ドイツ「地球立キチガイ学園にようこそ!今日も今日とて偽善に励むぞ!」

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95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 23:00:34.02 ID:2B5AV3CZ0
日本はgdpは高いからきっと残念なイケメン的なはず!!
96 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/02(火) 14:06:13.94 ID:wk20Wlxj0
>>95
ご想像にお任せしますw
日本は童貞設定ですが、女の子との絡みはそこそこあるように書いてるつもりです

一応作中で美女・美男設定をつけてるのは、
ウクライナ・アラブ首長国連邦・スウェーデン(あと、出せたらミャンマー・ベネズエラとか)です
スウェーデン(クソホモ)には不必要なスペックだと思いますが、「世界一美人の多い国」と言われているから一応・・・
あと、タイ(ニューハーフ)と韓国は改造手術済みですがスタイル抜群の美少女設定です
他の国は日本同様、自己申告でイケメンだったり女の子との絡みが多かったり、
『イケメンともフツメンともブサメンとも』取れるように書いているつもりです
97 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/02(火) 14:09:09.93 ID:wk20Wlxj0
イギリス離脱の話が出来上がったので、今晩投下しようと思います
結構長めになったのに、ギャグが少なめになった気がしますorz
あと現実世界のイギリスのポジが判明しないので、どうとでも取れるオチにしました
98 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:10:32.59 ID:wk20Wlxj0

第8話:利己主義と魚好きと永世中立、そして栄光ある孤立?

イギリス「俺よぉ、このグループ抜けようと思ってんだ」
 
EU諸国「「「!?」」」

ドイツ「え・・・今なんて言った?」

ベルギー「じょ、冗談きついよ〜イギリスくん・・・」

イギリス「あん?だから、俺はここ抜けたいんだよ文句あっか」イラッ

イギリス「チッ・・・くそったれどものために俺の金使いたくねぇんだよ」

ポーランド「そ、そんなぁ!イギリス君がいなくなったら寂しいよ!」

ルーマニア「思い直してくれよ、困るよ」アワアワ

イギリス「てめぇらの面倒見るのが嫌だっつってんのがわかんねぇのか!」

フランス「ま、待てよっお前はこのグループが本当は好きなはずだ」

イギリス「はぁ?」

フランス「お前はいつも皮肉を言うけど、俺達と笑うことのほうが多かっただろ」

ドイツ「そうだよ、僕ら友達じゃないかっ」

イギリスはため息をつく。
99 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:11:47.76 ID:wk20Wlxj0

イギリス「あのさ、お前らはいつも俺の裏人格のことを言うが、あっちは病気なんだ」

イギリス「この俺はお前らなんか大嫌いなんだが?うぜぇんだよ」

アイルランド「それは俺らもだけど・・・じゃない、お前を本当頼りにしてるんだよぉ」アワアワ

イギリス「黙れ、お前が俺のこと死ね死ね言ってるのは知ってんだよ」

アイルランド「そ、それはぁ」

フランス「・・・本気か?」

イギリス「たりめぇだ」フン

フランス「・・・そうか、なら仕方ないな」ボソッ

フランスは邪悪な笑みを浮かべて、イギリスを見下げて言う。

フランス「俺達はこれからお前に数々の嫌がらせを仕掛ける。抜けるってのはそういうことだ」

フランス「俺は率先してシリアやイラクをお前にけしかけてやるぜ」

イギリス「つまり、今までとおんなじってことか」

フランス「ざけんな!もっと頻度を増やしてやるからな!」
100 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:12:59.59 ID:wk20Wlxj0

ベルギー「もうここに君の居場所はないから」

ドイツ「君がこのグループに渡した金も私物も返さないけど、それでもいいよね?」

ルクセンブルク「部屋も今より狭いのに変えましょ」

アイルランド・ルーマニア「裏切り者!豚に食われて死んじまえ!」
   
   
イギリス「・・・」

イギリス「ほら、てめぇらはそういう奴らだ」

イギリス「あばよ、後で荷物まとめるから。新しい部屋の手配だけはよろしくー」

イギリスは教室を後にした。

ベルギー「・・・どうしよう、まずいことになった」

ルクセンブルク「彼がいなくなると、費用がもっとキツキツになっちゃう!」

ドイツ「ま、まぁまぁ、彼なしでも皆で頑張れば・・・」

フランスはただならぬ表情で、メンバーたちを見渡した。

フランス「おい、今ので学んだよな?」

フランス「まさか、あの馬鹿と同じことを考えてる奴はいないよな?」

EU諸国「「・・・っ」」

フランス(いないよな?)
101 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:14:21.91 ID:wk20Wlxj0

そのとき、オランダが口を開いた。

オランダ「俺も抜けよっかなー」ボソッ

EU諸国「「!」」

ベルギー「おい!正気か??」

オランダ「俺、いい加減に頭がおかしくなりそうなんだよなー」

オランダ「このグループ、俺以外全員五つ子六つ子兄弟じゃん?大人数で目が回る・・・」

ベルギー「そんな兄弟いないけど・・・」

ルクセンブルク「麻薬のせいで脳みそ溶けてんじゃないの?」
  
----
-------
     
イギリス(頼んだもんの・・・きっと荷物だけ廊下に出して部屋は用意しねぇだろーな)

イギリス(確か、部屋の申請って結構手続き面倒だったし・・・余りもんしかないんだろーな)

イギリス(埃で汚ぇし、荷物置く前に掃除しなきゃぁな)

イギリス(ちょっとの間、アメリカかカナダ、オーストラリアのとこに居候させてもらうかな)

イギリス(もうEUグループの連中とはおさらばか)

イギリス(・・・!そういえば)
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/02(火) 22:15:26.37 ID:wk20Wlxj0

イギリス(クリスマス会には参加するのに、EUには所属してない奴らいたよな)

イギリス(ちょっと、話きこーかな)
   
   
---ノルウェーの部屋---

ノルウェー「誕生日おめでとーーーーフィンランド!!!」

エストニア「おめでとーーー!!!」

2人はフィンランドに向かってクラッカーを鳴らした。
三角帽子を被ったフィンランドは、ケーキを前に座っている。

フィンランド「・・・」

ノルウェー「"俺から"お前にプレゼントがあるんだ」ニッシッシ

ノルウェー「登山始めたいって言ってたろ!じゃーん!」

ノルウェー「ザックとトレッキングポールだ!ナイフは既にあるし、靴は自分で選べ」

フィンランド「・・・ありがとう#」ボソッ

エストニア「あーフィンランドくん照れてるー!可愛ーい!」

エストニア「でも思ったんだけどぉ、この学校にいる限り登山無理じゃない?」

ノルウェー「そうさ、だから早く退院できるように外にやりたいこと作っとくんだ」ドヤッ

エストニア「素敵ーそういうのー///」
103 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:17:31.26 ID:wk20Wlxj0

トントン

イギリス「イギリスだけど、ちょっといいかー?」

ノルウェー「なんだ?珍しい客だな・・・開いてるから入れよ!」

イギリス「ちわーっす・・・何だ、バースデーパーティしてたのか?」

ノルウェー「フィンランドのな。人数少ないし、加わってくれてもいいぞ」

イギリス「どーしよっかな・・・おめぇに聞きてぇことがあって来たんだけどよ」

ノルウェー「クリスマスくらいでしか話さない俺にか?何の用だ」

イギリス「実はよ・・・俺、EUを抜けるんだ」

ノルウェー「マジで?報復怖そーだなwww」

ノルウェーはフィンランドたちに向かって言う。

ノルウェー「ちょっとイギリスと話があるから、先にケーキとか食べててくれー!」

エストニア「はーい!ほら、これはわたしからのプレゼントー・・・」
  
   
ノルウェー「で、非EU所属の超絶リア充であるこの俺に、ご教授願おうってわけだなw」

イギリス「そうだ、何かコツをおせーてくれ」
104 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:18:51.40 ID:wk20Wlxj0

ノルウェー「うーん、厳しいこと言うが・・・俺みたいになるのは無理じゃないかな」

イギリス「なんで?」

ノルウェー「なぜって?俺はリア充になるための全ての要素を持って生まれたからさ」

ノルウェーは尊大な態度で語る。

ノルウェー「顔面はハンサムだし、高身長だし、成績優秀で実家は金持ち!お前の逆だ」

イギリス「オイ」

ノルウェー「スウェーデンたちは馬鹿にするが、俺はEUの上層と肩を並べるスペックなわけ」

ノルウェー「EUの連中は俺が鯨をオーバーキルするのをよく思わないし」

イギリス「でもスウェーデンもフィンランドもEUだろー?どうやって仲良くできてんだ?」

ノルウェー「ん?あー・・・フィンランドはマブダチだぜ?でも他は」

イギリス「他は?」

ノルウェー「あー・・・お前らよりは仲いいんだろうけど、お前らが思ってるほど仲良くない」

ノルウェー「あの2人は何かと俺を下に見やがるからな・・・とくにスウェーデンの野郎は」

ノルウェー「実は、スウェーデンとデンマークが誕生会に参加してないのは、俺の策だ」

イギリス「何したんだよ・・・」
105 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:20:03.22 ID:wk20Wlxj0

ノルウェー「ロシアを装ってスウェーデン宛にラブレターを書いた」

ノルウェー「今頃あのクソゲイは瀕死の状態にあるだろう、プププッ」

イギリス(それかなり仲悪くね?)

ノルウェー「デンマークには、奴が勝手に弟分だと決め込んでるグリーンランドに首吊らせた」

イギリス「おまっ・・・さすがにやっていいことと悪いことがあるだろ!」

ノルウェー「大丈夫大丈夫!あの引篭もり、首の筋肉が異常に発達してるんだ」

ノルウェー「それにあいつの首吊りは日常茶飯事だから」

イギリス(そういうもんか・・・?)

ノルウェー「ここが面白いんだが、奴とグリーンランドは意思疎通が皆目できないんだよ」

ノルウェー「グリーンランドは自分にしかわからない独自の言語を使用するからな」

ノルウェー「ある時、あいつと俺は鯨語を介しての意思疎通が可能である事が判明したんだ」

イギリス「お前、鯨語喋れんのかよ・・・ただモンじゃねぇな」

ノルウェー「敵を制すには敵の言語がわからないとな。あいつはアザラシから学んだらしい」

ノルウェー「グリーンランドに嘘を教えて、デンマークを恨んで首を吊るように仕向けた」

ノルウェー「奴は引篭もりに恨まれていることも知らない。言葉がわからないからな!」ヒヒヒ

ノルウェー「で、俺はこうして友達と楽しくパーティできるわけだ。努力してんだぜ」

イギリス(北欧の闇を見た・・・)
106 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:21:40.03 ID:wk20Wlxj0

イギリス「わ、わかった!参考にするぜ」(参考にできっかよ!)

イギリス「あれ?そういやぁアイスランドもバンドメンバーだよな」

ノルウェー「ああ、うん。あいつはいつもの理由で来れなかっただけだ」

---
----アイスランドの部屋----

イギリス「おーい、見舞いに来てやったぞー」

アイスランド「でけー声出すんじゃねーよ頭に響くんだよ非常識が!!!!!!」

アイスランド「うあっ・・・しまった・・・自分の声も響いた・・・」

中から怒鳴り声が聞こえ、ドアが開いた。

アイスランド「うう・・・見舞いなんかいらねぇよ、脳みそ爆発しそう・・・」

イギリス「群発頭痛なんだって?大変だなー」

アイスランド「わかってんなら来るなよ・・・何か他に用があるのか?」

イギリス「俺、EUを抜けるんだ。これからよろしくな」

アイスランド「え、あ、そうか。面倒な奴らだし、英断かもな」

イギリス「ところでお前はなんでEUに入らなかったんだ?」

イギリス「この学校だと、いろいろ派閥とかあるから生きづらいだろ?」
107 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:22:54.85 ID:wk20Wlxj0

アイスランド「何もかもこの頭痛のせいだよ。EUの連中は俺の魚まで没収するだろ」

イギリス「は?魚?」

アイスランド「この頭痛には魚が効くんだよ。魚を食べれば痛みが和らぐんだ」

アイスランド「俺は小遣い全部魚に費やしてるのに、ごっそり徴収されるのはごめんだね」

イギリス「そ、そうか・・・皆それなりに魚料理も食べるから、魚の確保も大事だしな?」

アイスランド「そうそう!わかってんじゃん、やるなイギリス」

イギリス(ぜってぇ魚にそんな効果はねぇけど、プラシーボ的なやつかもしんねぇし黙っとこ)

イギリス「邪魔したな、それじゃ」

アイスランド「ああ・・・う!吐き気が・・・」

イギリスは急いでその場を去った。
背後でアイスランドがゲロを吐いていた。

イギリス「あとはー女の子に話聞いてみっか#」(彼女できるかもしんねぇし♪)

---
----スイスの部屋----

スイス「わぁーっ似合うわ、リヒテンシュタインさん!」

リヒテンシュタイン「えー・・・ほんと?ちょっと恥ずかしいな・・・##」
108 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:24:15.17 ID:wk20Wlxj0

リヒテンシュタインは、スイスの選んだ水着(ふりふりのビキニ)を試着していた。
じきに始まるプール開きに備えるためである。

スイス(ウフフ・・・リヒテンシュタインさんの水着姿はわたしのものよ)

スイス(蝿みたいな男共の目を避けて、人の少ない夜にプールへ行くの!)

スイス(月明かりが彼女の肌を照らして・・・・・・・・・!)

トントン  イギリス「イギリスだー、スイスいるかー?」

その声を聞いたリヒテンシュタインはひどく怯えた。

リヒテンシュタイン「ひっ・・・お、男の子の声がする・・・怖い」

スイス「しっ・・・わたしに任せて。追い払ってくるわ」

スイスはドアを開けるなり、イギリスを鋭く睨みつけた。

スイス「な・ん・で・す・か」

イギリス「あのさー、俺EU抜けるんだよな。だからこれからいろいろと世話になるかも」

スイス「は???・・・ッハ!あんたなんか知ったことじゃないわよ」

イギリス「なんでぇ、親切心のかけらもねぇブスめ!」

スイス「なあんですってええええええええ!!!!!」
109 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:25:31.55 ID:wk20Wlxj0

スイス「八重歯男のくせに!もう一度言ってみなさァい!ぶっ殺してやる!」

イギリス「何度でも言ってやらぁ、ブスブース、ゲルマンブース!女版ドイツ!」

スイス「女版ドッ・・・あ、あんなにゴツくないもん!#」

イギリス「あー勢いで言ったけど・・・ドイツが女装したらガチでてめぇに似てると思」

バチィィィン!
バチィィィン!

スイス「これだから男なんて!大っっっキラい!!!死ね!!!」グスッ

イギリスの両頬には紅い手形がついた。

イギリス「い゙でででで・・・二度と来るかよバーロィ・・・」ヒリヒリ

イギリス「スイスみたいな色気のねぇ女なんか、最初から無視すりゃ良かったぜ」

イギリス「気を取り直して、美人なウクライナに会いに行こっと!」

イギリス「ベルギーたちのセフレらしいし、あわよくば・・・///」グヒヒヒ
   
   
イギリスがウクライナの部屋を訪れると、部屋の前の廊下には惨状が広がっていた。
110 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:27:10.97 ID:wk20Wlxj0

まず目に入ったのは、
尻の穴にウォッカの酒瓶を突っ込まれて失神しているスウェーデンであった。

次に目に入ったのは、
下半身を露出したまま泥酔したロシアであった。

最後に目に入ったのは、
全裸で天井を仰ぎながら、なにやらブツブツ言っているウクライナであった。

ウクライナ「いつも、レイプされて・・・誰も助けてくれないわ・・・」

ウクライナ「アメリカ君やEUグループに体を売るのは、何のためだというの・・・?」

ウクライナ「あたしは守ってほしいだけよ・・・でも、誰も助けてくれないの」

ウクライナ「」ギョロリ

彼女は視線を天井から下へと移した。

ウクライナ「・・・あ」

彼女は無機質に、小さく微笑んだ。

ウクライナ「目が、あったね」ニコ
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/02(火) 22:28:40.46 ID:wk20Wlxj0

イギリス「あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば」

イギリスは何度か転びそうになりながら、懸命に走った。

イギリスは自販機の前で止まり、震えを落ち着かせようとした。

イギリス「あuぐぁわわ・・・!こここ、この学校の闇を見ちまった!きききキチガイ!」

イギリス「お、落ち着け!落ち着くんだ俺!俺はまともだ、まともなんだ・・・!」ガクガクガク

イギリス「はー、はー、・・・落ち着いて・・・ジュースでも買おう」

イギリスは震える手で財布からコインを出し、自販機に入れた。

それからコーラを選ぼうとしたが、震えるあまり押すことができなかった。

イギリス「あ・・・?だだだ大丈夫だ、俺は男だからあんな目に遭わない!」

イギリスは自分に必死に言い聞かせたが、違和感に気づいた。

イギリス(・・・!違う・・・さっきのにびびってるわけじゃねぇ!)
  
   
   
イギリス(この手が、俺の体が、ジュースを買うのを拒否してやがんだ!)
112 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:31:49.32 ID:wk20Wlxj0

イギリスが何度試みても、彼の手はボタンを押すことを拒否し続けた。

イギリス「い、嫌だ!俺はこれを飲むんだよ!"俺"は!コーラを!」

だんだんと、自分の体でないような感覚に陥ってゆく。

イギリス「これは俺のだ!俺の体だぞ!俺のもんだ!」

イギリス「俺は病人じゃないんだ・・・キチガイじゃないんだ!頼む!頼むよォ!」

イギリス「た・・・の・・・」

イギリスは意識を失い、自販機にもたれかかった。

やがてイギリスは目を覚ました。

イギリス「・・・ん?」

イギリス「あれ?私、なぜこんな場所にいるのでしょうか?」

イギリス「!しかもこんな品のない服を着て、悪い夢でも見ているようです・・・」

イギリス「早く着替えなければ・・・こんな格好は一秒たりとも耐えられません!」
   
   
イギリスが自室へ戻ると、荷物がダンボールに詰められた状態で廊下に出されていた。

イギリス「!?!?!?何の真似ですか、これは!」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/02(火) 22:33:34.76 ID:wk20Wlxj0

ドイツ「あ、イギリス君・・・」

イギリス「ドイツ君!この状況の説明と、場合によっては謝罪を要求します!」

ドイツは事情を察知し、テスト代わりに質問した。

ドイツ「イギリス君はEUグループを抜けるのかい?」

イギリス「私が?そんなこと、あるはずないでしょう!怒りますよ」

ドイツ「あっ・・・そう!だよな、少し待っててくれ!」

ドイツはベルギーとフランスを連れてきた。

ベルギー「お、おかえりイギリス君!じ、実はこれには事情があって、えーと」

フランス「シリアの奴がお前の部屋に爆弾を仕掛けたって言ったからさ、調査したんだ」

フランス「結果はただのハッタリで、爆弾はなかったよ。片づけがまだ済んでないんだ」

ベルギー「そう!そういうわけなんだ!」

イギリス「そうでしたか・・・それなら仕方がありませんね」

イギリス「片づけが済むまで、私はカナダの部屋に泊まりましょう。元の状態に戻してくださいね」

イギリス「ええと、衣類はどの箱にまとめてあるんですか・・・?」
114 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:35:59.32 ID:wk20Wlxj0

イギリスが宿泊の準備をしているうちに、3人は別室で相談した。

---

ベルギー「"こっち"のイギリスはEU側にいたいみたいだな」

ドイツ「どうする?彼にはいてもらったほうが助かるんだが」

フランス「今のところ"あっち"のイギリスである時間のほうがやや長いくらいだ」

ドイツ「うん、この学校に来た頃に比べてずいぶん長くなったものだ」

ベルギー「どちらが本当の姿なのか判断が難しいけど、これはどう解釈すべきだ?」

フランス「俺が見る限り、ガラの悪いほうが真の奴である可能性が高い」

ドイツ「・・・つまり、彼は回復傾向にあると?」

フランス「ああ、このまま行けば奴はめでたく退院するだろう」

ドイツ「それだけは阻止しないと」

ベルギー「皆"仲間"なんだからね、いつまでも一緒にいるのが一番だよ」

ドイツ「困るねぇ、イチ抜けは。まだ誰も退院したことがないから、油断してた」

フランス「まさかこんな適当なシステムの学校でも、治療になるとはな」

ドイツ「こんなことされちゃ、他のEUメンバーも真似しだして取り返しがつかなくなる」

ベルギー「事実、既にオランダに影響が見られる。いつまで食い止められるか・・・」
115 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:37:40.07 ID:wk20Wlxj0

フランス「俺に考えがある。こんな事態が起きた原因を叩くんだ」

フランス「つまり、イギリスを再び病ませるんだ」

ドイツ「なんだ、嫌がらせでもするのか?」

フランス「簡単だけど、最も効果がある方法だ。だろ?」

フランス「元に戻らなくてもいい、別にEUグループを抜けたってかまわない」
   
   
フランス「『EUグループを抜ければ身を守ることが出来ない』という見せしめ」
   
   
ドイツ「いいな、それ」

ドイツ「落とし前はつけてもらわないと」

ベルギー「僕も賛成だ、その方針でいこう」

フランスは不敵な笑みを浮かべた。

フランス(あばよ、友よ)

---

数日分の衣服と貴重品を旅行鞄に詰め終わったイギリスは、別の棟へ向かった。
116 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:40:31.52 ID:wk20Wlxj0

イギリス(・・・私は嘘のプロです)

イギリス(あんな即席の嘘に、騙されるはずがないでしょう?)

イギリス(随分と見くびられたものですね、私は彼らをそれなりに見込んでいたのですが)

イギリス(薄々勘付いてはいましたが)

イギリス(大方 私には別人格があり、それが愚かなヘマをやったのでしょうね)

イギリス(宇宙人が私の脳に別人格のマイクロチップを埋め込んだようです)

イギリス(私が余りに優秀なので宇宙人が危機感を抱いたのですね、恐ろしい私)

イギリス(あそこにもはや私の場所はない)

イギリス(彼らは別人格を潰すつもりでしょうが、そのやり方には不満があります)

イギリス(私は私のやり方で、別人格を消しますから)

目的地に着いたため、彼は足を止めた。

彼はその部屋のドアを13回ノックした
   
  
ガチャ・・・
    

アメリカ「待ってたぞ」

そこはカナダではなく、アメリカの部屋だった。
117 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:42:13.25 ID:wk20Wlxj0

アメリカ「客が既にいる。呼んでおいた」

イギリスはアメリカに先行して、部屋の奥へ向かう。

ソファーには男が一人、座って読書をしていた。

イスラエル「大変だったねぇ、先生?」

イギリスは不敵な笑みを浮かべた。
  
  
イギリス(さようなら、友人よ)
  
  
果たしてイギリスはEUをあざ笑うことができるのか、
それとも、EUがイギリスを玩具に仕立て上げてしまうのか、
はたまた、"ガラの悪い"ほうのイギリス少年が見事キチガイ学園を退院するのか、

・・・それがわかるのはもう少し未来のお話。
   
 
118 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:43:59.19 ID:wk20Wlxj0
  
>>>>>>>【ボーナスステージ】!!!!!!!

デンマーク「グリーンランド!また首吊りしたのか!今週で4回目だぞ!」

グリーンランド「・・・・!・・・!!!・・・・?・・・!!!」

デンマーク「あーくそ!何言ってるかわかんねぇよ、くそが!」

デンマーク「引篭もりやってると脳みそ退化して未開人レベルになるのか、ああん?」

グリーンランド「・・・」

---1時間前---

※()内にクジラ語(未解明な部分が多い)の直訳を記載する。

ノルウェー「ふおーーーんふぉふぉーんふおーんふおーん!」

(※直訳:君に、伝達する、大変な、情報を!)

グリーンランド「ふぉーん、ふぉーふぉふぉーん」

(※直訳:怖い、教えて、もらう)
119 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/02(火) 22:44:55.78 ID:wk20Wlxj0

ノルウェー「おおおーんふぉーんふふぉおん、おぉん」

(※直訳:息子[注:デンマークを指す]、君を、殺す、企んでる)

グリーンランド「ふぉぁぁ!」

(※直訳:[驚きの感動詞])

ノルウェー「ふおお、ふぉーーー、ふぉんふぉんふぉんふぉ」

(※直訳:哀しい、真実、彼は喋る)

グリーンランド「ふおん・・・」

(※直訳:わかった)

グリーンランド「ふおお」

(※直訳:哀しい)

グリーンランド「おおおおおおおおんんんんん!!」

(※直訳:憎い[注:特に凄まじい憎しみ])

グリーンランド「おふん、ふぉっふぉーん!」

(※直訳:肉、剥ぐ)

グリーンランド「ォォォォォオ!」

(※直訳:制裁だ)

ノルウェー「ふーーん」

(※直訳:共感する)
  
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/02(火) 22:45:51.87 ID:wk20Wlxj0
   
-------[人物紹介]--------

 ノルウェー:全般性不安障害と診断されてこの学校に送られてきた。性格はやや陰湿。
        EUグループには所属していないが、それなりに充実した日々を送る。
        フィンランドらとヘヴィメタルバンドを組んでいるが、仲がよさそうに見えて地味に亀裂が有る。
        クジラ語が堪能で、校内唯一グリーンランドと意思疎通が可能な人物である。

 デンマーク:シンナー中毒の治療のために、この学校に送られてきた。
        ノルウェーをやや下に見ており、スウェーデンについては実力は認めているが快く思っていない。
        フィンランドらとヘヴィメタルバンドを組んでいる。
        弟分としてグリーンランドの世話をしているが、彼を未開人呼ばわりするなど愛が浅い様子が見られる。

 アイスランド:群発頭痛と診断されたが、おそらく送り込まれる病院を間違えられた。
         本人はそのミスに気づいていないらしく、まともな治療薬すら投与されていない。
         魚に頭痛の治療効果があるとなぜか思い込んでおり、そのためにEUに入らない。
         フィンランドらとヘヴィメタルバンドを組んでいる。EUには所属していない。

 エストニア:自律神経失調症と診断されて、この学校に送られてきた女の子。
        ノルウェーらのヘヴィメタルバンドのファンで、バンギャファッションをしている。
        本来の彼女はもっと大人しい女の子趣味で、リトアニアやラトビアらと友達。
        クソゲイのスウェーデンを除くバンドのメンバーらとは肉体関係がある。
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/02(火) 22:46:51.49 ID:wk20Wlxj0

 グリーンランド:重度の統合失調症と診断され、この学校に送られてきた。
          部屋から出ることはほとんどない、引篭もり状態にある。頻繁に自殺未遂をする。
          病のせいで支離滅裂な言語を話すが、クジラ語とアザラシ語はまともに話せる。
          デンマークの意図とは裏腹に兄貴分などとは思っておらず、クジラ語で「息子」と呼ぶ。

 スイス:強迫性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた女の子。
      見た目はイギリス曰く「女版ドイツ」であるが、性格面もドイツに似て(超のつく)几帳面である。
      親友リヒテンシュタインといつもくっついており、その様子から陰でクレイジーサイコレズと呼ばれている。
      怒ると強烈なビンタを喰らわせる。EUには所属していない。

 リヒテンシュタイン:重度の男性恐怖症と診断されて、この学校に送られてきた可憐な女の子。
             スイスが大好きで、いついかなるときも彼女と一緒に過ごす。
             EUには所属していない(が、仮にスイスが加盟申請すれば一緒に申請すると思われる)
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/03(水) 00:14:35.70 ID:B82PpYwB0

イギリスさんの紳士じゃない方の人格が病院で一番マトモに見えるぞww
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/03(水) 12:56:57.41 ID:/oCHRzLO0
レズという言葉に惹かれてきた乙
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/03(水) 16:47:59.19 ID:cwEC4Wkk0
おもしろすぐる
125 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/05(金) 22:10:42.85 ID:nFofLiol0
夏なので、ホラーっぽいのを投下しようと思います
なんかgdgdになった感もありますが・・・
126 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:36:26.78 ID:nFofLiol0

第9話:遣唐使に比べた遣渤海使の知名度の低さ

日本「なんてこった」

日本「こんなの悪夢だ」

キチガイ学園恒例の行事、「半年間の掃除当番決定戦」が開催された。
ゲームの成績で下位10人になった者は、
各棟のど汚いトイレを毎日掃除する羽目になる。
このトイレ掃除当番はただの汚れ役に止まらず、
インドに以後ずっと不可触民のように扱われるという一生物のオプションがついてまわるのだ。

今期のゲームは「隣にいた奴と二人三脚」である。

[ロシア-中国ペア]

ロシア「まさかお前と組む日が来るとはな・・・」

中国「まぁな、案外俺たち優勝狙えるかもしれん」

[韓国-台湾ペア]

韓国「あんた、臭豆腐食べたでしょ!すっごく臭いわ!」

台湾「あんたこそ、キムチ臭いし。お互い様よ」

日本(ABURETA!!!)
127 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:37:49.80 ID:nFofLiol0

日本(台湾ちゃんかパンちゃん、ないしは中国君と組めると思っていたのに)

日本(モンゴル君がいればよかったが、彼は先程ロシア君に刺されて医務室だ)

日本(モンゴル君はトイレ掃除確定として、僕は組む相手がいない!)

日本(今僕の隣には、熱中症で泡吹いてる北朝鮮がいるけど)

北朝鮮「うごごご・・・ボク・・・死ヌゥ・・・」

日本(こんなポンコツと組んだところで下位になることは必至!)

日本(インド君ごときに格下扱いされるなんて、プライドが許さないよ)

日本(僕はどうしたらいいんだ・・・)

日本(くっそー!こんなことなら真っ先に中国君の顎に拳をきめて気絶させるべきだった!)

日本(そうすればドーピングしてるロシア君と組んで、上位に食い込むこと確実だったのに!)

日本(モンゴル君の代わりに刺されたのが北朝鮮だったらよかったのに!)

そうこうしているうちに、他のペアたちは既にスタートしていた。
今、走っていないのは日本(と北朝鮮ほか)だけであった。

日本(絶対絶命のピンチ!)
128 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:39:04.94 ID:nFofLiol0

そのとき、日本の目の前に一人の少年が現れた。

???「君を助けられるのは僕だけさ、日本君」

それまでの濁りに濁っていた日本の眼は、みるみるうちに澄んでいく。

日本(君は・・・っ)
  
   
  
日本「渤海(ぼっかい)君!」

渤海「もーやだなぁ、"勃起"じゃなくて"渤海"だよぉ」

日本「ちゃんと言ったよ?!」

渤海少年、彼は日本少年の幼馴染で、喧嘩一つしたことない親友であった。

日本「な、なんで君がここにいるの?」

渤海「今日から僕もこの学校に配属になったんだ!びっくりした?」

日本「そんな」

渤海「さ、僕と一緒に組もう」

渤海「君と僕なら、今からでも先頭集団に追いつけるぜ!」

日本「・・・・・・そんなの無理だ」

渤海「なぜ?もしかして、僕のこと嫌いになったの?」

渤海「昔はあんなに仲良しだったのに」
129 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:41:38.45 ID:nFofLiol0

日本「そうだよ、僕の自慢の大親友だ。でも・・・」

日本は哀しげにうつむく。

日本「・・・僕はもう、知ってるんだ」

日本「ある日君はいなくなり、僕は寂しくて周囲に訊いて回った」

日本「でも皆、君なんか知らない。名前も聞いたことないと言った」

日本「僕以外に君を知る者はいなかった」

日本「そこで、僕は一つの結論に至った」

日本「君はいなくなったのではなく、最初からいなかったのだと」
  
  
日本「友達のいない僕の脳が創り出してしまった、イマジナリーフレンドだったのだと」
  
  
渤海「あっ・・・」

渤海「・・・バレていたんだね」

渤海「そうさ、僕に実体はない。僕を知っているのは君だけだ」

日本「だから、一緒に走るなんて無理じゃないか!」

渤海「そんなことはない!信じる力があればなんだってできるんだよ」

日本「いくらなんでも無理だよ!」

日本「君には体がないんだから、二人三脚にならないよ・・・っ」
130 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:42:47.96 ID:nFofLiol0

渤海「なんだ、そんなこと。君は忍術を知らないのかい?」

日本「忍者がどういうものかは知ってるけど、だからどうしたって言うんだ?」

渤海「忍者はいろんな物に変身したり姿を消したりできるだろ?隠形変身術ってやつさ」

日本「そんなの漫画の世界の話だよ・・・」

渤海「じゃ、ないんだなぁ〜それが!あれはやろうと思えば可能なんだ」

渤海「人は普段、視力聴力触感等によって物体を認識することができる」

渤海「しかしそれらとは別に、念力の集合体・心力なるものが存在する」

渤海「猛烈な心力を発散して相手の心力を左右させることで、幻覚や幻聴を起こすことが可能だ」

渤海「甲を乙と感ぜしむる・・・これは方術の基本でもあるね」

日本「方術・・・そういえば中国君はいろんな摩訶不思議なことをやってのける!」

日本「口から剣をつっこんだり、全身に針を刺したり、火達磨になっても平気だったり」

日本「彼にできるなら、僕にもできるような気がしてきた・・・」

渤海「"僕ら"だよ」

渤海「『僕がどこの誰か?』はわからずとも、君にペアがいるという認識を作ることが出来る」

日本「すごい!」
131 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:44:00.05 ID:nFofLiol0

渤海「実体があろうとなかろうと、過去であろうと未来であろうと親友だろ!」キリッ

日本「そうだった・・・!二次元の障害を乗り越えて結婚する人もいるし!」

渤海「よーし、それじゃあ足を縛るよ。僕達コンビにかかれば先頭集団だってごぼう抜きさ!」

日本「うん!」

こうして、[日本-渤海]ペアが結成された。
   
   
-------《《日本視点》》--------

渤海「飛ばすぞーっ」

日本「合点!」

二人はどんどん他のペアをどんどん抜いていき、周囲は二人に圧倒されているらしかった。

日本(すごい、呼吸がピッタリだ!)

渤海「ほらな、僕の言ったとおりだろっ」

日本「うん、僕ら最強のコンビだ!」

渤海「極東の強さ、見せつけてやろうぜ」ニコッ

日本(懐かしいなー、この感覚)

日本(昔、遊んだ頃を思い出すよ)
132 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:45:39.34 ID:nFofLiol0

日本(僕らがこんなに速いのは、運動が得意だからじゃないんだ)

日本(この学校は精神的に問題のある生徒ばかりで、真の友情なんかありえないからだ)

日本(いつ相手に殺されるかわからない、そんな殺伐とした関係なんだもの)

日本(お互い背中を預けられる、大親友の僕らの敵じゃない!))

渤海「どけどけぇ、雑魚共ォ!邪魔なんだよーッ雑魚は雑魚らしく端に寄ってろクソが!!」

日本「道を譲れってんだーゴミほどの価値もないクズ共めがァ!!」

渤海「あはは!」

日本「あはははははは!」
   
   
-------《《日本以外視点》》--------

ザワザワ・・・

「ヒッ・・・」

「な、なんだあいつら・・・」

「え?あいつらクスリか何かやったのか?」

ザワザワザワ・・・
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/05(金) 23:47:11.18 ID:nFofLiol0

どこに視線を向けてるのかわからない、支離滅裂な言葉を叫ぶ日本と
   
   
口から泡を吹き、失禁・痙攣を起こしながら、白目をむいた北朝鮮が

狂気のコンビネーションで二人三脚に挑む姿に、周囲は圧倒された。

台湾「な、何アレ!」

韓国「お、お兄ちゃんと日本?なんでこの組合せなの?日本他に相手いなかったの?」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドドド

日本「はんにゃーほんにゃー!ワハハハハ!はんにゃーほんにゃー!ワハハハハ!」オケケケケケケ

北朝鮮「」ピクンピクンガクガク

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドドド

台湾「チョー速い!チョーキモい!」

韓国「よよよ避けようよ、ヤバいよこれ」

台湾と韓国は横道にそれ、日本・北朝鮮が過ぎ去るのを待った。
134 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:50:27.64 ID:nFofLiol0
あれ?酉外れてた
sagaも抜けてたんで貼り直します>>133
135 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:51:45.76 ID:nFofLiol0

どこに視線を向けてるのかわからない、支離滅裂な言葉を叫ぶ日本と
   
    
口から泡を吹き、失禁・痙攣を起こしながら、白目をむいた北朝鮮が

狂気のコンビネーションで二人三脚に挑む姿に、周囲は圧倒された。

台湾「な、何アレ!」

韓国「お、お兄ちゃんと日本?なんでこの組合せなの?日本他に相手いなかったの?」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

日本「はんにゃーほんにゃー!ワハハハハ!はんにゃーほんにゃー!ワハハハハ!」オケケケケケケ

北朝鮮「」ピクンピクンガクガク

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

台湾「チョー速い!チョーキモい!」

韓国「よよよ避けようよ、ヤバいよこれ」

台湾と韓国は横道にそれ、日本・北朝鮮が過ぎ去るのを待った。
136 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:53:37.05 ID:nFofLiol0

日本「おっぺけぺー!おっぺけぺー!ニイタカヤマノボレ!」ウッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ

ドドドドドドドドドドド・・・

台湾「日本の目ぇ、完全にイッてたね・・・」

韓国「ふ、二人ともシャブでもやったのかしら?・・・あんな日本初めて見た」

ドドドドド・・・

アメリカ「俺たちって先頭集団と中間集団の間ぐらいか、まずまずだな」

カナダ「このあたりだと、月二回の体育館倉庫掃除ってとこかな?遊べるねー」

ドドドドド・・・

アメリカ「ん?」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

日本「ざんぎりあたまをたたいてみれば、ぶんめいかいかのおとがする!」パシィン!

北朝鮮「」クランクラン・・・

日本「ほたるのひかりまどのゆき、あけてぞけさはわかれゆくーーーーーーッ」キャハハハハ

ドドドドドドドドドドド・・・

アメリカ「あ、あれは・・・新種のUMAだ!X-ファイルだ!##」

カナダ(日本と北朝鮮に見えたけど、UMAだったほうが精神衛生上よろしいかも・・・)
137 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:55:05.78 ID:nFofLiol0

〜〜先頭集団、後方〜〜

ロシア「さすがにアフリカグループは強いな・・・俺のドーピングパワーをもってしても」

中国「あいつらはあれしかとりえがないんだから、好きにさせてやろう」

中国「俺たちは月一の保健室掃除あたりを狙えれば・・・ッ!?」ピキーン

中国「ちょ、ちょっと止まれ!」

ロシア「あ?」

中国はロシアの足を止めさせ、振り返って様子を探る。

中国「・・・!来る!」

中国「ロシア、俺がいいというまで一歩も動くな。そして目を瞑れ!」ギロリ

ロシア「なんだって??」

中国(まずいのが来る・・・なんでこんなものが)

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

日本「それゆけそれゆけコンコルド!そこのけそこのけおんまがとおる!」カカカカカ

北朝鮮「」

ドドドドドドドドドドド・・・・・・
138 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:56:42.84 ID:nFofLiol0

中国「・・・」

中国「もういい、走ろう。だが、追い抜いてはいけない。絶対」

ロシア「一体何なんだ?顔、血の気引いてるぞ?」

中国・ロシアは再び走り出したが、中国はずっと考え事をしていた。
   
   
中国(さっき通り過ぎて行ったものは鬼・・・この世ならざる、死霊・・・!)

中国(有を無に見せることはできても、無を有に見せることはできない)

中国(鬼が何か現象を起こすとき、そこには物体がなければいけない)

中国(見た感じ・・・対象は日本、依り代が北朝鮮といったところか)

中国(俺には手が負えない、死後長い年月を経てあらゆる念を吸収し、力を増幅させた鬼だ)

中国(熱中症で弱ってる北朝鮮には荷が重過ぎて死に至るかもしれないが、俺の知ったことか)

中国(奴は日本に幻覚を見せ、なぜかは知らんがこのゲームで上位を取りたいらしい)

中国(俺は関わりたくない・・・日本と北朝鮮は勝手にくたばってくれ!)
139 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:58:17.48 ID:nFofLiol0

-------《《日本視点》》--------

渤海「先頭集団に追いついたぞ・・・どうする?このまま全員追い抜くか?」

日本「いいや、やめとくよ」

渤海「どうして?」

日本「悪目立ちは良くない。僕は無難なポジションにいたいんだ」

日本「父上から教わったからね・・・目立ちすぎてはいけないって。出る杭は打たれるんだ」

渤海(「父上」、ねぇ・・・)

渤海「ふぅむ、そうだな。でないと僕のように・・・」

日本「え?」

渤海「あ、いや。なんでもない」ハッ

渤海「君の意見に賛成。掃除のときには僕は手伝えないけど・・・」

渤海「君がまた必要になれば、僕はいつでも君を助けにくるから」ニコ

日本「うん・・・ありがとう」ジワッ

日本(持つべきものは友達だなぁ・・・!神様ありがとう)

日本(僕に心の安らぎを与えてくださってありがとう!)

日本(嫌いな奴らが死に絶えますように!)
140 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/05(金) 23:59:37.39 ID:nFofLiol0
    
   
   
日本・渤海「ゴール!」

2人は上位でゴールし、月一回の備品整理係を勝ち取った。

日本「やった!かなり楽な仕事・・・あっ」

既に渤海の姿はなかった
(代わりに穴という穴からいろんなものを垂れ流した北朝鮮が倒れていた。)

日本「ぼ、渤海君・・・もういなくなってしまうなんて」ジワッ

日本「もう少し一緒に過ごしたかったのに・・・僕の唯一の友達なのに・・・」

日本の涙ぐんだ目に、北朝鮮の姿が映る。

日本「オイ、なんでこのゴミは僕の足元にいるんだ?汚いな」シッシッ

北朝鮮「」プルプル

日本「あれ?なんでこいつの足と僕の足が紐でつながってるんだ?」

日本「罰ゲームかよ、まったく・・・」チッ

日本は足の紐を解き、北朝鮮を軽く蹴り飛ばした。

日本「僕は君なんか大嫌いだ」ペッ
141 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:01:00.32 ID:cvPfZRjN0

台湾「日本、ちょっといい?」

日本「あれ、台湾ちゃんとパンちゃん。何だよ深刻な顔して」

台湾「あたし達ちょっと・・・あんたをいじりすぎたかもなぁって」

韓国「まさかあんなに病むなんて思いもしなかったから・・・」

日本「病む?僕が?パンくんじゃあるまいに!」ハッハッハ

韓国「そんなのはわかりきっていたけど、日本まで・・・」シクシク

台湾「いい!もういいのよ!これからは治療に協力するから!」ウルッ

日本「何だよ二人とも・・・今は親友との共同作業の喜びに浸っていたいのに」

韓国「親友って」(お兄ちゃんのこと!?嘘でしょ)ガーン

日本「今ちょっとセンチになってるんだよ!ほっといてくれ!」

韓国「ああっもう手遅れ・・・手遅れなんだわ!」ウワァ

台湾「あ、諦めちゃだめ!かなり重症なのは確かだけど、希望はまだある」

142 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:02:34.68 ID:cvPfZRjN0

台湾「日本、あんたは退院したいのよね?いつも言ってたもんね?」

日本「当たり前だろ、こんな学校一秒たりとも居たくないよ!」

台湾「ごめん、本当にごめん」ウワーン

日本(なんなんだよ、最初に僕を誘ってくれなかったくせに)チッ

中国「日本、ちょっといいか?」

中国は日本に何やら書かれた短冊を十数枚渡した。

日本「何の真似だ?」

中国「手持ちの護符だ。俺に危害がかからんようにな。持っとけ」

日本「いやこんなの渡されても意味が」

中国「扉に貼りまくれ。それ以上は俺に関係ないことだ」

中国は日本の周りをキョロキョロ見て、何か安心したような顔をして立ち去った。

日本(なんなんだ?なんか皆が妙なことを言うし異様に優しいんだが・・・)

日本(あれか、新手の嫌がらせか!どこまでも陰険な奴らだな!)

日本(もう嫌だこんな生活・・・早く実家に帰りたい)

日本(たまには実家に手紙でも書くかな・・・)

日本(代金とかはどうなんだろう、着払い?まず聞いとかないと)

日本は教務室へと向かった。
143 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:04:24.58 ID:cvPfZRjN0

-----教務室-----

そこは例によって誰もいなかった。

日本(やっぱりいない・・・マクガフィン先生って職務怠慢じゃないのか?)

日本(授業がなくてテストだけある学校って・・・)

日本は部屋を見渡しているうちに、ふと本棚に目が入った。

日本(あ、ファイルがいっぱい)

日本(どうせ誰もいないし・・・見てみよう)

日本(ファイルはほとんどここ2・3年のものだ、仕事はしてるみたいだな)

日本(他はこの学校の年鑑の類か、結構歴史あるんだなこの学校)

そのとき、日本は一冊のファイルに目を留めた。

日本(あれ、これだけやけに古いな)

その本を手に取ってみると、『烏有教務担当・生徒名簿』と書かれていた。

日本(昔の生徒名簿か・・・どれどれ)

日本(「担当教員:烏有」・・・烏有先生?アジア系かな)

日本(やっぱ、先生も世界中から集められてるのかな)
144 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:06:11.35 ID:cvPfZRjN0

日本(この名簿にある生徒は全員退院したのかな?さすがに)

日本(あれ・・・なんか名簿と言うよりは、カルテみたいだな)

日本はページをめくりながら、生徒の名前を確認していく。

日本(「ドイツ国〔自称・第三帝国〕:強迫性パーソナリティ障害、備考:誇大妄想の気あり」)

日本(「オスマン帝国:心的外傷後ストレス障害)

日本(「ソビエト社会主義共和国連邦:境界性パーソナリティ障害及びアルコール中毒」)

日本(昔も今も大して変わらないな・・・キチガイばかりだ)

日本(「アメリカ合衆国:反社会性パーソナリティ障害」・・・あれっ?)

日本(アメリカ君?いや、さすがに年齢的にありえないか。顔も違うし、名前が同じなだけだな)

日本(それにしても、病気まで同じなんてね)プププッ

笑いながら次のページをめくると、日本は息を呑んだ。

激しく動悸し、手が震えて名簿を床に落としてしまった。

名簿を元の場所に戻して、大急ぎでその場を去る。
145 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:07:15.42 ID:cvPfZRjN0

日本(なぜ)

タイ「あら日本ちゃん、どうしたの?顔真っ青よ」

日本は返事もせずに、自室へ戻った。
水を一気飲みして、むせて吐いた。

日本(最初から疑問だったんだ、なぜ僕はここにいる?)

日本「わかんないよぉ」

日本「なんで・・・なんでだよ・・・っ」

日本「なんで僕をこんなとこに送ったんだ!」
   
   
日本「なんであそこに・・・父上の名前があるんだよーーーー!!」
  
     
    
    
『大日本帝国:妄想性パーソナリティ障害』
    
   
  
  
146 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:08:37.07 ID:cvPfZRjN0
   
----------
-------

教務室に、人影があった。
それはこの部屋の主のものではなかった。

渤海「ちぇ・・・さすがに僕らの時代の名簿は置いてないか」

渤海「裏切り者の大日本帝国の名簿はあるのに」ギリッ

渤海「先生が参考にするのかな?遺伝も考慮して?」

渤海「無駄だよ!」ギリッ

渤海「・・・彼は、あの娘によく似てるんだもの。あの裏切り者なんかよりずっと」

渤海「今度こそ約束は守ってもらえるのかな、"やまとちゃん"」

渤海「今度こそ・・・一緒に退院しようね?」

部屋中の物が独りでに飛び散り、教務室は足の踏み場もないほどに散乱した。

渤海「あははははあはは、あはははははは、あははははははははは!!!!」

渤海「やまとちゃん、やまとちゃん、やまとちゃんがいないから、にほんくん」

渤海「日本君と退院すれば、僕は日本(やまと)ちゃんに会えるんだ」

渤海「絶対だからね・・・」

人影はいつの間にか消えていた。
  
147 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:09:41.63 ID:cvPfZRjN0
  
-------【キチガイ学園都市伝説その1】-------

キチガイ学園で流布する噂として、最も有名なものである。

ある生徒が安らかな気持ちで眠っていた。
それが世も更けたころ、突然起こされた。
目を覚ますと部屋に見知らぬ若い男が立っていて
「おめでとう、静かにこの部屋を出よう」と言うのだ。
男に従って、普段は立ち入ることの出来ない道を歩く。
途中、生徒は尋ねた。
「あなたはもしかして、マクガフィン先生ですか?」
するとその男は「そうだよ」と答える。
それ以上の会話がないまま外に出ると、
そこでは生徒の親が待っていた。
親は生徒を抱きしめ、「退院おめでとう」というのだった。
元生徒はキチガイ学園に戻ることなく、患者達との関係を一切絶った。

以上であるが、
未だマクガフィン先生の受け持つ生徒の内で退院した者がいないことに加え、
上記のものが事実であれば、この話は広まりようがないため、
この噂は完全なるデマとされる。
   
148 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/06(土) 00:10:18.40 ID:cvPfZRjN0
   
-------[人物紹介]--------

 渤海:日本曰く「イマジナリーフレンド」、中国曰く「鬼(死霊)」という謎の少年。
     ただ一つ言えることは、三界における日本の親友だということ。
     日本を"やまとちゃん"なる少女と重ね合わせており、共に退院することを願う。
     大日本帝国を「裏切り者」と呼び、ひどく憎んでいる様子。
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/06(土) 00:32:18.66 ID:O4zdePwS0
優しいアジアsを見て一瞬いいなと思ってしまった
何かに負けた気分だ
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 02:13:13.43 ID:Ea107iBX0
とても面白いです
151 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/07(日) 01:08:05.75 ID:fl5ftV2W0
>>149-150
ありがとうございます!

ホラーっぽいのを書きたいなと思って書いた第9話ですが、
一応最終回への布石も兼ねたつもりです
まだまだ最終章を書くつもりはありませんが、
事前に言っておくと、最終章は大日本帝国が主役になります
(日本国などの現在の国は現実世界で健在なので、退院を書けないからです)
第二次世界大戦の血生臭い世界ではなく、違った視点での大日本帝国の「退院」を書こうと思います
マクガフィン先生受け持ちの日本たちについては「俺たちの戦いはこれからだ!」系になります・・・
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/07(日) 21:48:28.84 ID:XnRZNfrz0
ん?日本が退院するってことは日本の崩壊じゃないか!!!こうなったら地球から出るしか・・・
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/07(日) 22:09:18.58 ID:u4iED2cjO
我が国はスクラップアンドビルドでのしあがってきたから次も新しいのが生まれるよ
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/07(日) 22:36:18.78 ID:sJsfPPhT0
楽しみです
155 : ◆pIxjj4GI1s [sage saga]:2016/08/09(火) 01:41:33.27 ID:g/v5wgpL0
>152-153
ありがとうございます!

マクガフィン先生受け持ちの日本が退院したとしても、日本国の滅亡とは限らないようにしてありますw
この日本と学友のアメリカ合衆国はJr.(ジュニア)で、大日本帝国の学友のアメリカ合衆国はSr.(シニア)なので
他にもたぶん二世三世の国がいます(そこらへんは適当です)
156 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 14:50:57.11 ID:g/v5wgpL0
  
第10話:イスラエルは全ての裏にいる

アメリカ「あ、親父からだ」

その朝、自室に届けられた箱をしげしげと見つめるアメリカ。
その箱の検閲欄には "Godot MacGuffin" とサインしてあった。

アメリカは包み紙を破り、箱の中身を確認する。

アメリカ「・・・!」

アメリカは驚いて、思わずサインを見直した。

アメリカ「おいおい・・・っこれが?本当にOKなのか?検閲済みでか!」

アメリカ(この学校はどうなってんだ?ピストルや剣でも許可が降りる時点で怪しかったが)

アメリカ(Mr.MacGuffinは・・・生徒の安全は確保しねぇ方針なのか?)

アメリカ(ま、送ってくる親父もそうとう狂ってるけどさ)

アメリカは、同封されていた父親からのメッセージを読んだ。

『愛しているぞ、ジュニア。上手に使いなさい。』
157 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 14:52:14.13 ID:g/v5wgpL0

アメリカ(完成していたとは・・・親父は俺が暴れるのに全面協力してくれる)

アメリカ(俺を精神病院に送り込んだと思えばこれだ、あの人の考えは理解できない)

少年は父親からの贈り物に微笑み、接吻した。

イスラエル「ファザコンはっけーーんwwwそんなに親父さん好きかい?」

アメリカ「イスラエル」

イスラエルはいつの間にやら、合鍵を使ってアメリカの部屋に侵入していた。

アメリカ「馬鹿言え、俺が好きなのは親父じゃなくて玩具だw」

イスラエル「へー、それでキスしちまうくらい愛しい玩具って何だったのさ?」

アメリカは静かに笑い、答える。

アメリカ「『神の杖』さ。上手く使えってさ」

イスラエル「ほぉー・・・いいねぇ。君の親父さん、イカしてる」

アメリカ「イカれてんのさ」

イスラエル少年、彼は神出鬼没である。
彼は強者に取り入り、あらゆる悪事に手を貸すという。
これは孤児であった彼なりの処世術なのかもしれない。
158 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 14:53:40.87 ID:g/v5wgpL0

彼の目的はただ一つ、「支配」である。

イスラエル(みんなを、養分にしてるだけだ)

イスラエル(アメリカも所詮はいいとこのお坊ちゃんだ。俺の養分に過ぎない)

イスラエル(俺は、選ばれた人間だから)

イスラエルはイザヤ書を読みながら、アメリカに尋ねる。

イスラエル「今日は、俺に付き合ってくれるんだったな?」

アメリカ「ああ・・・今日の"お人形"はシリアとイランだ」

イスラエル「そうこなくっちゃ」ニコッ
  
  
アメリカとイスラエルは、談話室でサウジアラビアを待っていた。
他の生徒達は、2人の異様な空気を読んだためか、そこへ寄り付かなかった。

2人が食べていたポテトチップスの袋が残りわずかになった頃、サウジアラビアはやってきた。

アメリカ「おいおーい、お前遊んできたな?」

サウジアラビア「ハッ!連れて来るためだ。むしろ感謝してほしいくらいだな」
159 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 14:55:07.04 ID:g/v5wgpL0

サウジアラビア「ほらよ、だいぶ大人しくなったさ」

ドカッ

サウジアラビアは拘束したシリアとイランをアメリカの前へ蹴り倒した。
2人は既に痣だらけで、痛々しい様子である。

イラン「くっ・・・」

シリア「ひぃ・・・っ」

イラン「サイコ野郎が、いい気になんなよ!」

サウジアラビア「ほらな?こんなに遊んだ後でもこの元気だ。元気すぎるんだ」

アメリカ「本当だなw少し心配したが、まだまだ楽しませてくれそうだ」

サウジアラビア「じゃ、あとはせいぜい楽しんでくれー」

サウジアラビアはシリア・イランを置いて去っていった。

アメリカ「さーて、何しよっかな?指でも切り落とそうかな?」

シリア「うわぁーーーーーーーーーーー!!!」

シリアはイランにすがりつく。

シリア「怖いぃぃ!怖いよおおおお!殺されちまう!」ガクガク

イラン「落ち着け!騒ぐほど奴の思う壺だぞ!」
160 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 14:56:37.22 ID:g/v5wgpL0

イスラエル「さっすがイラン君、こんなときでも冷静だね」クスッ

イラン「イスラエル、てめぇ・・・っこの腰巾着めが!」ギラリ

イスラエル「腰巾着?誰のかな?」

アメリカ(お、ちょっと怒った?)

シリア「ややや、やめなよイラン!こいつら、EUの連中なんかとは違うんだぜ!」

シリア「俺たちなんか簡単に殺されちまうんだっシャイターンの仲間なんだこいつら」

アメリカ「お前も元気が出て来たなぁ。第二人格だせよ」

アメリカは踵に力を入れてシリアの体を踏む。

シリア「痛い!痛いいいい!出ませんんん第二人格はそんなことしても出ませんんん」

アメリカ「じゃあどうしたら出るんだー?ちょっとずつ体を削っていくとか?」

シリア「ヒイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」

イラン「やめろォ!手ぇ出すんじゃねえ!」

イスラエル「おやおや、友人を弱い奴扱いwwwかわいそーだなー」

イラン「シリア!びびってんじゃねぇぞ、こいつらの目的は俺らの精神を壊すことだ!」
161 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 14:57:47.49 ID:g/v5wgpL0

イラン「俺らを廃人にして、生きる希望をなくすことなんだ!」

イスラエル「精神病のキチガイのくせに、生きる希望とか抜かしてらwww」

イラン「てめぇもな」

イスラエル「俺はそんな甘い考え持ってない」

イラン「どうだか?とにかく言えることは、てめぇらは卑怯者のくそったれだってことだ」

イスラエル「卑怯?まるでお前らに本来勝ち目があるかのような物言いだな」

イラン「こんな拘束してることには、卑怯者以外の何者でもないんじゃないか?」

イスラエル「そこまで言うなら外してやるよ。後悔すんなよ?」

イスラエルはナイフで縄を切る。

イラン「ありがとよ」

イランは立ち上がり、拳を固めて構えた。

アメリカ(煽るの上手いなーあいつ)

アメリカ(だが、相手が悪いな)
162 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 14:59:19.61 ID:g/v5wgpL0

イラン(喧嘩には自信があるんだ、こんなひょろっこい奴相手なら)

イランがそう思った瞬間、腹に激痛が走り、気がついたら飛ばされていた。

イラン(な・・・?!)

イラン「かはっ」

イランは吐血した。

イランが顔を上げるまもなく、その左頬に激痛を感じた。

イラン(は、速過ぎ・・・)

イスラエルは容赦なく蹴りを続けた。
彼の脚力は見た目に反して強力で、その跳蹴りはさながら戦闘機の如きであった。

ドカッ
バキッ

シリア「や、やめておくれよ!イランが・・・イランが死んじまう!」

アメリカ「よーく見とけよ?あれ自分の番だと見れないからな」ニヤニヤ

シリア「dhdんcyふがbc、くぉjhhsふぁさk」ガクガクガクガク
163 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:00:33.54 ID:g/v5wgpL0

イスラエル「ほらほらほらァ、最初の威勢はどこ行った?」

イラン「がっはっ・・・」(意識が・・・)

そのとき、談話室の扉が勢いよく開かれた。

???「そこまでだーーーーーーーーーーーーーー!!!」

シリア「あっ・・・」

声の主は、車椅子姿のイラクであった。

イラク「アメリカ、イスラエル・・・貴様らのいいようにさせてたまるか!」

イラク「俺は元最強の男だ!この体の恨み晴らさいでか!」

イラクはそこら中にあるものをイスラエルたちに向かって投げ出した。

アメリカ「花瓶とか投げんなよ」

その隙にイランはシリアの手を引いて、イラクの方へ駆け寄った。

イラン「ありがとよ・・・ぶっ殺したいくらい大嫌いなイラク!」ヨロヨロ

シリア「うああああん、怖かったよー地獄に落ちてくれたらいいのにイラク!」ウワーン

イラク「てめぇら助けてやったのに何だその口ぶりは!死ねよクソ共!!」
164 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:02:05.72 ID:g/v5wgpL0

イラク「ほら撤収!さっさと撤収!イスラエルが追ってくる前に撤収急げ!」

イランとシリアはイラクを置いてダッシュした。

イラク「こらーーっ人でなし!普通は押してくれるもんだろォ」

キュルキュルキュルキュル・・・

イラクは自力で車椅子を動かして逃げた。

アメリカ「追わなくていいのか?」

イスラエル「なんか調子狂ったからもういい・・・じきに効果も出てくるだろうし」

少し離れたところで物が壊れる音がした。

  シリア「アッラーアクバル!」ガッシャーーン

  イラク「アッラーアクバル!」ドッシャーーン

  イラン「うっわやっべぇ、2人同時に第二人格発動した!どうしようこれ」

アメリカ「ほんとだ」

イスラエル「とりあえずは成功だw」
165 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:03:29.08 ID:g/v5wgpL0

イスラエル少年は、全校生徒から恐れられている。
それは単に暴君アメリカ少年と蜜月の仲に見えるせいのみでなく、彼自身の実力に起因する。
彼は知能・腕力ともにキチガイ学園トップクラスの実力者なのだ。

それと同時に、彼は全校生徒から嫌われている。
彼の取り入るアメリカですら、彼を心から信頼しているわけではない。
アメリカ少年は彼を一目置いてはいるが、友人と思ったことは一度もない。
共に利用しているにすぎない、割り切った関係である。

そういう繋がりしか持たない彼は、ときどき冷やかしをする。

イスラエル「毎朝掃除ご苦労だねぇ、ドイツ君?」クスッ

ドイツ「やぁ!掃除は精神を安定させるんだよ」ニコニコ

ドイツはゴミを袋に入れながら楽しそうに語る。

ドイツ「小さい頃から毎日パパと掃除のボランティアをしてきたんだ」

ドイツ「パパは昔いろんな人を傷つけて迷惑をかけてきたんだって」

ドイツ「だから少しでも人のためになることをやらなきゃいけないんだって」

ドイツ「パパ一人ではとても埋め合わせができないから、手伝ってくれないかって言うんだ」

ドイツ「だから僕はいいよって答えたんだ」
166 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:07:07.23 ID:g/v5wgpL0

ドイツ「僕はパパに喜んでもらいたかっただけなんだけど」

ドイツ「僕も結局はこのザマさ。僕も心を病んでしまった」

ドイツ「だから掃除しなきゃね」

イスラエル「自分語りいらねwwwそれって結局自己満足じゃないかw」

ドイツ「そうかもしれない。でも、これ以外にやることが思いつかないんだ」

ドイツ「早く退院したいなぁ」

イスラエル「この学校にいる限り、退院なんて無理だなwww」ケケケ

イスラエル「この学校の仕組みは、どんどん患者を病ませるようになってるからな!」

ドイツ「そ、そんなあ」ガーン

ドイツ「なんとかしてマクガフィン先生に治療法を教えてもらわないと・・・」

イスラエル「あんなやる気のない教師が来るわけないだろwwお前はここで俺らと共倒れw」

イスラエル「ゴドー・マクガフィン先生とやらは一生ここに来ないかもしれねぇぞwww」

ドイツ「そそそ、そんなことないだろ・・・パパァ・・・」シュン
167 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:08:55.45 ID:g/v5wgpL0

イスラエル(フン・・・こういう温室育ちのお坊ちゃんは一番嫌いな人種だ)

イスラエル(病ませてやるさ・・・俺に逆らえないように、じっくりと)

イスラエルはゴミ箱を蹴り飛ばして、その場を去った。

ドイツ「あっ・・・」
  
  
イスラエル(次は誰"で"遊ぼうかな)

日本「イスラエル君、ちょっといいかな?」

イスラエル「なんだいジャップ」

日本「あのさ、君は優秀なハッカーだって聞いたんだけど」

日本「僕にハッキングを教えてくれないかな!」キラキラ

イスラエル「・・・はぁ?」

イスラエル「ここ、ネットつかえねぇけど?」

日本「それは知ってる。今はパソコンでリストを作成&保存しているに過ぎないけど」

日本「退院したら必要になると思うから!サイバー攻撃から顧客を守るんだ!」
168 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:10:31.42 ID:g/v5wgpL0

イスラエル「顧客って?」

日本「君を含めたエロリストだ」

イスラエル「テロリストみたいに言うな」

日本「僕には退院してからも君たちの性欲の面倒を見る義務がある」

日本「性欲と言うのは、皆多かれ少なかれ持っていながら誰しもが否定したいもの」

日本「だからこそ、そこを他者に突かれてしまうと一挙に精神が崩壊する恐れがある」

日本「それを目的に、他者を暴こうとする悪人がいる」

日本「だから僕は絶対に、そういう悪人から皆を守らなきゃいけないんだ!」

イスラエル「はーいはいはい、ヒーロー気取りはたくさんだ」

日本「そんなんじゃないんだ。むしろ僕は人を惰性の中に閉じ込めたい悪者なんだ」

イスラエル「はあ?」
169 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:12:08.26 ID:g/v5wgpL0

日本「父がよく言ってたんだ・・・臣民、ジャナクテ、人々の幸せを第一に考えるべきだと」

日本「『各々の個人主義が行き詰まり、その打開に苦しむのが今の世界人類であるからして、』」

日本「『思想の相剋に起因して、生活や文化にあらゆる動揺・混乱に囚われている。』」

日本「『それを国体本義の体得を以て解決しようというのが、私の過去に掲げた使命であった』とね」

日本「僕はそれに感じるところがあったから、人の弱みである性欲を保障しようと思ったんだ」

日本「皆が野心も恐怖も抱かず、だらだらしていれば世界は平和になるよ!」

イスラエル「ッハ!お前も父親も理想論者過ぎるぜ」

イスラエル「厚意もくそもねぇ、人は金を一番ありがたがるし、主君として崇めてるのさ」

イスラエル「金がある限り人は野心を抱くし、そのために人を殺すことさえ厭わんよ」ニヤニヤ

日本「金は欲の一部にすぎないさ。結局は値段のつけられない誠実さに価値を見出すね」

イスラエル「少なくとも俺はそんなもの興味ないね。興味あるのは金と権力だけだ」

日本「じゃあこうしようよ、僕への投資だと思ってハッキング教えてくれるってのは」

日本「見返りは十分に用意するつもりだよ!退院すれば、お金の形で」ニコニコ

イスラエル「・・・いいぜ」
170 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:13:41.18 ID:g/v5wgpL0

イスラエル「温室育ちのお坊ちゃんは妙なことを考えるもんだな、いつか痛い目みるぜ」

日本「・・・そうかも」
  
  
しかしこの後、痛い目を見たのはイスラエルのほうであった。
彼は理解していなかったからだ。
温室育ちのお坊ちゃまたちは、まことキチガイ学園の生徒なのだということを。
   
   
   
   
   
イスラエル「えええええええええええええええええええええええ!!!!!!」

イスラエル「なんでだ!なんでこうなった!?」

イスラエルは両手足を鉄棒に縛られて、背中から火あぶりにされている。

ドイツ「陰謀論者を捕まえたぞ!///」ハァハァ

日本「吐けぇ!さっさと吐かんかぁ!」ドンッ

ハードコアSMモードのドイツと、憲兵モードの日本が激しくイスラエルを責め立てる。
171 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:15:11.05 ID:g/v5wgpL0

ドイツ「陰謀論者にはこうだッ##」ハァハァ

ビシィッビシィッバシィッ

ドイツは鞭で激しく責め立てる。

イスラエル「いってぇぇ!ふざけんなよクソゲルマン!」

日本「とっとと吐くんだ!貴様に安息日など存在しないッ」ギロリ

日本「月!月!火!水!木!金!金!」ドカッバキッ

イスラエル「ヒエーーーッこいつらキチガイだーーーーーー!!!」

ドイツ少年と日本少年がこうなってしまった顛末はこうである。
   
  
-----小一時間前------

ドイツ(自己満足か・・・なんだかパパを馬鹿にされたような気分だ・・・)シュン

日本(理想論者か・・・そういえば父上もそう言ってたなぁ・・・)シュン

2人は自習室の前で立ち止まった。

ドイツ・日本「お?」
172 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:16:46.56 ID:g/v5wgpL0

日本「君は・・・ブロッケンJr.!」

ドイツ「おいジャップ調子に乗ってるとベルリンの赤い雨食らわすぞコラ」

日本「れ、師匠(レイラァ)!」

日本「君も自習室へ?」

ドイツ「ああ、パパの書いた本の原稿を読んで感想文を書くんだ」

日本「あれっもしかして・・・ドイツ君の御尊父は大学教授で?」

ドイツ「うん」

日本「本当に!僕の父上もなんだ!しかも君と同じことをするつもりだよ!」

日本は原稿のコピーが入った封筒を見せる。

ドイツ「えーっじゃあさじゃあさ、見せ合いっこしようよ!」

日本「感想は多いほうがいいもんね!」

2人は肩を組んで自習室へ入っていく。
173 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:18:09.38 ID:g/v5wgpL0

ドイツ「パパの本だよ。パパは地球立ゲルマニア大学で批判地政学を教えてるんだ」
  
  
『反地政学者のための地政学総論』著・ドイツ国
  
  
日本「父のはこれ。父は地球立扶桑大学の法学部で政治思想学を教えてる」
  
  
『国体の転換への根本的自覚を論ず』著・大日本帝国
  
  
ドイツ「学生よりも先に読ませてもらえるんだから、得した気分だよなー」

日本「そうそうwまー学生以外に買ってもらえなかったりするけどw」

ドイツ「君って相当ファザコンだろ」

日本「君だってwパパ好きすぎだろー」

ドイツ「そんなことないさ。僕なんか何でもパパのせいにしちゃうんだぜ!」

ドイツ「小さい頃はよくパパを超極悪人に仕立て上げて、警察に突き出したもんだよ!」

日本「僕もだ!悪いことは基本何でも父上のせいにする!」

ドイツ「何だよーww結構俺たち似てるなー」

日本「ハハハ」
174 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:19:40.49 ID:g/v5wgpL0

この後、彼らは各々の父親の原稿に夢中になっていった。
ここで問題が起こったのである。

彼らはそれぞれ「地政学」「国体学」という概念に反応してしまう異常性質を親から受け継いでいたのだ。
これに関する詳しい説明は、正木敬之氏著の『胎児の夢』及び『脳髄論』に譲る。

2人の少年は心理遺伝の発作を起して人事不省に陥った。
その結果が、ドイツ少年の「ハードコアSMモード」であり、日本少年の「憲兵さんモード」だったのだ。
これは想像するに、彼らの父親の過去の姿の反映であろう。

発作を起こした2人の少年は、なぜかイスラエル少年をターゲットにしてしまった。
  
---
  
ドイツ「お前は、ビーレフェルトから来たという人物を知っているんだろう!」ビシッ

ドイツ「そしてお前はビーレフェルトに行ったことがあるな!?」ビシッ

イスラエル「えええ?いやビーレフェルトは知ってるけど・・・」

日本「やはり!こいつは鮫島事件の被疑者である!たっぷり絞ってやるぞ!」ギリギリギリ

イスラエル「うわあああああああああああああああ」
175 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:20:54.45 ID:g/v5wgpL0

イスラエル「背中が熱いッ鞭が痛い!何なんだよこいつらは」

イスラエル「た、助けてくれぇアメリカ!」

アメリカ「あー・・・」

アメリカ(何だコレ)

アメリカ(何でパンツ一丁のドイツと詰襟の日本が、イスラエルを炙ってるんだ?)

アメリカ(この変態ワールドは何だ?俺ってこの場にいなきゃ駄目か?)

アメリカはすっごくどうでもよかった。

イスラエル「おい!無視すんなよ!」

アメリカ(この空間に関わらなきゃ駄目か?)

ドイツ「アメリカ君ッ!」

アメリカ「あ、はい」

ドイツ「こいつは、焼かれてもいい人間なんだ!」ビシッ

アメリカ「!」
176 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:22:19.27 ID:g/v5wgpL0

ドイツ「この豚野郎は、燻製にしてもいいんだ!」バシッ

イスラエル「よくねぇよ、誰が豚野郎だ!」

日本「じきに豚箱にぶち込まれるんだから豚野郎なんだよ〜〜〜」ツンツン

アメリカ「豚野郎・・・燻製・・・」
  
  
ここでも、イスラエルは理解不足であった。
  
  
実はアメリカ少年、結構信じやすい(騙されやすい)性なのである。
とりわけ白人に断言されると、考えが完全にそっちにいっちゃう子なのである。
早い話、白人のアホなドイツ君の言うことをあっさり信じちゃうアホの子なのである。

アメリカ「薪が足りないんじゃないか?集めてこようか?」

イスラエル「馬鹿しかいない!」ウワァン

イスラエル「何でこいつらはこんなにも馬鹿なんだ!」

イスラエル「我らの神は馬鹿を創りたもうた!」
177 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:23:47.41 ID:g/v5wgpL0

アメリカ「やっぱりよく焼けるんだろうな・・・」

アメリカ「 "Jew(ユダヤ人)" だけに!」

ドイツ「ジュージュー」

イスラエル「うわあああん!こんなキチガイ共のいる病院、早く退院させてくれーー!!」

イスラエル「いつになったら来るんだよ、マクガフィンせんせーーーー!」

待ち人来ず。
  
  
>>>>>>>【ボーナスステージ】!!!!!!!

ロシア「あ、父さんからだ」

その箱の検閲欄には "Godot MacGuffin" とサインしてあった。

ロシア「何々・・・ツァーリ・ボンバ・・・??」

イスラエル(・・・こいつらの父親って殺し屋か武器商人なのかな?)

イスラエルは、合鍵を使ってロシアの部屋に侵入していた。
  
178 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/09(火) 15:25:49.18 ID:g/v5wgpL0
  
-------[人物紹介]--------

 イスラエル:自己愛性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた孤児。
        アメリカやロシアなど、学園の強者は皆彼を頼っている。自称「選ばれた者」。
        キチガイ学園一の高IQを誇る天才で、ヒョロい見た目に反して喧嘩も超強い。
        パレスチナが大嫌いで、彼を亡き者にする手立てを考え中。金の亡者。

 イラン:全般性不安障害と診断されてこの学校に送られてきたペルシャっ子(非アラブっ子)。
      学園の嫌われ者のシリアと仲の良い数少ない人物である。
      サウジアラビアやイスラエル、イラクを嫌っているが、特に大嫌いなのはアメリカらしい。
      アメリカを人類の敵とさえ見なしており、いつか彼をぶっ殺してやろうと考えている。

 イラク:解離性同一性障害と診断されて、この学校に送られてきたアラブっ子。車椅子を使用している。
      元々は中東グループ最強の喧嘩の強さを誇ったが、アメリカ達のせいで足が不自由になった。
      クウェートやイラン他、中東グループに属する全員に嫌われている四面楚歌状態。
      ダーイッシュと呼ばれる裏人格を有しており、その発動時のみシリアと仲良くなる。
  
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 15:40:38.50 ID:cUJVD7LjO

前に精神科医が主人公の安価もの書いてない?
違ったらごめん
180 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/09(火) 15:45:35.00 ID:g/v5wgpL0
>>179
ありがとうございます

>前に精神科医が主人公の安価もの書いてない?
私じゃないですね・・・ちょっと探して読んでみようと思います
実はこれ初SSだったりします
安価なんて難しくてとてもとても・・・!
181 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/09(火) 18:35:53.59 ID:g/v5wgpL0
読み返して思ったんですが、今日と言う日に神の杖とかツァーリ・ボンバは不謹慎ネタだったかもしれません
狙ったわけじゃなかったんですが・・・私の弟もおそらく(広島の)被爆三世なこともありますし

改めて広島・長崎にて被爆された方々に、心からお見舞いを申し上げます
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 20:04:28.83 ID:RYzVUHio0

イタリアさんはヘタリアな発作が起きるのかね...
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/08/11(木) 01:24:43.40 ID:FJ+JArBp0
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/11(木) 16:48:33.50 ID:+9yxAjiU0
保守
185 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/12(金) 11:42:52.81 ID:KvB/WzdY0
そろそろアフリカの国々を出してみようと思います
ただ、テンポが悪くなるので前後編に分けました
11話が前半で、12話が後半です
アフリカの国々が登場するのは後半からです
今晩11話を投下しようと思います
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/12(金) 13:02:16.33 ID:VmDQ7P+X0
認知
187 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:05:47.38 ID:KvB/WzdY0
  
第11話:中国(チャイナ)タウンはどこにでもできる:前編

中国「フッフッフ・・・」

中国「今日こそ、蒔いた種子の実を収穫するときだ!」

阿弗利加(アフリカ)病棟の生徒達と仲良くする(=服従させる)ため、
自身の良い噂や金を散々ばら撒いてきた中国少年。
この大いなる計画を本格的に実行に移す下地ができたと判断したらしい。
彼は今、その生徒達と直接交流しようとしている。
   
   
日本「ななな、なんだってーーーーー?!」

台湾「あ、あの『阿弗利加病棟』に行くって・・・本気なの?」

中国「おいおい、少し離れた他の病棟に行くだけじゃねぇか。大げさなwww」

すると、彼の友人達は肩を震わせて泣き出した。

日本「そんな・・・君はまだ・・・こんなにも若いのに・・・」グスグス

台湾「なんで?なんでそんなこと考えるの?やめてよ!」メソメソ

中国「オイ・・・何だよお前ら」
188 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:07:12.75 ID:KvB/WzdY0

韓国「うわぁん!」

韓国が中国の胸に飛び込み、自身の胸(豊胸済み)を無遠慮に押し付ける。

韓国「嫌よ・・・行っちゃやぁ!あなたが好きなのォ!」

中国「ちょ・・・///な、なんだよお前ら!今生の別れみたいに・・・」

日本「実際そうじゃないか!あんな・・・あんな恐ろしいところに行くなんて」

台湾「あそこの病棟は特別なのよ?特に重篤な生徒が集まってるとこなのよ?!」

日本「平和なここや、欧羅巴病棟とはまるで違うんだ!」

そのとき、北朝鮮が勢いよく談話室に入ってきた。

北朝鮮「おいイルボン!例のものを貸せ!余の勉強の時間だ!」

日本「ああ、『新幹線大爆破』だね。パンくん好きだね〜この映画」

北朝鮮「優秀な工作員になるための勉強だ!余は非常に真面目なのであるッ」エヘン

韓国「お兄ちゃん、おやつのチョコパイよ」

北朝鮮「!!!チョコパイ!チョコパイ!##食べるぅ!よこすんだ!##」
189 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:08:09.72 ID:KvB/WzdY0

日本「さ、向こうへお行き」

韓国「お勉強頑張ってね」

北朝鮮「チョコパイ!高倉健!///」

北朝鮮はチョコパイの箱を抱えてスキップしながら部屋を出て行った。

日本「こんなに平和なのに、なぜわざわざ危険地帯へ!」」

中国「お前ら餌付けしてんじゃねーよ」

日本「あまりの恐怖に、エジプト君やモロッコ君は他の病棟に移ったくらいだ!」

韓国「なんでそんなとこに行こうとするの?ここでいいじゃない!」

中国「おいおい、EUグループの連中なんかしょっちゅう出入りしてんだから大丈夫だって」

日本「わかってない・・・君はまるでわかってないよ!彼らは白人じゃないか!」

日本「僕らは普段君について『未開人』だの『ウイルス』だのと呼んでるけど・・・」

中国「そんなふうに思ってたのかぶち殺すぞ」

日本「それは半分冗談みたいなもので、北京原人な君も所詮は僕らと同じ黄人なんだよ!」

日本「例えばロシア君なら建物の3階から落ちても無傷なところ、僕らは大怪我を負うだろう」
190 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:09:11.37 ID:KvB/WzdY0

日本「筋肉、骨密度・・・体の頑丈さが桁違いだ」

台湾「あたし達の体はとてもか弱くできてるの!」

日本「阿弗利加病棟の黒人が戦艦なら白人は重巡、そして僕ら黄人は駆逐艦といったところか」

中国「そんなに差があるか!?」

日本「戦艦にぶつけられれば、僕ら駆逐艦は轟沈を免れない」

日本「阿弗利加病棟の生徒がコンクリ塊を振り回してきたら、僕らは一発でダウンだ!」

日本は中国少年の手を両手でつつみ、まっすぐ彼の瞳を見つめる。

日本「そして、だ・・・ダウンした君はどうなると思う?」

中国「ど、どうって」

日本「まずはね・・・この指が一本ずつ奪われてゆくのさ」

台湾「『めずらしい!アジア人は長命だと聞く!不死の薬になるに違いない!』」

日本「それから、目玉を奪われる」

台湾「『この目玉はどんなものを見てきたのかな?これをかざせばその景色が見えるはず』」

日本「男根を取られるという屈辱も受けるかもしれない」

韓国「『魔法の薬だーー!夢のお告げにあったんだ!精力絶倫待ったなし!』」
191 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:10:15.13 ID:KvB/WzdY0

日本「それから皮を剥がされる」

韓国「『若くて滑らかな肌だなぁ。これをパックにすればアンチエイジングになるかも!』」

日本「お次には肉や内臓を取られるだろう」

台湾「『外人の若い男の肉を食べれば、その力を手に入れることができる!』」

韓国「『とくに心臓!』」

日本「君の残骸は・・・藻だらけの不潔な池に捨てられる」

台湾・韓国「『見ろ、人がゴミのようだ!』」

日本「そして僕らは、君の遺体なしに喪に服するんだ」

台湾・韓国「おかしい人を亡くしてしまった!」ウワーン

中国「ややや・・・やめろよ!脅かすなよ、こわ・・・怖くなるだろ!」

日本は静かに、どこか憐れみをもった目で彼に語る。

日本「安心したまえ。年若い男が未婚のまま世を去るのは無念極まりなかろう」

中国「いや何の話」
192 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:11:15.92 ID:KvB/WzdY0

日本「冥婚のお式は僕が取り計らってあげる。相手はパンちゃんがなってくれるそうだよ」ニコ

韓国(えっ?)

韓国「う、うん!あたし、中国君のお嫁さんになるよ!///」

中国「やめろって!俺が死ぬ前提で話すのやめろヲ!」

中国「お、お前らと話してたら調子狂うわ!俺は行くからな!絶対死なねぇし!」

中国は日本たちの引止めに応じず、阿弗利加病棟へと向かってしまった。

日本「ああ・・・中国君・・・」
   
  
   
日本「・・・チッ。奴め、脅しが足りなかったかな?」

台湾「ゴキブリのようにしぶといわねー、チキンだから諦めると思ったのに」
193 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:12:39.71 ID:KvB/WzdY0

韓国「だーかーらー、お色気作戦でいこうって言ったのに!台湾が嫌がるから」

台湾「やぁよ、嘘でもあんな男に媚びるなんて」

韓国「えー?あたしは結構アリだけどなー彼」

台湾「信じらんないわー、さすがビッチは言うことが違うのね」

韓国「ところで日本、冥婚の件はアドリブよね?あたし嫌よ、気色悪い」

日本「決まってるじゃないか。生者と死者の婚姻はご法度だもの」ニヤリ

韓国「よかったー」ホッ

台湾(それって・・・)

日本「何にせよ、奴は阿弗利加病棟へ行ってしまった。作戦(イ作戦)失敗だ」

日本「ロ作戦に移行する。『中国はアフリカの生徒達に超嫌われている』と言いふらせよ」

台湾・韓国「ラジャー」

日本「中国君は事実いろんな生徒に嫌われているから、まんざら嘘でもあるまい」

日本「ハハハ、ちょっとばかし早く事実を広めるだけさ」

台湾「目標は実際に中国が阿弗利加病棟の全生徒に罵倒されることね」

韓国「楽勝っしょ!今からフランス君あたりに言ってくるわね!」ウキウキ
194 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:13:36.62 ID:KvB/WzdY0

日本「この行為が中国君本人にバレないように注意してね。彼、傷つくだろ」

台湾「こんなこと、中国はもっと悪口いいまくってるわよ?とくにあんたの」

日本「彼のものと一緒にされては困るよ!目的が真逆なのに」

日本「これは彼の治療のためなんだ。彼は今、アフリカの生徒たちに対して邪な考えを持っている」

日本「"戦略"という認識――これは、EUグループやアメリカ君ロシア君にも共通している」

日本「彼らの目的は『他者を病ませること』につきる。そして中国君もそれに便乗しているときた」

日本「そんなことしたら自身も病んでしまう。退院からますます遠のいてしまう。そうだろう?」

日本「僕らは一緒に退院すべきなんだよ。旅は道連れさ」

日本少年は微笑みを見せてから、自室へ戻った。

韓国「あーんなこと言っちゃってぇ、日本もかーわいいわね##」ウフフ

台湾「?どういう意味よ?」

韓国「え?『中国君とは違う!』ってw日本もお金ばら撒いたり悪評言いふらしたりしてるでしょww」

韓国「みーんなやってるんだから、あいつもやってるに決まってるわん。あたしもやってるし♪」

台湾「えー・・・どうだろ?あいつは何か別の、もっと気味の悪いことやってそう」

韓国「何よぅそれ。あたしよりも日本が有能みたいじゃないの!」

台湾(いやアンタ無能だけど)「何となくよ」
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