みほ「フリースタイルバトル?」

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55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:06:59.12 ID:CoaWBJ6Zo

杏「『去るのみだ〜』、『猿のみだ〜』」

杏「ダジャレとライムを混同してる?」ワァァッァァ!!!

杏「そう言った1本目の話どうなります〜!?」

杏「ちょっとちょっと!親父ギャグ言っちゃ困ります〜!」ワァァァ!

杏「『あのノンナさんが!?』って空前絶後」

杏「ひょっとして酔ってるの!?お客さん終点ですよ〜!?」ワァァッァア!

杏「すごいなぁ スカイツリーだけじゃないんだもんなぁ」

杏「空前絶後のぉ〜〜〜 サンシャインノンナ!」ワァァァァ!!



ノンナ「自分で言って 自分で決め付け」

ノンナ「後攻だから出来る技 使ってるだけ」

ノンナ「ただの悪ノリ 低レベル文化祭のノリ」

ノンナ「芝居がかった ダサイ口調で舞い踊り」ワァァ

ノンナ「結局はあんこう踊りが お似合いなんだ」

ノンナ「なんか半端なまんまな あんたじゃ」ワァァ

ノンナ「話にならない こんなんじゃ ノーアンサー 聴覚異常者」

ノンナ「このままじゃ一体 どうなる日本は」ワァァ!



杏「急に政治が出てきちゃったねー 池上彰の」

杏「番組観て影響された? それはミーハーっぽい」ワァァ!

杏「聴覚はちゃんとあるし 耳はちゃんとついてる」

杏「あ、もしかして……これは耳じゃなくてツインテール」ワァァァ!

杏「文化祭 レベル低いのそっち プラウダかわいそー」

杏「お客来ないのかな?でも大丈夫 私が行こう!」ワァァァァ!

杏「あんこう踊り 大洗の宣伝ありがとねー」

杏「でも宣伝だけじゃなくて 本当は 感想も欲しい」ワァッァア!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:07:55.55 ID:CoaWBJ6Zo

杏「……ふー」

ノンナ「……………………………………」


役人「ではこれより判定に入ります!先攻ノンナ、後攻アンジー……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:アンジー

千代:アンジー

理事長:アンジー

香音:アンジー

新三郎:アンジー

役人「クリティカルヒットーー!!!勝者、後攻、アンジー!!!」

ワァァァァァ!

役人「ではコメントを…………新三郎さん」

新三郎「いや、なんて言ったらいいんでしょうか……この場を完全にコントロールしましたよね。ええ」

新三郎「ユーモアのあるパンチラインでお客さんをガンガン盛り上げて……ノンナさんはやりにくかったと思います。言うこと全部返される上に会場の空気をかっさらっていかれるので。これは文句なしにアンジーさんかな、と」

役人「ありがとうございました。島田さん、どうでしたか?」

千代「そうですね。やはりアンサーが上手で面白かったです。2バース目の『コンタクト』という言葉も、視力がいいからコンタクトレンズは必要ないというのと、魔弾の射手、つまり遠距離攻撃の人で、しかも弾切れになったからもうコンタクト(接触)をとることはない、というダブルミーニングになっていてお見事でした」

千代「それに加えて、アンジーさんの見た目が小柄で可愛らしいですよね?そのフォルムが人を小バカにするスタイルとマッチしていて良いですね」

役人「ありがとうございました。では第3試合に移りたいと思います。熱いバトルをしてくれた2人に拍手を!」

パチパチパチパチ!
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:08:33.01 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「うわ……すごい……ノンナさんを一蹴しちゃった」

麻子「ラウンド1は会場の空気を読み、ラウンド2で仕留めにかかった……会長のシナリオ通りだろうな」

みほ(私が負けてプラウダ側に流れていった会場の空気をあっという間にこっちに持ってきた……)

みほ(……このムードメーカーぶりは天性のものだよね……真似できないよ。さすが会長)



【ステージ】

役人「では第3試合を始めたいと思います!」


杏「…………」

クラーラ「…………」ザッ

杏(やっぱカチューシャは大将か)


役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

杏「後攻で」

役人「それでは先攻クラーラ、後攻アンジー……ラウンド1、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:10:22.03 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=q3y_HOnS82s

♪SWAG IN DA BAG / AK−69

<先攻クラーラ VS 後攻アンジー ラウンド1>

クラーラ「ここから先は 一歩も通さない」

クラーラ「あなた向かってくるのならば 容赦ない」ワァァ!

クラーラ「私はカチューシャ様を守る ガーディアンになる」

クラーラ「賛否があっても アンチアンジーだ」ワァァァ!

クラーラ「勝利して歌うのは プラウダの讃美歌」ワァァ!

クラーラ「大洗の校歌はここじゃ流さない せいぜい半地下」ワァァ

クラーラ「あなたとカチューシャ様では 大将として格が違う」

クラーラ「ここで終わりアンジー 私が第2の刺客」



杏「半地下?いいねぇ 洒落たレストランで祝勝会するよ」

杏「そこの半地下っつーか 店内で叫ぶ アンチカチューシャ!」ワァァァ!

杏「と、その前に……ガーディアン名乗るとか寒くね?」ワァァ!

杏「サーティワンアイス 何品か 一気食いレベルに凍える」ワァァァ

杏「心もすっげーかじかんじゃった マジなん?あんた」

杏「ガーディアン、つまり守護者……あ、やっぱ寒い 欲しいカーディガン」ワァアァア!

杏「プラウダはいいよね 寒さに慣れてて ホントしょうもねー」

杏「ことを言っても全然平気 いとも簡単に温度調整〜♪」ワァッァァァ!



クラーラ「忠義 尊敬を茶化すしかできない 生徒会長」

クラーラ「程度が非常に 低いですね 追加される阻害要因」ワァァ!

クラーラ「黙らせるために 閉じ込めてあげましょうか冷凍庫」

クラーラ「それまでにすませておきなさい 会長職の継承を」ワァァ

クラーラ「心が かじかんだならば 作戦は成功」

クラーラ「悪戦苦闘せず あなた下がらせてやりました」

クラーラ「心を入れ替えて励みなさい 生徒会長」

クラーラ「そんなあなたでも一応 大洗の顔だもの」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:14:48.24 ID:CoaWBJ6Zo

杏「閉じ込める冷凍庫って プラウダにあるんだよね?」

杏「一歩も通さないどころか 懐につれてゆくことになるよ?」ワァァァ

杏「お前は伝説の爆撃機じゃない この街は危なくないね!」ワァァ

杏「ダンスナンバーで踊り続けても 全然安全なんだー!」ワァァァァ!  ※※月の爆撃機、ダンスナンバー、共にTHE BLUE HEARTSの曲

杏「でも部外者に お説教されるのは辛いなー」

杏「やたらめったらにクレームするタイプだよ ウザいなー」ワァァァ!

杏「心がかじかんだ 私はお前を倒し熱を使って」

杏「カチカチな氷溶かしたりしガチで勝ちを得がち そんな価値観だ」ワァァァ!



クラーラ「何故か急に出てきた THE BLUE HEARTS」

クラーラ「あなた青いのは 心じゃなくてお尻」

クラーラ「未だに残っている 蒙古斑(もうこはん)が」

クラーラ「バレてしまった 3ターン目 もう土壇場」ワァァァ!

クラーラ「ダンスが踊りたいのなら 勝手に踊りなさい」

クラーラ「おちゃらけた態度では この先に手が届きはしない」ワァァ

クラーラ「中身の薄いディスとライムに 尊厳は無い」

クラーラ「去りなさい大洗に あなたはここで 門前払い」ワァァァ!



杏「蒙古斑はないよ? クレーマー独特の思い込み」

杏「人のことばっか気にするのは 心の中にある重いゴミ」ワァァ

杏「ノンナさんもあんたも足りてないよ 笑顔がさぁ」

杏「美人でスタイルいいけど……なんていうか根がおばさん?」ワァァァァ!

杏「道塞ぐのはいいけど ぶっちゃけ今カチューシャは無防備」

杏「『すでにここまで2000の部下を放った』としたら?」ワァァァア!

杏「あれ?今までのネタわかってないの? 甲本ヒロトにthe BOSS」 ※the BOSS……THA BLUE HERBのMC

杏「鈍すぎてガッカリ バッチリ決まったじゃん こうもお見事に」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!!」

ワァァァ!!
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:15:43.52 ID:CoaWBJ6Zo

役人「それでは判定に入ります!」

役人「先攻クラーラ、後攻アンジー……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……審査員のみなさんの心は決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:アンジー

千代:アンジー

理事長:アンジー

香音:アンジー

新三郎:アンジー

役人「クリティカル!勝者、後攻アンジー!!!」

ワァァァッァア!!

杏「うぃーす!」

クラーラ「………………」

役人「理事長、いかがでしたか?」

理事長「アンジーさんの最後の『すでにここまで2000の部下を放った』という、ブルーハーブを引用しましたが、途中で出てきた『ガーディアン』というワードであったり、クラーラさんの『一歩も通さない』をブルーハーツの月の爆撃機の歌詞と捉えた流れの中から使っている、という点がテクニカルでした」

役人「ありがとうございました。篠川さんいかがでしたか?」

香音「えー、クラーラさんですが、プラウダと大洗の両校を主軸にした流れがあまり機能しないとわかると、上手に切り替えて外見ディスにした。決断が早いと感心しました。『蒙古斑が』、『もう土壇場』のライムもよかったです。でも…」

香音「その外見ディスに対して、先鋒のノンナさんまで巻き込んだ『笑顔がさぁ』、『根がおばさん』というのが強烈でしたね」

香音「お2人が将来おばさんクレーマーになってしまうのかな……と想像すらさせてしまうラインで……アンジーさんを挙げました」

役人「ありがとうございました。バトルを終えた2人に拍手を!」

パチパチパチパチ!
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:17:55.01 ID:CoaWBJ6Zo

クラーラ「……絶対止めるつもりでしたが」

杏「悪いねぇ」

クラーラ「…………いえ、泣きながらうつむくカチューシャ様を慰めるチャンスであり、今よりさらに深い関係を目指せる可能性が生まれたと考えれば満更悪くない展開かもしれませんがいやしかし……」ブツブツ..

杏「……ま、まぁ頑張ってよ」


役人「……それでは第4試合を始めます!プラウダ大将、ステージへ!」

カチューシャ「………………」トテトテトテ..

杏「………………」チラ

ザワザワザワ..

杏(……会場でカチューシャを知らない人は外見を見て驚いてる……というかナメてる感じか)

杏(でも私は油断しないよー)

杏(カチューシャは天然で子供っぽいところはあるけど賢いし、自分より強い人間がいるならわがままを押し通して参加したりしない)

杏(つまり、プラウダのトップスリーなのは間違いない。気を抜いたらこっちが3人抜きされる可能性だってある)

杏(でも、それはそれとして……)

杏「やあ、カチューシャ。久しぶり。舞台袖からここまで遠かったでしょ?100歩くらいあるもんね」

カチューシャ「たった数メートルよ!私の歩幅はそんなに狭くないわ!」プンスカ!

杏「あっはは!そっかそっか」

カチューシャ「この〜……カチューシャをばかにして……」ヌヌヌ

杏(挑発に弱いのは確かだから……そこを狙う。冷静さを失えば負けるのがバトルだもんね)


役人「では先攻後攻じゃんけんをお願いします!」

ジャンケンポイ!

杏「後攻で」

カチューシャ「あ、あんた後攻ばっかじゃない!」

杏「そだっけ?」??

カチューシャ「とぼけるんじゃないわよ!だってずっと……」

役人「あ、あの……バトル前の私語は控えてください」

カチューシャ「……っ、わかってるわよ!」プイ

杏「………………」

杏(あと1人……気を抜かずにいこう)ウンウン


役人「それでは2回戦第4試合……ラウンド1、先攻カチューシャ、後攻アンジー……DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュラッ!
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:21:49.02 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=etBoFzACPkA

♪Beats & Rhyme / MACCHO,NORIKIYO,般若&DABO

<先攻カチューシャ VS 後攻アンジー ラウンド1>

カチューシャ「私が3人目 負けたら全部おわり」

カチューシャ「でも3人に勝てば 2回戦突破し」ワァァ

カチューシャ「そのまま 勢い特化でドッカンドッカン突貫」

カチューシャ「快進撃の小さな巨人が スキルフルに駆逐する」ワァァッァア!!!

カチューシャ「本家フリースタイルダンジョン テレ朝 Abema」

カチューシャ「スキルと生き様 ぶつかり合う 新木場ageHa」ワァッァア

カチューシャ「でもアンジーの本音は『この大会はあれとは別だね』」

カチューシャ「『楽に勝てるよ 人気があれば!』」ワァァァァァ!



杏「悟り、悟られ、罵詈雑言」

杏「そんな気持ちこれっぽっちも 無いよお嬢」ワァァ!

杏「似てないし演技下手だよ 劇団カチューシャ」

杏「それじゃ食えない炭坑夫のバイトで 石炭かつぐか?」ワァァァァ!!!

杏「快進撃の前に チビなあんたじゃ持てないマイクだって」

杏「このちっちゃい穴の中に入るわけ?」ワァァァ!

杏「さて!ここで私の本音『楽に勝てるよ』」

杏「『踏みつぶせる 身長 数十センチがあれば!』」ワァァッァァ!!



カチューシャ「体格差 だけじゃないはずだ 思考にバイアスが」

カチューシャ「かかってる最悪なアンジー 今のは挨拶代わり」ワァァァッァア!

カチューシャ「小柄と強さは別 例えば マイクタイソン」

カチューシャ「アンジーより小さいけど私の方が ライム倍以上」ワァッァ!

カチューシャ「大舞台にも 堂々 屁理屈に 対する返しも」ワァァァ!

カチューシャ「全てにおいて高水準 エリートコースに準じる」ワァァ!

カチューシャ「図星で言葉失ってるのかい?超ショック」

カチューシャ「プライド粉々 辞しなさいよ 会長職」ワァァァ!
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:24:56.50 ID:CoaWBJ6Zo

杏「確かにライムやばいね 私より小さいけど」

杏「質もかなり高いね 私より小さいけど」ワァ

杏「会場盛り上げてる 私より小さいけど」ワァァ

杏「内容も割と長けてる 私より小さいけど」ワァァァ!

杏「先攻なのに押してる お子様だけど」ワァァ

杏「遠慮せずに勝ちを欲してる お子様だけど」ワァァァ

杏「お子様だけど 将来もそのままだけど」ワァァァ!

杏「お子様だけど……いや、やっぱりこの場で果てろ!」ワァァァァァァ!!



カチューシャ「お子様とか小さいとか何度も何度もうるさいのよ!」

カチューシャ「毎日牛乳飲んでるし ぶら下がり健康器だって使ってる!」

カチューシャ「ナメんじゃないわよ!絶対大きくなるわ!ナイスバディ!」

カチューシャ「あんたなんか こーやって 上から見下ろしてやるんだから!フン!」ワァァ!

カチューシャ「それにあんたの髪型だって子供みたいじゃないツインテールで!」

カチューシャ「……可愛いから ちょっとやってみたいの我慢してるのにムカつくわ!」

カチューシャ「あ!それとこないだ買ったサプリメントはすごく効くみたい!」

カチューシャ「だから身長伸びるし あんたなんかあ〜っという間に」



カチューシャ「追い抜いてやるんだから!絶っ……」
杏「あーあーあー、割り込むなら一言『お邪魔します』な?」

杏「生徒会長アンジーそゆとこ こだわりますから」ワァァァ!

杏「挑発に全乗っかりの 快進撃の小人(しょうじん)」

杏「あんたに比べたら大人びてるよ うちの親戚の小2」ワァァァァァ!!

杏「ツインテールに憧れても 長さ的に無理でーす」

杏「純真で騙されそう 使い分けようフリーメール」ワァァァァ!

杏「まずい健康食 よりかいいんじゃない?サプリメント」

杏「私は身長より辛勝が欲しい だから 勝つ気全力!」ワァァァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!!!!!!
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:31:39.84 ID:CoaWBJ6Zo

杏「………………」フィー

カチューシャ「〜〜〜〜っ!」ギリギリギリ!

役人「ではこれより判定に入ります!先攻カチューシャ、後攻アンジー……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:アンジー

千代:アンジー

理事長:アンジー

香音:アンジー

新三郎:アンジー

役人「クリティカルヒット〜〜!なんと3連続!!勝者、後攻アンジーーーーーーー!!!!」ワァァアァァァァ!

杏「よし……」フゥ

カチューシャ「くぅぅう〜〜〜」ギロリ

杏「睨むなって。作戦作戦」

役人「審査員にコメントを聞いてみましょう。新三郎さん、どうでしたか?」

新三郎「2バース目のカチューシャさんのバース終わった時点ではカチューシャさんが優勢かなと思ったんですけど……アンジーさんの返しがまた執拗な……と言ったら語弊があるんですけど、効果てきめんでしたね……3バース目を普通ぐらいの出来で終わらせてたらカチューシャさんの方に挙げてたと思います」

役人「ありがとうございました。蝶野さんはいかがでしょう?」

亜美「新三郎さんが言ったように、2バース目がターニングポイントだったわね。アンジーさんはグッジョブベリーナイスパートスリー!」

亜美「カチューシャさんの性格を読んだ上での作戦でしょう。ビックリするぐらいピタッとハマってこういう結果になったけど、実はすごいリスキーな手法よね」

亜美「不発に終わったら悔やんでも悔やみきれないでしょうね。カチューシャさんが挑発に乗らなければ逆に2バース目がネックになってクリティカルでアンジーさんの負けもあったと思うわ。でもそれに賭けた……いえ、成功すると読み切った感性が素晴らしいわ!」

役人「ありがとうございました。みなさん、バトルを終えた2人に拍手を!」

パチパチパチパチ!

杏「ごめんよカチューシャ。勝つために仕方なかったんだよぅ」ヒソヒソ

カチューシャ「ふんっ!いっぱい悪口言っといて今さら遅いわよ!」ヒソヒソ

杏「胸とか身長に効く運動とか食事の情報を見つけたら教えたげるからさ」

カチューシャ「ホント!?」パァッァア!

杏「うん。まぁ、その……私も……ん…………だし、ねぇ?」

カチューシャ「……ふふっ!さっきあれだけ言ってたのに」クス

杏「それはそれ、これはこれ」

カチューシャ「ま、いいわ。じゃあまた今度ね」

杏「うん、じゃあね。カチューシャ」ニコリ

カチューシャ「っ……う、うん」

カチューシャ「……な、なによ……無邪気に笑っちゃって……///」ブツブツ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:34:21.70 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

杏「やあただいま」

みほ「お疲れ様です!」

麻子「さすがだったな」

杏「カチューシャは結構ヤバかったけどねー。自滅してくれなかったら危なかった」

麻子「……確かにかなり強かったな。私がやるとしたら……」

杏「お?なんかワクワクしてる?」

麻子「……ん。ちょっと戦ってみたかった」

杏「うーむ。冷泉ちゃんとカチューシャの試合も面白そうだ。西住ちゃんとの試合も見たいけど」

みほ「わ、私だと負けちゃうと思います」

杏「やっぱ年上は苦手?」

みほ「は、はい。なんか……やりづらいです。ノンナさんの場合は迫力があった分、余計……」

杏「そっかぁー……じゃあどうしよっかな。次に当たりそうなのはサンダースなんだよねぃ。おケイとナオミちゃんが年上か……」

麻子「……優勝を目指すなら西住さんが年上に慣れるのが必要だ。大洗の3年生相手には普通に戦えていた。となればあとは慣れの問題だろう」

杏「……だね。身内以外の年上に慣らそう。オーダーは西住ちゃん、私、冷泉ちゃんの順で行こう」

麻子「わかった」コク

みほ「すみません、私…」

杏「や、優勝するためには西住ちゃんの力が必要だから気にしなくていーよ♪それじゃあ他の試合見に行こうか」




杏「――――やっぱサンダースが勝ったか……」

麻子「バランスがいい。攻撃的なアリサ、柔軟性のあるナオミ、そしてカリスマ性と天性の明るさでムードを作り出す隊長……」

みほ「特にケイさんが強いというかやりづらそう……ムラッ気があるんだけどそれがプラスになるというか会場全体と一体化する感じがすごい。どことなく……」チラ

杏「……私と似たようなスタイルだよね」フフ

麻子「2人でやったらどうなるんだろうな」

杏「バッチリ噛み合うか……どちらかの一方的な展開になる、かな?」

みほ「あ、黒森峰の試合が始まりますよ」
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:39:18.17 ID:CoaWBJ6Zo


役人「――――勝者、先攻エリカーーー!!!」


杏「2人抜き、か」

麻子「ベルウォールも悪くはなかったがな」

みほ「うん。2対3ばかりの接戦だった」

杏「ガラ悪い同士で見てて面白かったねー」イヒヒ



役人「第4試合を始めます!ベルウォール学園、大将!ステージへ!」



みほ「あっ……!!」

麻子「?どうした」



エミ「」



みほ「エミちゃん……」

杏「あー、ドイツ行ったり来たりしてた子だっけ?」

みほ「はい。友達です!」※リトルアーミーに登場。戦車道全国大会後に行われた、優勝校主催の優勝記念杯にて再会、大洗とも対戦している

杏「こういうの出るタイプなの?」

みほ「……でも無さそうですけど……意外と似合ってもいると言いますか……」

麻子「どっちなんだ」

みほ「私とかお姉ちゃん……ううん、戦車道に関わる人たちが出てるから参加を決めたのかも」

杏「あるいは周りにケツ叩かれたかだね。チームのブレーンでしょ?」

みほ「はい」

杏「じゃあ逸見エリカとどう戦うのか、楽しみだ」



【ステージ】

役人「では先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

エリカ「先攻で行くわ!」

役人「OK!それでは第4試合ラウンド1、先攻エリカ、後攻エミ、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:41:48.39 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=gnsih1UHL1A

♪ビートモクソモネェカラキキナ 2016 REMIX / DJ RYOW

<先攻エリカ VS 後攻エミ ラウンド1>

エリカ「不良どもをかきわけて 登場したのは赤髪女」

エリカ「心細さにクソ震えながら 日和りな ビッチが」ワァァァ!

エリカ「一番最後の大トリがてめぇかよ 久しぶりだな」

エリカ「なんだその目は? 必死か? 反抗的なクソアマ」ワァァ!

エリカ「おい 髪色 そんだけ赤いなら ペンキ塗ってんのと一緒だろ」

エリカ「顔色ごと青くしてやるから ペンキぶっかけさせてくれよなぁ」ワァァ!

エリカ「それとあんた さっきまでのワルと違いますオーラ出してるけど」

エリカ「あんたも性格悪いクソなスケ番と変わらねーんだよ」ワァァ



エミ「ビートモクソモネェカラキキナ」ワァァァ

エミ「だからってわけでもないのね ただの悪口なら意味ないビギナー」ワァ!

エミ「こんな隊長じゃ 黒森峰の最強説は崩れちゃいそう」

エミ「だって冷静じゃないよ 前隊長と全然違うよ偏差値も」ワァァ!

エミ「会場のみなさん 魅力感じますか?こんな女に」ワァァ!

エミ「クソとかカスとか叫んで ドヤ顔で『どんなもんだい!』」ワァァァ!

エミ「バトルでも 知性は見せるべきでーすやっぱ」

エミ「それが最低限できてこその フィメールラッパー」ワァァァァ!



エリカ「前の隊長の方がすごいに決まってる当たり前じゃない!」

エリカ「私が一番よく知ってるのよ!余計な口挟むな!」

エリカ「ネチネチネチネチ 女の一番 嫌な部分」

エリカ「1つのこといつまでもほじくり返す 貴様クズ!」ワァ!

エリカ「フィメールラッパー?ラッパーじゃねぇよ私は戦車道」

エリカ「この大会はあくまで企画 本職のラッパーの人をナメてんのかよ!」ワァァァ!

エリカ「だからてめぇは クズでダボなビチグソ!」

エリカ「言えないような目に遭わせてあげましょうか?私は鬼畜よ!」ワァァ!
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:44:56.42 ID:CoaWBJ6Zo

エミ「ラッパーを舐めてないわ むしろリスペクト」ワァァ!

エミ「だからせめて自分の持ってる 最低限のスキルベスト」ワァァァ!

エミ「尽くすべく動く あんたは最初から最後まで節操」

エミ「無さすぎて 嫌んなる 吠えるだけの単なる狂犬」ワァァァ!

エミ「今日エンド 迎えてもいいでしょ? そこそこあるでしょう貢献度」ワァァッァ

エミ「私の中ではあんたのバッドエンド がトレンド パッと面倒」ワァァァァ!

エミ「片付けちゃ『ゴメン』と 言ったあとは お勉強」ワァァァァ!

エミ「正直あんたに興味ない テレビなら全カットですもん」ワァァァ!!



エリカ「最後にライムをごちゃごちゃとうっさいのよバカ女!」

エリカ「テレビなら ってテレビじゃねーのに言ってんなアホか!?」

エリカ「貢献度とかうぜーんだよ!狂犬らしく噛みついてやろうか?」

エリカ「それか髪の毛掴んで浴槽に顔沈ませるか 息できねーだろうが!」ワァァ!

エリカ「バッドエンドがトレンドなのはこっちだって同じだ!」

エリカ「ボロ雑巾になったてめぇの姿 見下ろしてモナリザ」ワァァ!

エリカ「みてぇな微笑を浮かべてやるよ 勝者は私だからな」

エリカ「散々調子乗ったクソな お前もここで終わりだ!」ワァァァ!



エミ「モナリザのような微笑みは 死ぬ間際のあんたが浮かべる」ワァァァ!

エミ「全てから解き放たれて穏やかな表情 参列者に私も連なる」ワァァ

エミ「生前はスキルの無さ暴かれて ヤバさだけ 際立たせ」

エミ「誤魔化してきただけ それでなんとか未だ負け知らず」ワァァァァ!

エミ「でもそろそろ限界間近 主役交代の展開が来た」ワァァァ!

エミ「天界行くか?いや無理絶対 地獄行き までが一区切り」ワァァァ!

エミ「嫌われエリカが三途の川 渡れないように六文銭」

エミ「タンスの中に 隠すように しまっとくもんねー」ワァァァァァ!


役人「終了ーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:46:31.27 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「エミちゃん……強い」

杏「……結構テクニカルだね。フロウもいい感じに決まってた」

麻子「ディスも強力だ。性格悪いのか?」

みほ「そ、そんなことないよ!ちょっと恥ずかしがり屋さんなだけで……」

麻子「いや、バトルを見てる限り……」

ワァァァァ!!

みほ「!」

杏「クリティカルで…」

麻子「ベルウォールの大将の勝ちか」

杏「これで大将同士の戦いになるねー」

みほ「黒森峰は誰が大将なんだろう……?」

杏・麻子「………………」

みほ「あ、あれ?どうしたんですか?2人とも」

杏「いや、おそらく……というかまず間違いなく……」

麻子「……逸見エリカが次鋒で出てる時点で……」

みほ「?」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:47:46.88 ID:CoaWBJ6Zo

ワァァァァァァ!

みほ・杏・麻子「!」


まほ「」ザッ!


みほ「お、お姉ちゃん!?」

杏・麻子「やっぱり」

みほ「えっ、えっ!?で、でも……お姉ちゃんがこういうの出るわけないよ!だってラップなんて今まで全然…」

杏「それは私たちも一緒っしょ?」

麻子「後輩に頼まれたんだろう。黒森峰のためにとか、最後の思い出作りにとかな」

みほ「あっ……そんな頼まれ方したらお姉ちゃん、引き受けちゃいそう……優しいもん」

杏「西住まほがラップバトル……にっひひ。どんな感じなんだろね〜?」

麻子「未経験者なら私たちとスタート地点は同じか」

杏「エミって子はかなりやるよー?さあどうなる」

みほ「……お姉ちゃん」



【ステージ】

エミ「………こんな形で会うとは思いませんでした」

まほ「私もだ」

エミ「負けませんよ」

まほ「……ああ」

ジャンケンポイ!

まほ「後攻で」

役人「OK!では第5試合ラウンド1、先攻エミ、後攻西住まほ、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュッ!
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:49:07.10 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=7QMuFtaGjOE

♪NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND

<先攻エミ VS 後攻西住まほ ラウンド1>

エミ「黒森峰の最後の砦」

エミ「大トリで文句なしのカリスマ」

エミ「後輩たちが まるで蟻塚」ワァァ

エミ「の中から群がるみたいに 好かれる先輩」

エミ「でもそれってなんか疲れる絶対」ワァァァ!

エミ「心労で緊張で そのうち使うペースメーカー」

エミ「いっそここで 負けてくれれば 結構安息」

エミ「すっきりしたら一緒に行きましょうか 健康ランド」ワァァァ



まほ「健康ランド好きなら見るはずお年寄り」

まほ「それなのにペースメーカーをネタにする外道」ワァァァ

まほ「お前のやりたいエンターテインメントがコレか?」ワァァァァァァ!

まほ「そもそも後輩は仲間 蟻なんて発想が無い」ワァァァ

まほ「あるのは性格悪い お前の中にだけだ」ワァァァ!

まほ「そして今日、今ここで漏れたお前の外に」ワァァァ!

まほ「最初にカリスマと持ち上げて最後に落とすつもり」

まほ「お前の希望する就職先は マスコミだろ絶対」ワァァァァァァ!!!



エミ「この人カリスマじゃなく ただの成りすまし」

エミ「韻が思い付かない タイプらしい」ワァ

エミ「ならクラシック でも家で聴いてれば?」

エミ「この場で情けは無用 韻で蹴散らす メシアすら」ワァ

エミ「救えない傷 負わせる 拭えない血の量」

エミ「二度と 逆らえずにそう 致死量まで突破」ワァァ

エミ「派手そうな 事件現場 ハンパない危険性だ」ワァァ!

エミ「異次元的な 韻連発してたらもう勝てそうだ」ワァァ!
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:50:52.84 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「まず1つ 韻が思い付かないわけじゃない」

まほ「必要か不必要かで使い分けるだけだ」ワァァァァ!

まほ「韻踏まないだけでクラシックを薦める」

まほ「その思考回路こそが異次元的 コミュニケーションとれない」ワァァァァ!!

まほ「『思ってはいない』、『でも近い』、『韻が踏める』、『じゃあ言おう』」

まほ「その価値観こそ メシアすら救えない」ワァァァァァァァ!!!!!

まほ「健康ランド行ったり 致死量まで出血とか」

まほ「本当のお前はどっちなんだ?エミってのは誰だ?」ワァァァァ!



エミ「エミは私だ だからこう笑みを浮かべつつ」

エミ「韻を繋げてく そしてゲットする勝利」

エミ「押韻が足りないくせに 偉そうな態度」

エミ「観客が沸くのはおそらくワイロ 渡し済み」

エミ「悲しい罪 きっと後悔というか……っ……間違いない」ザワ..

エミ「この場に立つことが場違いだ 恥かいた」

エミ「その上に弾かれた そんな立場にある」

エミ「西住まほ 楽勝 必要ない 息継ぎなど」ワァァ!



まほ「ワイロなんて渡すわけない この子かわいそう」

まほ「被害妄想 お前が一番よくわかってる旗色」ワァァァァ!

まほ「途中詰まったな 私の図星が当たったか?」ワァァァ!

まほ「目が泳いだところバッチリ見てたよ この事件現場でな」ワァァァァ!

まほ「恥かいたとか場違いな立場とか」ワァァ!

まほ「この辺のラインは 全部自分自身に言ってたな」ワァァァァ!

まほ「『西住まほ』、『息継ぎなど』」

まほ「最初から言うって決めてた このネタ以外はな」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!!!」

ワァァァァ!!


まほ「………………」

エミ「っ……っ……」ギリッ..
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 00:59:46.14 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「………………」

麻子「これは…………」

杏「………………」


役人「クリティカルヒット!!勝者、後攻西住まほ!!!3回戦突破したのは、黒森峰女学園ーーー!!」

ザワザワザワ...

麻子「韻をほとんど踏まず、相手の核心を突くアンサー……」

杏「それに加えて、カリスマ性と迫力だね。それに声質もいい。あの距離で正対すると……多分、呑まれる」

みほ「お姉ちゃん……」

杏「……西住ちゃんのお姉ちゃんやるねぇ♪会場を一気に自分のホームにしたよ」

麻子「…………」

杏「……3人とも結構強いBC自由学園が勝ち上がってくると思ったんだけど……これは黒森峰もあり得るかもねー」

麻子「勝ち抜きである以上強いのが1人いれば勝ち目はあるからな。もし勝ち上がってきたらどう戦うべきか……」

みほ「バトルでは相性の問題が割と大きいですよね」

麻子「そして先攻後攻もな。あの人は後攻が特に強いだろうが……私との相性は微妙だな。やりにくい部類に入るか?」

杏「んー、私の場合は……後攻とれるし、相性もそこそこ悪くないってとこかな」

麻子「会長はじゃんけんで絶対負けないからな。卑怯なレベルだ」

杏「褒め言葉として受け取っておこう」ニヒヒ

みほ「……私とお姉ちゃんの相性はどうなんでしょう?」

麻子「悪くはないと思う……が、それは西住さんが力を発揮できればの話だ」

みほ「う……」

麻子「年上で威圧感のある相手だ。大洗以上の身内ではあるが……どうなるだろうか」

みほ「それは………………」

杏「……まあまあ、戦うかどうかもわかんないんだし、その辺にしとこう。次の相手に集中しよう」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:00:20.38 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

役人「さあいよいよ4回戦、準々決勝が始まるぞー!うぇいよー!」

ウォォォ!!!!

役人「準々決勝最初のカードはこれだ!大洗女子学園VSサンダース大付属高校ーーー!!!」

ワァァァアァァ!

役人「盛り上がっていくぜー!先鋒、カモン!!」

みほ「」ザッ

アリサ「」ザッ

みほ(アリサさんは同い年……でも高圧的だから気持ちで負けないようにしないと)

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします!」

ジャンケンポイ

アリサ「後攻で」

役人「ぅぅぅOK!それでは準々決勝第1試合ラウンド1、先攻MIHO、後攻アリサ!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュリキュリ!
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:06:00.85 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=Z537RF0S8K0

♪GONE / DJ RYOW

<先攻MIHO VS 後攻アリサ ラウンド1>

みほ「サンダース大雑把な アメリカンスタイル」

みほ「前の試合見てたけど 粘ってたね時間使い過ぎ」ウォォォォ!!

みほ「粘着質な卑怯者 控室 盗聴の雰囲気」

みほ「でもある意味覚悟決まったよ 武器の使用の踏ん切り」ワァァァァ!

みほ「イライラして じだんだ踏む 足りないビタミン みかんは食う?」ワァァ!

みほ「効き目は後から 時間差生む それまで我慢しな ひがんだブス」ワァァ!

みほ「さっきの試合も唾飛ばし過ぎ 挑発する仕草をやりすぎ」ワァァァ!!

みほ「冷静なのは10分の1 自分の器は重々承知?」ワァァァ!



アリサ「重々承知?は?バカ言ってんじゃないわよ」

アリサ「成長って言葉知らないわけ?この子、はいアホとても」ワァァ

アリサ「相手にならないくらいの低次元 贈るのは称賛じゃなくて アイダホポテト」ワァァァ!

アリサ「車長だったのにできてない状況把握 病状早く進行」ワァァ

アリサ「手術して治してもらいましょうか 呼ぶブラックジャック」

アリサ「でもこの子の価値考えたら いらないかも このジャップファ○ク」ワァァァ!

アリサ「だけど見た目と体は一丁前 だからとりあえず私が勝った後に」

アリサ「ナオミにパスザマイク じゃなくMIHOをパスザボディ」ワァァァ!



みほ「リスペクトや 愛などとても 抱(だ)けないただイラつく」

みほ「あ、でも アイダホポテト だけはいただきます」ワァァァァァ!

みほ「なんか誇大妄想癖が どだい放送できない 堂々出来ない」ワァァァ!

みほ「ぐらいだ 消えてくれないか?Xの『紅(くれない)』かそれぐらいのBPMで」ワァァァ!

みほ「ブラックジャックで目覚めたんですか二次元?」

みほ「じゃあTさんはどうなるんですかね?行き詰まり 完結ない事件」ワァァ

みほ「でもまぁ結局落ち着くのはこの一点 この人性格悪い」

みほ「だから みなの嫌われ者 孤独 きっと聖夜辛すぎ」ワァァ!
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:12:28.38 ID:CoaWBJ6Zo

アリサ「残念だけどクリスマスは みんなでパーティー」

アリサ「色々踏んでるつもりだろうけどあんた 韻がヘタッピ!」ワァァ

アリサ「あんたの返しの方が100倍性格悪い」

アリサ「少しは真っ当になれるよう 腐った心へ効かすワクチン」ワァァ!

アリサ「注入 そして支払いなさいよ ポテトの代金」

アリサ「あ、やっぱりいいわ 感染する性悪のあんたのばい菌」

アリサ「それよりかハイキングにでも行って気分転換」

アリサ「あんたのこと思い出すのは 正味2分でいいわ」



みほ「ハイキングよりもこの場はライミング 考えなよタイミング」ワァァ

みほ「ポテトは贈ると言っていた なのに代金請求 私腹を肥やす」ワァァ

みほ「内心デブ こんな女 恋人は無理 よくて愛人です」ワァァァ!

みほ「最新センス 程遠い 身内も即背信で不快『死んで』って思ってる」ワァァァ!

みほ「大した韻すら 踏めてない人が 踏んでる私を責めている」

みほ「勘弁いざこざ イケてない雑魚が だったら見せてよせめてILL(イル)なトコ!」ワァァァ!! ※ILL……かっこいい、ワイルドなどの意味

みほ「ん?ちょっと怒った?表情に火が灯ったね 自覚はあるの?」

みほ「でも気を付けて 脂ぎってるんだから 火だるまなるよ」ワァァァ!



アリサ「火だるまになったら抱きついて道連れにしてやる」

アリサ「焼死体2つになることで この勝負が引き分けだと実証したい」ワァァァ!

アリサ「それともシンゴジラのように 口から炎を吐いてやる」

アリサ「生意気な口も目も耳も鼻も 燃やして溶かして壊してやる」ワアァ!

アリサ「骨を拾いに来た REZEとアンジーも撃破しちゃう」

アリサ「戦車道での借りは返す 今のこの調子なら敵なしだ」ワァァ!

アリサ「見せてやるわよ3人抜きを 運よく勝ってきた大洗の憑き物」

アリサ「落として平凡な3人衆だったと 自覚させるいともたやすく!」ワァァ



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:16:16.53 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「………………」

みほ(悪くない手応え……勝ったと思うんだけど……どうだろう?)

役人「ではこれより判定に入ります!先攻MIHO、後攻アリサ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:MIHO

千代:MIHO

理事長:MIHO

香音:MIHO

新三郎:MIHO

みほ「!」

アリサ「っ!」

役人「クリティカルヒット!!勝者、先攻MIHOーーーーー!!!!」

役人「このような結果になりましたが……島田さん、どうでしたか?」

千代「私自身もこの判定結果に驚いています。序盤はMIHOさんがかなり押していましたが、後半はアリサさんも盛り返してきていました。『火だるま』に対するアンサーも上手でしたし。私は、MIHOさんが頭から重厚な韻をぶつけてきたのでMIHOさんに入れましたが、でも差はそれほどでは無かったので、票は割れると思っていました」

役人「しかし結果はクリティカルになりました」

千代「はい、驚きました」

役人「ありがとうございました。バトルを終えた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

みほ「ぁ………」ペコリ

アリサ「……ったく、戦車道の時はともかく、バトルではさらに人が変わるのね。それともこっちが本当のあんたなの?」

みほ「い、いえ!そんなことは!」

アリサ「…………悔しいけど負けは負け。完敗だわ。でもサンダースが負けたわけじゃないからね」

みほ「!はい……」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:16:57.73 ID:CoaWBJ6Zo

役人「続きまして第2試合です!」


ナオミ「」クチャクチャ..

みほ「…………」ゴクリ

みほ(ナオミさん……ガム噛みながらじっと見てる……うぅ……やりずらい)

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

ナオミ「……後攻で」

役人「OK!では先攻MIHO、後攻ナオミ、ラウンド1を始めます!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キシュッ!
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:19:31.15 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=fEjZ6YzdFk4

♪雪ノ革命 / GAGLE

<先攻MIHO VS 後攻ナオミ ラウンド1>

みほ「1バース目 相手は2番手のサンダース」

みほ「片付けは楽 短時間屁のカッパっす」ワァァァ!

みほ「こんな柄にもない 下品さもテクニック」

みほ「アメリカにも遜色ない レベルで韻がとてもビッグ」ワァァァァ!

みほ「試合前からくちゃくちゃガム 鍛えてるのかな噛む力」

みほ「関係ない 斬りつける刀 肩口から」ワァッァア!

みほ「先鋒あんこうチーム つまりチョウチンアンコウ」

みほ「舐めてかかってたら もう死んじゃうよ〜!?」ワァァァァ!



ナオミ「チョウチンアンコウが刀使う?意味不明」

ナオミ「アンコウは捌き、捌かれてってのが大洗の名物だろ?」ワァァァ!

ナオミ「でも確かにキミはチョウチンアンコウだろうな」

ナオミ「だってちょっと睨んだら 目が泳いでたもんなぁ」ワァァッァア!

ナオミ「というかチョウチンアンコウは 食用じゃなくて深海魚」

ナオミ「韻無いと 不安だからって無理矢理引用されて可哀想」ワァァ!

ナオミ「それにしても好きだねぇ カッパとか水棲生物」

ナオミ「陸に上がった深海魚は『もう死んじゃうよ〜!?』」ワァァァァア!



みほ「ロゴ デフォルメ 比喩に例え話」

みほ「いちいち真に受ける 実に歯止めが無い」ワァァ!

みほ「あんたはアリサさんがブラックジャック呼べると本気で思いますか?」

みほ「だとしたら世の中生きにくいはず 歯を食いしばる」

みほ「だから必要なのかな?ガム噛むのが」

みほ「イタい勘違いして言っちゃうのかな タイムハズカムとか」ワァァア!

みほ「どう思いますか皆さん?って聞けばこっちの支持者だいぶ集まる!」ワァァァ!

みほ「あんたよりも私の方が ハイクラスだ!」ワァァ!
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:20:24.24 ID:CoaWBJ6Zo

ナオミ「ガム噛んでたのは 歯応えが欲しいからさ」

ナオミ「柔いキミ相手じゃ スルリと飲み込んじゃいそうだからな」ワァァ

ナオミ「今も途中から 目を反らして観客にアピール」

ナオミ「金持ち校サンダースを前に よくハイクラスとか言えるなあ!オイ!」ワァァァァ!

ナオミ「お?デカい声に脅えて 硬直か子猫ちゃん?」

ナオミ「だったら銃のレーダーサイト 狙いはおでこだ」ワァァァ!

ナオミ「ショックの用意だけしときな 一応な」

ナオミ「あーだこーだ言ってたキミが 食用になっちまうなぁ」ワァァッァア!



みほ「遺体を移送せずに厨房に誘導して食用とか」

みほ「告訴レベル超えてる なのにほくそ笑んでる」ワァァ!

みほ「そんな精神性 カニバリズム 人喰える」

みほ「想像したくもない それってまさに地獄絵図」ワァァ

みほ「私だったらカニバリズムよりサンバのリズム」

みほ「それかヒーリングミュージック その方がなんか落ち着く」ワァァ!

みほ「あんたバッドガールな 猟奇的な彼女 私は」

みほ「審査員からプラスイメージを 押韻でいただくよ」ワァァァ!



ナオミ「最後踏み外してる 審査員も気付いてる」

ナオミ「焦りか嘆きが 口を滑らしたかな?」ワァァ!

ナオミ「サンバとヒーリングって全然別々じゃん」ワァァ!

ナオミ「ノリもリズムも逆 支離滅裂だ」ワァァッァ!

ナオミ「ちなみにキミが食用っても 比喩表現なんだけど?」ワァァァァ!

ナオミ「生徒に教わる先生みたいに 悲惨だねもう」ワァァァァァ!!

ナオミ「これがラストバースだよ 自称ハイクラス」

ナオミ「キミのミスの分 私のポイント 倍プラス!」ワァァァァ!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワアッァアア!!
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:22:14.61 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「…………っ」

みほ(結構踏み込んだつもりだけど……じっと目を見れないとか、声でビクッとしちゃったのを指摘されたし、もしかしたらクリティカルとか……?)ドクン


役人「ではこれより判定に入ります!先攻MIHO、後攻ナオミ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:MIHO

千代:ナオミ

理事長:ナオミ

香音:ナオミ

新三郎:ナオミ


役人「先攻1、後攻4、ラウンド1はサンダース、ナオミの勝利です!」

ワァァァァ!

役人「理事長、いかがでしたでしょうか?」

理事長「韻はもう圧倒的にMIHOさんですが、バースごとの隙をナオミさんが的確に突いた結果ですね。MIHOさんが使った『比喩』というワードを最後に持ってくる辺りもアンサーとして上手であったと思います、特に1バースでMIHOさんが決めたフレーズのチョウチンアンコウに対する返しが有効打となりましたな」

役人「ありがとうございました。ではラウンド2に入ります!」

ジャンケンポイ!

みほ「!後攻で」

役人「OK!先攻ナオミ、後攻MIHO、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」シュバ!
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:23:04.65 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=uHJ5J5lk3-g

♪ラパッ / Shingo★西成

<先攻ナオミ VS 後攻MIHO ラウンド2>

ナオミ「迷わず後攻 勝ってから宣言までコンマ何秒?」

ナオミ「逃げ道を 見出したからこその安息」ワァァ!

ナオミ「けれどまだ甘いぜ そこで ほっと一息」

ナオミ「それが命取り キミのプライドへし折るボキボキに」ワァァァ!

ナオミ「誤解しないで 別に嫌いじゃないよ?むしろ好み」

ナオミ「だけど大洗は キミも次の子もイイ」ワァァァ!

ナオミ「そっちの会長も 割と悪くないようだけども」

ナオミ「やっぱ うちの大将の隊長が一番最高!」ワァァァ!



みほ「私が好み?そうですか 相当な光栄の極み」

みほ「土下座して口説いてくる妄想 そんな情景をニヤリ」ワァァァ!

みほ「選ばれる立場 いわば勝ち組 未だ足踏みしないで」

みほ「突き進む 決勝まで行かなきゃ自負心 満たされない」ワァァァ!

みほ「それが大洗女子先鋒に 託された任務」

みほ「出てきた相手を倒す 楽じゃねぇがシンプル」ワァァッァ!!

みほ「0−1は言うなればそう 助走距離」

みほ「すぐ立ち上がり速攻ボディ 入れるまるであしたのジョー!」ワァァァ!!!



ナオミ「あしたのジョー 対 猟奇的な彼女」ワァァァ!

ナオミ「どちらが勝つかは神のみぞ知るだろう」ワァァ!

ナオミ「というか あしたのジョーじゃなくて矢吹丈だよ」

ナオミ「タイトルと『マンモス西』的な リングネームは別物だ」ワアァ!

ナオミ「ってステージ上でする会話にしては昭和すぎ」

ナオミ「もしかして わざと間違えて誘い込んだのか?性悪め」ワァァァ!

ナオミ「超ワル目なこと言ってきたのに 漫画ネタで親しみでちまったよ」

ナオミ「この責任どうとってくれるんだよ MIHO おい」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:28:11.32 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「責任というかアドバイス 試合放棄して 漫画喫茶へGO」

みほ「バトルじゃないモード入ったなら無駄でしょ なんか言ったってもう」ワァァ!

みほ「ここで負けても あなたには性の対象の最高の隊長」ワアァァァ!

みほ「も大笑で愛情の大賞をはいどうぞ ってなりそう あなたは」ワァァァァ!

みほ「読んでな少年ジャンプ 読み終わる頃にはこっちが当然チャンプ」

みほ「いらない証言サンプル データに残すライムの総生産数」ワァァァア!!

みほ「間違っても読まないでね 週刊少年チャンピオン」

みほ「連載してるドカベンの真逆 あなた当然三振王」ワァァァ!



ナオミ「早口すぎ 落ち着け まるでデスノートやコナン」

ナオミ「ばりにセリフ詰め込みすぎだよな そこんとこどうなん?」ワァァ

ナオミ「別に漫画通じゃないんだ たまたま少し盛り上がっただけ」

ナオミ「そう、『結果だけだ この世には結果だけ残る』」ワァァ!

ナオミ「…的な有名どころしか知らない 仲間に好きなやつがいるだけだ」

ナオミ「だからジャンプもチャンピオンもマガジンも普段は読まない」

ナオミ「そういうわけだ 勝手なイメージで漫画好きな『あいつは暗い』」

ナオミ「とか言うなよ?もしそんなことしたら撃つぜ愛車ファイア・フライ」ワァァァァ!



みほ「そんなフォローしたところで 意味がないよ今頃」

みほ「私は内容重視したまま 結果残すディアボロ」ワァァァ!

みほ「ここから始まる連勝劇 『もうホントダメ』」

みほ「と言っても絶対止まらない ジョジョ5部 『黄金の風』」ワァァァ!

みほ「この辺のネタも友達から得た それが力になった」

みほ「マジハンパないくらい ありがとう桂里奈ちゃん」

みほ「薦められた漫画 ジョジョの奇妙な冒険」

みほ「血肉になった 勝利確信できるほどの異常な貢献!!」ワァァァァァ!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!!
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:30:20.89 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「ふー……」

みほ(さっきのラウンドの時の怖さをまぎらわすために漫画に話題を反らせてよかった)

みほ(ちょっと前にウサギさんチームのみんな……というか桂利奈ちゃんに捕まって漫画鑑賞会に付き合わされたおかげで助かったよ)ホッ


役人「ではこれより判定に入ります!先攻ダージリン、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:MIHO

千代:MIHO

理事長:MIHO

香音:MIHO

新三郎:ナオミ

役人「先攻1、後攻4!ラウンド2の勝者は後攻、MIHO〜〜〜〜!!!」

ワァァァ!

みほ「…………」ホッ

役人「えー、新三郎さん、いかがでしたか?」

新三郎「ナオミさんはしっかりとアンサーを返せていたのが良くて、ラウンド1で出た『猟奇的な彼女』というワードを使ったり、あしたのジョーはタイトルであって主人公の名前じゃないとかきちんと訂正した上で、マンモス西っていうリングネームの人がいるみたいな情報も1個乗っけて、3バース目もMIHOさんの早口を漫画で例える辺りも結構面白かったので、ナオミさんに入れました」

役人「ありがとうございました。ではラウンド3に入りたいと思います」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:35:04.14 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「………………」

みほ(ラウンド1はナオミさんの迫力に押された……だからラウンド2はその矛先をズラしてしのいだ)

みほ(ラウンド3もこのままの状態で戦いたいけど……)チラ

ナオミ「…………」ギロリ

みほ「っ!」ブルッ

みほ(……ナオミさん、私の怯えに気付いてる……次こそそこを徹底的に責められちゃう……冷静に……落ち着いてやらないと……じゃんけんに勝って絶対後攻をとらないと…)ウゥ..

ジャンケンポイ!

みほ(負けちゃった!!)

ナオミ「…………先攻で」

みほ「え?」

役人「OK!ではラウンド3!先攻ナオミ、後攻MIHO!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」シュキュ!
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:41:43.31 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=aOhDkNgZgyg&index=10&list=RDuHJ5J5lk3-g

♪Knock Out / UZI

<先攻ナオミ VS 後攻MIHO ラウンド3>

ナオミ「ラウンド1の時点で とっくに気付いてるけどさ」

ナオミ「ちょっと睨んだくらいで なんでビビってんだよ」

ナオミ「1人だからか? 確かにステージ上じゃ孤立無援だ」

ナオミ「でも仲間と学校背負って 漕ぎ続けんだ!」ワァァァ!

ナオミ「この勝負 あんたがハンパじゃ勝利の価値がなくなる」

ナオミ「年功序列か顔か 何が怖いか知らないけどさ」

ナオミ「やる気があるんだったら とっとと覚醒しろ!」

ナオミ「廃校乗り越える根性あっただろうが!覚悟見せろ!」ワァァ



みほ「…廃校の危機 乗り越えたあとの 最高の日々」ワァァ!

みほ「そこで気付けた 学校への愛情の意味」ワァァァ!

みほ「そう 戦車道では仲間がいたから平気だった」

みほ「すぐそばにいて励ましてくれていたから」

みほ「でもこのバトルは別 むき出しのヒト対ヒト」

みほ「自分に自信のない私は怖さを感じた」

みほ「…でもそれもここまで 敵からのエール」

みほ「そんな心意気 浴びせられて力も出る」ワアァァァ!



ナオミ「……その言葉に二言はないな?」

ナオミ「だったらその全力を叩き潰すさ!」ワァァ!

ナオミ「お前の100パーを乗り越えた上で」

ナオミ「REZEとアンジーを飛び越えてやるぜ!」ワァァ!

ナオミ「私はサンダース 最初からスケールが違う」

ナオミ「しみったれた攻撃はした方が恥かく」ワァァ

ナオミ「最終ラウンド 決着の時!」

ナオミ「タックルしてマウントとって必殺の武器!」ワァァァ!
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:45:25.20 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「必殺の武器の条件が マウントポジション」

みほ「使い道少なそうだし なんとも微妙」ワァァ!

みほ「スケールも小さい 四畳半で事足りる」

みほ「それに比べ私のライム 怒濤なんでそこがILL」ワァァァ!

みほ「ドライブ感覚でトライするようにも愛する」ワァァァ!

みほ「5倍鬱にさせるよ怪物と言われても耐え抜く」ワァァッァ!

みほ「1つ1つのダメージレベルが 出血多量」

みほ「こういうのが必殺なんだって 言ってるだろう?」ワァァァァ!



ナオミ「調子出てきたみたいだな でも足りない」

ナオミ「なんだかんだディスを控えて遠慮してる」

ナオミ「後のことなんか考えてるんじゃねぇよ」

ナオミ「出し切ったあと怒られても きっとなんか得てる」ワァァァ!

ナオミ「それに会場にいた みんなの意識とか価値観も変えてる」ワァァ

ナオミ「言い過ぎか?でもそれぐらいの気持ちで戦う」

ナオミ「次が最後だ ちなみにこれはエールじゃない」

ナオミ「日和ったらお前がフェイクだと暴く作戦だ!」ワァァァ!!



みほ「戦車も飼い主に似るのかな ファイアフライ」

みほ「ステージ上で光れないホタル なんか最悪だし」

みほ「お前ナルシズムが におい立つ男女(おとこおんな)」

みほ「甘い体臭が気持ち悪いから オイまずそこ通んな!」ワァァァ!

みほ「もっと遥か遠くにある無人島で一生暮らせ!」

みほ「1人孤独 野獣 そこには吉報すらねぇ!」ワァァァ!

みほ「私を強くしてくれて ありがとうございます」

みほ「でももはや用済みだから 去りなしょうもないヤツ!」ワァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァッァァ!!
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:47:46.94 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「はぁ……はぁ……」

ナオミ「…………ふっ」

みほ「ナオミさん……」

みほ(……私が怖がっているのをわかった上で先攻を取って……しかも私を奮起させようとするなんて……)

みほ「あ、あの……ありが…」

ナオミ「勝負はまだ終わってない」

みほ「あ、す、すみません」


役人「ではこれより判定に入ります!先攻ナオミ、後攻MIHO……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:MIHO

千代:MIHO

理事長:MIHO

香音:MIHO

新三郎:ナオミ

役人「先攻1、後攻4!勝者は後攻、MIHO〜〜〜〜!!!」

ワァァァァァァァ!
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:51:46.42 ID:CoaWBJ6Zo

役人「蝶野さん、いかがでしたか?」

亜美「MIHOさんはプラウダ戦の時のように苦手な相手だと本領を発揮しづらいのかな?と思っていたんだけど、それをナオミさんがズバッとディスるのかと思いきや、逆に奮い立たせて弱点を克服させるかのように鼓舞して正面からぶつかり合う作戦に出た。これは甘さとも取れるし、ナイスファイトとも言えるわね」

亜美「これは意識の問題で、弱点を突くのは作戦上正しいし、卑怯でもないけれど、ナオミさんは真っ向勝負に出た。ただ、結果的に急にディスに力が入ったMIHOさんのラップは振り幅が大きくなって威力が増した。私はそこに心を鷲掴みにされたわね」

役人「ありがとうございました。篠川さん、いかがでしたでしょうか?」

香音「あ、はい。あの、MIHOさんはすごくライミングが上手で、そつなくこなしている印象があったんですけど、1回戦のオレンジペコさんとの対決では『腐ったオレンジ』とか強烈なディスがあったのに対し、ノンナさんやナオミさんにはそこまで攻撃できてなかったんだな、っていうのをラウンド3で再認識しました」

香音「それは年上とか背の高い人に対する苦手意識というか……遠慮なんでしょうか?それが今回取っ払われて、ナオミさんの言う『覚醒』したMIHOさんのディスは凄かったと思います。もちろん、そのように導いたナオミさんも素晴らしかったです」

ナオミ「ありがとう」ウィンク

香音「えっ!?あ、は、い、いえ……///」


役人「それでは熱戦を繰り広げてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

みほ「……あの、ナオミさん、本当にありがとうございました。私…」

ナオミ「なんのことかな?私は私がしたいようにバトルしただけだけど?」クス

みほ「ナオミさん……」

ナオミ「それに、まだサンダースは隊長がいるからね。勝ったつもりになるのは早いよ?」

みほ「も、もちろんです!」

ナオミ「……ふふ、ではまたね」ガシッ(握手)

みほ「はい!」ガッシリ!
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:56:22.92 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

ナオミ「」スッ

ケイ「負けちゃったわね♪」

ナオミ「ああ」

ケイ「でもいい戦いっぷりだったわ!」

ナオミ「……隊長ならああすると思ったからね。みほさんの全力を引き出した上で戦いたい、ってね」

ケイ「さっすがナオミ!私のことよくわかってる!」アッハハ!

ナオミ「それに」

ケイ「?」

ナオミ「可愛い女の子の成長を見守るのってなんか楽しいというか……応援したくなるじゃないか」

ケイ「……ナオミ、アイドルのスマホゲームとかハマりそう。お金たくさん使っちゃうみたいだから気を付けてね」

ナオミ「ははっ…………もう遅いさ。すでに…………いや、よそう」フッ..

ケイ「そ、そう」

ナオミ「ま。それはそれとして……隊長、あの子強いよ?」ニヤリ

ケイ「知ってる。だからワクワクしてるんじゃない」エヘヘ

ナオミ「私との戦いで自信を得ただろうし、意識も変わった。元々の強さにプラスアルファされた。それをあの子も自覚してる」

ケイ「顔には出してないけど、ノリにノってる状態ってわけね」

ナオミ「うん」

ケイ「さすがミホ!そうじゃなくっちゃ面白くないわ!」

ナオミ「……ふふ、さすが隊長。あとは任せた」

ケイ「オッケー!」ダッ!
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 01:57:24.45 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

ケイ「イエーーーイ!」タタタタッ!

役人「!?」

みほ「ふぇっ!?」

ケイ「ミホ!ナイスヴィクトリー!」ビシッ!

みほ「へ?あ、え、ありがとう……ございます……」

ケイ「でも私は負けないからね〜!それじゃ先攻後攻のじゃんけんしましょ!せーのっ!じゃんけん…」

みほ「は、はい!」スッ!

ケイ「勝ったー!じゃあどうしよっかなぁ〜…………先攻にしまーす!」

役人「OK!では…」

ケイ「みんなー!準備はいい〜!盛り上がっていくよー!?」

ワァァァッァア!!!

みほ「!」

みほ(すごい……あっという間に会場の雰囲気がガラッと変わっちゃった……)

ケイ「先攻ケイ、後攻MIHOよ!DJルミ、ビートをお願い!」

ルミ「っ!」キュルッ!

♪〜

ケイ「…………ありがとう!じゃあ早速始めましょ!じゃあコールよろしくねー!」

役人「あ、ああ……こほん!第3試合ラウンド1、先攻ケイ、後攻MIHO!DJルミ、かまーせー!!」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:00:37.22 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=bCWuENvt7B4&list=RDuHJ5J5lk3-g&index=23

♪Welcome To The Dungeon / SKY−Hi

<先攻ケイ VS 後攻MIHO ラウンド1>

ケイ「オーケーオーケー マイクの準備はパーフェクト!」

ケイ「ベスト尽くしましょう!さあレッツゴー!」ワァァ!

ケイ「あそこからこっちまでのお客さんのほっぺにえくぼ!」

ケイ「浮かばせてる隙にミホに『えいやっ』とエルボー!」ワァァァァ!

ケイ「ポジティブとネガティブと明と暗と……」

ケイ「えーとなんと……言おうとしたか忘れちゃった!」ワァァ!

ケイ「でもなんとかなるわよね人生!だから次のバース」

ケイ「MIHOのに攻撃されても生き生きとなーる!」ワァァァア!



みほ「金髪でネアカ 韻なくてテーマが…」

みほ「これもやっぱなし もはや待ったなし」ワァァ

みほ「今のがケイの最後の笑顔だったらしい」ワァァ

みほ「そう言わせる後世の歴史学者に」ワァァ!

みほ「明るすぎるナチュラリスト この響き危ないっすよ」ワァァ!

みほ「変なの鼻から口から入れて ヤバさが内から出てる?」ワァァァ!

みほ「じゃなきゃ説明できない ハイテンション」

みほ「私に言わせればホント 怪現象」ワァァァ



ケイ「ナチュラリストは自然が好きな人〜♪」

ケイ「MIHOは英語が出来ないの〜!?」ワァァァ!

ケイ「無理にカッコつけちゃダメよ『ダーリン』」

ケイ「ね?違和感にはみんな気付くもんね〜?」ワァァァ!

ケイ「それにどよーんとしてちゃ土曜も退屈」

ケイ「せめて心と表情は空と同じスカイブルー!」ワァァァ!

ケイ「MIHOは変なのを入れるとどうなるか知ってるんだ?」

ケイ「もしかしてMIHOは…コンプラ!なんちゃって!」ワァァァ!
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:02:30.11 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「テレビで放送されないのに口で コンプラ必要ない」

みほ「理解できてないこいつ ボンクラいつもハイ」ワァァァ!

みほ「確かにダーリンは違和感 立った鳥肌」

みほ「会った時から テンション高め 葉っぱの力?」ワァァ

みほ「解毒するために必要だ なんかの御業(みわざ)」ワァァ!

みほ「効果あったらギブアップでも さっさとしたら?」ワァァァ!

みほ「拒否するならみぞおちの辺り殴る えぐり気味に」

みほ「内出血で着れなくなる セクシービキニ」ワァァァ!



ケイ「はーい!葉っぱとかミホが勝手に決め付けてるー!」

ケイ「ミホの方こそ偏ったヒップホップ像に毒されてるー!」ワァァァァ!

ケイ「解毒するために必要ね なんかの御業(みわざ)」ワァァ!

ケイ「こういう時頼りになるのは……美輪さん?」ワァァァァ!

ケイ「お腹へのパンチは浮き輪でガード!」

ケイ「それとお気にのビキニにワンピもあるの!」ワァァ!

ケイ「暴力的な発言はボコられクマの影響?」

ケイ「サンダースの力で動かそうかな?BPO!」ワァァ! ※BPO……放送倫理・番組向上機構



みほ「!ぼ、ボコは勇気と希望の象徴」

みほ「少々のことでくじけない少年少女を」

みほ「たくさん排出するのは間違いない」

みほ「今後絶対に必要なコンテンツなのでなくしたら損です!」

みほ「1本の電話とか圧力とかそういう方がズルい」

みほ「よっぽどクズで卑屈な行為 そういう理屈になる」

みほ「ボコはこれからさらに盛り上がるべき作品」

みほ「汚すならケガするのも覚悟が必要、いや、そもそもけ、くぞ…苦情はよくない。そのせいで…」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!!
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:04:24.36 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「うぅ……」

ケイ「〜♪」

役人「ではこれよりラウンド1の判定に入ります!先攻ケイ、後攻MIHO……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………さあ、決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:ケイ

千代:MIHO

理事長:ケイ

香音:ケイ

新三郎:ケイ

役人「先攻4、後攻1、ラウンド1の勝者はケイーーーー!!!」

ワァァァァ!

ケイ「イェイ!」

みほ「う……」

役人「コメントをいただきましょうか。えー、島田さんいかがでしたか?」

千代「私はMIHOさんに入れました。小節の最後で必ずと言っていいほどライミングを決めてくるのも見事ですし、フロウも早口を交えながらで変化もつけています。そのテクニック、そしてディスの部分を評価しました」

千代「ただ、3バース目はかなり崩されていたのと、ケイさんの明るくて……なんと言いますか、野球で例えるならばチェンジアップのようなものですね。球速を抑えたタイミングをずらす球。そんなチェンジアップを中心に投げている中、時折ズバッとインコースに速球で切り込んでくるのもまた素晴らしいと思いました。ですので、他の方の判定にも納得できますね」

役人「ありがとうございました。ではラウンド2に入りたいと思います。先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

ケイ「んーーーー、後攻で」

役人「OK!では先攻MIHO、後攻ケイ、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:05:28.65 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=L5d6iUdHxTY

♪やべ〜勢いですげー盛り上がる / 田我流

<先攻MIHO VS 後攻ケイ ラウンド2>

みほ「サンダース名門 大将ケイのラップかなりしょっぺー」ワァ!

みほ「後攻とるのはどうせ 自信の無さの表れでしょ はい証明」ワァァ

みほ「ノリだけで乗り切った アクセルベタ踏み ラウンド1」

みほ「ネガポジっていうか根がポジティブなだけ さあ敗北へのカウントダウン」ワァァ!

みほ「どよーんで土曜とか オヤジギャグ以下 『布団がふっとんだ』と同等」

みほ「困りますみんな 最終形はノムさんみたいに ぼやきだす気か?」ワァァァ!

みほ「このラウンドでそろそろ黙らせて 最終的には生死不明」

みほ「…と思ったけどやっぱり確実にこの場で ケイイズデッド!」ワァァァァ!



ケイ「後攻とったのは さっき先攻で勝ったからってだけ〜」

ケイ「MIHOだってきっとじゃんけん勝ったら後攻選んでた〜!」ワァァ!

ケイ「オヤジギャグも飛ばしちゃうよ〜 それに聞かせ方次第」

ケイ「アガるフロウで耳に響かせ聴かせ勝たしたいサンダース!」ワァァァ!

ケイ「判定総数3ダース!捕まえるポケモンサンダース!」ワァァァ!

ケイ「目指すは全部安打の3打数!MIHOはプレッシャーで胃酸出す!」ワァッァア!

ケイ「ノリに乗ったり糊(のり)を貼ったり ハッタリだったり 歯に海苔あったり」ワァァ!

ケイ「オヤジギャグでも楽しきゃオッケー 不満なら詰める棺桶〜!」ワァァァ!



みほ「布団と一緒に吹っ飛んでくれれば良かったのに ほんと救いようがない」

みほ「もうこれっきりにしようか?だって 今後クズに用はない」ワアァァァ!

みほ「笑えないオヤジギャグ ほざき出す 結果お前の周り凍らす」

みほ「それに気付けないタイプ 我が強い自己中だ 社会崩落」ワァァ

みほ「典型的KY 不正解を無警戒で導き出す体裁」ワァァ!

みほ「寒い空気しか生み出せない 周りを巻き込む弊害」ワッァア!

みほ「ノリとフロウだけは 上手いと認めるけれどね」

みほ「最終的にはスキージャンプみたいに飛べるK点越え」ワァァァ!
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:08:51.73 ID:CoaWBJ6Zo

ケイ「私の周りが凍ってたおかげで出来たんだよスキージャンプ」ワァァァ!

ケイ「褒めて褒めて?私がいたから積めた K点越えって経験をね?」ワァァァ!

ケイ「というか布団と一緒に飛んでっちゃったMIHOがー!」ワァァァ!

ケイ「オーマイガッ!な状態だッ!このあとどうするか脳が今ッ!」ワァァ!

ケイ「考え中 1人ぼっち 私が進むべき道はどっち?2つに1つ?」

ケイ「というか自分だけ飛んでいくとか MIHOの方が自己中!」ワァァ!

ケイ「今 思い出したけど社会崩落って意味わかんないね〜?」ワァァ!

ケイ「でも私が凍らすことで温暖化防ぐ 社会貢献だ〜!」ワァァァ!!



みほ「地球の温暖化とか そんなんは この場で関係ない」

みほ「必要なら出しておこうか 処方せん 精神安定剤」ワァ!

みほ「副作用で眠くなって大人しくなったケイは魅力ゼロ」

みほ「どこの誰も全く相手にしてくれない それって地獄でしょ?」ワァァ

みほ「だったら人気取りに利用しなよ そのボンキュッボン見せてさ」

みほ「ヤングマガジンとかヤングなんちゃら その辺の 今週号に出れば」ワァァ

みほ「ワーワー たくさん集まってくるよ 欲望の塊が」

みほ「こんな提案が 私からの粋な計らいだ」ワァァ



ケイ「出る出ないはともかく今週号 今から間に合うわけないよ?」ワァァ!

ケイ「そこに頭回らない状態でどうすんの?それ副作用?」ワァッァ!!

ケイ「全然粋な計らいじゃないし 共感できないよバカらしー」ワァァ

ケイ「頭に血が上っちゃってるのかな?しすぎたんじゃない逆立ち」ワァァァ!

ケイ「無免許で薬出すとか アリサ以上に信じてる?ブラックジャック」ワァァァ!

ケイ「それとも負けそうな精神状態が過去の栄光をフラッシュバック?」ワァァ!

ケイ「というかそもそもMIHOのライム なんか微妙になってない?」ワァァ!

ケイ「MIHOからライミングとったら魅力ゼロ」ワァァァッァ!!



役人「終了ーーーーー!!!!」

ワァァァァ!
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:13:57.61 ID:CoaWBJ6Zo

役人「……ではこれよりラウンド2の判定に入ります!先攻MIHO、後攻ケイ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……みなさん、決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:ケイ

千代:ケイ

理事長:ケイ

香音:ケイ

新三郎:ケイ


役人「クリティカルヒット!!第3試合の勝者はサンダース、ケイーーーーー!!!!」

ワァァァァァァ!

みほ「っ……」

ケイ「えっへへ♪」グッ!

役人「理事長にコメントをいただきましょうか、どうでしたか?」

理事長「終始ケイさんがMIHOさんの攻撃を受けつつも的確に反撃していた印象ですな。ケイさんの1バース目の『サンダース』という言葉そのままで踏むのはオヤジギャグという攻撃に対する最大のアンサーになっていて、しかもその後の『ハッタリ、貼ったり』や『ノリと糊』などをフロウで気持ちよく聴かせるのは、まさに『聴かせ方次第』というのを体現していて、この1バース目で一気に優勢になった感じがしましたね」

役人「ありがとうございました。新三郎さんはいかがでしたか?」

新三郎「そうですね……MIHOさんのディスに全く動じないケイさんの精神力がすっげーと思いました。しかもバトルをこんな風に楽しそうにやられてしまうと、余裕な感じが会場に伝わって、ホーム感が出てきて、それがまたケイさんの力になり、MIHOさんへのプレッシャーになる。狙ってやってないでしょうけど、キャラクターを見事に有効活用したんじゃないかって感じっすね」

役人「ありがとうございました。次は第4試合です。熱い戦いを終えた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

ケイ「強かったよミホ。でも今回は私の勝ちね」ニコリ

みほ「はい。負けました……完敗です。でも」

ケイ「?」

みほ「まだ2人いますから。準決勝に行くのは大洗です」

ケイ「……………………」

みほ(あっ!?興奮と悔しさでつい偉そうなこと…)ハッ!

みほ「す、すみませ…!」

ケイ「ミホ!サイコーね!」

みほ「え?」

ケイ「バトルに負けて悔しいのは当たり前だもの!それを素直に表現できるのはナイスだわ!」ニカッ

みほ「…………はい」

ケイ「でも、準決勝に行くのはサンダースだけどね」ニヤリ

みほ「…ふふ、それはどうでしょう?」
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:15:07.26 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「……すみません、負けちゃいました」

杏「おケイは盛り上げるの上手いからねー。そんで自分のテンションも上げて実力以上のモノを出すタイプ」

麻子「どちらにせよ、私は自分のスタイルを保って勝つだけだな」スッ

みほ「麻子さん……お願いします」

麻子「ああ。初戦は恥ずかしいくらい舞い上がって冷静さを失っていた。でも今は違う」

杏「ん〜、確かにいつもの冷泉ちゃんだー。でも気合いは入ってんね」

麻子「……家を出る時、おばあに『優勝しちまいな』って言われたからな」

杏「……そっか。じゃあ優勝しちまおっか」

麻子「そのつもりだ」

みほ「頑張ってください!」ニコリ

麻子「ああ。行ってくる」

99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:22:51.65 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

客A「お、おい……なんかあの一角すごくねぇか?」

客B「ああ、近寄りがたすぎるぜ……椅子にテーブルにティーセットに……クラブに相応しくねぇけどなんか邪魔できないオーラがやべー……」



ダージリン「……ペコ、あなたはここまでの試合をどう見るのかしら?」

オレンジペコ「そうですね……アリサさんとみほさんの試合は順当に決着。ですが次鋒のナオミさんはあえて勝ちを捨てたような気がします」

ダージリン「あら?何故そう思うのかしら?」

オレンジペコ「みほさんは前の試合でノンナさんに負けてますけど、実力というより迫力に負けたように見受けられました。つまりビビらせてしまえば有利に戦える相手です」

ダージリン「ストレートな物言いね」クス

オレンジペコ「……べ、別に私が負けたからじゃないですよ?」

ダージリン「わかっているわ。続けて」

オレンジペコ「はい。でもナオミさんはみほさんを威圧して攻めるのではなく、むしろ成長を促すかのような、諭すような戦い方をしました。何故そういう戦い方を選んだのかはわかりませんが、それが結果的にナオミさんの敗因になったと思います。ケイさんとの試合に関しては……相性の問題が大きく占めているのと、ラウンド1のボコの話題の取り乱し方の印象が悪すぎたかと」

ダージリン「なるほどね。確かに、何故ナオミさんがみほさんの目を覚まさせるような戦法をとったのかは不明だけれど、戦車道ではあれほど勇敢に敵陣を突破していたみほさんがバトルでは弱気なのかは予想がつくわ」

オレンジペコ「どういった理由ですか?」

ダージリン「……おそらく自分に自信がないのね。少なくとも戦車道をしている時以外は」

オレンジペコ「何故でしょうか?」

ダージリン「去年の黒森峰在籍時の全国大会での出来事が大きいでしょうね。その件については学内のみならず、西住流の門下生の方たちからも非難の目を浴びてきたでしょうし」

オレンジペコ「で、でも!それらを乗り越えた上で大洗女子は優勝しました!」

ダージリン「ええ。でも戦車道は個人戦ではないわ。ステージに立てば1人だもの。勝手が違うわ」

オレンジペコ「……それは……」

ダージリン「みほさんのディスが強力なのは、洞察力に優れているのもあるけれど、自分に自信がない分、相手を攻撃せざるを得ない……自衛のための攻撃に近いんじゃないかしら」

オレンジペコ「なるほど……バトルではディスで攻撃する以外に自分のスキルを誇示したりしますが……みほさんは……」

ダージリン「後者の戦法は苦手ね。だからこそ、相手が年上や威圧的な相手だとひるんでしまい、ディスは中途半端になってしまい、戦いようが難しくなる」

アッサム「相手が威圧的であったり、怖い風貌ならともかく、年上というのは関係ないのでは?」

ダージリン「そんなことないと思うわ。黒森峰時代のみほさんは、まほさんの同学年からは嫉妬の目で見られていたでしょうし、西住流の門下生は年上が多い。となれば……」

アッサム「……あの決勝での一件で一番わかりやすい非難の目を向けられたのが年上だと言うわけですね」

オレンジペコ「そういった経緯での自信喪失なら、根深いトラウマとしてもっと尾を引いてもおかしくないと思いますけど……ナオミさんとの戦いの中であっさり克服してませんでしたか?」

ダージリン「そうね。でも戦車道大会での優勝という成功体験をしたことである程度の自信は取り戻したでしょう。その不足分が先ほどまで現れていたと考えれば、ナオミさんとのバトルを経て、不安を解消したと言えるのではなくて?」

オレンジペコ「なるほど……」

ダージリン「もちろん今のはわたくしなりの推測。だから本当に正しいかどうかはわからないけれどね。ただ、少なくともステージ上でバトルをする相手に対しては臆せず向かっていけるようになったでしょうね」

アッサム「ステージに立つと特別な気分になりますしね……スイッチが入ると言いますか。特にオレンジペコの毒がすごかったわね」

オレンジペコ「わ、私はあくまでバトルのために仕方なくですから!」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:26:04.18 ID:CoaWBJ6Zo

ダージリン「うふふ。そう言いつつ生き生きとしていたペコは可愛らしかったわよ?あ、そろそろ次の試合が始まるわね」

オレンジペコ「REZEさんとケイさんのバトルですね」

アッサム「……ダージリンはどう見ます?」

ダージリン「会場の空気はケイさんの方に傾いているわね。ムードの作り方が絶妙だったもの」

オレンジペコ「聖グロの誰も出来ないですよね、ああいうのは……」

アッサム「ローズヒップ辺りがそういう雰囲気を持っているけれど……肝心のバトルがダメすぎますわね」ハァ

ダージリン「……わたくしはケイさんが勝つと読みますわ」

オレンジペコ「私もです。REZEさんのライミングは大したものだと思いますけど、ケイさんとは相性が悪い気がします」

アッサム「………私はREZEさんが勝つと思いますわ」

ダージリン「自分が負けたからかしら?」

アッサム「それもなくはないです。でも……」

ダージリン「?」

アッサム「私と戦った時よりも……今ステージに立っているREZEさんは冷静に見えるので」

オレンジペコ「……この状況でまでライミングしますか……」ハァ

アッサム「あ、そ、そういうつもりじゃないわ!」カァァ

ダージリン「ともかく、今は試合を楽しみましょう。たのしみ……たのし……カモミールティー♪」

オレンジペコ「はーい」

ダージリン「…………私も頑張って少し韻を踏んだのにペコがなんか冷たいわ」

オレンジペコ「気のせいですよ」



【ステージ】

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

麻子「……後攻で」

役人「OK!では第4試合、ラウンド1!先攻ケイ、後攻REZE、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:29:54.53 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=vu-xq0y7RIs

♪LUV SONG / D.O

<先攻ケイ VS 後攻REZE ラウンド1>

ケイ「また先攻とっちゃった 超ラッキーだわ!」

ケイ「さっきも先攻で勝った 縁起がいいから」ワァァ!

ケイ「ねぇねぇ バトルなのに どうして眠そうなの?」

ケイ「あ、そうだ 必要ならセロハンテープ でも貼ってく?」ワァァ!

ケイ「もしかして韻自慢しすぎて足りてないの?睡眠時間」ワァァ!

ケイ「それじゃ体が大変だ異変が すでに起きてるのかも?」ワァァ!

ケイ「助けたいけどまずは この勝負の決着つけなきゃ」

ケイ「ちょっと面倒だから もう私の勝ちでいいかなー?」ワァァ!



麻子「面倒だから 結構だがな 遠慮無さが厚かましい」ワァァ!

麻子「親切の押し売り鬱陶しい まぁ最後私が勝つからいい」ワァァァ!

麻子「眠そうなのは生まれつきだ 疲れる暇 ないほど韻に」

麻子「踏まれ過ぎた 深める自我 抜かれぬ牙 そんなREZE」ワァァァ!

麻子「本当超濃厚 お前に出来ないモノ見せたいよ」ワァァァ!

麻子「この次世代 のライムテク 大分エグイ 芸術性まるで俳句です」ワァァァァ!

麻子「お前はドレミファもわからない 明るいだけのコメディアン」

麻子「私のライム食べて叫びな 『トレビアン』」ワァァァ!



ケイ「ごめんねー?私が好きなのはライムじゃないのよね」ワァァ

ケイ「リズムとかフロウとかアンサーなの だから違うお店行くわ」ワァァ!

ケイ「でもあなたのライムがすごいのは認めるわ」

ケイ「そこはリスペクト でも私ドレミファちゃんと聴き取れるわよ?」ワァァァ

ケイ「あー、なんかたくさん踏まれるのが悔しくなってきた」

ケイ「ねぇ あなたがライムに自信あるなら挑戦受けてみない?」

ケイ「私からのクイズ出題で踏めるか勝負 REZE」

ケイ「ピザって10回言ってから踏んで?」
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:35:31.05 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」ワァァァァ!

麻子「久々にやりましたニヤニヤしちゃいました今」ワァァァァァァ!!

麻子「1つサービス 人裏切る ことせず見せるテクを全部」ワァァァ

麻子「10回クリア 神業 まるで十戒受けるモーゼ風」ワァァ!

麻子「強烈に嫉妬されつつも しれっとした顔にし劣等感も無し」

麻子「とにかくライム その数はハンパない ゴミ出す回数以上」ワァァァ!

麻子「言葉尻は踏みつつ相手の注文に応える そこが粋だ」ワァ!

麻子「言い忘れていたがちなみに ここは肘な」ワァァアァァ!



ケイ「すごーい!クリアー!私もできるかな?」

ケイ「北南東…………無理だー!」ハハハハ..

ケイ「でも問題は『ここは肘ですが』って引っかけだったんだよねー!」ハハハ..

ケイ「やっちゃったー!1回お休み次のバースは終始無言だね!」ワァァ!

ケイ「ってわけいかないか じゃあどうしよう?私も韻踏もうか?」

ケイ「いや、それは不毛だよね 相手のリング上だもん」ワァァ!

ケイ「……あれ?でもあんな早口でライミングできるってちょっと変かも」

ケイ「わかった!用意してるでしょ?ネタ帳かカンニングペーパー」ワァァ



麻子「カンニングペーパー そんなこというお前は」

麻子「ランキング圏外 『私は韻踏めんわー』な敗北宣言」ワァァァ!

麻子「愛想尽きんぜ アイツを抜きん出る 意識で言葉を料理」

麻子「つまりこの場の調理 アドリブだ 気付けないなら そこらの病人」ワァァァ

麻子「10枚のピザ 2人じゃ無理だ 今日は集会の日か?」ワァァ!

麻子「とりあえず出題をクリアしたんだ 崇拝をしな」ワァァァァァ!!

麻子「このバースで速攻で わかっただろ 私の即興性」

麻子「本領発揮した私のヤバさまるで 裸足のCoccoです」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:36:31.45 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

ケイ「んぬぅーーーー……」

役人「それではこれより判定に入ります!先攻ケイ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……さあ!みなさん決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE


役人「クリティカルヒット!!勝者、後攻REZEーーーーー!!!」

ワァァァァァ!

麻子「よし」グッ

役人「ラウンド1での決着となりましたが……篠川さん、いかがでしたか?」

香音「はい。ケイさんは終始ケイさんらしさを見せていて、顕著だったのが、途中でREZEさんに『これで踏めますか?』とピザ10回の出題を出すというラインです」

香音「あれはさっきの試合でもあったケイさんのチェンジアップのような作戦で、REZEさんの対応次第ではアンサーでズバッと速球を投げ込んで一気に自分のペースに持ち込む狙いがあったんだと思います」

香音「ただREZEさんがあまりにも完璧に返してきたので、戦いようがかなり難しくなった。あそこが勝負の分け目だったと思います」

役人「ありがとうございました。蝶野さんはいかがでしたか?」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:40:23.23 ID:CoaWBJ6Zo

亜美「始まる前の空気は完全にケイさんだったけれど、REZEさんのライムがズバズバッと決まって勢いをつけていったこと。そしてケイさんのフロウやユーモアをものともしない、軸のブレない戦い方が出来たことが勝因だと思うわ」

亜美「それとこれは判定とは別の話なんだけど、このビートは乗るのがかなり難しいわ。だから2人とも大変だったと思うけれど、よく頑張ったと拍手を贈りたいわ!クラッピング!」パチパチパチ!

ケイ「そうなのー!この曲難しくってさー!さっきのよりもさあ…」

役人「あ、あの、今はコメントの時間ですので。蝶野さん、ありがとうございました。そしてステージ上の2人に大きな拍手をお願いします!」

パチパチパチパチ!

役人「そして……REZEの勝利によって、準決勝進出は………………大洗女子学園に決まりました!!」

ワァァァァァ!

ケイ「んー……負けちゃった!REZE、あなた強いわねー!」

麻子「…いや、そっちも強かった」

ケイ「そう?ありがと!」ダキッ!

麻子「っ!?い、いや、別に……///」

麻子(というかスキンシップが激しい……//)

ケイ「ねぇ、REZE」ヒソ

麻子(っ……耳元で囁くな//)ムズッ..

ケイ「次があるかはわからないけど……もしまた戦う時があったら、今度は私が勝つからね」

麻子「!」

麻子「……いや、次も私が勝つ」

ケイ「ワオ!言うじゃない!」ニコニコ

麻子「ああ……というか、そろそろ離れてくれないか」

ケイ「ソーリー!離すの忘れてたね!」バッ!

麻子「いや、謝る必要はないが」

ケイ「じゃ、またねREZE!シーユー!」ダッ!

麻子「ああ」

ケイ「みんなありがとー!!楽しかったよー!!」ワァァァァ!!

麻子(最後まで会場を盛り上げるのを忘れない……根っからのスター気質というか……私にはできんな)

麻子(それはともかく……あと2つで優勝か……)

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:43:56.46 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

杏「ふぉはへひー」モグモグ

麻子「ただいま……干し芋食べてるのか」

杏「んぐんぐ……まぁね。準決勝までの腹ごしらえだよぅ」

みほ「麻子さんお疲れ様!すごかったよ!」

麻子「…ありがとう」

杏「さーて、次は準決勝だけど……とりあえず他の試合を見ようか」

アンチョビ「あ」

杏「お?チョビ子」

アンチョビ「チョビ子って言うな!アンチョビ!アンチョビ!」

杏「これから試合か」

アンチョビ「ああ、そうだ。ここで勝ったら次はお前たち大洗女子と当たるぞ!」

杏「そだねー。ま、頑張ってよ」

アンチョビ「な、なんだ?応援してくれてるのか?嬉しいなあ」ニコニコ

杏「チョビ子たちが勝ってくれた方がありがたいからね」

アンチョビ「な、なにぃー!?お前ら、アンツィオをバカにしてるのかあ!」

みほ「し、してません!」

杏「ジョークだよジョーク。試合前にリラックスさせたげよーとしたんだよぅ」

アンチョビ「そ、そうか……怒鳴ってすまなかった……っと、そろそろ時間だ。いくぞ!」

ペパロニ「うっす!」

カルパッチョ「はい!」

ザッザッザッ..

杏「さて、アンツィオはどうなるか……」



ワァァァァ!

ペパロニ「すんません姐さん……また負けちまったっす……」

アンチョビ「き、気を落とすな!だんだん良くなってきてる!今だってラウンド3まで行ったじゃないか!」



杏「………………」

杏(ペパロニは韻をほとんど踏まない……というより踏めない、が近いかな?迫力と勢いはあるけどスキル不足。この準々決勝まで全敗)

杏(それでもアンツィオがここまで勝ち上がってこれたのは……)
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:51:59.78 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=4tfcxE6hS5U

♪START IT AGAIN/ AK−69

カルパッチョ「キミがラップの教科書?それただ基本に一途なだけ」

カルパッチョ「私は自分の理論信じる そして自問し生きる」ワァァア

カルパッチョ「偉人載ってるページに陣どってる私」ワァァ

カルパッチョ「キミは目次辺りで滲んじゃってるっていうか死んじゃってる」ワァァァァ!

カルパッチョ「だから無い肖像画 退屈で内容飽和」ワァァ!

カルパッチョ「愛情Noだ キミの存在価値 I don’t knowだ」ワァァァ!

カルパッチョ「どれもたわごと おままごと そのままゴトッと落とすよ騒ごうと」ワァァ!

カルパッチョ「沢ボートに乗ったままボーッとしても勝利 あたぼうよ」ワァァァ! ※あたぼうよ……江戸弁で「当たり前」



杏(カルパッチョが全部3人抜きしてるからなんだよなぁ……)

杏(チョビ子がどれだけできるかわかんないけど、カルパッチョ以上に強いとなると厄介……いや、でもそれはないかなー)




役人「――――勝者カルパッチョ!準決勝進出はアンツィオ高校〜〜〜!!!」

ワァァァァ!



麻子「……あの人、強いな」

みほ「うん。とにかくライムっていうところが麻子さんと似てる」

麻子「ああ、戦ってみたい相手だ」

アスパラガス「ちょっと通るざますよ」

みほ「あ、すみません」サッ

麻子(!こいつらは……BC自由学園)

杏(アスパラガス。BC自由学園戦車道部の隊長。半ズボンと帽子がトレードマーク。1回戦の先鋒で3人抜き)

ムール「」

杏(ムール。額の広いセンター分けっぽい髪型のクール系。2回戦先鋒、3人抜き)

ボルドー「」

杏(ボルドー。黒髪で左側だけ長いアシンメトリー、割と陽気なタイプ。3回戦先鋒、3人抜き)

杏(うちと同じように毎回オーダーを変えてる。当日の試合勘を確かめるためだろうね……しかし、相手がそれほど強くなかったとはいえ全員3人抜きかぁ)

エリカ「あ」ザッ

みほ「あ」

エリカ「………………」

みほ「…………………」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:53:17.02 ID:CoaWBJ6Zo

杏「久しぶりだね、黒森峰の新隊長さん」

エリカ「……ええ」

杏「それと……」チラ

まほ「…………」

杏「前隊長さんも」

まほ「ああ」

みほ「!お姉ちゃん……」

杏「相手はBC自由学園……優勝候補っぽいねー」

まほ「そうらしいな」

杏「ありゃ、ずいぶん余裕だねぃ」

まほ「余裕とは違うさ。ただ相手が誰であろうと勝つつもりで戦うだけの話だ」

杏「……ごもっとも」

まほ「では行くぞ。エリカ、赤星」

エリカ「はい!」

小梅「は、はい。失礼します……」コソコソ

みほ(お姉ちゃん……)

杏「……さて、どっちが勝つか……」



役人「――――それでは第2試合を開始します!先攻後攻じゃんけんをお願いします」



みほ「あぁ……」

杏「レッドスターは負けちゃったね」

麻子「仕方がない」

杏「問題はこれから。逸見エリカがどこまでやれるか、そして……」

みほ「お姉ちゃん……」



【ステージ】

エリカ「……後攻で」

役人「OK!それでは第2試合ラウンド1、先攻ムール、後攻エリカ!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュル!
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:56:06.40 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=9wqxd8wFGq0

♪1Shot1,Kill / Mr.MUSICIAN

<先攻ムール VS 後攻エリカ ラウンド1>

ムール「ツリ目でヤンキー風のくせに後攻で」

ムール「先鋒ザコ 黒森峰 どこが常勝?え?」ワァァ!

ムール「あなたが隊長になったせいと想像してる」ワァァ!

ムール「Go for it 結果度外視 ある意味神々しい」ワァァァ

ムール「真面目にずっとやってなよ 戦車道」

ムール「まぁメンバーの やる気削ぐ隊長じゃ 毎日ケンカも」ワァァ

ムール「起こるし チームメイトは怒るし 肩も凝るし」ワァァ

ムール「そういう時どうするんですか隊長?最後は握りこぶし?」ワァァァ!



エリカ「てめぇみてぇな クソとうちの仲間は別物」

エリカ「ボコボコにしてやりたいな そのデコのとこ」ワァァ!

エリカ「フリースタイルでは 別に常勝なんて言ってねぇ」

エリカ「ただここまで上昇してきた さらに目指す頂上!」ワアァァ!

エリカ「そのためには てめぇらがくたばる必要あり!」

エリカ「負ける要素のない こっちが勝つ確率超あり!」

エリカ「ひらひらな制服が 目障りなんだよクソが!」

エリカ「中身大したもの詰まってねぇんだろ つまり嘘だ!」



ムール「結局こぶしを使うことは否定しないのね」

ムール「この人ってなんか異常なまでに単細胞」ワァァァ!

ムール「ここまで上昇 それはお見事 でもそのプライドは」

ムール「ゴミのように ダストシュートに放り込もう」ワァァァ!

ムール「そっちこそ黒い制服が夏場とか爆破したくなる」

ムール「暑苦しい!引き裂くか 切り裂くか それも悪くない」ワァァァ!

ムール「確率とかわかるの?あんた頭悪いのに」

ムール「適当すぎる なんかバカな軽いノリ」ワァァァァア!
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:01:28.37 ID:CoaWBJ6Zo

エリカ「こっちから見たら てめぇだってバカに見える!」

エリカ「頭ハゲかけてんのか!?額がまぶしいんだよ!」

エリカ「てめぇごときに 折れないんだよこのプライド!」

エリカ「単細胞とか決め付けやがって マジでほんとうざいよ」

エリカ「ていうかそもそも てめぇらなんか知らねぇんだよ!」

エリカ「今年の戦車道大会で1回戦負けだろ しょうもねぇアホ!」

エリカ「ああだこうだできもしねぇこと ほざくなカス女!」

エリカ「もしこの手に拳銃あったら 眉間のとこにズドンだ!」



ムール「はい嘘つき 1回戦負けって私たちのこと知ってる」ワァァ!

ムール「この矛盾点 これを総じて頭悪いと言う」ワァァァ!!

ムール「私は好む沸点 低いやつ 倒しやすいから」ワァァ!

ムール「格好のカモ こいつ煽りやすいバカ」ワァァァ!

ムール「人のヘアースタイル気にするより 磨きなよフリースタイル」ワァァァ!

ムール「髪下ろしたら満足ですか? 帰っていただけますか?」ワァァァ!

ムール「こいつのラップ大声で ただ怒鳴る娯楽」

ムール「ガーガー言うだけ まるでドナルドダック」ワァァァァ!



エリカ「帰るわけねぇだろうが行くのよ決勝!」

エリカ「舐めたこと言ってると 最後は殺生!」

エリカ「貴族みてぇな制服着てるんだから守れよ節度!」ワァァ!

エリカ「ドナルドダックとか 全く意味わからないから!」

エリカ「ていうか聞こえてるから アンサー返してるんだろうが!」

エリカ「嘘ついて この場を切り抜けようとしてるんじゃねぇ!」

エリカ「バカって言った方が バカだって教わらなかったか?」

エリカ「ようはてめぇの方が バカでここで負けなんだな!」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!!

エリカ「っ!」ギリッ!


役人「それでは判定に入ります!勝ったと思う方の札を上げてください!」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:04:20.43 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「これは……」

杏「……決まっちゃったかな」

麻子「………………」


役人「クリティカルヒット!!勝者、先攻ムールーーーーーー!!」

ワァァァァァ!


杏「これで黒森峰は後がなくなった」

麻子「3人抜きするしかないな」

みほ「お姉ちゃん……」



まほ「エリカ」

エリカ「た、隊長……申し訳ありません……私……」グス

まほ「何を落ち込んでいる。勘違いするなよエリカ」

エリカ「ぇ……?」

まほ「まだ決勝があるのに意気消沈してどうする」

エリカ「あ……」

まほ「ここで終わりのような顔をするんじゃない」

エリカ「は、はい!」

まほ「私が帰ってくるまでには、今まで通り、自信たっぷりの顔に戻っておけよ?」クス

エリカ「は、はいぃ……///」



麻子「なんだあのやりとり」

みほ「お姉ちゃんかっこいい……//」

杏「……あれですぐ負けたらカッコ悪いよねぇ……」

杏(後に退けない言葉を口にすることで自分にプレッシャーをかけたのか、それとも本心か……さて……)



【ステージ】

役人「それでは先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

まほ「先攻で」

ワァァ!

ムール「!」

ムール(登場時もそうだったけれど、先攻を宣言しただけで客が沸く?この存在感は……)

役人「OK!第3試合、先攻西住まほ、後攻ムール!ラウンド1、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:05:49.68 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=n4CVk8uH2MU

♪波風 / 仏師

<先攻西住まほ VS 後攻ムール ラウンド1>

まほ「後輩が世話になったなムール」

まほ「借りは私が ここですぐ返す」ワァァ!

まほ「命狩りに来た このステージ上」

まほ「エリカじゃなくて お前がカモだってわからせてやるよ」ワァァァァ!

まほ「ずっと学内で揉めてる 旧BCと自由側」

まほ「そんなんでよく他校を語れるなぁ 評論家様」ワァァァ!

まほ「私はお前たちをよく知ってるよ だが私の」

まほ「記憶にないんだ お前たちが強いという印象 だから教えてくれよ」ワァァァ!



ムール「強いところ?前の試合観てませんでした?」

ムール「観ればわかるはず 活躍してた 勝利楽々」ワァ!

ムール「手にした 2人抜き レッドスターにエリカ」

ムール「それがムールが辿ってきた軌跡だ」ワァ!

ムール「奇跡という意見は否定 当然の結果」

ムール「てか最初から実力差が開いてた」

ムール「だから大将 あなたも教えてくださいよ」

ムール「黒森峰の強いところをさ」ワァ!



まほ「強さの証明がさっきの2試合か」

まほ「大したことない 台車転がした程度の小さな軌跡」ワァァァ!

まほ「浅すぎる足跡 もう消えそうになってるよ」ワァァァ

まほ「それに韻のクオリティ 急に落ちたがどうした?」ワァァァ!

まほ「アピールポイントでぐだぐだ 面接なら絶対タブー」ワァァァ!

まほ「誰も奇跡なんて言ってないのに 韻踏むために使ったり」ワアァァ!

まほ「こういう言葉の無駄遣いは 気になるから指摘する」

まほ「結局お前の主張わからない いや最初からないのか」ワァァァ!
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:11:07.76 ID:CoaWBJ6Zo

ムール「黒森峰の強いところ聞いてるのに無視」

ムール「こいつ都合悪い部分は 省くMC」

ムール「私が言った 前の試合ってのはここまでの過程」

ムール「さっきの2試合だけじゃないってわかってんのかね?」ワァ!

ムール「言葉の無駄遣いとか面接とか上から目線」

ムール「一体何様なわけ?邪魔だから離れて」ワァ!

ムール「それに全く落ちてない 韻のクオリティ」

ムール「ホント勝手に変えてるこの人 自分勝手すぎ」



まほ「ほらやっぱり最後韻が決まってないし 主張もない」ワァァ!

まほ「離れたってスピーカーはそこだ 声届くぞ?」ワァァァ!

まほ「『韻のクオリティ』 私の妹が頑張ってる」

まほ「だからここらで見せる 『親族の意地』」ワァァァァァ!

まほ「お前の代わりに踏んでやったよ 貸し1つだ」ワァァァ!

まほ「何様?わかるだろ 西住まほだ!」ワァァァァ!

まほ「ムールだったら貝みたいに もう口閉じておけ」ワァァァ!

まほ「それか炎に焼かれて 屍を晒せ」ワァァァァァァ!



ムール「結局エリカと同じ 暴力主義」

ムール「殴るとか炎とか 絶対無理」

ムール「親族の意地とか この勝負で関係ない」

ムール「むしろお前が 妹に慰められるのに賛成だ」

ムール「西住まほ 名前知ってるに決まってる」

ムール「MCネーム本名そのまま ダサいです」

ムール「アイテム 使ったって何も変わらない現状」

ムール「ムールが ここで変えてみせる戦場」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

まほ「…………」

ムール「くっ…………」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:13:07.15 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻西住まほ、後攻ムール……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「クリティカルヒット!!勝者、先攻西住まほーーーー!!!」

ムール「」ガクッ

役人「えー、今の試合、どうでしたか?理事長」

理事長「西住まほさんが先攻で常に頭を抑えて最後までそのままだった、といったイメージですな。3バース目の『お前の代わりに踏んでやったよ』のラインは強烈でしたね。とはいえ、クリティカルヒットになったものの、大差の決着ではないと思います。審査員がそれぞれ僅差で西住まほさんの勝ちだと思った、という形でしょう」

役人「ありがとうございました。熱い勝負を見せてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

役人「そして第4試合に入ります!BC自由学園、次鋒入場してください」

ボルドー「………………」ザッ

まほ「………………」

役人「では先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

ボルドー「……先攻で」ワァァ!

役人「OK!第4試合、先攻ボルドー、後攻西住まほ、ラウンド1、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」ギュリン
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:14:11.18 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=HL5QZDd5AYw

♪Hungry Strut / KOHEI JAPAN

<先攻ボルドー VS 後攻西住まほ ラウンド1>

ボルドー「ヘイ 調子はどうだ?西住まほ」

ボルドー「いきなり圧倒し 首狩りましょ」ワァ!

ボルドー「クールな顔してるけど さっき最後熱かったな」

ボルドー「自分偽ってるのかなー?嘘つきだったかな?」

ボルドー「ムールのカタキ ここでお前を捌き」

ボルドー「マグロのたたき にして量り売り」ワァァ!

ボルドー「校名通り自由にかますぜー?」

ボルドー「お前のフロウの足りないラップと違ってアガるぜー?」ワァァ!



まほ「じゃんけんに勝って先攻とった」

まほ「よほどすごいのかと固唾を呑んだ」

まほ「結果がこれだ 予告ホームラン後のバント」ワァァァ!

まほ「しょぼすぎる どこがアガれるんだ もう引き下がれ」ワァァァ!

まほ「私を捌いてマグロのたたきにして量り売り」

まほ「それ食品偽装って言うんだよ 本当に自由だな!」ワァァァァァァ!

まほ「まぁ、ある意味ではアガるのかもな」

まほ「警察が動いて逮捕 ホシを上げる」ワァァァァァァ!!



ボルドー「韻も大して踏まず 揚げ足取りだけ」

ボルドー「なけなしの金で やけっぱちになるみたいな感じ」

ボルドー「予告ホームランは 義務じゃなくて意志だ」

ボルドー「その行為そのものが 超ドープなんだ」ワァ!

ボルドー「お前は元隊長だろ?でしゃばんな引退しろよ!」

ボルドー「そんなすげーことじゃないぜ さっきの韻返しもよぉ!」ワァァ!

ボルドー「わかってるか?お前が負けたら敗退だ」

ボルドー「つまり瀬戸際 下手こきゃバイバイだ〜!」ワッァア
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:18:45.53 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「マグロにしてもそうだが お前好きだな売買」ワァァ!

まほ「揚げ足も何も 隙だらけなんだよタコが!」ワァァァ!

まほ「瀬戸際?確かに背水の陣だな」

まほ「でも焦りどころか背中が涼しくてむしろ心地いいな」ワアァァァ!

まほ「予告ホームランは確かに意志だ だがファンに期待させてる」

まほ「だから叶わずとも いい音聞かせる義務がある」ワァァァァ!

まほ「それを裏切る行為は片手落ち」

まほ「バットをスタンドに向けただけ ただの出オチ」ワァァァァ!



ボルドー「最後にちょっとだけ踏んでドヤ顔」

ボルドー「一度見てみたいもんだ親の顔!」ワァァ

ボルドー「背水の陣なのに涼しいんならそれは」

ボルドー「お前が使命感持ってないってことだ」

ボルドー「負けてもいいとか思ってるんじゃねぇの?」

ボルドー「そんなヤツに負けるわけねぇだろうが!」ワァァ

ボルドー「私はボルドー 髪型アシンメトリー」

ボルドー「西住まほ お前は死んでもいい」ワァァ!



まほ「こうまでわかりやすいネタがあるかね」ワァァ!

まほ「後ろの大将 こんな家臣でもいい?」ワァァァァ!

まほ「お前の髪型 左だけ長い」

まほ「親の顔見せる時は 右からじゃないとダメなのか」ワァァァ!

まほ「アシンメトリー 左右非対称 お前そのもの」

まほ「重心偏りすぎ 倒れるかどうかの瀬戸際」ワァァァ!

まほ「とりあえず今回は一旦倒れとけ」

まほ「起き上がる時に手は貸してやるからさ」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!!

ボルドー「くそっ!」

まほ「………………」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:21:38.35 ID:CoaWBJ6Zo

役人「これより判定に入ります!先攻ボルドー、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「クリティカルヒット!!勝者、後攻西住まほーーー!!!」

ワァァァァァァ!

役人「2人抜きという結果になりましたが……新三郎さん、いかがでしたか?」

新三郎「そうですね……ボルドーさんは安定したフロウでしたし、アンサー力もあるんですが、今回はそれ以上に西住まほさんのパンチラインが強力だった印象ですね。ボルド―さんの『揚げ足取り』に対しで『隙だらけなんだよタコが』って返してるんですが、タコは足が8本あるから揚げ足取り放題で隙だらけという意味を込めたアンサーが面白かったですね。先攻後攻が逆だったらまた違った戦い方になったとは思うんですけど……はい」

役人「ありがとうございました。2人に大きな拍手を!!」パチパチパチパチ!

パチパチパチパチ!

役人「そして……BC自由学園、7大将の登場です!」

アスパラガス「…………」ザッ

まほ「………………」

役人「では第5試合……先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

まほ「…………後攻で」

役人「OK!それでは先攻アスパラガス、後攻西住まほ、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:25:27.21 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=Ch2kxLXxQuo

♪Devil's tongue / チプルソ,PONY,D.D.S,晋平太 Pro DJ YUTAKA

<先攻アスパラガス VS 後攻西住まほ ラウンド1>

アスパラガス「ビビッて後攻 こいつも人の子」

アスパラガス「降りかかる火の粉 払うことも仕事」ワァァ!

アスパラガス「私の先攻は予告ホームランじゃない」

アスパラガス「堅実なペースで 狙うツーベース」ワァァ!

アスパラガス「そして代走を出して ゆっくり休憩中」ワァァ

アスパラガス「ショーケースでも 眺めるかのような態度」

アスパラガス「優雅に振る舞うのが 大人の余裕」

アスパラガス「私ラスボス あなたそこらのボス」ワァァァ!



まほ「お前の顔を立てるため 後攻選んだ」

まほ「先攻なら勝てたと 言い訳できるようにな」ワァァァ!

まほ「ツーベースはともかく代走を出す 足が速い」

まほ「つまり腐りやすいチームメイトだと揶揄か?」ワァァァァ!!

まほ「言葉も操れてねぇ 余裕じゃないただのサボりだ」ワァァァ!

まほ「まぁしょうがないな こいつはただのガキだ」

まほ「その証拠 履いてる半ズボン」

まほ「子供は風の子 なら風と共に去れよ」ウォォォォォ!!



アスパラガス「引っ張り出してきた古い映画」

アスパラガス「それより私は最新式のレーダー」

アスパラガス「弱点 目がけて一点突破」

アスパラガス「作戦 手がけて実戦強化」ワァァァ!

アスパラガス「BC自由学園 勝利至上主義」

アスパラガス「手に持つのも 理想に沿う武器」ワァァァァ!

アスパラガス「勝利の女神は お前から逃げた」

アスパラガス「ここで散るのは 黒森峰だ」ワァァ!
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:26:21.03 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「こいつの普段の口調 一人称『我が輩』」

まほ「語尾は『ざます』 コロ助かスネ夫のママ?」

まほ「アニメ放送から 何十年経ってると思ってる」ワァァァ!

まほ「最新式が 聞いて呆れるな」ワァァァ!

まほ「理想の武器を 手に取るのは自由だ」

まほ「ただ代わりに マイクを置きな」ワァァァ!

まほ「勝利の女神が 逃げたからなんだ?」

まほ「私自身が 勝利の女神になるだけだ」ワァァアァァ!!



アスパラガス「うぬぼれすぎてる ナルシスト」

アスパラガス「そのうち狂い出すエクソシスト」

アスパラガス「口調まで調べてる あんたストーカーか?」

アスパラガス「必要だ 西住まほブロッカーが」ワァァ

アスパラガス「お前なんかノックアウトだ 即ダウンだ」

アスパラガス「黒森峰 お前らものぐさ軍団」ワァァ

アスパラガス「うろちょろせず帰りな学園艦」

アスパラガス「そこは敵もいない 平和な楽園だ」



まほ「考え方の違い 私は敵倒し」

まほ「優勝して この場を楽園に変える」ワァァァ!

まほ「ちなみにエクソシストは 悪魔祓う方」

まほ「お前が狂った時は 任せておけ」ワァァ!

まほ「ものぐさ軍団も 的外れすぎ」

まほ「苦し紛れの韻 情けなくないか?」ワァァァ!

まほ「限界だな でもお前は助けを呼ぶことはできない」

まほ「スネ夫のママを ドラえもんも助けない」ワァァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!

まほ「…………」

アスパラガス「………………」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:27:31.50 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻アスパラガス、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:アスパラガス

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「先攻1、後攻4!ラウンド1の勝者は後攻、西住まほーーーー!」

ワアァァァ!

役人「審査員にコメントを聞いてみましょう。理事長、いかがでしたか?」

理事長「アスパラガスさんのフロウとライムテクニックはかなりの素晴らしかったのですが、西住まほさんのアンサーがそれを上回るぐらい秀逸でしたね」

理事長「1バース目の『子供は風の子 だったら風と共に去れよ』は『風と共に去りぬ』という映画にかけているのですけども、この映画はアメリカの南北戦争、貴族文化がテーマでなんですね。BC自由学園の豪華な貴族風の制服に対してのラインだと思うんですけれど、この辺りもしびれましたな」

役人「ありがとうございました。ではラウンド2に入りたいと思います。先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

まほ「先攻で」

役人「OK!先攻西住まほ、後攻アスパラガス、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュ!
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:28:53.03 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=kr0poWle42E

♪Ante Up / M.O.P

<先攻西住まほ VS 後攻アスパラガス ラウンド2>

まほ「命からがら 繋がったな首一つ」

まほ「でも変わったのは 帰宅が数分遅れるってだけだ」ワァァァ!

まほ「舞台袖で『ざますざます』喋っておきながら」

まほ「ストーカー呼ばわり 自意識過剰すぎるだろ」ワァァァ!

まほ「BC自由学園のBCは 『バカなクレーム』の略か?」ワァァァァ!

まほ「英語的には コンプレイント(complaint)の方が正しいらしいが」

まほ「まぁ どちらにせよ 自由にとらえとけワックMC」ワァァァ!

まほ「この英単語を報酬にもう帰れ楽園に」ワァァァ!



アスパラガス「ここで ひっくり返す形勢」

アスパラガス「クリティカルできなかったことに脅えて」

アスパラガス「先攻とったのに 切れ味皆無」

アスパラガス「ここで負けて 一気にかかえる債務」ワァ!

アスパラガス「あいつもこいつも お前の負けを望んでる」

アスパラガス「その願い叶えるために 私はここで抜きんでる」

アスパラガス「力んでる お前を撃破して準決勝」

アスパラガス「このままの勢いで進んでくぞ!」ワァ!



まほ「おいおい失速感が ハンパないな」ワァァァ!

まほ「もう燃え尽きたのかよ 何の味もしないぞ」ワァァァ!

まほ「韻も平凡 昔からあるようなのばかり」

まほ「さっきも言ったけど 最新型とは程遠いよお前」ワァァ!

まほ「BCはバカなクレームじゃなくて 紀元前(BC)って意味だったか?」ワァァァァ!

まほ「この大会中に みるみる劣化してる」ワァァァ!!

まほ「明日の今頃は スキルが抜け落ちてなくなる」ワァァァ!

まほ「このバトルで すでに自信失ったようだしな」ワァァァ!
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:30:41.90 ID:CoaWBJ6Zo

アスパラガス「自信なんてなくしてない 常にある」

アスパラガス「こうやって戦いながら どんどん腕磨く」ワァァ!

アスパラガス「そして作り上げていく リアルと美学」

アスパラガス「己の中に生まれてくる 気迫を自覚」ワアァ

アスパラガス「ビートに乗せて見せてやる 全身全霊」

アスパラガス「ムール ボルドー アスパラガス 全員選定」ワァァ

アスパラガス「BC自由学園の意地 背負って来てる!」

アスパラガス「ここで負けるわけには いかないってところ見せる!」ワァァ!



まほ「勝負の最中に 腕磨いても手遅れ」ワァァ!

まほ「大会前にやっとけ サボってんじゃねぇって言っただろ」ワァァァァ!

まほ「あと今さら意気込みなんて ステージで語るなよ」

まほ「アンサーを返せ 試合前のインタビューじゃねぇんだ」ワァァァァ!

まほ「自覚したのか気迫と美学を だったら」

まほ「それを私に潰されてしまうことが リアルだと思い知れ」ワァァァァァァ!

まほ「学校の意地? 今さらだし全員そうだよ」

まほ「そんなことも気付けないから お前はお子様なんだ」ワァァァ!



アスパラガス「……改めての宣言することが心意気」

アスパラガス「わからない 見た目だけで決め付けることの意味」ワァァ

アスパラガス「ファッションでは伝わらないだろパッション」

アスパラガス「ワンクッション置かずに詰め込むラップを」

アスパラガス「黒森峰 西住まほ 粋がり過ぎだ」

アスパラガス「いきなり ごちゃごちゃ言ってるお前のは愚痴だ」

アスパラガス「私は潰されない 絶対に勝つ」

アスパラガス「そのために このステージ上に立つ!」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

まほ「………………」

アスパラガス「っ……!」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:35:17.01 ID:CoaWBJ6Zo

役人「それではこれより判定に入ります!先攻西住まほ、後攻アスパラガス!勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「クリティカルヒット!勝者、先攻西住まほ!そして準決勝進出は黒森峰女学園ーーーーー!!!!」

ワアァァァァァァァァァ!!

まほ「…………」フゥ

役人「いやー、大将同士の対決までもつれこんだ試合でしたが……蝶野さん、いかがでしたか?」

亜美「アスパラガスさんは確実に実力者で、フロウも工夫してるわ。それは間違いないことなんだけど、西住まほさんの圧力と言葉によってどんどんと追い込まれてしまって、アンサーを返しきれないのがちょっと目立ってしまったというところね」

役人「ありがとうございました。新三郎さんはいかがでしょうか?」

新三郎「西住まほさんのパンチラインがすごくて、韻とかフロウで対処してもまた違う角度からパンチラインが来る。アスパラガスさんにとっては分厚い壁のようで……シンプルに強い、戦いにくい相手だろうなという思いました。でも今回はこういう結果になりましたけど、アスパラガスさんのスキルはハンパないです。それは間違いありません!」

役人「ありがとうございました。2人に大きな拍手をーーー!!!」

パチパチパチパチ!

アスパラガス「あなた強すぎざますよ」ガシッ(握手)

まほ「相性の問題じゃないか?」ガシッ

アスパラガス「……我が輩に勝ったんだ。必ず優勝するざますよ」

アスパラガス(負けを認めたくなる自分を抑えながら戦ったのなんて初めてざますよ……西住まほ……政治的に考えても強い……)
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:38:24.57 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

オレンジペコ「ダージリン様の予想が外れちゃいましたね。ダージリン様の予想が」

ダージリン「聞き逃した人のためにわざわざ2度も口に出さないで。意地悪なペコ」

オレンジペコ「ごめんなさい」

アッサム「西住まほ1人に負けた形になりましたね。彼女の強さは一体なんなのでしょう?」

オレンジペコ「フロウは普通ですし、韻はところどころと言った感じです。パンチラインは強烈ですけれど……」

ダージリン「……簡単な話よ」

オレンジペコ「え?」

ダージリン「同じ言葉でも、違う人が言えば響きや意味合いが、そして受け手の感じ方が変わるのはわかるわよね?」

オレンジペコ「はい。こう言ったら失礼かもしれませんが、アッサム様が仰るより、ダージリン様が仰る方が威厳があって胸に響きます」

アッサム「本当に失礼なことを本人の目の前で言ったわね……」

オレンジペコ「はい」

アッサム「はいじゃなくて。そのあとに『すみません』とかつけなさいな、もう」フゥ

ダージリン「つまり、西住まほのあのルックス、存在感、声質……それらを含む圧倒的なカリスマ性が、言葉の威力を増しているというわけね」

アッサム「あと威圧感もありますね。クールビューティーに睨まれたら怖いですよ」

ダージリン「そうね。同じ睨み付ける行為でも、まほさんとカチューシャでは全く違うもの。カチューシャの場合、ほっこりしちゃうわ」ウフフ

オレンジペコ「準々決勝はあと1試合残ってますね」

アッサム「その2校には悪いけれど、そこそこのレベルよね。どちらが勝ち上がっても準決勝で黒森峰に負ける」

ダージリン「となると興味深いのは……」

オレンジペコ「準決勝で当たる大洗女子とアンツィオ」

アッサム「果たしてどちらが勝ち上がるのか……」ゴクリ
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:44:39.65 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「お姉ちゃん……」

麻子「……強いな」

杏「最初のムールとの試合でもそうだけど、そこまでの大差ではないと思うんだよねぃ。ただ、ムールの表情とか態度が『負けてる感』を出しちゃってる。それが審査にも伝わってクリティカルになった」

みほ「それ、わかります。私とノンナさんの時とか、言い返してるけど周りから見たら対等には程遠く映ってたと思いますし」

杏「あの人と当たる時はそこんとこブレないようにしないといけないなー」

杏「………………」

麻子「……どうした?干し芋か?ならそこに置いてあるぞ」

杏「次のアンツィオ戦さ、先鋒は冷泉ちゃんの予定だったよね」

麻子「ああ」

杏「悪いんだけどさ、私先鋒で行っていいかな?」

麻子「え?」

みほ「会長?」

杏「……BC自由学園は優勝候補で、それを破った黒森峰は勢いがついてる。だから大洗も準決勝で勢いをつけておきたいんだよね。もちろん、冷泉ちゃんじゃ3人抜きできないと思ってるわけじゃないよ?ただ西住まほと全然違うキャラクターの私が3人抜きすれば雰囲気を変えられると思うからさ」

麻子「…………一理あるな。わかった。譲ろう」

杏「ありがと。ごめんねぃ。カルパッチョと戦いたかったよね」

麻子「まぁな。だが、優勝の可能性を高める作戦なら文句はない」

杏「そっか。じゃあ先鋒私、次鋒冷泉ちゃん、大将西住ちゃんね」

みほ「わ、私が大将ですか……」

杏「そ。よろしくぅ」

みほ「ふぇ?そんな軽い感じで……うぅ……わ、わかりました」

みほ(大将でもやることは同じだもんね。うん、勝つために戦うだけ!聖グロリアーナ、サンダースのみなさんに勝ったんだもん。下手な真似でき
ないよ)グッ
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:45:30.02 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

役人「――――さあ!いよいよ準決勝です!」

ワァァァァ!

役人「ここで勝てば決勝進出!ここまで勝ち残った精鋭たちのバトルは見逃せないぞ!うぇいよー!」

ワァァァァァ!

役人「それじゃあ準決勝最初のカードはこちら!大洗女子学園対アンツィオ高校!」

ワッァアァァ!

役人「早速選手に登場してもらいましょう!先鋒、ステージへ!」


杏「」ザッ!

ペパロニ「」ザッ!


役人「それでは先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

杏「先攻で」

ペパロニ「!」


役人「OK!それでは準決勝第1試合、先攻アンジー、後攻ペパロニ!ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュリッ!
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:51:04.88 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=6jL68v-mM5s

♪かみさま / PSG

<先攻アンジー VS 後攻ペパロニ ラウンド1>

杏「やあやあ アンツィオの黒星マニア」

杏「五つ星には足りない 四つ星で終わりだ」ワァァ!

杏「キミに向いてるのは ラップよりシェフ」

杏「食材としてしか ライムは使えないっぽいです」ワァァァ!

杏「私ら大洗女子の 眼中にない」

杏「ライムの数も 算数理解してればわかる差」ワァァ!

杏「1人 気を吐いてる カルパッチョ頼り」

杏「キミ以外に 適任がいなかったことに戸惑い」ワァァァ!



ペパロニ「私相手だから 余裕の先攻かよ」

ペパロニ「こんだけ舐められたら さすがに頭にくるぜ」

ペパロニ「確かに私はここまで全敗 這いつくばってる!」

ペパロニ「そんな時に ニヤケ面で足元見やがって!」

ペパロニ「戦車道じゃ 底辺から這い上がった大洗女子」

ペパロニ「ラップでは強者気取りかよ!つけあがるんじゃねぇ!」ワァァ!

ペパロニ「弱者の気持ち忘れたのかよ てめぇは!!」ワァァァ!

ペパロニ「だったら私が 大洗ばりの逆転劇見せてやるよ!!」ワァァァァァ!



杏「いやいやいや どう考えてもキミよりは強者」

杏「どうか その辺理解してよとオーダー」ワァァ

杏「0勝4敗の口から出るのは ため息だけ」

杏「それが普通 なのに 何故粋がれる?」ワァァ!

杏「ニヤケちゃうし 足元見ちゃうのは しょうがない」

杏「落ちてるんだもん 勝ち星が あちこちにさ」ワァァ

杏「やたら熱くなってるけど うざいよ〜?」

杏「徹底的に 冷やかして すぐにカチコチだ」ワァ!
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:55:33.21 ID:CoaWBJ6Zo

ペパロニ「なんだその返しは 敵とすら見てねぇのか?」

ペパロニ「こっちがどんだけマジか この距離ならわかるだろうが!!」ワァァ!

ペパロニ「韻でもフロウでも お前には負けてるかもしれねぇ」

ペパロニ「だけど魂の熱さだけは 譲れねぇんだよ!」ワアァァ!!

ペパロニ「勝ち星?うるせぇ!拾う前に胸倉掴んでやる!」ワァァ!

ペパロニ「顔と顔付き合わせて ガチなぶつかり合いしようぜ!」ワァァァ!

ペパロニ「お前は飄々とした雰囲気で 自分誤魔化してるだけだろ!?」ワァァァ!

ペパロニ「もっとてめぇ自身を ぶつけてこいよアンジー!」ワァァァァ!



杏「悪いねー 売られたケンカは転売する主義」

杏「意外と繊細なもんでね 望む展開にならないよ」ワァ!

杏「ただただ叫ぶだけ のど自慢」

杏「すっげー無駄に感じるんだけど この時間」ワァァ!

杏「要求には応答しないよ 金持ち喧嘩せず」

杏「無理に殴り合わず 点稼ぐ 判定勝ち」

杏「背は小さいけど見下す 高みから」

杏「パスタ美味しいけど キミうざい もう屋台畳みな」ワァァ!



ペパロニ「金持ち喧嘩せず?だったらなんでバトル出てんだ!!」ワァァァ!

ペパロニ「アンツィオは未だハングリー!屋台で金稼いでパーツ買って!」ワァァ!

ペパロニ「でもみんな楽しさだけは 忘れずに頑張ってんだ!」ワァァ!

ペパロニ「高みから見下ろすようなヤツを ぶっ倒すためにな!」ワァァァァ!

ペパロニ「金持ちが道楽気分で 出てきていいステージじゃねぇぞ!」ワァァァ!

ペパロニ「気合いをすかすだけじゃ 諦めてるのと同じだぜ!」ワァァ!

ペパロニ「これ以上 後輩に情けねぇ姿は見せられねぇ!」ワァァァァ!

ペパロニ「自分自身と仲間のために 絶対に勝つぜ!!」ワァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!!

杏「…………」

ペパロニ「はぁ……はぁ……はぁ……」
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:04:44.02 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻アンジー、後攻ペパロニ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:ペパロニ

千代:ペパロニ

理事長:ペパロニ

香音:ペパロニ

新三郎:ペパロニ

役人「クリティカルヒット!勝者、後攻ペパロニーーーーー!!!!」

ワァァァァァァァ!

杏「!!」

杏(マジで……?)

ペパロニ「か、勝った……?私が勝ったんすか……?」

役人「審査員……島田さんいかがでしたか?」

千代「そうですね。アンジーさんは終始のらりくらりという感じなのに対し、ペパロニさんはひたすら熱いバイブスをぶつけていくスタイルで両極端なバトルでした。ペパロニさんはご自分で言うようにここまで負け続きなのですが、試合を重ねる中で着実に成長していて、その集大成がこの試合だった、と思えるほどキレがありましたね」

千代「韻やフロウで言えばアンジーさんは所々で決めてきているんですが、ペパロニさんの『飄々として誤魔化してる。自分自身をぶつけてこい』という言葉に対するアンサーが出来てなかったかなと。肯定してしまっているような形になっていました」

千代「対するペパロニさんは着実にアンサーを返しつつバイブスの高かったので、文句なしにペパロニさんに挙げました」

役人「ありがとうございました。篠川さんはいかがでしたか?」

香音「ペパロニさんが今の自分がずっと負けていて崖っぷちな状態であるのを、戦車道の大会で優勝しなければ廃校という危機を味わった大洗を引き合いに出したのがインパクトがあってしびれました」

香音「それと『気合いをすかすだけじゃ諦めてるのと同じだ』っていう言葉も結構的を射ている感じがして、アンツィオはノリと勢いだけじゃないんだと改めて感じさせられました」

役人「ありがとうございました。熱い戦いを繰り広げた2人に拍手を!」

パチパチパチパチ!

ペパロニ「あ、どもっす」ガシッ(握手)

杏「…………え?あ、うん」ガシッ

杏(……マジか……)
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:13:23.39 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「会長が負けちゃった!?そんな……」

麻子「…………驚いたのは私もだが、ただ…」

杏「……やー、ごめんごめん、負けちったよ」

みほ「会長……」

杏「自分から先鋒で3人抜きするとか言っといてこのザマはかっちょわるいよねー」

麻子「……普段の会長なら勝っていた」

杏「え?」

麻子「だが今の試合は明らかに前までと違う戦い方になっていた。そのせいで負けた」

みほ「……そうなんですか?」

杏「……いや、私はそんなつもりないんだけど」

麻子「会長のスタイルは相手を自分のペースに巻き込みつつアンサーを返す……これを高い水準でやっていた」

麻子「でも今のは……自分を持ち上げて相手との力の差を誇示する方にベクトルが向いていた」

杏「…………なるほど」

麻子「……それでも普段の会長ならそのスタイルで戦っても上手い具合にバランスを保って勝っていたはずだ」

杏「え?」

麻子「ただ……さっきの準々決勝。西住まほの試合を見たことがきっかけだろう。試合前に言っていた通り、勢いをつけるため、雰囲気を変えるために先鋒を申し出た」

杏「…………うん」

麻子「先攻をとったのも同じ理由だ。やはり会長らしくない」

みほ「で、でも勢いをつけるために先攻っていうのはよくある方法じゃ…」

麻子「確かにそれはある。だが今回の場合、会長は必要以上に攻撃的になりすぎていた。勢いをつけなければならない、という使命感に縛られているようにな」

みほ「…………」チラ

杏「…………そだねぃ。それに正直、ペパロニなら勝てると舐めてかかってたんだろね。今思い返せばさ、少しずつ上手く、強くなってってるんだよねあの子」

みほ「は、はい……」

杏「気負いすぎてたかな……」ハハ..

麻子「かもしれないな。ただ悪いことばかりじゃない。個人的にはむしろ礼を言いたいくらいだ」

杏「え?」

麻子「これで……カルパッチョと戦える」

杏「冷泉ちゃん……」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:17:33.99 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「……では行ってくる」スッ

杏「あ、うん」

麻子「………………ええと」

杏「?」

麻子「少し言い過ぎたかもしれん。すまない///」

杏「っ!?」

杏「あ、あ、い、いや、いーっていーって///」

麻子「う、うん……//」

杏「じゃ、じゃあ……いってらっしゃい」

麻子「いってきます」テクテク

杏「……あービックリした。あんな素直に謝られるなんて……照れちったよ」

みほ「珍しいですね」

みほ(あんな風に素直に謝る麻子さんも。それに照れる会長も)



【ステージ】

役人「うぇいよー!うぇいよー!」

役人「…………おいおい早くしてくれよ……なんで出てこないんだよ……」ボソボソ

麻子「」スッ

役人「お、おお!次鋒の登場だ!第2試合を開始します!」

ペパロニ「どんとこいっす!」

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

麻子「後攻で」

役人「OK!先攻ペパロニ、後攻REZE、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュ
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:20:27.23 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=NcxI7acwBJ0

♪基準 / KREVA

<先攻ペパロニ VS 後攻REZE ラウンド1>

ペパロニ「まずは1勝!残りは2人!」

ペパロニ「このまま突っ走ってやるよ 全力で!」ワァァ!

ペパロニ「さっきの試合、絶対私が負けるとみんな思ってた」

ペパロニ「でも覆した!今度もまた見せてやるぜ!」ワァァァ!

ペパロニ「相手はREZE、やる気感じねぇ!」

ペパロニ「クールで私なんか眼中にねぇってか!?」

ペパロニ「だったら思い知らせてやる この試合で!」

ペパロニ「文句あんなら なんか言ってみろオイ!」ワァァ!



麻子「文句の前に まずは勝利おめでとう」

麻子「非常にいい試合だった 心込めてそう思う」ワァァ

麻子「4D映画 より強い体感で」

麻子「アンジーメンバーだが しびれた大歓声」ワァァ!

麻子「マジでさっきの戦いは まぐれじゃない」

麻子「だから本気で 吐くぜヤバいライム」ワァァ!

麻子「バトルはディスだけじゃないぜ リスペクト」

麻子「ペパロニ 思わずなってしまうよ 笑顔に」ワァァ!



ペパロニ「リスペクト?それなら私だってしてるに決まってる」

ペパロニ「どうやったらそんな風に上手くライミングできるんだ」

ペパロニ「母音がどうとか 全然意味わかんねぇ」

ペパロニ「でもリスペクトしてくれたのは 超嬉しいぜ」

ペパロニ「そんなREZEには パスタ作ってやりてぇ」

ペパロニ「値段と量が 釣り合わないくらい 豪華なやつをよ!」

ペパロニ「だからもっぺん来いよ アンツィオにさあ」

ペパロニ「金もいらねぇよ 手ぶらで来な歓迎してやる」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:23:32.26 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「手ぶらで歓迎 それには大賛成」

麻子「その場には存在しない 第三勢力」ワァァァ!

麻子「味わいたいな アンツィオのパスタ」

麻子「そしてきっと欲しくなるな 三時のおやつが」ワァッァ!

麻子「色んな品々 イライラもしないな」ワァァ!

麻子「気持ちまで満たしちゃう 期待感 味わいたいな」ワァァ!

麻子「そんな未来が 目の前にあるようだ」

麻子「アブノーマルと正反対 誠実なる両者」ワァァァ!



ペパロニ「だろう?アンツィオに来て損はないっす」

ペパロニ「食って飲んで歌って踊って もう最高っす!」

ペパロニ「なんなら転校だって 受け入れるっすよ?」

ペパロニ「REZEさんが 好きなの作ってあげるっす」

ペパロニ「ドゥーチェも きっと喜ぶと思うなぁ」

ペパロニ「戦車の操縦 めっちゃめちゃ上手いっすよね!」

ペパロニ「どうやったら あんな風にできるんすか?ねぇ?」

ペパロニ「聞きたいことが ありすぎて終わらねぇっすよー マジ」



麻子「ありがたいリスペクトと歓迎ムード」

麻子「でもこのターンで バトルは完全終了」ワァァァ!

麻子「ならそろそろ あんたの両手をさ地面と」

麻子「ひっつけさせて 全員REZE挙げるジャッジメント」ワァァァ!

麻子「仕方ないバトルは勝ちか負けか 二者択一」

麻子「ライムには確実 な自信ある 未だ不実無しだ」ワァァァ!

麻子「その結果 ご褒美の勝利をゲット」

麻子「REZEのバトル 脅威の押韻とセット」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:25:40.67 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻ペパロニ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE

役人「クリティカルヒット!勝者、後攻、REZEーーーーー!!!」

ワァァァァァ!

麻子「ん」

ペパロニ「ああぁぁ……」ガックリ

役人「このような結果になりましたが……新三郎さん、いかがでしたか?」

新三郎「まずペパロニさんは勝った勢いそのままに先攻でガーッとかましにいった。でもREZEさんは真正面からディスで迎え撃つのではなく、リスペクトして返しました」

新三郎「これ、ペパロニさんはちょっと虚を突かれた感じになったと思うんですよ。振り上げた拳のやり場に困った形ですね」

新三郎「そのあとはリスペクト合戦になって、3バース目のペパロニさんはもう口調が完全に普段の感じと言いますか、バトルモードじゃなくなってました」

新三郎「そこをREZEさんが最後にライミングで固めて締めた。REZEさんの作戦勝ちですね」

役人「ありがとうございました。熱い戦いをしてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

ペパロニ「うぅ〜……しまった……つい油断しちゃったっす……」

麻子「……なあ」

ペパロニ「んぁ?」

麻子「いい試合だったとか、さっきのはまぐれじゃないとか、嘘ではないからな」

ペパロニ「REZEさん……」

麻子「…………」

ペパロニ「……へっ!それはこっちもっすよ!いつでも歓迎っすから!アンツィオに来てくださいっす!」

麻子「…………ああ」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:28:13.69 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

オレンジペコ「驚くほどあっさり掌の上で踊らされましたね」

アッサム「私でもああするわ。勢いのついた相手を乗せる必要はないもの。しかもスキルでは圧倒的に勝っているのだから」

ダージリン「そうね。褒める方が難しい上にテクニック勝負となってはペパロニさんに勝ち目無しね」

オレンジペコ「はい」

ダージリン「アンジーさんの敗北は予想外だったけれど、これはこれで楽しめそうね」

アッサム「次のカルパッチョさんはREZEさん同様ライミング巧者ですからね」

オレンジペコ「そして全試合3人抜き。これって西住まほさんとカルパッチョさんだけなんですよね……」



【ステージ】

役人「さあ続きまして第2試合です!」

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします!」

ジャンケンポイ!

麻子「……先攻で」

役人「OK!先攻REZE、後攻カルパッチョ、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュッ!
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:29:18.26 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=5iKIIbogApM

♪Do the GARIYA thing / ラッパ我リヤ

<先攻REZE VS 後攻カルパッチョ ラウンド1>

麻子「ついに来たな カルパッチョ」

麻子「白濁と した意識でもラップやっぞ」ワァァ

麻子「残心を 感じろ アンツィオの三振王」ワァァ

麻子「斬新さ 見せつけて審査も三人を」ワァァ

麻子「越える指示得る 軽くトべる見切れる」ワァァァ!

麻子「四肢が千切れるまで 獅子ガチギレる」ワァァァァ!

麻子「そんなライムのキャッチボールがしたいんだ」

麻子「返してくれよ…………『メディシンボール』」



カルパッチョ「メディシンボール 高目に神速 で来ても」ワァァァ!

カルパッチョ「敵韻上手 でも浮かべる 目にシンボルマーク」ワァァァ!

カルパッチョ「サイズ的に重い球 ここまで届いたか?」ワァァ!

カルパッチョ「そこどいたら?というかあそこに そど子いたな」ワァァァ!

カルパッチョ「他校のデータまで把握しちゃう」

カルパッチョ「キミが歯食いしばる ほど韻を吐く」ワァァ!

カルパッチョ「ドミノ並べる くらい押韻を重ねる」ワァァ!

カルパッチョ「次はREZEの番 投げるラグビーボール」



麻子「ラグビーボール 2回の表 放つビーンボール」ワァァ

麻子「余裕のポーズ 涼宮ハルヒコス 逆にドープ」ワァァァ!

麻子「軽く打つ右中間 苦痛なんかなく宇宙感じる」ワァァ!

麻子「あるいはイレギュラーバウンド お前 非レギュラーにカウント」ワァァ

麻子「韻判断 無理な踏み方でビビらせる審判団」ワァァァ!

麻子「ギンナンか?ってクセある臭ぇ歩くと声援がうるせぇレベル」ワァァァァ!

麻子「REZEスタイル ライムで包む 清潔な犬」ワァァァ!

麻子「咥えているボール 投げる テニスボール」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:30:12.57 ID:CoaWBJ6Zo

カルパッチョ「テニスボールでいつ勝負 着くのか 助っ人用意」ワァ!

カルパッチョ「盗塁狙いで陸上部 とバット片手にルゴール」ワァァァ!

カルパッチョ「喉のケア 喉仏はないの どのケガでも治る治癒力」ワァァァ!

カルパッチョ「と注意力 に中威力の中尉特殊に動く」ワァァァ!

カルパッチョ「って間違えた陸上部じゃなくてこの人 陸上自衛隊」

カルパッチョ「ライム勝負だからって 執拗に警戒しすぎた」ワァァ!

カルパッチョ「何はともあれ この場で 出来ることはね 1つのことだけ」ワァァ

カルパッチョ「遠い方に放り投げるこれはゴルフボール」



麻子「ゴルフボール 小さいが問題ない特殊ゴーグル」ワァァ

麻子「で捉えジャストミート 貰う今日と明日のヒーロー」ワァァァ!

麻子「バンカーの砂を甲子園みたいにカバンか なんかに入れ思い出」ワァァ!

麻子「池ポチャでもくじけずイケボちゃんと聞かす 底知れん」ワァァ!

麻子「なんか野球とゴルフが ごっちゃ混ぜになってきた」

麻子「敵を追いつめるつもりが こちらまで縛ってきた」ワァァァ!

麻子「野球知識も心もとない というかそんなつもりも元々ない」ワァァァ!

麻子「でも一応投げるぜ バスケットボール」



カルパッチョ「バスケットボール!?それこそさっき言った助っ人の分」ワァァ!!

カルパッチョ「こっちに回したい こんなズレ野放図 なやつ」ワァァァ!

カルパッチョ「重さ的に送りバント 特にちゃんと 指示せず成功」ワァァァ!

カルパッチョ「失敗しても即リバウンド ぐらいの気迫で抵抗」ワァァァ!

カルパッチョ「出塁したらじっと狙う ヒットエンドラン」

カルパッチョ「実際 相手ピッチャー感じてる きっと嫌悪感」ワァァァ!

カルパッチョ「こっちも野球は専門外だ 門外漢じゃ問題じゃん」ワァァァ!

カルパッチョ「だから最後はスタンドに白球を送球でSo cool!」ワァァ!



役人「終了ーーーーー!!!」

ワァァァァ!!
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:33:39.62 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「はぁ……はぁ……」

カルパッチョ「はぁ……はぁ……」

役人「それでは判定に入ります!先攻REZE、後攻カルパッチョ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:カルパッチョ

千代:REZE

理事長:カルパッチョ

香音:REZE

新三郎:カルパッチョ

役人「先攻2、後攻3!ラウンド1の勝者は、カルパッチョーーーーー!!」

ワァァッァァァ!

役人「では審査員にコメントを聞いてみましょう。蝶野さん、どうでしたか?」

亜美「うーん、これはもう後半は特になんだけど、細かく韻を踏みすぎてて審査員の方でも全部把握できたか怪しいくらいだったわね」

亜美「それにお互いが韻の上手さを知っているので、REZEさんが遊びを入れてきた。『韻でキャッチボールをしよう』と。『テーマは野球』という具合にね」

亜美「仕掛ける方も仕掛ける方だけど、受ける方もいい度胸してるし、結果そのキャッチボールを成立させたのはホントグッジョブベリーナイスだわ!」

亜美「で判定だけど、REZEさんの仕掛けた縛りを見事受けきったという点でカルパッチョさんね。相手の思惑に乗りつつも返していたから」

役人「ありがとうございました。ではラウンド2に入りたいと思います」

麻子「………………」

麻子(やはりこの人強い…………だからこそ、楽しい)クス

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします!」

ジャンケンポイ!

カルパッチョ「………………先攻で」

麻子(……また私にルールで縛られるのを嫌ったか)

役人「OK!先攻カルパッチョ、後攻REZE、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」ギユン!
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:35:06.48 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=yxH4WFQ60V0

♪EYES ON DA R / ROWSHI

<先攻REZE VS 後攻カルパッチョ ラウンド2>

カルパッチョ「ライム遊戯 大分有意義な時間だった 私頑張った」ワァァ

カルパッチョ「あいつ空気 読めてないと言われてもハンバーガー」ワァァァ!

カルパッチョ「頬張る肝っ玉 しこたま詰めてる 昨日から?」ワァァァ!

カルパッチョ「いや違う 前からライム志向型 思考が単に機能過多」ワァァァ!

カルパッチョ「まるで機銃のように あるべき自由を得るため敵中 撃つ的中」ワァァァァ!

カルパッチョ「本部にも 1000から伝わる戦果 ミッションコンプリート」ワァァァ!

カルパッチョ「運動部よりも遥かに活躍して 勲章授与」

カルパッチョ「お偉いさんも世界観と戦果を褒める カルパッチョくん上手と」ワァァ!



麻子「ネタ丸暗記 さるかに合戦 の猿より遥かにだっせぇ」ワァァァ!

麻子「私は絶対しない わずかに脱線 しても勝つ大作戦」ワァァァ!

麻子「ライム志向型?そんなの関係ないむしろウザさ 異常だな」ワァァァ

麻子「私はアンチョビ あいつに用がある お前はどうでもいい」ワァァァァ!

麻子「機銃を持ってる時点で生まれるなぁ 狩るべき理由」ワァァ!

麻子「ペパロニは楽しそうだったけど自由が無いのか まるで皮肉」ワァァァ!

麻子「当然だが勲章はく奪だ 辛くても脱落は確約」ワアァァァ!

麻子「活躍は不覚にも無くなる 1人寂しく泣く泣くラップやる」ワァァァァ!



カルパッチョ「ドゥーチェの前に立とうなんて10年早い」

カルパッチョ「もし私に勝てたとしても その時点で充電が無い」ワァァァ!

カルパッチョ「それにネタの丸暗記なんて論外 口に出すのもダサイ」

カルパッチョ「出し惜しみ無しのラウンド1のやりとりで わかるはずじゃない?」ワァァ!

カルパッチョ「愚の骨頂ね プロ根性で 魅せるあくまでも即興性」ワァァァ!

カルパッチョ「そんな度胸ねぇ それがREZE シロガネーゼより伸びしろがねぇぜ」ワァァァ!

カルパッチョ「さっきのビート ラッパ我リヤ ばりに温まりながら かっさらいます」ワァァ

カルパッチョ「その結果 大洗で1人涙流すラッパーがいた」ワァァァ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:36:28.47 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「そうなったら残念です だから乗り切ろう」ワァァァ!

麻子「決め付けは勘弁です こっちの方がある伸びしろ」ワァァァァ!!

麻子「プロ根性?嘘、本当?あなたアマチュアでしょ だったら語るなっての」ワァァァ!

麻子「アンチョビ たかが1コ上 10年早いとか 頭から腐ってろ」ワァァァァ!

麻子「充電が無い ありえない 準決勝は終点じゃない 充電はフル」ワァァァァァ!

麻子「急展開すぐ全開でYou&I 逆転 そうゆう辺がヤバイ」ワァァァ!

麻子「脅迫事件が起きても 目指す到達地点 それが決勝」ワァァァ!

麻子「いや、優勝 だから今日明日THE END なんて迎えないと総括してんだ」ワァァァァ!!



カルパッチョ「到達地点前に落とし穴 今年は何度も落っこちたな」ワァァ!

カルパッチョ「でも優勝の誘惑と重圧から解放されてホッとしたか?」ワァァ!

カルパッチョ「準決勝を通過点扱い なんて言う加減が不快」ワアァァ!

カルパッチョ「超ひどい 調子乗りはもうしんどい お前が食べるのは精進料理」ワァァ!

カルパッチョ「それかずっと就寝中 その間私は四星球(スーシンチュウ)」ワァァ

カルパッチョ「見つけ出して呼び出す神龍(シェンロン) 願い叶えようと通信中」ワァァ!

カルパッチョ「REZE あっさりと出し抜かれて怒るベジータ」

カルパッチョ「それでいいか?賢いエリートさん ここでデリートだ」ワァ!



麻子「急に登場 ドラゴンボール 通信中?」

麻子「それは無理 私持ってる 五星球(ウーシンチュウ)投げるツーシーム」ワァァ

麻子「勝手に寝かされた? なんなのマジなめてんっすか?」

麻子「こいつ卑怯な鶴仙流 私は亀仙流だ」ワァァァ!

麻子「後々ボチボチつく力の差 使えるのは気功砲だけ」

麻子「それもノーダメ だからもうダメ 結局使えないよ総替え」ワァァァ!

麻子「全ては目標と日々の修行の結果だ」

麻子「もはやインフレ 韻踏めばお前なんかへっちゃら」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:37:55.87 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

役人「それでは判定に入ります!先攻カルパッチョ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:カルパッチョ

千代:REZE

理事長:REZE

香音:カルパッチョ

新三郎:REZE

役人「先攻2、後攻3!勝者、REZEーーーーー!!!!」

ワァァァッァ!!

麻子「……よし」グッ

カルパッチョ「…………」ハァ..

役人「理事長、今の試合いかがでしたか?」

理事長「ラウンド1はREZEさんが先攻で引っ張っていき、それをカルパッチョさんが上手く返しましたが、今回は先攻のカルパッチョさんに対してREZEさんが的確にアンサーを決めてきたという結果になりましたね。ドラゴンボールネタへの対処も見事で、ドラゴンボールにまつわる言葉でライミングをして、最後は昔のOP曲の歌詞にある『へっちゃら』で締めたところが特に素晴らしかったです」

理事長「どちらも韻に関しては突出していますが、ここまでの試合数の分だけカルパッチョさんに少し疲れが見えたかな、という風に感じました。ただ次のラウンドは再び帯を締め直してかかるでしょうから、最後まで勝負の行方はわかりませんな」

役人「ありがとうございました。ではラウンド3、先攻後攻じゃんけんをお願いします」

麻子(このじゃんけんで勝つか負けるかで大きく変わる……)

ジャンケンポイ!

麻子「!…………後攻で」

役人「OK!では先攻カルパッチョ、後攻REZE、ラウンド3!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュ!
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:40:45.05 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=CclWap3j14I

♪NoLove / Papoose

<先攻REZE VS 後攻カルパッチョ ラウンド3>

カルパッチョ「後手が有利 だからコテコテなまでに 堂々と後攻選択」ワァァ!

カルパッチョ「要領いいけど 少々の小細工で 勝てると思うのは 相当浅薄」ワァァァ!

カルパッチョ「私はコック 差し出すコクのある濃くしたコーク」ワァァ!

カルパッチョ「コクコクと飲み干しながら 刻々と過ごしたあと ただ眺める虚空 それもまた酷」ワアッァァ

カルパッチョ「こんな遊び心のあと見事と言える パンチラインも決める」ワァァ!

カルパッチョ「星出るくらいのダメージを欲してる REZEをこの業界から干してく」ワアァ

カルパッチョ「この大会から始まるアンツィオの快進撃」

カルパッチョ「最大最高 何回も愛情を叫びたくなる会心の出来」ワァァア!



麻子「カルパッチョ アンツィオの大黒柱」

麻子「すでに敗北間近 だけどもまぁ最後くらいは」ワァァァア!

麻子「印象残るような韻仕様にしようと思うよ」ワァ!

麻子「さっぱりと散ってあっさり より斬ってバッサリ とちって真っ赤に」ワァァ!

麻子「ガッカリしてばっかりだパーティー ふさわしくない寝とけ原っぱに」ワァァ

麻子「敵の出したコークは しつこく5億積まれても 飲まずそこ置く」ワァァ!

麻子「干す力無いだろ?それとも業界の顔役か?」

麻子「お前なんかお役御免だ いや、コックなら作ってくれメインかおやつか」ワァァァ!



カルパッチョ「おやつはランチ後の三時 ワンピのサンジより豪華な料理を用意」ワァァ!

カルパッチョ「ご褒美 業火に焼かれて 高架下落ちて後悔した人生にする」ワァァア!

カルパッチョ「コックと見せかけた暗殺者 かつ観察者 簒奪だ」ワァァ!

カルパッチョ「管轄は栃木県警?まぁ わからないけどその辺の感覚は」ワァ

カルパッチョ「REZEに訪れるのは終末 もし音ズレるとしても楽に戻すね」ワァ!

カルパッチョ「音の上 乗りこなすサーファー 感じるでしょ?私との差、不安」ワァ!

カルパッチョ「このファイナルラウンド ライムはREZEより倍出すカウント」ワァァァ!

カルパッチョ「才覚は順調 最後にリズム合わす愛あるサウンド」ワァァァ!
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:42:39.68 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「コック装った暗殺者 現れる 刑事コロンボ」

麻子「でもその前に決めてやるさ 1000ヒットコンボ」ワァァァ!!

麻子「そろそろ在庫切れだな 背後見ても 倉庫はカラ」ワァァァ!

麻子「もはや『そうこなくちゃ』なラインも とうとう枯渇だ」ワァッァア!

麻子「サーフボードよりも 目立つのは ライムの渇望度」ワァァァ!

麻子「パドリング 腕をかくこと できずただ祈る『明日(あす)こそ』」ワァァァ!

麻子「そんなカルパッチョを唾棄すべく 終焉が待ち受ける」ワァァァ!

麻子「あとはREZEが ライムに価値付けつつ勝ち続ける」ワァァッァァ!



カルパッチョ「終焉も執念で留年のように余裕に救援無しで回避」ワァァ

カルパッチョ「それは球宴 つまりオールスターみたいな明るさ 絶対しない成仏は」ワァァ!

カルパッチョ「ライムには常に飢えてる 1つ上出るために夢得るように詰めてく」ワァァ!

カルパッチョ「言葉にそれが透けてる スケートリンクみたいに だから無限の韻踏む」ワァァァ!

カルパッチョ「それがスタイル うざいくらいスパイス効いたワードセンスライム」ワァァ!

カルパッチョ「スライム のような柔軟性で乗り込む遊覧船 向かう中南米」ワァァ!

カルパッチョ「勇敢で 乱戦も中盤戦のように燦然と切り抜けるスキル数段上」ワァァ

カルパッチョ「まだまだなあなたじゃ私のレベルまで来るのにあと十何年?」



麻子「レベル差以前に えげつない変に モヤモヤな状態を解消したい」

麻子「ライマー、サーファー、コック、暗殺者 お前の正体はなんなんだ?」ワァァァ!

麻子「遊覧船で逃避行 どうでもいい ラウンド3終盤戦」ワァァァ!

麻子「何しに行くんだ中南米 あまりに急なんで救難出来ない」ワァァァ!

麻子「成立してないぞ 意思の疎通 一度呼吸して意味をよく」ワアァァ!

麻子「考えてから日々思う こと言わなきゃ 私だけ生き残る」ワァァァ!

麻子「気持ちはわからないでもないさ 色々あってそう行く風(ふう)な」

麻子「スタイルにたどり着いた もう卑屈になるな 認めるよ創意工夫は」ワァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァッァアァァ!!
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:44:06.63 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

役人「ではこれより判定に入ります!先攻カルパッチョ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:カルパッチョ

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:カルパッチョ

役人「先攻2、後攻3、勝者、REZEーーーーー!!!」

ワァァァァァアァァ!

麻子「…………」ホッ

カルパッチョ「……っ……」

役人「ラウンド3までもつれ込んだ勝負でしたが……篠川さん、いかがでしたか?」

香音「はい。両者ともライミングが最大の武器で、レベルの高い激しいライムの応酬がとても楽しめました。ただ、このラウンドに関しては、カルパッチョさんがとにかく数多くダダダダッと早口で畳みかけるのが多かったんですが、対するREZEさんは2バース目でテンポを落としました…」

香音「そして3バース目で再びテンポアップ。この緩急の使い方が見事だったのと、『コックなのかライマーなのか暗殺者なのか』というアンサーが良かったです」

役人「ありがとうございました。ではラウンド3まで熱戦を繰り広げた両者に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

カルパッチョ「……負けちゃいました」ガシッ(握手)

麻子「ん……勝った方が言うのもなんだが、戦ってて楽しかった」ガシッ

カルパッチョ「ふふっ、私もです。それに……」フフッ

麻子「?」

カルパッチョ「きっとたかちゃん、私の頑張ってるところ見てくれてたと思うから……//」

麻子「…………言いにくいんだが」

カルパッチョ「?」

麻子「予算やらなんやらの都合上、会場に来られる人数は限られている。だからカエサルは来てないぞ」

カルパッチョ「え……?」

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

麻子「……なんかすまん」

カルパッチョ「い、いえ……冷泉さんが謝ることじゃない……から……」ハハ...
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:47:44.63 ID:CoaWBJ6Zo

役人「さあ!それではアンツィオ、大将入場してください!」

アンチョビ「ハーッ!」ババーン!

麻子「………………」

アンチョビ「REZE!ペパロニとカルパッチョのカタキはこのドゥーチェがとるからな!」フフン!

麻子「………………」

アンチョビ「おい!なんとか言ったらどうなんだ!お前は大洗を背負っ…」

麻子「…………じゃーんけん…」

アンチョビ「わわっ!?ま、待っ……ぽ、ぽい!」パッ!

麻子「勝った。後攻で」

アンチョビ「あっ!?おい、ずるいぞ!右手で鞭持ってたからそのままグー出しちゃったじゃないかぁ!」

麻子「………………」シーン

役人「お、OK!では先攻ドゥーチェ☆アンチョビ、後攻REZE!ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:48:54.28 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=1w6uY3-OkUc

♪残念です / NORIKIYO

<先攻ドゥーチェ☆アンチョビ VS 後攻REZE ラウンド1>

アンチョビ「私はドゥーチェ 絶対にとる仲間のカタキ討ち」

アンチョビ「REZEはライミング中毒で 盛(さか)りすぎ」ワァァ!

アンチョビ「だから重病患者 じゃなかった 夢遊病患者」

アンチョビ「じゃなかった 救護班が必要だな でもそれは有料なんだ」ワァァ!

アンチョビ「つまり数百万円 じゃなかった数億円」

アンチョビ「そういう曲芸 じゃなかった でもある意味究極芸」ワァァ!

アンチョビ「アンツィオの信念は 勢いとノリ」

アンチョビ「そのおかげで予想してた 位置よりも伸びる」ワァァ!



麻子「『じゃなかった』が邪魔だったと思ったのは私だけか?」ワァァァァァ!

麻子「歓声がその証明 下がりなヘタMC 語りかけんな」ワッァァァ!

麻子「最後まで戦うけどこれってある意味 おもてなし行為」ワァァァ!

麻子「けど結末は変わりはしないお前は ここで泣き逃避」ワァァァ!

麻子「カルパッチョとのバトルの余熱で 遊ぶのも別に いいかって感じ」ワァァァ!

麻子「MCネームの星が痛々しい 忌々しい」ワァァ

麻子「どう考えてもカルパッチョの方が大将格」

麻子「思わず口角上がる きっとアンサーも凡退降格」ワァッァァ!



アンチョビ「凡退しそうになっても 切り抜ける芸達者がテーマだ」ワァ!

アンチョビ「困難も勢いで乗り越えて大躍進 血液型はA型」ワァァ!

アンチョビ「じゃなかったB型 でもそれでもいいから必勝」

アンチョビ「一生一緒にいられる仲間と勝ち取る力を実証」ワァ!

アンチョビ「つまりは烏合の衆 じゃなかったまるで不動の竜」

アンチョビ「数匹集まったくらいの脅威 アンツィオなりに過ごす用意周到」

アンチョビ「そんなように崇高 料理数秒 じゃなかった じっくりコトコト」

アンチョビ「煮込んで仕込んで意気込んで指示飛んで Here we goです!」ワァァ!
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:50:30.32 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「じゃなかったが多すぎて 翻訳が面倒だね」ワァァ!

麻子「私の好物は こんにゃくかエンドウ豆」ワァァ!

麻子「じゃなかった甘いもの…これでいいのかフリースタイルバトル」

麻子「禁じ手に近いだろう? 『じゃなかった』ら最初から言うなって話だ」ワァァァ!

麻子「インチキな化かし合いより バカ試合でもいいからしよう果し合い」ワァッァ!

麻子「それがバトル 罵り合い お前はすでにほぼ死に体」ワァァ!

麻子「あと一押しで MCネームの真ん中にある星と散る」

麻子「お前が座るのは 総統の玉座じゃなくてゴミの椅子」ワァァァ!!



アンチョビ「ゴミの椅子なんかより蚤(のみ)の市で買った椅子がいい」

アンチョビ「MCネーム 自分だってREZEってカッコつけ」

アンチョビ「後付けじゃなかったとしてもセンス無い 全部ハイ」

アンチョビ「そんなイエスマンみたいになって消える番」ワァ!

アンチョビ「お前見栄っ張りで出っ歯じゃないけど切羽詰まってる」

アンチョビ「ドゥーチェの勝利確定 王冠をすでに手が掴んでる」ワァ!

アンチョビ「バトル勝って優勝目指すために切磋琢磨」

アンチョビ「決め手は体格差じゃなかった覚悟 それが私の中にある核さ」ワァァ



麻子「『ドゥーチェ☆アンチョビ』のMCネームを前にしたら無理イエスマン」ワァァ!

麻子「断じて不満 ちゃんと感じてるか?1人だけ浮いてる感」ワァァァ!

麻子「こっちだって切磋琢磨 デンジャラスな 変化たくさん」ワァァ!

麻子「生んで踏んで経験積んで 私の方が結果タフだ」ワァァ!

麻子「王冠よりも目立つのはそのツインドリル でも韻も」

麻子「ラップの内容も軽すぎ 飛ばしてやろうウインドミル」ワァァ ※ウインドミル・・・風車

麻子「覚悟は決まったか?なあ ドゥーチェアンチョビ」

麻子「REZEがお前をここで 食うって段取り」ワァァァァ!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:52:50.11 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

アンチョビ「ぬぬぬ……」

役人「ではこれより判定に入ります!先攻ドゥーチェ☆アンチョビ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE

役人「クリティカルヒット!勝者、後攻REZEーーーー!!!!」

ワァァァァァ!
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:54:24.64 ID:CoaWBJ6Zo

アンチョビ「くそぅ……」ガックリ

役人「REZEさんが3人抜きという形になりましたが……島田さん、いかがでしたか?」

千代「先攻のアンチョビさんもライミングを挟みつつ上手にフロウを決めてはいるのですが、REZEさんの手数とパンチラインが良くて…」

千代「1ターン目の返しで『カルパッチョとのバトルの余熱で遊ぶのも別にいいか』というラインがありますが、これはこの試合が前の試合ほど熱くなる相手じゃないというディスに加えて『バトルの余熱』と『遊ぶのも別』で韻も踏んでいたり。他にも見た目と中身に対する両方でディスりつつも韻は固くて、REZEさんに挙げましたね」

役人「ありがとうございました。新三郎さんはいかがでしたか?」

新三郎「そうですね……フリースタイルでは口癖が結構出てしまったりするんですね。『感じ』とか『よりも』とか。でもそれはその人の個性ですので問題は無いのですが、その部分を突きつつも自分で上手く引用して会場を盛り上げるやり方はすごかったです。1回戦の時と打って変わってクールな振る舞いなんですけど、会場の空気を掴むテクニックが優れていたので、バイブスはかなりヤバかったです」

役人「ありがとうございました。熱いバトルを繰り広げてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

役人「そして決勝進出は大洗女子学園ーーーーーーー!!!!」ワァァァァァァァ!!

アンチョビ「やれやれ。なんとかいけると思ったんだけどなぁ」

麻子「悪いな」

アンチョビ「謝るな。完全にお前が強かったんだ。むしろアンツィオに勝ったことを誇ってくれ」

麻子「……わかった」

アンチョビ「…さて!終わったことは仕方ない!これから私たちは大洗女子を応援する側に回るぞ!」

麻子「え」

アンチョビ「今度こそは絶対寝坊しないで観戦する!だから私たちの分も頑張ってくれよな!」ガシッ!

麻子「ぅお?」

麻子(握手ではなく肩を抱かれた?相変わらずこの人は距離感が近いな)

アンチョビ「おいおい!黙ってないでなんとか言ってくれ!シャキッとしろぉ」

麻子「あ、ああ。当然、優勝するつもりだ。応援もありがたいと思う」

アンチョビ「おおお!そこまで褒めたたえられたらこっちも嬉しいなぁ!」

麻子(別に褒めたたえてはいないんだが……)

アンチョビ「よし!私はもう行くからな、じゃあな!」

麻子「あ、ああ……」

麻子(……うるさいくらいによく喋る人だが…………慕われるのがよくわかる)
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:38:11.77 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「麻子さんお疲れ様!」

杏「やー、助かったよありがと」

麻子「ああ」

みほ「カルパッチョさんとの勝負はちょっとヒヤヒヤしたけど観てて楽しかったし、麻子さんが勝つと信じてたから」ニコリ

麻子「戦ってる私も楽しかった」

杏「……あとは決勝のみ、だね。私も少し頭冷やしたから、次はちゃんとやるよ」

みほ「会長……」

麻子「……どうする?会場のみんなのところに顔を出すか?」

杏「んー……」

ゾロゾロゾロ..

小梅「すみません、通ります」

エリカ「……ふん」

まほ「………………」


杏「………………いや、みんなに会いに行くと気持ちが緩みそうだからやめとこっか」

みほ「あ、はい……そうですね」

杏「来てる子たちには悪いけどここにいよう。それとも冷泉ちゃんは園ちゃんに会いに行きたい?」

麻子「い、いや、そういうわけじゃない。大丈夫だ」

杏「そ。じゃあここで黒森峰のバトルを観てよう」

みほ「はい!」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:40:04.28 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

沙織「みぽりんたち全然戻って来ないね」

華「集中しているか、緊張感を保とうとしているのでしょうね。華道とフリースタイルは別物ですが、なんとなくわかります」

優花里「私も五十鈴殿の言う通りだと思います!戦車道もですけど、勝負事では気の緩みが命取りになりますから!」

桃「会長は大丈夫だろうか……負けて舞台袖に下がる時の顔は今まで見た中で一番落ち込んでいる表情だったが……」

柚子「落ち着いて桃ちゃん。会長なら大丈夫。それにさっき桃ちゃんが盛り上がり過ぎて連続ジャンプした時に落としたメガネ自分で踏んじゃってたけど、それも含めて大丈夫だよ」

桃「ぅおい!早く言え!レンズが割れてる!!メガネは全然大丈夫じゃない!」

柚子「大丈夫だよ。普通にしてて急にレンズが割れたなら縁起が悪いけど、物理的に桃ちゃんが踏んでるわけだし、割れた原因はハッキリしてるよ」

桃「縁起の問題じゃないよゆずちゃぁん」グス..

沙織「……確かにこっち戻ってきたら緊張感薄れちゃうね」

華「ええ。会えば頑張ってくださいと言ってしまうでしょうから……プレッシャーになると思います」

優花里「我々にできることは心の中で応援しつつ、勝利を見守るだけなのですね……」

沙織「その前に桃ちゃん先輩を慰めることかな?」ハハ..
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:46:44.85 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

役人「――――決勝進出は、黒森峰女学園ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

まほ「………………」

役人「いやー、いよいよ決勝の組み合わせが決まったぞー!!決勝は大洗女子学園対黒森峰女学園だー!!!」

ワァァッァァァ!!



【舞台袖】

みほ「………………」

麻子「逸見エリカは調子を取り戻してるな。大将に負けたとはいえ2人抜きをしてる」

杏「その大将に西住ちゃんのお姉ちゃんはクリティカルで勝ってる。相変わらず強いね」

みほ「はい……」

麻子「決勝戦、順番はどうする?」

杏「……冷泉ちゃん、私、西住ちゃんのオーダーにしよう」

みほ「!!」

麻子「私が先鋒か」

杏「うん。準決勝の勢いそのままで冷泉ちゃんに行ってもらおうかなって。逸見ちゃんと私、なんか相性合いすぎてさっきの焼き直しみたいなのは避けたいから」

麻子「逸見エリカのバイブスが下手にハマると怖いのは事実だしな」

みほ「あ、あの!それはともかく……私より会長が最後の方がいいんじゃ?」

杏「……いや、大将は西住まほを一番良く知ってる西住ちゃんの方がいいと思うんだ。もちろん私たちで倒せれば言うことないけどさ」

麻子「その通りだ。西住さんが大将なら、私たちが負けたとしてもその情報を生かせる可能性が高い。私たちと戦っている時の姉の表情や言葉から弱点を探ることも出来るかもしれない。そういった点を考慮すると、西住さんが大将が一番いい」

みほ「それは……確かにそうかもしれませんけど……」

杏「もちろんそれ以外に、実力的にも大将は務まるって思ってるけどね。ちなみに年上相手が苦手ってのはもうほとんど克服したっしょ?」

みほ「はい。少なくともステージ上では」

麻子「姉の迫力は相当だろうが、大丈夫か?」

みほ「……うん。ただ、決勝戦で大将っていう大役が務まるか不安で……どういう風に攻めたらいいかもわからないし……」

杏「さっき冷泉ちゃんが言ったみたいに、私たちとのバトルで出てきた言葉から、ってのもいいけど……そうだね……あ!」

みほ「な、なんですか!?」

杏「……西住ちゃんが西住まほの情報を知っているのと同じように、相手も西住ちゃんを知ってる。だったらそれを利用する手があるねぃ♪」

みほ「??」

杏「西住ちゃんが絶対言わないようなことを言って戸惑わせてペースを乱したりするんだよ」

麻子「バトルでは西住さんが普段言わないようなディスを言いまくっているが……」

杏「それ以上の何かだよ。それが何かは私にはわかんないけどね」

みほ「ようするにお姉ちゃんが驚きそうなこと……ですか?うーん……」

杏「まー、あくまでアイデアの1つだから、あまり固執しない程度にねー」

みほ「はい……」

みほ(でも確かに……お姉ちゃんに勝つには何かが必要な気がする。でもそれは……)ウーン
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:48:35.57 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

役人「――――さあ!いよいよこの大会も大詰め!決勝戦だぞ〜〜〜!!!!」

ワァァァァァァァァ!!!!

役人「激しいバトルを勝ち上がってきたのは、大洗女子学園!そして黒森峰女学園!」

ワァァァァァァァァ!!!!

役人「……OK!みんな準備はできてるようだ!それじゃあ早速始めよう!まずは先鋒、カモン!!」


麻子「………………」ザッ

ワァァァァァ!!

小梅「………………」ザッ

ワァ..


役人「それでは先攻後攻を決めるじゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

小梅「!後攻で」

役人「OK!では決勝戦第1試合、先攻REZE、後攻レッドスター、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュラッ!
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:49:51.13 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=Odl0bKXKNls

♪Bounce / SHOW GUN

<先攻REZE VS 後攻レッドスター ラウンド1>

麻子「後攻レッドスター 会って早々蹴っとくか」ワァァ!

麻子「遠慮すら しないで贈る 敗北と恥のセットプラン」ワァァァ!

麻子「あんたを倒せば 準決勝から数えて4人抜き」ワァ!

麻子「まるで個人主義 でも1人ずつだけだ このリングに 立てるのは」ワァァ!

麻子「だからチーム背負って懲りずに ただライミングする押韻好き」ワァァァ!

麻子「勝って帰って食べたいな 地元の松茸土瓶蒸し」ワァァァ!

麻子「全敗街道まっしぐらの レッドスター ここで潰す即刻」

麻子「フルスロットルで お前のペース崩す乗っ取る」ワァァァ!



小梅「私はいつでも私のペース つまりマイペースなスペース」

小梅「つまりは宇宙 スペース 無限みたいな広がりがあるかも」

小梅「土瓶蒸し食べたいけど 私にはくれないみたいですね」

小梅「でも今度大洗行った時に 食べたいから記憶に留めておく」

小梅「それと負け続けても健康 これって結構重要ですよ」

小梅「打たれても 何度も立ち上がる人生に役に立つ」

小梅「決してへこたれない精神を私は学んだ」

小梅「だからここでREZEさんが 相手でも目を反らさずに戦う!」ワッァア



麻子「あんたの心に 上手くノックする も開かない ブラックボックス」ワァァ!

麻子「つまりは『人間だもの?』なら見せる真剣なとこ」ワァァァ!

麻子「だからあんたにもおごるよ土瓶蒸し」

麻子「でも気を付けろ食べたらなるかも私のようなライマーホリックに」ワァァァ!

麻子「いや あんたはマイペースだった それなら問題ないです ハイペースで」

麻子「野外フェス行っても野菜ベースの食事で健康 羨ましい」ワァァァ!

麻子「バトルで活きてないのが悔やまれる 負けてひどく病まれる」ワァァ!

麻子「その展開は浮かばれぬ でも勝利を得たらやっぱり憂さ晴れる」ワァァァ!
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:52:07.52 ID:CoaWBJ6Zo

小梅「憂さ晴れる それはウサギを見た時みたいな癒し」

小梅「ピョンピョン跳ねる あの感じと耳が可愛い」

小梅「野菜は大事だからきちんと取る 栄養バランス無視しないMC」

小梅「病む時は それはもちろん 止むに止まれぬ事情があったから」ワァァ

小梅「解決策見つけて対処する それが解消法」ワァァ

小梅「人が病んだことで 憂さ晴らしする人の方が病んでます」ワァ!

小梅「ストレスため込んで いきなり爆発する傾向かも」

小梅「だったら何かしら 打ち込めることを見つける方がいい」



麻子「レッドスター アドバイスありがたい情報」

麻子「でも大丈夫 ライミングこそが 最強のストレス解消法」ワァァァ!

麻子「あと勘違いしてる 私が喜ぶのは勝利に対してだ」

麻子「あんたが病んだからじゃない わかったか?誤解消えた?」ワアァァ!

麻子「ならこっちからも アドバイスさせてもらうよ あんたに」

麻子「今必要なのは健康食じゃなく先攻とる くらいのラップの戦闘力」ワァァァ!

麻子「黒森峰選抜なのに そのスキルは疑問だ 途中参加?」

麻子「あんた戦闘力1500しかないけど REZEは53万」ワァァァァ!



小梅「途中参加じゃない 最初からやってる身」

小梅「練習とかしたしノートとか いっぱい鉛筆で書いてきたし」

小梅「先輩方とか天才肌な あなたとはペースが違うだけ」ワァ!

小梅「でも後ろ追いかけるのは 得意分野だからそれをひたすらやる」

小梅「それと戦闘力すごくあるのに あなただって後攻とってた」ワァァ!

小梅「言ってることが矛盾してるから アドバイスになってない」

小梅「だから……ここで一発逆転の手を打つしかない」

小梅「それをするために ここまで続けてきた練習の日々!」ワァァ



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!!
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