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【ガルパンss】まほ「Eシリーズを倒すぞ!」みほ「え?」
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212 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/08(水) 19:14:55.91 ID:MiqNqzvR0
ギャラギャラギャラギャラッ───
ッグワァァァンッ!!
第5小隊隊長「今逃げたCV33はこの稜線を越えて逃げたぞっ!全車私に続けっ!!」
第5小隊副隊長「ふっふっふっ、豆戦車1両で偵察しようだなんていい度…胸………」(いきなり目の前に総勢50両のミー中隊)
アンチョビ「……」(いきなり目の前にE50が沢山)
ミッコ「……あれって確か……E50……だよね?」
アキ「うん……とっても強そうだね」(小並)
ミカ「……」ポロローン
アンチョビ「……」
アンチョビ「……勘弁してくれぇ……」(絶望)
第5小隊副隊長「たっ、隊長───」
第5小隊隊長「……うっ、撃って撃って撃ちまくれぇぇっ!!」
バァァンッ!!ドォォンッ!!
213 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/08(水) 19:16:07.65 ID:MiqNqzvR0
アンチョビ「あぁぁ……」(放心)
ペパロニ「姐さんっ、気絶してる場合じゃないっすよ、姐さんっ!」
アンチョビ「はっ……みっ、ミー中隊全車、敵を迎撃しろぉぉっ!!!」ドォォンッ
カルパッチョ「ちょっと、いきなり過ぎですよぉ!!」
アキ「戦車道ってこんな唐突に戦闘になるものだっけ!?」バァァンッ
ミカ「人生何が起こるか分からない様に、戦車道も何が起こるか分からないものなのさ」ポロローン
アンチョビ「ぐっ、まさか我々の偵察を待ち伏せしていたのかっ……!?……ともかく他の部隊に通信をしないとっ……」ピピッ
214 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/08(水) 19:17:20.60 ID:MiqNqzvR0
アンチョビ「おっ、おい聞こえるかっ!?ちょっと……いやかなり不味いっ!!いきなり敵と鉢合わせにっ───うわぁっ!」ズガァァンッ
カチューシャ『ちょ!?どズズッし──?よくビィィィンい───』
アンチョビ(くっ、通信が───)
アンチョビ「撤退しないと全滅するかもビビッっああ通じんっすまんっ1回切るぞっ」ブツンッ
アンチョビ(うぅ、テンパっちゃったのと激しすぎる砲撃の揺れで無線が───)
ドカァァンズガァァンッ
アンチョビ「うわっ、あぁもうっ無線くらい静かにさせてくれぇぇぇ!!」
215 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/08(水) 19:20:06.37 ID:MiqNqzvR0
第5小隊副隊長「たっ、隊長っ、西住師範の言った通り、諏訪神社付近に敵部隊が来ましたねっ!突然対峙したときは流石に焦りましたが……っ」
第5小隊隊長「あぁ、私も最初はこんな所に来るのか?と思っていたが……やはり自分の娘さんの考えることは分かるのだろうか」
第5小隊副隊長「と言うか、この広い小田原でこんなピンポイントにお互いがぶつかるなんてあり得るんですかっ?」バァァンッ
第5小隊隊長「今ここで有り得てるんだがら有り得るんだろうなっ」ズバァァンッ
第5小隊副隊長「なるほど、逆説的発想ですねっ!」
第5小隊隊長「いいから周りをうろちょろしてる豆戦車を倒せっ!」カンカンカンッ
第5小隊副隊長「先にセモヴェンテとかを倒した方がいいんじゃないですかっ?」
第5小隊隊長「機銃で撃たれるとカンカンカンッて五月蝿いんだよ!!」カンカンカンカンカンッッ
第5小隊副隊長「りょっ、了解っ」(何か間違ってる様な……まぁいいか!)
216 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/08(水) 19:20:45.92 ID:MiqNqzvR0
今回はここまで
余談ですがキャラの口調や性格は『ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!』に準拠しているつもりです。つまりギャグ補正がかかっています。
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/08(水) 19:21:38.92 ID:1ArfthEco
乙です
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/09(木) 08:44:43.10 ID:0ddwqhrVo
乙!
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/10(金) 00:53:48.77 ID:qMAkci4po
乙です
220 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:17:18.39 ID:eAd3b1Fx0
ズバァァンッ、ズガァァンッ───
アンチョビ「あぁぁこの状況は不味いっ!撤退しようにも辺りはなだらかな丘陵地帯だし、このままだと敵と入り乱れての乱戦に───」アセアセ
ペパロニ「姐さんっ、ここは潔く敵の一団に突っ込んだ方が敵の動揺を誘えますよっ!!たぶんっ!!」(適当)
アンチョビ「そっ、そうか?……よしっ、ミー中隊全員で敵に突っ込むぞっ!!」(錯乱)
カルパッチョ「ドゥーチェッ、本気ですかっ!?」
アンチョビ「どっちにしろあんな硬そうで精度が良さそうで速そうな戦車に遠距離戦なんて挑んでも負けるっ」
カルパッチョ「敵のことを褒め過ぎですっ!」
アンチョビ「ここはノリと勢いに任せて突っ込むっ!!いくぞぉぉっ!!」
ミッコ「えぇ!?あんな化け物達に突っ込むなんて自殺行為じゃ───」
ミカ「戦車道は楽しんだ者勝ちなんだよ」ポロローン
アキ「死に急ぐ行為は別に楽しくないっ!」
ミカ「それにミー中隊はほとんどの車両が高い機動性を有している。敵を攪乱するにはうってつけの戦法だと思うよ、突撃は」ポロローン
ミッコ「はぁぁ、選抜戦の時のカール戦を思い出すよ……」
221 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:18:34.58 ID:eAd3b1Fx0
ギャラギャラギャラギャラッ
第5小隊副隊長「たっ、隊長っ!敵の本体がこちらに突っ込んで来ますっ!!避けられませんっ!!」
第5小隊隊長「安心しろっ、こちらも全車突っ込むっ!!」
第5小隊副隊長「なに考えてるんですかぁっ!!」ウワァァン(泣)
第5小隊隊長「E50は硬いからきっと大丈夫だ!」
第5小隊副隊長「なんですか『きっと』って!希望的観測で一大決心しないで下さいぃ!!」
222 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:20:46.73 ID:eAd3b1Fx0
ギャラギャラギャラッ
アンチョビ「おいっ、敵も突っ込んでくるぞっ!?」
ペパロニ「へへっ、ノリと勢いだけは誰にも負けないアンツィオに突撃とはいい度胸っ!その心意気だけは買ったぁっ!!」
カルパッチョ「あぁっ、ペパロニが興奮し過ぎて下町の魚屋みたいな口調にっ」ナンテコトッ
アンチョビ「よぉし……おいっ、すれ違いざまにあのE50に砲撃するぞっ」
P40砲手「任せて下さい!!」
アンチョビ「よし……今だっ!」
P40砲手「おりゃっ」ズバァァンッ
グワァァァンッ、ガシャァァンッ!!
アンチョビ「うわぁ!!相手も同じ事を考えてたかっ!!」イツツッ
P40砲手「うっ……、こちらの砲撃は敵戦車の砲塔をかすめただけですが、相手の砲撃はこちらの車体にきっちり当たっていますっ、凄い練度ですっ……!!」
アンチョビ「くっ、だがまだやられてはいないな、良かった……」
アンチョビ「そう言えば、E50全ての砲塔に大きく『五』って書いてあるが、あれは……」
P40装填手「たぶん第5の部隊って意味かとっ!」
アンチョビ「はぁ?こんなに強い奴等が少なくとも5部隊もいるのかぁ!?」
アンチョビ「くそぅ……はっ、他の皆は大丈夫かっ!───」チラッ
223 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:22:06.09 ID:eAd3b1Fx0
ズバァァンッ(シュパッ)
ひびき『BT-5、走行不能っ』
BT-5車長「あぁ、まだなにもしてないのにぃぃぃ!!」
BT-2車長「くっ、よくもBT-5を!!」ギュイィン
BT-7車長「折角BT3兄弟でジェットストリームアタックしようと思ってたのにぃっ!!」
パパパパパッ
キンッキンキンキンッ
ズバァァンッ(シュパッ)
ひびき『CV33 13号車、走行不能っ』
CV33 13号車「あぁっ、ちくしょぉ!!」
ペパロニ「くっ、やっぱ機銃じゃ歯が立たないぞっ!?」
第5小隊E50六号車「ふんっ、豆鉄砲でE50に挑むとはねっ!砲手っ、あの車両を狙って───」
ガシャァァンッ
第5小隊E50六号車「うわぁっ、なに!?今の衝撃はっ!?」
CV33 24号車「すいませぇんぶつかっちゃいましたぁ!!逃げろぉぉ!!」ブゥゥゥンッ
第5小隊E50六号車「こらぁ当て逃げすんなぁぁ!!」
224 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:24:55.35 ID:eAd3b1Fx0
アキ「こんなにお互い入り乱れて戦うなんて……戦術もなにもあったもんじゃないわっ!」バァンッ
ミッコ「くっ、大量のCV33が邪魔で上手く運転出来ない……」キュルキュル
ミカ「いいかいアキ、ミッコ。戦場では理性を失った者から消えていくんだよ」ポロローン
アキ「それは分かってるけどぉ!!きゃあっ!」ズバァァンッ
ミッコ「前後左右から敵味方の砲弾が飛んでくるんじゃ、落ち着いて運転すら出来ないって!」ズババババッ
ミカ「確かにこの状況に意味があるとは思えないね。私達だけの火力では心許ない」
ミカ「……しかし、やるべきことが何もない訳じゃない。とにかく今は生き残ることが大切さ」ポロローン
ミッコ「ごもっともっ」キキィィィッ(ドリフト)
225 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:28:09.45 ID:eAd3b1Fx0
アンチョビ「あぁもうっ、なんだあのE50って戦車はっ!?どこを撃ってもびくともしないぞぉ!?」
カルパッチョ「弱点がない訳ではないのでしょうけど……。恐らくKV-1やセモヴェンテ級の火力で背面を撃てば通じるとは思いますが、そう言った火力がある戦車に対しては背面を見せようとしませんっ、相手はかなりの観察眼と操縦技術ですっ!」
アンチョビ「うぐぐっ……ともかくこのままでは埒が明かないっ、CV33だけでも西側へ侵入させるか──」
ペパロニ「おっし、姐さんの言葉が聞こえたかCV33達っ!!」
CV33 7号車「バッチリ聞こえてますよっペパロニ姐さんっ!」
CV33 39号車「この快速を活かして敵陣に突っ込めばいいんすよね!?」
CV33 14号車「突撃突撃ぃ!!」
カルパッチョ(会話内容が知波単みたいになってるっ)
226 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:32:23.07 ID:eAd3b1Fx0
アンチョビ「おっおい、ペパロニ!?」
ペパロニ「任せて下さい姐さんっ、私がCV33を率いて敵陣の奥に突っ込んで来ますっ!姐さん達にはここのE50をこの場に押さえ込んでいて欲しいっすっ!!」
アンチョビ「えぇ!?……しかしっ、CV33だけでは敵と出会ってしまった時に───」
ペパロニ「大丈夫っすよ姐さんっ!CV33に砲弾を当てることが出来るのなんて、大洗のバレー部くらいしかいませんって!!」
アンチョビ「そっ、それはそうだが……」
アンチョビ(……んん、でもそうか、CV33だけだと火力は期待できないが、あくまで我々の任務は敵情観察……超高機動のCV33のみで行かせたほうが偵察効率はあがるか……?)
ペパロニ「姐さんっ!」
アンチョビ「……よし分かった!CV33は私の合図で一斉に南に全速力で進めっ!!」
ペパロニ「了解っ!!」
カルパッチョ「ドゥーチェ、私達は……」
アンチョビ「アンツィオの残りと継続はこの場でE50を出来るだけ損耗させるっ、CV33が1両でも多く西側に潜り込めれば我々の任務は成功だっ!!」
カルパッチョ「了解ですっ!」
アンチョビ「それじゃあカウントォッ!チンクエッ(5)、クワットロッ(4)、トレッ(3)、ドゥーエッ(2)、ウーノッ(1)───」
アンチョビ「行けぇぇ!!」
ペパロニ「よっしゃっ、行くぞお前達!!アンツィオはなにも食べ物だけが取り柄ではないことを教えてやれぇっ!!」
CV33軍団「「「うおおおおっ、わぁぁぁぁっっ!!」」」ギャラギャラギャラギャラッ
227 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/11(土) 16:34:02.43 ID:eAd3b1Fx0
次回更新「6/12 23:00」
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/11(土) 16:56:25.40 ID:dbsS+sr5o
乙です
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/11(土) 18:27:27.16 ID:rwAXC9YjO
なんかすごい
230 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/12(日) 20:25:28.42 ID:sbX2+YwCo
乙!
231 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/12(日) 22:54:19.43 ID:D118AfLK0
バァァンッ!ギィィィンッ
第5小隊E50三号車「くっ、あの車両、なんであんなにっ……」ギィンッ,グワァンッ
───ヒュンッ
スカッ
第5小隊E50三号車「あぁ、また避けられたっ───」ナンデッ!?
───ヒュンッ
ズガンッ!ズガガンッ!
第5小隊E50三号車「あぁっ、偏差射撃上手すぎでしょあの車両っ!!」グラグラッ
第5小隊E50八号車「……すっ凄い、あのBT-42……私達が撃った砲弾は全部避けて、彼女らが撃った砲弾は全て私達に当たってる……」バケモノ…
第5小隊E50九号車「っ……確かあの車両には、西住師範が『白銀の魔女』と評した、継続高校のミカが搭乗していますっ!」
第5小隊E50八号車「あのミカがっ!?そりゃあ強い訳だよっ……」
232 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/12(日) 22:55:30.14 ID:D118AfLK0
ギャラギャラギャラッ
ペパロニ「そぉれそれそれぇーっ!!」ギャラギャラギャラッ
CV33 18号車「あれ、その掛け声どこかで聞いたことがあるような……まあいいか!」ギャラギャラッ
第5小隊E50四号車「ぬぅぅっ!……えっ?おい豆戦車っ、どこに行くっ!!」
ペパロニ「ちょっと小田原を観光してくるっすっ!あと豆戦車って言うのやめろっ!!」ウガーッ
第5小隊E50四号車「くっ、ここは通さないわっ!操縦手っ、体当たりしてでもCV33を止めるわよっ!」ギャラギャラギャラッ
CV33 22号車「えっ?ちょっ、E50さんっ!?……うわぁ!!」ガシャァンッ(シュパッ)
CV33 4号車「嘘っ、体当たりだけでCV33が……」ゾワッ
ペパロニ「っ、ヤベェ!全車急げぇ!!」ギャラギャラギャラッ
233 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/12(日) 23:01:57.66 ID:D118AfLK0
第5小隊副隊長「……え、あっ、豆戦車がどんどん背後に抜けていっちゃってる!?不味いんじゃないですか!?」
第5小隊隊長「大丈夫だっ、こう言う事態も考慮して、既に第2小隊に対応して頂く手筈だっ!」ギュルルルルッ
第5小隊副隊長「第2小隊っ……ふっ、豆戦車達には悪いけど、第2小隊が相手じゃただでは済みませんねっ」
第5小隊隊長「うむっ、それにこれで入り乱れた混戦は終わりだ。稜線に布陣を敷いての狙撃に移行するっ!」
第5小隊隊長「全車車体を傾けながら背後の稜線まで後退っ、次の指示があるまで目前の敵に集中するぞっ」
第5小隊副隊長「了解っ!!」ズガァァンッ
カルパッチョ「……ドゥーチェ、ペパロニ達のほとんどが南東方面に抜けることに成功した模様ですっ」
アンチョビ「よぉし、いいぞ!我々はこのままE50と継戦するっ!やられるなよぉ!!」
一同「「「おぉぉぉ!!」」」
アンチョビ「……と言うか、BT-42───ミカ達、強過ぎないか?車体にほとんど傷がないぞ……」アセアセ
カルパッチョ「それに、なんか気付かない内に、E50を1両倒してますよ……?」
ミカ「運が私達に微笑んでくれたのさ」ポロローン
アンチョビ「それ運の一言で片付けられないからっ!」クワッ
234 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/12(日) 23:03:39.88 ID:D118AfLK0
〜〜〜〜〜
スッ(双眼鏡)
第2小隊副隊長「……島田殿、CV33がこちらに向かって移動し始めたようです」
千代「えぇ、報告ご苦労」
千代「……ふふふっ、久し振りねぇ。戦場に漂う刺すような雰囲気、独特の空気感───」
千代「この戦いに誘ってくれたしぽりんにはしっかり感謝しないとね」
第2小隊副隊長(しぽ……もしかして、西住師範のことっ!?)ナカイインダ…
千代「さて、副隊長さん?」
第2小隊副隊長「はっ」
千代「しぽりんには悪いけど、この第2小隊は島田流でいかせて貰うわ。貴女達は西住流の門下生らしいけど……貴女達ほどの実力なら、すぐに島田流も身に付くでしょう」
235 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/12(日) 23:04:37.61 ID:D118AfLK0
第2小隊副隊長「はっ、問題ありませんっ!島田流の教えを受けてもよいと、西住師範から許可を得ております!」
千代「あらあら、しぽりんに私の考えは筒抜けでしたか……」フフッ
千代「……それでは今日に限り貴女達は島田流の門下生。臨機応変に戦場を闊歩し、西住まほ率いる西住流を叩きのめす鉄槌になりなさいっ」
第2小隊一同「「「はいっっ!!」」」
千代「よしっ、元気でよろしい!」ニコッ
千代「……さて、それじゃあまずは───」チラッ
キャラキャラキャラッ───(大量のCV33)
千代「───丘を転がってくる沢山の豆を拾い集めましょうか」ニコッ
236 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/12(日) 23:05:28.40 ID:D118AfLK0
次回更新「6/15 22:00」
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/12(日) 23:06:04.67 ID:sbX2+YwCo
乙です
238 :
◆e36QHfACtY
[saga]:2016/06/12(日) 23:07:11.02 ID:D118AfLK0
敵の情報が分かりにくいと思うので、ここに記しておきます(まほ達は知りません)。
見たくない方は(視界に入っちゃうとは思いますが)なんとか読み飛ばして下さい。
《Eシリーズ軍団》
第1小隊
E100 ×1(しほ)
E75 ×2(元10式操縦手、元10式砲手)
E50 ×8
第2小隊
E75 ×10(1号車が千代)
第3小隊
E75 ×2
E50 ×6
第4小隊
E75 ×2
E50 ×6
第5小隊
E50 ×10
???
? ×10
???
? ×6
???
? ×1(蝶野)
E50 ×4
総計68両
?部分は物語が進むにつれて分かっていきます。
第1〜第5小隊に限っては、数字が小さくなるほど搭乗員の練度が上がっていきます。
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/12(日) 23:11:00.56 ID:ap3agUPmo
乙です
継続すげーな
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/13(月) 17:57:59.25 ID:M/MGW8BxO
乙
ありがたいけど、次回更新が時間まで書いてあることに笑っちゃう
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/13(月) 19:09:38.47 ID:WKIsez0uo
乙!
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/06/14(火) 00:52:18.22 ID:NU/oRn4hO
Eシリーズって時速何キロくらいなんだ?
243 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:00:43.03 ID:7fCAgBDp0
>>242
現実だとE10、E25が60〜70km/hほど、E50、E75、E100が30〜40km/hほどなのだそうです。
ちなみにこのss内のEシリーズはガルパン補正がかかっているので、E100を除いた他の車両は70〜80km/hくらい出るのではないでしょうか(適当)
244 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:04:11.03 ID:7fCAgBDp0
〜〜〜〜〜
久野小学校付近
ギャラギャラギャラッ───
ペパロニ「はぁ、はぁ、……なんとか逃げ切ったか?」チラッ
CV33 2号車「はいっ、ドゥーチェ達が引き付けてくれているので、追ってくる気配はありません!」
ペパロニ「よしっ!やっぱりドゥーチェに任せておけばなんでも大丈夫だなっ!」
CV33 2号車「そーですね!」
ペパロニ「……あぁそうだ、突破するときに何両やられちまったっ?」
CV33 2号車「えぇっと……5号車、9号車、13号車、22号車……計4両やられましたっ!」
ペパロニ「んん、それじゃあ残りは36両か……ってめっちゃ残ってるじゃねぇかっ!!」(驚愕)
CV33 2号車「これだけいれば、相手の戦力配置なんて洗いざらい知ることが出来ますよっ!」
CV33 3号車「やっぱり40両もCV33を用意したドゥーチェは偉大っすねっ!!」
ペパロニ「そうだなぁ!……あれ?そういやなんでCV33は40両もいるんだ?」ウゥン?
CV33 3号車「やだなぁペパロニ姐さんっ、私らがアンツィオで戦車道を始めた時から40両いたじゃないですかぁ!」(アホ)
ペパロニ「そうだったか?……う〜ん、そういやそうだった気もするなっ!」(ドアホ)
ペパロニ「……っと、そろそろ作戦を始めないとな」
ペパロニ「……いいか、私達はこのまま適当に市街地に突っ込んで、そこから適当にバラバラになって適当に偵察を始めるぞっ!分かったか!」
CV33一同「「「はいっ!!」」」
CV33 2号車(少し適当過ぎるような───まぁいいか!)(適当)
245 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:06:35.71 ID:7fCAgBDp0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「……CV33群との接触まで、約2分っ!」
千代「……宜しい。それでは先程話した作戦をおさらいするわ」
千代「4〜10号車は久野川にかかる橋を塞ぐように待機。敵を南側に抜けさせない様にしなさい」
4〜10号車「「「はっ!」」」
千代「3号車は4〜10号車の背後に待機、援護が必要な車両のバックアップに就きなさい」
第2小隊副隊長「はっ」
千代「2号車と私は、貴女達が北側に追いたてたCV33を摘み取っていくわ。私が指示したら3〜10号車にも殲滅戦に移行してもらうから、その点は覚えておきなさい」
第2小隊一同「「「はっ」」」
千代「あとは、そうねぇ……」
千代「……それじゃあ少し、話をさせて貰おうかしら」
千代「……貴女達が一番よく分かっていることだと思うけど、まだ貴女達は島田流に十分に慣れていない。だから慣れ親しんだ西住流で戦いたいと思う人が、戦闘中に出てくるかもしれない……」
千代「逆に、西住流よりも島田流の方がいいと思ってくれる人もこの中から出てくるかもしれないわね」
千代「……そう考えるのはごく自然なこと。人には向き不向きがあり、好き嫌いがあるもの。……でもそこで、『片方の流派の方が優秀』と思うか『両流派に良いところがある』と思うか……」
千代「たったそれだけの違いで、貴女達がこの戦いで得るものは大きく変わると思うわ。どちらが戦車道にとって必要な意識か……考えてみてほしい」
第2小隊一同「「「はっ」」」
千代「……あ、でも、その事ばかり考えて作戦行動に支障が出てしまっては元も子もないわ。くれぐれも程々に、今私が言ったことを思い返してほしい。……分かったかしら?」
第2小隊一同「「「はっ!!」」」
千代「いい返事ね……」フフッ
千代「それでは各車、作戦行動に移りなさい」
246 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:08:04.00 ID:7fCAgBDp0
〜〜〜〜〜
ペパロニ「……うっし、そろそろ南に方向転換するか……小田原市中心部まであとどれくらいだ?」キャラキャラッ──
CV33 2号車「久野川を渡ればすぐそこですっ!」
ペパロニ「よしっ、これでやっと敵情偵察に移れるな!」
CV33 2号車「いやぁ、一時はどうなることかと思いましたが、無事に任務を遂行出来そうですね!」
ペパロニ「そうだなぁ!……あぁそうそうっ!私が1両でE50の部隊と最初に鉢合わせた時、偶然だけど敵の通信が少し聞こえたんだよっ!」
CV33 2号車「えぇっ!?どうやって聞いたんですかっ!?」
ペパロニ「いやぁ、なんか分かんねぇけど……敵の横を思い切り走り抜けた時かなぁ」
CV33 2号車「姐さん、よく生還出来ましたね……それで、何が聞こえたんです?」
247 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:09:08.72 ID:7fCAgBDp0
ペパロニ「えぇーっと、一瞬だったからほとんど聞き取れなかったが……確か『おだわらあつ……』とか、『いいじゅ…』とか言ってた様な───」
CV33 2号車「おだわらあつ……たぶん『おだわら』は地名の『小田原』なんでしょうけど……『あつ』……?それに『いいじゅ』?」キョトン
ペパロニ「いやぁ……サッパリだなっ!!」バーン
CV33 2号車「そうっすねっ!……あっ、ドゥーチェには報告しました?」
ペパロニ「あぁっ、忘れてたっ!」
CV33 2号車「ドゥーチェなら頭が凄くいいですから、この謎の暗号を解読してくれるかもしれません!」
ペパロニ「確かにっ!やっぱりドゥーチェは頼りになるなぁ!!それじゃあ早速───」
248 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:11:52.82 ID:7fCAgBDp0
───ヒュンッ
ズバァァンッ(シュパッ)
CV33 25号車「ぎゃあ!」ガシャァン
ペパロニ「なっ、なんだ!?」ビクッ
CV33 2号車「ペパロニ姐さんっ、あそこ……!」
ペパロニ「んっ!?」チラッ
(E75)ヤッホー
ペパロニ「うわっ、なんだあのE50より強そうな車両っ!?お前ら全速で逃げるぞっ!」ブゥゥゥンッ
CV33 2号車「はいっ!!……あれ、でもあの橋の上から動く気配がありませんね……?」
ペパロニ「うん?……あっ本当だな……んまぁとにかくあの道からは南に行けそうにないから、次を探すぞっ!」
CV33 2号車「そうですね───うわっぶね!!」──ヒュンッ
ペパロニ「おい大丈夫か!?……くっ、今度はどこから───」チラッ
(E75)ヤァ
ペパロニ「うわぁ!次の橋も塞いでやがるっ!……って、次の次の橋もじゃねーかっ!!」チクショォ
CV33 3号車「敵さんの対応めっちゃ早いですね……」
249 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:15:11.38 ID:7fCAgBDp0
CV33 2号車「このまま南に行けずに敵の状況が把握できないと、ムーミン中隊やスナフキン中隊は動くに動けませんし……結構不味い状況ですよね……」
ペパロニ「そうだよなぁ、時間がないよなぁ……なんとかあいつらの懐を突破出来たりはしないか?」
CV33 2号車「たぶん無理ですね……あいつより軽そうなE50にさえ、体当たりして傷1つつけることが出来ないんですから……」(E50と衝突済み)
ペパロニ「っ、不味いなぁ……」
ペパロニ「……そういや、南に続く道を探させに先行させていた車両からの報告はっ?」
CV33 2号車「そ、それが───」
CV33 36号車「うわぁぁ!」(シュパッ)
CV33 12号車「早く後退し──ぎゃあぁ!」(シュパッ)
CV33 29号車「あばばばば」(シュパッ)
CV33 2号車「───橋の上に何かいるという報告と、フラッグが勢いよく立つ音を最後に、通信が途切れています……」
ペパロニ「なっ……ってことは、南に通じる橋全部塞がれて───」ヤベェ──
250 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:17:36.27 ID:7fCAgBDp0
CV33 2号車「その可能性はありますね……あいつらを倒さないと市街地に進めない……ってことですかね……」(絶望)
ペパロニ「おいおい勘弁してくれよ……」
CV33 2号車「……っ!、姐さんっ、私達の進行方向にもやつがっ!」
ペパロニ「マジかっ!!」
CV33 3号車「あっ、北にも1両いますっ!」
ペパロニ「……えっ?、えっと、それじゃあまさか私達……」ゴクリッ…
CV33 2号車「……敵に包囲されちゃいました……?」キャラキャラッ
ペパロニ「……」(……オゥフッ)
ペパロニ「……いっ、いや、まだ引き返せばなんとか───」
ピピッ
最後尾のCV33「ぺっ、ペパロニ姐さんっ!、後方からなんかめっちゃ強そうな戦車が2両───うわぁぁっ!!」ガシャァン(シュパッ)
CV33 2号車「……」
ペパロニ「……」
ペパロニ「───ならないな」ヤレヤレ
CV33 2号車「そりゃないっすよぉ……」ガックリ
ペパロニ「まっ、戦う前から諦めたりはしねぇ!このペパロニ様が全力であいつらから逃げ仰せて見せるぜっ!!」
CV33 2号車「……それある意味戦う前から諦めてますよね……」
ペパロニ「お前、あのごっついやつにこのCV33で勝てると思うか?」
CV33 2号車「アンツィオの生徒が自主的におやつの時間を無くそうとするくらい有り得ないですね」
ペパロニ「そうさっ、だから今回は逃げるが勝ちってやつだ!生き残りさえすれば後はどうとでもなるっ、行くぞぉっ!!」ギュルルルンッ
251 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:19:07.66 ID:7fCAgBDp0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラッ───
第2小隊E75九号車「こちら九号車、後方配置完了しました」
第2小隊E75十号車「十号車も同じく。ついでに1両撃破しました」
千代「了解、次の指示を待ちなさい」
九号車&十号車「「了解」」
第2小隊副隊長「……それにしても、綺麗に包囲にはまってくれましたね」
千代「そうね……彼女達の気風から想像して、山間部をゆっくりと進むよりは、直線に近い道路───つまり足柄街道を突っ走ってきそう、と思っての待ち伏せだったけど……」
第2小隊副隊長「まさか全車両こちらに来るとは……」
千代「お陰で、念のために山間部に配置しておいた狙撃小隊の出番はなし───」
千代「───いや、まだあるわね」
第2小隊副隊長「?」
千代「狙撃小隊には別の仕事を用意することにするわ。……とにかく今は、すぐそこまで迫っているCV33を殲滅しないとね」
千代「……スゥゥ──」
千代「──ハァァァ……」(深呼吸)
千代「……さて、貴女達のノリと勢いがどこまで私達に通用するのか、確かめさせて貰うわよ」ギャラギャラギャラッ
252 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:22:54.38 ID:7fCAgBDp0
どうしても文章量が無駄に多くなったり、なんか堅苦しくなったりしてしまいます。申し訳ありません
次回更新「6/18 22:00〜23:00」
253 :
amano
[saga]:2016/06/15(水) 22:24:44.05 ID:7fCAgBDp0
携帯のバグで名前が見えちゃってますね、すみません
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/15(水) 22:33:03.75 ID:uQ1xa7ITo
乙です
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/15(水) 22:33:17.26 ID:PYZFqKnOo
乙!
256 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/16(木) 10:44:44.06 ID:gqqHl9+EO
乙!
257 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:08:33.99 ID:5hjCPpN60
〜〜〜〜〜
ペパロニ「さぁて、威勢よく檄を飛ばしたまではいいが、どうしたもんか……」チラッ
ギャラギャラギャラッ(北上してくる6両のE75)
ペパロニ「んん……」チラッ
(正面で静観しているE75)
ペパロニ「……っへ、南に行けない様に道を塞いだことは評価するが、私らの突き進む真正面に1両しか用意してないってのは甘過ぎるぜっ!」
CV33 2号車「敵さん、私達のノリと勢いを舐めてますねっ姐さんっ!」
ペパロニ「その通りだっ!さっき囲まれてると言ったが、よくよく考えてみたら敵は10両程度っ!決して脱出出来ない訳じゃないっ!!」
ペパロニ「このまま真っ直ぐ突き進んで、奴をCV33の波で溺れさせるぞぉ!!」
CV33一同「「「うぉりゃぁぁぁ!!」」」ギャラギャラギャラッ
258 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:11:08.14 ID:5hjCPpN60
千代「フンフンフンフン───」(鼻歌)
第2小隊副隊長「ちっ、千代殿っ!CV33が全車そちらにっ……!」
千代「えぇ、分かっているわ」
第2小隊副隊長「すぐに援護に───」
千代「いえ、その必要はないわ。貴女達はそのまま、この場からCV33を逃がさないことに全力を尽くしなさい」
第2小隊副隊長「しかし、お一人では……」
千代「ふふ、まあ見てなさい……」
千代「───撃て」スッ
ズバァァンッ
CV33 34号車「ひっ…!?」
ガシャァァンッ(シュパッ)
千代「……相変わらずいい腕ね」
千代車砲手「いえいえっ、私なんてまだまだですよっ!まだ静止射撃ですしっ!」
千代「あらあら、そう謙遜しなくてもいいのに……」フフッ
259 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:12:50.26 ID:5hjCPpN60
千代「コホンッ……私の乗るこの車両の搭乗員は、自衛隊員の中でも島田流上がりの者のみで構成されている。……今から貴女達に、島田流とはなんたるかをお見せするわ」
千代車操縦手「いやぁ、久々の戦車道は腕が鳴りますねぇ!」ウキウキ
千代車装填手「貴女いつも90式で10式相手にタイマン張ってるじゃない……」シカモカツシ
千代車通信手「何故10式の乗組員にならないのか」ギモン
千代車操縦手「そりゃあ90式の方がゴツゴツしてて不格好と言うか……なんかそこがいいんだよなぁ!」
第2小隊副隊長「島田流家元自らが、島田流のなんたるかを……」ゴクリッ
千代「よしっ、いくわよ貴女達、この私に突っ込んでくる身の程知らずの高校生に、本物の強者の実力を思い知らせてあげなさいっ」
千代車一同「「「了解っ!!」」」
260 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:16:00.64 ID:5hjCPpN60
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラッ
CV33 2号車「正面の戦車の射撃により、34号車がやられましたっ!」
ペパロニ「ッチ、なんて精度だ!だが怯むんじゃねぇ!一気に行けばなんとかなるっ!!」
CV33一同「「「うおぉぉぉぉ!!」」」ギャラギャラギャラッ
千代「……」
千代「……射撃オーダー順序、L6°、R7°、R4°、L15°、R11°」
千代車砲手「了解っ!」
千代「行動オーダー、車角L30°のち5m後退、のち指示あるまで待機」
千代車操縦手「了解っ」
ズバァァンッ
ズバァァンッズババァァンッ
───ヒュンヒュンッ
───ガシャァンッ(シュパッ)
CV33 24号車「ぐっ、やられたぁ!」
ヒュンヒュンッズババァァンッ(シュパパッ)
CV33 17号車「うわぁ!」(シュパッ)
CV33 8号車「ぎゃぁぁ」(シュパッ)
ペパロニ「なっ───」
CV33 2号車「一気に5両もっ……!?」
261 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:17:08.72 ID:5hjCPpN60
ギャラギャラギャラッ
CV33 30号車「よしっ、今なら奴の懐をっ……」キャラキャラッ
千代「……砲角そのままで車角L40°」
ギャラギャラギャラッ
CV33 30号車「───えっ」
千代「───最高速で前進」
ギャラギャラギャラッガシャァンッ
CV33 30号車「うわぁぁ!!」(シュパッ)
CV33 3号車「たっ体当たりっ……!?」ギャラギャラ──
262 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:18:17.80 ID:5hjCPpN60
CV33 6号車「くっ、2両同時にならっ……!」
CV33 7号車「カルロベローチェの速度を舐めるなぁ!!」
ギャラギャラギャラッ
千代車操縦手「CV33二両、当車の左右を同時に突っ切る算段かと」
千代「相手に対し車体を垂直に。砲塔は車体を軸にL70°」
ギャラギャラギャラッ
CV33 6号車「ん?なにあの砲塔の向きは……」
CV33 7号車「大丈夫だっ、このまま───」
千代「……全速で右バック」
千代車操縦手「はっ」ガチャッ
ギュルルルルッ
CV33 6号車「えっ?うひゃぁっ!!」
ドンガラガッシャァンッ(シュパッ)
CV33 7号車「!?、6号車が奴と壁に挟まれ───あっ」
(砲塔)ニガサナイヨ
千代「撃て」
ズバァァンッガシャァンッ(シュパッ)
263 :
◇amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:19:42.22 ID:5hjCPpN60
CV33 2号車「あっ、あの動きは何っ……!?あんな動き見たことないっ……」キャラキャラ──
ペパロニ「……っ」
ペパロニ(……ヤベェ、私の本能がガンガン危険を訴えてきやがるっ……あいつに近付くのは───)
ペパロニ(───自殺行為だっ!!)
ペパロニ「……ぜっ、全車北に進路を変更っ!!別ルートからこの戦域を離脱するぞっ!!」
CV33 2号車「えっ!?それだと小田原中心部から遠ざかって───」
ペパロニ「今はそれどころじゃねぇ!このまま突っ込めば全滅しちまうっ!!」ギュルルルンッ
ペパロニ「……あと、2、3号車は私についてこいっ!!」
ギャラギャラギャラッ───
千代車操縦手「敵車両全車、北へと進路変更」
千代「ふぅ、まだあまり島田流らしさを見せれていないけれど、しょうがないわね……第2小隊全車、殲滅戦に移行しなさい」
第2小隊一同「「「はっ!!」」」
第2小隊副隊長「……」
第2小隊副隊長(すっ、凄過ぎる……なんだあの強さは───)アリエナイ…
264 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:21:34.30 ID:5hjCPpN60
千代「さて……」
千代「……2号車、9号車、10号車は北へ移動、北上中の敵の動きを出来るだけ留めなさい」
千代「現在、別勢力と交戦中の第5小隊をこちらに引き戻している。戻ってきた第5小隊を北側に配置し、CV33群を北と南から一気に叩くわ」
第2小隊副隊長「第5小隊を……しかし、第5小隊と現在交戦中の敵がフリーに───」
千代「そう思うでしょう?そこで先程話した狙撃小隊の出番よ」ニコッ
第2小隊副隊長「なっ、なるほど……」(この人の頭の中では、どこまで作戦が出来上がっているのだろう……)
千代車操縦手「……島田師範、CV33が3両こちらに向かってきます。恐らく他を逃がすための囮かと……」
千代「囮……」
千代「面白いわね……実に面白い……」フフッ
千代車操縦手「いかがなされますか?」
千代「そうね……」
千代「……あの3両は1号車───私が相手をするわ。2〜10号車は殲滅戦を継続しなさい」
2〜10号車「「「了解っ」」」
千代(あのCV33達が恐らく部隊の中心車両、そう簡単には撃破出来ない筈───楽しい戦いになりそうね)
265 :
amano
[saga]:2016/06/18(土) 22:23:34.74 ID:5hjCPpN60
次回、千代無双
次回更新は文章量が多いので「6/25 23:00」
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/19(日) 01:06:50.51 ID:bVWm8p/qo
乙です
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/19(日) 08:32:07.59 ID:oJRLFzc0o
乙!
268 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/23(木) 21:21:12.76 ID:s0VRRIMxo
乙です
269 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 22:55:11.50 ID:ervrZhoE0
このss内における千代さんは、
良く言えば戦車道をとても愛しています。
悪く言えば戦闘狂です。
あと、《※》←この印があるレスは同時に事が起こっていると言うことを表しています。
レスA←時間軸1
レスB《※》←時間軸2
レスC《※》←時間軸2
レスD←時間軸3
270 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 22:56:50.14 ID:ervrZhoE0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラッ───
CV33 2号車「ペパロニ姐さんっ、私達だけで一体なにを───」
ペパロニ「そりゃあ決まってんだろっ、あいつを出来るだけ足止めすんだよ!」
CV33 2号車「えっ?……ペパロニ姐さん、まさかあいつって───」
ペパロニ「あぁ、あの隊長車だっ!」キャラキャラッ
CV33 2号車「えぇ!?一瞬で8両も倒したような奴ですよ!?」アセアセ
CV33 3号車「あいつ相手に足止めなんて、いくらCV33選手権ベスト3の私達でも───」オドオド
ペパロニ「おいおいお前ら、いつもなら何も考えてないような感じで私についてくるのに、一体どうしたんだ?」ニヤァ
CV33 2号車「ちょっ、何も考えてないって、姐さんそりゃあんまりですよぉ!」プンプン
CV33 3号車「あたし達だって、いつもは色々考えてたりしてるんっすよぉっ?今回のあいつは別格なだけで!」モー!
ペパロニ「へっ、どうだかな!ノリと勢いに身を任せてりゃぁ、減らず口なんて叩く暇なんかないと思うけどな!」
ペパロニ「……それにそんな弱気じゃ、アンチョビ姐さんに笑われちまうぜっ?」ヘヘッ
CV33 3号車(!)
CV33 2号車(わ、私ったら、何時にもなく気弱なことを───)
ペパロニ「アンツィオ戦車道のモットーは『考える為に立ち止まるくらいなら動け』だろ?何をすればいいか分からなくなるより、パッと思い付いたことをやった方が戦車道は楽しいぞっ!」
ペパロニ「それに、何もせずに全員やられるより、私達が戦って他が助かる方がいい!……と私は思うっ!」ニカッ
CV33 2号車「……ぺっ、ペパロニ姐さんっ……」
271 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 22:58:01.85 ID:ervrZhoE0
ペパロニ「心配すんな、私達がいなくなるくらいでノリと勢いがなくなるアンツィオじゃない!まだアンチョビ姐さんやカルパッチョもいるしな!」
CV33 3号車「……っ!そ、そうっすね!アンツィオは永久に不滅っすよね!」
CV33 2号車「アンツィオは切り替えの早さだけはどこにも負けませんからねっ!」
ペパロニ「おぉ〜っしその意気だお前らっ!相手がどんなに強力な砲を持っててもなぁっ、当たらなければいい話だっ!!」
CV33 2号車「そうだそうだ!」
CV33 3号車「流石ペパロニ姐さんは考えることが違うっす!!」
ペパロニ「へっ、それじゃあ奴に、この日の為に3人で考えてきたあの技をお見舞いするかっ!!」
CV33 3号車「いよっ、待ってましたぁ!!」
CV33 2号車「カルロベローチェだからって舐めてる連中に一泡吹かせてやりましょう!!」
ペパロニ「よぉしいくぞぉっ!!ストラッチアタックだぁぁぁ!!」ギャラギャラギャラ───
272 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 22:59:16.39 ID:ervrZhoE0
ギャラギャラギャラッ
千代車操縦手「CV33 3両接近っ、やはり我々が目標のようですっ」
千代「……」
千代(……私達の力を目の当たりにしてなお、そんな貧弱な車両で私達に立ち向かってくるその勇気……)
千代「……嫌いじゃないわ」
千代車操縦手「……え?」
千代「……」
千代(……久し振り、本当に久し振りだわ。こんなに気分が高揚するのは何時以来かしら……)
千代(戦車道を指導する立場になってからと言うもの、今目の前に迫っている彼女等のように、戦場を躍動する機会はほとんど失われてしまった)
千代(私は愛里寿が戦場を縦横無尽に駆け巡るのを見届けながら、心のどこかでそれを羨ましく思っていた───)
千代(───でもっ)
千代(今っ、私の周りにはそれがある!私を打ち倒さんとする意志がすぐそこまで迫っている!)
千代(私はその意志と戦い、はねつけ、抗うことが出来るっ!なんて素晴らしいことなんでしょう!)
千代「……あぁ、本当に───」
千代車操縦手「っ!、CV33っ、三方向に散りましたっ!」
千代車砲手「右、左、正面から来ますっ!」
千代「───幸せだわっ」ギャラララランッ
273 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:00:29.12 ID:ervrZhoE0
〜〜〜〜〜
ペパロニ「いいかっ、履帯ならCV33の機銃でも壊せる可能性があるっ!左右から狙えっ!私が真正面から向かって奴の注意を引き付けるっ!」
CV33 2号車「はいっ」
CV33 3号車「りょーかいっ!」
ギャラギャラギャラッ
千代「凄い連携ね、高校生とは思えない程に……」
千代「……よし、左から迫ってくるCV33に最高速で突進っ、同時に右の敵に砲撃!」
千代車砲手「はっ!」
千代車操縦手「はっ」
ギャラギャラギャラッ
CV33 3号車「うわっ、車体がこっち向いたっ!?」キャラキャラッ
CV33 2号車「待って待って!砲塔がこっち向いてきてる!!」ヤバイィ
ペパロニ「ちっ、私は無視かっ……お前らやられるなよっ!!」キャラキャラッ
274 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:02:03.53 ID:ervrZhoE0
《※》
3号車車長「こっちに真っ直ぐ突っ込んでくるっ!避けねぇとっ……」
3号車操縦手「ってか、なんであの車両CV33並の速度なんですかっ!?おかしいでしょ!?」
3号車車長「今は考えても無駄だっ、兎に角避けることに全力を尽くせっ!!」
3号車操縦手「はっ、はいぃ!!……で、どうやって避けるんですっ!?」
3号車車長「えぇっと……あれだっあの……前ペパロニ姐さんから教えて貰った……」
3号車操縦手「あれってどれっすか!?」
3号車車長「あれだよっ!あの……きゅっとなってきゅ〜っとなるの!」
3号車操縦手「きゅ……あぁあれっすね!!分かりました!」
3号車車長「おうっ、たぶんそれだっ!頼んだぞ!」
3号車操縦手「それじゃあいきますよぉぉ〜───それっ」カチッ
ガッ(左駆動停止)
グワァンッ
千代車操縦手(ふっ、片輪を止めて一気に右に避ける算段ねっ!そんなの想定済み───)
3号車操縦手「からのぉぉ〜それっ!!」カチッカチッ
ガタンッガッ(左駆動復活と同時に右駆動停止)
グワァァァァンッ
千代車操縦手「っ!!?なっ───」
千代車操縦手(右に行くと見せかけて左へ一気に進路を───まさかっ、フェイントっ───)
3号車操縦手「ぐぬぅぅぅっ!」カチッ(右駆動復活)
ギャラギャラギャラッ!!
ブゥゥゥゥンッッ、スカッ
千代車操縦手「あぁっ、体当たりが外れたっ───」
3号車車長「ひゅぅぅぅっ!!よくやったぞ!!」
3号車操縦手「いやぁ、一発本番でもなんとかなりますねっ!」キャラキャラッ
275 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:03:24.41 ID:ervrZhoE0
《※》
2号車車長「なんで私達を狙うかなぁっ」(憤慨)
2号車操縦手「あいつに狙われたら避けられる気がしないんですけどもっ!」
2号車車長「いぃや大丈夫っ!CV33選手権2位の実力を遺憾なく発揮すればきっと大丈夫!」
2号車操縦手「本当に大丈夫なんすね!?」
2号車車長「私の指示を信じてくれたらなんとかなるっ!よしっ、それじゃあ奴の砲身の先端が黒点になった瞬間急制動を───」
2号車操縦手「もう黒点になってますっ!!」アバババ
2号車車長「はぁ!?なっなななならはよ急制動はよっ!!」
2号車操縦手「ああぁぁ〜っ!」キキィィィィッ
千代車砲手(ふん、相手が砲を向けた瞬間速度を緩めて避ける算段ねっ、その手は今までに何度も見て来てるわ!!)
千代(私はそのことも念頭に入れて砲撃位置を調整して───)
2号車車長「っし、一気に加速してぇぇ!!」
2号車操縦手「ええぇぇえぇえっっ!!?」ガコッギュウウウウンッ
ブゥゥゥゥンッ!
千代車砲手「───っえっ」カチッバァァンッ
───ヒュンッ
2号車車長「あっっっぶなかったぁぁ!!」
2号車操縦手「すっ凄いっ!相手の考えを読んでたんですかっ!?」
2号車車長「ふっ、長年の勘ってやつよ!」ドヤァ
2号車操縦手「(まだ戦車道始めて2年強で長年と言っていいのか分からないですけど)すげぇっす!!」
千代車砲手「きゅっ、急制動の直後に急発進するなんて───」
276 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:05:02.25 ID:ervrZhoE0
《※》
ギャラギャラギャラッ
ペパロニ「よしっ、なら私達は今の内に相手の死角に入り込むぞっ!」
ペパロニ車操縦手「どっ、どうやって!?」
ペパロニ「えぇっと───奴の車体後部のマジでギリギリをかすめるように突撃しろっ!」
ペパロニ車操縦手「はっ、はいっ!」
ペパロニ「いいか、奴の砲塔は左を向いてるから、マジでギリギリを通らないと私達が奴の裏を取ろうとしてることがバレるからなっ!」
ペパロニ「はいぃ!!」ギャラギャラッ
ペパロニ「よしっ、いっけぇぇぇ!!」
グワァァンッ
ペパロニ「……どうだっ!?」チラッ
千代(さて……左右は任せておけば大丈夫だとして、真ん中から突っ込んでくるのは───)
千代(───え、いない……?)
ギャラギャラギャラッ
ペパロニ「……よしっ、気付かれてないっぽいぞ!」
ペパロニ車操縦手「やりましたね姐さんっ!」
ペパロニ「よぉし、それじゃあ奴が私達のことを見失ってる内に、奴の一番弱そうな車体後部に機銃をかますぞっ!」
ペパロニ車操縦手「やっちゃって下さい姐さんっ!!」
ペパロニ「任せとけっ!!…………」
ペパロニ「……」
ペパロニ「…………あれ、あの、操縦……」
ペパロニ車操縦手「えっ?……あぁ忘れてましたっ!この戦車砲塔ないんでしたねっ!」
ペパロニ「お前そこ忘れるかぁっ!」ズコッ
ペパロニ車操縦手「すみませんっ、すぐ向けます!」グリンッ
ペパロニ「よぉし、それじゃあ気を取り直してぇぇっ───」カチッ
ペパロニ「おりゃぁぁ!!」バババババッ
カンカンカンカンッ
千代「っ!!」(いつの間に後ろに───)
ギャラギャラギャラッ
ペパロニ「か〜っ!!やっぱぜんぜん効かねぇ!」
ペパロニ車操縦手「ねっ姐さんっ!バレたから早く退避しないと───」
277 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:06:14.47 ID:ervrZhoE0
千代「操縦手っ、全速で後退っ」
千代車操縦手「えっ?あ、了解っ!!」グッ
ギャラギャラッ───
ペパロニ「うわつ、後退がはえぇっ!このままじゃっ……!」
ペパロニ車操縦手「ふっ、踏み潰されっ───」
ギャラギャラギャラッ
ガシャァァンッ
ペパロニ「ぬわぁっ!?」
ペパロニ車操縦手「うわぁぁぁ!?なんっ───」
千代「っ!!」
千代車操縦手「あっ、あんな避け方ありなのぉ!?」
CV33 2号車「大丈夫ですか姐さんっ!?」
ペパロニ「なっ、えっ?」
CV33 2号車「すんませんっ!姐さんを助ける方法で咄嗟に思い付いたのが今のだけだったんで!!」
ペパロニ車操縦手(わ、私達の車両にぶつかって、私達をはね飛ばした……!?)
ペパロニ「とっ、兎に角あの路地に逃げ込むぞ!急げぇっ!!」
ギャラギャラギャラッ───
278 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:07:22.39 ID:ervrZhoE0
〜〜〜〜〜
ペパロニ「……いやぁ、だいぶん荒かったがさっきのがなかったら私達はひき倒されてたっ、サンキューなっ!」
CV33 3号車「あれは絶対アンチョビ姐さんには見せられないっすね!」(苦笑)
ペパロニ「あぁ、姐さんは本当に私達のことを気遣ってくれるからなぁ、こんな無茶したのがバレたら───」
CV33 3号車「おやつ抜きになるかもしれませんね!」
ペパロニ「うわぁ、折角の武勇伝なのに姐さんに言えねぇじゃねぇか!!」ウガーッ
CV33 2号車「まぁこれは私達の心の中だけに留めるってことで……」ハハッ
ペパロニ「むぅ、ちょっと口惜しいがそうするか!……よし、そろそろ他のCV33が全部逃げれた頃じゃないか?」
CV33 2号車「2分ぐらいは稼ぎましたもんね!」
CV33 3号車「そうっすね、他の車両に連絡を取ってみるっす!」ピピッ
279 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:08:20.45 ID:ervrZhoE0
〜〜〜〜〜
千代車操縦手「……」
千代車砲手「……あっあの……」
千代「……」
千代車砲手(っ……流石にCV33に翻弄なんてされたから、島田師範怒ってるよなぁ……)ウゥ…
千代「……」
千代「……───しい」ボソッ
千代車砲手「……えっ?今なんと───」
千代「……素晴らしいっ!実に素晴らしい!」
千代車砲手「えっ、す、すばっ……?」
千代「私の想像をはるかに越える内容だわ!高校生の戦車道がここまで成熟していたなんて!」
千代「道理で愛里寿と同等以上に戦うことが出来る訳だわ。私は完全に、高校生を見誤っていたわ……」
千代車砲手(し、島田師範が───)ゴクリッ
千代車操縦手(こんなにも楽しそうな島田師範は初めて見るかも……)
280 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:09:28.17 ID:ervrZhoE0
ピピッ
千代「副隊長、そちらの首尾はどうかしら?」
第2小隊副隊長『はっ、こちらはジワジワ相手の数を減らしつつ、徐々に南に追い戻していますっ』
千代「なるほど、逃がした車両は?」
第2小隊副隊長『今のところ1両も逃がしておりませんっ』
千代「分かったわ(期待以上の成果ね)」
千代「そろそろ第5小隊の戦線離脱が終了するから、それまでそのまま持ちこたえなさい」
第2小隊副隊長『了解ですっ』
ピッ
千代(……さてと……)チラッ
千代「……操縦手、あの3両が逃げ込んだ路地に入り、彼女等を路地から追い立てなさい。彼女等と他のCV33を1ヶ所に集めるわ」
千代車操縦手「了解っ」
千代「……」
千代(もっと彼女達との戦いを楽しみたいけど、私達にも次の作戦行動がある───次の戦闘が最後になりそうね)
千代(やはり最後は本気で彼女達と相まみえたいわね……)
千代「……」
千代「……歌いたくなってきちゃった……」フフッ
281 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:10:49.42 ID:ervrZhoE0
〜〜〜〜〜
ペパロニ「なにぃっ!?まだ誰も逃げ切れてないのか!?」ガバッ
CV33 3号車「いや、私も信じられなかったんですけどっ、敵の強さが予想以上らしくっ……!」
ペパロニ「っ、マジかぁー……!どうするっ!?」
CV33 2号車「……私達も逃走部隊に合流して、私達が主導で逃走経路を切り開く……とか?」
ペパロニ「うぅぅ〜ん……はぁ、結局時間稼ぎは意味無かったかぁ」ムー
CV33 3号車「ストラッチアタックの実戦練習が出来ただけだったっすね……」
ペパロニ「うむ……まぁそれだけでも儲けもんか───」
ギャラギャラギャラッ
ペパロニ「……んぁ!?あいつ、こっちにっ!」
CV33 2号車「にっ、逃げましょう姐さんっ」
ペパロニ「あぁ!!」
ギャラギャラギャラッ
千代車操縦手「件の3両、包囲網の中心部に向かっています」
千代「よしよし……」
千代「……第2小隊全車へ。これより包囲網を徐々に縮め、私が包囲網の中で敵車両を殲滅する。準備を始めなさい」
第2小隊一同「「「はっ」」」
282 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:11:54.41 ID:ervrZhoE0
キャラキャラキャラッ───
CV33 11号車「くぅぅ……あっ、姐さんっ!!うわぁっ!?」ヒュンッ
ペパロニ「おいお前らっ、そんなに敵の包囲は固いのかっ!?」
CV33 11号車「は、はいっ、路地を使って逃げようとしても、何故か先回りされて……!」
ペパロニ「っ……」
ペパロニ(なんだ?何故だ?確かに奴等も速いが、CV33の方が速度は速いはずなのに───)
───ヒュンッ
ペパロニ「うぅぅおぉぉ!?あっぶねぇ!!」ヒュンッ
CV33 3号車「姐さんっ、敵の隊長車が追い付いてきましたっ!!」バケモノッ
CV33 2号車「包囲もだんだん狭くなっていますっ!」
ペパロニ「へっ、そろそろ私達を一気に始末する仕上げってことかっ……」クッ
CV33 2号車「姐さんっ、どうしますっ!?」キャラキャラッ
ペパロニ「むぐぐぐぐ───」
283 :
amano
[saga]:2016/06/25(土) 23:13:57.67 ID:ervrZhoE0
長過ぎて一日では更新出来ないので、明日の23:00に続きを投稿します。
それと次回でやっとミー中隊の場面が一段落します。他の中隊を待っている方々、もうしばらくお待ち下さい。
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/26(日) 00:12:42.63 ID:FMNvlAtuo
乙です
CV33のtop3すげーな
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/26(日) 02:34:53.72 ID:iLiHKRYHO
乙躍動感がすごい
286 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/26(日) 06:33:25.07 ID:yymC8I26o
乙です
287 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:04:48.94 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
ピピッ
第2小隊副隊長「島田殿、ここら一帯のある程度の包囲が完了しました」
千代「よろしい」
千代「……操縦手」
千代車操縦手「はっ」
千代「これから私達は、私達以外の車両がCV33を1ヶ所に集めてくれている広場に突っ込み、近距離から殲滅する」
千代「───包囲網に入った後、私はハッチを開けて久し振りの戦場を感じたいから、貴女は自由に動いてくれて構わないわよ」
千代車操縦手「はっ!」(島田師範、私に任せるってことは完全にノリノリになってるな……)
千代「それと砲手」
千代車砲手「はっ」
千代「貴女も自由に発砲して構わないわ。心置きなく撃ちなさい」
千代車砲手「はっ!」
千代「……それじゃあ行きましょうか。……第2小隊全車、道を塞ぐ場所にて待機。今度こそ、島田流の真髄を見せてあげるわ」
288 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:06:09.92 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラ───ピタッ
CV33 2号車「───えっ?」キャラキャラ──
CV33 3号車「……なんだ?奴等の動きが───」
ペパロニ「───止まった……?」
───ギャラギャラギャラッ(千代車)
CV33 2号車「……!……ね、姐さん……」ゴクリッ
ペパロニ「あぁ───おい、全車止まれっ!」
ギャラギャラ───ピタッ
ペパロニ「……」
ペパロニ「へっ、あいつ自ら私達の死地をお膳立てしてくれるって訳か……」
CV33 3号車「今度ばかりは、マジで助からないかもしれないっすね……」
ギャラギャラギャラッ
ペパロニ「ふんっ……まぁ、精一杯足掻いてみせるさっ!私はまた姐さんのそばに戻らなきゃならないからなっ!」
ギャラギャラギャラッ
ペパロニ「───それに、私はこの試合でまだ何の役にも立ててねぇ、このままやられちまったら───」
千代車操縦手「……行きますっ」グッ
ギャラギャラギャラッ!!!
ペパロニ「───自分自身を許せねぇ!!」ギャララララッ
289 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:07:46.22 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
ペパロニ「全車散れっ!!出来るだけ奴に近付くなっ!!」
CV33一同「「「はいっ!!」」」
キャララララッ
千代車操縦手「ふん、この私から逃げられるとでも思ってるのかしらっ!」グワァァンッ
CV33 28号車「ひゃあっ!?なにあの旋回───きゃあっ!!」バァァンッ(シュパッ)
千代車砲手「おい、もっと滑らかに運転できないのかっ!当て辛いだろ!」
千代車操縦手「あんたの腕が悪いだけじゃないの?」ニヤッ
千代車砲手「私は東富士演習場主催のスナイパー大会で2位の常連なんだぞっ!そんな訳あるかい!」プンスカ
千代車操縦手「なんで1位じゃないのよっ!そこは1位じゃないと説得力半減よ!」グィィンッ
千代車砲手「1位……は無理だ、あの人がいる限りなっ」ガコッズバァァンッ
千代車操縦手「えっ、誰よ1位の人?貴女がそこまで言うなんて珍しいわね……」ギャラギャラッ
千代車砲手「今はそんなことどうでもいいだろっ!運転に集中しろ集中っ!」ドゴォォンッ(シュパッ)
千代車操縦手「はいはい分かりましたよスナイパー(2位)さん」ギャララララッ
千代車砲手「いちいち鼻につく言い方をするなっ」バァァンッ
CV33 37号車「うわぁぁぁっ」(シュパッ)
CV33 3号車「っ、やっぱあいつ化け物っすよっ!!あんな重そうな戦車であんな動き出来るわけないですって!!」
ペパロニ「確かに、愛里寿のセンチュリオンみたいな動きだな……あの車両の乗組員の顔を拝んでみたいぜっ……」
CV33 18号車「ペパロニ姐さんっ、このままじゃ全車あいつにやられてしまいますっ!!」ヒィィィ
ペパロニ「2、3号車以外はあいつを中心に大回りに走って、どうにかして包囲を突破してくれっ!あいつと戦うよりかは外周のやつらと戦う方がマシだっ!」
CV33一同「「「はぃっ!!」」」(必死)
290 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:09:30.42 ID:p1z9qmh+0
千代「……」
千代「」ガチャ(ハッチ)
ブワァァァ───(なびく髪)
千代(……ふふっ、やはり戦場は刺激的だわ……)
千代「……」チラッ
第2小隊副隊長「外周に近づくCV33には容赦するなっ!島田殿の方に追い返せっ!」ズバァァンッ
千代「……」チラッ
第2小隊E75六号車「うわぁぁもうっ、機銃が鬱陶しいっ」カンカンカンカンッ
CV33 39号車「さっさとそこどかねぇと機銃ノックし続けるぞっ!」
第2小隊E75六号車「地味な嫌がらせ止めてっ!あんたちっちゃいから狙えないのよっ」
千代「……」チラッ
CV33 2号車「姐さんっ、また奴にストラッチアタックかましますかっ?」
ペパロニ「いやっ、周りに他のCV33がいるから無理だっ!事故るぞっ!」ギャラギャラ
CV33 3号車「じゃあ分度器作戦でもっ───」
ペパロニ「私その作戦しらねぇんだっ!」
CV33 3号車「えっ!?」シラナイッ!?
千代「……」フゥ
千代(……やはり戦車道は素晴らしい。か弱い乙女が無骨な戦車に乗り込んで、仲間と共に覇道を目指す───そんな光景が今、目の前にある)
千代(───私は今歓喜に包まれている。戦車道の発展に尽力してきた者として。……そして、彼女達と同じように、勝利の先に一体何があるのか確かめようとした者として───)
千代「……ッスー───」
291 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:10:52.89 ID:p1z9qmh+0
千代「───O Freunde, nicht diese T?ne───」
第2小隊E75十号車「……えっ?」カンカンカンッ
第2小隊E75九号車「何っ?命令ですかっ!?」ヨクキコエナイッ…
第2小隊副隊長「しっ、島田殿……?」ギャラギャラ…
千代「Sondern la?t uns───」
第2小隊E75三号車「……歌を……歌っているの?……」ズバァァンッ
千代「angenehmere anstimmen und───」
第2小隊E75四号車「……この歌は確か、ヴェートーベンの……」ガシャンッ
千代「───freudenvollere.」
───
CV33 2号車「姐さんっ、敵の動きが鈍くなりましたよっ!なんででしょうっ?」
ペパロニ「う〜ん知らんっ!だがこの機会を逃す手はねぇ!!今の内になんとしてでも包囲を突破するぞっ!!」ギャラギャラギャラギャラ
───
第2小隊副隊長「……島田殿、今のは───」
千代「───……おお友よ、このような音ではない。我々はもっと心地よい、もっと歓喜に満ち溢れる歌を、歌おうではないか───」
第2小隊副隊長「……?」
千代「……貴女は知ってるかしら?私の愛娘である愛里寿はね、本気で敵と戦う前や気分が高揚した時には必ず『おいらボコだぜ』を歌っているの───」カチッ
ドォォンッ
ズバァァンッ!!
CV33 14号車「うわぁっ!」(シュパッ)
千代「───つまりは、そう言うことよ」ニヤッ
第2小隊副隊長「っ!!」ゾワッ
第2小隊副隊長(……な、なんだ……今のは?……ただ島田殿の声を聞いただけなのに、恐怖が魂底から沸き起こってくるような……これが、『日本戦車道ここにあり』と言わしめた島田流を率いる者のオーラ……っ)
千代「フンフンフンフンフーンフフーン───」
千代「……さぁ、共に歌いましょう───」
千代「───歓喜の歌をっ!」
292 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:12:05.75 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
───ギャラギャラギャラッ
CV33 16号車「…っ!姐さん、敵の動きがまた活発に───うわぁ!!」ガシャァンッ(シュパッ)
ペパロニ「んっ?なんだどうしたっ!?活発にってどう言うことだ!?」
CV33 19号車「きゅっ、急に敵の動きが変わってっ……防戦一辺倒だったのに攻勢にっ……くぅっあっぶねぇ!」スパァン──ヒュンッ
ペパロニ「動きが……っ?……だが敵がその場から動いたのなら好都合だぞっ!退路を見つけられるかも───」
ピピッ
アンチョビ『おっおいペパロニっ!!緊急事態だっ!!』
ペパロニ「うぇ!?姐さんどうしたんっすかそんなに慌ててっ?」
アンチョビ『今まで私達と交戦してたE50がいきなりそっちに向かったっ!!挟み撃ちにされるぞっ!!』
ペパロニ「まじっすかっ!?」(驚愕)
アンチョビ『私達はE50を追撃しようと試みたんだがっ、どこかからの阻止射撃を食らってここに押し留められてるっ!だから早く逃げろっ!!』
ペパロニ「りょっ、了解っす!!」
ピッ
ペパロニ「……うへぇ、こりゃ流石の私も絶体絶命かっ……」クゥゥッ
293 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:17:34.66 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
ズドォォンッドゴォォンッ
千代「フンフンフンフン───」ズバァァンッ
CV33 35号車「うわぁぁぁ!」(ドゴォンッ)
ペパロニ「えぇいっ、こいつらだけの包囲網からも逃げられてないっつうのに、さっきのE50まで来やがったらっ……」チッ
CV33 2号車「ほ、報告っ!西側に新たな敵影を確認っ!!」
ペパロニ「うぉいもう来たのかっ!?」ハエェヨッ
ギャラギャラギャラッ
第5小隊隊長「島田殿っ、第5小隊只今増援に駆けつけましたっ」
第5小隊副隊長(……あれ、見た感じ第2小隊だけでも十分なくらい蹂躙してるような……)ウーン…
千代「戦闘を中断させてすまないわね。早速だけど北側に戦力を集中させてくれないかしら?敵の逃げ道を出来るだけ減らし、私が包囲網の内部で敵を一気に叩くわ」ギャラギャラッ
第5小隊隊長「はっ!」
第5小隊副隊長「はっ……島田殿の車両のみで敵を……?」
千代「えぇ。第2小隊の他の車両や第5小隊には悪いけど、少し私のわがままに付き合って欲しいの」ニコッ
第5小隊副隊長「はっ、はいっ!」(逆らったらヤバイやつだなこれは……)
千代「それじゃあ北側道路の封鎖はお願いね?」
第5小隊隊長「はっ!」
第5小隊副隊長「はっ!」
千代「……」チラッ
ペパロニ「くっそぉっ、更に包囲が頑強にっ……」キャラキャラッ
CV33 2号車「流石の私達もここまでかもぉっ!」
CV33 3号車「諦めんなっ!!……って叫びたいけど、八方塞がり&四面楚歌だもんなぁ……」キャラキャラッ
ペパロニ「兎に角動き回れっ、敵の砲撃を掻い潜りながら隙を探すんだっ!」パパパパパッ
千代(……頑張っているわね……)
294 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:18:27.53 ID:p1z9qmh+0
千代「……さぁ、そろそろクライマックスと洒落込みましょうか!」
千代車操縦手「……いかがなさいますか?」
千代「貴女が思ったままに車両を動かしなさい、貴女なら命令がなくとも素晴らしい動きをしてくれると分かってるわ」ニコッ
千代車操縦手「はっ!」
千代「あなたもよ、砲手」
千代車砲手「はっ」
千代「貴方は島田流門下生の中でもピカイチの狙撃能力を持っている……この場で存分に振るいなさい」
千代車砲手「はっ!」
千代「……」
千代(アンツィオの若き乙女達、貴女達は本当によく頑張った……でも、貴女達は知らなければならない。この世界には、絶対に越えられない存在があると言うことを───)
295 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:19:46.43 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
CV33 31号車「ぐわぁぁっ!」(シュパッ)
CV33 38号車「ぐふぅっ」(シュパッ)
ペパロニ「ちぃ、もう敵の方が車両数勝ってるんじゃないのか!?」
CV33 2号車「確かにっ、すれ違う戦車が敵の方が多くなってきましたねっ!」ヒュンッ
CV33 3号車「もぅ無理っすよぉペパロニ姐さぁぁぁぁん!!」ウワァァンッ
ペパロニ「まだだ、まだ諦めるなぁ!!」ギャララララッ
ズバァァンッシュバァァンッ
千代車操縦手「おりゃおりゃおりゃぁぁぁ!!」ギャララララッ
千代車砲手「次───ドオンッ、次───ドオンッ、次───」ドゴンズバァンドガァン
千代「……」
千代(……本当に、あの3両は強いわね。私の自慢の門下生の攻勢を、危なげながらも避け続けている……)
千代「……」
千代(───これだから戦車道は面白い!)ガバッ
千代(単純な力の優劣ではないっ、天才的な戦術や戦車の性能でもないっ)
千代(もっと潜在的な何かが戦車道の根底には存在している!)
千代(私はそれを知りたい───いや、恐らくその答えは出ている)
千代(私は……私の心は、その答えが正しいのかどうかを知りたがっているんだわ)
千代(……)
千代(……今日、その答えが分かる気がする。しほが自衛隊戦を境に何かが変わったように、私も───)
千代「───ランランランラン───」スゥゥゥ
296 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:20:59.55 ID:p1z9qmh+0
千代「Freude, sch?ner G?tterfunken, Tochter aus Elysium(歓びよ、美しい神々の火花よ、エリジオン(楽園)の娘よ)」ヒュンッ,ヒュヒュンッ
ズバァァンッ(シュパッ)
ペパロニ「なっ、なんだ!?更に動きがっ───」ギャラギャラギャラッ
千代「wir betreten feuertrunken,?Himmlische, dein Heiligtum!(われらは熱き感動に酔いしれて
、天上の、御身の聖殿に踏み入ろう!)」ズババァンッ
ガシャァンッ、ズガァンッ!!
CV33 2号車「どっ……どうしてあのE75は……あんなに美しく戦えるの……?」
CV33 3号車「まるで……舞っているような……」ゴクリッ
千代「Deine Zauber binden wieder,?was die Mode streng geteilt?(この世の慣わしが厳しく分け隔てた者たちを、あなたの神秘なる力はふたたび結び合わせる)」カンカンッカンカンカンッ──ガシャンッ
ガシャァンッ!(シュパッ)
ズバァァンッ!!(シュパッ)
ペパロニ「くそぅっ、なんで高機動のCV33に、あんな平然とっ……!!」ギュルルルンッ
CV33 2号車「ペパロニ姐さんっ、このままではっ……!」ヒュンッ
ペパロニ「あぁ、もしかしなくても全滅かもなっ!!」バババババッ
CV33 2号車「不味いっすよっ──おわっ!」ヒュンッ──
千代「alle Menschen werden Br?der,?wo dein sanfter Fl?gel weilt.(御身の優しい翼の憩うところ、すべての人が兄弟となる)」──ヒュンッ
ガシャァァンッ!(シュパパパッ)
ペパロニ「くっ……今生き残ってるのは!?」
CV33 2号車「私達を含めて5両ですっ!」
CV33 3号車「5両っ!?40両もいたのに───」
ペパロニ「へっ、5両もいりゃあ十分だっ!おいっ、全車私に付いてこいっ!!」ギャララララッ
CV33 2号車「ペパロニ姐さんっ、なにをっ……?」
ペパロニ「決まってんだろっ!南に突っ込むんだ!こんままうだうだあいつとジャレてても何も変わんねぇ!!覚悟を決めろぉぉっ!!」ギャラランッ
297 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:22:25.54 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
第2小隊E75四号車「す……凄い……」ゴクリッ
第2小隊E75三号車「せっ、戦車に、あんな動きが可能なんですか……」ボウゼン
第2小隊副隊長「お前達もよく見ておくといい。島田殿のあのようなお姿は、もう2度とお目にかかれないだろうからな……」
ブゥゥゥゥンッ───
ペパロニ「どけどけぇ!!」ブンブンブーンッ
第2小隊副隊長「……なっ!?奴等逃げるつもりかっ!三号車っ」グワァァ
第2小隊E75三号車「はっ!」グワァァ
CV33 2号車「姐さんっ、E75が壁にっ───」
ペパロニ「くっそ……」(間に合わないか……っ)
298 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:23:39.29 ID:p1z9qmh+0
ギャラギャラギャラッ!!
CV33 20号車「うおぉぉぉぉっ!!」ブゥゥゥンッ
CV33 21号車「おうりゃぁぁっ!!」ブゥゥゥンッ
ペパロニ「えっ!?お前らちょっ───」
ガシャシャァンッ!!
第2小隊E75三号車車長「えっ!?こっ、こら豆戦車っ、そこをどきなさいっ!!」ギリギリギリッ──
第2小隊E75三号車操縦手「車長っ、豆戦車が履帯に挟まって動けませぇん!!」
第2小隊E75三号車車長「なにぃ!?」
CV33 20号車「だぁれがどけって言われてどくかぁっ!!」ムゥゥッ!!
CV33 21号車「姐さん達っ!私達が押さえてる内に早くっ!」ウガァッ
ペパロニ「お前らっ───」クッ
ペパロニ「───お前らのことっ、一生忘れないからなぁぁぁっ!!」グワァァンッ
ブゥゥゥゥンッ───
ズバァァンッ(シュパパッ)
CV33 20号車「へっ、アンツィオの意地を見たかっ!」ヘッヘッヘッ
CV33 21号車「これで私らの作戦は成功だなっ!」ハッハッハッ
千代「……まさかEシリーズ19両の包囲網から脱出するとはね……」パチパチパチ(拍手)
299 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:24:42.90 ID:p1z9qmh+0
第2小隊副隊長「あぁっ、南に……っ!、早く追わなければっ───」ギャラギャラギャラッ
千代「その必要はないわ。放っておきなさい」キャラキャラッ…
第2小隊副隊長「えっ?……しっ、しかし……」
千代「あの3両の技量は中々のもの……包囲の外で彼女らを仕留めるのは難しいわ」
第2小隊副隊長「それでは、CV33は放っておくので───」
千代「いえ、奥に潜り込んだCV33の始末は"あの部隊"に任せるわ。いくらこの場から逃げ仰せることの出来た彼女達でも、流石に次はないでしょう」
千代「……それよりも私達はすぐに、次の作戦の基点となる橋───狩川橋と飯泉橋を押さえに行かないと……ね?」
第2小隊副隊長「は、はいっ」
千代「……その作戦は言わば、高校連合側に致命的な楔を打ち込む為の布石。成功すれば、最早取り返しがつかないほど戦況が私達に傾くでしょうね」
第2小隊副隊長「……」ゴクリッ
千代「……さて、久し振りに戦ったからかしら、少し興奮してしまったわ」
第2小隊副隊長「……ん、少し……?」
千代「なにか?」
第2小隊副隊長「なにも御座いません」(即答)
千代「宜しい。……まぁCV33を取り逃した責任は私にもあるわ。貴女は次の作戦を失敗させないように全力を尽くしなさい」
第2小隊副隊長「はっ、はいっ!!」
300 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:26:19.88 ID:p1z9qmh+0
ピピッ
しほ『ちよきち、首尾は───と聞くまでもないわね。貴女少し暴れ過ぎよ?』
千代「そんなことないわしぽりん。まだまだ暴れ足りないわ」ウフフッ
しほ『CV33を貴女の車両だけで20両も倒してて良く言うわね……本当に島田流は親子共々血気盛んなのね……』
千代「西住流にだけは言われたくないわね」
しほ『はいはい……それで、これからどうするの?』
千代「そうねぇ……引き続き第2小隊は自由に動かしても構わないのかしら?」
しほ『えぇ。……狩川橋と飯泉橋のことさえ忘れなければね』
千代「忘れるわけないじゃない!───タブン」ボソッ
しほ『……最後の一言は聞かない方が良かったかしら?』
千代「あら、なんのこと?」シレッ
しほ『……まぁいいわ。貴女ほどの人が戦車道において出し抜かれる様なことはないでしょうし、好きにしなさい』
千代「感謝するわ。……それと、いつまでも戦地後方に引きこもってる貴女にお仕事をお願いしたいのだけど……」
しほ『人聞きの悪い言い方をしないで。後方指揮よ。後・方・指・揮』マッタク…
千代「ふっ、そう言うことにしておくわ。……そちらに子鼠が3匹潜り込んだわ。貴女の部隊で対処をお願いね?」
しほ『勝手に仕事を増やさないでくれないかしら』イラッ
千代「頼れるものは友達って言うじゃない?頼むわしぽりん!」
しほ『そんな猫なで声で言われても……分かったわ、なんとかする』
千代「恩に着るわ!」ウフフッ
しほ『はぁ……それじゃあ切るわよ。また何かあったら連絡しなさい。ちよきち』
千代「分かってるわよしぽりん。それじゃあ」
ピッ
千代「……さて、愛里寿はどこにいるのかしら……」エーット…
千代「……ふむ」(偵察小隊からの報告文書)
千代「……富士見大橋ね、それならあの作戦に便乗して愛里寿とも戦えるかしら……」タノシミネ…
301 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:27:39.98 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
ペパロニ「よしっ!、なんとか南に辿り着いたっ……!」
CV33 2号車「多大な犠牲は払いましたが、やりましたね!」グスッ
ペパロニ「あぁ!それじゃあアンチョビ姐さんに報告するかっ!」
ピッ
ペパロニ「もしもし姐さんっ?ペパロニっす!」
アンチョビ『おぉペパロニかっ!大丈夫か!?』
ペパロニ「はいっ!なんとか3両だけ南に潜り込むことが出来たっすっ!!」
アンチョビ『おぉぉ、よくやったぞ!これで他の部隊の作戦も動き出す───え、3両?』
ペパロニ「はいっ、3両っす!!」
アンチョビ『他の車両はどうした?』
ペパロニ「えぇっと、1、2、3号車以外は全部やられちゃいましたっ!」テヘッ
アンチョビ『……ぜ、ぜぜ全部っ!?あんだけいたCV33が37両もやられたのかっ!?』
ペパロニ「いやぁ〜参っちゃいますよねぇ!!なんかクソ強いやつが敵に1両いたんすよ!」
アンチョビ『そ、そうか……って、それじゃあミー中隊は、試合始まって早々4/5を失ったのか……?』ホエェ
ペパロニ「そうなりますかね?まぁ兎に角作戦目標は達成出来ましたし!あれっすよあれ、終わりよければ全て良しってやつですよ!」
アンチョビ『まっ……まだ何も終わってなぁぁぁいっっ!!』(魂の叫び)
カルパッチョ(むしろやっと始まったって感じですもんね……)
302 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:28:27.82 ID:p1z9qmh+0
〜〜〜〜〜
小田原球場観客席、中継モニター前
ザワザワザワ……
みほ「……」(絶句)
優花里「うわぁ……」
沙織「いやいやいやいや、あり得ないでしょぉぉ!!」
華「あの車両、島田千代さんが乗っていらっしゃるのですね……道理で……」
麻子「攻撃力皆無のCV33と、島田流家元の駆るE75が正面からぶつかったら、そりゃああなる」
カタカタカタカタっ───(モニターの音)
麻子「お、モニターに途中経過が発表されるぞ」
カタカタっ───カシャンッ!
303 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:29:17.61 ID:p1z9qmh+0
《第一次遭遇戦》
◇Eシリーズ側損失
第5小隊E50十号車 ×1
計1両
◇高校連合側損失
BT-5
セモヴェンテ三号車
セモヴェンテ四号車
CV33 4号車
CV33 5号車
CV33 6号車, etc.───
───CV33 39号車
CV33 40号車
計40両
304 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:30:06.97 ID:p1z9qmh+0
麻子「……悲惨だな」シミジミ
優花里「いやぁ、もう笑うしかないですねぇ……」アハハ……ハァ…
沙織「キルレシオ1:40って、何がどうなったらそんな数字になるの……」
華「あのような状況下でも生き残ったペパロニさんはやはり、素晴らしい操縦技術をお持ちなんですねぇ」
沙織「本当だよ〜、3両だけでも南に抜けられて本当に良かった……」ホッ
みほ「……」ジーッ(モニター)
みほ(高校連合・Eシリーズ軍団共に、他の部隊に目立った動きはなし……ムーミン中隊は橋を渡る準備をしてるみたいだけど、ミー中隊の偵察結果を待ってるのかな?)
みほ(……今の戦闘を見た限り、Eシリーズ軍団は全車お姉ちゃん級の戦力だと考えていい。普通に考えれば勝てるわけがないけど───)チラッ
みほ「───えっ?」
みほ「」(目を)ゴシゴシッ
みほ「───えっ?」(2回目)
優花里「……ん?どうかしましたか?」
みほ「いや、Eシリーズ軍団を写してるモニターのあの戦車───」サァー(蒼白)
優花里「ん?どれどれ〜……」チラッ
優花里「……へっ?……あっ、あああの車両は……!?」サァー(蒼白)
305 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:31:02.67 ID:p1z9qmh+0
優花里「あ、あんなのを持ってこられたらっ、MAUSすら正面からっ……!」ガクガク
みほ「お母さん……いくら非公式だからって設計図があるかないか分からない車両を持ち出すのは……」(諦め)
優花里「あっはは、いやぁ、流石西住流はなんでもありですねっ!見ていて楽しいですっ!」(思考停止)
みほ「機動性もまあまああるし、もしかしたらカールより危険かも───」
優花里「大丈夫ですよ西住殿っ!また会長達が飛んで倒してくれますよっ!」
みほ「優花里さん、大洗は参加してないんだ」(真顔)
優花里「あぁそうでしたね、不肖秋山、うっかりしてました!」
みほ「もう、秋山さんったらうっかりさんなんだから!」
みほ&優花里「は、はははっ───」
みほ&優花里「───はぁぁ……」ズーン
沙織「……なんか2人してモニターを見ながら笑ったり落ち込んだりしてるんだけど……」コワッ
麻子「放っておけ」
売り子「はぁい!熱いファイトを見ながら食べるあっつあつの焼きそばはいかがですかぁ!」
華「14パック下さいな」
売り子「まいどー」
306 :
amano
[saga]:2016/06/26(日) 23:31:44.32 ID:p1z9qmh+0
お待たせ致しました、次回やっと別の部隊に場面が移ります。
次回更新「不明(しばらく間を置いてから、3日に1回投稿を再度始めたいと思います)」
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/27(月) 02:15:39.92 ID:RapbAZjLo
まぁこのくらいの戦力差はあるよな
みほはこれ戦えなくて残念がってるのかな?
308 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/27(月) 14:28:31.03 ID:wBuFPy4Ao
乙!
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/27(月) 14:29:32.97 ID:LH2PXYBho
CV33すげえな
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/29(水) 15:37:13.01 ID:wqzOWwZEo
乙です
311 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:51:07.54 ID:wsldor890
お待たせ致しました。ようやく物語の大筋の微修正が完了したので、出来るだけ早め早めの投稿を始めていきたいと思います。
312 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:52:10.53 ID:wsldor890
〜〜〜〜〜
酒匂橋東側、連歌橋付近
まほ「───うむ、そうか……分かった、ご苦労だった」
アンチョビ『本っ当に済まないっ!もっと私の指揮がしっかりしていれば……』クッ
まほ「そう自責することはない。相手が悪かっただけだ」
アンチョビ『で、でも───』
まほ「確かに偵察の要となるCV33の大量損失はこの戦いにとって手痛いものだが、取り返しのつかないものではない」
まほ「それにお前は『敵領域に偵察部隊を送り込む』という作戦目標は達成している。次を頑張ればいい」
アンチョビ『そ、そうか───そうだな!私もクヨクヨしてられないな……!』
まほ「その意気だ……それじゃあもう切る。次の指示があるまで、付近を警戒しながらその場で待機していてくれ」
アンチョビ『了解っ!』
ピッ
313 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:53:23.79 ID:wsldor890
まほ「───カチューシャ。ケイ。聞いていたか?」カチャ…
ケイ「えぇ……出来れば聞きたくなかった内容だけどね……」
カチューシャ「あのすばしっこいCV33を、ものの10分で殲滅するなんて……」クラクラ
まほ「ふむ……アンチョビの報告が正確だとすると、ミー中隊はいきなり部隊の4/5が壊滅したことになる。幸いにも3両のみ、敵領域への侵入を果たしたようだが───」
カチューシャ「いっ……いくら乗組員がWACだからって、余りにも強過ぎない?」
まほ「お母様が召集したWACだ。ただのWACではないだろう」
ケイ「つまり……全員西住流上がりだったりしちゃうわけ?」
カチューシャ「字面だけで身震いのする内容ね……」
まほ「所々に島田流も混ざってたりしてな」
カチューシャ「そんなドッキリ要素いらないわよっ!」
314 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:54:34.96 ID:wsldor890
まほ「まぁともかくだ。我々高校連合はCV33の大量損失により、敵の配置等を詳しく知ることは難しくなったと言える」
ケイ「3両じゃ満足に敵情視察は出来ないわよねぇ……いまペパロニ達はどうしてるの?」
まほ「アンチョビによれば、市方神社と言う所に潜伏しているらしい。車体に『狙』と描かれている平べったい車両がペパロニ達のことを探しているらしく、迂闊に動けないようだ」
ケイ「『狙』って……狙撃部隊ってことかしら?」
まほ「恐らくな。アンチョビ達を封じ込めたと言う部隊がそれだろう」
カチューシャ「ちょっと、そんな状態で敵情視察なんて無理じゃないの?敵の配置が分からないと、私達もスナフキン中隊も動けないわよ?」
まほ「そうだな……敵の車両の方が圧倒的な格上である以上、無闇に攻撃しても損害ばかりが増えるだけだ。だからこそ敵の配置を確認し、出来るだけ裏を掻くような攻勢を仕掛けたいのだが……」
ケイ「hmm……中々上手くいかないものね」
315 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:55:51.63 ID:wsldor890
カチューシャ「ねぇねぇ!やっぱりミー中隊に頼りきりじゃなくて、私達も独自に偵察を出さない?」
まほ「さっきお前とノンナで話していたことか……やはりそうするか?」
カチューシャ「そうねぇ……高機動の車両で一気に橋を渡って敵の配置を確認して、その後可及的速やかにムーミン中隊とスナフキン中隊の連携攻撃を開始する───とかは?」
ケイ「いいんじゃない?いつ敵の方から攻めてくるとも分からないし、私達から仕掛けた方が動揺は誘えるしね!」
カチューシャ「既に西側に入っているペパロニ達には、隙を見て敵陣の奥の方を見てもらえばいいし!」
まほ「……そうだな、それじゃあ私達ムーミン中隊からも西側偵察部隊を編成するとしよう」
まほ「……と言うことで、ムーミン中隊による偵察作戦はプラウダとサンダースに任せる」
316 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:57:43.57 ID:wsldor890
カチューシャ「ん?黒森峰は動かないの?」
まほ「黒森峰は西湘バイパスを予定進撃ルートとしているが、いかんせんバイパスから降りられる地点が敵領域の中央付近にしかない。偵察車両を送り込むには目立ち過ぎる」
カチューシャ「あぁそう言うことね、それなら私達に任せときなさい!」
まほ「ああ、頼んだ」
ケイ「それじゃあ早速偵察隊の選定をしないとね!ってことで、アリサ頼んだわっ!」
アリサ「えっ、私に丸投げですかっ!?」ビクッ
ケイ「その言い方は良くないわねぇアリサ、貴女しかこの役目を全う出来ないと踏んでの抜擢よ?」
アリサ「え……」ドキンッ
ケイ「貴女なら私やナオミより的確な偵察部隊を編成できると思ったのだけれど、やっぱり貴女には重荷かしらねぇ……ここはナオミ辺りに───」
アリサ「その任っ、この私が引き受けさせて頂きますっ!!」ガバッ
ケイ「あら、大丈夫なのアリサ?」チラッ
アリサ「隊長にそこまで期待されて、むざむざ引き下がる訳にはいきませんっ!ここは私にお任せをっ!」
ケイ「あらそう!なら頼んだわよアリサ♪」
アリサ「はいっ!」キラキラ
ナオミ「……」
ナオミ(ちょろいなアリサ)フッ
まほ(完全に口車に乗せられてるな)
317 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:58:48.10 ID:wsldor890
カチューシャ「さて、私達もパパッと決めないとねぇ」
ノンナ「同志カチューシャ。ここは新車両の性能の確認の意味も含め、クラーラの駆るT-44を向かわせることを提案します」
カチューシャ「T-44?……あぁあのT-34の進化系みたいな奴ね!実際どのくらい強いの?」
ノンナ「試合前の仮性能テストでは、IS-2やKV-2を上回る総合評価を叩き出しています」
カチューシャ「はぁ!?カーベーたんはともかく貴女のIS-2にも勝ってるの!?」
ノンナ「えぇ。ですからこの偵察任務は初陣には最適かと」
クラーラ『私からもお願いします。この車両の性能を確かめてみたいのです(ロシア語)』
カチューシャ「……クラーラはなんて?」
ノンナ「私を選ばないと後でどうなるか分かりませんよ?、と言っています」
カチューシャ「ふぇ!?」ビクッ
クラーラ「そんなこと言っていませんっ!(日本語)」
カチューシャ「もうっ、ノンナはちゃんと訳しなさいっ!それとクラーラは最初から日本語で話しなさいっ!」
ノンナ「日本語は疲れるそうです」
カチューシャ「知らないわよっ!!」
318 :
amano
[saga]:2016/07/11(月) 12:59:32.63 ID:wsldor890
余談ですが『アハトゥンク・ガールズ&パンツァー2』を購入したので、これから車両関係の描写ミスは起こらない……と信じたい(フラグ)
ではでは
319 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/13(水) 21:01:05.61 ID:QN2klZUAO
・・・まさか、「セーラー服と重戦車」の最終巻に出てた奴にしほさん乗ってるのか(滝汗)
320 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/14(木) 19:22:12.43 ID:+qH6JDx9o
乙です
321 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:20:25.39 ID:NcxpT9150
〜〜〜〜〜
まほ「……ふむ、決まったようだな」
カチューシャ「えぇ!プラウダはクラーラを当直司令とした高機動偵察部隊10両よ!」
クラーラ『同志カチューシャより賜ったT-44の真価を発揮できるよう尽力します(ロシア語)』
まほ『お前のプラウダでの武勇伝はよく聞いている。期待しているぞ(ロシア語)』
クラーラ『お任せを(ロシア語)』
カチューシャ「えっ、マホーシャもロシア語出来るの!?」
ノンナ「各校の士官クラスは皆話せますよ?話せないのは同志カチューシャと……アンツィオ高校ですかね」
カチューシャ「そうなのっ!?教育水準高っ!!」(愕然)
ニーナ「……」
ニーナ「……なしてノンナ副隊長はあげなサラッと嘘つくのかねぇ?」ホホエマシイケンドモ
アリーナ「カチューシャさんの反応が面白いからじゃないかな?あの人結構色々と真に受ける所があるし……」
ニーナ「いやぁそれにしても、プラウダ生ですらそげな話せねぇ北方言語をサラッと使うまほさんはすんげぇべ」
アリーナ「西住流って凄いんだねぇ」
ニーナ「んだんだ」
322 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:21:22.40 ID:NcxpT9150
ケイ「Heyまほ!私達は諜報の天才アリサを隊のリーダーに据えたわ!」
アリサ「その紹介絶対皮肉ってますよねっ!?」チョウホウノテンサイッ!?
まほ「車両数は……プラウダと同じ10両か。それじゃあ───諜報の天才アリサ」フフッ
アリサ「……今笑いましたよね?」
まほ「断じて有り得ない」
アリサ「そうですか」(諦観)
まほ「お前は多少の煩悩こそあれど、サンダースの副隊長に起用される程の戦術家であることは間違いない。しっかり頼むぞ」
アリサ「(多少の煩悩……)は、はいっ!」
323 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:22:31.26 ID:NcxpT9150
まほ「よし……クラーラとアリサは部隊を率いて橋のたもとで待機。指示次第すぐに橋を渡れるよう準備しておいてくれ」
クラーラ『了解致しました(ロシア語)』
アリサ「はいっ!」
まほ「さてと……」カチカチッカチッ
ピピッ
まほ「聞こえるか、愛里寿」
愛里寿『ん?随分と早い連絡だね』
まほ「あぁ、お前に作戦の変更を伝えようと思ってな」
愛里寿『変更?』
まほ「あぁ……今スナフキン中隊の配置はどうなっている?」
愛里寿『え〜っと……私達大学選抜が富士見大橋、聖グロが小田原厚木道路、知波単が飯泉橋を監視している』
まほ「そうか───よし、これよりお前に新たな作戦行動計画を伝える」
324 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:23:19.57 ID:NcxpT9150
まほ「これより我々ムーミン中隊は、ミー中隊とは別の偵察部隊を西側に送り込む。その偵察行動の結果次第、お前達スナフキン中隊に北からの攻撃を任せたい」
愛里寿『了解した……ミー中隊がかなりの痛手を負ったことは知っているが、ムーミン中隊が動かなければならない程壊滅的なのか?』
まほ「あぁ……CV33が37両やられた」
愛里寿『っ、37……っ?』
まほ「ペパロニによれば敵の第2小隊と交戦したらしいが、その隊長車が人外な強さだったらしい」
愛里寿『人外……』ゴクリッ
まほ「あぁ、一応注意しておいてくれ」
まほ「……それじゃあ切る。何かあったらすぐに連絡をくれ」
愛里寿『了解』
ピッ
325 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:26:52.65 ID:NcxpT9150
まほ「……クラーラ、アリサ、準備はいいか?」
クラーラ「……」チラッ
クラーラ「……皆さん、橋を渡る覚悟は出来ていますか?(日本語)」
T-34/85三号車「はいっ!」
T-34/85二号車「偵察の任を任されたこと、光栄に思いますっ!」
T-34/85九号車「我々は高校連合の勝利の為、この身を捧げる覚悟ですっ!!」
クラーラ『……とのことですので、我々は大丈夫です(ロシア語)』
まほ「あ、あぁ……」(……共産主義に洗脳されてないか?)
アリサ「私達も大丈夫ですっ!ねぇ皆っ!」
M4A1&M4「「「おぉぉっ!!」」」
まほ「今日は敵の通信を傍受することは出来ないが、頑張ってくれ」
アリサ「どれだけそのネタいじれば気が済むんですかぁっ!!」ムガーッ
326 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:28:18.03 ID:NcxpT9150
まほ「すまんすまん……カチューシャ、ケイ。後は頼んだぞ」
カチューシャ「えぇ!このカチューシャに任せなさいっ!」
ケイ「了解っ!」
カチューシャ「それじゃあプラウダ偵察部隊───」
ケイ「サンダース偵察部隊───」
カチューシャ&ケイ「「Танки вперед!!?/Go a head!!」」
327 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:29:10.11 ID:NcxpT9150
ムーミン中隊臨時偵察部隊編成
プラウダ
T-44(クラーラ)
T-34/85 ×9
サンダース
M4A1シャーマン ×5(内1両アリサ)
M4シャーマン ×5
328 :
amano
[saga]:2016/07/17(日) 18:30:04.26 ID:NcxpT9150
出来るだけ早め早めの投稿を始めていきたいと思います(大嘘)
次回更新『7/21 22:00』
※現在リアルの方で所用が立て込んでいる為遅れ気味
読み返すと説明描写ばかりですね……もっと戦闘描写を入れたいものです
ではでは
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/17(日) 19:00:57.75 ID:obzPneHIo
乙です
330 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/17(日) 20:20:28.15 ID:wn0OvXrao
乙!
331 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/18(月) 02:53:21.34 ID:stfJx4x20
2期発表までこれで食いつないでいけるな(期待)
332 :
amano
[saga]:2016/07/20(水) 22:22:19.94 ID:6JxEaDIb0
投稿時間を23:30に延長します、申し訳ありません
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/20(水) 23:12:39.60 ID:8kVc6XvO0
ゆっくりでいーよー
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/21(木) 01:14:38.37 ID:mw046LP5o
待ってる
335 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:33:49.28 ID:OaJ/Qf8Y0
〜〜〜〜〜
富士見大橋東岸
愛里寿「───了解」
ピッ
愛里寿「ふぅ……」
ルミ「隊長っ、大学選抜全車両の配置が完了しました!」
愛里寿「うん、御苦労───ルミ」
ルミ「はい、なんでしょう!」
愛里寿「メグミとアズミはなんであんなにヘトヘトになってるの?」チラッ
メグミ「はぁ、はぁ、はぁ……」クテーン
アズミ「疲れたわぁ……」フゥ…
ルミ「あぁあれはですね、T28の速度が余りに遅かったのでパーシング10両でここまで押してきたんです!作戦行動に遅れてはいけないので!」
愛里寿「そうなんだ……でもなんで戦車で押してるのに中のメグミ達が疲れてるの?」
ルミ「中からも押したんじゃないですか?気合いだ〜って!」
愛里寿「そ、そう……」タジタジ
愛里寿(……あれ、そんなことをする人達がいるって伝説を聞いたことがあるような……)ウーン…
336 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:34:51.17 ID:OaJ/Qf8Y0
ルミ「ところで隊長、西住大隊長からはなんと?」
愛里寿「ん?あぁ、少し作戦に修正を加えると言う連絡だ」
ルミ「修正?それはどのような?」
愛里寿「うん、それは今からスナフキン中隊全体に無線で話す」カチカチッ
ピピッ
愛里寿「スナフキン中隊全車両に伝達。たった今西住大隊長から作戦変更の連絡があった」
ダージリン『作戦変更……ミー中隊の件かしら』フム
西『なにやら大損害を被(こうむ)ったとは聞いておりますが……』
愛里寿「うん。察しの通り、現在ミー中隊は強力な敵を前にその偵察能力を失っている」
愛里寿「そこでムーミン中隊は、先のミー中隊の壊滅的被害を受け別の偵察部隊を組織している。その偵察が終わり次第、我々スナフキン中隊は敵領域へ北から侵攻することになった」
ダージリン『ん、随分と行動計画が簡略化されたわね』
西『おぉ!それでは早速敵へ怒涛の吶喊を仕掛けるのでありますねっ!』
ダージリン『……西隊長、貴女達は大学選抜戦で、作戦と言うものの大切さを学んだのではなかったの?』ハァ…
西『こっ、これは失礼致しました!……ところで北からと言うのは、どこからでありますか?』
337 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:35:42.91 ID:OaJ/Qf8Y0
愛里寿「そうだね───私が今考えているのは、狩川と酒匂川に挟まれた地域に架かっている狩川橋からの侵攻かな」
西『狩川橋……』ペラッ(地図)
西『……なるほど、確かにここからならば、ムーミン中隊と共に敵の半包囲が可能でありますな!』
愛里寿「その通りだ───貴女から吶喊とか突撃以外の戦術的発言が聞けるとは思わなかった」ハンホウイ…チョットビックリ
西『え!?そ、それはどう言う意味でありますかっ?』
愛里寿「うんと……まぁ簡単に言えば誉めたつもりかな」
西『おぉ!なんと有り難きことでありましょうか!』カンゲキッ
ダージリン『……』
ダージリン(なんだかんだ言って、西さんも戦場を見る目は持ち合わせているのだけれどね……如何せん知波単魂が……ね)チョットモッタイナイワネ
338 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:36:58.78 ID:OaJ/Qf8Y0
愛里寿「……でだ。狩川橋からと言ってもスナフキン中隊は80両の大所帯。今回は迅速に西側に移動する為に飯泉橋も利用する」
愛里寿「と、言うことで知波単はそのまま飯泉橋手前で待機」
西『承知致しました!』
愛里寿「ムーミン中隊による偵察任務は比較的速やかに完了するだろうから、これよりすぐに大学選抜と聖グロリアーナはTSUTAYA蛍田店前交差点まで移動する」
愛里寿「西住大隊長から指示があり次第すぐに南下するから、各車迅速な行動を心がけること。……何か質問はある?」
ダージリン『……1つよろしいかしら?』
愛里寿「なに?」
ダージリン『私達がいなくなった後、小田原厚木道路の監視はいかがなさる?ここから裏を取られるとかなりの痛手よ?』
愛里寿「フム───」チラッ
愛里寿「───いや、小田原厚木道路は地上からそれほど高くない位置に建設されている。敵が来ていれば地上からでもすぐに分かる」
ダージリン『……となると、監視は必要ない……と』
愛里寿「そう言うことかな。幸運にも小田原市はかなり見通しがいい。小田原厚木道路を使って敵が来ようとしても早期に発見でき、地上から攻撃できる」
愛里寿「……それに、実は私も小田原厚木道路を活用できないか検討したんだけど、CV33とかの物凄く車高の低い車両でもない限り余りに目立ち過ぎて、敵から狙撃されてしまうからボツにしたんだ」
ダージリン『ふむ、確かにそうね……分かりましたわ。私からは以上よ』
愛里寿「うん。……他に質問がないなら、これより作戦行動を開始する。各校隊長は部隊行動指揮を始めて」
339 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:37:48.27 ID:OaJ/Qf8Y0
ダージリン『了解ですわ』
西『心得ましたっ!』
ピッ
愛里寿「……と言うことで、部隊配置が終わった直後で悪いが、我々もすぐにここを出発する。全車富士見大橋のたもとに集結」キャラキャラキャラ
メグミ「くぅぅ、またこの鈍足亀さんを運ばないといけないのねぇ……」
アズミ「せめて左右外側履帯でも外してくれれば楽なんだけどね……」ハァ
T28車長「駄目です!履帯を外したら折角の防御力が半減してしまいます!」
アズミ「それなら中の貴女達がもっと痩せたらいいんじゃない?」
メグミ「おお!ナイスアイデア!」ビシィ
T28車長「どこがナイスなんですかぁ!!」
340 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:38:40.94 ID:OaJ/Qf8Y0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラ───
ローズヒップ「さぁ、どんどん飛ばしちゃいますわよぉ〜っ!!」ギャララララッ
クロムウェル一号車「ローズヒップ様っ、待って下さいぃ!!」ギャラララランッ
クロムウェル二号車「クロムウェルも十分速いですけど、コメットはもう……」ヘロヘロー
クロムウェル一号車「文字通り『流星』の如き……あぁ、置いてかないでぇ!!」
……コト…(ティーカップ)
ダージリン「……さて、ローズヒップ達も新たな車両を満喫していることですし、私共も参りましょうか」
オレンジペコ「クロムウェルの方々は満喫と言う言葉からは程遠いかと……」
ダージリン「細かいことはいいのよオレンジペコ」
オレンジペコ「はぁ」
ダージリン「それよりもオレンジペコ。このブラックプリンスなる車両、中々快適な乗り心地だと思わない?」
オレンジペコ「言われてみれば……チャーチルと比べて一回り大きいですし、居住性は改善されているんじゃないでしょうか」
341 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:39:29.60 ID:OaJ/Qf8Y0
ダージリン「ねぇ、もうチャーチルに戻らずにこちらを使い続けたり───」
オレンジペコ「駄目です」ビシッ
ダージリン「もう、オレンジペコのケチ!」プンプン
オレンジペコ「どれだけ拗ねても駄目です。……だいたいブラックプリンスは聖グロOB会の方々が快く貸して下さっているものですよ?」
ダージリン「OB会のものは聖グロのもの、聖グロのものは私のものではなくて?」シャララーン
オレンジペコ「2つ目のプロセスには賛同しかねます」
ダージリン「もう!貴女はいつからそんな反抗期になってしまったと言うのっ!」ムムムー
アッサム「……」
アッサム「……そろそろ出発しませんか?」モウワタシタチシカイマセンガ…
342 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:40:27.08 ID:OaJ/Qf8Y0
〜〜〜〜〜
西「───と言った感じだっ!皆分かったか!」
玉田「はいっ!時が来次第全車で吶かっ───連携攻撃をするのでありますねっ!!」
寺本「勿論でありますっ!オイを筆頭として吶っ───ムーミン中隊の援護攻撃をするのですね!!」
福田(先輩方っ、理解度が危なっかしいでありますっ)
西「その通りだっ!作戦の都合上我々知波単はすぐには動かないが、きたるべき時を待ち英気を養っておけっ!」
知波単一同「「「はいっ!!」」」
西「……」
西「……」キョロキョロ
西「……いやぁ〜それにしても、何度見返してもこのオイなる車両、実に頑強な体躯だなぁ……」フム…
343 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:41:51.82 ID:OaJ/Qf8Y0
細見「わたくしがこれまで見たことのある車両の中では、かぁるの次に大きい気がしますわ!」
玉田「ひっくり返した卵焼き器のような容貌だったてぃー二十八と比較しても互角……いや、それ以上の巨躯かもしれませぬなぁ!」
西「そうだなぁ!……それに目を見張るのはなんと言ってもこの大砲だ!一体どれだけの破壊力を持っているのやら……」ナデナデ
───キラッ
西「……ん?」チラッ
福田「……どうかなされましたか?」
西「……」
西「……いや、気のせいだろうな───何でもない!」
福田「そうでありますか」
西(……今、何か光ったような───)ンン?
344 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:43:51.31 ID:OaJ/Qf8Y0
〜〜〜〜〜
小田原市立足柄小学校校庭
───ピピッ
?『───再度対象を確認、我々の存在の確証には至らなかった模様。over』
千代「了解……この通信は同時に話せるから、overは付けなくてもいいわよ?」
?『あっ、これは失礼しました』
千代「……さて、ムーミン中隊の逐次的な戦力の派遣───まぁ偵察なんでしょうけど───と、それに呼応するような大学選抜と聖グロリアーナの西側への移動の開始……」
千代「これで我々の作戦の第一段階、『敵主力部隊の分断及び殲滅』が可能になった訳ね……」
?『……我々が攻勢に出るタイミングは、第2小隊突入のタイミングに合わせる……で間違いありませんか?』
千代「そうね。……くれぐれもそれまでに、敵に見つかるなんて事がないように。……いくら貴女達の薄さでも、限度はあるわよ」
?「以後、気を付けます」
千代「よろしい。では引き続き敵の監視をお願いね」
?「はっ。では」
ピッ
千代「……さてと」
345 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:49:03.36 ID:OaJ/Qf8Y0
ピピッ
千代「しぽりん聞こえる?」
しほ『えぇ、聞こえてるわ』
千代「偵察小隊によれば、そろそろスナフキン中隊を潰すチャンスが来るらしいわよ?」
しほ『そのようね。……そろそろこちらからも攻勢をかけないと面白くないと思っていたから、丁度良かったわ』
千代「なんの心配をしているのやら……取り逃したCV33は見つかったの?」
しほ『いいえ。狙撃小隊に探させてはいるけど……まぁ放っておいても害はないから、見つからなければそれでいいわ』
千代「なるほどね……私は貴女達第1小隊が探した方がすぐに見つけれると思ったのだけれどね───」
しほ『私もそれは検討したのだけれどね……流石に指揮官が指揮そっちのけで残党狩りは不味いじゃない?』
千代「そう言うものかしら……ミー中隊の残存兵力はどうするの?」
しほ『そちらは引き続き狙撃小隊に見張っていて貰うわ。脅威にはならないCV33とは違って、あちらには"白銀の魔女"もいる』
千代「白銀の魔女ねぇ……そんなに継続高校は脅威なのかしら」
しほ『……正直私にも良く分からないけれど……あのミカと言う人物からは、何か得体の知れない不安を感じるわ……』
千代「貴女がそこまで感じるのなら、そうなんでしょうね───それじゃあ私は行くわ。戦場での感動の親子の再会が私を待っている」
しほ『真面目な口調で何口走ってるんだか───くれぐれも慢心だけはしては駄目よ』
千代「ご忠告感謝致します」フフッ
千代「ではでは〜」
ピッ
千代「……さぁ行きましょう!愛娘が戦場で待っている!」ギャラギャラキャラ───
346 :
amano
[saga]:2016/07/21(木) 23:49:55.47 ID:OaJ/Qf8Y0
次回更新「7/24 22:00」
次回から本格的な戦闘描写あり
347 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/22(金) 07:23:05.42 ID:HPH+Zpuho
乙です
348 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/22(金) 21:00:34.62 ID:fRZc9Vsgo
乙!
349 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:09:48.14 ID:HzY/vwvO0
〜〜〜〜〜
しほ「……」
ギャラギャラギャラ───
元10式操縦手「西住師範、第5小隊及び第2小隊の突入準備が完了致しました」
元10式操縦手「第3小隊第4小隊に関しましても、偵察小隊の遠方からの誘導により、敵斥候に発見されずに配置を完了しております」
しほ「よろしい。……偵察小隊に伝達。『ムーミン中隊本隊が橋を渡り始め次第、各部隊に行動開始命令を出せ』」
元10式操縦手「はっ」
しほ「……」
元10式砲手「西住師範!狙撃小隊の再配置が完了しました!」
しほ「よろしい……ミー中隊はまだ諏訪神社付近にいるの?」
元10式砲手「そのようです!」
しほ「ふむ……分かったわ、ありがとう」
元10式砲手「……西住師範、1つよろしいですか?」
しほ「何かしら?」
350 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:10:40.55 ID:HzY/vwvO0
元10式砲手「もうすぐ高校連合との全面戦闘が始まりますが、我々第1小隊はまだ出撃しないのですか?」
しほ「そうね。今のところ各予測戦闘地点で戦力的不安要素はない。第1小隊は危なくなったところに駆けつけるスタンスを取るわ」
元10式砲手「なるほどですね……では、蝶野1等陸尉の指揮するあの部隊は───」
しほ「あの部隊は……そうね、中々インパクトのあることをする……とだけ言っておくわ」フフッ
元10式砲手「?」
しほ「そんなことよりほら、貴女は仮にも副司令なんだから、自分の職務に戻りなさい」
元10式砲手「あっ、はい!」
しほ「……」
しほ(私の予測では、高校連合はその数が仇となって指揮系統を上手く作り上げることが出来ていない。これから始まる作戦ではそこを突かせて貰うわよ……)
351 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:11:42.48 ID:HzY/vwvO0
〜〜〜〜〜
小田原市立酒匂中学校校庭
ピピッ
まほ「サンダース偵察部隊、進捗状況はどうだ?」
アリサ『辺りを警戒しながら進んでいるんですが、今のところ敵の姿は見当たりませんね』
まほ「そうか、了解した」
まほ「プラウダ偵察部隊の方はどうだ?」
クラーラ『敵影はなし。不気味なほど静かです(ロシア語)』
まほ「そうか……了解」
まほ(ふむ……お母様はかなり西側に陣形を置いているのか?仮にそうだとしたら一体どこに───)
カチューシャ「マホーシャ!これで敵は久野川まではいないってことが分かったんだし、そろそろ私達も前進しない?」
まほ「……ちょっと待ってくれ」カチカチ
352 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:12:38.08 ID:HzY/vwvO0
ピピッ
まほ「ペパロニ、聞こえるか」
ペパロニ『うぇ!?大隊長が直接何の用っすか!?』ビックリシタァ
まほ「少し聞きたいことがあってな……お前はまだ市方神社にいるのか?」
ペパロニ『いえっ!平たい奴等がどっか行ったんで、今は辺りを警戒しながら少しずつ南下してるっす!』
まほ「そうか。と言うことは、お前のいる場所周辺には敵はいない訳だな?」
ペパロニ『え?……ん〜まぁそぉっすね!』
まほ「よし分かった、ありがとう。引き続き任務に当たってくれ」
ペパロニ『了解っす!』
ピッ
まほ「……」
カチューシャ「ちょっとマホーシャ?どうしたの?」
まほ「いや───」
353 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:14:09.53 ID:HzY/vwvO0
まほ(ペパロニの周辺にも敵影はなし……と言うことは、敵中心戦力は小田原市街地にいる……と考えるのが妥当か)
まほ「───よし、カチューシャ。ケイ。これよりムーミン中隊は少しずつ前線を押し上げていこうと思うが……2人の意見を聞きたい」
カチューシャ「私は賛成よ!同志を一方的にボコボコにされていつまでも黙ってられないわっ!」
ケイ「私もいつでも攻撃準備は出来てるわよ?このT29の最強装甲で敵陣を突き抜いてやるわ!」
まほ「ふ、それほどの威勢があれば安心だな……」
まほ「……エリカ」
エリカ「はいっ」
まほ「さっきも話したが、私はスナフキン中隊と連携を取りながら全体指揮をしなければならない。だからお前に西湘バイパス侵攻の指揮を任せたい」
エリカ「は、はいっ!責任を持って務めさせて頂きますっ!」
まほ「頼んだ……それでは各校隊長は橋を渡る準備を始めろ。私はスナフキン中隊に連絡を取る」
カチューシャ「まっかせときなさいっ!行くわよ同志達っ!」ギャラギャラギャラ
ケイ「皆私に付いてきて!アメリカンスピリッツを見せつけるのよっ!Hurry up!」キャラキャラキャラ
エリカ「黒森峰はMAUS二号車を先頭に西進する!西住大隊長とその護衛を除いた全車は西湘バイパスへ!」
354 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:15:11.74 ID:HzY/vwvO0
ギャラギャラギャラ───
まほ「───スナフキン中隊へ通達。これよりムーミン中隊は敵領域への侵攻を開始する。スナフキン中隊も南下を始めてくれ。以上」
愛里寿『了解』
まほ「───ミー中隊へ通達。これよりムーミン中隊及びスナフキン中隊は敵領域への侵攻を開始するが、無理のない範囲でスナフキン中隊との合流を目指せ。そのままでは遊兵になってしまう」
アンチョビ『りょ、了解した!』
まほ「それと、ペパロニからの連絡はかなり貴重なものだ。何かめぼしい報告があれば私に知らせるように。以上」
アンチョビ『あぁ、任せておけ!』
まほ「───サンダース、プラウダ偵察部隊は久野川手前で待機。後続を待て」
アリサ『了解!』
クラーラ『了解です(ロシア語)』
まほ「……よし……」(帽子を被り直す)
まほ(……そろそろお互いの主力が遭遇する頃合いだ。一体我々はどれほどお母様達に通用するのだろうか……)(一抹の不安)
まほ(───いや、不安を口にしてもしょうがないな。相手が誰であろうと、私は仲間の為に勝たなければならない。───それだけだ)キッ
355 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:16:33.09 ID:HzY/vwvO0
〜〜〜〜〜
酒匂橋西側、川沿いの住宅地
第4小隊E75二号車「……」
第4小隊E75一号車「……」
第4小隊E75二号車「……あの」
第4小隊E75一号車「うん?」
第4小隊E75二号車「あの数に勝てると思います?」
第4小隊E75一号車「……」チラッ
橋を渡り始めたサンダース本隊
第4小隊E75一号車「……」
第4小隊E75一号車「……正直に言っていい?」
第4小隊E75二号車「はい」
第4小隊E75一号車「……ムーリー」(投げやり)
第4小隊E75二号車「やっぱそう思いますよね!?2両で50両相手取るってどうかしてますよね!?」ダンッ
356 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:18:42.06 ID:HzY/vwvO0
第4小隊E75一号車「まぁまぁ落ち着きなさいって、何も真正面から正々堂々戦えとは言われてないでしょう?」
第4小隊E75二号車「それはそうですけど……」
第4小隊E75一号車「私達の任務は橋を渡っている最中の敵を攻撃して相手の混乱を誘発すること。簡単なことじゃないの」
第4小隊E75二号車「むぅ……でもだからって2両で1つの橋を担当って、ちょっと少な過ぎません?確か小田原大橋の第3小隊もE75二両での任務ですよね?」
第4小隊E75一号車「E50は偵察部隊を狩らないといけないからしょうがないの。それにE75なら、相手が反撃してきても撃破される心配は少ないでしょう?」
第4小隊E75二号車「それは……そうですねぇ。この戦車無駄に硬いですもんね」コンコンッ
第4小隊E75一号車「無駄にってなによ無駄にって」
第4小隊E75二号車「だって正面なら同じE75でも貫通出来ないんですよ?こんな化け物作ろうとしたドイツ怖いですわぁ」
第4小隊E75一号車「昔の人は今の戦車を見て化け物と思うでしょうね」
第4小隊E75二号車「そうですねぇ」
ピピッ
偵察小隊?号車『第3第4小隊へ。攻撃を開始せよ。攻撃を開始せよ』
第4小隊E75一&二号車「「了解っ!!」」
ピッ
第4小隊E75一号車「……さてさて……」ググッ(背伸び)
第4小隊E75二号車「まずはどうします?」
第4小隊E75一号車「そうねぇ……まずは───」
ギャラギャラギャラ(先頭のT29)
第4小隊E75一号車「───戦術の定石、補給線(退路)の断絶……しちゃいましょうか」
357 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:19:35.30 ID:HzY/vwvO0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラ───
ケイ「フンフフンフフンフフン───」ギャラギャラギャラ
ナオミ「各車は車間距離10mを維持、後続は2列で橋を渡れ」
ケイ「Heyナオミ!貴女は後方からの援護射撃よろしくね!」
ナオミ「あぁ、任せてくれ」
ケイ「……」
ケイ(……Hmm、私達の西側への侵攻を防ぐには酒匂川に架かる橋を押さえた方が敵に取っては良いと思うんだけど……敵は一体どこにいるのかしら?)
まほ「ケイ、橋を渡り切った後はどうする?」
ケイ「え?そうねぇ……カチューシャはどうするつもりなの?」
カチューシャ「私?私は全車を率いて町田小学校まで一気に進むつもりよ」
まほ「そうか。……ならサンダースもプラウダと同じくらい進んだ方がいいだろうな」
ケイ「分かったわ!黒森峰はどうするの?」
まほ「我々は───エリカ」
エリカ「はいっ」
358 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:20:37.03 ID:HzY/vwvO0
まほ「黒森峰はしばらく西湘バイパスから降りずに、南からプラウダとサンダースの援護射撃をする。その手筈で部隊を動かしてくれ」
エリカ「はいっ、分かりました!えぇっと……陣形を攻Bから横Αに変更!急ぎなさい!」
黒森峰一同「「「はっ!」」」
ケイ「へぇ、流石は黒森峰、迅速な陣形変更ねぇ……よぉし!私達も負けてられないわよっ!!」
サンダース一同「「「はいっ!!」」」
───チラッ
第4小隊E75一号車「……」スーッ、ハァァ…
第4小隊E75二号車「……狙いは、先頭から数えて6列目のシャーマンでいいんですよね?」
第4小隊E75一号車「えぇ。……いい?必ず初弾で撃破するのよ?」
第4小隊E75二号車「任せといて下さいよ!富士の狙撃大会では4位だったんですから!」
第4小隊E75一号車「はいはい……それじゃあ、カウント10でいくわよ」グッ
第4小隊E75二号車「りょーかい!」
359 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:21:25.78 ID:HzY/vwvO0
第4小隊E75一号車「よし、10、9、8───」
ケイ「そろそろ橋の中腹ね……」ギャラギャラギャラ
第4小隊E75一号車「───5、4───」
ケイ「……?」
第4小隊E75一号車「───2、1」
ケイ「……雨雲が───」
第4小隊E75一号車「───発砲」カチッ
ズババァァァンッッ!!
ケイ「?!!」
───ヒュンッ
ガシャァァンッ!!
M4A1シャーマン14「きゃぁぁっ!!」(シュパッ)
M4A1シャーマン15「ぎゃあっ」(シュパッ)
ケイ「なっ!?」
まほ「っ、どうしたっ」
360 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:23:34.31 ID:HzY/vwvO0
ケイ「てっ……、敵襲よっ!!」
まほ「敵襲っ!?敵はいないのではなかったのか!?」
ガシャァァンッ(シュパパッ)
カチューシャ「えぇ!?ど、どこからっ……」
まほ「っ!カチューシャっ、そっちもやられたのかっ」
カチューシャ「え!?う、うんっ、なんかいきなり───」ナニッ!?
まほ「っ……」
まほ(くっ……敵は、偵察部隊に発見されないよう立ち回っていたとでも言うのか……っ)グッ
まほ「……ムーミン中隊は全車戦闘態勢に入れっ!ここは安全の確保された後陣ではないっ!」
カチューシャ「くっ……なにしてるのっ!早くどこから撃たれたのかを突き止めなさいっ!!」
ケイ「もうっ、いきなり出鼻を挫かれるなんて……っ」
───ヒュンッ
ガシャシャァァンッ!!(シュパッ)
ケイ「……っ!」チラッ
ケイ「……あっ、あそこからよ!橋を挟むように2両いるわっ!」ユビサシッ
まほ「くっ」バッ(望遠鏡)
まほ(……あのTigerUに似たフォルムは……)
まほ「……E75か……っ!!」
361 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:24:32.66 ID:HzY/vwvO0
ケイ「くっ、1度部隊を後退させないとっ、橋の上では不利だわ……っ」
M4A1シャーマン11「だっ……駄目です隊長っ!撃破された車両が障害になって後退不可能ですっ!!」
ケイ「なんですって!?」クルッ
M4A1シャーマン15(撃破済)「隊長すみませぇん!」
M4A1シャーマン12(撃破済)「思いっきり塞いでますね私達……」
ケイ「くぅ……」
ケイ(敵は、最初からこれを狙って……)
ケイ「……撃破された車両より後方にいる車両は迅速に後退っ、後退出来ない車両は私の後ろに隠れてっ!!」
ケイ「ナオミっ、そこから対岸の敵を狙えるっ!?」
ナオミ「あぁっ、任せてくれっ」キュラキュラッ…
ナオミ「サンダース狙撃部隊っ、奴等の鼻先に鉛玉をお見舞いしてやれっ、Fire!!」
ズバァァァンッシュバァァンッ!!
362 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:25:50.39 ID:HzY/vwvO0
第4小隊E75二号車「……気づかれたっぽいですね」……ヒュンッギィィンッ
第4小隊E75一号車「そりゃそうでしょうね……まぁ、今見える中でE75を撃破出来る車両は見当たらない。私達はここで、鉄塊ノックを聞きながら敵の侵攻を食い止め続ければいいの」キーンッ
第4小隊E75二号車「嫌なノックですねぇ」カチッバァァンッ
第4小隊E75一号車「嫌なことでもちゃんとこなさないと人生やってけないわ……よっ!!」ズバァァァンッ
363 :
amano
[saga]:2016/07/24(日) 22:26:44.86 ID:HzY/vwvO0
次回更新「7/31 21:00」
次回更新に合わせ、件の別作品についてのアンケートを取ろうと思います
ではでは
364 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/24(日) 23:49:06.33 ID:3lGUJPTPo
乙です
365 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/27(水) 10:48:04.26 ID:I7qbXjwuO
乙、少し登場人物多すぎて頭が混乱してきたわ
366 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/28(木) 14:40:16.56 ID:LUV08OWio
乙!
367 :
amano
[saga]:2016/07/29(金) 00:44:08.70 ID:AvFqZeAX0
>>365
さんの言う通りですね。と言うことで、味方はいいとして、敵サイドに関するちょっとしたまとめです。
《今回の敵》
・Eシリーズで構成された『ドイツ特別戦車部隊』
・兵員は西住しほ、島田千代の2名以外全員WACの化け物部隊。
《構成》(諸情報追加ver)
第1小隊
E100 ×1(しほ)
E75 ×2(元10式操縦手、元10式砲手)
E50 ×8
第2小隊
E75 ×10(千代)
第3小隊
E75 ×2
E50 ×6
第4小隊
E75 ×2
E50 ×6
第5小隊
E50 ×10
偵察小隊
? ×10
狙撃小隊
E25 ×6
秘匿小隊
? ×1(蝶野)
E50 ×4
総計68両
368 :
amano
[saga]:2016/07/29(金) 00:49:49.36 ID:AvFqZeAX0
《敵側でこれまで出てきた主なキャラ》
・西住しほ
言わずと知れた西住流家元。戦車道は勝つことが全てじゃないと娘のみほに教えられ、戦車道を楽しむことを目的に今回の小田原での試合を計画する。原作との相違点として、このss内ではかなり寛大な性格。
・島田千代
西住流と双璧をなす島田流の家元。しほに誘われ試合に参加。最初は面倒臭がっていたが、相手に愛里寿がいると聞いて即参加を決断。このss内では少しテンション高め。
・蝶野亜美
陸上自衛隊一等陸尉。もの凄くアバウトな性格。今回の試合には自主的に参加。試合では秘匿小隊の隊長車を操るが・・・その全貌は未だ明らかになっていない。
・元10式装填手
名前の通り。かなり真面目で頼り甲斐のある、いわゆる参謀タイプ。しほから誘われ今回の試合に参加。
・元10式砲手
こちらも名前の通り。かなりおっちょこちょいな性格。まだss内では言及されていないが、富士の狙撃大会では・・・。
・第2小隊副隊長
部隊構成員の殆どが島田流の第2小隊で、何故かいる西住流の1人。生真面目な性格。普段乗っている90式戦車とは違った乗り心地のE75が少し好きになった。島田流もいいなと思っている。
・千代車砲手
第2小隊隊長車(千代搭乗車)の砲手。負けず嫌い。砲手としての腕は自衛隊内でもトップクラス(富士の狙撃大会で2位)。ただ1人だけ、砲手の腕で敵わない人がいるとかいないとか・・・。
・千代車操縦手
第2小隊隊長車(千代搭乗車)の操縦手。普段は90式戦車で10式戦車とタイマンを張っている。恐らくこのss内で最も口調がバラバラなキャラ。対CV33戦の中盤と終盤で、作者である自分が驚く程口調が違う。暇な折にこのキャラの口調を見返してやってほしい。
・千代車装填手
第2小隊(ryの装填手。千代車の中では最も常識人。千代の類い稀な戦闘センスを影から支える、言わば縁の下の力持ち的なポジション。
・千代車通信手
第2小隊(ryの通信手。大人しめ(地味)。かなり早口。早口過ぎて相手が聞き取れない。早口が祟って口内炎とは生涯の友。
369 :
amano
[saga]:2016/07/29(金) 00:50:37.75 ID:AvFqZeAX0
・第3小隊E75一号車
プラウダとサンダースを橋のたもと付近から攻撃している4両のE75の内の1両。プラウダの渡川を妨害。まだssには未登場。ちなみに一号車とまでしか書いていないが、第3小隊E75一号車の車長のこと。長過ぎるので車長は割愛。〜号車までしか書かれていない場合はその車両の車長が喋ってると言うこと。
・第3小隊E75二号車
上に同じ。プラウダの渡川を妨害。まだssには未登場。
・第4小隊E75一号車
現実主義者で、幽霊は信じない派。サンダースの渡川を妨害。
・第4小隊E75二号車
調子のいい性格。自衛隊では太鼓持ち。サンダースの渡川を妨害。富士の狙撃大会では4位の実力者。ちなみに狙撃大会の総参加人数は500名以上なので、4位はかなりの化け物。
・第5小隊隊長
いきなりミー中隊と鉢合わせた第5小隊の隊長。しっかり者。普段は90式戦車回収車の搭乗員であるためか、前線指揮は苦手。
・第5小隊副隊長
序盤でセモヴェンテ2両とBT-5を撃破したのはこの人。普段は10式戦車を乗りこなす。以前10式で、千代車操縦手の操る90式に負けたことがある。
…って感じですかね。他に分からないキャラや知りたいキャラがいましたらご報告下さい。
370 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/29(金) 05:17:40.66 ID:rM9clksRo
乙!
371 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/07/30(土) 04:12:42.75 ID:xLl+7IynO
混乱してたのは登場人物じゃなくて戦況なんだけど
まぁそれにしてもここまで登場人物練ってあってすごい
乙!
372 :
amano
[sage]:2016/07/30(土) 13:15:42.80 ID:wyO+gBCL0
>>371
なるほど戦況のほうですね。
明日の更新に合わせてそちらもまとめを投稿しますので、今暫くお待ち下さい
373 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/30(土) 15:11:48.74 ID:5FAxkNRfo
待ってる
374 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 20:55:09.44 ID:+geIYkKy0
ガシャシャァァンッ
M4A1シャーマン10「あぁぁっ!!」(シュパッ)
ナオミ「……っ」
ナオミ「ケイっ、ファイアフライやM36ジャクソンで撃ちまくってるけど、奴等びくともしないよっ!」ズバァァァンッ
ケイ「Why!?あのファイアフライなのよ!?」
ケイ「……っ、ここは私達も奴等にかますしかないようね……ねぇ砲手っ!」
T29砲手「はっ!その通りでありますっ!」
ケイ「いい返事ね!よし、左の敵を狙えるっ?」
T29砲手「大丈夫ですっ、狙えます!」
ケイ「OK!装填手!徹甲弾を装填!」
T29装填手「はいっ!」ガチャコンッ
ケイ「ステンバーイステンバーイ……」スッ
ケイ「……ぅうてぇぇぇっ!!」
T29砲手「アメリカ舐めんなぁ!!」カチッ
375 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 20:55:59.94 ID:+geIYkKy0
ズバァァァンッ!!
───ヒュンッ
第4小隊E75二号車「あっT29が───」(時既に遅し)
───ギィィィィンッッ
第4小隊E75二号車「ぁああぁあぁ!!」グラグラ……
第4小隊E75一号車「ちょっ、大丈夫っ!?」
第4小隊E75二号車「いっ……威力がアホみたい……」クラクラ
第4小隊E75一号車「撃破されてないから大丈夫ね!」(鬼畜)
第4小隊E75二号車「撃破されてないけど大丈夫じゃないですよぉ!」ガバッ
第4小隊E75一号車「ほぉら元気じゃない!さっさと撃ちなさい!」バァン
376 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 20:56:47.05 ID:+geIYkKy0
T29砲手「……砲弾は敵車両の真正面に当たりましたがっ、撃破には至らずっ!!」
ケイ「むぅ、流石にドイツは技術が10年進んでいると言わしめただけはあるわね……」
カチューシャ「ええぃもうっ!後方の戦車を撃破して退路を塞ぐとかやり方が汚いのよぉ!!」ムキィー
まほ「お前は文句を垂れる前に無事に部隊を撤退させろっ」
カチューシャ「分かってるわよっ!ノンナ!私についてきなさい!橋の部隊の盾になるわっ!」
ノンナ「了解です」ギャラギャラギャラ
377 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 20:57:59.33 ID:+geIYkKy0
エリカ「たっ隊長っ、私達は───」オロオロ
まほ「西湘バイパスは恐らく敵の攻撃には晒されない。エリカはプラウダとサンダースの撤退の手助けをしてくれ」
エリカ「了解っ」
ピピッピピッピピッ
まほ(っ、臨時偵察部隊と愛里寿、それにアンチョビから同時に通信が……)
まほ(……まずは偵察部隊だ)ピッ
まほ「こちらまほ、なにか───」
アリサ『大変です大隊長ぉぉっ!!』ズバァァンドバァァン
まほ「ど、どうしたっ」
アリサ『いっ、いきなり敵の奇襲を受けましたぁっ!!現在北に敗走してますぅっ!!』ギャラギャラギャラ
まほ「っ、偵察部隊も攻撃を受けたのか……っ」
まほ「……アリサっ、生き残っているのは?」
アリサ『わっ、私だけですっ!……うわ危なっ』ヒュンッ
まほ(1両だと!?本隊が攻撃を受けてからまだ3分も───)
まほ「……分かった、お前はそのまま北に逃げ、プラウダの偵察部隊と合流してくれ。残念ながらまだ助けにはいけないっ」
アリサ『分かりまっ、わぁっ!?……わ、分かりましたっ!!』ヒュンヒュン,ヒュン
まほ「くっ」ピッ、ピピッ
378 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 20:58:39.34 ID:+geIYkKy0
まほ「……クラーラ聞こえるかっ」
クラーラ『っ!大隊長!(ロシア語)』ヒュンッ
まほ「今サンダースの偵察部隊が奇襲を受けたっ、お前達は大丈夫か?」
クラーラ『いえっ……私達も熱烈な歓迎を受けているところです……っ(ロシア語)』
まほ「そうか……そちらにサンダースのアリサが合流する、共にその場を乗り切ってくれっ」
クラーラ『分かりましたわ……私にはカチューシャの御加護がありますっ、必ず生き残って見せますっ(ロシア語)』ズバァァン
まほ「頼もしいな……了解だっ、健闘を祈るっ」
ピッ
379 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 20:59:13.35 ID:+geIYkKy0
まほ「次は───」ピピッ…
エリカ「たっ、隊長っ!!緊急事態ですっ!!」
まほ「どうしたっ」
エリカ「まっ、ままっ……」
エリカ「……MAUS二号車が───」
──────
────
──
380 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 21:00:41.37 ID:+geIYkKy0
《ここまでの大まかな戦況推移》
※1:行動の前後関係を分かりやすくする為に適当に時間を振っています。あまり正確な時間ではないことに留意下さい。
※2:時系列を出来るだけ見やすくする為、そして展開の都合上、高校連合側のみの時系列となります。ご容赦下さい。
10:00:試合開始。
10:15:スナフキン中隊(聖グロリアーナが小田原厚木道路、知波単が飯泉橋、大学選抜がT28以外富士見大橋)の展開完了。
10:20:ムーミン中隊(サンダースが酒匂橋、プラウダが小田原大橋、黒森峰が西湘バイパス入り口)の展開完了。
10:25:ミー中隊と第5小隊が鉢合わせ。最初の戦闘が始まる。
10:30:CV33部隊が裏手に抜ける。残されたミー中隊と第5小隊は丘陵を挟んで膠着状態に。
10:40:CV33部隊と千代率いる第2小隊が接敵。第2小隊による一方的な蹂躙を受ける。
10:48:第5小隊がミー中隊との戦線を離脱。ミー中隊は追いかけようとするが、狙撃小隊の妨害を受け追撃を断念。
10:51:第5小隊が第2小隊に合流。千代がCV33の包囲殲滅を図る。
381 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 21:02:34.04 ID:+geIYkKy0
10:55:千代車を始めとしたEシリーズの圧倒的な猛攻を潜り抜け、ペパロニら3両のみ南部へと抜ける。
10:59:ペパロニらが市方神社へ潜伏。(ss内に描写なし)
11:00:ムーミン中隊が独自に偵察を出すことを決定。
11:02:ムーミン中隊による臨時偵察部隊の内訳が決定。
11:04:T28の到着と同時に、大学選抜と聖グロリアーナが狩川と酒匂川に挟まれた地域への移動を開始。
11:23:ペパロニらが市方神社から移動を開始。(ss内に描写なし)
11:31:臨時偵察部隊の偵察により、久野川東側までは敵はいないと判断される。
11:35:サンダースが酒匂橋、プラウダが小田原大橋、黒森峰が西湘バイパスからそれぞれ進撃を開始。
11:37:大学選抜と聖グロリアーナが目標地域への移動完了。(ss内に描写なし)
11:38:橋を渡っていたサンダースとプラウダの本隊が突如奇襲を受ける。ほぼ同時刻に臨時偵察部隊も奇襲を受ける。
取り敢えずここまでです。
ssがある程度進んだら続きを書き足します。
382 :
amano
[saga]:2016/07/31(日) 21:03:59.57 ID:+geIYkKy0
追記・23:55頃にアンケートを取りたいと思っています。
383 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/31(日) 21:06:54.10 ID:bEM88urVo
乙です
384 :
amano
[saga]:2016/08/01(月) 00:07:09.33 ID:FH92uez60
《アンケート》
これまでこのss内で何回かアンケートを実施してきましたが、これが最後のアンケートです。以下の作品候補から1つお選び下さい。この中から選ばれた1作品を執筆します。
@自衛隊員達の戯れ:シリアス度0%
Aある少女の夢見た戦車道:シリアス度100%
B各高校の普段の授業風景:シリアス度10%
Cしほに白銀の魔女と言わしめた、ミカの伝説の試合:シリアス度50%
(ちなみにこのssのシリアス度は40%です。参考までに)
アンケート締切:「8/1 23:59」
誰もアンケートに答えなかったら悲し過ぎて死ぬので是非ご参加下さい(懇願)
加えて、8月2日から出来るだけ毎日投稿しようと思います
投稿時間は
24:00〜25:00の間です
385 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 01:31:53.94 ID:+o6V+4dKo
3
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 05:24:52.84 ID:3r+fBi+50
3
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 05:41:01.91 ID:ye+ZyJLFo
4
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 06:18:24.37 ID:o1xyzVdMo
4
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 06:26:44.41 ID:rHc6m745O
4
390 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 07:46:35.59 ID:zW2ZAkJ1o
3
391 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 09:01:17.57 ID:yHau8kjko
3
392 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 09:06:13.17 ID:tNLGVSdno
4
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 09:50:57.47 ID:bmuNnoPE0
3
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/01(月) 10:12:59.83 ID:fnDsbAJ8O
3
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 10:54:41.77 ID:fH93x0zqO
3
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 12:02:30.95 ID:Dv1Dch12o
全b
4
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 12:06:06.37 ID:lnQiyJl6o
3
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 12:30:44.99 ID:2lYF2RgOO
2
399 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 15:36:50.72 ID:Nvyw8WAOo
4で
400 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 16:16:13.83 ID:RKQ8mNsSo
3
401 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 17:59:41.65 ID:sTZgp/Tno
4
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 21:13:56.89 ID:zS+FesW10
4
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 21:18:14.21 ID:OKSRQTLtO
ミカ好きなので4
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 21:39:50.35 ID:uoDetk9Eo
3
405 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 22:03:09.11 ID:iIw+pATVO
4
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 22:34:10.49 ID:4rmjOdt3O
4
407 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 22:37:02.45 ID:a6jvuh9Uo
3
408 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 23:27:19.28 ID:8VQalJNlo
4
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 23:32:55.55 ID:NkH919670
3
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 23:33:12.19 ID:yh7dPYF5o
4を是非
411 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 23:36:14.01 ID:GsbCKhvyo
3
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/01(月) 23:55:20.60 ID:djmk9XlTo
3
413 :
amano
[saga]:2016/08/02(火) 00:08:34.22 ID:dxNN4yCX0
沢山のレスありがとうございました。
アンケート結果
@0票
A1票
B14票
C13票
と言うことで、Cとの接戦を見事制したBに決まりましたので、暇な折に投稿しようと思います。
Cもかなり惜しいっちゃ惜しいので、執筆する確率は物凄く低いですが一応頭の片隅に入れておきます。
それではアンケートへのご協力、ありがとうございました。
414 :
amano
[saga]:2016/08/03(水) 00:02:43.68 ID:kKvnDIdI0
〜〜〜〜〜
少し前、諏訪神社
アンチョビ「くっそぉぉ……」ピピッピピッ…
ペパロニ『姉さんっ、まだ繋がらないっすかっ?』
アンチョビ「あぁ、回線が混雑してるらしくてなっ……」ムゥゥ
ペパロニ『早くしないとあいつっ、ムーミン中隊の方を向いてますよっ!絶対ヤベェですって!!』
アンチョビ「むぅぅ……ペパロニっ、その戦車が何かは分からないのかっ?」
ペパロニ『うぅん、そっすねぇ、長年戦車道やってますけど、あれは初めてっす!』
アンチョビ「そうか……そいつはどんな形をしてるんだ?」
ペパロニ『えぇっとですね……黒森峰にエレファントって戦車がいるじゃないっすか』
アンチョビ「いるな」
415 :
amano
[saga]:2016/08/03(水) 00:03:14.55 ID:kKvnDIdI0
ペパロニ『そいつをそのまま大きくしたみたいな奴っす!』
アンチョビ「ほーん───ん?それってヤークトティーガーじゃないのか?」
ペパロニ『いやぁ私もそれは思ったんすけどねぇ、なんつーか威圧感?みたいなのが桁違いなんすよねぇ!!』
アンチョビ「威圧感……」
ペパロニ『……っあっ!!』
アンチョビ「どうした?」マダツナガラン…
ペパロニ『あいつっ、発砲したっすよっ!!』
アンチョビ「ほっ、本当かっ!?」
ペパロニ『マジっすっ!!……うわぁ、あんなので撃たれたらCV33なんて貫通するんじゃないっすか……?』ゾゾゾ…
アンチョビ「……そんなにヤバそうな奴なのか?お前が見つけたのは……?」
ペパロニ『はいっす……たぶんあの主砲だと、黒森峰のMAUSも只じゃ済まないっすよ……』
アンチョビ「……いやいや、流石にあのMAUSだぞぉ?そう簡単にはやられんよ───」
416 :
amano
[saga]:2016/08/03(水) 00:03:46.85 ID:kKvnDIdI0
〜〜〜〜〜
小田原球場観客席、中継モニター前
ザワザワザワ……
中継リポーター「しっ……信じられませんっ!戦車道の絶対王者黒森峰の誇る超重戦車っ、MAUSがっ───」
中継リポーター「───たった今っ、その巨躯を小田原の地に沈めたぁぁぁっ!!」
みほ「……」ゾゾゾ…
沙織「……何あれ……」ブルブル
麻子「MAUSを正面から葬れるって、高校生側を勝たせる気ないだろ」(絶望)
華「とっても素晴らしい殿方ですわぁ!」キラキラ…
優花里「……」ゴクリッ
優花里「つ……っ、つつ遂にその姿を全国にお披露目する時が来たのですねっ……」
ギャラギャラギャラ───
417 :
amano
[saga]:2016/08/03(水) 00:04:39.34 ID:kKvnDIdI0
みほ「……」
みほ「……お母さんから話だけは聞いたことがあったの……」
ギャラギャラギャラ───
みほ「その戦車は、MAUSの装甲を正面から容易く打ち砕き、チャーチルが薄く感じられる程の装甲を持つ、まさに化け物と呼ぶに相応しい威容を誇るって……」
沙織「……それが、あの画面に映ってる───」
華「先程、みほさんと優花里さんが怯えていた───」
みほ「うん……。あれがその戦車。実際には作られたことはない、計画だけの架空戦車───」
ギャラギャラ───ピタッ
みほ「"Jagdpanzer-E100"」
ガチャ(ハッチ)
みほ「恐らくE100と並ぶ、この試合最強の戦車───」ゴクリッ
蝶野「ふぅ……」
蝶野「……う〜ん、上出来ね!」グッジョブッ
418 :
amano
[saga]:2016/08/03(水) 00:05:54.49 ID:kKvnDIdI0
今回はここまで
419 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/03(水) 03:11:38.41 ID:dV09qjy9o
乙です
420 :
amano
[saga]:2016/08/04(木) 00:31:26.26 ID:ABz+nIF00
〜〜〜〜〜
西湘バイパス上
ヒラヒラ…(MAUS二号車の白旗)
まほ『……やられたっ!?MAUSがっ……』
エリカ「はっはいっ!申し訳───」
まほ『弁解はいいっ、今どう言う状況だっ』
エリカ「はいっ、現在黒森峰は横A隊列で全車北を向いていますっ、MAUS二号車は最も西寄り、つまり隊列の先頭にいたのですが……」
まほ『……まさか、西湘バイパスからも敵が───』
エリカ「いえっ、にわかには信じがたいことなのですがっ、MAUS二号車はどこからかの"狙撃"によって撃破されたものと思われますっ!」
まほ『狙撃……狙撃だとっ!?、近距離での接射やゼロ距離射撃ならともかく、狙撃でMAUSがやられたと言うのか……っ』
エリカ「はっ、はいっ!様々な状況証拠から鑑みても、その結論が正しいかと思われますっ」
421 :
amano
[saga]:2016/08/04(木) 00:31:57.49 ID:ABz+nIF00
まほ『……』
まほ(……不味い、MAUSを遠距離から撃破できる車両など聞いたことがないっ、そんなこと、E100でも不可能な筈なのに……っ)
まほ(……しかし実際にMAUSはフラッグをはためかせている。西湘バイパスに留まり続けるのは得策ではないか……)
まほ『……よしっ、エリカ、残念だが黒森峰も一旦退くぞっ、MAUSを葬れる奴の射程圏内から一刻も早く撤退しろっ』
エリカ「っ……、わ、分かりましたっ!」クッ
エリカ「黒森峰全車は北西からの攻撃に注意しながら後退っ!ヤークトティーガー、エレファント、TigerUは前に出て他の車両を守って!」ギャラギャラギャラ
まほ「……」
422 :
amano
[saga]:2016/08/04(木) 00:32:43.36 ID:ABz+nIF00
まほ(急にその場に現れたかの様な突然の奇襲、どこから撃たれたのかすら分からない程長距離からのMAUSへの狙撃……まるで我々の一挙手一投足を見られているような───)
ピピッ
愛里寿『やっと繋がったっ』ズドォォンッ
まほ「愛里寿かっ……おい、まさかお前達も───」ソノオト…
愛里寿『っ、お前達もってことは───』
まほ「あぁ───我々ムーミン中隊は現在、敵の奇襲を受けている。確認出来た敵の小隊番号は『三』と『四』だ。……そちらは?」
愛里寿『ふっ、大隊長の言った通り、もっと警戒しておくべきだったよ……』ズバァァン
まほ「……?どう言うことだ」
愛里寿『CV33を単騎で2桁倒したと言う例の戦車が率いる部隊───』
まほ「!っ、第2小隊か……っ」
愛里寿『あぁ、今聖グロリアーナと共になんとか攻勢を防いではいるが……正直かなり厳しい…なっ』ズバァァン
まほ「同時多発的に各所を狙われた訳か……っ、ならば知波単には飯泉橋を死守するよう伝えて───」
423 :
amano
[saga]:2016/08/04(木) 00:33:55.38 ID:ABz+nIF00
愛里寿『……まほ、その知波単なんだがっ』ガガガンッ
まほ「どうした」
愛里寿『───私達スナフキン中隊で、最初に攻撃を受けたのが知波単なんだ……』
まほ「!!っ……飯泉橋は……」
愛里寿『残念だが、敵部隊の突破を許してしまっている……っ』ガァァンッ
まほ「……そうか……」
愛里寿『それと聞きたくないだろうが、もう1つ言わなきゃならないことがあるっ』ガシャン
まほ「なんだ」
愛里寿『西隊長からの連絡によると……既に部隊の半数近くがやられているらしい……』
まほ「……もう被害報告で驚かなくなってきたよ」
愛里寿『それでいいんじゃないか?冷静でいられるじゃないか』バァァンッ
まほ「そうかもしれないな……分かった、可及的速やかにそちらに援軍を送るっ、なんとか持ちこたえてくれっ」
愛里寿『あぁ、頼むぞ……もう……囲まれそうだ……っ』バババババァン
ピッ
424 :
amano
[saga]:2016/08/04(木) 00:34:53.96 ID:ABz+nIF00
〜〜〜〜〜
愛里寿「……ふっ」
ダージリン「愛里寿さん、増援は期待できそう?」ギィィン
愛里寿「分からない、向こうも敵と交戦中らしい」
ダージリン「なるほど……なら私達だけで、あのおぞましい程の気配を持つ車両を倒さないといけない訳ね……」
愛里寿「そう言うことだ」
ギャラギャラギャラ───(第2小隊隊長車)
愛里寿(……あの車両の動き、どこか見覚えがあるような気がしないでもないが───)
愛里寿(───まぁ、今はそんなことを気にしている場合ではないなっ)ブルルルルンッ…
千代「……」
千代「やっと会えたわね……♪」
425 :
amano
[saga]:2016/08/04(木) 00:35:57.90 ID:ABz+nIF00
今回はここまで
426 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/04(木) 07:25:55.91 ID:JQYjYokLo
乙です
母娘邂逅か
427 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/04(木) 11:15:16.44 ID:uPm5elTyo
勝てるビジョンが全く見えない
428 :
amano
[saga]:2016/08/05(金) 00:37:56.21 ID:IoSMwUCY0
〜〜〜〜〜
サンダースとプラウダが奇襲を受けた頃、飯泉橋東側
玉田「……」ウズウズ
名倉「……隊長っ、我々の出撃はまだなのでありますか!」
浜田「このままだと、我々が武勲をあげる暇なく戦が終わってしまうやもしれません!」
福田「……」
福田(あぁ、先輩方の知波単魂が疼いてしまっておられる……ここは西隊長殿がなんとか先輩方を諌めて下さることを祈るのみ……)
西「まぁ待てお前達、我々は大学選抜戦で、忍耐強くきたるべき時を待つと言うことを学んだ。そうすれば、武勲は自ずと我々に歩み寄ってくれることも知った」
西「ここは今暫く、この場での待命の任を全うすべきだと判断するが……皆はどう思う?」
名倉「……すっ」
名倉「素晴らしいですっ、なんと思慮深きお考えでしょうかっ!」
池田「大学選抜戦で学び取ったことをこの場ですでに実践しておいでとは、恐れ入りますっ」
西「えぇ……?いやいやそんな大層なことじゃ……」テレッ
福田(西隊長殿……個性豊かな知波単の面々を統率する器量、流石でありますっ!)
429 :
amano
[saga]:2016/08/05(金) 00:38:55.08 ID:IoSMwUCY0
西「それよりもだ。少し皆に頼みたいことがあるんだが……」
寺本「なんでありましょうか?」
玉田「西隊長の御命令とあらば、すぐにでも突撃───」
西「待て待て突撃ではないっ……少し気になっていることがあってな……」
西「私が『撃て』と言ったら、皆一斉にあの高架道路に射撃してくれないか?」
細見「高架───小田原厚木道路ですか?」
西「あぁ……実は先程から誰かの視線を感じててな、恐らくあそこからなんだ」
名倉「なんとっ!?それは本当でありますか!?」
寺本「影からこそこそ監視するなど!もっと堂々と姿を見せ合っての射撃戦こそ戦車道の魂っ!」
玉田「ふむ、そう言うことでしたらお任せ下さいっ!我々が不届き者共を成敗致しますぞっ!」
知波単一同「「「ソウダソウダー」」」
西「皆……恩に着るっ」
430 :
amano
[saga]:2016/08/05(金) 00:39:57.59 ID:IoSMwUCY0
西「それじゃあいくぞっ、私が撃てと言うまで砲塔も向けるなよ?気付かれるからな」
知波単一同「「「はいっ!!」」」
西「それじゃあ……」
西「……」スゥゥ…
西「……よしっ、撃てっ!!」
ギュィィィィン(一斉に小田原厚木道路へ向く砲塔)
ズババババババババァァァァァァンッッッ!!!!
ドガガガガァァァァァンッッ!!
西「……」ジー…
西「……!!」
シュパッ、シュパッ
偵察小隊E10十号車「きゃぁぁっ!」
偵察小隊E10九号車「ぐわっ!」
西「やはりいたかっ!」
知波単一同「「「おぉぉ!!」」」サスガニシタイチョウダッ
福田「先程の西隊長殿の不審は杞憂ではなかったのでありますねっ!」
西「あぁ!……まだいる筈だっ!各車装填が終わったら順次砲撃っ!」ガチャコンッ
431 :
amano
[saga]:2016/08/05(金) 00:42:23.29 ID:IoSMwUCY0
偵察小隊隊長「なにっ!?気付かれたっ!?」
偵察小隊副隊長「そんなっ、敵の隊長が少し訝しんだだけで、他にはそんな素振りはなかったのにっ……」
偵察小隊隊長「ともかく気付かれたのなら作戦を早める他ないっ……」ヒュンッ
ピピッ
偵察小隊隊長「第2小隊、第5小隊っ、今すぐに攻撃を開始っ、繰り返すっ、今すぐ攻撃を開始───」
千代『あら、予定より2分早いわね』
第5小隊隊長『了解した、これより知波単学園の守護する飯泉橋の突破を図る』ギャラギャラギャラ
偵察小隊隊長「現在知波単学園は……ヒュンッ……我々の方に注意を……ヒュンッ向けているっ」ヒュンッヒュンッ
偵察小隊隊長「大学選抜と聖グロリアーナはまだこちらの動きには気付いていないっ」ヒュンッ
偵察小隊副隊長「攻撃を頼みます!」ヒュンッ
千代『ふむ、急がないと偵察小隊が危ないわね……第2小隊、狩川橋を渡るわよっ』ギャラギャラギャラ
第5小隊隊長『第5小隊全車、飯泉橋を一気に渡るぞっ!』ギャラギャラギャラ
432 :
amano
[saga]:2016/08/05(金) 00:43:07.62 ID:IoSMwUCY0
次回、第5小隊&偵察小隊vs知波単学園
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/05(金) 06:44:14.34 ID:tvNCnNVro
乙です
西隊長が活躍しただと
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/05(金) 11:30:47.23 ID:Vq3kfIQao
さすが突撃以外有能な西隊長
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/05(金) 23:47:00.03 ID:YwgNmUhG0
奇襲を防いで先制できてなおひっくり返される性能差か…
436 :
amano
[saga]:2016/08/06(土) 00:10:03.85 ID:VGy0aH0g0
ギャラギャラギャラ───
ピピッ
第5小隊隊長「……全車聞こえるか?」
第5小隊一同「「はっ」」
第5小隊隊長「よし……我々がこれから相手をするのは、勇猛果敢な突撃戦法で知られる知波単学園だ。例の大学選抜戦でもかなりの戦果を残していると聞く。決して油断するなっ」
第5小隊一同「「はっ!」」
第5小隊隊長「それと未確認の情報だが、オイなる新型重戦車が試合直前に援軍に来たらしい。どの様な姿かは分からないが、注意をしておいて損はない。留意しておいてくれ」
第5小隊一同「「はっ!」」
第5小隊隊長「……よし、全車最高速で飯泉橋を突破するぞっ!知波単学園の守備が固まる前に東側に渡り切るっ」ギャラギャラ
ブゥゥゥゥンッ
知波単斥候車「……ん?」チラッ
437 :
amano
[saga]:2016/08/06(土) 00:11:26.84 ID:VGy0aH0g0
ギャラギャラギャラッ(飯泉橋を渡る第5小隊)
知波単斥候車「わっ!?てっ、ててて敵襲っっ!!」
───ヒュンッ
ズバァァンッ
知波単斥候車「うわぁぁ!!」(シュパッ)
西「敵襲っ!?」
福田「はいっ、新手の敵が飯泉橋を一気に渡って来た模様でありますっ!!」
西「くっ、この為に我々を監視していたのか……っ」
西「橋近くの車両は敵を迎撃しろっ!オイ二号車も橋へ向かってくれっ!」ヒュンッ
オイ二号車「心得ましたっ」ゴゴゴゴゴッ
ズバァァンッ!
ドガァァンッ
438 :
amano
[saga]:2016/08/06(土) 00:12:22.91 ID:VGy0aH0g0
寺本「敵車両発見っ!攻撃開始っ」バァンッ
玉田「撃て撃て撃てぇっ!!」バァンッ
キィンッグワァンッ
第5小隊E50八号車「敵の火力は貧弱だぞっ!押し込めぇ!」ギャラギャラギャラ
第5小隊E50三号車「車角30°を維持しながら前進っ、敵の砲弾に対する防御を少しでも高めるんだっ」ギィィン
ズバァァンッガシャァン(シュパッ)ギャァァ
浜田「くっ、なんたる硬さだっ!全く通用しないっ」ズバァァンッ
名倉「怯んだら敗けだぞっ!どんどん撃てぇ!!」ズババァンッ
福田「うぅ、数では勝っていても車両の性能差が残酷であります……っ」ヒュンッ
ゴゴゴゴゴッ
西「撃てっ!」
ズドォォンッ!!
439 :
amano
[saga]:2016/08/06(土) 00:13:12.61 ID:VGy0aH0g0
───ヒュンッ、ギィィィンッ
西「ぐっ……」グラグラ
西「っ、高架道路からも……っ」キョロキョロ
西「……細見っ、池田っ!」
細見「はいっ!」
池田「はっ」
西「九五式軽戦車を数両率いて高架道路に向かってくれないかっ!そこの敵を牽制して攻撃の手を少しでも緩ませてくれっ」
細見&池田「「了解ですっ!」」ギャラギャラ──
西「うぬぬぬ……」ピピッ
西「愛里寿殿っ、聞こえますでしょうかっ!!」
愛里寿『西さん、どうかし───』
西「現在知波単学園は敵の猛攻を受けておりますっ!!何とぞ御支援の程をお願い致したくっ……!」ギィィン
愛里寿『っ!敵襲……っ?』
440 :
amano
[saga]:2016/08/06(土) 00:14:44.33 ID:VGy0aH0g0
西「はいっ、不覚ながら飯泉橋を突破されっ、高架道路との挟み撃ちに合っておりますっ」
愛里寿『っ!分かった、すぐに増援を───』
ダージリン『───ちょっとお待ちになって』
愛里寿『えっ?』
ダージリン『……こちらも、既に知波単と同じ状況に陥っているかもしれないわね……』チラッ
愛里寿『!?』バッ
ギャラギャラギャラ───(第2小隊)
ダージリン『……』チラッ(小田原厚木道路上に控えるE10が5両)
ダージリン(ふぅ、あんなに平べったい戦車なら、見つからずに小田原厚木道路上をここまで来ることも可能ね……)
ダージリン(そして嫌らしいことに、あの戦車達がいる位置は富士見大橋を狙える絶好のポジション……)
ダージリン『……愛里寿さん、私達は否応なしに目の前の部隊と戦わされることになりそうよ』
愛里寿『あぁ……と、言うことだ。本当に済まないが、知波単は自力で状況を打破してほしい』
西「成る程、孤軍奮闘と言うことですねっ!心得ましたっ!そちらもどうか御武運をっ!」
愛里寿『ありがとう、こちらからも健闘を祈る』
ピッ
441 :
amano
[saga]:2016/08/06(土) 00:15:54.22 ID:VGy0aH0g0
次回、引き続き知波単の奮闘
442 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/06(土) 05:42:32.23 ID:JZg/76kjo
乙です
443 :
amano
[saga]:2016/08/07(日) 00:11:38.53 ID:H/Gh+fTT0
西「……よしっ」ペシッ(自身の頬を叩く)
西「この絶体絶命の状況下こそ我が知波単が大きく飛躍する千載一遇の機会っ!」
西「この場を乗り切り新たな知波単魂を必ず得て見せるっ!戦車前進っ!!」ギャラギャラギャラ
オイ二号車「撃てぇぇっ!!」
ズドォォンッ
ガシャァァンッ!!
第5小隊E50九号車「うそっ、やられたっ……」(シュパッ)
オイ二号車「よしっ、この調子で敵の数を減らすぞぉ!」ゴゴゴゴゴッ
玉田「さすがは新型戦車っ!あのいー五十に対して圧倒的破壊力だなっ!!」
寺本「知波単魂を敵に見せつけてやるべしっ!それぇぇっ」バァンッ
444 :
amano
[saga]:2016/08/07(日) 00:17:30.65 ID:H/Gh+fTT0
第5小隊E50五号車「ぐっ、なんだあの戦車はっ……!?」
第5小隊副隊長「あれが恐らくオイっ……でかっ」
第5小隊E50四号車「本当にでっかい……っ、E100くらいあるのでは……?」
第5小隊隊長「遂に出てきたか……全車、例の新型重戦車に集中砲火!奴の砲はE50の装甲をも貫くぞっ!」ズバァァンッ
ギィィンッキィィンッ
オイ二号車「ひぃぃっ!凄い撃たれてるっ」ギィィンッ
西「大丈夫だっ、オイはちょっとやそっとの攻撃では撃破されないっ!」キィィンッ
オイ二号車「たっ、確かにチハなら一撃の所を既に十数発……この戦車っ、硬いっ!!」
西「そうだっ、オイは硬いっ!」(反復)
西「いー五十の部隊と交戦中の車両はオイ二号車の周りに集まるんだっ!囲まれても最後まで諦めずに生き残る努力を続けろっ」ズドォォンッ
知波単一同「「「はいっ!!」」」
福田「……」バァンッ
福田(生き残る努力───あの大学選抜戦より、知波単学園の戦車道は少しずつ変化していっているであります……誇らしい反面、少し寂しい気も……)
445 :
amano
[saga]:2016/08/07(日) 00:18:57.30 ID:H/Gh+fTT0
───ヒュンッ
ズバァァンッ!!
浜田「ぬわぁぁっ!!」(シュパッ)
名倉「浜田ぁぁぁぁぁっ!!」バァンッ
ギャラギャラギャラ───
第5小隊副隊長「ふっふっふっ、普段から10式で鍛えている射撃能力をたっぷり味わうといいわっ!」ズバァァンッ
第5小隊隊長「全車っ、オイの砲撃に注意しながら南西から半包囲していけっ」ズバァァンッ
ヒュンヒュンッ、ズババァァンッ(シュパッシュパッ)
オイ二号車「むぅ、砲を向けると隠れてしまうっ……」ゴゴゴゴゴッ
446 :
amano
[saga]:2016/08/07(日) 00:20:38.80 ID:H/Gh+fTT0
西「飯泉橋周辺の車両は少しずつ撤退しろ!囲まれるぞっ!」ズドォォンッ
寺本「てっ、撤退するのでありますかっ!?」
玉田「撤退など知波単にとっては邪道───」
西「あぁっ、あれだあのぉ〜……あっ、転進だっ転進するぞっ!!玉田指揮を頼むっ」
玉田「あぁ転進ですかっ!心得ましたっ!!」
福田(芯の部分は知波単魂一色で少し安心したでありますっ)
玉田「全車オイ二号車の背後から後方に転進っ!西隊長殿の部隊と合流するぞっ!」ギャラギャラギャラ
ギャラギャラギャラ
西「むむむ、既に10両も撃破されているのか……っ」
福田「西隊長殿っ、これからの行動は如何なさるおつもりでありますかっ?」
西「そうだな……」ミナミニハテキガイルシナァ…
西「……よしっ、ここは突撃っ!!」
福田「……とっ、突───」
西「……と言いたい所だが、私も成長したからな!ここは北上する!北上して富士見大橋を渡り、愛里寿殿とダージリン殿に合流するぞっ!」
福田「りょ、了解でありますっ!」(今のは中々焦ったであります……)
447 :
amano
[saga]:2016/08/07(日) 00:23:37.74 ID:H/Gh+fTT0
もう少し知波単パートが続きます(あと2、3回更新分程)
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/07(日) 12:21:21.30 ID:mmi9fftwo
乙です
オイつええ
449 :
amano
[saga]:2016/08/08(月) 01:47:57.15 ID:yNL7IunB0
ギャラギャラギャラ
ズバァァンッドガァァンッ
シュパッシュパッ
九五式軽戦車12号車「うわぁぁっ!!」
偵察小隊E10六号車「くっ、近付かれる前に撃破しないとっ」ドォォンッ
偵察小隊E10八号車「そうだな、登られると厄介だっ!」ズドォォンッ
細見「くぅっ、これでは高架に登る前に全滅してしまいますわっ!」
池田「もう私達2両しか残ってないしっ……なっ!」ヒュンッ
細見「えぇ!?もうそんなにやられて───」
池田「……細見っ、いっせーのぉで左右に分かれようっ!」
細見「えっ?」
池田「そうすれば敵の狙いも分散され、2人とも辿り着く確率が上がると言うものっ!いざっ!」ギャラギャラギャラ
450 :
amano
[saga]:2016/08/08(月) 01:50:11.68 ID:yNL7IunB0
細見「わっ、分かりましたわっ!」
池田「それじゃあいくぞぉ、いっせーのっ!!」ギュィンッ
ギュゥゥンラギャラギャラギャラッ!!
偵察小隊E10七号車「っ、あの2両二手にっ……」
偵察小隊E10六号車「あぁんもうっ、この戦車車体ごと回らないといけないから、敵の動きに追い付けないぃぃっ」キャラキャラキャラ
偵察小隊E10八号車「いつもは私達90式に乗ってるからなっ、砲塔がない車両に慣れないのも無理はないっ」バァァンッ
偵察小隊E10七号車「兎に角どちらかでも倒さねばっ……右の奴を狙うぞっ」
ギャラギャラギャラ───
細見「……っ!」
細見(砲が全てこちらを向いてっ───)
池田「っ!細見っ、砲がそちらに───」
細見「えぇ……どうやら私はここで終幕のようね……後は任せますわ───」
池田「細見っ───」
ズバババァァァンッ
ガシャァァンッグラグラッ…バタンッ(シュパッ)
池田「ほっ、細見ぃぃぃっ!!」クッ
池田「……お前の無念っ、必ず晴らしてやるからなぁ!!」ギャラギャラギャラ
451 :
amano
[saga]:2016/08/08(月) 01:51:18.18 ID:yNL7IunB0
偵察小隊E10六号車「取り逃した1両が高架下にっ……」
偵察小隊E10七号車「構わん、今は第5小隊の援護を優先するんだっ!」バァンッ
ヒュンヒュンッヒュンッ
ギィィンッグワァァンッ
オイ二号車「っいいいいくらかかか硬いっていい言ってもももっ、こここれは撃たれ過ぎでしょおぉっ!!」キキキィィンッギィィンッ(ダカールラリー並の揺れ)
プシューガタタタッ
オイ二号車「あぁ発動機がっ、あぁ履帯がぁぁ!!」ガコガコガガガッ
玉田「ま、不味いっ……」
玉田「西隊長殿っ、オイ二号車がこれ以上持ちそうにありませぬっ!」
西「ぐっ、最早これまでかっ……転進はまだ進まないのかっ!」
玉田「はっ、小田原厚木道路からの攻撃が激しくっ、思うようにはっ……のわっ」ヒュンッ
西「そうか……分かったっ、私も援護するから出来るだけ急げっ!」ギャラギャラギャラ
玉田「かたじけないっ」
452 :
amano
[saga]:2016/08/08(月) 01:53:08.21 ID:yNL7IunB0
西「砲手っ、砲塔を高架から西南西に向けろ!」
オイ車砲手「はっ」グルグルグル
西「細見っ、池田っ!そちらはどうなってるっ」
池田「申し上げますっ!細見以下、我が車以外は全車撃破されてしまっておりますっ!」
西「それは本当かっ!?」
池田「この身に賭けて本当でありますっ!」
西「別に身は賭けなくていいぞ!しかし1両になってしまったか……っ」
西「……でだ池田っ、単騎でいるところ申し訳ないんだがっ、上の敵にちょっかいをかけれるかっ?早急に実行しないと不味い事案なんだっ」
池田「はっ、可能ですっ!」
西「よしっ!それじゃあ済まないがそっちは頼むぞ!」
池田「散っていった友の為にもっ、必ず遂行して見せますっ!」ギャラギャラギャラ
453 :
amano
[saga]:2016/08/08(月) 01:56:16.87 ID:yNL7IunB0
ギャラギャラギャラ───
ピピッ
西「愛里寿殿っ」
愛里寿『西さん……やっぱりそちらの戦況は芳しくなさそう?』キィィンッ
西「はいっ!お恥ずかしながら……っ、これよりそちらに合流させて頂こうかと思いまして、こうして連絡を差し上げている次第ですっ」ギィィンッ
愛里寿『分かった……でも私達と合流するには富士見大橋を渡らないといけないはず』
西「えぇーっとそう……ですね!地図で確認出来る限りでは!」
愛里寿『その富士見大橋なんだけど、今敵車両が橋を監視しているらしい。渡ろうとしたパーシングが既に1両撃破されてしまっている』バァァンッ
西「その点は心配ご無用ですっ!我がオイが盾となりそちらへと渡りますのでっ!」
愛里寿『(オイってそんなに硬いんだ……)了解、ただこちらも敵と交戦中だから、窮地に立たされていることには変わりないことは理解していてくれ』
西「心得ましたっ!」
愛里寿『それじゃあ』
ピッ
454 :
amano
[saga]:2016/08/08(月) 01:57:43.36 ID:yNL7IunB0
次回、知波単屈辱の撤退戦(知波単パートラスト)
455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/08(月) 06:38:48.87 ID:muHNkE5xo
乙
456 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/08(月) 11:12:21.76 ID:izePKjiOo
撤退戦て響き好き
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/09(火) 06:51:03.85 ID:bjrdVneCo
乙です
458 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:12:05.67 ID:gAVq0RoI0
ちょっと長めです
459 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:12:59.21 ID:gAVq0RoI0
ギャラギャラギャラ
池田「よしっ、静かに、静かにだぞ……」
池田車操縦手「了解であります……っ」キャラキャラキャラ…
───チラッ
偵察小隊E10七号車「そろそろ一方のオイを撃破出来るっ!撃ち続けろ!」バァァンッ
偵察小隊E10六号車「もぉぉあのオイって戦車硬過ぎよっ!あいつだけに何発弾使ってるのよっ!」バァァンッ
偵察小隊E10八号車「3両で27発」チューンッ
偵察小隊E10六号車「なんで数えてるのっ!?」
───スッ
池田「よし、今なら奴の側面に突っ───攻撃出来るぞっ!」
池田車砲手「はっ、必ず当ててみせますっ」
池田「よい返事だっ!よし操縦手、敵を狙えるギリギリまで車体を前進させろっ」
池田車操縦手「了解っ」ガチャコンッ
460 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:14:09.99 ID:gAVq0RoI0
〜〜〜〜〜
ズバァァンッ
偵察小隊E10六号車「だいぶ敵の数は減りましたねっ」バァァンッ
偵察小隊E10八号車「あぁ、後は手負いのオイを含めて10両強ってところか───」
───ヒュンッ
ガシャァンッ!!
偵察小隊E10八号車「ぬわぁっ!?」(シュパッ)
偵察小隊E10六号車「えっ?八号車がっ───」
偵察小隊E10七号車「ちっ、さっき取り逃したチハか!」ギャラギャラギャラ
池田車操縦手「こっ、こっち向きますよ!」
池田「チハの装填速度なら後1発撃てるっ……撃てっ!」
池田車砲手「りゃーっ!」バァァンッ
ガキィィンッ
偵察小隊E10七号車「あぁっ、履帯が───」クッ
池田「よくやったぞ!」
池田車砲手「それほどでも!」
池田「よし、操縦手っ、高架下へ転進だ!」
池田車操縦手「了解っ」ギャラギャラギャラ
偵察小隊E10六号車「逃がすかぁっ!」バァァンッ
ガキィィンップシューッ
池田「ぐうっ!退けぇっ!」ギャッギャッ,ギャラギャラッッ
461 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:14:59.90 ID:gAVq0RoI0
〜〜〜〜〜
第5小隊副隊長「……そろそろ化け物戦車には眠ってもらいましょうか……ねっ!」カチ
ズバァァンッ
ガシャァンッ!
オイ二号車「ぐふっ」ドゴォォンッ
オイ二号車「もっ……もう……駄目」ガクッ(シュパッ)
玉田「あぁぁ、オイがっ……」
福田「オイがやられてしまったら、我等の命運は……」
福田「……んっ?」チラッ
シーン───(高架)
福田「!っ、た、玉田殿っ!」
玉田「なんだっ!」
福田「高架からの攻撃が止んでいるでありますっ、今なら撤t───転進出来るでありますっ!」
玉田「むっ!?……おぉ本当だな福田!よく気付いたな!」
福田「はっ、それほどでもでありますっ」
玉田「よしっ、高架からの攻撃が止んでいる今の内にっ、西隊長殿のところまで一気に転進するっ!全車我に続けぇっ!」ギャラギャラギャラ
知波単生き残り「「わぁぁぁぁ!!」」ギャラギャラギャラ
462 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:16:03.60 ID:gAVq0RoI0
第5小隊副隊長「っ!隊長、知波単の生き残りが凄まじい勢いで撤退していきますっ」
第5小隊隊長「なに!?……おい偵察小隊っ、何故攻撃をしないっ」
偵察小隊E10六号車「すみませ〜ん!現在諸事情で戦闘を継続出来ませんっ!」カチャカチャ
偵察小隊E10七号車「履帯重い……っ」グググッ…
第5小隊隊長「く……第5小隊全車っ、敵は北へ向かっている!全速で追うぞっ」
第5小隊一同「「「はっ!」」」ギャラギャラギャラ
463 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:16:48.79 ID:gAVq0RoI0
〜〜〜〜〜
西「……よしっ、残っている車両は全車集まったかっ!」
玉田「はっ!九七式中戦車3両、九五式軽戦車2両の計5両で全てでありますっ!」
西「うむ!……」チラッ
玉田「……」
寺本「……」
名倉「……」
福田「……」
九五式軽戦車2号車「……」
西(ふむ、我々もだいぶ減ってしまったな───)
西「……早速だが皆時間がないっ!玉田が先頭っ、私が最後尾で富士見大橋へ向かうぞっ!」
知波単生き残り一同「「はっ!」」
464 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:17:51.22 ID:gAVq0RoI0
ギャラギャラギャラ
池田「……!っ、西隊長殿っ!」
西「おぉ池田っ!お前の活躍で5両の仲間が救われた、礼を言うっ」
池田「はっ、ありがたきお言葉っ」
西「うむ!我々はこれからスナフキン中隊本隊と合流するっ、お前も私の前を走れっ」
池田「……っ」
西「……どうした池田っ?」
池田「……申し上げますっ、ただ今我が車は発動機停止状態(エンスト)に置かれております故、隊長方と共に参ることは出来ませぬっ」クッ
西「なんだとっ!?もうすぐそこまで敵が迫っていると言うのにっ……早く修理しなければ───」
池田「───隊長殿っ、私のことは案じなくとも大丈夫ですっ」
西「なにっ?」
池田「もう修理は間に合いませんっ、どうか隊長殿は先に行った仲間に合流をっ」
西「しっ……しかし……」
池田「……っ、隊長殿までやられてしまっては元も子もありませぬっ!」
西「それはそうだが……っ」
池田「……隊長殿、我が車は動けずとも、我が心に宿る知波単魂は隊長殿と共にありますっ!どうかやられた同胞の分まで、知波単の行く末っ、高校連合の行く末に向かって、突撃して下さいっ!!」
西「いっ、池田っ……」
池田「……」コクッ
西「……っ」フルフル
西「……お前の活躍、きっと日ノ本中が観て下さったことだろう……っ、済まないっ」
ギャラギャラギャラ───
465 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:19:22.63 ID:gAVq0RoI0
池田「……」
池田車砲手「……池田殿、そろそろ追っ手が見える頃合いですが……」
池田「そうだな───」
池田「───この度の戦、それほどの時間を戦闘に費やすことはなかったが……実に有意義な戦だったな」
池田車砲手「……そうですね、あの試合で西住殿達に学んだことの重要性を、改めて認識出来ました」
ギャラギャラギャラッ
池田「あぁ、『吶喊すれども道誤れば、一度退くこと恥ならず』……良い言葉だな」
池田車砲手「西隊長殿の設定なされた、知波単学園戦車道の新たな教訓ですね」
ギャラギャラギャラッ
池田「そうだ。我々はその言葉をこれまでの知波単魂に組み込んでこそ、新たな道に突撃することが出来るのだ」
池田「……ふぅ、どうやらここまでのようだな」
ギャラギャラ───ピタッ
池田「……高校連合の勝利を祈りますっ、西隊長殿っ」ビシッ
───バァァンッ(シュパッ)───
466 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:20:34.67 ID:gAVq0RoI0
〜〜〜〜〜
富士見大橋東岸付近
ギャラギャラギャラ───
西「…玉田、富士見大橋だっ、1度止まってくれっ」
玉田「はっ」キキィィッ
西「……よし、全車いるな」キョロキョロ
西「……皆よく聞けっ、愛里寿殿の話によれば富士見大橋は敵の手中にあるらしいっ、例の高架からの攻撃だっ」
寺本「なんとっ!?それでは我々は橋を渡ることが出来ないのでは……っ?」
西「その点は心配いらない。我がオイがお前達の盾となり向こう岸までゆくっ」
福田「隊長殿が盾に───しっ、しかし、流石のオイと言えども真横からの攻撃にはかなりの損害を被るかと……」
西「それは私も重々承知している。だがこれしか皆が橋を渡り切る手段がないのも事実だ」
西「私が橋の左端を全速で突き進むから、皆は私に隠れるように速度を合わせて橋を渡ってくれっ、いいなっ!」
知波単生き残り「「「はっ、はいっ」」」
西「もう時間がない……それじゃあ行くぞっ!!」ブゥゥゥン──
──ッギャラギャラギャラッ
467 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:21:41.58 ID:gAVq0RoI0
偵察小隊副隊長「……っ!隊長っ、連絡にあった通り知波単学園の車両がやってきましたっ!」
偵察小隊隊長「よし……偵察小隊2番車から5番車へ、富士見大橋を渡る敵車両の撃破を命じるっ、準備ができ次第攻撃を開始せよっ」
偵察小隊副隊長〜五号車「「了解っ」」
ギャラギャラギャラ、ウィィンッ
偵察小隊E10三号車「……たっ、隊長駄目ですっ!」
偵察小隊隊長「駄目とはなんだっ」
偵察小隊E10三号車「橋を渡っている知波単学園なのですがっ、全車両がオイに綺麗に隠れてしまっていて、全く狙えませんっ!」
偵察小隊隊長「なっ───」
偵察小隊副隊長「いやぁ〜よく思いつきますよねあんな作戦!」
偵察小隊隊長「感心している場合かっ!兎に角あのオイに集中砲火だっ、撃てっ!」バァァンッ
468 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:22:27.85 ID:gAVq0RoI0
バァァンッバババァァンッ!
───ヒュンッ、ヒュンヒュンッ
西「っ、きたかっ」ゴゴゴゴゴッ
───ズガァァンッ!!ズガガァァンッ!!!
西「ぐぅっ!……やはり側面は効くなぁっ!」ギンギン
福田「隊長殿っ、大丈夫でありますかっ!?」
玉田「やはりオイでもかなりの負荷が……っ」
西「案ずるなっ!私は必ずお前達を向こう岸まで送り届けるっ!私を信じろっ!」キィィンッ
玉田「た、隊長殿っ……」
名倉「……っ!隊長殿っ、後ろから追っ手がっ!!」
西「むぅっ、遂に追い付いてきたかっ……」ガキィィンッ
第5小隊隊長「逃がさんぞっ!」ギャラギャラギャラ
第5小隊副隊長「えっ!?あんな車両の守り方知らないですよっ!?」
第5小隊隊長「まぁ確かにあれは凄いが……横に並んでいるおかげで背後からかなり狙いやすいのが弱点だなっ」ギャラギャラギャラ
469 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:23:35.78 ID:gAVq0RoI0
福田「隊長殿っ!追っ手の方が速度が速いでありますっ!このままではっ!」
西「ぐぅっ、もう少しっ、もう少しで着くのにっ……」ギィィンッカァァンッ
玉田「……っ」
玉田(……このままでは、折角隊長殿が成そうとしていることが水の泡に……っ、どうするっ!?)
玉田「……っ!」チラッ
寺本「!」チラッ
玉田「……」
寺本「……」
玉田&寺本「……っ」コクッ
470 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:24:30.36 ID:gAVq0RoI0
〜〜〜〜〜
第5小隊隊長「撃て撃てぇっ!」バァァンッ
ヒュンッヒュンッ
ギィィンッビリビリッ
西「撃てっ!!」ズドォォンッ
第5小隊E50八号車「あっ───」(オイの巨大砲弾が目の前に(ry
───ガシャァァンッ!!(シュパッ)
西「よしっ、1両やったぞっ!」
ズガガァァンッ!!
西「ぬわっ!」グラグラ
ガシャァァンッ(シュパッ)
九五式軽戦車二号車「西隊長殿申し訳ありませんっ!やられてしまいましたっ!」
西「っ……」
西(こっ、このままでは本当に全車渡れずに……っ)
471 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:25:20.88 ID:gAVq0RoI0
玉田「───いっせー」 寺本「のーでっ!!」
キキィィィィィッ
西「!?」
福田「えっ?」
名倉「なっ!?」
ギャリギャリギャリッ、グリンッ(180°反転)
西「玉田っ寺本っ!何をっ───」
寺本「隊長殿っ、勝手な行動を行うご無礼をお許し下さいっ!!」
玉田「我々が殿(しんがり)を務めますっ!その間に隊長殿方はスナフキン中隊へと合流なさって下さいっ!」
西「そっ、そんな!お前達も一緒に来れる筈だっ!まだ間に合───」
472 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:26:09.26 ID:gAVq0RoI0
玉田「誰かがこの場で犠牲にならなければ全員がやられてしまいますっ!」
寺本「隊長殿はまだこの戦いに必要なお方でありますっ!こんなところでやられてはいけませぬっ!」
西「玉田っ、寺本っ……!」グッ…
玉田「大丈夫ですっ、隊長殿が生き残って下さる限り知波単魂は不滅ですっ!」ギャラギャラギャラ
寺本「『吶喊すれども道誤れば、一度退くこと恥ならず』っ!我々はこの言葉と共にあり続けますっ!」ギャラギャラギャラ
西「たっ……玉田ぁぁっ!!寺本ぉぉっ!!」
玉田「うわぁぁぁっ!!」
寺本「いけぇぇぇっ!!」
ズババババァァァンッッ!!
(シュパッ、シュパッ)
473 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:26:50.88 ID:gAVq0RoI0
ガシャァァンッ(チハとE50の衝突)
第5小隊隊長「あぁっ、チハが邪魔で通れないっ!」
第5小隊副隊長「上手いこと逃げられちゃいますね!」
第5小隊隊長「なんでお前はそんな嬉しそうなんだっ!」ウガーッ
西「くっ……」
西「……っ!」
ずらぁぁぁ…(西岸に整列したマチルダ8両)
ルクリリ「皆さんこちらですっ!早くグロリアーナの防衛網の中へっ」
西「くっ……うぉぉぉぉぉっ!!!」
ギャラギャラギャラ───
474 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:27:49.41 ID:gAVq0RoI0
〜〜〜〜〜
偵察小隊E10五号車「……知波単学園の3両、聖グロリアーナ女学院のマチルダ隊と合流。撃破はかなり難しくなりました」
偵察小隊隊長「そうか……了解、引き続き富士見大橋の警戒及び第2小隊の援護に回る」
偵察小隊一同「「了解っ」」
偵察小隊隊長「……」
偵察小隊隊長(……ふっ、まさか高校生であのような決断が出来るとはな……大学選抜戦でのプラウダ高校もそうだが、仲間を想う気持ちはああも人を動かすものか───)
475 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:28:36.50 ID:gAVq0RoI0
〜〜〜〜〜
福田「たっ、隊長殿っ!我々は生き残ったのでありますっ!」
西「あぁ───しかし、あまりにも犠牲が多過ぎたっ……」グッ
福田「隊長殿……」
名倉「……」
名倉「……西隊長殿、我々はここまでに散っていった仲間の為にも、これからの戦いを全力で戦い抜かねばなりませんっ」
西「名倉……」
名倉「我々は多くの友の決死の覚悟の上に立っていますっ、ここでくよくよしていては、散っていった仲間に顔向け出来ませんっ」
西「!っ……あぁ、名倉の言う通りだっ……」
西「……我々は多くを失ったが、全てを失った訳ではない。これからその残った僅かなものを生かすも殺すも我々次第と言うことだな……」
西「……勿論答えは決まっているっ!これからの戦いっ、決して恥じることのないように全力で戦い抜くぞっ!!」
福田&名倉「「はいっ!!」」
476 :
amano
[saga]:2016/08/09(火) 21:29:42.52 ID:gAVq0RoI0
知波単学園撤退戦終了
次回、少し時間が戻って大学選抜&グロリアーナ編。第2小隊との邂逅付近から
更新日時「8/13 23:00〜24:00」
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/09(火) 22:18:47.88 ID:4/otbIB1o
乙です
撤退軍最高によかった
478 :
amano
[saga]:2016/08/13(土) 22:17:51.60 ID:Fur+esAC0
〜〜〜〜〜
知波単学園が第5小隊の奇襲を受けた頃、TSUTAYA蛍田店前交差点付近
西『───そちらもどうか御武運をっ!』
愛里寿「ありがとう、こちらからも健闘を祈る」
ピッ
愛里寿「……さて」チラッ
ギャラギャラギャラ───(E75)
愛里寿「……」
愛里寿(……私は見ただけで、その車両がどれ程の戦力なのかある程度分かる)
愛里寿(高校連合との戦いの時も、継続のBT-42や大洗のW号には気を付けようと思っていたかな……)
愛里寿(……)
愛里寿「……不味い」
センチュリオン砲手「……え?」
愛里寿「いや、なんでもない」ゴボンッ
愛里寿「……フゥ」
愛里寿「確かミー中隊からの報告では、CV33を葬ったのは第2小隊だったな」
センチュリオン砲手「あ、はい、確かそうでした」
愛里寿「今私達の前に現れた車両……砲塔側面に『二』と描かれているな」
センチュリオン砲手「と、言うことは……」
479 :
amano
[saga]:2016/08/13(土) 22:20:06.63 ID:Fur+esAC0
愛里寿「あぁ、あれが、E75のみで構成されていると報告にあった第2小隊だな……」
センチュリオン砲手「なるほど……つまり、いきなり敵の主力級と一戦交えると言うことですね!」
愛里寿「そう言うことだな」
愛里寿「……」
愛里寿(……いやいやいや、なんなんだあの桁外れの力は。1両1両が我がセンチュリオンに匹敵するとは……)ガクガク
愛里寿「……ダージリンさん」
ダージリン「なにかしら?」
愛里寿「ちょっと緊張してきちゃったんだけど、どうすればいいと思う?」
ダージリン「そうねぇ……紅茶を飲めばいいと思うわよ」
愛里寿「生憎紅茶の準備はしてきてないんだ」
ダージリン「それは残念」
オレンジペコ「ダージリン様、きちんと助言してあげて下さい」
480 :
amano
[saga]:2016/08/13(土) 22:21:40.32 ID:Fur+esAC0
ダージリン「これは失礼……そうねぇ、やはり気持ちの有り様(ありよう)が大切だと思うわ」
愛里寿「気持ちの……」
ダージリン「最初からネガティブな思考、或いは気の張った状態だと、何事においても失敗してしまうものよ。まずは嘘でもやれば出来ると思っていれば、結果は後から付いてくる筈よ」
愛里寿「……ふっ、確かにそうかもしれない。ありがとう」
ダージリン「礼には及ばないわ。……それで、どう戦うのかしら?」
愛里寿「まずは力量を測る意味合いも込めてパーシングを当てる。聖グロリアーナには我々の援護と、小田原厚木道路にいる部隊への牽制をお願いしたい」ギャラギャラ
ダージリン「分かりましたわ」
愛里寿「……」チラッ
ギャラギャラギャラ───
481 :
amano
[saga]:2016/08/13(土) 22:22:28.54 ID:Fur+esAC0
愛里寿「よし、まずはメグミとアズミの部隊で敵を包囲する。路地を使って左右から圧力をかけていけ」
メグミ「了解っ」
アズミ「了解!」
愛里寿「ルミの部隊にはチャーフィー3両を組み込む。前線に何かあった場合の後方支援に就け」
ルミ「了解っ!チャーフィー行くわよ!」ギャラギャラ──
愛里寿「我が車両とT28は一時待機だ」
T28車長「了解っ」
482 :
amano
[saga]:2016/08/13(土) 22:22:55.93 ID:Fur+esAC0
次回、島田流vs島田流
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/14(日) 08:13:03.45 ID:wJEvmyKRo
乙!
親子対決きたか
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/15(月) 16:48:11.23 ID:X/bCssb/o
乙です
485 :
amano
[saga]:2016/08/16(火) 01:06:19.87 ID:qW+j5ZQp0
ギャラギャラギャラ
アズミ「いい?相手は私達より経験も技術も豊富なWACよ、最初から全力でかかりなさいっ」
パーシング一同「「はっ」」
メグミ「……」
メグミ(流石のアズミも、高校連合との戦い序盤のような余裕はなさそうね……なにせ相手は、普段は国防を担っている本物の職業軍人なんだから……)
486 :
amano
[saga]:2016/08/16(火) 01:07:18.79 ID:qW+j5ZQp0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラ───(左右に分かれていくパーシング)
千代「……ふむ、予想通りの動きね」
第2小隊副隊長「それでは……」
千代「えぇ、先程の取り決め通りに動きなさい」
第2小隊副隊長「了解」ピピッ
第2小隊副隊長「第2小隊三号車以下、散れ」
第2小隊一同「「はっ」」ギャラギャラギャラ──
ルミ「っ!、隊長、敵も左右に分かれていきます!」
愛里寿「我々の動きに対抗してきたか……ん?」
ルミ「……2両、残っていますね」
愛里寿「……」チラッ
愛里寿(あれは……数では勝てない……)
愛里寿「……ルミ」
ルミ「はっ」
愛里寿「ルミはここに残って、傘下の車両を全て左右の部隊に振り分けて」
ルミ「えっ?……は、はいっ」
487 :
amano
[saga]:2016/08/16(火) 01:08:04.19 ID:qW+j5ZQp0
ピピッ
愛里寿「メグミ、アズミ」
メグミ「はいっ」
アズミ「なんでしょうか?」
愛里寿「敵との交戦指揮は副小隊長に任せ、2人はすぐに私のところまで戻ってきて」
メグミ「?、了解っ」
アズミ「了解」ギャラギャラ
愛里寿「……」
ルミ「……隊長、なぜ私達3人を?」
愛里寿「……」スッ(前方を指差す)
ルミ「……?」
愛里寿「あの車両───」
ルミ「……えっと、右の車両ですか?」
愛里寿「うん───なんだか、怖い……。底が、見えない……」
ギャラギャラギャラ───キッ
メグミ「隊長、只今戻りましたっ」
アズミ「同じくっ」
愛里寿「うん……」
488 :
amano
[saga]:2016/08/16(火) 01:09:16.46 ID:qW+j5ZQp0
千代「さてはて……」
千代「センチュリオンと……あのシンボルマークは副隊長3人ね。これも予想通り。中々乙な戦いになりそうね」
第2小隊副隊長「え、副隊長3人ってあの、バミューダアタックで有名な……?」
千代「えぇそうよ。私達を歓迎する為にわざわざ集まってくれたみたいよ?」
第2小隊副隊長「熱烈な歓迎になりそうですね……」ウヘェ
千代「歓迎は副隊長、貴女が受けなさいね?」
第2小隊副隊長「はっ……は?あの、島田殿は……」
千代「私は愛里寿達がどれほど成長したのかを客観的に見たいから、ね?」
第2小隊副隊長「いやいやいや『ね?』じゃないですよっ!4vs1なんて無理に決まってるじゃないですかぁ!」ムチャブリッ
千代「愛里寿は高校連合との試合で5vs1で勝ってるのよ?愛里寿に出来て貴女に出来ない筈はないわ」ニコッ
第2小隊副隊長「いや車種も違いますし……ってもう何を言っても無駄でしょうね、負けても恨まないで下さいよ……?」
千代「大丈夫よ、E75は強いから!」
第2小隊副隊長「はぁい……」トホホ
489 :
amano
[saga]:2016/08/16(火) 01:10:39.58 ID:qW+j5ZQp0
ギャラギャラギャラ
ルミ「左の車両だけが前に出てきましたが……」
愛里寿「……」
愛里寿(右に動きはない……一騎討ちを望んでいるのか?)
愛里寿(……だが仮にそうだとしても、我々はあくまで勝ちにいかなければならない。申し訳ないが、その申し出は受けれないな……)
愛里寿「……こちらに向かってくる車両を、ルミ、メグミ、アズミの3両で速やかに排除せよ。その後右を、私も含めて叩く」
ルミ&メグミ&アズミ「了解っ」ギャラギャラ
第2小隊副隊長「うわぁ、副隊長3両きたぁっ!」アタフタ
千代「バミューダアタックは3方向から囲んで一気に敵を殲滅する攻撃だけれど、逆に考えれば1両でもなんとかすれば隙が出来るわよ!ファイト!」
第2小隊副隊長「ご忠告ありがとうございますぅっ!?」ヒュンッ
ズガァァンッガラガラ(背後のブロック壁)
ルミ「くっ、外したかっ」ギャラギャラ
メグミ「ルミの砲撃を避けるなんて中々やるじゃない、それじゃあ早速……」
アズミ「バミューダアタックをかましてあげましょうかっ」
490 :
amano
[saga]:2016/08/16(火) 01:11:21.30 ID:qW+j5ZQp0
ギャラギャラギャラ───
第2小隊副隊長「あぁぁどうしようどうしようっ」
副隊長車砲手「取り敢えず履帯を外してはいかがでしょうかっ」
第2小隊副隊長「それよっ!」
ウィィンッズバァァンッ!!
ガキィィンギャラギャラギャラッ
愛里寿「!っ」
アズミ「きゃあっ!履帯がっ!?」
メグミ「アズミっ!」
ルミ「なんて砲術っ……とにかく2人でっ!」
メグミ「え、えぇ!」ギャラギャラ
491 :
amano
[saga]:2016/08/16(火) 01:12:41.41 ID:qW+j5ZQp0
次回、E75×WACの実力
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/16(火) 01:27:10.80 ID:Xt4FVaOfo
乙です
千代さんファイトって
493 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/16(火) 17:59:39.27 ID:PpeVibdQo
乙です
494 :
amano
[saga]:2016/08/18(木) 00:16:31.04 ID:cZvZzCfu0
第2小隊副隊長「くっ、バミューダの一角が崩れてもすぐに2両で来るなんてっ、中々良い対応じゃないのっ!」
副隊長車砲手「左右同時に来ますっ!」ガチャガチャ
第2小隊副隊長「くっ……全速でバックしなさいっ!」
副隊長車操縦手「はっ」ギャラギャラッ
第2小隊副隊長「砲手っ、右車両へ砲撃っ!」
副隊長車砲手「はっ!」
副隊長車砲手「……っ」カチッ
ズドォォンッ!!
メグミ「っ、被弾傾始っ」
メグミ車操縦手「うぅーっ!」キキィィィッ
ヒュンッ、ギィィィィンッ───
副隊長車砲手「弾着浅く、撃破ならずっ!」
第2小隊副隊長「すぐに左が来るわよっ」
ギャラギャラギャラッ
ルミ「もらったぁ!!」ウィィン(砲塔)
495 :
amano
[saga]:2016/08/18(木) 00:17:36.44 ID:cZvZzCfu0
第2小隊副隊長「右駆動停止っ!!」
副隊長車操縦手「はっ!」ガキンッ
グワァァンッ
ルミ車砲手「うっ!?」ズドォォンッ
───ヒュンッ
ルミ車砲手「外したっ……うわっ!?」
ルミ「ちょっ、突っ込んでくる───」
ガシャァァァンッッ!!
ルミ「うわぁぁっ!」グラグラ
第2小隊副隊長「よしっ、撃てっ」
副隊長車砲手「はっ!」ズドォォンッ
ガシャァァァンッ(シュパッ)
ルミ「うわぁっ、やられちゃった!?」マジデ!?
第2小隊副隊長「これで盾の完成よっ!」
アズミ「あのE75、ルミを盾に……っ」
愛里寿「……」
愛里寿(右もそうだけど、左も強いっ……!)
メグミ「まだまだっ!アズミ、牽制射撃頼むわよっ!」ギャラギャラ
アズミ「え、えぇ!」
496 :
amano
[saga]:2016/08/18(木) 00:18:24.45 ID:cZvZzCfu0
ギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「砲手っ、向かってくる車両に照準っ!」
副隊長車砲手「はっ」ウィィン(砲塔)
第2小隊副隊長「……撃てっ!!」
メグミ「不味っ───」
アズミ「させないわよっ!」
ズドォォンッ!!
グワァァンッ
第2小隊副隊長「きゃあっ!」グラグラ
副隊長車砲手「っ!?」グラグラ(カチッ)
ズドォォンッ、ヒュンッ───
副隊長車砲手「外しましたっ!!」
第2小隊副隊長(っ、さっき履帯を外した車両の砲撃で照準がっ───)
メグミ「助かったわアズミっ」ギャラギャラッ
アズミ「これくらいお安いご用よ!」
497 :
amano
[saga]:2016/08/18(木) 00:19:09.93 ID:cZvZzCfu0
第2小隊副隊長(っ、これは間に合わないかっ……)
第2小隊副隊長「被弾傾始急げっ!!」ギャラギャラ
メグミ「こんどこそっ!!」
第2小隊副隊長「ひぃぃっ!!」
ズバァァァンッ!
ガシャァァァンッッ!!───
アズミ「当たったっ!」
愛里寿「よし……」
メグミ「側面に直撃っ、やったか!?」
千代「……」
千代「……」ニヤ
498 :
amano
[saga]:2016/08/18(木) 00:23:00.90 ID:cZvZzCfu0
第2小隊副隊長「やられたぁぁっ!」グハッ
第2小隊副隊長「あぁぁぁぁぁ…………ぁあ?」アレ?
メグミ「……え、まさか……」
千代「……」フフッ
千代「副隊長さん、反撃しないとやられちゃうわよ?」
第2小隊副隊長「え…っあ、はいっ!」
メグミ「砲手っ!、再度砲撃をっ───」
第2小隊副隊長「砲手、正面の車両を撃てっ」
副隊長車砲手「はっ」カチッ
メグミ「うぅ嘘っ、待っ───」
ガシャァァァンッッ!!
メグミ「きゃぁぁ!!」(シュパッ)
499 :
amano
[saga]:2016/08/18(木) 00:26:00.25 ID:cZvZzCfu0
愛里寿「!?」
アズミ「嘘っ……確かに直撃したのにっ……」
愛里寿「……」
愛里寿(今メグミは50°〜60°の角度で側面に砲撃したように見えた。普通ならほとんどの車両を撃破できる角度のはず……)
千代「……さて」
千代「副隊長も驚いてるみたいね、E75の強さに」
第2小隊副隊長「え、えぇ……さきほどはもう駄目かと……」
千代「確かに、普通なら撃破されてもおかしくない攻撃だったわ。それこそマチルダやE50……TigerUですら撃破されていたかもしれない」
千代「……だけど、E75はそれらの車両とは一線を画する力を秘めている。装甲も火力も機動力も、全てがあり得ないほどの高水準でまとまっている。……西住流が戦車道連盟から秘匿義務を背負わされるわけね……」
第2小隊副隊長「秘匿義務……?」
千代「こちらの話よ。……さて、これで高校連合や愛里寿……引いては中継越しの全国に、E75の強さを見せつけることが出来た」パフォーマンストシテハカンペキネ
千代「そろそろ私も、あの子と一戦交える頃合いかしらね……楽しみだわ」
500 :
amano
[saga]:2016/08/18(木) 00:33:22.81 ID:cZvZzCfu0
今回はここまで
書き進める内にだんだん最初の草案から物語の流れが外れ始めています(例えば草案の段階では、今回更新したシーンでルミとメグミは撃破されない)
これからどうなっていくのか……
ではでは
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/18(木) 03:11:33.09 ID:hY3nhJm7o
乙です
大学選抜組ヤバくね
502 :
amano
[saga]:2016/08/20(土) 00:50:19.06 ID:oZF3dBiT0
〜〜〜〜〜
愛里寿「……」
ギャラギャラギャラ…
T28車長「隊長ぉぉぉっ!」←やっと交差点付近に着いた
愛里寿(……今度からT28を出す試合は精査しないと……)オダワラハヒロスギル
503 :
amano
[saga]:2016/08/20(土) 00:51:26.95 ID:oZF3dBiT0
ウィィンッ
第2小隊副隊長「よし、これで副隊長3人目だっ、外すなよっ」
副隊長車砲手「決めて見せますっ」ジーッ
アズミ「くっ……!」
第2小隊副隊長「……よし、撃てっ」
ズドォォンッ!!
───ヒュンッ、ガキィィィンッッ───
第2小隊副隊長「……っな!?」
アズミ「っ!」
愛里寿「……アズミ、怪我はない?」
アズミ「隊長……っ!」
第2小隊副隊長「センチュリオンが盾に……それにしても、なんて速さ……!」
千代「♪」
千代「やはり愛里寿の成長振りは凄いわね……」
504 :
amano
[saga]:2016/08/20(土) 00:52:37.92 ID:oZF3dBiT0
アズミ「隊長申し訳ありませんっ!3対1でありながら、このような姿を晒してしまって……っ」
愛里寿「ううん、気にしなくてもいい───いや、やっぱり少しは気にした方がいいかも……」
アズミ「はいっ、隊長の部下として恥じることのない副隊長を目指しますっ!」グスッ
愛里寿「うん……」
愛里寿(目の前の化け物2両は動く気配なし……それは助かるが……)ピピッ
パーシング8号車『かっ……囲まれてるっ……!?』ギャラギャラ
パーシング15号車『まだこちらの方が数では上だっ!なんとか───きゃぁっ!』スバァァンッ
パーシング10号車『いくら撃っても貫通しない!?』バァンババァァンッ
パーシング22号車『退け!退きながら撃つんだ!』
愛里寿(……ここ以外の地点は全て劣勢……)
愛里寿(あのE75とか言う車両、想像以上の戦力だ。このままではじり貧……)
愛里寿「……少々荒いが、アズミ車をバックで押しながら後退する。砲手は牽制射撃を」
センチュリオン砲手「了解」
ギャラララララッ
505 :
amano
[saga]:2016/08/20(土) 00:54:10.21 ID:oZF3dBiT0
第2小隊副隊長「え!?バックで押してあの速度ってどれだけの馬力が……」
第2小隊副隊長「……っていけないいけない、砲手っ!攻撃開始っ!」
副隊長車砲手「はっ」ウィィン
───ヒュンッ
ガァァァァンッ!!───
副隊長車砲手「ぐぅっ!?」グラグラ
第2小隊副隊長「あのセンチュリオン、移動しながら砲塔に当てるなんて……」ゴクリッ
副隊長車操縦手「……センチュリオン、視界外っ」
副隊長車砲手「……いかがなさいますか?」
第2小隊副隊長「ここは追うべきか……いや、深追いは禁物ね」
第2小隊副隊長「これより隊長車に合流する、各自車内機器に故障がないか点検しつつ後退せよ」
副隊長車一同「「はっ」」
ギャラギャラギャラ───
千代「……」
千代(愛里寿は一度退くのね……まぁ、妥当な判断ね……)
千代「……副隊長、貴女は戦線左翼に合流し、敵陣の突破を図りなさい」
第2小隊副隊長「あっはい!了解ですっ」
506 :
amano
[saga]:2016/08/20(土) 00:55:40.83 ID:oZF3dBiT0
千代「……さてと、私は何をしましょうかね」
千代車砲手「……え、攻撃しないのですか?」
千代「私は愛里寿と戦いたいの」
千代車砲手「え……え?」キョトン
千代「貴女知らなかったの?私がこの試合に参加したのは愛里寿と戦う為。他の相手と戦ってやられちゃいましたーじゃやってられないの!」
千代「えぇ……い、いや、でも師範がやられることなんてそうそうないですし、それにさっき愛里寿さんと戦う機会もあったような───」
千代「さっきは駄目なの!やっぱりあれよ!あの……親と子の戦いってサシの勝負じゃないと締まらないって言うか……えぇっとまぁ、そんな感じだから私はもう愛里寿としか戦いたくないの!」プンプン
千代車砲手(なんか今日師範ワガママだなっ)サシノショウブ?
507 :
amano
[saga]:2016/08/20(土) 00:56:42.12 ID:oZF3dBiT0
今回はここまで
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/20(土) 09:46:49.53 ID:SEdOuxMGo
乙です
千代さん可愛いな
509 :
amano
[saga]:2016/08/22(月) 00:52:02.51 ID:4enxYlW60
〜〜〜〜〜
愛里寿「T28、アズミ車の警護を頼む」
T28車長「了解です!」
アズミ「隊長、ありがとうございます……」
愛里寿「うん。他の2人はやられてしまったけど、アズミだけでも生き残ってくれて良かった」
アズミ「隊長ぉ……」グスッ
愛里寿「アズミはすぐに履帯を修理して、やられた2人の分まで活躍して欲しい」
アズミ「は、はいっ……!」
愛里寿「……」ピピッ
愛里寿「23号車。24号車は無事に橋を渡れた?」
パーシング23号車『い、いえ……全速力で渡橋を敢行したのですが、渡り始めてすぐに小田原厚木道路からの砲撃で……』
愛里寿「そう……分かった。23号車は戦線に戻り敵の侵攻を防いで」
パーシング23号車『了解ですっ!』
ピッ
愛里寿「……やはり……」ウーン
510 :
amano
[saga]:2016/08/22(月) 00:52:47.76 ID:4enxYlW60
ギャラギャラギャラ
ダージリン「愛里寿さん、橋のたもとで白旗をあげているパーシングから察するに───」
愛里寿「うん……やはり富士見大橋は敵の射線が通っていて、渡れないと思った方がいい」
ダージリン「なるほど……先程から小田原厚木道路上に牽制をかけているのだけれど、どうもこちらに対する攻勢が消極的だった理由が分かったわね」
愛里寿「小田原厚木道路の敵の目的は私達の直接の撃破じゃない」
ダージリン「えぇ、私達の行動を阻害し、地上の第2小隊の援護に徹する……」
ダージリン「……はぁ、第2小隊とやらは大した自信ね。たった10両で48両を相手取るなんて……」
愛里寿「E75にはそれほどの実力がある。現に私達は劣勢……隊長格も2人やられた。市街地だから動きも制限され、本来の島田流としての戦術も機能していない」
511 :
amano
[saga]:2016/08/22(月) 00:56:01.52 ID:4enxYlW60
ダージリン「なるほど……それなら私共ももぐら叩きをしてる場合ではないわね。すぐに手の空いている者をそちらの援護に回すわ」
愛里寿「うん、お願いしたい」
ダージリン「そうねぇ……」
ダージリン「えぇっと……ローズヒップ」
ローズヒップ「はいっ!」ブゥゥンッ
ダージリン「貴女はこれから少しの間愛里寿中隊長の傘下に入りなさい。部下を率いて出撃の準備を」
ローズヒップ「わっかりましたわぁぁっ!!」ブゥゥンッブンブンッ
愛里寿「ローズヒップ───たしか薔薇色の髪の……」
ダージリン「えぇ。敵の撹乱は彼女に任せれば問題ないと思うわ」
愛里寿「ありがとう。……それじゃあ引き続き小田原厚木道路は貴女達に任せる」
ダージリン「えぇ。私達の名誉にかけて、こちらはしっかり抑え込んでおくわ」
512 :
amano
[saga]:2016/08/22(月) 00:57:18.31 ID:4enxYlW60
ローズヒップ「早くしなさいませぇっ!置いていきますわよぉっ!」ギャラギャラギャラッ
クロムウェル1号車「ローズヒップ様まだ突っ込んでは駄目ですよぉっ!」マッテェ
愛里寿(前々から思ってたけど、とんでもなく元気だなぁ……)
パーシング14号車『隊長っ、戦線右翼がもう持ちそうにありませんっ!』ギィィンッ
愛里寿「分かった、私が援護に向かう」
パーシング14号車『お願いしまっ、きゃぁぁっ!』ズバァァンッ(シュパッ)
愛里寿「くっ……」
愛里寿(まさかパーシングとE75にこれほどの性能差があるなんて、試合前には想像もしてなかったな……)
愛里寿「T28とアズミは戦線左翼の援護へ、敵の隊長車が現れたらすぐに私に知らせて」ギャラギャラギャラ
T28車長「了解ですっ」
アズミ「了解!」
愛里寿「えぇっと、ローズヒップさん達は……全部で9両ね」チラッ
ローズヒップ「えぇそうでございますわ!」
愛里寿「……よし、ローズヒップさん達は私についてきて。して欲しいことがある」
513 :
amano
[saga]:2016/08/22(月) 00:57:52.13 ID:4enxYlW60
早くド派手な戦闘シーンを描きたい→きちんも間々のシーンも入れないと戦況の流れに矛盾が生じてしまう→頑張って間々のシーンを描く→説明的台詞ばかりで読みづらい(吐血)
皆様本当にすみません
ではでは
514 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/22(月) 10:08:59.48 ID:ngubuY+go
乙です
毎回楽しみだよ
515 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/22(月) 21:56:28.56 ID:pSkZlgdTo
乙!
516 :
amano
[saga]:2016/08/26(金) 11:43:47.53 ID:DmMxwYVW0
ローズヒップ「して欲しいこと……でございますか?」キョトン
愛里寿「うん。少し危険かもしれないけど……」
ローズヒップ「私、並大抵のことなら出来ましてよ!クルセイダーで空を飛んだこともありますし!」
愛里寿「あぁ……確か戦後報告会でそんなことを聞いたような……」ミンナオドロイテタッケ
ローズヒップ「そう言うことですから、なんなりと私にご命令下さいませ!流星の瞬きを敵方に見せつけてやりますわっ!」ブルルゥンッ
愛里寿「うん、それじゃあ話すよ───」
517 :
amano
[saga]:2016/08/26(金) 11:44:32.63 ID:DmMxwYVW0
〜〜〜〜〜
(高校連合側から見て)戦線左翼
ギャラギャラギャラッ
ズバァァァンッ、ガキィィィンッッ
パーシング4号車「ぐっ、なんて威力っ……」ビリビリ
パーシング8号車「敵はたったの4両だってのに、パーシング10両でなんで勝てないのよっ!」リフジンヨッ
チャーフィー1号車「私達もいますよーっ」
チャーフィー3号車「めっちゃ非力だけどね!」ドヤァ
パーシング6号車「E75強過ぎてワロタwwwwwwTier8でTier9相手するとかwwwwww」
パーシング7号車「ちょっとオタクっ、回線全開でなに垂れ流してくれてんのよ!」ティアッテナニヨ
パーシング6号車「あぁすみません!興奮するとつい!」
ギャラギャラギャラッ
T28車長「ステンバーイステンバーイ……」
T28車長「……撃てっ」
ズバァァァンッ
ガッシャァァァンッ!!
第2小隊E75七号車「ぬわぁっ!」(シュパッ)
T28車長「やった!1両倒した!!」
アズミ「良くやったわ!この調子で押しきるわよ!」ギャラギャラギャラッ
518 :
amano
[saga]:2016/08/26(金) 11:49:24.01 ID:DmMxwYVW0
第2小隊E75八号車「七号車がやられたぞっ」
第2小隊E75九号車「T28の主砲を真横から食らったらそりゃあ……」
第2小隊E75十号車「どうするの!?流石に3両であの数を相手するのは……っ」
第2小隊E75八号車「いや、私達はまだいけるっ!T28にさえ気を付けてればこっちのもん───」
───グワァァァンッッ(T28の砲弾)
第2小隊E75八号車「あわわわわっ!?」グラグラ
第2小隊E75九号車「言わんこっちゃない……」
第2小隊E75十号車「とにかくパーシングの攻撃は私達には効かないから、T28がいる所を迂回するように攻撃をしかけましょっ!」
第2小隊E75九号車「了解っ……いいなぁ左翼には副隊長がいて……」
第2小隊E75八号車「T28もいないしねぇ……」クラクラ
第2小隊E75九号車「師範……助けに来てくれないかなぁ……」
第2小隊E75十号車「もう愚痴ばっか言ってないでシャキッとしなさいっ!」
519 :
amano
[saga]:2016/08/26(金) 11:50:11.04 ID:DmMxwYVW0
〜〜〜〜〜
(高校連合側から見て)戦線右翼
パーシング11号車「13号車っ、左っ!!」
パーシング13号車「えっ───」
───ヒュンッ
ガシャァァァンッッ
パーシング13号車「にゃぁあぁっ!!」(シュパッ)
パーシング11号車「ぐっ、また1両っ───あいつだけに何両倒されてっ……」クッ
ギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「よしっ、3両目撃破っ」ウィィン
第2小隊E75三号車「凄いですねっ、3両も副隊長だけで倒すなんて!」ズバァァンッ
第2小隊副隊長「ふっ、私の理不尽な指示を忠実にこなす部下がいてこそよっ!」ギャラギャラギャラッ
副隊長車砲手「恥ずかしいからそんなこと言わないで下さいよ!///」
第2小隊副隊長「恥ずかしがってる暇はないわよ!あの車両が来る前に出来るだけ打撃を与えないと───」
520 :
amano
[saga]:2016/08/26(金) 11:51:15.00 ID:DmMxwYVW0
───ヒュンッ
ッズバンッ!
第2小隊E75三号車「うっ!?……今の衝撃は───」
……シュパッ!
第2小隊E75三号車「え……」
第2小隊E75三号車「えぇぇぇ私やられちゃったっ!?」
第2小隊副隊長「……」チラッ
第2小隊副隊長「……」ダラダラ
第2小隊副隊長(……まさか転輪と転輪の隙間を狙って、しかもトランスミッション系に直接ダメージを与えてくるなんて、誰が思うだろう……)ダラダラ
副隊長車砲手「……来ちゃいましたね、センチュリオン」
第2小隊副隊長「……はぁぁ、流石の私でも勝てないかなぁ」ウーン
副隊長車操縦手「そんなに強いんですか?島田流の子は」
第2小隊副隊長「えぇ。まさに『この親にしてこの子あり』の体現者のような……ね」
副隊長車通信手「ひぇぇ」ブルブル
副隊長車装填手「そりゃ強い」ナットク
521 :
amano
[saga]:2016/08/26(金) 11:52:04.39 ID:DmMxwYVW0
ウィィンッ、ガチャコンッ
愛里寿「……敵車両撃破、これより反撃に移るぞ」ギャラギャラギャラッ
パーシング16号車「あぁ、隊長が来てくれた!これで勝てる……っ!」
パーシング11号車「皆、ここまでやられてきたお返しをたっぷりしようじゃないの!」
ワァァァァッ───
愛里寿「……ローズヒップさん、さっき言ったこと出来そう?」
ローズヒップ「私共は大丈夫だとは思いますけれど……愛里寿さんの方がかなり危険な気が致しますわ」
愛里寿「私は大丈夫。いつもこれくらいの無茶はしてるから」
ローズヒップ「貴女がそう言うなら……それでは、もういきますの?」
愛里寿「うん、早くしないと第2小隊の隊長車が来ちゃうから」
愛里寿「それじゃあ……これより『あっちこっち作戦』を開始するっ」ギャラギャラギャラッ
522 :
amano
[saga]:2016/08/26(金) 11:52:46.68 ID:DmMxwYVW0
今回はここまで
ようやく反撃の兆し……?
523 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/26(金) 13:11:57.99 ID:oov2Cjieo
乙です
524 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/27(土) 10:25:36.92 ID:cjwmVJsZo
乙!
反撃楽しみだけど千代さんこわい
525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/30(火) 09:58:16.01 ID:Cj3vnbnQo
乙
526 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:42:33.24 ID:9adZNSS20
愛里寿「ローズヒップさん達はさっき言った通りにっ、パーシングは援護をっ」
ローズヒップ「えぇ!それじゃあ行きますわよぉっ!」ブルルゥンッ
クロムウェル1号車「クルセイダーも遅れを取るなっ!」
クルセイダー一同「「はいっ!!」」ブルルゥンブルゥンッ
愛里寿「敵副隊長車と四号車の間に飛び込むっ、戦車前進っ」
センチュリオン操縦手「りょーかいですっ!」ガチャ
ブゥゥンギャラギャラギャラッ
副隊長車砲手「車長っ、センチュリオンがっ!!」
副隊長車操縦手「我々の背後に回り込む気ではっ?」
第2小隊副隊長「不味いっ、センチュリオンに背後に回られたら終わりだぞっ!全力で迎撃するっ!」
第2小隊副隊長「センチュリオンは進路から考えるにあの道を横切るっ、近くにいる我が車と四号車で挟むぞっ!」
第2小隊E75四号車「はっ、はいっ!」ギャラギャラギャラッ
527 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:43:32.49 ID:9adZNSS20
センチュリオン操縦手「敵車両2両、想定行動を開始」
センチュリオン砲手「凄い、敵が隊長の予測した通りの動きをしてる……」
愛里寿「いや、相手は先程から背後に回られないように立ち振る舞っているように見えたから、私がその素振りを見せれば阻止してくると踏んだだけ。たいした予測じゃない」ギャラギャラッ
センチュリオン砲手「いやいや流石隊長っ、見事な洞察力ですよっ!!」
愛里寿「ん……そうかな……//」
愛里寿「コホンッ……で、問題は敵の射撃タイミングを上手く誘導しないといけないことだけど……」
センチュリオン操縦手「それは私にお任せ下さい、完璧にタイミングを合わせ尚且つ撃破されないようにしますっ」ギャラギャラッ
愛里寿「うん、お願い」
センチュリオン操縦手「……あ、隊長、右左どちらの車両が何秒早く射撃したかだけ教えて貰えませんか?」
愛里寿「分かった」
センチュリオン操縦手「よし───」ギャラギャラッ──
528 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:44:20.88 ID:9adZNSS20
第2小隊副隊長「そろそろあの道を通過するっ、射撃タイミングを合わせろ!」ウィィン
第2小隊E75四号車「はっ」
第2小隊副隊長「よーし───」
ギャラギャラギャラッ
センチュリオン操縦手「───」
ギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「───」
ギャラギャラギャラッ
センチュリオン操縦手「───っ」
ギャラギャラ───グワァンッ
第2小隊副隊長「撃てぇっ!」
ズバズバァァァンッ
529 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:45:10.39 ID:9adZNSS20
愛里寿「右コンマ3」
センチュリオン操縦手「(うへぇ、ほぼ同時かぁ!)なら……っ」グリンッ
センチュリオン操縦手「回れぇぇぇっ!!」ギャリギヤリギャリッ
───ヒュンヒュンッ
ガキィィィンッッヒュンッ───
愛里寿「う……っ」グラグラ
センチュリオン操縦手「よしっ……1発被弾しましたが継戦に問題ありません!」
愛里寿「うん、ナイスだ」グッ
第2小隊副隊長「なっ……なにあの回転はっ……!3回転したわよ!?」
副隊長車操縦手「正確には3.1回転ですね」
第2小隊副隊長「細かいわねぇあんたはっ」
530 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:46:59.67 ID:9adZNSS20
愛里寿「よし、ローズヒップさんっ」
ローズヒップ「お任せあれぇっ!!」ブゥゥンッ
───ブゥゥンッッ
副隊長車砲手「……ん?」チラッ
ブゥゥンッッブルブルブブブゥゥゥンッッ!!(暴走族並の走り)
クロムウェル1号車「やられたくなかったらもっと速度を出しなさいっ!」ギャラギャラッ
クルセイダー3号車「はいっ!」ブゥゥンッ
副隊長車砲手「!!っ、副隊長っ、聖グロの車両が次々に背後を……っ!」
第2小隊副隊長「!?、あっしまった……っ!!センチュリオンは囮だったのかっ!!」
第2小隊副隊長「砲手っ、砲撃準備───」
副隊長車装填手「駄目ですっ、彼女達の速度が装填時間を上回っていますっ!」ガチャガチャ
第2小隊副隊長「……っ」
第2小隊副隊長「……ふぅ、なるほど……」
第2小隊副隊長(隊長車であるセンチュリオンがわざわざ我々を引き付けるような行動を取った理由は、聖グロの車両が我々の隙を突いて背後に回り込む為……)
第2小隊副隊長(よくよく考えると絵に描いたような囮作戦だけど───)
第2小隊副隊長「……はぁぁ、やっぱりシンプルイズベストって訳ねぇ」
副隊長車砲手「どうします車長っ、背後に回り込まれてしまいましたが……っ」
副隊長車操縦手「流石に挟撃は不味いですよっ!!」
第2小隊副隊長「落ち着いてっ!まずは残った車両を集めて防陣を作って───」
531 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:49:14.48 ID:9adZNSS20
ギャラギャラギャラッ
四号車<ぎゃああ後ろに聖グロがぁぁ
副隊長<……って、なんかセンチュリオンもいつの間にかいないしっ
五号車<クルセイダーってあんなに速いのっ!?
六号車<くぅ、近寄られると照準出来ない……
センチュリオン砲手「隊長、あちこちから同時に聖グロの快速戦車が突っ込んだおかげで敵は大混乱に陥っています!作戦は成功です!」
センチュリオン操縦手「コメット達の速度の甲斐もあってか、被撃破車両もありません!」
愛里寿「よしいいぞ、後は聖グロと我々で挟み込んでボコボコにする。全車E75の正面以外を狙って」
右翼パーシング一同「「「はいっ!!」」」
532 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:50:45.52 ID:9adZNSS20
ギャラギャラギャラッ
ローズヒップ「皆さん無事ですのっ?」
クロムウェル1号車「E75に睨まれましたがなんとか……」ヘトヘト
クロムウェル2号車「私なんてE75と少し衝突しました……」ヒヤアセ
ローズヒップ「んもう、まだ撃ち合ってもいない時からそんなに疲れてたら持ちませんわよ!ほらほら行きますわよぉ!」ブゥゥンッ
クロムウェル1号車「あぁローズヒップさん待ってぇ!!」ギャラギャラ
クロムウェル2号車「あの底無しの元気はどこから……」ギャラギャラ
クロムウェル1号車「ダージリン様が『制御不能』と仰っていた理由が分かったような……」
533 :
amano
[saga]:2016/09/01(木) 00:51:31.80 ID:9adZNSS20
次回更新は未定。恐らくかなり遅くなります
ではでは
534 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/01(木) 01:13:15.78 ID:WuC4Lf5Ro
乙です
更新楽しみに待ってます
535 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/03(土) 08:28:01.45 ID:jRcv1ID/o
乙!
更新待ってます
536 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:28:41.97 ID:oU6O/bdn0
ヒュンヒュンッ、ヒュンッ
第2小隊E75四号車「ひゃあっ、至るところから砲弾がっ」ヨケテーッ
第2小隊E75五号車「これって四面楚歌じゃないですか!?」
第2小隊E75六号車「違うわよっ、八方塞がりよ!」
第2小隊E75四号車「どっちも一緒よっ!!」
第2小隊副隊長「慌てないで!全車私のいるところまで集結しなさいっ!」
第2小隊E75四〜六号車「「はっ!」」ギャラギャラッ
第2小隊副隊長(センチュリオンがいる状況で散り散りは不味いっ、先ずは合流を目指さないと───)
───ヒュンッ
ガァァンッッ
第2小隊副隊長「うひぃぃっ!」グラグラ
ギャラギャラ───
愛里寿「私がまざまざと合流なんてさせると思う?」ニコッ
第2小隊副隊長「……あはは、そりゃそうですよね……」(苦笑い)
537 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:29:52.32 ID:oU6O/bdn0
〜〜〜〜〜
ローズヒップ「よぉし先ずはあの車両をいただきますわよぉっ!」ギャラギャラッ
クロムウェル1号車「私達の火力で大丈夫なんですかね?」
ローズヒップ「駄目だったら突っ込めばよろしくてよっ!私がチャーフィーを葬った時のように!」
クロムウェル2号車「いやーあれは真似しようとして出来ることでは───」
ローズヒップ「それぇぇぇっ!」ギャラギャラッ
クロムウェル2号車「って聞いてないっ」
クロムウェル1号車「私達も行くわよっ」オイテカレチャウ
クロムウェル2号車「え、えぇっ」グゥゥンッ
第2小隊E75四号車「……来たわね……っ、迎撃態勢を取りなさいっ」ウィィン
クロムウェル2号車「うっ、やはりあの砲を向けられると寒気が……」
クロムウェル1号車「当たらなければいいのよ当たらなければ!」
538 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:30:50.70 ID:oU6O/bdn0
ローズヒップ「……」チラッ(戦況確認)
ローズヒップ「……ふむふむなるほど……」
ローズヒップ「……よし決めましたわ!クロムウェル1号車はそのまま私に追従っ、クロムウェル2号車とクルセイダー達は北西の敵2両へ向かいなさい!」
クロムウェル2号車「了解ですっ」
クロムウェル1号車「了解っ……あの、センチュリオンの援護はよろしいので?」
クロムウェル2号車「確かに……どうやら1vs1で戦っているようですがっ」ギャラギャラ
ローズヒップ「え?愛里寿さんには私共の援護なんて必要ないでしょ?」
クロムウェル1号車「えっ、どうしてですか?」
ローズヒップ「え?」
クロムウェル2号車「見たところ互角には戦っていますが、私達の援護があれば有利に戦えるのでは───」
ローズヒップ「んん?互角……貴女達ちゃんと見てますの?」ギャラギャラ
クロムウェル1号車「え、何をですか?」
ローズヒップ「何をって、愛里寿さんのことですわ!」モウッ
ローズヒップ「あれはどこからどう見ても、愛里寿さんが100%優勢でしょう?───」
539 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:31:46.52 ID:oU6O/bdn0
〜〜〜〜〜
ヒュンッヒュンヒュンッ
ガキィィィンッッ
第2小隊副隊長「ぐぅっ……っ!!」グラグラ
副隊長車操縦手「右駆動系に損傷っ!!」ガチャガチャ
副隊長車砲手「度重なる砲撃で照準もずれてきていますっ、どこか安全な場所で修正しないと……」アタフタ
第2小隊副隊長(ちょっ───)
第2小隊副隊長(ちょっと待ってちょっと待ってちょっと待ってっ、こんなに強いなんて聞いてないわよっ!!!)
第2小隊副隊長(まるで動きを掴めないっ、一瞬見失うだけでどこにいるのか把握出来なくなるっ)
第2小隊副隊長(島田流家元の子だから最大限に警戒してたのに……こんな一方的な防戦になるなんて……っ)グラグラ
───ガシャァァンッッ!!
副隊長車砲手「きゃぁぁぁっ!!」
540 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:32:40.68 ID:oU6O/bdn0
第2小隊副隊長「……どうすればこの現状を打破できる……っ、考えろ私っ!」グヌヌ…
第2小隊副隊長「……!っ、あそこなら……」チラッ
第2小隊副隊長「……操縦手っ」
副隊長車操縦手「はっ」
第2小隊副隊長「あの細道に逃げ込むわ!隙を見て退いてっ!」
副隊長車操縦手「細道……えっ、あの道ですかっ!?」ホッソッ
第2小隊副隊長「そうよあの道よ!仲間との連携が分断された今、センチュリオンから出来るだけ早く離れないと───」
───ヒュンッ、ギィィンッ!!
副隊長車通信手「あばばばっ」グラグラ
第2小隊副隊長「───白旗をはためかせる事になるわよ」ウッ
副隊長車操縦手「普通の自動車が通れるか通れないかの細さに見えるんですけど……」ギャラギャラ
541 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:33:35.18 ID:oU6O/bdn0
〜〜〜〜〜
ズババァァンッ
愛里寿「大学選抜最高峰の人材を集めたセンチュリオンと、単騎でここまで渡り合うなんて……」ヒュンッ
センチュリオン操縦手「きっと自衛隊でも名のある方達なんでしょうねっ」ギャラギャラッ
センチュリオン砲手「でも私達は負けないっ、負けられないっ!」バァンッ
愛里寿「うん……隙が出来たら履帯切断を狙うから、そのつもりで」
センチュリオン砲手「了解ですっ」
ピピッ、ピピッ───
愛里寿「ん、通信……西さんからか」ギリリリンッ
ピピッ
542 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:34:27.31 ID:oU6O/bdn0
西『愛里寿殿っ』
愛里寿「西さん……やっぱりそちらの戦況は芳しくなさそう?」キィィンッ?
西『はいっ!お恥ずかしながら……っ、これよりそちらに合流させて頂こうかと思いまして、こうして連絡を差し上げている次第ですっ』ギィィンッ?
愛里寿「分かった……でも私達と合流するには富士見大橋を渡らないといけないはず」?
西『えぇーっとそう……ですね!地図で確認出来る限りでは!」』
愛里寿「その富士見大橋なんだけど、今敵車両が橋を監視しているらしい。渡ろうとしたパーシングが既に1両撃破されてしまっている」バァァンッ?
西『その点は心配ご無用ですっ!我がオイが盾となりそちらへと渡りますのでっ!』?
愛里寿「(オイってそんなに硬いんだ……)了解、ただこちらも敵と交戦中だから、窮地に立たされていることには変わりないことは理解していてくれ」?
西『心得ましたっ!』?
愛里寿「それじゃあ」
ピッ
543 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:35:21.08 ID:oU6O/bdn0
センチュリオン通信手「西さんはなんと?」
愛里寿「えっと、かなり劣勢に立たされているらしくて、こちらに合流するらしい」
センチュリオン通信手「そうですか……やはり一筋縄ではいきませんね、Eシリーズは」
愛里寿「うん、こんなのが戦車道の公式戦にいたら、社会人チームでも相手するのは厳しいんじゃないかな……」ヒュンッ
センチュリオン操縦手「むぅぅ、ちょこまかと動き回りおってぇ〜っ」
センチュリオン操縦手「……っ、あっ、隊長っ!敵があのほっっっそい道に……」
愛里寿「うん、追いかけて」
センチュリオン操縦手「え、あのほっっっそい道に入るんですかっ?もの凄く細いですけどっ」
センチュリオン砲手「どんだけ細いことを強調したいのよ……」
愛里寿「うん。どうせあの車両が通ったあとだから広いと思う」
センチュリオン操縦手「あぁ確かに!それでは!」ギャラギャラ
───ギャラギャラギャラッ、ボカッゴカゴカッ(壊れたレンガ壁を踏み砕く音)
544 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:36:32.35 ID:oU6O/bdn0
センチュリオン砲手「……後退したってことは、あの車両の搭乗員は西住流ではないか……」ウーン
センチュリオン操縦手「いきなり何言ってるのよ」ギャラギャラ
センチュリオン通信手「いやいや西住流だってたまには後退ぐらいするでしょ」
センチュリオン装填手「あぁ、でも相手の流派なんて考えたこともなかったかも……」
センチュリオン砲手「隊長は、今戦った相手は何流だと思いますか?」
愛里寿「えっ?……うーん……」
愛里寿「……見た感じだけだと……なんとなく西住流に見えた……かな」
センチュリオン砲手「え、西住流ですか!?」
愛里寿「いや、本当になんとなく……でも、さっきの戦いの中でこちらに何度も肉薄しようとしてきたから、少なくとも島田流ではないと思う」ギャラギャラ
センチュリオン装填手「島田流はどちらかと言えば、少し距離を取って戦いますもんね」
センチュリオン通信手「それじゃあグテーリアン流とか?」
センチュリオン操縦手「なんで外国の流派なのよ……」ギャラギャラ
センチュリオン操縦手「……とか言ってたらもう細道を抜けますね」ギャラギャラ
愛里寿「よし、敵の待ち伏せも有り得るから慎重に」
センチュリオン操縦手「了解っ」
545 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:37:23.77 ID:oU6O/bdn0
〜〜〜〜〜
ガコガコガコバキバキバキ(レンガ壁を破壊しまくる音)
第2小隊副隊長「あぁぁ家の人ごめんなさい〜っ」
副隊長車操縦手「後で国から補助金が出るから大丈夫ですよ」ギャラギャラ
第2小隊副隊長「この試合非公式だけど……」
副隊長車操縦手「……」
副隊長車操縦手「……大丈夫ですよ」(冷や汗)
第2小隊副隊長「そんなに綺麗な『あ、そうだった』みたいな顔初めて見たわよ!!」
第2小隊副隊長「うぅっ、大丈夫かなぁレンガ壁……」ムムム…
副隊長車砲手「……」
副隊長車砲手(んんん、もっと他に心配するべきことがあるような……外した砲弾の行方とか履帯でバキバキにした道とか……)
※非公式ですが戦車道連盟が動いているので補助金や補修費は問題ありません
546 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:38:19.69 ID:oU6O/bdn0
副隊長車操縦手「よし、道抜けますっ」
第2小隊副隊長「えぇっ」
第2小隊副隊長「……そう言えばどこに出るんだろう」
副隊長車操縦手「……え?それって……」
第2小隊副隊長「咄嗟に細道に入ったから、道がどこに繋がってるのか全く確認してない……あはは……」テヘッ
副隊長車操縦手「あっ、あんたって人は……っ」ギャラギャラ
第2小隊副隊長「どうか味方がいますようにっ!道を出たら敵車両群のど真ん中とか漫画みたいな展開になりませんようにっ!」ナムアミダブ…
副隊長車通信手「車長死亡フラグ立ってますっ!」
第2小隊副隊長「え、フラグ?まだやられてないでしょ?」キョトン
副隊長車通信手「あぁ駄目だ車長アナログに生きてるんだったっ」
ギャラギャラギャラ───ブゥゥンッ
第2小隊副隊長「どうだっ」チラッ
第2小隊副隊長「……」
第2小隊副隊長「……あぁ、神様……」フルフル
副隊長車操縦手「……車長……」
第2小隊副隊長「……あぁ、これはやられたな───」
547 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:39:39.66 ID:oU6O/bdn0
第2小隊副隊長「───センチュリオンが、な」
カパッ(キューポラ)
千代「ん?あらどうしたの副隊長、忘れ物でもした?」
548 :
amano
[saga]:2016/09/10(土) 20:40:36.73 ID:oU6O/bdn0
今回はここまで
数値で強さ比較
センチュリオン:850
E75(第2小隊副隊長車):820
E75(千代車):1000
次回更新「9/12 23:00」
549 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/10(土) 21:10:41.32 ID:GZ9N0SRT0
これ殲滅戦なんだよなぁ…
つまり全部撃破しないといけないわけだ
550 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/11(日) 07:41:43.88 ID:DtULxhwPo
乙です
551 :
amano
[saga]:2016/09/12(月) 23:07:09.78 ID:y5R3g2jo0
第2小隊副隊長「いえっ、センチュリオンから一時的に逃れる為に適当な道に入ったらここへ……」
千代「そう……ん?それって───」
千代「───副隊長、センチュリオンは貴女を追ってきてるの?」
第2小隊副隊長「はい恐らくっ、こちらに向かっているものと思われますっ」
千代「本当っ?本当なのねっ?」ガバッ
第2小隊副隊長「えぇ!?ほ、本当だと思われますっ」ヒエッ
千代「……」
千代「……むふふ」
第2小隊副隊長「し、島田殿……?」ムフフ…?
千代「……副隊長」
第2小隊副隊長「はっ」
千代「貴女は今すぐ戦線右翼のサポートに行きなさい」
552 :
amano
[saga]:2016/09/12(月) 23:08:08.15 ID:y5R3g2jo0
第2小隊副隊長「え……ですが島田殿、私と島田殿とでセンチュリオンを相手した方が───」
千代「いえ大丈夫よ、センチュリオンは私が相手しておくから、貴女はすぐに右翼へ。……これは命令よ」ニコッ
第2小隊副隊長(あっ……これは逆らったら駄目なやつだ)(超速理解)
第2小隊副隊長「はい、そういう事でしたら……では御武運をっ」ギャラギャラ
千代「貴女もね〜」
千代「……」
千代「……ふふ、遂に愛里寿とサシの勝負が……」フフフ
千代車砲手(師範が怖い……)
───ギャラギャラギャラッ
千代「っ、来たわねっ」
ギャラギャラ───グワァァンッ!!(センチュリオン登場)
553 :
amano
[saga]:2016/09/12(月) 23:08:59.98 ID:y5R3g2jo0
愛里寿「付近を警戒、敵車両は?」
センチュリオン操縦手「……っ!車長あそこに!」
愛里寿「よしっ、このまま距離を詰め……て……?」ン?
センチュリオン砲手「……どうかなされましたか?」
愛里寿「……」
愛里寿「……ん?んん……待って、止まって」
センチュリオン操縦手「え、あ、はいっ」ギギギッ
愛里寿「……不味い」ダラダラ
センチュリオン操縦手「え、何が不味いんですか?」
センチュリオン砲手「先程も我々が圧倒してましたし、このまま戦っても勝てると思いますけど……」
愛里寿「……いや、よく見て」
愛里寿「あの車両───」
愛里寿「───第2小隊の……隊長車だ」ダラダラ
554 :
amano
[saga]:2016/09/12(月) 23:09:44.49 ID:y5R3g2jo0
次回更新「9/15 23:00」
555 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/12(月) 23:34:15.26 ID:5LTuZ5Mro
親子対決きたー!
乙です
556 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/13(火) 12:27:59.53 ID:y9BJgBMLo
ここで勝たんと後はないわなあ
557 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/13(火) 22:36:44.63 ID:0dpzf2lro
次どうなるかな
558 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/14(水) 01:21:18.12 ID:UeF6KgAg0
この勢い、嫌いじゃないわ!むしろ愛してるわ!
559 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 22:59:25.51 ID:mXdZv1Hh0
今回の更新はかなりの量なので、時間がある時にお読み下さい
560 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:00:18.63 ID:mXdZv1Hh0
センチュリオン砲手「……え、それって確か……」
センチュリオン操縦手「隊長が先程怯えていた……」
愛里寿「うん……あれと単騎で戦うのは避けないと……」フルフル
センチュリオン操縦手(隊長がここまで怯えるなんて……昔千代師範と戦車道の模擬戦をした時以来では……)
〜〜〜〜〜
千代「……よしっ、センチュリオンっ」グッ(ガッツポーズ)
千代車砲手「師範のテンションが振り切れてるっ」
千代「まさか後方で待機してたらセンチュリオンの方から来てくれるなんてっ、なんの因果なのかしら!」
千代「こんなチャンスはまたと無いわっ、早速攻撃開始よっ!Hurry up!」
千代車操縦手「は、はいっ」ギャラギャラギャラッ
ギャラギャラギャラッ
センチュリオン操縦手「隊長車っ、こちらへ向かってきますっ!!」
愛里寿「くっ、なんとかこの場から離れないと───」
561 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:01:13.56 ID:mXdZv1Hh0
───ヒュンッ
ズガァァンッ!!
愛里寿「くっ!?」ビリビリ
千代「っ!」
ウィィンッ、ガチャンッ
偵察小隊隊長「各自島田殿に当てないよう十分注意しながら援護射撃を敢行せよっ」
偵察小隊副隊長「ここで隊長格の一角を落とせば後の戦況がかなり有利になるぞっ、撃て撃てぇっ!」バァァンッ
偵察小隊E10三〜五号車「「はっ!」」ズババァァンッ
愛里寿「高架からも……っ!?」ヒュンヒュンッ
センチュリオン砲手「いやいや流石に不味いですってぇっ!」ウヒャー
愛里寿「くっ、最早これまでか……っ、だけど私は諦めない……っ」グッ(握り拳)
愛里寿「高架の相手をしている暇はないっ、先ずは射線を切るために建物の陰を縫うように移動っ」
センチュリオン操縦手「了解っ!」ギャラギャラ
愛里寿「出来れば隙を見て撤退するが、いかなる状況になろうと最善を尽くせっ」
センチュリオン搭乗員「「了解っ!!」」
562 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:02:13.87 ID:mXdZv1Hh0
ピピッ
千代「ちょっと待ちなさい偵察小隊、センチュリオンの相手は私が"1人で"するから、貴女達は前線の支援に回りなさい?ね?」(必死)
千代車装填手(どうしてもサシで戦いたいのね……)ヤレヤレ
偵察小隊隊長『え?しかしお一人でセンチュリオンの相手をするのは───』
千代「心配してくれるのはとても嬉しいわ。でも私も久し振りに娘と2人きりで戦いたいなぁ〜なんて思うこともあるわけでね?」ギャラギャラ、ガシャァァンッ
偵察小隊隊長「お気持ちはお察ししますが……我々にとっては早めに隊長格を倒せた方が有利と言うか───」
千代(予想以上に食い下がってくるっ)
千代「大丈夫だからっ、私の娘だからっ!」バァァンッ、ズバァァンッ
偵察小隊隊長「え、えぇ……しかし島田殿の支援を行えとの西住隊長からの命令で……」
千代(しぽりんっ)クワッ
千代「……分かったわ、私がしぽr……西住隊長の命令に上書き命令するわ。偵察小隊はセンチュリオン以外の敵戦力に対しての支援攻撃をしなさいっ、命令は厳守よ!」ガシャァァンッ
偵察小隊隊長「はっ、はいっ!」
千代「しぽr……しぽりんには私から言っておくから!」ガシャァァンッ
千代車通信手(訂正出来てませんっ)イワナイケドッ
偵察小隊隊長「分かりましたっ!では御武運をっ!」ギャラギャラ
563 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:03:14.98 ID:mXdZv1Hh0
千代「ふぅ……よしっ、これで誰にも邪魔されずに愛里寿と戦え───」
千代車操縦手「うわぁぁっ!!」キキィィィッ
千代「!?」
グラグラ……ガシャァァンッ!!
バチッ、バチチッ(電線)
千代「っ、何事っ!」
千代車操縦手「師範っ、どうやらセンチュリオンは是が非でも我々と戦うことを避けようとしているようで、追いかけていたところ、たった今電柱を倒され……っ」
千代「くっ……」
千代(やはり私の危険性には気づいているようね……確かに単独で応戦しようとは考えないか……)
千代「このまま逃げられれば応援を呼ばれてしまうっ、そうなったらサシの勝負じゃなくなってしまうっ」クワッ
千代「電柱を壊して追いかけるわよ!」
千代車操縦手「そっ、それが電線が引っ掛かり……」ブルルルンッ
千代「えっ?それくらい戦車の馬力で引きちぎって───」
千代車操縦手「なんとか頑張ってはいるのですがっ、なんか弾力が凄くてっ」ブブブゥゥンッ
千代(どこよ電線作った企業はっ)クワッ
千代「くっ……通信手っ、第2小隊全車に回線を繋いでっ!」
千代車通信手「はっ」ピピッピピッ
千代「よしっ」ピッ
564 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:03:59.79 ID:mXdZv1Hh0
千代「第2小隊全車っ、ただちに中州C-eエリアに集まりなさい!センチュリオンの味方との合流を食い止めるのよっ!」
第2小隊副隊長『えっ!?しかしそうしてしまうと前線を放棄することに───』
千代「構わないわっ、センチュリオンが再び仲間と合流するほうがよっぽど危険よ!」
第2小隊副隊長『りょ、了解しましたっ!すぐに退きますっ』
千代「えぇ!……あと、センチュリオンと会敵しても包囲に留めなさい、撃破は私がするわっ」
第2小隊副隊長『えっ……あっ、はいっ!出来る限りそうしますっ、では!』
ピッ
千代「よしっ」
千代車操縦手(まさかサシの勝負の為だけに部隊を動かすとは……)ゴクリッ
千代「私達もうかうかしてられないわっ、すぐに道を探して追うわよっ!」
千代車操縦手「はっ!」ギャラギャラッ
565 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:05:06.22 ID:mXdZv1Hh0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラッ
愛里寿「よしっ、なんとか逃げられた……」
センチュリオン操縦手「高架の車両が急にいなくなったのはなんなんでしょうか?」
センチュリオン砲手「私達にとっては好都合でしたが、敵にとってはセンチュリオンと言う戦力を倒すチャンスだったのに……」
愛里寿「んん……まぁ今考えてもしょうがない、今は味方との合流が先決だ」
ピピッピピッ
愛里寿「ん……」ピッ
愛里寿「ダージリンさん」
ダージリン『愛里寿さん、1両でどこかへ向かわれたと聞きましたけれど、大丈夫なの?』
愛里寿「うん、一応大丈夫」
ダージリン『一応……とは?』
愛里寿「えっと、敵を深追いし過ぎて運悪く敵の隊長車と鉢合わせちゃって、今逃げてるところ」ギャラギャラ
ダージリン『貴女が逃げるなんて……やはりそれほどの戦力なのね。CV33二桁狩りの隊長車は』
愛里寿「うん、私1両で勝てる見込みはほぼない。少なくともセンチュリオンとブラックプリンスの2両で挑むべきだと思う」
ダージリン『なるほど……分かりましたわ。こちらでお相手させて頂いている方々が恥ずかしがり屋のようで少々退屈していたことですし、私がそちらへ救援へ向かいますわ』
愛里寿「大丈夫なの?」
ダージリン『えぇ、既に知波単を受け入れる準備も整ってますわ』
566 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:06:13.64 ID:mXdZv1Hh0
愛里寿「流石だね。それなら助けて貰おうかな───」
ダージリン『……っ、少しお待ちになって』
愛里寿「どうした?」
ダージリン『……急に敵が撤退を始めたわ』
愛里寿「撤退……戦況が不利になったから仕切り直すつもりか、それとも……」
ダージリン『どうやらそんな雰囲気ではないわね……あれは……』ウーン
ダージリン『……貴女、今どこにいるの?』
愛里寿「今は……」パサッ(公式地図)
愛里寿「……C-c地点かな……」
ダージリン『……愛里寿さん、撤退していく方向から察するに、恐らく敵はC-e地点に集まるわ』
愛里寿「C-e……って、それって……っ!」
ダージリン『えぇ。敵は撤退しているのではなく、愛里寿さん───引いてはセンチュリオンを倒そうとしているわ。……第2小隊全車でね』
愛里寿「それは不味い……ちょっと待って」ピピッ
愛里寿「11号車、右翼の戦況は?」ギャラギャラ
パーシング11号車『はっ、聖グロリアーナの高機動車両との連携で1両は撃破しましたがっ、こちらもクルセイダー3両とパーシング16号車を失ってしまいましたっ』
愛里寿「了解(やはり囲んでも強いな…)、敵に撤退の素振りは?」
パーシング11号車『撤退……あぁそう言えば、先程から南に戦線が下がってるような───』
567 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:07:16.95 ID:mXdZv1Hh0
ローズヒップ『退きますわよぉぉっ!!』ギャラギャラッ
パーシング11号車『うひゃぁ!?ど、どうしましたっ!?』
ローズヒップ『えっ!?あ、回線が開いてましたわねっ、ごめんあそばせっ!』
ローズヒップ『急にかの者達が私共の方へ向かって来たのでっ、急ぎこの場から離れますわっ!』ギャラギャラッ
愛里寿「……ローズヒップさん、貴女は今どこに?」
ローズヒップ『私でごさいますかっ!?私は……C-nポイントですわ!』
愛里寿(C-n……やはり右翼の敵も私に……)
愛里寿「ありがとう、恐らく敵は1ヶ所に集まるから、包囲する準備をっ、左翼にも伝えておいて」
パーシング11号車『了解しましたっ』ギャラギャラ
ダージリン『……私も急がないと、貴女がサンドイッチのパテにされてしまうわね』
愛里寿「鉄の味がしそうだね」
ダージリン『なんなら私が味見してあげましょうか?』
愛里寿「生憎貴女は調理を阻止する側の人間だからそれは叶わないかな、残念だ」
ダージリン『ふふっ、そうだったわ……それじゃあしばらくは第2小隊と1両で戦ってもらうことになると思うけど……貴女なら大丈夫ね』フフッ
愛里寿「そう私の実力を買い被らないで欲しいな……それじゃあ待ってる」ニコッ
ダージリン『えぇ』
ピッ
568 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:08:20.58 ID:mXdZv1Hh0
愛里寿「……」フンスッ
愛里寿「ここが、私達の正念場になるかな……」
センチュリオン砲手「車長ぅぅ……」
愛里寿「大丈夫、鉄壁のブラックプリンスがくるまでの辛抱だ 」
センチュリオン砲手「頑張りますぅぅ……」
愛里寿「……早速来たね」
ギャラギャラギャラ───(第2小隊副隊長)
第2小隊副隊長(センチュリオンがこちらに来ると言うことは、島田殿から逃げてきたのか?実力を見破ったのなら相当な観察眼だが───それにしても……)
第2小隊副隊長「……あのセンチュリオンを倒さずに囲むだけなんて出来るのか……?」ウーン
副隊長車通信手「古来から生け捕りが一番難しいと言われていますもんね……」
第2小隊副隊長「うむ、早く島田殿がセンチュリオンの相手をしてくれないと、我々はセンチュリオンと他車両との挟み撃ちに……っ」
第2小隊副隊長「……とか言ってる内に目標確認っ、8、9、10号車は私と共に奴を囲めっ!」
第2小隊E75八〜十号車「「はっ!」」
ギャラギャラギャラッ
愛里寿「前方のE75へ砲撃を開始っ、ある程度の距離を保ちながらの中距離射撃に留めるっ」
センチュリオン砲手「了解っ」ガチャ
569 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:09:25.10 ID:mXdZv1Hh0
ズバァァンッ
ヒュンッ───ドゴォォンッガラガラ
センチュリオン砲手「避けられましたっ」
愛里寿(あの車両、さっき逃げた……)
愛里寿「……避けられても構わないっ、とにかく時間を稼ぐっ、援軍が来るまでの辛抱だっ」
ズバァァンッ、ギィィンッ
ガシャァァンッ!!ギャラギャラギャラッ
センチュリオン操縦手「っ!右側面に敵っ!!」
愛里寿「そこの道を左折っ」
センチュリオン操縦手「はいっ」ヒュンッ
ギャリリリッ
第2小隊副隊長「ちぃっ、すばしっこいっ!八号車は隣の道を並走しなさいっ」
第2小隊E75八号車「はっ」ギャラギャラ
愛里寿(……隣の道に……)
愛里寿「……砲塔を右へ90°っ、次の道で発砲っ」
センチュリオン砲手「了解っ」ウィィンッ
センチュリオン砲手「……」
センチュリオン砲手「……っ」カチッ
ズバァァンッ
第2小隊E75八号車「うっ!?」
───ヒュンッ
ガシャァァンッ!!(シュパッ)
第2小隊E75八号車「うわぁっ、やられてしまいましたっ」
第2小隊副隊長「ぐぅっ、なんて精度よっ!」
570 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:10:03.84 ID:mXdZv1Hh0
愛里寿「よしっ、やはりE75と言えども側面はある程度弱いっ」
センチュリオン砲手「この調子で全車倒せればいいんですけどねぇっ」
センチュリオン操縦手「寝言言ってないでさっさと撃つっ!」ギャラギャラ
センチュリオン砲手「すみませぇん!」バァァンッ
愛里寿「……っ」
愛里寿(敵車両の気配……このまま真っ直ぐ行くと不味いっ)
愛里寿「そこの角を左折っ」
センチュリオン操縦手「了解っ」
ギャラギャラギャラッ
愛里寿「……」チラッ(後方確認)
───ゴゴゴゴゴッ
ドガァァンッ(E75)
愛里寿(やっぱり来てたかっ)アブナイアブナイ
571 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:11:16.33 ID:mXdZv1Hh0
第2小隊E75五号車「副隊長っ、只今到着致しました!」
第2小隊E75六号車「同じくっ」
第2小隊副隊長「よし、お前達も来てくれればセンチュリオンの包囲も容易いっ!北側から圧力を掛けろっ」ギャラギャラ
第2小隊E75五&六号車「「はっ」」
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラッ
センチュリオン操縦手「くっ、このままじゃどんどん西側に追いやられて……っ」
センチュリオン砲手「センチュリオン1両にE75五両なんてどんないじめよぉ!!」
愛里寿「……」
愛里寿「……1対5……遊園地……知波単……うっ、頭が……」ウゥ…
愛里寿「これは……知波単の呪いなのか……」
センチュリオン操縦手「え、知波単ですか?」
愛里寿「うん……私、みほ達と戦ったあの試合で、遊園地で知波単学園達の車両5両を瞬殺しちゃったから、その報いが今───」
センチュリオン操縦手「いやいや、死ぬほど関係ないと思いますが……確かに1対5ではありますけど……」
愛里寿「そうかな……あっ」ビクッ
センチュリオン操縦手「どうしましたっ?」
愛里寿「……追い付かれた」
センチュリオン操縦手「……あっ」(絶望)
572 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:12:13.62 ID:mXdZv1Hh0
ギャラギャラギャラッ
千代「よしっ、副隊長よくやったわっ!」グッジョブッ
第2小隊副隊長「はっ、後は島田殿にお任せしても……」
千代「えぇ任せときなさいっ!私がこの手でしっかり可愛がるからっ」
第2小隊副隊長「(怖っ)はっ、はいっ!では我々は偵察小隊と共に反撃を───」
───ガラガラ──ガラッ───
第2小隊副隊長「───ん、この音は……?」
副隊長車砲手「え?……あっ、本当、何か聞こえますね」
──ガラッ──ガラガラ──ガラッガラッ───
第2小隊副隊長「……なんか、段々近付いてきてるような……」ゾゾゾ
副隊長車通信手「……車長、このレンガ壁の向こうから何か来てますっ」
第2小隊副隊長「何っ!?」バッ
ガラガラッガラガラガラッ!
ガシャァァンッ!!ギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「うわぁぁぁぁぁぁっ」(ムンク並感)
第2小隊E75九号車「こっ、この車両はっ……」
第2小隊E75十号車「聖グロリアーナの隊長車両……」
千代「……」
千代「……ブラックプリンス……中々厄介なのが来たわね」ムゥ…
573 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:13:17.86 ID:mXdZv1Hh0
ギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「うっ……撃て撃てっ」バァァンッ
バァァンッドカァァンッ
キィンッ、ギィィンッ
第2小隊副隊長「!?全弾弾かれたっ!?」カタッ!
第2小隊E75六号車「なんて硬いの……っ」バァァンッ
ダージリン「お怪我はない?愛里寿さん」
愛里寿「もう少し遅かったらスナフキン中隊の指揮権が貴女に移るところだったよ」
ダージリン「あら、それは嬉しいわね」ウフフ
オレンジペコ「ダージリン様……」フザケスギデス
ダージリン「……ン,コホンッ……まぁ貴女が無事で良かったわ。我が聖グロリアーナが誇る最硬の戦車が来たからには、貴女がむざむざやられることはないから安心しなさい」
愛里寿「うん、頼りにしてるよ」
センチュリオン砲手「はぁぁ、助かったぁぁ」
センチュリオン操縦手「よくE75六両に囲まれた中その台詞を言えるわね……」
センチュリオン砲手「1対6と2対6じゃ雲泥の差よ!これで勝てる!」
センチュリオン操縦手「その自信はどこから湧いてくるのよ……」
ダージリン「……そう言えば愛里寿さん、攻撃されていることをまほさんには伝えたの?」
愛里寿「え?……あっ」
ダージリン「その反応は……忘れていたわね」
愛里寿「う、うん……どうして分かったの?」
ダージリン「それは……なんとなく、ね?」(みほさんに似てるからなんて言えないわ)
愛里寿「と、とにかくありがとう、それじゃあ今すぐ連絡を……」ピピッピピッ
574 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:14:21.26 ID:mXdZv1Hh0
千代「……」
千代(……さて、このままでは愛里寿とのサシの勝負は出来ないわね……)
千代「……副隊長」
第2小隊副隊長「はっ」
千代「貴女達でブラックプリンスだけを倒せたりは出来る?」
千代車操縦手(どんだけサシの勝負にこだわってるのっ!?)
第2小隊副隊長「えぇ!?えぇっと……少々難しいかと……」
千代「ふむ、やはりそうよね……」ムー
千代「……分かったわ、流石にこれ以上わがままは言ってられないわね。少し……と言うかかなり残念だけど……」
千代「……これより第2小隊は、敵隊長級車両のブラックプリンス並びにセンチュリオンの撃破を敢行するっ!一斉に───」
ギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「……っ!、島田殿っ、敵車両がこちらへ接近中っ!」
千代(!っ、そうだったわね……)
千代「……作戦変更っ、副隊長以下の車両は後方からの敵へ攻撃っ、密集陣形をとり偵察小隊との連携で敵を蹴散らしなさいっ」
第2小隊一同「「はっ!!」」ギャラギャラ
千代「私は───」チラッ
千代「───ブラックプリンスとセンチュリオンを同時に相手取るわっ」
575 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:15:22.99 ID:mXdZv1Hh0
〜〜〜〜〜
ズバァァンッ
ガシャァァンッ
第2小隊E75九号車「128mm砲を舐めるなー!」
第2小隊E75五号車「舐めるなー!」ズバァァンッ
パーシング13号車「うひぃっ!?」ヒュンッ
パーシング23号車「あんなのが当たったら即死───あぶなっ」ヒュンッ
偵察小隊E10三号車「ふっ、中州の中央部は比較的開けてるっ、高架の上からだと狙い放題なのよっ!」バァァンッ
T28車長「上からも撃ってくるっ、皆気を付けてっ!」ヒュンッ、ギィィンッ
M24チャーフィー1号車「あんたは硬くていいわよねっ!私なんてクルセイダーにすら貫通されるのよっ!」ムカーッ
T28車長「硬い代わりに狙われたら100%被弾するけど乗る?」オソイノヨー
アズミ「乗り比べは試合が終わってからにしなさいっ」バァァンッ
ズババァァンッ、ドガァァンッ
ピピッピピッ───
愛里寿「くっ、まだ繋がらないっ……」ピピッ
ダージリン「後方ではもう戦いが始まったわね。目の前の車両がいつ攻勢に出るかも分からない……気を引き締めておきなさい」
オレンジペコ「はいっ」
アッサム「はっ」
576 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:16:08.14 ID:mXdZv1Hh0
愛里寿「くっ……」ピピッ
ピピッ?
愛里寿「やっと繋がったっ」ズドォォンッ
まほ『愛里寿かっ……おい、まさかお前達も───』ソノオト…
愛里寿「っ、お前達もってことは───」
まほ『あぁ───我々ムーミン中隊は現在、敵の奇襲を受けている。確認出来た敵の小隊番号は『三』と『四』だ。……そちらは?」』
愛里寿「ふっ、大隊長の言った通り、もっと警戒しておくべきだったよ……」ズバァァン
まほ『……?どう言うことだ』
愛里寿「CV33を単騎で2桁倒したと言う例の戦車が率いる部隊───」
まほ『!っ、第2小隊か……っ』
愛里寿「あぁ、今聖グロリアーナと共になんとか攻勢を防いではいるが……正直かなり厳しい…なっ」ズバァァン
M24チャーフィー3号車「ぎゃぁぁっ」(シュパッ)
まほ『同時多発的に各所を狙われた訳か……っ、ならば知波単には飯泉橋を死守するよう伝えて───』
577 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:16:54.69 ID:mXdZv1Hh0
愛里寿「……まほ、その知波単なんだがっ」ガガガンッ
まほ『どうした』
愛里寿「───私達スナフキン中隊で、最初に攻撃を受けたのが知波単なんだ……」
まほ『!!っ……飯泉橋は……』
愛里寿「残念だが、敵部隊の突破を許してしまっている……っ」ガァァンッ
まほ『……そうか……』
愛里寿「それと聞きたくないだろうが、もう1つ言わなきゃならないことがあるっ」ガシャン
まほ『なんだ』
愛里寿「西隊長からの連絡によると……既に部隊の半数近くがやられているらしい……」
まほ『……もう被害報告で驚かなくなってきたよ』
愛里寿「それでいいんじゃないか?冷静でいられるじゃないか」バァァンッ
まほ『そうかもしれないな……分かった、可及的速やかにそちらに援軍を送るっ、なんとか持ちこたえてくれっ』
愛里寿「あぁ、頼むぞ……もう……囲まれそうだ……っ」バババババァン
ピッ
578 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:17:41.35 ID:mXdZv1Hh0
愛里寿「……ふっ」
ダージリン「愛里寿さん、増援は期待できそう?」ギィィン
愛里寿「分からない、向こうも敵と交戦中らしい」
ダージリン「なるほど……なら私達だけで、あのおぞましい程の気配を持つ車両を倒さないといけない訳ね……」
愛里寿「そう言うことだ」
ギャラギャラギャラ───(第2小隊隊長車)
愛里寿(……あの車両の動き、改めて見るとどこか見覚えがあるような気がしないでもないが───)
愛里寿(───まぁ、今はそんなことを気にしている場合ではないなっ)ブルルルルンッ…
ダージリン「この状況……あの車両とだけ戦え、と言わんばかりね」
愛里寿「そうだね……はぁ、あの車両、さっきからどうも私とだけ戦おうとしてるような気がするんだけど、余程の戦闘狂なのか、それとも───」
カチャ(ハッチ)
愛里寿「───何か私に因縁があるのか……」ヒュォォォ…
579 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:18:38.01 ID:mXdZv1Hh0
千代「……っ」
千代(あぁ、愛里寿がハッチから顔を……)
千代「やっと……やっと会えたわね……♪……長かった、本当にここまでくるまで長かったわ!」
千代「……サシの勝負じゃないのが気に入らないけどね!」フンッ
千代車通信手「いやフンッと言われましても……」
千代「まぁやっと愛里寿も観念してくれたようだし、ブラックプリンスは履帯でも壊して行動出来なくしておけば問題ないわね」フゥ
千代車砲手「さらっと難題言わないでくださいっ」(履帯狙うの骨が折れるのにぃ…)
千代「貴女の実力なら余裕余裕!」ポンポン
千代車砲手「もー外しても怒らないで下さいよっ?」
千代「え?怒るけど?」ニコッ
千代車砲手(ここに鬼がいらっしゃるっ)
千代「よし!それじゃあ早速……」
千代「……攻撃開始よ!」ブルルルンッ
愛里寿「来たかっ」
ダージリン「どうするの?」
愛里寿「まずは相手の出方を見る。ブラックプリンスが前、私が後ろで攻勢をかけるっ」ギャラギャラ
ダージリン「分かりましたわ」ギャラギャラ
580 :
amano
[saga]:2016/09/15(木) 23:26:20.55 ID:mXdZv1Hh0
以前更新した通信の内容と時系列の整合性をとろうとしたらとんでもない文量に…
それと、2両のみの親子対決は後に実現します。何度も焦らしてすみません
《愛里寿周辺の戦況》
@センチュリオン&ブラックプリンス vs E75(千代)
A大学選抜&マチルダ隊以外の聖グロリアーナ vs E75五両&偵察小隊5両
Bマチルダ隊
C知波単学園逃走組 vs 第5小隊&偵察小隊2両
次回更新「9/19 24:00」
581 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/16(金) 12:03:54.27 ID:PMGhUaxEo
それブラックプリンスが…ってことじゃないんですかあ!
582 :
amano
[sage]:2016/09/16(金) 13:52:28.20 ID:TCPiE1io0
<<581
1つだけ言えるとすれば……千代の台詞に注目です
583 :
amano
[sage]:2016/09/16(金) 14:00:33.77 ID:TCPiE1io0
<<581
>>581
……
584 :
amano
[sage]:2016/09/16(金) 14:01:14.12 ID:TCPiE1io0
orz
585 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/16(金) 17:56:44.47 ID:aTemX5p0o
乙!
586 :
amano
[saga]:2016/09/19(月) 18:07:34.52 ID:u4Wl93cI0
ウィィンッ、ガシャンッ
ダージリン「……っ!」
ダージリン「超信地旋回っ」
───ヒュンッ
ギャラギャラッギィィィンッッ
千代「ほぅ、履帯が狙われたことを察するとは……」
ダージリン「淑女の歩みを止めてもいいのは警官といい男だけなのよ」
オレンジペコ「何言ってるんですか……」
愛里寿「よしっ、今なら……」ギャラギャラッ
愛里寿「撃てっ」
ズバァンッ
千代「甘いわっ」ギャリリリッ
ギュピイィィィンッ
愛里寿「くっ、弾かれたか……」
センチュリオン操縦手「……なんの音?」ギャラギャラ
愛里寿「ダージリンさん、距離を詰めるべきかなっ?」
ダージリン「そうねぇ……」ズズッ…
愛里寿(……車内で紅茶飲んでるの本当なんだ……)オトガ…
ダージリン「……私もそうすべきだと思うわ。中遠距離ではE75の装甲を貫けないし、そもそも狙いを定めることが出来ない」
愛里寿「分かった、それじゃあ少しずつ詰めていこう」ズバァァンッ
ダージリン「えぇ、しっかり私の後ろに付くのよ」
愛里寿「うんっ」ギャラギャラ
587 :
amano
[saga]:2016/09/19(月) 18:10:33.01 ID:u4Wl93cI0
ギャリギャリギャリッ
千代「……流石に隊長格2両と同時戦闘はきついわねっ」バァァンッ
千代車砲手「片方は硬いわ片方は素早いわで大変ですねっ」バァァンッ
千代「本当よもうっ、センチュリオンはまだいいとして、ブラックプリンスなんかどうやって倒せばいいのよっ、試算じゃどこも貫通出来ないのよっ!」ムーッ
千代車操縦手「やはり履帯を壊して行動不能にするしか……」ギィィンッ
千代車砲手「でもそれもさっき防がれたし、先にセンチュリオンを倒すか何かしないと我が車はどんどん不利な状況に置かれ───」
千代「ん〜、それはちょっと違うわねぇ」
千代車砲手「えっ」ズバァァンッ
千代「私達は時間が経てば経つほど有利になっていくのよ。早く方を付けないといけないのは寧ろ───」フフッ
千代車砲手「───高校連合、ですか」ドゴォンッ
千代「そう。我が車は大変だけど、全体的な戦況はどんどん我々に傾いていくわ」
千代「───まっ、私達に戦況が傾くのは時間の問題。その後に仲間を寄越してもらってブラックプリンスとセンチュリオンをなんとか引き剥がして、今度こそサシの勝負を───」
ズガァァンッ!!
千代「……実現させたいわね……」クラクラ
千代車通信手「……取り敢えずそれまでうっかりやられないように頑張りましょう」ピーガー
588 :
amano
[saga]:2016/09/19(月) 18:12:09.72 ID:u4Wl93cI0
〜〜〜〜〜
愛里寿「っ、何度撃っても絶妙な角度でいなされる……」ギャラギャラ
ダージリン「私共の砲弾など無視されていますわ」
オレンジペコ「威力がないんですねぇ……」ガチャコン
アッサム「少し悲しいです……」バァァンッ
愛里寿「……」
愛里寿(センチュリオンとブラックプリンスでやっと互角とは……そんな化け物が日本にいたなんて……まだまだ日本は広い……)
愛里寿(……それにしても……)
愛里寿「……このまま戦いが長引くと不味い。数はまだしも、敵側1両1両の質が高過ぎる……っ」ズバァァンッ
ダージリン「それは言えるわね。既に後方の戦況は相手方に傾きつつある。それに知波単が撤退してくると言うことは、知波単を攻撃していた敵もこちらに来る可能性があると言うこと」
愛里寿「すぐにでも助けに行きたいけどっ……」ガチャァァンッ
ダージリン「それは叶わないわね……隊長車を倒さない限り」キュィィンッ
愛里寿「不味い、な……このまま助けも来なかったら私達は、『西の第2小隊』『東の第5小隊』『南の偵察小隊』『北の戦闘区域線』に囲まれて───」
ダージリン「ゲームオーバー、ですわ」バァァンッ
愛里寿「くっ、なにがなんでも隊長車を倒さないと……っ」ギャラギャラ
ピピッピピッ
愛里寿(通信っ……)
愛里寿「ごめん通信手、代わりにっ」ギャンッ
センチュリオン通信手「あっ、はっはいっ!」ピピッ
589 :
amano
[saga]:2016/09/19(月) 18:13:08.73 ID:u4Wl93cI0
センチュリオン通信手「こちら隊長に代わり通信手が応答しますっ」
ルクリリ『あっ分かりましたっ!こちらルクリリ、たった今知波単学園の生存車両が3両到着しましたっ』
センチュリオン通信手「了解っ、敵の追手等は来ていませんか?」
ルクリリ『はいっ、知波単学園を追ってきたと見られる敵車両が複数確認できますっ、今富士見大橋の上で立ち往生しているようで、すぐには危険と言うわけではなさそうですっ』
センチュリオン通信手「分かりましたっ、えぇ〜っと……少々お待ちをっ」
ルクリリ『は、はい!』
センチュリオン通信手「隊長っ、知波単学園がこちらに到着したようで、現時点で追手の危機はないそうですっ」
愛里寿「うん分かった、追手がないならC-eポイントに合流してと知波単に伝えて」ギャラギャラ
センチュリオン通信手「了解っ」
センチュリオン通信手「こちらセンチュリオン通信手、知波単学園の生存車両はC-eポイントでの戦闘に合流せよとのことですっ」
ルクリリ『分かりました、すぐに伝えて───』
590 :
amano
[saga]:2016/09/19(月) 18:13:59.77 ID:u4Wl93cI0
……ギャリギャリギャリ……ググググッ……
ルクリリ『……えっ?』
センチュリオン通信手「……ん?」ナンノオト?
ルクリリ『……えっえ、そんなっ』アタフタ
ルクリリ『ま……不味いっ!全車撃ち方始めっ!』バァァンッ
センチュリオン通信手「どっ、どうしましたっ?ルクリリさんっ」
ルクリリ『えっあ、ちょっと待って下さい───あっ撤退っ、撤退しますっ!全車砲撃しながら撤退っ』ギャラギャラバァァンッ
センチュリオン通信手「大丈夫ですか!?そちらで何が───」
ルクリリ『てっ、敵が橋を無理矢理通って来てますっ、こちらの攻撃は一切通じずっ、すぐに撤退戦に───あっ、8号車そっちは駄目───っ』キュィィンッバァァンッ
ルクリリ『あっ、あ、高架からも……あぁ囲まれ……すみません1度切りますっ』
センチュリオン通信手「あっ、ちょっ───」
ピッ
センチュリオン通信手「……」
センチュリオン通信手「……」
センチュリオン通信手「…ヤバい」(確信)
591 :
amano
[saga]:2016/09/19(月) 18:15:05.35 ID:u4Wl93cI0
予定時間より早めの更新
次回更新「9/22 22:00」
592 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/20(火) 07:17:14.35 ID:DHIEAEAbo
乙!
593 :
amano
[saga]:2016/09/22(木) 22:21:46.13 ID:pQ3beKbN0
センチュリオン通信手「たっ……隊長っ!富士見大橋から敵の侵攻を受けているようですっ!通信の内容からしてかなり分が悪いものかとっ」
愛里寿「(遂に来たか…)分かった、出来るだけゆっくりと後退するよう言って」
センチュリオン通信手「……それが、今相手方から一方的に切られ接続不能で……」
愛里寿「……そうか……」
愛里寿「……それなら後は、彼女達を信じるしかないね」ズドォォンッ
センチュリオン通信手「……はい……っ」
ギャラギャラギャラッ
パーシング11号車「12、16号車は右にっ、17、22号車は左に展開っ!、あのE75を挟み撃ちに───」
パーシング17号車「駄目っもうそこに別のE75がっキャアァァ!!」ズバァァンッ(シュパッ)
パーシング11号車「17号車!?」
パーシング22号車「うわぁっ!?こっ、来ないで来ないで来ないっガッッビビッ…きゃっガシャンッあっ…ガガッ…」(シュパッ)
パーシング11号車「22号車っ!……くっ、さっきまでの優勢が嘘みたいに…っ!」ズバァァンッ
T28車長「皆私の後ろに回ってっ!真正面からE75とやりあうのは危険よっ!」ドォォンッ
パーシング8号車「なんか1両滅茶苦茶強いE75がいるんだけどーっ!」
パーシング9号車「さっきまで右翼にいた奴だっ、そいつには近付かずに───」
第2小隊副隊長「おらおらおらぁ!!」ギャラギャラ
パーシング9号車「きっ…来たぁぁぁっ!!?」ワァァ
594 :
amano
[saga]:2016/09/22(木) 22:22:58.94 ID:pQ3beKbN0
ヒュンッヒュンッ
アズミ「くっ、さっきまで高架からの攻撃なんてほとんどなかったのにぃ!」ギャリギャリ
パーシング20号車「急に攻勢に出てきましたねっ」バァァンッ
アズミ「まるで獲物が弱るのを待っていたかのよう…っ、いやらしいわね!」ギャンッ
ブブブゥゥンッ!!ギャラギャラギャラッ!!
ローズヒップ「ごめんあそばせぇぇ」ギャラギャラ
ズバァンッ
ギィィンッ
第2小隊E75六号車「さっきから鬱陶しいわよっ!快速戦車っ!」ズバァァンッ
ローズヒップ「ひぃぃっ!?」ヒュンッ──
ローズヒップ「駄目ですわっ、私達の火力だけでは……っ」
クロムウェル1号車「相手は5両で丁度真横に並んでいますっ、出し抜く隙間はありませんっ!」
クロムウェル2号車「1度大学選抜の方々の背後に戻りましょう!ここにいては邪魔にしか──うわぁっ!?」ヒュンッ
ローズヒップ「そっそうですわね……」クッ
ローズヒップ「……全車退きますわよっ!私に続きなさいっ」ギャラギャラ──
595 :
amano
[saga]:2016/09/22(木) 22:24:33.91 ID:pQ3beKbN0
〜〜〜〜〜
小田原球場観客席、中継モニター前
優花里「あぁっ、富士見大橋が突破されてしまいますぅっ!!そこが突破されたらもう……っ!」クッ
華「……マチルダの砲では貫通不可のE50の猛攻……このあとはもう……」
麻子「一方的な蹂躙ってやつだな、私達がMAUSと初めて遭遇した時のような、な」
優花里「いえ、もっと酷いものです……マチルダから見れば、時速50kmで走り回るMAUSが7両いると考えることが出来ますぅ……」
麻子「そ…そんなのお化けより怖いぞ……」ブルブル
みほ「……」
沙織「……みぽりん……」
みほ「……」コクッ
みほ「中州地区の戦況の大勢が決まった……これで、高校連合はかなりの劣勢に立たされたことになる……」
みほ「スナフキン中隊は強大な戦力に周りを包囲され、いつ戦線が瓦解してもおかしくない……」
みほ「ムーミン中隊も、侵攻ルートが制限されている中その全箇所において侵攻を阻まれ、せっかくの大軍が遊兵に───」
みほ「そしてミー中隊……最初の大打撃から持ち直してなんとかペパロニさん等が偵察行動を始めているものの、戦況を変える程の影響力はない……残っている部隊もE25に押さえ込まれている……これは───」
優花里「───完全に、相手のペースですね……」
596 :
amano
[saga]:2016/09/22(木) 22:26:43.62 ID:pQ3beKbN0
みほ「更に言えば、まだお母さんが率いる第1小隊は動いてさえない……」
みほ「ここから逆転するのは、大洗だけで大学選抜を倒すくらい難しいことだと思う……」
優花里「うぅ、Eシリーズ……こんなに強いだなんて思ってもみませんでした……まさか4倍近い戦力差の高校連合を、ここまで手玉に取るとは……」
沙織「……あぁ、愛里寿ちゃんがお母さんと戦ってる……車体の傷がどんどん増えてる……あぁ……」フルフル
麻子「ダージリンさんの守りがあってやっとのようだな、どれだけ強いんだ島田流家元は」
華「伊達に家元はやっていない、ということですね……」
みほ「……」グッ
みほ(このままの戦況がじりじり続けば、まず間違いなくスナフキン中隊は全滅……その後西、北からムーミン中隊が半包囲され、圧倒的不利な状況に持ち込まれる……)
みほ「……」
みほ(───お姉ちゃんが、私にとってどれほど恐ろしい勝利報酬を準備してるのかは分からないし、知りたくもないけど……やっぱり妹として、お姉ちゃんには勝って欲しいな)
みほ(私はここから応援することしか出来ないけど……数々の死線を潜り抜けてきたお姉ちゃんなら、きっと───)グッ(両手を膝の上で握る)
優花里「──ん?」チラッ
優花里「……っ!あっあれはっ……!」ガバッ
優花里「み……皆さん見てくださいっ!」
麻子「ん?」ムク
みほ「どうしたの?優花里さん」
優花里「いえっ、あ、あのモニターです!」シュバッ
優花里「いままで進撃を阻止されてから動きを見せていなかったムーミン中隊っ、その内のプラウダ高校が───」
優花里「───急に全車両っ、一気に北上し始めたんですぅっ!!」
597 :
amano
[saga]:2016/09/22(木) 22:29:50.67 ID:pQ3beKbN0
次回、物語の大きな転換点
※しばらく更新出来ません、どれくらいの期間になるかは分かりません
ではでは
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/22(木) 23:23:28.93 ID:SDOsPBppo
乙です
待ってます
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/25(日) 12:27:32.72 ID:84DeqNv4o
乙!最終章あるらしいし楽しみ
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/10(月) 21:46:19.79 ID:ZsppTyZKo
乙!
待ってます
601 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/31(月) 05:52:55.82 ID:WVSIyP/oo
待ってます
602 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:21:28.41 ID:gOhn1f1z0
〜〜〜〜〜
酒匂川河口付近、ムーミン中隊カチューシャ視点
ヒュンヒュンッ、ギィィンッ
カチューシャ「よしっ、T-34/76全車っ、右のあいつに一斉砲撃を浴びせてやるわよ!!」
カチューシャ「ステンバーイステンバーイ───撃てぇぇっ!」ズドォォンッ
ズドドドドドォォォンッッ!!!
T-34/76一号車「うひゃぁっ!凄い音っ!」グラグラ
T-34/76二号車「30両での一斉砲撃なんて、ちょっと敵に同情しちゃうよ……」アハハ…
ドガガガガァァンッ!!ガラガラガラッ──
ノンナ「……」
ノンナ(着弾の衝撃で周りの建造物にも被害が出ている……あの車両は無事では済まないでしょう)
カチューシャ「ふっふっふっ、プラウダの波状攻撃をまともに喰らったわね!これで流石のE75と言えども───」
サァァァァ───(舞い上がっていた土煙が晴れていく)
カチューシャ「───っ、な……っ!?」
ノンナ「っ……まさか、あれほどとは……」ゴクリ
ウィィンッ、ガチャコンッ
第3小隊E75一号車「戦いは数じゃない……質なのよっ!」
603 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:24:35.32 ID:gOhn1f1z0
ズドォォォンッ!!
T-34/76三十号車「ひっ!?」
ガシャァァンッ!!(シュパッ)
ノンナ「っ!(なんて精度……)」
カチューシャ「ぐぅぅ……今のでも倒せないんじゃどうしようもないんじゃないの!?なんなのあの化け物はっ!!」ムキーッ
ノンナ「車両性能もそうですが、WACの練度も計り知れませんね……」
カチューシャ「このままじゃ橋も渡れずじり貧よっ!!ケイっなんとかしなさいよっ!!」
ケイ『What's!?私に言われても困るわ!貴女は良いとして、私なんて橋の上に取り残されてるのよ!』ギィィンッ
カチューシャ「あんたのT29なら撃破された車両を押し退けてE75とやりあえるでしょっ、アメリカの意地を見せなさいよ!」
ケイ『さっきE75に真正面から砲撃を喰らわせたけど、元気に撃ち返してきたわっ!T29単独じゃ倒せないっ!』ヒュンッ
カチューシャ「っ、高校連合最強車両の一角の砲撃が効かないなんて……」
ノンナ「同志カチューシャ、戦車に詳しい隊員によると、我が方でE75を真正面から撃破出来る可能性のある車両はヤークトティーガーにT28、強化改修済みのtigerU、MAUS、そしてIS-3くらいだそうです」
カチューシャ「少なっ」
ノンナ「そしてそれらの車両も、正確にE75の車体下部やその他弱点を撃ち抜かないと撃破には至らないそうです」
カチューシャ「う、うわぁ……」
604 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:26:33.81 ID:gOhn1f1z0
ピピッ
まほ『聞こえるかカチューシャ』
カチューシャ「ん、マホーシャ、どうかしたの?」
まほ『少し話がある……そちらの戦況は大丈夫か?』
カチューシャ「戦況?」チラッ
T-34/76一号車「徹甲弾は効かないっ、みんな榴弾に切り替えてっ!」ガチャガチャ
T-34/76二十二号車「榴弾?それこそ効かない気が───」
T-34/76一号車「爆発と音であいつらの頭をクラクラさせてやるのよ!」ガチャガチャ
T-34/76二十二号車「あ〜なるほど〜……ってそれただの嫌がらせっ!」ビシッ
カチューシャ「……ん〜まぁお互いに攻め込んだりはしてないから、どっこいどっこいってとこね。相手は私達に橋を渡らせようとさせないだけで、こちらから手出ししなければそれほど攻撃してこないもの」
まほ『なるほど、なら大丈夫だな。……カチューシャ、1つ頼みたいことがある』
カチューシャ「ん?」
まほ『お前に、スナフキン中隊の救援に向かってほしい』
カチューシャ「……えっ、私っ?っていうか何、救援っ!?」
まほ『まぁ落ち着いて聞いてくれ───』
605 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:28:52.10 ID:gOhn1f1z0
〜〜〜〜〜
カチューシャ「───要するに、私達プラウダでスナフキン中隊の窮地を救えって訳ね?」
まほ『あぁ。先程愛里寿から連絡があってな、通信した限り、かなり危険な状況にあるようだ』
カチューシャ「……と言うか、いつのまにピンチになってるのよスナフキン中隊は……」
ズーン…ドドォン,ズズーン──
カチューシャ「……確かに北西の方からやけに砲撃音が聞こえるわね」
まほ『既に敵は飯泉橋を突破、知波単学園はその半数を失い、愛里寿達との合流を図っているらしい』
まほ『更に敵の第2小隊等が愛里寿達を襲撃、劣勢に立たされている』
まほ『……地図は持っているか?』
カチューシャ「地図……」ゴソゴソ
カチューシャ「……」
カチューシャ「……ノンナーッ」
ノンナ「ここに」サッ(地図)
カチューシャ「流石ノンナね!マホーシャいいわよ!」
まほ『うむ。それじゃあこれよりお前達プラウダが侵攻するルートを伝える。よく聞いてくれ』
606 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:31:24.76 ID:gOhn1f1z0
まほ『まずスナフキン中隊は、現在中州に閉じ込められている形になっている。北には戦闘区域線、それ以外には敵と言ったまさに四面楚歌状態だ。早急に現状を打破できなければ、スナフキン中隊の壊滅は避けられない』
まほ『そこでお前達プラウダには2手に分かれてもらい、西と東から敵戦力を攻撃し、中のスナフキン中隊と共に敵を逆包囲してもらいたいと思っている』
カチューシャ「なるほどねぇ、西と東から───ん?東からはいいとして、どうやって西から攻撃するのよ?」
まほ『あぁ、それもこれから話す』
まほ『まぁ東からの侵攻ルートは分かるだろう。富士見大橋を渡ればいい。で、もう1つのルートだが……こちらのルートは出来るだけ快速車両でないと厳しいかもしれない』
カチューシャ「うん?───あぁなるほど、もうこのルートって見当はついたけど……」ウーン
まほ『察しがいいな』
カチューシャ「これくらい当然よ!……でもこのルートって、うっかり敵と鉢合わせしたりしそうなもんなんだけど?」
まほ『確証は取れないが取り敢えずその心配はいらないだろう。これまでに出現した敵の数と残りのおおよその台数を比較したが、そのルート上に敵がいる確率はかなり低いと考える』
カチューシャ「……貴女がそう言うなら、信じるしかないわね」カサカサ(地図を畳む)
カチューシャ「分かったわ、この私が必ずスナフキン中隊を助け出して見せるわ!大船に乗った気持ちで待ってるといいわ!」フフンッ
まほ『頼んだぞ』
607 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:33:47.36 ID:gOhn1f1z0
カチューシャ「……んん?でも、このまま私達が移動したら何か不味いような気が───」
まほ『ん……あぁ、お前達が抜けた後はサンダースの余っている部隊を小田原大橋に差し向けるから心配しなくていい』
カチューシャ「あぁなら大丈夫ね!……と言う訳で聞いてたわね貴女達っ、これから私達はスナフキン中隊の救援に行くわよ!出撃準備を整えなさいっ」
プラウダ一同「「「ナンカキュウダベー、コッカラホンカクテキナタタカイダナー、ワイワイガヤガヤ」」」
カチューシャ「返事っ!!」バンッ
プラウダ一同「「「はっはいぃっ!!」」」ビクゥ
ノンナ「同志カチューシャ、西からの侵攻ルートは───」
カチューシャ「あぁそれはあとで話すわ!」
ノンナ「分かりました」
カチューシャ「あっ、そうそう忘れてたわ……」ピピッ
カチューシャ「橋の上に取り残されてる車両はとにかく生き残ることに全力を注ぎなさいっ、戦況が動くまで、破壊された車両の後ろに隠れ続けること!いいわね!」
橋の上に取り残された4両「「はいっ!」」
カチューシャ「作戦概要は時間がないから走りながら話すわ!私に続きなさいっ」ギャラギャラッ
プラウダ一同「「「はいっっ!!」」」
608 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:35:55.60 ID:gOhn1f1z0
ピピッ
ケイ『どうやら戦いの転換点が来たようね、カチューシャ』ズドォォンッ
カチューシャ「ケイ……えぇそうね。私はこの作戦、なんとしてでも成功させなきゃいけないっ」
ケイ『フフーフン♪その意気よカチューシャっ、ポジティブでいるだけで出来ることは格段に増える!自分の力を信じて駆け抜けなさいっ』
カチューシャ「なんかお母さんみたいな言い種ね……でも激励の言葉としては上出来ね、感謝するわっ!」
カチューシャ「この場は貴女とマホーシャに任せるから、貴女達もあいつらが攻めて来たら絶対に勝ちなさいよ!」
ケイ『言われなくても!』
カチューシャ「それじゃあ!ダストレーチッ」
609 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:38:32.21 ID:gOhn1f1z0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラ……
ピピッ
カチューシャ「皆聞こえてる?これよりスナフキン中隊救援任務について伝えるわっ、1語1句聞き逃すんじゃないわよ!」
カチューシャ「私達プラウダはこれより2手に分かれるわ!まずノンナ!」
ノンナ「はっ」
カチューシャ「ノンナはかーべーたんとT-34/76の一号車から十号車を率いて富士見大橋に向かいなさいっ」
カチューシャ「富士見大橋に着いたら一旦待機し、私の指示を待つことっ、いいわね!」ギャラギャラッ
ノンナチーム「「了解っ」」
カチューシャ「それ以外は私と共にまず飯泉橋を突破っ、そのままの勢いで狩川橋まで向かうっ!そして途中でクラーラ達も拾うっ!まぁ敵はいないらしいけど敵地であることに変わりないっ、油断は厳禁よっ」ギャラギャラッ
カチューシャチーム「「了解っ!」」
ノンナ「同志カチューシャ、クラーラ達と合流を図るとクラーラ達を襲ってる敵も一緒に合流してくると思うのですが」
カチューシャ「……」ギャラギャラッ
カチューシャ「……貴女達っ、気合いを見せてやりなさいっ!!」
カチューシャチーム「「了解っ!!」」ウォォォッ
ノンナ(完全にクラーラ達が戦闘中であることを忘れていましたね同志カチューシャ)ソンナカチューシャモチョウゼツカワイイデスガ
カチューシャ「で、私の攻撃開始の指示後は自由戦闘を許可するっ、とにかく暴れてスナフキン中隊を助け出し、敵をめったんめったんに粉砕しなさいっ!いいわねっ!!」
プラウダ一同「「「はいっっ!!」」」
610 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:41:16.28 ID:gOhn1f1z0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラ……
カチューシャ「───と言う訳だから、クラーラ達は今すぐ北に向かってくれないかしら?」ギャラギャラ
クラーラ『それは嬉しい申し出ですが、同時にそちらに敵も引き付けてしまうことに……』ズドガガガァァン、ヒュンッ,ズドォォンッ
カチューシャ「(さっきから凄い戦闘音ね…)それは大丈夫よっ、貴女達の代わりにT-34/76の大部隊をぶつけるわ、敵も退かざるを得ないはずよ!」
クラーラ『分かりましたわっ───でもそれほど御心配ならさずとも大丈夫ですよ同志カチューシャ。既に飯泉橋の近くまで来ておりますし、敵車両を5両ほど頂戴しています』キュィィンッ
カチューシャ「それは良かったわっ…………5両!?」キョトン
ノンナ「!?」
クラーラ『あ、あとサンダースの車両も1両合流しますがよろしいでしょうか』ガキィィンッ
カチューシャ「えっ、えぇ大丈夫よ!兎に角無事に私達が来るまで持ちこたえなさいっ、後数分だからっ」ギャラギャラッ
クラーラ『了解です同志カチューシャ、それではっ』ズバァァンッ
ピッ
611 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:43:21.04 ID:gOhn1f1z0
カチューシャ(……今確かに私は5両って聞いたわよね?E50を5両?ホントに?あんな化け物みたいなのを?)ウーン──
ノンナ(流石は私が認めた好敵手クラーラ、あのEシリーズと対等以上に渡り合っているようですね……と言うか5両頂戴したとは……クラーラが凄いのかT-44が凄いのか……)
カチューシャ「(……まあ今は考えても仕方ないわね)……」フゥ
カチューシャ「……これはバグラチオン並の激しい戦いになるわね……」(敵第2小隊の戦力を見ながら)
ノンナ「人類史上最大の死傷者を出した戦いですか」
カチューシャ「そうよ。……出来れば、最小限の犠牲で第2小隊を潰しておきたいわね」
ノンナ「私もそれを望みます───まだ敵の最高戦力はその姿すら見せていません、ここで戦力を損耗する訳には……」
カチューシャ「それは言えるわね……」チラッ
ポツッポツッ(雨)
ノンナ「……雨が、降ってきましたね」
カチューシャ「全く、こんな大事な時に降らないで欲しいわよ……そろそろ2手に分かれる道よ」
ノンナ「えぇ。……同志カチューシャ、御武運を」
カチューシャ「ふっ、貴女もね、ノンナ!」
カチューシャ「……全車最高速度で敵領域を突破するっ、行くわよっ!!」ギャラギャラッ
ノンナ「我が部隊は小田原東ICの下を通り富士見大橋へ向かうっ、全車KV-2に合わせ第2巡航速度っ」ギャラギャラッ
ギャラギャラギャラッ
612 :
amano
[saga]:2016/10/31(月) 20:47:39.62 ID:gOhn1f1z0
今回はここまで
非常にお待たせしてしまい申し訳ありません。遅れた理由ですが、まとまった時間が取れなかったのと、スランプです←
次回更新「11/5 25:00」
それでは
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/31(月) 21:53:05.62 ID:fpLZiTcyo
乙!
久しぶりです
614 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/01(火) 07:52:26.33 ID:5hXmdKqi0
乙です
プラウダと雨の組み合わせって何か不吉
615 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/05(土) 22:34:50.86 ID:wSz2Gyh/o
乙!
616 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:08:36.77 ID:4NFb1BHr0
《ノンナチーム視点》
マクドナルド飯泉店付近
ノンナ「KV-2、もっと速度は出ないのですか?」ギャラギャラッ
アリーナ「ごめんなさぁいっ、最大速度ですぅ〜っ!」ウムムムッ
ニーナ「張り切ってこんなに弾積まなきゃよかったべ……」セマイィ
ノンナ「……」
ノンナ(KV-2の絶大な火力は重宝するものの、高機動戦闘になるとやはり運用に難がありますね……流石はギガントだとかドレットノートだとか言われた車両です)
ノンナ「……そろそろ小田原東IC付近に着きます。いつ敵が出て来てもいいように各自注意を───」
ノンナ「───っ」(第6感)
ノンナ「……砲手、前方に2両の敵車両を確認。行進間射撃で撃破」
IS-2砲手「えっ───」チラッ
小田原東IC上に陣取る2両のE10。ノンナ等には気付かず
IS-2砲手「あっあんな所に居る……って行進間射撃なのっ!?」
ノンナ「速度を落としている暇はありません。パパっとやっちゃって下さい」
IS-2砲手「そんなぁ!」ウワァン
ノンナ「通信手、全車に注意喚起と徹甲弾装填を指示」
IS-2通信手「了解っ、ピピッピッこちらIS-2───」ガチャガチャ
IS-2砲手「うぅ……そんな簡単に行進間射撃出来たら誰も苦労しないってぇ……」ヨイショ
IS-2砲手(……車体は揺れてるし雨で視界は悪いし……えぇいどうにでもなれぇっ!!)カチッ
617 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:09:40.79 ID:4NFb1BHr0
ズバァァンッ
───ヒュンッ
ギャリィィンッ(履帯)
偵察小隊E10七号車「うわぁっ!?なになにっ!?」
偵察小隊E10六号車「っ、ちょっ、履帯が外されてるわよ!?さっき直したばかりなのにっ……」チラッ
ギャラギャラギャラッ(こちらに向かってくるプラウダの車両群)
偵察小隊E10六号車「うっ、あの薄緑の車体はプラウダ……っ、七号車っ1度退きましょうっ」ギャラギャラッ
偵察小隊E10七号車「いや履帯外されてるから私っ」
偵察小隊E10六号車「あぁぁそうだったぁぁっ」ドウスルドウスル!?
618 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:11:15.25 ID:4NFb1BHr0
IS-2砲手「ぎゃぁぁ外したぁぁっ」ヤバイヤバイッ
ノンナ「履帯は外したのでぎりぎり許します、すぐに次弾を───」
IS-2砲手「ごっ、ごめんノンナ代わって代わってっ!」
ノンナ「またですか?そんなことだからいつまで経っても実戦経験値が貯まらないんですよ?」
IS-2砲手「私は止まってる時専門なの!行進間射撃は守備範囲外なの!」
ノンナ「はぁ、仕方ないですね、ここで敵を逃がしても面白くないですし……」ヨイショ
IS-2砲手「いやぁやっぱり頼りになるぅ姉御っ!」
ノンナ「その呼び方は止めて下さい……貴女もその極度の緊張癖さえ無ければ、私に匹敵する優秀な砲手なんですけどね」
IS-2砲手(臨時車長)「流石にノンナに匹敵はないとは思うけど、確かに手汗はなんとかならないかなぁ」ハァ…
IS-2砲手(臨時車長)「……あっそうだ!折角だから行進間射撃についてちょっと教えてよ!」
ノンナ「えぇいいですよ。それじゃあ見てて下さい、貴女に"ノンナ流行進間射撃の極意in実戦"をお教えします」
IS-2砲手(臨時車長)「おぉありがとノンナ!」ヨイショ
ノンナ「フフッ、それではいいですか……」
619 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:13:00.75 ID:4NFb1BHr0
ノンナ「まずは風景の流れを読み取ります。照準の中の景色がどこからどこへ流れているのか、景色はどの程度揺れているか、頭に刷り込みます」
ノンナ「次に敵の位置から風景を逆算し、照準の中心に敵が入ってくるように照準を動かします。この際敵が動いていたりしたら難易度は跳ね上がりますが───」
偵察小隊E10六号車「私が敵をよいしょするからパパっとリペアして!(要約:出来るだけ私が敵を引き付けるからその間に履帯を直しちゃって!)」ギャラギャラッ
偵察小隊E10七号車「なになに意味分からないっ」
ノンナ「───今回は動いていないので楽勝ですね」
IS-2砲手(臨時車長)「ら、楽勝……?」
ノンナ「勿論自車の動きも一定でないことがほとんどですが、そこは操縦手とのチームワークですね。何秒後になにをしてくれとか、あの目印付近から何秒直線移動してくれとか……そこは阿吽の呼吸的な感性も必要ですね」
IS-2砲手(臨時車長)「なるほど……」チラッ
IS-2操縦手「ニコッ」ビシィ(グットマーク)
IS-2砲手(臨時車長)「ニコッ」ビシィ
ノンナ「後は乗っている戦車に積まれている弾の弾速まで考慮出来れば言うことなしですね」
ノンナ「それでは───」
ノンナ「───」カチッ
ズバァァンッ
───ヒュンッ
ガッシャァァァンッッ(シュパッ)
偵察小隊E10七号車「ぎゃぁぁぁっ」
偵察小隊E10六号車「えぇ!?」チラッ
620 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:14:52.54 ID:4NFb1BHr0
IS-2砲手(臨時車長)「……今息をするように敵を屠ったような……」スゴスギ…
ノンナ「動いていない目標など朝飯前です。……見てください、隣にいた車両が左へ移動していきます」
ノンナ「この場合は自車も敵も動いている、まあまあ難しい状況であると言えます」
IS-2砲手(臨時車長)「私にとってはさっきので超級難度なんですけど」(真顔)
ノンナ「静止射撃訓練時には私よりいい点数を取るくせによく言います……この時も先程の考え方でだいたい大丈夫です。動きが1つ増えただけです」
IS-2砲手(臨時車長)「その1つ増えた動きが数多の砲手を奈落に突き落として来たんですよぉ!」
ノンナ「それは奈落に見える段差です。ちょっと努力すればなんとかなりますから這い上がって来て下さい」
ノンナ「それではいきますよ。この距離だとだいたいこの位置に照準を置いておけば大丈夫ですから覚えて下さい」
IS-2砲手(臨時車長)「やはり戦車道も勉強あるのみなのか……」クッ
ノンナ「人生は常に勉学です。……ではそろそろ逃げられてしまいそうなので……」カチッ
ズバァァンッ
───ヒュンッ
偵察小隊E10六号車「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」(サリー並感)
ズガァァンガッシャァァンッ……プシュー(シュパッ)
ノンナ「いかがでしたか。行進間射撃くらい出来ないと後輩に笑われますよ」ヨイショット(車長席へ)
IS-2砲手「先輩にすら出来る人がいないんですけど……」
ニーナ「天下のノンナさんに狙われた日にゃ地球の裏側まで狙撃されんべ」ナムナム
アリーナ「舗装された道路とはいえ、ポンポン当てられるものじゃないよね……」
ノンナ「他にも敵がいる可能性があります、各自常に警戒を怠らないように」
ノンナチーム一同「「了解っ」」
621 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:16:10.69 ID:4NFb1BHr0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラギャラ───
ノンナ「……」
至るところにある撃破された知波単の車両。ときたまEシリーズの残骸も。
ノンナ(……どれほど激しい戦いだったのでしょうか。どの車両も酷い破損状況……)
ノンナ(……さて、この小田原東IC下を通ればもう少しで───)
ノンナ「───っ」
池田「……」
池田「……」ビシッ(敬礼)
ノンナ「……」
ノンナ「……」──スッ
ノンナ「……」ビシッ
ノンナ(───貴女の名前は確か……池田さんでしたか)
ノンナ(貴女の車両の傷を見れば、貴女がこの場でどれほど激しい戦いに身を投じていたのかが容易に想像できます)
ノンナ(……後は私達に任せて下さい。貴女達の無念、勝利の2文字をもって晴らします)
622 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:17:09.55 ID:4NFb1BHr0
〜〜〜〜〜
ギャラギャラ───
池田「……行ったか……」
池田車砲手「……良かったのでしょうか?撃破されている我々が敬礼なんてして」
池田「相手の情報を教えた訳でもあるまいし、恐らく大丈夫だろう」
池田車砲手「恐らく……ですか」フフッ
池田「───今回は他の学校の者と共に戦うことは叶わなかったからな。少しくらい、共に戦った気になってもばちは当たらんさ……」
623 :
amano
[saga]:2016/11/06(日) 00:18:28.08 ID:4NFb1BHr0
以上、ノンナさんの行進間射撃講座でした(爆)
次回更新「11/12 25:00」(早まる可能性あり)
624 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/06(日) 03:29:15.74 ID:GlzzesQKo
乙!
625 :
amano
[saga]:2016/11/13(日) 00:23:57.51 ID:m/DR8v6F0
〜〜〜〜〜
《カチューシャチーム視点》
飯泉橋を渡り終えた直後
ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「ここからは敵の支配領域よっ、いつ撃たれても対処できるよう各自で注意しときなさいっ!」ギャラギャラッ
カチューシャチーム一同「「「了解っ!!」」」
ピピッ
カチューシャ「クラーラっ、合流予定ポイントにちゃんといるっ?」
クラーラ『はい、味方を3両失いましたが、大丈夫です』ギィィンッ
カチューシャ「あんたよく生き残ってるわね……」
カチューシャ「───っ、見つけたっ、クラーラ!貴女を見つけたわっ!」
クラーラ『はいっ……同志カチューシャ、背後のE50をお願いしてもよろしいですか?』ギャラギャラッ
カチューシャ「あったり前じゃない!早く私達の方へっ」
カチューシャ「……ん?……あぁ、あの車両が1両だけ残ったサンダースの───」
626 :
amano
[saga]:2016/11/13(日) 00:25:17.92 ID:m/DR8v6F0
アリサ「ギャァァァ助けてぇぇぇケイたいちょぉぉぉ!!!」イヤァー
カチューシャ「えぇぇっ!?よりによってアリサぁ!?」
アリサ「ぎゃぁぁ……ってうわ!?何この数のT-34!?」トウブセンセン!?
カチューシャ「ちょっとあんたっ、何サンダース偵察隊の中であんただけ助かってんのよ!」
アリサ「んぇ!?……うわっ誰かと思えばシベリアの小皇帝!?」
カチューシャ「何よそのあだ名っ」
アリサ「ふふんっ、私はサンダースでフラッグ車を任されてるんですよ?その意味が分かりますか?」
カチューシャ「……なるほどね、逃げ足だけは速いわけね」ナットクナットク
アリサ「だけって言うなだけって!……まぁ兎に角助かったわ!それは感謝するわっ」
カチューシャ「感謝するならクラーラにしなさいっ……それじゃあ下がってて!敵が来るっ」ギャラギャラッ
627 :
amano
[saga]:2016/11/13(日) 00:26:09.95 ID:m/DR8v6F0
ギャラギャラギャラッ
第3小隊E50三号車「なんなのあのT-44っ、強すぎでしょ……っ」ギャラギャラッ
第4小隊E50四号車「遊撃部隊である私達が逆に翻弄されるなんて……」
第4小隊E50一号車「資料ではクラーラって子が車長らしいけど……コードネーム?」
第3小隊E50二号車「他にもカチューシャとかノンナとか……もしかしてロシア人───」
第3小隊E50一号車「その二人は日本人よっ……ってかなんの話してるのよっ!5両もやられてることを自覚しなさい!」
第3小隊E50一号車「あのT-44……ひいてはクラーラって子は脅威っ、ここで倒しておかないと後々面倒なこと…………に……?」
ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「私達の邪魔をする敵は私が直々に蹴散らしてやるわっ、かかってきなさいっ!!」ギャラギャラッ
第3小隊E50一号車「っ!!あれはっ───IS-3……!!?」ゴクリッ
第3小隊E50二号車「後ろにもとんでもない数のT-34がいますっ!!」30リョウクライイル!?
第4小隊E50一号車「いやいやいやT-44達3両に翻弄されたのにIS-3なんて無理よっ!撤退を進言するわっ」ギャラギャラッ
第3小隊E50一号車「そ、そうね……よしっ全車転進!隊長達の所まで戻るわっ」
遊撃部隊一同「「了解っ」」ギャラギャラ…
628 :
amano
[saga]:2016/11/13(日) 00:27:31.02 ID:m/DR8v6F0
クラーラ『……退いていきますね』
カチューシャ「ふん、このカチューシャに恐れをなすとはまだまだね!」フフン
クラーラ『(ここで攻撃して来たらそれはそれで命知らずですが……)ところで、サンダースの車両は如何なさいますか?』
カチューシャ「んー?それは一緒に来てもらうしかないわねぇ」
アリサ「……ん?」
クラーラ『そうですか。戦闘には参加させるのですか?』
カチューシャ「まぁ、成り行き的にそうなるわよね」
アリサ「……え、え?これから酒匂川に退くんじゃないんですか?」チラッ
カチューシャ「なーに言ってるのよ、私達プラウダは今敵の主力部隊の包囲・殲滅に向かってるのよ」ギャラギャラッ
アリサ「えぇ!?そんなの聞いてないですよ!?私達を助けに来てくれたんじゃないんですかぁ!?」
カチューシャ「はぁ?私達は元々敵を攻撃しに行く途中で、クラーラ達を拾ったら貴女も付いてきたってだけよ」
アリサ「うそぉ!」(驚愕)
クラーラ『せっかく助けてあげたのです。少しは私達の役に立って貰いますよ』フフッ
アリサ「うぅ、分かりましたよ……それで、敵はどこの部隊なんです?」
カチューシャ「主に第2小隊よ」
アリサ「第2小隊……なんか化け物みたいな強さらしいけど───」チラッ
ギャラギャラギャラッ(大量のT-34/76)
アリサ「───これだけいれば、最悪物量で押し潰すことも可能ね……」
629 :
amano
[saga]:2016/11/13(日) 00:28:32.36 ID:m/DR8v6F0
カチューシャ「ふん、これだからサンダースは……プラウダはそんな物量主義的な戦い方はしないわよ?」ヤレヤレ
アリサ「いやいや貴女のところもしてるでしょ」ビシッ
カチューシャ「どうかしらねぇ……さて、そろそろ狩川橋が見えてきたわ」
アリサ「はぁぁ、死にたくない……隊長のところへ帰りたい……」ズーン…
カチューシャ「あんたは逃げ回ってればいいのよ!……クラーラ!」
クラーラ『はい』
カチューシャ「ノンナへ通信っ、『準備ができ次第戦闘を開始しなさい』って伝えて!」
クラーラ『了解です同志カチューシャ』カチッカチッ…
カチューシャ「……」
ズーンズズーン──
カチューシャ「いよいよ例のE75と戦えるのね……なんだかゾクゾクしてきちゃったわね……」フフフ…
クラーラ『……同志カチューシャ、ノンナも動くそうです』カチッ
カチューシャ「分かったわ……あ、あと不用意な突出は避け、出来るだけまとまって行動するように伝えてくれない?」
クラーラ『はい』カチッ
カチューシャ「……」フゥ
カチューシャ(相手は1両1両がTigerU並の戦力……舐めてかかったらまず勝てない)
カチューシャ(ここは集団で行動して、私やクラーラを中心に敵を少しずつ削るのが得策か───)
カチューシャ「……全員聞きなさいっ、これより狩川橋を渡る!敵を見つけたらすぐに私かクラーラに連絡を取り、敵1両に対し少なくとも5両以上で連携しながら攻撃しなさいっ」
カチューシャ「あと、車体に『一』と描かれたE75を見つけたら絶対に攻撃せず、私の到着を待ちなさいっ、いいわね!」
カチューシャチーム一同「「「はいっ!!」」」ギャラギャラ…
カチューシャ「……」
ザァァァ───
カチューシャ「……ほんと、雨止んでくれないかしら」
630 :
amano
[saga]:2016/11/13(日) 00:29:22.90 ID:m/DR8v6F0
今回はここまで
次回、「4人の隊長」
631 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/13(日) 06:16:13.42 ID:YvPzkZ2ao
乙です
やっぱりなんだかんだ頼りになるカチューシャ
632 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/13(日) 22:33:58.12 ID:+w+X0t4Wo
乙!
633 :
◆2qGdQmxW8U
[sage]:2016/11/17(木) 12:45:45.86 ID:8W2y7nuW0
トリップテスト
634 :
◆2qGdQmxW8U
[sage]:2016/11/17(木) 13:00:17.69 ID:8W2y7nuW0
端末の改善でトリップが出来るようになったので、以前とは違うトリップですがこれで続きを書いていきます
それと薄々お気付きだとは思いますが、最早小田原が小田原ではありません。小田原厚木道路から街は見渡せませんし(本物は2階建て家屋程度の高さ)、大人数が撃ち合えるほどの空き地もそんなにありません。
前作の「富士演習場のようなところ」のように「小田原に酷似した小田原のような街」と認識して頂ければと思います。ちなみに地名と都市構造はほとんど同じです
635 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/17(木) 14:22:27.21 ID:QhTGwQgao
りょーかい
続き楽しみに待ってます
636 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:28:57.59 ID:KUOkxCcp0
〜〜〜〜〜
ドーン…ドドドーン…ガシャァァンッ…
シュパッ(ギャー)
ルクリリ「あぁ、遂にマチルダが私だけに……」
ドゴォォンッッ
西「うぅっ」グラグラ
福田「隊長殿っ!!」
西「くっ、流石のオイも、こうも撃たれると……っ」ビリビリ
名倉「隊長殿っ、やはり私も共に戦わせて下さいっ!」
福田「いくらオイと言えども、こうも攻撃を受け続ければ撃破されてしまうでありますっ!」
西「いや、駄目だ……っ、お前達の装甲では彼の者達の砲撃には耐えられない!」ズドォォンッ
西「あれだけ硬いマチルダさえ一撃で葬られる威力だっ、お前達が出ていってもふ菓子の如く散らされてしまうっ」
名倉「くっ……」
ルクリリ「……ここに残っているのは私達4両だけ、退路は徐々に塞がれ、もうすぐ袋小路に……」
福田「絶体絶命であります……一体どうすれば……であります……」
西「……そう心配するな、お前達が存分に戦える時が来るまで、私が必ず守り通してやるっ」ズドォォンッ
名倉「隊長殿……」ウゥ…
西「必ずその時は来る!それまでの辛抱だ……っ」キュィィンッ
ズドォォンッドゴォォンッ
第5小隊副隊長「やっぱり硬いですねぇオイは!もう何発撃ちましたかねぇっ」ズドォォンッ
第5小隊隊長「ざっと20発は超してるな。MAUSも真っ青だな」
第5小隊副隊長「ですねぇ……そう言えば、そろそろ本気で倒さないと、敵の増援が来そうですよね」
第5小隊隊長「そうだなぁ、しかしオイは袋小路に逃げ込んでしまっていて挟み撃ちも出来ない。正面からなんとか倒さないと……」ズドォォンッ
第5小隊副隊長「オイもガタが来てるようなので、後ろの3両も早く倒して次の作戦に───」
637 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:31:34.71 ID:KUOkxCcp0
───ヒュンッ
ズバァァンッ!!
第5小隊副隊長「えっ」(シュパッ)
第5小隊隊長「あっ副隊長!?」
第5小隊隊長「……くっ」バッ
ギャラギャラギャラッ
ノンナ「やはり背面は脆弱ですね。KV-2以外の全車は扇陣形を取り、敵に背後を取られないよう横一列に並んで進攻。KV-2は私が履帯を切った車両に特大砲弾をお見舞いしなさい」ギャラギャラッ
ニーナ「了解ぃっ!」ヨイショォ
アリーナ「やっと出番だね!」
T-34/76一号車「敵は強大だけど私達にはノンナ先輩が付いてるっ、恐れることはないっ!!」
T-34/76達「「「урааааааааа!!!」」」ギャラギャラッ
第5小隊隊長「あれは……プラウダ高校っ!?何故こんなところにいる!?偵察小隊は何をしてるっ」
第5小隊E50三号車「隊長っ、試合経過詳細によると偵察小隊6、7号車は既に撃破されている模様っ!」
第5小隊隊長「なっ……我々への連絡をする暇なく撃破されたと言うことか……っ」
第5小隊E50三号車「恐らくは───相手にはあのブリザードのノンナがいますっ、ここは危険ですっ!一旦陣形を立て直し───」
ギャリィィンッ───
第5小隊E50三号車「……えっ」
ノンナ「───撃て」
ニーナ「よいしょぉっ」ガチャン
ッズドォォォォンッッッ
第5小隊E50三号車「ひっ───」
ッッドガァァァンッッッガラガラガラガッシャァァンッッ
第5小隊E50三号車「……キュー……」(シュパッ)
第5小隊隊長「……」(戦慄)
第5小隊隊長「……な、なんだ……あの馬鹿げた破壊力は……あんなものの前では、装甲など無力ではないのか……っ」ゾクゾク
638 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:33:00.69 ID:KUOkxCcp0
ノンナ「命中です。よく当てましたね」
ニーナ「そりゃぁ選抜戦後に必死に練習さしましたもん!」フフン
アリーナ「『正面安置』なんて揶揄されたKV-2はもうどこにもいないんですよ!」エッヘン
ノンナ「素晴らしい努力です。……貴女も見習った方がいいんじゃないですか?」ニヤッ
IS-2砲手「私は静止射撃専門なんですぅ!」ブー
ノンナ「あーはいはいそうでしたね」(棒)
IS-2砲手「……最早返す言葉も浮かんでこないぃぃ」プルプル
ノンナ「T-34/76一号車を先頭に南西に戦線を展開、西部のパーシング達と合流を図ります」
T-34/76一号車「了解ですっ」ギャラギャラッ
ピピッ
ノンナ「西さん聞こえますか」
西「あぁノンナ殿!援軍に来てくれたのですかっ!」
ノンナ「はい、我々が来たからにはもう大丈夫です。これより敵第2小隊及び付随戦力の包囲・殲滅を始めるので、余力が出来たら戦線に復帰して下さい。オイは貴重な戦力です」
西「勿論ですっ!この程度の損傷など取るに足りませぬ!」
ノンナ「そう言って頂けると助かります。それではまた」ギャラギャラッズドォォンッ
639 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:34:20.22 ID:KUOkxCcp0
西「……」
西「……ふぅぅ……」汗ぬぎぬぎ
福田「隊長殿ぉっ!」
西「おぉ福田、よくぞここまで持ちこたえたな、あっぱれだぞ!」
福田「そんなであります!ここまで我々が敵の攻勢を凌げたのは全て隊長殿のお陰でありますっ!」
名倉「福田の言う通りです!西隊長殿は私達の命の恩人ですっ!」
福田「助けて頂いたこの命っ、隊長殿に捧げる所存でありますっ!」クワッ
西「まてまてっ、少し大げさ過ぎるぞっ?」
ルクリリ(西隊長の言う通りだよ……)イノチ…
ルクリリ「……えっと、私も西隊長のお陰で助かりました、本当にありがとうございます!」パァァ
西「う、うむ、くるしゅうないぞっ」テレッ
西「……そ、それでは我々はノンナ殿に続き敵の殲滅へと移るっ、行動開始っ!」ゴゴゴゴゴッ
福田&名倉&ルクリリ「「「了解(であります)/(っ)/(です!)」」」
西「お前達も車内に故障してるところがないか点検しておいてくれっ」
オイ車搭乗員「「「はいっ」」」
640 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:35:59.80 ID:KUOkxCcp0
ギャラギャラギャラッ、チュドォンッ
T-34/76九号車「っ、十号車っ、そっちに行ったぞ!」
T-34/76十号車「もう間に合わなっ……きゃぁぁっ!」ガシャァァンッ(シュパッ)
T-34/76九号車「くっ……おのれよくも十号車をぉっ!」ズバァァンッ
第5小隊E50四号車「おっとっ」キィィンッ
第5小隊E50四号車「ふふふっ、T-34ごときの砲ではこのE50は倒せな───」
西「撃てぇっ!」
ズガァァァンッッ
ガシャァァァァンッッ!!(横転)
第5小隊E50四号車「ピギャ」(シュパッ)
ノンナ「ナイスです」ギャラギャラッ
西「お待たせして申し訳ないっ、只今オイ以下4両馳せ参じました!」ビシッ
西「早速ですが、現在の戦況は如何様ですか?」
ノンナ「そうですね……敵の第5小隊───E50達はほぼ潰走、偵察小隊もなりを潜め、我々とパーシングで第2小隊を包囲する準備を進めているところです」
西「なるほど、もうほとんど追撃戦の様相を呈していますな……そう言えばカチューシャ殿はいらっしゃらないのですか?」
ノンナ「同志カチューシャは勇猛果敢に敵陣へと乗り込み、西側から第2小隊の包囲を行っています」
西「そうなのですねっ!まだカチューシャ殿が乗っておられる『あいえす三』と言う車両を見ることが叶っていないので、是非とも見てみたいと───」
641 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:37:10.91 ID:KUOkxCcp0
ピピッピピッ
西「ん、ちょっと失礼……」ピッ
西「こちら西!」
愛里寿『こちら愛里寿……聞こえる西さんっ?』ズドォォンッ
西「あぁこれは愛里寿殿!如何なされましたか?」
愛里寿『今プラウダが救援に来てくれたと連絡が来たから、西さんに頼み事をしようと思って』ギィィンッ
愛里寿『西さん、残存敵戦力はプラウダにまかせて、私と合流して欲しいのっ』ドゴォォンッ
西「えっ、それはまた何故───」
愛里寿『今私のセンチュリオンとブラックプリンスの2両で第2小隊隊長車と戦ってるんだけどっ……くっ』ギャリギャリギャリ
愛里寿『……とてもじゃないけどあれに勝つのは厳しいっ、報告通り人外の強さなのっ』
西「えぇ!?愛里寿殿とダージリン殿の2人がかりでですか!?」
愛里寿『うん、そう言う訳だから私達に合流して欲しいっ、西さんの───オイの力が必要……ミギッ』ギャラギャラズドォォンッ
西「こっ心得ました!早急にそちらへ向かいます!」
愛里寿『うん、それじゃっ』
ピッ
642 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:39:09.21 ID:KUOkxCcp0
西「ノンナ殿っ、愛里寿殿から召集がありました故、ここの指揮を任せてもよいですかっ?」
ノンナ「えぇ大丈夫です、大学選抜の方との合流ももうすぐですから」ドゴォォンッ
西「感謝します!」
西「福田っ、名倉っ……えぇっと……」
ルクリリ「……ルクリリ」(小声)
西「あぁっ、すまないルクリリ!」
西「お前達3両はこれよりノンナ殿の指揮下に入れ!私は急な任務に行かねばならなくなったっ」
ルクリリ「突然ですね……」
福田「我々もついていくことは出来ないのでありますか?」
西「あぁ、今回は済まないが……」
福田「そうでありますか……」
名倉「……隊長殿、また、会えますよね……」
西「……」
西「……あぁ。案ずるな、必ずまた会えるさ」
名倉「隊長殿……」グスン
西「……それではもう行くっ、達者でなっ!」ギャラギャラ
福田「ご健闘をお祈りするでありますぅっ!!」
名倉「福田と同じくっ!」
ルクリリ「ありがとうございました!」
ギャラギャラギャラ───
福田「……行ってしまわれたであります」
名倉「隊長殿に助けて頂いたこの命、下手に失うわけにはいかんな」
ルクリリ「と、とりあえずノンナさんに指示を仰ぎましょう!私達だけでE50やE75に挑んでも返り討ちに遭うだけですからっ」
名倉「うむ、賛成だ」
福田「そうでありますな……しかし……」
643 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:40:26.33 ID:KUOkxCcp0
ズドォォンッ、ガシャァァンッ
ノンナ「……残りは貴女だけですよ、隊長さん」ウィィンッ
第5小隊隊長「君は───ブリザードのノンナか。どうりで強い訳だ。……履帯は外され砲身は曲げられ……降参だな」フゥ
福田「……その戦いも終わりかけているであります」
名倉「……我々の見せ場はないのだろうか」
ルクリリ「あはは……」(汗)
ノンナ「貴女をここに追い詰めるまでに、5両の損失を出しました。……貴女程の強者をここで倒し切れずに逃がしていたらと思うとゾッとします」
第5小隊隊長「はは、そりゃどうも」
ノンナ「撃破された車両は戦況漏洩防止の為に外部との連絡が禁止されます……最期に、何か言い残すことはありますか?」
第5小隊隊長「おいおい、その台詞は敵国に取っ捕まったスパイに言うべきじゃないか?」ハッハッハッ
ノンナ「我が同志カチューシャは、余裕があるときはいつもこの台詞を相手に投げかけますので」
第5小隊隊長「うへぇ、恐ろしい上官だな……でも、折角だから言わせて貰おうかな」
第5小隊隊長「……そうだね……」ウーン
第5小隊隊長「……フフン」ニヤッ
644 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:41:49.88 ID:KUOkxCcp0
第5小隊隊長「……"私より実力が上の車両が8両いる"……って言ったら、驚く?」
ノンナ「……」ゾクッ
第5小隊隊長「でも"6位"はもうすぐ倒されそうっぽいけど……"2位"は1対1じゃまず勝てないから、4対1くらいをおすすめするよ」
第5小隊隊長「ふふ、以上よ。……頑張りなさい、若き戦車兵」
ノンナ「……ありがとうございます……撃て」
ズバァァンッ
ガシャァン(シュパッ)
ノンナ「……」
ノンナ(……これほど聞かなければよかったと後悔したのはいつ以来でしょうか)ハァ…
ノンナ(……先程の話によれば、2位と6位は中州の中にいると言うことでしょうか───)
ノンナ(───兎に角相手が誰であろうと、中州に残る敵戦力を撃破し切れば我々の優勢は確実。そのままの勢いで残りも撃破すればよいのです……)
645 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:43:40.57 ID:KUOkxCcp0
〜〜〜〜〜
カチューシャ「撃てぇ!」
ズドォォンッ
第2小隊E75十号車「うわぁぁなんかわらわら来たぁ!」(シュパッ)
アリサ「あのE75を、一撃で……」ゴクリッ
カチューシャ「ふん、IS-3に側面なんて見せるからよ……全車っ、側面に『二』と書かれた車両から離れなさい!私とクラーラで仕留めるわ!」ギャラギャラッ
クラーラ『どのように仕掛けますか?』ギャラギャラッ
カチューシャ「クラーラは路地を利用してヒット&アウェイ!奴に補足されないように気を付けなさい!私は───」
カチューシャ「真正面から突っ込むっ!!」ニィィ
646 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:45:00.67 ID:KUOkxCcp0
ギャラギャラギャラッ
第2小隊副隊長「大学選抜にも手の抜けない人達が残ってるのにっ、プラウダまで来たら詰んじゃうからぁ!」ヌワァァッ
第2小隊E75五号車「大丈夫ですよ隊長!個々の戦力としてはいまだE75が圧倒的です!」
第2小隊副隊長「もうその優位も崩れつつあるのよ!厄介なT28やコメットやセンチュリオンやブラックプリンスに加えて増援のT-44、KV-2、IS-2、挙げ句IS-3まで!敵の主力車両が集まってきてるのよ!」クワッ
第2小隊E75五号車「しっしかし、センチュリオンとブラックプリンスは師範が押さえていますし、残りを倒すのは───」
第2小隊副隊長「っ、五号車左っ!!」
第2小隊E75五号車「えっ」グワンッ
スッ(路地に消えるT-44の影)
第2小隊E75五号車「今のはT-44───ハッ」バッ
カチューシャ「側背面ががら空きよ、試作車両さん?」ニコッ
ズドォォンッッ(シュパッ)
クラーラ『お見事です』ギャラギャラッ
カチューシャ「ふ、IS-3の122mmにかかればE75の側背面なんて紙切れ同然よ!」ギャラギャラッ
647 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:46:48.97 ID:KUOkxCcp0
第2小隊副隊長「ほら言わんこっちゃない!超強いのが来ちゃったよもうっ!」ウィィンッ
カチューシャ「……」
カチューシャ(あの車両、今倒した車両に隠れて見えなかったはずのT-44に反応していた……)
カチューシャ「……クラーラっ、恐らく奴には今みたいなひっかけは通用しない!私が弾を引き受けるからクラーラは側背面を狙って周りをうろちょろして!」
クラーラ『分かりましたわ同志カチューシャ』ギャラギャラッ
カチューシャ(ふむぅ、十字路の真ん中に居座るなんて、よっぽどの手練れか或いはアホか……まぁ前者だろうけど)
カチューシャ(一体どれほどの実力なのか……私を落胆させるんじゃないわよ!)
カチューシャ「行くわよぉっ!」ギャラギャラッ
第2小隊副隊長「うわっ、IS-3がこっち見てるっ、こっこう言う時は落ち着いて───」ハァァ…
第2小隊副隊長(T-44は予測だと右の路地を10秒後に通過するからIS-3の砲撃を右旋回でいなしてそのまま右向いて路地に入りながらT-44を倒して旋回してIS-3の履帯を壊して1発いなして側面に回って───)ウムムムム…
第2小隊副隊長(───よしっ、これでいける!)…タブン…
第2小隊副隊長「砲手はカウント9で右路地奥を砲撃っ」
副隊長車砲手「了解っ(9…8…)」
第2小隊副隊長「たぶんIS-3が撃ってくるから操縦手は撃ってきたら右旋回で弾いてそのまま路地へ!」(超早口)
副隊長車操縦手「はいっ!」
副隊長車砲手「…6…」
648 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:48:15.31 ID:KUOkxCcp0
カチューシャ「よしっ、まずは1発挨拶がわりに撃てぇっ!」
ズドォォンッッ!!
第2小隊副隊長(やはり撃ってきたっ)
第2小隊副隊長「右旋回っ!!」
副隊長車操縦手「うりぃぃっ」
ギャリギャリギャリッ、ギィィィンッッ(ビリビリ)
第2小隊副隊長(うわパーシングの砲撃なんて比較にならないくらいキツいっ)ギィィン…
第2小隊副隊長「っよし路地へ入れっ!」
ギャラギャラギャラッ
副隊長車砲手「…2…」
カチューシャ(ふん、122mm砲弾を当たり前のようにいなしたわね……)ヤリテダワ
カチューシャ(……ん、砲の動きがなんか……)
カチューシャ「…っ、クラーラっ」
クラーラ『はい』ギャラギャラッ
副隊長車砲手「…1…」
カチューシャ「ブレーキっ!!」
クラーラ『っ!、んっ』ギギィィィッッ
副隊長車砲手「0っ」カチッ
649 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:50:15.07 ID:KUOkxCcp0
ズドォォンッッ
───ヒュンッ
───ジュッ、ガシャァンッ
クラーラ(!っ、砲弾がフロントをかすめた……っ)
カチューシャ「クラーラ前進再開っ」
クラーラ『は、はい(今のはカチューシャ様の予知能力かなにかでしょうか……)』ギャラギャラッ
カチューシャ(ふぅ、なんか嫌な既視感がすると思ったら、決勝のM3リーがやられそうになった場面が印象に残ってたのね……)アブナイアブナイ…
カチューシャ(……しかし見越し射撃とはね、やっぱり───)
カチューシャ「───超強いわねあの車両っ!!」ギャラギャラッ
第2小隊副隊長「なにぃ!?外れたっ!?」
副隊長車砲手「申し訳ありません!まるで我々が砲撃することが分かっていたかのように止まってしまって……」
第2小隊副隊長「くっ、私の十八番『決め撃ち』を避わされたのは何年ぶり───ってそんなこと言ってる場合じゃなかった!操縦手旋回っ!IS-3が───」
グワァァンッ(姿を現すIS-3)
第2小隊副隊長「ひぃぃっ!!」
カチューシャ(側面がら空きっ、貰ったっ)
第2小隊副隊長(旋回は間に合わない間に合わない間に合わないだとしたらだとしたら何が間に合うの後退前進停止急発進超信地旋回相討ちetcetcetc.───)(この間僅か0.03秒)
第2小隊副隊長「……急発進っ!!!」
副隊長車操縦手「!!」
副隊長車操縦手(いや目の前ブロック壁なんだけどっでももう返事してる時間すらないし他に方法なさそうだし車長がそう言ってるんだしやるしかない?やるしかない!)(この間ry)
650 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:52:14.30 ID:KUOkxCcp0
カチューシャ「撃てぇっ!!」ズドォォンッ
↑
同時
↓
副隊長車操縦手「うぉぉぉっ!!」ギャラギャラガキャリギャリギャリバリバリ
───ヒュンッ、バキャンッッ!!!
第2小隊副隊長「痛っ」ゴツンッ
副隊長車操縦手「ぎゃああ視界がああっ」
第2小隊副隊長「よ……よしっ生きたぞっ!操縦手っ、IS-3へ向き直れ!」ギャラギャラッ
カチューシャ「っ、排気管を吹き飛ばしただけかっ!」
IS-3砲手「敵砲塔こちらに向きますっ!」ヒィィッ
カチューシャ「っ、不味ったわね……1度砲撃を弾くっ、操縦手以外は衝撃に備えて!」
IS-3通信手「よいしょっ」ガバッ(頭部にクッション)
第2小隊副隊長「狙いは敵車両正面!この超至近距離(30m)からE75の鉄槌を食らわせてあげなさいっ、撃てぇっ!」
副隊長車砲手「くっ」カチッ
ズドォォンッッ!!
───ヒュンッ
グワァァァァンッッッ
カチューシャ「くぅぅっ、効くわねぇっ」ビリビリッ
IS-3操縦手「うぅ、砲弾は車体正面の楔型装甲で跳弾した模様…っ」クラクラ
カチューシャ「よくやったわ!」
651 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:53:40.19 ID:KUOkxCcp0
第2小隊副隊長「え……っ」
副隊長車砲手「砲撃、効かずっ!!」
第2小隊副隊長「えぇぇ嘘ぉ!?」
副隊長車砲手「楔型装甲部分に直撃しましたが、砲弾が装甲にそって流された模様っ」
第2小隊副隊長「それはつまるところ弾かれたってこと!?」
カチューシャ「……」チラッ(路地奥を見やる)
カチューシャ「……よしっ、操縦手!あいつに突っ込みなさいっ!」
IS-3操縦手「はっはいっ!」ギャラギャラッ
副隊長車操縦手「IS-3っ、突っ込んできますっ!!」
第2小隊副隊長「えぇ!?何考えて───」
ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「いけぇぇぇっ!!」
ガシャァァンッ
ギャリッギャリギャリギャリリリリッ……
カチューシャ「よしっ、このまま押しなさいっ」ギャリギャリッ
カチューシャ「ピピッ……クラーラいまどこっ?」
クラーラ『現在N地点T字路入り口ですわ』
カチューシャ(よしっ、ぴったりね……)
カチューシャ「そろそろそこから射線が通るからっ、照準を合わせときなさいっ」
クラーラ『分かりましたわ』ウィィンッ
652 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:55:16.32 ID:KUOkxCcp0
グググッググッ……
副隊長車操縦手「駄目ですっ、押し返せませんっ!」グググッ…
副隊長車砲手「砲も俯角が足りず射撃不能っ!」
第2小隊副隊長「くっ……」
第2小隊副隊長(……なんだ、何故IS-3は我が車を押す?砲撃を避ける為なら押さずとも接するだけでいいはず……なにか理由が───)
第2小隊副隊長「……っ」バッ
もうすぐT字路交差地点
第2小隊副隊長(T字路……)
第2小隊副隊長(……っ、もしかしてっ、そこから側面を狙う為───)
ググッ……ググググッ
カチューシャ「よし、出たっ!」
キランッ(路地の奥で光るT-44の砲身)
第2小隊副隊長(やっぱり居た……っ)
クラーラ『撃ちますっ』カチッ
ズバァァンッッ
───ヒュンッ
ズドンッッ!!
第2小隊副隊長「ふぐっ……」グラグラ
第2小隊副隊長「……た、隊長……お先に失礼します……ガクッ」(シュパッ)
653 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:57:03.25 ID:KUOkxCcp0
ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「よしっ!隊長クラスを1両やったわ!」
クラーラ『やりましたね』ギャラギャラ…
カチューシャ「えぇ!T-44でも側面ならE75を撃破出来ることが分かったし、楔型装甲の性能チェックも出来たし……」
クラーラ『試合前に性能チェックしなかったのですか?』
カチューシャ「走行テストとか砲撃テストとか必須なのはしたけど、時間がなくて装甲テストはしてなかったのよね〜……それにしても、まさかE75の砲撃も耐えれるとはね……」フフフ…
クラーラ『慢心はいけませんよ、同志カチューシャ』
カチューシャ「わ、分かってるわよ!」アセアセ
カチューシャ「そ、それじゃあクラーラはT-34達の援護に向かって頂戴!向こうでE75一両とT-34十両が戦ってた筈よ」
クラーラ『分かりましたわ。カチューシャ様はいかがなされますか?』
カチューシャ「私は他のE75を探しに行くわ。見つけたら場合によっては貴女を呼ぶかもしれないから、その時はよろしくね!」
クラーラ『カチューシャ様の為ならどこへでも赴きますわ。それこそノンナより早く……フフ、それでは』ギャラギャラ…
カチューシャ「えぇ。……さて、まずは───」
ピピッ
カチューシャ「んん?」ピッ
カチューシャ「こちらカチューシャ!」
654 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:58:26.74 ID:KUOkxCcp0
愛里寿『こちら愛里寿っ……カチューシャさん今大丈夫っ?』ズドォォンッドゴォォンッ
カチューシャ「あぁ愛里寿ね……な、なんだか聞こえてくる音が穏やかじゃないわね……一応大丈夫だけど、どうかしたの?」
愛里寿『うん、まずは私達の救援に駆けつけてくれたこと、感謝するっ。危ないところだったから本当に助かったっ』ギャラギャラッ
愛里寿『……で、救援に来てもらってすぐで申し訳ないけど、カチューシャさんに、私と合流して欲しいっ』ガシャァァンッ(シュパッ)
カチューシャ「合流……あんた今、何と戦ってるの?」
愛里寿『第2小隊の隊長車だ』ズバァァンッ
カチューシャ(わぉ、私のお目当ての車両じゃないの!)
カチューシャ「」ヒュンッ,ビュッ(手信号:意味「全速前進」)
ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「なるほどね。貴女以外に戦ってるのは?」
愛里寿『ダージリンさんのブラックプリンス───それ以外は参戦した瞬間やられるから遠巻きに包囲させるに留めている』
カチューシャ「どんだけ強いのよ隊長車……」(ドン引き)
愛里寿『もうすぐ西さんのオイも到着するっ、センチュリオンとブラックプリンス、オイ、IS-3の最大戦力で一気に叩くつもりっ』
カチューシャ「分かったわ、私もすぐに向かうわ。私が着くまでやられるんじゃないわよ!」
愛里寿『たぶん大丈夫……それじゃまたっ』ピッ
655 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 15:59:53.60 ID:KUOkxCcp0
カチューシャ(センチュリオンとブラックプリンスで倒せないって、想像以上の怪物ね……)ウキウキ
ピピッ
カチューシャ「クラーラ!貴女にT-34達の指揮を任せてもいい?」
クラーラ『問題ありませんわ』
カチューシャ「助かるわ!少しこの場を離れるから、何かあったら東の大学選抜チームと合流しなさい!」
クラーラ『分かりましたわ。……敵の指揮官を倒しにいかれるのですね?』
カチューシャ「え?どうして分かったの?」
クラーラ『それは、カチューシャ様の声がとても楽しげだからです』
カチューシャ「!」
カチューシャ「……ふふ、隠し切れないものね、この高揚感は……」
カチューシャ「それじゃあクラーラ、後は頼んだわよ!」ギャリギャリッ
クラーラ『はい。カチューシャ様もお気をつけて』
ピッ
カチューシャ(……待ってなさい第2小隊隊長車っ、IS-3の威光の前にひれ伏させてやるわ!)
656 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:01:12.84 ID:KUOkxCcp0
〜〜〜〜〜
───ヒュンッ
ガシャァァンッ(シュパッ)
愛里寿(またパーシングが……まるで"ついで"だと言わんばかりにあっさりと……)ゾクッ
愛里寿「私とブラックプリンス以外は離れててと命令した筈っ!それ以上近付かないでっ!」ギャリギャリッ
アズミ「隊長の命令よ!早く路地へ!」
パーシング達「しかし、援護射撃だけでも───」
アズミ「あの高速戦闘の中に砲弾なんて撃ち込んだら、下手したら隊長達に当たってしまうっ、それは駄目よっ」
パーシング達「そ、それでは私達はどうすれば───」
アズミ「私達は隊長に言われたように、小田原厚木道路への牽制を続ける。それが、今私達に出来る隊長の支援……」
T28車長「くっ、私もブラックプリンス並に硬いのに……っ!」
M24チャーフィー一号車「あんたは遅すぎるのよ!それなら私が行ったほうが……」
T28車長「あんたは逆に速いだけでしょ!かすっただけでやられるわよ!」
M24チャーフィー二号車「じゃあ3両で一気に行ったらいいんじゃない?」
M24チャーフィー三号車「おぉぅ名案じゃないのっ?」
M24チャーフィー一号車「バミューダアタックパクったらいけそうっ」
アズミ「いけないからっ!!」
657 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:02:24.20 ID:KUOkxCcp0
ローズヒップ「むぅぅっ、もっとあの車両と走り回りたいですわっ!」
クロムウェル1号車「駄目ですよ!さっき突撃してクルセイダーが2両犠牲になったじゃないですか!」
ローズヒップ「それなら私とクロムウェルだけで行けばよろしくてよ!」
クロムウェル1号車「無茶言わないで……」ヒェェ
クロムウェル2号車「ローズヒップさんっ、あっちにまだE75が残ってますよ!そちらに行きましょう!」
ローズヒップ「本当ですのっ?それではそちらにすぐに向かいましょう!行きますわよぉっ!」ギャラギャラッ
クロムウェル1号車(nice2号車っ)
クロムウェル2号車(流石にあの次元が違う戦闘に突撃させる訳にはいきませんから……)
ローズヒップ「ほら、早くしないと置いて行きますわよぉ!!」ギャラギャラ…
クロムウェル1号車「あぁ待ってっ、本当に速いっ」
クロムウェル2号車「クルセイダー達も頑張って付いてきて!」
クルセイダー達「「はいっ」」
ギャラギャラギャラッ───
カチューシャ「……今のは聖グロの……」ズイブンハヤイワネ
カチューシャ「……ん、この砲声は……近いわね」キャラキャラ…
658 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:04:34.64 ID:KUOkxCcp0
ゴゴゴゴゴッ
西「ここら辺か……?」キョロキョロ
ズドォォンッ、キィィンッ───
西(段々と近付いてはいるのだが、雨音でいまいち正確な方向が定まらない……)
西「……あぁそっちの道は奥が通れないから、そこは直進だ」
オイ車操縦手「了解っ……車体が大きくて通れる通路が少ないせいで、全然目的の場所に辿り着かないですね……」ゴゴゴゴッ
西「うむ、それは言えるな。早く合流しなければ愛里寿殿が危ないと言うのに───」
───ヒュンッ
ズドォォンッッガラガラッッ
西「うわっ!?なっなんだっ!?」ヒッ
オイ車砲手「ほ、砲弾がどこからか飛んできましたっ!!」
オイ車操縦手「凄い威力です……っ(家が半壊してる……)」
西「……っ、そう言えば、ここらで戦闘をしているのは愛里寿殿達だけであろう?」
オイ車砲手「はい、ノンナ殿からの報告では敵の殲滅は終了しているようですし、恐らくその通りかと……」
西「なら、今砲弾が飛んできた方向に進めばいいんじゃないかっ?」(智将)
オイ車通信手「おぉっ、それは名案ですな!」
オイ車操縦手「さすがは西隊長殿ですっ!」
西「よし!そうと決まれば即行動だ!先程の道を左に向かうぞ!」
オイ車操縦手「了解です!」ゴゴゴゴッ
659 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:06:24.10 ID:KUOkxCcp0
〜〜〜〜〜
ガゴォォンッッ
ダージリン「……なんだか、先程からブラックプリンスばかり狙われているような……」
オレンジペコ「愛里寿さんが私達を盾にしていますから、必然では?」ギィィンッ
ダージリン「んー、何か違う理由がある気もするけれど……履帯ばかり狙ってきますし……」
オレンジペコ「ブラックプリンスが邪魔だけど硬い、だったら履帯でも切って止めればいいか……と言った感じでしょうか?」ドゴォォンッ
ダージリン「んー……そうなのかしら……」
ダージリン「……まぁ今考えてもしょうがないわね。……愛里寿さん、有効射は与えられそう?」
愛里寿「いや、まだ模索してる……っ、というか探してる隙が───」
ガキィィィンッ
ダージリン「っ!」
オレンジペコ「きゃあ!」
アッサム「操縦手っ、どうしたのですっ」
BP操縦手「おっ、恐らく履帯を外されたものと思われますっ、左駆動系が空回りしてしまっていますっ!」
オレンジペコ「ついに外されちゃいました……っ」
ダージリン「しまったわね……愛里寿さんっ」
愛里寿「うんっ、分かってるっ」ギャラギャラッ
愛里寿(くっ、さっきから私以外の車両を執拗に狙って……1vs1でも望んでいるの?)
愛里寿(とにかくブラックプリンスの動きが止められたのは痛いっ、まずは今のブラックプリンスをはさんだ状態を維持して、西さんとカチューシャさんを待つのが賢明……)
660 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:08:00.03 ID:KUOkxCcp0
ギャラギャラギャラッ
千代「……さて、動く盾は居なくなった。そろそろ本気になってもいい頃合いかもしれないわね」
千代車砲手(あれだけ暴れてまだ本気じゃなかったの?)ヒェェ
千代車操縦手「まだブラックプリンスは撃破出来ていませんが、現在ほとんど師範の望んだ1vs1の構図になっています……ご指示をっ」
千代「そうねぇ……それじゃあ愛里寿の成長を確かめる意味合いも込めて、あの技をしてみましょう!出来るかしら?操縦手」
千代車操縦手「地面がぬかるんでいるので少々難しいですが、やってみますっ」
ギャラギャラギャラッ
センチュリオン操縦手「敵フェイントっ、左に切りますっ」ギャラギャラッ
愛里寿(西さん達が来るまで射線を通させる訳にはいかないっ、ブラックプリンスの巨駆を利用して、なんとしてでも凌がないと───)
千代「───今よっ」
千代車操縦手「はいっ」グワンッ
グワァァンッ
愛里寿「!?」
ガキンッギャリギャリックルッズズズズッ
愛里寿(っっ!!フェイントにフェイントを重ねてきたっ!)
愛里寿「右旋回っ」
センチュリオン操縦手「ぐぅぅぅっ!!」キキィィィッ
愛里寿(……駄目っ、間に合わない……っ!!)
ダージリン「愛里寿さんっ」
アズミ「隊長っ!!」
愛里寿「……っ」
愛里寿(射線が通る……我が車の背面はまる見え……あの車両がその好機を逃がすはずがない……)
愛里寿(それにあのフェイント……あれは島田流に伝わる究極難度の奥義『逆進路信地旋回』……あの技が出来ると言うことは少なくとも島田流……それも私なんかより遥かに格上ね……)
愛里寿(───ここまでか───)
661 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:09:18.66 ID:KUOkxCcp0
──
────
──────
───おい愛里寿!まだ諦めるには早いと思うぜ!
君はまだやられていないんだ!やられる直前かもしれないけど、とにかく"まだ"やられていない!
勇気を振り絞ってどこまでも相手に立ち向かっていく姿を、君はみほの───大洗の、沢山の仲間達の執念の中に見たはずだ!
だから立つんだ愛里寿!何度くじけそうになっても立ち向かうんだ!
君がおいらを応援してくれるように、おいらも君を応援している!そう───
───ボコられぐまの、ボコが!!
──────
────
──
662 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:10:42.27 ID:KUOkxCcp0
チャリチャリ…(車内に飾られたボコのキーホルダー)
愛里寿(───そうだったね、ボコ。私、少し弱気になってたのかもしれないね───)ギュ…
愛里寿(───そう、まだ私はやられていないっ、たかが背面を取られただけだっ)キッ
愛里寿(背面に迫る脅威を振りほどけないなら……)
愛里寿(いっそ私の方からぶつかってしまえばいいだけっ)
愛里寿「───バックっ!!」
センチュリオン操縦手「(ばっ…えっ!?)はいっ!!」ガチャン
ギャラギャラギャラッ
千代「っ!」
千代車操縦手「バック……っ!?(ぶつかるっ)」
ガシャァァンッ!!
千代車砲手「あっ」カチッ
ズドォォンッ、ヒュンッ───
千代車砲手「ふわぁぁしまったっ!!」
千代車操縦手「何やってんのっ!」ギャリギャリッ
千代車装填手「次弾ほいっ」ガチャンッ
千代車通信手「砲手……0コンマウン秒後に撃つことしか頭になかったから突発事態に対処できずにそのまま撃っちゃったっぽい?」ニヒヒッ
千代車砲手「うるさいっ!!」カァァ
千代(愛里寿……また1つイレギュラー対処能力が向上したようでお母さん嬉しいわ……)ホロリ
663 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:11:51.70 ID:KUOkxCcp0
愛里寿(今撃ったっ、予想装填時間は4.8秒っ)
愛里寿「車砲同時右旋回っ、振り向きざまに撃てっ」
センチュリオン操縦手&砲手「はいっ!!」
グリィンッ
センチュリオン砲手「食らえぇっ!」カチッ
ズドォォンッ
ギャァァンッッ
愛里寿「(やっぱり効果なし…)このまま奴の懐へっ」
グィィンッ
千代「左バックッ、砲手の判断で砲撃っ」
ギャラギャラギャラッ
愛里寿(また射線に入───)
664 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:12:50.79 ID:KUOkxCcp0
千代「……っ」
千代「9時11時っ、耐被弾体勢っ!」
千代車操縦手「はっ!」ギャリギャリッ
───ヒュンッヒュンッ
ギィィンキィィィンッッ!!
千代車砲手「衝撃重っ」グラグラ
千代車装填手「何っ?」バッ
愛里寿「あっ───」
ギャラギャラギャラッ
665 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:16:50.02 ID:KUOkxCcp0
カチューシャ「待たせたわねぇ!」ギャリギャリッ
西「愛里寿殿っ!!この西っ只今馳せ参じましたっ!!」ゴゴゴゴッ
愛里寿「……っ」
愛里寿(……来た、これで勝てる……っ)ギュ(ボコのキーホルダー)
千代「……」
千代(……増えちゃった……)チーン
西「おぉっ!!あれが『あいえす三』かっ!凄い形をしているなぁっ」(感心)
愛里寿(西さんのオイのほうがインパクト大だと思うな……)
カチューシャ「ふふ、私もそのオイとやらに興味があるのよね、試合が終わったら乗せなさい!」
西「勿論です!是非お乗り下さい!」
ダージリン(カチューシャさんがオイに乗りたい理由……車高が高いからに間違いないわね)(正解)
カチューシャ「……それにしてもこれはまた、どんだけ滅茶苦茶な戦場なのよ」(周りのパーシングやクルセイダーを見渡しながら)
カチューシャ「そしてこんな惨状の中、こちらに真っ直ぐ砲を向けるあいつが、第2小隊隊長車ってわけね」チラッ
愛里寿「うん……周りの車両は全部あの車両にやられた。私とブラックプリンス以外が近付いてもすぐにやられてしまう」
カチューシャ「ふん……逆に言えば、愛里寿レベルの実力かブラックプリンス並の硬さを持ってないと太刀打ち出来ないってわけね……」
666 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:18:06.44 ID:KUOkxCcp0
ダージリン「大英帝国は何時如何なる時も動じませんの。この程度の攻撃ではびくともしませんわ」
オレンジペコ「ティーカップは早々に片付けましたけどね」ワレナイヨウニ
カチューシャ「履帯外されてるのによくそんな大口叩けるわねぇ」
ダージリン「動く盾なんて気味が悪いでしょ?」
カチューシャ「ま、まぁそれは……って屁理屈言ってんじゃないわよっ!言い訳はあいつを倒してからたっぷり聞いてやるわ!」
ダージリン「酷いお人」フフッ
西「愛里寿殿っ、車体の傷が……」
愛里寿「大丈夫、中にはほとんどダメージは来ていない。西さんこそ、その傷は大丈夫なの?」
西「あぁ心配いりません!オイは頑丈さが取り柄です故、この程度かすり傷ですっ!いつでも吶喊出来ますっ!!」
愛里寿「ふふ、吶喊は然るべき時にね……それじゃあダージリンさん、カチューシャさん、西さん」
愛里寿「……皆の力を、私に貸して欲しいっ」
カチューシャ「言われなくとも!」ニィィッ
ダージリン「フフ…お安いご用よ」
西「この私にお任せ下さいっ!」
667 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:19:14.44 ID:KUOkxCcp0
千代「……」
千代(新しい時代を担う若き少女達……様になってるじゃない)
千代「……時代の流れは早いわね。私が名を馳せたのも早───」
千代「───危ない危ない、年がばれるところだったわ」(冷や汗)
千代車砲手「えぇ……」(困惑)
千代車装填手「私達、聞いても誰にも漏らしませんよ?」
千代「そう言う問題じゃないのよ。人はね、とにかく誰にも知られたくないことの1つや2つあるものなのよ」
千代車操縦手「はぁ」
ギャラギャラギャラッ
千代「……そろそろ来るわよ。ここが私達の死地と思いなさい」
千代車砲手(死地って大袈裟だなぁ……)
千代車砲手(……でも、それがいいっ)ニッ
千代「降りしきる雨の中、泥まみれになるのも悪いものではないわ」フフ
千代「……さぁ、舞うわよっ!」
668 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2016/11/27(日) 16:20:24.00 ID:KUOkxCcp0
まほ「Eシリーズを倒すぞ!」
みほ「え?7ヶ月も経ってまだ倒してないの?」
次回、「越えられないもの」
669 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/27(日) 20:49:21.70 ID:xdj08EX1o
乙です
かーべーたんやるな
670 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/28(月) 15:26:28.55 ID:f7EN59F1o
敵が強大だとやっぱ熱いな
671 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/28(月) 20:09:47.60 ID:3zgJDvpRo
乙!
672 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/25(日) 11:31:14.29 ID:E8XaZg+Ko
待ってる
673 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/01/01(日) 02:27:23.09 ID:9J4e/Sts0
新年明けましておめでとうございます、作者です。
まずは多大なる更新の遅延、申し訳ございません。
既に試合の結末までまとめてあるのですが、師走初旬からの多忙さは作者に筆を取らせない理由として十分過ぎました。
そして新たな年を迎えた今日においても、残念ながらそれは変わっていません。
もうしばらく皆様には更新を待っていただくことになりそうです。重ねてお詫び申しあげます。
2月に入れば時間が取れそうな気配はありますが、もしかすると3月初旬付近まで更新出来ないことも考えられます。
しかし更新を再開できる時期が何時であれ、ガルパンの新シリーズが始まるまでにはこの作品を完結させることは出来るかと思います。
数多あるガルパン二次創作の一つとして、微力ながらも新シリーズ開始までの繋ぎ程度の役割を担えたらと思います。
それでは皆様、良いお年を。
補記:長らく執筆出来ていないので、これまでとこれからで文体が多少異なるものになる可能性を排斥出来ません。予めご了承下さい。
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/01(日) 15:52:31.21 ID:xn/s8Gqeo
乙!
明けましておめでとうございます‼
続き楽しみに待ってます
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/10(火) 21:07:58.04 ID:VRZzdUxuo
待ってる
676 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/21(土) 06:11:58.39 ID:0gW/Ihlpo
待ってます
677 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/02/14(火) 03:49:09.11 ID:hP5c8NGi0
【報告】
携帯が壊れてデータを全損すると言う笑えない事態が起きたので、これまで執筆した所まで読み直し、現在までの試合の進行状況を確認してすぐに執筆を始めようかと思います。
と言うことで、次回更新は2/18 23:00です。
大変お待たせして申し訳ありませんでした。
678 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/14(火) 08:52:09.54 ID:RaHifO6GO
がんばえー
ていうか、今まで携帯でうちこんでたのか、この文章量を。
そっちに驚いた。
パソコン使っちゃいなYO!
679 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/15(水) 14:36:10.28 ID:7gLLAiqPo
携帯でアップするってめちゃ時間かかると思うけどすげえなあ
680 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/02/18(土) 22:55:20.49 ID:E1yRsJio0
【注】データの損失と2ヶ月超のブランクにより、今後作風の不安定化&ストーリーの軋みが発生するかもしれません。
681 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/02/18(土) 22:56:33.38 ID:E1yRsJio0
〜〜〜〜〜
愛里寿「よし……」
愛里寿(聖グロリアーナのブラックプリンスにプラウダのIS-3、知波単のオイ、そして私のセンチュリオン……各校の最高戦力が集まった今こそ、あの強大な存在を打ち負かす絶好の機会っ)グッ
愛里寿「カチューシャさんっ、西さんっ、まず2人はE75を挟み込むように攻勢をかけてっ」
愛里寿「私は相手の動きを見ながら砲撃を敢行するっ」
カチューシャ「分かったわ!早速行くわよぉ!」ギャラギャラギャラッ
西「心得ました!よしっ、戦車前進っ」ゴゴゴゴゴッ
愛里寿「ダージリンさんは味方の援護を受けながら履帯の修理をっ」
ダージリン「分かりましたわ」スッ(ティーセット)
オレンジペコ「ダージリン様、そのティーセットで如何なされるおつもりです?」
ダージリン「貴女達が履帯を直している間お茶を───」
オレンジペコ「没収です」スッ
ダージリン「あぁん酷い」
愛里寿(大丈夫……なのかな?)
オレンジペコ「あ、いつものことなので気にしなくていいですよ。愛里寿さんは戦闘に集中なさって下さいね」ニコッ
愛里寿「あ……うん、分かった」
682 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/02/18(土) 22:58:56.64 ID:E1yRsJio0
千代(さて、早速来たわね)
千代(……流石にいきなり正面衝突は愚作か……)
千代「……残骸が密集している辺りまで後退っ、砲手は任意で砲撃っ」
千代車操縦手&砲手「「了解っ」」
ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「あいつ後退してるわよっ」
愛里寿「……っ」
愛里寿(あの撃破済車両達を盾にするつもりかっ)
愛里寿「させないっ、各自の裁量で砲撃を開始してっ」ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「分かったわっ」
カチューシャ「射撃タイミングは砲手に任せるわっ、当てなさいよぉ!」バシッ
IS-3砲手「はっ、はいぃ!」ウィィンッ
ズドォォォンッ!!
キュィィンッッ
IS-3砲手「はっ、弾かれましたぁ!」
カチューシャ「当てたから許すわ!……っ、耐ショックっ!!」
グワァァァンッ!!!
カチューシャ「んふぅっ」グラグラ
カチューシャ「むぅっ、向こうも後退しながら難なく当ててくるなんて……それにしても凄い威力ね……っ」クッ
683 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/02/18(土) 23:00:35.60 ID:E1yRsJio0
西「我々も行進間射撃を敢行するっ、撃ち方用意……」
西「……ってぇぇぇっ!!」
ズドォォォンッ!!!
西「よしっ、当た───」
ギャギャギャッッ、ヒュンッ───
西「なっ!?避けられただと!?」
オイ車操縦手「車長殿っ!!砲塔がこちらを向いて───」
───ヒュンッ
グワァァァンッ!!!
オイ車砲手「ぎゃあぁぁ!!」グラグラ
オイ車装填手「あぁぁ砲弾が転がって……っ」ゴロゴロガチャガチャ
西「ぐっ!?正面で食らってこの衝撃なのか……っ」クラクラ
愛里寿「2両とも大丈夫っ?」ギャラギャラギャラッ
カチューシャ「こっちは大丈夫よっ」
西「こちらも、戦闘の継続に支障はありません!」
愛里寿「了解、敵は車両の残骸が多いエリアに入ってしまった、車体及び砲塔の側面が露出する一瞬の隙を見逃さずに射撃してっ」
愛里寿「私も加えて3両で囲むっ」ギャラギャラギャラッ
684 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/02/18(土) 23:03:43.33 ID:E1yRsJio0
ギャラギャラギャラッ
千代車装填手「次弾装填っ」
千代車砲手「装填確認っ……射撃っ」ズドォンッ
千代「次弾装填後、待命」
千代車砲手&装填手「「了解っ」」
千代「……」
千代(IS-3はあの楔形装甲、オイは単純に装甲厚でE75の砲撃に耐えられる……と。……不味いわね)
千代「……操縦手、残骸があるとはいえあの車両達とその中身は一線級の戦力よ。極力側面は晒さないよう立ち回りなさい」
千代車操縦手「了解っ」ギャギャギャッ
千代(流石に高校最強クラスの3両とまとめて戦うなんてしほでも避けるわよね……さて……)
千代「」チラッ
倒れかかった電柱/残骸が3両集まっている場所
千代(……倒せなくとも、"戦えなくする"ことは出来る……か)ニヤッ
685 :
◆2qGdQmxW8U
[saga]:2017/02/18(土) 23:05:01.19 ID:E1yRsJio0
久し振りの更新なのでとりあえずここまで
次回からは「ここまで」や「次回更新日」等、1回1回区切るようなことはせずに更新していきます(レス節約の為)
686 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/20(月) 10:00:14.26 ID:YoC+NTzko
乙
楽しみにしてる
687 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/12(日) 19:04:00.25 ID:LShxEWr8o
乙です
688 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/16(木) 20:45:47.10 ID:P8el62xwo
乙!
続き楽しみ
689 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/19(日) 20:43:45.36 ID:mjauin3ho
乙よ
690 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/12(水) 08:11:22.62 ID:OoJnqVGvo
待ってます
691 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/03(水) 15:28:57.05 ID:2xMvUXVno
まだかよ
692 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/22(月) 23:04:58.26 ID:4grXDo5Qo
待ってます
693 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/30(火) 12:22:31.45 ID:r4anImYyO
保守
694 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 23:47:20.68 ID:7Y9cCBrXo
ほ
695 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/11(火) 08:24:03.32 ID:GzgLiAyoo
も
696 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/13(木) 20:51:05.51 ID:4i/iq/rIo
?
697 :
亜熱帯
[sage]:2017/07/14(金) 11:52:47.38 ID:6CDGow7X0
一気にここまで読んだ
たまに長いSS読むとデータ全破損とか出てくるね
あきらめずに最後まで頑張ってほしいです
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/30(日) 02:22:07.12 ID:nVkduDfZ0
保守
699 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/23(水) 23:26:16.48 ID:tbeYfMYmo
ほ
700 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/24(木) 09:14:20.76 ID:r7xTKouZo
も
701 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/02/22(木) 23:53:04.05 ID:ASCXm7210
1年たったか
702 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/07(土) 00:36:44.20 ID:ERbTgOT2O
続編はよ
703 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/02/24(日) 07:13:04.76 ID:Rln7YXqZ0
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