千奈美「ようせいさんとおねえさん」

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587 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:37:58.09 ID:hFhRzfxk0

「今日ね、二人、呼んだんだ」

「知ってる。差し入れ、来てたわね」


渋谷凛と、神谷奈緒。二人名義のスナック菓子の差し入れが、ケータリングスペースに並んでいたことを思い出す。


「絶対に、負けたくない」


加蓮はぼそりと呟いて、私が離そうとしたその手を強く握った。


「……誰に?」

「わかんないけど。負けたくない。……多分、礼子さんにも、みくにも、奏にも、凛にも奈緒にも、他の誰にも、他の何にも、どんなものにも」


ああ。そういうことよね。怪我を押して、曲も振付も減らして、それでもファンの前に立つ。私たちは、戦ってるんだ。


「……大丈夫。あなた自身が育てたアイドルよ」


気休めに聴こえたならごめんなさい。でも、速水奏の、数少ない本音よ。


「……アタシだけが、アタシを育てたわけじゃないよ」


ようやく私の手を離して、クスリと笑った加蓮の顔は、いつもより神々しくさえ見えて。


「大丈夫。あなたが育てたアイドルだよ」


そう言って、移動に付き添うスタッフに掴まってスタンバイ位置に向かう加蓮に、私は言葉を返せなかった。

私だけが、貴女自身だけが、貴女を、私を育てたわけじゃない。貴女も私も解ってる。

今までの全てが私たちを築いてきたんだもの。私たちはいつも、全てを懸けてる。


私たちは戦う。アイドルだから。
588 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:39:07.76 ID:hFhRzfxk0

――――

モノクロームリリィ。憧憬の形を示せ、というなら、ボクにとっての答えは彼女たちだ。

伝説の……とまでは行かないが、ボクがプロジェクト:シンデレラガールズを知った切っ掛けのユニット。

当時は、自分があんな煌びやかな世界に並び立とうとするなんて、露ほども思っていなかったけれど。

二人がいなければ、ボクはこの運命の糸を手に取ることはなかっただろう。

何者でもなかったボクが、外界にボクを示すための『何か』をカタチにするために。

強く、強く輝く彼女たちに、ボクは憧れた。

ボクは、きっと彼女たちに追い付きたいんだ。


「ちょっと見たことがないくらいの気迫だね」


東郷さんは、モニターを見つめて息をついた。


「奏くんか、それともトライアドプリムスか。……はたまた、怪我か。何が彼女を、加蓮くんを変えたんだろうね?」


北条さんを評する内容は、息を呑んで言葉を継げないボクの心を代弁するようだった。

モニターの向こうからでも理解する。客席は静かで、エメラルドグリーンのライトの動きも大きくない。それは北条さんのパフォーマンスに圧倒されていることに他ならない。


「何の喩えも見つからない。これを、煌きと呼ぶんだね。……感服してるよ」


これまでボクが蓄えてきた語彙は、今のボクの心情を表すのに、何の役目も果たそうとはしない。

ただ、心のいちばん外側ににじみ出た、何の飾りもない言葉だけが、ボクの感情の波形を外界に示す。

乱れに乱れた波形。速水奏と北条加蓮の表現を目の当たりにした二宮飛鳥の、悔しくて、嬉しくて、楽しくて、苦しい、ぐちゃぐちゃになったこころのかたち。
589 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:41:56.03 ID:hFhRzfxk0

「ボクは」

「…?」

「ボクは悔しい」

「どうしてだい」

「……単純に、CDの売上だけなら負けてないのに」


数ヶ月前、『Summer Star Stories』という企画に参加した折の話だ。ボクが参加した『Antares』と『Milky Way』は、今年度のセールスランキングでも上々で、担当曲については単独配信の話も上がっている。

翻って、モノクロームリリィだ。この一年、ユニットでの新作のリリースはなく、過去の実績も、活動において右肩上がりのボク(正確にはダークイルミネイト)にとって、それほど高い壁と捉えるほどではない。

順調に数値を伸ばせば―そして、順調に伸びるだろう―比肩できる実感がある。それでも。


「敵わない。敵う気がしない。加蓮さんの気迫にも、奏さんの存在感にも。説明もできないのに」


東郷さんは何も言わない。

ボックスティシュを差し出されて、雫がいくつも頬を伝っていたことに気付く。


「……恥ずかしいところを見せたかな」

「目。こすらないようにするんだよ」


忠告を守り、瞼や頬をティシュで柔らかく抑えれば、涙の跡がぽつぽつと刻まれる。


「……彼女たちは、真のアイドルになったんだなあ」


目を細めた東郷さんは、モニターから視線を外さないまま、溜め込んだ考えを少しずつこぼすように、丁寧に、ゆっくりと呟く。


「誰かの憧れになることは、きっと、アイドルとしての目標の一つだから」


東郷さんが、そっと、ボクと同じように目尻を抑えたように見えたのは、錯覚だったのだろうか。


「私も、君を……いや、誰かを泣かせるようなパフォーマンスを、したいね」

「……ボクもだ。負けたくない」


ボクの発した言葉は、東郷さんには、対抗心や誇りのように聞こえたかもしれない。


「いい言葉だね。さ、出る前にメイクさんに確認してもらうんだよ」

「……そうするよ」


何に『負けたくない』のだろう。東郷さんに?

……多分、事はそう単純でもない。自分への宣誓でもあるんだろう。


憧れも夢も、一種の闘争だ。なればこそ、諦観はしないさ。アイドルだから。
590 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:43:29.98 ID:hFhRzfxk0

――――

「ヤバくない!? あれ」


愛結奈のテンションが若干おかしい。

とはいえ、この大きさのハコで、事務所のオンリーフェスだ。無理もない。

それに何より……


「うん……モノクロームリリィの二人も相当だったけど……二宮さんも入り込んでるなあ」


久美子の言う通りで、出演者のギアの掛かり方が中々尋常じゃない。ピンでモニターに抜かれたときに解るんだけど、眼力ね。

目に現れる力の入り方が、明らかにいつもと違うのよね。


「私たちもアゲていかないとね。礼子さんには恥かかせられないし、そもそも私たちのためにね」

「ん、良い顔してるじゃない」


愛結奈も、軽い緊張感と高いテンションを保った表情だ。


「ワタシ、今回って結構決意表明みたいなところあるからさ」

「決意…… えっ、移籍でもするの?」


久美子のそれはボケのつもりなのかしら……


「むしろ逆! ……バイト辞めたのよ。もう、アイドル一本よ」


愛結奈の返答に、驚愕する久美子。私は、バイトの話しなくなったから、何となく予想は付いてたけど。


「貯金が出来たから?」

「それもあるけど。まあ、礼子さんとガッツリ話させてもらってね」
591 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:45:33.91 ID:hFhRzfxk0

「え、えぇ……今になってそんな重大なこと……」


久美子のショックが大きい。軽く背中をさすってやる。


「社長が、本当に、今回のライブと…… あと事務所をね、大事にしてるって解ったワケ」

「それは解るけど」

「だから、ワタシも礼子さんのコト、ちゃんと支えたい、と。思ったのよ」


頷く私。の横をすり抜けて、久美子が愛結奈の手を取る。


「愛結奈」

「う、うん?」

「私、私っ…… やる。やるわ。任せて。貴女の覚悟を台無しになんて、絶対しない」


熱っぽく語る久美子の目は、燃えていた。そう、意外と熱血タイプというか、根が単純というか。


「それに、気付いたのよ。練習で、あんなに無様を晒したんだから、もう怖くないわ。キレイな私を見せてやるんだ」

「フフッ、ありがと。……千奈美は、何か誓いの言葉みたいなもの、ないの?」


話題を振られた。一つ首を傾げて考えてみる。


「余裕よ……ってことは、ないか」

「ないの!?」

「でも、ま。やってみせるわよ。無様を晒したくはないし、それに……私をここに立たせてくれた人たちに、その選択の正しさを示したい」

「いいわね。それでこそ、ワタシのパートナーたち! ……なんてね♪」


っていうか、負けず嫌いなのよ。アイドルだから。
592 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:47:00.42 ID:hFhRzfxk0

――――

着替え、ヘアセット、メイク直し。全て終わって第二控室に入ったアタシを迎えたのは、一年半ぶりのメンバー。


「お疲れ様。遊佐さんとのステージ、よかったわよ」

「あれは、こずえの仕事ですよ」


声を掛けてくれた千秋さんは微笑んで、目を細めた。


「そういうことにしておくわね」

「泣いたわよ、って。言わなくていいの?」


千夏さんの横槍。アタシは思わず、えっ、と変な声を上げて千秋さんの顔を見直す。


「ッッ、そ、それは…… その…… ええ。はい。どうしてかしらね、遊佐さんと二人で、笑顔で顔合わせてるところを見たら。何故か」


千秋さんの素直な評。同じアイドル、しかも自分のデビュー当時の同僚が、今の自分のステージで泣いた、という。ファンが泣いた、のとはワケが違う、気がする。


「……あ、ありがとう……?」

「なんでおっかなびっくりなのよ」


苦笑いする礼子さん。……トレーナーさんが、膝のテーピングを直してる。


「いや、なんか……慣れなくて。礼子さんは、膝、どうですか」

「幸い、今日のところは痛みはないわね。ま、有ろうがなかろうが、ここからは全部やるわよ」

「正直、無理はさせたくないんですけど」


アタシの遠慮がちなつぶやきに、あいさんが横で肩を竦めた。


「みんなそう思ってるよ。だけど、多分、我慢させるほうが、無理なのさ」


礼子さんは、憂慮を払いのけるように手をひらひらと仰ぐ。
593 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:49:34.90 ID:hFhRzfxk0

「流石に今回は許してよ。まあ、ほら。このステージはね、私の夢なのよ」

「夢」


その言葉は、礼子さんにとったら、どんなに重いだろうか。


「無茶苦茶なオファーもあって、でもお金とコネが欲しくてガンガンやってさ」


木場さんとアメリカを仕事で駆け回り、帰国するやジューシーパーティの社長として旗印となった人。


「会社作ってからも、いーっぱい色んな仕事して。私だけじゃなく、みんなにも色んな仕事してもらって。泣かれたこともあったなあ」


色んな願いや想いを背負ったり選んだり、たくさんの人と出会って別れてぶつかり合って、たくさんの取捨選択を繰り返して。


「でも、泣いたり怒ったり、そういうのをしたりされたりして、それでも私が振り続けた旗の下、やっとこのハコを埋めるに至ったわけよ」


プロジェクト:シンデレラガールズが興る前から走ってきた人にとって、その“夢”は、どんなに重いだろうか。アタシは何も言えない。


「まだまだ、たくさんの夢があるし、それがどうなるかは解らないけどね」


顔を上げて、モニターを見据える礼子さんの目は、とても穏やかだ。


「でも、今、カタチになったこの夢のひとつを、フワッとした感じで終わらせたくないのよ」


みんなの視線が集まる中、礼子さんは改めて視線を自分の膝に落として、そっと、テーピングでガチガチになったそれを撫でる。


「どうせ夢を見るなら、全部投げ出して、全身全霊で夢を見たい」


衣装さんが、テーピングを隠すための黒タイツを履かせると、膝の古傷は、まるきり無いものとして姿を隠す。本当は、そんなことないのに。
594 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:50:34.52 ID:hFhRzfxk0

「三十路もとっくに過ぎたって、社長の肩書があったって、膝が壊れてたって、私は」


四人と、そこに居合わせたスタッフたちの顔を見渡した礼子さんは、静かに、諭すように言葉を紡ぐ。


「アイドルだから」
595 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:51:03.77 ID:hFhRzfxk0


アタシは、本番前だっていうのに、涙が止まらなかった。


596 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:52:11.28 ID:hFhRzfxk0

『全部投げ出して、全身全霊で夢を見る』

そんなこと、アタシは考えたことがなかった。

今の生活が楽しくて、不満はなくて、不安もそんなになくて。

叶いそうもない大きな夢は、見上げるだけにしておいて。

小さな夢に軽く触れて、満たされたような気分を味わうだけで、その終わりへと漫然と歩んでいたんだ。
597 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:53:00.30 ID:hFhRzfxk0

礼子さんは、速水さんは、北条さんは、この事務所のみんなは、礼子さんが見込んだ人たちは、違う。

壁を恐れない。不可能を恐れない。戦うことを恐れない。

夢が叶うか叶わないかは結果論だけど、夢を持つことを否定したりはしないんだ。


燃え上がる心を、自ら抑えたりは、しないんだ。

夢を見ることを、恐れたりは、しないんだ。

598 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:54:12.70 ID:hFhRzfxk0

アタシの流れる涙は、止まらない嗚咽は、きっと情熱が燃え上がる証だ。

今、はっきり思った。

この胸の、真っ赤に燃える熱い炎を、全力でステージに、ファンに、アタシ自身にぶつけたい。

そうだよ、アタシだって。ただの喫茶店の店員じゃないんだ。

599 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 04:57:18.57 ID:hFhRzfxk0


アイドルだから!!!


600 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/09/20(火) 05:02:21.33 ID:hFhRzfxk0
――――

レギュラーはアヤ志保千奈美と伊吹です。

……今回、志保と伊吹が3分の1行しか喋っていない……? レギュラーとは……?
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/20(火) 08:35:01.72 ID:qe1du6jPo
こずえが13歳になってるということは2年の月日が流れたのね
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/20(火) 09:12:32.89 ID:Jpk5OlSSO
再登場したこずえがカタカナ漢字喋ってたからあれーっおかしいなーと思ったらこういうことかよ!
よ、ようせいさん…!!(目頭を押さえる)

モノクロームリリィの二人のパートすき
まず捏造曲のタイトルがすき

SSで泣いたの久し振りやぞ
朝からなんちゅーもん読ませてくれはりますのや…(ありがとう)
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/22(木) 12:35:35.30 ID:++saFWbC0
作中時間2年も経ってたのか。精々数か月かと。
そう考えると、千奈美の焦りや燻りみたいな独白も印象が変わってくるなぁ。
アヤも色々覚悟が決まったっぽいけど、「カフェ店員」の意識も強そうだった志保はどうなってるのだろうか。
604 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2016/09/22(木) 17:28:22.54 ID:D/hhePdJo
【補足】
インタビューで「昨年の8月にデビューした」という発言と、
「8月のイベントでMCをした(=最初話していた仕事)」という発言をしています。
その後、年末年始の帰省、夏祭り等を経て今回のクリスマスライブなので、
開始時点でデビュー(初期設定年齢)から一年以上、劇中では一年半ほど経っていることになります。

長くなってしまって、時系列や関係性を読み取りにくい部分や、矛盾している部分があると思います。
不明な点や解釈に迷うところ等、ご質問には答えられる(≒考えてある)範囲でお答えします。
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/25(日) 17:58:43.84 ID:67xS8oj4O
下手なこと聞くと先の展開のバレに関わるのではと震えており、質問するにしても終わってからにしたい模様
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/26(月) 00:47:23.01 ID:/WeB6Rg30
確かに作中で明確に時間経過を示すイベントは行われていたんだな。原作が一種のサザエさん時空だから全く意識してなかったわ。
ちょっと他のSSでは見ないくらいにアイドル描写が生々しいくらいにリアルだから、このまま時間経過していった各アイドルたちがどうなっていくのかダイジェストでも見てみたい気がしてくる。
ダークイルミはいつまであの方向性を貫くのか、とか。
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/18(火) 02:23:43.37 ID:Z6I0N6gxO
つづきはよ
608 : ◆S0mvz1PntgQY [sage]:2016/10/20(木) 12:47:27.12 ID:hcrfrzSxO
保守です。
月産のつもりで書いてたけど間に合わなかった。

新宿地下のデレステ展示、ホテムンの背後が木場さんとアヤ(と亜季さん)だったんですよ。(グラジオラスちしき
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/22(土) 23:58:36.79 ID:kfs6AGwfO
まだかなー
610 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:43:29.98 ID:nSKR7Chn0

「いっぱい踊って、いっぱい歌って。楽しかったなー」


とっくに出番が終わっていた伊吹ちゃん。もう、シャワーも着替えも全部終わり、ケータリングから回収してきたコーラにストローを立てて、ぼんやりとモニターを眺めてる。


「まだだろ」


ついさっき、レッドバラードとしてのパフォーマンスで今日のお仕事が終わったアヤちゃんは、まだバッチリキメキメのままだ。

タオルを首にかけて、真剣な顔でモニターを見つめる。


「千奈美ちゃんが、いるからね」


そして、伊吹ちゃんと一緒に出番が終わった私は、というと。シャワーを浴びたりメイクを直したりという時間は惜しくて、汗の始末だけして、ライブTシャツに袖を通している。プリン美味しい。


「お疲れ様」


控室に来たのは、黒川さんと相川さん。私物だというアクセサリのいくつかを外しただけで、アヤちゃんと同じようにまだ臙脂色のドレス(レッドバラードの衣装だね)を着たまま。
611 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:45:24.65 ID:nSKR7Chn0

「お疲れ様です! かっこよかったですよ♪」

「ありがとう。槙原さんたちもね。ソファ、座らせてもらうわね」


そう言った相川さんは、飲み物のボトルとコーヒーゼリーをガラステーブルに置いて、革張りの椅子に腰掛けた。


「始まる」


モニターの向こう。MCが終わり、ステージの照明が一度落ちる。客席では、次の曲を期待しているのだろう。コンサートライトがさざめく。

もちろん、私たちは知ってる。千奈美ちゃんにとって…いや、私たちにとって、因縁の曲だ。


「……見に来たのかな」

「確認はしてないけど……来てくれてるといいね」


アヤちゃんの言葉に、私は小さく頷いて返す。

モニターに映るステージでは、千奈美ちゃんをセンターに、浜川さんと松山さん。三人のシルエットが伸びる。

艶っぽく鳴るエレキギターのメロディと、軽快さを意識してジャジーに弾むドラムワーク。

三人のコケティッシュなダンスと同時にステージを切り裂くのは、青系のライトを中心にした、クールで切なげな演出。


「あれ? 持ち歌じゃないわよね? どこかで聞いたことあるんだけど……」


黒川さんが首を傾げる。そうですよね、さすがにレッスン見る時間ないですよね。
612 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:46:30.84 ID:nSKR7Chn0

ステージの上の三人が、見事なダンスと歌唱で客席にどよめきを広げていく。

浜川さんの強さを押し出すキレのあるダンス、松山さんの繊細で美麗な表現。

そして千奈美ちゃんの、二人を引っ張り上げながらアリーナ全てを薙ぎ払う、強烈な圧の歌声。


「……“夜明けのハイペリオン”」

「誰の曲?」


意外なことに相川さんが曲名を答えてくれて、黒川さんがもう一度質問を乗せて来る。


「“サイレントウィンド”です」


モニターから片時も目を離さないアヤちゃんが答えた。


「“サイレントウィンド”の2ndシングルのA面。一年半前、あいつが初めて制作に関わった楽曲で」


アヤちゃんは涙声で続ける。


「あいつが、千奈美が、歌の仕事で、正面から負けて、悔しくて一晩泣いてた」


堪え切れない様子で、何度か鼻をすすって。……アイドルのする顔じゃないね。


「でも、今日は……今日は、さぁっ、笑顔、で、かっこよくって」


ぐずっ、と声を詰まらせたアヤちゃんは、伊吹ちゃんに、ぽん、と背中を叩かれ、言葉が途切れた。

もう、言葉を紡ぎ出すには限界みたいで。涙を溢れさせながらも、口を真一文字に結んでモニターを見詰めているのは、全て見届けてるために崩れてしまわないよう頑張っているから、なんだろう。

代わって、伊吹ちゃんが口を開いた。


「今日の千奈美、今まででいちばんキラキラしてる」


そうだね。キラキラしてて。

私たちが知ってる千奈美ちゃんじゃ、ないみたい。
613 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:48:47.38 ID:nSKR7Chn0

――――

To:小室さん 今日は [お呼びいただいてありがとうございました。クロックワークボイジャー、素敵でした。あと、カバーでハイペリオン来るとは思ってなかったので、本当にびっくり。音葉さんなんてあのあと「なまらびっくりした」って言ってました。ひみつですよ。]

To:小室さん 追伸 [今度また一緒に歌の仕事したいです。事務所に掛け合ってみますね。次はあんな騙し討ちしませんし、させません。     一年半前は、ごめんなさい。]

614 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:49:21.39 ID:nSKR7Chn0

――――

To:グラジオラス小室 (無題) [お疲れ様です。お招きいただきありがとうございました。ハイペリオン、楽しそうに歌ってもらえて。なんというか、とても嬉しかったです。文香さん共々、控室に挨拶行けなくて申し訳ありません。またいずれ。   OTOHA]

615 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:50:46.40 ID:nSKR7Chn0

――――

愛結奈「終わったーーーッ!」

久美子「愛結奈、千奈美、お疲れ様!! キレイだったわよ!!」

愛結奈「久美子のおかげよ! さーてと乾杯のビール貰ってくるわねーー!」

久美子「はーい私カシオレでよろしく…… 千奈美?」

千奈美「……うん」

久美子「……千奈美っ」

千奈美「ん? え、なに?」

久美子「大丈夫?」

千奈美「え、う、うん。終わったんだな、って、なんか……終わっちゃったんだーって……」

久美子「感慨に浸る感じ?」

千奈美「……かな。お客さん、凄かった。まだ席にたくさんいるし」

久美子「そうね、すぐ出られないくらいだもんね」

千奈美「終わったんだー……」

久美子「……お疲れ様。三人でステージに立ててよかった。あなたのソロ、裏で観られてよかった。……宝物だわ」

千奈美「え、あ、ありが、あ、あれっ、あれあれ」

久美子「えっ、ちょっとなんでこのタイミングで急に泣くのっ、わータオルタオルー! キレイなメイクが台無し!」

愛結奈「ただい…… わーお。早めにシャワー浴びといでね。……改めて、二人とも、お疲れ様」

616 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:52:11.60 ID:nSKR7Chn0

――――

加蓮『お疲れ。今日のパフォーマンス凄くよかったよー過去イチじゃない? で、無事に終わった?』

飛鳥「……整理しよう。まずはお疲れ様、そしてありがとう。最後の質問については、どうしてボクなんだい」

加蓮『奏が着替え中だったら電話掛け損じゃない』

飛鳥「なるほど、とっくに自らの役目を果たし終えたボクならば、夢想を脱ぎ捨て、さりとて現実に還るでもなく、狭間に漂っているだろうと。その予測は正しかったわけだね」

加蓮『そっちの様子どう?』

飛鳥「先程、舞台の裏でささやかな乾杯を捧げたところさ。大人たちの多くは退廃に身を任せているよ……ボクは林檎ジュースだがね」

加蓮『退廃って。ぐでんぐでんなわけじゃないでしょ』

飛鳥「そ、そりゃそうだけど。……ああいやそれは置いておこう。時に北条さん、脚の傷が疼くようなことはないかい」

加蓮『もしかして心配してくれてる? 今日のことは特に影響なし、だってさ』

飛鳥「貴方は……ボクにとって、尊敬に値する人だからね。刹那の輝きのために、傷をより根深くしたなら…… それは悲しいことだから」

加蓮『そっか、そうなんだ。なんか照れちゃうかも。でもこれでまた、ちょっとダンスはお預け』

飛鳥「影響がなかっただけでも、充分に幸運さ。ボクは安堵してる。速水さんも、安心しているんじゃないかな」

加蓮『ライバル増えちゃうのに、嫌だなあ』

飛鳥「…ライバル?」

加蓮『ライバル。奏も飛鳥もだし、みくとかアナスタシアとか、あと凛とか奈緒とか、他にもたくさん』

飛鳥「……なら、ボクは歩みを止めずにいるよ。先に行く」

加蓮『ふふっ、負けないよ。さて、そのためにアタシは寝ます!』

飛鳥「安らかな眠りを…… ああ、その、北条さん」

加蓮『ん?』

飛鳥「今日のボクの表現がこれまでで最高だったというなら、それはあなたのおかげでもあります。ありがとうございます」

加蓮『……こちらこそ、ありがとう』

617 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:54:00.34 ID:nSKR7Chn0

――――

礼子「テキーラガンガンいっていい?」

あい「営業と総務と経理に怒られるよ」

のあ「先んじて営業部長とマネージャーに確認してある。所長については、明日明後日は実務もアイドル業もオフ、完全オフ日で構わない、との事。……前後不覚になるリスクを容認するかどうかね」

礼子「前後不覚って!」

あい「調子に乗ったときは、前後不覚になるまでいっている、よね?」

礼子「……はい……」

のあ「近日、所長は充分に張り詰めていた。今日ばかりは、私は反対しない」

あい「まあ、私も強くは反対しないよ。……ただし、ホテルに戻ってからだ」

礼子「! 話わかる! それじゃ一足お先に〜♪」

のあ「……機を見るに敏、ね」

あい「元気な人だなあ、本当に」

のあ「だからこそ、興味深い人よ。……貴方も、彼女たちの元には行かないの?」

あい「……酒入れて話すようなことじゃないよ。私にとっては、特にね」

のあ「カクテル一杯でふわふわするものね」

あい「言わないでくれ」

618 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:54:53.67 ID:nSKR7Chn0

――――

みく「木場さんん」

真奈美「お、着替えてきたのか。お疲れ様」

みく「アーニャちゃん、入れ替わりで着替えに行っちゃったから。話し相手になって」

真奈美「随分率直に来たな」

みく「……アーニャちゃんとのあさんと、やっていけるかなあ」

真奈美「考えて決めたんじゃないのかい」

みく「考えたつもりだよ、たくさん」

真奈美「お客さんの反応は、どうだった?」

みく「めっちゃよかった!! 盛り上がってくれた! …と思う」

真奈美「それなら、レッスンは辛かったかい」

みく「うーん? いつもと勝手が違うから、大変ではあったけど……辛くはなかったよ。新しいこといっぱいで、楽しかった」

真奈美「その二つの気持ちは、信じてもいいんじゃあないか」

みく「……うん」

真奈美「何、上手くいきそうになかったらいつでも相談に乗るぞ。うちに来てもいい」

みく「はっ! みくを誘い込もうって魂胆だね! そうはいかないよ! ……いつもいつも、ありがと」

真奈美「ふふふ。こう見えて、アイドル前川みくに期待しているうちの一人だからね」

619 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:57:22.52 ID:nSKR7Chn0

――――

奏「小松さん、ひとり?」

伊吹「ひとり。二人ともシャワー行っちゃったから暇になっちゃったよー。さっき千奈美も行っちゃったし木場さんはあっちだし」

奏「それじゃ、独り者同士で乾杯しましょ」

伊吹「はいよ。悪いねーこっちだけアルコールで」

奏「気にしないで。こんな想いもあと一年だけよ」

伊吹「そだね、乾杯。……Hotel Moonside、よかった。凄くよかった。アタシもあれで踊りたいなあ」

奏「踊ったらいいわ。誰も邪魔なんてしないから」

伊吹「じゃあ、速水さんが焦るくらいにカッコよくキメてみるかなーははっ」

奏「小松さんの本気のダンスじゃ、私では流石に太刀打ちできないかな」

伊吹「ダンスだけならね。でも、あの曲は速水さんの曲だからさ」

奏「やめておく?」

伊吹「歌も含めて練習しとく」

奏「期待してる、って言えばいいのかな。それとも……」

伊吹「待っててよ」

奏「……待ってるわ。気が変わらないうちに、よろしくね」

伊吹「任せて! 今までの、ローカルテレビだけで満足していた小松伊吹はおしまいなんだからね!」

奏「命短し 輝け乙女 …なんてね」

620 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 01:58:36.11 ID:nSKR7Chn0

――――

アヤ「……終わったなー」

志保「終わっちゃったね」

アヤ「思ってたより、いっぱい泣いちまったなあ」

志保「頑張ったもんね」

アヤ「自分のことだけじゃなくて、な」

志保「千奈美ちゃん、凄かったなあ」

アヤ「うん。それが、嬉しかった。別に、もう鷺沢さんたちに変な感情なんてないけど…やっぱりさ」

志保「あの時を思い出した?」

アヤ「…どうなんだろう。あの時から今まで引っかかったままだったものを、飲み込めた? 気がする」

志保「よかったね。……あとはね、観てたお客さんの反応だと思うんですよ」

アヤ「歓声、裏まで聞こえたしな」

志保「お客さん、ほんとに、たーーーーーッくさん! だったよね」

アヤ「…でかいハコってすげーな。みんな、あんなに笑顔で観てくれるんだ」

志保「私、たくさん目合わせたよ! …お客さんも、みんな楽しそうな顔してた」

621 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 02:01:11.25 ID:nSKR7Chn0
アヤ「ファンの顔なァ……キラキラしてたよ。アイドルかよ! ってくらいにな。嬉しかったなぁ」

志保「うん」

アヤ「店もいいんだけどな。こういうところ、また立ちたいなあ……」

志保「そっかあ……」

アヤ「こずえが、言ってたんだ」

志保「うん?」

アヤ「『遊佐こずえはもう、あのふわふわした“ようせいさん”の小学生じゃなくて、成長期の中学生なんだよ』ってさ」

志保「……」

アヤ「『だから、ステージに立てる日は、“今のあたしの全部”だと思って演ってる』って」

志保「……うん」

アヤ「でさ。『アヤたちは?』とも」

志保「私たちかあ」

アヤ「……どうなのかな。今日はさ、そりゃ全部出したつもりだけど」

志保「そんなの。“明日がどんな日になるかは誰だって解らない”ですよ♪」

アヤ「あ、いいこと言っ…… ん? 受け売り?」

志保「…えへへ♪」

アヤ「まあ、合ってるけどさ。先に出て髪の毛乾かしてるから」

志保「はーい♪ ♪〜〜」

622 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 02:02:41.89 ID:nSKR7Chn0

――――

千奈美(遊佐さん、そんなこと言ってたの)

千奈美(ああ、そうか。今日が、今までの全部だから、明日は、今日までの全部)

千奈美(そうだった。前に、観たじゃない)

千奈美(……夢を初めて願って、今日までどのくらい……?)

623 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 02:03:20.00 ID:nSKR7Chn0

――――


――――――――


――――
624 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 02:03:53.23 ID:nSKR7Chn0

――――

千奈美「もしもし、千奈美です。お休みのところすみません。折り入って、お話があるんですけれど」

真奈美『電話は珍しいな。今大学だろう?』

千奈美「二人がいないタイミングで聴きたかったので、この時間になりました」

真奈美『なるほど。……早い方がいいか。明日は学校なかったね?』

千奈美「明日は…… はい、大丈夫です」

真奈美『解った。今日のシフト後、事務所で待っててくれ。私は夕方ちょっと出て深夜戻りだから、寝ててもいいぞ。仮眠室は……うん、シーツは代えておく』

千奈美「わざわざありがとうございます」

真奈美『それじゃ、残りのコマもしっかり。……ライブの疲れは、抜けたか?』

千奈美「流石に三日もあれば余裕です。それじゃあ、お店で。お疲れ様です」
625 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 02:04:32.67 ID:nSKR7Chn0

――――

アヤ「フロアのクローズチェックしたよ」

志保「キッチンは…… 換気扇のスイッチ、オッケー。はい終わり!」

千奈美「お疲れ様」

アヤ「あいよ。じゃあ先帰ってるから」

志保「明日、朝ごはんこっちに食べに来ますね♪」

千奈美「材料あるのよね。じゃあ伝えとく」

アヤ「そんじゃなー。所長によろしく」

千奈美「ええ、気を付けて。おやすみ」

志保「おやすみなさーい♪」

626 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 02:06:29.23 ID:nSKR7Chn0

――――

真奈美(薄々察していたが、いざ、となると。……素直に受け入れるのは、難しいものなんだなあ)


627 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/11/14(月) 02:09:08.91 ID:nSKR7Chn0

――――

レギュラーはアヤ志保千奈美と木場さんと伊吹です。

千奈美のデレステ実装とどっちが早いでしょうね(たのしみ
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/14(月) 07:20:10.53 ID:oWZHggdko
移籍フラグが…
千奈美なんで来ないんだろうなデレステ
モデリングしやすそうなビジュアルなのにw
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/14(月) 19:33:58.18 ID:FzfC+YP3o
イラストだといつも髪の毛が変な広がり方しててうねってるから、自然なモデリングは意外と難航しそう。

泣くところの描写すき
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/21(月) 01:14:41.50 ID:mwf0I8HeO
千奈美さんデレステにウェルカム!
631 : ◆S0mvz1PntgQY [sage]:2016/12/20(火) 10:47:15.31 ID:cDIh6JwDO
保守だけさせてくださいまし
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/13(金) 02:53:29.20 ID:bjSaTQVUO
あけおめ
待ってるで
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/05(日) 03:03:58.22 ID:jq6dkQzQO
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/04(土) 13:02:38.56 ID:Z6Vvl9XFO
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 08:43:52.12 ID:Ko9DXvHKo
かゆ、うま
636 : ◆S0mvz1PntgQY [sage]:2017/03/18(土) 00:53:02.19 ID:YxnLpBaBo
報告までに

生きてます
爆死もしてません
フランメ三人のデレステSRは無事入手できました
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/18(土) 01:28:31.39 ID:7L59+QBno
よかった・・・よかった・・・
おめでとうございますまだまだ待ってます
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/11(火) 15:22:35.40 ID:BhqThmHwO
あああ
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/12(水) 05:53:28.53 ID:9hyjfkigo
xyz
640 : ◆S0mvz1PntgQY [sage]:2017/05/19(金) 09:42:31.02 ID:n2BHKKQwO
ほ し ゅ
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 00:01:07.46 ID:Ee6NblGzo
まだ続いてたのか
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/01(土) 19:14:59.58 ID:olFdxDwno
まだ
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 02:02:49.64 ID:w3db+Bico
まだまだ待つ
644 : ◆/8MQwvfiPs :2017/08/23(水) 17:33:27.16 ID:OQI/oEkt0
てす
645 : ◆MANGOwL9L. [sage]:2017/08/23(水) 17:38:08.76 ID:OQI/oEkto
てす
646 :F9 ◆/ef872yRGc [sage]:2017/08/23(水) 17:43:04.12 ID:OQI/oEkto
てす
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:06:03.82 ID:IjpYAl03o
どうした、鳥忘れたか
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/22(金) 01:00:43.99 ID:Kp630MwXo
まだまだ保守
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/08(水) 01:23:26.08 ID:KCQNbXNno
一年経ちそう
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/31(水) 00:48:19.75 ID:eFcpCogpo
待ってるぜ
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 08:07:35.45 ID:IgNzYF5Fo
上げ
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/16(水) 03:25:40.85 ID:S3GQ2JBCo
もう無理なのかな
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/22(水) 06:08:21.95 ID:QMGZvVPwo
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/31(月) 10:47:37.43 ID:9Lgvc+OTo
えええ
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/05(火) 02:38:46.62 ID:ri3TAUrgo
保守
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 07:56:19.81 ID:FOFqAidNo
あいうえお
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/14(金) 01:57:33.17 ID:CZSX4JMfo
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/01(木) 13:47:06.33 ID:nEiavSgoo
生きてるか?
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/04/16(金) 20:58:37.91 ID:TxsY9yo/0
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