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沼の畔の女の子
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84 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/09(日) 02:46:39.33 ID:mtETdrN00
>>83
その当時はみんな沼、沼って言ってたから沼って書いたけど、そう言われると池の可能性は否定出来ないわ。
ただ、廃校みたいな感じだけど学校とはちょっと違う感じだったよ。
85 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/09(日) 02:52:40.75 ID:mtETdrN00
いや、違う。何か事実が改ざんされているみたいだ。でも友人がああ言うって事はみんなの記憶もそうなんだろうな。俺だけが妙な体験をした?
それとも俺だけの記憶がおかしいんだろうか?
渋い顔をして考えた俺に話しかけて来た人がいた。
ヒゲ先生「やあ俺君、みんな飲んで楽しんでいるのに渋い顔だね。何か悩みごとかい?」
俺「ご無沙汰してます、ひげ先生」
ひげ先生はヤギの様なあごひげを生やした先生で自分が小学生2年の時に定年間近だったので80歳近いハズ。
俺「いや、子供のころの記憶と友達の記憶が合わないと言うかズレてると言うか妙なんですよ」
ヒゲ先生「ふむ、興味深い話だね。良かったら聞かせてもらえないかい?」
86 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/09(日) 03:02:49.33 ID:mtETdrN00
俺は2年生の夏に暫く沼の畔の廃校に通って遊んでいた事を話した。最初は友人に連れて行かれた事、なみと言う女の子に出会った事、
最初は誰か彼か遊びに来ていたのにいつの間にか自分しか来なくなった事、手紙をもらった事、廃校が瓦礫の山になった事。
暫く説明をして、でもほとんど誰も覚えていない事となみとの別れの事を話した。
人に聞いてもらって何となくスッキリした感じになったが、今度は逆に先生が渋い顔をしてしまった。
俺「あの、先生?俺何かマズい事でも言いましたか?」
ヒゲ先生「うむ。マズい訳では無いが、う〜ん……、また現れていたと言う事か…」
俺「先生、一体何が?」
ヒゲ先生「俺君が体験した事はほぼ間違い無く事実だろう。だがそれ故にみんなの記憶には残っていないのだろう」
俺「先生、状況が飲み込めません」
ヒゲ先生「安心したまえ。今から教えてあげるよ」
87 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/11(火) 20:45:25.70 ID:V9IARs0Q0
こんばんは。
この後に少し投下します。
88 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/11(火) 21:57:44.23 ID:V9IARs0Q0
そう言った先生だが、ふと何かを思い出したらしい。こう聞かれた。
ヒゲ先生「俺君、もらった手紙は読んだのかい?」
俺「いえ、当時はショックで家の机の引き出しに入れてそのままです」
ヒゲ先生「では、今日帰ったら探してみるといい。きっと良い事が書いてあると思うよ」
先生はそう言ったが、こちらは何がどうなっているのかサッパリ分からず理解に苦しむ。
ヒゲ先生「君はとても貴重な体験をしたんだよ。昔はよくあったようだが最近は殆ど無いだろう。近々で記録されているのは昭和27年、その後は40年代と50年代か」
ヒゲ先生「俺君、君が一緒に夏休み中に遊んでいた相手は人では無いんだ」
89 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/11(火) 23:06:51.92 ID:V9IARs0Q0
は?何言ってるの先生?もしかしてボケられましたか?
ヒゲ先生「いやいや、あれは子供好きな神様なんだよ。その廃校の様な建物の近くに祠が無かったかい?水上様の祠だ」
俺「祠……」
………………
……………
…………
………
……
『それは水神様だよ。この沼は意外に深い場所があるから子供が溺れたりしない様にって昔からあるんだよ』
確かにそう言ってた。なみに教えてもらって手を合わせたんだった。
90 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/12(水) 02:17:46.03 ID:q6+Uk36g0
俺「祠、ありましたね」
今まですっかり忘れていた事を思い出す。
ヒゲ先生「あそこの神様はね、子供が安全に森の中で遊ぶ方法を教えたり、どうやったら遊びの中の危険を回避出来るかを教えてくれるんだよ」
ヒゲ先生「もちろん、水神様だから水の中の楽しさと怖さや危険も教えてくれる。同じ子供の姿になって一緒に遊びながら色んな事を教えてくれるんだ」
ヒゲ先生「神様を敬う信仰心が神様の力の源だから。ただ、昔と違ってそれが少なくなった現代では大分その力も弱くなっているハズ。人々に忘れられて子供も殆んど廃校の様な建物の近くまで遊びに来なくなった」
ヒゲ先生「廃校の様な建物と祠も取り壊しが決まって消えゆく運命だったのを君が遊びに行った事で、最後に昔の様に一緒に遊びながら色んな事を君に教えてくれたんだろうね」
確かにそうだ。なみと遊んでいる時はやっていい事とダメな事、色んな事を教えてもらいながら遊んだっけな。
ヒゲ先生「俺君はその祠に手を合わせたのかな?」
俺「はい。『神様だから』と遊ぶ前に手を合わせましたね」
91 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/10/12(水) 02:19:14.58 ID:q6+Uk36g0
本日は以上です。
92 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/11/10(木) 01:51:05.97 ID:y8HOw0mi0
生存報告。
今週中になんとか少し投下します。
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/10(木) 18:45:32.25 ID:EP6UX17Ho
期待
94 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/12/10(土) 01:32:08.71 ID:VwWNDWXZ0
今週中とか言って1カ月経ってしまいました。
すいません。
ちびっとですが投下します。
95 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/12/10(土) 01:40:47.98 ID:VwWNDWXZ0
ヒゲ先生「やはりそうか。だから取り壊しの少し前まで君と一緒に遊んでくれたんだね」
俺「先生、それって本当なんですか?何故先生がそれを知っているんですか?」
ヒゲ先生「彼女の名前、覚えているかい? 『たかおかみなみ』と言ってだろう?正しくは、『高霎神』(たかおかみ)と言う神様だよ」
俺「神様って……」
ヒゲ先生「『昭和27年』の記録は私なんだよ」
俺「先生…」
ヒゲ先生「当然、当時は大人の誰もが信じてはくれなかった。自分自身でもあれは夢かと思ったよ。しかし、夢では無かったんだ」
ヒゲ先生「何故ならその後、神社庁から聞き込み調査が入った。昭和40年代だ。私の他にも見た子供がいると言う事でね、過去の例も記録しようと言う事になったらしい」
ヒゲ先生「当時20代半ばだった私はその神社庁から派遣された人間と会って話をする事が出来た。そして教えてもらったんだ。稀に子供たちとの会話の中にご神託があるらしい」
ヒゲ先生「神社庁から派遣された人間はその確認をする為に高霎神と遊んだ子供の会話に聞き取り調査をしてるそうだ。ただ、最後にご神託があったのは大正時代だそうだ」
ヒゲ先生「高度経済成長を経て人々は物質的な豊かさに溺れ、神様を畏れ敬う信仰心が薄れた。信仰心が神様の力の源だからね。信仰心の薄れは神様の力の弱体化につながる」
ヒゲ先生「神社庁から派遣された人間はこう言っていた。『信仰心の薄れからか出現も少なくなってきていている。50年後に調査対象になっているかは疑問だ』とね」
96 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/12/10(土) 01:57:08.54 ID:VwWNDWXZ0
俺「じゃあ、俺が会えたのは?」
ヒゲ先生「俺君はその祠に手を合わせただろう?それが信仰心さ。そんな事をしてくれる子供だと分かっていたから最後に俺君と一緒に遊んだんじゃないかと私は思っているよ」
ヒゲ先生「昔から高霎神と遊んだ当事者以外はその事を記憶に留めないらしい。あまり口外しない様に記憶にフィルターが掛かるのではないかな。だから俺君以外の生徒はほとんど覚えていないんだよ」
俺「そう言う事だったんですね。なるほどなぁ」
ヒゲ先生「だから他のクラスメートに知らないと言われても疑問に思ったり落ち込んだりする必要は無いよ。ただ、理解している人間もいると言う事を俺君に知って欲しかったんだ」
俺「分かりました。何だか少しだけ謎が解けた様で良かったです」
俺「ところで、先生の時は結局どうなったんですか?」
ヒゲ先生「私かい?高霎神に嫌われてしまったようだよ」
俺「は?それはまたどうしてですか?」
ヒゲ先生「私は幼い頃ははっちゃけててねぇ!」
97 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/12/10(土) 02:20:37.62 ID:VwWNDWXZ0
俺「どういう事です?」
ヒゲ先生「どうしても我慢できなくて高霎神の尻を鷲掴みにしてしまったんだ!」
俺「何やってるんですか、あなた!」
ヒゲ先生「若気の至りと言うかな。とても魅力的でそうせずには居られなかったんだ。後悔はしていない」
俺「最低っすね、先生!」
ヒゲ先生「70何年の前の事だよ。高霎神か、何もかもみな懐かしい……」
俺「いや、何を無理やりいい昔話にしようとしてるんすか。沖田艦長ですか、あなたは!」
ヒゲ先生「ともかく!私が君に伝えたいのは高霎神からもらった手紙の事なんだよ」
俺「話を逸らしやがった!」
ヒゲ先生「君は彼女から手紙を貰っているだろう?今日帰ったら必ず中を確認したまえ」
98 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2016/12/10(土) 02:22:21.89 ID:VwWNDWXZ0
本日はこれにて。ではまた。
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/27(火) 00:04:25.06 ID:TCav9gD5o
まってるよ
ちょっとおそいけどおつんつん!
100 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2017/01/26(木) 01:23:18.31 ID:1FPv0UtD0
ちびっとですが投下。
101 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2017/01/26(木) 01:25:37.40 ID:1FPv0UtD0
俺「先生の犯罪行為はスルーですか?」
ヒゲ先生「70何年の前の事で時効だし、相手は人外だから法律は適用されん!」
俺「開き直りやがった!最低っすね!」
ヒゲ先生「まぁ話を最後まで聞きなさい。多分だが、あの手紙は状況に合わせて変化するのだと思うよ」
俺「は?どういう事ですか?」
ヒゲ先生「私は高霎神の尻を触る前に手紙を貰っていた。そこには一緒に遊んだ事への感謝やお礼の言葉があった」
ヒゲ先生「しかし高霎神の尻を触った後にふとその手紙を見てみると内容が変わっていたんだ」
俺「え?どういう事ですか?」
ヒゲ先生「後日見たその手紙は『バカ!あほ!スケベ!変態!氏んでしまえ!もう来るな!』となっておった」
俺「まぁ当然の反応ですね」
102 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2017/01/26(木) 01:31:33.87 ID:1FPv0UtD0
短いですが本日はこれにて。
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/02/25(土) 11:30:24.03 ID:kmGN2ort0
保守
104 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2017/03/22(水) 01:24:18.86 ID:arrSE8ge0
ヒゲ先生「私が君に伝えたいのはそこでは無い。現状に応じて内容が変化すると言う事は君の手紙の内容も変わっているかもしれないと言う事だよ」
ヒゲ先生「多分君が手紙を受け取った直後は一緒に遊んだ事や、もう会えない事へのお詫びの文章がしたためられていたのだろう」
ヒゲ先生「もしかするとそれが現在はどうなっているとか別の内容になっているのかもしれん」
ヒゲ先生「もし君がまだ神様への信仰心を持っていて彼女に会いたいと思っているならば、それに付いての手掛かりが記載されているかもしれん」
俺「そうだと良いんですがね」
ヒゲ先生「手紙を確認するだけだ。手間では無いだろう。そんな奇跡があるとまだこの時代も夢があって捨てた物ではないだろう?」
俺「確かにそうですね。ちょっと懐かしいですし帰ったら探してみますよ」
ヒゲ先生「遠い日の思い出に何か付け足せる事になれば良いな」
俺「それは置いといて、先生の犯罪行為は消えませんよ」
ヒゲ先生「うむ。俺君の未来に幸あれ!」
俺「ごまかしやがった、この人!」
105 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2017/04/21(金) 00:09:07.33 ID:Zac5ozdQ0
ちょこっと投下。
106 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2017/04/21(金) 00:10:10.44 ID:Zac5ozdQ0
久しぶりに実家に帰った俺は母親と話をしていた。
俺「そういえばさ、子供の頃の物ってどこかに仕舞ったり捨てたりした?」
母「あんたの物は段ボール箱に入れて全部あんたの部屋の押し入れの中だよ」
俺「机の中に入っていた物は?」
母「触ってないからそのままよ」
2階に上がり自分の部屋に入る。机の1番下の引き出しを開けると鍵の付いた小さな小箱が出て来た。
俺「この中に仕舞った気がするんだけど鍵はどこにやったかな?」
10年以上もほったらかしにしていた鍵の在処なんて分かる訳が無い。鍵と言っても子供のおもちゃだ。複雑な構造では無い。
俺「この精密ドライバーの先でちょいちょいっと」
カチッと言う音と共におもちゃの南京錠が外れる。中に入っていたのは、
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/21(日) 23:35:27.14 ID:8nbHzx3t0
ほ
108 :
◆fpdfvEPUTs
[saga]:2017/06/21(水) 09:37:09.99 ID:OHAE+Fou0
保守
あと少しなのですが、モチベーションが上がりません。
完走させますので今しばらくお時間を下さい。
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/21(水) 09:56:43.06 ID:4s5kq6YPo
秒数コンマが面白い並びに
年内に完成するなら問題ない
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/20(木) 00:20:25.79 ID:T9Jl0uI50
保守
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/08/11(金) 01:27:51.60 ID:AhltHrqf0
保守
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/06(水) 22:03:57.39 ID:9Bv7XSBL0
保守
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/04(水) 22:23:22.30 ID:dupKuYdn0
保守
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/02(木) 22:38:45.50 ID:z6NygQ2T0
保守
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/03(日) 22:35:58.05 ID:KN96Mq+X0
ほしゅ
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/12/31(金) 10:39:59.15 ID:KeFqTU0jo
雰囲気がいいね
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