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魁! IS学園
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311 :
聖杯
[sage saga]:2017/05/13(土) 15:28:34.79 ID:egNzF4yT0
ナターシャ「な‥‥」
大佐「な‥‥」
イーリス「な‥‥?」
ナターシャ&大佐「中から人が出てきた〜〜〜〜!?」
イーリス「あ、やっぱ人だと思ってなかったのかよ」
一夏「楯無さん‥‥信じてましたよ! 貴女が人間だってことを!!」
刀奈「フフ‥‥」
スコール「‥‥それで?」
刀奈「‥‥」
スコール「生身を晒した事で、いったい何が変わったのかしら? ただのシールドバリアでは私の陽光は遮られないわ」
刀奈「甘く見られたものね。なら、もう一度見せてあげようかしら」
スコール「なんですって‥‥?」
刀奈「ッ」 フッ
一夏「また消え──」 バオッ!!
イーリス「‥‥この音は!!」
スコール(今度こそ捉えたわ。彼女の清き熱情<クリア・パッション>による極小規模な水蒸気爆発による瞬間的な高速移動)
刀奈(‥‥ッ!) ミシミシ
スコール(そして推進剤が爆発である以上、本体への負担は相当なもののハズ‥‥。いくらシールドバリアがあるといっても多用はできないはず!)
刀奈「ハァッ!!」 バッ
スコール「甘いわ!!」 クルッ
メ簪『メカラッタ!!』 ゴスッ
スコール「痛ぁっ!?」
刀奈「食らいなさい、『ラスティー・ネイル』!!」 ジャララッ
スコール「クッ‥‥貴女たち分離ができるの!?」
刀奈「あら、テロリストがまさか卑怯だなんて金言を言うつもりじゃないでしょうね?」
スコール「ふ、2人がかりなら‥‥まだ!!」
刀奈「2人じゃないわ」
スコール「なに?」
一夏「3枚だ」 ヒュバッ
イーリス「シン!?」
ナターシャ「いや誰よシンって?」
312 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/13(土) 15:29:29.77 ID:egNzF4yT0
あれ?
キャッシュ消しちゃったから名前間違えた
すまん
313 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/13(土) 15:30:34.54 ID:egNzF4yT0
一夏「零落‥‥白夜ァァァァッ!!」 バァァァァッ
スコール「ク‥‥なめるなぁぁ!!」 グバァァァァッ
一夏「ぐっ!!」
刀奈「一夏くん!」
スコール「‥‥遊びはもう終わりよ。これでまとめて消し飛ばしてあげる」 ドバァァァァァァ
一夏「な‥‥」
ナターシャ「今までの火球より比べ物にならない程大きい!!」
イーリス「こりゃあ‥‥いくらなんでも‥‥!!」
刀奈「‥‥一夏くん。あとは私に任せて貴方は退がりなさい」
一夏「‥‥また自己犠牲ですか」
刀奈「大丈夫。今度は根拠も勝算もあるわ」
スコール「消えなさいっ!!」 ゴゥォォォォォォォォ
刀奈「メ簪ちゃん!!」
メ簪『メカラッタ!!』 ドヒャゥッ
一夏「な、メ簪が楯な──刀奈さんに‥‥」
大佐「何をする気だ!?」
刀奈「『単一機能(ワンオフアビリティ)』、解放!!」 ギュバァァァァッ
一夏「か、刀奈さんのアクア・ヴェールの色が──」 デレレッデーデデデデデ
ナターシャ「──赤くなって‥‥!?」 デレレッデーデデデデデデデデデデデデー
イーリス「‥‥おい、さっきから後ろで鳴ってるこれ何だよ!?」 アーアアー アーアアー
刀奈「ごめんなさい。雰囲気つけたくて」 プチッ
イーリス「しょーもねえ機能つけてねーでマジメにやれッ!!」
314 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/13(土) 15:31:28.20 ID:egNzF4yT0
大佐「これは‥‥『麗しきクリースナヤ』‥‥?」
ナターシャ「大佐‥‥!?」
大佐「聞いた事がある。ロシアIS開発局にて試作段階で開発がストップした『超高度演算形態』を実装したISの開発計画を‥‥」
ナターシャ「では、アレが‥‥!?」
イーリス「水が赤く見えんのは、構成しているナノマシンが赤熱してるからだってのか‥‥?」
大佐「いや、それだとまず水が蒸発するだろう」
イーリス「ッ!! マジレスしてんじゃねえよ狸親父!!」
一夏「何にしてもアレでどうやって‥‥!?」
スコール「消えなさいっ!!(2回目)」 ドォォォォォォォッ
刀奈「──ねぇ知ってる? 今NASAでは太陽系が滅ぶかもしれないって本気で研究されているらしいわよ」
スコール「‥‥何ですって?」
刀奈「幾らか候補は挙がっているけれど、まず第一がブラックホールによる圧壊ね。4000秒/kmで接近する中質量ブラックホールが接近して、辺りの星を手当たり次第に食べてしまう」
スコール「貴女‥‥何を?」
刀奈「光さえも飲み込む闇の奔流の前には、何者も無力なのよ。‥‥それがたとえ、『太陽』だとしてもね」 キュイッ
スコール「ッ!?」
一夏「何だ、あの真っ黒い‥‥球?」
大佐「アレは‥‥ッ、いかん、伏せろ!!」
イーリス「なんだよ狸親父!?」
大佐「『沈む床<セックヴァベック>』だ!! 5年前、当時のロシア代表が発現し過激派武装組織『スラヴ解放戦線』を壊滅せしめた、超極小ブラックホールを形成する事による捕縛攻撃だ!!」
スコール「なに!?」 シュォォォォォォッ
一夏「あ‥‥あの馬鹿デカい太陽が──」
ナターシャ「吸い込まれて‥‥消えていく」
シュポンッ
スコール「クッ‥‥ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁっ!!」 ギュォォォォォォッ
ガキンッ
刀奈「捕縛、完了♪」
315 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/13(土) 15:32:55.52 ID:egNzF4yT0
一夏「す、凄い!! あのテロリストを、一瞬で!!」
ナターシャ「いえ‥‥まだ!!」
スコール「くっ‥‥こんなもの‥‥」 ギギギギギギッ
イーリス「クソッ!! やっぱIS相手じゃ分が悪いか!! アレじゃ1分と保たねえ!!」
刀奈「いいえ、10秒で充分」
一夏「え?」
ギュオォォォォォォォッ
イーリス「あ‥‥アレは‥‥」
ナターシャ「『ミストルテインの槍』‥‥!!」
刀奈「メ簪ちゃん、アンカー!!」
メ簪『メカラッタ!!』 ボォォォォォォォッ
一夏「清き熱情<クリア・パッション>をバックブラストに‥‥万全じゃないか!!」
スコール「フフッ‥‥これで勝ったと思わない事ね。既に品物は“彼女”の手に渡ったわ。私たちの勝利は揺るがな──」
刀奈「ねぇ、聞いてくれるかしら。私の槍って機関砲にもなるのよ?」
スコール「‥‥え?」
刀奈「打突のみならず射撃も可能っていう風にデザインして売り込んだのだけれど、メーカーは分かってくれなくてね、私の蒼流旋をただの槍だって認識してるのよ」
スコール「は?」
刀奈「おまけに‥‥ねぇ、見なさいよこのチャージ攻撃。これだけ揃っていれば資質は充分あったのに‥‥」 コォォォォォォォォォ...
スコール「ねえ待って。一体さっきから何の話をしているの?」 コォォォォォォォオオオオオオ
刀奈「なのに‥‥なのに‥‥──」
刀奈「なんで私の武器はガンランスじゃなくてランスなのよぉぉぉぉぉぉぉッ!!」 ドカァァァァァァァンッ
全員(まさかの随分昔のコラボへのクレーム!?)
316 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/13(土) 15:34:09.11 ID:egNzF4yT0
すまん
1ヶ月もかけてここで休憩
クロマティ、カムバァック!!
317 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/13(土) 21:25:57.32 ID:ijhRpzLEo
乙
ガンスの復権求む
え?昔から立場なんてない?……そんなぁ
318 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 16:18:18.34 ID:/xI2xi4n0
一夏「や‥‥やったぞッ、ついにッ!」
刀奈「…………」
一夏「『合体』で進化した刀奈さんの『ミステリアス・レイディ』!! 一体、何をやったのかオレには良く見えなかったし、わからなかったけれどとにかく!」
イーリス「いや、まだだ!」
一夏「え?」
スコール「そう‥よ‥。なあに‥まだまだ‥」
大佐「な──」
ナターシャ「嘘でしょ‥‥」
刀奈「それが‥‥!! その様が“貴女”なの、スコール!!」
スコール『そうよ、これが私よ』 ジージジッガガービッ
一夏「ひっ‥‥左腕が‥‥」
イーリス「機械‥!!」
スコール『失礼な事を‥言う‥ものではないわ、坊やたち。私はしっかりと人間よ』
刀奈「化物(モンスター)。貴女はばけものよ」
スコール『違うわ。私は人間よ。人間が人間たらしめている物はただ一つ、己の意志よ』
イーリス(なぁ、いい加減このパロディ尽くしの流れ止めねえ? もうこれ何のSSかわかんねえよ) ヒソヒソ
ナターシャ「シッ!!」
大佐「‥‥無線神経義体(ナーヴレス・リム)、か──」
ナターシャ・イーリス「へ?」
大佐「傷痍兵や除隊した老兵を前線で運用できるように作られた、神経の無線化による強化兵士製造計画。ドイツのC計画とは別種の、人道から外れた悪魔の理論‥‥!!」
イーリス(また◆IM4j5.DbdY独自の設定が出てきちまったよ‥‥)
319 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 16:19:30.08 ID:/xI2xi4n0
大佐「空間投影ディスプレイ等の神経系AR技術の発展系として開発され、新たな兵士の運用理論として構築された。だが──」
スコール『私達は非公式な戦場で“試験”と称して多くの汚れ仕事を背負わされてきた。脳髄では拒否していても、どれだけ拒絶しようとも脊髄神経と癒合したデバイスから発せられる擬似ニューロン・シグナルがそれを許さなかった』
一夏「うっ‥‥」
ナターシャ(‥‥)
スコール『ISの存在により私達の存在が間違い──要らないと知って貴方たちはあっさりと棄てた。そう‥‥大佐、貴方が仰ったように、“機械”同士の潰し合いは次の“部品”を求めたのです』
イーリス「ッ!! 狸親父!!」
大佐「‥‥ッ」
刀奈「‥‥だから、貴方の名前が退役軍人のリストではなく殉職者のリストに記載されていたのね」
スコール『上層部なりの気遣いだったのかもしれないわ。だからこそ‥‥私達は決起した』
刀奈「‥‥」
スコール『更識の子、貴女にならわかるでしょう? 部品として、装置として酷使されて‥‥そして傷ひとつ無い掌から捨てられていく私達の嘆きと、憎しみが』
刀奈(‥‥)
16代目楯無<‥‥我らが焦がれたヒトとしての生を、その生涯の末まで謳歌するがよい──>
刀奈「‥‥ええ、知っているわ。そうなり果てた人も知っているし、私自身がそうだった」
一夏「刀奈さん‥‥!」
刀奈「──けれど、それを言い訳に逃げて、ただの装置のまま甘んじて死んだままでいる貴女を、私は決して認めない」
スコール『‥‥残念ね。貴女ならきっと、私にとって第二の理解者になってくれると信じていたのに。けれど‥‥今の貴女は、とても良い目をしているわ』
刀奈「‥‥」
スコール『今の貴女となら、刺し違えてもいいわ‥‥!!』 メラァ...
一夏「あ、アイツまだ!!」
????「──ゥコオォォォォォォォルウゥゥゥゥゥゥゥ!!」
全員「!?」
メ簪『新たなISコア反応を確認!! これはッ──』
オータム「廻れッ、アラクネェェェェェェッ!!」 ズバァァァッ
320 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 16:20:31.12 ID:/xI2xi4n0
刀奈「きゃうっ!!」 ガッ
一夏「刀奈さん!!」
イーリス「アイツは!!」
大佐「特許技術『エネルギーネット』の概念実証機、『アラクネ』か!!」
オータム「無事かスコール!? スコ──」
スコール『‥‥馬鹿な子。どうして‥‥来たの‥‥』 ピシピシッガガッピーガガッ
オータム「」
一夏「どうするんですか!? これじゃ2対2‥‥」
イーリス「いや、俺も入れて3対2だ!!」 ビュオッ
一夏「イーリスさん!!」
刀奈「待って、2人とも動かないで!!」
一夏・イーリス「!?」
オータム「──さねえ‥‥」
刀奈「‥‥?」
オータム「許 さ ね え」
全員「!!」 ゾワッ
オータム「エネルギーネット、最大展開!!」 ビュバッ
一夏「うっ!? デカい光の波が!?」
イーリス「クソッ、避せねえっ!!」
刀奈「『沈む床<セックヴァベック>』!!」 ギュオオォォォォ...
イーリス「おお‥‥! 光の波が消え──!?」
一夏「ああっ!? アイツらも居ない!?」
刀奈「追う必要はないわ!!」
一夏「でも‥‥!!」
刀奈「どう頑張っても、私たちの完敗よ‥‥」
一夏「‥‥!!」
イーリス「クッソォ!!」
321 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 16:21:18.91 ID:/xI2xi4n0
スコール『オー‥‥タム‥‥』 ビュゥゥゥゥゥッ
オータム「喋んな。傷に障んぞ」 ギュォォォォォッ
スコール『‥‥貴女ならてっきり‥‥あのままツッコんでいくとばっかり‥‥思っていたわ‥‥』
オータム「そいつぁ甘く見られたもんだな。アタシぁこー見えてデリケートなんだよ」
スコール『‥‥』
オータム「身体の事、何で黙ってやがった」
スコール『‥‥古代中国に‥‥ある夫婦が居たわ‥‥』
オータム「‥‥」
スコール『2人は帝に天から遣わされた‥‥英雄だったの‥‥。英雄は‥‥地を焦がす九つの太陽を背負う‥‥カラスを射落としたわ‥‥』
オータム「‥‥」
スコール『なのに‥‥帝から誉れを賜ったのは‥‥ほんの一度きり‥‥。己が姪孫たる陽を射落とした英雄に‥‥帝は理不尽な仕打ちをしたわ‥‥』
オータム「‥‥」
スコール『神性を失った英雄がかつての姿に戻るにはただひとつ‥‥‥‥不死の秘薬を呑み天へと還る事‥‥。けれど‥‥さらなる理不尽が彼を襲うの‥‥』
オータム「──」
スコール『妻が裏切って‥‥ふふ‥‥秘薬を飲み干し月へ逃げたの‥‥!!』
オータム「────」
322 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 16:22:23.89 ID:/xI2xi4n0
スコール『アハ‥‥アハハハハハ! 滑稽よね。結局我が身可愛さに‥‥愛した男さえ置き去りにしたの‥‥! そこまでしなければ自己を保てなかったのよ‥‥!!』
オータム「もういい、喋るな」
スコール『なのに‥‥どうしてかしら‥‥? どんなに砂を噛んでも‥‥どんなに硝煙にまみれても‥‥浮かぶのはあの人の笑顔なの‥‥』
オータム「喋らなくて、いい」
スコール『もうこの世に居ないって‥‥どこに行っても逢えないと知って‥‥初めて私は後悔したの‥‥!!』
オータム「‥‥」
スコール『だから私は蝦蟇(ガマ)になったの‥‥ばけものになったの!! そうでもしないと‥‥私には堪えられなかった‥‥!!』 ポロポロ...
オータム「‥‥」
スコール『弱い女だって‥‥過去にしがみつく毒婦だって‥‥幻滅したでしょう‥‥?』
オータム「‥‥いいじゃねえか、バケモンになったってよ」
スコール『え‥‥?』
323 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 16:23:06.92 ID:/xI2xi4n0
オータム「アタシなんざ、カミサマに喧嘩売ってボコボコにのされて蜘蛛にされたんだぜ? お互いバケモンにゃ変わりねえよ」
スコール『オータム‥‥』
オータム「そんなばけもんだったから、アンタはアタシなんかの事を拾ってくれたんじゃねえか」
スコール『──ただの気まぐれよ』
オータム「どっちだろうがかまやしねえ、アタシにとっちゃそれが真実さ」
スコール『‥‥』
オータム「アタシだけじゃねえ。アンタの姪のレインだって、ムカつく事にMの奴だって、似たようなバケモンさ。だったらよ──」
スコール『‥‥?』
オータム「バケモンはバケモンなりに、徹底的に“カミサマ”おちょくってやろうじゃねーか!」 ニカッ
スコール『ッ──!!』 グッ
オータム「それとも何か? 今更あの狗っころの言う通りバケモンは嫌だってか?」
スコール『‥‥本当に、馬鹿な子‥‥』 ポロポロ
オータム「‥‥///」
スコール『ねぇ‥‥オータム‥‥お願いがあるの‥‥』
オータム「あんだよ、キスしてほしいってか? 悪ぃがバイザーが邪魔でよ──」
スコール『うなじを‥‥撫でてほしいの‥‥』
オータム「‥‥なんだよ、マニアックだなあ──」
サワッ...
オータム「ッ!! ‥‥お前──」
スコール『ごめんなさい‥‥やっぱり‥‥貴女の前では‥‥涙は見せたくないの‥‥』
オータム「‥‥ああ。おやすみ、スコール・ミューゼル。次に目を開けたら、また遊ぼうな」
カチッ
────...
324 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 16:25:19.12 ID:/xI2xi4n0
一旦休憩
今回はほんの14日()のインターバルだし
イケそうな気がする!
次からはできるだけクロマティ成分を注入するぜ
325 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 17:07:36.21 ID:/xI2xi4n0
──それから1時間後、港湾部
大佐「‥‥こうして何人もの戦犯にかけさせた手錠を自ら着けてみると、なかなか重苦しいものを感じるな」
イーリス「いいから行けよ、狸親父」
一夏「あの、ナターシャさん達はどうなるんですか?」
ナターシャ「囮捜査とはいえ、私たちも加担者に違いないわ。それなりに罰は受ける」
イーリス「ケッ、気に食わねえ‥‥」
一夏「そんな‥‥」
イーリス「‥‥おいボウズ」
一夏「はい?」
イーリス「今晩あった事は忘れな。アタシらの事を気遣ってるつもりなら、なおさらな」
一夏「な、なんでですか!?」
メカ無『コーリング特務大尉の言う通りよ、一夏くん』
一夏「刀奈さ──って、またメカ無さんに戻ってる!?」
メ簪『メカラッタ』
326 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 17:08:33.56 ID:/xI2xi4n0
メカ無『私達は専用機を持っているとはいえ、まだ訓練課程中の高校生に過ぎない‥‥。たとえ国家や軍の何を知ってしまっても、本来なら関わる事さえ叶わない事なのよ』
一夏「だからって、見て見ぬフリしろっていうんですか!?」
イーリス「違ぇなボウズ、背伸びし過ぎだっつってんだよ」
一夏「え?」
イーリス「アタシらは軍人になるに相応しい訓練を経て軍事に関わってる。車の免許取ってさえいねえお子様にハンドル握らせちゃいけねえんだ」
ナターシャ「あらやだ、イーリにしては随分うまい例えね」
イーリス「うっせ!」
ナターシャ「貴方は早くに知り過ぎてしまったけれど、本来ならこういう事は私達ぐらいになって初めて関わるべき事。所謂“大人の戦い”なのよ」
一夏「大人って‥‥なんなんですか」
大佐「‥‥勘違いしているようだから言ってやるが、貴様も今からゆっくり大人になればいい。それまでは、“若者の戦い”に徹していけ」
一夏「え‥‥“若者の‥‥戦い”‥‥?」
イーリス「狸親父、黙ってろ!!」
大佐「いいや言わせろ。私もお前のように、若さゆえに焦り、先走って愚を犯した事が何度もあった。その為に大切な物を多く失った‥‥」
一夏「おっさん‥‥」
大佐「そういう愚を何度も拭ってくれたのは、他ならぬ私の上官だった。いいか小僧、若者は何度も間違えろ。間違える若者が居なければ大人なんぞ無用の長物だ。ただ間違いを繰り返さないように学んでいく事が“若者の戦い”であり、その間違いを正してやれるのが“大人の戦い”というものだ」
一夏「間違いを‥‥繰り返さない‥‥」
大佐「‥‥もっとも、今回はもうろくした老人が若者に尻を拭われたがな」 フッ
イーリス「もういいだろ、行くぞ」 グイッ
一夏「お、おっさん!!」
大佐「Luck and Pluck, for you!」 グッ
一夏「‥‥」
327 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 17:09:46.29 ID:/xI2xi4n0
メカ無『へぇ‥‥あの大佐、魂までは腐ってはいなかったようね』
一夏「メカ無さん‥‥」
メカ無『さ、私たちも帰りましょう。彼の言う“若者の戦い”をする為に!』
一夏「は‥‥はい、メカ無さん!」
メカ無(バイク形態)『さあ乗って、一夏くん!』 ガシャーンッ
一夏「」
メカ無(バイク形態)『どうしたの? さあ早く!』 ドッドッドッドッドッドッドッ
一夏「は‥‥はい」
ブロオォォォォォォォォォォォォォォォ...
イーリス「なあ、アイツ本当に人間か‥‥?」
ナターシャ「ふふふ」
イーリス「‥‥? なに笑ってんだよナタル」
ナターシャ「ううん、ちょっと楽しみだなと思って」
イーリス「何が?」
ナターシャ「‥‥あの子たちが、どんな大人になるのかな、って」
328 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 17:28:23.13 ID:/xI2xi4n0
ここは北関東、キーオ峠──。山あいを縫うようにキレのいいカーブが続く道である──。
俺の名前は結城遊馬。性別、オス。男。ヒト遺伝子XY。凸凹の凸のほう。
勉強、それなり。運動、ちょっといい。顔、わりといい(友達が言ってた)。身長、モテめ?(友達が言ってた)
性格、人当たりが良くてさっぱりしてる。少々優柔不断だが行動力はある。(これも友達が(ry)
好きなモノはMTB(マウンテンバイク)とMP(ミュージックプレーヤー)。ただし音楽の固定嗜好なし。食べ物の好き嫌い、特になし。
今は婚約中の美人な彼女が居て、同棲してる家でご飯を作って待っていてくれてる。
で、俺は今絶賛MTBのペダルを猛スピードで漕いで家に向かってる。う〜ん、幸せだなあ。
ブロロロロロロォォォォォォォ...
‥‥ん? はて、こんな時間にバイクのエンジン音?
そういえば、この峠のカーブに魅せられたライダーたちがスピードを求めて、毎日腕を競いあっている──とかって噂があったな。
‥‥よし、ここは先輩である俺がきっちり文句言ってやるか。
遊馬「おい、アンタ! この暗い時間にそんなに飛ばしてるとケガすん‥‥」
メカ無(バイク形態)「ブロロロオォォォォォォォォォッ!!」
一夏「」
遊馬「」
ブロロロロロロロォォォォォォォ...
遊馬「」 キィ...
静流「は? ちょっと帰り遅くなる? 峠を極めたい? 馬鹿言ってないでちゃんと帰ってきなさい!」 コトコトコトコト
329 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 17:56:08.60 ID:/xI2xi4n0
一夏「あの‥‥メカ無さん」 ビュゥゥゥゥゥゥゥ
メカ無『なぁに、一夏くん? 私がメカ無に戻ってる事がそんなに気になるの?』 ブロロロロロロロロロ
一夏「いや、それも凄く気になるんですけど‥‥そうじゃなくて」
メカ無『じゃあなぁに?』
一夏「メカ無さんは今、『自分は大人だ』って思ってたりしてるんですか?」
メカ無『‥‥』
一夏「‥‥すみません。ただ、あの大佐のおっさんの言葉がずっと胸につっかえてて‥‥」
メカ無『“大人になったつもりでいるしかなかった”‥‥ってところかしら』
一夏「え?」
メカ無『私たち楯無は、一種の人身供養みたいなものだったのかもしれないわ。少数の犠牲だけで、大勢の人が救われる奇蹟を祈った、残酷な儀式』
一夏「‥‥」
メカ無『いつの頃からか、私たち楯無はヒトとしての形を失った。それがどういう事なのか未だにわからないけれど、それは奇蹟の演出の為に必要な供物だったのかもね』
一夏「それでもメカ無さん──刀奈さんは人間でいる事を選んだ‥‥。先代はきっと、次代が自分たちと同じ末路を辿らないように、刀奈さんが人間として生きる事を是としたんですよね」
メカ無『ええ‥‥って一夏くん、何でその事を!?』
一夏「え? いや‥‥何となくそんな気がして‥‥」
メカ無『‥‥』
330 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 17:57:03.25 ID:/xI2xi4n0
一夏「あ、あの‥‥的外れな想像で怒ってますか?」
メカ無『‥‥ううん、むしろ少し納得しただけ』
一夏「?」
刀奈(そっか‥‥あの時、私が唐突に昔の事‥‥楯無の事を思い出したのはきっと、一夏くんの白式とコアネットワークが繋がったから‥‥。じゃあ、あの時の気持ちも──)
一夏「メ、メカ無さん? なんか、メーターどんどん上がってますけど‥‥!?」
メカ無『い、一夏くん? ひょっとして、あ、あの時、私が口走った事、お、覚えて‥‥!?』 カァァァァ...
一夏「わ、わあ!! メカ無さん、スピード、スピード落として!! もう100km/h越してます!!」
メカ無『やだやだやだ!! 忘れてッ、今すぐ忘れてえぇぇぇぇぇ!!』 グンッ
一夏「うおっつ!! ‥‥あ! メカ無さん、見てくださいよ!!」
メカ無『‥‥ふぇ? 見るって、何を──』
一夏「こんな所から、学園って見えたんですね! 知らなかったなあ‥‥」
メカ無『』
一夏「ね、メカ無さん! こんなに速いとせっかくの風景が見れないから、スピード落としましょうって!!」
メカ無『‥‥そうね。ゆっくり、歩くような速さで』
一夏「いや、それだと今度は遅すぎますよ、メカ無さん」
──そんな速さで、強くなっていこうね。一夏くん。
331 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 18:38:51.93 ID:/xI2xi4n0
数日後、学園
瀬名川「よお、会長さんよ」
メカ無『‥‥』
瀬名川「こないだの事、覚えてるよな。まさか忘れたってんじゃねえだろうな?」
メカ無『‥‥』
虚「ちょっと瀬名川さん! まだ根に持っているの!?」
本音「ケンカはめっだよー!」
瀬名川「取り巻きは黙ってろよ。アタシは会長さんと話してんだ」
虚「ッ、貴女──」
九段下「待ってくれ書記長! とりあえず、話だけでも聞いてやってくれねえか?」
虚「九段下さん‥‥!」
メカ無『‥‥いいわ、聞いてあげる』
虚「な、会長!?」
メカ無『貴女たちは下がってて。‥‥で、何かしら?』
瀬名川「‥‥よし、一回しか言わねえからよく聞けよ」
箒「」 コソコソ...
鈴「」 ドキドキ...
瀬名川「‥‥ごめんな」
メカ無『え?』
瀬名川「なんかその、あの時は気が動転しててよ。藁にもすがりたいって言ったら大袈裟だしアンタにも失礼なんだけどよ‥‥」
メカ無『瀬名川さん‥‥』
瀬名川「あれからアタシもあのチンピラたちとナシつけてきたんだよ。そしたら、実はけっこう良い奴らでよ‥‥!」
メカ無『‥‥』
瀬名川「全部‥‥アンタの言う通りだった‥‥。アタシが狭い殻ん中こもってて‥‥ガキみてえにダダこねてて‥‥それで‥‥」 グズッグズッ
虚「ちょっと、瀬名川さん!?」
本音「だめだよぉ、泣いたらめっだよぉ!」
九段下「‥‥この数日間、こいつもずっと悩んでたんだよ。ずっとアンタの気持ちを踏みにじってたんじゃってさ‥‥だからさメカ無、アタシからも頼む。コイツを‥‥瀬名川を許してやってくんねえか?」
メカ無『‥‥』
瀬名川「ごめんなっごめんなさっ‥‥うあぁぁぁ‥‥!」 ボロボロ
九段下「頼む!」
メカ無『‥‥謝るのは私の方よ』
瀬名川「‥‥ふぇ?」
虚「会長!?」
332 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 18:39:26.56 ID:/xI2xi4n0
メカ無『私もずっと‥‥自分を追い詰め過ぎてて余裕がなかった。自分の事で一杯一杯になってて、周りが見えてなかった。子供みたいな理由で貴女を見捨てて、ごめんなさい』
九段下「メカ無‥‥!」
虚「会長!! 何もそんな‥‥!」
メカ無『だけど、これからは違う!』
虚・九段下「え?」
メカ無『みんなと同じように悩んで、みんなと一緒に悩む。そうして、みんなと寄り添っていきたい。そう思えたから、私はもう誰も見捨てない!』
瀬名川「メ゙‥‥!!」 ブワッ
女子生徒's「メカ無会長ォォォォォォォォォ!!」 ドドォッ
虚「な、貴女たちまで‥‥!!」
断花「会長!! 私、壊れた物はきっちり業者に見てもらうようにします!!」
谷本「私‥‥これからちゃんと著作権法守ります!!」
瀬名川「ゔわ゙ぁ゙ぁ゙ん゙、ゔわ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ん゙!!」
メカ無『貴女たち‥‥』
虚「‥‥もう、ウチってホント馬鹿ばっかり!!」 ウルッ
本音「よかったねぇ、よかったねぇ!!」 ズビーッ!
箒「ああ、本当によかった‥‥」 ウルウル
鈴「何よっ! ありがちなパターン苦手だって言ってんでしょ!!」 グスッグスッ
メカ無『みんな‥‥本当にありがとう。私、こんなに胸を打たれた事はないわ‥‥』
女子生徒's「会゙長゙ぉ゙‥‥」 ダァーッ
メカ無『‥‥けれど、ひとつだけ大事な事を言っていいかしら?』
女子生徒's「?」
メカ無『それは私じゃなくてロッカーよ』
女子生徒's「あぁっ!?」 ガーン
九段下「‥‥やれやれだぜ」
to be Continued...
333 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 18:40:17.49 ID:/xI2xi4n0
鈴「で、一夏はどうしたの?」
箒「ああ、あいつなら──」
張り紙[下記の者、ノーヘル・無免許運転・スピード違反等の非行行為により自室謹慎とする。 ↓織斑一夏]
箒「‥‥」
鈴「アイツ何してんのよ、バカじゃないの!?」
334 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 18:43:59.52 ID:/xI2xi4n0
やれる事はだいたいやれました
次回からは待望の京都編スタート!!
あと一昨日最新刊買いました
スタンドも月までブッ飛ぶ衝撃的な展開の連続で吐き気がしました(^p^)
335 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 21:08:22.33 ID:/xI2xi4n0
私の名前は織斑 千冬──。
IS戦の強さと人望の厚さなら右に出る者がいない、IS学園1年生の寮長だ──。
諸事情で詳しくは言えんがいろいろあって、アメリカを放浪した末にようやく日本へと帰ってきた──。
だが──。
よりによって今度は修学旅行の日だったとは──。
これは、どう考えても乗り物に弱い私にケンカを売ってるとしか思えん‥‥。
谷本「ついにチフユサマが帰ってきたわ‥‥!!」
相川「またあの麗しの日々が始まるんだね‥‥!!」
鷹月「ねえ、みんなうしろ見ちゃダメよ! あまりの美しさに石になっちゃうわ!!」
箒「なあ、千冬さん二人いないか?」
き‥‥気持ち悪い‥‥。
風霧「な、なんという顔をしているんだ‥‥あれは現世に降臨されたヴィーナs」 (石化)
鷹月「ホラぁ! だからうしろ見ちゃダメって言ったのに‥‥!!」
九段下「‥‥にしても毎回毎回、先生は何であんなスマシ顔してられんだ?」
櫛灘「でも惜しいなあ‥‥、せっかくロリチフユサマと入れ代わってホッコリしてたんだけどなあ」
マドカ「え‥ロリチフユ!?」
箒「何!! コイツはニセモノだったのか!?」
‥‥う‥‥、ノドまで来た。
とにかく私は乗り物酔いがひどい──。
だが、生徒たちにバレるワケにはいかん‥。
今の内に最終点検をしておこう──。
ビニール袋、OK──。
酔い止めの薬は常備──。
もちろん弁当はご法度だ──。
あとは新鮮な空気を取り入れて‥‥と。
‥‥‥‥‥アレ?
ま‥窓が開かない‥‥。
そうか、新幹線はマドが開かないのか‥‥。
私とした事が、これはうかつだった。
鈴(千冬さん、何してんのかしら‥‥?)
336 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 21:09:11.95 ID:/xI2xi4n0
やはり未知の乗り物に乗っている事もあいまって、精神的にも動揺しているようだ‥‥。この心の迷いが命取りとなる──。
落ち着け!! 落ち着くんだ‥‥。
そうだ‥‥‥‥‥!!
乗り物に乗っていると考えているから精神的な不安が生じるのだ!!
‥‥‥‥‥‥よし!!
ココは私の家の中だと思えばいいのだ!!
???「うひょ〜!! このお守りの効力すげー!!」
相川「アヘェェェェェェ!!(※マッサージで悶絶してるだけです)」
風霧「んほぉぉぉぉぉぉ!!(※マッサージで悶絶してるだけです)」
谷本「キャァァァァ、大変よ!! 車内に偶然謎のお守りの効力で超絶ラッキー☆ドスケベが発動した不審者がぁ!!」
九段下「ヤベエよ、ありゃ本物だぜ。あんなのに捕まったらアタシら同人CGみてえな目に‥‥!!」
※このキャラクターは弓弦イズル先生の作品とは無関係のキャラクターです。
ここは私の家ここは私の家ここは私の家ここは私の家ここは私の家──。
さて‥‥フロにでも入るか。
337 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 21:10:15.39 ID:/xI2xi4n0
鈴「な‥‥千冬さん!?」
九段下「無茶だ先生!! いくらブリュンヒルデのアンタでもラッキー☆ドスケベが相手じゃあ‥‥」
のほほん「エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!!」 ドキドキ
鷹月「ちょっとのほほんちゃん黙ってて!!」
不審者(え‥‥この娘たち今何つった‥‥!? ブリュンヒルデってまさか‥‥まさか‥‥!!)
千冬「」 ヌギヌギ
不審者(うっひょ〜〜〜〜〜ッ!! マジかよ!! あの世界最強のブリュンヒルデのブリュリュンヒルデがぁぁぁぁぁッ!!) ボッキーン
谷本「イヤァァァァァァァァァッ!! 織斑先生があられもない姿に!!」
鷹月「」 ブクブク...バタン
九段下「くっそぉぉぉぉぉ、やっぱ先生でも謎のお守りにゃ勝てねーのか!!」
千冬「」 パタンパタン
九段下「あっ、服をたたむ理性は残ってんのか‥‥」
千冬「よっこいしょ‥‥と‥‥」
谷本「ギャァァァァァァァァ!! 織斑先生が“よっこいしょ”とか言ったぁぁぁぁぁ!!」
九段下「いや、そりゃあ別にいいだろ‥‥」
……ふ──、いい湯加減だ‥‥‥
谷本「ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!! 織斑先生がヘヴン状態にぃぃぃぃ!!」 ギリギリ
九段下「まだ何もされてねえんだけど‥‥」
不審者(‥‥? 何か今までと反応が違う‥‥。調子狂うな‥‥) シュン↓
千冬(さてと‥‥) キルキル
谷本「あぁっ!? 服を着戻したよ!! まだ理性が残ってたんだ!!」 パァァッ
九段下(擬音どうにかなんなかったのかよ‥‥)
不審者(え? 何で服着直してんだよ? こっからお楽しみタイムの予定だったじゃん!! どーなってんの!?)
む‥‥台所からリズミカルな包丁の音がしてきたぞ──。
一夏のヤツめ、今晩のオカズは何だ──?
──って、いかんいかん!! 食べ物を思い浮かべてどうする馬鹿者!!
338 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 21:11:12.64 ID:/xI2xi4n0
不審者(いやいや待てよ? この素振り‥‥まさか、着たままが良いのか‥‥!?)
うっ‥マズイ‥‥!! 食べ物の事を考えたら乗り物酔いがよみがえってきた‥‥。
このままでは吐いてしまう──。
不審者(よぉしっ、アンタがそーゆーつもりだってんなら俺もノリノリだぜぇぇぇぇぇぇッ!! 実はそーゆーのも好みなんだよぉ!!) ボッキーン
‥‥こうなったら、精神力で「酔う」「吐く」というイメージを頭の中から消し去るしかない!!
気合だ‥‥、精神を集中するんだ──。
‥‥‥‥忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
よし、忘れた!!
今、完全に頭の中から「吐く」という二文字を消去したぞ!!
不審者「うっひょおおおおおおおおおおお!!」 グワッ
女子生徒's「チフユサマ、危なぁぁぁぁぁぁい!!」
マドカ「おえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええ‥‥」 (とても表現できない効果音)
千冬「」
女子生徒's「」
不審者「」 ヒュン↓
マドカ「ご、ごめんなさい姉さん。す、少し新幹線に酔ってしまって‥‥」
千冬「」 プツンッ
ラウラ「む? 何だかうしろの車両がやかましいな」
セシリア「そうですわね‥‥やだ、何か臭いませんこと?」
一夏「何にせよ千冬姉が何とかしてくれんだろ。ところでシャル、それダウトな」
シャル「一夏‥‥それヒューストンさんだよ‥‥」
ヒューストン(なんだか後部車両に居なくて良かった気がする‥‥)
339 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/05/27(土) 22:51:08.03 ID:/xI2xi4n0
今日はこの辺で中断
次の北斗・子分・前田はフォルテ・ダリル(レイン)・3年生でお送りします
乞うご期待!
340 :
d
:2017/05/30(火) 18:22:38.64 ID:lYZRI31K0
まだか
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/30(火) 20:34:30.46 ID:Yy2BgA8LO
うんこだこれ
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/31(水) 12:56:22.72 ID:ooRF/aOPO
埋め
343 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/06/01(木) 07:54:31.03 ID:uQWBBQbn0
Καλημέρα σας(こんにちは)!
どもっす! 皆さんご存知、フォルテ・サファイアっす!!
私は今、一路京都を目指して新幹線に乗ってるっす!!
‥‥え、1年生でもないのに修学旅行に行くのかって?
ううん、違うっす! 今日は──。
レイン「だ〜か〜ら〜! ジャック・デニム持って来いよ、ジャック・デニム!! これから総力戦なんだぞ!!」
フォルテ「‥‥」
レイン「とにかく、お前みたいにIS戦ありきで考えてるほどこの戦いは甘かねえんだ!! ちゃんと白兵戦の事も考慮してだなあ!」
フォルテ「‥‥‥‥」
レイン「‥‥おう、じゃあ叔母さんによろしくな。んじゃ、オーバー」 ピッ
フォルテ「」
レイン「よお、待たせたな! ほら、自販でブラック買ってきたぞ!」
──先輩に口説かれてデートかと思ったら、先輩は先輩じゃなくてこれからレッツ・テロだそうっす。
344 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/06/01(木) 07:55:11.64 ID:uQWBBQbn0
レイン「なんだよ暗い顔してよ、まだ騙された事怒ってんのか?」
フォルテ「‥‥いつからダリル先輩はダリル先輩じゃなかったんすか?」
レイン「ああ、その話か。最初っから。一応本人って言えるような奴は居なくて完全オリジナルの偽名だよ」
フォルテ「‥‥」
レイン「‥‥なあ、そう怒るなって。たとえアタシの名前がウソだったとしても、今までの2年間は本当だったんだぜ?」
フォルテ「‥‥テロリストのガールフレンドになった覚えはないっすよ」
レイン「‥‥」
フォルテ「信じられないっす、最悪っすよ。亡国機業って言ったら国際IS委員会からマークされてるテロ組織っすよ!?」
レイン「フォルテ‥‥」
フォルテ「そんなの‥‥そんなの‥‥」 プルプル...
レイン「‥‥」
フォルテ「ドキドキしないワケないじゃないっすかぁぁ!! こんなアナーキーなピカレスク・ロマン初めてっす!! 先輩、どこまでもついていくっす!!」 キラキラキラキラ
レイン「フォルテ‥‥♪」
三年生(‥‥何でそうなるのよ)
345 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/06/01(木) 07:56:10.38 ID:uQWBBQbn0
三年生(どうしよう‥‥黒崎先生が有給とって京都で結婚式開くっていうからクラスのみんなでサプライズしようって話になったんだけど‥‥)
フォルテ「ところで、さっき電話で言ってたジャック・デニムって何すか!?」
レイン「ああ、銃の名前さ。PDWって言やわかる?」
三年生(‥‥よりによってハブられたところでケイシーさんのテロリスト事情に踏み入る事になるなんて思わなかったわ。前からおかしいところはあったけれど‥‥)
レイン「‥‥もう一人いるな」
三年生「!?」 ビクゥッ
フォルテ「へ? 何がっすか?」
レイン「仲間さ。もう一人要るな、と思ってな。ここぞという時にあいつの隠密性は役に立つからよ」
フォルテ「‥‥誰っすか?」
レイン「ほら、あいつだよ‥‥えっと、すぐには名前出てこないけれど‥‥えっと‥‥」
三年生「‥‥」 イラッ
レイン「ほらあいつだよ! いつも織斑一夏たちとつるんでる三年生!」
フォルテ「ああ、あの人っすね! 顔も名前もすぐには浮かんでこないっすけど!」
三年生(もっかいサード・インパクト起こしてやろうかしら‥‥) ゴゴゴゴゴゴ...
レイン「何か思い出せないのが腹立ってきた。ちょっと待ってろ!」 ガラララ
フォルテ「?」
バンッ、バンッ、キャァァァァァァァッ!!
フォルテ・三年生「!?」
ガラララ
レイン「お待ちどう!」
OL1「ヒィィィ‥‥」 ガタガタガタガタガタガタ
OL2「どうしてこんな目に‥‥」 ガタガタガタガタガタガタ
346 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/06/01(木) 07:57:12.48 ID:uQWBBQbn0
フォルテ「先輩、誰っすかこの人たち?」
レイン「おう、その辺で捕まえてきた。見覚えねえか?」
フォルテ「そんなのあるワケ‥‥ん? そういわれてみればどこかで‥‥」
レイン「おい、アンタら名前は?」 ジャコッ
OL1「ヒッ!? あ、赤星ですっ!!」
OL2「ゆ、結城です!! ゆ、許してぇ‥‥」
レイン「んで、いいかフォルテ? この赤星さんっぽい目と口してて、この結城さんっぽい輪郭と鼻してんのがアイツだ」
フォルテ「‥‥」
レイン「この二人をたして2で割ったカンジよ。わかんね?」
フォルテ「あの‥‥余計わかんなくなってきたっすけど‥‥。それに、いくらなんでもOLさんにメーワクじゃないっすか?」
レイン「それもそうだな。ほら、もう行っていいぞ」
赤星「ヒ、ヒィィィィィィッ!!」 ダッ
結城「もうやだァァァァァァ!!」 ダダッ
レイン「‥‥とまあ、こんなカンジで顔のつくりから追っていこう。んじゃ、探すぞ」
フォルテ「えっ、この広い車内をっすか!?」
レイン「しょーがねえだろ? 全部思い出し辛い顔してるアイツが悪いんだからよ!」 ゲシッ
三年生「‥‥」 グイィィィィン...
レイン・フォルテ「あっ」
三年生「‥‥」
レイン・フォルテ「‥‥」
三年生「‥‥」
レイン「そうそう、こんなカンジの顔なんだよ‥‥(棒)」
フォルテ「んじゃ、顔もわかったワケですし行きましょうっす(棒)」
三年生「待ちなさい、何か言う事はない?」
347 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/06/01(木) 07:58:20.18 ID:uQWBBQbn0
前略、まだ見ぬオフクロ様──。
どうにか千冬姉も静まってくれたようです‥‥。
ようやく車内も平静を取り戻し修学旅行らしくなりました。
謎のお守りでラッキー☆ドスケベ化した不審者が出たり、突然銃声が響いたりと常識外の事件が連発していますが‥‥修学旅行は一生に一度の思い出です。
俺たちにも青春の一ページがあっていい‥‥。
この京都への修学旅行を無事に終わらせるのは俺の使命のようにさえ思えてきています──。
ですが‥‥ここに大きな問題が生じております──。
それは‥‥。
セシリア「」 クー...クー...
ラウラ「」 スヤスヤ...
シャル「」 ムニャムニャ...
ヒューストン「」 グーグー...
アナウンス『まもなく、新大阪に到着いたします』
とっくに京都を過ぎているという事です──。
348 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/06/01(木) 07:59:57.84 ID:uQWBBQbn0
すんません
今日もこの辺りで休憩です
うんこうんこと言いつつ拙作を読んでくださりありがとうございます
いよいよ終盤、ここから頑張っていきます!
349 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/01(木) 12:14:45.86 ID:nnUzf1iYO
埋め
350 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/01(木) 21:24:19.87 ID:3bL0YdtCo
埋めるん?
351 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/02(金) 18:18:12.14 ID:QnOnah1MO
埋めよう
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/04(日) 12:39:36.61 ID:7eeuwHoPo
うめ
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/06(火) 00:17:32.15 ID:0qQLn7b6o
馬
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/08(木) 18:43:23.23 ID:o21eodhpO
肉
355 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/09(金) 11:23:40.52 ID:yVJCHRTNO
丼
356 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/10(土) 11:05:44.11 ID:N8pE5i0uo
う
357 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/10(土) 17:40:21.47 ID:bOZv5hR5O
ま
358 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/11(日) 10:45:25.43 ID:YQW9nnzto
う
359 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/11(日) 17:40:36.69 ID:LwKocK9VO
ま
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/12(月) 07:51:36.29 ID:/ls5O8iuO
ウッーウッー(゚∀゚)ウマウマ
361 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/19(月) 23:00:58.15 ID:A5Ghofwfo
梅
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/31(月) 08:24:42.69 ID:Lbiu7AAPo
スレオワタ?
363 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/27(日) 09:26:35.21 ID:WAZKQ4uSo
梅
364 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/09/04(月) 00:57:42.56 ID:x4fg4cKQ0
一夏(あんな事言わなきゃよかった──)
──一時間前
セシリア「まあ! 綺麗な湖ですわ! 今はどの辺りかしら?」
一夏「ここは浜名湖だよ。景色もよくて有名な所なんだ」
ラウラ「一夏は地理にくわしいな‥‥」
ヒューストン「で、京都までどのくらいかかるんだ?」
一夏「えーっと、ちょっと待ってください‥‥」
シャル「ふわぁぁ‥‥僕ちょっと眠くなっちゃった。少し休むよ」
セシリア「そうですわね、ワタクシたちも一旦寝ましょう」
ラウラ「一夏、京都に着いたら起こしてくれ」
一夏「任せてくれ! 俺が責任を持って起こしてやるよ───」
──現在
一夏「……ヤバイ、俺まで寝てたよ‥‥」
365 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/09/04(月) 00:58:34.84 ID:x4fg4cKQ0
一夏(うっかり寝ていた俺のせいだ‥‥。けれど、黙ってるワケにはいかない──言おう、正直に!!)
一夏「みんな、起きてくれ!!」
セシリア「ッ!? なんですの!?」
シャル「まだ眠いよぉ‥‥」
ヒューストン「‥‥どうした、一夏くん?」
一夏「みんな、ゴメン──重大発表だからよく聞いてくれ。実は──俺のせいで大阪まで来ちまった!! もう手遅れだ‥‥」
セシリア「‥‥は?」
シャル「ええっ!?」
ラウラ「な‥何だと‥!?」
一夏「俺の責任だ。煮るなり焼くなり好きにしてくれ」
シャル「そんな‥‥そんな事って‥‥」
セシリア「まだ大阪なんですの!?」
一夏「ああ‥」
セシリア「‥‥」
一夏「……『まだ』?」
366 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/09/04(月) 00:59:20.34 ID:x4fg4cKQ0
シャル「しっかりしてよ一夏! 僕らが降りる駅は京都だよ!?」
セシリア「一夏さん、まさかとは思いますがアナタ大阪と京都の見分けもつかないんですの!?」
一夏「え‥いや‥あの‥」
ラウラ「もういい、一夏も悪気があったワケではないんだ‥‥。その辺にしておいてやってくれ‥‥」
セシリア「ラ、ラウラさんがそう仰るのなら‥‥」
ヒューストン「一夏くん、次はちゃんと京都に着いてから起こしてくれ。頼んだぞ」
一夏「は‥はあ‥‥」
一夏(ヤバイ‥‥まさか外国人だから日本の地理がわかっていないのか……? 今さらながら大変な事になっちまった──。こりゃ生半可な事をしてちゃ解決できない。少し荒療治が必要なようだ──)
ツンツン
一夏「ん?」
ゴーレムI「‥‥」
一夏「ゴレ美‥? 起きてたのか。どうした?」
ゴーレムI「‥‥」 スッ
一夏「これ‥日本の地図じゃないか! ゴレ美‥お前ひょっとして──」
ゴーレムI「‥‥」 コクリ
一夏「お前‥‥本当に頼もしいヤツだなあ。けど、ひとつだけいいか?」
ゴーレムI「?」
一夏「気づいてたんならお前が起こしてくれよ‥‥」 ガクッ
ゴーレムI「‥‥!!」 ハッ
367 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/09/04(月) 01:15:03.13 ID:x4fg4cKQ0
一夏「ちゅーもーく! みんな、ちょっと聞いてくれ──」
セシリア「今度は何ですの!?」
シャル「今度こそ京都に着いたの?」
一夏「今日は日本について勉強したいと思う」
ラウラ「は?」
ゴーレムI「‥‥」ピーー...
セシリア「ゴレ美さんまでスクリーン係になって協力してますわ‥‥!」
ヒューストン「どうやら只事ではないようだな、とりあえず真面目に聞こう」
一夏「ここに俺たちが今いる日本がある。IS学園は実質この国で運営されてるんだ」
セシリア「ちいさくてよく見えませんわ……」
ラウラ「こんな小さな島国で私たちは管理されていたのか‥‥」
一夏「‥‥で、地理的に学園があるのが関東で、東京から伸びてるこの線路の先に京都があるんだ」
シャル「それぐらい知ってるよ、それがどうしたの?」
一夏「でもって‥‥京都の先に大阪があるんだよ‥‥。ここ重要だからな! ちゃんとノートとっとけよ!」
シャル「‥‥え? ちょっと待って、それって‥‥!?」
一夏「ああ、つまり‥‥東京と大阪の間に京都があるんだ!!」
全員「!?」
368 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/09/04(月) 01:38:52.39 ID:x4fg4cKQ0
一夏「‥‥もう、俺の言いたい事がわかったよな?」
ヒューストン「ああ、キミの説明はよくわかった。‥‥という事はつまり‥‥」
一夏「…………」
全員「まだ京都じゃないって事だな!?」
一夏「」
セシリア「一夏さん‥‥図解で説明してくださったのはとてもわかりやすくて感謝いたしますわ」
シャル「けれど僕たちだってバカじゃないんだよ? ひとこと言ってくれればわかったのに‥‥」
一夏「……うん──」
ヒューストン「一夏くん、三度目はナシだぞ。次こそ京都に着いたら起こしてくれ」
一夏「‥‥」
ゴーレムI「‥‥」 ポン
一夏「ゴレ美‥俺‥頑張ったよな‥‥?」
ゴーレムI「‥‥」 コクリ
一夏「‥‥グスン」
かくして、新幹線は京都に着く事もなく(当然)、一路終点の博多へ向かっていた──。
一夏(もうすぐ終点‥‥さすがにこうなったら説明もへったくれもないな───) ガタッ
一夏「みんな!! この電車は京都には行かないんだ!!」
ラウラ「は!?」
セシリア「何ですって!?」
一夏「よく聞いてくれ‥‥次は終点の博多だ!! これ以上この電車に乗っていても京都に着く事は絶対にありえない!!」
ヒューストン「何だって!! それは本当か!?」
一夏「……悪いけれど、何をどう言われてもそういう事なんだ。終点なんだから」
シャル「……それじゃあ‥‥!!」
一夏「……ああ‥‥」
セシリア「ああっ!! 切符を買い間違えてしまいましたわ!!」
シャル「もう、何で日本の鉄道の乗り換えってこんなに面倒なんだろう‥‥」
ラウラ「ん? どうした一夏、頭など抱えて」
一夏「どう言えばいいんだろ‥」
369 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/09/04(月) 01:59:28.43 ID:x4fg4cKQ0
──一方、京都では‥‥
シン化マドカ「GAHHHHHHHHHH!!」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
三年生のカタチをした血の塊「」
スコール「‥‥名前を持たない内に、一人の少女をトリガーとするなんて‥。篠ノ之束、委員会が黙ってはいないわよ?」
クロエ「やはり、あの二人で紅椿の覚醒は成りましたね」
束「うん。私たちの計画に辿り着くまで‥‥あと少しだよ〜」
ヒカルノ「なるほど‥そういうヤツね。やっぱ匂いが違うからかな‥‥ヘックチ!」
千冬「この世界の理を超えた‥‥新たな生命の誕生‥!! 代償として、古の生命は滅びる‥‥」
箒「翼‥‥10年前と同じ‥‥!!」
千冬「そう‥白騎士事件の続き‥‥『黒騎士』の誕生だ!!」
鈴「ってゆーか一夏はどこで何してんのよ!?」
370 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/09/04(月) 02:02:53.31 ID:x4fg4cKQ0
更新だぁぁぁぁぁぁ!!
3ヶ月かかってこれっぽっちかよ!!
この後ちょいちょい更新続けていきます
たくさんの梅ありがとうございます
371 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/04(月) 06:55:46.29 ID:Lrh7cnLFo
この5倍は持ってきなさい
372 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 01:57:21.56 ID:0Dey9Csu0
一夏(前略、千冬姉。‥‥また新幹線に乗ってます。‥‥というよりもう、この新幹線どこに向かっているのかわかりません──。‥‥ていうか、これが新幹線なのかすらわからなくなってきました)
ラウラ「オイ、みんな聞いてくれ!! 今わかったんだがな──京都には五重の塔があるらしいぞ!!」
シャル「ごじゅうのとう‥‥」
セシリア「何ですの、それは?」
ヒューストン「初耳だな‥‥」
ラウラ「それだけではない‥‥“きんかくじ”というスゴイものがあるらしい」
セシリア「キンカクジ‥‥?」
ヒューストン「──それは‥‥ひょっとして宝クジのようなものなのか?」
ラウラ「そうだ‥‥おそらくな」
シャル「え!?」
セシリア「それって本当ですの!?」
373 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 01:58:10.61 ID:0Dey9Csu0
ラウラ「私が思うに‥‥当たった者は“金貨”がもらえるのだろう‥‥故に“きんかくじ”なのだ──」
ヒューストン「日本語は不思議だな‥‥」
シャル「ちょっと待って。‥‥じゃ‥じゃあ、まさか“ぎんかくじ”は──」
ラウラ「‥‥そう‥‥“銀貨”がもらえる──!!」
セシリア「信じられませんわ‥‥!!」
シャル「そんなクジ知らなかったよ!!」
ヒューストン「‥‥で、そのクジは我々学生でもやらせてもらえるのか‥‥?」
ラウラ「‥‥それはわからないな……」
シャル「え〜〜そんなぁ」
セシリア「やっぱり世間は冷たいですわね‥‥」
374 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 01:58:52.06 ID:0Dey9Csu0
ヒューストン「ま‥‥そうは言ってもきんかくじ・ぎんかくじというのは一応寺だからな‥‥やはりそれなりに洗礼は受けてからでなければ」
セシリア「そうですわよね、やっぱり宗教が絡みますと‥‥」
シャル「ブッキョーでも洗礼ってするのかな?」
ラウラ「古来から日本には法名という洗礼名のようなものもあるし、あるんじゃないか?」
ティナ「でも甘い物断ちしなきゃいけないんでしょ? だったらいいやー」
シャル「ティナはもうちょっと節制した方がいいと思う‥‥」
一夏「ちょっといいかな」
シャル「──え?」
375 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 01:59:24.73 ID:0Dey9Csu0
一夏「聞いてるだけでめまいがしてくる会話はそのへんにして──悪いけどもうすぐ到着するから降りる準備をしてくれ‥‥」
ラウラ「なんだ、もう到着か‥‥」
セシリア「しかたありませんわね‥‥」
アナウンス『東京〜〜、東京です。次は新横浜──』
シャル「着いた着いた〜〜!」
セシリア「修学旅行は楽しかったですわね!」
ラウラ「‥‥む、どうした一夏?」
一夏「なんか‥‥むしょーに頭痛がしてきた」
メカ無(‥‥あの子たち、何でもう帰りの新幹線に乗ってたのかしら──)
376 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 01:59:59.09 ID:0Dey9Csu0
アナウンス『次は〜〜京都、京都です』
メカ無『たまには学園の喧騒を離れてのんびりしたいわ────
メ簪『メカラッタ』
メカ『小旅行っていうのも悪くないわね‥‥温泉にでもつかってみましょうか‥‥‥‥』
メ簪『メカラッタ』
◇
──温泉旅館・女湯
メカ無『ふう‥‥ゆっくりお湯につかりながら熱燗でも一杯──』
メ簪『メ..メカラッ....』 カスッカスッ
メカ無『あらやだ、間違えたわ‥‥‥』
メ簪『メカラッタ....』 チャポ
メカ無『都会に汚れたアカを落として、骨の芯まで温まる──。これこそ極楽ってものよね──』 グビ
???「このヤロー!」
???「ぎおえあー!!」
メカ無『あら‥‥となりは男湯ね』
377 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:00:34.35 ID:0Dey9Csu0
メカ無『ま、これがいつものノリだったりすると‥‥何かの手違いで一夏くんが女湯に入ってきて一年生のみんなにタコ殴りにされるのがオチなのよね。そんなIS学園ならではのハプニングがあってもそれはそれで面白いけれど‥‥』
ピー、ピー
メカ無『う‥‥やだ、のぼせてきちゃった‥‥』
メ簪『メ、メカラッタ!』
メカ無『──そうね、ありがとうメ簪ちゃん。ちょっと横になるわ‥‥』 ゴロ....
ガラララ
笹塚「わぁっ、見てください先生! とっても広い温泉ですよ!」
黒崎「‥‥そうね」
夏姫「‥‥」
378 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:01:00.73 ID:0Dey9Csu0
笹塚「は、埴御先輩も来ればよかったのになー。せっかくの黒崎先生の結婚式だったのにー‥‥」
黒崎「‥‥」
夏姫「‥‥」
笹塚「そっ、そういえばここのお湯ってたしか──」
黒崎「笹塚さん、アナタ今日は随分よくしゃべるのね」
笹塚「す‥‥すみません‥‥」
夏姫「いいじゃない、せっかく貴女の事を祝福してくれてるんだから。大人気ないわよ」
黒崎「‥‥」
夏姫「‥‥」
笹塚「そ、それじゃあ、身体を洗ってゆっくりつかりましょうよ、ね?」
379 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:01:41.81 ID:0Dey9Csu0
カポーン....
黒崎「‥‥」
夏姫「‥‥」
笹塚「は‥‥ハハ、なんか、こんな偶然ってあるんですね。十宮先生と旅行に来てみたら、まさか黒崎先生が、結婚だなんて‥‥」 チャポ....
黒崎「‥‥」
笹塚「し、しかも、お相手がまさかかなm」
夏姫「都ちゃん」
笹塚「ッ!!」 ビクゥッ
夏姫「ちょっと‥‥熱燗買ってきてくれる?」
笹塚「え──」
夏姫「駆け足で」
笹塚「は、はい!!」 ザバァッ
タッタッタッタッタ....
夏姫「ふぅ‥‥」
黒崎「何のあてつけなの、これは?」
夏姫「都ちゃんが言ってたでしょ? ホントに偶然だったのよ」
黒崎「何で戻ってきたの」
夏姫「‥‥」
380 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:02:23.28 ID:0Dey9Csu0
黒崎「偶然だなんてウソ。あのトラブルメーカーの埴御さんが来ないワケがない。‥‥十宮さん、貴女埴御さんから私を買ったわね」
夏姫「──やっぱアシがついちゃうかあ」 チャプ
黒崎「どういうつもりなの。何で今更私の前に現れたのよ」
夏姫「いやあ、やっぱり聞いたからには気になっちゃうでしょ。今、要くんがどんな顔で幸せなのか」
黒崎「ッ!!」 キッ
夏姫「やめなさいよ。せっかくの花嫁がそんな顔したら台無しでしょ」
黒崎「どの口がッ、どの口がそれを言うのよ!!」 ザバァッ
夏姫「どのって‥‥このおちょぼ口が」
黒崎「ふざけないでッ!! 何で貴女がそんな風に口をきけるの!? 私は‥‥私がッ‥‥」
夏姫「‥‥」
黒崎「──私が貴女から要くんを奪ったのに‥‥!!」 ポロポロ....
夏姫「‥‥あーあー、だから花嫁がそんな顔しない」
381 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:03:07.67 ID:0Dey9Csu0
黒崎「こんな幸せ‥‥っ、あっていいワケがない‥‥!! 私は‥‥幸せになんかなっちゃ‥‥いけないのに──」 ボロボロ
夏姫「あの時も言ったでしょ。“恋は早い者勝ちだ”って」
黒崎「ウソ‥‥そんな事言ってないくせに‥‥」
夏姫「まあまあ、細かい事は気にしない」
黒崎「‥‥そういう貴女はどうなのよ」
夏姫「ん?」
黒崎「そんな風に言うぐらいなら‥‥どうして私から要くんを奪い返さないの‥‥?」
夏姫「‥‥」 ム....
黒崎「そんな事を言うぐらい要くんの事を好きなのに、何でそんな風に言えるのよ!?」
夏姫「‥‥いでしょ」
黒崎「え?」
パシィッ
黒崎「」
夏姫「そんな事、今のアンタには関係ないでしょ!!」
382 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:03:43.54 ID:0Dey9Csu0
黒崎「‥‥!!」
夏姫「貴女は私に勝った!! だから要くんが貴女の隣りに居る!! 今はそれでいいじゃない!!」
黒崎「‥‥そんな理屈、良いワケないでしょう!!」
パシィッ
夏姫「ッ!! ‥‥貴女みたいに頭が良くて、学歴もある人ならこんな競争、屁でもないでしょう!?」 パシィッ
黒崎「ッ、それとこれは違うでしょう!!」 パシィッ
夏姫「違わないわよ、バーッカ!!」 ブンッ
メ簪『メガラッ!?』 ゴッ
黒崎「ちょっと! 飛び道具は反則でしょう!?」 ゴッ
夏姫「痛ッ! 貴女こそグーは無しでしょ、グーは!!」 ズボォッ
黒崎「ふごぉぉぉっ!! ならコッチは──」 ザバァァッ
夏姫「えっ」
メカ無『!?』グイッ
黒崎「うがぁぁぁっ!!」 グググググ....
夏姫「ち、ちょっと‥‥いくら何でもそれは──」
ガラララ
笹塚「夏姫先生、熱燗売り切れてまし‥‥ってちょっと!?」
383 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:04:35.55 ID:0Dey9Csu0
夏姫「都ちゃん!? ごめん、今すっごく危ないっぽい!!」
笹塚「黒崎先生、暴力は駄目ですよ!」
黒崎「‥‥なたが‥‥」
笹塚「え?」
黒崎「貴女が幸せになるべきだったのよ、夏姫さん!!」
笹塚「ッ!!」
黒崎「それを‥‥それを私は、貴女から‥‥」 ゴトッ
メカ無『痛っ』
笹塚「黒崎先生‥‥」
夏姫「‥‥まったく、結婚したてホヤホヤのお嫁さんが、そんな事言ってちゃダメじゃない」
黒崎「えっ‥‥」
夏姫「私が貴女に会いに来た理由はただひとつ。言いたい事を言いに来ただけ」
黒崎「‥‥?」
夏姫「──要くんを幸せにしてあげて」
黒崎「!!」
夏姫「私にはできなかった事を、私からは届かなかった願いを、貴女が叶えて」
黒崎「な、夏姫さ‥‥」
夏姫「これはね、私からの貴女に対する個人的な願い事。だから責任もって叶えてね、時雨さん」
黒崎「夏姫さ‥‥うあぁぁぁ──」 ガクッ
384 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:05:11.11 ID:0Dey9Csu0
笹塚「夏姫先生‥‥」 フルフル....
ガシャーン、バタバタ、ドッターン
???「ぐわぁぁー!!」
???「ぎおえあー!!」
???「ひえぇぇぇ!!」
女性三人「えっ」
一夜「てて‥‥いきなり押すヤツがありますかコノヤロー」
遊馬「お前が暴れるからだろ‥‥ったく」
要「──あっ」
笹塚「」
夏姫「か、要くん‥‥?」
要「いやっこれは違──」
黒崎「いやぁーーーーッ!!」 ガバァッ
メカ無『えっちょっ』
ゴガギンッ
385 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:05:46.98 ID:0Dey9Csu0
──翌日 京都駅・ホーム
要「‥‥その、昨晩は本当にすみませんでした」 ボロッ....
夏姫「いーのいーの、要くんだったから気にしないわよ」
笹塚「いや、気にしますよそれは‥‥」
夏姫「で、憑き物は落ちたの? 花嫁さん」
黒崎「ええ、おかげさまですっきりしたわ」
夏姫「ま、せいぜいハネムーンを楽しみなさい。でも寿退社は遅めにしないと生徒たちが困るわよ?」
黒崎「なっ‥‥!」 カァァァァ....
笹塚「ちょっと、夏姫先生!」
夏姫「冗談よ、ジョーダン」
要「‥‥努力します」
黒崎「えっ」
笹塚「要先輩‥‥」
アナウンス『まもなく出発します。黄色い線の内側におさがりください』
三年生「黒崎センセー! もうすぐ出ますよー!」
鈴「あー、やっと帰れるわ‥‥」
箒「というか、本当に一夏はどこに行ったんだ?」
黒崎「じゃあ先に帰るわね、夏姫さん」
夏姫「その前に、餞別を持っていきなさい」
黒崎「餞別?」
夏姫「これ‥‥よっと!」 ゴトッ
メカ無『‥‥』ボロッ
黒崎「」
386 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:06:39.46 ID:0Dey9Csu0
笹塚「な、夏姫先生‥‥。これって昨日の──」
要「あ、アハハハ‥‥」
黒崎「ふふふ、貰っておくわ」
夏姫「それじゃ元気でね、“十条”時雨先生♪」
黒崎「‥‥! ええ。貴女こそ、十宮夏姫先生」
プシューッ、ガシャン ガタンゴトン、ガタンゴトン....
笹塚「夏姫先生‥‥」
???「行ってしまいましたわね、夏姫先生」
夏姫「‥‥うん。色々ありがとね、埴御さん」
四五七「‥‥」
387 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:07:24.22 ID:0Dey9Csu0
笹塚「埴御先輩、今までどこに‥‥」
四五七「どこにも何も、あの旅館は我が埴御グループの施設でしたので」
笹塚「じゃあ最初から仕組んでたんですか!! どこまで手広いんですか埴御グループ!!」
四五七「それで、これでよかったんですか?」
夏姫「いいの。言いたかった事も全部言えたし、これで満足よ」
四五七「本当に?」
夏姫「‥‥」
四五七「本当にこれでよかったんですか?」
笹塚「ちょっと、埴御先輩‥‥!」
夏姫「‥‥欲を言えば」
笹塚「え?」
夏姫「私も名乗りたかったなあ。十条って苗字」
笹塚「!」
夏姫「要くんとお揃いの名前で、どこへ行っても十条って名乗るの。でもいいのよ。教育実習生の身で生徒に手を出した私なんかより、ずっと好きな気持ちを我慢してきた時雨さんの方が」
四五七「夏姫先生」
夏姫「なあに?」
四五七「泣いてるんですね」
夏姫「──え?」 ポロポロ
388 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:07:58.72 ID:0Dey9Csu0
笹塚「夏姫先生‥‥!」
夏姫「うそ‥‥やだなあ、私‥‥こんなつもりじゃ」 ポロポロ
四五七「‥‥」
夏姫「あ‥‥やだ、行かないで。置いていかないで、要くん。私、今度はいい子にするから‥‥」 ヨロヨロ
笹塚「‥‥」 ポロポロ
夏姫「だめ‥‥待って‥‥置いていかないでよ‥‥要くん!!」 ダッ
笹塚「夏姫先生っ!!」 ガバッ
夏姫「やだっ!! やだやだ!! やだよ要くん!! 私、要くんの事──」 ボロボロ
四五七「‥‥」
夏姫「うわぁぁぁぁ、あぁあぁぁぁぁぁぁ!!」 ボロボロ
笹塚「ッ──」 ボロボロ
夏姫「──どうか、幸せにッ‥‥ああぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ボロボロ
笹塚「先生‥‥」 ボロボロ
四五七「どうやら、貴女の憑き物もようやく落とせたようですわ、夏姫先生」
カサッ
四五七「あら? これは──」
紙『取り扱い説明書』
四五七「‥‥これは渡さなくてもよかったのでしょうか」
389 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:08:48.53 ID:0Dey9Csu0
──IS学園
シャル「まあ‥‥旅行は楽しかったよね‥‥」
ラウラ「ああ‥‥そうだな‥‥」
ヒューストン「で‥みんな何が一番印象に残ってるんだ?」
外国人勢「…………」
ヒューストン「‥‥ま、私も特に何が印象に残ったというコトもないんだがな‥‥楽しかったからヨシとしようじゃないか」
セシリア「まあ‥‥旅行とはそういうモノですわよね」
箒「‥‥本当にそれでいいのか?」
シャル「え!?」
箒「私はうすうす感づいているんだがな‥‥ひょっとしてお前ら、京都に行ってないんじゃないのか?」
外国人勢「………………」
390 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:09:48.85 ID:0Dey9Csu0
シャル「それを言わないでよ‥‥」
箒「いや、これはハッキリさせよう!! でないと、私たちは一生代表候補生のままで終わってしまうぞ!!」
鈴「アタシたちはいつもそうよ‥‥都合の悪いことは全部ウヤムヤにしちゃって──そうやって世間から笑われてきたんじゃないの‥‥!?」
全員「…………」
一夏「それ以上自分を責めるのはやめろよ、二人とも──」
箒「一夏‥‥」
一夏「‥‥“旅行に行く”って行為は物として残るわけじゃない──行った人の心の中にこそ残るものなんだ‥‥。心に積み重なった様々な思い出──それこそが本当の旅の証なんだ……。たとえ風景を写真に撮っても、それは単なる偶像にすぎない!! その人の心に残ってなければ行ってないに等しいんだ──」
ラウラ「なるほど……」
391 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:10:29.29 ID:0Dey9Csu0
一夏「よく思い出してみてくれ。心に残っているいろいろな思い出を──。心の中にある大切な記憶──それが旅をしたっていう証なんだ」
全員「…………」
ヒューストン「ありがとう……私たちが浅はかだった‥‥本当に旅をしたかどうかは、私たちの心が決めるんだな──。旅行に行ったのかどうか‥‥これで自信を持って言えるよ」
一夏「……わかってくれたのか──」
外国人勢「やっぱ行ってない」
一夏「だろ?」
鈴「ねえ、コイツらにキチッと全部伝える?」
箒「緘口令が敷いてあるしな‥‥」
392 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:11:21.31 ID:0Dey9Csu0
──某日
箒「うむ、おはよう」
シャル「おはよう───」
箒「なあ‥‥朝からこんな話をするのも何だが‥‥実は姉さんから電話が来てな」
一夏「‥‥ふ〜〜ん‥‥それで?」
箒「どうも姉さんの話によると‥‥イギリスの衛星兵器が突然暴走して日本に照準を合わせたらしい‥‥」
全員「‥‥‥‥」
一夏「‥‥‥‥‥で、それはいつ頃なんだ?」
箒「いや‥‥詳しい日程はわからないんだが‥‥‥たぶん来週あたりじゃないかと言ってた‥‥」
シャル「え──ッ!! 来週‥‥!? 早過ぎるよ!!」
一夏「あのな‥‥もっと早めに言ってくれないと困るんだけど‥‥」
箒「いや、スマン‥‥私もこの話を聞いたのが先週だからな」
マドカ「まったく急過ぎるな‥‥それでは何も準備できないではないか」
全員「‥‥‥‥‥‥」
箒「準備って‥‥何の準備だ?」
393 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:12:12.73 ID:0Dey9Csu0
マドカ「いや‥‥だから衛星兵器との戦いに備えてだな──警察に連絡するとか──いや‥‥この場合は軍かな‥‥」
ラウラ「軍‥‥!? 貴様な、衛星兵器に軍が何の役に立つんだ?」
鈴「あのね──相手はレーザービームとか使ってくんのよ?」
マドカ「いや、ちょっと待て──それはお前らの勝手な思い込みじゃないか? 衛星兵器=レーザービームとか言うのは映画の見過ぎだ‥‥。実際はもっと地味な装備を搭載してる可能性だってあるだろうが。例えば、国家機密を暴露するとか‥‥」
ラウラ「ああ‥‥それなら勝てるかもしれんな」
シャル「とりあえず、今からでも遅くないから警察に連絡しようよ」
セシリア「いえ、お待ちになって‥‥。もう衛星兵器を暴走させた犯人が下準備をして警察機関を抱き込んでるかもしれませんわよ」
鈴「それじゃ結局どうしようもないじゃないのよ‥‥」
三年生「手の打ち様がないじゃない‥‥」
ヒューストン「何か助かる方法はないのか!? 何かないのか!?」
一夏「もうあきらめようぜ──」
鈴「え‥‥」
394 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:12:53.43 ID:0Dey9Csu0
箒「何だと一夏!? お前──」
一夏「人間いつかはどうせ死ぬんだし──いつ死んでも悔いがないように充実した人生を送る方が建設的じゃないか。残された一週間でどれだけ充実した人生を送れるか‥‥衛星兵器と勝負だ!!」
鈴「一夏、アンタ──」
一夏「今までやらなかったこと‥‥やれなかったことをやろうじゃないか、人生の最後に!!」
箒「そうだな‥やってやろうじゃないか!!」
シャル「うん、やろう!! 衛星兵器なんかに負けないよ」
セシリア「何だか勇気がわいてきましたわ‥‥」
一夏「じゃ、また一週間後に会おう」
箒「ああ!! みんな、やるぞ!!」
全員「おー!!」
395 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:13:25.80 ID:0Dey9Csu0
──某所
鈴パパ「鈴、お前‥‥まさか鈴か?」
鈴「‥‥うん。久しぶり、父さん」
──イギリス
チェルシー「は? お嬢様、今何と──」
セシリア「ですから、今この屋敷にある全財産を支援者の方々に分配してほしいんですの」
チェルシー「しかし、それでは旦那様と奥様の遺産が──」
セシリア「いいんですのよ。本当の遺産は、もう貴女から受け取りましたから」 トン
チェルシー「お、お嬢様‥‥」 ホロリ
──ドイツ シュヴァルツェ・ハーゼ基地
クラリッサ「やめさせろ〜〜〜〜ッ!!」
隊員A「大尉、これは隊長命令なのであります!!」
クラリッサ「しかし──」
隊員B「隊長、これも処分するんですか」 ボォォォォォォッ
ラウラ「うむ、頼む」
クラリッサ「呪ってやる〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
396 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:14:20.38 ID:0Dey9Csu0
──フランス デュノア邸
ホイットニー、ヒューストン『エンダァァァァアアアアイヤァァアァァアアアアア、ウィィィィラァァァァウェイズラァヴュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥァァァァ』
ジェイムズ「おお‥‥ご覧になられておりますか、旦那様。シャルロットお嬢様はまるで母君の生き写しのようで──」 ウルウル
アルベール「うむ‥‥」 ズビーーッ
ロゼンダ(ていうか二人も産んでたかしらあの女)
──月 軌道上
スコール『ゲートロックを解除したわ、先に進んで』
オータム『衛星砲につながってるエネルギー増幅器から、レインとフォルテを引っ剥がすぞ』
レイン「う‥‥くっ‥‥」
フォルテ「‥‥うぅ‥‥」
アリーシャ『時間がない、急ぐのサ!!』
マドカ『見ていろ織斑一夏、これが私の充実した人生だーーッ!!』
ドカーーーン
──喫茶『ななつき』
三年生「え〜〜と‥‥ここにのってるの全部ください」
絢音「えっぜ、全部?」
397 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:15:32.73 ID:0Dey9Csu0
──一週間後
一夏「あ〜〜‥‥いよいよ明日、日本が砲撃されるワケなんだけど‥‥みんな、もう思い残すことは無いか?」
鈴「もちろんよ!! もう何も困んないわ!!」
ラウラ「今までやらなかったコトはすべてやった‥もういつここが砲撃されても困らないぞ!!」
三年生「私なんか貯金全部使い果たしちゃったわ」
セシリア「ええ、それは何よりですわ」
シャル「どうせ死ぬんだから、お金持ってても意味ないもんね!!」
ヒューストン「これも箒のおかげだ、本当に助かった」
箒「…………」
一夏「どうした?」
箒「いや‥‥その衛星兵器暴走の話なんだが‥‥」
シャル「え‥‥どうしたのいったい!?」
鈴「まさか、ウソだったなんて言うんじゃ‥‥!?」
箒「実は所属不明部隊に襲われて十日後のクリスマス・イヴに延びたらしい」
全員「」
全員「‥‥‥困るよソレ‥‥」
三年生「私、明日からご飯抜きよ‥‥」
398 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2017/11/29(水) 02:20:27.54 ID:0Dey9Csu0
じつにもう3ヶ月も放置してしまいましたが、公約通り修学旅行編完結させました!
もうアーカイヴ化されてると思っていましたが、運営さんが残してくださり更新に漕ぎ着けました!
次回はISABトレース編にするか、原作者他作品テーマの話にするのか、それともいっそのこともう完結させるのか決めあぐねています
皆さん長らく応援ありがとうございます
399 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/19(金) 22:25:18.62 ID:+18Hx1+qo
ほ
400 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/31(水) 12:18:58.59 ID:Punj4bwEO
も
401 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/06(火) 07:57:14.81 ID:pqKMLxQyO
作
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/07(水) 11:02:13.13 ID:wwqcNWmPO
者
403 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2018/02/12(月) 14:53:09.83 ID:1k9rIHZb0
──某日
マドカ「この先、一体どうすればいいのだろう‥‥? 来る日も来る日もテロリストと女子高生の二重生活‥‥‥。身の振り方に悩みながらも、いつも通り学校へと足を進める私‥‥」
スタスタ
マドカ「…………というか‥‥何で私は学校に行かなければならないんだ? しょせん私は犯罪に手を染めた身──今さら学をつけたところでどうなるという? それが罪のつぐないになるワケでもないのに‥‥」
三年生「‥‥おはよう」 ゲッソリ
マドカ「あ、ああ‥。ずいぶんやつれているな‥‥貯金を全て卸したというのは本当だったのか」
三年生「‥‥ええ、おかげさまでね〜」 フラフラ
マドカ「なあ‥‥お前にひとつ聞いていいか?」
三年生「──え? なあに?」
マドカ「お前‥‥何のために毎日毎日学校へ行ってると思う?」
三年生「う──ん‥‥何だろ‥‥? 何て言ったらいいのかな‥‥。アタシたちギャルは無意識に『居場所』を求めてるんじゃないのかな?」
マドカ「『居場所』?」
404 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2018/02/12(月) 14:54:18.54 ID:1k9rIHZb0
三年生「ギャルっていうのはね‥‥みんな一人ぼっちなのよ‥‥。心に何か後ろめたいモノを背負ってたりね‥‥そういう人たちってみんな居場所がないのよ‥‥。貴女だって、何か後ろ暗いモノのひとつやふたつ背負っているんでしょ?」
マドカ「ああ‥‥ひとつやふたつどころじゃないがな‥‥詳しくは言えんが」
三年生「たしかに私たちの学校はヒドイ学校よ、動物園みたい。ううん、ヘタしたら動物園の方がマシかもしれない‥‥。けれど、そんなヒドイ学校でもあるだけマシじゃない? ‥‥学校には仲間もいる──学校がたしかに存在してくれるから、アタシたちに居場所があるんだよ」
マドカ「………………そうだな‥‥学校が消えてなくなるワケがないものな」
三年生「そうよ。何にもないアタシたちだけれど‥‥学校があるだけ幸せよ」
マドカ「そうだな!! 私たちには学校があるのだ!!」
ズドォォォォン
マドカ・三年生「!?」
谷本「た‥大変よ──ッ!! 第3アリーナに隕石が落ちたって───ッ!!」
マドカ「………」
三年生「………」
マドカ「‥‥そういえば最近ゴレ美が動物園でアルバイトを始めていたな」
三年生「待ってステイ、はやまらないで」
405 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2018/02/12(月) 14:55:08.58 ID:1k9rIHZb0
校内放送『緊急事態発生。緊急事態発生。未確認物質が第3アリーナに落下。全校生徒は各自、近くの建物に避難してください』
千冬「では、状況を説明する。先ほど、第3アリーナに謎の隕石とおぼしきものが墜落した。しかし、これはどうやら隕石ではない。この物体が観測されたのは宇宙だ。外淵宇宙からの飛来物という可能性もゼロではない」
一夏「はあっ!? それってつまり、宇宙人とかエイリアンとかって意味かよ、千冬姉!」
ゴスッ
千冬「説明の途中だ。それと、織斑先生、だろう」
一夏「す、すみません‥‥」
鈴「えらいコトになったわ‥‥」
ラウラ「これは一大事だぞ!!」
三年生「みんな、ちょっと聞いて!!」
千冬「何だ。というかお前はなぜここにいる」
三年生「たしかに学校に隕石が落ちてきたのは大事件よ‥‥けれど、どうしてもその前に私の名前を覚えてほしいのよ──」
箒「そう言えば、まだ先輩の名前を聞いていませんでしたね」
千冬「いまは作戦中だぞ。お前は早く避難を──」
三年生「お願いします!! ほんの5秒ほどで終わりますから‥‥」 ギラギラ
千冬「あ、ああ‥‥」 タジッ
全員(あの織斑先生が退いた‥‥)
三年生「じゃあ改めて言うわね‥‥アタシの名前は──」
ラウラ「オイみんな大変だ!!」
三年生「またコレぇ!?」
406 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2018/02/12(月) 14:56:25.82 ID:1k9rIHZb0
ラウラ「隕石のフタが開いたぞ!!」 パカッ
セシリア「な‥なんということですの!!」
シャル「一体僕たちどうなっちゃうの!?」
三年生「ねえ、みんなちょっと聞いてくれないかな」
鈴「はぁ!? 何よ!?」
三年生「貴女たち──そんなに隕石が大事なの? 隕石のフタが開いたからってそれが何!? そんな事よりもっと大切な事があるのを貴女たち忘れてない?」
ラウラ「もっと大切な事って何だ‥‥?」
三年生「私の名前よ。たしかに戦術上、隕石とおぼしき謎の物体の飛来は重大な事かもしれない──でも、もっと身近な友人の名前を覚えてあげるという方が先決なんじゃないかな?」
千冬「おい、ヤツは重力ブレーキを──」
一夏「先輩の言う事も一理ある‥‥けれど、それには『隕石』と『先輩の名前』のどちらが重要なのかをみんなで話し合わなきゃならない‥‥」
箒「けれど先輩の名前なんて知らなくとも私たちは普通に生きていけるぞ」
一夏「箒、それは言いすぎだろ──でももっともな意見でもあるな」
三年生「なら言うけれど、あの隕石について何を語ろうっていうの!? せいぜい『スゴーイ』とか『大変だ』とか騒ぐ程度でしょうが!! それとも天文学の知識が貴女たちにあるって言うの!?」
千冬「エ、エネルギー状の杭を──」
箒「う〜〜ん、それを言われるとツライですね‥‥」
三年生「でしょ!? だったら私の名前を覚える方が有意義だと思うんだけど──」
箒「仕方ないですね‥‥では、先輩の名前を聞いてあげますよ」
千冬「‥‥外淵宇宙──」
三年生「すみません!! ホントすぐに終わりますから」
千冬「‥‥うん」 グスッグスッ
山田(泣きじゃくってる織斑せんせ可愛い‥‥) ゾクゾクッ
三年生「じゃあすぐ終わるから聞いて。私の名前は‥‥」
シャル「大変だ!!」
三年生「今度は何なのよ!?」
407 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2018/02/12(月) 14:57:23.76 ID:1k9rIHZb0
シャル「宇宙人が顔を出してるよ──っ!!」
絶対天敵(格闘)「グルルル‥‥‥」 シュコー... シュコー... シュコー...
鈴「ギャ───ッ!! 虫っ! 虫はダメなのよ──っ!!」
シャル「ど‥どうしたらいいの!?」
絶対天敵(支援)『ユックリ降リテ下サイ‥‥‥』 ブラ...ブラ...
絶対天敵(格闘)『足下気ヲツケロヨ‥‥‥』 ブラ...ブラ...
箒「しかも縄バシゴで降りてきているぞ!?」
ラウラ「なんということだ‥‥」
セシリア「宇宙人がなわバシゴを使いますの?」
絶対天敵(格闘)『ハジメマシテ、ミナサン──私タチハ絶対天敵<イマージュ・オリジス>デス。コレカラ自己紹介シマス』
全員「な!?」
鈴「ふざけんじゃないわよ、虫なんかの自己紹介なんて聞く耳持たないわ!」 ダダッ
メカ無『き‥気持ち悪い──!!』 ダダッ
絶対天敵(支援)『ミンナ、イナクナッテシマイマシタ』
絶対天敵(格闘)『ウ〜〜ン、困ッタナ』
三年生「待って‥‥」
絶対天敵(支援)『ウン? アナタハ?』
408 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2018/02/12(月) 14:58:18.71 ID:1k9rIHZb0
三年生「アタシはいろいろな事情で自己紹介するタイミングを失ってしまった哀れな女よ──。もうこうなったら宇宙人でも絶対天敵でも構わないからアタシの名前を覚えて!!」
箒「な、先輩!?」
絶対天敵(支援)『‥‥ワカリマシタ。ドウゾ思ウ存分、我々ニ自己紹介シテ下サイ──』
三年生「ありがとう──。やっぱり宇宙人は話がわかるわ──地球人はダメね‥‥」
一夏(先輩‥‥)
三年生「じゃ、言うわよ絶対天敵!! アタシの名前は‥」
絶対天敵(支援)『隊長、時間デス』
絶対天敵(格闘)『ム‥モウ帰還ノ時間カ』
三年生「え〜〜!!」
シャル「ああっ、アレを見て!!」
ラウラ「アレは──」
鈴「宇宙船!?」
フィィィィィ.....
絶対天敵(支援)『迎エガ来マシタ』
ビ────..
三年生「ア・・アタシの名前は‥‥」
絶対天敵(支援)『サヨウナラ』
フワフワ
鈴「帰ってくわよ」
ラウラ「アイツら、何しに来たんだ?」
409 :
◆IM4j5.DbdY
[sage saga]:2018/02/12(月) 14:59:54.90 ID:1k9rIHZb0
三年生「…………宇宙人にさえシカトされた‥‥」 ガクッ
一夏「ちょっといいですか?」
三年生「‥‥何よ」
一夏「今の宇宙人とのやりとりを見ていて反省しました‥‥。地球人として恥ずかしい──すみませんでした‥‥。先輩の名前をぜひ俺たちに聞かせてください!!」
三年生「‥‥織斑くん」
箒「私にも聞かせてください」
セシリア「ワタクシにもお願いしますわ」
鈴「アタシにも!」
シャル「僕にも!!」
ラウラ「‥‥フン」
ゴレ美「‥‥」 プシューッ
メカ無『私にも』
メ簪『メカラッタ』
絶対天敵(格闘)『君ノ名ハ』
三年生「みんな──」
全員「…………」
絶対天敵(格闘)『エ!?』
一夏「う、宇宙人!?」
鈴「何でまだ居んのよ!?」
シャル「ああっ、みんな! アレを見て!!」
ヒューストン「」
ラウラ「宇宙人が間違えてヒューストンを連れていったぞ!!」
セシリア「ヒューストンさん、カムバァァァァックですわ!!」
絶対天敵(格闘)『ワ、ワタシハドウヤッテ帰レバ‥‥』
三年生「‥‥当分アタシの名前、聞いてもらえないわね‥‥」
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/10/01(木) 00:17:44.85 ID:D06DpixA0
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