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【ミリマス】765学園物語HED √SSL
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190 :
◆Jnlik0MEGA
[sage]:2017/05/19(金) 02:48:21.91 ID:znzSQ2A70
魅裏怨すきだったわ
http://i.imgur.com/6P203EL.jpg
>>133
我那覇響
http://i.imgur.com/yXZyTa0.jpg
http://i.imgur.com/CDCvZHh.jpg
四条貴音
http://i.imgur.com/aMmdtNl.jpg
http://i.imgur.com/iC03pSy.jpg
>>189
翼ルート334レス目が初かな?
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459499527/334
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/19(金) 07:47:35.03 ID:aTBG0qhEO
おつー
異色のルートになってきたな
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/19(金) 07:57:18.02 ID:IajrhjJ3o
まさかのぷっぷかホラールート…
可憐と可奈も絡んでくるのかな
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/19(金) 09:43:30.60 ID:/I+82+2lO
スマイル一番!の歌詞がこんなに恐くなろうとは
胃薬わたさなきゃ(使命感)
194 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/19(金) 23:43:03.93 ID:94h83iAlO
P「オカ研?」
まさかオカルト研究部のことか?噂に聞いたことはあるがまさか実在していたとは
P「真壁…瑞希」
この名前には見覚えがある
うちのクラスにいる女生徒だ
一度も話したことない筈なんだが…一体真壁さんが俺に何の用なのだろう
まあ、行ってみれば分かるか
195 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/19(金) 23:49:51.70 ID:94h83iAlO
放課後
美奈子「周防くん」
最近は気配を消して俺の後ろに立つ佐竹さんにも慣れてきたので驚くことも無くなった
P「どうした?」
美奈子「今日もね」
P「あーごめん、今日は用事があるんだ」
美奈子「…じゃあ私、待ってるね」
P「どのくらい時間かかるかわからないし大丈夫だよ、佐竹さんは先に帰ってて」
美奈子「…わかった、でも」
P「?」
美奈子「あんまり遅いと、迎えに来ちゃうかも」
196 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/20(土) 00:18:57.96 ID:UOgoxzv4O
佐竹さんと別れた俺は手紙に同封されていた地図を元にオカ研を探していた
P「この辺りの筈なんだが…」
地図に書かれた教室の前に辿り着くも特に部活動であることを示すものは何も無い
しかし地図は確かにこの教室を示している
P「…ここで良いのか?」
何にせよ確認しなくては始まらない俺は扉に手をかけ、スライドした
197 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/20(土) 00:24:31.94 ID:UOgoxzv4O
P「…」
扉を開けると暗幕に包まれた部屋が視界に入る
…ビンゴか
辺りを見渡すと如何にもな雰囲気の小物が沢山ある
どうやらここがオカ研で間違いないようだ
P「すいません、真壁さんいますか?」
声をかけてみるが返事はない
P「いないのかな?」
鍵をかけていないのは不用心だな
誰も居ないなら帰ろう、俺はそう考え踵を返そうとした時だった
「…お待ちしてました、周防さん」
女の子の声が聞こえてきた
198 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/20(土) 00:29:38.00 ID:UOgoxzv4O
P「真壁さん?」
瑞希「はい、私が真壁瑞希です…すみません、少し着替えをしていました」
P「あ、着替えてたのか」
迂闊に奥に行かなくてよかった
P「早速本題なんだけど」
瑞希「呼び出された件ですね」
P「ああ、なんでオカ研に呼ばれたのか分からないんだ」
瑞希「それを説明するには役者が足りません、もう少し待っていてくだい…すぐ来ます」
真壁さんの言葉のすぐ後に
「ご、ごめんなさい、お、遅くなっちゃって…」
P「君は…」
見覚えのある人物がオカ研へやってきた
199 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/20(土) 00:30:29.91 ID:UOgoxzv4O
一旦ここまで
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/20(土) 02:44:54.57 ID:5Km90XVXO
乙
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/20(土) 06:38:50.56 ID:XEIzQLgGO
こっちだとプロダクション体験入学してるんだっけ?
乙でした
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/21(日) 21:22:20.92 ID:7F1R9/QrO
乙、今さらだけど√CでもPがエビチリ食べてたのって伏線だったんだな
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/04(日) 02:16:54.69 ID:iNF2PRt9O
ほす
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/19(月) 01:00:52.04 ID:mSZahpDE0
ほ?
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/03(月) 23:03:29.41 ID:fsrTe9Tp0
ほっしゅほっしゅ
206 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/07/06(木) 00:46:51.50 ID:oDUNjkZqo
P「可憐?」
可憐「あっ、Pさん、き、来てくれたんですね」
オカ研に来たのはかつての同僚で今のクラスメイト、篠宮可憐だった
俺がプロダクションを辞めて以来疎遠になっていたのだが…
P「どうして可憐が?」
可憐「そ、その…実は…」
瑞希「篠宮さんには霊感があります」
P「霊感って…幽霊とかが見えるっていう?」
可憐「は、はい、わ、私は見えるわけでは無いんですけど…に、匂いが…」
P「匂い?」
可憐「は、はい、幽霊の匂いがわ、わかるんです」
207 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/07/06(木) 00:52:09.08 ID:oDUNjkZqo
P「それは普通に凄いけど…一体俺と何の関係が?」
可憐「それは…その…」
瑞希「篠宮さんは周防さんから霊の匂いを感じたそうです」
P「えっ、俺なんかに取り憑かれてるの?」
可憐「い、いえ、匂いの元はPさんでは無いです」
瑞希「匂いの元となる霊は巧みに匂いを消しているようで、篠宮さんにも察知できないそうです………強敵」
P「ただ、俺からは霊の匂いがすると?」
可憐「はい…それも非常に強力な悪霊の匂いです」
P「悪霊か…」
208 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/07/06(木) 01:36:57.20 ID:oDUNjkZqo
なんかイマイチピンとこない
あまり現実味が無いからかな
ただ真壁さんや可憐が本気なのは伝わってくる
P「えーっと、結局俺はどうすれば良いんだ?」
瑞希「そうでした、では、本題に入ります」
瑞希「最近変わったことはありませんでしたか?」
P「変わったことか…」
記憶を辿ってみるが思い当たらないな
P「いや、特には」
瑞希「…そうですか」
209 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/07/06(木) 02:11:01.36 ID:oDUNjkZqo
可憐「な、何かあったら知らせてください」
可憐「その…と、とても恐い匂いがするので、心配です」
P「わかった、ちゃんと伝えるよ」
可憐「お願いします…」
瑞希「周防さん」
P「?」
瑞希「私の方でも色々と調査しますので」
P「ありがとう真壁さん」
瑞希「いえ…では周防さん、お気をつけて」
210 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/07/06(木) 02:14:05.41 ID:oDUNjkZqo
オカ研を出てスマホを確認する
そんなに時間は経っていないものの佐竹さんからの着信が37件あった
どうやら心配させてしまったらしい
P「早く行かないとな」
俺は靴を履き替えて佐竹飯店へ向かう
最近聞こえるあの歌…結構スキなんだよな
佐竹さをの料理と最近佐竹さんの家で聞こえる綺麗な歌に期待しながら、俺は歩いて行った
211 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/07/06(木) 02:14:32.61 ID:oDUNjkZqo
一旦ここまで
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/06(木) 02:33:59.92 ID:p77DaWGjO
乙です
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/06(木) 10:52:45.42 ID:NlAYsWsOO
37件に違和感を覚えないあたり普段どれだけ海美と電話してんだ?ってなる
乙
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/08(土) 08:45:40.05 ID:zUcyZJoco
乙
というよりすでに憑りつかれてるのでは?
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/08/19(土) 23:30:06.34 ID:yw8me6750
ほっしゅほっしゅ
216 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 00:26:40.61 ID:8BdDDw2Lo
P「美味いなぁ」
美奈子「ふふ、嬉しいな♪」
やはり佐竹さんの作る料理は美味い
前も美味かったが今は魂を持って行かれそうなだ
…んぼ、わさんぼ…
P「今日も歌が聞こえるなぁ」
歌詞は良くわからないが、歌声自体はすっと耳に入ってきて心地良い
美奈子「歌…?」
217 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:00:15.47 ID:8BdDDw2Lo
P「ご馳走さま」
美奈子「お粗末さまでした」
P「今日も美味しい料理をありがとう、佐竹さん」
美奈子「どういたしまして、P…周防くん!今日もいっぱい食べましたね!」
P「ああ、佐竹さんのご飯は美味しすぎてついつい食べ過ぎちゃうな」
美奈子「そう言って貰えるとすっごく嬉しいです!えへへ…♪」
美奈子「周防くんも少しお肉がついてきたんじゃないですか?」
P「え?そうかな」
218 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:03:56.24 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「はい!少しふっくらしてきた感じがします!」
P「ふむ…それはまずいな」
美奈子「…え?」
P「それなら少し節制しながら海美とトレーニングを…」
美奈子「駄目です!」
P「さ、佐竹さん!?」
佐竹さんが即座に距離を詰め、俺の肩を掴んだ
219 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:07:14.49 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「無駄にカロリーを逃がす必要無いじゃないですか」
美奈子「周防くんは太っても格好いいですから、節制もトレーニングも必要ありません!」
P「だ、だけど太ると色々と不都合が」
美奈子「駄目ったら駄目です!カロリーを逃がすなんて到底許容出来ません!」
P「ええ…」
美奈子「あ、でも…逃げた分だけ…ううん、逃げた分以上にカロリーを摂れば、痩せませんよね?」
P「トレーニングの意味が全くないんだけど」
220 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:10:18.53 ID:8BdDDw2Lo
ふと佐竹さんの目を見ると
美奈子「…」
…瞳の色が黄色くなってる?
佐竹さんの瞳の色は黄色じゃなかった筈だ
…一体何故?
美奈子「周防くん?」
P「い、いや、何でも無い」
佐竹さんに声をかけられて思考が現実に引き戻される
221 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:14:27.61 ID:8BdDDw2Lo
瞳の色に気付いた途端、沢山の違和感を覚え始める
なんで俺はずっと佐竹さんの料理を食べていたのか
なんでずっと聞こえていた歌が聞こえなくなったのか
なんで佐竹さんの瞳が妖しく光っていたのか
…真壁さんに相談しないとな
P「…わかった、佐竹さんの言う通りにするよ」
美奈子「良かった、カロリーが逃がすなんてとんでもないことですから」
美奈子「これからもいっぱい作りますから、食べてくださいね!」
P「ああ」
222 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:47:48.34 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「…ふう」
周防くんが帰った
今日も私の料理を美味しいって言いながら沢山食べてくれた
良い食べっぷりで本当に惚れ惚れする
…けど
美奈子「…太りたくないのかなぁ?」
もう少しふっくらしてる方がもっと格好いいのに
223 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:51:30.95 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「ねえぷっぷかさん、周防くんはどう思ってるんだろうね?」
「周防くんはきっと口では嫌だって言いながらも美奈子ちゃんのためにふっくらしてくれるよ♪むしろしてくれないと私が困っちゃう」
美奈子「?ぷっぷかさんが困るの?」
「うん♪生気の無い人を連れて逝っても面白くないでしょ?」
美奈子「確かに…どうせ一緒にいるなら元気のある人の方が良いですよね」
「うんうん、だから美奈子ちゃん、頑張って周防くんをふっくらさせてね?」
美奈子「もちろんです!」
「楽しみだね!ふふ、ふふふふ♪」
224 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 01:56:51.66 ID:8BdDDw2Lo
翌日
P「さて、真壁さんは…」
早めに学園に行き、真壁を探そうと鞄を置くと
瑞希「お呼びでしょうか」
P「うおっ!?」
いきなり後ろから真壁さんに声をかけられた
P「ま、真壁さん、いつからそこに」
瑞希「周防さんが教室に入ってきたときには既に席にいましたが………ちょっとショックだぞ」
P「ご、ごめん影が薄いとかそういうのじゃなくてあまり話したことないから気付かなかったというか」
瑞希「なるほど、追い打ちをかけるのが趣味でしたか」
P「ほんとごめんなさい」
225 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 02:01:15.25 ID:8BdDDw2Lo
瑞希「それで、用件は…と聞きたかったのですが、その前に」
P「?」
瑞希「せい」
P「ごはぁ!?」
突然真壁さんの拳が俺の鳩尾に突き刺さった
一切の手加減無し、腰の入った見事な右ストレートだ
瑞希「…やはり…篠宮さん」
可憐「は、はい!」
いつの間にか教室に入ってきていた可憐が何やら網のようなものを俺の頭の上で振り回しているが
P「っ…!っ…!」
真壁さんのパンチによる深刻なダメージでそれどころではなかった
226 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/21(月) 02:01:46.66 ID:8BdDDw2Lo
一旦ここまで
ぷっぷかさんはあまり引っ張らずにちゃちゃっとイチャラブに持っていきます
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 13:30:27.93 ID:VBj128gMO
食後じゃなくてよかったな瑞希…
228 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/22(火) 00:46:42.01 ID:oMna3557o
可憐「つ、捕まえました!」
瑞希「ありがとうございます、篠宮さん」
P「一体何だってんだ…うぷっ」
瑞希「失礼しました、周防さんから漏れ出ていた気配に気付いて咄嗟に動いてしまいました」
P「漏れ出ていた気配?」
瑞希「はい、昨日のお話しを覚えていますか?」
P「悪霊の話?」
瑞希「はい、周防さんからとても禍々しい気配を感じました」
瑞希「なので気配の濃いところに除霊パンチをしたところ、こんなものが」
そう言って真壁さんが俺に瓶に入った何かを見せる
229 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/22(火) 00:57:15.07 ID:oMna3557o
P「これは?」
中には何やら和菓子のような何かが入っており、その周りには黒い靄が掛かっていた
瑞希「これは悪霊の依り代だと思います」
P「これが俺の中から?」
瑞希「正確には胃の中からです、随分と固まっていますので連れて逝かれる寸前だったみたいです……間一髪」
P「それって…」
瑞希「もう少し大きくなっていたら周防さんは死んでました」
P「…」
それは聞いた瞬間、冷や汗が流れた
230 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/22(火) 01:08:06.08 ID:MomEz7LhO
P「けど俺ここ二年は和菓子なんか食べてないのに」
瑞希「この和菓子は依り代、悪霊が周防さんの食事に混ぜていた可能性もあります」
瑞希「心当たりはありませんか?」
P「心当たり…うーん…」
真壁さんに言われて記憶をひっくり返すが…
P「…いや、心当たりはないな」
瑞希「そうですか…」
231 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/22(火) 01:18:18.84 ID:MomEz7LhO
P「っとそうだ、真壁さんに聞きたいことがあったんだ」
瑞希「はい、なんでしょうか」
P「人の瞳の色がいきなり変わることって有り得るんだろうか?」
瑞希「…光の反射ではなく、ですか?」
P「ああ、間違いなく色が変わってた」
瑞希「詳しく聞かせてください」
232 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/22(火) 01:18:48.41 ID:MomEz7LhO
一旦ここまで
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 02:39:48.88 ID:/nYUvAxOo
わさ…わさ…
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 05:42:29.96 ID:Ty88tN+Jo
ぷっ…ぷか…
235 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/23(水) 02:09:02.94 ID:5dCfhtlBo
P「って事があったんだけど」
俺は真壁さんに昨日の出来事や時折佐竹さんの目が温度を失ったかのように冷たいものになることを話した
瑞希「…歌…黄色くなった瞳…これはもしや」
P「何か知ってるのか?」
瑞希「確証はありません、ですがもしかしたらというものはあります」
P「教えて欲しい」
瑞希「でしたら今日の放課後、再びオカ研の部室に来てください、それまでに色々と纏めておきます」
P「わかった、よろしく頼む」
瑞希「はい…篠宮さんも、お願いします」
可憐「は、はい」
236 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/23(水) 02:25:06.28 ID:5dCfhtlBo
教室に人が増え始めたので一旦話を打ち切る
真壁さんは自分の席に、可憐も自分のクラスに戻っていった
俺も自分の席に戻ろう
自分の席に戻りため息を吐く
俺の中にあんな和菓子のような何かがあったことも意味不明だが、佐竹さんの瞳がおかしくなっていたことも気になる
もしかしたら佐竹さんも何かに取り憑かれてるのだろうか
もしそうなら俺は…佐竹さんを助けたい
237 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/23(水) 02:44:10.88 ID:5dCfhtlBo
純粋に佐竹さんの笑顔が好きだ
佐竹さんといると心が暖かくなって、なんだか懐かしい気持ちになる
話すようになったのはつい最近なのに、ずっと昔から知っていたような、そんな気持ちに
とにかく、佐竹さんといるとなんというか、すごく落ち着く
俺は佐竹さんに笑っていて欲しい
だから
美奈子「周防くん」
頭上から聞こえてきた佐竹さんの声に顔を上げる
美奈子「今日も、来てくれますよね」
今みたいな温度を失った目ではなく
あの花が咲いたのような笑顔をもう一度見るために
俺はやれることをやる
238 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/23(水) 03:01:23.33 ID:5dCfhtlBo
放課後
佐竹さんには今日も少し用事があると伝え、先に帰ってもらった
真壁さんはどうやら部室に篭もりっぱなしのようで、朝のHR以降教室にはいなかった
俺はオカ研の部室の前に立ち、扉をノックする
瑞希「どうぞ」
P「失礼します」
部室の扉を開けて中に入ると
志保「兄さん?」
P「…志保?」
予想していなかった人物と出会した
239 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/23(水) 03:07:54.82 ID:5dCfhtlBo
P「志保、どうしてここに?」
志保「私は…その、と、友達の付き添いです、兄さんは?」
P「俺は真壁さんに用事があって」
「志保ちゃん、知ってる人?」
志保「ええ、世界一頼りになる私の自慢の従兄よ」
志保から多大な過大評価を受けて少し照れ臭くなる
可奈「初めまして志保ちゃんの従兄さん!私、志保ちゃんと同じクラスの矢吹可奈って言います!」
P「矢吹さんね、よろしく」
可奈「はい!志保ちゃんの〜♪いとこい〜とこいっぱいだ〜♪」
240 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/23(水) 03:14:03.57 ID:5dCfhtlBo
元気な子だな
志保「可奈、歌うのは良いけど用件を忘れないで」
可奈「あ、そうだった…部長さん!お話を聞いてくれますか!?」
瑞希「はい」
可奈「ありがとうございます!…実は、近所に住んでいる私にとってお姉さんのような人が最近おかしくて…」
瑞希「おかしい…とは?」
可奈「前は凄く明るかったんですけど、最近は何だか無表情というか感情が見えなくて」
可奈「目も何だかただ見てるだけみたいな感じで感情が無くなっちゃったみたいな目なんです」
可奈「それだけだったら何か辛いことがあったのか?ってなるんですけど…一度だけ、目が黄色く光ってるのを見ちゃって」
P「!?」
241 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/23(水) 03:14:45.41 ID:5dCfhtlBo
一旦ここまで
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/23(水) 13:16:55.92 ID:43BCF8CBO
可奈ちゃんの歌で救うのかそれとも
乙
243 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 00:09:06.96 ID:kCFVAfaxo
瑞希「…」
可奈「私、その人が大好きなんです!だからなんとかしたいんです!」
瑞希「なるほど…」
P「志保が矢吹さんを連れてきたのか?」
志保「はい、目が光を放つなんて普通ではありません、きっとオカルトの類いだと思うのですが、どうでしょうか?」
真壁さんと矢吹さんの話を聞きながら志保に話しかける
P「そうだな…俺も似たようなことで相談に来てるから」
志保「兄さんも…ですか?」
P「ああ」
244 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 00:17:38.86 ID:kCFVAfaxo
志保「オカルト現象が兄さんを悩ませて…?どんな現象か教えてください、元を絶ちに行きますから」
P「ああいや、オカルトかどうかはまだわからないからとりあえず落ち着こうか」
全身から殺気を滲ませる志保を宥める
瑞希「周防さん」
P「ん?」
矢吹さんと話していた真壁さんに急に声をかけられた
瑞希「矢吹さんの件と周防さんの件、どうやら同じ現象のようです」
P「つまり…?」
瑞希「同じ悪霊の仕業です」
245 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 00:29:37.57 ID:kCFVAfaxo
P「悪霊か…」
瑞希「ただ…」
P「ただ?」
瑞希「この悪霊は極めて厄介な相手です……難敵だぞ」
瑞希「まずはこれを見てください」
P「これは?」
真壁さんから資料が渡される
瑞希「今回の原因の悪霊…ぷっぷかさんの資料です」
246 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 00:38:44.49 ID:kCFVAfaxo
P「ぷっぷかさん?実在したのか」
ぷっぷかさん…ここ数年で台頭してきた学園の噂の一つだ
基本はこっくりさんと似たようなものだ
瑞希「はい、学園内に潜んでいたぷっぷかさんは回収した筈なのですが…」
P「ちょっと待ってくれ、ぷっぷかさんは複数いるのか?」
瑞希「はい、全部で7体存在します、そして7体のぷっぷかさんを集めると願いが叶うと言われています」
247 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 00:46:33.82 ID:kCFVAfaxo
瑞希「もっとも、揃えた人はいないので真実は判りません」
P「なんだそりゃ」
瑞希「とにかく、相手がぷっぷかさんとなると相応の準備が必要になります」
瑞希「なので準備が整うまで、できる限り憑依者…と思われる佐竹さんとの接触は避けてください」
P「わかった」
瑞希「矢吹さんも」
可奈「は、はい!」
瑞希「今の佐竹さんは危険である可能性がありますので、あまり近付かないようにしてください……大事なことだぞ」
可奈「はい…」
矢吹さんの大事な人も佐竹さんだったのか
248 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 00:56:06.56 ID:kCFVAfaxo
瑞希「私はしばらく準備をします、準備が済み次第連絡をしますので」
P「わかった、何か手伝えることはある?」
瑞希「そうですね…当日、何かをお願いするかもしれません」
P「わかった」
瑞希「では、必ず佐竹さんを救いましょう……ファイトだ瑞希」
真壁さんが奥に引っ込んだので部室を後にする
可奈「美奈子さん、大丈夫かな…?」
矢吹さんが不安そうに呟く
姉のような人と言っていたし俺にとっての歌織さんみたいな存在なのだろう
そんな人が悪霊に取り憑かれているかもしれないとなると不安になるのも仕方ない
249 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 01:03:44.67 ID:kCFVAfaxo
P「矢吹さん」
可奈「はい…」
P「大丈夫だ、きっといつもの佐竹さんに戻ってくれるさ」
P「矢吹さんがそう信じれば必ず叶う、だから信じよう」
可奈「お従兄さん…はい!」
可奈「私、美奈子さんを信じます!そしてまた、美奈子さんのご飯をお腹いっぱい食べたいです!一緒に歌ったりしたいです!」
P「うん、その意気だ」
可奈「なんか〜元気出たかな矢吹可奈〜♪えへっ!」
矢吹さんが微妙に外れた音程で歌い出す
割と微笑ましい
250 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 01:06:26.02 ID:kCFVAfaxo
P「さて、それじゃあ帰るとするか」
志保「はい、兄さん」
接触しないほうが良いらしいししばらくは行けないな
ならやることは帰ることぐらいだ
可奈「志保ちゃん!途中まで一緒に帰ろ!」
志保「別に良いけど抱き着かないで、私に抱き着いて良いのは兄さんだけだから」
P「いや抱き着かないから」
三人で話をしながら、俺達は帰宅した
251 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 01:11:38.08 ID:kCFVAfaxo
美奈子「はあ…」
周防くんから今日は来られないというメールが来た
美奈子「いっぱい食べて欲しいのになぁ」
ぷっぷかさん「大丈夫だよ美奈子ちゃん!今日は運が悪かっただけ!」
ぷっぷかさん「明日は周防くんも来てくれるよ!」
美奈子「だと良いんですけど…」
一日会えないだけでこんなに胸が苦しいなんて
早く彼が私の料理で笑顔になってくれるところがみたい
ずっとずっと見たい、見ていたい
252 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 01:16:30.29 ID:kCFVAfaxo
美奈子「ねえぷっぷかさん」
ぷっぷかさん「なぁに?」
美奈子「周防くんは私のこと、どう思ってるんでしょう」
ぷっぷかさん「んー、依り代から感じたものだけど周防くんは美奈子ちゃんのこと、好きだよ」
美奈子「…」
周防くんが私の事が好き…そう聞いてわずかに顔が赤くなる
でもまだ異性として好きだと本人から聞いたわけじゃ無い
友達として好きな可能性の方が高いのだから
それはそれで嬉しいけれど
253 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 01:47:56.14 ID:kCFVAfaxo
いつからこんなに夢中になったんだろう
思い出したから?
それとも別の理由かな?
まあ理由なんて何でも良いよね
大事なのは今抱いている気持ちなんだから
美奈子「会いたいなぁ…」
思わず口から溢れた素直な気持ち
明日は会えるかな?
会えたら良いな
ぷっぷかさん「ふふ♪もうすぐもうすぐ♪」
254 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 01:48:28.39 ID:kCFVAfaxo
一旦ここまで
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/24(木) 10:24:24.65 ID:EKw8dL1KO
可奈ちゃんの妹力高いなぁ
そしてぷっぷかさんも惑わしてくるねぇ
どうなることやら
256 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 22:04:51.53 ID:kCFVAfaxo
翌日
美奈子「周防くん」
P「佐竹さん…」
美奈子「今日は、来てくれますよね」
P「その事なんだけどごめん、しばらくは忙しくて行けそうに無いんだ」
美奈子「…え?」
P「本当にごめん、落ち着いたらまた行くから」
そう言って俺は逃げるように佐竹さんから離れる
美奈子「…」
物陰に隠れて佐竹さんの様子を見ると
とても寂しそうな顔をしていた
257 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 22:09:10.86 ID:kCFVAfaxo
美奈子「はあ…」
屋上の手すりにもたれ掛かってため息を吐く
美奈子「周防くん…しばらく来られないなんて」
ぷっぷかさん「…」
美奈子「ぷっぷかさん、私、何か嫌われるようなことしちゃったのかな」
ぷっぷかさん「…」
美奈子「ぷっぷかさん?」
ぷっぷかさん「あ、ごめん美奈子ちゃん、何かな?」
美奈子「私、周防くんに嫌われちゃったんでしょうか」
ぷっぷかさん「んー…そんなことないと思うけど…」
258 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 22:14:40.47 ID:kCFVAfaxo
美奈子「嫌われてないなら、もっと行動に移した方が良いのかな」
でも行動に移すってどうすれば良いんだろう?
さ、さり気なく手を握ってみるとか?
ぷっぷかさん「んー…気付かれちゃったのかな?」
美奈子「?何がですか?」
ぷっぷかさん「ううんこっちの話!この際美奈子ちゃんだけでも連れて逝こうかな…?」
美奈子「?」
ぷっぷかさんは何か悩んでるみたいだけど、私は私で考えることが沢山ある
どうすれば周防くんともっと親密になれるかな?
259 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 22:27:09.65 ID:kCFVAfaxo
それから数日が過ぎた
佐竹さんは昼食に誘ってくるようになったのだが、俺はこれも断った
正直とても魅力的でこんな状況でもなければ一も二も無く飛び付いていただろう
しかし今は我慢しなくてはならない
佐竹さんを助けるためにも、今は耐えなくては
P「はあ…」
瑞希「お疲れのようですね」
P「疲れてるというか…誘いを毎回断るのは心苦しい」
瑞希「それは周防さんが佐竹さんのことを好きだからでしょうか……ラブですか?」
P「ぶっ」
260 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 22:33:40.36 ID:kCFVAfaxo
P「な、なんで知って…じゃなくて、なんでそう思うんだ?」
瑞希「目…でしょうか」
P「目?」
瑞希「はい、私は人並みに人間観察が出来ますから周防さんが佐竹さんに向ける目と他の人に向ける目の種類が違うのはわかります」
P「そんなに分かりやすいかな…俺」
瑞希「そうですね、気付く人は気付くかもしれません」
P「ぬう…因みに、佐竹さんは俺にどんな目を向けてるかわかったりする?」
瑞希「はい、基本的には憑かれた人特有の温度の無い目を向けていますが、時折熱を帯びた目をしています」
P「それって…」
瑞希「何かしらの気があるみたいですね……爆発しろ」
261 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 22:39:37.13 ID:kCFVAfaxo
P「あ、ところで気になってたんだけど」
瑞希「はい」
P「オカ研って普段はどんな活動してるんだ?」
瑞希「普段ですか…それは学園の施設をハッキングしたり、ネットに風評被害をばらまいたりしています」
P「おい」
瑞希「冗談です、基本的には水晶を眺めたり、占いをしたりしています」
P「占い?」
瑞希「はい、金運を占ったり、仕事運を占ったり、株式市場を占ったり…後は恋占いもしています」
瑞希「因みに人気順は株式市場>金運>仕事運>恋占いです」
P「大丈夫かうちの学園」
262 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 22:48:21.45 ID:0mwX5WqBO
今更なんだけど展開早すぎて違和感あったりしないだろうか
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/24(木) 23:06:52.90 ID:HhX3ytIvo
唐突すぎるというわけではないし大丈夫かと
しかし株式市場を占ってもらうのっていったい・・・
264 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 23:43:21.98 ID:kCFVAfaxo
P「しかし恋占いか…」
瑞希「やってみますか?」
P「いや…けど男が恋占いっていうのもな…」
瑞希「男子生徒が一人で恋占いをしにくるのはそんなに珍しいことではありません」
P「そうなのか?」
瑞希「はい」
P「そうか…じゃあお願いしようかな」
瑞希「わかりました、では相手の名前をどうぞ」
P「…佐竹美奈子で」
265 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 23:51:33.64 ID:kCFVAfaxo
瑞希「佐竹美奈子さんと周防Pさんの相性を占います」
真壁さんが水晶玉に手を翳すと、水晶の中に靄が掛かり渦を巻き始めた
P「すご…どうなってるんだこれ?」
瑞希「…なるほど」
P「何か分かったのか?」
瑞希「周防さんと佐竹さんの相性はとても良いようです、お互いがお互いを立てて尊敬し合う、理想の関係が築けると思います…しかし」
P「しかし?」
瑞希「二人の間には大きな山があります、佐竹さんはその山を気にしないようですが…周防さんには苦難が待ち受けているようです」
P「山…山かぁ…」
一体何の山だろう
266 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/24(木) 23:58:06.06 ID:kCFVAfaxo
瑞希「とにかく、相性は問題ありません、むしろとても良いと感じました」
P「それなら良かった」
瑞希「ただし、これらは佐竹さんからぷっぷかさんを引き剥がさなければ消えてしまいます」
P「ああ、わかってる、必ず助けてみせる」
瑞希「はい、頑張りましょう」
P「なあ、真壁さん」
瑞希「はい」
P「ありがとうな」
瑞希「お礼は、佐竹さんを助けてから聞きたいです」
P「そうだな…よし、頑張るとするか!」
瑞希「今日の夜には準備が整います、週が明け次第作戦を実行しましょう」
P「ああ」
週明けに備えて、気力を充実させないとな
267 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:03:29.51 ID:/H7EXSDyo
美奈子「週末だし周防くんを誘ってみようかな…?でもまた用事とかがあったら…」
週末に差し掛かった放課後、私は周防くんを誘おうかどうか悩んでいた
ぷっぷかさん「潮時だね」
美奈子「?ぷっぷかさん、何か言いましたか?」
ぷっぷかさん「ううん、何も、それより美奈子ちゃん、ちょっと良い?」
美奈子「はい、何ですか?」
手招きするぷっぷかさんの元に行くと
ぷっぷかさん「〜〜♪」
ぷっぷかさんが急に歌い出した
268 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:05:47.04 ID:/H7EXSDyo
美奈子「わあ、やっぱりぷっぷかさんの歌は歌声が綺麗…」
耳にすっと入ってきて、心に染み込むような…
美奈子「あ…れ…?」
なんだか…瞼が…重…く…
私の意識はここで途絶えた
ぷっぷかさん「ふふ♪美奈子ちゃん、そろそろ逝こっか♪」
美奈子「…はい」
269 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:15:23.47 ID:/H7EXSDyo
夜、冬馬とネトゲで遊んでいると電話が鳴った
P「悪い、電話だ」
着信画面を見ると…
P「真壁さん?」
何か進展でもあったのだろうか
P「もしもし?」
瑞希『もしもし、周防さんですか?』
P「あ、ああ」
何やら焦っているのか、少し早口だ
瑞希『すぐに連絡がついて良かったです…やられました、緊急事態です』
P「何かあったのか?」
瑞希『ぷっぷかさんが動きました』
P「え?」
瑞希『ぷっぷかさんは佐竹さんを連れて逝くつもりです、篠宮さんの貼っていた結界に2人の反応がありましたから』
P「ば、場所は!?」
瑞希『765学園高等部3-B…』
瑞希『私たちの教室です』
270 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:31:58.58 ID:/H7EXSDyo
P「はあ…はあ…佐竹さんは!?」
電話を受けて俺は家を飛びだすと、走って学園へと向かった
校門に到着すると真壁さんと可憐が既に到着していた
瑞希「まだ大丈夫です、教室の結界が足止めをしています」
可憐「で、でも、な、長くは保ちません…」
P「急ごう、手遅れになる前に」
瑞希「はい」
「待ってください!」
校内に足を進めようとしたとき、後ろから声をかけられた
P「…矢吹さん」
可奈「私も、連れて行ってください!」
271 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:39:17.56 ID:/H7EXSDyo
P「危険だ、矢吹さんは家に…」
可奈「私だって美奈子さんを助けたいんです!」
P「…」
瑞希「わかりました、矢吹さん」
可奈「部長さん!ありがとうございます!」
P「良いのか、真壁さん?」
瑞希「大丈夫です、私がしっかり護りますから」
P「…真壁さんにばかり負担をかけるわけにはいかない、矢吹さんには俺がつくよ」
瑞希「ありがとうございます、では、お願いします」
P「矢吹さん」
可奈「はい!」
P「俺から離れないようにな」
可奈「はい!」
272 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:50:35.53 ID:/H7EXSDyo
矢吹さんを連れて学内に侵入する
夜の学園は不気味で、ぷっぷかさん以外の何かも潜んでいそうな異様な雰囲気があった
しかし俺は冷静でいられた、何故なら
可奈「よよよ夜のが、がが学園ってぶっ不気味です!」
滅茶苦茶ビビっている子が傍に居たからだ
ガタッ
どこかで物音がすると
可奈「ひいっ!」
思いっきり腕が締め付けられる
この子、案外力が強い
273 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:54:57.58 ID:/H7EXSDyo
あまり時間をかけると矢吹さんに腕をへし折られそうなので早足に教室に向かう
3-Bのある階層に辿り着くのと
可憐「け、結界が破られました!」
結界が破られたのは同時だった
P「急ごう!」
教室に向かい、扉を開ける
美奈子「…周防くん」
そこには俺の机を撫でる佐竹さんがいた
274 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 00:59:10.14 ID:/H7EXSDyo
P「佐竹さん」
美奈子「「こんばんは、周防くん」」
佐竹さんの声が、不意に誰かの声と重なる
P「…あんたが」
俺にも、見える
佐竹さんの首に手を回し、肩から顔を覗かせて妖しく微笑む女の人が
ぷっぷかさん「初めまして周防くん、私ぷっぷかさん、今美奈子ちゃんの中にいるの」
P「佐竹さんの中に…?」
瑞希「同化して肉体を奪うつもりですね」
ぷっぷかさん「うん♪本当は周防くんの身体が欲しかったんだけど、依り代に気付いちゃったんだよね?」
P「依り代…あの和菓子のことか」
275 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:03:08.95 ID:/H7EXSDyo
ぷっぷかさん「繋がりが断たれちゃったらもう連れて逝けないから周防くんは諦めて、美奈子ちゃんを連れて逝こうかなって♪」
P「佐竹さんを解放しろ!」
ぷっぷかさん「駄目だよ、美奈子ちゃんは私との約束を守れなかったんだから、お仕置きしないと」
P「約束…?」
ぷっぷかさん「うん♪美奈子ちゃんはね、絶対周防くんを手に入れるって約束したのに果たせなかったから」
ぷっぷかさん「だからお仕置き♪」
P「そんなお仕置きは無効だ!」
ぷっぷかさん「無効じゃないよ、だって美奈子ちゃんは周防くんを手に入れてないから」
P「いいや、無効だ、何故なら俺の心はもう、とっくに佐竹さんに奪われてるんだからな」
276 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:06:53.47 ID:/H7EXSDyo
ぷっぷかさん「そっか、周防くんは美奈子ちゃんが好きなんだね」
P「そうだ」
ぷっぷかさん「でも残念、私は美奈子ちゃんを連れて逝くから、諦めて♪」
P「佐竹さんは約束を守ったはずだ!」
ぷっぷかさん「うん、周防くんが美奈子ちゃんのことが好きなら約束は守れてるね」
ぷっぷかさん「でも私は最初から約束を守る気が無かったから」
P「なっ…!お前…!」
ぷっぷかさん「ふふ、ふふふ♪」
ぷっぷかさんが頭を引っ込め、姿が見えなくなった
変わりに佐竹さんが顔を上げる
その瞳は黄色く光っていた
277 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:10:26.34 ID:/H7EXSDyo
美奈子「「せっかくだしこの場に居るみんな、連れて逝っちゃお♪」」
佐竹さんが手を振ると
瑞希「伏せてください!」
椅子が飛んできた
P「あっぶねえ!?」
美奈子「「ほら、避けないと怪我しちゃうよ?」」
今度は二つ、椅子が飛んでくる
P「くっ!?」
可憐「か、可奈ちゃんと瑞希さんはこっちに!」
可憐が2人を避難させる
278 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:14:03.50 ID:/H7EXSDyo
美奈子「「今度は机」」
P「ひいっ!?」
机が鼻先を掠って吹き飛ぶ
流石に今のは怖かった
美奈子「「ふふ、あはは♪どのくらい逃げられるかな?」」
P「っの野郎…!」
佐竹さんの身体で好き勝手やりやがって…!
しかしこの状況、一体どうすれば…
このままではじり貧になってやられてしまう
そんな時、視界の端から影が飛びだし、佐竹さんに抱き着いた
可奈「美奈子さん!もうやめてよ!」
279 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:18:56.68 ID:/H7EXSDyo
美奈子「「?」」
可奈「元の優しい美奈子さんに戻ってよぉ…また、一緒にご飯食べようよ…」
一瞬、ポルターガイストが止まった
P「今だ!」
俺はその隙を突き、佐竹さんに飛びかかった
美奈子「「あっ!?」」
P「佐竹さん!元に戻ってくれ!」
美奈子「「離して!」」
佐竹さんが暴れて手を振り回し、その爪が俺の顔を引っ掻く
そして手の動きに合わせるように、椅子が俺の背中を打ち付けた
P「〜〜!」
声にならない激痛が走るが、止まらない、止まれない
280 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:22:40.06 ID:/H7EXSDyo
しかし佐竹さんは止まらない
P「くっ…!駄目なのか…!」
打開策がない
どうすれば…
瑞希「周防さん!佐竹さんに強い衝撃を与えてください!物理的でも精神的でも構いません!とにかく強い衝撃を!」
強い衝撃強い衝撃…物理的には論外だなら精神的に?精神的な衝撃は…
P「…!」
あった、精神的にも物理的にも強い衝撃を与える方法が
もう、これしかない
二回目の激痛が背中に走るが、俺は佐竹さんの目を真っ正面から見る
281 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:25:54.09 ID:/H7EXSDyo
例え嫌われたって構わない
もうこれしか方法はないんだ
P「…っ、佐竹さん…いや、美奈子!」
P「俺は君が好きだ、君の笑顔が好きだ!ずっと一緒にいて、俺の隣で笑っていて欲しい!」
P「だから俺は君を助ける…必ず!」
P「後で絶対に責任を取るから…ごめん!」
そう言って俺は
美奈子の唇に自らの唇を重ねた
282 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 01:26:56.85 ID:/H7EXSDyo
一旦ここまで
次回、ぷっぷかさん死す
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/25(金) 06:07:05.29 ID:21BdplwvO
乙
ずっと一緒がいいな(憑依)は長くは続かなかったなー(
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/25(金) 09:21:57.48 ID:DM2ZPrOsO
デュエルスタンバイ!
どんな責任を押し付けられるかワクワクするな!
285 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 22:25:14.10 ID:/H7EXSDyo
ぷっぷかさん「きゃー♪」
美奈子「…?」
美奈子「…」
美奈子「!?す、周防くん!?」
P「!美奈子!元に戻ったのか!?」
美奈子「な、なななんでキキキキスを…キス…あう」
P「み、美奈子!?」
佐竹さんの体から急に力が抜け、倒れそうになったので咄嗟に支える
…どうやら意識を失ったらしい
286 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 22:30:25.66 ID:/H7EXSDyo
ぷっぷかさん「きゃー♪きゃー♪」
さっきからぷっぷかさんが頬を抑えながらきゃーきゃー言っている
…うまく引き剥がせたようだ
P「真壁さん!」
瑞希「はい」
P「次はどうすれば良い!?」
瑞希「そのまま佐竹さんを抱き抱え、後頭部を椅子が掠めて震えている矢吹さんを回収して下がってください」
P「わかった!矢吹さん、手を」
可奈「こ、腰が抜けて」
P「仕方ない…よっと」
可奈「わわわっ!」
矢吹さんを肩に担ぎ、片手で佐竹さんを支えながら結界まで下がる
P「矢吹さん、怪我は無いか?」
可奈「ははははい!大丈夫です!」
P「なら良かった、真壁さん、次は?」
瑞希「もう大丈夫です、切り札が到着しましたから」
287 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 22:36:15.97 ID:/H7EXSDyo
P「切り札?」
それは一体…
俺がその言葉を口にすることは無かった、何故なら
突然の破裂音と共に結界が破壊され、扉を開けて女性が入ってきたからだ
P「け、結界が!?」
「みぃつけた♪」
聞き覚えのある声が…むしろ絶賛対峙中の相手の声が、扉の方から聞こえてきた
扉を開けたのは、ぷっぷかさん…!?
そして未だきゃーきゃー言っているぷっぷかさん
…これは
ぷっぷかさんが…2人!?
288 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 22:41:01.94 ID:/H7EXSDyo
P「…嘘だろ」
ぷっぷかさんが2人…絶望的過ぎる
一体どうすれば良いんだ
そんな俺の絶望を尻目に、2人目のぷっぷかさんがこちらに向かってくる
俺は三人を護るように前に出て、ぷっぷかさんと対峙する
P「三人に手は出させない」
「…?」
ぷっぷかさんは何を言われたのか分からないとでも言いたげに首をかしげた
289 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/25(金) 23:33:03.22 ID:/H7EXSDyo
「瑞希ちゃん、あれ?」
瑞希「はい、お願いします、北上さん」
麗花「うん、任せて!」
真壁さんが立ち上がり、何かをぷっぷかさんに投げた
ぷっぷかさん「けほっけほっ…くちゅん!」
すると突然ぷっぷかさんが咽せ、くしゃみをする
瑞希「今です」
麗花「はーい」
そしてその隙に新しいぷっぷかさんがむせたぷっぷかさんに近づき、タッチした
ぷっぷかさん「あらら」
そんな気の抜けるような声を出して
ぷっぷかさんは呆気なく新しいぷっぷかさんに取り込まれた
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