ドイツ「地球立キチガイ学園にようこそ!今日も今日とて偽善に励むぞ!」

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195 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:14:49.65 ID:KvB/WzdY0
  
  
日本(『ちょっとずつ』だ。父上からの教訓通り、治療は『ちょっとずつ』進めていくことが肝要だ)

日本(相手に馬鹿にされているように思えても、負けているように思えても耐えねばならない)

日本(焦ったりがっついたりしてはならない。相手に愚鈍だと思われるくらいで丁度良い)

日本(僕はちょっとずつ――皆の治療を手伝えればいいんだ)

日本(亜細亜病棟の皆はもちろん、阿弗利加病棟、欧羅巴病棟、全ての病棟所属の生徒達のさ)

日本(僕一人だけ退院なんて、あってたまるものか。皆道連れにしないと)

少年は、今朝届いた父親からの手紙を開いた。

彼の「なぜ自分をこの学校へ送り込んだのか?」という問いに対する、答えである。

そこにはこう書いてあった。

『在院とは、闘いであり安らぎである。
  退院とは、勝利であり不幸である。
  死とは、敗北であり屈辱である。
  それを学ばせるため、地球立メンタルヘルスケアスクールに君を入れた。
  父は勝者であるが恥を雪ぐこと能はず、君に託すことにした。
  君の達成は父の誇り、君の幸せは父の慰めである。
  恨むのは仕方ない、父は君の武運を祈っている。』
196 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:15:44.01 ID:KvB/WzdY0

日本(『ちょっとずつ』皆を変えるんだ。僕の生きやすいように)

日本(僕は恥なんて、まっぴらごめんだもの)

日本(僕は、新しい調理法で河豚をいただくよ)
   
  
中国(チクショー・・・あいつらが脅かしやがるから怖くなってきたじゃねぇか)

中国(いやいや!俺を誰だと思ってんだ?泣く子も黙る中国様だぜ!)

中国(さぁ、クロンボ共に俺の偉大さを見せつけてやれ!)

とてつもなく広い土地に聳え立つ阿弗利加病棟、
生徒は一人も庭に出ていないのに、異様な雰囲気を放っていた。

後半へ続く。
  
197 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/12(金) 20:16:59.12 ID:KvB/WzdY0
  
-------【キチガイ学園都市伝説その2】-------

これは都市伝説というより怪談に近いかもしれない。
キチガイ学園で語られるものとして、最も古いと考えられるものである。

地球立メンタルヘルスケアスクールの前身、
大地立青少年精神医療センター付属院内学校の時代の話である。

東病棟に、「恋仲だ」と周囲にからかわれるほど仲の良い少年と少女がいた。
彼らは喧嘩一つしたことのない親友同士で、いつも2人で行動していた。
ところがある日、興奮状態になった別の患者に、少年は刺殺されてしまった。
少女はひどく悲しんだが、病院側の対応は非常に冷淡なものであった。
当時は「よくあること」という認識が強く、少年の死は事故死として片付けられた。
少年の部屋はすぐに整理され、少年の居た痕跡はすっかり消された。
しかし一方で、在籍名簿から少年の名前はそのまま残されたという。
少女や周囲の患者が退院したあとも、その少年の名は消されることがなかった。
形式上、少年は退院できていないことになるという。
この噂からさらに派生したものと思われるが、
「その少年はこの世に未練を残していて、怨霊と化して留まっている」だとか
「その少年の名が記載されている名簿は代々教員に引き継がれている」だとか
「少年の霊魂は何度も教員に退院させるよう懇願するが、その度に断られている」
などという話も語り継がれている。
  
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/12(金) 20:39:15.91 ID:dys09LyH0
やっと続きが書かれてる!
待ってました
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/12(金) 23:17:13.74 ID:isGm1pKU0
日本人と中国人は大部分の遺伝子は違うらしいが。。。
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/13(土) 07:50:29.94 ID:PYP3wkm30
だから?
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/13(土) 21:43:56.19 ID:U3Vcc+Rz0
保守
202 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/14(日) 11:53:39.34 ID:B+ULohwI0
12話が人物紹介以外完成したので、
今晩(たぶん20時頃)にはとうかできると思います
203 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/08/14(日) 19:56:05.48 ID:c2+Q4lrUO
親戚の家に居るのが長引いたので、
投下はあと1〜2時間遅れそうです
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/14(日) 21:30:35.25 ID:xW1PuY9U0
シュタッ   一よ出てこい君はすでに包囲されている
205 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:10:24.27 ID:B+ULohwI0
  
第12話:中国(チャイナ)タウンはどこにでもできる:後編

阿弗利加病棟は、キチガイ学園でもトップクラスの広さを持つ棟である。
この棟に所属する生徒たちは重篤な精神病を患っており、
他の病棟所属の生徒達から非常に恐れられている。

他のグループの生徒からは簡単に「アフリカグループ」と呼ばれているが、
実際はもっと細かく分けられているのだ。

各寮について病棟の入り口に近い順から、
北アフリカ・西アフリカ・中部アフリカ・東アフリカ・南部アフリカに分かれる。
この内とくに問題児が多いのは東アフリカグループだと言われており、
その中でも「アフリカの角(Horn of Africa)」と呼ばれる不良集団が恐れられている。

---阿弗利加病棟・入口---

中国「なんか・・・すごく不気味だな」

中国「めちゃゾンビとか出てきそうな感じだ」

中国「だ、だ、大丈夫だ!たとえゾンビがいても、キョンシーと同じ要領でイケる!」

中国はズボンのポケットから護符を取り出し、それらを忽ち火の玉に変えて浮遊させた。

中国((ゾンビなんて文明レベルは獣と同じ!ならば火を恐れるはずだ!))ブルブル

中国少年、彼は非常に優秀な道士であったが、その割りに怖がりであった。
206 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:11:35.48 ID:B+ULohwI0

中国は火の玉を3個浮遊させながら、恐る恐る棟内へ入っていく。
建物内は電気がついていないため、丁度いい感じで火の玉は役に立っていた。

中国(あやや?なんか窓際に誰かいるぞ)

中国は物陰に隠れて、様子を窺う。

暗がりの中、窓際に一人の少女が立っていた。
彼女は何か神妙な面持ちで、外を見ている。

エチオピア「・・・」

中国(お・・・あの娘かなりの美人だぞ!ブラック・ビューティってやつか///)

中国(日本め脅かしやがってwwあいつこれ知ってたな!)クスクス

中国(挨拶してこようっと!そしてあわよくば・・・///)ニヤニヤ

中国が物陰から出てこようとしたその時、少女は叫んだ。

エチオピア「ぶっ殺してやるぜくそったれ野郎がァーーーーーーーー!!!!」

中国(ビクッ

少女がAK-47の銃口を向けた先には、世にも恐ろしき存在がいた。

ゾンビ?「あーあー・・・うーあー・・・」ガガッ

中国「アイヤァァァーーーーーーーーーーーーーぁぁぁぁ!!!!!!!」
207 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:12:37.94 ID:B+ULohwI0

エチオピア&ゾンビ?「え?」

中国「ぞぞぞゾンビ!うあああああああ腰がッ腰が抜け・・・」ウワァァン

ゾンビ?「おいアンタ大丈夫か」

中国「近づくな!俺を誰だと思ってる!無敵の中国様だぞ!」

半泣きの中国は火の玉を大きな炎の龍に変え、ゾンビ(?)に突っ込ませた。

ゴォォォォォォ!

ゾンビ?「うわああああああああ!?!?!?」

ナイジェリア「カーット!カットカット!危ない危なすぎ!」

中国「ふぇっ」パチクリ

寸でのところで龍は軌道を変えて、ゾンビ(?)への直撃を避けた。

ゾンビに扮していたガーナはへたり込んだ。

ガーナ「こ、怖かったようオイラ・・・」

ナイジェリア「今のシーンは惜しかったけど、さすがに危なすぎたよー」

エチオピア「んだよ!やり直しかよ死ねよくそが!」

中国「・・・?シーン?」

ナイジェリア「あんた何モンだよ!なんかすごかったけど、主役とっちゃだめ!」
   
208 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:13:43.13 ID:B+ULohwI0
   
   
中国「なんだ・・・映画撮影だったのか」

ナイジェリア「そだよ。今度の文化祭で出すつもりの映画だ」

ナイジェリア「アメリカには敵わないけど、今度こそインドの奴には勝つんだ!」

ナイジェリア「だから怖いながら『アフリカの角』の超絶美女な彼女に頭を下げて・・・」

エチオピア「おい!いつまでアタイを待たせやがぁんだあ゙ぁん!?」イライラ

ナイジェリア「ひえっすんませんすんません」

中国(なんだ、ちょっとガラの悪いだけで面白い奴らじゃないか)ホッ

中国(しこたま金を持ってきた甲斐あったぜ!ここで奴らに恩を売っとけ)

中国「おい、その映画俺が援助してやっても・・・」ニコニコ

ガッシャァーーン!

アルジェリア「おらぁぁぁ!ナイジェリアてめ゙ぇぶっ殺してやんぞコラァァァ!!」

あらゆる物騒な武器を揃えたアルジェリア・ニジェール・マリの3人が
ナイジェリアに喧嘩を売りに来たのだった。

※彼らは不良ではないとのこと。
209 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:14:46.07 ID:B+ULohwI0

ナイジェリア「上等だゴラァァァァ今日こそバラして埋たらぁぁぁぁぁぁ!!!!」バーン

中国(何ィーーーッ)

ナイジェリアは映画の機材を持ち上げ、それをニジェールにぶつけた。

ガッシャラァァン!

ニジェール「何すんだぁぁ怪我すんだろーーがーーー!」※無傷

中国(直撃してたのに!?)

マリ「シカトすんじゃねーーーよーーーッ」ドォン

※彼らは不良ではないとのこと。

エチオピア「シカトはてめーーらの方だろォが!全員皆殺しだくそが!!!」

※彼女は不良です。

パンパンパンパン!

そこら中に銃声が鳴り響く。

中国「アイヤー!何でだ?さっきまであんなに平和だったのに!」

ガーナ「ブツブツ・・・」

中国「おいお前、逃げなきゃヤバい・・・」

中国はガーナを見て戦慄した。
210 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:16:07.69 ID:B+ULohwI0

ガーナ「オイラもう産めない、カカオ産めないよぉ、カカオ産めないんだ」ポロポロ

ガーナ「もう産めないって言ってるのに!オイラのカカオ返して!カカオカエシテ!」

中国「ひぃぃぃぃ俺は知らん!俺は知らんぞぉぉぉ!」

中国「うごご、早く逃げないと巻き添え喰らって死んじまう!」

中国「こ、ここ、ここに人民元置いときますねー・・・ハイ!さよなら!」

中国はその場から離れたいあまり、棟の内部へと走ってしまった。

中国(しまった!どうせなら入り口から引き返すべきだった!)

中国(今更戻れん・・・一人で来るんじゃなかった。ロシアとか死ななさそうな奴と来るべきだった)

中国(俺が仙人だったなら、あんな奴らちっとも怖くないんだが)

中国(普段から修行さぼってエロいこととか金のことを考えてるツケが来たのかなぁ・・・)メソメソ

中国(よく考えたら、高級官僚の家に生まれた俺はボンボンに部類されるはずだ)

中国(この学校に来る前は一人っ子なのもあって、大事に大事に育てられてきた)

中国(本当に危ない目になんて今まで遭ったことがない!)

中国(日本たちを見ているから感覚が麻痺していたが、こんなとこに来るのは無謀だったんだ)
211 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:17:11.60 ID:B+ULohwI0

一人自問自答する中国少年であったが、危機は既に彼に近づいていた。

コンゴ民主「なんだ?見慣れない奴がいるぞ、殺してやる」

ジャランジャラン・・・

銅やコバルト合金の毒々しい金属装飾品に身を纏った屈強な男、
コンゴ民主共和国が中国少年を見つけてしまった。

コンゴ民主共和国、コンゴ共和国と兄弟であるがそちらよりはるかに狂った男である。

中国「はわわわわわわわ!」

ガキィィィン!

コンゴ民主共和国は大きな鎖を振り回し、中国少年を攻撃する。
鎖の直撃を受けた床や壁には亀裂が入った。

中国「ちょまっ・・・ままま、待ってぇ!話を聞いて!俺は敵じゃないよぉ」

中国少年は辛うじて攻撃を避けながら交渉する。

中国「その金属、買ってやるぞ!俺は金持ちだからな!だから攻撃しないで!」

コンゴ民主「黙れ、金だけ置いて死ね」

コンゴ民主「さもないとコイツのように拷問にかけてジワジワと殺してやるぞ」

コンゴ民主共和国は、片手で人間を持ち上げ、中国の傍にそれを投げつけた。
それは既に何らかの暴行を受けたと思われるベルギーであった。

ベルギー「う、うぐぅ・・・」
212 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:18:03.05 ID:B+ULohwI0

中国「おまっお前は・・・えと・・・阿蘭陀?」

ベルギー「ベルギーだよ!」

ベルギー「くそニガーめが、ご主人様に逆らうたぁどういうことかわかってんだろうな?」

ベルギー「出来損ないの奴隷の腕は切断したって構わんのだぞ!!」ギロリ

中国「白人も怖え!!」

中国「日本たちの話はマジだったというのか!めちゃんこ恐ろしい世界があるじゃないか!」

中国はその場から逃げながら、とうとう泣き出した。

中国(ううう・・・帰りたい、平和な亜細亜病棟に帰りたい)

中国(俺は自分の運のよさに気づいてなかったんだ。あいつらはだいぶ大人しかったんだ)

中国(EUみたいな闇の組織もなく、皆でゲームやったりアイドルの話題で盛り上がったり)

中国(今頃あいつら何やってるかな・・・?)
  
  
213 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:19:01.56 ID:B+ULohwI0
  
-----そのころ亜細亜病棟-----

フィリピン「ひゃっほーーーー!」

インド「中国がいないと平和だなー」

ベトナム「いかに奴がアジアグループの問題児だったかがわかるなw」

台湾「アフリカグループに行かれたのはやっかいだけど、にしても落ち着くわ」

韓国「彼のせいで、いかにストレスに晒されていたかがわかるね♪」

韓国「あれ、日本は?」
   
   
日本は多目的室に居て、法衣に身を包んでいた。

日本「いろはにほへと、ちりぬるを、わかよたれそ、つねならむ・・・」

日本(天狗たちに邪魔されないように、この儀式は厳粛に行われなければならない)

日本は調伏壇の中に赤と黒の芥子(けし)を一粒ずつ入れて焼き、そのつど印を結びながら真言を唱える。

これを彼は1080遍続けるというのだ。
214 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:19:58.65 ID:B+ULohwI0

日本「オン・ソンバ・ニソンバ・ウン・バザラ・ウン・ハッタ "中華人民共和国" 」ポトッ

日本「オン・ソンバ・ニソンバ・ウン・バザラ・ウン・ハッタ "中華人民共和国" 」ポトッ

日本「オン・ソンバ・ニソンバ・ウン・バザラ・ウン・ハッタ "中華人民共和国" 」ポトッ

日本「オン・ソンバ・ニソンバ・ウン・バザラ・ウン・ハッタ "中華人民共和国" 」ポトッ

日本「オン・ソンバ・ニソンバ・ウン・バザラ・ウン・ハッタ "中華人民共和国" 」ポトッ

韓国「な、何してるの日本・・・?」

日本(チィィッ!)

日本「せっかく珍しく魔物に邪魔されないと思ったら、パンちゃんに邪魔されるとは」

日本「これは訓練だよ。いつ敵に襲われるかわからないからね」

韓国「あーー!てことは、暴力的なこと考えてたのね!あたしにえっちぃことする気ね!」イヤーン

日本(ウゼェなこの女)「違うよ!これは自衛のためだよ」

日本「それに性病怖いからパンちゃんには絶対何もしないよ!」ニコッ

韓国「性病なんかないもん!(たぶん)」ファッビョーン
215 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:21:09.03 ID:B+ULohwI0

韓国「で、なぜ中国君の名前を?」

日本「この訓練は怨敵調伏だからね。仮想敵が必要なんだよ」

日本「あ、もちろん本当に呪ってるわけじゃないよ。練習だよ」

日本はそう言いながら、天の逆手を打っていた。

日本「仮想敵は中国君とパ・・・中国君に設定してあるんだ!」

韓国「ふぅん。実はあたしもサンドバッグを中国君に見立てていつも殴ってるの」

日本「こらこらwぶっちゃけるのはご法度だよ」

日本(うっかりぶっちゃけそうになったよ)

日本(ヤシオリ作戦・・・なんてね)
  
---------------------
  
中国「はあ、はあ」

中国「なんとか人民元を置いてド級戦艦共から離れることができたが」

中国「出口がわからない・・・もう俺の心のHPは残ってないぞ」

中国「無尽蔵に出せる人民元は、ここから先も俺を助けてくれるとは限らない」
216 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:22:17.55 ID:B+ULohwI0

中国(なぜだろう、こんなときなのに日本を傍に感じるよ)ホロリ

中国が目を瞑ると、不鮮明ながら日本らしき姿が見える。
彼は何やら必死に中国少年の名を唱えているようだった。

 》》日本「オン・・・ウン・・・ハッタ・・・中華人民・・・国」

中国(恐怖の感情に囚われて霊視力が鈍ってるが、俺のために祈ってくれてるのはわかる)

中国(あんなに必死に止めてくれたのに、言うこと聞かなくてごめん)シクシク

中国「早く帰りたいよ、皆でゲームしたいよ」シクシク

うずくまる中国少年、しかし恐怖は彼を襲う。

エリトリア「へっへッへ・・・あレぇ?ダレかいるぞー・・・?」

中国「ひっ」ビクッ

両手に手錠をつけた少年が、血走った目つきで中国のもとへ近づく。

エリトリア「うへヘへ・・・見慣れないヤツだなァ、食べらレちゃうゾォ」グヘヘヘ

中国「来ないで!お金あげるから来ないでください!お願い!」ウエエエン
217 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:23:32.38 ID:B+ULohwI0

エリトリア「はハハ、馬鹿メ!ここで俺ガ見逃したトころでオマエは無事では済まナイ」

エリトリア「ココは法ではナク恐怖が支配するセカイ・・・病院とイウよリ刑務所なんダ」

エリトリア「金ガ絶対的な支配力をモツわけデはナイ、殺傷力がモノをいう場所なのサ」

エリトリア「オマエの持つ価値観デハここを生きられナイ。改めたトコロで殺さレるのダ」

中国「そんなあ」

エリトリア「!」ピキーン

エリトリア「・・・ソラ、お出ましダ。俺は巻き込まれタクないカラ逃げるゼ」

中国「何?何がお出ましになるんだ?ちょっ・・・待って!!」

エリトリアは中国を置いて近くの窓から飛び降りてしまった。

中国「何だよぉ・・・何が来るんだよぉ・・・」ガクガク

ヒタ・・・ヒタ・・・

中国「何か来るぅ・・・確実にこっちに向かってるぅ」

ガチャ!
218 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:24:57.01 ID:B+ULohwI0

奥の扉が開かれ、RPG-7や小銃を装備した少年が現れた。
彼の眼は先ほどのエリトリアにも増して狂気じみていた。

彼は中国を見つけて、邪悪な笑みを浮かべる。
   
   
ソマリア「 見 つ け た 」
  
  
パァン!

彼は小銃をぶっ放し、逃げようとする中国の足を止めた。

中国「嫌だ・・・嫌だ・・・」ガクガク

中国は隠形術を使おうとしたが、恐怖で心がかき乱されて成功しなかった。
方術には心の平安と絶対的な自信が不可欠なのである。

中国(駄目だ、怖すぎて駄目なんだ!何でこういう時に限って!)

中国「うわああああああああああああああああああああ」
219 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:26:04.33 ID:B+ULohwI0

-----

中国少年の視点に合わせるとあまりに表現が過激になってしまうので、
ここからは阿弗利加病棟・庭にて駆け回るケニア少年に注目しようと思う。
中国少年が一体何をされているかは、遠くで聞こえる彼の断末魔の叫びを参考にするべし。

ケニア「うあははははは!!EUの連中はどこかなーーーー???」ドドドドド

ケニア「荷物を全部奪ってやるぞ!!このナイフを使ってな!!!」ドドドドド

   |>中国「やめてーーーー!もうないから!持ち物これ以上ないから!」

ケニア「おっおっあそこに居るのはイタリアじゃ〜〜〜ん!」ドドド

イタリア「エチオピアどこかな〜?久しぶりに素敵な夜を明かそうじゃないか#」

   |>中国「痛い痛い痛い!無理だって!無理だよそんなの!人間だもの!」

ケニア「おうおうイタリア!今日も何やらオサレな服着てやがるな!!」

イタリア「ありがと♪これから久しぶりにエチオピアとデートしようと思ってね」

   |>中国「やめてくださいやめてください!一人っ子なんです!」

   |>中国「孫を・・・孫を見せなきゃならないんです!慈悲を!ジヒギャアアアアア」
220 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:27:09.98 ID:B+ULohwI0

ケニア「へー!それじゃあたんまり金を持ってきたわけだな!」キラン

イタリア「お、おい・・・お前何を」

   |>中国「えっえっえっ・・・おえええ・・・っひどいよぉ、ひどいよぉ」

ケニア「持ち物全部よこせやああああああ!!!!」ドドドドドド

イタリア「うわああああああああああああああ」ピューン

   |>中国「痛い痛い痛い!ヤメテ、俺は人間だよ!人間なんだよ!」

イタリア「うおおお、コイツ速い上にスタミナ抜群だぁ!逃げ切れない!」

ケニア「アッハッハッハッハ!追いついたーー!狩の時間だぞ!」

   |>中国「俺は薬壺じゃないよ、見たらわかるでしょ!?イタァイ!」

ケニア「イギリスの兄貴ィ!イタリアの野郎を捕まえましたぜ!褒めて!」

イギリス「偉い偉い。さすが我がグループの一員ですね」

イタリア「イギリスてめぇ!」ジタバタ

   |>中国「そんなの、絶対に人体に害あるじゃん!無理!やめてやめて」
221 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:28:50.47 ID:B+ULohwI0

アメリカ「俺やっぱコーヒー派だわ」

イギリス「紅茶の良さもわかってほしいものです」

イタリア「おぉい!お茶なんか飲みやがって!ドイツに言いつけてやるぅ」ジタバタ

   |>中国「うう・・・っ入れられた・・・もう痛い感覚さえない」

スウェーデン「ケニア!俺も服を脱がすの手伝うよ!///」フンフン

ケニア「よござんすよ^^」

イタリア「おい!ソイツだけはやめて!お願い、俺の貞操の危機だから!」

   |>中国「やめてください死んでしまいます!キャパ的に!キャパ考えギャーーー」

スウェーデン「すっごいセクシーだね・・・///さすがイタリアだ///」

イタリア「お願い助けて!何でもするから!こいつから俺を離して!ねぇ!」ジタバタ

ケニア「お菓子もーらい」パク

イギリス「ハッハッハ、お口に合いますか?」

   |>中国「俺もう人間じゃなくなった気がする・・・植物になりたい」

   |>中国「ははは・・・ははは・・・うう・・・ううう!」
222 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:31:15.71 ID:B+ULohwI0

スウェーデン「ごめん、俺は興奮するけど君は恥ずかしいみたいだね。個室でやろうか///」ズルズル

イタリア「ヤメロォォォォォォォォォォ助けて!イギリス助けて!アメリカ助けて!」ジタバタ

アメリカ「何か言ってっけど」

イギリス「言わせておきなさい^^」

   |中国「・・・あ・・・」

   |>ヒュルルルルルルルルルッ・・・ザッパーーーン!

ケニア少年の視点は以上である。

-------

阿弗利加病棟には通称「リンポポ川」と呼ばれる、大きくて灰緑色で脂ぎった横長い池がある。

その傍を少年2人が通りかかった。

ボツワナ「むぅぅ、この学校は一体どうなってるんだよ。授業が一切ないなんて!」

南アフリカ「いいじゃねぇか、俺は勉強なんざ嫌いだから万々歳だぜwww」

ボツワナ「でもテストはあるし・・・勉強わかんないとこあっても聞く人がいない」

ボツワナ「あれ?リンポポ川に何か浮いてない?」
223 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:32:57.89 ID:B+ULohwI0

南アフリカ「どうせゴミだろ・・・って・・・死体じゃねあれ!?」

ボツワナ「つ、ついに死人が出てしまった!」

2人はその物体に駆け寄り、池から引き上げる。

ボツワナ「まだ息がある!」

南アフリカ「おい、しっかりしろよアンタ!」

ボツワナ「あれ?君はたしか・・・ちゅ、中国君?だったかな?」

南アフリカ「なんかすごいことされたみたいだが・・・全裸だし、痣だらけだし」

中国「・・・・・・」

中国「・・・オレハ・・・薬壺ダヨ・・・?」

ボツワナ「しっかりして!気を確かに持って!」アワワワ

南アフリカ「ぱねぇ・・・誰だ?こんな公開処刑しやがったのは」
   
   
中国少年はボツワナと南アフリカに運んでもらい、亜細亜病棟に帰還した。
彼はしばらく放心状態が続き、何でも薬をみたら号泣するという謎の心理状態に陥った。

介抱した日本たちは、優しすぎるほどに微笑んでいたという。
  
  
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/14(日) 22:33:10.77 ID:xW1PuY9U0
なぜにゴジラネタ(ヤシオリ作戦)
225 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:33:41.50 ID:B+ULohwI0
  
-------[人物紹介]--------
  
 エチオピア:反社会性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた少女。
        「アフリカの角」と呼ばれる不良集団の一人。
        阿弗利加病棟No.1の美女であるが、性格は大変獰猛。
        イタリアやイスラエルのセフレである。

 ナイジェリア:強迫性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた。
         映画監督志望で、いつもオリジナル映画を制作している。
         ハッピーエンドが大好きで、インドをライバル視している節がある。
         彼も阿弗利加病棟の患者だけあって、大変な乱暴者の面もある。
         イギリスを盟主とするグループ(コモンウェルス)の一員である。

 ガーナ:統合失調症と診断されて、この学校に送られてきた。
      カカオをいろんな生徒にカツアゲされ、怯えている。
      日本は密かに彼のことを「ミスター・チョコレート」と呼んでいる。
      イギリスを盟主とするグループ(コモンウェルス)の一員である。

 DRコンゴ:反社会性パーソナリティ障害と診断されたため、この学校に送られてきた。
      コンゴ共和国の兄弟であるが、そちらよりも獰猛な危険人物である。
      ベルギーを相当憎んでいるらしく、よく彼を半殺しにしている。
      銅やコバルト合金の装飾品を好む。名前はコンゴ民主共和国。
226 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/14(日) 22:34:56.07 ID:B+ULohwI0

 エリトリア:境界性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた。
        手錠を常に両手にかけ、自傷行為を行っている。
        阿弗利加病棟を「刑務所」と呼び、弱肉強食を信条にしている。
        不良集団「アフリカの角」の一人。

 ソマリア:反社会性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた。
       「アフリカの角」の主格であり、阿弗利加病棟で最も恐れられている人物。
       この学校に来る以前の強姦・殺人の件数は数え切れない。
       実はマグロを食べる時だけ日本と仲良くなる。

 ケニア:反社会性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた。
      不良集団「アフリカの角」の一人であるとともに、
      イギリスを盟主とするグループ(コモンウェルス)の一員でもある。
      走るのと狩り(意味深)を特技とする。

 ボツワナ:全般性不安障害と診断されてこの学校に送られてきた。
       阿弗利加病棟トップクラスの優等生。真面目。
       イギリスを盟主とするグループ(コモンウェルス)の一員である。
       阿弗利加病棟では貴重な「ちゃんと勉強をしている」生徒である。

 南アフリカ:窃盗症と診断されて、この学校に送られてきた。
        他の病棟では悪い噂が流布しているが、阿弗利加病棟内では優等生なほう。
        レイシズムを憎んでいる。
        イギリスを盟主とするグループ(コモンウェルス)の一員である。
227 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/14(日) 23:03:40.54 ID:B+ULohwI0
>>224
日本君の言動の真意と、
ソマリア君が一体「どんな薬」を「どう使用」したのかということと、
それらの関連性も何もかも不明ということにあえてしました
(日本君の訓練が何か関係あるのか、それとも日本君とソマリア君がマグロを食べたことに関係あるのか)

結果的に、中国君がヤシオリ作戦されてしまったということで・・・
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/15(月) 11:38:37.23 ID:7p02CiDn0
阿弗利加病棟怖すぎwwwwwwww
229 : ◆pIxjj4GI1s [saga sage]:2016/08/16(火) 16:23:59.62 ID:JptMbW/e0
まだ完成してませんが、現在番外編を書いているところです
舞台はキチガイ学園の前身・大地立青少年精神医療センター付属院内学校で、
主人公は唐くんです
時代的にはタラス河畔の戦いあたりの世界地図です
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/16(火) 22:35:42.98 ID:GEd+s6Ob0
保守
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/16(火) 22:52:35.35 ID:lDnhJyZ+0
大日本帝国くん頑張れ(^_^)/~
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/17(水) 07:47:01.08 ID:eWW12QI10
ローマ帝国君とかモンゴル帝国とか夢が広がるな!
233 : ◆pIxjj4GI1s [sage saga]:2016/08/17(水) 23:23:25.33 ID:4tBEyl9Z0
番外編を書いてる途中ですが、なんだか長くなったのでテンポ的に前後編に分けるか検討中です

あと、先に言っておきたい点が4つあります

・時代的に奈良時代の国々ですが、登場人物たちの文化は現代です
(正確にはたぶん大正か昭和あたりの服装等のイメージです)

・日本(やまと)という名の少女が登場しますが、通常話の日本少年とは別人です

・日本(やまと)ちゃんは「字面での日本少年との区別」&「スレ主の趣味」のために、
 京言葉を喋っています

・渤海少年の病みっぷりが加速しました

以上です
234 : ◆pIxjj4GI1s [sage saga]:2016/08/18(木) 15:42:52.65 ID:+GO0cpBu0
やっぱり番外編だけど前後編に分けることにしました
前編を今晩だいたい20時頃に投下したいと思います
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/18(木) 16:05:10.55 ID:EBNuFf2m0
楽しみです!
236 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:09:50.40 ID:+GO0cpBu0
  
番外編:トウモロコシの語源は(唐唐黍)だけど唐は産地じゃない:前編

地球立メンタルヘルスケアスクール(通称キチガイ学園)の歴史は古く、
その前身は大地立青少年精神医療センターの中に作られた院内学校である。

精神に問題を抱えている青少年の治療を目的に世界中からここに集められたが、
患者達の大半は「悪魔憑き」「魔術師」など異端な存在としてあらぬ疑いをかけられた者で、
治療というよりは追放目的に利用された面も多かった。

家督争い等の事情から周囲の圧力によりここへ送り込まれた者もいる。

当時からその実態は不透明で、追放を目的とする外部の者にとっては都合が良かったらしい。

当時は診断体系が確立されていなかったために、
精神疾患ではなく、発達障害や神経疾患だと判断できる患者もいた。

精神的不安定に加えて性的に鬱屈した青少年たちを徒に集めたことで、
そこから凄惨な事故が起こることは想像に容易で、
サポートが行き届かず、患者が患者を殺害するケースも少なくなかったという。

当時の無法地帯ぶりを、今回は唐少年に焦点をあてて見てみよう。
  
237 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:10:47.61 ID:+GO0cpBu0
  
唐少年は、ワクワク(Wāqwāq)氏が教務担当を務めた時期の生徒であり、
東病棟内では学級委員を務めたという。

彼は家督争いで叔父の隋氏に恨まれた結果、このセンターに送られてきたらしい。
ちなみにこの隋氏もまた、当センターに入院歴があるという。

唐少年を送り込む決定を下した時の、隋氏の言葉は以下である。

「いやぁ、君が精神を病むのは仕方のないことなのだよ。
 精神の病は遺伝が大いに関係あるらしいじゃないか、
 私も兄も入院したことがあるからね。
 エ・・・?君は至極まともだし、私も兄もまともだって?
 ハハハ・・・君は私にそっくりだ。甥だからかね?
 君ね、恨むなら父親を恨みなさい。我が実兄、北周をな!
 私も君と同じことを言ったが、兄は私を病人扱いしたのだよ。
 泣いて懇願したが、取り合ってはくれなかった・・・。
 君も私の少年時代に似ているから、兄によればきっと君も病気だろう。
 先輩として一言だけ忠告しよう、死なないように頑張りなさい。
 あそこは魑魅魍魎の伏魔殿だからな、体術で圧倒しないと殺される。
 ハハハ、ハハハハ!生きていれば、私のようにチャンスはあるぞ。
 君が退院する日には、私は絶対に祝福できないね。
 なぜって、そのときには私はこの世にいないだろうから。」
   
   
   
唐「隋死ね隋死ね隋死ね隋死ね隋死ね隋死ね隋死ね」ブツブツ

唐「・・・ハァ」
238 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:11:44.08 ID:+GO0cpBu0

唐(こう毎日呪ったところで叔父貴は娑婆での生活を満喫しているだろう)

唐(あの叔父貴が健在でいる限り、俺は退院させてもらえまい)ジワッ

唐「くっそぉぉぉ、俺はこんなところで燻ってるべき人間でないのに!」

日本「えっ唐さん、燻ぅてはるの?如何しよう!水持って来ます!」タタタッ

唐「え?いや日本(ヤマト)?何か勘違いして・・・」

少女はバケツいっぱいに水を汲んで、少年目がけてそれを投げる。

日本「えええええい!!」

ザッバアアアア

唐は全身ずぶ濡れになり、日本自身も下半身に水をかぶっていた。
唐はため息をつく。

日本「大丈夫やった!?」

唐「日本・・・本当に燻ってたわけじゃないんだ・・・」プルプル

日本「へ?そやけどあんたはん、燻ぅてるて言わはったやないの」

日本「そうどすさかいに、わたい急いで来ましたんえ?あかんかった?また・・・?」

日本「わたい、いつもあかんことしてまう・・・うう・・・」グスン

唐「お、おい泣くなよ!怒ってないだろ、いやさ、燻ってるっちゃ燻ってるし」タジタジ

??「やまとちゃん泣かしやがったな淫乱ヤリチンめが!」
239 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:12:36.68 ID:+GO0cpBu0

ドカッ 唐「ぐおっ何しやがる」

唐は背後から跳び蹴りを喰らった。

渤海「貴様、やまとちゃんの下着をスケスケにする算段だったな!」

唐「ずぶ濡れにされたのは俺の方なんだが」

日本「渤海くん、そない人のこと蹴ったらあきまへんえ。痛おすやろ」

日本「ほんでから、わたいのことは『やまとお嬢様』てお呼びやす」

渤海「はい!やまと女王様!」ニコッ  日本「お嬢様やで」

渤海「ああ、邪悪なヤリチンのせいでやまとちゃんの白ワンピースが透けて」

渤海(ブッ!  ※鼻血

渤海「大変だ・・・唐は恐ろしい助兵衛男だ、いやらしいにもほどがあるッ!」ボタボタ

唐「助兵衛はお前だ」

新羅「助兵衛?俺を呼んだか?」

唐・渤海「呼んでねーよ失せろゴミ」

新羅「フフン、こんな時でもサドを極めるべく人を罵倒するか・・・流石だな唐は」

唐「なんでお前らは意地でも俺を変態に仕立てようとするのか」
240 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:13:26.15 ID:+GO0cpBu0

日本「??・・・新羅は、助兵衛はんてお名前どしたん?」

新羅「ははは本当に馬鹿だなぁヤマトは!教えてやるから今晩俺の部屋に来いよ」

日本「わたいのことは『やまとお嬢様』てお呼びやす」

新羅「誰が呼ぶかよ、ヤマトはヤマトだwww」

唐「そういえば、さっき俺のこと馴れ馴れしく呼び捨てにしなかったか」

新羅「えっ・・・いいえ滅相もございません唐様」ビクッ

唐「だよな、お前ごときが俺を呼び捨てとかありえないもんな」

日本「ほれ新羅、唐さんにタオルとお着替え持って来たり」

唐「着替えはいらん、お前の部屋からタオルだけよこせ」

新羅「はいはい!」(くっそ・・・何でヤマトの指図なんか)

渤海「やまとちゃんの着替えは僕が取ってくるから待っててね」ニコニコ

日本「へぇ、おおきに」

唐「おい待て、何で渤海が日本の部屋に行くんだ?」

渤海少年はキョトンとして、簡単に答えた。
241 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:14:24.43 ID:+GO0cpBu0

渤海「???鍵を持ってるからだけど何か?」

唐「女の子の部屋に男が入るもんじゃねぇだろ!日本は自分で行けよ」

日本「そやかて、わたいは鍵持ってへんさかい一人で入られへんにゃわ」

渤海「鍵は僕が預かってるんで。それじゃ」スタスタ

唐「おおい!」ガビーン

日本「わたい、何着たらええかわかれへんし。あの子に選んでもろたら助かるわ」

唐「いや、そういうことじゃないんだよ。騙されてんだよ!もう、調子狂うなあ」

日本「お水かけてしもて堪忍どす。わたい、言葉の裏を読むのんえらい苦手で」

唐「言葉の裏ってか見りゃわかるだろってか・・・まあ許すよ」

唐(女の子だから許せるもんの、野郎だったらぶん殴ってるところだ)

日本「そやそや、わたい唐さんに今週の宿題訊きに来ましたんえ」

唐「またかよ、毎週訊いてんじゃねえか」イライラ

当時の担当教員であるワクワク氏は講義を行わず、
毎週の課題提出によって成績をつけ、添削による指導を行っていたようだ。

現在のキチガイ学園の担当教員であるマクガフィン氏はテストのみを実施しており、
講義はもちろん課題すらも課さない点についてはまさに手抜・・・オホンオホン
教員によって指導方法が異なる例といえる。
242 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:15:18.09 ID:+GO0cpBu0

日本「ワクワクせんせの出さはる問題は難しおすさかい・・・」

少女は少年の目をじっと見る。

唐「なっ何だよ##」

日本「唐さんはええなぁ。頭もよろしおすし、いつも格好よろしこと」

日本「わたいは一人娘やし、いずれはお家を任される身ぃやのに」

日本「わかれへんこと多すぎて、お嬢様失格やわ・・・」ションボリ

日本(もっと強なりたい、強く賢くならなあかん!)

日本(唐さんみたいに、屈強な肉体とよく回る頭脳を手に入れな!)

日本少女、お嬢様を自負する割に、実は男女の違いを具体的に理解できていなかったのだ。

彼女は過去世の偉大な軍人、漢氏に大変な憧れを抱いている。
彼女の目標は"漢"(と書いて"おとこ"と読む)になることなのだ。

彼女の夢は、漢氏の宿敵・楚氏のような宿敵(と書いて"とも"と読む)に出会い、
拳と拳で殴り合い、そして心を通じ合い、最後には涙ながら彼に勝利する、
そんな熱いブロマンスを体験することである。

自分も努力しだいでは、目の前の少年のようにガタイが良くなれると信じきっている。
彼女はムキムキの筋肉と狡猾さを、喉から手が出るほど欲しがっているのだ。
243 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:16:02.48 ID:+GO0cpBu0

日本「唐さん、わたいにいろんなこと教えておくれやす」ペコリ

少女は真剣な眼差しで少年の手を両手で握る。

唐「えっいや、その・・・##」

日本「いろんなこと(学問や屈強な肉体作り)を!」

唐「い、いろんなこと・・・??///」(これってまさか・・・)

少女の情熱的な目に、少年はうろたえた。

唐「まっまぁな!俺は見ての通り超絶イケメンだし、天才だし!」

唐「だ、だが俺とお前では到底つり合いの取れるものでは・・・##」

日本「わたい、本気どっせ。よろしゅう頼みます!」キラキラ

日本(父様[ととさま]、母様[かかさま]、やまとは漢[おとこ]になります!)

彼女がこれを思った瞬間、外の世界(娑婆)に居る両親は言い知れぬ不安にかられたという。

日本「どんなきついことでも耐えてみせます!」

唐「・・・そこまで言うなら///」ゴクリ
244 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:16:45.27 ID:+GO0cpBu0

ここにきて、目の前の少女の透けて見える下着が気になって仕方がなくなった唐少年。
自身もずぶ濡れであるせいか、自分の体の変化が平時以上に感じて取れた。
多感な時期(思春期)の少年が、理性を保てるのは時間の問題であった。

唐「日本、目を瞑れ・・・」

日本「へえ!」(何しはるんやろ?)ドキドキ

唐少年が少女の肩から背中へと手を回し、少女の唇に自身の唇を近づけた・・・、
   
  
渤海「 フ ラ グ ク ラ ーーーーーーー ッ シ ュ ! ! ! 」
  
  
バキィッ  唐「ぐはぁっ・・・」

渤海少年が、唐少年の顎に豪快なパンチを決めた。
その姿はさながら空中高くジャンプするホオジロザメの狩のようだったという。
(少し前から隠れて見ていた新羅談)

渤海「お着替え持って来たよー☆」ニコッ

日本「はばかりさんどすー☆」ニコッ

唐「渤海・・・お前、誰に何したかわかってんだろうな・・・?」

渤海「淫乱狼男からいたいけな少女を守っただけだが?」
245 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:17:44.06 ID:+GO0cpBu0

渤海は唐に詰め寄り、恐ろしい目つきで睨む。

渤海「いいか、彼女に手を出すんじゃないぞ」ギロリ

渤海「お前も新羅も皆敵という状況下で、僕が見つけた心の拠り所が彼女だフレタラコロス」

唐「お前・・・考え方が病んでるぞ」

渤海は日本をバスタオルに包みながら微笑んで語る。

渤海「僕とやまとちゃんは一緒に退院するんだもんねー?」

日本「そやでぇ、大親友やさかいな!」ニコニコ

日本「渤海くん、パンツかしとくれやす」

唐「おおおおおおおう!ここで!?ここで着替えてんのか!?///」

唐はとっさに新羅の目を両手で塞いだ。

新羅「ちょっと!?なぜ、なぜ俺の目を覆うんすか唐様!?」

唐「お前はこの中で一番邪な気がするから」

新羅「酷すぎませんか!?俺も、俺も見たいです!見せてください」ジタバタ

唐「早く!コイツの目を覆えてるうちに着替えを済ませるんだ!」

新羅「あんまりだぁ」
246 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:18:48.56 ID:+GO0cpBu0

新羅「唐様の鬼畜!」シクシク

渤海「やまとちゃん、もうじき生理になるからナプキンつけといたよ」

日本「おおきに」

唐「畜生!ここには俺以外まともな倫理観を持つ人間はいないのか!(泣」

唐「渤海お前いい加減にしろよ!」

唐「おまっ・・・恋仲ですらない女の子の生理日把握してるとかキモすぎるぞ!」

渤海「は?大切な日なんだから教えてあげなきゃ」

唐「日本!お前も嫌なことは嫌だとはっきり言えよ!」

日本「・・・?」ハテナ

唐「わかった、言い方変えよう。自分の体のことは友達に任せるな!」

日本「へぇ、そやけど・・・」

日本「わたい、いつ整理(※ママ)の日ぃなんかようわからへんのや」

唐「お前は把握出来てなきゃ駄目だろ!」

日本「す、すみまへん。家やと使用人のお姉さんらが教えてくれはるさかい・・・」
247 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:19:36.71 ID:+GO0cpBu0

日本「家やと何でもお姉さんらしてくれはるから・・・わたいはできひんでも良」グスッ

日本「それ見かねて父様が『一人前になるまで帰るな』て・・・うー・・・うぅ」メソメソ

渤海「僕がちゃんと教えてあげるから、君は何も心配しないで」

唐「それが問題だっつってるのにこの男は!」

日本「おおきに、渤海くん」

唐「もういい・・・俺が馬鹿だった」

新羅「お願いです唐様!せめてパンツを!脱いだパンツを拝ませて!」

新羅「うっうっうっあんまりですぅ・・・俺にだって見る権利があるはずだ!」

唐「泣くなよ、俺の手が濡れてキモい」

唐はいつまでも新羅の目から手を離さない。

渤海「仕方ない・・・ほら、お望みのものだぜ」

渤海は新羅にパンツを握らせた!

新羅「あ、ありがとう!脱ぎたてだぁまだ温かい」

唐「よかったな」
248 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:20:21.74 ID:+GO0cpBu0

新羅「色は?色は何ですかっ」

唐「白だなぁ、汚れひとつない」

新羅「スハッスハッ・・・ヤマトの匂いだぁ」

日本「いつも一緒に居るからやろかな?」

新羅「・・・ん?」

新羅「スマン、これヤマトのパンツだよな?」

日本「渤海くんのやで」

新羅「ノォォォォォォォ!!」

新羅「ひでぇことしやがる!殺してやりたい!」ウワアアアン

渤海「お望みのものを貸したのに理不尽だ」

唐「なぜ濡れてないことに気づかないのか」

渤海「まさか嗅ぐとは・・・キモいからそれやるよ」

渤海「パンツなくなっちゃったから、やまとちゃんの濡れたやつ穿くね」

日本「風邪ひけへん?」

唐(俺のツッコミが追いつかない)
249 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:21:27.33 ID:+GO0cpBu0

渤海「唐はね、人体に有害な液をのべつ幕なし振りまき歩くという奇病に罹っているんだ」

唐「嘘をつくな嘘を」

渤海「どうしても唐に聞きたいことがあるなら、僕から彼に聞いておくから!ねっ」

日本「へぇ、そやけど・・・わたい宿題訊かなあかんえ」

渤海「それなら心配ないよ」

渤海「僕もわからない問題は全部唐に訊くからね。それから君に教えてあげる」ニコッ

渤海「唐、問5の帰納法の証明と問8の写像の解法を教えろ。まっったく解けん」

新羅「あ、唐様 俺もです」

唐「お前もかよ!俺のこと嫌いなら自力で解けよ!」

渤海「お前のことは大嫌いだが、お前の頭脳は認めてる」

渤海「皆そうさ、お前を好きな奴なんて一人も居ないが、お前の実力は本物だ」

唐「サラッと傷つくこというな」

新羅「俺は唐様好きっすよ!」バッ

唐「嘘はいらん」  新羅「なぜぇっ」(バレてる!)
250 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:22:20.99 ID:+GO0cpBu0

唐(俺を好いてくれる奴は一人も居ないか・・・本当だよ)

唐(事実俺の家は修羅だ、父は叔父を憎んだし、叔父は俺を憎んでる)
   
   
唐(悔しいことに、叔父貴の忠告がここで一番役に立つとは・・・)

カシャン・・・ガリガリッ・・・

唐少年の背後に、鉄パイプを持った少年が近づく。

ウイグル「死ねえええええ学級委員めがああああああああああ!!!!」

バキィッ  唐「甘い」

鉄パイプを振り上げる際に無防備になったウイグルの腹部に、
唐はすかさず拳をいれた。

ウイグル「ぐ・・・ぁっ」

ウイグルが痛みの余りうずくまったところを、唐は容赦なく顔面に蹴りを入れた。

その直後、次々とバールなどを持った少年達が唐に襲い掛かる。

契丹「うらあああああああああああ!!!!!」

ゴキィッ

南詔「偉そうにふんぞり返りやがってぇぇぇぇぇぇ!!!!」

ボコォッ
251 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:23:21.44 ID:+GO0cpBu0

吐蕃「死にさらせええええええええええええ!!!!」

ドカッ

ズババババババババ!ボォンボコォンドスドスドスドカバキゴッゴッゴッメシメシ
ズリッズリッポキポキポキポキバシュッゴォォォォドォンドォンデロデロデロデロタタタッカツッ
ドカバキドカバキザッザッザッシュリンシュリンシュリンッバン!バン!バン!バシュッゴォォォォ

唐少年は倫理的に説明できないような技を患者達に決めていった。
あえて例えるならば、格闘ゲームで敵キャラクターに
半端ないコンボ数のハメ技を喰らわせられるような絶望感を彼らに味わわせていた。

唐少年の強さの秘訣は?という問いに対して、彼の後見役である叔父の隋氏曰く、
「やはり気功を使いこなせているという点ですね、これは易筋経の修行の賜物といえるでしょう」
とのことだそうだ。

唐(鮮卑の一族として、野郎共をたしなめる程度の体術を習得しておいてよかったぜ)

ウイグル・契丹・南詔・吐蕃「」

唐少年の無双振りを、離れて見ていた少年達は評する。

渤海「くそ・・・なかなか死なないな、唐の奴」チッ

渤海「致命傷与えるとかできないのか、複数いながらあいつらは・・・」

新羅「唐様強すぎ・・・俺一生逆らわないでおこう」
252 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:24:16.23 ID:+GO0cpBu0

渤海「契丹の野郎をコテンパンにしてぶっ殺してくれたら嬉しいんだが」

渤海「契丹もしぶといなぁ・・・さっさと死ねよ」チッ

新羅「お前、唐様応援してんのか契丹応援してんのかどっちだよ」

渤海「その2人を比べるなら唐だな。僕はあそこにいる奴ら全員滅んで欲しい」

新羅「えらく物騒だな」

渤海「一番は、唐があいつらを死滅させて弱ったところを僕が潰したい」

渤海「それからお前だ」ニヤリ

新羅「にええええええ、唐様頑張ってぇ!こいつ敵ですよ!」

渤海「そうすればやまとちゃんと2人きりになれる」

新羅「ヤマトは潰さないのかよ?」

渤海「・・・ばっ##友達だよ!籍を入れるとかそんなんじゃ・・・///」

新羅(あれ、俺今何の質問したっけ!?)

新羅「まぁあれだな、お前が唐・・・様を倒したとしてだ」ブルブル

渤海「お前どんだけ唐怖いの?」
253 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:25:01.54 ID:+GO0cpBu0

新羅「俺とヤマトの共闘もありうるな!ヤマトも『渤海くん大っ嫌い』とか言って##」

新羅「そして何やかんやあってお前は死に、俺とヤマトはベッドで一つに・・・グヒヒヒヒ///」

渤海「・・・なるほど、やはり先に貴様を消すべきだと?」ギロリ

新羅「ゴメンナサイ」

渤海少年の分析もあながち間違いではなかった。

荒れ狂う少年達の猛攻に、最強と謳われた唐少年は確実に疲弊していった。
怪我をさせられることもあれば、疲れが取れないまま戦う破目になることもある。
これも彼の叔父・隋氏の思惑通りだとかそうでないとか。

そんな唐少年を、西病棟の患者までもが苦しめ始めるのだった。

疲弊した体に鞭打たれる唐少年、
そしていろんな意味でギリギリな状況に追い込まれる少年少女たち。

そんなかんじの後半へ続く!
254 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/18(木) 20:26:55.86 ID:+GO0cpBu0

-------[人物紹介]--------

 唐:鮮卑の一族の家督争いで隋に敗れ、追放代わりに入院させられた少年。
    父親に北周、叔父に隋がいる。東病棟の学級委員を任されている。
    頭脳明晰で体術の腕も相当なものだが、常に男子生徒達に命を狙われる。
    東病棟での不純異性交遊を禁止にしており、彼自身童貞だと思われる。
    皆から怖れられ、「唐様」と呼ばれている。常識人。少々自惚れ屋。

 日本:軽度の自閉症スペクトラムの疑いのある、超天然ボケ少女。
     周囲には「やまとお嬢様」と呼ぶよう命令しており、事実令嬢らしい。
     唐を様づけせずさんづけしているあたり、彼女のプライドが感じられる。
     性に無頓着で、夢は漢(おとこ)になることである。
     その処女を犯そうものなら、超常現象に見舞われるらしい。

 渤海:自己愛性パーソナリティ障害の疑いのある少年。
     日本の一番の親友を自負しているが、少々いき過ぎなところがある。
     日本以外の生徒(とりわけ男子生徒)の死滅を願っている。
     パンツで鼻血を出すあたり、彼も童貞だと思われる。

 新羅:町医者に火病と診断されて、送られてきた少年。
     唐には逆らえないが、他の生徒達には尊大な態度をとる。
     日本に対しては渤海とは別な意味で屈折した愛を抱いていると思われる。
     周囲からやたらスケベ扱いされているが、性欲自体は並みの思春期男子。
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/18(木) 21:19:00.11 ID:bwKViRKE0

256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/18(木) 22:58:58.31 ID:EBNuFf2m0
257 : ◆pIxjj4GI1s [sage saga]:2016/08/20(土) 16:33:50.85 ID:intrc0/O0
番外編の後編が完成したので、後で投下します
258 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:37:57.53 ID:intrc0/O0

番外編:トウモロコシの語源は(唐唐黍)だけど唐は産地じゃない:後編

----西病棟・会議室----

唐「おい、俺をわざわざ別の病棟に呼び出すとかなめてんのか?」

ビザンツ「いや、その件については大変申し訳ないと思っている」

フランク「東病棟は俺たちにとって、精神衛生上最悪な場所だからな」

西病棟の学級委員長・ビザンツ帝国と、
西病棟にて実力第一位のフランク王国が唐をねぎらった。

ここから読み取れることは、
彼らが普段「野蛮な黄色い猿」と小馬鹿にしている唐少年にへりくだらねばならない
大変な事情を持っているということである。

唐「おいおいwトラウマでもあんのか?確かにウイグルたちは乱暴だが」

ビザンツ・フランク「うわあああああああああああああああああああああああ」

ビザンツとフランクは各自のマント(※安心毛布)にくるまり、
肩を震わせて泣き出した。

ビザンツ「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖」ガクガク

フランク「鞭で首を絞められる!そのまま切り落とされる!助けて!」ガクガク

唐「お、おい・・・すまん、大丈夫か?」
259 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:38:48.83 ID:intrc0/O0

フランクは突如、ビザンツの首を締め出した。

フランク「なんで俺ばっかり!殺してやるぅ、ローマなんか殺してやるううう!」

ギリギリギリ

ビザンツ「やめてえええええ!痛い痛い痛い!ぐ・・・ああ・・・ぁっ・・・」

唐「ストーーップ!待て待て!畜生、俺しかまともなのがいないのかこの学校!」

唐は2人の介抱をしながら、(客人であるのに)温かいお茶を振舞って落ち着かせた。

フランク「すまない、取り乱してしまった・・・」

フランク「野蛮人の仲間であるお前にとって奴らは普通なんだろうが、俺には恐怖だ」

唐「この流れで鮮卑の一族を侮辱するか、許さんぞ」

ビザンツ「奴らに脅威を与え続けてくれる君には感謝しているよ」

ビザンツ「感謝ついでに君に言うべきことがある。それが本題だ」

ビザンツ「最近西病棟ではウマイヤ君が退院したのは君も知ってるだろう」

唐「ああ、すごく羨ましいな」(叔父貴早く死んでくれ)

ビザンツ「ところが入れ替わるように、新しい患者が入ってきた。編入生だ」

ビザンツ「彼の名はアッバース・・・恐ろしい男だよ」ゴクリ
260 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:39:51.89 ID:intrc0/O0

唐「なんだ、またキチガイが増えたのか、もう嫌だこんな学校」

ビザンツ「いやそれがな、病状はそう悪くなくて少々情緒不安があるだけらしい」

ビザンツ「それどころかなかなかのハンサムだというんで人気者になりつつある」

唐「なんだ、吉報だな」

フランク「馬鹿な、奴はものすごいペースで女の子を性的に食っている」

フランク「これは忌々しき問題だろォ!」ブチギレ

唐「知らんがな」

フランク「奴は東病棟にも女の子たちを食いに来るだろう」

唐「チャールキヤさんとか、最近入院してきたプラティハーラさんとか?」

フランク「ああ、そのうち全員・・・いや既にアヘ顔ダブルピースになってるかも」

唐「マジか・・・なんかショックだ」

唐「アホな日本はボディガード付だから大丈夫だとしても」

唐「それを除く女生徒が全員ビッチになるなんて、よけい学校が嫌になる」
261 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:40:42.37 ID:intrc0/O0

唐「男がほぼ全員キチガイなのに、女子までまともじゃなくなったら」

唐「どうなるんだ東病棟。俺は絶対自室に引篭もりになるぞ」

唐「そしてそれが病院から叔父貴に伝わり、物笑いのタネに・・・地獄だ」

ビザンツ「そうならないために、君の協力が欲しい」

フランク「奴に打撃を・・・特に股間を再起不能にしてくれ」

唐「それは無理だが、牽制しとかないと俺が不幸になるしな」

ビザンツ「しかし気をつけろ、奴はかなり強いぞ」

フランク「もはや野蛮人をぶつけるしか手がないんだ・・・」

唐「おい、ゲルマン風情が俺を野蛮人扱いするな。お前らより紳士だぞ」

唐「とりあえずアッバースを東病棟で見かけたら声をかけるとするよ」
   
   
----西病棟、リネン室----

サセックス「っ・・・ぁ・・・・んっ///」

一糸纏わぬ姿で、少女は横になっていた。
彼女はどうやらとても喋れる状態ではないらしい。

彼女の顔を、つまらなさそうに見る少年がいた。
262 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:41:20.75 ID:intrc0/O0

アッバース「西病棟のアイドル集団・ヘプターキーも攻略しちゃったな」

アッバース「もうこの病棟で経験してない女の子はいないなぁ」

アッバース「そろそろ、東病棟進出かな」ニヤッ
  
  
<翌日>
----東病棟----

ソグディアナ「唐様!大変よぉ!」

唐「ソグディアナさん?こんな朝早くにどうしたんだ」

ソグディアナ「ニュースニュース!西病棟のアッバースがこっちにくるわ!」

唐「え、本当に?うわー嫌だ」

唐「そりゃさ、俺たちは若いし遊びたい盛りだけどさ」

唐「学級委員として不純異性交遊を見過ごすわけにはいかないよ」

唐「西病棟はもう手遅れらしいが、東病棟はそれを厳守すべきだ」

ソグディアナ「さすが唐様ね。彼はヤバ過ぎるもの!」

ソグディアナ「あたしなんてすっかりアヘアヘにされてダブルピースしちゃったわ」

唐「」
263 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:42:10.88 ID:intrc0/O0

ソグディアナ「あ、あら?どうしたの唐様。胡旋舞でも踊りましょうか?」

唐「」

ソグディアナ「え、まさかあたしに清純なイメージ持ってた?わけないよね?」アタフタ

唐「」

ソグディアナ「ご、ごめん##そだっ赤ちゃんプレイはどう?彼にはやってないわよ!」

ソグディアナ「あたし赤ちゃん役やるからオムツかえてねパパ!///」

唐「」

ソグディアナ「唐様ぁ・・・元気だしてよぉ」

唐「・・・はっ!すまない、なんか思考が停止してた」

唐「心配するな、俺は冷静だ。ちょっと意外だなって思っただけだよ」

唐「今からスケート場で整氷車を上手に避けつつベリーダンスを踊ってナタデココを食う」

ソグディアナ「この上なく錯乱してる!ごめんね唐様あたしはビッチです!」
   
唐「俺に触るなぁ!ヤリマンビッチは俺の敵だあああああああ」パシンッ
264 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:42:53.83 ID:intrc0/O0

少年は少女の手を払いのけた。
これに関して、彼の叔父・隋氏はこう分析している。

「若さゆえに余裕がないのだ。私も昔はそうだった。
 我が兄、北周もビッチを怖れて独りテントで震えながら夜を明かしたと聞く。
 ただ、彼のようなタイプは愛する女性が現れた場合、夢中になってしまう。
 耐性がなさ過ぎて、一人の女性を溺愛してしまうのだ。
 私は人生の先輩として、保護者として、リードせねばなるまい。
 私のように余裕があって懐深い男になるようにな。
 今の私は女遊びの際、女の子にズイズイと呼んでもらえるほど親しまれている。」

つまり、唐少年は潔癖すぎるそうだ。

アッバース「こらこら、女の子を手を乱暴に払うなんざ、紳士のやることじゃない」

唐「あ、アッバース・・・!」

ソグディアナ「いつの間に・・・」

アッバース「この間の続きをやろうじゃないか、彼の前でね」

ソグディアナ「やっ・・・駄目よ、唐様の前でそんな・・・ァ」

ソグディアナ「あん・・・っだっだめぇ!///唐様見てるゥ!みてりゅうぅ!///」プルプル

アッバース「見せつけてやるのさ」

唐「」
265 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:43:45.23 ID:intrc0/O0

ソグディアナ「らめぇぇぇ!トウサマらめぇぇみひゃいやぁぁぁぁぁっハラムぅぅぅぅ///」

アッバース「俺は神の代理人だから、ハラムなんてへっちゃらさ」

アッバース「ほらほら、君は何もしないのかな?見てるだけかい?」ニヤニヤ

唐「」

純粋な少年にとって最も見たくない光景、
彼の脳は拒否反応を起こし、もはや視界に何も入らなかった。
彼の意識は遠のき、やがて聞き覚えのある声が聞こえた。

》??「オーイ・・・おーい・・・」

 唐(この声は・・・まさか、父上ですか?)

》北周「そうだ、可愛い息子よ」

 唐(父上は亡くなられたはずでは)

》北周「細かいことは気にするな、お前を助けにきたのだ」

》北周「お前は仲良くしている女の子がビッチであることにショックを受けたね」

 唐(はい、もう女性というものが恐ろしくなりました)

》北周「そうだろう?しかし、ビッチには相手の男がいることも忘れてはいけない」

 唐(それでは、人類全てが恐ろしいではありませんかっ)
266 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:44:52.69 ID:intrc0/O0

》北周「その通り!我ら父子以外は皆恐ろしいのだ。我が父も弟も信用できないほどに」

 唐(俺は怖いです、父上)

》北周「だろう?お前は私と共にテントの中で暮らすのが一番なのだよ」

》北周「引篭もりは通り魔にあわずに済む、そういうことだ」

》北周「我ら鮮卑一族は元々テントを作って生活をしていた民だ、昔に還ろう」

 唐(え、そんなの嫌です。何が哀しくて野宿なんてせねばならないのですか)

》北周「ムムムッ・・・お前、いつの間に隋の奴に毒されおった!」

》北周「隋の言葉と一言一句同じではないか、あいつめ許せん」

》北周「いいから来るんだ!テントから二度とお前を出しはしないぞ!」グイグイ

 唐(うわあああヤダヤダ!助けてぇ、助けてください叔父上ぇぇぇ)ジタバタ
   
  
唐「うう・・・うーん・・・タスケテェ」##

ソグディアナ「あーん!唐様が現実を受け入れられずに知恵熱だしたぁ・・・んっ///」

アッバース「何だこいつチョロすぎるwww」
267 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:46:15.20 ID:intrc0/O0

アッバース「さーて、チョロいついでにこいつを亡き者にすれば俺は出入りが楽になる」

ギリギリギリ・・・  唐「・・・・っ・・・」

アッバースは唐の首を締め出した。
唐はアイデンティティ崩壊による恐ろしい幻覚を見ているせいで、抗う余裕すらなかった。
ソグディアナの方も何やらピクンピクンして、止める余裕がなかったと見える。

このまま東病棟の委員長が陥落するかと思われたとき、

??「待て待てい!ヤリチンが俺たちの委員長に触るんじゃねぇぜ!!」

ソグディアナ「あ・・・あなたたちは・・・っ」ピクンピクン
   
   
ウイグル「俺たち以外が唐様を殺るのは許さん!!!」バーン

新羅「同じく!」  日本「えい!」ビシッ  渤海「一応な」

新羅は急いで唐を回収し、彼を日本の元に差し出した。

新羅「唐様、ほらヤマトですよ。絶対正義処女がここにいます!」

唐は白目をむいたまま意識を戻さない。

日本「唐さん・・・えらいことや」オロオロ

新羅「童貞の唐様の前であんなことをするなんて、酷すぎるぜ」ホロリ

渤海「唐だからこれで済んだんだ、僕らだったらとっくに舌を噛んで死んでいる」ゴクッ
268 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:47:05.26 ID:intrc0/O0

アッバース「はっはっは!何だ、君たちは全員童貞なのかwww」

ウイグルはアッバースを睨みつける。

ウイグル「だったらどうした?」

ウイグル「東病棟ではこれまで、童貞たちが平和に殺し合いをしてきたんだ」

ウイグル「女子に『のどちんこ』『イヌフグリ』等を言ってもらうのが唯一の悦び!」

日本「のどちんこ?いぬふぐり?それらがどないかしましたん?」

渤海・新羅「ご褒美だぁぁぁぁ##」

ウイグル「それは学級委員長が、唐様がまともな人間だったからこそ」

ウイグル「馬鹿ぞろいの西病棟ごときが、薄汚い手で俺たちの唐様に触れるな!」

 渤海「あいつ、昨日鉄パイプで唐に殴りかかって・・・」

 新羅「しーっ」

アッバース「はっ、意外だな。彼はそこまで愛されてたのかw」

アッバース「だが、俺はもう西病棟では満足できないんだ。東病棟が欲しい」
269 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:47:54.78 ID:intrc0/O0

アッバース「そのためには、そこで気を失ってる委員長を屈服させるしかないんでね」

 新羅「唐様ぁ、目を覚ましてください!」

 日本「一二三四五六七八九十、ふるへ、ゆらゆらとふるへ・・・」

 唐「うう・・・テントは嫌だ・・・離してくれぇ・・・ウーンウーン」##
   
   
ウイグル「俺が代わりにお前と戦う!」

アッバース「君が?はは、いいねぇ熱い友情ってか」

アッバース「で?君が負けた場合は、唐の負けになるんだよな?」

ウイグル「ああ、だが負けない!」バッ

アッバース「それを決めるのはこの俺だ!」バッ
  
   
   
   
ウイグル「キュウ!」バターン

アッバース「雑魚め」ペッ

渤海「おい、負けちゃったぞ?どうするんだこれ」

新羅「そ、そんなこと俺に聞かれても・・・」
270 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:49:28.34 ID:intrc0/O0

渤海「なんか少年漫画っぽい奇蹟が起こるかと期待してたけど負けた」

渤海「僕だったらあんな大口叩いて負けたら恥ずかしくて即日自害するね」

渤海「勝手に唐の代理を名乗り出た上に負けるなんて、存在意義あるの?」

ウイグル「うう・・・すま、すまんウウウ・・・面目ないィィィ・・・」シクシク

新羅「や、やめろよ・・・ウイグル頑張ってたじゃん、仕方ないって」

渤海「求められるのは努力じゃなくて結果なんだよ」

ウイグル「うううう・・・」シクシク

そのとき、日本の言霊が功を奏したか、唐少年はようやく意識を取り戻した。

唐「・・・ハッ」

唐「危なかった・・・地獄より恐ろしいテントに引きずり込まれるとこだった」

唐「あれ?皆どうしたんだ?」

ウイグル「すまん、唐様・・・俺、代わりに戦って負けた」

唐「そ、そうだった!確かアッバースが」渤海「それ以上いけない!」

アッバース「そいつが負けたから、君も負けたことになったよ」ニコ

ウイグル「すまん・・・俺頑張ったけど、本当にすまん」

唐「ウイグル・・・」
271 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:50:28.13 ID:intrc0/O0

唐「・・・ハァ、クソガ、お前負けんなよ役に立たねぇな」チッ

ウイグル「ごめんマジごめん」ウワァァン

アッバース「あはは、友情も一方通行だったみたいだねぇ」

アッバース「それで唐君とやら、負けたからには俺に従ってもらうよ?」

唐(くそ・・・東病棟もめちゃくちゃにされるのか)

唐(ウイグルが俺の代わりに負けたから)

ウイグル「マジでごめん・・・」グスグス

アッバース「東病棟の女の子は俺のものだし〜君の私物ももらっちゃおう♪」

アッバースは手始めに、近くにあった唐の鞄の中を物色した。
そして、ある物に目を留めた。

アッバース「・・・ん?これは・・・」ペラペラ

アッバース「・・・・・・!」ペラペラ

アッバース「・・・う、嘘だろ・・・おい・・・これは・・・」ペラペラ

アッバース「唐君!」

唐「何だ」
272 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:51:28.41 ID:intrc0/O0

アッバースは一冊のノートを見せた。

アッバース「これ・・・君が自力で解いたのか?」

日本「あ、唐さんの宿題ノート!」

唐「そうだけど?」

アッバース「ききき君、天才かよ?!」

アッバースは興奮して一方的に語る。

アッバース「この学校に来てから、宿題が難しすぎてかなり苦しんでるんだ!」

アッバース「ワクワク先生って頭おかしいだろ、俺たちは中高生くらいなのに」

アッバース「アフィン空間とか免疫グロブリンとか不確定性原理とか、意味不明!」

アッバース「解けるわけないだろ!解かせるつもりないだろ!大学レベルだろ!」

唐「あれ、そうなの?俺、宿題はいつも1時間足らずで終わるんだが」

新羅(唐様パネェ)

アッバース「の、ノート見せてくれよ!親が厳しいから成績良くないと困るんだ」

唐「んー、別にいいけど・・・」
273 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:52:31.44 ID:intrc0/O0

唐「東病棟の秩序を乱す輩にそんなことしてあげる義理ってないよなぁ・・・」チラッ

アッバース「わかった!東病棟の女子は食い散らかさない、誓うよ!」

アッバース「毎週ノートを見せてもらう代わりに、ちょっかいは出さない!」

唐「いいだろう」ニッコリ

こうして、唐少年はアッバース少年との喧嘩に敗れたものの、東病棟の平安は保たれた。

また、西病棟ではアッバース少年経由で宿題の解法が伝えられ、多くの生徒が喜んだ。
274 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:53:19.45 ID:intrc0/O0

----唐の自室----

唐(今日はいろいろ疲れたなぁ・・・怖い夢も見たし)

唐(あ、ポストに封筒が。いつの間に?)

封筒の贈り主は彼の叔父・隋氏であった。

『ズイズイからのお便りだよ〜〜!
 まだ生きてるかな?そりゃ残念だ。
 ところで、ズイズイから良いニュースと悪いニュースがあるよ!
 良いニュースはというと、来週ズイズイは十二指腸潰瘍の手術をすることになった。
 ズイズイは体が弱いから、これに始まっていろいろ病気になるかも。キャー!
 悪いニュースはというと、今回の手術はまず成功するだろうってことだ。
 ズイズイが死なない限り、君の退院はありえません。
 まあ、ズイズイが死んでも他の親戚が君を退院させないかもしれないけどねー☆
 どうする唐くん!ズイズイはしぶといぞ。
 どちらが先に死ぬか、競争だ〜〜〜っ!

 追伸
 此のたび仲間の詩人達と、詩撰を出すことになりました。
 そちらの生活は暇でしょうから、試行版を同封しておきます。
 編者共々、貴方の感想を楽しみにしております。』

唐「くっそ叔父貴!」

少年は早速、詩撰に目を通した。
  
275 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:54:12.57 ID:intrc0/O0
  
-------[人物紹介]--------

 アッバース朝:全般性不安障害の疑いのある少年。アラブっ子。
         退院したウマイヤ少年と入れ替わりに入院してきた。
         たいへんな女食いで、そのせいか唐からは大食(タージ)と呼ばれている。
         喧嘩が強い。毎週 唐に宿題ノートを見せてもらっている。

 ソグディアナ:セックス依存症でセンターに送られてきた、東病棟唯一のビッチ。
         胡旋舞が得意で、赤ちゃんプレイからSMまで淫乱テクニックを習得済み。
         唐に耳寄りな情報を与えるなど、なかなか憎めないヤリマンである。
         後々、唐に逆レイプを試みるが失敗し、彼との関係に溝が深まってしまう。

 ウイグル:反社会性パーソナリティ障害の疑いのある野生児。回鶻とも呼ばれる。
       唐のことを友達として誇りに思っている割に、唐を頻繁に殺しにかかる矛盾。
       他の男子生徒たちとは唐ほど仲が良くなく、たまに渤海と遊ぶ程度。
       後々、ソグディアナの逆レイプから唐を救ったり、本気で唐を殺しにかかったり。

 ビザンツ帝国:強迫性パーソナリティ障害の疑いのある少年。東ローマ帝国とも。
         西病棟の学級委員を務めており、マント(安心毛布)を身に着けている。
         学級委員とは名ばかりで、西病棟内ではサンドバッグ的存在。
         東病棟にトラウマがある。また、アラブっ子たちとの喧嘩に苦しめられる。
276 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/20(土) 17:55:20.37 ID:intrc0/O0

 フランク王国:強迫性パーソナリティ障害及び心的外傷後ストレス障害の疑いのある少年。
         西病棟一の実力者で、ビザンツ同様マント(安心毛布)を身に着けている。
         ビザンツのライバルであるパーパ(教皇)・ローマとも仲が良い。
         ビザンツ同様 東病棟にトラウマがあるが、
         それは幼い頃に彼らによく似た男性達に恐ろしい目に遭わされたためらしい。

 北周:唐の父親で、当センターに入院歴がある。故人。
     父・西魏(唐の祖父)に無理やり入院させられたらしく、自身も弟・隋を入院させる。
     鮮卑の一族文化復古主義者でテント住まいを好み、それを一族のものに強要する。
     この点で父親にも弟にも理解を得られず、息子にも怖がられている。

 隋:唐の叔父で、当センターに入院歴がある。著名な文化人らしい。
    父親(西魏)びいきが仇となったか、兄・北周に恨まれ無理やり入院させられた。
    その仕返しに兄の息子である唐を入院させており、頻繁に彼をおちょくる。
    甥っ子とはお互い憎み合っているが、漢詩に限っては師弟関係にあるらしい。
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/20(土) 19:26:38.69 ID:HyuuBKkf0

278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 18:34:13.95 ID:5K76RXhM0
ほしゅ
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/22(月) 21:50:17.66 ID:dsYHaCyq0
ほしゅほしゅ
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/23(火) 09:55:24.62 ID:hqW/qf/S0
保守
281 : ◆pIxjj4GI1s [sage saga]:2016/08/24(水) 12:43:13.12 ID:EV4eY7I60
第13話がもうじき完成するので、今晩あたり投下できそうです
時間は、第12話の翌日という設定です
イタリア君がえらい可哀相な目にあっていたり、アメリカ君に疑惑が生じたりします
282 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:50:18.41 ID:EV4eY7I60
  
第13話:ニポエルの訓戒

タイ「日本ちゃん大変よ!ゲイによる誘拐事件が発生したわ!」

日本「何だって、すぐに向かおう」

彼の名は日本、キチガイ学園唯一の童貞(チェリー)である。
一方で、彼は生徒達のアダルトコンテンツの提供役を司っている。
彼はいつしか、「エロを司る天使・ニポエル」と呼ばれるようになった。

彼の(自主的な)助手・タイは見事な美人であるが、ニューハーフである。

彼らは全校生徒の性癖を掌握するため、適宜カウンセリングをしたり、
エロに関連したトラブルを解決したりしているのだ。

つまり、キチガイ学園において誰よりも精神科医に近い存在と言えよう。

日本「誰が誰を誘拐したのだね?」

タイ「犯人は不明、誘拐されたのはペルーよ」

タイ「犯人はスウェーデンじゃないかしら?」

日本「いや、彼にしては日が浅すぎるんでね・・・」

日本「イタリア君を昨日カウンセリングしたからね」

タイ「ああ、イタリアちゃん何かげっそりしてると思ったら」
283 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:51:14.92 ID:EV4eY7I60

日本「イタリア君をあそこまでボロボロにして、二日連続はきついはず」

日本「イタリア君の心的外傷は深い。催眠術で悪しき記憶をねじふせたが」

タイ「それならスウェーデン君も相当疲れたはずね」

タイ「でも、他にゲイなんているの?」

日本「いないはずだ・・・しかし、把握できていないバイがいるかも」

タイ「あらら・・・しょうがない子がいるものね」

日本「ペルー君を第二のイタリア君にしないためにも、急がねば」

日本「さあ行かう、一家をあげて南米へ」
   
  
---<そのころ、某室>---

ペルー「うう・・・」

ペルーは手足を縛られ、目隠しもされていた。

ペルー「誰かあ!誰か、聞こえるかあ!」

ペルー「学校の中のはずだろ!誰か!誰か!」

ギシギシ・・・
284 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:52:19.77 ID:EV4eY7I60

ペルー「助けて!誰かに後ろから殴られたんだ!」

??「誰も、お前を助けには来ない」
  
  
-----南米病棟------

日本「ふむふむ、これがその脅迫状だと」

ブラジル「ええ、そうよ」

脅迫文は以下の通りであった。

『ペルーは預かった。
 彼を攫ったのは、彼とセックスするためだ。
 言っておくが、俺は男だぞ。
 君たちが時間をかければかけるほど、彼は堕ちていくだろう。
 彼をなるべく元の姿をとどめておきたいならば、
 早めに俺たちを見つけて彼を助けることだな。』

日本「なるほど、ゲイだ」

タイ「身代金の要求も何もない・・・犯人は何がしたいのかしら」

日本「書いてある通りだと、ホモセックスなんだろう」

ブラジル「それ、あたしの部屋のポストに入れてあったのよねー」

ブラジル「で、一応ペルーを探してみたらマジでどこにもいないし!」
285 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:53:09.27 ID:EV4eY7I60

ブラジル「ぶっちゃけあたしペルーがどうなってもいいんだけど」

ブラジル「脅迫状見たのに誰にも言わなかったら怒られそうじゃない?」

ブラジル「とりあえず日本に言っとけば、ペルーも納得すると思ってぇ」

ブラジル「じゃ、あたしこれからポルトガルとデートだから。おまかせするわねー」

日本「ああ、ペルー君を全力で捜索するよ」

ブラジル「あーあ、惜しいわー・・・つまみ食いしたいんだけどな、あんたを」

日本「食べちゃ駄目って言われると食べたくなる心理かな?」

ブラジル「相変わらずねぇwじゃあね」

ブラジルは投げキッスをして、その場を去っていった。

日本「さて・・・犯人探しといきますか」

タイ「ええ」
  
  
日本とタイは、ベンチでコーヒーを飲みながら考えた。

日本「まずはこの脅迫文を分析しないことにはな」
286 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:54:02.66 ID:EV4eY7I60

タイ「犯人は本当に男なのかしら?」

日本「字は見る限り完全に男のものだね」

日本「まぁ、見た目が女性の可能性も捨てきれないが」

日本「君のように性同一障害でなおかつゲイかもしれないし」

日本「僕が性癖を把握してるのは大部分が男だから、女性ならお手上げだ」

タイ「疑惑のある女子はいないように思えるけど、レズはいても」

日本「わからないのはこの部分だ」

>君たちが時間をかければかけるほど、彼は堕ちていくだろう。

日本「ペルー君は完全にノーマルだ。どうやって隠れゲイが堕とせる?」

日本「実戦での練度が足りないはずなのに、なぜこうも断言できる」

タイ「本当は自信がないけど、ハッタリで書いたとか?」

日本「それならいいんだが、犯人が妄想を起こしていたら怖い」

日本「本人はテクニシャンだと信じているのに、ペルー君が理想の反応をしなかったら」

日本「無茶苦茶をやって、最悪ペルー君は殺されてしまうだろう」
287 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:54:46.22 ID:EV4eY7I60

タイ「それは大変!・・・でもさすがにそんな馬鹿なこと」

日本「ここはキチガイ学園だからね、十分ありうるさ」

日本「ただ、別の線も考えられる」

タイ「なあに?」

日本「犯人がペルー君を嬲殺したい場合だ」

日本「残忍な殺害方法を匂わすための表現にすぎないという」

タイ「それってどの道ペルー君死んじゃうってこと?!」

日本「まずは、彼に恨みを持ってそうな人間を洗おう」
  
  
---<そのころ、某室>---

ペルー「うわああ!く、来るなぁ!」

ペルー「俺はカトリック・クリスチャンだ!ゲイなんてごめんだよ!」

??「そう言ってられるのも今の内だ」

??「お前のマチュ・ピチュをめちゃくちゃにしてやる」

ペルー「うわああああああああああああああああああ」
  
  
288 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:55:28.39 ID:EV4eY7I60
  
-------------------------

ボリビア「え?ペルーを恨んでそうな奴?誰かな・・・」

アルゼンチン「満遍なく好かれて嫌われてる感じの奴だかんなぁ」

日本「そうだな、彼の性格的に恨みを買うことは少ないだろう」

アルゼンチン「あーそういやさ、あの守銭奴どもはどうだ?」

ボリビア「チリたち?結構ペルーと一緒にいるし、トラブルあったかもね」

日本「チリ君たちだね、話を聞くよ」

アルゼンチン「何にせよ、俺たちはペルーなんかにかまってる暇ないかんな##」

ボリビア「ふふふ・・・僕らはこれからベネちゃんの水着姿を拝みに行くからね##」

アルゼンチン「ぐひひひ、誘われてない守銭奴どもざまぁwww」

日本「ベネズエラさんの水着かぁ、羨ましいね」

タイ「ああ、もうじき女子の間で水着ファッションショーあるからだわ」

タイ「ベネちゃんやる気いっぱいねェ、あたしも頑張んなきゃ!」

日本「その頑張りぶりを男子は拝めないのがつらいね」
 
   
289 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:56:24.66 ID:EV4eY7I60
   
---<そのころ、某室>---

ペルー「ま、待ってくれ!とりあえず落ち着けよ!」

ペルー「よーく考えてくれ、なぜ俺なんだ?なぜ俺じゃなきゃだめなんだ?」

ペルー「ほら、お前ってさレイシストじゃん!俺は明らかなカラードだぞ!」

ペルー「ほぼ白人のアルゼンチンあたりを狙えばいいじゃん!なんで俺!?」

??「君が飢えていたとして、嫌いな野菜が目の前にあっても食べないのか?」

??「ぶっちゃけ自分より背が低ければ誰でもいいんだ」

ペルー「うわぁぁぁぁぁぁ」
  
------------------------
  
  
チリ「はあ!?っざっけんなよあの乞食ども!」

コロンビア「ペルーと金銭トラブルなんかないし、ゲイの性癖もないぞ俺たち」

エクアドル「ペルー誘拐されたとかマジかー・・・うわー・・・」

チリ「あの貧乏人どもは俺たちを貶めたいだけだ、奴らのほうが黒いぞ」
290 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:57:17.90 ID:EV4eY7I60

チリ「メルコスールの連中とは違って、俺たち太平洋同盟は社交的だからな」

エクアドル「こらこら、南米の仲間なんだから悪口は禁物だ」

コロンビア「最近ペルーと口論したことなんて一度もない、メキシコに聞けばわかるよ」

チリ「あ!中国なんか怪しいんじゃないか?」

チリ「中国には世話になってるけど俺たちの取引の邪魔もするから、ちょいと悪口をな」

コロンビア「でも中国って女好きだろ。美女侍らして露天風呂入りたがる奴だろ」

タイ「彼って手段を選ばないから、ハニートラップならありうるかもー」

エクアドル「まずペルーはゲイじゃないんですがそれは」

日本「中国君は自分の名誉が傷つくのを嫌うからそんな冒険しないよ」

タイ「でも中国君この前、9個の太陽を射抜いたゲイがカッコいいって言ってたわ」

日本「それは名前が"ゲイ"なだけで、神話のゲイ氏も中国君もゲイじゃないよ」

タイ「ややこしいわねぇ」

日本「ていうか中国君は昨日のヤシオリ作戦で、こんなことできる状態にないから」

チリ「じゃあ中国は犯人じゃないのか」
291 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:57:57.23 ID:EV4eY7I60

日本「メキシコ君に話を聞いてみるか・・・」

コロンビア「メキシコならアメリカに会いに行くって言ってたぞ」
  
  
---<そのころ、某室>---

ペルー「わー待て待て!話をきこう!」

ペルー「おまっお前が誘拐なんて馬鹿げたことをするのに理由があるはずだ」

ペルー「だからその肉ぬんちゃくを振り下ろすのは待って!」

??「・・・っ」

犯人は拷問器具を床に置き、崩れだすように泣いた。

??「うう・・・うう・・・!」

ペルー(何だ?なんか深刻な悩みがありそうだな)

ペルー「つらいことがあるなら言ってみなよ、相談にのるよ」

??「・・・すまない」グスッ

??「俺にもわからないんだ、なんでこんなに苦しいのか」

ペルー(時間稼ぎのためだ、なんとか説得できるかもしれないし)
292 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:58:45.53 ID:EV4eY7I60

ペルー「苦しいのか?どういうふうに?」

そのとき、犯人はペルーの喉元にナイフを突きつけた。

??「説明なんかできるか!」

ペルー「っ」

ペルー「ででででも、そんなんじゃいつまでたっても解決しないぞっ」

ペルー「そ、相談できない悩みだから苦しんでんだろ」

??「・・・」

犯人はナイフを捨てた。

??「・・・そうなんだ」

??「俺はまともになんかならない・・・このさきもずっとだ」

??「親を死ぬまで泣かせる人生だと考えると、嫌になるんだ」

ペルー「・・・馬鹿にしたりしないから、全部あるだけ言いなよ」
  
   
293 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 21:59:27.75 ID:EV4eY7I60
   
-----------------------
  
日本「これは困ったことになったな」

日本「麻薬マフィアとアメリカンサイコ、一番嫌な組み合わせだ」

日本「レイプされたり皮を剥がされたりバラバラにされたりするかも」

日本「タイちゃん、危ないから僕から離れないように」

タイ「ええ」コクリ

2人は北中米病棟に入った。
  
  
タイ「きゃっ・・・」

アメリカの部屋では、邪な空気が漂っていた。
というのはつまり、アメリカとメキシコがやんちゃな物を炙っていたからだ。

日本「君たち、取り込み中悪いが話を聞かせてくれないか?できれば外で」

アメリカ「ああん?・・・ああ、うるせぇジャップだ」

アメリカ「やっぱマリファナにすべきだったか?」

日本「ちょっとだけだよ、本当にちょっとだ」

メキシコ「お前もどうだ?そっちのねーちゃん・・・ちぇっニューハーフか」
294 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/08/24(水) 22:00:16.55 ID:EV4eY7I60

4人は部屋の外へ出て、近くのベンチで話した。

メキシコ「あー確かに最近ペルーと喧嘩してる奴なんて見てねぇなー」

アメリカ「ゲイに誘拐されるとかウケルなwwwひゃっはっ」

アメリカ「で?で?ゲイの書く脅迫文ってどんなのだ?見せろジャップ」

日本「なぜそこそんなに食いついてくるのだね?」

アメリカ「え?興味あんじゃん」

メキシコ「どうでもよくね?」

日本・タイ・メキシコ「・・・」

日本・タイ・メキシコ「・・・」ゴクリ

アメリカ「ち、ちがっ」

アメリカ「違うぞ俺は!」

メキシコは気配を消しつつタイの後ろへ移動した。
日本は熊に遭遇したときのように、目を離さずにゆっくり後退する。

タイ「あららら」

タイ「カミングアウト、応援するわ」ニッコリ

アメリカ「違う!」
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