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【デレマスSS】志希「豚よひれ伏せ! 『サディスティックニナール(Sになる)』」
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1 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:47:19.63 ID:RWJ9RNKtO
正確な数は覚えてませんが、薬シリーズの10作目くらいになります。今回は「罵倒」がテーマです。といっても、精神的に追い詰めるような展開はありません。いつも通りのマイルドなやりとりを中心にしたコメディです。またお付き合いいただけると嬉しいです。
では、書き始めます。
よろしければ柚を見てください。可愛いんです。2周年のタイミングで声が付くんでしょうかね?
https://i.imgur.com/mkZMvBH.png
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1503373639
2 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:48:22.01 ID:RWJ9RNKtO
ケース1. 「小早川紗枝」
紗枝「カスやなぁ」
紗枝「ほんまにもぉ……カスやね」
紗枝「カス」
紗枝「プロデューサーはんみたいな人をカス言うんやろ?」
紗枝「……」(冷たい目)
紗枝「カスやわ〜」
紗枝「なぁ。どんくさいカスプロデューサーはん。なんで3分も遅刻したんどす?」
紗枝「カス♪」(にこり)
紗枝「カス!」
P「お酒の神様の名前は?」
紗枝「バッカス」
3 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:48:58.90 ID:RWJ9RNKtO
(ライブ後・車内)
ブロロロロ……
紗枝「……なぁ。プロデューサーはん。今日の差し入れはなんだったん?」(にこり)
P「……」
紗枝「黙ってないで説明してほしいわ〜」
紗枝「らいぶ前、うちは『ちょっとつまめるもんが欲しい』言うたやろ」
P「言いました」
紗枝「そしたら『俺が買いに行くよ』」とプロデューサーはんは言うてくれた」
紗枝「だからうちは信頼して、お金をプロデューサーはんに渡したわけや」
P「……はい。受け取りました」
紗枝「でー、買うてきたものがこれって、おかしいとは思わへん?」
スッ
【新・ビックリマンチョコ】
4 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:49:25.62 ID:RWJ9RNKtO
P「……」
紗枝「喉。からっからになってしもうたよ?」
P「その……つい」
紗枝「つい、やあらへんよ」
紗枝「らいぶ中。歯の裏に挟まってた『なっつ』がうっとおしくてたまらんかったわ……」
P「ウエハースチョコ食べるとよくあることだよね」
紗枝「……は?」
P「ごめんなさい」
5 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:50:03.24 ID:RWJ9RNKtO
紗枝「まぁ、百歩譲ってちょいすはともかくな」
紗枝「プロデューサーはんが『シールなんだった?』って子供みたいに嬉しそうに覗き込んできたときは、さすがに堪忍袋の緒が切れそうになってもうたわ……」
P「紗枝。あの時、ニコニコしてなかった?」
紗枝「他のすたっふさんたちの手前。気を使っていたんよ」
紗枝「それでも抑え切れず、眉間には血管が浮き出ていたんやけどね」
紗枝「……気づかなかったん?」
P「ごめんなさい」
紗枝「ごめんで済むことなんて、世の中にはほんのひと握りくらいしかあらへんよ」
P「でも、『ゼウス』が当たったからチャラということで……」
紗枝「……『ぜうす』言うやね。このしーるは」
ピラッ…
P「うん。超レアなんだよ」
紗枝「……」
6 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:50:45.21 ID:RWJ9RNKtO
P「紗枝。もしも、そのゼウスいらないなら俺にちょうだ」
スッ……
チョキチョキチョキ……
P「ぬあぁぁぁぁっ!!? ゼウスのシールをハサミで切ったぁぁぁっ!!!!?」
紗枝「ゴミやもん」
パラパラパラ……
P「超レアなのにぃぃぃぃぃ!! 細切れにぃぃぃぃ!!!」
紗枝「……よかったら。足元に落ちてるそれあげますえ〜」(にこり)
P「いらないよっ!!! 紙吹雪くらいにしかもう用途がないじゃん!!!!」
紗枝「せやね」
P「ひぃぃぃん!!! 紗枝の馬鹿っ!! もう知らないっ!」
紗枝「……」
P「そ、そんな、冷たい目で微笑まれると……辛いものがあるよ?」
紗枝「はぁ。ほんまにもぉ……プロデューサーはんは」
紗枝「カス」
紗枝「……やね」
P「」
7 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:51:44.07 ID:RWJ9RNKtO
紗枝「……れっすんの内容や、らいぶのせってぃんぐもに関しては信頼しているんやで?」
P「はい」
紗枝「でもな。それがちゃらになるくらい。プロデューサーはんはどうしようもなく」
紗枝「カス!」
紗枝「……なんよね」
P「」
紗枝「まったく……おつかいくらいできるようになってもらいたいわ」
P「……」
紗枝「……聞いてるん? まさかおつかいに行くんが初めてやないやろ?」
P「……はい」
紗枝「……ほんまカスやわ」
P「」
8 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:52:44.05 ID:RWJ9RNKtO
【回想】
(事務所・志希ラボ)
P「最近、紗枝が俺にナイフのような言葉で心をえぐってくるんだけど何か知らない?」
志希「えー。なんであたしに聞くのー?」
P「『アイドルの人格が変わった』時は大抵キミの薬が関わっているからだよ」
P「おらー。白状しろ」
志希「知らないものは知らないってばー」
志希「『疑わしきは罰せず』が法治国家の原則でしょー」
P「何やら壮大な話で煙に巻かれてる感があるぞ」
志希「まさかそんなことしないよ♪」
9 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:53:25.54 ID:RWJ9RNKtO
P「ほー」
P「ところで。棚にあるビンは何かな?」
志希「まったく全然事件とは関係のない新薬」
P「ラベルに『サディスティックニナール(Sになる)』って書いてあるんだけど、気のせいかな?」
志希「気のせい。気のせい」
P「さっきから、薬を和菓子に練りこんでいる作業に没頭しているような気がするんだけど、それは何だろう?」
志希「目の錯覚だろうね」
P「それ紗枝が好きなお菓子だよね?」
志希「あたしも好きだし。周子ちゃんも好きなお菓子だよ」
P「待ちなさい」
志希「やーだよ♪ にーげるっ♪」
P「くぉらぁぁぁっ!! 待ていぃぃっ!!」
志希「にゃはははは♪」
タッタッタ…
10 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:54:15.43 ID:RWJ9RNKtO
(事務所)
P「というわけで紗枝の罵倒を毎日受けているわけだけど……どんどん心が削られていくよ……」
周子「『ビックリマンチョコ』のくだりは完全にプロデューサーに非があるけどね」
P「うるさい。コンビニに『新』があったら普通に買うだろ」
周子「はいはい」
P「ああ辛い辛い。辛くてしんどい誰か癒してお願いします。神様仏様周子様」
周子「なんでアタシにそれを言うん?」
P「たまには誰かに相談くらいしたいもの」
周子「愚痴ってるだけじゃん」
P「愚痴らせておくれ」
周子「あとでお菓子買ってくれるなら」
P「よろしい」
周子「わーい」
11 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:54:50.01 ID:RWJ9RNKtO
P「罵倒で『カス』ってひどくない?」
周子「ひどいかどうかはともかく。清々しいほどストレートな罵倒だね」
P「毎日、毎日。あらゆるバリエーションの『カス』で罵倒され続けてるんだ。心労で倒れてしまいそうだよ」
周子「その割には最近、紗枝ちゃんとの仕事を多く入れてない?」
P「他のアイドルの子と一緒に仕事をさせると、被害者が出るかもしれないだろう」
P「俺だけに矛先を向けるようにしておけば安心だから、仕方なく一緒にいるだけだ」
周子「ほほーう」
P「なんだその目は」
周子「別に?」
P「まさか俺が罵倒されたがっている人間だと疑っているのか?」
周子「ちょっぴり」
P「誤解だよ。あんまりな誤解だ」
P「この前なんか酷かったんだぞ。風邪を引いているのに罵倒されたんだ」
周子「へえ。それはさすがに同情するかな」
P「だろ? こんな感じだったんだ」
12 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:55:36.44 ID:RWJ9RNKtO
【回想】
紗枝「プロデューサーはん声カスれとるよ。夏風邪引いたんかいな」
紗枝「ほら。のど飴持っとるから舐めて。早よう治るとええなぁ」
P「ゴホッ……あ゛りがどう……」
コロッ……ペロペロ……
P「……甘い」
13 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:56:27.41 ID:RWJ9RNKtO
周子「優しいやないかーい」
P「飴は柚味でした」
周子「しらんわ。こんなんただの『ほんわかエピソード』やろ」
周子「てか。このカスは罵倒のカスじゃないじゃん」
P「夏ののど飴ってすぐ溶けちゃうのに、紗枝のは巾着袋に入れてるからか、冷たいままだった」
周子「どうでもえーわー」
P「そうだ。この前は仕事頑張ってたのに罵倒されたんだ」
周子「どんな風に?」
P「こんな風に」
14 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:56:55.28 ID:RWJ9RNKtO
【回想】
紗枝「まったく。そんなにたくさんの仕事こなせるわけないやろ……」
紗枝「無理せんで。うちに頼ることも覚えてほしいわ……」
紗枝「ほんまにもぉ……カスなんやから……///」
15 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:57:58.42 ID:RWJ9RNKtO
周子「優しいやないかーい」
P「優しいよ」
周子「ほっぺたが桜色に染まってるやーん」
P「染まってたよ」
周子「この薬『Sになる』じゃなくて『ツンデレになる』じゃない?」
P「個人的には素直にデレて欲しい」
周子「豚が何を言いよるん」
P「おぉぅ……」
周子「冗談で罵倒したのに、なんで『グッ』ときてるわけ?」
P「新たなる扉を開いてしまいそうだ」
周子「ホントやめんかい」
16 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:58:29.05 ID:RWJ9RNKtO
P「薬の効果は正確なんだよ」
周子「でも紗枝ちゃん。プロデューサーのこと信頼したままじゃん」
P「いいんだよ。変わるのは『態度』と『発言』だけらしいからな」
周子「ふむ?」
P「つまり、根っこの部分は変わらないんだよ。例えば、フレデリカが無口になったとしよう」
周子「ありえないと思うけど。うん」
P「でも、フレデリカが喋らなくなったとしてもフリーダムな行動は変わらないのは想像できるだろ?」
周子「できるねー。変わらずフレちゃんだろうねー。パントマイムとか始めそうだねー」
P「理屈はそれと同じだ。根っこは優しい紗枝のままというわけだ」
周子「『本当は優しい』ってわかってるなら。罵倒されても辛くないじゃん」
P「言われてみれば」
周子「帰るね」
P「お疲れ様」
周子「あとで松坂牛の約束。忘れないでね」
P「え、ちょ。お菓子じゃ」
パタン
P「えぇ……」
17 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 12:59:20.85 ID:RWJ9RNKtO
テクテクテク……パタン
紗枝「おはようどす〜」
P「おはよう。レッスン。午後からじゃなかったっけ?」
紗枝「早起きしてもうてなぁ。早く来る分にはええやろ〜」
P「まあね」
紗枝「それよりプロデューサーはん。さっきまで周子はんとお喋りしてたみたいやなぁ」
P「すれ違ったんだな」
紗枝「カスのくせに周子はんの時間を無駄にするなんて。何様のつもりなん?」(にっこり)
P「ぐぅ。朝イチの罵倒」
18 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 13:00:00.99 ID:RWJ9RNKtO
紗枝「まったく……。プロデューサーはんにたくさんのあいどるをプロデュースすること自体が間違ってると思うんやけど」
P「というと?」
紗枝「せやなぁ……いまのプロデューサーはんがプロデュースできる人数なんて、せいぜい1人が限度やろ?」
P「さすがに少なすぎやしないかい?」
紗枝「おつかいも満足にできないようなプロデューサーはんにはちょうどええどすえ〜」
P「あんまりじゃないか」
紗枝「そやからなぁ。プロデュースするのは、う、うちだけでええと思わへんかな……」
P「はい?」
紗枝「……せめて1度で内容を把握してほしいわ」
紗枝「カス」
紗枝「なりにな」
P「」
19 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 13:00:33.42 ID:RWJ9RNKtO
P「紗枝1人だけをプロデュースするのは無理」
紗枝「……なんや。えらいはっきりいうなぁ。無理とかできないとか。情けないわぁ」(ぷいっ)
P「すねてる?」
紗枝「そないな。間の抜けたこと言わんでほしいわ。てんで的外れやで?」(ぷいっ)
P「顔を背けて、ほっぺたを膨らませるとはわかりやすい」
紗枝「豚が。うちのことを気安く見んでくれへんかな」
P「急にひどいぞ?」
紗枝「もう、黙っててや」
紗枝「カス」
P「」
20 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 13:01:05.51 ID:RWJ9RNKtO
P「所属アイドルはみんな大切だ。切り捨てることはしない」
紗枝「……」
P「でも、紗枝だって周子とか、幸子とか、友紀がいなくなるのは嫌だろ?」
紗枝「……せやけど」
P「俺は紗枝が人一倍努力してるのも知ってる。周りを見てさりげなく気を遣ってるのも知ってる」
P「だからたまには甘えておいで。紗枝1人だけに構ってあげることはできないけど、それくらいならできるからさ」
なでなで……
紗枝「気安く頭撫でないでほしいわ……」
P「嫌だった?」
紗枝「……今回だけは特別に許したるよ」
紗枝「だって……プロデューサーはんはカスなんやから。仕方ないわ♪」
ケース1. 小早川紗枝 end
21 :
◆hAKnaa5i0.
[saga]:2017/08/22(火) 13:01:48.96 ID:RWJ9RNKtO
【薬の効果が切れた後】
紗枝「ぷ、プロデューサーはん……その……しばらくうち。ひどいことを言ってたみたいで……本心やないんよ?」(おろおろ)
P「気にしてないよ」
紗枝「う、嘘や。あんなひどいこと言われて傷付かない人がいるわけないやろ」
P「むしろ。ご褒美でした」
紗枝「うん?」
P「なんでもない」
紗枝「と、とにかく……今回のことは何か埋め合わせをせんと……うちの気が済まへんのよ……」
P「埋め合わせって何をしてくれるの?」
紗枝「ええと、その、うちが暴言を吐いた分。プロデューサーはんにもお返しに暴言を吐いてもらおうかと考えているんよ……」
P「つまり紗枝に向かって『カス』って罵倒しろと?」
紗枝「せやで」
P「嫌だ。嫌だ。何の罰ゲームで女子高生を罵倒しなきゃいけないんだ。心苦しくて死にたくなる絶対嫌だ。お断りだ」
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