チラシの裏の裏(TPk5R1h7Ng短編集)【パート1】

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1 : ◆TPk5R1h7Ng [sage]:2017/06/06(火) 01:28:53.94 ID:jxJr4ajso
1(TPk5R1h7Ng)が電波を垂れ流すだけのスレです。
何か思い付いた時に書き込むだけなので、更新は不定期です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496680133
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 14:00:45.16 ID:7MbeWUzcO
このまんまだと即htmlだぞ
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 18:02:07.14 ID:2+d9Xb3v0
本編にも書いたけど、ダクスト面白かった!!
また長編やるなら宣伝ヨロ!
4 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/06(火) 21:08:21.54 ID:LqRP5HBxo
>2 指摘ありがとうございます!即死ルール…そんなのもあるのか!
>3 ありがとうございます!長編は、また電波が来たり好評な短編があればそこから拡張していくと思います!

では電波一発目、魔女っ子モノで『パラレルリリちゃん』
「癒し」をテーマにした、ほのぼのほんわこわストーリーです
5 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/06(火) 21:21:37.49 ID:LqRP5HBxo
タヌ太「僕の名前はタヌ太!上から読んでも下から読んでもタヌ太ポコ!」

リリ「うわっ、タヌキが喋った!?あ、でも…タヌキ……なの?」


タヌ太「突然だけど君には、望魔を退治して欲しいポコ」

リリ「望魔?何それ?」


タヌ太「望魔は、人に憑りついて皆を困らせるポコ。だから、キミに退治して欲しいポコ!」

リリ「うん!それで困ってる人を助けられるなら、私頑張る!」


タヌ太「おっと、さっそく望魔の反応ポコ!行くポコよ!」

リリ「わかった!でも、どうやって退治すれば良いの?」

タヌ太「その葉っぱ型ヘアピンを付けてから、呪文を唱えて変身するポコ」


リリ「えっと、これで良い?」

タヌ太「うん、OKポコ。じゃぁ自分がなりたい姿…そうポコね、今回は婦警さんになった姿を思い浮かべて、こう唱えるポコ―――」


リリ「パラレルルンルン パラレルルンルン 婦警さんにな〜ぁれ!」



   〜パラレルリリちゃん〜(前編)




………と言った感じで、正義のヒロインになったのが一か月くらい前の事。


そして今では―――


タヌ太「望魔の印が現れたポコよ!今がチャンスだポコ!」

リリ「よぉーーっしっ!!悪い子…出てけーーー!!」


あ、ちなみにこの杵みたいな道具は『封印スタンプ』


望魔に撮り付かれちゃった人の欲望を暴くと、望魔の印っていうのが浮かんで

その印をこの封印スタンプの裏側で叩くと、その人の中から望魔が飛び出して来て、更にそこから……


リリ「望魔ー…ふーいん!!」

お餅を突くみたいに、出て来た望魔を叩くと…封印スタンプの中に封印されて、退治完了。


こんな風に、一週間に一回くらい望魔退治で活躍しちゃってます☆


とまぁ、そんな感じの私な訳ですが…

最近ちょっと変な事がありました。
6 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/06(火) 21:32:53.10 ID:LqRP5HBxo
それが起きたのは…多分、放課後くらい。

いつも通り望魔を退治して、お家に帰る途中の事でした。


リリ「…………あれ?」


私は…玄関で目が覚めました。

いえ、目が覚めたと言うの正しいかどうかも判りません。

いつ眠ったのかさえもあやふやで…どこからどこまでが最後の記憶なのかもおぼつきません。


リリ「あれ……ちょっと頑張り過ぎて、疲れちゃってるのかな……?」


少しぼやけた頭のまま、台所に行くと…お母さんが、私を見て驚きました。

母「まぁ、どうしたの?どこか怪我でも…あら、違うわね…今日はお赤飯を炊かないと」


何故か上機嫌で喋るお母さん。

そして私は、今更ながらに…下腹部に走る痛みと違和感に気付いたのでした。



それから数か月…

前みたいに、血や膿が出て来る事は二度と無く……

そもそも、そんな事があった事さえも忘れていたある日の事です。


母「遅れてるのかしらね?最初の頃だから仕方ないわよねぇ」と言うお母さん。

私は、言われて初めて思い出しましたが…何が普通なのかもよく判らない事だったので、特に心配はしていませんでした。


ただ、ちょっと…違和感だけは残っていて、身体がだるいくらい。

そして、そんな出来事からさらにしばらくたった別のある日…


ある日…また望魔が現れました。


今回の望魔はお巡りさんに憑りついていて、ちょっと…ううん、すごく手ごわくて…私は大ピンチ。

タヌ太は、何かよく判らない横文字の職業になれって言ったけど、よく判らなかった私は、婦警さんに変身して望魔を退治しようとしました。


隙を見て望魔にとびかかる私。

浮かび上がった印を、封印スタンプの裏側で叩いたんだけれど…上手く当たられなくて、半分しか飛び出してない。


だけど、飛び出した部分に当てれば大丈夫。

後はこのまま、いつものように望魔を退治するだけの筈だったんだけど……


封印スタンプが望魔に当たったのと、同じくらいの時。

突然、鼓膜が破れそうなくらいに大きな破裂音がして……お腹の辺りに物凄い衝撃が走りました

物凄く熱くて…物凄く痛くて……体が上手く動かない。


私の意識はどんどんなくなって行って………


婦警リリ『…………誠一……さん……』

リリ「―――――――!!!?」


目が覚めると…そこは私の部屋でした。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/07(水) 18:33:21.94 ID:RiNjn78t0
誠死n……なんだ誠一か。でもロリを犯るのは普通にギルティだゾ
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/07(水) 20:28:46.28 ID:Oe6MJpiF0
既にパラレルとか書いてある時点で混乱は避けられそうにないなw
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/07(水) 21:19:58.88 ID:3rq0Qhkbo
はいはい、ほのぼのほのぼの
10 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/07(水) 23:17:10.58 ID:GJUnEJgpo
リリ「え?何?私どうなったの?」


タヌ太「死んじゃったポコ。正確には『婦警の身体が』だけどポコね。だからちゃんと僕が言った通りに変身して欲しかったポコ…」

リリ「死んじゃったって…え?じゃぁ何?ここって天国なの?」

タヌ太「いや、だから。死んじゃったのは「婦警の身体」のリリで、君自身じゃ無いポコ」


リリ「ゴメン…どう言う事?私が生きてるなら…死んじゃった婦警の私って一体……何なの?」

タヌ太「まぁ、ザックリ言っちゃうとパラレルワールド…平行世界のリリって事ポコ。漫画やアニメなんかでよくあるポコ」

リリ「パラレルワールドは知ってるけど…それとどう関係あるの?」


タヌ太「だからポコ…リリの変身は、リリ自身を変化させてるんじゃなくて、パラレルワールドのリリの身体を借りてるってだけなんだポコ」


リリ「え?ちょっと待って?じゃぁ…死んじゃった婦警さんの私ってどうなったの?!」


タヌ太「死んじゃったんだからそのままポコ」

リリ「………え?」


タヌ太「ちゃんと、死んじゃったまま元の世界に戻ったって言ってるポコ」


リリ「…………………」


タヌ太の言っている事が判らなくて…

ううん…判るけど理解したくなくて……ぐらりぐらりと、目の前の景色が揺れました。


リリ「ねぇ、それじゃ…パラレルワールドの私は……私に身体を貸してくれてる間、どうなってるの?」

タヌ太「本人はその間の意識を失ってて、その世界からは居なくなってるポコ」


リリ「じゃぁ…お仕事中なんかだと、大変だよね」


タヌ太「何度も何度も呼び出されない限りは大丈夫じゃないポコ?君だって、婦警の身体になったのは2回だけだった筈ポコ」

リリ「……うん」

タヌ太「よっぽど…それこそ、持ち場を離れちゃいけない時に運悪く呼び出したりしない限りは良いんじゃないポコ?と言うかそもそも……婦警のリリ自身も、他のリリの力を借りてるんだからお互い様ポコ」


リリ「………え?他の世界の私も…別の私の力を借りてるの?」

タヌ太「そうポコよ?そのヘアピンの力を借りてポコ。まぁ、もちつもたれつの関係だから気兼ねせずに変身すれば良いと思うポコ。あ、でも…前回みたいに、死んじゃうのは困るから気を付けて欲しいポコよ?」


タヌ太の言葉が頭の中でぐるぐる回って……その意味が良く判りませんでした。

ただ、それでも…私は、その話を聞いておかなければいけない…そんな気がして、続きを聞く事にしました。
11 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/07(水) 23:32:36.03 ID:GJUnEJgpo
リリ「ねぇ…じゃぁ逆に、私も他の世界の私に身体を貸す事ってあるの?自分が知らないまま…死んじゃう事もあるの?」


タヌ太「前者は勿論だけど…死に直面しちゃうような場面に使われる事は、滅多に無いんじゃないかと思うポコ」

リリ「………そうなの?」


タヌ太「こう言うのもなんだけど…現時点の君には、特にこれと言った特徴も無いからポコ。身体面でも大人に劣る分、君の身体を借りるメリットはほとんど無い筈だから…変身を迫られる場面でも、まず別のリリを呼ぶ筈ポコ」


リリ「そっか………」


私はタヌ太の言葉に少し安心しました。

でも…安心した自分が、少しだけ嫌になりました。


リリ「あ、あと…夢かも知れないけど、目覚める前に婦警さんが、あのお巡りさんの名前を呼んでた気がする」

タヌ太「あぁ、それは多分…」

リリ「判るの?あれって何なの?婦警さんの意識じゃないの?」


タヌ太「それは、意識じゃなくて記憶ポコね」

リリ「記憶……?」


タヌ太「思い出して欲しいポコ。変身した時に持ってる道具の使い方とか、そういうのが最初から判っていた筈ポコ」

リリ「あ、うん…そう言えばそうだね」

タヌ太「あれって、変身の時にその道具を使っていた記憶なんかも一緒に借りてるからポコ。つまり…」


リリ「お巡りさんの名前を呼んでたのも…婦警さんだった私の記憶…って事?」

タヌ太「そう言う事だと思うポコ。あ、ついでに言っておくけど…変身の時に、意図して全部の記憶を借りようとしちゃダメポコよ?」

リリ「どうして?」


タヌ太「混ざり合うか、塗り潰されるか…どっちにしても、君が君でなくなっちゃう危険があるからポコ」

リリ「それは……ちょっと怖いね」

タヌ太「そうポコ。だから気を付けるポコ」


リリ「………うん」


色々納得出来ない事はあったけれど…どういう事なのか、判る事はできました。

その日の私は…もやもやした何かを胸の中に抱えたまま、眠りました。
12 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/07(水) 23:51:25.92 ID:GJUnEJgpo
………そしてまた、ある日の事。

ほんの少しだけ望魔が沢山出て来るようになって、忙しくなってきた頃の出来事です。


タヌ太「うーん…困ったポコォ…」

リリ「何…?どうしたの?」


タヌ太「ちょっとした手違いで…パラレルワールドとのトンネルが開いちゃったみたいなんポコ」

リリ「それって何?どう困るの?」


タヌ太「物凄く低い確率なんだけど…もしかすると、パラレルワールドのリリと出会ってしまうかも知れないんポコ」

リリ「それって困る事なの?」

タヌ太「うーん……絶対じゃないけど、多分ポコ。だから、もし別の世界の自分を見かけても絶対に声をかけないようにするポコよ?」

リリ「うん、わかった」


難しい話になりそうだから、あまり細かくは聞かないで…とりあえずは、注意するって覚えておく事にしてそのお話は終了です。

ですが、そんなやりとりがあってから数日後…その出来事は起こってしまいました。
13 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/07(水) 23:52:08.93 ID:GJUnEJgpo
女性「………お?おぉぉ?」


見ず知らずの女性に、私は絡まれました。

髪は長くてボサボサで…物凄く分厚いメガネ。肌は荒れててカサカサの、ジャージ姿の女の人。


勿論、見た事も会った事も無い人なのに…


女性「あぁ…こんな偶然てある物なんだねぇ。いやぁ、あの時は助かったよぉ」


どうしてでしょうか、女性の方は私を知っているようでした。


リリ「あの…人違いじゃありませんか?私、あなたに会った事なんて…」

女性「あーうん…だろうね。ま、立ち話も何だし、ちょっと食事でもしながら話そっか」


リリ「え?あ……ちょっっと…」

そして…その女性の有無を言わせない強引な誘いで、私は近くのレストランに連れて行かれる事になりました。


女性「じゃ、改めて……自己紹介は必要なんだけどうけど、わざわざ言う必要も無いわよね。ね?私」

リリ「私…って……え?じゃぁあなたはは…パラレルワールドの私なんですか!?」


女性「そゆ事ー。いやぁ、タヌ太から聞いてはいたけど、本当に出会う物なんだねぇ。って言うか何だよ、全然安全じゃない。驚かされ損?」

リリ「そうですね。あんな事言われた後だったか身構えちゃいましたけど、こうして話してみると…全然普通の人みたいで安心しました」


女性「だよねー…って、そう言えば話は変わるんだけど。私…って言うかキミは、他の私にも会った?」

リリ「いえ…私も貴女が初めてです」


女性「そかそかー。んじゃやっぱり、運命的な物を感じるねぇ。いやぁ…本当あの時は助かったよ」

リリ「助かったって……じゃぁやっぱり、そっちの世界でも望魔と戦ってるんですか?」


女性「うん、戦ってるよ?あ、でも…キミの身体を借りたのは、望魔との戦いじゃなくて……えっと、そうだね、接客みたいな感じ?物凄いクレーマーが居てさ…」


リリ「お仕事…ですか?やっぱり大人の人って大変なんですね…」


女性「ま、そんな所。で、これはその時のお礼だと思って遠慮なく食べてよ」

リリ「あ、はい…じゃぁ、そう言う事なら…頂きます」


最初は警戒して手を付けられなかったけれど…話して安心した私は、料理を食べ始めました。
14 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/08(木) 00:07:28.02 ID:YYRgMi0ro
女性「で……こっちの望魔はどのくらいの頻度で出て来るの?何か月くらいの暇があるの?」

リリ「えっと…少しずれたりはしますけど、1週間に1度…あ、最近はちょっと増えてるかなってくらいです」

女性「へぇ…そんなに出るんだ、大変だねぇ」

リリ「いえ…慣れましたから」

女性「んー…本来ここは年配者らしく、困った時はいつでも呼んでおくれー!って言いたい所なんだけど…何の取柄も無いニートな私だからね。力になれないイコール呼ばれる機会がないってのが悲しい所だわ」

リリ「もう、そんな冗談を」


落ち込む事ばかりで、沈みっぱなしだった私だけど…この出会いによって、ほんの少しだけど元気付けられた…そんな気がしました。


………そして


もう一人の私と別れた後…家まで帰る道の途中で、別れた時の事を思い出しました。


私は、この世界のタヌ太と会っていかない?って誘ってみたけど…

お母さんと鉢合わせてもまずいでしょ?と、もう一人の私はそれを断り、そのまま別れました。


私には気付かなった事も気付ける…大人な私。私を元気付けてくれた事も含めて、改めて感心しながら……



…家に入ろうとしたその瞬間。


辺りの景色が…ほんの少しだけ薄暗くなった気がしました。


そして…腕時計を見ると、時間は6時……別の世界の私と別れたのは4時で、家まで30分くらいだから………


リリ「嘘………90分……え?これって……」

そう…90分間、私の意識は消えていました。


つまり……


リリ「誰か…別の世界の私に呼ばれてた…って事……?」


説明出来ないような気持ちの悪さ…体中の痛みとだるさと、吐き気が私を襲いました。


私は急いで家に上がり…それらの全てを吐き出すように、お手洗いで吐きました。


そして………


思い出したようにまた時計を見てみると…今度は7時50分。


またです…また私は、別の世界の私に呼ばれて居たようなのです。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/08(木) 00:13:47.83 ID:gpenQ1nQ0
○んポコ(ボソ...
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/08(木) 02:25:11.89 ID:gpgEiE9do
ほのぼのとは一体
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/08(木) 06:39:49.38 ID:Z5ovHbjR0
ほのぼのじゃなくてぼのぼのだったんじゃないか?あれ、意外とエグいとこあるからな
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/08(木) 19:40:31.52 ID:tmjYcQ/M0
ぜってぇーロクな使われ方してねぇよロリリリ
気持ち悪さとか90分とかな……
19 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/09(金) 00:02:14.84 ID:iRcEMN0+o
寒気と共に冷や汗がどっとあふれ出して、真っ白なはずの頭の中にじゅくじゅくとどどめ色の膿が滲んでいきました。


もう一度…さっき吐き出して無くなった筈の胃の中身を、もう一度吐き出した後……汗まみれになった体を洗うために…そのままお風呂に入る事にしました。


リリ「体…重い…お腹…痛い……」

身に覚えのない疲れと痛み…それは、何かがあった事を私に教えてくれているようでした。


リリ「でも……生きてるんだ……」


不幸中の幸い……と言って良いのでしょうか。

見ず知らずの誰かに自分の身体を使われたにも関わらず、命だけは残っている…死んでは居ない…


死んでしまったら…あの婦警さんみたいに死んでしまったら……そう考えると怖くてたまらない。


リリ「でも………他の私もそうだったんだよね」

リリ「私が呼んで、身体を借りたら………」


死んでしまうかもしれない…そう考えてしまいました。


リリ「でも………私だけじゃぁ、望魔を倒せないよぉ………」

リリ「だったら……だったら、私が倒さなくても……」


そう思った時に限って、タヌ太の言葉を思い出してしまいます。


タヌ太『リリじゃなければ、望魔は倒せないポコ。リリが望魔を退治しなければ、きっと他の多くの人に迷惑をかける事になると思うポコ』


リリ「なら…他の私が死なないように…望魔を倒すしか無いんだよね…」


ムシの良い事を言ってる事は判っている…でも、そうするしかありません。

それに、いざとなれば…自分が身代わりになれば……そんな事を考えながら、私はお風呂から上がって……


汗まみれになった服を、洗濯機に入れる途中…それに気付きました。


『こんな事しか出来なくて悪いんだけど、これはせめてものお礼。

 何か美味しい物でも食べて元気出しなよ!

 追伸・こっちも上手くやったから、君も上手くやんなよ』


ポケットの中に…1万円札と5千円札と一緒に、折りたたまれて入っていた手紙。

多分…夕方に別れる前に、もう一人のの私が入れた物でしょう。


リリ「もう…私の馬鹿。こんな沢山のお金貰えないよ」


気が付けば…私は大粒の涙を流していました。



そして………
20 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/09(金) 00:17:37.53 ID:iRcEMN0+o
タヌ太「そっか…それで、何事も無かったポコ?」

リリ「うん…ちょっと格好はアレだったけど、気の良い感じの私だった」


お風呂から上がって…思いっきり泣きじゃくってスッキリした後、私は今日の経緯をタヌ太に話しました。


タヌ太「何か変な事とか言われなかったポコ?」

リリ「うぅん?お礼を言われただけ。あ、あと…その世界に比べると、こっちの世界の望魔は沢山出てるって言ってた」


タヌ太「そうポコね…この世界はどちらかと言えば多い方ではあるポコね。ちなみに、多い所だと毎日のように出現する所もあるポコけど…望魔の出現頻度に関しては、どうしようも無い事ポコ。まぁとにかく、無事で何よりポコ」


何だかんだで…今まで気遣いとか足りなかったり選ぶ言葉が悪かったりとかはあったけど、タヌ太は私を心配していてくれていました。

思い出してみれば…婦警さんの私を死なせてしまったのも、タヌ太の指示をちゃんと聞いていなかったのが原因でした。


そう…そう考えれば、これから先もきっと上手くやって行ける。そんな風に自信を持つ事が出来ました。



昨日まではずっと、不安で不安で仕方が無くて…この先ずっと、安心して眠る事は出来ないだろうと覚悟していました。

でも今日は…今日会った別の世界の私と、タヌ太…二人のおかげで、ほんの少しだけ安心して眠る事ができそう………


そんな事を考えながら、私は部屋の電気を消して…目を閉じて……


リリ「私も…今日会った私のお手伝いをしたいな。出来れば…望魔退治じゃなくて、お仕事の方で」

タヌ太「仕事ポコ……それで、今日会ったもう一人のリリの、職業は何だったポコ?」


リリ「えっと、確か――――――――」
21 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/09(金) 00:22:35.33 ID:iRcEMN0+o
――


――――


――――――



リリ「………パラレルルンルン パラレルルンルン―――」



―――――――――


――――――――――――



…………………………………………


リリ「――――――っ…………」

薄暗い浴室の中で…私は、周囲に飛び散った血を洗い流して居た。


リリ「ぅっ………えぐっ……ふっ………」

悲しくて…辛くて………どうしようもなくて………


バスタブや……包丁に付いた血痕を、この記憶ごと流し切ってしまいたい…そんな気持ちに苛まれながら、洗い流して居た。
22 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/09(金) 00:40:58.20 ID:iRcEMN0+o
<後編ハイライト(嘘)>


リリ「どうして…どうしてぇ……殺したのに…殺した筈なのに、何でまだ終わって無いのぉ………」

―――終わらない悲劇


中学生リリ「そう…貴女、何も知らないのね。間違って居るけれど…それで気が晴れるなら良いんじゃない?」

―――現れる、別のもう一人の「私」


タヌ太「僕だって…僕だって!リリに巻き込まれたせいでこんな目に遭わされてっ……もう…うんざりなんだよ!!」

―――語られる真実


中学生リリ「誠一さん…彼女の婚約者の事も、貴女は知らなかった」

―――突き付けられる事実


リリ「私……一体いつまで、こんな事を続けないといけないの?」

―――深まる謎と疑念と…


中学生リリ「思い出しなさい…貴女が犯した過ちを…罪を。そして、その罰を」

―――襲い掛かる理不尽な運命


タヌ太「………もう二か月ポコ。酷かも知れないけど…生かすか殺すかは君が決めるポコ」

―――迫られる選択


リリ「やっぱり……私…嫌だよ………お母さん…私もう…疲れたよぉ……」

―――苦しみと悲しみの先に待つ物は?



「パラレルルンルン パラレルルンルン……本当の私になぁれ……」



後編…近日公開予定無し
23 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/09(金) 00:48:56.76 ID:iRcEMN0+o
と言った感じで、電波一発目の『パラレルリリちゃん』終了です。
行間に詰め込み過ぎて、人によっては「え?何これ?何でそうなるの?」になりそうなのが怖い所…
次回以降はその点の改善もしつつ、引き続き電波を垂れ流して行きたいと思います。

>7 ナイスボート!
>8 混乱と混沌はパラレルのサガ…!
>9 >16-17 ほのぼのです…ファミレスで元気付けられた辺りが。逆にこれ以降は落ちて行くばかりですがっ!
>15 平成たぬき合戦ぼんポコですね、判ります。えぇ判ります。
>18 ポケットの中身でお察し下さい。
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/09(金) 01:04:58.84 ID:m2rF9JkU0
怖いなぁ (パラレルゲート)戸締まりすとこ
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/09(金) 01:53:05.61 ID:CxuLbu6eo
安定のえげつない展開
気付いたけど◆TPk5R1h7Ngの先頭3文字ってチンポだよね
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/09(金) 06:38:23.21 ID:KtLk818Q0
それを安定にしちゃうところが業深いよね
あと、それは気付かなくて良かったやつだ
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/09(金) 08:12:20.08 ID:CxuLbu6eo
というかチンポじゃなくて正しくはチンポコ
つまりイッチはタヌ太だったのか
良く見たら近日公開じゃなくて公開の予定なしなのか…
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/09(金) 23:39:15.80 ID:hVvpH7iC0
ああ〜、パーフェクトヴァニティりてぇよな俺もな〜
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 09:33:29.54 ID:/xIAAn/e0
正直なところダークストーカーも半分くらいしかわからなかったし
これもよくわかってないけどまぁ問題ない
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 21:32:48.40 ID:45Jal70G0
勇者のもダクストも、TASさんだったらどうクリアされてたんだろう
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 08:05:35.07 ID:xMRYTp5d0
>>1の作る話でロボがメインのってあったっけ?
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/11(日) 11:17:31.50 ID:xDFSkQX30
電波かー。平沢師匠の曲とか聞いてると早めに来そうな気がするなー
俺はヤイヤイとか論理空軍とかルクトゥンとかマザーとかロータスとか他にも色々好きだなー

ところで横文字の良くわからない職業って何の事だったんだい?
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/11(日) 15:30:12.23 ID:gWjKhSu30
それにしてもダクストは一章だか一編だかが一つの物語であってもおかしくないような内容なんだよなー
ダクストとは、実はセルフクロスオーバーワールドなのでは……
34 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/11(日) 22:06:36.13 ID:h7cNfhG2o
>24 ダイジョウブダヨーコワイクナイヨー パラレル良いとこ一度はオイデー
>25-27 エゲツなくナイヨ!?現時点ではまだ全然エゲツな要素出てませんよ!?
 あと、チンポチンポ連呼しないでチンポ!不適切な表現でR-18スレになっちゃう!!
>29 ………楽しんで頂けたのであれば、結果オーライ!
>30 多分もっとスマートかつ効率的なやり方で、100レス以内にクリアされていたと思います。
>31 今の所まだありませんが、脳内ストックでは
  『悠久の中の一瞬の輝き』
   光速で動いているにも関わらず、超巨大なためパンチ1発放つのに100年かかるロボットのパイロット達の話。
  『エメト』
   自衛隊所属のパイロットがロボットに乗って、ゴーレムを操る魔法使い達と戦う話。
  『バハムートクロニクル』
   突如現れた神話上の怪物達手に、バハムートと名付けられた記憶喪失の人型機械が立ち向かう話。
  『オーバーギア』
   永遠に動き続ける歯車【ギア】このギアを用いる事で様々な武器や機械…そしてロボットを作り出した世界のお話。
  後は、タイトルはまだ決まってませんが…
  シャム双生児の切除した脳を再利用したロボットの話や、人間になるためにパーツを集めるロボットの話etc…
  と言った物が、腐りかけたまま眠っています。

>32 最近はアニメとかドラマの主題歌聞きながら書いてますが…機会があったらそちらの方も聞いてみようと思います!
   横文字の良く判らない職業は、略す前のOIPCとかFBIとかSOFとかの小学生リリには判り辛い系の物とお考え下さい。
>33 だいたいあってます
   形にしてないけど脳内で完結してる作品が幾つかあって、その中からゲストだったり中ボスの一部引っ張ってきたりして
   魔法少女ダークストーカーのバックグラウンドの一部になったり、逆に他の物語に繋がったりしています。

では電波二発目、退廃世界モノで『ヒトナシノヨ』
「生きる意味」をテーマにした、ぼの……冒険譚です
35 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/11(日) 22:11:21.37 ID:h7cNfhG2o
〜ヒトナシノヨ〜


  「あり……がと……う…………また………て………」


―――夢を見て居た

――――どこかで聞いた事がある声が、僕に向けて何かを言っていた

―――――だけど…その夢が長く続く事は無く……
36 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/11(日) 22:19:44.54 ID:h7cNfhG2o
「人間だ!人間が現れたぞ!!」

「女子供を優先して避難させろ!!」

「監視はどんな些細な変化も見落とすな!


離れた場所から響き渡る喧騒に…僕は叩き起こされた。


周囲に鳴り響くのは、警笛と忙しない足音。

心地良さとはかけ離れた不規則なリズムにより…

まるで業務用サーキュレーターでもかけたかのように半ば強制的に、頭の中を覆う霞が吹き飛ばされる。


僕「えぇと…何だっけ?人間が現れたとか言ってたよな」


まず、僕の居る場所は…木々に囲まれた部屋のような場所。中央に何か台座のような物があるけど、それが何かは判らない。

今まで聞こえて来た声は、この部屋の外からで…それこそ、四方から上がっているらしい。


ちなみに…既に目は完全に覚め、充分なまでに意識はハッキリとしている訳だが…

その上で尚、不可解な……その言葉の意味を、僕は考えた。


僕「人間……?」


人間を呼称する上での、あの内容……って事は当然、声の主は人間じゃぁ無い筈。

逆に言えば…声の主である、人間以外の存在が外に居ると言う事。

そして、そんな疑問を浮かべる僕自信は………


僕「うん……どこかだろう見ても人間だよな?」

鏡面になった台座の、側面を覗いて確認してみたけれど……うん、僕はまごう事無き人間だ。

つまり……外の声の主達の敵にあたる存在らしい。


僕「………………あれ?これって何かピンチ的な状況じゃね?」


改めて襲いかかる危機感に、寒気を覚える僕。

どうにかして…いや、どうすればこの状況を切り抜けられるのか考えるためにまず…僕は、木々の隙間から外の景色を覗き見た。
37 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/11(日) 22:30:32.36 ID:h7cNfhG2o
「人間の姿は見えたか!?」

「まだ報告は無い!それよりも避難を優先しろ!」


外に居る声の主たちは、耳の長い……指輪物語に出て来るエルフのような出で立ちの人々。

この周囲は集落らしく、木々の合間に小屋のような物が建てられ…そこから生活の跡を伺える。


となると………


僕「可能性その1…外の人たちが言っている人間とは僕の事で、僕を探している」

この場合…捕まってしまったら何をされるか判った物じゃぁ無い。


僕「可能性その2…僕以外の人間が、この村に襲撃をかけている…あるいはかけようとしている」

この場合も、捕まればただでは済まない。では、どう動くのが最善なのか…それを考えるが…


『ぐぅぅぅぎゅるるるる………』


……そもそも…選択肢なんて物自体が存在していないらしい。


まず…このままこの場所に籠城するなんて愚策は、餓死と言う名の自殺を行うに等しい行為…

となれば…どうにかして外に出るしか無い訳だ。



僕「かなり危ない橋になりそうだけど…これしか無いか」


まずは、近くに干してあったマントを手繰り寄せ……

マントの裾を破り…フードを深く被って、その上から破ったマントを巻いて固定する。


僕「変装完了…っと」


目以外は全て隠れるこの姿ならば、一目で人間とばれる事は無い。

見付かればアウトだが…外の騒ぎに乗じれば、多少の食料を拝借して退散する事も可能な筈。

僕は、外の人足が途切れるのを見計らい…木々を押しのけて外に出た。


幸いな事に、すぐ目の前に果物屋の屋台らしき物があり…皆が避難して行った道とは別方向に向かう横道もある。

このまま速やかに、この集落から立ち去る事が出来る…その光明を見つけて安堵した瞬間……


「おいお前、何をしている」

僕は後ろから肩を掴まれた。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 23:40:02.05 ID:xMRYTp5d0
ヒトナシノヨと言っているのに人が現れるのか……(困惑)
優しさ成分がかなりマイナス行ってるディストピア系なのかな?
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/12(月) 17:15:46.04 ID:/4YfBT7G0
ヒト(デ)ナシ(ナ)ノヨ〜
40 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/12(月) 22:06:42.08 ID:/0j99grko
まずい…見付かった?!


衛兵「食い物なら避難所にもある。まずは移動を優先しろ」

いや、まだセーフだ。見付かりはしたが、ばれては居ない。

手を振り解いて逃げる事も出来なくは無いが…ここで下手に抵抗して騒ぎを起こすのは、どう考えても得策じゃぁ無い。


僕「は、はい。すみません!」

衛兵「この先まっすぐだ。寄り道なんてするなよ!」

今は大人しく従っておいて、隙を見て抜け出す…その考えの下、この衛兵らしき人物の指示にし従うのだが……


避難所に到着したら到着したで、これまた次の問題に追い詰められた。


避難所は完全に四方を塞がれ、逃げ道は入って来た入り口と奥の裏口のみ。

そのどちらにも門番が二人居て、気付かれずに脱出する事は不可能。


こんな状態で正体がばれてしまう事だけは避けたい所。

僕は改めてフードを深く被ろうと、手を伸ばし―――――


『どんっ』


僕「………え?」

後ろから誰かにぶつかられた。

そして、その拍子に僕は床に倒れ………


不味い……不味い不味いマズイマズイ!!!


フードが捲れ上がり、素顔を晒してしまった。
41 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/12(月) 22:24:17.63 ID:/0j99grko
集まる皆の視線………周囲から上がるざわめき。

この地において異質の存在である、人間…僕に向けて皆が注目し………


少女「アンタ、ここらじゃ見ない顔だね。他の集落から逃げて来たのかい?」

一人の少女が僕に声をかけると、皆はまた興味を失ったように視線を外に戻していった


僕「………え?あれ?」

見た目も殆ど同じ…使っている言語も同じ。

注意して見なければ、殆ど人間と区別も付かないような人たち。


セラ「アタシはセラ。アンタ名前は?」


だが…だからこそ沸き上がってしまう衝動に突き動かされ、俺はそれを口にしてしまった。

僕「いや、その……人間と…敵対してるんだよね?」

セラ「あぁ、そうだよ?何を当たり前の事を 言ってんだい?」


僕「僕の事見て、その反応っておかしくない?」

セラ「……は?」

僕「いや、だから。人間の姿を見たらその反応はおかしいじゃないかって」


セラ「いやお前、何言ってんだ?お前が人間?無い無い。頭でも打っておかしくなったか?」

僕「えっ…」

セラ「そーいやぁ、人間の幼体はアタシ達に似てるってホラ吹く行商人も居たりしたなぁ…って、そんな事ありえねぇけどな」


僕「ちょっ…ちょっと待ってくれるか?じゃぁ、君達が言ってる人間って何なんだ!?」

セラ「あぁん?あぁ…逃げては来た物の、肝心の姿は見た事無いってか?人間ってのは―――」


『ずしん…』


セラ「人間ってのは……あぁ、丁度良い。門の向こうに見えそうだから、行ってみようぜ」


『ずしん…』


僕「……え?」

僕は、その少女に手を取られ…門のすぐ近くにまで連れて行かれた。

そして、そこから見える景色の先に……


『ずしん…』


セラ「そら、あれが 人間 だ」



―――――――それは居た。
42 : ◆TPk5R1h7Ng [saga]:2017/06/12(月) 22:32:01.16 ID:/0j99grko
―――――――――


屈強な男「いっやぁー、さすがに今回は危なかったな」

衛兵「あぁ…虎の子のゴーレムまでやられちまった時は焦ったが、何とかなって良かったぜ」


人間と呼ばれる存在との闘いの後……集落では、祝勝会が催されていた。


真っ黒な石板の前で、火を囲んでの宴。

手にしたコップの中からは…とりあえずアルコール臭はせず、甘い匂いだけが漂っていた。


屈強な男「どうした兄ちゃん。あれだけの大物を仕留めたってのに浮かない顔してんなぁ」

セラ「あぁコイツ、人間を直に見たのは初めてらしいんだ」

屈強な男「そっかそっか、だったら無理は無ぇな。まぁでも、一度見れば次回からは幾らか馴れんだろ」


僕とは別の、人間と呼ばれる存在を僕は見た。

けれど…あれを人間と言われても、正直しっくり来ない…と言うよりも、何故人間と呼ばれているのかすらも判らない。


あれが、何をもって人間と呼ばれているのか……僕は、襲撃当時の事を思い出す。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/13(火) 00:33:39.60 ID:uo3zOIcL0
出だしけもフレ一話で進撃……アニメ歴史を遡っていくのか?
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/13(火) 19:58:59.66 ID:KO6dDO0R0
聞いといてなんだけど、意外といっぱいあるのねロボもの企画。それぞれ楽しみだから簡単に感想を言わせてもらいます

 『悠久の中の一瞬の輝き』?
   ネタはネタでも、真面目にやってるネタは格好良い。ってやつかなこれは

 『エメト』?
   この中では一番一般受けしそう?
   
 『バハムートクロニクル』?
   ちうに スルメ味

 『オーバーギア』?
   縋るか?拒絶するか?解放を求めるか?

 『タイトル未定』
  シャム双生児の云々
   多分鬱系
  人間パーツ集め
   人工筋肉に始まり、刀匠の鍛えた骨とかシリコンの脳みたいにロボ的素材で似た働きしそうなモノを集めて、最後に原子変換装置で一発チャレンジ……って感じかな?
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