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【グラブル】グラン「恋人はアポロニア」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 03:01:59.16 ID:gSJuTX8u0
※本編ネタバレ、キャラ崩壊注意
安価あり
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1499018518
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 03:22:15.19 ID:gSJuTX8u0
アポロニア「剣の稽古? 何故私に頼むのだ」
アポロニア「…まぁ確かにお前と同じく一通りの属性は扱えるがな」
アポロニア「他をあたれ。人に教鞭をとるなど私の性に会わん」
アポロニア「切磋琢磨だと? 笑わせるな、お前ごときに学ぶことなど何一つない」
鼻で笑ってアポロニアは去っていった…
※追記、浮気展開も可能性有り
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 03:47:03.85 ID:gSJuTX8u0
翌日…
オイゲン「おい、アポロ!」
アポロニア「馴れ馴れしく私の名を呼ぶな」
オイゲン「お前、せっかくグランが打ち解け合おうとしてるってのに拒否することはねぇだろ」
アポロニア「ふん、この船の団長と言っても年相応に女々しい奴だな。貴様に愚痴を垂れたか」
オイゲン「ちげぇよ。朝からあいつが元気なかったから皆で聞いたんだよ。そしたらお前ぇに振られたっていうじゃねえか」
アポロニア「下品な言い回しをするな。稽古をしてくれと言ってきたのを断っただけだ」
オイゲン「やってやりゃあ良いじゃねぇか。あいつの実力は身をもって知ってるだろ? 為になると思うぜ」
アポロニア「…かもしれんな」
オイゲン「だったらやってやれって、な?」
アポロニア「うるさい、私は一人でこの力を身につけたのだ。他人と今更馴れ合えるか」
そう言ってアポロニアは去っていった…
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 04:53:03.21 ID:gSJuTX8u0
食堂
ガヤガヤ…
ゼタ「団長、槍だったら私が教えてあげよっか? まぁ教えるって言うか一緒に訓練的な」
クラリス「なんかドッカーン!ってしたいならうちと一緒にやろうよ! そして一緒にししょーのべんきょーを受けよ☆」
ベアトリクス「剣なら私が教えてやるぞ!」
ゼタ「いや、あんたの戦い方特殊すぎて団長と会わないでしょ」
ベアトリクス「そ、そんなことはない!」
ラカム「けど、お前よく黒騎士と似たような鎧来てるもんな。少年はあの強い貴婦人に憧れてるのかな?」
ラカムは茶化すように言ってきた…
シルヴァ「銃なら…私が教え…ようか? その…教えるなど柄じゃないが君は器用だから…。…だからなんだと言う話だが…。
あっ、なんなら体術でも良いが…」
ラカムの言葉に顔を赤くしていると次々に言葉が降ってきた
ターニャ「な、ナイフとか……なら…私でも…できる……けど」
カレン「あたしも炎ぼあっとできるよ! 魔法剣! 親戚だし!」
エッセル「短銃なら教えられる事できるよ」
フリーシア「騎空団の長ならば自身で前へ出るよりも人の動かし方を学びなさい。フフ…でなければいくら強大な力を持っていても利用されるのが落ちですよ?」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/03(月) 08:59:05.16 ID:R7E2oquHO
フーちゃんいる時点でもはやポブ
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/03(月) 09:11:49.88 ID:lVz+eRxN0
あく続き書くんだよオラァ!
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 23:31:59.59 ID:gSJuTX8u0
食事の後、騎空艇の廊下でオイゲンが話かけてきた…
オイゲン「よっ! 何しょぼくれてんだぁ! ありゃぁ脈ありだぜ、脈あり!」
オイゲンの言葉にグランは彼が勘違いをしていると察し訂正を口にした…
オイゲン「照れんなって! アポロも口じゃ色々言ってるがお前がもっと押せば折れるぜ!」
オイゲン「剣の練習なんて色気のねぇ事じゃなくて飯でも誘えよ!」
オイゲン「…オレにぁ無理だからよ」
オーキス「私も協力する」
オイゲン「おわ!?」
オーキス「アポロ、あまりご飯皆と一緒に食べない。私、笑ってるアポロもっと見たい」
オイゲン「良い事言うねぇ、嬢ちゃん! そういうこった、グラン、行け!!」
騎空艇内の女性陣 ソワソワ
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 23:33:52.70 ID:gSJuTX8u0
アポロニア「ふんっ!!」
フリーシア「汗臭い……七曜の騎士といえど日々の鍛錬は存外地味ですね」
アポロニア「フリーシア…」
フリーシア「あの少年のお誘いを断ったそうですね。相変わらず孤独な生き方をしているとは…フフフ」
アポロニア「そういうお前は上手く立ち回っているな。ルリア達とも随分打ち解けているじゃないか」
フリーシア「ここの連中は甘い考えの者ばかりですからね。”仲良く”なるなど簡単ですよ?
フフフ、宜しければご教授しますが」
アポロニア「貴様はオルキスによって生かされ、この船に送られたという事を忘れるなよ。
エルステ王国を一つにまとめる為、お前の名が必要だったから解放されただけだ。罪が消えたわけではない」
フリーシア「分かっていますよ。傍にはあれ(→量産型アダム)がいつもいますしね。私の名を使い、エルステが彼女の下で繁栄するのであればそこに私の実体が無くとも構いません」
アポロニア「ふっ、実務までやらせてはまたいつ牙を剥くか分からぬしな」
フリーシア「私はエルステに対し今の一度も叛いた事などありませんが?」
アポロニア「…」
フリーシア「…」
アポロニア「何か用があって来たんじゃないのか」
フリーシア「少しは要領良くやる事ですね」
アポロニア「何を…」
フリーシア「オーキスの顔が沈んでいます」
アポロニア「…」
フリーシア「ついでにあの少年も、ですが」
アポロニア「…グランか」
フリーシア「あの少年は強い。もっと強くなるでしょう。私の所にもエルステ流の帝王学を学びに来ました。さすがにあの子には必要ないものだと諭して返しましたが」
フリーシア「相対していた頃は目にもつかない男でしたがここへ来て随分心象が変わりましたよ。この集団の中心にはいつも彼がいる」
アポロニア「騎空団の団長だからな」
フリーシア「かつての王家を思い出すのです…。”あの”輪にいた私を…」
アポロニア「貴様……」
フリーシア「コホン…まぁ所詮一騎空団とでは程度の差がありますが」
フリーシア「では失礼します。 随分と冷えさせてしまいましたね、水浴びを―――」
退室しようとするフリーシアの眼に、あるフィギュアがとまった…
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 23:34:20.84 ID:gSJuTX8u0
フリーシア「これは…」
アポロニア「…? コツコツ ……。 …!!」
ガラドア作 8分の1オーキス
フリーシア「あ、貴女っなんて物を身近に置いているのですか!? これほど精巧なものを一体何処で――――!!!」
アポロニア「よろず屋で偶然景品を当てたら手に入れてしまったのだ!! いつかオルキスにプレゼントしてやろうと思って置いているに過ぎん!」
フリーシア「そそそうですか。孤独でいる人間には其れ相応の理由があるという事ですね、分かりました、皆にはそれとなく私から伝えておきましょう」
アポロニア「伝えなくていい!!」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 23:48:49.08 ID:gSJuTX8u0
サラーサ「狩りだー! グラン、起きろ! 狩りに行くぞ!」
アンチラ「ぅうーん…」
サラーサ「なっなんでグランじゃない奴がグランの部屋で寝てるんだ!? お前グランか!?」
アンチラ「むー……ん。…そうなのですー…ボク、グラン……。…すぴー…」
サラーサ「グラン……いや違うぞ、臭いがグランじゃない!」
アンチラ「そんな事ないですよー…ほら…ここからグランの匂いぃー……」
サラーサ「くんくん……グランの匂いだ…くんくん……この布からもグランの匂い!」
アンチラ「お日様が当たってぽかぽかするとグランの匂い…すぴー……」
サラーサ「知ってるぞ! これベッドって言うんだ! ベッドがグラン…!」
アンチラ「くかー…」
サラーサはグランのベッドに上がり、アンチラがくるまっていた布団の中に入った…
サラーサ「はっ…くんくん…はー! グランの匂いがすごいぞ! はー! ここ、あったかい!」
しばらくの後、自室に戻って来たグランが見たのはベッドの上で自分の枕を抱きながら寝ているアンチラと布団からお尻を出してもぞもぞしているサラーサ(?)だった…
アンチラはいつもの事だが、サラーサは森で過酷な生活をしていた過去からか用意されたベッドで寝ようとしないので珍しい光景だ…
ベッドを好いてもらう良い機会だと思ったグランはそのまま自室を後にした…
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 23:50:03.39 ID:gSJuTX8u0
べアトリクス「はぁ……」
ゼタ「何しょげてんのよ」
べアトリクス「知ってるくせに…」
べアトリクスは以前、ゼタにグランを異性として見ていると(見抜かれ)告白していた…
ゼタ「歳が違い過ぎるでしょー? あんたショタコンって奴なの?」
べアトリクス「た、たまに後ろから見ると身体大きいなぁーとか…思うし…」
ゼタ「だから歳の話をしてんの。団長、未成年よ? 手を出したら犯罪になるって」
べアトリクス「つ、強い男に年齢とか関係ないしっ!!」
ゼタ「それはもう犯罪者の心理ね」
べアトリクス「だからっ! ていうかオイゲンの娘の人だって結構歳いってるじゃん! 団長は年上好きなんだな!」
ゼタ「周りが騒いでるだけで団長が黒騎士を好きだなんて一言も言ってないじゃん。ていうかあの人いくつなの?」
べアトリクス「オイゲンの娘だからぁ……30手前くらい?」
ゼタ「七曜の騎士の一人だしねー…。でもそしたら団長とは一回りも違うじゃない。あんた一回り上の男好きになる?」
べアトリクス「だから私は…!」
ゼタ「ああ、ごめん、ショタコンだったね」
べアトリクス「違うっての! 強い男が好みなんだ!!」
そんなじゃれ合っているのを見てバザラガは兜の下で苦笑していた…
ゼタ「じゃ、ベア。ちょっとよろず屋行ってくるから」
べアトリクス「はいはい…」
ゼタはべアトリクスと別れると、駆けて行った先にバザラガが壁に背を預けて立っていた。待っていた様にも見える…
バザラガ「ゼタ」
ゼタ「なに?」
バザラガ「団長は出かけるのを止めたぞ。よろず屋には行かない」
ゼタ「…ふーん。あっそ」
バザラガ「べアトリクスの気持ちがわかったか?」
ゼタ「あんたの弱みを見つけたいわー」
バザラガの前を横切ったゼタの足の歩みはゆっくりになっていた…
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/04(火) 00:03:25.72 ID:UQ8+GgFm0
グラン君は本当に年上キラーだよね
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/04(火) 02:50:20.09 ID:UPtffxHO0
アポロニア「なんだ、任務か? …なに? ご飯だと?」
アポロニア「断る」
アポロニア「…別に孤高を気取っているわけではない。良く組むメンバーとはそれなりにやっている。食事も共にしている。ジャンヌダルクとかな」
オーキス「アポロ」
アポロニア「なんだ、オーキス」
オーキス「ご飯一緒に食べよう」
アポロニア「も、もうか?」
オーキス「? 今日はまだ三食しかしてない…」
今は昼食時だ…
アポロニア「…分かった。食べよう」
オーキス「グランも一緒に」
アポロニア「構わん」
そう言って彼女は詰め寄ってきた…
アポロニア「食事がしたいんだったな? では逃げずに最後まで付き合うのだぞ」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/04(火) 03:01:02.33 ID:UPtffxHO0
オーキス「美味しい」
アポロニア「そうだな」
そう言い合うが彼女たちの前のテーブルにはとても3人分とは思えない量の料理が並んでいた…
アポロニア「どうしたグラン。箸が進んでいないな。遠慮せずに食べろ。食費なら依頼で私が稼ぐから心配入らない」
まだお腹一杯ではない。が、目の前の料理を全て食べられる自信はなかった…
オーキス「美味しいね」
アポロニア「ああ」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/04(火) 03:49:24.27 ID:UPtffxHO0
アポロニア「よく食べきったな。オーキスならオイゲ…ゴホン、誰かの元に行くと言って出ていった」
コトン…
アポロニア「コーヒーだ。膨れた腹にも入るぞ」
アポロニア「ああ、私が入れたものだ。 なんだ…? 言っておくが私だって料理くらいできるぞ」
アポロが入れてくれたコーヒーを飲む…。彼女が入れてくれたものと言うだけで胸が高翌揚する…。
オイゲンには否定したが自分は彼女に惹かれているのだろうか…
アポロニア「オーキスは食べる事が好きでな…。あの体のどこにあれだけの食べ物が入っていくのか分からんが食事をしている彼女を私は好きなのだ」
アポロニア「…ただ、オーキスに付き合っていると他の者と同じ様な時間に食事をとるのは難しい。お前も身に染みただろう」
アポロニア「だが私はオーキスと過ごす時間を優先したい」
アポロはとつとつと食事の誘いを断った理由を話した…
アポロニア「…」
アポロニア「腹が膨れればそれ相応の運動はせねばなるまい」
アポロニア「…」
アポロニア「はぁ…。鍛練に付き合え…。…太るぞ」
アポロの言葉に何度も頷いた…
ゼタ「…」
クラリス「ね! だんちょー知らない?」
ゼタ「中にいるよ」
クラリス「あ…」
食堂の中にいたグランは今まで見たことのない、しかしクラリスが見たかった顔を黒騎士に向けていた…
ゼタ「行かないの?」
クラリス「だんちょーって皆にホワイトデーのお返し渡してたよね」
ゼタ「そりゃあバレンタインで皆にチョコ貰ってたし。お返ししない性格じゃあないでしょ」
クラリス「黒騎士さんには貰ってなかったのにね」
「そうなんだ」とゼタは心のなかで呟いた…
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/04(火) 10:03:23.07 ID:QZWkTKb20
早く続き書くんだよオラァ!
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/04(火) 12:44:54.51 ID:YBMoj2Mz0
ジャンヌダルク「団長」
ジャンヌダルク「近頃、黒騎士殿と剣の鍛練を頻繁にしているそうだな」
ジャンヌダルク「私ともどうだろうか」
ジャンヌダルク「朝、昼、夜。毎日だ」
ジャンヌダルク「良いのか?」
ジャンヌダルク「…」
ジャンヌダルク「…」
ジャンヌダルク「…団長」
ジャンヌダルク「私を一人にしないでくれ…」
ジャンヌダルク「…」
ジャンヌダルク「別にどうもしない……」
ジャンヌダルク「…先に見える道はずっと暗闇だ……」
ジャンヌダルク「だが、私の隣には…光があるのだ…」
ジャンヌダルク「その光は…私だけを照らしてくれている訳ではないのに……私は…」
…哲学の話だろうか。彼女の言葉の意味を聞き返したが結局最後まで理解できなかった…
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/04(火) 12:53:56.75 ID:YBMoj2Mz0
カレン「団長ー! あたしとも剣の訓練しよー!」
カレン「えぇー!? なんで!? 色んな人としてるって聞いたよ!」
カレン「あたしだって強いし! 血統的にも間違いなし!」
カレン「いいじゃん!」
カレン「…」
カレン「あっそ」
カレン「ふんっ」
カレン「ふん…」
カレン「え?」
カレン「ああー、団長としての仕事? そっちを?」
カレン「まっかせなさい! 超有能なあたしがぱぱっと片付けてあげる!」
カレン「えへへ」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/05(水) 03:30:58.11 ID:w6KEdMrW0
シルヴァ「グラン、最近忙しそうだね。ちゃんと休んでいるかい?」
シルヴァ「まぁ顔を見ていれば分かるよ。楽しそうにしているな…」
シルヴァ「え…。いや、今……今の事さ」
シルヴァ「だが無理はしないでほしい。疲れは気付かぬ内に溜まるものだからね、若いからと言って頑張り過ぎるのは良くない」
シルヴァ「何か淹れてあげよう」
シルヴァ「え…? コー…ヒー?」
シルヴァ「あっ顔を上げてくれっ。き、君が謝ることではない。たしかに私が好むのは茶葉を使った飲料だが…。…待っていてくれ」
カチャ…
シルヴァ「鴛鴦茶といってコーヒーも入っているお茶なんだ」
シルヴァ「私の腕では…彼女の淹れたものよりは美味しくないとは思うが…」
シルヴァ「そ、そうか? ありがとう…お世辞でも嬉しいよ」
シルヴァ「そうだグラン。お風呂に入れると色々な効能が得られる果実を前に貰ってね。昨晩、使ってみたんだがとてもリラックスできたんだ」
シルヴァ「良ければどうだろう?」
シルヴァ「そうか! では私の部屋に」
シルヴァ「あ、ゆ、湯はちゃんと変えてある! ただ、その果実を使うと色がついて掃除が大変なんだ。君の部屋の湯船を汚すのも忍びないし私の部屋で入れば…」
シルヴァ「…そうだな。はしたない提案だった」
シルヴァ「では果実を持ってくるよ。気が向いたら使ってみてくれ」
テクテク…
シルヴァ「恥ずかしい…」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/05(水) 04:22:02.27 ID:A6Luoeuvo
かわいい
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/05(水) 04:29:39.01 ID:w6KEdMrW0
サラーサ「くっそぉ! またアポロに負けた!」
エッセル「…」
アポロニア「お前はかかって来ないのか?」
エッセル「私の戦いは守る為のものだから」
アポロニア「では何故いつもそこで見ている?」
エッセル「…」
サラーサ「もっかいだアポロ! 今度は負けない!」
アポロニア「この船の上で戦う以上お前に勝ち目はないと思うがな」
サラーサは以前、グランに騎空挺で決闘を挑んだ時に船をボロボロにした経緯から船上では内部を傷つけないようにと彼から注意を受けていた…
アポロニア「…」
サラーサ「そりゃあー! あっ柱が!」
スカッ
サラーサ「うおー!」
ブンブンブン
サラーサ「やりにくい!」
アポロニア「さっさとかかってこい」
五割も実力が出せないこのサラーサにアポロは負ける気はしなかったが、過去に何度戦っても簡単に勝てた事はなかった…
エッセル「最強か…」
エッセルの隣にアポロとサラーサの決闘を見にきたグランが腰を下ろした…
エッセル「そうだね…。なんでここにいるんだろう」
エッセル「強くなれば…もっと強くなれば今よりももっと多くのものを手に入れられるんだ」
エッセル「私はキミも守るよ」
エッセル「ん…」
エッセル「キミは、やっぱり優しいね」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/05(水) 13:00:50.24 ID:mS9DKBUH0
グランは体調不良だというラグナを見舞いに彼女の部屋を訪れた…
セン「あ、団長さん。おはようございます」
セン「ラグナさんのお部屋はなんだか居やすくて…。隙間に入って寝ると気持ちいいんです」
セン「え? ……にゃ」
セン「何を納得してるんですか? …にゃあ、笑わないでください…」
ラグナ「うう…。団長、おはよう…」
ラグナ「昨日、ミルクがなかったから置いてあった水を飲んだら酒だったんだ…」
ラグナ「苦しい…」
グランは持ってきたミルクをラグナとそれを飲みたそうにしていたセンにあげた…
セン「ぺろぺろ……。ごくごく!」
ラグナ「ごくん…。あぁ美味しい」
ラグナ「ありがとう団長。楽になったよ」
セン「これ美味しいです!」
ゴクゴク…
ラグナ「もう無くなってしまったな…」
グランはもう一度持ってこようか?と聞いた…
セン「はい、ミルクもっと飲みたいです」
ラグナ「私も同じミルクを…」
グランは微笑んでまたミルクを取りに行った…
セン「美味しいミルクでしたね」
ラグナ「団長と飲むミルクは何故か普段のものよりも美味しいな…」
ラグナの言葉にセンは頷いた…
ラグナ「しかし…」
ラグナ「部屋を見られてしまった…」
セン「ダメなんですか?」
ラグナ「…団長が戻ってくる前に…ちょっと物をどかそう」
それから戻ってきたグランが見たものは部屋の隅に物を押し込んでいる二人の姿だった…
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 01:33:32.27 ID:5B385p5M0
アポロと一緒に稽古をするようになって暫くがたった…
アポロニア「はぁ…はぁ…。今日はここまでにするか…。夜も深い…」
食後の軽い運動のつもりが随分と時間が経っていたようだ…
アポロニア「ふぅ………お前も相当に体力があるな。正直、突き放すつもりで相手をしているんだが」
アポロニア「私がお前くらいの歳の時はまだ剣を振るう事すらしていなかった」
アポロニア「本を読むことが好きで…夜でも読んでいたから視力も悪くなって…眼鏡のレンズがどんどん分厚くなっていったな」
アポロニア「ん…? 目の悪さは自分で治した。遠くを見る習慣をつければその内良くなってきたからな。目付きはより一層悪くなるがな」
アポロニア「は…?」
アポロニア「歯の浮くような事を言うな。 …綺麗など」
アポロニア「昔、オルキスが読んでいた本でしか出てこない様な台詞だぞ」
ふっとアポロが笑った。月の光に照らされた彼女の笑顔に胸が高鳴る。
これはいくしかない…
アポロニア「え?」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 02:24:59.69 ID:5B385p5M0
アポロニア「本気で言っているのか?」
アポロニア「あー…聞き返す、事ではなかったな。 …何故私なんだ」
アポロニア「…これも間違いだな。…どう反応していいものか困る…」
アポロニア「まぁ構わん」
アポロニア「情人となる事を受け入れると言っている」
アポロニア「そうだ。恋人、と言う単語を出されると歳のせいか気恥ずかしいものがあるが」
アポロニア「別に…嫌い、ではないしな。恋慕の情があるかと聞かれると疑問だが」
アポロニア「…う。 ……だがそんな顔をしているお前を見たくはないな……させてしまったのは私だが」
アポロニア「改めて答えよう。お前の気持ちを受け入れる。これから私の隣にいてくれ」
グランは喜びを顔に表した…。年相応の彼の笑顔にアポロの顔もほころんだ…
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 03:36:55.99 ID:5B385p5M0
グランはアポロの父親であるオイゲンに彼女と交際する事になったと挨拶をしに行った…
オイゲン「おう」
オイゲン「アポロを幸せにしてやってくれ」
腕を組んだオイゲンの眼からは涙がだだ漏れしていた…
オイゲン「孫ができると思うとテンションが上がってくるぜぇ!!」
ラカム「仮にできたとしてアンタに会わせてくれんのか?」
オイゲン「会いに行くまでだぁ!」
グランとアポロの関係はラカムによって瞬く間に船内に広がった…
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 04:10:08.62 ID:5B385p5M0
朝の食堂…
アポロニア「こうして朝食を共にするのも悪くはないな」
オーキス「美味しい」
アポロニア「そうだなオーキス」
オーキス「アポロ、何だか楽しそう」
アポロニア「そう見えるか」
グランはアポロに食事の後、一緒に買い物に行こうと提案した…
アポロニア「この後か? 悪いが昼までに手紙を出したいんだ。付き合えん。その後ならば可能だが」
午後からは依頼の予定が入っている…。グランはアポロと出かけるのを諦めた…
アポロの為に空けていた時間が暇になってしまった…
グランはどこからか視線を感じ、あたりを見回した…
>>27
と目が合った
1、雑談しているオイゲンとラカム
2、食卓に突っ伏しているべアトリクスとぼーっとしているゼタ
3、コーヒーを飲んでいるフリーシア
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/06(木) 05:59:33.53 ID:soOOvkgQo
3
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/06(木) 10:03:49.74 ID:sJlZWwflo
新しいホラーゲームかな……
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 14:35:10.15 ID:xjzu6X230
あく続き書くんだよオラァ!
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 16:55:08.21 ID:5B385p5M0
グランはフリーシアの所へ赴いた…
フリーシア「申し訳ありません、フフフ…彼女が異性と共になるなど想像もしていなかったので、つい貴方とのやり取りを見てしまいました」
フリーシア「彼女とは、関係だけならば黒の騎士となる前からの付き合いですからね。僅かなこの命に一つ娯楽が出来ましたよ」
フリーシアの身体は度重なる魔晶の使用により衰弱しており、もう長くは生きられなかった…
この船に来てからも何度も病気にかかっている…
フリーシア「ええ、今は楽です」
フリーシア「貴方も変わっていますね。誰も、私自身もこの命を気にかけはしません」
フリーシア「私は…これからの陛下とオーキスの歩みを見られるだけで良いのです」
フリーシア「オルキス王女には星の民の血が流れており、オーキスの体はゴーレム。二人とも常人よりも遥に長く生きてゆきます…フフフ…私が長く生きてはあの二人の為にまた何をしでかすか分かりませんよ…」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 17:29:11.73 ID:5B385p5M0
フリーシア「…コーヒーを入れ直してきます……貴方も飲みますか?」
フリーシアの意外な配慮にグランは反射的に頷いた…
フリーシア「分かりました。きゃっ!」
席をたったフリーシアだが、椅子に足を引っ掻け転んでしまった…
常にそばで彼女を監視している量産型アダムはあくまで監視用のゴーレムであり、倒れたフリーシアに目もかけず落ちて割れたコーヒーカップを片付けだした…
グランは急いでフリーシアを抱き起こした…
フリーシア「す、すみません。少し目眩を起こしました…」
椅子に足を引っ掻けたせいかの様に見えたが、彼女の言葉にグランは焦りを抑えられなかった…
フリーシア「え、ええ。ですが心配は入りません。本当に。足の震えは収まりました」
目眩ではなかったのだろうか…
フリーシア「コーヒーを入れてきますっ」
怪我をしなかったか心配だ…
フリーシア「どうぞ」
カチャン…
フリーシア「人にコーヒーを入れるのは久しぶりです…。ああ、何かの成り行きでアポロニアに入れたことがありましたか…」
フリーシアとアポロの仲は良くはなかったが、彼女に昔のアポロの事を聞いてみたくなった…
グランはフリーシアが入れてくれたコーヒーを口にする…
…それはアポロが入れたコーヒーよりも美味しかった…
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 17:34:12.76 ID:5B385p5M0
午後から依頼が入っている…
>>32
属性パーティー達と依頼に出発した…
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/06(木) 17:35:28.49 ID:5B385p5M0
ミス
>>34
属性パーティーで依頼に出発した…
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