ナツメ「レッドが指名手配!?」

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415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:48:30.79 ID:37tY90F90
現在

ナツメ「こんな感じだったはず…」

グリーン「……」

グリーン「はぁ?」

グリーン「なんであいつはそんなことするんだよ」

グリーン「人の頬についてるご飯粒とって口に突っ込むって」

ナツメ「言ったからいいでしょ、教えてよ」

グリーン「だめだめ」

ナツメ「なんでよ」

グリーン「今のがきっかけで仲良くなったと思えない、もっとだ」

ナツメ「はぁ…」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:49:14.69 ID:37tY90F90
約10年前 タマムシデパート屋上

レッド「……」ピッ ガコンッ ぷしゅ ごくごく

レッド「……」ごくごく

レッド「なくなった…」

ナツメ「あれ、レッド君?」

レッド「ナツメさん…」

レッド「俺のこと覚えてたんですね…」

ナツメ「ええ、もちろんよ、だってあなたは(悪い意味で)一番印象の強いトレーナーだったから」

レッド「……」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:51:07.31 ID:37tY90F90
レッド「ナツメさんは何しにここに…?」

ナツメ「年もそんなに変わんないんだし、さんなんてつけなくていいわよ、もちろん敬語もいらない」

ナツメ「君は少し変わってるけど、いいお友達になれそうだから」

レッド「……」

ナツメ「私はねたまーにだけど海が見たくなるの」

ナツメ「結構ジムって忙しくて直接海まではなかなか行けないの」

ナツメ「でもこのデパート屋上からなら海がよく見えるから週一ぐらいでここに来るの」

レッド「……」

ナツメ「そういやレッド君はバッジ何個集まったの?」

レッド「7つ…」

ナツメ「すごいじゃない、あと一つね、がんばって!」

レッド「うん…」

ナツメ「さて、そろそろ戻らないと、ほんとにちょっとしか見る時間ないのよね」

レッド「あ…」

ナツメ「どうしたの?」

レッド「俺にも君ってつけないくていい…」

ナツメ「わかった、またねレッド」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:51:46.73 ID:37tY90F90
一週間後

レッド「……」ピッ ガコンッ ぷしゅ ごくごく

レッド「……」ごくごく

レッド「なくなった…」

レッド「……」

ナツメ「レッド?」

レッド「…偶然」

レッド「今日も海…?」

ナツメ「うん」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:52:18.39 ID:37tY90F90
ナツメ「最近いいこと少なくて、嫌なことが多いのよね」

ナツメ「でもあの広い海を見ると少しだけどスーッとするの」

レッド「……」

ナツメ「レッドはいいことあった?」

レッド「……」がさごそ

ナツメ「えっこれ」

レッド「全部そろった…」

ナツメ「すごいじゃない!もう私より強いかもしれないわね」

レッド「……//」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:53:15.54 ID:37tY90F90
3年後

レッド「……」ピッ ガコンッ ぷしゅ ごくごく

レッド「……」ごくごく

レッド「はぁ…」

ナツメ「ため息なんかついてどうしたの?」

レッド「うわっ、びっくりした」

ナツメ「お待たせ」

レッド「今日は来ないかと思っちゃった」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:54:25.61 ID:37tY90F90
ナツメ「ねえレッド」

レッド「ん?」

ナツメ「あまり迷わないで自分が本当にやりたいことをやった方がいいよ」

レッド「?」

ナツメ「超能力を使わなくてもあなたが何を考えてるかだいたいわかるわ」

レッド「……」

レッド「その、聞いてもらってもいいかな?」

ナツメ「うん、いいよ」

レッド「実はチャンピオンやめようと思って…」

ナツメ「そう」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:55:30.47 ID:37tY90F90
レッド「驚かないの?」

ナツメ「あなたのことだからチャンピオンは退屈だとかもっと強くなりたいとかいう理由でしょ」

レッド「せ、正解…」

レッド「超能力使ってないの?」

ナツメ「うん、でもわかるよ」

レッド「やめていいのかな…?」

ナツメ「あなたはもうやめても後悔しないんでしょ?」

レッド「…うん」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:56:24.47 ID:37tY90F90
ナツメ「やめたらどうするの?」

ナツメ「というよりどこ行くの?」

ナツメ「その、もし…もしもだけど決まってないんなら」

レッド「シロガネ山に行こうかなと思ってる…」

ナツメ「そ…そう…決まってるんだったらね…」

ナツメ「いつやめるの?」

レッド「今から言いに行こうと思う」

レッド「それでそのままシロガネ山に行くつもり」

ナツメ「だったら…」
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:57:14.57 ID:37tY90F90
現在

ナツメ「…って感じかな」

グリーン「…なんか最後きれてない?」

ナツメ「ああ、普通にがんばってって言っただけ」

グリーン「ええ…なんかあっただろ」

ナツメ「ない、早くレッドのこと教えなさい」

グリーン「あとレッドの『…』があきらかに減る過程が知りたいな」

ナツメ「……」

グリーン「ああ…いいかな、もう十分聞けたし」
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:57:59.07 ID:37tY90F90
グリーン「レッドはチャンピオンたちによってリーグ本部からシンオウ地方のテンガン山まで運ばれる」

グリーン「テンガン山の頂上には槍の柱っていう神殿の遺跡がある」

グリーン「そこで何かするんだろうな」

ナツメ「それはいつなの?」

グリーン「ヨウの電話じゃ一日延期されたって言ってたし、明日だな」

ナツメ「えっ!?」

ナツメ「あれだったの…」

ナツメ「じゃあ今じゃないの!」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:58:33.61 ID:37tY90F90
グリーン「えっ今!?」

ナツメ「あんなの私が仕組んだことってわかるでしょうが!」

ナツメ「なのにダラダラと話させて!」

グリーン「ダラダラと話してたのお前だろ!」

ナツメ「私のせいにする気!?」ぎにぃぃ

グリーン「いだだだだだだだだ!ひっぱんだ!」

ナツメ「こんなことしていられない、シンオウまで行かれたらめんどうだわ」

グリーン「今から行くのか?行ってもどうにもできないだろ」

ナツメ「方法があるから行くんでしょ…」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/11(水) 05:50:48.71 ID:vWkoDvRQO
これでグリーンもロケット団やな
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:10:20.07 ID:WGceowwn0
ポケモンリーグ本部

レッド「あー、あー」

レッド「どうもみなさんこんばんはー」

レッド「なんか俺自分に関する記憶のほとんどなくなっちゃったみたいなんですよー」

レッド「でもみんなは俺のことレッドって呼ぶんで、たぶん名前はレッドっていいまーす」

レッド「最近あったことは、ごねてたら目隠しとってくれましたー」

レッド「それと正面の牢に人が入りました」

レッド「目がめちゃくちゃ細い俺より少し年上の男です」

レッド「でもぐったりして全く動きません」

レッド「あれ生きてるのかどうかも謎だ」
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:11:21.16 ID:WGceowwn0
アクロマ「まったく…うるさいですね」

レッド「あ、どうも!こんにちはー!」

アクロマ「…そうやって頭がおかしくなったら自分に用はなくなり解放される」

アクロマ「そんなことを考えてるんじゃないですか?」

レッド「…ちっばれてたのか」ぼそっ

レッド「じゃあそこまでわかるなら早く出してくれよ!」

アクロマ「いいですよ」

レッド「え、マジで!?」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:12:02.71 ID:WGceowwn0
レッド「いやー、やっとわかってくれたんだなー」

アクロマ「というより出てもらわないと困るんですがね」ガチャ

レッド「…あれ、あのまだ椅子に固定されたままなんですけど」

ワタル「牢からは出すが、その後逃げられる可能性があるからな」

レッド「あ、マントの人」

ワタル「俺はワタ」

アクロマ「あなたが来たということは早くしろと言っているのですね」

アクロマ「彼は昔からせっかちすぎる、今来たばかりだというのに」

アクロマ「ん?今は彼女ですか」
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:12:33.69 ID:WGceowwn0
ワタル「それは外見だけの話だろ」

アクロマ「たしかに、本体は変わってませんからね」

レッド「?」

アクロマ「おっと、こんな話をしてる場合じゃなかったですね」

アクロマ「さあ行きましょう」

レッド「だからちょっと、椅子から離れさせて!」

レッド「背中かゆい!」

アクロマ「我慢してください」

アクロマ「それ以上騒ぐのなら口もふさがなければいけませんよ」
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:13:39.46 ID:WGceowwn0
???「アクロマ」

アクロマ「…やれやれ、ワタルさんの次は本人が来ましたか」

アクロマ「もう連れて来てますよ」

???「そんなことは見ればわかります」

アクロマ「ではなんの用で?」

???「今までどこかにいた図鑑所有者のうち二人がカントーに入ったとのことです」

アクロマ「ええ、そんなことならわたくしも知っています」

???「知っているなら、何か対策をしなさい」

???「図鑑所有者どもは全員といっていいほどレッドの味方です」

???「そんなことはわかっているはずでしょう」
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:15:21.23 ID:WGceowwn0
アクロマ「あなた自身でどうにかしなくていいんですか?」

???「…どういうことですか」

アクロマ「カントーに来た図鑑所有者の一人はトウヤ君だそうじゃないですか」

レッド(トウヤ…そういやあの時目が覚めた時にそんなやつが…)

???「ええ、そうですね」

レッド「ねーねー、おねーさん」

レッド「なんかよくわかんないけど、そいつらに手は出さないでもらえる?」

???「あなたがおとなしく言うことを聞いてくれれば出す必要がないんですよ」

レッド「おおやさしい、じゃあおとなしくしてる」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:17:29.84 ID:WGceowwn0
???「ただし」

レッド「?」

???「こちらは何もしなくても向こうから何かした場合は知りませんがね」

レッド「……」

アクロマ「あなたが何もしなにのなら後は全てわたくしがやっておきましょう」カキカキ

アクロマ「ワタルさん、すみませんがこれをラムダに渡してきてもらえますか」

ワタル「なんだこれは?」

アクロマ「ただ指示を書いただけです」

アクロマ「ああ、中は見ないでくださいね、一応極秘ということにしてますから」

アクロマ「急いでくださいね、あなたが戻ってきたらすぐ出発しますよ」
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:18:35.64 ID:WGceowwn0
一時間後

トウヤ「ねえ、なんでリーグに来たの?」

コトネ「レッドさんの捜索にあんたを倒した科学者にリベンジ、それにトウコとN君も探さなきゃいけない」

コトネ「これら全部をやるのにあって困らない、むしろあるべきもの」

コトネ「それは戦力!」

トウヤ「なんで?よくわかんない」

コトネ「だからまずはあんたのキュレムを取り戻さないと」

トウヤ「えっ無視ですか?」
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:19:18.53 ID:WGceowwn0
コトネ「あれ?」

トウヤ「なになに、どうしたの?」

コトネ「ドアが開かない」

トウヤ「ポケモンリーグに休みとかあったっけ?」

コトネ「知らない、でもここまで来て帰るわけにはいかないわ」

コトネ「メガニウムにぶち破ってもらいましょ」

トウヤ「ええっやばいよ!そんなことしちゃ…」

ガシャーン

コトネ「よーし」

トウヤ「あーあ…」

トウヤ「やっぱやめない…?やばいよ」

コトネ「ドア蹴破った時点でもうやばいんだから、ここでやめても一緒よ」

トウヤ「そう…だけど」

コトネ「さぁレッツゴー!」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:22:08.27 ID:WGceowwn0
トウヤ「ほんとに人いないね、本部ってこんなものなの?」

コトネ「私一回しか来たことないけど、その時でもちゃんと人はいたわね」

コトネ「こっちでいいの?」

トウヤ「たぶんそっちは四天王のいるところへの道だよ」

コトネ「じゃあどこにキュレムのボールがおいてあるの?」

トウヤ「僕ここに来たことないんだし、わかるわけないじゃん」

トウヤ「こういうのは分かれて探した方がよくない?」

コトネ「い、一緒に来たんだから一緒に探せばいいでしょ!別れる必要ないじゃない!」

コトネ「それとももし私が襲われたりしてもいいっての!?」

トウヤ(コトネなら返り討ちにしちゃいそうだけど…素手で)
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:23:45.59 ID:WGceowwn0
トウヤ「これだけ探しても普通のボールすら見つからないね」

トウヤ「人もいないし、なんか不気味だなぁ」

コトネ「なんか…こう…わかんないの?」

トウヤ「なにが!?」

コトネ「俺とあいつはたとえどれだけ離れていても魂でつなかってる、だからどこにいるかわかるんだってならないの?」

トウヤ「そんなことができたら最初からやるでしょ」

コトネ「とりあえず一回やってみよ」

トウヤ「やってみよってどうやんの」

コトネ「目をつぶって、心を落ち着かせて」

トウヤ「……」

コトネ「どう?」

トウヤ「…わかんない」
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:26:31.18 ID:WGceowwn0
トウヤ「ていうかこんなことで…」

トウヤ「今人の声が…」

コトネ「えっそういうのやめてよ」

トウヤ「いやほんとほんと」

トウヤ「それにまだ昼間だし幽霊とかじゃないと思うよ」

コトネ「ゆ、幽霊って言わないで!おばけって言いなさい!」

トウヤ「あれ、コトネってそういうのダメだった?」

コトネ「そ…そうだけど…」

トウヤ「へぇ〜」にやっ

トウヤ「で、どうする?声のした方行ってみる?」

コトネ「ほんとにおばけじゃないよね…?」

トウヤ「だからこんな真昼間に幽霊なんて出ないって」

コトネ「お!ば!け!」

トウヤ「いやその人に聞こえるような声出さないでよ…」

コトネ「つい…」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:27:04.80 ID:WGceowwn0
トウヤ「この先から聞こえる」

コトネ「この先って壁じゃん」

トウヤ「でもコトネも聞こえたでしょ?」

コトネ「まあ聞こえるけど」

トウヤ「どこかに隠し扉とかあったりして」

コトネ「壊しちゃえば?」

トウヤ「すぐそうやって楽しようとする」

コトネ「メガニウム」ドーン

コトネ「ほんとだ部屋がある」

トウヤ「……」
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:27:48.50 ID:WGceowwn0
トウヤ「電気もついてないし、雰囲気もなんだか不気味だね」

コトネ「……」

トウヤ「なんか急にしゃべらなくなったね、怖いの?」

コトネ「こ、怖くないし!」

トウヤ「そのわりに近いね」

コトネ「こ…これは…その…トウヤ寒そうだからあっためてあげようと思って」

トウヤ「僕全然寒くないよ」

コトネ「遠慮しなくていいから!」

トウヤ「……」

コトネ「……」

トウヤ「わっ!」

コトネ「ひゃうっ!?」

トウヤ「ぷっ…ふふふ」

コトネ「あ、遊んでる場合じゃないでしょ!」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:29:01.37 ID:WGceowwn0
トウヤ「痛い…」ひりひり

コトネ「次やったらこんなんじゃすまないから」

トウヤ「気をつけます…」

コトネ「わかればよろしい」

トウヤ「あっ」

コトネ「ぎゃひっ!?」

コトネ「この…さっき言ったばっかでしょうが!」

トウヤ「違う違う!驚かしてんじゃないよ!」
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:31:46.86 ID:WGceowwn0
トウヤ「これ牢屋だよ」

コトネ「それが何よ」

トウヤ「ポケモンリーグに牢屋があるなんておかしくない?」

トウヤ「それにここたぶん隠し扉があったようなところだし」

コトネ「たしかに…」

トウヤ「ポケモンリーグってこんなところじゃないよね…」

コトネ「……」

トウヤ「一度ここから出よう」

トウヤ「それでコトネはみんなのところに」

トウヤ「後は僕一人でやるから」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:32:37.68 ID:WGceowwn0
コトネ「な、なんでよ!?」

トウヤ「なんとなくだけど危ない気がする…」

コトネ「嫌よ、私も行く!」

トウヤ「だってコトネ、怖いの無理でしょ」

コトネ「無理じゃない!」

トウヤ「幽霊でるよ」

コトネ「ゆ…おばけなんて怖くない!」

コトネ「トウヤに何かあったときの方が怖いもん」

コトネ「お願いだから一人でなんて言わないで…」
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:33:29.97 ID:WGceowwn0
トウヤ「…うーん、じゃあほんとに危なかったら僕を置いてでも逃げてね」

コトネ「え…でも…」

トウヤ「それが約束できないなら無理やりでも…」

コトネ「うん…わかった」

トウヤ「僕だってコトネには無事でいてほしいから…」

コトネ「トウヤ…」

コトネ「よーし、じゃあレッツゴー!」

トウヤ「え…」

コトネ「何ぼかーんとしてんの、ほら行った行った」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:34:59.61 ID:WGceowwn0
コトネ「けっこう広いね」

トウヤ「しっ!誰かいる…」

コトネ「えっ、誰かってもごっ」

トウヤ「……」

レッド「あれー?今日はぐるぐるメガネじゃないんだ」

トウヤ「レ、レッドさん!?」

コトネ「えっ!?」

レッド「おー、トウヤにコトネじゃんか」

レッド「さっきからうるさいなーとは思ってたけど、なんでこんなところにいるんだ?」

コトネ「……」

トウヤ「レッドさんこそなんでこんなところに…」

トウヤ「と、とにかくそこから出します」

トウヤ「コトネ、メガニウムで牢を…」

トウヤ「うっ…」

コトネ「あれはレッドさんではない」(無言の腹パン)
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:35:48.31 ID:WGceowwn0
トウヤ「何すんのさ!」

コトネ「ごめん、つい」

コトネ「でもあれはレッドさんじゃない」

トウヤ「なんでそんなことわかるの」

コトネ「まずくさい、レッドさんはもっといい匂いがする」

コトネ「あと話し方、雰囲気もなんとなく違うな、おやじくさいし」

コトネ「それにおっさんくさいし、とりあえずくさい、とにかくくさい」

レッド「く…」

ラムダ「くさいって言うなー!」バッ
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:37:01.08 ID:WGceowwn0
トウヤ「ほんとだ、全然違う」

トウヤ「おっさんだ」

ラムダ「おっさんいうな!」

ラムダ「でも見破られたからには仕方ねえ」

ラムダ「思ったより来るのが早かったなぁ、図鑑所有者ども」

カリン「だって直接リーグに来るんだもの」

イツキ「せっかくどこに行ってもリーグに行くよう用意してたのにね」

コトネ「あっ…えっと…うん、見たことある人たち」

トウヤ「見たことある人たちって…僕でも知ってるよ」

トウヤ「この人本部の四天王でしょ」

コトネ「そう、それが言いたかったの」

カリン「嘘つけ!」

コトネ「でもなんで四天王とロケット団のおっさんが一緒にいるのか不思議ね」

ラムダ「俺はもうロケット団じゃねえ、これでもリーグの職員だ」

トウヤ「じゃあなんでそのリーグの職員がレッドさんの変装して牢屋に入ってたのさ」
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:38:35.93 ID:WGceowwn0
カリン「あんたたちレッドを助けようとしてんでしょ」

カリン「困るのよね〜、そういうことされると」

イツキ「そうそう、君たち図鑑所有者たちはこっち側だと思ったんだけどね」

イツキ「全然命令聞いてくんないし」

ラムダ「もうちょっとでここで一番偉い人の計画が完了するんだ、ちーっとだけおとなしくしてくれよ」

トウヤ「ここでおとなしくって、いいイメージないなー」

トウヤ「それにおとなしくするのは嫌いだし」

コトネ「私も」

カリン「じゃあどうするの?」

トウヤ「ウォーグル!」

コトネ「マリルリ!」
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:39:54.10 ID:WGceowwn0
トウヤ「って感じで捕まっちゃった…っとメール送信完了」

トウヤ「どれぐらいかかるかなー」

コトネ「どれぐらいかかるかなーじゃねえだろ!」ゲシッ

トウヤ「ぐへぇー」

コトネ「何落ち着いてんの!私たち牢屋にぶち込まれてんのよ!」

トウヤ「だってどうしようもないじゃない」

トウヤ「そんなに同じ牢なのが嫌なの?」

コトネ「嫌じゃない!…って違う!」

トウヤ「一応メールは送ったからさ、そのうち助けが来るよ」

コトネ「そのうちって?」

トウヤ「1日は確実にかかるね」
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:40:29.94 ID:WGceowwn0
カントーのどこか

ヨウ「なんか簡単ですね」

カルネ「油断はだめよ、何があるかわからないんだから」

ヨウ「…それもそうですけど」

ヨウ「カルネさんは何運んでるか知っているんですか?」

カルネ「…いいえ、知らない」

ヨウ「そうですか…」

ヨウ「ん?なんだあれ…」

カルネ「あれはまさか…」

イベルタル「……」ドヒューン

カルネ「イベルタル…!?なんでこんなところに…」
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:41:51.24 ID:WGceowwn0
ピー ピー

カルネ「アクロマさん、カルネです」

アクロマ「はい、何か問題でも起こりましたか?」

カルネ「それがイベルタルが現れました」

アクロマ「イベルタル…?なぜカントーに」

アクロマ「それで捕獲はしましたか?」

カルネ「いえ…」

アクロマ「…そうですか、まあ今はイベルタルなどどうでもいいです」

アクロマ「レッドを早くシンオウまで運ばないといけませんから」

ワタル「おいアクロマ、イベルタルだ」

ワタル「あきらかにこちらに向かってきている」

アクロマ「まさか…」

アクロマ「すいませんカルネさん、こちらにイベルタルが来ました、通信を切ります」
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:42:58.60 ID:WGceowwn0
イベルタル「あれか…」

ワタル「来るぞ」

イベルタル「リア充石化ビーム!」ブンッ

アクロマ「まずい、あれに少しでも当たれば石になってしまいます」

ワタル「ボス、俺に捕まれ、車を捨てる」

???「ご心配なく、この体にもだいぶ慣れてきました」

???「一人で降りられますよ」

ワタル「そうか、なら急げ」
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:43:55.36 ID:WGceowwn0
アクロマ「みなさん無事ですね」

ワタル「おい、後ろの荷台にレッドを閉じ込めておいたんじゃないのか」

アクロマ「石化しているでしょうね…」

???「なんだと!?レッドがいなくなったらワタクシの計画はどうなるんですか!」

アクロマ「そうですねぇ…」

ワタル「そんなことよりまずはイベルタルだ」

ワタル「カイリュー、雷パンチ!」

カイリュー「ウオオオオ」

イベルタル「邪魔だ!」ベシンッ

カイリュー「ヌフウ」ドスッ

イベルタル「トレーナーレッド、我がもらっていく」
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:45:25.29 ID:WGceowwn0
ナツメ「何がなんだかわからない…」

ナツメ「えっちょっ…今のなに、どういうこと、全然わかんない!」

クロイロ「落ち着いてくだいさいナツメ」

ナツメ「せっかくレッドの乗ってる車も見つかって今から奇襲しようとしたのにどういうこと!?」

グリーン「今のはイベルタルってポケモンだな」

グリーン「レッドを石化してどこかへ連れてっちまった」

ナツメ「どこかってどこよ」

グリーン「そんなこと俺が知るわけないだろ」

グリーン「まあ追いかけても無駄だな、とんでもないスピードで行っちまったし」

グリーン「追いついたとしてもワタルのカイリューを一撃で倒すようなやつだ、すんなりレッドを返してくれるとは思えん」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:47:44.83 ID:WGceowwn0
クロイロ「とりあえず状況を整理しましょう」

クロイロ「まず私たち勇者ナツメ率いる一行は」

ナツメ「勇者ナツメって何ですか」

クロイロ「こういうのはRPG風に言うといいって誰かが言ってました」

ナツメ「…じゃあ続けてください」

クロイロ「一行はポケモンリーグにとらわれたプリンセスレッドを助けにカントーに来ました」

グリーン「変に例えだとわかりにくくないか?」

クロイロ「ではあなたはわかりやすくまとめられるというのですか?」

グリーン「いや普通にレッドを助けようとして移動中のところを襲おうとした」

グリーン「そしたらイベルタルがきてレッドを石化して連れ去った」

クロイロ「まあそんなことは今目の前で見たからわかってるんですよ」

グリーン「じゃあまとめる必要ねえじゃねえかよ!」

ナツメ「ねえねえところでさ…」

ナツメ「そのイベルタルってどこに行けばぶち殺せるの?」ゴゴゴ

グリーン「えっ」ビクッ

クロイロ「オーラが出てます、抑えてください」
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:49:04.12 ID:WGceowwn0
グリーン「イベルタルってのはカロス地方の伝説ポケモンだ」

グリーン「石化をとく方法があるかはどうか知らんがおそらくカロスに連れていかれた可能性が高い」

クロイロ「それは問題ありません、私がストロスの杖を持ってますから」

グリーン「なんでだよ!」

クロイロ「私は医者ですよ、患者がいつ石になってしまってもいいようにと」

ナツメ「そんな場面ないでしょ…」

クロイロ「でも私には不可能があってはだめなのです」

クロイロ「現に石化したじゃないですか」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:52:11.52 ID:WGceowwn0
グリーン「じゃあ俺はもう行くことにする」

ナツメ「行くってどこに」

グリーン「…秘密だ」

グリーン「お前たちはこれからどうするんだ」

ナツメ「どうするって言われても…」

グリーン「次何するか決まってねえんだったらリーグに行け」

ナツメ「リーグに何があるの?」

グリーン「そんなのレッドのポケモンに決まってんだろ」

グリーン「あいつはあそこに捕まってたんだし、牢にでもいる間ボールを所持してるわけねえ」

グリーン「今ならチャンピオンどもはいないんだし、少しは楽に取り返せるんじゃねえか」

グリーン「そんだけだ、そいつらいつ戻るかわかんねえし、急いだほうがいいんじゃねえか?」
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:52:43.89 ID:WGceowwn0
リーグ本部

クロイロ「この後どうしましょうか」

クロイロ「カロス地方に行くにしても時間とお金がかかりすぎます」

クロイロ「一度本部と合流しませんか」

ナツメ「…はい」

ナツメ「でも」

エリカ「そこで何をしているのですか、ここはポケモンリーグの敷地内ですよ」

ナツメ「…!」びくっ
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:53:14.96 ID:WGceowwn0
ナツメ「エリカ…」

エリカ「どうして私の名前を?」

ナツメ「ジ…ジムリーダーで有名だから」

クロイロ「そうですね、カントーのジムリーダーで二番目にかわいいって有名です」

エリカ「二番目…?」ぴくっ

ナツメ「なにを余計なこと言ってるんですか…」

エリカ「二番目とはどういうことですか、お話を聞かせてもらいましょう」

ナツメ「先生のせいで面倒なことになるような気がするんですけど」
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:54:12.37 ID:WGceowwn0
クロイロ「なんとなくですけどあのジムリーダーもレッドに好意があります」

クロイロ「ナツメもレッドのことが好きじゃないですか」

ナツメ「何を勝手なことを…」

クロイロ「じゃあ嫌いなんですか?」

ナツメ「す…好きです…」

クロイロ「ですよね、だったらここで自分の方がお前よりかわいいからレッドに好かれるんだってとこ見せつけないと」

ナツメ「そんなこと…」もにょもにょ

クロイロ「私はもちろんナツメの味方をしますよ」

エリカ「すみませんが、こちらも仕事なんです」

エリカ「話すかここから消えていただくか選んでください」
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:55:33.64 ID:WGceowwn0
ナツメ「今エリカと争ってもなんの得もありません、ここは退きましょう」

クロイロ「わかりました」

エリカ「ちょっと待ってください」

エリカ「一番は誰かという質問にまだ答えてもらっていません」

ナツメ「話すか消えるかって言ったじゃないの、だから消える方を選んだのに」

エリカ「あれは間違えました、話して捕まるか、話してここから出るかのどちらかです」

ナツメ「エリカってこんなめんどくさかったけ…」ぼそっ

ナツメ「じゃあそれはカス…」

クロイロ「ナツメでしょう」
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:56:26.11 ID:WGceowwn0
クロイロ「レッドもナツメが世界一かわいいって言ってました」

エリカ「なっ…」

ナツメ「えっ…」

エリカ「そ、それは本当ですか!?いつそんなことを」

クロイロ「2週間ほど前でしたかね」

エリカ「で、でも…いえそれよりあなたたちは何者ですか」

エリカ「レッドさんとそんなことを話すなんて」

クロイロ「私たちはロケット団ですよ」

エリカ「ロケット団…!?」

ナツメ「ちょっと先生…それは…」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/17(火) 01:57:12.08 ID:WGceowwn0
ナツメ「なんでそんなこと言うんですか」

クロイロ「さっきここで争うことは何の得もないと言いましたよね」

クロイロ「でも意味ならありますよ」

クロイロ「今ならここで一人でもリーグ側の戦力を減らすことができるんですよ」

ナツメ「エリカをここで倒すってことですか…」

クロイロ「それ以外に何があるというのです」

クロイロ「相手は一人、でもこちらは二人」

クロイロ「こんなチャンスはそうあるものではありません」

クロイロ「ロケット団を名乗ったのはただ私が不意打ち的なものは好まないからです」
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:23:37.67 ID:14kRTpz90
クロイロ「それにレッドのポケモンのこともあります」

ナツメ「…そうですね、わかりました」

エリカ「…どうしてロケット団の方がレッドさんのポケモンを取り返そうするのですか」

エリカ「レッドさんとロケット団は敵のはずです」

クロイロ「いいえ、レッドは私たちロケット団の人間です」

エリカ「どういうことですか!?」

エリカ「まさかレッドさんが指名手配…そして捕まっていたのはロケット団だったからなのですか…」
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:24:59.10 ID:14kRTpz90
クロイロ「それは違」

ナツメ「もし、そうだとしたらあなたはそれでもレッドを信じられる?」

エリカ「……」

エリカ「はい、もちろんです」

エリカ「レッドさんに何があったかは私にはわかりません」

エリカ「ですが、レッドさんが選んだことです、私レッドさんを信じます」

エリカ「だいたいあなたの方こそ、まるで仲がいいみたいにレッドって呼び捨てにして」

エリカ「そのうえ信じられる?って何様のつもりですか!」

ナツメ「仲がいいのはその…ほんとだし…」

ナツメ「たぶんエリカよりも付き合いの時間は長いと思うから…」
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:25:40.72 ID:14kRTpz90
エリカ「えっ…いえ、そんなはずはありません!」

エリカ「そこまで言うのならレッドさんクイズを出します!」

クロイロ「レッドさんクイズ…?」

ナツメ「なにそれ…」

エリカ「あなたが本当にレッドさんと仲がいいのかのテストです」

ナツメ「意味は?」

エリカ「意味…?」

ナツメ「それをやる意味があるのかってこと」

エリカ「もちろんありますよ!」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:26:43.70 ID:14kRTpz90
エリカ「レッドさんがどう変わろうとも私と結婚することは決まっているとはいえ」

ナツメ「ちょちょちょ…ごめんね、話の途中で止めて」

ナツメ「結婚って何言ってんの?そんなの認めません」

エリカ「あなたに認めてもらう必要は…いえ」

エリカ「ではやはりこうしましょう」

エリカ「レッドさんクイズで私が勝てば結婚を認めてもらいます」

ナツメ「まだ意味聞いてないんだけど…」

ナツメ「じゃあ私が勝てば?」

エリカ「では第一問!」

ナツメ「……」

エリカ「レッドさんの出身」

ナツメ「マサラタウン」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:28:15.84 ID:14kRTpz90
エリカ「まあこれは当たり前ですね」

エリカ「第二問です」

エリカ「レッドさんがチャンピオンになった日は?」

ナツメ「●月●日」

エリカ「う…では、チャンピオンをやめた日は」

ナツメ「たしかあれは…〇月〇日ね、私と会った後やめて、シロガネ山に行ったはず」

エリカ「会った…!?私ですらその日は会ってないというのに…」

ナツメ「もう終わりでしょ、あなたの問題全部答えたし、レッドがやめた日は私とは会ってたんだし、私の勝ちね」
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:29:19.67 ID:14kRTpz90
クロイロ「それにしてもナツメはよくそんな日付まで覚えてますね」

ナツメ「ちょっと人より記憶力がいいだけですよ…」

エリカ「ナツメ…!ナツメさんですか!?」

エリカ「そういえばよく見れば目つきなどが…」

ナツメ「なんのために変装してると思ってるんですか」

クロイロ「誰にでもミスはあります、もしバレたのであれば…」

クロイロ「口を封じればいいだけですよ」

ナツメ「それはいくらなんでも…」

クロイロ「ではどうするのですか?」

クロイロ「あなたがナツメであること、そしてロケット団であるということがジムリーダーに知れてしまいました」

クロイロ「ばれてしまったのは私のせいですから私がやってしまっても構いませんが」

ナツメ「……」
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:30:10.66 ID:14kRTpz90
ナツメ「やっぱりそれはだめです」

クロイロ「わかりました」

ナツメ「え、意外とあっさり」

クロイロ「ナツメのことなんですから私がどうこう言うことではありません」

ナツメ「…ありがとうございます」

クロイロ「お礼を言うことではありませんよ」

エリカ「ナツメさん…私心配してたんですよ」

ナツメ「エリカ…」

エリカ「どうして…」

ナツメ(そりゃ聞かれるか…どうやってロケット団のこと説明しよう…)

エリカ「どうしてレッドさんがチャンピオンをやめた日に会ってるんですか」

エリカ「しかも行先まで知ってるってどういうことですか」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:31:17.39 ID:14kRTpz90
ナツメ「え?」

エリカ「え?じゃないです」

ナツメ「あれは偶然…」

エリカ「それなのにきっちり日付まで覚えてるんですか」

ナツメ「だから記憶力がいいから…」

エリカ「ではなぜ行先まで」

ナツメ「それはレッドが言ったような、私が聞いたような…」

エリカ「なぜロケット団に…」

ナツメ「…レッドの力になりたかったから」

エリカ「ロケット団になるのがレッドさんのため…?」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:32:07.29 ID:14kRTpz90
ナツメ(まさか…)

エリカ「それでは私もロケット団に入ってレッドさんのために全力を尽くします!」

ナツメ「いや、ロケット団ってレッドじゃなくてサカキのものだし」

クロイロ「サカキ様です」

ナツメ「…サカキ様のためってのが正しい」

ナツメ「それにリーグ側のジムリーダーがロケット団に入るなんてそんなことしたら…」

エリカ「ナツメさんもジムリーダーじゃないですか」

ナツメ「ほんとだ…」

ナツメ「でも、危険よ、うんほんと危険だから」

エリカ「問題ありません!」
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:32:41.30 ID:14kRTpz90
ナツメ(どうしましょう…)ちらっ

クロイロ(ご自由に…)目とじ

ナツメ「でもエリカまでロケット団になっちゃったら…」

ハヤト「ピジョット、エアスラッシュ!」

バシュッ

クロイロ「ネイティオ、守ってください」

キンッ

ナツメ「いきなり何…?」
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:33:12.53 ID:14kRTpz90
ハヤト「その胸のマーク見覚えがある。ロケット団だな」

ハヤト「ここで何をしている」

ハヤト「それに一緒にいるのはタマムシジムのエリカさん」

ハヤト「最近リーグ関係者である組織とつながっているという噂をよく聞く」

ハヤト「その組織はロケット団で、噂の人物はエリカさん、あなただったとは」

エリカ「え…?」

ナツメ「エリカはロケット団と関係ないし、だいたいそんな子じゃない」

ハヤト「ロケット団は黙っていろ!」

ハヤト「援軍をすでに呼んである、逃げられると思うな!」
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:34:49.47 ID:14kRTpz90
ナツメ「…ごめんエリカ、私のせいで」

エリカ「ナツメさんらしくありませんよ、それに悪くないのに謝る必要もありません」

エリカ「そういえばまだ何をしにリーグに来たのか聞いてませんでしたね」

ナツメ「え?なんでこんな時に聞くの」

エリカ「教えてください」

ナツメ「…レッドはカロスに連れていかれちゃったかもしれないけどポケモンはまだここに置きっぱなしの可能性があるから」

エリカ「カロス地方…、どうしてですか」

ナツメ「それは話すと長いからパス」

クロイロ「話してもいいんじゃないですか、もうジムリーダーが何人か集まってきましたけど」

ナツメ「余計話してちゃだめじゃないですか」
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:35:45.21 ID:14kRTpz90
エリカ「レッドさんのポケモンを取りに来たのなら、ここは退くわけにはいきませんよね」

ナツメ「もちろん」

エリカ「それではお二人で少しの時間ジムリーダー方を止めていただいてよろしいですか」

エリカ「そのスキに私がリーグ内への道を作ります」

ナツメ「そんなことしたら完全にリーグに逆らうことになっちゃうわよ」

エリカ「もうそう思われてるでしょうね」

エリカ「だったら私はレッドさんのため、ナツメさんに協力します」

ナツメ「ありがとう」

ナツメ「先生、ジムリーダーたちを一か所に集めてもらっていいですか」

クロイロ「はい」

ナツメ「そこを私がまとめて倒します」

クロイロ「わかりました、お願いします」
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:36:35.65 ID:14kRTpz90
エリカ「倒すって相手は複数人のジムリーダーですよ」

ナツメ「大丈夫よ、私たちにまかせて」

ナツメ「エリカは今のうちに」

エリカ「は…はい」

ナツメ「ギラティナ、強烈なのお願い」ぽわぐちょ

シーン

ナツメ「ギラティナ…?」

ギラティナ「しゃどーぼーる」ぽふっ どぎゃーん

ギラティナ「任務完了!」

ナツメ「ちょっといくらなんでも適当すぎでしょ、絶対シャドーボールじゃないし」

ナツメ「あ、あんなめちゃくちゃなの死人が出るでしょ」

ギラティナ「いんや、僕の調整は完璧だよ」
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:37:13.03 ID:14kRTpz90
クロイロ「お見事ですね、ギラティナ」

ギラティナ「いやぁ〜それほどでも〜」

ナツメ「…まあいいや、ありがとうねギラティナ」

ギラティナ「ほーい」めにゅめにゅ

エリカ「すごいですナツメさん…」

エリカ「ジムリーダー方のスキをついて道をつくるまでもありませんでしたね」

ナツメ「まあギラティナはあれでも伝説のポケモンだからね」

エリカ「そんなポケモンを使えるだけでも十分すごいです」
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:37:49.96 ID:14kRTpz90
リーグ内

ナツメ「誰もいない…」

エリカ「本来今日は立ち入り禁止とされてたんですが、侵入者がいたらしくその助けが来た場合に備えてジムリーダーが集められたんです」

ナツメ「ああ、それで入り口壊されてたんだ」

ナツメ「まあいいや…レッドのポケモンは牢屋の方かな」

クロイロ「では早いところ行きましょう」

クロイロ「ここには誰もいませんが、数人ですが人がいるようです」

エリカ「おそらくさっきの侵入者が牢にいるのと、四天王でしょうか」

ナツメ「四天王がいるの…見つからないなんてことは無理かな…」

クロイロ「少し疲れますがテレポートを繰り返せば、固まっていてもなんとかレッドのポケモンのとこまではいけるはずです」
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:39:07.60 ID:14kRTpz90
ナツメ「歩き回って見つかるより最初から牢屋のところまでテレポートすればいいだけでしたね」

クロイロ「ええ、変に節約しようと考えてましたからね…」

エリカ「あっ見てくださいこの部屋ボールがしまってあります」

ナツメ「この中からレッドのは…」

エリカ「ありました、きっとこれですね」

ナツメ「ほんとだ、じゃあ私が預かるわね」

エリカ「見つけたのは私なんですから私が持ちますよ」

ナツメ「レッドはロケット団なんだし、同じロケット団の私が」

エリカ「何言ってるんですか、私ももうロケット団ですよ」

ナツメ「あれは流れでそう思われただけじゃないの」

エリカ「私もレッドさんの役にたちたいんです」

クロイロ「はい、そこまでです、間をとってそれは私が預かります」
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:39:42.88 ID:14kRTpz90
ナツメ「そんな〜」

クロイロ「あのままだと全く進む気配がなかったので止めたんです」

クロイロ「結局は持ち帰るんですから誰が持っていても同じです」

クロイロ「それとエリカ」

エリカ「はい?」

クロイロ「ロケット団ってことはもう完全にリーグに歯向かうということですよ、本当にいいんですか?」

エリカ「何度も言わせないでください、私はリーグの味方ではなくレッドさんの味方です」

エリカ「レッドさんがリーグ側ならリーグ、ロケット団側ならロケット団の味方をするというだけです」

ナツメ「レッドレッドってほんとに…」ぶつぶつ

ナツメ「……」ぴくっ

ナツメ「…向こうの方から声が」

エリカ「四天王ですか?」

ナツメ「それにしては声が若かったような」
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:40:16.05 ID:14kRTpz90
コトネ「うー退屈すぎて枯れそう」

トウヤ「植物じゃないんだからそんなわけないでしょ」

トウヤ「暇なんだったらとりあえず寝てたら?」

コトネ「そ、そんなこと言って、寝込みを襲う気でしょ」

トウヤ「するわけないでしょ、やってなんの得があるのさ」

コトネ「え…しないの…?なんで?」

トウヤ「襲われたいの?」

コトネ「べ…別に…」

トウヤ「?」
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:41:01.87 ID:14kRTpz90
ナツメ「コトネ…?」

エリカ「あら、たしかに」

ナツメ「侵入者ってコトネのことだったのね」

クロイロ「どうしたんです?レッドのポケモンは手に入れたんです、ここにいる理由はもうありません」

ナツメ「ちょっと…時間を」

ナツメ「ねえさっきの部屋に鍵もあったよね」

エリカ「はい」

クロイロ「出してあげるつもりですか?」

ナツメ「私が思ってるとおりなら出します」
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:41:41.39 ID:14kRTpz90
ジャラジャラ

トウヤ「誰?」

ナツメ「えっと…ん、お前たちが侵入者か」

トウヤ「だったらなんなんだ」

コトネ「ナツメさん?」

ナツメ「……」

コトネ「やっぱりナツメさんですよね」

トウヤ「知り合い?」

コトネ「うん、私の恋人!」

ナツメ「違うでしょ!」
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:42:30.78 ID:14kRTpz90
ナツメ「…なんでわかったの?変装してるのに」

コトネ「あ、ほんとですね、でもにおいでわかりました」

ナツメ「におっ…」

コトネ「ナツメさんとレッドさんは私の恋人ですからすぐわかりますよ」

ナツメ「なんでレッドまで!」

コトネ「ほんとのことじゃないですか」

ナツメ「…せっかく出してあげようと思ったけどやめた」

コトネ「あー待ってくださいよー!」
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:43:32.67 ID:14kRTpz90
ナツメ「まあ冗談だけどね」

ナツメ「でも今からいう質問の答えによってはほんとに出さない」

ナツメ「この鍵捨てちゃうから」ジャラ

コトネ「質問ってなんですか…?」

ナツメ「簡単な質問よ、どうして捕まってるのか」

コトネ「えーと…なんでだっけ?」

トウヤ「なんか計画の邪魔だからなんとかでつかまっちゃったんです」

ナツメ(別にリーグの味方ってわけでもなさそうだし、こんなところにずっと居させるのもどうかと思う)

ナツメ「まあいいや、開けてあげる」

コトネ「やったーナツメさん大好きです!」
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 01:44:32.14 ID:14kRTpz90
ナツメ「ここにボールがたくさんあるから、たぶん二人のポケモンもここにあるはず」

コトネ「えーと…どこかな…」

トウヤ「コトネ、こっちこっち、これでしょ」

コトネ「ああ、ほんとだ」

トウヤ「……」

トウヤ「キュレムはやっぱりここにないか…」ぼそっ

ナツメ「二人とも自分のは見つかった?」

ナツメ「早く来て、ここから出るわよ」

コトネ「はーい!」

コトネ「あれエリカさんもいたんですね」

エリカ「はい、ナツメさんのお手伝いで」

ナツメ「それじゃあテレポートするよ」
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:29:24.24 ID:ucBnkyq90
キョウ「待ていっ」

ザシュッ

トウヤ「あああっ!なんか刺さったぁぁぁぁぁ!」

コトネ「ただのクナイが刺さっただけでしょ、大げさ」ズボッ

トウヤ「大げさなわけないだろ!」

キョウ「驚かせてすまんな」シュタッ

ナツメ「あなたはキョウ…やっぱり気づかれてたのね」

クロイロ「四天王とはいえ一人です、この人数なら」
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:30:13.40 ID:ucBnkyq90
キョウ「まあ待て待て」

キョウ「拙者はお主らと戦いに来たのではない」

トウヤ「戦いに来たのではないって言ってもガッツリとクナイがささったんですけど」

キョウ「安心せい小僧、お主に投げたのは偽物で本物はもっと…」

キョウ「ん?なぜ偽物の方がここに…」

キョウ「……」

キョウ「まあ待て待て」

キョウ「拙者はお主らと戦いに来たのではない」
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:31:05.76 ID:ucBnkyq90
ナツメ「じゃあ何をしに来たの」

キョウ「ナツメか…見た目は変えられても声までは変えられんようだな」

トウヤ「この人って話聞かないタイプの人なの?」

コトネ「初めて見た人だからわかんない」

ナツメ「私のことはいいから何しに来たの」

エリカ「暗殺ですか?」

キョウ「違う、そうではない、お主らに敵意はない」

ナツメ「なんでエリカだけには答えるのよ」

キョウ「仕方のないこととはいえ、リーグ本部に忍び込むとは…」

エリカ「何をしにいらっしゃったのですか?」

キョウ「お主らに伝えることがあって来たのだ」
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:33:14.77 ID:ucBnkyq90
ナツメ「みんな、もうテレポートするから集まって」

エリカ「ナツメさん、ちょっと待ってくださいよ」

キョウ「レッドがなぜ指名手配までされたのか、それを伝えにきた」

ナツメ「……」

エリカ「キョウさん、お願いします」

キョウ「うむ」

キョウ「これはアクロマという男が起こしたことなのだろう」

キョウ「そやつは今は国際警察の長官であり、ポケモンリーグの幹部でもある」

キョウ「これは拙者の考えだが、アクロマは強力な催眠術のようなものを使えるのだろう」

キョウ「そしてその催眠術によりその地位についた」

キョウ「拙者はその類のものをかわす術があったが各リーグの上層部はほぼ全員術にかかっている可能性がある」
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:39:09.27 ID:ucBnkyq90
キョウ「少し長くなったがまずレッドが指名手配された原因だ」

キョウ「そのアクロマの目的は創造ポケモン、アルセウスを呼び出すこと」

キョウ「アルセウスは始まりの間と呼ばれるところに居るとされているらしい」

キョウ「そしてそこへ行くためには天界の笛というものが必要なのだ」

キョウ「だがそんなものが存在したという記録すらないがアクロマは作りだす方法を見つけた」

キョウ「それはこの世で最も優れたトレーナーを生贄に捧げることだそうだ」

キョウ「なぜそのような結論に至ったのかはわからんがアクロマはレッドを必要とした」

キョウ「もちろんそんなことで命を捨てる者はおらん」

キョウ「レッドを捕まえるためには最も大きな組織を自由に使い、数で圧倒することを考えたのだろう」

キョウ「そのためアクロマはポケモンリーグという組織を自分のために利用するために上に立ち、レッドの偽物まで用意し罪をつくった」

キョウ「あれだけの大罪人ならジムリーダーやチャンピオンたち全員で捕まえる必要があるからな」

キョウ「ただアクロマの計算が間違っていたのはあれだけの罪をつくってもお主らレッドの味方をする者がいたことだろうな」
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:40:23.70 ID:ucBnkyq90
ナツメ「じゃあつまりそのアクロマってのがレッドを…」

エリカ「許せません!」

キョウ「あともう一つ、リーグのことについてだ」

キョウ「最近だがリーグの最高責任者が変わったんだ、前任がいきなり指名してな」

キョウ「その…かなり美人な女性だ」

キョウ「表では真面目にしているように見えるがども怪しい」

キョウ「アクロマと同じ…いやアクロマ以上に危険な雰囲気だ」

キョウ「忍者の勘でしかないがそいつには注意しろ」

ナツメ「エリカ、それが誰か聞いて、どうせあなた以外の話聞かないから」

キョウ「そいつの名はルザミーネ」

ナツメ「これ答えるのなら最初から答えなさいよ…」
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:41:49.88 ID:ucBnkyq90
10分後

クロイロ「とりあえずここならリーグの者も来ないでしょうし安心でしょう」

ナツメ「そうですね」

ナツメ「……」

ナツメ「エリカは本当に私たちと来ていいのね?」

エリカ「はい」

ナツメ「わかった…」

ナツメ「じゃあコトネとトウヤ君はもう捕まらないように気をつけてね」

コトネ「ナツメさん」

ナツメ「なに?」

コトネ「私もナツメさんと一緒に」

ナツメ「ダメよ」
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:42:50.09 ID:ucBnkyq90
コトネ「早いです」

ナツメ「だってダメだもん」

コトネ「どうしてですか、私もレッドさんに会いたい、あっ違う助けたいです」

ナツメ「どんな理由があってもだめ」

コトネ「どうしてですか」

ナツメ「…私たちがロケット団だから」

コトネ「ロケット団…ナツメさんが…」

ナツメ「そう、だからそんなとこにコトネを入れるわけにはいかないわ」

コトネ「エリカさんもですか?」

エリカ「はい」
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:43:40.55 ID:ucBnkyq90
コトネ「どうしてエリカさんはよくて私はだめなんですか」

ナツメ「エリカは大人だから…私と同い年だし…」

コトネ「私ももう大人です!」

ナツメ「子どもよ、おとなしく言うこと聞きなさい」

エリカ「コトネちゃん、あなたもロケット団がどんな組織かわかってるはずです」

エリカ「ナツメさんはあなたのことを思って止めてるんです」

コトネ「私のため…でも…」

クロイロ「別にいいんじゃないですか」

ナツメ「えっ先生…!?」
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:44:48.39 ID:ucBnkyq90
クロイロ「ロケット団は来るものを拒みません」

ナツメ「だめですよ先生!」

クロイロ「ただ…」

クロイロ「簡単に抜けられると思わないことです」

クロイロ「裏切り者には制裁が与えられます」

クロイロ「たとえ地の果てまで逃げようとも必ず死より重く苦しいものを…」

コトネ「……」

クロイロ「それでもよろしいですか?」にこっ

コトネ「……」コクッ
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:45:39.46 ID:ucBnkyq90
ナツメ「ほんとにいいのね…」

コトネ「ナツメさんちょっとしつこいですよ〜」

コトネ「どうせ私はもうポケモンリーグは信じられないです…」

コトネ「レッドさんや私たちまで捕まえようとしたりして」

コトネ「だったらそこがどんな組織でも信じられる人たちのいる方が私はいいんです」

ナツメ「……」

コトネ「あ、そうそう、トウヤはみんなのとこに戻ってね」

トウヤ「えっ」

コトネ「だってこのことをちゃんと説明してもらわないといけないし、それに二人とも入るのは…ね」

トウヤ「……」

トウヤ「わかった、がんばってね」

コトネ「うん」
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:46:24.02 ID:ucBnkyq90
コトネ「ではこれからどうしましょう隊長!」ピシッ

ナツメ「私に言わないで、誰かっていえば先生が隊長だから」

クロイロ「ナツメですよ」

クロイロ「私はただの天才医師ですから」

クロイロ「そういうことなんで決めちゃってください」

クロイロ「ああ、本部には連絡しましたから、二日後にはカントーに来ます」

ナツメ「エリカ…」

エリカ「たーいちょ、がんばってくださいっ」

ナツメ「あんたそんなキャラじゃないでしょ…」
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:47:48.24 ID:ucBnkyq90
ナツメ「じゃあもう私が決めていいのね!」

クロイロ「はい」

エリカ「ええ」

コトネ「もちろんであります隊長!」

ナツメ「……」

ナツメ「どうせカロスには本部がカントーに来るまで行けないだろうし…」

ナツメ「じゃあレッドがあんな目にあったもともとの原因をつくったアクロマを逆にとっ捕まえてやる」

ナツメ「あとリーグ最高責任者のルザミーネだっけ、そいつも」

ナツメ「その方がその…サ、サカキ…様もお喜びになるはず…」
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:48:57.99 ID:ucBnkyq90
クロイロ「そういえば、ナツメはアクロマとルザミーネの顔を知っているのですか?」

ナツメ「…エ、エリカは?さっきまでリーグ側だったんだし」

エリカ「ごめんなさい、わかりません」

エリカ「私たちジムリーダーには何も伝えられていませんでしたから」

エリカ「キョウさんのような四天王、それ以上の人しか知らないのではないでしょうか…」

ナツメ「四天王以上…か」

クロイロ「誰か聞けそうな人はいますか?」

ナツメ「ヨウ君なら知っているかもしれません」

クロイロ「そういえばチャンピオンでしたからね」

ナツメ「はい、頭の中を見たときもまだキョウの言っていた術をかけられたような感じではありませんでしたし」

ナツメ「場所はわかりますか」

クロイロ「まだカントーにいるのならわかります」

クロイロ「…見つけました、テレポートします」
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:50:26.03 ID:ucBnkyq90
タマムシシティ

ヨウ「よくわかんないですけど、中止になっちゃったんです」

ヨウ「詳しいことはまた後日って言われて…」

ククイ「そうか、じゃあ連絡があるまでまた待機か」

リーリエ「あのヨウさん、暇になるんでしたら私と」

シュン

クロイロ「はい、到着です」

ハウ「うわっ…あっ医者のお姉さん」

ヨウ「…二人増えてる」

リーリエ「……」
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:52:23.75 ID:ucBnkyq90
ナツメ「すいません突然」

ククイ「い…いえ」

ナツメ「少しヨウ君に聞きたいことがあって来ました」

ヨウ「なんですか?」

ナツメ「ヨウ君はチャンピオンよね」

ヨウ「はい」

ナツメ「じゃあリーグの偉い人らしいんだけどアクロマとルザミーネって人知ってる?」

ヨウ「アクロマさんとルザミーネさんならもちろん…」

ヨウ「えっルザミーネさんがリーグの?」
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:53:16.95 ID:ucBnkyq90
ヨウ「どういうことですかそれ」

ナツメ「ど、どういうことって…?」

リーリエ「母様は絶対安静の状態なんですよ」

ナツメ「母様…!?」

ナツメ「それに絶対安静って…そんな人が…?」

ナツメ(キョウが嘘を?でも嘘をつくにしてもなんでこの子の母親の名前を?)

ヨウ「お姉さんさっきルザミーネさんがリーグの偉い人って言いましたよね」

ナツメ「言ったけど…」

ヨウ「じゃあやっぱりあの時のあれはルザミーネさんだったんだ…」
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:54:35.03 ID:ucBnkyq90
リーリエ「ヨウさん母様を見たのですか!?」

ヨウ「一瞬だけだったけど…」

リーリエ「でもそんな歩き回れるほどになってるのにマサキさんから何も連絡は来てないですし…」

ナツメ「マサキ…?」

ナツメ「どうしてマサキからなの?」

リーリエ「私がカントーに来た理由はマサキさんに母様の症状を治してもらうためなんです」

リーリエ「ですがマサキさんではウツロイドさんの毒を解毒することはできず、代わりになんとかっていう団体を紹介してもらったんです」

リーリエ「そして何かあり次第連絡すると言われたんですが…」

ヨウ「一回マサキさんに連絡してみたら?」

リーリエ「そうですね」
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:55:07.26 ID:ucBnkyq90
『おかけになった電話番号は現在使われておりません』

リーリエ「あれ…」

ヨウ「出ないの?」

リーリエ「いえ、そうではなくて電話番号が使われていないと…」

ヨウ「番号間違えてるんじゃないの?」

リーリエ「登録している番号なんですが…」

『おかけになった電話番号は現在使われておりません』

リーリエ「……」

ヨウ「ほんとだね」

リーリエ「わっ!?」

ヨウ「……」キーン

リーリエ「ヨ…ヨウさん近いです…//」
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:55:53.26 ID:ucBnkyq90
コトネ「いーなー、あーいうの私もレッドさんとやりたい」

エリカ「どうしてレッドさんなんですか、それなら私がレッドさんとやります」

コトネ「先に言ったのは私ですから私がやります」

エリカ「コトネさん、こういうのに順番は関係ありません」

エリカ「私がレッドさんと結婚するからです」

コトネ「はぁ!?」

コトネ「あっごめんなさい、なんでエリカさんがなんですか、私との間違いですよ!」

エリカ「あらあら、ふざけたこと言わない方がいいですよ」

ナツメ「ふざけたこと言ってるのは両方、何くだらないこと話てんの」
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:57:13.53 ID:ucBnkyq90
コトネ「くだらなくなんかないです!私がレッドさんと結婚するのは重要なことですよ!」

エリカ「ナツメさんからも言ってあげてください、そんなわけないって」

ナツメ「そうね」

エリカ「レッドさんと結婚するのは私だと」

ナツメ「なんでそんなこと…」

コトネ「じゃあどっちなんですか、はっきりしてください!」

ナツメ「なんでどっちかなのよ」

エリカ「ではほかに誰かいらっしゃるんですか?」

ナツメ「それは…というかそんなことはレッドが決めるんだし、どうでもいいでしょ」

ナツメ「そんなことよりアクロマとルザミーネの顔わかったしもう行くよ」
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:58:22.05 ID:ucBnkyq90
ヨウ「あの人たち何だったんだろ」

ハウ「みんな綺麗な人たちだったね」

ハウ「もしかしてあの人たちもルザミーネさんみたいに見た目より…」

リーリエ「母様が特別なだけですよ」

ハウ「そっかー」

ヨウ「そのルザミーネさんのこと確かめるためにも直接行かないとね、リーリエ」

リーリエ「マサキさんのところですか?」

ヨウ「そう」

ハウ「二人で行くのー?」

ククイ「ハウはここで俺と留守番だ」

ハウ「ええー」

ククイ「デートの邪魔しちゃ悪いだろ」

ヨ・リ「そ、そんなんじゃないです!」
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 01:59:31.52 ID:ucBnkyq90
マサキの家付近

リーリエ「見えました、あれがマサキさんの家です」

ドカーン

リーリエ「……」

ヨウ「…爆発した」

リーリエ「な…なにか実験をしてたんでしょう、それで爆発を…」

ヨウ「あれ実験ってレベルじゃないよ、完全なる爆発だよ!」

リーリエ「どどどど…どうしましょう…」

ヨウ「落ち着きなよ、あそこにマサキさんがいるとは限らないでしょ」

リーリエ「じゃあ誰が実験をして爆発を…」

ヨウ「実験とも限らないし…よくわかんないけど…行ってみよう」
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 02:00:43.95 ID:ucBnkyq90
ヨウ「これはすごいね…」

リーリエ「ヨウさん危ないですよ、離れましょう」

ヨウ「そうだね…」

ヨウ「あれ、誰かいる」

ヨウ「…ねえリーリエ、あれルザミーネさんじゃない…?」

リーリエ「そんなまさか…ほんとですね」

リーリエ「…あんなところにいたら母様が危ない!」

ヨウ「あっリーリエ!」
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 02:01:43.80 ID:ucBnkyq90
リーリエ「母様!」

???「…リーリエ…?」

ヨウ「ルザミーネさん、こんなところで何してるんですか、危ないですよ」

ルザミーネ「…ヨウ君まで…君たちこそこんなところで何をしているの」

ヨウ「マサキさんのところに行こうとしたら、急に爆発して…」

アクロマ「おや、ここに用があったのですか?」

ヨウ「アクロマさん!?なんで火の中から…」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/02/02(木) 01:18:23.21 ID:iClbEQ4U0
アクロマ「少しやることがあったので」

リーリエ「やることとはここの爆破ですか…?」

アクロマ「…!」

ヨウ「リーリエ何言ってるのさ」

リーリエ「なんだか変です…私にはわかります」

ヨウ「変って何が…」

リーリエ「爆発したのにこんなところに…それも中から出てくるなんておかしいですよ…」

リーリエ「それと母様じゃないです…その人…」
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