京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」

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17 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 :2016/08/22(月) 21:29:51.64 ID:B6wfBn3i0
「おい、にいちゃん……」
「え、あ、あ、はいっ!?」
 いきなり声をかけられ、背を伸ばして答えてしまう。
「ほら、お前の番だぜ」
「あ、は、はい」
 既にその人は会計を終わらせ、懐からライターを出しつつ、買った煙草を手に出て行ってしまった。
 俺は横目でずっとその人のことを追いつつ、会計が済むと店先に駆け足で向かった。
 その人はまだすぐそこにいて、店先でタバコを吸って空を眺めていた。
 俺は何と話しかけたらいいのかわからず、とりあえず不自然でない程度に傍に行き、買ったばかりのコーンスープを口にした。
「…………煙って(けぶって)いるなぁ、兄ちゃん」
「え?」
 向こうから声をかけられてギクリとした。
 その人は煙草をくわえたまま、俺を見据えていた。
 煙っている。空模様のことかと思い、俺は月も見えない空に目をやった。
「くくく………空でもなきゃ、煙草でもねぇよ。兄ちゃんが、煙っているのさ」
「え?」
 いきなりわけのわからないことを言われて、俺は何と言えばいいのかわからなかった。
「みりゃあわかる。俺は兄ちゃんの抱えてる事情なんざ知らねえが…………、兄ちゃんが今煙っちまっていて、自分を見失っていることくらい。自分が何をしたいのか、悩んでいるんじゃないのか?」
「え……………」
 心の中を見透かしたようなその発言に、俺は愕然とした。
 なぜ、そんなことが。
18 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 :2016/08/22(月) 21:30:41.96 ID:B6wfBn3i0
「なぜ………って、顔だな。本当にみりゃあわかるんだよ。人っていうのは輝きを放つものなんだ。その輝きは、いかに自分の魂が満たされているかで決まる。自分の心が解放されていて、いかに自由で在れるかってことだ。兄ちゃんの心は曇っちまっている。だから兄ちゃんの見た目も煙っちまっているのさ」
「俺の、心…………」
「こんなご時世だ。兄ちゃんくらいの年なら、お受験だの将来何がしたいだので悩むころだろうよ。自分が何をしたいのかもわからず、ただ周囲に理由もなく急かされる。だが…………そんな中でも、兄ちゃんの煙り方は異常だった。まるで、自分がどこにいるのかもわからず、しかもどこで何をするべきなのかもわかっていないんじゃないのかってくらいにな」
「どこで……何を………」
「自慢じゃないが、俺はそういうことからは一番縁遠い場所で生きてきたと思っている。自分が何をしたいのか、わからなくなったことなんて一度もない。やりたいことが増えたことはあれども、なくなったことはない。世間一般に胸を張れない人生だったが、それでも、俺は俺に胸を張れる。俺はこれだけ自分の望むままに生きたぜっ………てな。兄ちゃん…………お前、今の日々を、自分に胸張って自慢できるか?」
 俺は何かで思い切り殴られたようなショックを受けた。
 自分で自分に胸を張れる人生を、送れているかって?
 思い出してみる。特にここ数か月のことを。皆がインターハイを終えた後のことを。
 雑事に次ぐ雑事…………ただこの場所に居られるだけで幸運なんだと自分をだまし続けて…………この数か月、辛いとしか感じられなかった。
 実力をつけて、胸を張ってみんなの傍に居たいっていう目標こそあれど、それも叶わず皆は俺を置いてぐんぐん成長している。
 結局辛いことを全部自分の中にため込んだまま、何もできていない。

「まぁ………こんなのはただのオヤジの戯言だ。だから兄ちゃん、こんなどこの馬の骨とも知れねえオヤジのいうことなんざ、忘れてくれて構わねえ………」
「あ…………」
 その人はそう言って、学校へ帰る道とは逆方向へ去っていった。
 俺はまだその人と話したかったのだが、雪も強くなりそうだったし、急いできた道を戻ることにした。
19 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 :2016/08/22(月) 21:32:12.14 ID:B6wfBn3i0
学校に戻れたのは、6時すぎどころか、7時前だった。
 雪は冗談抜きに強くなってきていて、傘が無いと辛いほどだった。
 下駄箱のあたりで服に着いた雪と水滴を落として、誰もいなくなった真っ暗な旧校舎の中を進んで、部室へと急ぐ。
「………………?」
 するとおかしなことに気が付いた。
 いつもならこの時間帯でも、麻雀部のドアの隙間からは光が漏れているはずだ。
 しかし、部室前の廊下まで来ても、どこにも光源がない。
 非常口を指し示すぼやけた緑の蛍光灯と、ポケットから取り出した携帯の明かりを頼りに進む。
 するとやはり部室のドアの隙間からは光は漏れておらず、それどころかドアが閉じられていた。
 何かおかしいと、みんなの名前を呼びながらドアを叩く。
 ドンドンドン
「おーい、皆? 咲、優希、部長?」
 ドンドンドン と、ドアを叩く音だけが廊下に響く。
 するといきなり、左手の中の携帯が、ブーブー音を立てて震えた。
「うおっ!?」
 真っ暗闇の中でのことだったので、俺はびくっ、と跳びはねてしまった。
 溜まっていたメールが来たようで、一気に4通も来ていた。
 雑貨店までの道では電波状況が悪く、校舎まで戻ってようやく通じたのだろう。
 差出人は、部長と咲だった。
1通目
 from 咲
 sub 京ちゃん大丈夫?
 本文:今ちょうど半荘1回終わったところだけど、京ちゃんの帰りが遅いのでみんな心配しています。
 これを見たら、返信してね。

2通目
 from 部長
 sub 雪降って来たけど
 本文:須賀君大丈夫かな? もしもっと降りそうだと思ったら、今日は買い物はいいから急いで帰ってきていいよ。

3通目
 from 部長
 sub ごめん!
 本文:雪が本当に強くなりそうなので、私たちは先に帰ります。
 私たちも傘や防寒具がほとんどないので、冗談にならなくなる前に。須賀君の荷物は部室の前に置いとくから、ごめんね!><

 そして4通目
 これは発信時間を見ても、ちょうどいま送られてきたものらしい。
 from 咲
 sub 京ちゃん、返事して
 本文:京ちゃん、先に帰っちゃって本当にごめんね。返事がないから、みんなずっと心配していました。
 私はもう家に着いたけど、京ちゃんはまだ学校だったら言ってね。
 京ちゃん傘持ってなかったよね? そしたら傘2本持って迎えに行くから。
 ほんとうにごめんね。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/22(月) 21:34:14.03 ID:pPOToaoxO
つまんね
21 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 :2016/08/22(月) 21:34:21.23 ID:B6wfBn3i0
「……………」
 俺は無言のまま、咲にメールを送った

『大丈夫、ここまで来たら傘あってもなくても変わらねーよ。自力で帰れる。
 店であったかい飲み物買っといて正解だったわ。明日風邪ひいても怒らないでくれよ(笑)』

 送信……………。送信完了のメッセージが出る。
 足元を見ると、確かに俺のカバンが置かれていた。
 俺は壁に背を預け、そのままずるずるとその場に腰を下ろした。
 鞄を抱えて、ぼやけた緑色に染まった天井を仰ぐ。
「俺…………何やってんだろ」
 自然と涙が出てきた。
 拭う気にもなれず、無表情のまま涙がボロボロと溢れて止まらない。
 別に皆に怒っているわけではない。なんだかもう、悲しいというよりは、疲れてしまったのだ。
 誰が悪いとかではなく…………単純に、疲れてしまった。
 今日のこの後のことを考える。
(まずは…………家に帰って風呂に入ろう。温まったら、明日の授業の提出物、2つとも終わらせて…………まだ整理しきれてない牌譜整理して……また麻雀やって………)
「………………やだなぁ」
 ぽつりと、涙声でそんなつぶやきが漏れた。
 さっきのおじさんの言っていたことが思い出される。
『兄ちゃん…………お前、自分で自分に胸を張れるか?』
「ぜんぜん…………張れねえや」
 白く煙る息に交じって、俺の嗚咽が響いた。
 鼻をすすって、ひくつく喉が泣き声を漏らす。そのまま15分くらい、廊下で一人泣いていた。
 幸か不幸かその泣き声は、誰にも聞かれることはなかった。
22 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 :2016/08/22(月) 21:36:10.37 ID:B6wfBn3i0
 次の日の朝
「うぐ…………」
 朝起きたら、時計の針は8時を回りかけていた。
 大急ぎでパンだけ加えて急いで学校まで走ってきて、ぎりっぎり間に合った。
 が、朝起きていきなり走りながらパンを食べたことで、内臓が悲鳴を上げていた。
 昨日も結局、夜中の2時までまだ終わっていない牌譜や学校の課題をやっていた。
 小腹がすいて途中夜食をとったりしたせいで、余計に胃腸のリズムがおかしくなっている気がする。
「京ちゃん………」
「ん?」
 机に突っ伏して、1時間目が始まるまでのわずかな時間でもいいから休息に充てようとしていると、咲から声をかけられた。
「ん、おお。おはよ」
「京ちゃん、昨日は本当にごめんね」
「え? ああー………」
 昨日吹雪いてる中、俺一人を残して先に帰ったことを言っているのだろう。
 ともかく今は、少しでも休息がほしかったので、さっさと話しを終わらせる。
「だいじょーぶだって。それより今はあれだ。遅刻寸前で走ってきたから、休ませてくれ………」
「京ちゃん、ちょっとこっち向いてくれる?」
「んあ?」
 机に寝ながら、顔だけ先の方を向ける。
 すると少しドッキリするほどに咲が近くまで俺の顔を覗き込んできた。
23 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 :2016/08/22(月) 21:36:47.11 ID:B6wfBn3i0
「な、なに?」
「京ちゃん………ちゃんと寝てる? くま、すごいよ?」
「え? あー………実はちょっと夜更かしした」
 いかん、疲れがとうとう顔にも出始めたか。
「京ちゃん………最近あんまり麻雀打ってないよね。特に、こないだ和ちゃんに、国士で逆転されてから………。やっぱり、その………」
「その? なんだよ」
 咲が沈んだ表情になり、気になって聞いてしまう。
「優希ちゃんが、その、姑息だとか卑怯だって言ってたの、気にしてる?」
「……………」
 内臓が、ことさらに大きく揺れた気がした。
 ズバリ言い当てられて、すぐさま取り繕うことが出来なかった。
「その、京ちゃん! 優希ちゃんも、きっと、京ちゃんとじゃれあうネタがほしかっただけっていうか………その、本気で言ったんじゃないよ!」
「あ、いや、その…………」
 それはなんとなくわかる。
 あれは俺を本気で貶めようと思って言ったわけでないと。
「京ちゃん。優希ちゃんに、ちゃんと謝らせるから。悪気はなかったとしても、ひどいことを………」
「待て待て待て待て。わざわざそんなことしなくていーよ」
「でも………あの時京ちゃん、凄い我慢してるように見えたし」
「いやま、そりゃそれなりに堪えたけどさ………あいつは覚えてすらいねーだろうし、そんな前のことを謝れって言われても、本人が悪いって思ってないことを謝らせてもそんな謝罪欲しくもねーよ。俺ももう気にしてないし」
「でも」
キーンコーンカーンコーン………
「あーほら。もう席戻れ。そして何より寝かせてくれ、お願いだから」
「う、うん………」
 咲はまだ釈然としない様子で、席に戻っていった。
 とりあえずその後も、この話を切り出されることはなくなった。
24 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 :2016/08/22(月) 21:38:54.39 ID:B6wfBn3i0
とりあえず今日はここまでです。

自分でも見てて文字がびっしりだなと感じたので、
文が一つ終わるごとに改行した方がいいと感じる方がいらっしゃいましたら言ってください。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 21:40:11.70 ID:U/sHF2mDo
読みづらい

改行を使おう

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 21:41:05.25 ID:sJ4K2Li20
読み応えあって面白い
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 22:08:13.78 ID:fhOA3dhMo

しかしかなり読みづらい…
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 22:19:50.79 ID:vS5X0PXjo
改行は欲しいな

凄い期待してる
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 23:32:44.46 ID:iwzJJWK60
とりあえず硬派な感じだから続きに期待

改行はした方がええんでない?
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 00:53:09.56 ID:dKN831Tf0
別のssの続きかと思った奴は俺だけじゃないはず
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/23(火) 02:41:51.64 ID:fHXw79dE0
原作の現状からそのまま進めばこんな感じだろうなってのが凄い伝わってくるねこれ。

でもまだましなほうに思えるのはもっとひどい結果になったSSあったからだろうけど
とにかく期待
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/23(火) 04:52:21.19 ID:0uNT9zaY0
画面白い

ラビリンスバックアップハヨ縛ってチン巫女バックアップハヨ

運営終了は犯罪ですペロペロ催眠5位

他人様のデータを消すな
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 08:27:04.96 ID:oSCfO9joo
乙です
期待
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 08:59:41.65 ID:I6BX8G2C0
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 09:11:02.34 ID:TE84dz2M0
部員が屑揃いだとさっさと辞めろとしか言えなくなる
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 13:02:49.31 ID:Ixa8wyyeO
京太郎上げる為に清澄の面々下げるとか京豚ってホント不快だわ。
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 13:07:29.34 ID:nlud6pZWo
文字がびっしり過ぎて見辛過ぎる
あとsaga入れてないから制限に引っ掛かってる文字がある

>>30
安心しろ俺もそう思ったww
ちょいとアレと似過ぎだわ
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 18:18:29.37 ID:H1ZUzeAU0
あっちは清澄連中のsageがちょっとひどかった。
こっちもきっと百合豚に荒らされるだろうけど頑張って完結してほしい。
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 20:20:09.04 ID:JoHjkeRxO
乙でした。
台詞と地の文の間に一行空けてくれるだけでも大分見やすくなるかな

>>38
あれは清澄連中というかモブでしょ。あの人のは何時もあんな感じ
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/24(水) 13:18:56.33 ID:/9xq6odsO
書き方正せば結構面白そうだから頑張って完結までやってくれよ^ ^
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/24(水) 13:20:27.74 ID:/9xq6odsO
おおん下げ忘れすまん許してください
42 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:45:49.12 ID:NDZ3YBKR0
こんばんわ。風邪でぶっ倒れてました。
投下していきます。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 20:46:09.73 ID:ONzjdGYGo
待ってた
44 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:47:16.74 ID:NDZ3YBKR0
4日後
「こぉら、須賀ぁ! おきんか!」

「ふげっ!?」


 机に突っ伏していつのまにか寝てしまっていた俺を、国語の先生が文字通りたたき起こす。


「うぐ………すんません」


 目をこすり、無理やりふらつく頭をまっすぐにとどめる。


「お前ぇ、よく提出物忘れた回の授業で堂々と寝れるなぁ?」

「すいません…………」

「昨日何時に寝たんだ?」

「えっと…………3時前くらいです」

「馬鹿、何してたんだ」

「えっと…………本読んだり、ネットとか…………」

「あほかぁ! はよ寝ろ!」

「ほんとすいません…………」


 本当にそうだからいいわけが出来なかった。

 昨日は1時過ぎまで牌譜の整理をやった後、1時間ずつ自分の練習のために麻雀の本とネット麻雀をやっていたのだ。


「まったく期末前だっちゅうのにお前は………」

「はい、ほんと済みません…………」


 俺は心底先生の言う通りだと思いつつ、ぺこぺこ頭を下げることしかできなかった。


「京ちゃん…………」


 ふと、後ろから先の不安そうな声が聞こえた。

 俺は苦笑いしながら、大丈夫だというように手をひらひら振った。
45 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:48:38.69 ID:NDZ3YBKR0
「大体お前部活は入ってないだろ? 放課後に一体何してんだ?」

「いえ、俺麻雀部なんですけど…………」


 インターハイベスト4入りの部活が大会が近いということで、麻雀部は学校側が特別に期末テスト前なのに活動を認めてくれていた。

 おかげ期末テストや課題との両立で死にそうな毎日だ。


「あ、そうだったのか? インターハイお前も勝ったの?」

「いえ、予選1回戦負けです…………」


 周りからの失笑が漏れる。俺自身「はは………」と笑いを漏らしてしまった。


「じゃああれだ。お前がそっちに努力しても無駄だから、普通にテスト対策しろ。それにしても宮永は同じ麻雀部だろ? 今のところは宮永は提出物も全部出しているし、お前ももっと見習わんか!」


 ガタッ! と、後ろの方で勢い良く椅子を立つ音がした。


「京ちゃんは、京ちゃんは私たちよりずっと頑張って―――!」

「咲、いいって。授業中」

「でも………!」


 咲はまだ何か言いたそうだったが、俺が前を見て姿勢を正すと、やがて座ってくれた。

 先生は何かまずいことを言ったかと感じたようだったが、その後何事もなく授業は進んだ。
46 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:50:08.09 ID:NDZ3YBKR0
 キーンコーンカーンコーン………


「はぁ…………」


 昼休みになると同時に、俺は麻雀の教本だけ持って、校舎の外に出た。

 相変わらず雪はそこかしこに残っているし、空模様は最悪で、冬にしては下手に気温が高い日だから今にも雪でなく雨が降りそうだ。

 でもだからこそ外には誰もいなくて、一人になりたかった俺にはありがたかった。

 比較的濡れてないベンチに腰掛けて、本を開く。

 だがここ数日でさらに強さを増した倦怠感のせいで、まるで内容が頭に入ってこなかった。

 いったん本を閉じて、深呼吸をする。


「須賀君」


 びくっ となって後ろを振り返ると、そこには部長がいた。


「あれ、どうしたんですか部長?」


 努めて明るい風を装って、俺は返事をした。


「それはこっちの台詞よ。こーんな天気の悪いときに、わざわざ外に出てへこんでる部員を見かけたら、放っておくわけにはいかないわ」

「へこんでる? 俺がですか?」

「そうよ」


 そういって部長は人差し指で、俺の瞼の周りをなぞった。


「こーんな真っ黒なくま作っちゃって。いつも何時に寝てるの?」

「え…………」
47 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:52:41.15 ID:NDZ3YBKR0
 俺は言葉に詰まった。自分ではそんな自覚はなかったのだが、そんなに見た目で分かってしまうほど疲労が浮き彫りになっていたのだろうか。


「ええっと、それでも昨日は12時過ぎには寝てましたよ? むしろいびきがうるさいって親にたたき起こされました」


 わざとおちゃらけて、本当のことを悟られないようにする。


「本当? なら、よっぽど日中に疲れているのね…………それ、麻雀の教本?」

「あ、はい」


 俺が手に持ってる本を見て、部長が尋ねてきた。


「ちょっと見せてよ。どんな本使ってるの?」

「使ってるっていうか、最近ようやくこうやって勉強を始めたばかりなんですけど………」

「いいことじゃないの」


 『基礎から始める麻雀の打ち方』というタイトルを確認して、先輩が適当にページを開く。


「うわっ、こまっか! どんだけ読み込んでるの?」


 本のあちこちにひかれた赤線や書き込みを見て、先輩が驚愕の声を上げる。


「読み込むっていうか………とにかく気になったところを片っ端から忘れないように線を引いていったらそうなったっていうか…………」

「須賀君偉いじゃーん! 私もうかうかしてらんないわね。たまにはこういう本買って読んでみようかなぁ。でも悪待ちの本ってなかなかないのよねぇ」


 部長が笑って俺のことを褒めてくれる。
 
 だが、俺は部長の言葉に引っかかるところがあった。


「いや…………部長たちは、もうそんな低レベルなもの読まなくても大丈夫じゃないっすか?」

「そんなことないよー。私なんてまだまだ弱い弱い。勉強はいくらしたって足りるってことはないのよ」

「…………………嘘つけよ」

「え?」
48 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:54:49.87 ID:NDZ3YBKR0
 いけない。心の声が漏れてしまった。慌てて取り繕う。


「またまたぁ、謙遜しちゃって。俺はまだしも、みんなは――――」

「須賀君」


 部長が真面目な顔になって、俺の言葉を遮る。

「ごめん。私、何か気に障ること言っちゃったかな?」


「え…………いや、気に障るも、そもそも何にも――――」

「須賀君」


 もう一度、遮られる。


「ごめん、正直に言ってほしいの。部長として情けないけど、私たち、最近須賀君に本当にいろんなことを任せてばっかりじゃない? 須賀君はネト麻とかで自主練してるからいいって言うけど………。
 もし不満とかがあるなら、正直に言っちゃってほしいの」

「いや、だから――――――」

「本当に?」


 疑いの目を向けられ、俺は言葉に詰まって息をついた。

 この反応で、そうだと白状をしてしまったようなものだ。

 俺は観念して、今素直に思ったことを口にした。


「部長。部長が弱いなんて…………、冗談にしてもたちが悪いっすよ」

「冗談なんかじゃないわよ。私より、強い人なんていくらでもいるわ」

「それはプロとかを含めてですよね? 高校生だけなら、部長たちより強い人なんて全国でもほんの数人だけじゃないですか」

「まぁ…………自画自賛するわけじゃないけど、多分そうかもしれない」

「じゃあ、自分のことを弱いなんて言わないで下さいよ。今更こんな本を見て、勉強しなきゃとか」


 俺は先輩の手から本を返してもらって、ぱたぱたと目の前で仰いだ。


「それは本当のことだもの。私たちはまだまだ全然勉強不足で――――――」

「嘘つくなよっ!!」
49 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:56:34.69 ID:NDZ3YBKR0
「っ…………!」
 

 部長の両肩が跳ね上がる。

 俺が怒鳴り声を上げるなんて、予想だにしていなかったのかもしれない。


「それだけ強くて、自分を貶めるようなことを言って、何が面白いんだよ! あんたらみたいな化け物で弱いっていうなら、俺は―――!」


 そこまで言って、俺はその後に飛び出しそうになった言葉を必死に堪えた。

 その先を言ったら、取り返しのつかないことになると思ったからだ。


「すんません………ちょっと、柄にもなくイライラしちゃいました」


 何とか作り上げた笑顔を浮かべて、何でもなかったかのようにふるまう。

 だが部長は、そんな俺の急ごしらえの嘘なんてすぐに看破したのだろう。


「須賀君、私……」

「あぁーそーだ! すんません、今日はテスト前でどうしても片付けないといけない課題があったんです! 昨日までに整理した牌譜は後で咲に渡しておきますから、今日部活休みます、すみません!」

「ちょっと、須賀君!?」


 部長が引き止めてきたが、俺はそれを無視して校舎に戻った。

 部長が追いかけてくるより早く、廊下を抜けて階段を上り、人通りのない最上階の一角に出る。
50 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 20:58:06.59 ID:NDZ3YBKR0
「……………あんたたちで弱いっていうなら、俺は――――――」

(俺は一体何なんだ。あんたで弱いっていうなら、それより弱い俺は何だっていうんだよ)

「ただの雑魚未満………虫けらが良い所じゃねえかよ………」


 部長も、咲も和も優希も染谷先輩も、皆俺からすれば雲の上の存在だ。俺が死ぬ寸前まで一生努力しても、今の皆にすら追いつけないだろう。

 そんな人たちと何の因果か俺みたいな凡夫が一緒にいて、才能を見せつけられて、当の本人たちはそれでも自分たちのことをまだ未熟だと評する。

 なんて―――みじめだろう。

 俺は今、自分の中にわかだまっていた黒い感情の原因を察した。

 多分、みんなが―――強者であるくせに、強者として振舞わないから。

 美徳なまでにひたむきで努力家で、それは構わない。

 あの龍門渕のお嬢様、龍門渕透華といっただろうか? 彼女のように、自分が強者であることを自覚し、それらしく振舞ってくれるならどんなに気が楽だったろう。

 みんなは自分の未熟さを常に意識して言葉にするのが大事だと考えているのだろうが、その意味を理解していない。

 それは、自分達より弱いすべての人間に対する、最大級の侮辱なのだと。

 ずきずきと痛む胸を抑えて、俺はその場で腰を下ろした。

 もうすぐ昼休みも終わりのはずだが、昼食は摂る気になれなかった。

 食欲など、一切しない。

 ただ今は、このどうしようもなくみじめな気持ちを、どこかにやってしまいたかった。

 窓の外では、今にも纏わり付いてきそうな沈んだ天気が、ずっとそこに停滞していた。
51 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/26(金) 21:00:04.49 ID:NDZ3YBKR0
後味悪いけど今日はここまでです。
とりあえずめっちゃ段落を差し込んでみました。
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 21:02:13.02 ID:McK+wHyh0

早く不遇な時期を抜けてほしい
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 21:05:28.27 ID:nZlU80rrO
清澄救済なしで
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 21:12:46.75 ID:IZKwNY6tO
大変見やすいんでないかと
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 21:30:30.06 ID:p8ulw3kVO
寝た時間誤魔化しても咲ちゃんからばれちゃうじぇ
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 22:19:22.24 ID:poMq213SO
ブラックホール教えてもらって能力?なにそれ?みたいな麻雀しようぜ

教われるものなのかは知らない
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 22:50:59.61 ID:mkCX/9aBo
こういう不遇な時期大好き
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 00:48:57.14 ID:y9Tvdg0C0
乙!
見やすくなりました。
展開もいい味が出てますね。これからが楽しみです。
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 02:28:43.59 ID:/RCWxgsj0
ブラックホールは並外れた強運で相手の運を捻じ曲げる能力だから…
京ちゃんにはダメみたいですね
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 02:56:47.37 ID:A+3ujGsho
あんなん使えるようなったら高校生相手とか無双よ
普通に咲のリンシャン阻止とかやれそうだが、京ちゃんがそれやっても魅力があんまり…
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 17:06:05.60 ID:XcfBjMHpo
他に男子部員がおればそんな劣等感に悩ませられることもなかったろうに
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 17:48:53.87 ID:cjwmVJsZo
高校の男子と女子でプロ野球とその辺の中学生野球部くらい差がある世界だしね。そんな世界で男子の標準を知らず女子のしかも全国トップと比べてたら劣等感は凄まじいだろう
京ちゃんがあんなひどい暴言を思わず部長に言っちゃうのも理解できる
63 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/27(土) 19:37:33.93 ID:k4AKpYPM0
こんばんは。ちょこっと投下していきます。
64 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/27(土) 19:39:03.69 ID:k4AKpYPM0
 放課後、何か言いたげにしている咲に無理やり牌譜を押し付けて、俺はすぐに帰路に就いた。

 別に用事なんて、実はなかった。

 そりゃあ未だに手のついていない大量の期末課題は残っているが、もう正直そちらは最初からあきらめていた。

 俺の成績なんて、ハンドボールで鍛えた体のおかげで体育だけ5。残りは2か3だ。そこらがオール2になったところで、今更大して変わりはしない。

 部活と勉強を両立している(優希除く)皆とは、雲泥の差だ。


『もっと宮永を見習わんか!』


 頭の中でさっき先生に言われたことを反芻する。


「俺だって…………」


 口から言葉にならない音が零れ落ちそうになるが、押しとどめる。

 いつもとは異なり、まだ日の沈み切っていない、周りには同じ学校の生徒たちがいるにぎやかな帰路なはずなのに、俺の心は一向に晴れなかった。

 二学期が始まってからは、俺はずーっと麻雀部のみんなと一緒にいた。

 そりゃあ同じクラスの男子なら一緒に昼食をとることもあったけど、もう特に最近は昼休みは貯まった雑用や課題、牌譜の整理などに追われて誰とも話していなかった。

 そんな俺が周りで広げられている会話の輪に入れるはずもなく、結局余計にみじめな気分のまま歩を進めていく。
 
65 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/27(土) 19:39:52.90 ID:k4AKpYPM0
 ぽつ…ぽつ…………


「あ」

 頬に、空から落ちた水滴が掠ったかと思うと、指数関数的に勢いを増した雨がざーざーと音を立てて振ってきた。

 俺は慌てて肩にかけたカバンを開き、中の折り畳み傘を出そうとする。しかし………


「あ、あれ?」

 傘が見当たらない。

 そういえば、と学校を出た時のことを思い出す。

 終業になって、カバンから持ってきた牌譜を咲のところに慌てているふりをして持って行った。

 あの時に、机の上に置きっぱなしにしてしまったかもしれない。


「嘘だろ………」


 降り注ぐ雨を全身で浴びながら、俺は空を情けない目で見上げる。


「部活サボった罰か………な」


 今更学校に戻って傘を回収する気にもならず、俺はカバンの中身の紙類が濡れないように両腕で抱えて、道を急いだ。

 が、雨は容赦なく勢いを増していった。

 乾燥した冬とは思えない量の豪雨が降り注ぎ、俺はおろか、抱えていたカバンの中までずぶ濡れになった。

 潤った山の空気というのはこういう時裏目になる。
66 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/27(土) 19:41:16.49 ID:k4AKpYPM0
「え、へ……へぇっくし!」


 体から熱が急速に奪われていく。

 冬場は雪で自転車が使えないことがほとんどだから、通学は徒歩だ。

 学校から歩いて30分と、こんなど田舎にしては恵まれた方な距離なのに、その距離がやけに長く感じられる。

 水を吸ったマフラーやコートが重くてたまらない。この分じゃあ、家まであと15分はかかるだろう。

 そんな時、後ろから車の音がした。バスだ。

 俺は一瞬迷ったが、こんな時だし仕方ない。普段は使わないし、たった一駅分だが、家への方向は同じだし乗せてもらおうと、駆け足で数百メートル先にあるバス停へ向かった。

 だが豪雨のせいで、視界が悪くて仕方ないし、足元もおぼつかない。


「え、ちょ、ちょっと………!」


 あと20メートルというところで、バスは後ろから走ってくる俺には気付かずに行ってしまった。

 この豪雨と暗くなった空のせいで、ミラーに映った俺を捉え損ねたのだろうと理解はできた。

 だがそれでも、俺は失望を隠せなかった。

 誰もいなくなった後の、屋根もない不親切なバス停で、一人呆然と佇む。


「なんだよそれ………」


 がっくりとうなだれ、バス停の表示の柱にもたれかかる。
67 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/27(土) 19:42:18.40 ID:k4AKpYPM0
 本当ならすぐさま歩き出すなりして、一刻も早く家へと急がねばならなかったのだろう。

 ほどなくして、足が震えて止まないほどに体が冷え込み、胸のあたりが痺れるような感覚に襲われる。

 歩く気は起らない。

 申し訳程度にバス停につけられた、木製のボロボロのベンチに腰掛ける。

 別に次のバスに乗りたいから待つとか、そんな目的があるから座っているわけではなかった。

 平日とは言え、こんな田舎だ。多分今から歩いて家に着くのと、次のバスが着くのと、同じくらいの時間だろう。


「あぁ……………」


 なんだかもう、このまま凍死しても良い気がしてきた。

 涙も出ない。いや、もしかしたら出ているのかもしれないが、雨粒と区別もつかない状態だ。

 とにかく、何もかもが嫌になってしまっていた。

 止まっていたいのだ。


ザアアアアアアアアアア……………


 滝のような雨を浴びて、風呂から出た時よりも身体がずぶ濡れになる。

 身じろぎ一つせず、ただその場で座って、俺は心身ともに停止していた。

 ここ最近感じてなかった、心の平穏を味わう。

 もう何もかもを諦めて、ただこうやってもう目的の類を何一つ持たず、自分のことにすら執着せず身も心も止まる。

 苦しいかっただけの努力が、どこか遠い場所に去っていく感じがした。

 最近の辛い日々が、遠い昔の出来事のように感じる。

 眠気を感じた時のまどろみにも近い、どこか揺蕩うような感覚に、俺は安堵を覚えていた。
68 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/27(土) 19:46:47.23 ID:k4AKpYPM0
「……………?」


 尻のあたりに、違和感を感じた。

 ベンチと尻の間に、何か挟まっているのだろうか?

 いや、俺のポケットの中だ。

 ポケットの中を探り、こないだも転んだ時に俺の尻に刺さりかけた石の入ったお守りを取り出す。


「……………」

 特に何も考えず。中の石を取り出す。

 寒さにかじかむ掌の上で数回転がしてみる。


「麻雀の、神様か…………」


 どうやら、この石ころにはひいじいちゃんが期待していたようなご利益はなかったらしい。

 もう、どうでもいい。

 そんなものはいらないから、もうこのまま、止まって、苦しみから遠い場所に腰かけていたい。

 静かで、平穏で、痛苦がなくて…………何も考えないでいい場所に。

 何もかもどうでもいい。

 もう、辛いことしか待っていない場所に帰るなど、思いつきもしない。

 停止することが、今の俺にとって何よりの幸せだった。
69 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/08/27(土) 19:48:07.71 ID:k4AKpYPM0
ここまでです。
踏んだり蹴ったりな状況ですが、次辺りからだんだん仲直りルートに入っていきます。
咲本編見てないと京太郎が何通学なのかわかんなくて不安です。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 19:49:55.24 ID:cjwmVJsZo
乙です
続きと仲直り楽しみ
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 19:52:22.78 ID:qp2hOIzq0

このまま逝くのもifで見てみたい気がする
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 20:14:07.61 ID:oq9RSNzJ0

仲直りはいいけど弱いまま仲直りは嫌だな。
そもそも、咲世界の女は強くて男は弱い設定が気に入らないよな
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 20:56:31.14 ID:MEEV4wkBo
それはもう咲読むの向いてないとしか
このSSはアカギとかおるから多少は違うんだろうけどさ
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 20:58:25.60 ID:ZSu6BjaDO
>>72
強いキャラが急に勝てなくなって弱くなる、とかないしな
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 21:29:21.83 ID:r+Yopfcd0
確かにこの設定なら男キャラ一切出さないで欲しかったってのはある
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/27(土) 21:46:44.11 ID:sPNYnhuRO
ゲームとかで最低ステにされる事多い(公式のポータブルとか)
泉が男子チャンプと同格が公式だからなぁ。
そこら辺ある程度分かってたら先生の台詞も正論と言う。
しかも京太郎、公式での飛び方からして腕無い上にマイナスオカルト持ち臭いし。
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 22:03:51.22 ID:0+zu57UdO
京ちゃんにはいつものお友だちがいるじゃない!(阿佐田・赤木・傀)
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/27(土) 22:58:47.54 ID:l5tYX1v80
>>76
何かのオカルトの代償って訳ではなくただマイナスなだけってのはある意味オンリーワンの設定だな。
下手なのはガチ初心者で指導も無しだから仕方ない。

まあ大会後も指導がまともに無いのは擁護できんが。
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 23:13:03.19 ID:oq9RSNzJ0
昨今のアニメもそうだけど、魔法少女とか女だけが不思議な力を得ることができるっていう展開が許せない。
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 23:18:26.85 ID:oq9RSNzJ0
女は強い、男は弱い、百合豚による女尊男卑はいい加減やめてくれ。
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/27(土) 23:19:48.89 ID:3XWvidnFo
まぁ男の異能性を際立たせるって意味では分かりやすい対比にはなるが、女ばっかりってのは飽食気味だわな
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/28(日) 00:45:07.18 ID:cLKEi5kg0
そもそも古来より語られる、女性と魔性とか魔物的な何かとの親和性を考えると、男性より女性のほうがそういった能力と相性がいいのは確定的に明らか。

だからオカルト能力で無双するのが前提となっている咲世界の麻雀で男性が弱いのは当然
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 00:52:50.34 ID:bHAShwrvo
京太郎って一回は大会出てるのに男子の基準分からなかったのかな?
男子の麻雀界と女子の麻雀界では強さの次元が違って女子と比べてゴミみたい弱い事なんて普通だと理解してればこんな劣等感持たなくて済んだのに
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 01:02:26.04 ID:vy+EIIdRo
まあ現実で男子バレーとかテニスとかに女子バレーやテニスが勝てないって言ってるようなもんではあるな
でも初心者が一回大会に出たくらいじゃ分からんだろ
麻雀の本とかには書いてそうだけど
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 01:16:54.09 ID:5uVzDYJdo
スレチだぞ
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 01:17:19.10 ID:fpl4wEw0O
なんか京太郎スレ見すぎて頭がおかしくなってる子がいますね…

こんなキチに粘着されててかわいそう
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 01:20:22.86 ID:pDCq0KyVo
古来から語られる〜とかいろいろ頭おかしい長文湧いてて草
夏休みってまだ続いてんのか
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 01:20:41.31 ID:SwkygLgAO
今更だが麻雀の指導って何を教えるんだろ…
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 01:54:19.72 ID:IzJt3YWfo
赤木さんなら極上のメンタルトレーニングが期待できるぞ
その辺の監督は知らん
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 02:46:43.25 ID:wvo6wzEL0
>>83
ここでも1回戦負け、原作に至っては男子ではあり得ないレベルに盛大に飛んでるんだよなぁ。
男女差を感じられない、またはタコスは東場のみ、のどっちデジタル、咲ちゃん無意識に手加減しかねない、でむしろ男子の方が強いと感じてる可能性すら。
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 03:10:45.41 ID:+Di2S5HqO
のどっちのデジタルは普通の人間の麻雀の極地点だと思うが…
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 03:43:47.07 ID:nj++AblG0
極限まで最適化したデジタルだけなら普通の人間だけど作中の活躍を見るに幸運補正のオカルト持ちとしか思えないんだよなあ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 04:32:36.41 ID:IzJt3YWfo
漫画だししゃーない
アカギさんみたいに相手の運命までねじ曲げ始めたらもう能力みたいなもんだが
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 08:48:37.88 ID:iTD9BEAc0
女子部員の牌譜整理で忙しくて、男子の大会の牌譜見てません
とかなら、もうマネージャーになれよとしか思わないな
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 08:54:09.17 ID:wPKHiTUzO
それなら麻雀部辞めて雀荘とかネットで麻雀打つわ。麻雀打ちたいんだからマネージャーになる意味がねーわ
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 09:12:09.34 ID:SwkygLgAO
和の運がいいとか言いうニワカまだいたのか
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 09:17:41.19 ID:1CqkxAOn0
>>94
普段の相手が清澄勢だから女子の牌譜みて勉強するのはいいんじゃ無い?
まあそもそも身近な目標が高過ぎるという問題に関してはこの京ちゃんの視野が狭くなってると思うが。
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 10:05:51.08 ID:uGwLfHhqo
というか初っぱなの描写見る限り男子の麻雀界だと京太郎そこそこ勝てそう。次の大会に出て活躍出来れば女子と比べて圧倒的に弱いなんて的外れなコンプレックスなくなりそう
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 10:31:28.07 ID:+Di2S5HqO
そもそもの相手が
優希(最低でも麻雀歴2年以上)
まこ(家が雀荘か麻雀が出来る喫茶)
久(良く分からないがプロと知り合い、最低でも麻雀歴2年)
和(ネトマの伝説 麻雀歴6年くらい)
咲(魔物 やってなかった期間こそ長いが6歳から麻雀していた)

これに麻雀始めて3ヶ月くらいで安定して勝とうって時点でズレてるとは思う
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 11:32:02.17 ID:8rNZK9V1O
進んでるから来てみればま〜た外野がSSと関係ないことでヒートアップしてるのか…
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 13:14:46.32 ID:S1lRmVtF0
男女の麻雀の実力差うんぬんよりも
序盤であった優希の京太郎を見下して貶した発言のほうがよっぽど気に食わない
そもそも優希は京太郎の麻雀が弱い理由の一つが
『自分がタコス関連等の身勝手なワガママで京太郎が独学や練習などで麻雀強くなるチャンスを奪ってるから』
という自覚はあるんだろうか………
微塵も自覚してないからあんな心無い発言ができるとしか思えない。
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 13:29:09.56 ID:a7vou1VWO
基礎も分からない初心者に構う時間はないんでしょ
野球部なのにキャッチボールすら出来ない奴に一から指導したら時間がいくらあっても足りんわ
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 13:42:48.74 ID:n56bHGWZ0
小学生の感想発表会かな
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 15:37:18.28 ID:pDCq0KyVo
夏休みだなあ
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 15:45:59.20 ID:8hdUXqHq0
最後まで読みたいのに、いつもいつも外野が出ては潰れる
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 16:38:34.29 ID:3fRYBellO
>>104
夏休みだなってレスする奴見ると夏だと実感するわ
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 17:29:28.86 ID:wLnSRHxs0
基礎もできてないヤツが小手先のテクニックに頼って勝とうとしてたら、まずは勝てなくてもいいからまっすぐ打てって言うわ
中学の部活動で何学んだの?ってレベル
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 17:33:13.56 ID:hD5ZuTdRo
夏休みキッズが指摘されてイライラしてて草
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 19:53:59.16 ID:YrY0a3F/O
いくら運ゲーとはいえ初心者が経験者に勝てる事は少ないわな
なんか勘違いしてる人がたくさんいるけど
一朝一夕で勝てれるようになるなら誰も苦労しないという
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 20:18:03.66 ID:1CqkxAOn0
現状の問題点は勝てないことよりも先が見えないことだろう。
基礎を付けるにしても初心者だと手探りでやるのと指導してもらうのは全然違う。
部活入ってるのに指導なしで雑用ばっかり。基礎は自力で参考書見て付けるしか無いってそりゃ心おれるわ。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 20:56:13.73 ID:/vh1iqZk0
そら自分から頼まなかったら、大会近いレギュラーがわざわざ初心者に指導しないだろ
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 21:17:18.61 ID:YrY0a3F/O
レギュラー部員「大会近いからちょっと指導できないわ」
補欠部員「ヤダ!教えないと心折れる!」

みたいなこと言ってるなぁ
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 21:23:31.09 ID:IzJt3YWfo
そもそもは指導云々よりも頑張って懸命に見つけた戦いかたも姑息だとか何気なく言われたのが、鬱状態の原因だろ
落ち込んでるときは何にでもイライラするもんだし、しゃーない
こっから赤木さんが何とかしてくれるからそれを楽しみにしてればいいよ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 22:03:31.14 ID:2s7C3MPDO
そう言えばアカギが幽霊で京太郎に憑く奴ってどうなったんだろうな
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 22:15:34.91 ID:1CqkxAOn0
>>112
大会前はむしろサポートに専念してたやん。
問題は大会後も指導がないこと。久がプロになることを理由にしないならその後も次の試合の為に指導してくれんだろうな。
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/28(日) 22:17:35.03 ID:Gm0KcBo+o
ここの京太郎は雑用に逃げただけだろ
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