召喚術師「安価で修業する」

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368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/14(土) 23:09:25.54 ID:ENtAoJoP0
貴重な正月休みを俺達の為に使ってもらえるなんて、贅沢な味わいです!
や、それにしても本当に半端ない物語の練りっぷり。惹き込まれたわー
ここ最近は、これを読んで安価を踏む為だけに気を張ってた甲斐がありましたってもんですぜ
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/14(土) 23:47:55.16 ID:/VNtAID00
超乙乙!!
わーい、気になってたとこ全部乗せだぁー!
しかし、今回の話で一番報われてなかったのは、やっぱ泥さんだな。娘さんは本当に治ったんだろうか
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/15(日) 12:39:59.49 ID:yXl23nKB0
家族関連を嫌がってる所にこの安価か……でも流石にその程度のちっさい事が家族ヘイト?の大きな要因て訳はないよね?思い出すとやな気持ちにはなるかもだけど
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/15(日) 21:08:49.12 ID:JWSHH1lC0
>>367ですが、重い話にしてもらおうというつもりはなかった。とだけ
まぁ、そういう話にするかどうかを決めるのは>>1さんですし、そうなったとしても、思いきり噛み締め思いきり味わうだけ!って感じですねw
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/15(日) 21:53:58.85 ID:l2u6H+5PO
重いのが続いてるので軽いのにします
あと解釈の差についてはご容赦ください
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/18(水) 13:21:16.16 ID:5GK3kq3Y0
まさか召喚術師でボスキャラ程度の強さとは……総長こそが真のチートであったか
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/18(水) 22:36:24.47 ID:HCSEIJAkO

帝都魔法大学
魔導工学棟 魔導機構学研究室


半鳥「ぃよっ……」グイッ

ブルルル… ブルルル…

半鳥「……かかんない! ダメじゃんこれ、本当に動くんですかー!?」

機構教授「はははは…… 壊れてはいないよ」

術師「腕力の問題じゃあないな、魔導炉かけるコツが掴めてないか」

術師「魔導耕運機とかチェーンソーとか 農業機械を使った経験があればそのままなイメージなんだがな 起動した感じ」

機構教授「まあ そんな風に落ち着いたね」

機構教授「発動補助・魔法記憶を担う心臓部と、本体始動と魔力増幅を行う補助魔導炉を頭に――」
機構教授「柄には利き手に合わせて位置を調整出来る手動発動用ピストルグリップを付けた」
機構教授「大分上が嵩張ったから石突きにウェイトを増やしてバランスを取ってる」

機構教授「大出力魔法に備えて部品単位で全体の耐久性も見ているから、ティーンの子が持つのは相当……」

半鳥「ええい 動け! 動けおらぁ!」ブンブン

機構教授「……ああ、彼女は亜人だったか 腕の羽根とサンダルの爪目立たせないと忘れるな」

術師「ハーピィ種とのハーフだけどな ……振ってどうする鳥頭、魔法の杖じゃないんだぞ」

半鳥「魔法の杖でしょ! かけるだけやってくれたっていーじゃんそんな離れたとこで見てないで!」

術師「私はもう一仕事したから 後はお前の仕事だ助手よ」

半鳥「イジワル!!」ブルルル… ブルルル…
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/18(水) 22:38:34.03 ID:HCSEIJAkO

術師「待機形体の再現はやっぱキツいか」

機構教授「起動するのにだってスターターの紐を引かせてるんだよ 僕らの技術じゃまだまだ無理無理」

機構教授「この上、インテリジェントデバイスとやらは意志まであるんだろう? 話だけではもう想像もつかないよ」

「お話し中すみません、今総長が追加のデバイス関連資料をお持ちになられました Dr.ヌードル」

機構教授→麺「また総長自らか 確かに誰よりも早く動けるんだろうけれどねえ」

術師「人間不信だからな」

麺「それは初耳だ」

術師「そりゃそうだろ今適当に考えた 流布していいぞ」

麺「……君も、その辺にしておきなよ 人の悪口は関心しないぞ」

術師「優等生ぶりやがって」ハッ

術師「お前に誠実さを見てあそこで働いてる助手共全員に、一晩で娼館三つと立ちんぼ五人と――」

術師「行きずりの女十数人にそいつら引っかけたバーのウェイトレス半数を ウィスキー一杯で"菜斬り"にした伝説話してやりてーよ」

麺「あれは一夜の過ちあれは一夜の過ちあれは一夜の過ちあれは一夜の過ちあれは一夜の過ち……」ブツブツブツブツ

術師「もっと自分を解放しろ……奔放に生きていいんだメン食い博士……」ガシ
術師「たっぷり眠ることが許されない以上、クリアできてる食欲の次は性欲といこうじゃないか……なあ……」ボソ…

麺「うごごごごごごごごごごごごggggggggggggggg」ガクガクガクガクガクガク

機構助手「うちの教授で遊ばないでください」
機構助手「強制のお休み明けで仕事溜まってるんです お暇な貴方と違って」

術師「だからこそ小休止が必要なんだ彼のために文句は言わせん お忙し過ぎて多忙に快楽を覚えると終いにはレスるぞお姉さん」

機構助手「訴えますよ?」

術師「これは申し訳ない忙しいんだから相手なんかいなかったなぁ! はははははははははは」ユッサユッサ

術師「どうです相手いない者同士?」

機構助手「……っ本ッ当に下品な人! 早くテスター済ませて帰ってください、じゃ!」

術師「おい おい 今の反応見たか? 列伝披露は彼女からにしよう――」

麺「離れてくれ! アルコールと香水と妙な焼肉の匂いがするぅ!」バッ
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/18(水) 22:41:53.88 ID:HCSEIJAkO

術師「えー……? 鼻の良さは褒めてやるがそれぞれ一昨日と五日前と 最後のは先週のどっかだぞ」

術師「まーいーや、こっちは適当にやっとくから戻ってくれDr.ヌードル」

麺「言われなくてもそうする! まったく、デキるんだからもっと真面目にやったらどうなんだ!」ツカツカ


半鳥「教授さあ ほんといい性格してるよね」ブルルル…

半鳥「こないだ年輩の生徒さんから教会のシスターの電話番号貰ったんだけど 言い辛いことあったら相談してみなって」ブルルル…

術師「でかした」

半鳥「暴行事件被害者とかのカウンセリングやってる人でしたよ 色々活躍してんのに何やらかしたらこんな評判になんの?」ブルルル…

術師「嫉妬だハーフィ嫉妬 出る杭は打たれる……」

術師「優れ過ぎ世に貢献しまくっていることが必ずしも称賛を呼ぶばかりではないのです迷い子よ どう? いけそう?」

半鳥「うん 何が?」ブルルル…

術師「友達の神父の真似」

半鳥「きったねェ神父」グイッ


ブルルルルrドルルルルルルルルルルルルルルル……


半鳥「あ かかった!」ヤッタゼ

術師「デバイス始動だけで十分弱だ お前の村も文明化されていればな」

半鳥「機械化は甘え」

術師「歳いってからもおんなじ事言えるなら大したもんだが 」

半鳥「必要な分しか作らないからそんなのいらないの! たくさん作ったって腐っちゃうよ」

半鳥「お年寄りはお年寄りにしか出来ないことがあるもん 言えますよー残念!」

術師「嫌なババアになりそう 胃石飛ばしてきそう胃石 カァーッペッッて」

半鳥「もういーから黙って! じゃあやるよ! やるから! これ握って普通に撃つ感じでいいの!?」ワクワク

術師「…………………………」

半鳥「黙らないで教えろください」

術師「そんな感じ」

術師「封入してる私の魔法に魔力を送るだけでいい お前なら余裕だ」

半鳥「オッケー そい!」バチッ

デバイス《ランダムサモン》

半鳥「ゑ?」

術師「(笑)」


バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/18(水) 22:44:51.59 ID:HCSEIJAkO


半鳥「教ぉー授ぅー……」RDY GUN

麺「な、何事だい!?」ドタバタ

機構助手「召喚魔法……いい加減にして下さい」equip chakram-gear

術師「出せたの確認したらすぐに消す そう慌てるなって」

半鳥「そんな言って猫とペルセウス様以外ロクなことになってないでしょーが!」

術師「大丈夫大丈夫神話生物でもここがぶっ壊れるだけだから」

麺「僕もそろそろ怒るぞサモナー!」

機構助手「来ます」pray MAGNETIC FIELD


ロボット「…………ここは……どこ……?」


半鳥「……目が光る鉄の人形? 小さい……」

半鳥「でも喋った」ズギュゥーン

チュィーン

ロボット「ぅわッ……!」ricochet

麺「あのデザインは……知ってるぞ かなり昔の魔導鎧だ 人形っぽくデフォルメされてるが間違いない」

機構助手「歯車チャクラム電磁投げ!」シュバババババ

ロボット「い 痛い 何? 何なの、やめてよっ……」ギィン ギィン ギィン ギィン

麺「……? 二人とも一旦やめるんだ!」

術師「………………」



こいつをどうする(行動 半鳥)↓
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/18(水) 23:19:31.44 ID:e2Mbch1Z0
バラして構造を見よう
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/19(木) 00:38:13.57 ID:iznNXEm20
痛いで済むのか(困惑)
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/19(木) 19:18:27.95 ID:krE2TraJ0
ちゃんと元通りにできるんだろうね?ハーフィ
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/19(木) 20:06:15.06 ID:6Pd7OVLs0
ちょっと!玩具にも愛を!
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/20(金) 15:25:04.43 ID:HY+PKIoV0
麺氏が止めた所を速攻でバラそうとするハーフィ(汗
ロボ君が耐えてくれるか、サモナーがどう出てくれるかだよなぁ
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/21(土) 21:16:11.98 ID:irsDWeGU0
大丈夫だってきっと、軽い話だからバラされても「あー、ビックリした!」とかって勝手にくっついて元通りだろ。余裕、余裕(震え声
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/22(日) 15:10:15.76 ID:GBOyKnaYO

半鳥「本当に人形なんですか」

麺「かなり昔に出た玩具だよ 子供向けの知育魔導遊具、糸の代わりに魔力を通して動かすんだ」

麺「色々なモデルがあった その中に軍用機型のやつも確かあったと思う 僕も子供の頃遊んだなぁ……」

半鳥「でも自分で動いたりなんてしなかったんですよね」

麺「……まあ、流石に……」

半鳥「まいっか バラせば分かるでしょ」

術師「…………」

麺「それもそうだね。サモナー 君が呼んだわけだけど動きを止められるかい?」

術師「おらよ」agreement bind

ギシッ

ロボット「っ!」ギギギギ

術師「……頭部を撃てハーフィ そのガラクタの制御系が埋め込まれてる」
術師「旧式の軍用魔導鎧よろしく装甲に被弾経始の働く形状だ 真正面からド真ん中を狙え」

半鳥「了解」チャキ

ロボット「待って 待っ――」


ズギュゥーン バギン


ロボット「ぁだっ!」ステーン

半鳥「確保ォー」ヒョイ

ロボット「は、放して! 放せー!」

半鳥「全然元気っつーか折角作った強装弾跳ね返しやがったんですけど」

術師「いい腕してるぜ」

半鳥「曲線ボディに滑らせず当てろって結構なムチャぶりしてる自覚はある? おゥけィもう一発」ジャキ

術師「もういい 裏にツマミあんだろ それ捻ればおk」

半鳥「裏ー?」クル

ロボット「降ろしてよ!」

半鳥「……そんなのない……けど あ 名前かなこれ」

術師「なんだと?」

半鳥「えーと…………えー……ハイパー 何……?」

術師「……ハイパー? 読めないならいい捨てちまえ」

半鳥「違う 長いの」

半鳥「子供みたいな字で"超究極銀河狩人"って書いてある」

術師「…………そんなの書いたっけか……」

半鳥「へ?」

術師「いやなんでもない」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/22(日) 15:13:46.93 ID:GBOyKnaYO

麺「見せて…… 本当だ」

ロボット「お、降ろして……」

機構助手「……教授 仕事を」

麺「分かってる分かってる、サボってこっちに行ったりはしないよ」

麺「でも懐かしい物を見てしまったな サモナーは知ってるかいあれ?」

術師「よーく知ってる」

麺「ロボット君 君のご主人様は誰だい?」

ロボット「……え……?」キョトン

麺「分からないのかな? うーん、召喚で適当な霊魂が混線したか? 見たことはないけどツクモガミってやつなのかな」

半鳥「はーいこっちいらっしゃい」むんず

ロボット「頭掴まないで!」

半鳥「助手さん!」

機構助手「何?」


麺「年代物は年代物だし誰かのコレクションだったのかもね」

術師「燃えないゴミが化けて出たってか クソが……」

麺「や、現在もファン っていうかプレイヤー? がいるんだよ。年齢層も相応だし 事情が事情だから規模もそこまで大きくないらしいけど――」

麺「コレクションは勿論 高いフレーム強度と工作自由度から来る改造と、魔導操作を用いた対戦が熱い……とか」

術師「オタクっぽい感じか」

麺「どうだろう、賭け試合が常態化してるとも聞くから 少なくとも子供の玩具では完全になくなっているみたいだね」

術師「ほーう……?」

バギッ

術師「あ?」

麺「へ? ……ああっ」


半鳥「あー」

ロボット「」首無し
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/22(日) 15:15:23.30 ID:GBOyKnaYO

機構助手「……工具を貸してって言われて貸したけど 使い方知らなかった訳じゃないよね」

半鳥「え モンキーレンチって潰してネジ切る使い方じゃなかったんですか?」

機構助手「おかしいのは使い方じゃなくて発想か…… バラしたいの? 壊したいの?」

半鳥「頭が弱点だっていうからまずそこから〆たの 」べきべきべき

半鳥「装甲取れた。セイギョケイってどれ? これは人形の骨だし……ん それっぽいの見当たらないなー」つドライバー

ロボット「あっあっ」ビクンビクン

麺「?」

術師「ああ知ってるぞ そうそう 塩梅を見て弄るとそんな感じになるんだ」

半鳥「はい?」

麺「……待って それ本当に頭がカラみたいだね」

術師「見れば分かるだろ」
半鳥「あ゛?」

麺「違うよ 見てごらん」グイ

ロボット「あぴょ」ビグッ

麺「本当に制御用の魔導回路が入ってない 人で言う頭蓋骨に当たる頭部フレームと――」

麺「下にほら ハーフィ君が千切った頸部フレームの余りがくっついてるだけだ」

機構助手「制御用の魔導回路?? ただの玩具になんでそんなもの」

術師「豊かな才能と豊かな家柄 温室の純粋培養で滞りなく今の地位に収まった腐れ秀才オタク野郎が懐かしむ玩具だ 分かれ」

機構助手「そんな言い方しなくたっていいじゃないですか 何なんですか本当」

麺「気にすることないよ助手君 僕らへの挨拶みたいなものさ」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 15:18:43.07 ID:GBOyKnaYO

麺「しかしとなると物質的核を持たないツクモガミめいた霊的生命体ということでほぼ確定かぁ……参ったなぁ……」キラキラ

麺「ねえサモナー、それ僕にくれ……いや預けてくれないかいっ?」

機構助手「ああもう」sigh
機構助手「教授、軍部にせっつかれてるのをお忘れになったんですか? そんなゴーストまた見繕えばいいでしょう」

麺「で でも! もし遠隔傀儡のイタズラじゃないなら、このロボットを操ってる彼? を分離させて定着させれば例のインテリジェントデバイスに近いものが――」

機構助手「今は目先の仕事が先です インペリアルデバイスの性能を落とさず機構を簡略化させられ得るのは付呪教授とあなたしかいないんですよ」

麺「…………廉価版の研究なんて嫌だあ! もう出力変換効率比と睨めっこなんてしたくない、背油と塩分と麺を啜ってもいいテーブルがこの国には無いんだ!!」うをををををををを

機構助手「また始まった みんな!」finger snap


「教授辛抱してください!」
「またインスタント買ってきますから!」
「食事の時我慢しますから啜ってもOKですから!」

麺「ヤメロー! ヤメロー! 僕は ボクは ぼくは 本物が欲しいいいいいぃぃぃぃぃ」ジタバタ

「おい 足持て! 担げ!」wasshoi!!
「あっスリッパ脱げた」
「後にしろ カンヅメ部屋にブチkお連れするのが先だ!」

麺「新年だって月半ばになってから初めて家族以外にあけましておめでとうって言ったんだぞ!! まだ三日残ってるんだああああああああああぁぁぁぁぁぁ」
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/22(日) 15:19:10.82 ID:GBOyKnaYO


機構助手「召喚教授 工具はお貸ししますからその生きてる残骸を早く持ち帰ってください いいですね」

術師「今度一晩付き合ってくれるなら」

機構助手「後日内容証明を送ります 楽しみに」

術師「んーそそる あの坊っちゃんには勿体ない逸材だと思わんかハーフィ」

半鳥「やっと分かった 体つきのこと言ってんでしょ」
半鳥「もう訴えられちまえよ」

術師「駄目だ ちょっと催してきた」

術師「その人形で遊んで満足したら適当に片しておけ 私はちょっと食事に出てくる」ジュルリ

半鳥「やだ もう教授の変態! 大っぴらに言わないでよ変態 変態!」

術師「何勘違いしてんだ、普通の飯しか無い以上普通の飯をただ食いに行くというだけだ 想像力が逞しいようですね?」

術師「食事という単語に何を見出だしているんだやーい変態ー! ベーコンとアスパラガスで掛け算でもしてろ!」ガチャ バタン


半鳥「くそっ 子供みたいな言い返し方しやがって! ……掛け算ってナニ?」

ロボット「」スヤァ…

半鳥「……とりあえず これ……この子どうしようかな」


どうする↓
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/22(日) 18:05:47.82 ID:91qCFFse0
近所の情熱溢れるおもちゃ屋の主人に見てもらって、直せそうなら手伝いつつの修理を頼む
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/22(日) 20:27:47.52 ID:AmrlsOfy0
ロボ系アニメのメカニックさん的な?
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/23(月) 16:31:37.10 ID:MWGr1DoU0
貸してもらった工具の質によっては、おもちゃ屋さん大歓喜?
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/24(火) 21:02:49.74 ID:BMasXdnU0
しかし3時間程も安価が踏まれないなんて珍しいねぇ
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/24(火) 22:07:01.73 ID:LVtr8pT00
昼更新が珍しかったのが
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/27(金) 12:13:15.24 ID:6G2Rv9cR0
名前はそう変わったか。賭け試合とやらには出させられたりするのかな?
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 20:32:06.95 ID:ECBRRp0f0
超究極銀河狩人……サムスさんかな?

サモナーは元々なんて書いたんだろ
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/04(土) 03:22:11.67 ID:37rwMzzt0
いやぁ、続きが楽しみですな
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:10:47.29 ID:eC2dk0PHO


麺『くっ……ハーフィ君ッ!』ビリ サラサラサラ シュバッ

半鳥『へ? うわっ紙が手裏剣みたいに ……メモ?』パシッ

麺『そこへ行くんだ! 老舗の玩具屋、その鉄の人形"対戦傀儡"のこともよく知ってる筈だ!』

麺『僕は模型を買いによく行く 名前を出してみてくれ!』

半鳥『はあ…… ありがとうございます』

麺『礼には及ばないよ! けど直ったらそれ僕にっ――』

機構助手『教授 その辺で』pray STUN WIRE SHOT

麺『あばばばばばばばばばばばばばばばばば』ttttttttttaaaaaaaaasssssssseeeeeeeerrrrrrrrrrrrrr

半鳥『お邪魔しましたー!』スタコラー


半鳥「とゆーわけでやってきましたここが老舗の玩具屋さんです」

ドリアード「なんで私まで……」つグラサン

半鳥「最近歩き回り辛くなってきてたでしょ? 研究室覗いたら寂しそうだったから」

ドリアード「寂しくなんかない 私は元々古木なのよ」

半鳥「うん 森に住んでるから一人ぼっちだったことなかったんだよね」
半鳥「帝都にいる時は私がいるから 大丈夫だから!」ニコー

ドリアード「……いいわもう それで」フイ

半鳥「照れちゃってこのこの こっち向きやがれ」ツンツン

ドリアード「やめなさい。お店に用があるんでしょ」

半鳥「はいはい! じゃ行こっか」

半鳥「ごめんくださーい」チリンチリーン

398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:11:45.81 ID:eC2dk0PHO


玩具屋「で 今回は何のパーツを造れって?」

禿客「でよぉ、だから奴の装甲をブチ抜けるように射突型ブレードを――」
太客「おい」
禿客「……っと」

玩具屋「いらっしゃいませ」

半鳥「(ハゲ デブ オッサン ふむイケメンの香りが毛ほどもしねぇ)」
半鳥「(なんて思っちゃダメだよねぇー教授みたくなっちゃうぅー)」

ドリアード「こんにちは……こちらで対戦傀儡を取り扱っていると聞いたのですけれど」

半鳥「頭が取れちゃって 出来たら直して欲しいんですけどー……」

禿客「……」
太客「……」

玩具屋「……対戦傀儡? そんなお高い骨董品はうちじゃ取り扱ってないよ」

玩具屋「君らが分かってるのか知らないが 起動させた対戦傀儡は抜き身のナイフと同じ扱いを法律でされる」

玩具屋「即逮捕とまではいかないけど 鑑賞目的の単純所持も怪しい曰く付きの代物なんだがね どこで手に入れた?」

ドリアード「…………私のじゃなくて今日はこっちの友人の付き添いですので」スッ

半鳥「ええっ」

ドリアード「(だって貴方 そんな脛に傷のある代物だなんて聞いてないわよっ?)」コソコソ

半鳥「(私だって聞いてませんから! えーどうしよめっちゃ怪しまれてない えー……)」コソコソ
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:13:58.92 ID:eC2dk0PHO

半鳥「き、(ょうじゅは違うかなぁ)」

玩具屋「きィ?」

半鳥「……帝都魔法大学の魔導機構学教授から貰いました ここも紹介してくれて」

玩具屋「魔導機構学……」

半鳥「(名前出せって言われたけどそーいや名前聞いてねぇ……アダ名だよねあれ 通じるかな)」

半鳥「えーと Dr.ヌードルって呼ばれてました」

ドリアード「何そのふざけた名前は……」

玩具屋「ああ……ああ ああ! はいはいはいあのあんちゃんね」

ドリアード「通じてるし」

太客「誰よ」

禿客「ほら麺キチガイの」
禿客「島国街の地下でやった帰りにギャラリーで痩せの大食い発揮してたヒョロガリがいたろ」

太客「ああ ああ ああ ああ 一人で大豚ダブル八杯も食ってたアホインテリか 対戦傀儡はやってないんじゃなかった?」

玩具屋「やってなかったけど理解はあったろ、普通の模型買ってきがてら見てたのもそう けど持ってたんだなぁ――」

玩具屋「御大層な肩書きまで付いてるとは まあ金さえあるなら入手ルートはいくらでもあるからね、何でもそうだけど」

半鳥「はい あはは そうですね 」

玩具屋「それじゃ分かった 承りましょう」

玩具屋「悪い、どっちかちょっと見てて貰える? 店」カチャカチャ

禿客「おいおい俺注文の最中だったろーがよ 俺も下行くよ」

太客「俺別にいいぜ どうせこの時間は客滅多に来ないしな」ドッコイセ

半鳥「玩具屋の常連さんですか?」

太客「いい歳してって思ってんだろ ははは 店より店長と馴染みなんだよ」

禿客「こっちこっち カウンターの裏来てみな」

玩具屋「俺の台詞だよ」ガチャ

玩具屋「ついてきて 階段急だから足元気を付けてな」カツ カツ カツ カツ …


ドリアード「なんかユルい」

半鳥「いいよ 素人相手だからってしゃっちょこ張られるより 行こ」

ドリアード「まあそうね」

半鳥「"らしい"とか"聞いた"とかぼかしちゃって 結構しっかり見てたんじゃんラーメン教授……」

400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:18:38.57 ID:eC2dk0PHO


老舗玩具屋 地下工房


禿客「電球は代えたのかよ」

玩具屋「ああ忘れてた 買ってこなきゃあな」パチッ

light on

禿客「散らかってるけど気にしないでくれな」ズカズカ

玩具屋「だから」

半鳥「うわ結構広い……あ バラしてるそれとか全部魔導傀儡のパーツ? あっちはでっかい金庫……」ほわぁ

ドリアード「前はよく 呪い師が木から削り出して呪術用の触媒を作ったものだけど」

ドリアード「今 この人形は骨がある上に全部鉄製なのね 凄いわね 安心したような寂しいような」はー

半鳥「マゾなの」

ドリアード「ああん?」ぐにー

半鳥「ごぇんなさい」いだだだ

玩具屋「?」

ドリアード「何でもないわ いい工房ね」パッ
半鳥「っつー……」ヒリヒリ

玩具屋「ありがとう 人形みたいなお嬢ちゃん」

半鳥「あのでっかい金庫は?」

玩具屋「金塊なんか無いよ」ヘヘ

玩具屋「あの金庫の中にさらに個別の金庫がゴロゴロ入ってるんだ」

玩具屋「家に持って帰れない客の魔導傀儡を預かったりもしてんのさ」

半鳥「へー……」

禿客「先ちょっと弄っててーわ いいか」

玩具屋「15番の鍵な ほらよ ……さて、見せてごらん 」チャリン

半鳥「あ これです 工具箱の中」ゴトッ

玩具屋「工具箱? 随分立派なのを使ってる……」ガチャ

玩具屋「……これは……はは 後ろのカッコイイのは名前? どれどれ――」

ロボット「  」キュイッ

玩具屋「(動いた?)」

半鳥「……」

玩具屋「(悪戯? いや、剥き出しになってる中枢部は空だ……魔導回路が抜かれてる これじゃ動かない 気のせいだろ)」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:21:00.70 ID:eC2dk0PHO

半鳥「ど どうですか……?」

玩具屋「……んー…… このね、人形の頭に普通は……こいつを動かすための脳ミソみたいな部品があるんだけど」

玩具屋「頭部装甲を剥がしてそれだけ抜いてるんだよね 首の壊し方も酷い、工具で力任せに無理矢理やったんだわ」

玩具屋「丁度ほら、こんな感じのモンキーレンチでネジ切ったんだよ ……クソ」

半鳥「……………………」

ドリアード「よく出来た玩具なのに 心無い人間がいるのね……」

玩具屋「魔導回路はそこそこ高く売れるから それに危険物扱いされてるのは事実だからね」

玩具屋「ある程度儲かる目算があるからってのも勿論あるけど でも俺もやっぱり好きでやってるからさ、こういうの見ると許せないな」

ドリアード「お察しするわ こういう簡単に壊すのも作る大変さを想像できないからなんでしょう」

ドリアード「何にせよ 任せるのが情熱のある人で良かったわ ね ねハーフィ?」

半鳥「…………そっスね」

ドリアード「ハーフィ?」

ロボット「  」ギョロ…

玩具屋「……」
玩具屋「ざっと見て 回路の積み直しと剥がれた装甲と痛んでる旧フレームだなぁ、首から上含め総取っ替え 誓ってボろうとしてるわけじゃなくてさ――」

玩具屋「この型はかなり古いんだ 今のゲームで使われてる奴にはとても太刀打ちできない、マトモに遊べるレベルにするなら交換必須」

半鳥「(ゲームって……)」

玩具屋「ただフレームに関してはそこ以外割りと無事だし 下取りで多少安くできると思うよ」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:25:24.90 ID:eC2dk0PHO

半鳥「……で その えーと じゃあそれで大体お幾らくらいに……」オズ

玩具屋「そうね……」カタカタ ッターン
玩具屋「これくらいかな」show calculator

半鳥「どれどれ……」
半鳥「」

半鳥「」チラ

ドリアード「駄目です」

半鳥「私達友達でしょぉー……?」

ドリアード「だからこそお金の話を挟みたくないのが分からないのなら 今日からは一歩引かなきゃならなくなるわ」

ドリアード「私はそんなの嫌よハーフィ 貴女は」

半鳥「…………うぐぬぅ」

玩具屋「ははは 優しい正論だ」

禿客「笑ってていーのかよ」カチャカチャ

玩具屋「商魂も大事だが楽しんで笑わせるのが玩具の本懐ってもんさ」

玩具屋「ハーフィちゃんって言った? 扱っといてなんだけど対戦傀儡は高いから 金を貯めてくるか、でなきゃ無理はしない方がいいよ」

半鳥「うーん、そうですね……ごめんハンター君……」


ロボット「……ゴメンじゃない!」ビコォーン


玩具屋「うぉばっ!?」ポイッ
禿客「え? はっ?」
半鳥「ですよねー……」
ドリアード「……」

ヒューン ガシャッ

ロボット「いだ! 投げないでよおじさん!」flash MonoEye

玩具屋「……気のせいじゃなかった……のか マジか」
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:30:00.65 ID:eC2dk0PHO

半鳥「……だってしょうがないじゃーん……」

ロボット「しょうがなくない そもそもおれを壊したのだってムガモゴ」

半鳥「あー あー 口はこの辺でいいのね バラしててもこっちの頭を塞げばOKと」ガシ

玩具屋「? ……?」

半鳥「本当ゴメンって、あれで喚んだ人外は警戒しないといけないから…… お小遣い三ヶ月分はキツいんだってば」

ロボット「くそ、体さえ動けばおまえなんかっ……」

玩具屋「その 腹話術的な?」

ドリアード「いいえ、人形に何か憑いているようね ハーフィ側の私が言っても胡散臭いでしょうけど」

ドリアード「でも気配が薄すぎて分からなかった 普通の人形じゃないならどうしてそうと言ってくれなかったの」

半鳥「あれー、言ってなかったっけ? あははは……」タジ

ドリアード「……壊したのって」

半鳥「そんなことよりハンター君!! 自分の体の事なんだから君からもちゃんとお願いしなきゃなんじゃないのっ?」

ロボット「この この鳥ガラ女! おじさんなんとかして直してくれませんか!」

玩具屋「これは……困った っていうか理解が追い付いてない」

禿客「昔やってたアレみてーじゃんか今のお前 ラジオドラマのメカニックさん的な?」

玩具屋「何ですぐに適応できてんだよ ひょっとして俺はまだ寝ててこれは夢なのか?」

禿客「随分いい夢見てるな」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:30:33.33 ID:eC2dk0PHO

ロボット「お金は持ってないけど 直してくれたらお店の手伝いとかして返すから!」チカチカ

半鳥「うおっまぶしっ」

ロボット「お願いだよ!」

玩具屋「……うーん 直してあげたいのはまあ さっきっからそこは山々なんだけど」

玩具屋「本当に総取っ替えだからさボウヤ、君の体が大丈夫なのかも心配だしお金もちょっと無視できないのよ」

禿客「フレームは屑鉄とかから奥のオンボロマシンで部品成型して 組み立てはこの中年が手作業でやってんだ」

禿客「組み立ては慣れりゃ俺とかでも出来なくねーけど 装甲とかの"外"なんかは基本オーダーメイドだしなぁ」カチャリ

禿傀儡「  」

半鳥「今弄ってるのがおじさんの? 持ってるライフルとか背負ってるヤツって飾り?」

禿客「ライフルもロケットポッドも小さいだけで機能自体は本物の魔導兵器だぜ ライフルの弾は加工した釘だけど」

半鳥「へ〜」

ドリアード「危な……」

ロボット「……そ そこまでにしてなんて言わないから……せめて体をなんとか……」

玩具屋「んー……うぅーん……」
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:31:56.66 ID:eC2dk0PHO


「……だーかーら そっちはスタッフオンリーだっつの!」

「奥にいるんだろう?」

「今は留守だよトイレ無ぇから下痢腹抱えて走ったっきり――ああ待てって!」

「通してもらうよ」

ガチャ

半鳥「?」

スーツ野郎「こんにちは」

玩具屋「こんにちは おしゃぶりなら2ブロック先にいいベビー用品を扱ってる店があるよ」

スーツ野郎「この店がいいな」

玩具屋「……本当にしつこい奴だね」


太客「あーくそズカズカ来やがって すまねえ」ドタドタ

ドリアード「お友達って感じじゃないけど」

禿客「老舗じゃない玩具会社の御曹司様だ お子様相手に手広くやって今じゃ財界の大物よ 親父が」

太客「親父がな」

半鳥「強調するね」

太客「一代で会社ぶち上げた親父殿は俺らも大したもんだと思うがよ あの坊っちゃんは――」

太客「札束でぶゎッさぶゎッさぶっ叩くことしか知らねえし出来ねえ」

禿客「長者三代ってありゃ嘘だぜ もっと早ぇ あのガキじゃ惨dieだわな」

半鳥「ひでぇ」

半鳥「あと太ってる方の人すいません唾飛ぶんでちょい離れて もっと!」

太客「ひでぇ 一歩離れたのにさらに言われた」

406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:33:38.13 ID:eC2dk0PHO

玩具屋「いくら積まれようが いくら条件を増やそうが 返事は変わらない」

御曹司「そんなこと言わずにさ うちの製作部門に来るのがあなたにとって一番なんだよ」

御曹司「対戦傀儡を作る腕前 工作機械の開発 ギミックのアイデア あなた個人はどれを取っても超一級――」

御曹司「ただ 経営者としてここを背負ってしまっているという一点だけがマイナスなんだ」

玩具屋「マイナス? 食うのには困ってないんだけどね」

御曹司「その能力を活かす環境があればもっともっと稼げる」

御曹司「多くの子供達を笑顔にできる 玩具を作る者ならそれが至上の喜びってものだろう?」

玩具屋「そうだね」

御曹司「なら」

玩具屋「手始めにそこのおっきな子供達から笑顔にしてみない 輝く頭と段腹が特徴の二人だ」

玩具屋「あの子達はここが無くなると悲しむだろう 泣いちゃうかもな どうしよう?」

太客「ランニング頑張ってるんです」
禿客「俺もう泣きそうなんだけど」

御曹司「大の大人が玩具で遊んでるのはおかしい」

玩具屋「自分のとこで作った玩具で遊ばないのか?」

御曹司「そんな暇ないから そういうことが出来るのは現場の人間ならではでしょ 好きならだけど」

玩具屋「……ダメだね 話にならない 坊っちゃんのとこで働いてたら玩具が嫌いになりそうだ」

玩具屋「帰んな 腕を買ってくれてるのは嬉しいけどおたくとじゃ反りが合わないよ」

御曹司「……そこまで言ってくれちゃうか」

御曹司「分かったよ じゃあこのやり方はやめだ」

玩具屋「……」

半鳥「どういう意味」

御曹司「店を潰す」

半鳥「は?」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:37:09.07 ID:eC2dk0PHO

御曹司「土地ごと買い取ってこの地下工房も埋めてやる いいよ まずは余計な枝葉の剪定からだ」

玩具屋「坊っちゃんの観葉植物になった覚えはない」

御曹司「何度も温室に移してやるって言ったのに断ったんだから仕方ないだろ?」

玩具屋「何が仕方がないって? 話通じてるかな? 前提が食い違ってないか、俺は自由に出来る玩具じゃないって言ってるの」

御曹司「出来るんだよ 話通じてないのはそっち」つ小切手

御曹司「とりあえず好きな額書いてみなよ ここが無くなるのはもう今決まったから 当面のこと考えてさ」ビリ

玩具屋「…………呆れて物も言えねぇ」ツカツカ

御曹司「どこへ行くんだ」

玩具屋「奥だよ すぐ戻るけどもう帰っとけお前は」


御曹司「……」

禿客「……」ガサゴソ

太客「ここ禁煙」

禿客「ちっ」ゴソガサ

半鳥「……」

ドリアード「……」

半鳥「……ねえ」

御曹司「?」

半鳥「お金持ちってホントにみんなコガネムシみたいな人達ばっかなの」

御曹司「何お嬢さん コガネムシ?」

半鳥「あれって花を食べちゃうんだよ "分かってない"お金持ちの社長さんにそっくり」

ドリアード「……幼虫は根をかじって枯らし殺すしね ぴったりじゃないハーフィ 上手」

半鳥「いぇーい」

御曹司「君達には悪いけど これはビジネスの話だから」

半鳥「そうなの」

半鳥「けど あの横からでごめんねけどさ 社長さんお金沢山積んででもここの店長さんに自分とこ来て欲しいんでしょ?」

御曹司「ああ」

半鳥「玩具作りが凄いから」

御曹司「そうだよ それが何か?」

半鳥「おんなじことされたらどうすんの」

御曹司「?」
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:39:27.80 ID:eC2dk0PHO

半鳥「お金で無理矢理引っ張ったらまた今日積み上げた以上のお金で別の誰かに引っ張られちゃうんじゃない」

半鳥「いい腕してるからっていうなら店長さん欲しがる玩具野会社他にもあるんだろうし そもそも嫌々入らされる上に――」

半鳥「社長さん嫌な人だから お金さえあれば簡単にそっち転んじゃうよね お金だけじゃ釣られなさそうだけど」

御曹司「たらればの話を心配してたんじゃキリがない」
御曹司「いずれ人が資本に食われるなんて与太話が怖くて起業なんかできるかい? 分からないか」

半鳥「……もうちょっとさー、向こうからその気にさせようとか考えない? なんかビジネスとか以前の問題じゃないの」

半鳥「玩具で稼ぐんだから玩具で釣るとか……うーん? ごめんちょっと待って えーと……」

ドリアード「……ちゃんと話す内容纏めてから言いなさいよ……」ハァ

半鳥「感情が先走って」

御曹司「何が言いたいんだ 馬鹿なのか?」

半鳥「んーだから……職人気質の人って儲けだけじゃ動かないんだよ そういうもんなの」

半鳥「とりあえず社長さんも対戦傀儡で遊んでみればいいんじゃない 大人がどうだからとか言ってないで仕事として」

御曹司「……」

半鳥「……ごめんなさい 気にしないでー……」

御曹司「…………君 名前は」

半鳥「ええ……? 周りにはハーフィってアダ名で呼ばれてるよ ハーフのハーピィ」

御曹司「……安直だね」

御曹司「センスが感じられない うちでそんな名前商品に付けるような奴はクビにするレベル」

半鳥「そこまで? ふぅん あッそ」



玩具屋「よう まだいたの」

御曹司「もう帰るところだよ」

玩具屋「それがいい早く帰ってやんな 親父さんが待ってる」

御曹司「……父が何を」

玩具屋「話してきたんだよ 御隠居に免じて今日の癇癪は水に流してやる」

玩具屋「行きな 近く対戦傀儡の催しがある 準備で忙しいんだ」

御曹司「催し」

玩具屋「これで遊ぶんだよ いい大人……ああ……おっきな子供が集まって 大会ってな」

玩具屋「大人が来るとこじゃあない お気になさらず」

御曹司「…………」ジロ

半鳥「(店長さんを見るのは分かる、けどその次なんで私 そんなに怒ったんスか)」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:45:00.17 ID:eC2dk0PHO

御曹司「……まあ いいや」

御曹司「精々腕を鈍らせずにおきなよ でなきゃ折角招いても待ってるのは座敷牢だからね……」

カツ カツ カツ カツ …

玩具屋「……」

禿客「クソガキが タンスの角に小指ぶつけろ チャックに皮挟め 入口の段差でコケちまえ」thumbs down

ドリアード「みみっちい……」

太客「しかし露骨だったな」

玩具屋「腐らせずにおく用意ができたってことだろね 先代はいい商売仲間だったんだけどな」

玩具屋「息子さんはそっとしといてくれないらしい、生き急いでるねぇ……」ガサゴソ

太客「ここ禁煙 って決めたのお前」

玩具屋「いいんだようるさいな」シュボッ スパー

禿客「まったくだぜ」シュボッ

玩具屋「ここ禁煙だっつってんだろマナーも守れねぇのか」フゥー

禿客「」
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:45:30.95 ID:eC2dk0PHO

半鳥「……話が見えないんですけど……」

玩具屋「いいよいいよ気にしないで ほんと内輪のアレだからお客様に失礼なヤツ ごめんね」
玩具屋「あ 煙草大丈夫?」

半鳥「平気です」
ドリアード「気にしないで」

玩具屋「世渡りデキるタイプ」スパー

玩具屋「それじゃあ悪いけど、今日はもう店仕舞いにさせて貰おうかな 注文も来てるし 準備しなきゃだし」

ロボット「……」シュン

玩具屋「ややこしくなってたかも知んない、よく大人しくしててくれたなボウヤ そう凹まんでよ」

ロボット「だって……」

玩具屋「んー……じゃあそうだ 本物のゴーストにお目にかかるなんてのも一生に一度あるかないかだし」

玩具屋「一番安い中古のフレームで良かったら譲ってあげよう そのまま買い取ったやつだから魔導回路も付いてる 必要か知らんけど」

ロボット「え…… そ それって体直して貰えるってこと!?」

半鳥「いいんですかっ?」

ドリアード「よかったわね けどどうやって霊魂の定着を移すつもりなの」

ロボット「ていちゃく?」

ドリアード「つまりハンター君 あなたのその意志の宿ってる箇所が今分からないでしょう? 見てると多分頭だと思うけど」

玩具屋「オバケのオバケ的心臓がどこにあるかってことだろ? その辺は上手くやっとく 任せなさい」

ドリアード「あら なら慎重にやってあげてくださいね」
ドリアード「骨を引っ掻くだけでエクソシストを名乗れるようになるかも知れないから」

ロボット「えっ?」
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:47:41.94 ID:eC2dk0PHO


禿客「いやー しかし本当にそれ自力で目ぇ光ってんのか ロボ夫」

ロボット「ええ あー うん……」

太客「店長様が直しゃあ動いて喋るロボ吉が見れるってことだろ? すげーよ、コミックの世界じゃん! なあ?」

禿客「懐かしいし面白かったけどあれも今考えると凄い設定だったよな、やることなすこと対戦傀儡の勝負で決める世界で――」ペラペラ

太客「帝国転覆を目論む悪の天才魔導師と帝国情報局エースの主人公のガキが 時計塔頂上でカウントダウンの始まった時限空間消滅爆弾の前で決着付けようと――」ペチャクチャ

禿客「対戦傀儡でな その後の島国から来た傀儡忍者編とか戦う共和国議員編とかも――」ベラベラ

ロボット「……」ポカン

半鳥「なんか始まった」

玩具屋「終わりだって言ってるだろ さあ帰った帰った家でやれ ハゲお前のはしまっといてやる」

玩具屋「ハーフィちゃん達はまた明日来てくれるかな? ハン太預けていってくれるならだけど」

半鳥「私は願ったり叶ったりです それでオッケーハンター君?」

ロボット「おれもいいよ いいけど」

ロボット「も もう痛くしないでよ……?」

玩具屋「まあ……頑張る」

ドリアード「じゃあ よろしくお願いします」

半鳥「お願いします!」

412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:54:34.67 ID:eC2dk0PHO



半鳥「やー良かった、なんとなく高いだろーなぁってのは想像ついたから」

半鳥「ドリアードちゃんに断られた時はどーしよーかと」

ドリアード「…………ふーん ああそう 財布が欲しかったのね」ジト

半鳥「冗談だよ!」

ドリアード「どうだか サモナーやさっきのお子様を見たでしょう」

ドリアード「お金があることが必ずしも楽で豊かとは限らないわ お金って怖い」

半鳥「……ドリアードちゃんが孤独なセレブの階段を上ってる……もう慣れてきたけどなんか服もお洒落な感じになってってるよね」

ドリアード「やらされたとはいえ一応自分の身で稼いだ物だけれど ポンと大金が入るのも考え物よ……」

半鳥「わあ嫌味ったらし」

ドリアード「……」

半鳥「……怒った?」

ドリアード「愉快ではないわね 怒ってもないけど」

半鳥「ドリアードちゃん大好き」

ドリアード「私もよ 貴女も内面から段々素敵になってきてるわ師匠に似てきて」

半鳥「じゃあさじゃあさ、それで美味し(くて高)いご飯のお店があるんだけどォー!」

ドリアード「………………」



413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 22:57:55.99 ID:eC2dk0PHO




帝都 某所路地裏


資産家「行くぞ!」


SMOKE GRENADE

資産傀儡『   』ボシュゥゥウウウウウウウ

外套男「(残弾の怪しい煙幕を撃った、仕掛けてくるな 巻かれる前に距離を置く 何で来る――)」

外套傀儡『(一旦後退)』back step

資産傀儡『  』RDY RIVET-MACHINEGUN

BLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAM

外套傀儡『  』チュィンチュィンチュィンチュィン

外套男「(炸裂弾でもなし 通常釘弾をバラ撒いてどうする気だ)」

資産傀儡『(当たった そこか!)』SMOKE.G more

ボシュゥッ……

外套傀儡『(追加の煙幕! 煙越しに位置を特定してきた――傀儡の聴覚で拾ったのか?)』avooooooooid

外套傀儡『(跳んだら魔力噴射の光と反応で嗅ぎ付けられる オーバーヒートまで宙で踊らされ着地を殺られて終了だ)』チュィン ガスッ チュィィーン

資産傀儡『(包んだッ! 次のランチャーで炸裂弾を叩き込みそのまま削り殺すッ!)』ガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

外套傀儡『(中距離戦でアクセントに使ってきた炸裂グレネードはまだ残ってる筈だ 次はそれが来る)』

外套傀儡『(榴弾銃は単発中折式 やるなら装填中の今)』バッ

資産家「!」

外套傀儡『そこ』flying knee

ガッシャァァアアアアッッ

外套傀儡『(頭部小破 胴体小破 腕部中破 膝関節が今ので中破 噴射で無理矢理動かせばまだ行ける)』バシュ

資産傀儡『(頭が、揺らされっ――)』グラ

外套傀儡『ガラ空きだ』straight fist

バギャアッ

資産傀儡『   』HEAD breakdown


資産家「なん だとッ……」

外套男「頭部を破壊された傀儡は失格となるだったか 今も変わってなければ」
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 23:00:35.77 ID:eC2dk0PHO

外套男「ベテラン風吹かしてたようだが どうだい? ぺーぺーの若造にそれも武器無しで負けた気分は! ククク」

資産家「ぁぐ……一体どうやってこちらの位置を……感覚同期は一朝一夕で身に付くもんじゃないぞ」headache

外套男「人形のことは人形にやらせればいい 撃たれまくって痛いのが嫌なら撃ってきた方向も死ぬ気で探るってな」

資産家「な、何を言って……?」

外套男「急に見繕ったから武器まで間に合わなかったというだけなんだが 丸腰は慣らし運転に丁度良かった」

外套男「さ 約束は守って貰おーか」スッ

資産家「……正直、いきなり現れたかと思ったら"催し"の権利を賭けて勝負しろと殴り込まれ――」

資産家「五分でこの様だ 私がプレイヤーだということや出場権の有無をどうやって知ったのかも含め 非常に納得できない」

外套男「レンガやブロックからは目玉と耳が生えるもんだ 資産家なら知っておけ」

外套男「で 反故にする気ならどうする 靴でも舐めて頼み込んでみるか」ヒョイ

資産家「……いいや……そんなことは言ってない 悔しいが……」つ鞄

資産家「私も対戦傀儡を嗜むプレイヤーの端くれ 愛機を駆り負けた以上勝負に乗せた約束は違えない」ゴソゴソ

資産家「持っていくがいい」つボルト

外套男「……ただの汚いネジにしか見えないんだが」しげしげ

資産家「どういう物かまでは知らなかったんだな? ペテンにかけているのではないよ」フフ

資産家「旧型フレームの大ボルトに手を加えたそれのネジ山が開催場所のドアの合鍵になっているんだ 器用だろう」

外套男「開催場所に入る権利はやるから勝手に入れと…… チケットみたいなものを想像してた」

資産家「私もそうだったよ」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/12(日) 23:01:06.20 ID:eC2dk0PHO

資産家「目的は果たしたようだが まだ何かあるか」

外套男「ない だがおっさんあんたは物欲しそうな顔をしてる 暇だからな」

資産家「仕事の切り上がったところに颯爽と現れたのは調べたからか」

資産家「もう一勝負どうだい? 対戦傀儡はまだある」

外套男「面白そうだが賭け試合の方に興味がある そっちの準備がしたい」

外套男「今度は準備万端で来られるやも知れないしな 私はこの一匹きりなんだ」

資産家「金か それともギャンブルが好きなのか、そっちはどうでもいいが……ふむ賭け試合……」

資産家「……なら こういうのはどうだ?」

外套男「?」



416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/13(月) 21:08:10.43 ID:n06ejEfJ0
おお!?いやはや熱くなってまいりました!!
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/14(火) 05:49:00.07 ID:z2xSY1670
乙!
本当に誰も彼も味わい深く書かれるお人だ
対戦傀儡については、コミックとラジオの方も気になるな!
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/15(水) 12:35:29.31 ID:wY1ttWZ40
こちらで言う所のデュエル脳やボーグ脳と同じ感じな訳ねw傀儡脳とでも言われているのだろうw
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 18:24:43.91 ID:mVE6uXoa0
"催し"の会場への入り方まで凝ってる。同好の士ならではってヤツなんだろうな
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 20:18:01.35 ID:0SKPIXWS0
外套の男とは何者で、どう繋がるのか……
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/19(日) 18:50:44.60 ID:JTqNCAcl0
軽い話から熱い話にシフト!

ところで対戦傀儡って例えるなら【プラレス3四郎】【メダロット】【カスタムロボ】
【ミクロマン(旧版含む)】【エンジェリックレイヤー】【武装神姫】【ダンボール戦機】どれに近いのかねえ?
まぁ【やろうと思えばどれだろうと可能】ってのが正解っぽいんだろうけどねっ
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/23(木) 16:54:15.78 ID:STozTom70
乙だね!
傀儡達に操作以外の思考があるように見えるのは、感覚同期ってぇのの表現なのかい?
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 17:51:50.70 ID:40s6Xxr40
武装神姫で思ったけど、そもそも対戦傀儡に女性型は居るもんなんだろうか?
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 23:32:34.57 ID:FKJ0eI+b0
>>1さんも繁忙期でお疲れっぽいかな?
425 :職種が変わり申した 繁忙期がある仕事じゃありませんが大分間が空いてしまってますね 忘れてるわけではないのでどうか待ってて!! [sage saga]:2017/03/07(火) 15:59:28.92 ID:I0n+totxO
 
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/08(水) 17:42:43.71 ID:WnIiYlmO0
ありゃ、何か急かすみたいになっちゃいましたね
こちらは待ってるだけで丁寧に練られた作品を読ませてもらえているんですから、今後も余裕のある時にゆっくりと練って頂ければと思っております
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ sage ]:2017/03/11(土) 00:49:16.19 ID:hKzgIr0H0
そうですよ、みんな1は時間が掛かるけどいい文書を書いてくれるて分かってますから
自分は気長に待たせてもらいます、暇なときここを除いて続編が来たどうか確認しますから、ただその変わり時間をかけても良いので文章は丁寧に書いてください、まあ要望してはそんな感じです
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/11(土) 08:15:00.35 ID:Q48Dj3uN0
そんなことよりおうどんたべたい
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:07:37.74 ID:vCC2svILO




玩具会社 社長室


コン コン

御曹司「どうぞ」

ガチャ

秘書「失礼します 例の件、資料に纏めておきました……」つ茶封筒

御曹司「ありがとう 相変わらず仕事早いね 下がっていいよ」パラパラ

秘書「……ええと」

御曹司「何?」ペラ

秘書「社長にお会いしたいという方が……その もうそちらまで」

御曹司「今日もう何にも無かったよね? 歯切れ悪いんだけど。その辺の管理君に一任してるよね自分でも覚えてるけど一応さ」ペラ

御曹司「誰」ペラ

秘書「お父様です」

御曹司「……あぁ なんか言ってたなあの人が……」

ガチャ

先代「あの人 か」

秘書「先代社長! 困ります」

先代「何が困る 私に見せられないものでもここにはあるのか」

御曹司「そんなものはない 見せて得をするものが無いから」ポチ

先代「彼から電話があった」

御曹司「いたよ」

先代「久しぶりの会話がこんな形になるなんて、とまだ前置いてくれていたから良かったが」

先代「買収と地上げをやられたと言っていたぞ いい加減にしろ……」

御曹司「同業他社を潰し自社の力にするこの上ない良案でしょ」

先代「彼に関わるな」

御曹司「何故? あんなに褒めていたのに」

御曹司「評判を聞かされて俺は育った 興味を持つのは自然な流れだ 実際――」

御曹司「この帝政政治国で鶴の一声に背き 細々とはいえ鬻いでいけるだけのものを持っているのは本当に凄いと思う」

御曹司「今の私と我が社に無いものを持ってる 分かっていますよ"先代"だからです」

御曹司「性急に見えるだろうけど準備を重ねてきた 彼を使いこなせるのはうち以外にない」

先代「……使いこなせる……? 分かってない お前は分かっていない……」

先代「彼は放って置くんだ お前なら他にいくらでもここを盛り立てる手段を考えつく筈だ」

御曹司「皮肉かよ」パラッ

先代「お前はまだ若い あの時の彼よりも」
先代「同じ轍を踏まされるぞ」

御曹司「……」


ガチャッ


警備員1「社長! 何事ですか」

先代「?」
430 :また長くなりそう…… [sage saga]:2017/03/11(土) 14:09:48.70 ID:vCC2svILO

警備員2「机の下の非常用警備ボタンが押されています 誤報でしたか」

御曹司「迅速だね」
御曹司「呼び鈴に使った こちらの老人が帰るところだから入口まで安全にお送りして欲しくてさ いいかな」

先代「お前っ……」

警備員1「こちらへ」

先代「私は前代の社長だぞ 不審者扱いするつもりなのか!」バッ

御曹司「だからこうして見送りをつけるんです先代社長 他の客や不審者にはしないことです」

御曹司「"あり得ない""前代未聞""常識外れ"対案を出せないネガティブな社員はもううちにはいない」

先代「そうだったな お前が重役連中を菜切りにした日もこうして私は来た 本当に愚かなことをした」

御曹司「今日は忙しい もういい?」サッ

警備員2「……」

先代「……いや……近付くな自分で行く 警備員も新品というわけか」

先代「もういい 分かった 今後お前のやり方に口を出すことはしない」

先代「ただ 譲ったことをこれ以上後悔させないでくれ」

御曹司「階段 急でしょうが気を付けて」

先代「……」

ガチャ バタン
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:11:24.24 ID:vCC2svILO


秘書「……」

御曹司「でと……続き続き」パラ パラ

御曹司「…………ん 件の場所は本当にここで合ってるの? こんな大きな倉庫を借りてたのか」

秘書「確認しました パトロンがいるようです」

秘書「場所を提供する客が何人かいると 今回は帝都郊外や辺境に土地を持つ富豪の客がそのようで――」

秘書「数々のご友人に混ざり度々明らかに毛色の違う人間と一緒にいるのを見たという話もあります 信憑性は高いかと」

御曹司「倉庫は主要幹線と近いしね……リストアップされてるがこの人、森に山に平原に」
御曹司「遠くじゃ丸ごとの小さい町や村まで持ってるんだ 凄いのを誑し込んでるな」

御曹司「帝都に持ってる土地で稼いで 遊びに近郊で塩漬けにしてるか何かの所を使うと ふーん……」

秘書「やるのなら人里離れていることも必要です 小火器オプションは爆竹レベルですが対魔獣用拳銃並みの口径を持つ物もありますから 騒音が」

御曹司「あれは野蛮な遊びだろ やるなら起伏に富んでたりなんかする所だな いくつか印がついてるやつがそう?」

秘書「広さなどを適当に鑑みた目星でしかありませんが 付けていないのは主に一軒家等の物件類です」

御曹司「ま、たかが人形遊びだし 大型倉庫一つあればまさかそのためだけに貸し切った土地へ出向くこともないだろうけどね」

秘書「次を」

ペラ

御曹司「これこれ」

秘書「財力的にパトロンが可能な方の内 交渉に応じ得るかと思しい方々の名簿です」
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:13:05.97 ID:vCC2svILO

御曹司「…………」ペラ ペラ

秘書「他 いくつかの備考は最後のページに」

御曹司「操縦感は魔導鎧に似る パーツは全て手製少なくとも現在1000種以上 賭け試合のブックメーカーは外注 店主はイボ痔ぃ? おいおい」フフ

御曹司「この紙束だけでちょっと前の会食に出てきた余興とかぶっちぎりだよ 名簿は名簿で年いってるのばっかだし ははっ」ハハハ

御曹司「ご苦労様」

秘書「ありがとうございます」

御曹司「早速始めるよ 会社からは何か?」

秘書「新しい玩具の企画が立ち上がっております 近く話を上げるとのことです」

御曹司「会議の日取りを掴んできてくれ 折を見て突撃」

御曹司「何が話を上げるだ、貴重なお時間を取らせたくないとでも言うんだろうね まだまだナメられてる」チラ

秘書「……」

御曹司「はい終業時間 今日やって欲しいことは終わったから疲れ取って 明日から少しの間いつも以上に忙しくなるから」

秘書「では お先に失礼いたします」

御曹司「お疲れ様」

ガチャ バタン

御曹司「……さて まず銀行からだ」ジーコ ジーコ


433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:15:11.52 ID:vCC2svILO


翌日

帝都魔法大学 召喚魔法研究室


ガチャ

半鳥「おはよう教授」

ドリアード「来たわね おはよう」

術師「おはよう弟子」ペキ

半鳥「学生さん達のレポートのやつ判子やっといたの見た? 言われた通り適当にだけど」

術師「押してないやつの言い訳を適当に聞こうか」

半鳥「そっちよけてるのは適当に難しかったやつ」

術師「ん 半々だったな、面白い内容のはお前が処理できた方に偏ってた」シャッ シャッ シャッ

術師「よけた方に紙繋げまくってやたら長くなってるレポートがあったろ 1行に1単語で1000行達成してたやつ」

術師「あれ書いたバカが最優秀賞 奴以外に評価をやろう」ペキ

半鳥「流石にマズくないっスか」

術師「モグリモグリ」ペキ ペキ

ドリアード「あら 優しいのね」

半鳥「何かの暗号かと思ってそっちにやったんだけど ていうか本当に1000行やった人いたんだ……なんも出ないのに」

術師「冗談だって分かるだろうにな 一々真に受けてちゃ生き辛そうだよな」シャッ シャッ

半鳥「真面目なのはいいことだと思うよ」

術師「そうですね」ペキ
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:17:41.11 ID:vCC2svILO

半鳥「……ペキとかシャッシャッとか何してんの?」

術師「気にしなくていい」シャッ シャッ

ドリアード「陣用チョークを折って削って短くしてるのよ 朝早くからもうやってたわ」

半鳥「無駄使いすんなって言ったの教授だったと思うんだけど」

術師「私のやることにケチをつける気か半人前が」ペキ

半鳥「ふぅっ」blow dust

術師「けほッ おい折角紙敷いてやってたのに散らかしやがって げほげほ ああクソ見ろお前」ゲホゲホ

半鳥「あはははは 真っ白!」ケラケラ

術師「パン粉まぶしてやろうか鳥肉 クリーニング代払わすぞ……」バサー

ドリアード「仲の良いこと けど食材呼ばわりはやめなさいねいつだかのヘドロみたいよ」

術師「いつだかの」

ドリアード「いつだかの」

半鳥「……」

術師「(お〜い婆さんや)」eye contact
ドリアード「(すまぬ)」eye contact

ドリアード「それで今日は何かあるの」

術師「ふむ インペリアルデバイスのテスターは終わったしな 特に外部からのあれも無い」

半鳥「生物学とか伝承学とかの人達は? 定期的に来るけどそろそろじゃない」

術師「メデューサの件なら数日前にはアポ取ってから来るからまだだ」

術師「それも奴の血を売ってから色々進展があったようで消化試合気味だし 本物を見せろとくれば話は違うが」

半鳥「じゃ今暇なんだ!」

術師「嬉しそうだな」

半鳥「仕事無いなら今日はもう街行ってていい?」

術師「いーけど 私も個人的な用事があるし」

半鳥「よし行こ」

ドリアード「ええ」

術師「ドリアがなんかソワソワしてたのはそういうことか どこ行くんだ」

ドリアード「遊びに」

術師「そう」

半鳥「気になる?」

術師「いや」

半鳥「あっそ」

術師「うん」

半鳥「ヒントあげよっか」

術師「はよ行け」

半鳥「何だよノリ悪いなぁ妖怪チョーク削り!」

術師「さっさと散歩に連れていけ切り株 テンション戻るまで帰って来んなよ」

ドリアード「はいはいチョーク削り」

術師「ふん」ペキ シャッ シャッ
435 :ライスグラタン呼ばわりはミスです [sage saga]:2017/03/11(土) 14:21:10.42 ID:vCC2svILO

ガチャ バタン

「もう直ってるかなー」

「どうかしらね」


術師「……」

open closet

術師「さて じゃこっちも……」ゴソ

コン コン

術師「それ」サラサラ シュバッ

「おっと 何だこれは? ……なんだよ」

ガチャリ

術師「猫の平均寿命は大凡十数年という 白内障かね私と同い年の老猫よ」

J「"起こさないでください"はドアノブにかけとく札であって学生のレポートに書き付けてドアの下からシャッとやるものではない」

J「そしてここはホテルじゃないし私はボーイでないし君は客じゃないぞ友よ 暇なんだろうがね」

術師「今から忙しくなる」シュル

J「ヌードルの奴からの出頭要請を伝えに来たのだけれど 外出の予定でもあったか」

J「……フード付き? いい趣味ではない」

バサ

外套男「火遊びの正装は昔からこういうのだと相場が決まってる 知らねーのか」

J「火遊びィ?」

外套男「知ってるかな」

術師傀儡「  」コト

J「!!」

外套男「休暇残ってる?」

J「仕事も残ってる……ッ!」ジーコ ジーコ

外套男「でもDr.ニャン吉にはゆうこと聞いてくれるお友達が一杯いるよね」

J「攻性魔法研究室? 私だJだ デバイス標準搭載予定の魔法はどこまで進んでいたっけ? そうか」

J「残りに必要な分は私のデスクに入れてある、一先ずそれで組んでみてくれ 消費軽減はクリア出来る」

J「私?」

J「私は急用が出来た! 今日は帰れないから! あとヌードルに彼はいなかったって言っといて!!」ガチャァッ

外套男「では行こうか」

外套猫「行こうか!」


外套猫「え どこに?」

436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:23:31.32 ID:vCC2svILO


老舗の玩具屋


チリンチリーン

半鳥「こんにちはー 受け取り来ましたー」

玩具屋「おう 来た来た」

ドリアード「常連の二人は?」

玩具屋「平日ですよお嬢様方」

半鳥「tsktsktsk こっちがお嬢様 私はただのハーピィ」

ドリアード「しつこい」

半鳥「今日は早上がりなんです あわよくば直してるとこ見れたりとか期待しちゃってたり」

玩具屋「なら悪いことしちゃったね」

半鳥「本当?」

玩具屋「パーペキ いやあ、あの子の反応があんまり面白いもんだからさ 張り切ったら速攻終わったよ」

ドリアード「あの子大丈夫でした?」

玩具屋「お嬢様の睨んだ通り頭だった あれを基礎に肉盛りと板金で現行フレーム規格までデカくしつつ補強して……言っても分かんないよね」

玩具屋「まあ下来てよ あ 質問に答えてねーか」

玩具屋「正直分かんない……」

半鳥「えっ」

玩具屋「新しい胴体と回路繋げた辺りからなんか痙攣しだして 治まったら返事しなくて」

半鳥「いやケイレンって絶対ヤバいやつじゃん」

玩具屋「対戦傀儡的には会心の出来栄えなんだけどオバケ的にはどうなの?」

ドリアード「……見てみなきゃ分からないわ」

玩具屋「ごめんねお願い」

ガチャ

437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:26:43.01 ID:vCC2svILO


ロボット「  」


半鳥「すっごい ピカピカだし背ぇ高くなったし装甲もちゃんと厚くなってる! かっこいいじゃん!」

半鳥「良かったねハンター君!」

ロボット「  」

半鳥「……うんともすんとも言いません」

玩具屋「どうですか先生」

ドリアード「んー…… 作業は夜中だったんでしょう」

玩具屋「そうだけど」

ドリアード「ああ なら」ス

半鳥「デコピン?」

ピシッ

ロボット「……はっ!?」ビクッ

ドリアード「寝てただけね 中身は人間の子供みたいだし」

ドリアード「私もそうだけれど 実体を持たない精神の生物は体を持つ生物よりも強く思い込みが作用するの」

ドリアード「夜は寝るものというのが根付いてたのね 本当に幽霊なら生前はきっと規則正しい生活だったのよ」

半鳥「なるほど……」

ロボット「か 体があるっ……!」

玩具屋「よう寝坊助 それで結局どこまで起きてたの?」

ロボット「どこまでって あれ」ブル

ロボット「あれ 思い出せない」ガタガタガタガタ

玩具屋「OK頑張ったなもういいよ」

半鳥「えぇ……」
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:30:15.11 ID:vCC2svILO

ドリアード「思うに 装甲が肌 フレームが骨 魔導回路とやらが生物でいう脳と神経な訳だから――」

ロボット「あっ ちょっと思い出せそうかも おじさんがバチバチする棒でおれの首を」ガクガクガクガクガクガクガクガク

玩具屋「筋肉なんかねーのにどうやって震えてんだよ」

ドリアード「とにかく異常は無いわね 大丈夫よ メンタルだけ」

半鳥「メンタルの生物って言ったばっかでどこが大丈夫なんですかね」

玩具屋「まあ遊ぶのに支障はないでしょ こっちで魔力通して動かすんだから傀儡側の事情は」

ドリアード「うーん……」

半鳥「ダメなの?」

ドリアード「依代は降ろした霊体に動かさせるのが普通よ 一緒になってさらに……動かそうとするとどうなるかっていうのは」

玩具屋「前例が無いってか 俺も分かんない、二人操縦は魔力ごっちゃになんの怖いから出来ないようにしてるし」

半鳥「まー遊ぶかどうかは今はいいよ! で どうなのハンター君、具合は?」

ロボット「……えっと……」クイクイ

ロボット「うーん……」ヒョコヒョコ

ロボット「おおっ……」ピョンピョン

玩具屋「よーしよし接合はいい感じ 流石は俺だよ」

ロボット「凄いよこの体っ 本当に思ったように動かせる!」booster on

半鳥「それは良かっ――」


ガキィン


玩具屋「!」

ロボット「ぜっこうちょう」chop

半鳥「いやだからホントごめんって謝ったじゃん何しつこいよちょっと!!」ギギギギギギ

ロボット「なら鉄砲どかせよ一回殴んなきゃ気がすまないっ!!」グググググ

ドリアード「あらまあ」


玩具屋「そこまでにしろッ!! ブースター切って机に戻れ坊主 今すぐにだッ!!!」グワッ

439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:34:48.50 ID:vCC2svILO

ロボット「っ!?」ビクッ

半鳥「おら」gripend bash

ロボット「がは!」ビタン

半鳥「こんなこともあろうかと今日は徹甲弾にしてきたの」cocking

半鳥「玩具屋さんの腕前試してみる?」グリ

ロボット「うう……」

玩具屋「…………や や それは勘弁してくれ 頼むわ」

玩具屋「とりあえずハーフィちゃん なんで最初に壊した?」

半鳥「あー……ああ もうしょうがないか 私魔法大学で 雑用? やらせて貰ってるんですけど」

半鳥「イタズr じゃなくて」

半鳥「事故……とも違くて」

半鳥「実験 うん 実験で喚ばさ……喚ん……」

半鳥「喚ぼうとしてたのと違うのが来ちゃいまして ええ はい うん……来ちゃったんですよ」

玩具屋「(歯切れ悪過ぎィ!)」

ドリアード「そういうこと」

玩具屋「分かったの?」

ドリアード「召喚事故……ええ召喚事故でいいわね で 喚んだ奴は危険だったりすることも多いから 経験的に」

ドリアード「早急な対処だったんでしょうね 撃ったと」

玩具屋「はあ 召喚事故ね」

ロボット「じゃあなんでバラそうとしたんだよ!」

半鳥「普通の玩具だっていうから 動いてたら普通じゃないじゃん? じゃーとりあえず中身は……って感じ」

ロボット「えー……」

半鳥「で、昨日話したヌードル教授がここに行けばって教えてくれたから 可哀想だし直せたらって」

ドリアード「まったくもう 本当行き当たりばったりなんだから……」

玩具屋「そりゃまた……それはどうも」

ロボット「……」ムスー

ドリアード「表情なんてないのにムッとしてるのが分かるわ」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/11(土) 14:36:22.99 ID:vCC2svILO

玩具屋「……いきなり暴行を受けた訳はそういうことだったんだってさ ボウヤ」

ロボット「聞いてたよっ」

玩具屋「事情があるとはいえいきなり召喚されてボコボコにされちゃ怒るのも無理ないわな けどな」

玩具屋「妙な言い方になっちゃうがお前は今対戦傀儡の体なんだ 分かるか タダのオモチャじゃない」

玩具屋「その気になれば指一本で人を殺せる」

ロボット「……」

ドリアード「(玩具とは)」

玩具屋「人間だった頃親御さんからも言われたか知れないけど言うぞ 人に手を上げちゃあいけない 今後は絶対にだ」

玩具屋「約束してくれ じゃなきゃ俺はボウヤをハーフィちゃんがやった以上にバラバラにしなくちゃいけない」

ロボット「……分かった」

玩具屋「絶対だぞ」

ロボット「うん」



ロボット「分かったからピストルグリグリすんのやめてよ!!」

半鳥「はーいはい」スチャ

ロボット「なんでちょっと残念そーなのッ?」

半鳥「気のせい 気のせい」

ドリアード「試したいんでしょ 移ってきたわねマッド気質が」

441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/03/11(土) 15:50:11.72 ID:p93FWBfW0
428です、早速更新してくれましたか、感謝です
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/12(日) 07:30:14.47 ID:5T7sGMgH0
お疲れ様!
長くなりそう?なってもこっちは楽しむだけですぜ!
しかし、物分かりの良い子だなハンター君は。今だに銃ぶっ放そうとしてるどっかの鳥とは大違いでw
それはそうと、ドリアって呼び方は仲間内なら中々素敵なあだ名んじゃない?呼ばれる本人の気持ちをさて置けばだけどw
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/12(日) 23:48:58.47 ID:Fj5W5ZqK0
乙!
またもトラブルメーカーのイタズラ教授コンビが動き出した!今度はどれだけの事をやらかしてくれるんだっ!
てか外套男ってサモナーだったのな。まぁ極々薄くそんな気はしてたけど
削ってたチョークは適当に過ぎるあり合わせ武器かいね?
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/22(水) 22:31:32.87 ID:SQMhdBMZO

玩具屋「市井でそんな物騒なのホイホイ抜くもんじゃないよ ハーフィちゃんも」
玩具屋「いいな?」

半鳥「反省してまーす」

ロボット「うっせーな って思ってるんだろ……」

半鳥「思って まァー せェー んンー」

ロボット「トリ肉」ボソ

半鳥「やんのかブリキ少年!」ザワッ

玩具屋「やめな大人気ない もう終わり ハイ いいな二人とも」

玩具屋「"髪の毛"と腕の羽根、怒るとそんなわさッて動くの? 怖いな」

半鳥「っ!?」ビクッ

玩具屋「あれ?」

半鳥「か みの毛? 羽根と 羽根と……髪の毛?」

玩具屋「あーその 無神経だったかな あれだ だから 種族のその 特徴的なだったらすいません」

半鳥「…………いえ……」

ドリアード「……それがサモナーの言ってた例のやつよ 後遺症」ボソ
ドリアード「安心して 怖がる程じゃないわ」ナデ

半鳥「そう なの? ……ビビったー……ありがとドリアードちゃん」

半鳥「でも頭撫でんのはやめてね」

ドリアード「なら撫でたくさせるのをやめて頂戴ね」ス
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/22(水) 22:31:59.72 ID:SQMhdBMZO

玩具屋「なんか大丈夫?」

半鳥「オッケーオールオッケー何でもないです内輪話なんで むしろいい感じに頭冷えましたオーケーオーケーオーケーオーケー」

ロボット「大丈夫そうに見えないよ」

半鳥「ハンター君も意外と好戦的だね? ダメダメ もう乗らないよ 効かないから」

半鳥「仲直りね。ごめんなさい! いい? ん? あ? 指切りしよう? しない?」

ロボット「………………うん 仲直りね」ヒキ

玩具屋「(変なスイッチ入った感じになっちゃって怖がってんぞ)」


玩具屋「……それじゃま、これで一通り済んだことになるけどね」

半鳥「はい 本当にありがとうございました…………」
ロボット「ございました…………」

玩具屋「男に二言は無い」

半鳥「本当にありがとうございました!」
ロボット「ございました!」

ドリアード「こら」

玩具屋「で もし良かったらなんだけど ここの奥 向こうにドアがあるだろ?」

半鳥「改めて見ると地下結構広いですよね」

玩具屋「地下は四階まである ここ地下一階と二階が仕事場で、三階と四階は吹き抜けになってるんだ」

ドリアード「……縦に広いってこと?」

玩具屋「そう 飛べるからねこいつらは」

半鳥「身を持って知りました」ジロ

ロボット「もうしないって させないでよ」

玩具屋「その意気その意気」

玩具屋「というわけで 折角だしちょっと遊んでってみない?」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/22(水) 22:34:20.95 ID:SQMhdBMZO

老舗玩具屋 地下テスト場


半鳥「うわぁ……傀儡サイズの隠れるやつとかある」

ロボット「天井高いねー あのちょっと狭い足場みたいなのは何?」

玩具屋「操縦者用の通路よ キャットウォークを改造したの、見下ろした方が見易いから」

ドリアード「凄い入れ込み様」ヨイショ

玩具屋「そりゃあ俺が一番入れ込んでなくちゃ」

半鳥「とか言いながら上で一式買っちゃってんだもんドリアードちゃん」

ドリアード「こっちがこれだけしてもらっておいて何もっていうのもね」カチン

ドリアード「それにこの遊びには相手が必要なんでしょう 付き合ってあげる」カチャカチャ

半鳥「これが販売戦略ってやつですか」

玩具屋「ふはは まーアフターサービスがうちのキモだから安心してくれ それで」

玩具屋「ラッキーガール 今さらだけどどうやって遊ぶかは分かる?」

半鳥「踊らせるんでしょ?」ヒョイー
ロボット「わ!」バンザーイ

玩具屋「正解」

ロボット「ふざけないでよ! 戦うの」バッ

玩具屋「魔力を通した傀儡同士で戦う、で基本ルールだと頭を壊せば勝ち どこまで壊せば破壊扱いかとか――」

玩具屋「武器威力についてのレギュレーションとか細かいのもあるけど とりあえずドタマにいいの入れれば勝てるって覚えとけばいい」

玩具屋「プレイヤーの直接攻撃は無し 場外乱闘は影響出ない範囲で歓迎 あとは大っぴらに外で遊ばない これくらいかな」

ドリアード「ふーん」カチャリ

ドリ傀儡「  」

ロボット「うわ もう準備できたのかよ」

半鳥「やる気満々」

玩具屋「組み立て早いな」

ドリアード「さっきのを見てたから 生き物とはまた違う形で骨組みが理にかなってて結構面白いわね」

半鳥「なんか武器とかも揃ってるし…… え ホントにやんの?」

ドリアード「何よ 嫌なの」

半鳥「そんなことないけど そうじゃなくて」
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/22(水) 22:38:36.55 ID:SQMhdBMZO

半鳥「ハンター君 体に備え付けの武器とか……」

ロボット「あるわけないだろ」

玩具屋「や、ついてんよ こめかみの辺りなんか違和感ない?」

ロボット「こめかみ? ……あ スースーするかも」

玩具屋「頭部魔力弾バルカン 現行の軍用魔導鎧に搭載されてるヤツを模してみました 不意打ちにどうぞ」

ロボット「穴空いてるからスースーするってこと? 魔力弾って――」クル

半鳥「危な!」グイィッ

ロボット「たわば」ぐき


バララララララララララララララララララララララララララララララララチュィンチュィンチュィンチュィンチュイーン


ロボット「首!!!!」

半鳥「………………」

ロボット「フカコウリョクでしょ!!」

ドリアード「……壁 ちょっと傷が付いただけだから大したこと無いって思いかけたけど」コンコン

ドリアード「これ分厚い鋼板よね ……威力……」

玩具屋「魔力使うから撃つ時は気を付けてね 操ってる分取られて動き鈍くなるかも」

ドリアード「……」

半鳥「これだけで十分なんじゃない?」

玩具屋「壁より全然頑丈だから 流石にこんだけじゃキツいし武器貸してあげよう」

半鳥「お 良かったねぇ」

ロボット「他人事みたいに……」

半鳥「私は痛くないから」

ロボット「…………い いや あのチュイーンってガリガリするヤツに比べればきっと大したこと……!」

半鳥「そーそーポジティブシンキング」

玩具屋「……」



対戦傀儡の装備
半鳥&ロボット↓1
ドリ傀儡↓2
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 10:07:14.09 ID:IP9J5hLp0
ハンター君:どの距離でも対応出来る武装が一つはあるバランス型装備
ハーフィちゃんは……何装備させたら良いのか分からん!とりあえずマナポーション数本?
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/23(木) 15:17:37.53 ID:4OZwbDL40

頭=操作補助。魔力操作・ビット系の操作性が少し向上する。ジャマーにも少し抵抗性を持つ
右手=数本のツルの鞭。魔力操作により、数本のツルのそれぞれを同時に、しかも自在で巧みな動きを可能とする。自然属性魔法を流し通す事が出来る(流石に一本一本に別々の属性魔法を流すのは、かなりの難易度となる)
左手=腕に着けるタイプの花の様な盾。花弁部分がシタールの様な形状の回転ファンになっているので、シールドビットとして攻撃も可能
右肩=蕾型飛翔ビット。そのままなら殴打攻撃。開花状態でビーム発射モードに
左肩=EN吸収ビーム機構。相手に対して若干の追尾性あり
背=葉っぱの様なデザインの翼。飛行補助。一応背から前面への展開も可能
脚=軽量多脚。腰部下部のブースターで飛翔も可能

機体は女性型で、デザインは全体的に植物モチーフ。妖精らしさも感じられる
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/23(木) 18:53:51.09 ID:WxWPYj5/O
!?
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/23(木) 19:51:37.90 ID:WxWPYj5/O
誰か一つだけ教えて
回転ファンと書いてくれたんでギュイイインな感じなのは分かるんだけど シタールってなんすか 調べても出てこない 握りと直角に刃がついてるあれのこと??
後学の為にご教授願う
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/23(木) 20:17:41.07 ID:hj8XivEL0
>>449
うげ。脳みそのどこでどうねじ曲がったのか、これククリと間違えてますね、大変に申し訳ありませんでした
453 :全知全能の神未来を知る金髪王子様の須賀京太郎様 [二次元美少女達は金髪王子様の須賀京太郎様の嫁]:2017/03/23(木) 21:03:42.91 ID:tadxAU+00
UP主は基地外朝鮮人なの?ようこそ恋ヶ崎女子のイベント延長&復刻シール廃止したらランキング上位に成るの?
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 21:45:29.20 ID:IP9J5hLp0
ははーん。ククリ→(形状がほんの僅かに似ている)シミター→(そこから名前の単語がアナグラム的混乱を起こし)シタール  逆算すると、恐らくこういう事だな?
455 :作中設定的に描写困難な場合 安価内容を部分的に改変させていただく場合がありますのでご了承ください [sage saga]:2017/03/31(金) 21:58:50.38 ID:qbUCoCvlO


カチャ

半鳥「はい 出来た…… くすぐったかったりする?」

ロボット「大丈夫だよ」

ロボット「なんかシンプルだね 軽いライフル銃 ピストル幾つか 手投げ爆弾 ナイフ二つ」

ロボット「足ら辺に小さいアーマー増やしてるの なんかデカい靴みたい」

半鳥「ほっそいからバカスカ撃ったらヘタっちゃうかと思って 騎兵銃と拳銃は弾が同じ大きさのやつで軽そうだったから」

玩具屋「……魔導鎧っつーかただの歩兵だなぁ人間の 飛べる」

半鳥「結構重武装だと思うんだけど……」

玩具屋「常識に囚われ過ぎ! まだ色々あるから後で見てってみなよ」

半鳥「で 囚われてないとあーなんの?」クイ

玩具屋「そう」

ドリアード「褒めてるのよね」

半鳥「すっげー褒めてる だって何それ」


ドリ傀儡「   」


半鳥「ブチ切れた草の怨霊って感じ」

玩具屋「一応F型素体なんだけど こういう組み方されると我ながらうん……」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 21:59:34.06 ID:qbUCoCvlO

半鳥「あの花っぽい盾は?」

玩具屋「回転盾だね 花弁に見えるアレがギュイーンってなって防ぐし飛べる 魔力込めると投げた後の軌道変えられます」

半鳥「背中の蕾に見えるやつ……」

玩具屋「飛翔砲台っていうんだ 飛ばして直接ぶつけたり開いて魔力弾撃てたり」
玩具屋「現実では戦車の自衛兵装になり損なったって噂のボツ兵器 それを再現してみた スゴいでしょ?」

半鳥「はあ」

玩具屋「もう片方のは普通の魔導砲かな 攻性魔力の弾とか光線は良い威力だけど燃費悪いから気を付けて 使うなら」

半鳥「さっきのこめかみガンがハンター君のならそうってことね 分っかりました ん」

半鳥「え じゃハンター君大丈夫なの」

ロボット「何が? 何ともないよ」

半鳥「……ならいいけど」

ロボット「ドリアードさん ちょっと慣らしてからでもいいよね おれの目的はそれだし」

ドリアード「わざわざ許可を取る必要なんてないわ」

ロボット「うん」

半鳥「やっぱりどっか変?」

ロボット「そういんじゃなくて…… でも いや うん やっぱりやってみなきゃ分かんないよな」

ロボット「始めよ 来てくれ」

半鳥「痛かったり苦しかったりしたら言ってよねー」

半鳥「魔力流して、操るんなら循環する感じでやればいいのかな? どれどれ……」sending Magic Power

ロボット「!」バチッ

457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:00:32.14 ID:qbUCoCvlO



半鳥『…………』

半鳥『……』

半鳥『?』

半鳥『え 何? へ? どこだここ 私倒れてる』

半鳥『地下じゃない 外じゃん、いつの間に……ゴミ捨て場?』

半鳥『何が起こっ


458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:04:47.62 ID:qbUCoCvlO


ロボット『ハーフィ ハーフィ? 繋げられたの?』

半鳥「うぇあッ!?」ビクッ

玩具屋「?」

半鳥「あ や うん! 多分?」

ロボット『やってみて』

半鳥「えーと……こうかな」manipulate

グン

ロボット『   』ガクッ
半鳥「   」フラッ

ドリアード「!」

玩具屋「おっと……」スッ

半鳥「な なんか 変な感じだね……」クラ

ロボット『ヤバい なんていうかヤバい』

半鳥「それで まずは足……」

玩具屋「あー待った待った動かさない方がいいって」


ロボット「   」step

ロボット「  」ぐらぁ

ロボット「 」ぐしゃっ

ロボット「」死ーん


半鳥「……」ぅ

ドリアード「あら……これは」

玩具屋「感覚同期に失敗したんだ スゴいな 普通そこの触りまで行くのにも二三日くらいかかるんだけど で」

玩具屋「傀儡に"入る"時の行きはともかく 傀儡にやってた感覚が体に帰ってくる時とかが当時もよくゴネられてさあ 人体への影響がァーとか」

半鳥「……」プルプルプルプル

ロボット「  」カタカタカタカタ

玩具屋「ねーもうホント ライトユーザーは死んじまえって――」

ドリアード「つまりどういう状態なわけ」

半鳥「ぅっ……うッ……」ガクッ

玩具屋「すげー酔う」つ洗面器

半鳥「う゛ッ」ガシ





半鳥「魔力の入れ方OK!!」ガラガラガラガラ

半鳥「酔い止めの魔力ポーションOK!!」グチュグチュグチュグチュ

ロボット「飛び散った分の床掃除もしたし」

kick

ロボット「なにするんだよホントのことだろっ」いッた

半鳥「準備は整った!!! さあやろーかドリアードちゃん!!!」ブクブクブクブク ブベッ

玩具屋「ボクサー?」つ洗面器(済)

ドリアード「……まあ無理しないでよね 遊びだから」manipulate puppet

ドリ傀儡「   」カサッ

459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:11:27.63 ID:qbUCoCvlO


半鳥「んぐんぐんぐ」グビグビ
半鳥「さて行きましょーか」manipulate HYPER ULTIMATE GALAXY HUNTER

ロボット『魔力 来た』

半鳥『(よし あんま酔ってない)』
半鳥『(あれっ)』


ドリ傀儡『(今度は大丈夫そうね 良かった)』

ドリ傀儡『(それじゃ行くわよ)』カシャシャシャシャシャシャシャ


半鳥『(ね ハンター君これひょっとして 同期してからハンター君の声って私にしか聞こえてなかったりする?)』

ロボット『おれも気付いた 普通に喋ってるつもりだったけど声で体の振動ないから多分そう』

半鳥『(乗り移るみたいな操作と合わせてユーレイになったみたい うーむ……)』

ロボット『ノンキしてる場合じゃないだろ早く動かして!』

半鳥『(こーかなッ!)』onehand aim CARBINE

ドリ傀儡『(!)』booster on

ダダダダダダダダダダダダダダダダ

ドリ傀儡『(そんな目くら撃ちじゃ当たるものも当たらないわよ)』シュバッ

ドリ傀儡『(うんいい反応 推進機と羽でバランス取って三対も脚があれば機動力は言うこと無し)』ズサァッ

ロボット『これちょっと反動強いよ、しかもハーフィまともに狙えてないじゃん! ちょんちょん小出しに撃ってばっかだし!』Bratatat tatat

半鳥『(狙ってないからね 利き腕じゃないし)』tatatat tatatat
半鳥『(肩の大砲がヤバそう 虫みたいな足はどっしり構えるためでしょ? とりあえず落ち着かせない)』tatat tatatat tatat

tat tatatat tatat…

ドリ傀儡『(しつこい子 いいわ)』Boost Boost Boost

ドリ傀儡『(それじゃあ鬼さん どうするの)』take cover

ロボット『雪合戦の壁みたいなやつに隠れた! っておれらも隠れるの?』take cover

半鳥『(そう こういう時のためのがあるでしょ)』and suppression fire

ロボット『爆弾! そっか投げるんだ おれにやらせて!』チャキ

半鳥『(え ちょ 勝手に動)』クラ
半鳥「ぅぷっ……」cut manipulate

ロボット『そらっ!』throw GRENADE

半鳥「ちょ バカ ピンは!?」remanipulate
ロボット『何それ?』
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:16:05.22 ID:qbUCoCvlO

玩具屋「(まさか一緒に動かしてる? 黙ったまんまじゃなく意志疎通出来てるのか?)」

ドリアード「(知恵比べじゃなしに 一つの体に二つの頭じゃそりゃ酔うわよ)」

ヒューン

ドリ傀儡『じゃあ手榴弾は不発なのね 貰ったっ……』

半鳥『(よし再接続 ならこう!)』draw handgun

ガゥンガゥンガゥンガゥンガゥン
ビシッ

ドリ傀儡『(!)』bladefan shield

KA-BOOOOoooooooN

ロボット『スゴい 当てた!』

半鳥『(ていうかちゃんと爆発させられた どこまで再現してるか知らないけど普通に撃つだけじゃ爆発しないって本で読んだのに)』

ロボット『したじゃん』

半鳥『(中の爆薬に火点けるとこ狙ったからね そっか、本物の体動かす時と違って魔力とイメージだけだから――)』

半鳥『(そこがちゃんとしてればこういうバカ丁寧な撃ち方が出来るんだ ホント傀儡ってコレどういう仕組みなの?)』

ギュィィィイイイイイ

ロボット『!』

半鳥「爆煙が急に晴れて……」

ドリアード「急に晴れたわね」

ドリ傀儡『(行きなさいッ!)』throw B.F.SHIELD

ヒュロロロロロロ

半鳥「(撃つ? 隠れる? でも返ってくるんじゃ)」

ロボット『ハーフィ遅い!』get buck operate

ロボット『隣の隠れ場所ッ!』boost

ヒュルルルルルル…

ドリ傀儡『(あら そっちに逃げるのね)』バシュ

…ルルルルルルルル

半鳥『(ぐぇ またかよ でもこれは私が悪いか)』ぅぐ
半鳥『(けど隠れ場所変えたって後ろから来んだから同じだよ!)』

ロボット『繋げハーフィ! 盾撃って!』pass operate

半鳥『(ぇえちょっと)』remanipulate

半鳥『(ああもう銃両手に握るとこまでやったんなら自分でやればいいじゃんよ!)』BLAMBLAMBLAMBLAMBLAM

ガァン ギン ガギン ギィン

半鳥『(でも落とした私流石!!!)』shootdown

ロボット『次 上!』

半鳥『(上っ? あ蕾砲!)』
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:19:33.79 ID:qbUCoCvlO

ドリ傀儡『(気付かれてたのね でもこれはどうかしら)』remote control

カタン

ロボット『げッ』

半鳥『(でぇい!)』BANGBANGBANGBANGBANGBANG

蕾砲『  』ビスビスビスビス

半鳥『(ちッ、閉じると固くなんのね マズい……)』

ロボット『ハーフィ後ろ後ろさっきの換気扇来てるまた!』

半鳥『(クっソ じゃァこうだ!)』dush

ロボット『は!? 意味分かんないなんで突っ込むのバカなのォー!?』

半鳥『(いいから!)』sliding

ドリアード「くぐる気?」

ズサァァァ

ドリ傀儡『(思い切りのいい)』catch

ドリ傀儡『(飛翔砲台は釘付けにされて開けない 出し惜しみしてちゃダメね)』

ドリ傀儡『(まずはコレから)』RDY SHOULDER CANNON

ロボット『か カスったんじゃない鼻』

半鳥『(無いでしょ ほら隠れるよ――ってやべッ!)』

ドリ傀儡『(発射!)』ボシュッ

半鳥『(っ? 上に向かって撃った)』


ヒュルルルルルル ボンッ

ブワァァアアアアアァアアアァアァアアアアアアアッッ


ロボット『なんか降ってきたぁああああああ!!』cut manipulate

半鳥「【※不適切表現】」つサブ洗面器

玩具屋「クラスター? 何だそりゃ そいつはそういう武装じゃ……」

ドリアード「っていう名前なの? 兵器の方は」熱中

ドリ傀儡『(さァ 盾と蕾から逃げ回りながら浴びなさい)』remoooooooooooooooote


回転刃盾『   』ギュィィィイイイイイイィイィイイイィィィイィィィィィイイ

飛翔砲台『   』ズバババババババババババババババババババババババババババ


ロボット『うわあああああ!!!』evaaaaaaaaaaaaade

ドリ傀儡『(……でもそっちは当たらないのね)』

462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:23:43.59 ID:qbUCoCvlO

ロボット『……っ避けたぁ! けど戻ってくるし撃ってくるし それに破裂した弾みたいなのがもうッ――』Boooooooost

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

ロボット『――!? これ』

ロボット『草のタネ?』

ドリ傀儡『(芽吹け!)』pray GERMINATE


シュル

シュル シュル


半鳥「はぁーッ はぁーッ ええ加減にせぇよビビり人形……って一瞬目ぇ離したら何コレ!?」Reremanipulate

ロボット『草が生えて食い込んで 助けてハーフィ!』シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル

半鳥『(次勝手に切ったらハンター君にぶッかけるかんね!?)』

ロボット『なにこれぇえええハーフィぃいいいぃいいい』ジタバタ

半鳥『(ピーピー騒ぐな男の子でしょッ!)』draw KNIFE

ザク ザクザクザク
シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル

ドリ傀儡『(無駄よ 斬った側から再生するわ)』

半鳥『(性格が出てるなぁもうッ なら足の方だけ斬って噴射で無理くり!)』boost tear

ドリ傀儡『(それも無駄よ)』

ギュウゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウッッッッ

ロボット『縛りがキツくなってってる!』ギチギチ

半鳥『(だけじゃない ブーストが吹かせないっ?)』ギュンギュンギュンギュン

ロボット『ホントだ ……これブースターに魔力が行ってないよ おれに来る魔力がこの草に横取りされてる感じだ!』

半鳥『(魔力を吸収されてるってこと? う 確かになんか吸われてる感じする……ッ)』ギュンギュンギュンギュン

半鳥『(ってゆーか……)』ギュンギュン


ドリアード「ハーフィ 何かしらその目は?」ジュルリ

半鳥「何かしらじゃねーよ! ちょっと待ってこれは反則! ダメでしょ! ダメでしょ!?」
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:28:09.85 ID:qbUCoCvlO

玩具屋「え 何が? オリジナル武装は紳士協定に反してなければ禁止してませんよ いつ手加えたのかは知らないけど」

ドリアード「ぁあ 貴方の美味しいわ……凄く甘い イイ」ツヤツヤ

半鳥「自前の魔法使って私の魔力吸収してるの現在進行形で!」

玩具屋「マジで? それはちょっと……」

ドリアード「何が問題なの 直接攻撃は禁止って聞いてるわ」ツヤァ

ドリアード「植物を媒介に自然魔法を使ってるのはそこの人形よ お裾分けがあるみたいだけど私自身は貴方やハンター君になんにもしていないわ」ニヤ

半鳥「な なにをぅヘリクツ……」

玩具屋「あードリアードちゃん魔法使いか……今までもちょくちょくあったけどジャッジ的にはグレーなんだよなそれ」

ドリアード「上空に親種子弾を発射 炸裂してすぐに発芽、魔力を餌に物凄い速さで成長する魔法植物を植え付ける肩付けの大砲」

ドリアード「名付けてヤドリギクラスターとでも言おうかしら 吸収効果は欠いちゃうけど付呪して増産してあげても構わないのだけれど」
玩具屋「採用」

玩具屋「ハーフィちゃん負けそうになったからってゴネちゃうのは良くないなぁ」

半鳥「汚なッ!!!」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:34:54.39 ID:qbUCoCvlO

半鳥「反則! 反則だ! 認めないぞそんなのー!」Boooo

ロボット『そーだそーだぁ! 勝負中にいきなり武器が進化するなんて一体どんなファンタジーだー!』BOOooooo

半鳥『(いやお前がファンタジー言うんかい)』

ドリアード「ふっ……仕方がないわね」fighter snap

シュルルル…

半鳥「やっぱそっちの魔法なんじゃん……」

ドリアード「ハーフィだってやればいいじゃない ハンター君を介して何か」

ドリアード「まあいいわ さ、ヤドリギは解いてあげたわよ」

ドリアード「これなら文句ないでしょう?」

ロボット『はぁ、気持ち悪かった とりあえずこれで仕切り直』
ロボット『しッ!?』ギュインッ

半鳥『(隙ありじゃあああああああい!!!)』boost charge

ドリアード「そう そのバイタリティが貴方の魅力 けどね」

ドリアード「私年甲斐なく結構負けず嫌いなの 例え遊びでも……」

半鳥『(騎銃掃射! 拳銃連射!)』ズドガガガガガガガ

ドリ傀儡『(戻れ シールド!)』remote control B.F.SHIELD

半鳥『(邪ぁ魔だッ!)』YAKUZA KICK

ドガシャアッ

半鳥『(回る刃がアブナイナラ真ん中蹴っ飛ばせばいいじゃない! ふははは私天才!)』

半鳥『(さあ近付い た ……)』


ザワアアァァァァ…


ドリ傀儡『(立ち止まっちゃったわね)』VINE ARM

ロボット『』

半鳥『(凄い数の蔓……! 右手 素手じゃ無かったの……!?)』

ドリ傀儡『(クラスターに込めてるのと似たような種子を握らせていたのよ 使い方は違うけどね)』ギュシュルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

ドリ傀儡『(行くわよ)』ビコォーン

ロボット『ひッ』
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/31(金) 22:36:41.41 ID:qbUCoCvlO


ドリ傀儡『(超自然!)』グワッ

ドリ傀儡『(つゥるゥっ……)』ギュバァッ
ドリ傀儡『(ドリルゥッ……)』ギィィャルルルルルルルルルルルル

ドリ傀儡『(ブレイクゥゥゥゥゥ!!)』ギュゥィィィイイイイイイイイィィィィイイイィイイイイイイイイイイィイィイイイィィィイィィィィィイイ

半鳥『(感覚同期カット)』
半鳥『(同期カット)』
半鳥『(カット出来ないナンデ!?)』

ロボット『ダメ』
半鳥『(はい)』

半鳥『(いやちょっと待って待って待ってなんで纏めた蔓がドリルになんのどーやって腕回してんのねえこれ練習試あi)』


ズギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ





466 :※『()』での発言内容は半鳥&ハンター除き喋ってません ガンダムの双方無線繋がってない会話的なのをご想像ください [sage saga]:2017/03/31(金) 22:40:25.83 ID:qbUCoCvlO
  
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/01(土) 05:36:16.53 ID:cJIFpyp50
超乙!
この慣らし試合、ゲームの難易度で言うとHARDくらいになってそうだね
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/01(土) 12:44:56.59 ID:0cgcw8+t0
あーあ、ゲロインにされちゃって、可哀想にハーフィちゃん……
しかし軽量多脚ってのは脚が三つだけなのか。いざとなれば種から生やせそうなドリアードさんでなければ、一つでも壊されたら移動は壊滅的になるな
469 :>>468 さ 三対…… [sage saga]:2017/04/01(土) 12:53:01.35 ID:yEb5HQDfO
 
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/01(土) 13:43:46.48 ID:ixV9jMR90
つまり六本やで
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/01(土) 23:59:22.88 ID:WRR7UQJ10
>>468
お?ぉははぁ!ちゃんと読んでないって証拠になっちゃったな
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/03(月) 21:55:08.75 ID:HelIhkJV0
植物のドリルって金属よりは柔らかそうなんだけど、そこんところどうなんです?
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/10(月) 11:01:04.60 ID:1X4QP5IK0
ここで空気を読まずにフィギュア系ロボバトルものならヘビーメタルサンダー(PS2)だろ!(ドヤァ... とか言ってみる
474 :>>473 こんなアホゲーがあったとは……ざっと調べたら対戦傀儡の設定モロ被りでした 更新はもう少し待ってください [sage saga]:2017/04/11(火) 00:46:12.24 ID:sD0FwWeTO
 
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/12(水) 02:44:27.13 ID:c5pONxoC0
埋め立て地?だかのハンター君の心象風景は、fateで英霊と繋がった後の夢的なやつ?
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/15(土) 20:55:40.74 ID:Tw/V8udW0
そんなアホゲーと、まさか共通点があろうとは……w
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:08:45.64 ID:ze0apkfIO


半鳥「……」glab color
ロボット「……」ジー

ドリアード「ごめんなさいってば」うぐ

ドリアード「あの あのね 背伸びで足の裏ツりそうなの襟放してくれないかしら……背高いわねハーフィ 素敵ね」プルプル

ドリアード「ちょっと熱くなっちゃっただけなのよ ね ハンター君も肩の上から睨まないで」

ドリアード「関節用の一番高いオイル買ってあげるから! ね?」

ロボット「……」

半鳥「あ グラつきおったな」

ロボット「違うし」

半鳥「まいっか いーよ」パッ

ドリアード「ふうっ……」ストン

ロボット「グラついてない」

半鳥「そうだね うんうん」

ロボット「ないから!」

玩具屋「上の店の赤い缶の機械油のこと言ってるなら売り切れなんだ ごめんね」

ドリアード「知ってる。」

ロボット「manipulate! manipulate!」うををををを

半鳥「ふはは半端者奴 そっちがされる側でしょォーが」ブランブラン

ロボット「つまむなー! 寒い装甲剥げたとこが寒い」ガクンガクン

玩具屋「そう 装甲をバリバリ剥がしてたね ツルっていうか見た目木製ドリルで」

玩具屋「一体どういうカラクリなのか教えてくれないかな どうも気になってたのは俺だけじゃないみたいだから」

半鳥「?」
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:09:23.68 ID:ze0apkfIO

ドリアード「人形のやったことです記憶にありません」

ロボット「そういうのいいから」

ドリアード「せっかち」
ドリアード「蔓に硬化をかけたのよ 木精ならみんな使える魔法」

玩具屋「硬化……」

ドリアード「昔はこれで伐採に来た不敬な樵の斧とかボロボロにしてたりしたんだけどね」

ドリアード「製錬技術が上がった辺りからキツくなったわ 今なんかチェーンソーでバリバリバリドーンだもの」

玩具屋「……待って 何 ドリアードちゃんのドリアードって木の精霊のドリアードなの? 変わった人名じゃなく?」

ドリアード「僭越ながら」

玩具屋「どういうんだ ゴーストの次は精霊かよ……これはやっぱりラジオの中で俺は架空の物語の登場人物なのかい」

半鳥「精霊様が出てくる話もあるんですか?」

玩具屋「あるよ」
半鳥「あるんだ」

玩具屋「環境破壊にキレた森の精霊が木の傀儡軍団で製鉄所を襲うのよ 主人公は精霊と仲良くなんだけど あっ製鉄所は森に出来るのねだから 魔導排煙バリバリな感じのやつ」

玩具屋「で主人公は精霊と仲良くなんだけど 政府側だから悲しみつつやっつけて人々には感謝されるっていう回なの 若い精霊の捨て台詞がまたキツくてさ……」

半鳥「ホロ苦ですね……」

ロボット「聞いたことある気がする……かも」

ドリアード「ありがちだものね」

半鳥「スれてるなぁ」はは

玩具屋「後々主人公の役者の都合で主役変わるんだけど辻褄合わせにこの回の心情も上手く組み込まれててさ……っと脱線したな」

玩具屋「満喫してるっぽいしそういうあれじゃないんだよね?」

ドリアード「もう似たようなことやったわ」

半鳥「うん」

玩具屋「おおう」

半鳥「いい教訓になったよ 人のトサカに触らないようにする 除草剤はちゃんとしたの使う――」
半鳥「お酒は控えた方がいい 書いたら一回時間置いてちゃんと読み返した方がいい……」

玩具屋「そうなんだ?」
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:11:16.31 ID:ze0apkfIO

ロボット「なあ 早く修理してって」

ドリアード「分かってるわよ すみませんけどお願いできますか?」

玩具屋「毎度」ガチャガチャ

ロボット「痛い ネジ歪んでる 痛い 痒い 痛い痛い痛い」

玩具屋「交換すっから動くなってば」

半鳥「でもまあまあ面白かったかも 札束でぶん殴られた感じを差し引けば」

ドリアード「あーあー聞こえない」close ear

半鳥「あと酔っちゃうのがね 慣れればいいのかな」

玩具屋「ああそうだそうだそれなんだけど」

玩具屋「何 ハン太と二人で動かしてる感じなの?」

半鳥「いや……どっちかっていうと違くて ゲーしちゃってたじゃないですか」

玩具屋「頻繁にね」

ロボット「接続切れでオエッてしてた」
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:12:39.39 ID:ze0apkfIO

半鳥「ハンター君か私のどっちかがどっちかの意志でしか動かせてませんでした 魔導車のハンドルを取り合いしてる感じ」

ロボット「あっ、そんな感じだ 普通に運転する時おれ、ぶつけて殺すからハーフィっていちいち切り替えるみたいな」

半鳥「例えヒドくね」

ドリアード「撃ってたのはハーフィなんでしょう 頭を向けもせずに上のを見付けてたのがハンター君かしら」

半鳥「そう 流石」

玩具屋「んーむ……一つの体に二つの頭か なんかあの犬の魔獣みたい なんつったか」

ドリアード「オルトロス?」

玩具屋「それだ」

半鳥「おるとろす……?」
ロボット「おるとろす……!」

玩具屋「分かる どっちの反応も」

半鳥「なんとかなりませんかね」

玩具屋「多分だけどなんとか出来るとは思う 要は二人で操縦できればいいんでしょ」

ドリアード「回路を増やす」

玩具屋「言った通りやったことはないんだけどね パッと来たのはそれ」

ロボット「また頭開くの」ビク

玩具屋「お時間は取らせませんので」

ロボット「やだ! ふざけんなよすっげー痛いんだぞ!?」

半鳥「ん まー嫌ならしょうがないよね」

ドリアード「あら あっさりね」
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:14:56.37 ID:ze0apkfIO

半鳥「ちょっと遊び辛かったってのがね 維持費とか改造費とかあるし」

玩具屋「……」

半鳥「一回一回やるごとに壊れたらかかるんじゃさぁ 大人の遊びだよね それに」

ドリアード「それに?」

半鳥「ハンター君は私の玩具じゃないから ハンター君自身だから」

ドリアード「まあ……」

半鳥「まあってそんな意外そうに」

ロボット「ピストルでグリってやった」

ドリアード「あれの弟子というだけで十分じゃない」

半鳥「ひでぇ」

玩具屋「自身だからと来たか……いやあ」

半鳥「ほらちゃんと感銘を受けてくれてる人もいるんだよ これが普通の通常の流れよドリさん」

ドリアード「ヤな響きね」

玩具屋「本当に腹話術じゃない?」

半鳥「違った」

玩具屋「冗談だよ へへへ」custom over

玩具屋「っしゃ、装甲装着完了 もう動いてオッケーよ」

ロボット「……ちょっと重い」クイクイ

玩具屋「うん」

ロボット「うんって」

玩具屋「まーまーまーサービスよサービス 今度またやる時に試してみ」

玩具屋「ハーフィちゃんは微妙みたいだけどハン太郎一人でも遊べるんだろ? そん時にでもさ ブッ飛ぶぜ〜これは」

ロボット「楽しみさよりも不安さが先に来てる」

半鳥「良かったねハンター君 ありがとうございます色々」

玩具屋「まあ 気が向いたらまた遊んでよ」

半鳥「はい」

ドリアード「それじゃあこれ」pay

玩具屋「毎度ありがとうございます」

ドリアード「私は楽しかったわ また来るかも」

玩具屋「嬉しいね スジも良かったし大歓迎」

ドリアード「払いもいいし?」

玩具屋「まったく」

玩具屋「ところでどーかな 近く対戦傀儡の催しがあるって話はしたっけ?」

半鳥「あー 最後の方で言ってた……」

玩具屋「前後のヤツは忘れていいからね」

半鳥「忘れました」

半鳥「忘れましたか?」
ドリアード「忘れました」
ロボット「忘れました」

半鳥「忘れました」

玩具屋「センキューセンキュー なんだけどドリアードちゃんどうかな」
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:16:56.93 ID:ze0apkfIO

ドリアード「昨日今日の素人だけど 資格とかは?」

玩具屋「無い無い傀儡使いなら誰でもオーケー あーでも参加権として強いて言うなら」ゴソ

玩具屋「これがそうかな」KeyBolt

半鳥「そのネジが?」

ドリアード「……ねじ山の入り方が妙ね 刻みが深過ぎるし、その割に途中で途切れてる所があったり これじゃ普通には使えない」

ドリアード「魔導鍵?」

玩具屋「うお一発で看破されたか」

玩具屋「そうだよ錠前と合わせて変型合金製なんだ 高級車なんかに使われてる技術の聞き齧り」

半鳥「ホント何でも作れるんですね……」

玩具屋「天才ですから」

ロボット「自分で言うんだ」

玩具屋「小さい頃から言ってたんだぜ 俺だけしか俺がそうなのを知らなかった時から 事実だしね」

玩具屋「看板しょったら後は認めさせるだけよ 超簡単」

半鳥「あ なんかヤなダブり方した 今」

ロボット「ただのカッコつけじゃん」

玩具屋「貫くんだよ 大概そーやって茶々入れられて恥ずかしくなっちゃうもんなんだ 勿体ないことだよ」

ロボット「変なの」
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:19:28.19 ID:ze0apkfIO

ドリアード「鍵はどうしたら貰えるんですか? やっぱり買うとか」

玩具屋「気になる?」

ドリアード「……まあ」 

玩具屋「はい」give KB

ドリアード「はい」take KB

ドリアード「はい?」

玩具屋「期待してるよ ダークホースとしちゃ面白いかもしんない」

ドリアード「ええ 適当……や まだ決めたわけじゃ」

ロボット「気に入った奴に渡してるってこと?」

玩具屋「欲しい? いいよ」

ロボット「うーん」チラ

半鳥「うーん」

玩具屋「即ダメって言わないのは脈ありってことなのかな」

半鳥「見るだけならそこそこ興味ある感じなんだけど……やるとなるとなぁ ボッコボコだったから」

玩具屋「正直ドリアードちゃんの戦法は初見殺しなとこあったからね」

玩具屋「回転盾と飛翔砲台で牽制、そこにヤドリギで削り殺せれば良し 近付かれたら多脚の機動力と蔓で応戦」

ロボット「卑怯だった」

ドリアード「勝てば官軍というのよ」

ロボット「けっ」

玩具屋「だからまあ気にする負けじゃない どころかハーフィちゃんもイイ線行ってた」

半鳥「おお……」

ロボット「撃つの上手だったしね」

半鳥「もっと褒めてもいいよ」

ロボット「いいゲロだった」

半鳥「デコピン喰らえ」ズビシ

ロボット「痛っ」

半鳥「固っ」

ドリアード「何やってるのよ」

ドリアード「……そういうわけですから 私達は保留かな」

玩具屋「そっか」

玩具屋「持ってて 日取りと場所教えるからさ、来てくれるなら飛び入りなんてのでもいい」

ドリアード「ありがとう それじゃ今日のところは」

玩具屋「またのお越しを」

半鳥「待ってハンター君どうしよ」

ロボット「おれ?」
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:22:56.88 ID:ze0apkfIO

半鳥「どうする一緒に大学帰る? 入れ物今工具箱しか無いからガチャガチャしちゃうかもだけど」

ロボット「下ろせないんだよね」んー

半鳥「借り物です」

ロボット「……一緒に行こっかな」

半鳥「あれ」

ロボット「魔法の学校だろ おれ今魔法の生き物だし そっちの方が色々やりやすそうかなって」

半鳥「正確には村だけどね」

ドリアード「貴方家まで連れて帰る気なの」

ロボット「!」ピク

半鳥「ダメかな」

ドリアード「ダメってことないでしょうけど」

玩具屋「おおっと役得だな少年」

ロボット「はあっ? 意味分かんないし 何が得するんだよ」

半鳥「ここか大学の研究室でもいいんだろうけどさ あーいやいや研究室はダメですわ大学はダメダメ」

ロボット「なんでだよ」

半鳥「私のやり方なんて目じゃない勢いで速攻バラされちゃうかもよ?」

ロボット「え」

ドリアード「サモナーやプロフェッサー・Jなら分からないけど 約一名危険なのがね……」

半鳥「工学棟はラーメン教授いるしね 超調べたがってた」

ロボット「泊まらせてください」

半鳥「素直でよろしい」

ドリアード「私は預かって欲しいんですが ついでに修理も」

玩具屋「分かった 任せといて」


半鳥「じゃあまた! ねえねえドリアードちゃんネジ見せて!」

ドリアード「ほら 大学に戻ったら返すのよ」はい

半鳥「ふぅーむ へーぇ……」しげしげ

ロボット「おれにも見せて」

ドリアード「壊さないでよね……? すごく凝った造りだから私も見たいの」

ガチャ バタン

485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:25:44.45 ID:ze0apkfIO


……

玩具屋「しかし珍しいお客様だったな 歴代客層平均年齢を大きく下げたんじゃない」

玩具屋「いや 大きなお友達が身体年齢もそうだった頃を鑑みればそうでもないか ははっ」

玩具屋「やーやー参ったなぁ若い女の子と長いこと喋っちった おっさんちょっと若返ったんじゃねえのー?」

ガチャ

玩具屋「うおっと」
玩具屋「はいらっしゃい あら」

ヅラ客「お おォい聞いてくれよォォ〜〜……!」

玩具屋「どうしたのそんなげんなりして ズレちゃうぞ」

ヅラ客「ズレねぇよォ高ッけぇのピチッとやってんだからよォ」

ヅラ客「じゃなくて大変なんだよ! 俺のキーボルトがブン取られちまったんだァ!」

玩具屋「またアンティやったんだろ パーツか金でやれないから代わりにって渡したんじゃないの〜? お前はあの複合大剣に頼り過ぎなんだよ――」

玩具屋「ハードポイント増し増しの装甲付けてんだから動き難いなんて言わずに固定武装とかで取れる択をもっとだな……」

ヅラ客「違ぇんだよ 見ねぇ奴だし絶対カモだと思って俺の方からアンティは仕掛けたんだ」

玩具屋「だせぇ」

ヅラ客「うるせぇなァ! なんか普通の魔導鎧みてぇなアセンでよォ――」

玩具屋「ふーん、普通のね……」

ガチャ

玩具屋「またか いらっしゃい」

チビ客「お お おおいスミスぅ!」

玩具屋「金属パーツは基本プレスと溶接だ 鍛冶屋じゃないんだからやめなそれ」

ヅラ客「どうしたァ?」

チビ客「き き き きききききき」

ヅラ客「いつもにましてドモりが酷ぇなァ落ち着けってよ」

玩具屋「待った」
玩具屋「キーボルト?」

チビ客「そ そそうなんだよ取られちゃったんだ大会に出れない」
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:27:17.96 ID:ze0apkfIO

ヅラ客「……おめぇもか アンティで」

チビ客「俺の欲しいもんくれるって言うから 傀儡使いに悪い奴はい いないし 信じて 勝てるとも思ったし」

チビ客「けど負けちゃったんだ お金じゃなくて良かったけ 良かっ 良かったよお金じゃなくて」

玩具屋「どんな奴だった」

ヅラ客「それが……いいか俺から話すぜ? それがいけ好かないコート着た野郎でよ……」

チビ客「もっと古いやつだよ 外套! フードがつ ついててさ」

ヅラ客「そうだそれだァ 決まりだなァ同じ奴だぜ」

玩具屋「この短時間に? 違うんじゃねえかな……」

ヅラ客「思い当たる節があるって感じだァ」

玩具屋「まあね 何かしら来ると思ってたがこういう形とは……しかも早い」

玩具屋「(キーボルト持った奴だけ狙い撃ち? この二人だけじゃないんだろうな 面子をどこで……まああそこだよな)」

玩具屋「(数的には狙う必要はない でもってあの子のこった、ローラーをかけさせてるんだ 俺に合わせたやり方で)」

玩具屋「二人とも 電話貸すからちょっと話回してくんないかな、それでアンティは当分無しって」

チビ客「すスミスは?」

玩具屋「自宅用の電話使う ちょっと確認しなきゃだ」

玩具屋「頼むよ」

ヅラ客「後で修理も頼むぜ」

487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:32:38.66 ID:ze0apkfIO


帝都魔法大学 召喚魔法研究室


マンチカン「……」
髪蛇「……」

茶「混ぜんな〜 危険な〜」ゴリゴリゴリゴリ

茶「奴らが会いすりゃ」サラサラサラサラ

BOMB!!

マンチカン「!?」サッ
髪蛇「!!」シュルルル

茶「ドカンだ〜 ってね けほっ、あーまた駄目だったわ、これも失敗リスト入りーと……」check

コンコン

茶「今取り込み中だ 後にしてくれ」声真似

ガチャ

J「友よ なんでそんな早……なんだブラウンじゃないか 妙に高いとは思った」

茶「嘘は言ってないわ! 取り込み中って言ったじゃない、駄目でしょ他人の研究室にズカズカ入って来ちゃ?」

茶「私の研究室が今魔導汚染状態で使えないから間借りさせて貰っているの 大丈夫大丈夫サモナーいないし!」

茶「貴方ももうちょっとだけデリカシーがあったって罰は当たらないんじゃないかしら!」

J「お前さあ」

J「まあいい 私はきちんと本人に許可を取った上で来ているんだ、さあさあ机を片付けた」

茶「それは構わないけど今動かしたら危険のねんごろよ?」

J「君の言う危険は常人の5倍増しだ それは困る」pray GRAVITY CONTROL

茶「え? あぁあ? ちょっ おろして 実験器具がぁ!」フワー

J「着地」to ceiling

茶「あら」ストン

J「道具にもかけた ジャンプしたりしない限りしばらく君の床は天井だ スペースを有効活用しようじゃないか」

茶「素晴らしいアイデアね! じゃあお言葉に甘えて仕事させて貰うわ!」ゴリゴリゴリゴリ
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:34:53.71 ID:ze0apkfIO

茶「ところで貴方は何しに来たの?」チャポチャポチャポチャポ

J「出先から戻ってきたんだ 奴と一緒に今日は休みを取ってな、これだ」つ傀儡

茶「む この照明大分汚れてるわね……」

J「落とそうか 汚れと一緒に」

茶「冗談よ! 真上だから首が痛くなりそう」どれ

茶「……あー あー見たことあるわそれ! うわ懐かしいー! 男の子のステイタスだったやつよね!」

J「よく知ってるじゃないか サモナーに誘われてな、懐かしくてつい」

茶「休んだ?」

J「私の部下達は優秀だからな」

茶「私の助手だってそうよ! 間口が広いのは同じだけど、私が求めてるのは優秀な人材ばかりじゃないから」

J「玉石混合と言いたいのかい 君らしくない」

茶「メインは玉石に金剛よ文句ナシ」

茶「ほら 一応バイトさんも研究室預かりだから……」

J「ああフィールドワーク組か ハンターとか傭兵とか――」

J「賞金稼ぎとかに外注しているんだったな 基本的に研究室には入れない筈では? 何があった」

茶「ちょっとね!」

J「はいはい じゃあお互い自分の用事に取りかかるとしよう」

J「真上を向いて会話するように人間の体は出来ていないようだからな」

茶「真下を見ながらもね!」

茶「ということはじきにサモナーも帰ってくるのかしら」

J「すぐではないだろうが だろうな」

茶「対戦傀儡って言ったっけ」

J「そうそう 今はツアー中だ」

茶「何それ?」

J「しかる筋からプレイヤーを探して辻斬りして回っているのさ ちゃんと相手の都合は考えてる」

J「まあ 曰く賭けるものがあった方が楽しいし本気になれるというんで 奴は勝つなり相手から色々取り上げてるようだが」

茶「必死になるものね。いい考えだと思うわ!」

J「やる側からすればな でも見てた時断る輩は居なかったし、突拍子もなくても楽しいのはそうなんだろう」

J「私も参戦しなければ さて買ってきたパーツをどう組むか……」ガチャガチャ

茶「……そういえばハーフィ達はどうしてるのかしら」

J「ドリアードと遊びに行ったとか」

茶「付き合い良いわよね、お姉ちゃんみたい!」

J「本人に言ってやったらどうだい」

茶「ツンデレだから もうトルネードスピンはゴメンよ……」

J「ふっ」

489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:37:25.79 ID:ze0apkfIO


帝都 玩具屋を出てより数分の通り


ドリアード「なんかお腹空いちゃったわね」

半鳥「そうだねー ていうか木精でももう水だけじゃ足りない感じなんですか」

ドリアード「体でいる時はそうかも いえ、そうね、上手に作り過ぎちゃったからそう 枝の時はそんなことないんだけど」

ロボット「……ドリアードさんって木で出来てるの」in toolbox

ドリアード「木製って? 間違いではないかな さっきの話冗談だと思っていたの?」

ロボット「思ってた……」

ドリアード「貴方ほどじゃないと思うけど フフ……ところでよく工具箱重くないわね」

半鳥「ハーピィの筋肉舐めないでください 軽くて強いんだよ? 小指で逆立ち歩きとかヨユーだし」

ロボット「ウソぉ!」

半鳥「ウソぉー」

工具箱「  」ガンッ

半鳥「あははは工具箱が怒ってる」


ガヤガヤガヤガヤ


ドリアード「ん ここら辺はあんまり来たことなかったけど お店いっぱいあるわねぇ あっという間に人だかり」

半鳥「お昼時だもんね ビジネス街からはちょっとしか離れてないし――」

半鳥「工場とかあるとこからもそんな遠くないし 安いのもお高いのもごっちゃんなってる 賑やかー」

ドリアード「何か食べたいものはある」

半鳥「高いの!」

ドリアード「高い=美味しいって発想がもうお安いわね……」

半鳥「うっせ」

ドリアード「まあいいわ じゃあ……あ」

ドリアード「ごめんなさいハーフィ ちょっとお金下ろして来なきゃ」
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:41:04.28 ID:ze0apkfIO

半鳥「銀行までちょっとあるんじゃない ついてくよ いいよ別に」

ドリアード「いいえ飛んでくわ 風があれだから羽は使えないでしょう」pray WIND

半鳥「分かった ……ああ通行人のお姉さんのスカートが」ブワァアアア

工具箱「  」カタ

半鳥「んー?」バカッ

ロボット「あッ なんでいきなり開けるんだよ眩しいだろ!」

半鳥「開けた方がいいかと思って もー行っちゃったよ!」くくく

ロボット「閉めてよ!」

半鳥「はーいはーい」ガチャ

ドリアード「(普段自分より賢しい連中にイジられてばっかりだからはしゃいでるのね……)」

ドリアード「あんまり人で遊ばないの すぐに戻ってくるから待っていて」ゴォォオッ

ロボット「なんだよもう……早くね」


「うわ飛んでった あの年で魔法使いか」
「今日は風が騒がしいな……」
「見えたか! 見えたか!?」
「見えたが下になんか履いてやがったSHIT」
「HOLY SHIT」
「でも、この風……少し 泣いています」
「そうそう夕方から雨降るってねーラジオで」


半鳥「ああもう往来で風起こしたり飛んだりするもんだから目立ちおってからに」

半鳥「立ちっぱなしも辛いししゃがんでますかね」ストン

ロボット「出してくれたりとか」

半鳥「ゴースト傀儡ってバラすか一人で高い人形遊びしてるって説明するかの二択じゃん もうちょっと我慢してー……」


おっさん「……ん? お、鳥の嬢ちゃんじゃないか」

半鳥「ああ…… こんにちは、お昼ですか?」

おっさん「そうそう 部下と一緒にな」
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 12:43:33.02 ID:ze0apkfIO

若いの「え、係長知り合いなんスか? 妻子ある身じゃ、や、どーなんスかこういう……職種の」

半鳥「ラフな格好の亜人と見ればそれか こないだ最初の焼き直しかなァ」

おっさん「すまんすまん! 謝れバカタレ 社内の亜人軽視はウチのチームから無くすって言っただろうが」グイッ

若いの「ちょっと前の朝連絡のあれマジだったんスか? 誰も本気にしてませんって」いだだだ

半鳥「ほう……」ゴト

工具箱「いでッ」ガチャ

おっさん「?」

若いの「なんだよ 言われんの嫌なら家帰れば」

半鳥「上等だコラ」

おっさん「あーマズい……」

ロボット「なんだよもうハーフィの奴っ――」


『見ィ〜つけたぞ〜〜〜』


ロボット「……!?」

492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/22(土) 12:47:11.86 ID:ze0apkfIO


ズ

ズズ ズ ゴト

グラッ


ロボット「(箱を動かしてる ハーフィ?)」


「コブラツイスト!!!!!!」
「いだいいだいいだだだだだだだだだだ」
「俺ん時よりソフトだなぁ その辺にしてやってくれよな」


ロボット「だよね 声が遠くなってるってことは誰だ? ハーフィ! ハーフィ?」

『気付いてない気付いてな〜〜い〜〜〜 あの売女は男に絡み付くのに夢中〜みたいよ』

ロボット「お前何だ! 何勝手に人のもの取ってるんだよ、そういうの駄目なんだぞ!」

『シャルァップ! ヒヒヒ』shake

ロボット「うばばばばばばばばば」ガッチャンゴッチャン



ゴトン

『はァ〜い到着ゥ〜〜〜〜』

ガチャ

ロボット「うおっまぶしっ……ど、どこ ここ……」


赤い傀儡「おはよ〜さァ〜〜〜ん あらいいベッド、寝てる間に修理して貰えてそ〜なか〜〜んじィ〜〜〜? それか」

赤い傀儡「バラバラになってたりとか ん? ん〜〜坊っちゃん?」

ロボット「……喋る傀儡……!」

赤い傀儡「坊っちゃんも喋ってるじゃなァ〜い? お仲間!!!」

赤い傀儡「だ〜から見つけやァ〜すかったんだけども」

ロボット「何なんだよ……気持ち悪い喋り方だな」wake up

ロボット「路地裏? どこに連れてきたんだ!」

赤い傀儡「オイラも知らんねん〜」

赤い傀儡「後ろの奴に聞けばァ〜?」

ロボット「?」クル


外套男「遊びが過ぎるぜ旦那」

赤い傀儡「遊び易い場所選んでくれたクセにィ〜」RDY ARM

ロボット「!!」equip weapon

赤い傀儡「そ〜来なくっちゃヒィ〜ヒヒヒヒヒ!」Booster On




赤い傀儡の装備↓
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/22(土) 13:07:06.26 ID:bwEuBnJH0
重火器系
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/22(土) 20:35:16.48 ID:wOoJtIEA0
まさかハンター君が攫われるとはなぁ……赤い傀儡は、台詞からなんかラットル臭を感じるwまぁ、本来の彼より幾分か挑発的な部分が強くなってる気もするけどw
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/25(火) 11:00:56.38 ID:Uy9ZXZpv0
謎の外套集団とか、多分普通に原作(>>1さんの脳内作)対戦傀儡の作品でもあったんだろうなw
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/10(水) 22:48:41.45 ID:Qt5spg4D0
今回の外套男はサマナーなのか?別人なのか……?
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/13(土) 22:54:36.03 ID:wT7tpdhM0
サマナーの傀儡にはもっと相応しそうな装備があるだろうけどね
メダロットで言うエイリアンタイプみたいに、任意のタイミングで全パーツをランダム召喚出来る術式を骨組みの時点で仕込んでたりとかw
498 :※今さらですがフレーバーですのでInglishは気にしないでください [sage saga]:2017/05/16(火) 11:42:41.27 ID:Lu1fn41UO


赤い傀儡「とォォ〜〜〜ゥ!」ズシャッ

ロボット「(飛び退いた あの重たそうな見た目で)」take cover Toolbox
ロボット「(なんだアイツ カミキリムシみたいな顔 両手両脇にガトリング砲 肩どっちもにロケット砲 腰にも何かある……ッ?)」

赤い傀儡「坊っちゃんを穴空きチィ〜〜〜ズにするためだよォ逃げてんじゃない」climbs iron rock

Ready to fire

ロボット「………!!!」


ッッヴゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッツッ


赤い傀儡「ヒィ〜〜〜ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」DEEEEEEeeeeeeST

赤い傀儡「ツラ出せ」ROOOOOOOOOooooooooooooooY

ロボット「ふざけろ!」lean fire

チュンチュンチュンチュィン チュィーン

ビスッ

赤い傀儡「いでッ」HIT

ロボット「(ハーフィの真似!)」ダダダダダダダダダ

赤い傀儡「ッだらァオイコラボケェ!!!!」ボシュボシュボシュボシュ

ロボット「っ!?」ビクゥ

工具箱「ぐわああああああああああああああ」ズドドドドドドドドド

ロボット「くそっ箱が」

赤い傀儡「今撃ってンだろ!? 今撃ってンだろ俺!? なあ!? 俺!!! 俺!!!!」suppression

赤い傀儡「撃ってっ時に撃ち返してンじゃねェェェ〜〜〜よカスが!!!!!」
赤い傀儡「み〜た〜い〜な〜」
赤い傀儡「ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」パシュッ
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/16(火) 11:48:25.73 ID:Lu1fn41UO

シューッ カンッ

ロボット「腰からワイヤーっ? 先っぽが箱に……」

赤い傀儡「こっちに来ォ〜〜〜〜い!」キュァルルルルルルルルー

ズズ ズズズズズズズズズ

ロボット「引っ張――ウインチかそれ!」

赤い傀儡「おいで〜〜〜チュ〜してやるよォ回路までガッッッツリとォォ〜〜〜〜〜!」ガパァ

ロボット「やだ!」draw knife

赤い傀儡「そうか初めてか! 初めてか!? そ〜かァ!! 何事も経験よォ〜坊っちゃァァ〜〜〜〜ん!!」ready HuuuuuUuuuuuuuG

ロボット「死ねよ男じゃんかよ!!」バッ
ロボット「(ここだッ)」

赤い傀儡「坊っちゃ〜〜んワイヤー切れちゃうから出ても撃たれないと思ったの? 大正解!!」open mask

赤い傀儡「がががァ〜〜〜〜〜っ!!!」FIRE BREATH

ボゴァァアァァアアアァアアアアアアアアアア

ロボット「!? ぅがぁぁああ!!!」ドシャッ

赤い傀儡「ヒィ〜ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ 何か仕込んでたのは分かってたンでしょォ〜〜?」BUUUUUUuuUUUUu

赤い傀儡「常に最悪を想定しとかなきゃ〜〜戦場じゃそういうのが命取りなんだよォ〜〜〜〜ッ?」rRRRRRRrRrrRRN

外套男「あんたもな旦那 いっつもだよ」
外套男「足元」

赤い傀儡「あ?」チラ

グレネード「  」コロ


KA-BOOOooooooooooooN


ロボット「あッづ……灰になっちゃえよ」ブスブス

赤い傀儡「……いや〜ァ ハイになっちゃうよォ〜〜〜〜……」ユラ…

ロボット「(アーマーが重たい上にブ厚いのか 全然効いてない……)」
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/16(火) 11:56:00.20 ID:Lu1fn41UO

ロボット「(けど今なら足をくっつけてる! 多少下手でもッ)」ジャキッ

赤い傀儡「ヒッヒ」Remove winch & climb irons

ロボット「喰らええええ!」ガガガガガガガガガガ

赤い傀儡「一々叫ばなくても弾は飛んでくよォ坊っちゃん痛だだだ」shot WinchAnchor

カキンッ キュァルルルルルルルルル

ロボット「路地の壁にッ」reload

赤い傀儡「ァ〜〜〜〜ァア〜〜〜〜〜〜〜〜ァァ!!!」Jaaaaaaaaegeeeeeeeerrrrrrrrrr

ロボット「(ワイヤーの巻きとブースターで無理矢理飛んでるのか!)」Bratatatatatatat

赤い傀儡「ゲリラ豪〜〜〜〜雨!!」ヴヴゥゥーーーーーーーーッッッ

ロボット「濡れたら死ぬやつ!!」ガパ

赤い傀儡「(装甲があっちゃこっちゃ展開? 格納型の増設ブ〜スタ〜〜……)」

ロボット「(おじさんサンキュー)」Boooooooooost

ロボット「墜ちろ!」BLAMBLAMBLAMBLAM

赤い傀儡「(推力に物言わせて弾幕から抜けたかァ〜〜 確かに速いは速い)」キュァルルルルルルルルル

赤い傀儡「(だ〜が〜〜〜)」stick wall

ロボット「!」boost dogge

ヴヴゥゥーーーーーーーーッッッ

ロボット「(壁に張り付いた瞬間を狙えば……ッ!)」BLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAM

赤い傀儡「ヒヒヒヒヒ」ボシュボシュボシュボシュ

ロボット「避けないッ?」バシュゥゥゥゥゥゥゥゥ

赤い傀儡「スピードに振り回されて肝心の射撃が当たらないんじゃしょォ〜〜がないんとちゃいます??」continue

ロボット「(じゃあ グレネードっ……)」ピンッ

赤い傀儡「で手榴弾ン!? ヒ〜ヒヒヒ素人丸出しィ〜〜!」winch maneuver

ゥヴヴゥーーーーーーッッッ
ドガォォオン

ロボット「避けたし 撃ち落とされた……」

赤い傀儡「右往左往だね坊っちゃ〜ん 可ン哀想ォにねェ〜〜〜ヒヒヒヒヒ」キュァルルルルルルルルルルルル

ロボット「……くそッ!」Booooost

バシュゥゥゥゥ……
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/16(火) 12:15:47.44 ID:Lu1fn41UO

赤い傀儡「ヒヒヒ! ケツ捲って逃げるのかい〜〜?」winch and boost

外套男「旦那……」

赤い傀儡「そ〜んなに遠くまで行かないよォ 止まったら蜂の巣って分かってんだ」
赤い傀儡「なのに坊っちゃんたら後先考えず全開ブゥゥ〜〜〜〜ン ヒヒヒヒ」

外套男「確かにあんたのでもあれなトばし方だったが」

赤い傀儡「そこのところ詳しくインタビュ〜したいっていうのもあるけど」

赤い傀儡「すぐ済む」

外套男「チッ ゴースト野郎共」

赤い傀儡「ヒヒヒヒヒ」
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/16(火) 12:23:12.57 ID:Lu1fn41UO

Booooooost

ロボット「……っ?」クル

ヒュッ

ロボット「!!」evade

チャキン キュァルルルルルルルルル

ロボット「っなんだよッ!」ズダダダダダダ

赤い傀儡「だから当たらな〜〜いってば」

赤い傀儡「ど〜したの坊っちゃん もう門限〜? 早くない? それにおうちはあっちのあれじゃなかったァ〜〜〜〜?」

ロボット「何なんだよいきなり来て! 追いかけて来んなよっ!」ゴォッ

赤い傀儡「あれいじけてら」

赤い傀儡「とりあえず高度グングン上げんのよしたら〜? 路地も大分奥まで来ちゃったしィ〜〜」

ロボット「……あのネジが欲しいならハーフィかドリアードさんとこ行けばいいだろっ!」landing banister

赤い傀儡「お? そうなの?」

赤い傀儡「(窓手摺? 安アパートの方まで来てたのねェ〜 下がゴチャゴチャしてきていよいよ墜落がメンドくなってきた〜〜……)」

赤い傀儡「坊っちゃ〜ん 鉢植えあるからそこは下りようね?」

ロボット「うるさい!」ゲシッ

鉢植え「」ヒューン

赤い傀儡「あァ〜〜人ンちのお花を」ヒュンヒュン
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/16(火) 12:31:14.33 ID:Lu1fn41UO

カシャーン

赤い傀儡「この辺に住むような連中なら居ないような時間だからいいけどさァ〜〜〜〜」

ロボット「さんざっぱら路地の壁撃ちまくっといて何言ってんだ!」ヒョイヒョイヒョイヒョイ

鉢植えs「「「「」」」」ヒューン

赤い傀儡「ヤケクソならヤケクソでこっち向かってくるとかにしたらど〜なの!」winch evade

カシャーンカシャーンカシャーンカシャーン

赤い傀儡「あァ〜綺麗だったのに」 

鉢植え「「「」」」ヒューーーーン

赤い傀儡「まだ落とすかよォ〜? あ゛ァ〜〜も゛ォ〜〜〜〜」aim MINIGUN

ヴヴゥゥーーーーーーーーッッッ

カシャンバリンバギンカリャァン

手榴弾「」hit

ドグォォォオオオオオォン

赤い傀儡「!? 混ぜて落としてたのかァこのバカ――」

ロボット「今だっ」escape

赤い傀儡「だからなんで上昇するのォ〜?」chase

ロボット「もうほっとけよッ!」

赤い傀儡「仕事としてはねェ〜〜〜〜これで及〜第点なんだけども」

赤い傀儡「オイラぁ個人的にちょっとお話ししたいの! ダメ〜〜〜〜?」ボシュボシュボシュボシュ

ロボット「うわああならロケット弾やめろ!!」

赤い傀儡「焦んなくていいって魔導信管無しの下からなんだから〜〜からかい甲斐のある坊っちゃんだよォ ヒヒヒヒヒ」
赤い傀儡「け〜ど一回休憩にしといた方がいいかなァ〜……」

ロボット「はあっ?」

ガチャ

ロボット「!」ギョッ

赤い傀儡「こんだけ騒ぎゃねェ オイラは隠れるけど坊っちゃんはァ〜?」ヒョイ

ロボット「馬鹿にすんなよ――」

ロボット「(いや待った おじさんはあんまり目立たないで欲しそうだったよな)」

ロボット「……静かにしろよ!?」サッ

赤い傀儡「お前がな」サッ

504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/16(火) 12:39:56.55 ID:Lu1fn41UO
undefined
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 12:44:50.88 ID:Wk1/1iKt0
こっ、工具箱オオオォォ〜〜〜!?借り物なのにイイイィィィィ!!
506 : [sage saga]:2017/05/16(火) 12:45:18.12 ID:Lu1fn41UO
undefined
507 :なんだこれはどうすればいいのだ! 仕方がない家に帰ってから続きを……といっても安価まで届かないのでsage進行になりますが 未定義? [sage saga]:2017/05/16(火) 12:49:21.19 ID:Lu1fn41UO
 
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 14:27:01.62 ID:jqAJDqS0O
書こうとしてるの行数多すぎるとか?
詳しいことは分からん
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/16(火) 15:56:26.77 ID:Lu1fn41UO


アパート住人「誰や やたら窓の近くで騒いでんのは! ここ四階やぞ!?」バタン

アパート住人「公園か裏の道路に行けや、なんでわざわざこんな勝手口めいた裏手で遊どるんやボケ!」

ロボット「(聞いたことない喋り方……)」窓の上

赤い傀儡「(島国の訛り方だね〜〜)」窓の下

赤い傀儡「(貧乏侍の出稼ぎ傭兵?)」窓の横

赤い傀儡「(ふゥゥ〜〜〜ん)」窓の上

アパート住人「なんとか言ったらどうなんや!!」

ロボット「でも昼間から家に居るんだろこの怒鳴ってる人……」ボソ

赤い傀儡「せやなァ」ボソ

ロボット「!?」

赤い傀儡「ヒヒヒヒ!!」kick

ロボット「な お前は下に引っ込んだハズじゃ……」ドガシャ
510 :割ったら入った [sage saga]:2017/05/16(火) 15:57:53.42 ID:Lu1fn41UO

アパート住人「ああん? 上か!」グイッ

赤い傀儡「てい」close window

アパート住人「お゜っ」ガスッッッ

ロボット「うわ お、おじさんっ」

赤い傀儡「ノびてるだけよ〜心配ナッスィン ヒヒヒ」パシュッ

ロボット「待て! そうかそれがあるから静かに登って来れたのか ズルいな……!」

赤い傀儡「ウインチはそォ〜〜っとやれば静かでいいよねェ〜〜 ブーストの魔力も節約出来るしィ〜〜」キュァルルルルルルルルル

ロボット「ケチやろう」バシュゥゥゥゥ

赤い傀儡「ほ〜らァ また言った側からバシュゥゥゥゥ〜〜〜〜」

赤い傀儡「坊っちゃァん そんだけの魔力をどっから融通してるのォ〜〜?」

ロボット「はっ?」

赤い傀儡「つまり意識しないでやってんでしょ〜 それってスゴいんだよォ〜〜、良い意味でばっかりじゃないけどォ〜〜」ガシャコ

赤い傀儡「生まれは〜? それとも死んでる〜? いつからそれに憑いてるの〜〜?」
赤い傀儡「憑くまでは何してたのォ〜〜〜〜?」ッッヴヴヴゥゥゥーーーーーーゥヴゥッッッッッ

ロボット「(と、隣の雨戸の裏にッ!)」ガラ バタン

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

赤い傀儡「オジサンもねェ〜、坊っちゃんみたくこんな風に傀儡みたいのに"入って"普段も仕事してるんだけど」

赤い傀儡「あ傭兵ね仕事」

赤い傀儡「魔導鎧はタンクの魔力とかあるからいいよォ? こ〜いう裸一貫で操るヤツはどうしても息切れしちゃうものなの普通はさァ〜〜」

ロボット「(……ゴーストって割りといるってこと……?)」cover
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:32:02.26 ID:NIe+FRvaO

チュィーン

ロボット「く 貫通した……」

赤い傀儡「聞いてる〜〜? 聞いてないねェ〜〜〜〜」

ロボット「この真っ赤野郎! 吹っ飛ばすか撃つか話すかどれかにしろってんだよ!」

赤い傀儡「鉄火場じゃなくとも楽しめる仕事って触れ込みで雇われてるからさァ〜 うん 募集要項に合わせて?」MINIGUUUUUUUUUuuuuuuuuuuuuuuN

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガカガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

ロボット「(……ホントにラチが明かないな)」
ロボット「(とにかく逃げなきゃ 話とか言って聞いてたら殺される…………よし……)」グググ

バギンッ

赤い傀儡「雨戸ォ盾にしようって?」

ロボット「っ重……ッ」グルン

赤い傀儡「!」

ロボット「せええぇッ!」throw shutter

赤い傀儡「(ほう 撃ち落とせないね〜〜弾の無駄)」wire evade

ロボット「……落ち着け……落ち着け おれ」Boost
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:36:27.13 ID:NIe+FRvaO

ロボット「(アイツのブースト+ワイヤーアクションはスピードにノるとすげー速い けど――)」

赤い傀儡「……」landing
赤い傀儡「ん〜〜ん?」climbs rock

ロボット「来るっ」swooooooop
ロボット「(で下に隠れつつカワラを一枚!)」ベキッ

赤い傀儡「三階の庇ィ〜〜? ちょ〜〜〜〜こまァ〜〜〜〜かとォォ〜〜〜〜……」ッッヴヴゥーーーーーーーーーーーーーッッッッッ

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

赤い傀儡「(ミニガンとはいえ釘弾じゃ〜屋根は抜けないわなァ〜〜)」パシュッ

ロボット「(――けど その分小回りが効かないんだ いっぺん飛びたいとこに先っぽを打たなきゃいけないからコースも分かる)」つ屋根瓦

赤い傀儡「坊っちゃん 出てきな〜〜〜〜〜ってェ〜〜」キュァルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

ロボット「しかもこの巻き取り音 傀儡の体なら音だけで十分ッ……」

ロボット「そこだッ!」ブンッ

赤い傀儡「(偏差投擲ってェ〜〜?)」
赤い傀儡「な〜るほど」ッヴゥゥーーーーーッッ

パキャァァアン

赤い傀儡「っとォ〜……」グラッ

ロボットよし 空中で撃ってバランス崩したな……」バシュゥゥゥゥ

赤い傀儡「……」

赤い傀儡「で来ない? で逃げの一手か! 妙なとこクレバーだね〜坊っちゃん……」

赤い傀儡「……ミニガン四つははしゃぎ過ぎたかなァ〜〜……」faaaaaaaaaaaaall

パシュッ カキン
キュァルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

赤い傀儡「坊っちゃん! どこまで逃げるのよ〜〜〜〜ッ?」stick wall

ダダダダダダダダダ
チュイン チュイッ

赤い傀儡「い〜いお返事……さァて」

赤い傀儡「坊っちゃんが逃げ方を覚えちゃった以上 ここからはジリ貧だね〜〜〜〜〜〜 〜参ったね〜〜〜〜〜うん」


赤い傀儡「この辺にしとこ〜か」active Multiple arm

ガシャガシャガシャガシャガシャガシャ
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:41:21.01 ID:NIe+FRvaO


ロボット「……射撃が止んだ」バシュゥゥゥゥ

ロボット「さっきの適当撃ちで死んだとか? ないか」

バシュゥゥゥゥゥゥゥゥ

ロボット「だよね……ブースト?」

赤い傀儡 バシュゥゥゥゥ

ロボット「勿体無いとか 思いっきり吹かしてんじゃん、言ってられなくなったのかよ」

ロボット「(それにしたって速くない?)」

ロボット「真っ直ぐ突っ込んで来るだけなら当てられ――」aim
ロボット「!」


赤い装甲「   」バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……


ロボット「(アーマーだけ!? 抜け殻みたいに外のブースターで飛んで……中身はッ?)」


「上上 屋根の上だよ〜〜〜」


ロボット「なッ――」ガクン

紅蓮傀儡「おんぶして〜〜〜〜〜〜軽くなったしいいでしょ〜〜〜〜〜」grapple

ロボット「子泣きジジィか!!!」ジタバタ

紅蓮傀儡「姿勢崩さない〜〜〜バーニア余所向けるとしっちゃかめっちゃかんなるよォォ〜〜〜?」choke

ロボット「離 ぅう ぐッぎっ……」ギシィッギシィッ

紅蓮傀儡「知ってる知ってる〜〜〜〜〜気道なんか無いのに絞められると苦しいんだよねェ〜〜よく出来てるよね〜〜〜本当」ギリリリ

ロボット「ぁ……か ふ……ッ」ググググググ

ロボット「(意識が ブースターに魔力送れな い)」バシュゥゥゥゥ
ロボット「(落ちるっ……)」ボボボ ボ

紅蓮傀儡「ヒヒヒヒヒ」throw

ロボット「ぅッ――」ヒュアッ

紅蓮傀儡「って あっ」


ガッシャァァアアアアァアアアァァアーーーーン


住人女性「! 何ですか……?」

ロボット「――ッッ!」ドンガラガッシャァァ

紅蓮傀儡「あの窓〜……」
紅蓮傀儡「あちゃあ バスル〜ム?」シュバッ


ロボット「ううん…… くそ 脱ぐなんて卑怯だぞ」ヨロ

ロボット「? 生暖か……い……」

サァァァ……

住人女性「……」nude

ロボット「」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:45:15.01 ID:NIe+FRvaO

住人女性「……傀儡?」

ロボット「えっあっあのっそのっ」アタフタ

ロボット「ご ごめんなさい本当ごめんなさいだって昼間からいるなんて」

住人女性「…………私、夜勤でして ある種の」シャワァァー

ロボット「そうなんだ……じゃなくて! すぐ出ます! 内緒にして!」バッ

ロボット「ガラス散っちゃってごめんなさい! ごめんなさい!」バヒュー

住人女性「ちょっと待っ……行ってしまいましたか」

住人女性「……あー 確かにガラスどうしましょう」



ロボット「赤いの!! どこだよ!!!」Boost

紅蓮傀儡「生身だったら顔真っ赤なんだろ〜ね〜坊っちゃ〜〜〜んヒィ〜〜ヒヒヒヒ」Boost

ロボット「うるさいっ!!」

ロボット「ハーフィもお前もおれのことバカにして 頭きた!!」ズドドドドドドドド

紅蓮傀儡「ホント? 楽しみィ〜〜!」evaaaaaaaaaaaaaaaaade

ロボット「さっき言ったよな 魔力どうしてるかって」バシュゥゥゥゥゥゥゥゥ

ロボット「知るかよ! 出てこいってやったら出てくるんだよどっかから!」ダダダダダダダダダダダダダダダダダダ
ロボット「(やっぱり身軽になって速くなってる どっち道銃をそのまま撃つだけじゃ当たらない)」

紅蓮傀儡「あははァ〜そんな馬鹿な」ゴォォォオオオオ

ロボット「!」Carbine and Handgun

紅蓮傀儡「そうそう接近には弾幕弾幕〜〜〜それで近付けなくなるんだよ〜坊っちゃ〜〜〜ん」シュババババ

ロボット「(言いながら弾の間縫ってるじゃん 見えてるのかよッ)」BARRAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaGE

紅蓮傀儡「でもじゃあど〜するのォ〜〜〜? 坊っちゃんはどうやってオイラをギャフンと言わせてくれるのかな〜〜〜〜〜???」

ロボット「簡単だろ 足りてないからもっと寄越せってやればいい」

紅蓮傀儡「えェ?」

ロボット「っ……!!」OVERLOAD

ッッッッギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギ

紅蓮傀儡「!」
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:49:48.08 ID:NIe+FRvaO

ロボット「……よぉし 来る……来る……来た!」ギュンギュンギュンギュンギュンギュンギュンギュン

紅蓮傀儡「これは……」バッ

ロボット「行くぞ赤いの まずお前から黙らしてやる!」HighBoost

ロボット「おらぁああッ!」boost charge

紅蓮傀儡「面白い」pray JET FRAME

シュゴォォオオオオオォオオオオオオオ

ロボット「(手からも足からも火柱 魔力のブースターじゃない?)」

紅蓮傀儡「自前だよ〜 傀儡でも魔法がつかえるのは知ってるゥ〜〜??」ゴォォォオオオオオォオオオ

ロボット「知ってる」aim carbine
ロボット「だから何って感じだけど!」BLAMBLAMBLAM

紅蓮傀儡「お〜お〜」swing

ジュッッッッ

ロボット「(弾 焼かれた)」reload

紅蓮傀儡「(急に撃つの上手くなったね 本当にパワーアップした〜? 違うな)」シュゴォォォォオ

紅蓮傀儡「(魔力 この水道代ケチる考えやめて蛇口全開にした感じ……)」aim

紅蓮傀儡「坊っちゃ〜ん? 降参降参〜」charge

紅蓮傀儡「オジサンが悪かったよゴメンネ〜 やめにしな〜い〜?」pray BLAZING COLUMN

ロボット「火柱?」ギュォォオオオオオオ

紅蓮傀儡「初速とかほぼビームなのにカスりもしな〜い! ヒヒヒヒ」and FIRE BALL

ロボット「(すごいなこれ 速く動けるし全部が遅く見える――)」バラララララ

紅蓮傀儡「  」RAPID

ボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボ
バババババババババババババババババババババババババババ

ロボット「(自分で撃った弾が当たるまで見える ドリアードさんの時も最初からこうしてれば良かった!)」Shootdown Fire ball

紅蓮傀儡「(撃たれて火球は爆発していく 視界が塞がる――)」

ロボット「まだやるのか? 全部撃ち落としてやるよ!」

紅蓮傀儡「威勢は大変よろし〜かったんですけども〜〜〜」
紅蓮傀儡「そろそろ終わりにするからさァ〜〜〜〜」

ロボット「まだ何かあん――」


ガシャン


ロボット「!? 一人でに――」ギギギギギ

赤い装甲「    」hold
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:52:20.53 ID:NIe+FRvaO


ロボット「は なせッ……」ギヂィ

紅蓮傀儡「オジサンの一張羅ムリヤリ着せられた感想はどう〜? いいでしょォ〜〜」

紅蓮傀儡「遠くからでも動かせるのよ〜〜〜それ 坊っちゃんにも多分出来るよ?」shot wireanchor

ドスッ

ロボット「ぐぶッ」

キュァルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

赤い装甲「   」release

ロボット「ぐ……」フラ

紅蓮傀儡「で 魔導鎧の近接格闘ってのは」charge

紅蓮傀儡「掌底でこう!」ズドッッ

ロボット「――ッッ!!」ガグン

Booster OFF

ロボット「っ……ッ 落」グラ


ビィィ…ン

ロボット「……えっ……?」


紅蓮傀儡「は〜〜〜いおしまいねェ〜〜〜〜」

紅蓮傀儡「じゃあゆっくり降りましょ〜〜かね〜〜〜〜〜〜」バシュゥゥゥゥ

赤い装甲「   」バシュゥゥゥゥ
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:54:51.55 ID:NIe+FRvaO
undefined
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:55:31.57 ID:NIe+FRvaO


ロボット「う……頭 痛ぁ……」ガンガン

紅蓮傀儡「本物じゃ〜いくら人型って言っても頑丈過ぎるのよ〜〜 普通に殴ったりはあんまりな〜いの〜〜」

紅蓮傀儡「だ〜から中身に衝撃を通す 傀儡は人じゃなくて回路にだねェ〜〜、アブソーバーが頭部フレームにあるから――」

紅蓮傀儡「壊れない程度に思いっきりブン殴ると"揺らせる"んです〜〜〜 丁度脳味噌みたいにィ〜〜〜……」landing

ロボット「よく分かんない……いだ」ドサ

紅蓮傀儡「年季の差ってことよ〜〜〜〜〜〜」remove anchor

紅蓮傀儡「さ〜坊っちゃ〜〜んいきなり喧嘩売って悪かったね〜〜〜〜〜〜〜〜〜立てる?」

紅蓮傀儡「はい手〜 大〜丈〜夫もう火ィ〜出さないから」スッ

ロボット「……いらない……」グッ
ロボット「…………あれ」ヨロリ

紅蓮傀儡「ちゃんと魔力通ってないんじゃな〜〜〜い? 一瞬トんでたでしょォ〜〜〜」multiple arm

赤い装甲「   」ARMOR MODE

ガシャガシャガシャガシャ

赤い傀儡「ふ〜 落ち着く」装着

ロボット「よい……しょ……」standup

赤い傀儡「意地の張り方は流石男の子だね〜〜〜」
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/28(日) 02:56:01.11 ID:NIe+FRvaO

ロボット「……中身の背中にそれ着る用の腕があるってこと?」

赤い傀儡「スゴいでしょ〜? アーマーの背中から出せるからこれで腕の二つと別のミニガン二つも持てるんだよ〜? ヒヒヒヒヒ」ニョキニョキワキワキ

ロボット「…………キモい」

赤い傀儡「ケチもつくってェ〜! 魔導鎧と同じ憑依式操縦って聞いてたから正直イタズラ目的だったのに――」

赤い傀儡「蓋開けたらオッサンばっかなんだも〜〜〜ん! 傭兵は男女比6:4くらいなのに今回と来たらシチサンですらない!!」ア゛ーーーーーーーー

ロボット「今回?」

赤い傀儡「お仕事よお仕事! さる高貴な筋のお方からねェ〜〜――」

ロボット「玩具屋の社長の人でしょ どーせ」

赤い傀儡「あり? な〜〜〜んで知ってんのォ〜〜〜〜〜〜ヒヒヒヒヒヒヒヒ」

ロボット「その喋り方ムカつくからやめてくんない……」

赤い傀儡「やめさせてみな ヒィ〜〜〜〜〜〜ヒヒヒヒヒヒヒ」lol

ロボット「いいよ……!」overload…

赤い傀儡「またハアアアアアアア〜〜〜ってウンコ気張るみたいにィ〜〜〜? そんな暇あるかな〜〜〜〜〜〜」aim MINIGUN×4

ロボット「……」ス

赤い傀儡「ン〜〜〜いい子」

520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 00:32:26.17 ID:4ZqVZWDt0
乙!
ハンター君の台詞の一部から、ガリバーボーイの「来い来い来い来い、来た来た来た来た!」っての思い出したわ
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 09:17:14.15 ID:6JlyjjhJ0
社長さんも面倒臭い事をしてくれるモンだぜ。傀儡方面だけでない包囲網とかも狭まってたりするのかね?
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 20:17:22.88 ID:UH6qKeh40
ウンコ気張るって、ハリウッドラゴンボールじゃないんだから……(苦笑)
523 :難産 [sage saga]:2017/06/10(土) 21:53:39.01 ID:hCq9xJpEO
undefined
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/10(土) 21:54:23.69 ID:hCq9xJpEO

ロボット「…………おれをボコすのが仕事なの 違うよな」

ロボット「玩具屋のおじさんの邪魔したいからお客さんを狙ってるんだろ それで――」

ロボット「とりあえず会ってる奴から」

赤い傀儡「あの若白髪と面識あんのォ〜? ゴーストがいるなんて聞かなかったけど〜 だから見っけて興奮しちゃったんだし〜〜〜」

ロボット「……向こうは気付いてないかも」

赤い傀儡「ナルホドね〜 そういうこと出来るのがこの体質のいいとこなんだよね〜〜」

ロボット「違うって言わないんだな 黙ったりとか」

赤い傀儡「契約に守秘義務は盛り込まれてなかったからね〜 "ロートル玩具のローカル大会を邪魔しろ"」

赤い傀儡「以上! 遊びみたいな仕事だし〜〜 聞きたいこととかある〜〜?」

赤い傀儡「こっちにはあるから交換でいかな〜〜い〜〜〜〜?」

ロボット「別に無いけど」

赤い傀儡「ホントに〜〜? ハーフィってのはさっきのデミ子ちゃんのことでしょ〜心配じゃな〜〜いの〜〜〜〜?」

ロボット「別に」フイ

赤い傀儡「あっ目反らした! モノアイは分かりやすくてい〜ね〜ヒ〜〜ヒヒヒ」

ロボット「べ・つ・に!! しつこいんだよ!」
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/10(土) 21:54:51.30 ID:hCq9xJpEO
ロボット「もういいようっさいな! ほら動いたぞ撃てばいいだろ 撃てよ! 手足壊れたら芋虫みたいにして帰るから!」スクッ

赤い傀儡「そ〜〜んな怒んないでよォ ミルク買ってこようかってあ〜あ〜冗談だってばも〜〜〜〜〜〜」ガシャガシャガシャガシャ

赤い装甲「   」FOLLOW MODE

ロボット「うわっ!」escape

赤い装甲「   」ガシ

紅蓮傀儡「はい座る」

ロボット「あ゛〜……」イラァ

紅蓮傀儡「坊っちゃ〜〜ん 喋り方がトサカに来るならゴメ〜ンね〜〜性分は変えらんないからさァ〜〜〜〜」

紅蓮傀儡「けど質問ってのはマジなの〜〜〜〜〜〜」

ロボット「ふゥ〜〜んマジなんだ〜〜〜〜〜〜」

紅蓮傀儡「ヒヒヒヒ そ〜だよ」

ロボット「あっそ」

紅蓮傀儡「じゃ〜もう一押し」
紅蓮傀儡「坊っちゃん オジサンからもう今情報を一個貰っちゃってるよね〜〜?」

ロボット「勝手に喋ったんだろそんなの 押し売りじゃんかよ」

紅蓮傀儡「押し売り結構〜 代金を払わなきゃ体で払って貰〜うよ」

紅蓮傀儡「ゴーストだからね 依代ついでに魂魄まで一辺に砕く方法も知ってるしすぐ出来る 一瞬だよ〜」

紅蓮傀儡「話くらいよくない?」

ロボット「……」
ロボット「何だよ……?」

紅蓮傀儡「ありがとォ〜〜〜〜!」
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/10(土) 21:56:43.04 ID:hCq9xJpEO

紅蓮傀儡「生まれは〜? それとも死んでる〜?」

ロボット「……煽ってただけじゃなかったんだな」

紅蓮傀儡「煽ってだっていないよォ〜〜ヒヒヒヒ いつからその体使ってる〜? 憑くまでは何してたの〜?」

ロボット「保留じゃダメかな」

紅蓮傀儡「どゆこと」

ロボット「覚えてないんだ」

ロボット「こう、モヤモヤ……寝て起きたばっかな感じで」

ロボット「生まれは分かんない 死んでるかも ていうか人間だったのかな? 多分だけどこの体はかなり長いこと使ってる気がする」

ロボット「憑くまでは……分かんない」

紅蓮傀儡「……記憶喪失ってこと〜?」

ロボット「ぼやっとだけど ちょっと前まではどこかのゴミ捨て場にいたような気がするんだ」

ロボット「ハーフィが召喚魔法でおれを喚んだの なんで喚んだのかは知らないけど」

ロボット「喚ばれるまでのはなんか……ボーッと……ハッキリしてない」

紅蓮傀儡「……」フム

ロボット「殺す? 足りない?」

紅蓮傀儡「……いや 充分充〜分」remove order

紅蓮傀儡「ありがと〜坊っちゃん 要領は得ないけど色んなのを聞いて回るのが目的だかんね〜〜」ガシャガシャガシャガシャ

ロボット「何で?」

赤い傀儡「オジサン、ゴーストなんだけど生きててさァ〜〜」

ロボット「???」

赤い傀儡「まあそれはい〜のよ うん 関係ナイナイ」

赤い傀儡「じゃ〜思い出したらまた聞かせてくれな〜〜い〜〜?」

ロボット「また会ったらね」

赤い傀儡「会うよ」

ロボット「……」

赤い傀儡「おっ 部下が来たァ〜〜」

ロボット「部下?」

527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/10(土) 21:58:24.75 ID:hCq9xJpEO


外套男「旦那! ちったァ考えてくれや」ドスドス

外套男「路地裏を人の足じゃあブーストに追い付くのキツいんだぞ」ゼーハー

ロボット「あっ持ち主の」

赤い傀儡「持ち主ィ〜? ヒヒヒヒヒ 持ち主だってよォ〜ヒヒヒヒヒヒ」

赤い傀儡「マスタ〜! ご命令を!」

外套男「対応し辛い絡み方はやめてくれ」

外套男「あーこれ暑ィな」ガサゴソ

ロボット「……脱ぐなら着てこなきゃ良かったじゃん」

ロボット「って 亜人?」

豚鬼整備士「違う 生粋のオークだ混ざりじゃない、それにコートは支給品だクライアントからの」つ外套

赤い傀儡「見分け付かないよねェ〜〜?」

豚鬼整備士「肌! 分厚くて緑色なのは俺らだけっていつも言ってんだろ 部下のことだぜ」

豚鬼整備士「ど〜でもいいことはすぐオツムからポロっといくんだからよぉ 隊長」

ロボット「隊長……?」

豚鬼整備士「こんなんでって思うよな 傭兵だったら普通社長とか代表とかだろ呼び方にしても」

赤い傀儡「仕事はど〜したのかねェ〜〜」

豚鬼整備士「あっそうだよそれそれ 減俸かなァ」

赤い傀儡「あ?」

豚鬼整備士「スマン旦那しくった」
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/10(土) 22:01:16.55 ID:hCq9xJpEO


「ううん ちゃーんとしっかりやってくれたよ」


豚鬼整備士「屋根の上ですー……」

赤い傀儡「何がよ〜」

ロボット「……! ハーフィっ?」

半鳥「ハンター君!」チャキ

赤い傀儡「マジか」take cover

豚鬼整備士「おい!!」summon ARMORED PLATE


ズギュゥーンズギュゥーンズギュゥーンズギュゥーンズギュゥーンズギュゥーン
ガギンガギンガギンガギンガギンガギン


ロボット「召喚魔法? 鉄の板……」

赤い傀儡「うちのエンジニア自慢の魔導鎧用装甲板〜〜 トラックの荷台に魔方陣彫って跳ばせるようにしてんの〜〜〜〜」

豚鬼整備士「連れてったら撃たねーって約束だったろ!」

半鳥「そんな鉄板出さなくたって当たらないように撃ってましたから それに」

半鳥「初っぱな脅してきた誘拐犯と何か約束して守るフツー? 律儀に オークさん」

赤い傀儡「や〜無理かな」

豚鬼整備士「主犯格」

半鳥「放して 早く」summon GOLEMs

バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

ゴーレム「  」block front
ゴーレム「  」block rear

豚鬼整備士「使役召喚 バカ学生みたいなナリして……」

赤い傀儡「挟み撃ち〜〜? こりゃ参ったね〜〜〜〜」

豚鬼整備士「ぬかせよ」

ロボット「あの ハーフィ……」

半鳥「潰されたいッ?」reload
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 08:20:41.81 ID:xMRYTp5d0
乙!
とりあえず、壊された工具箱と工具代だな。逃げられなければだけど
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 12:22:57.82 ID:SuWfBU7A0
とりあえず、赤傀儡のCVは主任で安定?
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 21:26:00.30 ID:kmBh1X0C0
バカ学生みたいなナリってどんなんさ?
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/12(月) 17:41:25.54 ID:/4YfBT7G0
依代ついでに魂魄まで一辺に砕く方法も知ってるしすぐ出来る
地味にヤベーっスね
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/13(火) 23:26:39.28 ID:JBMBlA/oO

赤い傀儡「デミ子ちゃ〜〜〜〜んやたら急かすじゃな〜〜〜〜〜〜い?」

半鳥「……ん、そこの傀儡が喋ってるの?」

豚鬼整備士「何だ旦那」

赤い傀儡「ヒヒヒヒ 二重召喚とは恐れ入ったけど〜〜」pray BLAZING COLUMN

ドグォォォオオォオォオォォオオオオオオオン

ゴーレム「  」ボロッ…

半鳥「ちっ」ズギュゥーンズギュゥーン

豚鬼整備士「っぶね!」plaaaaaaaate

赤い傀儡「随分脆〜いお人形だことォ〜〜〜〜こんなんなら何百匹でもボ〜コボコ喚べそうだ〜〜わね〜〜〜〜ェェ〜〜〜〜〜〜」

半鳥「(傀儡入ってると魔力通し難いのにあの威力 ハリボテでも石は石なんだけどな けど)」

半鳥「ドリアードちゃん!」つ枝

ゴーレム「」シュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

ドリアード「持たせといて正解だったわね」スゥ…
ドリアード「苗床あるとラクでいいわ」

半鳥「柔らけーってか はいはい」

豚鬼整備士「ツタで壁作る気だ 旦那!」

赤い傀儡「モテモテじゃんね〜〜坊っちゃ〜〜〜〜ん?」pray BLADED BURNER

ドリアード「!」

シュゴォォォオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーー

灰塊「   」

半鳥「(土塊ごと蔦を燃やし飛ばした スゴい勢いの火を両手で剣みたいに振ってる――)」double tap

ドリアード「傀儡のクセに」bind VINE

赤い傀儡「しェえァらッッ!!」ジュバババババババ

ドリアード「――成程 捕まえに来るんだから自分はファイヤーダンスしてるだけで良いと」

ドリアード「なら これでどう」pray GUST

ビュォォオオオオオオオォオオオオォオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ

ロボット「ぅわッ!」ゴロ

赤い傀儡「突風……」ボボボボ
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/13(火) 23:31:43.92 ID:JBMBlA/oO

半鳥「風なんか吹かしてどーすんの!」

ドリアード「どうなると思う? ね 赤いの」

赤い傀儡「……ヒィ〜ヒヒ 二人共一端ってワケ〜〜?」シュゥー…

半鳥「消えた 消した?」

ドリアード「見た目と違ってかなり繊細な魔法よ 燃料
空気 炎のナイフを作る諸々を魔力で生み出す精製のバランス 慣れてるけど細かな操作に腐心させられてる」

ドリアード「崩すのは容易い それに蝋燭は吹き消すものよ」pray LEAF CUTTER

赤い傀儡「坊っちゃ〜ん」

豚鬼整備士「専門じゃねぇんだ 手早く頼むぜ」PlatePlatePlate

ドリアード「何それ。厚紙?」シュカカカカカカカカカカカカカカカ

豚鬼整備士「嘘ォ装甲板が切っ マジで手早く!」more summon

赤い傀儡「ガールフレンドがヤバいからこの辺で〜 全然 全っ然 全っっ然本気じゃなかったけどそこそこ楽しめましたよ〜〜〜〜」

ロボット「ヤな奴 おーいドリアードさんこっち!!」

赤い傀儡「坊っちゃんからかい甲斐がありすぎるからね〜〜〜よく言われな〜〜い〜〜?」pray FIRE WALL

ロボット「早とちりだよって言って止めようかと思ったけどやめた 死んじゃえ」

赤い傀儡「お〜怖! 将来が楽しみィ〜〜ヒヒヒヒ」

赤い傀儡「楽しみついでに一個サービスしちゃうよ坊っちゃ〜〜ん また会いたいからね〜〜〜〜」

ロボット「   」ザッ

赤い傀儡「身構えなくてもいいよォ〜! 何もしないって〜〜アドバイスよアドバイス」

赤い傀儡「あの出力解放 もう使わない方がい〜よ」

ロボット「え?」

赤い傀儡「坊っちゃんの魔力がどっから来てるか 少〜〜し考えればす〜〜ぐ分かる筈だよォ〜〜〜〜」

赤い傀儡「回復する手段か節約するやり方を探しな〜〜 蛇口を捻りまくるのはそれからそれから〜〜」

ロボット「……じゃ 蛇口?」

赤い傀儡「話変わるけど対戦傀儡にはアンティルールってのがあるそうじゃな〜〜〜〜い?」

ロボット「おい 蛇口って何が――」

赤い傀儡「勝ったオジサンは負けた坊っちゃんの記憶の話を賞品にしま〜〜す」
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/13(火) 23:34:12.98 ID:JBMBlA/oO

赤い傀儡「次会う時までにパーペキ思い出しといてよォ〜〜 楽しみにしてるからねェ〜〜〜〜〜〜?」

豚鬼整備士「おい旦那ネジはどうすんだよ そっちを奪うんじゃねーのかッ?」break plate

豚鬼整備士「つーかゴメンもー無理いだだだだだだだだいだいいだいいだいいだい」サクサクサクサク

ドリアード「安心するといいわ 血達磨にはなるけど死なないように撃ってるから」ニィ

半鳥「ドリアードちゃんスゴい! スゴいイイ笑顔!」ヒキ

赤い傀儡「お〜〜っと部下が出血で死んじゃ元も子も無いか コワモテ作戦でダメなら――」

赤い傀儡「素直に頂けませんかって土下座でもしときゃ良かったんだよォ〜〜〜〜」pray MIRAGE

ゴォッ…………

ロボット「暑っ……!」

赤い傀儡「じゃ〜ね〜坊っちゃ〜〜〜〜ん バイバ〜〜〜〜〜〜イ!」ユラ

豚鬼整備士「やっとか 遅ぇよォ……」ユラァ

ドリアード「陽炎が……膨張で無理矢理路地の気流を」ジリジリ

半鳥「風止めて 任せて」aim

ズギュゥーン ズギュゥーン

「ヒィ〜〜〜〜ヒヒヒヒヒヒヒヒ」フッ…
「絆創膏貼らねーとなァ」フッ…

チュィッ チュィィーン

半鳥「えっ ユラユラして……透けて……消えちゃった」ジリジリ

ドリアード「幻覚って感じじゃないわね……熱と……」

ドリアード「光と空気を操って 逃げた後も居るように見せかけたってところかしら」ジリ…

半鳥「そんなことできるの?」

ドリアード「昔 蜃気楼っていう似たような幻っぽいのの話をサボテンから聞いたことがあるわ」

半鳥「シンキロー……」

536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 00:40:29.28 ID:uf5gf3410
熱量を持った残像だというのか!
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 14:13:18.85 ID:RE9pQv0E0
蜃気楼……東方だと、蜃っていう貝がどうのこうのって話だったっけ?
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 08:19:07.04 ID:b1up9o4c0
これ以降、もっとキツい戦闘が待ってるのかなぁ?ハンター君達、大変だな
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/20(火) 15:23:42.02 ID:UsnMpIN90
乙!
ガチでアンティられなくて良かったな。まぁその情報の方が後で響いちゃったりするのかも知れないけど
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/21(水) 20:27:02.08 ID:KXJng3+E0
こりゃむしろ玩具屋主人率いるローカル大会出場予定勢に、大会妨害組との傀儡戦争イベントとして鬱憤とマンネリ払拭の為に利用されるかも知れないなぁ
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/28(水) 11:56:14.63 ID:WsIR9kF9O


半鳥「……ま 今はどうでもいいよ」

半鳥「ハンター君 大丈夫だった!」シュタッ

ドリアード「何を話していたの 怪我は」フワ ストッ

ロボット「……二人とも4階の屋根から飛び降りて何ともないんだ ハーフィなんか風も無し……」

半鳥「ごめんね、ちょっと目ぇ離した隙に……あのオークの人がキーボルトを渡せって」

ロボット「うん……」

ドリアード「枝越しに伝えられるまで気付かなかった 本当にごめんなさい」

ロボット「いいよ ネジは?」

ドリアード「ハーフィが持ってると思ってたみたい どの道黙らせていたでしょうけれど」

ロボット「良かった……のかな」

半鳥「やっぱり寄越せって?」

ロボット「そんな感じだったよ アンティルール? で奪おうって考えだったみたいだ」

ロボット「あの社長から頼まれたって 仕事」

半鳥「温室育ちめ……」

ドリアード「どこでそんな言い回し覚えたの 駄目よ」

半鳥「有機栽培め……」

ドリアード「次は頑張って」

ドリアード「私達を狙ったってことなの? 昨日の今日どころかさっきの今よ」

ドリアード「常連の二人が流したのでもないでしょうし どうやって……」

ロボット「よく分かんないけどあの赤いのがおれを見付けたって言ってた 傀儡が居たから来たってより――」

ロボット「ゴーストがいるのを分かるみたい 仕事は仕事だけど赤いの的には……あー えーっと だから」

ロボット「でも何かしら傀儡を見分けるやり方はある感じだった かなぁ……」

半鳥「さっきの私くらい要領得ないね……ん?」
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/28(水) 12:02:10.25 ID:WsIR9kF9O


住民「お巡りさんこっちよこっち! 銃声がしたの!」

警官1「危ないから下がっていて 確認して来ます」

警官1「状況が確認できるまで絶対に来ないで ここで待ってて下さいよ」RDY ShotGun

住民「行かないわ それで蜂の巣にされそう」

警官1「近頃は物騒ですから さ」


ドリアード「……とりあえず行きましょうか」ブワッ

ロボット「ああ」バシュー

半鳥「あっ いいよいいよほら」ヒョイ

ロボット「自分で飛べるよ……」

半鳥「ボロボロでしょ 無理しないで」つサンダル
半鳥「はい行くよー」グイ

ロボット「……うん ありがt」むんず
ロボット「って足! 足で掴むのかよ!? ちょっ ねえ!」

半鳥「困った時はお互い様ってね」

ロボット「おれ 魚!?」

半鳥「まーちょっと持ちにくいけど両腕で飛びますんで私 はい」バサッ バサッ

ロボット「い゛っ」ジャリ
ロボット「痛い! 指に砂ちょっと挟まってた! 痛い爪とか普通に」ジタバタ

半鳥「我慢してよ屋根の上来たんだから! 騒いじゃ駄目だって!」危ね

ドリアード「持ちにくいと言えば」
ドリアード「ハーフィ 工具箱はどうしたの?」

ロボット「あっ」

半鳥「そうだよ工具箱工具箱忘れるとこだった ただでさえエロ教授のせいでおかんむりなんだもん」

半鳥「返さないと私までナイヨーショーメーされちゃう」

ドリアード「なにそれ」

ロボット「そ それなんだけとさぁ……」

半鳥「箱ごと持ってかれてたんだっけ どこ?」

ロボット「あっち……」



543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/28(水) 12:23:45.75 ID:WsIR9kF9O




同刻 帝都某所


髭傀儡「」brakedown


髭客「バカな! 僕の月光蝶が突破されるなんて……!」

外套男「奇をてらい過ぎでしたね」

外套男「見ていて面白くはありましたけどそれじゃあ勝てませんよ」

髭客「くうっ…… 仕方ない、負けは負けだ」

髭客「持って行ってください」つボルト

外套男「……確かに」

外套男「(本当にくれた…… いや反故にされても困るが これで二人目)」クル

外套男「(楽しいは楽しいけど気持ちのいい人達ばかりなだけに少し可哀想だな)」スタスタ

外套男「(彼女の方はどうだろう……)」



544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/28(水) 12:25:57.69 ID:WsIR9kF9O




外套女「はい、私の勝ち 約束は守って貰いますよ」

白髪客「持ッてけよ」つボルト

外套女「どうも それじゃあさようなら」

白髪客「待ちな 姉さん」

外套女「何ですか?」

白髪客「あんた何者なんだ」

白髪客「界隈じゃ見たことねえのは無論 立ち振舞いに傀儡捌き 俺ら自身や俺らのやる――」

白髪客「お遊びのそれと一線を画してる センス良いクソにわかかと思いきやボルトの事まで知ッてるし」

白髪客「気味悪いぜ ええっ? ツラも見せようとしやがらねェしよ、内輪のノリに混ざろうッてんならイイ声だけじゃダメだ」

外套女「……」

白髪客「集まりに出てえッてだけならスミスの奴に頼みゃあいいのにわざわざ奪うんだもんな……あー この辺にしとっか」

白髪客「取ってったんだ 楽しんでけや」スタ

外套女「……はいはい」



545 :※度量衡 アルファベット 慣用句表現等々につきましては気の効いた日本語訳がなされているものと思ってください [sage saga]:2017/06/28(水) 12:33:39.30 ID:WsIR9kF9O


路上某所走行中 魔導車内


外套男「三戦 三つです」

外套女「二戦で二つ」

外套亜人「四戦――」
外套傀儡「四戦で二つゥゥ〜〜〜〜〜暑いから取っていい?」

御曹司『むしろ車内でまで着てたのかい? 外から窓は?』TELL

運転手「スモークの上、カーテンを引いています」

御曹司『……というか貴方は着る必要ないだろう 部下の玩具で通せるのでは』

赤い傀儡「ま〜そォ〜〜〜なんだけどォ〜〜〜〜」バサ

豚鬼整備士「あ〜暑い暑い なあマスクとかじゃダメだったのかよ」バサ
豚鬼整備士「じゃなくて ダメだったんですか?」

御曹司『傀儡用の外套を用意させておいてその言い種? 布あったから良かったけどさあ まあ付き合ってよ』ハハハハ

御曹司『うんメートルの本物よりずっと小さい玩具なんだし』

赤い傀儡「本物でやれないこと出来て今のところはスゴ〜〜〜〜く楽しませて貰ってま〜〜す」

豚鬼整備士「ミニガン四丁なんざマジにやったら弾薬費だけでギャラ吹っ飛びかねねぇもんな」

赤い傀儡「そちらのお二人はァ〜〜〜〜?」

外套男「まあ そこそこに」

外套女「仕事ですから」

赤い傀儡「カタい!」

御曹司『だろうね』

御曹司『一先ずご苦労様 これで実に二十人前後、流石は本職だ』

外套女「二十人前後?」

外套男「別動隊がいると」

御曹司『最初が肝心だからね 大人数は今日だけ』

御曹司『スコアを元に明日以降の面子を決めさせてもらう』

外套女「予選」

御曹司『ははっ ぽいね』

御曹司『抑えられる出費は抑えたいし こんな仕事でも効率的にやれるところは効率的にいきたい 気を悪くしないでくれ』

外套女「……」

外套男「いえ、我々も気分転換になっていますから」

外套男「打診された時は流石に面食らいましたけどね 内容を聞いて」

御曹司『はははは だろうね……と それじゃあ一旦失礼するよ』

546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/28(水) 12:48:33.21 ID:Ueq2uvbQ0
俺も楽しんでるけど、どちらの陣営も何だかんだ言って楽しめてらっしゃる様で
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/28(水) 14:09:16.93 ID:gqKPJR7F0
ヒゲの月光蝶ってモロアレwww
しかし武装解除のチートも、どうやら本職の戦闘屋には敵わなかった様子で
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/28(水) 19:04:18.64 ID:zHxCbH6a0

ステゴロでも何とか出来なきゃ務まらないんだろうね

しかし、ここで使われてる人達はモノホン?の方の戦線から離れても大丈夫なパイロットなのかな?
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/28(水) 19:18:20.48 ID:zHxCbH6a0
あ、間違えてんな。魔導鎧はカヤコVSフェイトVSサモナーの時のだ
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/29(木) 01:12:25.54 ID:vRZb7B7Y0
スライムは居たっちゃ居たけどな。その人を(一応助け)出してナンパする為に
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/29(木) 06:21:34.11 ID:yoqWi4XC0
??? >>549は一体何を間違えたって言うんだ?文に脈絡が無いんだが……
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/29(木) 08:18:41.53 ID:j/f56JDl0
あーっはっはっはっは
そもそも一番の間違いは、>>548番の最後に"ん……?もしかしてだけど、この外套女さんってプチスラの時の魔導鎧の人だったり?"って書いてるつもりになってた事だね
笑えよ>>1
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/29(木) 09:17:54.60 ID:yoqWi4XC0
ふむ……つまり 自演乙☆ って事なのかな
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/29(木) 13:03:52.12 ID:3maqnp8F0
クックック…… フハハハハ  ハーッハッハッハ!!
>>1じゃないけど笑えと言われたので
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/30(金) 14:42:47.72 ID:r57QcfLg0
's 〜 The end justifies the means
556 :>>555 取りやがったな…… [sage saga]:2017/06/30(金) 16:21:43.42 ID:pgnvAHJtO
 
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/30(金) 18:43:22.02 ID:r57QcfLg0
えっと、もしや、>>1様が盛大に>>555を取る予定がありましたのでしょうか?
もしそうだとしたら……それは大変申し訳ございませんでした(>_<)
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/01(土) 21:55:08.77 ID:GXKjV6QP0
まぁいいじゃん。ファイズのクリムゾンスマッシュ格好良いし
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/07(金) 21:35:23.69 ID:grgmJiTE0
草加「よくないなぁ。こういうの(↑)は」
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/11(火) 21:20:01.70 ID:rrU0ronb0
「」外のword、格好良くて好きだぜ

ところで、この件を機に対戦傀儡のリブームメントが起こったりするだろうかね?
既に似たような新基軸のものがいくつか出ては廃れてるんだろうな〜とは思うけど
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/13(木) 14:52:16.65 ID:kDFb7Xc00
それにしても、戦闘も会話もそれ以外も色々と巧みで羨ましいなぁ
562 :さっさと戦闘シーンに行きたいのにいいいいいいいいいいもう背景周り全部キンクリして傀儡ボーグ編に路線変更すべきか [sage saga]:2017/07/18(火) 17:00:19.83 ID:pWLnV2drO


玩具会社 社長室


御曹司「着くまでにそれは着替えておいてくれ いいね」ガチャ

御曹司「チャーリー・チームは全員進出と……やっぱり違うな」つ戦績表

秘書「……チャーリー」

御曹司「アルファ ブラボー チャーリー デルタ のチャーリー」

御曹司「オファーに応じてくれた近隣の魔導鎧操縦経験者をくじ引きで適当にチーム分け……」

御曹司「いや ふ ブロック分けして……今日のところは宣戦布告さ」

秘書「……」

御曹司「しかしCは頗る優秀だな 内々で装甲警備部門でも作って引き抜いてみようか?」

秘書「社長」

御曹司「彼を手に入れた暁には実物"で"模したパレードなんかやるんだ おいおい冗談だってば」

御曹司「そんな困ったものを見る顔しないでよ」

御曹司「君はいつも黙々と仕事をこなしてくれてるけど 今日は珍しく表情豊かだね」

秘書「そうかも知れません」

御曹司「人のこと言えないって?」

秘書「いえ」

御曹司「いいよいいよ まあちょっとはしゃいでるのはある」

秘書「変わったやり方です」

御曹司「いつものやり方だろ 調べて 握らせて 潰す 少し趣向を変えただけさ」

御曹司「向こうに合わせてね ぐうの音も出ないようにしてあげるよ」

秘書「こちらの準備は整っています 首尾はいかがでしょうか」

御曹司「どうぞ」つ戦績表

秘書「……では 順次」ペラ

御曹司「よろしく」

563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/18(火) 17:03:31.83 ID:pWLnV2drO


老舗玩具屋


ブックメーカー『ああ 教えた』TELL

玩具屋「はあ? なんで? あのボケナスもついに耄碌したってことなのか」

玩具屋「分かってるだろうな」

BM『何をキレてんだ 不干渉なんだろ』

BM『うちと先方での取引があったってだけの話』

玩具屋「お前が売りやがったのは顧客の情報だ 不干渉? バッチリ影響出てんぞ」

玩具屋「いいか こっちの模様見て賭けやるのはおたくの勝手にしろと言ったよ 随分前確かに」

玩具屋「で それから少ししてしゃしゃり出ようとした時どうなったかは忘れたのか? え?」

BM『さあ』

玩具屋「さあ???」

BM『そんなのは知らないし 気に入らないってんなら時代と一緒にやり方も変わってるんだとしか言えない』

BM『前任のがどうだったか知らないが 仲良かったんだったか?』

BM『けど 聞いた話だとなんか困ってたそうじゃないか 付き纏われてたんだろ』

玩具屋「それがどうした 解決して差し上げましょうってか? ふざけなさんなよ」

BM『別に 得したなって』
BM『他意は無ぇんですよ本当に』

玩具屋「何を得するってんだよ」
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/18(火) 17:08:02.76 ID:pWLnV2drO

BM『分かってるだろ 新進気鋭の坊主は――なんでそんなもの欲しがったか……ああ……知らないが』

BM『欲しい情報を得る手段として俺に目を付けた 大口は大口だし当然お伺いを立てて』

BM『二つ返事だったからトントン拍子と』

玩具屋「……そこまで無知なのか あれは」

BM『しっかり口止めはしてきたさ』

玩具屋「……」

BM『だがそういうことじゃないんだよな あんた教えてやれよ』

BM『頬をひっぱたかれてニヤけそうになったのはお店以来だぜ ははは』

玩具屋「……くそ 世間知らずのボーヤめ」

BM『一度挨拶しとこうかと思ってたから丁度良かった Mr.パペット・スミス』

BM『今度の催しでも稼がせて貰いますよ 楽しみにしてる』

玩具屋「余計な真似はするんじゃない」

BM『優しいなあ 気に入られるわけだ』ククク
BM『じゃあまた』ガチャン

玩具屋「……」カチャ

玩具屋「参ったね どうも……」


チリンチリーン


禿客「よう 邪魔するぜ」

玩具屋「おう……」

禿客「デブもすぐ来る ……どうした浮かねーな」

禿客「缶詰 ライフルで開けようとして昼飯食い損なった時みたいな顔してんぜ」
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/18(火) 17:16:57.81 ID:pWLnV2drO

玩具屋「…………二個目は拳銃でやったから食えただろ」

玩具屋「食えたよな確か……食わなかったんだっけ? 缶詰パーン事件何回かあった」

禿客「食えた」

玩具屋「思い出した 飛び散った豆拾って洗おうとしてたよな」

玩具屋「ただでさえ排気魔力まみれの泥被ってたってのに大事に取っときやがったからお前 終いには糸引いてたろ」

禿客「知らなかったのか あの辺り今豆畑になってるんだぜ」

玩具屋「そーなの?」

禿客「知らね」
禿客「撒いたしなってんじゃねえの」

玩具屋「豆缶の豆じゃなぁ 無理だろ はっ」

禿客「分かんねーだろ」

玩具屋「はは」

禿客「へへへへ んじゃ確かめに週末辺りピクニックでも行くかよ? パスポートどこやったかなァ」

玩具屋「段腹も誘ってな あそこなら国境警備隊に賄賂の方が早いんじゃないだって」

禿客「違えねぇ へへ 男共でムサいったらねえわ はははは」

玩具屋「ははは 流石にキモいよ」

禿客「へ 吸っていい?」ゴソ

玩具屋「まあいいでしょ おら」カチッ シュボ
玩具屋「外に吐けよ」ッチン

禿客「んーんー」はいはい

玩具屋「灰落とすな」

玩具屋「……」

禿客「……」ジジ ジ
禿客「それで?」フゥー

玩具屋「連絡を取った」

禿客「若旦那に」

玩具屋「や ブックメーカーだ」

禿客「は?」

玩具屋「状況が状況だから そういや新しい奴んなってたな」

禿客「ちょっと前に変わった うん 今回も賭けてっけどなんかあったのか」
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/18(火) 18:46:55.43 ID:VHs6zGr50
今日はここまでかな? 乙!
今回はなんか、時代の流れと、少年だった中年達の黄昏って雰囲気を感じたね
諸行無常
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 16:52:02.11 ID:pz0PJAqj0
缶切りの代わりに銃とか、ぶっ飛んでんな。銃社会ったって乱暴に過ぎるだろうよ(苦笑)
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/20(木) 21:12:46.12 ID:gVEarOR90
しかしクロ校の曲とは懐かしいモノを聞いたなw
まぁ多くの人物がろくでなし的な繋がりはあんのか?
ともかく乙だぜ
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 13:08:51.35 ID:B7N+Gt0I0
周囲はどんどん世代交代してっちゃってるみたいだけど、玩具屋さんにはそういう宛はあるのかな?
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/24(月) 23:11:43.21 ID:kNST+3vz0
いやー、もう最初の頃に石食わされてたのと同じSSとは思えねぇなw
571 :また暫く間が開きそう 申し訳ありません >>570 やれる場面で安価取ってくれれば次は完食させますよ!!!! [sage saga]:2017/07/25(火) 12:25:04.99 ID:vmK8sZvRO
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/25(火) 16:13:31.23 ID:kGfZjOyi0
別にw
食わせたいとw
思った訳じゃwないよw
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/26(水) 19:15:13.75 ID:/aDaxfFz0
コナミー
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/31(月) 23:01:48.11 ID:ENVf/p4pO

玩具屋「連中のことは知ってるよな」

禿客「それはもう」

禿客「コングロマリットだろ」

玩具屋「ん……」

チリンチリーン

太客「うす」

玩具屋「来たか 聞いてるか?」

太客「あれからなんかあったのか」

禿客「おう ヤバそうよ」

玩具屋「軽くヤバい」

禿客「俺んとこは自営業だかんな 好きに電話取れるし一足先に吃りんから聞いた」

玩具屋「お疲れさん 座るか」ガタ

太客「何 何」着席

禿客「キーボルト狩りだ プレジデントマネービンタマンプレゼンツ」

玩具屋「アンティ仕掛けて帝都一円の傀儡使いを狙って来てやがる 延いて本チャンを」

太客「え!?」wktk

禿客「なんだその顔……いやシーズン3のロワイヤル的なあれじゃねえから」

太客「おいおいおいマジかよ会社行くにも持ち歩かなきゃじゃん」

禿客「話聞いてますー?」

玩具屋「よした方がいい 変なマント着た連中に、入ってきてる被害報告じゃ今のところ全敗だ」

玩具屋「ヅラもヒゲも白髪もやられた もうすぐ二十人行きそう……もう越えてるかも」

太客「マジかよ 月光蝶もリコイルロッドキックも負けた? 付け焼き刃で敵う面子じゃねーぞ」

禿客「白タクのあいつも 肉屋のデブも 作家の豚も ちょっと前から海水浴にハマってるあいつもだ」

禿客「宝石商んとこの新しいのも親父さんの遺品がまだあったってんでか来たらしい 喪中だってのに」

太客「なんでそんなの知ってんだよ ……裏切りもんがいるってことなのか」
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/31(月) 23:05:01.25 ID:ENVf/p4pO

玩具屋「マント部隊は知らないが 情報の出所については当たらずも遠からずってとこだな」

禿客「ああ それで」

太客「どこのどいつだ」

玩具屋「そっちは俺がなんとかする 気にしないで」

玩具屋「とりあえず営業妨害をなんとかしたいな 今はみんな傀儡使いのサガで相手して負けたら潔くやってるが」

玩具屋「こんなのが続くようならそうも言ってらんないだろ つーか堪らん ただでさえ細々やってるってのに」

太客「然り」
禿客「下手の横好き故」

玩具屋「情けなくなってこない?」

太客「然り」
禿客「下手の横好き故」

玩具屋「真面目に取り合ってくんないなら帰ってくれよ」

太客「ちったぁ笑え 皺が深まるぜ」

玩具屋「笑い皺ってのがあってだね……」


チリンチリーン


玩具屋「もうすぐ夕方だってのに いらっしゃ――お?」


半鳥「こんにちはー……」つNEW工具箱

ドリアード「何度もごめんなさいね」
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/31(月) 23:07:14.79 ID:ENVf/p4pO

太客「嬢ちゃん達! 昨日ぶりィ」

ドリアード「……ええ」ジロ

禿客「ん? なんだよ?」

玩具屋「そうか その分じゃハーフィちゃん達もかい」

半鳥「も?」ドスン

NEW工具箱「でっ!」ガチャ

パカ

ロボット「だっっ……っからもうちょっと優しくさー……」ヒョコ

半鳥「ごめん したんだけど……加減がさぁ ホントごめん」

玩具屋「また酷くやられたな アポジモーターは役に立ったかい?」

ロボット「アポ……」???

玩具屋「アポジモーター ちっちゃいブースター」

ロボット「あっ 大活躍だったよありがとう! ……負けちゃったけど」

半鳥「いつの間にそんなの付いてたの」

玩具屋「ドリアードちゃんとテストした後に直しついででちゃちゃっとね」

玩具屋「みんなボロボロにされたってのに 二戦目にしちゃ大分綺麗な負け方だわね」

ロボット「スゴい熱かったよ 魔法も使ってきたし辛かった」

ドリアード「ハンター君 多分そういうことを言ってるんじゃないと思うわ」

半鳥「普通に心配してくれてるだけでしょ?」

半鳥「…………あっ えっ? あーそっか」

半鳥「えーちょっと待ってちょっと待って……」

玩具屋「……」

禿客「……」

太客「……」

ロボット「どうしたの? ……おれがわざと負けたっていうのかよ?」

ロボット「なんでそんなことする必要があるんだよ おれはやられたら死んじゃうんだぞ 多分!」

半鳥「分かってるよ」

ドリアード「ハンター君の身が大凡の弁明になるのだけれど」

玩具屋「ちょっとカマかけただけだよ ハーフィちゃんの言う通りだ分かってる」

玩具屋「泣くなよハン太 名前負けだぞ?」

ロボット「泣いてないから」

玩具屋「おっと だよな ごめんよ」
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/31(月) 23:26:19.90 ID:I0h4MpCf0
乙!
珍しく超小出しだね
しかしリコイルロッドキックってそういう事なww
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/01(火) 06:55:04.00 ID:t2EFpNRF0
おつ
工具箱新しくなったのか。中の工具は?ちゃんと全部あって、壊れてなきゃ良いんだけど
それにしても、 何 何 って書き方すると、漫画「日常」の驚き顔の時の目の部分みたいに見えるなw
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/10(木) 11:56:34.43 ID:P5moLdxD0
リアルが忙しいだろ。無理を言っちゃあいかん
でもそろそろ次ssの題名を決める安価を取ってほしいな
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/13(日) 11:37:33.31 ID:k4HUbtfM0
宝石商さん……
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/15(火) 22:57:34.23 ID:f/cAXlht0
>>579
まぁまぁ、今のが終わるまでは落ち着いて楽しもうじゃないの

ただ、問題は>>1さん自身が今のに飽きてないかどうか……かな(汗
582 :飽きてません 書いてる内にキャラ共のことは気に入ってきてます 飽きてませんが悪戦苦闘してます…… [sage saga]:2017/08/16(水) 11:46:38.55 ID:V840hWTwO
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 13:45:31.51 ID:IluCxrJE0
俺達の為に、戦ってくれてるのか……。ありがとう!>>1さん!
584 :ラストまでの流れはできてるの……すんません……ほんとすんません…… [sage saga]:2017/08/22(火) 00:11:43.57 ID:sTi4pvcTO


ロボット「……でもボコボコにされて手加減までされたのはムカついてる」

ロボット「ほとんどなんにもやり返せなかった……」

玩具屋「ほとんど」ほう

ロボット「変な技思い付いたんだ それでちょっとだけ銃とか当てた」

半鳥「へー」

玩具屋「やるな 同じようにやられた奴ら曰く、連中は恐らくその道のプロが来てるんじゃないかって話も出てるのに」

半鳥「プロぉ? 傀儡のプロってこと? そんなのまで居たんですか……」

玩具屋「違うよ こいつの本家大本」

ドリアード「……魔導鎧?」

禿客「店長様の記憶はいい加減古いかんな 客に最新式も詳しいのがいてさ 軍隊の」

太客「うちの軍事顧問 作家 喋ってると喉塞がってコポォコポォ言うのが特徴」

半鳥「へー(なんやねんコポォて)」スッ

太客「ごめんまた唾飛んでた?」

禿客「そいつが特にプロだっつってたんだと しつこく間接とかコックピットの正中線とか狙ってくる格闘だの――」

禿客「遮蔽物の耐弾性の見極めが鋭いだの カバーがスムーズだの 着地噴射の吹かし方完璧だだの だのだのだの」

玩具屋「一矢報いた奴もいるにはいるんだろうけど できればいて欲しいけど全員じゃない」

玩具屋「やっぱり持ってんねハン太 ハーフィちゃん」

半鳥「あはは 褒めるなあ……」
ロボット「……」
585 :あとは文章と時間 時間!! 時間をくれ!!! 誰か!!!! [sage saga]:2017/08/22(火) 00:14:44.60 ID:sTi4pvcTO

玩具屋「それで どうしたの? 修理?」

ドリアード「殆ど炙られただけだからって意地張ってるんですけれどね」

ドリアード「言ったでしょう 煤けてちゃ格好も付かないわよ」

ロボット「うーん……」

半鳥「あー で、いいからって言うんでとにかく先に工具箱探そうってなりまして……」

半鳥「真っ黒焦げになっちゃって 一緒に燃やされたとか撃たれたとか」

玩具屋「そういえば箱違うね そうか、あれいいやつだったのに」

半鳥「でーすよねー……」

ドリアード「見つからなかったものは仕方ないでしょ ツケにしといてあげるからこれでちゃんと謝りなさい」

半鳥「うへぁ」

ドリアード「というわけなの 修理もだけど、また絡まれるようなら……って」

玩具屋「ごもっとも 誓ってそういう稼ぎ方はしてないと言っとくよ 絶対にだ ありえない」

玩具屋「領収書は?」

ドリアード「話が早くて助かるわ」ピラ

玩具屋「じゃあ取っといて」

玩具屋「もう少し待っててくれるかな 払わせるからさ」

半鳥「やっぱりそっちがスジだよね」

ドリアード「分かってるだから言ってみただけ というか貴方からいかなきゃ駄目なのよ? 本当は」

半鳥「立て替えて頂いてる手前しゃしゃり出るのはちょっと……」

ドリアード「だからこそよ」

玩具屋「逞しい精霊様だねぇ いやはや……」


ジリリリリリリリリン ジリリリリリリリリン


太客「はい玩具屋です」ガチャ

玩具屋「おーいデブこら」

太客「店長に代わります(泣)」つ受話器

玩具屋「次やったら本当に働いて貰うからな ハゲお前もだぞ」パシ

玩具屋「はい ……おう、ああ ああそっちもか 派手に? ああ……ああ」TELL

玩具屋「……ああ え?」

玩具屋「は?」



586 :あと優秀とまではいかないまでも最低限の気遣いが出来る相方をくれ!!!!!  [sage saga]:2017/08/22(火) 00:16:51.67 ID:sTi4pvcTO




帝国警察 中央帝都署 組織犯罪対策課


刑事「は?」

組織犯罪対策課長「だから警備ね警備 警邏かな? 私服で来いとさ」つコーヒー

刑事「ちょっと待ってください……」

組対課長「あーでもっ、厳つくない目のにしときなよぉ? お前に限った話じゃないけどさぁここの連中は」

組対課長「しょっぴいてるマフィアとかと見分け付かないんだよねぇ 息は獣だし」

刑事「話戻していいですか」take mint tablet case

刑事「何? 何の警備って仰いました課長」シャカシャカ

組対課長「なぁんだよ人員の貸し借りは今に始まったこっちゃないだろぉ?」

組対課長「暇か? って来たから暇な奴を差し出したんだよ 来週逆をやるために」

刑事「大捕物になりそうですからね スライム事件に死神幼女事件を挟んで 予定が――」ボリボリ

刑事「ズレ込まずに済みそうで良かった 魔導鎧も二機オペレーターごと引っ張ってこれそうですし 俺の活躍で」ゴクン

刑事「クグツがどうって言いましたか」check breath
587 :ををををををををををををををををを [sage saga]:2017/08/22(火) 00:18:59.23 ID:sTi4pvcTO

組対課長「各課長へ署長直々のお達しだよ なんか民間でゲリラ的な催しをやるそうなんだって」

刑事「ゲリラぁ?」シャカシャカバリボリ

組対課長「対戦傀儡って知ってる」

刑事「危険物扱いのミニ兵器 ……まさか」ゴクン

組対課長「金持ちの道楽だね それもかなり傍迷惑な」

組対課長「羽目外し過ぎないようにコッソリ見張れってさ 帝都全体を舞台にやるつもりらしいんだわ」

刑事「羽目 っつーか そんな規模で特殊危険遠隔操作物筆頭として警察学校の教本に乗る位の悪名高ぇ玩具を……」

刑事「好きにさせようってんなら そんなまったりやってられないんじゃないんですか」ボリボリボリボリ

組対課長「コッソリはマストだって」

刑事「意味が分からねぇ 下手を打つと公認テロになりかねない代物なんでしょう 確か」ゴクン

組対課長「まぁね ああ、お前さんは微妙に世代じゃないのか 使い手次第なんだけどなぁ」

組対課長「とにかくそういうことだからさ 頼むわ "賞金稼ぎ"」

刑事「俺をそう呼びくさるのは鈍臭ェ連中だけだと思ってたんですがね」recheck breath

組対課長「フットワークの軽さだろぉ?」

刑事「課長にゃ負けますよ」シャカシャカ バリボリ

ゴクン



588 :クチャラーは死ね [sage saga]:2017/08/22(火) 00:25:22.53 ID:sTi4pvcTO




帝都某所 会員制レストラン
VIPルーム


老人「それで……?」カチャカチャ スクー

マフラー野郎「粒の動く賭場……から発展させて、丸ごと新しいシノギにどうかと」

マフラー「こっちの耳からさっき入ったばかりの新鮮な情報です 間違いない」

マフラー「小僧の動きは筒抜けですよ 外堀埋めてみて安牌切ってみて一段落、といったところか」

老人「なのにどうやる」クッチャクッチャ

マフラー「そこです あの小僧面白いことを考えた――」

半狼「  」スン スンスン

半狼「なあ」

マフラー「ん?」

半狼「ニオうんだけど」

老人「イロにボディーガードさせてるのか しかも人狼のまだ小娘ときた」hmph

マフラー「顔は人型のに出来ますから 手足の毛はともかく体は最高ですよ」

半狼「キっショ」ボソ

マフラー「鼻鳴らすだけで仕事にかからないのは何でだ ハニー」

半狼「……アタシに気付かれたって分かった瞬間逃げた」

マフラー「追うだけ追え 適当なところで切り上げろ」

半狼「   」シュバ

老人「手は足りるか」ゴクン クチャペロ

マフラー「一人で十分 足手纏いになるだけ」

マフラー「ネズミはじき狩り出されるでしょうが さて……」

老人「構わねえよ やってみな」ッチャ モム

マフラー「……ありがとうございます」

老人「どうした 意外か?」つワイングラス

老人「突っぱねられると思ってたか? ならどうして持ち込んできやがった」ゴキュ ゴキュ

マフラー「とんでもない 示し付きませんからね」

老人「吐かしやがる」トン

ウェイター「   」つボトル

トクトクトクトク……

老人「やるなら掌握しろよ 半端は許さねぇぞ」グイ

マフラー「当然です」

老人「期限は特に無いが 言いかけたんだ、段取りを聞かせな」ぷはッ

老人「っげふ」



589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/22(火) 00:29:46.68 ID:sTi4pvcTO




玩具屋「ウチの経営権を賭けろだと……?」

太客「!」ガタッ
禿客「そうだなシーズン3の16話だな 座ってろ」

杖客『そうだ……そいつを催しの優勝商品にしろ、というのが……』TELL

杖客『違うか させろというのが糞餓鬼の要求だ』

玩具屋「さもなきゃ」

杖客『お前の会社を潰すとさ 威張りくさって』

玩具屋「〜っ……」ガシガシ

杖客『ピンときたんで聞いて回って、当たりだった 電話はこの一回きりで済ませるよ』

杖客『何遍も鳴っちゃ面倒だからな』

玩具屋「被害者の会総代ってとこか」

杖客『すまん すまない』

杖客『すまないが頼む どうか……路頭に迷わすわけにはいかない それは私のとこだけじゃない』

玩具屋「謝んなよ……他にはなんて?」

杖客『スミス』

玩具屋「待てよ 最後まで聞かせてくれ 他に何か無いのか? 他に何か条件は?」

杖客『いや……お前の条件はそれだけだよ』

玩具屋「俺の? じゃあそっちはまだあるってのか」

杖客『…………教えるなと言われてる』

玩具屋「随ぅィ分とまァ律儀じゃねーのよ……」

杖客『個人的にも言いたくない いや 誓ってお前に不味いことでは決してない ただ――』

杖客『ただ ふざけた話とだけ教えておくよ 奴の肩を持ってるとかそういうんではないんだ 本当だ』

玩具屋「…………信じる」

杖客『……受けるなら、折り返し電話しろと……』

玩具屋「……分かった……かけるよ 今から」

玩具屋「当たり前だろ 心配しないで」

杖客『ありがとう……』

玩具屋「ああ……まあ……うん そう……そんなことより そうだ」

玩具屋「三本目の調子はどうだよ ん? 四つ足はガタついてないか」

玩具屋「悪くなったらまた言ってよ パッと直すからさ」

杖客『……ああ……頼むよ』

玩具屋「任しとけ またな」ガチャ
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/22(火) 00:33:47.00 ID:sTi4pvcTO

半鳥「賭けるって」

玩具屋「ここ ここ 店を賭けろとよ」

玩具屋「多分そんだけじゃないんだろうけどね 全部だろどーせ」

禿客「ついに来たか……」

太客「ステッキのジジィ?」

玩具屋「次の催しに諸々を賭けろ さもないと杖の爺さんを始めとする常連の会社を潰す」

太客「なあまたラジオやんならリメイクシーズン1のボスはあいつで行かね」

ドリアード「意趣返しのつもり? 陰湿……」

太客「そう? ねえみんな無視しないで」

禿客「お前な……脳味噌までコレステロールになっちったのか?」

太客「だってよ……」

半鳥「うん なんかもっと悪どいことしてくんのかと思ってたけどビックリした いい意味で」

ドリアード「何で」

半鳥「向こうから言ってるんだもん 言い訳ナシ」

半鳥「勝てばいいんでしょ?」

太客「そうそう!」

禿客「……ん 素でフィクションのサブ主人公みたいなマインドの子がいたか」

半鳥「じゃなきゃ務まりません」

禿客「へっ?」

玩具屋「Mr.ボルドヘッドの懸念通りなんだよね 面白がってるだけ、これで勝ってもあっちは反故に出来るから」

ドリアード「ええ……」

玩具屋「けど他に選択肢は無い」

玩具屋「かけるぞ」カチャ ジーコジーコ

591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/22(火) 01:09:03.97 ID:q0tNFYP50
乙乙!!
遂に本格的に追い詰めに来たか……気に入らないぼんぼんの計画なんぞ、ぶち壊してもらいたいもんだがね


しかし、俺は確かに>>1さんの作品の更新を、内心、今日か今日かと求めちゃいるが、そんなに>>1さん自身の身を斬り
心を責めるかの様な執筆活動をしてもらっても、心苦しい所がありますので、もう少し余裕を感じられる様に生きて欲しいと思います
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 01:38:19.27 ID:Xqan7kQ+0
おっつ
組体課長の声や姿が、ドラマ"相棒"に出てくる課長さんで固定されてしまうww
593 :お見苦しいのを申し訳ない 大分前にもクソChromeの強制終了で一度やってましたね 愚痴る暇に集中します 痛み入ります また [sage saga]:2017/08/22(火) 01:55:15.26 ID:sTi4pvcTO
 
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 12:17:07.08 ID:bwQy79q20
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 18:11:43.46 ID:7ylmrRKA0
うーん、今回は裏社会活動感マシマシでしたねぇ
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/05(火) 18:31:49.95 ID:1uNsBnsqo
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/05(火) 19:48:11.31 ID:ETjVhtEe0
安価かな、アニメ最終兵器彼女から、ちせ を希望
598 :↑2は私ではありません が取ろうと試みてくれてありがとう [sage saga]:2017/09/18(月) 01:13:39.05 ID:YSZEkDqpO

玩具会社 社長室


御曹子「来たな」ガチャ

御曹子「早かったじゃないか」

玩具屋『おかげさまで』TELL

御曹子「それで?」

玩具屋『条件とやらを言いな』

御曹子「聞いてないのか? 一応全員に伝えたんだけど」

玩具屋『お前の口からもう一度言いな 合ってれば話進める』

玩具屋『確認』

御曹子「勿論」

御曹子「遊びを大規模にしてやるよ あんたの客全員を完璧に満足させる出来にしよう 過去最高最大の」

御曹子「その代わりこちらの手の者が勝ったら――ああそうだこっちも確認しときたい」

御曹子「ぶつけ方は? トーナメント? 総当たり?」

玩具屋『……総当たり 負けた奴が勝った奴に参加資格のボルトを渡す』

御曹子「良かった あまり特殊なのじゃなくて 無理なく変えられそうだ」

玩具屋『?』

御曹子「ネジの話を聞いてバトルロイヤルがいいと思ってたんだ そうしよう」

御曹子「手持ちのネジを賭けて戦う 一番多く集めて、制限時間内に そちらのいつもの……会場へ到着した側の勝ち」

御曹子「丸一日くらいか シンプルでいいだろう」

玩具屋『会場へ入るも何もそこでやるんじゃないのか』

御曹子「言っただろ、準備はできてる…… 大きくやろう 外で」

御曹子「帝都がリングだ」

玩具屋『無理』

御曹子「いいや」

玩具屋『知らねぇのか? 何がリングだ 予選でもやるかよ? 十一ヶ月かけて?』

御曹子「帝都警察に頼んでおいてね あまりにも大っぴらに、ということでなければ」

御曹子「多少のあれは見逃してくれることになってる 有事の際の警備も兼ねて」

玩具屋『……』

御曹子「それとも挨拶しておいた方が良かったかな "しゃしゃり出て来ないでください"」

御曹子「アソートでも持って? 場所がちょっと分からなくてさ……責任者の」

玩具屋『何か勘違いしてんのね』

玩具屋『ケツ持ちに泣き付いてんだろうが無駄だぜバーカ ってか』

御曹子「そうは言ってない」

玩具屋『言っては な ご知的なお言い回しですね』
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/18(月) 01:15:27.74 ID:YSZEkDqpO

玩具屋『いいかい ハッキリさせとくがウチは反社会勢力との世間様に顔向けできねーような関わりはありません』

玩具屋『デカい顔しようもんなら叩きのめす用意があるし何度かそうやって追っ払ってる ただ……』

御曹子「ただ」

玩具屋『折衷案を取った』

玩具屋『客や店に危害を加えるんでなければ俺の知るとこじゃないって話で長いことやってきてたんだ』

玩具屋『プレイヤーの数と同じくらい観戦派の奴もいて、身内の好カードの賭けを仕切ったりとかで稼ぎにしてる』

玩具屋『八百長や脅しは無し 賭けるのは賭ける奴の自己責任だがふざけた真似すればぶっ飛ばすって条件で』

玩具屋『他の商売と比べれば大分お利口さんだそうだが とにかくそれがシノギってやつだ』

御曹子「それが何か」

玩具屋『それだけなのか?』

御曹子「それだけとは」

玩具屋『どこからウチの客の情報を仕入れた?』

御曹子「調べた 自力で」

玩具屋『そうかよ 言いたいこと山程あるけどそれはいいや 今は』

玩具屋『だからそう つまり……そうだな』

玩具屋『なあ お前ヤジロベエって分かる?』

御曹子「バランスのオモチャ」

玩具屋『俺達はそれよ 微妙なバランスで成り立ってる間柄だったの』

玩具屋『これで崩れる 脅しをかけて回ったんだ、景品の話はとっくに伝わってんだろ』

玩具屋『何も金やロマンだけのもんじゃ無いんだ俺達の傀儡は 今頃ヨダレ垂らしてんだろうよ』

御曹子「だから手を打った」

御曹子「準備をしたんだ あんたの周りを掃除するための」

玩具屋『警察を動かしたってのが? そうか スゴいな』

玩具屋『警察だけであの意地汚いバカ共を締め出せると本気で思ってるのか』

御曹子「締め出す? 違う 潰すんだ」

玩具屋『ふーん』

御曹子「対戦傀儡だ 準凶器扱い、持ってる人間が人間なら単純所持で捕まえることもできなくはない」

御曹子「出てこないならよし 動くなら帝国警察はこれを取っ掛かりに連中を叩ける」

玩具屋『……』

御曹子「だから言わなかったか? あんたにとっても悪い話ではないんだ」

御曹子「何が気に入らないんだよ」

玩具屋『つまりエサか』
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/18(月) 01:16:31.89 ID:YSZEkDqpO

御曹子「そうとも言え得る側面があるというだけだろ 大局的に見なよ」

玩具屋『当たり前だけど 大局ってのは局所の群体だって若い頃言われてさぁ……』

玩具屋『エサっていうのは客のことだよ』

御曹子「客?」

玩具屋『なんでクズ共とやり合おうってのにおもっくそ巻き込む前提で考えんの』

玩具屋『収益が見込めないから撤退、で終わる輩じゃねぇんだぞ! 俺みたいにある種のなあなあが出来りゃいいよ』

玩具屋『お前のとこはデカいし手広くやってるからそもそも関わんのがもうアウト 絶対避けたい だから消す』

玩具屋『いいか、消すぜって突き付けてんだ 面子がどうとかこじつけたがるアホ相手に真正面から』

御曹子「何を今更 俺はそうやって足場を舗装してここまで来たんだよ 基本だろう」

玩具屋『慣れてるってかッ?』

玩具屋『お前……なあ……消される側に立ったことあるか』

御曹子「どう思う?」

玩具屋『親父さんが許さねぇよな』

玩具屋『教えてやろうか? このままじゃ俺に教わるまでもなくなりそうだぜ』

御曹子「……」

玩具屋『……よし』

玩具屋『あぁ もう何言ってんだろうな あー よし』

玩具屋『よしいいぜ やろう バトルロイヤルとやらで』

御曹子「そうか 良かった」

玩具屋『日取りはこっちで決めさせて貰う また連絡する』

玩具屋『勝った奴の好きにするってとこは決定だからな』

玩具屋『反故にするなよ』

御曹子「当然だろ」

玩具屋『ふん』

601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/18(月) 01:18:51.39 ID:YSZEkDqpO


御曹子『連絡を待ってる』TELL

玩具屋「じゃあまたな」ガチャッ


玩具屋「……ふゥーっ……」

半鳥「大丈夫ですか?」

玩具屋「こりゃあ駄目かも分からんね……」

ドリアード「当てになるかは全くもって分からないけど」

ドリアード「とりあえず言質は取れたわけでしょう ……大分興奮していたようですけど」

玩具屋「……」

禿客「……」

太客「……」

ロボット「そんなガックリした顔するなよ 多分 いや絶対強いけどさ」

ロボット「勝つよ! な ハーフィ」

半鳥「だね やるからにはみんなそう思ってるよ、そこは大丈夫」

ロボット「?」

半鳥「……んーと」

ドリアード「……」じ

半鳥「(そんな目で見なくったって無理に聞いたりしないってば……気になるけど)」

半鳥「良ければ、私達にも手伝わせてくれませんか」

半鳥「面倒見て貰っちゃったし 話聞いといてここで放ってなんておけないよ! ね?」

ドリアード「そうね」

ロボット「うんうん」

玩具屋「……ありがとね」

禿客「うーん そうさなぁ」

禿客「会社とかを人質にっつってたけどよ そうなると」

禿客「俺らみたいに柵の無い奴ら枠がスミスに手ぇ貸せるってことになるんだよな?」

太客「基本的には腕前五割札束五割でぶん殴る遊びだかんね」

太客「手練れがゴッソリ出場停止 で しかもあいつらでもキツいってレベルのが相手じゃ まあ相当……」

禿客「だがクソガキの思い通りにゃさせたくねー」

太客「だな」

玩具屋「……」

禿客「どうしたよ?」

玩具屋「ああー……」

玩具屋「俺は何をやってんだろ……」
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 06:55:06.14 ID:5JNWKkNE0
乙!
ついに成されてしまった傀儡による戦争ごっこの約束ゥ!これに対し、老舗玩具屋店主スミス氏が打って出られる策はあるのか!?
ハーフィ達も協力してくれる様だが、まだ始めたばっかり。二人操作の問題だってあるし、果たして大丈夫なのか?
そして、我らが見知った彼らやその他の人物達はいつ、どの様なタイミングで現れるのか!?

今後も乞うご期待!!
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 10:03:18.48 ID:qirdSq8j0
うぎぐ……どういう事を言ってるかの細部まで理解出来る脳みそがねぇ……悔しいぜ
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 13:18:53.37 ID:RgijnhqZ0
スミスさんには、自重を取っ払ったスーパーロボット系のセット装備とか、合体機とか、チートに片足突っ込んでるリアル系機体の解禁とかを望みたいところだけどねぇ
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 02:58:37.25 ID:cIpLZ7ly0
天秤は混沌に傾いた。精々、天高き台座から、重さで転げ落ちない様にする事だ
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/29(金) 18:48:54.65 ID:yJsS3QFVO

玩具屋「なあ なあ 今さらだけどマジでよく考えてよ? こんなんに付き合う必要ねーよ?」

玩具屋「本当さぁ 俺だって強いんだから大丈夫だよ 大丈夫……負けねーよ……うん」

ロボット「話ながらしょぼしょぼしてってるし……」

半鳥「本当にお客さんのこと大事なんですね」

半鳥「だから大事にされてるんでしょ 頼ってみたらいいんじゃないんですか?」

ドリアード「身の安全がって言うなら心配無用よ 武装した人間なんてどうということはないわ」

ドリアード「私と渡り合うなら戦車か魔導鎧かコーラでもなきゃ」

半鳥「コーラ嫌いなの?」

ドリアード「好きよ なんでもない」

半鳥「?? あ うん」

半鳥「……ね!」

玩具屋「うん……」

玩具屋「分かってる分かってる、賽は投げられたってね よーし」

玩具屋「考えんのは後、まずは まずはギタギタにする」

禿客「そうだ」

玩具屋「……格好悪く"やっぱ無し"って言わせりゃ勝ち まずは」

禿客「そォだ! かましてやろーぜなあデブ」

太客「おうよハゲ!」

ロボット「おーよ!」

半鳥「おーよ!」

ドリアード「お……」
ドリアード「んんっ それでどうするの?」

半鳥「次は頑張って」

ロボット「向こうの人達をぶっ倒す」

ドリアード「ぶっ倒すには?」

ロボット「……上手くなきゃダメ!」

半鳥「練習?」

ロボット「練習!」

半鳥「じゃー下行こっか」

太客「修業モードってことかい? まあ圧倒的に経験がないわけだし理には敵ってっけど」

ドリアード「時間はどれくらい取れそうなの?」

玩具屋「日取り権は取ったからある程度自由に出来る」

玩具屋「でもそんなに長くは待ってくんないだろね 二日かな 三日じゃ痺れ切らすだろ」

玩具屋「二日だ 今日あと半日に明日明後日、で明明後日ドーン」
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/29(金) 18:52:18.87 ID:yJsS3QFVO
undefined
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/29(金) 18:55:42.65 ID:yJsS3QFVO

禿客「パーツはロハ?」

玩具屋「当たり前だろ 扱い切れる範囲で好きなの言ってよ」

太客「メモ紙使うか」ビリッ

禿客「よし書き出すぞ」サラサラ

玩具屋「流石に一から図面引いて組む余裕はないからカタログから選んで? 在庫あるやつ優先で」

禿客「分かってるって ハン太郎も持ってけ」つパーツカタログ

半鳥「ブ厚っ……」バサ

ロボット「見せて! 見ながら行こう」on shoulder

ドリアード「じゃ私も……何よハーフィ もう心配しなくていいわ」

ドリアード「格付けは済んでるし?」ふふん

半鳥「なにをォ」

ロボット「動かしたりするけどやんのおれの体だからね ズギャギャギャギャってあれドリルとか超痛かったから」

半鳥「あれは酔わしたからでしょ! ビビり」

玩具屋「ああそうだ 酔うといえば――」


ロボット「傀儡になってから言えよこのオエー鳥!」

半鳥「あぁ〜〜ん?」hang

ロボット「ぬああああアタマにちがのぼるうううう」ブラーン

半鳥「無いから」


玩具屋「……酔うといえばなんだけど」

ドリアード「解決法」

玩具屋「そうそう どうする?」

ロボット「アタマヲヒラクンデスヨネ」

半鳥「ん まあ……でもやっぱりあれは不便だしねー……」
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/29(金) 18:56:42.54 ID:yJsS3QFVO

太客「よく分かんないんだけど ハン太に任せっきりじゃ駄目なのかな」

半鳥「自分の体っていうのがあるからなのか知んないですけど 何かに反応したり――」

半鳥「咄嗟に動いたりするのはハンター君の方がパッと行けてました」

ロボット「"あっ今動くな"っていうのがなんとなく分かるんだ 同じ傀儡だからかな」

玩具屋「それは興味深いね」

半鳥「でも撃つのが下っ手くそ みんな鉄砲持ってるこれでだとちょっと……」

ロボット「兵隊でもないのに上手いのがおかしいんだと思う」

半鳥「あーだから坊っちゃァ〜〜んって言われてたの?」

ロボット「違うし ハーフィなら嬢ちゃァ〜んだったよ それにあいつはヨーヘイって言ってたぞ」

太客「同期して傀儡視点でやっても腕回り指回りの勝手違いとかあるもんなぁ」

太客「モノホンのより大分当てるのムズいよ」

玩具屋「それは操作する側の話だね 撒いてる以外ハーフィちゃんはバカスカ当ててた」

玩具屋「当ててた時のがそうなんでしょ?」

ドリアード「あれ何て言うの? 飛ばして撃つやつ 蕾っぽいの」

玩具屋「機動砲台」

ドリアード「にも当てたし」

太客「mjd?」

禿客「タカの目ってヤツか」

半鳥「ふふん 私の村じゃ飛び道具が上手じゃないとダメだからね タカじゃないけど」

玩具屋「役割分担してるんだよな よしよし分かった」
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/29(金) 18:59:35.68 ID:yJsS3QFVO

玩具屋「じゃあ尚更やった方がいい アイデアあってさ、またお医者さんごっこする必要は無いかもなの」

ロボット「えっ? どーすんの」

玩具屋「それはお楽しみ ついでに言うとカッコよくなるぜ」

ロボット「本当!?」

半鳥「酔わなくて済むなら」

玩具屋「任せといて 用意しとく」

玩具屋「兄弟 リストもいいけど戦力拡充の方も頼まれてくれない?」

禿客「おう 手分けするぜデブ、えーと作家先生と歯医者と白タクはどうせ暇だろ あとは……」

太客「配管工は? 今丁度工期と工期の間じゃなかった?」

玩具屋「来てくれっかなぁ 酒ぐらい買っておこうか……」

禿客「来る! 心配無ぇ 来れる奴にだけ声かけるし」

禿客「でもって来いと呼びゃ傀儡使いは応じる奴ばっかだ 保障するぜ」

太客「折角集まるんだしなぁ! 燃料とツマミもこっちでやっとっからお前は傀儡に集中!」

玩具屋「おう……ありがと」


ドリアード「段取りは決まったようね」

ロボット「じゃあおれ達練習してていいの?」

玩具屋「うん 派手に壊したりはしないでよね」

ロボット「分かった!」

半鳥「じゃあ的当てから始めよっか 吐くのヤだし」

玩具屋「奴さんに連絡入れてからだけど多分すぐ出来るから 待っててな」

ドリアード「やっててハーフィ 私はちょっと出てくるわ」

半鳥「?」

ドリアード「さっきここ出て何しようとしてたか忘れたのかしら」

ドリアード「高いのはナシよ サンドイッチでいい?」

半鳥「具 チキンで」

ドリアード「それじゃ私はサラダにするわ」

ロボット「共食い……」



611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/29(金) 19:03:01.06 ID:yJsS3QFVO




約一時間後

帝都 某所路上
停車した送迎車脇


傭兵A「……そりゃどういうこったよォ!」つスキットル

秘書『ご連絡が遅くなりましたが……成績如何で依頼を継続させていただくという契約です』TELL

秘書『満足の行く結果が出なかった以上 契約通り、仕事はここまでとなります』

秘書『キャッシュでとのことでしたので、これも事前にお伝えしました取り決め通り――』

傭兵A「はあ? ふざけんなよボケ!」ヒック

傭兵A「こちとらオフシーズンにどーしてもっつーから付き合ってやってんだぞ格安で」

傭兵A「現に一人倒してんだろ!? まだまだぶっ倒してやぁるっつってんだよ分ッかんねーかなオイなあ?」グイ

運転手「は はい……確かにネジは一本……」

傭兵A「  」グビ

秘書『お聞きしています お見事です』

秘書『そして二人に負けています 一勝二敗』

傭兵A「  」ッゴボフ

秘書『内容にもよりますが……最低ラインを二勝と考えております 白星は大前提』

秘書『プレーヤーとして一日の長が向こうにあるとはいえ、極めて近い操作系統 用意した傀儡使いの情報』

秘書『加えて現実の兵器としてあり得ない装備の自由度と 要求に応じて誂えた対戦傀儡 お膳立ては十二分……』

秘書『戦場に身を置く鎧乗りとして 素人相手に一敗でも喫するようであればその実力に――』

秘書『我々としては疑問符を付けざるを得ないと こう考えております』

傭兵A「こ……こ の」ウック

傭兵A「大体なんでこんな玩具にここまで金かけてんだよダァホ! 頭イカれてんじゃねーのか?」ポイ

傭A傀儡「   」ガシャ

傭兵A「魔法の道具までこさえてよォ そんなに潰してぇんならヒットマン雇えや!」つ傀儡探知機

秘書『連絡事項は以上となりますが 他に不明な点が何かあれば』

傭兵A「不明な点だらk」

秘書『無い。ご理解いただき感謝します』

秘書『それではお疲れ様でした』ブツッ

傭兵A「ふざけやがってぇぇ!! ウブ」

運転手「ひっ……」

傭兵A「おゥろろろろろろろろろろろろろろろろろ」ビチャビチャァ

運転手「どう考えてもそれのせいだろ」ride car
運転手「アデュー」ignition

ブロロロロロロロロ…

612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/29(金) 19:05:48.83 ID:yJsS3QFVO


傭兵A「っひッ ェっく っきしょォー酒さえ無けりゃ だってお前長期休暇ったらこれっきゃねーだろ常識的に考えて」エップ

傭兵A「仕事場で酒なんざ飲んだら死ぬんだぞぉ いいじゃねーかしくったって死にゃしねーんだからよ……っく」グビグビグビグビ

リン

傭兵A「ぶへぁぁぁー……あん?」

探知機「  」リン リン

傭兵A「反応……傀儡使いがいる? どこだよ 狩り尽くしたから迎え寄越したんじゃねぇんか」チビ

傭兵A「(懐中時計みてーな気取ったデザインと装飾 この趣味は悪くねー)」

探知機「  」リィ…ン

傭兵A「(鎖に繋がった頭から光の筋が出た 傀儡のドタマに入ってる魔導回路を指してる ……俺ら側以外の)」

傭兵A「でもってある程度まで近付かねぇと探知光針は出ねぇ……」

「……」

傭兵A「別に抜き撃ちショーが見たいってんならいいんだぜぇ見してやっても 傭兵ってなぁいつでも殺し合える」

傭兵A「そこの角の! オタク野郎! 出てきゃァがれ」


「…………まぁ……比較的インドア派であるのは否定しないが」

「面白い物を持ってるじゃあないか 私と 私の友に少しばかり貸してみてはくれないか?」

傭兵A「アンティー って言えや」

傭兵A「出てこいっつってんだよ」

「おっと失礼した」

ノソ

外套猫「アンティ〜〜〜〜〜〜〜〜 オーケー? これで良いかな?」

外套猫「話が早くて助かるよ さあそれをこっちに渡してくれ」

傭兵A「勝ったらだ 亜人野郎」


猫傀儡「  」バッ

傭A傀儡「  」ジャキ


猫傀儡の装備(メインは自前の魔法)↓
傭兵傀儡の装備↓2

613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/29(金) 19:38:54.37 ID:uLCGb0hb0
リリカルなのはのフェイトが使っている雷系の魔法
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/29(金) 19:56:34.60 ID:ENOWHEXF0
普通の人型から、バイク形態とジェット機形態にそれぞれ変形可能。変形機能にリソースを取られているので、他にはサブウェポンが3種類。それと隠し玉が一つ

※変形機能の欠点として、バイク⇔ジェット間での変形には人型形態を経由する必要あり
615 :二次は一度きり…… [sage saga]:2017/09/29(金) 20:08:35.57 ID:yJsS3QFVO
  
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/29(金) 21:09:01.71 ID:IM4BxiVz0
再安価で良いという事でしたら...

J氏の傀儡の装備:魔力瞬時浸透純素材フル使用のクリアカラー・NAKED
今回、J氏が傀儡で使う魔法:虹のオーラ(傀儡の全身を、常に頼もしく包む虹色のオーラ。その正体は、全ての自然属性に対応し、その時
その時で使いたい属性の魔法への即時変換が可能な、変換待機魔力の塊である。部分的な使用や順次変換しての使用も(J氏基準でなら)容易い)
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/30(土) 09:49:35.29 ID:XCAG87hR0
俺も見たいぜカタログ!
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/01(日) 11:26:05.57 ID:+4FBtkBO0
配管工って、まさか超有名なあの人……のオマージュなのか?w
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/02(月) 02:06:24.63 ID:/6S+oTD70
全く、酔っぱらいの癖にそんな変則的ロマン機を使うから本気遊び勢に負けるんだろww
まぁ、酔ってるからか、投げたりぞんざいに扱ってるけど、それを選んだ理由なんかは気になる所だね
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/08(日) 20:54:36.17 ID:gEhQN4wK0
大人気なき小さな大戦争に、一転攻勢の準備が、今 始まる……!!


ところで猫傀儡はどっちに決まったの?
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/10(火) 15:25:56.52 ID:w/OBOj060
なるほどねー。DBレーダーもどきの対戦傀儡サーチャーなんてものがあったから、他の鎧乗りもあっさり相手を見付けられていた訳かー
622 :1 [sage]:2017/10/11(水) 16:29:56.78 ID:TDpcCqqtO
安価はクリアフレームとトランスフォーマーで書いてます
二次版権系でも安価なんで出来る限り拒まずでいくつもりですが
なのはについてはストライカーズでガックリさせられたのでもう取りません

書くに当たって初めて見ましたが二期までは面白かった
もっと早く見ておけばよかった……
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/11(水) 17:36:27.98 ID:RQzQJhTZ0
乙乙!
純魔法戦闘と高水準機構の対決か。こりゃあ楽しみだぜ!
しかし、ネイキッドてのはこの場合、ただの非武装なのか、それともネイキッドジェフティ的な感じなのか?

ところでトランスフォーマー詳しくないんだけど、同じ変型が出来る奴が居るのかい?
個人的にはマクロスのVFなんかも近い様な気がしてるんだけど

後は、がっくり来つつも作品は見てあげる>>1さんはSS書きの鑑
624 :prayって祈りだったんですね chantが詠唱…… :2017/10/16(月) 01:17:49.75 ID:J7qkp364O


傭兵傀儡『(スケスケのフレームぅ? しかも素手? お手並み拝見といこうや)』ジャラッ

猫傀儡『(魔導単車のチェーンか ミニサイズの 流線型の 装甲といい変わった趣味だ)』

傭兵傀儡『  』chain whip

猫傀儡『(どれ)』pray BARRIER

バヂィッ

傭兵A「(避けねェ 今の一瞬で障壁の類を?)」

外套猫「(ただ打っただけ? 違うな)」

外套猫「(様子見)」
傭兵A「(削る)」グビ

傭兵傀儡『  』ヒュルッ

猫傀儡『(仕掛けてくるか)』evade

傭兵傀儡『(!)』バヂッ

BOMB

外套猫「おおっと 叩いたとこが爆発したぞ 故障か」

傭兵A「心配ご無用」グビグビ

外套猫「一回目は爆発しなかった」

傭兵A「サービスぁ終わりだ」ッブヘァ

傭兵傀儡『(じゃあこっち)』aim SubMachineGun

パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ
チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュン

猫傀儡『(バラ撒いて動かす 止まったとこでチェーン鞭 シンプルだ)』BARRIERRRRRRRRR
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/16(月) 01:21:02.49 ID:J7qkp364O

傭兵A『(はん)』ヒュオッ

猫傀儡『(一度受けてみよう)』laminate BARRIER

傭兵A『(自信過剰だぜ)』バヂィッッ

バゴォオッ

猫傀儡『(おっと)』ビリ

傭兵傀儡『   』whip rush

BOMBOMBOMBOMBBOMBOMBOMBOMBOMBOMB

猫傀儡『(おお威力はある)』laminate laminate laminate

外套猫「いい鞭だな どこの自転車から掻っ払ったんだい」

傭兵A「無駄口聞いてる暇あんのかァコラ」shooooooooot

傭兵傀儡『(ァんじゃぁこんなのはどォだよ)』スチャ

猫傀儡『(紙で巻かれた筒状の物体 傀儡が持ってると葉巻に見えるが)』set LAMINATED BARRIER

傭兵傀儡『  』ポイ

シュボッ

猫傀儡『(魔導信管ね)』pray PILLBOX(トーチカ)


KA-BOOOOOOOooooooooooM


傭兵傀儡『(煙いわ やっぱ配合ミスってんなこれ爆薬)』RDY SMG

ICE JAVELIN

傭兵傀儡『  』パパパパパパパパパパパパパパパパ

バキィィン パラパラ…

氷柱「  」more

傭兵傀儡『  』explode chain whip

ヒュァッッッ
ボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボン…

傭兵A「ツララごと晴らしてみりゃーァんだよ バリアの垣盾?」グビリグビリ

外套猫「目眩ましを貰ったのだがなぁ 全部打ち落としたか」off BARRIER

外套猫「銃はともかく鞭で 確かな腕だ 腐っても傭兵……」

傭兵A「あ……?」ピク

外套猫「いや お見事……やってるところ邪魔してすまなかった」

外套猫「それが欲しかったが諦めるとしよう 良ければ、改めてもっと美味しいのを一杯――」

パパパパパパパパパパパパパパパパ
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/16(月) 01:24:25.73 ID:J7qkp364O

猫傀儡『  』BARRIER

外套猫「そうか アンティルールはパーツのやり取りだったかな 他のじゃなしに」

傭兵A「誰が腐った傭兵だって??」

外套猫「そこまでは言っていない」

外套猫「少し飲み過ぎているようだよ 今日はもう帰ったらどうだ、足代を出そうか」

傭兵A「ふざぁけろ てめぇも俺もまだ挨拶すら終ってねェだろが」ヒック

外套猫「こんにちは」

傭兵A「ネジ寄越せや! そんで探知機が○△□×!!」呂律

外套猫「もうすぐこんばんはだからか?」

傭兵A「ネジを貰ってさようならァだァな」

猫傀儡『(……軽くあしらって済ますとするか)』

傭兵A「どォいつもこいつも ちっと遊びが上手くいかねェかったってだけで寄って集りやぁがって」

傭兵A「そうだ 俺は負けたァ! 負けたよ!!」

傭兵傀儡『  』ガシャ

傭兵A「二回も負けたァ! だぁがストレートに……」
傭兵A「スト ストぅップ」
傭兵A「だからストレートに……直線の方じゃなくて……ストレートの ストレートの!」
傭兵A「ストレート! ストレートに! ストレート! に! ……の! に? ストレート"に"ィでいいのか "の"ォか?」

外套猫「……ストレートに負けたんじゃない?」

傭兵A「そう言ってんだろ!!!!! ふざけんなよ!!!!!」グビ

外套猫「飲みすぎだよ ミスター……」sigh

傭兵A「ミスってねえッッ!!」manipulate

外套猫「ああーもう――」

傭兵傀儡『  』TRANSFORM

猫傀儡『(?)』

傭兵A「酔っぱらいにこんな細かな魔力操作ができるか?」

ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ

外套猫「(! 傀儡の装甲が……展開 変型 変性して)」

外套猫「(人型をやめたフレームに合わせ これは……)」


単車型傭兵傀儡『   』FORM CHANGE

627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/16(月) 01:27:24.43 ID:J7qkp364O


外套猫「ハンドル部分から腕が生えてるが 魔導二輪か……? そんなフレームまで出ていたのか」

外套猫「装甲がカウルとタイヤに あのチェーンはそもそも本当に魔導単車のチェーンだったと」

傭兵A「分かっただろ俺は酔っぱらっちゃぁァぁいねェ 負けたのは酒のせいだ!」

外套猫「支離滅裂だぞ……」

外套猫「……しかし 確かに言うだけの実力があるというのは最初で分かった いい塩梅に暖まったところで――」

外套猫「それなりの余興にはそれなりの作法で応じさせてもらおうじゃあないか」pray Detune TACTICAL-CLASS MAGIC


"Magic Power of VIBGYOR"


猫傀儡『  』コォォォオオオオオオオオ

傭兵傀儡『(妙な魔力の練り方しゃァがるが)』ドルルルゥン ドルルルゥン ドォゥォルルルルルル

傭兵傀儡『(やらせっと思うのかぁタコ)』ドゥォォロロロロロロロルルルルルルルルルルrrrrrrrrrrrrrrrrrr
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/16(月) 01:31:50.03 ID:J7qkp364O

猫傀儡『(展開)』ォッ

カッ――

傭兵傀儡『(虹色の目眩まし?? 轢き潰しちまえ)』ギャルルルルルララララララララ

猫傀儡『(野蛮な ゴムタイヤでない以上最悪の乗り心地と威力だろう)」

猫傀儡「(さて こいつをこれだけ小さく使うのは初めてだな)』
猫傀儡『(加減、加減が大事だ……小指の先程のイメージでいい……)』pray FISSURE mini

ピシッ…

傭兵傀儡『(石タイルにヒビ?)』run oveeeeeeeeerrrrrrrrrr

虹魔力「■■■■■■■■■■」magic boost

外套猫「(さてどこまで増幅される?)」

傭兵傀儡『  』ギャルルルルルr

ビキ ビシ

ズボッ

傭兵傀儡『(? 脆くッ――)』ガクン

ビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシ

傭兵傀儡『(割った? 軟化させた? 土でもねーのに大して無ェ傀儡の重量で陥没させたとァな)』ウォン ウォオン

外套傀儡『  』pray STONE EDGE

傭兵傀儡『(破片か 単車なんざ足取りゃスクラップってェ? お上手お上手)』ウォォォォオォオオオ

傭兵傀儡『(専売特許と思うなよ)』pray MAGITEK CEMENT

ドバァッ

猫傀儡『(黒い液体? 粘土っぽい 通された魔力で奴の足元と周囲に)』

傭兵傀儡『  』HARDENED

即席路面「   」舗装
即席壁「   」guard

ズガガガガッ

猫傀儡『(阻まれたか 本当に当たらない技だ)』

傭兵A「やっぱ走るなら道路じゃねェとなぁーァ! あン? チッ……」グb…

傭兵傀儡『  』ウォウォウォウォギィャギギギギギギrrrrrrrルルルルルルルルルロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

傭兵A「とっとと終わりにすんぞコラ」empty

外套猫「そうしようと言っているのだがね」

629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/16(月) 06:26:08.26 ID:OFSD5SbW0
へぇ、ヴィブジョー!そんなCOOLな言い回しもあったもんなんだな
ただ単に虹って言うより、深みがあるね
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/17(火) 03:31:09.07 ID:WUaO6ALM0
おっ、やってるやってる
いやー、楽しい。楽しいねぇ!
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/17(火) 19:22:31.91 ID:b1AvzMSC0
乙!
虹の色の覚え言葉……向こうの感覚と合ってるかは分からんけど、こっちで言う所の、料理のさ・し・す・せ・そ みたいなもんなのかな?
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/18(水) 23:05:34.90 ID:sL0otLFF0
おつー
呑み過ぎ傭兵さんの即席路面と壁のシーン、X-MENのアイスマンを思い出したわ〜
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 07:45:45.34 ID:7lduZwPx0
今んとこ最後の場面の所、酔いグロッキーで接続切れって事でいいの?
634 :接続ではなく酒が切れました [sage saga]:2017/11/03(金) 11:57:40.91 ID:Ws0xQ7oqO
 
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/05(日) 02:08:46.18 ID:8WpAYDii0
1本しかなかったのかな?
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/07(火) 12:37:19.45 ID:Fjj0MAjd0
これから曲芸飛行もあるんだろ?大丈夫かよ
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/12(日) 23:09:41.62 ID:DhBHlKoz0
この傭兵さんって、酔拳ならぬ酔魔法の使い手みたいな感じなのかな?
途中で酒が切れたり酔い過ぎるとダメになるだけで
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/14(火) 01:01:15.44 ID:APwTEWFMO

傭兵A「行けや!!!」CEMENT WAVE

傭兵傀儡『  』ドバァアッ

ビキビキビキビキ

猫傀儡『(奔流を宙に走らせた 空気に触れる側から異常な速さで効果する高粘度のドロドロ)』pray IRON JAVELIN BARRAGE

猫傀儡『(魔導セメント? 類する物の精製、それに魔力を通し操作できるようにしてある 土木魔法の戦闘用アレンジなんて聞いたことないぞ)』バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ

猫傀儡『(ならこれでどうだい)』and ACID

傭兵傀儡『!』guard

ドュルルルルルルル

傭兵傀儡『(鉄の棘は流体のセメントで"掴んで"固めちまえばいい そォだでもって)』catch javelin

バシャ ジュァァアアァアアア

猫傀儡『    』JAVELIN JAVELIN JAVELIN JAVELIN
虹魔力「■■■■」JAVELIIIIIIIIIIIIIN

ズドドドドドドドドドドドドドドド

傭兵傀儡『(固まったセメントを強え酸で脆クソんしたとこに第二射)』throw DYNAMITE

傭兵傀儡『(小賢しい バケ学のお授業やってんじゃねンだよ)』pray POWDER INCREASE
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/14(火) 01:06:25.97 ID:APwTEWFMO

ズドドドドドドドドドドドドドドド

バキャァン

猫傀儡『(抜いた)』バシュバシュバシュバシュ

傭兵傀儡『(抜いたな)』click!

虹魔力「■■」ォォ
外套猫「!」

バグオオォォォォオォオオオオオオオォオォォォォォォォォォンンン

猫傀儡『(さっきのと爆轟の嵩が違う! 間に合うか)』pray BARRIER quick

ッドオオォォオオォオオオオォオオオオオッッ
ガン バシィ ドゴ ガァン

猫傀儡『(硬セメントの破片と投射した鋼槍が吹き戻ってくる――!)』ビシ

虹魔力「■■■■■」llllaaaammmmiiiinnnnaaaatttteeee

ギャロロロロロロロロロロロロロロロロロ

猫傀儡『(!)』

傭兵傀儡『(あの継ぎ足しの速さ 何かで補助してる、虹モヤに魔法唱えさせてんだなァ)』空中舗装

猫傀儡『(障壁展開 逐次積層)』バキバキベキベキ

傭兵傀儡『(やってみろや)』WHEELIE GRIND


ドギャギャギャギャギャギャギャギャギャギギギギギギギギギギギギギgggggggggggggggg
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/14(火) 01:12:51.08 ID:APwTEWFMO

外套猫「折角宙にまで舗装したのに落ちてしまうぞ」

傭兵A「動かしてんのァ前輪だけだぁ このまま削り壊してやってもいいんだぜ」

外套猫「他のアプローチに変えてくれないか」

傭兵A「いいぜェ 爆発的にな」

傭兵傀儡『   』Explode Chain active

ィィン

猫傀儡『(チェーンからタイヤに 光が這って――)』

BOMBOMBOMBOMBOMBOMBOMBOMBBOMBOMBOMBOMBOMBOMB

虹魔力「■■■■■■」l a m i n a t e

猫傀儡『(タイヤが爆発――違う削る度に表面で炸裂させているんだ これは付呪だな 爆破の魔法……)』バギンバギンバギンバギン

猫傀儡『(爆薬仕込みのディスクグラインダーといった趣か 玩具でやる技か?)』order continue laminate

猫傀儡『(張り合うのは分が悪い)』escape

バギャァアアン

傭兵傀儡『(邪魔は退けた 次は本体)』ドロァァァ

猫傀儡『  』pray LIGHTNING

ビシャァアッ

傭兵傀儡『    』ガクッ

猫傀儡『(ただの電撃だが 効くか?)』order rapid

虹魔力「■■■■■」ビシャァビシャアビシャァビシャア

傭兵傀儡『(痛ェ痛ぇ痛ェ 痺れるだろオぉイ!)』pray REBAR

ビシャァアッ
ザクッ ガシィ
ビシャアビシャァビシャア

傭兵傀儡『(よし逃がせた! クソネコウィザードが)』pray REBAR SPEAR

猫傀儡『(足場から鉄筋の槍 先に精製したやつは握ってアースにしたと)』ヒュン
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/14(火) 01:16:59.56 ID:APwTEWFMO

傭兵傀儡『(さっきのお返しだァおら)』barrage ENCHANT REBAR

ヒュバババババババババ

猫傀儡『(建材を飛ばすなよ ……単調な弾幕だが鉄筋が妙だ)』ヒュン ヒュヒュン

傭兵傀儡『  』click!

飛鉄筋「   」ボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボ

猫傀儡『(そら見ろ 炸裂で鉄筋の軌道が変わった!)』evade

傭兵傀儡『(いいや避けきれねェよオ)』ヒュバババババババババ

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

猫傀儡『(車輪に伸びてたあの光だ あれは一種のルーンだな)』order BARRIER laminate

猫傀儡『(書き込んでおいた爆破の魔法を都度打突箇所に付呪してるんだ それで魔法発動の気配が無くおまけに速い、魔法陣を判子でばんばか押してるようなものだ)』チラ

傭兵A「逃げても当たんまで炸薬でブッ飛ばすんだよ! おらどォしたオカワリ行くぞオラ!!」つ二本目

猫傀儡『(触媒はローラチェーンかな コマのプレートに簡素な文字と紋様を施せばいい)』order support

猫傀儡『(それで叩けば直接爆破出来る ルーンの出所といい間違いないだろう)』RUNE HACK

ィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/14(火) 01:20:38.71 ID:APwTEWFMO

虹魔力「■■■■■■」pray SHOCK-WAVE REACTIVE BARRIER

傭兵傀儡『(! バリアのタイプが変わった)』shotshotshot

ズガガ

ズァッッッッッッッッ

傭兵傀儡『(衝撃波ァ? 撃ち落としたって幾らでも撃ち足すぞァ)』ババババババババババババババババ

猫傀儡『(取っ掛かりは蹴散らした鉄筋だ 実際にはこの距離だし 魔力で付呪から術者を辿ればすぐに――)』ィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

傭兵傀儡『(さァぁて次は先っぽに強めの爆破魔法仕込むかァ?)』
傭兵傀儡『(時間ありゃあんなクソバリアぁダイナマイトくくり付けて火薬増強かけりゃ一発なのによォ……)』enchant failed

傭兵傀儡『(……は?)』ピク

ギシィッ

傭兵傀儡『(魔力の通りが悪い こいつァ……)』ギ ギ


傭兵A「おい てめぇ……」

外套猫「使い易そうないいルーンだ」

外套猫「速度優先の書式だとどうしても制御が簡素になってしまうよな こんなのは想定しないから」

傭兵A「武器操作にルーン経由で魔力流して横槍入れやァったのか!」
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/14(火) 01:25:48.97 ID:APwTEWFMO

傭兵A「ざけんな どうやったデミ野郎! クソ 魔力がごっちゃンなってて操作系まで つーか」

傭兵A「他人の魔力が通ってるとこに相乗りして弄んな! 魔力が混線したらどうなるか分かってンだろうが!!」

外套猫「無論だとも 溶血の魔力版が起こり苦しみのたうち回って放置すると死に至る」

外套猫「血液型のように気の利いたものは無いから 魔素化されていない生の魔力同士なら例外は無い」

傭兵A「てめぇと心中なんざゴメンだァ」グビグビグビグビ

外套猫「気が合うなぁミスター私もだよ」

外套猫「自尊心にかけてそんなミスはしないから安心して続きをしよう ご自慢のが――」

外套猫「まだ動けばだが」

猫傀儡『(そーれ)』exploding

傭兵傀儡『(バカ やめr)』cLiCK!


ドグォォン
ドオン ドガオオォォォン

傭兵傀儡『(ヤベェ 野郎チェーンにデタラメに魔力食わせて)』
傭兵傀儡『(暴走させ ぐッふァガォオオオン バグオォン ドゴォォォオン ドオオン

ゴァオォオン バゴォン ドオォン ガグオォオオン ドォオオオオオン ドグォォオオオォォォォオオオオォォォォオオオオォオォオォオォオオォオオオオオン

644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 03:44:39.73 ID:bGBpvHIy0
乙!
うおああぁ……激しくやりあってんなぁ
どちらも凝らした工夫でしっかり魅せてくれる……!
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 17:23:34.69 ID:W3Jj+WZB0
ひゃ〜、ロデオだとか何だとかって次元じゃ無ぇな
傭兵の人はここからどうにかする術持ってんのかね?
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 12:42:16.72 ID:zzfu1DY/0
この溶血の魔翌力版と、ジェフティとの接続を切られたディンゴの例とでは、どっちの状態がAMF掛けられたサモナーと近いんだろ
647 :>>464 あれは伽耶子パワー取り込んだりしたせいで純粋な肉体でなくなったためいてつくはどう的なのでダメージ入るようになった感じ [sage saga]:2017/11/16(木) 19:52:29.84 ID:0c0BiqaEO
 
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 05:31:04.35 ID:XWw6D1y+0
魂だか精神だかに癒着した余計なもんを無理矢理ひっぺがされた痛みか苦しみ。って事なのか
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/19(日) 20:14:35.15 ID:PG7OPlll0
あの雷撃、百回避けたら何かボーナスありましたかね?
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/23(木) 08:18:56.86 ID:bbiHEetX0
お遊びでこれという……
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 05:43:46.79 ID:owSntELT0
DPSの時は……まぁ他人を優先した結果か
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:21:25.99 ID:J/5IfRvJO


外套猫「やったか?」

傭兵A「あ゛ー……クソ 痛ってェ」ゴク

外套猫「問診をしよう」

傭兵A「痛ぇのは頭 十段階で三」

傭兵傀儡『   』ムクリ

傭兵A「そいつも……ああ……二ぃ 一 消えたァ 飲んだら消えたぁ十でゼロだァゼロ」ゴグゴグ

外套猫「二本目かい」

傭兵A「ラム酒 さっきのはジャガイモの――」グビグビ

傭兵A「ぶへぁ やつよォ んだコラやらねーぞボケ ボケー デミ野郎 あァーン!!!?」ヒック

外套猫「チャンポンは悪酔いするぞ」

猫傀儡『(傀儡から弾かれていない 頭部へのダメージが足りなかった証拠だ)』cast CHAIN LIGHTNING

傭兵傀儡『(うォッと)』cast ROD REBAR

ッッピシャァアアアアンン

傭兵傀儡『(避雷針間に合ったから良いが当たったとこから連鎖すんのかあれ 撒いとこ)』ビシュビシュビシュビシュ

ドスドスドスドスドスドスドスドス

猫傀儡『(まあ使うのなら本体が対爆仕様になっていて不思議はない)』
猫傀儡『(不思議はないがなんといい加減な玩具だ このサイズでどういう理屈?)』cast SHOCK WAVE

傭兵傀儡『(で衝撃波が掃除しにくッから相殺)』click!

バゴン ボゴン ドゴォン

傭兵傀儡『(全部に発破ルーン仕込んでたら二の舞だァんな 辿られねェ程度に間隔置いて撃ちゃあいい筈だ)』

シュウウウゥゥゥ……

猫傀儡『(投射された一帯が仕込み鉄筋で鉄の草原になった)』
猫傀儡『(それに爆煙がやたら濃い上しつこく立ち込める 煙幕か?)』

猫傀儡『(衝撃波拒否の度に何本かを起爆させていくのだからゴリ押しは難しくない だが)』

猫傀儡『(そんな効率悪い癖に後手に回るのが分かりきっている手を打つことはしないだろう)』ピク

ギャロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
653 :pray→cast [sage saga]:2017/12/08(金) 00:25:16.32 ID:J/5IfRvJO

猫傀儡『(来た また空中回廊で突撃か?)』cast BARRIER

パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

猫傀儡『(効か――ん?)』

虹魔力「■■■■■■」BARRIER GUARD

ベチャベチャバチャベチャバチャバチャバチャベチャ

傭兵傀儡『(気付きやァったな)』パパパパパパパパパパパパパパパ

猫傀儡『(今度は生セメントを弾丸に 目潰しと機動力を削ぎにかかるか)』cast ACID SHOT

傭兵傀儡『(同じ手ぇ食うかよ)』manipulate

バチュンバチュンバチュンバチュンバチュンバチュンバチュンバチュン
ベシャベシャベシャシャ

猫傀儡『(セメント弾が強酸を避け たのではなく破裂したのか、飛沫がまたバリアに……不味いな)』ズシ

傭兵A「降りる時間だぜ」グビ

外套猫「降ろすの間違いだろう」

傭兵A「分かってるじゃねェえか」

ドロロロロロロロロロロロロロロロ

猫傀儡『(セメントが蠢きだした バリアを"掴んで"中の私ごと地面に引き摺り落とす気だ……)』グググググググ

傭兵傀儡『(バリア消してもいいんたぜ? そっちのが楽んなる)』cement grip
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:29:26.45 ID:J/5IfRvJO

猫傀儡『(解除すればセメントから逃げられるが当然一瞬丸腰になる 制圧射撃下では論外)』faaaaaaall

ギャギャギャギャ ロロロロロロロロロロロロロ
パパパパパパパパパパ
ベシャベシャベシャベシャベシャベシャベシャベシャ

猫傀儡『(傀儡視点からではもうセメントでバリアの外が見えん まだ塗り足りないのかいモルタリングめ)』blind FIRE BALL

傭兵傀儡『(却下!)』CementCatch and CRUSH

グシュ バボォン

外套猫「(片目だけ戻して見たら私の傀儡が泥団子みたいじゃないか)」

外套猫「(ファイアボールはセメントに握り潰されたな……傀儡出力の飛行魔法だけでは重くなってきた やむを得まい)」landing

傭兵傀儡『(降りたなァ)』ギギギギャギャギャギャギャギャ

猫傀儡『(また爆削する気か)』barrier laminate

傭兵傀儡『(バリアうぜェ 一層一層は大したこたねぇが重ねる数と速さで本職並みのしぶとさだァぁ)』catch REBAR

傭兵傀儡『(一気にブチ抜かねぇとダメだな 加速の勢いとコイツで!)』enchant

猫傀儡『(拾った鉄筋に爆破付呪……!)』deforme BARRIER

傭兵傀儡『(そォら!!)』CHAAAAAAAAAAAAAAAAAARGE

ガシュ ドグォアアァアン

猫傀儡『(うおッ)』ビリビリビリ
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:34:00.90 ID:J/5IfRvJO

傭兵傀儡『(バリアの球形で滑った? 突いた時セメント退けたのダメだったか)』ギャギャギャギャギャルルルルルルルルルルル

傭兵傀儡『(グチャグチャの早贄ンしてやんよォ)』reload H.E.A.T.REBAR

猫傀儡『(……鉄筋畑をなんとかすべきだったか 要するにあれは魔導対戦車槍だ、ゲリラの武器まで……)』

猫傀儡『(擦れ違いざま動けない私に刺し 離脱しながら次を拾って 槍を爆装でまたズドン、を繰り返そうというんだ)』cast BARRIER

傭兵傀儡『(二本同時ィ!)』double stab

ズdドァァァァァアァアアアアン

虹魔力「■■■■■■■■■■■■■■■」Reception magic power

傭兵傀儡『(今度のは刺さり過ぎ こいつ……)』ギャルルルルルルルルルルルルルルルル

猫傀儡『(対策は軍用装甲と同じだな バリア層を中空構造へ作り替えればいい)』

猫傀儡『(もっと器用ならばもう少しスマートにいけるのだろうがね)』laminate laminate laminate

ッッズドァァアアァアアアン
ッドゴォォオオオン
ッッツッガァァアアアァアァアン

傭兵傀儡『(……続けて三発だが手応えが無ェ)』ギャルルルギャルルルルルルルルルルルルルルルルルル

傭兵傀儡『(これも結界一丁で捌き切りやがったのかよ ただのヲタクじゃねぇのかボケコラ)』HUMAN MODE
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:37:09.64 ID:J/5IfRvJO

猫傀儡『(切り替えたか こっちはそろそろ――)』ビシ ボロ

猫傀儡『(よし、セメントが剥がれきった 飛べるぞ)』フワ…

傭兵傀儡『(逃がすか)』grip REBAR
傭兵傀儡『(よォ!)』CEMENT HAMMER

猫傀儡『(おおう)』

傭兵傀儡『(ブッ飛べ!)』ブォンッ

ゴッッッッッ

猫傀儡『(ピンボールかな)』BoundBoundBound

ガッ ゴッ ガゴッ ガッシャァアッッ

猫傀儡『(……酔う)』ムク
猫傀儡『(歩道のポールにぶつかったのか)』BARRIER RECOVERY

傭兵傀儡『(インパクトに爆破合わせてもやっぱ割れねェ どォしたもんかね)』

猫傀儡『(ああヘコんでしまっている 寂れていても一応公道なのだな)』

猫傀儡『(公道なのだがまあ寂れているしいいか)』

猫傀儡『(言い訳きかない器物破損は久しぶりだなあ)』ピッ

虹魔力「■■■■■■■■■■■■」ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ

ボ   ゴ

傭兵傀儡『(さっきのヒビがさらに広がりやがった また陥没するか?)』CEMENT ROAD

ビシビシビシビシビシビシビシビシ
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:39:52.08 ID:J/5IfRvJO

猫傀儡『(待機魔力に任せきりでも早く済んだ 耕していたのも良かった)』

猫傀儡『(さァ 気付けの時間だぞミスター……)』cast LAVA


ボコボコボコボコボゴボゴボゴボゴボゴボボゴボボボボボゴボコボコボコボコボゴボゴボゴボゴボゴボボゴボボボボボゴ


傭兵傀儡『(ああ? ンだこれ)』ズボ ジュッッッ
傭兵傀儡『(っッづぁァアあッぢィぃ ヒビからマグマだとォ?!)』Booster ON

傭兵傀儡『(蓋ァ!)』cast CEMENT

猫傀儡『(噴火ァ)』ERUPT

ッドォォン ボゴァアアアン

傭兵傀儡『(ぬぉおァぐッ)』ジュュュゥゥウウウウゥゥウウウッ

猫傀儡『(にゃふふ 汚い花火だ)』cast MINI PROMINENCE DRAGON

ゴボ ゴボポポ
ゴボッ

紅炎小竜「   」ゴァァアアアアアア
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:42:36.30 ID:J/5IfRvJO

傭兵傀儡『(ンだこいつァ……)』パパパパパパパパパパ

紅炎小竜「」hit

ゴォォオオオォオオオオォオォオォオオオッッ

紅炎微竜s「「「   」」」split

傭兵傀儡『(増 ッぁあァーもう面倒臭え)』cast HIGH EXPLOSIVE POWDER

猫傀儡『(炎の竜ではない 竜型で炎っぽい性質を持たされた灼熱する攻性魔力だ 実体など無い)』

猫傀儡『(魔力を喰らって燃え続けるぞ 燃料になるがいいボンバーライd)』

ズ ド ゴ ォ ン

傭兵傀儡『(はッ 粉塵爆薬相手じゃ虚仮威しだったな)』シュゥゥゥ

猫傀儡『(聴覚が)』キィー……
猫傀儡『(消された? また爆薬 まだ強いヤツがあったか)』……ーン

傭兵傀儡『    』Boooooooooooost
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:44:21.46 ID:J/5IfRvJO

猫傀儡『(心の中とはいえ説明した矢先にあっさり破るのやめてくれる?)』ERUPT ERUPT ERUPT ERUPT

傭兵傀儡『(下はボコボコ しかも大火事 刺しときまくった鉄筋溶けて全滅)』Boost evade

傭兵傀儡『(あれじゃ上から打てねえし溶けんよな)』Booooooooooost evade

傭兵傀儡『(……しゃぁねェ)』パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ

猫傀儡『(これでホイールは使えまい バリアブルSMGとスレッジハンマーでは時間の問題だ)』cast BARRIER
猫傀儡『(が、)』ガンゴンバギンガィンチュインチュィンチュィンチュイン

猫傀儡『(人型の時も単車の時もデッドウェイトになっているパーツが見受けられる)』cast M.P.DRAGON PACK

猫傀儡『(よもや飾りではないだろう 奴はまだ変形を残している……)』
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 00:47:18.75 ID:J/5IfRvJO


傭兵A「ったくよォ こいつァ使いたくなかったんだがな」ヒック

外套猫「別に構わないよ」

傭兵A「まあ付き合えや で負けろ 置いてけ」

外套猫「何を」

傭兵A「てめえの傀ぅ儡だオラ 絶対ェ高えだろその透明人間」

傭兵A「酒代ンなって貰うぜ」


紅炎小竜s「「「   」」」ゴゴォォォオオオオ

傭兵傀儡『(分裂すんやつ何匹も出しやがって はン だが逃げんのは丁度いい)』ギュォォォオオオオオオオオ

傭兵傀儡『(滑走路無しならこォして加速するしかねぇしなァ)』TRANSFORM

ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ

猫傀儡『(全体の流線形が噛み合っていく ホイールと それからカウルに化けた時は厚みを出しに前面集中だったが)』

ガシャン カシン

猫傀儡『(重量を分散しつつ ブーメランのような形状? これは……)』


全翼機型傭兵傀儡『   』FORM CHANGE


猫傀儡『(純粋な機械技術に優れた北方の連邦ではモノになっていると聞く……)』

外套猫「飛行機か 時代は魔導揚力に乗る羽ばたきと浮遊魔法だが? 噴進機ではなく」

傭兵A「故郷(くに)のご自慢でなぁァ ゥェック 腰抜かすぜぇ」グビグビ

外套猫「ふふん?」
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 08:00:59.90 ID:NCLck1L60
全翼機……こいつはヘヴィな予感がするぜ……!
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 15:16:04.60 ID:wuGuPBs10
銀河一後方に強いなんたら的な……?
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 19:03:24.04 ID:iJazkPS30
乙!
二人のバトルは、二重の意味で一層のヒートアップを見せる!
そして呑んべぇ傭兵傀儡は遂に二つ目の変型を実行!その力は、どれ程のものなのか……!

それは楽しみだけど、二人のバトルで周辺の荒れがヤバい!
もしもJ氏がちょちょいで直せなかったら、誰が後始末するんだろ……
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 04:03:00.13 ID:/lU/5RRt0
荒れがヤバいっても、大会が本格的に始まったら、あんな程度の比じゃなくなると思うけど
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 18:01:16.77 ID:3/ZgGAnr0

申し訳ありませんが、ここで打ち切りとさせていただきます
多忙に因む活力の払底が理由となります 疲れた

以前にも書いた通りこのSSのキャラは好きですのでまた書きたいと考えてます
考えてますが今回はここまで
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 18:03:54.01 ID:3/ZgGAnr0

死蔵は嫌なので
今章のこの後の筋書きと諸々だけ書き出します


J「勝った。探知機貰った」
術師「おkそいつで人狩り行こうぜ スライムちゃんが大会あるって聞いてきたで」
術師「(返すもんも返して貰えるかも)」

御曹司「開戦じゃあああああ」
玩具屋「劣勢じゃあああああ人質に取ってた連中兵隊にしてぶつけてくるとかマジキチ」
客達「でもフツーにおもろいわイェー」
ロボット「回路二つに複座でタンデムサーキットじゃあああああ」
客達「ぐわああああああああ強い」
半鳥「あの傭兵共がおらんやんけ どこいった?」
ドリアード「こっち置いといてそっち探そか」
半鳥「せやな」
半狼「しめしめ」
術師「レーダーに反応あるやん?」

傭兵共「これが玩具屋勢のリストな これに載ってないのに傀儡持ってる奴が裏社会組だブッ飛ばす」
悪い人達「これが玩具屋勢のリストな これに載ってないのに傀儡持ってる奴が傭兵組だブッ飛ばす」
半鳥「あっ傭兵じゃねあれ」←載ってない
ロボット「マジか」←載ってない
ドリアード「っしゃオラァ」←載ってない
傭兵共「おっ 社会の屑ゥー!」ズバババ
悪い人達「おっ 企業の犬ゥー!」ズドドド
半鳥「あばばばばばばばばばばばばばば」
ロボット「あばばばばばばばばばばばばばば」
ドリアード「あばばばばばばばばばばばばばば」

赤いの「しゃーないわね」助太刀
悪い人達「あばばばばばばばばばばばばばば」retire
半鳥「助かったわ」
半狼「何してんだてめーらみっともねえ」不意打ち
傭兵共「あばばばばばばばばばばばばばば」retire
半鳥「強え」
半狼「一般組から辻斬りでボルト奪いまくった 数で行きゃここで終わりだ」
赤いの「じゃあサービス終了ですわね」共闘終了
半鳥「マジかよ」
ドリアード「今じゃ シンクロ率を400%に!」
半鳥&ロボット「いいですとも!」ズギャァーz_ン
赤いの「やるやんけ」retire
半狼「クソが 覚えてろ」←ライバルキャラテコ入れ
赤いの「うちの会社入らん?」
ロボット「やだ」
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 18:06:45.90 ID:3/ZgGAnr0
undefined
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 18:07:29.71 ID:3/ZgGAnr0

半鳥「勝った傀儡編完ッ!」
玩具屋「聞いたよ常連組ボロボロだってさ けど良かったー」
玩具屋「ひいふうみい ちょ待って数足りないんだけど」
術師「だろうな」
J「だろうな」
半鳥「なんだと」
術師「デミ狼の余りは私達がおいしくいただいた ボルトはやるよお店続けたげて」
玩具屋「thx」
術師「その代わり私達とその傀儡賭けて戦え じゃなきゃお店向こうに売り渡す」
ロボット「やってやんよ」

半鳥「おらああああああああああああああ」
ドリアード「おらああああああああああああああ」
術師「ふむ」←ツルハシ+ハコメガネ装備傀儡&羅刹女召喚
J「ふむ」
ロボット「負けた……」
術師「あばよ」GET
半鳥「教授死ねマジ死ね」


術師「お前は孤児院にいた頃のプレゼントでな」
ロボット「なんとなく分かってたよ」
術師「上手くなりたかったから自分に部分魂魄かけて魂の欠片をお前に入れてたんだ だからスムーズに操作できた」
術師「魂の欠片が熟したゴーストがお前だ 子供の頃だから自分のものに名前書くだろ?」
術師「進化したんだか知らんが人の名前で遊びやがって」"H"yper "U"ltimate "G"alaxy "H"unter
ロボット「おれの性格は小さい頃のあんたか」
術師「色々あって発狂した馬鹿親が捨てやがったから回収間に合わんかった 今こそ返してもらうぞ」ギューン
ロボット「ぬわーーーーっっ」

ロボット「あれ戻ったの?」
術師「マジか 当時と今とで精神が変容しすぎて取り込めねぇ マジか」
ロボット「えーと」
術師「いいよもうどっか行けよお前」
ロボット「アッハイ」

ロボット「これからどーしよ」
ロボット「ヤバい魔力無くなってきた死ぬ」
赤いの「よう うちの会社入らん?」回復
ロボット「ありがとう入る」
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/19(火) 18:08:25.66 ID:3/ZgGAnr0


玩具屋「色々あったけど業務提携することんなったわ」
御曹司「街の修繕費はまあ宣伝費だと思えば メディアミックスで飛ばすぜ」
半鳥「うん」
玩具屋「なんかやーさんも大人しくなったしホントありがとね」
半鳥「うん……」

半鳥「どこやった?」
術師「どっか行った 探すなってさ」
半鳥「教授最悪だわ性病で死ね」
術師「なんか手紙来てるぞ」はい
ロボット『あいつんとこで傭兵やってます ゴーストコンビだぜ』
術師「マジか」
半鳥「なんだよそうならそうって言えよ男のツンデレはキモいだけだぞ良かったー」
術師「うんええはいまあ男同士ですからうん自分の口から言った方がいいかと思って」
半鳥「でもいいとこまで行ったっしょ私」
術師「調子乗んなよアホ」

END
670 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2017/12/19(火) 18:09:59.02 ID:3/ZgGAnr0
読んで下さった方々と安価を取って下さった方々に感謝と お詫びを
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 20:54:14.59 ID:cZ6ntAgD0
気が向いたときでいいから書いてくれてもいいのよ?
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 12:39:55.07 ID:32dKU+3A0
今まで頑張って下さって、ありがとうございましたっ!!
エターよりはプロット公開エンドの方が遥かに良いって事は分かってるけど……それでもやっぱり寂しいし悲しいよおおおぉぉぉん!!
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 07:27:50.97 ID:J6EULIUz0
かなしいなぁ
674 : ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/24(水) 11:44:21.14 ID:2Vf4XoMaO
上司が変わったので余裕が出来ました 書かせていただきたい
どなたかお題を↓
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/01/24(水) 12:15:25.52 ID:AVhT/uG30
安価197の伽耶子vsフェイトのIFの話、「大人フェイトvs伽耶子」
676 : ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/24(水) 15:12:41.98 ID:lrNuvDWWO
>>622
再↓
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/24(水) 15:33:52.62 ID:uu2Qonj+0
召喚術師がfateの冬木の聖杯戦争にサーヴァントとして参戦、マスターは遠坂 凛
678 :どうあってもフェイトでいけと…… ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/01/24(水) 16:06:00.59 ID:lrNuvDWWO
   
679 : ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/24(水) 16:21:33.10 ID:lrNuvDWWO
不肖オリキャラageにサーヴァントを使うなんて

残りの六人を考えていただけますか お手数ですがお願いします
どんなんでもいいので完全にオリジナルのを
(当SSの既出キャラ及びfateシリーズ・関連作品に登場する全てのキャラクターを除く)

かねてより奈須きのこ氏の作品は追うのが大変すぎると感動しておりました
とりあえずアニメ見てきます
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/01/24(水) 16:25:05.28 ID:AVhT/uG30
残り六人とはサーヴァントの事ですか?それともマスター枠の人ですか?
681 :サーヴァントをお願いいたします [saga]:2018/01/24(水) 17:35:24.45 ID:9LEkoP4L0
  
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/01/24(水) 18:56:19.83 ID:AVhT/uG30
こんな感じでどうでしょうか? とりあえずキャスター作ってきました

【CLASS】キャスター

【真名】セルウィスト・トゥッリウス

【マスター】間桐 桜→(偽善の書)間桐 慎二

【性別】女性

【体長・体重】160p・49s

【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷E 魔翌力A 幸運B 宝具A+

【クラス別スキル】
陣地作成:A
 魔術師として有利な陣地を作りあげる、工房を上回る神殿を形成する事が出来る

道具作成:−
 宝具能力を代償にこのスキルは失われている

【固有スキル】
 魔術:A
  フェルティナ神やティアナ神の加護を受ける魔術

 カリスマ:B
  カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える

【宝具】
 不抜堅固の大城壁(モルス・セルウィウス)
 ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1〜50 最大補足:500人

 王政ローマ時代に基礎が造られ、第二次ポエニ戦争で猛将ハンニバルでさえ手こずらせた強靱な「城壁」
 キャスターは自らの陣地内であれば、この「城壁」を自由に増設出来る
 「城壁」は単純に高い防御力をもってるのみならず、カタパルトなどの兵器もと併せて
 造り出す事が可能であり、それに伴う人員さえ用意出来れば攻めて対する攻撃手段としても使用出来る
 この宝具を破壊するには、最高クラスの対城宝具を用いる以外には、「城壁」に守られた
 キャスター自身を直接討ち取る他はない。

【解説】
 伝説上の王政ローマ第六代の王、エルトリア系の出自
 先代の王の暗殺事件後、その娘を妻に迎えて王位を継ぐ
 平民階層のブレブスの承認無しに王になった最初の人物
 ローマ領域の拡大や組織改革を行い、フェルトナ神、ディアナ神の神殿を多く建てている
 ブレプスには人気があったが、既存勢力である貴族階層・パドリキには人気が無かった。
 最終的には娘夫妻に暗殺される

 ローマ最古の城壁セルウィウスの城壁を建築した人物
 自然岩で加工して造られており、ハンニバルの戦像の突進でも壊れない強固を誇った。




683 : ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/24(水) 19:35:34.02 ID:9LEkoP4L0
恐縮です

そうかクラスとかステータスとか本当の名前とかか
ねだってる安価数が多いのでそこまで根詰めて作ってくださらなくてもなんとかしますというかお手柔らかにというか

エロゲなのは知ってましたが元々TRPGか何かだったんですか?
あと五人
684 :それから マスターの指定はご遠慮ください ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/24(水) 19:37:00.77 ID:9LEkoP4L0
 
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/24(水) 21:11:20.10 ID:uu2Qonj+0
真名 首なしライダー
クラス バイクに乗るのでクラスはライダー
戦法 雷の魔翌力を生み出す魔法のバイクで突撃で敵を吹き飛ばす対軍宝具
聖杯への願いことは事故で失った自分の首を取り戻す事
マスターへの態度、結構願いが切実なので比較的に言う事を聞いてくれる
ただ会話する事が出来ないので手に持ってるならスケッチブックによる筆談になるが
686 :あと四人 [saga]:2018/01/25(木) 00:25:42.39 ID:AyMnTLur0
 
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/01/25(木) 16:43:36.19 ID:fVGE4PxD0
バーサーカー枠で「貞子vs伽耶子」から、合体怨霊サダカヤ
どんな能力もってるかは1に一任します。
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 18:33:39.10 ID:NsRB5Q+Z0
アーチャー  真名【カーシェッタ・ファレドゥー】
性別 女

SF的な未来の世界から来た、属性系をメインに複数種の能力を持つ超能力者
使う武器は、自身の能力を込めて放つ銃が三種類、背負った四角く頑丈な、かつ邪魔に
ならない大きさのバックパックに収められている。それには、一応普通の銃火器類も入っている
願いは、もうわざわざ争わなくても良い世界に行きたいというもの。

彼女はアクションシューティングゲームのキャラみたいなのを目指して作ったので、戦い方も、とにかく動き回って攻撃しまくるのがそれらしいんじゃないでしょうか
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 19:59:11.85 ID:I1w2Xp4L0
【CLASS】セイバー

【真名】戸次 鑑連(べっき あきつら)

【性別】男

【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具A+

【クラス別スキル】
対魔力(雷):A
 彼の逸話から雷へ変化、雷に関してはAランク以下の魔術を無効にする。

騎乗:C+:動物の他に六人担ぎの輿も乗りこなす。
 

【固有スキル】
雷神の化身:EX
 雷に打たれてなお一命を取り留め、名将として戦い抜いたことから
 魔力放出(雷):B とカリスマ:C-と同等の力を持つ。

軍略:C
  多人数を動員した戦場における戦術的直感能力。自らの対軍宝具行使や、逆に相手の対軍宝具への対処に有利な補正がつく。

【宝具】
千鳥・雷切(ちどり・らいきり)
 ランク:C〜A+ 種別:対人〜軍宝具 レンジ:1〜50 最大補足:50人
 雷すらも切る名刀千鳥の力を解放し、雷を纏った斬撃を繰り出す。ランクが上がるほど体の一部を一時的に麻痺させやすくなり、回復にも時間が掛かる。
 ランクA以上で対軍となり落雷になるが、A+では自分にも当たり、代償として半身不随となり六人担ぎの輿でしか移動できなくなる。
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 20:10:38.81 ID:I1w2Xp4L0
↑聖杯への願いは劣勢になったきっかけである耳川の戦いに参加し、大友勢の大敗を防ぐこと

性格は真面目で厳格でありながら気配りも欠かさない上司の鑑、基本マスターのことを第一と考える。
691 : ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/25(木) 23:58:36.97 ID:AyMnTLur0
セイバー
アーチャー
ライダー
キャスター
恐縮です ありがとうございます

お連れ様にはお気の毒ですが佐伯女史は累計三度目となりますので殿堂入りということで
構想都合につきバーサーカー枠はこちらで埋めさせていただきます

残り二人 ランサーとアサシンのご提案を引き続きお待ちしております

なお 基本構想はもとより 出典の存在する偉人については資料集めからやっている他 fateシリーズ鋭意勉強中なので先編の例によって私のは時間がかかります
死ぬほどお暇な時に思い出していただけましたら覗きに来てみてください
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 11:17:35.46 ID:8q2fhQrX0
class ランサー
真名 ゼルガ・アイゼス
性別 男
ステ 筋力B++ 耐久A++ 敏捷D++ 魔力D 幸運E 宝具A+
クラス別スキル
対魔力(偽):D パワードスーツのコーティングにより魔術詠唱が1説以下のものを無効化する。
固有スキル
機械の鎧:EX 未来技術でできたパワードスーツを常に身に纏っている。
       筋力、耐久をランクアップ、敏捷をランクダウン、ブースト機能により3つのステータスに補正値を与える。
戦闘続行:B 決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。

宝具 我が鎧は英知、我が杭は浪漫(パイルバンク・ブレイカー)
 ランクB〜A+ 種別:対人、城宝具 レンジ:1 最大補足:1人 
 盾つきパイルバンカーと一体になったパワードスーツ。未来技術の結晶である常時発動型宝具。
 ブースターによる高速移動もでき、主兵装の左手のパイルバンカーの他に右肩には粒子キャノンがある。
 敵拠点の城を粉砕しつくしたことから建造物に対して追加ボーナスがある。
 真名解放することでサーヴァントの霊基をも砕く一撃必殺を繰り出せるようになる他、ブースター出力上昇により空中戦も可能になる。

未来の英雄。敵拠点を全て粉砕し、宇宙戦争を終わらせた軍人であり、パワードスーツを作り、改造した技術者。
多くの部下から慕われたアニキ、アメコミヒーローに憧れており子供にはものすごく甘い。
聖杯への願いは宇宙戦争を未然に防ぎ、滅亡へ進む未来を変えること。 
693 :>>692 マスターチーフかな? 恐縮です ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/26(金) 12:36:29.33 ID:n9dN7ehPO
 
  
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/01/26(金) 16:53:44.74 ID:Mux4/wcq0
clss アサシン
真名 ハサン、ザッバッハー(竜使いのハサン)
性別 女性
ステータス 筋力C 耐久C 敏捷B 魔翌力C 幸運A+ 宝具A++
クラス別能力 気配遮断:E 対魔翌力:A 騎乗:A++
固有スキル
二重召喚:B 二つのクラス別スキルを保有することが出来る、極一部のサーヴァントのみが持つ
       希少特性、この竜使いのハサンの場合は、アサシンとライダー両方のクラス特性をもって現界している
神性:C 後世の世で竜を操った逸話から、このハサンが海神様の生まれ変わりではないかと言う逸話から神性スキルを所持している

宝具 海氷の王竜(リヴァイアサン)
   ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1〜99 最大補足:1000人
   旧約聖書で記されている、最強の海の魔物体長は優に1kmを超える
   天候操作による天変地異を引き起こし、さらに嵐を一点に集約する事で
   対城宝具規模の破壊を引き起こす、ただし魔翌力消費が激しい為連発は使用出来ない

歴代の19人居る山の翁の内、唯一対城宝具を所持しているハサン
生前このハサンが子供の頃、海で傷ついた竜の子供を拾いそれ以来親子のような関係で育っていった
その後少女が山の翁を襲名、暗殺と言うよりは戦場で真っ向から敵の軍勢を粉砕したようだ
戦場では十分に目立ったので気配遮断ランクがアサシンでありながら最低ランクなのはこの逸話によるもの
ハサンとして結構長生きして100歳くらいまで生きた、そのままベット中で老衰で死ぬ直前、初代様が現れて首を落とされた
   
   
   
   
   
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 20:49:41.35 ID:8q2fhQrX0

自己改造ないけどハサン?百貌さん以外改造してるはず
無理にハサンにしなくても良さそうな設定だけど
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 21:26:54.80 ID:8q2fhQrX0
↑2
というかハサンというかアサシン要素皆無すぎてライダーでいいと思う
せめて宝具ぐらい妄想○○(ザバーニーヤ)するとか暗殺要素出すとか
ライダー出てるし仕方ないんだろうけどこれをハサン、アサシンとか無理でしょ
暗殺集団なのに暗殺のあの字も無いんじゃハサンに選ばないよ
初代様だって気づかれずに首落とすから暗殺者なのに
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 22:25:12.54 ID:vfgaVOP1O
Class アサシン
真名 マルクス・ユニウス・ブルトゥス
性別 男
ステ 筋力d 耐久d 敏捷c 魔翌力e 幸運c 宝具d
クラススキル 気配遮断d
固有スキル
直感d 常に最適な展開を感じる能力
騒乱を予感しローマから離れた事から
冷静沈着d 如何なる状況でも冷静に周囲を観察する
彼の性格、信念により決然と行動した事から

宝具 憎き独裁への多鎚(ブルータス、おまえもか)
ランクd 対人 レンジ1 最大捕捉1人
カエサルを暗殺した短剣による一撃。一撃に当たると突如として現れた数十人の暗殺に加わった議員に滅多斬りされる。
議員は英霊としては論外以下でありダメージは少ない。
とにかく消費魔翌力が低く、連発する事で火力不足を補う。
議員自体は別途召喚でき、サーヴァントして検知されないため、斥候などに利用できる
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 22:43:03.71 ID:vfgaVOP1O

人に対しては充分過ぎるダメージのため、マスター殺し向きな宝具。
何らかの長に対し追加ボーナスがあり、特に独裁者には大きな追加される。

も足してください。 性格などはお任せします
699 :もう少しだけアサシンぽいやつでお願いします…… ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/26(金) 22:57:49.80 ID:dNEYWbT50
 
700 : ◆1qS/J7BvDg [saga]:2018/01/26(金) 22:59:42.26 ID:dNEYWbT50
ああ更新してなかった
ブルータスさんでいかせていただきます

ありがとうございます 出揃いました
暫しお待ちを
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/19(月) 11:48:24.80 ID:Oh5CHl2dO
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/20(火) 09:34:10.69 ID:s7UI8/mW0

何故こんな所にラミエルが……
703 :ラミエルは「書き貯め中だけど思った以上に時間がかかってる」時にスレが消えないか心配で出現します ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/02/20(火) 19:16:30.23 ID:0HfXlVKP0
 
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:21:36.97 ID:s7UI8/mW0
おお、なるほど。スレへのお気遣いだったのですね
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/22(木) 21:50:58.68 ID:KytaefXR0
えらく大変な事になったもんだが、楽しみにしてるぜ
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 03:49:29.66 ID:SxwWs7g00
ぱやぱや
707 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/03/15(木) 16:00:33.30 ID:FzmxO/wBO

帝都 深夜
運河港湾施設 コンテナ集積エリア


術師「39 40……46番……そろそろのはず」ツカツカ

術師「これだ」container 51

術師「……こいつだけダイヤル錠がポン付けされてる ……丁寧な仕事だが」キリキリ キリキリキリ
術師「こんな重たいドアに付けて意味あるのか」カチリ

ガシャ ギィィ……ィィ

術師「来たぞお客様 いるなら返事してくれ」

「ようこそお客様 お茶をお入れしますわ」

術師「カマ野郎でしたか 道理で センスMAXなご自宅ですわね」

「入って閉めな」

術師「はは ただでさえ姿どころか中の奥まで見えないのに缶詰になれだと? お前」

術師「依頼は手紙 "何日何時どこそこのコンテナに来い番号はこれ"とだけ 切手が無いから直接机の上に置いた 私の」

術師「昼間は私か弟子か居候かヘドロが詰めてる 夜も巡回警邏と枝セキュリティがあるから誰か来れば分かる」

術師「痕跡なしでここまでやったのは流石だ がその辺にしておけよ」

術師「世間じゃお前のようなのを不審人物というんだ」

「でもノコノコ来たんだろう?」

術師「前金という挨拶の方法を知ってるところが上品だしさる高貴なお客人かと思ったんでな」

術師「それで? 暗いぞ」

「はあ」sigh
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:04:18.10 ID:FzmxO/wBO

術師「騙し討ち失敗?」

「まーそんなとこです」キ

術師「!」バッ


パァアンッッ


「うっわ躱したよおっさん」カシッ チャキン

術師「耳が良くてな 握力無いならトリガープルを弄った方がいいんじゃないか」close

術師「そう言うお前の顔は随分と幼く見えたぞ」summon DESTROY PICKAXE


――――中に入ってから閉めろって言っただろー? おーい……おい

おい 何? この うわ冷ッ――――


ジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュル


術師「茶色くなるまで育てておいて良かった コンテナの中では逃げ場無し――――」moss hell

術師「心配しなくてもそのうち枯れて全部死ぬから頑張れ 鍵掛けとくからゆっくり楽しむといい それと」ガチャ キリリリリ

術師「オトコは三十からだ 覚えておけ……」


ジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュルジュル


術師「ふむ」

術師「…………」

術師「………………」

術師「え マジで死んだのか」
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:08:35.93 ID:FzmxO/wBO


コンテナ「    」


術師「……今までで一番骨の無い刺客だ 呼び出しまでしといてこれとは」

術師「まあ楽な分には文句ない じゃー帰ろっかな――――」summon BLOCK

ガギィン

術師「なんちゃって」

襲撃者「!!」シュバッ

術師「こんばんは覆面通り魔君 いい腕と刃物だ」
術師「刺突に全く迷いがなかったし こいつを突いて刃溢れ無し 体運びに淀みもない」

術師「少しは楽しめそうかな」dig

襲撃者「(何だ 堅土の塊が苔むしてる?)」

ボゴォ

ガジガジムシ「「「「      」」」」ザザザザザザザザザザザザザゾゾゾゾザザゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ

襲撃者「!」evade

術師「はははどうした 斬りかからないのか」DigdugDigDugDigdugDigdug

ガジガジムシ「   」うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ

襲撃者「(斬りかかったら集られて終わる デカい蟻? 見たことない虫)」クル
襲撃者「(だがあのサモナーの召喚獣だ アゴ鋭いし絶対ヤバい奴でしょ)」タッ

術師「待てよ 待てって」summon GOLEM

ゴーレム「   」pickup master

術師「ゆっくりしてけ」active PICKAXE SKILL

DUNGEON QUAKE


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


襲撃者「う」グラァ

術師「コンテナの下で」jump order

ゴーレム「  」ダンッッッ

襲撃者「跳んだ ちっ、コンテナ崩れるよなこれ!」


ガシャンゴシャァゴロンガランゴドン ズズゥンン……
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:17:11.81 ID:uV/ZgbvbO

術師「雰囲気重視で選んだにしては気が利いてたよ 明日の朝刊では――」
術師「不幸な事故の被害者ということで 一つタブロイドの紙面埋めに貢献してやってくれ」

ジャキィン

術師「!」

襲撃者「――――――――」equip knife

術師「(直撃コースのコンテナが真っ二つに……あのナイフでか どうやった)」P.S. active
術師「(ならこいつはどうだ)」WONDERFUL FESTA

ストストストスト

ガジガジムシ「「「  」」」!

襲撃者「(……本当に斬れた これならイケるかも知れない……って今度は何)」
襲撃者「(旗?)」

ウゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ

襲撃者「くそ」シュバババ

ジャギンジャギンジャギン

襲撃者「(転がった周りのコンテナを解体して瓦礫の壁に……ッ)」ガラガラガラガラ

術師「はは 何してるんだ?」faaaaaaaaaaaaaaall

襲撃者「(潰しにくる! ここの地面の"線"は? あった!)」ジャギン

地面「  」crack

術師「ほう」
ゴーレム「  」landing

ドズゥン ゴバァアアアッッ
ゴーレム「……!」ジタバタ

術師「(地面を斬り砕いて(?)落とし穴にしたか)」スタッ

襲撃者「てぇエえッ!」ザギィン

ゴーレム「  」dismantled

襲撃者「次ッ――――」ザッ

術師「はそいつらだ」スタコラ

土塊「 」バラバラバラバラ

シルバーフィッシュ「「「「     」」」」うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ

襲撃者「ぃッ……」わらわらわらわら

術師「(ブロックとツルハシを触媒に喚べる潜伏生物 コストも軽いから量は大盛りよ)」
術師「(最近はダシに凝ってましてね こういううじゃうじゃ系は肉とか内臓まで綺麗にしてくれるから本当重宝する)」

襲撃者「くそ なんだこの魚みたいな虫ッ」シュパパパ

銀魚「ピギュェ」バシュ
銀魚「ィィギェ」ゾ ゾ ゾ ゾ ゾ ゾ
銀魚「ギィィィ」 ロ ロ ロ ロ ロ ロ

襲撃者「離れろ ラチが明かな――――」

ガジガジムシ「「「     」」」ウゾゾゾゾゾゾゾゾ

術師「瓦礫で塞ごうというのは分からなくもない発想だが」
術師「虫だから 悪路とか障害物はあんまり効果がないな」

襲撃者「う ぅぁああああぁああぁああぁああぁああぁああぁ」ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ

術師「心配するな痛いのは一瞬だ 多分ね」

襲撃者「おいっ――――おい! まだかよ 早くしろよ!!!」

術師「?」


「お待たせ "マスター"」

術師「!」

711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:20:07.20 ID:uV/ZgbvbO


数十分後
破壊された運河港湾施設


襲撃者「ハァー ハァ はぁっ……」ゼェゼェ

「相棒 お前の言った通りだったなァ」

襲撃者「やっぱりあんた頭おかしーぜ……マジでやるのか」

狂人「当たり前だろ! その為にわざわざ来たんだっつーの」

狂人「ねっ 先生!」kick

術師「   」ゴロ

狂人「最後のは何喚ぼうとしてたんだ? あれが不発でなければなあ! あはハはは」ケラケラ

襲撃者「本当にあの召喚魔法教授を倒すなんて……」

狂人「倒してねえよ倒してねえ ちょっと大人しくしてもらってるだけさコイツで」チャキ

襲撃者「……短いライフル銃ねぇ」

狂人「一発こっきりのな プラスお前に渡したその眼でだ」

襲撃者「すげーけど使いまくると頭痛くなる 何なんだ? これ……」ズキ

狂人「慣れろよ? 当たりさえすればマジ最強だから」

襲撃者「はいはい……」

狂人「さてそれじゃ準備するぞ いいな? とっとと上脱げ」

襲撃者「バーカ ホモ」スル

バサ

襲撃者「いつでも」全身刺青

狂人「間違えんなよ――――」

712 :突っ込みどころMAXでしょうが暫くご清観いただきたい [sage saga]:2018/03/15(木) 16:22:41.57 ID:uV/ZgbvbO


「素に銀と鉄 礎に石と契約の大公」

「祖には我等が菌糸――――」

「降り立つ風には壁を」
「四方の門は閉じ 王冠より出で 王国に至る三叉路は循環せよ」

「閉じよ(みたせ)」「閉じよ」「閉じよ」「閉じよ」「閉じよ」

「繰り返す都度に幾度 ただ満たされる刻を破却する」

「――――告げる」

「汝の魂をここに 我が命運は汝の術に」
「我が憧憬に報い この意 この理を汲むならば応えよ」

「誓いを此処に 我は常世総ての悪と成る者 我は常世総ての善を敷く者」
「汝三大の言霊を纏う七天」

「異なる抑止の輪より来たり覆え 天秤の守り手よ―――!」

713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:24:40.32 ID:uV/ZgbvbO


二日後


714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:27:15.83 ID:uV/ZgbvbO

帝都魔法大学 魔導薬学研究室


ドリアード「ブラウン 薬草の整理終わったわ」

茶「ありがとうドリアードちゃん ホンっト早いわねー!」

茶「資料要らないからパパっとだし私も知らない効能とか知ってるし! 草に関しては他の助手要らずだわ!」

ドリアード「面と向かってそんなこと言ってないわよね?」

茶「当ったり前じゃない! 今日全員フィールドワークなのはたまたまよたまたま」

茶「選別 整理 調合 実験は十分手が足りてるからバイトさん連れて調達に行ってきて! って」

ドリアード「言ってるようなもんじゃない…… あのね 傘のマークの製薬会社行きが決まってる子いるでしょ?」

茶「最近だと画期的なゾンビウィルスを作った大企業ね! 彼女に限らず私の助手は袖の下を使わせない優秀な子ばっかりよ!」

茶「研究に専念できる私は幸せ者だし 流石よね! ふふん!」

ドリアード「まあそうね 秀でているのは間違いない、けど私への対抗心が凄いの彼女」
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:30:00.53 ID:uV/ZgbvbO

ドリアード「いきなり現れて貴女に貢献してるのが気に入らないみたい」

ドリアード「これ見た目子供なのに 足踏まれたり肘ぶつかったりなんてしょっちゅうなのよ」やれやれ

茶「だから暫く前から目に見えて張り切り出してたのよね? うんうん」ガシ

ドリアード「何?」

茶「そうよ! 競争相手が出来たおかげでやっと彼女の芽が出たの 実は彼女だけじゃないのよ!」

茶「"あそこから手を借りるなんて間違ってる" "身元も分からない人外を使うなんて不気味" "これまで自分達でやってきたのに何故?"」
茶「"ここへは使いっ走りをするために来たんじゃない" "せっかく一緒に働いてるのにどうしてサインの一つも貰えないんだ転売したいのに"」
茶「"たまにする出来の悪い人間を見る目が非常によろしいくない" "辞めさせてほしいロリに目覚めそう"とか 実は色んな相談を受けてるの!」

ドリアード「後半おかしくない」

茶「私の返答は大体同じよ "優秀な人間が優しくされるのは秀でているから"」

茶「"あなたの相談に優しく乗るわ あなたは?" みんなやる気になってくれたわ!」

ドリアード「後半は捌けないんじゃないそれだと」

茶「つまりあなたは当研究室に於いて立派なカンフル剤としての地位を確立しているのよ!!」

茶「ありがとうドリアードちゃん!! そのままのあなたでいてね!!!」ブンブン

ドリアード「人でなし」

茶「ふふっ、あなたもね!」

ドリアード「何喜んでるの?」

コンコン

茶「はーい! 開いてるわよハーフィ!」
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:32:47.56 ID:uV/ZgbvbO

ガチャ

半鳥「おはようございますブラウン教授」

ドリアード「よく分かったわね」

茶「まーねぇ昨日の今日だし 一応聞くけどどうしたの?」

半鳥「……教授が来ません」

ドリアード「ほっときなさい」

半鳥「そりゃあドリアードちゃんはプロの植物だからこっち来れば仕事あんだろーけどさぁ……」

ドリアード「だから無断欠勤のエロサモナーの代わりに私が宿題を出してあげたでしょう」

半鳥「そうだけど」

茶「まあ毎回が遊び相手絡みでってことは無いと思うけれどねー それに」

茶「サモナーは暇してたり仕事が無かったりでも必ず顔は出すわ 出してたわ、かしら」

ドリアード「そう それからどこかに出掛けてた 省いただけじゃない?」

茶「うーん……」

ドリアード「いーのよいーのよ 貴女は自分の研鑽だけ考えてなさい、そのうち帰ってくるでしょうから」

ドリアード「大概生き返るし死体で見つかった方がお互い動き回らない分ラクまであるわ」

半鳥「当たり強ぇな……まあ色々しょうがないとは思うけど」

茶「(妬み以上にサモナーのとこのって肩書きが大きいしねえ……そっちは諦めて貰うしかないわね)」

茶「(比べられて潰れるような子は弾けるし 資金もそうだし選別も出来るしで本当にいい助手よ)」クク

半鳥「(なんか悪い顔してる)」

ドリアード「分かったら戻りなさい ここで貴女が出来ることはないわ」

半鳥「邪魔しちゃってるよねゴメン」

半鳥「でもそういうことだから一言掛けときたくて」

ドリアード「?」

茶「探しに行くってことね!」スタスタ
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/15(木) 16:36:35.37 ID:uV/ZgbvbO

半鳥「探しにっていうか あー 行方不明とかっていうならそうなるんでしょうけど」

ドリアード「ふん 心配する必要ないと思うけど」

ドリアード「格上の心配が出来る程度には 私が教えた魔法だとかちょっとはモノに出来てきてるわけ」

半鳥「硬化と簡単な薬草精製 でその薬剤化でしょ? 昨日ね」

ドリアード「えっ」

茶「召喚魔法のアプローチがあれば精製植物の瞬間生育にどこかから栄養素を取り寄せって方法が取れるものね、一から合成しなくても」ガサゴソ

半鳥「ふふん」

茶「うむうむ 応用力と洞察力は魔法使いに必須の資質よ っと……」バサッ カキカキ

半鳥「ブラウン教授 家は分かりますか?」

茶「そー来ると思って今道順を書き込んでました! はい地図これ!」

半鳥「ありがとうございます どれどれ……結構近いんですね」

半鳥「地図のここら辺ってことはあんまり大きい家じゃない?」

茶「一人暮らしだしね! 前買ったっていう別荘も大き過ぎてあんまり落ち着かないみたい」

半鳥「なんかダイエット教室開いてたとかって言ってた気がする」

ドリアード「ダイエット教室ぅ? いかがわしい……」

半鳥「変なとこ触ってそう "この辺りの脂肪を私の掌で直接異次元へ飛ばして差し上げよう"〜」声真似

ドリアード「ふふ」

半鳥「"いやんそこを飛ばしたらブラジャーを新調しないといけなくなりますわ"〜」裏声

ドリアード「サモナー変態ね 最低だわ うふふふ」lol

茶「大丈夫よ! 友達と子供には手出さないから彼!」

半鳥「行きます?」

茶「行かないけど!」

半鳥「じゃあ家の方に行ってきます」

ドリアード「気を付けて」

半鳥「新調しなくていいように?」

ドリアード「もういいから行きなさいよ」クスクス

半鳥「はーい」

ガチャ バタン
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/03/16(金) 19:41:14.23 ID:3bFHSlGn0
更新されてましたか、しかし召喚術師にバーサーカー適正あったとは驚きです、召喚師なら普通ならキャスターが妥当な所何ですけどね
ともかく続きを楽しみにしてます
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/18(日) 01:13:41.07 ID:MOsKg2qx0
祖には我らが菌糸www
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 07:07:22.51 ID:E9r+b0F30
更新来てた乙!
なんかバサカの能力的に直死っぽいんだけど、あの二人のどっちかでも来てるの?
721 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/03/22(木) 18:16:35.98 ID:vkk4sDUg0


【少し後 帝都大通り】
【乗合停留所】


青年「…………」うつらうつら

車掌「発車します お掴まり下さ――――」

「ああぁー待って! 待って下さい乗りまーす! 乗りまーす待ってー!」バサッ バサッ

青年「…………ぁあ?」パチ

車掌「上だ 止めて止めて」up stair
運転手「あの子? 空からならいいんじゃないかもう走ってて」stop

半鳥「着地!」スタッ

車掌「発車オーライ」つ伝声管
運転手〈オーライ〉ブロロロロロ

青年「(やかましいのが来たな 声うるさ…… インコの亜人?)」欠伸

半鳥「はー間に合った こんにちは すいません……」

車掌「はいこんにちは 君ももう少し時間に余裕を持って行動したらどうだい?」

車掌「乗る時間はバラバラなのに乗る時はいつも出発間際でしょ」

運転手〈いつもご利用ありがとうございます 二階から直接〉

運転手〈上向きにはミラー付いてなくてねェ……〉

半鳥「……ご ごめんなさい」

車掌「気を付けてね」

半鳥「はい」スト
半鳥「ふう……時刻表貰っとこうかなぁ」

青年「(サンダルに袖無しで飛んできたのか 寒いだろ)」

青年「(……あと三つか んだよ二つ分寝てられたじゃねぇか 起こしやがってクソ)」

青年「(目ぇ覚めちまったよ あー勿体ねぇ……眠いのに寝れないのムカつく)」フアァ

青年「チッ……」ジロ

半鳥「っ?」チラ

青年「……」フイ

半鳥「〜……」ほっ

青年「(…………何ホッとしてるんだ 気にしなきゃいいだろ)」

青年「(……ああ……)」

青年「(ああ むしゃくしゃする)」

722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:18:56.34 ID:vkk4sDUg0


 昼下がり 乗合の魔導炉が低く唸る

 屋根の無い二階席の肌寒さを鬱陶しく感じて、一階へ降りた 閑散とした車内で適当な席を探し、座り直す

 途端に閉塞感を覚えた
 今日は無視する

 気を紛らわそうと、流れていく帝都の街並みを眺めた
 風景の退屈さと、登校前の気怠さを、普段は微睡みの糧としている 何の気なしにでも走行中の乗合から外を見遣るのは久しぶりだった

 ふと窓越しのピントがズレる

 物憂げに頬杖を突いた、半透明の顔と目が合った 顔をしかめるとそいつも嫌そうな顔をする

 帝都第二学園高等部の制服が似合っているかはなんとも言えない

 明け方から昼にかけての運送業で意図せずに鍛えられたがたいは、出来て久しい眉間の皺と合間って第一印象を厳めしいものにしていた
 制服は好きではない
 好きではないし学園は服装自由だが、金と服が無いので何着か支給されたこれを着回している

 仏頂面を眺めながら、どうでもいいことを考えている自分に気付いて、青年はまた鉛のような倦怠感が体にのし掛かるのを感じた

「なあ 新聞見たか今朝の」

「見てるよ ラジオ点けてコーヒー準備して朝刊読みながらウンコすんのが俺の朝だよ」

「うわ汚ぇ話すんなよ〜」

 青年の耳が勝手に中年親父の会話を拾った

 声量を落としてはいるが容易に聞き取れる声で、禿げた中年と太った中年はべらべらとやりだす

禿客「マフィアだろ? それしかねえ 隠れ家摘発だとさ」

太客「ざまあ見やがれってんだよな」

禿客「隠れ家ってこたァ知ってる奴からだろ 尻尾切りされちまったのかね」

太客「なのかねェ」

禿客「でも心配だよ」
禿客「取っ掛かりがそうじゃん辿ると あのボンボンと、あの場で堂々とやっつけたのは結局……」

太客「帝都が誇る魔法使いの溜まり場に身を置いてるんだ ラーメンバカとお師匠様達が指一本触れさせねぇだろうよ」

禿客「それもそーか」

太客「今度さ、お礼しに行かねえとな」

禿客「あたぼォよ」

 当然部外者には要領を得ない すぐに意識の埒外へ雑音を押しやる、舌打ちも忘れない

 ばつの悪そうな一瞥が返ってきたのを視界の端に捉え、あからさまに不機嫌そうな振る舞いをしてみせた自分自身でさらに不機嫌になりながら、青年は降りるまで考えることをやめた

723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:21:47.72 ID:vkk4sDUg0


【帝都第二学園 校門】


青年「……」pay

ブロロロロロ……

青年「(もう少し早く出ようか、昼飯は乗合ン中で食えるヤツでいい 適当なスタンドで ハンバーガーとか)」

青年「(……や 今日だけだろ いいや別に)」テクテク


「じゃーねーまた明日ー」
「あーお前今日午後一コマだっけ いいなぁ俺もそうしときゃ良かった」
「あんたはデフォで週末三連休に組んでんでしょーがよ」「でュふふ」
「おう帰宅組か? 気を付けて帰れよー、最近また変なのが出てるみたいだからな」
「集会で言ってたやつですか先生」
「生徒会も頑張ってるがなぁ 警備会社に頼むかって話も出てんだよな お前らもあんまり――――」


青年「(昼の生徒と教師だ 例の不良の話か? 今期のヤバい生徒会でも手に余るか)」

青年「(夕方からの俺達は特に気を付けないといけないだろな――――)」

どん

後輩「きゃっ――――」グラッ
青年「!」肩

バラバラバラバラ

後輩「いたっ」すてん

青年「ごめん」
青年「(紙か 派手に散らばったな)」チッ
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:24:08.91 ID:vkk4sDUg0

後輩「たたた……うぁっちゃぁー、派手に散らばっちゃったっスねェ」

青年「余所見してた ケガ無い?」

後輩「尻餅ついちゃっただけっス大丈夫 でもあーこれは参ったなぁー」チラッ

青年「(ブローチの石の学年色は緑色、昼学の一年だ 強かな奴だな)」

青年「(悪いのはこっちってのがやる瀬ない 面倒臭ぇ……)」

青年「手伝うよ」ガサガサ

後輩「あっ ありがとうございますセンパイ!」ガサガサ

青年「(よく言うわ こいつ薄らニヤけてた ブン屋みてーな帽子で隠しても見えてんぞ)」ガサガサ
青年「(というかこれって)」ガサガサ

後輩「いやーセンパイ親切で助かったっスよ 一部どうですか?」
後輩「新聞部謹製"週間二学" サービスするっスよ!」

青年「金無いんだ 悪い」

後輩「えー 女子の肌を傷付けておいて?」

青年「……男子制服だから分かんなかったわ スラックスなら擦りむかないよね」

後輩「あらあー。二重の意味で」
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:25:27.04 ID:vkk4sDUg0

後輩「でもほら 基本生徒は割引で超安いっスから! 駄菓子並みの値段で校内の噂とか学食の献立 天気予報 ラジオ欄――」
後輩「分かり易い社会部 読者投稿欄 小説と四コマ漫画! 密かに人気のちょっとエロい広告は最近撤廃の話が出てますんで今のうちに見とかないとっスよ!」

青年「…………広告は気になる けど無い袖は振れない」

後輩「そうっスか……あれ、二年で夜学の方?」

青年「まだ何か」

後輩「アルバイトとか……」

青年「日中ね」

後輩「じゃあじゃあインタビューとか! 実はコラムにアルバイト体験談ってのがあってですね!」

青年「(思い出した こいつしつこいのとうるさいので有名な奴じゃなかったか)」

青年「(面倒臭いな……面倒臭い)」

青年「守秘義務があってさ 仕事内容は話せない」

後輩「えっ あーそういう……そうでしたか」

青年「(嘘だけど)」

青年「もう行くね 部活頑張って」

後輩「……はいっス! それじゃまた! 羽振りのいい時はお願いしますよー!」

青年「(やっぱ時間ズラそ)」プラプラ
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:26:59.24 ID:vkk4sDUg0

後輩「新聞部でーす! 週間二学、一部どうっスかー?」

美術部員1「よーパパラッチ クイックシルバーの続報きてる?」
美術部員2「綺麗に撮ってんだろうな 写真」

後輩「美術部の先輩方! いやァー先週は無かったんっスよー! 放課後知り合いに張ってもらってたんスけどねー」
後輩「見たかったのになぁ あ、毎度ありがとうございまーすはいどーぞ!」

「精が出るね 私にも一部くれる」メガネグイッ

後輩「あっ 生徒会長!」

727 :※重ねまして 度量衡やらアルファベットやら慣用句やらは作中言語が上手いこと日本語訳されているものとご理解下さい [sage saga]:2018/03/22(木) 18:29:42.34 ID:vkk4sDUg0


生徒会長「あんたの声は本当よく通るな 中等部の時からずっとそう」チャリン

後輩「そういう生徒会長も相変わらず筋肉バキバキ また背伸びた?」パサ

生徒会長「朝は鏡 屈まないとモヒカンのセットがしにくくなってきたかも 洗面台で」ペラペラ

生徒会長「……ん この ラジオ欄の"新・帝都傀儡奇譚"って何? 新番組?」

後輩「ああ なんかこないだの対戦傀儡騒動に因んだ古いラジオドラマのリメイクだとかで――――」

 世間話を始める一年生の女子二人を美術部の二年生と三年生が見ている
 共通点は遠目で女子だと分かり難いところか

 鳥打ち帽と男子制服というボーイッシュな装いと 図々しさ やかましさ 神出鬼没さ やかましさ 図々しさでまともな女子扱いされにくく
 また自身も本職顔負けのフットワークで入学早々に新聞部先達を押し退け学園専属記者を公言していたり
 公共物に妙な作品を投下する謎のお騒がせアーティスト"クイックシルバー"をこよなく愛していたりで忙しい 新聞部エースのブン屋ガール

 と、

 180cm代後半の身長 制服の上からでも分かる鋼のように鍛え上げられた分厚い筋肉 丸眼鏡の奥の鋭すぎる眼光 刈り上げて目立つ短めのモヒカン
 前期生徒会長による熱い推薦と、歳不相応に重厚過ぎる貫禄を見せた演説で前期生徒会副会長ズを打倒 異例の一年生会長となった魔導鎧系女子

 この仲の良い色物コンビを眺める先輩二人の視線に他意はなかった マジで
 年齢に比し 一般の生徒とは評判と実態が色々一線を画しているところからか、粉をかけようとしてみた者の話はまるで聞かない

 人望はあるけどな。うん。付き合うのは無いかな。な。などと所感の一致を確認し合い、上級生は一足先に校舎へ戻っていった


生徒会長「……へえ、面白そうなんじゃない? 男の子向けって感じだけど」

後輩「少なくない数女性ファンはいたみたい こう 所謂 男性同士の示唆的な描写があったとかなんとか」

生徒会長「ほう……」

後輩「ところでさっきの先輩方どう思う?」

生徒会長「ケツにミドルキックしたい」

後輩「……私の分も頼んますわ」ズーン

生徒会長「この話題やめない」ズーン

後輩「っスね……」

728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:34:04.72 ID:vkk4sDUg0


【第二学園校内 五階】


 筋肉女子と男装女子が校内を行く 友人知人に声をかけられかけ返しつつ、生徒会室のある階へ着いた
 上級科目の授業になる程教室は上階のものが使われる傾向にあり、すれ違う生徒も下級生が減ってくる

 帝都第二学園 通称"二学"は休日を除き二十四時間常にどこかの教室で授業が行われており、時間割りを生徒が自分で組み立て受講する
 性別 人種 年齢 環境 様々な背景をもった生徒が入り交じる学園の、さらに昼を少し過ぎたこの時間は課程間の境目と言える
 
後輩「(あ)」


蜥蜴亜人「おや こんにちは」

青年「こんにちは」

蜥蜴亜人「今来たところですか? 教室 一緒に行きましょう」

青年「いいですけど」

蜥蜴亜人「ありがとう あんまり元気な子達と話が合わなくて寂しいんです……」

青年「そんな とっつぁんそういえば今年でお幾つでしたっけ」

蜥蜴亜人「86になりますよ 最近は脱皮がキツくなってきて」

青年「見えませんよ 鱗全然綺麗だし」


後輩「(なんかシュールやな)」

生徒会長「あの人だろ? くしゃみでブレス吐いてスプリンクラー誤作動させたっていうのは」

後輩「何それウケる 去年?」

生徒会長「去年 お爺さんまでいるっていうのは改めて凄いよなここ」

後輩「高等部だと下は十二歳の子がいるんだってサ 超天才だけど病弱で家出れないから放送授業なんだと」

生徒会長「知ってる もし会ってもいつもの調子で捲し立てるなよ、彼は二年生だから私達の先輩だぞ」

後輩「老後学生と飛び級神童かぁ 超お話聞きたい」

生徒会長「ふふ 好きだなぁ」

「生徒会長! 居ましたわお姉さま!」
「見えていますわ というか二人一緒で探しているのですから言わなくても分かりますわ」

生徒会長「副会長達 探してたってどうして?」
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:35:41.31 ID:vkk4sDUg0

副会長妹「ケンカですわ生徒会長ケンカ! また例のドロップアウトボーイズですわ!」
副会長姉「ボーイズではありませんわね妹さん ボーイだけじゃなくガールもいましてよ」

副会長妹「ドロップアウト集団ですわ!」

副会長姉「ドロップアウト集団が通学路に屯していたのですわ」

副会長姉「生活指導の先生と風紀委員も向かわれたのですが……その」

生徒会長「分かった先輩 任せておいて」

副会長妹「ついてきて下さいまし!」

生徒会長「来る?」

副会長姉「ちょっと」

後輩「是非行きたいっスね」つカメラ

副会長妹「彼ら最近はどんどん血の気が多くなってきてンですわ 数も増えたし」

副会長妹「バイカーって言うんですの? 魔導二輪車を乗り回す集団とツルむようになって」

副会長妹「それから一層歯止めが効かなくなってきてるんですの ダメですわ! 危ないですわ!」

後輩「その現状を全校生徒に伝えて注意喚起するんっスよ」

後輩「見出しは"生徒会長百人斬り 副会長姉妹「まるで石臼が芥子粒を挽き潰すように」"とか!」

副会長妹「面白がってんじゃねェですわ」

生徒会長「大丈夫だよ 学校側からもそろそろ本腰入れようって話が出てたじゃない、注意喚起は大事だ」

生徒会長「それに彼女は超すばしっこい いざとなれば勝手に逃げてくから」

後輩「逃げてくっスから」

副会長姉「ではせめて見えないところからでお願いしますわ 必要以上に刺激しないよう」

副会長姉「急ぎましょう 生徒会長ならすぐに済ませられますわ」

730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:37:28.74 ID:vkk4sDUg0


【数十分前 スラム街境目】
【廃アパート 不良の溜まり場】


ガチャ


耳ピアス「おい起きてっか? 出れるやつ来いや ……全然いねーな」

眉無し「殆ど昨日連れてきたのと上いる」

耳ピ「あっごめんなさい」

眉無「ハブられてんじゃねぇから」

眉無「俺はご宿泊じゃなくてご休憩なだけだから 日ィ跨ぐ前に送ったし 腰痛いんだけど何」

耳ピ「お前だけ日ィ跨ぐ前に」
耳ピ「あっごめんなさい」

眉無「殺すよ?」

耳ピ「すぐ招集かけろ 二学のガキやるってよ また」

眉無「オッケ場所どこ」のそ

耳ピ「通学路 あそこだあそここないだ鎖で市中引き回しごっこやったじゃん」

眉無「お巡り来て途中で鎖外れたところか 信号のタイミング変なんだよなあそこ」

耳ピ「そうそう またやろうな」

眉無「待って呼んでくる」

731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:39:42.24 ID:vkk4sDUg0


【廃アパート 上階のどこかの部屋】


ギシ

ドレッドヘアーの少年「……」グビ

 着衣を整え適当に座って瓶を煽った 中身はビール 喉を鳴らして苦みを渇きに中てる
 一応水道は通っているが飲めたものではないのでここを使う輩は皆飲み物を持参する 彼もそうした
 糞を流せるトイレと汗を流せるシャワーが使えれば良い その二つは必須だ

縮毛「飲む」

 瓶をちゃぷちゃぷ言わせて聞く
 声をかけられた相手は毛布に包まったまま身動ぎした 首を振ったらしい

縮毛「あっそ」

 飲み干した ベッドの下の空き瓶がまた増えた これで十本、集まった空き瓶が収集人に回収されることはない
 これの次の職場は仲間の手作りレーン最奥 使い潰されて割られるまで倒れ易いボーリングピンとして短い余生を送るのだ

 抗議の枕が飛んでくる
 首は縦に振っていたらしい

縮毛「まだあるし 俺行くね」

縮毛「ビールやんだからシーツとか洗濯やっとけよ ……聞いてる?」

コンコン

縮毛「早漏来た」

眉無「誰が早漏だコラ 紳士なんだよお前らと違って」

眉無「ケダモノのお兄様とは特にな」

縮毛「ノックが早漏臭い」

眉無「ブッ飛ばすぞマジで!」

眉無「もういいや 呼んでるから来い二学シメるって」

縮毛「喧嘩売ってるってことでいいのね?」

眉無「は? ってああ お前二学だったね」

眉無「嫌?」

 返事は獰猛な笑み

眉無「ホントお兄様は喧嘩好きな あとセックス」

眉無「おーい そっちの 起きてんだろ!」

縮毛「寝かしてあげて 腰いわせちゃってっから」てへぺろ

眉無「…………マジやべー」うえ

縮毛「まだまだァ もっとやべーとこ見せてやんよ」ケケケ

縮毛「またね」チュ

 ベッドに寄って毛布越しの背中にキスを落とし、アパートを後にする

732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:43:00.02 ID:vkk4sDUg0


【現在 二学近く】
【魔導二輪で封鎖された通学路】


「うぅ……」
「風紀委員が来てくれてる 今のうちに逃げよう!」
「ま 待って!」


 野次馬と乗り付けられた魔導二輪が昼過ぎの通学路を不穏に囲う
 乱闘が始まるのは早かった

 不良グループに絡まれる生徒を見た人間が学園に連絡 風紀委員が仲裁に向かった
 ただ騒ぎたいだけの彼らからすれば飛んで火に入る夏の虫、数名が返り討ちに遭う
 騒ぎを聞き付け近隣に居た別の風紀委員が駆け付けたが、騒動が収まる気配はまるで無かった


「危ないから下がって!」
「ってんじゃねェぞおらァ!」
「バイクから降りろ! 道を塞ぐな!」
「あはははははははは」


風紀委員A「急行できたのは俺達だけか……誰か先生達と警察を呼んで来て!」

不良1「どこ見てんだ 死ねオラ」
風紀委員A「!」

ガヅッ

風紀委員A「ぅあっ……」ドサ

風紀委員B「この落ちこぼれのバカ共 いい加減にしなさいよ!」STUN ROD

不良1「っぉっッこ°tっtttッっttっ」バヂィッッ

ドサ

風紀委員B「平気っ?」

風紀委員A「ああ ッつー……助かったけど躊躇なく使ったなお前 魔導警棒」ズキズキ

風紀委員B「感電するだけなんだから死にゃしないわよ」

風紀委員B「みんなにやってること考えたら別にいいけどね」

不良1「」ビクンビクン

「あいつ女に負けてんぞ! いらねーんじゃね!?」
「おい見ろサカナだサカナ! 陸揚げ一丁!!」
「だッせー超ウケんだけど」
「ぎゃはははははははは」
「そのまま死んでろザーコ!!」

風紀委員B「仲間じゃないの? バカな上に薄情って救いよう無いじゃない」

不良2「おいおいおいおいやっちまったぞこの女 俺達はただそちらの生徒さんとお喋りしてただけなのによお」

風紀委員A「……女子から男子を引き剥がし 複数人で囲むのをただのお喋りとは言わない」

不良3「ちょっと肩組んだだけだろうがボケ 自意識過剰ォー」

不良3「先に手ぇ出したのそっちだから 死にな?」

風紀委員B「バーカ 雁首揃えてバカ バカ バカばっかね そっちが死にな? よ」
風紀委員A「おい……」

風紀委員B「まず 学校来ないクセして学区圏内をブラブラされるだけでみんな不安がるの 十ぅ分迷惑」

風紀委員B「スラムに溜まり場あるんでしょ? バカ同士向こうで傷の舐め合いやってなさいよ」

不良2「あァ……?」ピク

風紀委員B「怒った?」

不良2「こっち来いてめェ ひん剥かれても同じこと言えっか確かめてやんよ?」

風紀委員B「みんなで仲良く婦女強姦! フンっ 女一人にも数で当たらなきゃ勝てないもんね」
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:45:17.89 ID:vkk4sDUg0

風紀委員B「マトモな頭があるのが羨ましいんでしょ 自分達と違って だから意味もなく絡むんじゃない」

風紀委員B「今日だってこれ結局嫉妬なんでしょ? 見たまんま学生カップルが妬ましくて仕方がないかr」

ビシュッ

風紀委員B「っッさーッ!!」ガキィーン

不良4「……石 打ち返しやがった」slingshot

不良2「やれお前ら! やれ!」

不良3「お前それじゃ言われっぱなしじゃん(笑)」

不良2「マジ殺す ぶっ殺すから」

風紀委員A「煽るな! お前達もやめろ もう帰るんだ」

不良3「帰れば? その子だけ置いてけばいいじゃんクソメガネ君」

風紀委員B「ダっサ」

不良3「調子こいてんな 別にわざわざマワしたりしねえし 帰りゃ幾らでもいる」

不良3「ここにはストレス解消しに来てんだよ お前は便所じゃなくてサンドバッグ」

風紀委員A「……」
風紀委員B「死ねば」

不良3「そこで転がってるザコが肩組んだってのも男の方だしな 何イライラしてんの? 生理?」

風紀委員B「仲間内でやんなさい幼稚で下品なバカ共 男だったから何? 同じことよ」

風紀委員B「このクソホモ野郎共 消えなさい」

「あーあ へへ」
「言っちゃったよ」

風紀委員B「……?」


「眉ハゲェ 降ろして」

「勝手に降りな」


スタ

風紀委員B「……あんた……」
風紀委員A「君か……」

縮毛「今の悪口で言ったの? 良くないなァLGBTには配慮しないと」

縮毛「声デカいんだよ 嫌だろ絡まれんの……うるさい奴はマジで馬鹿みたいにうるさいんだぜ」

風紀委員A「…………」

縮毛「こんにちは風紀委員の切り込み隊長ちゃん」

縮毛「ホモは嫌い?」cast BARRIER GANTLET

734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/22(木) 18:48:41.03 ID:vkk4sDUg0


 縮れた髪房を揺らして構える少年の腕に集まった魔力が物質化 半透明の籠手が形成される

 結界 バリアー 障壁 シールド 好き勝手に呼称されるポピュラーな守備魔法
 これを殴り付ける得物として転用する珍奇なスタイルを
使い手も含め 風紀委員達はよく知っていた

風紀委員B「……あんたは嫌い」

縮毛「傷つくわー」タンッ

風紀委員B「っ!」
風紀委員A「下がって!」バッ

 足捌きは拳闘
 口と目付きのキツい同僚を庇って前に出る 窘めた警棒を抜き放つ動きに迷いはない

縮毛「シッッ」ヒュ

 刺すような呼気 障壁付きの右腕が霞む
 物を殴打した硬質の音が響くが間合いは詰まっていない 命中したのではない ではジャブか

 否 牽制ではなかった

風紀委員A「(飛んでくる!)」シャキ

 パンチに合わせて填めた障壁を宙へ固定し粉砕 障壁片が飛び道具となる
 大元の魔法の衝撃制御技法が弄くられ、単に突き割られただけでは有り得ない速度で攻撃に回された防御の散弾が飛ぶ

 対し風紀委員は即座に執行委員標準装備型電磁魔導警棒を延伸 その中央を掴んで回転させる
 現れた弧を描く棍術の盾をカヌーを漕ぐように左右へブン回す バチバチ唸る警棒棍に障壁散弾の尽くが打ち払われた
 防いだ回転を殺さず 勢いを乗せて踏み込み刺突 刺突刺突刺突
 残像が守りの円弧から猛攻の驟雨へ変じ、変じた棍撃はしかし 屈み 躱し 捌き 反らす ドレッド野郎の動体視力を越えられない
 想定内だった

 十数突目で警棒棍を引き戻して旋回させ、打ち払いで頭を狙う 奴が屈んで避ける
 返す刀で次 下段 奴が跳ぶ
 そこへ連撃を布石にした渾身の突きで正中線を穿ちにかかる 空中で身動きを取れる人間などそうはいない
 そうはいないが割りといる
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/24(土) 06:33:43.94 ID:4cPRqX3W0
死んじゃった? サモナー死んじゃった?(コツメカワウソちゃん調)
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/24(土) 13:00:15.48 ID:a1GThFHl0
ちょ あの飲んだくれ傭兵w不良共のリーダーでもやり始めたのか?w
なんちゅう影響残してくれてんだw
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/27(火) 05:49:04.65 ID:lWVg3pGB0
ラジオドラマ……リメイクされたんだな。まぁ昔からのファンにも賛否両論されてるんだろうねぇ

ついでに警察側としては、戦闘傀儡までリメイクされるのは困りもんなんだろうなぁ
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 16:37:47.32 ID:hg21PfHk0
そっかー、割と居ちゃったかー……
739 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/03/29(木) 22:53:55.89 ID:UtV95AVK0
縮毛「(あはは)」cast BARRIER STAIR

 ドレッド野郎が宙を蹴って跳躍した
 足裏に精製・固定したタイル大の障壁を足場にしての二段ジャンプ

風紀委員A「――――!」

 警棒棍は役目を終えた障壁を貫き
 頭上をゆくゴロツキが奇襲の踵落としで脳天を狙う

ヂッッ

風紀委員A「っ、の――――!」evade

 間一髪で首を反らす
 メガネが砕け散る

風紀委員A「づぁッ!」mode change

縮毛「ふふ」blocking

 間合いの内に入られた棍が再び収縮 警棒態に
 がら空きの胸へ今度こそ突きを撃つ ドレッド野郎が微笑し、交差させた籠手障壁が警棒を防御
 衝撃に合わせ風紀委員の肩へ蹴りを入れ、反動に任せて後方へ飛び退く 後方宙返りを決めて余裕の着地

 ドレッド野郎は最初と同じように構えを取って不適に笑う
 たたらを踏んだ無メガネ風紀委員の表情は渋い レンズで切ったらしく頬に赤い線が走っていた

縮毛「前はこれで一本だったのに」フフフ

風紀委員A「眼鏡と一緒に鼻まで折ってくれた よく覚えてる 忘れられない……」

縮毛「忘れられない? だよね 介抱もしてあげたし」

風紀委員A「それだ!! 思い返すだに 保険医が来なければ本ッ当に危ないところだった!!!」ゾッ

風紀委員B「えぇ……」

縮毛「あの困惑した顔」

縮毛「あの時は俺も若かったから 先走ってうなじ舐めないで鍵を閉めてれば良かったんだよねェ」

縮毛「"え? え? でも いやこれは痣無いかとかの確認だし え? いやでも"ってあのキョドりっぷり」

縮毛「ピュアさを味わえるのは一回きり マジで最高だった」ペロ

風紀委員A「やめろ。やめろ。やめろ。やめろ。」おぞぞぞ

風紀委員B「あんたが風紀委員にも学校にも来なくなったのって四ヶ月前の話でしょ 若かったってねェ……」

縮毛「男子三日会わざればってやつだよ」

眉無「おいお兄ィ様よぉ喫茶まで送ってやろーか? お喋りしてぇんだろ お?」pipe attack

風紀委員C「ぶげッ」ドグシャ

風紀委員B「! このっ!」

縮毛「妬かない」ニタ

眉無「あっごめんなさい」
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/29(木) 22:55:30.38 ID:UtV95AVK0

風紀委員B「そこまでよ眉ハゲ 先にあんた達から大人しくしてもらうわ」シャキン

風紀委員A「……と とにかく 他の幹部格は来てないみたいだな」

眉無「カンブカクだってよ! カッコつけてんじゃねえメガネ」ハッ

縮毛「みんな強い訳じゃないのを適当に言ってんでしょ」

縮毛「上はアタマがいるだけだよ みんな好きにやってる 最近ヤバいの来たけどね」

風紀委員B「どうしよーもない烏合の衆のバカってことでしょ」

縮毛「煽りよる」

眉無「てめぇもバカバカってバカの一つ覚えみてーに繰り返してっけどな」

縮毛「……居た時からずっと気になってたんだけどさ どうしようもないってのは――――」

縮毛「学校に馴染めなかったから? 落ちこぼれでそれが集まってるから」

風紀委員B「フン 働くのも学ぶのも自由なのに自分で決めたものを放っぽり出してるからよ」

縮毛「落伍者に厳しいなぁ」

風紀委員B「それはいいわ 半端者のクセして頑張ってる人に当たるのが有り得ない」

縮毛「相変わらず優等生でヲトナなのね ツンツン隊長」
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/29(木) 22:56:38.10 ID:UtV95AVK0

風紀委員B「正直ちょっとでもあんたのこと良い奴だと思ってた自分がムカつくわ ほんと」

縮毛「良いやつでしょ 間違ってないない はは」

縮毛「眉ハゲ お前メガネな」

風紀委員B「何様のつもり?」

風紀委員A「待て 君の相手は俺だ!」バッ

眉無「おいおいデートの邪魔してやんな」ブン

風紀委員A「くっ」ガギン
 
縮毛「隊長 組み手とかしたことそういやなかったね」パキ ポキ

縮毛「先生とか来るまで一 二分ってとこか 稽古つけてあげるよ おいで」ザッ

風紀委員B「……舐めんな 裏切り者っ!」
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/29(木) 22:59:49.37 ID:UtV95AVK0




「(……騒がしいんだよ落ちこぼれのガキ共 ケツ持たれたくらいで粋がりやがって)」

「(何がバイカーだ、大陸中ほっつき歩いて仕事探してる要は出稼ぎ労働者だろ デカい顔するなよクソ 殺してやる)」

「(こんな好き勝手有り得なかったのに アタシらが留守にしてれば調子づきやがって クソ クソっ)」

「くそッ……」


 騒動の野次馬を縫って歩く女生徒が一人 毒づく声を聞き取った者が訳を知る由はない

 疲れきった顔 ギターケースを背負ってとぼとぼ歩くその姿に覇気はなく
 本来鋭い目付きはクマと眠気で胡乱気

 彼女はここ数日ろくに眠れていない
 心労は睡眠を妨げ 表の副業にも身が入らず糊口は危うい

 苛立ちが募り
 募ると現状へ経緯を頭でなぞりだし
 元凶へはすぐ思い至り
 そして呪う

 ざわ と女生徒の肌が泡立った

半 「…………あいつだ……ハーフィ……」metamorphose

 制服の下で体表に硬い毛が生え 指の爪が伸びる
 足裏に肉球が膨らみ 脚部が人間と犬の合いの子のような構造に変化してゆく

 往来で顔まで変わるのだけはなんとか押し止めた

 が 噴出する怒りは恨み節となって垂れ流れる


半狼「……ハーフィ! ハーフのハーピィだから? フザけたアダ名だ……」チッ
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/29(木) 23:02:52.66 ID:UtV95AVK0

半狼「(ボスをブタ箱にぶち込んだのはあいつだッ……)」…ギリ

半狼「(あのクソガラクタのカス玩具の一件さえ無ければ あれでミソが付いた)」

半狼「("堅気の小僧と小娘にしてやられた"って舐め腐ったチンカス野郎が売ったんだ ボスを)」

半狼「(あの隠れ家は傘下の身内でもごく限られた部下しか知らされてなかった)」

半狼「(パクらした途端フケやがって アタシから逃げられっと思ってんのかよ アぁ……?)」ギギギリィ

 自分で自分の奥歯を噛み砕きかねない咬合力で歯軋りをする
 虫歯が傷んでやめた
 これもボスに治せと言われていた 歯医者が嫌で行っていなかった 後悔している
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/02(月) 06:54:11.43 ID:aUc2j+bD0
いや、その理屈はおかしい
そういう風にした組織自体に当たるべきそうするべき
745 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/04/04(水) 13:32:46.41 ID:bHLYKD6qO

 帝都の裏社会に根付いて久しい古株の亜人系マフィア
 その幹部連中の一人 マフラーを巻いた男の護衛と凶手を兼ねる半狼が珍しく安全な仕事に回されたのが先の対戦傀儡の一件
 合法的に手に入るのであればそうしようとボスが思い立ったのが発端だった

 そしてそれがそもそも一連の騒ぎを遊びにしていた外道に筒抜けだったのが運の尽き

 とは露知らず
 ともあれ対峙したハーフハーピィ+αを相手に半狼は敗北した


――
――――
――――――
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/04(水) 13:34:59.62 ID:bHLYKD6qO


半狼傀儡『   』crash


半鳥「や やった……?」co-operate

ロボット「頭当たったよ 傀儡の反応がしない」main operate
ロボット「倒した」

ドリアード「そのようね」
ドリ傀儡『  』fist-pump!


豚鬼整備士「旦那! 旦那ァ大丈夫なのか!?」

赤い傀儡「……はァ〜 1足す1は無限大ってェ〜? マンガか何かなのォ〜〜? ヒヒヒヒヒ」BREAK DOWN

豚鬼整備士「大丈夫そうか 憑依こっちに移してんだから無茶すんなよな」ヒョイ

赤い傀儡「待ってもっと慎重に持ってもっと 腰のジョイント砕けてッからいだだだだだだだだだだだだだだだ痛ェっつってんだろ」cast FIRE BREATH

豚鬼整備士「熱い!!!!!!!!!」ヂヂヂヂヂ

赤い傀儡「いや〜ァ負けちゃったねェ〜ウェアウルフのお姉ぇ〜〜ェさん」

半狼「なんだよ 今のは……」

ロボット「ヘルメットのパーツにもう一個魔導回路載っけて貰ったんだ」

ロボット「撃つ係と動かす係で分担できるし ハーフィがおれに合わせて一緒に一緒の動きすれば二倍で動ける」

ロボット「あんたの傀儡の剣とか魔法とか凄かったから 勝てたけど危なかったな」

半狼「(知らねえよ メンド臭え……)」

半鳥「ボルト」

半狼「あ?」

半鳥「ちょうだい お互い全部賭けて一発勝負って約束だったでしょ」

半狼「……チッ ああ そうだった?」

半狼「つーか賭けた量でいくならお前アタシの半分ぐらいだろ 全部じゃなくて」

半鳥「そーだね」

半鳥「掛け金って負けた分は持ってかれちゃうんでしょ? あなたの負け」

半鳥「いいから出して 勝った分だけじゃあ持ってくから」

半狼「(勝ち誇ってんじゃねえよ ムカつく面だなブスガキ……)」ゴソ


半鳥「ね さっきなんて呼ばれてたっけ」

半狼「何が」

半鳥「名前 仲間の人に……ライカだっけ?」

半狼「まさか本名だと思ってないよな ハーフィちゃん」LYCAnthrope

半鳥「ライカ マフィアってみんなそんなにみっともないの?」

半狼「……は?」
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/04(水) 15:58:10.30 ID:6ySJDLgKO

半鳥「玩具屋チーム 若社長さんチーム 両方と直接やった回数少ないし見てただけなのも多いけど」

半鳥「負けてからブー垂れてた人あなただけだったよ」

赤い傀儡「(おい)」ヒソ
豚鬼整備士「(装甲板ならいつでも出せる 風の嬢ちゃん居りゃ平気だろ)」ヒソ

ドリアード「ハーフィ 放っておきなさい」

半鳥「……うん 分かった」

半狼「おい うん分かったじゃねーよ 待てコラ」

半狼「舐めた口利いてくれんじゃん お遊びの場なら何言っても無礼講か?」

ドリアード「(あーもうったく)」
ドリアード「だったらそれを教えておしまいになさい 器が知れるって話になるんじゃないかしら」

半狼「それは誰の? アタシの? 笑わせんな」hmph

半狼「そもそもこっちが見逃してやってたんだっつーの 普通に考えて――」
半狼「はぐれの鎧技術者がただ放っとかれて済むワケねーだろ 国からも睨まれてんだから」

半鳥「……」
ドリアード「……」
ロボット「?」


『背中の蕾に見えるやつ……』
『飛翔砲台っていうんだ 飛ばして直接ぶつけたり開いて魔力弾撃てたり』
『現実では戦車の自衛兵装になり損なったって噂のボツ兵器 それを再現してみた スゴいでしょ?』
『はあ』


ドリアード「(そんな"ボツ兵器"の噂をどこで聞いたのって話よね)」

半狼「あの人が気紛れで頭イカれた道楽に付き合ってやってるってだけ」

半狼「軍事兵器の横滑り技術で作ったお人形 はっ そんなもんでスポーツ気取りた平和の象徴なことで」ゴト パカ

ロボット「(……ギターの入れ物?)」

半狼「ネジは六個もあればいーよな」ザラ

半狼「オラ 餌だ鳥」バラッ

ロボット「っ 投げるなよ!」

ドリアード「(意地の悪い 風で拐えばいいだけ)」cast WIND

半鳥「子供だね」flying

半鳥「(……鳥の餌って言う割りに随分高く投げ――)」バサッ

半狼「  」チャ

半鳥「! ドリアードちゃんッ」ジャキ
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/04(水) 16:02:40.46 ID:6ySJDLgKO


ッザギン
ガガガガガゥゥンンン


キンッ コロ

半狼「何してんだ ブス」slash bolt
半鳥「こっちの台詞なんだけど」quintuple quick draw

ロボット「(……撃つのが急に速すぎる おれのコンセントレートを真似したの?)」

半鳥「鏡見な? 顔の毛ヤバいよ」ズキ

半狼「ガリガリなのは飼料ばっか食ってっからなんだろトリ肌女?」

ドリアード「ハンター君パス」ブワァッ

ロボット「うわっとと」catch ×5

半鳥「傀儡の武器も剣だった」

半狼「剣じゃなくてカタナ 何にも知らねぇなカウガール」スラ

半鳥「犬の刃物なんかなんでもいい」
半鳥「なんでこんなことするの? 全部玩具屋のおじさんが手作りしてるんだよ」

半狼「の割りに平気で撃ち飛ばしてんな」

半鳥「全部ネジの頭掠らせただけ これくらいじゃビクともしない」

赤い傀儡「(坊っちゃんと重ねて使ったんで他人の魔力の通し方を擬似的に体験したわけだァ〜〜)」

赤い傀儡「(そりゃあ人間も魔力生物だから魔力の代謝? にアホな真似ができればおんなじ理屈かもしんないけど)」

赤い傀儡「(基本は五感も何も動き全部を魔力で賄う傀儡だから出来る荒業なんだよ〜〜 ハーフィちゃんにも後で注意しとくかなァ〜〜〜)」

半狼「(曲芸かよ サーカス行け)」
半狼「でも残念 一個撃ちきれなくて半分になっちゃったねー」kick

半鳥「うん それは後でおじさんに謝らなきゃ」残弾1

半鳥「でも犯人つきで話せば許してくれると思うから」チャキ

半狼「は 一発きりでどうやって」ス…

ザッ

半狼「?」


刑事「多分 七発きりでこうやってだな」aim

半狼「!」

半鳥「刑事さん? ラッキー」
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/04(水) 16:06:41.12 ID:6ySJDLgKO

刑事「傀儡のじゃねぇ銃声したから来てみりゃハーフィかよ どういう状況だ」

刑事「と思ったがそっちのウルフガールを見りゃ一目瞭然だわなァ いくら毛深い犬顔ったって」
刑事「この帝都で仕込みギターなんざそうはお目にかかれん なあライカちゃん」

半鳥「有名人だねライカちゃん」

半狼「気安く呼ぶんじゃねェ殺すぞガキ ……よりによって組犯の賞金稼ぎ様かよ」

半狼「消えてな 今日は何もしてねえだろ」

刑事「抜き身の刀向けてるのを何もしてないとは言わないんじゃないのか」

半狼「正当防衛 ピストルで撃たれたから」
半鳥「正当防衛 カタナで斬られましたから」

刑事「(本当に召喚魔法じゃなくて銃頼んだなこの子 そっちのが速ぇから分かっけど)」

刑事「まあバックの差で鳥のお嬢ちゃんだな」

半鳥「イェー」

半狼「はあ? ふざけんなよ!」

刑事「現在進行形の脅しだ お前魔導鎧の対人機銃叩き落とすだろ 刀で」

半鳥「えっ」

刑事「本当に危ねえとこだったぜハーフィ 後で取り調べるから署来てもらうがここは任せろ」

半鳥「……き 機銃効かないの?」タジ

半狼「その機銃が効かねえアタシの剣も魔法も通用しねえのが隣の救急デカだよ」チン パタ

刑事「はいはいちょっと こういう手合いに言ってスムーズに済む事例が悲しいかな少な過ぎるんだが――――」
刑事「義務だから一応勧告するしかない 動くな手を上げろ」チャキ

半狼「黙秘権までやってていいよ」carry guitarcase

半狼「言えればだけどな」cast VOICE AMPLIFY

刑事「ハーフィ 耳を塞げッ」up coller

半鳥「耳っ――――?」


半狼「ッッッッッ××××××――――――――――ッッッッッ」RrrrrooooOoOOooOooooAaaaAaaaaAaAAAaAaAaarrrrrrR

750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/04(水) 16:08:27.52 ID:6ySJDLgKO


ロボット「うわァうるッさ!」ビリビリビリ
赤い傀儡「あァ^〜ぶっ壊れた関節に響くゥ〜〜〜ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛」ビリビリビリ

ドリアード「(耳回りの実体化解除っ!)」deafed

刑事「(自腹切ってコートの襟に防音付呪加工した甲斐よ まだ大丈夫だがこの咆哮も出会す度強力になりやがる)」soundproof

刑事「(ドリアードはどうせ死なん ハーフィとあっちのオークは)」チラ

ブヅンン

半鳥「    」バタッ

豚鬼整備士「    」ドズン

 元より強靭な人狼の声帯を魔法で強化
 撃ち出された咆哮が大音量と衝撃波を以て一行を打擲

 そも影響を受けない傀儡二台 体から聴覚器官を無くした木精 対策万全の公務員はこれを凌ぐも約二名が即死
 そう即死した 耳朶から出血し完全に瞳孔が開ききったザマはショック死体のお手本と言える様相だった

 ライカンスロープの相貌に愉悦が浮かび それを認めた木精の魔力が猛る
 手近な地面から壁から棘の生えた蔦が迸り 突如吹き荒れる暴風が切れ味抜群の木の葉を孕んで半狼に殺到

 半狼は何かしら対処の当てがあったかさらなる魔法を撃たんと魔力を練りかけた
 しかし足を狙った刑事の射撃 跳躍で回避し頭数から形勢を不利と踏む
 そのまま亜人的脚力に任せ建物の壁を蹴り繋いで瞬く間に離脱した



 顛末の報告を受けたボスはさもおかしそうに大笑いして 俯く半狼の頭をくしゃくしゃと撫でた
 気分転換になっただろうと

 出された命令は次の仕事があるまで待機 遵守している
 していた
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/04(水) 16:10:01.85 ID:6ySJDLgKO

――――――
――――
――


半狼「(手加減の声だしあの二匹はどうせ死んじゃいねえ あの場で新しい鼓膜張って蘇生措置すればすぐだ 今までも――)」
半狼「(真っ二つにしてやった途端あの刑事に即治されたことあるし あいつの前で新鮮な死体は死体じゃない)」

半狼「(あいつマジでなんで刑事やってんだ)」

半狼「(いいや あのフェザースキンはそのうチキちンと手羽先にしてやる 今は)」

半狼「……着いた」

 表通りから少し奥へ入った所 店や人通りが疎らになり始める辺り
 遠巻きに睨め付ける先には趣ある佇まいのステーキハウスが一件
 ドラゴンの肉が売りの繁盛店に半狼は行ったことがある
 肉は美味かったし接客は上々 調度や内装の雰囲気も落ち着いていて悪くはなかった

 合いさえすればここで副業の歌とギターをやるのも吝かでない 腕に自信はある
 気に入っていただけに今回こういう用向きで来たのは残念だった

 "閉店"の札がかかるドアを両側から塞ぐように立つ男達に近寄る
 毅然とした態度と口調で今日はやってない旨を半狼に伝えるドアマン然とした連中はここの店員ではない
 ドアマンはいないし ここの店員は半狼にこんな一般人にするような対応をしない この状況では尚更

 互いにフォーマルな装いの胸元には所属を表すバッジとブローチがあった

男1「第二学園の生徒さんですか?」

半狼「……警備会社ね」

男1「え?」
男2「ええそうですよ」

 二学の制服からブローチを外す
 石に宿す二年生の青色が変形しかかった掌に隠れる

警護員2「(この子 手大きいな)」
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/04(水) 16:12:35.14 ID:6ySJDLgKO

半狼「要人警護とかもやってるだろ 知ってる バリア魔法のプロ一家が親族経営してんだよな」cast VOICE AMPLIFY

半狼「あー ア あー んんッ アタシの学校もお願いしようかって話出てるってさ 乾く暇無いねー。――――――――――」ECHO SCAN

警護員1「よくご存じで そうでしたか、それはどうも……」

 手持ち無沙汰な女生徒を気取って話しつつ窓から店の中を覗く
 警護員からは名残惜しげな食いしん坊の少女にしか見えなかろう 半開きの口など気にも止めない

 極微かな魔力を乗せた可聴域外の声を警護員二名にぶつける
 跳ね返ってきた音を聞き分けて脅威判定が完了 イルカか

半狼「(腰に警棒 銃は脇でセーフティかけっぱ)」
半狼「(内臓まで届いてねえのはこれチョッキか 防弾防刃に弱めの対魔付呪)」
半狼「(ホールは誰もいない 通行人無し……)」

半狼「自前の兵隊置いてねえなら大したこと知ってる奴でもないんだろうけど」

半狼「顔見られてるしな」

警護員2「えっ?」

 剥き出した牙が震える
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/04/04(水) 17:46:53.29 ID:E915A4yx0
ちょうと覗いてたら更新されてた、
754 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/04/05(木) 21:55:57.92 ID:ff2KdF+N0


翌日


755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/05(木) 21:56:50.25 ID:ff2KdF+N0



『"白昼襲撃 レストランで殺戮"』

『"「現代アート」教会大聖堂、落書きの清掃が完了 Q・S音沙汰無し"』

『"十三年式G型乗用魔導耕運機売りたし"』

『"学生乱闘 第二学園、教育者の質の低下"』

『"運河港湾区コンテナ崩壊 物流への影響は"』

『"ラジオドラマが数十年の時を経てリメイク 改良型対戦傀儡発表 再ブームなるか"』

『"市民団体がステーキハウス事件と歩行植物の関連性を指摘 「付け合わせは野菜だ」"』

『"数年越しの保存遺体が復活? 保存液の存在 「プライバシー保護」、信憑性低し"』

『"試製インペリアル・デバイス実験部隊 戦線へ"』


756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 09:02:29.97 ID:kG28T6re0
乙!
このニュース風記事欄、好きだけど 『付け合わせは野菜』 は草。流石にこじつけ過ぎww
みんな歩行植物の話すんの好きなんだなww
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/09(月) 07:05:44.84 ID:q8ViyuS90
アリシアちゃん、復活したのか……?
そうだとして、なんでそんな秘匿されてる情報が漏れてんの……?
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/10(火) 13:21:33.01 ID:X5bZwbky0
乙〜
何だかんだ前回の書かれなかった部分をちょいちょい埋めてくれるから嬉しいな

それにしても、試製インペリアル・デバイスの戦場投入決定、か……戦地は荒れそうだ
759 :キャスティングもうちょっと! ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/04/14(土) 17:22:29.46 ID:N/tm8TpI0


【昼前 帝都総合病院】
【特別入院棟八階 入院費お高めの個室前】


短髪の女子「……」つ新聞

 帝都国営大病院 金かコネのある患者専用高層階の廊下を新聞読みながら早歩きする少女がいた
 紙面から視線を逸らさず器用にナースとすれ違う 行をなぞる眼差しは朝からずっと険しい
 そして似ていた

短髪「(……なんてことですか)」

短髪「(このレストランの担当者を切らなければ 懲戒免職にします!)」

短髪「(真っ当な評判があるとはいえ犯罪組織の運営店だったなんて! 知らなかったでは済まされません)」

短髪「(一族の人間こそいなかったものの大事な社員を二人も殺されたのです 三人目にしてもいいくらいッ……)」

短髪「(……また叔母さんや叔父さんが荒ぶるんでしょうね 一線を退いてるのに口だけほんと……はぁ あーぁ)」

短髪「(あー! ハゲそ)」げんなり

 少女はお嬢様学校として名高い女学院に通っている
 傍ら、現場を知るためにアルバイトとして警備業務に従事していた

 結界魔法の一族
 学究の徒 万象の改竄者 最優の兵器 何にせよ己を最も価値のある個人単位と定義し 一部は貴族然とした様相まで呈しふんぞり返る魔法使い共
 それと同列に扱われることを嫌った者達 の末裔
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 17:23:56.61 ID:N/tm8TpI0

 魔法は力無き人々のためという初代当主の理念、卓越した結界の魔法は一応受け継がれている
 時代に合わせ警備会社という形を取り シェアをほぼ独占しているのがその証左

 ただ肝心の魔法は血で継ぐのが手っ取り早いこともあり
 数世代を親等図と睨めっこしながら過ごしてきた結果として門閥化は避けられなかった
 血はすっかり青ざめた

 その宗家として次期当主と目されているのが彼女
 かかる期待に応えんとする意志は堅い

 直接そんな権限があるわけではまだないが当然ただのアルバイト待遇であるはずもなく
 彼女は当然進言する気だが そうでなくとも恐らく満場一致となる決定で担当者が路頭に迷うことは確実だろう


 この通り心身とも健康そのものなので病院には他人の見舞いに来た
 社員のではない 怪我人はいない では誰か

短髪「(……)」ツカツカ

コン コン

「……………………入ってま〜す」

短髪「あっ はい……」

 取っ手を掴む手を引っ込めかけた

短髪「……って トイレじゃないんですから!」ガチャ ガララ

「ちっ なんで鍵ついてないかなぁ病院のドアは……」

 広い病室にベッドが一つ
 頭に包帯を巻き片腕を吊った怪我人が古い型のラジオと格闘していた 髪がパイナップルに見える
 周波数が合わないのかアンテナが悪いのか ツマミを捻りながら人間アンテナを試している
 そんだけやって聞こえないならそもそも壊れているのでは

縮毛「来て早々で悪いんだけどナース呼んできてナース これダメだぁ全然聴こえねー」

縮毛「呼んでくれたら帰っていいからさ うん」

短髪「そうはいきません 兄さん!」

縮毛「んだよー……」

761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 17:25:12.82 ID:N/tm8TpI0


短髪「乱闘騒ぎ! また世間様にご迷惑をかけて! どうしてやめられないんですか!」

短髪「お友達と仲良くすることが悪いんじゃないです ちょっとガラの良くない人達でも個性ですからとやかく言いません」

縮毛「そーかそーかありがとうセンキュー最高妹ちゃん愛してるバイバイまたねさよならーーーーーーー」
短髪「言いません が!!」
縮毛「がァ……?」

短髪「器物損壊 窃盗 停学謹慎 未成年飲酒 ふしだらなあれやこれや」

短髪「その上今回は怪我まで! どうしてもっと自分を大事にしてくれないんですか!」

縮毛「ケガしてんのもあれだけどケガさせんのはいいのね? 暴行が抜けてる」

短髪「自治組織気取りの半端者はどうでもいいです、そこの生徒さんも 兄さんは強くなくてはいけませんから」

縮毛「出たよ……」sigh

短髪「これ以上兄さんが自分で自分を貶めることは許しません」

縮毛「戻れなくなるから?」

短髪「戻します」

短髪「黙らすのが面倒になるからです 品行方正を保っている宗家扱いの私にですら――」
短髪「傍流の人達はネチネチネチネチネチネチネチネチネチネチネチネチネチネチネチネチ……〜っと」息継ぎ

縮毛「(自分で言ったよ)」

短髪「隙あらば 嫌み 小言 陰口をつけてくるんですよ?」

短髪「血と頭は十分 結界魔法の実力が物を言う家ですから あとは処世術さえ――」

縮毛「処世術??」

縮毛「あの家で生きるための????」

短髪「はい 兄さん」

縮毛「はいじゃないよはいじゃ」

縮毛「はいじゃない」

縮毛「はいじゃねェよ なあ妹ちゃん」

短髪「……」

縮毛「……」

縮毛「…………このさ」

短髪「はい」

縮毛「このケガだけど」

短髪「兄さん話は終わっていません!」

縮毛「ケ・ガ・は・だけど」
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 17:26:03.20 ID:N/tm8TpI0

縮毛「派手に巻き巻きしてっけど頭は大したことないって」

縮毛「手もこれ ヒビ入っただけだから 安静にしなって丁寧に言ってたよ お医者のセンセイがさ」

短髪「……良かった」

縮毛「ありがとな」

短髪「いいえこれぐらい」

縮毛「けど返事は変わらねぇっつったらやっぱ叩き出されんのかな?」

短髪「そんなことしません!」

縮毛「知ってる」ニヘラ

短髪「……」sigh

縮毛「ねえ いいんだよ気にしなくて」

縮毛「関わらないで欲しーな いい顔する奴なんてもう残ってねえだろうし 牛のデミのお手伝いさんとかさァ まだいんの?」

短髪「いますよ! 私が使わせて貰っている部屋の掃除とかもずっとそのままお願いしてます」

短髪「現場の方々だってみんな分かってるんです だからこれは私の勝手ってだけじゃないの!」

短髪「継ぐべきなのは――――」

縮毛「結界魔法守護衛術に長けた人間 でしょ?」

短髪「だからそれは」

縮毛「君だ 次期当主様」

縮毛「やめてほんと 暗殺部隊とか送り込んで来てもマジで不思議じゃねぇんだからさ お義母さんは」
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 17:27:12.64 ID:N/tm8TpI0

縮毛「俺をここに担ぎ込んだのだって全部妹ちゃんの給金なん? 違うっしょ」

縮毛「お小遣いの使い道間違えないで 無駄遣いしちゃダメだよ」

短髪「兄さん!!」

縮毛「親父は元気にしてる?」

短髪「……え……ええ お父様なら壮健ですが」

縮毛「こうしよう あのロクデナシを苦しませて死なせるんだ なんか毒とかがいいな」

短髪「何をっ……」

縮毛「毎日の食事にちょっとずつ盛ったりしてさ へへへ」ヘラヘラ

縮毛「そんで死ぬ間際に遺言で俺を――」

短髪「……っ!!」slap

バチン

縮毛「――――――……」ヒリ

短髪「……笑いながら人殺しの話なんてしないでください!!」

縮毛「ケガ人だっつーのに」いッた
縮毛「確実じゃん」

短髪「兄さんはそんなこと言う人じゃないでしょう!!」

短髪「どうしてそんな風に意地悪言うんですか!? 兄さんは優しい人なのに!!」 

短髪「ずっと尊敬してるんです!! こんっ こんなに兄さんのためを思ってるのに!!!」

縮毛「思ってる で 考えてる じゃないのがポイントだよね」

短髪「……!?」
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 17:27:55.36 ID:N/tm8TpI0

縮毛「いいからさ 帰って? 俺が家に戻ることはないよ ……あるとすれば」

縮毛「お袋と一緒に敷地を跨げるってんなら喜んで戻るよ」

短髪「っ……」

縮毛「バイバイ またね」

縮毛「ほら帰って」

短髪「……兄さん お義母さんは……」

縮毛「かーえー れッ」throw radio

短髪「っ!」cast BARRIER

 投げ付けられたラジオは即事展開された障壁に阻まれた
 衝突はしかし無音

 ラジオは跳ね返されることなく宙に浮いていた
 結界の魔法は衝突点周辺の硬度を柔らかく調整され、障壁はめり込ませるようにして投擲物を確保 威力を殺しきった
 魔法を解除 目を潤ませた妹がラジオを手に取って足元に置く

縮毛「もう完璧じゃん ね?」

短髪「でも これは」

縮毛「言っちゃダメよ あいつらに見せんのも禁止 もう忘れたって言いな」ゴロン

縮毛「寝るから じゃあね」

短髪「……」

765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 17:29:48.29 ID:N/tm8TpI0


ガララ バタム


短髪「…………」トボトボ

短髪「(……私は独り善がりなんですか?)」

短髪「(確かに一族は酷いことをしました 許せないのは私も同じです 嫌うのだって無理ない)」

短髪「(けど でも だからってあんな風にみっともなく荒れたままでいられたら嫌じゃないですか!)」

短髪「(兄さん 私一生懸命お手伝いしますから だから負けないで……)」

キコ キコ

病少年「……? わっ」キィッ

短髪「へ? あっ!」サッ


 車椅子の少年とぶつかりそうになる
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 17:30:49.88 ID:N/tm8TpI0

 短髪の少女とぶつかりそうになった


病少年「車椅子でドリフトの練習しといて良かった」

短髪「(どりふと?)」って何
短髪「ごめんなさい! 怪我はないですか?」

病少年「ぼーっとして歩いたら危ないよお姉ちゃん ここ病院なんだから」

病少年「何泣いてるの?」

短髪「!」はっ

短髪「な なんでもないの 気にしないd――――」
病少年「いや泣きたいのはこっちだよね」

短髪「……えっ」

病少年「誰か死んだ? それとも誰かに死ぬって言われた?」

病少年「めそめそ泣きながら人前に出てるのは慰めてほしいからなの 気持ち悪い」

病少年「みっともないからやめたほうがいいよ」

短髪「………………な」
短髪「何ですか突然 あなたには関係ないでしょ!?」ぐしぐし

病少年「気にしないでって言おうとした? ボクの台詞だってば 言う気無くしたけど」

病少年「気にしろよな 下半身不随なんだよ、転んだら起き上がるの大変なの」

病少年「ぶつかって受け身取れなかったらどうするの? 頭打ったりしたら責任取ってくれるんですか? ねえ?」

短髪「せ 責任って」タジ

「あ! 車椅子クンみっけ!」

病少年「!」

767 :セルウィウスさん並みにこの二人の資料が少ない [sage saga]:2018/04/14(土) 17:33:49.17 ID:N/tm8TpI0


 車椅子がもう一台現れた
 背の小さな金髪の少女と 少女が張り切って押す車椅子に座る女性
 親子である

 少年は病院内で何度かこの二人と会っていた
 母親の方は優秀な魔導技術者らしく 悪くした体を治療しながら仕事をしていると聞いた

技術者の娘「またイチャモンつけしてるな〜 少年!」カラカラ

魔導技術者「あら……こんにちは そっちの女の子はお友達かしら?」

短髪「いえ! あの 今この子とぶつかりそうになってしまっただけで」

短髪「私はもう行かないと あの、君――――」

病少年「うゎ あの子だ」turn

短髪「えっ?」

病少年「いいやもう じゃあねっ」キコキコキコキコ

技術者の娘「待て待てー!」カラカラ!

魔導技術者「そんなに急いだら危ないわ ふふ 病室は向こうでしょ?」ぐらぐら

技術者の娘「はーいママ ストップ!」ピタ

魔導技術者「っと……もう いきなり止まったら落ちちゃうわ」がく

魔導技術者「騒がしくしてごめんなさいね……」

短髪「正直言って助かりました……」

技術者の娘「あの子イジワルなの! いっつもいらいらしてて 看護婦さんも困ってるんだよ!」

技術者の娘「ダメだよって教えてあげても聞かないの ……私の方がお姉さんなのに!」

魔導技術者「……」

 母親が困ったように笑う
 さっきの偏屈な少年のことを言っているのだろうが背格好や口調からはそう見えない

 そういう年頃なのだろうと受け取って宗家妹も曖昧に笑い返し 軽く会釈して去る
768 :大人しく冬木の地に食人鬼を跳ばすべきだったか…… [sage saga]:2018/04/14(土) 17:35:15.98 ID:N/tm8TpI0

 去り際 明らかに病院関係者ではない技術者風の人間達とすれ違う
 和やかな母子のやり取りに水を差す慇懃な口調 つい振り向いて見た

「ミス・テスタロッサ こちらにおられましたか」
「姿が見えなかったのでお迎えに上がりました 体調の方は……」

「おかげさまで 少し用ができたから遅れていただけ」
「技術の提供、だったわね」

「条件です」

「? ママ、この人達誰?」

「気にしなくていいのよアリシア 私の新しいお仕事の話なの」
「さあ 行きましょうか」


「ママ早く帰ってきてね! 病院の周りお散歩しよ!」

「ええ 頑張るわ」

「リニスも早く帰ってこないかなぁ、ほんとにジユウ気ままなんだもん」
「一緒にいなさいってリニスとお話しできれば簡単なのにね!」

「…………そうね ええ」


短髪「(……)」

 ぼんやりと 偏屈少年にまた難癖をつけられそうな感じで背中を見送った

769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/14(土) 18:49:35.73 ID:Ct8dY3nA0
いやー、色々と捌いて下さって、ありがたい限りです
7つの安価に付随する関連事項まで埋めてもらってますものね。本当にお疲れ様です
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/15(日) 07:41:14.00 ID:Wm58HgxK0
アリシアちゃん!?本当に復活したのか
というか俺らは描写を見せてもらえて嬉しいけど、>>1の負担が増し増し過ぎに……
プレシアさんは結局、親子水入らずでささやかに、幸せに……とはいかないみたいね
771 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/04/18(水) 17:06:51.25 ID:ojkc3VkCO


病少年「(なんなんだよあのちびっ子)」

病少年「(親の方はカゲがあって綺麗な感じなのに 髪も性格も全然似てないじゃん)」 

病少年「(ここでもガキかよ しかもあの子はガキ過ぎだし)」ガション

 昇降機に乗り込む レバーを操作して適当に上へ向かう
 目一杯で上げたからこのままなら屋上へ着く

病少年「はーぁ…………、ぅ」グ
病少年「けふっ……けほっ」

病少年「げほ げほッ」

病少年「ごホっ ゲホ ゴホ ァ゛ふッ ウぐぅっ……ガふッ!」

 咳が激しくなっていく
 疼痛に体ごと丸め 胸を押さえた

 車椅子でスピードを出させたのが良くなかったか
 絶対安静とは言われていなかったが しかし迂闊だったかも知れないと少年は歯噛みした

 そんなに裕福とは言えない家庭の彼がこの特別棟に入院できているのには訳がある

病少年「(なんだよッ……全部上手くいってたのにっ!)」cough cough

病少年「(勉強も運動も魔法もボクが一番 人気も信用も女子も全部総ナメにして飛び級までして)」cough

病少年「(中等部も頭を見せてやって特例作らせて一瞬で終わらせたのに なのにィ……)」ゼェ ゼェ

病少年「……なんだよ虚数化症候群って! 馬鹿みたいな病名しやがって!」

病少年「なにが突発性だy う゛ッぐ」ズ ギ
病少年「っ ぐうゥっウぁぁ がハ ゴホ」ズギン ズギン ズギン

 順風満帆の出だしを挫いたのは 帝国民で極々稀に見られる奇病中の奇病であった

 まったく何の兆候もなくある日突然体の一部分が消失する 魔導的見地から虚数化と呼ぶ次元系の現象を起こす魔法疾病
 少年の場合は臓器を幾つか、余波に巻き込まれる形で脊髄の一部を椎骨ごと削り取られこうなった
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/18(水) 17:08:11.93 ID:ojkc3VkCO

 今やリソースのおよそ三分の一を周辺の弱国及び他次元への侵攻・征服で賄う侵略国家たる"帝国"
 病というよりは現象
 国家ぐるみで次元的干渉・操作・歪曲を行っていることによる弊害ではないか という説も出ているが騒ぎ立てる声はない
 どこぞの召喚術師の下半身事情とは訳が違う 国家反逆罪がいつでもウェルカムなのは周知の常識とするところ

 かくして大っぴらにならんことから認知度が低く 症候群の研究は進んでいない
 少年の提供したほんの数ヵ月が医学の発展に貢献したかどうかはなんとも言えないが 特殊症例患者を失った医師は悲しむだろう

病少年「   」ガタン

 声が出なくなる
 床に転がった体がいやに弾んだ 体腔が広がっていくのが分かる
 見えない蛇が体を喰って掘り広げているような激痛に意識が明滅した

 失神しなかったのは 果たして幸運だったのか

「死にたくない?」

 昇降機のものなのか 魂が引っ張り上げられているからなのか
 えも言われぬ浮遊感に苛まれ嘔吐するも食道を蠕動させる筋肉が動かない というか無い これも消えた
 頭上から降った声に少年は気が付かない

 苦悶で捩った体が横向けになり、そこへぐいと顔が近付けられる

狂人「死に たく ない?」

 霞む視界に映り込むニヤけ面
 見世物を楽しむかの如き耳障りな声

 愉快そうな声音に乗せてどちらにも取れる言い回しを死んでみないかねと誘う死神の声と受け取った少年は戦慄する

 実際シチュエーションは完璧な死神だが
 生きたくないかと切り出した
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/18(水) 17:10:59.35 ID:ojkc3VkCO

狂人「エレベーター。ああ昇降機ったっけ? 屋上着くまでに決めて 死ぬから」

狂人「俺さ それ全部治して君を生かす当てがあるんだよね」

狂人「俺と取引しよう 一緒に遊んでくれれば助けてあげるよ」

病少年「……!?」

狂人「な」

病少年「……っっ……」

 扉の上 針で示される階数がジリジリと端へ振れていく
 ジリジリと

狂人「あと 四階」グイ

病少年「っ っ! ッっ!」パクパク

 髪を掴まれ見上げさせられる 恐怖と痛みに具体的な焦燥が加わった
 そんな風に演出を凝らずとも少年の答えは決まっていたのだが返答が声にならない

 掴まれた髪房を引き千切らんばかりの勢いで頷いて漸くそれは成った

狂人「決まりだ! あはハはは」

 笑い声が引いていく
 髪が放され昇降機の床に再び転がる少年
 死神はいなくなっていた 存在の残滓か、光の粒子が漂って消える

病少年「(なんだよ……っ)」cOUgh couGh

病少年「(……なんだよぉっ……バカにしてぇえっ……!!)」vomit blood

 今際の幻覚と断じざるを得ない
 激痛がやむ気配はない それどころか増えている
 右手の甲だ

 燃えるように熱い――――

774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/18(水) 18:56:07.77 ID:kQ89OQKD0
乙乙!
虚数化とやらを治せる狂人ねぇ……見た事はあるのかも知れないけど、思い当たらないな
775 :私が上手く書けるかはともかくとして 絶対に知っているはずです ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/04/18(水) 20:21:03.12 ID:eY6sYvIt0
 
776 :知名度補正なら誰にも負けないはず! :2018/04/18(水) 20:22:29.71 ID:eY6sYvIt0
 
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/19(木) 06:49:37.69 ID:oUyDTgSz0
何だか病少年は経歴が真逆のウェイバー君みたいだな
778 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/04/19(木) 08:41:21.25 ID:ixg8Rk3eO


【同時刻 中流層住宅街】
【召喚術師宅 二階 書斎】

【の 破壊された隠し棚の中】


ゴソ……ゴト
モソ

「…………っ!!」バッ

バガァアッ

棚の扉「」ドガシャァン

「ぅ、ぐっ……いった〜……ふぁ」

「ふぁ ふぅぇ あ ぁあ〜〜ッ、」

 薬液 埃 古い紙の匂いに鼻孔を撫ぜられ

半鳥「ぁ〜〜ぁぅぶぇェっくしぇい!!」vulgar

 盛大にぶっ放されたクシャミは少女の声
 声以外はオヤジ入ってる

半鳥「くっそ 自分ちなんだから掃除しといてよ教授汚いよ……じゃなくて」ガバッ

半鳥「どうなったの? 教授はっ……!」タッ

 魔導グッズの満載されていた小物の隠し棚にハーフィは気絶させられて押し込められていた

 棚の扉を蹴り飛ばしたのは落ちる寸前の記憶と不意な圧迫からの反射的な行動だった
 壁一面に設えられた本棚にぶつかった扉は砕け散って原型を留めていない 人が喰らえば骨の何本かが召される威力
 火事場がさせる底力は単なる寝起きのそれではない

 間取りを思い出しながら階下へ
 家の中は至るところに真新しく荒らされた跡が残る 戦闘の痕跡である

 窓から差し込む光で日を跨いだことを悟ったハーフィ
 玄関ホールからリビングに飛び込み そして立ち止まった

半鳥「これって……」



 話は昨日へと遡る

 乗客にしんねりと睨まれ大人しくしていたハーフィはバスを降り
 召喚術師の家へ辿り着いた
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/19(木) 21:18:37.54 ID:mFbqkqy00
某家の土蔵的な事になるんだろうか?
780 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/04/26(木) 13:31:24.85 ID:AhmUSqCCO


 戸建てが並ぶ静かな住宅地に師の家はあった

 時折 散歩する老夫婦やボールで遊ぶ子供らなどと行き違いながら 区画を隔てるだけでこれだけ様変わりするものなのかと舌を巻く
 住み居心地は良さそうだが
 今 居心地良いかといえばそうではなかった


ヒソ ヒソ

「ねえ見て……見て あれ」
「亜人? ピストル持ってるぞ 若い賞金稼ぎかな」
「ええっ 犯罪者が逃げ込んできてるとか?」
「嫌ですよお父さん 戸締まりしっかりしなきゃ……」
「この辺は警察官もよく回ってくれている 心配しなくても大丈夫だよ」


半鳥「……すごい警戒されてるなぁ」

半鳥「でもこんだけ平和なとこだし 堂々とさげてる亜人ってだけであれなのかなやっぱ」

 視線を感じつつ目的地へ到着 他の家とさして変わらない一軒家
 家主がそれなりに稼いでいることがパッと見で分かる 広いは広いが辛うじて一人住みで手を入れられないこともなさそうな二階建て
 想像とは違ったが それでも田舎の鳥娘からすれば十分にデカい家だった

半鳥「おおう庭あるし木ぃ植わってる ……ここの辺みんなそんな感じだけど」すげえ

 ノックする 出ない
 もう一度ノックする 反応無し
 蹴ってみるか考え始めた辺りで横の呼び鈴に気付いた

 鳴らす
 出ない

半鳥「………………」

 鳴らす鳴らす鳴らす鳴らす鳴らす鳴らす鳴らす鳴らす
 出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない

半鳥「…………教授ーっ! 教授 いないのーっ?」ドンドンドンドン

半鳥「むゥーかァーえェーにィー来ィーまァーしィーたァー! 面倒見てくれないとグレるぞ師匠!!」

半鳥「週刊紙に"サモナーをよく知る人物・H氏"のインタビュー載っけたくなかったら連絡ちょうだい!」

半鳥「……」

 出ない
 小金を稼ぐ方向で決まりかと背を向けた時だった

 勘
 居る
 ドアに鍵はかかっていない?

ガチャ

半鳥「……流石私 教授ー?」そろり
半鳥「!」

 玄関ホールに足を踏み入れた途端 異様な気配が噴出した
 魔力の残滓だけではない 様々なものが混ざったような濃厚な――――なんと形容したものかと思い直すが
 ハーフィにはどうでも良い とにかく未熟者にも感じ取れる残り香があった

 漏れずにいたのは扉がそれを封じ込めていたのだろう その辺りの細工は面目躍如といったところか

 いつの間にか抜いていた拳銃の撃鉄を起こし
 リビングへのドアを押す
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/26(木) 14:48:39.43 ID:AhmUSqCCO

 一角に客間を備え 暖炉を中心として 品に過不足ない家具調度は色合いを暖色で纏めている
 人を呼ぶにも一人で過ごすにも合わせられそうな印象を受けた 適度に広く落ち着いたリビングだったのだろう

 今は違う
 空間を演出していた家具は その悉くが 捲られたカーペットごと壁際に追いやられていた

 剥き出しになった床は中央にだけ大理石が嵌め込まれている
 磨き込まれた光沢を湛える冷たい白亜の上に はたして家主は立っていた


術師「――――――……」


 背を向けて棒立ちする師に あれだけ騒いだハーフィはすぐに話しかけることができなかった
 硬直した手は拳銃を収めたがらない 撃つ気はない
 撃つ気はないが引き金に指がかかる
 沈黙はすぐに破られた

半鳥「……教授?」

術師「……」

半鳥「きょ 教授……えー、と」

半鳥「ご ご機嫌うるわしゅう?」
半鳥「(私は何を言っているんだ……)」

術師「……ハーフィか」

半鳥「教授 あはは 聞こえてないのかと思った」

術師「聞こえてはいたさ 初めから」

 二の句まで間があった

術師「このアホが」

半鳥「あー えへへ」ビクッ

術師「随分と騒いでくれやがったな 何がインタビューだ んなことしてみろ」

術師「速攻で握り潰して村に叩き返してやる 土産つきでな 図に乗るなよ」

半鳥「冗談だってば……」

 そう返しはしたものの 師の口振りからはどうにもいつもの余裕が感じられない
 本気で気分を害したのかと不安になり歯切れが悪くなるハーフィ

 ここでやっとサモナーが体を向けてくる
 背格好と声だけ似た別人だったらどうしようなどと一瞬考えたがその線は外れた
 胸を撫で下ろしかける

術師「何をしてる?」ジロ

半鳥「え? あっ」つ拳銃

半鳥「や ほら なんかタダゴトじゃない感じがしてましたので……つい」スチャ

術師「……」ピク

 サモナーが身動ぎした
 魔力が渦を巻く

術師「……待て……待て 待ておい」ブツ

術師「どうしてそうなる? 物の数じゃないことくらい分かるだろうが ……クソ」

術師「ちっ 神経質なアザだな」
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/26(木) 16:29:28.78 ID:5i/y7XO7O

半鳥「どうしたの 教授……」

術師「ハーフィ」ビキ

 また間が空いた
 魔力の気配の嵩が増す 今度はハーフィも感知できた
 励起されたそれは魔法発動の前兆

 師が歯を食い縛ったまま続ける

術師「頼みがある」ス…

半鳥「……頼み」

術師「今 帝都で――――」ガシ

 サモナーは奇妙な動きをしていた
 魔法陣を描こうと動きかけた腕を もう片方の手で思いきり掴んで押さえている

術師「…………帝都で……」ギリ

半鳥「ねえ それ 手……何してるの?」

術師「大規模な儀式魔法の準備が 帝都で進められている ……いや儀式"魔術"か」ギギギギギギ

術師「この儀式魔術を妨害し 術者を無力化するんだ……」dRaw cccccCcCii

半鳥「儀式っ……む、無力化って ちゃんと説明してよ!」

術師「聞け」summon CHAIN

ジャララララララララララ ギシィッ

半鳥「(自分の腕にっ――)」

術師「時間と余裕がない 今私は半身でお前を殺そうとしている」グギギギギギギギ

半鳥「はァ? なんでっ!? 意味分からないよ全然!」

術師「いいから聞け! ただでさえズタズタなのに――――」
術師「抵抗しながら話してるだけで 気をやりそうなんだこっちはッっ……ッ」ギリギリギリギリ

半鳥「ええ……?」

術師「……Jには既に非常事態を伝えてある 昔 ヒットマンが格好良いと思ってた頃作ったヤツで」draw circle

術師「手伝いをつけよう……事情の説明は……ついでに陣へ書き込んどくから心配するな」ス ス

術師「グ 勝手に書き換えようとするんじゃないッ……言うことを聞け クソ」circle ready

 喚び出しの基部となっている魔法陣の方を動かし 腕を戒める鎖を操り糸にしてなんとか召喚陣を描き上げる
 宙空に幾何学の光芒が現れ そのまま発動させようとしない

 陣を一つ組んだ時点で異変は激化
 蒼白となった顔に幾条もの血管が浮き走り 嫌な汗が吹き出す
 明らかに尋常ではなかった

術師「使え」drAw ciRcLE

半鳥「その召喚陣? だ 大丈夫なの……?」

術師「問題ない まだ」

半鳥「っ……」バチッ

バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

術師「では行けハーフィ」

半鳥「行くってまだ召喚中……ていうか魔力スゴい持ってかれるんだけど何これ!」
半鳥「すぐは喚べないよ 行くってどこに!」

術師「当然敵のいないところへだ 逃げるとも言う」summon

術師「殺すつもりでやるだろうからそのつもりで」equip PROTOTYPE IMPERIAL-DEVICE

半鳥「逃げるって 教授から!?」バッ

術師「死なんでくれよ」SPEAR FORM
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/27(金) 15:31:58.45 ID:AfbUXPxN0
乙!
って、あわわわ……かなり激マズな事になってるんじゃないですか?コレぇ……一体何処にある(もしくは居る)何をどうすりゃあ良いってんでぇ
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/28(土) 06:25:47.60 ID:OXuMcLhy0
何故ハーフィを殺そうという事に……?操られてる的な事なのは分かるけど。うむむ、解せぬ
785 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/04(金) 11:56:32.11 ID:wciJdeb6O

 インペリアル・デバイス その試製機群の内 何名か個々人毎に独自調整を施して配られた一つがこれ
 一見してただの金属製の棒
 しかしサモナーが手に取った瞬間に各部が展開・変形・延長 物質化した魔力の穂先を有す槍が現れる

 鎖を解き構える 彼我の間は数m 槍型デバイスは微妙に届かない
 そのまま距離を詰めに来ると踏んだハーフィは反応が遅れかけた
 突きが虚空へ向けその場で放たれる 届かない
 違う 師は何の練達だった?

術師「(ふむ 私は運動音痴に見られていたのか)」JUMP THRUST

半鳥「ッ!!」チッッッ

 動作に合わせ魔法発動 出現した陣に穂先が突き込まれる 出口はハーフィのこめかみ近くに開いた空間陣
 跳躍した突きをつんのめって回避 殺意を孕む風圧が襟足を撫ぜた

 掠った数本の毛髪を残像にハーフィはバック転で後退 する勢いで腹を下にしたドロップキックを扉に見舞って開く
 落着点の床から追撃の槍が飛び出し 速贄にされるところを羽ばたいて避け なんとかリビングからまろび出た
 はらと舞った髪が床に落ちる

半鳥「玄関っ!」ダッ

 のドアを掴みにかかる 見越していた召喚陣がホールで多重展開
 幾本も射出される枷付きの鎖が口を開いた鉄の蛇の如く襲い掛かった 一波目は避け切る
 二階へ行ける階段が目に入って踏み出した足を 第二陣の鎖に捕まった


ガキィッ

半鳥「うぇあッ!?」shackled

ジャララララララララララ
ビィィンッ

半鳥「ひ 引き倒された ら 終 わる……!」tTttuuuuuUuuggGg

跳躍槍「  」thrust

半鳥「ぅわ!!」バッ

半鳥「(……首とか心臓とかしか狙ってこない分少ない動きでいいから 縛られても躱せてる)」draw GUN
半鳥「(教授はどー見てもノリ気じゃなかった 狙いがストレートなのはわざとなのかなコレ)」チャキ

ガゥンガゥンガゥンガゥン バギィン

半鳥「よし!」ダッ

術師「(魔法使えよ)」SummonSummonSummon

術師「(僅かな生体魔力を嗅ぎ付けて目視同然に振る舞う"こいつ"も大概だが そうでなくとも騒ぎ過ぎだぞ)」CHAIN more

ジャララララララララララララララララララララララララララララララララララ

半鳥「!! さっきより鎖が増えッ――――」ギヂィィッ

術師「(捕らえた…… 槍がいく)」ヒュヒュン
術師「(速贄になるかハーフィ? これでも抑えてるんだ 気張れ)」JUMP SLASH

半鳥「(――――循環魔力 流量解放)」

半鳥「(オーバークロック・コンセントレーション ver.H!)」cast ARTIFICIAL TACHYPSYCHIA

 それは第二の血液たる
 体内の魔力に向け発動する

 魔法 というよりは呼吸法や歩法といった特殊技術に近い
 コツを掴めば誰でもできる、普通は誰にもコツが掴めない技
 彼女は"直接"教わったことで会得した
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/04(金) 12:33:01.73 ID:sb4+nYKaO


 迫る枷の速度がどんどん遅くなり 鎖の鳴る音が鈍く間延びする
 時が煮詰まってゆく

 思考の処理速度を跳ね上げ 体感時間を遅くする

 要は 危機に陥った人間が危機回避のために起こす"インパルスの火事場力"
 これを人為的にやる 対戦傀儡が流し込む魔力を増量すれば動きが良くなるという理屈を人間で試みる荒業

 普通に使えばただ全てがスローモーションになるだけ
 しかしハーフィには精神の加速に着いていけるだけの身体能力があった


半鳥「(……二歩踏み込んで捻り跳び!)」evade accelerated


 階段へ走る翼の亜人を魔法陣が四方八方から囲い 大銀行金庫室に設置されるような光線遮断警報器よろしく槍型デバイスが突き荒れる
 一本だけの槍型デバイスでどうやってるのかは不明

 魔法陣から穂先が覗く出がかりの一瞬で角度を見極め 跳ぶ
 体のバネと両腕の翼で姿勢制御 滞空中に重心をズラし飛距離を伸ばす
 一突きも掠らせず階段へ到達した

半鳥「(……ちょっと神経がビリビリするかな 魔力の回しを速くするだけで――――)」バッ
半鳥「(使う訳じゃないからケーザイ的だし 赤い人の言ってた通り使い過ぎだけ気を付けなきゃ)」タタタタタタ

術師「(なんだ今の? 時間操作系の魔法ではないようだ ほほう……)」

術師「(階段に差し掛かった じゃあこういうのはどうだ?)」equip THE PICKAXE
術師「(あ 死なない程度に)」summon LONG DRAGON's NECK


バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ


半鳥「!」ザッ

 踊り場まではほんの数段 階下に大型の召喚陣が展開する

 部分召喚で半端に喚び起こされたそれは ぬ と連なった緑色の巨影をもたげ
 ハーフィと目が合った

半鳥「ど ドラゴンっ!?」

ロングドラゴン「    」スゥゥゥウゥウゥゥゥ

半鳥「ヤバいヤバいヤバいヤバいってそれは家の中で教授!!!」シュタタタタ タンッ


バッゴォオオオォオオンン


 撃ち吐かれた炎弾が炸裂 バーベキューグリルと化す踊り場
 ハーフィは間一髪三角跳びで上階へ逃れる 壁材の破片が掠めた

術師「(まだだぞ……)」

 陣が駆動し召喚物の残りを迫り出しにかかる 炎弾を撃ったドラゴンが首を伸ばす
 伸ばす
 伸ばす まだ伸びる
 破壊された踊り場に届いて尚伸びる

 その体を表し過ぎた名に相応しい長大な首は 優れた柔軟性も持ち合わせ
 折り返して伸び、

半鳥「ッ何あれ! あり得ないでしょ逃げろって言っときながr」クル

長竜「   」inhaaAaaaale

半鳥「」

 また目が合った
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/05(土) 15:24:33.95 ID:eJYZC78V0
乙!
おいサモナー、ハーフィが意外とやるから、投げっぱなし系スパルタ気質なのもあって、イジメるのが楽しくなってきてるだろw
788 :※前レス鎖と槍の描写がごっちゃになってて捕まってんのに避けてますね ミスです 槍じゃなくて鎖 ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/07(月) 00:17:28.85 ID:eGHUwpbI0
 
789 :超速で間接でも外したことにしてください [sage saga]:2018/05/07(月) 00:19:06.72 ID:eGHUwpbI0
 
790 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/07(月) 11:36:38.87 ID:bh0l/C/BO

 吸気 口の端に陽炎

 超速で外した間接を超速で嵌め直した傷みも冷めやらぬ中
 ハーフィの硬直は一瞬

 握り込んでいた物を投げ付ける 空を切るのは硬化魔法を帯びた己の髪
 数本程度ずつであれば"操れるようになった"髪の鍼

 操作して軌道を調整 甲殻を避け鱗と鱗の間隙を縫って竜の眉間に計五本が刺中 これ自体には威力など無い
 突き立った髪の鍼を頂点として 象られるのは五芒

 竜が開口 喉奥に熾きる焦熱

術師「(それでどうする?)」チラ
術師「……お」

 サモナーが床を見遣る
 初撃で散ったハーフィの髪が硬化し 同じように突き立っていた

 文字通り針の先ほどの五つ星を得た二つの陣が輝きだす
 紡がれる魔法の気配は独特の歪みと揺らぎ 親しき空間干渉のそれ 即ち

半鳥「とんでけッ!」バチッ

長竜「――――■■ッ?」バリバリバリバリ

 ドラゴンの額で極小の転移陣が起動
 物体を転送する転移陣はその影響範囲を 陣から立ち上る光の柱の如く見える発動光で以て定義する
 その中に居れば次の瞬間には別の陣へ跳ぶ

 ドラゴンの額に光の角が見映える

 ことはなく
 転移魔法の輝きは額から頭蓋を通り 顎の下より貫通して上り段の一つへと差し込んだのだった

半鳥「(火の玉の芯ごと!)」


カッッッ


長竜「」stop breath

術師「こっちの陣には――」


カッッッ


鱗の一部「」s
頭蓋一部「」u
脳の一部「」m
不発炎芯「」m
舌の一部「」o
鱗の一部「」n

ドベチャッ

術師「(陣を裏向きに張って ドラゴンの頭でクッキーの型抜きをやったか)」more summon

術師「(えげつないことを考えるなサイコパスめ 終わったらうんと褒めてやらねば)」

791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/08(火) 14:56:09.64 ID:XT5r5mey0
褒めてやるんだwww
まぁ実際、ブレス吐く寸前の竜族相手によく思い付いて咄嗟にやれたなってレベルの話だしね
792 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/10(木) 01:00:59.66 ID:mP9rZ0Th0


ドズゥン…

長竜「  」バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

半鳥「よっし上出来! あとは窓探して飛んでくだけ!」タタッ

長竜「      」バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

半鳥「飛んでくだけ」dash

 様子がおかしいドラゴンの死体から目を背け走るハーフィ
 魔力とはまた別種の奔流

 白目を剥く伏竜は奇跡を呼んだか
 意思ある傀儡サモナーが担う 更なる召喚は喚び出したロングドラゴンが触媒だった
 階段下に開く 首の大本たる魔法陣が輝きを強め 玄関ホールで更なる陣がもう二つ出現する

術師「(程度を確認できたのは良かった これならそこまでみっともないことにはならんだろう)」

術師「(奴が来た これで少しはマシになる……さて手を講じなければならないがどーしたもんかな)」

 サモナーの召喚魔法を使い始めたそれに拮抗していたため 意識を向けていなかった腕が再びデバイスを振るおうとする
 "命令違反"の激痛は既に閾値を越え感覚が失せるところまできていた サモナーは説いた

術師「私の弟子は尻尾を巻いた お前がヒステリーを起こすところの驚異ないし弊害ではなくなった 元からだが」ギギギギギギギ

術師「もっとヤバいのが来るぞ もてなしの準備もしてやったんだ、集中しろ」ググググググ

術師「それでも気になるというなら任せてもらおうか ……よしいい子だ」ググ グ

術師「合わせろよ コンポスト」jump knock

 恭順と取ったか強制力が緩まる すかさずサモナーは空間陣を開きデバイスを突き込んだ
 狙いは二階を走るハーフィの頭

半鳥「窓 あった――――」ゴスッッ

 後頭部に鈍い衝撃
 デバイスの石突きが脳を揺らす 一度の反応加速の効果時間は短い

半鳥「っッ……!!」ドサッ

 倒れ伏す 先程までと違い昏倒させる一撃
 音と感覚が遠退く 殴られた鈍痛で酷い耳鳴りが響き リビングの召喚陣に魔力を吸われている感覚が漠然とまだ続く
 故に 横へ向けた視界の半分を占める床に新たな影が現れても すぐには意識が反応しなかった

半鳥「(――――う)」

半鳥「(なに さっきのドラゴン? やば 食べられちゃうかな……)」

ペタン ペタ

半鳥「(……影が 跳ねてる?)」

 影ではなかった
 というか影は白かった 黒く見えたように感じたのは勘の冴えか

WPS「やあ!」howdy
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/10(木) 18:24:57.95 ID:K1Si3jo00
挨拶がクソ花じゃねーか!
まぁ確かに似たような性質で性格だけど
794 :実際にヘドロくんはフラウィーをモチーフにしてました ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/10(木) 23:49:51.94 ID:mP9rZ0Th0
 
795 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/11(金) 12:29:37.88 ID:OrR2tXooO


半鳥「……!!」

WPS「その、顔! 漂白されてても分かってくれるなんて! 久しぶりだなぁハーフィ我が愛しの鳥肉!」

WPS「オレも会えなくて寂しかったんだァ ぐぐぐぐぐぐぐぐ」ズルルルルルル

半鳥「さ わん なあッ……」ジタバタ

WPS「ぐぐぐg」touch
WPS「ぐ?」rune active

半鳥「っ?」

ッパァァアンッッ

半鳥「!!?」ビクッ

 ハーフィの脚に触手を触れさせた瞬間 弾け飛んだ
 久しぶりの再会はスライムの自爆で終わった

半鳥「な なんなの……?」

「……それはオレのセリフだ……!」ウゾゾゾゾ

 再会が再開

粘液片「歯が爆発しやがった……こないだの虫歯治療の時だなサモナーめ! なにが"ペットの体調管理は飼い主の務め"だ!」ネチョグチョヌチョベチョ

粘液塊「歯医者もやるとかいう傭兵を呼んで削らせた上で コーティングまで甲斐甲斐しく丁寧にやらせてたから可笑しいとは思ってたが」ヌロヌロヌロヌロ

WPS「無許可食人で炸裂するルーン 首輪かよ! こういうことだったとはァ゛ッ……!!」再生

半鳥「……」draw gun

WPS「本体の歯に施されたからもう手遅れだ……オレのカニバルライフが……ズルいぞあいつだけ……!!」

半鳥「……そうなの カワイソーにね」グイ

WPS「モごァ」ズボッ
WPS「ァてあてアてぁつんだォんアでゃれあってぅひあなあった」モゴモゴ

半鳥「何言ってっか分かんないや」ズギュゥーン

WPS「ええい」ギュバァッ

 撃った 躊躇なし だが核を撃ち抜くことは叶わず
 銃火が瞬いた一瞬 スライムはバケツからぶちまけられたミルクのようにばっと体積を拡散させた
 かと思えばまばたきする間に拳銃ごとハーフィの腕へ収縮
 そこから生成された触手が体に絡まり 哀れハーフィは白い粘液生物によって簀巻きにされた

 ミルクと洗剤とチョークの体臭に包まれた人間の末路を知る身として半狂乱で暴れるが解放には至らない
 握っている感触のあるリボルバーは どうやってかこれで押さえられているらしく引き金が動かない

 簀巻きに触手の足が生える
 シロアリ色のゴキブリっぽい足をしたウジ虫型の粘液生物がクモのように脇の部屋へと入っていく
 そこがそう 例の部屋だった
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/12(土) 18:15:23.96 ID:3wfCWyFV0
乙乙!
シロアリ色のゴキブリっぽい足をしたウジ虫型の粘液生物 ← こいつぁまた酷く、某創作神話の存在の如く冒涜的な描写だぁ(汗
797 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/17(木) 16:42:28.61 ID:Q0trqdR1O


半鳥「放せ!!」

WPS「少し待つんだ」ガチャ

WPS「いいぜ そうら」ポイッ

 ずかずか というかべちゃべちゃと書斎に侵入 スライムは勝手知ったる風で本棚仕込みの隠し棚を開きハーフィを放り込む
 
 半ば死蔵されていた魔法関連の道具が騒々しい音を立てた ハーピィ族が華奢といえど薄い棚は割れ落ち 瓶類は幾つか割れ砕ける 小物やら本やらが落ち資料が舞い――――

WPS「一度は仮死状態で出しつけといて死蔵だとさ」

 薬液 埃 古い紙の匂いが鼻腔を撫ぜる

半鳥「いッつ このっ――――」ヒュルル バシッ
半鳥「っ ッんー! んンーーっ!!」gag

WPS「あの首長肉を倒すとは流石だなァハーフィ ぐぐぐぐ 熟成が進んできたようで嬉しいぞ」close door

WPS「それならおかしなことになってたのも気付いたハズ 静かにしろ」shhhhh

半鳥「ンンンーーーーっっ!!」ジタバタ

WPS「オレは喰わない 喰えない 見ただろ! また簀巻きだなこれは」ズュルルルルルル ギチィ


バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ


半鳥「(召喚反応 それもかなりデカいやつ……!)」ピタ

WPS「応援を呼んだのは聞けたのか?」ゴソゴソ

半鳥「  」首肯

WPS「Jな もう近くまで向かってきてるのだ 明確な目的を持って呼んだという時点で既に引っ掛かってるだろうが……」ガチャ ゴト ガサゴソ

 潜めた声で喋りながら 荒らした棚を探るスライム

WPS「全くクソ飼い主めどこにある? ……引っ掛かってるだろうが……あー……多分見た瞬間に殺り合うことになる "奴"は手段を選ばない……」

WPS「息苦しいか 騒ぐなよ」ユル

半鳥「ぷはっ ねえ ねえちょっと待って」

半鳥「なんで……生きてんのとかは後で聞くからいいよ 今は後……」

半鳥「教授 どうしちゃったの?」

WPS「サーヴァントになった」

半鳥「…………さ サーヴァント(奴隷)?」

WPS「頭にデミがつくけどな ぐぐぐぐ」
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/17(木) 16:43:48.43 ID:Q0trqdR1O

半鳥「亜人ってこと? 私達みたいなデミ・ヒューマン? 普通に純人間の帝国人でしょ教授は」

半鳥「の 奴隷? えー待って意味不明……」

WPS「降霊魔法のかなり上等なやつだと この場合は神降ろしと言えば伝わるかも知れんとも」

半鳥「! 巫女さんの必殺技でしょ 私の村にあるよ分かる」

WPS「必殺技ぁ? ぐぐぐぐ お」find

WPS「見付けたぞ 話は後だな」チャプン

半鳥「?」

 スライムが目当ての物を見付けた ラベルの貼られた小瓶 割れていない
 ぬらつく触手で取り上げると 触手の先端がワームの口吻のように開き そのまま蓋も開けず飲み込んだ
 何らかの薬液入りの小瓶だった これでスライムは能力として薬効を獲得したことになる

 嚥下したばかりの触手がハーフィに向いた

WPS「ぐぐぐぐぐぐぐぐ」spray

 吸収 分析 獲得 精製 麻痺毒と睡眠薬の混合薬液であることを把握する
 どこぞの薬学教授が作り出した特製の魔導薬であった

 手に入れたそれの濃度を調整し噴霧

半鳥「!? 何し」バッ
半鳥「た……」クラ
半鳥「……の……」ぐて

 あっという間に全身が弛緩し昏睡 用途の気になる出来と効き目である

 隠し棚の奥へとハーフィを押し込み スライムも後に続いて棚を閉ざす
 どういう訳か内側からも閉められるようになっていた
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/17(木) 16:51:31.59 ID:Q0trqdR1O


 大至急の呼び出しを食らった客人が到着
 路肩に愛車を停めた

 開け放たれている玄関に入る
 リビングへ 姿を認めるや、立ったままのサモナーはヤバい顔色で不敵に笑った

術師「遅いぞ」

J「これでも急いできたんだ みんな君みたいだと思わないでくれ 友よ」
J「トラクター売約?」

術師「滞りなく 次は讃美歌にするか」

J「問題はリクエストを読んでくれるかということになるが」

術師「帝都魔法大学教授 帝国工廠魔導部門顧問魔術師団筆頭 歩く大量殺戮破壊殲滅蹂躙民族浄化兵器 二足歩行猫 他多数」
術師「立派な肩書きの数々にハガキ職人を加えてみる気はないか?」

J「今までで最高の肩書きじゃないか」

術師「ネタはいくらでもある」

J「残念ながら 刺激的な話の殆どは部外秘なんだよ」cast AURA of VIBGYOR

術師「目立ちたがりが話放り込むような所に本物を供することもなかろう 脚色脚色」summon HYDRA's HEAD

 極光を放つ戦術級魔法 即応待機魔力塊が展開
 幾重にも補助魔法陣が接続 召喚魔法陣が多重起動

 Jは一瞬考えた

J「(基本クソ忙しいこの私に それを分かっていながら――――)」
J「(暇潰しの果たし状なんかに緊急招集の合図を使ったのかい サモナー?)」
J「(その割にはなんというか……)」cast CHAIN RUNE

術師「行け」バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ

 両手にそれぞれ 触媒のツルハシと槍型デバイスを携え サモナーがけしかける
 傍らに引き寄せた特大の魔法陣三基から召喚されたのは漆黒の巨影 血色の眼光は六つ 打って変わり焼き付くされ炭と化した家々のような闇色 光を吸う邪悪な竜鱗
 ロングドラゴンに多大な魔力を与え進化させた多頭の魔竜
 種をハイドラ

ヒドラ首s「GRRRrrRrRrrrr……」フシュゥウウ

 瘴気めいた吐息が床を這って漂い
 Jが纏う 輝く魔力塊に触れた側から掻き消える

 虹色の球光が輝きを増した

J「(正気ではないと)」
J「(では何べんか死なせてみるかな)」cast VX GAS

シュオオォオォオォオオオオオオオオオ

術師「(何か発動した 視認できない)」

首A「……?」クン クン

術師「! そうか匂うか 神経ガスだな?」order breath

首B&C「「■■■□□■□ーーーッ!!」」FIRE BAAAAAaaaaaaaaaaaLL

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

J「(ああ壁が……自分ちだろう君 リビングとホールがぶち抜きになってしまったぞ)」cast INVISIBLITY

首A「 ■□  っ 」グラ

術師「視界を塞がせ透明化 常套戦術だな 容赦ない」

術師「資源世界の蛮族共に使う"聖なる浄化魔法"じゃないのかこれは」gate active VACUUM SPACE
術師「クソ人道主義の穏健派とラリってる教会シンパにはそう言って売り込んだんだろ」

J『何? デバイス部隊の指針定義は上層部のみ呼んだ極秘だったぞ』
J『ブラウンと一緒に魔法組みつつ 私が一人で一生懸命考えた宣伝文句をなんで君が知ってる』

術師「見っけ」DETECTED!

summon HYDRA HEAD×2

J『あっやばい」cast SHOCK WAVE

首4&5「■■■■■□■ッッ!!!」CRUuuuuuuuuuuuuuuuuuuNCH
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/18(金) 06:27:32.04 ID:um8+cMBi0
ああー、デミサバ化か……そりゃまた厄介で面倒な事だわな
801 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/23(水) 17:10:15.55 ID:XS0N8OXjO


 新たに召喚された双頭が位置を指示され迫る 首Dは放たれた衝撃波によって上顎を吹き飛ばされ舌と下顎だけになった
 もう片方 Eはクリーンヒットならず鱗を剥いだのみ

 仕留め損なったEは骨付き肉にありつく野蛮人めいて首を寝かせ 歪んだ空間に喰らいついた
 硬質の咬合音
 バリアーが牙を阻む 看破を受け透明化は解除

 出力調整に歯を食い縛り歯列を剥き出す様は猫と言うより虎 笑みも混じればむべなるかな
 なんだかんだ楽しそうなJだが 前編を描写過多によるスタミナ切れで終わらせくさった近接工兵との時のように遊んでばかりもいられない

J「とッ……ころで」ギャギリリギギギギ

J「顔色が優れないようだなあ友よ それにまたぞろヘンな魔法をかけられたと見え――――」

術師「魔術だ 二度と間違えるな」pull order

首E「  」グイィッ
J「るっ!?」グンッ

術師「あ いや 今のは気にしないでくれ 口が勝手に」cast REALITY MARBLE

J「魔法も魔術も呪術も奇跡も呼び名が違うというだけの筈だが?」cast STEEL LANCE URCHIN

術師「やめろ こいつを刺激するな」sending MP

J「こいつ?」thunkthunkthunkthunkthunkthunkthunkthunkthunkthunkthunkthunk

首E「」ブシュゥウウウウッ

ドズン……

J「ウニの如く 外からどう見える? 新種のカクタスハイドラとかいって学会に提出するか!」
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/23(水) 17:11:23.58 ID:XS0N8OXjO

術師「おっと そのままだとマズいかもしれんぞ」manipulate AGREEMENT BIND CHAIN

J「(! 召喚契約拘束魔法を魔力の鎖に……)」

死首A「」connect
死首D「」connect
死首E「」connect

死首ADE「「「    」」」ググググググググ

グアァァァアアアアァアアッ

J「死霊術は好かなんだのではなかったのか!? マリオネットだ!」cast BARRIER LAMINATE

ガギィ ガギィ ガギィ

J「(バリアに噛み付いて……待て 何を開いている? このまま異界流刑でもさせる気か?)」

J「……ッうむ……挨拶も済んだことだし 要点に入ってもいいかい?」ギリギリギリギリギリギリギリギリ

術師「いいとも 手というか発動中のは勝手に動くが」

J「要件は?」

術師「助けてくれ」

J「具体的に」

術師「召喚魔法からのアプローチでかなり大規模な降霊術をやらされてる 首謀者は霊体 格は無いが非常に厄介なタイプの"英霊"だ」

術師「どうやったのか私の魔力関連神経系やら循環系やらをズタズタにして弱らせ そこへさらに英霊をおっ被せて――――」

術師「被せた霊ごと契約拘束術式の一種で命令を遵守させている 意志にまでは及ばんようだが実情は見ての通りだ」

J「ふうむ ……私を殺せというのがか」

術師「違う 偶然ハーフィも来たが同じようにした」

J「なんだって?」

術師「程度の差はあるがな 逃がすつもりだったがお前が来たんで上に待たせているよ」

術師「命令は一つ "降霊術の完遂" これも魔法が拡大解釈をしている一環なんだ」

J「つまり そいつの邪魔になる=排除しようと ああ させようとしているのか 何故我々がそうだと……」

術師「……」ニヤリ

J「…………助けを求めたからか……」sigh

術師「そういうことだな ふふふふ」

術師「持つべきものは友と弟子だなぁジェ〜〜イ 詳細はそいつに書き込んであるから後は頼むぞ まあ……」sending complete

死首s「「「   」」」ググググググググ

J「バリアごと引きずり込む気か……!」

 異界転移魔法
 サモナーがよく使う転移魔法陣 その極致と言える絶技
 門陣が開く
 それは招き入れるための魔法陣ではなかった

 繋がる先は異界 そこは間違いない
 おぞましい気配が邸宅に這い出てくる
 陣の先に深淵が覗いた
 どこまでも広がる薄暗い空間 空は無く 一枚一枚に夥しい行数の数式を書き詰め込んだタイル張りの地平線

 心情風景を孕んだ魔法陣が
 音を立てて侵食を始める

術師「こいつを突破するのが先になるが」

J「なんだ それは――――」



803 :※首4&5→首D&E [sage saga]:2018/05/23(水) 17:13:49.85 ID:XS0N8OXjO
 
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/24(木) 14:40:33.80 ID:+LhZzm8s0
無限の法式……ってとこか?
乙!
805 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/05/30(水) 18:24:56.60 ID:pEpxlynjO


【現在 サモナー邸リビング】


 自分を収納に押し込めたスライムがいなかったことは気になったが それより魔力の装填が終わっていた方に気がいった

 破壊されたリビングには発動を終了した魔法陣と 
 それから先客

J「やあ……ハーフィ 寝ていたのかな」ボロッ

半鳥「J教授 と……そっちの……こないだの傀儡大会みたいな格好の人は……」

J「こんな趣味の悪いマスクを被っていた奴がいたのかい?」ハハハ

黒マント仮面「趣味の悪いとは 言ってくれるじゃないか……」カポ

半鳥「いやぁそのデザインは……って!?」

ペルセウス「久しぶり よく成長しているようだ」

半鳥「ペルセウス様!」

ペルセウス「様?」

J「神話生物の気配がする よその世界の英雄か」
J「黒マントと趣味の悪い仮面以外は軽そうな若者にしか見えないが やれるか?」

ペルセウス「ふ またこの世界で戦う羽目になろうとは……ってね」

J「? ああ」

半鳥「格好もそうですしイケメンは不変ですけど なんかお顔が変わってませんか?」

ペルセウス「うん 喚び出すに当たり、この前とは違う前提知識というか……解釈の元に召喚したようだね」

ペルセウス「兜がマントになっている この仮面も飾りではないけれど私の元々の持ち物ではないな」ジャキ

半鳥「あっ 鎌」

ペルセウス「また お前の相手をすればいいのか?」

J「臭うな どこだろう」

半鳥「床下」draw gun

「……ぐぐぐぐぐ 状況は陣に書き付けてあったんじゃないのか? スっトボけるなよ首狩り族が」ズロロロロロ

WPS「第一オレをあの時と同じだと思うな 茹でた海藻みたいな頭しやがって」ドロォ

J「  」standby VIBGYOR
半鳥「  」aim core

ペルセウス「出る幕はないらしい」

WPS「いや待て 待って つーかハーフィはお前ちゃんと説明したじゃんオレ昨日」
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 18:27:52.28 ID:pEpxlynjO

WPS「首長肉に見付かんないように隠せって命令されて張り切ったんだぞ」

半鳥「眠り薬は何」

WPS「ただの睡眠薬じゃない ブラウンとかいうのが作った、催眠薬と仮死薬と筋弛緩剤を混ぜた拉致の特効薬だ」

半鳥「は?」
WPS「匂いや音だけじゃない ドラゴンというか蛇は熱を視れるからああするしかなかった」

半鳥「赤い人みたいなこと言ってる……」

J「熱源探知の魔法を素でやるというのだろう 実際言われるまで君がいると分からなかったしな」

J「炎熱の魔法に関しては私達にも劣らぬエキスパートだった あのパイロゴーストが今居てくれたらどんなに楽か……」

半鳥「(というか傭兵側ガチの人多すぎ案件だったような)」

ペルセウス「では軽いコントも済んだところで いいだろうか」
WPS「オレの上位体ストックの危機がコントだと?」

ペルセウス「私は今召喚者として魔力を使ったハーフィに従っている形だが――――」

ペルセウス「陣形成は ヒy んんっ」ゴホン
ペルセウス「陣形成はサモナーが行った よって奴ともごく僅かながら魔力のパスが設けられているのだが」

ペルセウス「そこから鑑みるに あまり時間が無いようなのだ」スッ

J「どこへ?」

ペルセウス「移動しながら話そう」

半鳥「どこに行くんですか?」

ペルセウス「場所は知らない だが君達は知っているのだと思う」

WPS「通訳してやろう『運転手をやれ猫肉 ぐぐぐぐぐ』」ペタン ペタン

J「奴の案内でなくて良かったと思うべきか」

半鳥「?」

J「師の運転を知らないのかい? いやはやラッキーというかなんというか 羽があるのはいいな」

807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 18:32:53.23 ID:pEpxlynjO


【数分後 路上走行中】
【Jの魔導車内】


J「4ドアので来ていて良かった」driver

半鳥「イス二つでも全然いいですけど私ー なんちゃって」後部座席

WPS「……」後部座席足元(着席禁止)

ペルセウス「儀式の応用で付与された霊体化とかいう能力がある 迷惑はかけないよ」助手席

半鳥「そーいうこと言ってんじゃねェーんですけどねー」

WPS「(ちょッろ)」
半鳥「  」stomp
WPS「へぶ」グリュィ

J「一息吐こう 付呪か何かか、玄関を開け放していたのに騒ぎにもならずに済んだし」

半鳥「そういえば服とか毛並みとかちょっと傷んだり荒れたりしてますけど 大丈夫だったんですか?」

J「ああ 少し手間と時間がかかったがへっちゃらさ 君と我が友には悪いがね」

J「自慢じゃないが 火力と殺傷の魔法で私を凌ぐ人間はこの国に五人もいない 伊達に軍部へ出向してはいないのだよ」ふふん

半鳥「よーーーーく知ってます ドリアードちゃんの傀儡フレームごと溶かしててハンター君と一緒にビビってましたから」

WPS「J教授スゴーい! 今度ぼくにも魔法を見ーせて!」

J「本体を全部集めてくれればとっておきの殲滅魔法GRB180530XXを教えてあげよう その身をもって」

WPS「なんて?」

J「では始めて欲しい 首狩りの」

ペルセウス「(首狩りの……)」
ペルセウス「……サモナーを引き入れた首魁は戦争をしたがっている」

J「戦争……」

半鳥「帝国とってこと? 軍隊が要るから教授を誑かしたの?」

WPS「死体が沢山出るな」ジュルリ

J「涎を垂らすなよスライム それで」

ペルセウス「あくまで戦争を模したという儀式の話だが 有り様はまさにそう 成り行きによっては被害者も出よう」

ペルセウス「土地に蓄積した膨大な魔力を用い 術者であるマスターが英霊であるサーヴァントを召喚」

ペルセウス「組んで殺し合う 斃れたサーヴァントの魂と延いては魔力を用意した器へと貯めてゆく」

J「貯めてどうする」
J「何処ぞの英雄を再現する魔力となればそれは確かに相当な量になるだろうが」

半鳥「塊にして売るとか? 工業用の魔力って 工場でなんかやって純度上げて固めるんだよね」

ペルセウス「違う ここのような魔導技術の知識とその膾炙が前提にある世界の儀式ではないんだ」

ペルセウス「端的に言えばその魔力を使って生き残った一組の願いを叶える」

ペルセウス「おおよそどんな願いでも叶うだろう 貯めておく器を"聖杯"と呼称することから一連の儀式はこう呼ばれる」

ペルセウス「聖杯戦争と」

808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 18:35:09.15 ID:pEpxlynjO


【帝都 随所にて】

809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 18:36:07.43 ID:pEpxlynjO


【帝都総合病院 特別入院棟】
【エレベーター】


病少年「ぁあっ……はァッ……がゥうグっ……ッ!!」ズギン ズギン


「寄る辺に従い……って 坊主 おい少年?」

「おい おいボウズ マスター! 起きろよ どうした立てねえのか? しっかりしろ!」


病少年「た……助 け」

病少年「助け て……」

病少年「だれか……!」


「……魔力が消えてってる? 循環系が死んでるのか」

「ったくしょうがないな……あー……よし 電力は魔力に置き換わってるみたいだし」

「スーツの生命維持装置でイケんだろ 俺の発明に不可能はねェ」

「コイツでどうだ……!」

810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 18:41:30.75 ID:pEpxlynjO


【同所 上層階】


『あなたのことは知ってる プレシア・テスタロッサ! やっぱり美人だ、本当に会えるなんて、しかもこんなところで!』

『優秀な魔法使い 魔導士 いいや魔術師を探してるんだ あなたなら完璧だよ!』

『これを 是非! 受け取ってくれ! いいよいいよ陣もやっとくよ任せて!』

プレシア『ちょっと、何を――――』


プレシア「(……)」チラ

 "少々の用事"があるとして仕事の前に病院へ寄った
 かつて『条件付きSS』という 実際の扱いに比して肩書きだけは至極妥当な評価を得ていた魔導技術者 プレシア・テスタロッサ
 濡れ羽色の髪を揺らし 訝しげに目をやるのは右手

 そう右手 右手の甲

 突如現れた変人に焼き付けられたこの紋様の解析自体は 実はとうに済んでいる 高純度に結晶化された魔力と精緻な制御魔法
 使いの者からしてまた体制側の仕業なのかとカマをかける意味でこの病院には検査に来た

 結果そうではないことが判明した
 医者の返答は、

医者『先日の検査ではコンシーラーか何かで隠しておられたのですか?』

医者『タトゥー消しをご希望であれば 整形外科に紹介状を――』

 素っ頓狂なものだった

 ただ予想通りではあったのだ 辻褄が合わなかった

プレシア「…………ボディガードの番犬にしては」

プレシア「手間がかかり過ぎているし 強いし」

プレシア「それに 明らかに必要の無い自由意志を持っているものね」

プレシア「ねえ 貴女?」

「(((まあ 特に願うものもなく喚ばれるまま応えたわたしの側にも責任の一端はあるのだろうが)))」telepathy

「……でも せめて後の世のローマがどうなってるか見たかったなあー!」霊体解除

「いくら平行世界を跨いで座に繋がるとはいえ 全然違う世界に喚ばれるってどういうあれなのだ?」

プレシア「霊体化 忘れないで頂戴……病人なのよ」

「(((ああすまないマスター けどローマの話はしたでしょう?)))」霊体化

プレシア「素晴らしい国だったそうね でもどこかの世界の古代文明の話でしょう? 時代が下りすぎていると思うわ というか」

プレシア「マスターと呼ばないでとも言ったはず 私をそう呼んでいい者はもういないわ」

「(((代わりを探すという約束だったな マスター権限を移譲する)))」

プレシア「追々ね」

「(((まだ済んでいないから無効だなぁ マスター? フフフフ 追々わたしもミス・テスタロッサに変えてあげよう)))」

プレシア「本当に皇帝だったの 貴女……?」

 呆れるプレシア 待たせていた娘の元へ向かった
 また検査ということで心配そうな顔をする愛娘を宥める

プレシア「(戦って 願いを叶える?)」

 柔らかく微笑み その髪を撫ぜ

プレシア「(精一杯戦った そしてもう叶ったわ そんなものは必要ない……)」なで

 ぼんやりと視線を投げた先で、
 泣き腫らした顔の短髪の少女と目が合った

811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 18:49:37.42 ID:pEpxlynjO

【帝都 スラム街某所】
【半狼の隠れ家】


半狼「……」circle ready

 捕まっているボスにも明かしていない隠れ家に人の立ち入った形跡があった
 居を移してから瞬く間にゴミと生活用品で溢れた古い空き家

 メインで使っているコーヒーテーブルの上にあった食べかけの朝食はハエの飛び回る台所へ勝手に退かされていて
 出来たスペースに謎の置き手紙と謎の荷物がドサリ

 罠を調べてから手紙と荷物を開けた
 そして 隠れ家を荒っぽく掃除

 今は 汚い床に鶏の血で 手紙に書かれた指示通りの陣を描き終わったところであった


手紙『ライカ 突然だがこちらは君の現状を知っている 上司を助けたいそうだね』

手紙『手の令呪は気に入ってくれたかな? それが参加チケットだから大事にしてね』

手紙『まあ胸と腹と尻に入れてるタトゥーに比べれば飾り気に欠けるだろうが』(ここで一度握り潰したせいでグシャグシャになった)

手紙『同封している鶏の血とハケで陣を描き 触媒にはプギオ 変な形のナイフを使ってくれ』

手紙『あみだクジで君のはそれになった』

手紙『それで喚べる英霊を使えば大抵の犯罪は上手くいくだろう ただし――――』


半狼「……他の六組をブチ殺せば好きな願いが叶う その方がてっとり早くて」

半狼「しかも そいつらも同じことを狙っていやがるだ? アホらしい」

半狼「……だが コイツはアタシのことを把握してやがる "嫌ならここへ"とかご丁寧に連絡先まで書いて」

半狼「しかも調べたらこれ警察署の番号じゃねえか……舐めやがって……」GrrrrrrrR

半狼「舐めやがッて!!!」ガシャァアン

 部分獣化させた腕で鶏血の入っていたバケツを窓へ投げた
 窓枠ごとぶち砕ける 苦労して描いた陣へは当たり散らそうとしない
 つまり 臨む気でいた
 裏切り者の方も 散発的に当たっている連中からはこれといった情報を得られていない
 実際手に窮しているところではあったのだ

半狼「…………呪文……んだよ」カサ

半狼「召喚使いの連中 こんなハズいの毎回やってんのか……?」たじ

半狼「……ええと……スに銀と鉄 ソに石と契約のダイコウ……」wrong


 何度か読み直し 八つ当たりで壊すものが無くなった頃
 漸く召喚陣が光りだした

「……ここは……この世界は?」

半狼「よう 色男」スッ

半狼「レージュで命令する アタシに逆らうな」First Command Seals active

「これは 令呪? 唐突すぎる マスター これはッっ……ッ!?」キィィィィン

半狼「三回までで二回だったよな お前堅そうだしもう一回キメさせとくか」

半狼「絶 対 逆らうな 絶対服従 裏切ったら殺す ミスったら殺す 邪魔したら犯す」
半狼「勃てろやって命令して犯しながら頭から喰ってやるから」Second Command Seals active

半狼「分かった?」キィィィィィィィィィィン
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 18:55:52.51 ID:pEpxlynjO


【帝都第二学園 新聞部部室】


後輩「うーん 見出しがイマイチかなあ どーするっスかねえ」サラサラ

後輩「あーあ 退屈ー 何か事件でも起こってくれればなあ ハデなやつ……」ぐでー

 集中していて額に汗をかいていたことに気付き
 右手で拭う

 ペンだこを除いて女子らしい綺麗な手だった
 爪は切られてヤスリ掛けで丸く磨かれ 馴染ませたハンドクリームで保湿は常に完璧
 よく手入れが行き届いている 傷やシミはおろか 妙なアザさえどこにもない

 もし手フェチの猟奇殺人者がいれば手だけ放って置かれない程の逸材であった

後輩「そんなに期待してないけど……あ」

後輩「けどあの先輩 なんか勘に引っかかるのよね……」

 手持ち無沙汰にマイ資料という名の雑多な本棚を漁る

 "魔法大学総長著 魔導生物図鑑" "スライム事件自伝本" "ヤス・ザ・ポートピアン" "気になった事件新聞欄のスクラップブック" "対戦傀儡ラジオドラマ第一期台本"
 "切り裂き刑事パルド" "赤黒色の暗殺者が描かれたパルプコミック" "伝説の雑誌記者アサカワ 解呪体験手記" "悪魔の屁を轢け消防車"
 "帝国資源獲得戦線 戦地インタビュー" "フォイエット〜二丁拳銃と黒仮面〜" "古びた赤い装丁の本" "点字の教会聖書" "栗色の長髪の女性と 水面に写る藍色の長髪の女性がヌードで座り込んでいる表紙の本"

 全部一度は目を通している 当然目新しいものはない
 適当にパラパラやって満足すると ファイルを整理しながらまた机に向かう

813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/30(水) 19:00:53.97 ID:pEpxlynjO


【繁華街 古い大衆酒場】
【二階居住スペース 生徒会長の部屋】


 当然本気にはしていなかった
 しかし実際に召喚は成功 仰々しい血色の光と共にそれが現れてしまう

 授業を空けて設けた平日休暇は終了
 呆気に取られて口は半開きのまま 思い付いたように眼鏡を掛け直す
 実家の稼業である酒場の余り物として食ってたピザから具がこぼれ落ち 大女はそれで正体を取り戻した

生徒会長「……あ しまった サラミ」ポロ

 床を汚すのはあれだったので 捨てる予定だったトラックの古幌を自室に広げて陣は書いていた ピザをアテとしていたビールの成せる荒業である

 玄関先に届けられた荷物 菌糸がどうのとメモに謳う新興宗教(?)のまじないを アルコール入った頭の悪ふざけにせよ生徒会長はやったのだ
 彼女がそうしてみた理由があり 理由を醸成した背景がある
 だがそれはこうして箍の緩んだ時くらいにしか表出しない些細な冗談話程度のものであり 本当に実行したいと考えたことはない

 しかし部屋に登場した異文明風の兵士然とした女性と 手の甲に焼き入れられた印が
 それを実行する具体的な手段を得たのだということを如実に表していた

生徒会長「…………サーヴァント?」

「はいサーヴァントです あなたがマスター?」
「なんかゴッツイ方……これは期待できそうかもですよ」

生徒会長「マスター うん そうなるみたいね……そうなるみたい その」headache

 歯切れ悪くメモ書きを見る カンペか

生徒会長「聖……セイハイの その取り合いの あー 戦争をやるの?」

「他にどういう用件でサーヴァントを喚ぶんですか」

生徒会長「……ビールの勢いで……?」

「は?」

生徒会長「待って ちょっと待って……水を……」のそ

「ちょちょっ 私の召喚酔っ払いながらやってたんですか!?」

「ってゆーかよく見たら女性……ッ? ……マネーレンダーのボスみたいな貫禄……」

生徒会長「酔っ払いながら じゃない 酔っ払ってやったの あと金貸しじゃないぞ……」

生徒会長「待ってくれ本当……待って 状況整理したい頭の」open fridge

「ええー……マスターやる気は」

生徒会長「何への……?」take water

「何へって 聖杯戦争で優勝するんでしょう??」

生徒会長「ああ聖杯戦争への……ああ そうねちょっと 聖杯戦争へ臨む心構えとかあればレクチャーしてもらってもいい?」

「…………マジですか……ええーうっそ……」

生徒会長「……飲む? 水 硬水だけど」

「……瓶入りの水……」
「あの失礼ですけど……この世界の衛生的なあれってどーいう感じなんでしょうか」

生徒会長「買った水だよ 買えば真水は手に入る国って答えれば察せるんじゃないか」つ栓抜き

「……なるほど まあいただきます」キュポン

814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/01(金) 19:13:43.16 ID:Xj6gWJtp0
更新乙です!
とりあえず出揃った感じですかね?
様々な境遇はどの様にぶつかりあい、そして収束してゆくのか...
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/02(土) 05:22:22.12 ID:NVGCghpV0
あー、病少年が召喚したのってもしかして……
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/06(水) 10:25:52.51 ID:mCP5Qdl90
乙!
巻き込まれ系妙齢淑女と化したプレシアさん
しかし、令呪の移植って腕切り落とすとか何とか見た気がするけど、その辺大丈夫なのかね
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/09(土) 11:17:53.96 ID:TLyhvodDO


【帝都 工業地区路上】
【運送屋トラック 走行中】


ブロロロロロロ……


ソバカス面の先達「上がり昼過ぎンなっちまったべなァ 大丈夫かおめぇ」driver

青年「え?」うつらうつら

ソバ先「学校行ってんだろ? 時間」

青年「あ……大丈夫っス今日夕方からなんで 社長それ知ってて」

青年「だから回してんだと思います ありがとうございます」

ソバ先「ちゃんと行けよォ? 一杯勉強してダチ作れェ? でねぇと俺みたいにつまんねーおっさんになっちまうぞォ」

青年「はは……」

ソバ先「まァーまずぁその眉間のシワだぁなァ こえーぞおめぇそれ、ムショ上がりに見えっからよォたまに ええ?」

ソバ先「ニコッといけ! ニコッと! エガオが一番のお化粧よォ〜〜ぉ↓ォ↑〜〜っと」sing

青年「もう呑んでんすか?」

ソバ先「終わったからァ!」げははは

青年「程々にしてくださいよ 肝臓」

ソバ先「カカァみてーなこと言うなよぉ〜」

青年「はは お 着きますね」

ソバ先「あとやっとっからよ シャワー浴びてサッパリしてけな ヒゲも剃っとけな」

青年「ありがとうございます お疲れ様です」

ソバ先「おーう」
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/09(土) 11:24:04.74 ID:TLyhvodDO

【運送会社 更衣室】


青年「(明日は休みか……夕方まで寝てよ 飯は豆缶でいいや)」着替え
青年「(ああダメだ洗濯溜まってっから洗い行かねーと……ダリー)」

青年「あ お疲れ様です」

「おうお疲れー」
「お疲れさんですー」

青年「(寝るのはそれからだな……)」

「社長 お疲れ様です」

運送社長「おゥお疲れ コマイヌいるか?」

青年「!」

「戻ってます 着替えてましたけど その社長がよく言ってるコマイヌってそれなんなんすか?」

運送社長「東の島国に居る犬の魔物 石像がたくさんあってよ こう グッとこう眉間に皺がめちゃ寄ってんだ」

「なるほど ははは……」

運送社長「まーコマでイヌなのはお前ら全員そうだけどな」ガチャ

青年「社長」

運送社長「よォコマイヌお疲れ お前明日夜出ろ」

青年「夜便ですか?」

運送社長「段取り組みてえから電話してんのに昨日からこっちハゲが捕まらねェ バックレやがった」

運送社長「奴ぁ懲戒免職だ 他で強化魔法使える奴は出払ってる 行け」

青年「俺 まだ習得しきれてないですよ 魔導炉にかけれるレベルのやつ……」

運送社長「そうだな ほら」つアンプル

青年「……」

運送社長「八時からだから 早退して来いよ」

運送社長「まだ単位に影響しない程度には休めるだろ? 大丈夫だよちゃんと卒業できる程度には考えてやるから」

青年「(それは俺がなんのアクシデントもなく体調も崩さず 仕事以外に休みを使わない場合の だろ……)」

運送社長「手当ては弾む 分かったな 以上」

バタン

青年「あ〜〜 マジか」

「うーわ ご指名かァ〜……」
「災難だったなコマよぉ ほら コーラ買ってやっから気張んな」vending machine
「俺にもくれ貧乏なんだ」
「スったからだろ? 修道院か公園に行くといいことがあるよ」buy cola
「ボコされるわ」ホームレスに
「コマ ほれ」つコーラ

青年「すんませんありがとうございます でもコマはやめてくださいって……」ギャリン グビ

「いや結構しっくり来てんぜ呼びやすいし」
「犬の魔物だってよ」
「こないだ警官殺りまくった奴じゃねえの オレンジの犬っつってなかったかラジオで」
「いや魔人だったらしいぞ 巨乳のデミ女になったって見た奴が言ってた」
「デミかよ ねーわ」
「毛ジラミ確定だっていうじゃん」
「それ以前に食い千切られんぞおめー」ハハハハ
「心配ねェ。俺の皮は鉄壁だ」キリッ

ギャハハハハハハハ

青年「毛ジラミよりやべーやつじゃないっすかそれ 早く医者行った方がいいスよ」アハハハ

「うるせー!」

青年「はははは…… じゃ お先失礼しまーす」

「うーい」
「お疲れー」

819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 20:40:55.77 ID:g2oplJlV0
うわ何その辛い現実……乙
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/11(月) 08:13:59.68 ID:8cwhEoQl0
乙!
で、この苦学生さんはどうなってしまうのか……
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/12(火) 23:49:57.41 ID:fMt6Qg6nO


【数時間後 路上某所】


ペラ ペラ


バイカー1「リーダー? リーダー! またそれ見てんすか 赤い本」

バイカーリーダー「おう」

バイカー2「……読めねえな……ルーンってやつですか? サッパリ分かんねえ」

Bリーダー「俺にも分からん だが貴重品だっていうしな、終わった後で値打ちモンなら気になんだろ それより遅ぇぞ」パタン

バイカー2「もうそろそろ……あ 来ました」

ロロロロロロロロルルルルルドルルルドルンドルンドルン

バイカー3「遅くなりやした」キキッ

Bリーダー「獲物は?」

バイカー3「どうぞ リストっす」つ紙

Bリーダー「リストだと? いつもは口頭だろうが、何件もあるってことか」check

バイカー3「どうもそうみてえで」

Bリーダー「……あー こいつぁ参ったな」カキカキ

Bリーダー「明らかに"ダンナ"に出張ってもらうのを前提にしてる 頭数だけじゃキツい仕事だ」

バイカー4「ダンナか……」

バイカー1「いいじゃないスか! 帝都入ってからこっち、派手なのはご無沙汰だったじゃないすか」

バイカー3「渡りに船って具合だよな 渡されて試しでしか喚んでませんし、いっぺん見とく方がいいんじゃないですか?」

Bリーダー「……」

バイカー1「お前はどうだよ」

バイカー2「リーダーに従う どうしますリーダー」

Bリーダー「いや一応考えを聞いておきてェ どう思う? 参考までに――――」

Bリーダー「俺達ゃ国外からの労働者扱いでここ帝国に入って来てる 二十八人全員な 目的は帝国での足掛かり作りだが……出国期限が迫ってる」

Bリーダー「現状 拠点を築くにゃ至ってねえ が とりあえずシノギの当ては見付かった」

バイカー2「車ドロ(車泥棒) 大陸中央で生きてきた俺達には朝飯前っす」
822 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/06/12(火) 23:51:17.92 ID:fMt6Qg6nO

Bリーダー「そうだ そもそも手を出してねぇ分野だったようだが ここへきて"地元の連中"が浮き足立った 発端のイベントがよく分からんかったが……」

Bリーダー「とにかく流れが来てると思う センセイは大口の客になる ダンナを寄越したのも俺らを見てる、試してるんだ」

バイカーs「…………」

Bリーダー「聞いておきてェ このままスゴスゴと中央に帰って――――」
Bリーダー「またクソ共和国と帝国のタコのおこぼれに預かる生活に戻るか? 戻りたいのか? あ? どうなんだ?」

Bリーダー「俺ァ嫌だね!!」

Bリーダー「なんとしてもここで一旗揚げんだ! 故郷ごと負け犬にされ続けた今までにケリをつける!」

Bリーダー「俺らの故郷は修羅の国だァ! 甘ったれたハナ垂れインペリアルどもが来りゃ三分でケツの毛まで毟られる無法地帯だ!」

Bリーダー「そこでイワした俺達の、そん中でも選りすぐりの精鋭がここにいるお前らだ! いいか お前らは俺の子分でも手下でも ましてやコマでもねェ――――」

Bリーダー「おらァ! 俺達はなんだ!?」

「兄弟だ!」
「家族!」「家族」
「家族だァー!」
「兄弟姉妹だ!!」
「運命共同体っす!!」

Bリーダー「そォだ運命共同体だ! いいこと言ったぜ、そう家族なんだ! この世界のどこに居ても心は一つよ!!」
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/12(火) 23:55:17.21 ID:fMt6Qg6nO

Bリーダー「故郷の兄弟達にでっけえ土産持ってくぞ! おいお前 どうなんだ! やる気はあっか!?」

バイカー2「アぃリーダー! 家族のために! リーダーに従う!! やりましょうでっけえのを!!」

ウオオォオオオオオオォオオォオォォオォオォオォオォオォォォォ
ドルルゥン ドルルゥン ドルルゥン ドルルゥンドルルゥンドルルンドルルンドルルン

Bリーダー「リストを回せ! 小隊ごとに獲物を振った、どいつもこいつも骨がありゃあがるがいつも通りやれば問題ねェ!」ドルルンドルルンドルルンドルルン

Bリーダー「一号から四号は情報管制! 俺が先陣を切る、ついてこいてめえら!!」ドルルルロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
Bリーダー「繋いだか? 繋げ!」biker radio

バイカー1『一号隊感度良好』
バイカー2『OK二号』
バイカー3『三号繋ぎました』
バイカー4『四号オーバー!』

Bリーダー「狙いは公共車両だ! パトカー 消防車 ミートワゴン 交通機関!!」

『交通機関ってのは!』

Bリーダー「路面電車だ」

『ヒューーー!』
『マジっスか!? うおおっしゃ!!』
『腕が鳴るわァァア!』

Bリーダー「冗談だよォ どうやって掻っ払うんだよんなモン!? ガハハハハ ゆくゆくは頂くがなァ!」

Bリーダー「今日はバスを狙え! 二階建てのやつがいい、挨拶代わりにゃ丁度良かろうよ!!」

『リーダーの隊がサツ行くんスか!?』
『危ねェ 俺らに任せてください!』

Bリーダー「誰にモノ言ってんだァ最強は俺だ! 最強のヤツが最強のヤツに当たンだろが!!」

Bリーダー「四号! 寄れ!!」ヒュンッ

バイカー4「!」パシッ

Bリーダー「客が居る! 殺しは無しってのがセンセイからの絶対条件だ!」
Bリーダー「上手く使えよ! 暴れっぷりを後で聞かせてくれや!!」

バイカー4「アぃリーダー!!」


ドルルルロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ブロロロロロロロルルルルロロロロロロロロロロロドロロルロロロロロ……

824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/13(水) 05:05:39.00 ID:x2X9W7OI0
乙!
まー、やる気に満ち溢れたファミリーです事
825 :チッ!! やられた 予想がつかなすぎる のんびりしてられないってか…… ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/06/14(木) 00:51:59.63 ID:iHVkAgn1O
 
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/16(土) 18:56:05.60 ID:IuHZwy1G0
電車なんてどうやって盗むんだろな。いや、魔法を使えるんなら空を飛ばせて?
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 19:51:26.35 ID:ZGxXZvvL0
ワープゲート魔法とか使えりゃ楽?
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/19(火) 12:35:49.34 ID:LEbxW9Pj0
ポートピアとかwwwってかそっちにもあんのかいw
829 : ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/06/25(月) 16:43:43.58 ID:KgDByhkmO


【数分後 夕方前】
【夜学生主要登校時間帯】

【某所路上 乗合バス二階席】


青年「……」read textbook
青年「ん〜」difficult

青年「(いかん いかん 眠い……シャワー浴びてちょっとでも仮眠しときゃあよかった)」yawn
青年「(目覚まし時計のネジ変なんだよな 一時間早く四時に起こされた時は イラっときた後でヒヤっときた……)」
青年「(一時間遅かったらヤバかった 働かなきゃすぐに死んじまう 誰も助けてくれないんだから)」

青年「……」
青年「何のために通ってんだろうな」

 暗澹としたダウナーな哲学に思考が引き込まれそうになった矢先
 それは来た

 始めは単に 魔導単車が集まっているだけなのだと思った
 交通量が多く また道路が入り組んでいる都市部では 小さな荷物の輸送他 個人の移動手段としても重宝されている乗り物
 何も珍しいことはない

ウオン ウオン ウォオン……

青年「(……んだようるせえな またかよ)」
青年「(鳥の次は バイクか――――)」

 苦学生が座席越しに振り返るのと
 艦船のそれ程ある巨大なアンカーが 冗談みたいに馬鹿太い鎖を曳いて 二階の手摺に引っ掛かったのは同時だった

ガキィィッ

「アンカー行ったァ!」ギャギャギャギャギャ
「後方二ヶ所オーケー 次ィィ!」
「強化急げやああぁ!!」
「玉ぁあ掛けぇえぇええ!」

 エンジンに掻き消されないよう 絶叫でやり取りされる作業手順
 単純に聞き取れなかったというのもあるが 乗客の殆どは連中のやりたいことと その言葉の意味を理解できずにいた
 ただ一人を除いて

青年「……玉掛けっつった?」

 二階席の他の乗客は一階へ引っ込んだ 苦学生は残った ヒーロー願望があるわけではない 決してない しかしその視線はアンカーに釘付けになっていた

青年「(このアンカー クレーン車の魔導フックを改造してんだ)」
青年「(付呪が起動してる……これは……工業用の強化魔法だ)」

 その辺の悪漢でないことを雰囲気で察し 車内は騒然とする
 車掌は混乱を抑えようと声を張った が その車掌が非常事態に冷静でいられない
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 16:44:24.98 ID:KgDByhkmO

バス運転手「(なんだ畜生ッ こいつら何する気だ? チェーン掛けるだけ掛けて随走してきやがる 暫くは直進するしかないが……)」
バス運転手「(ひいふうみいよの ええい 何台持ってこようがバイクなんぞで綱引きできるわきゃねえだろう)」

 大型車両の図体では 点々と通りに接続されている路地には入れない
 進めば随行 曲がるのは不可
 ならばブレーキを踏めばいい
 運転手の足がペダルに乗り 踏み込む前に窓が鳴る ノック音

 二人乗りのバイクだった
 細長い車体 巨大なタイヤ 魔導排煙を吹き出す太いマフラー 乗り手の風体からしていかにも暴走族ですイェァーといった見た目

 外を見た運転手の顔を睨め付けるものが四つ
 飛行帽を被った後ろのアホがニヤけて向ける 遮光ゴーグルのレンズと 切り詰められた水平二連散弾銃 眼光と銃口が運転手を射竦めた
 散弾銃が縦に振られる "窓を開けろ"

運転手「………………」freeze

 "開ァ"
 "けェ"
 "ろ!"

運転手「っ……」open window

「遅ェぞ死ぬかァ!?」ジャキ
「やめろバーロー!! おい速度ォ落とすなよ死にたくなきゃあな」
「殺しに来たんじゃねえ! 指示に従えや全員生きて降りられるぜェェ?」

運転手「わ 分かった」

 固唾を飲んで見守る乗客は これで自分達が白昼堂々目立つ見世物の登場人物と相成ったのだということを ハッキリと理解させられた

 並走してショットガンを突き付けられた運転席 鎖でバスと散歩するバイク 護送するかのように群がる暴走族風ライダーズ
 否が応でも目立ちまくる 周囲の人間が事態に気付きだし 公衆電話と警官を探し始めた
 それが分かり切っているから連中の仕事も速い

青年「ここを こうして……」カチャカチャ

ジャララララララララ ガキィン

青年「前の手摺もか これはちょっとヤベェかも……警察は何してんだ」コソッ

 後方に続き それぞれ左右脇からバスの前に出たバイクが二階席の手摺にアンカーを射出 これで四方から鎖がかかった
 青年の姿は下から見えていない 道路の直進ももうすぐ終わる
 すると運転席からホールドアップ係が離れた
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 16:46:36.69 ID:KgDByhkmO

運転手「……?」

「行け! 行け! 上げろ!」

 号令で鎖を繋いだバイクが一斉に 変形

 両輪が車体正面に対してきりもみに半回転 ホイールを路面へ向ける形になる
 どうやってるのかタイヤは空転したまま ホイールがローターの役目を果たしているとでもいうのか これで揚力を得ているらしい
 魔導垂直離着陸機 バイカーの集団が一転して空賊に変わった

青年「(クレーンはねえだろうと思ってた やっぱ連邦製の変態メカだったか……だが 細工は粒々)」
青年「(吊り下げてバスごと持ってく気なら もう上にいるのはマズいよな)」コソコソ

 アンカーから離れ 苦学生は手摺に隠れたまま一階へ降りようとした
 その時だった

パチッ

青年「っ? ちっ んだよ静電気かよ脅かしやがって」

 階段を降りきり まず目に入るのは運転席
 運転手の様子がおかしい

 眠気と戦っているかのように船を漕いだかと思うと そのままハンドルに顔からいって突っ伏した
 クラクションがけたたましく響き渡り バスのコントロールが失われる

青年「ちょッ……!」バッ

ガクンン……ッ

青年「! 浮いて……早いな」

 あわや激突 はたまた横転かと思われたが それより先にバスが浮かんだ

 吹き抜けになっている二階席の手摺に構造強化魔法をかけ堅牢化し無理矢理吊り金具に
 狂暴な唸り声をあげる魔導炉の尋常ならざる馬力と 四隅から吊り上げる四台の一糸乱れぬ操縦が織り成す 曲芸犯罪
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 16:48:03.40 ID:KgDByhkmO

 バランスを崩した苦学生が壁に掴まり 顔を上げた拍子に客席が視界に入る

青年「!」

 乗客達は運転手と同様 突然魂を抜かれたかのように 異様に脱力して座席や通路に倒れ付していた
 そういえば悲鳴の類いを聞いていない

青年「ちょっと どうしたんですか? なあ! 起きて! 全員か」
青年「何をしやがっ――――」

 揺れる車内 座席に手をつきながら通路を最後尾まで歩き声を掛けていく 十数名の乗客は完全に沈黙していた
 手口はまったく分からない 何故自分だけ無事だったのかも 二階席に隠れていたことが関係していそうだがそれはいい どうせ知らない魔法だ

 だが
 だが原因は分かった
 こいつだ 間違いない


フルフェイスのバイカー「――――――――」


 空も走る以上視界確保のためなのか 理由は定かでないが バイカー共はどいつもこいつもまともなヘルメットを被っていなかった
 そんな中にあって一人 バスの真後ろを走っていたフルフェイスヘルメットのバイカーと目が――――バイザー越しに恐らく――――合った


ファンファンファンファン ファンファンファンファン

警官1〈お前達何をしてる!? バスを降ろせ!〉拡声

FFバイカー「   」cruise

警官2〈止まれ! おい一番後ろのお前!!〉拡声

FFバイカー「   」中指

警官2〈てめッ 警察舐めんなよコラ!!〉


 バスの高度は上がり 背後からは後れ馳せながらもパトカー数台 誰がどう見ても撤収時
 しかしそのバイカーだけは飛ぼうとしない バイクを変形させる素振りすらない

 振り返りもせず丁寧に返事を返すバイカーの 視線は苦学生に固定されたまま
 ショットガンを向けられた訳でもなし だのに釘付け 蛇に睨まれた蛙のように 見下ろす苦学生は動けない

 してやった と小さく得意気になっていたところへ 鏡面加工の視線だけで冷や水をぶっかけられたような

 得体の知れない感覚があった
 なんとなしに苦学生は直感する こいつは人間じゃない?
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 06:50:51.76 ID:aMOA4A0D0
乙!
っはー、豪快にやるなぁ
謎のリーダー的存在も気になりますね
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 20:49:43.25 ID:Lg8YMDHr0
中指、立てるんだ♪(ポプテピED感
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/19(木) 06:01:10.84 ID:Ua5KIGZB0
しっかし、飛行機形態バイク複数機でバスを引っ張り上げるなんて、それぞれが高度で精密な飛行技術を持ったうえで、完璧な
チームワークを発揮しないと出来ない曲芸飛行を、ろくに訓練なんてできる環境にない筈の盗っ人集団がやってのけるとか凄いな
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/13(月) 08:31:57.60 ID:P3VdEGeP0
警察さん達、大体毎回のストーリーで出ずっぱりだよな。お疲れさんだな
俺、次にストーリー安価踏めたら、絶対小ネタにするんだ
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/15(水) 06:04:28.07 ID:jKViEB4J0
>>1さん、生きてんかな?
838 :死んだように生きてる ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/08/15(水) 12:17:39.13 ID:fyjgHEEsO
 
839 :ごめんなさい 待ってて……暑くて死にそうなんです真面目に…… ◆1qS/J7BvDg [sage saga]:2018/08/15(水) 12:18:47.59 ID:fyjgHEEsO
 
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/16(木) 17:22:13.12 ID:LzsRP7v60
生存報告感謝!
いや、今年の夏は本当、エグい酷暑が多いですもんね。
しっかり養生(軽作業じゃなくて)するべきそうするべき
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/16(火) 20:28:11.83 ID:bMxI1nbt0
ようやく秋ですな〜
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/23(金) 08:41:51.91 ID:N7n09kXf0
く〜ろ〜ま〜く〜
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/02(日) 11:32:30.13 ID:6WvUcszY0
いや〜、陽がないと冷えるね〜
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/24(月) 12:17:35.01 ID:UuWIC/vF0
クリスマス……そういえばこのスレにも聖人喚ばれてたな
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/05(土) 08:36:45.92 ID:xDpYMXqC0
あけおめー
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 08:32:42.69 ID:zHVFtv0K0
う〜ん……まだ来て下さるかねぇ?
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/04(土) 15:51:49.04 ID:T/xKmjGZ0
いやー、更新来なくてつ令和
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