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少年エルフ「人間の娘を育てたら魔王を倒すことになりました」
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302 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/08/26(土) 22:13:52.23 ID:w8BIqAGh0
※つづく
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/08/26(土) 22:48:57.16 ID:X0X3pGHD0
お疲れ様です!続きを楽しみにしています。
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/27(日) 12:36:50.60 ID:lp4w/cnko
乙!
305 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:15:06.58 ID:6KhdxS4n0
#22 ロマンシング・デウス・エクス・マキナ
306 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:16:34.48 ID:6KhdxS4n0
〇頭部操縦席
少年エルフ「な!? 何言ってるの!」
第二皇子「兄さまに迷惑かけたくない…… エルフも……娘ねぇさまにも」
娘「ホビットが迷惑なワケないでしょ、黙って助られなさい!」
第二皇子「……このままじゃ宮殿を撃つことに」
少年エルフ「あきらめないで」
キュウウン
魔王アーマーが再び第二皇子の魔力を吸い取る。
第二皇子「うぅ……ダメ、また撃つ気だ」
娘「くっ…… 止めてくるわ」
娘は腹部操縦席へ向かった。
307 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:18:00.28 ID:6KhdxS4n0
〇魔王アーマー・腹部
娘「ここね」
ガツンガツン
娘は剣で操縦席を開けようとするが開かない。
娘「白竜! ここ開けられない?」
白竜は魔王砲と格闘している。
白竜「無理よこっちも手一杯よ」
娘「くぅ……」
シャッ
腹部操縦席に一部が透明になって教祖の顔が見える。
教祖「おやおやこんなところでお嬢さんがいると……」
308 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:25:41.35 ID:6KhdxS4n0
娘「”雷撃”」
バリバリバリ
教祖「うおっ!? ……話を聞かないようですね」
娘「うっさいわね、ホビットを解放しなさい」
ガンガンガン
教祖「それは応じかねます、せっかくですので特等席でどうぞご覧ください」
ビカーン
娘「まさか!?」
ズッ……ズン
\白竜/
白竜「ミスったわ」
白竜が魔王砲を撃たれて倒れた。
309 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:29:05.03 ID:6KhdxS4n0
教祖「ふむ(片方を犠牲になりましたか) ……しかしこれで終わりです」
残った魔王砲が宮殿に狙いを定める。
教祖「新たなる世の始まりです」
少年エルフ「”風弾”」ビュオオ
ビカーン ……チュドーン
少年エルフの魔法で照準がズレ、宮殿の尖塔だけ破壊される。
教祖「ぐむむ、次から次へと」
バサッ……バサッ……
頭部操縦席から伸びたパラシュートが風にあおられる。
少年エルフ「パラシュート…… そうだ”旋風”」
ゴオオオオオッ
310 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:31:04.78 ID:6KhdxS4n0
教祖「これしきの風、魔王アーマーにはききませんよ」
バタバタバタ…… ガキン
パラシュートに引っ張られ頭部操縦席が浮き上がる。
娘「その手が、エルフ手伝うわ ”雷撃”」
ドドン! バリバリバリ
娘は頭部操縦席と魔王アーマーの境目に魔法を撃つ。
メキメキメキ
娘「今よ」
少年エルフ「”竜巻”」
ゴオオオオオオッ
魔王アーマーを中心に竜巻が空へ伸びる。
311 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:32:58.25 ID:6KhdxS4n0
バキバキバキ…… バキンッ
少年エルフ「うわぁ!?」
第二皇子「ぅ……はぁ、外れた!?」
竜巻に巻き上げられ頭部操縦席が魔王アーマーから外れ宙を舞う。
教祖「馬鹿な!?」
\魔力低下魔力低下/
キュウン……
魔王アーマーが停止する。
ガッシャン
腹部操縦席のハッチが開く。
教祖「おのれ、こうなれば私が直々に皇帝をっ」
教祖は操縦席から身を乗り出し、その体が変化する。
312 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:36:11.15 ID:6KhdxS4n0
娘「うわぁ気持ち悪っ!?」
教祖は急速に脱皮を繰りかえし、九頭大蛇へ変化した。
九頭大蛇「キシャアアアアッ」
娘「残念だけどここで終わりよ ”重雷撃”」
ドンガラガッシャーン バリバリバリバリ
九頭大蛇「ギャアアアアアアア」
雷が連続して九頭大蛇に落雷する。
少年エルフ「やった」
第二皇子「すごい」
ガシャン
頭部操縦席が落下して第二皇子が解放された。
娘「やっとこれで……なに!?」
シュッ…… ガブッ
313 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:38:04.81 ID:6KhdxS4n0
娘「つぅ!」
少年エルフ「娘!?」
九頭大蛇「ははは…… 見えますよビジョンが、貴方が虫けらのように地に伏して死ぬところが」
娘「なん……ですって」
九頭大蛇に噛まれ娘は呪われた。
少年エルフ「娘!?」
少年エルフが娘に駆け付ける。
九頭大蛇「貴方は死ぬ! 革命は止まらない! 魔王アーマーよ私の魔力を受け取るのです!」
九頭大蛇が魔王アーマーに巻き付き魔力を供給する。
ゴゴン
魔王アーマーが再起動した。
314 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:40:18.14 ID:6KhdxS4n0
第二皇子「なんて執着……」
少年エルフ「ホビット! 手を貸して娘を向こうへ」
娘は気を失っている。
第二皇子「わかった」
娘「う……」
少年エルフは第二皇子と協力して娘を運ぶ。
315 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:41:35.03 ID:6KhdxS4n0
〇宮殿前広場・バルコニー前
ズズン……ズズン
\……王砲発……ザザッ……完了/
九頭大蛇「ゴフッ…… 革命成就せり」
皇帝「……」ククク
バルコニーでは皇帝が不敵に笑っている。
九頭大蛇「この状況で? ……なにこれは!?」
キュウウ
\強制……自爆……す、3、……1/
九頭大蛇「な……」
キュドーン
魔王アーマーは吹き飛び九頭大蛇も巻き込まれた。
316 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:46:16.18 ID:6KhdxS4n0
〇宮殿前広場・帝国軍陣営
団長「爆発!?」
サソリ女「回路の短絡や 無茶な起動をしたせいやな」
第二皇子「……本当に?」
男子「エルフさん、娘はどうしたんだ!?」
娘「う……ぐ……」
娘は傷口がふさがらずうめき声をあげている。
少年エルフ「治癒魔法が効かない、なんで!?」
第七王女「とりあえず劇場に運ぶのじゃ」
男子「よし行こう」
少年エルフ「娘……」
少年エルフたちは帝都劇場へ引き上げた。
317 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:47:41.98 ID:6KhdxS4n0
〇宮殿・バルコニー
皇帝「つまらん、大した者ではなかったな」
神官「そうですか? 彼女たちのおかげで皇子は助かりましたよ」
皇帝「だからつまらんというのだ」
神官「おっと…… 左様でございましたか」
皇帝「まあよい、これで議会も思い知っただろう異種族こそ災いの元だと」
神官「それでは概ね予定通りでございますか」
皇帝「そうだ、異種族を捕え、排し、種族統一による平和を実現する」
神官「まさに世界征服ですね」
皇帝「言いがかりだな、しかしそれが契約だったろう?」
神官「おっしゃる通りです陛下」
318 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:49:38.18 ID:6KhdxS4n0
???「ブクブク……」
神官「王も異論はないようです」
部屋の奥には水槽に浸った異形の生首が浮いている。
皇帝「……その生首にまだ意思があるのか?」
神官「……おそらく」
皇帝「フン…… 昔はどうか知らんが、今はただの魔力炉だろうが」
神官「そうです、帝都の魔力を支える魔力炉ですよ」
皇帝「フン……(主すら売り飛ばす異種族め)」
神官「陛下はもっと論理的な方だと信じておりますよ
皇帝「黙れ、おかしな事をしたら貴様も魔力炉に放り込むぞ」
神官「我々はお目こぼししていただける契約ですよね」
皇帝「ああ……(使い道がある内はな)」
神官「ゆめゆめお忘れなきよう」スッ
神官は影に吸い込まれて消えてしまった。
皇帝「……(不気味な奴め、直に魔力炉で次世代エナジーにしてくれる)」
ガタン……カツカツカツ……
皇帝は部屋を出た。
319 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:58:00.09 ID:6KhdxS4n0
〇翌日・帝都劇場
男子に担がれた娘が戻ってきた、少年エルフは沈んだ表情だ。
第二皇子「娘ねぇさまの様子は?」
娘「……ぐ……うぅ……」
娘は戦いの後からずっと目を覚まさず、ふさがらない傷にうなされていた。
少年エルフ「教会の司祭様にも無理だった、こんな強力な呪い僕じゃとても……ううう」ポロポロ
第七王女「泣くでないエルフ、何か方法があるはずじゃ」
少年エルフ「でも……このままじゃ娘が……」
\うわあああん/
男子「……」
第七王女「……」
娘友「……」
女兵士「……」
320 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 22:59:00.95 ID:6KhdxS4n0
第二皇子「噂ですが…… 氷島の奥地には数百年生きた呪術師がいるらしいです」
第七王女「呪術師とな……」
第二皇子「はいもしかしたらその人なら解呪の方法をしってるかも」
少年エルフ「ぐす……わかった、ホビット僕をそこへ連れて行って」
第二皇子「エルフ……でもただの噂で」
少年エルフ「お願い……、少しでも可能性があれば僕は行くよ」
娘友「エルフさん……」
少年エルフ「僕は娘のパパだから」
321 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:00:35.23 ID:6KhdxS4n0
〇
バタン
団長「エルフ、ホビットすぐに出る用意をしろ!」
団長が部屋に飛び込んできた。
第二皇子「どうしたの!?」
団長「話は後だ直ぐに出ないと捕まるぞ」
少年エルフ「ええ!?」
322 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:02:09.10 ID:6KhdxS4n0
〇テレビ・帝国放送
テレビでは皇帝の演説が流れている。
皇帝「先の暴動こそが異種族の本質、我々に仇をなすものに他ならぬ
――帝都、この宮廷においても被害は少なからずあった。
――この事態を重く受け止め、帝国の内外問わず、すべての異種族は我々もとに管理されねばならない。
――ここに皇帝の名のもとに異種族排他法を施行する」
帝国は異種族排他法を公布した。
323 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:03:54.68 ID:6KhdxS4n0
〇数日後の夜・氷島沿岸
ザバッ
白竜「あーん」
ぴょい
少年エルフ「よいしょ」
ぴょい
第二皇子「うわっと」
少年エルフ「気をつけて、足場が悪いよ」
白竜が岸に向けて口を開くと少年エルフと第二皇子が出て来た。
白竜「ひゃぁ、やっと着いたわね」
324 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:09:36.98 ID:6KhdxS4n0
少年エルフ「白竜ありがとう、顎疲れなかった?」
白竜「ありがと、それより背中が塩水で痛むわ」
少年エルフ「あとでまた治癒魔法かけるよ」
白竜「はーい、向こうから上がるからまってて」
白竜は上陸する場所を探して泳ぎ去った。
第二皇子「すごい、船で二週間はかかるのに」
少年エルフ「飛べたらもっと早くてみんな一緒だったけど」
ヒュウウウ
冷たい風が吹き付ける。
少年エルフ「寒い…… ここが氷島」
325 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:11:44.89 ID:6KhdxS4n0
第二皇子「まずは港町で準備をしましょう、着替えも必要ですし」
少年エルフと第二皇子の服は白竜の唾液でベタベタである。
少年エルフ「うん……(娘大丈夫かな)」
第二皇子「……大丈夫です、船で追いついてきますよ」
少年エルフ「そうだね、それまでに呪術師を探さないと」
第二皇子「ええ、僕はここで育ちました。 案内は任せてください」
少年エルフ「うん、行こう」
〇
326 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:14:02.88 ID:6KhdxS4n0
※帝都劇場編 終了
次回は9月23日に
327 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/02(土) 23:18:07.08 ID:m8Asppi90
お疲れ様です。
いよいよ、佳境に入って来ましたね。
続きを楽しみに待ってます。
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 13:19:03.88 ID:a28uPRCmo
乙!
329 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:48:05.46 ID:DtLBhsF80
#23 ドラーメンガール 〜失われた村の失われたスープ〜
330 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:50:06.06 ID:DtLBhsF80
○氷島へ向かう船の中
船室に娘が寝かされ第七王女と娘友が看病している。
娘「ぐ……ぅ…」
第七王女「うなされておるのう……」
娘友「アタシ達は今、娘の呪いを解くために呪術師がいるという氷島へ行く船にいます、エルフさんとホビットは白竜に乗って先行して呪術師を探す手筈です」
第七王女「友どうしたのじゃ?」
娘友「あー、勇者新聞の構成とあらすじよ」
第七王女「うむ、此度はよい見出しにならなさそうじゃの」
娘友「……(王女は素直だわぁ)」
第七王女「それに怪我が治らんし、このままでは娘がもたんぞ」
娘友「エルフさんからコレを飲ますように渡されてるわ」
第七王女「飲ませてみるのじゃ」
第七王女は薬瓶を娘の口にあてがう。
コクコク
娘は流しこまれた薬を飲み込む。
331 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:51:06.21 ID:DtLBhsF80
娘「うう…… ゴホッ、ここは」
第七王女「おう!? 気が付いたか」
娘友「ここは氷島へ向かう船のなかよ」
娘「氷島? ……パパは?」
娘の意識は朦朧としている。
第七王女「エルフは白竜に乗ってホビットと一緒に先にいっておる」
娘「先に……なんで? ……ぐぅ、からだが重い……」
娘は立とうとするが動けない。
娘友「覚えてない? 呪いにかかってるのよ」
娘「呪い、そういえば…… パパはそれで…… ぐっ」
娘は再び気を失った。
娘友「娘、娘!?」
第七王女「眠っただけじゃ…… エルフが早く解呪方法を見つけれくれるといいが」
ザザーン
332 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:52:39.53 ID:DtLBhsF80
○氷島・ホビット族族長の館
ホビット族族長「皇子よそんなに急ぐのかね」
第二皇子「はい族長、友人の命に関わりますので…… 助力感謝します」
ホビット族族長「礼などよい、生まれがどうでありお前はわしらの仲間じゃ」
第二皇子「ありがとうございます」
少年エルフ「族長さん、ありがとうございます」
ホビット族族長「よいよい、エルフ族の子よお主も気を付けるのじゃぞ」
少年エルフ「はい」
第二皇子「いってきます」
第二皇子と少年エルフを乗せたソリは出発した
333 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:54:22.17 ID:DtLBhsF80
○氷原・ソリの上
しゃっしゃっしゃっしゃっ……
少年エルフ「すごい…ずーっと氷ばっかり」
第二皇子「この島じゃ氷が溶けることはないよ」
少年エルフ「それにこんな時間なのに太陽が出てる」
第二皇子「今は白夜だからね、太陽は沈まない季節だよ」
地平線スレスレで太陽が沈まず横へ移動していく。
少年エルフ「白竜も行ってたけど本当にしずまないんだ」
第二皇子「白竜さんかあ…… なんというか年の割に落ち着きがないというかなんていうのか」
少年エルフ「まぁ……最初からああいう人だから」
334 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:55:09.25 ID:DtLBhsF80
○少年エルフの回想・昨日
白竜「むーりー、なによ白夜ってずっと昼? ここ紫外線ハンパないのよ、なのにずっと昼って、それに雪の照り返し! あーもうここは地獄よ日焼け地獄よぉ!」
335 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:56:15.93 ID:DtLBhsF80
○氷原・ソリの上
少年エルフ「まあ王女たちとの連絡係も必要だったし」
第二皇子「伝言で済むこととおもうけど……」
少年エルフ「それにしても僕たち以外で呪術師探してるってどんな人だろうね」
第二皇子「どうだろう、とりあえず村についたら何かわかるかも」
少年エルフ「そうだね」
しゃっしゃっしゃっしゃっ……
少年エルフを乗せたソリは氷原の村へ向かっていく。
336 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:58:15.45 ID:DtLBhsF80
○氷原の村・宿屋
少年エルフ「あのここらに呪術師がいるってきいたのですけど」
女主人「おや、あんたらもかい? やめときなさいあの兄ちゃん達の二の舞になるよ」
第二皇子「兄ちゃんって、先に探しにきた人がいるの?」
女主人「ああ、一昨日出てって今朝戻ったんだけどね…… ありゃあ哀れなもんさ」
少年エルフ「え? 一体になにが……」
???「おお!? そこに居るのはエルフ殿か!」
少年エルフ達は大声で呼ばれ振り返った。
少年エルフ「うわ!? 爺僧侶さん!?」
爺僧侶があらわれた。
爺僧侶「うむ、こんなところで会うとは奇遇じゃの」
337 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:59:53.31 ID:DtLBhsF80
第二皇子「誰、このお爺さん?」
少年エルフ「ええと、王国の港で一緒だったことのある魔法勇者さんのお爺さんで」
爺僧侶「いや坊とは血縁はないのじゃが」
少年エルフ「あ、そうなんだ…… そういえば魔法勇者さんは?」
爺僧侶「そうじゃ、それで困っておるのじゃ頼む来てくれい」
少年エルフ「う、うん」
338 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 16:01:59.42 ID:DtLBhsF80
○氷原の村・宿屋の一室
少年エルフ「それで魔法勇者はすごい攻撃魔法の使い手で……」
第二皇子「それは頼もしいですね」
爺僧侶「……この部屋ですじゃ」
ガチャ
爺僧侶「坊、天の助けですぞなんとエルフ殿が……」
魔法勇者「らりるれろっ!?」
孫僧侶「らりるれろ!」
第二皇子「ら?」
少年エルフ「らりるれろ?」
爺僧侶「ま〜ったく情けない事じゃが、坊と孫は呪われたようでな」
少年エルフ「呪われた!?」
339 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 16:03:04.38 ID:DtLBhsF80
第二皇子「じゃあ呪術師を探してたのは貴方たち?」
魔法勇者「らりるれろ」
魔法勇者は重々しくうなずいた。
少年エルフ「もしかして呪いって」
爺僧侶「うむ、坊と孫は『らりるれろ』としか喋れんようになったのじゃ」
魔法勇者達は口封じの呪いにかかっている。
○
340 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 16:03:49.46 ID:DtLBhsF80
※つづく
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/23(土) 21:09:10.48 ID:myy7S+lf0
早速、拝読しました!
らりるれろ、某ダンボール潜入ゲームを思い出させますねw
では、次回も楽しみに待っています!
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/24(日) 13:43:49.95 ID:uDOgS9dTo
乙!
343 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:34:09.09 ID:2RB2vPux0
#24 北の島から
344 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:38:07.76 ID:2RB2vPux0
○氷島・氷原の村・宿屋の一室
少年エルフ「口封じの呪い!?」
爺僧侶「おそらく、坊たちが氷の森から戻ってからこのありさまで」
孫僧侶「らりるれろ〜」
孫僧侶があらわれた。
少年エルフ「孫僧侶さんまで」
爺僧侶「このままでは坊はいいとして、孫が不憫で……」
魔法勇者「らりるれろッ!」
第二皇子「何か抗議してるよ」
爺僧侶「わしも解呪を試みたのですがさっぱりでしてなエルフ殿ならできますかな?」
少年エルフ「うーん」
少年エルフは魔法勇者たちの呪いを調べる。
345 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:39:32.25 ID:2RB2vPux0
少年エルフ「ムリだと思う…… 知らない呪詛で組まれてるし、すごい複雑…… ただの口封じだけじゃなさそう」
第二皇子「妙な言語制限とか、手の込んだ呪詛とか…… 呪った人性格悪そう」
爺僧侶「まぁ人を呪う人物が良い性格とは考えにくいですな」
魔法勇者「らりるれろ〜」
魔法勇者は不満そうにいう。
少年エルフ「何で怒ってるの?」
第二皇子「文字は? 筆談はできるのでは」
爺僧侶「それも試したのですが、坊これに名前を」
魔法勇者「ら」コクン
すらすら
紙『らりるれろ』
少年エルフ「……」
爺僧侶「……」
第二皇子「ふざけてるわけじゃないんですよね……」
魔法勇者「らりるれろ」
346 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:40:21.26 ID:2RB2vPux0
少年エルフ「あの…… うなずくのは出来るんだよね」
第二皇子「あ」
爺僧侶「お」
魔法勇者「らりるれろっ」ブンブン
魔法勇者は首を縦に振る。
少年エルフ「じゃあ質問するから『はい』だったらうなずいて……」
魔法勇者「らりるれろっ」ブンブン
孫僧侶「らりるれろっ」ブンブン
爺僧侶「流石エルフ殿じゃ」
第二皇子「……(時間かかりそう)」
347 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:41:34.74 ID:2RB2vPux0
○氷島の港
ガヤガヤガヤ
第七王女達は定期船から下りた。
第七王女「やっとついたのじゃ」
女兵士「ひさびさに揺れないベットでねましょーよ」
男子「ずいぶんとホビット族が多いな…… いやドワーフ族か?」
娘友「氷島ではドワーフ族とホビット族が多く暮らしているらしいわ」
第七王女「ドワーフ族が商品を作りホビット族がそれを売ってくる、そうやって発展してきた国じゃ」
娘友「あとサウナの国でも有名よホラ」
娘友が指さす先には小屋から水蒸気が噴き出している。
女兵士「あれサウナなんだ」
\うわーー/ \化け物だーっ!/
男子「おいおい、何かおかしいぞ」
ドカーン
サウナ小屋の屋根が吹き飛び水蒸気の中から……
白竜「いやーん困っちゃう」
白竜があらわれた。
一同「「白竜!?」」
348 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:42:36.73 ID:2RB2vPux0
○ドワーフ城・謁見の間
ドワーフ王「ハッハッハよくぞ参った竜乗りの姫よ、おぬしの武勇はこんな辺境にも届いておるぞ」
第七王女「いやはや此度はわらわの竜が申し訳ないことを……」
ドワーフ王「いやいや伝説のドラゴンをこの目で見られるとは」
第七王女「うむこの竜は我が国の地下深くに……」
ドワーフ王「ほうほう……」
第七王女とドワーフ王は歓談している。
白竜「はぁ〜、よりによってエルフちゃんがいない時に魔力切れなんて」
娘友「エルフさんが魔力供給してたのね、変身リング」
男子「にしても、エルフさんと一緒のはずじゃ?」
349 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:43:37.51 ID:2RB2vPux0
白竜「あー、うん。 ほら、エルフちゃん達の行先を……あの子たちは氷原の村へ向かったわ」キリッ
男子「……サウナに入りたかっただけじゃないよな?」
白竜「やーん男子ちゃんの、いけず〜。 甘噛み―」ガブッ
男子「こらやめっ むわー」
男子は白竜に咥えられた。
女兵士「白竜、御前だからほどほどにね」
白竜「ふぁーい」もごもご
\どわー/
ドワーフ王「……第七王女よ従者が食われてますぞ」
第七王女「いやなに戯れておるだけじゃ、よくあることじゃ」
ドワーフ王「むう……(なんと豪胆な)」
350 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:45:05.94 ID:2RB2vPux0
○氷の森・入り口
爺僧侶「結局、呪術師本人を探す以外方法はないですな…… あいたた」
少年エルフ「だいじょうぶ?」
爺僧侶「腰が痛いからと坊たちだけで行かせたのが間違いだったのですじゃ、これでも魔法の使えない坊よりは役に立ちますぞ」
少年エルフ「無理しないでね」
孫僧侶「らりるれろ」
第二皇子「魔法使いが魔法使えないなんて…… 道案内だけでもお願いしますね」
魔法勇者「らりるれろ」
魔法勇者の案内で少年エルフたちは氷の森へ入っていった。
351 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:45:40.58 ID:2RB2vPux0
○???
ガサっ
???「また来ましたか、今度はホビット族を連れて…… お手並み拝見といきましょうか」
ガサガサ……
○
352 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:50:18.25 ID:2RB2vPux0
※つづく
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/02(月) 10:34:30.61 ID:v/C/5ywvo
追いついた
おつ
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/02(月) 16:37:38.67 ID:9nEXtV6bo
乙!
355 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 20:42:52.44 ID:B7kyVmqC0
コメントが遅くなりましたが、続き楽しみに待っています!
356 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:33:25.27 ID:o6COV5940
#25 エルフ、思いがけない遭遇
357 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:34:48.21 ID:o6COV5940
○氷の森
少年エルフ「うう……疲れた」
魔法勇者「らりるれろ〜」
孫僧侶「らりるれろ〜」
爺僧侶「すっかり迷ってしまってるじゃないですか、まったく情けない」
魔法勇者「らりるれろー!」
魔法勇者が身振りで抗議する。
少年エルフ「前と道が変わってるっていってるみたい……」
第二皇子「うーん…… 迷いの魔法が森にかかってるかも」
少年エルフ「迷いの魔法? そんなのどうしたらいいの?」
358 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:37:10.82 ID:o6COV5940
爺僧侶「土地にかかった魔法はやすやすとは解けんが…… 上書きすることで無効に出来るはずですな」
第二皇子「上書き…… 試してみようか」
ゴソゴソ
少年エルフ「何それ? 楽器?」
第二皇子「これは魔楽器のバイオリンだよ」
爺僧侶「ほう! ホビット殿は吟遊詩人でしたか」
少年エルフ「ぎんゆうしじん?」
第二皇子「楽器で魔法の曲を弾くんだよ、こんなふうに」
♪〜
第二皇子は”行進曲”を弾いた。
359 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:38:53.50 ID:o6COV5940
少年エルフ「うわぁ、なんだか体が動いちゃうね」
第二皇子「この曲は疲れを回復させて歩けるようになる曲だよ」
ザッザッザッ
爺僧侶「これならいくらでも歩けそうですな」
少年エルフ「見て、あの道って前からあった?」
爺僧侶「いいえ、見てませんぞ。 この曲で幻が無効化されたのでしょう」
少年エルフ「よーし、行ってみようよ」
魔法勇者「らりるれろ」
ザッザッザッ
少年エルフ達が新しく見つけた道を行進していく。
孫僧侶「……」
第二皇子「こんな簡単に…… (あの三人、心配になるくらい魔法に弱い)」
♪〜
第二皇子達も演奏しながら後を追った。
360 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:40:45.14 ID:o6COV5940
○氷の森・氷像の広場
氷熊「グワー」
少年エルフ「うわー熊だー!」
魔法勇者「らりるれろーっ!?」
氷の熊が襲ってきた。
爺僧侶「どりゃあ!」
バキン パラパラ
爺僧侶はメイスで氷熊を倒した。
第二皇子「これは…… 氷像?」
少年エルフ「ふぅ…… ゴーレム魔法かな」
魔法勇者「……」コクコク
361 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:42:08.11 ID:o6COV5940
爺僧侶「こんなものが出てくるとは…… 番人代わりですかの?」
第二皇子「だろうね…… 目的地が近いんじゃない」
魔法勇者「らっ!」グッ
魔法勇者がガッツポーズをとる。
少年エルフ「そうだと思うけど…… どうしよう囲まれてるよ」
第二皇子「え!?」
ガサガサ…… パキパキ……
\グルァアア/ \キシャー/
氷像の動物が少年エルフたちを取り囲んだ。
362 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:43:56.69 ID:o6COV5940
○
少年エルフ「”風弾”」ビュオオオ
少年エルフの魔法、しかし氷熊は吹き飛ばなかった。
氷熊「グワー」
少年エルフ「うわー! 重すぎ!?」
爺僧侶「むぅん」ブォン
バキン ガシャン
爺僧侶「ほっほっほ、カキ氷シロップが欲しいですな」
魔法勇者「らりるれろーっ!」
少年エルフ「そんなの爺僧侶さんだけだってー、うわぁ!」
孫僧侶「らー!!」
少年エルフ達は逃げ回っている。
363 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:46:00.40 ID:o6COV5940
爺僧侶「坊、魔法ばっかりたよるからそうなるんです、これしきの氷で…… まったく情けない」
魔法勇者「らりるれろー」
第二皇子「戦力になるのが爺僧侶さんだけじゃ…… 仕方ない」
第二皇子は魔法曲を弾き始めた。
♪〜
第二皇子「魔法勇者さん、ご協力お願いします”マリオネット”」
魔法勇者「ら?」ピシン
ビキビキビキ
魔法勇者「ラリルレローッ!!」
魔法勇者は力がみなぎった!
爺僧侶「おお!?」
魔法勇者「ラーッ!!」
魔法勇者は操られている、魔法勇者の攻撃。
バキンバギン! ガシャーンドカーン!!
魔法勇者は次々と動物の氷像を破壊していく。
364 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:47:58.48 ID:o6COV5940
少年エルフ「すごい」
爺僧侶「ほう…… 坊もやれば出来るではないですか」
第二皇子「この曲は操る人の身体能力を最大限に引き出します」♪〜
魔法勇者「らりるれろ!?」バキバキバキッ
少年エルフ「何!? 今の音」
第二皇子「早っ もう!?」
魔法勇者は突如苦しみだした。
爺僧侶「限界が早すぎですぞ、まったく情けない……」
魔法勇者「……ッ!」ピクピク
少年エルフ「怪我はないみたいだけど」
365 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:49:07.08 ID:o6COV5940
第二皇子「えっと、身体能力を最大限引き出した代償に地獄の筋肉痛に襲われます」
少年エルフ「筋肉痛…… それじゃあ治癒魔法も効かないや」
魔法勇者「ッ!? ……ッ!」
魔法勇者は筋肉痛で動けない。
爺僧侶「とりあえず奴らの数は減りました、突破しますぞ」
爺僧侶は魔法勇者を引きずって走り出した。
第二皇子「エルフ行こう」
少年エルフ「う、うん……」
366 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:50:37.08 ID:o6COV5940
○氷の森・泉
爺僧侶「何とかまいたようですな」
少年エルフ達は泉のほとりにたどり着いた。
少年エルフ「この泉なんだろう…… 凍ってない」
第二皇子「周りは氷だらけなのに不思議ですね」
爺僧侶「まぁ喉も乾いたしちょうどいいですな」
魔法勇者「ら……りるれろ」ボソボソ
今だ筋肉痛に苦しむ魔法勇者が何かを訴える。
少年エルフ「え、なに?」
爺僧侶「まったくボロ雑巾のようになって……まったく情けない」ごくごく
爺僧侶は泉から水を飲んだ。
367 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:52:05.35 ID:o6COV5940
孫僧侶「らりるれろ! らりるれろ!?」
孫僧侶が突然騒ぎだした。
第二皇子「どうしたのですか?」
少年エルフ「えっと飲んじゃだめなの?」
爺僧侶「まっらく、らりるれろ」
少年エルフ「……」
第二皇子「……」
爺僧侶は呪われた。
368 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:54:06.11 ID:o6COV5940
○氷の森・奥地
少年エルフ「うぅ…… 爺僧侶さんまで呪われてどうしよう」
第二皇子「……問題はないんじゃないかな?」
\らりるれろ/ \らりるれろ!/
魔法勇者と爺僧侶は罵り合っているようだ。
第二皇子「とりあえず奥に来てるけど…… 今度は何!?」
グモモモ
雪男「ンゴーッ」
雪の下からスノーマンがあらわれた。
少年エルフ「うわぁー! 出たー」
第二皇子「エルフ落ち着いてただの雪だるまじゃない……」
グモモグモモグモモモモモ
更にスノーマンがあらわれた。
雪男達「「「ンゴゴゴーッ!」」」
369 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:55:55.18 ID:o6COV5940
少年エルフ「いっぱいー!」
第二皇子「うわぁ! 冷たい離せー!」
少年エルフ達はスノーマン達に捕まった。
爺僧侶「らりるれろっ!」
爺僧侶達もスノーマンと揉み合っている。
雪男A「ンゴ?」
少年エルフを捕まえていたスノーマンが何かに気づいた。
雪男A「ンゴゴ」
雪男B「ンゴンゴ」ぐい
少年エルフ「なに? うわっ寒いよ」
スノーマンは少年エルフのフードを取ると少年エルフの顔を眺めた。
370 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:57:35.51 ID:o6COV5940
少年エルフを離して、スノーマン達は動きを止めた。
第二皇子「なに? エルフ何かしたの?」
少年エルフ「ううん…… 何もしてないけど」
スノーマン達は一列になって森の奥へ帰っていく、最後尾のスノーマンが少年エルフに向かって手招きをした。
少年エルフ「案内してくれるの?」
第二皇子「そうみたいだね」
371 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:59:49.44 ID:o6COV5940
○氷原・氷の森へ向かう大ソリ
娘「エルフ行っちゃ……」ボソ
第七王女「娘? 起きたのか?」
娘友「……いえ、寝言ね」
第七王女達を乗せたそりは氷の森へ近づいていた。
第七王女「大丈夫じゃ娘、直にエルフ達に追いつく」
娘「……うぅ、最強の敵が…… パパ……」
第七王女「ううむ、エルフに危機が迫っておるのかのう」
娘「さー、どーかしら」
372 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 23:04:04.43 ID:o6COV5940
○氷の森・謎の家
雪男「ンゴンゴ」
扉の前でスノーマンが身振りで待つように伝える。
少年エルフ「ここで待つの?」
雪男「ンゴ」
雪男はうなずくと扉を開けて入っていった。
少年エルフ「あの人達の家なのかな?」
第二皇子「まさか、でも料理のいい匂いがするね」
少年エルフ「うんなんだろ、シチューかな?」
???「なんだい、仕込みの途中に」
373 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 23:07:17.27 ID:o6COV5940
家の奥から女性が出て来た。
第二皇子「む?」
少年エルフ「えッ!! ……ホント!?」
魔法勇者「らりるれろ!」
???「はぁ〜とうとう来たのかバカ弟子…… と、ホビット族か?」
エルフ族の女があらわれた、片方の耳が半分切れている。
少年エルフ「ホントに居たんだ…… (僕以外のエルフ族)」ドキドキドキ
片耳エルフ「いや…… そっちは違うな、お前まさか……ハーフエルフ」
○
374 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 23:08:19.97 ID:o6COV5940
※つづく
375 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 23:11:47.59 ID:3PU8/lbco
乙!
376 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 23:25:29.35 ID:B7kyVmqC0
お疲れ様です!
いや〜、まさかエルフ族の生き残りが登場するとは思ってませんでした。
今後の娘とエルフの展開も気になります!
では、続きを楽しみに待っています。
377 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:01:46.12 ID:aWL1M0980
#26 トラ?トラ!トラァ!?
378 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:03:29.91 ID:aWL1M0980
○氷の森・片耳エルフの家
片耳エルフ「帰れ帰れ! 貴様に食わせるラーメンはない!」
バタン
少年エルフ達は追い出された。
少年エルフ「ええ!?」
魔法勇者「らりるれろー」
片耳エルフ「バカ弟子が! 同胞を連れてきたつもりか!? 邪悪なハーフエルフなんぞ」
少年エルフ「」ガーン
怒号は続く。
片耳エルフ「貴様らも何が客だ! 耳が長いだけがエルフ族じゃないわ」
ガシャーン
スノーゴーレム「「ンゴ―っ」」
379 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:04:48.30 ID:aWL1M0980
魔法勇者「らりるれろー」
ドンドンドン
魔法勇者が執拗に扉を叩く。
片耳エルフ「うっさいわバカ弟子、これ飲んで帰れ!!」
シュッ ズゴンッ!
魔法勇者「らッ!」
魔法勇者は覗き窓から高速で飛んできた瓶がめりこみそのまま気絶した。
\らりるれろ/ \らりるれろー/
爺僧侶と孫僧侶が一応介抱する。
第二皇子「……えっと」
第二皇子は呆気に取られている。
380 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:05:55.28 ID:aWL1M0980
少年エルフ「邪悪なハーフエルフ…… うぅ」ウルウル
第二皇子「あの…… エルフ大丈夫?」
少年エルフ「うぅ…… だいじょ……ぶ」ウルウル
第二皇子「それにしてもあのエルフ族の姉様が呪術師なの?」
魔法勇者「間違いない、アレが俺の師匠だ呪術にも詳しい」
解呪薬を飲んだ魔法勇者たちがしゃべりだす。
爺僧侶「やっとまともに喋れるわい」
孫僧侶「あー長かった、バカ坊ちゃんのせいでヒドイ目にあった〜」
魔法勇者「やかましい」
少年エルフ「そうだよ……呪いを 娘を助けてもらわなくちゃ」
381 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:07:25.67 ID:aWL1M0980
○
トントントントン……
少年エルフ「お願いします話を聞いてください」
\うっさいきょうは店じまいだ/
魔法勇者「師匠おれだー開けてくれー」
\帰れバカ弟子、ここはお前ごときが来るような場所ではないわ/
孫僧侶「そうだ帰れ帰れ、オマエゴトキー」
魔法勇者「やめいっ」
少年エルフ「お願いします娘を助けてください」
魔法勇者「師匠ーツンも程ほどにしろ、そろそろデレろー」
382 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:08:51.80 ID:aWL1M0980
○
白虎「ガルァアアアアア」
少年エルフ「!!」
第二皇子「虎!?」
屋根の上にホワイトタイガーがあらわれた。
\そいつは魔法の効かない聖なる虎だ、痛い目に合う前に帰れ/
白虎「グルルルル」
ホワイトタイガーは牙をむき出しにして威嚇している。
少年エルフ「うう…… 帰れません」
白虎「ガァア!!」
少年エルフ「ひぃ!!」
383 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:10:20.96 ID:aWL1M0980
魔法勇者「師匠……コイツを倒したらエルフの話を聞いてくれるか」
\倒せたらな…… お前では無理だろうがな/
魔法勇者「よし行くぞ ”多重大爆裂”」
キュオオオオ
孫僧侶「バカ―いきなりソレ!?」
爺僧侶「伏せるんじゃ!」
少年エルフ「うわわ」
バっ
魔法勇者以外は地面に伏せた。
シーン
少年エルフ「……?」
第二皇子「あれ?」
384 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:11:37.95 ID:aWL1M0980
魔法勇者「まてまてまて反則だろソレ」ダラダラ
白虎「グルアア……」キュボボボボ
白虎は魔法勇者の爆裂魔法を食っている。
片耳エルフ「お前は本当に話を聞かないな」
窓から顔を出した片耳エルフが呆れている。
魔法勇者「師匠、もっかい最初から…… ダメ?」
片耳エルフ「ダメだ ”範囲守護”」
パアア
片耳エルフは防御魔法を家にかける。
孫僧侶「えっと”守護”」パアア
孫僧侶は防御魔法を唱えた、孫僧侶は防御魔法に守られた。
385 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:12:48.90 ID:aWL1M0980
魔法勇者「お前だけかいっ!」
孫僧侶「だってこれしかできないしー」
魔法勇者「俺にもかけろ早く!」
孫僧侶「ごめ、まにあわなーい」
魔法勇者「うおおお死ぬ―」
爺僧侶「どれワシが 範囲守護」
爺僧侶は魔法を唱えた、しかし効果がない。
魔法勇者「できてねーよ! ちくしょー死ぬ―」
白虎「グアアっ」
ホワイトタイガーは食べた魔法を吐き出した。
第二皇子「うわああ!?」
キュュドドドドドン
\\うわあああああ//
辺りが爆炎に包まれる。
386 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:14:00.38 ID:aWL1M0980
○
片耳エルフ「フン…… 威力だけは一人前になりおって」
ヒュルル
片耳エルフ「何?」
少年エルフ「間に合った」
ヒュルルルル
魔法勇者達は少年エルフの風の障壁に包まれている。
魔法勇者「たすかった……」
孫僧侶「はーつら、坊ちゃんのせいで魔力無駄にしたー」
爺僧侶「みっともなくうろたえて、まったく情けない」
魔法勇者「やかましい」
387 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:22:00.11 ID:aWL1M0980
第二皇子「ありがとうエルフ…… でも魔法が効かないんじゃどうすれば」
少年エルフ「えっと…… どうしよう」
魔法勇者「どうしようっていったって」
魔法勇者はメンバーを見渡す。
魔法勇者 ← 魔法系
少年エルフ ← 魔法系
第二皇子 ← 吟遊詩人
孫僧侶 ← 僧侶系
爺僧侶 ← 脳筋
魔法勇者「爺まかした!」
爺僧侶「高齢者を労わらんかい!」
白虎「グルァア!!」
爺僧侶「うおう、こんな時に腰が! 腰痛がー!」
シュタタタタッ!
爺僧侶はダッシュで逃げ出した!
魔法勇者「その健脚のどこが腰痛だー!!」
少年エルフ「うわあ! 来るよ」
ホワイトタイガーは飛び掛かって来た。
\\うわああああああああああああ//
388 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:24:35.03 ID:aWL1M0980
○片耳エルフの家・窓辺の席
片耳エルフ「さてと茶でもいれるか」
片耳エルフはキッチンへお茶をいれにいった。
\うおおおおお来るなー/
片耳エルフ「フム…… まだいけるか?」カチャカチャ
\ぎゃああ、いってー!!/
片耳エルフ「ジャムはどこだ」ゴソゴソ
\エルフ―/
片耳エルフ「どれそろそろか」コポポポ
\やぁあああ/
片耳エルフはのんびりとお茶を飲む。
片耳エルフ「うーむ、葉が古いな」
\グルルルル/
コッコッ
ホワイトタイガーが戸を叩く音がする。
片耳エルフ「ふむ片付いたか」
389 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:27:10.12 ID:aWL1M0980
○
ガチャ
片耳エルフは扉を開けた。
片耳エルフ「何!?」
白虎「ガルァ」
ドサ
ホワイトタイガーは咥えていた少年エルフを片耳エルフの前においた。
少年エルフ「はう……ひぅ……猫舌……」ピクピク
片耳エルフ「……(なぜ食い殺していない!?)」
少年エルフ「お……」ヨロヨロ
少年エルフ「お願い娘を…… ひゃああ!?」
ホワイトタイガーが少年エルフを前足で転がす。
コロコロ
少年エルフ「うわあ…… 話をー」
ホワイトタイガーは少年エルフを舐めまわす。
ペロペロ
少年エルフ「きひてー 耳だめー……ひゃあん」
ホワイトタイガーは少年エルフを頭から甘噛みする。
はむはむ
少年エルフ「ふむむむー」バタバタ
片耳エルフ「……(このハーフエルフ……本当に邪気がないのか!?)」
390 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:29:06.14 ID:aWL1M0980
○
魔法勇者「いってー…… マジで噛みやがったし」
片耳エルフ「お前が噛まれているんかい、バカ弟子」
魔法勇者「孫、治癒かけてくれ」
孫僧侶「イヤですよ、坊ちゃんの尻なんて…… 杖が穢れます」
魔法勇者「遠慮ねーなちくしょー」
第二皇子「あの……入れてくれたって事は話を聞いてくれるのですよね、ありがとうございます」
片耳エルフ「……聞くだけだ、期待するなよ」
少年エルフ「……う、うん」
391 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:30:50.85 ID:aWL1M0980
少年エルフは娘が呪われた経緯を説明した。
片耳エルフ「それは呪毒だな…… フン、やっかいな」
魔法勇者「なんだ師匠でも解呪は無理なのか?」
ゴン
ティーポットが魔法勇者の頭にめりこむ。
\うおおおあっちぃー!/
片耳エルフ「バカをいえ、その程度朝飯前だ」
少年エルフ「ホント!? だったら……」
片耳エルフ「だが断る」
少年エルフ「え……」
第二皇子「そんなヒドイ」
片耳エルフ「うるさい、話は聞いた。 その上でお前に協力はしない……わっかたら帰れ」
ぐいぐい
片耳エルフは少年エルフ達を追い出しにかかる。
392 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:32:01.30 ID:aWL1M0980
少年エルフ「そんな……お願いしますお礼に出来る事ならなんでも……」
片耳エルフ「黙れ、ハーフエルフなんぞ信用できない」
少年エルフ「お願いします…… 僕はどうなってもいいから娘を……」
片耳エルフ「くどい」
バタン
片耳エルフは少年エルフ達を追い出した。
\うぅ……お願い……します/
片耳エルフ「……ハーフエルフが人間の子を……だと…… 愚かな」
ドサッ
片耳エルフは耳をふさいで座り込んだ。
○
393 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:33:14.55 ID:aWL1M0980
※つづく
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/14(土) 22:57:48.71 ID:LHi6h7Hk0
続きありがとうございます!
ハーフエルフの過去が気になります。
では、次回も楽しみにしています。
395 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:22:52.42 ID:kTU9QTW50
#27 失われた村の失われたスープ
396 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:24:53.65 ID:kTU9QTW50
○氷の森・片耳エルフの家前
片耳エルフに追い返された少年エルフ達は空き地でキャンプをしていた。
少年エルフ「はぁ……、どうしよう」
魔法勇者「心配するな師匠はツンデレだからな、じきにデレる」
少年エルフ「じきにって、どれくらいで?」
魔法勇者「うむ、半年から数年に一回くらいか……」
第二皇子「それツンデレとかいうか気まぐれというか……」
少年エルフ「うーん、他に方法もないし……頼み込むしか方法ないし……」
孫僧侶「お師匠さんかー、あのヒト気難しいんだよねー」
魔法勇者「気難しいとはなんだ! 思慮深いだけだ!」
孫僧侶「ハイハイ…… これだから坊ちゃんは」
少年エルフ「あれ、爺僧侶さんは?」
魔法勇者「用でも足してるんじゃないか…… トシだしな」
少年エルフ「そうなの?」
397 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:26:54.98 ID:kTU9QTW50
○氷の森・片耳エルフの家
片耳エルフ「……まだいるのか」
片耳エルフは窓の隙間から少年エルフたちを垣間見る。
爺僧侶「いやー、ここらは冷えますのう」
暗がりから爺僧侶が現れた。
片耳エルフ「爺…… また勝手に」
爺僧侶「エルフ殿の娘の事をどう思います」
少年エルフ「フン、別にどうでもいい……」
爺僧侶「ああ見えてエルフ殿も苦労されておる、あの細腕で働き人間の子を育て上げ…… ふむ、どこかで似たような話を聞いたような」
片耳エルフ「……」
爺僧侶「あれは誰でしかなぁ? 人間の子のため自らの耳を切ってまで霊薬を作ってくれたエルフ族は」
片耳エルフ「さぁな、とんだ愚か者だろう」
398 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:28:05.02 ID:kTU9QTW50
爺僧侶「どうでしたかな…… しかし今回の呪いはエルフ殿も堪えておるようで、何せ自分が育てた人間の子が呪われたのじゃからの」
片耳エルフ「エルフ族が人間に関わるとは、まったく愚かしいな…… 腹が立つ」
爺僧侶「ほっほっほ…… まぁコレは独りごとですが、エルフ殿も霊薬の作り方を知っておれば作るでしょうな、耳を切ってまで」
片耳エルフ「……」
爺僧侶「意地っ張りも変わりませんな…… エルフ殿は素直ですぞ、どなたかと違いましてな」
片耳エルフ「やかましいっ! とっとと寝ろボケ老人が!」
爺僧侶「ほっほっほ」
爺僧侶は裏口から家を出た。
片耳エルフ「……なんで人間は100も越さぬうちにあんなに小賢しいのか、まったく」
399 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:29:53.45 ID:kTU9QTW50
○翌朝
片耳エルフ「そんなところでキャンプするな、バカ弟子が…… こっちへ来い」
魔法勇者たちは片耳エルフに招かれた。
爺僧侶「ほれ、エルフ殿とホビット殿も」
少年エルフ「え、いいの?」
爺僧侶「ほっほっほ 構いませんよ」
少年エルフ達は爺僧侶に促されて家に入った。
片耳エルフ「貴様か…… いいか、まず言っておく貴様には手はかさない」ビシッ
少年エルフ「う…」ウルウル
第二皇子「ヒドイ…… そんなハッキリ言わなくても」ボソボソ
片耳エルフ「ぐ……」
400 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:30:39.80 ID:kTU9QTW50
魔法勇者「師匠、大人げねーぜ。 エルフをいじめるなよ」
片耳エルフ「やかましい! 黙って聞け…… さてお前たちバカ弟子がせっかくここまで来たんだもてなしてやろうと思う」
魔法勇者「ホントか!?」
孫僧侶「帰れっていってたじゃーん」
片耳エルフ「やかましいっ 気が変わったんだ」
孫僧侶「へー、ふーん」
片耳エルフ「それで特製の『解呪ラーメン』をふるまってやろうと思う」
魔法勇者「は?」
少年エルフ「え?」
第二皇子「解呪……ラーメン?」
片耳エルフ「あーあー、これは独り言だが、作ってる間は私は集中してるからな…… 周りが気にならんほどにな、横で作り方を見られていてもな…… ゲフンゲフン」
401 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:31:37.44 ID:kTU9QTW50
爺僧侶「ほっほっほ、昔からそうでしたな片耳殿は」
魔法勇者「昔から? いやキャラ違くね?」
片耳エルフ「やかましいわッ!」シュッ
魔法勇者「ヘブッ!」パカ―ン
魔法勇者の頭でシュガーポットが砕ける散る。
少年エルフ「師匠さん…… それじゃ」
片耳エルフ「……さぁてと、まず材料集めだな〜 外に出る準備しないと」チラッチラッ
少年エルフ「えっと防寒着はどこ」
第二皇子「ほらコレ、手伝うよ」
少年エルフ「うん、ありがとう」
爺僧侶「ほっほっほ……」
孫僧侶「私たち何すれば……」
魔法勇者「やったぜ師匠の料理ひさびさだぜ、のんびり待とうぜ」
片耳エルフ「バカ弟子共、待ってる間にスノーゴーレムとアイスゴーレムを直して来い、全部だ」
魔法勇者「マジか!?」
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