千奈美「ようせいさんとおねえさん」

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57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/18(木) 04:45:10.42 ID:p94v5ff9O
プライドの高い千奈美には辛いなあ。
味噌カツ食べて元気になってね。
愛知といえば18歳トリオ(仁美翠渚)とか出てくれると嬉しいなあ。
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/18(木) 07:30:18.42 ID:wczUX0y4o
劇場とかでぼかされてるけど
引き立て役扱いはゲーム内でもあるしな
かなり神経質に気を使ってるとは思うけど
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/18(木) 08:25:34.33 ID:kjEJkc0NO
がんばれぇ、がんばれぇぇ…

この三人、志保がCu、アヤがPaでもいけるな。
Viが志保、Voが千奈美、Daがアヤでもいけるな。
カフェめし、名古屋メシ、エスニックめしでもいけるな。
プロデュースしたい(迫真
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/18(木) 08:34:59.54 ID:ywwQI8mYO
ちょっと珍しい無機質で冷酷な音葉さん。
相手を「音」としか認識してない雰囲気。
組んでるふみふみが苦労しそうだな。
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/18(木) 08:49:41.98 ID:kjEJkc0NO
ふみふみも冷酷系かもしれないだろ(迫真

あっこれゾクゾクするやつだ
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/18(木) 12:28:27.35 ID:YJGk/ng0o
ふみふみにふみふみされるって!?
63 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:25:35.26 ID:ocRJ56uG0
アヤ「誰かー! 化粧水と乳液どこー!」

千奈美「使い終わったーはいどうぞ」

志保「朝ご飯お店でいいんだよね? コーヒー入れてるよ」

千奈美「所長がお店で準備中よ」

アヤ「あれ? 眼鏡、誰かドレッサーに戻してくれた?」

千奈美「靴箱の上に置いてたでしょ。ちゃんと決めた場所に戻しなさいよ」

アヤ「むむむ」

千奈美「なにがむむむよ」
64 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:26:07.49 ID:ocRJ56uG0

志保「アヤちゃんシュシュとかんざしどっち?」

アヤ「んんー、今日はかんざし! 志保もう化粧水と乳液終わった? 片付けていい?」

志保「終わってる! 私もかんざしにしようかなー。あ、千奈美ちゃん炭酸出してー」

千奈美「はいはい。ゲロルもう切れるわよ。はい、これ志保。こっちアヤ」

アヤ「あいよー。ッんぐ……あー渋ッ…… 通販注文しとくけど、他に何かあるっけ?」

志保「ホワイトボードに全部書いたはず!」

アヤ「おっけー。……うぉッ、多いよ!! これと、これと、これと……」

千奈美「んくんく…… っぷは。あと、歯ブラシと歯磨き粉もよろしく」

アヤ「多いっつってるだろ! そんなの帰りにドラッグストア寄れよ!」

志保「寄れる時間に帰れない」

千奈美「その歯磨き粉置いてあるドラッグストア、この辺で見たことない」

アヤ「でっすっよっねェーーー。ぽちっ」
65 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:26:36.08 ID:ocRJ56uG0

志保「コーヒー入りました♪」

千奈美「ありがと」

アヤ「さーんきゅ。……お、今日の朝メシは干物定食だってさ」

志保「また、カフェの仕込みに繋がらない料理を……」

千奈美「いいじゃない、味噌汁」

志保「カフェでお味噌汁はどうかなー!?」

アヤ「しかも景気付けとは言え、赤出汁だもんな」

志保「ん? お味噌汁は赤だよ?」

千奈美「赤に限るわね」

アヤ「所長すら押し切るんだから、ホント東海の人間どうかしてる」
66 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:27:32.37 ID:ocRJ56uG0

――――

アヤ「朝メシ旨かったーーー」

志保「アヤちゃん、所長のご飯だと大概言ってないかな?」

千奈美「そうよね。私たちのときは普通に食べて終わり」

アヤ「……刺々しくない?」

志保「知ーりーまーせーんーー。ぷいっ」

千奈美「私、上で化粧してきちゃうから。食洗機任せていい?」

志保「うん? 今メイクするの?」

千奈美「軽めにね」
67 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:28:07.68 ID:ocRJ56uG0

アヤ「めっずらしーーー。スタイリストさんに任せねーの?」

千奈美「電車移動なのよ? 人の目に入るでしょ。貴方たちも、目元くらい引いときなさいよ」

志保「この時間だと、現地着くまでずっと通勤ラッシュかなあ。私、帽子にマスクのつもりだったけど」

千奈美「サボりすぎ!!」

アヤ「志保の帽子可愛いと思うけど」

志保「アヤちゃんの眼鏡も可愛いよねー?」

千奈美「そういうことじゃなくてね?」

アヤ「まあ、アイラインとリップくらいにさせてよ。撮影でどのくらい塗られるかわからん」

千奈美「屋外だから、それもそうなんだけど、ナメられないくらいにはしないと。じゃ、片付けだけよろしく」

志保「わかったよー。でも、10分の電車乗るから、間に合うようにしてね?」
68 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:29:25.43 ID:ocRJ56uG0

――――

千奈美「はぁ。後期始まったら、またこのラッシュに埋もれるのね……」

アヤ「前期始まる前も同じこと言ってたろ。原チャとか買えばいいんじゃねーの」

千奈美「そういうキャラじゃないでしょ。そもそも原付でもちょっと遠いわよ。自動車あったらどうかってとこだけど」

志保「愛知県民は、二十歳の誕生日に親御さんから車プレゼントされるものだと思ってたのに……」

千奈美「愛知県民なんだと思ってるのよ。それなら三重だってどっこいどっこいじゃない」

アヤ「ひどい」

志保「仕方ないよ。むしろ今回は、乗り換え一回で現地に行けることを感謝しようよ」

千奈美「事務所から気軽に車出せる身分になりたいわね」

アヤ「ロケバスに事務所の近くまで来てもらえる身分でもいいな」

志保「世知辛いね…… ん、朋ちゃんから連絡来たー」

アヤ「無事着いたか。よしよし、迎えに行こう」
69 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:30:47.32 ID:ocRJ56uG0

――――

朋「あやちなしほー、おはよー」

志保「わー朋ちゃーん! 今日はよろしくー!」

千奈美「久しぶり、といってもフェス以来ね。さ、乗り換え行くわよ」

アヤ「おっす。お、そのターバン可愛いな」

朋「ふふ、今日のラッキーカラーはすみれ色でね、これ巻いてきたら電車スムーズに動いてくれたのよ!」

千奈美「そ、そう、よかったわね……えっと、マネージャーさんは別ルートなのよね?」

朋「そ。遅れて来るって。気にしないで」

志保「一人で来られて偉いねー♪」
70 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:31:40.60 ID:ocRJ56uG0

朋「同い年でしょ!? ……この間のフェスの打ち上げじゃあんまり話せなかったから、今日、みんなと一緒に行きたかったのよ」

アヤ「アタシも顔出しただけだし、千奈美しかマトモに出られなかったもんな」

志保「確かその日はミニコンサート。サイリウムはないけど歌のお仕事〜♪」

朋「最近、志保ちゃんたち以外のライブとかコンサートとか、お店でやってないの?」

千奈美「先月は多かったわ。今月も土日は埋まってたくらい。来月からは通常営業多いかな。大学始まっちゃうし」

アヤ「大学始まったら、店と学校の往復だからな」

志保「外でのお仕事とか、シンデレラの合同トレーニングとか、もっと出たーい」

千奈美「小さい仕事は、いくつか入れようとしてくれてるみたいだけど」
71 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:32:53.65 ID:ocRJ56uG0

朋「でも、所長が一通りのトレーニング見てくれるんでしょ? いいじゃない!」

アヤ「ボイスとダンスと基礎体力な。フィジカルは見てもらってる。お店もかなり任されてるけど」

朋「うーん。お客さん相手にして、歌って、体力つけて……?」

志保「食事とおうちとトレーニングが保障されてるアイドル生活、って感じ」

千奈美「ま、恵まれてはいるんでしょうね。問題は、外での仕事が少ない」

アヤ「朋ぉ、多分アタシらの毎月の手取り聴いたらヒくぞー?」

朋「い、嫌よ、そんな闇覗きたくない!?」

志保「朋ちゃんは、発注見積チェックしたり注文書にサインしたり領収書切ったりしたことないんだよね……ふふふ……」

朋「それはそもそもアイドルとしての活動じゃないでしょ!!?」

アヤ「……」

志保「……」

朋「……あっ。……あの……」

千奈美「はいはい。次の急行乗るわよ。そしたらロケバスだからもう一頑張りー」
72 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:33:50.76 ID:ocRJ56uG0

――――

アヤ「おはようございます。オフィス・グラジオラスの……はい、そうです。桐野と槙原、あっちが小室です」

朋「ツキアカリの藤居朋です。はい、劇団ツキアカリ。このロケバス乗るのは私だけです」

志保「今日はよろしくお願いします♪ 千奈美ちゃーん、先に乗ってるよー」



千奈美「先日以来ね。収録ではどうも」

音葉「…貴方の声、とても鋭くて、力強くて… 描いていた通りに…独特のコンチェルトを奏でられた…」

千奈美「……そう」

音葉「貴方の声を、奏楽に交えること… 良い経験に、なったわ…」

千奈美「……今日は、音録りないから。ま、適当にね」

音葉「ええ…よろしく」



朋「……千奈美ちゃん、音葉さんと話してたけど。何かあったの?」

アヤ「あー……あんまりつつかないで置いてやってくれ」

朋「ふーん。そうそう、さっきスタッフさんが、アイドルはこれで全員だって。遅刻ゼロ、幸先いいじゃない!」

志保「あれ? でも鷺沢さん来てないね。現地合流なんだ」

アヤ「主役なんだけどな。いいのかな」
73 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:37:53.18 ID:ocRJ56uG0

――――

アヤ「広ッ。でかい公園だなー……」

志保「今日の撮影スケジュール! 何と私たちバックダンサー組が最初」

アヤ「ていうか、こんなに撮るカット多いんだ。想像以上だ」

千奈美「これ半日で済ますんだ」

朋「カツカツね、そりゃ朝から動くわけよ」

志保「あ、鷺沢さんだ。……さすが主役。梅木さんもだけど、待遇が違う」

千奈美「そりゃそうでしょ。それより、着替えてベースメイクやるわよ」

アヤ「衣装はこちらでございます」

朋「いやー! 超カッコいいじゃない!」

アヤ「レンタル費用結構掛かってそうでな…… 持って来るときにまじまじと見ちゃった」

志保「あんまりそこ気にしちゃうと、リアルに見積もりできちゃうからやめよう」
74 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:38:27.00 ID:ocRJ56uG0

千奈美「着替えたら、ケープつけてファンデ塗っといてよ」

朋「はーい……っあ、忘れた……」

千奈美「まあ、そういうこともあるわよ。スタイリストさんから借りてきなさいよ」

朋「おっけー。ついでに水もらって来るわね」

アヤ「そうだ、上着は本番まで着ないでくれって。羽根が散るらしい」

志保「……? なんか、所長が、着替えたら写メして、だって」

アヤ「乙女か」

朋「じゃあ三人揃ったら撮ってあげる」

志保「わー朋ちゃん大好きー」

朋「棒読みじゃないの!? 安い大好きね!?」
75 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:43:01.20 ID:ocRJ56uG0

――――

志保「終わったぁー……」

朋「はぁー、アンタ達がいてくれて助かったわ。合同練習、フェスついでの一回しかできなかったけど、何とかなるものね」

千奈美「私たちが毎日やれてるから、まあ何とかね。それほど難しくもないし」

アヤ「所長入れて四人で練習できてたのは大きかったなー」

朋「でもさ、桐野様様だったわ! 私、5テイク、10テイクくらい掛かるんじゃないかって不安だったもの!」

アヤ「アタシ? なんかした?」

朋「私の振り付け、全部覚えてくれてたでしょ」

アヤ「あー。まあ、合同でも同じとこでずーっと引っかかってたし。一応な」

千奈美「所長に物凄いスパルタされてたけどね」

志保「『別パートの振りなんて、全部振付師の人に任せるか、完璧に覚えるか。やるかやらないかの二つしかない』って言われて」

千奈美「やります、って即答してた」

アヤ「……」

朋「あ、結構本気で感激してるかも」
76 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:44:08.25 ID:ocRJ56uG0

アヤ「……早くメイク落として寝たい……」

志保「この後、カフェでお仕事だよ? 先にお着替えしてー、すぐ車出してもらうんだからねっ」

朋「え。なーんだ、一緒に帰れないの?」

千奈美「ごめんなさいね。私たちの分まで撤収手伝っておいてくれたら、今度カフェでサービスするわ」

朋「そう? それならバッチリやっておくわ。任せてよ」

アヤ「怪我したり壊したりすんなよ。志保、メイク落としここ置くぞー」

志保「んんんー ……うわ、ホコリ凄ッ!?」

朋「ひぇー!? 私も今、こんななのね……」

千奈美「屋外撮影はこれがね…… あ、衣装どうしたらいいか聞いた?」

朋「座席にまとめといて、スタッフに伝えておけばいいんじゃない? 私からも伝えておくから」

千奈美「よろしく。私、あっちの水道で顔洗ってくる」

アヤ「ついでに、ADさんに車お願いしといてくれー。アタシたちも後で洗いに行くー」
77 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:47:42.67 ID:ocRJ56uG0

――――

千奈美「……お疲れ様」

文香「……」

千奈美「……ちょっと、文香。お疲れ様」

文香「…あぁ、はい、すみません、私、でしたか… 気付きませんでした… 書に、耽っていましたもので…」

千奈美「はぁ。別にいいけど。明後日、またよろしく。うちのカフェ、雰囲気はいいから。この曲にも合ってると思うし、期待してていいわよ」

文香「…雰囲気、ですか… 私、そういった感性は… スタッフさんにお任せしていて…その、あまり…」

千奈美「……べ、別にいいけどね……」

文香「…うちのカフェ、と、いうのは…?」

千奈美「……え、あ、私たちの事務所がカフェ経営してるのって」

文香「…浅学にして、存じませんでした…」

千奈美「いいわよ別に畏まらなくて。……それでも、リテイクそんなに出さなかったんだから、ま、立派なもんよね」

文香「…私は… プロデューサーさんに託された、目の前の仕事を… ただ一つ一つ積み重ねるだけで…」

千奈美「畏まらなくていいってば。とにかくまた明後日。私たち先に帰るから」

文香「はい、それでは…」

千奈美(……やりにくいわね、音葉とはまた違った感じで)
78 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:51:28.97 ID:ocRJ56uG0

――――

アヤ「――ろ。起きろ、千奈美」

千奈美「ふにゃっ」

アヤ「着いた。出れ」

千奈美「ふぁ、あ。ありがとうございました……」

志保「荷物は下ろしたよ。忘れ物なーい?」

千奈美「ん、う、ない。ないはず」

志保「サングラス」

千奈美「え、っと、胸ポケット」

志保「はい、よくできました♪」

アヤ「ADさん、わざわざありがとうございました。これ、食べながら帰ってください」

志保「今日はお世話になりました♪ また明後日、よろしくお願いしまーす!」
79 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:54:56.43 ID:ocRJ56uG0

千奈美「……あれ? 何で店なの? 車で送ってくれたの?」

アヤ「ディレクターの厚意でな。今日は良い画が撮れました、明後日のカフェでの撮影も頑張りましょう、だってさ」

志保「褒められちゃったー♪ 頑張ろうね、千奈美ちゃん、アヤちゃん!」

千奈美「え、ええ……そうね……」

アヤ「千奈美。お前の顔、完全に寝起きでフワッフワしてる」

千奈美「……乗ってすぐ寝た?」

志保「寝たね」

千奈美「……洗ってくる……」

アヤ「そもそも、全員着替えないといけないからな。ほれ、入った入った」
80 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 00:58:50.25 ID:ocRJ56uG0

千奈美「あ゛ー、まだボーっとしてる……」

アヤ「よっぽど疲れてたんだな。ADさんに見せていい感じの顔じゃなかったぞ」

千奈美「うぅ」

志保「……やっぱり、サイレントウィンドの二人相手だと、緊張した?」

千奈美「……まぁ、そうなんでしょうね。そういえば、帰りの車に乗ったらガクッと疲れた記憶あるわ」

アヤ「向こうは気にしてる様子ゼロだから、余計な。ぶっちゃけ、アタシですらそれなりにショックだったよ」

千奈美「……」

アヤ「それがさ、当の千奈美が表に出してなかったんだから。偉いなーって」

志保「……よく頑張ったね、千奈美ちゃん。もう大丈夫だよ。それと、ありがと」
81 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/24(水) 01:01:56.87 ID:ocRJ56uG0

千奈美「……あのさ、頭撫でるとかなら笑って返せるけど。しみじみと言いながらハグするのやめない?」

アヤ「泣きそう?」

千奈美「……やめない?」

志保「そういうことならやめなーーい」

アヤ「いいなー千奈美は癒してもらえていいなー。あやかりたいなー」

志保「じゃあ、家帰ったらアヤちゃんね?」

千奈美「……なんかいかがわしくない? ほら、準備しよ。準備」

アヤ「お前ら仲良いなあ」

志保「どの口が言うんだろう」

――――

レギュラーはアヤ志保千奈美です。

ふわっとした設定はあるので、適当に出していきます。
リクエストを受けて書いたり、リクエストとは関係ない話を書いたりします。
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 01:18:09.53 ID:LrlEhskQo
やけに移動や仕事の描写がリアルなんですけどww
ますます>>1の素性が気になるわ。役者志望の人もしくは元劇団員さんかな?
19歳Co残りは新田ちゃんあやかぁ瀬名さんか。新田ちゃんは大学にいそうだなww
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 02:02:43.14 ID:KML56OrQo
Cuの大食い軍団かなこにドーナツにパン辺りご来店とか

しかしこのふみふみ完全にコミュ障やな
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 02:12:24.31 ID:ocRJ56uGo
このSSのサイレントウィンドは、他者に興味を持たない…?

三人とも生き生きしてて、応援したくなるよなあ
特に志保ちゃん、Pには丁寧語しか喋らないからこういうの新鮮
あとハグしてほしい
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 12:24:07.97 ID:WzwAMBcDO
ふじともをこのポジに置く>>1有能
三人の生活感あふれるやりとりも好き
背景設定まとめろください
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 12:30:01.90 ID:tk6hmXdoo
>>85
今回所長が一緒にレッスン出来る程若いという事が判明したな。
次回あたりに登場するか?ところでメイクや化粧のくだりは男の俺にはさっぱりだが、
>>1は女性なのかな?
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 13:47:02.23 ID:XPjCCGCno
朋ちゃん来てる!

にしても取材でもしてきたのかっていうか情報量ですね
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 14:19:15.56 ID:WzwAMBcDO
>>87
そりゃアヤ志保千奈美の三人に取材してきたんでしょうよ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 16:38:53.93 ID:GEkQ3ACfo
この調子で長編頼む、いろいろ事情知ってるっぽいし
色んな意味で楽しみ
90 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:44:12.73 ID:9BKfFtGp0

アヤ「打ち上げた気がしない」

千奈美「凄かったわね…… 最終的に何人になったの?」

志保「50人超えたよー」

千奈美「ごじゅう…… 関係者集まりすぎでしょ、本当に」

アヤ「さっき見た限りだと、冷蔵庫ほとんど使い切ってたよな。何残ってる? 朝メシ作れる?」

志保「フレンチトーストとハムサラダの材料は確保してるから、持って帰るね♪ 褒めてくれる?」

アヤ「そうだねー偉いねェーよしよし。んじゃ帰るか。あ、付箋だけ貼っとこ。『発注まだです』」

千奈美「ねえちょっと二人とも。……この子どうするの?」
91 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:44:53.36 ID:9BKfFtGp0


朋「うー。う? あれ? ……まねーじゃ? ここどこ?」

92 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:46:31.80 ID:9BKfFtGp0

アヤ「忘れかけてた」

志保「ひどい!」

朋「……あれ? おみせ?」

千奈美「そうよ。マネージャーさんはとっくの昔に帰ったわね」

朋「ひろい! わらしどうするのー、ちなみんたちにさらわれうー」

アヤ「うちに泊まるッつってたじゃねーか! だーからってハメ外して呑みやがって!」

朋「だってぇー はたちになって、はじめてのぱーりーだもーーーーん 楽しかったんだもーん」

千奈美「ドリフェスのアフターがあったじゃない」

朋「ううう。目、覚めてきた…… あの時はマネージャーいなかったし、海ちゃんまだ未成年だから、私が酔っ払ったら大変だろうなーって……」

志保「はい、朋ちゃんお水」
93 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:47:21.45 ID:9BKfFtGp0

朋「ごくごくぶはー。……うー。寝所を失った哀れな占い師にございます、よろしければ泊めてくださいませ」

志保「どうでもいい小芝居なのに、妙に巧い……」

アヤ「……立てるか?」

朋「……あ、これダメなヤツだわ。……ごめん、どうしよ……?」

アヤ「所長どこまで送っていったのかな…… 戻ってきたら車借りられるか? アタシ呑んでるから……志保と千奈美は?」

千奈美「明日は定休日だし、車は使えるはずだけど。……残念ながら、付き合いでカクテルを二杯」

志保「私呑まなかった! 褒めてくれる?」

アヤ「そうだねー偉いねェーよしよし」

志保「5時間ずーっと、お給仕とかバーテンとか厨房とかやってて、完全に接待する側だったんだもん」

アヤ「……う、ホント悪いけど、運転お願いする、よ?」

志保「大丈夫、任せて!」

朋「三人、明日は夕方から仕事なんだよね?」

千奈美「ここでインタビュー受けるだけだから、あんまり気にしなくていいわ」
94 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:48:59.10 ID:9BKfFtGp0

――――

朋「相変わらず広ぉい!」

千奈美「いいから! さっさとシャワー浴びて寝るわよ!」

朋「ええー。みんなでお風呂は? ガールズトークは? だって全員ハタチの乙女よ?」

アヤ「お前どれだけルームシェアに夢見てんだ」

朋「辛辣! 女子寮だと、誰かの部屋でガールズトークとか結構あるわよ」

アヤ「め、面倒臭そう……」

志保「お土産と荷物片付けといてね。朋ちゃん、歯ブラシとかパジャマとか使う?」

朋「お泊りセット持って来てるから大丈夫、言われてたコップも買ってきた! ラッキーカラーの青よ!」

志保「はーい。自分のって解るようにしといてね」

朋「絵描いちゃお。じゃーん」

千奈美「……ペンギン?」

朋「違う違う! 幸運の青い鳥よ!」

アヤ「幸運の青い鳥…… にしては、い、インパクトが……」

朋「……なんか、やりとりにデジャ・ヴュを感じるんだけど……」

志保「みんなー シャワー浴びてよー?」
95 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:50:01.93 ID:9BKfFtGp0

――――

アヤ「前に泊まりに来たのいつだっけ?」

朋「フェスの少し前よ。朗読会のポスター貼らせてもらったとき。ありがとーね」

千奈美「ああ、あれね。途中にあった、詩の暗唱? あれ凄かったわ」

志保「そうそう! ……今もできる?」

朋「え。覚えてるかな……


『思いがけず、狂気に囚われ獣に身を落とした。災いであり病であり、避けようもなかったのか――


96 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:50:37.42 ID:9BKfFtGp0

――――


――今宵、山々を照らす月明かりを見上げる。私は詩を詠うこともできず、ただ哀しみに吼えるのだ』」


千奈美「……うーん」

志保「出来たね……」

朋「出来たわね」

アヤ「チケット代の元取れるパフォーマンスだと思うけど、それアイドルなのかな」

朋「ひきだし増やすのも必要よ!?」

千奈美「まあ、憑依型って言われてるものね」

朋「初耳なんだけど」

志保「うちのお客さんで見に行った人が、演技の良さを熱く語ってたよねー」

朋「え、そうなんだ。えへへへ…… いやー、やってみるものねー!」

アヤ「ところで、時間ヤバいぞ」

志保「ん? きゃっ、お肌にダメージが! おやすみなさい!!」
97 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:51:44.96 ID:9BKfFtGp0

――――

「「「「いただきまーす」」」」

朋「フレンチトーストとハムサラダ! 寮の朝ご飯と比べて確実にお洒落!」

志保「ほら! アヤちゃん!」

アヤ「えー……」

朋「あむ…… しかも美味しい!」

志保「ほら! ほーら! アヤちゃん、こうだよ! こういう反応をしてほしいの!」

アヤ「うう、めんどくさいよ……志保はどうしてこうなっちゃったの……」

千奈美「はっ、小倉あん出し忘れてた」

アヤ「東海人ホント我が道だな」
98 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:53:34.18 ID:9BKfFtGp0

朋「毎日楽しそうよね、羨ましい」

アヤ「よく考えろ、毎日だぞ? ほぼ四六時中一緒だぞ。仕事場まで同じなんだからな」

朋「おっ。それじゃ、あたしと代わってみない?」

アヤ「え、いや、それは嫌だな……」

志保「……むふふー。んふふー。いいでしょ朋ちゃん! この仲は裂けないんだからー!」

千奈美「……志保」

志保「え、ふぇっ?」

千奈美「使う? 小倉あん」

志保「……えぇ…… 今それ言うかなあ…… 使うけど……」
99 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:54:36.73 ID:9BKfFtGp0

――――

朋「お風呂広すぎるでしょ。あー楽しかった、朝風呂最高だわー!」

千奈美「ホントに入ってくると思わなかったわよ。だいたいなんでアヤたちまで来るのよ」

アヤ「だって朋がゴネるから……」

志保「熱意に負けたんです!」

アヤ「面倒臭くなったんです!」

朋「えっ、ひどくない…」

千奈美「まあ、いいけど。たまにはね。たまには」
100 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:55:38.05 ID:9BKfFtGp0

アヤ「一緒に風呂入るなんていつ振りだ?」

志保「暮らし始めた最初のほうは、面白がって時々やってたから…… 半年? 一年は経ってないくらい?」

千奈美「当時から、バスタブ二人までだねって言ってたじゃない」

朋「楽しかったけど、こう、物悲しいよね。目の当たりにしちゃうと」

志保「……どうかした?」

朋「……」

千奈美「……胸が有ったって、それだけで簡単に仕事増えるわけじゃないわよ?」

朋「グワーーーッ! サヨナラーーー!」

アヤ「髪の毛濡れたままソファに倒れ込むなーーー!」
101 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:56:57.65 ID:9BKfFtGp0

――――

アヤ「車、店に戻してくるわ。んで発注してくる。なんかある?」

志保「使い欠けのホイップクリーム残ってたと思うから回収しちゃって! 発注はクリームチーズ多めで」

アヤ「個人的趣味?」

志保「個人的趣味〜♪」

千奈美「10月からのメニューの仕入れ、忘れないでよ」

アヤ「あいよー大丈夫ー行ってくるー。なんかあったらメールして」
102 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:58:17.47 ID:9BKfFtGp0

朋「……なんか、圧倒されるなあ」

千奈美「何が?」

朋「三人とも、デキる女、って感じする」

志保「それは所長かな。私たち、カフェの仕事も自主トレも所長に教えてもらっただけだよ」

千奈美「実際、こればっかりは巡り合わせよ。もしかしたら朋がここにいたかもしれない」

朋「私は、事務所入ってからガールズに所属したから、それはないかな……」

千奈美「そういえばそんな話聞いたわ。……あれ、練習生やってたの私だけ?」

志保「私は元々ここの社員だったからね」

朋「ん、練習生周りの話って実はあんまり聞いたことない! その辺ちょっと興味あるかも!」

千奈美「大した話じゃないわ」
103 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 18:59:38.92 ID:9BKfFtGp0

――――

言ったかな。私、高校生のときから通信教育受けてたのよ、ポップス系の。


勿論、歌いたかったからよ。単純に歌うのが好きで、当然、それで生きていくんだって思い込んでた。


歌と作詞作曲だけじゃなくて、ファッションも勉強したな。学校に隠れてバイトして。


でも、いざ歌手になるにはどうしたらいいんだろう、って考え始めたのが高校三年の夏休み前。


私がやってた通信教育も協賛してたのよね。『プロジェクト:シンデレラガールズ 始動のお知らせ』とかいう手紙だったはず。


もう必死よ、手紙とチラシ片手に親説得して。とりあえず受けるだけ受けてみればいい、ってとこまで漕ぎ着けて。


夏休みの初日にオーディション行って…… そう、補欠合格。練習生。


『参加してる事務所や制作会社からの誘いは今のところないけど、一定の水準は超えています』


『定例の合同トレーニング等に参加していいですよ、仕事は中央事務局預かりのエキストラとかですよ』


……諦めたら終わりよ。良い思い出にするには早すぎるわ。


癪だったから、補欠合格の通知が来たその日に事務局に問い合わせて。三日くらい後から、トレーニングに参加した。


夏休みの間、毎週通って…… ある時、トレーナーさんのうちの一人に、声を掛けてもらったの。

104 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:01:25.22 ID:9BKfFtGp0

――――

千奈美「あ、ちょっと待って。これ以上喋ると、夕方のインタビューのネタかなり話すことになりそう」

朋「えええええ、そこで切るの!? そこで!? ここからやっと練習生時代の話じゃない!」

千奈美「インタビュー、取材受けてるとこ見ててもいいんじゃないかしら」

朋「……門限あるから帰るよ…… フリだけで終わっちゃったよ……」

志保「残念だねー。ここからが面白いのにね、千奈美ちゃん♪」

朋「き、気になる!?」

千奈美「雑誌じゃなくてネットだから、すぐ見られるでしょ」

朋「いじわる! いーじーわーる!」

志保「こら朋ちゃん! あんまりぶーぶー言うとおやつ抜きですよ!」

朋「もう何も信じられない、アヤが帰ってくるのを震えて待つしかない」
105 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:02:25.57 ID:9BKfFtGp0

――――

うーん。インタビューねぇ……


連載見てる限り『ガールズに入った経緯』『生活がどう変わったか』『目標』辺りはみんな訊かれてるんだよな。


あれ、所長おはようございます。はい、アタシは発注と昼メシの買い物に。


……持ってっていいんですか? ありがとうございます。クラッカーとトルティーヤチップ買って帰ろうっと。


ジムなら夜行きますよ。先輩も来るっていうんで。はい。所長も行くんですか? じゃあ仕事終わったら一緒に。


そうですね。悩むっつーか、何話したらいいのやら…… 一応、これまでの連載は読んで予習はしたんですけどね。


……もっとインタビュアーに任せたほうがいいですか、やっぱり。


自然体でいい…… まあ、そうですよねー。理解はしてるンですけど。ちょっと構え過ぎてたかな。


一応、先輩にはメールで訊いてるんですけどね。こないだインタビュー載ってたし、感想だけでも。

106 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:03:34.58 ID:9BKfFtGp0

――――

アヤ「ただいまー。志保、荷物持ってきたぞー。こっちは買い物」

志保「アヤちゃんありがとうー愛してるー」

アヤ「はいはいアタシもだよー。……あれ? 朋は? 帰った?」



朋「……」



千奈美「ソファの影にいるわよ」

アヤ「何してんだ」

朋「千奈美ちゃんが…… フリだけ聞かせてオチを教えてくれない…… 志保ちゃんも意地悪……」

アヤ「……何してんだ……」

朋「お願い、解って! 貴方だけが、私の心を救えるの! 貴方だけが、私を解き放ってくれる!」

アヤ「アボカドディップ食べる?」

朋「わーい食べる」
107 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:04:02.67 ID:9BKfFtGp0

千奈美「そのとっ散らばった小芝居、もう少し片付けなさいよ……」

志保「たまねぎ、ピーマン、ベーコン、マカロニ…… これは!」

アヤ「千奈美よろしく。ところで朋、ブルーレイ借りてきたんだろ? 見ようよ」

朋「そう、そうよ主目的を忘れるところだったわ!」

千奈美「何?」

朋「765さんのアリーナ」

千奈美「ちょっと待って、すぐ作るから待ってて」
108 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:05:19.29 ID:9BKfFtGp0

――――

朋「千奈美ちゃんの料理も美味しい。ナポリタンとか久しぶりに食べたわ!」

アヤ「口にケチャップ付いてる! ほれ、拭くから」

千奈美「鉄板で食べたい」

志保「所長に断られたでしょ…… エスプレッソ淹れるよ。カプチーノにする人ー」

「「「はーい」」」

志保「全員だった」

千奈美「じゃあ見ましょ。朋、円盤頂戴。アヤ、アンプ繋いでもらえる?」

朋「ははーどうぞ」

アヤ「メシ作ってる間にやっといた」

朋「これ、特典から見たほうがいいんだって。密着ドキュメンタリーとメイキング」

千奈美「へえ? じゃ先にこっちからね」
109 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:08:26.84 ID:9BKfFtGp0

――――

アヤ「……やべ、ティッシュどこ」

朋「……は゛い゛」

志保「……」

千奈美「……」

朋「……」

アヤ「……言葉がねーな……」

志保「765さんの曲、ガールズのライブで歌ってる人あんまり見ないね。折角ライセンス借りてるのに」

千奈美「単純にハードル高いんでしょ。これ見たらキツイと思うわよ、もう技術じゃないところにあるもの」

アヤ「……かがやいたー すてーじに たーてばー……」

朋「……立ちたいなー……」
110 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:09:48.09 ID:9BKfFtGp0

志保「……わ、私は頑張るよ!? ほら、これ! ライブのタイトル!」

アヤ「『輝きの向こう側へ』?」

志保「私は、その輝きだって、まだ見たことないからね! 憧れと情熱しかないもん!」

千奈美「私は、夏フェスのエンディングアクトで。最初に見たドキュメンタリーで言ってた……光の海? 見ちゃったからな……次はセンターね」

朋「センターから! いいわよね、憧れちゃう!」

アヤ「……何にせよ、まだまだ走らないとだなあ」

志保「……えへへ」

アヤ「なんだよ」

志保「いいもの見たね」

千奈美「そうね」

志保「……私たちみたいな立場でも、まず何より最初に感動できるのが、凄いなって」

朋「それだけ言われると、借りてきた甲斐あったわ!」

アヤ「お礼言っといてー」

朋「ていうか、手間賃にお土産要求されてるからよろしくね」

志保「そんな話聞きたくなかった!」
111 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:10:28.89 ID:9BKfFtGp0

――――

千奈美「で、まずは目の前の仕事ね」

志保「私たちの紹介記事と、インタビュー! 店の宣伝もしちゃう!」

千奈美「食べてもらうメニューは全部仕込んであるから、あとはライターさんの段取り次第で」

志保「店長がやってくれましたーわーい」



アヤ(先輩には連絡が付かなかった)

アヤ(というかメールの返事がなかった)

アヤ(アレで連絡はきっちりする人なんだけどな)

アヤ(先輩のインタビュー記事でも読んでおくか)


アヤ「…… ……あぁッ!?」
112 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/28(日) 19:14:51.19 ID:9BKfFtGp0

志保「えっ」

千奈美「何?」

アヤ「いや、こっちの話。道場の先輩に、インタビューの様子聴こうと思ったんだけど、メールの返事なくて」

千奈美「道場って、総合格闘技の?」

アヤ「そうそう、中高のときのな。先輩、今ちょうど海外ロケ中行ってるんだった…… インタビュー見て思い出した」

志保「ん? ……おおお、香港!」

アヤ「日程カツカツってことだから、忙しいんだろ」

――――

続きますが、量が多い&キリがいいので小休止です。
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 19:37:09.67 ID:UBDtGnA4o
おつー

自分の脳内設定もシンデレラプロジェクトに協賛する色んな所って感じだな
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 19:51:44.51 ID:1YeYT1mFO
先輩はダンベルが似合うあの人かな?
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 20:06:18.89 ID:UBDtGnA4o
ああ、誰か判らんかったわ・・・
同郷で年は上だけど、追加キャラだし
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 20:08:55.18 ID:9BKfFtGpo
おつおつ。四人とも二十歳ってことは、サザエさん時空じゃないのか。

それにしても小ネタ挟んでくるなあ。
気付いたの挙げてみていいのかね。
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 20:15:19.84 ID:9BKfFtGpo
>>115
「総合格闘技の道場での先輩」って解釈してたわ。
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 22:56:45.50 ID:9gabQsYEO
朋ちゃんいっぱいで嬉しい。キャラの書き分け上手です
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 01:49:25.77 ID:4HFVeRDvo
ドキュメンタリーはムビマスか

そりゃあんなトップアイドルと比べられるとキツイから中々歌いにくいわなぁ
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 02:17:16.69 ID:dH8dddkAO
>>119
中の人的にも、シンデレラ組やミリオン組から見ると本家の曲はハードル高いらしい。
中野でPとしての愛をぶち込んでた某センターやら、さいたまでミンゴスに負けないパフォーマンスを見せたベテランJKなんてのもいるけどもw
121 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:38:07.28 ID:OhJjAxnq0
――――

『インタビュー ウィズ シンデレラ Vol.XX』


『プロジェクト:シンデレラガールズ(以下、プロジェクトCG)』に名を連ねるアイドルの皆さんに、

様々なお話を伺う、インタビュー・ウィズ・シンデレラ。

今回は趣向を変えて、『カフェ&バー グラジオラス』からお送りすることになった。

このカフェは、プロジェクトCGに参加している芸能事務所『オフィス・グラジオラス』の直営で、所属アイドルも、店員として働いている。

まず、先日のドリームLIVEフェスティバルにおいて、メインMCの大役を果たした小室千奈美さんに、お話をお聴きした。
122 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:39:42.38 ID:OhJjAxnq0

Case.1 オフィス・グラジオラス所属 小室千奈美

愛知県出身の小室さんはデビュー二年目。いくつかのイベントで、その確かな歌唱力を発揮している。

8月のドリームLIVEフェスティバルではメインMCに抜擢され、堂々とした振舞いで注目を浴びたが、

今回は、そのプロ意識に根差す想いやそこに至るまでの経験、今を取り巻く環境など、6月に20歳の誕生日を迎えた小室さんに、つぶさに伺った。
123 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:41:11.44 ID:OhJjAxnq0

▼「喜びと悔しさが原動力」


――アイドルを目指したきっかけは?

「アイドルを目指した、というか、気付いたらこうなってしまった、というか……

 シンガーソングライターになりたくて、高校に通いながら作詞作曲や歌を勉強してたんです。

 ところが、どうやったら世の中に出られるのか解らなくて。途方に暮れちゃったんです。

 そのタイミングで、使っていた通信教育からプロジェクト始動のお知らせが来まして。それが直接のきっかけでしょうか。

 これだ、と親を説き伏せて、何とかオーディションを受けました。高3の夏休みでした」


――高校三年生の夏。一般的には将来を決める時期でしょうが、その辺は。

「一応、大学は選んでいましたが、勉強は二の次でした…… 今思えば恐ろしく無謀ですね。

 これを読んでいるアイドルに憧れる子たちがいれば、真似して欲しくはないかも(笑)」
124 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:43:55.92 ID:OhJjAxnq0

――オーディションの結果、練習生の特待枠に採用されました。

「逆に言うと、オーディションの時点では、どの事務所ともご縁がなかったんですよ。

 シンデレラガールズとしては補欠扱いでした」


――結果を受け取ったときの気持ちは?

「能力的に認めてもらえた喜びと、じゃあどうして採用されないんだ、という悔しさが半々でした。

 喜びと悔しさの勢いで、合格通知が届いた三日後には、合同トレーニングに参加していました。

 それから毎週、愛知から東京に通いました。あの夏休みはキツかったです、練習はハードでしたし、電車代のためにバイトも増やしました」


――その苦しい夏休みに、大きな出会いがあったとお聞きしました。

「目をかけて、色々と見てくださった方がいらっしゃったんです。トレーナーとして招かれていた木場(※木場真奈美さん:オフィス・グラジオラス代表)さんですね。

 自分の技術の元が通信教育だったので、体験して初めて解ること、巧くいかないこともたくさんあったんですが、プライベートを割いてまでフォローしてくれました。今も頭が上がらないです」
125 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:46:37.14 ID:OhJjAxnq0

▼「大学に進学して『生活に芯を入れる』」


――木場さんとのご関係についても、後ほど改めて掘り下げさせていただきますね。

  続いて、特待生になってからデビューまでの約一年についてお伺いします。

  特訓期間とも言える夏休みが終わってからは?

「春から東京の学校に通うために、受験勉強してました。親は喜びましたね、週末のレッスンの電車代を出してくれるくらいに(笑)。

 これも、木場さんが助言をくれました。『上京するなら、生活に芯を入れたほうがいい。言葉なり文化なり、歌に繋がる勉強はたくさんあるから』と。

 そう言ってくださった木場さんは、秋にはまた渡米してしまっていたんですが、励みになりましたね。

 夏が終わってから巻き返すのは大変でしたが、ここを耐えればきっと良い方向に転がると信じていました」


――練習生になって、残り半年の高校生活に影響はありましたか?

「……本当に最初のうちだけ、いくつか訊かれましたが、練習生では大した話はできないので、すぐに収まりました。

 バイトを辞めて、その殆どを受験勉強にスライドしたし、情報も慌てて集めたので、意外なことにクラスメイトとは話す機会が増えたくらいです」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 02:47:17.86 ID:e8+dJOmZO
>>1もしかしてアイドルメーカーの人?
127 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:47:31.48 ID:OhJjAxnq0

――その間も、レッスンはしっかりと。

「特待生という立場を意識すると、手は抜けませんでした。でも、却って受験勉強への不安も解消できていた気がします。

 集中の仕方や切り替え方も意識できましたし、元来歌が大好きだった自分を見詰めなおす期間にもなりました」


――そうしてオーディションから半年。大変な日々を乗り越えて受験を終え、無事に上京を果たしたわけですね。

「はい。アイドルとして、やっと一歩……いや、練習生なので半歩くらいですけど。進んだ実感はありました。

 参加できるレッスンは増えましたし、現場見学を兼ねた仕事も体験できました。

 スタッフロールに名前が出ないのでアイドルデビューとしては数えていないんですが、最初はエキストラ出演……ドラマのモブですね」
128 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:48:57.02 ID:OhJjAxnq0

▼「シンデレラを目の当たりにしたシンデレラ練習生」


――昨年の夏にネット配信していた、ホラー短編オムニバス『銀靴学園百物語』(※今年で公開された『聖靴学園の七不思議』のプロトタイプ。『聖靴』DVD&BDの特典として全話収録)ですね。

「これが夏休み前後の学園を舞台にするので、全編半袖だったんですけど、収録は5月ですからね。

 『怖くないのにしょっちゅう鳥肌立って辛かった』というのは、今でも覚えてます」


――お疲れ様です。撮影時は、どなたが一緒でしたか?

「エキストラ部分だけまとめ撮りだったので、複数の話で使われているんですけど、同時に撮影していたのは、中盤の高垣楓さんと高森藍子さんが主演の回でした」


――印象に残ったエピソードがあればお願いします。

「高森さんの長台詞と、高垣さんの無言の演技は圧巻でしたね…… ステージパフォーマンスとは違うけれど、ああやって人の感情を揺り動かすのもアイドルなんだな、という一つの答えが見えた気がしました」
129 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:49:52.32 ID:OhJjAxnq0

――特に高森さんは芸能関係の前歴がない方です。まさにオーディションひとつで輝くアイドルへの道を歩み始めた形ですよね。

  そんな方が活躍する現場を見て、決意を新たに?

「それは新たにしますよ。現実に、違うレベルに至った人を見てしまったら、もう温いことは考えていられませんでした。

 そのすぐ後、6月に帰国していた木場さんから連絡を頂いて、事務所を立ち上げるからついてこないか、という話をされたんです。

 嬉しかったですね。すぐに話を聴きに行きました」


――久しぶりにお会いした木場さんから、どんなお話を受けましたか。

「呼び出されたのが、この店でした。看板を見て、事務所の副業かな、と思っていました。

 確か、今座っているテーブルの隣で……向かいに、木場さんと志保(※槙原志保さん)が座っていました。

 同い年くらいの子が、実際同い年なんですけど、バイトの面接担当みたいな顔して座ってるんですよね。

 何だろう、と思ったら、カフェの店員を兼ねることを提案されたんです」
130 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:51:41.57 ID:OhJjAxnq0

――アイドルが働いていることを推すコンセプトカフェ等も少なくはないですが、

  そういったケースで、店舗と事務所に直接の関係があることは稀です。

「直接の関係どころか、店員をアイドルにしようという話ですからね」


――カフェ店員には、やはり戸惑いがありましたか。

「はい。でも、木場さんに指導してもらえることのメリットや、いつでもステージを作れる環境の魅力、に惹かれて。

 結局、話を聴きに行ったその日に、契約していました。

 両親に報告したら、素っ頓狂な声上げて呆れられましたが、それ以上に笑って励ましてくれました」
131 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:52:46.23 ID:OhJjAxnq0

▼『予想もつかない 素敵な運命』


――そうして、晴れてオフィス・グラジオラス所属となった小室さんの、アイドルとしての初仕事をお聞かせください。

「正式なデビューは、その年の8月のガールズパーティー(※初期に頻繁に開催されていたミニライブ)です。横浜でしたね。

 演目は『Nation Blue』と『お願い!シンデレラ』でした」


――松永涼さんと同日デビューでしたね。『Nation Blue』のデュオは息がぴったりで、デビューとは思えない力強いステージでした。

「一年前の小さなライブですよ!?」


――レポートを書かせていただいたので、覚えていました。

「やだ、緊張してきちゃいましたよ!」
132 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 02:59:42.08 ID:OhJjAxnq0

――昔の仕事は、突然掘り起こされると少し気恥ずかしかったりしますよね。

  さて、そんなデビューを果たしてから一年余りが経ちました。

  他に、今までで印象に残っているお仕事はありますか?

「そう言われるとたくさんあります。近いものだと、先日のドリフェスのMCですね。

 トップ集団の一員といえる五十嵐さん(※五十嵐響子さん)、プライベートで付き合いのある久美子(※松山久美子さん)とのユニットで、オープニングとエンディングまで務められたのは、感慨深かったです。

 それと、昨日PV収録が終わったんですが、“サイレントウィンド”の2ndシングルにコーラスで参加しています。……良いものになったと、思います」
133 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 03:05:21.56 ID:OhJjAxnq0

――ドリフェスでは二人を押し上げる、鋭いリードボーカルを披露していました。

「タイプの違う三人ですから、最初は調和だけを考えていましたね。

 ところが私の歌に違和感が拭えなくて…… プロデューサー、ディレクター、ユニットの二人と相談して、私が引っ張る形になったんです。

 必死に着いて来てくれる二人の優しさとひたむきさは、身に染みました」


――事務所は違っても同じシンデレラガールズですね。絆を感じます。

「プライベートでも遊びに行ったりして、良い関係を築けたのが大きいかな、と思っています」


――ところでコーラス参加というのは意外に思えますが、これは出来上がりを聴けば解る感じでしょうか。

「そう、そうですねー……聴いてもらえれば、驚いてもらえると思います」
134 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 03:09:44.46 ID:OhJjAxnq0

――驚くほどの楽曲ですか。最終的な仕上がりに期待大ですね。

  では、最後に今後の目標と、自身への期待を。

「やっぱり歌がいちばん好きなので、まずは自分のCDを出したいですね。

 カバーは何曲か配信させてもらってますけど、根っこに歌手としての憧れはありますから。

 ただ、それを願うだけなのは嫌ですし、アイドルが楽しいので、色々取り組んでみたい気持ちもあります。

 『止まるよりも 進むのが好き』ですから」


――『海原を休むことなく 泳ぎ続ける魚みたい』ですね。

「よかった、伝わった!(笑)」


――今、今晩の作業用BGMが決まりました。お話、ありがとうございました。

「とても楽しかったです。次にバトンタッチしますね」


――――

次のアイドルにインタビューしてくるので少し待ってください。

135 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/09/29(月) 03:15:26.07 ID:OhJjAxnq0
>>126
期待してたら申し訳ないですが、違います。
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 06:31:44.77 ID:rnV8j2Zgo
所長、木場さんかー
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 07:34:46.86 ID:dH8dddkAO
なんか中里キリ氏を連想させる記者だなw
アイドル本人も忘れかけてるとこをしっかり突いてくるのがそれらしいw
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 08:30:01.50 ID:9yqGAfVpO
まーた>>1の正体がわからなくなるエピソード投下されてるー
だが本家リスペクトしてるのはよくわかった

朋ちゃんはネタ的にもストーリー的にもいい位置にいるな。
詩の元ネタがわからぬ。
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 08:43:00.04 ID:9yqGAfVpO
>>137
それだ!
デビューの話で千奈美が驚くところとか、最後の自分REST@RTのくだりとか、再現度高いww
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 08:47:56.12 ID:QqvKLd9MO
>>135
今回の投下分はこれで終わりですか?
いつもの「レギュラーは〜」の文章がないので・・・
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 11:42:43.69 ID:dH8dddkAO
>>138
山月記の中にでてくる漢詩でないかな。
142 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:48:07.72 ID:iuNyMouN0

Case.2 オフィス・グラジオラス所属 槙原志保、桐野アヤ

前回の小室千奈美さんに引き続いて、オフィス・グラジオラスの槙原志保さん、桐野アヤさんにお話をお聞きした。

同日デビューであり、活動二年目を迎えたお二人は、デビュー前から共に歩んできたという。

快活ではあるもののタイプの違う二人を相手にしたインタビューは、終始楽しい雰囲気で進んだ。
143 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:50:11.19 ID:iuNyMouN0

▼「本当に聞いてなかった」


――まず、お二人が何故アイドルを目指されたのか、というところからお聞きしたいと思います。槙原さんは、どのような経緯でアイドルに?

槙原さん:
「東京の大学に進学することを、当時のバイト先の喫茶店に報告したら、東京でのバイト先として、(去年の)6月にオープンするカフェを紹介されました。

 それがグラジオラスでした」


――最初はカフェ店員のつもりだった?

槙原さん:
「最初は。でも、そのつもりだったのは私だけだったみたいで……店長さんが紹介してくれたんですが、後から聞いたらグラジオラスが芸能事務所を兼業する予定だったことも知ってました」

桐野さん:
「何度聞いても、そのくだりおかしいよ(笑)」

槙原さん:
「本当に聞いてなかったんだよ、知らなかったの!(笑)」

144 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:50:57.38 ID:iuNyMouN0

――では、木場さんと初めてお会いしたときのことを、覚えてらっしゃる範囲で。

槙原さん:
「受験の結果が出てすぐですね。2月だったと思います。

 電話で、開店準備からよろしく、とは話してもらっていたんですが、一応面接のようなものをしようということで、リフォーム中の店舗の下見を兼ねて、木場さんとお会いしました。

 そのときにで『大学には確認してあるから』とか『レッスンは厳しいけど、無理はないように努める』とか言われたんです。

 レッスンって何のことだろう、とぽかーんとしてたら、しれっと『あの店の宣伝動画を見て一目惚れしたんだけれど、聞いてない?』って」


――テイクアウトされてしまったわけですね。

槙原さん:
「そうですね、予定してなかったのに、サービスしちゃいました(笑)」

桐野さん:
「サービスしたのは前のバイト先じゃないの?」

槙原さん:
「あー……そういうことになる? 私、取引された?」
145 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:51:35.26 ID:iuNyMouN0

▼「貴重なアイドルのデビュー前動画」

――ちなみに、こちらがその宣伝動画です。

槙原さん:
「うわああああ!?」

桐野さん:
「黒髪おさげで和風メイド!?」

槙原さん:
「も、もう公開してないですよね!? 何で持ってるんですか、しかも高画質!」


――木場さんが前のお店に問い合わせて、譲っていただいたそうです。槙原さんがお店を離れた際に、サイトからは削除されてますね。

桐野さん:
「これ、いつ頃? 可愛いなー」

槙原さん:
「た、確かこれは初めて撮った動画。高一の秋かな…… 四年前?」
146 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:52:33.51 ID:iuNyMouN0

――はい。四年前ですね。季節ごとに撮られていたそうで、他にもあります。

槙原さん:
「わああ! 何で何で!?」

桐野さん:
「見ましょう」


――そうしたい気持ちもありますが、これ以上この場で見ると、槙原さんが喋れなくなってしまいそうなので。

桐野さん:
「解りました」

槙原さん:
「始まったばっかりなのに、体力消耗しちゃった……」


――地元で喫茶店に勤められていた頃から、看板娘として評判だったんですね。

槙原さん:
「常連のおじいちゃんおばあちゃんには覚えてもらってて、話もよくさせてもらってましたけど、看板娘……だったのかな?」

桐野さん:
「私に聞くな!(笑)」
147 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:53:57.97 ID:iuNyMouN0

▼「『キラキラした姿が見たい』の一言で乗り越えられた」

――そうして、木場さんにスカウトされる形でカフェ店員兼所属タレントになるに当たって、迷いや不安はありませんでしたか?

槙原さん:
「『厳しいレッスン』だけは不安でしたけど、あんまり迷いはありませんでした。

 アイドルできなかったらクビ、ガールズになれなかったらクビ、とかそういう話ではなかったので、あの綺麗なカフェで働けるならいいや、と(笑)

 ……レッスンは本当に厳しかったですね!」

桐野さん:
「志保の場合は、まず体力作りからだったね」
148 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:55:44.71 ID:iuNyMouN0

――木場さんとお話をされた時点では、まだオフィス・グラジオラスもカフェ・グラジオラスも営業していませんでした。

  カフェも事務所も6月から開業したわけですが、それまでの槙原さんは?

槙原さん:
「木場さんが日本とアメリカを往復していたので、ネットや対面でのミーティングでカフェのマニュアルを作ったり、トレーニングメニューを消化したり、です。

 ハードでした。アヤちゃんが一緒でなかったら、アイドルは諦めてたかもしれません」

桐野さん:
「『無理だよもうやだ』って泣いただろ」

槙原さん:
「あの一回だけだよ!」


――その一回は、どう乗り越えられたんですか?

槙原さん:
「『アタシは志保がキラキラしてるとこ見たい』って言われて、やる気になっちゃったんですよね。

 ……あっ、一目惚れしてたのかもしれません!」


――今の槙原さん、キラキラしてますよ。

槙原さん:
「えへへ」

桐野さん:
「え、これ私どうしたらいいんですか」
149 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:56:48.16 ID:iuNyMouN0

▼「総合格闘技→アイドルレッスン」

――続いて桐野さんに伺います。アイドルを目指した経緯をお願いします。

桐野さん:
「えっ、不意打ちじゃないですかそれ!?

 ……私はあんまり面白いことないかも。千奈美や志保と同じように進学して上京して、ジムに通い始めたら、そこで木場さんに会いました」


――上京してすぐジムに通い始める辺りは、中々興味深いお話ですが。理由を聞いてもいいですか?

桐野さん:
「そうですか? 中学から高校と、総合格闘技の道場に通ってたんです。

 総格って言っても体操の延長みたいな面が強くて、身体動かすのが習慣になってました。

 そういうわけで、格闘技系のプログラムができるジムに通うことにしたんです」

槙原さん:
「格闘技やってたんだよね。顔、綺麗なままでよかったねえ」

桐野さん:
「女子部は、顔面への打撃禁止だったから(笑)」


――すぐにスカウトされたんですか?

桐野さん:
「出会ったその日、というほど早くはないですけど、充分早かったんじゃないかと。

 何度か一緒にトレーニングしたりプログラムやったり、打ち解けてきたところで切り出されました。

 正直、何で自分なの、この人のセンス大丈夫かな、とも思いましたけど(笑)」

槙原さん:
「そんな言い方すると所長に絞られるよ?」
150 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:57:53.97 ID:iuNyMouN0

▼「『キラキラした姿が見たい』の一言でイチコロ」

――それから槙原さんとのご対面になったわけですね。出会ってから、カフェのオープンがあり、イベントデビューがあり。槙原さんも交えて、改めて流れをお話しいただけますか?

桐野さん:
「はい。最初に会ったのがゴールデンウィーク辺りだっけ?」

槙原さん:
「木場さんが6月に帰国で、その前に紹介されたからね。アヤちゃんと毎日トレーニングするようになって、木場さんが帰ってきて、それから千奈美ちゃんが来た」

桐野さん:
「紹介されて、トレーニングの管理というか監視を任されました。

 私が元々体力ある方で、あとから加わるもう一人は既にシンデレラガールズの練習生(小室さん)だったので、志保の基礎体力を引き上げる必要があるね、と」
151 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:58:51.39 ID:iuNyMouN0

――桐野さんは、スカウトされたとはいえアイドルになることに疑問や迷いはありませんでしたか。

桐野さん:
「えーと、そのくだりは……(槙原さんのほうを見る)」

槙原さん:
「それ、さっきの、私が頑張ることにした話の続きになるんですよ。

 アヤちゃんが『アイドルなんて言われてもよくわからない』って言うから、同じ言葉言ってあげました!」


――キラキラしてるところを見たい。

槙原さん:
「イチコロだったよね、アヤちゃん」

桐野さん:
「すみません、話続けましょう」


――イチコロですね。

桐野さん:
「あーッもう恥ずかしい!? か、カットしてください!」

【※このくだりは、取材後に改めて掲載許可を頂きました】
152 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 02:59:46.74 ID:iuNyMouN0

▼「実質素人(桐野さん)」「一人だったら大変なことになってたかも(槙原さん)」

――さて、トレーニング漬けの日々を過ごす中、所長が正式に帰国されて、カフェと事務所が開業します。

  槙原さんと桐野さんは、所属タレントとしてシンデレラガールズに登録、正式メンバーに名を刻むことになりました。

槙原さん:
「これ、オーディションの話していいんですよね?」

桐野さん:
「公開応募のオーディションと、プロジェクト内のオーディションって、少し違うんです。

 勿論、フリーで受けたことはないので、実際どんなものかは知らなくて聞いただけですけど」


――公募は、自分で選んだ一曲、台本の朗読、面接及び自己PRとなっています。これは要項が公式サイトに公開されています。

  事務所推薦のオーディションでは、朗読が読み合わせに代わる他、中央事務局から課題曲を指定されるそうですね。

桐野さん:
「読み合わせは、その場で短い台本もらって役柄振られて、セリフを交わしていくんです。死ぬほど緊張しました。

 他の人と、一応相談はするんですけど……劇団出身の人とかもいる中、私たちは実質素人ですからね」

槙原さん:
「二人で『滑舌大事』『普段より二割遅く』『本だけ見ない、相手を見る』って。トレーニングでの助言を復唱してました(笑)

 一人で焦ってたら、呼吸や視線一つでも演技が変わってくることも気付けなかったと思います」
153 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 03:00:24.29 ID:iuNyMouN0

――指導の賜物ですね。他の項目ではどうでしたか?

槙原さん:
「課題曲は、参加者全員が同じ振付でやるんですけど、私とアヤちゃんが前列になっちゃって!」

桐野さん:
「メジャーな曲だし、難しくはなかったんですけど、十人ちょっとですからね。

 その分ミスると目立つんじゃないかな……正直、自分よりも志保が心配でした」

槙原さん:
「案の定、少し間違っちゃいましたね。でも『ミスを怖がって小さくなるより全力で踊る方が良く見える』と言われてたので、落ち込まずに済みました。

 それに、アヤちゃんがかなりフォローしてくれてましたから。一人だったら大変なことになってたかも」

桐野さん:
「自由曲では間違わなかったよね」

槙原さん:
「ね♪ デュエットでした。アヤちゃんのサポートのお陰で、楽しくできたと記憶してます。

 765さんの『The world is all one!!』を歌わせてもらったんです。もっと演りたいんですけど、改めてアイドルの肩書を持っちゃうと、ちょっと……ね?」

桐野さん:
「恐れ多いというか、特別扱いになってます。あと、振付が結構恥ずかしいんですよね……気合い入れたイベントのときにしかできてないです(笑)」

槙原さん:
「デュエット用にアレンジしましたけど、手繋いだり顔を見合わせたりするところは残してます♪

 最初はアヤちゃんが赤面して大変でしたね」
154 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 03:04:48.93 ID:iuNyMouN0

▼「明らかに差がついたらそれは悔しい」

――それは是非大きなステージで拝見したいですね。お二人は大変仲が良いとは聞いていましたが、苦楽を共にされているだけに絆の強さが見えるようです。

槙原さん:
「現場で助けてもらってるのは私の方です。いつも頼りにしちゃってますね」

桐野さん:
「カフェだと志保がチーフですよ。細かいところに気を回すのも志保や千奈美ですし」


――なるほど、常々助け合って、支え合っているんですね。同じアイドルではあっても、ライバルという感覚はあまりない?

桐野さん:
「ああ、でもそれはまた別の話ですよ、確かに強く意識はしないですけど」

槙原さん:
「えっ」

桐野さん:
「私たち三人はスタンスも得意分野も被らないから、仕事の取り合いにはならないんです。

 そもそも偏りが出るほどの量でもないですし。でも、もし明らかな差がついたらそれは悔しいだろうな、って。想像はします」

槙原さん:
「そうだったんだ…… あんまり考えたことなかったかも」
155 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 03:05:51.49 ID:iuNyMouN0

――デビューも一緒で、去年の8月、原宿での『ミッドサマーナイトドリーム』でした。

桐野さん:
「はい。二ヶ月の突貫でユニットに組まれたときは無茶苦茶だなーって……」


――イベントのメインユニットの一つ、レッドバラードとしてデビューされましたね。『SMOKY THRILL』を歌われる中、客席では赤いサイリウムが振られている光景が新鮮でした。

桐野さん:
「やっぱり見てたんですか!?」


――やっぱり見ていました。

槙原さん:
「すっごく綺麗でしたよね!」


――解ります。槙原さんは進行も務められていました。

槙原さん:
「はい。演者としては最後に『お願い!シンデレラ』を歌っただけでした。

 『The world〜』を歌うかどうかって話もしたんだよね?」

桐野さん:
「私の出番がキツイのと、やりたいと言った子がいたのでなくなった」

槙原さん:
「で、進行ですよね。トークを回すのは緊張しました。

 進行ってもっと台本通りかと思ったんですが、結構皆さん振って来て。

 でもいい体験でしたね、『もっと思い切っていいんだ』って確信できました」
156 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2014/10/03(金) 03:07:21.76 ID:iuNyMouN0

▼「伝説の『舞台裏でパフェおかわり』」

――では、デビューから今まで一年を超えましたが、その『思い切ってやってみた』エピソードで何か一つ。

槙原さん:
「……バリ島かな?」

桐野さん:
「参加させてもらったねー。……志保、ライブの直前にパフェ食ってたんですよ!」

槙原さん;
「体力補給だよ!」

桐野さん:
「百歩譲ってそうだとして、おかわりはおかしいだろ! あれもうホントびっくりした! なんなの!?」


――舞台裏でパフェを食べていたお話は、他の共演者の方からも噂だけは伺っていますが、この際詳しくお願いします。

桐野さん:
「いやもう、本当にひどくて。演者は、出番が近づくと、控え室出て舞台袖とか裏とかで待つんです。

 そこでケータリングスタッフからグラス受け取ってて。水とかジュースとかかと思ったら、パフェおかわりですよ」

槙原さん:
「控え室で食べたら美味しかったから、フルーツ増しで頼んじゃった♪」

桐野さん:
「こっちが気合入れて『こんなステージで二人でやれるなんて嬉しい、しっかりやろう』みたいなこと言って振り向いたら、パフェおかわりですよ」

槙原さん:
「またあんなツアー行きたいよね」
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