ドイツ「地球立キチガイ学園にようこそ!今日も今日とて偽善に励むぞ!」

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366 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/10/29(土) 01:56:30.71 ID:NRtABYaS0
本当にすみません
後は人物紹介だけなので、今日中には出せます!
待たせすぎてすみません!
367 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/10/29(土) 11:53:33.54 ID:NRtABYaS0
お待たせしました!前回の更新から3週間も経ってしまいました
前回トルコの人物紹介を忘れていたので今回に回しました
あと、人物紹介の空白スペースが面倒な上にスマホで非常に見づらいので、
今更ながら仕様を変えることにしました
368 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 11:55:36.09 ID:NRtABYaS0
第15話:見えざる敵を防げ:後編
  
【グループ4:イスラエル対策会議】

ヨルダン「えーっと、今日の議長を務めるヨルダンですよろしくー」

パチパチパチ・・・

ヨルダン「えー、今日の会議内容はそのまま、イスラエルのいじめ方を考えることだよ」

サウジアラビア「最近マンネリ化してるもんな」

イラン「あいつの帽子、もう隠せる場所がなくなってきてるしな」

シリア「ていうか、あいつにちゃんと効いてるのかな?俺たち優しすぎるんじゃない」

カタール「過去のEUグループのイジメを超えられない感はある」

バーレーン「いや〜あれ常人には思いつかないえげつなさだったし」

クウェート「ジュース注射はないわー・・・なんか打ち上げ花火とかも使ってたし・・・」

イラク「あんだけイジメられたのに形成逆転するとかパネェなあいつ」

ヨルダン「パレスチナ、なんか意見あるかな?」

パレスチナ「・・・」
369 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 11:56:28.69 ID:NRtABYaS0

満身創痍のパレスチナは、パソコンで文字を打つ。

カチカチカチ・・・

「あいつに半端なイジメは効かない。腹いせに俺が殴られる回数が増えるだけ」

その文面を見て、一同(サウジアラビア以外)は思わず涙ぐんだ。

ヨルダン「そ、そうだよね・・・」ホロリ

モロッコ「あいつ、強すぎるんだよ」ホロリ

エジプト「早く喉、治ればいいな・・・」ホロリ

イラン「畜生!パレスチナのためにもあいつをぶっ殺さないと!」

アラブ首長国連邦「サウジアラビア、何か良い考えを持ってそうだね」

サウジアラビア「はっw顔に出てたか?」

サウジアラビア「いや〜〜ユダヤは潰さなきゃなって考えてただけだ」

サウジアラビアは表情に気持ちを出してしまったことを反省して、
いつもの反笑いを保ちながら考える。

サウジアラビア(アメリカの助けがなくなれば、イスラエルはすぐ殺れるさ)

サウジアラビア(最近のアメリカは目に見えて俺を煙たがっている)

サウジアラビア(俺を潰す計画を、クソな友人達と語らっていることだろう)
370 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 11:57:19.68 ID:NRtABYaS0

サウジアラビア(今まで俺を利用することも多々あっただろうに、忘恩の野郎め)

サウジアラビア(おそらく―――イラク・リンチの件で俺を責めて金を毟る腹だ)

サウジアラビア(俺は奴に結構な額を貸してる・・・その前にそれを回収するしかない)

サウジアラビア(それをすれば奴だけにとどまらず、全校生徒が痛い目を見るだろうが)

サウジアラビア(知ったことか!皆ジャハンナムへの道連れにしてやる!)

サウジアラビア(だが、まだ言わない―――時を待て)

サウジアラビアは急に真剣な顔になり、勢いよく席を立った。

ヨルダン「サウジ?」

サウジアラビア「・・・」

サウジアラビア「イスラエルの帽子をさ・・・」

ゴクリ

全員が息を呑んで耳をサウジアラビアに傾ける。

サウジアラビア「・・・アフガニスタンの帽子とすり替えようじゃないか」

全員「!!!」
371 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 11:58:13.98 ID:NRtABYaS0

クウェート「そ、それは・・・そんなことをしたらイスラエルは死んでしまう!!」

カタール「恐ろしすぎる・・・」

シリア「うっわー・・・」

イラン「マジで?確かにイスラエルはどうあがいても殺されるだろうケド」

ヨルダン「待ってよ、帽子をすり替えるのがまず命がけなんだけど?!」

EUグループの過去のイジメを凌駕するサウジアラビアの提案。
簡単でしょぼいように思えるこの方法のどこが恐ろしいのか?

まず前提として、アフガニスタンがかなりヤバい奴であること、
そして、彼が帽子(Pakol、パコール)を愛用して常にかぶっていること、
とにかく、アメリカやロシアも手を出せない梟悪な人物だということがある。

彼の目を掻い潜って、イスラエルの帽子とのすり替えに成功したとしよう。
イスラエルは当然、自分の帽子が別人のものと替わっていることに気がつく。
アフガニスタンの方も同様である。

イスラエルがアフガニスタンの帽子だと気がつかずに怒って捨ててしまった場合、
彼は殺されるだろう。

帽子の持ち主に気がついて、イスラエルがアメリカに助けを求めても、
アメリカは助けてくれないだろう。ロシアも同様である。誰も助けない。

イスラエルがアフガニスタンに帽子を返しに行っても、
怒ったアフガニスタンに恐ろしい責め苦を施されて殺されるだろう。

アフガニスタンの方はイスラエルの帽子だとすぐにわかるだろうから、
自らイスラエルを殺しに出向くのだ。

つまり、イスラエルの助かる道を考えるほうが難しい。
372 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 11:59:05.40 ID:NRtABYaS0

サウジアラビア「・・・で、そのすり替え悪戦を実行するのは」

サウジアラビア「エジプトだ」ニコッ

エジプト「そんなあ!」ガーン

ヨルダン(よかった、俺じゃなくて)

エジプト「でもでもでも・・・ベリーダンスのDVD送ってもらう予定だし!」

エジプト「それ見るまで死ぬわけにはいかんよ!」

サウジアラビア「安心しろ、音楽も踊りもハラムだから見る必要がない」

サウジアラビア「むしろ見たら目が腐る上にジャハンナムに行くことになるぞ」ニヤッ

エジプト「ハラムじゃない!」

サウジアラビア「 ハ ラ ム だ 」ギロリ

サウジアラビアはシャムシールをちらつかせる。

エジプト「あうう・・・」

果たして死ぬのはエジプトかイスラエルか?
エジプトは無事ベリーダンスのDVDを視聴できるのか?
それはまた別のお話・・・

-------------------------

グループ5は主に中南米グループ、グループ6には阿弗利加病棟の生徒が集まったが、
ゲーム三昧だったり喧嘩三昧だったりでまともに会議を行っていないので、
ここでは詳細を省くことにする。
373 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:00:14.11 ID:NRtABYaS0

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【グループ7:スタンっ子倶楽部超会議】

スタンっ子倶楽部、名前に「スタン」の音を持つ生徒達が結成したサークルである。
主な活動内容はゲームやテスト勉強である。

ウズベキスタン「えっとー、今日の司会は俺だよ!」

ウズベキスタン「今日はー、カザフスタンの両親が離婚を回避したことのお祝い!」

ワーッパチパチパチ

カザフスタンがホワイトボードの前に立つ。

カザフスタン「心配させたね、どうやら両親の冷え切った関係は改善されたみたいだ」

カザフスタン「名前がカザフエリになるかと思ったけど、変わらないよ!」

ワーッパチパチパチ

トルクメニスタン「よかったね!メロンの日じゃないけど、メロン持って来たよ!」

タジキスタン「これからもスタンっ子倶楽部のメンバーだ!」

普段はなかなか参加できないメンバーも、祝いの言葉を贈った。

タタールスタン「おめでとう!やっぱりスタンじゃないとな」

バシコルトスタン「おめでとーっ」

ダゲスタン「おめでとう」

上の3人はキチガイ学園の生徒ではなく、
ロシアの従者として交代制で送りつけられている。
374 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:03:15.09 ID:NRtABYaS0

カザフスタン「ありがとう、でも君たちロシア君についてなくていいの?」

タタールスタン「いーのいーの!あいつと居ると気分だだ下がりだし」

ダゲスタン「金で雇われてるだけの関係で、別に友達じゃないし」ボソッ

バシコルトスタン「坊ちゃんが文句言っても、旦那様は妄言だと思って無視するよきっと」

タタールスタン「今日たまたま当番でよかった!」

ウズベキスタン「しぇ〜〜あのロシア君をそんな風に言えるなんてすごいや!」

祝いの様子を少し冷めた目で見る少女が居た。

パキスタン「はぁ、バッカみたい。なんてくだらないことで悩んでるの?」

そこへ、"帝国の墓場"と恐れられる少年・アフガニスタンが彼女に声をかける。

アフガニスタン「お前にはどんな深刻な悩みがあるんだ?ハニー」

パキスタン「誰がハニーよ、死ね!」

アフガニスタン「俺だって嫌だよ、冗談じゃねぇぜ!」

パキスタン「アンタが自分で言ったんじゃないのさ!」

アフガニスタン「だってお前、俺の奥さんかってくらい凶悪女じゃん」

パキスタン「凶悪女って何よ、アンタに言われたかないわ」

パキスタン「あたしだって年頃なんだから、悩みの一つや二つはあるのよ」
375 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:04:04.57 ID:NRtABYaS0

パキスタン「年頃だし、退院したらきっと親に決められた相手と結婚させられる・・・」

アフガニスタン「まさかお前、嫌なのか?」

パキスタン「当たり前でしょ!自分で選んだ人と結婚したいわよ、そりゃ!」

アフガニスタン「じゃあお前、自分の子にも自由に結婚させるのかよ?」

パキスタン「バーカ!そんなことしたらガソリンかけて焼き殺してやるわよ!」

アフガニスタン「だと思った!やっぱりお前はいい女だ」

パキスタン「でしょ?アンタに褒められてもちーっとも嬉しくないけどね!」

アフガニスタン「んだよぉ、アメリカか中国だったら嬉しいのかよ」

パキスタン「バーカね、アンタが嫌いでアメリカと仲良くしてるだけだし」

パキスタン「インドが嫌いで中国と仲良くしてるだけだし!嬉しくもないわ」

アフガニスタン「そういや、さっきインドの奴が例のスイッチを押したってさ」

パキスタン「・・・嘘」

パキスタンは取り乱してアフガニスタンの胸倉を掴む。
アフガニスタンはニヤニヤと笑う。

パキスタン「あいつが?あたしより先にあれ使ったの?」

アフガニスタン「ああ、おかげで北朝鮮が消滅したらしいぜ」
376 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:04:56.66 ID:NRtABYaS0

パキスタン「くそったれ!あたしが先に使うつもりだったのに!」

パキスタンは悔しがって、壁を思い切り殴る。

パキスタン「くそがくそがくそがくそが!ぶっ殺してやるインドめ!」ドンドンドン

アフガニスタン「おいおい、どうせなら俺の殺人トレーニング手伝ってくれよ」

パキスタン「わかってるわよ!・・・あっななな、何言ってるのよ」

パキスタン「アンタと仲良く見えるじゃないの!ちょっとだけだからね」

アフガニスタン「何だお前、俺をまた危険なトレーニングに誘うつもりだな!」

パキスタン「何よ、邪悪なトレーニングに誘ってるのはアンタの方でしょ!」

アフガニスタン「そうはさせるか!」 パキスタン「こっちのセリフよ!」

仲がよかったり突然大喧嘩を始めたりする不思議な関係であった。

アフガニスタン「まぁいい、喧嘩はなしにしてやんちゃタイムにしよう」

アフガニスタンはポケットからやんちゃな物をチラつかせる。

アフガニスタン「メキシコとコロンビアにも後であげよっと」

アフガニスタン「フィリピンにもあげようかな?」

パキスタン「ちょっと、さすがに今はまずいわ。皆がいるもの」

アフガニスタン「えー・・・・・・仕方ないか」ハァ
377 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:06:16.87 ID:NRtABYaS0

彼はしぶしぶやんちゃな物をポケットに戻した。

アフガニスタン(しょうがないから脳内麻薬で我慢しとこう・・・)

彼は目を瞑って、妄想にふけった。危険な妄想である。

彼は金槌を持っていて、アメリカの頭部を思い切り砕いた。
アメリカはよろけたが、彼は素早くアメリカの胸を殴る。
アメリカは即死だが、なおも金槌で殴り続ける。
次にロシアを見つけて―――

・・・これ以上は説明できないような残虐なことを妄想ではやってのけた。
実際理性がなければ、彼は現実でも行動に移すだろう。

彼は気分が著しく高揚して、不気味に笑い出す。

アフガニスタン「ククク…アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \/ \/ \」

そこへ割ってパキスタンが声をかけた。

パキスタン「ちょっと、帽子かしなさいよ」

アフガニスタン「あ!?この帽子は何人たりとも渡さねぇぞ!」

パキスタン「何よ、ほつれてるから直してあげようと思ったのに」

アフガニスタン「ん?・・・ああ、ほんとだ」

パキスタン「ほら、かしなさいよ。アメリカには絶対内緒ね!」

アフガニスタン「しかたねぇなぁ」

パキスタン「しかたないわねぇ」
378 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:11:15.07 ID:NRtABYaS0

ドタドタドタドタ・・・

ガラッ

ベラルーシ「ねぇ!ロシア君知らない!?」

ウズベキスタン「えー?誰か知ってるー?」

タタールスタン「知るわけねーよ!あんな暗くて怖い奴」

ベラルーシ「何で従者が知らないんだよ!もう、何で僕を誘ってくれないの!」

ベラルーシ「ロシアくぅぅぅん!!親友の僕がここに!ここにいるよ!」

ベラルーシはロシアを求めて学校中を探したが、一向に見つからなかったという。

-------------------------

【グループ8:反新世界秩序計画会議会議】

教務室近くの職員専用トイレで、ロシアは便座に座っていた。

ロシア「えー、本日議長を務めるロシアだ。よろしく」

パチパチパチ・・・ ロシア「いいぞー!」 ロシア「ガンバレー!」

ロシアは一人で何役も務めた。

ロシア「この会議は、グループ3の新世界秩序計画会議に反対するものだ」
379 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:12:08.49 ID:NRtABYaS0

ロシア「何か意見のある者は?」

ロシア「はい、議長!」

ロシア「ロシア君、どうぞ」

ロシア「私は潜入捜査によって、奴らの計画書を入手しました!」

ロシア「さすが諜報担当、仕事が速いな」

ロシア「内容を簡単に述べますと、奴らはケルト魔術を使う模様」

ロシア「やはり・・・奴らはイイスス・ハリストスの敵だ」

ロシア「おお、神よ!邪悪なアメリカやEUを正してやってください!」

ロシア「議長、アメリカの手下・日本の奴が金の力で我々を誘惑しますが」

ロシア「ああ、かなり深刻だよな」

ロシア「父さんがお小遣いをくれれば問題は解決するんだがなぁ」

ロシア「我々の父はビタ一文くれませんからね」

ロシア「おかげですっかり貧乏人扱い」

ロシア「だが、日本の誘惑に負けない!秘蔵エロDVD4枚も返さない!」

ロシア「議長、従者のチェチェンが我々を殺そうと企んでいる問題について」

ロシア「うう・・・あいつ、こっちに送られる度に嫌がらせをするんだ」
380 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:12:59.22 ID:NRtABYaS0

ロシア「父さんに何度手紙で訴えても、まともに取り合ってくれない!」

ロシア「ついには弟のイングーシの方も毒されてきたと言うのに」

ロシア「もしかして我々、父に愛されてないのでは」

ロシア「・・・・・・」

ロシア「・・・そそ、そんな、そんなわけ」

ロシア「待って!待ってください議長!」

ロシア「なんだよぉ」

ロシア「偉大なるお父様は、我々を愛してくださっていたのです」

ロシア「これが証拠です!」

ロシアは小包を開けて中身を確認する。

ロシア「これは・・・RS-28!」

ロシア「邪悪なアメリカ達はこれをサタン2と呼んで恐れることでしょうね」

ロシア「フランスなんかは一撃で木っ端微塵に出来る威力です」

ロシア「父さん・・・」

議長は涙を流したので、右手はハンカチで拭いてあげた。

ロシア「わかったよ、父さん」

ロシア「俺はこれを使って邪悪なアメリカ達を駆逐するよ!」

こうして、会議は終了した。
381 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:13:56.42 ID:NRtABYaS0
  
>>>>>>>【ボーナスステージ】!!!!!!!

北朝鮮「うーん・・・ハッ!」

北朝鮮少年が目を覚ました。
なぜか彼はパンツ一丁で外に居た。
彼は思わず乳首を手で隠して、あたりを見回す。

北朝鮮「ボク・・・じゃない、余はなぜパンイチなんだ!?」

北朝鮮「ややっ、それにしても・・・ここは、学校の外にじゃないか!」

彼はキチガイ学園の防壁の外に出てしまったようだ。
これは、ブッダの微笑みのご利益なのかもしれない。

北朝鮮「改めて思うけど、監獄みたいな学校だよなぁ」シミジミ

北朝鮮「やった!あの恐ろしい世界から脱出できたぞ!」

北朝鮮「どうやら、余はついに縮地の術を体得したようだな」シシシ

※縮地法とは、道教における瞬間移動のような方術である。
この術は、北朝鮮の歴代将軍が使えることで国民には知られている。
『将軍様、縮地法を使う』という歌を参考すべし。

北朝鮮「余はついに、白頭神秘の術を体得したぞ!やっほーい!」

喜ぶのも束の間、彼は武装した特殊部隊に囲まれていた。

隊員「手を挙げろ!妙な動きをしたら即撃つ!」

北朝鮮「ヒエェェェ」
382 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:14:46.29 ID:NRtABYaS0

北朝鮮は確保され、鎮静剤を打たれた。
彼はそのまま、校内の医務室へと連れて行かれるらしかった。

北朝鮮「嫌だ嫌だ!あんなとこに戻りたくないよ!出してよぉ」

呆れ顔の中年男性が、少年の方へ歩いてきた。
彼は部隊長であり、名は南極と言うらしい。

南極「全く・・・『若い男がパンツイチで倒れている』と通報を受けたから来てみれば」

南極「思った通り、このキチガイ病院の患者だったわ!」

南極「警備員も雇わずとは、今度の院長は特に管理が杜撰だな、ああ腹が立つ!」

南極「おい、院長のマクガフィンを呼べ!どうせ女と遊んどるわ!」

隊員「ハッ!」

南極「それから中華民国氏に連絡だ。結界が壊れているらしい」

南極「前の院長のほうがマシだったわ・・・」ブツブツ

383 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/10/29(土) 12:15:36.65 ID:NRtABYaS0
  
-------[人物紹介]--------

 トルコ
 :全般性不安障害と診断されてこの学校に送られてきた。ギリシャとは犬猿の仲。
  中東グループの一員だがEUグループのお近づきになりたがっている。
  一方でなかなかメンバーに加えてくれないEUメンバーに不信感を抱きつつある。
  また、シリアの第二人格を支援した疑いがあったり、ロシアと仲良い疑惑がある。

 パレスチナ
 :イジメが原因の心的外傷後ストレス障害と診断されて、この学校に送られてきた。
  しかし、当校に入院してすぐにイスラエルのイジメターゲットにされる。
  イスラエルによるイジメの数々によって常に満身創痍で、声も出せないらしい。
  中東グループは彼に同情的な模様。

 タタールスタン
 :ロシアの家の従者の一人。ロシアが入院してからは当番制で当校に送られている。
  校内サークル・スタンっ子倶楽部のメンバーでもある。
  従者内では珍しくないが、ロシアとの仲はややよろしくない。
  「やればできる!」が口癖で、明るく真面目な人物。

 アフガニスタン
 :反社会性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた。
  悪の限りを尽くすので、生徒達からは「帝国の墓場」という異名を送られる。
  メキシコ同様 麻薬の売人で、彼やコロンビアは悪友だという。
  パキスタンを敵認定しているが、やたら彼女に絡んでいる姿が見られる。

 パキスタン
 :自己愛性パーソナリティ障害と診断されたムスリムガール。
  アフガニスタンを敵認定しているが、やたら彼の悪事を手伝っている。
  従兄弟にインドとバングラディシュがいる。
  インドに対しては非常に憎悪していて、その縁で中国と仲がよくなったらしい。

 ベラルーシ
 :自己愛性パーソナリティ障害と診断されて、この学校に送られてきた少年。
   ロシアの従弟で、ロシアの父(ソ連)を非常に・非常に尊敬している。
   独占欲が激しく、ロシアの大親友を自称しているが彼にはしばしばスルーされる。
   美人の姉妹が多数いるために、色仕掛けにはビクともしない鋼の精神の持ち主。
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/10/29(土) 12:46:35.32 ID:yvQE88220
悲し
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/29(土) 13:03:17.70 ID:ZOhsgy/d0
乙です 今回も面白かった!!
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/30(日) 18:25:19.32 ID:Fj4ckxUY0
ロシアさんの基地外度がぱないなww
387 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/11/02(水) 20:03:56.14 ID:L+2tDZyt0
今、二度目の番外編を書いてます
主人公はアメリカ(現在アメリカの祖母)で、ヒロイン(?)は日本(現在日本の祖母)です
アメリカの設定はだいたいイギリスからの独立後〜南北戦争手前あたりの擬人化です
日本は第13話の>>303に出てきたキャラで、江戸幕府時代の擬人化です
そのほかにも何人か祖父キャラが出てきます
元ネタは黒船来航その他もろもろ
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/03(木) 10:13:41.28 ID:K01ldXml0
>>387 いつもありがとう
389 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:43:51.71 ID:D/Bj172j0

番外編:ドカン!と一発ホームラン

「コロンビア!コロンビア!」と友人達に呼ばれて、放課後に大騒ぎしたあの頃はもう遠い昔。
幼馴染達はみんな結婚してしまって、大学に行ったのはあたしだけ。
高校のラテン語教師になろうと思って3年間勉強したけれど、
その初めの半年ほどで「教師になるのは非常に難しいのだ」と悟ってしまった。
あたしは要領の悪い人間だから、熱意だけではとても教職に就けない。
あたしと同じ種類の人たちが、非常勤講師で苦労する現実を目の当たりにしながら、
そのままズルズルと大学に通い続けた。
もう4年生になったから、現実と戦わなくてはならない。

父に突然呼び出されたものだから、
てっきり教師を諦めてお見合いするように言われるのだと思ったら、違っていた。
父の話を聞いて、あたしはとびきり喜んでOKの返事をした。

後日あたしは胸ときめかせて、電話を待っていた。

チリリィンーチリリィィン

ガチャン!

アメリカ「ひゃい!アメリカです!##」

噛んでしまった。

電話主「地球立メンタルヘルスケアスクールです。Mademoiselle アメリカでよろしいわね?」

アメリカ「はい!はい!あた・・・私です!」

電話主「教育実習の件だけど、いつからこちらに来てくださるのかしら?」

アメリカ「いつでも・・なんなら明日からでも大丈夫です!」

電話主「あらあら、やる気は十分ね」

アメリカ「エヘヘ」
390 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:45:07.89 ID:D/Bj172j0

地球立メンタルヘルスケアスクールは、あたしの父が少年時代を過ごした施設。
(と言っても、父の時は前身の大地立青少年精神医療センターだったのだけどね。)
精神病院と聞くと不穏な感じがするけど、ここはすごいのよ!

何でもここの卒業生(退院患者というべきかしら?)は、軒並み大物ぞろいなの。
いろんな業界のトップを牛耳っていて、この病院出身者の派閥があるらしい。
あたしは父の紹介で、教育界の実力者から教職の本採用を融通してもらえることになった。
その条件が、地球立メンタルヘルスケアスクールで教育実習をすることというわけ。
コネクションって最高で最強!

電話主「でも大丈夫かしら・・・特に問題のある生徒がいるのよ」

全員問題のある生徒なんじゃないの?とあたしは思ったけど、黙っておいた。

電話主「日本さんっていう女の子、というより女性ね。あなたよりやや年上くらいの」

電話主「実のところ教育実習というのは建前で、その女性の心を開いて欲しいの」

アメリカ「はぁ・・・日本さんというのはどんな方なんですか?」

電話主「入院して以来ずっと部屋に引篭もってるのよ」

電話主「あなた、当院の方針はご存知?」

アメリカ「えと・・・あの・・・その・・・」

電話主「いいの、答えられないと思って訊いたのよ。秘密だもの」

電話主「当院の方針はね、悪く言えば患者を野放しにすることなの」

電話主「担任教師はいるけれど、極力生徒に干渉しないようにしているわ」

電話主「だからあなたも、担任教師には会えないでしょうね」

アメリカ「それって大丈夫なんですか?」

電話主「そう思うでしょう?それが、確かな成果をあげているのよ」

アメリカ「そうですよね、現に私の父も完治してるようですし・・・」

電話主「でもね、この方針が逆効果の患者も当然いるのよ」

電話主「彼女は未だに治療の成果が見られないから―――方法を変えようと思ってね」
391 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:46:13.19 ID:D/Bj172j0

電話主「彼女が退院できないと、他の生徒もいつまでたっても退院できないから」

アメリカ「え?そういうものなんですか?」

電話主「ええ、そういうものよ。互いに影響し合う、それが当院の治療の心髄なの」

電話主「だから、彼女の引篭もりをやめさせることが出来れば、あなたの仕事は達成よ」

アメリカ「わ、わかりました」

あたしはぼんやりと、資料に目を通していた。
何気なく、担当教諭の名前が目に付いた。

アメリカ「もしかして・・・担当教諭のMrs.ル・ダウ(Le Dahu)はあなたですか?」

電話主「え?ふふふ!それじゃ明日から、教育実習頑張ってね」

電話の相手はあたしの質問に答えてくれなかった。
あたしはちょっとモヤモヤしたけれど、本採用のためならこのくらいどうってことないわ。

翌日、あたしはメンタルヘルススクールへと向かった。
そこは何だか刑務所のようで、ここにきてあたしは少し怖くなった。

ガシャァァァァン!!!

あたしが門をくぐるや否や、門は大きな音を立ててひとりでに閉まった。

アメリカ(引き受けちゃったけど大丈夫かなぁ。精神病患者しかいないのに)

案内人はいないし、あたしは院内地図を頼りに校舎へ向かった。

???「おや、お嬢さんは編入生ですか?」

スラッと背の高い青年に突然声をかけられたものだから、あたしはびっくりして転びかけた。

アメリカ「おっとっとっとっと!」

ロシア「大丈夫ですか?驚かせてしまった」
392 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:47:36.26 ID:D/Bj172j0

アメリカ「ごめんなさいね、あたしは教育実習生なの」

ロシア「じゃあ大学生?とすると、僕より年下じゃないか」

アメリカ「あなたはここの生徒?」

ロシア「一応はそうだけど、僕に疾患なんてないよ。僕はロシアだ、よろしく」

名簿で彼の名前を探す。

アメリカ「・・・えっと?あなた重度の浪費癖を治すためにここにいるらしいわね」

ロシア「理不尽だろう?欲しいものを買って何が悪いのだろうね」

なるほど、随分高価そうな服を着てると思った。
なんて思いながら、あたしは彼の身なりをしげしげと見つめた。

ロシア「よし、じゃああなたを皆に紹介しよう」

あたしは彼について行って、談話室や校庭で遭遇した生徒たちに挨拶する。
精神病院という割には皆落ち着いていて、あたしを快く歓迎してくれた。

アメリカ(あたし前後の年齢の生徒ばかりね・・・)

通常はだいたい中高生くらいの年齢で固まるらしい。
ル・ダウ学級も初めはそのくらいの年齢層だったみたいだけど、
そのままほとんど誰も退院出来ないまま年月が過ぎたようね。

ロシア「この学校を卒業すれば、中学と高校の卒業資格がもらえるのだけどね」

ロシア「僕はとっくに高校生の歳じゃないね、ハハハ」

アメリカ「大学に進みたい?」

ロシア「音大にね。これでも作曲家志望さ」
393 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:48:40.73 ID:D/Bj172j0

生徒は互いに影響し合う・・・か。
電話の人の話が本当なら、
あたしが日本さんの引き篭もりをやめさせれば、
結果として彼らの卒業も早くなるのよね。
あたしよりも年上なのにまだまだキャンパスライフ先延ばしだなんて、
そんなの可哀想すぎるよねぇ!

アメリカ(うーん、これは想像以上に責任重大かも)

アメリカ「ロシアさん、日本さんのお部屋に案内してくれるかしら」

ロシア「日本嬢に?でも彼女は誰にも会いたがらなくて・・・」

アメリカ「いーのいーの!いいから連れてって」

----------------------

ロシア「ここだよ」

アメリカ「Oh・・・」

すっごい部屋。というか扉。
頑丈な鉄格子に守られて、扉そのものには重々しい鎖がびっしり。

アメリカ「どうやってコミュニケイトしろってのよ!」

ロシア「僕も何度か試みたけど駄目だったんだ」

ロシア「一日中ここで、情熱的にピアノの弾き語りをしたけど駄目だったよ!」

彼はバリトン・ボイスで「乙女はなぜ拒むのか」と即興オペラを歌いだした。
長くなりそうだったから、あたしはやんわりとそれをやめさせた。

アメリカ「彼女、本当に誰とも話さないの?どうやって生きてるのよ」

ロシア「一応いることにはいるけど・・・」

ロシアさんはその話し相手を連れてきてくれた。

清「白豚は再びアヘンで私をボロボロにするか」

アメリカ「一体あなたの身に何があったの!?」
394 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:50:19.60 ID:D/Bj172j0

清「あれ?すみません、一度崩壊した自我はそう簡単に元に戻らないんですよ」

清「一度砕け散った器が二度と元には戻らないが如く・・・うごごごごごご」ガクガクガク

アメリカ「もういい、お休み!」

彼は日本さんの幼馴染らしいのだけど、彼さえも部屋には入れてもらえないのだという。

アメリカ「あなただけなの?」

清「引篭もり仲間の朝鮮とは文通してますね」

清「従者の琉球はさすがに部屋に入れてもらえてますが、彼は生徒じゃありません」

清「あーあと、もう一人(オランダ)居たんですが、あいつはもう退院しました」

清さんはあたしにカードを渡してきた。
カードには「オランダ東インド会社代表取締役・ネーデルラント連邦共和国」と書かれていた。

清「あいつの手作りの名刺です。架空の社名が痛々しいのは勘弁してやってください」

清「あいつは『金髪の美人に渡したい』とずっと言ってましたから、あなたにあげます」

アメリカ「そ、そう・・・で、どうやって彼女と話してるの?」

清「まず、門の脇にあるインターホンを押します」ピンポーン

清「すると、扉のポストから糸電話がでてきます」スルスル

アメリカ(何でインターホンで喋らないのかな・・・)

清「そして、扉の足元にある犬猫用のドアに手を突っ込んで物を渡すんです」

アメリカ「徹底してるわねぇ」
395 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:51:54.87 ID:D/Bj172j0

清「先生、彼女に話しかけてみてください」

アメリカ「えっ大丈夫なの?」

清「オランダの知り合いだということにしては?名刺もありますし」

アメリカ「わ、わかったわ」

あたしは糸電話を手にとって喋ろうとしたんだけど、そのとき

||日本「ちょっと清!いつまで待たせるのよ!」

って怒鳴られてしまった。

アメリカ「あ、あたしオランダ君の紹介で来たアメリカっていうの」

||日本「は?!え?!」

アメリカ「あたしとお友達になりましょうよ」

||日本「そ、そんな急に・・・ちょ、ちょっと待ちなさい!」

||日本「あ、あなたがオランダの紹介で来たって証拠はあるの?!」

アメリカ「彼からもらった名刺があるわ」

||日本「じゃあそれをポストに入れてちょうだい」

そう言われたから、あたしは腕を伸ばして名刺をポストに入れた。
そしたら足元の方からシャッター音がした。

パシャッ

足元を見ると、カメラを持った手が伸びていた。
その手はすぐに引っ込んだわ。

扉の奥から

||日本「んほぉぉぉ!!!」

という変な声がした。
396 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:52:54.70 ID:D/Bj172j0

||日本「ちょっ・・・金髪巨乳ガールだなんて卑怯よ!」

アメリカ「ふぇ!?変なとこ見ないでよ!」

||日本「それに・・・それに・・・・・・!!!」

||日本「ギャアアアアアアアアアアアア!!!!」

アメリカ「何何何!どうしたの!?」

もはや糸電話のいらない距離にいたから、直接扉に向かって話しかけた。

||日本「うるさいわね!突然どこからともなくクロコダイルが出てきただけよ!」

アメリカ「クロコダイル?なんでこんなところに」

||日本「あなたにわたしの呪いなんか理解出来ないわ!」

||日本「わたしが破廉恥なことを考えたりされたりしたら、ありえない超常現象が起こるの!」

アメリカ「え?・・・じゃああなた今、破廉恥なことを考えたの?」

||日本「あっ///」

||日本「し、仕方ないでしょ!あなたを下から撮ったんですもの!」

アメリカ「いやいや普通はそんなことで破廉恥な発想にはならないでしょ!」

||日本「お、お黙り!あなたは歩くハレンチなんだわ」

||日本「どうせ、わたしのおパンツを盗んで黒板にはり出すつもりなんでしょ!」

アメリカ「誰がそんなことするか!」

||日本「帰って!あなたなんか大嫌いだわ!」

糸電話がスルスルと回収されていく。
397 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:54:14.17 ID:D/Bj172j0

アメリカ(何・・・何なのこの人!)

清「彼女は先祖代々の呪いで、エロいことに関わると超常現象が起こるんですよ」

ロシア「そのせいで彼女は引き篭もりになったみたいだね」

アメリカ「何それぇ・・・そんなのあるのー?」

アメリカ「ていうか彼女、何であたしでエロい発想するのよ!」

清「さぁ?レズなんじゃないですか?」

アメリカ「ひええ!」ゾゾーッ

アメリカ(あれ・・・待てよ?)

このとき、あたしの頭に名案が浮かんだ。

アメリカ(これは使える?でもあたしがめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど)

アメリカ(いや・・・これも全て本採用のため!我慢我慢・・・)

アメリカ(でもやっぱり恥ずかしいよ〜〜〜〜っ)

翌日、あたしは作戦を決行した。

あたしはインターホンを鳴らして、糸電話で彼女を呼んだ。

||日本「またあなた?もう来ないでくださる?!」

アメリカ「いいから扉の前まで来て」

||日本「嫌よ!」

アメリカ「あら、いいのかしら?あたし今・・・・・・」
398 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:55:11.74 ID:D/Bj172j0

アメリカ「チアリーダーの格好して待機してるのよ」

超ーー恥ずかしい。

後ろからの男性陣の視線が痛い。女生徒の視線も突き刺さる。
あたしだってやりたくてやってるんじゃないのよ!

||日本「・・・ッ」

||日本「〜〜〜〜ッ〜〜〜〜〜〜〜〜」ブンブンブン

||日本「・・・・・・」コクリ

パカッ

ペット用のドアから、カメラを持った手が出て来た。

アメリカ(お出ましね!)

パシャーパシャーパシャー!

カメラのシャッター音が鳴り響く。

アメリカ(パンツが写る角度で撮るなんて、彼女やっぱりド変態だわ!)

アメリカ(性犯罪者予備軍!##)イヤーン

||日本「グフフフフ・・・ええのぅ、ほとばしるこの若さがええのぅ!///」

||日本「わああ!なぜよ!なぜミツバチの大群が発生するのよぉ!?」

||日本「いやーーーーーーっ来ないで!あっちいけあっちいけ!」

アメリカ(あの部屋の中どうなってるのよ)
399 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:56:12.63 ID:D/Bj172j0

あたしの作戦はこう。

恥を忍んであたしはいやらしい格好をして、彼女にスケベな発想をさせる。
そうすれば彼女は超常現象によって酷い目に遭う。
その間にあたしは新たに別のいやらしい格好をする。
彼女は懲りずにまたそれをカメラに収めて、スケベな発想をするわ。
そしてまた彼女は超常現象によってこっぴどい目に遭うのよ!

これを彼女が「ノー!」と言うまで繰り返すの。

あたしの自尊心と彼女、どちらが先にくたばるか?のデスマッチよ。

-------

アメリカ「ナース!」

||日本「白衣の天使キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!!!!!」

||日本「やだやだやだ!地面が底なし沼になっちゃった!どんどん沈むぅぅぅぅ」

ドロドロドロ

-------

アメリカ「アメリカンポリス!」

||日本「わたしを逮捕してくださァァァい##」」

||日本「ウワアアア!血管内に尺取虫がいる!」

ピクン・・・ピクン・・・

||日本「殺さなきゃ、注射器で殺さなきゃ心臓に到達するわ!」

-------

400 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:57:33.85 ID:D/Bj172j0
-------

アメリカ「レースクイーン!」

||日本「あなたに見とれてコース外れちゃう##」

コッチヲミロォ!!キュルキュルキュル・・・

||日本「なんてこったぁ!こんなところにシアーハートアタックが!!」

-------

アメリカ「マリリン・モンロー!」

||日本「ププッピドゥ!」ハナヂブーッ

||日本「ドスケベボディに興奮するあまり鼻血出ちゃったわ」ブーッ

||日本「あれ?」ブーッ

||日本「やだ・・・やだぁ、鼻血止まんない!ドマ゙ン゙ナ゙イ゙ヨ゙ォ!」

ブーーーッボタボタボタボタ・・・

-------

アメリカ「美少女戦士セーラームーン!」

||日本「お仕置きだなんて、ご褒美じゃないの///」ジュルリ

||日本「いやあああ!ハブの大群が体にまとわりついて、性感帯を的確に締め付けてくる!」

||日本「らめぇぇぇ公武合体しちゃうぅぅあひぃ!琉球助けてぇぇぇ」

||琉球「何やってんですかアンタは・・・」

アメリカ(従者居たんかい!)

-------
401 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/03(木) 23:59:14.78 ID:D/Bj172j0
-------

アメリカ「バニーガール!」

||日本「いいぜぇ、おい・・・いいぜぇ!」パシャーパシャーッ

||琉球「いいです」

||日本「霧吹きかけていいぜぇ!」パシャーパシャーッ

||琉球「はい」

||日本「いいよなぁ?なぁ?」

||琉球「はい」

||日本「本当にいいぜぇ・・・風送っていいぜぇ!」パシャーパシャーッ

||琉球「いいですね」

ズゴゴゴゴ

||日本「ええええ!何で密室で突如竜巻が発生するのよ!!」

----
-----------

アメリカ「はぁ、はぁ・・・とうとう最後の一着になったわ」

||日本「ま、まだあるの?いいわ・・・最後だもの、舐めまわすように見てやるわ」

アメリカ「あなたも体力が限界のようね」

||日本「何度も死にかけたわ、でもあなたなんかに負けるもんですか」
402 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:00:14.29 ID:fJvYxCYS0

アメリカ「こっちだって負けるわけにはいかないわ」(本採用のためにも!)

アメリカ「最後通告よ、出てきなさい日本さん!さもなきゃ死ぬわよあなた」

||日本「絶対嫌よ!殺せるものなら殺してみな!」

アメリカ「わかった・・・ならばくらいなさい!あたしのThe Ultimate Weapon ・・・」

これは本当に最終兵器だったの。
教師志望にあるまじき格好で、あたしの中で一生黒歴史になるから。

でも、このぐらい真剣にならないと、人の心なんて動かせないと思ったの。
人一人の心も動かせないで、生徒達を導く仕事なんてできないと思ったの。
   
あたしは勢いよくコートを脱いだ。

バサッ
  
  
アメリカ「三角ビキニ・星条旗Ver.!!!」ドンッ

外野「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!///」

背後であたしたちの様子を見守っていた生徒達が歓声をあげた。

みんな大人だから、今までは思ったことを口に出さないでいてくれたのに、
さすがにこれは刺激が強すぎたのね。
あたしは恥ずかしさで耳が熱くなるのを感じた。

アメリカ(お願い、日本さん・・・降参してよ!)
403 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:01:55.03 ID:fJvYxCYS0

||日本「くぅ・・・っ扉は開けない・・・扉は開けないィィィィィィィィ!!」

ガンッガンッガンッ

ガガッ

アメリカ「!」

なんてこと・・・彼女、
ペット用のドアから双眼鏡を突っ込んで見ているわ!
床に伏して、あたしのビキニ姿を見ているわ!

||日本「クククククク・・・見える!見えるぞぉ!」

||日本「鎖骨、胸の谷間、へそ、ウエストライン、太もも!」

||日本「B90/W58/H89、見事な流線型!こんな上玉は初めて見たわ!」

||日本「ぐひひひ・・・///」ジュルッ

||日本「あっ」

||日本「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ」

アメリカ「日本さん?日本さん、どうしたの!」

様子がおかしい。
あたしは恐る恐る、ペット用のドアを開けて覗いてみた。

アメリカ「ヒッ」

日本さんのお腹には、大きな穴が開いていた。
彼女は痙攣を起こしながら床に倒れていた。

日本「しんじゃう・・・の?・・・わた・・・し・・・」
404 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:03:21.29 ID:fJvYxCYS0

アメリカ「嫌あ!」

アメリカ「嘘よ嘘よ嘘よ!三角ビキニ着たくらいでこんなことになるなんて!」

アメリカ「あたしはあなたに部屋の外へ出てきて欲しかっただけなのに!」

あたしは彼女の呪いを侮っていたんだ。
超常現象は決して生易しいものではなく、
これまではそれを彼女が死に物狂いで乗り切っていたにすぎなかったんだ。
彼女は命がけであたしのコスプレを見ていたんだ。

琉球「日本!」

日焼けした肌のたくましい青年が彼女の元へ駆け寄り、彼女を抱きかかえた。

日本「りゅうきゅう・・・」

琉球「アンタ、こんなアホで面白い死因でいいのか?」

琉球「エロいこと考えてたら腹に穴が開いて徐々に壊死して死亡、本当にそれでいいのか!」

日本「いやすぎるよぉ・・・」

琉球「お前のそういうところが大嫌いなんだ!」

日本「!そんなぁ・・・」

琉球「自分勝手で人を思いやらない、傲慢なお前なんか大嫌いだ!」

日本「ごめんなさい、ごめんなさい・・・っ」ポロポロ

日本さんは泣いて彼に謝っていた。

日本「・・・あ」

日本「そっか、わかった」
405 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:04:26.51 ID:fJvYxCYS0

日本「わたし、この世界で生きなくちゃいけないんだわ」

琉球「今さら気づいたのか、やまとぅんちゅめ!」

日本「でも怖いよぉ・・・わたしみたいなのが、一人でやっていけるわけないわ」

琉球「やる前から逃げるな!逃げる奴なんか、俺は助けないぞ!」

日本「頑張って駄目だったら、あなた助けてくれるの?」

琉球「仕方ないから助けてやるよ」

日本「ほんと・・・?頑張るわ、わたし・・・」

日本「わたし、本当は全部知ってたのよ」
   
日本「知ってたのに、考えないようにしてたんだ」

日本「でももうやめる!わたしと一緒に来てちょうだい!」

彼女はそう叫ぶと、思い切り勢いをつけて起き上がったの。
お腹の穴は跡形もなく消えていた。

彼女がこちらへ向かってきたから、あたしは急いで扉から離れた。

ガチャン・・・ギギイ・・・

鎖で覆われた扉と鉄格子を開けて、彼女は出て来た。

さっきは余裕がなかったから気がつかなかったのだけど、
彼女は小柄で色白、紅い唇、黒くて艶やかな髪が腰の辺りまで伸びている、
今までの言動の似つかわしくない、可憐な女性だったのだ。

日本「あの、アメリカさん・・・」

アメリカ「何?」
406 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:05:41.76 ID:fJvYxCYS0

日本「ごめんなさいね、わたしあなたにたくさん酷いこと言ったわ」

アメリカ「あたしこそごめんなさい!あんなことになるなんて・・・」

日本「いいえ、むしろあなたにはお礼を言うわ」

日本「あなたのコスプレは全部わたしの大好物だったもの##」ジュルリ

アメリカ(ええーーーっ)

そのとき、突然どこからともなくプレデターが現れたんだけど、

ズパァン!

琉球さんがすかさず三角蹴りで撃退した。
プレデターは上顎と下顎が分離した状態で死んだ。

アメリカ(ええーーーっ)ガビーン

日本「わたしね、引篭もった当初はとんでもない誤解をしてたのよ」

日本「いやらしくヌメヌメした触手や勃起したチ○コの大群が闊歩してると思ってたの」

アメリカ(可憐な見かけでこんなこと言われると違和感しかない)

日本「そして一歩でも外へ出たら性奴隷にされると思ってたわ、エロ同人みたく!」

アメリカ「日本さん、ちょっとは慎もう?」

日本「実際に外にいる間のべつ幕なし超常現象が起こるものだから、完全に信じてた」

日本「でもそれは、あたしがエロいこと考えてたから起こったんだと段々気づいたの」

日本「女の子なのにドスケベだなんて恥ずかしくて、部屋から出られなくなってたわ」

日本「でもあなたのおかげで吹っ切れたわ!皆に知れ渡ってしまったもの!」

アメリカ(なんかごめん)
407 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:07:25.22 ID:fJvYxCYS0

日本「それに・・・もう自分を偽るのはやめたの」

彼女はあたしの後ろで見守っている外野勢に目を向けた。

日本「皆、なかなかの野次馬根性ね。でもちょうどいいわ」

日本「わたしはここに宣言します。わたしは・・・わたしは・・・」
   
   
   
   
   
日本「彼、琉球と結婚します!!」

全員「えええええええええええええ????????」

日本さんは赤面して、両手で顔を覆った。

あたしも含めて、周囲の視線は一斉に琉球さんに向いた。

琉球「・・・」

琉球「・・・」スッ

琉球さんは日本さんを抱き締めた。

琉球「イーユミカメーティ、ドゥットゥディカシャビーサー」*

日本「え?ごめん、今なんて言ったのか全然理解できなかった!」

 [*『良嫁を貰いまして、誠に幸せでござります』の意]

とにかく、まさかの校内夫婦誕生を生徒達は祝福した。
  
  

こうして、あたしの任務は無事成功した。
408 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:08:50.28 ID:fJvYxCYS0

後にあの告白について、フラれることは考えてなかったのか訊いてみると、
日本さんは笑いながら「彼は元々お婿さん候補に来ていたのよ」と答えた。
彼女、完全に琉球さんに惚れているようだったわ。

あたしはてっきり彼女を変態のレズなんだと思っていたけど、
彼女はどうやらレズではなくて、超のつくド変態にすぎなかったみたいね。
なぜかあたしはちょっとだけ寂しくなった。

あたしは一週間ほど生徒達にラテン語を教えて、教育実習を終えた。

あの電話の人の話は本当だったようで、次々と生徒達は退院していったわ。
日本さんの引篭もりが、彼らに静かなストレスを与えていたのかもしれない。
そうそう、ロシアさんからは無事音大に進学したって報告を受けたわ。

約束どおり大学卒業後には正規の教員になれたのだけど、
3年間教鞭を執った後に、あたしも結婚して辞めちゃった。

あたしは夫との間に双子の男の子を授かった。

幸せな家庭を築けると思っていたのに、恐ろしいことが起きてしまったの。

あたしの家庭はめちゃくちゃで、あたしは毎日泣いてばかり。

まさか、"この子"をこの学校に送ることになるなんてね―――――。
  
  
-------[人物紹介]--------

 アメリカ
 :コロンビアという愛称を持つブロンドヘアーの美人。ラテン語教師志望。
  双子の兄弟・アメリカ合衆国&アメリカ連合国の母。スリーサイズはB90/W58/H89。
  引篭もりの江戸日本を、部屋の外に出すことに成功する。
  本当は紅茶が好きだが、父親(13植民地)の手前コーヒー好きということにしている。
409 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/04(金) 00:09:46.35 ID:fJvYxCYS0

 日本
 :江戸幕府日本。可憐な見た目に反して、むっつりドスケベな処女。
  大日本帝国の母。長らく部屋に引篭もっていた。重度の対人恐怖症で入院した。
  孫の日本国(現在)と同様に、エロスに関わろうとすると超常現象が起こる呪いに苦しむ。
  父親である安土桃山日本との仲はあまり良くない模様。

 琉球
 :大日本帝国の父。話す言葉がときどき妻や子に理解されない。
  安土桃山日本によって娘の婿候補として従者に選ばれたようだが、
  元々は日本の屋敷だけでなく清の屋敷にも従者として出入りしていた。
  琉球拳法の達人で、どのくらい強いかというと
  『ブラックホールが出現しかねない超常現象』をねじ伏せつつ、妻を妊娠させるレベル。

 帝政ロシア
 :ソビエト社会主義共和国連邦の父。重度の浪費癖と診断されて入院した。
  たまにウォッカに溺れるが、それ以上にチャイが好きでサモワールは手放せない。
  音楽・詩・小説などさまざまな芸術を好み、絵画や茶器を大量に蒐集している。
  かなりのロマンチストで息子との仲は険悪、一方で孫(現在ロシア)との仲は良好。

 清
 :満洲国の父にして、日本国(現在)の初恋相手である満洲娘(>>85参照)の祖父。
  三跪九叩頭の礼を強要するなど、自己愛性パーソナリティ障害と診断されて入院したのだが、
  キチガイ学園在籍中にイギリスによって、アヘン吸引させられた上プライドを粉々にされた。
  得意な嫌がらせ技は相手を辮髪にすることである。日本や琉球とは入院以前からの知り合い。

 ネーデルラント連邦共和国(オランダ)
 :ネーデルラント(オランダ)の祖父。演技性パーソナリティ障害と診断されて入院した。
  お金が大好きで、クラスメイトから金を巻き上げるためか校内の情報通でもある。
  「オランダ東インド会社」という架空の会社の代表取締役を自称しており、
  同様に(イギリス東インド会社などの)代表取締役を自称するイギリスやフランスとは仲が悪い。
  
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/04(金) 12:12:52.75 ID:PGE9NarJ0
シアーハートアタックwwwwwwww
411 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/11/08(火) 09:58:07.00 ID:SPK0nzIY0
そろそろ大日本帝国編を書こうと思っています
といってもまだ書き出してないし、設定も固まってない部分があるので
一回か二回現代編中心の小ネタ集を投下しようと思います
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/10(木) 08:38:20.74 ID:QywpSjlW0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! ちょっと舞ってくるは
413 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/11/10(木) 19:21:04.99 ID:dCPpZupT0
小ネタ集とは別に、ちょっとだけ小ネタを投下します
なんだか歴史が動く予感・・・
414 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/10(木) 19:23:22.97 ID:dCPpZupT0

◆トランプ

アメリカ「お、また親父から小包か」(最新の玩具かな)

アメリカ「あん?違う・・・」

アメリカ「Mr.マクガフィンからだと?!」

アメリカ少年は急いで小包の中を確認する。
中にはごくありふれたトランプと、メモが入っていた。
メモには簡単に、
「友人たちと遊びなさい」とだけ書かれていた。

アメリカ「は?」

アメリカ「なんだって、こんなカードなんか送りつけたんだ?先生は」

アメリカ「意図がまるでわからない」

アメリカ「俺はもっと暴力的な遊びのほうが好きなのに」

そのとき少年は、自分が人生においてトランプで遊んだことがあったかどうか
怪しいことに気がついた。

アメリカ「・・・せっかくもらったしな」

アメリカ「イギリスでも誘うか、ルール知らないし」

アメリカ「トランプは複数人で遊ぶもんだったよな」

アメリカ「ドイツとかフランスとか、日本の奴も誘おうか」

アメリカ「たまにはロシアとか中国あたりも誘ってみるかな」

はてさて、ゲームで負けるのは誰だ?
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/11(金) 13:09:59.33 ID:5R3b54yb0
とりあえず日本がババを取らなければいいけど…まあ核兵器うんぬんは冗談らしいし…どうだろう?
416 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:04:04.22 ID:YTjN2V3f0

第16話:小ネタ集その1

◆それっぽい

日本少年はロシア少年に『択捉』『国後』『歯舞』『色丹』という4つの貴重なDVDを借りパクされている。

日本「ロシア君!秘蔵エロDVDを返してもらえまいかっ?!」

ロシア「返すものか断じて」

ロシア「特にИтурупのディスクだけは絶対に返さない」

日本「択捉は一番希少価値のあるやつだ、返してくれ」

ロシア「だいたいお前はИтурупが俺のものだって認めてるじゃないか」

日本「なんだって?」

ロシア「お前の言う通り言ってみるぞ」

ロシア「エトロフ」 日本「択捉」

ロシア「エトロフ」 日本「エトロフ」

ロシア「Еторов」 日本「Etorov」

ロシア「ほらみろ、完全にロシア語圏の名前だ」

日本「そんな!」
417 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:05:16.18 ID:YTjN2V3f0

ロシア「名前はそのものの性質を表す。ЕторовことИтурупは俺のものだよ」

日本「なっならば!」

日本「君も僕に続いて言いたまえよ!」

日本「サハリン」 ロシア「Сахалин」

日本「サハリン」 ロシア「サハリン」

日本「サハりん!」 ロシア「サハりん!」

日本「日本語圏の女の子みたいだから、サハりんこと樺太を僕に譲れよ」

ロシア「なぬっ」

日本「ほら、サハりんは僕のヨメだ!よこしたまえ!」

ロシア「・・・」

ロシア「やなこったーーーーーーーっ」

日本「この露くでなし!」
  
  
◆チチとの遭遇

台湾「あら?」

台湾「ここって行き止まりだったかしら?」

台湾「・・・そんなはずないわ。この先には大きな鏡があったはずだもの」

少女は道を塞ぐ壁を軽く叩いてみた。

コンコン

台湾「中は空洞。やっぱりこの先には道があるのよ」

少女は壁に耳を当てる。

台湾(・・・!誰かいる!)
418 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:06:28.55 ID:YTjN2V3f0

壁の先では、複数人の声が聞こえた。

業者「ここが、大日本帝国氏寄贈の大鏡です」

???「ヒビが入ってるな・・・日本の奴も並の鏡をよこしたわけではあるまいに」

???「この鏡の破損が、結界を壊した主たる原因だろうな」

???「とりあえずここに代わりの鏡を置いて、後日俺が用意したものを置け」

業者「不思議なことに、監視カメラには割った犯人映ってないんですよ」

???「人間の手で割られたものじゃないからな」

???「おおかた、あの共産小僧が日本のガキを呪いまくったんだろうな」

???「それをこの鏡が身代わりになったんだ、息子をかばってな」

???「・・・最近日本がギックリ腰になったのはこのせいだな」ニヤリ

???「セキュリティには中華人民共和国を特に監視するよう伝えろ」

???「あのヤローはクソだが優秀な道士だ・・・恐ろしい奴」

業者「わかりました」

バキッバッタァァン

???「なんだっ」

台湾はいつの間にか壁に体重をかけていたため、
壁(というより板)が抜けてしまったのだ。

台湾「いたたた・・・あれっ」

台湾「お父さん!?な、なんでここにいるのよ!」

中華民国「ゲェーーーッ台湾!」
419 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:07:27.58 ID:YTjN2V3f0

台湾「どういうこと?!あたしをこんなトコに入院させたのはなんでよ!」

中華民国「た、台湾違うんだ、これにはいろんな事情が・・・」

その時、台湾は同行した体育会系職員たちに拘束されてしまった。

台湾「キャァッちょっと何すんのよ!」

中華民国「おいこら!俺の娘に乱暴すんじゃねぇ!」

台湾「放してよ!ふざけんなくそオヤジ!」

中華民国「コラそこーっ!変なとこ触ると呪い殺すぞ!太ももも駄目だ!」

台湾「お父さんなんか大ッ嫌い!!」

中華民国(ガーン

台湾は鎮静剤を打たれ、そのまま医務室へと連行されていった。

中華民国「おい・・・ちゃんと封鎖してろって言ったよな?」

業者「すみません」

中華民国「娘に『お父さんなんか大ッ嫌い!!』って言われたじゃないか!(泣」

中華民国「くっそー・・・共産小僧のせいだ!毎晩呪ってやる!」

業者「結界を張ると呪いは弾かれるのでは?」

中華民国「畜生!じゃあ代わりに日本(父の方)を呪ってやる!」

中華民国「あいつの鏡が割れたからだ!」

台湾は医務室での催眠治療によって、この時の記憶を失ったという。
420 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:08:58.22 ID:YTjN2V3f0

◆水道局

<中国の部屋>

中国「うああああああ!」

中国「ここにも!ここにも!ここにも!」

中国「て、『天安門事件』って書いてあるぅぅぅ」

中国「誰だ、こんな陰湿なことしたのは!」

中国「早く・・・早く消さないと、水道局が来てしまう」

水道局とは名前を言ってはならない公安組織のことである。
中国少年の親は官僚であり、息子にも容赦なく刺客を送るのだという。

中国(ていうか、既に刺客が来ているかもしれん)

中国少年は恐る恐るベッドの下を覗いた。

チベット・ウイグル「よお」

中国「アイヤァァァァァァァァァァァ!!!」

ベッドの下に潜んでいた少年二人が這い出してきた。
彼らは中国の家で、安すぎる給料でこき使われている小間使いである。
(この点はロシアの従者たちに似ている)

中国「おまままま・・・お前ら刺客だな!?俺を殺しにきたんだな!?」

ウイグル「ちげーよ」

チベット「俺たちはお前と友達になりに来たんだ」

中国「は?」
421 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:10:53.39 ID:YTjN2V3f0

チベット「お前と家族は今まで俺たちに不当な扱いをしてきたろ」

ウイグル「でもお前は『天安門事件』の存在を認める良い子に生まれ変わったんだな」

チベット「良い子になったお前となら仲良くなれそうだと思って」

中国「おい、なんで天安門事件を認めたことになってるんだ」

ウイグル「え?治安部隊の奴らがお前の親に話してたからだけど?」

チベット「満洲郎*が通報したみたいだな」

中国「もう見つかってるーーー!水道局が来るのも時間の問題だ!」

[*註:満洲娘(>>85参照)の弟にあたる人物と思われる。]

チベット「ああ、治安部隊に紛れて飛行機乗って来たんだ!」

ウイグル「人数が多くて、奴ら気がつかなかったみたいだ」

中国「じゃあもうそこまで来てるじゃねぇか!」

チベット「だから助太刀に来たわけよ、一緒に戦おうぜ!」

ウイグル「死ぬ時も一緒だ・・・友達同士」

中国「ふざけんな!お前らだけ死ね!」

中国「俺は天何ちゃらなんて認めねーぞ!これは誰かが嫌がらせでやったんだ」

チベット「何だって?じゃあお前はクズのままなの?!」

ウイグル「騙しやがったな、ぶっ殺してやる!」
422 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:12:09.67 ID:YTjN2V3f0

チベットとウイグルはサバイバルナイフを手にして、中国に攻め寄る。

中国「やめろよ・・・こんな狭い部屋じゃ」

ドンドンドン!

荒々しいノックの音が鳴り響く。

刺客「すみませーーん!水道局の者ですがーーー!」

中国「うわあああああああああ!!!!!!」

この後、さすがに可哀想だと思った日本が水道局に弁明した。
これにより中国は無事、チベットとウイグルに半殺しにされるだけで済んだ。
ちなみに、なぜか『天安門事件』と書いた犯人は北朝鮮ということになり、
医務室から解放されたばかりの彼は、今度は水道局に絞られたという。
  
  
◆神経質

ドイツ「フランス!イタリア!どうして君達はそうだらしないんだ!」

食い散らかしたお菓子の袋の数に、ドイツは激怒する。

ドイツ「どうして食べ終わったらゴミを捨てないんだ」

イタリア「そんなに怒るなよ」

フランス「後で片付けようと思ってたんだよ」

ドイツ「だいたい君達はゴミの分別もちゃんとしないし」ブツブツ

------------

フランス「ドイツって小うるさい奴だよな」

イタリア「あんなにせかせかしてたら寿命縮むよな」

フランス「あいつ絶対禿げるぜ」

イタリア「ははは」
423 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:13:27.63 ID:YTjN2V3f0

フランスたちは寮の洗濯機を使おうとした。

スイス「ちょっと!あんたたちは水曜日しか洗濯機使っちゃ駄目よ!」

スイス「何度言えばわかるの?たくさん洗濯するのはエコじゃないわ!」

イタリア「出たな、色気なしのレズ女」

フランス「女版ドイツ」

スイス「!」(こいつ、イギリスと同じことを!)

スイス「うるさい!言うこと聞かないとぶつわよ!(泣」

フランス&イタリア「やべーっゴツい女に殴られるーー」

スイス「うわーーん」

------------

フランス「ははっあの女泣いてやんの!」

イタリア「女の子が泣いてたら慰めるんだけど、あれは別さ」

フランスとイタリアはチューインガムを噛もうとした」

シンガポール「お前ら!ガム持ってるな?!」

イタリア「シンガポールも噛むかい?」

シンガポールは二人のガムを引ったくり、ゴミ箱へ捨てた。

イタリア「何すんだよ!」

シンガポール「ゴミをゴミ箱へ捨てただけだ」
424 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:15:00.71 ID:YTjN2V3f0

フランス「まだ噛んでないやつだぞ!」

シンガポール「噛んでからお前らはどうする?廊下に捨てるだろう」

シンガポール「そしてそのガムを皆が踏んで、真っ黒くなって取れなくなるんだ!」

シンガポール「そんな汚い廊下、俺は耐えられない!」

シンガポール「お前らは中国並に行儀の悪い底辺だからな」

フランス&イタリア(もうやだ)


◆手紙

日本(僕は例によって教務室に忍び込むわけだけど・・・)

日本(何度訪れてもマクガフィン先生には会えない)

日本(先生は本当に仕事してるのか?ていうかマクガフィン先生は存在するのか?)

日本(あれ!昨日までなかった封筒が机の上に置いてある!)

封筒の封は既に切られていた。
昨日と今の間に、誰かしらがこの部屋に居てこの封筒を置いたのは確実である。
少年は周囲を見回して、机の陰に隠れて中身を読んだ。

手紙の内容は以下であった。

**************************************

件名:調査報告書の件でご相談があります

診療部 

ゴドー・マクガフィン院長殿

いつもお世話になっております。

情報管理課の公 世継です。
425 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:16:15.66 ID:YTjN2V3f0

先々月及び先月分の調査報告書が未だ提出されていないようです。

電話やメール等で何度も貴方へ連絡を試みましたが、

お返事はいただけませんでした。

大変申し上げにくいのですが、

貴方とペアを組んで6年になりますが、組んで間もない頃から、

貴方の仕事に対する姿勢に少しの信頼も置いておりません。

貴方が昼間 風俗店に入り浸っているとの話を小耳の挟みましたが、

これは事実なのでしょうか。

また、刃物から爆発物に至るまでの所持を、

患者に許可しているという話の事実確認を取りたいと思います。

貴方が先代の烏有院長を敬愛していることは存じておりますが、

これは少々度が過ぎるのではないでしょうか。

あの方は精神刺激薬"WW"を二度も複数の生徒に投与し、

また、少年二名に"COLD"を投与したことで、

懲戒処分された後 当局に逮捕されたのは貴方も十分ご存知のはずです。

あなたのポリシーがどんなものにせよ、"WW"だけは絶対に使用なさらないようお願いします。

このままでは貴方も烏有院長と同じ道を辿ることになるでしょう。

上層の会議では既に貴方を辞職させる旨の話が出ています。
426 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/13(日) 15:17:44.58 ID:YTjN2V3f0

貴方は患者の命を預かっているのだという自覚を持ってください。

生徒達は貴方の理想を具現化する道具ではありません。

生徒の治療のために調査報告は不可欠であり、

また、過去未来の生徒達の治療に役立てるためにも重要なものです。

どうか、せめて報告書だけは提出してください。

この他にもいろいろとお話がありますが、詳細は文面ではお伝え切れないので、

直接ご相談させていただければと願っております。

ご多忙のところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

お返事をお待ちしております。

================================

 情報管理課 公 世継

 内線 18-7823-7564

================================

**************************************

日本「おいおい・・・この情報管理課の人めっちゃ怒ってるぞ」

日本「しかもやっぱり先生は仕事してないっぽいぞ!」

日本「ていうか精神刺激薬"WW"って何だ!?ヤバそうな薬だな!」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/13(日) 16:57:30.52 ID:dwkZ/VJ30
WWの3回めの使用が内容に祈ってます
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/14(月) 00:31:25.98 ID:AWc2Iep30
気持ちよくなるお薬だよ(錯乱)
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/14(月) 02:30:30.74 ID:wFH40Pv30

小ネタもいいな
430 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/11/17(木) 16:39:47.79 ID:Jq83pNQs0
小ネタを書いてたら、なんだか日本史ネタに偏った感があってくどいので、
後で小ネタを一つ分離して投下しようと思います
ネタの内容は「日本一族の呪いの謎」に関するものです
何でこんな設定をつけてしまったのか・・・
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/17(木) 20:27:05.76 ID:MGJ0iLj40
今明かされる衝撃の事実ッ!!
432 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/11/17(木) 23:45:50.57 ID:Jq83pNQs0
「日本一族の呪いの謎」を投下する前に、注意事項があります

・名前は魏志倭人伝ではなく後漢書倭人伝を参考にして、なおかつ新字体にしているので、
 邪馬壹國→邪馬臺国→邪馬台国、狗奴国→拘奴国という表記になってます

・安土桃山日本は>>302に出てきた太閤日本と同一人物です

・安土桃山日本は関西弁です(初め名古屋弁にしようと思いましたが無理でした)

・最初に出てくる神社の縁起は完全に架空の物です
 ググってもこのスレ以外にヒットしません、調べるだけ無駄です
433 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/17(木) 23:48:42.18 ID:Jq83pNQs0

参考:東極山耶馬駘神社縁起

―――この書は既に散逸しているために、
   日本の家では口承にて、祟りの由来を子に教えるのが伝統になっている。
   口承故に、長い年月を経て内容が変化してしまっている。

◆バナナ型神話

恐ろしい呪いのせいで引篭もりがちだった少女・江戸日本は、
かつて父親にこの呪いについて尋ねたことがあった。

江戸日本「ねぇ、クサレオヤジ様。わたし、お尋ねしたいことがありますの」

安土桃山日本「ワシ傷つくで娘ちゃん。何やゆうてみ」

江戸日本「わたしやお爺様にかけられた、この呪いの由来は何ですの?」

彼女の父親は呪いの被害を免れていた。

安土桃山日本「・・・せやな、そろそろ教えとかなあかんなァ」

安土桃山日本「これは遠い昔のことやさかい、あんま詳しいことはワシも知らん」

父親は御伽噺を聞かせるように、少女に話した。
   
『今は昔、ほんまのほんまの昔、邪馬台 (やまと)はんという別嬪さんが居てました』

『この邪馬台はんこそが、ワシらの先祖さんにあたるひとです』

 ―――江戸日本「まぁ、そんなに美人でしたの?」

『少々話し盛っとるかもしれへん。まぁ、別嬪さんやったということにしとこ』
434 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/17(木) 23:50:15.69 ID:Jq83pNQs0

『邪馬台はんは日の神さんをお祀りする巫女さんやったので、
 気軽に恋愛なんぞしたらあかん立場でした』

『せやけど年頃の娘さんやった邪馬台はんは、魏さんという男前が大好きでした』

 ―――江戸日本「魏ってまさか・・・あの有名な!?」

『そうです、あの偉大な軍人達、蜀さんや呉はんとしのぎを削ったっちゅう魏さんです』

『ある日、魏さんは言いました。
 「おい邪馬台、ここに宝石とバナナがあるんだが、お前はどちらが欲しいんだ?」』

『そこで邪馬台はんは、バナナを選びました』

 ―――江戸日本「どうして宝石じゃなくてバナナを?」

『さぁなぁ、邪馬台はんはバナナがめちゃ好きやったか、
このバナナは果物のバナナとは違うかったんかもしれへんなぁ』

『太古より女は果物と違うバナナが好物で、
 男は果物と違うモモが好物やて相場が決まっとる』

『ほんで、果物の方のバナナは確かに美味い!
 ワシもよう鉄砲でフィリッピンを脅して、バナナを強奪したもんや!
  大量のバナナシェイク作って飲んだったわ!』

 ―――江戸日本「?」

『とにかくやな、邪馬台はんがバナナを選んだことで、日の神さんはえらい怒らはりました。
「この浮気者め、よくも私を裏切ったな!」』

 ―――江戸日本「どうして浮気者なのです?バナナを貰っただけなのに」

『あれや、巫女さんというのは神さんのお嫁さんでもあるんや。
 恋愛禁止のアイドルがフライデーされて事務所にバレるようなもんや』
435 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/17(木) 23:52:48.16 ID:Jq83pNQs0

『日の神さんはおっしゃいました、
 「お前の子孫を祟ってやる。
  少しでも徒心があれば恐ろしいことが起こるように!」』

 ―――江戸日本「なんてこと、それが私の呪縛なのですね!」

『それがやな、実は違う言い伝えがもう一個あるんや』

『さっきの話と同じ頃やけど、邪馬台さんに原因はないバージョンや』

『今は昔、拘奴(くな)はんという逸り雄が居てました。
 この拘奴はんもまたワシらの先祖さんにあたるひとです』

『拘奴はんは長いこと邪馬台はんらと大喧嘩してましたが、
 なんやかんやあって喧嘩はなくなりました』

 ―――江戸日本「仲直りしたということですね?」

『さぁなぁ、仲直りしたんかもしれへんし、一方が一方を屈服させたんかもしれへんし、
 昔のことやからわかれへんな』

『拘奴はんには二人、お嫁さん候補が現れました。
 一人は別嬪さんの邪馬台はんで、もう一人はドブスでした』

 ―――江戸日本「せめて名前で呼んであげたらよろしいのに」

『ドブスにもちゃんと名前あったんやろけど、今となってはわかりません』

『さて、拘奴はんは当然別嬪さんの邪馬台はんを選びました』

『それに留まらず、拘奴はんはドブスを酷く侮辱しました』

『「おい、そこのブス、なんで俺様と結婚できると思ったんだ?
  自分に少しでも脈があると思ったか?んん?」』

『ドブスはこれに激怒して、2人に怒鳴りました』

『「お前らの子孫が結婚できないように祟ってやるから!
  お前らなんかセックスのことしか頭にない猿のくせに!」』
436 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/11/17(木) 23:55:12.08 ID:Jq83pNQs0

『この二つの言い伝えは、どっちもほんまかもしれへんし、
 どっちかは間違ってるかもしれへんし、
 どっちも間違ってるかもしれません』

『ほんで、呪いの解き方は一向にわかりません。
呪いが出る子と出ぇへん子のいる理由もわかっていません』

『どうやら、呪いの出る子は大人しい子が多くて、
呪いの出ぇへん子は喧嘩の強い暴れん坊が多いみたいやな』

『ちなみにワシは呪いの被害に遭わんですんだから、
 日の神さんに愛されているという意味で"日輪の子"を名乗ったわけや』

江戸日本「本当かしら、なら第六天魔王と名乗ったのはどういう意図で?」

安土桃山日本「・・・すまん、後付けや。ただの思いつきで深い意味はない#」

先祖がバナナを選んだからか、もしくはブスを拒絶したからか、
何にせよこの呪いで日本一族は苦しむことになった。

エロいことを阻止するために超常現象が引き起こされる、
この恐ろしい呪いは時に神風、時に祟りと呼ばれた。
  
  
-------[人物紹介]--------

 安土桃山日本
 :江戸日本の父にして、大日本帝国の祖父にあたる。好物は金平糖。
  呪いの被害を受けない幸運世代の一人であるためか、好き放題に生きた模様。
  若い頃はかなりヤンチャで、朝鮮をボコボコにしたり明に喧嘩ふっかけたり
  スペインやポルトガルを威圧したりと悪の限りを尽くす。
  また、第六天魔王や日輪の子を自称するなど、中二病患者であった模様。
 
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/20(日) 02:50:08.20 ID:6zM2k3gB0
卑弥呼ちゃんは木之花咲耶姫なんですね〜乙
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/25(金) 02:22:18.47 ID:DkUkdsjI0
保守
439 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/11/26(土) 02:07:59.36 ID:IWsn22oe0
何度も書く書く詐欺をして申し訳ないのですが、
2つ目の小ネタ集を投下する前に、『設定の曖昧な部分を無理やりこじつける回』を投下しようと思います

設定の曖昧な部分というのは、>>236から始まる番外編に登場する、唐・日本・渤海・新羅の年齢差です
あの回ではなんか同い年っぽく書いていましたが、
とりあえずあの回の唐を高一〜高二くらい、日本を中二くらい、他の二人は中三くらいの年齢設定で固定しようと思います
(あの番外編を書いていたときも薄々感じていたのですが、深くは考えていませんでした・・・)

主役は>>236あたりに出てくる日本ちゃんのパパ(飛鳥日本)で、
時代的には白村江の戦いあたりの世界地図です
(ここであれ?唐君は?となるのが無理やりこじつける部分になります)

ちなみにめちゃ今更なことを言いますが、隋さんや渤海君の寿命を例に考えますと、
このSS内での寿命は実際の国の寿命の長さとは異なる設定です
ただし一応入院期間には多少反映させているので、隋さんの入院期間は短めです
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/26(土) 08:13:18.90 ID:d/ttmjM20
要するに江戸日本は俺の嫁ってことだな!
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/02(金) 14:23:34.57 ID:zkE/1JCr0
保守
442 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/12/05(月) 20:56:23.42 ID:Zcstu9j50
あとで『設定の曖昧な部分を無理やりこじつける回』を投下します
(『設定の曖昧な部分を無理やりこじつける回』というより、『いらん設定が増えた回』って感じですが・・・)
>349で「主役は飛鳥日本」と書きましたが、倭の五王〜壬申の乱あたりの時代の日本になりました

あらかじめ注意点を書くと、
・ツッコミキャラ不足
・最初から最後まで下ネタ回になりました
・確認不可能な謎国家がいくつも出てきます
・四→イズモ、八→ヤマト、十五→ナミハヤは固定で、それ以外は読者にお任せします
・あまり面白くない
 
443 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 22:54:25.77 ID:Zcstu9j50

番外編:NTRと整合性

※この話に登場する日本は、本編(現代)日本少年の先祖にあたり、
 渤海少年の友人の日本ちゃんの父親にあたる人物である。(また、新羅についても同様である)
 呪いの影響は特に受けていないと思われる。
 唐は本人である。
 
日本「やった・・・受かったぞ!」

法学部卒業を前に司法試験に合格できた青年は、
それに加えて別のことで喜んでいた。

日本「これで百済さんにプロポーズできる!」

恋人の百済との出会いは、少年期を過ごした大地立青少年精神医療センター付属院内学校である。

彼は司法試験を合格したら彼女にプロポーズすると決めていた。
青年は早速公衆電話へ向かい、彼女に電話をかけた。

ところが、電話の向こうにいる彼女の様子はおかしかった。

百済『たっ助けてぇ!いやぁ!来ないで!』

日本「百済さん?どうしたんだ、誰かいるのか?!」

百済『新羅君が!いやっやめて!助けて日本!』

日本「すぐ行く!」

さぁ大変、青年は恋人を救うべく、彼女の長屋へ猛ダッシュした。
止まることなく走り続けた。

彼は恋人の部屋の前で立ち止まり、落ち込んだ。

|| 新羅「どうだ?倭よりすごいだろ?」パンパン

|| 百済「しゅごいのおおおおおお!!!///」アンアン

日本「」
444 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 22:55:27.06 ID:Zcstu9j50

日本「」

日本「・・・なんてこった」

日本「こんなのってあるか」

日本「扉の外にまで声が漏れてるじゃないか」

日本「・・・ううう」

青年はヨロヨロと歩きだして、近くの公衆電話を探す。

あまりの事態に青年一人では考えがまとまらなかったため、
彼は友人に電話をかけた。

プルルルル
 
ガチャッ 高句麗『はい高句麗』

日本「俺だよ・・・」

高句麗『なんだ、くそったれ倭か。どうした、いつもに増して声暗いじゃん』

日本「俺、今日司法試験受かったんだ」

高句麗『すげえじゃん!おめでとー』

日本「それで、百済さんにプロポーズしようと思ったんだ」

高句麗『はぁ、駄目だったのか?』

日本「今、彼女の家の近くにいるんだけど」

日本「百済さん、新羅とおっぱじめてるんだよ」

高句麗『お、おぅ・・・』

日本「俺はどうすればいい?このまま舌を噛み切って死のうかな」

高句麗『待て!待て待て、今からそこに行くから素数でも数えてろ!』

日本「俺さ」

日本「司法試験受かったんだよ!今日!」

高句麗『わかった、だから死ぬのは待て!』
 
445 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 22:56:20.94 ID:Zcstu9j50
 
------------
------
 
高句麗「生きてるか!」

日本「6427・・・6449」

日本「死にたい」

高句麗「ギャア!ウサギさんの眼になってる!」

日本の目は泣き過ぎて、血の涙に染まっていた。
白目が無い。

高句麗「落ち着けよ兄弟、百済は助けてくれって言ってたんだろ?」

|| 百済「あんっあんっ・・・イクッ///」

|| 新羅「第五ラウンドだ!」

高句麗「・・・」

高句麗「いや、とにかく悪いのは新羅の野郎だ」

高句麗「今から部屋に乗り込むぞ」

日本「はい、鍵」

高句麗「なんで持ってんだ?」

日本「彼女とはお互いに合鍵を持ってたんだよ」

日本「でももうそれ新羅に渡すよ」

日本「新羅を殺して棺桶の中に入れてやる」

日本「わかるかなぁ、棺桶の中って言ってもただ箱の中に入れるわけじゃないんだ」

日本「新羅の口の中に入れてやるんだよ」

高句麗「やめろ、また精神病院に入れられるぞ。今度入ったらもう出られん」

いざ敵陣へ乗り込もうとしたそのとき、よく知る声に呼び止められた。
446 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 22:57:33.75 ID:Zcstu9j50

隋「なぁ、俺"たち"も混ぜてくれないか?」

高句麗「げっ!いけ好かねぇクソガキ」

日本「日没する処の天才、つつがなきや」

隋少年、彼もまた同じ院内学校の出身である。
彼は本来ならまだ高校生であるが、飛び級をして既に大学生である。

彼は赤ん坊を抱いていた。

高句麗「なんだ?お前の子か?性格の悪そうでそっくりな顔しやがって」

隋「違う、これは甥の唐ちゃんだ」

隋「話の整合性の問題で、この唐ちゃんにお前ら二人殴られてもらいたい」

高句麗「話の整合性って何だよ、ふざけてんのか?」

日本「そんな意味不明な理由で、ハイハイも難しそうな赤子を連れてきたのか?!」

隋「首はすわってるぜ、今朝寝返りもうてるようになったし」

唐「ふやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」ビエーーン

隋「あああああ!もうオムツが限界だ、爆発する寸前!」

隋「早く部屋に入れて!急いで交換しないと、そこら中にビチグソが飛散るぞ!」ホレホレ

日本「大変だ!新羅と百済の愛の巣へ、ただちにその子を投入せねば!」

高句麗「そのビチグソ小僧を俺に近づけるな!」ガチャンガチャン

青年達は卑劣な間男を問いただすべく、部屋の中に入る。

ガチャッ 高句麗「おーい・・・お楽しみ中悪いけど、オムツがピンチなんだとよ」

百済「きゃーーーーーっ!」サササッ 新羅「わあああ」サササッ

日本「」 高句麗「どうりで声が漏れてると思ったら」
 
日本青年の恋人と間男は、どうやら玄関で戯れていたらしい。
447 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 22:58:45.16 ID:Zcstu9j50

隋「どいて!(迫真」

唐「ふぇぇぇん」ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!

飽和状態のオムツはとうとう限界に達し、オムツの外に液状のブツが盛大に漏れ出した。

隋「間に合わなかった!でも無問題!」

隋「落ちてたボロ切れで食い止めたから、床への被害は最小限だ!」

新羅「それ俺の上着!ひでぇことしやがる」ガーン

日本「それ、言いたいのは俺のほうだよねぇ・・・」

新羅「ヒッ・・・日本か、目が赤いからびっくりした」

日本「百済さん」ユラリ

百済「ひい!違うの日本!これは・・・」

百済「わたし、新羅くんにレイプされたの!いいように、めちゃくちゃにされたの!」

新羅「えっあっおぅ・・・おおむねそうではあったけど・・・」

日本「わかってるよ百済さん。俺はずっと外で聞いてたんだから」

日本「事の発端はあなたではない・・・俺は事実ヘタクソだよ」

日本「間男を恨んでビッチを恨まず。あなたを恨みはしないよ」

そのとき、日本の中で張りつめていた何かが壊れてしまったようだ。

日本「うおおおおおおお!新羅如きが俺様を嘗めやがってくそがああああっ!!!」

日本「年がら年中奇妙なトーテムポール作るような奴らと関わるべきではなかったんだ!」

日本「死んでやる!お前らの目の前で首を飛ばして、そのまま新羅の玄関に着地してやるぅぅ」

日本はネクタイの裏から剣状の簪(かんざし)を引き剥がし、
それを自身の首元に当てる。
448 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 22:59:37.41 ID:Zcstu9j50

百済「やめてーーっわたしのために争わないで!」ヒロィィン

新羅「ソシモるのはやめろ!どうしてお前はそう考えることが陰湿なんだ!」

日本「黙らんか盗人め!貴様は昔から俺のものを盗みやがってど畜生めが!」

高句麗「お前ら何てことしたんだ!昔(乙巳の変)のように倭は自傷行為に走ってしまう!」

日本と新羅のどつき合いが始まろうとしたとき、
甥のオムツを取り替えながら隋少年は高笑いをした。

隋「ハハハ!頭の弱い愚民共の喧嘩は見ていて面白いな!」ケラケラ

高句麗「ビチグソ処理しながら言われてもなー」

隋「黙るんだ節操のないヤリチン、俺及び唐ちゃんに跪いた方が身のためだぞ」

少年は甥っ子を高い高いしながら高らかに語る。

隋「この唐ちゃんはお前と日本を完膚なきまでに叩きのめすだろう!」エッヘン

唐「きゃっきゃっ」

高句麗「何だとぅ」

日本「ベビたんまでもが俺を叩くだって?どいつもこいつも馬鹿にしやがって!」

※ベビたん・・・『ベビー(赤ん坊)たん』の略だと思われる。

隋「唐ちゃんはすごいんだぞ、並ならぬ怪力で俺なんか何度も泣かされてるからな!」

隋「だが殴られる痛みに耐えてでも、この甥の世話をするのにはメリットもあってだな」

隋「兄貴達も唐ちゃんには手を焼いていて、度々テントから放り出して育児放棄をするんだ!」
449 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:00:34.56 ID:Zcstu9j50

隋「だからこの唐ちゃんと一緒に居れば俺もテントから出してもらえるわけで・・・」ピクッ

隋「耐えられないほどどこかにあるタッパーの中身にもう既に蛆が湧いているんじゃないかと思うくらいの重くて湿った酸味の強い刺激臭の充満してる空間喚起する隙間だなんてその一切において見出せない兄貴に支配され毒されてしまった生きた屍の義理の姉が北斉だからモチのロン兄貴と一緒に俺の両アキレス腱を捕らえて確実に掴んで離さないこと岩の如しな床はスリスリズリズリズイズイとと引きずった跡がまるで河川みたく粉ぶきの俺の服も雑巾のように臭いのに涙が止まらないと別の腐ったような使用済みのティッシュを渡されて一体全体何だと怒って捨てて父上助けてと叫べどもはや亡き今誰も来ないから声を出すことなく痛んだチーズをなすがままに口に運ばれ噛まされ汚水と共に飲まされ腹を下したところというわけで三日前からこの上なく楽しみな約束していたデートの時間がケツカッ陳ちゃん可愛いの好きだァぁからキスしヨネッ!」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタ

高句麗「わかった、もういい!喋るな!考えるな!」

新羅「どんだけ怖いんだよ兄貴のテントとやらは・・・」

隋「とにかくだ、倭。この唐ちゃんと戦ってもらうぞ!」ババーン

日本「フン。そんなベビたん相手など、文字通り赤子の手を捻るようにたやすいことだ」

唐「ばぶー」

日本「言っておくが、全てを失った人間は恐れ知らずだぞ」

日本「そして、俺は大人げない!はっきり言って陰湿の極みだ!」ドーン

隋「こんな大人になりたくない!」 唐「ばぶー!」

百済「頑張って日本///」

高句麗(何だコレ) 新羅「馬鹿ばかしくなってきた、帰るわ」

そのとき、新羅が先ほどの日本の簪を手に取ってポケットにすばやく入れて部屋を出た。
それを高句麗は見逃さず、後を追った。

高句麗「おい、お前また盗んでいったろ!」

新羅「何だようるさいな、お前邪魔だ」
450 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:01:30.34 ID:Zcstu9j50

高句麗「お前他人の彼女寝取った上に泥棒なんて、さすがに酷いじゃないか」

新羅「うるせぇ、これは奴への復讐でもあるんだ!俺は復讐鬼と化したのだ!次はお前だ!」

高句麗「だけど復讐鬼以前に盗人でもあるんだろ」 新羅「そのとおり」

新羅「だいたい俺たちは互いに仲が悪いくせに」

新羅「ここぞと言う時にはお前ら徒党を組んで、俺をハブるんだ!」

〜〜〜〜〜院内学校時代の回想〜〜〜〜〜

日本「新羅くーん?俺はツナマヨのおにぎりを買って来いって言ったよな?」

日本「ところが君はツナマヨサンドを買って来た、理由を簡潔に述べて欲しいな」

新羅「ふ、ふざけんな!お前はツナマヨとしか言わなかった!」

新羅「『焼きそばパンとツナマヨ買ってこいや』って言われたらおにぎりだなんて思わないだろ!」

日本「『おにぎり売り切れてたら巻き寿司の方でもいいぞ』と付け加えただろ出来損ない!」

日本「もういっぺん買いに行け!この俺様に二度手間かけさせやがってウスノロめ」

新羅「嫌だ!だいたい俺がお前にパシリにされる筋合いはないんだ!」

日本「そういうことはお釣りを返してから言え、絶交するぞ」

新羅「ううう・・・人の足元見やがってぇ・・・っ」ギリッ

それを離れた場所で見ている高句麗と百済。

高句麗「ブフォァッwww釣り銭も返さねぇのかよwww」

百済「やめなよw笑ったら可哀相よwww」

〜〜〜〜〜回想.終〜〜〜〜〜

新羅「俺のことを散々馬鹿にしやがって、いい気味だぜ」
451 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:02:34.74 ID:Zcstu9j50

新羅「見てみろよこの簪、これはそこそこ高く売れるぜ」

日本から盗んだ剣状の簪は、一体何の金属なのか全体が白く、
刃先は菖蒲の葉のようで、柄部分は背骨のように節立っていた。
如何なる職人が如何にしてこの簪を作ったのか、甚だ不可思議であった。

新羅「そもそも男にこんなもん必要ないだろ」

高句麗「確かに・・・百済にあげるつもりだったのかな」

新羅は簪を空にかざして、いろいろな角度から光を当てて眺めていた。
諸刃の剣は神妙に異彩を放っていた。

折りしも、異変が起こった。

「ゆぅーるぅーさぁーんーぞぉー・・・」

新羅「何か言ったか?」

高句麗「お前が言ったんだろ?」

ゴロゴロゴロ・・・ピシャーーーーン!

新羅・高句麗「わぁ!」

数秒前まで雲一つない晴天であったのに、突如として雷雨に見まわれた。

カァ!カァ!カァ!シューッシューッ・・・シュルシュルシュル・・・

周囲の木々や屋根の上、電線、至るところにカラスが留まり、
蛇の大群が二人を睨む。

新羅「ヒィィィ!!!!」

高句麗「何だ、何なんだコレェ!!!」

ケラケラと、不気味な笑い声が近くで聞こえる。

新羅「なんか・・・なんか簪から声が聴こえるんだけどぉぉ」ガクガク

高句麗「は!?何言って・・・」

「よくも汚らわしい手で我々を触ってくれたな・・・」

高句麗「うわぁ!」ガビーン 新羅「ほらぁ!ほらあああ」ガクガク
452 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:03:27.40 ID:Zcstu9j50

不気味な声の主は、確かに日本の簪らしかった。
しかも不気味な声は複数あった。

一「不潔だわ!不潔だわ!よりにもよって性器を触った手で!」

二「我らに対する畏れがまるでない・・・よそ者の盗人めがよくも・・・」

三「何たる屈辱だ・・・ヤマトの小倅に仕えることさえ我慢ならないのに・・・」

四「黙らんか貴様ら。そもそもこの剣簪を作ったのは私だ。怒る権利は私のみにある」

五「血が欲しいなァ・・・」

六「脂も欲しいね」

七「骨の砕ける音・・・人間たちの骨・・・最後はヤマトの子の骨・・・」

八「おい、土蜘蛛共いい加減にしろ!悪いのは盗人で、俺の子孫では断じてない!」

九「黙れヤマト」

十「滅びろヤマト」

十一「死してなお死ねヤマト」

三「本来の当主はお前ではなく俺のはずだろうがヤマト!」

四「いいや、私だ!貴様もヤマトも私の土地を譲らせた側だろうが!」

三「ふざけるな!その後ヤマトと組んで、俺に恥をかかせたのは貴様のくせに!」

八(役に立ったらお前らなんざポイだし・・・)フゥ

十二「お前の邪悪で非道な部分を愛してるぞヤマト」

十三「私は高見の見物ですなw」

十四「もっと民草を薙ぎ(凪)倒そうよ。人殺そ?殺してたくさんの血を浴びよ?」

十五「ゆめゆめ民草、なみ(波)起こすな・・・俺は浪起こすほうが好きやけどwww」

十六「ていうか盗人を祟って殺すのが先決だと思うんだが」

謎の声全員「そうだな!!」

新羅「ヒエエエエエエエエエエエエエエエエエ」ガビーン
453 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:04:20.46 ID:Zcstu9j50

新羅は思わずその簪を遠くへぶん投げようとした。

新羅「・・・っあれ!?」

ところが簪は彼の右手にピッタリくっついたまま離れなかったのだ。

新羅「うわあああああ!!取って!取ってくれぇぇぇぇぇぇ」

高句麗「こっちに近づけるなーーーーーっ」

新羅と高句麗は町内を三周ばかり追いかけっこした後、
「とりあえず倭に返そう」という結論に至り、百済の家へ戻った。

ガチャァン!|| 新羅「おい倭!これなんとかしてくれーーーー!」

高句麗「って倭ーーーー?!」

そのとき二人が目にしたものは、
笑顔で日本の左手の指を折って遊んでいる赤ん坊の姿であった!

唐「きゃっきゃっ!##」ポキッポキッボキッ 日本「ぐ、グフッ・・・」

高句麗「ええ?おまっ・・・まさかお前こんな赤ん坊に負けたのか!?」

日本「は?俺がこんなベビたん相手に負けるなんて馬鹿げたことあるわけ」

高句麗「ただいま絶賛左腕折られ中の現実を受け入れろこのタコ!」

唐「へっへっへっ##」ボキィッ!ゴキィッ!

日本「・・・こんな笑顔の可愛い子、殴れるかよ・・・ハハ・・・」

高句麗「嘘つけ!そのガキ化けモンじゃねぇか、殺されるぞお前!」

日本「意地を張っても仕方ないな、そうさ、ボロ負けだ。しかし右半分は完全無傷のままで」

新羅「まだ意地張ってる!ガキも化物だがこいつのメンタルも十分化物じみてるぜ!」
454 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:05:03.89 ID:Zcstu9j50

隋「フッフッフ、驚いたか二人とも」

隋「日本の敗因はズバリ、唐ちゃんを俺と同じような虚弱児だという先入観があったことだ!」

隋「俺も兄貴もかなりの虚弱体質だというのに、唐ちゃんはなぜか健康優良児だったのだッ」

日本「ご指摘の通りでござんす」 唐「きゃっきゃっ」メキャシャァッ!

高句麗(納得できねーっ)

日本「いやな、敵ながら天晴れだよ。この子の将来が楽しみなんだ」

日本「見ろ、唐ちゃんは俺の手を折って遊ぶうちにハイハイを覚えたんだ」

日本「ハイハイを覚えた彼は、的確に俺の金時計を狙ってきた」

隋「我が甥ながらその姿、山中にて獲物を狙う虎のようであったよ」

日本「俺も馬鹿ではない。俺は金時計を守るべく立ち上がった」

日本「するとこのベビたん、すかさず標的を俺の足の親指に変えたのだ」

日本「左足の親指を折られた俺は、痛さの余りのた打ち回った」

日本「わかるか・・・この子は再び俺の金時計を狙ってきたんだ」

隋「生まれて間もないのにそこが男の急所だと理解しているんだよ、末恐ろしい奴」

高句麗「俺が恐ろしいのはお前らの間抜け加減だよ」

日本「俺の金時計大ピンチ、となった瞬間に百済さんが身を挺してかばってくれた」

百済「あ、あたし・・・恥ずかしいくらい無力だけど・・・」

百済「可愛い赤ちゃんを見てたらなんか胸が張ってきて・・・お乳が出るような気がしたの///」

百済「結果、気がしただけでお乳は全然出なかったんだけど」

高句麗(俺の周りってこんなにアホだったのか)
455 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:05:57.45 ID:Zcstu9j50

日本「母性に目覚めた百済さんを見て悟ったんだ『俺のつけ入る隙ないな』って」

百済「それで、日本はもうわたしと結婚する気をなくしてしまったのよ」

日本「俺の置かれた状況を省みて、俺は自分の存在意義の置き場所に困った」

日本「『俺、恋人寝取られて赤ん坊に骨を折られて、一体何してるんだろう』と」

日本「そしてこう考えた・・・『逆に考えるんだ、折られちゃってもいいさ』とね」

高句麗「いやそこもっと踏ん張って考えなさいよ」

日本「なんかこのベビたんの笑顔見てると笑えてきてさ・・・俺の現状とともに」

唐(ニコニコ

百済「わたしはわたしで日本にフラれた喪失感があるし、新羅でもいいかなと思えてきたわけ」

新羅「まじで?やったー!・・・じゃなかった!」ハッ

新羅「倭!なんかお前の簪盗んだら恐ろしいことが起こったんだが!?」

新羅が手に張り付いた簪を日本に見せるや否や、
それまで取れなかった簪がいとも簡単にはずれた。

日本「ああっお前よくも・・・これは俺の家の家宝なんだぞ!」

日本は剣簪をハンカチで拭き、丁重に扱った。

日本「プロポーズするつもりだったから、お守りに持って来たんだよ」

日本「これははるか昔から代々我が家に受け継がれた、三つの秘宝のうちの一つで」

日本「『人生ハードモードじゃね?』と思った時になんかええ感じにしてくれるアイテムらしい」

新羅「え、でも」

日本「だが長時間身に着けると、『傍から見てるぶんにはクソ面白い奇病』に罹って死に至るらしい」
456 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:06:58.42 ID:Zcstu9j50

日本「このお宝は特に血生臭い変遷を辿って今に至るそうだし、呪われてるかもな」

新羅・高句麗「ひええ」

日本「ま、この簪を巡る血で血を洗う争いがあっても、全員俺のご先祖様だから大丈夫!」

高句麗「それは・・・どうだろう」

高句麗はすっかり油断していた。

ここに連れて来られた小さな戦士の目的が、一つではなかったことを忘れていた。

小さな天才児は、皆の見ていないうちに更なる成長を遂げていたのだ。

幼い戦士は気づかれないように、静かに高句麗に近づいていた。

高句麗の股の下に到達したとき、唐は思い切りジャンプして、

唐「ていっ##」シュバッ

ムンズッ

高句麗の金時計を掴んでぶらさがったのだ!
  
   
高句麗「「        ギャ        」」
  
  
青年の目は天井にひん剥いた。

青年はすぐに赤ん坊を外そうとしたが、赤ん坊は頑として離さなかった。
青年は発したことのない悲痛なうめき声をあげて赤子を殴ったが、
赤子は全くダメージを受けていないらしかった。
457 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:08:05.85 ID:Zcstu9j50

新羅「これは痛い!脳よりも弱い部分を怪力でそんな!」ガクガク

百済「また胸が張ってきた・・・?///」

隋「唐ちゃんすご過ぎて、俺さすがに怖いなぁ」ブルブル

日本「ヤリチンで名を馳せた高句麗の主砲が!お釈迦になっちまったーーーッ」ガクガク

高句麗は倒れて、口から泡を吹いた。
ひどく痙攣していたので、救急車で病院まで運ばれていった。

最初は笑っていた救急隊員達であったが、高句麗の容態を見て事態の深刻さを察し始め、
ついには救急隊員までもが唐ちゃんの犠牲となって担架で運ばれる始末。

病院へ到着してまもなく、高句麗の玉の捜索及び位置を戻す大手術が行われた。

整合性を合わせるという大命を無事成し遂げた唐ちゃんは、満足げだったという。

百済はお乳が出る可能性を捨てきれず、
新羅に長時間胸を揉ませたが、とうとう唐ちゃんにお乳を与えることは出来なかった。

救急隊員たちに飽きた唐ちゃんは新羅と隋を追いかけ始めたので、
二人は逃げ惑っていた(しかも、新羅は胸を揉まされながらである)。

ちなみに、その場にいた日本はかなりの大怪我であったのにも関わらず、
唐ちゃんの活躍による救急隊員たちのパニック騒動と、
興奮によるアドレナリン分泌によって痛みをあまり感じなかったため、
左親指の激痛に耐えながら自力で病院へ向かう羽目になった。

病院の帰り、日本は左腕を吊りながら橋の上で川を眺めていた。

日本「はぁ・・・今日は散々だったな」

日本「失恋したし、腕と指の骨折るし、旧友は生死の境を彷徨ってるし・・・」

日本「こんなに酷い目に遭う奴ってなかなか居ないよな」
 
458 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:08:56.76 ID:Zcstu9j50

日本「これから先もいいことなんてなさそうだな・・・」

剣簪の謎の主たち「・・・」

日本がその場を去ろうとしたそのとき、若い女性が声をかけた。

扶桑「ねぇあなた、鹿ってお好き?」

日本「はい?」

女性は澄んだ目で日本を見つめる。
彼女は大変美しかったが、どこか浮世離れしていた。

扶桑「鹿はお好き?」

日本「ああ、まぁ、好きなほうですね」

扶桑「ですよね、すごく美味しいもの」

日本「あ、鹿の肉の話だったんですか?」

扶桑「ミルクの話ですわ」

扶桑「ミルクといえば、私の友人はミルクを出すんですよ」

日本「はい?」

扶桑「でも友人は乳房がまるでない断崖絶壁なんです。どこから出ると思います?」

日本「は?さ、さぁ」(なんかヤバい人に絡まれた・・・)

扶桑「白い胸毛の毛穴から滲み出るんですのよ!だから彼女、肌が白いのかもしれませんわね」

日本「そ、そうなんですか」
 
459 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:10:00.99 ID:Zcstu9j50

扶桑「彼女は綺麗な子なんですけど、人見知りで、なのにすぐ孕みたがる困ったちゃんで」

扶桑「毎年夏に水辺で出産しては、その子供達の面倒を私に押し付けるんですの!」

日本「あ、あの・・・失礼ですけどそのご友人はホモサピエンスですか?」

扶桑「ホモ?名前が女と言うのですから、ホモじゃぁないと思いますわ」

扶桑「でもぉ、男に女と名づけてはいけない理屈はありませんし、男なら話は別ですね」ニコ

日本(うわー、キチガイ学園でもなかなか居ないレベルで電波な人だー!)

日本(これ以上ひどい目に遭わされてたまるか!ここは何とかして逃げないと)

日本は彼女を無視して帰ろうとしたが、
うっかり左足の親指に力を入れてしまった。

日本「いってええええええええええ!!!」

扶桑「まぁ!大丈夫ですか?!」

日本「もう、放っといてくださいよ!何なんですかあなた!」

扶桑「すみません、あなたが哀しそうな顔をしてなすったからつい・・・」

日本「え・・・」

扶桑「私もそうなんです」

日本「・・・ええ、今日は色々あって疲れました。このザマですよw」

日本は吊った左腕を見せて少し笑う。

日本「俺よりも友人のほうが悲惨ですけどね。あなたはどうしたんですか?」

扶桑「私は・・・」グスッ
 
460 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:10:49.60 ID:Zcstu9j50

扶桑「実は、すごくお世話になった人が死んでしまうかもしれないんです」

扶桑「先ほど別の知り合いから聞いたところ、彼は重要な玉をなくしてしまったらしいの」

扶桑「死ぬほど重要な玉といえば、ゲツヨウインテイ山の熱泉に沈む太陽玉に相違ありません!」

扶桑「太陽玉は貴重な果実ですから、それを失くせば闇の組織に消されるのは必至・・・」

扶桑「だから私、これからそれを採りに行くつもりなんです」

日本「一人で大丈夫なんですか?ゲツヨウインテイ山って東極山の近くですよね?」

扶桑「それが問題で、常に天候の荒れたゲツヨウインテイ山に行くのも大変ですけどその上・・・」

扶桑「黒歯という恐ろしい怪人が居て、太陽玉を狩に行った人は皆熱湯で殺されるんです!」バァーン

日本「なんだってーーー!」ガガーン

扶桑「でも私頑張ります。恩がありますから」

日本「待って」

日本「じゃあ俺も手伝います」

青年は彼女の太陽玉云々の話をまるきり信じてはいなかった。
しかし・・・

日本「実はさっき詳しく言いませんでしたが、俺の友人もある意味重要な玉を失って」

日本「それで今死にかけてて、彼は手術を受けて戦っているところなんです」

日本「しかしそもそもあの場に彼を呼んだのは俺だし、俺が弱かったせいでもある」

日本「俺がしてやれることはないし、彼はもはや死んでしまうでしょう」ジワッ

日本「だからせめて・・・あなたのご友人だけは助けたい!」

扶桑「そうだったんですか・・・」ホロリ
 
461 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:11:53.39 ID:Zcstu9j50

扶桑「そうだわ、あなたのご友人にも太陽玉を届けてさしあげましょう!」

扶桑「ゲツヨウインテイ山の熱泉に太陽玉は9個も沈んでいるそうです」

扶桑「伝説の果実を食べれば、怪我なんて治っちゃいますよきっと!」

日本「そうかもしれませんね・・・よし、頑張るぞ!」

こうして日本青年は、腕を吊って(足の指も折って)いるのにも関わらず山へ向かった。

東極山よりもさらに過酷な山、ゲツヨウインテイ山。
予想通り気候は悪かったが、剣簪の霊妙か、獣に襲われることは一切なかった。

悪路を登りきると信じがたいことに、扶桑の話は真実であった。

ゲツヨウインテイ山の熱湯谷には太陽玉と頭蓋骨らしきものがいくつも沈んでおり、
怪人・黒歯なる不気味な男が住み着いていた。
法の及ばない無法地帯であった。

卑劣な黒歯は扶桑を人質にとり、日本に勝負を挑んだ。

日本は正々堂々、目潰し攻撃を以て黒歯の視界を一時的に奪った。

怪人が右往左往している隙を見て、円匙であるだけ太陽玉を掬い上げ、
扶桑を救出して下山した。

下山してお互いの友人に太陽玉を届けようという話になったとき、
それぞれの言う友人というのが、共に高句麗であったことにようやく気づいたという。
扶桑は玉違いをしていたのだった。
  
--------------
--------
----
日本と扶桑はこの一連をきっかけに、健全なお付き合いの後に結婚した。
結婚式当日の妻側の友人席は、人外の生命体で溢れかえっていたという。
この夫婦の間に生まれたのが、一人娘の日本(やまとちゃん)である。
 
462 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:12:36.72 ID:Zcstu9j50

母性本能に目覚めた百済は、新羅が「もう勘弁してください」と泣くのにも構わず、
毎晩毎晩夫を求めて仕込む作業をやめなかった。
その甲斐あって誕生したのが息子の新羅である。

唐は金時計を狙う遊びに飽きてしまったらしく、隋は心の底から安堵した。

高句麗の玉は無事発見され、奇跡的に彼の金時計は完治した。
扶桑たちの持って来た太陽玉のおかげではなく、医学の勝利と彼の運であった。
彼は生涯結婚することはなかったが、精力絶倫ぶりは相変わらずで、
不倫も含めて子どもが何人もいたらしかった。
後に別れた女が職場に怒鳴り込みに来たので、しょことなしに認知した子が渤海だという。

 
-------[人物紹介]--------
 
 日本
 :やまとちゃん(>>登場)の父親。
  自称(隋に対して)日出処の天才。
  なぞかけが得意で、娘のやまとちゃんにも受け継がれている。
  周囲から陰湿と評されるが、それなりに男気はある模様。
  呪いの発動しない幸運世代の一人だが、百済を寝取られるなど不遇。
 
 扶桑
 :やまとちゃん(>>登場)の母親。
  謎の多い電波ガールで、怪人や動物との交友関係が多い。
  普通の人類の知り合いは、高句麗(幼馴染)・ケイ賓氏(先生)・梁氏(知人)のみだった。
  
463 : ◆pIxjj4GI1s [saga]:2016/12/05(月) 23:13:59.91 ID:Zcstu9j50
 
 高句麗
 :渤海の父親、認知はしている。子供の数は本人も未確認。
  キチガイ学園在籍時から、隋や新羅に振り回されていた。
  扶桑とは幼馴染で、日本とはかなり遠いが親戚に当たるらしい。
  かといって日本と特別仲良いわけでもない。
  赤ん坊の唐に大きなのっぽの金時計を壊されかけ、生死の境を彷徨う。
 
 百済
 :魔性の女。日本と付き合っていたが最終的に新羅と結ばれる。
  新羅(>>登場)の母親。
  勉強好きで、キチガイ学園在籍時も成績優秀だった。
  性欲が凄まじいので房事も凄まじい。
 
 新羅
 :新羅(>>登場)の父親。
  窃盗症と診断されてキチガイ学園に送られたが、
  治療の甲斐あって日本の所有物だけを盗むよう抑えることが可能になった。
  日本から百済を寝取り、三種の神器の一つである草薙剣簪を盗んだ。
  寝とったものの、妻の百済に房事のことで度々泣かされている模様。
 
 隋
 :北周の弟で、唐の叔父。マルチな才能を持つ天才少年。
  兄との家督争いに敗れてキチガイ学園に送られたが、
  兄のテントに引きずり込まれる恐怖(というか虐待)のせいで、
  アダルトチルドレンの傾向が時々見られる。
  女好きを豪語しているが、浮気性の陳(梁氏の姪)を振り向かせるための強がりである。
 
464 : ◆pIxjj4GI1s [sage]:2016/12/05(月) 23:16:12.10 ID:Zcstu9j50
ちょっとミスしました

やまとちゃん(>>登場)→やまとちゃん(>>236登場)
新羅(>>登場)→新羅(>>236登場)

が正しいです
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/06(火) 13:47:23.81 ID:XXlReW+a0
呪い怖すぎワロタ…
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