【ペルソナ5】9股かけたけどやっぱりたった一人を決めていく・後編【安価SS】

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321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 20:49:04.77 ID:/Cr5f4j80
1
322 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/16(木) 21:02:57.41 ID:aEqgDLZ60

店員「らっしゃーせー」

(牛丼並みと大盛りを注文した)


  −1040

  所持金
 ¥74974


双葉「おお、量多い……」

双葉「お前はやっぱりよく食べるんだな」

双葉「うーん」

双葉「やっぱり食べないと、杏みたいに胸おっきくはなれないのか……」

(…………)

(昨日のことが胸に痛い……)

双葉「……?」

双葉「どうした? 気分悪いのか?」

双葉「なんか最近、お前おかしいぞ」

双葉「まあもうすぐ帰るし、不安はわかるけどな」

双葉「お前ならどこでだって大丈夫だって」

双葉「どんなことがあっても、きっと道ってあると思うんだ」

双葉「お前が教えてくれたことだ」

双葉「な? お前にはみんながいる」

双葉「だから、大丈夫」

(双葉は純粋に応援している……)


 双葉+★1つ


佐倉双葉
★★★★★★★★☆☆


(双葉に春のこと、怪盗団の現状を伝えるべきだろうか?)

1、伝える
2、まだ止めておく


>>324
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 21:11:48.65 ID:/icKI0XWo
8あるし1
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 21:18:54.43 ID:vWleLGT70
1
325 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/16(木) 21:25:02.22 ID:aEqgDLZ60

《カラオケ》


(モルガナ、杏、真、竜司、祐介で相談する――)

杏「真、諦めるって……ホント?」

真「…………」

真「何だろ、どう考えても無理だなって思って……」

真「なんかさ、世界を敵に回してもとか、そういうのって春好きそうだなって納得しちゃったし」

真「…………」

真「なんで乗っかれないのか考えてた」

真「私、負けるのも怖いけど」

真「勝つのも怖い」

真「……お姉ちゃんのこと考えちゃうんだよね」

真「一回勝ったら、勝って手に入れたものを守るために勝ち続けないといけない」

真「一回負ければ全部失ってしまう」

真「同じ次元で話していいことだとは思ってないけど……」

真「私、勝ち続ける為に、その為だけに、春みたいに覚悟決めれない」

真「お姉ちゃんみたいに、手段と目的が入れ替わってしまって」

真「歪んでしまうと思う」

真「春はね、きっとずっと考えてた」

真「自分が歪んでしまうこともわかってたと思う」

真「でも、それを覚悟してたなら、わかっていてもそれを選んだなら」

真「少しでも、歪みを少なくしたかった」

真「私は……できないと思ったから」

真「そこまで自分の心、賭けること……どうしてもできなかった」

杏「…………」

杏「……モルガナ、ごめん」

杏「昨日のこと、説明してくれない?」

杏「……見てたんだよね」

モルガナ「……わかった」

(昨夜の春の振る舞いについて説明していく……)


全員「…………」


杏「…………」

竜司「……え、それマジで春?」

祐介「そういうことには羞恥を覚えるタイプだと思っていたが……」

326 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/16(木) 21:25:50.98 ID:aEqgDLZ60

モルガナ「今の春なら、邪魔なら自分の感情も無視する。それができると思う」

モルガナ「真、お前の決断はお前の自由でいいと思う」

モルガナ「ただ、春は今、どう考えても歪んでる」

モルガナ「本人が覚悟していたとしても知ったこっちゃない」

モルガナ「ワガハイは春が歪んでいくのを見たくはない」

真「…………」

竜司「真は頭良すぎるから考えすぎちまうんだよ」

竜司「真は今の春をほっとけるのか?」

真「それは……」

杏「バカ竜司と同じなのはシャクだけど」

竜司「おい」

杏「今の春を放っておいたら、春がどうこうじゃなくて」

杏「私たちの方がおかしくなると思う」

祐介「こうやって集まっていること自体が異常事態だしな」

モルガナ「…………」

モルガナ「『破滅を覚悟している人間の破滅を止めることなんてできるのか』、か」

モルガナ「春は怪盗団を壊すことに意味があると思っているようだったが」

祐介「意味なんてあるのか?」

モルガナ「ワガハイが知るか!」

竜司「ってかさ、もう春呼んで話聞いた方が早くね、これ?」

祐介「俺もそう思う」

祐介「痴情のもつれだと静観するつもりではあったが」

祐介「そうもいかないぐらい事が大きくなってきた」

杏「……難しいと思う」

竜司「なんで?」

杏「春の考えがわからないから」

竜司「だから呼び出して話聞くんじゃねえか」

真「……竜司や祐介はこうなってから春と直接話してないでしょう?」

真「今の春、本当に怖い」

真「メンバー全員で集まって、建設的な話し合いができるかというと」

真「そうは思えない」

杏「……正直、今春を目の前にして冷静でいられるかって言ったら、私……自信ない」

竜司「んじゃあずっと黙ってろってのかよ?」

祐介「臆病になる気持ちはわからなくもないが、いずれ話し合いは必要だろう」

真「そうだけど……」

モルガナ「…………」


327 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/16(木) 21:27:24.36 ID:aEqgDLZ60

モルガナ「問題の中心である女性陣がここまで自信のない状態だと、そこを春はつけこむと思う」

モルガナ「オマケに竜司なんか簡単に挑発に乗っちまいそうだしな」

竜司「いちいち俺を引き合いに出すんじゃねえよ!」

祐介「で、今リーダーは何をしている?」

モルガナ「双葉と会っているはずだ」

竜司「双葉が知らない状態ってのも、俺はどうかと思うんだけどな」

祐介「いや、杏や真でもこれだけ動揺しているんだ」

祐介「慎重になるのは自然な発想だと思う」

竜司「けどそれ、春が言いだしたことなんだろ?」

竜司「今のとこ、全部春のペースじゃね?」

竜司「双葉のこと、信用しなさすぎじゃねえの?」

杏「…………」

真「…………」


 ブー、ブー

 !!


『今夜、双葉に話そうと思う』

『みんな同席してくれないか?』


竜司「……リーダーは話すことにしたみたいだな」

モルガナ「不安はわかる」

モルガナ「春の真意もわかっていない状態だしな」

モルガナ「けど状況を動かさないといけない時ではあると思う」

モルガナ「杏殿、真」

杏「……私は、わかった」

真「……私たちがいないと、双葉に伝わらないでしょ?」

モルガナ「…………」


 …………
 
 ………

 ……

328 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/16(木) 21:33:06.42 ID:aEqgDLZ60
今日はここまで。眼鏡が割れました。風邪ひきました。声が出ません。誰の呪いでしょうか。
8日は凄いイベントが重なる日になってしまいましたが、それは安価に忠実なためです。
この後すぐにルブランに直行せずにひふみんと会うんだからジョーカーはタフですね(棒読み
双葉イベントは杏以上にきついかもしれないという、いらない予告しときます。双葉がとうとう修羅場のど真ん中に……
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/02/16(木) 21:44:55.24 ID:3bGV9vfyO
お大事に
ここ最近の娯楽だからさっさと治して続き頼むよ眼鏡は医者に見せろ
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 21:45:35.70 ID:gjLykFCG0
おつ
双葉にndk?ndk?みたいなこと聞く春、って図になるのかな
竜司がさっさと話せってちょっとウザいのがまたゲーム本編と似てると思う、この竜司の言い分はむしろわかる方なんだが
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 22:05:29.01 ID:gjLykFCG0
これだけ聞かせて
ハッピーエンドはあるんですか?
332 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/16(木) 22:12:54.55 ID:aEqgDLZ60
結論としてはあります。ハッピーエンドは想定しています。
この怪盗団解散直前イベントを乗り越えたら、
最終日のホワイトデーに★MAXの中から1人を選んで生涯の伴侶となるのです。

春が役回り的に現実突きつけていく役になってしまっているのは、春にしかできないなと思ったので。
次回で多分、なんで春が双葉に話そうとしなかったか、その理由が明らかになります。
その理由に納得できるかどうかはわかりませんけど、一応理由はあります。
あと、かつての居場所壊すことに何の意味があるのかについても、ようやく春から答えが出ます。多分。
まだ皆さんには春の弱点が見えていない状態でしょうか? いろいろ気にしていたと思うのです。伏線は貼ってた!
真は諦めてしまったのでしょうか。感情はともかく考え方が若干春よりなのかもしれません。
特に女性陣はみんなバラバラですね。なんとかがんばりましょう。
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 12:02:06.79 ID:Crr8gQ/1O
前スレ貼っとくので読み返したい人どうぞ
俺はさっぱりわからんので誰か弱点推理してくれ

http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1483141399
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 14:38:46.38 ID:xCR+j4bV0
「自分一人でできることが何もない」っていうのはあると思う
だから今一人で立ち回ってるんだろうし
自分がいなくなったところで何も変わらない、みたいなこと考えてるのはあるだろうな
双葉の修羅場は心痛いな……
さすがに可哀想だから口車でごまかすってのは信じられないしな
335 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 19:49:12.79 ID:AaGhjJDo0

《神田・教会》


一二三「こんばんは」


東郷一二三
★★★☆☆☆☆☆☆☆


(多少信頼を損ねてでも、怪盗団の現状を話すべきだろうか?)

1、話す
2、普通に過ごす

>>337

336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/02/17(金) 20:36:13.57 ID:EfVyMp580

1
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:31:59.07 ID:emftXb8t0
2
338 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 21:40:59.94 ID:AaGhjJDo0

一二三「では、新手研究の相手をお願いします」

(しばらく将棋を打って過ごした……)

 一二三+★1つ

一二三「…………」

一二三「音が鈍いですね」

一二三「筋に迷いが見られます」

一二三「分かりますよ、それぐらい」

一二三「…………」


1、相手の筋道が見えない場合はどうする?
2、自分がどう打てばいいのかわからない時ってないか?

>>340

339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:43:04.61 ID:38pXvGL40
2
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/02/17(金) 22:02:40.23 ID:ume51lKuO
1
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/02/17(金) 22:04:10.80 ID:LFaBqb1A0
1
342 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:09:06.38 ID:AaGhjJDo0

一二三「ふむ……自分の次の一手ですか」

一二三「…………」

一二三「基本的には、大局を見るという戦略眼が必要になってきますが……」

一二三「それを抜きにしても、勝負というのは相手のペースに乗らないことが肝要になってきます」

一二三「今、あなたが戦っている相手……がいるとすればですが」

一二三「私の経験上、その方は決して勝負に慣れている方ではないと思います」

一二三「慣れているならば、まず自分のペースに乗っていることを相手に知らせないからです」

一二三「自分の有利を悟らせず、相手に調子に乗らせ、背後から叩く」

一二三「本当に強い戦術家というのはそれができるんです」

一二三「筋道というのは隠すものではなく、誤認させるもの……」

一二三「ですから、その問いが出ている以上、あなたは思っているより不利な状況ではない」

一二三「そう考えて大丈夫だと思います」

一二三「相手にペースを知らせてしまっているということは、その方も余裕がない、あるいは勝負に弱い証拠です」

一二三「……状況がわからない以上、これ以上のことは言えませんが……」

一二三「あなたが相手のペースを知っているなら、崩すこともまた可能なはず」

一二三「そしてそこから次の一手を見出すこともまた可能なのです」

一二三「勝負は王手か投了宣言が出るまで分からないもの……」

一二三「最後まで、諦めないでください」

(一二三が微笑んで、そう励ましてくれた……)

343 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:11:24.60 ID:AaGhjJDo0

(ルブランの中では、春と自分以外が既に待っているという)

(惣治郎も一緒にいてくれるらしい)

(双葉にきちんと伝えなければならない……)



《ルブラン》


双葉「お、おう。お帰りー」

双葉以外「…………」

双葉「ん、な、何かあったのか? さっきからみんなこの調子で、お前が帰ってからとしか言ってくれないんだ」

双葉「あれ、春は? 一緒じゃないのか?」

(春はここには来ないことを告げた)

双葉「……?」

双葉「春に何かあったのか?」

杏「…………」

真「…………」

(双葉に、春の言葉や行動を、できる限り包み隠さず説明した)

(怪盗団を抜け、怪盗団を壊すつもりであること)

(実際にそういった言動を繰り返していること)

(説明には長くかかった……)

双葉「…………」

双葉「は?」

双葉「え、ちょっと待て、エイプリルフールにはまだ早いぞ?」

双葉「だって、春だぞ? あの春だぞ?」

双葉「な、なあ、嘘だよな?」

杏「……ホント」

真「……正直、今は春に会いたくない。私も、杏も」

双葉「え、いや、え? ちょっと待って」

惣治郎「双葉、事実だ」

惣治郎「嬢ちゃんは覚悟決めてやってる」

双葉「……っ!!」

双葉「惣治郎まで、なんでそんなこと言うんだ!!」

双葉「春がそんなことするわけない!!」

双葉「もういい、春に直接聞く!!」

竜司「ちょ、おい!」

モルガナ「双葉、待てって!」

(だがスマホを取り上げるより双葉の入力スピードの方が早かった……)

 ブーブー、

 ピロリロリン

 ブブ、ブブ、

(惣治郎を除いた全員のスマホにコールが鳴る)


344 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:12:27.90 ID:AaGhjJDo0

(怪盗団専用グループチャットのコールだ)


双葉『春、みんなおかしなこと言う』

双葉『抜けるなんて嘘だyな』


 …………、

(双葉にスマホを返した)

双葉「な、なあ? みんなで私をからかってんだろ?」

双葉「冗談にしては下手すぎるぞ?」

双葉「きっと春は『どうしたの』『そんなことあるわけないじゃない』とか、そういう――」


 ブーブー、

 ピロリロリン

 ブブ、ブブ、


春『知っちゃったんだね』

春『うん、私はもうメンバーじゃないよ』


双葉「……っ!?」


双葉『何言ってる?』

春『わからないなら教えてもらった人に訊けばいいんじゃないかな』

春『それともただ認めたくないの?』

双葉『春の口から直接聞くまで納得できない』

春『それもそうだね』

春『ルブランにいるのかな?』

双葉『春以外みんないる』

春『そう』

春『なら全部話聞いてるね』

春『その通りなんだけど、わかった』

春『しばらく待ってて。できるだけ早く行くから』


(チャットの着信音が止まった……)


双葉「…………」

双葉「ほ、本当に?」

双葉「なんで? どうして……?」

(双葉は身体を抱えて今にも泣きそうだ……)

モルガナ「双葉……」

(誰も言葉を発せない……)

345 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:13:28.77 ID:AaGhjJDo0

 …………、


 カランコロン

全員「!」

春「…………」

春「お化けを見るような顔されても困るな」

春「にしても、本当に喋ったんだね」

春「話さない方がいいって言ったんだけどな」

杏「春……っ!」

真「杏」

双葉「…………」

春「みんなから聞いたんだよね?」

春「その通りだよ」

春「喋ったなら隠す必要もないかな」

春「彼を手に入れる為に、怪盗団が邪魔になった」

春「だから私は、切り捨てた」

春「それでも邪魔をしてくるから、今は現実を見せてる最中」

双葉「み」

双葉「みんなのこと、きらいになったのか?」

春「それとこれとは関係ないかな」

春「双葉ちゃんに話したらショックが大きいだろうなって思ったから、私は話さない方がいいって言ったし」

春「やっぱり、ルブランは落ち着くなって思ってる」

春「こんな針のむしろ状態でも」

春「私にとって、ここは間違いなくかけがいのない居場所だったよ」

双葉「……じゃ、じゃあなんで?」

双葉「なんでそれを自分から、壊すようなことを?」

春「…………」

春「差し出すものが大きければ大きいほど、手に入れるモノの価値は高まると思うの」

春「犠牲が大きければ大きいほど」

春「裏切ったモノが大きければ大きいほど」

春「私の中で、彼はより大事なものになっていく」

双葉「…………」

双葉「それだけ……?」

346 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:14:28.14 ID:AaGhjJDo0

春「……うーん」

春「まあこれは私の中の、心の中の理由かな」

春「双葉ちゃんも知ったことだし、そろそろ話してあげる」

春「ルートを」

春「彼が私を選ばざるを得ない理由を」

(春の声が、急に冷たくなった)

(双葉が以前と違う春の様子に、もう言葉が見つからないのがわかる)

春「私ね、何もないんだ」

春「杏ちゃんみたいにモデルやれるような容姿があって、度胸とかがあるわけでもないし」

春「マコちゃんみたいに文武両道なわけでもない」

春「双葉ちゃんだって、すごい才能持ってるよね。言う必要もないくらい」

全員「…………」

春「私にはそんなの何もない」

春「私が持ってるのはせいぜいお父様から受け継いだ遺産と人脈」

春「それも私が作ったモノじゃない」

春「私自身にあるのは」

春「少しだけ色んな人を見てきて、少しだけ人を見る目があるぐらい」

春「だからいつ誰を『裏切る』と、何が手に入るのかがわかる」

春「たった、それだけ」

春「そして他の人が、何を裏切れないのかもわかる――」

春「ねえ、彼は、私が大好きでみんなを助けてくれた彼は」



春「居場所を失って全部を失っていく私を、見捨てることができるかな?」



全員「…………」

モルガナ「……なんだと?」

春「私が今壊していってるものは、怪盗団とそれにまつわる人たち」

春「私の大切なもの。それは間違いなくそう」

春「だからこそ壊す意味がある」

春「だって彼は、居場所のない人間を見捨てるなんて絶対にできない」

春「だよね?」

 …………、

(想像してしまった)

(春が全てを失った時、自分がどうするのか……)

祐介「……春のやっていることは、いわば自業自得だ」

祐介「自業自得の行為でも同じだとは限らないはずでは?」

347 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:15:27.65 ID:AaGhjJDo0

春「そんなことないよ」

春「だってみんな、私の気持ちわかってくれるでしょ?」

杏「……は?」

春「だって双葉ちゃんに喋ったじゃない」

春「いつ崩れるかわからない曖昧な状況に耐え切れなくて」

春「双葉ちゃんが傷付くってわかってても、喋ったじゃない」

全員「……っ!!」

春「先月の私たちってそんな感じだったんだよ」

春「いつバランスが崩れてもおかしくない状態」

春「だから傷付こうと、どうなるかわからなくなってしまってでも、状況を動かしたくなった気持ち」

春「動かざるを得なくなった気持ち」

春「みんなわかってくれたはずだよ。双葉ちゃんに話すかどうか、ずっと悩んでたんだよね?」

春「私は本当に双葉ちゃんに話す気も深く傷つける気もなかったのに」

春「どうなるのか不安で、それならいっそ双葉ちゃんが傷付いても話すことに決めた」

春「そんな決断をしたみんなが、私のことを自業自得なんて言えるのかな?」

春「いや、みんながどう思うかはどうでもいいかな」

春「ねえ君は言える?」

(春がこちらに冷たい視線を向けてくる)

(目を逸らさないことしかできなかった)

春「ねえ、そろそろいいかな?」


春「私に決めてくれれば、これ以上何もしないって誓うよ」


春「言ったよね。早く決めてくれれば被害は少なくて済むって」

春「君が決めないなら、決めるまで私は続けていくよ」

竜司「……脅しかよ」

竜司「そんなんで嬉しいのかよ……!?」

春「脅しのつもりはないよ、本当にするから」

春「嬉しいのかって言ったらそうだね」

春「結婚相手が既に決められていたあのころと比べたら、私自身が本気で好きな人が傍にいてくれる幸せ」

春「それを考えたら、彼が私のことをどう考えてるなんて関係ない」

春「嬉しいに決まってるじゃない」

竜司「……俺にはわかんねえよ、春……!」

竜司「ずっと話でしか知らなくて、春が変わったって言ってもピンとこなかったけどよ」

竜司「どう考えてもこんなのおかしいだろ!!」

春「竜司くんがおかしいと思っても関係ないよ」

春「どうでもいいからね、そんなの」

竜司「春、てめえ!」

双葉「止めて!!」

348 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:16:56.46 ID:AaGhjJDo0

双葉「……〜〜っ!」

双葉「は、春……! わ、たしが?」

双葉「私が、悪い?」

春「……?」

双葉「私が、知らなければ」

双葉「こうならなかった?」

モルガナ「双葉、それは違う!」

モルガナ「双葉に知らせようと決めたのはワガハイたちだ」

双葉「で、でもそれで、それでこんな、こんなことに――!」

 ガタン!

(双葉が倒れた――!)

杏「双葉!!」

祐介「大丈夫か!?」

(双葉の顔色が明らかに青い――!)

双葉「げほ、ぐ、、あ……!」

惣治郎「大丈夫だ、落ち着け……大丈夫だ……」

竜司「双葉、水だ、ほら!」

春「…………」

(春は黙って双葉の様子を眺めているだけだ……)

杏「……こんな双葉を見ても、春は動かないの……!?」

春「知った以上は双葉ちゃんも対象にするつもりだからね」

杏「!!」

真「春、出てって」

真「双葉の症状が悪化するだけだから」

春「…………」

春「うん、わかった」

(春が出て行こうとする――)

双葉「ま、って、はる」

双葉「おいて、いかな、いで」

双葉「いかないで……!」

春「…………」

春「双葉ちゃんはこう言ってるけど、どうしようか?」

(春がこちらに振ってきた)

(春の目はひたすらに冷たい)


 ――――

 双葉が求めているのは……

 今の春を残してもいいのか――?


1、残ってもらう
2、帰ってもらう


↓3レスで多い方
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 22:17:51.72 ID:av84GH9VO
1かな。
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 22:20:38.28 ID:38pXvGL40
1・・・?かなあ

絶対間違えちゃあかんやつやコレ
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 22:21:46.86 ID:emftXb8t0
どっちだろ
2
352 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/17(金) 22:28:28.06 ID:xI4zy4hR0
あ、

双葉BADENDです。更新頑張ります。
春のルートは皆さん納得できました? 双葉に話さなかった理由とか。結構頑張って考えたところでした。
あと>>338の選択肢見間違えて1の方の選択肢選んだパターンで一二三話してるんですけど、ここはすみません
あと★8以上は正解です。7以下だった場合は次の更新で多分わかります。
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 22:31:07.00 ID:emftXb8t0
あ、やっぱひふみん相談乗ってくれてるVer.だったんだね
春ちゃん病んでるなぁ
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 22:42:52.79 ID:TBBOPvN80
双葉バッドか……それもきついし春のルートもマトモな発想じゃないな…
ルートに関しては、予想以上に病んでたわ……
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/02/18(土) 10:27:22.75 ID:CX+zKXXV0
昨日参加できなかったら双葉バッドになってた件、恨むぞ
春の思い込みが、屋根ゴミが居場所ない人間を見捨てるわけがないってとこなら、
実際そうだと思うんだが
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/18(土) 13:03:31.33 ID:rzNRXtj80
双葉推しだけど正直星減らしてでもBAD見たいという気持ちと双葉ハッピーが見たいという気持ちとこのスレだと春ちゃんを応援したいという気持ちがせめぎあってシャドウ出てきそう
357 : ◆86inwKqtElvs [saga sage]:2017/02/18(土) 18:30:28.58 ID:NKznLqKO0
風邪から気管支炎にランクアップしました、2,3日更新途絶えます。、すみません
武見先生の薬ないのですか、武見先生なら特効薬持ってそうなんですが
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/18(土) 21:44:55.45 ID:jUGaTmgv0
結構前から風邪ひいてたもんね
ちゃんと治さないと気管支炎はクセになって、風邪引くたびに長引くよ
とにかく睡眠が一番
ちゃんと待ってるから大丈夫だよ
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/18(土) 22:36:04.51 ID:uIC6nDsS0
素直にこのクオリティを毎日上げてた方がすごい
ゆっくり休んでくれ、双葉バッドはキツいだろうしね
360 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/19(日) 19:33:38.45 ID:IK4G7aOF0

春「わかった」

(春がカウンター席にまた座った)

(やはり動こうとしない)

(ただ見下ろしている――)

双葉「い、」

双葉「いやだ、はる」

双葉「なにか、しゃべって、はる」

春「…………」




 他のみんなが私を助けようと動いてくれる中、春だけはただその様子を眺めていた。

 やめて。
 その目はやめて。
 そんな、モノを見るような、
 惣治郎の前にいたあの家のやつらみたいな、そんな目を、
 春は、仲間にだけは、――!

「楽だね」
 他の仲間の怒号や慰めの声より、ぽつりとつぶやいたその一言の方が耳に付いた。
「苦しむ双葉ちゃんを眺めるだけで壊れてくんだから」
 最初からそうしておけばよかったかな。
 いつも通りのふわっとした声で、いつもじゃありえない冷たい言葉が吐かれる。
「は、る……! は、は、…っ」
 それでもまだ、信じたかった。
「春、選ぶ。お前を選ぶ」
 だからこれ以上はやめてくれ――

 なんでだろう。
 さっきより、胸が苦しい。

「双葉ちゃん」
 涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった私を、春は抱いて、あやすように背中を叩いた。
 春がポケットから出したハンカチで私の顔を優しく拭う。
「……春……?」
「お別れだね」
 今だけ、私の知ってる春に戻ってた。
 さっきまでとは違う、優しい言葉。なのに。
「悪いな、双葉」
 竜司の声が、冷たくて鋭い。
「仲間にこんなことするやつは、もう仲間として見れねえよ」
 しん、とルブランが凍った。
 全員が竜司の言葉を肯定していた。
 私以外が。
「さよなら」
 もう、行かないでとすら、声に出なかった。


 …………

 ………

 ……


「……夢か」
 今日は真と冴と、あとモナに春も来る。だからこんな、あの日の再現みたいな夢を見たんだろう。
 怪盗団が崩壊してから12年が経っていた。
 私以外はみんな自分の道を進んでる。
 私は高校には辛うじて通ったけど、それからが決まらなかった。
 怪盗団に入る以前の、人との関わりを拒絶する情けない自分に戻ってしまった
 高校を卒業してからは引きこもりに戻ってしまった。
 約束ノートは果たせてない。カナちゃんにも会えていない。
 あの日、春が残していったハンカチと一緒に、未練がましく枕元に置いてある。
 起きてからの癖で、PCに向かってネットサーフィンで辛うじて人との繋がりを求める。
 しばらくして、扉のノックの音。
「双葉、大丈夫か?」
「……うん」
 少しだけ迷ったけど、ハンカチを持って、私は居間に、
 今でも仲間として心配してくれる人と、かつての仲間に会いに行く。


361 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/19(日) 19:34:38.75 ID:IK4G7aOF0

「……春」
「久しぶりだね、双葉ちゃん」
 怪盗団が崩壊してから直接会うのはこれが初めてだ。
 春からは何のつもりなのか、お金だけ毎月のように振り込まれていることは知っている。ただ、手を付けていない。
 でもこのままでは、仕事をできない自分は、いずれそのお金に手を付けないといけなくなるだろうとは思っていた。
 今日はそれについての話し合いと聞いている。
「双葉ちゃんは詳しい話を聞いてないんだよね?」
 聞く余裕がなかった。
 今でも心臓がバクバクと、胸が苦しいのに。
 あいつと結婚したと聞いた。
 その後押しをしたのは、あいつに無理矢理選ばせたのは、私だ。
「ここからの説明は私がさせていただきます」
 検事から弁護士へと転身した冴が、ビジネスライクに話し始めた。
「簡単に言うと、個人事業……会社を設立してみないかということです」
「?」
「双葉のプログラミングの腕はそのままにしておくのは惜しいでしょ」
 真も感情を込めない、事務的な口調で話が進んでいく。
 要はセキュリティのソフト開発をしてみないかということらしい。
 真がいるのは、まず警察でそれを実験的に使用すれば、それ自体が宣伝になるからとのこと。
 セキュリティだけでなく、各国を経由して発信者を特定されないようなプログラムに対抗するソフトも開発してほしいということ。
 警察官になるには自分は資格がないから、民間として事業を立ち上げて、警察がそれを依頼する形になるとのこと――
「そんなことができるのか? お役所仕事だろ、警察って」
 モナが代わりに私の訊きたいことを訊いてくれた。
「私が押し通すから」
 真は変わらないなと思わず苦笑した。
「じゃあ春は、私のスポンサーになるのか?」
「そういうこと。やっぱり双葉ちゃんは頭いいね」
 仲間だった頃と変わらないように見える、優しい微笑み。
 けど、本当の春の微笑みを知っている私は、違うとわかる。
 相手を騙すため、駆け引きのための、仮面の微笑みだ。
 こうなったのは、私のせいだ。
 私があの時、春が変わりつつあることを認めていたら。
 私は認められなかった。
 だから真実を捻じ曲げて、見たい部分しか見ようとしなかった。
 春は今、経営の世界で、オクムラフーズをさらに拡大させている。
 労働環境の改善や思い切った事業展開などで、経済界では一目置かれる存在になった。
 表向きは非常にクリーンで、父親のコネだけでは済まされない、本人の実力。
 だけど、少し深めに潜ってみると、そのイメージとは正反対の、限りなくブラックに近いグレーな駆け引きが行われていることがわかる。
 会社の拡大の裏で、どれだけの人間が春の裏切りで傷付いているのか。
「……春」
 私はハンカチを、春に返した。
「? これ、何?」
「……覚えて、無いのか?」
 本当に春は覚えてないようだった。
 ずっとこっちは大事にしていたものが、覚えられていない。
 頭がぐるぐると回りそうなほど、強い怒りを感じた。
「…………」
 多分きっと。
 あの時のさよならの言葉は、かつて仲間だった頃の優しい春とも別れたんだ。
「そのハンカチは春が失くしたものだから、春に返すんだ」
 春はよくわかっていないようだった。
 とりあえず、といった様子で鞄にしまう。かまわない。意味は私だけ知っていればいい。
 事務的な話がその後も続いた。
「どうする、双葉?」
 モナは気遣ってくれる。
 けど答えは決まっていた。
「やる」
「……本当に?」
 真の方が驚いていた。
「それをしたら、助けられる人がいるんだろ?」
 詐欺や脅迫で真実を捻じ曲げるやつら。
 かつての自分みたいな、見たいものだけを見るやつ。
 最後に、モナにこっそりと、あいつはどうしているのか訊いた。
「ずっと、お前のことを気にしてる」
「…………」
 そっか。
 そうなのか。
「じゃあ、こう伝えてくれ。……もう、真実を捻じ曲げないって」
 私はまだ、理不尽さに怒りを感じることができる。
 なら、動ける。怪盗団が目覚めさせてくれた、私の本質が変わらないなら。
「わかった」
 モナが言って、そして全員が帰っていった。
 涙がこぼれそうになった目をぐしぐしと袖で拭って、私はPCの前に戻った。

362 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/19(日) 19:35:48.88 ID:IK4G7aOF0

《????????》


カロリーヌ「大馬鹿者!!」

ジュスティーヌ「まともな状態じゃない人間がまともな判断ができるわけがないでしょう」

カロリーヌ「ペナルティだ、この程度で済んだことをありがたく思え!」



佐倉双葉
★★★★★★★★☆☆

  ↓

佐倉双葉
★★★★☆☆☆☆☆☆



カロリーヌ「本当に更生するのか、こいつは?」

ジュスティーヌ「疑わしいのは同意ですが、これも我らの役目」

カロリーヌ「さあ、さっさと>>348の正しい選択に戻ってやり直せ!」



 …………

 ………

 ……

363 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/19(日) 19:40:54.60 ID:IK4G7aOF0
BADEND(双葉ver.)をお送りいたしました。
次回から正しい選択肢の方に戻ります。
眼鏡が修理から戻ってきました。だいぶ楽になりました。気管支炎はまだ真っ最中です。みなさんお気を付けて
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/19(日) 20:26:07.16 ID:smLApDDu0
なんだかなぁ
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/19(日) 20:36:26.95 ID:N3wnbjXw0
バッドエンドだしな
この春は家ではどんな風にジョーカーと生活してるんだろ
366 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/19(日) 23:21:15.20 ID:IK4G7aOF0
このエンドだと春は裏切りに愉しみ感じてる状態が加速してるので、

ジョーカーは普通に大事にしようとしてるけど春自身がそれを否定してジョーカーを弄んでる状態
会社経営は春はジョーカー以外はどうでもいいけどそれだとジョーカーが逃げるかもだから経営での駆け引きでストレス解消してる
真は春のグレーな取引を知っているけど情報源でもあるから繋がりがある
それ利用して春は都合の悪くなった相手を真にリークして相手を潰したりしてる、
真はわかっているけど縁切られたら情報源失うから見逃している、仲間だったからではない

と色々考えてたのですが、蛇足なので止めました。
少なくとも暖かい家庭とは無縁ですね
ちなみにモルガナはジョーカーと春の家にいて、春の変わりように心痛めつつ春がやり過ぎないように見張っています。
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/19(日) 23:25:16.04 ID:FyN8SbPV0
うーむ・・・げんなりするな・・・春ヤバすぎ
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/19(日) 23:40:02.59 ID:hPVBezKF0
ジョーカーに言葉責めする春と言い換えるとあまり違和感がなくなる不思議
思い込みってのは裏切りが大きいと手に入るものの価値が高まる、みたいなこと言ってる部分かな
この春は病んでるくせに頭回るから厄介過ぎるな
369 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 20:28:07.79 ID:hb75s6aK0

春「わかった。じゃあ帰るね」

双葉「ま、って、ま……!」

春「今日のところは、だから」

春「双葉ちゃんが落ち着いて話せるようになったらまたいつでも来るよ」

春「周りが許してくれればだけどね」

真「……春」

春「じゃあ」

(春は帰っていった……)

双葉「――! ……っ!!」

惣治郎「おい、双葉……大丈夫だ、息をゆっくりと吐け」

祐介「以前呼んだ女医のところに電話を掛けた。すぐ来てくれるそうだ」

杏「双葉、大丈夫だから! 大丈夫!」


 …………

 ………

 ……


(双葉は鎮静剤の作用で眠らせたそうだ)

(自室でベッドに寝かせた)

(下に降りて武見の診断を全員で聞く……)

武見「以前にも同様の症状がありましたか?」

惣治郎「……親戚の家にいた頃に」

惣治郎「本当は過呼吸になるのが、うるさいと怒鳴られるので」

惣治郎「口を無理矢理塞いで呼吸を止めるように……」

杏「双葉……」

370 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 20:28:46.65 ID:hb75s6aK0

武見「三日分、安定剤を出しておきます」

武見「今回のことが突発的なことならともかく、長引くようでしたら心療内科の方を受診してください」

武見「それと、同様の症状が出た場合は、タオルなど布で口を塞ぐようにしてください」

武見「タオルなら隙間から呼吸ができますので。過呼吸の抑制と過剰な呼吸への恐怖心の緩和に繋がるかと」

武見「勿論、可能な限り息をゆっくり吐くことを意識させて、自力で呼吸を戻す訓練を」

惣治郎「わかりました。ありがとうございます」

武見「いえ」

武見「…………」

武見「お大事に……」

(武見は何か言いたそうだったが、何も言わずに帰っていった)

竜司「……双葉、あんなにパニクるって思わなくて、すみません」

竜司「俺が言え言えって言ったから……」

惣治郎「いずれ嬢ちゃんから聞いただろうよ」

真「リーダーがいなくなった時でもここまでひどくはなかったのに……」

杏「メンバーが抜けるのとはまた違うでしょ」

杏「多分、双葉はお母さんがいなくなった時のことと重ねてるんだと思う」

祐介「豹変して急に消えた……状況は似ていると言えば似ているのか……」

モルガナ「…………」

モルガナ「双葉が起きるまでみんな待つか?」

杏「私は全然待つよ」

竜司「俺も待つ」

惣治郎「全員学校があるだろ」

惣治郎「俺とこのバカと猫で見とくから大丈夫だ」

祐介「……わかりました」

真「うん。……みんな、一旦帰ろう」

(みんな引き上げていった……)


371 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 20:29:37.07 ID:hb75s6aK0

《自室》


(双葉はベッドで眠っている……)

惣治郎「…………」

惣治郎「俺も偉そうに言えねえけどな」

惣治郎「お前、どうする気だ?」

惣治郎「……わからねえか。まあわかってたらこんなことにはなってねえよな」

惣治郎「嬢ちゃんの様子、普通じゃなかったしな」

惣治郎「厄介だよなあ……わかりやすい悪役がいないってのは」

モルガナ「…………」

双葉「う……」

モルガナ「双葉……」

惣治郎「具合はどうだ?」

双葉「……わたし……」

双葉「はるは? みんな、は」

惣治郎「今日は一旦帰ってもらった」

惣治郎「春の嬢ちゃんとは、……落ち着いたら会えるとさ」

双葉「本、とう?」

双葉「……ここ……アジト……」

惣治郎「ああ、そうだな」

惣治郎「家に帰るか? 立てるか?」

双葉「うん……」

(よろめきながらも何とか立てた……)

双葉「…………」

惣治郎「ほら、おんぶしてやるよ」

双葉「……いい、惣治郎、重いだろ……?」

惣治郎「年寄り扱いすんなよ、いいから」

双葉「…………」

双葉「うん……」

惣治郎「じゃあ、お前も」

惣治郎「ちゃんと、考えろよ。いいな?」

(双葉は惣治郎におぶられて帰っていった……)


372 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 20:32:54.10 ID:hb75s6aK0

『!!モルガナTALK!!』


モルガナ「…………」

モルガナ「お前、春を見捨てることができるか?」

モルガナ「無理だろ? 嫌でもそうなる」

モルガナ「春のルートは正しい、善悪を別にしたらな」

モルガナ「こいつのそういう部分に付け込んでまで、春は……」

モルガナ「双葉も……予想以上にショック大きかったな」

モルガナ「春が本当に黙っておくつもりだったのか、今となってはわからない」

モルガナ「ただワガハイたちが話したことが、春の思う方向に進んだのは確かだ」

モルガナ「……全員が春の破滅的な覚悟に呑まれてきてるな」

モルガナ「…………」


 ブブ、ブブ、


(チャットが入ってきた……)


千早『差し出がましくてすみません』

千早『状況が大きく動いたのを感じたので、心配になって』


モルガナ「本当に千早には隠し事できないな……」


千早『一番激しく動揺してるのが、女教皇のアルカナと出ています』

千早『心当たりは?』


(確か女教皇は真が司るアルカナのはずだ)

モルガナ「? どういうことだ?」

モルガナ「むしろ比較的落ち着いて見えていたんだが……」

モルガナ「いや、落ち着いて見せていたのか……?」

(双葉が司っている隠者のアルカナについて何か分からないか訊いてみた)


千早『それは』

千早『占いになるので、5000円いただきます』

千早『あの、すみません。本当に』

千早『破ってはいけないルールというのがあってですね』

千早『ああ、その、お金の亡者みたいで本当にその申し訳ないのですけど』


モルガナ「そのあたりは千早のルールだからな。仕方がない」

モルガナ「お前がやるべきことをわかっているなら必要ないとも言えるが、どうする?」

モルガナ「占い頼んでみるか?」


  所持金
 ¥76014

1、頼む
2、止めておく

>>374
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 21:02:08.60 ID:frJPfwZC0
1
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 21:04:07.44 ID:MnjbUKBpo
じゃあ1
375 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 21:22:24.69 ID:hb75s6aK0

千早『いいんですか? すみません』

  −5000

  所持金
 ¥71014


モルガナ「どんな結果になる……?」


 …………、


千早『隠者についてはしばらく大丈夫と出ています』

千早『恋愛と隠者は女教皇が守る』

千早『そういう暗示になっています』

千早『隠者はその間、自由がいいと出ました』

千早『ただ、しばらくというのがどの程度の期間かはわからないです』

千早『女教皇自体がいい位置に来ていないので、あまり長い時間と思わない方がいいかと』


モルガナ「うーん?」

モルガナ「……今考えると、さっきも真が春を微妙に止めていた気がするな」

モルガナ「帰ってと言ったのも真だし、春も素直に帰ろうとしてた」

モルガナ「春の帰り際の言葉を止めたのも真だった」

モルガナ「あの時は双葉に気をとられてわからなかったが……」

モルガナ「…………」

モルガナ「というか、千早に春を直接占ってもらうことはできないのか?」

モルガナ「こんだけ遠くにいてもわかるんだから、面識あるならわかるんじゃないのか?」

(そう送ってみた)


千早『えっと』

千早『結果が出ない可能性が高いです』

千早『春さんが心を閉ざしてしまっているので』

千早『閉ざされた心は視れません』

千早『心のどこかで救いを求めているなら、可能性はないこともないんですけど』

千早『結果が出ても出なくても、その』

千早『すみません、お金はいただくことになります』

千早『あの、本当にすみません』



モルガナ「どうする? 頼んでみるか?」


  所持金
 ¥71014

1、頼む
2、止めておく

>>377

376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 21:54:09.91 ID:blhoRYop0
1
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 21:59:31.65 ID:MnjbUKBpo
素直に12
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 22:00:12.79 ID:MnjbUKBpo
>>377
ごめん1なのに2も一緒に押してもうた
1でおねがいします
379 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 23:03:03.46 ID:hb75s6aK0

千早『わかりました。やってみます』


  −5000

  所持金
 ¥64974



モルガナ「なんか出るか……?」


 …………、


モルガナ「…………」


 …………、


モルガナ「…………」


 …………、


モルガナ「長いな……大丈夫か?」


 ブブ、ブブ、


千早『あの』

千早『全速力で走り抜けようとしたら壁にぶつかった感じです』

千早『もう思いっきり跳ね返されました』


モルガナ「げ」

モルガナ「占えなかったってことか?」


千早『ちょっと反発のショックが強くてしばらく返信できなくて、すみません』

千早『少しだけですが視えました』


モルガナ「おお!」


千早『とりあえず、春さんは救いを求めていません』

千早『むしろ露悪的に、自ら救いのない闇に墜ちていく』

千早『ってこれは占わなくても身近にいればわかりますよね』

千早『むしろここからが大事で』

千早『以前会った時は本来は心の機微に敏い、優しい方だとわかったんですけど』

千早『それをあえて悪い方向に使ってるんですね』

千早『その為に、春さんは仮面をかぶってます』

千早『演じているというか、その仮面に合わせた言動をしているというか』

千早『それをしなければならない、という強迫観念を強く感じました』

千早『かなり根強い感情です。私の解釈になりますが、これだけ根強いなら』

千早『何か過去に現在と似たような経験があったのかもしれません』

千早『現実に似ているというのではなく、あくまでも春さんにとってです』



380 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 23:03:50.17 ID:hb75s6aK0

モルガナ「…………」

モルガナ「仮面に合わせた言動……?」

モルガナ「今の状況と似たような経験?」


千早『あと、視えたものですが』

千早『その仮面はこのままだといずれ、固定化されます』

千早『簡単に言うと、今の破滅的な振舞いをしている春さんが、本当になってしまうということです』

千早『利き手を矯正するようなものです。そちらに慣れてしまえば』

千早『いえ、きっと矯正できたと思えば、春さんはかつての利き腕を切り落とすでしょう』

千早『逆に言えば、まだ矯正できていないということではあるんですが』

千早『あなたが春さんの思い通りになってしまえば、終わります』

千早『そこにいたる時間はそれほど残されていないでしょう』

千早『ただ、少し先ほどの占いに戻りますが』

千早『女教皇が恋愛と隠者を守っていますから』

千早『それが少し、時間を延ばしています』


モルガナ「…………」

モルガナ「真が何かやってくれているのか……?」


千早『すみません、かなり深く潜ったつもりだったんですけど』

千早『おでこが痛いです、本当にものすごい勢いでぶつかったので』


モルガナ「え、肉体的に痛いのかそれって」


千早『あと、これは何を意味しているのかは分かりませんけど』

千早『春さんだけでなく、あなたの周り全てに視えたものなんですが』

千早『『問いは問いのままでは解けない』』

千早『心当たりありませんか?』

千早『というか、多分ですけどこれ、私も含まれていると思うんですよね』

千早『私も考えてみます』

千早『以上です』

千早『力になれるといいんですけど』


(礼を言ってチャットを切った)

381 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 23:04:35.57 ID:hb75s6aK0

モルガナ「んー、気になるのは仮面ってとこだな」

モルガナ「仮面ってペルソナのことを言ってるよな?」

モルガナ「いや、思い込みは危険だな。千早の言う仮面とワガハイたちの言うペルソナは違う可能性もある」

モルガナ「ただ、遠くはないとは思う」

モルガナ「あと、今の状況と似たような経験っていうのがワガハイにはよくわからないんだが」

モルガナ「……春の認知とワガハイたちの認知がずれている可能性が高いな」

モルガナ「あと、真がなんかやってくれているみたいだが」

モルガナ「最初の方に、一番動揺が激しいのが真だって言ってなかったか?」

モルガナ「それも気になるし」

モルガナ「一番は『問いは問いのままでは解けない』なんてなぞなぞみたいな言葉だ」

モルガナ「これ、春だけじゃなく全員に出てるって言ったよな?」

モルガナ「うーん」

モルガナ「ただ、少し方向が見つかったな」

モルガナ「春の認知がずれている可能性、これは確かに高い」

モルガナ「それが過去の経験によるものから来ているのだとすれば」

モルガナ「そこから突破口を見いだせるかもしれない」

モルガナ「とりあえず、今日はもう寝ようぜ」

モルガナ「まだこの状況話せてないやつもいるだろ? 早めに知らせないとまずいぞ」



高巻杏
★★★★☆☆☆☆☆☆

新島真
★★★★★★★★☆☆

佐倉双葉
★★★★☆☆☆☆☆☆

奥村春
※※※※※※※※※※

御船千早
★★★★★☆☆☆☆☆

武見妙
★★★★★★★★☆☆

川上貞代
★★★★★★☆☆☆☆

大宅一子
★★☆☆☆☆☆☆☆☆

東郷一二三
★★★☆☆☆☆☆☆☆

382 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 23:09:33.43 ID:hb75s6aK0

 3月9日(木)放課後


モルガナ「真のやってる時間稼ぎが何かも気になるんだが」

モルガナ「それ、杏殿と双葉に限定して言っていたよな」

モルガナ「となると、春はそれ以外を狙う可能性が高いと思う」

モルガナ「今は状況を告げることを優先した方がいい」

モルガナ「後、双葉は今は何とか大丈夫みたいだ。喋る分には問題ない」

モルガナ「まだショックは大きいみたいだけどな……」


 どうしようか……



1、高巻杏
2、新島真
3、佐倉双葉
4、奥村春
5、御船千早
6、武見妙
7、川上貞代
8、大宅一子
9、東郷一二三

>>384
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 23:17:08.71 ID:NcHnKwDq0
9
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 23:29:42.31 ID:MnjbUKBpo
2
385 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 23:37:17.24 ID:hb75s6aK0

モルガナ「まあ確かに真も気になるんだが……」

モルガナ「…………」

モルガナ「他に予定を入れるか?」


 どうしようか……


1、高巻杏

3、佐倉双葉
4、奥村春
5、御船千早
6、武見妙
7、川上貞代
8、大宅一子
9、東郷一二三

0、入れない

>>387


※★の数でミス


東郷一二三
★★★★☆☆☆☆☆☆

386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 23:38:22.65 ID:ZtOrpWVB0
イッチ体調大丈夫なんか?
あんまり無理しなさんな?
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 23:45:36.22 ID:NcHnKwDq0
9
388 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/20(月) 23:53:28.71 ID:hb75s6aK0
皆様お疲れ様でした

だいぶヒントが出てきたんじゃないでしょうか。千早さんやっぱりチートです。占い10000円の価値はありましたか?
もうこれで春の抱えてる問題とか気付いた人いるかもしれませんね。ヒント出し過ぎたかなあと心配になるぐらい書きました。
あとフラグは早く回収した方がいいよ! 斧でばっきばきに折られるよ! 早く伝えないとバッドエンドあるかもよ!

11,12日までに何とかしたいのですが、難しいかもですね。セーブポイントリターンがちょっと現実味を帯びてきました……

あと体調を気にしてくれて、うれしいです。熱が下がって、あとは咳が残っているぐらいです。

ちなみに、双葉が★足りなかった場合、2日ぐらい動けない状態になる予定でした。これ、かなりのロスなんです。

何かわかりにくいところがあったら答えられる限りで答えます。

作者の意見ですが、今の春はギリギリ病みきってはいないと思ってます。自分で分かっているので。
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 23:56:51.98 ID:NcHnKwDq0
乙です。
仮面の正体となぞなぞが鍵なんだろな
過去にあった経験ってSSで書いてた!
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 23:57:47.09 ID:NcHnKwDq0
書いてた!→書いてた?
391 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/21(火) 00:00:23.98 ID:jQTJkBq+0
このSSでも結構伏線貼ってるつもりですが、ゲーム本編での描写も思い出してみてください。
春にはつらい役回りさせてしまって申し訳ない反面、春以外にできそうなキャラがいなかったのです……
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 05:55:54.62 ID:m2vDEh2FO
思い込みって言葉はここで使ってたけど、やっぱりお父様関連?
ゲーム本編春ちゃん印象薄くてあんまり覚えとらんのよね〜
コープMAXにしたはずなんだけど…

春「昔、お父様と来たことがあるの。本当に小さい頃だけど」
春「お父様と二人の記憶って、他には殆どなくて」
春「お父様の気持ちがわからなくなった時、ここに来る機会があったらできるだけ来るようにしてたの」
春「そうしたら、お父様に触れられる気がしてた……実際は思い込みでしかなかったんだけど
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 07:59:13.46 ID:42ZLfgbj0
杏殿は鴨志田のこと思い出してべっきぃに強く当たった
真は冴のようになりそうで一歩踏み出せない
双葉はお母さんがいなくなった時と今の状況を重ねてる

やっぱり父親関連だろうなあ、最近父親のこと考えるみたいなことどっかで言ってたし
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 08:35:31.04 ID:42ZLfgbj0
ID変わってるかもだけど↑のコメのついでに
これシナリオにして同人ゲー作ってくれたら割りと本気で自分は買う、全エンド見たいのは自分だけではないはず
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 19:21:51.97 ID:m2vDEh2FO
早く崩壊回避しないと武見スナイパーの俺の出番がないじゃないか
というわけでとてもわかりにくい考察メモ

大事なもの、居場所をなくせば貴方は私を選ばざるを得ない
現実を見る
私はからっぽ遺産しかない
自分の価値、1番ジョーカーの役に立たないのが自分だと思ってる?

お父様に自分を見て欲しい
ジョーカーに自分を見て欲しい

過去に似た出来事?
仮面をつけてお父様を改心させようとした、自分を見て欲しくて

396 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 20:13:00.77 ID:xx6zby5x0

《ファミレス》


真「…………」

真「えっと、大丈夫……」

真「じゃないだろうけど……」

真「とりあえず、双葉は落ち着いたみたいね」

真「今日はルブラン臨時休業って」

真「知った以上は、双葉ともきちんと相談しないと」

真「竜司は凹んでたけど、双葉を仲間として見てるならやっぱり話さないとダメだったんだろうし」

真「…………」

真「リーダーは、春をどうしたいの……?」

真「春の言葉じゃ、リーダーは春を、誰かを見捨てることはできないってことを前提にした話だったけど」

真「それを、……私たちも前提にして、いいの?」


1、誰も見捨てるつもりはない
2、当たり前だ
3、何を怖がっているんだ?


>>398
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/02/22(水) 20:58:40.72 ID:nBpUZKtv0
2
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 21:10:34.33 ID:w4PeP5XVO
1
399 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 21:15:29.85 ID:xx6zby5x0

真「……だよね」

真「だからこそ、私たちのリーダーなんだしね」

真「でも、春は……」

真「…………」

真「私、春と取引したの」

真「私は諦めるから、これ以上杏と双葉には何もしないでって」

 !

真「……私ね、多分」

真「最初から、心折られてたんだと思う」

真「春は私の中途半端さに気付いてた」

真「だからそこに逃げ道作ってた」

真「諦めたら、春と敵対しないなら」

真「春の友達として、君の傍にいられる」

真「凄く……甘い言葉だった」

真「私は勝つのも負けるのも怖かった」

真「勝っても負けても、失うものが大きすぎるから」

真「だから、次善の策として……」

真「せめて、取引という形に持っていってはみたけど」

真「……昨日は確かに春からは何もアクション起こしたわけじゃないんだよね」

真「双葉が呼び出して、双葉が訊いたわけだから」

真「でも」

真「……もう春は無理なんじゃないかな」

400 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 21:16:38.38 ID:xx6zby5x0

真「双葉があんなことになっても、ただ眺めるだけなんて、前の春だったら絶対できなかった」

真「私だったら敵であったとしてもできないと思う」

真「何もしないでって言葉を、本当に忠実に守ってた」

真「多分、あれは、私に対してのあてつけでもあったと思う」

真「……私の中途半端さ、一番許せないみたいだったから」

真「私ね、あんなことができるようになった春が怖い」

真「もうこれ以上何も壊されたくない」

真「だから……リーダー……」

真「春を、選ぶのって、無理かな……」

 !?

モルガナ「ずっと黙って聞いてはいたが」

モルガナ「真らしくないな……」

真「どうすれば春は止まってくれるのかわかんない」

真「無理だよ、他に止められる方法なんてない」

真「もっともっと、壊されていくだけ……」

真「だから、ここで止めようよ」

真「じゃないと……」


 …………、

 確実に言えるのは、真の心はほぼ折れているということだろう

 具体的な希望が見えないのに、安易な言葉はかけられない

 何か引っかかる言葉があったような気がするが……



1、止めるだけでは意味がない
2、許せないなら希望があるはずだ


↓3レスで多い方
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 21:43:00.89 ID:4YvfRrxR0
1
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 22:12:06.37 ID:XjrMC3co0
1
403 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 22:24:59.56 ID:xx6zby5x0
あれ?

真BADENDです。なんででしょう?? わかりやすいヒントのつもりだったのですが。
同人ゲー……イラストと音楽が無理ゲーなのでした……お言葉はありがたいです。

真BADはなると思ってなくて今は書いてはないので、明日投下します。

あと今ファミレスで話しているこの時も春は動いていたので、BADの前に変則的ですがそれ投下します。
404 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 22:28:02.51 ID:xx6zby5x0

《新宿・路上》


千早「…………」

春「折角来たのに、いらっしゃいませぐらいの一言は欲しいですね」

春「今日は私、お客として来たんですから」

千早「…………」

千早「どうぞ、お座りください」

千早「破滅の運命を変える気になったんですか?」

春「まさか。とても順調に行っているのに」

春「とりあえず内部の子はすぐにできることがなくなったので」

春「今度はかつての協力者に目を向けてみようかなって考えてるんです」

千早「…………」

春「誰から狙うのがいいですかね?」

春「川上先生に、御船さんに、武見先生に、大宅さんに、東郷さん」

春「迷ってると言えば迷ってるんですよね。誰からでも構わないからこそ決め手がないというか」

春「だから占ってくれませんか?」

千早「…………」

千早「できません」

春「へえ……」

春「それは私の依頼だからですか?」

千早「いえ。対象に私が含まれているからです」

千早「こういったことに限らず、占い師は自分を占いません」

千早「邪念が入りますから」

春「……なるほど」

春「なら御船さんを外せば占えますか?」

千早「…………」

千早「可能ではあります」

春「ならそれでお願いします」

千早「…………」

千早「わかりました」


 ――――、


 出たアルカナは――、

1、節制
2、死神
3、悪魔
4、星

コンマ00〜24が1
   25〜49が2
   50〜74が3
   75〜99が4

>>405
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 22:30:45.10 ID:UKlXf3m40
真BADか…
ナチュラルに千早外れたな
406 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 22:47:03.44 ID:xx6zby5x0

千早「『節制』……」

春「……誰なんですか?」

千早「川上先生でしたか、彼の担任の……」

春「…………」

春「あの人ですか。弱みは握ったはずだったんですけどね」

千早「…………」

千早「何故、わざわざ私に?」

春「誰からでも構わないといえば構わなかったので」

春「私に仕事とはいえ、協力したとなったら、ちょっとは嫌がらせぐらいにはなるかなって」

千早「…………」

春「とはいえ、私も川上先生はのらりくらりとはぐらかされるので」

春「得意な相手ではないんですよね。正直」

春「御船さんは川上先生ご存知ですか?」

千早「少し言葉を交わしたことがある程度です」

千早「ですが、教師としての情熱は、彼への愛情にも負けないと思います」

春「だから、面倒なんですけどね」

春「ありがとうございました。これ、お代です」

千早「…………」

千早「できれば次は、破滅の運命から逃れるための占いをしてほしいと願っています」

春「お気遣い、感謝します。では、また」

千早「…………」

千早「本当に、視えなくなってきてる……」

千早「このまま、運命は閉じてしまうんでしょうか……」

407 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 22:52:22.18 ID:xx6zby5x0
べっきぃ……

川上「私の胃に穴空くよ? これどうすればいいの?」

千早「すみませんごめんなさい出たカードはきちんと告げないといけないんです」


真BAD→双子看守から罰を受けてからの通常√→ひふみんに会いに行く、といった感じになります。

ではまた次の更新で。しかし春とべっきぃはなんか巡りあわせがあるんでしょうか?
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 22:57:55.05 ID:XjrMC3co0
ごめん、、、ごめんよみんな、、、
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 23:05:19.77 ID:UKlXf3m40
べっきぃは二回春の攻撃かわしてるんだぜ
春もべっきぃ苦手に思ってたのか、べっきぃは最強の節制だからなぁ
今は親身になられるのが一番辛いのかも?
武見スナイパーがいないからべっきぃに当たってしまって申し訳ありません先生!
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 23:12:23.99 ID:UKlXf3m40
>>1がシナリオ書いたこのギャルゲー、作れないか真剣に考えてる
イラストと曲だよなぁ、誰かいないか!
>>1の意見最優先ですが……( ̄∇ ̄*)ゞ
411 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/22(水) 23:14:43.67 ID:xx6zby5x0
同人ゲームは構わないのですが、需要あるかがすごく不思議です……
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 23:18:12.29 ID:VYNaULImo
こっそり真ルート狙ってるけど中々ハードそうだな
ペルソナ覚醒時みたいにぷっつんしてくれることを願うしかない
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 23:42:15.49 ID:UKlXf3m40
自分は初っぱなから春エンド、だから春帰ってきてくれ……
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 23:45:20.41 ID:fsh3AeO7O
うーん、正直分かりにくい。
スレ主的に分かりやすくしてるつもりなんだろうけど、病んでるのが多いから正解ルートが見えにくくなってる。
ハッピーエンドにそう簡単に辿り着かせないようにしているなら文句はないが、外野からすればもうちょい分かりやすい誘導をしてもらいたいかな。
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 23:53:41.08 ID:yWaS2z6r0
これワンチャン誰のEDもたどり着けないのでは・・・?
まあセーブしてあるし大丈夫か
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/23(木) 04:26:38.06 ID:kkfO35fc0
ここの真選択肢はまあまあわかる方じゃないか?
読み直せば具体的なこと言ってるのは2ってわかると思うけど
迷うぐらいのさじ加減がいいけどな、戻るし星犠牲にしてバッド見れたと思えば
とりあえずひふみんと大宅に早く言えとずっと言ってるし早く済ませたいな
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/23(木) 15:11:10.18 ID:9nDN7EaPO
大宅は1日使ってプレゼントあげた方が効率良いよな

★もだけど問いの答えを出さないと結局失敗するんだろ?
父親関係、、、自分のせいで父親が死んだと思ってる、とか?だったらゲーム内で言うか

418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/23(木) 15:55:10.49 ID:HdzSRHKA0
大宅はもう星犠牲にして言った方が早いと思う、早目に片付けたほうが結局はリカバリーできそう
問いって全員に共通してるようだから、春だけに目をやったらキツいかも
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/23(木) 18:32:02.49 ID:lxFfZtdDO
あ、そうか、問いは全員に共通なのか

大宅は、確かに、もう相談しても良いのかもなぁ
相談する事で問いのなぞなぞも答えわかるかもだし

420 : ◆86inwKqtElvs [saga]:2017/02/23(木) 21:53:27.94 ID:2XFDeyll0


真「意味がない、って」

真「止めることすらできないのに、何言ってるの?」

真「ねえ、それとも他に方法があるの?」

真「なら教えて」

真「ねえ」

真「ねえったら!」



 …………

 ………

 ……



「マコちゃん?」
「あ、春。何でもない」
 春とリーダーが付き合いだしてから、二年が経った。
 それは怪盗団が崩壊してから二年が経ったということでもある。春は他のメンバーと交流が無くなった。
 私だけが、春の友達でいる。
「電車来るよ。行こう?」
 行き先は、春と彼の家。
 彼と、久しぶりに会う――かつての仲間として。
 彼女の友達として、一定の距離を保って。
 そのことに春がどう思っているのか、春の微笑みからは全く読み取れない。
 ただ、一度だけ、付き合いだしたと聞いてから。
 あの冷たい目を隠そうとせず、笑いながら、こう言われたことがある。
「後押し、ありがとね。助かったよ」



「モナちゃん、彼は?」
「買い出し行った。すれ違ったみたいだな」
「だから昨日のうちに用意しておくように言ったのに」
 そんな何気ない会話があまりに自然で、仲間だった頃の春と変わらなく思える。
「モルガナ、久しぶり」
「大学は大変そうだな。真は心配いらないだろうけどな」
「勉強をメインにするとね」
 勉強をメインにしないとやってられない、が本音だったけど、それを言ってはいけないのはさすがにわかってた。
「ワガハイは散歩に行ってくる」
「いってらっしゃい」
 モルガナ用に作られた窓から、よく手入れされた庭に降りてモルガナはどこかに行ってしまった。
 今彼は春の実家に転がり込んでる。というと人聞きが悪く聞こえるけど、実際春の家は一人で済むには広すぎるし、この家を空けることは難しいし、という理由から彼が大学に合格したのをキッカケに一緒に住み始めた。そういった話は全部聞いている。
「春はどう? 最近」
「大体順調かな。仕事と大学両方しないとだから大変だけどね。でもマコちゃんの方が勉強は大変でしょ?」
「まあ、得意だし問題ないかな」
 この先は訊くかどうかを迷った。けど、結局は知りたいという気持ちに負けてしまう。
「彼とはうまくいってるの?」
 傷付くことは、わかっているのに。
「…………」
 傷付けられることが、わかっているのに。
 いつもの微笑みなのに、瞳だけが氷のように冷たい。
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