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【艦これ】 母は艦娘
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:48:24.29 ID:BKSbAq9r0
イベ入渠中にちまちま書き溜め
それぞれ、別々の鎮守府、パートナーは色々。
読んで下さっている方の御想像にお任せさせていただきます。
子供は息子だったり娘だったり。
親視点だったり子供視点だったり、その他の第三者だったり。
のんびり、まったり、やまなし、おちなし。
不定期更新。
全てに共通、母は強し。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1503377303
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:49:19.84 ID:BKSbAq9r0
母は艦娘
母親といえば皆は何を思い浮かべるだろうか?
愛、自己犠牲、包容力、笑顔。
母親で思い浮かべる言葉は人によって様々。
彼女達は皆女性であり、皆、いきいきと毎日を忙しく、そして自由に。
おかん、お母さん、母親、ヤンママ、御尊母、母上、ママ、マミー。
呼び方も様々、色々。
母親だって時にはお休みしたいもの。
子供がいたって誰かに甘えたい時もあるんです。
これはそんな艦娘が母親になったらどんな母親になるか。
そんな、少しばかり普通の家庭とは違う。
だけれど、いや、だからこそ、強くなる絆の。
これは、毎日を奮闘する母親達への賛美歌。
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:49:55.86 ID:BKSbAq9r0
一軒目 おかんは艦娘
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:50:37.82 ID:BKSbAq9r0
「おー、お帰りー、終業式だけあっていっぱい持って帰ってきたなぁ。」
「あー、紙袋が破れたかぁ……。男の子は学校に溜めこんでしまうからなぁ。」
「父ちゃんも経験あるとか前に言うてたな、そういえば。」
「仕方ない、気にせんとお昼の用意できてんで。」
「ん?お好み焼きにごはんはおかしい?」
「夏の暑いときに暑くなる物を出すなやて?」
「やかまし!母ちゃんの作るごはんが嫌なら食べんでいいですぅ。」
「あっ、そうそう、分かればええんよ。」
「お母さんなこれからまた任務やねん。」
「あー、そういう顔せんとなー。大丈夫やて。」
「お母さんいつもきちんと帰って来てるやろ?」
「軍規であんまり詳しい事言えなんのやけど軽空母のお母さんでないとあかんのや。」
「何?おかん以外にも軽空母はおるやないかって?」
「まぁ、そうなんやけどな?父ちゃんから頼まれたらな……。」
「父ちゃんがなぁー、お前しかおらん言うねん。」
「父ちゃんからこう頼られてその後のご褒美もなぁー///。」
「はぁ?何が色ボケババアやて?」
「ちょっ、自分、そこ正座!」
「はぁ?父ちゃんが羨ましい?」
「母ちゃんにそんなに愛されてるのがやて?」
「自分何いうてんや。父ちゃんに嫉妬してどうすんねん。」
「ほならな。母ちゃん、いってくるで!」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:51:12.59 ID:BKSbAq9r0
「あーーーー……、今日は本気であかんと思うたわー。」
「でもなぁ、自分の顔を思い出したらここは踏ん張らな!ってなってなぁ。」
「あー、そないな泣き顔せんとなー。」
「なんとか今日も帰って来たで。笑顔で迎えてーなー。なっ。」
「ただいま。今日も無事なんとか帰ってきたで。」
6 :
全治全能の未来を予言するイケメン金髪須賀京太郎様に純潔を捧げる
[sage saga]:2017/08/22(火) 13:51:24.40 ID:LwUWnUjX0
須賀京太郎「鳳翔様好き」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:51:40.94 ID:BKSbAq9r0
「おかえりなさい。お母さん。」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:52:21.70 ID:BKSbAq9r0
二軒目 母は艦娘だった
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:53:12.85 ID:BKSbAq9r0
母を知る人は表情が分かりにくい人だったと言う。
私にとってこれほど疑問に思う言葉はなかった。
母が居ない時によく話し相手をしてくれたお姉さん達。
翔鶴さんや瑞鶴さんに聞いてもやはり母は感情をあまり表に出すことが無いという。
「今日の肉じゃがどうかしら?」
「お母さんの自信作よ!さっ!もっと食べなさい!」
「ほら、もっとご飯も食べなさい。大きくなれないわよ!」
私と会話するのが、私の食べる顔を見るのが。
これ以上なく楽しい。
そんな表情を全面に出した笑顔を母は私に向ける。
私の記憶の中での母はいつも笑っている顔しかない。
「ほら、ごはんが……。」
ゆっくりと手が伸び、頬についた米粒をとり。
「おべんとうをつけてどこへ行くつもりだったのかしら。」
それを食べながらいたずらっぽい笑顔を向け母は私をからかう。
まったく無表情など誰が言い出したのであろうか。
母の表情は実に様々だ。
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:53:51.74 ID:BKSbAq9r0
国を護るとは愛する家族を護ることと同意である。
敵が陸に上陸し民間人を屠る、それを防ぐ為に家族を護るとは国を護ることでもある。
自分が戦うその先に護らなければならない物が有る。
結果として国を護ることに繋がっているだけなのよ、とは母の言葉。
でも、建前はお国の為にっていう事にしておかないと父に悪いから内緒ね。
と、その本音を少しだけ見せてくれたのはいつだったか。
それは母に見送られ学校へ行っていた時のことだった。
学校へ軍の車がやってきて自分を連れて行く。
いつかはあり得ることと母から覚悟をしておくようにと言われていたから。
なんとはなくすんなりと受け入れることができた。
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:55:01.28 ID:BKSbAq9r0
「ごめんなさい、ごめんなさい。」
泣きじゃくり、謝り続ける翔鶴さんに瑞鶴さん。
母は将来の為を考え戦力として勝る二人を敵から囲まれた窮地から逃がす囮になった。
とは後に聞いた。どうやらその時の私は上の空で何も聞いていなかったようだ。
「貴方達はなんとしても生きて帰らせる。」
「国を護るという事は家族を護るという事。その家族には貴方達も含まれているの。」
「さぁ!行きなさい!」
私にとっての姉2人に向けられたそれが母の最期の言葉だったそうである。
死地に向かいなおも普段通りの涼しい顔、いや、少し笑顔だったとか。
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/22(火) 13:55:47.96 ID:BKSbAq9r0
「ひゃくまんごぉ―くのー デデデン ほこりよぉ、かぁーーーぁが!みぃさぁーーきぃいーーーーー。」
母が好きだった歌を歌い髪を結う。
髪型はもちろんサイドテール。
写真の中の母はやはり笑顔だ。
「では、お母さん、行ってきます。」
「お母さんほど歌は上手くないね。」
最後まで私が艦娘になることを反対していた瑞鶴さんは言う。
「頭にきました。」
すこしだけ母の口調の真似。
母が護った家族を護る為、私は今日も護ります。
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 13:57:08.39 ID:BKSbAq9r0
今回はここまで
安価の方は今日の夜頑張るよ!
やっとE6の輸送が終わりそう2000ってあんた、ねぇ、もう
ここまでお読みいただきありがとうございました。
14 :
全治全能の未来を予言するイケメン金髪須賀京太郎様に純潔を捧げる
[sage saga]:2017/08/22(火) 13:59:12.87 ID:LwUWnUjX0
鹿島蘭子浜風マシュ「須賀家チラチラ」
15 :
全治全能の未来を予言するイケメン金髪須賀京太郎様に純潔を捧げる
[sage saga]:2017/08/22(火) 14:03:28.97 ID:LwUWnUjX0
我の鎮守府の入渠液は2000個以上有るぞ
16 :
全治全能の未来を予言するイケメン金髪須賀京太郎様に純潔を捧げる
[sage saga]:2017/08/22(火) 14:04:53.53 ID:LwUWnUjX0
阿武隈キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 14:16:07.75 ID:aYSYySYA0
墓前にバスクリン供えとくわ
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 14:57:32.01 ID:xQ85hjLNo
RJママァ
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/24(木) 10:03:11.03 ID:RfDvOfus0
乙です。
次は誰が母親の話なのか楽しみです
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:06:04.74 ID:GHb3JK3/0
百里を行くものは九十をもって半ばとす
今イベでの堀がやっと後一人
未所持がだいぶ埋まってきました
E8がもう少しで終わりそうです、ここ数日血反吐はいておりました
1週間程空いてしまいましたが久しぶりの更新です
お時間宜しければお付き合いください
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:06:49.56 ID:GHb3JK3/0
三軒目 母は現役艦娘
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:07:46.90 ID:GHb3JK3/0
特別ではなく、英雄になることを望んでいるわけでもない。
駆逐艦である母はいつだって一生懸命だ。
「ねぇ、母さん。パンツ見えてる。」
「えっ!?あっ、ちょっとお母さんのパンツ見てなにする気よぉ!?」
「芋臭い顔の母親のパンツで何をしろと?」
「またそういうことを言う!」
ぷくぅと顔を膨らませる。
あれ?母親だよね?
というか大人だよね?
「いいもん!いいもん!お母さんの妹の叢雲ちゃん呼んじゃうもん!」
あっ、あのお方はやばい。
普段は姉である母にそっけない態度だがその息子の自分のこととなると見境がなくなる。
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:09:26.59 ID:GHb3JK3/0
それは当然自分の子供に対してもそうであったらしい。
らしい、というのは彼女の息子を殴った地元の鼻つまみ者。
500人超の所謂DQN集団を謎の一団、薙刀らしき物を携えた武士達が。
その集団を壊滅、それも言葉を選んだ上で、マイルド表現で壊滅させたそうな。
一人だけ残った生存者、
つまり惨劇をわざと見せることによってその恐怖を広める為に残された者からどうにか聞き取れた証言によると。
「鬼の集団が小躍りしていた。」
とか。何せそれ以上を語らせようとすると失神するとかで他は何も聞き出せなかったそうだ。
そして、今なお『 檻のついた病院 』の中にいるそうだ。
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:10:48.39 ID:GHb3JK3/0
「殺される。」
「死なない?かな?」
「なにそれ!?なんで疑問系なのさ!?」
携帯を取り出す母。
「あっ、叢雲ちゃん?今日さ、お姉ちゃんの所……。」
ジャンピングゥ土下座ぁーーーー!!
「すみませんでしたぁーーーーー!」
「おっ、謝っちゃう?」
「はい。」
「じゃぁ、許しましょう。」
うやうやしく。
母はとにかく姉妹が多い。長女だから当たり前ではあるのだが。
「今日は何が食べたい?」
艦娘であるがゆえに成長がとまった、
ぱっと見、外見中学生くらいの母が身長でまさる自分の顔を下から覗き込むように見て来る。
母の覗き込んだ顔と目があい少しドキリとする。
(とりあえず、親父を殴っておこう。)
決意を胸に母の問いに好物の名前を挙げておいた。
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:11:35.33 ID:GHb3JK3/0
四軒目 お母さんは艦娘である
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:13:05.49 ID:GHb3JK3/0
母の手料理。
お袋の味、母から娘へ、味覚が伝わり、一族の味。
「どっどうだ!」
自分は娘ではない。息子だ。
そして、料理が不得手な母から受け継げる味はない。
だから、いつも家にいる時間が少ない母の為にごはんは自分が作ってきた。
それはその少ない時間を自分の為に使い一生懸命頑張る母が好きだから。
料理の初心者向け本を買い、少しづつ、少しづつ。
料理と言うものはスポーツや勉強と同じで普段からの積み重ねの集大成。
そして、ほんの一掴みの才能。
まぁ、世に言う天才と呼ばれるやからが
このほんの一掴み部分が大きい為に積み重ねが少なくて済むのは妬ましくもあるが。
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:13:45.94 ID:GHb3JK3/0
母がどや顔で握る菜ばしの先には控えめ表現でやや茶色が強い揚げ物。
「なぁ、母さんさ、油の温度みてる?」
「なにぃ!?そっ、その様な事は書いてないぞ!?」
しかも、妙に厚ぼったい揚げ物。何をどれだけ挟んだ?
もし、母上よ、そのレシピは何を参考にした。
「いや、いんたぁーねっとというものでな?」
おたおたと慌てる母が見せるはクッ○パッド。
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:14:41.44 ID:GHb3JK3/0
あぁ、駄目な奴だ。
いや、正しく言うなら母のように基礎がなってない人間が使うべきではない料理レシピ集。
例えるなら中学校の陸上レベルの生徒に明日オリンピックの会場で金メダルとってこいと言う様な物。
出来るを前提に作られたレシピ集は出来ない人が参考にするには圧倒的に情報が足りない。
その結果が……。
「あぁ、うん。しかたないか……。」
母がやらかした食材を分解する。
豚肉のロースは衣を外し、数枚かさねだったのを解し。
中途半端に火が通っておりやれやれどうしたものか……。
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:17:31.31 ID:GHb3JK3/0
「そういえば、紫蘇があったな。」
「あと、アスパラなんかも……。」
学校から帰ってきた時に既に手遅れだった台所の惨状を片付けつつ。
母の料理の失敗を修正しつつ。
大き目のロース肉を少し切ってサイズを変更。
肉の上に紫蘇を一枚、梅肉を載せ巻いて爪楊枝で止める。
アスパラも同じように肉を巻いて爪楊枝で止める。
醤油、砂糖、すこしのお酒。
「はい、出来上がり。」
抜けてしまったお肉の味を誤魔化す為に照り焼き風味。
「うまい!私はお前の母でよかった!」
「母さんさ、妹の浜風さんとかに料理を基礎から仕込んでもらいなよ。」
「あっ、あぁ。すまない。」
「それはそうと、担任から聞いたがお前は進路は調理学校でいいのか?」
「うん。」
「そうか、やりたい事があるのだな。ならば母は全力で応援しよう!」
古風な騎士の様な話し方。気品あふれる感じは騎士王か。
フンスと胸を反りかえし、『 どやぁ 』と後ろに文字でもでそうないい顔。
自分の進路じゃないだろうとも言いたくなり少し笑いを堪える。
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 21:18:36.96 ID:GHb3JK3/0
そして、母のような全てがパーフェクト(子の贔屓目があるが)艦娘の唯一の欠点。
それが料理下手。
いや?かえってこれが魅力なのか?
「いや、やっぱり母さんは料理が下手なままでいいや。」
そう言うとなにぃと言う母。
ふふ、悪くはないかな?うん、悪くない。
このままでもいいか、もう暫くは。
もう少しだけ、母に甘えてもいいかな?
いいよね?うん。
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/30(水) 21:24:06.47 ID:GHb3JK3/0
少しばかりの更新
安価スレは明日やるよ!
今だから言えるE7をグラーフ掘る為に丙で叩き割ったことを
丙だと護衛退避でても昼で終わりますね、恐ろしく楽勝、出るわけではないですが
えぇ、グラーフをですね、なんとか堀り当てたからこそ言えますです
きつかった、本当
後はE4のIにケネディを轢いたあの娘を捜索にいくだけなので
のんびりと資源を回復させてからやりたいと思います
後、落し物のネタ集めもそろそろそろりと始めていますので
こちらと安価スレも終わりましたらやらさせていただければと思います(ネタ集めが結構時間かかるのですみませんです)
では、ここまでお読みいただきありがとうございました
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/30(水) 22:26:06.93 ID:5XARe1bho
おつかーレ
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/31(木) 00:50:13.95 ID:G90Zr8fi0
甲型駆逐艦の浜風は吹雪の妹なのか
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/31(木) 02:19:15.60 ID:u0BFbCWfo
雪風をお願いします
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/31(木) 09:35:00.36 ID:jcNizKTG0
乙です
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/31(木) 10:07:03.08 ID:up+ZgZM7o
おつ
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:12:11.04 ID:BIZvVjmC0
少しだけ更新
天霧堀、挫けそう
駆逐艦だからまたでもいいよと悪魔の囁き
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:12:50.79 ID:BIZvVjmC0
五軒目 お母さんは艦娘なのです!
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:13:56.17 ID:BIZvVjmC0
私はこの学校の教員である。
一昔前に比べれば市井に艦娘とその子供と言うのも増え、
はやい話、生めよ増やせよと。
減った労働人口を補うべく……というと乱暴だが。
まぁ、とりあえず、退役したりした艦娘達が海軍関係者達とかと結婚したりして子供が世に増えた。
私が教員を勤めるこの学校にも親が現役、あるいは退役した艦娘という生徒は多い。
海軍関係者専用の学校だから当たり前か……。
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:14:44.18 ID:BIZvVjmC0
「先生、うちの息子の成績はそんなに駄目なのです?」
心配そうな顔でこっちを見つめるのは小学生。
いや、駆逐艦の艦娘だ。
久しぶりのアウト、いや、何がアウトってまぁ、父親の趣味だよね。
はぁ、理解というか理解してはいけないのだろうが。
まぁ、数年前に見た特殊潜航艇の母親よりかはましか……。
ましというのもなんだが。
初期艦として配置される事が多いから苦楽を共にして結ばれるという事も多いと聞く。
だから、そういう感情が……って、理解してはいけない。
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:15:41.02 ID:BIZvVjmC0
「いえ、息子さんは成績優秀ですよ。」
「だったらなんで大学進学ではなく専門学校なのです?」
「だって、手に職をつけた方が早く工廠に入れるじゃん。」
「工廠になんか入らずにこういう時代だからこそ大学に進んで違う職業に就くべきなのです!」
工廠っていやぁ、海軍の鎮守府とかにあるあれかね?
艦娘の艤装整備とか受け持つあれ。
………。
あー、成程、マザコンこじらせちゃったかぁ。
お母様には言えなんなぁ。
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:16:28.97 ID:BIZvVjmC0
「時代が時代だから手に職をつけたいのではないでしょうか?」
ここで生徒へのキラーパス。
いいかぁー、キーパーはオリバー並みに鉄壁だぞー。
先生は生徒の夢を応援します。
「だいたい不況時の失業率はブルーカラーの方が低いんだぜ!?」
よし!よくぞ言った!
今のお前は味方からのパスを受け取り敵MFをマルセイユルーレットで交すジダンだ!
「何いってるなのです!よそはよそ!うちはうち!なのです!」
「お母さんはあなたの為に進学しろと言っているなのです!」
怯むな!ゴールは目の前!敵はベッケン・バウアーだが今のお前はペレだ!
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:17:29.37 ID:BIZvVjmC0
「あっ、うん………。」
その瞬間、俺は放たれたシュートがゴールポストに当たりベフンと跳ね返されるのを見た。
「先生もなにかいってやって欲しいなのです!」
プリプリと怒る母親。
「そうですね、ここは一度御家庭でお父様も交えてよく話し合われた方がよさそうですね。」
我が意を得たり、そういう顔をする駆逐艦の母親。
そんな恨めしそうな顔するなよー、自業自得DEATH。
生徒と親と三者面談をすると色々な母親と会話をする。
「あっ、母さん?いや、元気してるかなぁと思って。」
なんとなく電話をしたくなるのは年の所為か。
「えっ、また旅行いくの?」
「なに?懸賞で台湾の海外旅行があたった?」
「昔に行ったことがあるから凄く楽しみ?へぇ、そう。」
そういえば母は昔からえらく運が良かった。
「あー、そうかぁ。行ってらっしゃい。」
どうやら今年は帰省をしても実家にいないらしい。
母の運のよさは規格外だ、まったく。
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:18:23.46 ID:BIZvVjmC0
六軒目 お母さんは元艦娘
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:19:15.48 ID:BIZvVjmC0
お母さんの口癖。
「不幸だわ…..。」
艦娘を退役してお父さんと結婚して私が生まれて。
「今日は買い物に行くわよ!」
力強く意思表明。
今日は電車でちょっと遠出してお買い物。
お母さんはお父さん曰く結婚後に恐ろしくポジティブになったそうだ。
「不幸もね、毎日になれば日常なのよ!」
日常であれば特に気にするような物ではない。
と、お母さんの言葉。
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:20:04.80 ID:BIZvVjmC0
「あっ。」
青信号で横断歩道を渡ろうとした時に切れる草履の鼻緒。
そして、そのお母さんの少し前を駆け抜けていく信号無視の暴走車。
「鼻緒が切れてよかったわ!」
どうよ、この幸運といいたげにいい笑顔でサムズアップをするお母さん。
「はい!お母さんは幸運だと思います!」
「そう!?やっぱりそう思う!?」
わしゃわしゃと頭を撫でてくるお母さん。
ぱよん。ぽよん。
むぅ、この大きさは遺伝してくれるのだろうか。
ぺたぺた。
遺伝してください。
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:20:48.79 ID:BIZvVjmC0
そして、買い物も終了して。
「あら、雨ね。」
「あっ。雨です!」
「傘、持ってきていないわ…..。」
「不幸ね。」
といいつつお母さんの顔はなにやらイタズラでも思いついたような不敵な笑み。
「あっ、あなた?えぇ、そうなの傘を忘れちゃって。」
携帯を取り出しお父さんに電話。
少しばかりの会話の後に出されるVサイン。
「お父さんを呼び出すことに成功したわよ!」
災い転じて福となす。
早い話、不幸になるかならないかは受け取り手の問題でしかない。
お母さんは一つの事象だけをみれば不幸なのかもしれないけれど
全体で見れば幸福と見ることが出来るように物事を持っていくのが得意なのだ。
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/05(火) 14:21:51.05 ID:BIZvVjmC0
「いい?物事を考える時は一方向からだけじゃ駄目よ?」
「そして周りの意見も聞いてみなさい。自分の考え方と違う見方も有るかもしれないわ。」
「何事も多方面から考える癖をつけると人生は楽しいわよ!」
とお母さんは言っていた。
「しれぇ!詰まっているときこそコーヒーブレイクです!」
コーヒーカップを片手にブレイクダンス。
「ぶはっ。」
堪えきれずに笑い出す司令官。
「 ! 」
そして何かを思いついたようだ。
「編成を思いっきり変えていくぞ。物事の流れが悪いときは思いっきり流れを変えるのも重要だな。」
「はい!がんばります!」
結果はもちろん勝利。
「えへへ。幸運の女神の前髪をひっ捕まえて張り倒してやりました!」
「幸運の女神のキスを感じるんじゃないんだ・・・・。」
「しれぇ、お母さんの教えです。幸運の女神もチャンスの女神も髪を掴んで
張り倒してでも物にするくらいの度胸がないと物事は何事も上手くいきません!」
「おっ、おぅ。お母さんは女傑だったんだねぇ。」
女傑、確か艦娘の時は戦艦だったと聞いたことがある。
鬼より怖いなんとやらとかだったとか。
すっごく優しいお母さんなんだけど・・・・。
「えぃ!」
「ぐはっ。」
少しばかりの不満と抗議を込めて軽くしれぇを叩いておいた。
うん、お母さんの名誉はこれで守られたに違いない。
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/05(火) 14:23:55.98 ID:BIZvVjmC0
以上で終了でございます
ちまちま更新ではございますがもう少し続けていきたいと思いますので
お付き合いいただけると幸いです
三軒目と四軒目は別々の艦娘を想定して書いているのですが・・・・
分かりにくかったようで申し訳ありません
もう少し分かりやすく出来るよう精進いたします
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/05(火) 14:28:49.03 ID:VHkmxdSDO
乙
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/05(火) 14:33:38.55 ID:zND6bgzQo
おつ
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/05(火) 15:48:12.54 ID:WzSCkwWto
ゆきかじぇ
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/05(火) 16:16:50.15 ID:mQH4KWMJ0
乙です。
電の子供の担任はサッカー好き
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/06(水) 03:18:33.69 ID:gDajNCic0
電の担任、自分の母親も人のことは言えないだろう…
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:41:18.55 ID:nDN/0agY0
うぉぉおおん
やっと堀が終わったよぉう
天霧がなかなか出てこないためだいぶ高くついたよチキショウメェ!
少しばかりの更新ですが更新させていただきます
安価スレの方は明日時間がとれるので明日頑張るよ!
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:41:55.88 ID:nDN/0agY0
七軒目 ママは艦娘
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:43:40.06 ID:nDN/0agY0
それはある日の昼下がり
「ママから大事な話があります。」
「貴方はママと血の繋がりはありません。」
「いや、何となくそんな気はしてたし。」
「えぇ?!」
私が艦娘に志願した時に神妙な面持ちで言われた衝撃の告白。
のつもりだったらしい。
「ママと私ってさぁー、ほら、サイズが違うじゃん?」
ばいんばいん。
ちまっ。
「くっ、確かに胸部装甲は・・・・。」
「違うし、身長だし。」
「それにさぁ、適性が空母じゃなかったしねー。」
そう、ママの艦娘としての種別は装甲空母、正規空母の中でも特に適性持ちが少ない。
更に言うなら最初からの装甲空母。
適性持ちが特に少ない艦娘なのだ。(ここは私にとって誇らしい事の一つでも有る。)
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:45:41.89 ID:nDN/0agY0
対して私の適性は。
「まぁさ、重巡で頑張るよ。私ってば褒められて伸びる娘だからさ。」
艦娘の母親と娘というのは適性が有った場合やはり遺伝と言うか艦種が被る事が多いそうである。
そして、話は変わるがママにとっての衝撃の告白2日前。
私の適性が判明した日。
「そうかぁー、重巡やったかぁ。」
私にとってのママその2、軽空母のママ、龍驤さん。
「でも、航巡に改装出来るから瑞雲を積みまくれば実質空母かも!」
と謎理論を展開するはママその3の瑞鳳さん。
「まぁ、錬度を上げれば今は軽空母にだってなれるからさ!」
と励ますのは姉の瑞鶴さん。
私が姉と呼ぶのは龍驤さんや瑞鳳さんと比べなんとなく貫禄が足りないと感じているからだ。
本人には言えないし、自分自身そう感じる理由が分からないが。
なぜ軽空母の二人もママと呼んでいるか。
私はママの話によると鎮守府近くに捨てられていたそうな。
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:47:46.07 ID:nDN/0agY0
戦争という状況が続いていれば当然の如く有る口減らし。
それについて産みの母親を責めることは出来ないだろう。
艦娘として出撃が多いママは体を何度も高速修復材で直し続けた結果
プレスリーが宇宙人であると言うのと同じくらいの確率になるまで子供が出来なくなっていたそうだ。
だから即断即決でパパを説得という名の脅迫で了承させたとか。
とりあえず話を進めるとして母が三人、姉が一人いる理由について。
簡単に言えば私がママや姉達にしか懐かなかったそうだ。
加賀さん、赤城さんを始めとする方々が抱こうとすると
ジェット機のエンジン音もかくやと言うレベルで泣き叫んだとはママに聞いた。
そして、ママに龍驤さんや瑞鳳さん、瑞鶴さんに抱かれた時は直ぐに寝付いたりしていたそうである。
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:51:52.35 ID:nDN/0agY0
「勝ったな。」
龍驤さんが勝ち誇ったような顔していたとかなんとか?
「まぁ、あれやね、うちらに溢れ出る母性っちゅう奴の勝利?」
「玉子焼き好きかな?この娘。」
「まっ、加賀さんみたいに表情がないと赤ん坊は怖がるよねー。」
「瑞鶴?調子に乗っているようね。」
ゴゴゴゴ
「こら、加賀、怒るなやー、折角寝たのを起こしてまうやろ。」
「あっ、すみません。」シュン
女としてではなく母として勝ったとか?小難しい話は正直分かんないかなぁ。
とはいえ鎮守府の空母陣の方々皆が自分の娘として育ててくれていたのは間違いない。
物心つくころにはママ達以外に懐いていたそうだ。
「あぶぶぶぶぶー。」
「加賀があやしとる。」
「あんな顔出来るんですね。」
「赤城も初めてみるんか。」
「はい。」
そして、そんなこんなで私はすくすくと育ち…..。
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:52:55.47 ID:nDN/0agY0
「でかくなったなぁ。」
「でっしょぉー?身長も追い越したし〜。」
ぎゅむぅ。
「うち、この柔らかさにずっと埋もれていたい。」
ぎゅむぅ。
「ここが桃源郷やったかぁ。」
艦娘は歳をとらない、正確には肉体が老化しない。
「私もぉー!」
瑞鳳さんをさらに沈める。
ほへぁ、と表現するような顔で堕ちる。
「あっ!私も!」
「自分は翔鶴のにでもうまっとき。」 シッシ
「そうよ、そうよ。」 シッシ
手であちらに行けという仕草をするママ達。
存外ママ二人は姉に厳しい。
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:53:59.41 ID:nDN/0agY0
「じゃ、ママ、行ってくるね!」
「いってらっしゃい!」
重巡としての初陣に岸壁から見送るママ。
出撃を見送るママは既に艤装がフル展開。
手にはボウガン、腰に艤装、きりりとした表情で立つ。
あれは、惚れるな。うん。
「いつかあのボウガンを貰えたらいいなぁ。」
私の心配をしていつでも出撃できる状態のママ。
まだ、心配される状態って事でも有るのかと思うと少し残念。
いつか私が軽空母に改装されたらあのボウガンを貰えないか聞いてみよう。
ママがいつも傍に居てくれる。なんとなくそんな気になれる気がした。
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/09(土) 22:54:38.16 ID:nDN/0agY0
八軒目 俺が母親だ!
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