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にこ「きっと青春が聞こえる」
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323 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/06/29(水) 22:26:05.93 ID:FmvrfbxHo
希「どういうこと……?」
絵里「さっき。屋上には私たちを含めて8人いたわね?」
希「え? う、うん、そうだったと思うけど……」
絵里「なら……あの8人が、希の占いに出た「やっつの光」、なのよね」
希「……たぶん」
絵里「そう……」
違ってほしかった。
もしそうなら、話は簡単だったから。
だけどどうしても「あの」8人でなければならないというのなら。
絵里「あの部活――潰れるわ」
希「そりゃ、まあ……あれだけぼろくそに言われれば……」
絵里「そうじゃなくって」
それは、まあ、やりすぎた私が悪かったけど。
だけど、あれだって必要な荒療治。
絵里「正直、矢澤さんのやりたいことが見えてこないのよ」
324 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/06/29(水) 22:29:04.95 ID:FmvrfbxHo
希「にこっちのやりたいことって……アイドルになる、やろ?」
絵里「…………」
アイドルに、なる。
なることだけが目的なら、あのメンバーでもいいのかも知れない。
だけど、それなら彼女は2年前、ひとりぼっちになんてならなかった。
彼女が目指してるのは、そんな低いところではなかったはずだ。
なのに。
今の彼女は――2年前の自分自身を蔑ろにしているようにしか見えないのよ。
325 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/06/29(水) 22:29:49.22 ID:FmvrfbxHo
ここまで
自分の力不足で違和感のある展開になったかも知れません
うまく脳内で補完してください
続きはまた後日
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/29(水) 22:46:59.96 ID:g1led/NAo
乙
違和感というか展開が飛躍してると思ったよ
まともに対話すらしてないのにーって感じ
327 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/29(水) 22:49:07.52 ID:heo0awx+0
うむ
補完はちゃんとできるから問題ないといえば問題ない
乙
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/29(水) 23:05:40.62 ID:VUpTjINKo
乙です
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/30(木) 00:16:48.80 ID:rtNvJdkdo
面白いよ
330 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/06(水) 00:41:42.30 ID:gCEFcPdr0
くっそ面白い
331 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:11:46.66 ID:+lwXNVVgo
凛「凛は絶対反対!」
嵐が過ぎ去った後。
そのままレッスンを続ける雰囲気でもなくなり、私たちは部室へと戻っていた。
にこ「そうなるわよねぇ……」
余りにも一方的な要求。
私たちが一か月以内にランキング100位入り?
まだ登録すらされてない私たちが?
正直……非現実的すぎる。
凛「あんなに勝手な人の話聞く必要ないにゃ! ね? かよちん」
まあ、凛が反対する理由はもっと別なところにあるんだけど。
332 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:12:40.55 ID:+lwXNVVgo
花陽「…………」
凛「かよちん?」
花陽「――あ、ごめん凛ちゃん。なぁに?」
絵里とのやり取りから向こう、花陽の様子はずっとおかしかった。
ぼーっとなにかを考えるような。
というか、思い詰めてるような。
絵里『入るつもりがあったから、よ』
絵里のあの言葉の意味は、私にはよくわからない。
入るつもりのある人間が、あそこまでディスる必要ある? って話。
だけど花陽にとって、あの言葉は。
花陽「…………」
凛「ねーかよちーん、聞いてるにゃー?」
大きな意味を持ってるみたいね。
333 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:13:24.99 ID:+lwXNVVgo
そして懸念事項はもうひとつ。
海未「あの……」
にこ「あー、うん。あなたの言いたいことはすごくよくわかる」
海未「ならば話は早いのですが……」
にこ「ちょ、ちょっと待って!」
慌てて話を遮る。絵里への反感が最高潮になってる今、この子たちにまで離れられたら、本格的にμ'sの結成は怪しくなってしまう。
にこ「そっちの二人は!?」
さっきまで好印象だった穂乃果なら、話を良い方向に持っていってくれるかもしれない。そう考えての振りだったんだけど。
穂乃果「私は……やっぱり遠慮しようかなー、なんて」
にこ「なっ……」
穂乃果「だってだって、そのスクールなんちゃらランキングっていうのがどんなものかよくわからないけど……」
穂乃果「でも、私たちがそれにランクインするって言われても、現実味がないというか……」
穂乃果「ぶっちゃけ、練習とかきつくなっちゃう? って考えると……ねえ?」
にこ「…………」
返す言葉は、私の頭のどこをひっくり返しても、出てこなかった。
334 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:13:55.55 ID:+lwXNVVgo
海未「――もう、いいでしょうか?」
言いながら、返事を待つことなく、海未が席を立つ。
気まずそうな顔をしながら、続く穂乃果。
良くなんかない。行ってほしくない。
願いばかりがあふれ出て、だけど、それを彼女らの心に届く言葉に変換する力が、なくて。
だから。
ことり「私は――やっても、いいです」
海未「なっ!?」
穂乃果「ことりちゃん!?」
その足を引き留めたのは、その心に届く言葉の持ち主だった。
335 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:15:17.84 ID:+lwXNVVgo
海未「ことり、あなたは優しすぎます!」
返す海未の言葉には、隠すつもりもない怒気が満ちていた。
海未「大方今までの流れから、自分が協力しなければ矢澤先輩たちが困ると判断したのでしょう」
海未「ですが! それは私たちには関係のない話です!」
海未「衣装づくりの話だって、私は賛成しかねるものでした!」
海未「ことり、自分を犠牲にする必要なんてないのです。残された時間、もっと自分のやりたいことを――」
焦りと怒りをまくしたてる海未に対し。
ことり「海未ちゃん」
ことりの言葉は、あまりにも静かだった。
ことり「その言葉は――誰のため、なの?」
海未「え――」
336 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:16:44.82 ID:+lwXNVVgo
ことり「矢澤先輩。私たち、入部します。穂乃果ちゃんもいいかな?」
穂乃果「うぇ? あ、えーっと、いいような、悪いような……」
ことり「やっぱり……だめ?」
穂乃果「ううん、だめじゃないよ!」
ことり「ありがとう。ごめんね、わがまま言って」
穂乃果「そんなこと……」
ことり「海未ちゃん」
海未「…………」
先ほどの、ことりの一言から。
海未は、ずっとうつむいたまま唇をかみしめていた。
ことり「気持ちはね、すっごく嬉しいんだぁ。私のこと思ってくれてるって、わかるから」
ことり「でもね。きっとそれだけじゃ、ないよね」
ことり「海未ちゃんがどんな気持ちでも、構わない」
ことり「だけど――それを私のせいにするのは、違うと思うの」
海未「――そんな、つもりは」
ことり「ない?」
海未「…………」
海未はそれ以上、何かを答えることはなかった。
337 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:17:19.62 ID:+lwXNVVgo
ことり「矢澤先輩。いいですか?」
にこ「――え、あ、っと……」
花陽と絵里のやりとりの再現のようだった。
私の知らないところで、だけど、私に致命的に関わる何かが進んでいるような、もどかしさ。
話の筋の端っこも掴めていない私は、果たして今、この物語の中心にいるのだろうか?
――なんて。考えても意味のないことくらい、わかってる。
だって。
にこ「もちろん――いいわよ」
そう答える以外に、私には選択肢なんて、ないのだから。
338 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/12(火) 22:18:00.25 ID:+lwXNVVgo
ここまで
前回やらかしたのでしばらく書き溜め方式で行こうと思います
次はまた近いうちに
339 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/12(火) 23:30:35.75 ID:/umqSg/uo
乙です
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/13(水) 02:05:15.01 ID:xBpaJpAto
うむ
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/13(水) 22:17:28.86 ID:IK3b9IBB0
待ってたおつ
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/17(日) 02:42:48.30 ID:wM+kQvJlO
普通に面白くない
343 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/17(日) 09:20:30.23 ID:bIcgYHuOo
いや面白いよ
344 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/18(月) 18:49:38.74 ID:Q4Gp1CZFo
面白いから続けて
345 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:14:01.51 ID:9E7ahJqxo
【Side:真姫】
気づいたことがある。
にこ「まったく、まいっちゃうわよ……いきなり現れてスクールアイドルランキングの100位以内に入りなさい、だなんて」
真姫「だけどそれ、にこちゃんが入部しろって言ったからなんでしょ? 割と自業自得だと思うんだけど」
にこ「そ、それは、たしかにそうだけど……」
この、自称未来人の先輩と話をするのは、意外と楽しくて。
にこ「だけどあのごーまんな態度ったらないわよ! 昔を思い出すわ!」
真姫「あっちの世界でもそんな性格だったの? 生徒会長は」
にこ「最初はね。アイドルやりたいくせに肩肘張ってザ・生徒会長! みたいな態度とって。あほらしいったらありゃしないわ」
真姫「ふぅん?」
にこ「……なによ?」
真姫「え? なにが?」
にこ「にやにやしちゃって、なにがおかしいの?」
真姫「……笑ってたの? 私が?」
にこ「やらしーい顔でね」
真姫「…………」
なんだか、意地張ってる自分がばからしくなってくる。
346 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:14:52.28 ID:9E7ahJqxo
友達は作らない。
自分を守るための、精一杯の強がりだった。
にこ「というわけで、ついに真姫ちゃんの出番到来よ」
真姫「え?」
にこ「え? じゃないわよ! 私たちに楽曲提供してくれるって約束でしょ!」
真姫「……そういえばあったわね、そんな話」
にこ「忘れてんじゃないわよ!」
真姫「忘れるくらい長い間アイドル活動のあの字も見せなかったのは誰よ?」
にこ「ぐぬぬ……」
にこちゃんは友達じゃないから、セーフ?
真姫「……ほんと、ばかみたい」
にこ「なんですってー!」
真姫「ただのひとりごとよ」
わかってる。
こんな素敵な関係――もう、手放せない。
347 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:15:38.77 ID:9E7ahJqxo
にこ「とにかく! 私たちのアイドル活動が満を持して始動するってわけよ!」
私たち、か。
その言葉に――私は、含まれてるのかしら。
真姫「それで? 私はどの曲の音源を用意すればいいわけ?」
にこ「もちろん、μ'sの最初の曲はこれしかない」
にこ「――『START:DASH!!』よ」
『START:DASH!!』、ね。
私とにこちゃんの、この奇妙な関係が始まった日に作られた、まさにスタートダッシュの曲。
だけど。
始まりがあるってことは――いつかかならず、終わりがあるってこと。
自称未来人の、この先輩は。
にこ「あによ? 私の顔になんかついてる?」
真姫「――なんでもないわ」
いつまで、私のそばにいてくれるのだろう。
348 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:16:40.09 ID:9E7ahJqxo
* * * * *
絵里のレッスンは、善は急げと言わんばかりに翌日から始まった。
その結果は――正確には、結果を出すための過程のはずだけど――悲惨の一言。
絵里「星空さん、走りすぎ! もっとちゃんとリズムを聴いて合わせて!」
凛「わかって、ます!」
絵里「小泉さんは逆! 遅れてるのは体力不足の証よ!」
花陽「は……はい!」
絵里「園田さんは動きが硬いわ! 余計な力を抜いて!」
海未「そんなこと、言われ、ましても……!」
絵里「南さんは動きが小さいわ! 細々してるとなにをしてるのかわからないわよ!」
ことり「はい……!」
絵里「高坂さんは――」
穂乃果「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ……」
絵里「――いったん休憩にしましょうか」
349 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:17:33.36 ID:9E7ahJqxo
絵里「…………」
各々が休憩をとる中、絵里はひとり難しい顔で腕を組んでいる。
にこ「……どう? 正直な話」
絵里「……思ったより悪くない人が半分」
にこ「へえ?」
練習中に飛んでいた言葉を思い返せば、それは意外な感想だった。
絵里「あなたもそのうちの一人よ?」
にこ「あら、それはどーも」
ま、一年前のスペックに戻ったとはいえ、一度はラブライブ優勝してる身ですから。
絵里「それに星空さん、南さんは悪くない」
絵里「星空さんはまだ自分のリズムで先走る癖があるみたいだけど、もともと体を動かすのは得意そうね」
絵里「リズム感をもっと養えば問題ないわ」
絵里「南さんはまだ慣れない動きに戸惑ってる節はあるけど、それさえクリアすれば結構動けるんじゃないかしら」
にこ「……ちなみに、残り半分は?」
絵里の表情が、再び曇る。
絵里「……思ったより悪いわ」
350 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:19:04.19 ID:9E7ahJqxo
絵里「まず小泉さん。彼女は決定的に体力不足」
にこ「あー……」
思い出すのは、いつぞやのゲーセン。
あれからトレーニングは欠かさず取り組んできたものの……さすがに付け焼刃にしかなってないみたいね。
絵里「それから園田さんは……彼女の場合、メンタルの問題かしらね」
絵里「動きがガチガチ。そのわりについてこれてはいるのだから、物理的に体が動かないというわけでもない」
絵里「まだアイドル活動をすることに抵抗感があるんじゃないかしら」
にこ「それよねぇ……」
ことりとのこと、どうなってるのか私にはさっぱりだけど。
彼女らのやり取りを見るに、どうもスムーズに話が進んでいるようではない。
絵里「それと、高坂さんは……」
にこ「…………」
絵里と一緒に、視線を移す。
穂乃果「ぷはー! アクエリアスおいしーい!」
351 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:19:41.47 ID:9E7ahJqxo
絵里「……ねえ。あの子、本当に入れなきゃだめなの?」
にこ「この六人で、って言ったのはあんたでしょうが」
絵里「そうなのだけど……」
いや、絵里の言いたいこともわかる。
なんせ穂乃果、花陽以上についてこれていない。
ステップは覚えられずリズムはめちゃくちゃ、挙句の果てにすぐ息切れ。
一体全体なんでこの子がμ'sのリーダーやれてたの? ってレベル。
絵里「なにが足りないって言うなら、モチベーションでしょうね」
にこ「モチベーション?」
絵里「彼女、自分がなんでこんなことしてるのかもわかってないんじゃないかしら」
にこ「だからそれはあんたが……」
絵里「じゃなくて、そもそもの話。なんで自分がアイドル研究部に勧誘されたのか、よ」
にこ「…………」
μ'sのメンバーだったから。
それが理由として通用しないことくらいは、わかる。
352 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:20:46.00 ID:9E7ahJqxo
絵里「そういう点では園田さんや南さんも同じだけれど……」
絵里「彼女たちには、少なくとも『今』ここにいる理由はあるようだしね」
にこ「……わかるの?」
絵里「彼女らの様子を見ていれば。なんとなくだけれど、ね」
にこ「そう……」
ぎこちないなぁとは見ていて思うけど、私にはそこ止まり。
彼女らが――特に海未が、なぜこうして練習に来ているのか、想像もつかない。
――私、あの子たちのこと、なんにもわかってないんだ。
絵里「……だけど、だめなんでしょ?」
にこ「へ?」
絵里「園田さんや南さんもそうだけど。高坂さんもアイドル研究部に入れないと」
絵里「八人のうちのひとり、なんでしょ?」
にこ「あ、それって……」
希の占いに出てた八つの光の話?
なんで絵里が、とも思ったけど、そもそもあれは絵里や希を占った結果か。
当の本人が聞いていたとしてもなんらおかしい話ではない。
353 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:22:09.65 ID:9E7ahJqxo
絵里「なら、やるしかないじゃない。文句なんて言ってられないわ」
言いながらその場を立ち去る絵里の横顔は、とても力強くて。
意志の固さがありありと伝わってきた。
だからこそ、不思議に思う。
にこ(この子は、なんでこうも……煽るようなやり方をするのよ)
かつて絵里は花陽に言った。
絵里『入るつもりがあったから、よ』
入るつもりの人間が、なぜあんなケンカを売るような真似をしたのか。
――なんだ。私、絵里のこともちっともわかってない。
着々と集まる人数とは裏腹に、私たちは、まだ全然ばらばらのままのような気がして。
それは、次第にわかりやすい形をとり始めた。
354 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/07/24(日) 22:23:08.52 ID:9E7ahJqxo
ここまで
続きはなるべく近いうちに
355 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/24(日) 22:37:30.14 ID:muPX22yzo
乙乙
356 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/25(月) 01:00:03.63 ID:Sqq6EjWFo
うむ
357 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/25(月) 01:32:30.24 ID:xPDWm0xC0
乙
読むと苦しくなるけど続きを待ってる
358 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/13(土) 06:19:07.56 ID:nU7Ca880O
もうやめて欲しい
痛い
心的なものが
359 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/13(土) 13:46:23.04 ID:y9WbM9nSO
待ってるからもっとやれ
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/20(土) 03:11:02.65 ID:RAWcDzC8O
>>359
しねキチガイ
361 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/20(土) 03:45:59.56 ID:jfKcWyxvo
はよして
待ってるんだから
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/08/21(日) 08:26:32.24 ID:XVE9G4WSO
>>360
死ね
363 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:05:06.05 ID:KsmMYZ1co
にこ「穂乃果がいなくなった?」
ことり「はい……」
海未「帰りのショートホームルームまではいたのですが……」
にこ「…………」
絵里のレッスンが始まって三日目。それは前触れもなく訪れた。
というか、訪れなくなったって言うのが正しいんだけど。
ことり「帰っちゃった、のかなぁ……?」
海未「まさか、いくら穂乃果といえどこんな逃げるような……」
かばうように否定しながらも、海未は言葉尻を濁す。
なにか思い当たる節でもあったのかもしれない。
364 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:05:32.77 ID:KsmMYZ1co
凛「だけど、急に用事ができたとかかもしれないにゃ?」
海未「可能性としてなくはありませんが……」
ことり「そういう場合、ちゃんとメールなんかは入れてくれてるから……」
凛「メール……来てないにゃ?」
海未「…………」
ことり「…………」
沈黙は、なによりもたしかな肯定だった。
花陽「と……とりあえず、準備運動だけでも始めませんか?」
花陽「絢瀬先輩が来る前に体はあっためておかないと……」
にこ「や、そういうわけにもいかないでしょ」
にこ「絵里には六人でって言われてるわけだし。放ってはおけないわ」
365 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:06:00.18 ID:KsmMYZ1co
花陽「だけどそれって……ランキングに載るメンバーが六人で、ってことですよね?」
花陽「六人揃わなきゃ練習できないって言われてるわけじゃないですし……」
にこ「それは、そうだけど」
ちょっと冷たくない? なんて、思わないでもない。
一蓮托生……とまではまだいかないものの、一応もう同じ場所を目指す仲間なわけだし。
その仲間が練習に来ないのに、知らんぷりするなんて――
絵里「ごめんなさい、遅れてしまったわ――あら?」
希「お疲れさまー。……ん? 絵里ちどしたん?」
にこ「あ……」
私たちが答えを出すより早く、タイムリミットが顔を出してしまった。
366 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:06:26.02 ID:KsmMYZ1co
絵里「ひとり、足りないようだけど?」
にこ「えっと、それは……」
絵里「高坂さんはどうしたの? 昨日一昨日はこの時間には集まっていたじゃない」
ぐるりと屋上を見渡す絵里。
一人一人と目を合わせ、その皆が皆一様に目を合わせようとしない様子を見て、彼女は察したようだった。
絵里「……来ていない、のね?」
質問しているようで、それは答えを求めるものではなくて。
ただ、私たちに現状を認識させるためのものだった。
絵里「……そう。なら今日の練習はなしね」
花陽「えっ……」
驚いたのは花陽である。
絵里「言ったでしょう? 条件はあの六人。一人でも欠けることは認められないわ」
花陽「それは……あくまで、ランキングに載るメンバーが、という話だったはずです」
花陽「一人足りないから練習もできない、なんて――」
絵里「来るの?」
花陽「――え?」
367 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:06:51.83 ID:KsmMYZ1co
絵里「来るの? 高坂さんは。明日から」
絵里「今日何事もないようにここにいるメンバーだけで練習して」
絵里「来れるの? 高坂さんは」
絵里「病気とか、急な用事とか。そうだったのなら構わない」
絵里「だけど、もしも「そうじゃなかった」場合――」
絵里「今日何もしないで、明日から、彼女は来るの?」
花陽「…………」
絵里「――やるからには、なあなあで済ませるつもりは、私にはないわ」
花陽「そ、それは私だって……」
絵里「…………」
花陽「……なん、ですか?」
絵里「……いいえ」
絵里「とにかく。一人でも欠けているのなら私からのレッスンは中止」
絵里「明日は全員揃っていることを願うわ」
にこ「あ、ちょ、……もう」
有無を言わさぬうちに、絵里は屋上から姿を消した。
368 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:07:30.00 ID:KsmMYZ1co
希「なんて言うか、ごめんね」
にこ「なんで希が謝んのよ?」
希「絵里ちがあそこまで頑なになっちゃった原因の半分くらいは、うちの占いのせいみたいなんよ」
にこ「それって……例の?」
希「うん、八つの光」
希「そんなにこだわらなくても、集まる人だけでやればいいんじゃないかなって、うちは思うんだけどね」
希「あ、でもにこっちとしても大事な八人なんだよね」
にこ「そう……ね」
そう、大事。
大事な――九人。
凛「何の話にゃ?」
にこ「あ……こっちの話、こっちの話」
凛「?」
369 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:07:55.93 ID:KsmMYZ1co
にこ「なんにせよ、まずは穂乃果よ穂乃果」
にこ「あの子ったら、一体どこ行っちゃったのかしら……」
ことり「あのぅ、そのことなんですけど」
おずおずと挙手をしたのは、ことり。
ことり「穂乃果ちゃんがどこに行ったのか、ひょっとしたらアテがあるかもしれないです」
にこ「ほんとに?」
ことり「はい、今日のお昼の時、ちらっと話題に出てたんですけど……」
海未「あ、ひょっとしてあの話ですか」
ことり「うん。なにか用事があって、とかじゃないなら、たぶんあそこじゃないかなって思うの」
にこ「どこ? それって」
ことり「はい、それは――」
――――――――
――――――
――――
370 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:08:33.94 ID:KsmMYZ1co
【Side:穂乃果】
穂乃果「いただきまー……す!」
ぱく、っと一口。すると、ふわぁってやわらかーい匂いが口いっぱいに広がる。
穂乃果「んー、うまい! やっぱりパンは焼きたてが一番だね!」
思わず叫んでみたものの。
ベンチに座る私の両隣には、返事してくれる人は誰もいなくて。
穂乃果「はぁ……やっちゃった……」
自分のやったことを、今更ながらに後悔。
穂乃果「うう……だってだって、ことりちゃんがお昼に「おいしいパン屋さんが開店した」、なんて話するから――」
――誰に言い訳してるんだろ、私。
そんなの関係ないって、自分が一番わかってるはずなのにね。
371 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:09:01.93 ID:KsmMYZ1co
温度差に、耐えられなかった。
練習についていけないとか、一人だけいつまでもへたくそなままとかそういうのは……ちょっと関係あるけど、だけど、それだけじゃなくて。
私、なんでここにいるの? っていうか。
そりゃあ、最初にこ先輩が誘ってくれた時は面白そうかなー、とかちょっぴり思ったけど。
生徒会長の出した条件を聞いたら――無理だな、って思った。
きっと私がついていける話じゃないな、って。
だから海未ちゃんがお断りしようとしたときは、内心ラッキーなんて思ってた。
だけど――
372 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:09:32.51 ID:KsmMYZ1co
ことり『私は――やっても、いいです』
嬉しい気持ちと、困った気持ちが、半分ずつくらいだった。
ことりちゃんが残ってくれるんじゃないかな、っていう期待と。
え、私もやらなくちゃダメなの? っていう不安と。
ごちゃまぜになって――複雑。
結局、ことりちゃんをがっかりさせたくなくて一緒に入ることになったけど。
穂乃果「その結果がこれじゃあ……」
合わせる顔、ないよね。
373 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:09:58.87 ID:KsmMYZ1co
いっそのこと、ことりちゃんが「やーめた」って言ってくれたら――
穂乃果「……サイテー」
そんなことを、ちらっとでも考えた自分が、大嫌い。
自分がやりたくないだけなのに、ことりちゃんのせいにしようとしてる、私。
ことりちゃんがどうとかじゃなくて、私自身がどうしたいか、なのに。
ほんと――サイテーだよ。
穂乃果「はぁ……」
374 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:10:36.17 ID:KsmMYZ1co
* * * * *
穂乃果「はぁ……」
にこ「…………」
学校からさほど離れていない公園のベンチに、穂乃果の姿はあった。
ことりの話だと、この公園のすぐ前に焼き立てのパンが食べられるパン屋さんがオープンしたって話をお昼にしたらしく。
穂乃果がいるとしたらそこではないかという話になり――ビンゴ。
正直、見つけたら出会い頭に怒鳴りつけてやろうかと思ってたんだけど。
穂乃果「…………」
あの子のしょんぼり顔を見ていたら、そんな気もなくなってしまった。
375 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:11:24.73 ID:KsmMYZ1co
にこ「アイドル、つまんない?」
穂乃果「つまんない、ってわけじゃ……うぇえ!?」
にこ「なによ? 人の顔見てそのリアクションは失礼じゃない?」
穂乃果「だって、だって、なんでここに?」
にこ「部長だもの、部員がとんずらこいたらしょっぴくのは当たり前でしょ?」
穂乃果「じゃなくて、なんでここが……」
にこ「あんたの考えてることなんて、幼馴染はお見通しみたいよ?」
穂乃果「……です、よね」
にこ「…………」
376 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:12:26.30 ID:KsmMYZ1co
にこ「アイドル、つまんない?」
さっきと同じ質問を、もう一度。
穂乃果「……よく、わかんないです」
穂乃果「体動かすこと自体は嫌いじゃないけど、ぶきっちょだし」
穂乃果「みんなが一生懸命になってる横で穂乃果だけ転んで、えへへーってごまかしても誰も見向きもしなくて」
穂乃果「私、なんでこんなところにいるんだろ……って」
穂乃果「ごめんなさい、一度やるって言ったのに、中途半端な態度で……」
にこ「――ううん、あんたが謝る必要なんてないわ」
穂乃果「だって、自分勝手でわがままなのは穂乃果で、」
にこ「いいから。謝んないで」
これ以上謝られたら――こっちがみじめになっちゃう。
377 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:13:10.42 ID:KsmMYZ1co
この子が嫌々やっているのなんて、本人から聞くまでもなく明らかだった。
それをわかってて私は、見て見ぬふりをしてる。
私の目指す場所――μ'sのため。
凛なんかは自分の意志をはっきり示してたから、真っ向から向き合うことができたけど。
本音を言いづらい子がいるのだって、当たり前なのよね。
――じゃあ、諦める? 9人集めるの。
にこ「…………」
それは……無理。
自分勝手で、わがままだって、わかってても。
これは譲りたくない。譲れない。
これを譲ったら、私は――
378 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:16:27.72 ID:KsmMYZ1co
にこ「……もうちょっと、続けてみたら?」
穂乃果「え?」
結果。出てきたのは、停滞の言葉。
なんとか現状を維持しようとするだけの、なんの力もない言葉。
そうだ。別に無理やりやらせる必要はない。
凛の時と同じ、彼女自身に動機づけをしてあげれば――
にこ「ほら、ことりだって必死にやってるわけだし。それが理由でもいいじゃない?」
穂乃果「ことり、ちゃん?」
にこ「そうよ。ことりがやってるから、自分も一緒にやる。海未だっているわけだし」
にこ「やってるうちに楽しさが見つかってくれれば万々歳じゃない?」
にこ「それにさ、ことりだってアイドルの楽しさに目覚めてもっと続けたいって思うかもだし」
穂乃果「…………」
379 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:17:34.72 ID:KsmMYZ1co
これで、大丈夫よね。
ことりが海外留学するという事実は、この世界の彼女らには有効打になりうる。
それを阻止する可能性は、十分彼女が続ける動機になるはず。
穂乃果「ことりちゃんが続けるから、私も続ける……」
穂乃果「あはは……」
にこ「……ほの、か?」
穂乃果「そうですね。ことりちゃんがやってるから、私もやります」
穂乃果「それで、いいんですよね」
穂乃果「私自身が、どうとかなんて……」
にこ「あの、ちょっ」
私の制止も聞かず、穂乃果はふらふらと公園を立ち去ってしまう。
その様子は、とてもじゃないけどやる気になったようには見えなくて。
にこ「…………」
これで……大丈夫、なの?
380 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/08/22(月) 22:18:04.05 ID:KsmMYZ1co
ここまで
近いうちにとか言いながら早一か月
もう少しペースあげたい
381 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/22(月) 22:36:45.70 ID:1PWIst5Q0
ほのかって上手くはまらんかったらほんま普通の子やもんな
乙
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/22(月) 22:57:21.94 ID:eBw87rlPo
乙です
383 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/23(火) 07:20:02.63 ID:Kd9CsALSO
ほのかわいい
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/23(火) 21:38:25.86 ID:nxU9HTyMo
一年に戻ったならリボンの色で気付く
だろ
385 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/23(火) 21:40:19.06 ID:nxU9HTyMo
学年で色が変わるぞゴミクズ
これはドイツさんも失笑
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/23(火) 21:44:32.85 ID:nxU9HTyMo
俺もこんか学校生活送りかったよおおこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/23(火) 23:17:06.24 ID:H52PcdEGo
>>129
アレルギーに否定ってどういう意味かね
アレルギーの意味を理解して使ってるかな
アレルギーに否定されるなら問題ないじゃん
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/23(火) 23:18:43.88 ID:H52PcdEGo
>>123
なんで凛の一人称が私なの?
sid には全部凛って使われてなかったか
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/23(火) 23:45:18.51 ID:H52PcdEGo
俺たちがここであったみたいに運命というのは必然だからね
この女神たちの絆も同様
390 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/24(水) 00:47:21.12 ID:s5rSHk0Lo
理解力のないキッズには構わないでね
391 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/24(水) 11:05:24.51 ID:qjyd/czLo
アレルギーに否定って・・・
思考停止のゴミクズがいますねぇ
392 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/24(水) 11:09:57.62 ID:qjyd/czLo
二年生に戻ったらリボンの色で気付くだろ・・・
学年ごとにリボンの色が変わることを知らなかったのかなぁ
同じリボン=緑だよな
そうじゃないと過去に戻ったってわかるもんなぁ
二年生の教室ならリボンの色は赤なんだけどなぁ
不思議だなぁ
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/24(水) 11:12:35.19 ID:qjyd/czLo
http://imgur.com/xSD8qC1.png
学年で色は変わるゾ〜
これにはドイツさんも苦笑い
http://imgur.com/xSD8qC1.png
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/24(水) 11:14:33.57 ID:qjyd/czLo
sidうんちゃらよりちゃんとアニメ見てろよ
俺はいちいち正しいマスターベーションをお前に教えてやるほど優しくはねえぞゴミクズ
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/24(水) 12:10:38.22 ID:DJPZPrr3o
にこが二年ならリボンは赤だぞォ〜
タイムスリップss[
田島「チ○コ破裂するっ!」
]猿の9割が間違えるジンクス
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/24(水) 19:58:20.80 ID:W42qP10ro
はよしろ
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/24(水) 19:58:56.02 ID:W42qP10ro
>>393
グロ
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/24(水) 20:18:59.35 ID:E/6jrSw8o
http://imgur.com/RdsqFgn.png
リボンの色の説明しろやゴミクズ
二年が緑とかありえねーよ
http://imgur.com/RdsqFgn.png
399 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/24(水) 20:34:55.30 ID:77kOpoXNo
>>398
グロ
400 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/25(木) 13:12:02.43 ID:HtXIWtXwo
http://imgur.com/prRYZ9j.png
リボンが赤なら過去に戻ってるってわかるよな
少なくとも違和感を覚えるはずだ
ねぇなんでそんな大切な描写がないのかなぁニヤニヤ
http://imgur.com/prRYZ9j.png
401 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/25(木) 13:13:20.18 ID:HtXIWtXwo
これはお前のssがお前を生んだ肉便器並みにまんこがばがばだからありふれた悲しみの果てに自殺したやつの画像
よっ殺人鬼
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/25(木) 21:57:58.45 ID:xbX6WKnto
>>400
グロ
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/26(金) 06:59:16.11 ID:2u9Y+7BSO
(・8・ )
( ・8・)
( ・8・ )わかった、この話はやめにしよ?はいチュンチュン
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/03(土) 08:47:06.01 ID:WzIWLiSSO
まだか
405 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:50:57.24 ID:NXOor8VQo
なんのために歌ってるの?
心の中で、誰かが私に問いかける。
花陽「凛ちゃん、今のところワンテンポ早くなってるよ!」
凛「にゃー、ごめんかよちん!」
やりたい子がいて。
穂乃果「…………」
海未「もう……どうして合わないんですか!」
やりたくない子がいて。
絵里「口ばっかりになったってしょうがないわ! もう一度やりなおしよ!」
やらせようとする子がいて。
大きさも形もちぐはぐな歯車が、それでも無理やり噛み合おうとして。
にこ「――――」
ぎしぎし、きしむ。
406 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:51:27.08 ID:NXOor8VQo
μ'sを作りたかった。
もう一度、やり直したかった。
楽しく笑い合って。
たまにはけんかして。
でも、すぐに仲直りして。
そんな9人を、作り直したかった。
その結果が、これ?
違う。
違う違う違う。
私が作りたかったのは、こんないびつなものじゃなかった。
ねえ。
なんのために、歌ってるの?
407 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:52:08.81 ID:NXOor8VQo
【Side:ことり】
ことり「それで……お話ってなにかな?」
花陽「はい、えっと……」
いつも通り、ぎくしゃくした練習が終わった後のこと。
私を部室へ呼び出したのは、後輩の女の子二人だった。
凛「かよちん、言いづらいなら凛から言おうか?」
花陽「ううん、大丈夫。大丈夫だよ」
言いづらいこと、なんだ。
なら、やっぱり話したいことって――
花陽「ことり先輩たちは――部活、楽しいですか?」
その話、だよね。
408 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:52:35.95 ID:NXOor8VQo
花陽「ごめんなさい。失礼なこと、言ってると思います」
花陽「だけど、だけど……二年生の三人を見てると、やりたくてやってるようにはどうしても見えなくて」
花陽「私は……アイドルに、すごくあこがれてて」
花陽「だからこの学校にスクールアイドルをやってる部活があるって知って、とっても嬉しかった」
花陽「だから、だからこそ……中途半端に、したくないんです」
ことり「そのためには……私たちは邪魔、ってことだよね」
花陽「そういうわけじゃ!」
ことり「……ごめんね、ずるい言い方だったね」
慌てる花陽ちゃんを見て、少し罪悪感。
だけど、きっと彼女の言いたいことをなんのフィルターもかけずに言うなら、そういうことなんだと思う。
私たち――特に穂乃果ちゃんは、この部活の邪魔になってる。
409 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:53:03.90 ID:NXOor8VQo
ひどくなったのは、穂乃果ちゃんが部活をさぼっちゃった日の、翌日。
朝から明らかに落ち込んでた穂乃果ちゃんは、それでも私たちに部活をさぼったことを謝って。
だけど、部活の取り組みは前日以上に悪くなっちゃった。
誰が見ても、やる気がないのは明らかだった。
でも、当たり前だよね。
だって、穂乃果ちゃんは、やりたくてやってるわけじゃない。
私に付き合ってくれてるから。
私のわがままに振り回されてるから。
楽しめるはずが――ないんだよね。
410 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:53:41.96 ID:NXOor8VQo
凛「先輩たちも、にこ先輩に強引に誘われたんだよね?」
ことり「ん、……そう、なるかなぁ」
凛「やっぱり」
苦笑いを浮かべる凛ちゃんは、凛もそうだったんだー、と照れながら話す。
凛「それでも、凛は根っこの部分ではアイドルやりたいって思ってたから。だから、今も楽しく続けられてる」
凛「だけど……先輩たちは、違うにゃ?」
ことり「…………」
そうだよ。
その一言は、言えなかった。
それを認めてしまうのは、本当に、真剣にアイドルに向き合ってるこの二人を、侮辱することになっちゃうから。
……認めなくても、それが事実なんだけどね。
411 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:54:14.83 ID:NXOor8VQo
花陽「……絢瀬先輩が言っていた条件も、正直なところ、気にする必要はないと思います」
凛「そうだにゃ! 生徒会長は自分勝手でわがままで、言うこと聞く必要ないにゃ!」
花陽「そこまでは言わないけど……理解できる部分はあるし」
凛「だけどあの人たち、よくわかんない理由で部員を集めてるんだよ? 占いがどうとか――」
ことり「あの、ね」
おかしな方向へ話を進める二人を呼び戻す。
ことり「二人には申し訳ないけど、私は私なりの理由で部活を続けてるの」
ことり「それこそ自分勝手でわがままだってこと、わかってる」
ことり「だけど、私にとって――私たちにとって、すごく大事なことなの」
ことり「だから……ごめん。もう少しだけ、続けさせて?」
412 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:54:42.81 ID:NXOor8VQo
凛「続けさせて、って言われても……」
花陽「別に私たちが許可するような話でもないですし……」
言いながら、顔を見合わせる二人。
私がこんなにもアイドル研究部に執着するのを、不思議に思っているのかもしれない。
でも、大事なんだ。
素直になれない私たちの。
自分勝手でわがままな私たちの、最後の悪あがき。
これを逃したら、きっと私たちは、ずっと後悔すると思う。
ことり「――そこまで、わかってるはずなのにね」
花陽「え?」
ことり「ううん、ごめん。ひとりごと」
そこまでわかってるはずなのに。
どうして私たちは、あと一歩を踏み出せないんだろう。
413 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/11(日) 22:56:17.86 ID:NXOor8VQo
短いけどここまで
リボンの色は知らなかった、申し訳ない
今後気を付けるけど
>>9
で書いたようにいろいろ勘違いしてる部分もあると思うので
指摘してもらえると助かります
414 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/11(日) 23:35:52.28 ID:F9S+LRBMo
乙です
415 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/13(火) 23:41:33.92 ID:22lBoK0q0
待ってました!
416 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/22(木) 21:28:47.24 ID:FSwkNwzyo
【Side:花陽】
凛「ことり先輩、諦めてくれなさそうだったね……」
花陽「うん……」
凛ちゃんと肩を落としながら歩く、夕暮れの帰り道。
とぼとぼ歩きながら、ついさっき交わしたやり取りを思い出します。
ことり『そのためには……私たちは邪魔、ってことだよね』
思わず否定しちゃったけど、だけど、その通りで。
嫌な子だなって、自分でも思います。
だけど。それでも。
今の二年生の先輩たちは、正直、あんまり好きになれません。
417 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/22(木) 21:29:14.67 ID:FSwkNwzyo
アイドル研究部は、どんどん良くない方向へ向かっています。
お世辞にもやる気があるとは言えない、二年生の三人。
ことり先輩は、まだ一生懸命ついて来ようとする思いが見られます。
だけど、穂乃果先輩と海未先輩は――。
凛「なんでやってるんだろうね? あの人たち」
歯に衣着せない凛ちゃんの言い方は、ちょっぴり辛口で。
でも、それには私も同意見です。
私たちにとって大事なこと。ことり先輩はそう言いました。
私には理解できない理由が、きっとあるんだと思います。
それでも。
私だって、アイドルを大事にしてるんです。
418 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/22(木) 21:29:50.25 ID:FSwkNwzyo
凛「にゃー、それもこれもぜーんぶ生徒会長のせいだにゃ!」
花陽「そう、なのかな?」
凛「そうだにゃ! 生徒会長があんな条件ださなければ、今頃もっともーっと楽しく部活できてたにゃ!」
花陽「…………」
突然出された生徒会長の条件と、そのための厳しいレッスン。
練習が厳しいことは、苦ではありませんでした。
自分がレベルアップしていくのが、実感できてるから。
だけど、そのやり方は、あまりにも一方的で。
ついていこうと、誰も思えないやり方でした。
419 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/22(木) 21:30:17.26 ID:FSwkNwzyo
凛「……なんだかね。三年生、あんまり信用できないかも」
花陽「三年生……って、にこ先輩も?」
凛「うん……」
曖昧に答えると、凛ちゃんは少しだけ言いにくそうに口をもごもごとさせて、うつむいてしまいます。
凛「さっきもちょっと言ったけどね? 三年生って、よくわかんない理由で部員集めしてるみたい」
花陽「あ……確か、占いがどうとか」
凛「ん。詳しくはわかんないんだけど、少なくとも、アイドルをやりたい人たちを集めてるってわけじゃないみたい」
花陽「それは……」
それは――二年生を見れば、わかることでした。
凛「もともとは、にこ先輩が始めたことだから、あんまり強く言えないけど……」
凛「だけど、これって、なんだか違うって、凛は思う」
花陽「…………」
にこ先輩は、「あんなこと」があっても、アイドルをやめない人でした。
だから、だからこそ、この人についていけば素敵なアイドルを目指せる。
そう、思っていたけど。
花陽「どう、なっちゃうんだろう……」
420 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/22(木) 21:30:43.60 ID:FSwkNwzyo
凛「――かーよちん」
花陽「え?」
凛「少し、寄ってこ?」
花陽「寄ってこ、って……神田明神? 凛ちゃん、今からトレーニングするの?」
凛「違うにゃかよちん。神田明神は別にトレーニングするためだけの場所じゃないにゃ?」
凛「アイドル研究部の今後を、神様にお願いしに行くにゃ!」
花陽「あ、そ、そうだよね」
ひょっとして。気を遣ってくれてる、のかな。
私が暗い顔しちゃってたから。
うう……反省です。
421 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/22(木) 21:31:09.05 ID:FSwkNwzyo
凛「あれ?」
花陽「どうしたの? 凛ちゃん」
石段をぴょんぴょん駆け上る凛ちゃんが、急に足を止めます。
凛「なにか聞こえる――」
花陽「え?」
言われて、私も耳を澄まると。
境内の方から、確かにうっすらとメロディが聞こえてきます。
だけど、この曲って――
りんぱな「『START:DASH!!』?」
私たちの曲が、なんで?
疑問の答えは、石段の先に広がっていました。
422 :
◆yZNKissmP6NG
[saga]:2016/09/22(木) 21:32:05.46 ID:FSwkNwzyo
絵里「希! 今のとこちょっとずれてる!」
希「おっ、けー!」
絵里「――はぁ、はぁ。ここまでにしましょうか」
希「ふあぁー、疲れたー」
絵里「こらこら、こんなところで寝そべらないの。汚いわよ?」
希「そうは言っても……絵里ちこそほんとは寝そべりたいくらい疲れてるんじゃないん?」
希「部活でレッスンして、それから自分も練習だなんて」
絵里「それは、教える側が踊れなかったらしょうがないもの」
絵里「それに希だって、バイトがある日もこうして付き合ってくれるじゃない」
希「うちは部活に行っても見てるばっかりやしねぇ。少しは体動かしとかんと、いざ入部したらお荷物になってまうし」
絵里「私だって……強いるばかりで自分ばっかり楽していられないもの」
絵里「――あれだけの厳しい条件。与えてるんだから」
絵里「あれだけのわがまま、通そうとしてるんだから」
絵里「疲れてようとなんだろうと、私が誰より頑張らなくてどうするのよ?」
希「うへぇ……絵里ちには頭上がらんわぁ」
絵里「別に、バレエのレッスンに比べたらこれくらいどうってことないわ――」
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