【咲-saki-】京太郎「 K & M」

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1 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:10:42.00 ID:e3pYc4ohO

京太郎物です。

週1、2回を目処にやれたらな


麻雀要素は物凄く薄いです。


息抜きで書いてるんで、生易しい目で見てください。





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500887441
2 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:11:33.80 ID:e3pYc4ohO

「――はいよ、コロッケ二個とメンチで290円ね」


京太郎「…………………」


『K&Y』


どこぞのアパレルメーカーでもなければ、お笑いコンビでもない


『欧米か!!』

『アッハハ!!!』


京太郎「………………」


「どうしたんだい?」

「ボケーとして」


京太郎「コロッケ二個買うとメンチってサービスだったんじゃ……」


「それは3月までだよ」

「世の中不況なんだから」


京太郎「………………」


「嘘じゃないよ」

「疑うんならこれを見てみなさい」


『K & M』っで

K(京太郎) & M(み………)


『咲日和6巻 好評発売中!!』



………………………………………………。



京太郎「………………」


「な?嘘じゃないだろ?」


京太郎「……ああ、」

京太郎「嘘じゃないな」


そんなわけで――


3 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:12:04.02 ID:e3pYc4ohO


『K & M 第一話』


『見えてるんでしょ?』


4 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:12:33.69 ID:e3pYc4ohO

ガラッ

「いらっしゃいませ〜」


15歳になった俺たちは短い春休みを挟んで――


中学生から高校生へ


入学した高校はもちろん……



「いらっしゃいませ〜」


京太郎「……………………」


「どうしました?お客様」



ワイワイ、ガヤガヤ

「聞いたか?稲村さんが始球式で100キロを目指すらしいぜ」

「体重の話か?」

「バッキャロ!球速の話だよ!!」


「へー、そいつは凄えや。お前、今何キロだ?」

「110キロだよ」


「……デブ」


「球速の話だろ!?」


ワイワイ、ガヤガヤ


京太郎「アルバイトの募集ってしてますか?」


………………………………………………………。


「……はい?」


『KI○SK 高校』


では、なく『清澄高校』

5 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:13:01.95 ID:e3pYc4ohO


京太郎「ちっくしょ!」


ガンッ!!


京太郎「何が金髪はダメだよ」

京太郎「なら、俺がピンクの髪ならいいのか!!」


京太郎「ピンクの髪なら――!」


「のどちゃーん」

「遅いですよ、ゆーき」

「ごめん、ごめん。駅前のタコス屋が混んでて」


タッタタタ……。


京太郎「…………………」


京太郎「帰ろ」


6 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:13:28.30 ID:e3pYc4ohO

須賀家


ガチャ


京太郎「ただいまー」


「おかえり」


京太郎「…………………」


須賀母「母さんだよ」


京太郎「ああ、そうだったな」



「オン、オン!!」ハッハ


京太郎「…………………」


須賀母「お前のペットのカピバラだよ」


「オン、オン!!」ハッハ


京太郎「………………」


「オン?」


京太郎「カピバラの鳴き声ってこんなんだっけ?」


須賀母「大丈夫、バレやしないよ」

7 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:13:57.88 ID:e3pYc4ohO


『よーし、次はどこにいく?』


『そうだなぁ……。』


『学校近くの定食屋とか』

『その隣の公園とか』

『あえて、部室というのも……』


『露骨に近場だなっ!!』


ワッハハ!!!


京太郎「………………」ズズズ


須賀母「そんなアニメを見るくらいなら、届け物をしておくれよ」


京太郎「バカやろ、アニメは日本の文化だ」


須賀母「はい、これ」

須賀母「風邪薬と飲み物と食料」

京太郎「聞けよ、人の話を」

須賀母「宮永さんの家だからね、頼んだよ」

京太郎「誰も行くとは言ってないだろ」


…………………。


京太郎「……宮永さんの家?」

京太郎「風邪ひいたのか?あいつ」


須賀母「いんや、お父さんの方」

須賀母「40℃の熱を出して、動けないんだって」

須賀母「咲ちゃんも付きっきりで看病してるし」


京太郎「へー、そいつは笑えないな」


須賀母「薬ともね」


『さて、そろそろ帰るか』

『みんなもうバスで帰ったよ』

『…………………………』


『これくらいじゃ、泣かないぞ』


ワッハハ!!


京太郎「……わっはは」

8 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:14:26.80 ID:e3pYc4ohO

ガチャ、ガチャ

京太郎「っちくしょ」

京太郎「40℃の熱なら大人しく入院してろよな」


京太郎「……あー、重たい」


ワイワイ、ガヤガヤ


「さっきのタコス屋はどうだった?」

「私には違いが分かりません」


「……フッフ」

「これだから素人は困るじぇ」


「ゆーきには分かるのですか?」


「……語っても素人には分からんだろうな」


「分からないのですね」


タッタタタ……。


ガッチャ、ガッチャ


京太郎「………………」


京太郎「……あー、重たい」

9 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:15:24.91 ID:e3pYc4ohO

徒歩で歩ける距離かと言われれば、分からない。


そんな、中学からの幼なじみが住んでる――


「咲ぃ、どこだぁ……」


「もう!シャワーくらい浴びせてよ!」


「うう、ついに咲にも反抗期が……」


「違うってば!!」


京太郎「……………………」


宮永さん家。


「咲ぃ……」


「わかった!もう出るよ!!」


京太郎「……ピンクの影がぼやっと見えるな」

京太郎「もし、あの窓が空いたら――」


『空いたら、見えるのになぁ』


ガラッ!!

咲「キャッ!!」


京太郎「……………………」

咲「………………………」


京太郎「お、俺じゃないぞ!!」

京太郎「この距離で無理だから!!」


咲「……………ッ」


バシャッ!!


「変態ッ!!」


ポタ、ポタ………


京太郎「………………」


「おお!兄ちゃん、濡れてるね!」

「水も滴るいい男だ!」


カッカカ!!


京太郎「……説明ありがとう」
10 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:16:12.59 ID:e3pYc4ohO


京太郎「はっくしょい!」

咲「悪かったってば」

京太郎「あれは事故だからな」


咲「はいはい」


『それでは、次のニュースです』

『締め切りを守らない漫画家が担当の編集者に殺されたとの凄惨な事件が昨夜――』


京太郎「はっくしょい!!」

咲「良かったね、風邪薬が役に立って」

京太郎「ああ、そいつは嬉しいね!!」


咲「だから悪かったって言ってるでしょ」

咲「それに、こっちだって裸を見られたんだから」

咲「割合で言えば私の方が――」


京太郎「ハッハ、俺の視力の悪さを知らないな?」


京太郎「バカヤロ!それは中学の頃の話だ!!」


咲「……本当、目が悪いんだね」

咲「こんな字も見えるくらいなんだから」


『視力は2.0だろ!!』

11 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:17:06.14 ID:e3pYc4ohO

界「咲ぃ……、喉が……」


フラフラ


咲「お父さん!寝てなきゃダメだよ!」


界「………お?」


京太郎「どうも」ペコッ


界「……京ちゃんか、しばらく見ないうちに大きくなったね」


京太郎「三日前も同じことを言ってましたよ」


界「悪いけど、今日は……」

界「ゴッホ!ゴッホ!!」


咲「お父さん!!」


界「……じゃ、風邪が感染るといけないから」


フラフラ


京太郎「ご心配なく。娘さんのおかげでもうひきました」


界「え?」


咲「ほら!はやく寝る!」

咲「飲み物なら後で持っていくから!」


………………………………………………………。


咲「っもう。大人しくしてればいいのに」


京太郎「大変だな、お前も」

京太郎「……一人だもんな」


咲「………うん」


咲「夕飯食べてくよね」


京太郎「おう、もちろんだ!!」


咲「威張ることか」

12 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:17:39.17 ID:e3pYc4ohO

「じゃあ、また明日ね」


京太郎「はーいはーい」


15歳になった俺たちは短い春休みを挟んで――


高校生へ!


さぁ、明日は入学式だ!!



タッタタタ


「ゆ、ゆーき、もうお腹がいっぱいです」


「えー!もう一軒、行こうじぇ!」

「ゲンさん!」


「誰がゲンさんですか」

「それに明日は入学式なのですよ」


「えーー!?」

「そいつは知らなかったじぇ!!」


タッタタタ……。


京太郎「……………………」

京太郎「さ、帰ろう」



ダッタタタ!!!

13 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:18:22.86 ID:e3pYc4ohO

ダッタタタ!!!


ゴンッ!!

京太郎「ッいた!?」


優希「おい!お前!!」

優希「さっきから私達をつけてどういうつもりだ!?」


……………………………………………。


京太郎「は?」


優希「しらばっくれても無駄だ!!」

優希「二回目ならまだしも、三回目とならば仏の優希様でも――!!」


京太郎「……何コイツ?」

和「私の友達です」

京太郎「へー」


優希「私抜きで会話をするな!!」

優希「のどちゃんもそんな金髪の不良に絡むとロクなことないじぇ!」


京太郎「ピンクよりマシだと思うけどな」


優希「……とにかく!!」


さぁ、明日は入学式だ!!


「勝手に話を終わらせるな!!」

14 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:18:53.81 ID:e3pYc4ohO

須賀家


ガチャ

京太郎「たっだいま――」

京太郎「ハ、ハ、」


京太郎「――ハックショイ!!」


須賀母「遅かったじゃないかい」

須賀母「夕御飯をご馳走になるなら連絡くらいしな」


京太郎「悪りいな、話の都合でな」ズズズ


須賀母「じゃあ、母さんは寿司でも出前しよ」


京太郎「…………………」


須賀母「アンタも明日は入学式なんだから、つまんないことで風邪ひくんじゃないよ」


京太郎「5レス前に言って欲しかったな」ズズズ


須賀母「あん?」



須賀母「そうだ、お隣の工藤さんからケーキをもらったけど――」


京太郎「明日、食べるから冷蔵庫に入れといて」


須賀母「あいよ」


タッタタタ……。


わが家の家族構成は父、母、息子


そして――


「オン、オン!!」ハッハ


カピバラの四人家族である。


ごく普通の一軒家。


その2階にある息子の部屋。


ガチャ

15 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:19:36.81 ID:e3pYc4ohO





「――ったく、遅いよ」


「いつまで咲とご飯食べてるのよ」


「しかも、ピンクの女の子にデレデレしちゃって」


16 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:20:20.42 ID:e3pYc4ohO


京太郎「…………………」


「無視するんじゃないよ 」


「見えてるんでしょ?」



京太郎「思ったより熱があるな」

京太郎「寝よ、寝よ」


「おい、コラ」


京太郎「おやすみ」


「寝るなぁ、金髪!!」


「お前はこれから私の代わりに、咲と照を――!!」


グゥゥ


「寝るな!!」


さぁ、明日は入学式だ!!


「勝手に話を終わらせるな!!」

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