【安価・コンマ】ネオサイタマでニンジャライフ サイゴン!その19【忍殺】

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352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/27(水) 20:31:21.00 ID:Mrw/acXDO
>>350
ケイビイン=サンはサケかっくらって奴隷オイランの胸揉みしだいてただろいい加減にしろ
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/27(水) 21:25:43.86 ID:9sTr53El0
ケイビイン=サンはまあ胸揉んでたり喋り方だったり性格面は普通のおっさんなんじゃねってとこもあるが
ダドメはマジで極端な短気で気難しいってことくらいしかわからんからな
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/27(水) 22:29:53.38 ID:Mrw/acXDO
安価なら>>351

多分ダドメは8日の夜にくるんだろうな
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/27(水) 23:14:42.35 ID:VztUpL15o
>>352
でも素の一人称もわからないんだぜ…
俺なのかワシなのか私なのか気になって夜も眠れない

>>353
せめて何であんな不機嫌だったのか説明があればね。面倒な仕事を押し付けられたのか
単にネオサイタマが嫌いなのか、或いは意外と他のグラマスと仲良くて師父の死にキレてたのか
この辺がハッキリするだけで大分性格がわかるのに
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/28(木) 00:06:20.65 ID:YWHsUdaDO
実はフレンドリーに接したいのに無駄に怖がられるから不機嫌になる
そして更に怖がられるという負の連鎖だったり
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/28(木) 00:56:19.69 ID:SQp5Ny1mo
それはちょっとあると思ってる。他のグラマスとは多少感じ悪いものの結構普通に喋るし
馴れ馴れしくされるのは嫌だろうけど変にビビられてイライラしてそう

接待の時イグナイトがいたら案外普通にコミュニケーション取れたりして…
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/29(金) 12:58:31.69 ID:PApLQYqDO
そういえば、インプルーブド・マキビシ頼んでたよね?
359 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/02(月) 22:55:44.32 ID:i6WpFxHQ0
久々にジゴクだ・・・カロウシしそう。

なに?23時〜8時まで勤務で、15時〜22時まで勤務。で明日は23時〜8時。で明後日が振出しに戻る。このループが続くと流石に耐久力が・・・

ネオサイタマのサラリマンは偉いね。平然と(違法薬物を使ってでも)耐えるんだもの・・・

もう少々お待ちください。
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/03(火) 01:10:22.89 ID:C0BF3tpK0
カラダニキヲツケテネ!
体を壊したら意味ないし、更新は余裕がある時でも大丈夫!
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/03(火) 01:49:06.90 ID:zdgybu5AO
マグロめいて走れ

イルカチャンと走れ
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 10:55:22.36 ID:Qo1oFCoco
『ソンケイを信じるんだ』
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 11:01:32.00 ID:yFUWrSCfo
時代は変わったんだ
364 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/06(金) 18:00:36.92 ID:Jt1IV8890
6/7

チガサキは荷物の発注を終え空き部屋同然になった私室を見回す。



365 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/06(金) 18:54:04.54 ID:Jt1IV8890
GM「すまん。誤爆だ」

GM「しっかし>>351=サンはいいカンしてるな。ニンジャ第六感の持ち主かな?」

GM「選択次第にはなるけど十分に必要になる内容になるからなぁ・・・」
ーーーーーーーーーーーー
6/7

チガサキは荷物の発注を終え空き部屋同然になった私室を見回す。

(明日には荷物が新居に届くから開封の準備もしなきゃいけないな・・・トモヨ=サンのほうの準備も手伝わなきゃいけないだろうし)

(まぁそれは明日にするとして・・・私室に何にもないからすることがないんだよな)

(何をしようか・・・)

そう黙考していると1つのアイディアが浮かぶ。

(そういえばニンジャスレイヤーの襲来で拠点がピリピリしているな)

(あれだけ派手に痛めつけたからウカツに行動はできないだろうが・・・拠点内の状況を改めて把握してみるのもいいかもしれない)

そう思いチガサキは拠点の人員とコミュニケーションを取り、現状の把握に努めることにした。


「ドーモ。ミッションの受託ですね・・・・・・って。インクストーン=サン」

「ドーモ」

まずはじめに訪れたのはミッションの受託地点。拠点と外部との繋がりを把握するのには一番手っ取り早い場所だ。

「インクストーン=サンにお出しできるようなミッションは・・・」

「いや。それはいい。少し話に付き合ってくれ」

「どういうことでしょうか?」

事情を尋ねる受付員にチガサキは話をしてみる。

チガサキがした質問は「ミッションの受託数及び達成率の推移」と「ミッションの種類の最多受託数」である。

前者の質問は拠点の活動具合を、後者の質問は全体に及ぼしている影響を如実に反映する質問であった。

「そうですね・・・受託数及び達成率の推移は共に右肩下がりです」

「以前はインクストーン=サン含め達成率が120%を超える方々もいらっしゃいましたが、現在はいらっしゃいませんね」

「受託総数から逆算すると各々が最低限のミッションをこなしている という状況です」

「ミッションの種類で最多は・・・施設防衛、潜入ミッションの2強状態です」

「とりわけ野良ニンジャの討伐や抗争への介入はほとんど行われていません。特にレヴァンテイン=サンがその直後に襲撃されましたし・・・」

「こんなところです」

「ドーモ。いい情報だったよ。ありがとう」

チガサキは会釈するとその場を去っていった。


(やはり以前のように外に出て大掛かりに行動するということはしなくなっているな)

(ソウカイヤ健在時代に状況が逆戻りしただけだが内部的にはまるで意味合いが違う)

(1つは奴の攻撃対象はソウカイヤでザイバツの存在は知られていないかったこと。もう1つはイグゾーション=サンが倒されたことか)

イグゾーションはザイバツ内でも総合戦闘能力を見れば最強と謳われたグランドマスター。

その彼がニンジャスレイヤーに敗北、死亡ということは純粋に奴が強いということが知れ渡ったことを意味する。更に彼の派閥の崩壊の影響も大きいのだろう。

そのニンジャスレイヤーが【来た】と認識されればある意味当然の帰結といえる。

(漫然とした不安感が拠点中に霧めいて漂っていると考えるか・・・)

チガサキはもう少し活動し、今度は実際にいるニンジャの心情を観察してみることにする。

(そうなると理想的な場所は・・・ドージョーか)

拠点の大多数はアンプレンティスとアデプト階位で構成されている。彼らの声を直接聞くには階級による格差や敷居がない場所が理想だ。

だがネオサイタマ拠点とはいえザイバツ・シャドーギルド。階級ごとに行ける場所や階級ごとに特設された場所があり全階級が平等に使用する場所は意外と少ない。

その場所の1つが馴染みの深いドージョーだ。更にドージョーにいるのはカラテを求めるものが統計的に多い。話が合うこともあるだろう。

そう思いチガサキは久々にドージョーへと足を運んだ。
366 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/06(金) 19:16:53.76 ID:Jt1IV8890
「「「キャーッ!」」」

ドージョーに入るな否や黄色い声がチガサキの耳朶を打った。

(間違って女子更衣室にでも紛れ込んでしまったのか!?)

と意識を周囲に向けると近寄ってくる複数のニンジャがいる。男女合わせて10名後半だろうか。

「ド、ドーモ!インクストーン=サン!私は・・・」

「アッずるい!」

「奥ゆかしく・・・」

チガサキは数分ほどアンプレンティスやアデプト階位のニンジャに囲まれて群がられていた。

「・・・・・・で、ナンデ自分はこんなに囲まれてるのかな?」

ようやく落ち着いたニンジャたちに話しかける。

「あそこです」

その中の1名がドージョーの奥を指さした。そこには大型ディスプレイと映像再生機がおかれている。

現在も映像は再生されているようで、チガサキは目を凝らすと・・・

(これはサラマンダー=サンと戦ったシャドー・コンの映像じゃないか。しかも2回目の)

映されていたのは半ばザイバツ内では伝説と化しているチガサキとサラマンダーのシャドー・コン決勝の映像だ。

このイクサでサラマンダーは大きく負傷。戦力を半分近く失ったことはあまりにも有名だ。

(なるほど。映像でカラテを学んでいたところにその当人が登場か・・・)

この騒乱っぷりを妙に納得したのであった。

(丁度いい。彼らに話を聞いてみることにしよう。タダとは言わないさ・・・)

「インクストーン=サンもこれから鍛錬ですか?」

思考から帰ってくると最高のタイミングで最高の質問が飛んでくる。

「いや。ちょっと別件で来ただけでね。でもその別件を手伝ってくれるのなら少し稽古をつけてあげるよ」

わっ と周囲が色めき立つ。純粋なカラテではザイバツ1のニンジャ直々に稽古を付けてくれると言っているのだ。

「で、でも・・・我々に手伝えることなのでしょうか?」

1人のニンジャが疑問を呈す。普通に考えれば至極当然の話だ。

「大したことじゃない。ただ少し話に付き合ってくれればいいだけだよ。付き合ってくれるのなら前払いにしよう」

「どうする?」

「「「「「「ヨロコンデー!」」」」」

その後しばらくチガサキは彼らの鍛錬に付き合った。粗末で粗雑なカラテではあるがかつては自分もそうだったと昔を懐かしむ。

チガサキは久々にカラテを鍛え始めたあの頃に帰ったような気がした。



数時間後チガサキの周囲には十数名のニンジャが転がっている。誰もが息も絶え絶えで動けそうにない。

だがチガサキは汗一つかかず、呼吸一つ乱してはいない。

彼らは思い知った。鬼神と称されるニンジャの実力を。その圧倒的な基礎体力を!

「流石に動けそうにないね。じゃぁ休みがてら話に付き合ってもらおうかな」

チガサキもタタミに座り、周囲に転がる彼らに話しかける。彼らは姿勢を正そうとするが・・・

「無理しなくていいよ。そのままで」

とチガサキが制すと再びタタミに突っ伏した。

「じゃぁ少し質問するから正直に思うままに答えてね」

チガサキは彼らにヒアリングをしてみた。




367 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/06(金) 19:29:07.74 ID:Jt1IV8890
(やはりか・・・末端構成員外に出る事が多いから相応の不安を感じてるんだな)

調査をしてみた結果やはりニンジャスレイヤーの脅威は大きなものと認知されていた。

とりわけ決定打となったのはトモヨが半殺しにされたことであろう。

次期マスター候補と言われるまでに成長した比較的武闘派の彼女ですら半死半生の状態に追いやられたのだ。

その衝撃は決して小さくはない。

(排除・・・できればいいんだけどな。それができるほどの相手では・・・)

チガサキは決定的チャンスを1回見逃している。それがここまで重くのしかかるとは。だが彼女の命には代えられない。

(どうすればこの不安感を払拭できるんだろうか・・・)

チガサキは頭を抱えた。自分にはそれだけのカリスマはない。

(こういう時に限って面倒ごとが重なることが多いんだよなぁ・・・)

泣きっ面に蜂にならないことをチガサキは祈り、ほぼ何もなくなった私室にレンタルした寝具を敷いて眠りに落ちた。


6/8早朝

(さて、新居のほうに向かわないとな。距離は遠くないけど・・・)

(それにトモヨ=サンの荷物のほうは大丈夫なのだろうか?一応書面で通知は行っているはずだけど・・・)

どうする?


【5/7 21時に一番近い安価】

1:鍛錬を行う

2:ミッションは受けずに、自由に行動してみる

3:ニンジャスレイヤー関連の対策

4:隠れ家進捗を確認する ※ 部屋用のスペース掘削中

5:トモヨの様子を見に行く

6:完全自由安価 (記述のみ)

00:【HELP ME GM 残り2回】

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

GM「ここまで!」

GM「次回は久しぶりにザイバツらしいザイバツが拝めるかもね」

GM「あとフロムアニメイションのスペシャル版が放映だそうで。某動画サイトで数話見てみたけど・・・ほとんど差が分からない!」

GM「これは要研修なのかな・・・?」

GM「それではオタッシャデー!」
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/06(金) 20:10:39.36 ID:Gq8SMTyao
オツカレサマドスエ!
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/06(金) 22:00:59.49 ID:8lfv6lyqo
オツカレサマドスエ!
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/07(土) 11:42:04.07 ID:7exZtf0y0
5
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/10(火) 19:19:47.61 ID:D75/2dE70
なんか大遅刻だがオツカレサマドスエ!
372 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/17(火) 09:53:54.20 ID:SMnnOcPA0
6/9

チガサキは一向に引っ越しの準備が終わらないトモヨにしびれを切らし、直々に部屋のほうへと向かうことにした。

内心少しばかりの下心も存在するがニンジャ自制心によってそれは一切表にならないだろう。

トモヨの部屋をノックする。

「はーい・・・」

どこか間延びしたトモヨの声がして、扉が開く。

「あっ・・・コルt・・・センセイ。御用ですか?」

素っ気ない言い方だが喜びを隠しきれておらず、イントネーションからにじみ出ている。

「いや。一っっっっ向に準備が終わらないようだから手伝おうかと思って」

チガサキは満面の笑みでそう言うが有無を言わさぬ圧力を感じる。

「・・・・・・エート・・・拒否権は?」

「ない」

これがネオサイタマの市井で行われようものなら即座に女性が通報。下手人は囲んで警棒で叩かれることになる。

だがここはザイバツ・シャドーギルド。アデプト階位のトモヨが準グランドマスター並みの地位にいるチガサキに逆らえるはずもない。

チガサキは絶対にやらないが懲罰騎士の立場を利用し家宅捜索という名目で乗り込むことも可能なのだ。

「交渉はテーブルに着く前に終わっている」という某政治家の言葉があるが、この場面では成立しているようだ。

「入るぞ」

チガサキは慌てるトモヨをしり目に靴を礼儀正しく脱ぎ、室内に乗り込もうとする!

トモヨは声にならない声で制止しようとするが、止められるはずもない。

チガサキ自身も妹を除き女性の部屋に大々的にお邪魔した経験などあんまりない。緊張と少しばかりの下心をニンジャ自制心で捩子伏せているのだ。

チガサキが無言でフスマを開けると・・・

「ああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜っ」

トモヨが情けない悲鳴を上げた。そこには・・・

数ある段ボール箱に散乱した洋服、下着など引っ越しの準備を進めている様子がうかがえた。

どうやら引っ越しついでにクローゼットの整理をしていたようで傍らには大きい半透明のごみ袋に衣類が詰まっている。

(ん・・・?)

不躾ながらチガサキはあるものに目が留まる。女性用のトレーナーだが・・・妙に野暮ったい。

普段見ている私服と比べればその差は歴然であった。

「ああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・」

トモヨがヘナヘナと座り込む。

(なるほど。同居するにあたって好かれなさそうな衣類を処分したかったのか)

(で、選んでいるうちに時間を食って乗り込まれ、一番まずい部分を見られた・・・と)

チガサキは苦笑する。そんなところもカワイイなぁと。

「なんとなく事情は察した。だが・・・これ以上遅れるのも問題だ。泣き言は聞かない。下着類は任せる。自分は全部段ボールに詰める。いいね?」

「ハイ・・・」

トモヨはメソメソしながらも引っ越しの荷造りを始めた。

彼女の心境としては初めての共同作業がほとんど最悪な形になったのだ。泣き言も言いたくなるだろう。



手伝ってからは存外あっさりと片付き、荷物を業者に引き渡せた。あとは翌日の到着を待つだけだ。

(意外と疲れるもんだな・・・普段は使わない筋肉を使うからか?)

心理的にも何故か肉体的にも疲れたチガサキはトモヨにひと声かけて戻ろうとする。その時である。

マスター階位緊急会議がアナウンスされたのだった。
373 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/17(火) 10:46:34.30 ID:SMnnOcPA0
6/9夜 ネオサイタマ拠点マスター階位用会議室

「・・・して、今日はどんな用件で?浮かない顔をしている方がいるからいい内容ではなさそうだが・・・」

チガサキがまず口火を切った。浮かない顔をしているのはアンバサダーとワイルドハントだ。

「ダークドメイン=サンがネオサイタマにいらっしゃるそうだ」

ワイルドハントが単刀直入に回答する。

「ダークドメイン=サンか。気難しい方ではあるが実際ありがたい。拠点内に蔓延していた不安の霧を払ってくださるだろう」

グランドマスター直々に来るとなれば戦力は倍点どころか3倍点である。キャバーン!

「して、ダークドメイン=サンはいついらっしゃる?自分としても墨石チャの準備などもてなしの準備もしなくては・・・」

「それにアマクダリとの折衝もしなくては。ザイバツとしても本格的に事を構えたくないだろうし・・・」

そう言った途端にさらに空気が重くなる。チガサキもアトモスフィアに押され、閉口する。

「明日、だ」

「エッ?」

「明日なんだ・・・」

アンバサダーが重い口を開いた。

「書類の見間違いでは?」

「見間違いはない」

ワイルドハントが書面を机の上に置く。到着日時には間違いなく6/10と書かれていた。

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「アイエエエエエエエ?!ナンデ?明日ナンデ?!」

チガサキが思わず取り乱す。

「な、な、何を、何を考えていらっしゃるんだ!?ダークドメイン=サンは!アマクダリとの戦争はギルドの総益にならないと結論が出ているはずだろうに!」

ネオサイタマ拠点の規模はアマクダリとゴジュッポ・ピャッポの状態に近い。正面衝突すれば間違いなく消耗戦。損害は小さくなることはない。

チガサキは思わずアンバサダーのほうに顔を向ける。アンバサダーは・・・ズンビーめいて死んだ目で虚空を見つめていた。

この件で一番ダメージが大きいのは間違いなく総提督たるアンバサダーだ。考えることを放棄していた。

「アイエエエエエエエエエエエ!」

チガサキは取り乱しに取り乱す。思わずペットボトルに入ったオチャを一気飲み!

「・・・・・・・・・・・・・ふぅ」

そしてすぐに落ち着きを取り戻した。何故?

「で、だ」

チガサキが恐ろしく鋭い視線をワイルドハントに向けた。彼はダークドメイン派閥。このことを知らないはずはない。

「どういうことか説明していただけるかな?ワイルドハント=サン?」

アンバサダーの胃痛は頂点に達した。目の前で大量の爆薬に火がつこうとしているのに自分にはどうしようもない状況なのだ!

ワイルドハントは沈黙を保っている。この質問にはすでに答えがあって、その確認作業をしようとしているだけなのだ。

仮にこの計画がワイルドハントにも開示できないようなものであれば書面が彼の手元に届くはずはない。

仮にワイルドハント以外のダークドメイン派閥の者が知っていたとすれば彼だけが何らかの理由で伏せられていたことになる。マスター階位でこの状況になるということムラハチ以外にはありえない。

以上2つは可能性が低い為除外すれば残るは1つ。

ワイルドハント自身が指示か、己の意思でこの情報を伏せていたことである。

だが仮にこれによってアマクダリとの戦争が起きればザイバツも不利益を被ることになる。ステゴマにしては大証が大きい上に、カラテの最強戦力までおいているのだ。

どのような答えをしてもワイルドハントには不利にしかならない。前門のタイガー後門のバッファローとはこのことである。

ワイルドハントは沈黙を保ち続け、チガサキはモータルであれば心停止しかねないほどの鋭い視線を向け続ける。アンバサダーの胃は爆発四散寸前だ。
374 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/17(火) 10:53:20.88 ID:SMnnOcPA0
(このままではらちが明かない。どうするか・・・)

(拠点として知らぬ、存ぜぬと通せば責任はすべてワイルドハント=サン。果てはダークドメイン=サンにまで向かう)

(だが仮に、万が一にでもニンジャスレイヤーに介入されダークドメイン=サンに何かあろうものなら拠点の責任にもなる)

(かといって介入すればダークドメイン=サンからすれば明らかな僭越行為。拠点VSダークドメイン派閥という権力闘争も起きえない)

(だが同じようにニンジャスレイヤーによって何かが起きれば・・・ロードの覚えもメデタイだろうし、責任は回避できる)

(どうすれば・・・)


どうする?【5/17 22時に一番近い安価】

1:拠点として知らぬ存ぜぬを貫き通す(通常行動選択へ)

2:何らかの形で介入する。(原作介入へ)

ーーーーーーーーーーーーー

GM「ここまで!遅くなってすまない。半月以上開けないように努力するぜ・・・」

GM「久しぶりにギスギスしたものを書けた気がする」

GM「オタッシャデー!」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 11:21:06.66 ID:M+nP1/aDO
ワイルドハント=サンはダメイン派閥なんね
だから出迎えたわけか
すると、インペイルメントもかな?
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 18:59:58.09 ID:vv2YcA+Z0
どういう形で介入するのがいいのかねえ?下手に手を出すと此方がヤバそうだし
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 19:08:41.08 ID:av+YH2TCo
後ろ指差されない程度の支援にするか、
赤黒をガッツリ殴ってワイルドハント一党の生存くらいは目指してみるか。

個人的には後者。行動の自由度を増やすために、部下か仲間が欲しい。
トモヨでもよかったんだけど、護るべき対象のポジで確定しちゃったし。
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 20:48:26.91 ID:Jbw/AA1Jo
トランスポーター=サンに手伝ってもらう?
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 21:57:45.01 ID:vv2YcA+Z0
2
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 22:05:49.68 ID:HcWNXbfzo
>>377
トモヨはグレーターだしジツも使い勝手がいいしメキメキ強くなる姿を見て
チガサキの頼りになる右腕になると思ってたのにまさか足手まとい枠になるとは…
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 22:10:49.09 ID:mlgrzQ9w0
ダドメの性格は分かりづらいが多分武闘派寄り
それもサラマンダーとか蛇殿みたいな戦闘狂じゃなくフジオみたいな仕事人型
んで気難しくて短気

書き出してみたはいいが本人が強いのも相まってこいつ一番介入しづらいな
とりあえず後方待機でアマクダリへの威圧と赤黒への警戒か
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 22:13:05.29 ID:vv2YcA+Z0
これ内容も書いといた方が良いのかね?とりあえず持て成しはウザく無い程度にもちろんやるのだが
トランスポーターは敵スナイパーに対する戦力として離れた所で待機させとくのが良いかな?
移動や撤退に優れたジツ持ちだし近づいて圧力掛けるだけで敵の援護はマシになるだろうから
後、近場に配置させると一応ザイバツの此方はまだしも傭兵をダドメがどうするか解らんし
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 22:18:56.14 ID:q0Ify7VLo
ダドメは距離感が難しいよな。馴れ馴れしくするのは勿論アウトだが、変にビビりまくって
距離取っても怒りそうだし。他のグラマスとは意外と普通に話してるから、案外最低限の
礼儀を持ちつつビビらないチガサキが接待するのが一番上手くいきそう
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 22:49:18.22 ID:av+YH2TCo
ダドメ氏、腹の読み合いとか嫌いそう。
チガサキと同じ「知性と理性の高いレッドゴリラ」系の人っぽい。

交戦の支援か、拠点の防衛か、アマクダリの牽制か、
方針を決めてくれれば従います、くらいにぶっちゃけちゃってよいのでは。
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/17(火) 23:27:31.44 ID:vv2YcA+Z0
とりあえずダドメのやりたいこと纏めると赤黒の始末とアマクダリへの威力挑発で反応無しなら
そのまま制圧、これに直接でしゃばるのは不味いと思う。たとえダドメが死ぬとしても。
おそらく今回やるのは後方待機か拠点防衛じゃなかろうか?手柄的に横取りは不味いし
かろうじてトランスポーターをバレない程度に動かしてザイバツ有利にする形か?
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/18(水) 21:54:47.93 ID:F7kJ4/asO
ダドメはネオサイタマに来るときは不機嫌マックスなんだよな
慎重に対応しないと
387 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/18(水) 22:14:40.31 ID:bLal0XAS0
GM「お、おう。ここまで盛り上がるとは」

GM「とりあえず介入の方針は安価で確定だな」

GM「介入方法に関してはまた安価を取ることになる」

GM「先バレすれば 


1:積極的に介入し援軍めいた名目で活動する。ダークドメインは死ぬ。(戦闘描写あり イクサなし)

2:消極的に介入しあくまで斥候として動きイクサは行わない。ダークドメインは死ぬ。(戦闘描写ほぼなし イクサあり(VS赤黒イベント)


こんな感じ。どっちを選んでもメリット、デメリットははっきりするように次回更新は書いていくかな」

GM「で、ダークドメインについては正直資料薄いから何とも言えないけど・・・少なくとも俺(このスレ)での解釈は>>381=サンの解釈で正解」

GM「かつネオサイタマ来訪時は不機嫌全開っていう。生粋のネオサイタマ嫌いなのか、原作にすら書かれていない権力闘争やらがあったのかは不明」

GM「ちなみに足手まといのトモヨ=サンも戦わせれば強い模様。そりゃぁ武闘派最強クラスの師匠がいればねぇ。普段はぽんこつだけどね」

GM[オタッシャデー!」
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/18(水) 22:29:05.30 ID:nik7ht/d0
そういえばツラナイテタオスってマグロとかち合ったらどうなるんだろ?流石のマグロも負けるか?
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/19(木) 06:16:24.64 ID:qsi8UfuFO
1だとザ・ヴァーティゴ=サンと会う可能性もあるのか
見てみたいところでもある
390 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/20(金) 17:14:33.59 ID:eJlAjRk50
(経験則からすればニンジャスレイヤー絡みの出来事は常に最悪の方向にしか転がらない)

(ダークドメイン=サンがいくら強いといっても相手はニンジャスレイヤー。イグゾーション=サンを単独撃破した相手だ。何があってもおかしくはない)

(知らぬ存ぜぬを通してダークドメイン=サンが死亡した場合、拠点の危機管理能力が問われることになる)

(ん・・・?危機管理能力?)

(これを利用するか)

チガサキは黙考を終え、静かに口を開く。

「今回のダークドメイン=サンの急な来訪は拠点としても全くの想定外。知らぬ存ぜぬを通すことも可能だ。だが・・・」

「どのような意図があるにせよアマクダリとのイクサは必至。その時に我々が 何も知らず動けませんでした は許されない。拠点の危機管理能力を大きく問われることになる」

「よって緊急対策という名目で何らかの形でダークドメイン=サンの行動に加担するのが最善策だと考える」

チガサキは己の意見を述べた。

チガサキのロジックはこうだ。

今回のことは拠点としては青天の霹靂。事前準備などできなかった。

だがグランドマスターが来て、拠点の管轄であるアマクダリと何か交えるのであれば拠点として緊急介入をせざる負えない。

ネオサイタマという場所においては拠点のほうが権限は実質上。仮にそうでなければ拠点の設置を決めたグランドマスター達、果てはロードの命に半ば背くことになる。

よってダークドメインは本人の心情は関係なく、何らかの理由で緊急措置を受け入れなければならない。

万一断るのであれば勅命に対する挑発行為、何の断りもなくアマクダリと戦争再開という理由で諮問にかけることができる。

ということであった。

「・・・・・・・・・それならば致し方ない」

ワイルドハントも受け入れるしかなかった。ましてや相手は懲罰騎士。本来はこのような職務を行う相手でもある。

「だが、どのように介入するつもりなのだ?現にイクサが起きると決まったわけでも無かろうに」

「臨機応変に柔軟に対応していくさ」

「それではダークドメイン=サンの理解が得られないのでは?通達なく介入して成果があった場合ネコババになるのではないか?」

(痛いところを・・・)

実際その可能性も考えないわけではなかった。

ダークドメインが何らかの成果を上げた場合仮に

「拠点の連中が無駄に介入しなければもっとスムーズに事が運べた」

「せめて介入するのなら事前通達するのが筋。そうすれば我々もより上手く事が運べた」

などと言われようものなら拠点の立場そのものが危うくなる。

通達なしの介入を先に行ったのはダークドメインだが、勝てば官軍だ。

(つまり今、この場で、立場を決めて通達しろってことか・・・無茶を言うなぁ)

何が起きるかわからない非常に不安定な物事に対し、事前に決めたとおりにしか動けないのというのは中々に厳しい。

(だが決めないわけにもいかないときた。どうするか)

仮に積極介入、援軍としてイクサを全逓とした動きをすればダークドメインとしては非常に面白くない。心証は限りなく悪いだろう。

だが万一彼に何かあった場合は「我々も行動を起こしており最善を尽くしていた」と言い切れる。

消極介入、単なる見張りとした動きをすればダークドメインとしては大して何か問うことはないだろう。

仮に彼に何かあった場合でも「グランドマスターの戦力からして我々の介入は不要と考えられた」と言い逃れができる。

疑うのであればザイバツの最高戦力たるグランドマスターの力そのものを疑うという非常にシツレイ極まる行為にもなる。

(今すぐ、というのが厳しいが・・・選ぶしかあるまい。どうする?)


【5/21 21時に最も近い安価】

1:積極的に介入し援軍めいた名目で活動する。

2:消極的に介入しあくまで斥候として動きイクサは行わない。
391 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/20(金) 17:46:01.05 ID:eJlAjRk50
【番外編】意外と強いよ。トモヨチャン!

その日拠点内のドージョーは物々しい雰囲気に包まれていた。

空間という空間にカラテが張り詰めており、誰も声を上げない。

「来い」

チガサキが人差し指を動かし、挑発した。次の瞬間!

DTDTDTDTDTDTDTDTDTDT!

工事現場めいて凄まじい轟音が鳴り響きながらトモヨがチガサキを中心として残像を残しながら走り始める!これはいかなる儀式なのか?なぜこのようなことが?

答えは十数分前に遡る。

久々に鍛錬をしに来たチガサキとトモヨがばったりと出会い、久しぶりにトモヨは稽古を付けてもらっていた。

戦力の上昇は目覚ましく、アデプト階位の中では上から数えたほうが圧倒的に早いほどの練度を持っていた。

そこでチガサキが一言。

「マスター階位の昇格試験と思って挑んでみないか?」

チガサキは例外めいた成果を上げたせいで実質試験をパスしたが、マスター階位には相応の戦力が求められる。

実際に試験では戦力の高いマスターニンジャを相手に模擬イクサを行い、認められることも条件の1つだ。

その中においてはチガサキは最高の適任者であろう。仮に認められれば戦力的にみればマスター階位並みと認められることになる。

「ヨロコンデー!」

トモヨは喜んでその提案を受け入れた。

だが模擬イクサであるがゆえに真剣を使うわけにもいかない。カロウシを木刀に持ち替え、対峙し、今に至るというわけだ。

しかしチガサキの周りを残像を残しながら回る意味はあるのだろうか?

この中でニンジャ動体視力をお持ちの方ならばお気づきになったのかもしれない。

トモヨは自らのカトン・EXブーストで動きに急激な緩急をつけているのだ。

その結果チガサキの周りには残像のトモヨができているわけだ。

しかしチガサキは残像には一切目もくれず、ただただ待ち続けている。

(仕掛けられない・・・!)

トモヨは改めて鬼神と呼ばれるニンジャの実力を垣間見る。

本来この状況になった途端にカタナのリーチとEXブーストの超機動性を生かしたヒット&アウェイで一方的になます切りにする予定だったのだ。

ましてや相手は素手。リーチの差は歴然であり、最も得意とする相手でもあるはずだった。だが!

(一切の動揺なし、意識、カラテの乱れなし、隙もなし・・・!)

格下、同格のニンジャであれば強く警戒をするなどして対応する。そこに意識の穴が生じるためそこを突く。だが目の前の師にはその変化が見られない。自然体なのだ。隙などあろうはずもない。

だがその可能性を考えていないほど彼女も愚かではない。

トモヨの指から小さく、細かい火球が生まれ・・・マシンガンめいて中心のチガサキめがけ一斉に射出された!

DDDDDDDDDDDDDD!

「イヤーッ!」

流石のチガサキも弾丸もかくやという速度で迫る小さくも強固な火球はよけざる負えない。一足でトモヨの円を飛び越えようと試みる!

(今!)

「イヤーッ!」

トモヨはチガサキが宙に飛んだ瞬間チガサキめがけて切りかかった!

いかに鬼神であれど空中にあっては軌道変化はできない。可能なのはそういったジツを持つ自分自身だけ。鬼神がさらした決定的かつ狙った隙であった。

トモヨの木刀がチガサキの脇腹めがけ振り抜かれ・・・当たろうとしたその時である!

(!!)

突如として木刀の動きが止まった。振り抜こうとした木刀を持った腕を掴まれたのだ!

チガサキは狙っていた。相手が宙に逃げるしかない状況で決定的なダメージを与えるには遠隔攻撃であれば力不足。近接攻撃しかないと!

トモヨが必ず木刀を振り抜こうと宙へ跳び仕掛けてくると!
392 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/20(金) 18:04:54.15 ID:eJlAjRk50
そして木刀が当たるか当たらないかのその一瞬においてトモヨの腕が己の攻撃範囲に侵入することを!

コンマ1秒でも遅ければ確実に命中していたであろう一撃の一瞬の隙をついたのだ!

(しまっ・・・!)

トモヨが意識した時にはすでに遅い。軌道は変えられなくとも態勢は変えられる。トモヨを掴んだ状態で確実に地面に両足で着地できるような体制へと変わる!

(ここで軌道変更はもう無理!)

EXブーストで軌道変更をすればまだ逃げられる可能性はあったと思われがちだ。だが実際には皆無!

軌道変更の為の運動エネルギーが有効になる前にチガサキは両足を地につけ、己を叩きつけるだろう。

その時のエネルギーは軌道変更とはほぼ真逆のベクトル。仮に行おうものなら己のジツで己の肉体を引き裂く真似をするのと同じであった!

そしてチガサキの両足がドージョーのタタミへと付き、衝撃がチガサキに伝わった瞬間!

「イヤーッ!」

チガサキはトモヨが跳びかかったエネルギーを生かしながらイポン背負いめいてトモヨを地面に叩きつける!

「ンアーッ!」

耳を弄するほどの打擲音がドージョー一帯に響き渡る!

当然チガサキは掴んだ手を放すほど愚かではない。

鬼神と呼ばれるニンジャに対して決定的な隙を晒し、あまつさえ掴まれる。実際のイクサで敵同士であればここから・・・!

「イヤーッ!」

チガサキはその手を引き、引き寄せられたトモヨの顔面めがけてカラテを・・・!

打つはずもなく、トモヨはチガサキの胸板に収まった。

「間合いの特性に対する理解と練度が少々足りないかな。でも戦術としては大正解。ハナマルだ」

彼女が大好きな優しい笑顔でそう評価し、頭を撫でた。

実時間からすれば開始から30秒もかかっていない時間だが、そこから得られた経験値は360倍しても得られないほど大きなものだった。

「まぁ思いっきり叩きつけちゃったし、今日はダメージもあるだろうから休んだほうがいいよ」

「ハイ!」

チガサキはトモヨを放すと、少し何かを考えドージョーを去っていった。

去ろうとするチガサキを追う視線はどれも畏敬、尊敬といったものだ。

ネオサイタマの鬼神の評価はこうして本人の意図しないところで否応なしに上がっていくのであった。
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/20(金) 18:11:20.10 ID:EXztVYRlO
チガサキ=サンカッキェー


なお豊満スレでマッサージの餌食になったもよう
394 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/20(金) 19:43:15.80 ID:eJlAjRk50
ガタッ
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/20(金) 20:18:32.74 ID:dp10rUub0
ヌンチャク持った赤黒と会うのやだし1かなあ?これから死ぬダドメの心証よりヌンチャクが怖い
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/20(金) 23:48:58.63 ID:dp10rUub0
1
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/21(土) 01:45:24.61 ID:bRvjuWgV0
1で
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/21(土) 21:31:38.56 ID:+qEABDIfO
1
399 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/26(木) 19:17:33.08 ID:rMMuauvV0
「ネオサイタマ拠点としては積極的な介入をする所存である」

チガサキはワイルドハントに積極的な武力介入を宣言した。

「ほぅ。ではダークドメイン=サンの戦力を疑うと?グランドマスターの戦力を疑うとは・・・大きく出たな」

予想通りの反応が返ってくる。その返しも考え済みだ。

「グランドマスターの戦力に疑問を挟む余地は皆無。だがダークドメイン=サン単体で事に当たるわけではあるまい」

「ましてやアマクダリが大人しく小規模の隊で対抗してくるとも考えにくい」

「おそらく3〜4名程度のニンジャ同士の混戦になると自分は予想している。当然、こちら側の犠牲が少ないに越したことはない」

「いくらグランドマスターであろうとも個人。複数のニンジャを相手にこちら側の犠牲を最小限に抑え続けるのは不可能とは言わないが実際厳しいだろう」

「そこに質のよい戦力を投入すれば事態をより有利に運ぶことができる・・・違うか?」

グランドマスターの戦力を認めながらも混戦であることを予想し、犠牲を最小限に抑えることを至上とする。

自らを 質の良い戦力 と自負するが、実際チガサキの単体戦力はザイバツでも上から数えたほうが圧倒的に早い。

仮にワイルドハントが疑うのであれば「試してみるか?」と実力行使も視野に入れることも可能だ。

「致し方ない・・・」

流石にワイルドハントも異議が出せるほど強く出れない。武力介入の方針が決まった。

それと同時に周囲に張り詰めていたカラテが弛緩し、いつもの空間が戻ってくる。

アンバサダーは胸をなでおろした。

本来は総監督たるアンバサダーがこの席に座るべきだが、どちらにせよチガサキがその役目を担う以上異論をはさむことはできない。

「当日・・・翌日だな。自分は自分個人で自由に動かせてもらう。群れて動くことも、格式ばったワビサビも自分には合わないのでな」

「だが・・・イクサには必ず間に合うように行動する」

チガサキはそう言って席を立った。おそらく戦争寸前になる。そのイクサの事前準備は入念であるほどいい。

外に出るや否や用意された自室へと向かって全力でスプリントを始めた!


「オカエリナサイ・・・!」

部屋の扉を開けるとトモヨが少し頬を染めながら出迎えた。恋する乙女である。カワイイ!

どうやら荷物に関してはすでに運びこまれているようだ。

だがトモヨのその表情もチガサキの鬼気迫る表情の前に消し飛んだ。

「センセイ、何か、あるんですか?」

トモヨは端的に尋ねた。

「明日アマクダリとの大規模な戦闘が予想される。自分もその戦闘に向かう。今から事前準備をしておきたい」

「おそらく知事選時のソウカイヤ戦と並ぶとも劣らないくらいの大混戦になるのは間違いない」

「荷ほどきの方はトモヨ=サン自身でやってほしい。手伝いたいのは山々だがそうもいかない状況だ・・・」

「分かりました」

トモヨはチガサキの表情を見て深刻さを理解する。自分は足手まといでしかないことも瞬時に理解できた。

「すまない・・・。食事に関してはオーガニック・スシのデリバリーを頼んである。それを食べてほしい」

「量は多いが・・・自分が多く消費するからな。好きなように食べてほしい」

チガサキはそう言って一室へと引きこもる。白紙のマキモノに大量のジツを封じ込むために!

「センセイ・・・」

トモヨはチガサキを見送ると自身も荷ほどきの為に部屋のほうへと籠った。
400 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/26(木) 19:51:47.61 ID:rMMuauvV0
GM「あれ?予定より1日ずれ込んでいる・・・まぁいい」

GM「すべての日程を1日ずらせばいいだけだ」

ーーーーーーーーーーーーーー
6/10 【ディフュージョン・アキュミュレイション・リボーン・ディストラクション】

昼頃

「あそこか・・・」

チガサキはマルノウチ・スゴイタカイビルの中から下を見下ろしていた。目下にはダークドメイン率いるザイバツ軍とリムジンが止まっている。

民衆たちは異様なアトモスフィアを感じ、誰も下を見ようとはしない。

その中にあってチガサキは異質であった。

チガサキはイヤホンを片耳に入れ、状況を探っている。

トランスポーターから送られた座標によってニンジャスレイヤーがマルノウチ・スゴイタカイビルに向かっていることはわかりきっていたので周囲に小型盗聴器を仕掛けておいたのだ。

結果としてリアルタイムで今起きていることを把握できるようになったのである。

目下ではザイバツのニンジャ・・・ダークドメイン、ワイルドハント、インペイルメントらが下車ている。

(さぁ・・・どうなる)

そう思った直後!イヤホンからクローンヤクザの悲鳴が聞こえ脳天が爆発するのを視認する!

(スナイパースリケンか・・・思った以上に厄介なことになりそうだな)

事態は一気に加速していく!そう思った直後自分のいるフロアよりも下のフロアから何者かが飛び降りている!

モータルであれば地面についた瞬間つぶれたトマトめいたことになるが、間違いなくニンジャ!その可能性は存在しない!

(片方は赤紫の装束・・・もう片方は白銀色、豹めいたフルフェイスメンポ・・・そしてあの超巨大槍か)

(あの大きさではどれだけの腕力があろうともおそらく通常の方法で攻撃はできない。となれば・・・突き落とす か)

瞬き1つするごとに刻々と事態が変化していく!

イヤホンから気味の悪い挑発的な哄笑が聞こえる!広場のオスモウ彫像の肩の上にもニンジャ!

(黒いマント・・・シルクハット。あのドクロめいたのは・・・ペイントか?)

イヤホンから会話がが聞こえる!

「ドーモ!ドーモ! ザイバツの皆さん、ゴキゲンヨ! 我々はアマクダリ・セクトである!」

(そろそろか)

チガサキはビルの窓のカギを外し、外へと出る。足場はあるので問題はない。

一般人たちは誰も止めようとはしない。むしろ失禁寸前だ。無意識のうちに溢れ出るカラテが有無を言わせないのだ!

なおも会話が聞こえてくる!

「ブラックウィドーは人見知りでな!エート、私はフューネラルです!」

(おそらくフューネラルというニンジャが首魁のようだな・・・)

次々にアイサツをする声がイヤホンから聞こえ、双方の口上が聞こえる!いくらかのやり取りの後・・・

「その態度、ザイバツへの反逆とみなす」

ダークドメインのその一言でイクサの口火が切られる!

(よし、行くか!)

ザイバツのニンジャのアイサツが終わり、フューネラルがステッキで指した先から巨大なタカアシグモめいた怪物が現れる!だがこれもニンジャ!フューネラルの紹介にあったブラックウィドーだ!

「ドーモ・・・ブラックウィドーです」

周囲のクローンヤクザを無残に踏み殺しながらのアイサツ!

(今!)

チガサキはマルノウチ・スゴイタカイビルの上層階から飛び降りた。

直後サイバー馬でインペイルメントが駆けつける!イッショク・ソクハツ!

双方のカラテが高まりあい、衝突しようとしたその時である!
401 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/26(木) 20:22:29.28 ID:rMMuauvV0
SMAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAASH!

両者の間にチガサキは落下する!拳を地面に突き下ろす形で落下!拳と地面の間に落下のエネルギーで圧縮された空気が暴発!周囲一帯を暴風が駆け抜ける!

突然の闖入者!そしてその姿!アマクダリ・セクトの面々に戦慄が走る!

ラオモト・カンが没した直後にあった襲撃。それによりソウカイヤ・・・アマクダリは膨大な被害を受けた。

とりわけ秘匿戦力とされたニンジャが皆殺しにされたのは相当の痛手であった。あれがなければアマクダリはもう少し有利な形で条約を結べていたであろう!

その秘匿戦力を皆殺しにしたニンジャが今!目の前にいるのだ!

その知名度たるやアマクダリ内部ではグランドマスターよりも圧倒的に上!最強最悪の戦力としてベイン・オブ・ソウカイヤと並ぶ扱いを受けているのだ!

「何の用だ。インクストーン=サン」

ダークドメインが不機嫌そうにチガサキに尋ねる。

「ドーモ。ダークドメイン=サン。突然の闖入シツレイしました。ですが・・・突然の戦争再開。拠点としては寝耳に水です」

「何か問題でもあるのか?」

「グランドマスターのあなたに意見を申すつもりはございません。が・・・このイクサでこちら側に一定の被害が出ればあなたのお立場も危ういのでは?」

キョート城は万魔殿。あらゆる姦計、陰謀が渦巻く世界。そこで決定的な隙を晒せば誰であろうと立場は一気に悪くなる。

独断での実質戦争再開。収穫がなく、被害があれば如何にグランドマスターとて・・・!

ダークドメインの反応を待たずにチガサキは続ける!シツレイではあるが問題はない!

「ですが、ダークドメイン=サンのお考えも理解できます。なので・・・」

チガサキの体からカラテが溢れ出る!ダークドメインを除くザイバツのニンジャは一斉に息をのんだ!

「微力ながらこのインクストーン、この作戦のお力添えをと思いまして」

鬼神と評される顔で凄絶な笑みを浮かべてチガサキはそう提言する!

「・・・・・・好きにするがいい」

ダークドメインは一拍あけてそう答える!言質は取った!

「ありがとうございます。・・・・・・さて」

チガサキは礼を述べたのちアマクダリの面々に向き直る。

「遅くなりました。ドーモ。はじめましてアマクダリの皆さん。インクストーンです」

それに対してアマクダリの面々がアイサツをし、最後に・・・

「ドーモ。インクストーン=サン。フューネラルです。あの夜のことはよく存じています」

更にフューネラルは続ける!

「ビクニ=サンは我々のアイドルであり、私もそのファンの一人だった。敵が討てるのは重畳!」

拭い切れない怒りがチガサキにも伝わる。

「ビクニ・・・?はて、そんなニンジャがいたとは」

チガサキは煽るように受け答える。心理戦は基本だ。

「いちいち殺したニンジャを覚えているほど暇ではないものでして。いやはや申し訳ない」

凄まじく露骨な挑発!神経を逆なでするとはこのことである!

「後悔させてくれよう!」

そうフューネラルが吠えた瞬間イクサの幕が切って落とされた!


ーーーーーーーーーーー
GM「墨石無双はっじまーるよー!」

GM「ちょっとどころじゃないほど長くなるので数回に分けて投稿するぜ」

GM「オタッシャデー!」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 20:24:17.31 ID:uGl7eBfWO
オツカレサマドスエ!
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 20:50:50.27 ID:cSFtn883o
ビクニ=サン、アイドルだったのか

オツカレサマドスエ!
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 20:52:48.61 ID:BYdMeSAZo
ソウカイヤは女ニンジャいないもんな…
そりゃ怒るわ
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 21:31:22.61 ID:f7f5I7U8o
オツカレサマドスエ!
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 21:41:10.76 ID:xQsyuD/DO


戦闘はオートか。設定上仕方ないんだけど、なんか強くなり過ぎちゃってオートで
戦わせるとメアリースーっぽくなっちゃうからあんまり長々と戦闘するのはちょっとな
赤黒すらも圧倒する最強の鬼神インクストーンよりも、クソ強い設定なのに
コンマ運悪くて変な所でドジをする我等が主人公チガサキの方が好きだ
407 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/26(木) 21:52:14.73 ID:rMMuauvV0
GM「コンマ運がなくてドジるチガサキ・・・懐かしいな」

GM「まぁ複数VS複数だから安価で戦闘進行すると何回更新が必要かわからなくなるくらいだからね。しょうがないね」

GM「俺の事情で不定期更新&以前の更新時間に更新不可っていうのもかなり痛い」

GM「でも大丈夫。ドジれるイクサはまだ用意されてるから!」
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 21:53:28.46 ID:Cy0U5dkwO
こっそり豊満なクモ・ニンジャクランのニンジャが……?
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 22:10:54.59 ID:BYdMeSAZo
正直この場でチガサキの相手が務まるヤツがほとんどいないんだよな。フューネラルはダドメと
一騎討ちだし、あとはベイン兄貴くらいか。チガサキはベインと一騎討ちでも良かったかもね

…まあそれでもオート戦闘だと普通に勝っちゃいそうだが。何せサラマンダー倒しちゃったからなぁ
正直グランドマスター相手でも勝てちゃうだろっていう。ちょっと強くなりすぎた感はある
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/26(木) 22:57:45.02 ID:Q2HT/lR4O
コンマ運が悪いチガサキか・・・はじめの昇格試験のサンシタソウカイニンジャとの戦闘を思い出すな
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/27(金) 01:21:14.88 ID:gS+k3a3x0
オツカレサマドスエ!
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/27(金) 13:00:44.56 ID:3BrDLSdpO
英雄ドラゴンベイン=サンならチガサキ相手でも五分に近い戦いができる…はず
インファイターだから間合いに入ったらジツを封じられるし
ツラナイテタオスをリバースアイキドーで受け流すのは流石に厳しいだろうし
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/27(金) 13:45:38.51 ID:VJDZXCaso
でもベイン=サンは奇襲を生かした初撃を決めそこねると結構弱いんだよな。ネザルにも大将にも
デカめの一撃もらってるし。圧倒的過ぎない現実的な強さが好きだけど

もうチガサキを倒せるグラマスって、総合力最強のイグゾーか実質三対一のケイビイン、
あとは倍速チートなスロハンくらいしかいない気がする…でも原作の強キャラがやられるのはなんか嫌だな
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/27(金) 17:34:19.25 ID:BcN9w5rDO
この流れだとピンクメンポと遭遇するよね
415 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/27(金) 22:29:20.32 ID:/kpYUSKF0
だがチガサキは意にも介さずフューネラルから離れ、ほかのアマクダリの面々に向き直る。

「どういうつもりだね?インクストーン=サン」

フューネラルは露骨な挑発をされ続け怒り心頭だ。

「大将首は大将に譲るが道理。自分はほかのサンシタでも片づけるとしよう」

あくまでこの作戦の長はダークドメイン。彼より戦果を挙げることはシツレイに当たると考えたのだ。

だがそれだけではない。

(ツラヌイテタオス・・・文字通り刺突用の超巨大槍。大型の得物を持つのは2種類しかいない)

(単なるバカかそれとも相当の実力者か。どちらにせよ警戒に値することは事実だ)

(実質この戦力で真っ向から対抗できるのは自分くらいか・・・?)

アマクダリの面々にもいつのまにか要警戒の相手が増えていることを認め、それに対応するための行動でもあったのだ。

「フン」

ダークドメインはチガサキを一瞥すると一歩前へと進みフューネラルと対峙する。

「「始めるか」」

ダークドメインとチガサキは同時に同じ言葉を発した。ダークドメインとチガサキはなにも打ち合わせはしていない。武闘派としての本能がそう言わせたのだ!

それより一瞬遅れてすべてのニンジャが動き出す!

(!! 消えた!)

直後チガサキはドラゴンベインの姿を一瞬完全に見失う。

「イヤーッ!」

そう認識した瞬間チガサキは高速バック転によりブラックウィドーの巨大サイバネ蜘蛛の足元へと滑り込む!

ドラゴンベインがどう槍を使うかわからない以上、その姿を見失うのは致命的。

ならば同士討ちを誘発させることに加え、それを避けるための攻撃を躊躇させる狙いで移動したのだ。

ブラックウィドーの巨大サイバネ蜘蛛も巨体に見合わず高速で動いているが、カラテを鍛えに鍛えたチガサキからすればオモチャである!

「イヤーッ!」「フーンク!」

チガサキとインペイルメントがそれぞれ別の足に攻撃を加える!

インペイルメントはその大業物ザオ・ケンで関節部を刺突!チガサキは鋭い蹴り上げでこれまた関節部を殴打!

チガサキの蹴りは蜘蛛足を破壊するには至らないが、関節部の一部を破壊し、変形させることは可能!

人工的な関節は1ミリでも変形すればその機能性を大きく損なう。ましてやチガサキの蹴りでの変形幅は・・・5センチ!その部分の足は使い物にならない!

「・・・・・・!」

一度に2本の足を潰されブラックウィドーに一瞬の焦りが見える!

CRAAAAAAAAAAAAAASH!

次の瞬間ドラゴンベインのツラヌイテタオスが装甲車を真上から貫通!一瞬で装甲車は鉄屑と化し、爆発四散!

(なんというニンジャ跳躍力。目の前で跳ばれては一瞬見失うのも無理はない。だが・・・攻撃方法は理解した!)

ブラックウィドーのサイバネ蜘蛛は2本の足を実質破壊されたため動きが鈍る!

「ザッケンナコラー!」

ロケットランチャーを装備したヤクザが照準を合わせた瞬間、ヤクザの頭部が爆発破砕!スナイパースリケンである!

「イヤーッ!」

チガサキはそれを認識するや否やサイバネ蜘蛛の上部にある本体めがけ跳躍!これではスナイパースリケンの餌食ではないか!アブナイ!

実際チガサキの視野には高速で自分の脳天目がけ飛来するスナイパースリケンが見えている!

チガサキはそのスリケンを利き手ではないほうの手の指でつまみ、スリケンの飛来を強制的に止めた!なぜ!?

チガサキはロケットランチャーのヤクザの死亡から飛来するスナイパースリケンの飛来方位を特定。そこに正面を向け跳躍したのだ!

スナイパースリケンがなぜ脅威なのかといえばその圧倒的速度と小型さによるステルス性とでもいうべき性質!

だがそれよりももっと速く、威力のあるカラテを見切りあったチガサキからすれば速度は武器にならず、ステルス性も視界のド真ん中に映れば皆無!この結果は必然!

「イィィィィィ・・・・・・」
416 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/27(金) 23:10:30.83 ID:/kpYUSKF0
チガサキはスナイパースリケンのインターバルの間にブラックウィドーの顔面めがけジキ・ツキめいた予備動作を行い・・・

「ヤァアアアアアアアアッ!」

ダークドメイン以外は腕そのものが消えたと見えるほどの速度で突きを繰り出した!

「・・・!」

ブラックウィドーの頭部が消し飛び爆発四散!ナムアミダブツ!

通常のニンジャであればゴミクズめいて吹き飛ばされるはずだ。だがブラックウィドーは本体の体重よりもサイバネ蜘蛛の重量のほうが圧倒的に重い!

その為吹き飛び、転がることによって軽減できるはずのダメージが軽減できず、100%の威力を保ったチガサキのジキ・ツキがその肉体に突き刺さったのだ!

その結果は・・・ご覧の通りである!

チガサキは着地し、ほかの面々に向き直る!

「まずは1匹」

アマクダリの面々に衝撃が走る!よもや数瞬の間で戦力を1つ失ったのだ!

「イヤーッ!」

この事態を重く見たのかドラゴンベインは装甲車に突き刺さったツラヌイテタオスを引き抜き、チガサキめがけて跳躍!

その先端にはニンジャの残骸がこびりついている。プリンセプスの成れの果てだ!

プリンセプスはツラヌイテタオスの超重量体を貫通され、哀れ一撃でクズ肉めいた死骸となり、大槍にまとわりつく筋繊維でしかなかったのだ!

「イヤーッ!」

ドラゴンベインはチガサキいる場所目がけツラヌイテタオスを突き下ろす!

ZOOOOM!

チガサキは最小限の動きで、ほかの面々は飛びのいて回避!道路に四角錘の穴が開く!

だがチガサキの目は恐ろしいほどに怜悧だ。まるで興味を失ったかのように!

「イヤーッ!」

ドラゴンベインは再び跳躍!ツラヌイテタオスを鎖で引き抜いた!

「阿呆が」

次の瞬間鈍い音が2回響き、ドラゴンベインはあろうことかツラヌイテタオスを掴みそこなう!一体何が!

ドラゴンベインが状況を確認しきる前にチガサキは行動に移る!

ニンジャといえども物理法則の下で生きている。重力に引かれドラゴンベインが落下してきたのだ!

片手は鎖を握ったままの状態でドラゴンベインは片腕でガードの構えを取った!その瞬間!

「イヤーッ!」「グワーッ!」

待ち構えていたチガサキの重いカラテが突き刺ささりドラゴンベインは吹き飛ばされる!

一拍後鎖に引かれツラヌイテタオスがドラゴンベインの手中に戻る!その四角錘の先にはクズ肉と・・・墨!墨である!

チガサキの片手には真っ白な巻物が2巻、広げられた状態だ!

古くからこのスレにお住いの方ならばご理解いただけるだろう。チガサキの戦術を!

ドラゴンベインはツラヌイテタオスを引き抜くときにどうしても鎖を使って引き上げる。それは己が跳躍し、突き下ろす という攻撃をするために必須のことだ。

そして引き上げたツラヌイテタオスを掴みなおし、急降下する。これが彼の戦術だ。

だが鎖を使って引き抜いた一瞬はツラヌイテタオスは完全に宙に浮いた状態。外部からの衝撃に非常に弱くなっているのだ!

チガサキはそこをスイボク・マグロで錘の先端を狙い撃ちにしたのだ。

一瞬の猶予しかないためジツを発動するには遅すぎる。よって昨日準備しておいたマキモノを展開したのだ。

結果宙に浮いたツラヌイテタオスは2回の横からの強力なベクトルにより振り子めいて揺られ、ドラゴンベインはツラヌイテタオスを掴みそこなったのだ。

その後体制の立て直しもままならぬまま重力に引きずられ落下。そこに強力なカラテを叩きこまれたのだ。

(ジェノサイド・カッターを使うにはちょっと高度が足りなかったな・・・)

(溜めもしっかりできなかった。仕留めるどころか骨すらへし折れなかった。だが・・・ダメージは浅くないはずだ)

(さらに言えば弱点を突かれたことにより同じ戦術は使ってこない。千載一遇のチャンスだったんだけど)

周囲の状況を確認してみればコロッシヴとガーディアンが1対1。そこにインペイルメントが加わろうとしている。
417 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/27(金) 23:38:45.51 ID:/kpYUSKF0
チガサキとワイルドハントは槍を掴みなおしたドラゴンベインの次なる行動に備えるべくにらみ合っている。

ダークドメインとフューネラルの方は・・・今、決着が付いたようだ。

ダークドメインより少し離れた地面に方から上を丸く削り取られたフューネラルの死体がある。

(あのような形状で死亡する・・・いったいどういうジツなんだろうか)

チガサキはダークドメインのジツに興味を持ったが今はそれどころではない。

「あとは適当にやれ」

ダークドメインはそう言い放つとスゴイタカイ・ビル目指して歩を進めた!

戦局は完全にアマクダリがジリー・プアー(徐々に不利)どころではなく、完全に劣勢である。

GM「おいおい・・・いくらお望み通りとはいえヤバくないか?」

首魁のフューネラルが死に、足止め役のブラックウィドーも早々に死亡。

実質残っているのはドラゴンベインとゴロッシヴだけで、そちらも2対1という状況。

GM「つーかナンデ?ナンデ貴方がこっちの世界にまで干渉してくるの?ミーミーのせいなの?」

特にコロッシヴの不利さは尋常ではない。

ガーディアンとゴジュッポ・ヒャッポな実力状況にインペイルメントが加わろうとしている。

GM「大人しく本編のほうに引きこもって頂ければいいじゃないですか・・・スピンオフも書籍版ならあるんだしさ!」

可能であればツラヌイテタオスを投擲するなりしてドラゴンベインが加わればよいのだが、チガサキとワイルドハントがそれを許さない。

仮に仕掛ければあっという間に距離を詰められ、致命的なカラテが突き刺さるのは間違いないだろう。故にドラゴンベイは動けない。

動けば死ぬ。だが動かなくてもいずれは4人のニンジャに囲まれ警棒で叩かれて死ぬ。絶体絶命の窮地であった。

スナイパースリケンのインターラプトも望み薄である。スナイパースリケンを指で挟んで止めるという芸当をなした鬼神相手には分が悪い。

GM「迷ったの?迷っちゃったの?帰り道教えますから、お願いですから出てこないで!シナリオ壊れちゃう!」

ましてや方位はすでに割り出されている。チガサキが有利な状況を見越してスナイパー抹殺に動かないとも言い切れない。

ドラゴンベインは冷静にこの状況を分析し、どう被害を抑えてこの窮地を脱するかということに思考がシフトしていた。

GM「やめてぇぇえええええええ!アイエエエエエエ!」

(なんだ?鬱陶しいな・・・)

チガサキの耳に聞いたことがあるようなないような声が先ほどから聞こえている。非常に動揺しているようだ。

「「「「「「!!」」」」」」

次の瞬間6名のニンジャ全員の意識が空中へと向かった!ザイバツ・アマクダリ双方にこれまでとは別種の緊張感が生まれたのだ!

「なんだ、あれは」

ガーディアンが声を発する。

空中のポイントが唐突に歪み、突如として人の形をした選考が落下してきた!

人型の閃光はブラックウィドーの残骸を蹴って飛び上がり回転しながら着地した。

閃光は失せ・・・異様なニンジャの姿が明らかになる!

GM「しょうがない!とっととご退場願うぜ!頑張って干渉しよう!」

流水めいた光沢を持つ、ピンク色のニンジャ装束。

正体不明の金属で出来ていたメンポは官能的な流線形を描いて顔全体を覆い、目元には細い横一線ののぞき穴が開いている。

彼・・・おそらく男と思われるそのニンジャは・・・・・・ゆっくりと立ち上がった。

GM「すまない。ザ・ヴァーティゴ=サン!この世界線はあなたが関わるとちょっと厄介なことになるんだ!」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/27(金) 23:46:37.92 ID:1/Ek1nVXo
クズ肉=サンはやっぱクズ肉になる運命なのね
419 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/28(土) 00:04:26.20 ID:QSEwgNi+0
GM「クズ肉=サンの一世一代の晴れ舞台を書かないわけにはいかないからね。しょうがないね」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 00:20:39.72 ID:LdpqkuqDO
クズ肉=サンのことプリンセプスって言うのヤメロ!
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 00:45:30.89 ID:NZbI4h4p0
ドラゴンベイン=サンの得物はツラ「ヌ」イテタオスではなくツラ「ナ」イテタオス
これはGMニンジャ=サンのケジメ案件では?
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 00:59:59.57 ID:zeRP+jJLO
アレなんでヌじゃなくナにしたんだろうな
語感的な問題か

まぁ、そういう語は既に色々あるし考えても無駄だろうとは思うけど
423 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/28(土) 08:36:03.92 ID:IjXOSTKG0
GM「ファッ?!確かにツラ【ナ】イテタオス だ。これはケジメだな」
424 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/28(土) 09:04:33.43 ID:IjXOSTKG0
「!」

チガサキは本能的な危機を感じその場から飛びのき、距離を取った。

2次元の存在が3次元に物理的に干渉することはできない。だが3次元は2次元に干渉することが可能だ。

この瞬間チガサキは3次元の住人が2次元に降り立ったようなイメージを感じ、戦ってはいけない と本能的に察したのだ。

彼がなぜそれを感知することができたのか・・・それは似たようなニンジャと交流があったからなのかもしれない。

それに遅れてその場にいたすべてのニンジャが距離を取った。言葉はなくとも異様かつ危険な存在であることは共有していたようだ。

ギュン!

スナイパースリケンが異様なニンジャめがけ飛来する。

「010001010」

異様なニンジャは片手をそちらへ向け、手を握りこむとスリケンは米粒ほどの大きさに圧縮され、地面に落下した。

異様なニンジャはアイサツめいた動作を繰り返すが意図が伝わらず、肩を竦めた。

直後クローンヤクザのほうへと跳躍し、首を捩じ切るとその血液で地面にショドーをした。そこに書かれるは・・・!

「ドーモ」「ザ・ヴァーティゴです」

「あれ?声が出たぞ。取り越し苦労かよ」

「ザッケンナコラー!」

反射的にクローンヤクザが一斉にアサルトライフルを射撃しようとした瞬間である!

「「「「「「アバーッ!」」」」」」

クローンヤクザの首が全て飛んだ!そこには再び謎の空間の歪み!

異常事態にも関わらずチガサキたちニンジャは凍り付いたように動かない!

空間の歪みから01ノイズをまき散らしながらニンジャが降り立つ。そのメンポには・・・GM!

GM「ドーモ。ザ・ヴァーティゴ=サン。GMニンジャです」

「ドーモ。GMニンジャ=サン。ザ・ヴァーティゴです」

異様なニンジャ同士がアイサツをするが、周囲は一向に動かない!まるで時が止まったかのように!

「あんたは・・・すまんな、多分俺の主観時間で二万年くらい・・・」

ザ・ヴァーティゴの言葉を遮りGMニンジャが口を開く。

GM「どちらにせよ来る世界線を間違えてるぜ。ザ・ヴァーティゴ=サン。帰り道を用意するから可能な限り何もせず帰って欲しいんだ」

「ワッザ?!」

ザ・ヴァーティゴが驚愕の声を上げる。どうやら目の前のニンジャは全てを知っているようだ。ましてや帰り道を用意するとまで!

「アンタ、俺が誰だが知っているのかい?」

GM「大よそはね。だが・・・アンタはこの世界線にいられるとマズいんだ。大人しく帰ってくれるとありがたい」

GMニンジャは再び要求を伝える!

「分かった。1人見慣れないニンジャもいるみたいだしな。でも・・・あいつら俺に敵意ムンムンだぜ?」

ザ・ヴァーティゴは周囲のニンジャたちを指さす。

GM「身を守る程度、防衛の範疇なら別に攻撃してもいい。道を作るのに少し時間がかかるからできるだけしのいでくれ」

「OK!」

ザ・ヴァーティゴは快諾する。

GM「じゃぁ止まっていた時間を動かすから。それとクローンヤクザの首はねはアンタのせいにされるぜ。ヨロシク」

「アイエッ!?」

「どちらにせよ狂人だ。何であろうとアマクダリと同様に始末せよ」

ワイルドハントが断じた。

「イヤーッ!」

ザ・ヴァーティゴに突進するガーディアン!

大盾の縁をギロチンめいて横なぎにする!
425 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/28(土) 09:27:29.73 ID:IjXOSTKG0
「010」

ザ・ヴァーティゴは両手で大盾を挟み込み、止める!

ガーディアンはビックカラテ筋肉を盛り上がらせ、大盾をギロチンめいて押し込みにかかる!

「フーンク!」

その背後から突き刺しにかかるはインペイルメントのザオ・ケン!

「010」

ザ・ヴァーティゴは後ろ足でヤリめいたキックを繰り出し、ザオ・ケンの切っ先を逸らしつつガーディアンの大盾を力任せに剥がしとった!

「バカなーッ!?」

ガーディアンは驚愕し叫ぶ!ザ・ヴァーティゴは盾を抱えたまま後方へと跳躍回転する!

チガサキとワイルドハントはザ・ヴァーティゴを横目で睨み、けん制するが動かない!

2名はアマクダリの2名をけん制している最中なのだ!

「コロッシヴ=サン。潮時だ。撤退命令が出た。フューネラル=サンが死んだ以上、これ以上は蛇足」

「アニキ」

「イヤーッ!」「イヤーッ!」

コロッシヴがそう言うと2名のニンジャは跳躍し、撤退した!

チガサキとワイルドハントは追撃を仕掛けない。戦えば鬼神がいる以上有利にはできるだろうが殲滅が目的ではない。

アブバチトラズを狙い功を焦れば自滅する可能性があるのだ。

「さて」

チガサキとワイルドハントは残るピンクのニンジャに意識を向ける。

「00101」

ザ・ヴァーティゴは抱えた大盾に力を籠めると大盾は歪み始める。更に所々圧縮され、引き伸ばされた大盾は巨大な斧めいたフォルムを取った!

これにはさすがのチガサキも閉口する。ザ・ヴァーティゴは頷くと人差し指で斧の側面に「テツノオノ」とルーンカタカナを刻印した。

「010」

そしてそれを投げる!

「!」

インペイルメントはとっさの跳躍によりこれを回避することに成功する。だがガーディアンは盾を破壊されたことに一瞬動揺し、よけ損ねた!

「サヨナラ!」

ガーディアンは胸から上を横一文字に切断され爆発四散!ナムアミダブツ!

ガーディアンが爆発四散すると同時にテツノオノはガーディアンの背後にあるバイクなども切断し、ブーメランめいてザ・ヴァーティゴへと戻ってきた!

(こいつはヤバイ。今まで出会ったニンジャの中でも規格外・・・!)

チガサキは厳戒態勢を整えたとき、頭の中に先ほど聞いた声が響く。

GM「遅くなってすまない!ザ・ヴァーティゴ=サン!門ができたぜ!」

突如目の前のピンクニンジャが0と1の数字の集積物に還元され始め、あっという間にその全身へとテツノオノも巻き込んで広がった!

「フーンク!」

インペイルメントがザオ・ケンを突き刺そうとするが何もない空間を虚しく突いただけであった。

異形のニンジャは破壊の痕跡だけを残して、来たとき同様唐突に消え去ったのだ。

「フーンク!フーンク!」

インペイルメントがザオ・ケンを振り回すが空気を切るだけである。

チガサキは背後から近づき、手を置く。

「これ以上は無駄だ」

そういうとインペイルメントはザオ・ケンを振るのをやめた。

「広場は制圧した。それだけのことだ」

ワイルドハントがそう発し、イクサの幕は閉じた。
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 13:22:05.56 ID:LdpqkuqDO
進行はツイッター版だから、この後はダドメ爆発四散からの撤退?

物理書籍しか読んでないので流れがいまいち把握できてない
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 20:34:10.92 ID:GbTQYjdp0
ナラク覚醒でヌンチャク装備のフジキドが待ってるからなあ
428 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/29(日) 15:44:00.80 ID:bAFpqi260
GM「俺の方としてはこの原作EPの時系列として

赤黒がビルに侵入。ナラク復活へ

アマクダリVSザイバツ(ダドメ一行)戦闘開始

ダドメがフューネラル撃破。ビルに侵入。 ナラク復活

赤黒VSダドメ ザイバツ+アマクダリVSザ・ヴァーティゴ 勃発。ダドメ、ガーディアン死亡。

ザイバツ撤退。赤黒地表へ

こんな感じで進行させてる。つまり・・・だ。どちらにせよ・・・」
429 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/29(日) 16:53:39.58 ID:bAFpqi260
「我々も拠点へ一旦帰還するぞ」

ワイルドハントがザイバツの面々に指示を送る。あとはダークドメインの帰還を待つだけなのだ。

ヘタに出迎えて機嫌を更に損ねれば自分たちの命が危ないのだ。

「フーンク」

インペイルメントはそれに従い、移動を開始する。

「いや。自分は様子を見てくる。胸騒ぎがするんだ」

だがチガサキは従わず、ダークドメインの様子を見に行くと宣言した。

「正気か?インクストーン=サン。ダークドメイン=サンの機嫌は最悪だ。拠点に戻ればバイタルサインで状況は把握できるんだぞ」

「それでも、だ。相手はニンジャスレイヤー。何があるか分かったものではないし・・・何より遅い」

ワイルドハントの顔が険しくなる。真意はどうであれ暗にグランドマスターの実力を疑っていると取られても仕方のない発言だったのだ。

「まぁ様子を見てくるだけ。そう時間はかからないよ。先に戻ってくれ」

チガサキは無言の圧力も無視して歩を進める。その言葉とは裏腹に内心は相当焦っていた。

ニンジャのイクサが長期戦になることは極めて稀である。

実力の均衡、手札の把握、数回の対峙経験が揃っていたとしても、事態が動けば勝負は一瞬だ。

フューネラルの死に様からしてダークドメインのジツは必殺性が高いものと察することができる。

ならば猶更これほど時間がかかることなど起きえないことなのだ。

「好きにするといい」

「好きにする」

ワイルドハントとチガサキはそう言葉を交わし、行動を始めた。

チガサキはマルノウチ・スゴイタカイビルのエントランスを進んでいき、警備室へと立ち寄る。

客用エレベーターではなく業務用のエレベーターに用があるのだ。

そこにはカーボンフスマが力任せにこじ開けられた形跡があり、警備員が猿ぐつわをされ、泡を吹いて失神している。

1名ほど心停止し、すでに事切れているがこれはダークドメインの仕業だろう。

(久しぶりにハッキングをすることになるか・・・)

お忘れであろうがチガサキはテンサイ級ハッカーもこなせるゼネラリストである。コワイ。

ポーン という音とともにエレベーターが地上へと到着する音が響く。

(厄介だな・・・一般人だと叫ばれる。気絶させなければ・・・)

そう思いチガサキは行動の準備を取り、エレベーターの扉が開く。そこには!

「「!!」」

「「イヤーッ!」」

チガサキは大きく飛びのきなるべく広い場所にでる。扉が開いた瞬間目に入ったのは赤と黒の装束!忍殺のメンポ!間違いない!

「ドーモ。ニンジャスレイヤー=サン。インクストーンです」

「ドーモ。ニンジャスレイヤーです」

チガサキとニンジャスレイヤーはアイサツをする。チガサキの嫌な予感は半ば的中してしまったのだ!

「ひとり、ニンジャが会いに行っているはずだが・・・どうした?」

「あの小僧手品を使うニンジャか。殺した。グランドマスターも大したことはないな」

チガサキが大きく顔を歪める。ダークドメインは死んだのだ。死神にやられて!

「そしてオヌシもここで死ぬことになる」

「どうかな?」

チガサキとニンジャスレイヤーはニジニジと動きながらカラテを構え、対峙する。

何度も対峙し、カラテを交えた相手だが今回は違う!明らかに違う点を2つチガサキは見つけていた!

1つ目は腰に掛けられているヌンチャク。血液が付着しているようで、ダークドメインの血で間違いないだろう。

(ニジャスレイヤーが武器を使う?今まで1度もそんなことは・・・だがそれよりも!)
430 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/29(日) 17:13:01.79 ID:bAFpqi260
もう1点はニンジャスレイヤーが放っているアトモスフィアである。

(まるで憎悪を煮詰めたような・・・この雰囲気には覚えがある)

古くからこのスレにいる方々はご存知であろうが、チガサキはアンプレンティス時代、ソウカイヤ健在の時代にニンジャスレイヤーに殺されかけている。

幸い仕掛けておいた麻痺毒が効果を発揮し、辛うじて生還できた。その時に放っていたアトモスフィアを覚えていたのだ。忘れようはずもない。

「・・・どうやらここに来たのはパワーアップの為とみて間違いないな。以前は放っていたアトモスフィアを感じる。何たる失態。あの時殺しておくべきだった」

「その減らず口もここまでだ。ニンジャ[ピーーー]べし」

一方のニンジャスレイヤーも穏やかではなかった。ナラクが復活したとはいえ相手は己を殺そうと思えば殺せた相手。

ナラクの復活を入れてゴジュッポヒャッポに近いと推測していたのだ。

(ナラク、起きろ!)

ニンジャスレイヤーは内に眠るナラク・ニンジャを強制的にたたき起こす。ナラクの力なくば今度こそ殺されるやもしれないのだ!

(((やかましいフジキド!儂をたたき起こしおってからに!それほどの強敵か?)))

(強敵だ。今ここで滅さねば後々にまで禍根を残す!)

(((よく見ればスミエ・ニンジャクランのサンシタではないか!こんな下らぬ相手に苦戦するのか!嘆かわしい!)))

(私は何度も奴を仕留め損ねている。それどころか斃されかけた相手だ。先ほどのニンジャよりもはるかに強敵!)

(((何たるブザマ!儂が体を使えばこんなニンジャなぞ・・・!まぁよい)

ニンジャスレイヤーはヌンチャクを展開!

【モータルの怒りを!知るがいい!】

(!)

チガサキは、チガサキの内なるソウルはその怨嗟めいた声に一瞬怯んだ!

「イヤーッ!」

すかさずニンジャスレイヤーはヌンチャクを振るう!

「イヤーッ!」

チガサキは黒壇に繋がる鎖を殴打!ヌンチャクを弾こうとする。だが!

クォーン!

「グワーッ!」

確かに弾いたはずのヌンチャクがチガサキの側頭部に直撃!悶絶!

(バカな!弾き損ねたのか!?それにこの重さ!カラテの直撃と変わらない!)

「イヤーッ!」

ニンジャスレイヤーは尚もヌンチャクを振るう!

(もう一度だ!)

「イヤーッ!」

チガサキは黒壇に繋がる鎖を殴打!ヌンチャクを弾こうとする。だが!

クォーン!

「グワーッ!」

先ほどとは逆の側頭部にヌンチャクが直撃!悶絶!

(バカな、ありえない!このままではまずい!)

「イヤーッ!」

チガサキは間合いから逃れようと飛びのく!

「イヤーッ!」

だがニンジャスレイヤーは意にも介さずヌンチャクを振るう!

クォーン!

「グワーッ!」

またしても側頭部に直撃!悶絶!頭巾が血液で濡れる!
431 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/29(日) 17:42:33.54 ID:bAFpqi260
(バカな!鎖が・・・伸びている!)

「・・・ッ!」

チガサキの視界が一瞬歪む。カラテの直撃と変わらない重い一撃が3度突き刺さったのだ!無理もない!

危機を認識した瞬間チガサキは臆面もなく完全防御の構えを取る!

「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」

ここぞとばかりにニンジャスレイヤーはヌンチャクを振るう!鎖が伸びチガサキを打ち据える!

「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」

チガサキは必死で頭部への直撃を腕でガードする!だが、余りにも重い!腕が折れそうだ!

(このままでは・・・!)

久しく味わうことのなかった死の恐怖。それによりニューロンがオーバークロックされチガサキの思考が極限までクリアになる!

その思考から得られた結論がチガサキに1つの冒険を生んだ!

「「イヤーッ!」」

何度目か分からないほど振るわれたヌンチャクをニンジャスレイヤーが再び振るう!それと同時にチガサキもガードを外し、動いた!

チガサキの目標はニンジャスレイヤーなどではなく、ヌンチャク!直撃しようという黒壇部分だ!

クォーン!

「グワーッ!」

チガサキの指が軋む!だが目論見は成功した!

鎖を叩いてもさらに伸びて直撃する。かといって掴めばニンジャスレイヤーがカラテを構え眼前に迫る。ならば!

ダメージ覚悟で黒壇部分にカウンターを叩きこみ、ヌンチャクを振るうタイミングを破壊する!

「イヤーッ!」

ニンジャスレイヤーは再びヌンチャクを振るう!

一度や二度でタイミングを破壊することは不可能。だがそれが累積すればその限りではない!

「イヤーッ!」

クォーン!

「グワーッ!」

再び指が軋む!だが先ほどよりも大きくヌンチャクを叩き返すことに成功する!

「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」「「イヤーッ!」」クォーン!「グワーッ!」

チガサキはダメージも意に介さずヌンチャクにカウンターを叩きこみ続ける!拳で、腕で!

ニンジャスレイヤーとチガサキの間でやり取りされる黒壇のヌンチャク!まるでピンポンめいて打ち返しあう!そして!

「「イヤーッ!」」

クォーン!

「グワーッ!」

腕でカウンターをしたチガサキ!ついにヌンチャクを大きく叩き返し、次の攻撃まで少しの時間を稼ぐことができた!だが!

(折れた・・・!)

今までにない強力なカウンターを叩きこんだせいで、ドウグシャのブレーサーがありながらチガサキの腕が折れた!ブレーサーも変形している!

(今しかない!今しか!)

「イヤーッ!」

チガサキはあらんかぎりの脚力で戦場を離脱しようとバックステップを刻む!

「イヤーッ!」

対するニンジャスレイヤーもチガサキを仕留めんとヌンチャクを振るいながら距離を詰める!

「イヤーッ!」

チガサキは尚もヌンチャクにカウンター!指の骨が折れるが意に介さない!

そしてついに血まみれのチガサキはヌンチャクの殺傷範囲から脱出することに成功する!
432 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/29(日) 18:14:05.83 ID:bAFpqi260
「ハァーッ・・・!ハアーッ・・・!」

チガサキは出血とダメージで荒い息を吐く。

対するニンジャスレイヤーもヌンチャクによる攻撃をやめ、チガサキを見据え続ける。

「随分と・・・厄介なヌンチャクだな。ここは・・・一旦引くとしよう。次は同じ手は食わんぞ。オタッシャデー!」

チガサキは戦場を脱し、拠点へと帰還する!だがニンジャスレイヤーはこれを追わない!なぜ!?

(時間切れか・・・仕留めておきたかったが!)

ダークドメインとのイクサでナラクは一時的な休眠状態にあった。それを叩き起こしたのだ。長くはもたない。

共振状態が切れ、ヌンチャクがU字に収納される。

此度のイクサはヌンチャクの脅威にさらされたチガサキだけでなく、ニンジャスレイヤーも焦っていたのだ。

これでニンジャスレイヤーは ナラク復活による増強 と 聖なるヌンチャクによる中距離攻撃 の2つを見切られたのだ。

次に見えるときは何らかの形で対応されることは間違いない。

チガサキを斃す絶好のチャンスを逃してしまったのだ。

ましてや共振状態が切れた今、合い撃ち覚悟で挑まれれば無事で済む確証はない。

ニンジャスレイヤーもまた、ネオサイタマの雑踏に消えていった。



【ネオサイタマ拠点】

チガサキはボロボロになりながらも拠点へと帰還する。命に別状はないが、ダメージは甚大だ。

「インクストーン=サン!」「センセイ!」

見慣れた顔が心配して駆けつけてくる。

「命に別状はない。腕と指が折れただけだ。この場で治療してほしい」

駆けつけてきた医者にチガサキはそう告げ、さらに

「ワイルドハント=サンとアンバサダー=サンをここに呼んでくれ。皆も話を聞いてほしい。重大なことだ」

と告げ、緊急拠点会議の開催を宣言した。

暫く後拠点内最大の会議室にて拠点メンバー全員が揃い踏みしていた。

壇上に座るはチガサキ。医師に腕を治療しながら話を始める。

「まず・・・先ほどアマクダリとダークドメイン=サンの派閥+自分で抗争があったのは知っている者は知っていると思う」

「結果は勝利こそしたものの謎の闖入者もあってこちらの犠牲が3、アマクダリが2だ」

「それに加え・・・マルノウチ・スゴイタカイビルにニンジャスレイヤーを斃しに向かったダークドメイン=サンが敗北。死亡した」

周囲が一斉にざわめく。このネオサイタマの地でまた1人、グランドマスターが死神によって殺されたのだ。

「嘘だと思う者もいるだろうが・・・事実だ。バイタルサインも消えているはずだ。そうだろう?ワイルドハント=サン」

チガサキはワイルドハントに視線を送る。ワイルドハントは顔面蒼白で顔色がない。

「自分はイクサ後様子を見にスゴイタカイ・ビルに向かった。その時に丁度ニンジャスレイヤーと遭遇。イクサとなった」

「結果は・・・ご覧の有様だ」

チガサキが両手を上げる。片腕には強化カーボンギブスが巻かれ、片手の指の数本は痛々しく折れ曲がっている。額はガーゼが当てられ、縫われている場所もあった。

「正直・・・初見ということもあってこの有様になったが、おそらく次イクサになれば・・・何方かが死に、何方かが深いダメージを負うだろう。これ以上の」

「だから諸君には可能な限り戦って欲しくない。だが・・・いつか必ず、出会うときがある。その時の為に少し話をしようと思う」

そう切り出しチガサキはニンジャスレイヤーについて1つ1つ説明をし始めた。

とりわけ謎の鎖が伸びるヌンチャクと、彼のニンジャが放つ憎悪を煮詰めたアトモスフィアについて。

「・・・以上だ。各々気をつけてほしい」

そう言うと重苦しい雰囲気の中会議は閉幕した。チガサキの手の治療も終わっていた。

「それと・・・話がある。ワイルドハント=サン」

チガサキは冷酷にそう告げた。

ワイルドハントは観念したようにその場に残った。
433 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/29(日) 18:42:12.52 ID:bAFpqi260
当事者以外誰もいなくなり、閑散とする大会議室。

だが先ほどとは比べ物にならないほどの重い空気がその場を支配していた。

「さて・・・どうするつもりだ?ワイルドハント=サン」

チガサキは淡々と告げる。

「謎の闖入者と自分の負傷については仕方なし。だが・・・ダークドメイン=サン・プリンセプス=サン・クレアオーディエンス=サン・ガーディアン=サンの4名が死亡」

「ダークドメイン=サンの派閥に至っては、主を失ったことにより壊滅。ザイバツ・シャドーギルドが1日で失った戦力としては最大級だ」

「これほどの被害が出ると経緯はどうであれ・・・この作戦自体に無理があった。そう言わざる負えない」

「自分が加わってなければイクサは長期化。更に犠牲が増えたかもしれない」

「ニンジャスレイヤーへの認識が甘く、アマクダリの戦力を舐めた。そしてそのことでダークドメイン=サンに対して諫言できなかった。それがこの結果だ」

「理不尽だとは思う。だがすべては結果論だ」

「どう責任を取るつもりだ?」

チガサキは無慈悲にそう問うた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・然る後、対ニンジャスレイヤーの討伐部隊を編成する」

暫く黙った後、ワイルドハントは消え入りそうな声でそう返答する。

「それでニンジャスレイヤーが討てればいいだろう。だがどうするんだ?武闘派のグランドマスターが討たれ、自分もこの有様。どうやって対抗すると?」

「それにニンジャスレイヤーがいつまでもネオサイタマに滞在するとも限らない」

「今回はダークドメイン=サン主導だ。だから懲罰騎士としてもあまり強くは出ない。だが・・・」

チガサキは黙る。彼主導の作戦で再び大きな被害が出ようものならば・・・!

「・・・・・・・・・・・・情報収取を行い、奴の弱みを握り、それを徹底的に利用する」

苦し紛れにワイルドハントはそう答えた。

「それ があるかどうかは分からない。そこは任せよう。だが・・・しくじるようであれば」

チガサキは一旦言葉を切った。この後に続く言葉は・・・!

「腹を召すか、その手でニンジャスレイヤーを倒すまで挑むか。どちらかしか残らないと思ってくれ」

[ピーーー] と告げたのだ。

「肝に銘ずる・・・!」

ワイルドハントは苦しそうにそう返答した。

「話は終わりだ。万一、逃げ出そうものなら・・・」

「俺がお前を[ピーーー]」

そう言い残し、チガサキはトモヨの待つマンションの部屋へと帰っていった。

薄暗く、閑散とした会議室にはワイルドハントがただ1人残っていた。


【マンションの1室】

「センセイ・・・無茶しないでくださいって言いましたよね」

「ハイ。ゴメンナサイ」

チガサキは戻るや否やトモヨに泣きつかれ、正座させられ詰問を受けていた。

「まさかあそこまで強くなっているとは思わなかったんだ。それに生きて情報を持ち帰れた。成果は十分・・・」

そう言いかけてトモヨに睨まれた。

「ハイ。ゴメンナサイ」

「・・・もういいです。言っても聞かないでしょうし・・・ご飯にしましょう。お箸は使えますか?」

トモヨが観念し、食事になる。幸い箸を使う方の指は折られていない。

「大丈夫だ」

チガサキも立ち上がり、席に着く。トモヨが言い残すようにこう告げた。

「本当に・・・本当に、無理だけはしないでください・・・!」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 18:47:02.87 ID:al5rOpX2o
メ欄がsagaじゃなくsageになってますぞGMニンジャ=サン
435 : ◆WolEwA02oI [sage]:2016/05/29(日) 18:51:04.43 ID:bAFpqi260
6/11 早朝

チガサキはマンションの1室の寝室で目覚める。

昨日のトモヨの最後の一言が棘のように突き刺さっていた。

(おそらく次、対峙することになればどちらかは死ぬ)

チガサキはリアルな死を身近に感じていた。

生き残る確率は半々。死んだことを想定しなければならない状況だ。

(いい加減、覚悟を決めるか・・・)

死が身近にある以上、近い未来半々の確率でそうなる以上、いつまでも曖昧にはしていられない。

この手ではニンジャ治癒力があるとはいえ数日はまともに動くこともかなわない。丁度いいといえば丁度いい。

(どうするか・・・)

【5/30 21時に一番近い安価】

1:鍛錬を行う

2:ミッションは受けずに、自由に行動してみる

3:ニンジャスレイヤー関連の対策

4:隠れ家進捗を確認する ※ 室内を整備中

5:トモヨに思いを伝える★

6:完全自由安価 (記述のみ)

00:【HELP ME GM 残り2回】

★:シナリオ進行において重大な選択肢が発生します。また、完了後はチェックポイントとなり、後から変更も効きません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
GM「ここまで!長かった!」

GM「まぁいいタイミングといえばいいタイミングだよね」

GM「さてさてどうなることやら・・・オタッシャデー!」
436 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/29(日) 18:51:55.78 ID:bAFpqi260
GM「やっべ。豊満=サンのところに遊びに行ったままだった」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 19:03:46.73 ID:6q2xfHVbo
オツカレサマドスエ! 安価は5
なんだか墨石から死にそうなアトモスフィアを感じる……
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 19:15:56.93 ID:s2hk/5FVo
メタ的に赤黒は絶対死なないって確定してるのがキツイよね。ワイルドハント助けたかったけど、
厳しいなぁ。正直もうザイバツ抜ける前提で動かないとどうしようもない感じ
アブサーディティとか上手くやったよ。あのくらいの見切りの早さがないと生き残れん
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 19:40:16.68 ID:E9Prl0RX0
5 そういえばブレーサーの変形はフレーバー? 戦闘有るならアイテムも色々整えたい
ニンジャのスミエは所持1つまでだったっけか...マグロもうひとつ持って対応力奪った時に
マキモノ2つ本体1つの3発同時発射とか出来ればちょっとはダメージソースとして期待出来るか...?
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 19:44:32.82 ID:44uGqPcgo
マキモノはアイテム欄1つ消費なだけでアイテム欄をニンジャのスミエで埋め尽くすことも不可能ではないのでは?
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 20:15:21.56 ID:E9Prl0RX0
脛とか腿にもホルダー着けてマキモノ大量所持とか出来ればドウグ袋圧迫せず戦闘能力上げられるけど
マキモノのサイズでその辺変わってくるよなあ...
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 20:16:58.50 ID:UP/OF+jZo
カラテの邪魔になるのは避けたい
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 20:46:51.94 ID:E9Prl0RX0
>>442では開幕ブッパで身軽に成れば全然問題は無い
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 20:50:58.97 ID:44uGqPcgo
フルアーマーチガサキな?
445 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/29(日) 21:23:08.36 ID:bAFpqi260
GM「チガサキの何が一番辛いって自己回復能力が一切ないんだよね」

GM「デスドみたいに自分自身を自己修復できるわけでもないし、トモヨみたいにリジェネスキルがあるわけでもないし」

GM「殺られる前に殺る、食らう前に殺す、当たらなければどうということはない っていうスタイル」

GM「チガサキとしては持久戦や消耗戦、連戦を仕掛けられるとあっという間にジリー・プアーになるっていう」

GM「理論上は10個のマキモノも装備可能だけど、回復不可能、フックロープ、搦め手なしっていう瞬間速攻型になるのは間違いないね」

GM「なお裏ボス戦は道具、毒使用一切不可+防具・筆なしという鬼畜仕様」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 21:41:10.64 ID:E9Prl0RX0
そういや5って1日も使うかなあ?浅はかだった、秘薬も1つ買って3つにすれば良かったし
ザゼンもニンジャのスミエに変えれば良かったしマキビシもインプルーブドに入れ換えてりゃあ良かった。
今からでも変更効くなら可能な分はお願いします
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 21:50:18.43 ID:6q2xfHVbo
そういえば他のスレでは超長文記述はアウトとされるがこのスレではいまだにOKなのだろうか
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 22:03:58.05 ID:Ok1mPzLuo
サラマンダー=サンの時より厳しい…ヤンナルネ
449 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/29(日) 22:29:21.98 ID:bAFpqi260
GM「超長文記述?文章として整合性がとれていれば6行でも10行でも歓迎だよ」

GM「ただ一応グレーゾーンはある。完全に黒としては扱わないけどね」


GM「例えば1つの記述の中に【2つ以上の状況に対応する記述】があること」

GM「赤黒ヌンチャク戦で言えば

ひたすら回避に徹する。【もしくは】カウンターで打ち返す

【もしくは】って部分がアウト。これだと 【回避に徹する】 って内容と 【カウンターで打ち返す】 っていう行動が【並行して】存在してる」

GM「これを認めると【どちらか都合のいい部分を取捨選択できる】から、究極的には選択肢ごとに起きうる可能性全てに対応する記述をされると意味がなくなるから」


GM「ただし

ひたすら回避に徹するが、打ち返せるものがあればカウンターで打ち返す

ならグレーゾーンとしてコンマやその他の要素を加味して決めてく」

GM「後者がなんでグレーゾーンかっていうと、 【回避に徹する】 っていう【基本行動】の中に 【例外として】 カウンターが入っているから」

GM「これなら コンマきついからカウンターは無理だな とか コンマが緩いからカウンター打てるようにするか とか ファンブってるから裏目に出るようにしよう とか出来るからね」


GM「もちろん

カウンターで打ち返しながら距離を一気に詰める 

はOK」

GM「理由はシンプルで カウンターで打ち返す という動作の後に継続して 一気に距離を詰める ってどうさがあるから」

GM「都合のいい結果を抽出するわけでもないしね」


GM「ほかのスレはスキルメインっぽい感じがするけど、ここは記述、戦術メインだからね。生かすも殺すも記述次第」

GM「この条件がある以上改行なしなら3行記述が上限みたいなもんだし」
450 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/29(日) 22:35:17.46 ID:bAFpqi260
GM「簡単に図解するわ。ずれてたら脳内保管で。シチュエーションは前のレスと同じVSヌンチャク赤黒」


【NG】【並行記述】


  /────→回避に徹する
現在
  \────→カウンターで打ち返す



【グレーゾーン】【例外規定】


現在→回避に徹する─→回避に徹する
      \
       \──→打ち返せるものがあるなら打ち返す


【OK】【継続】


現在→カウンターで打ち返す→距離を詰める


GM「こんな感じ」
451 : ◆WolEwA02oI [saga]:2016/05/29(日) 22:44:38.47 ID:bAFpqi260
GM「もうちょい言及すると

〜〜〜ができなければ 〜〜〜する

っていうのがあるけど・・・これがグレーゾーンの極北」


GM「この場合 並行記述 に限りなく近いけど一応 例外規定 なんだよね」

GM「〜〜〜が【できなければ】 っていう条件が入ってるから、優先度としては前者が上で後者が下って分かるし」

GM「仮に前者と後者両方が成立出来て、後者の方が有利な場合でも 【成立するならば前者優先】って取れるからね」

GM「ギリギリ 都合のいい結果を抽出する並行記述にはあたらない って判断できる」


GM「めっさ長い記述されると判断に困るけどさ、これが記述安価SSの醍醐味だと思うわけよ」

GM「GMと参加者側の知恵比べってやつ?それが俺の楽しみでもあるんだし。利害の一致ってわけよ」

GM「だから記述安価は超歓迎。コマンド選択よりも有利にするって公言してるしね」

GM「オタッシャデー!」
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