【艦これ】 養子になってしまったから

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75 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/09/24(日) 14:33:34.27 ID:il1Zz1JHo
卯月「具体的にはどう美味しいんだぴょん?」

提督「そうだね 噛み締めた瞬間口いっぱいに広がる刺激と香りがたまらないよ」

提督「ち、ちょっとお水をいただけるかな」

皐月「不凍液?」

提督「あ、甘いのは苦手だから」

皐月「そうなんだー 上物があるのになー」

提督「また今度」

皐月「わかったよ! 今度は一緒にコガブライン飲もうね!」

次は事前に防いであげるよ
76 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/09/24(日) 14:34:47.84 ID:il1Zz1JHo
そんな感じで多少心配な点はありつつのほほんとした空気が流れている食堂

とても平和な感じ

そこでガラッとドアが開くまでは

赤城「ボーキの重油揚げが余っていると聞いて」

卯月「おー待ってたぴょん うーちゃんたちがもぐもぐするのは弾薬のほうだけぴょん」

皐月「ソテー楽しみだなぁ」

弥生「おと…司令官のために14cm砲の薬莢を使いました…」

卯月「結局なんでも収まるべきところに収まるものだっぴょん お肉は人間の弾薬はうーちゃんのお腹ー」

赤城「そしてボーキはあーちゃんのお腹に収まるわけですね」

卯月「世の中そういうものだっぴょん」

赤城「欲張りませんボーキだけをいただきます」

皐月「あれ? どこに置いたかなぁ?」

やばっ
77 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/09/24(日) 14:35:24.27 ID:il1Zz1JHo
赤城「ない? まさかもう誰かが…」

赤城「!? 時雨さん? あなたの体からする匂いは」

赤城「謎は全て解けた!!」

一瞬の匂いで犯行を暴く
赤城さんの女子力の前に僕の罪状は暴き出される

赤城「この泥棒猫!!」

いや
でもね
最初から君のものではなく

赤城「そんな理屈は聞いていません 私の気持ちの問題なのです」

赤城「欲しいものは欲しい!!」グー

もうないものをどうしろと

赤城「ボーキを食べた貴様を食べる それすなわちボーキを食べた!」

!?
78 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/09/24(日) 14:35:59.04 ID:il1Zz1JHo
時雨「…まぁいいさ 僕が譲歩しよう このあたりで手をうって」つ間宮券

赤城「グー」

時雨「足りないのかい? これならボーキ100食分の価値は」つ間宮券×5

赤城「グー」

時雨「そ、そうだ今からボーキを揚げよう よかったね間宮付で得をしたね」

赤城「グー」

時雨「えっ あの だって」

赤城「欲の前では理屈の価値はない」

赤城「へただなあ、時雨くん。駆け引きがへたっぴ……!」

や、食られる!?
79 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/09/24(日) 14:36:45.53 ID:il1Zz1JHo
皐月「はーい ボーキの排気ガス蒸しだよ〜」

弥生「ハイオクで漬けてみたです…」

卯月「やっぱり定番の重油揚げだっぴょーん」

提督「これを食べていいから時雨を開放してくれ!」





赤城「では皆さん 一緒にいただきましょう」ニコニコ

…君変わり身早くない?

赤城「双曲割引です目の前にあると価値が膨れ上がって見えるものおいしそう早く食べましょう」

はぁ
80 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/09/24(日) 14:37:18.57 ID:il1Zz1JHo
皐月「はいお姉ちゃん あ〜ん」

時雨「ありがとう」

卯月「赤城もあ〜ん」

赤城「いただきます」モグモグ

弥生「…あ、それは 多分激辛の」

赤城「お〜いしぃ〜」

卯月「強っ!?」

ボーキを囲んでキャッキャうふふ

提督「……」

一人輪の中に入れず寂しそう

皐月「ほらほら〜 一緒に食べようよ!!」

提督「……それができたら」

まぁそれは無理だよね

ひとりで自作の料理を食べる提督はなんだかとっても寂しそうに見えました。
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/24(日) 21:34:05.37 ID:eVkVP3c+0
人間と艦娘の溝は中々に深いな
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/25(月) 13:49:14.48 ID:TWA8tI4yO
キスする度にガソリンの香りがする系女子はちょっと
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/27(水) 12:57:56.39 ID:zHVe4YiN0
くさそう
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/27(水) 13:32:36.14 ID:eqrcpRo10
明石ー
提督改二(主に消化器系)実施していいぞ
85 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:51:57.86 ID:5Yyp5irko
「秘書艦の毎日」


明石「できました! 艦娘改二技術です!!」

時雨「…? 今の技術とは違うのかい?」

明石「ええ 今回の技術は〜 なんと〜」

明石「妊娠できるようになります」

時雨「!?」

明石「事前指定の相手と結ばれれば11人の健康で素直な子供を授かります」

時雨「やります!!」
86 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:52:43.02 ID:5Yyp5irko
明石「やる? ひっひっひっ ただしやるからには代金をいただくよ」

時雨「有り金全部でも!」

明石「お金じゃない それはお前の大切なもの」

明石「もしお前の願いが成就したならば返してあげる」

明石「でも失敗したときには…」

時雨「その代金って」

明石「それは…」





時雨「…」
なんだ夢か

時刻はまだ日が昇る前…
もうちょっと寝れる…続きが見れるかな?

…ぐぅ
87 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:53:14.59 ID:5Yyp5irko




時雨「建造で僕が出たよ これからよろしくね」

提督「あ、はいはい2人目2人目解体解体」

赤城「いらっしゃーい」

赤城「い た だ き ま す」

時雨「えっ」

ぐちゃガブガブぼきっぺきぺき

赤城「ごめんね時雨さん。」

赤城「いいお味ですーー!!」

赤城「溢れるほどに優しくそれでいて力強い
   それは駆逐艦時雨の味 ありがとうこの味忘れません」
88 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:53:41.43 ID:5Yyp5irko
時雨「ああ、建造した僕のダブリ艤装がぁ」

赤城の両の手によってちぎり取られた砲身は生け作りに
モーター部分はさっと炙って薬味を添えて
そしてセーラー服は高温の油で丁寧に揚げられモグモグモグ

へ、変態だーーーー!!!

こうして貴重な資源を使った建造物はご飯へと進化したのである。






時雨「…」

時雨「また夢か」

二度寝してしまったなぁ
変な夢だった

その前にもなにか夢を見ていたような気がするのだけれど思い出せない
ああ、夢の儚さよ ってなんか違う

さてじゃあ仕事を始めようか
0500 新しい一日がはじまるね。さて職務をはじめよう。まずは出撃計画作成
89 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:54:35.80 ID:5Yyp5irko
0600 今日も一日、僕が提督に時間を……ってあれ? まだ寝てる?
   仕方ない遠征指示と物資配分の仕事は僕が

0700 提督はまだ寝ている 昨日は卯月たちにせがまれて就業後夜中まで花火大会をしたらしい
   今日は戦果集計の日なのになぁ

0800 提督、そろそろ起きよう

0900 起こしたら「や、約束の時間」と飛び出して行った、世間はせわしないね

  提督の仕事は…まぁ

僕がやるしかないよね うん
      
1000〜1500 がんばって働いた
90 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:56:27.83 ID:5Yyp5irko
1600

提督「ただいま〜」

提督「いやー疲れた疲れた」

時雨「お疲れ様」

こっちも肩は凝るわ、目はしぱしぱ。難敵だったよ

時雨「それで? ずいぶんと慌てていたけれど」

慌てっぷりからすると本部での会議かなにかだったのだろうか
ダメだよ ちゃんとスケジュール帳に書いておかないと

提督「今日は夕立と間宮の約束しててさぁ」

おや?

提督「その後色々遊んだから疲れちった」

提督「さーて、これは今晩徹夜…って戦果集計やってある!?」

提督「さすが時雨自慢の娘」

提督「そうだそうだ今日間宮で割引券もらったんだこの後行こう」

おやおやおや?

他の 女と 行った 店で もらった けんで ぼくをさそうの?
91 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:57:40.36 ID:5Yyp5irko
1700

仕事はいくらでもある
当日の割り振りは秘書のお仕事。今日は徹夜をして頂く予定
艦娘からのクレーム要望対応
新兵器の開発計画作成
ああ、経費の承認もしてもらわないと

提督は忙しいんだね 僕が手伝えたらいいのに


1900

そろそろ夕食の時間だね
提督は飲み物も口にせず仕事をしている
まぁ僕だって今日はお昼を食べてない

2100
そろそろ夜か
提督は血走った目で
「beerがドライしかないの?」「キリンを入れろ」「プレモルプレモル」「オリオンも頼む」
と言った要望と経費とにらめっこ

2200
無休の事務仕事は5時間くらいが限度だと思うのだけれど
提督の手は止まらない
マイペースにやればいいさどうせ終わるような仕事量じゃないんだから

と、言ったら僕と間宮へ行くと言ったからとか答えられたので罪悪感
今から手伝えば…なんとか
92 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:58:29.13 ID:5Yyp5irko
2300
間宮も看板の時間だね
ラストオーダーに滑り込みセーフ

「夕立は何を頼んだの?」って聞くとあんみつと言われたので
それより30円高いフルーツあんみつを注文

閉店時間を考えるとそんなに長くは話せないけれど
軍を率いる司令官。その多忙な職務の間で作ってくれた時間を精一杯楽しまないと

「俺がもっと早くから仕事に取り組んでいれば…」

いいっこなしだよ

「昨日花火した後に枕投げしなければ…」
「今日は間宮の後にカラオケとか行かなければ…」
「明日秋衣装を買いに行く予定がなければ…」

結構エンジョイしてるねぐぬぬ
93 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 13:59:28.55 ID:5Yyp5irko
2500 提督 疲れたね
   そう問いかけるも返事はない。
   戻った後明日の用意をしながら力尽きたようだ。

2600 1000〜1500まで提督の仕事をしていた分。自分の仕事を頑張る
   大丈夫大丈夫 体力には自信がある

2700 提督は静かに寝ている
   寝顔を見つめながらだと仕事がはかどるな

2800 提督がふと目を覚まし、僕が仕事をしているのに大慌て
   「仕事じゃないよ 白露型が集まってパーティするから席割りさ」
   と言うと安心した顔をしてまた寝た。
  
   僕は大丈夫。提督は優しいね。

0500 さわやかな朝だ
   今日は夢を見るチャンスが無かった。肌荒れとか大丈夫かな

0900 鬼の形相4時間続け。仕事を終えた提督は皆の秋の服を見に行った
   負担をかけるのも悪いので僕は去年と同じタイプをリクエスト

   もっと計画的に動けばいいのに
94 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 14:00:10.32 ID:5Yyp5irko
1000〜1900  お仕事をした

提督には4時間頑張ったら終わる分くらいしか回していないので残りは僕が

地頭は悪くないと思うのだけれども十分に教育を受けていないのでやっぱり書類仕事は時間がかかる
でもやり方を聞くと時間をとらせてしまうし頑張りでなんとか

純粋に役にたちたい気持ちが半分
いつかこの影の努力に気がついてくれて

「ああ、なんて陰日向なく頑張る子なんだ! 時雨様! 結婚して!!!!」
「でも提督には奥様が」
「もうダメだ とまんねぇ 受け入れてくれ!!」
「ダメだよぉ ダメぇ」
 
となることへの期待が半分
うへへへへ 強引にとか憧れる眠いけど頑張ろう
95 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/01(日) 14:01:02.48 ID:5Yyp5irko
2000 提督が散々悩んだと言って秋衣装を買ってきた \さんま/

僕の努力で作った時間はさんまに化けた 

提督「娘たち全員おそろいだぜ!」


\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/
\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/
\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/\さんま/


20人程度の娘たち全員に配ったらしい
着てくれたのは卯月だけ
なんて親孝行な子
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/02(月) 09:17:35.56 ID:WQ/Gi7K2O
提督めちゃくちゃクズやんか時雨が健気で可哀想すぎる
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/02(月) 11:05:39.79 ID:v/C/5ywvo
この提督は勝手に仕事を終らせてくれる妖精さんを信じてますね…
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/03(火) 16:09:43.17 ID:B6bFmQ4B0
寝ているうちに時雨妖精が原稿をあげてくれる
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/03(火) 18:00:37.91 ID:e0aLeAzk0
時雨さんはダメな男に尽くす事でアイデンティティを保つ一番あかんタイプか
さらに相手は妻もいるという、流石病まない雨は居ないと言われるだけのことは
100 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/08(日) 16:55:02.22 ID:nbiz2vPqo
最近、僕は関係の進展に向け、さらなる努力を始めた
きっかけはとてもささいなこと

仕事を終え
頂いたカステラを頬張りつつ、\さんま/ Tシャツを箪笥底に沈めていた時
「たまには集まろう」という召集のお知らせ
発案者は山城
…珍しいな

そして翌日居酒屋に集まったのは西村艦隊の面々
女3人寄れば姦しいというが7人も寄ると積極的に騒ぐ子がいないとはいえ
それなりにしめやかに古馴染みらしく盛り上がった

平和な楽しい会話だった
扶桑がお花を積みに席を立つまでは
101 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/08(日) 16:55:44.17 ID:nbiz2vPqo
「それで 提督とはどこまでいったのかしら?」
山城がよくわからないことを言い出すまでは

どこまで?
そうだねこないだ間宮までってそういう意味ではないだろう
山城はそういうこと聞くキャラだっけ?

「どこまでやったの?」

やってないよやれてないよ!
おかしいな
僕の知る山城は真面目で少し不幸だけど姉を純粋に思ういい子で

「どこまでヤッたの?」(卑猥な手の動き)
その姉と肉体関係を望んでいるというもともとパンチ効いた性格の人だったね

朝雲と満潮は顔を赤らめて俯いている
もがみんと山雲は不思議顔
102 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/08(日) 16:56:42.51 ID:nbiz2vPqo
「最近の時雨はすっかり綺麗になって…」
「どう見ても○○○してる気がするし…」
「姉さまと×××するときの参考にと…」

駆逐艦に聞くことだろうか?
でもしかしなんだ

「そ、そんな関係に見えるかい?」

山城・朝雲・満潮「見える」

朝雲「違うの?」
満潮「のろけウザイ」
山城「幸せそうな奴は△△△ばいいのに…」

頭に「?」のマークを浮かべてる最上と
脳みそがフリーズ中の山雲を除けば満場一致
夕立を遥かに超えた発育。山城のような大人の女性にもそう見えるということは!?

そこで扶桑が戻ってきたので彼女にも意見を聞きたいところだけれど
山城がこちらを見ている

姉の前ではよい顔をしたいのだろう
103 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/08(日) 16:57:48.24 ID:nbiz2vPqo
扶桑「? 皆顔が赤いのね」
山城「話が盛りあがったのです姉さま」

山雲「あ〜 わかった〜 山城さんは××のf○○king■■■〜」

脈略もなく動き出したwindowsXPによって
今度は扶桑と山城がフリーズした

扶桑「や、山城? あなた子供の前で何の話を…」
山城「違います姉さま! 山城はただ時雨と提督の△△が気になって」
扶桑「いつのまにそんな関係に…」

そっか…
他人からはそんな風に見えているんだ

山雲「×××は▲▲かな〜 山雲はそういうのはちょっと〜」
朝雲「やめなさい!」
扶桑「最近の駆逐艦って…」

頑張るのは今なのかなぁ
確かに冷静に考えると誰よりも距離を縮められているわけだし
104 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/08(日) 16:58:59.69 ID:nbiz2vPqo
山雲「愛し合っていれば〜 ●●●となるのは普通だと思うのよ〜」
山城「そうです姉さま! それが真理です!」
満潮「…馬鹿しかいない」

そうだよ
今こそ踏み出す勇気を出すときなんだね!

飛び交う淫語
捨て去られる乙女の尊厳
ロマンチックのかけらもない背景の中で決心がついた

最上「ねぇねぇ満潮。結局なんの話なの?」

満潮「こ、この馬鹿!馬鹿!馬鹿っ!」
105 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/08(日) 16:59:27.54 ID:nbiz2vPqo
最上「んもぉなんでボクが怒られるんだよぉ」

最上「ところで注文していい?」

最上「鳳翔さーん 備長炭のコークス添えとウーロン茶」

扶桑「では煮込み練炭と熱燗を」
山城「姉さまと同じもので」
満潮「ベンヂンのオレンジジュース割り」
山雲「山雲は〜 既設のセメダイン」
朝雲「なぁにそれ? 固まってない? えっととりあえずレギュラー満タン」
時雨「緑茶」

鳳翔「おや? 時雨さんはそれだけでよいのですか?」

時雨「うん 大丈夫さ」

今日が本当のスタートだから
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 13:13:38.70 ID:Vh1S1Psu0
早く人間になりたーい、かな
107 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:27:54.64 ID:y1Hijf6Xo
夕立「えっと〜 今日はエタノールを嗜んでみるっぽい!」
村雨「あら洒落てる♪ じゃ村雨はLNGかな〜ぁ」
白露「いっちばん高いアブガスをください!」

時雨「僕はミルク」

夕立「時雨補給受けないっぽい?」
時雨「ありがとう 大丈夫さ」

まず第一歩目
僕が人間に近づくこと
お風呂と訓練で油を抜き牛乳は臭み消し

村雨「こんなにおーいしぃのに♪」
新規摂取は我慢我慢

白露「ホントにいいの?」
いいんだよ
108 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:28:20.65 ID:y1Hijf6Xo
時雨「その分は夕立にあげるよ はい石炭なんかどうかな?」

夕立「わーい♪」

村雨「石炭〜? ちょっと臭うのは困るんですけど〜」
白露「ヤバイよー さすがに臭いよー」

夕立「なかなか癖になる味っぽい!」モグモグ

第二歩目はライバルを蹴落とすこと
109 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:29:14.60 ID:y1Hijf6Xo
そして第三歩目は

村雨「あらあら提督が来たわね どなたかお探し?」

提督「えーと時雨に補給の申請期限を聞こうかと」

白露「提督ー 頼りすぎはよくないよー」

提督「あ うん ごめん」

夕立「夕立も頼って欲しいっぽい!」

提督「はいはい 事務仕事ができるようになったらな」

提督「それでいつまでに書類を出せ…ば?」

提督「ってなに 近い近い」

積極的にパーソナルスペースを犯してみること
具体的には三歩下がって後ろを歩いていたところから
三歩前に出てみて
背中にぴっとり
110 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:30:03.69 ID:y1Hijf6Xo

提督「なんでいきなりくっついてくるんだよ!」

時雨「親娘のスキンシップさ」

提督「ばか やめろ」

時雨「もしかして嫌だった?」

建前があれば無碍に断ることができない人なことにも付け込んで

夕立「むーっ 時雨ばっかりくっついてずるいっぽい!!」

提督「お前もやめ うわっ臭っ」

夕立「く? 臭い…?」

提督「あっ違う ごめん つい」
111 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:30:52.43 ID:y1Hijf6Xo
凄い恥ずかしいしお腹はすくし、心は痛むけれども
これが考えついた最善の策

だけどその甲斐あって1月も続けていたら提督の態度も微妙に変化

提督「その…なんで膝の上に乗ってるの?」

時雨「事務のお仕事を教えてくれるって言ったじゃないか」

迷惑心配で遠慮していたお仕事も積極的に教わることにしよう
決心したんだもん

提督「……」モジモジ

おや? どうしたのかな〜 もう相当年月禁欲を貫いているはずの提督さん
112 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:31:46.90 ID:y1Hijf6Xo
提督「とりあえずちょっと降りよう なぁ」

時雨「邪魔?」

計算して、結構練習してみた小首かしげポーズ
さてさて効き目は…

両腰を捕まれて強制的に膝から降ろされ
やったねこれ完全に意識してるよきっとそうだ

提督「と、ところでなんかつけてる? 香水とか…」

時雨「ううん なんで?」

提督「いや別に…」

…………
113 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:32:30.78 ID:y1Hijf6Xo
こちらから目をそらす提督
それを尻目に次の事務仕事を教えてもらう時間を決める
皐月との約束があるため提督は出かける時間

ドアが閉まったら最大級のガッツポーズ

この前進は僕の力のたまもの。今までの献身と最近の勇気は実を結びかけている

ありがとう過去の僕
ありがとう今の僕
おめでとう未来の僕

ああ前途がスポットライトで照らされて
まるで見えなかった道がおぼろげだけど見えてきた

そうだよ今まであんなに頑張っていたんだ
報われる時が来たんだよ。やっぱり神様はいたんだね。
114 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/14(土) 22:33:49.09 ID:y1Hijf6Xo
うきうき鼻歌を歌いながら本部からの書類をチェック開始
彼の奥様が来月の頭この鎮守府を訪れる旨の通知があって

冷静にあと何日後なのか計算してそれに24をかけて何時間後かを計算して
さらにそれに60をかけたあたりでよくわからなくなって
それからしばらくの記憶はない

次の記憶はその書面を渡した時の提督の嬉しそうな顔で
その後もしばらく記憶がない
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/14(土) 23:20:15.84 ID:A4iAqi6x0
不運過ぎる
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/15(日) 22:18:03.70 ID:nqqBHjeSo
なんだこれ
117 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/29(日) 21:41:11.18 ID:fFl/ALieo
「制度改正」

僕らと提督が出会ってから丸4年
小学6年生のお子様だったら高校デビューをしているくらい
中2の荒れた思春期が就職を控えた高校3年生へとなるくらい
高2だったら大学3年目、もうすっかり丸くなった大人予備軍

そんな年月
一緒に居たからすっかり忘れていたんだけれど
指揮官には職場放棄できるような休暇はないから思い出す機会もなかったんだけれど
考えないようにしていたんだけれど

あまりの長期化に色々問題もあったようで
遥か上 お偉いさんは祖国から遠く離れた歯車に油を射す気になったようで

まぁつまり
なんというか
ある日唐突に戦地に家族を呼び寄せることが許可されました
118 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/29(日) 21:41:49.58 ID:fFl/ALieo
内地からその方が来るまでの一ヶ月ほど

途中で船が沈まないかと願い自己嫌悪で気分が悪くなり
許可が撤去されないかと思い非現実的なことは自覚しており

年月がお互いを他人にしているだろうと
お互いの気持ちなんて冷めているんだよきっとそうだ
と、妄想して心を安定させた

そして予定の日が来て


船が港へと着き
一人の女性が下りてきて
その姿を見つけた時の提督の顔ったら……
119 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/29(日) 21:43:03.05 ID:fFl/ALieo
ふと周囲を見ると
多くの小さな子は不思議そうに
ある程度成長した子は理解に困惑が混じった表情でその光景を見ていました
そして一部の女性の瞳には諦めの色が

自分はどんな顔をしていたのか
わからないしわかりたくもない

だって最初からそうだってことはわかっていたのにわかってなくて
これからどうなるかはわかっているけどわかりたくなくて
どうすればいいかはわからないけどわかっていて

作り笑顔で挨拶をするくらいがせいぜいで
「とりあえず初日は邪魔しちゃ悪いからね」
とか言ってその場を逃げることにして、布団に潜りこみました
120 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/29(日) 21:43:46.82 ID:fFl/ALieo
「いい人でよかった」

突然旦那が養子を両手どころか両足の指まで使っても数えられないくらいに作ったら
普通はどうしまするかな?

まぁ怒るよね
「お前はどこの中世の王族だ!」って

僕だったら
どうするかな?


幸いなことに提督の女性を見る目は確かだったよう
彼女は提督と価値観を分かち合える人物で
つまりはそう
いい母親になろうと努力を開始
121 : ◆W7gaJxN1wk4q [sage]:2017/10/29(日) 21:44:21.97 ID:fFl/ALieo
卯月「やったぁ! おかあさんもできたっぴょん!」

弥生「え あ その よ、よろしく」ギロリ

皐月「目付き悪いけどこの子嫌がってるわけじゃないんだよホントだよ」

夕立「うんうん 不器用なだけっぽい」

お子様たちはすぐに懐い……あれ? なんか混じってる

夕立「えっとなんて呼べば? お母さん? ママ? おふくろ?」

我が最大のライバルは鎧袖一触で尻尾振って…
なんだかその もやもやする

君を仮想敵として色々考えてた僕が惨めじゃないか

なんだよ戦いもしないうちに白旗上げて

どういうつもりなのか聞いてみたら
「家族が増えたら幸せっぽい!」
と力強く答えられてあまりの眩しさが辛かった。
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 07:36:52.24 ID:1PFuicSd0
夕立は天使だし
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 18:21:42.51 ID:uJGfHq7A0
まだか?
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/11(日) 22:27:21.58 ID:gAJ12jEQ0
エタった?
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