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【安価】京太郎「冥球島?」美穂子「ズバッと三振毎度ありっ!」【咲-Saki-】

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62 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 02:16:09.80 ID:AO2HqySI0
1位は京太郎、2位と3位にやえと睦月。少し離れて美穂子と霞だ。
京太郎としては逆の順位でもおかしくないと思えるのだが、良子は首を振る。

良子「前回の試合では福路さんも石戸さんもバットでいい所を見せられませんでしたからね」

京太郎「えぇ……でも、美穂子さんは守備でいいプレーを見せてくれましたし、霞先輩はリードで俺を助けてくれましたよ」

良子「しかしながら、そういった所はあまり評価をされにくいのが野球というスポーツですからね。
   やはり、完封をした君やホームランを放った津山さん、小走さんがインパクトは大きい」

京太郎「うーん……」

とはいえ、京太郎としては納得がいかない。
共に戦う仲間として、美穂子や霞があまり評価されていないというのは不満だ。

良子「勿論、見てくれている人は見てくれています。 投票理由の所にもありますでしょう」

京太郎「え? ……あ、本当ですね」

ただ、良子の言う通り、見る者はしっかり見ている。
投票理由の記入欄には、『美穂子の取った最後のダブルプレーに痺れた』や『霞の落ち着きある捕手としての佇まい』など、
彼女たちが決してこの前の試合でいい所が無かった訳ではないという事が書かれている。
……後者に関しては、霞が見ればそれはそれで複雑に思っただろうが。

良子「ちなみに、他にも……福路さんや石戸さんには男性ファンが多いようです」

京太郎「そりゃ当然でしょう。俺も客側だったらファンになりますよ」

良子「おや? 私のファンにはなってくれないんですか?」

京太郎「……これ、プレイヤーの分しか投票出来ないじゃないですか。監督には投票できませんよ」

良子「残念です」

京太郎「(絶対わかってやってるんだよなぁ、この人……)」

霞たちのファンになるだろう、と言った瞬間、上目遣いで寂しそうに見てくる良子。
その態度に内心ドキリとしながらも、京太郎は平静を装いながら対応した。

良子「仕方有りません。 代わりに、私が須賀くんのファンになりましょう」

京太郎「むぐっ……」

良子「ふふ、次の試合も期待していますよ」

京太郎「はい(ああもう……反則だこの人)」

笑みを浮かべ、そう言う良子。
京太郎は振り回されているなぁと自覚しながら、染まった頬のままそっぽを向き、くすくすと笑うその声を聞き続けるのだった。

※良子の好感度が1回目+2、2回目+2で36になりました。
63 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/28(金) 02:17:57.55 ID:AO2HqySI0
………

京太郎「ふぅ、何はともあれサインは考える事が出来た……けど、いい加減監督にはからかうのやめて欲しい……ような。
    なんだかこうやって手のひらの上で遊ばれるのも悪くないような……。
    いかん、なんだか考えがおかしな方向に行ってる気がする。

    さて、気を取り直して次はどうするかな」

夜行動1回目(2/2)

チームメイト
【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

入手連絡先
【優希・まこ・和・咲・穏乃】

↓1 交流or電話する相手
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 02:21:12.24 ID:n2iYvBHa0
65 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 02:22:30.12 ID:AO2HqySI0
短いですが、本日は一旦ここで区切らせていただきます。
筒香にやっと一本が出て良かった……。
おやすみなさい。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 02:28:52.77 ID:B2f9BZh4o
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 03:12:23.29 ID:n2iYvBHa0
乙ー
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 04:44:21.70 ID:xoQ1pcQHO

中田の一発で10連敗で終わった・・・でもまた連敗が続きそうな感じなんだよなぁー
69 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 22:52:41.62 ID:AO2HqySI0
乙ありです。
もう少ししたら再開します。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 22:54:41.55 ID:gkMd76Uoo
ロッテも相当な暗黒にみえるが、まだハムのほうが下なのか
昨日筒香のあと中田が続いたのには笑っちまったぜ
71 :>>70筒香と中田は本当仲良しですね ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 23:15:46.23 ID:AO2HqySI0
>哩

哩「ん? 須賀か……こげな所でなんばしょっとか」

京太郎「あれ、白水さん」

一旦監督室から出て、これからの事を考えていた京太郎。
するとどうやら丁度、食堂に何か飲みに来たらしい哩とばったり顔を合わせる。
どうせだし自分も、と京太郎は同行する事に決め、哩の分まで飲み物を用意。
ここら辺の雑用については慣れたものである。

京太郎「どうぞ」

哩「ありがとう。 ん……美味か」

京太郎「そうっすか?」

哩「金ば払って飲むってなもんやなかけど、普通に美味か」

京太郎「(そういや前もやえ先輩に似たような事言われたなぁ……まぁ、褒め言葉なんだろうけど)」

むしろ紅茶の淹れ方で褒められた所で、という気もする。
なんにせよ、京太郎は何とも言えない気持ちになりながら自分もまた紅茶を一口含んだ。
……確かに哩の言う通り、普通に美味しい。普通に。

哩「で、須賀は監督室になんか用事ばあったとか?」

京太郎「ああ、俺はほら……サインについて監督に相談してたんですよ。
    夕食の時に睦月さんも話してたでしょ?」

哩「あー……そういやそんな事も言うとったね」
72 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 23:32:41.85 ID:AO2HqySI0
京太郎の言葉に、哩は納得したように頷く。

哩「どげなサインが出来たと?」

京太郎「えっと……こんな感じですね」サラサラ

哩「……読めん」

京太郎「サインってそういうもんですし」

出来上がったサインを、手近にあった紙に書いて見せる京太郎だったが、
不慣れなせいかそれとも単純に読めないのか、哩は難しい顔をして一瞥するだけである。

哩「しかしプロも大変やね、夕食の時にも石戸ば言うとったけど。 こげな事まで考えんといかんとは」

京太郎「ですねー。 俺はまぁ、どうせこの企画が終わるまでですし、これはこれで楽しい経験ですけど。
    ……っていうか、白水さんもこういうのは今からでも考えてないんですか?」

哩「私が? なんで?」

京太郎「いや、だって……将来的にはプロになったりするんじゃないです?」

哩「あー……どうやろね」

少しばかり他人事に思える哩の言動に違和感を持った京太郎が突っ込むと、
哩はうーんと首を捻りながら言葉を濁した。

哩「前も言うたかもしれんけど、私は卒業後は大学に進学する予定やけん」

京太郎「……ああ、そういえば」
73 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/28(金) 23:52:26.53 ID:AO2HqySI0
以前、ロビーで出会った時――ちょっと色々と恥ずかしい本を読んでいた哩。
その際に、確かに哩は卒業後の進路を大学進学と言っていた筈だ。
ついでに、東京にある大学とも。

京太郎「えぇ……でも、白水さんくらいの、名門でエース張ってる人ならもうプロからスカウトとか来てるんじゃないですか?」

哩「何人かはな。 やけど、今年ん目玉ばどう考えても宮永照やからね。
  私の評価ばそこまでたこうないよ」

因みに、この世界のプロ雀士への道筋はプロ野球選手へのそれと大体同じである。
高校生については、まず進路としてプロ志望届を出してドラフトでかかるのを待つしかない。
そして、まず間違いなく、今年の高卒プロ一番の大物はチャンピオン――宮永照である。
6球団――もとい、6チーム競合で済めばいいレベルだ。

哩「それに学生生活ば学生時代にしか出来ん事やしね。
  プロになるっちゅう事も考えてなか訳じゃないが……今は進学優先やね」

京太郎「すぐにプロ入りするつもりはないんですか?」

哩「今んとこはな」

1.「勿体ないと思いますけどね……大学行って潰れるプロなんていくらでもいますし」
2.「確かに、プロ入りって社会人になるって事ですからね。気楽と言ったらなんですけど、学生身分を味わいたい気持ちはわかります」
3.「要は東京でのキャンパスライフにあこがれてるって所ですか」

↓1
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/28(金) 23:53:25.27 ID:xzG/N4Ij0
どれが一番高い……?3以外はわかるけど
安価↓
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 23:53:41.32 ID:gkMd76Uoo
3
76 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 00:07:44.35 ID:XHZ61O6U0
>3.「要は東京でのキャンパスライフにあこがれてるって所ですか」

哩「…………」

京太郎「…………」

哩「なんで……ばれちょると?」

京太郎「いや、割とバレバレっすよ!」ビシィッ!!

前回会った時、垢抜ける為にはどうすべきかと悩んでいた哩。
そして、プロに即入りしない事を突っ込む京太郎にキッパリと進学を宣言する哩。
この2つの符号が意味する事はただ1つ。
どう考えても、夢の都会のキャンパスライフにウキウキという事である。

驚いた顔で言い当てられた!とばかりに狼狽する哩に、京太郎は思わずビシィ!と指を突き刺しながら指摘していた。
それくらいわかりやすいのだ、仕方ない。

哩「だって東京やとよ? 新道寺も思ったより都会やなかったけん」

京太郎「そうなんすか? 福岡でしょ、新道寺って」

哩「近場のコンビニまで結構距離あるばい。遊び場かてそんなになか」

都市部はしっかり都会だが、それ以外の部分は田舎なのが地方都市である。
福岡県にあるとはいえ、哩の通う新道寺女子はその田舎の方。
割と佐賀から越境入学をして胸を膨らませていた哩としては、ショックだった事実である。

哩「長野なんて都会におる須賀にはわからんかもしれんけど……」

京太郎「いや、前も言いましたけど長野も田舎ですからね!?」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 00:12:57.98 ID:Q3ZfMyKA0
哩ぶちょー…後輩のすばら先輩から長野がどんな所か聞いてなかったのでしょうか?
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 00:13:55.80 ID:uN+9hnpwO
これはまさにぶちょーwww
79 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 00:28:12.21 ID:XHZ61O6U0
京太郎「でもなんだってそんなに都会に執着するんですか……」

哩「そら、まあ、憧れたりくらいはするもんやろ……長野は東京に近いけんそげなこつなかやろけど、
  こっちは東京まで行くのに遠すぎるけん。
  全国大会で東京ば行くときにはいっつも緊張ばして前の日には眠れんかった」

京太郎「(遠足前の子供じゃないんだから……)」

とはいえ、同じ田舎出身である京太郎としては哩の気持ちもわからないでもなかった。
とにかく、田舎で過ごす若者というのは退屈である。
京太郎には中学時代ハンドボール部、高校に入ってからは麻雀部と打ち込むものがあったし、
それは哩としてもそうなのだろうが、やはりどこか物足りない。

哩「東京なら遊び場がファミレスかスーパーかの二択しかないって事は無いけん!」ググッ

京太郎「えーと……具体的にはどんな遊びがしたいんです?」

哩「プリクラば撮る!」フンス

京太郎「ゲーセンくらいあるでしょ……」

哩「都市部ば出たらな。 あああと、映画館にも行きたかね」

京太郎「あー……それはまぁ、なんとなくわかります」

田舎のネック。映画館が遠い。
あるいは、あったとしてもマイナーなものは他県に行かなければやってない。
哩の熱弁に京太郎も理解を示すが……。

1.「でも都会に出るって事は鶴田さんと離れるって事ですよね?仲良かったんじゃないですか?」
2.「この島にもゲーセンや映画館ありますよ。今度行って来たらどうです?」
3.「福岡の都市部の大学に行けばいいだけじゃないんですかね……」

↓1
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 00:31:24.95 ID:shfUURbfo
1
81 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 00:59:07.56 ID:XHZ61O6U0
>1.「でも都会に出るって事は鶴田さんと離れるって事ですよね?仲良かったんじゃないですか?」

しかし、ここで気になったのは姫子の存在だった。
京太郎も詳しく知っている訳ではないが、彼女と哩との絆の話は割と有名。
おまけにこの前の合同練習では、人目を憚らずいちゃいちゃと――もとい、再会を喜んでいたのだ。
哩が東京の大学に進学するという事は、その姫子と遠く離れるという事である。
それでいいのか?と京太郎としては思うのだが、哩はふっ、と笑うと紅茶を一口啜り呟く。

哩「ま、そやね」

京太郎「そやね……って」

哩「ただまぁ、姫子とは私が先に新道寺ば入学した時も離れちょった。
  佐賀と福岡と、福岡と東京とじゃ距離も違うが……別にずっと引っ付いとかんといかんちゅうわけでもなか」

京太郎「そりゃそうかもしれないですけど」

哩「そいぎ、前も言うたと思うが……元々、こん企画ば参加したんも離れても大事なくやれるようにと思っての事ばい」

確かに、その言葉は以前京太郎も聞いた事がある。

哩「私と姫子ん絆、積み重ねてきたもんはちょっとやそっとん事では壊れはせん。
  離れていても繋がる事が出来る絆ばい」フフン

京太郎「(なんだろう、多分心と心が繋がってるとかそういう事言ってるんだろうけど……物理的な事に聞こえる)」

哩「そいに、いつまでもべったりてな訳にもいかんしな。
  将来、ずっと同じ進路を取り続ける訳にもいかんやろしどこかで道ば分かれる時ばくる」

京太郎「………………」

哩「早かれ遅かれそういう時ば来る、ただそれだけばい」
82 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 01:23:55.07 ID:XHZ61O6U0
淡々とそう言う哩の表情は、しかし真剣なものだ。
先ほどまでのぽんこつっぽさがかけらもない。

哩「……須賀にもそげな奴ばおらんのか?」

京太郎「え?」

哩「ま、私と姫子の絆って程やなかろうけど。 繋がってる――付き合いの長い奴なんかは……」

京太郎「……いると言えば、いる、ですかね」

哩「なんね、その反応……」

哩の言葉に思わずドキッとしながらも、京太郎は言葉を濁した。
彼の脳裏に浮かぶのは、中学時代からの幼馴染である文学少女。
無論、哩の言う通り、その絆というのは彼女たちのそれに比べてそこまで太いものではないのだろう。

ただ、中学時代からなんだかんだと色々とぽんこつな彼女の面倒を見て、
この企画が始まってからも何かと気がかりになっているのが彼女の存在。
恐らくは彼女からも、京太郎については色々と気にしてくれているだろうと自惚れでもなくそう思う。

京太郎「(まだ先の事だとは思うけど……)」

哩「………………」

哩「ま、時間ばたっぷりある。 これもいい機会だと思って色々考えてみんのもよかやろ。
  ごちそうさん、私はもう寝るばい」

京太郎「あ、はい。 おやすみなさい」

ポン、と京太郎の肩を叩きながら自室へと戻っていく哩。
そんな哩の背中を見送りながら、京太郎はしばらく食堂にこもり色々と考え事をしていた。
していたが、終ぞ、彼女と自分――2人が進路を変えたビジョンというものが、あまり鮮明には見えないのであった。

※哩の好感度が1回目+2、2回目+1され13になりました。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:26:07.20 ID:shfUURbfo
最後はちゃんと部長だった
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:27:38.45 ID:8VfqZLyJ0
+1かー。2回目は3が一番よかったのかな?2が一番低いと思っていたんだが……
85 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 01:31:02.16 ID:XHZ61O6U0
2週目 5日目

京太郎「…………」ポケー

睦月「京太郎くん、大丈夫?」

京太郎「へ? ああ、はい」

あの後、結局色々考える内に訳がわからなくなり、中々寝付けなかった京太郎。
朝起きてもぼうっとする事が多かった為に、周囲からは心配されるのだが……。
それでも朝食を取り、食後のコーヒーを飲むと気持ちを切り替える。

京太郎「考えても答えが出ない事は考えない事だな。 うん。
    よし、今日も一日気合入れて頑張るぞ! 朝は何をしようかな」

朝行動1回目(1/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:32:44.48 ID:Q3ZfMyKA0
1
87 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 01:38:51.89 ID:XHZ61O6U0
>1.会話(チームメイトと交流します)

【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

↓1 会話相手選択
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:40:34.26 ID:shfUURbfo
89 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 02:02:11.57 ID:XHZ61O6U0
>哩

哩「お、気合ば入っとるな、須賀」

京太郎「うおう!? 白水さん、いたんですか」

哩「さっきからおったとよ。 というか須賀、独り言多いな……」

京太郎「はは……どうも、癖みたいなもので」

と、気合を入れていた所を哩に目撃される京太郎。
流石に独り言を聞かれた為に気恥ずかしくなり、頬をかきながら哩の対面に座る。

京太郎「白水さんは何してるんです?」

哩「ん……まあ、ちょっと雑誌ば読んでただけばい」

京太郎「どんなのです?」

哩「……今更隠すようなもんやなかけん、みたけりゃ見ればよか。 ほい」

言いながら、読んでいた雑誌を京太郎へと寄越す哩。
割と彼女も、前回恥ずかしい雑誌を読んでいた所を京太郎に見られてから、色々と吹っ切れたらしい。
それでいいんだろうかと思いながら、京太郎が渡された雑誌を見てみると……。

京太郎「……『冥球島100のデートスポット特集』?」

哩「………………口に出さんと読めんとか?」フイッ

京太郎「す、すみません」

流石にそれは恥ずかしすぎたのだろう、そっぽを向く哩に謝罪をする京太郎。
しかし、だ。
これはまた、前回とはまた違った意味で予想外の雑誌である。
90 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 02:12:26.68 ID:XHZ61O6U0
京太郎「なんでこんなもの読んでたんです?」

哩「別にデートどうこうちゅう話やなかとよ。 単に遊び場ば探すのにこういう雑誌が一番ってだけばい」

京太郎「んー……まあ、一理あるような無いような?」

パラパラ、と中身を見てみるが、まあ、確かに遊び場探しにはもってこいに思える雑誌ではある。
前日哩が言っていたように、都市部にあるシネコン。
或いは遊園地なり水族館なり動物園なりショッピングモールといったデートの定番コースみたいなものもあるが、
まあ、これも田舎には中々無い遊び場である。
1人で行くにはかなり勇気がいるが。

京太郎「特に映画館やショッピングモールはともかく、遊園地とかは1人で行くのは辛いですね……」

哩「なんも1人で行くとは言うてなかとやろ!」

京太郎「行く相手いるんです?」

哩「そいは……」

1.「ああ、でも次の試合で勝てたら鶴田さんと行けるかもしれないんですね」
2.「なんだったら俺と一緒に行きます? 俺もちょっと興味ありますし」
3.「折角だから寮にいるみんなで行けたりしたらいいですけどね」

↓1
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 02:14:03.35 ID:jFaQKRzA0
3
92 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 02:25:06.92 ID:XHZ61O6U0
>3.「折角だから寮にいるみんなで行けたりしたらいいですけどね」

哩「ん……そうやね」

哩としては、単にいいなぁ、と思いながら雑誌を流し読みしていただけである。
昨日の一件、そしてその前の事からして、この白水哩、割と俗世的。
大型なレジャーアイランドとして龍門渕グループによってつくられたこの冥球島の施設に興味を持っていたのだが、
一緒に行くような相手もチーム内にはあまりいない。
強いて言うならば初期チームでそれなりに繋がりのあった久くらいだが、久を誘えば約1名に恨まれそうな気がしたのでそれは考えなかった。

ただ、京太郎の言うように、寮にいる全員で――となれば話は別である。
或いは親睦会として、更に親交を深める場として、そういうのもまた悪くは無い。

哩「やけど、もう試合もちかかとやし……今週中は無理やろね」

京太郎「あー……ま、でしょうね」

しかしながら、哩の言う通り試合は既に明後日に迫っている。
今から予定を立てて遊びに出かけるというのは、難しいように思えた。

京太郎「なら……そうですね。 試合が終わった次の日とかいいんじゃないですかね。
    丁度みんな試合で疲れてるでしょうし、野球を忘れてパーッと」

哩「毎日練習しとる須賀が言うのは説得力に欠けるとやね」

京太郎「………………」

哩「ま、わるかない提案ばい」フッ
93 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 02:42:57.60 ID:XHZ61O6U0
もしも、の話であるが、実際に寮のメンバーで外出をするとするならばその日取りが1番だろう。
京太郎の提案に哩は笑みを浮かべながらも同意をし、
やはりパラパラと雑誌を捲りながら京太郎に問いかける。

哩「で、須賀がもしどこか遊びに行くの選ぶとしたらどこにすると?」

京太郎「え?」

哩「え?やなか。 そうやって提案したちこつは、なんかプランでもあるとやろ」

京太郎「いやいやいや、単にポロッとこんなのどうですか〜って言ってみただけですよ」

哩「それにしても、当たりくらいはつけとくもんばい。 で、どこにすると?」

京太郎「え、えー……と」

1.「ショッピングモールとかどうですかね。女性って買い物好きでしょ」
2.「遊園地ですかね。やっぱ遊びって言えば定番です」
3.「映画館でしょう。試合の翌日ってなると疲れてますから動き回るの辛いですよ」

↓1
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 02:47:58.21 ID:mnWE0g+/O
3
95 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 03:00:25.97 ID:XHZ61O6U0
>3.「映画館でしょう。試合の翌日ってなると疲れてますから動き回るの辛いですよ」

哩「お、中々気が利くばい」

京太郎の言葉に、感心したように頷く哩。
実際、この前の試合が終わった後でも他の選手たちはもとより、京太郎自身も全身疲労でロクに動けなかったのだ。
そんな状態では、遊園地などで激しく遊ぶというのはまずもって難しく、
ショッピングモールで買い物というのも歩き回る為にやはり疲れる。

その点で言えば、映画館ならば基本的には椅子に座って映画を見るだけなので動くという事は無い。

哩「まぁ、全員の好みに一致するような映画ばチョイスせんとみんながみんな楽しめんちゅうのが問題っちゃ問題やけど」

京太郎「あー……そういやそうですね」

哩「因みに須賀の好きなジャンルは?」

京太郎「アクションですかね、あとはSFとか」

哩「私はラブロマンスがよか」

京太郎「………………」

哩「な、なんね、その目は……」

京太郎「(割と意外だな、っていうのはこの場合失礼にあたるんだろうか)」

外見上はクールビューティ。中身はぽんこつ。好みは乙女。
話をすればするほど、化けの皮がはがれるというべきか、新たな一面を見るというべきか。
京太郎の視線に動揺をする哩を後目に、しかし、京太郎自身はまた一歩哩の事を知れたような気がしたのだった。

京太郎「(しかし昨日の最後の最後でかっこいい所を見せた白水さんはどこいったんだ)」

※哩の好感度が1回目+2、2回目+2で17になりました。
96 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 03:02:38.81 ID:XHZ61O6U0
………

京太郎「うーん、とはいえみんなで遊びに行くといっても白水さんの言うように予定を合わせないと駄目だしなぁ。
    そこらへんは監督にまた今度話してみようか。
    まあ、こういうのってどうでしょう、って感じの軽い感じで。

    さてと、それはそれとして次は何をしようかな」

朝行動2回目(2/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:03:17.49 ID:shfUURbfo
2
98 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 03:10:01.89 ID:XHZ61O6U0
>2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)

経験値一覧

京太郎 4
睦月 2
美穂子 2
やえ 2
霞 3
久 5
哩 0

【京太郎・睦月・美穂子・やえ・霞】
【久・哩】

↓1 練習対象選択
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:10:28.82 ID:jFaQKRzA0
睦月
100 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 03:15:14.16 ID:XHZ61O6U0
睦月に決定という所で本日は一旦ここで区切らせていただきます。
それでは、お疲れ様でした。
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:24:28.94 ID:29GX+NN00

練習後に哩と出かけて25越え狙って見ようかな
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:29:33.58 ID:jFaQKRzA0
乙です
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:32:45.58 ID:shfUURbfo
104 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 21:43:06.98 ID:XHZ61O6U0
乙ありです。もう少ししたら再開します。
105 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 22:07:12.88 ID:XHZ61O6U0
>睦月

結局、今日も今日とていつものように練習に向かう事にした京太郎。
彼の辞書にオフだとか休息だとかいう言葉は無い。

ザコプロ「お、今日も来たのか須賀。 いつもよりちょっと遅かったな」

京太郎「どもっす。 遅いですか? まだ昼前なんですけどね」

ザコプロ「いや、いつも朝一で来るから」

相変わらずいつもグラウンドにいるザコプロに挨拶をしながらグラウンドへ。
そこではやはりいつも通りザコプロ達が練習をしているが、
その中に紅一点――睦月の姿が確認できる。

睦月「うむっ!」

カキーン! カキーン!!

彼女は打席に入り、打撃練習中。
打撃投手ザコプロの投げる球を強く引っ張り、或いは流し、広角に打ち分けている。
どうやら練習に集中をしていて、まだ京太郎の存在には気づいていないようだが……。

ザコプロ「なんか津山さん、えらく気合入ってるけど何かあったのか?」

京太郎「あー……新しいカード手に入れたからじゃないですかね」

ザコプロ「……もしかしてまたベイスターズ関連の選手カードか?」

京太郎「ご明察です」
106 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 22:21:39.44 ID:XHZ61O6U0
睦月のベイスターズ狂いぶりは、京太郎たちだけでなくザコプロ達にも知れ渡っている。
元々野球に対して熱心である彼女は練習に対して非常に真摯であったが、
今日のそれはいつものそれにも増して気合が入っていた。

疑問を持つザコプロに京太郎が応えれば、ザコプロはやっぱりなと溜息を吐く。

ザコプロ「でも凄い人だな、津山さんは。 あんだけの情熱を何かにぶつけられるってのは、それだけで大したもんだぜ」

京太郎「ですね……ちょっと行き過ぎてて引く時もありますけど」

ザコプロ「俺たちは野球してる時の津山さんの方がよく知ってるからあれだけど、普段は大人しいんだっけ?」

京太郎「ええ。 寮内でも1,2を争うくらいの常識人じゃないですかね……。
    っと、それじゃそろそろ俺も練習いってきます」

ザコプロ「おう、行ってこい行ってこい」

ザコプロとの会話中に準備運動を終えた京太郎は、そのままマウンドへ。
打撃投手を務めていたザコプロに声をかけると、交代してもらい、睦月と対峙する。

睦月「京太郎くんも練習に来たんだ」

京太郎「ええ、まあ。 ザコプロさんに代わって、睦月さんには練習相手になって欲しいんですけどいいですか?」

睦月「うむ! 私も望む所……関根の、割と長打力もあるという所を見せるいい機会だね!」フンス

京太郎「(うーん、相変わらず気合入ってるな……よし、俺も負けてられないぞ!)」

こうして、2人は練習を開始した。
なお、関根のカード効果で上がっているのは走力だけのもよう。

01〜32 経験値1
34〜65 経験値2
67〜98 経験値3
ゾロ目 経験値5

↓1
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:23:38.36 ID:shfUURbfo
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:26:38.13 ID:haejWpnM0
京太郎が一日練習こなかったりしたらちょっとした騒ぎになりそうやな
109 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 22:37:36.10 ID:XHZ61O6U0
>コンマ36 獲得経験値2
>睦月合計経験値4

気合を入れて練習に励む睦月であったが、実際に彼女はその気合を空回りさせる事なく一定の結果を残した。
元々、彼女は誰もが認めるベイスターズ狂いである。
この場においては、誰よりも選手カードに対する理解があると言えた。
そんな彼女は、当然ながら自身が持つカードだけでなく京太郎の持つカードの特性も知っている。

ビュッ!! ズバシィッ!!

京太郎「っとと」

睦月「(うん……ちょっと悪い時の三嶋だね)」

実戦形式の練習の中、先に体を温めていた睦月の方が京太郎より仕上がりが早い。
よって何度か打ち返される毎に、京太郎は厳しくコースを突いていく事に神経を使う。
のだが、そこが落とし穴でもある。
以前得た、【集中力】により神経を尖らせれば厳しい所を突いてもある程度はマシになった京太郎だったが、
それでも元々の制球自体が不安定――おまけに捕手はフレーミング技術のある霞でなくザコプロだ。

結果、カウントは悪くなる。悪くなった所で――。

ビュッ!

睦月「!(置きに来た……! これだ!!)」ブゥンッ!!

とにかくストライクゾーンに入れる事だけを考えたボール。
いわゆる、『置きに来た』ボールを投じる。
これに対して、睦月は待ってましたと言わんばかりにバットを強く振りぬくのだが……。
110 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 22:50:51.80 ID:XHZ61O6U0
カクンッ!

睦月「うむ!?」

ガキンッ!!

しかし、突如ボールが『おじぎ』をした為に、バットが叩いたのはボール上部分。
鈍い音を立てたボールはそのまま転々と転がり、サード方向へ。
守備についていたザコプロがあっさりと捕球し、試合ならばサードゴロとなっている事だろう。

睦月「へ、変化球? いや……でも今のってストレート……だよね?
   シュート回転したって訳でもなかったし……」

京太郎「あー……今のは、おじぎしたストレートです……」

睦月「おじぎしたストレート……」

京太郎「……新しく入手したカードの特性って奴で」

混乱をする睦月に対し、京太郎は苦笑いをしながらマウンドを降りつつポケットからカードを取り出した。
そこに映っているのは、ベイスターズの選手――ではない、別チームの投手。
彼のカードを入手した時から、たまに出る悪癖が、しかし、うまく打ち損じを誘った形となった。

睦月「そういえばそんな球を投げるって聞いてたっけ……うむ。 私の読みミスだなぁ」

京太郎「いや、でも睦月さん俺より野球詳しいじゃないですか。 この前の合同練習の時でもポンポン言い当ててましたし」

睦月「それでもやっぱりベイスターズの選手以外の事は深く知ってる訳じゃないからね。 うむ……」

基本的に野球初心者ばかりが集まっているこの企画で、野球知識がある睦月はそれだけで大きなアドバンテージを持つ。
しかしながら多数の人数がいるプロ野球選手の全てを、彼女もまた把握しきれている訳ではない。
読もうとした結果が読み違いになり、それが仇となる。

睦月「うむ……でも、今ので覚えたよ。 京太郎くん、よければもう少し付き合ってくれる?」

京太郎「ええ、喜んで!」

それでも気を取り直し、睦月は再び練習に取り組んだ。
今度は「おじぎするストレート」という情報を、しっかりとインプットして。

※睦月の好感度が+1され、29になりました。
111 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 22:52:45.29 ID:XHZ61O6U0
………
……


京太郎「モノは使いようだな……おじぎストレートは普通に投げればただの棒玉だけど、
    読んだりしてくる人相手なら上手くやれば打ち損じを誘えるかもしれない。
    ……まあ、失敗した時のリスクが大きすぎてあんまりやりたいものじゃないけど。

    さてと、もう昼だ。 この後はどうしようかな」

昼行動1回目(1/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:53:45.06 ID:8VfqZLyJ0
3哩
113 :>>112ごめんなさい、実質連取となってしまうので、3の選択という事だけで進めさせていただきます。 ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 22:55:08.47 ID:XHZ61O6U0
>3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

↓1 お出かけ相手選択
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:55:16.05 ID:jFaQKRzA0
美穂子
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:55:18.81 ID:shfUURbfo
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 23:03:45.57 ID:8VfqZLyJ0
今後もお出かけのチャンスあんのかな?哩の好感度あげたいのに
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 23:14:04.40 ID:shfUURbfo
まだ二三日ある
118 :>>116 この後の夕方や、試合まではあと1日あるので余裕はあります。 ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 23:15:12.96 ID:XHZ61O6U0
>美穂子

京太郎「まあ、とりあえず一旦寮に戻ってから考えようかな。そろそろ昼食の時間だし」

何はともあれ、まずは腹ごしらえである。
そう判断した京太郎は睦月と共に寮に戻ると、着替えを済ませて昼食を頂く。
なお、今日の昼食担当は霞とやえで、特にこれといって問題は無かったもよう。
――やはりコレステロール値は気になるが。

京太郎「さてと、飯も食い終わったし……ん?」

美穂子「よいしょ、よいしょ……」セッセセッセ

昼食を取り終え、本格的に何をしようかなと考えていた京太郎。
そんな京太郎の目に飛び込んできたのは、大きな洗濯籠を抱えた美穂子の姿であった。
因みに、三角巾にエプロン――なんとも家庭的で、
京太郎は思わずこんな人が将来お嫁さんになってくれたらなぁとポヤヤンと妄想するのだが……。
ひとまずそんな妄想を振り払いつつ、駆け寄って話しかける。

京太郎「美穂子さん、何してるんですか?」

美穂子「京太郎くん。 替えのシーツやカバーのお洗濯よ、みんな自分の分はお洗濯をしてくれてるけれど、
    こういったものは全体で管理をしているから……」

京太郎「あー……」

この寮に入る際、まず決めた住まうにあたってのルール。
食事は当番制、掃除などについても当番制。とは決めたが、洗濯については決めていなかった。
それは先ほど美穂子自身が言った通り、各自汚れ物は自分たちで洗濯をしているから。
京太郎がいる為に誰かがまとめてという事も出来なかったというのもあるが、
それぞれ自室に洗濯機と乾燥機があった為に自然とそのように決まったのだ。

が、それ以外のもの――ベッドのシーツやカバーなどといったものは別物である。
これらは汚れたりした場合は保管室から予備のものを持ち出す事となっており、洗い物は大カゴへと入れる決まりとなっていた。
京太郎はてっきり知らない間に業者か誰かに頼んでいたと思っていたのだが、これも美穂子が洗濯をしていたらしい。
119 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 23:25:27.72 ID:XHZ61O6U0
京太郎「いつも美穂子さんがやってくれてたんすね、ありがとうございます」

美穂子「ふふ、どういたしまして」

京太郎「でも美穂子さん、以前、俺が言った事覚えてますか?」

美穂子「ええ。 でも……」

洗濯籠を持つ美穂子に対し、京太郎は感謝の意を述べると同時に苦言を呈する。
以前、夜にまでわざわざグラウンドへと出向き、ボールを磨いていた美穂子。
その際に京太郎は、これからは出来る限り美穂子の雑用の手伝いをしたいから声をかけてくれと言ったのだ。
特に力仕事が必要なら、いつでも呼んでくれとも言っている。

そして、今、美穂子は――何度も言うようだが洗濯籠を持っている。
中身はベッドのシーツなど大型のもの……それが、多量に含まれているのだ。重くない訳がない。
どこか口ごもる美穂子に対して、京太郎は溜息をつきつつ……。

京太郎「よっと」

美穂子「あ、京太郎くん。 悪いわ」

京太郎「悪くないです、っていうかこんな重いものをずっと目の前で持たれてた方が嫌です。 お願いですから遠慮しないでください」

美穂子「あう……ごめんなさい」

京太郎「怒ってる訳じゃないですよ。
    ……そういや美穂子さん、ずっと雑用に追われててここ来てからどこか行ったりしました?」

美穂子「えっと……近所のスーパーに、お買い物とか」

京太郎「そういうのじゃなくて……って、俺が言うのもあれか」

半ば強引に洗濯籠を奪いながら、干す場所へと歩いていく京太郎。
その横を美穂子は申し訳なさそうにしながらついてきつつ、2人は談笑。
しかしながら、内容はどこか物悲しい。京太郎は練習に、美穂子は雑用に追われていたせいか、お互いあまり外出をした記憶が無い。
120 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 23:33:01.44 ID:XHZ61O6U0
美穂子「あまり、そういうのが得意じゃなくて……風越にいた時は後輩が誘ってくれたりもしたし、
    久と知り合ってからはお互い一緒に出かける事も多かったんだけど」

京太郎「久先輩ならこの寮にもいるじゃないですか」

美穂子「久もこっちに来てからまだ日が浅いし、周囲に何があるかあまり把握出来てないみたいなの。
    それに、私も色々やる事が多かったしね……」

京太郎「なるほど……っと、よし、それじゃ干しましょうか」

美穂子「あ、そこまでは……後は私がやるから京太郎くんはもう戻ってくれても」

京太郎「いーえ、どうせですから最後までやりますよ。 2人でやった方が早く済むでしょ」

美穂子「……ありがとう、助かるわ」

その後、一旦会話は中断され2人は洗濯物を干す事に勤しんだ。
とはいえ、量が多いとはいえそこは美穂子も手慣れたものである。
京太郎も手伝ったとはいえ、ものの数分で終わってしまう。

美穂子「うん、これでよし。京太郎くんが手伝ってくれたお蔭で早く済んだわ」

京太郎「いや、殆ど美穂子さんがやってたじゃないですか」

美穂子「そんな事ないわ。 さて……これからどうしようかしら。
    今日は天気がいいからすぐ乾くでしょうけど、それまで……」

京太郎「この後予定無いんですか?」

美穂子「お夕飯の当番だからその準備はしなくちゃいけないけれど、それまではとくには」

京太郎「そうなんすか(……って、待てよ)」
121 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 23:45:45.64 ID:XHZ61O6U0
ここまでの会話で、美穂子も京太郎も殆どこの島に来てから外出をしていない事がわかった。
そして、お互いこれからの予定は特にないという事もわかった。

京太郎「(どうせだから一緒にどこかに出かけませんか?って誘う口実が出来るんじゃないか?
     美穂子さん、たまには気分転換しましょうよって感じで上手くいけば……よし!)」

ここはいわゆる、デートに誘ってみるべきだろうかと一案する京太郎。
良子にベジタリアン系と言われるくらいには、女好きの癖に奥手なのだが、
それでも彼はなけなしの勇気を振り絞って美穂子に声をかける。

京太郎「あ、あの……美穂子さん!」

美穂子「はい?」

京太郎「こっ、これから一緒に出かけませんかっ?」

誘う際、思わず声が裏返ったのはご愛嬌である。むしろ裏返っても言い切った事を賞賛してあげたいくらいだ。
そんな京太郎の誘いに対して、美穂子は……。

美穂子「ええ、勿論」

京太郎「えっ、いいんですか!?」

あっさりと承諾した。思わず京太郎も拍子抜け、なのだが……。

美穂子「ふふ、どうして驚いてるの? 誘ったのは京太郎くんでしょう?」

京太郎「いや、まあ、そうですけど……なんというか……」

美穂子「おかしな京太郎くん。 それで、何を買いに行くのかしら?」

京太郎「……ん?」

美穂子「夕飯の材料……はストックはあるはずだけど、何かリクエストがあるなら食材を買い足さないといけないわね。
    備品なんかについても在庫はあったと思うけれど、切れそうなものもあったと思うからそれも……」

京太郎「(あれ? これってもしかして……)」

どうやら美穂子は、京太郎が「買い出し」に同行してくれるようにお願いしたものと思っているらしく、
思わず京太郎はがっくりと肩を落としかけるのだが……。

京太郎「(まあ、出かけるは出かけるに越した事ないんだしいい……のか? いや、でも……)」

1.「そうですね、夕飯の食材を……食べたいものがあるんですよ」
2.「ちょっと部屋の電球が切れかかってるみたいなんで、後他にもこまごましたものが欲しいんですよ」
3.「買い出しじゃなくて、デートのお誘いしてるんです。 その……受けて貰えますか?」

↓1
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 23:47:19.45 ID:8VfqZLyJ0
3

たまには積極的に
123 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 00:07:50.33 ID:20uMnhTr0
>3.「買い出しじゃなくて、デートのお誘いしてるんです。 その……受けて貰えますか?」

しかし、ここで果たしてそのまま買い出しに行ったとしてどうなるというのか。
京太郎はなけなしの勇気を振り絞った後の、勇気の出涸らしを使って更なる追撃を与える。

美穂子「デート……デート? ふぇっ!?」

美穂子「あ、あの……私と?」

京太郎「はい」

これには美穂子も思わず狼狽。
赤面し、あたふたする美穂子を見て、逆に京太郎としては頭が落ち着いてきた。

美穂子「で、でも私、手がお洗濯で汚れてるしこんな恰好だし……」

京太郎「いや、洗って着替えれば済む話じゃないですか」

美穂子「私でいいの?」

京太郎「俺は美穂子さんを誘ってるんです」

美穂子「そ、そう……ええ、それじゃあ……一緒にその、お出かけしましょう」

京太郎「はい(我が世の春がきたああああああああああああああああああ!!!!)」

コクリ、と頷きながら、一旦着替える為にと部屋へと戻る美穂子。
その後ろ姿を見送りながら、京太郎は内心叫びながらガッツポーズを取るのだった。

京太郎「……ところでどこに出かけよう」

なお、特にプランは無いもよう。
124 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 00:16:05.31 ID:20uMnhTr0
………
……


美穂子「お、お待たせしました」

京太郎「ああいえ、待ってないです」

その後、しばらくしてから2人は合流をする。
幸いにして他の誰にも見つからず、京太郎は内心ホッとしていた。
正直、久あたりに見つかっていたらまた必ずからかわれていた所である。

着替えてきた美穂子であるが、その服装は決して派手なものではない。
ラフな格好という程でもないが、いわゆる、友達とちょっと遊びに行く程度のお洒落をした格好だ。
それにしたって、京太郎にとっては美穂子の珍しい私服姿である(寮内では基本的にみんな制服、一部巫女服)。
素材がいいのも相まって、それを見るだけで割とくらくらする。

美穂子「それで、その……どこに?」

京太郎「夕飯の準備までに戻らなきゃいけないですし、あんまり遠出って訳にもいかないんで。
    さっきこれで調べたんですけど……」ポチポチ

美穂子「すまーとほんね。 ええっと、それで?」

スマホを操作する京太郎に対し、その画面をのぞき込んでくるように身を乗り出す美穂子。
丁度美穂子の頭が京太郎の顔の下に来て、なんというか、非常にいい匂いがする。

京太郎「(生きててよかった!)」

美穂子「京太郎くん?」

京太郎「あ、ああ。 コホン、実は寮から10分程度歩いた場所にちょっとした公園があるみたいなんですよ。
    ちょっとそこで散歩って感じでどうです?」

美穂子「ええ、勿論」
125 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 00:26:36.12 ID:20uMnhTr0
遠出をする訳にはいかず、近場で。
そして、さっき言った手前、スーパーに買い物などというのはなんとも情けない。
結局、京太郎が提案したのは近くにある公園での散歩という、割と高校生2人としてはのんびりした選択肢だった。

とはいえ、京太郎としては美穂子と一緒に行動をする事に意味がある。
美穂子としても、別に散歩は嫌いではない。
2人は早速寮を出て公園へと向かう。

京太郎「にしても、美穂子さんが受けてくれるなんて思わなかったです」

美穂子「あら、どうして?」

京太郎「いや……美穂子さんとかならモテるでしょうから、俺なんか気にかけてくれないかなぁと」

美穂子「……街中で声をかけられた事はなんどかあるけれど、風越は女子高だし、そういう事は無いわ。
    逆に京太郎くんは、共学だから……」

京太郎「いやいや、共学だからってモテる訳じゃないですよ。 俺なんて地味ですし」

美穂子「でも、久に聞いたら麻雀部の皆とはとても仲良しだって……」

京太郎「まあ、仲はいいですけど。 そういう事は無いですよ」

京太郎「(和は脈なしだし、優希とは悪友だし、咲とは幼馴染だしなぁ)」

美穂子「あの、だからその……」

京太郎「はい?」

美穂子「私、こういう風に男の子と一緒にお出かけするっていうのは初めてだから……。
    もしも何かおかしな事をしたら、注意してね?」

京太郎「え、ええ。 でもおかしな事って言っても、まあ、ただの散歩ですから!
    (とでも言っておかないと、俺の方が意識をし過ぎて色々えらい事になりそうだ)」

京太郎「あ、つきましたよ」

照れたように、恥ずかしそうに上目遣いで言ってくる美穂子の攻撃に、
既に京太郎はノックアウトされそうになりながらもデートはデートだけど気軽な散歩だからと自分に言い聞かせるように言った。
やはり、ベジタリアン系はどこまで行ってもベジタリアン系である。
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 00:30:29.14 ID:BWqdob/O0
>京太郎「(和は脈なしだし、優希とは悪友だし、咲とは幼馴染だしなぁ)」


鈍感主人公だな……原作はともかくこのスレだと和の好感度は結構ある
やっぱり、和のことは意識しているのね
127 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 00:46:45.32 ID:20uMnhTr0
美穂子「大きな公園なのね」

京太郎「ですね」

公園と言っても、遊具がある子供の遊び場といったそれではなく、
並木道や花壇のあるいわゆる自然公園的なものだ。
ついた途端、美穂子はパァッと目を輝かせ、京太郎も悪いチョイスではなかったかと安堵する。
2人は早速並木道を歩きながら、暖かい陽だまりの中を散歩するのだが――。

京太郎「暖かい、っていうよりはちょっと暑いですかね」

美穂子「お天気がいいから……」

京太郎「(これは悪いチョイスだったか? いやでも……)」

美穂子「あ、丁度あそこの木陰にベンチがあるわ。 ちょっと休みましょうか?」

京太郎「あっと……そうですね」

流石に今は真夏。しかも昼間である。
暑い、とにかく暑い。
ここまでくる中でもそこそこ歩いていた為、2人は一旦散策を中断して休憩。
木陰のベンチに座ると、ほっと息を吐く。

因みに、ベンチに座った2人の距離はなんとも言えない微妙な距離感。丁度拳2つ分くらいである。

美穂子「京太郎くん、どうぞ」

京太郎「あ、ども……って、水筒持ってきてたんですか!?」

美穂子「ええ、今日は暑いから喉も乾くだろうって思って」

京太郎「(本当に準備がいいというかなんというか……)」

いずれにせよありがたい事であり、京太郎は一言礼を言ってからカップを受け取り中身を飲み乾した。
ただの麦茶だが、とてもよく冷えており、やけに美味しい。
128 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/30(日) 00:55:47.33 ID:20uMnhTr0
近くの広場では、中学生くらいのグループがバトミントンをして遊んでいる。
遊歩道を見てみれば、ペットの散歩に来ている人や自分たちと同じく散歩をしているらしい人々。
遠くの方からはキャッキャとはしゃいでいる、子供たちの声を聞こえてくる。

緩く風が、少しだけ生暖かい風が京太郎達に吹く。
ただ、それもどこか心地よい。

京太郎「平和ですね」

美穂子「ふふ、そうね」

京太郎「あれ? なんかおかしい事言いましたかね俺」

美穂子「なんだか、その……おじいさんみたいで。 ごめんなさい」

京太郎「おじいさん……それは流石にショックですね」

落ち着いたのか、京太郎と美穂子の間に流れる空気も穏やかなものだ。
先ほどまでの激しい緊張はどこへやら――もっとも、まるでドキドキしていないという訳ではない。
実際、京太郎の心臓は今も尚、ドキドキといつもよりも早く鼓動を打っている。

美穂子「…………」コクコク

隣では、美穂子が可愛らしい音を立てながら麦茶を飲んでいた。
やはり、彼女も喉が渇いていたのだろう。

京太郎「………………」

1.「また誘ってみてもいいですか? 今度も公園でもいいですし、別の場所にでも……」
2.「あ、間接キスですね」
3.「あの……手を繋いでみてもいいですか?」

↓1
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 00:58:49.78 ID:x+pMklZWo
2
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:01:25.78 ID:BWqdob/O0
あー、ここは1にしたかったわー。ちくしょー
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:02:21.96 ID:xFzzHk+F0
グイグイ行きすぎかな
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:03:40.71 ID:BWqdob/O0
>>131
まあ、監督に草食系と言われていたしたまにはいいかな?とは思う
133 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 01:17:30.20 ID:20uMnhTr0
>2.「あ、間接キスですね」

他意はない、ただ、ほんの油断―― 一瞬の油断である。
思わず、そんな事を口走ってしまった。

美穂子「ふぇっ!?」ポトリ

ただ、そんな言葉を聞いては美穂子も動揺しない訳もない。
先ほどまでは落ち着いていたのだが、再び表情は赤面一色。
持っていたカップを落とし、あわわと手を振って京太郎に対して弁明をする。

美穂子「あ、あの、違うの。 そんな……私、そんなはしたなくないわ!」

京太郎「ちょ、お、落ち着いて! すみません、そうですね、1つしかカップ無いんですからそうなりますよね、普通!!」

美穂子「え、ええ、そうなの。 仕方ない事だったの、わかってくれる?」

京太郎「勿論です!」

正直、間接キスではしたないという言葉が出てくるあたりにも美穂子の育ちの良さが出てるなぁ、と思うが、
しかし、言った当人である京太郎としてもなんだか気恥ずかしくなってきた。
京太郎の謝罪を聞いて美穂子はやはり恥ずかしそうではあるが、落としてしまったカップを拾い、
それをハンカチで拭き直しながら水筒に蓋をすると、勢いよく立ち上がる。

美穂子「い、行きましょう、京太郎くん!」

京太郎「え、もう休憩終わりですか!?」

美穂子「あ、ほら、あちらの方に花壇があるみたい。 ね、見に行きましょう」

京太郎「は、はい……」

その後、珍しく強引に美穂子に押され、結局その場は終了となった。

美穂子「(恥ずかしい……言われるまで全然気づかなかったわ。 ああ、京太郎くんにはしたない女の人だって思われてる……)」

なお、強引に話題を転換した美穂子の内心は大荒れだったもよう。
134 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 01:34:56.01 ID:20uMnhTr0
………
……


その後は、なんとか持ち直し、ぎくしゃくした空気になる事もなく散歩を楽しんだ。
京太郎としては当初はやはりもっと派手な遊び場の方がいいかと思いもしたが、
こうしてのんびりとした場所で落ち着いた女性と過ごすというのも悪くは無い――というか、楽しい。

京太郎「楽しかったです、ありがとうございました」

美穂子「こちらこそ、あの……えっと、私、変じゃなかったかしら?」

京太郎「いえ、何も!」

公園からの帰り道、もう寮が見えてきたという所で、京太郎が口を開く。

京太郎が感謝の念を伝えると美穂子もまた返してくるが、それにしても彼女も気にしがちな性格である。
結局、男性とのお出かけという事で何か粗相をしていないかと心配をするのだが、
京太郎はブンブンと首を振って否定。

美穂子「で、でも、その……あの、か、か、かか……かん……」

京太郎「ああ、いや……あれはもう全面的に俺が悪いんで」

真っ赤になって言い淀む美穂子を見て、何が言いたいのかわかった京太郎は素直に頭を下げた。
どう考えてもあの場面、ツッコミを入れた京太郎が悪い。悪いのだが、美穂子は気にしているらしく……。

ギュッ

京太郎「ふぁい!?」

いきなり京太郎の手を両手で握ってきた。そして、そのまま上目遣いで口を開く。顔を上気させて。

美穂子「あの、ごめんなさい! お願いだから、みんなには言わないでくれるかしら?」

京太郎「わ、わかりました!(なんだこれ柔らかい!手柔らかい!っていうか間接キス恥ずかしがるのに手を握るのはいいの!?)」

美穂子としてはテンパるあまり、手を握るという大事をしている感覚が無いのだろう。
ただ、京太郎が動揺をするのには十分であり――京太郎が首を縦に振りながら了承すると、ホッと安堵の溜息を吐きながら美穂子は微笑む。

美穂子「ありがとう京太郎くん……その、やっぱり、みんなに知られたりしたら恥ずかしいから……」

京太郎「(天使かこの人は)」

福路美穂子、この寮にやってきて3回目か4回目になる京太郎からの天使認定。
そんな天使も、割と男性には不慣れでテンパる時もある。
京太郎はそれでも、というかむしろそういう一面もまた可愛いなぁと非常にだらしない顔をしながら、美穂子と共に寮へと戻るのだった。
なお、美穂子の方が前を歩いていた為に情けない京太郎の顔は見られる事がなかったもよう。

※1回目+2(×3で+6)、2回目+1(×3で+3)で+9され、美穂子の好感度が37になりました。
135 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/30(日) 01:37:18.11 ID:20uMnhTr0
………

京太郎「ふへぇ、なんというか……俺はもしかしたら今年一年分の運気を使い切ってしまったかもしれない。
    美穂子さんの手柔らかかったなぁ……誘って良かった。散歩自体も凄く楽しかったしな。
    思えば毎日練習の連続だったし、ああやってゆっくりするのもたまにはありだな。

    さて、帰ってきてみれば夕方だ。 この後は何するかな」


昼行動1回目(1/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:37:29.88 ID:uoBbQTnA0
2
137 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/30(日) 01:38:39.64 ID:20uMnhTr0
>2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)

経験値一覧

京太郎 4
睦月 4
美穂子 2
やえ 2
霞 3
久 5
哩 0

【京太郎・睦月・美穂子・やえ・霞】
【久・哩】

↓1 練習対象選択
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:39:28.95 ID:iltHiOv6o
京太郎
139 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/30(日) 01:52:15.48 ID:20uMnhTr0
>京太郎

京太郎「よーし、やる気は十分だしこの後は練習に勤しむとしよう!!」

美穂子とのデートにより、今の京太郎はやる気満々だった。やる気満々マンだった。
このやる気を、京太郎は練習にぶつけるしか発散の方法を知らない。
自身の部屋の机の上で眠っている課題に対してはやる気が持続しないから仕方ない。

ともかく、再びグラウンドへと向かった京太郎は、
改めて準備運動をすると早速とばかりにマウンドへと向かおうとする。

ザコプロ「おお、気合入ってるな須賀!」

京太郎「はい! もう、俺はバリバリやりますよ!!」

良子「大変結構ですね。 モチベーションは最高潮のようで」

京太郎「あ、監督。 あれ? どうしてここに?」

良子「さっきまで主力メンバーも練習していましてね、君とは行き違いになりましたが。
   さて、それではそのやる気がどれだけ投球に現れるか見せてもらいましょうか」

京太郎「はい!」

01〜32 経験値1
34〜65 経験値2
67〜98 経験値3
ゾロ目 経験値5

↓1
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:52:33.78 ID:FzMxNq5tO
はい
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:53:14.78 ID:BWqdob/O0
一オオイ
142 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/30(日) 01:56:20.91 ID:20uMnhTr0
>コンマ78 獲得経験値3
>京太郎合計経験値7

経験値が5に達したので、スキルを習得or削除できます。

京太郎スキル群
【バントが上手い】pt5
バント選択時、バント判定を+20する。

【高さを生かす】pt5
身長が149cm以下の打者を相手にした際、球威+20。

【持ってる男】pt10
投手時能力。勝利投手の権利を得ていない際発動。
自身を除く全野手の巧打力+5。勝利投手の権利を得た際この効果は消える。

【攻撃に繋がるリズム】pt10[テンポ○発展形]
ランナーを出さないまま2アウトを取った際、次の打者との対戦時に球威・変化+20。
その回が終わる、ランナーを出すとリセットされる。

攻撃に繋がるリズムが生まれ、ランナーを一度も出さないまま3アウトを取った際発動。
次の回、打者の巧打力+10。

習得or削除するスキルを選択してください。

1.【バントが上手い】
2.【高さを生かす】
3.【持ってる男】※選択出来ません
4.【攻撃に繋がるリズム】[テンポ○発展形]※選択出来ません
5.サブポジ習得(覚えるサブポジ併記)
6.保留

↓1
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:58:30.84 ID:x+pMklZWo
6
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 01:58:36.63 ID:uoBbQTnA0
6
145 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 02:12:26.03 ID:20uMnhTr0
>6.保留

ズバァンッ!!

京太郎「っしゃあ!」

ザコプロ「おおう……マジで気合入ってんなー」

有言実行。
京太郎はその気合を空回りさせる事なく、ビシビシとボールを投げ込んでいく。
捕手を務めるザコプロも、思わず手を痺れさせる程の豪球だ。
何よりいつになく、マウンド上の京太郎は吠えている。
気合が入っている――というよりは、何か一皮むけたような気がするような気迫のピッチングだ。

ズバァァンッ!!

ザコプロ「よーし、そろそろここらで休憩と行こうぜ! 流石にそんだけ投げたら疲れただろ」

京太郎「いえ、俺はまだまだいけますよ!」

良子「いけませんよ、オーバーワークは。 言いましたよね、それを止める為に私が重点的に見ると」

京太郎「監督……」

良子「一旦休憩です、異論は認めません。オーケイ?」

京太郎「わかりました」

そのやる気故に、いつも以上にハードに練習を重ねようとするが、流石にこれには良子がストップをかける。
京太郎としても、良子に言われれば従わざるを得ず、また、実際には相当疲労はしている。
ドリンクを飲みながら、ベンチに座って休憩をしていると……。
146 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 02:27:27.76 ID:20uMnhTr0
良子「それにしても、凄いモチベーションの高さですね須賀くん」

京太郎「ええ、まあ……」

隣に良子が座り、そっと語りかけてくる。
京太郎も、何の気なしに対応をするのだが……。

良子「そんなに福路さんとのデートは楽しかったですか?」

京太郎「ブフーーッ!!」

いきなり、美穂子との事を問いかけられ、思わず口に含んでいたドリンクを噴出した。
一体何故それを、と言わんばかりに、口元を拭いながら良子へと視線を向けてみれば……。
良子はクスクスと笑いながら、肩を竦めて答える。

良子「私服姿で戻ってくるお二人の姿が、丁度このグラウンドから見えてましたからね。
   ああ……他の人たちには言っていませんので、ご安心を」

京太郎「そ、そうですか……ならまあ……」

良子「福路さんのような女性がお好みです?」

京太郎「……いや、美穂子さんみたいな女性がタイプじゃない男性っていうのがそもそもいないんじゃないですかね」

良子「まあ、それはそうですか」

美人。気立て良し。スタイル抜群。
とんでもない機械オンチという事を除けば、まさに理想の彼女・お嫁さんである。

良子「いずれにせよ、以前にも言いましたように異性交遊は大いに結構。むしろ推奨ですから。
   どんどんとアグレッシブに行ってくれて構いませんよ」

京太郎「そう言われると逆にやりにくいですよ!」

良子「ああ、それとですね……避妊だけはしっかりするんですよ?」

京太郎「そういうレベルの所まで行ってないですから!!」

焚き付ける良子に、ツッコミを入れ続ける京太郎。
結局、京太郎はこうしてザコプロ達が何事かと集まってくるまで良子にからかわれ続けるのだった。

※良子の好感度が+1され、37になりました。
147 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/30(日) 02:29:35.38 ID:20uMnhTr0
………
……


京太郎「ふぅ……いや、しかし見つかったのが監督でよかったと思うべきか。
    これが久先輩とかだったら言いふらされてからかわれてるのは明白。
    俺はいいけど、美穂子さんがその場合心配だもんなぁ……間接キスって指摘しただけであたふたしてたし。
    やべ、思い出して来たら俺も恥ずかしくなってきた。

    と、とにかく今は一旦忘れよう。夕食まで時間はあるし、次は何するかな」

夕方行動2回目(2/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
×.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 02:31:28.30 ID:uoBbQTnA0
2
149 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/30(日) 02:34:37.15 ID:20uMnhTr0
>2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)

経験値一覧

京太郎 7
睦月 4
美穂子 2
やえ 2
霞 3
久 5
哩 0

【京太郎・睦月・美穂子・やえ・霞】
【久・哩】

↓1 練習対象選択
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 02:35:57.91 ID:ysXQbc9U0
151 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/30(日) 02:38:21.00 ID:20uMnhTr0
霞さんに決定、という所で一旦ここで区切らせていただきます。
前スレ>>1000(睦月の投手能力強化)について考えましたが、
次の試合ではスキル【高さ危険太郎/低め安全花子】のうち、安全花子の方だけが作動するって事で手打ちにしてもらえればと思います。
数値を上げたり新スキル取得とかになるとちょっとやりすぎかなとも思えるので。
それではお疲れ様でした。
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 02:40:56.06 ID:iltHiOv6o
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 02:47:58.11 ID:z9Fu8Wwq0
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 02:50:28.37 ID:uoBbQTnA0
乙です

予告先発無しなら意表を突いて睦月先発もありかな
投手能力が横浜愛で27アップ(金城も対象なら30?)で投手3枚の京太郎とそんなに変わらないんだよな
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 03:04:10.73 ID:iltHiOv6o
横浜愛は
>試合に出場中の横浜所属カードを持った選手の数×3、全能力上昇。
だから京太郎、睦月、美穂子、久、霞の5人、15UPじゃねえかな
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 03:25:15.78 ID:uoBbQTnA0
>>155
1回戦で能力が12上がってるので枚数じゃなくて人数でしたね
金城で能力上がるならブランコ竜華引き抜きも有りかな
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 10:00:44.58 ID:FTrYWW2BO
あとは夜行動2回と1日か
哩の好感度25まで上げたいし、攻撃に繋がるリズムも欲しいし、他のキャラのスキルも取っておきたい
ああ悩ましい
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/01(月) 00:09:50.39 ID:LhZoGIAn0
今日はやらのかね。深夜に
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/01(月) 00:10:49.37 ID:klgeLCLro
そういやこの時間まで予告すらないのは初めてか
素直に寝るか
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/01(月) 01:12:03.54 ID:SsRPnn7A0
>>1は7-0からのパットン劇場で胃がやられてダウンしちゃったか
161 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/05/01(月) 01:34:03.28 ID:ncMXqNJl0
ごめんなさい、帰ってきてから仮眠してたらこの時間になりました。
今日はお休みして、また明日続きを書かせてもらおうと思います。
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