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ハルヒ「何であんたが幼馴染みなのよ!」キョン「こっちだってお断りだ」
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107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/06(日) 21:14:16.84 ID:dG/T3rUtO
そりゃ長門は七夕の時の長門と同期してるんだし朝比奈さんと一緒で本来の正史しか知らないからイレギュラーって言ってるんじゃない
つまりここに朝倉が来ること事態がイレギュラー
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/07(月) 00:29:32.90 ID:Lkk+12crO
お願いだから朝倉が敵に回るのだけはやめてくれ…
朝倉を幸せにしてやってくれ…
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/07(月) 00:53:59.40 ID:n57oMxySO
それよりも僕の出番はまだですか?
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/07(月) 00:56:45.18 ID:oSzSjv/Jo
僕? 国木田かな?
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/07(月) 15:25:50.30 ID:n57oMxySO
佐々木さんにきまってるやろ
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/07(月) 15:26:21.29 ID:n57oMxySO
佐々木さんにきまってるやろ
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/08(火) 10:36:24.00 ID:dvW5/X9fO
佐々木は丁寧語じゃないぞ
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/28(月) 15:20:15.89 ID:SE4WtR6No
まつ
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/10(土) 10:51:08.41 ID:ydzgORf5o
まだか
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/21(水) 15:08:39.60 ID:iDZCQ0g3o
わたし待つわ
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/21(水) 15:36:24.37 ID:jvMkNvImO
何時までも待つわ
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/22(木) 22:33:17.53 ID:X/1gIENz0
まつぞ
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/24(土) 02:25:09.56 ID:47aVm5AgO
ヒューマノイドインター……なんだっけ?
宇宙人?
俺は家に帰る途中ついさっき長門に聞かされた話を思い返してみる
ハルヒになんだかよくわからない力がある……ねぇ?
三年前と言われても俺にはさっぱりと思い付かん
あいつが中一の頃に何かが起きた?
そもそもその頃のあいつと俺はろくに会話もしていなかったのだ
わかるわけがない
ふと、その頃のハルヒの姿が脳内にフラッシュバックのように映る
何もかもを退屈そうに見つめている
そんな彼女の姿を……
「あんた、こんな時間に何処行ってたのよ」
「……ハルヒ?お前どうしてこんなとこに」
「それはこっちの台詞よ!あんたんち言ったら妹ちゃんがキョンくんが不良になったとか言うし!コンビニにでも行ったのかと思ったら近くの場所全部探してもいないし!」
走っていたのだろうか、じんわりと汗をかいているハルヒはこちらに向かって言いたい放題いってくる
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/24(土) 02:25:45.57 ID:47aVm5AgO
「ちょっと!聞いてるの!?」
「ああ、悪いな。心配かけて」
「ばっかじゃないの!別にあんたの心配してたんじゃないわよ!妹ちゃんが心配してたから私が直々に説教しに来たの!」
それだけ言うとぷいっとそっぽを向くハルヒ
……仕方がない
「ハルヒ」
「……なによ?」
「ん」
黙って自転車を指差す
「……帰りにプリン買ってよね。勿論二人ぶんよ?私と妹ちゃんの」
「ああ」
俺が自転車に乗ると後ろからよっと軽い掛け声と共にハルヒが乗る
「寒いからゆっくり漕ぎなさい。団長命令よ」
「何だそれ」
「いいから」
……やれやれ。うちの団長はわがままである
こいつに変な力がある?
そんなわけあるわけがない
……こいつはただの我儘な普通の女の子さ
だから翌日、唐突に訪れた出来事に俺は一つの不安を感じずにはいられなかった
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/24(土) 02:26:17.82 ID:47aVm5AgO
「ついにきたわよ!」
「何が?というか顔が近い」
「待望の転校生!すごいと思わない!?謎の転校生よ!間違いない!」
「会ってもないのに何を決めつけているんだ。お前は」
「前にもいったじゃない!こんな時期に転校してくるなんて間違いなく謎の転校生よ!」
「……親の転勤とか、そういう一般的理由だったらどうする?あまり深入りするもんじゃないぞ」
この場合親の離婚とかだと最悪である
……一瞬だが長門の話が頭によぎったがこの程度、ただの偶然であるにちがいない
たまたま長門から話を聞いた翌日にたまたまハルヒが望んでいた転校生がきた
そう、ただの偶然だ
「見に行ってくる!」
「あっ!おい!」
何だろうか、この胸につっかえるモヤモヤとしたものは
「元気ねぇ涼宮さん」
「……」
「どうかしたの?怖いかおして」
「あぁ、いや、何でもない」
「ふーん。それより、昨日の件なんだけど?」
「長門の家にいたのはたまたまだ。特に意味があった訳じゃない。何度も言っただろ?」
「怪しいなぁ……長門さんって簡単に人を家にあげたりするようなタイプじゃないと思うんだけどなぁ」
「俺だって驚いたさ」
「……まぁいいわ。それより覚えてる?」
「……何をだ?」
「ひどーい!週末にお茶ごちそうしてくれるって約束。忘れちゃったの?」
「あー。いや、すまん。忘れてた訳じゃないんだ」
昨日の出来事が衝撃的すぎて記憶の端から飛んでいってしまっていたのだ
「もう。楽しみにしてるんだからね?」
そういってパチリとウィンクをしてから朝倉は自分の席に戻っていく
「なんでキョンばっかり!」
谷口の戯れ言は聞かなかったことにしておさっさと席に戻ることにした
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/24(土) 02:26:50.40 ID:47aVm5AgO
そして放課後
何事もなかったように本を読んでいる長門と、お茶の準備をしてくれている朝比奈さんが部室にいた
……ここまで変化がないといっそ昨日の事が全部夢なんじゃないかと思える
「へいお待ち!一年九組に本日やって来た即戦力の転校生!その名も!」
「古泉一樹です。よろしく」
えらく爽やかなイケメンが、そこにはいた
「ここSOS団!あたしが団長の涼宮ハルヒ!そこにいるのは団員その1と2と3!あと、まだここにはいないけど四人目もいるわ。あなたが五番目。皆、仲良くやりましょう」
バァン!と扉を開けてつらつらとよく噛まないなぁと感心させる勢いでハルヒが言い切った
「入るのは別にいいんですが、何をする部活なんですか?」
至極全うな意見である
その意見に対してハルヒは一呼吸吸い……
「説明するわ。SOS団の目的……それは……宇宙人や未来人、超能力者を探し出して一緒に遊ぶことよ!」
胸を張ってそう言い切った
こんな説明で入ってくれるお人好しなんぞこの世には……
「ああ、なるほど。流石は涼宮さんですね。わかりました。入部します」
なんですと!?
この爽やかイケメン野郎は表情一つ崩さず入部を決めてしまっていた!
「……古泉です。転校してきたばかりで至らぬ点もありましょうが、よろしく御教授願います」
「あ、ああ。俺は」
「そいつはキョン!あっちの可愛いのがみくるちゃんで、そっちの眼鏡っ子が有希」
「なぁに?騒がしいわね?」
「丁度良いところに来たわね!この子が涼子」
「どちら様?」
「新入部員だそうだ」
「古泉一樹です。よろしく」
「随分と美形ね。朝倉涼子よ」
「恐縮です」
「さぁ!新規部員も増えてますます活気づいてきたわね!皆一丸となって頑張っていきましょう!」
いったい、何をどう頑張るって言うんだろうな
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/24(土) 02:53:48.82 ID:kDbDqdGK0
ぉっ
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/24(土) 03:41:29.81 ID:wT9KWGRHo
乙
とりあえずキョンくんはかわいい幼馴染みとの学園生活を頑張ればいいんじゃないですかね
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/24(土) 05:45:39.62 ID:goumTjMwo
乙です
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/24(土) 07:13:56.84 ID:FPQyiKup0
そもそも転校してこないという展開にならなくてよかったな古泉
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/14(土) 15:56:49.86 ID:vd0Gwis4O
存在消されても平和な世界線ではなんの問題なさそうだからな…
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/20(金) 19:26:17.48 ID:1ZeGxszU0
古泉とTS朝倉でホモ展開
は、無いか
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 17:25:35.15 ID:y7ZLf2vtO
「突然だけど第一回SOS団ミーティングを始めます!」
「なんだ藪から棒に」
それは、古泉が突如入部してきた次の日の出来事である
「はーい。お茶です」
「あっ。すいません朝比奈さん」
「いいえー。これぐらい全然平気ですよー。お口に合えばいいんですけど」
「何時も美味しく頂いています」
「うわー、キョン君?顔がちょっとだらしないわよ?」
「うるさい。そんなことは断じてない」
「ふーん?」
「……ちょっと!ミーティングするっていってるでしょ!話を聞けぇー!バカキョン!」
「うぉ!急に揺らすな!こぼれる!」
「あんたがいけないんでしょうがぁ!みくるちゃんも凉子もだからね!」
「す、すみませぇん!」
「ごめんなさい。キョン君からかうのが楽しくて」
「……」
「いや、何故そこで俺を睨むんだ」
「……今週末つまり明日に不思議探索を行うことにしました!」
「不思議……」
「探索?」
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 17:27:06.13 ID:y7ZLf2vtO
「そうよ!果報は寝て待て!昔の人はそう言いました!ですが今の現代社会ではそれだけでは駄目なのよ!もっと自ら行動しないと!」
「はぁ……それで?」
「だから探すのよ!」
「……なにを?」
「不思議な出来事をよ!」
つまり……ハルヒは週末にどっかに集まってそんで不思議な出来事や現象、その他もろもろを探しにいこうと言うのである
……ようは皆で遊びに行くのと何が違うと言うのか
「皆予定空いてるわよね?みくるちゃん大丈夫?」
「あ、はいー。大丈夫ですよ」
「うんうん。古泉くんは?」
「僕は大丈夫ですよ。引っ越してきて間もないので」
「有希!」
「ない」
「凉子は!?」
「ぁー……んっと、ごめんね。今週はちょっと……」
此方をチラリと見た朝倉を俺は見逃さなかった
……心配しなくても忘れてないぞ
「そう……いきなりだからしょうがないわね!来週は頼むわよ!」
「それじゃ日時は……!」
「って!おい!俺にも確認をしろ!?」
「何で?どうせ暇でしょ?」
「勝手に人の予定を決めつけるなこの馬鹿ハルヒ。今週は俺も予定があるからパスだ」
「誰が馬鹿よ!……予定?あんたに?」
「ああ」
「おじ様達が帰ってくる日……じゃないわよね。じゃあ一体……」
何やらブツブツと考え事を始めるハルヒ
「と言うわけで今週はいけん。来週からなら参加してもいい」
「そんなに大事なようなの?」
「先約だ」
「……わかったわよ。今日はもう帰るわ」
多少ふてくされた顔でハルヒは早々に部室から出ていってしまう
その姿に俺は少し、いやかなり驚いていた
ハルヒならば問答無用で俺に食いついて理由やらなんやらを根掘り葉掘り聞いてくると予想していたのだが……
ハルヒも成長しているのだろうか
どうでもいいがハルヒよ……鞄忘れてるぞ
いくら家が隣だからといって俺が持って帰る保証はないんだぞ?
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 17:27:47.51 ID:y7ZLf2vtO
「……やってくれましたね」
「……?」
「失礼、何でもありません。僕もバイトの時間なので失礼しますね……貴方とはまた後日ゆっくりと話をしてみたいものです」
「何だ藪から棒に気色悪い」
「その話しは後日に……では急ぎますので 」
古泉も慌ただしく部室を後にしてしまった
……ん?あいつ引っ越してきたばかりなのにもうバイトなんてしているのか
見かけによらず苦労しているのかもしれないな
「……」
「長門さん?」
いつのまにか立ち上がったのか、長門が朝倉のとなりまで来ていた
「長門?帰るのか?」
長門は此方を一瞬だけ向きコクりと頷き、部室の外へ出てしまう
「あの!キョン君!」
「ど、どうされましたか朝比奈さん」
「どうしても……これませんか?不思議探索」
「すみません。先に約束事がありまして」
「そう……ですか。あの……その……涼宮さんに……あまり冷たくしないであげてね?」
「え?いや、そんなつもりは一切ないですが」
「あと…………ううん、ごめんなさい。何でもないです」
「朝比奈さん?」
「ごめんなさい。私も今日はこれで」
ハルヒに続き、古泉、長門、朝比奈さんと次々に部室から去っていってしまった
「……何なんだ?いったい」
「さぁ……もしかして気をきかせてくれたとか?」
「一体何にたいしてだ?」
「んー……私とキョン君が二人っきりになれるように、とか?」
「またお前はそんなことを」
「ふふ。でも嬉しかった。キョン君、約束覚えててくれたんだ」
「まぁ、約束だしな」
「じゃあ駅前に10時でいい?」
「ああ、任せておけ」
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 17:28:21.29 ID:y7ZLf2vtO
「おーい、ハルヒー。鞄持ってきたぞー」
「……?」
呼び鈴をもう一度押してみるが返事はない
まだ帰ってきていないのか……?
いや、しかしハルヒが帰ってから三時間近くたっているはずだが
「……やれやれ」
扉の前に置いておくのも不用心なので自分の部屋に持っていくことにする
メールで俺の部屋にあることを送っておけば済むだろう
……だが、ハルヒのやつはさーっぱり返事を返してこなかったし、部屋に来ることもなかった
たまに窓からハルヒの部屋の電気を覗いてみても真っ暗なままである
……何だか俺ストーカーみたいになってないか?
……馬鹿馬鹿しい
どうせ明日明後日は休日だ
鞄がなんだ。寝てしまえ
……だが、何故だろうか
その日の夜はなかなか寝付けなかった
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 17:36:57.55 ID:y7ZLf2vtO
翌日、俺は寝坊することもなく起き上がった
そして、なんとなーく、携帯をチェックする
……どうにも不貞腐れ姫のご機嫌は治っていないようだ
「……ったく」
机の上にある俺のではない鞄をじっと見つめてしまう
「……知らん知らん。俺は別に悪くないぞ」
身支度をささっと整え、待ち合わせ場所である駅前に向かおう
「あれ、キョン君おでかけ〜?」
「ああ、そうだ。もしハルヒがうちに来たら鞄は机の上にあるって伝えといてくれないか?」
「うん。わかったー……あれ?ハルニャンとお出掛けするんじゃないの?」
「別件だ。じゃあ頼んだぞ」
「……う〜ん?キョン君うわきぃ?」
「何処でそんな言葉を習った!」
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 17:37:58.78 ID:y7ZLf2vtO
「あれ?キョン君?ご、ごめんなさい。遅れた?」
「あー、いや、来たばかりだ……朝倉こそ早いな」
「朝早く目が覚めちゃって。どうせならキョン君驚かせちゃおっかなぁって思って早く出たんだけどね」
いたずらっ子のいたずらがバレてしまった時のように舌を少しだけ出して笑う彼女は普段と違い凄く子供っぽく見えた
「しかし予定より30分以上早いぞ。店あいているのか?」
「んもー。その前にもうちょっと言うことないの?今日の服装結構気合いいれたんだけどなー」
「……朝倉がワンピース姿なのは予想外だったよ」
「ちょっと!それどういう意味よ!似合わないってこと?」
「いや、似合うぞ。普段とイメージが変わるという意味だ」
「いい意味で?」
「ああ」
「……ふふふ。ありがと。キョン君も何時もより三割増ぐらいでカッコいいよ?」
「からかうのはよしてくれ」
「ふふふ。行こっ。お店はもうあいてるから」
それは、駅前の近くに新しくできた喫茶店である
雰囲気もよく、メニュー価格も昨今にしては良心的であった
ただ、一つの問題以外は
オープンしたてと言うこともあり開店して時間がさほどたっていないのに人が多いのである
それはいい、別に客が多いのはなんら問題はない
……ないが……しかし!
「ったく!キョンのやつ!なにが先約よ!むぅぅぅぅ!」
「す、涼宮さん、お店のなかですし落ち着いてください〜」
これは……流石にヤバイのではないでしょうか……
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 17:38:34.26 ID:y7ZLf2vtO
あけましておめでとうございます
完結まで行きますのでゆっくりお付き合い頂ければ幸いです
それではお疲れ様でした
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/23(月) 17:49:38.95 ID:rmYI57dxO
待ってた
面白い
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/23(月) 21:49:49.73 ID:DQ8sUTVEo
乙カレー
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/23(月) 21:51:35.79 ID:zM2pUEAi0
待ってたぞ
焦らされるのは好きじゃないんだ!まあ待ちますけども
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/23(月) 22:17:17.83 ID:T7ZlLSzwO
ハルヒに幼馴染属性が付くだけで無敵に見える
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/24(火) 03:52:19.24 ID:xqxShljC0
やはり朝倉は俺の嫁にしたいけど誰かに取られそうだからハルヒはもらっときますね
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/25(水) 21:21:19.86 ID:h4wpdJnto
乙
いきなり修羅場とかワクワk……あ、いやハラハラしますねぇ
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/20(月) 21:40:37.05 ID:oY4BAaTgo
待ってる
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/23(木) 20:35:41.17 ID:zl8h2MocO
はよおおおおおお
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/22(水) 12:46:03.66 ID:ISm6AsHDO
保守
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/22(水) 19:22:03.52 ID:XCTWujU/O
はよはよ
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/06(木) 11:49:09.57 ID:mcoYDe+HO
保守
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/29(土) 11:54:59.84 ID:Tpx8ud5cO
「どうかしたの?キョン君。変な顔して」
「い、いや、何でもない」
「?」
そ、そうさ、別にここでハルヒと鉢合わせになったとして何が問題になる
ただ朝倉とお茶を飲みに来ていただけだ
……いや、ハルヒの奴にこんな所みられたら絶対にやばい
下手すりゃ暴れる
……いや、俺は別にハルヒと付き合っているわけでもない、普通に朝倉と先に約束をしていてだから優先しただけ……特に深い意味なんてこれっぽちもないんだ
ないが……!ここは団内の関係に悪影響を与えないためにもハルヒにバレないように静かに過ごすべきじゃなかろうか
ああ、もう。誰に言い訳してるんだろうなぁ俺は!
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/29(土) 11:55:44.43 ID:Tpx8ud5cO
「涼宮さんの事考えてるの?」
「え?いや……何でだ?」
「わかるわよ。眉間にシワ」
「……それがどうしてハルヒに繋がる」
「あら、だってキョン君がそんな顔するのなんて涼宮さんの事ぐらいよ?」
朝倉はそんなことを言いながら注文して届いたケーキを食べている
「まるで保護者みたいな扱いだな」
「あら?違うの?」
「断じて違うぞ」
「ふーん。じゃあキョン君」
「何だ?」
「キョン君にとって涼宮さんってどういう存在なの?」
「……前にも言ったが」
「幼馴染み……そう言うんでしょ?じゃあ言い方を変えるわ」
朝倉は俺が言おうとした言葉を先にいってしまう
わかっているのなら何故聞いてきたと言うのだ
「女の子として、どう思っているの?」
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/29(土) 11:56:45.57 ID:Tpx8ud5cO
…………はい?
その言葉の意味を理解するのに一瞬、いや、結構な時間を要した
だってそうだろう?
そんな事を聞かれるなんて思ってもいなかった上に考えたことすらなかったのだ
俺にとっての涼宮ハルヒとは何かと問われればそれは幼馴染みであると答える
これは間違いない
だが、女の子としてどう思うかと問われればどう答えればいい?
ハルヒはハルヒであってハルヒでしかない
そこに男女の感情を持ってなどいない……なんて事は恐らくない
……ないのだが俺はこの感情をどう表現したらいいのか、明確な答えを持っていない
友情?親愛?腐れ縁?それとももっと別の何か?
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/29(土) 11:57:22.31 ID:Tpx8ud5cO
「ほら」
「?」
「また凄いシワが寄ってる」
「……少なくとも今回の原因はお前だ」
朝倉が用意してくれた逃げ道に乗っかってしまう
どうやらこの質問にはすぐには答えられそうにない
しょうがないなぁと朝倉の目が語ってくれている気がするが気がつかなかったことにしよう
間を持たせるために届いたコーヒーに手を伸ばそうとして気がつく
ハルヒが席を立ってこっちに歩いてくるのだ
「……っ!?」
「キョン君?」
朝倉は俺の反対側に座っているので勿論ハルヒの接近は見えていない
その事を説明する間もなくハルヒがどんどん此方の席に近づいてくる
あぁ……これはもう素直に謝るしかないか
そう決意を固めた俺の横をハルヒは素通りしていく
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/29(土) 11:58:06.32 ID:Tpx8ud5cO
「……あれ?」
思わず通りすぎたハルヒを振り返ってみてしまう
こちらに気がつかなかったのか?
どこに……ああ、トイレがあるのか
見馴れたトイレのマークがついている方向に向かうハルヒを見てから俺は席にどっかりと座って息を吐く
「どうしたのキョン君?今の人知り合い?」
「え?朝倉顔見なかったのか」
「後ろ姿はみたけど……?」
きょとんとした朝倉を見て不思議に思う
後ろ姿からでもハルヒだってくらい分かりそうなものなんだが……
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/29(土) 11:58:38.58 ID:Tpx8ud5cO
【現在、貴方と朝倉涼子に対しての認識を改竄して涼宮ハルヒが貴方達に接触を図れなくしている】
「!?」
「キョン君?」
何だ!?急に聞こえてきた声にキョロキョロと周りを見てしまう
聞いたことのある声……
長門?
いや、しかし長門は前のボックス席で確かに座っていて声なんてとても届くわけが
【現在は空気振動による言語伝達ではなく脳信号による言語伝達を試みている】
頭に直接長門の声が響いてきて少し気持ち悪い
【この伝達方法は貴方にあまりいい影響を及ぼさない】
……みたいだな
こっちの心の声が聞こえているかわからないが応じておく
……幻聴……じゃないよな
【違う】
……マジかよ
「ちょっと……ほんとうに大丈夫?」
「あ、ああ。大丈夫だ」
「……あまりそうは見えないけれど」
「あー……ちょっとさっきの人があんまりにも知り合いに似てて驚いただけだ」
「……ふーん。キョン君の昔の友達ってこと?」
「まぁ、そんな感じだ」
必死に朝倉と話をしながら俺はこの超上現象について考えていた
長門は前なんといった?
自分が宇宙人であると
今のがトリックでもなんでもないというのなら、それは本当だったと言うことなのか
「ははは、何時からこんな世界になっちまったんだよ」
「本当に変よ?キョン君」
「ああ、まるで変な夢をみた気分だよ」
「頬っぺたつねってあげましょうか?」
「朝倉力強そうだし痛そうだから遠慮しとく」
「つ、強くなんてないわよ!?普通よ普通!」
顔を赤くしながら怒る朝倉の横をトイレから帰って来たハルヒが素通りしたの見て俺は確信を持ってしまった
長門の言っていたことは本当だったのだと
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/29(土) 12:01:46.31 ID:Tpx8ud5cO
「買い物にまで付き合ってもらってごめんね?」
「いや、俺が言い出したことだから気にするな」
ハルヒと鉢合わせしたあの喫茶店を早々に出るようにしてしまった俺は埋め合わせとして朝倉の買い物に付き合ったのだ
「でも本当に俺の選んだやつでよかったのか?」
「いいのいいの。キョン君ってこういう服が好きなんだなぁってのもわかったし」
「いや、まぁ、好きというかなんというか」
「んー?なになに?」
「……好きだが」
「……ふふっ。そういうところ可愛いよね。キョン君」
「ほっとけ」
からかわれるので顔を反らす
「ありがとう。キョン君。また学校でね」
「おう。気を付けろよ」
「キョン君も宿題だからね」
「?」
「喫茶店での質問の答え」
「え……あー……」
「ふふ。それじゃあね」
宿題の答え……ね
朝倉を見送ってから俺も自転車に跨がり帰路につく
ハルヒのことよりも今は考えることがあるのだ
長門の部屋で聞かされた話を思い返しながら俺はそんなことを考えていた
だから、俺は気がつかなかった
「キョン……と朝倉?なんで……?」
その現場を見られてしまっていたことに
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/29(土) 12:12:41.92 ID:JsBMsL9e0
待ってた
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/29(土) 12:17:44.01 ID:0r4qbbaoO
朝倉ルートが良いです(小声)
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/29(土) 12:21:37.20 ID:rQfuwwRfO
>>152
超常現象
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/29(土) 13:39:51.31 ID:o78E6m5HO
待ってたぞ
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/29(土) 14:20:53.87 ID:m6rpUDT/0
乙
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/01(月) 02:14:45.29 ID:GIjiJg6xO
日曜日、それは安息と惰眠を思う存分に味わえる幸福な曜日でもあり、次の日の事を考えると憂鬱になる曜日でもある
そんな日曜日に俺は朝っぱらから規則正しく目覚めてとあるものをじっと見つめていた
そう、ハルヒが置いていった鞄である
朝倉と別れた後の夜にも顔を出そうとしたのだが完全に居留守を決め込まれてしまった
こうなったときのハルヒは兎に角大変なのだ
大抵は不貞腐れて拗ねたとしても一日でパパっと切り替えれるやつなのだが……
そうじゃないときの切り替えの遅さは俺が一番よく知っている
「どうしたものか」
一人の部屋に返事などあるわけがないが呟いてしまう
ハルヒをどうにかして部屋から引っ張り出して埋め合わせをすればいいのだが……
いかんせん方法がなぁ
【女の子として、どう思っているの?】
ハルヒのためにあれやこれやと考えていたら朝倉の言葉が頭に浮かぶ
……ノーコメントだ
今はそれでいいだろう
むこうが俺に会いたくないのならそれはそれでいい
こっちには鞄を届ける大義名分があるのだ
机の引き出しを開け一本の鍵を取りだし、鞄を手に部屋を出る
行き先は勿論不貞腐れ者の家だ
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/01(月) 02:20:17.71 ID:GIjiJg6xO
「ハルヒー。いるかー」
インターホンを鳴らして確認を取るが返事はない
ため息をはきながらポケットに突っ込んだ鍵を引っ張り出してハルヒ家の鍵を開ける
何で俺がこいつの家の鍵を持っているかは長くなるので割愛させてもらうが決して違法で手に入れたものではないと言わせておいてもらう
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/01(月) 02:29:05.15 ID:GIjiJg6xO
「お邪魔します」
ガチャリと鍵を開けて中に入る
前に入ってから大分時間が経っているが全く変わっていない玄関だ
「……」
迷わず二階の階段を登りハルヒの部屋の前までいく
「ハルヒ、いるんだろ」
ノックしつつ呼び掛けるが返事はない
やれやれ……本当に重症だ
「ちゃんと飯食ってるんだろうな」
当たり障りもない事を言ってみるがこれもダメである
「鞄ここに置いとくからな」
扉の前に鞄を置いて出ていくことにする
「ん?」
ハルヒの家から出た所で携帯が鳴る
「メール?……誰だこれ」
登録されていないアドレスからのメールには正午に光陽園駅前公園と書かれている
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/01(月) 02:31:55.40 ID:GIjiJg6xO
……長門か?
最近待ち合わせに使われた場所から長門を連想する
長門は携帯持ってるイメージじゃないんだが……
長門には色々聞きたいこともあるし丁度いい
「今度は遅刻しなくてすみそうだ」
そして、指定された時間に行くとそこには
「きゅ、急にお呼び立てしてしまってすいません」
「あ、いや……まさか朝比奈さんからの呼び出しとは思っていなかったので」
此方が申し訳なくなるぐらい萎縮してしまう朝比奈さんを見ていると少しぐらいハルヒにも見習ってほしいと思う
いや、ここまでじゃなくてもいいのだがもう少しぐらい謙虚になってほしいものだ
「それで、朝比奈さん。今日はまたどうして?」
「その……本当は昨日お話するはずだったんだけど……」
「すいません。昨日は先約があったんで……」
「あ、いえ、そういう意味じゃなくて……すみません話が脱線しました」
そこで朝比奈さんは息を軽く吸い捲し立てるように話を始めた
「キョン君、私はこの時間平面上の人間ではありません」
「……えっと?」
「この時間軸のもっと先にある未来から私はこの世界にやって来ました」
「朝比奈さん……?」
「一般的に言うなら、未来人です」
……なんですと?
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/01(月) 20:40:24.37 ID:lbuOwuvOO
読み始めたばかりだが言わせてくれ…最高に面白いよ
キョンTUEEEEEEと同じくらい面白い
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/01(月) 21:18:42.22 ID:RziiyAEwo
青春してるなキョンとハルヒ
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:30:30.72 ID:pS49qFoSO
今度はなんだ……?
「三年前、大きな時間振動が検出されたの」
また三年前か
「調査するために過去に来た私たちは驚いた。どうやってもそれ以上の過去に遡ることができなかったから」
「大きな時間の断層が時間平面同士の間にあるんだろうっていうのが結論」
「原因がわかったのもつい最近」
何となく話の落ちがわかった気がする
「その原因って……?」
「涼宮さん」
やっぱりか……
ハルヒよ、お前は三年前とやらに何をしでかしたんだ
「時間の歪みの真ん中に彼女がいたの。それ以上は禁則に関わるので説明できないけど……でも、過去への道を閉ざしたのは涼宮さんなのは確か」
「ハルヒにそんな事ができるとは思えないんですが」
「我々にも謎なの。涼宮さんも自分が時間振動の源だなんて自覚してない。私は涼宮さんの近くで新しい時間の変異が起きないかどうかを監視するために送られてきた……監視員みたいなもの」
「信じてもらえないでしょうね。こんなこ
と」
「いや、でも何でこんな話を俺に?」
「貴方が涼宮さんに選ばれた人だから。涼宮さんの隣に常にいる貴方は重要な存在なの。彼女の一挙手一投足にはすべて理由がある」
ハルヒはそんな大層なものはではないと思いますが
あいつは楽しそうだからという理由で動くぐらいで何か深い考えを持っていたりなんてしないはずですよ
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:30:58.61 ID:pS49qFoSO
ハルヒの行動に意味があるというのなら……
「……なら、長門や朝倉や古泉は?」
「あの人たちは私と極めて近い存在です。まさか涼宮さんがここまで的確に私たちを集めてしまうとは予想外でしたけど」
「朝比奈さんはあいつらが何者か知ってるんですか?」
「禁則事項です」
「……これから、ハルヒはどうなるんです?」
「……禁則事項です」
「未来から来たならわかりそうなものですけど……?」
「禁則事項です……」
どんどん顔を伏せてしまう朝比奈さんを見ているとこっちが悪いことをしているように感じてしまう
ハルヒが時間の歪みの原因であり俺が重要な人物?
……似たような話を先日誰かから聞いたな……
宇宙人の次は未来人の登場か……
一体どうなっちまったんだこの世界は
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:31:32.51 ID:pS49qFoSO
月曜日、ジリジリとうるさい目覚めしを止めて学校へいく準備を整える
これからあの忌々しい坂を登ると考えると憂鬱である
玄関に向かうと下駄箱の上に見馴れた弁当包みがある
意外……と言うかなんというか……
気がつかないうちに口角が上がってしまっていた
その包みを丁寧に鞄に入れる
……しょうがない
あまり時間はないがハルヒが好きなデザートでも買ってから学校にいくとしよう
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:32:13.51 ID:pS49qFoSO
教室についた俺が見たハルヒの姿は想像以上のものであった
机の上に突っ伏して話しかけるなオーラを全開に発揮していた
やはりまだまだご機嫌斜めのようだ
「よう」
「……」
完全に無視である
……これはやはり触れるなと言うことなのだろう
仕方がない
授業のための教材を机から引っ張りだして準備をする
ふとクラスを見渡すと朝倉がいない事にきがつく
「遅刻か……?」
珍しいこともあるもんだ
休んでいる朝倉なんて見たことがない
土曜日に連れ回しすぎて体調を崩した……とかじゃないといいが
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:32:42.64 ID:pS49qFoSO
「……」
ふと、後ろから視線を感じたので振り返ってみる
「……ふんっ」
目があった瞬間ハルヒは驚いた顔をして視線をあっちこっちに反らした挙げ句開き直ったのか此方を睨み付けてまた机に突っ伏してしまう
「おい……」
ハルヒはとビクッと肩を揺らすが顔はあげない
……やれやれ
「……あー……あれだ弁当ありがとな」
反応はなかったが聞こえはしただろう
改めてこんな事を言うのは俺も恥ずかしいのさっさと前を向いてしまう
幸いにして、教師はすぐに来てくれたので、気恥ずかしい空気も霧散してくれた
「起立、礼」
……ただ、朝倉ではない号令の違和感は霧散してくれなどしてくれなかった
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:33:47.35 ID:pS49qFoSO
昼休み、ハルヒはと言えば号令がかかった瞬間に鞄をもって教室から飛び出してしまった
「……やれやれ」
あれじゃ話しかけるのはまだ無理そうだ
仕方ないな
「何だお前ら。喧嘩でもしたのか?」
ハルヒの背中を見送ると今度は谷口と国木田が近づいてきた
「いや」
「かぁー。やめてくれよなー。痴話喧嘩なんてよー」
「別にそういうわけじゃない。それに喧嘩にもなってない」
「いやお前……それは流石にあんな涼宮みてたらわかるぞ?」
「ほらほら、谷口。あんまり詮索しないの。キョン、お昼どうする?」
「あー……そうだな……すまん。今日はちょっと用があるんだ」
「そっか。わかったよ」
「さっさとあやまっちまえよ。お前らがそんなだとこっちまで調子くるっちまう」
「善処する」
谷口達と別れた後、俺が向かったのは……
一年九組……古泉の所だった
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:34:14.65 ID:pS49qFoSO
「おや、どうしましたか」
「お前も涼宮の事で俺に話があるんじゃないのか?」
「……ふふっ。少しお待ちください。外に出ましょうか」
一度クラスに戻り言葉を交わしてから戻ってきた古泉と共に俺は裏庭に行き、そこの簡易テーブルでお互いに弁当を広げて向かい合う
「お前も……ということは既にほかのかたからもアプローチを受けているのでしょう」
「そうだな」
「何処までご存知ですか?」
「ハルヒがただ者ではないって事だな」
「それなら話は速い。その通りです」
少しは否定してもらいたいものだ
「まずはお前の正体から聞こうか」
「お察しの通り、超能力者です。そう名乗った方がよいでしょう」
とうとう超能力のご登場だ
やれやれ……もうすっかり馴れてしまった自分が末恐ろしい
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/03(水) 23:35:16.17 ID:wnY2cn2gO
初見の記憶がよみがえってきて鳥肌たつ
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:37:29.31 ID:pS49qFoSO
「本当はこんな急に転校してくるつもりはなかったんですが……状況が変わりましてね。よもや、あの二人がこうも簡単に涼宮ハルヒと結託するとは予定外でした」
二人……長門と朝比奈さんか?
となると朝倉はこのとんでもなくぶっ飛んだ話とは無関係ということなのだろうか
「詳しいことはまたいずれ……百聞は一見にしかず。是非、お見せしたいものもありますし。今はかいつまんでご説明しましょう」
「僕が所属する機関には、他にも超能力者がいます。実は、この学校にも何人ものエージェントが潜入しています」
「そして我々は三年前の発足から涼宮さんを監視している。事の発端はその三年前。その時何かがあった。僕の身に超能力としか思えない力が芽生えたのもその時です」
また、三年前とやらがでてくるのか
「三年前とハルヒがどう関係あるってんだ」
「実は、この世界はある存在が見ている夢のようなものなのではないか……というのが機関のお偉いがたの考えです」
「そして、それは夢ですから、その存在が我々が現実と呼ぶこの世界を創造し改変する事は児戯に等しい……そんな事ができる存在を我々は知っています」
おいおい、冗談だろう?
幾らなんでも話がすっ飛びすぎだ
「それがハルヒっていうのか?」
「人間はそのような存在のことを……神と定義しています」
……とうとう神様にまでされちまったぞハルヒよ
「考えてもみてください。我々のような超能力や朝比奈みくる。長門有希のような存在が都合よく一同に介するかのように登場するでしょうか?」
偶然……なんていうには出来すぎている
「涼宮さんがそう願ったからですよ」
入学当初のあいつの言葉が頭をよぎる
「恐らく三年前に……」
「三年前にハルヒが世界を作り替えたっていうのか」
「作り替えたというよりも、三年前に世界は始まったというべきでしょうか。あくまで我々の仮説ですが」
「馬鹿馬鹿しい。俺は三年前どころかずっと昔のハルヒを知っているんだぞ」
「その記憶すらも……創造されたものだとしたらどうでしょうか?」
「……マジでいっているのか?」
「至って真面目です」
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/03(水) 23:38:49.20 ID:pS49qFoSO
「……まぁいい。それで、お前らはハルヒをどうするつもりなんだ」
「この世界が神の不興を買って、あっさりと破壊されて、作り直されるのを防ごうと言うわけです。僕はこの世界にそれなりの愛着を抱いているのでね」
「ハルヒに直接そう頼んでみたらどうだ。あいつらならこういう話大好きだし食いつくぞ」
「そう主張する者も存在します。それ以上の刺激を与えようとする強硬派も。ですが、大勢は軽々しく手を出すべきではないという意見でしめられています」
「彼女はまだ自分の力に気がついていない。ならばそのまま気がつかないまま生涯を平穏に過ごしてもらおう……ということです」
「触らぬ神になんとやら……か」
「その通りです」
「夢を見続けているのはお前らの方なんじゃないか?」
「そうかもしれません。我々は今もっとも危惧すべき事態を回避するためにいるのですよ」
「なら試しに、超能力の一つでも見せてくれ。そうすればお前の話を信じてやる」
「僕達の能力は限定的でして幾つかの条件が揃って、始めて能力が使えるんです。最初申し上げた通り、そのうちお見せすることもあるでしょう」
「……」
「長々とお話しして申し訳ありません。昼休みも終わってしまいますね」
話は終わったと、古泉は立ち上がり離れていく
「……そうそう。一番の謎は貴方です」
その足取りを止め、古泉はこちらに声をかけてくる
「失礼ながら貴方の事は調べさせてもらいましたが……保証します。貴方は普通の人間です」
「……それがどうしたって言うんだ」
「彼女がもっとも嫌っているであろう普遍的存在にも関わらず貴方がもっとも彼女に親しいのです。これが何を意味するかわかりますか?」
「さっぱりだ。もっと解りやすく話を進めてくれ」
「すみません。つまり、貴方は世界の中心とも言える涼宮さんの隣というとても重要な立ち位置にいるということです」
「だからそれがどうしたと言うんだ。まどろっこしい」
「一番に危険が迫るとしたら……貴方だということです」
古泉は物騒なことをなんとも爽やかな笑顔で言ってくれた
なんて殴りたくなる笑顔だ
そのまま歩き去る古泉を見とどけた後、俺は……空を仰ぐのだった
なぁハルヒ……お前の思っているほど世界ってのは退屈じゃないのかもしれないぞ
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/04(木) 04:13:20.94 ID:87NgYft40
乙
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/04(木) 04:47:11.72 ID:b5WM8GKSo
乙
この世界のハルヒさんはいうほど退屈してないんじゃという気もする青春的な意味で
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/04(木) 07:57:33.16 ID:6SLXddXJO
朝倉のことをキョン以外気にしてない…それどころか話題にもでない
こんなこと思いたくもないが、ハルヒは朝倉を最初から存在しなかったように願ったとか?
そんでキョンや(ハルヒ以外の)SOS団は朝倉がいたって記憶は所持してる
だけどキョンは風邪かなんか程度にしか思ってないが他のメンバーはそれをしってる
けど、下手にキョンに話してハルヒに何かあっても困るから様子見として現段階では話さないでいるとか?
……考えすぎだよな……
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/04(木) 07:59:37.95 ID:/h+1DrB+o
だが別の意味でストレスがたまって、神人さん大忙し
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/04(木) 08:04:45.52 ID:Rl3ruZt4O
ハルヒはどんな気持ちでこの日弁当作ったんだろうなって考えただけで胸が熱くなる
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/04(木) 11:12:29.63 ID:vGr4d5Ew0
>>178
同時に小泉達も大忙しに…
ハルヒちゃん内だとタンスに小指ぶつけただけでもかなりの強敵神人出るみたいだしなあww
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 05:32:14.29 ID:2S18A+l/O
さて、放課後である
ハルヒのやつは昼休みと同様に号令と共に教室から飛び出してしまった
俺はといえば気がつけば部室に足を運んでしまっていた
そして躊躇なく扉を開けるとそこには下着姿の朝比奈さんがいた
「なっ……」
「ひっ」
「失礼しました!」
何かを叫ばれる前に扉を乱暴に閉める
な、何が起きたって言うんだ?
いや、落ち着け、普通に何かに着替えようとしていた
そこにたまたま俺が居合わせてしまったのだろう
よし、状況整理は完了した
そもそも何故朝比奈さんがここで着替えを?
というか今の姿を俺は記憶に深く刻み込むべきか否か……
「ど、どうぞ」
完全に混乱してしまっていた俺に控えめに声をかけてくれる朝比奈さん
「す、すいません。ノックをするべきでした」
「い、いえ、私こそすいません」
「あの……その姿は?」
「この前の探索で涼宮さんに部室ではこれを着るようにと言われてしまったので……」
あ、あいつはなんて命令をしてくれてるんだ!
話を聞くと前回、俺の参加しなかった不思議探索とやらで朝比奈さんはハルヒによってメイド服を着ることを義務付けられたらしい
しかしそのハルヒもいないのに律儀にそんな話を守るなんて……
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 05:33:35.64 ID:2S18A+l/O
「あ、あのぅ……そ、そんなにジロジロ見られると流石に恥ずかしいです」
「あー、いえ、すいません」
「い、いぇ……」
「し、しかしハルヒのやつ遅いですね」
「そうですね。朝倉さんも遅いみたいですけど……」
「あー朝倉は今日休みです。学校にも連絡来てないみたいなんですけど……長門なら何か知ってるんじゃないかと思ったんですけど」
同じマンションに住んでいて夕飯のお裾分けを貰うぐらいの仲の長門なら何か知っているんじゃないかと思ったのだが……
その長門が何時も座っているパイプ椅子には誰も座っていない
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 05:34:08.47 ID:2S18A+l/O
「長門がいないのも珍しいですね」
「……あの、キョン君」
「はい?」
「実はずっと前から聞きたかったんですけど……」
朝比奈さんはそこで一度言葉を区切る
そして、何かを迷っているのか口を開けたり閉めたりしている
何か重要な事を言おうとしているのだろうか
こちらから話しやすいように何か言葉をかけようとした瞬間に部室の扉が開く
ビクリと朝比奈さんと俺の身体は跳ねたと思う
いや、本当にビックリした
「すいません。バイトがありますので今日の部活はお先に失礼します」
突如現れた古泉はそれだけ言うと颯爽と部室から出ていってしまった
「なんつータイミングだ」
狙った訳じゃないだろうな?
流石に考えすぎか
「あはは」
「あー……朝比奈さん?それで、さっきは何を?」
「いえ、やっぱり止めておきます」
「……そうですか」
一体何を喋ろうとしていたのかはわからないが、推測はできる
恐らく、ハルヒのことなんだろう
話が途切れて気まずくなったのか居心地悪そうに身体を捩る朝比奈さんを見ているのは罰が悪いので古泉がどこからか持ってきているボートゲームを二人でやることを提案する
「あっ。これ知っています。前に教科書で……」
どうやら未来にはチェスという文化は生き残ってないらしい……
……この日結局ハルヒは部活に顔を出すことはなかった
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 05:34:44.86 ID:2S18A+l/O
それは夕暮れの教室の出来事である
教卓の上に腰をかける彼女は此方を見てクスリと微笑む
その彼女が
「貴方を殺して……涼宮ハルヒの出方を見る」
突如ナイフを手に此方に攻撃してくる
鈍く光る金属光が、軌跡を描く
そのまま真っ直ぐに……俺の身体を……
「うぁぁぁ!?」
バタバタと身体を触る
「ゆ、夢……?」
何も異常がない自分自身にほっとする
「なんつー夢を見てんだ俺は……」
しかしやたらとリアルな夢だったな
「キョン君おっきい声だしてどーしたのー?」
ガチャリと部屋を開けてくる妹
「何でもない。ちょっと怖い夢を見ただけだ」
「えー!どんなゆめー?」
怖い夢だってのに興味津々で聞いてくる妹はある意味大物なのかもしれない
「あー……どんな夢だったか忘れちまったよ」
「えー。変なキョンくん」
「夢なんて覚めたら思い出せないのが殆どだろう?」
実際既に記憶から抜けてしまったようだ
何か嫌な夢を見た、それぐらいの認識だ
「そっかー。それよりー」
「今度はどうした」
「キョン君ちゃんとハルにゃんと仲直りしたー?」
「喧嘩した訳じゃないぞ」
「えー。うっそだー」
「ほら、さっさと顔洗って学校行く準備する」
「はーい」
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 05:35:35.87 ID:2S18A+l/O
「ふぁぁ」
一人でこの坂を登るのは眠気も相まって辛いものがある
ちなみに今日もハルヒは弁当を作ってくれている
……ちゃんと話をしないとな。あいつと
「おーす。キョン」
「おはよ。キョン」
「おはよーさん。谷口は朝から元気だな」
「お前はなーにを辛気くさい顔でじいさんみたいな事を言ってんだよ。あれか、まだ涼宮と仲直りできてねーのか?」
「だからあいつと喧嘩した訳じゃないぞ」
「そーかいそーかい。ま、夫婦喧嘩は出来れば見えないとこでやってくれや。涼宮の不機嫌オーラは体に悪い」
「体に悪いと言えば朝倉さんも大丈夫かな?昨日は結局休んだみたいだけど」
「俺に聞かれてもわからんぞ?」
「え?同じ部活だし、それじゃなくても仲もいいのに連絡とかは?」
「……そういえばあいつの連絡先知らんな」
住所というか住んでいるマンションまでは知っているが……
「まぁ、ただの風邪なら早ければ今日にはくるだろう」
「それもそうだね」
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 05:36:56.90 ID:2S18A+l/O
あの糞ながーい坂を登りきり、火照った身体に少しでも冷やそうと下敷きで冷気を送っているとハルヒが登校してきた
「……私も扇いでよ」
「……やれやれ」
本来なら、不貞腐れた声でこんなこと言われたら自分でやれと言ってやるのだが……
俺はハルヒにも風が行くように少しだけ身体と下敷きの角度をずらす
「……ありがと」
ボソリとハルヒはギリギリ聞き取れる程度の声を発する
本人的には聞かれたくなかったんだろうが、残念ながらばっちりと聞こえてしまった
それっきりハルヒは喋ろうとしないので此方から話を振ることにする
「昨日、何で部活来なかったんだ?待ってたぞ」
「昨日は一人で反省会してたのよ」
「反省会?」
「そうよ。どっかの誰かさんがサボった不思議探索のよ」
ジトリとこっちを見るハルヒの目から逃げるように窓の外に目を向ける
「それは、なんというかだな……いや、俺はサボった訳じゃないぞ」
「……ふーん」
それっきりハルヒは此方を見ずに俺と同じように窓の外を見る
ああ、こういったときに窓際ってのは便利なものだ
そのまま朝のホームルームまでの時間はゆっくりと過ぎていく
……そして、今日も朝倉は学校に来なかった
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 05:40:31.49 ID:2S18A+l/O
糞遅い展開と更新頻度なのに毎度感想までくれてありがとう
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/10(水) 07:02:23.46 ID:F8mlpd9co
面白いから期待してる
何年かかろうと待つぜ
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/10(水) 08:00:12.73 ID:Af3Grr02O
いいのよ
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/10(水) 08:06:37.85 ID:x/6o/p7dO
(面白ければそれで)ええんやで
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/10(水) 14:24:07.98 ID:ZQMrQ0Wy0
乙
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/13(土) 21:46:34.47 ID:ijhRpzLEo
乙
ハルにゃんとキョンのデートもとい不思議探索を待ってます
それとは別に朝倉さんとキョンのデートも待ってます
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 14:11:01.28 ID:nG3zS16xO
不穏だ…
やはり朝倉のオアシスはハルヒちゃんしかないのか…!
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/21(日) 19:26:07.72 ID:+D/b7ZcvO
続きが気になって早く読みたい病にかかってしまった
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:03:03.33 ID:A0rfwOqEO
「どうなってるのよ」
「……むしろ俺がお前に聞きたいぞ、それ」
さて、現状を説明しよう
俺は昼休みが始まったと同時に後ろの席にいるハルヒに首根っこを捕まれそのまま連行されたのである
そして、やーっと口を開いたと思ったらこれである
全くもって常人には理解不能である
付き合いの長い俺ですらお手上げだ
「あんた、朝倉に何かしたんじゃないの?」
「待て待て、何がどうしてそうなった」
「だってあの子が二日も休むなんて変じゃない」
「二日ぐらいなら風邪だったりでありえるだろう?それがどうして俺が何をしたって話に結び付くんだ」
「それは……タイミング的によ」
タイミング?いや、確かに休みだしたのは俺と朝倉が一緒に街に出掛けたときからだし俺だって連れ回しすぎたのかとも思ったが……それはあの場にいた俺だから知りうることであり、何故ハルヒがそんなことを言い出す?
「とにかく!あんたが朝倉に何か学校に来たくなくなるようなことしたんじゃないの?」
「そんな訳がないだろう」
「……むぅ……嘘は……ついてないわね」
「嘘をつく必要がないからな」
「あんた、嘘が下手すぎてすぐバレるもんね」
「ハルヒに嘘をつく必要がないからな」
「……嘘ね。あんた嘘つきだもん」
「おい……実際あんまり嘘はついてないぞ」
「そうね。滅多につかないわ……ってそうじゃないわよ!朝倉の話よ」
「それについては俺は本当に知らん」
「……はぁ、わかったわよ。お見舞い行ってあげたほうがいいかしら」
「あ、勿論あんたは駄目よ?弱った女の子の姿なんて見るもんじゃないし、病人に大勢で押し掛けるのも悪いもの」
「……わかった。もし行くなら俺の分も宜しく言っておいてくれ」
「任せなさい。とりあえず住所を担任から聞くところからね……」
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:03:57.57 ID:A0rfwOqEO
「という訳で今日もハルヒは来ません」
「そうですか……朝倉さん大丈夫だといいんですけど」
「長門も気になりますけどね……」
昨日に続いて長門は部室にいない
まさか学校に来てないなんて事はないだろうな?
「キョン君?眉間に皺が寄ってますよ」
「え?」
「キョン君は優しい人ですけど、心配しすぎて自分の体調が悪くなってしまったら駄目ですよ?」
「いや、そんな買い被り過ぎですよ」
「ふふふ。そんな貴方だから涼宮さんはきっと……」
そこで朝比奈さんは言葉を区切ってしまう
何だろうか……凄くむず痒い
「……ふふ。ごめんなさい。少し意地悪ですね」
「……今日はこれでどうです?」
オセロ盤を手に持ちながら勝負をもちかける
「わかりました。今日は負けませんからね?」
「それは楽しみです」
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:06:10.70 ID:A0rfwOqEO
パチパチとオセロの駒を置く音が部室にやけに響く
あれだけ狭苦しいと思った部室も二人だとこんなにも広くて……
そして、こんなにも静かなのだ
ああ、そうか
俺は何だかんだで……
ハルヒと朝倉がワイワイとじゃれあって、それに朝比奈さんが巻き込まれて……俺と古泉はゲームしながら、長門は本を読みながらそれを見る
そんな平凡な日常が……
好きなんだ
「……だから、早く帰ってこいよ」
「え?」
「あ、すいません。何でもありませんよ」
「そうですか?」
「ええ……」
「ふふっ。じゃあ角もらいますね」
「あっ……」
「心ここにあらず……そんな感じですね」
「……ははは」
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:07:09.70 ID:A0rfwOqEO
「朝比奈さん」
「はい」
「朝比奈さんはその……未来から来たって言っていましたよね」
「はい……信じては貰えてないでしょうけど」
「それについてはまだ保留にしてますが……これだけ聞かせてもらえませんか」
「何ですか?」
「これから先の……ハルヒの未来に……何か悲しいことが起きたんでしょうか」
「……」
朝比奈さんはキョトンとした顔になる
その後ニッコリと微笑みながらこう述べた
「禁則事項です」
「……」
「私の勝ち……ですね」
「ははは……降参です」
「今日は帰りましょうか」
「そうですね」
「キョン君」
「……はい?」
「未来は一つではないの。例えば今のオセロは私が勝ちました。けれどもキョン君が勝った世界もきっとあるんです」
「……?」
「未来への道は凄く細分化されていて、色々な可能性があるんです。私たちはその細分化されたある道を歴史通りに通そうと未来から来ました。だから……」
そこで朝比奈さんの言葉は止まってしまう
「えっと……?」
「ごめんなさい。これ以上は禁則にかかってしまうみたいです。私に言えるのはここまでです」
「……はい」
こうして少し寂しい部活は過ぎていった
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:07:40.92 ID:A0rfwOqEO
「ただいまー」
「キョン君おかえりー」
「ん。おかえり。晩御飯できてるわよ」
帰宅した俺を出迎えてくれたのは妹とハルヒだった
「……なんか久しぶりだな」
「何よ。文句でもあるの?」
「まさか。感謝しか出てこないね」
「……ふ、ふん」
素直に言ったのだがプイッと顔を反らされてしまう
……まだ怒ってらっしゃるのか
「ほら、ボサってしてないで手を洗ったら配膳手伝いなさい!」
「お、おう」
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:08:48.41 ID:A0rfwOqEO
「……朝倉の所に行ってきたわ」
「そうか……どうだった?」
「……体の方は大丈夫みたいね……ただ……」
「……ただ?」
「彼女のご両親が少し……複雑みたいなのよ」
「両親?喧嘩でもしたってのか?」
「なのかも……あまり詳しくは聞かなかったんだけどね……ご両親は海外出張に出てて、今朝倉は一人暮らしをしてるみたいなの」
「そうだったのか」
「ね。私も今日はじめて知ったのよ。それでどうにもそのご両親絡みで問題があったみたいで……」
「色々悩んでた……って感じか」
「……うん」
「……それと、明日は学校に来るみたいよ」
「ん……そうか……何も知らなかった、聞かなかった体で何時も通りに接するのが一番かもな」
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:09:22.91 ID:A0rfwOqEO
「それ、キョンには絶対無理ね」
「なんですと?」
「あんたすぐに顔に出るし。心配してるのすーぐわかるんだから」
「む……いや、少しはポーカーフェイス出来るはずだぞ?」
「そう思ってるのはあんただけよ……もし通じたとしてもそれはあんまりあんたの事を見てない人ね。朝倉には通用しないわよ」
「やれやれ。俺の評価は随分と低いんだな」
「……そういう意味で言った訳じゃないけど……まぁ、キョンに気付けっていうのが無理な話だったわね」
「おいおい。人を察しの悪い出来ない子扱いをするのはよせ」
「……ふーん?」
「可哀想な人を見る目はやめなさい」
「じゃあどうして私はちょっと前に怒ってたの?」
「む……うーむ……」
ぬかった
つついた先はまさかのやぶ蛇であった
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:09:51.79 ID:A0rfwOqEO
「……もうその話はいいわ。保留にしてあげる」
「そうかい……ああ、ハルヒ」
「何よ?」
「ん。ちょっと待ってな……ほら」
ハルヒの機嫌取りと言うかなんというか、あの日朝に買ったのはいいが結局渡す機会がなくて渡せなかったものを冷蔵庫から引っ張り出す
「……シュークリーム?」
「んーなんだ……まぁ、毎日弁当とか作って貰ってるし……今日なんかは晩飯までだし……その、礼だよ」
「ふーーん?私への感謝はシュークリーム一個分ってことなのね?」
「い、いや!そういう意味じゃなくてだな!」
「……ぷ。あはは。冗談に決まってるじゃない」
「……やれやれ。心臓に悪いからやめてくれ」
「……んーじゃあ感謝の印として今度の週末の不思議探索はあんたの奢りね」
「むむ……まぁ、それぐらいはいいか」
「そうよ。今度はちゃんと朝倉もあんたも合わせて皆でやるのよ」
そうにっこりと笑うハルヒ
ああ、何だかこんなハルヒを見るのは久しぶりだ
そうだな。それは楽しそうだ
少しぐらい俺の財布が火の車になっても構わないぐらいにな
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/10(土) 07:10:44.73 ID:A0rfwOqEO
さて、翌日である
少し早い時間に家をでてハルヒと登校した
勿論それは朝倉を待つためであったのだが……
その目当ての人物は俺達より早く登校していた
「おはよう。キョン君。涼宮さん」
「よう。身体は大丈夫か?」
「ええ。もうバッチリよ。心配かけてごめんなさいね?」
「まったくだ」
「本当よ。でもまだ病み上がりなんだから無理しちゃだめよ」
「そうね。今日は部活にいかずに帰らせてもらってもいいかしら?」
「しょうがないわね。特別に許可するわ」
……普段と変わらない様子の朝倉に見える
別段強がったり無理をしたりしてるようにも見えない
見えないが……やはり俺には見抜けないだけで何処か無理をしているのだろう
ハルヒが普段通りに接しながらも心配しているのがわかる
「なーに?キョン君?じーっとこっちを見て」
「あー、いや。特に意味はないんだ。すまんな」
「ふふふ。少しの間会えなかったから寂しかったのかしら?」
「そういうことにしておくよ」
「あら、素直ね」
こうして、朝の一幕は終わりを迎えたわけなのだが……今朝はもうひとつ出来事があったのだ
ポケットに突っ込んである紙に触れる
今朝登校したときに下駄箱に入っていたのである
内容は【放課後、教室にて待っています】
……ご丁寧に女の字である
普段ならば谷口あたりの悪戯なのではないかと思ってしまうのだが……
また、ハルヒ関連なのかもしれんと思ってしまう辺り、もう大分あいつらに毒されたのかもしれん
残っているのは……異世界人ぐらいだが
はたしてどうなるのやら
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/10(土) 07:25:10.43 ID:1gDJfIODo
キョンとハルヒのお互いのこと分かってる感好き
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/11(日) 13:41:33.95 ID:nsqU2jyt0
これは刺されるな
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/11(日) 14:43:09.83 ID:UHW1oDl+O
キョンくんナイフーグサァ
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