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デブ勇者「太ってるってだけで勇者候補から外されたお」ドS僧侶「同じく」
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148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/12/22(火) 10:21:19.82 ID:Xov++mXsO
何これ?
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:04:36.32 ID:mHyoqz3J0
フォラス「おおっ、貴女は! 今度こそ我が玩具になって頂きますよ」
ウァサゴ「私たちを無視しないで下さる?」
デブ「そうだったお。で訊きたい事って何だお」
ウァサゴ「何故貴方は戦うの?」
デブ「そんな事決まってるお。ボキらが、人々が平和に暮らせるためだお!」
ウァサゴ「それなら人間の住処を与えて差し上げますわ」
デブ「そんなの結構だおッ!」
ウァサゴ「まあまあ、そんなにほえないで下さる?」
ウァサゴ「話は最後まで聞いてから答えて下さいな」
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:08:40.21 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「現在人の数は魔族の50分の1にも満たない」
ウァサゴ「そして人の王は破れ、魔族に敗退したといえる」
ウァサゴ「ならば世界は我々のモノといっても過言ではない」
ウァサゴ「けれど私たちは別に人間を苦しめる事だけが娯楽ではない」
ウァサゴ「人間が特定の地域で細々と暮らし、私たちの目に触れなければ危害は加えません」
ウァサゴ「その代わり、少しでも反抗する素振りを見せたのならその都度罰を与えますがね」クスリ
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:13:27.84 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「さて、如何かしら?」
デブ「ふざけるなお、そんな横暴なやり方を許すとでも――」
ウァサゴ「では伺いますが貴方がここで私たちを倒す間に世界中の人間を殺しても良くて?」
デブ「――ッ!?」
ウァサゴ「先ほども述べたけれど魔族にとって人間は娯楽程度にしか見ていませんの」
ウァサゴ「例え殺されようともソロモン様がいらっしゃれば蘇る。つまり命など遊びの……そう、掛け金」
ウァサゴ「本気で滅ぼそうと思えば直ぐですのよ?」
デブ「ひ、人々の力を舐めない方が良いお!」
ウァサゴ「ええ。私は貴方の力侮るつもりはありません。けれど他の戦士は全て壊してありますのよ」ニマリ
デブ「え……?」
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:18:18.24 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「あらあら? 魔族が全て脳筋だと思ったのかしら?」
ウァサゴ「貴方だって城跡から魔王討伐志願のリストを受け取ったのでしょう?」
ウァサゴ「それを1匹の悪魔もその考えに至らないと思ったのかしらぁ」
デブ「あ、ああっ!」
ウァサゴ「ああ、そう! 私は強き者が力以外で絶望する顔が見たかったの!」
ウァサゴ「強者が弱者を力でねじ伏せるのなんて簡単だもの。だったら別のやり方で苦しむ姿を見たいでしょう!」
フォラス(本当に私たちも悪魔の事を言えませんが序列3位以上は性格が歪んでいる)クス
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 00:25:33.86 ID:mHyoqz3J0
ウァサゴ「それで豚勇者さんどうなさる? 大人しく牧場に入る? それとも抗う?」
デブ「…………お、大人しく細々と暮らすお」
ウァサゴ「あら残念。強い殿方と一戦交えるのを楽しみにしていたのに」ジュルリ
デブ「その代わり誰も殺さないと約束するお」
ウァサゴ「ええ、勿論――」ニッコリ
ウァサゴ「貴方と約束する前に皆殺ししたからこれ以上は殺さないわ」
デブ「は? ……え、嘘だお?」
ウァサゴ「言い方が悪かったわね。皆殺ししたからもう殺せないわ」
デブ「う、うわぁああああああああああああああああああああああああっ!?」
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/23(水) 09:55:14.80 ID:yJpLkP0SO
乙
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/31(木) 00:04:19.08 ID:ooJn4ogpo
おつおつ
156 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:14:25.77 ID:Rr4V0vQe0
デブ(ボ、ボキのせいだ……ボキがもっと早く行動していれば)
デブ(いや、ボキが城跡になんか行かなければ。それ以前に魔王城に行かなければ――)
ドS「」バシッ!
デブ「……痛いお」
ドS「」バシッバシッ!
デブ「僧侶もボキを責めるのかお……?」
ドS「…………さ、いよ」
デブ「?」
ドS「こ、うかいするひまが! あ、あったら今じじぶんに――出来ることをしなさいよ!」
157 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:27:19.22 ID:Rr4V0vQe0
ドS「……どうせ醜いんだから最後まで見っとも無く足掻きなさいよ」
ドS「存在が悪なんだから誰かの為に尽くしなさいよ……!」
ドS「豚の癖に不相応な力を持ってるんだから善行に役立てなさいよ――っ!」
デブ「――――」
ウァサゴ「折角いい具合に壊れかけていたというのに余計なことをしないで下さる?」キッ
フォラス「待って下さいウァサゴ、彼女は私のコレクションにしたい」
ウァサゴ「でしたら早く片付けてちょうだい。私はこの勇者を――ッ!?」
デブ「……相変わらず、僧侶は口が悪いお」クスッ
ウァサゴ(生気を取り戻した? だがそれよりもこの魔力……!)
デブ「でも――確かに落ち込んでいる場合じゃないお!」
158 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:36:33.26 ID:Rr4V0vQe0
ドS「格好つけたって醜い姿に拍車がかかるだけよ」
デブ「格好つけたつもりは無いお、そう見えたのなら僧侶がボキを格好良いと思ってるんだお」
ドS「今、私は嘗てない精神汚染を受けたわ。これからはアンタを認識するたびに吐き気を催しそう」
デブ「本当に酷いお……」
フォラス「我々を無視するなんて随分と余裕ですねぇ!」ゴッ
ウァサゴ「待ちなさいフォラス!」
デブ「」ヒュッ!
フォラス「あ、れ――? 私の視界がずれt」
どちゃ
ドS「攻撃するのが遅いから私が汚れたわ。やっぱり豚に頼るんじゃなかった」
デブ「だったら逃げる素振りくらい見せてくれても良いと思うお」
ウァサゴ(い、一体どういうことなの!? 何が起こったというの!?)
159 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:41:03.69 ID:Rr4V0vQe0
デブ「あとはアンタだけだお」ジャキッ
ウァサゴ「ま、待って! 実は先程の事は冗談なの! まだ人間は生きているわ!」
ウァサゴ「私を見逃してくれたのなら人々は解放しても良いわ」
デブ「ほ、本当かお!」
ドS「何誑かされてるのよこの淫獣! 女の形してればなんにでも欲情するわけ!?」バシッ
デブ「痛い! って今は欲情なんてしてなかったジャマイカ!」
ドS「煩い! こんな奴の言葉を少しでも信じた時点でアウトよ!」
デブ「どういう理論だお!?」
160 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 01:54:51.58 ID:Rr4V0vQe0
ドS「考えても見なさいよ、コイツが本当の事を言って用が嘘を言ってようが今始末すれば問題ないのよ」
ウァサゴ「そ、そんな事をすれば私の配下が――」
ドS「だからあ! 今ここにいる悪魔全てを殺せば問題ないでしょうが!」
ドS「聖なる光よ、ここに集いて穢れた魂に裁きの鉄槌を!『グランドクロス』」キィイイインッ!
デブ(初めて僧侶が僧侶らしい技を使ったお……!)感動
ドS「汚い視線を向けてないでアンタも倒しなさいよ豚ァ!」
デブ(今までで一番傷付いた)
161 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 02:00:28.24 ID:Rr4V0vQe0
ウァサゴ「ほ、本当に良いの!? 私が命じるだけで――」
デブ「『アイン』」
ウァサゴ「ひと、が……あ――れ?」ゴフッ
デブ「だったら命じる瞬間も与えずに倒すまでだお」
ドS「……なんだか豚が勇者っぽくすると気持ち悪い」
デブ「豚じゃないしそもそも勇者なんだけど」
162 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/13(水) 02:06:38.49 ID:Rr4V0vQe0
ドS「嘘も休み休み言いなさいよ!」サッ
デブ「わー! 直ぐ叩かないで欲しいお!」ヒッ
ドS「」ダキッ
デブ「って……え?」
ドS「一度しか言わないからその耳の穴かっぽじって良く聞きなさい」
ドS「――ずっとそばにいてくれてありがとう」ギュッ
デブ「ん? 何て言ったんだお? 近すぎて逆に聞き取り辛いお」
ドS「〜〜〜〜!」////
ドS「その耳の穴に熱した鉄棒をぶち込んでやる!」
デブ「ちょまっ! それや洒落にならんお!」
163 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[saga sage]:2016/01/13(水) 02:11:54.29 ID:nBeq20aOO
豚死ね
164 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/13(水) 03:08:12.70 ID:BpaKkHTJO
乙
165 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/13(水) 07:50:54.87 ID:cip0AAjOo
デレたああああああああ!
166 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/13(水) 13:00:21.77 ID:HuwMvit/O
乙でした
このデレを舞ってた
167 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:29:36.51 ID:QiXFduMZ0
デブ「はぁはぁ、殺されるかと思ったお」
ドS「くっ、デブの癖にすばしっこいわね」
デブ「そんなことより本当に人々が皆殺しにされているか確認しようず」
ドS「まあ皆殺しは無いにしても相当数殺されているかも知れないわね」
ドS「なのにこんな最悪な時間を使わせて! 何様よエロオーク!」バシッ
デブ「豚ですらなくなった!?」グフゥ
168 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:46:22.70 ID:QiXFduMZ0
ドS「取り敢えず二手に分かれて捜索しましょ」
デブ「待つんだお、僧侶はここに残るんだお」
ドS「私が足手まといだって言いたいの!? 脂肪の塊以下だと侮辱するつもり!?」
デブ「そうじゃないお。僧侶にはこの村に生き残っている人とボキが助ける人々を守ってほしいんだお」
デブ「それに僧侶だってまだ万全って訳でもない筈だお?」
ドS「……わかったわよ、アンタが戻って来るたびに殴って私の力が回復しているってことをを証明してやるわ」
デブ「べ、別に殴らなくても元気な姿を見せてくれればいいんだお」
ドS「その代わり! 骨と皮になるくらいスマートになるまで働きなさいよ!」
デブ「それ死んでるお! と、とにかく行ってくるお!」
バビュンッ!
ドS「……あと必ず帰って来なさいよ。私もここをちゃんと守るから」
169 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:53:17.53 ID:QiXFduMZ0
デブ「こうしてボキは世界を回り、生き残っている人々を助けては僧侶の元へと連れて行った」
デブ「その間に何度滅んだ町や村を見ただろう」
デブ「だけどそれでも生き残っている人の為にも立ち止まる訳にはいかないんだお」
デブ「なお生き残った人々の中に戦える者はだれ一人いなかった」
デブ「どうやらこちらはウァサゴの言葉どおりだったようだお」
デブ「そして――」
170 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 21:59:13.67 ID:QiXFduMZ0
デブ「訪れてない町はここで最後だお」ドシンッ
デブ「見た所まだ襲われた様子はないけど魔法とかで殺されているから建物が無事かもしれないお」
デブ「おーい、誰かいませんかおー?」
デブ「……反応は無しか――お?」
デブ「誰か出てきて駆けてくるお」
町長「そこの君、こっちだ」ヒソヒソ
171 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 22:10:40.63 ID:QiXFduMZ0
町長「まだ生き残っている人がいるとは思わなかったよ。因みに私は町長だ」
デブ「ボキは勇者だお、今ボキは世界で生き残っている人を助けて匿っているんだお」
町長「そうでしたか、それは素晴らしい! けどこの町は大丈夫です」
デブ「この地下に隠れているからかお? でもいつまでもここで生活できない筈だお」
町長「いえ、そうではありません。この町には守護者様がいらっしゃるのです」
デブ「守護者?」
町長「ええ、我々を今まで守って下さっていた偉大なお方ですよ」
デブ「――――え?」
172 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 22:21:20.83 ID:QiXFduMZ0
???「あら、お客様? 御機嫌よう」コホッ
デブ(この病弱そうで今にも倒れそうな人が守護者?)
町長「騎士様、この方は勇者様らしく各地を救っていらっしゃるらしいのです」
病弱騎士「それはなんて素晴らしいのでしょう。本来なら私もごほっゴホッ!」
デブ(手足も細いし顔色もとても悪いのに守る事なんてできるのかお?)
病弱「ごほっ――ゴフッ!?」ゴパッ!
デブ(血を吐いた――っ!?)
173 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/14(木) 22:26:04.23 ID:QiXFduMZ0
病弱「も、申し訳ありません。折角勇者様がいらっしゃって下さったのに倒れてしまうなんて」
デブ「べ、別に構わないからゆっくり休むと良いお」
病弱「いえ、今日は調子が良いので大丈夫です」
町長「そうですな、今日は吐血だけで済みましたし」
デブ(普段は吐血だけで済まないのかお!?)
病弱「それに――勇者様御一人で世界を回っているなんてただ事ではないのでしょう?」
174 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/14(木) 23:46:23.05 ID:RSjBEXfYO
乙
175 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/14(木) 23:52:01.19 ID:kLhxu+dxO
おつ
176 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/15(金) 00:42:28.90 ID:YYrru9OUO
名前から既に病弱なんですが…w
乙
177 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/16(土) 14:26:11.10 ID:CGrODza70
デブ「……騎士さんは世界の状況についてご存知かお?」
病弱「いえ、私はこの町を守るので精一杯。けれど少し前から町にまで悪魔が侵入するようになりました」
町長「それで最近はこの地下に隠れ住むようになったのです」
デブ「実は世界を回っている途中に悪魔から聞いたんだけど魔族は人を完全に支配しようとしているお」
デブ「現にあちこちで人々が攫われ、殺されているお……」
病弱「それは……なんと酷い」コホッ
デブ「一応ここ以外の人は一カ所に避難させて守っているお。だからここの人達も来てほしいんだお」
178 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/16(土) 14:33:57.80 ID:CGrODza70
町長「私たちには騎士様がいますから大丈夫ですよ! ね、騎士様?」
病弱「はい、私も体調不良とはいえ騎士です。この町を守れるくらいの力は――ごほっごほっ!」
デブ(咳き込みながら言われても説得力がないお)
デブ「けど魔族も着実に力を付けているんだお。ボキらの避難所なら結界を貼っているから見付からなくて済むお」
町長「い、いくら勇者様でも騎士様に向かってそれは失礼ですぞ。今までだって騎士様はこの町を救って下さっていた!」
町長「それに我々は生まれ育った町を離れる気はありません!」
病弱「申し出はありがたいのですがそう言う事ですのでお引き取り願います」
デブ「ま、まあそこまでいうのなら強制はしないお」
179 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/16(土) 14:39:11.94 ID:CGrODza70
デブ「結局断られちゃったお」トボトボ
デブ「まあでも今日まで生活できているのだからあの騎士の実力は確かな筈」
デブ「それよりボキはそろそろ魔王城に向かう準備をしなきゃいけないお……!」ギュッ
デブ「とりあえずまずは避難所に戻って――」ゾクッ
デブ「なんだお、今の寒気」
デブ(何だか嫌な予感がする……このまま戻っていいものかお?)
180 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/16(土) 14:45:23.45 ID:CGrODza70
病弱「勇者様にはお越しいただいたのに何だか申し訳ない事をしてしまいましたわね」
町長「なあに、お互い様ですよ。あちらだって失礼な事を言ってたではありませんか」
病弱「でもきっと気を遣って言って下さったのでは……」
町長「だいたいよく考えてみればあんな身なりで勇者というのも怪しいですぞ」
町長「このご時世に乗じて悪さを働く不届きものの可能性もありますからな」
病弱(ですがこの町まで御一人でいらっしゃったのならそれなりの実力をお持ちのはず)
町長「まあ過ぎたことは忘れてこれからの事を――」
ズドンッ!
町長「な、何事です!?」
病弱「この気配……魔族です! 皆さんは地下の奥の方へ!」
町長「は、はいっ! お願いします!」ダッ
181 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage saga]:2016/01/16(土) 14:58:57.97 ID:CGrODza70
悪魔A「オラオラ! 出て来いや!」
悪魔B「隠れてんのは分ってんだぞ!」
悪魔C「早く出てこねえとここら一帯焼野原にすっぞ!」
病弱「また性懲りもなく退治されに来たのですね」ジャキッ
悪魔A「へっ、ようやく出て来たか。だが今回はテメエが退治される番だ。アガレスさまぁ!」
アガレス「うっさいわ! そんな大声出さんでも聞こえておる」
病弱(な、なんですか……この悪魔の魔力の波動!)ビリビリビリッ!
アガレス「なんじゃ、随分ひょろっとした嬢ちゃんじゃないか。こんな小娘にやられてたのかい」
アガレス「全くここ数年の魔族はたるんどる……っと、その前に自己紹介だったの」
アガレス「吾輩はソロモン様が率いる72柱の悪魔が1柱――アガレス」シュゥウウウ…
アガレス「今では戦える玩具(人間)がなくてつまらんから嬢ちゃんは大事に遊ばせてもらうぞい」
アガレス「――吾輩が飽きるまで、な」
182 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/17(日) 02:28:23.31 ID:7Ti/JvDDO
乙
まさかとは思うが72柱全部出てくるとか?
もしそうなら大歓喜だがww
183 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/17(日) 02:32:10.25 ID:9CS60qa5O
おつ
184 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/17(日) 14:03:46.99 ID:TH+BiMksO
乙
185 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/19(火) 22:55:05.58 ID:hjtf0LQSo
数体倒したらあとはまとめて勇者スラッシュで一撃さ
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 22:17:26.62 ID:eSERKm1N0
悪魔B「アガレス様にぼろ雑巾にされちまえ!」
アガレス「お主等はとっとと隠れてる人間を探さんかい!」
悪魔C「は、はいっ!」ダッ
病弱「そうはさせません!」ゴホッ
アガレス「嬢ちゃんの相手は吾輩だろうに」
病弱「くっ! なら早めに倒させて頂きます」ゴホッゴホッ
アガレス「おお、倒せるのなら倒してみい!」
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 22:30:04.87 ID:eSERKm1N0
病弱「――はぁはぁ」
アガレス「どうした? 数分間攻撃し続けてまだ吾輩にかすりもしておらんぞ?」
病弱(まずい、このままでは私の体が持たない。ならこの一撃に全てを掛ける)
病弱「ならば私の全霊を込めて貴方に――ゴホッゴホッ! かふっ!?」ビチャビチャ
アガレス「ふむ……久々に良い運動になったがどうやら時間切れの様じゃな」
病弱(このモノの力量を見誤っていました。温存を考えずに戦うべきでしたか……)
アガレス「……その眼、どうやら後悔しておるな?」クククッ
病弱「ごほっ、貴女も私が病弱と知って時間稼ぎをしていたのでしょう」
アガレス「ふうむ、そうとられたか。なら――やり直しの機会を与えよう」ニマァ
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 22:35:33.28 ID:eSERKm1N0
病弱「――――――はっ!?」バッ
病弱(私は……殺されたのでしょうか?)
悪魔A「へっ、ようやく出て来たか。だが今回はテメエが退治される番だ。アガレスさまぁ!」
アガレス「うっさいわ! そんな大声出さんでも聞こえておる」
アガレス「なんじゃ、随分ひょろっとした嬢ちゃんじゃないか。こんな小娘にやられてたのかい」
病弱(この会話は先程の……いったいどういうことでしょうか?)
アガレス「全くここ数年の魔族はたるんどる……っと、その前に自己紹介――は不要じゃな?」
アガレス「さて、今度は楽しませておくれよ」
病弱(どういうことなのか解りませんが次は負けません!)
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 22:43:19.44 ID:eSERKm1N0
病弱「――はぁ、ハァ、はぁ」
アガレス「うむうむ! 今度は防御せんと危なかったぞ」
病弱(あとを考えずの全力特攻だったのに、ろくにダメージも与えられなかった)
病弱「ゴホッゴホッ! かふっ!? オエッ!」ビチャビチャビチャ!
アガレス「ペース配分を無視したから身体に相当負担がかかってしまったのぉ」
アガレス「次はもっと負荷を掛けて必殺技なども多用して……そう、相打ち覚悟で挑んでみたらどうじゃ?」
病弱「……い、一体何を?」ゴフッ
アガレス「そうすれば――吾輩ももっと本気を出せるからの」ニマァ
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 22:46:28.47 ID:eSERKm1N0
病弱「――――――はっ!?」バッ
悪魔A「へっ、ようやく出て来たか。だが今回はテメエが退治される番だ。アガレスさまぁ!」
アガレス「うっさいわ! そんな大声出さんでも聞こえておる」
アガレス「なんじゃ、随分ひょろっとした嬢ちゃんじゃないか。こんな小娘にやられてたのかい」
病弱(……またさっきと同じく時間が戻っている)
アガレス「全くここ数年の魔族はたるんどる……っと、その前に自己紹介――は不要じゃな?」
アガレス「さて、今度はどれくらいの力量で遊ぶかの」
病弱(わ、私を馬鹿にして……ッ!)
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 22:56:50.11 ID:eSERKm1N0
病弱「わ、私を……ここから出して、下さい……! お、お願いしますぅ……何でもしますからぁ」ガクガク
アガレス「なんじゃ。まだたった20回程度のルーブだろうに」
アガレス「必殺技も吾輩の防御魔法の前では形無しだったくらいで」
アガレス「命を燃やした攻撃も吾輩が剣筋がなれてしもうたから当らんかったくらいで」
アガレス「町の人間と一斉攻撃がただの無駄死にになってしまったくらいで」
アガレス「戻った瞬間から全力で逃げ出しても簡単に追い付かれてしまったくらいで!」
アガレス「吾輩の全力を見せられたくらいでぇ、心がこわれてしまってはぁ、吾輩がつまらんだろぅ?」グッヒャッヒャッ!
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 23:03:40.15 ID:eSERKm1N0
病弱「い、いやぁ。た、たすけてくださぁい」
アガレス「なあに、心配はいらんて」
アガレス「まだ話せるうちは完全に心も壊れておらんだろ」
アガレス「次は人間は何処まで拷問をすれば死ぬのか一緒に見学しようかの?」
病弱「ヒッ!? いやっ、イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」ダッ
アガレス「おや、町の外では人がおらんから戻るのか? そんな気を利かせんでも吾輩がループさせれば直ぐだというのになぁ」クヒャヒャッ!
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 23:14:00.65 ID:eSERKm1N0
???「――その必要はないお」ビュオッ!
アガレス「――ッ!?」ガキィン
アガレス「吾輩の障壁を一撃で破るとは……何者だ」
デブ「悪魔になのる名前はないお」ジャキッ
アガレス「それは残念じゃな。だが知っておる、嘗て魔王城を責めてきた者だな」
アガレス「ソロモン様の城を破壊した一味におったのを覚えておる」
デブ「城を破壊した事を知っているのなら……アンタはあの攻撃で死んでなかったのかお」
アガレス「あの時生存していたのはソロモン様含め72柱の上位3柱のみ」
デブ「なら今度こそ倒させてもらうお」
アガレス「ふっ、ソロモン様から逃げ出した者が何をほざいておるか!」ゴッ
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 23:36:41.47 ID:eSERKm1N0
デブ「いつもお前らには手こずらせられるから一撃だお」
デブ「ボキの究極の秘剣が一つ――『アイン・ソフ』」ギュィンッ!
アガレス「なっ!?」
ボコォッ!
デブ「アインは神速の一撃で敵を斬る無音斬、アイン・ソフは空間を切り裂きその影響で敵を屠る破壊刃」
デブ「そしてアイン・ソフ・オウルは無限の光であらゆるモノを断つ絶対剣」
デブ「ってその様子だともう聞こえてないかお?」
アガレス(まさか全身の半分以上が持っていかれるとは)
アガレス(だがループはもう発動している! 故に吾輩を殺そうとも先の一撃で殺せたとしても無駄!)
アガレス(吾輩は再びあの娘で遊ばせてもらおう!)グニョン
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 23:48:56.83 ID:eSERKm1N0
悪魔A「へっ、ようやく出て来たか。だが今回はテメエが退治される番だ。アガレスさまぁ!」
アガレス「うっさいわ! そんな大声出さんでも聞こえておる」
アガレス「さて、まずは嬢ちゃんを捕えた後隠れている待ちの人間どもを――お?」ズル
アガレス「し、視界が暗いぞ? 何があったのじゃ」
アガレス「な、に……が――」ガクッ
悪魔A「ア、アガレス様の首が……」ガクガク
悪魔B「な、何か空がいつの間にか曇ってるぞ」
悪魔C「なんなんだよ、何が一体起きてるんだよ!」
デブ「神の雷よ、断罪の柱となりてここに降り注がん……『セフィロト』」バリィッ!!
悪魔多数「「「「あじゃぱー!?」」」」
デブ(最近のボキ……めっちゃ活躍してるお!)キラキラ
ドS「なんでだろう……不意にデブを殴りたくなった」
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/21(木) 23:54:30.01 ID:eSERKm1N0
病弱「ごほっごほっ。た、たしゅけ……」タッタッタッ
グニョン
病弱「――――――あ、あああっ!」ガクガク
悪魔A「へっ、ようやく出て来たか。だが今回はテメエが退治される番だ。アガレスさまぁ!」
病弱(ま、また最初から……)
病弱「だ、誰かぁ」ヒックヒック
ふわっ
デブ「もう、大丈夫だお」ニコッ
病弱「ゆ、ゆうひゃ……しゃま?」グス
ドS(何かめっちゃイラつく!)ギリギリギリ
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/21(木) 23:54:36.04 ID:q8vGpQVkO
ただしブサメン[
ピザ
]である
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/22(金) 00:01:52.99 ID:Yy/LpXOY0
病弱「ど、どおして……?」ヒック
デブ「ここに戻って来たのは嫌な予感がしたからだお」
デブ「あと騎士さんは悪魔に知られている以上ここが狙われるかもしれないと思ったんだお」
デブ「恐らく悪魔も本腰を入れてるから強い悪魔が来るかもしれないと踏んだんだお」
デブ「でも少し遅れちゃったお、ごめんお」
病弱「いえ……で、でもどうやってあのループに介入できたんですか?」
デブ「そりゃあボキが勇者だからだお」ブヨンッ
病弱(そう言われてお腹を見せられても……)
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/22(金) 00:08:52.31 ID:Yy/LpXOY0
デブ「だいぶ顔色も良くなってきたみたいだお。もう歩けるかお?」
病弱「あ……」
病弱(わ、私! 勇者様にお姫様抱っこして貰っているうえに抱き付いていたなんて……!)
病弱「も、申し訳ありません。もう自分で歩け――」フラ
デブ「っと、まだ心が参ってるみたいだおね。取り敢えず休めるところまで運んであげるお」テクテク
病弱「あ、ありがとうございます」////
デブ(俯いちゃったお。確かに見た目は悪いかもしれないけど下を向く程嫌かお?)ショボン
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/22(金) 00:20:13.30 ID:Yy/LpXOY0
デブ「町の人達も精神的な疲労が酷いようだから寝ててもらったお」
病弱「何もかもありがとうございます。ごほっごほっ」
デブ「一番疲れてるのは騎士さんだろうから気にせずゆっくり休むお」
病弱「はい。……あの勇者様、一度断っておいて申し訳ないのですがこの町の人々を勇者様の避難所で匿っていただくことは出来ないでしょうか?」
デブ「それは勿論構わないお」
病弱「今日の戦いで痛感しました。私がどれだけ未熟だったかを」
デブ「あの悪魔は格別だお。確かに上位悪魔も力を付けてはいるけど大したこと無いお」
病弱「それでもあれほどの悪魔が72体もいると考えるとぞっとします」
デブ「いやあの悪魔だけはその72体の中でも相当強いお。だから気にしないで良いお」
病弱「勇者様は優しいですね。ですが私が勝てなかったのは事実」
病弱「現に今でも私は震えが止まらず恐怖で眠れません」プルプル
デブ(ボキで良かったら傍にいてあげるお! とか言ったらやっぱり嫌がられるかな?)
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/22(金) 00:46:08.52 ID:Yy/LpXOY0
デブ「まああまり深く考えず騎士さんは休むと良いお」
デブ「ボキはその間に町の人達を運ぶから」
病弱「あっ、待って! 一人にしないで!」ギュッ
デブ「ああ、それなら町の人もつれてくるお」
病弱「う……い、いえ。さっきの発言は気にしないで下さい……わ、私は一人でも大丈夫ですから」フルフル
デブ「……ちょっと順番を替えるお。先に騎士さんと運べるだけの町人を運ぶお」ダキ
病弱「きゃっ! い、いえ! 私は最後でお願いします。私が居なくなったらこの町を守れなく――」
デブ「そんな調子じゃ誰も守れやしないお! ボキが周囲に結界をはってその間に全員運ぶお!」
病弱「で、ですが……」
デブ「良いから騎士さんは黙ってボキに運ばれるんだお。文句は元気になってから幾らでも聞くお!」ダッ!
病弱(け、けどせめてお姫様抱っこだけは……)カアアッ
ドS「よし、あのデブ帰ってきたら八つ裂きにしよう」ピキピキピキ!
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/22(金) 02:49:07.56 ID:2uxUz50DO
乙
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/22(金) 18:58:07.56 ID:xwwg7Jkpo
デブでも有能はモテるんだお
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/22(金) 19:01:25.98 ID:YlSloX/Do
脂肪は豊かさの象徴
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/26(火) 23:52:36.82 ID:9nf0YaXb0
病弱(結局最初に運ばれてしまいました)
病弱(しかしこの場所は……避難所というよりは要塞ですね)
病弱(それに人も多い。まるで王都のようですわ)
病弱(でも、ここにいる人々だけが生き残っていると考えると少ないのでしょうね……)コホッ
デブ「騎士さん、一応町の人達を避難させ終わったお」ボロッ
病弱「あ、ありがとうござ――ってどうなされたんですかその怪我!?」
デブ「ちょっと移動中敵と遭遇しただけだお。町の人は無事だお」
病弱「申し訳ありません、私が不甲斐ないばかりに勇者様にお怪我をさせてしまって」
デブ「気にしなくて良いお」
デブ(この傷は全て僧侶に付けられたなんて言えないお……)
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 00:09:00.77 ID:z3MCxcR20
デブ「それじゃあボキはこれで失礼するお」
病弱「待って下さい! わ、私も魔王討伐に参加させて頂けないでしょうか?」
デブ「騎士さんは体が弱いから難しいお。それに出来れば万が一を備えてここを守ってほしいお」
病弱「……確かに私は体が弱いです。ですが薬があればそれはカバーできます」
病弱「それに私は騎士としてまだ未熟だと思い知りました。なので誰かを守れるほどの力が欲しいのです」
病弱「もう私の実力不足で護れないのは嫌なんです――ごほっごほっ!」
デブ「わ、分かったから落ち着くお!」サスサス
病弱「申し訳ありません……」
病弱(普段からこうして病気で迷惑を掛けてしまう私はついていくなんて烏滸がましいかもしれない)
病弱(でも――貴方のお役にたちたい!)
病弱「勇者様の足を引っ張ってしまうかもしれません。ですがもう留まって行動しないなんて言い訳はしたくないのです」
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 00:13:46.68 ID:z3MCxcR20
デブ「…………」
病弱「駄目、でしょうか……」
デブ「誰かを助けたいって気持ちまで奪うほどボキは鬼じゃないお」
病弱「では!」
デブ「でも必ずボキの言う事は聞いてほしいお。絶対に無理はしない事」
病弱「は、はごふっ!?」ゴパッ!
デブ「わー!? 早く薬を!」
病弱「これ位なら問題ありません」フキフキ
デブ(は、早くも後悔して来たお)
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 00:22:28.97 ID:z3MCxcR20
デブ「と、取り敢えず明日には出発できるよう騎士さんは準備してほしいお」
病弱「分りました。直ぐ旅立てるよう万全にしておきます」
デブ「それじゃあ――」
ドS「弱った女性を襲おうとするモンスターが! 死ね!」シュッ
デブ「あしドフゥッ!?」メリィ
ドS「ふぅ、まったく油断も隙もないわね。この万年発情ザルは」
デブ「ボ、ボキはただ騎士さんに移動し終えたことを報告しただけだお」ピクピク
ドS「口実を理由に狙ってるのが見え見えよ、これだから童貞は」
病弱「な、なんてことを! 大丈夫ですか勇者様!?」ダキ
デブ「だだっ、大丈夫だお!」
デブ(む、胸が……近い! お、大きい……!)
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 00:30:54.48 ID:z3MCxcR20
ドS「今直ぐそいつから離れなさい! ばい菌がうつるわよ」
病弱「勇者様に失礼ですよ。それに勘違いしていたことを謝るべきです」
ドS「折角好意で言ってやってるのに。どうやらそのデブに騙されてる様ね」
病弱「この御方はそんな人ではありません」
ドS「それはアンタの目が節穴だからよ」
病弱「それは此方のセリフです」
ドS「現にアンタの体見て発情してるけど?」
病弱「え……?」チラ
デブ「……ハッ! ち、違うんだお! これは男の性というか」アセ
病弱「キャー!?」バシッ
デブ(ありがとうございます!)グフゥ
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 00:43:54.41 ID:z3MCxcR20
ドS「これで分かったでしょ。以降近付かない事を強くお勧めするわ」
病弱「しょ、少々驚いてしまいましたが先程のは私にも責任があります。だから勇者様だけを責めるのは止めて下さい」
ドS「どうやら本格的に洗脳されているらしいわね。なら――元凶を潰すまでよ!」ブンッ
デブ「ボキは無実だおー!」ヒィ
ガキィン!
ドS「……邪魔するならアンタから倒すわよ」
病弱「どうぞ、やれるものなら」
ドS「何アンタ、その化物に惚れてんの?」
病弱「それはありません。勇者様は命の恩人であり心優しく強い戦士だからお守りしたいのです」
デブ(褒められている筈なのに傷付いた)(´・ω・`)
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 01:06:01.80 ID:z3MCxcR20
ドS「フン、言っても無駄の様ね。それとも元から病気で頭もやられてるのかしら」
病弱「狂信者は周りに害しかなさないですね。視野も随分歪んでいるようですし」
ドS「小さな町すら守れない騎士の癖に良く言うわ。どうせなら騎士なんてやめて吐血芸人にでもなったら?」
病弱「っ……」ギュッ
デブ「僧侶、少し黙ってほしいお」
ドS「何指図し――」
デブ「取り敢えず騎士さんはボキと一緒に明日の用意をするお」
病弱「……はい」
スタスタバタン
ドS「何マジで怒ってんのよ……本当のこと言っただけじゃない」
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 01:16:28.60 ID:z3MCxcR20
病弱「…………」テクテク
デブ「さっき僧侶が言ってたことは気にしなくて良いお。騎士さんが今まで守って来たのは事実なんだから」
病弱「ですが勇者様が居なかったら護れなかったのは事実です……」
デブ「だったら騎士の道を諦めるかお?」
病弱「諦めません! 私はもう二度と騎士としての誇りを捨てたくないんです」
デブ「だったら落ち込んでる場合じゃないお。むしろあんな言葉軽くあしらうべきだお」
病弱「そう、ですね。言い返せないようでは受け入れているようなものですよね」
病弱「ありがとうございます。また勇者様には救われてしまいました」
デブ「ボキは何もしてないお。騎士さんの心が諦めてなかったからだお」
病弱「それでも直ぐに立ち直れたのは勇者様のお蔭です」
デブ(なんだか最近貶されてばかりだったからか褒められるとムズ痒いお)
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/27(水) 01:53:30.74 ID:z3MCxcR20
デブ「因みに僧侶も口は悪いし手も直ぐ出るし文句も多いけど悪い子じゃないんだお」
病弱「全然そうは思えません」
デブ「そ、僧侶も騎士さんと同じ信念があるんだお。……歪んでいるけど」
デブ「普段があんなのだから悪く思われがちだけど何だかんだで人々を思ってるんだお」
デブ「彼女なりの救いって奴、みたいだお。決して褒められたやり方じゃないけど」
病弱「……随分肩を持つんですね」
デブ「まあそれなりに付き合いは長いからわかるんだお」
病弱「そう、ですか……」モヤッ
デブ(まあボキも神父さんからいろいろ聞かなきゃ分らなかったんだけど)
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/27(水) 03:15:35.48 ID:8QDf026DO
乙乙
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/27(水) 21:47:50.50 ID:e5fOVWlqO
乙
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/27(水) 22:19:50.13 ID:A1FjR0bpO
おつ
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/29(金) 20:49:37.00 ID:RXuRFbPZ0
病弱「色々と調達しましたがこれで大丈夫でしょうか?」
デブ「ま、まあ大丈夫じゃないかお?」
デブ(荷物の大半が薬なんですがそれは)
病弱「それでは私は装備などの支度を整えますので」
デブ「それじゃあまた明日」
病弱「ごほっごほっ! ま、また明日」テクテク
デブ(本当に連れて行って良いか心配だお)
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/29(金) 21:10:44.77 ID:RXuRFbPZ0
ドS「…………」
デブ「ん? 僧侶いたのかお」
ドS「……その、さっきは」
デブ「少しは反省したかお?」
ドS「良くも私を無視しやがったわね、この肉達磨!」バシッ
デブ「まったくしてない!?」ヒギィ
ドS「しかもちゃっかり性処理用の女まで連れて行こうなんて何様のつもりよ粗チンのくせに!」
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/29(金) 21:28:53.20 ID:RXuRFbPZ0
デブ「彼女はそんなんじゃないお。純粋に魔王を倒したいと考えてるんだからそんな発言は控えるお」
ドS「どうだか」フンッ
デブ「……狂信者って言われたことを気にするのはわかるけど僧侶も悪いんだからお相子だお」
ドS「ンな訳ないでしょ! あんまりふざけたこと言ってるとその不細工な面を炙るわよ!」
デブ「それは勘弁だお。とにかく彼女を苛めないで欲しいお」
ドS「ふーん、それってもしかしてあの女に惚れてんの?」
デブ「どうしてそうなるんだお。確かに綺麗だとは思うけど今はそんな場合じゃないお」
ドS「さっき胸ばっか見て欲情してた奴が良く言うわ」
デブ「べ、別に勃ってないお!」
ドS「何言ってんの……ちょっと気持ち悪いから寄らないで」
デブ「ち、違うんだお! ただそんなつもりで見てたわけじゃないって言いたかっただけなんだお!」
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/29(金) 21:44:41.49 ID:RXuRFbPZ0
デブ「兎に角この話は終わりだお!」
ドS「まだ話は終わってないわ。あんなの連れてったって足手まといでしょうが」
デブ「確かに病気で不自由はするかもしれないけど実力は確かだお」
ドS「これから向かう所が何所だか解ってんの? 長期戦になったら私たちだってフォローできないでしょ!」
デブ「ん? 僧侶も付いてくるのかお?」
ドS「なっ! 私まで足手まといだと言いたいの!? 最近敵を倒せてるからって調子に乗りやがって!」バキッ
デブ「まだ何も言ってまへんがなっ!」グハァ
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/01/29(金) 21:54:32.50 ID:RXuRFbPZ0
ドS「アンタはそうやって這いつくばって泥遊びしてた方がお似合いよ」
デブ「ひ、ひでえ。ボキが言いたいのはまた魔王城に向かっても僧侶のメンタルが大丈夫かって思ったんだお」
ドS「アンタの脂ぎった物差しで測らないで! 私はそんなに弱くないわ!」
デブ「でも……」
ドS「でもも糞も無いわよ! あんな女を連れていくのに私を連れて行かなかったらアンタの所持品全部肥溜めに捨ててやる!」
デブ「なんちゅー悪質な嫌がらせだお! ……はぁ、わかったお」
ドS「始めから了承すればいいもの。私の喉が痛んだでしょうが」
デブ「そこまでボキのせいですかお……」
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/30(土) 00:24:53.50 ID:UJrHqMMgO
おつん
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/31(日) 00:00:31.28 ID:1Klpj9CkO
乙
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/10(水) 22:41:00.67 ID:E6/OVRkT0
デブ「それじゃあ出発するお」
病弱「……あの、この人も付いてくるんですか?」
ドS「嫌ならここで演芸でもしてなさいよ」
病弱「貴女こそ言葉でしか能がないなら噺家にでもなっては?」
ドS「言葉しか能がないと思うのならその体で示しても良いけど?」
デブ「……あんまり喧嘩するならおいてくお」
病弱「も、申し訳ありません」
ドS「チッ、飛べる豚だから調子に乗って。害汗をまき散らしてるって気付いてないのかしら」
デブ「ボキの汗は環境に影響ないお!」
225 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/10(水) 22:51:18.47 ID:E6/OVRkT0
病弱「こ、ここが魔王城。なんて禍々しい魔力でしょう……」ゴホッゴホッ
ドS「」ギュッ
デブ「大丈夫かお?」
ドS「心配する相手はそっちの病人でしょうが」
デブ「二人とも心配してるんだお。今ならまだ引き返せるお」
ドS「寝言は死んでから言いなさい。屠殺するわよ」
デブ(死んでからじゃ言えまへんて。しかも屠殺って)
病弱「私も戻る気はありません。町を出るときに覚悟はしています」
デブ「……わかったお。とりあえず戦闘になったら二人はボキのサポートに徹底してほしいお、絶対に踏み込み過ぎない事」
病弱「はい、心得ております」
ドS「癪だけどわかったわ。もし手こずったら後ろから闘魂注入してあげる」
デブ「で、出来れば回復とか補助をしてほしいんだお」
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/10(水) 23:00:01.94 ID:E6/OVRkT0
デブ「また囲まれないように常に周囲に気を配る事」
デブ「なにより少しでも勝てないと思ったら逃げる事。ボキらは最後の戦士だから死ぬのは絶対に避けるんだお」
ドS「いちいち私を見て言わないでよ。ただでさえ汚声を我慢してるのに」
病弱「貴女が信頼できないからではありませんか?」
デブ「そ、そういう訳じゃないお。ただヒーラーは要だから判断を任せたいんだお」
ドS「私に任せても良いの? また前みたいに特攻するかもよ」
デブ「僧侶を信じてるから問題ないお」
ドS「カッ……!」/////
デブ「か?」
ドS「死ねっ!」バシッ
デブ「何故にっ?」ドフゥ
病弱「…………」モヤッ
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/10(水) 23:05:33.01 ID:E6/OVRkT0
デブ「とにかく戦闘時はボキの指示に従う事。状況などの判断は僧侶に任せるお」ヒリヒリ
病弱「わ、私は何かできませんか?」
ドS「アンタはパシリとして荷物だけ持ってればいいわよ。それ以外は邪魔になるだけよ」
デブ「騎士さんは僧侶が安心して状況把握できるよう守ってほしいお」
病弱「……わかりました」
ドS「なんだかアンタに守られる方が敵の攻撃より心配だわ」
デブ「騎士さんは守護者としては相当だから心配ないお」
ドS「……どうだか」
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/10(水) 23:14:01.03 ID:E6/OVRkT0
デブ「さて、それじゃあ行くお!」
???「待ちな!」
デブドS病弱「「「!?」」」ザッ!
???「良い反応だ。まああの二体を倒したのなら当然か」
バアル「俺様の名はバアル。一応ソロモン様の右腕をやらせてもらってる」
バアル「個人的にゃ正々堂々殺りあいてえんだが、ソロモン様は御立腹でな」スッ
バアル「――選びな。この嬢ちゃんに人間どもを殺させるか、テメエらが殺すか」
嬢「ゥ……ぁ……」
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/10(水) 23:22:35.30 ID:E6/OVRkT0
ドS「悪魔ってのはこうも脳無しなの? せめて会話するところから勉強したら?」
バアル「まあ俺様が話下手なのは否定しねえがな。とにかく選びな」
病弱「それなら今貴方を倒せば済む話です!」ジャキッ
デブ「待つんだお!」
デブ(現段階では判断材料が不足しすぎてるがこれだけはわかる)
デブ(まず目の前の悪魔は今までのどの悪魔より強い事)
デブ(あのお嬢ちゃんが何者か解らないがこの場での重要なカギである事)
デブ(ならば――)
230 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/10(水) 23:38:34.35 ID:E6/OVRkT0
デブ「その前に質問良いかお?」
バアル「おいおい、ろくに会話が出来ない俺様に訊ねるのか? それに答えるとでも?」
デブ「だったらこのまま膠着状態を続けるかお?」
バアル「だったら俺様はこの嬢ちゃんを殺すか逃げるかすりゃあいい。他の悪魔を呼ぶってのもあるな」
デブ「その可能性はないお」
バアル「へえ。どうしてそう言い切れる」
デブ「まずそのお嬢ちゃんを殺すなら選択させる必要なんてないお」
バアル「人質って可能性もあるぜ」
デブ「それもないお。散々殺しておいて今更だしなにより己が最強だと自負している魔族が人質なんて取る筈が無いお」
バアル「苦しめる算段かもしれないぜ。何より人質が1人とは限らないだろ」
デブ「何だかんだで随分話すおね? それが人質でない証拠と他の可能性を否定する事にもなるお」
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 00:00:15.26 ID:vKOvuul90
バアル「ケッ、まあいい。このままだと堂々巡りになりそうだから答えてやるよ」
デブ「なら――その子を殺す事で悪魔に何のメリットがあるんだお?」
バアル「……!」
ドS「ねえ、いい加減宇宙と交信してないで人の言葉を話してくんない?」
病弱「わ、私にも何が何だか良く解りません」
デブ「疑問に思っていたことがあったんだお」
ドS「疑問?」
デブ「どうしてボキらが城を破壊してからすぐに征服をしなかったのか、と」
ドS「そんなの再び力を付ける為じゃない。脳みそ湧いてんの?」
デブ「それならボキらを始末してから力を付けても良かったはずだお。少なくともボキら以外の戦士は倒せる実力を持っていたわけだし」
病弱「その当時は把握できていなかったのでは? それに悪魔は私たちを娯楽程度にしか見ていなかったようですし」
デブ「確かにその可能性も考えたけど無いと思うお。それならピンポイントでボキと僧侶を残さない筈だお」
ドS「つまり何が言いたい訳?」
デブ「ボキを倒す力を持った存在がいなかった、もしくはいなくなってしまった。そうだお?」
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 00:21:58.28 ID:vKOvuul90
ドS「自意識過剰も大概にしなさいよ肉団子!」バシッ
デブ「ちょっ! 今真面目な話してるんだから辞めて欲しいお!」グフゥ
バアル「……例え、」
ドS「今このミートボールに血染めにするんだからちょっと――」
バアル「例えそうだったとしても魔族が引くとでも?」ゾオッ!
ドS「ひっ! うぅ……」ブルブルブル
病弱(あのアガレスより遥かに夥しい魔力の波動……なんて恐ろしいの)ガクガクガク
デブ「その他大勢の魔族は兎も角あの時に生き残った上位3柱は違う考えを持っても可笑しくないお」
デブ「ウァサゴは初めからボキの実力をおおよそ把握していた。だから人質を利用しようと考えた」
デブ「騎士さんを襲ったアガレスは討伐隊に参加しなかった戦える者を始末して戦力を削いでいた」
デブ「そしてバアル、アンタはそのお嬢ちゃんをなんらかに利用しようと考えている」
デブ「そしてその目的は恐らく――ソロモンの復活」ドヤァ
デブ(これで間違ってたら恥ずかしくて死んじゃいそうだお)
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 00:24:46.03 ID:vKOvuul90
>>144
でバエルと書いたがすっかり忘れててバアルにしてもうたorz
まあどっちでも良いですよな?
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/11(木) 00:27:39.17 ID:0+NibwpyO
おう
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/11(木) 02:08:42.60 ID:dKKIEVJjO
乙
236 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/11(木) 02:40:25.97 ID:01gk/huDO
>>233
乙
本当だ…書いて有った
読み手も忘れてるから大丈夫だわなww
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/11(木) 02:51:52.88 ID:0+NibwpyO
仲間にすら間違って覚えられているという可能性も……
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 22:19:55.16 ID:vKOvuul90
バアル「さてどうかね。そこまでいう義理はねえな」
バアル「どちらにせよテメエらにはどちらかを選ぶしかねえんだ」
デブ「取り敢えずわかった事は悪魔にその子は殺せないってことかお」
バアル「」ピク
病弱「人質としてではないのはわかりましたがどうしてそうなるのですか?」
デブ「それは――」
バアル「議論の時間は終わりだ! さあ、選びな!」
バアル「殺すか、殺させるか!」
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 22:26:26.60 ID:vKOvuul90
デブ「ならボキは……殺す方を選ぶお」
ドS「なっ! アンタ何言ってんの!?」
デブ「貴様をな、『アイン』」
バアル「おっと」ビュッ!
ズバッ!
魔王城<ギャアアアアアアッ!?
バアル「流石に嬢ちゃんに当てる余裕はなかったか」
デブ「ボ、ボキの技が躱された!?」
バアル「くだらねえ考えは止めな。テメエらに二択以外選択権はねえ」
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 22:38:56.09 ID:vKOvuul90
デブ(ボキの行動が読まれてた!? だとしても避けられるとは思わなかったお)クッ
デブ(でもこれで奇襲はもう通じない。だとしたらここは一旦逃げるしか)チラ
バアル「言っておくが逃げようとした時点でテメエらは蜂の巣になるぜ」
デブ(全て予想済みか。だからここに他の魔族がいないのかお)
ドS「……ぅ――うわあああああああああっ!」ダッ!
デブ「な、何やってんだお!」
ドS「しねっしねっしねぇえええええっ!」ブンブンブンッ
バアル「そんなのろまな攻撃が当るかよ」ヒョイ
ドS「わああああああああ――ッ!」ブオンッ
デブ「魔気に触れて錯乱してるのかお? くそっ、騎士さん! こうなったら一斉に攻撃するお」
病弱「は、はい!」ゴホッ
バアル「」ニヤリ
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 22:52:12.96 ID:vKOvuul90
ドS「はあっ!」ブンッ
バアル「あらよっと」つ嬢
デブ「ちょ! 駄目だお!」ガキィンッ!
デブ(錯乱してるせいでお嬢ちゃんも狙っちゃうのかお!?)
病弱「勇者様、私が僧侶さんを抑えますのでその間に!」
デブ「助かるお!」
デブ「うおおおおおおおおおっ!」ビュオオオオオッ!
バアル「嬢ちゃんに気を遣い過ぎて覇気がないぜ。どうせなら嬢ちゃんごときって俺様を倒したらどうだ?」
デブ「そんな提案、却下だお!」ブンッ
バアル「そうかい。なら――そっちの二人に頼むとするか」
どすっ!
デブ「え――?」コフッ
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/11(木) 23:03:46.61 ID:vKOvuul90
デブ「ど、どうして……騎士さんがボキを……?」グラァ
病弱「あ、貴方が悪いんです。僧侶さんばかり贔屓する貴方が」ズボッ
デブ「ぐぅ」ドサッ
ドS「」スッ
デブ「そ……僧侶! た、頼むお……治癒術を」
ドS「――どうして他の奴を仲間に入れたのよ。私は……私はアンタと一緒だけで良かったのに!」ブンッ
デブ「がはっ!?」メキィ
デブ(ど、どおして……二人がボキを。もしかしてボキは……妬まれてたのか、お)ガクッ
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/11(木) 23:26:58.29 ID:mDPT6VarO
おつん
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/12(金) 00:06:49.68 ID:0AixgRMzO
乙
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/13(土) 21:08:07.66 ID:3/EzIUhE0
バアル「あっけねえ。勇者と言えど所詮人間か」
バアル「んじゃ次だ姉ちゃんら、この嬢ちゃんが世界を破滅に追い込んだ元凶だ」
ドS「……そいつが」
病弱「げん、きょう……」
バアル「そして姉ちゃんらの大切な勇者を狂わせた存在でもある!」
ドS病弱「「!!」」
バアル「もしかすればコイツを殺せば元に戻るかもしれねえぞ?」
ドS病弱「「」」ジャキッ
バアル「そうだ殺せ! さすればソロモン様が復活してお前らを幸せにしてくれるぜ!」クハッ
ドS病弱「「シネッ!」」フォンッ!
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/13(土) 21:19:17.30 ID:3/EzIUhE0
キィンッ!
ドS病弱「「「!?」」」
バアル「何が――って俺様の腕がぁああああああっ!?」ブシュゥウウウッ!
デブ「よ……ようやく、隙を見せたおね」
バアル「テ、テメエ! 生きてやがったのか?」
デブ「こんな事もあろうかと、脂肪の鎧を……纏っていたんだお」ダルンッ
ドS「太っている言い訳にすんなデブ! だったら平和になったら痩せてみろ豚ァ!」バシッ
ドS「ってあれ? 私は何をして……」
デブ「しょ、正気に戻ったんだおね僧侶……でも今めっちゃ痛いから叩くのだけは止めて……」
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/02/13(土) 21:28:34.94 ID:3/EzIUhE0
病弱「ソイツ……コロサナキャ、シアワセニ――」
デブ「今騎士さんも元に戻してあげるお、この勇者の聖なる光で!」ブヨッ
パアアッ
バアル「ぐあっ!?」ジュ
?「ぎゃあっ!?」ジュ
病弱「……ハッ! 一体何が起きたのです? 突然意識が朦朧として急にまばゆい光が」
嬢「――ア、ああっ! ……こ、ここは? ワシはどうなったんじゃ……」
ドS(なんかデブの腹が光ったと思ったら悪魔が苦しみ人々は正気に戻った。何か絵面がとてもシュール)
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