電「鎮守府に海賊さんが着任したのです……」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 03:36:21.03 ID:j5Q/NfDO0
電「はわわわ……た、大変なのです……」

電「今日着任した提督が……提督が……」

電「髑髏の書かれた帽子、顔についた傷、マント……」

電「昼間っからお酒を飲んでるあの姿は……」

電「ど、どう見ても……」

電「どう見ても……」


海賊「ぷはぁー、中々美味い酒置いてるねぇ」



電「どう見ても海賊さんなのです」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1463855780
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 03:39:04.57 ID:mpsVDsRS0
腕がフックなら完璧
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 03:54:02.63 ID:j5Q/NfDO0
海賊「あーん?何だいアンタ」

電「あ、ご、ご挨拶が遅れたのです、この鎮守府の秘書艦を務める電なのです!」

電「よ、宜しくお願いしますなのです!」ペコ

海賊「ああ、アンタがそうなのかい、話には聞いてるよ……けど、まさか子供だとはねえ」

電「だ、大丈夫なのです、これでも駆逐艦ですし……ちゃんと戦えるのです!」

海賊「今までどれくらい殺したんだい?」

電「え、あ、実戦は……その、まだなのですが……」

海賊「なんだ、処女か」

電「しょ……じょ?」

海賊「ま、誰でも初めてってのはあねもんだしね、後生大事に取っておくもんでもないし、さっさと済ましちまおうか?」

電「え?え?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 04:07:13.90 ID:j5Q/NfDO0
〜鎮守府正面海域〜


電(処女って、戦闘未経験艦の事を指す言葉だったようなのです)

電(海賊さんみたいだけど、流石は提督なのです)

電(電が知らない事をちゃんと知っててくれるのです!)


「電、獲物の様子はどうだい?」


電「は、はいなのです」

電「えっと、前方に1隻見えるのです」

電「多分、鎮守府を偵察に来たんだと思うのです」


「はっ、一隻とは舐めてくれるね……電、戦闘ってのは思い切りが大事だ」

「出撃前に教えた事を、やってみな」


電「は、はいなのです!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 04:09:09.73 ID:KmJwAjV2o
完全に生娘みたいな声だしちゃう姉御じゃねぇか
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 04:14:00.21 ID:j5Q/NfDO0
イ級「ぐぎぎぎぎ」


ズドン


電「はわわわ、う、撃ってきたのです……こっちも反撃しないと!」

電「あ、けど確か提督が……」



いいかい?

移動しながらの射撃なんて物はそうそう当たらないんだ

だからビビらずにきっちり移動しながら敵に接近しな

こっちの射撃は牽制程度でかまやしない



電「そ、そうなのです、移動しながらならあたりにくいはず……」

電「だから、牽制しながら接近して……」ズドンズドン

電「それで……」



こっからが本番だ

いいかい?

決してビビるんじゃないよ

接近してそのまま



電「た、たああああああああ!」

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 04:24:02.64 ID:j5Q/NfDO0
 


ごつんっ



イ級「ぎぎぎぎ!?」

電「い、痛いのです!電の頭が、イ級さんの頭にガチンッて……」

電「けど、なんとか成功したのです……!」

電「こ、ここまで接近したら……」



はじめて戦場に出るヤツに期待なんてできない

緊張して狙いが定まらないなんてことはよく聞く話だからね

けどね

相手にぶち当たって

船首と船首……顔と顔が当たるくらいにまで接近していたら……

絶対はずれやしないだろ?

いいかい、敵がこっちの行動にビビってる間が勝負だ

反撃を受ける前に……



電「ほ、砲撃するのです!」



ズドドドドンッ
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 04:29:35.52 ID:SlzaFRpqO
ブラスターリリカさん思い出した
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 04:30:22.17 ID:j5Q/NfDO0
イ級「ガガガガガ、ガ、ガ……」

イ級「ガ……」

イ級「……」



電「は、はわわわ……」ハァハァ



「電、生きてるかい?」



電「は、はいなのです、な、なんとか……何とか敵さんを倒せたのです……」


「そうかい、頑張ったじゃないか」


電「提督のお陰なのです!」


「提督じゃなくて船長と呼びな」


電「せ、船長?」


「提督なんて呼ばれると、身体がかゆくなったまうんだよ」

「船長の方が性に合ってるさ」


電「りょ、了解なのです」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 04:36:31.84 ID:j5Q/NfDO0
電「そ、それで、ていと……いや、船長、これからどうしましょう?」

電「行き先を決めてくださいなのです」


「いや、その前にやる事があるだろう?」


電「え?あ、撤退するのですか?」


「いやいやいや、電の前にあるだろう?」


電「電の前に……?」

イ級「……」

電「イ級さんの亡骸しかないのです」


「そう、それだよ」


電「え?」


「せっかくの獲物だ」

「そいつが持ってるものは一切合財、頂いちまいな!」


電「え、けど、え?」

電「あの、イ級さんはツルツルしてるお魚みたいな感じなので、艤装とか何も……」


「外装があるだろ、それ、使うから持って帰ってきな」


電「え……」

電「これ、さばいて、剥がすのです?え……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 04:48:09.41 ID:+poSjYPUo
FateGOの黒髭を思い浮かべてしまったわ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 04:49:27.13 ID:cPnnzGChO
よかった。キモオタでも、ガチレズでもない普通の海賊さんだった……
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 04:49:46.73 ID:j5Q/NfDO0
〜鎮守府〜


イ級の残骸「……」


海賊「いいねぇ、中々の戦果じゃないか、これは中々の上物だ」

電「うう……電の手が、手が、イ級さんの血でドロドロなのです……」

海賊「よーし、この調子で仕事進めていこうかね」

電「あ、ま、待ってほしいのです」

海賊「ん?」

電「さっきの戦闘で弾と燃料を消費したので、それを補充しないと出られないのです」

海賊「ああ、なるほど、幾らアンタらでも飯なして生きていけるほど甘くはないってわけだ」

電「は、はいなのです……物資は任務をこなせば手に入れる事が出来るのです」

海賊「あ?任務?任務って……この鎮守府で戦闘の指揮を執ることだろ?」

電「戦闘以外にも、色々とあるのです、えっと今説明するのです……」

海賊「はっ!冗談じゃない、こっちは公然とドンパチできるって話でこの任務に就いたんだ」

海賊「そんな細かくてややこしい任務はやってられないね」

電「け、けど、それだと物資が足りなくて戦えないのです」

海賊「はー、じゃあ仕方ない、じゃあちょっと本業に戻るかねえ……」

電「え?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 04:57:22.56 ID:j5Q/NfDO0
〜隣の鎮守府〜


提督「よしよし、イベ海域に送った艦隊は順調に進んでるな」

提督「資材やバケツの在庫も十分だ」

提督「前回は不覚を取ったが、今回こそ……!」


ビー!

ビー!

ビー!


提督「え、何この警報」


「て、提督!大変です!敵が……!敵が鎮守府に攻めてきました!」


提督「は?」


「あ、あいつら!倉庫に火をかけてます!提督!」


提督「ま、待て!そんな話聞いてないぞ!?」

提督「どうしてこんな所に敵が攻め込んでくる!?主力艦隊がいないこのタイミングで!?」

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 05:05:10.06 ID:j5Q/NfDO0
電「は、はわわわわわ……」

海賊「よーし、燃やせ燃やせ〜!はっはっはっはっ!」

電「て、提督、なんて事を……」

海賊「船長って呼びな」

電「船長!な、なんて事を!」

海賊「電、イ級の外装はちゃんと頭に被ってな、脱げかけてる」

電「あ、は、はいなのです」ゴソゴソ

電「って、違うのです!こんなのバレたら怒られるのです!」

海賊「バレないようにイ級の外装なんて被ってるんだろ?」

海賊「いいかい、全部深海棲艦の仕業に見せかけるんだ、」

電「けど、けど……」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 05:21:49.45 ID:j5Q/NfDO0
海賊「いいかい、ここの提督は沢山の物資を貯め込んでた」

海賊「大した量だったよ、ほんと、立派なもんだ」

電「は、はいなのです」

海賊「けどねえ、大切な物……お宝ってのは貯め込んでるだけでは意味がないんだよ」

海賊「使ってやらないと、意味がないのさ」

電「使って……あげないと……?」

海賊「電だって、ずーっと倉庫に入れられてたら嫌だろう?」

電「そ、それは……嫌なのです……」

海賊「きっと、ここの提督は物を使うのが下手なのさ」

海賊「だから、私達が使ってやるんだ」

電「……」

海賊「電?」

電「さ……流石提督なのです!」パァッ

海賊「判ってもらえて私もうれしいさ……それと、船長ってよびな」

電「船長!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 05:28:31.92 ID:j5Q/NfDO0
海賊「よーし、持てるだけの物資は持ったね?」

電「はいなのです!」

海賊「じゃあ、防衛部隊が態勢を立て直す前にずらかるよ!」

電「あ、け、けど、この火はどうしましょう……凄く燃えてて、危ないのです」

海賊「なあに、この火事を見た防衛部隊は私達を追撃するより消火を優先するはずさ」

海賊「もし追撃を優先したら……倉庫の中に残しておいた物資まで駄目になっちまうからね」

電「な、なるほどなのです!」

海賊「よし!行くよ電!」

電「撤退なのです!」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 05:33:10.06 ID:j5Q/NfDO0
提督「う、うそだろ……資源が……資源が半分になってる……」


「提督!敵が逃げます!どうしますか!?」


提督「く、くそ!敵より先に消火だ!」


「了解!」


提督「くそくそくそくそ……消化を優先はしたけど、絶対敵は逃がさないぞ……」

提督「僕の鎮守府に攻め込んだ事を後悔させてやる……!」


「提督!敵は隣の鎮守府の方向に逃げていくようです!」


提督「新任の提督がいるあの鎮守府か……よし、協力させよう」

提督「歴戦の僕が頼むんだ、喜んで協力するはずさ」

提督「隣の鎮守府への通信回路をひらげ!僕が直接話する!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 05:38:49.22 ID:zlUfsJ5VO
これはひどい
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 05:39:52.48 ID:j5Q/NfDO0
「はいよ、何か用かい」


提督「今、そっちに深海棲艦が行ったよね、そいつらを倒すのに協力してほしいんだけど」


「ああ、確かに来たね、深海棲艦が……けど、そいつらはもう倒しちまったよ」


提督「は?もう?そっちに行ってまだ10分も経ってないんだけど」


「自分の縄張りに入ってきた敵を即座に始末するのは当たり前だろ?」


提督「そ、そうか……そうだよね」


「話はそれで終わりかい?じゃあ忙しいからもう切るよ」



提督「いや!待て!実はさっきの深海棲艦がうちの資材を奪って逃げてたんだ!」

提督「今からそっちに部隊を送るから、回収させてくれ!」


「……」


提督「おい、聞いてるのか!?」


「……今、なんてった?」

提督「は?だから資材を回収させてって……」


「その前だよ、今、資材を奪われたって言ったのかい?」


提督「そ、それが何か問題あるのかよ」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 05:50:19.46 ID:j5Q/NfDO0
「おいおい、冗談だろう?提督のお膝元である鎮守府に攻め込まれた揚句、資材を奪われたって言うのかい?」


提督「そ、それは……」


「鎮守府の資材は、全て大本営の管轄で管理されていて、この世界を守るために必要な物だって聞いたよ?」

「え?それを奪われた……って言ったのかい?」

「はっ……!あり得ないねそんな話!」

「そんなマヌケが居るとしたら、提督失格さ!」


提督「……!」


「……けど、あんたはそんなマヌケじゃないよねえ?」

「色々と噂は聞いてるよ?激戦区でも名を残した提督だって」


提督「そ、そうさ、僕はマヌケじゃない……今回だって精鋭部隊を派遣して……」


22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 05:57:23.27 ID:ADGxkssR0
監視カメラすらまともに仕事をしてないのは間抜け以下
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/22(日) 06:01:00.89 ID:j5Q/NfDO0
「そんな優秀な提督が、資材を奪われる訳がない」

「もし……もしも本当に奪われたんだとしたら……」

「これは、ちょっと見逃しておけないね」


提督「え……」


「私も気が進まないけど、仕事だからね、大本営に、報告しないといけなくなっちまうよ」


提督「……い、いや待て、それは困る」


「困る?どうしてだい?」


提督「えーと……そう、冗談」


「ん?冗談?」


提督「そうだよ、冗談だよ、ははは……うそうそ、本当は資材なんて奪われてないからさ」

提督「そんな冗談を大本営に報告したら、ちょっとアレだろ?」

提督「本当はいっぱいある、うちの鎮守府の倉庫に資材山ほど、ははは……あり過ぎて困るくらい」


「そうかい、困ってるのかい」


提督「うん、困るほど」


「じゃあ、少し援助してもっらて構わないかい?私は新任でね、資材が足りなくて困ってるんだよ」


提督「な、なんでぼくがそんな事を」


「冗談だったんだよねえ、さっきの話」


提督「……」

提督「……」

提督「……判った、どれくらい欲しんだよ」


「今ある資材の半分も貰えれば十分さ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 06:11:27.72 ID:SGhkZ4mDO
やってること完全にヤクザで笑う
まあ海賊だし当たり前か
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 06:19:57.90 ID:FDlEnvpSO
経歴バレしたら真っ先に疑われるのに近所狙っちゃいかんでしょ
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 06:22:16.47 ID:xrf2nTLoO
これは発覚次第絞首刑のち三年放置ですわ…
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 08:11:11.60 ID:PmVPIIpDO
一気に金持ちダネ
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 10:13:41.42 ID:393FmeTEO
これで海域に資源送れなくて艦隊ボロボロになったら電ちゃん自殺もんやで
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 10:50:05.29 ID:3BQ71x0Ho
この手の提督はまたいつの間にか資材溜め込むタイプだからへーきへーき

(なお、再び奪われる)
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 10:50:13.46 ID:4kZZGRAwo
半分になったって言ってもたった二人で持てるだけの資源なんて大したことないんだし元々ほぼ備蓄は空だろ
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 10:58:01.41 ID:bo68Eo6AO
システム上仕方無いけどこんなならず者雇うならお目付け役付けるか前線指揮者にするかやろww野放しで権力付けるなww
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 11:09:48.75 ID:EG7Dr69pO
ドレイクの姐御か
普通にやりそうだな
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 12:23:26.26 ID:69Ec8Mg70
そして別の鎮守府ではデュフデュフ言ってるキモオタ黒ひげ提督や
百合コンビもいると…
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 12:24:41.79 ID:XXuUC39r0
タコ顔男にでっかい借りがありそう。
そして腐乱死体千人分みたいな臭いした頭足類の化け物から必死で逃げ回ってそう
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 12:54:11.20 ID:HWtt/uzqO
電ちゃんは素直だなあ(白目)
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 13:24:34.40 ID:o8N7tntto
電ちゃんが染まっていくのを見たい
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 13:41:09.15 ID:PmVPIIpDO
>>30
燃料弾薬の大部分が燃えた可能性
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 13:56:59.84 ID:1gKP0+Zwo
ドレイク姐さんしか思い浮かばない
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 14:03:31.39 ID:AXyNMiEDO
型月厨は帰ってどうぞ
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 15:33:54.38 ID:Vw1xCJiOO
このSSやmgsvみたいに他人の鎮守府に潜入して資材とスタッフ奪いたい
ノーアラートで一方的に奪うのマジ楽しいぞ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 16:34:48.92 ID:4KMycrjSO
乙です
木曾か天龍の着任まだかな?海賊といえば眼帯でしょ
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 17:08:17.17 ID:hzt8kEvaO
酒と荒くれもの枠のヒャッハーも大事
あとは那珂とか加賀あたりのキャラソン持ち
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 17:30:01.84 ID:JFoY7HICO
逃げ切れなかったらレベル装備所時艦強制リセットやで(シレン的に)
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 18:43:27.11 ID:3BQ71x0Ho
最初はシーマ様想像してた
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 18:43:57.51 ID:aInd9Cfoo
電がプラズマになるまでの物語かな?
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 19:10:48.25 ID:/FVMk01nO
雑談カス多すぎ
お前らが誰想像してようがどうでもいいし展開予想とかやめろや
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 19:20:13.05 ID:4roqRRwjo

イ級かぶった電ちゃんかわいい
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 01:06:52.72 ID:UXUEG8uV0
〜鎮守府倉庫〜


電「す、凄いのです!資源がこんなにたくさん!入りきらないのです!」

海賊「中々の稼ぎだったねえ、これからもこの調子で頼むよ?電」

電「は、はい!頑張るのです!」

海賊「よーし、じゃあ仕事も無事済んだ事だし、乾杯と行こうじゃないか!」

電「かんぱい……なのです?」

海賊「そうさ、アタシ達は命をかけた仕事をした、だったらそれに見合う楽しみを味合わないと損ってもんだろ?」

電「そういう物なのですか?」

海賊「ああ、そうさ……特にアンタは初陣で見事敵を撃ちとったんだからね、ほーら、胸を張りな!」バンバン

電「はわわっ!」バタバタ

海賊「丁度指令室に前任の提督が遺して行ったラム酒があるからね、こいつで今夜は騒ごうじゃないか!」

電「け、けど電はまだお酒は飲めないのです」

海賊「あー、確かに子供にコレはきついかもねえ、電は何が好きなんだい?」

電「え、えっと、ミルクとか……」

海賊「よーし!じゃあ、電はミルクで乾杯だ!」

電「は、はいなのです!」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/24(火) 01:10:30.35 ID:rcYGOQiG0
きたか!楽しみにしてます。
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 01:16:19.34 ID:UXUEG8uV0
海賊「ぷはあ!やっぱり仕事の後のコレは格別だねえ!」

電「な、なんだか何時もより美味しく感じるのです」

海賊「そうだろうそうだろう!ほら、電、遠慮しないでドンドンいきな!」

電「は、はいなのです!」ゴクゴク

海賊「おー、良い飲みっぷりじゃないか、これはアタシも負けてられないねえ」ゴクゴク

電「ぷはぁー……」

海賊「アッハッハ!電、口の周りが髭みたいになってるよ!」

電「え?え?」ゴシゴシ

海賊「取れてない、全然取れてないよ!アッハッハ!」

電「う、うう……」ゴシゴシゴシ



こうして夜は更けていった

51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 01:22:41.20 ID:UXUEG8uV0
電「……」

海賊「んー、どうした?もう眠くなっちまったかい?」

電「あの、良い機会なのでちょっとお聞きしたい事があるのです」

海賊「何だい改まって」

電「えっと、船長は、その……書類では男の人って書いてあったのですが……」

海賊「ああん?」

電「……けど、その……大きなお胸あるのはどうしてなのでしょう」

海賊「あー、そいつは多分、嫌がらせだろうねえ」

電「嫌がらせ……なのです?」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 01:37:31.84 ID:UXUEG8uV0
海賊「アタシは元々、海賊をしてたんだよ」

電「あ、やっぱりそうなのですか」

海賊「獲物は、海軍やら深海棲艦の輸送船が主だったねえ」

海賊「ま、普通の船で連中の相手を出来るはずはないんだけど……そこは護衛がいない隙を狙ったりしてね」

海賊「けど、ある時ドジっちまってさ、輸送船を護衛してる艦娘と直接戦闘することになっちまったんだ」

海賊「いやあ、あいつら強かったねえ、あっと言う間にこっちの船は沈められちまったよ」

海賊「で、アタシも捕まっちまってね、そうなったらもう腹をくくるしかない」

海賊「煮るなり焼くなり好きにしな!って啖呵切ったんだ」

電「そ、それで、どうなったのです!?」ドキドキ

海賊「そしたら……」



「おい、龍田、こいつ何か格好いいぞ」

「そうねえ、なんだか天龍ちゃんと雰囲気似てるわあ」



海賊「そしたら、何だか妙に話があっちまってね、その艦娘達と」

電「え?」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 01:49:04.07 ID:UXUEG8uV0
海賊「意気投合してそのまま宴会でもしようって話になってね?」

海賊「そうしたら、そいつら輸送船の中にあった上物のワインを引っ張り出してきてくれたんだ」

海賊「いやあ、あの時の酒も美味かったねえ」

電「そ、それでどうなったのですか?」

海賊「ああ、海軍に捕まったよ、アタシもそいつらも」

電「は、はわわ、大変なのです……」

海賊「で、その艦娘達は輸送品に手をつけた罪で独房行き」

海賊「アタシもそのまま死刑になるんじゃないかと思ってたんだけどさ」

海賊「どうも、提督の素養があるって話になっちまってね」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 02:05:11.09 ID:UXUEG8uV0
海賊「で、正義の為に提督の任につけとか、正義のために命を捨てろとか何とか言いだしたからさ」

海賊「何かムカついたから、そいつに頭突きいれちまったんだよ」

電「は、はわわわ……」

海賊「アタシは正義って言葉と女の音痴だけは許せないからね」

海賊「いやあ、大騒ぎになったねえ」

海賊「けど、連中、どうしても提督の素養がある人間を欲しかったんだろうね、最終的には不問になった」

海賊「で、その後色々と交渉して、最終的には幾つかの条件を引き出して提督の任務に就くことになったのさ」

電「条件なのです?」

海賊「一緒に酒盛りした仲間を独房に入れとくのは気がひけたからさ、まず連中の罪を不問にしてもらった」

海賊「あとは美味い酒が置いてある鎮守府に派遣するようにとか……まあ、色々さ」

電「そ、そうだったのですか……」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 02:16:07.04 ID:UXUEG8uV0
海賊「で、話は戻るけど……この書類を用意したのはアタシが頭突きかました相手なんだよ」

海賊「何か『まるで男みたいな女だ』とかなんとか言ってたから、多分意趣返しのつもりなんだろうねえ……」

電「船長はちゃんと女の人なのです」

海賊「アッハッハ!電は判ってるじゃないか!ほら、もっと飲みな!」ナデナデ

電「は、はいなのです」ゴクゴク



電(船長は不思議な人なのです)

電(海賊さんで、気分次第で人を殴ったりするのに)

電(一緒にお酒を飲んだだけの人を助けたり)

電(こうやって、電を撫でてくれたりするのです)

電(……本当は怖い人なのかもしれないのです)

電(けど……)

電(けど、電はそんな船長さんを嫌いにはなれないのです)
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 02:26:31.47 ID:UXUEG8uV0
電「あ、そういえば忘れていたのです」

海賊「んー、なんだい電、おかわりほしいのかい」ヒック

電「えっと、いっぱい資源を貰ったのはいいのですが、これはどうやって手に入れた事にしましょう?」

海賊「どうやってー?そんな物は適当でいいんだよ」ヒック

電「けど、資源の入手経路は報告書に書かないといけないのです」

電「隣の鎮守府からもらったって書いておいたらいいでしょうか?」

海賊「あー、それは駄目だね、そんな事書いたら憲兵がすっ飛んできちまう……」ヒック

海賊「んー、そうだねえ、自然に増えた事にしときな、真面目に書くこたぁー、ないんだよ」ヒック

電「了解なのです!」カキカキ

海賊「そんな事よりもっと飲みな電、飲まないと大きくなれないよ、こんなにちっこいままじゃ嫌だろ?」グリグリ

電「はわわ、船長、重いのです……」

海賊「いやあ、やっぱり他人と飲む酒は楽しいねえ、電が飲んでるのはミルクだけど、アッハッハ!」

電「電も、何だか楽しいのです!」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 02:32:58.93 ID:UXUEG8uV0
〜朝〜


電「あれ……もう、朝なのです」ムニャムニャ

電「結局、明け方まで騒いでしまっていたのです……」

電「船長は……」

海賊「むにゃむにゃ、さけもってこーい……むにゃむにゃ」

電「もう暫く、寝かせておいてあげるのです」


ドンドン


電「あ、あれ、扉を誰か叩いてるのです」


ドンドン


電「は、はいなのです!どちらさまでしょう!」


「……憲兵隊の者です、速やかに開けてもらいたい」


電「憲兵隊さんですか?は、はい、少し待ってて下さいなのです」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 02:41:34.09 ID:UXUEG8uV0
海賊「あー……昨日はちょっと飲み過ぎちまったかねえ……」

電「あ、船長、おはようございますなのです」

海賊「んー、おはよう電……ちょっと水持って来てもらえるかい……」

電「はいなのです!」

海賊「いやあ、昨日は楽しかったねえ、酒は上手いし、お宝も沢山手に入ったし」

海賊「沢山……」

海賊「……」

海賊「あれ」

電「船長!お水なのです!」

海賊「ああ、ありがとうよ、電」ゴクゴク

電「どういたしましてなのです!」

海賊「ふー……ねえ、電」

電「はい?」

海賊「アタシの記憶が正しければ、確か昨日手に入れた資材は倉庫からはみ出すくらいあったよね?」

電「はいなのです!沢山沢山あったのです!」

海賊「そうだよねぇ」

電「はいなのです」

海賊「……けど、今倉庫の中にある資材ってかなり少なくなってないかい?」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 03:00:56.86 ID:UXUEG8uV0
電「ああ、それは今朝、憲兵さんが来たからなのです」

海賊「……憲兵が?何しに来たんだい?」

電「はいなのです、倉庫に入りきらなかった資材を回収にいらしてたのです」

海賊「……は?」

電「鎮守府が資材を手に入れる方法は幾つかあるのですが、基本的に倉庫の許容量以上の資材は備蓄してはいけない事になってるらしいのです」

電「でないと、保管状況が悪くなって弾が錆びたり燃料に変な物が入ったりしてしまうらしいのです」

海賊「……つまり、昨日手に入れた資材の大半は……」

電「はいなのです、今頃は海軍の倉庫に……」

海賊「あー、しまったあ……こいつぁ……しくじっちまったねえ……」ポリポリ

電「あ、あの、一応船長を起こそうとしたのですが……全然駄目で……」

60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 03:06:30.69 ID:UXUEG8uV0
海賊「……」

電「あの、あの、電は何か間違った事を……」

海賊「まあいっか」

電「船長?」

海賊「電は、昨日、楽しかったかい?」

電「……はいなのです、はじめての事ばかりで大変でしたけど、いっぱいいっぱい楽しくて、勉強になったのです」

海賊「アタシも楽しかったねぇ、久しぶりに笑わせてもらったし」

海賊「昨日の仕事の報酬は、それで十分さね」

電「船長……」

海賊「そんな不安そうな顔しなさんな!幸運が逃げちまうよ!」ワシャワシャ

電「は、はわわ、髪がくしゃくしゃになるのです!」

海賊「よーし、じゃあ気を取り直して、今日も仕事に取り掛かるとするかねえ!」

電「は、はいなのです!」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 03:14:51.08 ID:UXUEG8uV0
〜数日後〜


電「船長!イ級さんの解体終わったのです!」

海賊「はいよ、ご苦労さん……けど、あれだねえ」

電「はいなのです?」

海賊「もう少し、人出がほしいねえ」

電「人出なのです?」

海賊「ああ、人出が増えればやれることも増えるからね、もっと大きく儲けられるはずさ」

電「それなら……建造がいいと思うのです」

海賊「建造?」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 03:28:11.56 ID:UXUEG8uV0
〜工廠〜


海賊「なるほどねえ、ここで艦娘を作れるわけだ」

電「そうなのです」

海賊「こないだの資材がまだ残ってたはずだよね、それ使って何人か作れるかい?」

電「えっと……どんな艦娘を作りたいかにもよるのです」

海賊「どんな艦娘ねえ……そりゃあ強いのを……」

海賊「……いや、それより歌だね」

電「歌?」

海賊「そう、歌だ、歌える奴がいたら百人力さ」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 03:49:51.94 ID:D1uc3yYso
加賀だな
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 05:37:16.25 ID:vWdhvBXs0
女性提督(?)ならスリーサイズやその他の身体的特徴が聞きたいです
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 07:26:09.97 ID:9coRmxkaO
海賊の時間かも!
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 07:46:20.08 ID:/cS8AnV2O
ドレなんとか姉さんかっけーす。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 08:30:54.12 ID:RkPAgSVvO
この歌は外せないでしょ
まあ元ネタは「宝島」らしいけどね

https://m.youtube.com/watch?v=89BlFxuyqYQ
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 09:54:15.87 ID:0S33eJDSO
乙です
だけどいっしょに酒盛りした天龍、龍田は罪を不問にするだけで引き抜かなかったんだな

69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 13:03:15.87 ID:Zki1Fnj+O
電ちゃんはお姉さまと相性がいい
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