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穂乃果「私とμ'sの」
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119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/26(土) 10:29:54.21 ID:+OA0QkB5O
その頃、ことりは美容院にいた。
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/01/03(木) 23:26:54.72 ID:Tb8Bsw4p0
月曜日
朝練
絵里「今日もユニット毎に新曲作りに励みましょう」
にこ「朝練だからあんまり時間ないけど…」ファーァ
真姫「大きいあくびね…」
凛「つられるにゃぁぁぁ」ファァー
ことり「あのね、衣装なんだけどとりあえずデザインはこんな感じかなって描いてみたの」
花陽「わぁ…!可愛い!」
ことり「まだ穂乃果ちゃんのしかデザインしてないんだけど、ベースはこんな感じでいこうかなって」
穂乃果「これが私の衣装かぁ…!」キラキラ
希「ニーハイやん!うちの靴下と一緒〜」
真姫「まずは1着作ってみるんだったわよね?じゃあ衣装ができるまでに曲作りも終わらせておくわ」
海未「では作詞の方も合わせて終わらせますね」
穂乃果「よーしっ!自分の衣装なんだから私頑張って作るね!新曲楽しみだね!」
絵里「えぇ!」
全員「はーい!」
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/03(木) 23:28:27.74 ID:Tb8Bsw4p0
数分後
穂乃果「…っと、そろそろ終わらなきゃ遅刻するんじゃない?」
ことり「あっ、もうこんな時間」
花陽「集中してたら時間なんてあっという間だね」
穂乃果「じゃあ私は帰るね。衣装のできる所は自分で頑張ってみるね!」
ことり「穂乃果ちゃん…早く学校に来れるようになってね…」シュン…
穂乃果「えっ…」
海未「ことり、一緒に教室まで行きましょう」
ことり「うんっ。じゃあ行ってくるね」
穂乃果「バ、バイバイ…」
ことうみ「シュクダイオワラセマシタカ?ウン、チャントシタヨ--…」テクテク
にこ「ことりの中で穂乃果が学校に来られない理由が別に作られてるみたいね」
凛「自分が穂乃果ちゃんを作ったってことも本当に覚えてないみたいだにゃ…」
穂乃果「みんなごめんね…私が…」
希「…穂乃果ちゃんの存在にうちらは救われとるんよ」ニコッ
絵里「穂乃果…ここにいてくれてありがとう」
穂乃果「…うん、こちらこそ」
真姫「そろそろ行かなきゃ、私達遅刻しちゃうわよ」
凛「穂乃果ちゃん!またね!」
穂乃果「うんっ、バイバーイ!」
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/03(木) 23:31:14.81 ID:Tb8Bsw4p0
高坂家
穂乃果「ただいまぁー」
穂乃果母「おかえりなさい、毎日頑張るわね」
穂乃果「うん、みんなと新曲作ってるからねっ」
穂乃果母「そう…」
穂乃果「私部屋にいるから、手伝い出来ることがあれば言ってね」
穂乃果母「えぇ、分かったわ」
穂乃果母「……」
穂乃果父「カアサン…」
穂乃果母「お父さん、大丈夫よ。あの子が来てから実感したの。私は本当に穂乃果の母親なんだって…」
穂乃果父「オレモダヨ…」
穂乃果母「自分の娘を見間違えるはずないんだもの…」グス…
穂乃果父「カアサン」ギュッ
穂乃果母「お父さん…」ギュッ
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/04(金) 12:35:01.48 ID:/lcVKgc1o
復活きたー!
本人でも成り済ましでも構わないのでちゃんと完結して欲しい
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/04(金) 23:34:57.37 ID:yxuskFss0
火曜日
真姫「Bメロはこんな感じでどう?」
絵里「もう少し落ち着かせたら?」
ことり「あれっ…フリルの長さ間違えちゃった…」
花陽「はぅぅ…私も縫い方間違えちゃいました…」
希「もっとこうバーン!と感動するような一言が欲しいんよ!」
凛「つまりありがとう!とかだね!」
海未「流石に単純過ぎます…」ヤレヤレ
水曜日
ことり「じゃあ今日は布を買いに行こっか」
花陽「ごめんねぇ…私が買い忘れてて…」
にこ「だーかーらー!なんでそこでテンポが速くなるのよ!」
真姫「口出しばっかりしないでよ!」
絵里「喧嘩ばっかりしない!」
海未「何かもっと面白い言葉はないのでしょうか…」
希「うーん…ミューズ…」
凛「うーん…ミュージック…」
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/04(金) 23:35:50.87 ID:yxuskFss0
木曜日
ことり「じゃーん!髪飾りも作ってみたよ!」
花陽「可愛い〜!」
海未「この言葉をここに入れてみて…」
凛「でもこんなに詰めて大丈夫なのかにゃ?」
希「うーん…」
にこ「じゃあ1番はこんな感じなのね?」
真姫「ちょっとサビが納得いかないわ」
金曜日
真姫「これで大丈夫だわ」
絵里「納得の曲ねっ」
海未「では、真姫の曲と合わせてみましょう」
希「やっぱりそのフレーズは合わんのちゃう?」
花陽「大体終わりました!」
ことり「あとは…靴下とグローブが欲しいな」
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/04(金) 23:37:37.83 ID:yxuskFss0
土曜日
部室
穂乃果「おっはよー!今日はお休みだから私が唯一学校で練習できる大事な日だね!」
穂乃果「…ってあれ?誰も来てない…」
ガチャッ
ことり「穂乃果ちゃん!おはよう!」
穂乃果「ことりちゃん、おはよう!」
ことり「ごめんね、昨日いきなり靴下とグローブ持ってくるの頼んじゃって…」
穂乃果「ううん、結局私あんまりお手伝いできなかったし逆に頼ってくれて嬉しかったよ!」
ガチャッ
りんぱな「おはよ〜」
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/04(金) 23:38:38.04 ID:yxuskFss0
穂乃果「おはよう、凛ちゃん花陽ちゃん」
凛「ほ、穂乃果ちゃんが凛より早く来てる!」
穂乃果「り、凛ちゃんだってよく寝坊するくせに!」
海未「朝から騒がしいですよ、凛、穂乃果」
ことり「きゃっ!海未ちゃん一体いつからいたの…?」
海未「ふふふっ…」ニヤリ
花陽「海未ちゃんも今日は朝からテンション高いみたいだね」タハハ…
ガチャッ
にこ「そりゃそーでしょ!」
真姫「曲はできたし」
希「作詞も終わったしぃ〜」
絵里「今日は穂乃果に衣装を合わせてみるんでしょう?」
穂乃果「えっ?そうなの?」ミンナオハヨー
ことり「そうなの!ちょっと張り切って頑張ったから昨日作り終えられたの」
花陽「ほら、見てみてっ」
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/04(金) 23:39:47.97 ID:yxuskFss0
ほのうみまきりんにこえりのぞ「わぁ〜!」
凛「可愛いにゃあ!」
花陽「頑張りましたっ」ムフー
穂乃果「本当に私が着ていいの!?なんだか緊張しちゃうよ!」
ことり「ほらほら、穂乃果ちゃん早く着てみて」
穂乃果「じゃあ…着替えてくるねっ」
数分後
穂乃果「ど、どうかな…?」
凛「かっわいいにゃー!」
真姫「似合うじゃない。髪飾りも可愛いわね」
にこ「真姫ちゃんが褒めるなんて珍しいじゃな〜い」
ことり「サイズはどうかな?」
穂乃果「ぴったりだよ!」
希「ほらニーハイしっかり伸ばしてっ」グイグイ
海未「腰周りのフリルが捲れていますよ」グイグイ
ことり「ん〜リボンの角度こうした方が良かったかなぁ…」グイグイ
絵里「ふふっ、お世話好きね」
希「うちはニーハイにはうるさいんやからね!」
花陽「良かったぁ…!頑張ったかいがありました!」
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/04(金) 23:42:26.99 ID:yxuskFss0
穂乃果「それでそれで、新曲はどんな感じなの?」
真姫「はい、音源」
〜♪〜♪゛ 〜♪
ことり「素敵な曲だねっ」
海未「歌詞はこれです。何か訂正があるようなら言ってほしいのですが…」
穂乃果「ふむふむ…私はこれがいい!」
凛「だよね!凛も考えたんだよ!」
にこ「素敵な歌詞ね。早く歌いたいわ」
海未「あの…この曲、1番に穂乃果に歌ってもらいたいのです」
穂乃果「わ、私?」
海未「お願いできませんか…?」
花陽「私も穂乃果ちゃんの歌声聴きたいな」
絵里「いいじゃない、リーダー歌ってみせてよ」
穂乃果「えぇ…みんなの前で1人で歌うの恥ずかしいなぁ」テレテレ
希「ええやん、じゃあうちらみんな目を閉じて聴いとこか?」
穂乃果「その方が楽かも!」
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/04(金) 23:44:02.71 ID:yxuskFss0
真姫「じゃあ…はい、音楽流すわよ」
〜♪〜〜♪゛
穂乃果「すぅ…」
〜♪〜♪゛
海未(目を閉じれば…そこで本物の穂乃果が歌っているようです。穂乃果…これは貴方と?’sに送る曲です)
♪〜♪〜♪゛
真姫(相変わらず楽しそうに歌うわね。声はなんら生前の穂乃果と変わらない…)
凛(凛が好きだった穂乃果ちゃんの歌声そのものだよ…穂乃果ちゃん…)ウルッ
花陽(この歌声は穂乃果ちゃんのモノじゃない…それなのにこんなにも懐かしく感じる…)
♪゛〜♪♪〜
絵里(穂乃果…あぁ…綺麗な歌声なのにどうしてこんなに悲しくなるの…)
希(明るい曲なのに切なくなる…)ウルウル
にこ(本物の穂乃果も…こんな風に楽しそうに歌ってくれたのかしら…)
♪゛〜♪♪〜♪
ことり(穂乃果ちゃんの歌声は相変わらず綺麗だなぁ。さすがリーダーの歌声だねっ)
♪〜♪゛〜〜……
穂乃果「…終わり!みんな目開けて!」
絵里「流石な歌声ね。お見事よ」パチパチ
穂乃果「恥ずかしい〜!でも歌うってやっぱり気持ちいいね!」
にこ「でもねぇ、まだ振り付けができてないのよね」
凛「じゃあ次からはみんなでダンスの練習だねっ」
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/07(月) 19:25:43.91 ID:3+hP6B3K0
屋上
ガチャッ
穂乃果「わぁ…今日はなんだか空が高く感じるね」
絵里「もう秋だものね」
花陽「あっ…そういえば絵里ちゃん達は…」
希「はーなーよーちゃんっ!」ワシワシ!
花陽「ぴ!ぴゃぁぁぁ!」ダレカタスケテー!
真姫「でも、そろそろなのね」
凛「…?何が?」
にこ「察しが悪いわねぇ。私達は3年生なのよ。いつまでもこのままではいられないわ…」
ことり「そっか…卒業しちゃうんだよね…」
穂乃果「…μ'sは?μ'sはどうなるの?」
海未(穂乃果が亡くなってからほぼ解散状態だったので忘れていましたが…あの日みんなで話し合いましたね)
海未(穂乃果の生前から3年生はここまでで引退する…という話を…)
穂乃果「続けるよね?だって、続けない理由がないよね?」
絵里「えっ…?」
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/07(月) 19:26:38.22 ID:3+hP6B3K0
穂乃果「卒業してもさ、なるべく会って練習しようよ!体鈍らないようにさ!」
ことり「そうだよね、絵里ちゃん達もそんな遠くへは行かないでしょ?」
海未「こ、ことり…?」
ことり「μ'sはずっとμ'sでしょ?卒業しても解散しないよね?」
ことり「穂乃果ちゃんも続けるって言ってるし」
にこ「何言ってるのよ穂乃果、ことり、私達は引退するって話したじゃない」
海未「ことり…」
ことり「えっ…?」
穂乃果「………」
穂乃果「……あぁ!そうだったね!」
穂乃果「ごめんね、間違えちゃった!そうだよね!μ'sはここまでで解散するんだったよね!」
真姫(今プログラムに埋め込まれたのね…)
凛「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「てへへっこんな大事な事まで忘れちゃうなんてねっ」
ことり「穂乃果ちゃん、みんなも何言ってるの?そんな話まだみんなとしてないじゃない」
希「…ことりちゃん、忘れたん?」
ことり「えっ、解散するの?ことり抜きでみんなで決めてたの?」
ことり「どういうことなの?ことり聞いてないよ。なんでなんで?」
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/07(月) 19:27:46.43 ID:3+hP6B3K0
海未「ことり、覚えていないのですか。みんなで話したでしょう」
絵里(穂乃果が亡くなる前の記憶がないの…?)
海未「絵里達は卒業する。μ'sはここまでで終わるんだって、話はしましたよ。ことりも一緒に」
ことり「でもことり聞いてない!なんでそんな大事な話を「言いましたよ!!」
海未「ことり…!」ガシッ
ことり「う、海未ちゃん…?」
海未「本当に忘れたのですか、貴方は生前の穂乃果も私達との思い出も忘れたのですか!!」
ことり「何言ってるの海未ちゃん!生前って目の前に穂乃果ちゃんいるじゃん!この状況でふざけるなんて海未ちゃんらしくないよ!」
穂乃果「二人とも落ち着いて!」
海未「ではことりは、みんなで遊びに行った時も忘れたのですか!ラブライブを辞退したことや、泣きながら解散についてはなしあっていたこと!」
海未「あの病室で!穂乃果が「海未!やめて!」
真姫「海未!駄目よ、いきなりそんなこと言ったら…!ことりが…!」
ことり「なに…なんなの真姫ちゃん、なんでそんな私がおかしいみたいな言い方するの…?」
真姫「ち、違う…!」
ことり「みんなおかしいよ…!そうだよおかしいのはみんなの方だよ!」
ことり「穂乃果ちゃんが学校に来られない状況なのになんで誰も元気づける言葉を掛けてあげないの!?」
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/07(月) 19:28:29.98 ID:3+hP6B3K0
ことり「私が普通なのに!みんなっ…!」
海未「ことりぃ!」パシン!
ことり「いっ…」ジンジン
穂乃果「ことりちゃん…!」
絵里「海未、落ち着きなさい!」
凛「海未ちゃん…」ブルブル
海未「酷いです…ことり…」
海未「信じたくないのは分かります…でも忘れてしまうなんて…!」グスン…
希「海未ちゃんそれ以上は今は言わない方が…」オロオロ
海未「…穂乃果、ことりの失敗したお菓子の味に気づかなかったじゃないですか」
海未「穂乃果に味覚が無い理由…分かっているのではないんですか…」
全員「……」
海未「この子は穂乃果ではないのです。穂乃果に近しい物です。ことりと真姫を通して作られたことで、もう穂乃果ではないのです!」
海未「この穂乃果と共に生活していると、本物の穂乃果がどんどんボヤけてしまうんです…」
海未「このままじゃ本当の穂乃果の事を私もことりもみんな忘れてしまいます…」ポロポロ…
ことり「……」
ことり「海未ちゃんが何を言ってるのかよく分かんないよ…」
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/10(木) 22:40:45.95 ID:0H/UI0J80
翌日
日曜日
南家
ことり「お母さん、話があるの」
ことり母「…留学の事?」
ことり「留学もだけど、1つお願いがあるの」
ことり母「…?」
高坂家
ガララッ
ことり「こんにちはぁ」
穂乃果母「あら、ことりちゃん久しぶりねぇ」
ことり「お久しぶりですっ。あの、穂乃果ちゃんに会いに来たんですけど…」
穂乃果母「入っていいわよ。多分部屋にいると思うわ」
ことり「ありがとうございます。お邪魔します」
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/10(木) 22:41:43.24 ID:0H/UI0J80
穂乃果部屋
コンコンッ ガチャッ
ことり「穂乃果ちゃん、いる?」
穂乃果「ことりちゃんっ、どうしたの?」
ことり「あのね、お話したいことがあるの」
穂乃果「…?」
コンコンッガチャッ
穂乃果母「ごめんねぇ、邪魔しちゃって。はい、お茶」
ことり「あっ、ありがとうございます」
穂乃果母「ゆっくりしていってね」
ことり「あの!お母様も一緒に…聞いて欲しい話があるんです」
穂乃果母「え…?」
ことり「あのっ……」
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/10(木) 22:42:27.97 ID:0H/UI0J80
翌日
教室
先生「えー急なお知らせで申し訳ないんだが、南がアメリカに留学することになった。南もみんなに挨拶できず悔やんでいたが、頑張りますと言ってくれた」
海未「えっ…?」
先生「高坂が亡くなり、南も留学して生徒会が園田だけになってしまった。みんな協力して頑張っていこうな」
海未(そ、そんな…ことり…穂乃果…)
………
海未(ことりと穂乃果はいなくなりました)
海未(先生からの説明ではことりは留学したと)
海未(穂乃果のお母様からは、穂乃果はことりに着いて行ったと)
海未(居場所は分かりません。教えてもらえませんでした。いつから計画を立てていたのでしょうか)
海未(私…ことりに嫌われたのでしょうか…)
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/10(木) 22:43:30.19 ID:0H/UI0J80
放課後
部室
絵里「海未…聞いたわよ。ことりが留学して、穂乃果もついて行ったって…」
海未「はい…そうみたいです」
真姫「なんだか唐突過ぎて…頭がついていかないわ」
凛「もうことりちゃんに会えないの?」
海未「居場所は教えて貰えませんでした。先生にも理事長にも聞きましたが、ことりが口止めしているようです」
にこ「穂乃果のお母さんはなんて言ってるのよ」
海未「穂乃果はことりの誘いに快く承諾したと。それから…ここだけの話ですが、穂乃果がいなくなってくれて少し安心したそうです」
花陽「え…?」
海未「気づいてしまうんです。笑った時照れた時、落ち込んだ時や泣いた時…この角度この仕草何から何まで完璧な穂乃果」
海未「気づいてしまうと娘には見えなくなって、でも姿形は娘…やるせない気持ちでいっぱいだったそうです」
凛「なんだか切ないにゃ…」
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/10(木) 22:44:11.58 ID:0H/UI0J80
海未「…ごめんなさい」
真姫「確かに自分を穂乃果と思ってるアンドロイドと、穂乃果と信じて疑わないことり2人だけの世界があれば…それを誰も否定しない、疑問に感じない居場所があるのならば、真実はどうあれ穂乃果は穂乃果…」
にこ「ことりの望んだ完璧な世界へ逃げたってわけね…」
海未「感情的になって…皆さんの前でお見苦しいところをみせました。勝手な事をしてすみませんでした…」
希「海未ちゃん頑張ったね」
真姫「私達が口出しできるほど簡単な問題じゃないのは分かるけど、穂乃果を作っている時、ことりは大量の資料を見ていたわ。それはずっと穂乃果を作ることを考えていたからだと思うの…」
真姫「でも…なんだか、私も一緒に作り上げたのに…今はなんだかとても苦しいわ…!」グッ…
真姫「私が作り出した物って…!所詮は…!」
花陽「真姫ちゃん…」ナデナデ
海未「…悲しいです」
海未「幼なじみを…2人共失いました…」ポロポロ
全員「……」
海未(嗚呼…悲しくて苦しくて…心が千切れてしまいそう…)
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:45:40.10 ID:Kt0+vR3h0
アメリカ
ことり「叔母さんありがとうございます。私だけじゃなくてこの子も一緒に住まわせてもらって…」
叔母「いいのよぉ、娘が2人もできたみたいで嬉しいわ♪」
穂乃果「ことりちゃん凄いねぇ!色んなお洋服を作れるんだね!」
ことり「まだまだ勉強しなきゃだけどね」クスッ
穂乃果「でもこのホームステイしているお家の洋服直しのお仕事も手伝ってるんでしょ?」
ことり「そうは言ってもちょっと繕ったりしてるくらいだよ」
穂乃果「それでも凄いよ!もう社会人だね!」
ことり「穂乃果ちゃんは褒め上手だなぁ…」クスクス
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:46:23.00 ID:Kt0+vR3h0
穂乃果「私もことりちゃんがデザインした服着てみたいなぁ…!」
ことり「衣装じゃなくて?」
穂乃果「私服が着てみたいの!」
ことり「じゃあ…作ってあげるよ。穂乃果ちゃんへのプレゼント!約束しよう」
穂乃果「いいの!?ちゃんとお金払うよ!」
ことり「それじゃプレゼントにならないじゃん!できあがったら絶対受け取ってね?」
穂乃果「ことりちゃん…!ありがとう!」
穂乃果「〜♪♪〜♪゛」
ことり(穂乃果ちゃん…鼻歌歌ってる)クスッ
ことり(こっちに来てから、デザインの勉強とか仕事のお手伝いも大変だけど、穂乃果ちゃんがいてくれるから苦痛じゃない)
ことり(穂乃果ちゃんへのプレゼント…心を込めて作ろう)
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:46:59.18 ID:Kt0+vR3h0
数ヶ月後
ことり「…はい、できたよ!」
子供「わぁ…!ありがとうお姉ちゃん!」
母親「ありがとうございます…!この子ったらお人形のお洋服が破れただけで大泣きして…」
ことり「それほど大事にしてくれてたんだよね。これからも大事にしてね」
ことり「代金については後日請求書を送らせて頂きますね」
母親「はい。また壊れたら頼みますね」ニコッ
ことり「ありがとうございます!」
子供「お姉ちゃんばいばーい!」
ことり「ばいばい♪」
ことり「…」フゥ
穂乃果「…」ヒョコ!
穂
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:47:44.89 ID:Kt0+vR3h0
穂乃果「見てたよことりちゃーん!凄いね!英語も上手になったし、商売上手にもなったね!」
ことり「ほ、穂乃果ちゃん…!見てたの?恥ずかしいなぁ」
穂乃果「穂乃果は英語まだまだなのに…ことりちゃんはもうアメリカ人さんみたいだね」
ことり「それは褒めすぎだよ〜」テレッ
ことり(ここでの暮らしも安定してきて、叔母さんのお手伝いじゃなく自分の仕事を貰えるようになってきた)
ことり(留学して正解だったなぁ…ここはことりの理想の暮らしそのものだよ)
ガラガラドッシャーン!
穂乃果「きゃあぁ!ことりちゃ〜ん!助けてぇ〜!」
ことり「穂乃果ちゃん!?どうしたの!?」
穂乃果「うぅ…申し訳ない…」
ことり「あちゃー…見事に全部ひっくり返したね…」
穂乃果「ごめんなさい…」シュン
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:48:27.59 ID:Kt0+vR3h0
ことり「ふふっ…あははっ!穂乃果ちゃんのおっちょこちょいは直らないね!」
穂乃果「こ、ことりちゃん!酷いよぉ!…でも怒らないでくれてありがとう…」
ことり「ううん、なんだか嬉しい。穂乃果ちゃんはそのまま穂乃果ちゃんでいてほしいな…」ギュッ
穂乃果「…?私は穂乃果だよ?」
ことり「だね♪大好き穂乃果ちゃん」
穂乃果「私もことりちゃん大好き!」
ことり「……」ギュッ
穂乃果「でも、大好きといえば海未ちゃん達も大好きだよっ」
ことり「……!」ビクッ
穂乃果「海未ちゃん達元気にしてるかなぁ?」
ことり「…大丈夫だよ。元気だって言ってた!ちゃんと連絡取り合ってるから気にしなくていいんだよっ」
穂乃果「そうなんだ!良かった♪」
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:49:06.68 ID:Kt0+vR3h0
ことり(嘘…ついちゃった…)
ことり(逃げるようにこんなところまで来たけれど、あれから1度も連絡はとらないまま…)
ことり(どうしてなんだろう。どうして海未ちゃん達に顔向けできない気持ちになるんだろう…)
穂乃果「ことりちゃん、これはここでいいの?」
ことり「あ、うん!」
ことり(今は…穂乃果ちゃんとのこの時間を大切にしたい。私は幸せだよ。穂乃果ちゃんがいてくれるだけで…)
穂乃果「ことりちゃん、後で買い出しに行くって言ってなかった?」
ことり「あっ、すっかり忘れてた!今日から叔母さんが出張だから自分達でご飯作らなきゃだったね」
穂乃果「何作るの?」
ことり「グラタンを作ってみようかなって」
穂乃果「やったぁ!じゃあ、食器とか準備して待ってるねっ」
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:49:40.17 ID:Kt0+vR3h0
ことり「うんっすぐ帰ってくるから、お皿割ったりしないでね〜?」ニヤリン
穂乃果「だ、大丈夫だよ!行ってらっしゃい!」
ことり「はーい、行ってきますっ」
ガチャッ
…パタン
穂乃果「食器出さなきゃ〜♪」
数分後
ガチャッ
ことり「ただいま〜」
穂乃果「おかえり!買えた?」
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:50:23.22 ID:Kt0+vR3h0
ことり「うん…はいっ、穂乃果ちゃん」バサッ
穂乃果「えっ…?これ、お花…?」
ことり「うん、お得意さんに偶然会って貰っちゃった」
穂乃果「いい匂い…!これ、なんていう花?」
ことり「…これはシクラメンだよ」
穂乃果「可愛い!これ「この花は穂乃果ちゃんが好きな花だよ」
ことり「…そうだよね?」
穂乃果「………あぁ、そうだね!うん、大好きなお花!」
ことり「喜んでもらえて良かったっ」
穂乃果「どこに飾ろうか?花瓶とかあったっけ?」
ことり(穂乃果ちゃん嬉しそう…)
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:51:17.82 ID:Kt0+vR3h0
翌朝
穂乃果「ことりちゃん、起きてくるの遅いなぁ…」
穂乃果「…んふふっことりちゃんがくれたお花綺麗…お水替えてあげよう」
ガチャッ
ことり「おはよう…穂乃果ちゃ…」
穂乃果(………)ジャバジャバ…
ことり「穂乃果ちゃん…」
ことり「穂乃果ちゃん、花瓶にお水はこの位しか入れちゃだめなんだよ」
穂乃果「あっ、ことりちゃん!おはよう!」
ことり「おはようっ」
穂乃果「うっかりしてたや」テヘヘー
ことり「このお花、本当に穂乃果ちゃんに似合うよ。ほら、髪飾りにしたらきっと似合う」
穂乃果「そ、そうかな?ことりちゃんにも似合うよ!」
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:52:05.21 ID:Kt0+vR3h0
ことり「じゃあ、お揃いだね」ニコッ
穂乃果「……ことりちゃん、なんだか最近大人っほくなった?」
ことり「え?そうかなぁ?」
穂乃果「うん、なんだかそう見える。髪も綺麗になったし」サラッ
ことり「ほ、穂乃果ちゃん顔近いよ…」
穂乃果「……」ジーッ
ことり「…///」
穂乃果「肌も綺麗…唇も…」サワサワ
ことり「ちょ、穂乃果ちゃんだめ!恥ずかしい!」
穂乃果「折角褒めてるんだから顔見せてよぉ」
ことり「穂乃果ちゃん…」
ことり(……穂乃果ちゃんの唇だって…)
ことり(とっても…綺麗…」チュッ
穂乃果「…!?」
穂乃果「こ、ことりちゃん?」
ことり「…あは、声に出ちゃってたや」
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/02/16(土) 20:52:43.18 ID:Kt0+vR3h0
穂乃果「え、ことりちゃん今…」
ことり「………」
穂乃果「ことりちゃん…?」
ことり「ねぇ、穂乃果ちゃん…私は穂乃果ちゃんが大好きだよ。それは恋愛的な意味で好きなんだよ…」
穂乃果「ことりちゃん…」
ことり「穂乃果ちゃんはどうなの…?ねぇ、聞かせてよ」
穂乃果「もう…突然で恥ずかしいなぁ。でも、決まってるじゃん。私もことりちゃんのこと大好きだよ」
ことり(ーーーー…あぁ、うん…)
穂乃果「ことりちゃん…?」
ことり「ありがとう。ねぇ、穂乃果ちゃん、今日は一緒にゆっくりしない?2度寝しちゃおうよ」
穂乃果「ことりちゃんがそんなこと言うなんて珍しいね…でもしたい!」
ことり「一緒に寝よう?」
穂乃果「うん!」
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/01(金) 14:09:40.05 ID:6s9M4jne0
ことり部屋
ことり「寒くない?」
穂乃果「うん、大丈夫だよ」
ことり「じゃあ、おやすみなさい」
穂乃果「おやすみなさい!」
ことり(…………)
穂乃果(…………)
1年前
ことり「ほ、穂乃果ちゃん…!」
穂乃果「ことりちゃん?どうしたの?」
ことり「穂乃果ちゃん…私穂乃果ちゃんのこと大好きなの」ギュッ
穂乃果「私もことりちゃん大好きだよ?」ギュッ
ことり「……」チュッ!
穂乃果「えっ、こ、ことりちゃ…!」バッ!
ことり「あ、穂乃果ちゃん…」
穂乃果「こ、こんなの変だよ。おかしいよ…私達女の子同士なんだよ?」
ことり「で、でも私は…!」
穂乃果「ごめん…」タタタッ…
ことり「穂乃果ちゃん…」ポロポロ
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/01(金) 14:10:18.65 ID:6s9M4jne0
「…ちゃん…こと…ちゃん…ことりちゃん!」
ことり「…ハッ!」
穂乃果「ことりちゃん大丈夫…?うなされてたよ」
ことり「……」ゼエゼエ
穂乃果「大丈夫…?」
ことり「穂乃果ちゃん…私は穂乃果ちゃんのこと大好きなんだよ…」
穂乃果「わ、私も「本当に!?」
ことり「穂乃果ちゃんは本当に私とキスとかそういうことがしたい関係の好きを言ってるの!?」
穂乃果「………」
穂乃果「そうだよ。ことりちゃん大好きだよ」
ことり「………」フフッ…
ことり「………そっかぁ…!」
ことり「うん…うん…!ありがとう穂乃果ちゃん…!」ギュッ…
穂乃果「ことりちゃん…」ギュッ
ことり「ごめんね、起こして。もう1回寝よっか」
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/01(金) 14:10:57.65 ID:6s9M4jne0
穂乃果「うん…」
ことり「………」ポンポン
穂乃果「あは、そんな風にぽんぽんされたら本当に眠くなっちゃう」
ことり「………」ポンポン
穂乃果「……」
穂乃果「………」スゥスゥ…
ガチャ
バタン
キッチン
ことり「その姿で、その声で、その言葉を聞けるとは思わなかったなぁ…」カチャ…
ことり「思わなかったけど…でも私は確かに願ってたよ…」
ガチャ
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/01(金) 14:11:35.60 ID:6s9M4jne0
ことりの部屋
穂乃果「……」スゥスゥ
ことり「どこからどうみても本当の穂乃果ちゃんだ…」
ことり「………」スゥー
ことり「…………!!!」ドス!
穂乃果(ことりちゃん!)
穂乃果「がっ…!」
穂乃果(ことりちゃん凄い!)
ことり「………!!!」グサッ!
穂乃果(ねぇねぇことりちゃん!)
穂乃果「ガッ…ガッ…」
穂乃果(ことりちゃーん!)
ことり「っ……!」ドス!ドス!
穂乃果(ことりちゃん大好きー!)
穂乃果「…………」
穂乃果(ことりちゃん…ごめんね)
ことり「っぅ…!」ドス…
ことり「うぅ…」ポロポロ
ことり「あぁ…うぅぅぅ…!」
ことり「うぅぅぅぅぅ…!!!」ボロボロ
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/01(金) 14:12:08.96 ID:6s9M4jne0
ことり(本当は私が穂乃果ちゃんの事を忘れてしまうのが怖かった)
ことり(私は無自覚な内に自分の思い通りの穂乃果ちゃんを作り上げてて)
ことり(本当の穂乃果ちゃんを忘れてきているのだと自覚するのが嫌だった)
ことり(…「私も好き」だって言って貰えて嬉しいはずなのに、穂乃果ちゃんの全てを上書きされたみたいで悲しくなった)
ことり(私が招いた結果なのにね)
「……………」エラーガハッセイシマシタ
「……………」エラーガハッセイシマシタ
「じゃあもうこれってゴミ?」
ことり「ハッ…!」
ことり「…………」
(1年前の私と目が合ったような気がした)
「……………」エラーガハッセイシマシタ
「……………」エラーガハッセイシマシタ
ことり「…結局貴方は…誰だったんだろうね…」
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/03(日) 12:40:08.92 ID:P9tLMIkn0
日本
園田家
海未「はい、もしもし園田でございます」
海未「えっ!?ことりが!?」
海未「大変です!みんなに知らせなければ!」
〈大至急、屋上に集合〉
音ノ木坂学院
屋上
にこ「ほ、本当なの…!?」
希「こ、ことりちゃんに殺人容疑が掛かってるなんて…!」
海未「…と、私もそう聞いてたんですけどね…」ハァー
花陽「ど、どういうこと?」
ガチャ…
凛「こ…!ことりちゃん!」
ことり「…」
真姫「ことり…!帰ってきたのね…!」
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/03(日) 12:41:45.98 ID:P9tLMIkn0
絵里「ことり!さっきの…海未の話って…」
海未「…壊したってことですよね。穂乃果を…」
海未「いいえ…穂乃果に近しい物を…」
ことり「…うん」
ことり「あれは…人じゃなかったよ」
全員「……」
海未「……」
海未「…全部前のままですよ」
海未「何も変えたところはありません。前のまま残してますよ」
部室
花陽「ほら、一緒にこのミシンで衣装作ったね」ニコッ
凛「音楽室で真姫ちゃん達は作曲してたにゃ〜ん」
真姫「楽譜もここに置きっ放しだったわね…」
海未「…そうです、何も変わりません」
海未「穂乃果の部屋だって、何一つ変わってませんよ」
ことり「穂乃果ちゃんの…部屋…?」
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/03(日) 12:42:28.54 ID:P9tLMIkn0
高坂家
穂乃果の部屋
絵里「あっ…穂乃果の匂いがする」
希「絵里ち、そんなこと言うと変態チックやで」
絵里「えっ…///」
海未「すみません、突然お邪魔させて頂いて…」フカブカ
穂乃果母「いいのよ〜なんだか皆少し大人っぽくなったわねぇ」ニコッ
雪穂「お姉ちゃんの部屋は定期的に掃除してるからちゃんと綺麗ですよ!」
ことり「………」
穂乃果母「……じゃあお菓子食べたい人は居間に案内するわ」
凛「え!お菓子!」ピョコン!
凛「かよちん!行こ!」グイッ
花陽「わわっ!凛ちゃん落ち着いてぇぇ」
絵里「…私達も行きましょうか」
希「そうやね♪」
にこ「え?穂乃果の部屋見ないの?」
真姫「にこちゃんって…本当に空気読めないのね…」ハァ…
にこ「え?なんで私ディスられたの?」
バタン
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:33:06.85 ID:ymCxutec0
海未「…皆さんに気を使わせてしまいましたね」
ことり「後で謝らなきゃ…ね」
海未「何も変わりませんね。漫画もベットも机も…何もかもそのままですね」
ことり「本当にここにいたんだね…」
海未「…私達も何度もここに来ましたね」
海未「部室にも屋上にもこの部屋にも沢山思い出があります…」
ことり「…」
海未「ことり、これを…」
ことり「…これ、写真…?」
ことり「写ってるのって衣装…?でもなんだか…」
海未「や、やはり下手ですよね…」
ことり「これ海未ちゃんが作ったの…?」
海未「ちゃんと1人で作ったんですよ。デザインは…みんなと考えました」
海未「これは貴方の衣装です」
ことり「…ふふっ」
ことり「海未ちゃん…これじゃあ着られないよ。だって縫い方から間違ってるもの」フフフッ
海未「うっ…」
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:34:08.00 ID:ymCxutec0
ことり「すっごいへたっぴなんだね!」アハハッ
海未「少しくらいオブラートに包んでくれてもいいのでは!?」
ことり「私が教えてあげるよ。みんなの分も作らなきゃ」
海未「ことり…!」
ことり「…穂乃果ちゃんの衣装は…?」
海未「部室に置いてあります」
ことり「そっか…」
ことり「ごめんね、上手に褒めてあげられなくて。穂乃果ちゃんならもっと褒めてくれる」
海未「…」
ことり「私の時はそうだったよ」
「ことりちゃんすっごーい!天才だね!」
ことり「…」
ことり「ねぇ海未ちゃん…心にね、ずっと穴が空いてるの。穂乃果ちゃんが死んじゃったあの日から」
ことり「私はどうすればいい?穂乃果ちゃんに会いたくて仕方がない。辛くて苦しくて悲しい」グスッ
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:34:47.01 ID:ymCxutec0
ことり「どうしたら…どうしたらこの穴は埋められるの…?」ポロポロ
海未「そうですね…私も会いたいです。とてもとても会いたい…」
海未「でも駄目です。死んだ者は死んだ者でしかありません」
海未「だから…」ギュッ
ことり「海未ちゃん…」
海未「ことりのその胸に空いた穴こそが、穂乃果がいたことの証です」ナデナデ…
ことり「そっか…」
ことり「そうなんだね…もう、どうしようもないんだよね…」ポロポロ
ことり(寂しいくて悲しくて、心が千切れてしまいそう…)
ことり(これが…この感情こそが穂乃果ちゃんがいてくれた事の証…)
海未「…おかえりなさい、ことり」
ことり「うっ…ただ…いま…」ポロポロ…
海未「もうどこにも行かないでくださいね…」ギュッ
ことり「うん…!ごめんね、ごめんね海未ちゃん…!」ポロポロ
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:36:35.10 ID:ymCxutec0
数日後
墓地
ことり(あの後私は穂乃果ちゃんのご家族に謝りにいって、μ'sのみんなとも話し合いをした)
ことり(そして今日、私はみんなと一緒に穂乃果ちゃんのお墓に来た)
ことり「久しぶりだね、穂乃果ちゃん」
海未「お久しぶりです」
真姫「…来たのはいいけど、ことりの荷物多くない?」
凛「何が入ってるのー?」
ことり「えっとね、まずはこれ」
花陽「綺麗なお花だね!なんていうお花?」
ことり「これはユリだよ。花言葉は…『貴方は偽れない』」
海未「ことり…」
ことり「穂乃果ちゃん、私間違ってたよ。嫌な事してごめんね」
ことり「本当に寂しくて寂しくて、しては行けないことに手を出した。…でもね、私本当に穂乃果ちゃんの事が大好きだったよ」
にこ「やっぱりそうだったのね…」
ことり「うんっ」ニコッ
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:37:18.62 ID:ymCxutec0
ことり「私本当に穂乃果ちゃんが好きだったの!」
ことり「この気持ちだけでも、伝わってるといいな…」
希「きっと伝わっとるよ」ニコッ
ことり「だからね、これは私の本音の気持ち」バサッ
絵里「黄色い水仙の花…」
ことり「花言葉は『私のもとへ帰って、私の愛に答えて』」
ことり「本当はね、本当の本音はこれだよ」
凛「なんだか悲しいね」
花陽「り、凛ちゃん!」
ことり「うん…そうだよ。悲しいよ。でもね、大丈夫なの!皆に支えられてるから、私はちゃんとここに立ってる」
ことり「ありがとう。こんな私を見捨てないでいてくれて」
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:37:57.60 ID:ymCxutec0
真姫「当たり前でしょ」
にこ「真姫ちゃんも責任感じていっぱい泣いたもんね〜」
真姫「泣いてない」
にこ「泣いた」
真姫「泣いてないったら!」
凛「真姫ちゃん可愛いにゃー!」
ことり「ふふっ、ありがとう」
海未「さぁ、手を合わせたら帰りましょうか」
希「そうやね、まだまだやることあるしね」
絵里「じゃあみんな、手を合わせて」
全員「………」シーン
ことり「穂乃果ちゃん、元気ですか?」
海未「私達は元気ですよ」
ことり「穂乃果ちゃん…また会いに来るね」
海未「穂乃果、また…また会えるのを楽しみにしています」
全員「………」シーン
希「さ、行こか」
凛「部室まで走っていくにゃ!」
にこ「流石に無理がある距離よ…」ゲソッ
絵里「のーんびり歩いていきましょ」テクテク
海未「さぁ、ことり」
ことり「うん」ガサゴソ
ことり「はい、これ。これは私と穂乃果ちゃんだけの秘密ね」シー
ことり「また来るね」ニコッ
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:46:14.62 ID:ymCxutec0
部室
凛「わぁ〜!」クルクル
花陽「とっっっても可愛いです!」
ことり「うんうん、みんなとっても似合うよ!」
海未「信じられません…ことりの手にかかればこんなに綺麗になるんですね…」
ことり「えっへん!でも、ありがとうねっ。皆で考えてくれた衣装とっても可愛い!」
にこ「じゃあ、屋上に行きましょうか」
凛「凛が1番に行くにゃー!」ダダダッ
にこ「凛!走ったら危ないでしょ!」
凛「はにゃぁぁ…」
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:47:16.17 ID:ymCxutec0
屋上
真姫「まぁ、小手調べってやつね」
希「じゃーみんな並んでぇ」
全員「μ's!ミュージック スタート!」
μ'sick forever!
忘れないで 君と僕の足跡
宝物だよ 積み重ねた時間
ありがとうって言いたいな 心のfriend!
La-La μ’sical night!
時よお願い今夜を永遠に刻みたいんだよ
あぁ…君はどうだい?
喜びでみんなは繋がってるんだ
言いたいな ありがとう…yeah!
La-La μ’sical night!
踊れドレ 誰にお願いしようか?
時よ止まれ『時よ止まれ』
シアワセなんだ笑顔で僕らは!
La-La μ’sical sign!
ウタ歌え 光のパワー浴びながら
思い出をみんなと笑顔で抱きしめたい
La-La μ’sical sign!
ウタ歌え 君にお願い大声で呼んでくれる?
遊びたいんだよ
あぁ…今が全て!
μ’sic forever!
忘れないで 君と僕の足跡!
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/08(金) 16:48:10.84 ID:ymCxutec0
ことり(ここには穂乃果ちゃんの気配が沢山残っていて、私も海未ちゃんも皆もまだ離れられそうにない)
ことり(でも、それでも……____)
穂乃果「みんな…ありがとう」
穂乃果「ことりちゃんも、約束のお洋服忘れないでいてくれたんだね。とっても可愛い!」
穂乃果「それから、気持ちに応えられなくてごめんね…あの時、穂乃果ちゃんがくれたシクラメン。花言葉は『切ない私の愛を受けて下さい』だよね」
穂乃果「ありがとう。私なんかを好きになってくれて。もう、謝る事も応える事もできないけど…」
穂乃果「でもちゃんと傍にいるよ。μ'sの皆の傍で、私は歌ってるよ」
「いつまでも、最後に皆で作った曲を…ずっと…」
穂乃果「これは…私とμ'sの絆の物語」
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/03/09(土) 21:24:48.90 ID:dXIDLMdG0
数年後
墓地
ことり「穂乃果ちゃん、久しぶりだね」
ことり「ごめんね、中々会いに来られなくて。お仕事が忙しいんだぁ…」
ことり「今日もすぐ戻らなきゃ。でも、会えてよかった」
ことり「…μ'sick forever 忘れないで 君と僕の足跡♪」
ことり「じゃあ、また来るね」ヨイショッ
ことり「………」
ことり「へーんなの!気配がするなんて不思議だね!」ヘヘッ
ことり(穂乃果ちゃんはもう、死んでいるのに!)
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