【モバマス×龍虎の拳外伝】不破・茜「うおおおおおおおおお!!」

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2 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:30:55.44 ID:8YmlDfQP0
いきなり貼り損ねた


【モバマス×龍虎の拳】リョウ・サカザキ「俺がアイドルのプロデューサー?」【2】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1485002165/

3 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:32:42.95 ID:8YmlDfQP0

(カッコよく乱舞する不破さん)

THE GREAT MAN


(かわいく乱舞する茜さん)

THE HOT BLOODED MAIDEN


ART OF PRODUCE
龍虎のP外伝
4 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:35:03.38 ID:8YmlDfQP0
加蓮『ふふ……久しぶり……アカネちゃん』

茜『ああ!!カレンちゃん!!心臓の病気の手術中に突然行方不明になって……無事だったんだね!!良かったぁ〜……』
タタタッ
ギュッ

加蓮『……』

茜『……カレンちゃん?』
5 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:37:57.42 ID:8YmlDfQP0
ガチャ

リョウ「戻ったぞ」

有香「ただいま帰りました!」

美波「あ、坂崎さん、有香ちゃん、お帰りなさい」

悠貴「おかえりなさいっ!」

加蓮「あ、2代目Mr.KARATEプロデューサーだ」

リョウ「ああ、ただいま……加蓮、もう俺が悪かったからその呼び方は勘弁してくれ……ん?みんななに観てるんだ?」
6 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:40:44.58 ID:8YmlDfQP0
拓海「アレだよ、加蓮のドラマデビュー作のアレ。タイトルは……なんつったっけ」

加蓮「『ダイエット』だよ」

リョウ「ああ、あの思い出の深夜ドラマだな」

ロバート「せやけど、突飛な展開が徐々にウケて、放送中の視聴率はイマイチやったけどDVDがジワ売れしてる、コアなファンがついとるドラマや」

悠貴「今ちょうど悪の組織に改造手術を受けて豹変した加蓮さんが登場したところですよっ!」

7 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:44:49.02 ID:8YmlDfQP0
加蓮『ふふ……アカネちゃん、私はもうあなたの知ってるカレンじゃないの』

茜『え……どういうことなの!?』

加蓮『私は生まれ変わったの……あの方の手術で、文字通りね!』

茜『生まれ変わった……!?』

加蓮『ふふ……そう……こういう風にね!』
カッ
ズビビビ

ドカーン

茜『……て、手から光線が!!』
8 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:47:51.11 ID:8YmlDfQP0
加蓮『あはははははは!もう弱かったアタシはどこにもいない!出来ないことは何もないんだ!』

茜『どうして……あの優しかったカレンちゃんが、どうして!!カレンちゃん!!正気に戻って!!カレンちゃああああああん!!』

加蓮『アタシはこの力で欲しいものは全て手に入れる。そして、あの方の世界を実現するの』

加蓮『邪魔をするなら……アカネちゃん、あなたでも……容赦はしない』
ザッザッザッ
9 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:49:05.76 ID:8YmlDfQP0
茜『カレンちゃん……どうして…カレンちゃん……』

茜『うわあああああああああん』

ナレーション『突如として変わってしまった最愛の友、カレン。アカネとカレン、彼女たちの今後は、カロリー計算をしても、わからない……』

ナレーション『次回、第11話 悪玉コレステロール』
10 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:53:20.41 ID:8YmlDfQP0
リョウ「……もの凄い衝撃の展開だな」

ロバート「ホンマ100メガショック級の展開や。何が衝撃って、この話の前半パートまでは普通の学園モノやったのにラスト10分でこの急展開やからな」

美波「本当に……ついほんの数分前まで体重が何キロ減った、とかの話してたのに……」

拓海「途中の加蓮の手から光線が出る時も……取ってつけたようなやっすいCGだったなありゃ」


加蓮「すっごい低予算だったらしいからね」
11 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 19:57:35.27 ID:8YmlDfQP0
悠貴「ですけど、豹変した後の加蓮さん、ノリノリの演技でしたねっ!」

加蓮「そう〜?ふふ、まっ大女優カレンちゃんならこの程度の演技はね♪」

拓海「豹変した後の方がコイツの素だからな。そりゃイキイキもするわ」

加蓮「拓海も何かのオーディション受ければ?ヤンキーの役とか不良の役とかならずものの役とか」

拓海「全部同じだろうがコラァァァァァァ!!」

加蓮「わお♪拓海、上手い上手い♪」

拓海「演技じゃねェ!!」
12 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:02:25.79 ID:8YmlDfQP0
有香「……ですけど、加蓮ちゃんもそうですが茜ちゃんもお芝居上手ですね」

拓海「ああ、こう言っちゃアレだけど、意外だよな。なんつーか、ずっとあの調子の元気一本かと思いきや……」

美波「動揺してるところも、最後に泣き出してしまうところも、凄く感情が籠っててちょっと涙出ちゃった」

加蓮「そうなんだよね。茜は普段はあんな感じだけど、撮影中はすごく役に入るんだ」

リョウ「そう言えばこのドラマのオーディションの時も彼女は良い演技をしていたと聞いたな」

加蓮「それでさ、一回茜に聞いた事あるんだよね。なんか演技の秘訣とかあるの?ってさ」
13 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:06:13.96 ID:8YmlDfQP0
有香「それで、茜ちゃんはなんと?」

加蓮「そしたらさ、『私は全てに全力で体当たりしているだけです!!それが私で、そして不破プロデューサーとの約束ですから!!!』だってさ」

拓海「わかんねえ」

悠貴「不破プロデューサーって……あの凄い筋肉の人ですよねっ?一回LIVE会場でお見掛けした……」


加蓮「そうそう。私は茜と撮影で一緒になること多かったから何回も見たんだけど……正直ちょっと怖いからあんまり近づかないようにしてたんだよね……叫び声が凄いし」
14 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:09:26.24 ID:8YmlDfQP0
美波「だけど、茜ちゃんはとても信頼してるみたいだし、良い人なんじゃないかな?」

ロバート「ていうか、そもそも何であんな不破みたいな男がアイドルのプロデューサーやっとんねん。どう見ても世界観というか、作風がちゃうやろ」

拓海「それはお前らも人の事言えないだろ」

リョウ「……」

ロバート「……」
15 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:17:53.58 ID:8YmlDfQP0
有香「ですが、あの肉体、それに威圧感……見るからに只者ではない……達人の風格を感じます」

拓海「いろんな意味でな」

加蓮「坂崎さん、あの不破って人とは知り合いなんでしょ?どういう人なの?」

リョウ「不破か……奴とは一度グラスヒル・バレーで闘った事があるだけで、深く知っている訳じゃないんだ」

有香「グラスヒル・バレー……香澄ちゃんと最初に出会った地ですね」

リョウ「ああ、そうだ。ちょうど香澄と最初に会った日の前日だったか。俺を追ってきたと言い、いきなり闘いを仕掛けられた」
16 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:23:40.97 ID:8YmlDfQP0
美波「香澄ちゃんの時と同じ流れですね……」

リョウ「闘った感想としては……腕は立った。恵まれた体躯から繰り出されるパワー溢れる攻撃と、忍者らしいトリッキーな技。闘りにくかった」

リョウ「だが、それ以上に感じたのは、奴の拳に籠った殺意……あいつの拳は明らかに憎しみに染まっていた」

有香「極限流に恨みが?」

リョウ「俺もそう思った。だが奴は如月影二を追っているだけだと。奴に、全てを奪われたのだと言っていた」
17 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:26:50.60 ID:8YmlDfQP0
拓海「如月影二?」

リョウ「ああ、この男も以前、闘ったことがあってな。己の最強を証明する為に極限流を狙ってきた。こいつも凄腕で、しかも執念が尋常じゃなかった。恐ろしい相手だったよ」

リョウ(まぁ、影二もプロデューサーをやってたんだが……)

リョウ「不破が使っていた技の中には影二が使っていたものに似た技もあった。恐らくは元同門だ」

ロバート「同門同士でのイザコザと言えば……」

リョウ「ああ、恐らく跡目争いだろう。不破と影二の間で流派の悶着があった……というのが俺の予想だ」
18 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:33:16.22 ID:8YmlDfQP0
有香「……それじゃあ坂崎プロデューサーはその争いに巻き込まれる形で襲われたということですか?」

拓海「はた迷惑な話だな」

リョウ「最強を目指すのは格闘家としての本能だ。拳を振るい続ける以上はこういった闘いは避けては通れないさ」

リョウ「……とは言え、不破の闘う理由については本人から直接聞いたわけでもなし、真相はわからん」
19 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:37:21.96 ID:8YmlDfQP0
リョウ「だが、ひとつだけ言えるのは俺が会った時の奴はアイドルのプロデューサーなんて……というより他人の為に動くような男ではなかったはずだ」

ロバート「何かしらの心境の変化があったのか、それともなにか狙いがあるんか……」

加蓮(……今までどんな人か聞いた事なかったけど……話を聞く限りだと、茜ってけっこう危ない人といるんじゃないの?)

リョウ「まぁ、全部憶測だ。詳しくは本人たちのみぞ知るってところだな」

加蓮「……」
20 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:42:35.12 ID:8YmlDfQP0
数日後
ファストフード店

茜「いやあ!!!加蓮ちゃん、今日はお誘い頂きましてありがとうございます!!!」

加蓮「こっちこそ急に誘ってごめんね。あと一応ここお店の中だからもうちょっと声小さくならないかな?」

茜「ああ!!これは失礼しました!!」

加蓮「……」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 20:45:54.49 ID:CkuZ2H1No
まさか外伝とはいえ続きが読めるとは!
>>1よ・・・・すごい漢だ。
22 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:47:17.41 ID:8YmlDfQP0
茜「加蓮ちゃんはポテトだけでいいんですか!?このビッグバーガーとか!!ボリュームがありますよ!!」

加蓮「う、うん、大丈夫……それより、今日はあの、プロデューサーは一緒じゃないの?」

茜「不破プロデューサーですか?今日は私がオフなので一緒じゃないですよ!もしかして不破プロデューサーに御用でしたか!?」

加蓮「いや、そういう訳じゃないんだけど……ねえ茜、あの不破って人とはそもそもどうやって知り合ったの?なんか接点というか、理由がわからないんだけど……」
23 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:51:21.08 ID:8YmlDfQP0
茜「私と不破プロデューサーの出会いですか!そうですね!道を走っていた私ですが、不破プロデューサーに呼び止められまして!」

加蓮「う、うん」

茜「そしてそこで私が不破プロデューサーに全力タックル!!」

加蓮「うん、う……うん?」

茜「しかし不破プロデューサーはビクともしません!!そして最後には私は天高く放り投げられてしまいました!!!」

加蓮「ちょ、ちょっと待って、え?」

茜「そうして私たちは共にトップを目指す事になったのです!!!!」

加蓮「わかんないよ!」
24 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 20:58:02.73 ID:8YmlDfQP0
茜「そうですか!?あはは……すみません!では詳しくお話しますとですね!!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜


茜「うおおおおおおおお!今日も夕日に向かってダーーーーッシュ!!!」
ドドドドドドド

茜「何も!!何も聞こえない!!今の私は走るだけのモノです!!!」
ドドドドドド
25 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:00:50.77 ID:8YmlDfQP0
――――――待たれよ

茜「ん?」
ドドドドドドド


「 そ こ な 娘 ! ! ! 待 た れ よ ! ! ! ! 」
ビリビリビリビリ

茜「はっ!!誰かが私を呼んでいる!?あそこに立っている頭巾の人でしょうか!?」

茜「はいっ!!なんでしょうか!!!?今私の事を呼びましたね!!!?」

不破「うむ。娘……最早言葉は要らぬ。……来い」
バッ
26 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:12:24.76 ID:8YmlDfQP0
茜「……なるほど!わかりました!!」
ザッ

茜「では行きますよ!!全力ダーーーシュ!!!」
ドドドド

茜「アンドターーーーーックル!!!」
ズドン

不破「……」
シーン

茜「び、ビクともしません!!!」
27 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:21:32.42 ID:8YmlDfQP0
不破「それで全力か?」

茜「なんの!まだまだ!!」
ドドドドドド


ズドン
ドドドドドドド
ズドン
ドドドドドド
ズドン

茜「はあ、はあ、はあ……」

不破「さあどうした!!そこまでか!!!」
28 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:23:29.42 ID:8YmlDfQP0
茜「うう……うわああああああああああああ!!!」
ドドドドドドドド

ズドオン!!
不破「……ふっ」
ニヤリ
ガシッ

不破「はっ!!」
ブオン

茜「!!!?」
29 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:31:10.44 ID:8YmlDfQP0
茜(な、投げられたんですか!?)
フワ

茜(あ……高い……落ち……)
ヒュ〜


ガシッ

不破「……良い体当たりだった。凄い漢だ」

茜「あ……!」

30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 21:37:20.90 ID:wU8MlG4DO
いや、女だから
31 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:39:39.98 ID:8YmlDfQP0
不破「拙は不破刃という。娘よ、名をなんという」

茜「は、はい!!日野茜といいます!!!」

不破「そうか。茜よ、今のが高みだ。そしてそれより遥かに高いところに頂点がある」

茜「頂点……トップですね!!!」

不破「茜よ、この拙と共にアイドルのトップを目指す覚悟があるか?」

茜「はい!!!監督、宜しくお願いしますね!!!」

不破「監督ではない、拙の事は師範と……いや、違うな。プロデューサーと呼べ」
32 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:44:25.17 ID:8YmlDfQP0
茜「はい!わかりました不破プロデューサー!!!」

不破「そうだ。では往くぞ茜!!!んんん……」

不破「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおあああああああああ!!!!!」

茜「ボンバーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

ビリビリビリ


ヒイ!ナンダナンダ!ジシンカ!
ワンワン!ワンワン!

〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
33 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/15(木) 21:45:11.51 ID:8YmlDfQP0
今日はここまで
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 21:48:30.50 ID:JYLfOR4Vo
龍虎の人か新作うれしいな

あとなんだこいつら…
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 21:57:59.50 ID:lrKXHvzRO
おかしい、なにかがおかしい
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 21:58:42.59 ID:wU8MlG4DO
半裸に頭巾の男にタックルできる度胸
凄い女だ…
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 22:26:31.85 ID:bGvb0++Yo
>>35
不破師範(すごい漢)だから仕方ない。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 22:31:39.51 ID:z+ZQ6Vtko
凄い女だ…忍者に着いていける身体能力とは
乙倉君に最近声付いたので、6810プロは全員に声付きか
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 05:07:38.16 ID:x0jfEXfr0
不破師範ネタキャラぽいけどあの体格で2段ジャンプ出来るんだよな…
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 12:09:13.07 ID:2ipaDfeH0
下敷きで覇王翔吼拳も跳ね返せるし側転もできるぞ!
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 16:47:27.76 ID:Y5NZCi4to
>>40
流影陣のこと藍子っていうのやめろよ
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 17:41:23.37 ID:zW2OzdB+O
>>41
テメー後で屋上な
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/17(土) 00:31:41.31 ID:OJ1hLgqao
まさか続きが読めるとは…凄い漢だ…
44 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:00:16.18 ID:ssKI6rMh0
茜「……という事があったのです!!」

加蓮「ごめん、詳細に話してもらったのに全然わかんないんだけど!?むしろ最初に茜がしてくれた説明が全てだったんだけど!?」

茜「はい!!これが不破プロデューサーとの出会いの全てですから!!」

加蓮「……ねえ、茜。あの人ってちゃんとプロデューサーしてるの?いや、仕事してるのは私も見たことあるけど……その……まともなの?」
45 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:06:39.13 ID:ssKI6rMh0
茜「?不破プロデューサーはすごいプロデューサーですよ?いつも私を導いてくれて、迷った時も助けてくれます!」

加蓮「そうなの……?」

茜「はい!!あれは私がアイドル活動を始めて間もない時……」

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46 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:14:51.14 ID:ssKI6rMh0
不破「茜よ、今日はロケの仕事だ。生放送のお茶の間に、肉まんの美味さを全力で伝えよ」

茜「おお!!!食レポのお仕事ですね!!!ところでレポってなんでしょう!!!?」

不破「うむ。レポとはレポートの事だ。現地に取材し、その内容や状況を観察し、報告することだ」

茜「なるほど!!不破プロデューサーは博識ですね!!」

不破「観察、取材は重要だ。拙のこの忍の密書にも今まで観察してきたありとあらゆる情報が記されておる。……まぁ他人に公にする事はないがな」
47 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:25:46.30 ID:ssKI6rMh0
不破「だがお前は難しい事を考えるな。感じたままを、全力で表現すればそれでいい」

茜「はい!!ごはんをおいしく食べるのは得意です!!!それを表現すればいいんですね!!!」

ディレクター「はい、君が日野茜ちゃんね。元気に、ちゃんと味を伝えてね。生放送だけど硬くならなくていいから」

茜「はいっ!!!私にお任せくださいっ!!!」

カメラマン「はい、それじゃあ本番行きまーす」
48 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:31:06.91 ID:ssKI6rMh0
茜「こんにちわー!私は今商店街の肉まん屋さんに来ていまーーす!!」

茜「はい、ここで出てきましたのは……そう!!肉まんです!!!すごいですねこれは!!もうすっごいおいしそうな肉まんです!!」

茜「それでは早速食べてみたいと思いますっ!頂きまーす!はむっむぐむぐ……」

茜「……おいしーーーーーーーーーい!!!すっごいおいしいです!うわあああ!!おいしい!!もっと頂いていいですか!!むぐむぐむぐ……おいしいいいい!!」
ガツガツ

不破(うむ、実に美味そうだぞ、茜!)
49 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:38:41.16 ID:ssKI6rMh0
ディレクター(ちょちょちょ!食べてばっかじゃなくて具体的な感想言えよ!おいしい以外に!)

茜「えっ!!おいしい以外の感想ですかっ!?え、ええっと……じゃあ、うまーーーーーーいっ!!」

ディレクター(同じだから!語彙すくなっ!!)

茜「うまい、うまーーい!!ごちそうさまですっ!おいしかったなーー!……でも食べきってしまうと残念な気持ちになってしまいますね……」

おばちゃん「もう1個食べるかい?」

茜「えっ、もう1つ食べていいんですかっ!?やったーーー!ありがとうございますっ!いただきます!もぐもぐ……おいしーーーーい!!」

おばちゃん「うんうん、いい食べっぷりだねえ」

ディレクター「……」
50 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:45:16.43 ID:ssKI6rMh0
不破「茜、良い食べっぷりだったぞ。実に美味そうだった」(天逆投のポーズ)
グッ

茜「ほんとうですかっ!!ありが……」

ディレクター「ちょっとちょっと!どうなってんの!?」

茜「え?」

ディレクター「え、じゃないよ!結局ただひたすら食べてるだけの絵になっちゃったじゃん!テレビ的にNG!大失敗よ!」
51 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 09:52:54.16 ID:ssKI6rMh0
茜「すっ、すみませんでした!!私、ついおいしくて!!」

不破「……待て。今回の目的は視聴者に美味さを伝えることであろう。ならば、先ほどの茜のレポートはこれ以上ないほど美味さを伝えていたであろうが」

ディレクター「……あのねえ、プロデューサーさん。この仕事はそんな簡単なものじゃないの。ただ美味い美味い言うだけだったら誰だっていいんだよ。ちゃんと細かい味の感想が言えてこそプロのお仕事なの」

不破「……話にならんな。真に人の本能に訴えかけるものはそんな小賢しい技術ではない。そんなものを求めているのなら初めからそのプロとやらに頼むべきだったのだ」
52 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:00:14.25 ID:ssKI6rMh0
ディレクター「ああそう。……言っとくけど、そんな態度だったらあんた達、今後仕事なんて入ってこないよ?その子まだ新人でしょ?」

不破「見るべき者が見れば茜の良さは理解される。貴様のような3流に心配されるまでもなくな」

ディレクター「……チッ、アイドルが素人ならプロデューサーも素人か。……大体なんで半裸なんだよ。はい、撤収撤収!」
パンパン

不破「……茜、拙らも撤収するぞ」

茜「は、はい……」
53 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:07:24.30 ID:ssKI6rMh0
数日後

茜「……」

不破「……茜。お前らしい覇気がないようだが。そんな調子でトップが取れると思っているのか」

茜「……はっ、不破プロデューサー……そ、そんな事ありません!!私はいつでも元気ですよーーーー!!あは、あはははは……」

不破「……」

茜「……不破プロデューサー、私の食レポ、どこがダメだったんでしょうか……」

54 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:12:32.90 ID:ssKI6rMh0
不破「全く駄目ではない。お前は最高のレポートをした」

茜「ですが……ディレクターさんにあんなに怒られてしまって……」

不破「……」

茜「やっぱり元気なだけではいけないんでしょうか……それよりも気の利いたコメントとかを言えた方が……」

不破「茜……」


不破「この戯けが」


茜「えっ……?」
55 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:18:54.27 ID:ssKI6rMh0
不破「我らが目指すのは何だ?制作側の言う事を聞くだけの使い勝手の良い傀儡か」

茜「い、いえ……」

不破「違うだろう。我らが目指すのは頂点。その頂点を目指すに当たってのお前の最大の武器が、その覇気と勢いであろう」

不破「それなのにお前が全力でぶつかることを躊躇してどうする。そんなお前に何の取柄がある」

茜「……」

不破「三流のいう事など聞く必要はない。お前が自らの武器を、力を最大限発揮出来れば必ずお前は認められるだろう……このようにな」
ピッ
56 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:24:18.92 ID:ssKI6rMh0
茜「これは、手紙ですか?……あっ、あの時の肉まん屋さんからですか……ええっと……」


『美味しそうに食べてくれてありがとう……茜ちゃんの気持ちいい食べっぷりでお客さんが増えました』


茜「不破プロデューサー、これって……」

不破「そうだ。お前の食レポは成功していたのだ。それにあれから別の食レポの仕事も来ている。失敗したと思っていたのはあの三流ディレクターだけだ」
57 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:30:31.81 ID:ssKI6rMh0
茜「……いぃぃぃやぁったぁーーーーーっ!良かった、本当に良かったですっ!!私、もうこれからどうしたらいいのかわからなくって!!」

不破「……だが、表現力や演技力を身に付けるのをお前が必要だと感じたなら、それを習得する努力は悪いことではない。そのような小技も上手く使えば大きな武器になるかもしれん」

茜「はいっ!私、いろいろな事を学んでいきたいです!もちろん全力で!!そして体当たりで!!!」

不破「……茜!!」

茜「はいっ!不破プロデューサー!!!」

不破・茜「うおぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


〜〜〜〜〜〜〜
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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
58 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:34:25.83 ID:ssKI6rMh0
茜「……と、このように不破プロデューサーは的確に私を導いてくれるすごいプロデューサーなんです!」

加蓮「……う、うん、最後叫んだのは意味わからないけど確かにちゃんとしてるっぽい……」

加蓮(やっぱり私が心配しすぎなのかな?)

加蓮(今の話にしても、そのあと正しく指導をした結果が今の茜の演技力なんだろうし……あの人見た目がアレなだけで優秀なプロデューサーなのかも)
59 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:38:55.25 ID:ssKI6rMh0
加蓮「うん、そうなんだ……ごめんね茜、いろいろ聞いちゃって」

茜「いえいえ!それより、私も加蓮ちゃんとプロデューサーの出会いの話が聞いてみたいです!!」

加蓮「ええ!?わ、私のは、別に……」

茜「ぜひぜひ!さあさあ!!」

加蓮「〜〜〜……」
60 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/17(土) 10:40:29.42 ID:ssKI6rMh0
今日はここまで
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/17(土) 11:35:25.90 ID:CxahVjV9O

前作も楽しませていただいたので今作も期待してます
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/17(土) 11:39:53.71 ID:aMeCW8RDO
凄いプロデューサーだ…
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/17(土) 12:18:01.27 ID:DNxGlzayo
凄いプロデューサー(漢)だ
師範がプロデュースするアイドルは何故叫ぶのか
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/17(土) 15:19:28.70 ID:sJVCu/6H0
うーん……そこに勢いがあるから?
65 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 10:18:43.85 ID:aa0uNciH0
加蓮「……という訳で、茜は特に危険な目に遭ってもいないし、不破って人もまともみたいだよ」

拓海「恰好以外はな」

美波「でもその話を聞く限りだったら本当に熱心で優秀なプロデューサーさんって感じですね」

ロバート「恰好以外はな」

リョウ「そうか……まぁ思えば俺と不破がグラスヒル・バレーで会ってから2年も経ってたんだ。その間に何か心境に変化があってもおかしな話じゃないか」
66 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 10:21:08.70 ID:aa0uNciH0
ロバート「人間は変わるもんやからな、良くも悪くも……ん?」
ペラッ

悠貴「社長さん、どうしたんですかっ?」

ロバート「いや、浜口あやめって娘覚えとるか?」

有香「はい、QOIにも出ていた忍者アイドルの娘ですよね」

美波「彼女がどうかしたんですか?」
67 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 10:28:41.01 ID:aa0uNciH0
ロバート「ああ、その娘が346プロに移るらしい……リョウ、この娘って確か……」

リョウ「ああ……影二がプロデュースしていたはずの娘だ」

拓海「えっ、影二って例の不破のおっさんの因縁の相手だろ。そいつもプロデューサーやってんのか!?」

リョウ「ああ……言ってなかったが実は以前会場で会った……」

拓海「なんでお前の関係者はどいつもこいつもプロデューサーやってんだよ……」
68 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 10:33:32.36 ID:aa0uNciH0
美波「けど、あやめちゃんが346プロに移ったってことは……そのプロデューサーさんも一緒に346に?」

リョウ「いや、奴が組織に所属するような男には思えない……だったら考えられるのは……」

ロバート「影ニがプロデューサーを辞めて、宙に浮いた形のあやめちゃんが346に移った……そう考える方が自然やな……」

リョウ「……アイツの……ギースのようにか……」


リョウ(……何も起きなきゃいいが……嫌な予感がするな……)
69 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 10:40:00.12 ID:aa0uNciH0
影二「……」

不破「……」
シュザッ

影二「……貴様か」

不破「……プロデューサーを辞めたようだな。貴様には荷が勝ちすぎたか」

影二「……貴様には関係のないことだ」

70 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 10:47:30.06 ID:aa0uNciH0
不破「確かにな。だが、恐らくは貴様が己の無力さを痛感しているだろうと思いこうして笑いに来てやったのだ」

影二「……そんなに早死にしたいのならこの場で始末してやる」
ザッ

不破「ふん、良かろう……」
ザッ




茜「……」

茜(不破プロデューサー、いきなり出かけると言っていましたが……)

茜(……何故だかわからないけど嫌な感じがします!!)

茜「……」
タタタッ
71 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 10:55:37.10 ID:aa0uNciH0
不破「食らえぃ!」
ブン

影二「むっ」
スッ

不破「うおあっ!」
ブォン

影二「ふん」
サッ

不破「おのれ、ちょこまかと……!ならばこれならばどうだ!」
72 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 11:03:24.35 ID:aa0uNciH0
不破「真空斬首刀!」
グルグルグルグル

影二「笑止!」
サササササ

影二「相変わらずよな。貴様の技は力任せなばかりでおおよそ精密さが皆無。そのような児戯が拙者に通用すると思ったか」

影二「ふん、しかし真空斬首刀とは聞いて呆れる。大層な名をつけたものだ。そのようななまくらでは案山子の首も落とせぬわ」

不破「貴様!」
73 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 11:09:32.80 ID:aa0uNciH0
影二「ちょうどいい、貴様に見せてやろう……本物の刃の切れ味を」
ヒュン

不破「!!?」

不破(速……)

影二「骨破斬り!!」
ズバ

不破「ぐわあああああ!!」
ブシュウウウ
74 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 11:20:34.68 ID:aa0uNciH0



茜「……なんとなくこちらの方から不破プロデューサーの気配がするんですが……」
タタタ

茜「……あっ!あの猛り狂う背筋はまさしく不破プロデューサー!」

茜「……それと……奥に立っているのは……忍者の方でしょうか?」

茜「……ん?」

茜「……血……!?」


75 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/18(日) 11:21:39.32 ID:aa0uNciH0
今日はここまで
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 11:24:26.66 ID:ARj8iFaDO
必殺の頭突きさえ決まれば影二なぞ…っ!
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 12:45:48.18 ID:ulmKSOCV0

アイマスの世界観こわさないまま格ゲー要素入れられる>>1はすごい漢だ
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 13:17:24.54 ID:a/ovfofPo
師範はプロデュース能力あるのな…あやめの心境はいかに
影二と師範は総裁の座を争い師範が負けたんだよな
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 17:49:35.49 ID:cqC3aHek0
師範って色々因縁持ってる割に、ストーリー的は掘り下げはほとんどされてなかったような。
そのくせインパクト一点突破でキャラを確立してるのは凄いよな。
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 18:18:49.12 ID:ARj8iFaDO
>>79
掘り下げようにも龍虎の拳が3で終わったからね…
むしろ主人公のライバルのライバルという微妙な立ち位置から
いまだに師範と呼ばれるほどの愛されキャラに成長したのだから凄い漢だ…
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 20:20:35.20 ID:uAMlgysm0
投げキャラ並の巨漢筋肉質の半裸で頭巾な忍者ってだけでおかしいのに、うるさいし片足可愛く上げながら
クルクル回ってるの見てたらそりゃインパクト残りますわ。その上シリアスキャラなんだからギャグ漫画かと…
82 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 10:37:40.11 ID:+sJFLSiL0
影二「どうだ?貴様の身体を切り裂く刃の味は……」

不破「ぐ……き、効かぬわ……」
ダラダラ

影二「ふん、それだけ身体を刻まれながらまだ立っていられるとは……貴様のその耐久力……いや、生き汚さだけは認めてやろう」

不破「ぐ……」

不破「うおああああ!!」
ブオン

影二「ハッ」
スカ
83 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 10:42:40.59 ID:+sJFLSiL0
不破(なぜ、何故当たらん……!)

影二「何故当たらぬかわからん……といった顔だな」

不破「……!」

影二「単純に貴様の技が大振りなだけという所為もあるが」


影二「だがもうひとつ、決定的な理由がある」
84 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 10:47:49.00 ID:+sJFLSiL0
影二「嘗て対峙した時より……今の貴様は踏み込みが半歩浅い」

影二「何故か?簡単な事だ」

影二「貴様は、死を恐れている」

不破「なんだと……!?」

影二「要因は解かる……アイドルだろう」

影二「忌々しいが、拙者も心当たりがあるからな……」

85 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 10:56:51.40 ID:+sJFLSiL0

影二(極限流がここ日本を訪れ……なんとアイドル事務所を設立したと聞いた)

影二(我が忍術は天上天下において最強である。故に我を越えるもの、すべてを断つ)

影二(それ故、極限流打倒の為に拙者もアイドルを育てる事にした。そしてそこで同じ忍の道を志す少女に出会った)

影二(彼女は如何に苦しい鍛錬でも拙者についてきた。瞳を輝かせながら)


―――もっと色々教えてください!影二殿!

―――く、苦しい……きつい……けれど、この苦境を乗り越えてこその忍ドルですよね!

―――あやめは…倒れません!影二殿と二人で頂点を取る為に!これぞ、くノ一、最後の意地……
86 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:05:50.24 ID:+sJFLSiL0
影二(他者との繋がりなど必要ない……影に生きる忍びに家族など無用……)

影二(拙者の思いとは裏腹に、彼女は拙者の心の中に住まうようになった)


影二「ふん!」
バッ

影二「……?」

影二「……」

影二「……!」
87 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:09:29.41 ID:+sJFLSiL0
影二(だがしかし、気づいてしまった)

影二(拳を振るう時の踏み込み幅が、一昨日よりも昨日よりも、今日の方が狭い)

影二(彼女の存在が大きくなってくるに連れ)

影二(拙者は、闘いの際に前に踏み出せなくなっていたのだ)
88 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:17:07.71 ID:+sJFLSiL0
あやめ「なんで、どうしてお別れなんですか……?」

影二「邪魔になったからだ。拙者がこれから歩む修羅道にお前はいらん」

影二「だがここまで組んできた情けだ、美城というプロダクションに渡りはつけてある。明日からはそこで世話になるがいい」

あやめ「いやです、影二殿……私は……影二殿が良い……!」

影二「聞き分けのない女だ。……ふん、元より忍びの道に女子など無用だったのだ。本日より拙者とお前は赤の他人」
89 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:25:24.33 ID:+sJFLSiL0
あやめ「いやだ、いやです……もっとレッスンも頑張ります、きっと貴方の足を引っ張らないよう頑張ります、だから……」

影二「……」

影二「……」
ザッザッザ

影二「あやめよ。同じ道を志すものよ、これからも精進いたせ」


影二(少女の嗚咽の声を背に、拙者はその場を立ち去った)
90 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:28:53.96 ID:+sJFLSiL0
影二「拙者にはもう恐れるものは何もない」

影二「だが貴様はアイドルという守るべき者を持ってしまった。それ故に死を恐れ、踏み込みは半端になり、最早貴様の児戯が拙者の身体を捉える事は永劫能わぬ」

不破「……!」

影二「……お喋りが過ぎたようだな。だが己が敗因も解からずに死ぬのは無念だったろう、これで安心して逝くが良い」
スッ

不破「……」
91 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:34:00.42 ID:+sJFLSiL0
茜「不破プロデューサー!!大丈夫ですか不破プロデューサー!!!」
ダダダダ

不破「……茜……」

影二「チッ……邪魔が入ったか」

影二「1週間後……貴様との決着を着けてやる。もし貴様にその覚悟があるならばそれまでに身辺を整えておくがいい」
シュバッ
92 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:43:34.87 ID:+sJFLSiL0
不破「……」

茜「ハァ……ハァ……こ、こんなに血が……大丈夫ですか不破プロデューサー!」

不破「……案ずるな。大したことはない……」

茜「不破プロデューサー……」

不破「……」

不破「茜……大切な話がある」
93 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:47:55.72 ID:+sJFLSiL0
茜「!?で、ですがケガが……」

不破「良い。それとも拙の言うことが聞けぬか?」

茜「い、いえ……」


不破「拙は本当はプロデューサーなどではない。影の世界に生きる忍なのだ」

茜「え、ええええええええええ!!!?そ、そんな……!!!」
94 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:48:34.11 ID:+sJFLSiL0
茜「はっ……不破プロデューサーが時折使う忍隠れ……あれは忍術だったのですか!?」

不破「そうだ。拙とあやつ……如月影二は元々同門だった……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜
95 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 11:54:28.03 ID:+sJFLSiL0
影二「ふんっ」
ズバッ

忍「おお……流石影二殿だ、次期総帥の最有力と言われているだけはある……」

忍B「ああ……技のキレは既に現総帥をも超えたと言われている……」

忍「……だが、強さだけで言えば、もう一人……」

忍B「ああ……」

忍C「うわあああっ」
ドサァ

不破「弱い!貴様、それでも如月流の一門か!」
96 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 12:04:10.53 ID:+sJFLSiL0
忍C「う、うう……だ、だが……お前は如月流の技を使っていないじゃないか……」

不破「使うまでもないだけだ。貴様のような軟弱な者など拙のこの鍛え上げた肉体を振るうだけで容易く破ることが出来る」

不破「それに技は後からいくらでもついてくる……一門の総帥には、最強の肉体を持つ者こそ相応しい」

不破「よって、貴様のような弱者は一門には必要ないのだ!出ていけ!」
クワッ

影二「不破……それは貴様が決めることではない。総帥が決めることだ」

97 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 12:11:49.58 ID:+sJFLSiL0
不破「影二……ふん、貴様、捨て子だったところを現総帥に拾われたからと言って、もう自分が総帥になったつもりか?」

影二「……なに?」

不破「総帥に選ばれるのは最強の男であるべきだ!そしてそれは影二、貴様ではない!この不破刃だ!!」

影二「……愚かな奴だ。ならばこの場でどちらが強いか思い知らせてやろうか?」

不破「望むところよ……」
ズザッ
98 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 12:18:37.03 ID:+sJFLSiL0
忍「ま、不味いことに……あっ!そ、総帥!」

総帥「影二!刃!何をしている!一門内での揉め事は禁止にしているはずぞ!」
ザッザ

影二「ハッ……」
ザッ

不破「……チッ」
ザッ

総帥「……」
99 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 12:29:01.23 ID:+sJFLSiL0
数日後

総帥「皆集まっておるな……ではこれより、如月流の次期総帥を推薦する」

影二「……」

不破「ふん……」

忍(順当に影二殿かな……)
ヒソヒソ

忍B(いや、わからんぞ……確かに体躯や肉体の強さでは不破が一番だとする向きもある)
ヒソヒソ

忍(結局は総帥がどう判断されるかだな……)
ヒソヒソ

総帥「では、発表する……儂が推薦するのは……」
100 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 12:33:49.03 ID:+sJFLSiL0
総帥「影二、お前だ」

影二「はっ。有り難き……」

不破「ば、馬鹿な!!」

不破「総帥!何故だ!拙の方が影二よりも強い!如月流は最強の忍術、ならばその一門の総帥も最強であらねばならんはずだ!!」

影二「不破、貴様……!」

101 : ◆z4l4K/HkZ2 :2017/06/19(月) 12:37:41.51 ID:+sJFLSiL0
総帥「……刃、確かにお前の肉体は、或いは影二よりも強いかもしれん」

影二「総帥……!」

不破「で、では……!」

総帥「だが刃、お前は心が備わっておらん。それでは一門を背負って立つ総帥の器ではない」

不破「……ふざけるな」

不破「ふざけるな!!何が器だ、最初から自分が拾ってきた影二を後継者にしたくて仕方がなかったのであろうが!」

影二「貴様!!」
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