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アライグマ「ふっふっふー、ついにお宝を見つけたのだ!」
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297 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/27(火) 21:05:54.28 ID:UTeLPNri0
パンサーカメレオン「どどど……どういうことでござるかぁ……セルリアンに食べられたら動物に戻って記憶が無くなるのは知ってたでござるが命までは……」
シロサイ「フレンズの姿のまま亡くなっていたというのは気になりますわ……セルリアンではなく別の生物の仕業では?」
ツキノワグマ「セルリアンに襲われたのは間違いないよ……だって遺体を見つけた後しばらく経ったらその子は動物の姿に戻ったから……元の動物の姿に戻せる奴なんてセルリアンしかいないでしょ……」
オオアルマジロ「ど……動物に戻った後はどうだったのかなー?……まさか生き返ってたり……なんてことは」
ツキノワグマ「……そう思って触って確かめてみたけど……冷たいままだった」
ハシビロコウ「っ……」
298 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/27(火) 21:21:55.83 ID:UTeLPNri0
ハシビロコウ「もしかすると……」
シロサイ「ハシビロコウ!心当たりがありますの!?」
ハシビロコウ「博士達が昨日言ってた……シニガミの仕業……なのかも」
パンサーカメレオン「確か……ジャパリパークに突然現れた恐ろしい動物で……かばん殿達がパークを案内して回っていると……そう聞いたでござる」
ツキノワグマ「その動物の事なら私達も聞いたし大将の耳にも入ってるいるよ……でも昨夜の時点だと確かかばん達はまだ隣のちほーにいたはずだし……」
オオアルマジロ「今もかばん達はここにはいないしねー……シニガミがずっと付いてるんなら殺すのは難しいんじゃぁ……」
ハシビロコウ「でもシニガミは……空を飛べるらしいの……すごいスピードで」
シロサイ「空を速く飛べるのなら……犯行は不可能とは言い切れませんわね」
ヘラジカ「……許せん」ザッ
299 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/27(火) 22:25:21.71 ID:UTeLPNri0
パンサーカメレオン「ヘラジカ様!何処へ行くでこざるか!?」
ヘラジカ「決まっている……シニガミを討伐するんだ!こんな狼藉……断じて許す訳には……」
ツキノワグマ「待った……実は大将から伝言を預かっててね……」
タテガミヤマアラシ「伝言って……?ライオンさんから……です?」
ツキノワグマ「うん……『うちらのナワバリでふざけた真似しやがった馬鹿野郎をまた一緒にぶちのめしてやろうぜ』と……」
オオアルマジロ「こ……こわー」
ヘラジカ「……わかった。かばんが大型セルリアンに取り込まれた時と同じ様に……一時休戦だ……ツキノワグマ、ライオンの所まで連れて行ってくれ」
ツキノワグマ「……ついてきて」
300 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/27(火) 22:30:11.57 ID:UTeLPNri0
続きは明日書きます
もうそろそろ終わりが近づいてきたかな……
301 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 18:37:28.28 ID:Ua8iAPzvO
へいげんちほー ライオン陣営 城門前
オーロックス「……ツキノワグマの奴大丈夫かな……1人でヘラジカのトコに送っちまったけど」
アラビアオリックス「ツキノワグマも手練れだ。簡単にやられる様なタマじゃない……我々はただ門番としてヘラジカ達が無事にここに来るのを待てばいい」
オーロックス「おう……セルリアンの野郎……絶対にこの先は通さねぇぞ……!」
アラビアオリックス「……ん?空に何か飛んでいるのが見える……もしや」
オーロックス「いや……あれは鳥のフレンズだろ?」
アラビアオリックス「鳥のフレンズには違いないが……おい!こっちに降ってくるぞ!」
オーロックス「な……なんだとぉ!?」
ヒュウウウウウウウウ
302 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 18:49:34.86 ID:Ua8iAPzvO
オーロックス「まさか空から攻撃を……いやそんな感じには見えねぇな……なら!」ダッ
アラビアオリックス「オーロックス!」
オーロックス「……あっぶねぇ!ギリセーフ!!」ガシッ
アラビアオリックス「ナイスキャッチ!!」
オーロックス「鳥のフレンズが空から落ちてくるなんてよっぽどだぜ……おい!しっかりしろ!大丈夫か?」
ツバメ「……」ハ-ッ.....ハ-ッ.....
アラビアオリックス「様子がおかしいぞ……なんだか苦しそうだ」
オーロックス「おいおいやめてくれよ……!!」
ツバメ「……せ……る」ガクッ
ツバメ「…………」
アラビアオリックス「……駄目だ……もう」
オーロックス「……ちくしょぉぉぉーっ!!!」
アラビアオリックス「!?……空からもう一体……あれが例のセルリアンか!?」
ズォォォォォォォ
??「クククッ」
オーロックス(野生解放モード)「……ぶっ殺してやる」チャキッ
303 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 19:07:55.15 ID:Ua8iAPzvO
数十分前 こはんちほー ログハウス前
かばん「泊めていただいてありがとうございます!そろそろへいげんちほーに出発しますね……なんかこんな大人数でちょっと申し訳ない気が……」
アメリカビーバー「いえいえ……こっちは全然迷惑だなんて思ってないッスよ〜」
プレーリードッグ「かばん殿と私達はもうお友達でありましょう!?遠慮なんかして欲しくないでありますよ!それにこの家はかばん殿が的確なアドバイスをしてくれたからこそ完成したのであります!自分のお家だと思ってまたいつでも遊びにくるであります!!」
かばん「プレーリーさん……」
サーバル「そーそープレーリーの言う通り!また遊びにこようねかばんちゃん!」
かばん「うん!サーバルちゃん!」
アライグマ「アライさんだってまた泊まりにいくのだー!!」
プレーリードッグ「アライ殿だって大歓迎であります!フェネック殿も!!」
フェネック「どもどもありがとー……うん?」
ラッキービースト「………」ビ-ッビ-ッビ-ッ
304 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 20:45:29.14 ID:SchUyWaR0
サーバル「うわぁ!びっくりしたー!?」
かばん「ラッキーさんがこの音を発するってことは……何かあったんですね?」
リューク「なんだこの音?……警告音ってやつか?」
ラッキービースト「注意、注意、へいげんちほーニテ未知ノ能力ヲ持ッタセルリアンガ発生シマシタ!パーク全域ノオ客様、並ビニフレンズ一同……直チニ避難シテクダサイ!」
フェネック「……ボスが必死にこう言ってるってことはー……」
アライグマ「多分また巨大なやつが現れたのだ……今度こそパークの危機なのだ!!」
リューク「平原といえば今から俺たちが向かうとこじゃないか……」
アメリカビーバー「じゃあ早く倒さないと駄目ッスよ!放っておくと犠牲が……」
プレーリードッグ「未知の能力とやらがなんなのかは不明でありますが……とにかく我々も向かうであります!一緒にセルリアンを……」
ラッキービースト「駄目デス!!」
プレーリードッグ「な……なぜでありますかボス!かばん殿がピンチの時、我々に助けを求めてたのはボスであります!」
アメリカビーバー「そうッスよ!どうして止めるッスか!?」
ラッキービースト「……今回発生シタセルリアンニトリコマレテシマッタフレンズハ……皆……死ンデシマッタンダ」
305 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 21:00:20.85 ID:SchUyWaR0
サーバル「え……」
かばん「ラッキーさん……何言ってるんですか……今……死」
リューク「は?……いやいやちょっと待て話が違うぞ。フレンズはセルリアンに喰われたら動物に戻るんじゃなかったのか?」
ラッキービースト「……別個体ノボクガ目撃シテイタンダケド……今回ノセルリアンハコレマデ発生シテイタセルリアントハ明確ニタイプガ異ナルンダ」
アメリカビーバー「タイプ?ってなんスか?」
ラッキービースト「今迄ノ個体ハフレンズヲ生キタママ捕食シテイタケド……今回ノ個体ハ……フレンズヲ殺シタ後ニサンドスターヲ奪ッテイルミタイナンダ……スデニナンタイカノフレンズガ……動物ニ戻ッタ後死体トナッテ発見サレテイルヨ」
サーバル「な……何それ?……死体って……」
プレーリードッグ「う……嘘であります……死ぬなんてそんな」
かばん「ラッキーさんがこんな嘘をつくはずありません……」
リューク「……どういう殺され方だったんだ?」
306 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 21:25:09.67 ID:SchUyWaR0
ラッキービースト「……食ベラレタフレンズハ一旦スグニ吐キ出サレテ……ソノ時ハマダフレンズハ生キテイルンダケド……数十秒後ニ突然胸ヲ抑エテ苦シミダシ……息ヲ引キ取ッテシマウヨ」
リューク「……胸を?」
アメリカビーバー「胸……心臓の辺りッスかね?」
フェネック「……ねぇかばんさん……私今とても嫌ーな想像しちゃったんだけどー」
かばん「……実はぼくも……あの日ノートを翻訳した時……似たような記述があったような……」
リューク「40秒以内に死因を書かなければ全てが心臓麻痺になる……だろ?」
かばん「リュークさん……!」
プレーリードッグ「え……え!?どういうことでありますか?」
307 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 21:37:56.60 ID:SchUyWaR0
アメリカビーバー「プレーリーさん!あのノートの事ッスよ!」
プレーリードッグ「へ?……名前を書かれると死ぬというあのノートでありますか?」
アライグマ「待つのだ……じゃあフレンズを殺したのは……リュークなのかー!?」
リューク「馬鹿言え。いくら死神とはいえ顔も見たことが無い奴なんか殺せるか……大体ノートにフレンズの名前を書いたとしても殺せるはずがないんだ」
フェネック「ノートはヒトにしか効果がない……だよねー」
リューク「俺の言うことが信じられないならこのノートの中身を見てみろ……俺の腰に身につけてるノートも確認してみるといい」スッ
かばん「失礼します」パラパラ
かばん「……名前は書かれてませんね」パタン
サーバル「私は最初から信じてたよ!」
リューク「だがデスノートの殺し方とそのセルリアンの殺し方が似通っているのは確かだ……原因があるとしたら俺がノートを落としたせいだろうな」
かばん「……博士からこんな話を聞いたことがあります」
308 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 21:58:29.79 ID:SchUyWaR0
リューク「何だ?」
かばん「ヒトが存在していた遥か昔には……モノや生物から輝きを奪い……形や性質をコピーするタイプのセルリアンもいたと聞いたことがあるんです……今現在では長らく確認できていなかったタイプらしいんですが」
サーバル「うー……よくわかんないや……」
リューク「……つまりこう言うことか?」
リューク「俺が落としたノートをセルリアンが取り込み……ノートの性質をコピーしてフレンズを殺す能力を得た……ってことか」
かばん「おそらくその可能性が高いかと思われます……」
フェネック「さ……最凶最悪だよー……それじゃぁ石を狙って倒すことも……」
アメリカビーバー「……あ……足が震えてきたッス……俺っちもう立てないッスよぉ……」ガタッ
アライグマ「ビーバー!……無理もないのだアライさんも恐怖で体が酷く震えているのだ……」
309 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 23:16:07.57 ID:SchUyWaR0
ラッキービースト「ダカラボクハ……君達ヲへいげんニ行カセルワケニハ行カナイ……ダッテ……カバン達ヲ死ナセタクハ……」
かばん「……それでも」
リューク「?」
かばん「……フレンズさん達を見捨てて避難なんかできない」
サーバル「……かばんちゃん」
かばん「ライオンさんとヘラジカさんはその性格からして……フレンズを殺したセルリアンを討伐しようと躍起になっているはずだよ……逃げることなんか絶対に考えていないと思う……このままだと2人はセルリアンに…」
サーバル「……!?」
かばん「……へいげんちほーまで急ぎましょう!今からならまだ間に合うかも……ラッキーさん!」
ラッキービースト「……」
ラッキービースト「……ワカッタヨ。止メタトコロデカバン達ハ聞カナイダロウカラネ」
サーバル「……当然!……自分だけ助かろうなんて絶対に嫌だ!!……ライオンとヘラジカを助けないと!」
リューク……(自分の命を捨ててでも……友達を死なせたくない……こいつらは本気でそう考えてる)
リューク(俺には……とんと理解出来ない感情だ)
310 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/28(水) 23:19:06.43 ID:SchUyWaR0
続きはまた明日書きます
今週中には終われるか……?
311 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/29(木) 12:47:16.65 ID:RYxlGlmdO
アライグマ「あ……アライさんはもう吹っ切れたのだ!こうなったら最後までかばんさんについて行くのだ!!」
リューク「お前が付いてきたところで足手まといになるだけじゃねぇのか?」クククッ
アライグマ「いちいちうるさいのだ!行くったら行くのだー!」
フェネック「……アライさんは危なっかしいからねー。私も最後まで付き合うよー」
プレーリードッグ「私は……」
アメリカビーバー「うぅ〜……」
リューク「悩んでいるうちに時間がどんどん過ぎていくぜ」
かばん「リュークさんの言う通りです……時間がもったいないので……迷うぐらいならここに残ってください。それにあまり大勢で向かうと更に犠牲が増えるかもしれません」
アメリカビーバー「……そうッスね。こんなガタガタの足腰じゃ満足に動けることもできないッス……記憶が消えるかもしれないのと死ぬかもしれないのとでは……心持ちが全然違うッスよ……」
プレーリードッグ「ぐぅ〜……なんの助けにもなれず……悔しいであります……」ポロポロ
サーバル「泣かないで!その気持ちだけで充分嬉しいよ!」
アライグマ「セルリアンは絶対に倒すのだ……安心して待っていてほしいのだ!」
かばん「……必ず……生きて戻ってきます!」
ラッキービースト「……目的地ハへいげんちほー……出発スルヨ」ブォォォォォォ
リューク「……」
312 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/29(木) 19:10:55.27 ID:VqboGOtcO
へいげんちほー ライオン陣営 城門前
オーロックス「おらぁッ!!」ブンッ
死神セルリアン「ククッ……」スカッ
オーロックス「ちっきょー……なんで俺の攻撃が当たらねぇんだ!?」
アラビアオリックス「武器は間違いなく当たっているはずだ……なのにどうして!?」
死神セルリアン「……」シュッ!
オーロックス「危ねっ!」ヒョイ
アラビアオリックス「気を付けろオーロックス!ボスの通信が本当ならおそらく一撃だけでも喰らったらアウトだ!」
オーロックス「分かってる!……」ダッ
アラビアオリックス(あいつ……倒れている鳥の子にはもう目もくれてない。自分が殺した後はもう何の興味も示さないということか?……)
アラビアオリックス(野生解放モード)「……ふざけるなぁ!!」ブンッ
死神セルリアン「……」スカッ
アラビアオリックス「くっ……駄目だ。何回攻撃しても当たらない」
オーロックス「どうすんだよ……このままじゃジリ貧だ!」
313 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/29(木) 19:16:02.49 ID:VqboGOtcO
ブロロロロロ……
アラビアオリックス「……あの音は」
オーロックス「前聴いたような……アレは!?」
サーバル「オーロックス!助けに来たよ!」
かばん「……!?」
死神セルリアン「……」バサッバサッ
アライグマ「リュークが……リュークがへいげんにいるのだ!?」
フェネック「……リュークさんは今バスに乗ってるよー」
アライグマ「え……じゃあいつは一体なんなのだ!?」
リューク「こいつはたまげたな……ノートを取り込んで持ち主の俺の姿を模倣したってワケか」
死神セルリアン「クククッ……」
314 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/29(木) 19:28:23.12 ID:VqboGOtcO
サーバル「早くバスに乗って!!」
アラビアオリックス「オーロックス……仕方がないここは一時撤退だ!」
オーロックス「クッソ……しゃあねぇか」ダッ
ラッキービースト「減速ハデキナイヨ……飛ビ乗ッテネ」ブォォォ
オーロックス「……無茶言いやがって!」シュタッ
アラビアオリックス「……」シュタッ
ツバメ「……」
かばん「そのフレンズさんは……」
アラビアオリックス「説明は後だ……今はとにかく逃げ」
死神セルリアン「何処に行くんだぁ?もっと楽しませろよ」シュン
オーロックス「な……なんでスピードだ!一瞬で回り込みやがった!!」
かばん「このままでは逃げることは……ラッキーさん!城の中にバスで突っ込みましょう!」
ラッキービースト「マカセテ」ブォォォォォ
死神セルリアン「……へぇ」
リューク「外を逃げ回ると見せかけて敢えて城の中に逃げるか……予想外だったのかあのセルリアンの奴……呆然としてるぜ」
アライグマ「城の中でやり過ごすのだ!」
アラビアオリックス「城の中に入ったらすぐ施錠だ!1歩も入れさせるな!」
リューク(どうせ鍵を閉めたところで……無駄だろうがな)
315 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/29(木) 21:59:31.46 ID:RW8it26mO
へいげんちほー 城内
キキィ-ッ! ドン!
サーバル「わぁ!」
かばん「だ……段差に乗り上がっちゃった……」
アライグマ「身体のあちこちが痛いのだ……」
フェネック「……セルリアンはー?」
アラビアオリックス「……中まで追ってこないのか?……何のつもりだ……」
オーロックス「考えてる暇はねぇぞ!早く扉を……って待てよ……まだツキノワグマが外に……」
サーバル「えー!?ツキノワグマ城の中にいないの!?」
アラビアオリックス「ヘラジカを連れてくる為に使いに出したんだ……あいつが帰ってくるまでは……」
ライオン「ツキノワグマなら無事だよー?あとヘラジカもねぇー……」
オーロックス「た……大将!?」
リューク「こいつがライオンか……メスの癖に立派なタテガミじゃないか」
316 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/29(木) 22:20:59.34 ID:RW8it26mO
サーバル「ライオン!ツキノワグマが無事ってホント!?ヘラジカもここにいるの?」
ライオン「おっすサーバル〜それにみんなも〜……元気そうで何よりだよー」
アラビアオリックス「……でもツキノワグマはまだ正門を通ってなかったのですが」
ライオン「かばん達が通ってきた裏道があったよねー?……あそこを通って城内に入ったんだよ」
かばん「あぁ……カメレオンさんと一緒に侵入した道のことですね」
オーロックス「な……なんだよ……俺ァてっきり正面から堂々と帰ってくるのかと……ヘラジカなら尚更そうしそうなもんだが……」
アラビアオリックス「まぁなんでもいい……無事帰ってきたのならそれでいいじゃないか」
ライオン「……そこに倒れている子は?」
アラビアオリックス「……」
317 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/29(木) 22:37:09.76 ID:RW8it26mO
オーロックス「セルリアンにやられました……俺たちが見つけた時には……もう」
サーバル「そんな……!」
リューク「……」
かばん(これが……死……)
ツバメ「」サ-....
フェネック「……これは」
リューク「動物に戻ったな……もう息は無いようだが」
アライグマ「……ウッ」
フェネック「あ……アライさん」
アライグマ「う……うぅ……うわぁぁぁぁぁーー!!」ポロポロ
フェネック「……アライさん」ギュッ
サーバル「……嫌だ……こんなの嫌だよ」グスッ
ライオン「……絶対に許さねぇ」ビキビキ
オーロックス「た……大将」
ドゴォ!!
リューク「うおっ!!一撃で壁が!!」
パラパラ
ライオン「……この落とし前は必ずつけてやる……!!!」
318 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/30(金) 00:11:09.88 ID:9p8RU09cO
へいげんちほー ライオン陣営 天守
ライオン「……手筈は?」
アラビアオリックス「……城内の扉、城外の門、……窓も含め全て施錠しました」
オーロックス「件のフレンズは……城の中庭で埋葬しました……」
ツキノワグマ「……」
ヘラジカ「私達が城に向かっている間に……また1人フレンズが犠牲になったというのか ……セルリアンめ……!」ギリッ
かばん「……ツキノワグマさんについてきたフレンズさんは……ヘラジカさんだけですか?……部下の方達は……」
ヘラジカ「私の部下は皆隣のしんりんちほーに避難させた……死ぬかもしれない戦いに部下を巻き込む訳にはいかない」
アラビアオリックス「……ヘラジカにしては意外と冷静な判断をするんだな」
ヘラジカ「……冷静に見えるか?」プルプル
アラビアオリックス「……ごめんよ。言葉が足りなかった」
ライオン「ボスの誘導で……へいげんのフレンズは皆しんりんに移っているはずだよ……今へいげんに残ってるフレンズは……お城の中の私達だけ……だね」
かばん「ラッキーさん……」
ラッキービースト「ライオンノ言ッテル事は本当ダヨ……サッキ他ノ個体カラノ通信ガキタンダケド……へいげんちほーデノ全フレンズノ避難誘導ハ無事完了シタヨ」
かばん「よかった……」
319 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/30(金) 00:30:20.20 ID:9p8RU09cO
明日続きを書きます
320 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/30(金) 07:03:12.66 ID:upkuoghOO
サーバル「あの鳥の子は……間に合わなかったんだね……」
フェネック「アライさーん……落ち着いた?」
アライグマ「……大丈夫なのだ」ズビッ
フェネック「あーあー鼻水がー……ほら紙あるよー」
アライグマ「……」チ-ン
ヘラジカ「今……死神セルリアンはどうしているんだ?……何故城に突撃してこない?」
オーロックス「そういえば……どうして何の動きも見せないんだ?まさか俺たちが外に出てくるのをじっと待ってやがるのか?」
リューク(俺ならそんな面倒くせー事せずともさっさと壁をすり抜けて侵入するが……)
かばん「セルリアンの思惑は分かりかねますが下手に外に出るのは危険です……ここは籠城しましょう」
ヘラジカ「うむ……かばんがそう言うなら従おう」
ライオン「じゃあまぁ……作戦会議でもする?」
ツキノワグマ「大将……その前にかばんに一つ確認したい事が……」
かばん「え……ぼくに?」
321 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/30(金) 07:19:51.11 ID:r4iOzCEiO
ツキノワグマ「昨日博士達がへいげんちほーにきて……かばんが数人のフレンズと1匹のシニガミを連れてジャパリパークを一周してる……ってきいたんだけど……」
オーロックス「昨日……そんな事言ってたっけ?」
アラビアオリックス「昨日城の前まで飛んで来てたじゃないか……ん?その話が本当なら……」
ライオン「シニガミは今どこにいるのー?」
ヘラジカ「何っ!シニガミがもうここに侵入を!?……おのれ……出てこいシニガミ!私はいつでも勝負を受けて立つぞ!!」
リューク「あーあ……面倒くせー事に……どうするかばん……ノートを触らせるか?」
フェネック「さ……流石に今はやめておいた方がいいんじゃー……」ボソボソ
かばん「……確かに……今シニガミさんはぼくの隣にいます」
サーバル「かばんちゃん!?」
リューク「あっ……言っちゃうんだ?」
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/30(金) 17:18:05.92 ID:rV6rrXoDO
まぁノートに触れないと姿が見えないって点で差別化出来てるしな……
最初から見えてた死神セルリアンと姿形が同じでも、別物だっつう説明は出来るし、下手に隠して疑念を持たれるよりはマシか。
323 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/30(金) 22:16:10.93 ID:C1mVv666O
ライオン「……全然見えないけど」
オーロックス「おい……ふざけてんじゃねぇだろうな」
ヘラジカ「かばんがそんなくだらん嘘をつくはずはない…間違いなくシニガミはそこにいる」
かばん「実はある手順を踏まないとシニガミさんの姿を見る事は出来ないんです……今シニガミさんの……リュークさんの姿が見えるのは……ぼくたちだけなんです」
ヘラジカ「……サーバル達は見えるのか?」
サーバル「うん……誤解しないで!リュークはシニガミだけど……セルリアンとは違うんだよ!」
アラビアオリックス「……信用できると思うか?」
かばん「いいえ……だからリュークさんの姿をまだ見せるわけには……まずは死神セルリアンについてぼく達が知ってる事をすべて話します……ノートを触らせるのは……それからです」
ツキノワグマ「……ノート?」
サーバル「ちょっと待って……死神セルリアンって呼び名だと長すぎるからー……セルリアンのリュークで……セルークってどうかな!?」
リューク「こんな時に呼び名なんかどうでも……まぁでも語呂は良いしそれでいいか」
324 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/06/30(金) 22:44:54.49 ID:JEpEuJnOO
かばん「では……事の発端はリュークさんがノートをうっかり………」
かばん、フレンズ達に事情とセルークの生態について説明中
325 :
◆jLRtqdurHM
:2017/06/30(金) 23:03:33.20 ID:JEpEuJnOO
続きは明日から……
明日から土日なので若干ゃペースは上がるかと……
どうにかあと2日で終われるかなぁ
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/01(土) 02:13:31.35 ID:vdHhoNFk0
名前は付いてる事が大事だからな
327 :
sage
:2017/07/01(土) 07:03:42.54 ID:Rdt9fGz/0
フレンズに被害者がでてしまったのがツラい
続きはよ
328 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 09:43:10.13 ID:KIcQwcG50
アラビアオリックス「……シニガミとあのセ……セルークが全くの別物だっていうのはよく分かったよ」
オーロックス「だが元はと言えばあんな化け物が生まれてしまった原因はシニガミがノートを落としたせいだろ!結局退治するべき対象には変わりないぜ!!」
アライグマ「リュ……リュークは退治しちゃダメなのだ!」
オーロックス「何を呑気な!!」
ライオン「頭冷やしなオーロックス……リュークだってわざと落としたわけじゃないよ」
オーロックス「……すんません」
リューク(正確に言えば人間界にはわざと落とそうとしたけど間違えてジャパリパークに落としちゃったってのが真相だが……絶対黙ってたほうがいいな)
ヘラジカ「……失敗は誰にでもある。私だってライオンに挑み続け、負けと失敗の連続だった……気にする必要はないぞリューク!悪いのは力を悪用してフレンズを苦しめているセルークだ!」
リューク「あんがとよ……ってかどこに向かって話してるんだあいつは」
サーバル「ヘラジカノートに触ってないもんね」
かばん「さて……これが例のノートなんですが」スッ
ヘラジカ「おー……まっくろだなぁ……まず私が触ってみていいか?」
かばん「構いませんが姿を見ても攻撃はしないでくださいね?……あくまでも冷静に対応をお願いします」
ヘラジカ「事情はもう分かっている。安心しろ」ドン
リューク「何故だか信用できねぇ」
ヘラジカ「では……」スッ
329 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 09:54:50.77 ID:KIcQwcG50
リューク「……」
ヘラジカ「お……お〜〜」キラキラ
フェネック「すごく目がキラキラしてるよー……」
ヘラジカ「ガッチリとした体躯……鋭い牙……こんな状況じゃなければ是非力比べしたいところなんだが」
リューク「お前じゃ絶対俺には勝てないけどな」
ヘラジカ「むむっ……そう言われるとますます闘志が」
ツキノワグマ「こいつ……」
ライオン「あはははー……ヘラジカらしいや。じゃあ私も触ろっかなー」スッ
アラビアオリックス「軽いですよ大将!?……もう少し慎重に……」
リューク「……」
ライオン「うおっと!!?」シュバッ
オーロックス「大将!大丈夫っすか?」
ライオン「平気だよー……ちょっとびっくりしただけ……結構怖い見た目だねー……最初にかばんの説明が無かったら喉元に飛びついて喰い千切るだったよー」
リューク「サラッと恐ろしい事言うなよお前……」
アライグマ「後ろの3人は触るのかー?」
アラビアオリックス「私は……」
オーロックス「姿を見てしまったら……俺は我を忘れてそいつを攻撃するかもしれねぇ……」
ツキノワグマ「……パスしよっかなー」
かばん「……でもここで作戦会議する際にリュークさんの姿が見えないと3人だけは会議の流れがわからなくなりますよ?」
330 :
◆jLRtqdurHM
:2017/07/01(土) 09:56:05.35 ID:KIcQwcG50
誤字修正します
331 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 09:59:14.53 ID:KIcQwcG50
リューク「……」
ヘラジカ「お……お〜〜」キラキラ
フェネック「すごく目がキラキラしてるよー……」
ヘラジカ「ガッチリとした体躯……鋭い牙……こんな状況じゃなければ是非力比べしたいところなんだが」
リューク「お前じゃ絶対俺には勝てないけどな」
ヘラジカ「むむっ……そう言われるとますます闘志が」
ツキノワグマ「こいつ……」
ライオン「あはははー……ヘラジカらしいや。じゃあ私も触ろっかなー」スッ
アラビアオリックス「軽いですよ大将!?……もう少し慎重に……」
リューク「……」
ライオン「うおっと!!?」シュバッ
オーロックス「大将!大丈夫っすか?」
ライオン「平気だよー……ちょっとびっくりしただけ……結構怖い見た目だねー……最初にかばんの説明が無かったら私リュークの喉元に飛びついて喰い千切るとこだったよー」
リューク「サラッと恐ろしい事言うなよお前……」
アライグマ「後ろの3人は触るのかー?」
アラビアオリックス「私は……」
オーロックス「姿を見てしまったら……俺は我を忘れてそいつを攻撃するかもしれねぇ……」
ツキノワグマ「……パスしよっかなー」
かばん「でもここで作戦会議する際……リュークさんの姿が見えないと3人だけは会議の流れがわからなくなりますよ?」
332 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 10:18:25.49 ID:KIcQwcG50
アラビアオリックス「それは……」
ライオン「……このノートに3人同時に触れてみてもし部下達がリュークに攻撃するような素振りを見せたら……私とヘラジカか身体を張って止める……」
ライオン「……ってのはどうだろう?」
ヘラジカ「なるほど……私とライオンなら3人の攻撃を受け止めるのはわけないな」
アラビアオリックス「……オーロックス、ツキノワグマ、……いいな?」
オーロックス「大将が止めてくれるってんなら……おしっ」
ツキノワグマ「あんま気が乗らないけど……わかった」
ライオン「じゃあ決まりだ!ささ早く触って触って〜」
アラビアオリックス「……」ピトツ
オーロックス「……」ピトッ
ツキノワグマ「……ゴクッ」ピトッ
リューク「……」
オーロックス「!?……野郎!!」チャキッ
アラビアオリックス「お……抑えろオーロックス!……こいつがセルークと違うのはさっきかばんが説明しただろ……それによく見ればこいつはセルークと比べて若干色が薄い」
ツキノワグマ「ひ……ひいぃぃぃぃ〜」ドサッ
リューク「俺はセルークと違ってフレンズを殺す事は出来ない……信じられないだろうがそれは本当だ」
サーバル「そ……そうだよ!リュークはそんな酷い事しないよ!お願いオーロックス……信じて!」
オーロックス「ぐ……ぐぅ〜」
オーロックス「チッ……わかったよ」ドサッ
ライオン「よく我慢してくれたよ〜」
333 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 11:10:14.93 ID:KIcQwcG50
かばん「それでは作戦会議です!……いつセルークか城に侵入するかわかりませんからなるべく迅速に進めましょう……」
セルーク討伐作戦会議
アラビアオリックス「……こうして聴いてみると声も少し違うか?……コピーの方が少し低かったような」
リューク「そういやあいつしゃべってたな……俺の知能もコピーしたって事なのか」
アライグマ「ちのーは同じでも性格は全然ちがうのだ!あんなやつリュークじゃないのだ!!」
リューク「確かに……あいつは殺し自体を楽しんでいたようだが……俺なら獲物を追い詰めて楽しんで殺すような真似はしない……」
ライオン「オーロックスの話だと……攻撃は全然当たらなかったって言ってたねぇ」
オーロックス「全然手応えがなかったんすよ……くそっありゃなんの能力だ」
リューク「……死神の透過能力だ。俺も透過できる」
アラビアオリックス「ものすごいスピードで空を飛ぶのもか?」
リューク「…あぁ」
かばん「死神の能力を……まさか」
リューク「ノートの性質を取り込んだだけじゃなく死神の身体能力までコピーしたって事だ……だからあいつは空も飛べるし身体を透過させて攻撃を躱す事も出来る」
サーバル「無敵すぎるよ……」
フェネック「向こうからは一方的に攻撃できるのに……こっちは何も手出しできないなんてねー……」
ヘラジカ「しかも一撃だけでも攻撃を喰らうとそいつは心臓麻痺で死ぬ……まさに絶望的だな」
334 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 11:40:36.28 ID:KIcQwcG50
かばん「攻撃する手段は……あります」
サーバル「かばんちゃん!何か考えがあるんだね!」
かばん「リュークさんの透過能力は完璧なものではありません……というのは……あの能力は無意識では発動できないんです……こはんにいたとき、リュークさんはプレーリーさんの挨拶を防げなかった……それが何よりの証拠です」
リューク「……あれは不意打ちだったから透ける事をうっかり忘れてたが……もしセルークが透過の弱点までコピーしてるなら」
かばん「不意を突けば攻撃は通るというわけです……シニガミと言えどセルリアンですからどこかに石があるはずです……そこを一撃で破壊できれば……」
サーバル「そうか!じゃあ後ろからこっそり近付いて私のツメで……」
かばん「ダメだよサーバルちゃん!素手の攻撃は絶対ダメ!」
リューク「忘れたのかお前……セルークに触れたらお前が死ぬんだぞ」
サーバル「そ……そっか」
ライオン「その理屈だと私も無理だなぁ……じゃあ攻撃できるのは武器を持った子だけかぁ」
フェネック「今武器を持ってるフレンズはー……オーロックスー…オリックスー…ツキノワグマー…あとは」
ヘラジカ「私だ」ドン!
オーロックス「威張るな」
335 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 12:07:00.46 ID:KIcQwcG50
かばん「4人の中で一番攻撃力が高いフレンズさんは……」
ヘラジカ「それも私だ」ドドン!
オーロックス「だから威張んなって」
ツキノワグマ「……悔しいけど事実だしなぁ」
リューク「じゃあ攻撃役はヘラジカでいいとして……」
ヘラジカ「任せろ」ドドン!
リューク「……どうやって不意打ちするんだ?……言うほど簡単な事じゃないぜ?死神には地上のどの動物をも凌駕するスピードがあると言っても過言じゃない。ましてやセルリアンだし……」
かばん「……その通りです。セルークは素早い……おそらく同じシニガミしか追いつけないでしょうし逃げられもしないでしょう」
かばん「だからリュークさん……お願いです。力を貸してください」
リューク「……そこで俺かよ」
ヘラジカ「ふむ……つまり私がリュークの身体に掴まりつつ死角から奇襲すれば……セルークを倒せると言うわけだな?」
かばん「はい」
ライオン「おー……ヘラジカが作戦をちゃんと理解してるよー!!成長したなぁヘラジカ〜」
ヘラジカ「かばんのおかげだ!」ドドン!
336 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 12:17:26.10 ID:KIcQwcG50
サーバル「お願いリューク!協力して!……私……もうフレンズの子が死ぬところなんて見たくないよ!!」
アライグマ「アライさんからもお願いなのだ!!た……助けてほしいのだ……フェネックがもし……もし死んじゃったりしたら……うぅ……」グスッ
フェネック「私はここにいるよー……落ち着いてアライさん」
リューク「……」
リューク(今までの俺だったら面倒くせぇの一言で一蹴してだだろうが……)
リューク「……わかった。やろう」
かばん「リュークさん!!」
サーバル「!!……ありがとうリューク!」ダキッ
リューク「うおっ……」
サーバル「グスッ……ありがとう……本当に……ありがとう!」
リューク「……礼ならあいつを殺して全てが終わった後に言え」
337 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 12:27:13.87 ID:KIcQwcG50
かばん「ではもう一度作戦の確認を……」
ラッキービースト「………」ピ- ピ- ピ-
サーバル「ボス?」
ラッキービースト「としょかんカラ通信ダヨ」
ミミ助手『博士!繋がったのです!』
コノハ博士『上出来なのです助手』
アライグマ「ふぇぇ!?この声は……」
ヒグマ『かばん……かばん!!無事か!?』
かばん「ヒグマさんも……はい!なんとか!」
リューク「ほぅ……電話機能か」
ライオン「おっどろいたなぁ」
ヘラジカ「な……なんだこれは……なぜボスから博士の声が……」
コノハ博士『今はパークの非常事態なので……フレンズにも電話が使えるようになったのです』
ミミ助手『本来はヒトしか使えない機能ですが……なにぶん状況が最悪なので」
ヒグマ『まだへいげんに残ってるって聞いたぞ……早くそこから逃げろ!!なぜ避難しないんだ!?」
かばん「……今避難する事はできません」
ヒグマ『……なんだと?』
338 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 13:05:19.25 ID:KIcQwcG50
かばん「いまぼくたちは……死神のセルリアン……セルークと呼んでいるのですが……そのセルークに命を狙われています。
今外に出て逃げても……あっという間に追いつかれて殺されます」
ヒグマ『……ならそのまま待ってろ!私が博士に頼んですぐそっちに駆けつけ……」
かばん「やめてください!!」
ヒグマ『な……何故だ!?』
かばん「鳥のフレンズさんに運んでもらう方法は使えません……セルークのスピードは想像を遥かに超えます……いくら博士でも見つかったらすぐに間合いを詰められて……全滅してしまうでしょう」
ヒグマ『クソッ!そこまでとは……』
ミミ助手『まったくあのシニガミのせいで……とんでもないことになったのです!!』
サーバル「リュークは悪くないよ!!」
ヒグマ『この期に及んでまだそんな事を言ってるのか!!』
リューク「……よせサーバル。そいつらの言ってる事は正しい」
コノハ博士『今はシニガミを責めても仕方ないのです。かばん、何か作戦があるのですか?』
かばん「……はい。上手くいくかは……正直五分五分です」
339 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 13:20:45.16 ID:KIcQwcG50
かばん「ですが必ず作戦は成功させます!だから博士……」
コノハ博士『わかりました……ジャパリパークの未来は……かばんに託すのです』
かばん「ありがとうございます!……あの、他のちほーのフレンズさん達は……」
ミミ助手『現在はジャパリパーク全域でラッキービーストが注意喚起しているので……全てのフレンズはセルークの存在を知っているはずなのです』
かばん「では……フレンズさん達には絶対にへいげんちほーに近付けさせないようにしてください……下手に増援を呼んでも犠牲が大きくなるだけです」
ヒグマ『今回の奴は黒セルリアンとタイプが何もかも違う……少数で対処した方がいいのは同意だ」
コノハ博士『了解です……それとかばん。一つ知らせたい事が」
ヘラジカ「なんだ?いい知らせか?悪い知らせか?」
340 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 14:36:51.46 ID:4o1B4oAMO
コノハ博士『……サンドスターの濃度が急激に上昇したのです』
ミミ助手『このままでは……また山が噴火するのです』
サーバル「ええー!?今年噴火したばかりなのに!?」
フェネック「普通あと1年は噴火しないはずだよねー?」
ライオン「ひょっとして……セルークのせい?」
コノハ博士『そこまではわからないのです……ただラッキービーストの計測、統計によると……あと1日で噴火活動が始まるのです」
リューク「お……おいマズいんじゃないのか?セルリアンはサンドスターを吸収するんだろ?もし噴火なんか起きてサンドスターがセルークに当たっちまったら……」
かばん「そうなったらもう手が……でもフィルターが……」
ミミ助手『フィルターなど役に立たないのです……噴出量からみて……フィルターは余裕で突き抜けるはずなのです』
リューク「そ……そこまでかよ……」
ヘラジカ「よく分からんが悪い知らせという事でいいのか?」
ライオン「少なくとも今の所はね……」
セルーク『……いいこと聞いたぜ』
フレンズ一同「!!!?」
341 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 14:46:04.30 ID:4o1B4oAMO
サーバル「えっ?……え!?」
ツキノワグマ「どうして……ボスからセルークの声が!?」
コノハ博士『リューク!?……いやお前は……』
ヒグマ『下がれ博士!セルリアンだ!!』
かばん「そんな!?だってセルークは今城の外に」
リューク「……」バサッ!
アライグマ「りゅ……リューク!?どこいくのだ!?
ヒグマ『どりゃぁー!!』
セルーク『静かにしろ』シュッ
ヒグマ『うぐっ……アッ……ガハッ」
サーバル「ヒグマっ!!」
ヘラジカ「まさかヒグマの奴……!?」
へいげんちほー 城外天守屋上
リューク「……どこにもいねぇ……森林の図書館に向かったのか?……まさかさっきの会話は全部奴に筒抜けか!?」バサッバサツ
リューク「……やられた!!」
342 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 14:53:08.57 ID:4o1B4oAMO
へいげんちほー 城内 天守
リューク「おい!奴はもうへいげんにはいねぇ!今奴がいるのは図書館だ!」
アライグマ「リューク……ヒグマが……ヒグマがぁ!!」
リューク「!?……まさかあいつ図書館で殺りやがったのか!?」
セルーク『その声はもう1人の俺だな……心配すんな。生きてるよ』
かばん「……!!」
セルーク『俺の能力は強弱を自在に変えられるらしくてな……こいつは心筋梗塞を起こしてはいるがまだ命に別状はない……並みの苦しみではないだろうがな……クククッ』
サーバル「ひ……ひどい……どうしてこんな事するの!?」
セルーク『何故かって?』
セルーク『楽しいから』
343 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 15:10:46.67 ID:4o1B4oAMO
サーバル「楽しい?……何言ってるの……?」
セルーク『俺はあのノートを体に取り込んだことで……自我とノートの性質と……死神の能力を手に入れた……」
セルーク『この力は素晴らしいぜ……何もかも俺の思い通りにできるんだ……フレンズを生かすも殺すも俺の気分次第……せっかく得た力だ!楽しまなきゃ勿体無ぇ!!』
リューク「……」
セルーク『お前には感謝してもしきれねぇなぁリューク!!お前のおかげでジャパリパーク中のフレンズは……ぜーんぶ俺のオモチャだ!ヒャ-ハッハッハッハッハ-ッ!!!」
ヘラジカ「……外道がッ!!」
ライオン「……調子に乗ってんじゃねぇぞてめぇ!!」
かばん「絶対に許さない……!!」
344 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 15:28:48.52 ID:wQL2TiDPO
セルーク『おっ?プッツンきたか?……だがこいつらの命は俺が握ってる事を忘れるなよ……」
アライグマ「き……汚いぞー!!」
セルーク『ヒャハハハハ……なんとでも言え。負け犬の遠吠えは聞いてて心地いいぜ』
アライグマ「お前なんか……お前なんかー!!」
フェネック「アライさん!挑発に乗っちゃダメだよ!!」
リューク「そいつらを殺さずに人質にとるって事は……こっちになんか要求があるんだろ?」
セルーク『……1時間以内にここにバスで来い……時間が経っても現れなければここにいる奴等は全員殺す……1人残らずなぁ!!』
かばん「……」ギリッ!
345 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 17:15:39.91 ID:bgBjutViO
リューク「……ヘラジカ」チョンチョン
ヘラジカ「な……なんだリューク……」ヒクヒク
リューク「ちょいと耳貸せ……耳はここでいいのか?」
ヘラジカ「?……そこであってるぞ」
リューク「さっきの作戦の事だが……」ゴニョゴニョ
ヘラジカ「うん……うん……そんなことができるのか?」
リューク「俺に全て任せろ……そうすれば全部上手くいく……かばんには内密にな」
ヘラジカ「よし……分かった……リュークを信じよう」
アラビアオリックス(……ヘラジカの奴……リュークと何を話してる?)
かばん「……人数の指定は?」
セルーク『特には決めて無いが……かばんとサーバル……そしてリュークは絶対に来い……後は来ようが来まいが好きにしろ』
サーバル「わ……私も?……わかった。いくよ」
かばん「……人質の無事を確認したいのですが」
セルーク『いいだろう……おい。何か喋れ』
ヒグマ『だ……ダメだかばん……こっちに来ちゃ……』
コノハ博士『……こいつはハナから我々を助ける気などないのです』
ミミ助手『来たところを……ま……まとめて始末する気なのです……だから口車に乗っては』
セルーク『……時間切れだ……じゃあなフレンズ共。一時間後……図書館で楽しもうぜ』
リューク「……必ずお前を殺してやる……楽しみにしてろよ」
セルーク『ヒャハハハハハハッ!……待ってるぜ』プツン
346 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 17:46:34.72 ID:Mr4tqCrnO
オーロックス「あ……あの野郎!!俺たちがオモチャだと?ふざけるのも大概にしやがれ!!!」
フェネック「……さすがに今のはカチンってきたかな」
アライグマ「極悪非道なのだ……あんな奴を放っておいたら……パークは滅ぼされてしまうのだ!!」
かばん「絶対に生かしてはおかない……なんとかしないと」
ツキノワグマ「どうするの?……1時間以内って事は……早く行かないと間に合わないよ!?」
かばん「……さっきの作戦を実行するしかありません……ヘラジカさん。同行してくれますか?」
ヘラジカ「当然だ……奴の首級は私が必ずあげてやる!!」
ライオン「フ-.....業腹だけど私は同行しても……ただの足手まといだな……」
フェネック「右に同じだねー……」
アライグマ「アライさんもなのだ……でもサーバルは……」
サーバル「私も来るようにあいつ、言ってたから……行くよ!」
かばん「ごめん……サーバルちゃんには……危険な目に合わせたく無かったんだけど」
サーバル「なんでかばんちゃんが謝るの!?悪いのは全部セルークだよ!!」
347 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 18:02:33.88 ID:Mr4tqCrnO
へいげんちほー 城門前
ラッキービースト「カバン……本当ニ行クノカイ?」
かばん「はい……早く行かないと博士達の命が……お願いしますラッキーさん!連れて言ってください!」
リューク「奴がバスで来いと指定して来なければ……俺が担いで飛んでいった方が早かったんだが……」
サーバル「……万が一セルークに飛んでるリュークを見られちゃったら……すぐに博士達が殺されちゃうもんね」
ライオン「部下達はここに残れ……セルークの事はヘラジカとリュークに任せるんだ」
オーロックス「畜生……あんな奴にいいように言われて……何も……何もできないなんてよぉ……!!」ポロポロ
アラビアオリックス「仕方がないさ……大人数で戦うのはむしろ危険だ……目的は奇襲だからな」
ツキノワグマ「ヘラジカに託すしかないね……」
ヘラジカ「任せろ!……奴が図書館にいるという事は私の部下も危ない……絶対に倒す!!」
アライグマ「最後の最後で……居残りだなんて……かばんさんごめんなさいなのだ……」
フェネック「………」
かばん「謝らないでアライさん……絶対に生きて帰ってくるから……もう誰も死なせないから……!!ラッキーさん!」
ラッキービースト「……ワカッタヨ」
ブォォォォォォォォ
348 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 18:50:59.17 ID:DGDd7BSwO
ジャパリバス 移動中
ブォォォォォ
かばん「リュークさん……一つ確認があるのですが」
リューク「なんでも言え」
かばん「セルークがヒグマさんを攻撃したとき言ってたんです。能力の強弱は自在に調節できると……」
ヘラジカ「うむ……そうやって奴はヒグマを無力化してたな」
かばん「……コピー元となったシニガミさんでもその調節はできるんですか?」
リューク「今の死神界にそんな器用な事が出来る奴はいない……ノートに名前を書かれちまえばその人間はどうあがいても死の運命から逃れられない……わざと弱くして心筋梗塞にするなんて……絶対に無理だ」
サーバル「そんな……じゃあセルリアンは……元のシニガミよりもさらにパワーアップしてるってこと!?どうしようかばんちゃん……これじゃ不意打ちしても」
かばん「サーバルちゃん……実はぼくかなり焦ってるんだ……代案を考えてる余裕も時間も……今のぼくにはない……」
かばん「ヘラジカさんの奇襲しか……手は無いんだ!」
ヘラジカ「………」
349 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 19:01:58.65 ID:DGDd7BSwO
リューク「だが奴に奇襲の作戦はもうバレちまってるはずだぜ?俺たちの会話が聞こえてたからこそ、奴は図書館に飛んで向かったんだ……」
リューク「ちっとは作戦を変更しないと……」
かばん「わかっています……ですから、ヘラジカさんは図書館の少し手前で降ろします」
サーバル「なんで?」
かばん「奴はぼく達以外は来るも来ないも好きにしろと言った……これを利用するんだ」
リューク「なるほどな……」
かばん「ぼく達はセルークの前に必ず姿を見せないといけないけど……ヘラジカさんが来ることはセルークは知らないはず……だからセルークがぼく達の存在に気をとられてる隙に……ヘラジカさんは身を潜めながらとしょかんに近づいて背後からセルークの石を破壊してください……」
ヘラジカ「……」チラッ
リューク「……」コクッ
ヘラジカ「わかった……その作戦で行こう」
350 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 19:14:32.51 ID:DGDd7BSwO
しんりんちほー としょかん前
かばん「見えてきた……」
リューク「扉の前で堂々と仁王立ちか……余裕なもんだ」
サーバル「あいつさえ……あいつさえいなければ……」ギリギリ
かばん「堪えてサーバルちゃん……」
ブロロロロ キキ-ッ
セルーク「クククッ……遅かったなぁ?もう少しで殺っちまうとこだったぜぇ?」
サーバル「ヒグマ達はどこ!?……早く返してよぉ!!」
セルーク『今合わせてやる……ほらよ』ドサツ
ヒグマ「うぐっ……」
コノハ博士「ア.....アア......」
ミミ助手「……」コヒュ-...コヒュ-...
サーバル「博士達も……苦しそう……」
リューク「お前……さっきの能力をそのチビ達にも使ったな?」
セルーク「楽しかったぜぇ?……こいつらが悶え苦しむ様は……」
351 :
◆jLRtqdurHM
[sage]:2017/07/01(土) 22:47:10.23 ID:SDIyEDTfO
サーバル「ふざけないで……ふざけないでよ!!」
かばん「ぼくたちは要求通りに来ました!……だから博士達は……」
セルーク「……まぁ慌てるな」
セルーク「近付いて無事を確かめてみろ……その間俺は……何もしない」
かばん「……博士!?」
コノハ博士「……う……うぅ」
352 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/01(土) 22:49:44.21 ID:SDIyEDTfO
続きは明日!
もしかしたら明日完結できるかも
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/02(日) 00:55:40.01 ID:tM3o4rpio
乙
354 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 05:52:29.39 ID:Or3zRdyfO
かばん「大丈夫ですか……博士!」
コノハ博士「ハァ......ハァ......何故来たのですかかばん……かしこいお前ならわかってるはずなのです……こいつが約束を守るような……殊勝なやつではないことぐらい……」
かばん「……そんなことわかってます……でも今のぼくには」
セルーク「……なにか策でもあるってか?」
かばん(ダメだ!……セルークの耳は思ったよりもよく聴こえる……小声で話をしても気付かれる……!!」
かばん「……なんでもないです」
セルーク「まぁいいや……さぁて……一通り役者は揃ったようだし……」
セルーク「最高のショーを始めようじゃないか……殺戮ショーをな」ニヤァ
リューク「殺戮だと……?」
セルーク「クククッ……見てな」
セルーク「……ほいっと」パチン
サーバル「……」
ドクン!
サーバル「ウ......」ドサッ
リューク「!?……なん……だと?」
かばん「サーバルちゃん!?」
サーバル「ア.....アァアア...!!」
サーバル「痛い……痛いよぉ……!!く……くるしい」ピクピク
セルーク「ヒャ-ハッハッハッハッ!!お笑いだぜ!」
セルーク「触れられなければ平気だと思ったのか?……バーカ!!離れていても心臓麻痺の能力は使えるんだよぉ!!」
かばん「そんな……嘘……嘘だよ……」ガタガタ
セルーク「お前も味わえ」スッ
ドクン
かばん「カハッ」
355 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 06:13:55.51 ID:Or3zRdyfO
かばん「あ……ああぁぁぁぁぁ!!!!」ゴロゴロ
サーバル「か……かばん……ちゃ」コヒュ-
かばん(胸が痛い……息が出来ない!!……苦しい!!!)
かばん「ハァ-......ハァ-.....ぼくは……ぼくは死んじゃうの……」
セルーク「今のところは死にはしねぇよ……今のところはなぁ……」
ヒグマ「き……貴様……私達に近づいている間は何もしないと……」
セルーク「はぁ?……さっきそこのチビフクロウが言ったばかりだろ?」
セルーク「俺は約束を守るような殊勝な奴じゃないってなぁ!!」
ミミ助手「な……なんてやつです……」
356 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 06:38:04.57 ID:Or3zRdyfO
しんりんちほー としょかん裏
ヘラジカ「……としょかんに到着したぞ!」
ヘラジカ「おっといかんいかん……大声を出したらセルークに気付かれてしまう……奇襲するんだ……こっそり近付かなくては……」
ヘラジカ「さて様子は……」
しんりんちほー としょかん前
かばん「嫌だ……嫌だぁぁぁ……」ポロポロ
サーバル「かばんちゃん!!……ウッ」ゴホゴホ
かばん「エグッ……ぼく達が……ぼく達がなにしたっていうんですか……どうしてこんな目に合わなきゃいけないんですかぁ……助けて……命だけは助けて下さいぃ……」
ヒグマ「かばん……」
セルーク「クククッ……死の恐怖を前にして心が折れたか」
セルーク「……何故チビ共を殺さずに俺がお前達をここに呼んだと思う?」
リューク「……大方予想はつくがな」
セルーク「お前達の目の前でこのチビ共を殺して……お前達が絶望してその顔が歪むザマを楽しむ為だぁ!!……そしてその後にはお前達を殺して後を追わせてやる……」
セルーク「みんな一緒に仲良くあの世行きだ……寂しくならないようにな……俺は慈悲深いだろぉ?」
かばん「やだ……嫌だぁ!……う……うわぁぁぁぁぁ……」ポロポロ
リューク「……死神の俺がこんな事を言うのもおかしいが」
リューク「とことん性根が腐りきってやがるな」
357 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 06:52:57.28 ID:nJxtOYrfO
ガサッ
セルーク「あ?」
リューク(……ヘラジカ!?)
ヘラジカ「死ねぇぇぇぇぇー!!!」
かばん「ヘラジカ……さん……ダメ……逃げて……」
セルーク「ふん……これが策ってワケか」バチン
ドクン
ヘラジカ「ぐっ……が……があああぁぁぉぁぁーっ!!!」ドサ
セルーク「無駄だ無駄ァ!お前らがどんな策を練ろうとただの獣畜生に俺を殺せるか!俺は神だ!! ヒャ-ハッハッハッハッハッハ!!」
コノハ博士「もう……終わりなのです」
セルーク「さて……そろそろ公開処刑といくか……まずはこのチビからだ」
コノハ博士「ひっ」ビクッ
かばん「やめて……やめてぇ……」
セルーク「ダメだね!……さぁ……死ね!」ブンッ
サーバル「やめてぇぇぇ!!」
358 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 06:58:07.73 ID:nJxtOYrfO
ザクッ
セルーク「……へっ?」
ボトッ
セルーク「これ……俺の腕?」
サーバル「えっ……」
リューク「……残念だったなぁ?紛い物」
リューク「確かにこいつらは獣だからお前を殺せないかもしれないが……」
リューク「同じ神である俺なら……お前を殺せる……だろ?」
かばん「リュークさんが手にしているのは……ヘラジカさんの武器……!?」
ヘラジカ「は……はは……作戦成功だ……」
サーバル「どういうことヘラジカ!?」
ヘラジカ「実は……城にいた時に……」
359 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 07:13:34.53 ID:3GBF5fzCO
〜回想〜
リューク「……ヘラジカ」チョンチョン
ヘラジカ「な……なんだリューク……」ヒクヒク
リューク「ちょいと耳貸せ……耳はここでいいのか?」
ヘラジカ「?……そこであってるぞ」
リューク「さっきの作戦の事だが……奴への奇襲は……俺がやる」
ヘラジカ「うん……なに?」
リューク「ただ素手の場合だと俺は死にはしないだろうが攻撃はできないかもしれないから……だから攻撃する状況になったらお前はわざと武器を落とせ……そしたら俺はお前の武器を拾って奴に攻撃を喰らわせる……間違いなく攻撃は命中する」
リューク「武器を落としてセルークに作戦は失敗したと思わせるんだ……奴は必ず油断するはずだ。その隙を突く」
ヘラジカ「……そんなことができるのか?」
リューク「俺に全て任せろ……そうすれば全部上手くいく……かばんには内密にな」
ヘラジカ「よし……分かった……リュークを信じよう」
しんりんちほー としょかん前
サーバル「そ……そんな話を……セルークに気を取られてたから会話なんて全然聞こえなかったよ」
かばん「ま……待ってください……そんなことしたらリュークさんが……!!」
ヘラジカ「何?……リュークがなんだって……?」
360 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 07:20:49.12 ID:3GBF5fzCO
セルーク「ギャアアアアアアアア!!……リューク……お前」
リューク「もう片方の腕も切り落とすか」ザクッ
セルーク「アギャアアアアアアアアア!!」
リューク「騒ぐな……セルリアンなんだから腕取れても痛みなんか感じてないだろ……逃げられないように両足も潰しておくか」ザクッ
セルーク「ア......ガアアアアアア!!」
リューク「透過はどうした?……まさか同じ死神同士だと効果はないのか?……ククク……中途半端なコピーだな」
リューク「さて石は……背中に付いてるのが弱点の石か……間違いないな?セルリアンハンター」
ヒグマ「あ……あぁ」
セルーク「お前……分かってるのか……お前が俺を殺したら……!!」
リューク「あ?」
361 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 07:31:38.94 ID:3GBF5fzCO
セルーク「ハハ……俺は知ってるぞ……死神の能力だけじゃなく……その掟もな」
リューク「ほぅ……?」
セルーク「死神はノート以外で生物を殺してはならない……そして好意を持った生物の寿命を延ばす目的で殺しをしてはいけない……この時点で掟を2つ……お前は破ろうとしているんだ」
セルーク「俺を殺せばお前は死ぬんだぞ……」
リューク「……好意うんぬんは初耳だな」
ヘラジカ「なんだとぉ!!おいリューク!そんな話私は聞いてないぞ!本当なのか!?」
リューク「本当のことを言ったら素直に協力してくれるか?」
ヘラジカ「断じて拒否する!!」
リューク「だろ?」
ヘラジカ「き……貴様……かばんたちも知っていたのか!?」
サーバル「うん……」
かばん「リュークさん……」
362 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 08:03:57.70 ID:3GBF5fzCO
セルーク「殺せるわけないよなぁ……お前の性格は理解してるぜ……お前は命をかけて他人を助けるなんて事は絶対しないはずだ!……なぁ……こんな奴等見捨てて一緒に楽しもうぜ……そしたらお前は退屈せずに」
ドゴォ
セルーク「ぐはぁ!!」
リューク「もう何も喋るな……お前の声なんかこれ以上聞きたくもねぇ」
リューク「さっさと死ね」
セルーク「ほ……本気かお前……!」
サーバル「だ……ダメだよリューク!トドメは私が……」
リューク「んなことしたら死ぬのはお前だ……今ここでフレンズを死なせずにこいつを殺せるのは……俺だけだ」
かばん「でも……でもリュークさんは死んじゃうじゃないですか!」
リューク「俺は……それでもいい」
セルーク「血迷ったかてめぇ!!」
363 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 08:12:12.25 ID:3GBF5fzCO
セルーク「や……やめろ!俺はまだまだ遊び足りないんだ!こんな……こんなとこで死ぬ訳には……」
リューク「正直な事だなぁ……でも残念だったな」
リューク「お前の遊びは……ここで終わりだ」ニィ
セルーク「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
リューク「あばよ」ヒュン
パッカ-ン
セルーク「ち……ちくしょう」
シュウウウウウウウ
かばん「しょ……消滅した……」
ヒグマ「胸の苦しみが……とれた!自由に動けるぞ!」
コノハ博士「ま……まさかリュークが……」
リューク「……あーあ……やっちまった」
リューク「死神が自己犠牲の精神でフレンズを助けるなんて……笑い話にもなりゃしねぇよ……最低だ」
364 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 08:51:56.26 ID:3GBF5fzCO
ヘラジカ「ヒグマっ!無事か!?なんともないか?」
ヒグマ「お前の方こそ……私なんかよりかばんを心配してやってくれ」
ヘラジカ「か……かばん……」
かばん「………」ボ-
サーバル「かばんちゃん……だ……大丈夫?」
かばん「サーバルちゃん……ぼく達……助かったんだよね?……もう誰も……死なないんだよね?」
サーバル「……うん!」ギュ
サーバル「リュークのおかげで……私達助かったんだよ!!」
かばん「うぁぁぁぁ……」ブワッ
かばん「怖かった……とても怖かったよぉ……もし……もしみんな死んじゃったら……お話もできなくなったらって考えたらぼく……ぼく」
サーバル「かばんちゃんは私達の為に一生懸命頑張ってくれたよ……ありがとう!」ギュウウウ
かばん「さ……さーばる…ちゃん……」グスッ
リューク「よぉ……みんな無事で何よりじゃないか?」
ミミ助手「うわっ」
コノハ博士「ひっ……我々にとってこいつの姿は最早とらうまなのです」
サーバル「……虎馬?」
365 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 09:02:56.90 ID:3GBF5fzCO
かばん「あ……ありがとう……ありがとうございます……リュークさんは……命の恩人です……」ポロポロ
サーバル「ちょ……鼻水が顔に……」
かばん「わぁぁぁ……ごめんねサーバルちゃん……」
コノハ博士「諸悪の根源はこいつとは言え……命を助けられたのは事実なのです」
ミミ助手「我々は素直に感謝の意を表するのです」
ヒグマ「まぁ……これでノートを落とした件については水に流す……ってのはまだ正直アレだが……」
ヒグマ「……ありがとう。ジャパリパークの危機を救ってくれて」
リューク「礼なんかいらねぇよ……」
ヘラジカ「お……お前……体はなんともないのか?」
リューク「……そろそろ時間みたいだな」
リューク「じゃあなお前ら……いろいろ楽しかったぜ」
サ-.......
サーバル「リューク!……あなたやっぱり!!」
かばん「や……嫌です!これでお別れなんてそんな……!」
366 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 09:17:02.06 ID:3GBF5fzCO
リューク「ちくしょう……お前らのせいだぞ……お前らが俺にジャパリパークを案内さえしなければ……俺は砂になって死ぬことはなかったのに……」
サーバル「私達は……私達はリュークに楽しんでもらおうと思って……だってリュークは……ジャパリパークに来てくれたお客さんだもん!」
かばん「その結果こんな事に……リュークさん……ごめ」
リューク「謝るなバーカ……本気でお前らのせいだなんて考えてねぇよ……でもお互い……いい退屈しのぎにはなったなぁ」
コノハ博士「リューク……」
ヒグマ「死なせない……死なせないぞ!お前が落としたノートのせいで数多くのフレンズが死んだ……これからお前は……死んだフレンズの為に償いをしなくちゃならないんだ!」
リューク「俺が死ねば償いは果たされるだろ」
ヒグマ「生きて償わなきゃ意味ないだろ!!なにか……なにか方法が……」
リューク「無駄だ……もう諦めろ」
ヘラジカ「ぐ……」
ラッキービースト「ボクカラモオ礼ヲ言ワセテ……フレンズトカバンヲ助ケテクレテアリガトウ……ボク……ナニモデキナカッタ」
リューク「そんな姿じゃしょうがないだろ……気にすんな」
リューク「ぐ……もう喋るのも辛くなってきやがった……」サ-....
367 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 10:10:22.46 ID:C+TZuD/10
サーバル「リューク!」
かばん「あなたと出会った事は……一生忘れません……ぼくにとってもこの旅はとても楽しかった……だからもう一度だけお礼を言わせて?」
かばん「ありがとう……大好きだよ……リュークちゃん」
リューク「お……おいおいここでそうくるか……じゃ、俺も一つだけ死ぬ前に言い残しておくか」
かばん「なに?……なんでも言っていいよ」
リューク「死ぬ前に……一度でいいからマリオゴルフやりたかった」サ-.....
リューク「」
ヒュオオオオオオオオ
サーバル「リューク……リュークぅーー!!!」
ヘラジカ「まりおごるふ?……あ、キタキツネがやってたゲームか」
ヒグマ「……最期の言葉がよりによってそれかよ……」
かばん「……リュークさんらしいね……ははは」
かばん「……」グスッ
コノハ博士「かばん……」
ミミ助手「これで……全て終わったのです……パークの危機は去ったのです」
ラッキービースト「……避難警報ヲ解除スルヨ」
368 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 10:18:58.64 ID:C+TZuD/10
ヘラジカ「リューク……立派な散り様だった……お前と一緒に戦えた事を私は誇りに思う……そうだ!私の部下は!?……ボス!」
ラッキービースト「全員ノ生存ハ確認済ダヨ」
ヘラジカ「良かった……」ホッ
かばん「へいげんちほーに戻ろっかサーバルちゃん……アライさん達に結果を報告しなくちゃ……」
サーバル「そ……そうだね」
ミミ助手「リュークの遺体は……我々が埋葬するのです」
コノハ博士「いえ……敢えてこのまま野晒しにしておくのです」
ミミ助手「博士……それはいくらなんでも」
コノハ博士「私に考えがあるのです……私の考えが正しければ明日……」
ミミ助手「なるほどそういう事ですか……ノートはどうしますか?」
コノハ博士「さすがに野晒しにはできないので……としょかんに保管するのです」
369 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 10:27:56.70 ID:C+TZuD/10
1日後 しんりんちほー としょかん前
アライグマ「リューク……りゅうくぅ……」ポロポロ
フェネック「リュークさんがそんな事するなんてねぇー……でもダメだよリュークさーん……アライさんを悲しませちゃさー」
アライグマ「フェネックだって……悲しいはずなのだ……」
フェネック「……うん」グスッ
かばん「本当ですか博士……この砂にサンドスターが当たるとリュークさんが……」
コノハ博士「絶対とは言いきれませんが……試してみる価値はあるのです」
ミミ助手「ノートは図書館の中です……あれにサンドスターが当たるとまたとんでもないことになるので」
サーバル「リューク……生き返るかなぁ……」
コノハ博士「……もうそろそろ噴火が始まるのです」
370 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 10:32:32.63 ID:C+TZuD/10
ドッカ-ン!!
かばん「うわぁっ!すごい音!!」
サーバル「サンドスターが噴き出したよ!!」
コノハ博士「お前達!身を屈めるのです!」
アライグマ「ふぇぇ!!」サッ
フェネック「はいよー」スッ
ヒュウウウウウウウ
リューク「」ポワン
サーバル「あっ!リュークに当たった!」
ミミ助手「さぁ……どうなるですか?」
パァァァァァ......
かばん「形が…変化してる!」
サーバル「もしかして……もしかして本当に!!」
371 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 10:38:14.04 ID:C+TZuD/10
リューク「」ス-......
サーバル「リュークが……フレンズの姿に」
コノハ博士「計画通り……なのです」
ミミ助手「なぜ凄く悪そうな顔で言ったのですか?」
リューク「……え」パチッ
かばん「リュークちゃん!……ぼくが分かる!?……一番最初にしたお話覚えてる!?……食べないでください」
リューク「……あぁ」
リューク「食べねぇよ」
かばん「……リュークちゃん!」ガバッ
サーバル「リュークー!!」ガバッ
アライグマ「リューク……リュークが生き返ったのだ!!ふぇぇぇぇん」ガバッ
リューク「ちょ……一斉に抱きつくな!……ってか一体全体どうなってやがる!?」
フェネック「まさか記憶もそのまんま残ってたとはねぇ……」
372 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 10:46:31.74 ID:C+TZuD/10
リューク「俺確か死んだはずじゃあ……あれ?……お前らなんかちょっとでっかくなった?」
フェネック「リュークさんが縮んだんだよー……」
リューク「へ?……な……なんで?」
コノハ博士「手鏡です……自分の顔をよく見てみるのです」スッ
リューク「チビ共……いやそんなチビには見えなくなってんな……どれどれ」チラ
リューク「」
リューク「はい?いやちょっと待て冗談はやめてくれよ」モニュ
リューク「……胸ある」
リューク「な……なんじゃこりゃぁぁぁぁぁー!!!?」
サーバル「サンドスターがリュークに当たって……フレンズになったんだよ!これからはずっと一緒に暮らせるね!!」
リューク「おまっ……マジふざけんなし!!ヒトの体にこんな魔改造を施しやがって!!」
かばん「リュークちゃんはシニガミだよ?ヒトじゃないでしょ」
リューク「そういう言葉使いがあるんだよそれぐらいわかれ!!」
アライグマ「なんでそんなに嫌がるのだ?フレンズになったリュークはとてもかわいいのだ!!」
リューク「俺は嫌なの!!」
373 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 11:01:57.79 ID:C+TZuD/10
しんりんちほー としょかん中
リューク「そうか……サンドスターって動物を生き返らせる力もあったのか……まさか死神をも生き返らせる事ができるとは……」
コノハ博士「既に絶滅してしまって化石だけになった動物にも効果はあるのです……オーロックスなどはそのタイプなのですよ」
リューク「あーあの牛女の事だな……万能すぎるだろサンドスター……」
かばん「」ギュウウウウ
リューク「おい離せよかばん……いつまで抱きついてやがる」
かばん「だって……だってぼく嬉しくて……またリュークちゃんに会うことができたから……」
フェネック「透過はしないのー?」
リューク「いや何故か出来なくなってんだよ……羽も無くなっちまったしこれじゃ飛ぶことも……」
アライグマ「羽ならリュークの頭にあるのだ」
リューク「え?……本当だ!!なにこれ気持悪っ!!」
ミミ助手「鳥系の子がフレンズになるときは頭に羽がつくのです。服を着替えるときに便利なのですよ」
リューク「フレンズに服の認識なんかないのにそんな事したって意味ねーじゃん……えーどうやって飛ぶんだよこれ」
サーバル「飛び方は後で博士に教えてもらおうよ!」
374 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 11:12:14.64 ID:C+TZuD/10
リューク「そういや……セルークに殺されたフレンズはどうなったんだ?」
コノハ博士「生き返っているかもしれないしそうじゃないかもしれないのです……」
ミミ助手「仮に生き返っても……記憶はもう……」
リューク「……ごめんな」
かばん「リュークちゃん……」
リューク「俺がノートをここに落とさなけりゃ……フレンズが死ぬ事も無かったしお前らを怖がらせる事も無かった……」
アライグマ「らしくないのだ……フレンズになって性格変わったのかー?」
リューク「うっせ……あの牛女の言う通りだ……俺はここにはいちゃいけない………存在しちゃいけないんだ」
フェネック「そんなことないよー」
リューク「少ししたら俺はこの島を出て行く……迷惑かけたな」
サーバル「ダメだよそんなの!」ガシッ
リューク「うぉっ!!」
375 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 11:46:29.99 ID:C+TZuD/10
サーバル「一緒に暮らそうよ!!……せっかく生き返ってまた会えたのにすぐにお別れなんて私やだ!!」
リューク「……お前が良くても他のフレンズは納得するか?」
サーバル「そ……それは」
コノハ博士「あいつらならなんだかんだでお前の事を受け入れると思うのです」
ミミ助手「あいつらは本当に単純なので……」
リューク「お前らはいいのか?」
コノハ博士「不本意ではありますが……お前がフレンズになってしまった以上……居住を拒むわけにはいかないのです」ニコッ
ミミ助手「我々は歓迎するですよ……お前は間違いなくこのパークの一員なのです……島の長として認めるのです」ニコッ
リューク「……」
かばん「リュークちゃん」ニコッ
リューク「はー……お前ら揃いも揃ってお人好しすぎるだろ……」
リューク「わかったわかった……どうせこんな体じゃ死神界には帰れないだろうしな」
リューク「受け入れてくれて……すごく嬉しいぜ……ありがとよ」
サーバル「わーい!!やったー!!!」
376 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 11:59:27.12 ID:C+TZuD/10
数ヶ月後 ゆうえんち
ワイワイガヤガヤ
ジャガー「おっ?主役がきたなぁ?」
コツメカワウソ「わーいわーい!かばんとリュークだー」
プリンセス「あれから数ヶ月!大分遅くなったけど『無事セルリアンとセルークを倒せた&リュークジャパリパークにようこそ』の会をするわよ!!」
リューク「なげぇし」
プリンセス「頂きますも兼ねてまずご挨拶から!かばん!色々大活躍だったじゃない!」
かばん「いえ……ぼくなんてリュークちゃんに比べたら」
プリンセス「……リューク!あなたも大活躍したのよね!しかもフレンズになって復活するなんて……おめでとう!」
リューク「……どうも、リュークです。死神界からやってきました。この度は俺がノートを落としたばっかりに皆様に多大な迷惑をお掛けしてしまい大変申し訳ありませんでした。どうか許してください」
プリンセス「な……なんで敬語……」
かばん「しかも棒読み……」
377 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 12:14:13.82 ID:C+TZuD/10
プリンセス「えっと……リュークはこう言ってるけど……みんなどう思う……?」
ヒグマ「フレンズが亡くなってしまったのは残念だが……だが奴が生きていれば犠牲はもっと増えていた……お前は命を懸けてセルークを倒しパークを救ってくれたんだ……まぁ許してやるよ」
トキ「謝罪なんていらないわ……私、またあなたに歌を聴かせられるのがとても嬉しいの……あとで披露するわね」
キタキツネ「リューク!約束だよ!またゲームしよう……今度はマリオゴルフで勝負だよ」
タイリクオオカミ「あのおぞましい姿がもう見れないのは……ちょっぴり名残惜しいがね……君のおかげで新作の漫画が完成したんだ……是非見ていってくれ」
ヘラジカ「お前と心ゆくまで力比べできそうで嬉しいぞ私は」ド-ン
ライオン「そだねー……まぁのんびりやりゃあいいよ〜」
ツチノコ「……また迷宮に……こい!……話し相手ぐらいにはなってやる」ビシビシ
コツメカワウソ「遊ぼ遊ぼー!私また空を飛びたーい!!」
アメリカビーバー「禁断症状は大丈夫ッスか?俺っちのでよければいつでも差し上げるッスよ?」
マーゲイ「今でもまだ私怖いけど……ライブには来てもいいわ。でもペパプには危険な事はしないでよ!」
プリンセス「マーゲイってば……だそうよ。リューク」
リューク「やべぇ……みんな優しすぎて俺泣きそう」
378 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 12:19:28.24 ID:C+TZuD/10
コノハ博士「もぐもぐ」
プリンセス「あーっ!!」
ミミ助手「長ったらしいのです全く……早く食わせろなのです」
サーバル「食べてるじゃない!」
リューク「感動を返せチビフクロウ共」
かばん「あはは……じゃあ……いただきまーす!」
フレンズ一同「いただきまーす!!」
ワイワイガヤガヤ
379 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 12:30:46.03 ID:C+TZuD/10
トキ「なかーまーとうたーうー♪なかーまーとおどーるー♪」
PPP「おどるー♪」
マーゲイ「ふへへへ……やっぱりコラボは華があっていいですねぇ〜……ぐへへ」
リューク「お……お前そんな顔すんのか……ドン引きなんだけど」
マーゲイ「うるさいわよ!」
プレーリードッグ「リューク殿!本当に禁断症状は大丈夫でありますか!?」
リューク「あぁ大丈夫だ……この体になってからはすっかり無くなった……今でもジャパリまんとリンゴは大好物だけどな」
アメリカビーバー「良かったッス……あんな捻れに捻れたリュークさんをフレンズの姿で見たくないッスからねぇ」
ギンギツネ「ボスとはどうなったのかしら?会話はできるの?」
リューク「それがさっぱりなんだよな……俺がフレンズになったからだろうな。話かけても全然反応してくれねぇ……完全無視だぜ。寂しい」
かばん「あっ……ねぇリュークちゃん。ぼくに食べちゃうぞーって言ってみて」
サーバル「な……何言い出すのかばんちゃん!」
リューク「……なんとなーくお前の考えがわかった……食べちゃうぞー」
かばん「食べないでくださーい」
リューク「なんだこの可愛い生物」
アミメキリン「あなた声にでてるわよ」
ラッキービースト「リューク。食ベチャダメダヨ」
かばん「こうすればお話できるんじゃない?」
サーバル「やった!」
リューク「いちいちこんな掛け合いしなきゃボスとは話できないのか?……めんどくせっ!」
380 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 12:36:58.69 ID:C+TZuD/10
フェネック「サーバルー……」ヒソヒソ
サーバル「フェネック?……わかった。ねぇかばんちゃんにリュークちゃん!かんらんしゃのろうよ!」
かばん「えっどうしたの急に?」
サーバル「いいからいいから」グイグイ
リューク「ちょ……押すな押すな!……さり気なくお前もちゃん付けかよ!」
サーバル「別にいいでしょ?ほら早く早くー」
ゆうえんち 観覧車内
かばん「うわー……景色が」
リューク「結構ガタきてんだけど大丈夫かよ」
サーバル「博士が整備したからへーきへー……」
ガッタ-ン
うわーなんだ!! 上から降ってきたぞー!!
かばん「……」
リューク「……まぁいざとなったらお前ら担いで脱出してやるから安心しろ」
かばん「あ……ありがとね」
381 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 12:54:29.21 ID:C+TZuD/10
ラッキービースト「……」ペカ-
サーバル「あっ……」
ミライ『ふぅー……一度は乗っておかないとね』
リューク「この人間がミライ……か?……あっ!名前と寿命が見える!?こいつは生粋の人間だぜ!」
サーバル「……ホントに!?」
かばん「……リュークちゃん。どう?寿命は……」
リューク「……悪いがそれは言えない。掟が……いや掟はもう関係ねぇか」
リューク「だが……聞かない方がいい」
かばん「……そうだね。聞くのは……怖いし」
リューク「ただ……」
サーバル「……」
リューク「こいつは間違いなく生きている……死んでたら何も見えないはずだからな」
かばん「……リュークちゃん!」パァァァ
リューク「希望を捨てるなよ……かばん」
382 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 13:05:07.70 ID:C+TZuD/10
ミライ『この島で出会えた沢山の奇跡に……感謝しています……きっとまた……ラッキー。お留守番よろしくね』
ラッキービースト『マカセテ』
リューク「奇跡……か」
サーバル「かばんちゃんと出会えた事も……リュークちゃんと出会えた事も……すっごく大きい奇跡だったよね」
かばん「うん……」
サーバル「2人とも」
かばん「なに?サーバルちゃん」
リューク「何だ」
サーバル「私達……ずっと。ずぅーっと……大切な友達だよね!!」
かばん「勿論だよ。サーバルちゃん」
リューク「……さぁ?どうだろうな」
サーバル「んもう!リュークちゃん!!」
リューク「そうですねー……僕たちはずっと大切な友達ですハイ」
かばん「僕って……あははは!」
リューク「そこまで笑うことねぇだろ!」
383 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 13:18:04.82 ID:C+TZuD/10
数日後 日の出港
リューク「ホントに行くのか?かばん」
かばん「うん……ぼく……やっぱりヒトを見つけたい……ミライさんに会いたい……だから行ってくるね……ありがとうみんな……バスを船にしてくれて」
カバ「いいのよそれぐらい……本当に辛い時は……誰かに頼ったっていいのよ?」
かばん「カバさん……ありがとうございます」
リューク「俺が飛んで運んでやろうか?」
かばん「ぼくは自分の力で……ヒトを見つけたいんだ。ありがとう……」
リューク「そうか……それなら仕方ないな……クククッ」
リカオン「気をつけてくださいね……どうかお気をつけて」
サーバル「……」
コノハ博士「まぁお前ならなんだなんだで上手くやれるのです」
ミミ助手「美味しいものを沢山食べるのですよ」
かばん「はい……いつかまた素敵なものとか美味しいものを……沢山持って帰ってくるからね!!」
ライオン「おー!!楽しみにしてるよー」
かばん「ラッキーさん。行きましょう」
ラッキービースト「ワカッタ。ごこくちほーに向ケテ出発スルヨ」
ブロロロロロ
384 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 13:24:58.83 ID:C+TZuD/10
サーバル「……出発した……私達も後を追うよ!アライさん!フェネック!……リュークちゃん!」
アライグマ「まっかせるのだー!すぐ追いついてやるのだー!!」
フェネック「はーいよっとー」
リューク「あぁ……」
リューク(……これはかばん達には秘密にしてることだが)
リューク(俺は今フレンズになっているから……サーバル達の名前と寿命が俺には見えている)
リューク(勿論かばんの寿命もな……かばんが一体外でどんな死を遂げるのか……俺はこの目で見届ける義務がある)
リューク(お前がヒトを見つけられるかどうか……ついてって見届けさせてもらうぜ……せいぜい退屈させるんじゃねぇぞ)
リューク「クククッ……」
385 :
◆jLRtqdurHM
:2017/07/02(日) 13:26:37.63 ID:C+TZuD/10
長かった……
とまぁこんな結末を書きたくてコラボSS書きました
賛否両論あるかと思いますがこれでもう終わりです
お付き合い頂きありがとうございました!!
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/02(日) 13:44:18.17 ID:l1qt4lssO
乙、一気に読んできたけどめっちゃ面白かった
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/02(日) 13:50:01.81 ID:wfC/dxKlO
完結おめでとう&おつかれさま
意外なコラボだったし面白かったよ。おつおつ。
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/02(日) 15:12:33.76 ID:wbHymYyy0
乙
楽しかった
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/02(日) 15:24:45.87 ID:5fppXIyh0
シニガミのフレンズが現れるんわなんとなく分かったがまさかリュークちゃんがそのままフレンズ化するなんて
とても楽しめたよ、乙っ
390 :
◆jLRtqdurHM
[saga]:2017/07/02(日) 15:32:50.05 ID:3GBF5fzCO
今更ですが物語の展開の為にフレンズを何体か殺したりとか死ねとか殺すとかフレンズに言わせたりとかけもフレの世界観ぶち壊しでしたよね……
注意書きを最初に書いておくべきでした。どうもすいません……
391 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/02(日) 19:08:29.23 ID:S9QNDXJS0
乙
392 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/02(日) 22:46:00.75 ID:NW28sY/j0
死んじゃったりしたのは
けものフレンズで無しだろ〜って思ったけど話は面白かった
お疲れさまです
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/03(月) 00:13:17.54 ID:umgGjgmCo
とても良かった
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 02:01:39.25 ID:xjpYVElJ0
サーバルちゃんたちが荒い言葉を使うのはちょっと新鮮だったけど、話でカバーしててとても面白い作品だった
ボスがフレンズに話してしまったらしっかり修正したりする所にけもフレ愛を感じました
乙です。
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/04(火) 12:38:02.56 ID:FmEWh7xJ0
オワコンデスノート作家瑞鳳しよ【枠仕事しよ】
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/04(火) 14:32:38.04 ID:FmEWh7xJ0
おーぷん2ちゃんねるから大切なお知らせ
121.83.86.110
アク禁されますた(´・ω・`)
どうやらアクセス禁止になってしまったみたいです。。。!!
身に覚えはあるでしょうか??
もしかしたら間違えてアクセスブロックされている場合もあります。
そのときは、メールでブロック解除の依頼をしてください。
もうアタックとかしないから、もう一回使いたい!って方もお気軽にメールしてください。
おーぷん2ちゃんねるは、いつでも待ってます。
また楽しく使える気分になったら、いつでもメールしてくださいね。
※重要:メールの[abuse]のタイトルは変えないでね。アク禁解除に必要な情報が含まれます。
誰でもそうやけど、反省する人は、きっと成功するな。
本当に正しく反省する。そうすると次に何をすべきか、
何をしたらいかんかということがきちんとわかるからな。
それで成長していくわけや、人間として...
松下幸之助 日本の実業家。
艦これスレ終了の御知らせ
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