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デブ勇者「太ってるってだけで勇者候補から外されたお」ドS僧侶「同じく」
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78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/05/31(日) 22:11:25.49 ID:1ANFwV8DO
乙wwww
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/06/02(火) 20:36:46.35 ID:AUmFR9teO
魔法使いってか武闘家か
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/06/04(木) 20:14:53.46 ID:M4CtJ2YT0
ゴリ「アタシのフレアは大地をも焦がす」コォオオオッ!
ドS(絶対魔術使おうとしてる構えじゃない!)
ゴリ「ゼェアッ!!」ボ
フォラス「」ジュ
アスモデウス「ぬううううっ!?」ビリビリ
デブ(お婆さんがいつの間にか拳を突きだしていたと思ったら敵が蒸発していた)
ゴリ「アタシの魔術を受けて生きていたのはアンタが初めてさね」
アスモデウス「ホホホ、ワシも防御してもここまでダメージを受けたのは初めてじゃて」
ドS(このお婆さん、魔術師じゃなくて名のある拳法家なんじゃ……)
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/06/04(木) 20:32:16.81 ID:M4CtJ2YT0
アスモデウス「しかし不思議じゃな、主の攻撃は何故魔力を感じぬ?」
ゴリ「これから死ぬものに語るとでも?」
アスモデウス「メイドの土産に一つ頼めないかの?」
ゴリ「……そう難しい話じゃないさね」
ゴリ(そう、あれは――)
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/06/04(木) 21:20:39.17 ID:M4CtJ2YT0
――――――
――――
――
ロリ魔法使い(元ゴリ)「きゃっ!?」ボンッ
魔法使い「ううっ、また新しい魔術失敗しちゃった」グス
魔法使い「師匠、どうしていつも成功できないんでしょう」
師匠「それは貴女が強い魔術に拘り過ぎてるからよ」
魔法使い「でもこれ位の威力じゃなきゃ魔族は倒せないじゃないですか!」
師匠「確かに貴女は高い魔力を持っている。けどそれは所詮人の枠の中でというだけよ」
師匠「どれだけ沢山貯蔵していても扱えなきゃ意味がない」
魔法使い「だからこそ強い魔術を覚えようと――」
師匠「強すぎる魔術は自分の体を滅ぼすだけよ!」
魔法使い「ッ――!」ビクッ!
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/06/04(木) 21:29:00.45 ID:M4CtJ2YT0
師匠「私も嘗ては貴女と同じ、強い魔術を編み出そうとしていた」
師匠「けど……その結果が下半身不随よ」
魔法使い「…………」
師匠「本来魔力は人にとって毒でしかない」
師匠「長らく魔力に触れて来た事によって人も魔術を扱えるように放ったけど、でも毒には変わりないのよ!」
師匠「魔族と違って強い魔術を使えば使う程体への負担が掛かる」
師匠「だからこそ魔法使いは後衛でのサポートしかできないのよ」
魔法使い「でも強い魔法が使えれば前衛で戦える筈です!」
魔法使い「魔力が毒だと言うのならもっと耐性を付ければ良い、身体が持たないのならもっと鍛えれば良い!」
師匠「確かにそれが出来れば前線で活躍できるでしょうね……けどそれは無理よ」
魔法使い「私は……私はそれをやってみせます! 自分の為に、世界の為に、何より――師匠(お母さん)の為に!」
――
――――
――――――
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/06/04(木) 21:46:22.55 ID:M4CtJ2YT0
ゴリ(そしてアタシは魔界に籠り、ひたすら濃霧の様な魔力に触れ、そして魔術を自身の肉体へと行使し続けた)
ゴリ「単純に肉体強化魔術を70年休まず使い続けて来ただけさね」
ゴリ「お蔭でいつしか魔力はアタシと一体となり、アタシのひとつひとつの技が魔術となったのさ」
アスモデウス「納得しましたよ、主は使いづつけた結果我ら魔族寄りになったという事か」
アスモデウス(それでもこの力は群を抜いている……ガープも同じ全魔力を身体強化へ注いでいた筈ですが)
ドS(70年って……)
デブ(いや、普通に氣を纏ってるんですがそれは)
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/06/04(木) 22:21:10.37 ID:52tkvyb2O
錬筋術乙
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/06/17(水) 23:11:36.03 ID:yZEYH3Tl0
ゴリ「さてお祈りは済んだかい?」ゴゴゴゴゴッ!
アスモデウス「悪魔だからの、お祈りはいらんよ」
ゴリ「そう、かい――ッ!」ボ
アスモデウス「時間稼ぎは十分に出来たからのぉ」スゥ
ドS「やったの?」
ゴリ「どうやら逃げられたようよだね」
ドS「悪魔の癖にチキン野郎ね、キ○玉ついてんの?」
デブ(悪魔についているんでしょうか?)
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/06/18(木) 00:00:15.75 ID:EqG8aS8b0
アスモデウス「いやいや逃げるなどとんでもない、3対1では分が悪いと思っただけじゃて」スゥ
その他悪魔たち『』ワラワラ
ゴリ「おやおや、これはこれは」
ドS「数で襲おうなんて悪魔とは思えなほどの弱者っぷりね」
ドS(でもこれは流石にまずい……!)
デブ「い、急いで逃げるお!」
ゴリ「この程度の数で……アタシを止められると思ったか!」カッ!
ゴリ「メガ・フレア!」ボ
その他悪魔達『』ジュ
ゴリ「アタシのメガ・フレアの範囲を甘く見たねぇ」
デブ(遠くの山まで吹き飛んでいるし、そもそもメガ・フレアって複数対象呪文だけどこんなに大勢じゃないし、そもそも拳で放ってるしああもうツッコミが追い付かない!)
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/06/26(金) 23:56:45.47 ID:cIRdDSoDO
来てたか乙
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/07/06(月) 12:32:38.60 ID:zstIf3P80
ゴリ「これであらかた片付いたかね」
ドS「みたいね。で、お婆さん何原人?」
ゴリ「ほっほっほ、アタシはただの魔法使いさね」
ドS「ちょっとウホウホ言ってないで人の言葉喋ってほしいんだけど」
デブ(落ち着いたとはいえこの人相手に良くそんな言葉づかいを)
ゴリ「アタシの魔法が凄くてただの魔法使いに視えないってかい?」
ドS「そうね、貴女の目が節穴だから言ってあげるけどどう見ても筋肉達磨の怪人よ」
ゴリ「褒めんでおくれ、筋肉が躍ってしまうて」ムキメキャッ!
デブドS(褒めてないし……寧ろ気持ち悪い)
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/07/06(月) 12:40:45.44 ID:zstIf3P80
ゴリ「これからアンタたちはどうするね? このまま魔王を倒しに行くのかい?」
デブ「まあそう思ってたんですけど、ボキらは準備不s――」
ドS「この猪豚!」バシッ!
デブ「何故猪豚!?」ヒギィ
ドS「当然でしょう、それ以外の選択肢がお婆さんにはあるの?」
ゴリ「ふ、愚問だったね。それじゃあアタシも一緒に連れてってくれるかい?」
ドS「足さえ引っ張らなければね。その暑苦しい汚姿で精々足掻いてちょうだい」
ゴリ「任せておくれ、アタシの魔法で敵に風穴開けて見せるさね」
デブ(魔法で普通風穴は開きまへんて)
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/07/06(月) 12:50:38.01 ID:zstIf3P80
デブ「ちょっと僧侶! さっきあれだけ手こずったんだからここは引くべきだお!」ヒソヒソ
ドS「何ビビってんのよ、そんなんだから玉無しって言われるのよ。あっ!(察し)」ヒソヒソ
デブ「あ、あるから! ちゃんとついてるから!」ヒソヒソ
ドS「き、汚い……寄らないで」逃
デブ(自分から言っておいてその反応ないやん……)orz
ドS「それにあのBBAがいれば楽勝でしょ、万が一やられそうになっても肉壁にして逃げればいいんだし」ヒソヒソ
デブ「そうかもしれないけど……」
(を殺してやる)
ドS「経験だって積めるんだから一石二鳥よ! どうしても嫌ならアンタだけ帰りなさい!」
デブ(嫌な副音声が聞こえたお)
デブ「解ったお、でも危険だと思ったら僧侶はちゃんと下がるんだお?」
ドS「解ってる、アンタの足をへし折って下がるから」
デブ「へし折る必要はないお!」
ゴリ(やっぱりパーティーってのはいいねぇ。ほのぼのとした雰囲気で和むよ)
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/07/06(月) 12:54:45.52 ID:zstIf3P80
副音声がずれとるやんけ〜
あと物語の終着点が見当たらない〜www
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/07/06(月) 14:29:05.71 ID:6mo63FD4o
ほのぼの…
まぁ間違っちゃいないかw
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/07/17(金) 13:24:11.74 ID:j695eKBJo
ゴリ魔女ちゃんかわいい
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/07/20(月) 22:13:42.04 ID:40GpPwEK0
ゴリ「ところで、魔王ってのは一体どこにいるんだい?」
ドS「まあバカと偉い奴は高い所に上るって言うし天辺でしょ」
ゴリ「そうかい、なら――」スゥ
ゴリ「せいはっ!」ボ
デブ(上の階が全て蒸発したお)
ゴリ「これで降りて来るだろ」
ドS「今ので死んだんじゃない?」
ゴリ「魔王がたかがメガフレアで死ぬとは思えないさね」
5分後
デブ「灰以外落ちてこないお!」
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/07/20(月) 22:23:11.19 ID:40GpPwEK0
ゴリ「なんだい、思ったより魔王も根性ないんだねぇ」
ドS「え、本当に終わり!?」
デブ「う、嘘だ……ボキが活躍する前に世界が平和になるなんて」
ゴリ「仕方ないね、城に戻って報告を――」
???「随分と派手な真似をしてくれたな、人間」ビシビシビシ
ゴリ「ほう、相当な魔力だね。アンタが魔王かい?」チリッ
ソロモン「以下にも。我こそが魔王ソロモンなり」
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/07/20(月) 23:10:39.90 ID:40GpPwEK0
ドS「なに、このモジャ男。こんな猿人が魔王なの?」
ゴリ「お嬢ちゃん、気を付けな。コイツは相当さね」チリチリチリ
デブ(肌が焦げるかのような魔力の波動。こ、これが魔王かお……!)ビリビリビリ
ドS「真面目ぶってふざけても苛つくだけよ? こんな毛深いだけのエテ公楽勝でしょ」
ソロモン「どうやら場違いな羽虫が1匹おるようだな」スッ
ソロモン「――往ね」ジュオッ!
ドS「……ア――」
バキンッ!!
デブ「いきなり狙い撃ちだなんて魔王の割に小者みたいだお」
ゴリ「このアタシを無視するなんて随分余裕だね?」
ソロモン「ほう、様子見とはいえ我が魔導波を防ぐか」ニヤリ
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sega]:2015/08/06(木) 22:02:09.54 ID:7wVBZkkoO
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99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/08/09(日) 13:47:20.50 ID:bfkQqjGfo
[
ピザ
]って実はつよいのか?
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/08/22(土) 14:27:13.09 ID:zOFqc7yd0
ゴリ「勇者の僕、お嬢ちゃんを連れて逃げてくれるかい?」ヒソ
デブ「……お婆さんは?」ヒソ
ゴリ「アタシは――この魔王を倒してからにするさね!」ドンッ!
デブ「行っちゃったお……」
ドS「」ボー
デブ「僧侶! 大丈夫かお!?」ユサユサ
ドS「は、何言ってんの? アンタの目は節穴?」アハハ
デブ「良かったお、それじゃあ早くここから逃げるお」
ドS「何言ってんのよ、あんな弱そうな魔王を放って置く訳ないでしょ」アハハ
デブ(僧侶は魔王の魔力を感じられなかったのかお?)
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/08/22(土) 14:32:57.81 ID:zOFqc7yd0
デブ「それはきっと僧侶が魔王との次元が違ったから解らなかっただけであの魔王は相当強いお」
ドS「幻覚視るのは結構だけど私にまで押し付けないで。脳みそまでラードで出来てんの?」アハハ
デブ「立て続けに恐怖にさらされたから少し精神が参っているみたいだお……」
ドS「参ってるのはアンタの顔よ。あっ、身体もか」アハハ
デブ「今回は悪いけど無理矢理にでも連れ帰るお」抱
ドS「ヒッ!?」ビクッ
デブ(何気に一番堪えた)グス
デブ「これから全力でここから離れるから少し苦しいかもしれないけど我慢するお!」ギュオッ!
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/08/22(土) 14:45:50.47 ID:zOFqc7yd0
デブ(あの後ボキらは何とか魔王城から離れる事が出来た)
デブ(幸い追手も無く無事に町へと逃げられたのだが僧侶は戻って来てからというものの、嘗ての毒舌は見る影もなく教会で座り込んだまま祈る毎日)
デブ(また魔王とお婆さんがどうなったのか解らないが……風の噂によると再び魔王は魔族を集め力と付けているという)
デブ(それに対してボキはというと――)
デブ「ほら僧侶、ご飯だお」
ドS「」モグモグ
ドS「」ス、テクテク
デブ「また教会かお?」
ドS「」コクリ
デブ「夕飯までには帰ってくるんだお」
ドS「」バタン
デブ「って言っても……結局ボキが迎えに行かないといけないんだろうなぁ」ハァ
デブ(僧侶の面倒を見ていた)
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/08/22(土) 21:11:01.79 ID:DUFMWhe7O
乙
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/08/23(日) 15:19:21.44 ID:+rbm3di3o
乙
[
ピザ
]はいつ痩せてイケメンになるかと思わせつつ残念な影薄い村人Aな男になるの?
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/09/18(金) 21:06:06.83 ID:f7NzFl5T0
どんどん迷走していってますがご容赦を……
デブ「そう言えば最近は王国も魔物討伐に対して消極的になって来たけど大丈夫かお?」
村人「なんでも王国が動きを見せる度に襲われるからおいそれと動けねえらしいだと」
デブ「それじゃあ討伐隊の意味がないお!」
農夫「そうはいっても、以前集った大規模な討伐隊が全員帰って来なかったんだ。仕方ねえっぺ」
村長「魔物たちは面白半分に人間を狩っているお蔭で我々は何とか生きていられるんですよ」
デブ「でも今のままじゃ生活は苦しいままだお! 魔物にだっていつ襲われるか」
村長「力の無いワシらは彼らを刺激しないよう隠れて生きるしかないんです……」
村人「俺たちだって別に今の生活が良いとは思ってねえ。けど魔物の気まぐれで殺されるとしても少しでも生きる人を増やしたんだよ」
村長「だから……ワシらはこの生活を受け入れる他ないんです」
デブ「そう……かお……、それはゴメンだお」
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/09/18(金) 21:12:04.75 ID:f7NzFl5T0
デブ(このままじゃダメだお)テクテク
デブ(ボキ一人でも魔王に挑むかお? けどあれ程の力……正直勝てる確率は2割もあるか怪しい)テクテク
デブ(やっぱりあのお婆さんがいるときに共闘するべきだったか?)テクテク
デブ(って今更あれこれ考えても仕方ないお。それに……)ギイ
デブ「お、今日はもう帰っていたのかお」
ドS「」コクリ
デブ(何よりこの子を一人にするのは忍びないお)
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/09/21(月) 20:25:18.11 ID:jdCuVxyoO
おつおつ
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/09/22(火) 17:51:24.48 ID:Wm9ykvUDO
きてたのね乙
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/09/23(水) 00:05:07.66 ID:f4wF0aGn0
デブ「晩御飯できたお」
ドS「」モグモグ
デブ「…………」モグモグ、ピタ
デブ「あの、さ」
ドS「」モグモグ
デブ「最近また魔族が力を付け始めているらしいんだお」
デブ「でも今の王国は戦う力が残っていない」
デブ「このままじゃ嘗て人が無力だったといわれている暗黒時代が再び訪れてしまうお」
ドS「」モグモグ
デブ「だから――ボキはまた魔王城に行こうと思うんだお」
ドS「」ビクッ!
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/09/23(水) 00:24:05.79 ID:f4wF0aGn0
デブ「何も僧侶についてきててほしいと言ってるわけじゃないお、ただこのまま――」
ドS「ィ、……ヤ……」フルフル
デブ「ん、どうしたお?」
ドS「イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」ガシガシガシ!
デブ「ッ!?」
ドS「イヤッ! 嫌、イヤァアアアアアアアアアアッ!?」バンバンバンッ!
デブ「どうしたんだお僧侶、落ち着くお! そんなに体中をぶつけたら怪我しちゃうお!」ガシッ
ドS「ああっ、ぁぁぁぁぁ、あああああああああ――ッ!」バシッバシッバシッ!
デブ(くっ、完全に錯乱してる……仕方ないお!)ヒュッ!
ドS「あああオ゙ア゛ッ!?」メリッ
ドS「ぁ……ぅ……」ドサッ
デブ「ゴメンだお、でも自傷しても辛いのは僧侶だから……」
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/09/23(水) 00:37:53.81 ID:f4wF0aGn0
デブ(話すべきじゃなかった……でもなにも告げずに出ていけば自殺してしまう可能性だってある)
デブ(それにこの子、大分力が弱ってるお。あれだけ激しく暴れたのにボキにはまったく痛くなかった)
デブ(嘗ての毒舌は愚か暴力性までも失ってしまったのかお……)
デブ「い、嫌っ! 別に完全にご褒美が貰えなくなって寂しいとか思ってるわけじゃないお!」アセアセ
デブ「せめてこの子の家族とかの居場所が解れば――って、もしかしたら王国に行けばわかるかも」
デブ「僧侶……は、暫らく目を覚まさないかな?」チラ
デブ「よし、そうと決まれば王国へ行ってみるお!」ダッ
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/09/23(水) 11:11:58.20 ID:NaLf3FnDO
乙
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/09/23(水) 11:14:40.08 ID:RHNx2n4yO
乙乙
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/15(木) 01:40:50.39 ID:M4F8PT0b0
デブ「こ、これが城……かお?」
兵士「はい、もう城というよりは詰所ですけどね」
デブ「国王はまだいらっしゃるのかお?」
兵士「飾りだけの王ならいますけど最早導く程の御方はいませんよ」
デブ「そう、かお……って今回はそんな話をしに来たんじゃなかったお」
デブ「かつて討伐隊を組む時に集った者たちの情報みたいのがあれば欲しいお」
兵士「もしかして募ってまた魔王に挑むんですか!?」
デブ「そ、そんなところだお」
兵士「解りました。そういうことなら探してみます!」ダッ
デブ(そっか、まだ諦めていない人物を探して挑む方法もあったのか)
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/15(木) 01:44:53.41 ID:M4F8PT0b0
兵士「一応ありましたけど人数が人数だっただけに地方ごとにまとめてあって詳細は解らないですね」
デブ「それで十分だお、ありがとだお」
兵士「兵士でありながら頼るのは情けないですがよろしくお願いします」
デブ「任せるお!」
デブ「とはいったものの……これは探すのも時間がかかりそうだお」テクテク
デブ「取り敢えず(ドS)僧侶の地方だけでも調べてみるかお」ペラペラ
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/10/15(木) 02:23:05.62 ID:ldoD/rQCO
おつ
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/10/16(金) 01:04:03.11 ID:SP+sfN9ho
乙
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/10/16(金) 01:06:15.07 ID:SP+sfN9ho
ageスマン
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/17(土) 11:36:00.06 ID:rMT4AlU+0
デブ「思ったより時間がかかったお……けどまさかこんな山奥だった思わなかったお」ゼエゼエ
デブ「とりあえず教会かな?」テクテク
デブ「ごめんくだ――」
少年「魔物風情が教会を跨ぐな!」蹴
デブ「どふぅ!?」
少女「今日の晩御飯よ! 逃がさないで!」
幼女「お姉ちゃん直伝の殺戮治癒、受けるがいい!」ポウ
デブ「ボキは人間だお!」
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/17(土) 12:30:23.71 ID:rMT4AlU+0
神父「皆さんおやめなさい、彼は辛うじて人間です」
少年「よくよく見ると確かに」
少女「魔物と一緒にしたらかわいそうね」
幼女「魔物が」
デブ(れっきとした人間だし、ボキの方が可哀想だお)
神父「して何か御用ですか? 悪臭をまき散らすのなら肥溜めでお願いします」
デブ(そしてこの人が僧侶をあんな性格にした元凶っぽいお)
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/17(土) 12:44:07.01 ID:rMT4AlU+0
デブ「えっと、実は――」
デブ説明中
神父「……まさかあの子がそんな状態に――いや、生きていただけでも神に感謝です」
デブ「それでボキはまた魔王討伐に行きたいから僧侶を匿ってほしいんだお」
神父「それは構いませんが遊び人……ではなく遊び豚が魔王討伐なんてできるんですか?」
少女「もしかして賢者になれるとか思ってる?」
少年「いや毎日賢者になってるんじゃね?」
幼女「やだ、汚い」
デブ(心折れそう)
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/10/18(日) 16:49:18.66 ID:c3wMcbwDO
wwwwww
乙
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/10/18(日) 16:50:37.70 ID:llqWIy1oO
乙
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/26(月) 22:24:50.13 ID:/n5f2bw70
デブ「と、兎に角僧侶をこれから連れて来るから頼むお!」
少女「もし連れてきた姉さんが穢れてたらアンタを焼き豚にするからね」
少年「獣臭かったらテメエを八つ裂きにするからな」
神父「まあまあそう言うセリフは心の中で思っていて実際確認してから処罰しましょうね」
デブ(この人やっぱ怖い)
デブ「とう!」バビュンッ!
幼女「……飛べない豚はただの豚だけど飛べる豚は醜悪ね」
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/26(月) 22:46:39.83 ID:/n5f2bw70
デブ(ちょっと時間が掛かっちゃったけど僧侶はあの村に留まってくれているだろうか?)テクテク
デブ「僧侶ー、戻ったおー」ガチャ
デブ「あれ? 家にいないお、教会かな?」
デブ「すいませーん、僧侶はいますかお?」
シスター「お久しぶりです。えっと、僧侶さんなら――」
デブ「え……?」
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/10/26(月) 22:56:40.01 ID:/n5f2bw70
ドS「」アミアミ
子供A「わぁー、お姉ちゃん縫い物上手!」
子供B「私なんかかこの前お姉ちゃんに花の冠作ってもらったのよ」
子供A「それはどうでもいいや」
子供B「なんですってー!?」
シスター「今子供たちの面倒を見てくれているんです」
デブ「あ、あの食べるのと祈る事しかしなかった僧侶が……」
シスター「はい、それだけではなく村の人々の傷も治療して下さるんですよ」
デブ(も、もしかしてボキが過保護にし過ぎたのかお?)
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/02(月) 21:50:49.10 ID:pVplEMM/0
シスター「最初は勇者さんが居なくなってから酷かったのですが、やはり僧侶だけあって誰かが困っていると自然と助けてくれたんです」
デブ(どうしよう、連れ帰らない方が良いのかな?)
シスター「それでご用件はなんでしょう?」
デブ「あっと、その……いや! ちょっと家を空けてしまったから僧侶が心配になって見にきただけだお!」
シスター「そうでしたか。けどご安心ください」
デブ「確かに大丈夫そうだお」
デブ(一度神父さんに相談してみるかお)
???「ようや見つけましたよ。今度こそわがコレクションに……!」
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/11/03(火) 15:35:30.34 ID:yDnxyr2tO
乙
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/03(火) 15:37:14.78 ID:JwN1x7K8O
おつおつ
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/18(水) 23:14:13.51 ID:FA31MsF+0
デブ「――というわけなんだお」
少女「手籠めにしたいからって嘘ついてんじゃないでしょうね?」
少年「姉ちゃんに限ってそれはねえだろ。だって人外だぜ?」
デブ「れっきとした人だお!」
幼女「でももしかしたら弱っている所を無理矢理……」
神父「私としてはたとえ貴方がどんな嘘を吐いていようとあの子が人々の心をすくっているのなら何処にいても構いません」
神父「例え貴方が脅して汚らわしい事をしていようとあの子が誰かの為になっているのなら私は喜んで祝福します」
神父「例え汚物に穢されようと彼女が幸せなら私に何も言う事はありません」
デブ(めっちゃ言ってるお……)
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/18(水) 23:19:30.68 ID:FA31MsF+0
デブ「じゃあもう少し僧侶はあっちにいさせるお」
神父「はい。それがその村の方々のお役にたてるのなら」
少女少女少女「「「…………」」」ブスッ
デブ「こ、子供たちは納得してないみたいだお」
神父「まあこの子らは僧侶を慕っていましたから」
神父「しかし私たちは神に仕える身。豚の言葉だろうと信じ、彼女の善行を称えます」
デブ(それならもう少しボキを認めて欲しいお……)
デブ「それじゃあまた僧侶の所に戻るお」バビュン!
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/18(水) 23:23:56.93 ID:FA31MsF+0
>>131
修正
デブ「じゃあもう少し僧侶はあっちにいさせるお」
神父「はい。それがその村の方々のお役にたてるのなら」
少女少年幼女「「「…………」」」ブスッ
デブ「こ、子供たちは納得してないみたいだお」
神父「まあこの子らは僧侶を慕っていましたから」
神父「しかし私たちは神に仕える身。豚の言葉だろうと信じ、彼女の善行を称えます」
デブ(それならもう少しボキを認めて欲しいお……)
デブ「それじゃあまた僧侶の所に戻るお」バビュン!
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/18(水) 23:29:17.80 ID:FA31MsF+0
デブ「な、何で……どうしてこの村が襲われているんだお?」
村人「ぎゃあああああっ!?」ザシュ
農夫「ぎょえーーっっ!!」ジュ
デブ「ハッ! そ、僧侶は大丈夫かお!?」ダッ
悪魔「ワハハッ、死ねー!」バッ
デブ「邪魔だッ!」フォンッ!
悪魔「あべしっ!?」ドシュ
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/19(木) 00:25:16.38 ID:5DZNb1Gh0
デブ「い、家にいないし教会にもいなかった。いったいどこに……」
シスター「キャー!」
デブ「森の方からだお」ダッ
子供A「た、助け……」
シスター「お、お願いです! 子供たちを話して下さい!」
???「先ほどから申し上げている筈ですよ? 彼女の居場所を教えて頂ければ手は放すと」
子供「嫌だよおおおおおっ! シスター!」ジタバタ
???「煩い子ですねぇ。そんな悪い子供には罰を与えないといけませんかね」ニヤ
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/19(木) 00:26:46.54 ID:5DZNb1Gh0
>>134
修正
デブ「い、家にいないし教会にもいなかった。いったいどこに……」
シスター「キャー!」
デブ「森の方からだお」ダッ
子供A「た、助け……」ガクガク
シスター「お、お願いです! 子供たちを放して下さい!」
???「先ほどから申し上げている筈ですよ? 彼女の居場所を教えて頂ければ手は放すと」
子供B「嫌だよおおおおおっ、シスター!」ジタバタ
???「煩い子ですねぇ。そんな悪い子供には罰を与えないといけませんかね」ニヤ
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/19(木) 00:42:35.17 ID:5DZNb1Gh0
デブ「子供たちに手を出すな!」フォンッ!
???「おっと、危ない!」ヴン
デブ「あ、あんたは確か……フォラス!」
フォラス「私の名前を憶えているなんて光栄ですよ、逃げ出した勇者どの」
シスター「逃げ、出した……?」
デブ「……ど、どうしてあんたが生きているんだお? たしかお婆さんに殺されたはず!」
フォラス「我々は全ての魔族と魔王様を滅ぼさない限り完全な消滅はありませんので」
デブ「ならまた倒すまでだお。次は魔王もろとも!」
フォラス「貴方に出来るでしょうかねぇ? それに今度は以前とは違いますよ」
デブ「魔王を倒さなければならないんだお、あんたに手こずっている場合じゃない!」
フォラス「いいでしょう。私も自分の力量を測ってみたかったところです」
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/19(木) 10:42:29.68 ID:K50S0MALo
フェラスに空目してやばい
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/20(金) 18:35:23.75 ID:w0FUiBqm0
デブ(子供たちを放した!)
デブ「シスター、今の中に逃げるんだお」ヒソヒソ
シスター「は、はい」ヒソ
デブ「その前に僧侶は?」ヒソ
シスター「わ、解りません」ヒソ
デブ「そうか、なら逃げていいお」ヒソ
フォラス「内緒話は終わりましたか?」
デブ「ああ、行くぞ!」ドンッ!
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/20(金) 19:50:02.72 ID:w0FUiBqm0
デブ(こいつ相当強くなってるお!)
フォラス「どうしましたか? その程度ではないでしょう!」ゴウッ!
デブ「くっ!」サッ
フォラス「そらそら、いつぞやの芸を見せて下さいよ」ズアッ!
デブ「ぐはっ!?」ドスッ
デブ「な、何でそんなに力を付けられたんだお」ムクリ
フォラス「冥土の土産でも欲しいのですか? ……まあいいでしょう」
フォラス「魔王様は以前貴方方に攻め入られた反省を生かし、量より質を重視したのですよ」
デブ「つまり数を増やすのではなく個々の能力を高めたって事か」
フォラス「その通り」
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/21(土) 01:32:09.94 ID:ggw5l28M0
デブ「ま、まさかあんたみたいに強い悪魔が沢山いるんじゃ!」ゾクッ
フォラス「まさか! 私は72柱に連ねる存在」
フォラス「私を基準にしないでいただきたい」
フォラス「まあしかし、嘗てのように1柱を易々倒せないでしょうがね」ニヤリ
デブ「……それを聞いて安心したお」
フォラス「なん、ですと……?」
デブ「ボキが懸念していたのは悪魔軍の情報が不足していたことだった」
デブ「だからこそあえてやられて勢力を知る必要があったんだお」
フォラス「負け惜しみもそこまでいくと滑稽ですね」クス
デブ「今までボキの実力が出せないで嘆いていたけど今回ばかりは感謝するお」ゴゴゴッ!
フォラス(また腹の筋が光っている)
デブ「悪いけど一瞬で決めさせてもらうお――ッ!」ズアッ!
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 02:43:31.91 ID:nUTZm89gO
乙
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 02:55:38.06 ID:xD2cA4+eO
おつん
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/26(木) 11:57:02.40 ID:V4DQTfCDO
あかん、シリアスなのに腹の筋とかでいちいち噴くwwwwww
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/13(日) 01:06:30.49 ID:R04aq6ho0
???(避けなさいフォラス!)
フォラス「!?」バッ
デブ「アイン・ソフ・オウル!」チィンッ!!
カッ!
デブ(か、躱された!?)
フォラス(森が真っ二つに!? しかもこの力……バエルと同等かそれ以上!)
???「全く、相手の力量くらい測れないと駄目よ」
フォラス「助かりましたウァサゴ」
ウァサゴ「そもそも人間と正面から戦うことが間違っているのよ」
ウァサゴ「折角壊しがいのあるお人形があるのだから」ジュルリ
デブ(また、見せ場を、決められなかったお……)orz
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/13(日) 01:16:46.26 ID:R04aq6ho0
ウァサゴ「初めまして、よね豚勇者さん。私はソロモン72柱の悪魔が1柱――ウァサゴ」
デブ(とうとう悪魔にまで豚って言われるようになったお)ショボン
ウァサゴ「少しお聞きしたい事があるのだけど宜しくて?」
デブ「悪魔に耳を貸す気なんてないお」ジャキッ
ウァサゴ「……今日は何だか暑いわぁ。話してるともっと体が熱くなりそう」チラリ
デブ「す、少しだけなら話を聞いてやってもいいお」
ゴシャッ!
デブ「い゛だい゛っ!? って、何故に僧侶のハンマーが飛んできたんだお?」
ドS「…………」ゴゴゴゴゴ
デブ(久々に感情を見せてくれたのに嬉しくないのはどうしてでしょう?)
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/13(日) 01:31:54.27 ID:R04aq6ho0
デブ「そ、僧侶もしかして意識が戻ったのかお?」近寄
ドS「…………」バシッ
デブ(無表情のままビンタされた)ヒリヒリ
デブ「あの、僧侶さん?」
ドS「…………」チッ
デブ(無視された挙句舌打ち)ショボン
ドS「…………」ニヤリ
デブ(何か喜んでる? もしかして戻ったのドS性癖だけ!)
デブ(あれ……でもなんか心がドキドキする)
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/13(日) 20:09:25.39 ID:kYVbhcXzO
豚でMとか目も当てられないわ
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/12/22(火) 10:21:19.82 ID:Xov++mXsO
何これ?
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:04:36.32 ID:mHyoqz3J0
フォラス「おおっ、貴女は! 今度こそ我が玩具になって頂きますよ」
ウァサゴ「私たちを無視しないで下さる?」
デブ「そうだったお。で訊きたい事って何だお」
ウァサゴ「何故貴方は戦うの?」
デブ「そんな事決まってるお。ボキらが、人々が平和に暮らせるためだお!」
ウァサゴ「それなら人間の住処を与えて差し上げますわ」
デブ「そんなの結構だおッ!」
ウァサゴ「まあまあ、そんなにほえないで下さる?」
ウァサゴ「話は最後まで聞いてから答えて下さいな」
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:08:40.21 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「現在人の数は魔族の50分の1にも満たない」
ウァサゴ「そして人の王は破れ、魔族に敗退したといえる」
ウァサゴ「ならば世界は我々のモノといっても過言ではない」
ウァサゴ「けれど私たちは別に人間を苦しめる事だけが娯楽ではない」
ウァサゴ「人間が特定の地域で細々と暮らし、私たちの目に触れなければ危害は加えません」
ウァサゴ「その代わり、少しでも反抗する素振りを見せたのならその都度罰を与えますがね」クスリ
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:13:27.84 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「さて、如何かしら?」
デブ「ふざけるなお、そんな横暴なやり方を許すとでも――」
ウァサゴ「では伺いますが貴方がここで私たちを倒す間に世界中の人間を殺しても良くて?」
デブ「――ッ!?」
ウァサゴ「先ほども述べたけれど魔族にとって人間は娯楽程度にしか見ていませんの」
ウァサゴ「例え殺されようともソロモン様がいらっしゃれば蘇る。つまり命など遊びの……そう、掛け金」
ウァサゴ「本気で滅ぼそうと思えば直ぐですのよ?」
デブ「ひ、人々の力を舐めない方が良いお!」
ウァサゴ「ええ。私は貴方の力侮るつもりはありません。けれど他の戦士は全て壊してありますのよ」ニマリ
デブ「え……?」
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:18:18.24 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「あらあら? 魔族が全て脳筋だと思ったのかしら?」
ウァサゴ「貴方だって城跡から魔王討伐志願のリストを受け取ったのでしょう?」
ウァサゴ「それを1匹の悪魔もその考えに至らないと思ったのかしらぁ」
デブ「あ、ああっ!」
ウァサゴ「ああ、そう! 私は強き者が力以外で絶望する顔が見たかったの!」
ウァサゴ「強者が弱者を力でねじ伏せるのなんて簡単だもの。だったら別のやり方で苦しむ姿を見たいでしょう!」
フォラス(本当に私たちも悪魔の事を言えませんが序列3位以上は性格が歪んでいる)クス
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:25:33.86 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「それで豚勇者さんどうなさる? 大人しく牧場に入る? それとも抗う?」
デブ「…………お、大人しく細々と暮らすお」
ウァサゴ「あら残念。強い殿方と一戦交えるのを楽しみにしていたのに」ジュルリ
デブ「その代わり誰も殺さないと約束するお」
ウァサゴ「ええ、勿論――」ニッコリ
ウァサゴ「貴方と約束する前に皆殺ししたからこれ以上は殺さないわ」
デブ「は? ……え、嘘だお?」
ウァサゴ「言い方が悪かったわね。皆殺ししたからもう殺せないわ」
デブ「う、うわぁああああああああああああああああああああああああっ!?」
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/23(水) 09:55:14.80 ID:yJpLkP0SO
乙
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/31(木) 00:04:19.08 ID:ooJn4ogpo
おつおつ
156 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:14:25.77 ID:Rr4V0vQe0
デブ(ボ、ボキのせいだ……ボキがもっと早く行動していれば)
デブ(いや、ボキが城跡になんか行かなければ。それ以前に魔王城に行かなければ――)
ドS「」バシッ!
デブ「……痛いお」
ドS「」バシッバシッ!
デブ「僧侶もボキを責めるのかお……?」
ドS「…………さ、いよ」
デブ「?」
ドS「こ、うかいするひまが! あ、あったら今じじぶんに――出来ることをしなさいよ!」
157 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:27:19.22 ID:Rr4V0vQe0
ドS「……どうせ醜いんだから最後まで見っとも無く足掻きなさいよ」
ドS「存在が悪なんだから誰かの為に尽くしなさいよ……!」
ドS「豚の癖に不相応な力を持ってるんだから善行に役立てなさいよ――っ!」
デブ「――――」
ウァサゴ「折角いい具合に壊れかけていたというのに余計なことをしないで下さる?」キッ
フォラス「待って下さいウァサゴ、彼女は私のコレクションにしたい」
ウァサゴ「でしたら早く片付けてちょうだい。私はこの勇者を――ッ!?」
デブ「……相変わらず、僧侶は口が悪いお」クスッ
ウァサゴ(生気を取り戻した? だがそれよりもこの魔力……!)
デブ「でも――確かに落ち込んでいる場合じゃないお!」
158 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:36:33.26 ID:Rr4V0vQe0
ドS「格好つけたって醜い姿に拍車がかかるだけよ」
デブ「格好つけたつもりは無いお、そう見えたのなら僧侶がボキを格好良いと思ってるんだお」
ドS「今、私は嘗てない精神汚染を受けたわ。これからはアンタを認識するたびに吐き気を催しそう」
デブ「本当に酷いお……」
フォラス「我々を無視するなんて随分と余裕ですねぇ!」ゴッ
ウァサゴ「待ちなさいフォラス!」
デブ「」ヒュッ!
フォラス「あ、れ――? 私の視界がずれt」
どちゃ
ドS「攻撃するのが遅いから私が汚れたわ。やっぱり豚に頼るんじゃなかった」
デブ「だったら逃げる素振りくらい見せてくれても良いと思うお」
ウァサゴ(い、一体どういうことなの!? 何が起こったというの!?)
159 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:41:03.69 ID:Rr4V0vQe0
デブ「あとはアンタだけだお」ジャキッ
ウァサゴ「ま、待って! 実は先程の事は冗談なの! まだ人間は生きているわ!」
ウァサゴ「私を見逃してくれたのなら人々は解放しても良いわ」
デブ「ほ、本当かお!」
ドS「何誑かされてるのよこの淫獣! 女の形してればなんにでも欲情するわけ!?」バシッ
デブ「痛い! って今は欲情なんてしてなかったジャマイカ!」
ドS「煩い! こんな奴の言葉を少しでも信じた時点でアウトよ!」
デブ「どういう理論だお!?」
160 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:54:51.58 ID:Rr4V0vQe0
ドS「考えても見なさいよ、コイツが本当の事を言って用が嘘を言ってようが今始末すれば問題ないのよ」
ウァサゴ「そ、そんな事をすれば私の配下が――」
ドS「だからあ! 今ここにいる悪魔全てを殺せば問題ないでしょうが!」
ドS「聖なる光よ、ここに集いて穢れた魂に裁きの鉄槌を!『グランドクロス』」キィイイインッ!
デブ(初めて僧侶が僧侶らしい技を使ったお……!)感動
ドS「汚い視線を向けてないでアンタも倒しなさいよ豚ァ!」
デブ(今までで一番傷付いた)
161 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 02:00:28.24 ID:Rr4V0vQe0
ウァサゴ「ほ、本当に良いの!? 私が命じるだけで――」
デブ「『アイン』」
ウァサゴ「ひと、が……あ――れ?」ゴフッ
デブ「だったら命じる瞬間も与えずに倒すまでだお」
ドS「……なんだか豚が勇者っぽくすると気持ち悪い」
デブ「豚じゃないしそもそも勇者なんだけど」
162 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 02:06:38.49 ID:Rr4V0vQe0
ドS「嘘も休み休み言いなさいよ!」サッ
デブ「わー! 直ぐ叩かないで欲しいお!」ヒッ
ドS「」ダキッ
デブ「って……え?」
ドS「一度しか言わないからその耳の穴かっぽじって良く聞きなさい」
ドS「――ずっとそばにいてくれてありがとう」ギュッ
デブ「ん? 何て言ったんだお? 近すぎて逆に聞き取り辛いお」
ドS「〜〜〜〜!」////
ドS「その耳の穴に熱した鉄棒をぶち込んでやる!」
デブ「ちょまっ! それや洒落にならんお!」
163 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[saga sage]:2016/01/13(水) 02:11:54.29 ID:nBeq20aOO
豚死ね
164 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/13(水) 03:08:12.70 ID:BpaKkHTJO
乙
165 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/13(水) 07:50:54.87 ID:cip0AAjOo
デレたああああああああ!
166 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/13(水) 13:00:21.77 ID:HuwMvit/O
乙でした
このデレを舞ってた
167 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:29:36.51 ID:QiXFduMZ0
デブ「はぁはぁ、殺されるかと思ったお」
ドS「くっ、デブの癖にすばしっこいわね」
デブ「そんなことより本当に人々が皆殺しにされているか確認しようず」
ドS「まあ皆殺しは無いにしても相当数殺されているかも知れないわね」
ドS「なのにこんな最悪な時間を使わせて! 何様よエロオーク!」バシッ
デブ「豚ですらなくなった!?」グフゥ
168 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:46:22.70 ID:QiXFduMZ0
ドS「取り敢えず二手に分かれて捜索しましょ」
デブ「待つんだお、僧侶はここに残るんだお」
ドS「私が足手まといだって言いたいの!? 脂肪の塊以下だと侮辱するつもり!?」
デブ「そうじゃないお。僧侶にはこの村に生き残っている人とボキが助ける人々を守ってほしいんだお」
デブ「それに僧侶だってまだ万全って訳でもない筈だお?」
ドS「……わかったわよ、アンタが戻って来るたびに殴って私の力が回復しているってことをを証明してやるわ」
デブ「べ、別に殴らなくても元気な姿を見せてくれればいいんだお」
ドS「その代わり! 骨と皮になるくらいスマートになるまで働きなさいよ!」
デブ「それ死んでるお! と、とにかく行ってくるお!」
バビュンッ!
ドS「……あと必ず帰って来なさいよ。私もここをちゃんと守るから」
169 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:53:17.53 ID:QiXFduMZ0
デブ「こうしてボキは世界を回り、生き残っている人々を助けては僧侶の元へと連れて行った」
デブ「その間に何度滅んだ町や村を見ただろう」
デブ「だけどそれでも生き残っている人の為にも立ち止まる訳にはいかないんだお」
デブ「なお生き残った人々の中に戦える者はだれ一人いなかった」
デブ「どうやらこちらはウァサゴの言葉どおりだったようだお」
デブ「そして――」
170 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:59:13.67 ID:QiXFduMZ0
デブ「訪れてない町はここで最後だお」ドシンッ
デブ「見た所まだ襲われた様子はないけど魔法とかで殺されているから建物が無事かもしれないお」
デブ「おーい、誰かいませんかおー?」
デブ「……反応は無しか――お?」
デブ「誰か出てきて駆けてくるお」
町長「そこの君、こっちだ」ヒソヒソ
171 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 22:10:40.63 ID:QiXFduMZ0
町長「まだ生き残っている人がいるとは思わなかったよ。因みに私は町長だ」
デブ「ボキは勇者だお、今ボキは世界で生き残っている人を助けて匿っているんだお」
町長「そうでしたか、それは素晴らしい! けどこの町は大丈夫です」
デブ「この地下に隠れているからかお? でもいつまでもここで生活できない筈だお」
町長「いえ、そうではありません。この町には守護者様がいらっしゃるのです」
デブ「守護者?」
町長「ええ、我々を今まで守って下さっていた偉大なお方ですよ」
デブ「――――え?」
172 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 22:21:20.83 ID:QiXFduMZ0
???「あら、お客様? 御機嫌よう」コホッ
デブ(この病弱そうで今にも倒れそうな人が守護者?)
町長「騎士様、この方は勇者様らしく各地を救っていらっしゃるらしいのです」
病弱騎士「それはなんて素晴らしいのでしょう。本来なら私もごほっゴホッ!」
デブ(手足も細いし顔色もとても悪いのに守る事なんてできるのかお?)
病弱「ごほっ――ゴフッ!?」ゴパッ!
デブ(血を吐いた――っ!?)
173 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 22:26:04.23 ID:QiXFduMZ0
病弱「も、申し訳ありません。折角勇者様がいらっしゃって下さったのに倒れてしまうなんて」
デブ「べ、別に構わないからゆっくり休むと良いお」
病弱「いえ、今日は調子が良いので大丈夫です」
町長「そうですな、今日は吐血だけで済みましたし」
デブ(普段は吐血だけで済まないのかお!?)
病弱「それに――勇者様御一人で世界を回っているなんてただ事ではないのでしょう?」
174 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/14(木) 23:46:23.05 ID:RSjBEXfYO
乙
175 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/14(木) 23:52:01.19 ID:kLhxu+dxO
おつ
176 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/15(金) 00:42:28.90 ID:YYrru9OUO
名前から既に病弱なんですが…w
乙
177 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/16(土) 14:26:11.10 ID:CGrODza70
デブ「……騎士さんは世界の状況についてご存知かお?」
病弱「いえ、私はこの町を守るので精一杯。けれど少し前から町にまで悪魔が侵入するようになりました」
町長「それで最近はこの地下に隠れ住むようになったのです」
デブ「実は世界を回っている途中に悪魔から聞いたんだけど魔族は人を完全に支配しようとしているお」
デブ「現にあちこちで人々が攫われ、殺されているお……」
病弱「それは……なんと酷い」コホッ
デブ「一応ここ以外の人は一カ所に避難させて守っているお。だからここの人達も来てほしいんだお」
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