男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その3-2

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112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/02(土) 20:02:03.27 ID:8882CE9DO
>>111
おつです
情報検索してると時間立つよね
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2016/04/02(土) 23:07:32.38 ID:br8YFE4UO
おつおつー
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/03(日) 12:01:27.22 ID:9jaj6d6iO
おつんつん
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/03(日) 19:30:34.01 ID:Aap/PF2K0
おつー
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/03(火) 08:36:46.02 ID:G7rQTHPS0
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/05(木) 06:01:33.04 ID:CQ9LPBKXo
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/06(金) 06:31:22.64 ID:RoUtnLDRo
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/10(火) 23:23:59.55 ID:uWNlGLyj0
120 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/05/11(水) 23:14:30.99 ID:dWvwF81po
とりあえず生存報告だけ
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2016/05/11(水) 23:16:47.19 ID:e2EIOQCMO
報告乙
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/18(水) 17:01:14.26 ID:HHptV1CO0
123 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/05/29(日) 10:49:42.47 ID:SsBL5xzGo
今日は来ました

保守めっちゃ助かりました(ダメダメ過ぎる

ではでは、投下していきます
124 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/05/29(日) 10:51:20.28 ID:SsBL5xzGo
同「それで、これどういうことしてんの?」

男「あ、説明されてないんだ、僕も詳しくは知らないんだけれどさ」

同「女ちゃんがバラバラになってたというか、そこにまだ一人残ってるけど」

初「あ、私? 私は良いんだよね、これで」

初「そもそも私は学校の幽霊だしね、分離してしばらく経つしそろそろ潮時かなぁ」

同「やっぱりずっといられるわけじゃないんだ」

初「地縛霊だからね、名残りと磁力でここにいるだけだから」

男「そっか、まぁ、そうだろうね」

初「じゃあね、また学校で」

男「はいはい、明日にでも会いに行くさ」

店主「へぇ、消えたね」

同「そうだね、確かに」

男「何がだい?」

店主「幽霊ちゃんだよ、痕跡を残さずに消えたからさ、面白いなぁって」

男「幽霊なんだから出たり消えたりもするだろうけれど、それとは意味が違うんだろうね」

同「違う違う、全然違うんだよね」

同「移動する為とか、隠れるみたいな感じの幽霊が見えなくなる、いなくなるってのは何となくここにいるなぁってわかるし」

男「まぁ、君ならね」

店主「俺もわかるけど」

男「ダメだ、ここだと人間がマイノリティだった」

同「でさ、見えないって言ってもそこに在るってことは変わらないからさ」

同「消えるってのは変なんだよね」
125 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/05/29(日) 10:52:37.22 ID:SsBL5xzGo
店主「そうだね、要はワープしたってことだし」

男「ふーん、それって僕と女のあれみたいな感じ?」

同「あー、確かに似てるね、ワープとか死体が消えるのとかと同じかも」

男「要は瞬間移動した訳か」

店主「まぁ、そうだろうな、在るべきところに戻ったというのが正しいのだろうが」

男「しかし、ルールとはそういうものだろう?」

店主「確かにそうだったね」

店主「ふふふ、俺も感性が人間っぽくなってるのか」

店主「とりあえずそういう話は後にして、あれだ、待たせたね」

店主「出来上がったよ」

男「何を作っていたんだい?」

店主「良い物さ、ほら」

男「これは、手鏡?」

店主「覗いてごらん」

男「普通の鏡では無いのだろうけれど、一体何が」

男「女が、映ってる?」

店主「さぁ、これは何でしょうか」

店主「安心してくれ、別に正体を言い当てることが弱点のものではないから」

店主「ただ、物理的に叩き割ったりするのは避けてくれ」

男「あぁ、気を付けるよ」

男「さて、それでこの鏡の中の女は何なのか、という話か」
126 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/05/29(日) 10:57:06.39 ID:SsBL5xzGo
男「あー、これ君にも見えるのかな」

同「見えるよ、女ちゃんならね」

同「先に言っておくけどその鏡は普通の鏡じゃないね」

男「僕にだけ見えているわけでもない、そして触れても干渉が出来るわけでもない」

男「異世界の入り口などではなく、なぜか中に女がいる」

男「つまり幽霊が入っているわけだが、封印されているのか何なのか」

男「これ、君的にはどうなの」

同「ボク? んー、別にそれ妖怪とか何かなんじゃないの」

男「つまり、退魔系のアイテムじゃあ無い訳だ」

男「封印されてる説はそれでも無くなった訳ではないけれど」

男「鏡の妖怪なんて言ったら一つだろう」

男「雲外鏡」

店主「流石に簡単過ぎたかな」

男「鏡の中に幽霊が、なんてのはパターンも何も無いだろう?」

男「海外の変なものを持ってこられたら流石にわからなかっただろうけれど」

男「確か雲外鏡は古い鏡に霊力が宿り、化物が棲みついた物の事を言う」

男「その棲みついた化物というのに女を使い、古い鏡ならまぁここにあったよね」

男「反転世界の入り口になった姿見がさ」

店主「そ、雲外鏡の素材はあったというわけさ」

店主「これには女の霊が棲みついている」

店主「そういう風に俺が作った、だからこれからも女は死ねばそこに入るだろう」

店主「つまり来年以降のお盆の心配はしなくていい、はずだ」

男「なるほど、既にいる幽霊はお盆であろうと関係ない、そもそも現世に留まっているのは帰ってくるに該当しないから」
127 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/05/29(日) 10:59:09.49 ID:SsBL5xzGo
店主「そして都合の良いことに、その鏡を維持するのに必要な霊力は、集合霊自体でまかなえている」

男「だから壊さなければ大丈夫だと」

店主「霊能力者とかこの子みたいなのにも気を付けるべきだが、な」

同「ボクは食べないよ?」

男「あぁ、でも女の霊を君が食べたらどうなるんだろうね」

同「え、どうなるの?」

男「さぁ、君に食べられたら消えるんじゃないの」

同「多分」

同「というかそんなことしたらボクが男君に殺されそうだからやらないけど」

店主「はっはっはっ、吸血鬼がただの人間を敵にするのを恐れるか」

同「いや、恐れてるというか、まぁそれでもいいけど」

店主「俺ももう嫌だしな、消されるのは」

男「いや、あれは君が死にたがってたからであって、僕が積極的に消しに行ったわけでは」

男「まぁいいや、どちらにせよ人間相手なら立派な犯罪か」

男「とりあえず、これ中の女と意思疎通って出来るのかな」

男「何かこっち側の声は聞こえているみたいなんだけれど」

店主「あっち側からの音は恐らく通らないな」

店主「ちなみに、手鏡自体を動かす力はあるぞ」

男「なるほど、ふわふわと自力で飛べるなら落として割る心配もないね、人前で飛ぶのは避けてもらいたいけれど」

店主「意思疎通方法は後々考えるとしてだな、ここからが」

男「なんだい?」

店主「いや、ここからも本題なんだ」

同「やっぱりそうなんだ、あれ」
128 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/05/29(日) 11:01:34.72 ID:SsBL5xzGo
女「やっほー、生身だと久しぶり?」

男「え、女?」

女「そうだよ、わからない?」

男「いや、朝を待たずに現れているとは思わなくてさ」

男「あぁ、そうか、今日死んだ訳ではないからルールが機能するようになった瞬間に現れたのか」

店主「正確には居たことになった、なのだろうがな」

店主「改変に俺ですら気付け無い、いやそこの吸血鬼であろうと影響を免れることは出来ないのだから今更か」

同「ボクそんな便利なもんじゃないんだけどなぁ、半分人間だし」

男「んー、これまでいなかった間のことが補完されたのか」

女「男くんそこはわかんないだもんね」

男「普段は半日も無いからそんなに影響はないのだけれど、今回はちょっと長いから」

男「何があったか、というよりは何をしていたかを後で教えてね」

女「うん、そうだねってあれ?」

男「女? どうした? おい店主お前」

店主「いや彼女が涙を流しているのは痛いせいでは恐らくない、そして俺のミスか何かでは断じてない」

女「あ、私泣いてるんだ」

女「ごめんね、男くんのせいじゃないから、私のせいだから」

女「ごめんね、今はちょっと無理だから」

男「いや、待って」

同「あれま、どっか行っちゃったね」

同「追いかけなくていいの?」

店主「うむ、ああいうのは追いかけるべきだろう」

男「何で泣いてたのか皆目検討がつかないのだけれど」

男「だからと言って、追いかけるしか出来ることはないか」
129 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/05/29(日) 11:02:00.06 ID:SsBL5xzGo
第40話





初「私の数が、足りなくて」






130 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/05/29(日) 11:04:38.22 ID:SsBL5xzGo
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

どう見ても話が終わってませんが明らかに長くなり過ぎるので前編後編みたいな感じで、話数だけとりあえず変える感じです

話のネタはちまちま増えてるのにどうにも書く時間と話のまとまらなさに足を引っ張られてますね、ネタがあるうちは書きたい欲があるのですが

ではでは、また来ますね
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/30(月) 05:31:59.89 ID:TMsEY8MP0
おつんつん
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/01(水) 19:22:25.79 ID:B6bGJUzR0
おつ
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/13(月) 21:45:51.12 ID:sq2OyDd00
おつー
134 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/06/18(土) 21:24:15.30 ID:okAYiLYWo
今日は来ました、いきなり暑くなってきましたね
135 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/06/18(土) 21:25:38.09 ID:okAYiLYWo
女がいきなり泣き出した

と言うのはいささか語弊があるだろう

別に子供の様に泣きじゃくったわけではなく、涙だけ流していたのだ

咄嗟に不可思議屋に問い詰めてしまったが、別に何か女を分離する際にミスをしたからとか、そう言う何かを疑ったわけではない

ただ何か、何かわからないかと聞きたかっただけで

いや、答えを教えて欲しかったのだろう

安易に、簡単に、答えを貰い対処したかったのだろう

そもそも肉体的な苦痛で泣いているわけではないことは、むしろ僕の方がわかっている位である

ルールにより現れた女は肉体的なダメージを全てリセットされている、故に現れている時点で

ルールが正常に動き始めた時点で、ミスか何かで身体が痛いなんて事は有り得ないのだ

最も不可思議屋はそのルールに干渉出来るかもしれない、或いは干渉する何かを起こすかもと思わせるだけのことはしているのだが

そして同や不可思議屋が反応していない状態ということで何らかの妖怪や超常現象によって女に異変が起きた、ということも考えにくい

つまり、普通に泣いていたのだ

しかし女は人前では泣きじゃくらない、という訳ではない

僕と違って感受性が豊か、というかしっかり感情移入は出来るので映画や小説などで感動すれば泣いているし、そもそも嫌なことがあれば泣きもする

だけど僕は、泣かない女も知っている

女が絶対に泣かないのは、それに僕が関わっている時だ

彼女は自分が抱え込めばいいと思ったことは本当に抱え込んでしまう、僕らのルールの様に

彼女はこういう時、つまり僕が関わっている或いは僕が原因で女が傷ついたり、迷惑を被った際、僕にそれを知らせないようにする

むしろ、僕がそれに気付くことを阻害してさえいる
136 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/06/18(土) 21:26:21.85 ID:okAYiLYWo
だから僕は考える癖がついたのかも知れない、違和感や少しの情報の裏側を、原因へと思考の手を伸ばす癖が

僕らのルールの根幹や不可思議に逢った時の僕や女の対応というのは、僕らのルールが発生したからそれに合わせてというものではない

当たり前かもしれないが、実際には僕らは元々その様な癖があって、そこにルールが入ってきてより強調されているだけで

昔から、女は厄介事を抱え込み、僕は女の後を追う

そう言う関係性自体は何も変わっていないのだ

だからこそ、あの反応には強い違和感があったのだ

僕の代わりに死に続けた彼女は今までどんな表情だったかを考えれば一目瞭然だ

決して泣かずに笑って僕の前で死んでいく女が、僕の前で涙を流したのだ

似たような痛みをよく受ける同の反応を見れば女が普段どれだけ無理しているかわかるだろう

その女が泣くつもりがなかったということは、僕に言いたくない何かであるのはその時点で確実で

その後の女の反応なんて、必要もなくわかっていた

女が泣いた原因には、僕が関係していると

そして、大体原因も絞れている

会話の流れから、僕が覚えていないこと、正確には僕のみ知覚出来ない補完された女の

存在したことになった間の記憶や記録

それが原因なのだろう、詳細はわからないが

腹立たしいことに、あの二人はその理由を理解していそうと言うことだが

あの二人はむしろ、女がいなかった間の方の記憶が朧気になるのだから当然ではあるのだが

その上で僕にそれを教えず、女を追えとだけ言ってくる所だ

むかついていても仕方ないので、追ってはいるのだが
137 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/06/18(土) 21:26:48.99 ID:okAYiLYWo
とっさに逃げてきてしまった

後で男くんには謝らないと

久しぶりに現れたから色々と不安定になっていたのかな

別に泣くつもりなんて無かったのだけれど

私がいなかった時の話、というか事情位は現れた際に不可思議屋に聞いたのだけれど

簡単に言うと私達のルールが私の死を認識されることによって停止して

それを無理矢理幽霊の私達をバラして現世に留まる物に構成し直すことで再起動させたと

お盆が終わるまで待てなかった、と言うよりは彼女なりの恩返しなのかな

ルールに縛られていた自分を解放してくれた男くんが、ルールによって縛られているならば

助けたくはなるのかも知れない

男くんは最近やたらと人間以外にモテるのでいい気分はしないけれど

考えてみたらさっきまで私も人間じゃなかったし

今もまぁ人間ではあるけれど普通とは言い難いのでそういうことなのだろう

しかし、私がずっと生きていたことになった時の思い出を急に思い出して不安定になってしまうなんて

何回死んでるんだ、情けない

別に、お祭りに行ったりとかの遊んでいた記憶が、男くんにとっては認識できない

偽物の、存在しない歴史だったとしても

だからと言って悲しくなってはいけないはずなのに

久しぶりに身体を得たといっても、感覚的にはむしろ時間のほうが飛んでいるのだけれど

その何もしていないのに時間が何日も進んでしまったという感覚が消えない内に話したのは失敗だったかな

さて、もう追いつかれちゃうな

走るのも、しんどくなってきたしもう無理かな
138 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/06/18(土) 21:27:25.16 ID:okAYiLYWo
女「はは、今回の私はあんまり足が早くないみたいだね」

女「体力もそんなに無いし、ハズレかなぁ、はぁ」

男「どうして、逃げるんだい」

女「んー、どうしてかな?」

男「とりあえず、挨拶からやり直そうか」

女「ん」

男「久しぶりだね、いつも通りに戻ってくれて安心したよ」

女「そうなの? 私は幽霊だったときの記憶はないからわからないけれど」

男「あー、そうか、そういうことか」

男「記憶が飛んだってことになるのか」

男「で、これは僕側の記憶も飛んでいるってことで」

男「なるほど、無神経だったのかな」

女「んーん、別に私がわかってなかっただけだから」

女「何か夏休みがいきなり短くなっちゃって、悲しくなっただけだから」

男「間違ってたら謝るけれど」

男「思い出なら、これから作っていけばいいんじゃないかな」

女「随分と、柄にもないことを言うんだね」

男「それはお互い様だろう?」

男「泣いてる君と話すのは、随分と久しぶりだ」

女「これは、久しぶりに現れたから不安定なだけだもん」

男「それじゃ、感覚的には昨日ぶりの、そんでもって久しぶりにさ」

男「一緒に帰ろうか」

女「うん」
139 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/06/18(土) 21:32:07.65 ID:okAYiLYWo
女「そういえばさ」

男「あぁ、もう泣き止んだんだ」

女「うっさいよ」

男「そう恥ずかしがらないでもいいのに」

女「こっちの男くんには、言ってないことになると思うんだけど」

男「最近の君との記憶を僕が失ったみたいな形になるもんね、客観的に見ちゃうと」

男「僕がボケたみたいで嫌だし、バレる前に補完しとかないとね」

女「その、補完の一つになるんだけどさ」

男「うん」

女「近頃毎日同じ夢見るんだよね」

男「へー、予知夢の類?」

女「いや、わかんないけどさ」

女「内容は、殺される夢だけど」

男「うん、全然よくないね」

女「何でいきなりこんな話からってことなんだけど」

男「確かに」

女「何か夢と同じシチュエーションっぽいんだよね、今」

男「それ、やばくない?」

女「どうなんだろう、まぁ所詮はさ」
140 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/06/18(土) 21:33:48.78 ID:okAYiLYWo
第41話





女「最近見る夢の話」





141 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/06/18(土) 21:34:16.70 ID:okAYiLYWo
女「ってだけじゃない?」

男「そうなのかなぁ」
142 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/06/18(土) 21:36:56.14 ID:okAYiLYWo
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

ルールの設定が複雑怪奇過ぎて自分で処理がどうなるかわからないで結構考えてました

主に女が復活した周りのところで

まぁ、ともかく久しぶりに女も現れて通常運転って感じのお話です、尺とネタの中身の関係で前の話とくっついてます

ではでは、また来ますね
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/19(日) 08:15:50.04 ID:hCr8LCrmo
おつおつ
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/21(火) 08:46:53.24 ID:NSDgLDALo
おつ
ヤキモチかわいい
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/23(木) 14:45:33.22 ID:zPWnTg1rO
おつおつ
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/16(土) 23:48:29.60 ID:pvs5j5Tg0
おつおつおつ
147 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/07/19(火) 19:27:35.68 ID:6EKwWgSWo
今週中には
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 20:14:27.72 ID:BFH7UkAi0
まってる
149 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/07/23(土) 11:30:31.88 ID:dEYDJdQEo
今日は来ました
150 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/07/23(土) 11:31:02.80 ID:dEYDJdQEo
男「当然、その夢の話なんてものは僕は知るわけもないのだけれど」

女「そうだろうねぇ」

女「まぁ、実際は男くんにはこの夢の話、していたはずなんだけどね」

男「あぁ、そういうこと」

男「それで、その僕はなんて言っていたんだい?」

女「んー、私がいたことになったところの記憶だから微妙に思い出しにくいというか」

女「夢の内容を思い出すみたいな感じなんだよね」

女「何か話してた気はするんだけど、反応とかが思い出せないというか」

男「補完された記憶というか過去というかそういうのって、そうなるんだね」

女「いつもはもうちょっと思い出せた気がするんだけど、なんだろうまだ本調子じゃないとか?」

男「無いとは言えないけれど」

男「そういうものなんだろうね、そもそも鮮明に思い出そうとしたことってあったっけ」

女「言われてみればないかも、どうせ思い出しても男くん知らないし」

男「同じような結果になるようになっているもんね」

男「大抵、いつも通りのことしかしないというか」

女「むしろ、宿題がやったことになってるとかが重要だよね」

男「いつも通りの結果が残っているから僕も大体何してたのかわかるからね」

女「そもそも夕方に死ぬことが多いから、困ったことなかったよね」

男「で、こう話が長くなるというか」

男「時間を使ってしまうのも夢の通りだったりするのだろうね」
151 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/07/23(土) 11:31:29.72 ID:dEYDJdQEo
女「うん」

男「いや、うんじゃ困るんだけどさ」

男「予知夢ってことになるのかなぁ」

女「あ、それでこの後私死ぬんだけれど」

男「そんな切羽詰まった話してたの」

女「してたの」

男「いや、流石にそれならもうちょっと焦って欲しいというか」

男「んー、予知夢の強制力か」

男「君の思考力とか行動力というか、そういうものをかなり制限されていると見た」

女「そういう系なのかなぁ」

男「ちなみに、死因は?」

女「他殺?」

男「事故死とかではないと、ん、他殺って言い方ってことはもしかして」

女「うん、人間に刺されて死ぬ夢だね」

男「それ、犯人は僕とかいうオチは?」

女「そういうオチも悪く無いよねぇ」

女「でも、男くん包丁持ってないでしょ?」

男「あー、ちょっと待って」

男「話が見えてきた気がする」
152 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/07/23(土) 11:31:59.34 ID:dEYDJdQEo
男「それ、知ってる話かもしれないよ」

男「ちなみに、それって僕は?」

女「無事だったはず」

女「私だけを刺して、そのまま逃げてく犯人を見てるからね」

女「男くんは無事で、私のそばにいるね」

女「悪夢の特徴というか、私が死ぬところで目が覚めるからその後は知らないけど」

男「その場では僕が死なないのか」

男「僕を殺さずに逃げてく理由は、やはり犯人は人間だからで説明はつくか」

男「さて、この夢の結果変えるべきか変えないべきか」

男「君に聞いちゃダメなんだけれどね」

女「変えないでいいよ、変えない方がいいと思う」

男「ってなるものねぇ」

男「僕としては、変えたいのだけれど」

男「嫌かい?」

女「ずるいなぁ、その言い方」

女「あ、あの人だよ、あの人に私は刺されて死ぬ夢だね」

男「成る程、それじゃ逃げようか」

女「え、あ、引っ張らないでも」

男「いいから、走るよ」
153 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/07/23(土) 11:32:25.27 ID:dEYDJdQEo
男「さて、この時点で変わってくれればと思ったけれど」

女「追ってきてるねぇ」

男「ちなみに、夢の通りだった場合は?」

女「すれ違いざまに刺されるだけだから、こんな動いたりはしないよ」

男「僕としては、彼が本当に人間なのかとかそこら辺も気になるところではあるのだけれど」

女「それで、どこまで走るのかな」

男「助かるところまで」

男「と言いたいのだけれど、正直なところこの時点でお話は終わっていると思うんだよね」

男「それに、僕としては最近頑張って逃げていたことが多かったせいかどうにも忘れていたけれど」

男「こういう時って、君だけ逃げればいいんだったよね」

女「私の足だと追いつけれているもんね」

男「そういうことだね」

男「なるべく死なないように努めるから、頑張って離れてくれ」

男「出来ることなら、この道を真っ直ぐがいい」

女「うん、わかった」

男「さて」

男「時間稼ぎといこうか」

男「上手くいくといいのだけれど」
154 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/07/23(土) 11:35:14.26 ID:dEYDJdQEo
男「よかった、そのまま走ってくるから通れるのかと思ってしまったよ」

男「流石にそこで立ち往生してくれたか」

男「ちなみに、君は人間なのかな?」

男「だんまりか」

男「一応、ここを通れない理由は道の両端に置いてある置物」

男「って言ってもストラップサイズだから気付いてもなかったかも知れないけど」

男「このペアの置物の視線の間は、人には通れない」

男「本来ならば、通る気が起きなくなるから、そこで立ち往生するなんてことありえないと思うけれど」

男「不可思議屋の人避けアイテムだけど、小さいから一応持っておいてよかったよ」

男「ま、1,2分もここで立ち往生させれば、僕の目論見通りという訳で」

同「うーんと、これ、どういう状況? 女ちゃんが走ってきたから見に来たけれど」

男「いやいや、待っていたよ、君が来ることをさ」

同「あー、多分だけど、あの人は普通の人間だと思うよ」

男「なるほど」

同「だから、殺しちゃうとボクがまずいんだけど、気絶させとけばいい?」

男「うん、それで大丈夫だと思う」

同「さて、あれ」

同「何かここ、壁ない? 見えない奴」

同「ま、この程度じゃボクは止められないので」

同「フフフ、恨みはないけれど、敵みたいだからちょっと寝ててもらうよ」
155 : ◆SetoseN//M [saga ]:2016/07/23(土) 11:35:42.12 ID:dEYDJdQEo




「夢と違うこと、してんじゃねぇよ」




156 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/07/23(土) 11:37:16.75 ID:dEYDJdQEo
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

梅雨もあけて夏真っ盛りという感じになってきましたね、雨の降り方がもう完全に夏のそれです

夏といえばホラーなのでせっかくですし暑い内に何か怖い話でもかければなとは思ってます

ではでは、またきますね
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/25(月) 11:59:33.13 ID:ReacQh8DO
>>156
おつです
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2016/07/25(月) 23:58:58.84 ID:ot3zeO/MO
おつおつー
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/26(火) 18:57:06.58 ID:fvyp+IDt0
おつー
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/28(木) 09:52:38.17 ID:Pp0FmU9OO
おつんつん
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/30(土) 14:23:00.81 ID:cwP6bNQGo
おつおつ
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/14(日) 15:49:50.91 ID:Ca5jIKVDO
質問なんだけど、最近少し不思議な話してたりする?
ざっと見た感じ文体がそっくりだと思ったんだけど
163 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/08/18(木) 22:28:48.20 ID:O9zJDqvuo
いえ、ここ以外では何も書いてないですね

何か書くとしたら同じ酉を使うかと思いますし、何より最近他の物を読む余裕が無くて何の話をしているのかさっぱりわからないのがお恥ずかしい限りですが

自分の話に似ているものがあるとすれば、自分の趣味に合うものでしょうし嬉しい限りなのですが、実際のところこういう内容の物を書くと文体はどうしても似通ってしまうのかも知れませんね

自分もその方もおそらく、怪談や怖い話、ネット上の都市伝説等のあれこれ、そういう物を読み漁っているので結果としてインプットが似てるからアウトプットが似ているという可能性もあるのかもしれません
164 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/08/18(木) 22:32:12.86 ID:O9zJDqvuo
手癖で途中送信してしまい、申し訳ありません

この板内かどうかもわからないのですが、まぁそれとなく検索用キーワードを置いておいてくれればホイホイ見に行くと思います、はい、興味ありありです

そういう面白そうな話は大歓迎です、正直オカルトだったり妖怪だったりとこういう不可思議の話を語り合う相手というのが自分には全くいない人生を歩んできたので

正直、誰かと語り合いたいという気はしますけど、それを探す努力をしたことはないというあれです、そういう奴なのです

あと更新は1週間以内には、ではでは
165 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/08/31(水) 14:25:44.27 ID:eGEbuhMpo
今日はきました

涼しくなり始めたこの頃、逆に夏バテしました

偶の暑い日に大量に汗をかいたのが効きましたね、残暑ってところでしょうか

ではでは、投下していきます
166 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:26:45.35 ID:eGEbuhMpo
同「で、これ誰?」

男「僕もさっぱり、人間でいいんだよね」

同「僕が見た感じはね」

男「多分だけど夢で見た話みたいな系の奴だと思うんだよね」

同「え、夢で、何?」

男「つまりは予知夢の類の話でさ」

男「連日同じ夢を見る、内容は決まって同じで人に殺されるような類だ」

女「うん」

男「あれ、戻ってきたんだ」

女「戻ってきたというより、追いついたって感じだけどね、同ちゃん速いし」

男「そりゃそうだ」

男「それで、現実でも夢と同じシチュエーションが来るわけだ」

同「うんうん」

男「夢と同じだとこのまま殺されちゃうから、どうにか逃げて助けを呼んで助かるって訳なんだけど」

同「予知夢だねぇ」

男「そこで、相手が夢と違うことしてんじゃねーよって言うところで話が終わるんだよね」

同「相手も同じ夢見てたってこと?」

男「さぁ、そこまではだけど、不気味だろう?」

同「うん、気持ち悪いね」
167 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:28:38.05 ID:eGEbuhMpo
男「さて、それでこの人はどうすればいいんだろうね」

同「貧血だからほっとけば目覚ますよ」

男「あー、それだと僕らがここにいるままだとマズいのか」

同「面倒事を避けるなら、そうなるね」

男「夢の後がどうなるのか、わからないのがどうにもって感じだね」

同「普通の人間だし、危なくないんじゃない?」

同「少なくとも、ボク達的には」

男「僕らにどうにか出来るとも思えないしね」

男「とりあえず不可思議屋に戻ろうか」

女「うん」

同「ん」

男「あれ、どうしたの?」

同「いや、ちょっとね」

男「何かいた?」

同「あれ、気のせいかな」

「やぁ」

同「うわっ!」

「おっと、逃げないでくれると嬉しいなぁ」

女「えっと」

「へぇ、目配せだけで逃げようとするなんていい連携だねぇ」

「でも、私は敵じゃあないんだからそう怖がらなくたって」

同「お姉ちゃん!」
168 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:30:35.26 ID:eGEbuhMpo
男「お姉ちゃん?」

男「君、一人っ子だったよね」

「うんうん、君が男くんだね、ほんとに普通の人間にしか見えないねぇ」

「あー、そう警戒しないでくれよ、一目見て私から逃げようとした所は素直に評価するけどさ」

男「えーっと、何方様でしょうか?」

「おっと、自己紹介がまだだったね、私は隣県で退魔師を生業にしている者だ」

退「この子の姉の様なものだと思ってくれればいいよ、親戚ではないけれど」

退「家族ぐるみの付き合いって奴だ」

男「家族ぐるみ? あー、もしかして、君の初代を拾った寺だか神社だかの」

同「うん、その子孫だね」

男「どうりで、強そうなわけだ」

退「いやいや、私なんてそんな大層なもんじゃないよ」

同「いや、ボクなんかより」

退「なぁに?」

同「なんでもないです」

男「隣県からわざわざ来たんですか?」

退「そうだね、同ちゃんを借りに寄らせてもらったよ」

同「え、聞いてないんだけど」

退「言ってないからね、言うと逃げるでしょ」
169 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:32:34.09 ID:eGEbuhMpo
同「わざわざボクを呼ぶってことは、相当めんどくさいってことでしょ」

退「ははは、それはまぁ後で話すよ」

退「とりあえず今日は、私の家に来なよ」

同「ピリピリするから嫌なんだけど、あと遠いし」

退「同ちゃん用にピリピリしない部屋作ってるんだからいいじゃない」

同「監禁だよ監禁」

退「しっかし、この街は相変わらず変だねぇ、同ちゃんが住みやすい訳だ」

店主「俺の店の前で、聖職者が何をしているんだい?」

退「聖職者では無いけど、まぁめんどくさいからそれでもいいよ」

退「ついでに噂の不可思議屋を見に来ただけだから安心しなよ、別に壊しに来たわけじゃないから」

店主「壊せるみたいな言い方だねぇ」

同「お姉ちゃん、ボクより強いし冗談で言ってるわけじゃないと思うよ」

店主「それは、相性の問題だろう? 神の力を借りたり出来るタイプだろうし」

退「見てわかるんだ」

店主「これでも占い師をしていたからね、人を見るのは得意なのさ」

退「ま、君を殺しても誰かからお金が貰えるわけじゃないからね、やる気はないよ」

退「個人的にはそういう活動は嫌いじゃないし、助言しとくと」

退「あんまり、敵は作らないほうがいいってことだね、特に退治に予算とか付いちゃうような程度はもうダメだ」

店主「つまり、人間に害をなすなって話だろう? 知っているさ、何百年も昔からね」

退「都市伝説から事件になるなってことだよ、事件にね、私の担当は専らそれだから」
170 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:33:35.30 ID:eGEbuhMpo
店主「いやぁ、怖い怖い、嵐のような人だったねぇ」

男「そう思うなら喧嘩腰で話さないでおくれよ」

店主「僕らみたいなのってね、ナメられたら終わりだからさ」

男「性分というか本能みたいなものなのかなぁ」

女「えっと、さっきの人って結局誰だったの」

店主「確かに」

男「わからないで喧嘩売ってたんだ、やれやれ」

男「あれだよ、ほら、話したっけ同の半吸血鬼のルーツ」

女「うん」

店主「知っているさ」

男「その、赤ん坊を取り上げた、というか保護したとこの子孫らしいよ」

店主「あぁ、吸血鬼の血が途絶えて無けりゃ、坊さんの血も途絶えてなかった訳か」

男「話を聞くにそうらしいよね」

女「あの女の人、本当に強いの?」

店主「桁違いだね、人間じゃない」

女「男くんが全力で逃げろって雰囲気出してたもんね」

店主「神懸って強い訳だ、そのままの意味でね」

男「神を降ろせる人間って現代にいるんだねぇ」

店主「この街には本物がいるじゃあないか」

店主「何にせよ、非常にビジネスライクな考え方をしているらしいから、助かるといえば助かるのだけど」

男「誰かに雇われたら終わりだと」

店主「まぁ、俺は能力的に逃げれるとは思うが」
171 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:35:24.25 ID:eGEbuhMpo
店主「要は神霊を降ろせる類の人間が、仕事の為に吸血鬼に手伝いを求めにきたわけだ」

男「何と戦うつもりなんだろうね」

店主「さぁ、何かしら面倒な事件でもあったんじゃないかな」

店主「ま、そこら辺は俺らの知ったことではないからいいとして」

店主「もういいのかい?」

女「あ、うん、もう大丈夫」

店主「あと、なんで人避けのマジックアイテムが壊れているんだい」

男「要約すると、使ってたら同が正面突破したって感じ」

店主「やれやれ、半分人間なんだから人間用のものは素直に効いててくれよ」

店主「あれは、意識とか感情に介入するタイプのアイテムだってのに突破するんだもんなぁ」

店主「あー、何か代わりになるものあったかなぁ」

男「代金はまぁ、いずれ払うよ」

店主「気にしないでいい、趣味でやってるだけだからな」

店主「ただ、無料で配ってしまうと普通の人相手には色々と面倒ってだけで」

男「怪しい店の無料の商品なんて受けとりたくはないよね」

店主「そういうことだ、それなりの値段する方が客も安心するし」

店主「それに、どうせタダだからと適当な覚悟で持っていく輩も出なくて済むからな」

男「一応人は選んでるんだねぇ」

店主「そりゃあね」
172 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:36:15.53 ID:eGEbuhMpo
店主「しかしいいのかい?」

男「何の話?」

店主「いくら、女ちゃんが復活したとはいえ」

店主「あの半吸血鬼がどのくらいの期間不在かは知らないが」

店主「あれは君のボディーガードだろう?」

男「いや、別にボディーガードではないのだけれど」

男「しかし、女不在の間やたらと助けられていたのは事実だからなぁ」

男「どこに行ったかも知らないし、追いかけるわけにはいかないだろうさ」

男「それに、普通に生活してるだけでそんなすぐ死ぬような目に合うわけないだろう?」

女「え?」

男「うん?」

女「いや、まぁいいや」

店主「はっはは、面白いのは結構だが、本当に気をつけておくれよ」

男「それはわかっているさ」

男「さて、今日はそろそろおいとまするよ、世話になったね」

店主「いやいや、また来ておくれよ」

男「それじゃ、またね」

店主「あぁ、また頼むよ」
173 : ◆SetoseN//M [saga]:2016/08/31(水) 14:36:56.93 ID:eGEbuhMpo
第41話





女「最近見る夢の話」






174 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/08/31(水) 14:41:27.29 ID:eGEbuhMpo
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

久しぶりに男くんに怖い話の概説というか説明というかを短いけれどやってもらいましたが
やっぱりこれやってる時が一番楽しいのでガンガン行こうぜって感じで入れていきたいですね

何かまた怖い話系を読み漁ってみた方がいいのかも知れませんね

ではでは、また
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/31(水) 15:06:05.01 ID:QfJlecBp0
おつー
怪談の解説とか解釈とかやっぱり好きだからうれしい
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/31(水) 17:54:13.87 ID:or+pO/A6o
おつ
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/03(土) 12:40:07.67 ID:CFfVHJT4O
おつつー
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/23(金) 18:35:37.28 ID:PT+ARFpPo
179 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/09/28(水) 13:48:43.34 ID:GVQoyYWYo
とりあえず生存報告だけ、来週中にはどうにかしたいです
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/30(金) 07:06:21.93 ID:MYfB43i70
まってるぜ
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/28(金) 20:40:18.46 ID:1i5eco/V0
182 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2016/11/04(金) 15:01:41.87 ID:M81zPT9Yo
最近忙しくて時間が……精神と時の部屋が欲しいですね……
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/14(月) 23:14:17.03 ID:9m4ttMZj0
まっとーよー
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/12/10(土) 08:31:27.58 ID:aNWZRis+0
ほしゅ
185 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2017/01/04(水) 21:55:55.42 ID:d/xnbaJWo
あけましておめでとうございます
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/04(水) 22:31:16.45 ID:2f0A95Z7O
あけおめ&生存報告乙です
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 13:55:08.99 ID:5sYuFmWp0
あけおめです
188 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2017/02/03(金) 18:43:45.45 ID:1QAOUG10o
お久しぶりです、もう少ししたらある程度時間が取れるようになるかと言ったところですが、流石にあまりにも書いていないので急遽書くことにしました

ではでは、投下していきます
189 : ◆SetoseN//M [saga]:2017/02/03(金) 18:44:13.73 ID:1QAOUG10o
第42話





男「山の神について聞きたいことがあってね」





190 : ◆SetoseN//M [saga]:2017/02/03(金) 18:45:48.53 ID:1QAOUG10o
「いやはや唐突じゃの、来いと言うたのはこっちの方じゃが」

男「色々と気にはなってたんだ、ここしばらくさ、神社には忙しくて来れなかっただけで」

「ふむ、お主らのルールはもう直ったようじゃの」

男「元より壊れては無かったんだけどね、今回は」

男「いや、根本的に壊れたことなんて一度も無かったのか」

男「機械で言うと詰まってしまったとかそういう状態を解消したのだから、直ったでいいのだろうけれど」

「ふむ、しかし女を連れては来ないのじゃな」

男「いつでも一緒にいるわけではないからねぇ、彼女は彼女でやりたいことがあるだろうさ」

男「それに、別に今日は一日ここにいるつもりじゃないからね」

「ずっといてもいいのだが」

男「それじゃあまるで神隠しじゃないか」

「かっかっか、ん、そういえば女の霊の集合体は持ち歩いてはないのか?」

男「耳が早いね、いや、不可思議屋が噛んでいるのだからむしろ僕よりも先に知っていたと考えるべきか」

男「あれを家に置いておくのもどうかと思うし、携帯しようと思ったんだけどうるさいから置いてきたよ」

「いいのか? 護身用くらいには使えるだろうに」

男「いやいや、あの状態の女こそ僕らのルールの外側なのだから、何かの拍子に消えると復活は出来ないからね」

男「それに、うっかり鏡でも割ってしまって効力がなくなってしまうと来年めんどくさいからさ」

「ふむ、それもそうじゃな」

男「それで、質問の件なんだけどさ」
191 : ◆SetoseN//M [saga]:2017/02/03(金) 18:52:58.78 ID:1QAOUG10o
「山の神について、じゃったか?」

男「そうそう、君が山の神ではないということは知っているけど僕らよりは詳しいと思ってね」

「まぁ、そりゃあのう」

男「単刀直入に言うと、いわゆる妖怪とか付喪神、後者はもう名前に神とかがついているわけだけれども」

男「日本においては神と人の境が薄かったと言うけれど、妖怪、不可思議と神の境も薄かったんじゃないかなって」

「事実、神から人になって、まぁ何だかんだあってまた神に戻ってる変なのがここにおるしの」

男「君みたいなのは、むしろ信仰の具現化としての神なわけだし僕とすれば正統派ここに極まれしって感じなんだけどさ」

「んむ、では河童とかは有名か」

男「一番有名な例だろうね、元々は水神でという話はよく耳にする」

男「しかし、これはいわゆる神がより下のランクの存在になる例だろう?」

男「当然その逆も存在するはず、というよりしているよね」

「元々は人で神になったというのもあれば、神に近いものになる妖怪もおるの」

男「狐とかが有名な例だとは思うけれど、それで本題はさ」

男「山の神ってさ、数千年生きてるキノコ、つまり菌類だったりしない?」

「えーっと、その、なんじゃ」

「どうしてそう思った?」

男「菌類は寿命が長いっていう話だか何だかでさ、同じ山の数キロ離れたところで取れた菌糸が同じDNA、つまり同一個体だったという話を前にどこかで聞いてさ」

男「これは菌糸の成長速度からして、年に数十センチから数メートルだから数キロ成長するには最低でも数百年は生きているのではっていうことなんだけれど」

男「1年に1メートル成長する菌だとすると、1000年経てば半径1キロメートルになるわけだ」
192 : ◆SetoseN//M [saga]:2017/02/03(金) 18:54:30.14 ID:1QAOUG10o
男「数千年生きてる菌類が仮に山の土の中にいた場合さ」

男「山1つ、下手すれば2つ以上の範囲に広がっていてもおかしくはない」

男「でも、一方でそのような生物が何かしらの妖怪や山を統べている菌類のお化けという話は聞かない」

男「山を統べているものと言ってパッと思い浮かぶのは天狗と山の神が出てくるけれど、天狗は元々は人だったという話もあったりである程度素性が知れている」

男「じゃあ、山の神は? と思った次第なんだけれど」

「それを山の神自体に聞かないのは正解じゃったな」

男「というのは?」

「あっておるよ、全てがそうというわけではないが、地中から山全体を監視し、制御しているタイプの神は確かに存在する」

男「山の神って確か美しいものが嫌いで」

「それ以上はやめておけ」

男「でもキノコが醜いとか思わないのだけれど」

「キノコの本体は地中の菌糸であろう?」

男「あー、うん、そういうこと」

「毎度毎度、お主はよう気付くの」

「しかし、その気付き過ぎるのが問題だということは理解しておくべきじゃ」

男「巻き込まれやすいってことではなく?」

「それもあるじゃろうな、人による事件なのか不可思議による事件なのかお主は推理が出来てしまい首を突っ込んでいくことなど容易に想像出来る」

男「えっ、そうかな、別にわざわざ首を突っ込まないと思うけど」
193 : ◆SetoseN//M [saga]:2017/02/03(金) 18:56:01.84 ID:1QAOUG10o
「あの吸血鬼っ子が首を突っ込んで後追いでまとめて巻き込まれるじゃろうが」

男「あー、何かありそうだね」

「そんなこと無くともすでに首を何度か突っ込んでる癖に白を切るでないわ」

「しかし、理解出来てしまうということは、それ以上に深く関わりやすいということになる」

「前に言っておったが不可思議はいわゆる情報エネルギーが形を成した様なもの」

「故にな、何となくじゃが、霊感の有無とは別に自分への理解度の高さのようなものがわかってしまうのじゃよ」

男「より正しく理解している方が情報エネルギー量が増えるからってことなのかな」

「んー、それが無いとは言わんがそれならばお主のようなエネルギーの塊なぞ上質な食料のようなものになるはずじゃろう」

「そうではなく、雰囲気が違うというか、何か違うのじゃよ」

「そして、我らはそういう人間に引き寄せられる」

男「虫が光によってく習性みたいな?」

「例えが最悪じゃが、生命体としての本能という意味では似ているじゃろうな」

男「つまり、ある程度標的になりうる人間がいた場合でも優先的に僕が狙われる可能性が高いってことなのかな」

「お主がその相手が何かを理解していた場合、そうなるな」

「相手からすると適当な人間を襲ったつもりだろうが、確率的には異常に高くお主が襲われることになる」

「不可思議屋は黙っとけと言っていたが、お主にやたら魔除けを貴様に渡しているのはそのせいじゃ」

男「なるほど、というかそれ言っちゃうんだ」
194 : ◆SetoseN//M [saga]:2017/02/03(金) 18:58:14.84 ID:1QAOUG10o
「やつは詰まる所、人間を信頼していないのだ、元があれじゃからの」

男「どういう意味?」

男「あぁ、いやごめん、わかった」

男「僕が確率的に普通の人より遥かに高く不可思議の被害に合うのを防ぐ目的で魔除けを持っているということは」

男「それが、他の人の襲われる確率を結果的に上げているということになって」

男「それに気付いた僕が魔除けを持たなくなることを嫌って、それを僕に伏せようとしたってことでいいのかな?」

「そういうことじゃ、それが不愉快でな、しかし知っての通りここから出れぬ身でな」

「会いに来いと貴様に催促するしかなかったのじゃ」

男「電話で話すの好きじゃないもんね」

「あれで長々と話すのはどうにも慣れんでな」

男「というかまだ隠れ家から出れないんだ」

「神域内であればもう自由に動けるのじゃが、巫女様がお怒りでな」

男「あぁ、クーちゃん不機嫌そうだったね」

「まぁ、神の力としては同じものを使っておるからの、自分の力をほぼほぼ使い果たされたとなれば不愉快だということはわかるが、何もあそこまで怒らぬでも」

男「いや、不機嫌だったのは、そんな状態まで力を使って心配を掛けさせたことが原因だと思うけれど」

男「ま、元気そうで僕も安心したよ、神も体調を崩すものだと感心もしたけれど」

「なんじゃ、もう行くのか」

男「不可思議屋にも呼ばれていてね」

男「悪いけれど、今日はこの辺でお暇させてもらうよ」

「またの、土産話期待しておるぞ」

男「それは無い方がいいんじゃなかったのかな」

「かっかっか、お主には無理な話じゃろうて」

男「じゃあ、また」
195 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2017/02/03(金) 19:00:23.47 ID:1QAOUG10o
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

女も復活したところで、所謂雑談回です、いない状態だと中々雑談回ってできないので色々とあったりなかったり

今月中にまた来れると、思います

では、また来ますね
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/03(金) 19:15:08.42 ID:nDzUiHvCO
投下おつおつ
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/08(水) 08:28:29.30 ID:2XYqJrFS0
おつ
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/09(木) 02:37:20.92 ID:q5pukRrX0
おつおつ
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/15(水) 20:11:11.78 ID:iVjdwOqNO
おつおつ
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 19:48:27.66 ID:0dQDynGd0
201 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2017/03/13(月) 01:38:36.78 ID:nnRzbQTyo
オイオイオイ、全然一ヶ月以上経ってるじゃねぇか
202 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2017/03/13(月) 01:39:51.68 ID:nnRzbQTyo
途中送信、失礼(エンターとシフト+エンターを間違える奴)

思ったより暇にならなかったので、今週中にはどうにかしようと思います
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/14(火) 02:40:37.30 ID:2QOZn7xDO
(´∀`)つ旦~~
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/05(水) 18:46:52.22 ID:+QRAFgal0
ほっほ
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 22:00:59.86 ID:0Ifoi2eb0
ほしゅ
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 20:33:20.62 ID:gpUKVT8I0

207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/30(日) 20:33:20.53 ID:gpUKVT8I0

208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/13(土) 14:44:06.29 ID:TnM6zegi0
209 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2017/05/15(月) 17:07:22.80 ID:K868CYKzo
明日あたりにでも
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/15(月) 17:57:08.88 ID:CfAoruHOo
期待
211 : ◆SetoseN//M [saga ]:2017/05/16(火) 16:15:45.08 ID:YDkHVFDMo
神社を出て、不可思議屋に僕は向かっていた

理由は先程と同じく呼ばれていたからなのだが、こちらの用事は僕の方に非がある

さっきの用事は別にどちらかに非があった訳ではないのだが

不可思議屋の用事とは、人払いの置物が壊れたから代わりに何か用意でもすると言っていたということで

ってあれを使ったのは当然僕なのだけれども、壊したのは僕じゃないし非が僕にあるのかと言われたら微妙なんじゃないかなぁ

でもどちらにせよ、後ろめたい方を後回しにするのは僕らしいというか何というか

そして、後回しにしたのが悪かったのだろう

不可思議屋が存在しない

存在しないというよりは、不在とか留守とかそういうべきなのだろうけれど、いつも不可思議屋が存在するスペースが空き地になっている

何というか、占い師のあれを思い出す光景だ

あれは特殊な能力で移動してきた訳ではなく、勝手に空き地に滞在していたのだろうけれど、警察のお世話になっていないしあれは件の能力だったのかな

天邪鬼かつ件なのだから、違法なことをしていても一言で合法になることは想像に難くない

で、不可思議屋は移動式のログハウスなのだから、そりゃいないことはあるだろうけれど、呼ばれたにも関わらず不在だったことは始めてだ

ここは僕が普段通る道でも無いせいで、不可思議屋がいない状態を目の当たりにするのは初めてだったりする

どっかに行っているのは明確だが、どこに行ったかは分かる訳もなく

しばらく眺めていたが、戻ってくる気配もないので、出直そうと思った時に、後ろから声をかけられた
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