鈴谷秘書艦と新入り不知火

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 08:06:50.04 ID:oFzetbDSO
地の文ありです。
読みにくいかもしれませんが、それでもよければ見てください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1492902410
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 08:46:54.21 ID:3KBfXzZr0
ようやく着いた、横須賀から大湊まで車で1日かけて私は今大湊鎮守府の前に居る。横須賀よりは規模は小さいが、練度は全鎮守府の中で最も高いと言われている大湊。特に、秘書艦をしている航空巡洋艦の『鈴谷』と言う方はその中でもずば抜けていると言う噂を聞いた。とても緊張する、どのような厳しい方なのか、そしてどのような訓練をしているのかとても気になる。


門の守衛に身分証を見せ敷地の中に入っていく。今は午後1時、丁度昼食時なのだろうか外には誰も居ない。が、建物の中からは賑やかな声が聞こえてくる。訓練と休み時間はキチンと分けているのだろう、ますます訓練の内容が気になってきた。


??「おっ、ねぇ君が新入りの艦娘だよね?確か〜...不知火だった?」


後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえた。振り向くと、そこにはセーターに上着を羽織った翡翠色の長髪の女性。左手にはケッコンカッコカリの指輪が付いている。とてもニコニコしてこちらを見ている、あまり厳しそうではないことから秘書艦では無いと思った。が、それはすぐに否定されることになる。


鈴谷「私は秘書艦の航空巡洋艦または攻撃型軽空母の『鈴谷』、よろしくね」


このようなのほほんとした人が秘書艦だとは思わなかった。最も厳しくキリッとした方だと、思っていた為物凄い騙された気分だ。


不知火「あの、私は貴女が最も強い艦娘だと聞いたのですが」


鈴谷「あはは、ないない。そんなことあったらこの鎮守府はもう潰れてるって」


私の言葉を聞くと、笑われて軽く否定される。確かに陽炎から聞いた出所不明の噂話、信憑性はかなり低い。所詮は噂話かと思い、切り替えていくことにした。


鈴谷「んじゃま、提督のとこに行こっか。執務室に案内するよ」


不知火「はい、お願いします」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 09:08:06.35 ID:3KBfXzZr0
案内されるがまま建物の中に入っていく。3階にあるらしく、階段を登っていく。さっさと登り挨拶をして射撃訓練でもしたい。1日も車で座っていたら体が鈍ってしまいそうで怖かった。


鈴谷「はい、ここが提督の執務室。あんまり綺麗じゃないけどまぁ執務室ってことで、ね?」


不知火「は、はぁ...」


秘書艦がノックをするとかなり高い声が聞こえてくる。まさかと思ったが、そのまさかだった。中に入ると、机に書類が山のように積み上がっている。高さから見て1メートル50くらい、これは一人で処理しきれる量なのだろうか。 それに、床にも何個か書類の束が落ちている。山の横から提督と思われる方が一人、そして女性である。


不知火「不知火です。ご指導、ご鞭撻、よろしくです」


提督「あ、君が不知火ね。横須賀のバカから聞いてるわ。最近は襲撃も無いし自由にやってるから、特に厳しい訓練とかもないわよ」


心の中を見透かされた様な言葉が飛んできた。とはいえ、練度が最も高いのは間違いないはず。もう少し聞きたい。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 09:10:08.52 ID:dc/pSjc8O
ここまで
ゆっくりと書いてくつもりです
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/23(日) 09:11:27.29 ID:az5zU3Ijo
おつ
きたい
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/23(日) 10:05:37.81 ID:Sjjz4zClo
あれやね
長文書かれることはいいんだけど

もうちょい間開けてくれ
なんかものっそい読みにくい
できたらでいいけど頼む 乙
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 12:53:49.51 ID:3KBfXzZr0
昼食食べたので再開します
間を空けて欲しいとの指摘があったので、文に出来るだけ間を入れていこうと思います。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 13:25:23.61 ID:3KBfXzZr0
提督「あ、そうそう。鈴谷、ちょっとこの子のテストをしてきてくれないかしら、どこの艦隊に入れるか考えないといけないから」


鈴谷「ん、軽母か航巡、どっち?」


提督「航巡でお願い」


今思えば、軽空母か航巡、その時に応じて艦種を変えられるのはとても便利だろう。
それに、第二改装の航巡は横須賀に居た利根と筑摩が居た。
最近開発されたばかりの航空巡洋艦『鈴谷』の第二改装の性能、あの二人と比べてみようと思う。


鈴谷「あ、そうだ。不知火だったよね」


不知火「はい、何かしてしまいましたか?」


鈴谷「違う違う、ちょっと固すぎ、もうちょっとやわらかくでいいのに」


と言われても、元からこの固い表情はどうしようもない。
陽炎にも何度も言われ続けた。


出撃準備室に向かうと、先に送られていた艤装が並べられている。
私個人のロッカーの様な設備、この辺りは横須賀の方が進んでいた。


鈴谷「不知火は前どの艦隊に居たの?」


不知火「これでも横須賀の第一主力艦隊に所属していました」


そう、何を隠そう私は横須賀の最前線艦隊、通称『殴り込み』に居た。
突然現れた敵艦隊にも真っ先に突っ込み撃滅する。
自分でも言うのも何だが、陽炎型の中でも最も強いと思う。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 13:50:41.96 ID:3KBfXzZr0
鈴谷「そっかー、それじゃあこの鎮守府でも第一艦隊になれるね〜」


もちろんこの鎮守府でも第一艦隊の座を狙いにいくつもりでいる。
陽炎型の名に泥を付けぬよう、いつも最前線で戦い続けないといけない。


不知火「いつかは第一艦隊の帰還の座を奪って見せます」


秘書艦はいつも笑顔が消えない。こう言っている時でさえ笑顔で応援されていた。


艤装を装着し、演習海域へ移動した。晴れていて波もない。
風もなく砲弾も素直に飛んでくれるだろう。


鈴谷「それじゃ演習始めよっか、いつでも良いよ〜」


お互いかなりの距離をとり、相手の姿が米粒程度にしか見えない。
無線から相手の声がこっちに聞こえてくる。
こちらも準備出来た合図として、空砲を鳴らす。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/23(日) 14:01:40.31 ID:3KBfXzZr0
今日はここまで。
明日に続けます
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/23(日) 14:14:43.05 ID:az5zU3Ijo
おつ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/24(月) 20:48:49.12 ID:dJY230um0
再開します
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/24(月) 21:25:30.55 ID:dJY230um0
駆逐艦の速力を活かして一気に距離を詰めていく。副砲の弾幕が私の行く先を遮り、迂闊に近づくことができない。
ならば弾切れを狙おう、砲弾は無限ではない。


間も無くして副砲の弾幕が止む。
私はその隙を逃さず、面舵一杯で航路を変えた。
魚雷を敵の航路の先へ放ち 、行動可能範囲を絞らせる。


今までもこうして数多の深海棲艦を葬ってきた。
演習だからと言って遠慮はしない。
ここで秘書艦に勝ち、第一艦隊の旗艦の座を奪う。
私は陽炎型として、一番前に立たなければいけないのだ。


だんだんと敵の動きが鈍くなり始める。
私は一気に速力を最大まで上げ肉薄した。
魚雷が近づいてくるが、この速力なら簡単に避けられる。
もう秘書艦の体は5mから10mもう私は、勝利を確信した。


...何て私の確信は一瞬で塵と成り果てる。
再装填を終えた副砲が、再び弾幕を張って私の前に立ち塞がる。
それだけなら回避は容易いが、見えない場所からの爆発に私の体は宙に舞った。
何が起きたのかそのときの私には理解できなかった。


そのまま海面に叩きつけられ、背中に痛みが走る。
うっすらと見えた空、航空機が11機隊列を組んで飛んでいた。
航空巡洋艦をなめていた。
水上攻撃機『瑞雲』、初めて航空火力は恐ろしいと思った。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/24(月) 22:22:10.54 ID:dJY230um0
鈴谷「はい、鈴谷の勝ち♪」


20.3p3号砲が私の眉間に当てられている。
どうしようもない、私は両手を上げ降参の意思表示をした。
でも、瑞雲の爆装だけで打ち上げられる爆発が起きるだろうか。


不知火「その瑞雲には何の爆弾を装着させているのですか?」


鈴谷「普通の爆薬を入れた爆弾だけど?」


普通の爆薬だけであんな水柱が立つわけがない。
考えていると1つだけ思い当たる物があった。
さっき回避した魚雷、雷跡が無かった。
酸素魚雷だとすれば、先程の爆発も理解できる。
完全に私の敗北だ。


鈴谷「ちょっと急ぎすぎな感じがするかな〜、もう少し落ち着いて戦ったらいいかも」


不知火「...」


納得出来なかった。
こんな負け方をして悔しかった。
上からと下から、駆逐艦なら回避できて当然のものを回避することが出来なかった。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/24(月) 22:46:12.94 ID:dJY230um0
鈴谷「んじゃま、戻ろっか」


不知火「はい...」


負けてしまった。
今まで通りに最前線で戦って私たちの名前を残さなければいけないのに。
このままじゃ、陽炎型の恥さらしと言われてしまっても仕方がない。
余程私が深刻な顔をしていたのだろう。
秘書艦が私の顔を覗き込んで来た。


鈴谷「何々?何か悩み?鈴谷にも聞かせてよ」


秘書艦の笑顔はやはり消えていなかった。こんなに笑顔でいられるなんてと、少し羨ましく思ってしまった。


不知火「何でもありません」


こんな悩み、他人に、ましてやさっき知ったばかりの人なんかに教えられるわけがない。
さっさと鎮守府に戻り、部屋で反省しないといけない。


鎮守府に戻り、司令官の元へ報告しに行った。未だ書類の山に身を隠し、1枚ずつ確実に処理していっていた。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/24(月) 22:46:42.71 ID:dJY230um0
ここまで
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/24(月) 22:49:38.74 ID:njDmYw56o
おう
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/24(月) 22:50:09.01 ID:njDmYw56o
おつ
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/25(火) 12:36:42.71 ID:kuzDDupo0
どうなってくんだ期待
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/25(火) 21:59:12.84 ID:axJSiJ3i0
再開します
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/25(火) 22:24:37.11 ID:axJSiJ3i0
提督「あら、終わったの?」


まだ万年筆の字を書く音が部屋中に響かせながら、こちらへ声をかけてくる。
この報告で私の所属する艦隊が決まる。


鈴谷「ん、鈴谷としては第三鎮守府正面海域哨戒艦隊かな〜。皆との動き方を覚えてもらわないといけないし」


提督「鈴谷がそう言うならそうしましょう。不知火を正式に第三鎮守府正面海域哨戒艦隊、『三哨』に
配属とします」


第三鎮守府正面海域哨戒艦隊...当分は鎮守府前の海域を警戒をすることが私の役目となるだろう。
早く活躍をして第一主力艦隊を目指さなければいけない。


陽炎との約束、当分の間は果たすことができないだろう。
でも、いつかは必ず成し遂げる。


不知火「では、失礼してもよろしいでしょうか」


鈴谷「あ、待った待った!まだ部屋の場所言ってないよ!」


そうだ、急きすぎたせいで暮らす部屋の場所を聞くのを忘れていた。それに、艦隊の同じメンバーさえ聞いてもいない。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/25(火) 23:12:36.09 ID:axJSiJ3i0
鈴谷「三硝の待機部屋は、1階の右奥だから皆と仲良く頑張ってねー!」


陽気な声に送られ、何か初めての買い物をする子を送られるような気分になった。


部屋を出て1階へと降りた。もう、食事の時間が終わったのだろう、何人かの艦娘とすれ違い挨拶をする。
部屋まではそこまで遠くなく、2分もかかることはなかった。


部屋の前まで着くとドアをノックした。
すると懐かしい声が中から聞こえる。
ドアが開き、中から出てきた者は横須賀で新入りの頃に一緒になった磯風本人だった。


磯風「不知火か、久しぶりだな」


不知火「ええ、本当に。貴女もこの部隊?」


「ああ、そうだ」と返す磯風の顔は前に比べてかなり凛々しく思える。
何かあったのか、それとも何か覚悟を決めた顔なのか、それは彼女より聞くほかあるまい。


不知火「貴女、少し変わった?」


磯風「私か?確かに変わったかもしれない。でも、この鎮守府に居れば不知火も変わるさ」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/25(火) 23:13:05.27 ID:axJSiJ3i0
ここまで
やはり夜は頭が回りませんね...
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/25(火) 23:57:47.10 ID:zJPv55c+0
乙です、期待
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/26(水) 21:28:05.53 ID:iNjMMFRW0
再開します
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/26(水) 22:06:30.34 ID:iNjMMFRW0
とにかく磯風に部屋の中へ入れてもらった。
どうやら他の子達は昼食に出ているようだ。
服がハンガーに架かって、壁から壁に縄が張られているところに全て洗濯物のように干されている。
それに、ロッカーには名札がキチンと貼られて誰のものか分かるようにされていた。


不知火「他の人達は昼食?」


磯風「ああ、まだ不知火が来たことも聞かされてないだろう」


部屋に帰ってきたら知らない奴がいるのはかなりおかしなことだ。
ここは1度部屋から出て、帰ってきた頃を見計らい訪れた方がいいのか。



磯風は「私から説明する」と言っているが、それでは私が他人と話すのが苦手と言うレッテルを貼られかねない。
それに、この目付きのせいで第六駆逐の電には涙目になられた。


悩んでいると、ガチャッとドアノブの音がして三哨のメンバーが帰ってきた。
「イッチバーン!!」と叫びながら部屋に入ってきて、後ろのまだ部屋に入っていない子に起こられている。
少し声が大きくてうるさい。


??「あれ、初めて見る子が居る?」


磯風「白露、もう少し静かにできないのか?」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/26(水) 22:28:01.02 ID:iNjMMFRW0
後ろから「そうよ」と声が飛んでくる。
白露はこっちを凝視したまま全く動かず、後ろも心配したのかこちらを覗き込んでくる。


??「知らない奴ね、服を見る限り陽炎型の様だけれど」


私にも彼女の服には見覚えがあった。
小学生の様な服にランドセルの様な艤装、朝潮型の艦娘。
髪を左右両側で結び、花飾りがしてある。


白露「まさか三哨にも新しいメンバーが来るとは、これは明日は雨かな?満潮はどう思う?」


満潮「知らないわよ、どうせ左遷かなんじゃないの?」


まぁ、ある意味間違っていない。
試験で敗れて三哨になったのだ、左遷も同然であろう。
あまり言ってはいけないが、早く活躍しなければ落ちぶれてしまうと私は思っている。


磯風「今日からこの三哨のメンバーになる不知火だ、この部屋で共に住むことになるぞ」


不知火「不知火です、ご指導ご鞭撻、よろしくです」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/26(水) 22:28:35.70 ID:iNjMMFRW0
ここまで、平日は2レスずつ更新するようにします。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/26(水) 22:31:04.50 ID:kv2vmCodo
おつー
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/27(木) 22:04:19.74 ID:6vvIH/pd0
再開します
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/27(木) 22:25:08.33 ID:6vvIH/pd0
いつもの台詞を言って、二人の前で敬礼をする。
相手は一応先輩、上下関係はちゃんと横須賀で叩き込まれてきた。
もちろん服の畳み方や敬礼の腕の角度、艤装の手入れまで仕込まれている。


満潮「そんなに固い挨拶されても何も嬉しくないわよ。もっと普通にしてくれないかしら」


白露「そうそう!私達は同じ艦隊の仲間だからね!」


どうやら大湊では、上下関係はかなり緩いらしい。
あの司令官の教えだろうか、横須賀と違ってかなりやりにくい。


三哨のメンバーに挨拶を終えると、鎮守府内にアラームが鳴り響いた。
鳴り止むと同時に、隣の部屋が騒がしくなりバタバタと廊下を駆け出していくのが分かった。


不知火「...今のは?」


磯風「一哨の哨戒時間だ。哨戒艦隊は4つあり、一哨、二哨、三哨、四哨がある。2時間毎に交代する決まりだ。それに、駆逐艦の私達にも32号電探が装備されている」


大湊は最も北にある鎮守府だからだろうか、かなり哨戒艦にも装備が潤沢らしい。
じっさい、さっきから白露が32号電探を見せつけてきてかなりうざい。
さっきの演習では特に気にしていなかったが、確かに32号電探が装備されていた。


白露「どう、いいでしょ」


ふふんと胸を張ってこちらにドヤ顔をしてくる。
どこかのバカと同じ鬱陶しさを感じた。
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/27(木) 22:47:04.40 ID:6vvIH/pd0
不知火「でも、駆逐艦に装備させたら電探の数が足りないのでは?」


満潮「あのバカが電探をたくさん開発したの、お陰でどれだけ出撃に駆り出されたか」


白露「いつもなら空母の人達が出る任務も、駆逐艦が駆り出されたからね〜」


空母の代わりに駆逐艦が駆り出されるとは、余程ボーキサイトが枯渇したのだろうか。
いくら資材を節約するとはいえ、駆逐艦を駆り出すとは相当だったのだろう。
横須賀は最も資材が多く搬入されるため、資材が枯渇する何てことは着任してから1度もありはしなかった。


磯風「大湊に異動することになって1年経つが、未だに横須賀が恋しく思う。何より陽炎に会いたい」


白露「磯風が何回も口に出す陽炎って誰?満潮も気になるでしょ?」


満潮「別に誰だって構わないわよ」


不知火「陽炎のことならこの不知火がお答えしましょう」


自慢ではないが陽炎のことなら何でも答えられるかもしれない。
起きる時間や寝る時間、いつもの口癖や行動順序は全部答えられる。
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/27(木) 22:48:06.74 ID:6vvIH/pd0
ここまで、もうちょっと読みやすいように頑張ります
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 02:26:05.65 ID:eUhiKTvr0
楽しみにしてる
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 07:10:02.32 ID:aZDB2/yLo
おつおつ
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 20:05:58.59 ID:z0JoGdxe0
再開、りっく☆じあ〜すしてサボってました。
本当に申し訳ない
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 20:24:48.10 ID:z0JoGdxe0
不知火「陽炎は私達陽炎型の長女、戦場ではあまり頼りにはなりませんがとても面倒見が良いのです」


長すぎる説明は色々と文句を言われそうなので、必要最低限のことを説明した。
磯風は何故か苦笑いしていたが、間違いは言っていない筈だ。


磯風「おい不知火、説明が雑すぎるぞ。もう少し詳しくできないのか?」


不知火「ダラダラと説明するよりは簡潔にまとめた方が良いでしょう?」


満潮「そうね、不知火の言う通り。他人の長女の説明を長々と聞かされても退屈なだけだもの、それに興味ないし」


白露「んー、まだ妹の時雨達とは1度も会えてないし...ノーコメントで」


不知火「まだ姉妹艦と会えてないのですか?」


これは驚きだ。確か白露型は10隻全ての艦の艤装が開発完了していると聞いたことがある。
横須賀には夕立と山風が居た。二人とも第二主力艦隊に配属されていた。
誰とも会ったことがないとは...相当縁がないのか...


磯風「私達は確か17人姉妹だったか?今考えればバカみたいに多いな」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 20:36:54.64 ID:z0JoGdxe0
不知火「17隻じゃなくて19隻よ。多いのは変わり無いけど」


磯風「2隻ぐらい間違えるさ。それにしてもやはり特型駆逐艦の派生型だから多いのか?」


満潮「そんなこと言ったら私達も特型駆逐艦の派生型になるんじゃないの?知らないけど」


白露「というか吹雪型以降の駆逐艦って全部派生型じゃないの?」


ということは吹雪が私達の一番の長女となるのか?
あんな芋っぽい田舎っ子が私達の長女に?
...あまり考えたくはないが、つまりはそう言うことなのだろう。


...特型駆逐艦は恐ろしい...


満潮「...あんなぼんやりしたのが私達の実の長女?考えられないわね」


白露「なるほど、ならこれから吹雪『お姉ちゃん』って呼ぶ?」


「「「無理」」」


白露「吹雪が聞いたら泣くよ〜?」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 20:37:35.92 ID:z0JoGdxe0
ここまで
...特型駆逐艦って恐ろしい...
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 20:46:38.65 ID:TULf4jyUo
おう主人公さんのことけなすなや、泣くぞ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 21:17:48.90 ID:qujJvwdjO
ふぶなんとかさんをバカにするなよ
ほらあれだあれ•••とにかくすげえんだぞ
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 21:46:27.79 ID:YYp6rLWH0
再開します
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 22:07:57.22 ID:YYp6rLWH0
吹雪のことを話しながら、私はカバンから1本のジュースを取り出す。
いつも横須賀で陽炎からもらっていたレモネード、少し甘すぎる様な感じもするが何ら不満の無い味である。


満潮「あんた、そういや横須賀で第一艦隊だったのよね?」


不知火「ええ、そうですが?」


満潮「私の演習相手になりなさい」


不知火「...はい?」


突然の申込みに、一瞬頭が回らなかった。
が、ちゃんと考えればいい話だろう。
今の磯風に私の戦いかたを見せることができる。


不知火「良いですよ、開始時刻は?」


満潮「30分後よ、演習許可書ももらわないとだから」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 22:25:26.23 ID:YYp6rLWH0
そう言って引き出しから1枚の紙を取りだし、『満潮』と『不知火』の名前を書き連ねる。少しばかり文字が崩れ、そこに満潮特有の癖が混じって読みにくい。


白露「別に演習するのは良いと思うけど、誰が審判をやるの?」


満潮「白露に決まってるでしょ、あんたも早く準備しなさい」


白露「えぇ〜...哨戒時間までゆっくりしたいのに〜...」


磯風「なら私は白露の付き添いをしよう。途中で逃げないためにな」


満潮「それじゃ、これをあのグズに出してくるから」


何故か司令官のことを貶すと、少しご機嫌な様子で演習許可書を貰いに紙を持って部屋を出ていった。
よくわからないまま演習の準備をしていると、白露がめんどくさそうにしてゆっくりと立ち上がる。
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 22:25:53.66 ID:YYp6rLWH0
ここまで
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/11(木) 22:31:34.34 ID:7MDXBYS7o
おつの
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:07:32.02 ID:KB0Wrk2h0
再開します
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:45:23.80 ID:KB0Wrk2h0
白露「めんどくさいなぁ〜...何で旗艦の私がぁ〜...」


旗艦だったのか...と一言余計なことを言いそうだったが、モチベーションを失われてはどうしようもない。心の奥底にしまい、口のなかにレモネードを含む。


磯風「白露、先に行って準備するぞ。海域の波の様子の確認だ」


白露「えぇ...」


磯風が白露の耳を力強く引っ張って部屋から出ていき、中には私一人だけが残された。とにかく体のストレッチで体を柔らかくなるようほぐしておく。


満潮「よし、許可を取れたわ!」


今度は満面の笑顔で部屋に入ってくる。手には青い演習許可書を持っていた。


満潮「あの二人は?」


不知火「先に演習海域へ、海の様子を」


満潮「そう、まあ良いわ。ほら行くわよ」


私も白露と同じように部屋の外へ引っ張り出された。
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 23:14:11.47 ID:KB0Wrk2h0
出撃準備室へ連れ込まれ、艤装を装備させられる。かなり強引だったが、まぁ問題はないだろう。


満潮「あんたの艤装って黒潮と同じなのね」


不知火「黒潮がこの大湊に?」


満潮「いや、先週舞鶴の方に飛ばされてたわね。会いたかったら、舞鶴に同じように飛ばされたら?」


不知火「なぜ飛ばされたか分かりますか?」


満潮「知らないわよ。何かバカしでかしたら飛ばされるんじゃないの?」


少しムカッとした。
それが顔にも出たのだろう、それか無意識のうちに殺意が目に現れたのか満潮がギョッとした顔でこっちを見ている。


満潮「そんな怖い顔しなくても良いでしょ、軽い冗談よ」


不知火「...そうですか...」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 23:14:48.03 ID:KB0Wrk2h0
ここまで
51 : ◆rjTgjdij/U [saga]:2017/05/22(月) 23:40:50.64 ID:VxYSqa0H0
再開します
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/22(月) 23:57:07.66 ID:VxYSqa0H0
艤装を身に付け、海へと出る。
さっき使ったばかりの艤装は整備が終わってはいないが、大きなダメージを受けたわけではないので一戦ぐらいはどうと言うことはないだろう。
急く気持ちを抑え、指定の位置まで来ると白露の合図が鳴るまで待機する。


磯風『不知火、聞こえるか?』


無線から磯風の声、海上で彼女の声を聞くと選抜試験のことを思い出す。
それに、穏やかな海と肌を撫でるような風はまるで初めて艦娘として海へと漕ぎ出た時のよう。


不知火「ええ、ちゃんと聞こえてるわ。相手はもう準備できたのかしら?」


磯風『そう急くんじゃない。開始はあと一分後だ、それまでちゃんと戦いかたを考えておけよ。満潮はああ見えて、敵を嵌めたりするのが得意だからな』


どうやら一筋縄ではいかなさそうだ。
確実な勝利のためにはどのような戦法でも取ると言うことだろうか。
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/23(火) 00:07:33.08 ID:3Pup+Lj/0
磯風『さてはて、個人的にこの試合は満潮が勝つと私は踏んでいる』


不知火「私が負けるとでも?」


磯風『残念だが、そう私は踏んでいる』


不知火「一応、理由を聞かせてもらいましょうか」


磯風『何、単にこの鎮守府に来てからの日数が違うというだけさ』


よく分からなかった。が、今の私の実力を侮られているのは分かる。
ならば、この演習で勝って見せつけてやろう。
私の実力を!


磯風『と、そろそろ始まるぞ。まぁ、今の不知火の実力を満潮に見せつけてやれ』


白露『それじゃいっくよー!空砲、ってー!』


演習の開始の空砲が海域全体に鳴り響いた。
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/23(火) 00:08:00.97 ID:3Pup+Lj/0
次回更新で戦闘シーンあります
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/23(火) 14:15:52.80 ID:l3MF2ZX2o
おつ
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/27(土) 16:39:49.49 ID:cky1MVbw0
再開します
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/27(土) 17:24:08.35 ID:cky1MVbw0
演習開始と同時に、一気に最大戦速まで上げ距離を詰める。さっきと同じ方法だ。駆逐艦は距離を詰め、接近戦へと持ち込んだ方が早い。
どうやら、満潮も私と同じことを考えているようだ。向こうも最大戦速でこちらに迫ってくる。
ならばチキンレースと洒落込もう、どちらが先に航路を変えるか。


お互い全く速度を落とさない。航路も変える気もない。そのまま二人とも目標に向かって進み続ける。


不知火「(来なさい...そのまま...!)」


全く速度を落とさなかった二人は、真っ向からぶつかり金属の甲高い音と大きな水柱が立った。


白露「うわわ!ぶつかったよ!?」


磯風「あれは始末書を書くはめになるな、まあ良いんじゃないか?」


当の二人は、主砲同士をぶつけ睨み合っていた。間に入れば目力だけで殺されてしまいそうなほどである。


満潮「よく逃げなかったわね...!」


不知火「貴女こそ...!」


左腕にサイドアームについている砲を付けると、そのまま満潮の頭に向かって放つ。
すぐに顔を動かされ避けられたかと思うと、右足の膝蹴りが腹部にめり込む。
一瞬、意識が消えそうになるが舌を噛んで何とか堪え、左足で満潮の体と距離を離す。
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/27(土) 18:16:50.53 ID:cky1MVbw0
再び主砲を向け、3発ほど砲撃し2発は外れたが1発は左肩に命中する。演習弾だからそこまで威力はないが、まともに当たれば最悪骨が折れるだろう。
満潮は痛そうに左肩を押さえているが、少し嫌な顔をしただけでこちらへ砲弾を放ってくる。
1発は右肩、2発目は右脇腹、3発目は左膝、4発目は鳩尾に。一発たりとも外れることはなかった。


不知火「うっ...!?ゲホッゲホッ!」


あまりの痛みと気持ち悪さで膝をついてしまう。
負けてたまるかと気合いだけで再び立ち上がり、魚雷を放ち対空機銃で目眩ましをする。
せめて目を潰せればと思うが、掠りさえもしなかった。


満潮「鈍いわね。それでよく横須賀の主力艦隊に居られたわ、その様子じゃ他の陽炎型もただの雑魚みたいね」


ブチッと不知火の頭の中で何かが千切れたような音が響き、目の前が真っ赤になってそこにいる女を殺そうという考えだけで頭の中が染まっていく。


不知火「殺してやる...絶対に...!」


さっきまでの痛みは完全に引き、狂ったかのように満潮に突進する。


満潮「ふん、いい加減諦めなさいよ!」


満潮が全弾命中させ、勝利を確信した。
が、それは間違いだったと不知火の姿を見て思い知った。


磯風「っ!白露!今すぐ不知火を止めるぞ!」


白露「えっ、ほえっ!?」


不知火は満潮を飛びかかり首を掴んで目一杯力を込める。爪が肌に食い込み、血が溢れ出す。


満潮「ぐっ...かはっ...!」


磯風「不知火!止めろ!!」


磯風と白露が不知火を羽交い締めにして満潮から引き剥がす。歯を剥き出しにし、唸り声を上げる不知火の姿はまるで獣の様だった。
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/27(土) 18:17:18.56 ID:cky1MVbw0
ここまで
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 21:38:01.15 ID:dbqydIOo0
某小説の印象も有るが不知火は陽炎馬鹿にされるの本当で怒りそうだもんなあ
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 21:57:34.47 ID:T6FUXb890
再開します。
個人的には陽炎と不知火のカップル大好きです。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:13:21.80 ID:T6FUXb890
磯風「落ち着け不知火!私だ!」


磯風と白露に引き剥がされた不知火は、自我が戻ってきたのか唸り声が止まり剥き出しにしていた歯もいつの間にかいつもの状態に戻っている。


満潮「ゲホッゲホッ…!!」


首を絞めていた手は離れ、ダランと力なく垂れた。


不知火「…磯風?」


磯風「ふぅ、一段落ついたな」


白露「はひぃ〜…不知火怖ぁ〜」


不知火から解放された満潮は何度も咳き込み、目からは涙が出ている。不知火は悟った、自分が何をしたのかを。


満潮「…ったく、いきなり首を絞めることは無いでしょ…」


不知火「…すみません」


深々と頭を下げ、誠心誠意を込めて自らのした過ちを謝る。おそらく磯風が止めなければそのまま絞め殺していただろう。


満潮「いいわよ、元は私があんたを煽ったりしたからだから」


お互い蟠りが出来ずに済んだことは本当に良かったと思う。まぁ、それよりも嫌なものが出来てしまったが…
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:44:34.23 ID:T6FUXb890
鈴谷「良い友情かな〜」


磯風「ひ、秘書艦殿!?」


どこからともなくいきなり現れた秘書艦に驚きつつも、すぐに立ち上がり敬礼をする。本人は堅苦しい敬礼を嫌っているようだが、仮にも軍人の私たちは最低限の規律は守らなければいけない。


鈴谷「さっきの演習勝手に見てたのは先に謝っとくね。それで、不知火」


不知火「はい」


鈴谷「鈴谷が来た理由、分かるよね?」


分かっている。私の爪に付いた血と皮、自分で首を絞めていたことを示しているかのような証拠が残っている。


満潮「待ってください!」


満潮が割って入り、先程の弁明を始めた。


満潮「確かに不知火は私の首を絞めました。ですがその原因は彼女を煽ったことにあります!せめて、私にも同じような罰を!」


鈴谷「んー、そだねぇ。なら二人には1週間昼の1時から3時まで廊下の掃除をしてもらおっか」


不知火「…そのような罰で良いのですか?」


鈴谷「もっとキツイ方が良い?」


不知火「い、いえ!」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:45:01.89 ID:T6FUXb890
ここまで
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 23:20:19.24 ID:YtDr9KnPo
おつー
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/05(月) 20:20:28.59 ID:/0ip/e0o0
再開します
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/05(月) 21:21:10.66 ID:/0ip/e0o0
鈴谷「んじゃ、適当に切り上げて鎮守府に戻ってきてね〜」


笑顔で私たちに手を振って鎮守府に戻っていく。だが、誰がどう見ても目が笑っていなかった。 あれは怒らせたらいけない人だ。


不知火「…目をそらせばやられてました」


磯風「ここの秘書艦は見かけによらずかなり怖い。怒らせるようなことはするなよ?」


不知火「肝に命じておきます」


白露「帰ろ帰ろ♪ここにいてもしょうがないし、次の哨戒の時間までゆっくりしたいし」


私達は鎮守府への帰路についた。
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/05(月) 21:27:34.74 ID:/0ip/e0o0
〜〜執務室〜〜


鈴谷「たっだいま〜」


提督「お帰りなさい、視察はどうだった?」


鈴谷「問題なしだね、でも不知火のことだけ気にかけといて」


提督「というと?」


鈴谷「あの子から昔の私の匂いがする」


提督「確かに、それは要注意人物ね」


鈴谷「ちょ、ひどくなーい!?」


提督「ふふ、冗談冗談。それじゃ、書類手伝って」


鈴谷「はいはい」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/05(月) 21:28:04.26 ID:/0ip/e0o0
ここまで
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 21:41:24.85 ID:rSC0haBBo
おつ
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 07:55:21.67 ID:6Ph0jqso0
再開します
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