提督「今も昔も変わらないよ」瑞鶴「そうだね」

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42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 09:29:09.45 ID:U+akChphO
ID被りは良くあること。そしてイジられるのも良くあること。
めげずに頑張れ。話はおもろいから期待。
翔鶴姉ぇはまだかな?
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 18:38:38.47 ID:gvNHuJIRO
きっと身内がこのスレ覗きに来たんだゾ
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 20:16:32.64 ID:tkKJykIA0
>>41
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 23:43:15.74 ID:2efc/ElIO
>>43

世界は広いな
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 03:34:24.62 ID:wdRZDOFS0
自演でも他演でもいいから早く続き書くんだよ
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 13:20:06.52 ID:dERZjB8kO
あれ…止まった?

話は良かったのに……
48 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/08/16(水) 23:16:45.21 ID:q2XSZfsH0
元帥「お、いたいた」

吹雪「あ、元帥…!席を取っておきました!」

元帥「ありがとう。先に食べてても良かったのに…」

吹雪「あはは…瑞鶴さんの話に熱中してしまって…」

元帥「…?何の話をしてたんだ?」

瑞鶴「別に…。昔話をしてただけよ」

元帥「…そ、そうか」

吹雪(うーん…瑞鶴さん、少し元帥に素っ気ないな…さっきの話でかな…ここは私が一肌脱ぎますか…!)

吹雪「そうそう…!元帥は瑞鶴さんの事好きですか?」

元帥「ん…?いきなりどうした?」

瑞鶴「な…!?ちょっ…ふ、吹雪!?」

吹雪「瑞鶴さんがケッコンカッコカリしてるのに私は元帥に好かれてないかも…とか言われてるんで…」

元帥「なんだそんな話か…」

吹雪「どうなんですか!?」

元帥「もちろん、好きだぞ…昔から変わらずな」

吹雪「やっぱりですよね!」

瑞鶴「ふん…!」

『特型駆逐艦・吹雪。工廠の方に来てください』

元帥「ん…放送だ。呼ばれだぞ吹雪」

吹雪「あちゃ〜…もっと聴きたかったのに…」

元帥「はは、また今度な」

吹雪「はい!では、また!」
49 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/08/16(水) 23:32:51.75 ID:q2XSZfsH0
元帥「…さて」

元帥「どうしてあんな嘘をついたんだ?」

瑞鶴「…!聞いてたんだ…」

元帥「まぁな」

瑞鶴「提督さんもいい性格してるね」

元帥「…だが俺は嘘をついたつもりは無いぞ?」

元帥「お前のことが大切だからケッコンカッコカリをしたんだ」

瑞鶴「確かにそうかもしれないけど私は…」

元帥「…まだあの事を気にしてるのか?」

瑞鶴「…当たり前じゃ無い。あんな事さえなければ私も…提督さんも…悲しまずに済んだのに…」

元帥「だからと言ってお前が俺に好かれていない理由にはならないだろう」

瑞鶴「好かれてるか好かれてないかの問題じゃない。私は好かれる…いや、大切に思われる資格なんてあの時から無いの…!」

瑞鶴「利己的に…我欲に溺れた私なんかが……ね」

元帥「だからあれはお前のせいじゃないと何度も…」

瑞鶴「…彼女が生きてたら「無傷の英雄」だとか「大本営の砦」なんて称号は私じゃなくてあの娘になってたんでしょうね…」

元帥「…」

瑞鶴「否定しないって事は提督さんもそう思ってるんでしょ?」

元帥「…そんな、事は…」

瑞鶴「良い娘だったよね。提督さんの事大好きだったし、艦娘に好かれてたし、成績も優秀だったし、可愛かったし、なによりーーー」

瑞鶴「提督さんに愛さ「もういい!」…」

元帥「…お前もここ最近の秘書官の仕事で疲れてるんだ。今日はもう休め」

瑞鶴「…わかった」

瑞鶴「何十年も秘書やってるのにそんな訳ないじゃん」ボソッ

元帥「…はぁ。どうしたらいいもんかな…」



元帥「なぁ…飛龍…?」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 04:07:51.90 ID:wQcpYWDGO
こいつら若く見ても45歳以上やろ良い年齢した熟年カップルやろ……
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 08:46:51.83 ID:w14GKJCNO
<<50

艦娘は歳取らないからこれまた微妙だな
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 09:00:59.02 ID:4s02wN7DO
おじさんと少女の恋、いいじゃないですか
パッと見禁断な感じだけどその実ずっと連れ添った夫婦みたいなもんやし
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 19:22:36.46 ID:wQcpYWDGO
事案発生やんけ爺が少女と会話したりしただけで捕まるんやぞ
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 22:09:07.50 ID:YBMAxwm0O
瑞鶴のボソッと呟いた言葉がすげぇ深いよな
55 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/08/20(日) 22:42:15.43 ID:vS4uI4pj0
元帥「…!ゲホッ…ゲホッ…!」

元帥「…もうそろそろヤバイな」

元帥「せめて…この作戦は成功させないと…」

〜執務室〜

瑞鶴「はぁ…」

瑞鶴(さっきは言い過ぎちゃったな…)

間違った事を言ったつもりはない。しかし事実をあまりにも深く掘り下げすぎた。

瑞鶴「休めって言われたけど…報告書の印だけでもやっとこうかな…」

瑞鶴「判子は…どこ、だっけ…っと」ガサゴソ

瑞鶴「確か机の中に…あ、あったあった」

瑞鶴「…ん?何これ?」

手に取ったのは薬とその診断書。

瑞鶴「風邪でも引いたのかなあの人…なになに…」

瑞鶴「え……。う、嘘でしょ…?」
56 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/08/20(日) 22:50:18.00 ID:vS4uI4pj0
医者『…癌ですね』

元帥『そうですか』

医者『レベル的にもかなり高い…それに転移もしている』

元帥『…』

医者『まぁ、保って1年生きられたら奇跡ですね』

元帥『早ければ…?』

医者『3ヶ月…くらいかなと』

医者『延命治療を受ければもう少し…まぁすずめの涙ほどの効果ですが…どうします?』

元帥『…いえ。大丈夫です…』

医者『しかしそのままでは普通の生活も次第に難しくなって行きますよ』

元帥『…何とかそこはなりませんか?』

医者『激痛や吐き気を抑えるものはありますけど、副作用は激しいですよ?』

元帥『大丈夫です。それでも今くたばる訳にはいかないんです』

医者『元帥…』
57 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/08/20(日) 23:00:12.68 ID:vS4uI4pj0
元帥「…」

瑞鶴『大切に思われる資格なんてあの時から無いの』

元帥「…俺こそあの時から大切に思う資格が無かったんだよ」

元帥「あれから22年か…」

元帥「俺も今では50を過ぎたじじいだからな…物忘れが激しくなった」

元帥「でも…それでも…あの日の事だけは忘れたくても忘れられないんだ…飛龍」

元帥「教えてくれ…お前は…俺が憎くて死んだのか…?」

元帥「あの日、俺がお前にあんな事を言わなければお前は死なずに済んだのか…?」

元帥「教えてくれよ…飛龍…」

58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 01:22:02.10 ID:eAONJOFzo
飛龍(霊体)「そうだよ元帥があのとき酔っぱらってる私にコードレスバンジーしてみてなんて言わなければ私はまだ生きていられた……」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 11:50:18.66 ID:9ykaQi+Bo
今時の50代はジジイに入らない
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 18:33:56.42 ID:RtabQHcVo
今は50代も若いうちにはいるよなぁ
裏を返せばそれだけ高翌齢化が進んでしまってる事になるわけだが
61 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/06(水) 22:47:20.21 ID:Yyj3kCwj0
〜20年以上前〜

提督「今回の棲地攻略もご苦労だったな。ゆっくりと休んでまた頑張ってくれ」

赤城「はい。失礼します」パタン

提督「…ふぅ」

瑞鶴「お疲れ様提督さん。良かったね攻略出来て」

提督「あぁ。みんなも大怪我が無くて何よりだ」

あの騒動から数年が経ってこの鎮守府も新たな仲間が増えてかなり賑やかになった。
あの鎮守府に居た艦娘も最初は提督さんに警戒してる部分もあったけど今ではみんな提督さんを慕ってる。

提督さんもあれからそれなりに出世したみたいで敬語を使う提督も少し見かけるようになってきた。

瑞鶴「そろそろお昼だし、食堂に行く?」

提督「ん…もうそんな時間か。そうだな食べようか」スクッ

大淀「失礼します提督。大本営から書類が届いています」

提督「え…大本営から?」

瑞鶴「提督さん…何かしでかしたの?」

提督「いやいや、まさか…階級が上がったのはほんの前だし…何だ一体?」

瑞鶴「…もしかしてまた昇格かも?」

提督「それは無いだろ…瑞鶴先に食堂に行っててくれるか?」

瑞鶴「…ん。別に良いけど早く来てよねー」

提督「はいはい。読んだらすぐ行くよ」

瑞鶴「はーい」パタン

提督「…さて一体ーーー」
62 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/06(水) 23:09:13.58 ID:Yyj3kCwj0
提督「…なるほどね」

入ってたのはケッコンカッコカリの一式。

提督「…まぁ確かにウチも練度90越えも数人出てきたからな…」

正直、ケッコンカッコカリをしても構わない。
大本営としても命令を聞いてもらえて、鎮守府も戦力アップに繋がるし、それは対象の艦娘にも言える。みんなにメリットがある。

しかしそれと同時に艦娘の中から1人だけを特別扱いする事にもなる。ジュウコンも出来ると思うが俺はそんな事をしたくない。艦娘にとってこれは結婚と何ら変わり無いものだ。彼女達には愛のあるモノに違いない。だからこそ俺は戦力としてのケッコンカッコカリはしたくない。

とはいえ1人だけを愛するのは如何なものか…はっきり言ってみんな俺に好意を持ってるのは気づいてる。偉そうに言ってるが正直嬉しい。

もし、仮に1人とケッコンカッコカリをしてその娘が他の娘達と距離が離れたら…とか思ったりもしてる。

だからケッコンカッコカリをしないでも良いと思ってるのだが…

提督「大本営からとなるとな…」

飛龍「大変だね提督も」

提督「…うぉい!飛龍!!」

飛龍「提督がブツブツ独り言言ってるから勝手に入ってきたよ」

提督「…お、おぉ。そうか…」

飛龍「で、それどうするの?」

提督「…!う、うーん…大本営からだからな…多分する」

飛龍「ふーん。あんまり気負い過ぎちゃダメだよ。かと言って軽い気持ちで選んじゃダメだからね」

提督「…肝に銘じとくよ…」

飛龍「今からお昼食べるんだけど提督もどう?」

提督「え?あ、すまんな…昼は瑞鶴と食べるから…」

飛龍「あ、そうなんだ…分かった。じゃあまた今度ね!」パタン

提督「お、おぉ…またな…」

提督「…軽い気持ちで、か…」

〜提督室前〜

飛龍「…提督にも遂に来たんだ…」

飛龍「敵は多いけど、私諦めないからね提督」

飛龍「一番の敵はやっぱり…瑞鶴ね」

飛龍「…見てなさい。ずっと秘書艦だからって余裕ぶってたら寝首かかれるわよ」



瑞鶴「…へっくし!!」

間宮「どうしたの風邪?」

瑞鶴「いや、何でもない!」

瑞鶴(誰か私の話したのかな?)
63 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/06(水) 23:48:29.11 ID:Yyj3kCwj0
提督「なぁ…瑞鶴」

瑞鶴「なに?」

提督「もし俺がさ、他の娘を秘書艦にしたらお前はどう思う?」

瑞鶴「…変えたいの?」

提督「いや、参考程度にだ。予定はない」

瑞鶴「…まぁさみしいよね。何年もやってきたしさ…」

提督「…そうか。ありがとう」

瑞鶴「でも、どうしていきなり?」

提督「いや…ちょっとな…?」

瑞鶴「どこ行くの提督さん?」

提督「…ん。少し休憩がてらの散歩だ」

瑞鶴「早く帰ってきなよ?まだ終わってないんだから」

提督「はいはい」パタン

瑞鶴「…あやしい」

瑞鶴(だって今まであんな事聞いたことなかったくせに…もしかして大本営からのヤツに何か理由があるのかな?)

瑞鶴「提督さんは大事なものや、隠したいものは机の引き出しの一番下の奥に入れてるからそこかな?」ガサゴソ

瑞鶴「…やっぱり。ここにあった」

瑞鶴「なになに?ケッコン…カッコ、カリ…」

瑞鶴「って…えぇ!?」

瑞鶴(嘘!?これってまさかあのケッコンカッコカリ!?)

瑞鶴(じゃあ提督があんな事聞いたのって…)

ーーー
ーー


提督「どう思う?」

瑞鶴「そんなの嫌だよ!私、提督さんと離れたくない!」

提督「瑞鶴…それって…」

瑞鶴「うん…私、提督さんの事大好きだから…」

提督「…ならケッコンカッコカリしようか」

瑞鶴「え…ほんとに?」

提督「あぁ…ずっと一緒だ!」

瑞鶴「提督さん?」

ーーー
ーー


瑞鶴(ってなってたかもしれないって事!?)

瑞鶴「…もしかして私、対象から外れた?」

瑞鶴「で、でも…さみしいって言ったし、提督さんの事嫌いとは誰も言ったないから大丈夫よね…」

瑞鶴(…もしかして提督さん。今ほんとは皆に聞き回ってるんじゃ…)

瑞鶴「このままじゃ、提督さんがケッコンカッコカリした相手に秘書艦の座を奪われちゃう!」

瑞鶴「こうしちゃ居られない…!なんとかしなきゃ!」

64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/07(木) 18:56:54.69 ID:WdWtkEQoo
まだ慌てるような時間じゃない
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/09(土) 15:02:18.74 ID:JaeuVJAco
正妻の余裕を見せてやれ
66 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/10(日) 23:17:03.48 ID:CqTcNhLu0
提督「…」

提督(瑞鶴は少なくとも俺の事を嫌がってはいないようだな)

提督「とは言え、好意を持ってる確証には至ってないが…」

翔鶴「あら…提督どうしたんですか?」

提督「おぉ…翔鶴。なに、少し散歩をな」

翔鶴「そうでしたか。いつも瑞鶴と居られるので喧嘩でもしたのかと…」

提督「はは…いつも一緒に居るわけじゃないからな」

提督(翔鶴も練度は高かったよな…)

提督「翔鶴」

翔鶴「…はい?」

ーー


瑞鶴「はぁはぁ…見つけた…!って……」

瑞鶴(し、翔鶴姉ぇ!?)

瑞鶴「嘘でしょ…いきなりどデカイ壁に当たっちゃったよ…」

瑞鶴「翔鶴姉ぇに私じゃ勝てないよ…」

提督「もし俺がお前にケッコンカッコカリを申し出たらどうする?」

翔鶴「え…?」

瑞鶴(ぎゃあああ…!やっぱりぃぃぃぃ!!)

翔鶴「そ、それは勿論喜んでお受けいたしますけど…」

提督「…けど?」

翔鶴「意外です。提督はてっきり瑞鶴となさるかと…」

提督「…翔鶴」

翔鶴「もし…本当に貴方が心から私を選んで下さるならその時はこの翔鶴。喜んでお受けいたします…」

提督「あ、あぁ…そうする、よ」

翔鶴「ふふ…では、失礼します」
67 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/10(日) 23:22:56.42 ID:CqTcNhLu0
翔鶴「後は貴方次第よ…瑞鶴?」スタスタ

瑞鶴「翔鶴姉ぇ…気づいてたの?」

翔鶴「さぁ…?」

瑞鶴「翔鶴姉ぇ…ありがとう」
ーー

提督「…」

提督(皆、俺は瑞鶴とすると思ってるのか?)

提督(確かに瑞鶴とは長く一緒にいるが、秘書艦という以外に理由は無いだろう?)

提督(それに彼女たちの鎮守府がああなる前から金剛達だって居たんだ)

提督(じゃあなぜ俺は瑞鶴を秘書艦に…?)

提督(なぜ大淀から変えるタイミングなどずっと有ったのに瑞鶴が来てから変えたんだ?)

提督「俺ってーーー」


提督「瑞鶴の事を好きなのか??」
68 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/10(日) 23:50:01.37 ID:CqTcNhLu0
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69 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/10(日) 23:50:53.12 ID:CqTcNhLu0
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70 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/10(日) 23:51:48.68 ID:CqTcNhLu0
蒼龍「あれ提督?」

提督「…俺は…瑞鶴を…」

蒼龍「…?おーい、提督ー?」

提督「でも他の娘にだって…」

蒼龍「おーい!!」

提督「…!?そ、蒼龍か…驚かせるなよ…」

蒼龍「全然反応しないからじゃん!」

提督「あ、あぁすまんな。少し考え事をしていて…」

蒼龍「ふーん?ま、いいや。それより今から飛龍と間宮さんの所に行くんだけど一緒にどう?」

提督「え…あ、すまんな。まだ仕事が途中でな…」

蒼龍「あ、そうなんだ。あまり瑞鶴にばかり押し付けちゃダメだよ?あの子そんなに「仕事仕事!」ってタイプじゃないんだから」

提督「瑞鶴…」

蒼龍「え…どうしたの?」

提督「俺って何で瑞鶴を秘書艦にしたんだろうな」

蒼龍「いや…自分で決めたんでしょ…そんなの分かんないよ」

提督「そ、そうか…なぁ、蒼龍」

蒼龍「何?」

提督「瑞鶴は俺とケッコンカッコカリしてくれるかな…?」

蒼龍「え…するの?」

提督「いや…分からん。そもそもあいつは俺の事を好いてくれてるのか?俺はあいつが…あいつだけを好きなのか?それとも他のーー」

蒼龍「あー!もういいよ!!それ以上は!」

提督「しかしだな…」

蒼龍「しかしじゃなくて…瑞鶴は、っていうかこの鎮守府の全員が提督の事を好きだと思うよ?」

提督「え?」

71 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/10(日) 23:52:47.89 ID:CqTcNhLu0

蒼龍「みんな提督の事好きだし、ケッコンカッコカリをしたいと思ってる」

蒼龍「だからみんな瑞鶴のポジションが羨ましいし、私も羨ましい」

蒼龍「でも瑞鶴も相応の努力をしてる。秘書艦としても頑張ってるし、艦娘として海の上でも頑張ってる」

蒼龍「私達、空母の中でも頭一つ抜けてる位だもん」

蒼龍「でもそれも努力をしてるから…。私たちも負けてられないって気持ちになる」

蒼龍「きっと瑞鶴も同じなんじゃないかな?」

提督「同じ?」

蒼龍「うん。瑞鶴も今のポジションを奪われない様に…提督の秘書艦として相応しい強さになる為に頑張ってるんだと思う」

提督「…そんなの艦娘それぞれだろ?」

蒼龍「そう…私たちはそれぞれ違う。けど1つだけ一緒な事がある」

蒼龍「提督の艦娘で、提督の事が好きな艦娘だって事」

提督「っ!!」

蒼龍「そんな瑞鶴が提督のケッコンカッコカリを断る訳ないじゃん!」

蒼龍「まぁ「カッコカリなんて嫌よ!」とは言うかも知れないけどね」

提督「…ふふ。そうだな…あいつは我儘だもんな」

蒼龍「うん…」

提督「…ありがとう蒼龍。お陰で目が覚めた」

蒼龍「そう…なら良かった。間宮のアイス券で良いからね」

提督「はは…そうだな。また今度一緒に食べに行こうか」

蒼龍「うん」

提督「じゃあ執務室に戻るよ…瑞鶴が待ってるからな」

蒼龍「うん…頑張ってね」

提督「あぁ…ありがとう」スタスタ

蒼龍「…」

蒼龍(…残念。私にはお言葉が掛からなかったか〜…)
ーー

蒼龍『瑞鶴は提督さんの事大好きだもんね〜』

瑞鶴『な!?そんな事…別に…ない、訳じゃない…けど』

蒼龍『あはは…!照れちゃって可愛い!』

瑞鶴『も、もう!からかわないでよ!!』

ーー

蒼龍「…良かったね瑞鶴」
72 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/18(月) 00:31:22.97 ID:zUbcS3ZY0
瑞鶴「…」ドキドキ

瑞鶴(うそ…これって提督室に待ってれば告白してもらえるやつ!?)

瑞鶴(蒼龍さん…ナイスだよ!早く戻らなきゃ!)バタバタ

ーー


提督「…」ガチャ

瑞鶴「…!て、提督さん…」

提督「すまんな少し散歩が長引いた」

瑞鶴「良いよ別に。さぁ、気合い入れて終わらせよ!」

提督「ん。あぁ、そうだな」

瑞鶴(…まだ、か…)

ーーー
ーー


提督「…よし。今日の執務はこれで終わりだ」

瑞鶴「ふぅ…やっと終わった…」

瑞鶴(まだ…なんだ…)

瑞鶴「じゃあまた明日も執務がんばろうね提督さん」

提督「…」

瑞鶴「…提督さん?」

提督「翔鶴型2番艦・瑞鶴」

瑞鶴「な、なに…?急に…」

瑞鶴(もしかして…きた!?)


提督「本日をもって秘書官の任を解こう」


瑞鶴「………え…?」

73 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/18(月) 00:39:43.90 ID:zUbcS3ZY0

提督『…』スタスタ

提督(そうだ。簡単な話だったんだ)

提督(俺が何故瑞鶴を秘書官にしてたのか…それが理由で彼女の事を好きだと分かったつもりになってたのは)

提督(俺は瑞鶴の事を好きじゃないからだ)

提督(秘書官にしてた理由。瑞鶴を好きな理由共に分からない俺が彼女を好きだから秘書官にしてるなんて筈がない)

提督(秘書官は好きな艦娘を選ぶ。俺は勘違いをしてたんだ)

提督(俺は誰も好きじゃないんだ。そして誰かを嫌いな訳でもない)

提督(秘書官なんて誰でも良いんだ。なんなら俺1人でこなす)

提督(艦娘は兵器じゃない。だが人間ではない)

提督(人間でしかない俺には彼女達を愛せない)

俺達はあくまでも提督と艦娘でしかないんだーーー

提督(もし…彼女達が俺の為に…いや、秘書官になる為に強くなっているのだとしたら…)

提督(俺は彼女達の動機なんだろう。しかしそれは同時に彼女達を沈める可能性を高まる存在になってるんだ)

提督(彼女達が強くなるには出撃するしか無い。行く回数が増えれば増えるほど沈む可能性も高くなる…)

提督「あの時…俺に命を預けろなんて言っておきながら、俺が元凶になっていては仕方がない」

提督「瑞鶴は秘書官を辞めさせて、俺が彼女達と距離を置いたらこの鎮守府を去ろう」
74 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/18(月) 01:01:35.16 ID:zUbcS3ZY0
瑞鶴「…どういうこと?」

提督「どうもこうもない。秘書官を辞めろと言ったんだ」

瑞鶴「な、何で急に!私、ミスした!?」

提督「いや…お前はこの数年良く働いてくれた」

瑞鶴「だったら…!」

提督「だが、もう必要ないんだ」

瑞鶴「え?」

提督「ここからは俺一人でやる」

瑞鶴「ど、どうしたの本当に…明日の執務量を1人なんて無理だよ」

提督「…そんな事は無い」

瑞鶴「そんな事あるって!2人でやってのに!急に1人なんて…「うるさい!」…!」ビクッ

提督「じゃあ思い出してみろ!」

提督「いつも先に終わるのはどっちだ!?次に移動する際に待ってるのはどっちだ!?」

提督「休憩を多く挟んでるのはどっちだ!?」

提督「いいか!?簡潔に言ってやろう!」

提督「お前は秘書官に向いてないんだよ!!」

提督「お前は艦娘なんだ!睨むのは書類じゃなくて深海棲艦にしろよ!!」

瑞鶴「……」

提督「何とか言えよ…」ハァハァ

瑞鶴「…ごめん…少し、外歩いてくる…」パタン

提督「…」ギリッ

提督「…本当に最低だよ俺は」

提督「でももう直ぐだ…みんなに嫌われるまでもう少しの辛抱だ」
ーー

瑞鶴「…」

提督『お前は秘書官に向いてないんだよ!!』

提督『お前は艦娘なんだ!睨むのは書類じゃなくて深海棲艦にしろよ!!』

瑞鶴「…そっか、私が間違ってたんだ」
ーー
瑞鶴『見て提督さん!MVPだよ!!』

提督『おぉ…!やったな瑞鶴!!』
ーー
瑞鶴「…」ウトウト

提督『ったく…こんな所で寝たら風邪引くぞ』

提督『…いつも秘書官、ご苦労様…』
ーー
瑞鶴『提督さん…練度99になったよ』

提督『おめでとう。お前は俺の自慢の艦娘だ』

瑞鶴『えへへ…』
ーー
瑞鶴「…わたし、が…1人で…ずっと…!」

瑞鶴「……でも…!それでも……!」

瑞鶴「ひどいよ……!提督さぁん……!」
ーー

飛龍「…あれ?瑞鶴…?」

飛龍「何して…って、何で泣いてるの!?」

瑞鶴「飛龍さ、ん…」

飛龍「…提督と何かあったの?」
75 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/18(月) 01:17:35.42 ID:zUbcS3ZY0
「」ドンドン!

提督「…はい。どうぞ」

飛龍「…」

提督「なんだ飛龍か…こんな時間になんだ」

飛龍「…瑞鶴に何であんな事言ったの?」

提督「…聞いたのか」

提督「そのままの意味だよ。彼女を秘書官から降ろした」

飛龍「そこじゃなくて!あそこまで言う必要がどこにあったのって聞いてるの!」

提督「…事実を言ったまでだ」

飛龍「事実って…そうかも知れないけどさ!頑張ってたじゃんあの娘だって!」

飛龍「提督もそれを褒めてたじゃない!なのに何で!!」

提督「それだよ」

飛龍「え…?」

提督「俺が褒めるから瑞鶴は無理をする様になったんだ」

提督「昼に蒼龍から聞いたんだ。瑞鶴は努力をして空母の中で頭一つ抜けた存在だと」

提督「鎮守府としては朗報かもしれないが、個人的には嬉しくないんだよ」

提督「あいつが強くなればなるほど大本営は瑞鶴を召集するだろう…そうなるとあいつの身が危うくなる…」

提督「大本営は艦娘を兵器としか見てない…沈んでも戦力を失ったとしか見ない」

提督「俺は自分の鎮守府からそんな艦娘を出したくないんだ」

提督「分かってくれ飛龍」

飛龍「…なら何でそう言わないの?」

提督「…言えないさ」

飛龍「…別に正直に話せば瑞鶴だって…!」

提督「違う…問題はそこじゃないんだ」

飛龍「え…?」

提督「俺はもうすぐこの鎮守府から居なくなる」
76 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/18(月) 01:23:55.86 ID:zUbcS3ZY0
飛龍「…冗談でも笑えないよ?」

提督「冗談でこんな事言う人間じゃないのはお前も分かってるだろう?」

飛龍「…何で、提督が居なくなるの!?」

提督「俺が居たらこの鎮守府から犠牲者を生むからだ」

飛龍「え…?」

提督「さっき言ったように俺が居ると瑞鶴だけじゃなくて他の艦娘まで目を付けられる…」

提督「大本営は絶対だ。逆らう訳にはいかん」

提督「そうなると対処法は俺が居なくなる際に大本営に偽の報告を伝え、この鎮守府を戦力外と見てもらう他に方法がない」

飛龍「…辞めた後はどうするの?」

提督「そうだな…海の仕事をしたんだ。山の仕事でもしようかな。ハハッ」

飛龍「…ふざけないでよ」

提督「…え?」

飛龍「ふざけないでよ!!」

飛龍「そんな心配されなくても私達は沈まないよ!!」

飛龍「私達は提督の艦娘なんだよ!?」

飛龍「他の提督が来ても絶対に言うこと聞かないからね!!」
77 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/09/18(月) 01:29:39.34 ID:zUbcS3ZY0
提督「頼む言う事を聞いてくれ」

飛龍「嫌だよ。私以外のみんなも絶対に変わらない」

提督「飛龍…我儘はよしてくれ」

飛龍「我儘じゃない…提督が間違ってるだけだからね」

提督「しつこいぞ!!!」

飛龍「!?」

提督「いい加減にしろ!お前は艦娘だろ!!」

提督「提督の言う事を聞かないなんて何様のつもりだ!」

提督「お前達は俺の言う事を聞く!それが仕事だ!!」

提督「良いな!分かったな!!」

飛龍「……もういいよ。話にならない」

提督「それはこっちの台詞だ。明日の定期巡視を忘れるなよ」

飛龍「…」バタン!

提督「…これもみんなの為だ。俺1人が傷ついて済むんだ…安いもんだよ」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 02:30:48.99 ID:ruuEDeFWO
提督…急に屑になってしまって…

ここから提督覚醒して大本営に攻めるんですね分かります
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 18:36:14.31 ID:/UZDBQNxO
提督がワケわからん理由で突然クズになるのは艦これssならよくあることだからね
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/22(金) 00:16:25.89 ID:svtE8IZho
艦これssに限らず現実でも突然クズになる人たくさん居る
81 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/11/19(日) 10:23:00.45 ID:mfdvw+Xt0

提督「…」

提督(眠れなかった……いつも快眠なのに)

ーーー
ーー


〜執務室〜

提督「さて、始めるか…」

提督「まずは……何から手をつけるか…」

提督「そういえば今日の予定は何だ?」

提督「瑞鶴ーーーは居ないんだったな」

提督「そういえば、そろそろ定期巡視だな」

提督「まぁ、そんな危険は無いから大丈夫だろう」

提督「…思い出せば、いつも巡視に行く艦娘達を送り出していたな…」

提督「飛龍も瑞鶴もまだ待っててくれてるのかな…」

ーーー
ーー


飛龍「もうそろそろ行こう瑞鶴?」

瑞鶴「う、うん…」

飛龍「瑞鶴…提督はもう来ないよ多分」

瑞鶴「そ、そんな事…ないよ…」

飛龍「じゃあ、巡視の報告の際に提督にガツンと2人で言ってあげよ?」

瑞鶴「…そうだね」

飛龍「さ、行こ?」

瑞鶴「うん…」

82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/19(日) 11:02:16.55 ID:2VvMAFpSO
>>13

83 : ◆61/.RjEPQQaA [saga]:2017/11/20(月) 07:37:57.34 ID:ToeZZ3J4O
飛龍「やっぱりこの付近には深海棲艦もいないね」

瑞鶴「そうだね。やっぱり向こうも近くに私達の鎮守府があるのを分かってるんだろうね」

飛龍「もう少しだけ、見回って最後に索敵機飛ばして終わろ?」

瑞鶴「うん」

ーーー
ーー


提督「終わらん…」

提督「いつもなら次の仕事に取り掛かってる頃だぞ…」

提督「…大淀に手伝って貰うか?」

提督「いやいや、そんな事すれば昨日の演技が無駄になる」

提督「…瑞鶴の存在が大きかった事を再確認させられるな」

提督「ブツブツ言ってたって始まらない。執務を続けよう」

「」コンコン

提督「…?どうぞ」

蒼龍「失礼しまーす…」

提督「蒼龍か…どうした」

蒼龍「え、あ…っと、あ、あのね?」

提督「?」

蒼龍「昨日、飛龍が泣いて部屋に帰って来たから何かあったのかな…って思って」

提督「……」

蒼龍「飛龍凄い辛そうだった。「いっその事沈んでやる!」とか言い出して…」

提督「……なに?」

蒼龍「ねぇ、何があったの?」

提督「……」

蒼龍「……」

提督「何も無かったよ。俺は少なくとも知らないな」

蒼龍「…そう、分かった。ありがとう」

提督「あぁ。もうすぐ定期巡視から帰って来る頃だから迎えに言ってあげたらどうだ?」

蒼龍「うん…そうする」

蒼龍「…嘘つき」ボソッ

提督「……」

蒼龍『飛龍凄い辛そうだった。「いっその事沈んでやる!」とか言い出して…』

提督「本気じゃ……ないよ、な?」

84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/21(火) 04:18:56.40 ID:MztU4/1QO
あのさあ…
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