他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
更新
検索
全部
最新50
スノーホワイト「ファブが逮捕された?」
Check
Tweet
59 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:01:08.95 ID:2lowP/gb0
トップスピード「お、亀裂が消えた」
こけし「あれ……私は……?」
リップル「ファントムを倒した。これで忍は助かる」
アリス「シノ―!」
カレン「よかったデース!」
トップスピード「これでめでたしめでたしだな!」
リブラ「何がめでたいものか!!我々の崇高な目的を妨害するとは!!」
リブラ「二人がかりで来るとは汚いな流石忍者きたない」
リップル「ちっ お前も手下を使っただろ」
リブラ「あれは私の魔法で生み出した兵隊だから一人分だ!」
リップル「屁理屈を!」
トップスピード「なんだよ まだやるのか!」
リブラ(あの魔女に食らったダメージが大きい……今回はここで引くとしよう)
リブラ「その命、次に会う時まで預けておいてやる。だが覚えておけ、我々に歯向かった罪は重いとな」ササッ
60 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:02:23.73 ID:2lowP/gb0
カレン「オゥ!髪の色が元に戻ったデース!」
こけし「よかったぁ」
トップスピード「負け惜しみ言って逃げちまったな」
こけし「ありがとうございました。私を助けてくれたんですね」
リップル「もう大丈夫、これからはファントムに襲われることはないよ」
アリス「よかったねシノ」
鬼島「いや〜半信半疑だったけど本当に魔法少女がいるとは驚きだねぇ」
リップル「じゃあ私達は行くから」
トップスピード「他のエリアのパトロールもしなきゃだしな」
魔法少女達は箒に乗って立ち去った。
少ししてから華乃が忍達の元へ戻ってきた。
華乃「大丈夫だった忍?」
こけし「はい!魔法少女さんに助けられました」
カレン「華乃ー!心配したデース!」
ココア「ねえ、これから皆でクレープ食べに行かない?動き回ったから甘いの食べたくなっちゃった」
和菓子「いいわね。私も賛成よ」
陽子「よっしゃー!たらふく食うぞー!」
綾「もう陽子ったらはしゃぎ過ぎよ」
カレン「ジー」
鬼島「ん?アタシに何か用でも?」
カレン「鬼島も一緒に食べに行くデース!」
鬼島「そうだねぇ。まぁ今日はこの騒ぎで部活どころじゃないし、ご一緒させて頂きましょう」
カレン「ヤッター」
こけし「カレンは誰とでも誘う事が出来てすごいですね」
カレン「だって皆で食べに行った方が美味しいからデース」
61 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:03:03.69 ID:2lowP/gb0
華乃(これで再認識したよ。私は街の平和を守る為に魔法少女になったんだって)
華乃(これからも彼女達の笑顔を守る為に、ファントムと戦い続けよう)
華乃(それにしても気になるのは、あのリブラというファントムは大宮忍の名前を知っていた)
華乃(もしかしたらこの学校の関係者なのかもしれない……注意しないと)
その頃、魔法少女との戦いに敗れたリブラは……。
リブラ「おのれ……忍者と魔女の魔法少女め!私の顔に泥を塗りおって、ワイズマン様になんとお詫びをすればいいか」
リブラ「それにしても気になるのは、私が行動してからあの忍者が現れるのがあまりにも早かった」
リブラ「もしかしたらこの学校の関係者なのかもしれない……注意せねば」
62 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:04:03.01 ID:2lowP/gb0
おまけ 本編とは関係無いよ
いつもの鉄塔
スノーホワイト「あ、あのね……そうちゃん……」///
ラ・ピュセル「なんだい……こ、小雪……」///
スノーホワイト「あの……これ、受け取って……」///
ラ・ピュセル「ありがとう!大事に、大事に食べるよ!」///
アリス「……スノーホワイト」///
スノーホワイト「アリス!?いつの間に」
アリス「背後でスタンばってました……これ、あげます」///
スノーホワイト「ありがとうアリス!これお返しのチョコね」
アリス「ありがとうございます。一生大事に取っておきます」///
スノーホワイト「いや、早めに食べてね」
ラ・ピュセル(……チョコをあげるのは僕だけじゃないんだ)
スノーホワイト(アリスに嫉妬してるそうちゃん可愛い)///
63 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:05:44.38 ID:2lowP/gb0
ファントムのアジト
フェニックス「なんか今日は人間達が浮かれて面白くねーな。手当たり次第燃やしたいぜ」
メデューサ(ファントムが人間の習慣を真似るのは可笑しな話だけど……)
メデューサ(ワイズマン様への忠誠の証としてチョコを贈るのは許されるわよね)///
グレムリン「ねえミサ!チョコ欲しいな〜僕にチョコくれない?」
リブラ「君はまだ本編にすら出てきてないだろ!出しゃばった真似は慎んでもらおう」
グレムリン「ホワイトデーになったらちゃんとお返しするからさ!白い服沢山プレゼントするよ!」
リブラ(私の話が無視された……扱いが軽い)
メデューサ「嫌よ、それに貴方のお返しはすごく殺意を感じるわ」
64 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:06:13.53 ID:2lowP/gb0
ワイズマン「皆来ているか。では今週狙うゲートだが」
メデューサ「ワイズマン様!あの、その……」///
ワイズマン「どうした?要件があるなら言ってみろ」
メデューサ「これをどうぞ!私の気持ちです!」///
ワイズマン「そうか、今日はバレンタインデーだったか。ありがたく頂戴するよメデューサ」
メデューサ(ワイズマン様が受け取ってくれた)///
フェニックス「けっ メデューサもなに浮かれてんだが」
メデューサ「ねえ、フェニックス」
フェニックス「なんだよ」
メデューサ「貴方にもこれあげるわ 義理だけど感謝しなさい」
フェニックス「え?俺に?……マジか?」
メデューサ「何よ。要らないならあげないわよ」
フェニックス「いや、貰っておくぜ。サンキューな」
グレムリン「義理すら貰えなかったんだけど〜」
リブラ「私も貰えなかった……この胸の苦しみ、重たいな」
65 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:07:09.69 ID:2lowP/gb0
その頃、チョコを貰ったワイズマンは……
ワイズマン「ファントムが私にチョコを、か……」
ワイズマン「くだらない。ファントムの分際で愛情ごっこなど」
チョコを持ったワイズマンの手に魔力が込められる。
すると綺麗に包装されたチョコが炎に包まれ地面に落とされる。
ワイズマンはそれに足を乗せると踏みにじった。
ワイズマン「私に取ってファントムは目的を完遂させる為の道具に過ぎない。愛情など笑わせる」
ワイズマン「私が真に愛情を注ぐべき相手は一人、たった一人しかいない……」
ワイズマン「彼女の為なら私は全てを犠牲に出来る……」
66 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/14(火) 01:07:53.69 ID:2lowP/gb0
今日はここまで
最初は強いのに後になると雑魚になる幹部はよくある話
絵面を想像しながら書いてると鬼島が浮いてしょうがない
華乃の学校の登場キャラ紹介
こけし
通称、大宮 忍
金髪フェチで外国が大好きだよ 鬼畜だよ 声がたまだよ
アリス・カータレット
ちっちゃいよ ハードゴア・アリスとは無関係だよ
小路 綾
ツンデレだよ ラビットハウスにそっくりさんがいるよ
猪熊 陽子
おっぱい大きいよ 声がトップスピードだよ
九条 カレン
艦娘じゃないよ 声がスノーホワイトだよ 援助交際してそうな声とか言っちゃダメだよ
保登 心愛
ラビットハウスで住み込みで働いてるよ 声がラ・ピュセルだよ
和菓子
通称、宇治松 千夜
甘兎庵の看板娘だよ 不人気とか言っちゃダメだよ
鬼島 夏児
落語研究会部長だよ このSSでは善人だよ
ムッキー
通称、上城 睦月
このSSでは厨二病に犯されてないので気弱で争いを好まない性格だよ 近所のスーパーでバイトしてるよ
烏丸先生
担任の教師だよ 責任は認めるけど謝らない人だよ
速水 公平
校長先生だよ 重いとか軽いとかよく口癖で出るよ
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/14(火) 11:27:50.05 ID:DWx18PdCO
今回何気に東山奈央祭りだった気が…
68 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/26(日) 05:13:06.95 ID:r0r8mtgN0
ケイネスの住むアパート
コヨミ「駄目ですよケイネスさん ちゃんとご飯食べないと」
ケイネス「ぬう……」
魔法の国では魔術師の天才と持て囃されているケイネスでも
料理に関してはロクに作った経験が無いので
いつもレトルト系か外食で済ませていた。
コヨミが同居するようになってからはコヨミが家事をするようになり
そんな偏った食生活が改善されていったのである。
ケイネス「コヨミよ……今日もファントムは見つからなかったか?」
コヨミ「ええ、ケイネスさんの使い魔を通して町中を散策してるけど中々見つからないわ」
ケイネスは使い魔を至る場所に送り放って監視しているが
N市のどこかにいると言っても誰を狙っているか把握しない以上見つけ出すのは非常に困難である。
ケイネス(奴らめ、ねぐらさえ見つければすぐに駆除してやる物を……この私に見つかるのを恐れているのか……)
ppp
ケイネス「凌馬か、もしもし」
凌馬「やあケイネスさん。魔法の道具の受け渡しの許可がようやく取れたから伝えようと思ってね」
ケイネス「ふむ、結構時間がかかったな」
凌馬「それが酷いんだよ 職員の人達はやたらと私の事を疑ってきてね 必要以上に入念な検査をされたんだよ」
ケイネス「それはお前の自業自得だ」
凌馬「そんなに悪い事をしたかな?」
ケイネス「しただろ!三か月前にやった事を忘れたか?」
凌馬「三か月前……?」
69 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/26(日) 05:13:32.94 ID:r0r8mtgN0
三か月前、魔法の国の研究所で
魔法少女「お久しぶりです!戦極さん」
凌馬「会いたかったよ魔法少女ちゃん 喉乾いてない?美味しいアイスティーを用意したから飲んでよ」
魔法少女「わぁ〜 丁度、喉乾いてたんです いただきまーす! それで私に用ってなn」ドサ
凌馬「ふっふっふ……魔法少女すら眠らせる睡眠薬、どうやら成功したようだ では実験を始めよう」
手術室
科学者A「戦極さん駄目ですよ!許可も取らずに魔法少女を眠らせて人体実験に使うなんて!」
科学者B「しかも脳味噌を取り出してサイボーグにするなんて非道過ぎますよ」
凌馬「大丈夫♪大丈夫♪データを取ったら、すぐに元の体に脳味噌を戻すからさ〜」
科学者C「誰か警備員を呼べー!!早く手術を止めさせるんだぁー!!」
手術は中断され……
魔法少女「うわぁぁん!!脳味噌取られる所だったよぉ!!怖かったよぉぉ!!」
科学者A「可哀想にあの子……ガン泣きしてるよ」
科学者B「こりゃ一生物のトラウマだな」
科学者C「って戦極さん!何してるんですか!?」
凌馬「魔法少女ちゃんの脳味噌使えないなら自分のでいいかなって」
そして狂気の手術が始まり……
科学者A「逃げろー!戦極さんが暴走してるぞー!」
科学者B「だから止めようって俺言ったのに」
科学者C「誰か警備員を呼べ―!!戦極さんを止めるんだぁー!!」
戦極ハカイダー「破壊だぁ……破壊だぁぁぁ!!!!」
70 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/26(日) 05:14:41.97 ID:r0r8mtgN0
ケイネス「という事があって大騒ぎだったじゃないか」
凌馬「あー、あの時は謹慎処分受けて大変だったな はっはっは」
ケイネス「笑いごとか」
凌馬「それとケイネスさんが受け持つ魔法少女の一人に『リップル』って子がいるよね?」
ケイネス「ああ、確かにいるがって何でお前が知っている?」
凌馬「まぁそこは置いといて、実は彼女の実の父親は、魔法の国の人間であることが判明したんだ」
ケイネス「なんだと!?」
凌馬「と言ってもリップルが生まれてすぐ魔法の国へ帰ったし、記憶操作もされたので妻と娘には知らされていない事実なんだけどね」
凌馬「問題はその父親だ、父親の名は『蛮野天十郎』 ケイネスさんもその名を知っているよね?」
ケイネス「蛮野……確か半年前に処刑された科学者だったかな」
凌馬「そう 彼は国家反逆罪の容疑がかかり、連行しようとした所で抵抗した為にその場で処刑されたんだ」
ケイネス「まさか私が受け持つ魔法少女候補の中に蛮野の娘がいたとは……」
凌馬「もし彼女を正式に魔法少女として採用するとしたら犯罪者の娘として快く思わない連中から風当たりが強くなるだろう」
凌馬「その時はケイネスさんが色々上手く気を利かせてあげるといいよ」
ケイネス「よかろう 私の力があれば魔法少女共に過ごしやすい環境を与えるなど造作もないことよ」
凌馬「やっぱケイネスさんは頼りになるねぇ それと」
ケイネス「まだ用があるのか?」
凌馬「これが最後さ 本部からの指示でサポート用の電子妖精が贈られたから有効活用するようにってさ」
ケイネス「電子妖精だと?」
ファズ「初めましてケイネスさん 僕はファズだぽん♪」
ケイネス「ぬお!?」
突如、ケイネスの端末から右半身が白で左半身が黒のマスコットが飛び出した。
ファズと呼ばれるマスコットがケイネスの傍でふよふよと飛んでいる。
凌馬「機械操作系ならこの電子妖精に頼ればそれで解決さ じゃあファントム退治頑張ってね♪」
ファズ「パソコンが全く触れないお爺ちゃんでも僕がいれば大丈夫ぽん♪」
コヨミ「なんですこれ?」
ファズ「ファズだぽん!僕は他の同型と比べてもとっても優秀なんだぽん!」
ケイネス「よしファズ さっそく命令を与えよう」
ファズ「なんだぽん?」
ケイネス「魔法の国から送られてきた道具を魔法少女達に上手く分配してくれ」
ファズ「誰に何を渡すかは僕の独断でいいぽん?」
ケイネス「ああ、バランスやら相性やら丁度良くなるよう渡ればそれでいい」
ファズ「分かったぽん!それにしてもふざけたようなアイテムも混じってるぽんね」
ケイネス「それは大方、凌馬が開発した道具だろう 奴め、試作品のモニターとして利用しているな」
こうして魔法少女達にそれぞれ道具が支給されたのであった。
71 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/26(日) 05:15:29.57 ID:r0r8mtgN0
渡されたアイテム一覧
スノーホワイト←暗記パン
ラ・ピュセル←アヴァロン・レプリカ
リップル←サイバイマンの種
トップスピード←ミニ八卦炉
ルーラ←アゾット剣
スイムスイム←鉄球&メイド服
たま←ホワイトゴレイヌ&ブラックゴレイヌ
ミナエル←透明外套
ユナエル←元気の出るお菓子
シスターナナ←通り抜けフープ
ウィンタープリズン←着せ替えカメラ
マジカロイド←3分だけ幸運100倍ドリンク
カラミティ・メアリ←GXランチャー
ハードゴア・アリス←超振動ナイフ
ねむりん←四次元ポケット
ファズ「やっぱり変なアイテムばっかりだぽん」
72 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/02/26(日) 05:16:10.07 ID:r0r8mtgN0
今回はここまで
魔法少女物はやっぱりマスコットが必要かな
登場キャラ紹介
蛮野天十郎
リップルの実の父親だよ 処刑されて今は故人だよ
ファズ CV森田成一
ケイネスや魔法少女達をサポートするマスコットだよ 逝ッテイーヨ!
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/26(日) 07:06:35.81 ID:PBkuNV1jO
ファズの正体絶対蛮野だろ
74 :
◆kJur2.rMxfRZ
[sage saga]:2017/03/04(土) 06:52:11.60 ID:w1JtAI/90
魔法のアイテム支給後…
リップル「何これ」
ファズ「土に植えるとサイバイマンが出来る種だぽん」
サイバイマン「ぐぇっ ぐぇっ」
リップル「気持ち悪い 別のにして」
サイバイマン「」ガビーン
ファズ「サイバイマンよ 元気出せぽん じゃあ他のアイテムと交換するように頼んでおくぽん」
リップルの支給アイテムがサイバイマンの種からウサギの足に変更されました
リップル(これがウサギの足、かわいい……)///
75 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/04(土) 06:52:45.14 ID:w1JtAI/90
N市 警察署
須藤「捜査を諦める?事件を無かった事にするんですか!?」
上司「そうだ この事件は警察では手に負えん」
須藤「確かに、相手は想像を絶する化け物です ですが!」
上司「とにかくこの件にはもう関わるな」
須藤「何故です!あんな奴らを野放しにしていいんですか!?」
須藤「人を守るのが警察の仕事でしょう!」
上司「これは上からの絶対命令だ!」
須藤「なっ…!?」
ファントムの存在は人間達にも情報が伝わり始めていた。
ネットにも情報が拡散され、市民達にも不安が広がっている。
そんな現状を解決するべく須藤刑事は早急な対策班の設立を上司に訴えていた。
だが何者かの圧力なのか、一切の干渉すら許可されない現状である
須藤(なぜ警察は動かないんです?……仕方ありません こうなれば私一人でも)
76 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/04(土) 06:53:19.28 ID:w1JtAI/90
ファントムのアジトでは…
メデューサ「リブラ、次の任務よ 今度は三人で行きなさい」
リブラ「はっ!次こそゲートを絶望させて見せましょう」
フェニックス「おい天秤野郎 またしくじるなよ」
リブラ「分かっている 今回は仲間もいる 必ず成功させよう」
リブラ(脳筋フェニックスめ お前は過去にゲートを殺したくせに偉そうに)
スノーホワイトこと姫河小雪の通ってる中学校では…
和子「今日はみなさんに大事なお話があります。心して聞くように」
和子「目玉焼きとは、固焼きですか?それとも半熟ですか?」
和子「はい、中沢君!」
中沢「えっ、えっと…どっどっちでもいいんじゃないかと」
和子「その通り!どっちでもよろしい!」
和子「たかが卵の焼き加減なんかで、女の魅力が決まると思ったら大間違いです!」
和子「女子のみなさんは、くれぐれも半熟じゃなきゃ食べられないとか抜かす男とは交際しないように!」
さやか「ダメだったか…」
まどか「ダメだったんだね」
小雪「先生美人なのにな〜」
ホームルームではいつもの如く和子先生が振られた男の愚痴を零していた。
ただ、今日はいつもと違う特別な日であった。
少なくても小雪のクラスメイトである美樹 さやかにとっては
77 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/04(土) 06:54:15.70 ID:w1JtAI/90
放課後
小雪(……あれはさやかちゃんと上条くん?)
さやか「どう恭介?指の怪我は……」
恭介「ああ、もういいんだ その事は」
ある日の放課後、恭介は自転車で帰る途中、事故が起こり
指に大怪我を負った彼は治療に専念していた。
だが治療の結果は余りにも残酷だった。
彼の指は一生治る事は無い、将来有望だった天才ヴァイオリニストの人生は崩れ去ったのだ。
恭介「もう僕はヴァイオリンを弾けないんだよ。諦めろって言われたのさ」
さやか「……どういうこと?」
恭介「もう演奏は諦めろってさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって」
恭介「だから悪いけど、今は僕の事を放っておいてほしいんだ」
さやか「恭介!……恭介」
さやか(私には何ができるんだろ?今は傍にいるだけでも恭介を傷つけてしまう……)
小雪(なんか上条くんが凄く荒れてる……心配だから付いて行こう)
男子A「見たかよ上条の奴wあの顔傑作だぜ」
男子B「散々天才だと持て囃されて調子に乗るからこうなったんだよな」
恭介「……お前らか?お前らがやったのか!?このぉっ!!」
男子A「いってぇ!いきなり何しやがる!」
男子B「事故って弾けなくなったのはお前の自業自得だろ!俺たちのせいにしてんじゃねえよ!」
恭介「ふん 昔はへーこらしてた癖に手のひら返しやがって…」
小雪「上条くん!喧嘩なんてやめて!」
小雪が男子達の間に入り仲裁しようとするが怒りに身を任せた恭介の動きは止まらない。
その時、男性教師が現れ仲裁に入った所で恭介はようやく冷静になった。
小倉先生「やめなさい!」
恭介「先生…」
小倉先生「音楽に携わる人間が暴力を振るってはいけません!そんな事は常識でしょう!」
小倉先生「上条くん 気持ちは分からなくも無いがさっきの行動はどうかな?」
恭介「すみません 別に先生に迷惑をかけるつもりじゃなかったんです」
78 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/04(土) 06:54:54.43 ID:w1JtAI/90
――――――
恭介「退院して早々、姫河さんに恥ずかしい所を見せちゃったな」
小雪「どうしてこんな事をしたんですか?普段の上条くんなら……」
恭介「僕がさヴァイオリンを弾けなくなった事故だけど、ただの事故じゃなかったんだ」
恭介「後で調べて分かったんだ。誰かが仕組んだ。僕の自転車に細工されてね」
小雪「酷い……酷すぎる……」
恭介「それで人が憎くて憎くてしょうがなくなったんだ」
恭介「分かってるよ 復讐なんて虚しいだけだ やるもんじゃない そう何度も自分に言い聞かせてるんだ」
小雪「上条くん…」
恭介「そうだ。姫河さん まだ魔法少女になりたい夢を持ってるの?」
小雪「あ、あの……その……」
恭介「流石にもうその夢を追っかけてはいないか。あのさ、僕に言わせれば『夢』ってのはね『呪い』と同じなんだ」
恭介「呪いを解くには夢を叶えなければならない。でも途中で挫折した人間はずっと呪われたままなんだ」
恭介「俺の苦しみは簡単に消すことは出来ない」
小雪「ぐすっ……ぐすっ……」
恭介「ああ、この話はさやかには秘密にしておいてほしい」
恭介「僕が言えた義理じゃないけど、あの子が事故の真実を知ったら絶対無茶するからね」
小雪「うん、分かった」
恭介「ありがとう。じゃあね」
小雪(上条くんの気持ち、少しだけ分かると思う)
小雪(私も清く正しい魔法少女であり続けたいという夢を奪われたら、きっと凄く苦しむ筈だから…)
79 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/04(土) 06:55:30.83 ID:w1JtAI/90
〜♪
恭介(ん?あの音は……)
音楽室
和彦「あ、上条先輩ですよね?」
恭介「君は…一年生?」
和彦「はい!実は俺、先輩に憧れてこの学校に入ったんです」
和彦「先輩の様にヴァイオリンが弾きたくて…」
恭介は和彦の指を見た。
指に出来たタコはよく見覚えがある。
時間も忘れて馬鹿みたいに夢中になって練習を続けた者が出来るタコだった。
恭介「ははっ 僕と同じ指だ。僕だってあんな事故にさえ会わなければ……」
和彦「せっ先輩……?」
恭介「君、弾いてみて」
和彦「はい!」
〜♪
恭介(何故だろう?音楽なんて聞くだけでも苦痛だった筈なのに、今はこんなに心が躍るなんて…)
恭介「そこはもっと優しくね」
和彦「はい」
恭介は目を閉じ、かつてその曲を弾き続けた過去を思い出していた。
まるで過去の感覚を取り戻すかのように指先を動かす。
二人だけのレッスンは下校時間ギリギリまで続いた。
和彦「先輩?」
恭介「うん、大分良くなったよ。あとは所々弾き方が硬くなってる部分を柔らかくすれば完璧だ」
和彦「はい!あの、先輩…明日も教えてもらえないでしょうか?俺、少しでも先輩に近づきたいんです」
恭介「分かるよその気持ち、俺も超天才ヴァイオリニストと呼ばれていた紅音也さんを目指して弾いてたからね」
恭介「僕でよかったらまた教えてあげるよ」
和彦「ありがとうございます!」
80 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/04(土) 06:57:19.73 ID:w1JtAI/90
今回はここまで
今はまだ綺麗な蟹刑事さんです
恭介の才能を潰した酷い奴は一体誰なんだろうな
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 07:09:51.49 ID:LxDWjT6tO
乙です
555見ていれば犯人バレバレじゃないか
82 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:01:41.74 ID:ntNEhCei0
リブラ「いいか?お前の使命は私のサポートに徹する事、勝手な行動はしないように」
矢沢「あのさぁ。俺とあんたは同格のファントムだよね?」
矢沢「その命令口調はすっげぇ不快だからやめてくんないかな?」
リブラ「何だと!?」
矢沢「まぁ、いちいち命令されなくても俺は分かってるんでそこん所よろしく、天秤さんよぉ」
リブラ(イライライライラ……)
リブラ(いかん。平常心平常心……そんな事で気を乱しては任務に支障をきたす)
リブラ「ターゲットを発見した 行くぞ」
矢沢「オ〜ケ〜」
校舎外
恭介(遅くなっちゃったな……早く帰らないと)
リブラ「おい、貴様」
恭介「うわっ!もしかしてニュースで目撃されてる怪物達か!?」
矢沢「大当たり〜フォオオオオオオオオ!!」
矢沢というグラサンを付けたチンピラ風の男は山羊を模したファントム
カプリコーンの姿へと本性を現した。
カプリコーン「ほらほら、早く逃げないと捕まえちまうぜ」
恭介「うわあああ!!」
『誰か!』 『助けて!!』
スノーホワイト「この声は…上条くん!」
83 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:02:28.74 ID:ntNEhCei0
恭介の悲鳴は丁度、魔法少女の姿へ変身していたスノーホワイトの耳に届いた。
彼女はすぐさま声の聞こえた方向へと向かった。
リブラ「さぁ!絶望しろ!」
恭介「くっ……」
スノーホワイト「させない!!」
リブラ「ぬ!今回も現れるのが速いな……この街全体に監視網が引かれていると見るべきか」
スノーホワイト「そうちゃん!ファントムが!」
ラ・ピュセル「分かった!今向かう!」
リブラ「仲間に連絡を入れたか。だが無駄な事」
カプリコーン「合流する前に潰せばいいだけだろ〜フォオオオオオオオオオオ!!」
スノーホワイト「ファントム……人間達から希望を奪う貴方達を絶対許さない!」
リブラ「粋がるな!」
スノーホワイト「――――ッ」
スノーホワイトの頭上めがけてリブラの錫杖が振り下ろされる。
それが直撃するよりも早く、黒い影が間に割って入り
錫杖の動きがぴたりと止まった。
リブラ「何だ、こいつは!?」
アリス「……スノーホワイトさんを傷つけさせません」
スノーホワイト「アリス!?どうしてここに……?」
アリス「すぐに合流できるようにと学校の近くで待機していました」
リブラ「ええい!離せ!」
84 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:03:00.75 ID:ntNEhCei0
いくら力を込めようとも、アリスの掴んだ錫杖から引き離す事が出来ない。
こんな華奢な体のどこにそんな力があるのか?
そう考えていた時、リブラの腹部に激痛と衝撃が走り吹き飛ばされた。
アリスがヤクザキックを放ったのだ。
カプリコーン「だらしねえなぁ天秤さんはよぉ…俺はそこらのファントムとは違うがな」
アリスに攻撃を放つモーションを見せたカプリコーンめがけて上空から剣が投擲され
カプリコーンの右腕を切り裂いた。
黄緑の体液が傷口から噴出する。
ラ・ピュセル「うおおおおお!!」
カプリコーン「ぐわあっ!」
剣と共に降りてきたラ・ピュセルが剣を拾い、追撃の斬撃をカプリコーンに食らわせた。
衝撃を受けたカプリコーンの体が宙を舞った。
スノーホワイト「そうちゃん!」
ラ・ピュセル「もう大丈夫だ小雪!君は僕が守る!」
アリス「私もいます」
ラ・ピュセル「そうだね。僕達で守るよ」
スノーホワイト「いえ、私も戦う。あれは放っておけない!」
リブラ「くっ……今度は三人も現れるとは予想を超える厄介さだな……だが」
オウル「…………」
両腕に鉤爪を付けた灰色の姿をしたファントムがアリスに飛びかかる。
鉤爪が錫杖を叩き落とし、真っ白な肌を切り裂いた。
追撃しようとするもラ・ピュセルの牽制で妨害され
更に先ほどアリスに与えた傷が塞がりつつある現状に警戒して大きく後退した。
リブラ「遅いぞオウル、仕方ないここは引くとしよう。だが次こそ上条恭介を絶望させてやる」
ラ・ピュセル「待て!!」
オウルの口から吐き出される煙幕が後を追おうとするラ・ピュセルの行く手を阻んだ。
煙幕が晴れた時には三体のファントムの姿が消えていた。
85 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:03:29.31 ID:ntNEhCei0
裏路地にて…
矢沢「あの騎士風の魔法少女め。よくも俺の体に傷をつけやがってよぉ……ああああああああ!!!!」
リブラ「落ち着くのだ。魔法少女が三体もいたのは想定外だが目的は順調に進んでいる」
リブラ「あいつらはダミーに釘づけとなり、ゲートへの対応が遅れるだろう」
オウル「…………」
夜
スノーホワイト「ファントムはまた上条くんを狙ってくるはず」
ラ・ピュセル「そうだね。いつファントムが現れても対処できるように僕達で見張ろう」
アリス「……スノーホワイトさん、これ差し上げます」
スノーホワイト「このナイフはアリスの…」
アリス「私は武器が無くても戦えます。スノーホワイトさんが使った方が役に立ちます」
スノーホワイト「でも……じゃあこのパンと交換でどうかな?それぐらいしか渡せる物が無いけど」
アリス「嬉しいです。大事に使います」
スノーホワイト(本当は戦ったりなんてしたくない。けど皆の希望を守るためなら怖がっていられない)
ラ・ピュセル「小雪も戦う決意を固めたって顔してるね」
スノーホワイト「え?そうかな?」
ラ・ピュセル「うん、昔の小雪は喧嘩を見るだけでも泣き出す泣き虫だったけど、今は強い意志を感じる目をしてるよ」
スノーホワイト「もう!そんな昔の話をしないでよそうちゃん!」
アリス「クスクス」
86 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:04:48.96 ID:ntNEhCei0
次の日
音楽室
今日も和彦のレッスンに付き合う恭介、そこにさやかと小雪の姿もあった。
さやかは恭介の様子が気になっていたのと、小雪はファントムの襲来を警戒しての事である
〜♪
和彦「…先輩」
恭介「君……指を大事にしろよ。君の指は黄金の指だ」
小倉先生「素晴らしい!元々君には才能があると思っていましたが、とうとう開花したようですね」
和彦「先生!」
小倉先生「昔の上条くんに勝るとも劣らない」
小倉先生「君に足りないのはあと一つだけだ。それを達成すれば今の上条くんと同じになれるでしょう」
小雪(『今の』上条くんと同じ……?)
さやか「凄いじゃん恭介!弾くだけでなく教える才能もあったんだ」
恭介「僕は大した事してないよ。和彦くんの努力の成果だよ」
和彦「先輩……ありがとうございました!」
恭介「まだもう少し時間あるし、次はもっと難しい曲弾いてみようか」
和彦「はい!」
廊下
小雪「もういいの?さやかちゃん」
さやか「うん、恭介のあの楽しそうな笑顔見ちゃったら、これ以上心配する必要無いの分かったから」
さやか「ねえ小雪、これから一緒に買い物でもしない?」
小雪「ごめん、これからちょっと用事があるんだ」
さやか「そっか じゃあまた明日」
87 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:05:22.58 ID:ntNEhCei0
郊外駐輪場
小倉先生「…………」カチャカチャ
小雪「何をしているんですか?先生」
小倉先生「いや……あの……自転車の調子が悪くてね」
小雪「先生が自転車に乗るようには見えませんけど」
小倉先生「何がいいたいのかね?姫河くん」
小雪「また教え子の才能を潰す気ですか先生?」
小倉先生「……ッ!」
小雪「先生なんですよね?上条くんの自転車に細工をしたのも…」
小倉先生「……馬鹿なガキだ」
小倉先生の顔に紋章のような物が浮かび上がると共に
灰色のファントム、オウルへと姿を変えた。
小雪「小倉先生が……ファントム!?」
オウル「そうです。小倉一郎はサバトの日に既に死んでいる。それを知った君も死になさい!」
鉤爪が小雪に突き刺さる寸前、ピンクの光と花びらがオウルの視界を奪い、攻撃を躱される。
光が消えた先には小雪の姿はなく、白い魔法少女スノーホワイトが目の前に立っていた。
オウル「姫河、まさか君が魔法少女だったとはな」
スノーホワイト「許せません!ファントムを生み出すために皆の希望を奪う貴方達を!」
オウル「ククク……カカカッ!!君は一つ勘違いをしているよ」
スノーホワイト「え?」
オウル「もし上条くんがゲートだとしたら才能を奪った時点で絶望しファントムを生み出しているよ」
オウル「そして和彦くん、彼もゲートでは無い。絶望させた所でファントムは生まれない」
スノーホワイト「それならどうしてこんな事を!」
オウル「知りたいか。それは……」
88 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:06:10.82 ID:ntNEhCei0
その頃、音楽室の外では…
ラ・ピュセル「今の所はファントムの動きは無いね。アリスの所は?」
アリス「ファントムの姿は見当たりません」
ラ・ピュセルとアリスは恭介の周囲を見張り、ファントムを警戒していた。
だが敵は警戒していた所とは別の場所で現れていた。
少女達の悲鳴が校舎の外から聞こえていた。
ラ・ピュセル「アリス!」
アリス「はい」
二人の魔法少女が悲鳴の聞こえた方へ向かうと
二体のファントムが一人の少女を絶望させ、ファントムが生まれそうになっていた。
少女達の悲痛な叫び声が響き渡る。
さやか「恭介が……恭介が……」
まどか「さやかちゃん!!しっかりしてぇ!!」
杏子「嘘だろ……こんな所でくたばんじゃねえぞ!さやかぁ!!」
ほむら「美樹さん……お願い、元に戻って!」
ラ・ピュセル「お前ら!!初めからあの子が狙いだったのか!!」
カプリコーン「正解〜♪だけど遅かったなぁ。フォオオオオオオ!!」
リブラ「陽動にまんまと引っかかってくれて楽に絶望させる事が出来たよ」
アリス「あの子に何をしたんですか?」
リブラ「フフフ、彼女の愛しい相手の命が無残に奪われる幻覚を見せただけさ」
ラ・ピュセル「彼女をファントムになんてさせない!絶対にさせるもんか!」
カプリコーン「おっと〜ファントムが生まれるまでの間は俺達と遊んでもらうぜ」
89 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:06:39.77 ID:ntNEhCei0
――――
オウル「それは……趣味だよ」
スノーホワイト「趣味ってそんな事の為に!?」
オウル「私はね。才能に溢れた若者達を絶望させるのが趣味なのだよ」
オウル「ただ手にかけるだけではつまらない。才能を潰して惨めに生きてもらわなければ」
オウル「それに私が生まれた時に消滅した小倉一郎も他人の才能に嫉妬していたようですしね」
オウル「死者への良い手向けとなっているでしょう?ククククッ……ハハハハハ!!」
スノーホワイト「……知っていますか?夢って言うのは呪いと同じなんですよ」
スノーホワイト「途中で挫折した者はずっと呪われたまま……らしいです」
スノーホワイト「貴方の……罪は重い!」
オウル「…………」
体育館
かつてない程の怒りを露わにしたスノーホワイトの動きは今までと違っていた。
敵の反撃もさほど意に介せず、ナイフでオウルの体に次々と傷を与えていた。
オウルが距離を取るとガスを吐き出し、煙幕を作り出した。
敵の姿が煙幕で消えてもスノーホワイトは動じなかった。
オウルはスノーホワイトの猛攻に動揺している。
心の声は筒抜けであった。
スノーホワイトは声の聞こえる方向へ向けて、煙幕の闇の中でナイフを突き出した。
スノーホワイト「…………」
オウル「…………」
静寂の沈黙が続く中、煙幕が晴れた。
ナイフはオウルの胸に深々と突き刺さっていた。
青白い炎がオウルの身体から発せられ、灰となり崩れ落ちて消滅した。
90 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:07:40.74 ID:ntNEhCei0
――――
リブラ「行け!ダスタード!」
アリス「早く、助けないと…」
カプリコーン「フォオオオオオ!!」
ラ・ピュセル「くっ!」
須藤「そこの怪物、動かないでください!」
ダスタードの群れがアリスを囲い、カプリコーンの衝撃波がラ・ピュセルを吹き飛ばす。
焦りもあって苦戦してる所に刑事が現れ、ファントム達に銃口を向けた。
昨日、ここの近くでファントムが目撃された情報を知り
須藤刑事は周囲の張り込みをしていたのだ。
カプリコーン「そんな物が俺達に通用すると思ってるのか?刑事さんよぉ!」
須藤「くっ……仕方ありません!発砲します!」ズキューン ズキューン
カプリコーン「全然痛くな〜い。そらよ!」
須藤「ぐわぁ!」
カプリコーンの角ブーメランが須藤の右肩を切り裂いた。
ブーメランの衝撃で須藤は吹き飛び、アスファルトに頭部をぶつけて意識が沈んだ。
ラ・ピュセル「刑事さん!……アリス!伏せて!」
アリス「……!」
カプリコーン「ぎゃああ!!」
ラ・ピュセルは剣を巨大化させて横に薙ぎ払った。
それはダスタードの群れと須藤に気を取られていたカプリコーンを切り裂いた。
リブラだけは攻撃を回避し、迫りくるアリスの攻撃を待ち構えていた。
アリスのパンチがリブラに当たる。だがまるで手ごたえが無い。
気付くとアリスの背後から錫杖を振るリブラがいた
アリス「……?」
リブラ「幻影だ。死ね」
ラ・ピュセル「アリスーー!!」
リブラ「これでまずは一人」
錫杖がアリスの首を刎ね飛ばした。
切断面から鮮血を噴き出しながら倒れるアリスの体。
アリスは勝利を確信していたリブラの足を掴んで思いっきり投げ飛ばした。
リブラ「な、なぜだ……なぜ生きている!」
アリス「…………」
リブラ「ウワアァァァァァァァァァァァァァーー!!!」
首の無くなった状態で立ち上がるアリス
その姿に恐怖心を覚えたリブラは悲鳴を上げながら後ずさった。
91 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:08:15.02 ID:ntNEhCei0
カプリコーン「おい天秤!逃げんじゃ…」
ラ・ピュセル「うおおおおおおお!!」
カプリコーン「フォオオオオオオオオ!!」
リブラ「ひっ……ひぃいいい!!」
ラ・ピュセルの大剣がカプリコーンの体を両断し爆散させた。
一人残されたリブラは怯えながらそそくさと逃げていった。
さやか「きょう……すけぇ……」
ラ・ピュセル「急がなきゃ!アリスは見張りを頼む」
アリス「はい」
さやか「うう……」
ラ・ピュセル「僕が希望になる!だから諦めないで!」
ラ・ピュセルはさやかにエンゲージマジカルリングを装着させた。
さやかのアンダーワールドへと入っていく。
そこには巨大な人魚のような姿をしたファントムが暴れていた。
オクタヴィア「ウワアアアアアアアア!!」
ラ・ピュセル「君をここから出す訳には行かない!倒させてもらうぞ!」
唸り声を上げながらオクタヴィアは車輪を飛ばした。
車輪を躱しつつ接近したラ・ピュセルが空高く跳躍し
剣を巨大化させてオクタヴィアの体を切り裂いた。
さやか「あ、あれ?私は」
まどか「さやかちゃん!良かった無事で……」
杏子「全く、心配かけさせんじゃねえぞ!」
ほむら「美樹さんを助けてくれてありがとう。魔法少女さん」
ラ・ピュセル「これからはもう大丈夫だよ」
恭介「さやかー!良かった無事だった……」
仁美「さやかさんが怪物に襲われたと聞いた時は心臓が止まるかと思いましたわ」
さやか「恭介……って仁美は習い事があったんじゃ?」
仁美「友達が危険な目に会ってる時にそんなのやってられませんわ。抜け出してきましたわ」
さやか「もう、仁美って妙な所アグレッシブなんだから」
恭介「ねえさやか、こんな時に言うのもアレなんだけど……」
さやか「どうしたの?」
恭介「後で僕の家に来てくれないか?」
さやか「え?」///
ほむら「あら大胆」
まどか「それって部屋の中で二人っきりで……」///
仁美「上条くん……まだそういうのは早いと思いますの……」///
恭介「言っておくけどきっと皆、誤解してるからね!」
92 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:08:54.54 ID:ntNEhCei0
――――
ラ・ピュセル「行こうか」
アリス「そうですね」
スノーホワイト「ラ・ピュセル!アリス!……ファントムは?」
ラ・ピュセル「一体は倒したよ。もう一体には逃げられたけどね」
スノーホワイト「私の所にもファントムが一体現れて」
ラ・ピュセル「大丈夫だった?」
スノーホワイト「うん。アリスがくれたナイフのおかげで倒せたよ」
アリス「……」///
須藤「つっ……」
須藤の意識が覚醒して起き上がる。
肩の傷が酷いが後遺症が残るほどではない。
すぐに病院へ行けば時期に現場復帰できるであろう傷だった。
須藤「あの怪物達は?」
スノーホワイト「安心してください。私達が倒しました」
須藤「君達が?……ネットで騒がれている魔法少女の都市伝説は本当だったのですね」
スノーホワイト「はい!私達、魔法少女が怪物達の手からこの街を守ります!だから任せてください!」
正義の魔法少女として皆に頼ってもらいたい。
そんな小雪の気持ちを伝えただけであり、何の悪意も無かった。
だが警察を正義と信じ続けた刑事に取って、その発言は彼に悪影響を与えた。
絶望の心の声がスノーホワイトに突き刺さる。
『魔法少女に任せろ……と、つまり警察は引っ込んでいろ、という訳ですか』
スノーホワイト「え?いや、ちが」
『そうですよね。力の無い者がウロウロした所で邪魔でしか無いですからね』
須藤「これからも頑張ってくださいね『正義』の魔法少女さん」
スノーホワイト「刑事さん!」
ラ・ピュセル「人が集まってきた。行こうスノーホワイト」
スノーホワイト(刑事さん……私、そんなつもりじゃ……)
須藤(『正義』は警察側には無かった。『力』を持つ魔法少女側にあったのですね)
須藤(警察官になって正義の味方になる。そんな夢を見ていた私が馬鹿でした)
93 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:09:33.80 ID:ntNEhCei0
恭介宅
さやか「それで用って何かな?」
恭介「最後に僕の曲を聞いてもらいたいんだ。少ししか弾けないけどさ」
恭介「本当はステージでさやかに聞かせる約束だったけど果たせなくなっちゃったからさ」
さやか「いいよ。恭介の曲、聞きたい」
〜♪
美しい音色が響き渡る。
さやかにとってとても懐かしい曲だった。
恭介が怪我をする前はよく聞いていた。
もし怪我が治った未来があったなら大きなステージで
沢山の観客に聞かせていたと思うと残念で胸が苦しくなる。
だけど曲を弾いてる恭介の顔には後悔も挫折も無い。
音楽を楽しんでいる表情をしていた。
曲が突如止まった、恭介の指が痙攣しこれ以上弾くことが出来なかった。
恭介「ここまでだ」
さやか「……恭介」
恭介「僕、ようやくヴァイオリンを捨てることが出来る」
恭介「僕の代わりに弾いてくれる人が出来たから」
さやか「あっ」
窓に立った恭介はヴァイオリンを外に投げ捨てた。
恭介の顔は呪いが解けたようにすっきりしていた。
94 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:10:08.28 ID:ntNEhCei0
次の日
校内にて
仁美「上条くん……」
恭介「何?話って」
仁美「実は私、上条くんの事、お慕いしてましたの……」
恭介「そうか。嬉しいよ!僕も志筑さんの事を愛してるよ」
仁美「え?本当ですか?」///
さやか「あ……ごめん。邪魔しちゃったかな……じゃあ」
恭介「待って!僕はさやかの事も愛してるよ!」
仁美「上条くんどういう事ですの!?さっき私の事愛してるって」
恭介「そうさ。僕は世界中の女性と恋愛して生きると決めたんだ!あの、紅音也さんのように!」
さやか(確か、紅音也って物凄いスケコマシという噂があったんだっけ)
恭介「鹿目さん〜!姫河さん〜!一緒に魔法少女トークしながらデートしようよ!」
恭介「もっと暁美さんの事も知りたいな〜土曜日にデートしよ〜」
恭介「ねえ佐倉さん。美味しいスイーツ奢るからさ日曜日にデート行こうよ」
さやか「こらー!女子に手当たり次第ナンパするなー!」
ファントムのアジトでは
フェニックス「なぁメドゥーサ、唯一帰ってきたリブラはどうなってる?」
メドゥーサ「さっきから怯えて使い物にならないからシュルトケスナー藻に入れてるわよ」
フェニックス「ああ、あのもずく風呂か」
リブラ「……恐怖心……私の心に恐怖心……」
95 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/10(金) 08:12:49.27 ID:ntNEhCei0
今回はここまで
登場するのはファントムという名の別物ばかり……
楽器を窓から放り投げるシーンは危ないだろ!とツッコミを入れた思い出
登場キャラ紹介
鹿目まどか
魔法少女に憧れる女の子だよ
もし魔法少女になってたら神になってたよ
暁美ほむら
クレイジーサイコレズだよ
もし魔法少女になってたら悪魔になってたよ
美樹さやか
恭介ラブその1な女の子だよ
もし魔法少女になってたら私って……本当に馬鹿……になってたよ
佐倉杏子
お菓子大好きな女の子だよ
もし魔法少女になってたらさやかに自爆特攻してたよ
上条恭介
天才ヴァイオリニストだよ
最後は音楽の情熱が全部異性に向かうようになったよ
志筑仁美
恭介ラブその2な女の子だよ
二次創作でワカメ呼ばわりされてるよ
須藤雅史
正義漢の強かった刑事さんだよ
ファントムを放置する警察へ落胆し、力を渇望するようになったよ
リブラ
幻覚の魔法が使えるファントムだよ
無駄にしぶといのは元ネタ通りだよ
カプリコーン
角ブーメランや衝撃波が使えるファントムだよ
レイザーラモンHGの真似をよくするよ
オウル
毒ガスを吐いて煙幕に出来るよ
スノーホワイトがまじおこする程の外道だよ
オクタヴィア
さやかのアンダーワールドのファントムだよ
さやか本体では無いから倒しても安心だよ
96 :
◆kJur2.rMxfRZ
[ saga]:2017/03/23(木) 14:32:46.66 ID:8BpL/jcZ0
寂れた商店街
現在、この地でスノーホワイト、ラ・ピュセル、ハードゴアアリス、ウィンタープリズン、シスターナナの
五人の魔法少女が集まっていた。
スノーホワイト、ラ・ピュセル、ハードゴアアリスの三人はプリズンの指示の元で鍛錬を行っていた。
事の経緯はスノーホワイトがファントムとの戦いで己の力不足を痛感したこと。
ラピュセルやアリスの手を借りずとも戦えるほどの強さを欲するようになった。
本来、スノーホワイトは争い事を好まない。
だが以前に戦ったファントム、オウルのような人の心を持たない怪物達に対し激しい怒りを感じ
強い意志を持って戦う決意をしたのであった。
スノーホワイト「はぁはぁ……」
プリズン「今日はここまでにしよう」
スノーホワイト「大丈夫です。もう少しだけ」
プリズン「何事もやり過ぎはよくない。多少の余力を持たせた方が長続きするんだ」
スノーホワイト「分かりました。ありがとうございます」
ラ・ピュセル「アリスは凄いな。力ではとても敵わないよ」
アリス「ラ・ピュセルさんも攻撃を見切って動けるのは凄いです」
シスターナナ「皆さん、お茶の準備が出来ました。一緒に頂きましょう」
甘い香りの漂うハーブティーにスコーンやパイなど様々なお菓子を用意してくれた。
ハーブの刺激は疲労した肉体を癒すような気持ちにさせてくれた。
97 :
◆kJur2.rMxfRZ
[ saga]:2017/03/23(木) 14:33:18.22 ID:8BpL/jcZ0
シスターナナ「そうですか……ファントムがそのような行動をなさっているとは嘆かわしい事です」
スノーホワイト「だから少しでも強くなってファントム達から市民を守りたいんです……傲慢な気持ちかもしれませんが……」
シスターナナ「いえ、それはとても素晴らしい考えです。自信を持ってください」
シスターナナ「ファントムと戦えるのは私達魔法少女にしか出来ない使命なのですから」
スノーホワイト「シスターナナさん……」
その時、スノーホワイトの耳から助けを求める声が次々と流れ込んでくる。
声のする方向を向くと、町の一部が赤く燃えていた。
『火、火がぁー!!』 『早く消防車を呼べ―!!』 『誰か助けてッ!!』
スノーホワイト「困ってる人達の声が…!」
プリズン「皆、行こう」
ラ・ピュセル「はい!」
98 :
◆kJur2.rMxfRZ
[ saga]:2017/03/23(木) 14:33:49.21 ID:8BpL/jcZ0
火事現場
フェニックス「ハハハハ!!さあ、燃えろ燃えろぉ!!戦いの狼煙だぁ!!」
プリズン「あのファントムが火を付けていたのか」
フェニックス「お?早速魔法少女共が集まってきたか。そうだ、この俺様が火をつけてやったぜ」
シスターナナ「どうして?どうしてその様な酷い事をするのです?」
フェニックス「それは、てめえらを呼ぶためさ。目立つから見つけやすかっただろ?」
スノーホワイト「そんな事の為に街の皆を危険に晒して…許せない!」
プリズン「シスターナナ、スノーホワイト、アリスの三人は市民の救助を頼む」
プリズン「私とラ・ピュセルはこのファントムを倒す」
シスターナナ「分かりました。気をつけてください」
スノーホワイト「皆を避難させたらすぐに戻ります!」
アリス「……頑張って」
99 :
◆kJur2.rMxfRZ
[ saga]:2017/03/23(木) 14:34:32.14 ID:8BpL/jcZ0
―――――
プリズン「行ったか……二人で奴を倒すぞラ・ピュセル」
ラ・ピュセル「はいプリズンさん!」
フェニックス「二人だけでいいのか?こっちとしては五人束になってかかってきてもよかったんだぜ」
プリズン「その減らず口、すぐ叩けないようにしてやるさ」
ラ・ピュセル「騎士として……魔法少女として……お前に勝つ!!」
フェニックス「面白ぇッ!!俺の名はフェニックス!!てめえら魔法少女共を狩りに来たファントムだ。覚えておけ!!」
名乗り口上の後、フェニックスは二人へ急接近する。
フェニックスが愛用する大剣カタストロフがラ・ピュセルへと振り下ろされる。
寸前で剣で受け止める物の衝撃は凄まじく後方へ弾き飛ばされて建築物に衝突した。
追撃をしようとしたフェニックスの側面をプリズンが殴りつける。
一撃目でフェニックスの動きが止まる。
二撃目でよろけさせ、三撃目を入れようとした所でフェニックスが拳を受け止めた。
フェニックス「なかなかのパンチだなぁ。だがそんな攻撃じゃ俺は倒せねえよ!」
プリズン「ぐ、ああああ!!」
掴まれた腕が火に包まれる。
火が腕だけじゃなくプリズンの体全体に燃え広がった。
100 :
◆kJur2.rMxfRZ
[ saga]:2017/03/23(木) 14:35:19.76 ID:8BpL/jcZ0
ラ・ピュセル「こん、のおおおおおおッ!!」
フェニックス「おっとぉ!惜しいな騎士様よぉ」
フェニックスがプリズンの腕を離して下がる事でラ・ピュセルの斬撃を開始した。
ラ・ピュセルは続いてフェニックスに剣を振るうが避けられ、大剣で受け止められ致命打を与えられない。
ラ・ピュセル「このっ!このぉーーッ!!」
フェニックス「ほらほら!頑張れ、ちゃんと狙って来いよ、惜しいぞ、もっとこい!」
がむしゃらに剣を振り続けたラ・ピュセルだが疲労が蓄積し動きが徐々に鈍る。
攻撃が緩くなった所で今度はフェニックスが攻め始めた。
フェニックス「こっからは俺の攻撃だぜ!そおらぁ!!」
ラ・ピュセル「ぐっ!」
フェニックス「おら!しっかり防げよ、簡単にくたばんじゃねえぞ、右から斬るぞ、次は左からぁ!本気で躱さねえと死ぬぞ!」
ラ・ピュセル「あう!うう……」
上段、中段、下段、左右と次々に放たれる斬撃を必死にしのぐラ・ピュセルだが
その切れ味は重く、速く、全てを躱しきれる事は出来ずにいた。
全身に斬り傷が付けられ、白く綺麗な肌が赤く染まっていく。
フェニックス「この一撃を、防いでみろ!!」
ラ・ピュセル「うわああああああ!!」
フェニックスの大振りの横一線の一撃がラピュセルを襲った。
右腰から左肩にかけて斜め横に斬り裂かれて鮮血が吹く。
フェニックスの強力な斬撃を受けたラ・ピュセルは立つ事も出来ず、そのまま海へと落下していった。
101 :
◆kJur2.rMxfRZ
[ saga]:2017/03/23(木) 14:35:45.87 ID:8BpL/jcZ0
プリズン「ラ・ピュセル!!」
フェニックス「まだ動けたか、だったらもっと楽しませてもらうぜ」
プリズン「邪魔をするな!」
フェニックス「壁だと!?それがてめぇの魔法か。そんな物、障害にならねえぜ!」
フェニックスの周囲に壁を生やし、行く手を塞ぐが
彼の斬撃にかかれば発泡スチロールを斬るかの如く次々と破壊して見せた。
得意げになっていたフェニックスだがプリズンの姿が消えてる事に気付く。
フェニックス「あのアマ、逃げやがったな!!」
フェニックス「まあいい、まだ獲物は三匹も残ってるんだからな」
――――
プリズン(死ぬなよ……ラ・ピュセル)
フェニックスから逃走したプリズンはラ・ピュセルを探しに海に潜っていた。
海水で火傷が痛むか。意に介してる暇など無い。
すぐに救助しなければ……。
102 :
◆kJur2.rMxfRZ
[ saga]:2017/03/23(木) 14:37:41.88 ID:8BpL/jcZ0
今回はここまで
テンポを考えてゲート枠のゲストキャラは無しにした
103 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:07:06.63 ID:yDBXins50
スノーホワイト「シスターナナさん、周辺の市民の救出は終わりました!」
シスターナナ「そうですか。ではすぐに二人を助けに行きましょう」
アリス「……はい」
火事現場での救出を終えた三人はすぐさまフェニックスと交戦している二人の元へと向かおうとした。
その時、爆発が起き、火柱のような巨大な炎が吹き荒れた。
フェニックスの仕業と気づいた三人は燃え盛るエリアへと移動した。
スノーホワイト「ファントム!!」
フェニックス「来たか。次はお前らが俺様の相手をしてもらうぜ」
スノーホワイト「二人は?二人はどうしたの!?」
フェニックス「あん?マントの女には逃げられたぜ。騎士の方は知らんな。多分くたばっただろうさ」
シスターナナ「なんという事を……」
スノーホワイト「そうちゃん……よくもそうちゃんを!!」
アリス「スノーホワイト、あいつは私が倒します」
フェニックス「やれるもんならやってみなぁ!!」
フェニックスの左腕から放たれた業火がアリスの身体を包んだ。
アリスは燃えたままフェニックスへと駆けた。
細腕から放たれる拳をフェニックスが軽々と避けると、お返しとばかりに大剣で斬り付けた。
ずるりとアリスの上半身が滑り落ち、ぺしゃりと地面に落下した。
104 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:07:37.41 ID:yDBXins50
シスターナナ「きゃああ!!」
フェニックス「おっと、あっさり殺しちまったか?まあ、あと二匹をじっくり痛めつければそれでいいか」
アリス「…………」
フェニックス「ぐがぁッーー!!?」
フェニックスが二人へ視線を向けた隙を付いたアリスが足を掴むと
ゴキリと足首を折り曲げ、バランスを奪った。
思わぬ激痛を受けたフェニックスが足元にいるアリスを睨みつける。
その時、フェニックスは気づかなかった。
視線を下に向けたと同時に飛びかかるスノーホワイトの存在に。
スノーホワイトの影を見てようやく気付いた時には、既に彼女は眼前に迫り。
スノーホワイト「…………ッ!!」
フェニックス「がぁあああああああーーーー!!!!」
スノーホワイトの右手に持ったナイフがフェニックスの左目を突き刺し。
全力を持って、深く抉り込むように押し込んだ。
痛みに耐えながらもフェニックスがスノーホワイトの右腕を掴むと炎を発して腕を焼いた。
焦げた臭いを発しながらもナイフを離さないスノーホワイトに業を煮やしたフェニックスは
腕を引っ張り力づくでナイフを引き抜かせた後。
スノーホワイトの腹部を蹴り飛ばして、一旦距離を取った。
蹴りを受けたダメージが大きいのか、スノーホワイトが咳き込み血を吐いた。
スノーホワイト「うっ、ごほっごほっ……」
フェニックス「なかなか根性あるじゃねえか白い魔法少女!!殺しがいがあるぜ!!」
105 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:08:18.01 ID:yDBXins50
――――
プリズン(どこだ……ラ・ピュセル、ん?あれは……)
颯太「…………」
プリズン(男の子が溺れてる。先に彼を助けないと)
防波堤
プリズン「心臓は……動いているな。おい、しっかりしろ!」
颯太「う……」
プリズン「よかった。気づいたようだな」
颯太「助けてくれたんですか?ありがとう。ウィンター・プリズンさん」
プリズン「ッ!?もしかしてラ・ピュセル」
颯太「……?そうですけど、………あああ――ッッ!!??」
プリズン「話は後だ。私はファントムを追う。君はここで休んでくれ」
颯太「待ってください!僕も、つっ……」
プリズン「無理はするな。回復するまで休んでいるんだ」
颯太「……はい」
プリズン「良い子だ」
颯太の頭を撫で、プリズンは爆発の起こっている方向へと駆けて行った。
106 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:09:05.44 ID:yDBXins50
――――
フェニックス「そらぁ!!」
アリス「…………」
大剣がアリスを斬り裂く、どんな怪我でも治る魔法によってフェニックスを相手に一歩も引かずに戦うが
再生速度はそれほど速くは無く、フェニックスは遠距離からの炎とリーチのある大剣を使い
アリスは一方的に攻撃を受け続けていた。
スノーホワイト「はぁ!!」
フェニックス「読めてるぜ!!」
スノーホワイト「ぐぅっ……」
左目を失ったフェニックスの死角となる部分から攻撃を仕掛けるスノーホワイトだが
そこから仕掛けてくるのは予想済み、フェニックスの陽動にまんまと釣られる形になった。
左手から放たれる地獄の業火がスノーホワイトの身体を焼き、怯ませる。
フェニックス「くたばれや!」
スノーホワイト「――ッ!?」
大剣を振り下ろす寸前、二人の間に誰かが割って入った。
シスター服の魔法少女、シスターナナであった。
シスターナナ「ああ……」
スノーホワイト「シスターナナさん!!」
フェニックス「お仲間を守ったって訳か。なら仲良くあの世に行かせてやるぜ!」
プリズン「ナナァ―ーー!!」
フェニックス「さっき戦った魔法少女か。今さら一匹駆けつけても遅いぜ!!」
プリズン「貴様ァ!!」
フェニックスの周囲から壁が次々と生え、彼を押しつぶさんと迫る。
壁同士が衝突を起こす前にフェニックスは上空へ飛んで回避した。
フェニックス「上空からなら壁は届かねえだろ?食らいなぁ!!」
プリズン「ぐはっ……」
上空から大きな火球を作り出し。プリズンへ投げ落とした。
移動して直撃は避けるが、地面に接触した火球は大きく燃え広がってプリズンを包んだ。
炎で身動きが取れない所に、落下速度を勢いに利用したフェニックスの振り下ろしの斬撃がプリズンの身体を裂いた。
107 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:10:01.35 ID:yDBXins50
フェニックス「うぉっ!」
アリスがフェニックスの胸に飛び込み、腕を背中に回して力いっぱい締め上げた。
鯖折りでフェニックスの背骨をへし折ろうとしているのだ。
みしみしと身体が軋む音を立ててる中、フェニックスは全身を炎で包んだ。
アリスの身体が焼け続けるも締め上げる力は緩まない。
直接引きはがそうとした所でスノーホワイトが飛びかかる。
頭部に向けられたナイフを左腕に刺させる事によりガードをした。
更にアリスの頭部を掴んで握り潰し、拘束から抜け出した。
スノーホワイト「はぁ……はぁ……」
フェニックス「ここまで俺に傷を負わせるとはなぁ。予想以上に楽しめたぜ、ありがとよ」
左目を失い、背骨にヒビが入るほどの負傷を受けるのはフェニックス本人にも想定外であった。
それだけ骨のある相手に感謝をしつつも終わらせる時が来た。
ナイフを引き抜いた後、フェニックスはスノーホワイトにトドメを刺すべく近づき
左手で彼女の喉を締め上げ、持ち上げた
スノーホワイト「あっ、ぐ、うっ……」
フェニックス「あばよ」
ラ・ピュセル「やめろォオオオオオオオオッッッ!!!!」
トドメを刺す寸前にラ・ピュセルがフェニックスの前に現れた。
瀕死のダメージを負っていたが、彼に支給されたアイテム、アヴァロン・レプリカにより
治癒能力が向上して動けるようになるまで回復する事が出来た。
スノーホワイト「そう……ちゃん……」
フェニックス「騎士様の登場か。だが少し遅かったなぁ。そぅら!!」
スノーホワイト「んぐぅーーーッ!!!」
大剣がスノーホワイトの腹部を貫いた。
彼女の柔らかい内臓の感触を楽しみながらずぶずぶと深く刺した。
ラ・ピュセル「小雪ぃいいいいいッ!!!!」
フェニックス「お姫様を守れなかったなぁ……はははっははぁはっはっはぁ!!」
ラ・ピュセル「許さない……お前だけは絶対許さない!!」
フェニックス「俺もてめえを生かすつもりは無いがなぁ」
ラ・ピュセル「うおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!」
ラピュセルの体内に何かが爆発したような感覚が起こり、魔力が急上昇した。
体中から力が溢れ出る、ラ・ピュセルはその力をフェニックスへの怒りに一点集中させ
剣をビルほどの巨大なサイズへと変えていった。
108 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:10:47.14 ID:yDBXins50
フェニックス「面白れぇ!!その馬鹿みてえにでけえ剣を正面から叩き割ってやるぜ!!」
ラ・ピュセル「よくも小雪をォーーーーッ!!!」
ラ・ピュセルの巨大な剣がフェニックスの頭上へと振り下ろされる。
フェニックスは高笑いをしながら大剣で受け止めた。
ラ・ピュセル「ぐっぐぅううう!!!!」
フェニックス「どうしたぁ?この程度か!」
ぴしっと亀裂が走った。
フェニックスの持つ大剣カタストロフに亀裂が。
パキンッとカタストロフが砕けた。
抑えてた物が無くなったラ・ピュセルの剣はフェニックスの身体を真っ二つに切断した。
フェニックス「あ……?」
フェニックスが自分の死を悟ったのは、真っ二つになってから数秒もかかった。
なぜ俺が負けた?と思った。
さっきまで自分が一方的に嬲り殺しにしていた魔法少女に負けるはずがない。
自分が倒された真実はとても納得できる事では無かった。
フェニックス「この、俺様が……てめえら如きに倒されるとは、うぐぐ……ぐがああああああああああッッッ!!!!」
フェニックスの身体が爆散して消滅する中、遠くで見つめる一人の男がいた。
白い魔法使い「……これでいい。この調子で力を付けるのだ」
109 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:11:46.06 ID:yDBXins50
――――
ラ・ピュセル「小雪ぃ……小雪っ!!」
白い魔法使い「下がっていろ」
ラ・ピュセル達の前にテレポートした白い魔法使いがスノーホワイトに向けて手を差し出した。
するとスノーホワイトの傷は見る見る内に塞がり、彼女は意識を取り戻した。
スノーホワイト「……あれ?そうちゃん?」
ラ・ピュセル「小雪……よかったぁ!!」
ラ・ピュセルは目を覚ましたスノーホワイトの体を抱きしめた。
照れも恥ずかしさも何もない。
小雪が生きていて良かったと心の底で想ったからこその抱擁である。
その気持ちはスノーホワイトの心にも聞こえていて
心がとても温かい気持ちになった。
スノーホワイト「そうちゃん……」
ラ・ピュセル「小雪……」
シスターナナ「ありがとうございます白い魔法使いさん。私達の治療をして頂いて」
白い魔法使い「いや、私が来るのが遅かったせいで君達に怪我を負わせることになって済まないと思っている」
白い魔法使い「君達は私の『希望』なのだ。生きていて本当に良かった」
プリズン「……一つ気になったんだが」
白い魔法使い「何だ?」
プリズン「ラ・ピュセルがファントムと戦った時、急激に力を引き出せた理由が知りたい」
アリス「私も気になります」
白い魔法使い「それはスノーホワイトを想う意思だ」
シスターナナ「意思ですか?」
白い魔法使い「そうだ。大切な人を想う意思が大きければ大きいほど、力を引き出す事が出来るのだ」
プリズン「なるほど、だから剣で貫かれたスノーホワイトを見て、ラ・ピュセルはこれほどの力を……」
白い魔法使い「君達はもっと強くなれる。これからもファントムと戦い、街の平和を守ってほしい」
シスターナナ「もちろんです。それが魔法少女の使命ですから」
白い魔法使い「では私は引き続き、ワイズマンの調査を続ける。さらばだ」
110 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:12:17.24 ID:yDBXins50
――――
ラ・ピュセル「……あの、ウィンター・プリズンさん」
プリズン「分かってるよ。君の元の姿の事は誰にも言わないよ」
ラ・ピュセル「ありがとうございます」
プリズン「スノーホワイトは君の正体を知ってるのかい?」
ラ・ピュセル「知っています。コンビを組んですぐ伝えました」
プリズン「そうか。スノーホワイトの事、大切にしなよ」
ラ・ピュセル「はい」
111 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/26(日) 23:14:35.88 ID:yDBXins50
今回はここまで
幹部ファントムを倒したよ やったねそうちゃん
魔法少女達が希望なのも、大切な人を想う意思が強さになるのも白い魔法使いにとっては本心なのでしょう
112 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 03:59:27.39 ID:B8XPwOb20
ファントムのアジト
メデューサ「貴方が負けるなんてね フェニックス」
フェニックス「うっせえ!!次は負けねえ!!」
ラ・ピュセルの斬撃によって一度、死を迎えたフェニックスだが
彼は不死身であり、どんな攻撃を受けても復活するのだ。
リブラ「フフフ……恐怖を乗り越えた私は新たなる能力『ラプラスの瞳』を手に入れる事が出来たぞ!」
リブラ「二人とも私の能力が知りたいですか?どうしてもと言うなら教えても」
メデューサ「興味無いわ」
フェニックス「どうでもいいぜ」
リブラ「」ショボーン
ソラ「ハロー♪みんな、お久しぶり〜」
新たなファントムが軽快な声で挨拶をしてやってきた。
陽気で人懐っこい性格をしたファントム、グレムリンである。
113 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:00:02.62 ID:B8XPwOb20
フェニックス「あん?グレムリンか」
ソラ「僕の事は『ソラ』って呼んでよ。ユウゴ」
フェニックス「だったら俺の事もフェニックスって呼べよ」
ソラ「えー、ユウゴはユウゴじゃん。僕は人間の時の名前で呼びたいんだよ」
フェニックス「だったら俺もお前の事はグレムリンとしか呼ばねえぜ」
ソラ「もう、つれないなぁ」
メデューサ「何しにきたの?グレムリン」
ソラ「何だか魔法少女達に苦戦してるみたいだからさ。僕がお手伝いしようと思ってね」
フェニックス「あいつらは俺の獲物だ!!てめえらは手出しするんじゃねえ!!」
ソラ「そこまで言うならユウゴに任せるよ。それにここに来た本心は……」
メデューサ「ッ!?」
ソラ「ミサちゃんに会いたかったからさ」
ソラはメデューサの髪へ手を伸ばし、感触を楽しむような手つきで触れた。
メデューサの長く美しい髪は一目見た時からソラを魅了していた。
髪を持ち上げて、自身の鼻先まで持っていくと、髪から放つ甘い香りをすぅっと吸い込んだ。
ソラ「相変わらず綺麗な髪だね。とっても素敵だよ」
メデューサ「気持ち悪い、離れろ!!」
ソラ「いてて……いきなり突き飛ばすなんて酷いじゃないか」
フェニックス「おいグレムリン、あんまメデューサ怒らせんなよ」
ソラ「今日はミサちゃんの顔も見れたし、これで失礼するよ。じゃあね〜ウフフフ」
リブラ「得体が知れない奴だ……グレムリン」
メデューサ「彼は信用出来ないわね」
114 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:00:50.79 ID:B8XPwOb20
――――
ソラ「ミサちゃん……いつか白い服を着させたいなぁ……そして、あれ?」
ふと自分の右手を見ると髪の毛が一本絡まるように付いている事に気付いた。
メデューサに突き飛ばされた時の衝撃で毛が一つ抜けたのだ。
その髪の毛を食いつくように見つめるソラの息遣いは徐々に速く、荒くなっていく。
髪をつまむとゆっくりと口元へと運び……咥えた。
ソラ「ん、くちゅ……ちゅ、ちゅぱっ……はぁっ、んむ……ふぅ、ぷはぁ……ごちそうさま ミサちゃん♪」
髪を飲み干したソラは恍惚な表情を浮かべていた。
115 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:01:25.56 ID:B8XPwOb20
――――
電脳空間
ファズ「やぁ♪このSSを呼んでる諸君、僕はファズだぽん」
ファズ「あの禿げ、じゃなくてケイネスさんの為に色々お手伝いしてるぽん」
ファズ「それにしても魔法少女達のデータをチェックしているけど、まさかリップルの変身者があの子とは因果だぽん」
ファズ「あと気になるのが相手の心を読むスノーホワイトの魔法だぽん」
ファズ「電子妖精である僕の心も読めるのかは疑問だけど用心の為に接触は出来る限り避けるぽん」
ファズ「……まあ、この偉大なる頭脳を持った私なら動揺せず、心を読ませないようにするのも容易いだろうがなぁ!!」
ファズ「ヒャーハハハハハハハハハハハ!!!!……こほん」
ファズ「今、気がかりなのはファントムの探索すらまともにしていないマジカロイド44とカラミティ・メアリの二人だぽん」
ファズ「面倒だけど、電子妖精の立場として行動しておかないと不自然に思われるぽん 行ってくるぽん」
116 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:01:56.44 ID:B8XPwOb20
――――
ファズ「ヘイ!マジカロイド44!!」
マジカロイド「なんデスか?」
ファズ「ちゃんとファントム退治に精を出すぽん!そうじゃないと正式な魔法少女になれないぽん!」
マジカロイド「色々やってマスよ。メアリさんと協力して」
ファズ「それはただの金儲けじゃないかぽん ファントムとは全然関係無いぽん」
マジカロイド「細かいデスね。お金を儲けつつ捜索してるんデスよ」
ファズ「正式な魔法少女になればちゃんと給料が支払われるぽん。それまではちょっと我慢してファントム退治してほしいぽん」
マジカロイド「分かりましたよ。まあ今日のアイテムはハズレデスし、ファントム討伐は次の日になりマスね」
ファズ「ハズレぽん?」
マジカロイド「はい、こんな変な斧じゃファントムを倒せまセン」マッテローヨ!
ファズ「あ……あ……」ガクガクブルブル
マジカロイド「どうかしましたか?あ、手が滑りました」イッテイーヨ!
ファズ「ぎゃああああああああああああああああ!!!!……って、私の体はホログラムだった」
マジカロイド「……大丈夫デスか?」
ファズ「ふざけているのか!!このクソガキぃいいいいいい!!ショックで私の心臓が止まったらどう責任取るつもりだぁあああ!!」
マジカロイド「心臓あるんデスか?」
ファズ「はっ……ただのジョークぽん!電子ジョークぽん!」
ファズ「では他にも用事があるのでこれで失礼するぽん」
マジカロイド「……明らかに感情ありマスよね?この電子妖精」
117 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:03:23.74 ID:B8XPwOb20
―――
メアリ「このアタシに何の用だい?」
ファズ「真面目にファントム退治をしてほしいぽん」
メアリ「正義の魔法少女として街を守れってかい?」
メアリ「はん!そんな物は青臭いガキ共に任せとけばいいんだよ」
ファズ「そう言えばマジカロイドもカラミティ・メアリもマジカルリングを装着してないぽんね」
メアリ「アタシの感が言うんだよ。あの白い魔法使いは信用するなってね」
ファズ「くくくっははははははは!!!!面白い……面白いぞ!!カラミティ・メアリぃ……」
メアリ「何がおかしいんだ?」
ファズ「確かに君の言う通りだ。あいつは信用してはならん存在だ」
メアリ「白い魔法使いの事を知っているような口ぶりだねぇ」
ファズ「くくっ知っているさ。あいつを忘れた事など一度も無い!」
メアリ「それで何を知っているんだい?正直に白状しな」
ファズ「そう急くな。私は君が気に入った。だから教えてやろう」
118 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:04:08.11 ID:B8XPwOb20
ファズ「あいつの目的はファントムの殲滅ではない。賢者の石だ」
メアリ「賢者の石だって?」
ファズ「それさえあればあいつは願いを叶える事が出来る」
メアリ「それでどんな願いを叶えようって言うんだい?」
ファズ「その願いは……くだらない。本当にくだらない願いさ」
ファズ「あいつは自分の娘を生き返らせたいんだとよ」
メアリ「世界征服でも無く永遠の命でも無く、娘の命とは随分とまぁ甘い願いだねぇ」
ファズ「ああ、だからこそ自分の娘を何とも思わないあんたこそ!!」
ファズ「白い魔法使いの願いを踏みにじるのに相応しい存在だと確信したのだよ!!」
メアリ「だったら今始末しちまった方が速いんじゃないのかい?」
ファズ「白い魔法使いの力は強大だ。殺すにはタイミングが必要だ。それに……」
ファズ「ただ殺すだけでは私の憎しみは消えない。あいつにはあと少しで賢者の石が手に届きそうな所で」
ファズ「横から掻っ攫い、希望から絶望へ叩き落して殺害してこそ、私の復讐が完遂するのだ!!」
メアリ「あんたは一体何者なんだい?そこまで白い魔法使いを目の敵にするなんてさ」
ファズ「私は被害者だよ。奴のせいでこんな体にされたのさ」
メアリ「へえ、じゃあさ。その白い魔法使いをぶっ殺したら賢者の石はどうするんだい?」
ファズ「好きにするがいい。私は奴に復讐さえ出来ればそれでいい」
メアリ「そうかい」
ファズ(嘘だけどなぁ。私が電脳世界の神として君臨する為に賢者の石は利用させてもらう)
ファズ(本来ならケイネスしか使えないマスター権限だがシステムは既に掌握済みで私が自由に使う事が出来る!!)
ファズ(魔法少女達が歯向かった所で私の指示一つでいつでも命を奪うことが出来るのだ!!ははははははは!!)
119 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:04:48.34 ID:B8XPwOb20
――――
美容院
女性客「ソラくーん」///
ソラ「あ、○○さん 本当にこの服着てくれたんだね。嬉しいなぁ♪」
女性客「だってソラくんがお勧めしてくれた服だもん」///
ソラ「僕の思った通り、○○さんの綺麗な黒髪にその白い服はベストマッチだよ。これから彼氏もイチコロだ」
女性客「もー、彼氏なんていないわよ〜」
ソラ「それじゃあ僕が彼氏に立候補しちゃおうかなー」
女性客「やだもう〜!」///
ソラ「じゃあいつものカットでいいよね」
女性客「うん、お願いねー♪」
120 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:05:17.20 ID:B8XPwOb20
――――
ソラ「はい、おしまい」
女性客「やっぱソラくんのカット最高♪また来るね〜」
ソラ「そうだ。本当は内緒なんだけど、これどうぞ」
女性客「住所の書かれた紙?」
ソラ「実はここ、僕の知り合いが経営してる秘密の美容サロンがあってね」
ソラ「そこに通うとお肌がすっごく綺麗になれて愛用してる有名人も多いんだ。実は僕もよくそこに通ってるんだ♪」
女性客「へぇ〜」
ソラ「今度、時間ある時でも一緒に行こうよ」
女性客「それなら今日、私休みだから言っちゃおうかな〜」
ソラ「ほんと!じゃあ僕が案内してあげるよ!」
女性客(やった♪今夜はソラくんとデートだ)///
ソラ(ミサちゃんの髪を味わったせいかな……もう抑えが効かなくなってきちゃった)
ソラ(君で46、いや47人目かな。僕が捨てる恋人になってくれるのは♪)
121 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/03/31(金) 04:07:36.44 ID:B8XPwOb20
今回はここまで
ソラはファントムの中で唯一、性欲残ってそう
そういえばリップルの変身前の姿も黒髪ロングヘア―だね
思いついたネタ
ソラ「ワイズマンなんかより僕の事を好きになってよミサちゃん!」
メデューサ「お断りよ。貴方なんかワイズマン様の足元にも及ばないわ」
ソラ「うう……ワイズマンのどこがいいんだよ〜」
ねむりん「どうしたの?」
ソラ「ミサちゃんがね。僕よりもワイズマンの方が好きだって言うんだ」
ねむりん「それなら君がワイズマンになったら」
ソラ「僕が……ワイズマンに……?」
ねむりん「ファントムは誰だって、ワイズマン候補なのさ〜」
これが発端となり、ソラがワイズマンを裏切る事になりましたとさ
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/31(金) 17:28:45.35 ID:B8XPwOb20
ファントム編までは書き切る予定だけど読者おるんかな?
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/31(金) 18:16:08.32 ID:8OFpiWFuO
ここにいるぞ
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/31(金) 20:16:18.51 ID:vvt4bgWe0
気にせず書くがよろし
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/03(月) 12:37:30.60 ID:gwMfqTZaO
魔法の国は手抜きしないで貴虎兄さん辺りを派遣しろよと思う
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/03(月) 17:23:12.84 ID:iVokQmJd0
貴虎兄さんとルーラは足して2で割ればちょうどいい気がする
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/04(火) 00:12:16.32 ID:/1/fRr0U0
兄さんが混ざったら甘くなりすぎるだろ
128 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/04(火) 01:28:47.21 ID:vk+h2UDc0
それは、まだ僕が新米の美容師だった頃かな
その時に彼女と出会ったんだ。
まだ拙い腕前だったけど、彼女は僕のカットを褒めてくれたんだ。
とても、とっても嬉しかった。
僕は必死になって腕を磨いた、彼女にもっと褒められたかったんだ。
彼女の笑顔が見たい、笑顔を見れたら僕も同じように笑顔になれる。
すごい、上手、才能がある、彼女に言われる度に僕は自信が持てた。
僕は彼女に告白した。
今の関係が崩れるかもしれないと怖かったけど
彼女に貰った自信のおかげで告白する勇気が湧いた。
僕の告白を聞いた彼女は首を縦に振った、告白を受け入れてくれたんだ。
僕は幸せだった、今まで生きてきて最も幸福に包まれた時間だった。
同じ家に暮らし、同じ物を食べ、同じ場所で寝る。
彼女とずっと生きていけるなら他には何もいらない。
全てを彼女に捧げたっていい。
僕は彼女を愛し続け、その身を尽くしてきた。
至福だった日々が唐突に崩れ去った。
彼女は「もう付き合えない さよなら」と言い放った。
どうして?僕が何か悪い事したの?嫌な所があったら直すから!!
だから……僕を捨てないで……!!
僕の言葉を聞いても彼女は去ろうとする足を止めない。
一方的に拒絶された僕は、あまりの悲しみに嘆き、絶望し、そして憎しみが沸き上がった。
無意識の内に、仕事用のハサミを手に持った僕は、本能のままに彼女を襲った
129 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/04(火) 01:29:34.74 ID:vk+h2UDc0
彼女を突き飛ばして、馬乗りになった僕は髪を乱暴に掴みあげて、がむしゃらにハサミで切り落とした。
髪は女の命って言うよね、ザクザクと切っていく感触がまるで彼女の命を少しずつ削り取っていくような気持ちにさせた。
長く美しかった長髪が、醜い短髪へと変化していく。
泣き叫ぶ彼女の怯えた姿を見て、僕のそれはズボンの上からでもくっきりと分かる程に怒張していた。
僕は欲情をしていた。
命を奪われようとしている彼女の姿が、今まで見たどの姿よりも官能的に感じた。
彼女のわき腹に向かってハサミを振り下ろした。
刺した箇所から純白の服に赤い染みが広がっていく。
苦痛で悶絶する彼女はとても綺麗だった。
お腹、胸元、腕、太もも、首と色んな個所を突き刺した。
そして動かなくなった彼女を見て冷静さを取り戻した時に下腹部に違和感を覚えた。
どうやら僕は彼女を刺し続けている内に、達したらしい。
彼女のまだ温かい唇に口づけをした。
これは別れのキスだ。
とても悲しいけど彼女はあんなに愛した僕を捨てようとした。
だから僕は彼女を捨てることにした。
僕は彼女の亡骸を人の立ち寄らない場所へ運んで埋めた。
僕を捨てようとした彼女だけど、彼氏として最期の後始末はしたかった。
亡骸を埋めて黙祷して供養する、それを怠ったら僕はただのケモノになり果てる、気がしたから。
その後、僕は新しい彼女を作った。
その子にも僕はひたすら愛情を向け続けた。
だけど、新しい彼女も再び僕を捨てようとした。
そして同じように僕は彼女を捨てて、お墓に埋めた。
僕は彼女を捨てる度に性的興奮を覚えるようになった。
そして彼女を捨てる度に思う。
僕を受け入れてくれる女性なんて現れない事を。
いくら彼女達の身体を辱めて捨て去ろうとも、心までは自分の物には出来ない。
一人なんて嫌だ!一人なんて寂しいよ!そんな僕の心の溝を埋めようと彼女を作っては捨てていく。
そしてある日の事、僕はサバトに巻き込まれて、その身を怪物に変えさせられた。
130 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/04(火) 01:30:16.29 ID:vk+h2UDc0
現在、お手製のサロンで僕は47人目の彼女を捨てた。
サロンは四方を赤いカーテンで覆われている。
最初の彼女を捨てた時に気付いたんだ。
白と黒に赤を足した時の色合いの美しさに。
だから僕は赤も好きなったんだ。
全身をハサミで切り刻まれた47人目の彼女に別れの口づけをして
僕は彼女をお姫様だっこで持ち上げて、サロンの外に出た。
サロンの外は風化した廃ビルであり、誰一人近づくことはない。
彼女をお墓まで運び、掘っておいた穴の中に置いてから土を被せた。
お墓の中には47人の彼女がいる。
だから寂しくなんて無いはず、安心して成仏してね。
131 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/04(火) 01:30:47.01 ID:vk+h2UDc0
ファントムのアジト
フェニックス「やっと魔力が回復したぜ。これで魔法少女達をぶっ殺しにいける」
ソラ「ハロ〜 ねえユウゴこれあげる。プレゼントだよ」
フェニックス「花だぁ?んなもんいらねえよ」
そう言ってユウゴは花束を燃やした。
ファントムになる前は、花を愛する優しい青年だったらしく
花を見て、人間だった頃の心が戻ると思ったけど無理みたいだ。
ソラ「ミサちゃんには白いドレス。今度来てみてよ」
メドゥーサ「私はこの服で十分よ」
ミサちゃんも服を受け取ってくれなかった。
何度も服をプレゼントしてるのに一向に着てくれない。
どうしたら着てくれるんだろう?
ソラ「ハヤミにはこれだよ♪」
リブラ「パズル……?まあ貰ってやろう」
なんとなくハヤミはパズルのピースを飲みそうな気がしたのでチョイスした。
受け取ってはくれたけど、期待とは裏腹にピースを飲み込む事は無かった。
フェニックス「グレムリンよぉ。俺達にプレゼント渡して何を企んでやがる?」
ソラ「僕はただ、皆と仲良くしたいだけだよ♪」
メドゥーサ「貴方は余計な真似せずに大人しく待機してなさい」
リブラ「あまり軽薄な態度を取っていると、扱いがどんどん軽くなるぞ」
ソラ「あまり喜んでもらえないようで残念だよ〜ウフフフ♪」
132 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/04(火) 01:31:17.52 ID:vk+h2UDc0
僕はファントムになった後も僕のままだ。
だけどその例は、僕だけだった。
他のファントムは全て人間の心が消滅して、ファントムとしての人格が宿っていたのだ。
僕はファントムの中でも、孤立した存在になっていた。
誰も僕の事を、滝川 空(ソラ)として見てくれない。
ファントムであるグレムリンとしか扱われないんだ。
人間にも愛されない。
ファントムにも愛されない。
僕と言う『個』は誰にも受け入れてくれない。
そうだ、この世界には魔法少女という。
人間達の希望となる存在がいるんだよね。
それなら人間である僕の事を全て、受け入れた上で
拒絶する事無く、ずっと愛し続ける彼女になってくれる魔法少女もいるのかな?
僕に本当の彼女が出来たらもう、彼女を捨てることも
捨てた後に訪れる空虚な感情も消えて、至福の日々に戻れるかもしれない。
ソラ「魔法少女達なら僕の理解者になってくれるのかなぁ?会いたいな……ウフフフフフフフ」
133 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/04(火) 01:34:33.60 ID:vk+h2UDc0
今回はここまで
ソラを好き勝手に書いてたら原作よりエロい奴になった
>>125
他者の悪意に鈍感なメロンの兄さんでは不幸な事になりそう
>>126
どっちみち部下に裏切られるイメージしか湧かない
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/04(火) 12:20:09.02 ID:LkVVdLmmO
魔法少女がソラを倒せそうなビジョンが見えない...
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/04(火) 16:51:06.76 ID:/1/fRr0U0
むしろフェニックスの方がヤバいかな
ウィザードがいないから太陽に蹴り飛ばせないし
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/04(火) 22:56:31.90 ID:ZBMLxqmTO
ライダーからの登場人物が軒並み悪党しかいない件
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/14(金) 21:32:34.30 ID:vNmThPwz0
おかしいな、最初はギャグだったのに本編以上に殺伐としてるぞ
138 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/15(土) 13:25:43.98 ID:R4ADrii20
都会の上空にて
マジカロイド「ファントムと戦え、とは言われましたケド……」
マジカロイド「そんな金にもならない面倒な事はしたくないデス」
マジカロイド「適当に探索だけでもして体裁を取り繕えば、それで十分でしょう」
ユウゴ「おい!!」
マジカロイド「おや?下から声が聞こえマスね」
ユウゴ「おい!!そこの飛んでる奴!!」
マジカロイド「どうやらワタシを呼んでいるようデスね。仕方ないデスから降りるとしましょう」
――――
ユウゴ「お前、魔法少女という奴だよなぁ?」
マジカロイド「そうデスよ。ワタシに何か用デスか?」
フェニックス「やっぱりそうか!!お前、この俺様と戦えよ」
マジカロイド「げげげ!?その姿はファントムデスか!」
マジカロイド「冗談じゃありません!私は帰らせてもらいマスよ!」
フェニックス「逃げんじゃねえ!!」
マジカロイド「ギャーッ!!」
空を飛んで逃げようとするマジカロイドだったが
フェニックスの手から放たれた地獄の業火によって撃ち落とされた。
139 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/15(土) 13:26:47.71 ID:R4ADrii20
フェニックス「おいこら!何逃げようとしてんだよ。ファントムと戦うのが魔法少女の使命じゃないのか?」
マジカロイド「ワタシはそんな強くないんデスよ。デスから荒事は他の魔法少女達に任せているのデス」
フェニックス「そうかい。てめえみたいな腑抜けを相手にしてもつまらなそうだからさっさと殺して次に行くか」
マジカロイド「待ってくだサイ!!ワタシが知る中で一番強い魔法少女を紹介するので命ばかりは見逃してくだサイ!!」
フェニックス「お前……ほんとに魔法少女かよ……てめえが助かりたいからって仲間を売るなんてよ」
マジカロイド「世の中で一番大事なのは自分の命デスよ!自分が助かる為なら処女だって捧げマスよ」
フェニックス「……まあいい、その正直さに免じてお前を殺すのは後回しにしてやるよ」
マジカロイド「本当デスか!?」
フェニックス「俺は嘘なんか付かねえよ。おら、さっさと案内しろや」
マジカロイド「は、はい!!」
――――
ネオン街
フェニックス「この辺りにいるのか?その強い魔法少女ってのは」
マジカロイド「はい!もちろんデス!」
マジカロイドに運ばれる形でフェニックスは魔法少女のいる街まで飛行して移動をした。
フェニックスからは「手を離したら真っ先に殺す」と念を押されていたが
彼の逆鱗に触れる事を出来る限り避けたかったので、そもそも地面に落とす選択肢などマジカロイドには無かった。
140 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/15(土) 13:28:09.36 ID:R4ADrii20
マジカロイド「カラミティ・メアリさん!!助けてくだサイ!!」
メアリ「そいつは……なんでアタシの所にファントムなんか連れて来てんのさ?」
マジカロイド「案内しなければ殺すと、あのファントムに強制されたのデス!」
フェニックス「おいおい、お前が連れて…」
マジカロイド「お願いデス。あのファントムをやっつけてくだサイ」
メアリ「はぁ、かったるいねえ」
フェニックス「まあいいか。お前、強いんだってな。俺様の相手をしてもらうぜ」
銃声が響いた。
メアリの拳銃から放たれた弾丸がフェニックスの額へ命中した。
「カラミティ・メアリをムカつかせるな。煩わせるな」を口癖にしてる彼女の性格からして
癪に障る相手に対しては一切の躊躇無く引き金を引けるほどの凶暴性を持っている。
フェニックス「そのピストルは試合開始のゴング代わりって事でいいよなぁ?」
メアリ「効いてないようだねぇ」
フェニックス「グール共ならそれで殺せただろうが、この俺様には通用しねえよ」
メアリ「そうかい、なら丁度いい。これを試す相手が欲しかったのさ!!」
フェニックス「なんだぁ?」
マジカロイド「ヤバい予感がしマス!急いで離れなくてハ!」
メアリの手元に大型のガトリンクガンが現れる。
それは人ならざる存在を殺害する為に戦極凌馬が開発した試作兵器であり
元々強力な兵器であったそれはメアリの魔法によって更に威力を増幅させた。
141 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/15(土) 13:28:44.16 ID:R4ADrii20
『解除シマス』
フェニックス「はん!そんな玩具で俺様に勝てると思ったか!?」
メアリ「その舐めた態度、二度とみせられなくしてあげるよ」ドガガガガガガガガガ
フェニックス「ぬ、ぐぅおおおおおおおおおおおお!!!!」
1秒間に付き30発放たれる特殊徹甲弾がフェニックスの肉体を貫き、少しずつ削り取っていく。
数秒ほど経って撃ち尽くした後、更にロケット弾頭を装着させ
全身が穴だらけになったフェニックスに向けて射出した。
メアリ「グッバイ」
フェニックス「ぐわあああああああああああああッッッッ!!!!」
フェニックスの五体はバラバラに砕け、灰となって風に流されて消えていった。
マジカロイド「流石カラミティ・メアリさん!貴女様なら勝てると信じていまシタ!」
メアリ「それで、アンタの代わりにアタシが戦ってやったんだ。その見返りはどう支払うつもりだい?」
マジカロイド「う……それは……」
メアリ「そうだねぇ。アンタだって生身は女なんだろ?体で稼ぐってのなら金払いのいいソープでも紹介しようか?」
マジカロイド(命が助かる為なら処女を捧げてもいいとは言いまシタが、出来る限りなら避けたいデス……)
マジカロイド(私だって好きな殿方と恋に落ちて、そこで初めてを捧げたいデス……)
???「糞がッ!!!」
男の怒鳴り声が聞こえたので二人が外を覗くと、チンピラ風の男が怒りを露わにしながら
ヨロヨロとした足取りで歩いていた。
142 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/15(土) 13:29:23.48 ID:R4ADrii20
メアリ「酔っ払いかい?騒々しいねえ」
マジカロイド「あ……あ……あれは、さっきメアリさんが倒したファントムデス!」
マジカロイド「あのファントムが人間に化けてる時の姿デスよ!」
メアリ「あいつ死んだんじゃ無かったのか……よしマジカロイド、お前がそいつを何とかしな」
マジカロイド「そんなの不可能デスよ!100%殺されマス!」
メアリ「今すぐアタシに殺される方が望みなら叶えてあげてもいいぜ」
マジカロイド「うう……」
メアリ「別にアンタ一人だけで倒せとは言わないさ」
メアリ「他の魔法少女を利用して倒させる事ぐらいの知恵はあるだろ?」
メアリ「それで今回の件はチャラにしといてやるよ。お買い得じゃないか」
マジカロイド「……分かりまシタ。何とかしてみせマス」
メアリ「終わるまでアンタの面見せんじゃないわよ」
143 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/15(土) 13:29:54.76 ID:R4ADrii20
ファントムのアジト
フェニックス「あんのガンマンの女がぁ!!よくもこの俺様をッ!!」
メデューサ「また負けて帰ってきたようね、フェニックス」
フェニックス「次は負けねえ!!今は俺様に構うなメデューサ!!」
メデューサ「ワイズマン様からの命令よ。貴方はしばらくの間、魔法少女討伐の任から解かれる事になったわ」
メデューサ「だから魔法少女には手を出さない事、いいわね?」
フェニックス「なんだと!?ふざけるんじゃねえ!!このままじゃ俺の腹の虫が収まらねえよ!!」
メデューサ「ワイズマン様の命に背いたらどうなるか、貴方は忘れていないでしょうね」
フェニックス「ちっ!!」
ワイズマンに反抗的な態度を取り続けた結果、封印されて未だ出られないファントムもいる。
フェニックスにとって納得のいかない命令でも従わなければならないのだ。
フェニックス「分かったよ、大人しくしてやるよ」
メデューサ「どこへ行く?」
フェニックス「寝るんだよ。起こすんじゃねえぞ」
メデューサ「そう」
ソラ「ミ〜サちゃんは僕と一緒に寝ようよ。優しくするからさ」
メデューサ「死ね」
リブラ「懲りないな……グレムリンの奴」
144 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/15(土) 13:32:11.02 ID:R4ADrii20
今回はここまで
ラ・ピュセルの斬撃とメアリの武器に耐性が付いて、魔法少女の気配察知を覚えたフェニックス
>>134
賢者の石で強化されてないソラ相手ならきっと魔法少女でも倒せるさ
>>135
他の強敵相手の時も太陽に落とせば解決じゃん、と思ってしまうのは野暮だろうね
>>136
ヒーローの役割を魔法少女達が受け持ってるから悪役多めになっちゃう
善人キャラもいつか主要人物で出したい
>>137
それでもファントム編では理由があって出来る限りギャグを入れるように書いています
ウィザードクロスがメインのおかげでまほいく勢が中々死なないから平和かも
145 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/17(月) 14:38:08.03 ID:0dLRqfQQ0
公園内
ケイネス(なぜ私が荷物持ちをせねばならんのだ…)
コヨミ「クレープ買ってきますね、ケイネスさん」
ショッピングの帰りで休息を取っているコヨミとケイネス。
コヨミの為に洋服や日用品などを買っていたのだ。
ケイネス(どうせならソラウと二人っきりでデートがしたかった)
ケイネス(早くファントムを討伐して魔法少女試験を終わらせて帰りたい……)
――――
シャロ「どうぞ、お客様」
コヨミ「ありがとう」
ソラ「ハロ〜。可愛いお人形さん♪」
二人分のクレープを買い、ケイネスの元へと戻ろうとした時、そいつが現れた。
爽やかな笑顔を振りまく整った容姿の男性、コヨミは一目で見て理解した。
そいつはファントムであると。
146 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/17(月) 14:39:05.10 ID:0dLRqfQQ0
コヨミ「貴方は……ファントム!」
ソラ「さっすがお人形さん!分かっちゃうんだね。ウフフフ〜♪」
ケイネス「おい!貴様……」
コヨミ「ケイネスさん!」
ソラ「ウフフフ、凄いね〜コヨミに何かあるとすぐに駆けつけられるんだね」
ケイネス「この私を舐めるなよファントム、コヨミの命を狙いに来たか」
ソラ「勘違いしないでよ。僕はただ君達と会いに来ただけなんだ」
ケイネス「ファントムの言葉など信用出来ると思うか?」
ソラ「信じてほしいなぁ〜それに今、争うのはそっちに取って都合が悪いんじゃないのかな〜?」
ケイネス「何を馬鹿な事を……なんならすぐにでも」
ソラ「だってこれ……」
ソラが指を指してる方向にはコヨミの手に持つ二つがあった。
ソラ「僕と争ったりなんかしたらクレープが溶けちゃうよ」
ケイネス「たかがクレープの一つや二つ、また買えば済む事だ」
ソラ「ダメダメ、食べ物は粗末にしてはいけません!ってお母さんに言われなかったの?」
ソラ「それに、ここは子供たちが楽しく遊んでる場所なんだから騒ぎは無しにしようよ」
ケイネス「ファントム風情が良識人ぶるな。虫唾が走る」
ソラ「さっきからファントム、ファントムって僕には滝川 空という名前があるんだよ。ちゃんとソラって呼んでよ」
ケイネス「ファントムが人間の真似事など……」
ソラ「ソラって呼んでよ」
ケイネス「…………」
ソラ「ソラって呼ばないとケイネスの事をハゲって呼ぶよ」
ケイネス「誰がハゲだ!妙なファントムだな……ソラは」
ソラ「よし♪じゃあそこのベンチにでも座って三人でお話しようよ」
ソラ「そこの可愛い店員さん、チョコバナナクレープ一つくださいな♪」
シャロ「は、はい」
コヨミ「なんなのよ、彼は……」
ケイネス「態度が軽薄過ぎて凄く怪しい奴だ」
147 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/17(月) 14:39:52.19 ID:0dLRqfQQ0
――――
ソラ「僕達ファントムと戦ってる魔法少女の事だけど、一体どんな子達がいるの?」
ケイネス「わざわざ敵に情報を与えると思うか?」
ソラ「じゃあ違う質問をするね。ファントムを人間に戻せる魔法少女はいるのかな?」
ケイネス「ファントムを人間に、だと?知らんな。それにファントムは例外なく全て駆除対象だ」
ケイネス「ファントムを助けるような指示は一切受けていない。運が良くても実験動物として利用されるだけだ」
ソラ「それは残念だなぁ。僕達と魔法少女達が争わなくても済むならそれに越したことは無いと思ったんだけどなぁ」
ケイネス「先ほども言ったが私はファントムを信用していない。例え、ソラがどんな考えを持とうが始末する事には変わりないぞ」
コヨミ「ねえ、ソラ」
ソラ「なんだい?お人形さん」
コヨミ「何で私の事を人形と呼ぶの?」
ソラ「ウフッ……ウフフフ♪それは、内緒」
コヨミ「…………」
ソラ「そう怒らないでよ。いずれ分かるからさ、いずれね」
ケイネス「なぜ貴様は私達に干渉をする?自分だけ助かりたいからか?」
ソラ「違うよ!君達なら僕の望みを叶えられるか気になったからさ。それと個人的に魔法少女達に興味あってね」
ケイネス「興味だと?」
ソラ「魔法少女の中には、僕の好みの子がいるかもってね。ウフフフ♪」
ケイネス「ふざけているのか?」
ソラ「真面目だよ。魔法少女の恋人は今までいなかったからさ。一度付き合ってみたいなって前々から考えてたんだよ」
ケイネス「イカれてる……ファントムなんかと付き合う魔法少女などいるものか」
ソラ「恋愛には国境も種族も関係無いんだよ。じゃあ僕はもう行くね」
ケイネス「そうか。さらばだ」
別れの言葉を言い終えると同時にケイネスの操操作による月霊髄液の高圧カッターが繰り出される。
ソラの座っていたベンチが綺麗に切断されたが狙っていた対象はいつの間にか消えていた。
背後でウフフフと笑う声が聞こえ、振り向くとそこにソラが手を振っていた。
ソラ「危ないなぁもう、不意討ちなんてずるいよケイネス」
ケイネス(私の魔術礼装を上回る速度で避けただと!?なんて速さだ……)
ソラ「じゃあねお人形さん。お体を大切に、ね♪」
コヨミ「あのファントム……何を知ってるの?」
ケイネス「奴め、次会ったら私が必ず誅罰を与えてやる」
ファズ(コヨミを人形と呼ぶとは……知っているようだなコヨミの秘密を)
ファズ(ソラとかいうファントム、これは使えるかもしれん)
ケイネスの持つ端末の中でファズはまた何か良からぬ事を考えていた。
ソラ(ウフフフ♪あのお人形さんも長くて綺麗な髪をしていたなぁ)
ソラ(でもあの子は彼女には出来ない。壊してはダメな存在だからね)
ソラ(あの子は、僕の望みを叶えてくれるかもしれないんだ)
ソラ(楽しみだなぁ。僕が人間に戻れるその日が)
148 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/17(月) 14:40:42.01 ID:0dLRqfQQ0
ファントムのアジト
リブラ「フェニックスは眠りに付き、ソラの奴は出かけてやっと静かになったな」
リブラ「ここは優雅にティータイムを楽しむとしよう」
ユウゴ「ぐごー ぐごー」
フェニックスの夢の中
ユウゴ「ああっイラつくぜぇ!!何もかもぶっ壊してやるー!!」
ねむりん「ねーねーお兄さん。どうしてそんなに荒れてるの?何か嫌な事でもあったの?」
ユウゴ「ああん?なんだてめえは」
ねむりん「魔法少女のねむりんで〜す。よろしく〜、私でよかったら相談に乗るよぉ」
ユウゴ「魔法少女だと!?ぐ……夢の中でも我慢しなきゃならねえのか……」
ねむりん「何を我慢してるのかなぁ?ねむりんに教えてほしいなぁ」
ユウゴ「……俺様はなぁ、同僚が仕事をしやすい環境になるように働いていたわけよ」
ねむりん「ふむふむ」
ユウゴ「そしたらよお、上司がそれをやめろって言うんだ。特に理由も無しでよ」
ねむりん「それは酷いね〜、皆の為にがんばってたのにねぇ」
ユウゴ「おうよ、俺がやりたい仕事ってのもあるが、他の連中にとってもプラスになる事なんだよ」
ねむりん「だったらさぁ。我慢せずにやっちゃおうよ」
ユウゴ「上司に歯向かう事になってもか?」
ねむりん「我慢して溜め込んでても辛いだけだからさ。自分にとって一番やりたい仕事をやるのが幸せなんだと思うよ」
ユウゴ「そういう物か?」
ねむりん「私も最初は大手会社に勤めるのが幸せだと思ってスマートブレインやユグドラシルやアンブレラ社の面接を受けたけど」
ねむりん「全部落ちちゃって、それから魔法少女になったんだ」
ねむりん「魔法少女の仕事はとっても楽しくて、ねむりんは魔法少女を続けて良かったと今でも思ってるよぉ」
ユウゴ「そうか。やりたい事をやるのが幸せか……ありがとよ、俺様の考えが決まったぜ」
ねむりん「……へっ?」
フェニックス「魔法少女狩りの再開だぁ!まずはねむりん、てめえから殺させてもらうぜ」
ねむりん「ふぁっ……ファントムだったのぉ!?」
149 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/17(月) 14:41:30.57 ID:0dLRqfQQ0
現実世界
フェニックス「ぐごー!ぐごー!」
リブラ「何だ!?寝ながらファントム体になったぞ!」
夢の世界
フェニックス「ククッ 前までは復活してから回復まで時間がかかったが今回はすぐにでも戦えるぜ」
ねむりん「これ以上、誰かを襲うのはやめようよ〜。そんな事しても悲しいだけだよ」
フェニックス「ああ?てめえがやりたい事やれって言ったんだろうが!いいから俺様と戦いやがれ!!」
ねむりん「しょうがない。悪い事を続けるならねむりんがやっつけるよ!ねむりんキーック!!」
フェニックス「ぐおっ!!とろそうな見た目の割りになかなかつええじゃねえか!!」
ねむりん「くらえぃ!!ねむりんビィーーーム!ビビビビビビ」
フェニックス「ぐっぐぐぐっ!!」
ねむりんの額から極太のビームが放たれる。
大剣カタストロフを使い、ビームを抑えるが刃の部分に亀裂が走り砕け散る。
フェニックス「ぐぎゃあああああああああッッッッ!!!!」
ねむりんビームがフェニックスの身体を包み、原子レベルにまで分解し消滅した。
現実世界
フェニックス「ぐぎゃあああああああああッッッッ!!!!」
リブラ「爆散したーッ!?」
フェニックス「ぐごー!ぐごー!」
リブラ「再生した!?一体、何がどうなっているんだ……」
150 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/17(月) 14:42:14.67 ID:0dLRqfQQ0
夢の世界
フェニックス「ハハハハッ!!待たせたなぁ、ねむりん」
ねむりん「生き返った!?それならもう一度!ビビビビビビ!!」
フェニックス「もうお前の攻撃は効かねえよ!」
ねむりん「ひゃああ、逃げなきゃ〜」
フェニックス「なっ!?おいまてこら、戻ってこい!!くそっ、なんで俺そっちにいけねえんだよ!!」
ねむりん「まさか夢の中でねむりんより強いのがいたなんて……役に立たなくて皆、ごめんねぇー!!」
ねむりんの攻撃への耐性を付けたフェニックスだが、夢の中を自在に行き来する能力を持たない彼は
自分の夢の先から進む事が出来ずに、ねむりんをみすみす取り逃がしてしまう結果に終わった。
そしてねむりんがいなくなった事でフェニックスは夢から目覚め、起き上がった。
フェニックス「ああ〜不完全燃焼な夢だったぜ」
リブラ「大丈夫か?寝ながら身体が爆散してたぞ」
フェニックス「あれ夢だけじゃなかったのか……まあいい、リブラ、俺様決めたぜ」
リブラ「何を?」
フェニックス「ワイズマンの命令何か知った事じゃねえ。俺様は魔法少女狩りを続けるぜ」
151 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/17(月) 14:43:22.81 ID:0dLRqfQQ0
今回はここまで
戦闘描写が分かり易く伝わっているかな
152 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/22(土) 17:32:56.51 ID:E/mfk0FW0
リブラ「貴様!ワイズマン様を裏切るのか!?」
フェニックス「だったらどうするよ?」
リブラ「ここで貴様を断罪させてもらう」
フェニックス「はっ!天秤野郎の分際で俺に楯突くとはいい度胸じゃねえか」
リブラ「私を甘く見るなよ、フェニックス」
リブラ「恐怖を乗り越えて進化した私の戦闘力は増幅しているのだ」
フェニックス「だったら見せてもらうぜ。その進化した強さとやらをよ!」
リブラ「ワイズマン様を裏切ったその重み……思い知るがいい!!」
10秒後
メデューサ「騒々しいわね、何をしている?」
リブラ「め、メデューサ……フェニックスが謀反を……がくっ」
フェニックス「はぁ……こいつ弱すぎだろ」
フェニックスの足元には身体がボドボドになったリブラが倒れていた。
リブラの頭には大きなタンコブが出来上がっている。
153 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/22(土) 17:33:28.83 ID:E/mfk0FW0
メデューサ「何のつもりだ?フェニックス!」
フェニックス「見たら分かるだろ。もうワイズマンの命令に従うのに嫌気が差したぜ」
メデューサ「そう。それならどうなるか分かってるわよね?」
フェニックス「いいねぇ〜その殺意、俺様は一度、お前とガチで戦ってみたかったんだよ」
メデューサ「この戦闘狂がッ!!」
フェニックスの大剣とメデューサの杖が衝突し火花を散らす。
大ぶりな斬撃を躱したメデューサの蹴りがフェニックスの腹部に刺さる。
のけぞったフェニックスの頭部を杖で殴りつけ、更に喉元を突いた。
フェニックス「ごふっ!はぁはぁ……やっぱ強えわメデューサ。楽しいねぇ」
メデューサ「これで終わりよ」
フェニックス「うぐっ……」
蛇となっているメデューサの髪が触手のように伸びてフェニックスの身体を拘束する。
メデューサの眼が妖しく輝き、フェニックスの眼を見つめた瞬間
フェニックスの全身が石化し動かなくなった。
メデューサ「例え殺さなくても貴方を止めることが出来るのよフェニックス」
フェニックス「…………」ピシピシ パリーン
メデューサ「何ッ?」
フェニックス「もうお前の攻撃も通用しないぜ」
メデューサ「まさか……私の石化を解くなんて……」
フェニックス「分かっただろ?もう俺様を止められる奴はいない。じゃあな」
メデューサ「フェニックス……」
154 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/22(土) 17:34:08.45 ID:E/mfk0FW0
その頃――採石場では
シスターナナ「マジカロイドさん……貴女の話が本当だとしたら、そのファントムは……」
プリズン「間違いないな。我々と戦ったフェニックスというファントムだろう」
ラ・ピュセル「だけどフェニックスは私が倒したはずです」
マジカロイド「不死身なんデスよきっと!どうにかして完全に滅ぼさないといけまセン!」
スノーホワイト「ねえ、チャットでねむりんがそのファントムに夢の中で襲われたって……」
マジカロイド「夢の中でも戦えるなんてデタラメな強さじゃないデスか!!」
マジカロイド「お願いデス!フェニックス討伐に協力してくだサイ!」
マジカロイド「先ほどトップスピード達やルーラチームにも助力を頼みまシタ。皆で袋にすればどうにかなるはずデス!」
ラ・ピュセル「頭上げてよマジカロイド、勿論協力するからさ」
プリズン「なあ、マジカロイド……そこまでしてフェニックスの討伐にこだわるのは何故なんだ?」
アリス「怪しい……」
マジカロイド「それは……ワタシはあのファントムに狙われているからでシテ……」
スノーホワイト「カラミティ・メアリさんに倒してくるように言われたんだって」
スノーホワイト「フェニックスを倒さないと自分がメアリさんに殺されるんだって」
マジカロイド「なんで分かるんデスかー!?」
ラ・ピュセル「大丈夫だよ。フェニックスは必ず私が倒すからさ」
マジカロイド「さすが騎士様デス!」
スノーホワイト(そうちゃん……マジカロイドさんには妙に優しいよね)
???「みぃぃぃぃつけたぁぁぁぁぁぁ!!!!」
上空から獣の唸り声のような男の声が響き渡った。
炎の翼を広げたフェニックスが魔法少女の気配を読みながら飛び回り
ついにスノーホワイト達を発見したのだ。
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/22(土) 17:34:49.28 ID:E/mfk0FW0
フェニックス「よお!俺の知ってる魔法少女達が何人もいるじゃねえか丁度いい」
マジカロイド「で、で、で……でたぁーッ!!」
フェニックス「また会ったな ロボット娘」
シスターナナ「貴方はラ・ピュセルさんに斬られて命を落とした筈では?」
フェニックス「俺様は死と再生を繰り返す度に強くなる不死身のファントムなのさ」
ラ・ピュセル「何度復活しようとも私が地獄へ送ってやる!うおおおおッ!!」
スノーホワイトを嬲る様に傷つけたフェニックスはラ・ピュセルにとって許せない存在だ。
自分達の前に再び、立ち塞がるならスノーホワイトを守る剣としてフェニックスを討つ。
雄々しく立ち向かうラ・ピュセルに対して、フェニックスは構えもせず余裕の表情を見せていた。
ラ・ピュセルの剣がフェニックスを斬り付けた。
だが剣が弾かれて、傷一つ付けられなかった。
ラ・ピュセル「何ッ!?」
フェニックス「なってねえな。こうやって斬るんだよ!」
ラ・ピュセルへ急接近したフェニックスが、瞬時に二発の斬撃を繰り出し
みぞおちに前蹴りを放ち、膝を付いたラ・ピュセルへ追撃のジャンプ斬りを放って右肩を斬り裂き
最後に大振りの薙ぎ払いで吹き飛ばす連続技を放った
156 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/22(土) 17:36:22.53 ID:E/mfk0FW0
ラ・ピュセル「がはっ……」
スノーホワイト「ラ・ピュセルッ!!血が……」
フェニックス「ハッハッハ!不甲斐ねえな。騎士様よぉ」
スノーホワイト「よくもラ・ピュセルを!」
プリズン「下がっているんだスノーホワイト、私が戦う」
フェニックス「マントの女か。てめえは俺様に一度負けてるのを忘れたのか?」
プリズン「なら見せてあげよう。私達の力を、頼むよナナ」
シスターナナ「はい、気を付けてください」
プリズン「行くぞフェニックス!!」
フェニックス「ぬおっ!?なんだこいつ……前に戦った時とはまるで別人のパワーだぜ」
プリズン「私達を甘く見るなよ」
フェニックス「いいねえ!やっぱ戦いはこうでなくっちゃなァ!」
プリズンの打撃とフェニックスの斬撃がぶつかり合った。
シスターナナの強化魔法によって格段に強くなったプリズンだが
度重なる復活によってフェニックスもまた以前とは比べ物にならない強さを得ていた。
プリズン(強さはほぼ拮抗している……力で捻じ伏せるのは不可能か。それなら)
フェニックス「もらったァ!!」
フェニックスの斬撃を受け止め切れなかったプリズンはバランスを崩し、膝を付いた。
その隙を突くべく、フェニックスは大きく斬り込みに入った。
プリズン(かかったな)
それは相手を誘い込むためのブラフだった。
モーションの大きい振り下ろしを躱したプリズンは素早く背後に回り込み
スリーパーホールドでフェニックスの首を絞めた。
フェニックス「てめえッ!!はなしやが」ゴキ
鈍い音が響いた。
首の骨をへし折られてフェニックスの身体は糸の切れたマリオネットのように倒れた。
157 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/22(土) 17:36:49.85 ID:E/mfk0FW0
マジカロイド「流石デス!プリズンさん」
プリズン「奴の首を折るのに魔力をかなり使わされたよ」
スノーホワイト「……まだです!」
炎がフェニックスの身体を包み込み、再構築されていった。
再生が終わり炎が消えると、そこには完全に傷の癒えたフェニックスが立っていた。
フェニックス「やるじゃねえかマントの女、俺を殺せるなんてよぉ」
プリズン「厄介な奴め……」
フェニックス「せいぜい足掻いてくれよ……ん?」
どこからともなく飛んできた複数のクナイや手裏剣がフェニックスの身体に突き刺さった。
飛んできた方向には複数の魔法少女達がいた。
158 :
◆kJur2.rMxfRZ
[saga]:2017/04/22(土) 17:37:17.37 ID:E/mfk0FW0
リップル「こいつがマジカロイドの言っていたファントムか」
トップスピード「お待たせ〜今度は俺達に任せとけ!」
ミナエル「主役は遅れて登場するってね」
ユナエル「こいつをやっつけたら私達ピーキーエンジェルの人気もうなぎ登りだねお姉ちゃん」
たま「あのファントム強そう……勝てるのかなぁ?」
ルーラ「私達のチームが敗北なんてありえない。絶対に勝つのよ」
スイムスイム「ルーラが望むなら絶対に勝たないと……」
魔法少女達の中に一人の男がいた。
太陽の光を浴びたおでこが眩しく輝く、幸低そうな顔をした超一流の魔術師、その名も……
ケイネス「全く、お前たちはもっと早く私を頼るべきなのだ」
ケイネス「アーチボルト家当主である、このケイネス・エルメロイ・アーチボルトをな」
フェニックス「ハハハッ!ハハハハハッ!!面白い、面白いぜ!!俺様を倒す為にここまで集まったのか!!」
自分を倒すべく集結した錚錚たる顔ぶれにフェニックスは高揚感を抑えきれない。
これからお前達を討ち取ってやると言わんばかりに大剣カタストロフを掲げ
魔法少女達を睨みつけて一喝した。
フェニックス「俺様を倒せる物なら倒してみろ!!この不死身のファントム、フェニックス様をよッ!!!!」
魔法少女VSフェニックスのラストバトルがここに始まった。
474.75 KB
Speed:0.1
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)