一夏「 こ れ は ひ ど い 」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 15:35:58.43 ID:WdDyR1T+0

千冬「ングッ……ングッ……ングッ……」ゴキュッゴキュッゴキュッ

ダンッッ!!!

千冬「ぷっはぁぁぁ?……美味いッ!!ヒック……」

クラリッサ「いやはや全くでありますなぁ!」

摩耶「ですねっ!!」

千冬「んん??ヒック……酒がないなぁ??一夏ァ!ヒック……私の寝床から蜻蛉を持ってこい!!ヒック……」

クラリッサ「なくなる前に次の持ってくるとか当たり前だろ常孝」

一夏「え?い、いや、あれって……悪酔い間違いなしの強いお酒だから封印すーーー」

千冬「あぁん!!??」バキャッッ!!

一夏「ヒッ」ビックゥッ!!

ナターシャ「フゴッ…!?」ビクッ

千冬「姉貴であヒック……この私がぁ!悪酔い悪いかぁ!!??」ズイィッッ!!

一夏「わっ、わわわ、悪くないです!!」

千冬「ならばさっさとヒック…取ってこんかぁ!この愚か者めが!!」

一夏「は、はいぃぃ!!」ピュー

千冬「ふんっ……ヒック……」カシュッ

クラリッサ「あのブリュンヒルデがとんでもない酒乱ブラコン糞姉だった件について」グビグビ

摩耶「この人は昔からこんなんですよー」クピクピ

ナターシャ「zzz……zzz……」スヤスヤ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451370958
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 15:50:38.66 ID:WdDyR1T+0
クラリッサ「それに比べて二代目と来たら」チラッ


アリーシャ「いい?マテバは、銃身の跳ね上がりを抑えるために弾倉の一番下の弾を発射するという構造を持ち、用途によって自由に銃身を換装できる上に「オートマチックリボルバー」とも呼ばれている。そのオートマチック機構とは、初弾をシングルアクションまたはダブルアクションで発射し、その反動で銃身からシリンダーまでがわずかに後退することで撃鉄を自動的に起こし、シリンダーを回転させるというもの。リボルバーの機構的な信頼性と、自動拳銃並みの引き金の軽さによる命中精度の両立を目指しているものであり〜」クドクドクドクド

オータム「へぇ〜そうなの〜へぇ〜」フラフラ


クラリッサ「二代目も酒癖がかーなーりアレな件について」

千冬「ヒック……も、とは何だ?ヒック……」

摩耶「あの人大丈夫でしょうか、ずっと揺れてますけど?」

クラリッサ「前世はメトロノームだったと予想する(名推理)」

ガラガラガラ

摩耶「ん?」

スコール「………」ガラガラガラ

摩耶「な、何してるんですか?」

スコール「うふふっ……ふふふっ………」ガラガラガラ

クラリッサ「……」スッ

スコール「んー?」

クラリッサ「……」パッ

カランカラン

スコール「うふふふふっ、ふふっ……ふふふっ………」ケラケラケラ

クラリッサ「楽しそうでなによりです」キュポンッ

摩耶「あちゃー笑い上戸だったんですかーこの人」

千冬「ヒック……というかコイツとヒック……あのメトロノームはヒック……誰だ……ヒック」

ナターシャ「zzz……zzz……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 16:05:17.69 ID:WdDyR1T+0
クラリッサ「ってゆーか、何で教官殿の家でこんなメンツで飲んでるん?」グビグビ

千冬「クラリッサァ!今日はヒック……無礼講だと行ったヒック…はずだぁ!!片苦しいのはヒック…一切なしだと言ったはずだぞ!!ヒック…」バンバンバン!!

摩耶(メスゴリラじゃないんですから机割れますよー)

クラリッサ「お前ぇ……無礼講言うてもな、親しきなかにも礼儀ありやぞ、お前」スッ

千冬「ヒック……」パシッ

千冬「そうだな!!!!」グイッッ!!

クラリッサ「ッシャァッ!!」グイッ

摩耶(あっ、これ熱燗……)クピッ


アリーシャ「いい?世の中ってのは煮えたぎった鍋の中みたいなもんで、ドロドロに溶けたシチューの中身はどれが偉い訳でも、どれが役立たずでもない。ひとつになってこそ、シチューなんだ。ただ、どぉ〜うしても忘れちゃあいけないものがある。何だか分かるか?」グビグビ

オータム「お肉!!」

アリーシャ「フンッ……誰もがそう思う。だがな………シチューの素がなきゃ、シチューじゃない。同じ材料でもカレーにだってなっちまうのさ」グビッ

オータム「シチューの素なら冷蔵庫にあったよっ!!」ニパー

アリーシャ「そういう事言ってんじゃねんだ。いいか?とどのつまりはな〜」クドクドクドクドクドクドクドクド

ナターシャ「ンガッ………zzz……」ボリボリ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 16:15:48.23 ID:WdDyR1T+0
一夏「只今持って参りましたぁ!!」ズザザー

千冬「遅い!!ヒック…何分かかってヒック……るんだ!!」

一夏「ご、ごめん、姉ちゃん……はい」

千冬「ふん……ヒック……褒美は後でやるからなヒック……」
」パシッ

クラリッサ「まあまあ、そう言わずに。二等兵は無事、任務を完遂したんでありますよぉ?今すぐ褒め称えるべきではありませんかぁ?」ガシッ

一夏「に、二等兵って、俺の事ですか……?」

クラリッサ「そうだぁ……他に誰がいる?ん?んー?」ブハァー

一夏(くっっっっさ!!酒くさ!!ヤバい、この人もだいぶ飲んでる!!)

一夏「ク、クラリッサさんもほら、ビール持って来ましたよ」

クラリッサ「気に入った、我が軍に来て少将を掘ってもいい」

一夏「えっ?は、はい?」

クラリッサ「教官殿の弟×少将……次の作品はこれに決めた!!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 16:26:49.73 ID:WdDyR1T+0
摩耶「ううっ……グスッ………一夏くん……グスッ………」

一夏「や、山田さん!?どうしたんですか!?」

クラリッサ「なーかしたーなーかしたーゲーシュタポにー言っちゃーおー」プシュッ

千冬「始まっヒック……たか……ヒック……」グビグビグビグビ


摩耶「あなたは……カニクイアザラシだったんですね……」ウルウル


一夏「えっ」


摩耶「うっ……うあぁぁぁぁぁん!!」ビエー

一夏「えっ、いや、えっ?ちょっ、何で泣いてーーー」

摩耶「はぐれちゃったんですねぇぇぇぇ!!うわあぁぁぁぁぁぁんかわいそうにぃぃぃぃぃ!!!」ビエー

一夏「泣かないでくださいよぉぉ!!」


クラリッサ「思わぬダークホースが出現した件について」ゴクゴクゴグ

千冬「摩耶はヒック…泣き上戸だヒック……ちなみに私はヒック……イシガキオニヒトデだヒック……そうだぁ」
グビグビグビグビ


スコール「うふふふふっ」ギュッ

ナターシャ「フガッ!?……カッ……クッ……コホッ……・」ジタバタ

スコール「ふふふふっ」パッ

ナターシャ「カハッ………ハァ………z……zzz……」スヤスヤ

スコール「うっふふふふふ」ギュッ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 16:41:26.53 ID:WdDyR1T+0
摩耶「で、でも……グスッ………大丈夫ですよ……」ゴシゴシ

一夏「えっ、な、何がですか?」


摩耶「キャプテントンボーグは、きっと私達のところに帰ってきてくれますから!!」ニコッ


一夏「」

クラリッサ「良い子の皆にゃ分かんねぇよ!!」

千冬「ヒック……おら、お前等飲め。ヒック……私の秘蔵のヒック……酒だヒック……」

クラリッサ「アザっす!!」

摩耶「私も飲みます〜」

アリーシャ「是非とも頂こう」

オータム「ねぇ〜スコール〜キスしようよ〜ん〜」

スコール「うふふふふっ」ギュッ

オータム「むー!!」ジタバタ

ナターシャ「Ain't……war hell……ンガッ………」スヤスヤ

千冬「よーしヒック、全員杯を持てい!!夜はまだまだこれヒック…からだ!!乾杯!!!!」


「「「「「「乾杯!!」」」」」」


一夏「……」ソローリ

千冬「ヒック……待てい、こっちヒック……に来てお姉ちゃんのヒック……相手をせんか……」ガシッ!!

一夏「ヒイッ!?……嫌だぁ!!ここから出してえぇぇぇぇぇぇ〜!!!」ズリズリ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 16:49:59.68 ID:WdDyR1T+0
〜五時間後〜

一夏「あーあー結局全員リビングで雑魚寝しちゃって………」ガラガラガラ

一夏「昼間っから夜中の二時までって……いい大人がーーー」

千冬「zzz……ZZZ………んんっ……」ゴロン

一夏「!?」ビクゥッ!!

千冬「zzz……zzz……」スヤスヤ

一夏(ビックリした……起きたのかと思った………)

ナターシャ「…………」

一夏(そういえばこの人ウチに来てからずっと寝てるけど…………死んでない……よな?)

ナターシャ「………」ビクンッ

一夏(あ、動いた……一応生きてる)

オータム「んむ……んんー………」ゲシッゲシッ

一夏「毛布蹴るって……子供ですか」ファサッ

オータム「んみゅ……zzz……zzz……」クークー
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 17:03:35.89 ID:WdDyR1T+0
摩耶「………」スヤスヤ

一夏(真面目な山田さんまでベロベロに酔うなんて……)ファサッ


ガシッッ!!


一夏「ハウッ!!??」ビターン!!

一夏(何だ!?何に足掴まれたんだ!!!??)

クラリッサ「ん……」グググッ

一夏(ん、じゃないんですけどビックリしたんですけど後スゴイ力で引っ張られてるたすけて)ズリズリ

一夏「ふんッっ………ぐぅおッ………うおおぉぉぉ引っ張られるぅぅぅぅぅぅ」ズリズリ

クラリッサ「こらぁ……逃げるなぁ……」グググッ

一夏「ほんとは起きてるんでしょ?あんた起きてんだろ?なあ?」ズリズリズリズリ

クラリッサ「んん〜……」ギュウゥゥゥ

一夏(ヤバい、これは、ヤバい。姉ちゃんとはまた違った鍛えられた胸が顔面にヤバい。ヤバい)

一夏「ふんッ…………」ジタバタジタバタ

クラリッサ「zzz……zzz……」スヤスヤ

一夏(離してえぇぇぇぇぇ!!!お願いしますうぅぅぅぅぅ!!!)
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 17:13:17.26 ID:WdDyR1T+0
千冬「一夏ぁ………お姉ちゃんだぞぉ………」ユラユラ

一夏(やめてここに混ざらないで、手を伸ばさないで)ジタバタジタバタ

クラリッサ「ん」ガシッ

一夏「んッ!!??」


ググググググッ!!


一夏「んッッ………カッ………ァァッ………」バシバシバシ!!

一夏(い、息がッ、殺される!!完全に決まってる!!)

一夏「チョッ………クッ…………ァッ………」

クラリッサ「…………」ググググッ!!

一夏(まずい……意識が………姉ちゃん………)


一夏「」ゴキンッ


クラリッサ「zzz……ZZZ………」スヤスヤ
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 17:29:37.19 ID:WdDyR1T+0


「……て………さい………」


一夏(何処だ………ここ………)


「起きて………ください…………」ユッサユッサ


一夏(俺……どうなって………確かクラリッサさんに………)


「起きてくださいよぉ……一夏様ぁ………」ユッサユッサ


一夏(誰だ………俺を……様付け?)

一夏「その…声は……クロエ?」

クロエ「はい、そうです……」

一夏「という事は!!」ガバッ

クロエ「キャッ!」ビクッ

「はろはろーおはようさんだねーいっくん♪」

一夏「束姉ちゃん!」

束「はーい♪いっくんだけのお姉ちゃん、篠ノ乃束お姉ちゃんだよー☆」ブイッ

束「そう、そして。私はこれから先……貴様に地獄を見せる女なのだーっ!」

一夏「………今度はどこの星の宇宙金属?」

束「むぇーつれないなーそんなのじゃないよっ」

一夏「そんなん、って………」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 17:37:54.73 ID:WdDyR1T+0
クロエ「えっと、あの……その、非常に申し上げにくい事なのですが……」


束「いっくんは本日から、IS学園に入学する事になりましたー!いえーい!!」パーン

クロエ「い、いえーい……」パーン

一夏「………」


一夏「えっ」


一夏「えっ?俺?」

束「うん」

一夏「いや、うん、じゃないんだけど。俺もうあと数時間で高校の入学式行くんだけど」

クロエ「あの……それは……束様が………」

束「やっちゃった★」キラッ

一夏「は?」

クロエ「いつの間にか…私と一緒に入学する事になってました………」

一夏「えっ、書類とかは?」

束「余裕のよっちゃんだよっ★」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 17:50:15.25 ID:WdDyR1T+0
一夏「は?」


一夏「はあぁぁぁぁぁっ!!??」


クロエ「だからやめましょう、って言ったんですよぉ……」

束「いいじゃんいいじゃん、こっちの方がいいじゃん★」キラッ

一夏「どういう事なんだよ!!束姉ちゃん!!どうしてぇ!!?」グイッッ!!

束「あばばばばば、世界が揺れるぅ〜」ガクガクガク

クロエ「駄目です…一夏様ぁ………束様がぁ………」オロオロ

一夏「ふざけんなー!飲んだくれの次はこれかぁぁぁぁー!!!」

束「アッハッハッハッハッ」ガクガクガク

一夏「この野郎ぉぉぉぉぉぉ!!!」ガシッ

クロエ「あっ、それは駄目です!束様が死んじゃいますよぉ!!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga ]:2015/12/29(火) 17:58:58.13 ID:WdDyR1T+0
〜数十分後〜

束「落ち着いたかな?」

一夏「お陰様で」

クロエ「………」グッタリ

束「大丈夫?」

クロエ「疲れ……ました………」

束「という事でっ、入学するのはもう決定事項なのでぜーったいに変えられないよっ☆」

一夏「全然という事でじゃないだろ」

束「やったねいっくん、箒ちゃんに会えるよっ。ぶいぶいぶいすりー☆」

一夏「箒?箒もIS学園に?」

束「いぐざくとりーい♪」

束(さあ!これでいっくんは飛び付くはず!!このIS学園入学と言う禁断の果実に!!)

束(待っててねちーちゃんっ、家族が増えるよっ!!)

束(そして、私は………ふふふっ♪)
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/29(火) 18:08:47.54 ID:WdDyR1T+0
一夏「とりあえず、ろくに眠れてないんだけど今何時?」

束「ありゃ?」コテン

一夏「何してんの?」

束「気にしないでーんーそうだねー大体ねー」

クロエ「……」スッ

一夏「へー………7時過ぎてるのかぁ………」

束「へーもうそんな時間なんだっ★」

一夏「そうかー………し……ち………じ………」

一夏「…………」

一夏「今日は何月何日?」

クロエ「4月……1日です………」

束「だってさっ★」


一夏「大きな星が点いたり消えたりしてる……あっはは、大きい、彗星かなぁ?」


クロエ「一夏様……あれはただの恒星ですよ……」

束「逃げてもだーめっ★」

一夏「うわぁぁぁぁぁやだあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

15 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga ]:2016/01/01(金) 18:16:34.43 ID:8vB+4Wux0

-----

クロエ「やっぱり嫌です……束様のところへ帰りましょうよぉ……」

一夏「それが門過ぎてから言う事?」

クロエ「怒らないでくださいよぉ……」ウルウル

一夏「いやいや怒ってないって、ただちょっと気分が悪いだけだからさ」

クロエ「やっぱり怒っているんじゃないですか……」ギュッ

一夏「服を掴むな」

クロエ「で、ですが……周りが……」


ナニアノフタリー?オニンギョウサンミタイーカタホウハオトコジャナイ?ホントダー!


一夏「気にしてたって仕方ないだろ?」

クロエ「うう……」

一夏「確かに銀髪に金色の眼をした見たこともない女子と何故かいる男子のどちらか片方だけでも嫌でも目立つのに両方一緒にいるんだからな」

一夏「そういう事だから、いい加減で諦めろよ」

クロエ「そ、そんなぁ……」

一夏「ほら、しゃっきりと歩けよ。クロエ・クロニクル」ポンッ

クロエ「……分かりました」

一夏「じゃあここからは別行動な!」ピュー

クロエ「あっ、ちょっとぉ……!」
16 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 18:34:51.02 ID:8vB+4Wux0

クロエ「待ってください……!!」

クロエ「……」ポツーン


アーアノヒトイッチャッターデモアノコハノコッテルワヨ?ニゲラレタ?


クロエ「うう………え………」キョロキョロ

クロエ「一夏様の……バカ………」ウルウル

ズザザザー

一夏「忘れてた。俺に様付けはなし、したら怒るぞ」

クロエ「何でですかぁ……今更変えられませんよ……」

一夏「今更でもやるんだよ。しないとこの状況が悪化するぞ?」

クロエ「ですから私は入学は嫌だって言ったんです……それを束様が無理矢理……」イジイジ

一夏「大丈夫だって、俺がついてるからさ」

クロエ「確かに……そうですが……」

一夏「俺も出来るだけの事はするから。な?」

クロエ「わ、分かりました……努力します」

一夏「じゃあな!」ピュー

クロエ「嘘じゃないですかぁ……!」

一夏「それとこれとは話が別だー!」タッタッタッタッ
17 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 18:53:04.35 ID:8vB+4Wux0

-----

摩耶「以上が当学園でのーーって、あれ?織斑くん?」

一夏「……」

摩耶「織斑くーん?あれ?」

一夏「……zzz……zzz……ZZZ……」クカー

摩耶「ちょっと説明が長過ぎましたかねぇ」

隣の女子「先生、それが……話始めからずっと寝てました」

アハハハ

クロエ(や、やっぱり……あまり寝てられなかったと仰っていたから……)

後ろの女子「おーい、起きてーおーい」ヒソヒソ トントン

一夏「……zzz……zzz……ZZZ……」スピー

摩耶(これって元を辿れば私達の責任ですよね)

摩耶(私達の介抱を最後までしてくれてましたもんね……いつ連れ去られたのかは分かりませんが)
18 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 19:24:52.29 ID:8vB+4Wux0
-
---
-----
「お前さーいつまで泣いてんだよ?」
「きっとお前のかーちゃんだってお前を探してるって、お前迷子なんだろ?」
「大丈夫だって、俺がついてるからさ。すぐ見つかるって」
「あーあー!泣くなよ!ほ、ほら!これ持ってろよほら!」
「へへ、いいだろーそれはな俺がねーちゃんから貰ったやつなんだぜー」
「それを持ってたらな良いことがーーーん?なあ、あの人お前のとーちゃんとかーちゃんじゃないか?」
「やっぱりそうだ!おーい!こっちこっちー!」
「言っただろ!そのお守り持っておけば良いことあるって!」
「良かったなお前。とーちゃんとかーちゃん見つかって」
「あーあ、また泣いてんじゃん……アイツ、どんだけ泣くんだよ」
「あんたらそいつのとーちゃんとかーちゃんだよな?えーと、そいつめちゃくちゃ泣いてたから目ぇ離しちゃだめだぜー」
「じゃあなーもう二度と迷子になるなよー」
「え?何だ?自分で言いたい事があるって?」
------
---
-
19 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 19:33:41.78 ID:8vB+4Wux0


一夏(あれ……?今の……何だっけ………夢………?)


一夏(でも……あれって………)

摩耶「おーい?織斑くん?」

一夏「………んあ?」

摩耶「あ、ようやく起きましたねー説明中に寝ちゃ駄目ですよ」

一夏「うぁい……」ポケー

アハハハハハハ

摩耶「それじゃあ罰として織斑くんから自己紹介をしてもらいましょうか!」

オオー!

一夏「んー………」ポケー


クロエ(嫌な予感しかしません)ヒヤヒヤ

箒「………」ジロッ

箒(相変わらず弛んでいるな。全く)

セシリア(何者ですの。あの殿方は)
20 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 19:53:02.24 ID:8vB+4Wux0
一夏「Haben alle begonnen,Mein Name es sagt einem der Sommer.Gleichzeitig, ist I, so da・ es sehr schwierig ist zu verdanken……」


一夏「Ich und ein Kind an der Unterseite des silberhaarigen Ich mag es nicht einen Kampf, aber wahrscheinlich die st・rkste.Ist mehr als」ガタンッ

一夏「ふう………さて、ってあれ?」


クラス一同「」ポカーン


摩耶「……へ?」

クロエ「ああ……もう………」

箒「………」

セシリア「!?」

一夏「え、皆どうかしたのか?俺なんか変な事言った?」

一夏「あーやっぱ正直に言ったらまずかったかな?いやでもこれから一年一緒なんだし隠し事とかは良くなーーー」
21 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 20:04:28.87 ID:8vB+4Wux0


ヒュッ!!


一夏「うおっ!!」バシッ!!

千冬「止めたか」グググッ

一夏「いきなり何すんだよ!!俺は腐ったミカンじゃない!!」プルプル

摩耶(うわー容赦ないですねー本当は抱き締めたいはずなのにー)

箒(千冬さんの一撃を止めたか……)

クロエ(相変わらず千冬様は怖いです……)

千冬「……いいか、織斑。ここはドイツではない日本だ」スッ

一夏「え、あ、そういう事だったのか」

千冬「そういう事だ」

一夏「ごめんなさーーー」ゴチン

一夏「いってえぇぇぇぇ〜!!」

千冬「ふん、この愚か者めが」

キャーチフユサマー モノホンノチフユサマヨー ダイテクダサーイ

ワタシチフユサマニアコガレテコノガクエンニキタンデスー

千冬「今年とてこれか……全く、この愚か者共は私のクラスばかりに集まるのか……」

摩耶「本当は分散させているんですけどねー」

一夏(痛い……)ジンジン
22 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/01(金) 20:25:59.77 ID:ZuGCdcs6O
おつ
23 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga sage]:2016/01/01(金) 20:39:37.59 ID:8vB+4Wux0
騙して悪いが(ry

再開します。
24 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 20:51:16.20 ID:8vB+4Wux0

千冬「以上で説明を終わりとする。次の授業も教室で行う。では、各自休憩」ガラッ

キーンコーンカーンコーン

一夏「んっ……んん〜!やっと終わった〜!」ノビー

一夏「よし、これで思う存分寝れーーー」

箒「おい」

一夏「はい?」

箒「………」

一夏「あれ?お前……もしかして……」

箒「付いてこい」

一夏「はいはい」ガタッ

一夏(あ、クロエの事忘れてた)チラッ


「ねえねえクロニクルさん、どこから来たの?」
「どこかのお嬢様?」
「綺麗な目ーいいなー」

ガヤガヤワイワイ

クロエ「あ、ありがとうございます……あの……一度に話しかけられると……その……」モジモジ

クロエ(い、一夏様〜助けてくださ〜い!)


一夏「うん、大丈夫だな」

箒「何をしている。速く来い」
25 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 21:18:46.94 ID:8vB+4Wux0
一夏「いや〜久しぶりだな!箒!」

箒「久しぶりだな、一夏。元気そうでなによりだ」

一夏「いやさ、ちょっと見ない間に雰囲気変わったよな。おかげで一瞬誰だか分からなかったよ」

箒「それでも、分かったんだろ?」

一夏「当たり前だろ。たかたが五年程度で忘れられるかよ」

箒「そ、そうだな……」

一夏(でもそんなに変わらないよなぁ……そうやって照れるとそっぽ向こうとするのもそのまんまだし)

箒(そうか……ちゃんと覚えていてくれたのか……)

一夏「中学で剣道は………やって、ないよな?」

箒「ああ、やってない。万年帰宅部だった」

一夏「へえ〜あの箒が帰宅部………体験入部で面でも割ったのか?」

箒「い、いや……竹刀を叩き折った……だけだ……」ゴニョゴニョ

一夏「何とかの一つ覚えしかしないから……」

箒「う、うるさいっ、中学で一番強い人だったんだ!」

一夏「それでももうちょっとこう……何かやりようはあっただろ……」
26 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 21:19:21.90 ID:nAx1m/rVO
27 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 21:47:15.28 ID:8vB+4Wux0
クロエ「い゛ち゛い゛い゛が゛あ゛あ゛あ゛あ゛さ゛あ゛あ゛ま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」ギリギリ

箒「!?」

一夏「あれ?こっちにきて良かったのか?クロエ」

クロエ「酷いですよ……私がどれだけ苦労したと思っているんですか……」クスン

一夏「あーごめんごめん、悪かったって」

クロエ「そう思うのなら次からはやめてください……あっ、大変お見苦しいをお見せしました。初めまして箒様」ペコリ

箒「は、初めまして……?箒様?」

クロエ「はい、私は束様に仕えるクロエ・クロニクルと申します。以後お見知り置きを」

箒「姉さんに……?」

クロエ「私を御存知でないのですか?」

箒「あ、ああ……初耳だ……」

クロエ「……」

一夏「こっちを見ないでくれ。俺は何も知らないからな」

一夏(っていうか箒……さっき姉さん、って言ったよな……束姉ちゃん悲しむだろうな)

クロエ(私はてっきり束様は私の事を箒様に言ってるものだと……)

箒(どういう風の吹き回しなんだ?あの姉さんが赤の他人に干渉するなんて……)
28 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 22:02:56.45 ID:8vB+4Wux0
箒「一つ聞きたい。姉さんの手引きでクロエと一夏は学園に来たのか」

クロエ「はい」

一夏「手引きって……まあ、そうだけどさ」

箒「姉さんの目的は何だ、何を企んでいる」ズイッ

クロエ「ええっ……それが……私は束様より何も伺っておりませんので……詳しくは……」アセアセ

箒「一夏」ズイッ

一夏「俺は数時間前に初めてここに転入するって聞かされたから目的も何も知らないからな」

箒「そうか……」

一夏「大体検討はつくけどさ」

箒「何だ、教えろ」

一夏「クロエをいじって楽しむ」

箒「な……」

クロエ「そ、そんな……あんまりですよぉ……」

一夏「どうせこんな感じの目的だって。そう眼の色変えて考える程の事じゃないって」

箒「……」
29 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 22:15:35.30 ID:8vB+4Wux0
クロエ「あの、そろそろ……教室に戻りませんか?でないと千冬様が……」

一夏「え、もうそんな時間か」

箒「仕方ない。戻ろうか」

一夏「結局何の為にわざわざ屋上に来たんだ?」

箒「……」プイッ

クロエ「?」

一夏「何照れてるんだよ」

箒「照れてなどいない」

一夏「嘘つけ」

箒「うるさいっ!照れてないったら照れていないんだ!」

一夏「はいはい分かりました。分かりましたよ」

箒(二人っきりで話したかったから、なんて言える訳がないだろ……馬鹿……)

箒「ふん……」スタスタ

一夏「あ、おい待てよー箒ー」

クロエ「束様に似ていらっしゃるような似ていらっしゃらないような……」ウーン
30 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 22:41:47.89 ID:8vB+4Wux0

千冬「ーーーと、いう事だ。つまり現在ISとはあくまで国の威信と誇りをかけて行われる競技の一項目にしか過ぎない」

千冬「しかしISを扱う以上、ほんの少しでも扱いを間違えてしまえば本来の姿を現すものだという事をしっかりと肝に命じておくように」

千冬「それでは次のページに移るぞ」

一夏「……」ペラッ

一夏(マズイ、姉ちゃんが目の前にいるのに猛烈に眠いマズイ)

一夏(箒に謝って少しだけでも寝とけば良かったなぁ……)

箒(本来の姿……)

クロエ(一夏様……大丈夫でしょうか……)

千冬「クロニクル、ここから読んでみろ」

クロエ「は、はい!現存するISの数はーーー」

一夏(マズイ、本当に、マズイ)ウツラ

千冬「……」ギロッ

一夏(ヒィッ)ビクッ


セシリア「……」ジッ

セシリア(何故男性が女性にしか動かす事の出来ないISを学ぶ学園にいますの)

セシリア(そんな男性が存在したのなら、世界中のメディアが大々的に取り上げているはずですわ……)

セシリア(一体何者ですの……あのブリュンヒルデーーー織斑千冬の弟、ただそれだけで終わるとは思えませんわ……)
31 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 22:55:12.79 ID:8vB+4Wux0
一夏「はあぁぁぁ〜……やっと終わった〜!」

一夏「これでようやく眠れ……」

セシリア「少し、よろしいでしょうか?」

一夏「……」イラッ

一夏「……本当はよろしくないんだけどよろしいって言うのでなるべく手短にお願いします。バフラム・コルセットさん」

セシリア「それは申し訳ありませんわ。それと、私の、名前は、セシリア・オルコットです。以後お間違えのないように」

一夏「分かったから用件をどうぞ仰ってくださいませんか」

セシリア「そんな大した事ではありませんわ。ただ、あなたと少しお近づきになりたいと思いまして」

一夏「俺と?お近づきにぃ?」

一夏(頼むから大した事じゃないなら来るなよ)

セシリア「ええ、私、あなたにとっても興味がありますの」

一夏「へー、あっそう」
32 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 23:10:31.19 ID:8vB+4Wux0
セシリア「お聞きしますが、私の事は御存知でしょうか?」

一夏「イギリス代表候補生」

セシリア「……他には?」

一夏「名前、金髪、碧眼、耳飾り」

セシリア「まあ、私の事を何も知りませんのね」

一夏「小さい頃から一緒だったら知ってたと思いますが?」

セシリア「それもそうですわね。貴方と私では済んでいた世界が違いますものね」

一夏「世界は同じだと思いますが?」

セシリア「オルコット社、と言えばお分かりになられると思いますわ」

一夏「あーあの会社ね。へーあの会社なんだー知らなかったなー。わーすっごーい」

一夏(わざわざ言わなくてもいいだろ。お前の名字は何なんだ)

セシリア「……いい加減その減らず口をお止めになられたらどうです?」

一夏「ならその機関銃みたいなお口を閉じられてはどうです?」


クロエ(た、たた、大変です……一夏様の機嫌が……)

箒(小学生か……)
33 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 23:27:15.84 ID:8vB+4Wux0
セシリア「いい加減にしてくださいまし!」バンッ

一夏「机は学園の物、つまり国民の血税で購入された物という認識があったらそんな真似は出来やしないと思いますが?」

セシリア「このままでは平行線ですわね」

一夏「今頃気付かれたのですか?へー今頃ねぇー」

セシリア「とにかく!はあ……時を改めてさせて頂きますわ。今度はもっと、生産的なお話が出来ますように」

一夏「あっそう、ガルシア・ガスケッツさんバイバーイ」

セシリア「セシリア・オルコット、ですわ」ニコッ

一夏「……」

一夏(今……こいつの首元……いや……まさかな……)

一夏「じゃあな、セシリア・オルコット」

セシリア「それでは、失礼しますわ」カツカツカツ

一夏(あーイライラした……よし、今から寝ーーー後二分しかないじゃんか……)

一夏「はあ……」ガクッ

隣の女子「大丈夫?」

一夏「心配してくれてありがとう。大丈夫だから」
34 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga ]:2016/01/01(金) 23:40:25.78 ID:8vB+4Wux0

-----

摩耶「それでは、クラス代表を決めたいと思います」

千冬「自薦他薦は問わない、誰かいないか」

千冬「おらんのか、ならこちらで決めるぞ」

「はい、先生!織斑くんを推薦します!」
「私も!」

千冬「織斑に、二票」

一夏「えっ」

一夏(ヤバい、話聞いてなかった)

「私も、推薦します」

千冬「三票」

一夏(えっ、何に票入れてるんだ?とにかく入れておいた方がいいのか?)

一夏「じゃ、じゃあ俺も……」スッ

千冬「おおっ、クラス代表に自ら進んで立候補するとはいい心構えだな」

一夏「えっ、あ、あはは……」

一夏(しまったあぁぁぁぁ!小学校の時の失敗をまたやったぁぁぁぁぁ!!)

箒(何をやっているんだ……全く……)

クロエ(一夏様が自ら……珍しいですね)
35 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 23:53:50.45 ID:8vB+4Wux0


セシリア「織斑先生、意義を申し立てますわ」スッ


一夏(ナイス!!よく言ってくれた!!)

千冬「ほう、何だ。言ってみろ」

セシリア「我々のクラスの代表として恥じぬ人物を選出するのですから、もう少し思慮の余地が必要かと」

一夏(そんな遠回しに言わなくても私がやりますって言ったらいいのにさ)

千冬「そうか、ならオルコット。お前も立候補するのか」

セシリア「ええ、必要とあらば」

一夏「はい、さっきの一票を取り消して、僕もセシリア・オルコットさんを推薦します」ビシッ

千冬「推薦の変更はなしだ。他にいないか」

一夏「あんまりだぁ……」ガクッ

ザワザワ

千冬「静かにしろ。いないか、ならオルコットと織斑で多数決を取る」
36 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/02(土) 00:19:02.16 ID:6x/9rquh0
セシリア「いいえ、ここは決闘で決めてはいかがでしょうか?」

千冬「ほう、決闘か」

一夏「お前っ!?」ガタッ

セシリア「あら、どうかしましたか?」

一夏「……代表候補生相手じゃあ結果は火を見るより明らかだと思います。ですからクラス代表はセシリアさんでいいと思います」

セシリア「臆病風にでも吹かれましたか?なら代理の方を選ばれても結構ですのよ」


セシリア「例えば……そう、そこにいらっしゃる篠ノ之束博士の妹ーーー篠ノ之箒さん、とか」


エエッ!?


箒「……結構だ。遠慮させてもらう」


ヤッパリソウナンダー!


一夏「お前……!」

「束博士ってどんな人なの?」

箒「最近は会ってないから分からないな」

「どこにいるとか分からない?」

箒「ああ、分からない」

「連絡とかは?家族なんでしょ?」

箒「……」

箒「家族だけど……声も聞けないんだ……すまない、話せる事はもう……ない……」

一夏「……」
37 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/02(土) 00:28:20.71 ID:6x/9rquh0

ザワザワガヤガヤ

千冬「静かにーーー」


ダンッッ!!


一夏「お前いい加減にしろよな!!自社の宣伝の為に他人を利用するなよ!!それで迷惑する奴だっているんだぞ!!」


シーン


箒(一夏……)

クロエ(い、一夏様!おおお落ち着いて、ください!)アセアセ

千冬「一夏、落ち着け」ボソッ

一夏「……どうなんだよ」

セシリア「な、なら、貴方が私と決闘しますの?」

一夏「ああ、いいぜ、やってやるよ。その鼻っ面叩き折ってやる」

セシリア「最初からそうすれば済む話でしたのに」

セシリア(何はともあれこれで思惑通りになりましたわ)
38 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/02(土) 00:46:47.86 ID:6x/9rquh0


一夏「そこにいるクロエ・クロニクルがな!!」ビシッ!!


クロエ「へ?」

セシリア「は?」

クロエ「なっ、ななななっ、な何を仰っているのですかー!?」

一夏「俺と決闘をする前にそこにいるクロエ・クロニクルと決闘し"俺の相手"に"相応しいか見定めて゛やるよ」

セシリア「……」ピクッ

クロエ「や、やめて……くださいよぉ……無理ですよぉ……」アウアウ

一夏「残念だけど?お前ごときの腕じゃあクロエに゛圧勝゛されて゛惨めに゛ビースカ泣きべそかいてイギリスにとんぼ返りがオチだけどな」

セシリア「な、なんですって〜!!」

クロエ「嫌です!私はやりません!絶対にやりません!!」

千冬(上手く焚き付けたな……)

一夏「何だよ。あっ、まさかお前………怖じ気付いたのか?代表候補生様ともあろうものが?うわ〜恥ずかしいな〜恥さらしだよ」

セシリア「よろしいですわ!そこまで言われて黙っていられませんわ!!その条件を飲みます!!必ず二人とも倒してみせますわ!!」

一夏「……」ニヤリ

千冬「話はまとまったようだな。二人の決闘は一週間後、第三アリーナで行う」


クロエ「」


箒「南無三」ナムナム
39 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 16:31:19.17 ID:wWkTJqVA0
〜自室〜

クロエ「……」ピコピコ

一夏「なあ」

クロエ「……」ピコピコ

一夏「なあ、クロエ」

クロエ「……」ピコピコ

一夏「クロエってば」

クロエ「……」プイッ

クロエ「……」ピコピコ

一夏「参ったなぁ……まだ今日の事を怒ってるのか?」

クロエ「……」コクン

一夏「そんなに嫌なのか?」

クロエ「嫌です」ピコピコ

一夏「とにかくゲームを一旦やめて、話を聞いてくれよ」

クロエ「それも嫌です」ピコピコ
40 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 16:43:02.68 ID:wWkTJqVA0
箒「これはテコでも動かんな」ヤレヤレ

一夏「うーん……」

クロエ「大体、一夏様が御自分でなされば良いのにそれを何故、わざわざ私にさせるのですか……」ムスッ

一夏「俺が手加減下手なの知ってるだろ?特に気分が悪い時にはさ。な?な?」

クロエ「知りません」ツーン

箒「まだ直ってなかったのか」

一夏「三つ子の魂百まで、って言うだろ?」

箒「それで私の事をよく言えたな」

一夏「それはそれ、これはこれ」

箒「うるさい、屁理屈を言うな。そんな話をしている場合ではないだろう」

箒「今はセシリアとの勝負をどうするかだ」

クロエ「私はやりませんよ」ピコピコ

一夏「だからさ、相手が相手だろ?……俺がやるべきじゃないと思うんだけど」

箒「まだそれを言うか……」スッ

一夏「待てってば!せ、せめて理由を聞いてくれ!」

箒「……聞いてやろう」

クロエ(どうせまた上手く言いくるめるつもりです)
41 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 17:17:12.87 ID:wWkTJqVA0
一夏「セシリア・オルコット、"スプーンからロケットまで"とすら言われるイギリスのオルコット財閥の一人娘。フェンシングとライフル狙撃で名を轟かせたオルコット夫婦の間に産まれた」

一夏「幼き頃より受けた英才教育に両親より受け継いだ類い希なる才能、三歳から現在に至るまで数々の賞に名を残した天才少女である」

箒「……それで?」

一夏「焦るなよ。それはISでも変わらず、自社が開発したIS、ブルーティアーズを持ち。わずか一年にしてイギリス代表候補生上位19人に食い込み、将来は代表集団ーーー円卓の騎士の一人となりうるであろうと言われてる風雲児なのである」

箒「そ、そんな奴だったのか……」

クロエ(そんな方が何故……)ピコピコ

一夏「性格は至って真面目で実直、質実剛健、才色兼備、天衣無縫。人柄も良く老若男女問わず多くの人々から支持を受けている。………だそうだ、クロエ」

クロエ「そういう事ですか」ピコピコ

一夏「分かってくれたか」

箒「どういう事だ?私にはさっぱり分からんぞ?」

一夏「そういう事だよ」ニヤリ

箒「……」イラッ
42 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 17:29:30.20 ID:wWkTJqVA0
一夏「いててててっ!ちょっ、タンマ!!痛い痛い痛い!!本当に痛い!!」

箒「私の分かるように説明しろ」グイーッ

クロエ(当然の結果です)ピコピコ

一夏「分かった!分かったから!!耳を放せって!!でっかくなっちゃうから!!!」グイーッ

箒「……」パッ

一夏「あいたたた……だからな、セシリアは超天才かつ超秀才で今の地位に登り詰めただろ?俺と違って」ヒリヒリ

箒「確かにな……」

一夏「16年もかけて培われてきた絶対的な自信を、馬の骨である俺がちょちょいっと崩しちゃったら申し訳ないだろ?」ヒリヒリ

箒「なるほど……ん?待て、一夏」

一夏「何だよ」

箒「何故お前が勝てる事が前提なんだ?」

一夏「当然だろ。あいつの言動みてれば未熟な部分丸出しなんだから」

クロエ「技術的な面は分かりませんが。あの様子では少々精神的に未熟、と言わざるを得ませんね」ピコピコ

箒「未熟と言えば未熟だが……」
43 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 17:44:14.42 ID:wWkTJqVA0
一夏「それにさ……俺とクロエは"あの束姉ちゃん"に鍛えてもらったからな」

箒「何っ!?」

クロエ「それでも私は……あまり強くありませんが……」パタン

箒「……」

箒(姉さんが……二人を……)

一夏「馬鹿言うなよ。クロエは十分強いだろ?」

クロエ「果たして一概にそう言えるのでしょうか……私はーーー」

一夏「とにかく、機体特性や性格面、その他諸々を含めて総合的な判断をするのなら、ここは俺よりもクロエの方が適任なんだよ」

クロエ「……本音を言ってしまうのなら?」

一夏「第一印象が悪いからあいつ嫌だ。戦おうものならボコボコにしかねない」

クロエ「はあ……でしょうね……」ガックリ

一夏「大丈夫だって、クロエなら勝てる」グッ

クロエ「この状況でそれを言われましても……」

箒「姉さん仕込みなら問題なさそうだな。クロエ」

クロエ「あ、ありがとうございます……恐れ入ります……」テレッ

一夏「誠に遺憾の意である」
44 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 17:59:31.42 ID:wWkTJqVA0
一夏「じゃあ箒、試合の話終わったから帰れ」シッシッ

箒「なっ、人に世話を焼かせておいてその態度はないだろ!」カチーン

一夏「いやそれについては感謝してるよ。でもそろそろじーーー」

箒「昼に拗ねるクロエを説得してやった恩も忘れてたか!」

クロエ「あっ、あの……箒様……」クイクイッ

箒「む、何だ」

クロエ「お時間の方が……後十分で消灯ですので……お部屋に戻られた方がよろしいかと……」

箒「何っ!?何故言わなかった!一夏!」

一夏「言おうとしたら遮られたんだけど……」

箒「ええい、こうしてはいらない。ではな!」ガチャ バタン

一夏「また明日なー箒ー」

クロエ「お休みなさい。箒様」
45 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 18:08:32.13 ID:wWkTJqVA0


シノノノサーン!ドウダッター?キカセテキカセテー!オリムラクントナンノハナシタッタノー!!

アシタニシテクレナイカ?イ,イマハイソガネバ


ワイワイガヤガヤ


一夏「心なしか今の今まで廊下が騒がしかったような気がしないでもないような」

クロエ「気のせいではないと思いますが……」


キサマラートットトヘヤニモドランカー!!ショウトウジカンダー!!


クロエ「!?」ビクッ

一夏「あ、姉ちゃんだ」


シーン


一夏「流石は姉ちゃん」

クロエ「私達も消灯した方が良ろしいのでは……?」

一夏「いいのいいの、消灯時間に消灯しなくちゃ消灯時間じゃないだろ?」

クロエ「それは……そうですが……」
46 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 18:17:12.23 ID:wWkTJqVA0

ガチャ

千冬「織斑、消灯時間近くまで男子が女子を部屋に連れ込んでいるとは関心しないな」

一夏「すみません織斑先生、ちょっと話が長引いてしまって……以後気を付けます」

千冬「ふん……ならいい。そろそろ消灯時間だからな」

一夏「はい、分かってます」

千冬「今度の休み、家に帰るからな」

一夏「はいはい、分かってます。分かってますって」

千冬「クロエもな」

クロエ「わっ、私も……ですか……?」

千冬「ああ、そうだ」

クロエ「分かり……ました……」オズオズ

千冬「箒にも伝えておけよ。一夏」

一夏「分かってるよ。姉ちゃん」

千冬「ではな、お休み」

一夏「お休み」

クロエ「お、お休みなさい……」
47 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 18:24:27.34 ID:wWkTJqVA0


バタン


一夏「さて、電気電気っと……」パチン

クロエ「あの……」ゴソゴソ

一夏「ん?どうした?」ゴソゴソ

クロエ「千冬様……あれだけの為にわざわざ私達のところに……?」

一夏「そうだよ。何てったって大事な家族だからな」

クロエ「家族……ですか……それなら私はーーー」

一夏「こら」コツン

クロエ「な、何ですかぁ……」

一夏「俺達は家族なんだよ。束姉ちゃんも箒も、クロエも皆……俺達の大事な家族なんだよ」

一夏「いいな?」

クロエ「は、はいっ!」
48 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga ]:2016/01/05(火) 18:31:22.50 ID:wWkTJqVA0
一夏「それで、だ」

クロエ「何ですか?」


一夏「自然に俺の布団に入ってくるなー!」グイッ


クロエ「で、ですがーーー」グイッ

一夏「問答無用だ!束姉ちゃんとこにいる時もそうしてるのか?!」グイグイ

クロエ「そ、そうです……!」グイグイ

一夏「俺は束姉ちゃんじゃない!」グイグイ!

クロエ「家族なら皆で寝るのが当たり前だと束様がーーー」グイグイ!

一夏「時と場合を考えろ!」グイグイ!!

クロエ「それはそれ、これはこれ、です……!!」グイグイ!!

一夏「そういう事じゃないだろおぉぉぉぉ!!」
49 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 18:45:32.78 ID:wWkTJqVA0

-----

一夏「朝から酷い目にあった」

箒「お、お前が悪いんだぞ!朝からクロエに破廉恥な事をだな……あんな……」ゴニョゴニョ

一夏「寝てる間に潜り込まれてたんだからどうしようもないだろ……」

クロエ「わ、悪いのは私なんです……!環境が変わった事により連日眠れていなかったもので……その……お恥ずかしながらあの様な事を……」

箒「そ、そうだったのか……」

一夏「それみろ、俺は無実だ」

箒「うるさいっ!……大体、姉さんのところでもあんな風に寝ていたのか?」

一夏「寝てたけど」

クロエ「お、お恥ずかし……ながら……」モジモジ

箒「……」プルプル

一夏「あっ、ヤバい」ダッ

箒「一夏ぁー!!」ダッ

クロエ「悪いのは私です!!ですから一夏様は!!」ダッ
50 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 18:57:16.30 ID:wWkTJqVA0
〜食堂〜

箒「朝から疲れた……」グッタリ

一夏「全く、何とか武者も大概にしろよな……」

箒「うるさい……誰のせいだ……」

一夏「まだ言うか」

クロエ「申し訳ありません……」

一夏「こいつの何とかでっかちの石頭っぷりには悩まされるよ」

箒「うるさい……いただきます……」

一夏「いただきますっと」

クロエ「い、いただきます」
51 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 19:12:46.08 ID:wWkTJqVA0
一夏「あ、この味噌汁美味い」ズッ

箒「本当だな……独特の風味だが味噌汁の味を損ねず、しっかりと引き立てている……」

一夏「後で何使ってるのか聞こうかな」

クロエ「……」グチャア…

一夏「スプーン、いるか?」

クロエ「はい……お願いします……」

一夏「待ってろよ」ガタッ

箒「流石に絹ごしは難しいか」

クロエ「キヌゴシ……?それは種類……ですか?」

箒「ああ、今食べているのが絹ごし豆腐でとても柔らかいが、木綿豆腐ならもう少し硬くて箸でも掴みやすい」

クロエ「キヌゴシにモメン……ですか……お箸は難しいです……」

箒「箸をそれだけ使えていれば御の字だと思うが」

クロエ「箒様は上手にキヌゴシ豆腐を掴むのですね」

箒「小さい頃からよく食べていたからな」
52 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 19:33:04.98 ID:wWkTJqVA0
一夏「お待たせ。ほらスプーン」ガタッ

クロエ「あ、ありがとうございます……」

箒「……後ろの三人はどうしたんだ」

一夏「一緒に飯食いたいって言うから席空いてるし別にいいかなって」

本音「私はね〜布仏本音だよ〜よ〜ろ〜し〜く〜」モソモソ

クロエ(何故……わ、私の隣に……?)アセアセ

静寐「私は鷹月静寐、よろしく」

清香「私は相川清香だよ。よろしくねっ」

箒「既に知っているとは思うが篠ノ之箒だ。よろしく」

クロエ「ク、クロエ……クロニクルです……よろしく、お願いします……」

一夏(心なしか周りからの目線が増したような増してもいないような)

本音「さあ〜みんなで食べよ〜お〜」

クロエ「そ、そうですね……」

清香「いきなり押し掛けてきてごめんねー」

箒「いや、別に気にしていない」

静寐(清香、織斑くんの隣はマズイでしょ)

一夏(箒から威圧感を感じる。クロエの横に座っておけばば良かった)
53 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 19:44:02.80 ID:wWkTJqVA0
本音「〜♪」パタパタ

クロエ「口からこぼれていますよ……」

本音「えへへっ、ありがとぉ〜」

静寐「ありがとう、クロニクルさん」

クロエ「いえ……」

清香「もう本音ったら甘えん坊さんなんだからー」

箒(着ぐるみの耳が動いている……)ジッ

本音「な〜に〜?しーのん?」

箒「何でもない……しーのん?」

本音「そうだよ〜しーのんはね〜しーのんだからしーのんなんだよ〜」

箒「そ、そうか……しーのんか……」

清香「気に入らないならごめんね。本音の癖、みたいなものだからね」

箒「いや、そんな事はないぞ」

静寐「あー本音!袖!袖!ご飯付いちゃうよ!」

本音「ありゃ?」

一夏(セシリアもこっち見てるな。飯ぐらい落ち着いて食えばいいのに)モグモグ
54 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 19:52:33.84 ID:wWkTJqVA0
清香「ねえ織斑くん!もう部活動は何に入るか決めた?」

静寐「清香ったら……」ヤレヤレ

本音「?」モキュモキュ

一夏「え?俺?そうだなぁ……特に決めてないな」

清香「篠ノ之さんは?」

箒「私も……まだ決めていないな」

清香「クロニクルさんは?」

クロエ「まだ決めていません」

清香「ならさ!三人ともハンド部に来ない?」

箒「ハンド部……」

クロエ「ハンドボールを知らないのですが……」

一夏「俺男なんだけど」

清香「いーのいーのっ、初心者でも何でも大歓迎だよ!」

清香「だからさ、ね?ね?来ない?」
55 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 20:02:07.04 ID:wWkTJqVA0
本音「はじめばっかりずるい〜私のところにも〜ねえねえ〜」クイクイ

クロエ「そ、そうします……」

静寐「清香、その辺にしときなよ。三人だって色々見て回りたいんだから」

清香「ちぇー分かった」

静寐「ちなみに三人は中学の時は何をしてたの?」

箒「私は部活に入ってなかった」

一夏「助っ人で転々としてた。後はバイト」

クロエ「私も……部活動には……入っていませんでした……」

静寐「ええー」

清香「なら丁度いーじゃんっ、放課後部活動を見て回ったら?」

本音「大賛成〜!」

一夏「いいな、それ」

箒「特にする事もないからな」

クロエ「私も構いませんが………」
56 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 20:16:40.78 ID:wWkTJqVA0
静寐「待って。クロニクルさん、オルコットさんとの決闘はいいの?」

清香「げッ、忘れてた」

本音「がびーん!」

クロエ「ええと……それはその……大丈夫と言いますか……その……」

一夏「大丈夫だって、残り6日で出来る事なんて限られてるんだからさ」

箒「そういう考え方もあるが……それでいいのか?」

清香「それもそうだねっ!」

本音「勝ちは勝ちで〜負けは負けで〜しょ〜がな〜い」ユラユラ

清香「そう、本音の言う通り!勝つ時は勝つ、負ける時は負けるんだから!」

静寐「はぁ……それでいいのか体育会系……」

クロエ「心構えとしては良いと思われますが……」

箒「まあ……そうかもな」

一夏「じゃあ今日から適当に見て回るかぁ」
57 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 20:31:30.39 ID:wWkTJqVA0

-----

クロエ「え、えいっ」ビュッ

「そっから投げるかぁー!!」バスンッ

「ナイスロングシュー!クロニクルさん」
「若いっていいわー羨ましいわー」

クロエ「皆さん、あ、ありがとうございます……」ペコリ

キャプテン「やるね、クロニクルちゃん」

クロエ「そ、そんな……私なんて……」

キャプテン「入っちゃいなよ。君なら即エースだよ」

クロエ「それは……過大評価だと……思いますが……」

キャプテン「まあ決めるの私じゃないけど」


一夏「おースカウトされてるな、クロエ」

箒「基礎を覚えただけでああも動けるとはな……」

清香「あっれー?二人とも何で見学してるの?」

二人「「ボールが上手く投げられない」」

清香「何言ってんのー!最初から上手い人なんていないよ!行くよっ、練習だー!!」グイグイ

一夏(当たったら結構マズイ勢いで投げるから、とは言えないよなぁ)

箒(ボールを壊してしまいそうなんだが……言えない……)

-----
58 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 20:43:16.52 ID:wWkTJqVA0

-----

静寐「そうそう、上手上手」パッカパッカ

箒「馬のおかげだ。私の腕ではない」パッカパッカ

静寐「そんな事ないよ。馬が人を選ぶから、篠ノ之さんは選ばれたんだよ」パッカパッカ

箒「そうなのか?」

白馬「ブルルッ」


クロエ「駆け抜けます!」

黒馬「ヒヒーン!!」パカラッパカラッパカラッ

部長「退けお前等コラー!!じゃじゃ馬様に轢かれんぞ馬鹿野郎この野郎!!」パカラッパカラッパカラッ

部長「って思ったより速いじゃねぇかよ手前この野郎!!」パカラッパカラッパカラッ


箒「……凄いな」

静寐「あの子、今まで誰も背中に乗せようとしなかったんだけどね」


一夏「だっ!誰か止めてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!」ズリズリズリズリズリ


-----
59 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 21:59:39.31 ID:wWkTJqVA0

-----

一夏「失礼しまーす」ガチャ

箒「失礼します」

クロエ「失礼します」ペコリ

一夏「体験入部という体験入会にきましたーよろしくお願いしまーす」

楯無「ようこそ、織斑一夏くん、篠ノ之箒くん、クロエ・クロニクルくん。我々は君達が来るのを待っていたのよ」

簪「……」コソッ

本音「新婚さ〜んいらっしゃ〜い!」

一夏「だってさ、新婚さん二人」ポンッ

クロエ「えっ……?」

箒「馬鹿な事を言っている場合か」

一夏「はいはい」

クロエ「……」ホッ

楯無(あらあら、見せつけてくれちゃって……)

虚「ふふっ、いらっしゃい。どうぞお掛けになって」

一夏「どうも」

箒「ありがとうございます」

クロエ「あ、ありがとう……ございます……」
60 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 22:18:56.62 ID:wWkTJqVA0
楯無「まずは初めまして、生徒会長の更識楯無よ。私は、この学園最強であるが故に生徒会長である、という事を覚えていてもらいたいわ」

簪「……」

楯無「簪、あなたも自己紹介なさい」

簪「は…初め……まして……更識…簪……です……」ボソボソ

一夏(うん?何かデジャヴが……)

虚「私は布仏虚、生徒会長に仕えている者です」

本音「妹の布仏本音だ〜よ〜よ〜ろ〜し〜く〜ってあれれ?」

本音「うむむ?」キョトン

虚「どうかしたの?」

本音「あのねあのね〜前にもあったんだけど〜前になかって〜なんか変〜変な感じ〜」ヒラヒラ

虚「何言ってるの、もう自己紹介はしていたんでしょ?」

本音「えへへ〜そうだった〜忘れてた〜」

虚「うっかりさんね」
61 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 22:31:56.74 ID:wWkTJqVA0
楯無「全く、結局本音ちゃんに崩されちゃうのよね」

本音「えへへっ、ごめんなさ〜い」

楯無「いいのよ。毎度の事だもの」

楯無「さて、堅っ苦しいのもここまでにしてと。三人とも楽にしていいわよ」

虚「お嬢様」

楯無「いいでしょ。それと、お嬢様はやめて」

虚「すみません、つい」

簪「……」

一夏(堂々と机に足乗せるって……随分型破りな人だなぁ)

箒(お嬢様?)

クロエ(何故会長以外は対面する形で座っていらっしゃるのでしょうか……)

虚「紅茶とケーキ、よければどうぞ」

一夏「お言葉に甘えて」

箒「いただきます」

クロエ「い、いただきます……」
62 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 22:42:30.45 ID:wWkTJqVA0
一夏「美味いな、これ……」

箒「甘過ぎす、上のイチゴとも紅茶とも良く合うな……」

クロエ「この紅茶の香りの深さも、ケーキに勝るとも劣らない……」

本音「でしょでしょ〜♪」

楯無「うん、流石は虚ね♪」

虚「恐れ入ります」

簪「……」

楯無「で、織斑くん」

一夏「はい?何ですか?」


楯無「私の簪ちゃん、彼女にどう?」


簪「お姉ちゃん!!?」ガタッ

箒「!?」

クロエ「?」

一夏「あっははーそっすねー」

楯無「どう?私に負けず劣らず結構素敵でしょ?」

一夏「ダメっすね。どう考えてもダメダメっす」

楯無「あら、つれないのね」
63 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 22:51:01.29 ID:wWkTJqVA0
簪「ほっ……」

箒(いきなり何を言い出すんだ。この人は……)

クロエ「??」

虚(お嬢様ったら)クスッ

本音「♪♪」モキュモキュ

楯無「訳を……聞かせてもらえないかしら?」

一夏「いやですね。さっきから簪さん、ちっともこっち側見てないんですよ。箒どころかクロエすら」

楯無「あら」

簪「……」

一夏「俺はこの手の人をもう一人知っていましてね。いやあ、それはもう苦労しましたよ。今でこそ大丈夫ですが最初はこんな風に近づく事すら出来なかったものですから」

楯無「へえ……それは大変だったのね」

一夏「今となっては良い笑い話ですけどね」

クロエ「……」モジモジ

箒「どうかしたのか?」

クロエ「何でもありません……」

クロエ(それって私の事ではないですか……やめてくださいよぉ……)
64 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/05(火) 23:06:07.30 ID:wWkTJqVA0
一夏「その経験上、いきなり距離を縮めるのはダメっす。ましてや彼氏彼女なんてのは論外ッス。だから、簪さんとのいきなりの清く正しいお付き合いは無理ッス」ズズー

本音「めっ!」

虚(上手く断りましたね)

楯無「それにしても簪ちゃんの事をよく見てくれているわね?」

一夏「どうにもデジャヴを感じたもので」

簪「……」モジモジ

簪(恥ずかしい……)

クロエ(言われてみれば……どこか私に似ていらっしゃるような……)ジィー

箒(馬鹿馬鹿しい……嫌なら嫌とハッキリ言え……馬鹿者……)

楯無「そうねぇ……それじゃあ友達からお願いしようかしら♪」

一夏「クラスメイトからじゃ駄目っすか?」

楯無「駄目っすね♪」

一夏「なんと……」

簪「お…お姉ちゃん……もう……やめてよ……」
65 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga,]:2016/01/05(火) 23:21:58.25 ID:wWkTJqVA0
〜アリーナ〜

セシリア「はあっ……はあっ……」


ビーッ


セシリア「ブルーティアーズ!」ピチュチュチュチュン


ドガガガガガガガガ!!


『目標、残り68……52……36……』

セシリア(まだ……もっと……もっと……速く……!!)

セシリア「そこ!!」バシューン

『命中、目標沈黙』

セシリア「次は!!」ピチュチュチュチュン

『敵機接近』

セシリア「ブルーティアーズ!」

セシリア「はあっ!」シャキンッ
584.26 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)