ナツメ「レッドが指名手配!?」

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315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/07(水) 02:29:34.35 ID:ZZ5ZrZcj0
クロイロ「サカキ様、失礼します」

シロナ「はいはーい、何か用?」

クロイロ「おめーじゃねえ」

サカキ「どうした」

クロイロ「ナツメが戻ってきて、レッドの場所がわかったそうです」

サカキ「そうか」

サカキ「場所はどこだ」

ナツメ「たぶんカントー」

ナツメ「そして捕まってると考えた方が…」
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/07(水) 02:31:05.08 ID:ZZ5ZrZcj0
シロナ「レッド君が捕まった!?」

サカキ「…ホウエンを離れる予定はいつだ」

シロナ「ま…まだまだです」

サカキ「ならわざわざ今行く必要はない」

シロナ「えっ」

ナツメ「レッドがどうなってもいいっていうの!」

サカキ「……」

ナツメ「…ですか」

サカキ「ふん…」
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/07(水) 02:32:51.42 ID:ZZ5ZrZcj0
クロイロ「サカキ様…その、ほうっておくということですか?」

サカキ「そうだ」

ナツメ「でもそれじゃ…」

サカキ「たしかに今のレッドはピンチなんだろうな」

サカキ「レッドはロケット団にとっても必要な戦力…」

サカキ「だがあいつなら心配ないだろう」

シロナ「ボス…」

ナツメ「それは違うでしょ…」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/07(水) 02:34:38.24 ID:ZZ5ZrZcj0
サカキ「なに?」

ナツメ「レッドはね、ああみえて寂しがり屋の甘えん坊なのよ!」

ナツメ「そんなレッドを…あっ」

全員「……」

ナツメ「いっ…いや、そんないろいろ詳しいわけじゃなくて…」

ナツメ「単純に付き合いが長いだけで、あっ、この付き合いはそういう付き合いじゃなくて」

クロイロ「ナツメ、だれも何も言ってません」

ナツメ「だって、そのー…うん…」
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/07(水) 02:35:47.90 ID:ZZ5ZrZcj0
サカキ「お前がレッドのところに行きたいだけじゃないのか?」

ナツメ「ななな…何言ってるの!…ですか」

サカキ「じゃあ別に行かなくてもいいんじゃないか」

ナツメ「でもその…レッドもえーっと…なんていうか」

サカキ「……」

シロナ「…ボスー、そんなこと言わないでもナツメは行きたがってるんですし」

シロナ「そうだ!私とナツメで行ってきますよ」

シロナ「ナツメの言うこともまあわからなくもないですし、いいですよね」

クロイロ「レッドの性格以外何も具体的に言えてないと思うんだけど」

シロナ「私にはわかるの」
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/07(水) 02:36:28.49 ID:ZZ5ZrZcj0
クロイロ「…お姉ちゃん本当に行く気なの?」

シロナ「もちろん」

クロイロ「もちろんって…サカキ様よろしいのですか?」

サカキ「シロナ…頼んでおいた仕事は終わったのか?」

シロナ「あ…」

サカキ「ふん…」

サカキ「ならカントーへはナツメとクロナで行ってもらう」

クロイロ「私ですか…はい、わかりました」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/07(水) 12:11:20.20 ID:f0beVK4n0
おつー
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:38:39.60 ID:TMZsgMjV0
クロイロ「あなたが行きたいと素直に言えばさっと終わったのですよ」

ナツメ「それはそうですけど…」

シロナ「クーローナーツーメー」

クロイロ「まとめるんじゃない」

シロナ「ごめんごめん」

クロナ「で、何?サカキ様に頼まれてたこと終わったの?」

シロナ「いんや、それは全然」

ナツメ「言っとくけど手伝わないよ」

シロナ「そんなことじゃないわよ〜」
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:39:08.53 ID:TMZsgMjV0
シロナ「わかってると思うけどちゃんと変装していくようにって伝えにきただけ」

シロナ「ナツメはジムリーダーだし、クロナは髪の色以外私にそっくりだし私に間違われないと限らないからね」

クロイロ「お姉ちゃんにそっくりぃ?」

ナツメ「まあ…かなり似てますね」

クロイロ「…そうですか」

シロナ「でさでさ、いろいろ着てみてほしいんだけど」

クロイロ「お姉ちゃん私に着させて似合うかどうか見たいだけなんじゃ…」
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:40:27.56 ID:TMZsgMjV0
シロナ「う〜ん、ちょっと違う気がするな〜」

クロイロ(やっぱり…)

ナツメ「それにしてもいっぱい服ありますね」

クロイロ「ロケット団はいろんなところに潜入したりすることもありますからね」

クロイロ「各地方のほぼ全職業分の服はそろえてあります」

ナツメ「すごいですね」

クロイロ「ええ、でもその分着るのが多くこの馬鹿にそれだけ試着させられるんですけどね」

シロナ「お姉ちゃんに向かってバカって言わないの!」

クロイロ「うるさい」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:41:38.59 ID:TMZsgMjV0
ナツメ(あ、これいいかも)

シロナ「ねえねえナツメこれ似合うんじゃない?」

シロナ「ホウエン地方のバトルガールの服なんだけど」

クロイロ「そんなのだったらナツメにはイッシュ地方のビキニのお姉さんの」

ナツメ「なんで二人ともそんな露出高いの!」

ナツメ「水着なんて変装でもなんでもないでしょ!」

クロイロ「レッドが好きそうだと思ったので」

シロナ「あ、そういう考えいいわね」

シロナ「じゃあレッド君が好きそうな服選ぼっと」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:42:47.23 ID:TMZsgMjV0
ナツメ「自分で選ばせてよ」

シロナ「えーおもしろいのに」

クロイロ「そうですよ」

ナツメ「先生まで…」

ナツメ「わかりました、じゃあ選んでください」

ナツメ「ただ先生が一緒に歩いてても恥ずかしくないような服装でお願いします」

シロナ「OL、ふりそで…ナースもレッド君好きそうね」

クロイロ「お姉ちゃんは何もわかってない、レッドは絶対ポケモンレンジャーよ」

ナツメ「今の聞こえてたのかな」

ナツメ「まともなのならなんでもいいけど…」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:43:50.31 ID:TMZsgMjV0
30分後

シロナ「もうだからー!」

クロイロ「違うって言ってるでしょ」

ナツメ「二人とも早くしてくれない?」

ナツメ「あまりにも遅いからもう着替えたんだけど」

シロナ「えっ」

クロイロ「サイキッカーってそのままじゃないですか、ダメですよその服装だけは」

ナツメ「あれ、だめなんですか…」
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:45:50.96 ID:TMZsgMjV0
さらに30分後

クロイロ「はい、これでいいですよ」

ナツメ「…なんかこうお嬢様系の服はどうも私には」

クロイロ「いいえ、よく似合ってますよ」

シロナ「あんた女優だったんだし役でそういうの着ることなかったの?」

ナツメ「こんな役はしなかったから」

ナツメ「魔女とかはよくやったけど」

クロイロ「ナツメ女優だったんですか?」

シロナ「あんたほんと世間のこと知らないわね、けっこう有名なのよ」

クロイロ「へーすごいじゃないですか」
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:47:19.11 ID:TMZsgMjV0
ナツメ「私のことはいいですから先生も着替えてくださいよ」

シロナ「そうよ、あんた何やってんの」

クロイロ「私は医者の格好で」

シロナ「ほら脱ぎなさいって」

シロナ「ナツメも手伝って」

ナツメ「うん」

クロイロ「なっ…ナツメまで!やめてください私はっ…」
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:48:52.89 ID:TMZsgMjV0
シロナ「よし、あとは髪型かえようか」

クロイロ「どうせエリートトレーナーならイッシュじゃなくて…それよりエリートトレーナーじゃなくて…」

シロナ「ごちゃごちゃ言わないの」

シロナ「あんた髪まで私そっくりね〜やっぱ私にあこがれてんの?」

クロイロ「そんなわけないでしょ」

クロイロ「髪なんか後ろで束ねるだけでいいから」

クロイロ「それと子どものときからお姉ちゃんを見てたらとても尊敬されるような人には思えないもん」

ナツメ「たしかにね、テレビとか出るときだったらそれなりにしてたみたいだけど、そうじゃないときはね」

シロナ「テレビの時ぐらいはちゃんとするわよ一応チャンピオンだったんだし」

シロナ「シンオウ中の目標だったのよ」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/12(月) 02:49:44.49 ID:TMZsgMjV0
シロナ「最後はこうして…」

シロナ「はいオッケ〜」

クロイロ「……」

シロナ「どうしたの?」

クロイロ「ナツメの言う通り…どうもなれない格好てのは…」

クロイロ「あ、私の白コートだけでもせめて」

シロナ「やっぱりそのそのコートも私に」

クロイロ「おばあちゃんにもらったの!」
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:27:53.07 ID:DPhN8rYO0
ナツメ「着替え終わったんだし、早く行きましょう」

クロイロ「そうですね」

クロイロ「お姉ちゃんはサカキ様に頼まれてたこと終わらすように」

シロナ「わかってるって」

クロイロ「ならいいけ…」

クロイロ「……」

シロナ「どうしたの?」

クロイロ「今何か」
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:30:01.35 ID:DPhN8rYO0
ピッカッチュウピッカッチュウピッカッチュウ

ナツメ「この音は一体…?」

クロイロ「サイレンです」

クロイロ「何かあったのでしょうね」

ナツメ「もっと他に音あったでしょ…」

団員『侵入者あり!侵入者あり!場所は国際…ぐわっ』

シロナ「あ、やられた」

クロイロ「…侵入者の場所はおそらく国際警察のところでしょう」

シロナ「じゃあそこは私が行くから二人は放送室に」ガラガラ

シロナ「トゲキッス、ミロカロス、船の周りにおかしな物がないか探してきて」
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:31:06.99 ID:DPhN8rYO0
ガシャーン

ハンサム「な…なんだ…?」

ボーマンダ「オリャア」

ハンサム「おわっ!?」

リラ「ハンサムさん、無事ですか!」

ハンサム「リラ…いや、ボス!どうしてここが」

リラ「そんなことは後です!早くこちらへ!」

ハンサム「あ…ああ」
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:32:16.60 ID:DPhN8rYO0
ハンサム「あちこちでものすごい音が聞こえるが…」

リラ「私のポケモンですよ、回収していきますんで、しっかり捕まっててください」

ハンサム「おいボス!前!前!」

ミロカロス「レイトウビーーーム」

リラ「野生…じゃなさそうね」

シロナ「ハンサムさん、だめじゃないですか抜けだしたりしたら」

ハンサム「シロナ…」

シロナ「あーあ、こんなでっかい穴もあけちゃって〜」

シロナ「責任とってくださいね」にやっ
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:35:45.07 ID:DPhN8rYO0
ハンサム「いくらボスでも今戦っては勝ち目はない…」

リラ「はい、わかってます」

リラ「シンオウチャンピオン…いえ元チャンピオンシロナさん」

シロナ「ふふっ私有名人ね、いろんな地方の人にも知ってもらえて」

シロナ「あれ、あなたどこかで…」

リラ「わ…私のことを知ってるんですか!?」

シロナ「いや、気のせいね、知〜らない」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:39:20.78 ID:DPhN8rYO0
シロナ「も〜チョロチョロ逃げないでやられちゃってよ〜」

リラ「嫌です!」

ハンサム「ボスまだか!早くしないとこのままでは…」

リラ「わかってます、あとはフーディンを戻すだけです」

シロナ「……」

シロナ「私の攻撃がギリギリとはいえほとんどかわされてる」

シロナ「国際警察もやるもんね」

シロナ「いや…さすがはタワータイクーン…」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:41:50.76 ID:DPhN8rYO0
シロナ「でも…」

リラ「フーディン!」シュポン

リラ「よし…これで完了…」

ハンサム「ボス!今度は上だ!」

シロナ「私の方があなたの上を行ってるの」

トゲキッス「シャインッ」ピカッ

リラ「きゃっ」

ハンサム「うおっ」
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:42:26.63 ID:DPhN8rYO0
シロナ「……」

クロイロ「お姉ちゃん、終わったの?」

シロナ「まあ一応ね」

クロイロ「国際警察は?」

シロナ「海の中かな…」

シロナ「最後の攻撃は確実に当たってたでしょうし、そのまま海へボチャンってね」

クロイロ「ボチャンって…ちゃんと確認をしないとサカキ様に怒られるるよ」

シロナ「うん、だから今落ちたところの周辺を探してるところ」

シロナ「でも見つかる気がしないのよね〜」
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:43:34.33 ID:DPhN8rYO0
シロナ「こんなでっかい船に穴あいちゃったんだし早いところ修理しないと」

クロイロ「たしかカイナシティに有名な造船所があったはず」

シロナ「ふーん、そこなら直せそうね」

クロイロ「でもロケット団の船を修理してくれるかどうか…」

シロナ「あーたしかに…」

シロナ「じゃあそもそもこの船って誰がつくったの?」

クロイロ「え…」

シロナ「この船ってそこらの豪華客船よりも大きいわよ、ちゃんとしたところじゃないとつくれっこないよ」

シロナ「そこに頼めばいいじゃん」
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:45:14.00 ID:DPhN8rYO0
クロイロ「じゃあお姉ちゃんお願いね」

シロナ「えっ、なんでよ」

クロイロ「だって私今からカントー行くし、これお姉ちゃんが原因でしょ?」

シロナ「これ私じゃなくて国際警察が…」

クロイロ「その国際警察がいないんだし、責任はお姉ちゃんしか」

シロナ「そんなこと言わないでよ〜」

シロナ「あっじゃあさ、せめて一緒にボスのところ聞きにいこ」

クロイロ「えー…」

シロナ「お願いっ!」
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:45:40.21 ID:DPhN8rYO0
クロイロ「ほんと昔っからそういうとこあるもんね…」

クロイロ「お姉ちゃんがおばあちゃんの大事にしてた」

シロナ「わかったからー」

シロナ「ねっいいでしょ、一緒に行こ」

クロイロ「どこで作られたとか普通に聞けることなのに…」

サカキ「この船はアルトマーレという町でつくられた」

クロイロ「サ、サカキ様!?」

サカキ「…大きな穴だな」

シロナ「これはその…ねえ?」

クロイロ「なんで私にふるのよ」
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/19(月) 02:46:09.19 ID:DPhN8rYO0
クロイロ「船を修理するためにアルトマーレという町に行くのですか?」

サカキ「ああ、そうだな」

シロナ「…あのー…ボスー、捕らえていた国際警察に逃げられてしまって」

サカキ「なに?」

シロナ「い、いい今探してます!」

クロイロ「……」

サカキ「まあいい…国際警察はほっておけ」

サカキ「そのかわりシロナはこの部屋の見張りだ、一番問題が起きる可能性のあるのはここだからな」

シロナ「ひ、ひとりで…」チラッ

クロイロ「……」コクッ
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:00:50.76 ID:nSt80KjU0
クロイロ「アルトマーレ…どのようなところなのですか?」

サカキ「…いいところだ、あそこは」

クロイロ「是非私も行ってみたいです」

サカキ「お前はナツメとカントーに行くんだろ」

サカキ「それともシロナと変わるか?」

クロイロ「い、いえ…」

サカキ「そうか…」

サカキ「ならそのうち休みを出そう、その時にでも行くといい」

クロイロ「ありがとうございます」
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:01:24.94 ID:nSt80KjU0
リーグ本部

ハウ「おーっすっげー、これがポケモンリーグの本部かー」

ハウ「早く中に入ってみよーよ」

ククイ「おいおい、はしゃぎすぎだぞハウ」

ククイ「今回招かれたのはヨウだけだよ」

ハウ「あっそうだった」

ハウ「ヨウ、がんばってねー」
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:02:05.08 ID:nSt80KjU0
ヨウ「う…うん…」

ククイ「ははっガチガチじゃないか」

ククイ「まあ無理もないか、アローラ地方のチャンピオンとして会議に呼ばれたんだし」

ククイ「アローラとしては初めてだからね」

ククイ「まあがんばってくれ」

ハウ「俺たちは先にリーリエと待ち合わせの場所に行ってるからねー」

ヨウ「えっ誰もついてきてくれないの…」

ハウ「一緒に行きたいのは山々なんだけどーチャンピオンだけだからねー」

ククイ「そういうことなんだ悪いね」
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:03:27.66 ID:nSt80KjU0
ヨウ「ふぅ…」

ヨウ「よしっ行くか」

ドンッ

ヨウ「わっ」

シルバー「すまん、大丈夫か?」スッ

ヨウ「はい…ごめんなさい、こっちこそボーッとしてて」

シルバー「……」

シルバー「ふっ…ああ、悪い…じゃあな」

ヨウ「…なんだったんだろあの人?」
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:04:13.60 ID:nSt80KjU0
会議室

男「失礼します」

男「アローラ地方のチャンピオンが到着しました」

アクロマ「そうですか、ではチャンピオンのみなさん、この話は一旦ここまでで」

ミクリ「アローラ地方のチャンピオン?あそこはリーグと関係はなかったはずじゃ?」

ワタル「去年からアローラ地方にもリーグができた」

ゲン「そんな話は聞いてないけど」

ワタル「俺は誰にも言った覚えはない」

ワタル「そうことを伝えるのはお前たちの仕事じゃないのか」

アクロマ「仮に知っていたところで何も変わらないと判断したためです」

アクロマ「わたくしは無駄なことは好みませんから」
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:05:23.00 ID:nSt80KjU0
カルネ「まあまあみなさん、いいじゃないですか」

カルネ「ちょうどイッシュチャンピオンも不在だったんですし、一人増えても」

ワタル「俺はかまわん、だがなぜさっきの話を中断した」

アクロマ「ヨウさんはまだ子供です」

アクロマ「この作戦には参加してもらいますが、目的を話す必要はありません」

アクロマ「なのでわざと集合時間を遅くしておきました」

ミクリ「…たしかに子供にはこの話は聞かせない方がいいかもしれませんね」
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:06:36.43 ID:nSt80KjU0
ヨウ「えっと…この階の一番奥の部屋…」

グリーン「おい」

ヨウ「えっ…はい!」びくっ

グリーン「この先の部屋は今会議中だぞ」

ヨウ「あの、僕それに呼ばれてるんですけど…」

グリーン「…ああ、お前がアローラの初代チャンピオンか」

グリーン「悪かったな」

ヨウ「いえ…」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:07:31.66 ID:nSt80KjU0
グリーン「そうだ、悪いついでに一ついいか?」

ヨウ「?…はい」

グリーン「会議の中でレッドってやつの話が出たらどんな内容だったか教えてほしい」

グリーン「これは俺の連絡先だ」

グリーン「会議の終了後1時間以上時間を空けてリーグ以外の場所から連絡してくれ」

グリーン「頼めるか?」

ヨウ「いいですけど…あの、レッドってどこかで聞いたような…」

グリーン「レッドってのは…いや、それはここで話すことじゃないな」

グリーン「すまない、詳しくは後でだ」

グリーン「このことは誰にも言わないでくれ」

ヨウ「…わかりました」

グリーン「ああ、あと会議後にそこにいるやつらとはなるべく個人的な会話は避けるように」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:08:13.82 ID:nSt80KjU0
ギィィ

ヨウ「こんにちはー…」

アクロマ「ようこそ、ヨウさんお待ちしておりました」

ヨウ「アクロマさん?なんでここに」

アクロマ「実はわたくし、リーグの中でも少し偉い役職でね」

アクロマ「それよりも早く席についてください、みなさんお待ちですよ」

ヨウ「あっ、僕最後でした?ごめんなさい!」

アクロマ「いえいえ、みなさん気にしてませんよ」
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:09:57.14 ID:nSt80KjU0
アクロマ「では早速ですが作戦の続きをお話しましょう」

アクロマ「まずはカルネさんと、そうですねヨウさんが輸送時の周辺の警戒を」

アクロマ「ミクリさんとゲンさんは先に目的地に行き状況の確認を」

アクロマ「そしてワタルさんとわたくしでRを輸送します」

ヨウ「あの…すいません」

アクロマ「はい、なんでしょう」

ヨウ「Rってなんなんですか、それとこの作戦ってのはチャンピオンのみなさんが全員でやるようなことなんですか?」

アクロマ「……」
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:10:55.39 ID:nSt80KjU0
アクロマ「すいません、実はわたくしもRがなんなのかよくわかってないんですよ」

アクロマ「それとこの作戦にはそれだけの戦力が必要だから集めているんですよ」

アクロマ「他に質問はありますか?」

ヨウ「いえ…」

ヨウ(なんか違和感があるな…)

ワタル「…アクロマ、輸送だけだとどれぐらいかかる予定だ」

ワタル「俺たちはさっき聞いたがヨウ君はまだよくわかっていないんだ、もっと詳しく話してやれ」

アクロマ「そうですね、わたくしとしたことが、失礼しました」
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:11:50.85 ID:nSt80KjU0
30分後

アクロマ「ではこれにて会議を終了します」

ヨウ「……」

カルネ「どうしたの?難しい顔して、よくわからなかったの?」

ヨウ「あ、カ…カロネさん?」

カルネ「残念はずれ、あたしはカルネよ」

ヨウ「うへっ、ご、ごめんなさい!」

ヨウ「あっ!」

カルネ「どうしたの?」

ヨウ(あんまりしゃべらないように言われてたんだった…)

ヨウ「えっと…その僕この後待ち合わせしてるんでごめんなさいっ!」ダッ
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:13:10.64 ID:nSt80KjU0
ヨウ「うーん…話しちゃだめだって言われてたけどカロネさんに失礼だっかな…」

ヨウ「そもそもあの人が誰なんだ?」

ヨウ「僕のこと知ってたみたいだけど、僕はあの人のこと知らないし…」

ヨウ「あ、エレベーターきた」

ヨウ「一階…っと」ポチッ

アクロマ「ああ、すいません待ってください」

ヨウ「アクロマさん…」
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:13:59.51 ID:nSt80KjU0
アクロマ「ありがとうございます」

ヨウ「いえ…」

アクロマ「どうでしたか、チャンピオンのみなさんは?」ポチッ

ヨウ「実際に見てみるとすごそうな人ばかりですね」

ヨウ「ちょっと緊張しました」

チーン

アクロマ「そうですか、みなさんの実力は本物ですからね」

アクロマ「では、わたくしはこれで」

ヨウ「はい」

ヨウ「…!?」

ヨウ「今のはもしかしてルザミーネさん…?」

ヨウ「でもまさか…」

ヨウ「……」

ヨウ「見間違いかな…」
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:14:44.83 ID:nSt80KjU0
プルルルル

ヨウ「もしもし博士」

ククイ「おー、ヨウか、終わったのかい?」

ヨウ「はい」

ヨウ「リーリエとは会えました?」

ククイ「うん、もうリーリエと会えたよ」

ヨウ「じゃあ僕も今からそっち行きますね」

ククイ「ああ待ってるよ」
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:16:15.88 ID:nSt80KjU0
ヤマブキシティ

ハウ「おーいヨウー」

リーリエ「ヨウさん…」

ヨウ「久しぶり、リーリエ」

リーリエ「はい、お久しぶりです」

リーリエ「その…私…」

ハウ「ねえねえヨウ、博士があっちにおいしいお店があるって言って先に行ってるんだ」

ハウ「俺たちも早く行こうよ」

ヨウ「うん」

リーリエ「私ずっとヨウさんに会いたかったです…!」

リーリエ「あれ…」

ヨウ「おーいリーリエ、早く早く、置いてっちゃうよー」
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:17:49.14 ID:nSt80KjU0
ヨウ「ねえリーリエ」

リーリエ「なんですか」むすっ

ヨウ「あれ…どうしたの…?」

リーリエ「別になんでもありません」

ヨウ「…じゃ、じゃあいいけど」

ヨウ「…そういやルザミーネさんはどうなの」

リーリエ「お母様はたぶん…いえきっと大丈夫なはずです」

ヨウ「?…まるで最近会ってないみたいな言い方だね」
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:19:00.54 ID:nSt80KjU0
リーリエ「はい実は…」

リーリエ「最初は予定通りマサキさんという方のところを訪ねました」

リーリエ「ですがマサキさんではどうすることもできなかったそうです」

リーリエ「そのかわりにマサキさんはある団体を紹介してくれました」

ヨウ「ある団体?」

リーリエ「はい、えっと…名前忘れちゃいましたけど、お母様は今そこにいるはずです」

ヨウ「名前忘れたって…それ大丈夫なの?」

リーリエ「…た、たぶん、でもマサキさんは信頼できるところだって言ってました」
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:19:54.55 ID:nSt80KjU0
ヨウ「じゃあやっぱり見間違いか…」

リーリエ「何が見間違いなんですか?」

ヨウ「いやいや、なんでも」

ヨウ「ルザミーネさんよくなるといいね」

リーリエ「はい」

ヨウ「あっ!」

ヨウ「忘れてた…」

リーリエ「ど、どうしたんですか…びっくりしたじゃないですか」
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:20:53.32 ID:nSt80KjU0
ヨウ「ちょっと電話しないといけなかったんだ、ごめん待ってて」

プルルルル プルルルル

グリーン「はい、もしもし」

ヨウ「あ、もしもし、あの…今日リーグで会ったヨウです、その…アローラの」

グリーン「ああ、お前か」

グリーン「そういや俺の名前を言ってなかったか」

グリーン「俺の名はグリーンってんだ」

ヨウ「グリーン…さん」

グリーン「で、会議の内容について聞きたいんだが今一人か?」

ヨウ「今は友達が…」
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:22:13.24 ID:nSt80KjU0
ヨウ「あれ、ハウは…?」

リーリエ「ハウさんならもう博士のところに行ってると思います」

ヨウ「いつの間に…」

ヨウ「えー…今は友達が一人います」

グリーン「……」

ヨウ「グリーンさん?」

グリーン「なら聞かれない程度の大きさで話してくれ」

ヨウ「はい…わかりました」
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/27(火) 01:24:17.15 ID:nSt80KjU0
グリーン「つまり何かはわからないがそのRってやつをチャンピオン全員でリーグからシンオウのテンガン山まで運ぶと」

ヨウ「はい」

グリーン「そうか…」

グリーン(そのRってのは俺が集めた情報をまとめるとほぼレッドってことだろう)

グリーン(だがレッドが捕まったというのは聞いていない)

グリーン(いや、俺には伝えられていないだけか…)

グリーン「運ぶ場所はテンガン山とだけで他に言われてなかったか?」

グリーン「たとえばテンガン山頂上とか」

ヨウ「あー…たしか頂上って言ってたような」
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/27(火) 06:42:50.73 ID:jzmUnMVmO
期待してる
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/02(月) 01:00:22.80 ID:GiRJOJTm0
ホウエン地方のどこか

シルバー「……」

シルバー「…どうやらあの人に関することはあまりわからなさそうだな」

ゴールド「それにしてもお前いつの間にこんなこと」

シルバー「リーグ本部の前でアローラのチャンピオンにわざとぶつかってその時に盗聴器をつけた」

コトネ「アローラってどこ?」

ハルカ「知らない」

トウヤ「ちょっと遠いけど…あ、地図があった、これ」
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:01:28.73 ID:GiRJOJTm0
ユウキ「でもなんでそのアローラってとこのチャンピオンに盗聴器なんかつけるんだ」

ゴールド「たしかに、普通に聞いてたけど、どうレッドさんとつながるんだ?」

シルバー「お前ら本当にさっきまで聞いてたのか?」

シルバー「さっきまでのは録音してたやつだからもう一度聞かせてやる」

ゴールド「いやいい、めんどくさい」

ユウキ「うんうん、簡単にまとめて」

シルバー「ちっ」
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:01:57.98 ID:GiRJOJTm0
シルバー「さっきグリーンさんも言ってたろ」

シルバー「会議の中でレッドという話が出たら教えてくれと」

シルバー「つまりグリーンさんも少なくとも関係はあると考えてるわけだ」

コトネ「じゃあリーグに直接聞けばいいじゃん」

シルバー「それはだめだ」

シルバー「さっきのをちゃんと聞いてたやつならわかると思うが、アクロマというやつが出てきてただろ」

ユウキ「なんか聞いたことある名前だな」

シルバー「…俺が悪かった、ここにはバカしかいなかったもんな」
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:02:48.68 ID:GiRJOJTm0
シルバー「お前が戦った相手だろ」

シルバー「トウヤにいたってはキュレムをとられたんだろ」

トウヤ「ぼ、僕はちゃんと覚えてたし…」

シルバー「そのアクロマがリーグでも少し偉い役職だと言っている」

シルバー「これは俺の想像でしかないが2つ考えられる」

シルバー「1つはアクロマ個人、もしくはレッドさんを倒そうという組織に入っている」

シルバー「2つ目はアクロマの行動はリーグの意思だという可能性」

シルバー「つまりリーグがレッドさんを倒す…いや消そうとしている可能性だ」
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:03:17.59 ID:GiRJOJTm0
ゴールド「リーグがレッドさんを消す…?」

コトネ「なんでそんなことをする必要があるのよ」

シルバー「そんなこと俺が知るわけないだろ」

シルバー「それにこれは俺が勝手に考えた可能性の一つだ」

コトネ「私のレッドさんに何かあったらどうなるかわかってんの!」

シルバー「いや、俺に言われてもだな…」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:04:26.98 ID:GiRJOJTm0
シルバー「とにかく俺の持ってる情報じゃこれが限界だ」

シルバー「レッドさんをどうにかされたくなかったらお前らも情報を集めろ!」

シルバー「てかこれだけいて誰も何も調べてないんだよ」

トウヤ「じゃあ僕が」

シルバー「よし、言ってみろ!」

トウヤ「関係あるかどうかはわかんないけどロケット団ってのが最近活動してるみたいだよ」

ゴールド「おい…」

シルバー「…いやロケット団は関係ないだろう」

シルバー「あの男がレッドさんに対して復讐なんてこと考えるはずはない」

シルバー「もし部下のやつらがあの男を呼び戻すためにやってるなら、それはロケット団じゃねえ」

シルバー「あと俺の前じゃロケット団の話はしないようにしてくれ…」
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:04:52.27 ID:GiRJOJTm0
コトネ「よし、決めた」

コトネ「私カントーに行ってみる」

コトネ「ほら行くよ、トウヤ」

トウヤ「え、ああ…うん…え?なんで」

コトネ「キュレム取り返さないとだめでしょ」

コトネ「それにトウコもN君も心配だし」

トウヤ「うん…」

ゴールド「じゃあ俺も行くよ」

コトネ「そ、じゃあがんばってね」

ゴールド「……」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:05:20.35 ID:GiRJOJTm0
翌日

ナツメ「着きましたけど、バレないですかね?」

クロイロ「大丈夫ですよ、どこからどう見てもナツメには見えません」

クロイロ「どこから行きますか?」

ナツメ「そうですね…」

ナツメ「そうだ、その前に少し携帯貸してもらっていいですか」

クロイロ「?…いいですけど…」

ナツメ「ありがとうございます」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:05:49.11 ID:GiRJOJTm0
ピッ ピッ ピッ

ナツメ「……」プルルルル

エリカ「はい、もしもし」

ナツメ「……」

エリカ「あの…もしもし?」

ナツメ「エリカ…ナツメよ」

エリカ「ナツメさん…!?」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:06:24.12 ID:GiRJOJTm0
エリカ「本人ですか…?」

ナツメ「ええ、もちろん」

ナツメ「でも私も今は指名手配されちゃってるみたいだし、私の話を聞かず今きってもらってもいいわ…」

エリカ「私はナツメさんのことは親友だと思ってます」

エリカ「指名手配されるような悪い人とは思えませんし、もちろん信用してます」

ナツメ「…ありがと」

ナツメ「なら今からいう私の質問には正直に答えてほしい」

エリカ「はい…」
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:07:05.94 ID:GiRJOJTm0
ナツメ「レッドは今どこ」

エリカ「…いえ…私にはわかりません」

ナツメ「……」

ナツメ「そう…」

ナツメ「じゃあタケシはどこにいるかわかる?」

エリカ「タケシさんですか…?」

エリカ「その…実はタケシさんは今行方不明だそうで…」

ナツメ「行方不明…!?」

ナツメ「なんかそういうの多くない…?」

エリカ「それはまあ…」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:08:02.06 ID:GiRJOJTm0
ナツメ「知らないんだったらしょうがないね、ありがとう」

ナツメ「それじゃあ…また会うことがあったら…」

エリカ「待ってくださいよ」

エリカ「ナツメさんは今どこにいるんですか」

ナツメ「……」

ナツメ「ごめん…エリカ、私もあなたを信用してる」

ナツメ「…でもあなたに教えるわけにはいかない」

ナツメ「今私がどこで何をしているかも」
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:08:58.07 ID:GiRJOJTm0
ナツメ「ありがとうございます…」

クロイロ「いえ、何かわかりましたか?」

ナツメ「すいません、何も…」

クロイロ「そうですか」

クロイロ「結局どこに行くかは決まらないままですね」

ナツメ「はい…」

クロイロ「……」

クロイロ「ナツメはたしかヤマブキのジムリーダーでしたよね」

ナツメ「そうですけど…」

クロイロ「ではまずヤマブキシティに行きましょう」
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:09:43.46 ID:GiRJOJTm0
ナツメ「えっなんでですか?」

クロイロ「なんとなくですよ、特に理由はないです」

ナツメ「でも…」

クロイロ「心配することはないですよ」

クロイロ「何回も言いますけど絶対バレませんから」

ナツメ「それはわかってるんですけど…」

クロイロ「これは私の勘ですが意外と遠回りに思えても実は近道かもしれませんよ」
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:10:41.32 ID:GiRJOJTm0
2日後 どこかのレストラン

ナツメ「あの先生」

クロイロ「なんですか」もぐもぐ

ナツメ「いつになったらレッドのことがわかるんですか」

クロイロ「そうですねー…」もぐもぐ

ナツメ「一回食べるのやめてもらっていいですか」

ナツメ「レッドに関することが全然手に入らないんですけど」

クロイロ「…ごめんなさい」

ナツメ「いえ…すいません…強く言っちゃいました」
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:11:15.18 ID:GiRJOJTm0
ナツメ「……」

クロイロ「あの一つ聞いてもいいですか」

ナツメ「はい」

クロイロ「どうしてそこまでレッドを?」

ナツメ「レッドをって何がですか」

ナツメ「どうしてそんなにレッドを探すのかって聞いてるですか?」

クロイロ「ではそれで」

ナツメ「それでって…」

ナツメ「別に…ただレッドとは友達ですし、友達が困ってるような状況なら助けるのは当たり前じゃないですか」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:11:52.48 ID:GiRJOJTm0
クロイロ「ふっ…そうですね」

クロイロ「聞く意味のない質問でした」

コテッ

ハウ「わっ!」

バシャッ

クロイロ「……」びしょびしょ

ナツメ「せ…先生…」

ハウ「ご…ごめんなさい!」

ハウ「乾かすもの…乾かすもの…」

ハウ「あっブースター!」ボウッ
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:12:22.27 ID:GiRJOJTm0
ナツメ「燃えてる燃えてる!」

ナツメ「ヤドキング、消火!」

しゅー

ナツメ「大丈夫ですか先生!」

クロイロ「…はい」

ハウ「ごごごご…ごめんなさい!」

ククイ「どうしたんだ?ハウ」

ハウ「博士…実は…」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:12:49.44 ID:GiRJOJTm0
ククイ「本当にすいませんでした!」

クロイロ「頭を上げてください」

ククイ「でも服も燃えちゃって…」

クロイロ「少しですよ、新しいの買えばいいだけですから」

ククイ「それなら自分が、ああ後ここの会計も…えっとあと…」

クロイロ「いえいえいえ!いいですよ!」

ククイ「お願いします!僕に買わさせてください!」

クロイロ「…えっと」

ナツメ「そこまで言うならいいんじゃないですか…」

クロイロ「じゃあ…同じような服お願いします」

ククイ「わかりました買ってきます!」
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:13:21.27 ID:GiRJOJTm0
ハウ「ほんと、すいません!」

クロイロ「気にしないでください」

クロイロ「それよりあなたは怪我してないですか?」

ハウ「いや俺は別に」

クロイロ「私はこれでも医者ですから、けが人は放っておけません」

クロイロ「少しすりむいてますね」

ブンッ

クロイロ「はい、これで治りましたよ」

ハウ「おおすげえ!」

クロイロ「ただ待ってるだけじゃ悪いですし、お子さんたち見てますよ」

ククイ「すいません…ありがとうございます」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:14:22.31 ID:GiRJOJTm0
ヨウ「あのお姉さん」

ナツメ「私?」

ヨウ「はい」

ヨウ「さっきのヤドキング、パッと見ですけど、すごいレベルでしたよね」

ヨウ「何してる人なんですか?」

ナツメ「いや、そんなたいしたことじゃなくて…」

ナツメ「……」

ヨウ「どうしたんですか?」

ナツメ「シッ…」

ポロッ パキッ グシャ
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/02(月) 01:14:59.60 ID:GiRJOJTm0
クロイロ「どうしたんですか?」

ナツメ「この子の帽子に盗聴器らしきもの…いえ間違いなく盗聴器でしたね」

ヨウ「盗聴器!?」

ナツメ「何か心当たりない?」

ヨウ「ま、全く…」

ナツメ「……」

ナツメ「ちょっと頭の中覗いていい?」

リーリエ「ヨウさんの頭の中を覗く!?」

ヨウ「の、のぞくって…一体…」

クロイロ「ナツメ、そういうのは一応さっきの博士って方が戻られるのを待った方がよくないですか」
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/04(水) 19:17:53.68 ID:wRj4aHLmO
面白くて一気読みしてしまった
支援
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:04:10.97 ID:tGyTuLbl0
ヨウ「よくわかんないですけど、痛くないならいいですよ」

ナツメ「じゃあ一瞬だから…」

ナツメ「……」

ナツメ「うーん、誰がいつつけたかはわからないわね」

ナツメ「でも…いや」

ナツメ「先生、ちょっといいですか、こっちに」

クロイロ「はい」
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:04:46.10 ID:tGyTuLbl0
クロイロ「何が見えたんですか?」

ナツメ「まずあの子はアローラ地方のチャンピオンだそうです」

クロイロ「へえ、あの年で…やるもんですね」

ナツメ「…レッドもあれぐらいでチャンピオンになりましたよ」

クロイロ「そうでしたね」

ナツメ「いや、レッドのことはよかったですね…」

ナツメ「えっと、あの子は三日前のチャンピオンの会議に出てるんですが」

ナツメ「その前にグリーンと会ってました」

ナツメ「どうやらグリーンもレッドのことをさぐってるみたいです」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:06:34.60 ID:tGyTuLbl0
クロイロ「グリーンも立場としてはチャンピオンたちと同格以上のはずですよね」

クロイロ「そのグリーンですらレッドのことをさぐっているとなればやっかいですね」

ナツメ「…一度グリーンと会ってみませんか?」

クロイロ「なぜですか?」

クロイロ「グリーンはあきらかにリーグ側の人間、つまり敵です」

クロイロ「そんな相手と会うのは危険ですよ」

ナツメ「危険でもレッドのことをさぐっているというのなら、何かレッドのことを知っているはずです」

ナツメ「私一人でも会いに行きますよ」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:07:27.13 ID:tGyTuLbl0
クロイロ「……」

クロイロ「グリーンをどこかに呼び出すのですか?」

ナツメ「あの子を利用させてもらいます」

クロイロ「利用ってあの子はああ見えてもチャンピオンなんですよね」

クロイロ「だったらリーグの人間じゃないですか、そう簡単に利用できるんですか?」

ナツメ「全部私にまかせてください」

クロイロ「……」

クロイロ「わかりました、お任せします」
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:08:59.35 ID:tGyTuLbl0
ナツメ「お待たせ」

ククイ「お待たせしました!服買ってきました!」

クロイロ「…わざわざすいません、じゃあ早速」

ナツメ「ちょちょ…先生!ここで着替えるのは…」

クロイロ「…ああ、それもそうですね」

ナツメ「大丈夫ですか…?」

クロイロ「いや、少し疲れてるんですかね…」
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:10:10.69 ID:tGyTuLbl0
ナツメ「えっと、ヨウ君よね?」

ヨウ「はい」

ナツメ「ちょっとお願いしたいことがあるんだけど、いいかな?」

ヨウ「いいですよ、何したらいいんですか?」

ナツメ「グリーンって知ってるよね、その人に電話してほしいの」

ナツメ「それで、そうね…明日の13時ヤマブキシティのポケモンセンター隣にある喫茶店に来るようにって言ってほしいの」

ナツメ「えーその時に私の名前を出さないように、君が呼んだって形にしてほしいな」

ヨウ「わかりました」

ナツメ「詳しい会話は私が紙に書くから」
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:11:12.62 ID:tGyTuLbl0
プルルルルルルルルルル

グリーン「俺だ、どうした?」

ヨウ「もしもし、グリーンさん、あの明日の13時にヤマブキシティのポケモンセンター隣の喫茶店に来てもらっていいですか」

グリーン「なんだ、どうしたんだ?」

ナツメ(レッドについて見せたいものがある)サラサラ

ヨウ「えっとレッドって人について見せたいものがあるんです、だからお願いします」

グリーン「レッドについて…?」

グリーン「わかった、行こう」

ヨウ「ありがとうございます」

グリーン「…でもお前明日はチャンピオンのやつがあったんじゃないのか?」

ヨウ「あ…それは…」

ナツメ(翌日に延期された、だから大丈夫だ)サラサラ

ヨウ「えー、翌日に延期されたんです、だから大丈夫です」

グリーン「…わかった、明日の13時だな」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:11:52.51 ID:tGyTuLbl0
ナツメ「うん、ありがとう」

ヨウ「あの…僕さっき言った時間は…」

ナツメ「わかってる、君はそっちに行けばいいから」

ヨウ「それとレッドって一体誰なんですか?」

ナツメ「レッドは…私の大切な人かな…」

ヨウ「お姉さんの恋人ってことですか?」

ナツメ「そ、そういうのじゃないんだけど…!」

ヨウ「じゃあ…好きな人ですか?」

ナツメ「ちょっ、ちょっと違う!ちょっと違う!」

ヨウ「なんで二回言うんですか」

ナツメ「レッドはその…レッドは…//」
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:12:37.42 ID:tGyTuLbl0
ハウ「博士おつかれさまー」

ククイ「今度から気をつけてくれよ」

ハウ「ごめんなさい」

クロイロ「あのー、一応買ってきていただいたもの全部着たんですけど…」

ククイ「あ、似たような服選んできたつもりだったんですけど…だめでしたかね…?」

クロイロ「いえそういうわけではなくて、白衣がないんです」

ククイ「白衣…あっ」

クロイロ「い、いいですよ、ありがとうございます」

ククイ「代わりに今着てる僕の…」

クロイロ「それは遠慮します」
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:13:52.63 ID:tGyTuLbl0
リーリエ「ヨウさんは何のお話をしてるんでしょうか」

ハウ「さぁ〜、お医者さんのお姉さんならわかるんじゃない?」

クロイロ「さて、なんのお話をしているんでしょうね、私にもわかりません」

リーリエ「お医者さんはなんだか不思議な方ですね」

クロイロ「?」

リーリエ「ウツロイドさんに寄生されたお母様…とは少し似ていますが、他の人とはあきらかに違う雰囲気ですね」

クロイロ「…そうですね、私はかなり特殊な人間ですからね」

ナツメ「先生、終わりました、そろそろ行きましょう」

クロイロ「はい」

クロイロ「ではありがとうございました、私たちはこれで失礼します」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/07(土) 02:17:57.48 ID:tGyTuLbl0
ヨウ「ねえ博士、レッドって誰か知ってますか?」

ククイ「レッド…ああ、もちろん知ってるよ」

ヨウ「どんな人ですか?」

ククイ「うーん、会ったことはないからどんな人かと聞かれてもね…」

ククイ「たしか元リーグ本部のチャンピオンでチャンピオンになった年はヨウと同じぐらいだったはずだよ」

ククイ「まだまだ若いが世界最強クラスのトレーナーだろうね」

ハウ「世界最強クラスってすげーなー」

ヨウ「うん、会ってみたいよ…」

リーリエ「ヨ、ヨウさんもきっとそういう人になれますよ!」

ヨウ「ありがとう、がんばるよ」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/07(土) 02:37:08.47 ID:9ysW3hiO0
面白いじゃん 期待
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/07(土) 02:43:23.07 ID:Q5oLJZ5YO
期待
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:35:03.50 ID:37tY90F90
翌日 ヤマブキシティ

クロイロ「グリーンが店に入っていきました」

ナツメ「それじゃあ私も行きます」

クロイロ「まだ13時までは3分ありますよ」

ナツメ「3分ぐらいいいですよ」

ナツメ「私はグリーンの真後ろに座りますから、ちゃんと見ててくださいよ」

クロイロ「はい」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:35:40.05 ID:37tY90F90
店員「いらっしゃいませー」

ナツメ「……」キョロキョロ

ナツメ「いた…」

グリーン「…あいつ遅えな」

ナツメ「アローラチャンピオンのヨウ君なら来ませんよ」

グリーン「?…なんだ」

ナツメ「振り向かないでください、そのまま動かない方がいいですよ」
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:37:12.90 ID:37tY90F90
グリーン「お前は誰だ、それにヨウが来ないってどういうことだ」

ナツメ「私はロケット団です」

グリーン「なんだとっ!?」

ナツメ「大声を出さないでください」

ナツメ「大声だけじゃありません、今からは私の許可なく指一本動かすことも許しません」

グリーン「…ヨウはどうした」

ナツメ「さあどうなったんでしょうねえ」

グリーン「てめえ…」
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:38:15.57 ID:37tY90F90
グリーン「…何が目的だ」

ナツメ「わかりやすくていいですね」

ナツメ「私はただレッドについて知りたいだけです」

グリーン「レッドの?」

グリーン「ああ、それなら…」

グリーン「あいつはマサラタウン出身の男で、今は20歳だな」

ナツメ「そんなこと知ってるに決まってるでしょ、ふざけたこと言ってると…」

グリーン「レッドは俺の親友だ」

グリーン「いくら脅されたところでお前みたいなどこの誰だかわかんねえやつには教えることなんか何にもねえよ」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:39:16.57 ID:37tY90F90
ナツメ「そう、じゃあ知ってるやつならいいのかしら?」

ナツメ「例えば私とか」

グリーン「…!?」

ナツメ「どうせヨウ君は来ないし、前座るわね」

グリーン「ナツメ、今までどこに」

ナツメ「さっき言ったでしょ、ロケット団だって」

グリーン「お前本当に…」

ナツメ「動かないでって言ったでしょ」

ナツメ「私のほかにも仲間が今あなたを狙ってる、いくらあなたでも複数人じゃ勝ち目はないわ」

ナツメ「しぬわよ」
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:40:05.59 ID:37tY90F90
グリーン「…レッドのことか?」

ナツメ「ええ、あなたが知っていること全部」

グリーン「なんでロケット団に入った?」

ナツメ「話をそらさないで」

グリーン「…今俺が教えたところでお前にレッドを助けられるのか?」

グリーン「言っておくがレッドはもうリーグに捕まってるはずだ」

グリーン「そこから助け出そうということは少なくともジムリーダー、四天王、チャンピオンどもを全部敵にするってことだぞ」

ナツメ「…そんなの私がロケット団にいる時点で全員敵よ」

ナツメ「それにできるできないじゃなくてやらないとだめなの」

ナツメ「もしレッドと二度と会えない結果になったとしても」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:41:18.08 ID:37tY90F90
グリーン「……」

グリーン「なんでそんなにレッドを助けたいんだ?」

ナツメ「レッドは友達だし…」

グリーン「だけ?」

ナツメ「だけ」

グリーン「ほんとに?」

ナツメ「ほんとに…ってなんの話してんの!」

グリーン「なんかあやしいからな」

グリーン「そーいや、最初にレッドの場所探してもらおうと思った時もなんであいつが修行してるってわかったんだ?」

ナツメ「え?」

グリーン「だってあん時のあいつは俺とか以外には何にも言わず行っちゃったんだぜ」

ナツメ「そ、それはレッドならそうかなと思って」
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:42:02.18 ID:37tY90F90
グリーン「レッドならそうって言ってもさ、あいつが旅立ってシロガネ山に籠るまでに会うのってさ2回ぐらいじゃないの?」

グリーン「ジム戦するときと、チャンピオンになったよーって挨拶するときぐらいだよね」

グリーン「もしかしてちょくちょく会ってた?もっと言えばシロガネ山でも会ってたりした?」

ナツメ「…状況わかってる?」

ナツメ「ふざけたこと言ってると死んじゃうかもしんないのよ」

ナツメ「私本気よ」

グリーン「いやそれはない…お前には無理だな」
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:44:09.12 ID:37tY90F90
グリーン「わざわざ俺に直接聞きにきたってことはもうお前にはレッドのことを知る方法がないんじゃないのか?」

グリーン「それにお前がナツメってわかった時点で俺の考えてることを読むのは無理だしな」

ナツメ「そのフーディンね…」

グリーン「そっ、俺のフーディンはボールの中からでもお前の超能力を妨害できる」

グリーン「最後にレッドは自分のためにロケット団に入ってるなんて知ったら悲しむよ」

ナツメ「それはもうレッドも知ってる」

グリーン「あ、そうなの?」

ナツメ「でも最初の二つは本当だから教えてもらわないと困る、お願い」
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:44:59.49 ID:37tY90F90
グリーン「そーだなー、どーしよっかなー」

ナツメ「……」

グリーン「そんな怖い顔すんなよ」

グリーン「じゃあ俺に何もしないってんならいいよ」

ナツメ「わかった」

グリーン「ああ、そうだ!お前とレッドの昔の話聞きたいな」

ナツメ「昔のって…?」

グリーン「ナツメとレッドのジム戦が終わったぐらいからかな」

グリーン「もうそん時ぐらいから仲良かったの?」

ナツメ「別に…」

グリーン「詳しく聞きてえなー」

ナツメ「詳しくってほんとに昔のレッドは無口だから、それほど…」

グリーン「ほんとかよ、ちゃんと話せよ」

グリーン「もっっと詳しく話さないと教えねえ、一応ロケット団なんだからそれぐらいしてもらわないと」

ナツメ「……」

ナツメ「じゃあちょっと長いけど…」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:46:05.29 ID:37tY90F90
約10年前 ヤマブキジム

ジムトレ1「そこまで!勝者チャレンジャーレッド!」

ナツメ「ふぅ…負けちゃった、強いわねあなた」

レッド「……」ぺこっ

ナツメ「じゃあこれが私に勝った証のゴールドバッジ、それとこの技マシンも」

レッド「……」

ナツメ「どうしたの?受け取らないの?」

レッド「……」スッ

ナツメ「?」

レッド「ご飯粒ついてますよ…」ぼそっ

ナツメ「えっ…?」
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 02:47:00.60 ID:37tY90F90
ナツメ「えっ…えっ…」

レッド「逆…」スッ ポロッ

レッド「とれた…」

ナツメ「あ…ありがと…もうっ!?」

レッド「ごはん残しちゃだめですよ…」

ナツメ「えっ…と…」

レッド「……」
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