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八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」凛「またね」
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461 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:26:12.95 ID:P+l3VGEy0
美嘉「ねぇ、さっきの台詞……」
八幡「あん?」
美嘉「アタシも、信用していいんだよね?」
小悪魔的な笑みで、ジッと俺を見てくる美嘉。そ、その訊き方はちょっと卑怯じゃないですかね。
まぁ、俺の返す答えなんて決まりきってはいるんだが。
八幡「ああ、骨を埋める覚悟だよ」
あんだけ働きたくないと言っていた俺が、まさかこんな台詞を吐くことになろうとは。
昔の俺に聞かせてやりたいぜ。
美嘉「……そっか」
うんうんと、何そんなに満足しているのか頷いている美嘉。
莉嘉「ほらほら二人とも、次撮るよー?」
美嘉「オッケー! ほら、もっと笑って。……は、八幡」
言って、みるみる顔を赤くしていく美嘉。
美嘉「あ、つ、次はアタシが撮るから、二人で並びなよ、ほら!」
莉嘉「お姉ちゃん、照れるくらいなら言わなきゃいいのに」
八幡「本当にな……」
こっちまで恥ずかしくて、そっち見れねぇよ。畜生め。
462 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:26:49.67 ID:P+l3VGEy0
× × ×
光「やっぱり、Wの世界観と繋がってるんじゃないかと思うんだよね」
八幡「まぁ、確かに見た目もそれっぽいし、財団Xあたりが絡んできそうな気もするな」
光「でしょ? ……あ〜でもビルドも楽しみだけど、エグゼイド終わっちゃうのか〜」
八幡「最初は正直ゲームと医者ってどうなんだと思ったが、予想に反した面白さだったな。正直俺の中では、平成二期だとかなり上位に入る」
光「アタシもだ。くぅ〜……最後どうなんのかなぁ」
麗奈「……アンタたち、何の話してんの?」
呆れたように言う小関。いたのか。
光「あ、今度映画一緒に行こうよ! 麗奈も一緒に!」
麗奈「いや、アタシは別にそういうの興味ないし」
八幡「つーか、お前まだ見に行ってなかったんだな。意外だ」
光「ううん、行ったよ! 2回!」
まさかの3回目。好きだなホント……俺も特典目当てで何回か行くことはあるけどさ。主にアニメ映画。
光「じゃあ約束な!」
麗奈「いや、アタシ行くって言ってn…」
八幡「本当はあんま良くないんだがな。変装はしっかりな」
光「おう!」
麗奈「聞けぇ!」
諦めろ。こうなると光は折れない。
ヒーローは諦めないのが常だからな。
463 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:27:28.86 ID:P+l3VGEy0
× × ×
李衣菜「だーかーらー、こっちの衣装の方が絶対ロックだってば!」
みく「別にロックである必要もないでしょー!? もっと可愛い方が絶対良いにゃ!」
ぎゃーぎゃーわーわーと、姦しく何やら言い争っている二人。
まぁ、意見をぶつけ合うのは良いことだ。少なくとも、ろくろを回すような手つきで延々と話し合いしてるよりかはな。……だが、もうちょい静かにやってほしい。
八幡「……いっつもこんな感じなんすか」
夏樹「まぁな。ユニット組んでからはよく目にする光景だよ」
苦笑しつつ、その様子を眺めている木村先輩。
特に仲裁したりもしない所を見るに、もう慣れたもんなんだろうな。
菜々「はいはい、コーヒーをお持ちしましたよ〜」
と、そこへ安部さんの差し入れ。この人も相変わらず変わらんなぁ……今いくつなんだろうか。
夏樹「二人とも、コーヒー飲まないか」
みく「ネコミミはアイデンティティーなの! これは絶対なの!」
李衣菜「そんな取り外し出来るアイデンティティーなんていらないよ!」
みく「にゃっ!? と、とってつけたようなロックよりはマシでしょー!?」
李衣菜「なんだとー!?」
夏樹「……ダメだこりゃ」
菜々「あ、あはは」
まぁ、変わらないようで安心したよ。……したのか?
464 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:28:12.67 ID:P+l3VGEy0
× × ×
廊下を歩いていた時に急に声をかけられたのは驚いたが、その顔を見てもっと驚いた。まさか、向こうから話しかけられるなんてな。
モバP「就職おめでとうございます、比企谷さん」
八幡「ありがとうございます」
そう祝ってくれたのは、十時愛梨のプロデューサーだ。
廊下に備え付けてあるベンチに座り、話を聞く。
モバP「今日からもう仕事に?」
八幡「ええ。……と言っても、社長の計らいで今日は見学みたいなもんですけど」
自分で言って苦笑する。本当、こんなダベっているだけで良いんだろうか。
八幡「十時、相変わらず色んな所で見ますよ。さすがですね」
モバP「そう言って貰えると、嬉しいです」
お世辞でもなんでもなく、これは本当に思っていること。
かつれ俺が参加した、『プロデューサー大作戦』という企画。そしてその優勝者、総選挙を行い見事一位となったシンデレラガール……
それが、十時愛梨だ。
十時自身もそうだが、その手伝いをしたこの人も、さすがと言うほかない。
モバP「……でも、凄いのはあなたもですよ」
八幡「え?」
モバP「あなたが担当していた彼女も、あなたがいなくなってからも、ずっと頑張っている。ずっと輝き続けている」
465 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:28:40.70 ID:P+l3VGEy0
そう言う十時のプロデューサーは、笑っていた。
モバP「彼女が活躍するのを目にする度に、あなたに負けられないと僕はずっと思っていました」
その言葉に、素直に驚く。
まさか、この俺なんかのことをそんな風に思っていたとは。
モバP「これからよろしくお願いします」
八幡「ええ。こちらこそ」
同僚としてだけではなく、ライバルとして。
告げなくても分かる。お互いがお互い、負けたくないと思っている。
きっと、これも悪い関係じゃない。
愛梨「プロデューサーさーん、そろそろ出る時間ですよー?」
見ると、遠くの方で十時が手を振って呼んでいる。俺に気付くと、彼女はぺこっとお辞儀をした。
モバP「ああ! ……それじゃ、僕はもう行きます」
八幡「ええ」
この二人が、俺とあいつがいずれ超えなきゃならない相手。
そして、更にその先にも、超えるべき奴ら沢山いる。
一筋縄では、いかなそうだ。
愛梨「プロデューサーさん、なんだか今日は熱いですね〜」
モバP「ちょっ、こら愛梨! こんなとこで脱ぐな!?」
……たぶん。
466 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:29:20.05 ID:P+l3VGEy0
× × ×
鷺沢「比企谷さん……これを、どうぞ」
そう言って渡されたのは、何やらリボンの巻かれた包み。
形状と重さからして、恐らく中身は本だろうな。それもハードカバーの。くれたのが鷺沢さんなら尚更だ。
八幡「あの、これは……?」
本というのは分かるが、それを何故くれたのかが分からない。
困惑しつつ尋ねると、鷺沢さんは微笑みながら説明してくれる。
鷺沢「所謂……就職祝い、というものです。私のおすすめの本ですので、是非」
就職、祝い……?
一瞬、脳が理解しなかった。そうか、世の中にはそんなものが存在するのか。都市伝説だと思ってた。
美波「ごめんね、私は用意してなくて…」
一緒にいた新田さんが何やら申し訳なさそうにしているが、別に全く気にしていない。というか、わざわざ用意していた鷺沢さんに驚いたわ。
467 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:29:49.73 ID:P+l3VGEy0
八幡「その、ありがとうございます。新田さんも、お気持ちだけで嬉しいです」
ここは素直にそう言っておく。デレプロきっての常識人二人だ。さすがの俺も皮肉の一つも言えやしない。
新田「ううん。今度、ごはんでもご馳走するよ。プロデューサーさんも一緒に♪」
八幡「それは、なんというか、できれば遠慮したいですね……」
あの金髪眼鏡の美人プロデューサー、苦手なんだよな……
まぁ、いつかお礼を言いたいとは思ってたけどさ。
鷺沢「読み終わったら、是非、感想を聞かせてくださいね……」
八幡「ええ。……そういう約束でしたからね」
鷺沢「っ! ……はい」
笑顔で頷く鷺沢さん。
この人がおすすめする本だ。きっと、面白いんだろうな。
また、楽しみが一つ増えた。
468 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:30:26.45 ID:P+l3VGEy0
× × ×
まゆ「どうやら、リボンがまた結ばれたようですね」
驚いた。そりゃもう驚いた。
不意に、なんてもんじゃない。音も気配もなく、どこからともなく現れた。
八幡「…………頼むから、もうちょい普通に話しかけてくれ」
一息つこうとしていた所だったから、余計に驚いた。こいつも相変わらずどこか人間離れしてんな。
八幡「ところで、お前が今持ってるそれはなんだ?」
まゆ「これですか? これは今営業に出てるプロデューサーさんに付いてる発信器を探知する端末で…」
八幡「もういい分かった。もう充分だ」
あれ、おかしいな? 前に会った時はコイツ恋愛アンチじゃなかったっけ?
恋は盲目、とは言うが、ここまで人が変わるとちょっと怖い。
あまり踏み込みたくはない話題なので、話を変えよう。
469 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:30:52.33 ID:P+l3VGEy0
八幡「……それで、最初なんて言ったんだ?」
まゆ「リボンですよぉ。……今度は、解けないようにもっと固結びをしてくださいね」
八幡「あー……」
そういや、そんな話をしたこともあったな。よく覚えてる奴だ。
八幡「分かんねぇぞ。どれだけ解けないくらい固く結んでも、切れちまえば終わりだ」
もちろん、そんなつもりはない。
けど、なんとなく照れくさいので、いつものように捻くれたもの言いをしてしまった。
だが、それでも彼女は不適に笑う。
まゆ「ふふふ……なんだ。知らないんですか?」
八幡「あん?」
小指を立てて、まるで恋する乙女のように、歌うように彼女は言う。
まゆ「リボンがある限り、何度だって結び直せるんですよ?」
470 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:31:40.50 ID:P+l3VGEy0
× × ×
蘭子「フゥーーーハッハッハァーー!!!」
八幡「絶好調だなお前……」
会うや否や、キレッキレの動きでポーズを決める蘭子。
しかし、その距離は何故だか遠い。
八幡「なぁ、なんでそんな離れて……」
蘭子「ちょっ、少々待て眷属よ! それ以上は、その、とにかく寄るなっ!」
八幡「…………」
ズザザーっと、すかさずポーズを取りながら後ずさる蘭子。
え、なに、どゆこと?
八幡「……そんなに俺と近寄りたくないか」
蘭子「えっ!? あ、いや、そういう意味じゃ、なくて…」
八幡「じゃあどうしたってんだ」
何か納得のいく理由を教えてくれないと、俺体臭キツいのかな? とか、もしかして近いだけで不快なの? とか、普通に傷ついて今夜枕を濡らすことになる。久々だな……昔はよくあった。あったのかよ。
蘭子「え、えっと、その…」
八幡「…………」
蘭子「いざ久しぶりに会うと……何を話せばいいのか、分からなくて……」
恥ずかしそうに、震える声でそう言う蘭子。
よくよく見てみれば、その大仰なポーズは顔を隠すようにしているだけにも見える。耳赤いし。
どうやら、絶好調に見えたのは俺の勘違いだったらしい。
だから、俺はこう言ってやったのさ。
471 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:33:31.19 ID:P+l3VGEy0
八幡「アホかお前」
蘭子「えぇっ!?」
ガーン! と、ショックを受けたように思わずポーズを解除する蘭子。やっと顔が見れたが、ちょっと涙目になっている。
八幡「そんなの、俺だってそうだっつの」
蘭子「え……?」
八幡「会わせる顔が無いってのに、こうして色んな奴に会って回ってんだ。ちったー見習えよ」
なんとも情けないその台詞。だが、そう言いたくもなる。
これでも、結構な勇気をもって歩き回ってるんだぜ?
蘭子「……ふふ」
八幡「なに笑ってんだ」
蘭子「だって、変わってないから」
安堵するかのように笑う蘭子。
変わってないのはお前も一緒だよ。どいつもこいつもな。
八幡「つーか、お前はもう少し大人っぽくならんのか。もう高校生だろ?」
蘭子「なっ、わ、我とて、以前よりも更に魔力が増大し、深淵なる闇の業火を…」
八幡「あー分かった分かった」
こいつは、当分中二病を卒業する気は無さそうだな。
つーか、卒業したらただの可愛いアイドルになっちまうんだが。
八幡「……そろそろメシの時間だが、なんか食いに行くか? 二代目シンデレラガール」
蘭子「っ! うん!」
そんな雑な誘いでも、蘭子は嬉しそうに頷いてみせる。思わず熊本弁を忘れるくらい。
……どうやら、相当頑張ったみたいなだから。少しくらい褒めてやっても、あいつも怒らないだろ。
しかしこうして女の子をメシに誘えるくらいには成長したんだから、誰か一人くらいは変わったね〜とか言ってほしいぜ、本当。
472 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:33:59.33 ID:P+l3VGEy0
× × ×
思わず、身体が固まった。
食後にコーヒーでも飲もうと、自販機まで来たのはいいのだが……
常務「…………」
八幡「お、お久しぶりです」
まさかの、あの強面常務のお出ましだ。
いや、この人は元々いたから、お出まししたのは俺なんだが……
常務「……挨拶に来ないと思えば、まさか昼休みに出くわすとはな。比企谷」
いちいちトゲのある言い方をする人だ。いや、確かに上司に真っ先に挨拶しなきゃならんのはその通りなんだが……
とりあえず、大人しく謝罪しておこう。
八幡「す、すいません。常務」
常務「違うな」
八幡「へ?」
違う、とはどういう意味だろう。そう思っていると、常務は仏頂面のまま、表情も変えずに言ってのける。
専務「今は専務だ」
473 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:34:33.78 ID:P+l3VGEy0
まさかの昇格だったー!
ま、まさか俺のいない間に、専務になっているとは……いや、無い話じゃないんだろうが、さすがに予想外だ。
八幡「……すいません、専務」
専務「以後気をつけろ」
そう言ってブラックコーヒーを飲む専務。
しかし相変わらず寡黙ではあるが、なんだか以前よりも印象が柔らかくなった気がするな。本当に気持ち、ってレベルだが。もしかしたら、あいつの影響か?
そんな風に思っていると、その噂のあいつがやってきた。なんだかデジャヴを感じる。
ライラ「おや、八幡殿。お久しぶりございますー」
何とも言えない間延びした話し方。こいつはこいつで変わらんな。
八幡「おう。……その分じゃ、アイドルは順調そうだな」
あれから、ちょこちょことライラの姿を目にすることも増えてきた。今じゃ、結構な知名度を誇るんじゃないか? 無事にアイドルを続けられているようで、俺としても何よりだ。
474 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:34:59.25 ID:P+l3VGEy0
ライラ「はい。これも、プロデューサー殿のおかげでございますですねー」
八幡「ほう」
専務「…………」
八幡「……企画が終わっても、まだ担当プロデューサーなんですね」
専務「……それが何か?」
ギロッと、いつも以上の眼光で睨まれた。怖い……
けど確か、あの時は企画の一般プロデューサーが足りないから、臨時的にライラの担当になったんだったよな。それが、今もこうしてプロデューサーとしてやってるんだ。
専務「……何を笑ってるんだ」
八幡「いえ、なんでもないっす」
そりゃ、頬を緩むだろ。
しかしそんな俺の態度が面白くないのか、専務はコーヒーを飲み終わるとさっさと行ってしまう。
去り際、こんな言葉を残して。
専務「もうヘマはするなよ。……人手が足りなくなるのは、私も困る」
ライラ「また、一緒にアイス食べるでございますよー」
専務を追うように、ライラも手を振りながら去っていく。
……期待に応えられるよう、頑張りますよ。
自分に出来ないことをやれって、あなたに頼まれましたしね。
475 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:35:42.88 ID:P+l3VGEy0
× × ×
奈緒「な、な、なんでアタシには教えてくれなかったんだよぉーーー!!!」
つんざくような非難めいた叫び。というか非難。
あまりの声の大きさに、俺も加蓮も耳を塞ぐ。
加蓮「あれ、言ってなかったっけ? おっかしいなー」
八幡「ちひろさんに聞いてたんじゃないのか?」
奈緒「き、聞いてないぞ!?」
加蓮「んー何人かに直接教えてたみたいだったけど…………あ、そっか。そういえばあの日奈緒いなかったから、アタシが伝えておくって言ったんだった」
奈緒「かれぇーーーーんっ!!」
アハハーごめんごめん、と頭をかきながら笑う加蓮。全然悪びれる様子ねぇなオイ。
奈緒「ったく、普通にお前がスーツ着て事務所にいるもんだから、こっちはめちゃくちゃビックリしたんだからな」
八幡「いや、俺に言われても…」
伝え損なったちひろさんと加蓮に言ってくれ。
そしてそこで奈緒は一旦静かになったかと思うと、こっちをジッと見て、睨むようにする。一体どうした。
奈緒「……………んん、……あー……」
チラチラと、俺の方を見て、俯いての繰り返し。
そして意を決したかのようにもう一度睨み、やっとこさ口を開いた。
奈緒「……………………おかえり」
八幡「おう」
奈緒「だぁー! なんでアタシがこんな恥ずかしい思いをしなくちゃならないんだよ!」
八幡「だから、俺に言われても…」
見事な逆ギレである。そんなに恥ずかしいなら言わなきゃ良いのによ。
それでも言わないと気が済まないってんだから、生きにくい性格だな。
476 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:36:13.23 ID:P+l3VGEy0
加蓮「それじゃあ、アタシからも」
と、便乗するように加蓮もこっちに向き直り、満面の笑顔で告げる。
加蓮「おかえり、八幡さん」
八幡「お、おう」
こいつはさすがだな……言われたこっちが恥ずかしくなる。
そんな様子を奈緒が「そのメンタルが羨ましい……」とジト目で見ている。気持ちは分かる。
加蓮「……でもホント、戻って来てくれて良かったよ」
さっきまでのイタズラっぽい笑みとは違い、安堵したかのような顔になる加蓮。
加蓮「あなたが育てたアイドルなんだから、最後まで面倒みてよね?」
期待するかのような、その眼差し。
直視するのもこっぱずかしく、目を逸らす。つーか、育てたつもりも特に無いんだが……
奈緒「まぁ、確かに中途半端に逃げるのは良くないよな」
習うように、奈緒も勝ち気な笑みを浮かべて言う。
奈緒「責任はちゃんと取れよ、比企谷」
……本当、遠慮の無い友達だよ。
こんなんだから、俺もほだされるんだ。
だから、仕方なく返事をしてやる。
八幡「……へいへい」
なんともやる気の無さそうな、照れ隠し満載の返事。
けど、これが俺の精一杯だ。
それでも奈緒も加蓮も、満足そうにしてるんだから、許してくれ。
477 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:36:40.51 ID:P+l3VGEy0
× × ×
休憩スペースでちょっと一休み……と言っても、元々今日は仕事らしい仕事はしてないんだが。
自販機でMAXコーヒーを買い、ソファに座ってゆっくりする。なんだが、こうしているのも懐かしい。
そういや今は炬燵は無いんだな。あれも季節感ゼロだったし大分謎だったが。
杏「うー……疲れたー」
そこにやって来るは、仕事終わりなのかやたらとぐったりした杏。
まぁ、こいつの場合レッスンとか何やってもその後ぐったりしてたけど。
八幡「お疲れさん」
杏「お疲れー。もう、杏はダメだよ……ぐはっ…」
わざとらしいうめき声を上げ、反対のソファへと倒れ込む。
八幡「なんか飲むか」
杏「甘いものを……」
八幡「あいよ」
確か炭酸は平気だったはず、と。テキトーにコーラを買って、渡してやる。
杏「サンキュー」
478 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:37:21.12 ID:P+l3VGEy0
起き上がり、ごくごくと良い音を立てて飲む杏。
その後ふぃ〜と何ともオッサンみたいな仕草で口元を拭う。そして、目が合い一言。
杏「え、なんでいんの」
今更かい。
きらり「杏ちゃん? ここにいたの……って、あー! はっちゃーん!」
そこへ諸星登場。駆け寄り、手を握ってぶんぶんと振ってくる。いや、ちょっ、そんなに軽々しく手を握るとか青少年の心を玩ばないで!
きらり「今日からだったもんね! やっと会えたにぃ〜」
八幡「お、おう。お疲れさん」
俺がたじろいでいると、杏が納得したように頷いていた。
杏「あーそう言えば正社員として入るって言ってたもんね。今日からだったんだ」
何ともあっけらかんとしたその言い方。だが、その気持ちは俺も少し分かる。
杏「……たまにオンラインで会うし、ソシャゲでログインしてるの確認できるから、あんまり久しぶりな感じしないなぁ」
八幡「俺が心に留めたことをあっさり言うんじゃない」
まぁ、そこがお前の良い所だけどよ。
479 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:37:53.12 ID:P+l3VGEy0
× × ×
八幡「……やっぱ、懐かしいな」
丁度人が少ないのを見計らって、事務スペースへとやってくる。
目の前にあるのは、かつて俺が使っていたデスク。
正式にここの社員になったとは言え、またここを使っていいかは分からないからな。今はこうして眺めているだけ。
何も物が無いのを見る限り、特に誰も使ってはいないようだ。……その割には、何故か奇麗にしてあるが。
八幡「ちょっとくらいなら……」
ちひろさんや社長なら構わないと言いそうなもんだが、念のため周りに人がいないことを確認し、座ってみようと椅子を引く。
輝子「フヒヒ……」
キノコの精が、そこにいた。
八幡「…………」
輝子「だ、黙って椅子を戻さないで……」
八幡「冗談だ」
改めて椅子を引いて、そこへ座る。
……こうしてると、本当に懐かしいな。
正直に言えば、輝子ならここにいるんじゃないと思ってやって来た。
480 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:38:24.19 ID:P+l3VGEy0
八幡「どうだ、元気にやってるか?」
輝子「フフ……ちひろさんに許可を貰って、ここを正式にキノコの栽培場所として使わせて貰ってる。……見よ、この新たなフレンドを」
八幡「聞きたいのはそういうことじゃないんだが」
まぁ、たまにLINEとかで連絡は取ったりするから、上手くやってることは知ってるけどよ。
八幡「あんまり俺が戻ってきても驚かないんだな」
輝子「フヒヒ……まぁ、ね」
俺の質問に、いつもとなんら変わりなく、さも当然のように、輝子は言う。
輝子「八幡のことだから……帰ってくると、思ってた」
八幡「そんなん分かるのか」
輝子「分かる。……親友、だからな」
そうして、また笑う。
……そうか。
八幡「……親友なら、分かっても仕方ないな」
481 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:38:50.98 ID:P+l3VGEy0
そんなことを言われてしまえば、俺も納得するしかない。
やれやれ。何かもお見通しだぜ。
俺がそう言って笑うと、輝子も嬉しそうに微笑んだ。
輝子「……あ、そろそろ、来るな」
不意に、輝子がケータイを見ながらそう呟く。
八幡「来る?」
輝子「八幡。外に、行くんだ……」
真剣な目でそう告げる輝子。
まさか、来るってのは……
八幡「……ああ。分かった」
椅子から立ち上がり、すぐに出口へと向かう。
チラッと背後を見てみれば、机の下から掲げるように腕を突き出す輝子の姿。
その手は、健闘を祈るように親指を立てていた。
ターミネーターかよ、お前は。
……けど、サンキューな。
482 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:39:38.03 ID:P+l3VGEy0
× × ×
事務所の外へ出てみれば、気持ちの言い風が吹いていた。
朝出た時は早過ぎて気付かなかったが、今日はどうやら快晴みたいだな。気温も丁度良いし、仕事初日としては最高と言える。
まぁ、もう既に半日以上は終わってしまったんだが。
事務所の前に立ち、ぼーっと空を眺めながら待つ。
輝子はそろそろ来るとか言ってたが、辺りに人影は無いし、特に誰か来る様子も無い。
っていうか今更だが、来るのってのはあいつのことで良いんだよな? 宅配便とかじゃないよね?
八幡「…………」
……しかし、こうして事務所の前に立っていると思い出すな。
あれは最初の最初、初めてここへやって来た時。
今もしてるこのネクタイを見てニヤついてる時に、あいつに見られたんだっけ。あん時は、まさかその女の子が俺の担当アイドルになるなんて思いもしなかったな。
思わず、笑みが零れる。
本当に、懐かしいーー
483 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:40:16.87 ID:P+l3VGEy0
「なに、ニヤニヤしてるの?」
よく通る、済んだその声。
不意を突かれてかなり驚いたが、それでも、動揺はない。
今日は、いつ会えるのかとずっと考えてたからな。
振り向けば、そこには思った通りの人物。
容姿は特に変わらない……と思ったが、ちょっと大人っぽくなったか?
もしかしたら、少し背が伸びたのかもしれない。元々高い方なのにな。
……相変わらず、まっすぐな目をしてやがる。
凛「もしかして、アイドルのプロデューサーになれるのが嬉しかったの?」
イタズラっぽく笑って言うその台詞は、いつかの真似事か。
なら、俺も返す答えは決まってる。
八幡「ちげぇよ。……このネクタイ、妹に選んで貰ったんだ」
凛「知ってる」
そうして、俺たちは笑い出した。
……ああ、本当に、俺は戻ってきたんだな。
484 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:41:16.79 ID:P+l3VGEy0
八幡「昼過ぎから出社とは、随分と社長出勤だな。うちの社長なんて6時前にはいたぞ」
凛「午前は直行で収録があったんだよ。っていうか、それはうちの社長が特殊なんでしょ?」
八幡「どうしても俺より早く会社にいたかったらしい」
凛「社長らしいね」
八幡「あと、ちひろさんもな」
久しぶりに会ったってのに、話すことはこんなことばかり。
凛「あ、そう言えば春香がまた会いたいって言ってたよ? みんなでお茶でもしようって」
八幡「……そういや、LINEでそんなことも言ってたな。っていうか”春香”?」
凛「それもだよ、そもそもなんでLINEのIDを交換してるんだか」
八幡「ま、まぁ、おいおい説明してやるよ」
凛「どうだか」
笑って、他愛のない話をする。
凛「あのフラワーバスケット、どこで買ったの?」
八幡「どこって、普通に近所の花屋だが」
凛「ふーん。……うちじゃなくて、他所の花屋で買ったんだ?」
八幡「いや、さすがにお前んとこは無理だろ……ちょっと考えたけど」
凛「考えたんだ……」
もっと、話さなきゃならないことがあったと思ったのに。
凛「そのスーツ、久しぶりに見たよ」
八幡「社会人は最低二着はあった方が良いって聞いたから、もう一着買ったけどな」
凛「でも、今日はそっちを着てきたんだ」
八幡「……まぁ、な」
凛「……そのネクタイピンも」
八幡「…………まぁ、な」
話したいだけ話して、いつの間にやら、もう事務所の前で随分と話し込んでいた。
485 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:41:58.00 ID:P+l3VGEy0
凛「…………ねぇ」
向かいに立っていた凛は俺の近くまで歩いてくると、隣に立ち、ふと事務所を見上げた。
俺も、それに習う。
凛「もう、いなくなったりしないんだよね」
こっちを見ずに、そう問いかけてくる凛。
八幡「なんだ、俺がいなくてもトップアイドルを目指すんじゃなかったのか?」
凛「もう、またそうやってひねた言い方をする…」
拗ねたようなその物言い。
自分でも悪いと思うが、これが俺なんでね。諦めてくれ。
凛「これはただの確認だよ」
そう言って、凛は強気に笑ってみせる。
凛「私は私がなりたいから、トップアイドルを目指す。一人でも、走り続ける覚悟はある。……けど」
八幡「…………」
凛「……あなたが隣にいてくれれば、きっともっともっと、遠くまで行けると思うんだ」
そう言う凛の瞳は、キラキラと輝いている。
まだ見ぬ景色を見通すように、輝きの向こう側を、見定めるように。
486 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:43:00.97 ID:P+l3VGEy0
凛「私の、隣にいてくれる?」
俺を見て、凛は再び尋ねてきた。
八幡「……そんな今更な質問、すんなよな」
だから、俺は決まりきった、ずっと思い続けていた答えを返す。
八幡「当たり前だろ。……俺が、隣にいたいと思ってるからな」
約束のために。
凛のために。
そして何より、俺のために。
俺は、ここへ戻ってきたんだ。
そんな俺の答えに、凛は「そっか」と言って、満足したよう微笑んだ。
凛「……本当に、先に迎えに来て貰っちゃったな」
八幡「あ?」
凛「なんでもないよ」
487 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:44:49.92 ID:P+l3VGEy0
上手く聞き取れず聞き返すが、凛は笑って流すのみ。
いや、なんかすげぇ気になるんですけど……
凛「それより、そろそろ事務所入ろうか。ちひろさんとか探してるかもよ」
八幡「あ、おい!」
俺を放って、さっさと行こうとする凛。
……本当、決めたらどこまでも行こうとする奴だ。
一度は辞めて、それでもこの場所に焦がれ、俺はまた戻ってきた。
隣にいたいと、凛を、トップアイドルにしたいと、またやってきたんだ。
どうやら人生ってのは、簡単には終わらないらしい。
好きになった女の子はアイドルで。
だからこそ辞めたプロデューサーに、俺は、再びなった。
……本当に、おかしな話だよな。
もしも自伝を書くんなら、最後の〆はこうしようと思う。
いつかの再提出の、更にやり直し。
凛「ほら、早く。プロデューサー!」
八幡「……ああ」
やはり俺の青春ラブコメは、まちがっている。
了
488 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:45:54.28 ID:P+l3VGEy0
というわけで、これにてシリーズ完結です! ありがとうございましたっ!!
489 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/08/12(土) 23:47:12.90 ID:n9Hu7dAZ0
乙。盛大に乙。
本当に面白いSSだったよ。
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/12(土) 23:47:55.50 ID:nzIdWN2w0
おつ よかった
491 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:49:48.98 ID:P+l3VGEy0
本当に、四年間もありがとうございました。長いこと待たせてしまって申し訳ない……
492 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/12(土) 23:52:08.77 ID:P+l3VGEy0
これまで読んでくれて、本当に感謝しかないです……!
依頼は明日あたりに出しますので、ご感想や質問等頂けると嬉しいです。
繰り返しになりますが、本当にありがとうございます!
493 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 00:20:29.43 ID:79ug4WY5o
お疲れ様でした
ありがとう御座います
494 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 00:23:47.49 ID:V3OgtkAV0
お疲れ様でした、完結おめでとうございます!
終わってしまうのが惜しいSSは初めてです……。
完結記念にまた最初から読み直してきます!
繰り返すよえになりますが本当にお疲れ様でした!
495 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 01:19:58.02 ID:A9aQ0D1R0
お疲れ様でした!
こんないいSSを長期間に渡って書いてくださりありがとうございました!
終わるのが名残惜しいですが、また違うSSを書いてくださる際には喜んで読みたいと思います。
今後も投稿者様の幸多きことを願っています!
496 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 01:45:03.66 ID:fynfD0a60
お疲れ様です
いいssでした
497 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 01:52:07.84 ID:AEj8QraDO
4年とか長過ぎだろwwww
改めて長い間お疲れさまでした!また最初から読み直すのが大変だな…
498 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 07:55:03.60 ID:CSKew7A2o
お疲れ様でした。
本当に面白かったです。
上手く言葉に出来ないけど八幡の再入社が本当に嬉しいです。
499 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 09:17:19.61 ID:Rax5p71vo
お疲れ様でした、これとISとWの奴は無事に完結できて良かった
その後の未来に幸多があらんことを
500 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 09:39:13.97 ID:Ce+BRJ5Y0
やっと追い付いたって思ったら終わってた
まあ、乙
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/13(日) 14:38:22.56 ID:h1GV2jSrO
お疲れ様です
このSSを知ったのが高校だったのに今じゃ大学生やってますよ笑
この世界の八幡と凛、そして他のキャラ達に幸あれ!
502 :
◆iX3BLKpVR6
[saga]:2017/08/14(月) 01:10:52.07 ID:Z7ggV59f0
たった今HTML化依頼出してきました。
沢山の感想、本当に嬉しいです! ありがとうございます!
これだけ長い間待たせてしまったのに読んで頂けるなんて、自分は本当に幸せ者だと思います。
またどこかでお会いしたその時は、どうかよろしくお願いします。ありがとうございました!
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/14(月) 01:49:24.34 ID:vP/JaeloO
屑幡の俺SGEEEEEEEEEEEEプロデュース(笑)やっと終わってくれたか
なにも面白くなかったしキモウザかったんでもう一生書かなくていいよ
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/08/15(火) 01:09:30.71 ID:ykbkQ1By0
>>502
俺ガイル系の数あるクロスSSの中でも一番好きでした
いいネタが浮かんだらまた書いてください、乙でした!
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 04:42:40.49 ID:TcqrGOxe0
長らく乙でした とてもよい作品でした 4年もやってたんか…また次の作品も期待してます
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/05(火) 21:54:49.58 ID:0ELO367V0
これ俺が高1の時に確か読んでハマったんだよな。もうあれから4年か…
このSSがモバマス始めるきっかけにもなったから本当1には感謝してます。4年間お疲れさん。また新しい面白いSS書いてくださいな
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/16(月) 00:03:14.79 ID:HJFmXf9W0
久しぶりに覗いてみたら完結してたとは…
長い間お疲れ様でした
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/14(火) 21:50:37.52 ID:tx2EZV5Z0
いいssだった、掛け値なしに
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/21(火) 19:07:27.50 ID:gZTtq84f0
今日このシリーズの存在を知って一気に読みきった
ssの完成度じゃねぇ…
今更見てないと思うけど、とても面白い物語をありがとうございました
510 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/26(日) 04:39:10.16 ID:4Ci5LZWl0
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