コブラ「俺が魔法少女ぉ?」キュゥべえ「そうだよ!」

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250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/27(火) 14:22:10.36 ID:DGyqRoDeO
マダー?
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/10(月) 01:45:38.38 ID:Srov+a6O0
糞スレ早く上げちまえ
252 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/10/11(火) 03:59:50.08 ID:mdr6+/tfO
ほんまにすまん
クソスレと言われても仕方がない
253 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/10/11(火) 04:00:55.42 ID:mdr6+/tfO
【街角】

さやか「こんな身体になっちゃって…私、どんな顔して恭介に会えばいいのかな…」

杏子「しけた顔してんじゃねぇぞ、ボンクラ」

さやか「あんた…」

杏子「面貸しな」



【廃教会】

杏子「あんたは後悔してるのかい?こんな身体になっちゃってさ」

さやか「私は…」

コブラ「俺はしてないぜ」

杏子「ど、どこから湧いてきやがったんだよ…」

コブラ「見ろよ」

コブラは左腕を外すとサイコガンをちらつかせた。

コブラ「生の腕は無くなっちまった」

さやか「どうして…?」

コブラ「なぁに、友達とじゃれあったのさ」

さやか「辛くないの…?」

コブラ「どうだろうな。不便だと思ったことは無いが、血が通ってないのは少し不安かもしれん。…だがな」

さやか「…?」

コブラ「心が通ってる。さやかのこの身体みたいにな」

コブラはさやかと杏子の肩をがっしりと掴むと強くウインクしてみせた。

さやか「…そ、そうだよね!あたし、なに落ち込んでんだろ!ガラじゃないよね!」

さやかは、一生懸命笑顔を浮かべた。

さやか「ありがとうコブラ!あたしは後悔しないよ。こんな身体になったことを!」

杏子「いやこれからあたしが回想するイイとこなんだけど…」
254 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/10/11(火) 04:01:31.40 ID:mdr6+/tfO
【学校】

仁美「上条くん大分元気になったんですね」

さやか「そうだね」

視線の先には、友人に囲まれる恭介がいる。

身体を蝕む病魔を取り払ったのは、いたいけな少女の願いだと露知らずに、彼は微笑んでいた。

まどか「さやかちゃんは行かなくていいの?」

さやか「私はいいよ…」

仁美「さやかさん。実は大事な話がありますの」

さやか「え?」

仁美「ここだと人に聞かれますわ」

さやか「何さ、かしこまって…」

仁美「とりあえず、放課後になったら駅前のショッピングセンターに一緒に行きましょう」

さやか「いいけど…」
255 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/10/11(火) 04:02:15.82 ID:mdr6+/tfO
3【ショッピングセンター】

さやか「それで、話って?」

仁美「実は恋の相談ですわ」

さやか「え?」

仁美「私…さやかさんとまどかさんに秘密にしてきたことがあるんです」

仁美はさやかを真っ直ぐ見つめている。

その目をさやかは見つめ返せない。

仁美「私、以前から上条恭介さんのことをお慕いしていましたの」

さやか「…そ、そうなんだ。恭介も隅に置けないなぁ」

仁美「そこで1つ問題が発覚しました」

さやか「え?」

仁美「上条くんは『ある人』をお慕いしているそうです」

さやか「だ、誰?」

仁美「私も誰かは分かりません。ただ、日本人離れした巨躯と、ハンサムとは言えない3枚目の金髪の中年男性と」

さやかの顔から血の気が失せていく。

あからさまな特徴はあの男に直結せざるを得ないから。

仁美「これは入院してた病院でも有名な話だそうです…」

仁美「その胸の高鳴りを恋と気付くまでに時間はかからなかった、と」

さやか「ひ、仁美。落ち着いて考えて相手は男よね」

仁美「ええ」

さやか「それは…ないんじゃない?」

仁美「ご本人に…聞きに行きますか?」

さやか「…」

あり得ない。

そう思えないのは、相手がコブラだからだろうか。

さやかと仁美は拭いきれない不安を背負い恭介宅に向かった。
256 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/10/11(火) 04:03:48.67 ID:mdr6+/tfO
【恭介宅】

恭介「やぁ、さやかじゃないか」

さやか「ごめんこんな時間に」

恭介「いいよ。なにか用かい?」

さやか「あのさ、変なこと聞くようだけど…」

仁美「上条くんはホモなんですか!」

さやか「そんな聞き方があるかい!」

恭介「や、はは。そんな」

さやか「だ、だよね」

恭介「…恋愛に性別は関係ないだろう」

恭介は遠くを見つめている。

さやか「お、おいおい」

恭介「この前、さやかと一緒に来たあの人。逞しい肉体、深く響く野沢那智ボイス…」

恭介は握りこぶしを胸に押し当てると苦しそうに吐き出した。

恭介「あの人は僕の理想なんだ。はじめはあの人のようになりたいと思ってたけど、徐々に…」

さやか「じょ、徐々に…?」

恭介「好きになってしまったんだ」

仁美「はぅ…」

仁美は額に手を当てたまま卒倒した。

さやか「ひ、仁美!」

恭介「あの人になら…」

さやか「…え?」

恭介「抱かれてもいい」

さやかは額に手を当てたまま卒倒した。
257 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/10/11(火) 04:05:03.90 ID:mdr6+/tfO
【さやか宅】

さやか「まどか…」

まどか「付いていっていい?さやかちゃんに一人になってほしくないの」

さやか「あんたは優しいね。あたしなんて大した価値もないのに」

まどか「そんなこと…」

さやか「あたしね、今日後悔しそうになっちゃった。仁美を助けなければ良かったって一瞬思っちゃった」

さやか「それにね、殺してやりたいと本気で思ったの。コブラを」

まどか「えぇ!?」

さやか「まどか、どうしよう…。コブラに恭介を取られちゃうよ」

まどか「い、言ってることがさっぱりわからないよ…っ」

さやか「でも、私何も出来ないよ。だってあたし死んでるもん。ゾンビだもん…」

まどか(は、話が通じてない…)

さやか「こんな身体でキスしてなんて言えない…抱き締めてなんて…」

まどか(わけが分からないよ…)

さやか「ありがと、ごめんね」

まどか「う、ううん!いいの!」

さやか「もう大丈夫。さぁ魔女を倒しに行こう」

まどか(どうしよう、さやかちゃんおかしくなっちゃったのかな…)
258 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/10/11(火) 04:07:06.29 ID:mdr6+/tfO
本当にすまん
ちょっと忙しいのが続いてる
スキを見て書き貯めるようにはしてる
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 05:45:07.09 ID:1qm/bxPX0
工工エエェェェェェェェ(゚Д゚)ェェェェェエエエ工工
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 06:19:02.53 ID:HAbt/9pno

これは確かに精神にくるなww
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 08:10:31.29 ID:UUK/WC5ro


今までで一番笑ったw
ずっと待ってるよ
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 09:12:05.81 ID:OcPu+/QDO
こんなの絶対おかし……くもないか
コブラは恋愛経験も豊富で包容力あるからね
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 17:47:39.09 ID:USClsE0AO
よくわかってるな
やっぱり野沢ボイスが一番さ
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 17:57:14.44 ID:EZ7pO9SSO
クッソ久しぶりの更新かと思ったら
ちょっと笑いをこらえきれなかった
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 19:54:13.86 ID:/cbOultDo
いや・・・まぁ・・・巨乳だし・・・ムチムチしてるし・・・金髪だし・・・包容力あるしな・・・
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 21:17:15.95 ID:GoKoaKNpo
>>265
マミさんとコブラが属性的に似ている可能性が出てきたな
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 22:32:58.29 ID:IUlaYOt2o
乙ww
体の部位を失った点も共通だね
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/11(火) 22:59:41.61 ID:5ILjsz9B0
一方はバイタルパートにも程がある場所喪失してるんですが義頭からメンズビームでも撃つんですかね…
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/12(水) 12:55:59.26 ID:FKBMj13DO
>>365
でも「コブラが来た!」と「マミさんが来た!」では
安心感にかなり差があるのはなぜだろう?
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/12(水) 13:03:13.93 ID:eDwzqShcO
コブラが来た!:コブラは勝つがヒロインは死ぬ(死んでる)かもしれない
マミさんが来た!:救助対象はまず助かるがマミさんは死ぬかもしれない
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/14(金) 17:57:14.87 ID:u18GpTPJO
久しぶりに来たら更新してて嬉しい
がんばってください
272 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/11/04(金) 22:04:00.46 ID:GuHhi86IO
明日かきまふ
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/04(金) 22:19:11.91 ID:QfMR3ErJP
OK、シャンパンを冷やして待ってるぜ
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/05(土) 01:31:35.21 ID:npPSGxVa0
そんじゃ俺はマティーニだ。うんとドライにしとくぜ。
275 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/11/05(土) 21:25:12.16 ID:qMRb6JtWO
うおおお!

ちょっと野暮用少し遅れる
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/11/06(日) 00:02:01.56 ID:VaKc2goD0
日付変わっちまったけど用事しながら待ってる
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/06(日) 01:29:05.35 ID:VJ8+/8fl0
日付が変わるとどうなるんだ?

知らんのか、日が昇る
278 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/11/06(日) 10:49:09.43 ID:ejym8RAJO
すまんお酒は飲みすぎちゃダメだな

迎え酒しながら書くね
279 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/11/06(日) 10:50:07.35 ID:ejym8RAJO
6

【雑ビル屋上】

ほむら「黙って見てるなんて意外ね」

杏子「今回はちゃんと魔女を倒してるからさ」

ほむら「そんな理由であなたが獲物を譲るなんてね」

杏子「ん?あのバカ手こずりやがって…」

ほむら「心配しなくても、やつがいるわ」


パァン

乾いた破裂音。

銃声が放たれたパイソンの銃口からは煙が立ち上る。

コブラ「よう。苦戦してるようだな!」

ビルの谷間に差し込んだ月明かりがコブラを写し出した。

さやか「あんた…」

コブラ「おっかない顔してるぜ。こんな夜に似合わない」

さやか「消えてよ。誰が助けてほしいっていったのさ」

コブラ「おおこわ。二等兵の目になってるぜ。怖いもの全部敵って目だ」

さやか「…バカにしてるならさ。相手になってよ」

さやかは剣をコブラの喉元に突きつけると暗い瞳で睨み付けた。

コブラ「よせよ。怪我するぜ」

さやか「誰がするか!」

コブラ「俺がだよ」

さやかは袈裟斬りにコブラを切りつけると、力強く蹴飛ばした。
280 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/11/06(日) 10:51:13.79 ID:ejym8RAJO
コブラはビルに叩きつけられた。

ビルに二筋三筋のヒビが走る。

フラりと立ち上がったコブラは、ファイティングポーズをとって見せた。

さやか「…バカにしてるの!?」

コブラ「殴ってすむなら殴れよ」

さやか「あんた、あんたみたいなのに…なんで恭介が…」

コブラ「殴られる理由は…ないはずさ。多分。いや、星の数くらいはあるかもな」

さやか「黙れ!」

さやかが振りかぶると無数の剣が翔んだ。

まるで指揮に呼応するように。

コブラ「…っ!!」

「待ちなさい!」

魔弾が浮遊する剣を次々と捉えた。

さやか「なにさ、なんなのさ!」

マミ「コブラに手出しはさせないわ」
281 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/11/06(日) 10:51:57.06 ID:ejym8RAJO
さやか「邪魔しないでよ…マミさん」

マミ「邪魔?勘違いしないで。これは指導よ」

さやか「は?」

マミ「後輩指導。学校でも魔法少女としてもね」

さやか「へぇ…じゃあよろしくお願いしますよ。先輩っ!」

さやかはクラウチングスタートの姿勢を取ると、顔を上げた。

視線の先のマミはピチピチのタイツの隙間から無数の拳銃を取り出している。

さやか「キモい格好しやがって…!」

さやかの脚が地から浮いた。

と、同時にさやかの姿が消えた。

数瞬、遅れて飛んできた銃弾がかつてさやかがいた場所を貫いた。

マミ「速いわね!」

魔弾の装填はすでに完了していた。

銃口がさやかを追う。

さやか「さすが…!」

弾着は煙をあげてさやかに迫る。

照準は確実に近づきつつある。

さやかは壁づたいに走り抜けると壁を蹴った。

距離を詰める。

さやかの逃げ道はそこにしかなかった。

しかし、そこにこそさやかの利がある。

マミ「接近戦は苦手なんだけど…!」

282 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/11/06(日) 10:54:51.66 ID:ejym8RAJO
銃身と握把を強く握ると銃床をさやかに向けた。

さやかは切っ先を強く突きだした。

触れた床尾部と剣の刃が火花をあげて交差する。

二人の身体は密着して、激しいつばぜり合いとなった。

マミ「理由を聞いてなかったわね」

さやか「あたしは、あたしは…!」

マミ「…!?」

さやか「こんな思いをするために、魔法少女になったわけじゃない…」

マミ「…美樹さん」

さやか「…こんなホモホモしい展開のために魔法少女になったわけじゃない!」

さやかは弾かれるように飛び退いた。

さやか「あははは、慣れると痛みなんて無くなってくんだね」

まどか「さやかちゃん…」

さやかの肩口から血が滴る。

が、暫くしてかき消えるように傷は消えた。


まどか「もう、もうやめて…」
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/06(日) 11:42:29.23 ID:yVGVryNFO
悲しいね
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/06(日) 14:02:11.20 ID:Kol8rpDtO
ダメだ所々笑う
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/06(日) 18:43:53.65 ID:J44YmvYj0
ホモが好きな女子になれば?
ソウルジェムピッカピカになるで
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/06(日) 20:04:26.58 ID:kvm8JfC2O
ピチピチタイツの隙間から物を取り出す時にマミさんのけしからんものが見えてる可能性があるわけだな
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/11/06(日) 20:22:01.77 ID:VaKc2goD0
マミさんは早々に脱落する予定だったからあんなセクシャルな体つきしてたんかね(他の4人と比べて)
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 02:15:24.35 ID:1NLPRKcRO
現実が忙しいのか…
289 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/02(金) 20:19:24.75 ID:CxqQg6AkO
すまん本当にすまん
師走忙しい
明日かく
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/02(金) 20:33:12.98 ID:vw5hHWI9O
頑張れ>>1は師走なんかに負けない強い子だろう
291 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/03(土) 23:47:02.18 ID:8H4v35yFO
ぎゃー今日がおわっちまう
まだ家帰れてねーべや
292 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/04(日) 00:38:54.42 ID:fSN1GTG6O
すみません
予定変更します
明日書きます
自分勝手なことしてすみません
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/04(日) 00:54:31.29 ID:PwEWdRKeO
最後まで書ききってくれるならワタシ待つわ
294 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/04(日) 23:33:52.45 ID:Fc/+W+QmO
コブラを担ぐマミは視線をさやかに向けた。

マミ「何があったか知らないけど、ひどい顔ね」

さやか「…」

マミ「生きている意味なんて無いって顔」

さやか「…」

マミは隣のビルに跳躍した。

マミ「まるで魔女ね」

さやか「そうね…そうかもね…」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「希望なんてもうない…」

まどか「さやかちゃん…大丈夫?」

さやか「まどか…帰ろうか」

まどか「う、うん…」
295 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/04(日) 23:45:56.92 ID:Fc/+W+QmO
さやか「ちょっと肩かして…」

疲労感が体から抜けない。

傷の回復スピードも格段に落ちている。

まどか「だ、大丈夫?」

さやか「ちょっと目眩がね」

まどか「ねぇ、どうしてコブラくんにひどいことしたの?マミさんにも…」

さやか「なんでだろう…本当になんでだろうね」

まどか「…」

さやか「あんなことしても何も変わらないのにね」

まどか「後で謝りにいこう」

さやか「いや、いい。これで良かったんだよ」

まどか「そんな…」

さやか「もう、何も元通りにならない」

まどか「そ、それじゃさやかちゃんのためにならないよ」

さやか「あたしのためにって何?」

まどか「…!?」

さやか「こんな姿になった私のためって…なによ」

さやかは身体をまどかから突き放すと、まどかをにらみ据えた。

さやか「今のあたしは魔女を殺すしかない、ただの石ころよ。それ以外の価値なんてない」

まどか「そ、そんな」

さやか「じゃああんたが代わりに魔女を殺してくれるの?」

まどか「…!!」

さやか「なにもしないくせに心配してるつもりになんてならないで」

雨脚が強まってきた。

ずぶ濡れの二人の距離は離れていく。

遠く遠く。

まどか「…」
296 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/05(月) 00:00:17.01 ID:KZHTgvOfO
【屋上】

ほむら「ワルプルギスの出現予測範囲はここよ」

杏子「なんでそんなことがわかんだよ」

ほむら「統計よ」

杏子「統計って…どうやって?前に来たなんて話聞いたことがねーぞ」

ほむら「…」

杏子「はぁ、だいたいさ。二人でなんとかなんのか?」

ほむら「それはやってみなきゃ分からないわ。試してみる価値はある」

杏子「1回しかないのにそんな適当でいいのかよ」

ほむら「そうね。1回しかないならね」

杏子「…?」

ほむら「気にしないで」

杏子「つーかどうせならよー、マミやさやかに助け求めたらどうよ」

ほむら「美樹さやかはともかく、巴マミは不味いわ」

杏子「は?」

ほむら「あの宇宙海賊に助けられるわけにはいかない」

杏子「それこそ強力な助っ人だと思うけどなあ」

ほむら「だめよ」

杏子「変なとこ意固地だよなぁ」

ほむら「彼はイレギュラーなのよ」

ほむら(そう、イレギュラー)

ほむら(今まで繰り返してきて、初めての異物)

ほむら(彼の存在が私たちに大きく影響を及ぼしてる)

ほむら(特にまどかに)

ほむら(まどかがああも男に媚びるメスの目になっているのは初めて見た…)

ほむら(羨ましい…)

ほむらはその視線が自分に向けられるのを想像した。

杏子「お、おい。よだれが垂れてるぞ」

ほむら「おっと、失敬」ジュルリ
297 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/05(月) 00:25:43.31 ID:KZHTgvOfO
キュウべえ「やぁお揃いで」

杏子「何しにきやがった」

キュウべえ「どうやら面白い話をしてるみたいだからね」

ほむら「あなたに話すことなんてないわ」

キュウべえ「そう言わず教えて欲しいな。どうやってワルプルギスの出現を予期したのか」

ほむら「…」

キュウべえ「ふぅん。だんまりかい。まぁいいさ」

ほむら「それだけ?」

キュウべえ「いやなに、君たちに忠告しようと思ってさ」

杏子「?」

キュウべえ「美樹さやか、あの子に注意した方がいい。穢れきったソウルジェムが呪いを生んでいる」

ほむら「…そう」

キュウべえ「あのままだと…。君なら分かるよね」

ほむら「…ええ。話はそれだけ?」

キュウべえ「ああ。あとは任せたよ」

杏子「ヤバイことになりそうだな…」

ほむら「そうね」

ほむら(コブラ、あなたの影響力なんてその程度ということよ)

ほむらは絶望ともとれる無表情を天に向けると、深くため息をついた。
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/05(月) 04:09:09.96 ID:qD6WquwNo
ほむらさん羨ましいなら羨ましいといった方が…
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/12/20(火) 09:51:24.65 ID:w73WBFYM0
次スレがあるとしたら
コブラ「俺が魔法少女ぉ?」キュゥべえ「そうだよ!」(半ギレ)
になるのかな、だんだんキュゥべえが精神疾患患ってきてるみたいだし
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/24(土) 21:05:01.53 ID:MxaQNE4sP
きよし、この夜・・・♪
301 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/25(日) 16:16:32.83 ID:BEomJT6fO
くりぼっちだから今日の夜書く
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/12/25(日) 23:05:15.59 ID:9SZivgeJ0
今日の夜だけど合いの手待ちだったのかなひょっとして。

ごめんね俺今病床なんだすまない
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/25(日) 23:11:25.70 ID:xGdvE7dRP
俺もちょっと腹を下していてな
久しぶりに飲んだけど、うっぷす・・・!
セーロガンは相変わらずひっでぇ匂いだい!
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/25(日) 23:16:15.86 ID:rLoPDHyBO
クリボーくりくり支援
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/25(日) 23:18:42.08 ID:p5j0mwrpo
ボッチだよー
306 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/26(月) 00:39:17.64 ID:92GE6GwhO
【街路】

恭介「志筑さんって帰る方向こっちなんだっけ?」

仁美「いえ、違いますわ」

恭介「じゃあどうして…」

仁美は恭介の行く手を阻むように正対すると、真っ直ぐ恭介を見つめた。

恭介「な、なんだい?」

仁美「まだ、あのおじ様をお慕いしているのですか?」

恭介「…悪いかい?」

恭介は目線を地面に反らした。

仁美「気の迷いは誰にでもあります」

恭介「僕は本気だよ」

仁美「男性は男性を好きにはなりません」

恭介「でも、僕は…」

仁美「…」

恭介「それでも好きになってしまったんだ!」

恭介は走り出した。

仁美はその背中を目で追うと、小さくため息を着いた。

仁美「上条くんをそこまでにさせる御人とは一体どのような人なのでしょう…」

「失礼、道を訪ねたいんだが」

仁美「はい?」
307 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/26(月) 00:50:49.28 ID:92GE6GwhO
振り替えると、そこには壁のように大きな金髪の中年男性がいた。

口には葉巻をくわえ、優しい微笑みを讃えている。

仁美「え、あ…どちらに行きたいのですか?」

外国の人だろうか。

初めての経験にしどろもどろになりつつも、丁寧な口調が崩れないよう注意した。

「なに、喫煙所を探していてね」

仁美「え、と…そこの角のコンビニなら吸えると思います」

「悪いね」

愛らしいタレ目が仁美を凝視する。

仁美「な、なにか?」

「悩んでいる目だ。それも…恋だな」

図星。

顔にあからさまに出ているだろうか。

仁美は顔を赤らめると、すぐさま俯いた。

「おっと、悪いことしたな。まさか大当たりかい?」

仁美「よ、余計なお世話です!」

「良ければ相談に乗ろうか?」

仁美「お断りします!」

「そうかい。道案内のお礼に恋の魔法を教えてやろうと思ったんだがな」ハハハ

仁美「まほう…?」

「そうさ、君みたいな悩める少女を笑顔にする魔法さ」

仁美「な、なんなんですか…」

「それは…」
308 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/26(月) 01:10:13.64 ID:92GE6GwhO
仁美「それは?」

「素敵な場所で、大胆にやるのさ」

仁美「?」

「全ての銀河が見渡せるような漆黒の宇宙の真ん中で、誰よりも熱烈にな」

仁美「そんな場所、見滝原市にはありません」

「そうかい。ならいつか連れてってやるさ」

仁美「え?」

「なぁに、お代は道案内と、君の笑顔でいい」

仁美は、まるで口説かれてるような気分になってきた。

しかし、上条に手痛く扱われたあとにこうも優しくされると、不思議と悪い気はしない。

思わず笑みがこぼれてしまう。

仁美「うふふ」

「おっと、先払いかい」

仁美「あ、いえ、これは…」

再び顔が赤く熱くなる。

視線の先には金髪の筋肉モリモリマッチョの全身赤タイツでタレ目な外人が夕日に照らされてる。

思わず惚れてしまいそうなくらい絵になる光景だと仁美は思ってしまった。

それは多分、錯覚なのだろうと思い直そうとした。

しかし、鼓動は高鳴るばかりだ。

仁美「…」

「さて、俺も一服したら行くかな」

仁美「どこへ?」

「どうやらまだ助けが必要な女の子がいるらしいんでね」

そういうと、その外人はヒラヒラと手を振りながら、コンビニの方へ向かって行った。

仁美「あ、あの、お名前は」

「俺かい?俺の名は…」

彼は立ち止まり、顔だけを仁美に向けると、にやけながらこう言った。

「コブラさ!」

仁美「コブラさん…」

少女は体の火照りが何なのかを理解してはいない。

しかし、それはまさしく上条を見つめているときと同質のそれであることは紛れもない事実なのだ。

仁美「また、どこかで…」
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/26(月) 01:31:19.40 ID:trSpF+zA0
面白くなってきやがった!誰か賭けに乗るヤツは?
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/26(月) 05:58:35.74 ID:WuNEqrBCo
いるぜ!ここに一人な!
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/26(月) 10:57:32.43 ID:DMLv9HDbO
ヒューッ!流石コブラさんだぜ
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/27(火) 21:58:01.68 ID:P9JhNIo+P
乙ぅ!

・・・ところで仁美ちゃん、コブラくんとクラスメイトだよね?
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/12/28(水) 00:05:44.91 ID:62tA/Iwq0
ほら、制服着てないから気付かなかったんだよ多分
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/28(水) 00:57:38.09 ID:AP5POXm3O
こまけぇこたぁ
315 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2016/12/28(水) 10:33:00.76 ID:Z9EKQDQ2O
>>312
まぁ正直書き終わってからやっちまったと思いました
反省はしてます後悔はしてません
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/28(水) 13:01:08.26 ID:xaCh9pPY0
制服に認識阻害系の魔法でも掛かっていないか?
いや本気で
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/28(水) 13:06:46.38 ID:8awjMTo0o
単にあんな中学生いるはずないと記憶から抹消した可能性
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/28(水) 18:09:19.60 ID:sk9+8YxI0
「ヒューッ!」みたいに制服を脱いだら鋼みてぇな筋肉だったんだろ
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/05(木) 12:13:37.75 ID:sCrONZX4O
あけおめ保守
320 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/26(木) 23:03:01.80 ID:e8C2qx9EO
週末のどこかで書くから落ちないでくれたのむ
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/26(木) 23:15:24.37 ID:9d2wERefo
俺が受け止めるから大丈夫さあ!
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/27(金) 20:40:26.19 ID:VwSMdxJxO
オレもいるぜ!
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/27(金) 20:51:10.04 ID:PnwNpdkcP
残ねん、オレはいないみたいだ!
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/28(土) 17:35:08.10 ID:TEORpH0iO
>>321おまえはいかれとる
>>322おまえも
おまえもや>>323
>>1おまえもいかれとるでえ‼︎

そやけどワシもいかれとるから
コミケには笑って参加しような!
325 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/29(日) 12:21:54.82 ID:fISxicirO
とりあえず社畜って嫌だなぁと思いました
326 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/29(日) 13:23:43.06 ID:i321wBFTO
【電車内】

「言い訳などさせるべきではない」

「女など所詮道具にすぎない」

ホスト「いやー、本当、女は人間扱いしちゃダメっすね〜」

「迂闊に用いると裏切る可能性すらある」

ホスト「まぁ顔殴るぞって脅せば、大概黙りますもんね」

「その程度か?」

ホスト「え?」

「俺ならば、皮を剥いで晒す」

ホスト「け、結構エグいこと言いますね…。あんまりやり過ぎると仕返しとか怖そう…」

「心配ない。俺の身体は特殊偏光ガラスで出来ている」

ホスト「特殊…変態?え?」

さやか「ねぇ、さっきの話だけど」

「ん?」

さやか「女って道具なの?」

さやか「心を込めてやったことも認めてくれないの?」

さやか「命がけでやったことにも応えてくれないの?」

さやか「ねぇ、教えてよ。でないとあたし…」

さやかのソウルジェムからどす黒い何かが溢れ出てくる。

それはさやかの身体を伝うように全身を蝕みはじめた。

「口の聞き方を知らんようだな」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 13:35:10.32 ID:z0WSmTgDO
コブラがいるならあいつもいるよな…
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 13:42:42.38 ID:q6bES9WkO
ソルマァーック!
329 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/29(日) 13:46:21.70 ID:i321wBFTO
男は立ち上がった。

こちらを向いた顔が街灯で照らされる。

しかし、そこにはおよそ、人の顔と呼べるものは無かった。

さやか「!?」

さやかは驚きのあまり後退りし、口に手を当てた。

金色の顔面に緑色の眼球。

「驚いたか。失礼なヤツだ」

ホスト「そうだそうだ!この人はなぁ、見滝原市No.1ホスト…」

男は、上着を脱ぎ捨てた。

透き通る身体は、逞しい金の骨格を讃えている。

さやか「な、なんなのこいつ」

ホスト「その名も『水瀬晶(みずせしょう)』さん!通称『クリスタルボーイ』さんだ!」

さやか「わ、訳がわからないけど、ヤバイことは分かる…」

さやかは男の右手を見た。

二股の巨大な鈎づめは鋭利に輝いている。

「時に貴様」

反応が一瞬遅れた。

さやかは魔法少女に変身する間もなく、先ほどの鈎づめに捕らえられた。

さやか「がはっ、ぐぅぅ」

「左手が銃の男を知らないか」
330 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/29(日) 14:11:04.46 ID:i321wBFTO
さやか「ひ、左手…?」

クリボー「そうだ。ついでに言えば金髪のマッチョで背丈は貴様の2倍弱位の男だ」

知っている。

間違いなく心当たりはある。

大事なものを奪ったアイツ。

到底許せぬアイツを。

さやか「…」

クリボー「む、心当たりがありそうだな」

クリボー「わざわざホストなどに身を堕として、ヤツの好きな女の話を聞いて回った甲斐があった」

さやか「うん…知ってるよ」

クリボー「ほう、ヤツは、コブラはどこにいる」

さやかは恭介の顔を想像した。

もはや手に入らないその笑顔も、やはり愛しい。

そして、それがコブラの不幸により壊されることは遺憾であった。

さやか「そこまでは言わない」

クリボー「ほう…」

さやか「だって、あたしの大事な恭介の大事な人だもん」

さやかは、自分の発した言葉に涙した。

思うまいとする言葉を口にした。

その事実が少女を深く深く傷つけた。

クリボー「ならば貴様に利用価値などない」

さやか(あぁ、まさか魔女じゃなくて、こんなワケの分かんないやつに殺されちゃうんだ)

さやか(これも魔法少女の運命なのかな)

さやか(教えてよ…コブラ)



「待ちな」



暗がりに人影が見える。

クリボー「やはり来たか」

「その子はすでに俺がデートの予約ズミでね」

さやか「コブラ…」

またも目から大粒の涙がこぼれた。

しかし、これは、多分嬉しいんだと少女は思った。
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 14:19:12.34 ID:Bjq7X4LsP
内心ではクリボーが一番喜んでそう
332 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/29(日) 14:44:30.62 ID:i321wBFTO
クリボー「女のピンチならすぐに来ると思っていた」

コブラ「そういうことするからおたくはモテないんだぜ」

クリボー「減らず口を…」

さやか「コブラ…」

コブラ「よう、探したぜ。クリスタルボーイよ、男の勝負がしたいんだろう?離せよ」

クリボー「ふん」

さやかは解き放たれるやいなや、コブラに駆け寄った。

さやか「ごめん!あたし、あんたにたくさん酷いことしたのに…」

コブラ「よせよ、過ぎたことは気にすると身体に毒だぜ」

逞しい身体が優しくさやかを抱きよせる。

さやか「本当に…ごめん」

赤いタイツに涙の染みが広がる。

コブラ「なぁに、いいってことよ」

クリボー「再会の挨拶は済んだか」

コブラ「ああ、これが終わったら続きをするさ」

クリボー「残念ながら貴様はここで死ぬ。この列車の終着駅は地獄だ」

コブラはさやかを2、3度 撫でると、クリスタルボーイを見据えた。

コブラ「もちろん、降りるのはお前だけだがな!」
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 14:45:18.72 ID:irlX3dcrO
ホストはどんな気分でこれを見てるのか
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 15:12:26.92 ID:hmtpwEjFo
コブラがホストもおとす可能性
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 21:20:43.01 ID:vcc6PInoO
相変わらずクロス物では清々しいまでに完璧に鬱フラグぶっ壊してくれるぜ
336 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/29(日) 23:42:39.35 ID:gPE08gEeO
さやか「あぶない!」

仕掛けたのはクリスタルボーイであった。

伸びた右腕の鈎づめがコブラに真っ直ぐ飛ぶ。

コブラ「見え透いてるんだよ!」

さやかを抱き抱えたままコブラは伏せた。

ゴガァン!!

大きな破壊音。

隣の車両まで開いた大きな穴が威力を物語っている。

さやか「す、すごい」

クリボー「流石だな」

コブラ「なぁに、長年の仲だ。一晩限りの女より分かりやすい」

クリボー「では、これはどうかな」

クリスタルボーイは右腕勢いよく戻すと、鈎づめをコブラに向けた。

コブラ「また腕を伸ばすわけじゃあるまい」

クリボー「なぁに長年の仲だ。同じ手が通用するとは思っていない」

コブラ「…避けろさやか!」

クリボー「遅い!」

右腕に内蔵されたビームガン。

そこから放たれたのは数発の強大なエネルギーを内包した光弾。

一度だけ使っているのを見たことがあったが…

これの威力はその時の比では無い!

コブラ「くっ!」

床、壁、コブラを追うように弾着する。

コブラ「さ、さすがにヤバイぜ」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 23:44:15.00 ID:Bjq7X4LsP
唐突に始まるガチバトル、嫌いじゃないぜ!
338 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/30(月) 00:00:52.09 ID:snYOa/U6O
穿たれた穴から満月が見える。

車体は繋がっているのが不思議なくらいに破壊されてしまった。

クリボー「起きろコブラ。まともに当たってはいないはずだ」

瓦礫の下からコブラが這いずり出てきた。

コブラ「まったく。オープンカーとは洒落てるじゃないか」

クリボー「気が利いているだろう」

コブラ「ついでに美女とシャンパンを頼もうか」

クリボー「そのサービスは地獄の悪魔に頼むといい」

クリスタルボーイはコブラの首を掴むと、おもむろに持ち上げた。

クリボー「俺ができるサービスなんてこれくらいなものだ」

そのまま床に開いた穴にコブラを押し付けた。

どうやらこのまま落とすつもりらしい。

コブラ「くっ、ぐぉぉ」

クリボー「安心しろ。落ちたくらいでは死なないだろうからな。先に…」

コブラ「なんだ?ママに電話でもさせてくれるのか?」

クリボー「首を切り落としてから、レーザーで身体を穴だらけにしてやる」

コブラ「そのサービスにチップは払えないぜ!」

クリボー「ふっ、貴様の命で釣りがくる。…っ!」

透明な身体は吹き飛ぶと、頭から瓦礫に突っ込んだ。

さやか「大丈夫!?」

コブラ「悪いな」

339 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/30(月) 00:30:12.81 ID:snYOa/U6O
さやかに斬り飛ばされたクリスタルボーイは、まるで何事も無かったように起き上がった。

さやか「全力で切ったんだけど…」

クリボー「残念だが、その程度ではこの特殊偏光ガラスに傷ひとつつくことはない」

さやか「コブラ、ヤバくない?」

コブラ「…」

珍しく黙るコブラこそ、クリスタルボーイの強さを物語っている。

さやか「サイコガンは…?」

クリボー「それが効かないのはそいつが一番知っているはずだ」

コブラ「ヤツに光線兵器は効かない」

さやか「物理…物理ならいけるのよね?」

コブラ「良くないことを考えてる顔だぜ」

さやか「あたしの剣に魔力をありったけ込めて一点集中させれば…」

コブラ「そのためにヤツの懐に飛び込むのか?自己犠牲は聖書の中だけにしてくれ」

さやか「コブラが助けてくれるんでしょ?」

さやかは不敵な笑みを浮かべた。

そして、剣を突き出すと残りの魔力を込めた。

コブラ「…女の尻は好きだが、他人の尻を拭くのは好きじゃないんだがね」

さやか「はぁ」

さやかは冗談を聞き流すと、クリスタルボーイに向かって走り出した。
340 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/30(月) 00:51:06.09 ID:snYOa/U6O
袈裟斬り。

逆袈裟。

右薙ぎ。

唐竹割。

クリボー「速いな。しかし、」

傷ひとつついていない。

さやか「くっ」

関節などの可動する部分でさえ、見た目の柔らかさ以上に歯が立たない。

クリボー「いつまでも遊びに付き合うわけにはいかない」

クリスタルボーイはさやかの襟首を左手で掴むと、すかさず持ち上げた。

さやか「う、あ…」

魔力は底を尽きかけている。

クリボー「残念だが、女でも容赦なく殺させてもらう」

さやか「…」

残りの僅かな気力がさやかの身体を突き動かした。

剣の切っ先をクリスタルボーイの左肩にコツンと当てる程度だが。

クリボー「悪足掻きもここまでだな」

コブラ「いいや。まだだぜ!」

クリボー「なに!」

コブラはサイコガンを構えている。

クリボー「サイコガンは効かん!お前では俺を倒せん!」

コブラ「知ってるさ!お前を倒すのは間違いなくさやかだ!」

サイコガンから光線が放たれた。

車内を一直線に通過する光。

それはさやかの剣の柄頭を直撃すると激しい閃光を辺りに散りばめた。
341 : ◆rgRx/bLTG. [saga]:2017/01/30(月) 01:16:07.62 ID:snYOa/U6O
痛烈な閃光とともに、割れるような破壊音が車内に響いた。

コブラ「女を大事にしないからそういうことになるんだぜ」

立ち尽くすクリスタルボーイの左上半身は粉々に砕けていた。

足元には、さやかが息も絶え絶えに伏している。

クリボー「なるほど、剣をサイコガンで撃ち出したか」

コブラ「どうする?続けるかい?」

クリボー「俺がやめると思うか」

コブラ「思わんね」

クリボー「貴様一人ならこの右腕で十分だ!」

クリスタルボーイは飛ぶようにコブラに接近すると鈎づめを振り回した。

コブラはそれをすんでの所で避けた。

そして、力一杯、拳を透明な腹部に打ち立てた。

コブラ「うぉぉ!」

クリボー「むっ!」

失われた左上半身から全身にヒビが走る。

そして、音を立てて崩壊が始まった。

クリボー「な、なんだと!この完璧な身体が…!うぉぉ!」

呆気ないほど一瞬で、クリスタルボーイはその場に粉々に崩れ去った。

コブラは形の残った鈎づめを車外に蹴飛ばした。

コブラ「な、降りるのはお前だっただろ」
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/30(月) 03:23:58.63 ID:4b2wZYIP0
台詞回しがええのう
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/30(月) 09:34:36.82 ID:x//bEbrQ0
クリボーは何回死ぬんだ
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/30(月) 11:52:35.61 ID:tCNNwEfA0
何度でも蘇る
不死身のスーパーマンてわけさ
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/30(月) 12:04:52.59 ID:szZdOesBo
原作でも
・コブラの左腕を切り落とした後に返り討ち
・ロケットパンチで粉砕
・屈折率計算して体内で反射させ続ける
・アーリマンの力で復活も最初と同じ方法で倒される
と4回殺されてるからな
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/30(月) 12:10:07.07 ID:SX22uIZk0
コブラならワルプルギスの夜も口説き落とせそうだな
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/30(月) 22:19:54.35 ID:tCNNwEfA0
あんな女のどこがいいのよ?大きけりゃいいんならホルスタインとでも結婚するのね!
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/30(月) 22:30:35.48 ID:b0TOUXOXP
少女が出てこない場面が一番面白いという不具合
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/30(月) 23:29:09.59 ID:XtmweIv70
鉤爪(かぎづめ)とはこう書く
おつ
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