モバP「アイドルたちが異能力者になったから安価でなんとかしろって!?」

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362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 16:07:21.14 ID:1aeinps6o
P(……待てよ、これは卯月の異能をコピーする絶好のチャンスなのでは!?)

卯月「んーっ……」

P(行けるッ! 両腕は掴まれているが、二人は所詮女の子!)

P「うおらぁ!」ブンッ

響子「きゃっ!?」ドサッ

美穂「プロデューサーさん!?」

P「卯月!」ダキッ

卯月「ふえっ!? ぷぷっ、プロデューサーさん!?」

P「キスがアリなんだから抱き締めるのもアリだよなぁ!?」

卯月「ええっ、き、キスもアリなんて言ってませんー!」

P(と言いつつ抵抗しない)

P「……! こ、この能力は……!?」


異能もがんばります(!?)卯月の異能、「S(mile)ING!」の能力とは!?


↓2
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 16:13:39.36 ID:nwckSGmuo
笑顔がかわいい
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 16:13:41.90 ID:OXq8eRs7o
10秒以上首を絞めた相手を美味しいポッキーに変える。(能力持ちで作ったポッキーを食べたらその能力を得る)
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 16:17:17.61 ID:BoW4Zth8o
そのポッキー、本当に食べてしまったのか?
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:50:05.47 ID:1aeinps6o
P(首を絞めた相手をポッキーに変えてしまう……!? というか、これポッキーって……)

卯月「……知ってしまいましたね、プロデューサーさん。私の『S(mile)ING!』を」

P「…………」

卯月「ところで美味しかったですか? そのポッキー」

P「卯月、お前……そんな、馬鹿な……」

卯月「あっ、勘違いしないでくださいね! そのポッキーはただのポッキーですよ?」

P「……」ゴクッ

P(別の異能を取り込んだ感覚は無い、本当なのか……?)

響子「……『ルール』を破りましたね、プロデューサーさん」スタッ

P「!」

ガシッ、ガタッ!

晶葉「助手!」

P「ふ、二人とも何のつもりだ、押し倒すなんて女の子のする事じゃあないぞ……」ジタバタ

美穂「どこにでもルールを破っちゃう人って居ますよね。『見るな』というものを見たり、『するな』ということをしたり……」

響子「『ポッキーゲーム』はキスするかどうかの緊張感を楽しむゲーム、なのに私たちを振りほどいて抱きついちゃうなんて」

卯月「そんなプロデューサーさんには────」

卯月・美穂・響子「『罰ゲーム』です!」ガシッ

ギュウウッ!
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:51:49.08 ID:1aeinps6o
P「ぐっ、があッ……!」

P(卯月に馬乗りにされて首を絞められている、起きようにも響子と美穂が脚と腕を抑えて身動きがとれない!)

響子「ねえ、プロデューサーさんはどんな味がすると思う?」

P(ポッキーにするつもりかッ!?)

美穂「私は甘いと思う。プロデューサーさん、優しいから」

卯月「少ししょっぱさもあると思うな。だってプロデューサーさん、汗臭いですもん」クスクス

P「が、あッ……!」

P(ヤバい、ポッキーにされる以前に絞め殺されるんじゃないのか……!)

晶葉「このっ、助手を離せ!」ガシッ

P(晶葉……!)

響子「……邪魔な人はお掃除しないと」スッ、バババババ!

晶葉「!?」ヒューッ、ドサッ

P「あき、はっ!」

P(ハンバーグをマシンガンのように出して射撃攻撃!? んなことする奴初めて見たぞ、おいッ……!)

美穂「あーっ、響子ちゃん、それじゃあそれじゃあ余計に周りが汚れちゃうよ」

響子「あはは、失敗、失敗……後でちゃんと掃除しないと」

P「っ、ぐ……づき……」

卯月「あっ、もう10秒経ってましたね! それじゃあいきます、『S(mile)ING!』」

ピカァァァァ!
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:52:28.50 ID:1aeinps6o
晶葉「っ、助手……?」

卯月「ふぅ。お菓子、上手に作れました!」

美穂「ぱちぱち!」パチパチパチ

晶葉「!? じょ、助手をどこへやった!」

響子「これのことですか?」スッ

Pッキー「」

晶葉「な、なに……?」

卯月「私の『S(mile)ING!』でポッキーにしちゃいました。一本しかないので、みんなで一口ずつ食べましょう!」

晶葉「そ、そんな……嘘、だ……」ガタガタ

美穂「誰から食べる?」

響子「じゃんけんしましょう!」
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:53:24.07 ID:1aeinps6o
ジャーンケーン、ポン! アーイコデ……

晶葉「お、おい助手っ! 卯月の異能はコピーしたんだろう!? だったら自分で解除出来るはずだ!」

響子「あ、負けちゃった……」

卯月「言い出しっぺのなんとやら、ですね」

美穂「元より長くなってるよ卯月ちゃん」

卯月「あははっ、それじゃあ気を取り直して。負けませんよ!」

美穂「私だって! じゃーんけーん────」

晶葉「聞いているのか助手! 早く解除しないと、本当に食べられてしまうぞ!」

卯月「……晶葉ちゃん」

晶葉「なんだ、このっ……!」ウルッ

卯月「ポッキーになった人に、意識があると思います?」

晶葉「! そんな……本当、に……」ガクッ

卯月「じゃあ今度こそ、じゃーんけーん────」

「ぽん!」
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:55:05.04 ID:1aeinps6o
美穂「やった、私の勝ち!」

卯月「負けちゃいました……」ガクッ

響子「美穂ちゃんが美味しいところを持っていったね、文字通り」

卯月「おおっ、うまいですね〜!」

美穂「さっきから二人ばっかりで羨ましかったんだもん、次は私の番だよ」

卯月「それじゃあおいしく頂いてください、文字通り♪」

美穂「うん。あー────」スッ

晶葉「やっ、やめろーーーっ!」

美穂「んっ」カリッ

晶葉「!!!」

卯月「どうですか、どんな味ですか!」

美穂「……一口じゃ分からないや。えいっ!」カリッ

響子「あーっ! 二口目!」

卯月「美穂ちゃん、ズルいですよ!」

美穂「えへへっ、でも、長いからみんな二口食べられるよ」

響子「もー……美穂ちゃんにも罰ゲームしちゃうよ?」

美穂「ごめん、ごめんなさい!」スッ

卯月「響子の分が残らないかも……でも、私も二口食べちゃおっ」カリッ

響子「ああっ、卯月ちゃーん!」
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:56:46.54 ID:1aeinps6o
晶葉「ううっ、く、なんで……っ」グスッ

アハハハハハ!

晶葉「プロデューサー、本当に……っ」

響子「あむっ。……もう終わり、だね」

卯月「無くなっちゃいましたね……」

美穂「もっと食べたかったなぁ」

晶葉「くっ、この……おいっ! 分かっているのか!」

卯月「何がですか?」

晶葉「プロデューサーだったんだぞ! 君たちの、そして、私の……! それをどうして、笑って食べられるんだっ!」

卯月・美穂・響子「…………」

晶葉「もう二度とプロデューサーは戻ってこない……っ、二度と戻ってこないんだ! ううっ……」グスッ

卯月「あの……」

晶葉「言い訳なんて聞きたくない!」

響子「そうじゃなくて、プロデューサーさんは……」

美穂「戻ってきますよ?」

晶葉「え……?」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:58:13.68 ID:1aeinps6o
美穂「私の『Naked Romance』は『食べた物を元に戻す』能力。ほら、二人とも口を開けて……」

シュウウウッ……

Pッキー「」

卯月「そして『S(mile)ING!』を解除して、元に戻します!」

P「……ハッ!」

響子「プロデューサーさん? ルールを破ったらダメですよ!」

美穂「もしまた破ったら、私たちが────」

卯月「今度こそ、本当に食べちゃいますよ? えへへっ♪」

P「え、あ、はい……」

P(なんだ、ポッキーにされて食われたのか……? しかし、身体は無事のままでいる……)

ダキッ

P「っ、あ、晶葉!?」

晶葉「良かった、本当に良かったっ……」ギュウッ

卯月「……あれ、もしかしてこの罰ゲーム────」

美穂「プロデューサーさんより晶葉ちゃんへの罰ゲームになっちゃった、かな?」

響子「ハンバーグで汚してごめんなさい! ちゃんと洗濯して返すから!」アタフタ

P「えぇ……?」
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:58:52.04 ID:1aeinps6o

……

P「趣味悪すぎるだろ、おい……」

晶葉「そうだぞ……元に戻ったとはいえ、本当に一度殺したのと同じなんだぞ!」

卯月「ご、ごめんなさいっ! つい、うっかり」

P「うっかりで殺されたんじゃたまったものじゃないぞ、冗談じゃなく!」

美穂「ごめんなさい、お腹が空いてて……」

響子「イタズラしてみたくて……」

P「…………」

P(いくら薬で理性を失ってるとはいえ、頭のネジが何本か飛んでないとこんな罰ゲーム実行しないと思うんだが……)

P「……よぉし、じゃあ罰ゲームの罰ゲームだ! まず美穂と響子、俺に10秒抱きしめられる刑!」

美穂「ええっ!?」

響子「ば、罰ゲームで、そんなっ……!」

P「問答無用!」ダキッ

ギュウッ……
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 17:59:49.46 ID:1aeinps6o
P「よし、二人は終わり!」

響子「はう……」

美穂「ぷ、プロデューサーさんと……」

卯月「わ、私には何を……?」

P「そうだな、実行犯は一番刑が重いよなァ晶葉?」

晶葉「そうだな。私は死刑でいいと思うぞ」

卯月「し、死刑!? ごめんなさい、本当にごめんなさいっ! 反省してます!」ペコペコ

P「さてどうしてやろうか……」


選択肢(黒幕へのヒントがあるのは2つです)
1.団子を食べた覚えがないが聞く
2.意識が残ったままポッキーにして食べる
3.ハンバーグ地獄
4.床に頭擦り付けて土下座しろ
5.キスしろ、なんて
6.罰ゲームなんてウソウソ、なにもしないよ


↓2
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 18:07:33.66 ID:p/3v94vdO
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 18:11:26.41 ID:ofle43kJo
5
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 19:35:33.44 ID:1aeinps6o
ハズレ(ヒントなし)


P「……そうだ」

卯月「な、なんでしょう?」

P「俺にキスしろ、なんて────」

チュッ

P「!」

卯月「よろしいですか、ご主人様♪」ニコッ

P(ああ、この笑顔に癒される〜……)ヘナヘナ

晶葉「おいっ! キスしてどうするんだ! そこはもっとこう……何かあるだろ!?」

P「やっぱりキスが好きなのよ……」

晶葉「なんだと!? くっ……」

P「……っと、それはそれとして。お前たちの異能は危険だッ! 解毒剤を飲ませる! 口開けろッ!」

響子「な、なんですか────」

P「『恋のHamburg♪』ッ! 解毒剤入ハンバーグ!」シュッ

響子「!?」パクッ

美穂「きょ、響子ちゃん!?」

P「戻させはしないぞ、美穂ッ!」シュバッ

美穂「えっ!?」パクッ

卯月「えええっと、大人しく飲めばいいんでしょうか?」

P「そゆこと。はい」ヒョイッ

卯月「んくっ……あれ……?」パタッ



島村卯月「S(mile)ING!」
小日向美穂「Naked Romance」────────再起可能
五十嵐響子「恋のHamburg♪」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 19:36:49.62 ID:1aeinps6o
PM11:35

P「なんか……さっきからいいようにやられてないか俺たち?」

晶葉「輝子もこの三人も、もし志希の薬で洗脳されていたらアウトだったな」

P「だよなぁ、なんでいきなり弱くなっちゃったんだろう俺」

晶葉「それは今まで使えた異能が使えなくなったからだ」

P「ああ、そりゃそうだな。でもこんなんで『黒幕』を倒せるんだろうか……」

晶葉「……分からない」

P「…………、ぷっ」クスクス

晶葉「どうした、いきなり笑って」

P「いや、キノコとハンバーグとポッキーで団子を倒しに行くと考えたらちょっと笑えてきてさ……」

晶葉「…………」プクク

P「お、どうした? にやけ顔隠すなよ〜!」

晶葉「にやけてないっ!」


選択肢(一つはラストバトルになります)
1.晶葉の部屋に行く
2.屋上へ行こうぜ……
3.外へ出よう


↓2
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 19:38:36.09 ID:Rx3yslr9o
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 19:38:38.95 ID:O3Cnuc8Vo
3
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 21:19:45.32 ID:1aeinps6o
晶葉「外に出るのか?」

P「ああ。ずっと考えてたんだが、どうしてアイドルたちは家に帰ろうとしないんだ? もう夜中だぞ、夜中」

晶葉「理性を失ってるから、それで納得出来るだろう?」

P「本当にその一言で済ませていいのか? いくら理性を失ってるからってさあ……普通帰らない?」

晶葉「それはメタ的な都合だ。 そんなことを言ったらアイドル以外誰も居ないのもおかしいだろう」

P「ばっ、そういうことは言うな! ……とにかく今から、事務所を出て帰ろうとしたらどうなるかを試すんだ」

晶葉「なるほど、私たちが帰ろうとすれば黒幕が出てくる可能性もある」

P「それに中庭には夕美が居るから、話を聞くことも出来る」

晶葉「外の月を見れば、『月の女神』が誰なのかも検討がつくかもしれないな」

P「つまりいいことずくめってことよ! 急ぐぞ!」

晶葉「ああ!」


スタスタ……
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 21:20:19.68 ID:1aeinps6o


P「退勤押してないけど帰っちゃうぞ!」タッタッタッ

晶葉「おい助手! 走らなくてもいいだろう!」

P「……うっ!」スタッ

晶葉「ど、どうした!? 攻撃を受けたのか!」

P「ち、違う、吐きそう……」

晶葉「な……馬鹿か、君は!」タッタッタッ

P「おええっ、マジで崩壊するっ……」ビクビク

晶葉「こんなところで戻すな! 一旦中に戻って────」

P「……いや、『戻す』と聞いて思いついた! 『Naked Romance』!」チュッチュワ

ボトッ、ボトッ

P「やっぱこのハンバーグが重かったんだよ」サスサス

晶葉「お腹の中のハンバーグを戻したのか……」

P「ゲロじゃないだけちょっとマシだろ?」

晶葉「……本当にちょっとだけな」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 21:21:15.76 ID:1aeinps6o
スタスタ……

P(さて、出口……)スタッ

ゴチン!

P「あ痛っ!?」

晶葉「これは……透明な壁のようなものがあるようだ」コンコン

P「壁ならちゃんと色付けておけよ……」

晶葉「…………」

P「どうした?」

晶葉「いや、この透明な壁といい、異能力者にする薬といい……黒幕はどこからそんなものを作り上げたのか気になってな」

P「確かに、そうだよな……志希でもお前でもない誰か、他にこんなすごい科学や化学の知識を持ったアイドルなんて居たかな?」

晶葉「……まあ、黒幕も『偶然』このような超技術を手に入れてしまったということもある」

P「そうかもなぁ。やりたいことが分からないんだよ、この黒幕。アイドルを異能力者にしていったい何がしたいんだ?」

晶葉「志希はそれらを知っていたからこそ、自分に追及出来ないような状況を作ったんだろう」

P「どっちにしろ帰るのは無理、なら中庭に言って夕美を起こそう」

晶葉「ああ、満月を見ても黒幕の検討はつかない……」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 21:21:49.34 ID:1aeinps6o
中庭

P「ん……誰か居る?」

晶葉「もう夕美と戦ってから大分経っているし、自分で起きたんじゃないか」

P「ああ、そうか。おーい、夕美ーっ!」

夕美「! プロデューサーさんっ」タッタッタッ

P「夕美……って、おいおい、泥だらけじゃないか」

夕美「泥じゃなくて土! もう、中庭中の草花がめちゃくちゃで……」

P「いや、それは……」

夕美「……分かってる、自分でやったんだよね。こんなかわいそうなこと……プロデューサーさんも晶葉ちゃんも、本当にごめんねっ」

P「ああ、別に夕美が自分の意志でやったんじゃないから気にしてないよ」

夕美「……どういうこと?」

P「事情は一見簡単そうに見えて複雑なんだが────」

晶葉「ややこしい言い方をするな」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 21:22:27.73 ID:1aeinps6o
夕美「そうだったんだ……じゃあ、後は悪の親玉を倒すだけなんだねっ」

P「そういうこと」

P(悪の親玉って……)

夕美「私に出来ること、何かあるかな? もう力は使えないけど……」

P「あるよ、だからここに来たんだ。夕美、今日団子を────」

ガサガサガサ!

晶葉「誰か居るぞ!」

P「くっ、まったくいいタイミングで……!」

川島瑞樹(以下、瑞樹)「いえーい! 川島瑞樹ちゃん登場ーっ!」ザザッ

P「……」

晶葉「……」

夕美「あ、あはは、は……」

瑞樹「か、完全に滑っちゃったじゃない……ノリを合わせてくれても良かったのに」

P「あの、あなた誰ですか」

瑞樹「か・わ・し・ま・み・ず・き! プロデューサーくん、これ以上先へは進ませないわよ?」

P「ゴール一歩手前で、勘弁して欲しいですけどね……!」



多分次がラストバトルね、わかるわ(?)瑞樹の異能、「Angel Breeze」の能力とは!?


↓2
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 21:23:35.80 ID:GQSFJoffO
時の流れを止める
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 21:23:55.37 ID:Rx3yslr9o
「天使のそよ風」とは裏腹に
大風の力で敵を吹き飛ばす
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 21:23:57.50 ID:GcxEA3AF0
冷気を操る
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 22:47:01.42 ID:1aeinps6o
晶葉「助手、この口ぶりからして私たちを確実に倒すつもりだぞ。絶対に油断するな!」

P「ああ、分かって────」

ビュヒュオオオオッ!

P「うわあっああっ!?」ヒューン!

晶葉「助手っ!? くっ、体が……!」

夕美「すごい風っ、お花が飛んじゃう!」

瑞樹「『名は体を表す』って言うけれど、私の異能に限っては真逆よね……『Angel Breeze』が強い風を起こす能力なんて」

P(夕美の時と同じ……シンプルゆえに強い異能ッ!)

瑞樹「でもこれはもう一人の私、誰しも裏があるってことなのよね……わかるわ」

P「一人で何キメてるんですかッ! 勝ったつもりじゃあないでしょうねッ!」

瑞樹「だってプロデューサーくん、その状況で何が出来るの? 私があとほんの少し力を込めて吹き飛ばせば、落下の衝撃で気絶確実よ?」

P「それはどうでしょうね……それに川島さん、晶葉は夕美も巻き込んで吹き飛ばせるっていうんですか!」

瑞樹「……出来るわよ?」

P「!?」

ヒュウウウウッ!
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 22:47:27.90 ID:1aeinps6o
夕美「きゃあああっ!」

晶葉「くっ、助手っ……!」

P(本当にやりやがったッ……!)ヒューン

瑞樹「大人って非情なのよ、プロデューサーくん。……まあ、川島のお姉さんは優しいけど?」スッ

ヒュウウウ……

晶葉「……!」

夕美「落ちて、ない……?」

瑞樹「二人は風で受け止めればいい。地面に落ちるのはプロデューサーくん、あなた一人だけよ!」

P「うおおおっ!?」ヒュー……

P(まずい、このままでは本当に落ちて気絶する! 一か八かだがやるしかないッ!)

P「『恋のHamburg♪』……最大パワーッ!」

ヒュー……ボトッ!

瑞樹「えっ? な、何あれ……」

夕美「大きな、ハンバーグ……!?」

P「『恋のHamburg♪』は美味しいハンバーグを無限に作りだす能力ッ! その大きさや形、ソースは決められていないッ!」

晶葉「巨大なハンバーグを自分を受け止めるマット代わりにしたということか!」

P「そういうことよ……って熱いッ! 美味しいハンバーグだから熱いッ!」バッ
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 22:47:54.72 ID:1aeinps6o
瑞樹「ハンバーグを無限に作り出すって、物理法則も何もあったものじゃないわね……」

P「シンプルな能力ほど強力、それは『恋のHamburg♪』も同じですよッ!」バシュンバシュン!

瑞樹「!?」ヒュウウウウッ!

ボトッ、ボロッ……

P「一口大のハンバーグを弾丸のように射出するッ! ……やはりその風は身を守るのにも使えるらしいですね」

瑞樹「……その『恋のHamburg♪』、舐めてかかると一瞬でやられちゃうわね」ヒュウウッ

P「ええ、手加減はしませんよ!」スッ

夕美「すごい……ハンバーグで戦ってる」

晶葉「異能も使いようだな……」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 22:48:33.94 ID:1aeinps6o
瑞樹「ハンバーグを出す間もなく吹き飛ばしてあげるわ!」ヒュウウウウッ!

P「無駄ァ!」スッ

ドスンドスンドスン!

瑞樹「ハンバーグで自分の身を囲む……!? そんなのってありかしら?」

P「風よけにハンバーグは最適ですよ、川島さん」

瑞樹「それは結構だわ。でも『Angel Breeze』の風力はこんなものじゃないわよっ!」ヒュウウウウッ!

P「!」

P(ハンバーグごともっていかれるッ!)ヒューン

瑞樹「そのまま吹き飛びなさい!」

P「まだッ! ハンバーグ!」ドバババババ

晶葉「ハンバーグの射出を推進力にするのか……!? そんなことが……」

瑞樹「それじゃあ足りないわよーっ!」ヒュウウウウウウッ!

P「まだだっ、ハンバーグの力はこんなものではないはずッ……! 」ジュバーッ!

夕美「両手から茶色い液体が勢いよく出てきたっ! ……あれはなに?」

P「ソースッ! ハンバーグとソース両方ならば!」ブシュウウッ

瑞樹「くっ、少しずつ近づかれてる……!?」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 22:49:40.60 ID:3L7tF1C4o
これが肉弾戦というやつか…
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 22:49:52.91 ID:1aeinps6o
晶葉「いいぞ助手! そのまま本体まで接近するんだ!」

P「言われなくてもッ!」ドバババババッ

瑞樹「やるわね、でも風の吹く方式は一つじゃないわよ!」ヒュオオオッ

P「ぬおおおっ!」ドヒューンッ

P(下から吹き上げたッ!? 横に吹き飛ばそうとする風と合わせて二方向からの攻撃ッ! ハンバーグのパワーが足りない!)

瑞樹「終わりよ、プロデューサーくん。今と同じことを『上』からやったらどうなると思う?」

P「!」

晶葉「そんなことをすれば、助手の体はとてつもない勢いで地面に叩きつけられる……!」

夕美「そんなっ! プロデューサーさん!」

P(くっ、どうする……!?)

瑞樹「巨大なハンバーグを出しても関係ない勢いで落としてあげるわっ!」スッ

ヒュオオオオオオオッ!

P「!」スッ

ベチャーン!
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 22:50:40.00 ID:1aeinps6o
瑞樹「また巨大なハンバーグ……でも、そんな物は関係無いって言ったはずよ」スタスタ

夕美「ど、どうなっちゃったのかな……」

晶葉「ハンバーグの表面に助手の姿はい……貫いたが途中で止まったか、あるいは地面まで……」

瑞樹「……! ハンバーグに穴が空いていない!?」

晶葉「何……!?」

夕美「プロデューサーさんっ!?」

瑞樹「確実にここへ落としたはず……プロデューサーくん! 生きているなら返事をしなさい!」

バシュッ、ガシッ

瑞樹「!」

P「俺はここですよ、川島さんッ!」スタッ

晶葉「は、ハンバーグの中から……!」

瑞樹「どういうこと、なぜハンバーグの中に空洞がっ……」

P「『空洞のあるハンバーグ』、そして俺のこの姿を見て分かりませんか?」ベチャベチャ

瑞樹「その黄色いものは……まさかチーズ!?」

P「チーズインハンバーグ! 自分を包み込むように作り出したんですよッ! ……チーズと肉汁の熱さで気絶しかけましたけどね」

瑞樹「まさか、そんなことまで出来るなんて……!」

P「さあ、今度はこっちが攻撃する番ですよ川島さん! 風を破るハンバーグは……こいつだッ!」


選択肢(二つ正解)
1.キノコソースッ!
2.イチゴソースッ!
3.石焼きハンバーグッ!
4.大事なのは付け合わせ!

↓2
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 22:50:57.65 ID:O3Cnuc8Vo
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 22:51:12.47 ID:GcxEA3AF0
3
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 23:34:58.37 ID:1aeinps6o
正解!


P「石焼きハンバーグッ! 喰らえ!」ドシュッ

瑞樹「これで私の風を破る? わからないわ!」ヒュウウッ!

P「……」ニヤリ

瑞樹「な、何、その不敵な笑みは……」

ジュウウウッ……

瑞樹「! こ、この音はなに!?」

P「石焼きハンバーグってプレートに乗って出てきますよねぇ、ジュージューでたまに油が飛んでくるやつ……」

瑞樹「何が言いたいの!?」

P「石焼きにしたのはこのチーズインハンバーグッ!」

瑞樹「!?」

ジュワアアアアッ!

P「プレートの上へ落ちれば高温の油で火傷しますよ!」

瑞樹「それがどうしたの! むしろプロデューサーくんを倒しやすく────」

P「『Naked Romance』ッ!」ゲボオッ

シュウウウン!

瑞樹「あ、足が……!」

P「ハンバーグの中から出てくる時その部分を食べていたッ! そして川島さんの足もろとも元に『戻した』!」
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 23:36:05.55 ID:1aeinps6o
ジュウウウ……

瑞樹「熱いっ……! 石焼きにしたのは油の飛沫を当てるためではなく、再加熱して私の足へ確実にダメージを与えるため……!」

P「さあ、レディーにその熱さは酷でしょう。負けを認めてください」スタスタ

瑞樹「そうね……引き際も肝心って言うし」

P「そうですよ。すいません川島さん、解毒剤を飲ませる前にちょっと抱き締めても────」

晶葉「助手ーっ! 油断するなっ!」

ヒュウウウウッ!

P「!?」ヒュー……

瑞樹「甘いわね、プロデューサーくん……大人は非情なのよ、他人だけじゃなく、自分にも」

ジュウウッ!

瑞樹「……丸焼けかしら。はぁ……こんな勝ち方しか出来ないのね」

P「……誰が丸焼けですってッ!?」ヒューッ

瑞樹「!」

ダキッ

P「『Naked Romance』で『戻す』力はとてつもなく強い! チーズソースを口に含んだまま戻せば、こいつに引き寄せられるってわけですよッ!」シュウウウ……

瑞樹「そして、私の足の隙間から中に戻っていく……負けたわ。甘かったのは、私の方ね……」

P「年は川島さんの方が上でも、戦いの経験は俺の方が上だったんですよ」ギュウッ

瑞樹「くーっ、言うわね〜若輩者!」

P「ははは……10秒! 続いて解毒剤を飲ませます!」

瑞樹「超能力でバトルなんて、凄く若々しかったわ……ありがとう、プロデューサーくん」

ゴクッ、パタッ

P「……超能力じゃなくて異能ですって、川島さん」


川島瑞樹「Angel Breeze」────再起可能
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 23:42:31.75 ID:1aeinps6o

……

夕美「やったねプロデューサーさん! 凄いハンバーグ捌きだったよっ!」

P「いやぁ、自分でもハンバーグをああも使えるとは思わなかったよ」

晶葉「異能のコピーもまずまずの数になった。『黒幕』と戦う準備は整ったな」

P「ああ。夕美、話を聞こうとおもったがちょっと荒っぽい方法で行くぞ。口を開けててくれよ」

夕美「……? うん」・ワ・

P「『Naked Romance』! 夕美が食べたはずの団子を元に戻す!」

晶葉「で、出来るのか!?」

P「分からんが、やってみる価値はある!」ググググ

夕美「……! な、何か、来ちゃうっ……!」

ポヒューンッ!

P「うおっととと!」パシッ
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 23:47:52.33 ID:1aeinps6o
夕美「お、お団子が出てきちゃった……」

P「一応聞くが、これ、誰から貰った?」

夕美「えっ、と……あれ……? 誰だったかな……」

P「……そうか、無理に思い出さなくてもいいよ。この団子を調べれば正体が分かるはずだ」

夕美「ちょ、ちょっと待って! 確か、う、じゃなくて、な……?」

P「……分からん」

夕美「……ごめん」

P「いいっていいって、これをくれただけで十分」

夕美「でも、それ私の口から出てきたんだよ! ……汚いよっ」

P「いや、別に食べるわけじゃないから。気にしないよ」スッ

晶葉「それを調べるなら私の部屋だな」

P「……ああ。いよいよだ」


選択肢(一つはラストバトルになります)
1.晶葉の部屋に行く
2.屋上へ行こうぜ……


↓2
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 23:50:04.84 ID:nwckSGmuo
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 23:50:37.30 ID:EvSWyhtKo
1
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 23:57:27.52 ID:1aeinps6o
続きはまた今度書きます
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/31(木) 23:59:18.18 ID:3L7tF1C4o
おつ
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 04:47:07.26 ID:gMZGvuKvO
天才的な安価さばきだなぁ
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 10:33:55.33 ID:Sh225LE+0
いまだかつてハンバーグが活躍しまくる能力バトルがあっただろうか、いや無い
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 11:03:52.65 ID:DZXP+bNOo
東棟三階 晶葉の部屋

P「あ〜、マジかよ……」

晶葉「……しまったな」

P(晶葉の部屋にあるパソコンなどの機械類はみくがすべて壊していたんだった……)

晶葉「一応、顕微鏡はあるが……調べてみるか?」コトッ

P「おお、懐かしいなこれ。理科室にあるやつじゃないか」

晶葉「助手」

P「はいはい。つっても、顕微鏡だけでなんか分かるのか?」

晶葉「……正直、これまでに分かっていた以上のことを見つけるのは難しい」

P「そうか……」

ウィーン、ウィーン

P「なんだ!?」

晶葉「調整中だったウサちゃんロボが何かに反応している!」スタスタ

P「なんだ、ロボは無事だったのか」

晶葉「頑丈だからな、そう簡単には破壊出来ない」カチャカチャ

P(それぶっ壊した智絵里の異能ってどんなのだったんだ……?)

晶葉「しかし、いったい何に反応を────」

「そこまでよ!」

P「!」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 11:04:48.21 ID:DZXP+bNOo
片桐早苗(以下、早苗)「プロデューサーくん? ちょ〜っとオイタが過ぎたようね!」スタッ

P「早苗さん……よりにもよって婦警の格好で」

早苗「悪者を捕まえるにはこれが一番よ。さ、大人しくお縄につきなさい!」

P「ちょ、ちょっと待ってください! 俺が何したっていうんですか!」

早苗「事務所をこんなめちゃくちゃにしておいて『俺が何した』はないわね〜、プロデューサーくん」

P「いや、まあそりゃ確かに俺がめちゃくちゃにした部分もあると思いますけど……」

P(おもに中庭とか)

P「けど、本当に逮捕しなくちゃあいけないのはこの事件を起こした『黒幕』でしょうがッ!」

早苗「問答無用! これ以上口ごたえするなら武力行使に移るわよ!」

P(くっ、やはり志希の薬で操られているか……)

晶葉「これは……どういうことだ……?」

P「あのですね! 川島さんといい、夜が深まったからってあなたたちの時間じゃないんですよ! ……って、どうした晶葉?」

晶葉「ウサちゃんロボが反応していたのは────」

早苗「言ってくれるじゃない! だったらもう容赦しないわよ、『Can't Stop!!』」

P「っ……!」



ラストバトルじゃなかったよ川島さん(!)早苗の異能、「Can't Stop!!」の能力とは!?


↓2
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 11:07:51.62 ID:8U+PgVVsO
対象の思考以外の行動を封じる
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 11:13:10.94 ID:gtrJmy7Mo
胸に触れさせた相手に自白を強要する(実際にやったかは関係ない)
服越しでも問題ないが直接触れるほど効果が高い。服無しで胸と胸をくっつける(裸で抱き合う)状態が最高効率
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 12:33:21.98 ID:DZXP+bNOo
早苗「てやっ!」バシッ

P「うおっ!? か、格闘ッ!?」

早苗「柔道剣道合気道! お姉さん強いのよ!」バッベシッ

P「そっ、そりゃ分かってますって……!」

早苗「隙あり!」ガシッ

P「うわあああっ!?」

バシーン!

晶葉「助手!」

早苗「背負い投げ、一本! 弱いわね〜プロデューサーくん」

P「い、痛え……マジで痛え……」

早苗「受身とらないからよ。立てる?」スッ

P「あ、はい、すいません……」スタッ

早苗「……ほら、自分が何をやったか、私に話してみなさい」グイッ

P「えっ……?」

ムニュン

P「なっ、なな何してるんですかッ!? 右手胸に当たってますよッ!」

早苗「当ててんのよ。……恥ずかしいんだから、早く吐いちゃいなさい」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 12:34:21.87 ID:DZXP+bNOo
P「あっ、は、はい……」

P(なんだ……自分の罪をはっきり認めなきゃいけない気がしてきたぞ……)

早苗「『事務所をめちゃくちゃにしたのは自分です』……そうでしょ?」

P「……はい、俺がやり────」

晶葉「助手っ! 敵の好きにさせるな! それが異能だ!」

P「ハッ! そ、そうか! 早苗さん、俺はやってない、信じてください!」

早苗「なによ、往生際が悪いわね。この際プロデューサーくんが本当にやったかどうかなんて関係無いの!」

P「それが警察のやり方ですか!」

早苗「うるっさいわね、これならどう!?」ガシッ、スーッ

ムニュン

P「はひゃあっ!? りょ、両手が両胸にぃッ……」

早苗「このダイナマイトボディにかかれば男なんてイチコロよっ。さあ、罪を認めてもらおうかしら!」

晶葉「ダメだ! それは負けを認めるのと同じだぞ助手!」
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 12:35:20.36 ID:DZXP+bNOo
P「……晶葉」

早苗「ウソ、まだ平気なの……!?」

晶葉「よし、それでこそ私の────」

P「俺もう、このダイナマイトボディを好きに出来るならなんでも吐いちゃうッ! 何でも認めちゃうよッ!」モミモミ

晶葉「な……っ、この変態! スケベ! 好色男っ!」

早苗「誰が……」プルプル

P「なんとでも言えッ! 認めます早苗さん! 俺が全部やりました〜!」モミモミ

早苗「誰、がっ……」プルプル

P「早苗さん? 早苗さ〜ん?」

早苗「誰が揉んでいいって言ったのよッ!」ガシッ

P「へっ?」

ドガッ! ボゴッ! グシャアッ!
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 12:36:23.14 ID:DZXP+bNOo
P「は、ひ……」ピヨピヨ

早苗「はあっ、はあっ……プロデューサーくん、いつの間にこんな変態になっちゃったのよ」

P「こ、これは、サイキックラッキースケベというやつで……」

早苗「あぁ!?」ゲシッ

P「うぎゃあ!?」ドサッ

早苗「なにがラッキースケベよっ! 明らかに自分から揉んだじゃない! それにサイキックでもなんでも無いわ!」ゲシゲシ

P「ほひょぉ……」

晶葉「さ、早苗、もうそのくらいで────」

早苗「早苗?」クルッ

晶葉「早苗、さん……お願いします」

早苗「はあっ。そうねぇ〜、ボロ雑巾みたいになっちゃったし、さすがに可哀想かしら」ガシッ

P「…………」

早苗「プロデューサーくん? ノビちゃったの〜?」ペシペシ

晶葉「これまでのどんな異能より、暴力が一番強いとは……」

早苗「何か言った?」

晶葉「い、いや……」

P「今、だッ……!」

早苗「!」


選択肢(正解は二つ)
1.最後の力を振り絞って抱きつく
2.吹き飛ばせ「Angel Breeze」ッ!
3.「戻す」!
4.ポッキーにしてやらぁ!

↓2
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 12:53:36.96 ID:XrQJWJYEO
ksk
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 13:00:47.53 ID:+FZOeqSl0
2
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 14:31:08.34 ID:DZXP+bNOo
正解!


P「『Angel Breeze』ッ!」ヒュウウウウッ!

早苗「きゃあっ!?」ビターン、ドサッ

P「っ、はあっ、女相手に大人げないと思う輩もしれないが……戦場ではそれが命取りになるんだ……容赦はしないッ!」

晶葉「……誰に話しかけているんだ?」

P「独り言さ、ボコボコにされてアドレナリンが止まらないんだよ……っ」グラッ

晶葉「大丈夫か!?」タッタッ

P「そのまま返すぞ、大丈夫か? 変態スケベ好色男に近づいて……」フラフラ

晶葉「冗談を言ってる場合か! 今手当を──── 」

早苗「っつー……やってくれるじゃない」スタッ

P「なっ、壁に叩きつけたんだぞッ!? ほとんどダメージを受けていないなんて……」

早苗「ちっちっち、あたしを誰だと思ってるの? 片桐の早苗さんよ!」バイーン

P「はっ、そうか! そのHカップのグラマラスが衝撃を和らげたんだなッ!」

早苗「んな訳あるかーい!」タッタッタッ
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 14:32:07.25 ID:DZXP+bNOo
P「くっ、しかしもう近づかせはしないッ! 『Angel Breeze』ッ!」ヒュウウウウッ!

早苗「きゃあっ! なによ、この風……!」グググ

P「めくれないタイトスカートなのがちと残念だが、まあいい。これで近づけないですよッ!」

晶葉「おい」

早苗「つくづく変態になっちゃったわね! もう逮捕よ、絶対に逮捕するんだから!」

P「やれるものならやってみろッ! 28
歳ッ!」ヒュウウウウッ!

早苗「年を……年を言ってくれたわねえええっ!?」グイグイグイ

P「うおおっ!? こ、この強風の中突き進んでくるッ!?」

晶葉「も、もっと風力を強めるんだ! 捕まったら今度こそ殺されてしまうぞ!?」

P「し、しかし、それやると本気でケガさせちゃうし……」

晶葉「その甘さが命取りになると言ったのは誰だ!」

早苗「さあ、プロデューサーくんの罪を数えてあげるわ……一つ! 事務所をめちゃくちゃにした罪!」スタッ

P「一つ罪を数えるごとに一歩進んでくるッ!?」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 14:32:46.31 ID:DZXP+bNOo
早苗「二つ! その罪を認めず抵抗してきた罪!」スタッ

P「いや認めましたよねッ!? さっき認めましたよね!?」

早苗「そして三つ! よりにもよって、このあたしの両胸をめちゃくちゃに揉みしだいた罪っ! これは重罪よ!」スタッスタッ

P「二歩進んだッ!?」

晶葉「実況している場合か! 早く風を強めるんだ!」

P「くっ……し、仕方ないか……」スッ

晶葉「! ど、どういうつもりだ!?」

早苗「両手を上げて降参、ってこと? いいわよ、この風を止めてくれたらそれを認めてあげる」

P「ふふ、ありがとうございます……でも風を止める前に、早苗さんも両手をあげて、これ以上俺をボコボコにしないと言ってくださいよ。じゃないと安心出来ませんから」

早苗「はぁ、しょうがないわねぇ……これでいい?」スッ

P「今だッ!」

早苗「!?」

ビャオオオオッ!
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 14:33:36.13 ID:DZXP+bNOo
……ファサッ

P「下から吹き上げる風で制服を脱がせたッ! お似合いのブラジャーですね早苗さん!」

早苗「な、なんてことしてくれるのよ……信じた瞬間裏切ったわね!」

P「言ったはず! 女だからなんだからと情けをかければ、戦場ではそれが命取りになるッ!」

早苗「……そう、じゃあいいわ。そのまま風で私を攻撃しなさい」

P「負けを認めるんですか?」

早苗「認めない。でもこんなブラジャー、さっきみたいな強風が吹いたら一瞬で飛んでっちゃうでしょうね」

P「!!!」

早苗「プロデューサーくんがその最後の一線を越えるっていうなら、もう私の負けよ。ただし、そんなことをすればもう終わりよ……人としてね」

P「…………」

早苗「私はまた一歩ずつ進む。もし風を吹かさず素直に私を近づけてくれたら、その時は痛みを感じないように気絶させてあげるわ」スタッ

P「くっ、早苗さん……!」

晶葉「助手……なんとか別の手を考えるんだ、アレだけは吹き飛ばしてはいけない……」

P「…………」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 14:35:06.37 ID:DZXP+bNOo
早苗「あと三歩」スタッ

P「……痛みを感じさせず気絶させるっていうのは、どういう?」

早苗「ん? 首の後ろをこう、シュタッ! とやるのよ。あと二歩」スタッ

P「…………」

早苗「あと一歩……良かったわ、更正の余地はあるみたいね」スタッ

晶葉「助手……!」

P「……ふふ、ハハハ。更正の余地はある? そんなことを決める権利が早苗さんにあるんですか?」

早苗「! まさか────」

P「あと一歩というところまで待ったのは! より近くでそのボディを堪能するためだッ! 『Angel Breeze』!」

晶葉「お、おいっ!?」

プチッ、ヒュウウウウッ!

早苗「や、やりやがったわね!? ホントのホントに、私のブラを剥いだわねえええっ!?」バッ

P(早苗さんが胸を両腕で隠すこの一瞬しか、抱きつく隙は無い!)タッタッタッ

ダキッ!
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 14:36:36.13 ID:DZXP+bNOo
早苗「なっ、ちょっと、プロデューサーくん!? どこまでやるつもり!?」

P「勝つためなら何だってやってやりますよッ! 『黒幕』まであと一歩なんだ!」ギュウウッ

早苗「くうっ、『Can't Stop!!』 プロデューサーくん、己の罪を自白しなさい!」

P「……ここで負けてゲームオーバー、そしたらそれが一番の罪になっちゃうんですよッ!」ギュウウッ

早苗「なんです、って……!?」ウググ

P「10秒! 続いて解毒剤を飲ませる、『恋のHamburg♪』ッ!」バシュン!

早苗「んぐっ!?」ゴクッ

P「……解毒剤入りのハンバーグは、バブルのように弾ける味ですよ、早苗さん」

早苗「適当言うんじゃないわよ……美味しい、じゃない……」パタッ


片桐早苗「Can't Stop!!」────再起可能
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 14:49:49.20 ID:DZXP+bNOo
P「はあ……っ、勝つにはかったが、冗談抜きで一番ダメージを負った戦いだった……」ガタッ

晶葉「それに人としても終わったな」

P「し、仕方ないだろ!? 勝たなきゃいけないんだから」

晶葉「まあ私は責めないが、早苗……さんが起きたあとどうなるかは知らないぞ」

P「うわぁ、今から嫌になってきた……」

晶葉「……さっきの話の続きだ。ウサちゃんロボはそのお団子に反応していた」

P「これか」スッ

晶葉「うむ。それが意味するのは……」

P「意味するのは?」

晶葉「この団子を作った人物が[ピーーー]、ということだ」

P「え……!? 嘘だろ、おい……!」

晶葉「私も信じられない。まさか、彼女が……」

ウィーン!

P「ウサちゃんロボが動いた!?」

晶葉「そんなはず、まだ修理は済んでないぞ!」

ガシャーン、ガシャーン

P「と、とにかくついていくぞ!」

晶葉「……ああ」
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 17:03:53.39 ID:DZXP+bNOo
PM11:52 屋上

ガチャ、キィーッ……ヒュウウッ……

P(夜風が涼しい……ってそんな場合じゃない)スタスタ

ガシャーン、ガシャーン……プシューッ……

P「止まった……?」

晶葉「動力が切れたんだ。しかし、どうして勝手に……」スタスタ

P「…………」

晶葉「……助手?」クルッ

P「満月って、あんなに近かったか……?」

パッ!

P・晶葉「!?」

「そのとき空から、不思議な光が降りてきたのです……」ピカァァァ

晶葉「あ、あれは……」

P「誰だ、誰だー、誰なんだー!」

安部菜々(以下、菜々)「それは……ナナでーっす☆」スタッ

P・晶葉「…………」

菜々「ああっ、ちょっと引かないでくさい! ……って、いつまでやらせるんですかーっ!」

P「いや、そっちが振ってきたんでしょうが……」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 17:04:38.49 ID:DZXP+bNOo
菜々「そんなことより! ……よくぞここまでたどり着きましたねプロデューサーさん、晶葉ちゃん」

P「まあ、ロボに案内されたんだけどな」

菜々「私がしたんですよ! ブイッ☆」

晶葉「……ウサミン、本当に君がやったのか? 今回のこと、全て」

菜々「はい。このお団子……『USAMIN錠』を食べさせてみなさんを異能力者にしたのは、私です」スッ

晶葉「どうしてだ! それに、どこからそんなものを……」

菜々「……聞きたいですか?」

P「当たり前だッ! こんなことをした目的はたっぷり喋ってもらうぞ!」

菜々「そうですか、じゃあ、驚かないでくださいね。……ナナは、カシオペア座の第28惑星系『ウサミン星』から来た宇宙人なんです」

P「……は?」

菜々「この『安部菜々』という体も、本当は借り物でしかないんです。……ナナはウサミン星から、地球を征服するためにやって来たんですよ」

晶葉「な……そんな、そんなことが……」

P「信じられるかッ! ウサミン星ってのは、電車で向かえば一時間の場所にあるんだろう!」

菜々「そ、それはただの歌の歌詞ですよ……」

P「だからって、いきなり『宇宙人です』なんて言われて『はいそうですか』なんて納得出来るわけない!」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 17:06:29.57 ID:DZXP+bNOo
菜々「プロデューサーさんは見てきましたよね、数々の異能を、事務所の外にあった透明な壁を……それは全部、ウサミン星のテクノロジーなんです」

P「そりゃあ、アレは宇宙人の技術って言われたら納得する代物だけど……菜々が宇宙人なんて!」

菜々「……本当ですよね、私も信じたくないです」

P「え……」

晶葉「どういうことだ?」

菜々「ナナは元々、地球人の文明や軍事レベルを調べるための、いわゆるスパイだったんです。母星から一人でこの地球に来ました」

P「それで永遠の17歳として地球を探ってたと?」

菜々「……いいえ、ナナは地球に降りてこの体になった時、記憶を失ってしまったんです」

晶葉「なんだって……!?」

菜々「宇宙船の呼び出し方も母星との通信方法も、自分のやって来た目的も全部忘れて……地球に来る時に作った『安部菜々』の記憶だけが残ったんです」

P「その安部菜々は、ウサミン星人であることを自称していたじゃないか!」

菜々「そうですよ。そして安部菜々は歌って踊れる声優アイドルを目指していました……『ウサミン星』という単語を地球人に刷り込んでおくためとは知らずに」

P「……そういうことかよ、くっ」

晶葉「ずいぶんと小規模な刷り込み活動だな……」

菜々「ナナはあくまでスパイですから。地球人のことを報告すれば、それで任務は終わりのはずでした」

P「……しかし、記憶を失ってその任務は長い間遂行出来なかった」
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 17:08:47.72 ID:DZXP+bNOo
菜々「はい。……ナナが記憶を取り戻したのはほんの1ヶ月前のことです。満月に向かって『ウサミン星のバカヤロー!』と叫んだら、それが宇宙船を呼び出す合図でした」

P「お、おう……」

菜々「何が起きたのか分からなくて、でもそれに入らなきゃいけないような気がして、ああでもやっぱり────」

P「分かった、もう分かった! 宇宙人であることは信じる! でもどうしてこんんなことをしたんだ!」

菜々「言ったじゃないですか、地球を征服しに来たって。ウサミン星は悪い星だったんですよ」

P「征服ったって、菜々はただのスパイだったんだろう!?」

菜々「そうですよ。でもナナが急いでみなさんを異能力者にしないと、ウサミン星から大艦隊がやって地球は終わりですから」

晶葉「なんだと……!?」

菜々「ナナが記憶を失っている間に母星は別のスパイを送り込んで……その人が『地球人の文明はとても危険』とかなんとか報告しちゃったみたいで……」

P「巨大な戦力を投入して征服することにしたっていうのかよ!?」

菜々「はい。大艦隊が来たら、多分なすすべ無く人類は滅ぼされちゃいます」

P「嘘だろ、おい……」

菜々「征服は避けられないにしても
……ナナは助けたいんです、プロデューサーさんを、晶葉ちゃんを……。この事務所のみんなだけは、なんとしても」

晶葉「だから異能力者にしてウサミン星人の手先にしたと、そう言いたいのか……!?」

菜々「はい。USAMIN錠が足りなくて全員とはいきませんでしたけど、アレは地球にあるものでも複製できるので、大艦隊が来るまでには、なんとか」
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 17:10:10.64 ID:DZXP+bNOo
P「なんつースケールのデカい話だ……」

晶葉「……大艦隊自体をどうにかすることは出来ないのか?」

菜々「無理ですね。アニメに出てくるスーパーロボット、分かりますか? ああいうのがウサミン星には本当にありますから」

晶葉「…………」

菜々「プロデューサーさん、晶葉ちゃん、投降してください。きっと……きっとみんなウサミン星で幸せに暮らせます! アイドルって文化はないですけど……」

P「……それは無理だな。本当は分かってるんだろ?」

菜々「え……」

P「わざわざアイドルを異能力者にしたのは、そうでもしないとウサミン星には行けないからだ」

菜々「ち、違います! 事情を話しても誰も信じてくれないと思って────」

P「いいや、今みたいに真摯に話して透明な壁でも見せれば誰かは信じたはずだぜ、少なくとも俺は信じる」

菜々「…………」

P「そうしなかったのは……異能力者という兵隊にしなければ、俺たちみたいな一般市民は捕虜にもならない……ってところだろ?」

晶葉「……やはり、異能力者にしたアイドルは侵略者の手先というわけか」

菜々「分かってくださいっ……ただ殺されてしまうよりはずっとマシなはずです! ウサミン星と地球の軍事レベルに差がある以上は、戦争を生き残ることだって難しくはないんです!」

P「……だが、それを話すことはしなかった。志希だけには教えたのかもしれないが、他のみんなに事情を話して、異能力者にするかどうか尋ねることはしなかった!」

菜々「っ……」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 17:12:25.92 ID:DZXP+bNOo
菜々「それは……仕方のないことだったんです」

P「あるいはそれは正しい選択なのかもしれない。間違っていたとしても、菜々は本当に俺たちのことを考えてこうしたことは分かった」

菜々「はい、だからお願いします。私と────」

P「だが、プロデューサーとして言わせてもらえば……俺のアイドルを兵隊にして戦わせようって奴を、見過ごすわけにはいかないんだよ!」スッ

P(その先で、みんな死んでしまうとしても……)

菜々「そんなっ……戦うしかないんですか!?」

晶葉「…………」

菜々「晶葉ちゃん……!」

P「……晶葉、多分俺がやろうとしてるのは間違ったことだ。ここまできて最後はバッドエンドさ。それでもいいか?」

晶葉「私には……もう、どうすればいいか分からない……」

P「……そっか。全部終わったら、どっか旅行でも行くか」

晶葉「……それなら月に行きたいな、あの大きな月に」

P「じゃあ、ロケット作れよ? いっそ人類全員乗れるぐらいのスペースシャトルをさ……」

晶葉「ははは、無茶を言うな、本当に……」

菜々「プロデューサーさん、ナナは、ナナはっ……!」

P「23時57分。時間がないから、速攻でケリを着けるぞ……!」


ラストバトル! 菜々の異能、「メルヘンデビュー」の能力とは!?

↓2
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 17:16:11.69 ID:3FjIaX3bo
地球の中の内部コアまで突き落とす
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 17:16:15.80 ID:8eyz952ZO
敵が発動した能力を自分が発動したことにする
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 18:00:04.82 ID:DZXP+bNOo
P「『Angel Breeze』ッ! 吹き飛ばせ────」

ヒュウウウウッ!

P「なに……ッ!?」ドサッ

菜々「やめてください! どんな異能力者でも……ナナの『メルヘンデビュー』に勝つことは出来ないんです」

P「はは、こいつめ……戦うつもりは無いとか言っておきながら、異能を使ってるじゃないか」

菜々「プロデューサーさん! もうやめてください!」

P「勝てないとか言われると張り合いたくなるんだよッ! 『恋のHamburg♪』、ハンバーグを弾丸にして────」

バァン!

P「ぐ、はっ……」ドサッ

晶葉「助手!」タッタッタッ

P「くっ……そうか、分かったぞ……俺の能力を跳ね返しているんだな! そいつは、強力だ……!」スタッ

菜々「……『跳ね返す』なんて弱い能力じゃありませんよ」

P「なに……?」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 18:03:39.12 ID:DZXP+bNOo
菜々「『メルヘンデビュー』の前で異能はまったくの無意味です。なぜなら、『私が発動した』ことになるんですから」

P「だったら、俺が異能を使った瞬間菜々がそれを使ったことになり、俺が異能を使った事実は消えるということか……!?」

菜々「すべての異能力者はナナの前では等しく無能力。この力さえあれば、みなさんを異能力者にしてもナナは反逆されたり、裏切られたりはしないんです」

P「そうかな! だったら異能を使わず倒せばいいだけだッ!」タッタッタッ

菜々「……もう、やめてください」スッ

ゴチーン!

P「ぐうっ、透明な壁……!?」

菜々「プロデューサーさんは異能のパワー無しにこの壁を壊せません。ですが、菜々がいる限り異能は発動出来ないのと同じ。……詰みですよ」

P「くっ!」

晶葉「……この絶対防御は完璧だ。投降しよう、助手……私たちでは、勝てない」

P「晶葉……!」

菜々「晶葉ちゃんの言うとおりです。さあ、プロデューサーさん」

P「あ、諦めないぞッ! 志希との戦いで分かったんだ、諦めなければ、最後まで戦えば勝機はある!」

菜々「無理なんですよ……プロデューサーさんがナナに勝つことも、地球がウサミン星との戦争で勝つことも……絶対にあり得ないんです」

P「どうしてそんなことが分かる! 宇宙人だからって神様じゃないだろうに!」

菜々「…………」
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 19:50:06.31 ID:DZXP+bNOo
P「その防御が本当に絶対どうか、試してみようじゃねえかッ!」スッ

菜々「……いいですよ、満足するまでいくらでも」

P「『恋のHamburg♪』ッ!」

P(こいつを「メルヘンデビュー」が代わりに発動するその瞬間に!)

P「『Angel Breeze』、うわあっ!?」ヒュウウンッ、ドサッ

菜々「…………」

P「ちっ、ダメか……だったら二つ同時だ! 『Angel Breeze』、『恋のHamburg♪』ッ!」

ヒュウウウウッ!

P「ぐうっ……!?」ヒューン

ドサッ、ベチャァッ

P「はあっ、これも、ダメかよ……」

菜々「『お願い! シンデレラ』でコピーした異能をいくら同時に発動させても、無駄です。『メルヘンデビュー』は敵とみなした相手に対して自動で発動します」

P「『自動』と言ったな……! ならば、自分で自分を攻撃しようとすればどうなるかなッ!」

……カチッ!

P「!! くっ、おい、このっ、どうした! 『Angel Breeze』ッ!」

晶葉「……時間切れだ、助手。たった今、日付が変わった」

P「クソッ!」
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 19:51:05.39 ID:DZXP+bNOo
菜々「もう終わりにしましょう……お願いですからっ……」

P「まだだッ! まだ終わりじゃない!」タッタッタッ

ゴンッ! ドカッ!

P「こんなッ、壁ぐらいッ! 殴ってぶっ壊す!」ゴンッゴンッ

菜々「…………」

P「はあっ、ちくしょう、ちくしょう! 壊れろよッ! この────」

晶葉「もうやめてくれっ!」ダキッ

P「っ、晶葉……!」

ポタ、ポタ……

晶葉「拳から血が出ている……これは殴る蹴るで壊せる代物じゃない。もう、何も出来ないんだ……」

P「……ッ!」ドンッ!

コロッ、コロコロ……

P「……?」

P(夕美が食べたのを戻した団子……ハッ!)

菜々「それはUSAMIN錠!? いったいどこから……」

P「ほらみな……戦い続ければ勝機は必ずやってくるのさ!」ヒョイッ

菜々「!」

晶葉「助手、それは私が作ったものではないんだぞ! 食べれば理性を失って────」

P「欲望のまま動く、そうだろ! だったら俺の望みはたった一つ、菜々を倒すことだッ!」

パクッ

菜々「そうまでして、ナナを……」

P「行くぞ……! 『イリュージョニスタ!』ッ!」


「メルヘンデビュー」を倒せるのか(!?)P第二の異能、「イリュージョニスタ!」の能力とは!?

↓2
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 19:52:26.61 ID:xWsnKmN4o
闘志が続く限りダメージ無効化
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 19:52:53.73 ID:Ji4Ewj8z0
プチデレラを召喚
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 19:53:22.64 ID:8U+PgVVsO
Pの裏人格の具現化
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 20:29:50.08 ID:DZXP+bNOo
ポヨンッ

ぷち菜々「ウサー」ピョコン

P「…………」

菜々「か、可愛い何かが……」

P「……な、なんじゃこの能力はッ! これだけかいッ!?」

晶葉「自分の能力だろうに……」

P「だってさ、だってさ……こういうときはスゲー強い能力で逆転する流れだろッ!?」

晶葉「確かにこの能力、強くはないかもしれない……しかし、『壁の内側』に干渉することには成功したぞ」

P「ハッ! そ、そうだな! よし、いけぷちデレラッ! 菜々を攻撃しろ!」

ぷち菜々「ウサー」

P「……あれっ?」

菜々「『私が発動した』んですよ、だから私の側にこの子は居る、コントロール出来るのは当然ナナだけです!」

ぷち菜々「ナナー!」キャピ

P「だ、ダメじゃねーか晶葉……」チラッ

晶葉「……投降しよう」

P「おいッ!」
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 20:31:01.88 ID:DZXP+bNOo
P(まだだ、何かこの能力を活用する方法を考えろ……!)

P「もう一体召喚すれば────」

ぷち菜々2「ウサー」ピョコン

P「だ、ダメだ……『メルヘンデビュー』を攻略するにはこの異能、まるで役に立たん……」

菜々「その異能が悪いわけじゃありませんよ。どんな強力な異能でも『メルヘンデビュー』には決して敵わないんですから」

ぷち菜々たち「ウサー!」ピョン

菜々「それにしても……可愛いっ」ナデナデ

P「クソっ、無理なのか……倒せないのか……!?」

菜々「……どうしても、菜々を倒すつもりですか?」

P「ああ、絶対にだ! そんで、ウサミン星の大艦隊とやらも何とかして止める、地球は征服させない!」

菜々「羨ましいですね、諦めない心を持っていられるのは……ナナはもう、ハッピーエンドを諦めちゃってますから」

P「どうしてだ! どうして可能性を模索しない! みんなが助かる道だって────」

菜々「どんなものか知らないからそんなことが言えるんです! 実際大艦隊を目の当たりにすれば、そんなことは決して言えません」

P「っ……」

菜々「だから、どうしてもナナを倒すというなら……ナナがプロデューサーさんを倒して、終わらせます」

P「! まさか、第二の異能を────」

菜々「『メルヘン∞メタモルフォーゼ!』」


「メルヘンデビュー!」だけでも攻略不可能なのに(!?)菜々第二の異能、「メルヘン∞メタモルフォーゼ!」の能力とは!?


↓2
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 20:31:55.73 ID:xWsnKmN4o
相手を子供にする
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 20:33:38.37 ID:qfkvS5D6O
一分間限定で身体能力が倍になる
その後一時間動けなくなる
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 22:22:28.21 ID:DZXP+bNOo
ピシュンッ!

P「! 消え────」

菜々「こっちですよ」ガシッ

P「!?」

ドガァッ!

P「っ、がはっ……!?」

菜々「一分間です。一分間でプロデューサーさんを倒してあげますよ」

P「なんだ、って……?」

バキイッ!

P「ず、うっ!?」

P(なんだこの身体能力は……ウサミン星人本来のパワーなのかッ……!?)

菜々「メルヘ〜ン、ラリアットーッ!」タタタッ

P「!!!」ドガァーン!

晶葉「助手ーっ!」

菜々「どのみち一分ですから、教えてあげます。『メルヘン∞メタモルフォーゼ!』は一分間だけ私の身体能力を倍にする異能!」

P「ば、倍だって……? 17歳の倍ってことは、34歳か……?」

菜々「違いますっ!」ボゴォッ

P「うぐぁっ!」ドサッ
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 22:24:15.64 ID:DZXP+bNOo
P(と、とても倍とは思えん、そもそも身体能力の倍とはなんだ、何を基準にしているんだ……!?)

菜々「……100メートル走、ナナのタイム何秒か知ってます?」ボコッ

P「ぐうっ、じゅ、17秒……」

菜々「あははは、そうだったら良かったんですけど……20秒なんです」 バキッボコッ

P「があっ!? そ、それで、どうしたと……」

菜々「でも今のナナなら10秒で走れます……それでも世界最速じゃないんですから、地球人も凄いですよね」ガシッ

P「!?」

菜々「それと、握力。ナナは両手とも25キロぐらいですから、今は50キロほどということになります。成人男性程度ですね」ググググ

P「ぁ、ぐ、うっ……」

P(首を絞めて確実に気絶させるつもりか……!)

晶葉「助手!」

菜々「大丈夫です、晶葉ちゃん。絶対に殺しはしませんから」グググ

P「ず、ぁ……『イリュージョニスタ』……!」

ぷち菜々「ウサー!」ピョン

菜々「無駄です。『メルヘンデビュー!』はこの戦いが終わるまで解除しません」

P「く、そ……」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 22:25:42.71 ID:DZXP+bNOo
菜々「能力が続くのはあと20秒ほど、その半分の10秒もあればプロデューサーさんは気絶します」ギュウッ

P「ぁ、な、な……やめ……」

菜々「やめません。倒す以外では、プロデューサーさんを止められそうにないですから」ググググ

晶葉「助手……っ」

菜々「あと5秒。4、3……」

P(意識が薄れていく……結局、このまま負けちまうのか……)

P(あーあ……こんなことなら、最初から戦わなくてもよかったじゃないか……)

P(これまでの戦いなんて……全部、無駄だったんじゃないか……)

(……無駄じゃありません)

P「!」

(Pさんのこれまでは、決して無駄なんかじゃありません……!)

菜々「……ゼロっ!」ギュウッ

ガシッ

菜々「!」

P「握力、俺は60キロもあるんだぜ……!」ググググ

菜々「そ、んな……!」

P「さっきの団子がよく効いちゃってさ……お前を倒すまでは、死んでも死にきれないんだよッ!」バシッ!

菜々「くうっ……!」

P「はあっ、はあっ、つっても、死にかけたがな……っ」ドサッ

P(しかし、今の声はもしや……)

……カチッ

菜々「!」パタッ
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 22:27:27.14 ID:DZXP+bNO0
P「ど、どうした!?」

菜々「あははは……体力持つのは一時間どころか、一分間なんですよ……」

P「身体能力が倍になる一分を過ぎれば、その反動が来るってことか……!」

ピシュン!

P・晶葉「!?」

裕子「もう完っ璧ですね! テレポーテーション完全マスターです!」

志希「やっほーっ、志希ちゃん再び登場〜」

P「志希! それにみんなも、あの部屋で眠っちまったはずじゃ……」

幸子「フフーン、寝ても覚めてもボクはかわいいんです!」

P「答えになってねえ……」

志希「朝までぐっすりするクスリだったはずなんだけどねー、まゆちゃんに叩き起こされちゃった」

まゆ「聞こえたんです、戦ってるPさんの声が。そんな時に寝てられません!」ガシッ

P「そっか、じゃあやっぱりさっきのはまゆが……ありがとな!」

まゆ「うふふっ♪」ギュッ

幸子「晶葉さん? ボクの代わりにしっかりプロデューサーさんをサポートしてくれたんでしょうね〜?」

晶葉「……ほどほどにな」

P「投降しようつったのはどこのどいつだ……」
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 22:29:52.64 ID:DZXP+bNO0
ガヤガヤ……

菜々「はあ〜っ、もう負けですね。菜々の企みも終わりです……」グターッ

志希「にゃはは、あたし以上にちょー強いの持ってる菜々ちゃんも負けちゃったかー」

菜々「……最後まで諦めない人に、勝利の女神が微笑んだんですよ」

志希「ねね、『お前を倒すッ!』って言われなかった?」

菜々「あっ、言われましたね〜。続けて死んでも死にきれないとも。凄い剣幕でした」

志希「自分のアイドルを『お前』呼ばわりして、本気で倒そうとするなんてさ……あの人だけだよ、きっとね」

菜々「……はい」

……スタッ

菜々「プロデューサー、さん……」

P「信じているから、解毒剤は飲ませない……だから諦めないで、大艦隊をなんとかする方法を考えよう、菜々」

菜々「…………」

P「……安部菜々、もしくはウサミン! プロデュース方針に従えないならクビだぞ、クビ!」

菜々「もう、プロデューサーさん……そういうのってズルいですよっ。涙腺、緩いんですから」ウルッ

P「ほら、俺の手を掴んで。自分で立つことも出来ないんでしょ?」スッ

菜々「分かりました、っしょっ……菜々もまだ、諦めないで夢を追いかけてみます」ギュッ

P「よし! じゃあとりあえずめちゃくちゃになった事務所を元に────」

ヴィヴィヴィヴィヴィヴィ……ゴゴゴゴゴ
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 22:34:33.18 ID:ZIz1vC8F0
第2の異能使わなきゃ無敵だったんじゃ…?何故か鏡花水月使わなくなった愛染さんかよ
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/01(金) 22:34:51.06 ID:DZXP+bNO0
P「なんだ!?」

菜々「そ、そんな……早すぎます!」

志希「まさか、例の大艦隊が来ちゃったの!?」

菜々「……はい」

P「嘘だろ……!?」

幸子「だ、大艦隊?」

裕子「それってどんな拍手です?」

まゆ「それは大喝采です。大艦隊、大きな艦隊のことですよ」

裕子「なるほど……(かんたい……寒帯?)」

「AB77、帰還せよ。繰り返す、AB77、帰還せよ」

P「おい、言葉が分かるぞ!?」

晶葉「そんなことを気にしている場合か! どうするんだ、私たちはまだ何も策を練ってないぞ……!」

菜々「菜々が戻って、何とか時間稼ぎを……っ」フラッ

志希「無理しないの。といっても、これは本気でヤバいかもしれないけどね……」

P(考えろッ! 何か、何か方法があるはずだ! アレをどうにかする、とっておきのアイデアが……!)

P「……晶葉、幸子、まゆ、裕子、志希。一か八か、5人にやってもらいたいことがある」

晶葉「私たち5人で何をすると……!?」

P「それは────」
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 22:52:06.89 ID:mofnUkZRO
お前呼ばわりして本気で倒そうとしてたって心操って仲違いさせるとかいう悪趣味なことされたんだからそらそうなるだろ
頭お花畑?
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:41:21.59 ID:n6tc0l7N0
二週間後

P「ふああっ、おはようございます……」

千川ちひろ(以下、ちひろ)「おはようございます。お疲れさまです、プロデューサーさん」

幸子「プロデューサーさんっ! ちょっと見てくださいよこれ!」タッタッタッ

P「んん? なんだよ藪から棒に……」

ガシャーンガシャーン

晶葉「新開発のカワイイボクロボだ! 喋るんだぞ!」

ロボ「カワイイ、ボク、カワイイ」ガシャーン

幸子「これのどこがカワイイボクなんですか! 1パーセントもボクが再現されてないじゃないですか!」

晶葉「なんだと!?」

幸子「なんですか!?」

P「あーはいはい。仲良いね二人とも……」スタスタ

幸子「ちょっと、プロデューサーさん!」

晶葉「幸子、そこまで言うならカワイイボクロボの改良に付き合ってもらうぞ!」ガシッ

幸子「なっ、ボクだって暇じゃないんですよ? ……そこまで言うなら付き合ってあげないこともないですけど!」

P(雨降って地固まるだな、仲良きことは美しきかな……)スタスタ
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:42:01.82 ID:n6tc0l7N0
P「えっと……ああ、エレベーターに乗ってこう」スタッ

ピンポーン、ウィーン

裕子「あっ、プロデューサーさん! おはようございます!」

P「おっ、裕子。エレベーターなんか乗っちゃって、テレポーテーション使わないのか?」

裕子「……実は昨日、学校から事務所へテレポーテーションしようとしたら何故か職員室に飛んでしまって……しばらく封印することにします」

P「そうか。というか、あんまり人の見てる前では使うなよ?」

裕子「はいっ。それでは!」タッタッタッ

P「廊下は走らないんだぞー」スタスタ

「そのエレベーター、ちょっと待ったにゃー!」タッタッタッ

P「うわっ! おいみく、危ないだろ?」ポチッ

みく「ご、ごめんにゃ、はあっ……」

P「そんなに急いで、どこに行くつもりだ?」

みく「と、とにかく上だにゃ。晶葉チャンの部屋を荒らしたのまだ恨まれてて……」

P「ああ、ロボで追いかけられてたのね。あれカワイイと思う?」

みく「え? 全然」

P「じゃあ晶葉に言っとこ」

みく「ああっ、ちょっと、これ以上恨みを買ったらどうなるか分からないにゃ!」

ピンポーン、ウィーン

P「ははは、頑張れよ」スタスタ
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:47:53.20 ID:n6tc0l7N0
P「んー、渡り廊下から見える景色が元に戻るのはまだまだ時間がかかりそうだな」スタスタ

P(でも夕美と藍子が毎日頑張ってるし、中庭にはきっとまた綺麗な花が咲くだろう)

P「というか、咲いてくれなきゃあのとてつもない量のハンバーグを処理した俺が報われない……」

「Pさんっ」トントン

P「うわっ! まゆ、驚かすなよ」

まゆ「ごめんなさい。一緒に歩きましょうか」スタスタ

P「なんだよ、いつの間に俺の居場所が分かるようになったんだ?」

まゆ「分かりますよ? だって────」

P「『結婚』は解除しただろ? もう誰も異能は持ってないんだから」

まゆ「でも分かるんです。Pさんのまゆですから♪」

P「なんだそりゃ」

まゆ「……志希さんの部屋に行くんですか?」

P「ああ、そこに菜々も居るだろうから」
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:48:59.84 ID:n6tc0l7N0
トントン

志希「あ、来た来た。どうぞ〜」ガチャ

P「よっ。AB77さんも」

まゆ「こんにちは」ペコリ

菜々「べ、別にその名前で呼ばなくてもいいじゃないですか……」

P「それでどうだ、薬はできそうか?」

志希「う〜ん、まだ難しいかも。っていうかぶっちゃけかなり難航中」

P「そうか……こいつとももう少し付き合わなきゃいけないな」ピョコン

菜々「……本当にごめんなさい、『USAMIN錠を飲んでしばらくするとウサミミが生える』なんて……菜々はウサミン星人だから分からなくて」

P「まあ俺に関して言えば自分から飲んだからいいんだけど……ウサミン星人ってみんなこうなのか?」

菜々「ナナも本当の姿に戻れば生えてるんですよ。見ます?」

P「いや、いいです」

菜々「きっぱり!?」

まゆ「それにしても、能力を無くす薬はすぐできて、このウサミミを無くす薬が中々できないっていうのも変な話ですよね」ピョコン

志希「そうだね〜、志希ちゃん頑張ってるんだけどな」ピョコン

P「…………」

P(ワザとできないフリをしてるんじゃないかと少し思うが、詳しいことはよく分からんしな……)

ピピピピピ!

菜々「あ、定時報告の時間です。みなさん、少し静かにお願いしますね」スッ

志希「りょーかい」

まゆ「お願いしますね、菜々さん」

P「地球を守れ、ウサミン!」

菜々「茶化さないでくださいっ! あーテス、テステス。こほん。……ナナでーすっ、ブイっ☆」


P(あのとき────)
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:50:11.37 ID:n6tc0l7N0
幸子「う、歌を歌う!?」

P「そうだ。ウサミン星にアイドルの文化は無いんだったよな!」

菜々「は、はい。そうですけど……」

晶葉「だからってどうしてそんな発想になる!?」

P「はっきり言って戦って勝てる相手ではない! しかし、土下座して白旗を上げても相手は聞き入れてくれないだろう!」

志希「だろうねー」

P「だから地球の、ひいては日本の文化を見せる! 歌で戦争を終わらせるんだ!」

菜々「な、何かどこかで聞いたような作戦ですね……」

P「もうこれしかない! っていうかこれしか思いつかなかった! ヤックデカルチャー!」

「どうしたAB77、応答しろ。応答がなければ、そこに居る地球人たちに攻撃を受けたと判断する」

菜々「ああっ! ち、違います! この人たちは……そう! みなさんを歓迎しているんです!」

「歓迎だと? どういうことだ。状況を説明しろ、AB77」

菜々「そ、それは、ええと……」

P「とにかく歌うんだッ! ミュージック、オーケー!?」

幸子「どこに音源があるんですか!? マイクは、衣装はどうするんです?」

裕子「ムムム、サイキックで呼び寄せましょうか〜?」

志希「にゃはは、地球の危機なのに恐ろしいほど平和だね〜」

P「言っとる場合かっ! くそっ、やっぱりダメなのか……!」
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:52:35.69 ID:n6tc0l7N0
晶葉「……ウサちゃんロボのカラオケモードを作動させれば音源マイクはなんとかなる。やるだけやってみよう」

P「晶葉! さすが〜ッ!」

志希「まあここまで来たらやるしかないよね。衣装なんて要らないよ、このままで全然おっけー。だって相手は宇宙人だもん」

幸子「そうですね、ジャージでもボクはカワイイ! 宇宙にまでボクのかわいさを轟かせます!」

まゆ「これが最後になったとしても、プロデューサーさんのため、地球のために歌えたなら……まゆは本望です」

P「志希、幸子、まゆっ……!」

晶葉「しかし、あんな遠くに居る艦隊に声が届くか……」

菜々「音質最悪ですけど、菜々の通信機で────」

裕子「ムムムム、私は今あなたの脳内に直接語りかけています……」

「なんだこれは! 誰の声だ!?」「地球人か」「地球人が話しかけてきたぞ!」

P「でかした裕子ぉっ!」

裕子「はいっ! サイキックは宇宙人相手でも通用すると証明されました!」

P「よし、宇宙人相手に野外ライブだ! 曲名は『イリュージョニスタ!』、スイッチオン!」

晶葉「そんな曲は無い! 入っているのは『お願い! シンデレラ』だけだ!」

P「なにっ!? まあいい、頼むぞシンデレラたち!」ポチッ


……『お〜ねがい、シーンデレラ♪ ゆめはゆーめでおーわれないっ! 動き始めてる、輝く日のために────』
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:58:47.78 ID:n6tc0l7N0
P(その歌がウサミン星人たちのカルチャーショックを引き起こし、地球は侵略を免れた……なんて言っても、きっと誰も信じないな)

菜々「ウサミンパワーでメルヘンチェーンジ! ……とまあ、こういう具合で元気にやってます」

「オオ……!」「早く新しい曲を送ってくれ!」

菜々「分かりました、今夜にでもまた送ります。それでは!」プツッ

志希「おっつー、さすが〜♪」

菜々「いやぁ、最近は誰かアイドルを出して生歌披露させろとか、写真集寄こせとか要求がキツくなってきてて……」

まゆ「私でよければいつでも手伝いますから、言ってください」

菜々「はい、ありがとうございますっ」

P(菜々は地球とウサミン星とを繋ぐ大使のような役割で地球に残ることとなり、今日も元気にアイドルをやっている)

P(そしてそれは他のみんなも変わらない。俺も元気でプロデューサーをやっている)

P(こんなご都合主義で最低なハッピーエンド、この「世界」を見ている誰かは気に入らないかもしれないけど、こんな結末で良かったと俺は思う)

P(……しかしあの事件が終わってから、頭のウサミミとは別に一つ大きな悩みのタネが出来てしまったのだ)
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 00:59:57.54 ID:n6tc0l7N0
志希「あ、失敗した」

P「え?」

プシューッ! ペチャ、ペチャペチャッ!

P「うわっ、大分飛び散ったぞ……って!」

ジワワワ……

まゆ「ふ、服が溶けていきますっ!?」

志希「あちゃー、ウサミミを消すクスリのつもりが服を消すクスリになっちゃった♪」

P「なっちゃったじゃなーい! どうすんだよこれ、め、目のやり場に困るぞ!」

P(そう、ラッキースケベ体質が未だに治らず一日一回はこういう目にあってしまうのだ……)

菜々「手で隠せばいいじゃないですかっ!」

P「あっ、そ、そうだな」スッ

P(と言いつつ指の間から見たり? この体質をけっこう気に入っていたり?)

バターン!

早苗「プロデューサーくん居る? って、な……」

志希「あ、また出る」

ブシューッ! ベチャッベチャッ

P「さ、早苗さん!?」

早苗「また……また、こんな……プロデューサーくん、逮捕よーーーーっ!」タッタッタッ

P「ひえええっ! 志希っ、早くラッキースケベを治す薬も作ってくれえええっ!」タッタッタッ

志希「ん〜、それは多分ムリかな」

P「うわああっ、もう異能バトルはこりごりだぁ〜っ!」
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/02(土) 01:01:51.30 ID:n6tc0l7N0
おわりです
読んでくれた人、安価に参加してくれたみさんありがとうございました
いやぁ、メルヘンデビューは強敵でしたね……
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/02(土) 01:15:36.53 ID:mILTo+wHo
おつ面白かった
智絵里と城ケ崎姉妹の能力はどんなだったんだろうか
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