたいわ」
オオコノハズク「一緒にくるのです。カフェの資料はかなり残っているので」
アルパカ「わかったよぉ」
トキ「どこから見たらいいのかしら」
ワシミミズク「これと同じ色と柄の本を探すのです」
アルパカ「はぁーい」
トキ「どこかしら」バサッバサッ
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 16:31:18.76 ID:m4QXpnkOo
数日後 みなと
かばん「ふわぁ……。良い天気っ」
アライグマ「かばんさーん!! かばんさーん!!」
かばん「はい?」
アイライグマ「さっき、空からこれが落ちてきたのだ!!」
かばん「なんですか?」
アライグマ「アライさんじゃ読めないので、かばんさんに読んでほしいのだ!!」
かばん「分かりました。ええと……。ジャパリカフェがリニューアル、アルパカフェに。あなたの来店をお待ちしています。ですって」
アライグマ「アルパカフェってなんなのだ?」
かばん「山の上にあったカフェのことじゃないでしょうか」
アライグマ「アルパカとトキがいたところか?」
かばん「そうだと思います」
アライグマ「行くのか、かばんさん」
かばん「文字を使って教えてくれたってことは、僕には来てほしいのかもしれませんね」
アライグマ「だったら、アライさんもいくのだ! あと、サーバルとフェネックも呼んでくるのだー!! かばんさん、待っててほしいのだー!!」ダダダッ
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 16:50:56.14 ID:m4QXpnkOo
ラッキービースト『ジャパリカフェ ハ オナジバショ カナ』
かばん「みたいですね」
ラッキービースト『ココカラダト キョリガ アルネ』
かばん「あ、そういえばそうですね」
ラッキービースト『バスデ イクコトヲ オススメスルヨ』
かばん「バスってもう一台、あるんですか?」
ラッキービースト『チョット マッテネ ケンサクチュウ ケンサクチュウ』
かばん「もう一台あるならすごく助かりますけど」
ラッキービースト『……』
かばん「ラッキーさん?」
ラッキービースト『アワワワワ アワワワワ』
かばん「はぁ……」
「バスはなくてもいいのです」
「我々がいるので」
かばん「え――」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 16:57:38.00 ID:m4QXpnkOo
サーバル「アルパカのカフェが新しくなったのー!?」
アライグマ「そうらしいのだ。かばんさんも行く気満々なのだ」
サーバル「わーい!! それじゃあ私もいくー!!!」
アライグマ「アライさんもいくのだー!! フェネックはぁ?」
フェネック「アライさんもサーバルもいくなら、いこうかなぁ。ひとりじゃ寂しいしぃ」
サーバル「みんなでいこー!!」
アライグマ「おー!! なのだー!!」
フェネック「それじゃあ、かばんさんのところへ――」
「えぇぇぇ!?」
サーバル「かばんちゃん!?」
アライグマ「かばんさん、どうしたのだー!!!」
フェネック「上だねぇ」
サーバル「上!?」
オオコノハズク「さぁ、一緒に来てもらうのですよ、かばん」バサッバサッ
かばん「い、いきなりなんなんですかー!?」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 17:03:07.22 ID:m4QXpnkOo
ワシミミズク「先ほどの招待状、見たはずです」
かばん「み、みましたけどぉ。というか招待状だったんですか?」
オオコノハズク「行きたくないのですか」
かばん「いえ、むしろ行こうと思ってましたけどぉ」
ワシミミズク「それなら問題ないのです」
オオコノハズク「かばんは自分の意志でカフェに行くことを決めたのです」バサッバサッ
ワシミミズク「決して強制ではないのです」バサッバサッ
かばん「えぇぇ……?」
サーバル「がおー!!! はかせー!! かばんちゃんをどこにつれていくのー!!」
アライグマ「かばんさんがゆーかいされたのだー!! パークの危機なのだー!!!」
フェネック「カフェに連れて行ったんじゃないかなぁ」
サーバル「どうしてかばんちゃんだけ!?」
フェネック「さぁ? それはわからないけどぉ」
アライグマ「とにかく追いかけるのだ!!」
サーバル「うん!! かばんちゃん!! 待ってて!! すぐに追いつくからぁ!!」ダダダッ
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 17:21:14.73 ID:m4QXpnkOo
こうざん 山頂
オオコノハズク「着きました」
ワシミミズク「ようこそ、アルパカフェへ」
かばん「ええと……。わぁ、看板がでてる」
オオコノハズク「数日かけて準備したのです。楽しいですよ」
ワシミミズク「入ってみるのです」
かばん「わ、分かりました。失礼しまーす」ガチャッ
「ふわああぁ!!」ガバッ
かばん「うわぁぁぁぁ!? たべないでくださぁぁい!!」
アルパカ「おかえりなさぁい、ご主人様ぁ」ギュゥゥ
かばん「……へ?」
トキ「あなた記念すべき一人目のご主人様よ。ラッキーね。ぬふ」
かばん「あ、えと……これは……」
ワシミミズク「我々、モエを追求したのです。めいどなので」
オオコノハズク「モエるですか、ご主人様。今日はめいどの博士なのです」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 17:25:41.17 ID:m4QXpnkOo
かばん「めいどって……?」
アルパカ「ご主人様ぁ、何飲むぅ?」
トキ「紅茶にする? それとも、わ、た、し?」
かばん「な、なにを言っているんですか」
オオコノハズク「かつて、ヒトはジャパリカフェでこういったことをしていたそうなのです」
ワシミミズク「かばんに合わせてこのカフェも変えてみたのです」
かばん「ど、どうしてわざわざそんなこと……」
オオコノハズク「一人でも多くの常連客を増やすためです。じゅるり」
ワシミミズク「他意はないのです。じゅるり」
かばん「何か隠してませんか」
アルパカ「紅茶はどうするぅ? のむぅ?」
かばん「あ、はい。いただきます」
アルパカ「すこぉしまっててねぇ」
トキ「紅茶が出てくるまでの間、私とモエモエする?」
かばん「どんなことをするんですか?」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 17:33:56.85 ID:m4QXpnkOo
トキ「こうやるの。――もえっ、もえっ、もえっ」ピョンピョン
かばん「……」
オオコノハズク「もえっ、もえっ、もえっ」ピョンピョン
かばん「僕の囲んでどうするんですか……?」
ワシミミズク「もえっ、もえっ、もえっ」ピョンピョン
かばん「あの、怖いんですけど……もえって、なんですかぁ……」
トキ「もえっ、もえもえっ」
オオコノハズク「もえっ、もえもえっ!」
ワシミミズク「もえー!」
かばん「ひっ」ビクッ
トキ「もえたかしら?」
オオコノハズク「我々のモエダンスにかばんもイチコロなのです」
ワシミミズク「じゅるり」
かばん「僕、食べられるんですか……?」
アルパカ「紅茶、はいったよぉー。はい、どうぞぉ」
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