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【ペルソナ5】9股かけたけどやっぱりたった一人を決めていく・後編【安価SS】
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178 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 10:38:43.76 ID:Gke7huEw0
もう駄目だ、と思った。
この人は、私が何をしようかまで分かっててそんなことを言っている。
この人の破滅の中には、自分も含まれている。
自分の命もきっと、例外じゃなく。
それでも、私は――
バッグの中から、“武器”を取り出した。
「それがあなたの武器ですか」
呆れも感心も、声からはわからなかった。
死に対する恐怖も、私には視えるのに。
だけど声や表情は、あくまで平然としている。
この子はあくまで貫き通す。それがどれだけ破滅を呼び込もうとも。
だから、私は――
腰に構えて、突進する。
春さんは避けるそぶりを見せなかった。
ただ彼が、春さんを引っ張って無理矢理に避けさせて、
手足の白い黒猫が、私の腕に纏わりついた。
それでも突進は止まらなかった。
予定していた位置とはずれたけど、それでも武器は――
ナイフは春さんの腹部に吸い込まれた。
「春!!」
「にゃあ! にゃあ!」
彼と黒猫が叫んでいる。
私は茫然とへたり込んだ。
「にゃにゃにゃあ! にゃあ!」
黒猫が叫ぶと我に返ったように彼がどこかに通話する。多分救急車を呼んだんだろう。
思ったより、血だまりというのはできなかった。ただ、お洒落な服を、赤色に染めていく。
「御船、さん」
息も絶え絶えに、倒れ込んだ春さんは重傷の筈なのに、私の名を呼んだ。
「何か、紙と……ペンを……貸して、くれませんか?」
いつも持っているものしかないけど、それでもいいと言われたので黙って貸した。
何かを書いている。遺言を書いているのだろうか。
もう私は、自分のやったことに耐え切れなくて、目も耳も塞ぐしかなかった。
耳を塞いでも、サイレンの音だけは聞こえてきた。
懲役1年9か月、執行猶予3年。
私に課せられた刑だった。
本当はもっと重罪を望んだのに、むしろそれが反省していると言われてしまって、皮肉にも刑が軽くなってしまった。
3年の歳月をこそこそと隠れ住まないといけなくなるけど、正直それは故郷のあの村での扱いよりはマシだろうと思えた。
――隣に彼がいるから。
「大丈夫? 千早」
顔色が悪いよと、コーヒーを差し出してきた。彼の淹れるコーヒーは確かに、心を落ち着ける何かがある。
「もう、占い師じゃ、ないんですよ……なんで……」
人生を視るあの力が、彼女を刺した時から消えてなくなった。
春さんは急所を外して生きていた。未だに思う。
彼の為に春さんを排除しようとしたのか、嫉妬で消えてほしかったのか。
刑罰は、よくわからないけど殺人未遂としては比較的軽いと聞いた。
それにはなんと、被害者の嘆願もあったという。
彼女が最後に書いたノートの切れ端には、こうあったと、コピーを見せられた。
『加害者の減刑を望みます 奥村春』
丁寧にも自分の血で拇印を押していた。他にも、私の今までのお客さんが署名とかしてくれたらしい。
それでも罪は消えない。こうなるとは分かっていたけど、辛い。
今私は、心理学の勉強をしている。
相談の経験が豊富だから、第二の人生はカウンセラーがいいんじゃないかと彼が勧めてくれた。
そんなお金はないと言った。占いで稼いだお金は今まで騙していた人たちへの返済に充てていたから。
そうしたら、彼が驚くようなことを言ってきた。
179 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 10:39:13.04 ID:Gke7huEw0
「春が、それを望んでる。それに、千早のお客さんも、千早の言葉をもう一度聞きたいって」
被害者が加害者のスポンサーになるなんて考えもしなかった。
弁護士もつては別の人だけど、費用はお客さんたちが出してくれたと。
「春は千早の覚悟に負けたから、潔く諦めるって言ってたよ」
どう表現していいかわからない、彼の苦笑いに、私はどう反応していいかわからない。
彼が18になった。
「千早、結婚しよう」
…………?
「え?」
「俺が千早の人生をめちゃめちゃにしたから、俺も一緒に償っていきたい」
ああ。
罪悪感からなんだ。
「千早じゃなかったら、結婚しようとは思ってないよ」
そうなのだろうか。もう視えない私には、人の心はわからない。
怪盗団がどうなったのかは訊けなかった。
ただ、崩壊は免れなかったんだろうと思う。彼の話に春さん以外の仲間の名前が出なくなったから。
その春さんの名前も、あくまで事件の被害者としての名前でしか出なくなった。
彼の可能性を閉じたのは、私だ。
それも、私の罪。
いや、それが一番の罪なんだと思う。
なあーお、と黒猫が鳴いた。
これからの人生は、全て償いに費やされる。
ある意味では、
きっと彼が隣にいることも、罰の一つなんだと思う。
180 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 10:46:09.58 ID:Gke7huEw0
《????????》
カロリーヌ「愚か者が!」
カロリーヌ「誰も幸せになってないではないか!」
ジュスティーヌ「愚かだとは思っていましたが、ここまでだとは思っていませんでした」
ジュスティーヌ「我々もこのような結果を望んでいません」
ジュスティーヌ「もう一度、更生の機会を与えましょう」
カロリーヌ「ただし罰はいただくぞ!」
御船千早
★★★★★☆☆☆☆☆
↓
御船千早
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
カロリーヌ「信頼度から★4つ分をいただく」
カロリーヌ「これがバッドエンドになった場合の罰だ!」
ジュスティーヌ「適切なプレゼントをし、丸一日を何事もなく過ごせば取り戻せる数字です」
ジュスティーヌ「罰としてはむしろ生温いかと」
カロリーヌ「同感だが、それではこいつは逃げてしまいそうだ」
カロリーヌ「囚人は生かさず殺さずが鉄則だからな」
ジュスティーヌ「あなたに拒否権はありません」
ジュスティーヌ「さあ、過ちを正しなさい」
カロリーヌ「二度と会いたくないな、女の敵め!」
…………
………
……
181 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 10:49:37.95 ID:Gke7huEw0
BADEND(千早ver.)をお送りいたしました。
いつも通りの時間に、
>>163
の正しい選択肢を選んだ場合のストーリー展開に戻ります。
182 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 20:04:30.42 ID:Gke7huEw0
千早「……っ!」
千早「止めてって言ったって」
千早「他にどうしようがあるんですか!?」
千早「このまま黙って皆さんの破滅を見てろって言うんですか!?」
(破滅するつもりはさらさらない)
(千早にも春にも向けて、そう言った)
春「…………」
千早「…………」
(千早がバッグから何かを取り出す――!)
春「……!」
千早「……これ、私の名刺です」
(千早は名刺を春に差し出した)
春「…………」
(春は黙って受け取る)
千早「私は……占い師」
千早「運命を視ることしかできません」
千早「それが、私の唯一の武器です」
千早「……このままではあなたは、あなた方は破滅します」
千早「春さん。あなたは今、女帝の逆位置が出ています」
千早「『精神的に満たされない』と」
春「…………」
千早「もしそれを避けたくなったら、運命を変えたくなったら」
千早「一占い師として、私は全力で運命を視て、どう変わればいいのか」
千早「一緒に考えていきたいと思います」
春「その必要はありません」
春「ですがあなたの武器は、覚悟は」
春「受け取っておきたいと思います」
千早「…………」
千早「失礼します」
(千早は去っていった……)
春「…………」
春「ふう。怖かった」
春「あの人……御船さんも」
春「私と同じように破滅するつもりではいたみたいだけど」
春「私と違って、君を助けるために破滅を選ぼうとしてたね」
春「負けるつもりなんてないけど」
春「みんな、手強いなあ……」
(春は名刺を財布にしまった)
(しばらく井の頭公園を歩き回った……)
183 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 20:05:49.92 ID:Gke7huEw0
(春と別れた……)
モルガナ「千早と出くわした時はひやひやどころか心臓が喉から吐きそうになっちまったぜ……」
モルガナ「当然近くで見てたさ。何があってもおかしくないからな」
モルガナ「まだ時間はあるぜ。誰かと会わないのか?」
モルガナ「さすがに今日は千早は無理だろうけどな」
どうしようか……
1、高巻杏
2、新島真
3、佐倉双葉
6、武見妙
7、川上貞代
8、大宅一子
9、東郷一二三
>>185
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 20:15:49.49 ID:6B+hPicS0
3
早目に双葉にも話しておこうよ
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 20:16:41.32 ID:pX7I3C7+O
7
7
べっきぃは春知ってるから意見聞きたい
186 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 20:19:56.97 ID:Gke7huEw0
おお、ここでべっきぃは予想してなかった……双葉か武見スナイパーが現れるとばかり……
千早のBADENDで心が結構イカれたので今日はすみませんがここまで。
春は怖かったって言ってるけど「そんなに広くないよ」「この映画は怖くないよ」並みに信用できないです。作者ですらそうです。
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 20:32:55.03 ID:8qLAslW2O
火サスみたいなバッドエンドだ……
愚者や女帝の意味調べたんだけど、現状が対応アルカナの逆位置に本当にあっていてびっくりした
双葉は最後の言葉は信じるか難しいな
双葉知らせても割とどうしようもない気がしてきた
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 20:40:52.39 ID:6B+hPicS0
バッドエンドも良かったなぁ
イッチはスゴイなぁ
189 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 20:45:03.36 ID:Gke7huEw0
あ、すみません、安価出します。
それで今日は終わります。
あと、春は取引と言っている以上その部分は嘘ついていません。そのあたりは信用して大丈夫です。
190 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 20:46:45.07 ID:Gke7huEw0
川上貞代
★★★★★★☆☆☆☆
モルガナ「川上には相談できるな」
モルガナ「どうする? 相談といったら今の現状を話すしかないが」
1、現状を話す
2、普通に過ごす
>>192
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/02/10(金) 20:49:38.98 ID:0YV68MPE0
1
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 20:55:15.91 ID:nmS2XiZXO
1しかないな
193 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 21:03:47.61 ID:Gke7huEw0
了解しました。
でも信頼度アップはなんか違うな……相談コマンドなので。
バッドエンド選択肢が訪れた場合、今まで選択肢は2つでしたけど、べっきぃの場合は3つに変えます。
これで単純にバッドを選ぶ確率が1/3になります。
プレゼントのヒントが無くなる代わりに他のキャラでもこうしていこうかと思います。
あと、もう春と千早に関してはバッドエンドはありません。バッドエンドは一回だけです。
あとべっきぃへの相談が終われば、明日から通常の通りに戻ります。しばらくは。大丈夫。多分。
194 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 22:08:12.14 ID:Gke7huEw0
バッドエンドについて少しまとめます。
怪盗団の現状を知っているとバッドエンドの選択肢が2つから3つに増え、確率が減ります。
怪盗団の現状について知らせたい時は相談コマンドです。
バッドエンド選択肢は一回のみです。
春・千早は既に出ました。というか春は相談コマンドが出ない状態です。
武見、あと次の更新で川上も選択肢が3つになります。
バッドエンドを迎えると、★が4つ減ります。4つ以下の場合は0になります。どのキャラでも変わりません。
双葉のみ★の数に変化があった場合のみ知らせるかどうか選択できます。
双葉の場合は星が一定以上ではない場合で知らせると、あまり良くはないことが起こります。★の数に関しては皆さんでお考えください。
怪盗団メンバーに関してはバッドエンド選択肢は2つと決まっています。メンバー特典です。
バッドエンドとは少しずれますが、いつものパターンの日常に戻った場合、春も誘えます。
この大事件を解くにはある条件が必要です。これが解けないと14日を迎えることができません。
多分春が何かやらかします。
条件が整ったら自動でイベントが発動します。
条件がわからない場合は春を誘ってカマをかけてみるのもありという意味で春を誘えます。春にも一応弱点があるのです。
だいぶ難しい条件かもしれませんが、全部を手に入れるのはすごく難しいのです。なんとか真(新島の方ではない)エンド目指して頑張ってください。
そして一人を選んでください。屋根ゴミにはならないように。
質問があれば受け付けます。どうぞどうぞ。多分色々このギャルゲーはデバッグができていませんので。
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 22:10:38.33 ID:Lb7OochuO
星の数で結果変わる選択肢は双葉だけ?
196 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 22:12:25.75 ID:Gke7huEw0
>>195
他のキャラでも出す予定です。春だけは出ないですけど。
双葉のみというのは、現状を知らせる条件が双葉だけ特殊という意味でした。すみません。
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 22:31:07.80 ID:CX0qNNAwO
おもしろい
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/02/10(金) 22:41:51.30 ID:80fvyOCH0
おいついた
めっちゃ楽しみにしてる
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 22:46:20.12 ID:8KWdt0uv0
楽しみなのは同意だけど、sageなさい
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 23:28:36.75 ID:YMurJJ0hO
むしろこれは春好きのためのSS、異論はないな?
今日はもう寝ようぜ
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/10(金) 23:52:33.25 ID:HNz/ht0S0
条件は怪盗団メンバーだけで達成出来るものなのかな?
それとも全員が対象?
答えられたらで良いです
202 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/10(金) 23:58:16.29 ID:Gke7huEw0
条件は三つです。
まず怪盗団メンバー内で一つ。
次に怪盗団に助けられた人たちで一つ。
その二つは順不同ですが、両方を達成したらフラグが出てきます。
それを乗り越えられたら自動的にイベントが発生します
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 00:20:58.98 ID:tFkIt5F3O
大人側の条件は全員に怪盗団を相談することかな?
怪盗団側は双葉がキーなんだろうか
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 01:44:07.01 ID:vuBi80be0
あと一週間ちょいだが、日数足りるかこれ・・・?
怪盗団は双葉とアタリをつけるとしても、大人組のキーについての手がかりがまだ少ないし
双葉の方もなんか星が足りなさそうで怖いし・・・・
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 08:46:55.26 ID:QAaHzwnfO
双葉自体が条件て事は無いんじゃないか?
誰かの★MAXにする、とかかなって思ったけどそんな単純でもない?怪盗団メンバーにMAX1人、大人組にMAX1人
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 08:51:23.15 ID:9DJdkRafO
旅行の時、真がMAXにならんかった気が
怪盗団は全員リーチが限界だった気がする
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 08:54:49.81 ID:dZg+RRXqO
前スレの
>>442
に書いてある、怪盗団メンバーはMAXにならないってさ
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 12:03:04.54 ID:QAaHzwnfO
あそっか、MAXならないんだったありがとう
何か春ちゃんに効果的な質問をしたい弱点はなんだ?
これ杏殿が次のターゲットだと言うのはこの後ルブラン帰ったら報告するイベント起きる?それとも会わなきゃダメなの?
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 14:15:16.69 ID:y8HKnh3i0
作中じゃなくて
>>1
の言葉になってしまうけど
>>145
で現実を突きつけるのは春にしか無理だろうけど春が現実を本当に見てるかは別の話ってのが気になるかな
多分メメントスがあったらオタカラ生まれてる気がする
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 14:24:08.82 ID:y8HKnh3i0
春に聞きたいことがあるかって質問がまだ有効なのかな
弱点って核熱、そうじゃないか
ぱっと思い浮かばないから誰か代わりに聞いてくれ
でもあんまり先の展開聞いても答えられないとは思うが
211 :
◆86inwKqtElvs
[sage saga]:2017/02/11(土) 19:12:35.86 ID:wpBe3BMcO
はまってくれてる人がいてくれて嬉しいです
ちょっと今日の安価更新は難しいのです。質問があるなら答えられることは答えますが
攻略は考えてみてください。モルガナがちゃんとまとめてくれますから難しくないはず、多分
バッドエンドで星減る方がツラいかもですね
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/11(土) 22:09:08.80 ID:QAaHzwnfO
答えられたら
条件を満たすのは1人に絞っていても満たせる?
前述されたように大人組全員に対して行動が必要か否か知りたい
213 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/11(土) 22:56:59.00 ID:MuuDqL2rO
全員に声をかける必要があります
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/02/11(土) 23:13:39.43 ID:OMJ5wkHk0
一気にここまできてしまった
更新楽しみにしてます
215 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:11:28.38 ID:XZChaJdx0
(どうしても相談したいとチャットで連絡を入れた……)
川上『んー、なんかいつもと様子が違ってたりする?』
川上『君がそんなこと言うなんてよっぽどなんだろうし』
川上『どこに行けばいい?』
(カラオケなら突然誰かが乱入する可能性はまずないだろう)
川上『そんなに聞かれたくない話なの?』
川上『なんかサボりたくなってきた。いや行くけどね?』
川上『できるだけ早く行くから待ってて』
モルガナ「川上は教師だから、一番お前らの年代に触れてきたはずだ」
モルガナ「何かいい考えが浮かぶといいんだがな……」
モルガナ「まあそうでなくても、現状を知らせとかないと、春が何するかわからない」
モルガナ「説明はしておくべきだろうな」
《カラオケ》
(今まであったことをできるだけ詳しく説明した)
川上「…………」
川上「…………」
川上「……えっと、」
川上「うわマジかー……奥村さんそこまでやらかしたか……」
川上「ごめん私無理奥村さん怖いし苦手……」
モルガナ(春と一回やり合ってるからか、川上はかなり苦手意識持っちまってるな)
川上「ぶっちゃけ無理じゃないかって思うわ、あの子決めたらとことんやる子だろうし」
川上「正直私じゃ無理、私明確に弱み握られてるし」
川上「って言ったところで、君が諦めるわけないよね」
川上「とりあえず、落ち着きましょうか。いや私は凄いパニクりたいんだけど」
川上「『困難は分割せよ』ってデカルトの言葉にもあるし」
川上「まず整理することから始めましょう」
(授業の解説のように口調が真面目になった)
川上「まずは奥村さんの言う怪盗団を壊すという言葉」
川上「双葉さんへの言葉からすると、他のメンバーが奥村さんを仲間じゃないと見限った時がそうなんだと思う」
川上「そしてそれは成功していっていると思った方がいい」
川上「君さ、今の奥村さんの言葉全部信用できる?」
…………、
(答えられなかった……)
川上「何かしら裏があるように、疑惑の目で見てしまうでしょ」
川上「それ友達や仲間に対しての態度じゃないよね、もう」
川上「それでもまだ希望は持ってるんだろうけど、奥村さんはきっとエスカレートしていくと思う」
川上「もっと酷いことやっていくと思う。想像すると怖いからしたくないのでそれは君で考えてああ逃げたい……」
…………、
(春がエスカレートしていくのは確かに想像が簡単にできてしまう……)
216 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:12:13.85 ID:XZChaJdx0
川上「……えーっと、あとそうね」
川上「それがどうして君を奪うことになるのかって話だよね」
川上「君の居場所を奪えば……ううん、そんなわけないか」
川上「…………」
川上「二月にさ、君に課題渡す時に奥村さんとちょっと話したんだよ」
川上「『教師としての立場と君への想い、二つに一つしか取れないならどっちをとるのか』」
川上「そう訊かれたんだよね」
川上「多分、その前からずっと、奥村さんは」
川上「『怪盗団としての居場所と君への想い、どっちをとるのか』」
川上「ずっと悩んでたんだと思う」
川上「あの子、ある意味ですごく現実見てるんだよ」
川上「それが理想の居場所手に入れたわけじゃない」
川上「普通なら絶対に手に入るワケのないものが手に入った」
川上「それを壊すって、奥村さんにとって自分を傷付けるより辛いことなんじゃないかって思う」
川上「実は奥村さんの内申見させてもらったの。担任の評価とかも聞いたりしてね」
川上「まあ、私には予習の期間があったわけだし……ここまでやらかすとは思ってなかったけど、一応、対策としてね」
川上「奥村さんがオクムラフーズのご令嬢であることは、あの事件まで仲のいいグループの子たちでも知らなかったみたい」
川上「クラスでは争いを上手く回避したり或いは仲裁したりとか、とにかく穏やかな子って言うイメージだった」
川上「それだけでも立ち回りが上手い子ではあったのがわかるけど、でも誰にも心を開かない……」
川上「まあ、それをベースにして考えると、やっぱり奥村さんの取ってる行動はおかしいよね」
川上「ここまで話をこじらせる必要があったのかっていうのか。うーん」
川上「ただ君の心を射止めたいだけなら、もっとうまく立ち回れるはずだと思うんだよね」
川上「ここまで極端な壊し方をする必要が、ちょっと私にはわからないな」
川上「意味なんてなくて、感情的に壊しにいってるのかもしれないけど。それはそれで厄介だけど……」
川上「もう少し別の理由があるのかもしれないね。怪盗団とはまた別の話で、もっと根本的なところで」
川上「まあちょっと、ごめん。怪盗団壊すことと君を奪うという言葉の繋がりは、今のところ分からないかな」
…………、
(自分や怪盗団以外の事で、春は何か悩んでいるのだろうか……?)
217 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:13:11.36 ID:XZChaJdx0
川上「あと、今一番対処しないといけないのは、やっぱり高巻さんかな」
川上「意見が対立しているわけでしょ? でも現実を見てるのは正直、奥村さんの方だと思う」
川上「高巻さんの言ってることって理想論なんだよね、そりゃそうなったらいいけどってやつ」
川上「それが悪いって言ってるんじゃなくて、それを実現させるための案が実際にあるのかってこと」
川上「新島さんも多分、『ない』って思ったから、今諦めかけてるんでしょ」
川上「恋愛と友情どっちをとるかって、女同士ではよくあるもめ事の一つだし」
川上「それで実際、友情が崩れるなんて山ほどあるし」
川上「今思うと、私やらかしちゃったかな……両方取らないと意味がないみたいな事言っちゃったし」
川上「鬱すぎる……あのね、本当に奥村さんって怖いんだよ、とにかく笑顔で一番の急所をチクチクついてくるって言うか」
…………、
(『君は私を選ぶ』と言い切った時のあの冷徹な笑みはできれば二度と見たくない……)
(なんとかしないといけない)
218 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:14:43.39 ID:XZChaJdx0
川上「まあとにかく。あとそれ以外にも、この事態を知らない人っていない?」
川上「君に対して好意を持っている人は奥村さんにとっては敵認定だからさ」
川上「君への信頼が下がろうと、知らせるべきだと思う」
川上「更に最悪なことに、奥村さんって色々人脈があってお金もあるから社会的に潰すのが割とできたりすると思うんだよね」
川上「仕事とかやってる人だと、人生に関わってくるかもしれないし」
川上「あんまり考えたくないけど、そこまで考えないとヤバい事態になってると思う」
川上「ってか私も教師辞めさせられそうだし、このままだと」
…………、
(努めて軽く言ってるが、川上の表情は重い……)
川上「あと、うーん。双葉さんか」
川上「私は保護者である佐倉さんの考えは少し外れてると思う」
川上「怪盗団を壊すと言い切ったなら、佐倉さんの心情なんて考えないと思うんだよね、表向きはともかくとして」
川上「後味が悪いから後回し、って言うのはなんとなくわからなくはないんだけど」
川上「簡単に料理できるから後からで全然構わないってことかもしれないし」
川上「もう少し理由があるのかもしれないし」
川上「ただ、私は知らせるのは、とにかく慎重にやった方がいいと思う」
川上「双葉さん、かなり育った環境が特殊だったから……」
川上「後回しにするって言ってる以上、すぐには手を出さないと思うし」
川上「君が奥村さんを、騙して不意打ちするような子だと思うなら別だけど……」
川上「何というのか、一応奥村さんにも一定のルールはあるように思うから」
…………、
(双葉に告げるタイミングは慎重に考えた方がいいと川上は言う)
(だが春の真意がわからない以上、後手に回るのは危険だとも感じる)
(タイミングはシビアに考えるべきだろう……)
219 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:15:54.58 ID:XZChaJdx0
川上「こんなところかな」
川上「現状の確認するだけに終わっちゃったけど……」
川上「はああー、」
川上「多分、奥村さんは私のこと良く思ってないと思うんだよね」
川上「もうヤダ怖い。二人っきりとかで笑顔で牽制しあいとかもう二度とやりたくない……」
川上「こう言ったら君は怒るかもしれないけど、さすが辣腕経営者だったオクムラフーズ社長の娘だなって思うよ」
川上「私も一応、これからのこと考えておくけど」
川上「ぶっちゃけ、ここまでやらかしてる奥村さんに太刀打ちできる気がしない……はあ」
川上「…………」
川上「……あのね」
川上「君が1人を選んだら、残った8人はどうなるのかな」
川上「私は……教師という立場もある。だから元々諦めるべきものだと言い訳はできるけど」
川上「やっていることはともかく、奥村さんの動機については、多分みんなが直視しないといけない問題」
川上「選ばれなかった側が、嫉妬とか負の思いに囚われて」
川上「納得できないのは、当然だと思う」
川上「奥村さんを仲間に連れ戻すというなら、それについて答えを出さないと無理」
川上「君が誰か一人を選んで、選ばれなかった側もそれに納得して新しい道を歩んでく」
川上「そんな都合のいい、夢のような話は……私も信じるのは難しいな」
川上「私も、物分かりのいい大人を演じてるけど」
川上「本当は……選ばれないなんて嫌だし」
川上「…………」
川上「それでも私は教師だから」
川上「うん。大丈夫。君たちのこと、生徒として、きちんと考えるから」
川上「私のことより、自分が刺されないかを気にしなさい。ね?」
川上「あー、にしても面倒でヤバい生徒に引っかかった……奥村さんと話すの怖いな……」
川上「まあそれでも、明後日の月曜日に話してみる」
川上「あんまり期待しないでね? もうさ、一番嫌なんだよあの子のキレ方……はあ」
(やる気があるのかないのかわからない表現は、川上なりの誤魔化し方なのだろう……)
モルガナ(いや多分本音だと思うぞ)
…………、
220 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:17:52.01 ID:XZChaJdx0
『!!モルガナTALK!!』
モルガナ「春が何を考えているか、疑ってみている時点で既に仲間と見ていない、か」
モルガナ「きっと、その通りだな……」
モルガナ「それでもとにかく、後手に回ろうともやらないといけないことは」
モルガナ「この事態を知らない女へ知らせること。双葉に告げるタイミング。杏殿に春が何をするのか」
モルガナ「この3つをとりあえず優先的に考えるべきだな」
モルガナ「今知らないのは、大宅と一二三か」
大宅一子
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
東郷一二三
★★★☆☆☆☆☆☆☆
モルガナ「信頼を取り戻してない状態で話すと、多分また信頼されなくなるな」
モルガナ「あと双葉か」
佐倉双葉
★★★★★★☆☆☆☆
モルガナ「お前に対して信頼が足りていなければ、双葉の混乱は大きくなるだろう」
モルガナ「タイミングは慎重に考えた方がいい」
モルガナ「あと杏殿に対しては……一応チャットで注意はしとくように言ったんだよな?」
モルガナ「返信が返ってきてないのが気になるな……」
モルガナ「…………」
221 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:18:36.58 ID:XZChaJdx0
モルガナ「春と取引しかけてみないか?」
モルガナ「取引に関しては春は信用していいと思う」
モルガナ「春にまだ訊きたいことはあるしな」
モルガナ「取引の内容は、そうだな。デートする代わりに仕掛けるのを待ってもらうってのはどうだ?」
モルガナ「他の女に時間が割けなくなるが、春を牽制することはできると思う」
モルガナ「春に訊きたいことがある場合は、この取引も持ちかけてみるといい」
モルガナ「ただ上手く駆け引きしないと無駄に終わる可能性もあるからな」
モルガナ「まだやりようはあるさ。春は自分の中でルール決めたら遵守するタイプだ」
モルガナ「設定作り込むからな、あいつ」
モルガナ「…………」
モルガナ「設定か……」
モルガナ「まあ、今日はもう寝ようぜ。疲れてたら何も動けないぞ」
高巻杏
★★★★☆☆☆☆☆☆
新島真
★★★★★★★★☆☆
佐倉双葉
★★★★★★☆☆☆☆
奥村春
★★★★★☆☆☆☆☆
御船千早
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
武見妙
★★★★★★★★☆☆
川上貞代
★★★★★★☆☆☆☆
大宅一子
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
東郷一二三
★★★☆☆☆☆☆☆☆
222 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 00:21:50.31 ID:XZChaJdx0
次の更新で3月5日です。
相談コマンドが出ていない状態で現状を話すと、信頼度が下がります。
上げてから相談コマンドを使うというのもありかと。
何を優先していくかは皆さんで決めてください。
明日からいつも通りの時間に安価落としていきます。
質問はありませんか? あまり攻略に関しては教えたら面白くなくなるかな、と思っています。
春に訊きたいこととかないですかね?
あと、地味に読者が増えてきたのが嬉しいです。頑張ります。
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 01:26:23.30 ID:Pts06jodO
べっきぃへっぽこなのかやる気あるのかよくわからんけど、よっぽど春怖いんだな…
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 02:38:04.31 ID:e+SncNeQo
乙、こういう時なんだかんだでべっきい頼りになるわぁ
これ劇中だとあと一週間ちょいでどうこう出来る話なのか……?
225 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 07:06:20.70 ID:XZChaJdx0
気になる方がいるのでもうばらしちゃうと、残りは5日含めて13日まであと9日です。
ターン数は×2ですから18ターンあります。
取るべき行動に必要なのは6ターンです。6回取るべき行動をとらないといけません。逆に言うとあとは結構自由です。
パレスだって予告状含めて2日あればクリアできるんですから大丈夫です。その前にイベントで帰らされたりしますけど。
ただ時間経過で発生する強制イベント(つまり春がよからぬことをする)もあるので。それがいつ来るかわからないというのはあります。
それ見ないと取るべき行動の選択肢が出ない、あるいはそこまで放っておいたら選択肢がなくなったりということがあります。
春とデートすればヒントと、よからぬことを仕掛けることが上手くいけば後にずらせるかもしれないという。
取るべき行動はモルガナがまとめてくれます。とりあえずそれやるのもよし、★あげるのもよし
ちなみにこれクリアすれば、もう爆弾が存在しなくなります。つまりみんなイチャイチャできるので頑張ってください
スマートにいったら10日でクリアできるようにはしてあります。多分……
ただ、選択肢を立てる条件が難しくてできなかった場合に備えて、
5日でセーブしておきましょう。真エンド迎えられなかったら5日に戻ります。★の数もその状態に戻ります。
春もね、こんな覚悟決めたくて決めたわけじゃないんですよ……誰のせいかというと主に
>>1
のせいです。
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 08:00:11.55 ID:eLYSijcCO
べっきぃは怖い怖い言ってるけど春の前では毅然とすると思う
覚醒した春との対決は楽しみだな
227 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 20:01:52.02 ID:XZChaJdx0
3月5日(日)
モルガナ「今の状態は……」
高巻杏
★★★★☆☆☆☆☆☆
新島真
★★★★★★★★☆☆
佐倉双葉
★★★★★★☆☆☆☆
奥村春
※※※※※※※※※※
御船千早
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
武見妙
★★★★★★★★☆☆
川上貞代
★★★★★★☆☆☆☆
大宅一子
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
東郷一二三
★★★☆☆☆☆☆☆☆
モルガナ「ちょっと事態がややこしいな」
モルガナ「日記にでも書いてまとめた方がいいんじゃないのか?」
!!セーブポイント!!
※もし条件が満たせなくなった場合でもここに戻れます。
ただし、これ以降のイベントも繰り返し見ることになると思います。
228 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 20:02:35.76 ID:XZChaJdx0
モルガナ「多分、今日はもう春は動かないと思うぜ」
モルガナ「まあ、正直今の春のことはよくわからないんだが……」
モルガナ「元々あいつはこんなことが簡単にできるやつじゃない」
モルガナ「お前だって、その気になれば人を殺せる力はあっても、人を殺せないだろ?」
モルガナ「その気になればできるって言ったって、簡単に一線を越えられるわけじゃない」
モルガナ「一昨日と昨日とで、かなり畳み掛けてきたからな」
モルガナ「今日も仕掛けるってのは春の負担的に考えにくいと思う」
モルガナ「ちょっと、楽観的すぎるかもしれないが……」
モルガナ「なんにしても、できることなんて限られてる」
モルガナ「どうしてもワガハイたちじゃ限度がある。お前やワガハイだけじゃ、春を止められない」
モルガナ「止められなかったら怪盗団の女性陣は分裂して、築き上げてきたものがなくなっちまう」
モルガナ「それを避けるにも、まずは信頼を取り戻して、協力を得ていかないとな」
モルガナ「今日は誰と会う?」
どうしようか……
1、高巻杏
2、新島真
3、佐倉双葉
4、奥村春
5、御船千早
6、武見妙
7、川上貞代
8、大宅一子
9、東郷一二三
>>230
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/02/12(日) 20:11:15.61 ID:An/pkzL10
ksk
230 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 20:12:09.60 ID:s84wcMTn0
5
231 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 20:15:41.15 ID:XZChaJdx0
モルガナ「千早と会うのか」
モルガナ「千早は事情知ってるし、千早の気晴らしにもなるだろうな」
モルガナ「まだスケジュールは入れられるが、どうする?」
1、1日付き合う
2、他に予定を入れる
>>233
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 20:20:39.18 ID:s84wcMTn0
2
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 20:33:21.12 ID:juS07yNGO
1
234 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 20:37:25.59 ID:XZChaJdx0
モルガナ「どこに誘うんだ?」
1、プラネタリウム
2、美術館
3、ラーメン屋
4、竹ノ子通り
5、秋葉原
>>235
、直下で
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 20:40:50.67 ID:s84wcMTn0
1
236 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 20:43:30.28 ID:XZChaJdx0
モルガナ「何かプレゼントするのはどうだ?」
所持金
¥78994
(以前武見が何か言っていた気がする……)
>>238
,千早の好きそうなものプレゼントしちゃってください
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 20:51:12.52 ID:s84wcMTn0
ネックウォーマー
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 21:18:29.08 ID:Ol3XAiAUO
毛糸のマフラー
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/02/12(日) 21:22:45.72 ID:An/pkzL10
↑
240 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 21:30:27.17 ID:XZChaJdx0
千早『え、お誘いいただけるんですか?』
千早『ありがとうございます。正直、自信失くしてて』
千早『嬉しいです、本当に』
《渋谷地下モール》
店員「今、冬物大決算でお安くなっていますよ」
−2980円
所持金
¥76014
《プラネタリウム》
千早「すみません、お待たせしましたか?」
(毛糸のマフラーをプレゼントした)
千早「え、いいんですか!?」
千早「ありがとうございます、まだいきなり寒さが戻ったりして外にいると辛い時もあって」
千早「首は温めた方がいいって言いますもんね。えへへ」
★+1つ
(昼間見る夜はどこか幻想的だ)
千早「綺麗ですね……」
千早「……なんだか故郷を思い出します」
千早「東京の空は明るくて狭いです。それは人の営みで大事なんですけど」
千早「暗くないと、見えないものもあるんですよね」
千早「故郷にいい思い出はないですけど、でも星空を見るのは好きでした」
千早「何もなかったからですかね。空は広くて、鮮やかでした」
千早「…………」
千早「……、ありがとうございます。誘っていただいて」
千早「でも、あの人の覚悟の前では何もできなかった」
千早「私じゃ足りないんです」
千早「やっぱり、『塔』が見えてしまう……」
千早「運命は変えられると、あなたは証明してくれました」
千早「『崩壊』も変えることができる……そう信じたいです」
千早「ただそれには、彼女の覚悟を否定し、それを証明しなければならない」
千早「正直、私にはその未来が視えません……今のところは」
1、『今のところは』なら希望はあるな
2、変えるためには千早の力が必要だ
>>242
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 21:41:42.57 ID:s84wcMTn0
2
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 21:43:17.88 ID:kIeVe23yO
2
243 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 21:48:13.16 ID:XZChaJdx0
千早「……!」
千早「私の、力……」
千早「私にできること……覚悟……」
千早「……はい!」
千早「このまま、あなたが築き上げてきたものを壊されるわけには、いきませんよね」
千早「今度も乗り越えましょう!」
千早「何せ、『死』の運命すら乗り越えたあなたです」
千早「『崩壊』が乗り越えられないなんて、そんなことはありませんよね!」
千早「……少し、春さんの覚悟に心を引き摺られ過ぎていたようです」
千早「でも黙っているわけにはいきません」
千早「拒絶されようと占い師らしく、口出ししちゃいます!」
千早「きっと、それが、私にできる唯一のことで」
千早「私の覚悟です」
(千早の目に光が戻ってきた……)
★+3
244 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 21:49:10.70 ID:XZChaJdx0
『!!モルガナTALK!!』
モルガナ「千早が元気になってよかったな」
モルガナ「千早の運命が視える力ってのは、きっと辛いだろう」
モルガナ「分からないからこそ動ける時はきっとある」
モルガナ「でも滅茶苦茶な方向に行っちまったら元も子もない」
モルガナ「千早はきっと、ワガハイたちのコンパスになるはずだ」
モルガナ「……そう言えば明日、川上が春と話をするって言ってたな」
モルガナ「川上はかなり春に苦手意識持っているみたいだが……」
モルガナ「まあ今の春は相手にしたくないよな、誰でも」
モルガナ「明日の放課後は川上も春も時間取れないと思うぜ」
モルガナ「川上を信用して、お前は他の行動をとった方がいいだろうな」
モルガナ「今日はもう寝ようぜ」
高巻杏
★★★★☆☆☆☆☆☆
新島真
★★★★★★★★☆☆
佐倉双葉
★★★★★★☆☆☆☆
奥村春
※※※※※※※※※※
御船千早
★★★★★☆☆☆☆☆
武見妙
★★★★★★★★☆☆
川上貞代
★★★★★★☆☆☆☆
大宅一子
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
東郷一二三
★★★☆☆☆☆☆☆☆
245 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 21:49:50.96 ID:XZChaJdx0
3月6日(月) 放課後
(川上は春と話してくると告げて教室を出て行った)
(二人とも、夜まで会えないだろう)
モルガナ「これからどうする?」
1、高巻杏
2、新島真
3、佐倉双葉
5、御船千早
6、武見妙
8、大宅一子
9、東郷一二三
>>247
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 21:51:12.19 ID:s84wcMTn0
8
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 21:52:06.27 ID:Ol3XAiAUO
5
248 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 21:56:08.78 ID:XZChaJdx0
モルガナ「千早と会うのか」
御船千早
★★★★★☆☆☆☆☆
モルガナ「今なら相談できそうだな」
モルガナ「千早ならお金を払えば占ってもくれる」
モルガナ「どうする?」
1、遊びに行く
2、相談する(春)
3、相談する(武見)
4、占ってもらう
>>250
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 22:04:48.30 ID:s84wcMTn0
1
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 22:05:46.63 ID:Ol3XAiAUO
3
251 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 22:07:53.90 ID:XZChaJdx0
モルガナ「まだスケジュールが入れられるな」
モルガナ「その頃には川上と春も話は終わってると思うぜ」
モルガナ「どうする?」
1、高巻杏
2、新島真
3、佐倉双葉
4、奥村春
5、御船千早
6、武見妙
7、川上貞代
8、大宅一子
9、東郷一二三
>>253
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 22:13:19.64 ID:s84wcMTn0
8
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 22:14:36.59 ID:CMMub2xJ0
8
254 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 22:18:05.04 ID:XZChaJdx0
モルガナ「大宅にはまだワガハイたちのこと知らせてないよな?」
大宅一子
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
モルガナ「信頼されてない状態でこんな話聞かされるとさらに信頼が下がるぞ」
モルガナ「どうするんだ?」
1、怪盗団の現状を話す
2、普通に過ごす
>>256
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 22:19:32.26 ID:CMMub2xJ0
2
256 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/12(日) 22:25:57.24 ID:Ol3XAiAUO
2
257 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/12(日) 22:52:48.15 ID:XZChaJdx0
お疲れ様でした。
久しぶりに修羅場のないデート書けてこっちは気がだいぶ楽です。
明日はべっきぃvs春の第二ラウンド(もっと胃が痛いと思われる)がありますけどね!
みんな星をあげることに集中してるのでしょうか? それもまた選択の一つです
あと、春が何を考えているのかは惣治郎だったりべっきぃがいろいろ推察してますが、当たっているとは限りません。
後から出た推理が正しいとは限らないのです。攻略には直接関係ありませんが、ピースを当てはめるのも面白いかもしれませんね。
にしても千早スナイパーが現れたことに驚いた……バッドエンドが尾を引いているのでしょうか?
ではまた次回の更新でお会いしましょう!
258 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 20:05:47.64 ID:xXTusmpD0
千早『え、あ、相談ですか?』
千早『大丈夫ですよ。いつもの場所にいますから』
大宅『おお、久しぶり』
大宅『久しぶりに一杯やる? って冗談冗談!』
大宅『ララちゃんとこで待ってるよ』
《新宿・路上》
千早「武見さんですか?」
千早「はい、チャットで話聞いてもらったりしてます」
千早「そう言えば、診察室でかける音楽に悩んでるって言ってました」
千早「以前は無音だったみたいなんですけど、患者さんにお子さんが増えて」
千早「雰囲気柔らかくしたいけど、武見さん、音楽の趣味がちょっと偏っているからって自分で言ってました」
千早「普段何聴くんでしょう? 私、ロックとパンクとメタルの違いがわからないです……」
(武見はいい音楽を探しているらしい……)
千早「…………」
千早「武見さんと何かありました?」
千早「うーん。いや、表立ってという感じじゃないですね」
千早「武見さん、そう簡単に心さらけ出す人じゃありませんし」
千早「…………」
千早「タロットで視てないので漠然としてますけど」
千早「断ち切った方が楽……と考えてるのかも」
千早「……あまり人付き合いを好む人ではないので」
千早「媚びるぐらいだったら一人でいたいと感じている」
千早「でもやっぱり、一人にはなりたくないんですよ」
千早「……プライドが邪魔してる感じなのでしょうか」
千早「これは、はい。相談されたら答えますけど」
千早「多分、武見さんは相談しないでしょうね……」
千早「弱み見せたら負けと考える方ですから」
千早「とは言っても、武見さんは強い人ですから」
千早「答えは出せると思います。多少時間はかかるかもしれませんけど、きっと大丈夫」
(千早はある種の信頼を武見に感じているようだ)
モルガナ(ワガハイたちの方が今は問題だろうな)
モルガナ(武見に時間が必要なら、こっちもその間やるべきことをやっちまおうぜ)
259 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 20:06:47.32 ID:xXTusmpD0
《バー・にゅぅカマー 》
大宅「よ! あれ、なんかやつれた?」
大宅「もうすぐ実家帰るんでしょ? 大丈夫それで」
大宅「あー、ネタ元が消えるかあ」
大宅「まあこっちは問題ない、多分だけど」
大宅「なんとかなるって、大体のことは」
1、なんとかしないといけないことが?
2、多分っていうのは?
>>261
260 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/13(月) 20:42:02.71 ID:uYLSlusQ0
2
261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/13(月) 21:26:32.24 ID:7ulKUHopO
1
262 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:30:23.41 ID:xXTusmpD0
大宅「なんとか……」
大宅「いや、何とかじゃなく、絶対にやってやりたいこと」
大宅「相棒の医療費がね」
大宅「廃人化の被害者であるとの認定がすごく難しいんだよ」
大宅「なんとか力にならなきゃって思ってさ、獅童の立件ができたことだし相棒の廃人化の件も加えたいんだけど」
大宅「そしたら医療費も請求できるようになる」
大宅「でも立件自体を結構邪魔してくる奴がいてね」
大宅「少しでも暗部をさらけ出したくない奴らがいるんだよ、獅童の取り巻き連中の中にはさ」
大宅「ま、今更負けるつもりはないけどね」
大宅「よし、景気づけに一杯やるか!」
大宅「ララちゃーん、一杯……」
ララ「…………」
大宅「未成年にはお酒出しちゃダメ、やっぱり?」
(大宅の目はまだ諦めてはいない……)
大宅+★1つ
263 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:32:37.75 ID:xXTusmpD0
『!!モルガナTALK!!』
モルガナ「千早の相談も大宅の様子も悪くはなかったな」
モルガナ「ただ、川上と春は結局どうなったんだろうな……」
プルルルルル……
!
(川上から着信だ……!)
川上『あー、もしもし?』
川上『うーん、やっぱり私奥村さん苦手だわ……ってか修羅場が無理なんだわ……』
川上『もう精神的に疲れてさ、家帰って少し寝ようと思ったらこの時間になったワケ』
川上『文章じゃ長くなるしさ、今大丈夫だよね?』
……
………
…………
《放課後・空き教室》
川上「はあ。憂鬱すぎる……」
春「私は構いませんけど」
川上「こっちが構うの」
川上「だいぶ派手にやらかしてるって聞いてさ、ちょっと話聞こうかななんて思ったりしたわけ」
春「話を聞いているならそれ以上のことは説明しようがないですよ」
川上「あのさ、奥村さんの動機自体はわからなくはないんだけど」
川上「やってることはちょっと過激すぎない?」
春「そうですか?」
春「敵に対しては徹底的に」
春「基本だと思いますけど」
川上「そんな白黒はっきり分けられるものじゃないでしょ、人間関係って」
川上「みんなのこと、嫌いになったわけじゃないんでしょ?」
春「まあそうですね」
春「でもそれとこれとは別ですし」
春「先生のことも嫌いじゃないです、私」
春「かつての生徒の為に副業して、お金を払い続けて」
春「教師としての責任感がなければ、簡単にできることじゃないと思います」
264 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:34:54.37 ID:xXTusmpD0
川上「……私、副業してたなんて言った?」
春「教師のお給料だけでお金渡せるとは思えませんから」
春「副業も、まあ大体予想はつきます」
川上「…………」
川上「あー、もしかして脅迫する気でいる?」
春「以前は質問でしたね」
春「もう一度同じ問いをします」
春「彼への想いと教師としての立場、二つに一つしか選べないならどっちをとりますか?」
川上「…………」
川上「……あー、来たその問い」
川上「もうこれ明らかに脅迫だよね」
春「ふふっ」
春「教師と生徒の恋って物語としてはロマンティックだなって思いますよ」
春「でも現実は、違いますよね」
川上「で、奥村さんは恋の方をとるわけだよね」
川上「全てを敵に回す覚悟は素直に凄いと思うよ」
春「だって両方を手に入れるなんて都合がよすぎると思いません?」
川上「まあ難しいのは確かだね」
川上「だからと言って簡単に脅迫に屈するわけにもいかないんだけど」
春「へえ……」
春「教師の立場を失うつもりということですか?」
川上「前も言ったでしょ、私は教師を辞めるつもりはないよ」
川上「確かにメンバー自体は知らなかったけど」
川上「怪盗団が奪い返してくれた志を、私はまた捨てる訳にはいかないから」
春「…………」
春「先生の考えを聞かせてくれますか?」
春「何も考えなしで呼び出したわけじゃないですよね」
川上「うーん。一応ね」
川上「まずさ、私の場合はその二択は脅迫として成立してない」
春「……どういう意味ですか?」
川上「金銭とかが目的なら継続的に弱みを握り続ける必要はあるわけだけど」
川上「奥村さんはそんなものが欲しいわけじゃないでしょう?」
川上「私が教師の立場を失ったら、彼への想いを邪魔するものは何もなくなるわけで」
川上「確かに強力ではあるけど、一発しか撃てない銃みたいなもの」
川上「むしろ撃てば失うものが何もなくなって、なりふり構わずに彼へアタックできるわけだから」
川上「奥村さんが欲しいモノが彼である以上は、その脅迫は無意味だよ」
春「…………」
265 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:35:20.09 ID:xXTusmpD0
春「考えましたね」
川上「どうも。まあ予習の期間は長かったからね」
川上「この答えは奥村さんの採点ではどう?」
春「うーん」
春「60点ぐらいですかね」
川上「どうしよう、思ったより低かった……」
春「一回しか撃てないという点に気付いたのは素直に凄いなって思いました」
春「でも私だって、考える時間はありましたしね」
春「ねえ、先生……?」
春「先生は、自分の大切なものをいつ壊されるかわからない状態で」
春「どれくらい耐えられますか?」
川上「…………」
春「引き金は私がいつでも引けるわけです」
春「常に銃口をこめかみに突き付けられている状態を、何か月、何年?」
春「その状態で平然と過ごせますか?」
春「私が折れるのが先か、先生が折れるのが先か」
春「根競べになりますね。どうなるかはわかりませんけど」
春「先生の大事な教師としての立場は、私の気まぐれでいつでも壊せるんですよ」
川上「…………」
川上「あー、もう胃が痛くなってきた。奥村さん、私に胃潰瘍できたら医療費出してくれない?」
春「それで彼の事を諦めてくれるならいくらでも」
川上「それは安すぎるかな」
春「ですね」
川上「ま、でも非現実的な方の答えから言ったよね」
春「あれ? もしかして気付いてたんですか?」
川上「あんまり気付きたくはなかったけどね……」
春「一応1対1を意識しました。でも私と先生だけならそんなまどろっこしいことはする必要はないんですよね」
川上「……ま、彼がそんな脅迫を許すはずがないよね」
川上「でも奥村さんは絶対に引かない」
川上「唯一引くことがあるなら、彼が奥村さんを選ぶことだけ、か」
春「そこまで考えてたなら100点ですよ」
川上「私勝ち目ないじゃん、これ。あー……」
川上「わかったわかった。私の負けだよ」
266 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:37:04.16 ID:xXTusmpD0
春「……本当にそう言ってますか?」
川上「彼の心の動きまで利用するつもりなら適いっこないよ」
川上「私はそこまでできない」
川上「そこまで徹底的には、できたとしてもやれないよ」
春「…………」
川上「はあ、これでも結構考えたつもりだったんだけどな」
川上「言っとくけど私こういうの本当にダメなんだからね?」
川上「いきなり言われたら絶対パニクるから」
春「けど正直、先生は手強かったです」
川上「いやもう、奥村さんに言われても説得力ない……」
川上「はあ……」
川上「どうやったって彼は私を選べないのがわかったし」
川上「だからここからは、女同士じゃなくて、教師として話すから」
川上「あなたも生徒として聞きなさい」
春「…………」
川上「あのさ、こういうやり方で彼を手に入れたとしてもさ」
川上「彼はあなたのこと好きになってくれると思う?」
春「嫌いには絶対になれないですよ」
春「彼だって、自分が原因なのはわかっているでしょうし」
春「嫌いになれないなら、一緒にいればいくらでも心は変わります」
川上「…………」
川上「私はそうは思えないけどね」
春「…………」
春「彼が私を嫌うとしても」
川上「違う、後者の方」
川上「一緒にいれば心は変えられるって方ね」
春「…………」
川上「奥村さんが彼のこと本気で好きなのはわかる」
川上「その為ならたとえ卑劣と言われる手であっても、他の全てを失っても、躊躇う気がない覚悟もわかる」
川上「でもそれで、奥村さんが本当に全てを失ったら」
川上「彼は一生、悲しみ続けると思うよ」
川上「たとえ一緒になれたとしても、彼から罪悪感が消えることは絶対にない」
川上「更に言うなら、奥村さんも幸せにはなれない」
川上「犠牲の果て、そんなやり方で幸せになるなんて、絶対にないよ」
春「それが何か?」
川上「あー、即答しちゃうのか、ここで……」
川上「なんでこんなやり方を選んだの?」
春「なんで、とはなんですか?」
267 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:37:32.91 ID:xXTusmpD0
川上「怪盗団のメンバーだった以上は、奥村さんは正義感も強い人のはず」
川上「芯の通った強さを持っているはず」
川上「そうじゃないと、世直しなんてやらないよ」
春「…………」
川上「なにかあるんでしょ?」
川上「奥村さんはこういうことができる子じゃない」
春「実際にできているじゃないですか」
川上「考えることはできるかもしれない。実際考え付いてるわけだしね」
川上「でもさ、実際に行動を起こせるかは別の話」
川上「私は奥村さんの直接の担任じゃないけど、それでも今の奥村さんが普通の状態じゃないのはわかるよ」
川上「自分でその理由はわかってる?」
川上「こんな破滅的なやり方を選んでる奥村さんが、歪んでること」
川上「その原因は、自覚してる?」
春「…………」
春「わかりません」
川上「……そっか」
川上「認めたくない、か」
川上「あなたみたいに賢い子が、自分で気付いてないとは思ってないよ」
春「……話はそれで終わりですか?」
川上「私の方はね」
川上「奥村さんが話したくなったらまたいつでもおいで」
川上「もう女同士の話する必要はなくなったわけだから」
川上「耐え切れなくなったら、いつでも来ていいよ」
川上「誰にも言えなくて一人で抱え込む辛さは、私にもわかるから」
春「…………」
春「必要ないです」
川上「必要あるなしを決めるのはあなたじゃない」
川上「私は先生であなたは生徒」
川上「このまま壊れていく生徒を黙ってみているつもりはないから」
川上「嫌でも話は聞かせてもらうからね」
春「…………」
春「私には彼しか必要ないので」
春「その為に私は全てを差し出すんです」
春「失礼します」
268 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:38:26.37 ID:xXTusmpD0
…………
………
……
川上『分かる!? この胃のキリキリ感!?』
川上『私基本安定重視なんだよね、もう無理だからこんな駆け引き!』
川上『副業の話出た時の心臓のバクバク具合は本気で死ぬかと思ったわ!!』
川上『あんなことやってたなんて知られてたらと思ったら、もう……!!』
川上『怪盗団は君を筆頭に問題児しかいないわけ!? ちょっと!?』
モルガナ「春との会話がよっぽど堪えたんだな……申し訳ない」
モルガナ「メイドの話は春は知らないんだけどな」
(しばらく怒鳴られ続けた……)
川上『はあ……』
川上『うーん、なんというのか』
川上『このやり方をしないといけないっていう思い込みを奥村さんから感じたかな』
川上『君を手に入れるためには全てを差し出さなければならないって言ってたし』
川上『それがなんでまでかはわからないけど』
川上『まあでも、奥村さんかなりヤバいとこまでキテるよね』
川上『これ、単なる恋愛と友情どっちをとるかだけの話なのかな……』
川上『やっぱり別に何かを抱えてる気がする、単なる視野狭窄ってだけじゃなくて』
川上『まあ、教師の勘?』
川上『注意して見てみるけど……』
川上『あの子、簡単に表に出すタイプではないしね』
川上『とりあえず、一筋縄ではいかないことだけはまあ、言わなくてもわかってるだろうけど改めて伝えとくね』
川上『あと胃潰瘍になったら君が医療費払ってね。じゃあ』
(通話が切れた……)
269 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 21:39:28.50 ID:xXTusmpD0
モルガナ「思い込み、か」
モルガナ「確かに何か思い込まないとここまで極端な行動は出ないだろうな」
モルガナ「ただそれが何かがわからないな……」
!
モルガナ「どうした?」
(春からチャットが来ている……!)
春『明日の夜、デートしない?』
春『そうだね、あまり断ってほしくはないかな』
春『断られたらちょっと過激な行動しちゃうかもね?』
モルガナ「…………」
モルガナ「送られた時間を見る限り、川上との話の直後だろうな」
モルガナ「川上とのやり取りが刺激になっちまったんだろう」
モルガナ「文章もかなり攻撃的だ」
モルガナ「どうする?」
1、断る
2、OKする
↓3レスで多い方
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/13(月) 21:40:28.14 ID:SWl/l6D80
2
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/02/13(月) 21:55:13.61 ID:0TBz0yL20
2
272 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 22:11:50.68 ID:xXTusmpD0
(いい予感はしないが、明確に脅しと取れる言葉を使っているのを放置するのは危険だろう……)
(了承の返信をした)
春『楽しみだな』
春『じゃあ、明日ね』
モルガナ「…………」
モルガナ「杏殿や真、最近チャットの連絡がつかないことが多いよな」
モルガナ「心労が溜まっているんだと思う。今の状態は知らせない方がいい」
モルガナ「知らせてどうにかなるなら知らせるが、どうにもならないからな……」
モルガナ「明日は放課後すぐなら空いてるだろう」
モルガナ「今日はもう寝ようぜ。明日の春の様子はちゃんと見とかないとな」
高巻杏
★★★★☆☆☆☆☆☆
新島真
★★★★★★★★☆☆
佐倉双葉
★★★★★★☆☆☆☆
奥村春
※※※※※※※※※※
御船千早
★★★★★☆☆☆☆☆
武見妙
★★★★★★★★☆☆
川上貞代
★★★★★★☆☆☆☆
大宅一子
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
東郷一二三
★★★☆☆☆☆☆☆☆
273 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/13(月) 22:17:41.36 ID:xXTusmpD0
ジョーカー相手には愚痴を吐くけど春の前ではきりっとするべっきぃは教師の鑑だと思うのです
そろそろ春の問題に気付く人も出てきそうですね
竜司と祐介の出番がどうしよう、出る幕がないのです。
怪盗団の問題として絡ませたいけど、この二人に恋愛相談って無理な話じゃないですか……
274 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/13(月) 22:38:54.63 ID:SWl/l6D80
べっきぃ春苦手って言ってるけど今一番親身に春に接してるのはべっきぃだと思うんだよな
あと副業の詳細な内容知らなくてよかったな…知ってた時の反応も見たかったけど
春の謎の行動…修羅場だろうなあ
そして
>>1
でも竜司祐介は恋愛相談させるのは無理か…!
275 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/14(火) 10:49:16.86 ID:m8fRKlQv0
病院で流す音楽か、ジブリのインスト流してる所はあったな
双葉たんは★8以上は無いと失敗しそうだね
春ちゃん、、、
ジョーカーに特定の誰かを選ばせようとしてるのか?
自分が嫌われれば他の怪盗団メンバーは仲違いせず済むと思ってる?
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/14(火) 13:11:41.49 ID:uMaiWnxJ0
いや絶対誰かにジョーカー渡すのは考えてないだろ
一回身体で誘ってるし
どうせ壊れるなら自分の手で徹底的にって感じだと自分は推測してる
277 :
◆86inwKqtElvs
[saga]:2017/02/14(火) 20:06:56.73 ID:nMwhxFK30
3月7日 昼休み
(竜司に昨日の経緯を話してみた……)
竜司「あのさ」
竜司「川上お前に甘すぎね?」
竜司「まあ俺らのこと考えてくれるのは助かるんだけどよ」
モルガナ「川上は春以外にも、杏殿や真、双葉も4月からここに入るし」
モルガナ「恋敵としてよりは生徒として見てるんだろう、きっと」
竜司「やる気なさそうなイメージしかねえから、ぶっちゃけ意外」
竜司「で、杏や真には言ったのか?」
モルガナ「杏殿も真もどうも不安定だからな……」
モルガナ「今日のことは言っていない。言ってどうなるものかとも思うしな」
竜司「むっずかしいな……」
竜司「ん?」
竜司「あれ、真じゃね?」
(窓から見える景色の下に真がいる)
モルガナ「……春もいるな」
(ここから見る限りでは、どうやら真の方から春に話しかけているようだ)
竜司「何話してんだ、あいつら……?」
モルガナ「ワガハイたちが聞いていない以上、特にジョーカーに聞かれたくない話だろうな」
竜司「杏は大丈夫か?」
モルガナ「教室では普段通りに見せていたが……」
モルガナ「どこかやっぱり、ジョーカーのこと避けてる気がするな」
竜司「うーん」
竜司「杏が折れるなんて全然想像つかねえんだけどな」
モルガナ「同感だが」
モルガナ「今の春は本当に何をしても不思議じゃない」
モルガナ「……真も不安だな」
竜司「春に何言ってるんだろうな」
(春と真が分かれていく様子が見えた)
モルガナ「……嫌な予感しかしないな」
竜司「春もそうだし、杏も真も意見違うみたいだし、双葉にいたってはまだ話してないんだろ?」
竜司「こんだけバラバラで、本当に大丈夫か?」
竜司「収拾つくのかよ、これ」
モルガナ「……つけないと、いけない」
モルガナ「お前がまいた種だ、ジョーカー」
モルガナ「きっちり答えは出すんだ」
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