召喚術師「安価で修業する」

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368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/14(土) 23:09:25.54 ID:ENtAoJoP0
貴重な正月休みを俺達の為に使ってもらえるなんて、贅沢な味わいです!
や、それにしても本当に半端ない物語の練りっぷり。惹き込まれたわー
ここ最近は、これを読んで安価を踏む為だけに気を張ってた甲斐がありましたってもんですぜ
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/14(土) 23:47:55.16 ID:/VNtAID00
超乙乙!!
わーい、気になってたとこ全部乗せだぁー!
しかし、今回の話で一番報われてなかったのは、やっぱ泥さんだな。娘さんは本当に治ったんだろうか
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/15(日) 12:39:59.49 ID:yXl23nKB0
家族関連を嫌がってる所にこの安価か……でも流石にその程度のちっさい事が家族ヘイト?の大きな要因て訳はないよね?思い出すとやな気持ちにはなるかもだけど
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/15(日) 21:08:49.12 ID:JWSHH1lC0
>>367ですが、重い話にしてもらおうというつもりはなかった。とだけ
まぁ、そういう話にするかどうかを決めるのは>>1さんですし、そうなったとしても、思いきり噛み締め思いきり味わうだけ!って感じですねw
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/15(日) 21:53:58.85 ID:l2u6H+5PO
重いのが続いてるので軽いのにします
あと解釈の差についてはご容赦ください
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/18(水) 13:21:16.16 ID:5GK3kq3Y0
まさか召喚術師でボスキャラ程度の強さとは……総長こそが真のチートであったか
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/18(水) 22:36:24.47 ID:HCSEIJAkO

帝都魔法大学
魔導工学棟 魔導機構学研究室


半鳥「ぃよっ……」グイッ

ブルルル… ブルルル…

半鳥「……かかんない! ダメじゃんこれ、本当に動くんですかー!?」

機構教授「はははは…… 壊れてはいないよ」

術師「腕力の問題じゃあないな、魔導炉かけるコツが掴めてないか」

術師「魔導耕運機とかチェーンソーとか 農業機械を使った経験があればそのままなイメージなんだがな 起動した感じ」

機構教授「まあ そんな風に落ち着いたね」

機構教授「発動補助・魔法記憶を担う心臓部と、本体始動と魔力増幅を行う補助魔導炉を頭に――」
機構教授「柄には利き手に合わせて位置を調整出来る手動発動用ピストルグリップを付けた」
機構教授「大分上が嵩張ったから石突きにウェイトを増やしてバランスを取ってる」

機構教授「大出力魔法に備えて部品単位で全体の耐久性も見ているから、ティーンの子が持つのは相当……」

半鳥「ええい 動け! 動けおらぁ!」ブンブン

機構教授「……ああ、彼女は亜人だったか 腕の羽根とサンダルの爪目立たせないと忘れるな」

術師「ハーピィ種とのハーフだけどな ……振ってどうする鳥頭、魔法の杖じゃないんだぞ」

半鳥「魔法の杖でしょ! かけるだけやってくれたっていーじゃんそんな離れたとこで見てないで!」

術師「私はもう一仕事したから 後はお前の仕事だ助手よ」

半鳥「イジワル!!」ブルルル… ブルルル…
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/18(水) 22:38:34.03 ID:HCSEIJAkO

術師「待機形体の再現はやっぱキツいか」

機構教授「起動するのにだってスターターの紐を引かせてるんだよ 僕らの技術じゃまだまだ無理無理」

機構教授「この上、インテリジェントデバイスとやらは意志まであるんだろう? 話だけではもう想像もつかないよ」

「お話し中すみません、今総長が追加のデバイス関連資料をお持ちになられました Dr.ヌードル」

機構教授→麺「また総長自らか 確かに誰よりも早く動けるんだろうけれどねえ」

術師「人間不信だからな」

麺「それは初耳だ」

術師「そりゃそうだろ今適当に考えた 流布していいぞ」

麺「……君も、その辺にしておきなよ 人の悪口は関心しないぞ」

術師「優等生ぶりやがって」ハッ

術師「お前に誠実さを見てあそこで働いてる助手共全員に、一晩で娼館三つと立ちんぼ五人と――」

術師「行きずりの女十数人にそいつら引っかけたバーのウェイトレス半数を ウィスキー一杯で"菜斬り"にした伝説話してやりてーよ」

麺「あれは一夜の過ちあれは一夜の過ちあれは一夜の過ちあれは一夜の過ちあれは一夜の過ち……」ブツブツブツブツ

術師「もっと自分を解放しろ……奔放に生きていいんだメン食い博士……」ガシ
術師「たっぷり眠ることが許されない以上、クリアできてる食欲の次は性欲といこうじゃないか……なあ……」ボソ…

麺「うごごごごごごごごごごごごggggggggggggggg」ガクガクガクガクガクガク

機構助手「うちの教授で遊ばないでください」
機構助手「強制のお休み明けで仕事溜まってるんです お暇な貴方と違って」

術師「だからこそ小休止が必要なんだ彼のために文句は言わせん お忙し過ぎて多忙に快楽を覚えると終いにはレスるぞお姉さん」

機構助手「訴えますよ?」

術師「これは申し訳ない忙しいんだから相手なんかいなかったなぁ! はははははははははは」ユッサユッサ

術師「どうです相手いない者同士?」

機構助手「……っ本ッ当に下品な人! 早くテスター済ませて帰ってください、じゃ!」

術師「おい おい 今の反応見たか? 列伝披露は彼女からにしよう――」

麺「離れてくれ! アルコールと香水と妙な焼肉の匂いがするぅ!」バッ
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/18(水) 22:41:53.88 ID:HCSEIJAkO

術師「えー……? 鼻の良さは褒めてやるがそれぞれ一昨日と五日前と 最後のは先週のどっかだぞ」

術師「まーいーや、こっちは適当にやっとくから戻ってくれDr.ヌードル」

麺「言われなくてもそうする! まったく、デキるんだからもっと真面目にやったらどうなんだ!」ツカツカ


半鳥「教授さあ ほんといい性格してるよね」ブルルル…

半鳥「こないだ年輩の生徒さんから教会のシスターの電話番号貰ったんだけど 言い辛いことあったら相談してみなって」ブルルル…

術師「でかした」

半鳥「暴行事件被害者とかのカウンセリングやってる人でしたよ 色々活躍してんのに何やらかしたらこんな評判になんの?」ブルルル…

術師「嫉妬だハーフィ嫉妬 出る杭は打たれる……」

術師「優れ過ぎ世に貢献しまくっていることが必ずしも称賛を呼ぶばかりではないのです迷い子よ どう? いけそう?」

半鳥「うん 何が?」ブルルル…

術師「友達の神父の真似」

半鳥「きったねェ神父」グイッ


ブルルルルrドルルルルルルルルルルルルルルル……


半鳥「あ かかった!」ヤッタゼ

術師「デバイス始動だけで十分弱だ お前の村も文明化されていればな」

半鳥「機械化は甘え」

術師「歳いってからもおんなじ事言えるなら大したもんだが 」

半鳥「必要な分しか作らないからそんなのいらないの! たくさん作ったって腐っちゃうよ」

半鳥「お年寄りはお年寄りにしか出来ないことがあるもん 言えますよー残念!」

術師「嫌なババアになりそう 胃石飛ばしてきそう胃石 カァーッペッッて」

半鳥「もういーから黙って! じゃあやるよ! やるから! これ握って普通に撃つ感じでいいの!?」ワクワク

術師「…………………………」

半鳥「黙らないで教えろください」

術師「そんな感じ」

術師「封入してる私の魔法に魔力を送るだけでいい お前なら余裕だ」

半鳥「オッケー そい!」バチッ

デバイス《ランダムサモン》

半鳥「ゑ?」

術師「(笑)」


バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/18(水) 22:44:51.59 ID:HCSEIJAkO


半鳥「教ぉー授ぅー……」RDY GUN

麺「な、何事だい!?」ドタバタ

機構助手「召喚魔法……いい加減にして下さい」equip chakram-gear

術師「出せたの確認したらすぐに消す そう慌てるなって」

半鳥「そんな言って猫とペルセウス様以外ロクなことになってないでしょーが!」

術師「大丈夫大丈夫神話生物でもここがぶっ壊れるだけだから」

麺「僕もそろそろ怒るぞサモナー!」

機構助手「来ます」pray MAGNETIC FIELD


ロボット「…………ここは……どこ……?」


半鳥「……目が光る鉄の人形? 小さい……」

半鳥「でも喋った」ズギュゥーン

チュィーン

ロボット「ぅわッ……!」ricochet

麺「あのデザインは……知ってるぞ かなり昔の魔導鎧だ 人形っぽくデフォルメされてるが間違いない」

機構助手「歯車チャクラム電磁投げ!」シュバババババ

ロボット「い 痛い 何? 何なの、やめてよっ……」ギィン ギィン ギィン ギィン

麺「……? 二人とも一旦やめるんだ!」

術師「………………」



こいつをどうする(行動 半鳥)↓
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/18(水) 23:19:31.44 ID:e2Mbch1Z0
バラして構造を見よう
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/19(木) 00:38:13.57 ID:iznNXEm20
痛いで済むのか(困惑)
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/19(木) 19:18:27.95 ID:krE2TraJ0
ちゃんと元通りにできるんだろうね?ハーフィ
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/19(木) 20:06:15.06 ID:6Pd7OVLs0
ちょっと!玩具にも愛を!
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/20(金) 15:25:04.43 ID:HY+PKIoV0
麺氏が止めた所を速攻でバラそうとするハーフィ(汗
ロボ君が耐えてくれるか、サモナーがどう出てくれるかだよなぁ
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/21(土) 21:16:11.98 ID:irsDWeGU0
大丈夫だってきっと、軽い話だからバラされても「あー、ビックリした!」とかって勝手にくっついて元通りだろ。余裕、余裕(震え声
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/22(日) 15:10:15.76 ID:GBOyKnaYO

半鳥「本当に人形なんですか」

麺「かなり昔に出た玩具だよ 子供向けの知育魔導遊具、糸の代わりに魔力を通して動かすんだ」

麺「色々なモデルがあった その中に軍用機型のやつも確かあったと思う 僕も子供の頃遊んだなぁ……」

半鳥「でも自分で動いたりなんてしなかったんですよね」

麺「……まあ、流石に……」

半鳥「まいっか バラせば分かるでしょ」

術師「…………」

麺「それもそうだね。サモナー 君が呼んだわけだけど動きを止められるかい?」

術師「おらよ」agreement bind

ギシッ

ロボット「っ!」ギギギギ

術師「……頭部を撃てハーフィ そのガラクタの制御系が埋め込まれてる」
術師「旧式の軍用魔導鎧よろしく装甲に被弾経始の働く形状だ 真正面からド真ん中を狙え」

半鳥「了解」チャキ

ロボット「待って 待っ――」


ズギュゥーン バギン


ロボット「ぁだっ!」ステーン

半鳥「確保ォー」ヒョイ

ロボット「は、放して! 放せー!」

半鳥「全然元気っつーか折角作った強装弾跳ね返しやがったんですけど」

術師「いい腕してるぜ」

半鳥「曲線ボディに滑らせず当てろって結構なムチャぶりしてる自覚はある? おゥけィもう一発」ジャキ

術師「もういい 裏にツマミあんだろ それ捻ればおk」

半鳥「裏ー?」クル

ロボット「降ろしてよ!」

半鳥「……そんなのない……けど あ 名前かなこれ」

術師「なんだと?」

半鳥「えーと…………えー……ハイパー 何……?」

術師「……ハイパー? 読めないならいい捨てちまえ」

半鳥「違う 長いの」

半鳥「子供みたいな字で"超究極銀河狩人"って書いてある」

術師「…………そんなの書いたっけか……」

半鳥「へ?」

術師「いやなんでもない」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/22(日) 15:13:46.93 ID:GBOyKnaYO

麺「見せて…… 本当だ」

ロボット「お、降ろして……」

機構助手「……教授 仕事を」

麺「分かってる分かってる、サボってこっちに行ったりはしないよ」

麺「でも懐かしい物を見てしまったな サモナーは知ってるかいあれ?」

術師「よーく知ってる」

麺「ロボット君 君のご主人様は誰だい?」

ロボット「……え……?」キョトン

麺「分からないのかな? うーん、召喚で適当な霊魂が混線したか? 見たことはないけどツクモガミってやつなのかな」

半鳥「はーいこっちいらっしゃい」むんず

ロボット「頭掴まないで!」

半鳥「助手さん!」

機構助手「何?」


麺「年代物は年代物だし誰かのコレクションだったのかもね」

術師「燃えないゴミが化けて出たってか クソが……」

麺「や、現在もファン っていうかプレイヤー? がいるんだよ。年齢層も相応だし 事情が事情だから規模もそこまで大きくないらしいけど――」

麺「コレクションは勿論 高いフレーム強度と工作自由度から来る改造と、魔導操作を用いた対戦が熱い……とか」

術師「オタクっぽい感じか」

麺「どうだろう、賭け試合が常態化してるとも聞くから 少なくとも子供の玩具では完全になくなっているみたいだね」

術師「ほーう……?」

バギッ

術師「あ?」

麺「へ? ……ああっ」


半鳥「あー」

ロボット「」首無し
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/22(日) 15:15:23.30 ID:GBOyKnaYO

機構助手「……工具を貸してって言われて貸したけど 使い方知らなかった訳じゃないよね」

半鳥「え モンキーレンチって潰してネジ切る使い方じゃなかったんですか?」

機構助手「おかしいのは使い方じゃなくて発想か…… バラしたいの? 壊したいの?」

半鳥「頭が弱点だっていうからまずそこから〆たの 」べきべきべき

半鳥「装甲取れた。セイギョケイってどれ? これは人形の骨だし……ん それっぽいの見当たらないなー」つドライバー

ロボット「あっあっ」ビクンビクン

麺「?」

術師「ああ知ってるぞ そうそう 塩梅を見て弄るとそんな感じになるんだ」

半鳥「はい?」

麺「……待って それ本当に頭がカラみたいだね」

術師「見れば分かるだろ」
半鳥「あ゛?」

麺「違うよ 見てごらん」グイ

ロボット「あぴょ」ビグッ

麺「本当に制御用の魔導回路が入ってない 人で言う頭蓋骨に当たる頭部フレームと――」

麺「下にほら ハーフィ君が千切った頸部フレームの余りがくっついてるだけだ」

機構助手「制御用の魔導回路?? ただの玩具になんでそんなもの」

術師「豊かな才能と豊かな家柄 温室の純粋培養で滞りなく今の地位に収まった腐れ秀才オタク野郎が懐かしむ玩具だ 分かれ」

機構助手「そんな言い方しなくたっていいじゃないですか 何なんですか本当」

麺「気にすることないよ助手君 僕らへの挨拶みたいなものさ」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 15:18:43.07 ID:GBOyKnaYO

麺「しかしとなると物質的核を持たないツクモガミめいた霊的生命体ということでほぼ確定かぁ……参ったなぁ……」キラキラ

麺「ねえサモナー、それ僕にくれ……いや預けてくれないかいっ?」

機構助手「ああもう」sigh
機構助手「教授、軍部にせっつかれてるのをお忘れになったんですか? そんなゴーストまた見繕えばいいでしょう」

麺「で でも! もし遠隔傀儡のイタズラじゃないなら、このロボットを操ってる彼? を分離させて定着させれば例のインテリジェントデバイスに近いものが――」

機構助手「今は目先の仕事が先です インペリアルデバイスの性能を落とさず機構を簡略化させられ得るのは付呪教授とあなたしかいないんですよ」

麺「…………廉価版の研究なんて嫌だあ! もう出力変換効率比と睨めっこなんてしたくない、背油と塩分と麺を啜ってもいいテーブルがこの国には無いんだ!!」うをををををををを

機構助手「また始まった みんな!」finger snap


「教授辛抱してください!」
「またインスタント買ってきますから!」
「食事の時我慢しますから啜ってもOKですから!」

麺「ヤメロー! ヤメロー! 僕は ボクは ぼくは 本物が欲しいいいいいぃぃぃぃぃ」ジタバタ

「おい 足持て! 担げ!」wasshoi!!
「あっスリッパ脱げた」
「後にしろ カンヅメ部屋にブチkお連れするのが先だ!」

麺「新年だって月半ばになってから初めて家族以外にあけましておめでとうって言ったんだぞ!! まだ三日残ってるんだああああああああああぁぁぁぁぁぁ」
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 15:19:10.82 ID:GBOyKnaYO


機構助手「召喚教授 工具はお貸ししますからその生きてる残骸を早く持ち帰ってください いいですね」

術師「今度一晩付き合ってくれるなら」

機構助手「後日内容証明を送ります 楽しみに」

術師「んーそそる あの坊っちゃんには勿体ない逸材だと思わんかハーフィ」

半鳥「やっと分かった 体つきのこと言ってんでしょ」
半鳥「もう訴えられちまえよ」

術師「駄目だ ちょっと催してきた」

術師「その人形で遊んで満足したら適当に片しておけ 私はちょっと食事に出てくる」ジュルリ

半鳥「やだ もう教授の変態! 大っぴらに言わないでよ変態 変態!」

術師「何勘違いしてんだ、普通の飯しか無い以上普通の飯をただ食いに行くというだけだ 想像力が逞しいようですね?」

術師「食事という単語に何を見出だしているんだやーい変態ー! ベーコンとアスパラガスで掛け算でもしてろ!」ガチャ バタン


半鳥「くそっ 子供みたいな言い返し方しやがって! ……掛け算ってナニ?」

ロボット「」スヤァ…

半鳥「……とりあえず これ……この子どうしようかな」


どうする↓
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/22(日) 18:05:47.82 ID:91qCFFse0
近所の情熱溢れるおもちゃ屋の主人に見てもらって、直せそうなら手伝いつつの修理を頼む
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/22(日) 20:27:47.52 ID:AmrlsOfy0
ロボ系アニメのメカニックさん的な?
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/23(月) 16:31:37.10 ID:MWGr1DoU0
貸してもらった工具の質によっては、おもちゃ屋さん大歓喜?
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/24(火) 21:02:49.74 ID:BMasXdnU0
しかし3時間程も安価が踏まれないなんて珍しいねぇ
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/24(火) 22:07:01.73 ID:LVtr8pT00
昼更新が珍しかったのが
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/27(金) 12:13:15.24 ID:6G2Rv9cR0
名前はそう変わったか。賭け試合とやらには出させられたりするのかな?
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 20:32:06.95 ID:ECBRRp0f0
超究極銀河狩人……サムスさんかな?

サモナーは元々なんて書いたんだろ
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/04(土) 03:22:11.67 ID:37rwMzzt0
いやぁ、続きが楽しみですな
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:10:47.29 ID:eC2dk0PHO


麺『くっ……ハーフィ君ッ!』ビリ サラサラサラ シュバッ

半鳥『へ? うわっ紙が手裏剣みたいに ……メモ?』パシッ

麺『そこへ行くんだ! 老舗の玩具屋、その鉄の人形"対戦傀儡"のこともよく知ってる筈だ!』

麺『僕は模型を買いによく行く 名前を出してみてくれ!』

半鳥『はあ…… ありがとうございます』

麺『礼には及ばないよ! けど直ったらそれ僕にっ――』

機構助手『教授 その辺で』pray STUN WIRE SHOT

麺『あばばばばばばばばばばばばばばばばば』ttttttttttaaaaaaaaasssssssseeeeeeeerrrrrrrrrrrrrr

半鳥『お邪魔しましたー!』スタコラー


半鳥「とゆーわけでやってきましたここが老舗の玩具屋さんです」

ドリアード「なんで私まで……」つグラサン

半鳥「最近歩き回り辛くなってきてたでしょ? 研究室覗いたら寂しそうだったから」

ドリアード「寂しくなんかない 私は元々古木なのよ」

半鳥「うん 森に住んでるから一人ぼっちだったことなかったんだよね」
半鳥「帝都にいる時は私がいるから 大丈夫だから!」ニコー

ドリアード「……いいわもう それで」フイ

半鳥「照れちゃってこのこの こっち向きやがれ」ツンツン

ドリアード「やめなさい。お店に用があるんでしょ」

半鳥「はいはい! じゃ行こっか」

半鳥「ごめんくださーい」チリンチリーン

398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:11:45.81 ID:eC2dk0PHO


玩具屋「で 今回は何のパーツを造れって?」

禿客「でよぉ、だから奴の装甲をブチ抜けるように射突型ブレードを――」
太客「おい」
禿客「……っと」

玩具屋「いらっしゃいませ」

半鳥「(ハゲ デブ オッサン ふむイケメンの香りが毛ほどもしねぇ)」
半鳥「(なんて思っちゃダメだよねぇー教授みたくなっちゃうぅー)」

ドリアード「こんにちは……こちらで対戦傀儡を取り扱っていると聞いたのですけれど」

半鳥「頭が取れちゃって 出来たら直して欲しいんですけどー……」

禿客「……」
太客「……」

玩具屋「……対戦傀儡? そんなお高い骨董品はうちじゃ取り扱ってないよ」

玩具屋「君らが分かってるのか知らないが 起動させた対戦傀儡は抜き身のナイフと同じ扱いを法律でされる」

玩具屋「即逮捕とまではいかないけど 鑑賞目的の単純所持も怪しい曰く付きの代物なんだがね どこで手に入れた?」

ドリアード「…………私のじゃなくて今日はこっちの友人の付き添いですので」スッ

半鳥「ええっ」

ドリアード「(だって貴方 そんな脛に傷のある代物だなんて聞いてないわよっ?)」コソコソ

半鳥「(私だって聞いてませんから! えーどうしよめっちゃ怪しまれてない えー……)」コソコソ
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:13:58.92 ID:eC2dk0PHO

半鳥「き、(ょうじゅは違うかなぁ)」

玩具屋「きィ?」

半鳥「……帝都魔法大学の魔導機構学教授から貰いました ここも紹介してくれて」

玩具屋「魔導機構学……」

半鳥「(名前出せって言われたけどそーいや名前聞いてねぇ……アダ名だよねあれ 通じるかな)」

半鳥「えーと Dr.ヌードルって呼ばれてました」

ドリアード「何そのふざけた名前は……」

玩具屋「ああ……ああ ああ! はいはいはいあのあんちゃんね」

ドリアード「通じてるし」

太客「誰よ」

禿客「ほら麺キチガイの」
禿客「島国街の地下でやった帰りにギャラリーで痩せの大食い発揮してたヒョロガリがいたろ」

太客「ああ ああ ああ ああ 一人で大豚ダブル八杯も食ってたアホインテリか 対戦傀儡はやってないんじゃなかった?」

玩具屋「やってなかったけど理解はあったろ、普通の模型買ってきがてら見てたのもそう けど持ってたんだなぁ――」

玩具屋「御大層な肩書きまで付いてるとは まあ金さえあるなら入手ルートはいくらでもあるからね、何でもそうだけど」

半鳥「はい あはは そうですね 」

玩具屋「それじゃ分かった 承りましょう」

玩具屋「悪い、どっちかちょっと見てて貰える? 店」カチャカチャ

禿客「おいおい俺注文の最中だったろーがよ 俺も下行くよ」

太客「俺別にいいぜ どうせこの時間は客滅多に来ないしな」ドッコイセ

半鳥「玩具屋の常連さんですか?」

太客「いい歳してって思ってんだろ ははは 店より店長と馴染みなんだよ」

禿客「こっちこっち カウンターの裏来てみな」

玩具屋「俺の台詞だよ」ガチャ

玩具屋「ついてきて 階段急だから足元気を付けてな」カツ カツ カツ カツ …


ドリアード「なんかユルい」

半鳥「いいよ 素人相手だからってしゃっちょこ張られるより 行こ」

ドリアード「まあそうね」

半鳥「"らしい"とか"聞いた"とかぼかしちゃって 結構しっかり見てたんじゃんラーメン教授……」

400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:18:38.57 ID:eC2dk0PHO


老舗玩具屋 地下工房


禿客「電球は代えたのかよ」

玩具屋「ああ忘れてた 買ってこなきゃあな」パチッ

light on

禿客「散らかってるけど気にしないでくれな」ズカズカ

玩具屋「だから」

半鳥「うわ結構広い……あ バラしてるそれとか全部魔導傀儡のパーツ? あっちはでっかい金庫……」ほわぁ

ドリアード「前はよく 呪い師が木から削り出して呪術用の触媒を作ったものだけど」

ドリアード「今 この人形は骨がある上に全部鉄製なのね 凄いわね 安心したような寂しいような」はー

半鳥「マゾなの」

ドリアード「ああん?」ぐにー

半鳥「ごぇんなさい」いだだだ

玩具屋「?」

ドリアード「何でもないわ いい工房ね」パッ
半鳥「っつー……」ヒリヒリ

玩具屋「ありがとう 人形みたいなお嬢ちゃん」

半鳥「あのでっかい金庫は?」

玩具屋「金塊なんか無いよ」ヘヘ

玩具屋「あの金庫の中にさらに個別の金庫がゴロゴロ入ってるんだ」

玩具屋「家に持って帰れない客の魔導傀儡を預かったりもしてんのさ」

半鳥「へー……」

禿客「先ちょっと弄っててーわ いいか」

玩具屋「15番の鍵な ほらよ ……さて、見せてごらん 」チャリン

半鳥「あ これです 工具箱の中」ゴトッ

玩具屋「工具箱? 随分立派なのを使ってる……」ガチャ

玩具屋「……これは……はは 後ろのカッコイイのは名前? どれどれ――」

ロボット「  」キュイッ

玩具屋「(動いた?)」

半鳥「……」

玩具屋「(悪戯? いや、剥き出しになってる中枢部は空だ……魔導回路が抜かれてる これじゃ動かない 気のせいだろ)」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:21:00.70 ID:eC2dk0PHO

半鳥「ど どうですか……?」

玩具屋「……んー…… このね、人形の頭に普通は……こいつを動かすための脳ミソみたいな部品があるんだけど」

玩具屋「頭部装甲を剥がしてそれだけ抜いてるんだよね 首の壊し方も酷い、工具で力任せに無理矢理やったんだわ」

玩具屋「丁度ほら、こんな感じのモンキーレンチでネジ切ったんだよ ……クソ」

半鳥「……………………」

ドリアード「よく出来た玩具なのに 心無い人間がいるのね……」

玩具屋「魔導回路はそこそこ高く売れるから それに危険物扱いされてるのは事実だからね」

玩具屋「ある程度儲かる目算があるからってのも勿論あるけど でも俺もやっぱり好きでやってるからさ、こういうの見ると許せないな」

ドリアード「お察しするわ こういう簡単に壊すのも作る大変さを想像できないからなんでしょう」

ドリアード「何にせよ 任せるのが情熱のある人で良かったわ ね ねハーフィ?」

半鳥「…………そっスね」

ドリアード「ハーフィ?」

ロボット「  」ギョロ…

玩具屋「……」
玩具屋「ざっと見て 回路の積み直しと剥がれた装甲と痛んでる旧フレームだなぁ、首から上含め総取っ替え 誓ってボろうとしてるわけじゃなくてさ――」

玩具屋「この型はかなり古いんだ 今のゲームで使われてる奴にはとても太刀打ちできない、マトモに遊べるレベルにするなら交換必須」

半鳥「(ゲームって……)」

玩具屋「ただフレームに関してはそこ以外割りと無事だし 下取りで多少安くできると思うよ」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:25:24.90 ID:eC2dk0PHO

半鳥「……で その えーと じゃあそれで大体お幾らくらいに……」オズ

玩具屋「そうね……」カタカタ ッターン
玩具屋「これくらいかな」show calculator

半鳥「どれどれ……」
半鳥「」

半鳥「」チラ

ドリアード「駄目です」

半鳥「私達友達でしょぉー……?」

ドリアード「だからこそお金の話を挟みたくないのが分からないのなら 今日からは一歩引かなきゃならなくなるわ」

ドリアード「私はそんなの嫌よハーフィ 貴女は」

半鳥「…………うぐぬぅ」

玩具屋「ははは 優しい正論だ」

禿客「笑ってていーのかよ」カチャカチャ

玩具屋「商魂も大事だが楽しんで笑わせるのが玩具の本懐ってもんさ」

玩具屋「ハーフィちゃんって言った? 扱っといてなんだけど対戦傀儡は高いから 金を貯めてくるか、でなきゃ無理はしない方がいいよ」

半鳥「うーん、そうですね……ごめんハンター君……」


ロボット「……ゴメンじゃない!」ビコォーン


玩具屋「うぉばっ!?」ポイッ
禿客「え? はっ?」
半鳥「ですよねー……」
ドリアード「……」

ヒューン ガシャッ

ロボット「いだ! 投げないでよおじさん!」flash MonoEye

玩具屋「……気のせいじゃなかった……のか マジか」
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:30:00.65 ID:eC2dk0PHO

半鳥「……だってしょうがないじゃーん……」

ロボット「しょうがなくない そもそもおれを壊したのだってムガモゴ」

半鳥「あー あー 口はこの辺でいいのね バラしててもこっちの頭を塞げばOKと」ガシ

玩具屋「? ……?」

半鳥「本当ゴメンって、あれで喚んだ人外は警戒しないといけないから…… お小遣い三ヶ月分はキツいんだってば」

ロボット「くそ、体さえ動けばおまえなんかっ……」

玩具屋「その 腹話術的な?」

ドリアード「いいえ、人形に何か憑いているようね ハーフィ側の私が言っても胡散臭いでしょうけど」

ドリアード「でも気配が薄すぎて分からなかった 普通の人形じゃないならどうしてそうと言ってくれなかったの」

半鳥「あれー、言ってなかったっけ? あははは……」タジ

ドリアード「……壊したのって」

半鳥「そんなことよりハンター君!! 自分の体の事なんだから君からもちゃんとお願いしなきゃなんじゃないのっ?」

ロボット「この この鳥ガラ女! おじさんなんとかして直してくれませんか!」

玩具屋「これは……困った っていうか理解が追い付いてない」

禿客「昔やってたアレみてーじゃんか今のお前 ラジオドラマのメカニックさん的な?」

玩具屋「何ですぐに適応できてんだよ ひょっとして俺はまだ寝ててこれは夢なのか?」

禿客「随分いい夢見てるな」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:30:33.33 ID:eC2dk0PHO

ロボット「お金は持ってないけど 直してくれたらお店の手伝いとかして返すから!」チカチカ

半鳥「うおっまぶしっ」

ロボット「お願いだよ!」

玩具屋「……うーん 直してあげたいのはまあ さっきっからそこは山々なんだけど」

玩具屋「本当に総取っ替えだからさボウヤ、君の体が大丈夫なのかも心配だしお金もちょっと無視できないのよ」

禿客「フレームは屑鉄とかから奥のオンボロマシンで部品成型して 組み立てはこの中年が手作業でやってんだ」

禿客「組み立ては慣れりゃ俺とかでも出来なくねーけど 装甲とかの"外"なんかは基本オーダーメイドだしなぁ」カチャリ

禿傀儡「  」

半鳥「今弄ってるのがおじさんの? 持ってるライフルとか背負ってるヤツって飾り?」

禿客「ライフルもロケットポッドも小さいだけで機能自体は本物の魔導兵器だぜ ライフルの弾は加工した釘だけど」

半鳥「へ〜」

ドリアード「危な……」

ロボット「……そ そこまでにしてなんて言わないから……せめて体をなんとか……」

玩具屋「んー……うぅーん……」
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:31:56.66 ID:eC2dk0PHO


「……だーかーら そっちはスタッフオンリーだっつの!」

「奥にいるんだろう?」

「今は留守だよトイレ無ぇから下痢腹抱えて走ったっきり――ああ待てって!」

「通してもらうよ」

ガチャ

半鳥「?」

スーツ野郎「こんにちは」

玩具屋「こんにちは おしゃぶりなら2ブロック先にいいベビー用品を扱ってる店があるよ」

スーツ野郎「この店がいいな」

玩具屋「……本当にしつこい奴だね」


太客「あーくそズカズカ来やがって すまねえ」ドタドタ

ドリアード「お友達って感じじゃないけど」

禿客「老舗じゃない玩具会社の御曹司様だ お子様相手に手広くやって今じゃ財界の大物よ 親父が」

太客「親父がな」

半鳥「強調するね」

太客「一代で会社ぶち上げた親父殿は俺らも大したもんだと思うがよ あの坊っちゃんは――」

太客「札束でぶゎッさぶゎッさぶっ叩くことしか知らねえし出来ねえ」

禿客「長者三代ってありゃ嘘だぜ もっと早ぇ あのガキじゃ惨dieだわな」

半鳥「ひでぇ」

半鳥「あと太ってる方の人すいません唾飛ぶんでちょい離れて もっと!」

太客「ひでぇ 一歩離れたのにさらに言われた」

406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:33:38.13 ID:eC2dk0PHO

玩具屋「いくら積まれようが いくら条件を増やそうが 返事は変わらない」

御曹司「そんなこと言わずにさ うちの製作部門に来るのがあなたにとって一番なんだよ」

御曹司「対戦傀儡を作る腕前 工作機械の開発 ギミックのアイデア あなた個人はどれを取っても超一級――」

御曹司「ただ 経営者としてここを背負ってしまっているという一点だけがマイナスなんだ」

玩具屋「マイナス? 食うのには困ってないんだけどね」

御曹司「その能力を活かす環境があればもっともっと稼げる」

御曹司「多くの子供達を笑顔にできる 玩具を作る者ならそれが至上の喜びってものだろう?」

玩具屋「そうだね」

御曹司「なら」

玩具屋「手始めにそこのおっきな子供達から笑顔にしてみない 輝く頭と段腹が特徴の二人だ」

玩具屋「あの子達はここが無くなると悲しむだろう 泣いちゃうかもな どうしよう?」

太客「ランニング頑張ってるんです」
禿客「俺もう泣きそうなんだけど」

御曹司「大の大人が玩具で遊んでるのはおかしい」

玩具屋「自分のとこで作った玩具で遊ばないのか?」

御曹司「そんな暇ないから そういうことが出来るのは現場の人間ならではでしょ 好きならだけど」

玩具屋「……ダメだね 話にならない 坊っちゃんのとこで働いてたら玩具が嫌いになりそうだ」

玩具屋「帰んな 腕を買ってくれてるのは嬉しいけどおたくとじゃ反りが合わないよ」

御曹司「……そこまで言ってくれちゃうか」

御曹司「分かったよ じゃあこのやり方はやめだ」

玩具屋「……」

半鳥「どういう意味」

御曹司「店を潰す」

半鳥「は?」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:37:09.07 ID:eC2dk0PHO

御曹司「土地ごと買い取ってこの地下工房も埋めてやる いいよ まずは余計な枝葉の剪定からだ」

玩具屋「坊っちゃんの観葉植物になった覚えはない」

御曹司「何度も温室に移してやるって言ったのに断ったんだから仕方ないだろ?」

玩具屋「何が仕方がないって? 話通じてるかな? 前提が食い違ってないか、俺は自由に出来る玩具じゃないって言ってるの」

御曹司「出来るんだよ 話通じてないのはそっち」つ小切手

御曹司「とりあえず好きな額書いてみなよ ここが無くなるのはもう今決まったから 当面のこと考えてさ」ビリ

玩具屋「…………呆れて物も言えねぇ」ツカツカ

御曹司「どこへ行くんだ」

玩具屋「奥だよ すぐ戻るけどもう帰っとけお前は」


御曹司「……」

禿客「……」ガサゴソ

太客「ここ禁煙」

禿客「ちっ」ゴソガサ

半鳥「……」

ドリアード「……」

半鳥「……ねえ」

御曹司「?」

半鳥「お金持ちってホントにみんなコガネムシみたいな人達ばっかなの」

御曹司「何お嬢さん コガネムシ?」

半鳥「あれって花を食べちゃうんだよ "分かってない"お金持ちの社長さんにそっくり」

ドリアード「……幼虫は根をかじって枯らし殺すしね ぴったりじゃないハーフィ 上手」

半鳥「いぇーい」

御曹司「君達には悪いけど これはビジネスの話だから」

半鳥「そうなの」

半鳥「けど あの横からでごめんねけどさ 社長さんお金沢山積んででもここの店長さんに自分とこ来て欲しいんでしょ?」

御曹司「ああ」

半鳥「玩具作りが凄いから」

御曹司「そうだよ それが何か?」

半鳥「おんなじことされたらどうすんの」

御曹司「?」
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:39:27.80 ID:eC2dk0PHO

半鳥「お金で無理矢理引っ張ったらまた今日積み上げた以上のお金で別の誰かに引っ張られちゃうんじゃない」

半鳥「いい腕してるからっていうなら店長さん欲しがる玩具野会社他にもあるんだろうし そもそも嫌々入らされる上に――」

半鳥「社長さん嫌な人だから お金さえあれば簡単にそっち転んじゃうよね お金だけじゃ釣られなさそうだけど」

御曹司「たらればの話を心配してたんじゃキリがない」
御曹司「いずれ人が資本に食われるなんて与太話が怖くて起業なんかできるかい? 分からないか」

半鳥「……もうちょっとさー、向こうからその気にさせようとか考えない? なんかビジネスとか以前の問題じゃないの」

半鳥「玩具で稼ぐんだから玩具で釣るとか……うーん? ごめんちょっと待って えーと……」

ドリアード「……ちゃんと話す内容纏めてから言いなさいよ……」ハァ

半鳥「感情が先走って」

御曹司「何が言いたいんだ 馬鹿なのか?」

半鳥「んーだから……職人気質の人って儲けだけじゃ動かないんだよ そういうもんなの」

半鳥「とりあえず社長さんも対戦傀儡で遊んでみればいいんじゃない 大人がどうだからとか言ってないで仕事として」

御曹司「……」

半鳥「……ごめんなさい 気にしないでー……」

御曹司「…………君 名前は」

半鳥「ええ……? 周りにはハーフィってアダ名で呼ばれてるよ ハーフのハーピィ」

御曹司「……安直だね」

御曹司「センスが感じられない うちでそんな名前商品に付けるような奴はクビにするレベル」

半鳥「そこまで? ふぅん あッそ」



玩具屋「よう まだいたの」

御曹司「もう帰るところだよ」

玩具屋「それがいい早く帰ってやんな 親父さんが待ってる」

御曹司「……父が何を」

玩具屋「話してきたんだよ 御隠居に免じて今日の癇癪は水に流してやる」

玩具屋「行きな 近く対戦傀儡の催しがある 準備で忙しいんだ」

御曹司「催し」

玩具屋「これで遊ぶんだよ いい大人……ああ……おっきな子供が集まって 大会ってな」

玩具屋「大人が来るとこじゃあない お気になさらず」

御曹司「…………」ジロ

半鳥「(店長さんを見るのは分かる、けどその次なんで私 そんなに怒ったんスか)」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:45:00.17 ID:eC2dk0PHO

御曹司「……まあ いいや」

御曹司「精々腕を鈍らせずにおきなよ でなきゃ折角招いても待ってるのは座敷牢だからね……」

カツ カツ カツ カツ …

玩具屋「……」

禿客「クソガキが タンスの角に小指ぶつけろ チャックに皮挟め 入口の段差でコケちまえ」thumbs down

ドリアード「みみっちい……」

太客「しかし露骨だったな」

玩具屋「腐らせずにおく用意ができたってことだろね 先代はいい商売仲間だったんだけどな」

玩具屋「息子さんはそっとしといてくれないらしい、生き急いでるねぇ……」ガサゴソ

太客「ここ禁煙 って決めたのお前」

玩具屋「いいんだようるさいな」シュボッ スパー

禿客「まったくだぜ」シュボッ

玩具屋「ここ禁煙だっつってんだろマナーも守れねぇのか」フゥー

禿客「」
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:45:30.95 ID:eC2dk0PHO

半鳥「……話が見えないんですけど……」

玩具屋「いいよいいよ気にしないで ほんと内輪のアレだからお客様に失礼なヤツ ごめんね」
玩具屋「あ 煙草大丈夫?」

半鳥「平気です」
ドリアード「気にしないで」

玩具屋「世渡りデキるタイプ」スパー

玩具屋「それじゃあ悪いけど、今日はもう店仕舞いにさせて貰おうかな 注文も来てるし 準備しなきゃだし」

ロボット「……」シュン

玩具屋「ややこしくなってたかも知んない、よく大人しくしててくれたなボウヤ そう凹まんでよ」

ロボット「だって……」

玩具屋「んー……じゃあそうだ 本物のゴーストにお目にかかるなんてのも一生に一度あるかないかだし」

玩具屋「一番安い中古のフレームで良かったら譲ってあげよう そのまま買い取ったやつだから魔導回路も付いてる 必要か知らんけど」

ロボット「え…… そ それって体直して貰えるってこと!?」

半鳥「いいんですかっ?」

ドリアード「よかったわね けどどうやって霊魂の定着を移すつもりなの」

ロボット「ていちゃく?」

ドリアード「つまりハンター君 あなたのその意志の宿ってる箇所が今分からないでしょう? 見てると多分頭だと思うけど」

玩具屋「オバケのオバケ的心臓がどこにあるかってことだろ? その辺は上手くやっとく 任せなさい」

ドリアード「あら なら慎重にやってあげてくださいね」
ドリアード「骨を引っ掻くだけでエクソシストを名乗れるようになるかも知れないから」

ロボット「えっ?」
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:47:41.94 ID:eC2dk0PHO


禿客「いやー しかし本当にそれ自力で目ぇ光ってんのか ロボ夫」

ロボット「ええ あー うん……」

太客「店長様が直しゃあ動いて喋るロボ吉が見れるってことだろ? すげーよ、コミックの世界じゃん! なあ?」

禿客「懐かしいし面白かったけどあれも今考えると凄い設定だったよな、やることなすこと対戦傀儡の勝負で決める世界で――」ペラペラ

太客「帝国転覆を目論む悪の天才魔導師と帝国情報局エースの主人公のガキが 時計塔頂上でカウントダウンの始まった時限空間消滅爆弾の前で決着付けようと――」ペチャクチャ

禿客「対戦傀儡でな その後の島国から来た傀儡忍者編とか戦う共和国議員編とかも――」ベラベラ

ロボット「……」ポカン

半鳥「なんか始まった」

玩具屋「終わりだって言ってるだろ さあ帰った帰った家でやれ ハゲお前のはしまっといてやる」

玩具屋「ハーフィちゃん達はまた明日来てくれるかな? ハン太預けていってくれるならだけど」

半鳥「私は願ったり叶ったりです それでオッケーハンター君?」

ロボット「おれもいいよ いいけど」

ロボット「も もう痛くしないでよ……?」

玩具屋「まあ……頑張る」

ドリアード「じゃあ よろしくお願いします」

半鳥「お願いします!」

412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:54:34.67 ID:eC2dk0PHO



半鳥「やー良かった、なんとなく高いだろーなぁってのは想像ついたから」

半鳥「ドリアードちゃんに断られた時はどーしよーかと」

ドリアード「…………ふーん ああそう 財布が欲しかったのね」ジト

半鳥「冗談だよ!」

ドリアード「どうだか サモナーやさっきのお子様を見たでしょう」

ドリアード「お金があることが必ずしも楽で豊かとは限らないわ お金って怖い」

半鳥「……ドリアードちゃんが孤独なセレブの階段を上ってる……もう慣れてきたけどなんか服もお洒落な感じになってってるよね」

ドリアード「やらされたとはいえ一応自分の身で稼いだ物だけれど ポンと大金が入るのも考え物よ……」

半鳥「わあ嫌味ったらし」

ドリアード「……」

半鳥「……怒った?」

ドリアード「愉快ではないわね 怒ってもないけど」

半鳥「ドリアードちゃん大好き」

ドリアード「私もよ 貴女も内面から段々素敵になってきてるわ師匠に似てきて」

半鳥「じゃあさじゃあさ、それで美味し(くて高)いご飯のお店があるんだけどォー!」

ドリアード「………………」



413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:57:55.99 ID:eC2dk0PHO




帝都 某所路地裏


資産家「行くぞ!」


SMOKE GRENADE

資産傀儡『   』ボシュゥゥウウウウウウウ

外套男「(残弾の怪しい煙幕を撃った、仕掛けてくるな 巻かれる前に距離を置く 何で来る――)」

外套傀儡『(一旦後退)』back step

資産傀儡『  』RDY RIVET-MACHINEGUN

BLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAM

外套傀儡『  』チュィンチュィンチュィンチュィン

外套男「(炸裂弾でもなし 通常釘弾をバラ撒いてどうする気だ)」

資産傀儡『(当たった そこか!)』SMOKE.G more

ボシュゥッ……

外套傀儡『(追加の煙幕! 煙越しに位置を特定してきた――傀儡の聴覚で拾ったのか?)』avooooooooid

外套傀儡『(跳んだら魔力噴射の光と反応で嗅ぎ付けられる オーバーヒートまで宙で踊らされ着地を殺られて終了だ)』チュィン ガスッ チュィィーン

資産傀儡『(包んだッ! 次のランチャーで炸裂弾を叩き込みそのまま削り殺すッ!)』ガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

外套傀儡『(中距離戦でアクセントに使ってきた炸裂グレネードはまだ残ってる筈だ 次はそれが来る)』

外套傀儡『(榴弾銃は単発中折式 やるなら装填中の今)』バッ

資産家「!」

外套傀儡『そこ』flying knee

ガッシャァァアアアアッッ

外套傀儡『(頭部小破 胴体小破 腕部中破 膝関節が今ので中破 噴射で無理矢理動かせばまだ行ける)』バシュ

資産傀儡『(頭が、揺らされっ――)』グラ

外套傀儡『ガラ空きだ』straight fist

バギャアッ

資産傀儡『   』HEAD breakdown


資産家「なん だとッ……」

外套男「頭部を破壊された傀儡は失格となるだったか 今も変わってなければ」
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 23:00:35.77 ID:eC2dk0PHO

外套男「ベテラン風吹かしてたようだが どうだい? ぺーぺーの若造にそれも武器無しで負けた気分は! ククク」

資産家「ぁぐ……一体どうやってこちらの位置を……感覚同期は一朝一夕で身に付くもんじゃないぞ」headache

外套男「人形のことは人形にやらせればいい 撃たれまくって痛いのが嫌なら撃ってきた方向も死ぬ気で探るってな」

資産家「な、何を言って……?」

外套男「急に見繕ったから武器まで間に合わなかったというだけなんだが 丸腰は慣らし運転に丁度良かった」

外套男「さ 約束は守って貰おーか」スッ

資産家「……正直、いきなり現れたかと思ったら"催し"の権利を賭けて勝負しろと殴り込まれ――」

資産家「五分でこの様だ 私がプレイヤーだということや出場権の有無をどうやって知ったのかも含め 非常に納得できない」

外套男「レンガやブロックからは目玉と耳が生えるもんだ 資産家なら知っておけ」

外套男「で 反故にする気ならどうする 靴でも舐めて頼み込んでみるか」ヒョイ

資産家「……いいや……そんなことは言ってない 悔しいが……」つ鞄

資産家「私も対戦傀儡を嗜むプレイヤーの端くれ 愛機を駆り負けた以上勝負に乗せた約束は違えない」ゴソゴソ

資産家「持っていくがいい」つボルト

外套男「……ただの汚いネジにしか見えないんだが」しげしげ

資産家「どういう物かまでは知らなかったんだな? ペテンにかけているのではないよ」フフ

資産家「旧型フレームの大ボルトに手を加えたそれのネジ山が開催場所のドアの合鍵になっているんだ 器用だろう」

外套男「開催場所に入る権利はやるから勝手に入れと…… チケットみたいなものを想像してた」

資産家「私もそうだったよ」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 23:01:06.20 ID:eC2dk0PHO

資産家「目的は果たしたようだが まだ何かあるか」

外套男「ない だがおっさんあんたは物欲しそうな顔をしてる 暇だからな」

資産家「仕事の切り上がったところに颯爽と現れたのは調べたからか」

資産家「もう一勝負どうだい? 対戦傀儡はまだある」

外套男「面白そうだが賭け試合の方に興味がある そっちの準備がしたい」

外套男「今度は準備万端で来られるやも知れないしな 私はこの一匹きりなんだ」

資産家「金か それともギャンブルが好きなのか、そっちはどうでもいいが……ふむ賭け試合……」

資産家「……なら こういうのはどうだ?」

外套男「?」



416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/13(月) 21:08:10.43 ID:n06ejEfJ0
おお!?いやはや熱くなってまいりました!!
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/14(火) 05:49:00.07 ID:z2xSY1670
乙!
本当に誰も彼も味わい深く書かれるお人だ
対戦傀儡については、コミックとラジオの方も気になるな!
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/15(水) 12:35:29.31 ID:wY1ttWZ40
こちらで言う所のデュエル脳やボーグ脳と同じ感じな訳ねw傀儡脳とでも言われているのだろうw
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 18:24:43.91 ID:mVE6uXoa0
"催し"の会場への入り方まで凝ってる。同好の士ならではってヤツなんだろうな
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 20:18:01.35 ID:0SKPIXWS0
外套の男とは何者で、どう繋がるのか……
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/19(日) 18:50:44.60 ID:JTqNCAcl0
軽い話から熱い話にシフト!

ところで対戦傀儡って例えるなら【プラレス3四郎】【メダロット】【カスタムロボ】
【ミクロマン(旧版含む)】【エンジェリックレイヤー】【武装神姫】【ダンボール戦機】どれに近いのかねえ?
まぁ【やろうと思えばどれだろうと可能】ってのが正解っぽいんだろうけどねっ
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/23(木) 16:54:15.78 ID:STozTom70
乙だね!
傀儡達に操作以外の思考があるように見えるのは、感覚同期ってぇのの表現なのかい?
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 17:51:50.70 ID:40s6Xxr40
武装神姫で思ったけど、そもそも対戦傀儡に女性型は居るもんなんだろうか?
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 23:32:34.57 ID:FKJ0eI+b0
>>1さんも繁忙期でお疲れっぽいかな?
425 :職種が変わり申した 繁忙期がある仕事じゃありませんが大分間が空いてしまってますね 忘れてるわけではないのでどうか待ってて!! [sage saga]:2017/03/07(火) 15:59:28.92 ID:I0n+totxO
 
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/08(水) 17:42:43.71 ID:WnIiYlmO0
ありゃ、何か急かすみたいになっちゃいましたね
こちらは待ってるだけで丁寧に練られた作品を読ませてもらえているんですから、今後も余裕のある時にゆっくりと練って頂ければと思っております
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ sage ]:2017/03/11(土) 00:49:16.19 ID:hKzgIr0H0
そうですよ、みんな1は時間が掛かるけどいい文書を書いてくれるて分かってますから
自分は気長に待たせてもらいます、暇なときここを除いて続編が来たどうか確認しますから、ただその変わり時間をかけても良いので文章は丁寧に書いてください、まあ要望してはそんな感じです
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/11(土) 08:15:00.35 ID:Q48Dj3uN0
そんなことよりおうどんたべたい
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:07:37.74 ID:vCC2svILO




玩具会社 社長室


コン コン

御曹司「どうぞ」

ガチャ

秘書「失礼します 例の件、資料に纏めておきました……」つ茶封筒

御曹司「ありがとう 相変わらず仕事早いね 下がっていいよ」パラパラ

秘書「……ええと」

御曹司「何?」ペラ

秘書「社長にお会いしたいという方が……その もうそちらまで」

御曹司「今日もう何にも無かったよね? 歯切れ悪いんだけど。その辺の管理君に一任してるよね自分でも覚えてるけど一応さ」ペラ

御曹司「誰」ペラ

秘書「お父様です」

御曹司「……あぁ なんか言ってたなあの人が……」

ガチャ

先代「あの人 か」

秘書「先代社長! 困ります」

先代「何が困る 私に見せられないものでもここにはあるのか」

御曹司「そんなものはない 見せて得をするものが無いから」ポチ

先代「彼から電話があった」

御曹司「いたよ」

先代「久しぶりの会話がこんな形になるなんて、とまだ前置いてくれていたから良かったが」

先代「買収と地上げをやられたと言っていたぞ いい加減にしろ……」

御曹司「同業他社を潰し自社の力にするこの上ない良案でしょ」

先代「彼に関わるな」

御曹司「何故? あんなに褒めていたのに」

御曹司「評判を聞かされて俺は育った 興味を持つのは自然な流れだ 実際――」

御曹司「この帝政政治国で鶴の一声に背き 細々とはいえ鬻いでいけるだけのものを持っているのは本当に凄いと思う」

御曹司「今の私と我が社に無いものを持ってる 分かっていますよ"先代"だからです」

御曹司「性急に見えるだろうけど準備を重ねてきた 彼を使いこなせるのはうち以外にない」

先代「……使いこなせる……? 分かってない お前は分かっていない……」

先代「彼は放って置くんだ お前なら他にいくらでもここを盛り立てる手段を考えつく筈だ」

御曹司「皮肉かよ」パラッ

先代「お前はまだ若い あの時の彼よりも」
先代「同じ轍を踏まされるぞ」

御曹司「……」


ガチャッ


警備員1「社長! 何事ですか」

先代「?」
430 :また長くなりそう…… [sage saga]:2017/03/11(土) 14:09:48.70 ID:vCC2svILO

警備員2「机の下の非常用警備ボタンが押されています 誤報でしたか」

御曹司「迅速だね」
御曹司「呼び鈴に使った こちらの老人が帰るところだから入口まで安全にお送りして欲しくてさ いいかな」

先代「お前っ……」

警備員1「こちらへ」

先代「私は前代の社長だぞ 不審者扱いするつもりなのか!」バッ

御曹司「だからこうして見送りをつけるんです先代社長 他の客や不審者にはしないことです」

御曹司「"あり得ない""前代未聞""常識外れ"対案を出せないネガティブな社員はもううちにはいない」

先代「そうだったな お前が重役連中を菜切りにした日もこうして私は来た 本当に愚かなことをした」

御曹司「今日は忙しい もういい?」サッ

警備員2「……」

先代「……いや……近付くな自分で行く 警備員も新品というわけか」

先代「もういい 分かった 今後お前のやり方に口を出すことはしない」

先代「ただ 譲ったことをこれ以上後悔させないでくれ」

御曹司「階段 急でしょうが気を付けて」

先代「……」

ガチャ バタン
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:11:24.24 ID:vCC2svILO


秘書「……」

御曹司「でと……続き続き」パラ パラ

御曹司「…………ん 件の場所は本当にここで合ってるの? こんな大きな倉庫を借りてたのか」

秘書「確認しました パトロンがいるようです」

秘書「場所を提供する客が何人かいると 今回は帝都郊外や辺境に土地を持つ富豪の客がそのようで――」

秘書「数々のご友人に混ざり度々明らかに毛色の違う人間と一緒にいるのを見たという話もあります 信憑性は高いかと」

御曹司「倉庫は主要幹線と近いしね……リストアップされてるがこの人、森に山に平原に」
御曹司「遠くじゃ丸ごとの小さい町や村まで持ってるんだ 凄いのを誑し込んでるな」

御曹司「帝都に持ってる土地で稼いで 遊びに近郊で塩漬けにしてるか何かの所を使うと ふーん……」

秘書「やるのなら人里離れていることも必要です 小火器オプションは爆竹レベルですが対魔獣用拳銃並みの口径を持つ物もありますから 騒音が」

御曹司「あれは野蛮な遊びだろ やるなら起伏に富んでたりなんかする所だな いくつか印がついてるやつがそう?」

秘書「広さなどを適当に鑑みた目星でしかありませんが 付けていないのは主に一軒家等の物件類です」

御曹司「ま、たかが人形遊びだし 大型倉庫一つあればまさかそのためだけに貸し切った土地へ出向くこともないだろうけどね」

秘書「次を」

ペラ

御曹司「これこれ」

秘書「財力的にパトロンが可能な方の内 交渉に応じ得るかと思しい方々の名簿です」
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:13:05.97 ID:vCC2svILO

御曹司「…………」ペラ ペラ

秘書「他 いくつかの備考は最後のページに」

御曹司「操縦感は魔導鎧に似る パーツは全て手製少なくとも現在1000種以上 賭け試合のブックメーカーは外注 店主はイボ痔ぃ? おいおい」フフ

御曹司「この紙束だけでちょっと前の会食に出てきた余興とかぶっちぎりだよ 名簿は名簿で年いってるのばっかだし ははっ」ハハハ

御曹司「ご苦労様」

秘書「ありがとうございます」

御曹司「早速始めるよ 会社からは何か?」

秘書「新しい玩具の企画が立ち上がっております 近く話を上げるとのことです」

御曹司「会議の日取りを掴んできてくれ 折を見て突撃」

御曹司「何が話を上げるだ、貴重なお時間を取らせたくないとでも言うんだろうね まだまだナメられてる」チラ

秘書「……」

御曹司「はい終業時間 今日やって欲しいことは終わったから疲れ取って 明日から少しの間いつも以上に忙しくなるから」

秘書「では お先に失礼いたします」

御曹司「お疲れ様」

ガチャ バタン

御曹司「……さて まず銀行からだ」ジーコ ジーコ


433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:15:11.52 ID:vCC2svILO


翌日

帝都魔法大学 召喚魔法研究室


ガチャ

半鳥「おはよう教授」

ドリアード「来たわね おはよう」

術師「おはよう弟子」ペキ

半鳥「学生さん達のレポートのやつ判子やっといたの見た? 言われた通り適当にだけど」

術師「押してないやつの言い訳を適当に聞こうか」

半鳥「そっちよけてるのは適当に難しかったやつ」

術師「ん 半々だったな、面白い内容のはお前が処理できた方に偏ってた」シャッ シャッ シャッ

術師「よけた方に紙繋げまくってやたら長くなってるレポートがあったろ 1行に1単語で1000行達成してたやつ」

術師「あれ書いたバカが最優秀賞 奴以外に評価をやろう」ペキ

半鳥「流石にマズくないっスか」

術師「モグリモグリ」ペキ ペキ

ドリアード「あら 優しいのね」

半鳥「何かの暗号かと思ってそっちにやったんだけど ていうか本当に1000行やった人いたんだ……なんも出ないのに」

術師「冗談だって分かるだろうにな 一々真に受けてちゃ生き辛そうだよな」シャッ シャッ

半鳥「真面目なのはいいことだと思うよ」

術師「そうですね」ペキ
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:17:41.11 ID:vCC2svILO

半鳥「……ペキとかシャッシャッとか何してんの?」

術師「気にしなくていい」シャッ シャッ

ドリアード「陣用チョークを折って削って短くしてるのよ 朝早くからもうやってたわ」

半鳥「無駄使いすんなって言ったの教授だったと思うんだけど」

術師「私のやることにケチをつける気か半人前が」ペキ

半鳥「ふぅっ」blow dust

術師「けほッ おい折角紙敷いてやってたのに散らかしやがって げほげほ ああクソ見ろお前」ゲホゲホ

半鳥「あはははは 真っ白!」ケラケラ

術師「パン粉まぶしてやろうか鳥肉 クリーニング代払わすぞ……」バサー

ドリアード「仲の良いこと けど食材呼ばわりはやめなさいねいつだかのヘドロみたいよ」

術師「いつだかの」

ドリアード「いつだかの」

半鳥「……」

術師「(お〜い婆さんや)」eye contact
ドリアード「(すまぬ)」eye contact

ドリアード「それで今日は何かあるの」

術師「ふむ インペリアルデバイスのテスターは終わったしな 特に外部からのあれも無い」

半鳥「生物学とか伝承学とかの人達は? 定期的に来るけどそろそろじゃない」

術師「メデューサの件なら数日前にはアポ取ってから来るからまだだ」

術師「それも奴の血を売ってから色々進展があったようで消化試合気味だし 本物を見せろとくれば話は違うが」

半鳥「じゃ今暇なんだ!」

術師「嬉しそうだな」

半鳥「仕事無いなら今日はもう街行ってていい?」

術師「いーけど 私も個人的な用事があるし」

半鳥「よし行こ」

ドリアード「ええ」

術師「ドリアがなんかソワソワしてたのはそういうことか どこ行くんだ」

ドリアード「遊びに」

術師「そう」

半鳥「気になる?」

術師「いや」

半鳥「あっそ」

術師「うん」

半鳥「ヒントあげよっか」

術師「はよ行け」

半鳥「何だよノリ悪いなぁ妖怪チョーク削り!」

術師「さっさと散歩に連れていけ切り株 テンション戻るまで帰って来んなよ」

ドリアード「はいはいチョーク削り」

術師「ふん」ペキ シャッ シャッ
435 :ライスグラタン呼ばわりはミスです [sage saga]:2017/03/11(土) 14:21:10.42 ID:vCC2svILO

ガチャ バタン

「もう直ってるかなー」

「どうかしらね」


術師「……」

open closet

術師「さて じゃこっちも……」ゴソ

コン コン

術師「それ」サラサラ シュバッ

「おっと 何だこれは? ……なんだよ」

ガチャリ

術師「猫の平均寿命は大凡十数年という 白内障かね私と同い年の老猫よ」

J「"起こさないでください"はドアノブにかけとく札であって学生のレポートに書き付けてドアの下からシャッとやるものではない」

J「そしてここはホテルじゃないし私はボーイでないし君は客じゃないぞ友よ 暇なんだろうがね」

術師「今から忙しくなる」シュル

J「ヌードルの奴からの出頭要請を伝えに来たのだけれど 外出の予定でもあったか」

J「……フード付き? いい趣味ではない」

バサ

外套男「火遊びの正装は昔からこういうのだと相場が決まってる 知らねーのか」

J「火遊びィ?」

外套男「知ってるかな」

術師傀儡「  」コト

J「!!」

外套男「休暇残ってる?」

J「仕事も残ってる……ッ!」ジーコ ジーコ

外套男「でもDr.ニャン吉にはゆうこと聞いてくれるお友達が一杯いるよね」

J「攻性魔法研究室? 私だJだ デバイス標準搭載予定の魔法はどこまで進んでいたっけ? そうか」

J「残りに必要な分は私のデスクに入れてある、一先ずそれで組んでみてくれ 消費軽減はクリア出来る」

J「私?」

J「私は急用が出来た! 今日は帰れないから! あとヌードルに彼はいなかったって言っといて!!」ガチャァッ

外套男「では行こうか」

外套猫「行こうか!」


外套猫「え どこに?」

436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:23:31.32 ID:vCC2svILO


老舗の玩具屋


チリンチリーン

半鳥「こんにちはー 受け取り来ましたー」

玩具屋「おう 来た来た」

ドリアード「常連の二人は?」

玩具屋「平日ですよお嬢様方」

半鳥「tsktsktsk こっちがお嬢様 私はただのハーピィ」

ドリアード「しつこい」

半鳥「今日は早上がりなんです あわよくば直してるとこ見れたりとか期待しちゃってたり」

玩具屋「なら悪いことしちゃったね」

半鳥「本当?」

玩具屋「パーペキ いやあ、あの子の反応があんまり面白いもんだからさ 張り切ったら速攻終わったよ」

ドリアード「あの子大丈夫でした?」

玩具屋「お嬢様の睨んだ通り頭だった あれを基礎に肉盛りと板金で現行フレーム規格までデカくしつつ補強して……言っても分かんないよね」

玩具屋「まあ下来てよ あ 質問に答えてねーか」

玩具屋「正直分かんない……」

半鳥「えっ」

玩具屋「新しい胴体と回路繋げた辺りからなんか痙攣しだして 治まったら返事しなくて」

半鳥「いやケイレンって絶対ヤバいやつじゃん」

玩具屋「対戦傀儡的には会心の出来栄えなんだけどオバケ的にはどうなの?」

ドリアード「……見てみなきゃ分からないわ」

玩具屋「ごめんねお願い」

ガチャ

437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:26:43.01 ID:vCC2svILO


ロボット「  」


半鳥「すっごい ピカピカだし背ぇ高くなったし装甲もちゃんと厚くなってる! かっこいいじゃん!」

半鳥「良かったねハンター君!」

ロボット「  」

半鳥「……うんともすんとも言いません」

玩具屋「どうですか先生」

ドリアード「んー…… 作業は夜中だったんでしょう」

玩具屋「そうだけど」

ドリアード「ああ なら」ス

半鳥「デコピン?」

ピシッ

ロボット「……はっ!?」ビクッ

ドリアード「寝てただけね 中身は人間の子供みたいだし」

ドリアード「私もそうだけれど 実体を持たない精神の生物は体を持つ生物よりも強く思い込みが作用するの」

ドリアード「夜は寝るものというのが根付いてたのね 本当に幽霊なら生前はきっと規則正しい生活だったのよ」

半鳥「なるほど……」

ロボット「か 体があるっ……!」

玩具屋「よう寝坊助 それで結局どこまで起きてたの?」

ロボット「どこまでって あれ」ブル

ロボット「あれ 思い出せない」ガタガタガタガタ

玩具屋「OK頑張ったなもういいよ」

半鳥「えぇ……」
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:30:15.11 ID:vCC2svILO

ドリアード「思うに 装甲が肌 フレームが骨 魔導回路とやらが生物でいう脳と神経な訳だから――」

ロボット「あっ ちょっと思い出せそうかも おじさんがバチバチする棒でおれの首を」ガクガクガクガクガクガクガクガク

玩具屋「筋肉なんかねーのにどうやって震えてんだよ」

ドリアード「とにかく異常は無いわね 大丈夫よ メンタルだけ」

半鳥「メンタルの生物って言ったばっかでどこが大丈夫なんですかね」

玩具屋「まあ遊ぶのに支障はないでしょ こっちで魔力通して動かすんだから傀儡側の事情は」

ドリアード「うーん……」

半鳥「ダメなの?」

ドリアード「依代は降ろした霊体に動かさせるのが普通よ 一緒になってさらに……動かそうとするとどうなるかっていうのは」

玩具屋「前例が無いってか 俺も分かんない、二人操縦は魔力ごっちゃになんの怖いから出来ないようにしてるし」

半鳥「まー遊ぶかどうかは今はいいよ! で どうなのハンター君、具合は?」

ロボット「……えっと……」クイクイ

ロボット「うーん……」ヒョコヒョコ

ロボット「おおっ……」ピョンピョン

玩具屋「よーしよし接合はいい感じ 流石は俺だよ」

ロボット「凄いよこの体っ 本当に思ったように動かせる!」booster on

半鳥「それは良かっ――」


ガキィン


玩具屋「!」

ロボット「ぜっこうちょう」chop

半鳥「いやだからホントごめんって謝ったじゃん何しつこいよちょっと!!」ギギギギギギ

ロボット「なら鉄砲どかせよ一回殴んなきゃ気がすまないっ!!」グググググ

ドリアード「あらまあ」


玩具屋「そこまでにしろッ!! ブースター切って机に戻れ坊主 今すぐにだッ!!!」グワッ

439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:34:48.50 ID:vCC2svILO

ロボット「っ!?」ビクッ

半鳥「おら」gripend bash

ロボット「がは!」ビタン

半鳥「こんなこともあろうかと今日は徹甲弾にしてきたの」cocking

半鳥「玩具屋さんの腕前試してみる?」グリ

ロボット「うう……」

玩具屋「…………や や それは勘弁してくれ 頼むわ」

玩具屋「とりあえずハーフィちゃん なんで最初に壊した?」

半鳥「あー……ああ もうしょうがないか 私魔法大学で 雑用? やらせて貰ってるんですけど」

半鳥「イタズr じゃなくて」

半鳥「事故……とも違くて」

半鳥「実験 うん 実験で喚ばさ……喚ん……」

半鳥「喚ぼうとしてたのと違うのが来ちゃいまして ええ はい うん……来ちゃったんですよ」

玩具屋「(歯切れ悪過ぎィ!)」

ドリアード「そういうこと」

玩具屋「分かったの?」

ドリアード「召喚事故……ええ召喚事故でいいわね で 喚んだ奴は危険だったりすることも多いから 経験的に」

ドリアード「早急な対処だったんでしょうね 撃ったと」

玩具屋「はあ 召喚事故ね」

ロボット「じゃあなんでバラそうとしたんだよ!」

半鳥「普通の玩具だっていうから 動いてたら普通じゃないじゃん? じゃーとりあえず中身は……って感じ」

ロボット「えー……」

半鳥「で、昨日話したヌードル教授がここに行けばって教えてくれたから 可哀想だし直せたらって」

ドリアード「まったくもう 本当行き当たりばったりなんだから……」

玩具屋「そりゃまた……それはどうも」

ロボット「……」ムスー

ドリアード「表情なんてないのにムッとしてるのが分かるわ」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:36:22.99 ID:vCC2svILO

玩具屋「……いきなり暴行を受けた訳はそういうことだったんだってさ ボウヤ」

ロボット「聞いてたよっ」

玩具屋「事情があるとはいえいきなり召喚されてボコボコにされちゃ怒るのも無理ないわな けどな」

玩具屋「妙な言い方になっちゃうがお前は今対戦傀儡の体なんだ 分かるか タダのオモチャじゃない」

玩具屋「その気になれば指一本で人を殺せる」

ロボット「……」

ドリアード「(玩具とは)」

玩具屋「人間だった頃親御さんからも言われたか知れないけど言うぞ 人に手を上げちゃあいけない 今後は絶対にだ」

玩具屋「約束してくれ じゃなきゃ俺はボウヤをハーフィちゃんがやった以上にバラバラにしなくちゃいけない」

ロボット「……分かった」

玩具屋「絶対だぞ」

ロボット「うん」



ロボット「分かったからピストルグリグリすんのやめてよ!!」

半鳥「はーいはい」スチャ

ロボット「なんでちょっと残念そーなのッ?」

半鳥「気のせい 気のせい」

ドリアード「試したいんでしょ 移ってきたわねマッド気質が」

441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/03/11(土) 15:50:11.72 ID:p93FWBfW0
428です、早速更新してくれましたか、感謝です
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/12(日) 07:30:14.47 ID:5T7sGMgH0
お疲れ様!
長くなりそう?なってもこっちは楽しむだけですぜ!
しかし、物分かりの良い子だなハンター君は。今だに銃ぶっ放そうとしてるどっかの鳥とは大違いでw
それはそうと、ドリアって呼び方は仲間内なら中々素敵なあだ名んじゃない?呼ばれる本人の気持ちをさて置けばだけどw
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/12(日) 23:48:58.47 ID:Fj5W5ZqK0
乙!
またもトラブルメーカーのイタズラ教授コンビが動き出した!今度はどれだけの事をやらかしてくれるんだっ!
てか外套男ってサモナーだったのな。まぁ極々薄くそんな気はしてたけど
削ってたチョークは適当に過ぎるあり合わせ武器かいね?
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/22(水) 22:31:32.87 ID:SQMhdBMZO

玩具屋「市井でそんな物騒なのホイホイ抜くもんじゃないよ ハーフィちゃんも」
玩具屋「いいな?」

半鳥「反省してまーす」

ロボット「うっせーな って思ってるんだろ……」

半鳥「思って まァー せェー んンー」

ロボット「トリ肉」ボソ

半鳥「やんのかブリキ少年!」ザワッ

玩具屋「やめな大人気ない もう終わり ハイ いいな二人とも」

玩具屋「"髪の毛"と腕の羽根、怒るとそんなわさッて動くの? 怖いな」

半鳥「っ!?」ビクッ

玩具屋「あれ?」

半鳥「か みの毛? 羽根と 羽根と……髪の毛?」

玩具屋「あーその 無神経だったかな あれだ だから 種族のその 特徴的なだったらすいません」

半鳥「…………いえ……」

ドリアード「……それがサモナーの言ってた例のやつよ 後遺症」ボソ
ドリアード「安心して 怖がる程じゃないわ」ナデ

半鳥「そう なの? ……ビビったー……ありがとドリアードちゃん」

半鳥「でも頭撫でんのはやめてね」

ドリアード「なら撫でたくさせるのをやめて頂戴ね」ス
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/22(水) 22:31:59.72 ID:SQMhdBMZO

玩具屋「なんか大丈夫?」

半鳥「オッケーオールオッケー何でもないです内輪話なんで むしろいい感じに頭冷えましたオーケーオーケーオーケーオーケー」

ロボット「大丈夫そうに見えないよ」

半鳥「ハンター君も意外と好戦的だね? ダメダメ もう乗らないよ 効かないから」

半鳥「仲直りね。ごめんなさい! いい? ん? あ? 指切りしよう? しない?」

ロボット「………………うん 仲直りね」ヒキ

玩具屋「(変なスイッチ入った感じになっちゃって怖がってんぞ)」


玩具屋「……それじゃま、これで一通り済んだことになるけどね」

半鳥「はい 本当にありがとうございました…………」
ロボット「ございました…………」

玩具屋「男に二言は無い」

半鳥「本当にありがとうございました!」
ロボット「ございました!」

ドリアード「こら」

玩具屋「で もし良かったらなんだけど ここの奥 向こうにドアがあるだろ?」

半鳥「改めて見ると地下結構広いですよね」

玩具屋「地下は四階まである ここ地下一階と二階が仕事場で、三階と四階は吹き抜けになってるんだ」

ドリアード「……縦に広いってこと?」

玩具屋「そう 飛べるからねこいつらは」

半鳥「身を持って知りました」ジロ

ロボット「もうしないって させないでよ」

玩具屋「その意気その意気」

玩具屋「というわけで 折角だしちょっと遊んでってみない?」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/22(水) 22:34:20.95 ID:SQMhdBMZO

老舗玩具屋 地下テスト場


半鳥「うわぁ……傀儡サイズの隠れるやつとかある」

ロボット「天井高いねー あのちょっと狭い足場みたいなのは何?」

玩具屋「操縦者用の通路よ キャットウォークを改造したの、見下ろした方が見易いから」

ドリアード「凄い入れ込み様」ヨイショ

玩具屋「そりゃあ俺が一番入れ込んでなくちゃ」

半鳥「とか言いながら上で一式買っちゃってんだもんドリアードちゃん」

ドリアード「こっちがこれだけしてもらっておいて何もっていうのもね」カチン

ドリアード「それにこの遊びには相手が必要なんでしょう 付き合ってあげる」カチャカチャ

半鳥「これが販売戦略ってやつですか」

玩具屋「ふはは まーアフターサービスがうちのキモだから安心してくれ それで」

玩具屋「ラッキーガール 今さらだけどどうやって遊ぶかは分かる?」

半鳥「踊らせるんでしょ?」ヒョイー
ロボット「わ!」バンザーイ

玩具屋「正解」

ロボット「ふざけないでよ! 戦うの」バッ

玩具屋「魔力を通した傀儡同士で戦う、で基本ルールだと頭を壊せば勝ち どこまで壊せば破壊扱いかとか――」

玩具屋「武器威力についてのレギュレーションとか細かいのもあるけど とりあえずドタマにいいの入れれば勝てるって覚えとけばいい」

玩具屋「プレイヤーの直接攻撃は無し 場外乱闘は影響出ない範囲で歓迎 あとは大っぴらに外で遊ばない これくらいかな」

ドリアード「ふーん」カチャリ

ドリ傀儡「  」

ロボット「うわ もう準備できたのかよ」

半鳥「やる気満々」

玩具屋「組み立て早いな」

ドリアード「さっきのを見てたから 生き物とはまた違う形で骨組みが理にかなってて結構面白いわね」

半鳥「なんか武器とかも揃ってるし…… え ホントにやんの?」

ドリアード「何よ 嫌なの」

半鳥「そんなことないけど そうじゃなくて」
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/22(水) 22:38:36.55 ID:SQMhdBMZO

半鳥「ハンター君 体に備え付けの武器とか……」

ロボット「あるわけないだろ」

玩具屋「や、ついてんよ こめかみの辺りなんか違和感ない?」

ロボット「こめかみ? ……あ スースーするかも」

玩具屋「頭部魔力弾バルカン 現行の軍用魔導鎧に搭載されてるヤツを模してみました 不意打ちにどうぞ」

ロボット「穴空いてるからスースーするってこと? 魔力弾って――」クル

半鳥「危な!」グイィッ

ロボット「たわば」ぐき


バララララララララララララララララララララララララララララララララチュィンチュィンチュィンチュィンチュイーン


ロボット「首!!!!」

半鳥「………………」

ロボット「フカコウリョクでしょ!!」

ドリアード「……壁 ちょっと傷が付いただけだから大したこと無いって思いかけたけど」コンコン

ドリアード「これ分厚い鋼板よね ……威力……」

玩具屋「魔力使うから撃つ時は気を付けてね 操ってる分取られて動き鈍くなるかも」

ドリアード「……」

半鳥「これだけで十分なんじゃない?」

玩具屋「壁より全然頑丈だから 流石にこんだけじゃキツいし武器貸してあげよう」

半鳥「お 良かったねぇ」

ロボット「他人事みたいに……」

半鳥「私は痛くないから」

ロボット「…………い いや あのチュイーンってガリガリするヤツに比べればきっと大したこと……!」

半鳥「そーそーポジティブシンキング」

玩具屋「……」



対戦傀儡の装備
半鳥&ロボット↓1
ドリ傀儡↓2
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 10:07:14.09 ID:IP9J5hLp0
ハンター君:どの距離でも対応出来る武装が一つはあるバランス型装備
ハーフィちゃんは……何装備させたら良いのか分からん!とりあえずマナポーション数本?
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/23(木) 15:17:37.53 ID:4OZwbDL40

頭=操作補助。魔力操作・ビット系の操作性が少し向上する。ジャマーにも少し抵抗性を持つ
右手=数本のツルの鞭。魔力操作により、数本のツルのそれぞれを同時に、しかも自在で巧みな動きを可能とする。自然属性魔法を流し通す事が出来る(流石に一本一本に別々の属性魔法を流すのは、かなりの難易度となる)
左手=腕に着けるタイプの花の様な盾。花弁部分がシタールの様な形状の回転ファンになっているので、シールドビットとして攻撃も可能
右肩=蕾型飛翔ビット。そのままなら殴打攻撃。開花状態でビーム発射モードに
左肩=EN吸収ビーム機構。相手に対して若干の追尾性あり
背=葉っぱの様なデザインの翼。飛行補助。一応背から前面への展開も可能
脚=軽量多脚。腰部下部のブースターで飛翔も可能

機体は女性型で、デザインは全体的に植物モチーフ。妖精らしさも感じられる
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/23(木) 18:53:51.09 ID:WxWPYj5/O
!?
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/23(木) 19:51:37.90 ID:WxWPYj5/O
誰か一つだけ教えて
回転ファンと書いてくれたんでギュイイインな感じなのは分かるんだけど シタールってなんすか 調べても出てこない 握りと直角に刃がついてるあれのこと??
後学の為にご教授願う
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/23(木) 20:17:41.07 ID:hj8XivEL0
>>449
うげ。脳みそのどこでどうねじ曲がったのか、これククリと間違えてますね、大変に申し訳ありませんでした
453 :全知全能の神未来を知る金髪王子様の須賀京太郎様 [二次元美少女達は金髪王子様の須賀京太郎様の嫁]:2017/03/23(木) 21:03:42.91 ID:tadxAU+00
UP主は基地外朝鮮人なの?ようこそ恋ヶ崎女子のイベント延長&復刻シール廃止したらランキング上位に成るの?
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 21:45:29.20 ID:IP9J5hLp0
ははーん。ククリ→(形状がほんの僅かに似ている)シミター→(そこから名前の単語がアナグラム的混乱を起こし)シタール  逆算すると、恐らくこういう事だな?
455 :作中設定的に描写困難な場合 安価内容を部分的に改変させていただく場合がありますのでご了承ください [sage saga]:2017/03/31(金) 21:58:50.38 ID:qbUCoCvlO


カチャ

半鳥「はい 出来た…… くすぐったかったりする?」

ロボット「大丈夫だよ」

ロボット「なんかシンプルだね 軽いライフル銃 ピストル幾つか 手投げ爆弾 ナイフ二つ」

ロボット「足ら辺に小さいアーマー増やしてるの なんかデカい靴みたい」

半鳥「ほっそいからバカスカ撃ったらヘタっちゃうかと思って 騎兵銃と拳銃は弾が同じ大きさのやつで軽そうだったから」

玩具屋「……魔導鎧っつーかただの歩兵だなぁ人間の 飛べる」

半鳥「結構重武装だと思うんだけど……」

玩具屋「常識に囚われ過ぎ! まだ色々あるから後で見てってみなよ」

半鳥「で 囚われてないとあーなんの?」クイ

玩具屋「そう」

ドリアード「褒めてるのよね」

半鳥「すっげー褒めてる だって何それ」


ドリ傀儡「   」


半鳥「ブチ切れた草の怨霊って感じ」

玩具屋「一応F型素体なんだけど こういう組み方されると我ながらうん……」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 21:59:34.06 ID:qbUCoCvlO

半鳥「あの花っぽい盾は?」

玩具屋「回転盾だね 花弁に見えるアレがギュイーンってなって防ぐし飛べる 魔力込めると投げた後の軌道変えられます」

半鳥「背中の蕾に見えるやつ……」

玩具屋「飛翔砲台っていうんだ 飛ばして直接ぶつけたり開いて魔力弾撃てたり」
玩具屋「現実では戦車の自衛兵装になり損なったって噂のボツ兵器 それを再現してみた スゴいでしょ?」

半鳥「はあ」

玩具屋「もう片方のは普通の魔導砲かな 攻性魔力の弾とか光線は良い威力だけど燃費悪いから気を付けて 使うなら」

半鳥「さっきのこめかみガンがハンター君のならそうってことね 分っかりました ん」

半鳥「え じゃハンター君大丈夫なの」

ロボット「何が? 何ともないよ」

半鳥「……ならいいけど」

ロボット「ドリアードさん ちょっと慣らしてからでもいいよね おれの目的はそれだし」

ドリアード「わざわざ許可を取る必要なんてないわ」

ロボット「うん」

半鳥「やっぱりどっか変?」

ロボット「そういんじゃなくて…… でも いや うん やっぱりやってみなきゃ分かんないよな」

ロボット「始めよ 来てくれ」

半鳥「痛かったり苦しかったりしたら言ってよねー」

半鳥「魔力流して、操るんなら循環する感じでやればいいのかな? どれどれ……」sending Magic Power

ロボット「!」バチッ

457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:00:32.14 ID:qbUCoCvlO



半鳥『…………』

半鳥『……』

半鳥『?』

半鳥『え 何? へ? どこだここ 私倒れてる』

半鳥『地下じゃない 外じゃん、いつの間に……ゴミ捨て場?』

半鳥『何が起こっ


458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:04:47.62 ID:qbUCoCvlO


ロボット『ハーフィ ハーフィ? 繋げられたの?』

半鳥「うぇあッ!?」ビクッ

玩具屋「?」

半鳥「あ や うん! 多分?」

ロボット『やってみて』

半鳥「えーと……こうかな」manipulate

グン

ロボット『   』ガクッ
半鳥「   」フラッ

ドリアード「!」

玩具屋「おっと……」スッ

半鳥「な なんか 変な感じだね……」クラ

ロボット『ヤバい なんていうかヤバい』

半鳥「それで まずは足……」

玩具屋「あー待った待った動かさない方がいいって」


ロボット「   」step

ロボット「  」ぐらぁ

ロボット「 」ぐしゃっ

ロボット「」死ーん


半鳥「……」ぅ

ドリアード「あら……これは」

玩具屋「感覚同期に失敗したんだ スゴいな 普通そこの触りまで行くのにも二三日くらいかかるんだけど で」

玩具屋「傀儡に"入る"時の行きはともかく 傀儡にやってた感覚が体に帰ってくる時とかが当時もよくゴネられてさあ 人体への影響がァーとか」

半鳥「……」プルプルプルプル

ロボット「  」カタカタカタカタ

玩具屋「ねーもうホント ライトユーザーは死んじまえって――」

ドリアード「つまりどういう状態なわけ」

半鳥「ぅっ……うッ……」ガクッ

玩具屋「すげー酔う」つ洗面器

半鳥「う゛ッ」ガシ





半鳥「魔力の入れ方OK!!」ガラガラガラガラ

半鳥「酔い止めの魔力ポーションOK!!」グチュグチュグチュグチュ

ロボット「飛び散った分の床掃除もしたし」

kick

ロボット「なにするんだよホントのことだろっ」いッた

半鳥「準備は整った!!! さあやろーかドリアードちゃん!!!」ブクブクブクブク ブベッ

玩具屋「ボクサー?」つ洗面器(済)

ドリアード「……まあ無理しないでよね 遊びだから」manipulate puppet

ドリ傀儡「   」カサッ

459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:11:27.63 ID:qbUCoCvlO


半鳥「んぐんぐんぐ」グビグビ
半鳥「さて行きましょーか」manipulate HYPER ULTIMATE GALAXY HUNTER

ロボット『魔力 来た』

半鳥『(よし あんま酔ってない)』
半鳥『(あれっ)』


ドリ傀儡『(今度は大丈夫そうね 良かった)』

ドリ傀儡『(それじゃ行くわよ)』カシャシャシャシャシャシャシャ


半鳥『(ね ハンター君これひょっとして 同期してからハンター君の声って私にしか聞こえてなかったりする?)』

ロボット『おれも気付いた 普通に喋ってるつもりだったけど声で体の振動ないから多分そう』

半鳥『(乗り移るみたいな操作と合わせてユーレイになったみたい うーむ……)』

ロボット『ノンキしてる場合じゃないだろ早く動かして!』

半鳥『(こーかなッ!)』onehand aim CARBINE

ドリ傀儡『(!)』booster on

ダダダダダダダダダダダダダダダダ

ドリ傀儡『(そんな目くら撃ちじゃ当たるものも当たらないわよ)』シュバッ

ドリ傀儡『(うんいい反応 推進機と羽でバランス取って三対も脚があれば機動力は言うこと無し)』ズサァッ

ロボット『これちょっと反動強いよ、しかもハーフィまともに狙えてないじゃん! ちょんちょん小出しに撃ってばっかだし!』Bratatat tatat

半鳥『(狙ってないからね 利き腕じゃないし)』tatatat tatatat
半鳥『(肩の大砲がヤバそう 虫みたいな足はどっしり構えるためでしょ? とりあえず落ち着かせない)』tatat tatatat tatat

tat tatatat tatat…

ドリ傀儡『(しつこい子 いいわ)』Boost Boost Boost

ドリ傀儡『(それじゃあ鬼さん どうするの)』take cover

ロボット『雪合戦の壁みたいなやつに隠れた! っておれらも隠れるの?』take cover

半鳥『(そう こういう時のためのがあるでしょ)』and suppression fire

ロボット『爆弾! そっか投げるんだ おれにやらせて!』チャキ

半鳥『(え ちょ 勝手に動)』クラ
半鳥「ぅぷっ……」cut manipulate

ロボット『そらっ!』throw GRENADE

半鳥「ちょ バカ ピンは!?」remanipulate
ロボット『何それ?』
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:16:05.22 ID:qbUCoCvlO

玩具屋「(まさか一緒に動かしてる? 黙ったまんまじゃなく意志疎通出来てるのか?)」

ドリアード「(知恵比べじゃなしに 一つの体に二つの頭じゃそりゃ酔うわよ)」

ヒューン

ドリ傀儡『じゃあ手榴弾は不発なのね 貰ったっ……』

半鳥『(よし再接続 ならこう!)』draw handgun

ガゥンガゥンガゥンガゥンガゥン
ビシッ

ドリ傀儡『(!)』bladefan shield

KA-BOOOOoooooooN

ロボット『スゴい 当てた!』

半鳥『(ていうかちゃんと爆発させられた どこまで再現してるか知らないけど普通に撃つだけじゃ爆発しないって本で読んだのに)』

ロボット『したじゃん』

半鳥『(中の爆薬に火点けるとこ狙ったからね そっか、本物の体動かす時と違って魔力とイメージだけだから――)』

半鳥『(そこがちゃんとしてればこういうバカ丁寧な撃ち方が出来るんだ ホント傀儡ってコレどういう仕組みなの?)』

ギュィィィイイイイイ

ロボット『!』

半鳥「爆煙が急に晴れて……」

ドリアード「急に晴れたわね」

ドリ傀儡『(行きなさいッ!)』throw B.F.SHIELD

ヒュロロロロロロ

半鳥「(撃つ? 隠れる? でも返ってくるんじゃ)」

ロボット『ハーフィ遅い!』get buck operate

ロボット『隣の隠れ場所ッ!』boost

ヒュルルルルルル…

ドリ傀儡『(あら そっちに逃げるのね)』バシュ

…ルルルルルルルル

半鳥『(ぐぇ またかよ でもこれは私が悪いか)』ぅぐ
半鳥『(けど隠れ場所変えたって後ろから来んだから同じだよ!)』

ロボット『繋げハーフィ! 盾撃って!』pass operate

半鳥『(ぇえちょっと)』remanipulate

半鳥『(ああもう銃両手に握るとこまでやったんなら自分でやればいいじゃんよ!)』BLAMBLAMBLAMBLAMBLAM

ガァン ギン ガギン ギィン

半鳥『(でも落とした私流石!!!)』shootdown

ロボット『次 上!』

半鳥『(上っ? あ蕾砲!)』
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:19:33.79 ID:qbUCoCvlO

ドリ傀儡『(気付かれてたのね でもこれはどうかしら)』remote control

カタン

ロボット『げッ』

半鳥『(でぇい!)』BANGBANGBANGBANGBANGBANG

蕾砲『  』ビスビスビスビス

半鳥『(ちッ、閉じると固くなんのね マズい……)』

ロボット『ハーフィ後ろ後ろさっきの換気扇来てるまた!』

半鳥『(クっソ じゃァこうだ!)』dush

ロボット『は!? 意味分かんないなんで突っ込むのバカなのォー!?』

半鳥『(いいから!)』sliding

ドリアード「くぐる気?」

ズサァァァ

ドリ傀儡『(思い切りのいい)』catch

ドリ傀儡『(飛翔砲台は釘付けにされて開けない 出し惜しみしてちゃダメね)』

ドリ傀儡『(まずはコレから)』RDY SHOULDER CANNON

ロボット『か カスったんじゃない鼻』

半鳥『(無いでしょ ほら隠れるよ――ってやべッ!)』

ドリ傀儡『(発射!)』ボシュッ

半鳥『(っ? 上に向かって撃った)』


ヒュルルルルルル ボンッ

ブワァァアアアアアァアアアァアァアアアアアアアッッ


ロボット『なんか降ってきたぁああああああ!!』cut manipulate

半鳥「【※不適切表現】」つサブ洗面器

玩具屋「クラスター? 何だそりゃ そいつはそういう武装じゃ……」

ドリアード「っていう名前なの? 兵器の方は」熱中

ドリ傀儡『(さァ 盾と蕾から逃げ回りながら浴びなさい)』remoooooooooooooooote


回転刃盾『   』ギュィィィイイイイイイィイィイイイィィィイィィィィィイイ

飛翔砲台『   』ズバババババババババババババババババババババババババババ


ロボット『うわあああああ!!!』evaaaaaaaaaaaaade

ドリ傀儡『(……でもそっちは当たらないのね)』

462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:23:43.59 ID:qbUCoCvlO

ロボット『……っ避けたぁ! けど戻ってくるし撃ってくるし それに破裂した弾みたいなのがもうッ――』Boooooooost

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

ロボット『――!? これ』

ロボット『草のタネ?』

ドリ傀儡『(芽吹け!)』pray GERMINATE


シュル

シュル シュル


半鳥「はぁーッ はぁーッ ええ加減にせぇよビビり人形……って一瞬目ぇ離したら何コレ!?」Reremanipulate

ロボット『草が生えて食い込んで 助けてハーフィ!』シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル

半鳥『(次勝手に切ったらハンター君にぶッかけるかんね!?)』

ロボット『なにこれぇえええハーフィぃいいいぃいいい』ジタバタ

半鳥『(ピーピー騒ぐな男の子でしょッ!)』draw KNIFE

ザク ザクザクザク
シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル

ドリ傀儡『(無駄よ 斬った側から再生するわ)』

半鳥『(性格が出てるなぁもうッ なら足の方だけ斬って噴射で無理くり!)』boost tear

ドリ傀儡『(それも無駄よ)』

ギュウゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウッッッッ

ロボット『縛りがキツくなってってる!』ギチギチ

半鳥『(だけじゃない ブーストが吹かせないっ?)』ギュンギュンギュンギュン

ロボット『ホントだ ……これブースターに魔力が行ってないよ おれに来る魔力がこの草に横取りされてる感じだ!』

半鳥『(魔力を吸収されてるってこと? う 確かになんか吸われてる感じする……ッ)』ギュンギュンギュンギュン

半鳥『(ってゆーか……)』ギュンギュン


ドリアード「ハーフィ 何かしらその目は?」ジュルリ

半鳥「何かしらじゃねーよ! ちょっと待ってこれは反則! ダメでしょ! ダメでしょ!?」
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:28:09.85 ID:qbUCoCvlO

玩具屋「え 何が? オリジナル武装は紳士協定に反してなければ禁止してませんよ いつ手加えたのかは知らないけど」

ドリアード「ぁあ 貴方の美味しいわ……凄く甘い イイ」ツヤツヤ

半鳥「自前の魔法使って私の魔力吸収してるの現在進行形で!」

玩具屋「マジで? それはちょっと……」

ドリアード「何が問題なの 直接攻撃は禁止って聞いてるわ」ツヤァ

ドリアード「植物を媒介に自然魔法を使ってるのはそこの人形よ お裾分けがあるみたいだけど私自身は貴方やハンター君になんにもしていないわ」ニヤ

半鳥「な なにをぅヘリクツ……」

玩具屋「あードリアードちゃん魔法使いか……今までもちょくちょくあったけどジャッジ的にはグレーなんだよなそれ」

ドリアード「上空に親種子弾を発射 炸裂してすぐに発芽、魔力を餌に物凄い速さで成長する魔法植物を植え付ける肩付けの大砲」

ドリアード「名付けてヤドリギクラスターとでも言おうかしら 吸収効果は欠いちゃうけど付呪して増産してあげても構わないのだけれど」
玩具屋「採用」

玩具屋「ハーフィちゃん負けそうになったからってゴネちゃうのは良くないなぁ」

半鳥「汚なッ!!!」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:34:54.39 ID:qbUCoCvlO

半鳥「反則! 反則だ! 認めないぞそんなのー!」Boooo

ロボット『そーだそーだぁ! 勝負中にいきなり武器が進化するなんて一体どんなファンタジーだー!』BOOooooo

半鳥『(いやお前がファンタジー言うんかい)』

ドリアード「ふっ……仕方がないわね」fighter snap

シュルルル…

半鳥「やっぱそっちの魔法なんじゃん……」

ドリアード「ハーフィだってやればいいじゃない ハンター君を介して何か」

ドリアード「まあいいわ さ、ヤドリギは解いてあげたわよ」

ドリアード「これなら文句ないでしょう?」

ロボット『はぁ、気持ち悪かった とりあえずこれで仕切り直』
ロボット『しッ!?』ギュインッ

半鳥『(隙ありじゃあああああああい!!!)』boost charge

ドリアード「そう そのバイタリティが貴方の魅力 けどね」

ドリアード「私年甲斐なく結構負けず嫌いなの 例え遊びでも……」

半鳥『(騎銃掃射! 拳銃連射!)』ズドガガガガガガガ

ドリ傀儡『(戻れ シールド!)』remote control B.F.SHIELD

半鳥『(邪ぁ魔だッ!)』YAKUZA KICK

ドガシャアッ

半鳥『(回る刃がアブナイナラ真ん中蹴っ飛ばせばいいじゃない! ふははは私天才!)』

半鳥『(さあ近付い た ……)』


ザワアアァァァァ…


ドリ傀儡『(立ち止まっちゃったわね)』VINE ARM

ロボット『』

半鳥『(凄い数の蔓……! 右手 素手じゃ無かったの……!?)』

ドリ傀儡『(クラスターに込めてるのと似たような種子を握らせていたのよ 使い方は違うけどね)』ギュシュルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

ドリ傀儡『(行くわよ)』ビコォーン

ロボット『ひッ』
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:36:41.41 ID:qbUCoCvlO


ドリ傀儡『(超自然!)』グワッ

ドリ傀儡『(つゥるゥっ……)』ギュバァッ
ドリ傀儡『(ドリルゥッ……)』ギィィャルルルルルルルルルルルル

ドリ傀儡『(ブレイクゥゥゥゥゥ!!)』ギュゥィィィイイイイイイイイィィィィイイイィイイイイイイイイイイィイィイイイィィィイィィィィィイイ

半鳥『(感覚同期カット)』
半鳥『(同期カット)』
半鳥『(カット出来ないナンデ!?)』

ロボット『ダメ』
半鳥『(はい)』

半鳥『(いやちょっと待って待って待ってなんで纏めた蔓がドリルになんのどーやって腕回してんのねえこれ練習試あi)』


ズギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ





466 :※『()』での発言内容は半鳥&ハンター除き喋ってません ガンダムの双方無線繋がってない会話的なのをご想像ください [sage saga]:2017/03/31(金) 22:40:25.83 ID:qbUCoCvlO
  
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/01(土) 05:36:16.53 ID:cJIFpyp50
超乙!
この慣らし試合、ゲームの難易度で言うとHARDくらいになってそうだね
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