【安価とコンマで】艦これ100レス劇場【艦これ劇場】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

199 :【61/100】 </b> ◇Fy7e1QFAIM<b> [saga]:2014/09/28(日) 21:31:22.44 ID:SzAO3llG0
磯波II「……どうしてそこまで貴方は戦えるんですか!? この期に及んで、どうしてまだ戦っていられるんですか!?」

皐月「何でって? そりゃあボクが強いからだね。へへっ」敵の弾幕を軽やかに交わしながら答える

皐月「司令官の願いはボクが絶対に叶えてみせる。それはボクの望みでもあるからだ」

皐月「ボクは、司令官が最後にどこに辿り着くのかに興味があるんだ」

皐月「今の司令官なら、きっと何かを成し遂げると思う。それを見届けるまで、ボクは沈むわけにはいかないな」

磯波II「理解出来ません……」

皐月「理解出来ないのはお互い様だと思うけど、ねっ!」迫り来る駆逐艦を拳で撃退する
皐月「リーチが短いとやりづらいな〜……っと」

皐月「まっ、君はそこで指をくわえてボクの勇姿を眺めているといい。ふふんっ」

・・・・

朝潮「囲まれているとはいえ雑魚が多いだけ……撃てば当たる!」ダンダンダンッ

電「朝潮! そんなに目立つ動きで突出したらダメです! 集中砲火されてしまうのです!」

朝潮「心配無用です! 私が道を切り開くッ!」ダンッ ダンッ

朝潮(どうせ私はここで沈むのだ。今更躊躇などしないッ!)

朝潮「駆逐艦朝潮の力……その目に焼きつけろ!」

・・・・

皐月「ふぁぁー、さすがにキツかったー。昼戦だったら死んでたかもなー、はははっ」

磯波II「信じられません……一個小隊を壊滅させてしまうなんて」

皐月「と、こんなふうに君の策は崩れ去ったわけだ。残念だったね」

皐月「途中でボクたちが君の後をつけていたのを気づいたんだろう? だから深海棲艦と接触してすぐにやられようとせずに逃げ回って時間を稼ぐような行動を取っていたんだろう」

磯波II「看破されていましたか。ここで私と一緒に道連れするつもりでした。……貴方がたの指揮官はいずれ私の提督の障害になるでしょうから」

皐月「しかし、気づくのが遅すぎたよ。こんな状況になってしまってからじゃあね……」

皐月(朝潮が心配だな……責任を感じてるんじゃないだろうか……)

磯波II「このまま前方の敵艦隊を突破して、味方艦隊と合流するつもりですか?」

皐月「無論。……さすがに連戦はヤバいから、ちょっとここで休憩するけどね」

磯波II「そうですか。では、ここで私を置いていって下さい。私を連れたまま突破することは不可能でしょう」

皐月「君はここで轟沈するのが任務だからそれで良いかもしれないが、ボクはここで君を守り抜いて生きて帰るのが任務だから、そういうわけにはいかないな」

磯波II「私の任務など……関係ありません。任務など関係なく、私はここで沈むべきなのです」

磯波II「提督は私に艦娘として生まれた理由を与えて下さったのに……先の嵐の夜にも助けられ、ここでも貴方に深海棲艦の包囲網を突破されてしまった」

磯波II「……提督に触れられると、とても幸福な気持ちになるのです。この方の為に命を尽くすことが私の使命だと、そう思っていました」

皐月(触れられると幸福な気持ちになる? 壁? どういうことだろう)

皐月(手で触れることによって艦娘に多幸感を植えつけ洗脳してる……ってことか? 推測に過ぎないが……)

磯波II「でも……結局ダメですね。貴方を道連れにすることさえ出来なかった。私の負けです」

磯波II「一つ確認させてください。……私が持っているこの注射器の中身は、偽者にすり替えられていますよね?」

皐月「…………その通りだよ。だから君を連れ戻すのがボクたちの任務だ」

磯波II「やっぱり……そうですよね。なんとなく、そんな気がしていました。あぁ……私は何も出来なかったんですね……何一つ……」

磯波II「こんな私を生かしておいても、戦略的に何の意味もありません。私をここで捨てていってください」

皐月「お断りだね。むしろそう言われてなおさら君をうちの鎮守府まで連れて帰りたくなった」

磯波II「任務だから……ですか……? はは、すごいですね。貴方は本当に強い……」

磯波II「私も、任務だからって、提督からあんなに良くしてもらえたからって、頑張ったんだけどな……私は、弱いですから……」

皐月「違うッ! 君を連れて帰るのは、ボクが君にムカついたからだ。任務なんて関係ない」
200 :【62/100】 </b> ◇Fy7e1QFAIM<b> [saga]:2014/09/28(日) 21:33:13.35 ID:SzAO3llG0
朝潮「はぁ……はぁ……はぁ……ふ、ふふ。造作もない……」

朝潮「この程度の敵を相手に、私たちは二の足を踏んでいたんですね」

如月「軽巡や重巡を物ともせず沈めていくわ……アイツあんなに強かったのね……」

電(どこか様子が変なのです……)

・・・・

朝潮「む、あれは……。皐月!」眼前の敵を撃ち払いながら皐月のもとへ駆けつける朝潮
皐月「ふぅ……やっとこさ合流出来た……か。さすがに視界が霞んできたな……」

皐月「さすがに……殴り合いは無茶があったかも……ごめん、後は任せた……」

如月「皐月の損傷が著しいわね……生き残っているのが不思議なくらいだわ。磯波IIも意識を失っているものの無事ではあるみたい」

電「皐月はきちんと磯波IIを守り抜いたのです!」

朝潮「電! 如月! 彼女たちを背負って行って下さい。皐月も磯波IIも航行不能なぐらいに負傷しています」

如月「良いけど、それじゃあ私たちはまともに戦えなくなるわよ? まず先に敵を片付けてからじゃないと撤退も出来ないんじゃないかしら」

朝潮「そんなことをしていたら朝になってしまいます。……付近に軽空母で構成された敵艦隊を発見しました。ここで脱出出来なければ私たちは皆ここで沈むことになります」

朝潮「幸い、今私たちが敵陣の真っ只中を突破してきたことによって、多少敵艦隊に隙が出来ています。貴方たち二人が全速力で航行すれば、この敵を振り切ることができます」
如月「振り切ることは出来ても、そんなに持続力は無いわ。すぐ敵に追いつかれてお陀仏よ」

朝潮「私が殿軍を務めます。お二人が敵艦隊を突破した後、私一人で敵の進撃を食い止め」

電「そんなことをしたら朝潮は……」

朝潮「ここで最期を迎えます。これが私の戦略的判断であり……そして、私なりの司令官への忠義です」

如月「本気なの? ……この海の底に沈むのよ」

朝潮「この局面で最も犠牲を抑えるにはこの方法しかありません。また、せっかく司令官に大任を与えていただいたのに、全う出来なかった自分自身へのケジメでもあります」

パァン 乾いた音がする。電が朝潮の頬をはたいた

電「朝潮は何も司令官のことを分かっていないのです! だから今までだって司令官に避けられていたのです!」

電「司令官が! そんなことを望んでいるわけがないのです! あなたは何も分かっていない! 何も分かっていない!」

朝潮「……電。皐月も動けない今、もうこうするより他に道はありません」

朝潮「それに、私は司令官の理想に最後まで賛同出来ませんでした。犠牲なくしては何も得られません」

電「今までだって犠牲を回避して乗り越えられてきたじゃないですか!」

朝潮「今まではそうでも、今はそうではありません」

朝潮「私はここで艦娘として、兵器としての最期を遂げます。それが正しいことだと私は信じています」

電「そんなのおかしいのです! 間違ってるのです! 司令官も私もそんなこと望んでないのです!」

如月「……行くわよ電。遠くで索敵機の音が聴こえる。もう時間は無さそうだわ」 航行を開始する如月

電「如月まで……!」

如月「さっき朝潮が言ってたように、皐月もいない以上どうすることも出来ないのは分かっているでしょう、電。ここで私たちがもたもたしていたら朝潮の覚悟を無駄にすることになるわ」

・・・・

朝潮(二人は無事鎮守府方面へ向かったか……)

朝潮(敵が二人の後を追っていく……だが)

朝潮「ここは朝潮型1番艦、朝潮が食い止める! 命が惜しければかかって来いッ!」バババババババッ

朝潮(司令官……貴方の理想に、私は沿うことが出来ませんでした)

朝潮(でも、これでいい。貴方の元には、私よりも電のように、貴方の理想に心から賛同出来る者が集うべきです)

朝潮(短い間でしたが、貴方とご一緒出来て、私は幸せでした)
201 :【63/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/28(日) 21:42:37.26 ID:SzAO3llG0
足柄「しっかし緊急の救助任務だなんて珍しいわねぇ〜……うちの鎮守府に助けを求めるような提督がこの世に居るなんてねぇ」

足柄「三雲大佐の一件からどういうわけかうちの提督もかなり冷遇されてるじゃないの。おかしいわよね!?」

那智「減らず口はよせ。……ただ、嫌疑の目で見られていることは事実だな」

羽黒「交戦している艦娘を発見しました! ……1隻しか居ないみたいですけど」

・・・・

朝潮「朝日が眩しいな……これだけ時間を稼げば、電たちはきっと鎮守府に戻れるだろう」

朝潮「鎮守府まで戻れるほどの燃料は残っていない。弾薬も尽きた……か」

朝潮「我ながらよく戦ったものですね。ふふ」

朝潮「さて……ここまでか。もう何も思い残すことはありませんね」バアアアアン

朝潮「ッ……空襲か……。私一隻を沈めるだけなのに、随分と手が込んでいますね」

ブオオオオン ゴゴオオオオババババババ シュゥゥゥゥゥ……

朝潮「!? 敵の艦載機が打ち落とされた!?」

龍驤「たった一隻で敵艦隊の前で仁王立ちって……キミ相当おかしなやっちゃなぁ」

羽黒「救出に来ました! 他の艦は無事ですか?」

朝潮「他の艦は撤退しました。ここに居るのは私だけです」

妙高「詳しい話は戦いが終わってから聞くとしましょう。第一・第二主砲、斉射、始めます!」ドドーン ドドーン

足柄「久しぶりの戦場だわ! 思いっきり暴れさせてもらうわよ!」

・・・・

提督「南条中佐から報せが入った。朝潮を無事保護したそうだ。明日には戻ってくるって」

提督「はぁ……」胸を撫で下ろす

満潮「良かったわね。ひとまずは一安心じゃない」

ガチャッ

如月「作戦、完了しました」

電「皐月と磯波IIはドックに連れて行ったのです。……朝潮は」

提督「朝潮なら問題ない。他の鎮守府に救助してもらった」

電「良かったのです……」

電「あ、あのっ。朝潮のことを責めないであげて欲しいのです」

提督「ああ、今回こうなってしまったのは僕のせいだ。彼女に責任は無いよ」

如月「司令官、私たちもドック入りして来るわね……疲れたわ」

バタン

----------------------------------------------------------------------
過酷な戦場を乗り越えて艦娘たちとの絆が深まった
電・皐月・如月・満潮・朝潮の好感度+6(ステータスや秘書艦による±補正なし)
電の好感度+6(現在値37)
皐月の好感度+6(現在値22)
如月の好感度+6(現在値23)
満潮の好感度+6(現在値36)
朝潮の好感度+6(現在値26)
202 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/28(日) 21:55:17.50 ID:SzAO3llG0
エクストライベント発生判定 >>+1(コンマの数値が44以上で発生)
また、60レス突破したので経過ボーナスです。

/* 経過ボーナス */
以後各艦娘の好感度の基本値が+1増加します
また、提督の能力値変動イベントが発生します

能力値ボーナスは安価とコンマで決定します。
アップさせたい能力値 勇気/知性/魅力/仁徳/幸運の中から一つ選択し、
出たコンマでその選択した能力の上昇値が決定します(詳しくは>>75)。

アップさせたい能力値を決定してください(勇気/知性/魅力/仁徳/幸運の中から一つ)
>>+2



本日の投下はここまでです。
エクストライベントでエピソード消化しようってのは我ながらどうかなーと思ってます。
本当はなるべく物語の無駄を省いて大事な部分だけ描写すべきなんだけれども……どうしてもあれもこれもってなっちゃいますね。難しい。

///チラシ///
</b> ◇Fy7e1QFAIM<b>ってなんだよ。どうやったらそうなるんだよ。意味わかんねーよ。
太字かよ。でもHTML5では太字として使用する目的で使っちゃダメなんだぜ。
っていうかHTMLで文字を装飾すること自体がナンセンスなんだぜ。2000年代のホームページじゃあるまいし。

こんな弱気なことを書くのもどうかと思いますが最近は結構アレですね。
「本当にこんな感じで正しいのかな……」って不安になってきますね。創作に正解なんて無いんですけれども。
なるべく客観的視点である程度読み返したり考えたりしても所詮自分の主観から生まれた客観だしねぇ……。
うーん難しい。多いんだか少ないんだかよく分からないぐらいの残りレス数がさらに不安を加速させるという闇。
まーなんとかかんとかうまいことやっていこうと思うんですけどね。思うんですけどどうだろう。
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 21:56:40.81 ID:SoW2Oj1xo
ほい
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 08:22:41.72 ID:NG+LM4qcO
仁徳
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 22:17:56.73 ID:XQSzYwpv0
CSSのバグだってさ
206 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 14:37:26.66 ID:rMQdOv6OO
次回の投下は本日21:00頃を予定しています。

ステータスや好感度の数値やらあれこれを貼っておきます。

>>204よりコンマ値が72でしたので
人徳が 8されます
【提督ステータス】
勇気:59(初期値から 18)
知性:46(初期値から 10)
魅力:46(初期値から 36)
仁徳:65(初期値から 18)
幸運:62(初期値から 0)

人徳アップにより好感度補正小発生
電・如月の好感度上昇の基本値が 0.5上昇します



【好感度まとめ】
電:37(好感度上昇 9) 4.5*2
皐月:22(好感度上昇 4)
磯波:33(好感度上昇 4.5)
如月:23(好感度上昇 4)
満潮:36(好感度上昇 4)
朝潮:26(好感度上昇 4)

突然のルール追加的な感じでアレなのですが
一回のレスで上昇する好感度は最大9ということでご容赦くだされ。



で、本題はここからです。
あ、あのぅ〜〜〜〜

>(基本的に)1レスごとに艦娘との好感度が少しずつ向上していきます。
>100レス到達時点で最も好感度の高かった艦娘とEDを迎えます。(ハーレムENDはありません)
>(略)
>50を超えたらその娘とのEDで確定的な扱いになっていきます。

とかスレの初めで書いたじゃないですか(>>3参照)。
どう考えても100レス目到達までに全員50超えそうな勢いじゃないですか。
なんで、その、なんていうか……最終的に誰と添い遂げるかは数値で決まるとは限らないってことでなんとかご理解いただきたいのですが……。
ご理解いただきたいというかご理解されなくてもそうさせていただくというか……。

今のところレス数が終盤に近づいたタイミングで誰とくっつくか的な投票を行ってそれで決めようかなというかなり無難なことを考えているんですけど、果たしてそんな民主主義的な決め方で物語を締めくくってしまっていいのか!? もっと悪魔的かつ運命的な感じの決め方があるんじゃないか!? とか頭の中で何かが囁くので、とりあえずどういうエンドを迎えるかはまだ未定ってことでお願いします。



>>205
なるほどそうなんですね。
他のスレでもたまに見かけるので疑問に思ってました。
207 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 14:41:16.99 ID:rMQdOv6OO
///チラ裏大反省会してたら長すぎるって怒られた///
ネタバレにはならないけど色々見たくないものが見えてしまう恐れがあるので覚悟のある暇人以外は読み飛ばすのが吉

反省点箇条書き

・秘書艦ボーナス*1がやばすぎた
経過ボーナス*2は英断だった(と思う)。
実際アレによって結構好感度の変動が大きくなったし、むしろアレを導入していなかったら今になっても多分フラグのフの字も立っていなかったことだろうし。
が、好感度2倍のまま継続はダメでしょ常識的に考えて。
しかも秘書艦だからといって特別エピソードがあるわけじゃないというアレさ加減ね。
それどころか好感度の突出を恐れてレス数を割き辛くなってしまうという失策。
秘書艦なのにかえって突っ込んだ話が書けてない感じなのはそのせいです。
でもここであえてそのことをカミングアウトしたってことは……? 的深読みが人生をより豊かにしていくと思った(適当
今回のお話が100レスまで到達した際、新しいお話をやるかどうか分からないけれども、そん時には廃止されるかもしれんね。

・シリアスってなんですか
提督のステータスをコンマで決めるのは分かる。他のスレでも結構あるしな。
だが、コメディ・シリアス判定*3ってなんやねんという話だよね。
いやね、シリアスって難しいよね。別にラブコメ要素を一切排除すればもうちょっとやりやすくなるんだろうけどね。
っていうか完全にシリアスに書こうとしたらもう多分3隻ぐらい沈めてますね。
とはいえあくまでメインは艦娘との絡みだしね。鬱々とした展開がやりたかったら初っ端からレイテ沖海戦でスタートとかそんなんでいいんじゃよ。
ただ、悲恋にするにもそうなる対象とのこれまでのエピソードが薄すぎるってなもんで効果的なカタルシスが得られないんだろうなと判断した結果わりとご都合主義な感じに。
そんなわけで伏線地引き網漁的なことをやってみたりなんだり試行錯誤して雰囲気だけは醸しだしてますがまだまだ手ぬるいなとは思ったり。
もっと読み手の脳味噌を使わせなくても読めるぐらいシンプルかつ要点だけ詰まった感じでシリアスな流れに持ってきたいけど多分無理。

・正直100レス舐めてました
ぶっちゃけね。一ヶ月とかそこらで終わると思ってたんよ。無理ね無理。普通にヤバい。まだ63レス目なのにすでにあれこれ考える用ノート(仮)*4が一冊埋まりそうな勢いですよ。
いや、最初のうちはこんなに真剣に書くつもりなかったんですけれども。なかったんですけれどもやってくうちにマジになっていくのはゲームみたいなもんですねハイ。
多分艦これを始めた当初は皆ボーキの枯渇だとかルート固定だなんて考えずプレイしていたはずです。
ただ、やってく内にハマるものなのです。
だからこそ今から振り返ると序盤冗長過ぎたなーとかこの先の展開はちょっと100レスまでに回収出来るか怪しいよなとか色々反省点がぽこじゃか出てくるわけです。

・キャラクターについて
おっとこれはなんというか核心に近い感じのアレを感じるのであんまり察されても困るし書ける範囲のみで。
艦娘についてはちょっとなんというかセンシティブな領域なので本編以外では一切触れませんが、主人公についてはちょっと書いてもいいだろう。
いやーこれもねー、ちょっとどうなんだろうなー感が強いよね。いや、間違いではないがストーリーの都合上無難にさせすぎたというかちょっとずるいというか。
結構切り込んだ話をしますと、最初の方は主人公である提督が艦娘に囲まれてあれこれ経験しながら成長していく話にしようかなと思ってたんですよ。
ただ、あーーーこれ書いていいのかぁ? その、なんていうか、艦娘の性質上彼女たちはあくまで前線で戦う身じゃないですか。
対する提督は彼女たちの命を担ってるわけで。それなのに未熟とか本来許されないわけですよ。
艦娘たちを魅力的に描写するのはもちろん大事ではありますが、それに相対する主人公は果たしてそんな魅力的な艦娘たちに好意を向けられるに値する人格なの? 彼女たちに本当に相応しい人物なの? とか考えちゃってあえてある程度早い段階で成長させました。
あとは、主人公がある程度成熟していた方が描写しやすいかなと思った艦娘も一部居たので、その辺も理由の一つだったり。
設定年齢*5とか考えると相当チートスペックな気はしなくもないが、順当で甘っちょろい道を歩ませるつもりはないです。
艦娘に対しては酷い目に遭わせるのに躊躇いがあるけれど主人公に対しては微塵の容赦もなくやれるからな! ……とはいえあくまで指揮官なのであんまり酷い目には遭わせることなく完結すると思います。ザンネン。

あと、それに伴いボーイミーツガール的な路線を捨てて群像劇になってもらうことにしました。
分かり易く説明すると、主人公―ヒロインで一対一の関係で展開していく方向から、主人公の属する集団の中でアレコレ起こっていく的な感じにしました。
これは結構大胆な路線変更だし、それによって各キャラの動き方や役割が変わった感じですかね。
構想ガーとか言ってたのは多分そんな感じのアレで悩んでた時期ですな。
個人的にはもうちょっと早くこうすべきだったというか最初からこっちで行けば正解だったんじゃって感じですぞ。
あ、主人公について書いただけで終わっちゃったけどまぁいいか。メインの艦娘以外だと他はなんていうかまぁあんま書くこともないしな。

他にも色々あるけれどひとしきり書いたら良い具合にほとぼりが冷めたのでこの辺でやめときます。



*1 秘書艦に選ばれた艦だと好感度が倍増する
*2 20,40,60,80レスごとに好感度の基本値が 1するというアレ。ついでに提督のステータスも上がる
*3 数値が低ければ低いほどコメディだったりほのぼのした雰囲気に、高ければ高いほどピリピリした緊張感のあるシリアスな雰囲気になる的な判定(詳しくは>>3参照)。うっかり89とかいう驚異的なコンマを叩きだされてしまったが為に>>1は苦しみを背負うことになった
*4 この物語を書くための構想をまとめたノート。相関図やら今後の展開やらキーワードやらが乱雑に書き並べられている。全体的に香ばしい。
*5 主人公である提督の年齢は初期の設定だと14歳。
208 :【64/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 21:20:17.59 ID:Zg9xbtMv0
提督「…………満潮。僕は少し寝ることにする」

提督「この様子では今日の予定は全て中止にせざるをえない。他の子にもその旨伝えておいて」

提督「事務的作業は昨夜のうちに終わらせておいたから、僕も今日は部屋に籠ってゆっくり休むとするよ」

提督「君も休んだ方がいい……」バタン

満潮(司令官……)

・・・・

提督(今回の作戦で……僕は自分の非力さを痛感したよ……)

提督(多くの人を危険な目に遭わせてしまった)

提督(やはり僕は彼女たちの提督としての力不足なのではないか……)

提督(いや、ここで自分を卑下した所で何の意味もないだろう。それに問題の根本はそこじゃない気がする)

提督(見通しが甘かったのは事実だ。満潮が交戦するだなんて思わなかったし、朝潮たちがあそこまで苦戦するとは思わなかった。敵艦隊の急襲があったのも想定外だった)

提督(現状一段落着いたとはいえ磯波はまだ戻ってきていないわけだし、これから僕を取り巻く状況はより厳しいものになるだろう)

提督(もう後戻り出来ない所まで来てしまっているのかもしれない)

僕は明日、南条中佐と会うことになっている。朝潮を引き渡してもらうのも理由の一つだが、もう一つ理由がある。

……昨夜朝潮たちとの通信が途絶えてから、僕は南条中佐に通話を試みた。中佐に疑惑が立っていること、僕のせいでかなり厳しい立場に立たされるかもしれないことを伝えた。
中佐は切迫した様子でなるべく早く会えないかと持ちかけてきた。また、僕の力を借りたい、とも言っていた。

具体的な話はされていないが、なんとなく嫌な予感はする。その話を聞いてしまったら、もう取り返しがつかない道に進むことになるんだろうな、という予感だ。

提督(僕はこれで正しいのか……? この先も誰も犠牲にしないだなんて綺麗事を貫くつもりか?)

提督(今回は運よく命だけは辛うじて助かっただけだ。特に朝潮や満潮は僕の作戦によって激しく負傷してしまった)

提督(いや、そもそも作戦ですらないか。僕が考えていたことは深海棲艦を攻略する目的じゃない。単なる自分のエゴであり、そこに戦略的意義なんて無い)

提督(僕は……誰も犠牲にならないような選択をすることが正しいことだと思っていた。今までだってそういう選択をしてきて成功してきた)

提督(だから今回もきっと上手くいく、だなんて思い上がりだったんだな……)

提督(結局僕にはどうすることも出来ない……それなのに、理想を掲げて彼女たちを振り回し傷つけて……)

提督(その理想を貫きたい気持ちさえも中途半端で……今こうして揺らいでいる)

コンコン

満潮「ちょっと! ひょっとして一日中部屋に籠ってたの?」

提督「布団が恋しくてね」

満潮「はぁ……呆れた。もう夜よ。ほら、夕御飯食べに行きましょう」

提督「お腹が空いていないから、遠慮しておくよ。それに布団が僕にここを離れるなってうるさくて……」

満潮「くだらないこと言ってないで開けなさい! その様子じゃ朝食も昼食も食べてないんでしょ!?」ガンガンガンガンガン

提督「ちょっ、ドア壊れちゃうからやめてって」

満潮「アンタがここを開けるまで続けるわよ」ガンガンガンガン

提督「分かった分かった。……はぁ。さよなら僕の安住の地」ガチャ

満潮「……無茶してるくせに強がってんじゃないわよ」

満潮「冗談なんか言っておどけたふりしても、本当は辛いんでしょ」

提督「鋭いとこ突くね」

満潮「バレバレよ」

提督「……はぁ」

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+4(現在値40)
209 :【65/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/02(木) 21:21:55.61 ID:Zg9xbtMv0
提督「食堂に二階なんてあったんだね」

満潮「私も知ったのは最近よ。如月に教えてもらったの」

満潮「ここなら他の人も来ないし、ちょっとは話しやすいでしょ」

提督「な、なんか食堂にあるまじきムードなんだけど……」

窓際にテーブルが設置されている。真紅のテーブルクロスが敷かれていて、その上に置かれたキャンドルの火がゆらゆらと揺らめいている。

部屋の隅に置いてあるジュークボックスからはスウィングジャズのようなポップで甘ったるい音楽が流れている。

満潮「誰がここまでやれって言ったのよ!」

提督「え?」

満潮「え、ああ、いや、なんでもないわ」アセアセ

・・・・

満潮「ほら、相談に乗ったげるわよ」

提督「乗ったげるって言われても、別に平気だよ」

満潮「目の下に酷いくまがあるってのに、よく平気だなんて言えるわね。布団が恋しいだなんて言って、本当は一睡も出来なかったんでしょ」

提督「バレたか」

満潮「はぁ〜……なんで私相手だとそんなに強がろうとするのよ?」

提督「強がってるわけじゃないけど、あんまり自分の弱さを見せたくないよ」

満潮「バカね。……責任感じてるんでしょ? 今回のこと」

提督「隠しても意味が無いか。……その通り。特に朝潮には会わせる顔も無いと思ってるよ」

満潮「あぁ……朝潮か。不憫な子よね。あの子は」

提督「不憫?」

満潮「あの子は……私以上に心を閉ざしている。ひょっとしたら、誰にも心を開くことは無いかもしれない」

満潮「私たち艦娘はね。本来なら提督に対して心から信頼するように出来ているの。チップで思考を制御されているのも勿論あるけれども、それだけじゃない」

満潮「艦娘として生まれ変わる前に味わった、裏切られたり騙されたりした記憶も抜け落ちているから、人に対してとても好意的なのよ。本来ならね」

満潮「でも、レアケースも存在する。生まれつき激しい狂気を持っていたり、人格に影響を与えるレベルでのトラウマを持っていたりすると、艦娘になってからもそういう性質を継承することがある」

満潮「あの子の背中には酷いアザがある。あれは虐待の跡に違いないわ」

満潮「心の底では司令官のことを信頼できないくせに、見放されることを恐怖したり、艦娘として活躍することに異常な執着を持っていたりするのはそのせいよ」

提督「それは……不幸なことだな」

満潮「でも……司令官なら、朝潮を救えるわ」

提督「僕が……?」

満潮「どうせアンタのことだから、さっきまで自分の理想によって多くの人が傷ついてしまった、とか考えてたんでしょ」

提督「……そうだよ。結局僕には何も出来ないからね」

提督「今までは、僕の力が足りないから、僕が無力だから皆が苦しい思いをしているんだって思ってたんだ。でも、そうじゃなかったのかもしれない、って」

提督「君たちに比べたら微々たるものだけど、今まで僕は僕なりに努力してきたつもりだ」

提督「でも、僕が頑張ったところで、誰一人救えやしないんじゃないか……僕のやっている事なんて所詮悪あがきなのかもしれないって思うんだ。僕は」

満潮「私は!」ガタッ

満潮「私は……貴方に救われたの! 貴方に会えて良かったと思ってる」

満潮「私が……、私が貴方の道を照らすから」ガバッ

提督「お、おい……ちょっと……(急に抱きしめられた……)」

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+4(現在値44)
210 :【66/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/02(木) 21:24:02.58 ID:Zg9xbtMv0
満潮(私はもう戻れないけど……貴方はまだ、諦めていないから……)

満潮(ずっと忘れてた大切なこと……私が艦娘になった時の最初の想い)

満潮「貴方は無力なんかじゃないわ……」

満潮(私は……一人ぼっちだった私は、途中で諦めてしまった。もうそんな理想を抱こうと思うことすら出来なくなってしまうほどに麻痺してしまった)

満潮(でも、貴方は違う。貴方の意志に呼応してくれる艦隊の皆がいる。そして、私も、貴方の理想に賭けてみたい……貴方ならきっと……)

提督「み、満潮……。そ、その、ほら。皆が見てるからさ……」アセアセ

満潮「ヴェッ!?」

皐月「あらら、バレてたかー」

如月「満潮ったら、案外激情家なのねぇ」

満潮「お、お前らァァァァ!!」バンバンバンバン!

提督「ちょ、なんで君は拳銃を持ち歩いてるんだよ! ってこっちに向けないでうわっ」

・・・・

満潮「大体ねぇ……なんでこんな高級レストランみたいな飾りつけしてるのよ!」

如月「いやぁ〜……満潮とこの部屋を掃除してた時になんか足りないわよね〜と思ってぇ〜」

如月「それに、二人っきりで話すならもっとムードを良くした方が良いかなって」

満潮「何勝手な解釈してるのよ! それに、何が二人っきりよ! 結局アンタ達盗み聞きしてたじゃない!」

如月「皆がどうしてもって言うから……ねぇ電?」

電「如月が一番乗り気だったのです」

如月「仲間を売るだなんて……ひどいわ〜悲しいわ〜しくしく」

皐月「提案したのも実行に移したのも如月だからね」

如月「でっ、でも、こうして私と一緒に居た時点で同罪じゃないのよ〜」

磯波II(なんで私ここに居るんだろう)

提督(なんで僕まで正座させられてるんだろう)

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+4(現在値48)
211 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 21:27:25.63 ID:Zg9xbtMv0
エクストライベントのつもりで書いてたら3レス分超えてるという罠。
しかもわりとエクストラ感無くなったというかなんというか……。
そんなわけで(どんなわけで)エクストライベントは次の投下に引き伸ばします。ゴメンナサイ!

逆に考えるんだ
「(好感度を)あげちゃってもいいさ」
と考えるんだ
ってなわけで色々悩んだけれども普通にインフレさせていくスタイルで。
というかここでの3レス消費は痛いぞむぐぐぐぐ。
212 : ◆XsVxKts4oQ [sage sage]:2014/10/09(木) 18:10:48.56 ID:j/rONV+FO
次回の投下は本日21時を予定しております。
エクストライベントのみの投下なんで量は少ないですが、明日も投下出来たらなと思ってるんでよろしくお願いします。
(思っているだけで投下出来るかどうかは微妙)


///チラシの裏にすら書く必要ない感は否めない///
リアルがうーむって感じで必然的に書く時間も減ってうーむむって感じです。
なんかこうアレですね。真面目な話ばっか書いてると反動ですげえ不真面目な話とか書きたくなりますね。

提督「艦娘の1週間の内に飲んだレッドブルの本数が見える眼鏡……?」

とか。書かないけど。書かないけどな。っていうか他人のネタのパロディじゃんっていうね。
168とか19とか絶対ガンギマリですよ。加賀とかも涼しい顔してるくせに隠れてキメてますよ。
澄ました顔してても頭の中では鉄板爆笑ネタをバンバン連発してるはずですよ。やだなそんな加賀。

カフェインも摂り過ぎるとバッドトリップじみた精神状態になることあるよね。無いか。
どうでもいいけどレッドブルをヒロポンに変えた途端に倫理的に洒落にならないことになりますね。
それはそれで面白そうだけど一気にシリアスになりますな。
213 :【66Ex/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/09(木) 21:15:26.64 ID:WGIDiDwU0
満潮(……眠れない。もう日付も変わったってのに)

満潮(なんか妙に目が冴えて困るわね)

満潮(司令官……まだ起きてるかしら……)

満潮「ハッ!?」ガバッ

満潮(私ったらまた司令官のこと考えてるじゃない)

満潮(思い返してみると一昨日から日がな一日中司令官のことを……)

満潮(違う違う! 自分の指揮官として心配だったから、気になってただけよ!)ブンブン
満潮(そんな感情、抱くわけないんだから!)

満潮(でも、昨日の夜のあの後も如月に『司令官に恋してるんじゃないの?』なんてカマかけられ……)

満潮(違う! 違うったら! カマなんてかけられてないわよ! ただの向こうの勘違いよ)

満潮(でも、傍から見たらやっぱりそんな風に思われてもおかしくなかったのかしら。ひょっとしたら司令官は昨日の一件で私が司令官のことを……なんて)

満潮(あぁ〜バカバカバカバカ私のバカ! 何やってんのよ! 何で抱きついたりなんてしてたの!? ただ司令官を尊敬してます、ってそれだけで良いじゃない)ジタバタ

提督「あーもしもし。なんか物音がうるさいんだがどうかしたかな?」コンコン

満潮「ひっ!? いや、いや、いや、何でもないのよ何でも。そんなわけないのよ!」

提督「何がそんな訳ないの?」

満潮「あっ……べ、別に独り言よ!」

提督「そう……分かった。おやすみ」

提督(満潮の部屋まで来たのは良いものの、『あの時君は何を伝えたかったんだ』なんて聞けないよな……)

提督(僕に救われたと言っていたが……どういう意味なんだろう)

満潮(司令官……私の部屋に直接来るなんて初めてよね……。どうしたのかしら……)

満潮「待って! 司令官。何か話があるんでしょう? ……良いわ、入って」ガチャッ

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+4(現在値52)
214 :【66Ex2/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/09(木) 21:16:07.78 ID:WGIDiDwU0
満潮「昨夜は済まなかったわね。取り乱しちゃって」

提督「昨夜……? あぁ、まぁ確かにそうか。日付超えてるしそうなるな」

提督「いや、良いんだよ。あの後皆で食べた夕食も楽しかったしね。少し元気が出たよ」
提督「……ありがとう。君が僕を支えてくれようとしてくれているのが伝わってきた」

提督「初めて会った時のことを思い出すと、君があんな風に言ってくれたことを自分の中で誇りに感じるよ」

満潮(そうよね……初めて会った時、私は司令官に酷い態度を取っていたわよね……)

提督「弱気になっている僕のことを、叱咤するのかなと思っていたんだ。だから、救われたって言われた時、内心驚いたよ」

満潮「あの時の司令官の心中は、ある程度察せたわ。だからこそ、責める気にはなれなかった」

満潮「貴方はね……昔の私と一緒なの。私はね、本当はこんな風になりたくなんてなかった」

満潮「皆を救いたいって、救わなきゃって思って強くなっていったはずなの。でも、結局私一人じゃ何も救えなかった」

満潮「だから私は、私をこんな風にした奴らを滅ぼすことで自分の人生に決着を着けようとしているの。でもね……」

満潮「貴方に逢えて良かった。……心からそう思えるの」

満潮「貴方は皆を助けようと必死で、その為に戦っていて。今貴方が弱気なのだって、無力さを知ってなお未だに皆を救いたいという気持ちがあるから苦しんでいるのよね」

満潮「いつからか私は……人間は皆私利私欲の為に他人を踏み躙るものだと、それを前提に生きていくのがこの世界だと、そう思うようになっていたわ」

満潮「貴方が思い出させてくれたの。貴方の、皆を助けたいという姿勢が。磯波を大将の所に送り届けてから今日まで、たった二日間だけど、その間貴方はずっと悩んでいたわよね」

満潮「時折不安で泣きそうになっていたのよね、でも、私の前だったから我慢してたんでしょ。声が震えていたから分かったわ」

満潮「貴方は一睡もしないで、ずっと自分の理想と向き合っていた。無理だって分かってなお、思い知ってなお諦めきれないんでしょ?」

満潮「私が貴方の力になるわ。私はもう貴方のように理想と向き合えるだけの想いを無くしてしまったけど、貴方を支えることなら出来るから」

提督「……。そうだね。ありがとう。嬉しいよ」

提督「僕は……そうだね。そうだ。それでも、向き合わなくちゃね」

提督(そうだ……僕は、諦めるわけにはいかない。……ここで立ち止まっちゃいけないよな)

提督「本当にありがとう。その……うまく言えないけれど、僕も君に救われた気がする」
提督「君が支えてくれるなら、僕はまだ戦えそうだ。そんな気がするんだ」

提督「君の想いを無駄にはしない。僕は……皆を救いたい」

・・・・

満潮(やっぱり……眠れないわね)

司令官が部屋を出た後も、無意識の内に私は司令官の言葉を反芻していた。

司令官の顔を、仕草を、雰囲気を想起していた。

満潮(ああ、やっぱり……)

満潮(わたし、あの人の事を……愛してるんだ……)

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+4(現在値56)
215 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/09(木) 21:36:45.52 ID:WGIDiDwU0
本日分は終わりです。次回の投下はできれば明日同時刻帯に行いたいところですがほとんど書けていないので微妙です。

今後はエクストライベントでフラグを立てていったりとかその辺を消化していくという小ずるい手法を取るかもです。
100レスで完結させるというアレがお題目になりだいぶ融通利かせられるようになってしまって本当はよろしくないんでしょうけれども。
でも100レス到達したけど未完で俺たちの戦いはこれからだ! とかストーリーは完結したけど艦娘と誰ともくっつかず終わりましたとかよりマシかなと判断。いや、後者はアリかもしれんけど>>1的にはイチャイチャを楽しみたくて立てたスレなので少しは書いてる側にも遊ばせてください(何

とりあえずエクストライベントでも今後は複数レス分投下していく方針に転換します。
これでだいぶ精神的にラクになりましたかね(>>1的に)。
本筋を進めつつ残りレス数を気にせずフラグも進行させつつなんて手法が取れるわけだ。
エクストライベントなんで発生しなければ意味ないのだけれど。コンマ次第か。
エクストライベントを乱発させすぎてテンポが悪くなりそうだったらちょっと控えようかな、とは考えてます。
しばらくは実験的にあれこれやってみる所存です。
とはいえもうちょい最初の時点でうまいことやっておくべきだったかな……と舵取りミス的アトモスフィアを感じますナ。



///所変わってチラ裏///
というわけで満潮です。前回の3レスをエクストライベントのつもりで書いたのに更にエクストラさせたらそりゃこうもなります。
……なります?
あ。チラシの裏なのにあんまりあーだこーだ書くのはよくないな。やめておこう。

ええと、ね。やっぱり時間が空くと情熱が薄れるし、頭の中での世界観もちょっとずつ現実に侵食されていきますね。多少粗くともガンガン投下していった方が色濃く鮮明に書いてる側もその世界観にトリップできるものなのかもしれません。とゆーわけで投下頻度を上げてこうかなと。うん、うおおおおってならないと書いてて楽しくないからね。うおおおお感を大事に。なんだそりゃ
216 :【67/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 21:16:19.45 ID:K16G+Lj90
中佐「いやーよく来たねー。どうぞどうぞ腰掛けちゃって」

提督(ボサボサの髪に痩せこけた頬、瓶底眼鏡で……失礼だけど提督っていうより博士みたいだな……)

提督「朝潮は……どうしていますか?」

中佐「ドックで休んでいる。まだ回復に時間がかかりそうだったからね」

提督「そうですか……そちらの方は?」

中佐「会うのは初めてだったかな? 彼女は大井っちさん。三雲大佐のところの艦娘」

大井「よろしくね」

中佐「んじゃ諸々話すけど……よろしいよね?」

・・・・

中佐「まずさー、状況の整理をしようか」

中佐「大佐は沖ノ島海域攻略作戦を無事完遂。大佐自ら出撃していたおかげで時間を延ばすことが出来ていたみたいだけど、もうタイムリミットのようで」

中佐「今日軍法会議だってさー。その場で射殺ってことはないと思うけど、まぁ、もって数日だろうね……。そんなわけでこの大井っちさんを大佐が寄越してきたってわけ」

大井「……詳しい話は後にするわ。続けて、南条中佐」

中佐「で、私の状況も相当ヤバい。今まで大佐に加担しているという証拠が無かったから狙われなかったものの、藤原大将に疑われてて相当ヤバい」

中佐「それに加えて今回キミがやらかした一件だ。工廠の機器を破壊し、艦娘数名を負傷させた。……大将は私がやったと睨んでいるだろう」

中佐「実際にはキミんとこの艦娘がやったことだけど、やっこさん的に自分の敵として認めてない相手は眼中にないからキミがやった可能性なんて考えてないんだろうなー」

中佐「仮にキミがやったと知ったとしても私を処刑するだろうしねぇ。私からすれば迷惑千万というわけだ」

提督「申し訳ありません」

中佐「ほんで、まぁ我々を取り巻く状況はそんなもんだね。ぶっちゃけ藤原大将の動きはこっちはよく分からんから説明してもらえるか」

提督「私もほとんど情報を引き出せなかったのですが……。藤原大将は深海棲艦を使って何かをしているようです。これはあくまで僕の想像ですが、深海棲艦さえも支配しようとしているのかと」

中佐と大井、驚いて顔を見合わせる。

中佐「は!? え、それどこ情報!? 情報引き出せまくりってレベルじゃないよ!?」

大井「中佐、落ち着いて下さい」提督に見えない角度から中佐の足を踏む

中佐「えっ何それ。私や大佐が霞むぐらい極悪人じゃん。クーデターどころの騒ぎじゃないわな……ちょっと説明してもらえる?」

・・・・

中佐「フゥーム。なるほどね。いや、なんつーか、度胸あるねキミ。恐れ入ったわ」

大井「深海棲艦にチップを埋め込んで支配……ということね。確かに、出来なくはないかもしれないわ」

中佐「倫理観ゼロだなーすごいなーかっこいいなー」

大井「……」ゲシッ

中佐「で、キミんとこの磯波ちゃんってのが囚われのお姫様状態というわけか。無事戻ってくると良いけどねぇ」イタインデスケド

大井「中佐、軽口が過ぎますよ。いい加減にしないと」スチャッ

中佐「ひえええ〜。やめてくだされ〜」

提督「あの」

中佐「ゴホン、失敬。ここから先はマジな話をする」

中佐「かいつまんで話すと、我々はこれから藤原大将の命脈を絶ちます。キミにも協力してもらいます」

中佐「ちなみに断ろうものならここで君を射殺します」

拳銃を胸ポケットから取り出し、提督に向ける。すかさずアームロックを中佐にかける大井。

中佐「えっちょっ今真面目な話……あがっ、がががっ、痛い! 痛いから!」

大井「相変わらずバカですね。これから協力してもらう相手を脅してどうするんですか」ギリギリ

中佐「ハァーッ! ギブギブギブギブギブ! やめて! 折れちゃうから! やめて!」
217 :【68/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 21:29:06.44 ID:K16G+Lj90
大井「ごめんなさいね。貴方の力を借りたいの」ニコニコ

中佐「うっ……えー。とはいえいきなり協力しろと言われても困ってしまうだろうから、事のいきさつを話そう」マダイタインダケド

中佐「大佐は大本営の上層部に対してクーデターを起こそうとしていた。私も大佐に加担していた」

中佐「君もご存知艦娘や我々の脳内に埋め込まれているチップによって洗脳をすることも不可能ではない」

中佐「ただね、あーこっから昔話な。本来チップは思想統制や洗脳のための道具ではなかった」

中佐「ただ単に深海棲艦の脅威に脅かされている国民の恐怖を取り除くための対症療法。そして艦娘の人類への反抗を防ぐためだけに利用されていた」

中佐「そもそもチップの力は私的に利用出来ないものなはずだったしね」

中佐「ところがどっこい、どういうわけかこいつを我が物にできる技術を持った者が現れてしまった」

中佐「艦娘の開発にも携わった、物部元帥っつーのが居てだな。そいつはチップの力を使って海軍の全てと艦娘……ひいてはこの国を支配しようとしていた」

中佐「今そうなっていないのは、三雲大佐と故清浦中将が食い止めたからだ。悪の支配者物部元帥はこの両名によって打ち滅ぼされたわけだ」

中佐「しかしそれから7年後ぐらいか、海軍内でやはり奇妙な現象が起こり始める。上層部の粛清が始まったんだ」

中佐「物部元帥が猛威を奮っていた時期は、大佐のようにチップの影響を受けなかった世代が多かった」

中佐「だからこそ三雲・清浦による物部元帥の暗殺を補助した大将なり元帥なりが結構居たわけなのよ」

中佐「というかこの二人は実働部隊だっただけで、むしろこの二人に指示していた人が居たと考えるのが自然だろう」

中佐「どういうわけかこの二人を後押ししていたであろう大将格以上の人間の不審死が多発した」

中佐「自殺、不慮の事故……しかしそうにしたってかつての反物部勢力の死者が多い。また、この時期になってこの海軍発足以来最悪の作戦が発令されることとなる」

中佐「アイアンボトムサウンド攻略作戦だ。詳しい話は私もあまり思い出したくないから省くが、ここで多くの艦娘や将官が犠牲となった」

中佐「この攻略作戦に抜擢されたのは、やはり反物部勢力の元帥や大将の配下であった中将以下の面々が多かった」

中佐「この戦い以降大佐は、物部のようにチップを支配できる力を持った、あるいは、チップを支配する力を狙っている人間が上層部に居ると考えるようになった」

中佐「その為に準備を重ねていたが……というのがつい最近キミを海軍に連れてくるまでの大佐の成り行きだ」

中佐「ただ、ね。今になるまで大佐は気づけなかったんだよ。チップを支配する力を持った人間が、“上”じゃなく“下”の世代に居たことに」

中佐「藤原大将は、もともと三雲大佐の部下として配属されていたんだ。いや、もっと前は少将で大佐よりも上位に居たんだが色々と複雑な経緯があってだな……」

中佐「この話した方がいいかなー? 俺……いや、私アイツ嫌いすぎてちょっと話すのめんどくさいっていうかなんていうか」
218 :【69/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 21:55:26.15 ID:K16G+Lj90
中佐「わかった大井こっち睨まないでやめて。ええとね。藤原大将はもともと私と同期で、同じ海軍兵学校に通っていた」

中佐「奴は名家の生まれで兵学校も首席で合格したエリート中のエリート。海軍大学校へ行かずとも十年で元帥まで辿り着けるだろうといわれた奇才だ」

中佐「奴は異常なまでの上昇志向とプライドを持っていたから、戦場で戦果を上げた方がより早く出世できるだろうってことで戦地で指揮を執るようになった」

中佐「実際に奴は目覚しい戦果を上げていったよ。一方その頃私は奴と同じエリートコースを歩もうとするもドロップアウトして親からも勘当のような扱いを受けてた落ちこぼれ中の落ちこぼれの予備士官でした。ウケる」

中佐「親の敷いたレールを歩んでたけどやっぱり軍務とかエリートコースとか私じゃ無理なのよね〜。本当は教師になりたかったしねぇ」

大井「中佐、無駄話」ゲシッ

中佐「大井っちさん痛いから蹴るのやめてねー。っと、あー、そうだ。藤原サンの話ね」
中佐「まぁそんなわけでやっこさんは見事見事の快進撃を重ねていくわけなんだが、一つ人生の転機が起こる」

中佐「奴はかなりの好色家で、奴の出世を快く思ってなかった連中がその性質を利用して一つ悪巧みをした」

中佐「まぁそんなこと企んでたゲス野朗が物部元帥の残党として後に色々あってこいつらは藤原の奴にぶっ殺されてるんだけどまあそれは関係ないな」

中佐「とある元帥の娘に手を出させちまったのさ。生娘だったがかなりの別嬪でね。ジュルリ! というわけさ」

中佐「それも孕ませてしまったようで、その事を知った元帥はそりゃあもうブチ切れまくりよ。逆鱗に触れた藤原サンは少将から少佐に格下げ。当時の海軍内でも異例の出来事だった」

中佐「その娘は、奴の子供を生んだ後……衰弱して死んだ。俺の実の妹だ」

中佐「俺は、この海軍でかつて三雲大佐や清浦中将の直属の上司だった南条元帥の息子だよ」

中佐「話が逸れたな。藤原の奴は失脚。ただし才気はあるという理由で最前線に投入されるようになった。そんなわけで三雲大佐の部下に配属された、と」

中佐「私もその頃に大佐の下で働くようになった。奴は、私の妹を殺したことも知らずに私に接してきたよ。……士官学校時代のような高圧的な態度ではなかったが」

中佐「今からだと想像もつかないかもしれないが、奴はまるで抜け殻のようだった」

中佐「共に戦ったこともあったが、空ろな目で死んだ私の妹の名前を呟いていることがほとんどで、たまに僕に話しかけたと思えば、『今の私は貴様にさえ勝てない……』」

中佐「多分、士官学校時代に一度演習で私に負けたことを憶えていたんだと思う。その事を根にもたれてかなり陰湿なことをやられたし、その次の演習以降一度も私は勝てなかったけど」

中佐「私は、かつて憎んでいた人間、そして、妹の死の原因となった人間であるにも関わらず、その頃は奴に対して同情の念しか沸かなかった。それぐらい惨めだったよ」

中佐「それからかなり長い年月がかかったが、奴は精神的に立ち直った。私は心のどこかで許すことが出来ないままで居たが、それでも表面上は仲良くやっていけるぐらいの関係ではあった」

中佐「あの時は……奴は私を友人としていて認めてくれていたのかもな。だが、そこから先は分からない」

中佐「さっき話した元帥や大将の不審死事件の後からまた妙な言動をしだすようになったし、アイアンボトムサウンド以後は大佐の下から異動になったからな」

中佐「不審死事件で私の親も殺されたため、奴も再び出世していった。そして現在に至ると」

中佐「その過程で何があったかは分からない。だが、奴が出世していくにつれて奴に反対していた勢力はことごとく潰えていった」

中佐「そして、次第に奴を中心に海軍が動いていくようになった。私や大佐はそれでもまだ上層部の誰かがチップを操作していると思った」

中佐「その勘違いは最近になってようやく解消した。ほんの最近のことだ。藤原大将は上層部に強い恨みを持っていたんだ」

中佐「だから自分より上の世代の人間を三雲大佐以外を間接的にだが全て滅ぼしてしまった。反物部派だった連中も含めてだ」

中佐「もう、奴以外に考えられないんだよ。今元帥になっている奴らはチップが埋め込まれていることにさえ気づいていないような連中だけだ」

中佐「どうやって奴がチップを支配出来る知恵を得たのかは分からない。だが、奴の配下の艦娘の様子や過去の事例をみるに、チップを操作する方法を知っているのは間違いないだろう」

中佐「これで奴の話は終わりだ」

中佐「……私は今、奴によって命を脅かされている」

中佐「奴にとっては私など取るに足らない存在なのかもしれない。チップの存在を知っている大佐のついでに始末しておこう程度に考えているのかもしれない」

中佐「私には守らなくてはいけないものがある。ここで私が死ぬわけにはいかない」

中佐、強く拳を握る。その手には光り輝く指輪が嵌められている。

中佐「向かってくるというのなら、私はどんな手を使ってでも奴を排除する。私にはその権利がある」

中佐「君にも協力してもらう。悪いが、嫌とは言わせないぞ」
219 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 22:10:06.01 ID:K16G+Lj90
長話前編終了。多分後編は2レスぐらいで済む……といいなあ。冗長ダヨネー。これでも多少読みやすくしたつもりなんだから闇すぎる。
風呂敷を広げすぎた報いですなー。報いを>>1が受けるならまだしも読み手にさえ負担強いるのはどうなんだ感めっちゃ強いけど一応皆ちゃんとストーリー完結させて欲しいんだろうなーとかここから頑張っていい感じの流れにもってけるんじゃないかなとか思いながら書いてます。
実際どうなんだろう。わりとどうでもいいってんなら伏線とか全て投げ捨ててイチャイチャ方面でハッスルしたいって感じなんだけど(オイ



で、安価出します。珍しくストーリーにも一切関係ない安価というか投票です。投票は初めてになりますね。
中佐の話やらこの世界での出来事を時系列順にまとめた年表みたいなのを作ってアップロードしよかな思ってるんですけど。
要りますかね? いや、こういう聞き方はよそう。読みたいですかね?
ぶっちゃけ>>1的には需要ないんじゃねーと思ってて、ないならないで作らない方が楽だしその分先の話を書く時間が作れるので、どうしようかなって感じですのー。
あった方が設定とか背景が視覚的に理解できて多少ストーリーを追うのはラクになると思うんだけどね。いやどうだろう

>>+3までで要るという意見が多かったらこのお話の年表を作ります(もちろん、ストーリー的に書ける範囲までの内容しか書きませんが)
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/11(土) 21:36:54.35 ID:Jqt3ni+ro
いる
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/16(木) 08:09:41.36 ID:i4BFk8OZO
ここから更にアレコレと設定が増えるならいる
この先伏線回収メインならいらない
222 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/16(木) 21:10:02.38 ID:OBMqIgyX0
あ、どうも。頻度上げるとか言って結局普段通りじゃんって?
大人はウソつきではないのです。風邪を引くだけなのです。
というわけで引きました風邪を。でも治りました。
とりあえず明日21時頃に一発投下行こうかなって予定であります。



年表云々ですが結局作りました。

http://s1.gazo.cc/up/104392.jpg

(↑を開こうとしてたら消されてたーっていう人向け)
https://www.dropbox.com/s/eenql38ix6tq4o2/ver1.00.jpg?dl=0



ええ、ここまでで既についていく気力の無い人を置いてけぼりなぐらいややこしいのに、ここからもうちょいややこしくなりそうなんです。
そんなわけで自分の頭を整理すべく&「あーこれちょっと本編で触れられんかも(触れるほどじゃないかもなー)」
っていう没になるかならないかのラインにある小設定を晒すべく書きました。
まだ書ける範囲のことしか書いてないので完結する頃には……いや、考えるのはよそう。

あれこれやりすぎてこれどうなん? って自分でも思わなくは無いけど一応筋道は見えてるのでわりとなんとかなると思います。
わりとなんとかなると思うけど果たして人が読めるものをちゃんと書けているのかどうか結構心配ですね(オイ
うーん、多分いい感じになると思う! 多分。
まぁ口で言うのは簡単でしてー……今後も淡々と投下していきます。

///チラシの裏///
年表作るにあたってイケてるサービスとかソフトとか無いかなと思って探したけど結局エクセル使いました。
エクセルはなー……あんまり使いたくないんだけどなー……そもそもアレは表計算ソフトであって…………。
良い代替手段も浮かばなかったから結局エクセル使ったけど!!
イケてなさすぎてキレそうでした。いや用途に適さない使い方する俺が悪いんや……エクセル君は何も悪うないんや……。
223 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/17(金) 20:33:43.15 ID:c+G8INTJ0
今日投下する予定でしたが色々あって無理そうです……。申し訳ありません。
投下出来るとしたら今日23時頃にやるつもりですが体力的に無理そうだった場合は明日の午後あたりに延期します。


///チラシの裏///
最近酒匂ゲットしました。6-2は色々うまいですね。
阿賀野型で最後に入手することになるのは矢矧か酒匂だと思ってましたがそのどちらでもなく能代になるとは……。

あと昨日ビスマルクガチャやってたら武蔵出ました。あいつ強すぎですね。レベル3で普通に演習相手の筑摩改二とかワンパンしちゃうとかナニモンだよ……って感じです。
224 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/19(日) 01:19:34.65 ID:HCoVUe3M0
あ、ごめんなさい。突然友人がアポなしで来訪してきて投下できませんでした。っていうか今も我が家に居座ってスマブラずっとやってます。出て行く気配がありません。
今日or月曜には必ず投下しますので何卒お許しくだされ。申し訳ありません。
いやホント、なんていうか……むむむ、申し訳ないです。
225 :【70/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/20(月) 21:14:45.30 ID:v/9scmfS0
提督「……それで、僕は何をすればいいでしょうか?」

中佐「その説明を……あ゛ー。大井っち任せた。私は喋りすぎてちょい疲れた」

大井「仕方ないわね。わかったわ」

大井「ええと、南条中佐の艦隊と三雲大佐直轄の艦隊の一部で藤原大将の泊地を叩きます」

大井「君たち……そして私の任務は藤原大将を直接呼び出し足止めすること」

大井「その間に中佐は藤原大将の艦隊を奇襲し、機能不能にします。南条中佐が敵艦隊を掃討するまでの時間を稼げたら貴方たちの任務は終了するわ」

中佐「奴に直接作戦指揮を執られたらさすがの私でも勝ち目が無いからね。なんとか半日稼いでくれ。そこから先は私がどうにかする」

大井「南条中佐が大将の艦隊を叩いた後、私は三雲大佐の救出へ向かいます。中佐は藤原大将を直接討ち取ります」

提督「二つ質問があるのですが、よろしいでしょうか?」

提督「第一に、どうやって僕らが大将を足止めするのかということ。第二に、この作戦の終了後はどうなるのか、ということです」

大井「まず大将を貴方の鎮守府までおびき寄せます。チップに関する話をすれば野放しにしておこうとは思えなくなるでしょうから、呼び出すことも問題ないはずよ」

大井「後者の質問に対しては……そうね。私は大佐の艦隊に帰順するわ」

大井「その先大佐がどういう処遇になるか分からないけど、藤原大将さえいなくなれば処刑は免れると思うわ。大佐次第だけど」

中佐「さすがに上官殺しはまずいからねー。大将を始末した後私はどこか遠くに落ち延びることになるかな。まさかこの歳にして駆け落ちすることになるとはね」

中佐「ええと、この作戦は誰か一人がやらかすと全員首と胴体がお別れすることになるから、自分の領分をうまくこなしていこうね」

中佐「ま、時間を稼ぐだけだし君の方はそんなに辛くないと思う。どちらかというとヤバいのはこっちかな」

中佐「大佐が泊地に戻る前の短期間で艦隊を叩きのめす。その後泊地に潜伏して直接殺害。んで地の果てまで逃げる、と。簡単じゃないよこれ」

中佐「私がしくじると結局君もグルだったのが明るみに出て処断されちゃうだろうからねー。まぁなんとかするけどさー」

中佐「とりあえず君は半日ぐらい足止めしててくれれば何でもいい。どんな手段を使っても構わないや」

中佐「本当は私の代わりに奴を殺してくれたら嬉しいんだが……大井っちさんの鋭い視線を感じるのでこの話はやめとこう」

中佐「作戦は以上でーす。決行日や詳細な段取りについて話すと……」

・・・・

会議によって決まったこと。3日後に藤原大将を僕の鎮守府に呼ぶこと。そこで半日間大将の足を止めること。

また、作戦決行まで大井さんは僕の鎮守府で待機することになった。

磯波に関しては、中佐が大将の泊地に攻め入った混乱に乗じて脱走できるように図らってもらうことにした。

さて。

提督「朝潮。迎えに来た」
226 :【70/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/20(月) 21:25:55.93 ID:v/9scmfS0
朝潮「申し訳ありませんでした。……作戦通りに事を運ぶことが出来ず、味方艦隊に甚大な被害を与えることになり、あまつさえ我を忘れて敵艦隊に突撃」

朝潮「全ての責任は旗艦である私にあります。この上はいかなる処置もお受けいたします」

提督「君に責任はない。あれは僕の作戦の失敗であり、あの状況下の中で君はよくやってくれたよ」

朝潮「ですが司令官。私は咎を受けるべきです。そうでなければ申し訳が立ちません」

提督「それは誰に対して? 僕は君が失敗したなんて思ってないし、君に対して罰を与える必要もないと考えているんだけど」

朝潮「…………ッ」

朝潮「私はあの海域でわざと沈むつもりで戦っていました! 与えられた任務を遂行することも出来ず、自暴自棄になって燃料や弾薬を浪費しました!」

朝潮「挙句の果てには私を救出しに来た他艦隊の手を煩わせるなど……言語道断です!」

提督「……結果論で言えば任務そのものは無事果たすことが出来たし、君がどういう考えで戦っていたとしても僕はそのことについて非難する気はない」

提督「うちの鎮守府には駆逐艦しか居ないから燃料や弾薬の残量に困る事はないし、南条中佐は君の救助依頼を快く引き受けてくれた」

提督(とはいえ、理屈じゃないんだろうなぁ……)

提督(朝潮にそんな風に思わせてしまっていたなんて、悲しいな……)

提督(……罰を受けたいのは僕の方だ。僕がもっと朝潮のことを気遣ってやれていれば、こんな風にはならなかったはずだ)

提督(朝潮は心を閉ざしたまま、独りで暗い海の底に沈んでいくところだった。僕はそんな目に遭わせてしまったんだ)

提督(朝潮に謝りたいが、そんなことしたら余計に彼女は申し訳なくなってしまうんだろうな……)

朝潮「……」

気まずい沈黙が続く。

提督「ねぇ、朝潮」

提督「君は僕のことをどう思っているのかな」

提督「君は……どうしたら僕のことを信じてくれる、かな」

朝潮「私は司令官に不信など……!」

提督「そういうことじゃなくて」

提督「僕は、自分で自分の存在を否定してしまうことほど悲しいことはないと思う」

提督「僕もよく自分のことを責めてしまう癖があるけれど、そのなんていうかな……」

提督「本質的な部分では、自分を大事にしなきゃって思うんだよね」

提督「自分で自分を傷つけている時って、すごく惨めで辛いけど……その辛さにどこか満足している自分が居るんだ」

提督「でも、そんなの自己満足でさ、何も解決しないんだ。自分がどれだけ弱くて無能だろうと、それを分かった上で、前に進まなきゃいけないと思うんだ」

提督「…………僕の両親は、4年前に交通事故で死んでしまったんだ。あまりに突然のことで、寂しさすら感じられなかった。ただ漠然と、悲しいことだなって思った」

提督「それで、考えたんだ。どうして人が死んでしまったら悲しいのか、どうして悲しいって思うのかって」

提督「死んでしまったらこの世界からはやがて跡形も無くなってしまう。それってすごく悲しいことだと思うんだ」

提督「みんな遅かれ早かれ死んでしまう。死んでしまうのにどうして生きていかなきゃならないんだろうって思ったよ」

提督「でもね、僕だけは生き残った。生き残ってしまったんだ」

提督「きっとそれは意味のあることなんだ、僕が生きることで、僕を愛してくれた父さんや母さんの想いを受け継げるんだって」

提督「生き残った者の傲慢かもしれない。そんなことを考えるのは思い上がりかもしれない、けど……」

提督「……僕が大佐さんと初めて会ったときに、そう教えてくれたんだ」

提督「それが正しいかどうかは分からない。でも、僕は生きなければならないと思った」
提督「それが僕の父さんと母さんの願いだったはずだから。死んでしまったけど、僕が生きることで父さんと母さんは救われているはずだから」

提督「どれだけ心が折れても、最後には踏みとどまらなきゃって、そう思うんだ」

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+4(現在値30)
227 :【72/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/20(月) 21:29:02.83 ID:v/9scmfS0
提督「君はさっき、あの海に沈むつもりだったって言ってたよね」

提督「何もこの世界に残さず、自分が今までこの世にいたということを全て否定して消え去ろうとしていた」

提督「何の救いもなく、何の希望も見出せず、ただ消えようとしていた」

提督「それは、とても悲しいことだと思う」

提督「作戦なんてどうだっていい。君がそういう結末を選んだということが、僕は何よりも悲しいよ」

提督「でも、だからこそ、君とまたこうして話が出来ていることを本当に良かったと思ってる」

提督「僕は君に生きていて欲しい。何も成し遂げられなかったとしても、やがて死んでしまうとしても」

提督「自分の人生に意味が無かったなんて思って欲しくないから」

提督「きっと、こうして君が命を助けられたのも、意味のあることだと思う」

提督「僕のことをどう思っているかは分からないけど、僕は君に生きていて欲しいんだ」

目が隠れるぐらい深く帽子をかぶり直す。

提督「……ごめん。湿っぽい話になったね」

提督「帰るよ。……帰ろう、皆が待ってる」

・・・・

提督(朝潮は、どんなふうに僕の話を聞いていたんだろう)

提督(僕の気持ちをうまく伝えることが出来たかな)

提督(僕は朝潮の中の何かを変えることが出来たんだろうか)

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+4(現在値34)
228 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/20(月) 21:33:06.17 ID:v/9scmfS0
本日はここまで。次回は明日か明後日かあたりには投下したいと思います。

///チラシの裏///
すごく台無し感が半端無いんですけど、ソーラン節をBGMに艦これやるとなかなか面白いのでオススメです。
完全に戦闘じゃなくて漁だろこれって感じになります。特に赤城旗艦がしっくりきます。
海っぽいニュアンスだけは変わってないのがまた笑いを誘うところですな。
229 :【73/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/22(水) 22:05:53.04 ID:k23KUnIa0
提督「……ただいま。戻ってきたよ」

如月「お帰りなさい。上着、後でアイロンしておくわね。朝潮と……誰かしら、そちらは?」

大井「大井です。三雲大佐の艦隊に所属しているわ」

提督「これからちょっと説明するから、皆を集めてくれないか?」

・・・・

提督「と、いうわけなんだ」

満潮「そう。じゃあ、こっちの陣営対藤原大将で前面対決というわけね」

如月「物騒ねぇ……ま、それで事が収まるなら良いんじゃないかしら」

磯波II「後でお話を伺いたいのですが、よろしいでしょうか?」

提督「ん、分かったよ」

・・・・

磯波II「藤原大将を討つおつもりですか?」

提督「直接的では無いにせよ……このまま行くとそういうことになるね」

磯波II「貴方の考えを聞きたいです」

提督「そうだな。……つまり、藤原大将を殺すことについてどう思っているか、ってことを聞きたいんだよね」

提督「僕は、人同士で殺し合うのは良くないことだと思う。まるで小学生のような回答だけどね」

提督「僕個人が藤原大将に対して敵意を持っているわけじゃない。だから僕は足止めしかしないし、中佐もまた僕に対して殺せとは命じなかったんだろう」

提督「でも、藤原大将は危険だと思う。それだけは確かだ。チップを支配出来ること、深海棲艦さえも我が物にしようとしていること。これは恐ろしいことだ」

提督「また、三雲大佐を自分の都合で始末しようとしていることや自分の目的の為に艦娘の命を利用したこと。それから、さっき会った南条中佐の話を振り返ってみると、藤原大将は糾弾されてしかるべきじゃないかなと考えている」

提督「ただ、藤原大将がどういう意図で動いているのかはまだ分かっていない。そこを次に会う時に知りたいなと思っている。知ってどうするというわけでもないけれど」

提督「何が正しくて何が間違っているのかは、僕にも分からない、かな……。でも、今はこういう風に動くのが正しいのかなって」

磯波II「そうですか」

提督「ところで……かつての大将の任務を果たすのは諦めたの? もう傷は癒えたろう」

提督「もっとも、そういう動きを見せていたなら僕は君をとっくに解体しているけど」

磯波II「……貴方が私を救ったあの作戦の後、皐月から聞きました。チップの話や、色々な話を」

磯波II「注射器の中身がすり替えられていた時点で、もう私の負けです。これ以上は意味のないことです」

磯波II「今でも提督……藤原大将に会いたい気持ちはありますが、もう合わす顔などありません」

磯波II「どうして私を解体しないのですか? もう、全ては終わったでしょう。損害はあれど結果的には貴方の作戦通りですよ」

提督「君が自ら轟沈しようとしたり大将のもとへ戻ろうとしない限りは解体する必要が無いからね」

磯波II「これ以上艦娘として生きていくのは、私には辛いことです。私はもはや存在の意義を失いました。解体してください」

磯波II「藤原大将の影響下から離れてしばらく経って、分かりました。彼は、チップを介して艦娘に多幸感を与えていたんですね」

磯波II「恐らくは、身体に触れることで多幸感を分泌出来るような命令をチップに送っていたのでしょう」

磯波II「だからあんなふうに盲信することが出来た。あの時私は彼のために生きることが全てだと、心の底からそう思っていた」

磯波II「でも……今となってはその忠誠心さえも薄れてしまった。幾度となく死にかけたせいか、チップの影響に支障が出るぐらい脳がおかしくなってしまっているんでしょう」

磯波II「今でも藤原大将のことを理想的な提督だとは思っていますが、私が彼のもとに戻っても、災厄となるだけでしょう」

磯波II「私の甘い夢はもう、終わりました。これで終いです」
230 :【74/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/22(水) 22:09:14.46 ID:k23KUnIa0
提督「これから始まる、じゃあダメかな?」

磯波II「……言ったでしょう? 終わりにしてください、お願いします」

提督「確かに今の記憶が無くなれば、虚しい気持ちからは脱却出来るだろう。元の人間に戻りさえすれば今までのことは全部忘れられるから」

提督「でも、それじゃあ今の君はどうなる? 何の救いも無いまま、ただ惨めな気持ちを抱えて居なくなってしまうのか? そんなの悲しすぎるだろ」

提督「君がたとえそれを望んでいるとしても、僕は……納得出来ない」

提督「君の生きていく道は全て閉ざされてしまったのであれば、やはり解体されることでしか救いが無いというのであれば、僕は君に応じよう」

提督「でも、少し待っていて欲しい。僕が納得出来るまでの時間を」

提督「君に立ち直ってくれなんて言うつもりはない。再び前を向いてくれだなんて言うつもりもない。君の抱えている辛さは、僕には分からないから」

提督「でも、本当にこれでいいのか……僕の中で、心の整理をしたい」

磯波II「……」

・・・・

朝潮「司令官」

提督「見ていたのか、さっきの」

朝潮「ええ。……自分を見ているようでした」

朝潮「司令官は……お優しいですね」

朝潮「…………」

提督「…………」

朝潮「私、司令官のことを何も分かってませんでした」

朝潮「戦果さえ上げていれば良いんだって、私は道具なんだって、そう思っていました」
朝潮「違うんです。私、私……!」

ぽろぽろと朝潮の頬から涙が零れる。

提督「もう、いいんだよ」

朝潮「……ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」

提督の身体に抱きつく朝潮。そっと抱き寄せる提督。

朝潮「司令官は、私のことを大事にしてくれているのに、私は……っ」

・・・・

朝潮の頭を優しく撫でる提督。次第に朝潮の乱れていた呼吸も落ち着いていく。

朝潮「……司令官」

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+4(現在値38)
231 :【75/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/22(水) 22:09:58.00 ID:k23KUnIa0
朝潮「司令官、私……」

朝潮「私……。もう、一人じゃない……司令官が居てくれる……ですよね……」

提督の胸の中で、深く息を吸う朝潮。

朝潮「司令官。私を司令官の傍に居させて下さい」

朝潮「私、司令官の気持ちに応えたいです」

朝潮「私が艦娘だから、兵器として生まれたから戦うんじゃない。私は……私を信じてくれる司令官の為に戦いたい」

朝潮「見放されたと思っていた。私はもう、兵器としての意義さえも失ってしまったと思っていた。……でも、司令官は、私のことをずっと想っていてくれた」

朝潮「今度は私の番です」

朝潮「私は戦争の道具じゃない。私は、自らの意志で……司令官のために戦います」

朝潮は提督に向かって、仰々しくお辞儀をした。

朝潮「改めて……よろしくお願い致します」

提督は朝潮に手を差し出し、握手をする。

提督「ああ、よろしく。……ふふっ」

朝潮「どうかされましたか?」

提督「いや、君らしいなと思ってね」

提督(ただ……今までの、丁寧だけどどこか突き放すような態度じゃないんだよな)

提督(朝潮なりの誠意と決意の表れ……ってところだろうか)

朝潮「何かおかしいのでしょうか?」

提督「いや、いいんだ、気にしないで。でも普段はもっと楽に接していいからね」

提督「君の言葉一つで態度を変えるような僕じゃないからさ」

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+4(現在値42)
232 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/22(水) 22:29:57.05 ID:k23KUnIa0
普段より投下が遅れちゃいました。とりあえず今日はここまで。
次回のエクストライベント判定
その1:コンマ値が65以上orぞろ目で発生(>>+1)
その2:コンマ値が46以上orぞろ目で発生(>>+2)
その3:コンマ値が59以上orぞろ目で発生(>>+3)
というわけで>>+1->>+3にわたってコンマでなんかなのです。

///チラシ裏///
あと25でFinish!? なワケ……あっ
これかなりギリギリだな……厳しさを感じる

艦娘図鑑がだいぶ埋まってきて良い感じ。
残りは翔鶴/舞風/大和/能代/大鳳/磯風/浦風/伊401/Bismarck/天津風/大鯨……11隻か。
もうそろそろ翔鶴は出てきてもいいと思うんですけどねぇ。
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/23(木) 08:30:53.16 ID:Sc408AEkO
とりあえず大型建造やりまくれば大体入手出来るね
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/23(木) 21:59:28.64 ID:et7Qi/2n0
そぉい
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/24(金) 22:31:37.65 ID:hJVNx0r20
人居ないな・・・
236 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/27(月) 18:09:15.69 ID:pasFAdrKO
本日21時頃投下予定。
土日に諸々あって書けなかったし今日も色々アレだったんで今から書く始末……んなわけで多少遅れるかもしれません。
レベリングやりまくってたらイベント前なのに燃料と弾薬が5000切ってて笑える、いや笑えない。

///チラシう///
アーカントス提督なら沈んだ艦娘を復活出来そう。
あ、でも艦娘って英雄ユニットってよりか神話ユニットだよな……無理かも。
もうあれ12年前のゲームになるのね。
237 :【75Ex/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/27(月) 21:15:31.17 ID:tONMwFz70
提督(さて……やるべきことはやった。後は時を待つのみ、か。藤原大将との面会まであと2日……)

提督(しかし、なんというか、妙に落ち着かないな。一体これからどうなるんだろう)

提督(少し潮風でも浴びて頭を冷やすか)

・・・・

如月「あら、司令官。ここで会うのは久しぶりね。最近はあまり来なかったじゃない。悩み事?」

提督「いや、気分転換に朝焼けでも眺めようかってね。なんか執務に集中する気にもならないし」

如月「そう。一度もサボタージュしたことがない司令官が珍しいわね」

提督「サボりとは人聞きが悪いな。実は、執務仕事は数日ぐらいならやらなくても平気なんだ」

提督「僕が毎日執務をやってるのは、数日後や一週間後にやらねばならない課題をこなしているからだよ。先に潰しておけば普段こなすべき量は減るからね」

提督「……君と初めてここで会った時じゃあるまいし、さすがにこの仕事にも慣れたさ」

如月「あら、懐かしい話をするわね」

提督「日数に直してみるとまだそんなに経ってないはずなんだけどね」

如月「不思議ね。随分と長い時間を一緒に過ごした気がするわ」

提督「色々あったからねぇ」

如月「司令官……あなたは、私たちのこと……どう思ってる?」

提督「ん? 大切に思ってるさ」

如月「んもぅ、そうだけど……そうじゃなくってぇ……」

提督「え? そういう意味なの?」

如月「鈍いのかそうじゃないのかよく分かんないわね……そうよ」

如月「電や磯波なんかは結構それっぽい雰囲気出してるじゃない? それに、満潮なんか最近司令官にデレデレじゃない」

提督「デレデレて、ハハハ。満潮が? それは無いんじゃないかな」

提督「多分艦隊の皆からそういう感情を持たれてはないと思うよ。そんなに顔良くないしねぇ。目と鼻と口がついてるぐらいしか特徴のない顔だよ?」

如月「もう……真面目な話よ! その、もし、他の娘に……告白されたら……」

如月「司令官は、どうするつもりなの?」

提督「それは何かな。アレかな。遠回しに僕に告白してるのかな」

如月「バッ、バカね! 違うわよ……もぅ」耳先まで紅潮させて恥ずかしがっている

如月「もういいわ、そうやって冗談ばかり言って。知らないっ」

提督「ゴメンゴメン、冗談だよ。そういうつもりで言ったんじゃないんでしょ?」

----------------------------------------------------------------------
如月の好感度+4(現在値27)
238 :【75Ex2/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/27(月) 21:23:02.97 ID:tONMwFz70
提督「そうだな……僕は、仮に君たちにそんな風に思われていたとしても、その気持ちに応えるつもりはないかな」

提督「あくまで仮の話だし、まぁ、そんなことは無いと思うけどね」

提督「君たちは、永遠に艦娘であり続けるわけじゃない。いつか、この戦いが終わったら普通の人間に戻るんだ」

提督「そしたら、普通の人間としての人生が始まるんだ。こうした戦いの日々の記憶も無くなって、僕なんかよりずっといい男の人と出逢って」

提督「そうやって幸せな人生を送って欲しい。いや、送るべきだ」

提督「そんな平和な時代が来るのが何年先か、何十年先かは分からない。ひょっとしたら、僕はその前に寿命を迎えてしまうかもしれない」

提督「でも、君たちの戦いがいつか報われる日が来るといいなって思ってる」

如月「そう……」

提督「意外に思った?」

如月「いや、あなたらしいわね」

提督「前線で戦わされる兵器のまま、常に死と隣り合わせで、何の救いも無く死んでいくなんて悲しすぎるから、ね」

提督「僕と君たちの関係は、戦争によって結ばれたものだ。それが無くなれば、離れて行くのも必然だろう。違うかい?」

如月「そうよね……(そう、そうあるべきよね……)」

如月「ねぇ、司令官。この戦いが終わるまでは……私と一緒に居てくれる?」

提督「えー……次の作戦が予定通り上手くいったら大佐も無事? なわけだし、僕がここにいる必要は無くなるっぽいしなぁ」

如月「えっ」ガーン

如月「そうなの……そっか……そうよね……」シュン

提督「あっ、冗談だって。まさかそんなにガッカリされるとは思わなかったよ」

提督「乗りかかった船だしね。ずっと傍に居ることは約束出来ないけど、まだまだ続けさせてもらうつもりさ」

提督「君を一人にはしないから、安心して」

如月「今日の司令官は……ずるいわ」

如月(……でも、そうよね。それでいいんだわ)

如月(一線を超えてはいけないわ、よね?)

如月(私はあなたの傍に居られるだけで幸せよ、司令官)

----------------------------------------------------------------------
如月の好感度+4(現在値31)
239 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/27(月) 21:35:56.53 ID:tONMwFz70
続きは明日(あんま書けんかった)

//チラシの裏//
夕飯がパン屋のパンって日々が続いているのでいい加減自炊しなけれヴぁ……
食費を浮かさねば……
240 :【75Ex2_1/100】 </b> ◇Fy7e1QFAIM<b> [saga]:2014/10/28(火) 23:24:43.64 ID:td8IUVH+0
提督(ふむ。しかし……如月の言ってた通り、もし艦隊の子たちが僕に対して好意を抱いていたとしたら僕はどうするべきか……)

提督(ま、それは無いな。ifの話を考えても意味が無い)

提督(……気を落ち着かせるつもりが余計に雑念が増えてしまったな)

提督(少しうろつくか……)

・・・・

提督(普段頭を使っているせいか、こうして無目的に出歩いているだけでも考え事してしまうな……)

提督(それにしても僕は案外無趣味なんだな。提督になる前、僕はどうやって時間を潰していたんだろう)

提督(そう考えるとずいぶんと彩りの乏しい人生だよなぁ)

提督(やれやれ……少しリラックスして次の作戦に備えようと思ったが、息抜きで気が滅入ってるようじゃダメだな)

提督(かえって普段通り執務をやっていた方が良かったのかもしれない)

皐月「おーい司令官!」

提督「やぁ皐月……何、してるの?」

水たまりに釣り糸を垂らしている皐月。

皐月「何って? もちろん釣りさ」

提督「水たまりで釣りをしてもアメンボぐらいしか釣れないと思うけど」

皐月「そんなことはないよ。ほら、こっちに来てみなって」

提督「どれど……のあッ」ズコッ

落とし穴に落下する提督。

皐月「ほら、司令官が釣れた」

提督「……なんなのこれ」

皐月「いやー、やんごとなき事情で司令官を足止めするように言われててね〜」

皐月「とはいえ落とし穴の中で一人ぼっちじゃ寂しいだろうから、よっと」

落とし穴に入ろうとする皐月。足を滑らせて背中から落下してしまう。

落ちてくる皐月を咄嗟に抱き止めた提督。

提督「めっちゃ腕痛い」

皐月「おっ、ナイス司令官。いやー、落とし穴を作るまでは良かったんだけどちょっと傾斜が急過ぎたかー」

皐月「登ることは考えてたけど降りることまではちゃんと考えてなかったなー」

皐月「いやね、司令官が今日は執務をやらないって話を聞いた電が、司令官の代わりに執務をやっておくって張り切ってたから」

皐月「その間司令官がまったり出来るようにって頼まれててね。これ本当はバラしちゃダメなんだけど」

提督「はぁ……もっと別の方法があったんじゃないの?」

皐月「いやー、これが一番面白いと思ってさ」

皐月「今朝如月が司令官と会ったって聞いて、そこから他の艦娘の情報をもとに司令官が来そうなポイントを幾つか張っておいて待ち伏せていたってワケ!」

提督「何やってんだよ……っていうか、なんなんだその謎のネットワークは」

皐月「フフフ……壁に耳あり障子に目あり、ってね。案外皆普段から司令官のことを気にかけてるんだよ」

皐月「まぁ、そんなわけだから。大人しくまったりしてもらうよ」ガサゴソ

背負っていた鞄から座布団と湯のみを取り出す。

皐月「はい司令官。普段司令官はコーヒーばっかり飲んでるからコーヒーが良いかなと思ったけど、あえて緑茶にしてみたよ」ポットを取り出し、湯のみに茶を注ぐ

提督「もうどこから突っ込んでいいのか分からないな……」

----------------------------------------------------------------------
皐月の好感度+4(現在値26)
241 :【75Ex2_2/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/28(火) 23:30:21.21 ID:td8IUVH+0
督「君は時たま突拍子もないことをするけれど、今日は特にスゴイよ」

皐月「お褒めにいただき光栄だよ〜しれーかん」

提督「褒めてないからね」

・・・・

皐月「はいお弁当」

提督「あれ? 皐月が作ったの?」

皐月「いや、電が作ったんだ。ボクは見てただけ」

皐月「『磯波ほどじゃないけど、私だってやれば出来るのです!』って言ってたよ」

皐月「途中から朝潮も参加してたっけな」

皐月「朝潮ったら面白いんだ。砂糖と粉チーズ間違えちゃってさ」

提督「えぇ……」

皐月「砂糖と塩なら分かるけど、普通間違えないよねぇ?」

提督「あははは……」苦笑しながら

皐月「でもね。朝潮なりに考えがあったみたいでさ、司令官の力になりたかったみたいだよ」

皐月「朝潮が立ち直ってよかったよ……前回の作戦で朝潮に旗艦を任せるように言ったのはボクだからさ」

皐月「かえって朝潮に辛い思いをさせる結果になっちゃったなって反省してたんだ」

皐月「でも、最終的に丸く収まって良かったよ。これも司令官のおかげだね!」

提督「うーん、そうかなぁ。まぁでも、朝潮が皆と上手くやれてるなら良かったよ。安心した」

・・・・

提督「ごちそうさま。美味しかったね」

皐月「真面目な話もいいけどさ……たまにはこういう何気ない話もいいね」

提督「そうだねぇ……」茶を啜る

提督「そういえば、さっき釣り竿を持っていたけど、皐月は釣りするんだね」

皐月「そうだよ。といっても、昼はほとんどやらないけどね」

皐月「日の出前にやることが多いかな。最近はイカ釣りにハマっていてね」

皐月「イカを釣るには、エギっていう、魚釣りで言うルアー……ええと、要するにイカ用の疑似餌を使うんだ」

皐月「釣ったイカは間宮に料理してもらって、晩御飯で食べるんだ」

提督「へぇ……結構本格的にやるんだねぇ」

皐月「普段から太公望の真似事をやってるわけじゃないってことだよ」

提督「太公望ならこんな手荒な方法で人を釣ったりしないと思うけどなぁ」

皐月「違いないね。ハハハ」

----------------------------------------------------------------------
皐月の好感度+4(現在値30)
242 :【75Ex2_3/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/28(火) 23:35:17.27 ID:td8IUVH+0
提督「ただいまー……と言っても、鎮守府の外に出ていたわけじゃないけど」

電「司令官さん! お帰りなさい。気分転換は出来ましたか?」

提督「うーん、まぁ、そうだね。良い刺激になったかな」

提督「どこかの誰かさんに落とし穴に突き落とされたりしたけど」ボソッ

皐月「〜♪」提督から目を逸らして口笛を吹く

電「司令官さんのために、執務仕事を全部終わらせておいたのです!」

提督「えっ!? 本当に? ありがとう、嬉しいなぁ」

提督(知ってたけど)

電「あ、あと……お昼のお弁当はどうでしたか? 美味しかったですか?」

提督「うん、美味しかったよ」

電「そうですか。それは良かったです!」

電「ところで……磯波の料理とどっちが美味しかったですか……?」

提督「うーん、言いづらいけど、磯波の手料理の方が美味しいかなぁ」

電「むぅ……そうですよね……。もっと腕を磨かなきゃダメですね」メラメラ

電「司令官! 次こそ電の本気をお見せするのです!」

提督「うん、期待してるよ」

----------------------------------------------------------------------
皐月の好感度+4(現在値34)
電の好感度+9(現在値46)
243 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/29(水) 00:00:56.76 ID:mVlZogtH0
ここまで。
好感度の一覧表みたいなの貼ろうと思ったけど疲れたので明日貼ります。
投下遅れてすみません。

///チラシ裏///
友人の誕生日ということで焼肉を奢りました。食費抑えようって言ってるそばから8000円飛んで行ってしまったー。
とはいえ、お金は心を豊かにするために使うべきものだよキミ。いやそんなことはねーな。

そん時話したことでも一つ。
精神分裂病ってあるじゃないっすか。
あれって、ひょっとしたら病気じゃなくて人間の進化のあり方の一種なのかもねーって話をしました。
今はまだマイノリティかもしれないけどいずれそっちが正当な進化種としてー……!
みたいなトンデモ話してました。
244 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/31(金) 20:42:50.27 ID:aYGysu570
あ、特に予告してませんでしたが本日21時頃投下予定。
ただこれから風呂に入るので微妙に遅れるかもってのと、
とりあえず書き溜めた無難なところで切ろうかアクセル踏み込もうか今決めあぐねてる所なんで、
>>1が後者を選択した場合投下が数時間単位で遅れます。いずれにせよ本日中には投下しますんでよろしくお願いします。

///チラシの裏///
The Best of ThunderdomeっていうガバのCD聴いてるんですけどいいですね。超頭悪いです。(褒め言葉)
245 :【76/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/31(金) 22:54:26.77 ID:aYGysu570
大井「あら、ちょっと時間いいかしら」

提督「はい、問題ありませんが」

大井「貴方……朝潮って子のことが好きなの?」

提督「へ? いや、そういうつもりはありませんが……」

大井「あら? 自分の過去を明かしたり、『君に生きていて欲しい』だなんて言うから、てっきりそういう感じなのかと思ってたわ」

提督(そういえばあの場にこの人も居たんだったな……)

提督「そういう意図でした話ではないんですけどねぇ……」アセ

大井「下心なしで言ったのなら善人すぎるというか、余計に罪深いわ……」

大井「いい? 貴方にとって艦娘は艦隊のうちの一人かもしれないけど、艦娘からしたら貴方しか居ないのよ?」

大井「あまり無闇に人の心に踏み込んでしまうと、逃げられなくなってしまうわ」

大井「『私には貴方しか居ないの。ずっと私と一緒に生きていて欲しいの』なんて言われたら、貴方はどうするつもり?」

提督「そ、そんなことは起きないと思いますが……」

大井「今起こらなくても、いずれ起こりうることよ。提督と艦娘の間で主従の関係を超えてしまうことは珍しくないことだわ」

大井「貴方のように艦娘と真摯に向き合おうとする提督なら、起こってもおかしくない。いや、いずれ貴方に想いを告げる艦娘が現れると予言出来るレベルだわ」

大井「そうやって想いを伝えたのに、ケッコンすると心に決めた子が居るなんて言われた時、艦娘はどうなると思う?」

大井「ずっと、たった一人の想い人のために戦ってきたのに、その一瞬で全てを否定されてしまうことが、どれだけ辛いことか分かっているの?」

大井「……ごめんなさい。嫌なことを思い出しちゃったわ」

大井「もし気になっている子が居るのなら、早めにアプローチした方がいいわよ。そうすれば、“選ばれなかった”子たちも諦めが着くだろうし」

大井「居ないのであれば……思わせぶりな態度はやめた方がいいわ。貴方は少し誠実すぎるのよ」

・・・・

大井「お察しの通り、私は、“選ばれなかった方”なの」

大井「元々私は南条中佐の艦隊に在籍していてね……色々あって今は三雲大佐の艦隊に属しているけれど」

大井「まぁ、ありふれた話よ。私は彼を愛していたけど、報われなかった。それだけの話」

大井「でも……艦娘の立場からしてみれば、生まれて最初の恋であり、そして、大抵は最後の恋になるの」

大井「もし、誰かに告白されたら、そのぐらいの気持ちで貴方に想いを伝えているんだ、ってことは覚えておいて」

大井「……って、私がただ単に重い女だっただけかもしれないけどね」

・・・・

提督「うーむ……」

提督(この作戦が終わったら、少し身の振り方を考えなきゃいけないかもしれないな……)

----------------------------------------------------------------------
提督は人たらしを自覚した 魅力+4(現在値50)
246 :【77/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/31(金) 23:01:18.47 ID:aYGysu570
提督「いよいよ大将との面会日か……」

提督「満潮は色々勘づかれるとまずいので別室にて待機。他は……一応これから執務室で戦闘が始まっても問題ないような装備で」

提督「さすがに執務室でドンパチやり合うことはないだろうけど……」


・・・・

大将「私を動かすとは貴様も偉くなったものだな」

提督「ご足労いただき、幸甚に存じます」敬礼

大将「白々しいな。まぁいい、本題に入るぞ」

大将「と、その前に……入れ。摩耶」パチンと指を鳴らす

大将「一応、最低限度の自衛策は講じさせてもらう。といっても、あくまでここで事を構えるつもりはないがね」

摩耶「ちぇっ。牽制のためだけに呼ばれるこっちの身にもなれってなー」

大将「やかましいぞ。お前を喋らせるためにここに連れてきたわけではない。黙っていろ」

摩耶「へいへい」

大将「さて。では始めよう」

提督「改めて伺いますが……大将は深海棲艦を支配しようとしていますよね」

大将「現時点では黙秘させてもらう。なぜそう考えている?」

提督「そちらの艦隊にいた磯波を救助した後、彼女が持っていると思われる注射器を発見しています。その注射液の中にマイクロチップが入っていることを確認しました」

提督「(磯波IIに轟沈しろと命じてたことを“知っている”と言うのはまずいか。前回会った時の話と辻褄が合わなくなる)」

提督「それに、あの嵐の日に単艦で出撃させていたことを考えると……貴方はあの日に磯波を轟沈させるつもりだったと考えた方が自然」

提督「注射器の件も合わせると、深海棲艦に対して何らかの実験を行っていたことは明らかでしょう。貴方は深海棲艦をチップの力で我が物にしようとしている……というのが僕の憶測です」

提督「違いますか? 藤原大将」

大将「なかなか見事な推理だな小僧。だが、そんな風に深海棲艦を支配出来るチップがあるなら、私以外の誰かが使っているのではないか?」

提督「ええ、そうでしょう。“貴方以外にそのチップを操作することの出来る人間が居れば”、の話ですけど」

提督「ひょっとしたらそのチップは艦娘でない人間に対しても有効かもしれません」

提督「それに、貴方の今の発言は“チップを操作出来るのが貴方以外に居るかもしれない”という可能性の提示であって、貴方自身の疑惑を晴らす発言にはなりません」

大将「ほう、面白いことを言うじゃあないか。是非とも話の続きを聞きたいところだ」

提督「これも、そちらの艦隊にいた磯波の様子から結論づけたことです」

提督「彼女の貴方への忠誠心は異常だった。嵐の夜に単艦で出撃させられたにも関わらず恨み事の一つも吐かず、ただ大将への敬意を話していました」

提督「この事から、深海棲艦に使おうとしたチップを、自分の艦娘にも使用している……と僕は考えました」

提督「また、そのチップには絶対的な忠誠心を誓わせてしまうほどの力があり、大将はそのチップの力を意のままに操り人格さえも支配出来ると考えています」

大将「だそうだ。摩耶」

摩耶「60点だな」

大将「それにしても、フゥーム……磯波か。そうかまさかとは思ったが」

大将「フフフフフフフフフフフ……フフフフフフ……フフ……ハァーハッハッハッハッハッハ」

提督「!?」

大将「南条中佐による襲撃の件に気を取られ過ぎていたか。いや、タイミング的にはそれも貴様の艦娘によるものか? そんな些細なことはもはやどうでもいい」

大将「見事だな小僧よ! 面白い! やはりこうでなくては面白くない! フハハハハッ」

大将「磯波をすり替えたのだろう! 何を狙ってそうしたのかは分からんが……この私を出し抜こうというその考え、実に面白い!」

大将「よかろう。前座はこれまで。探り合いは終いだ……人払い願おう。これから貴様に真実を話してやる」

提督「分かりました。ただし、そちらの艦娘も退出させてください。銃器も部屋の外に置いてきてもらいます」

大将「良いだろう」
247 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/31(金) 23:07:01.63 ID:aYGysu570
【提督ステータス】
勇気:59(初期値から 18)
知性:46(初期値から 10)
魅力:50(初期値から 40)
仁徳:65(初期値から 18)
幸運:62(初期値から 0)

人徳アップにより好感度補正小発生
電・如月の好感度上昇の基本値が 0.5上昇します



【好感度まとめ】
電 :46(好感度上昇 9) 4.5*2
皐月:34(好感度上昇 4)
磯波:33(好感度上昇 6.5)
如月:31(好感度上昇 4)
満潮:56(好感度上昇 4)
朝潮:42(好感度上昇 4)
248 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/31(金) 23:10:06.69 ID:aYGysu570
書いてる途中で収集着かなくなっちゃったからここで一旦中断かなぁ……
無理すれば今日中にガーッと行けなくはないかもしれんけどもうちょっと元気のある時に気合入れてダーッと書いてサクッと終わらせたみある。
あと貼るとか言って貼らなかった好感度まとめもろもろ。

【提督ステータス】
勇気:59(初期値から 18)
知性:46(初期値から 10)
魅力:50(初期値から 40)
仁徳:65(初期値から 18)
幸運:62(初期値から 0)

人徳アップにより好感度補正小発生
電・如月の好感度上昇の基本値が 0.5上昇します

【好感度まとめ】
電 :46(好感度上昇 9) 4.5*2
皐月:34(好感度上昇 4)
磯波:33(好感度上昇 6.5)
如月:31(好感度上昇 4)
満潮:56(好感度上昇 4)
朝潮:42(好感度上昇 4)
249 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/04(火) 19:37:32.57 ID:4xa99O0T0
次回の投下は明日21時頃を予定しています。本当は今日やっときたいところですが体調がグロッキー状態で無理なのでした……。

//チ裏//
三連休は遊園地に行ってきました。一人で観覧車に乗りました。ええ、一人でね。
ソロ園地ってやつです。実際は友人と待ち合わせしてて集まるのが遅かったから一人でアトラクション乗ってただけだけですけど。
250 :【78/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/05(水) 21:28:53.43 ID:CYz2oHFc0
大将「見事だな小僧。見くびっていたぞ」

大将「恐らく南条……ひいては三雲の奴から情報を受け取っているはずなのは間違いないが、それにしてもここまで辿り着くとは大した奴だ」

大将「まず……貴様、いや貴様らは勘違いしているようだがチップは万能ではない。ありとあらゆる例外が存在する」

大将「チップを使って思考や行動を支配することは可能だ。それは間違いではない。だが……」

大将「人間・艦娘に問わずチップの効力が薄い個体が存在していることを確認している。レアケースではあるが、な」

大将「艦娘の場合、チップに流されず人格を保持し続けることの出来る個体は、そうでない個体と比較して遥かに戦闘力が高く、思考力や判断力にも優れている」

大将「一方、チップに流されてしまう個体は元来より意志が弱く成長性にも乏しい。そもそも自発的に成長していこうという姿勢すらみられないのがほとんどだ」

大将「ただ命令を聞くだけの……そうだな。言うなれば、“生まれついての奴隷”か。自分で物事を考える力を持たず、一人では何かを選択することさえ出来ない弱者だ」

大将「さすがに人間相手に艦娘と同様の研究をすることは出来なかったが、恐らく人間の場合も同じだろう」

・・・・

大将「妖精の登場は人類にとって革命的だった。……旧時代の失敗は、“生まれついての奴隷”を自由へと解放してしまったことと、深海棲艦への対策が遅れたことだな」

大将「私が旧時代の負債を打ち倒し、新たな世界の頂点に立つ。それが私の望みだ」

大将「苦痛からの解放と自由の重みに耐えられない弱き奴隷には、チップの力で抗いようもないほどの圧倒的な幸福感を与え、それを得るためだけに生きるようにさせる」

大将「幸福を得るために使命を与えてやるのだ。そうして自らを生かす力のない者にも生きる意味を与えてやる」

大将「そしてチップに打ち勝てる強き精神の持ち主で新たな人類社会を創造していく。これこそこの世界の真のあるべき姿なのだ」

大将「ゆくゆくは深海棲艦も併呑し、この世界の全ての不合理を排除してやる」

大将「奴隷は奴隷として幸福に生き、支配者は支配者としてより持続可能な未来を考えながら生きる。この方法ならば妖精も半永久的に供給され続ける」

大将「私は人類を最後のステージに導くのだ」

提督「その為に貴方は自分の艦娘を踏み躙り、多くの人々を犠牲にしてきたというわけですね……!」

大将「その通りだ。私は私の望みを叶えるためなら躊躇はしない」

・・・・

提督「なぜ僕に貴方の思惑を話したのですか?」

大将「質問に質問で返すようで悪いが……、なぜ貴様は私にここに呼び出した?」

提督「……」

大将「私を謀るつもりだろう。恐らく貴様の背後には南条中佐がついているはずだ」

大将「私をここに誘き寄せる理由が無ければ、リスクを冒してまで私への疑念を話すようなことはしない」

大将「だが、貴様が私を始末しようと企んでいるのであれば、私を今この場で殺そうとしているはず」

大将「そこが解せんのだ。ゆえに策の立てようがない、貴様が私の知を凌駕しているとは思えないが……」

大将「相手の出方が分からない時はあえてこちらの手札を明かすのも戦略の一つだ。生かしておけぬレベルの秘密を知られてしまっている以上、何を話しても問題ない」

大将「もっとも、今この状況ではここから逃げるための備えしかしていないがな。貴様を殺すことによってどんな効果が起こるか分からない以上攻撃はしない」

提督「……(僕は大将に対して恨みは無いし、殺すつもりはない。だからこの作戦はこうなった。そのことで大将が混乱しているなら、ここは黙っていた方が得策だろう)」

大将「そういえば……貴様の艦娘、磯波は見事だな。見事にチップによる洗脳を回避して私の前で演技し通した」

大将「チップによる洗脳効果を最大限に発揮し私の命令を聞かせるようにするためには、身体に触れる必要がある。私の艦隊に居た磯波であれば、喜んで受け入れていたはず」

大将「貴様の所から送り込まれた磯波は、その場では不自然と思われないように上手く触れられるのを断り、切り抜けた」

大将「……ひょっとすると、触れていたとしてもチップの影響を受けなかったかもしれんな。実に良い艦だ」

提督(磯波は無事だったようだな……)

大将「貴様にとっても高く評価している艦娘のはず……」ピーッ ガッガッ

大将「通じんな……。この鎮守府内部の電波を遮断しているのか」

大将(泊地への奇襲か? ……だが泊地に居る艦娘は私の所有艦のごく一部。確かに被害はあるが、致命打にはならない。南条中佐は何を企んでいる?)
251 :【79/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/05(水) 22:14:59.49 ID:CYz2oHFc0
川内「ピンポンパンポーン! 川内参上! 何やら泊地の方に武装した大量の艦娘が押し寄せてまーす」

突如アナウンスが室内に鳴り響く。

川内「時間的にそろそろ交戦開始じゃないかな? 早く戻った方が良いと思うけど」

川内「もし差し引きならない状況なら私が代わりに指示出しときまーす」

川内「今そっちに向かってるから、よろしくね〜」

提督「! 電・皐月は放送室前へ! 如月・朝潮はその反対方面を警戒!」

満潮「もう向かわせてるわ!」バタン!

大井「厄介なことになったわね……」

大将「満潮、か……ほう。ということは前回の奇襲も貴様だったわけか。見事なミスリードだったな」

満潮「奴はどこから来る!? 絶対にここへは近寄らせない!」

・・・・

川内「もしもーし。どうしたらいいかな提督?」

大井「上ねッ!」バアアアアン

天井めがけて砲撃をかます大井。

川内「あーあ。これじゃあ青空執務室だね〜」

大井「どうして……? 声は確かに上から……」

大将「川内ッ! 貴様に命令するッ! 全艦隊、泊地内に撤退。地上で敵を奇襲・各個撃破しつつ地下の核フィルターを目指せ!」

大将「また、磯波という艦娘が混乱に乗じて逃げ出そうとする動きを見せるはずだ。奴を逃がしてはならん。シェルター内で勾留しておけ。傷はつけるなよ」

川内「了解! じゃねっ!」

突如部屋の隅の床が動き出し、発煙が起こる。床の中に居たであろう川内は窓を割り脱出していった。

満潮「逃がしたか……ッ!」

皐月「司令官! 放送室にあったのはボイスレコーダーだったよ」

大井「してやられたわね」

・・・・

大将「奇襲を仕掛けたのは南条中佐だな。私抜きで戦うのはちと厳しい相手だが、艦隊決戦でなく地上戦……それも罠を張り巡らせてある泊地内での戦いならば話は別」

大将「シェルター内まで逃れれば対地砲撃も無効だ。これでロストの危険性は大幅に下がる」

大将「これで状況は分かった。形勢も動いた」

満潮「だからと言って、私たちがここでアンタを帰すと思う? そちらの不利には変わりないわ」

大井「艦娘は人間を意図的に殺すことは出来なくても……物理的に動けなくさせることぐらいは出来るのよ?」

大将「随分と血の気の多い部下に恵まれているようだな。その通り、このままでは依然私にとって不利な状況だ」

大将「そこで、だ。私は貴様に対して交渉を行う。応じるかどうかは任意だ」

大将「こちらの要求は、私を解放し泊地まで無事に向かわせること。そして、今後貴様に私の手足となって働いてもらうこと」

大将「提示出来る条件は、今後貴様および貴様の艦隊へ危害を加えないことの約束。今は泊地にいる貴様の磯波の無事も保障しよう」

大将「地位も約束する。艦隊も強化しよう。……この戦いが終わったら、チップが埋め込まれた人間を支配する方法も教えてやる」

提督「それで中佐を裏切れ、ということですね」

大将「明らかにそちらにとって利益の薄い提案だと思っているのだろう。だが考えてみろ。貴様らはここで私に決着を着けなければならないぐらい追い詰められている」

大将「一方私はここで艦隊に被害が出ようと、元々在籍していた鎮守府まで戻れば戦力はすぐに補充できる。邪魔な上層部も片づけ、この海軍は私の手中に落ちつつある」

大将「ここで貴様らの奇襲が成功したところで戦略的劣勢は到底拭えない」

提督「……僕個人は貴方に対して殺意を抱いてはいない。でも、貴方の野望は止めなければならないと思っている」

提督「……それに、僕が殺意を抱いていなくても、他の人もそうとは限らない。そういうことです」

提督「方法は聞かされていませんが、南条中佐は貴方を誅するつもりです。僕も、このまま貴方を好きにやらせるつもりはありません。脅しには乗りませんよ」
252 : ◆M9KinPzo02rG [saga]:2014/11/05(水) 22:47:57.73 ID:CYz2oHFc0
大将(何か策があるのか……私を殺すための策が?)

大将(やはり私を殺すのが目的か……だが、一体どうするつもりなのだ……)

大将(ここで私が敗れては……人類の未来に影響する。手を打たねば……)

大将「…………やるしかないか」

大将「摩耶! 出番だッ! ここから退却するぞ」

摩耶「おっ、ヤバいのか? しょうがねえッ!」大将を背負う満潮

大井「逃がすわけないじゃないッ!」ババババッ

満潮「覚悟するのね」バリバリバリバリ

摩耶「ちょっ、これじゃあ逃げようにもすぐ追いつかれちまうぜ? お前を運びながら逃げるってのは無理があるって」

大将「あそこの海までで辿り着ければいい。賭けに出た」

摩耶「しょーがねえなぁ。しっかり掴まってろよなッ!」

・・・・

摩耶「うおおおッ これ以上はマジに洒落にならないぜ」血を流す摩耶

大将「これでいい」

そう言って大将は海に沈んでいった。

摩耶「おいッ!? お前何やってんだ!?」

提督「これは一体……?」

ブクブクブクブク シュウォォォォォオオオオオ

如月「何!? 大将の沈んだ場所から渦潮が……!」

北方棲姫「ヨンダカ……ニンゲン……」

巨大な北方棲姫の肩に乗る大将。

摩耶「おいおいどーなってんだよこれは!」

摩耶が人差し指を向けて叫ぶ。

大将「賭けに勝った、ということだ。毎回こうしなければ呼べないのは考えものだがな」
大将「私の命に危機が迫ることで脳波が増大し、一時的にチップへの指示を送る力を増やすことが出来る」

大将「脳の電気信号がなぜ海中だと広く伝播するか詳しい原理はまだ分かっていないが、うまく行けばチップを埋め込んだ深海棲艦を操作することが出来るというわけだ」

大将「摩耶、貴様に見せるのは初めてだったな。これが私の実験の成功例。幸いにもその中では最も強力な部類を呼び寄せることが出来た」

大将「摩耶、貴様は先に泊地へ向かえ。もう私は問題ない」

摩耶「……意味が分かんねえが、負傷し過ぎててとにかく今はそれどころじゃない、か。あばよッ!」

大将「さて、これで形勢逆転だ。軽く捻り潰してやろう」

提督「各艦……戦闘配置につけ!」

提督(勝てるのか……こんな相手に……?)

・・・・

提督「…………ッ」

提督(一瞬で艦娘が地上まで吹っ飛ばされてしまった……! 轟沈こそしていないものの、大井さん以外は大破して気を失っている。これ以上の交戦は無謀か……)

大将「ここまでだな」

大将「深海棲艦は、艦娘ではない。人間を殺すことも造作ないというわけだ」

提督(打つ手なしだな、戦力が違いすぎる…………)

提督(ここまで、か)

提督(死ぬのか、僕は……? 彼女たちを守れないのか……?)
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/05(水) 22:49:26.45 ID:wb/m0ndS0
254 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/05(水) 22:51:33.51 ID:CYz2oHFc0
↑は【80/100】です。(操作ミスってトリップの方に貼りつけてしまった)
本日はここまで。
ボーナスとかのアレは明日貼ります。

///チ///
今に始まったことじゃないけどちょっと今回は展開強引すぎたなと思う。いや何度か考えては消し考えては消しを繰り返した結果これが一番……って言い訳はよしとこ。反省してないけど後悔(だめじゃん)。んまぁ終盤かなっていう感じになっていきます。
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 08:19:26.90 ID:+S5TN48PO
まあ残り数を考慮すると急展開も仕方ないね
あとなぜか満潮が大将背負ってるぞ
256 : ◆Fy7e1QFAIM [sage saga]:2014/11/06(木) 12:06:55.06 ID:PiPuoDGUO
>>255
ぎゃああ……やらかしました。
そういや過去のやつとか読み返しててわりと脱字とかあったりしてうわってなることがありました。
気をつけてる“つもり”……“つもり”という慢心こそ艦これにおいてもSSにおいても厄介なのです。

/* 経過ボーナス */
以後各艦娘の好感度の基本値が 1増加します
また、提督の能力値変動イベントが発生します

能力値ボーナスは安価とコンマで決定します。
アップさせたい能力値 勇気/知性/魅力/仁徳/幸運の中から一つ選択し、
出たコンマでその選択した能力の上昇値が決定します。



///両面刷りのチラシの場合どちらが裏なのだろう///
むむむ……どういう感じでやっていこうかかなり悩むのぜ……。
指針はあれど絶対それに沿って上手くまとめ上げられる自信が無いぞ〜☆
100レスの制限が無ければ……と思うことが多々ありますが、100レス完結じゃなきゃ多分途中で心が折れてエターナっちゃうんだろうなあ。
縛りが無ければここまで展開を詰め込みまくってとにかく過激な方にエスカレートさせたりせず、ひたすら序盤の馴れ初めを冗長に書いてただろうしなぁ……。
そう考えると皮肉にも制約があった方が書きやすいのかもしれん。とはいえムツカシイぞこれぇ。
筆者のくせに展開に流されすぎじゃないですかね……立てた指針がことごとくねじ曲がっていく問題。
でも、こーゆー難しさとか辛さとかを上手いこと考えていくのが物書きというか創作全般の面白さなんじゃないかなーとは思わなくはない。思わなくはないけどこれどうすっかなー(暗に次の投下が遅れるかもと言っている)。



これは鬼が笑い出しそうな皮算用的トークなんですけど、最近この話の次の100レスのアレを軽く考えたりしてます。
次回ではゲーム性(?)とランダム性を高めてみようかな〜、とか、もうちょっと数値に厳密にやっていこうかな〜……とか。
あと、今回のではあんまりやれなかったしもうやれそうにないので、艦娘同士の絡みとかはもっとやりたいですね。
……とりあえず設定やストーリーが今回ほどゴテゴテすることは絶対ないと思います(というか意図して今回のと似たようなものを書ける自信が無いし体力も無い)。

そもそも次回やるかどうかが微妙ですけれども。
リアルもそんなに時間があるわけじゃないってのと、これ書いてるとかなり自由に使える時間が減るってのが痛い……。
やるとしたらよろしくねってわけで一つ。
257 : ◆Fy7e1QFAIM [sage saga]:2014/11/06(木) 13:11:33.08 ID:PiPuoDGUO
あ、ボーナス用安価は>> 1です。



言ったそばからまたミスだ。うっかりさんは死ななきゃ直らないって某牙突おじさんが言ってた。
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 08:13:18.57 ID:OwadHVU3O
知性
259 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/11(火) 19:10:06.36 ID:2gk38mB50
予告してませんでしたが多分今日21時頃から投下します。ダメそうなら明日の同時刻に投下します。



>>258より知性+6(現在値:52)

【提督ステータス】
勇気:59(初期値から 18)
知性:52(初期値から 10)
魅力:50(初期値から 40)
仁徳:65(初期値から 18)
幸運:62(初期値から 0)
260 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/11(火) 21:33:56.89 ID:2gk38mB50
ンー微妙に区切りがよくないなぁ……ごめんなさい明日で……

///りーふれっと///
久々にレッドブル以外のエナジードリンク飲みました。えっとアレです。モンスターエナジーM3ってやつです。
なんとなくレッドブル以外のエナジードリンクは身体に悪い味がするという偏見を持っていたんですけど(無論そんなわけはないしレッドブルも身体に良いものではない。というか身体に悪い味ってなんだ)、アレはわりと良いやつですね。
一瞬モンスター特有の身体に悪そうな味がするんですけど、後味がわりと許される感じになってておーいいじゃんと思いました。
※全て個人の感想ですしネガキャンでもステマでも何でもありません。っていうかこんなチラシの裏の書き込みを参考にするな
261 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/12(水) 22:05:04.21 ID:LuV5id630
うぐ……すみません。どうにもまだ良い感じの所まで書けてないんです。
一応4レス分ぐらいまで書けてるんですけど、ちょっと変な区切り方したくないなーと思ってまして。
明日までお待ちを……。明日には必ずや投下しますので……。
262 :【81/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:10:35.23 ID:+ESOmSoh0
提督(ダメだ……何も浮かばない……!) 提督の眼前まで艦載機が迫る

大将「……ここで貴様の命を奪うことは容易い、が」

大将「ここで再度先ほどの交渉をしたい」

大将「と、言っても、貴様が交渉に応じようが拒もうが私は泊地に辿り着けるがな」

大将「私の部下にならないか? そうすれば貴様の艦娘と貴様の身の安全を約束する」

大将「一応……ここで意地を張って犬死するという選択肢も用意しておいてやるが。私は前者を強く奨めるぞ」

提督「なぜ、この状況で僕に交渉を迫るのか、教えて、下さい」 声は震え、脂汗が垂れている

大将「貴様は秘密を知っている。知っているからこそ利用価値がある」

提督「知っているからこそ、始末しなくてはならないのでは?」

大将「命を助けてやるというのだから大人しく従ったらどうかと思うが?」

提督「ここで助かったところで……一時的に助かるだけです。死ぬのは怖いですが、貴方に利用された末殺されたのでは、同じことでしょう」

大将「命の危機が迫っていてなお相手の真意を探ろうとするか、見事だな」

大将「交渉に応じるのであれば、私は貴様に危害を加える気はない。貴様が裏切らない限りはな」

大将「脅して言うことを聞くような相手でも無いか……良いだろう」

大将「まだ誰にも知られるわけにはいかなかったのだが……機を逃すよりは上策か」

大将「チップの機能そのものは機械で制御しているが、個人の意のままに動かすには自分の脳波を対象に流し込む必要がある」

大将「脳波というより……分かり易く言えば“念”のようなものだな。その力を増強させるための代償で、私の命はあと1年持たない」

大将「チップを支配する力を得るには、自らの脳にあるチップを完全に無効化しなければならない。私の場合は摘出するための手術が必要だった」

大将「しかし、チップを取り出すための手術は精神・肉体に大きな影響を及ぼす。運よく今日まで生き延びることが出来たが、そろそろ限界が近いようだ」

大将「貴様の場合……三雲大佐同様、私のチップの影響を全く受けていない。恐らくは脳にチップが入っていないのだろう」

大将「私の後継となる人間が必要だ。ここで私が滅んでしまっては、深海棲艦の脅威を無くすことも、理想的な人類社会を実現することも出来なくなる」

大将「貴様が私の意志を継ぐのだ。三雲大佐の残党狩りが終わったら適任者を探すつもりだったが、もはや貴様以外に考えられん」

大将「貴様に人類を導く資格を! さもなくば死をくれてやる! さあ、答えを聞こう!」

提督(どういうことだ!? どうなってる!? 一体どうすればいい?)

提督(僕が応じなければ、僕も、皆も、ここで殺されてしまう……!)

提督「……分かりました。貴方に従います」

大将「よろしい。泊地までついて来い」

提督(とにかく、今は様子を見るしかないか……)

北方棲鬼に乗り飛び去っていく提督を見届ける大井。

大井「…………」

・・・・

大将「貴様に教えなければならぬことは山ほどあるが、それはこの戦いが終わってからだ」

大将「南条中佐を始末する。そして明日三雲大佐を処刑する……この二つは最優先事項だ。それにしても厄介な奴らだ」

大将「貴様という人材が奴らの側についていたのは私にとって幸運だったがな。おかげでこれからやるべきことの一つが減った」

大将「この戦いが終わり次第、まずチップの埋め込まれた者を操作する方法を教える」

提督「僕は貴方のようになるつもりはありません」

大将「それでも構わない。だが、知っていれば必ず力を使いたくなるだろう。使わねばならぬ局面も出てくるだろうしな」

大将「今貴様がどう思っていようが、最終的には私の理想を実現するだろうと期待している」

提督(……余命の話は本当みたいだな。とにかく、今は従うしかないか)

提督(中佐の死を回避しなければならないが……この状況だとどう動けば良いんだろう?)
263 :【82/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:13:24.94 ID:+ESOmSoh0
足柄「厄介ね……! なんだってここはこんなに罠が張り巡らされてるのかしら! 上陸するまでは大したことなかったのに、急に敵の動きが機敏になったような気がするわ」

龍驤「まだこっちが優勢みたいやけど、長期戦になったらヤバいでぇ〜」

妙高「藤原大将の艦隊ともなると、一筋縄では行きませんね」

羽黒(それにしても……この動き……どこかに誘導されているような……?)

那智「よし! 残る敵はシェルター内だ! 突撃するぞッ!」

・・・・

ガラクタの山の上に立ち、腕を組みながら妙高たちを見下ろす夕張。

夕張「よく来たわね。私の罠はどうだったかしら? だいぶ苦戦したんじゃないかしら」ゴゴゴゴゴゴ……

足柄「そうね。でも、もう逃げ場は無いわ! 小細工はそこまでよ!」

夕張「確かに罠はもう残っていないわ。ここから先は実力勝負……!」

那智「軽巡風情が良い気になるなよ」

夕張「私たちを追い詰めたつもりでいるようだけど……わざとここまで連れてこられてたって気づいてないのかしら?」ヒュウウウウ……ドンッ!

武蔵「フッ……待ちわびたぞ! さあ宴はこれからだ!」高く跳躍し、夕張を飛び越えて妙高たちの前に現れる武蔵

羽黒「何てこと……! まだあれだけの戦力が残っていたなんて……」

足柄「流石に相手が悪いわね……」

長門「そいつの相手は私が受けよう! 戦艦長門、いざ参る!!」

陸奥「流石に私たちの出番は無いかなと思ってたんだけどね……」

陸奥「いくら大和型であっても、私たち二人が相手ならどうかしら?」

武蔵「フッフッフッ……ハァーッハッハッハッ! そうこなくてはな! そうでなくては面白くない!!」

武蔵「……この武蔵の主砲、伊達ではないぜ?」

・・・・

ドガアアアアアン ドオオオオオオン ババババババババ

大将「フッ……派手に暴れているようだな」

大将「だが、私がここに着いた以上騒動はここまでだな。おまけに今はこの化け物までもが私の味方についている。その気になれば一瞬で方がつくだろう」

大将「さて……シェルターの中ではどうなっているかな?」

武蔵「まだまだァ! その程度ではこの武蔵は倒せんぞッ!」

長門「なんのォおおおおおおお!!」

主砲は既に使い物にならず、損傷も激しい様子だったが、それでも拳一つで立ち向かっていく長門。それに対し、容赦なく砲撃の手を緩めない武蔵。

バァン!!

激しい激突音がシェルター内に響き渡る。砲撃の雨を抜けた長門の捨て身の突撃が、武蔵の鉄壁の装甲さえも弾き飛ばした!

不知火「信じられない……あの武蔵が押し負けている……!」

衝撃に吹き飛ばされ壁に激突する武蔵。力を使い果たし前のめりに倒れる長門。

シェルター内にいる全ての艦娘が、その様子を固唾を飲んで見守っていた。

武蔵「む……そこに居るのは提督か。フッ……格好悪いところを見せてしまったな。……だが、ここからが本領よ! 全砲門! 開」

大将「そこまでだ武蔵。……戦艦長門か。見事な戦いぶりだった。武蔵を本気にさせるとはな」

パチパチパチ、と拍手の音が木霊する。入口から藤原大将がゆっくりと歩いてくる。

武蔵「提督よ、なぜ止めるのだ? 奴のことだ、数分後にはまた立ち上がるぞ。提督が帰ってくるまでは遊んでいるつもりでいたが、もうその必要は無かろう」

大将「私は此奴が気に入った。うちの艦隊に欲しい」

武蔵「チッ……分かった」
264 :【83/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:19:08.92 ID:+ESOmSoh0
よろよろと立ち上がる長門に駆け寄り、その手に触れる大将。すると、それまで鬼気迫る表情だった長門の顔が和らぎ、殺気が失われた。

陸奥「う……ウソ……何者なのよアンタ……!」

満身創痍の陸奥が、息も絶え絶えになりながら声を出す。恐怖で声が震えている。

大将「諸君、これにて戦いは終わりだ。ご苦労であった」

妙高「ここまでね……大人しく降参しましょう」

中佐の艦隊に所属している艦娘は、万に一つも希望が無くなったと判断し、全員が投降した。

・・・・

大将「投降した艦娘は全て武装を外した状態でドッグに収容しておけ!」

大将「さて、私たちも此奴のチップへの情報の書き込みが終わり次第、南条中佐を探すぞ。恐らくこの泊地内に潜伏しているはずだ」

提督「高い精神力を持った人や艦はチップの影響を受けないのでは?」

大将「私は受けないとは言っていないぞ。チップが埋め込まれていないかその機能が無効化されていない限りチップの力から完全に逃れることは出来ない」

大将「人格を支配することは出来なくても無害化して従わせるぐらいなら可能だということ」

大将「それにしても妙に時間がかかるな」

提督「時間がかかる……って触っている感覚だけで分かるものなんでしょうか?」

大将「慣れの問題だ。それにしても変だ……ぞ……」バシュッ

意識を取り戻した長門に突如殴り飛ばされる提督。そのままシェルターの外まで吹き飛ばされた。

長門「フフフフ……勝った……勝ったぞ……!」

長門「南条中佐……私は今この時ほど貴方に感謝した事はないッ!」

長門「艦娘最強と謳われている武蔵に! かつての私の全てを奪ったこのチップに! そのチップを支配しているこの男に!」

長門「そしてッ! 私の命を奪ったあの光に! 私は勝ったのだッ!! ハーハッハッハッハッハッハッ」

大将「なんだコイツは……気でも狂ったか!?」

天高く指を突き上げ、大きく声を張り上げる長門。シェルターの入口のシャッターが閉まり、代わりに閉ざされていた天井が解放されていく。

雲り無き青空が広がっている。そして、一つの巨大な光がシェルターの中央めがけて突き進んでくる。

長門「天を見ろ! あれこそがッ!! あの忌々しいあれこそがッ!」

長門「私の最強の武器だ!! 貴様が最期に見る光だァああああああああああ」

大将「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ」

再度シェルターの天井が閉まっていく。シェルターの天井が完全に閉まりきるに光はシェルター内に到達する。

刹那にシェルター内が透けて見えるほど激しい光が炸裂する。

凄まじい音が海原中を駆け抜けた後、光は消えて、中の様子は何も見えなくなった。

提督(一体……何が起こったんだ……)

艦娘たちは皆一様に口を開け、目の前で起こった現象に呆気を取られていた。

・・・・

どこからともなく南条中佐が提督のもとに駆け寄ってきた。

中佐「終わったね……」

中佐「恐らく君では藤原大将を食い止めることは出来ないと予想していた」

中佐「だから私は初めからこうするつもりでいた。彼なら、仮に自分の拠点を攻撃されても敗北を認めず、逆に勝利をする方法を考えるだろう」

中佐「私の艦隊によって完全に包囲されているという不利な状況を覆すには、地上に誘き寄せて各個撃破していった方がいい」

中佐「私はこの泊地内にシェルターがあること、そして大将が戦艦武蔵を所有していることを知っていた」

中佐「地上ならあのシェルターの中以外で武蔵を暴れさせることは不可能だろう。だから、最終的にはそこで大将の艦娘は集結するだろうと予測していた」

中佐「大将がここに到着する前に艦娘たちがそうした動きをしていたので焦ったけど……全ては上手くいった。長門が時間を稼いでくれたからね」
265 :【84/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:25:42.30 ID:+ESOmSoh0
陸奥「あなたは……自分の為に長門を犠牲にしたというの!? だとしたら、あの光の中に消えていった大将とあなたは何も変わらないわ!」

中佐「ああでもしなければ私は死んでいたし、お前も長門も奴の駒になっていた」

中佐「私は……自分が生き残る為、そして愛する人を守る為なら何でもするよ」

陸奥「そんな……っ。長門はあなたの事をあんなに慕っていたじゃない……! それなのに……」

中佐「それでも、だ。それでも……だな。長門を犠牲にしてでも、私は幸せになりたかったのだ。……長門もそれを分かってくれたんだ」

陸奥「ひどいわ……そんな……」

ドゴオオオオオオオン

爆撃音が遠くから聞こえた。

中佐「まずいっ! 北方棲姫が暴れだした! チップの制御が解けたんだ!」

中佐「奴を倒さなければ結局ここで全滅してしまう! 迎え撃て!」

夕張「色んなことが起きすぎて何がなんだか分からないけど……。とにかく話はあれを倒してからになりそうね」

不知火「第十八駆逐隊、不知火……出る!」

武蔵「フッ……良いだろう。奴に勝ち逃げされた憂さを貴様で晴らさせてもらうぞッ!」

足柄「私たちも続くわよ! 撃て! 撃てー!」

龍驤「攻撃隊、発進! 一気に決めるで!」

・・・・

提督(いけない、気を失ってしまっていたようだ……)

提督(突然僕の身体が吹き飛んで……シェルターで爆発が起きて……大将は……)

提督「グッ……アッ」口から血を吐き出す

提督(身体の内側からメキメキって音がする……何本も骨が折れてるみたいだな……)

磯波「提督!? 提督っ!!」

提督「磯波か。そうだ、あの後、中佐が来て、それから……」

提督「今、何が起こっている……?」

磯波「南条中佐が北方棲姫と交戦中です。ただ、艦娘たちのほとんどが負傷しているためか苦戦を強いられているようです」

磯波「無理しないでください。私が提督の身体を背負いますから、ここから脱出しましょう」

・・・・

那智「厳しい戦況だな」

中佐(あまりここで戦いが長引くと騒動を察知した他の鎮守府から増援が来てしまう)

中佐(そうすればアレを倒すことは出来るだろうが、私は恐らく逃げる機会を失ってしまう)

中佐「死してなお、というわけだね。厄介なものを残していったもんだ……」

妙高「提督、焦っておられるのですか?」

中佐「うむ。……危険だが仕方がない、一つ手を打とう。陸奥、武蔵は突貫し北方棲姫のみを狙い打て! 他の艦も前進しつつ二人を補助しろ!」

武蔵「フッ、良いだろう。行くぞ!」

・・・・

ドゴオオオオオン……ドオオオオオン……ドンドンドンドンドーン!!!!

武蔵「うおおおおおおおッ! ありったけの砲撃を食らわせてやるぜッ!!」

夕張「やったッ! 北方棲姫が吹き飛んだ!」

足柄「一気に畳み掛けるわよ!!」
266 :【85/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:37:39.04 ID:+ESOmSoh0
武蔵「……? 待て、陸奥! そっちに艦載機が行ったぞ、仕留めろ!」

陸奥「え?」 北方棲姫の放った艦載機の群れが陸奥の眼前で爆撃を放つ。艦載機は陸奥への攻撃後も勢いを止めずそのまま海上を突き進んでいく。

龍驤「なんのッ! ウチが打ち落としたるで! ……って、おろ?」

艦隊を避けあらぬ方向を目指して飛んでいく敵艦載機。

龍驤「なんやあの動き? ウチらに攻撃もせず、本体の北方棲姫に戻るわけでもなく……一体どこに向かって飛んでるんや?」

羽黒「あの方角は……まずいです! 提督が……!」

妙高「足柄! 那智! 急ぎ後退して提督をお守りするのよ!」

那智「もう向かってるッ!」 全速力で海上を駆け抜ける足柄と那智。だが艦載機の速度には敵わない。

中佐「!? なんだコイツは……うおおおおおおおおおおおッ」

艦載機が南条中佐の身体に触れると、次々に爆発していく。足柄が駆けつけ、中佐に覆いかぶさるように爆発から守ったため、四肢は欠損していなかった。しかし……

中佐「足柄……ありがとう。…………どうやら私はここまでのようだ。意識がどんどん遠のいていく」

中佐「不思議だな。あれだけ、生きたい、生きなければ、と思っていたのに……ガハッ」

中佐「死が近づくと……こんなに心穏やかになるものなのか……」

那智「おい提督! しっかりしろ!」

中佐「この戦いが終わったら……結婚の約束をしていたのにな……。守れっ……そうに……ないや……すまない……北上……」

足柄「提督! 提督!!」 南条中佐の身体を揺さぶる足柄。しかし動く気配は見られない。

羽黒「姉さん、提督はもう……」

足柄「陸奥! ……どうしてあの時艦載機を止められなかったのよ!? いつもの貴方だったらあんな時にボーッとしていないはずよ!?」

足柄「あなたが止めていれば……」

妙高「止しなさい足柄! ……誰のせいでもないわ」

不知火「それより、今はこの状況をどうするかを考えなくてはいけないわね。まだ北方棲姫は生きているわ」

夕張「それどころか、なんか本気モードになっちゃったみたいだし……態勢を立て直さなきゃいけないわ」

龍驤「そうしようにも、負傷してるとはいえ敵はどんどんこっちに接近してきてるで? マズイなぁ……」

・・・・

海上を進む磯波と、磯波に背負われる提督。

提督「磯波……さっき爆発があった所まで連れて行ってくれないか?」

磯波「え? 危険ですよ……それに、南条中佐が今戦っているはずです」

提督「嫌な予感がする。……あんな地上の近くで爆発が起きるなんて妙じゃないか?」

提督「南条中佐が不利な状況にあったとしたら、ひょっとすると僕たちも鎮守府に戻れないかもしれない」

磯波「分かりました」

・・・・

足柄「まだ私はやれるわ! 提督の仇を討つまで沈めないわ!!」

夕張「大破してるんだから大人しくしてなさいって言ってるでしょ!」

武蔵「すまん夕張。悪い報告だ、弾薬が尽きた」

夕張「ええええええ!? もう逃げるしかないんじゃないかしら」

那智「逃げるといってもどこに逃げろというのだ! 逃げるべき場所が無いだろう」

不知火「もうこれ以上の交戦は限界に近いと思うわ……。援軍が来るまで退いた方が」

那智「だからどこにどうやって逃げるんだと言っている!」

足柄「私はまだ戦えるわ! 出しなさいよ!!」

夕張「アンタは引っ込んでなさいって言ってるでしょーが!!」
267 :【86/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:48:49.49 ID:+ESOmSoh0
提督たちが爆発地点まで辿り着くと、目の前には南条中佐の死体と、言い争いをする艦娘の姿が映った。

提督「これは……一体何があった!? 何をしてい……ウッ(声を張り上げると血が喉からこみ上げてくる……)」

夕張「貴方は……大将が言っていた子ね。見ての通りの惨状よ」

夕張「負傷艦が出ていてまともに戦えるような状況じゃない上に、逃げ場もない。前からはあの北方棲姫。とてもじゃないけどどうしようもないわ」

武蔵「待て夕張……奴に指揮を執らせてみてはどうか? 案外どうにかしてくれるかもしれんぞ?」

磯波「ちょ、ちょっと……」

提督「分かった。引き受けよう」

磯波「……提督ぅ(せっかく提督とまた会えたのに……でも、提督はこういう人ですからねぇ)」

・・・・

提督「作戦はこうだ」カキカキ

不知火「なるほど……即席の作戦にしては上等じゃないかしら」

提督「この作戦は一蓮托生の総力戦だ。僕は君たちのことは知らないし、君たちもそうだろうが……今だけは僕に力を貸して欲しい」

武蔵「乗った! 良いだろう! ……陸奥! いつまで黙りこくっている!」

武蔵「私の主砲を貸してやる。あの長門の妹艦だろう? ……やれるな?」

陸奥「……分かったわ。私がやらなきゃ……!」

・・・・

磯波「提督〜いつまでこれを続けるつもりですか〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

空を埋め尽くさんばかりの艦載機に追われる提督とそれを背負う磯波。

提督「あちらが倒れるまでだ! 他の艦娘たちを信じよう!」

武蔵「ハッハッハッ! 案ずるな! この武蔵が盾になってやるというのだ! 何を恐れることがあろう?」

提督を狙って迫りくる艦載機を殴り飛ばしていく武蔵。

武蔵「いいぞ、当ててこい! 私はここだ!」

磯波「当ててきちゃダメですってば〜」

北方棲姫「ユルサナイ…………ユルサナイユルサナイユルサナイ!」

北方棲姫の正面で逃げ回る磯波たちに対して、北方棲姫の背後から浮遊砲台を次々に破壊していく足柄たち。

足柄「許さないのは私の方よ! 観念なさい!!」

夕張「やはり敵の意識が完全に攻撃に傾いているわね……守りは薄いわ! 一気に片付けましょう」

・・・・

磯波「もう、限界ですよぉ……」ヘトヘト

提督「じゃあ、僕とここで心中になるかな」

磯波「それも良いかも……って、良くないです! 良くないですよぉ!」

武蔵「む? あの空中たこ焼きが片付いてきたな。そろそろじゃないか?」

提督「よし……! さあ勝負はここからだ!」

陸奥「私は陸奥……長門型戦艦二番艦陸奥よ! やってやる、やってやるわッ!!」

陸奥「全主砲、斉射! 撃てぇーーー!!!!」ドゴオオオオオン

那智「私たちも続くぞ! かかれッ!!」バババババッ

北方棲姫「ナメルナッ!!」 次々と艦載機を繰り出す
268 :【87/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:50:47.84 ID:+ESOmSoh0
龍驤「! あのデカブツの後ろから艦隊が接近してるみたいやで! ……やったで! 味方艦隊や!」

提督「本当か!? ……よし、なんとか助かったな」

大井「遅くなったわね。……中佐は無事逃げられたのかしら?」ドシュドシュッ

やってきた味方艦隊の雷撃によって北方棲姫は大きく態勢を崩す。

陸奥「さて……止めを刺すわよ!」

すかさず砲撃を叩き込む陸奥。ついに北方棲姫は深海に沈んでいった。

・・・・

大井「私はあの後、三雲大佐を助けに行ってたの」

大佐「幸いにも、処刑を任された人間が顔見知りでね。……私もつくづく悪運が良い。ところで、これは何があったんだ?」

提督「事の顛末を話すと長くなりますが……」 これまでの経緯を話す

大井「そう、中佐は亡くなったのね……わたし、ちょっと離れるわね」

そう言って立ち去った大井。人気のない所で泣いているのかもしれない。

大佐「何にせよ、よく頑張ってくれたね。……私の都合で、だいぶ君に辛い思いをさせてしまった」

提督「いえ、貴方のおかげで……そして今まで出会ってきた色んな人々や艦娘のおかげで、僕は少し成長出来たような気がします」

提督「人それぞれに歩んできた人生があって、色んな望みや理想を抱えて生きているんだって……」

提督「頭では分かっていた当たり前のことだけど、これまでの経験で、そのことを本当に理解することが出来ました」

大佐「そうか……。私からはもう何も言うことはないな。よくやった」

大佐「もう、これまでのように過去の出来事によって君が振り回されることはないだろう。今まで本当によく戦ってきたものだ」

大佐「私はもう隠居するよ。書類上は死亡したことになっているわけだしね。私の艦隊や中佐の艦隊は、なるべく君のもとに行くよう手配しておこう」

大佐「お疲れ様……さ、鎮守府へ届けよう」

提督(これで、終わったんだな……)

・・・・

磯波「提督……これ、返しますね」 提督の渡したお守りを手渡す

提督「ああ。それにしても、無事だったかい?」

磯波「ええ。私が大将の艦娘じゃないって気づかれそうになって焦ったこともありましたけど……このお守りがあったから」

磯波「それと、満潮にもお礼を言わなきゃ。満潮が、『身体を触れられないように』って教えてくれたんです」

提督「そうか……無事だったんだね。良かったよ」

磯波「朝潮の調子はどうですか? だいぶ思い詰めていた様子でしたけど」

提督「ああ、朝潮ならもう平気さ。彼女も……彼女なりに生きる道を決めたみたい。前よりもよく笑うようになったよ」

磯波「良かった……今度、また皆で遊園地に行きませんか?」

提督「そうだね……。やっとまた皆で過ごせるんだね。……」 突然上を向いて天を仰ぐ提督

提督「いや、幸せなことだな、と思ってね。ちょっとウルっときた」

磯波「ふふ、私も幸せですよ。また提督に会えて……良かったです」

磯波「大将の艦娘にシェルターに連れられた時、私、もうダメかもしれないって不安になったんです」

磯波「でも……私、信じてました。どんなことがあっても提督が助けに来てくれるって」

磯波「提督……私。私、ずっと提督と一緒に居たいです。提督がおじいちゃんになっても、ずっと」

磯波「だから……その、提督の、お嫁さんにしてもらえたらな……なんて」ゴニョゴニョ

提督「えっ!? ちょ、ちょっと待って! 今なんて」

磯波「聴こえてなかったんですか!? じゃあ内緒です、ふふ」

磯波(もし提督にその気があるなら……今度は提督の方から「愛してる」って言って欲しいな……)
269 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/13(木) 21:56:24.96 ID:+ESOmSoh0
----------------------------------------------------------------------
磯波の好感度+7.5*2(現在値48)





本日はここまで。
何のSSだっけこれーーー!?
何のSSだっけこれーーー!?
いつもみたく細切れで投下したくなかったのはまぁそんな感じのアレな理由です(何だそれ

///チラシ裏///
今週は著しく調子悪くて辛さがあります。他人から見て順風満帆でも当人の精神が安定してるとは限らないのよね。
頭がおかしくなりそうなので週末は早寝早起きで健康的な生活を目指します。あぁ部屋の掃除しなきゃ……。
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 12:18:44.21 ID:B6FUs7NNO
あと13レス分は好感度イベントメインかな
271 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/18(火) 09:52:37.26 ID:e8kCF+zNO
先週の土曜で無事イベントを完走したので安心してSSの続きを書ける>>1です。
とりあえず次回の投下は今週の木曜日か金曜日あたりを予定しております〜。



コンマ判定(エクストラでない) >> 2
01〜58
59〜98
ゾロ目
のいずれかで今後ちょっと分岐するかもしれないし、しないかもしれない。



////チラシ裏作戦////
今回のふ……渾作戦は>>1のような中堅プレイヤーにはありがたい難易度でしたね〜。
資源消費量的にはあんまり有難くない感じでしたけれども……。
雪風のカットインでも耐えるとか空母水鬼硬すぎんじゃよ。

とりあえず無事朝雲もゲット。大鯨と浦風も回収して非常に良い感じです。
あとは天津風かなー。3-5だと出現率0.5%切ってるからここで取っとかないと辛いよねー。
E-2は資源消費的には優しいけどバケツには優しくないですね。ツ級が邪魔!
諸々終わり次第大型回すマンになります。備蓄? 知らない子ですね。
272 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/20(木) 08:03:34.92 ID:kcL6VY1u0
コンマ判定 >>+1
(01〜58/59〜98/ゾロ目で分岐)

上のレスで>>+2って書いたつもりがなっていなかったので↓のコンマで決定ってことで
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 09:19:50.55 ID:Kjzs2njFO
ほい
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 09:55:12.37 ID:Kjzs2njFO
ここでゾロ目引いてしまったか…
275 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/20(木) 20:37:47.33 ID:kcL6VY1u0
>01〜58/59〜98/ゾロ目で分岐
>2014/11/20(木) 09:19:50.55


アッ



とりあえず本日分を22時頃から投下(予定)。待たせたわりにあんまり進まないですけれども。



////チラシ山////
山城改二ですよ山城改二!! オンラインメンテなんて粋なことしますねー。何にせよありがたい。
早速改二にしておきましたよフフフ。
276 :【88/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/20(木) 22:38:06.46 ID:kcL6VY1u0
提督「皆……ただいま!」

皐月「司令官……! 磯波……! おかえりっ!!」

満潮「これで、終わったのね。……司令官と会ってから、長いようで短かったわね」

如月「色々あったけど、こうして終わってみると……なんだか感慨深いわね」

電「今日はお祝いなのです! こうしちゃいられないのです!」

・・・・

電「司令官さんと磯波が無事帰ってきたことを祝福して」

電「そして、こうしてまた皆で一緒に居られることに感謝して……乾杯!」

一同「乾杯!」

電「うう……やっぱり電にはこういうの似合わないと思うのです」

如月「そうかしら? わりと様になってきたんじゃない?」

電「またそうやって如月はからかって!」

如月「あら、からかってないのに。素直に褒めてるのよ?」

電「むぅ……それはそれで恥ずかしいのです」

皐月「あっ、司令官。祝いの席で水杯なんて縁起でもないからやめなよ」

提督「えっ? これだめなの? お酒はアレだしジュースって気分でもないからさ」

皐月「それは仲間と今生の別れをする時に交わすものだよ。司令官はこれから出世していくんだから、よーく覚えておかなきゃ!」

提督「出世するかどうかはともかくとして……。じゃあ、やめておくよ。お茶にしようかな」

磯波「あっ、私淹れますね」

・・・・

満潮「宴会でお茶ってのもどうなのよ……」グビグビ

提督「未成年がお酒飲んでるのもどうかと思うな……見逃すけどさ」

満潮「あら? 私今年で24歳だけど?」

提督「えっ」

如月「えっ」

電「えっ」

満潮「えっ」

満潮「何よその反応は……。艦娘になってからは歳を取らないんだから当たり前でしょ?」

磯波「知りませんでした……」

朝潮「そうだったんですか」

提督「また一つ知られざる驚愕の事実が……」

満潮「……何よ、もう」シュン

満潮「悪かったわね! 幼くて!」グビッグビッ

如月「そんなに飲んだら酔い潰れるわよ?」

----------------------------------------------------------------------
全員の好感度+6(ステータスや秘書艦による±補正なし)
電 :52
皐月:40
磯波:54
如月:37
満潮:62
朝潮:48
277 :【89/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/20(木) 22:40:10.72 ID:kcL6VY1u0
磯波「そのに時提督が駆けつけてあの北方棲鬼を倒したんですよ!」

鎮守府に帰ってくるまでの話をする磯波。

提督「僕が倒したみたいな言い方はやめてよ。ただ、僕の推測が当たって、大将や大佐の艦隊たちがうまく立ち回ってくれたからどうにかなっただけさ」

如月「あらあら、謙遜しちゃって」

提督「あの時は珍しくイレギュラー要素が無かったのも大きいかな。……もちろん戦闘中に限っての話だけど」

提督「大将に連れられて来た時にはもう訳が分からなかったよ。ただ、どんな状況になっても対応出来るように、冷静になれるよう心がけていたかな」

提督「冷静になれていたかどうかはともかく……こうして無事帰ってこれて良かったよ」
提督「磯波も、ありがとう。君のおかげで生きて帰ってくることが出来た」

磯波「お礼を言うのは……私の方ですよ」顔を赤らめる

フゥーンと満潮が荒い鼻息を鳴らす。

提督「? どうした満潮?」

満潮「べ・つ・に! なんでもないわよーだ」グビグビ

電「酔ってるのです?」

皐月「酔ってるね」

満潮「酔っ払ってなんかないわよ〜……やってらんないわ」フラフラと立ち上がる

提督「おい危ないってば!」転びそうになった満潮を抱きかかえる提督

提督「どうやら満潮は相当酔いが回ってるみたいだ。ちょっと寝室まで運んでくるよ」

満潮「酔っ払ってないってばー」いわゆるお姫様抱っこで運搬される満潮

・・・・

提督「……ッ!(まだ身体が痛むな……生身の人間が戦艦に殴られれば当たり前か。多少手加減はされてたんだろうけど……)」

提督(抱っこなんてするもんじゃなかった……)敷布団の上に満潮をそっと下ろす

満潮「……どこか痛むの? 辛そうな顔してる」

提督「ああ、ちょっと負傷してね」

満潮「そう……。貴方が生きていて、本当に良かったわ」

満潮に布団をかける提督。提督の顔が近づくと、彼の後頭部に手を伸ばして自分の顔に引き寄せる満潮。

目と目が合う。息が重なる。

提督(近い……)

満潮「……ねえ。貴方は、これからどうしようと思ってる? どうしたいの?」

満潮「わたしはね…………」

思わず息を呑む提督。咄嗟のことでまだ状況を理解出来ていない。

提督「?」

満潮「ううん、なんでもない」

パッと手を離す満潮。

提督「? ……そうか。おやすみ、満潮」

満潮「おやすみ……」瞼を閉じる満潮。提督は部屋を出ようとする。

満潮「……大好き」ボソッ

部屋の外で、ずれた帽子をしっかりと被り直す提督。

提督(何だったんだ……今の)

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+5(現在値61)
278 : ◆HYjm56wlGG8b [saga sage]:2014/11/20(木) 22:50:13.70 ID:kcL6VY1u0
本当はなにげにもう少しストックがあるのですが今日はこの辺りで一旦切ります。
ゾロ目ねぇ……そうねえ……。出さないと思ってたんだけどねぇ……。
こういう時はエクストライベントで少し時間を稼ぎつつうんぬんかんぬん(発想がこずるい)。

次回のエクストライベント判定
その1:コンマ値が50以上orぞろ目で発生(>>+1)
その2:コンマ値が62以上orぞろ目で発生(>>+2)
その3:コンマ値が55以上orぞろ目で発生(>>+3)
というわけで>>+1->>+3にわたってコンマでほにゃららです。



////チラ氏////
最近2048というブラウザゲーにはまりました。わりと有名らしいんで知ってる人は知ってるかもしれません。
気がついたら何時間もやっていて時間浪費感がパないです。悔しい、でもハマっちゃう。
某クリッカーといい、ひたすら数字が増えていく系のゲームは人間を堕落させますナ(しかしそういうゲームが好きなのである)。
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:43:07.06 ID:NNmCKszVo
乙です!

あれアプリにもあるよね!
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 07:40:50.52 ID:ZQC3gqeqO
どうや
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 08:27:33.15 ID:RtIsy4y6O
ほい
282 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/25(火) 21:54:04.12 ID:ZjA2FjEE0
>こういう時はエクストライベントで少し時間を稼ぎつつうんぬんかんぬん(発想がこずるい)。

>2014/11/20(木) 23:43:07.06
>2014/11/21(金) 07:40:50.52
>2014/11/21(金) 08:27:33.15

全弾不発……だと……。まぁ『以上』って書いたから起こり辛いのは仕方ないんだけれども(本当は以下って書いたつもりだった。“つもり”だったのだ……)



それでは続き〜……は明日21時頃投下予定(特に何も問題がなければ)。

////チラシの裏////
Bismarckキタコレ!!!!11!!1!1Bismarckですよ!!!111!1!1
こいつはありがてえ。残るは大和・大鳳・伊401・能代、か……結構多いな。
ボーキを死ぬほど喰う大鳳と満遍なくゴッソリ削っていく大和が鬼門ですね……。
伊401と能代は多分次のイベントでもS勝利ドロップなんかでゲットできる(とか勝手に妄想してる)のでそんなに焦らんでも良いでしょう。
283 :【90/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/26(水) 21:52:19.01 ID:EMJHDLGH0
提督「……………………」

皐月「どしたの司令官? 渋い顔して」

提督(『提督……私。私、ずっと提督と一緒に居たいです』『貴方は、これからどうしようと思ってる? どうしたいの?』……)

――『私には貴方しか居ないの。ずっと私と一緒に生きていて欲しいの』なんて言われたら、貴方はどうするつもり?

提督(うーむ……どうしたもんかな……)

皐月「司令官、大丈夫かい?」

提督「あっ、うん。まぁ、大丈夫ではあるんだが」

提督、辺りをキョロキョロと見回す。

提督「すまないが、ちょっと相談に乗ってくれないか?」

皐月「いいよー! 任せときなっ」

・・・・

提督「いやね、その……。着任した頃と比べるとだいぶ艦隊の皆と仲良くなれたのは良いんだが」

皐月「あはははっ! 初めの頃の司令官はちんちくりんだったからなー」

皐月「ちょっと背が伸びたんじゃない? 声も低くなった気がするし」

皐月「心なしか顔もシュッとしたよね。なんていうか、色々乗り越えてきた感じがするよ」

提督「ありがとう、なんか恥ずかしいな。いやね、相談の内容は……」

提督「これは、その、僕の思い上がりかもしれないんだけれど……。どうも最近艦隊のうちの何人かから主従の関係を超えた感情を向けられているような気がするんだよ」

皐月「ンー……回りくどい言い方だね。つまり、司令官はモテモテだってこと?」

提督「いや、僕が勝手にそう思ってるだけなんだけれども……というか、モテモテでもないし……。ただ、有り体に言えばその事でちょっと悩んでる」

皐月「イヤなの?」

提督「嫌じゃないが……正直、好意を向けられた所で、どうしたらいいか分からないよ。僕の立場は不安定だし、そもそもこれからも提督としてやっていけるかも不安だし」

提督「それに……この戦いが終わったら。僕と君たちとの関係は無くなるからさ。それなのに、関係を繋ぎ止めるような真似をしても良いんだろうかって思うんだ」

皐月「ケッコンカッコカリという制度がある。……小馬鹿にしたような名前だけど、“海軍内では”婚約関係として認められるようだ」

皐月「上に申請すれば貰えるみたいだ……もっとも、ケッコンカッコカリをするためには高い練度が必要とされるらしいけど」

皐月「ただ、カッコカリとはいえまがりなりにも婚約だ。そういう関係になってしまえばたとえ戦いが終わっても一緒に居ることは出来るんじゃないかな」

皐月「さすがに艤装や装備は没収されると思うけどね。……司令官が望むなら、いっそそういうのもアリなんじゃないかなーと思うよ」

皐月「なんならボクとするかい? ケッコン」

提督「む」

皐月「ジョーダンだよ」

提督「分かってるって」

皐月「気になっている子が居るなら、自分から距離を詰めてみるのもいいんじゃない? ケッコンどうこうは抜きにしてね」

提督「って言われてもなぁ……今までそんな目で見てなかったから、うーん」

皐月「司令官も案外奥手だねぇ〜……。ま、焦ることでもないさ。ちょっとは自分の気持ちと向き合ってみたらどうかな?」

・・・・

提督「自分の気持ちと、ね……」 ポケットに手を突っ込みながら廊下を歩く

電「あっ、司令官さん。話があるのです……」

提督「ん? どうした」

----------------------------------------------------------------------
皐月の好感度+5(現在値45)
284 :【91/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/26(水) 22:04:57.23 ID:EMJHDLGH0
電「司令官さん……私、何か変われましたか?」

提督「え……?」

電「司令官さんは、たくさん悩んで、たくさん迷って……でも、成長して前に進んできたじゃないですか」

電「私はどうなのかな、って思うのです。司令官さんから見て、電はどうでしたか?」

提督「変われた……んじゃないかな。出会った頃より、なんていうか、芯が強くなった、というか……上手く言い表わせないけれど」

電「そうですか……」

電「私は……。自分では、何も変わらなかったと思ってるのです。いや、何も変えることが出来なかった」

電「司令官さんと会った時、私、きっとこの人の下でなら自分を変えることが出来るかなって思ってたんです」

電「……艦娘になる前のことは憶えていないけど。私、いつも泣き虫で……弱くて。お姉ちゃんに守ってもらってばかりだったのです」

電「ずっと変わらなきゃって思ってたのに。だから、司令官さんに会った時に、私の夢をのことを話したのに……」

電「結局、何も変われなかったのかなって思うのです」

電「……ごめんなさい。自分の中で結論が出てる話なのに呼び出して」

提督「僕はそうは思わないけどね……。電は立派にやってくれているよ」電の頭を優しく撫でる

撫でられた手をそっと払う電。

電「でも、何だか……このままだと、司令官さんが、私の手の届かないどこか遠くに行ってしまう気がして」

電「私は、司令官さんのことが好きだから……ずっと、ずっと一緒に居たいから……」

電「電……もっともっと頑張ります! 司令官の隣に並んでも恥ずかしくないぐらい、立派になってみせるのです!」

電「だから……少しだけ、待っていて欲しいのです……!」

電の真剣な眼差しが突き刺さる。目を潤ませているものの、その瞳はギラギラと輝いているように見えた。

提督「ああ。待ってるよ……」

そう言って再び電の頭を撫でる提督。

提督(でも……きっと、君がこうして僕に、自分の抱いている感情を伝えることが出来ているというだけでも)

提督(君は自分の中の何かを変えることが出来たんじゃないかな……)

・・・・

電「はわわ……ち、違うのです。こんな話をするつもりじゃ無かったのです」

電「ただ、司令官さんから見てどう見えているか聞きたかっただけなのに……なんだか気持ちを抑えきれなくて……」

電「恥ずかしいのです……」

電「司令官さん。電のこと……」

電「……やっぱり、今聞くのはやめるのです」

提督(……薄々感づいてはいたけれど、な)

提督(こういう時、僕はどうすればいいんだろう?)

天を仰ぐ提督。ふと外の景色が目に映る。窓の外は雪が降っているようだ。
285 :【92100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/26(水) 22:15:59.47 ID:EMJHDLGH0
廊下を並んで歩く提督と電。

提督「そういえば……君たちと最初に会ったのは夏だったね」

電「随分前のことに思えるのです」

提督「ここに来る前はどうしてたの? 士官学校に居たってのは知ってるけれど」

電「電は……うーん。特に何か話すこともないですね……」

電「私が艦娘になりたての頃は、雷という姉がいつも私のことを可愛がってくれてましたね。……今も元気にしてるのかなぁ」

提督「それはつまり……実の姉ってこと?」

電「はい、多分。艦娘になる前の記憶はほとんど無いのですが……どうにもそうみたいなのです。後から書類で知って驚きました」

電「姉妹といえば……司令官さん、ここに来た時面白い勘違いしてましたね」

提督「蒸し返さないでくれって。姉妹艦だからって実の姉妹とは限らないって知らなかったんだからしょうがないじゃない」

電「その理屈だと吹雪型や陽炎型がえらいことになってしまうのです……」

提督「どんな艦種や艦型になるかっていうのは、適性によって決まるものなの?」

電「そうですね……基本的にはそうみたいです。後から変わる子も居ましたけど」

提督「なるほどね。最初に艦娘を生み出した人は、どうやって個々人の適性とかを発見したんだろう。……それを言い出したらどうやって生み出したかも気になるところだけど」
電「艦娘が生まれたのが、ええと確か公式文書では34年前だったはずだから……。ひょっとしたら存命かもしれませんね」

提督「ふむふむ……。しかし、奇妙だなぁ」

提督「艦娘の艤装は妖精しか作れないじゃない? でも妖精っていうのは基本的に人間の命令を理解して実行する、いわば高度な人工知能のようなものなわけで……」

電「人間の求める結果を提示してやり、その過程を例示してあげると、自分なりに思考・効率化して成果物を生成したりサービスを提供したりする……」

電「従来のコンピュータやロボットと違ってプログラミングの必要が無く、独自の学習能力を持った労働装置……とかそんな定義だと習った気がします」

提督「そう。妖精っていうのは思考能力や経験知を活用することが出来るけど、意志や目的は持たない。だから、新しい何かを発明することは出来ないはずだよね」

提督「と、いうことは最初の艦娘は間違いなく人間の手によって生まれたはず。例のチップもそうだろう」

提督「艦娘を作った人……まぁ個人で作ったはずは無いんだろうけど、一体どんな人だろうかと気になってね」

提督「艦娘を作ったのも勿論のこと、その製造方法を妖精に理解させたっていうのは、よほど妖精について詳しく知っている人間じゃないと無理だと思うんだ」

電「というと……?」

提督「ドックや工廠で働く妖精たちの様子を見るに、相当複雑なことをやっているから人間じゃ真似出来ないって思ったんだよ」

提督「うちの工廠はボロくて使い物にならないけど……っていうか、よくよく考えたら前任の提督が居たにも関わらず工廠がほぼ使い物にならない状態っていうのはおかしいよね?」

電「それは前任の提督に聞くしかないのです」

提督「じゃあ無理か……って話逸れたね。いや、妖精の技術はとても人間業じゃないなと思ったわけですよ」

提督「でも妖精の技術の根底にあるのは人間の過去の発明なわけで……。そんな人類の歩みを妖精に理解させることが出来るような天才がこの世に居るのかなーというのが僕の疑問なのですよ」

電「はい(なんでちょっと目がキラキラしてるんです……?)」

提督「あ、ここからの話はトンデモな妄想話ね。そこで僕の中では一つの仮説という名の妄想が浮かんだ」

提督「妖精を発明し、それから数年で突如歴史の表舞台から姿を消し消息不明となった……天之教授という人物だ」

提督「歴史の表舞台から姿を消したと言っても、死が確認されたわけじゃない。ひょっとしたら彼が艦娘を作ったんじゃないかってね」

電「妖精が発明されてから艦娘が誕生してからだと……ええと、ざっと53年ですか。可能性はゼロじゃないけれど……流石に無理がある気がするのです」

提督「だよなー。妖精を発明した時の天之教授の年齢が確か34だか35だったっけ。90歳っていうと万が一生きていたとしても耄碌してそうだね」

電「深海棲艦が初めて観測されたのが2099年で、そこから艦娘が誕生するまでの十数年の間……ごく初期には関わっていた可能性はあるかもしれないですね」

提督「ま、そうだったにしても今は生きてないだろうから真実は分からないけどね」

提督「全てが終わっても、大将はどうやってチップを操っていたんだろうとか、それをどうやって知ったんだろうとか、謎が残るなと思ったんだ……」

提督「今となっては万事が丸く収まったから別になんでも良いっちゃ良いんだけど、ね。ちょっと気になるってだけさ」
286 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/26(水) 22:21:21.53 ID:EMJHDLGH0
----------------------------------------------------------------------
電の好感度+9*2(現在値70)



エクストライベント発生
>>+1(コンマの値が48以上orぞろ目で発生)
エクストライベント未発生なら本日の投下はここまでになります。
287 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/26(水) 23:00:57.54 ID:EMJHDLGH0
……と思ったけど眠気的に限界が来たので今日はここまで。
>>286のエクストライベントは>>+1で(コンマの値が48以上orぞろ目で発生) 。

ぶっちゃけチラシの裏に何かを書く余力すらないレベルで疲弊している。これでまだ水曜日ってのがな……。
もうちょっとで終わるしそろそろ各艦娘に関するメタ的視点でのあれこれ書くのを解禁しちゃっていいかもしれん。
と言ってもあくまで本編優先だけど。何にせよ今は体力が無いので寝ます。
一応続きはある程度書けてるので、明日もある程度の所まで投下出来そう……かな? 微妙。
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 23:04:50.11 ID:iBS33HL2o
289 : ◆Fy7e1QFAIM [sage saga]:2014/11/27(木) 20:45:03.32 ID:VXAa/DJwO
>2014/11/26(水) 23:04:50.11
おっ、では次回の投下はエクストライベントから。

……残念ながら今日は投下できないのです。明日21時頃に投下いたします(リアルがアレなので最悪明後日に延期するかも)。
290 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/29(土) 21:27:06.47 ID:IORVghUa0
さって、そいじゃ行きますかっと!
ちょいと投下間隔が疎らになるけれどお許しくだされ(と言いつついつもと同じぐらいかも)
291 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/29(土) 21:27:31.99 ID:IORVghUa0
さって、そいじゃ行きますかっと!
ちょいと投下間隔が疎らになるけれどお許しくだされ(と言いつついつもと同じぐらいかも)
292 : 【92Ex/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/29(土) 21:31:06.51 ID:IORVghUa0
朝潮「司令官、司令官!」

提督「むにゃ……。あれ? 寝てた?」

提督「いやーこの時期は風呂に入るとどうも眠くなってしまってね」

朝潮「浴槽で眠るのは危険ですよ。それから、これを。風呂上がりに私が飲む予定だったのですが……水分補給にどうぞ」

朝潮からフルーツ牛乳を手渡される。

提督「ん……ありがとう。気が利いてるね」ゴクゴク

提督「……ところで、何で朝潮がここに?」

バスタオル一枚に身を包んだ朝潮を物珍しそうにじっと見る提督。

朝潮「いえ、お風呂に入ろうとしたら司令官が居たものですから……」

少し気恥ずかしそうに顔を赤らめる。

提督「ん、ああそうか。交代の時間を過ぎていたか……そんなになるまで寝ていたとは不覚だったな」

提督「ごめん、すぐに出るから……」

朝潮「あ、いえ。司令官はそのままで大丈夫です……ゆっくり浸かっていて下さい」

朝潮「司令官と一緒に入っても大丈夫なように、バスタオル巻いて入りますから!」

提督「え? あぁ(なにゆえ一緒に入る前提なのさ……話したいことでもあるんだろうか)」

・・・・

提督「どうしたの? 身体、洗わないの?」

シャワーの湯を出して身体を濡らしているが、一向にバスタオルを取ろうとしない朝潮。
朝潮「…………」

提督「裸を見たいとかそういうやらしい意味で言ったんじゃないんだ。そうだよね、いや失礼。見ている僕が悪いね! 洗っている間後ろ向いてるよ」

提督「洗い終わったら言ってね!」

提督(我ながらデリカシーに欠ける……というか、そもそもこの状況がおかしいんだが……風呂から出るに出づらい妙な雰囲気に……)

朝潮「しれいかん……」小声で囁く

朝潮「……背中、流してくれませんか?」

提督「!? ……えっ? えっ、僕は良いけど……良いわけ?」

・・・・

纏っていたバスタオルを脱ぎ捨てる朝潮。

朝潮「……ずっと、憧れていたんです。こういうの」

朝潮「背中に傷があるから、本当は司令官には見せたくなかったんです。だから、バスタオルなんか巻いていたんですけど……」

朝潮「司令官になら……。いえ、なんでもありません」

朝潮の濡れた髪が、艶々と綺麗に光っている。

提督は、朝潮の古傷でいっぱいの背中を、そっと優しく撫でるように拭いていく。
293 : 【92Ex2/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/29(土) 21:50:54.99 ID:IORVghUa0
朝潮「……本来なら、艦娘になる前に受けた傷なんて、艦娘になった後も残っているはずが無いんです」

朝潮「形は人間であっても、中身は列記とした兵器ですから。それでもなお残り続けているのは、私が艦娘になる前の精神の影響が強い、と……艦娘になりたての頃にそう伝えられました」

朝潮「私は……艦娘になる前の記憶を全く覚えていませんが、背中の傷に触れると、すごく嫌な気持ちになります。今でも少し……」

朝潮「この傷は……かつての私の精神が未熟だったせいで艦娘になってもなお残り続けている呪いのようなものだと……そう言い聞かせてきました」

朝潮「司令官から見たら、何ともないただの傷かもしれないでしょうが……。私にとっては、恥ずべきものであり、忌々しく思っていました」

どうして自分に触れさせているのか、と言いたかったのだが、雰囲気に呑まれて言葉が出てこない提督。

朝潮「私は、ずっと……自分を肯定してくれる人を探していたのかもしれません。ひょっとしたら、艦娘になる前から、ずっと……」

朝潮「認めたくはないけれど……寂しかったんだと、思います……。弱い自分が嫌いで、そんな自分を消してしまおうと足掻いていました」

朝潮「でも、こうして司令官と一緒に色んなことを乗り越えてきて、それは違うんだなって思うようになったんです」

朝潮「私は、弱い……普通の人間です。心を殺して兵器の振りをしても、自分の心からは逃げられないんだなって……」

朝潮「今でもそんな弱い自分が許せないけれど。でも、司令官と一緒なら、乗り越えていけそうな気がして……」

朝潮「司令官となら……この傷ですら、いつか受け入れられる日が来るって。そう思うのです」

こちらを振り向く朝潮。澄んだ瞳で提督を見つめる。

朝潮「すみません、私の感傷に司令官を付き合わせてしまって」

背中の傷に覆いかぶさるように朝潮を抱き包む提督。振り向いた朝潮の顔とは反対の側に顔を俯けている。

提督「…………今まで、君の辛さに気づけなくて、すまなかった」

熱いシャワーの流水と、朝潮の体温が身体に伝わる。

朝潮「良いんです……謝らないで下さい。私は、司令官のおかげで変われたのですから」
朝潮「ありがとう、ございます……。安直な言葉ですけど、口下手な私には……今の自分の気持ちを表す言葉が、これしか浮かびません」

朝潮「司令官の傍に居て、辛いことも悔しいことも多く経験しました。けれど、今振り返ってみると、これで良かったんだなって思います」

朝潮「私は一人ぼっちなんかじゃない。司令官が居て、艦隊の皆が居るんだって。そう気づけたことを幸せに思います」

朝潮「そう気づかせてくれた司令官を、かけがえの無い存在に、思います……」

朝潮が提督の方に顔を向ける。目が潤んでいる。じっとこちらを見つめている。

満潮「こおおぉぉぉぉらああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

・・・・

満潮「何でこの時間にアンタが居るのよ!? どういうことなの!?」

提督「あ……いや……これはそのう……」

朝潮「司令官が湯船で寝ていたので、私が起こして、ついでに背中を洗ってもらっていました!」

満潮「なるほど……て、なんでそうなるのよ!? アンタもアンタで、どうしてホイホイと引き受けちゃうのよこの助平!!」

提督「返す言葉もございません(傍から見ればそうだよなぁ……)」

如月「それにしても、もうちょっと見守っていても良かったんじゃない? わざわざあんなに良い雰囲気だったのに割って入るなんて……ねぇ満潮ちゃん?」

提督(見られてたのか……)

満潮「うるさいわよ!! それ以上喋ったらコロス!!」ポイポイポイ ドガアアアアアア

提督「お、オイ! 馬鹿やめろ!! 爆雷投げんな!! こっちに投げんな!!」

皐月「ハハハッ、いつにも増して愉快なバスタイムだね」降り注ぐ爆雷を避けながら

朝潮「演習ですね、分かります!」全速力で逃げながら

如月「違うと思うわ……」タオルを使って爆雷を弾き飛ばしながら
294 : 【92Ex3/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/29(土) 22:18:29.21 ID:IORVghUa0
満潮「反省しなさいよ! 今後はこんな事が起こらないように!!」

如月「やっとほとぼりが冷めたわね……」

満潮「また吹っ飛ばされたいのかしら?」

如月「え、遠慮しときまーす」

提督(で、なんで僕は未だに風呂に入ったままなんだ……いつになったら出れるんだ……)

提督(とにかく、平静さを取り戻そう。落ち着かなきゃ……)ブクブク……

朝潮「司令官! それは行儀が良くないと思います」

提督「いや、これも作戦行動の一つで……」

提督(そもそも風呂に行儀なんてあるのか……?)

朝潮「からかわないで下さい!」

皐月「朝潮もだいぶ司令官のことが分かるようになってきたねぇ」クスクス

如月「それで、司令官はどう思ってるの?」

提督「それはどういう……」

如月「ここの艦隊に居る子を、どういう目で見てるのか聞きたいのよ。……単刀直入に聞くわ。誰が好きなの?」

提督「えっ」

満潮「えっ」

皐月(おっ、これは面白いぞ……! さぁどういう回答をするんだい司令官?)

如月「しらばっくれてもダメよ。居るんでしょ、気になってる子ぐらいは」

満潮「ね、ねぇ、その話今しなくても良くない?」

皐月(普段強気な満潮が一転して弱気に……! よっぽど司令官のこと好きなんだねぇ)
如月「あら、貴方の好きな司令官の内心が聞けるチャンスなのよ? 聞かなくて良いの?」

満潮「ぐっ……。好きなんかじゃ、ないわよ……」顔を赤くしながら提督から目を逸らしている

如月「素直じゃないわね」

朝潮「わっ、私も……今は。今は、聞きたくないです。その答え」

朝潮「でも、もしも私を……いえ。なんでもありません」

如月「あら? 皆ノリが悪いのね……。ならいいわ」

如月「この後、司令官に聞かせてもらうことにするわね。一対一でお話しましょう?」

提督(如月……!)ブクブクブクブク

皐月(おお、如月も攻勢に出たな! 満潮が目に見えるほどにうろたえている! 朝潮も少し不安げな表情を見せる!)

満潮「いいわ、好きにしなさい……」震えた声で呟く

・・・・

提督「なんというか……えらい事に……」

皐月「如月のあの様子だと当たり障りの無い返事じゃきっと……ねぇ?」

提督「覚悟するしか、無いよなぁ……色々と」

皐月「居るの?」

提督「……今は、まだ内緒だ。恥ずかしい」

皐月「シャイだねえ」

提督「やかましい」

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+5(現在値53)
満潮の好感度+5(現在値66)
皐月の好感度+5(現在値50)
295 : 【93/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/29(土) 22:55:15.62 ID:IORVghUa0
提督「……如月を見なかった? 呼ばれてたんだけど」

磯波「いえ……何かご用ですか?」

提督「呼ばれてるんだ。待ち合わせの場所に行っても居ないんで探してる」

磯波「そうですか……。さっき工廠に行くところを見かけましたが……」

提督「そっか、ありがとう。行ってくる」

・・・・

提督「工廠に来たのはいいが、何だ……? 誰も居ないじゃないか……」

ガゴンッ!

提督「何の音だ? 工廠の奥の部屋から物音が……」

ダンッ!! ダンッ!! ダンッ!!

提督「銃声!? 一体何が起こっているんだ……如月!」ガチャッ

如月「司令官……逃げて!」

武装を身に纏う如月。血塗れた姿で立っている。

部屋の最奥にある水槽のガラスは砕け散り、水が流れ出ている。

背中がバックリと裂けた深海棲艦の――駆逐イ級の死骸が部屋に横たわっている。

かつて雷という駆逐艦だったという深海棲艦だ。死骸の中には、モニターや小型の機器が詰め込まれていた。

そして……如月に対峙しているのは、深海棲艦――戦艦レ級と呼ばれる艦種。

体格こそ人間大ではあるものの……間違いなくコイツは敵である、と提督は瞬時に察知した。

提督「何があった!?」

如月「説明は後よ! 逃げて!」

提督「いや、君を置いて逃げるわけにはいかない!」

レ級「おっ、本丸が来たな。予定変更! そっちが先ッ!!」

提督の喉元をレ級の爪が掠める。

レ級「恐怖したか? 死ぬのは恐ろしいか?」

提督の首から、一滴のツーと血が流れる。レ級が間髪入れずに提督の首を締め上げる。

提督「お前は、何者だ……」

レ級「これから死ぬのにそんなことを知って何になるのカナァ〜?」

如月「貴方の相手はッ! この私よッ!!」ダダンッ

レ級「今良いとこなんだから……邪魔するな!!」バゴォッ

如月の放つ機銃を物ともせず、レ級は如月を蹴り飛ばす。

提督「如月!!」

レ級「他人より自分の心配をしたらどうかな?」

一歩一歩、わざとらしくゆっくりと提督との距離を詰めていくレ級。

提督「ッ……!」バンッ! バンッ!

レ級「ナァナァナァ……。さっき機銃が全然聞いてなかったの見たろ? 鉄砲なんか聞くわけ無いジャン」

レ級「仮にも軍人だろ? しっかりしろよなぁ……恐怖で頭がやられたのか? ガッカリだ、全くガッカリだな!」ゴシャアッ

レ級の振り下ろした拳を間一髪で避ける提督。鉄板で出来た床に穴が開く。

レ級「あーあー。そんなんであの大将を差し置いて生き残っちゃうなんてなー。運が良かっただけかー。期待はずれすぎるゾォ〜?」

提督を挑発するように間延びした話し方をするレ級。提督は腰を抜かしながらも後ずさる。やがて壁にぶつかり、逃げ場がなくなる。

レ級「さ、どうやって殺して欲しい?」
296 : 【94/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/29(土) 23:16:53.21 ID:IORVghUa0
提督(時間を稼げるのはここまでか……音に気づいて誰か来ると思ったがそんなはずもないか)

レ級「じゃ、サヨナラだ」ドゴオオオオオオオオオン

如月の放つ雷撃が炸裂。

如月「言ったでしょ? 貴方の相手は、この私って。見くびらないで欲しいわね、私を。そして私の司令官も!」

如月「大井さんから貰ったこの五連装酸素魚雷で、決着をつけるわッ!」ドゴオオオオオオオオオオオオオオオ

レ級「チッ! これはまともに食らうわけにはいかないか! うおオオッ」

駆逐イ級の死骸を盾に雷撃を受け止めるレ級。

レ級「あとで食べようと思ってたんだがナ……もう食べれそうな所残ってないか」

雷撃を受けズタズタになった駆逐イ級をポイと投げ捨てる。

如月「まだよ!! 次発装填……!」

再び魚雷を構える如月。だが、既にレ級が眼前に迫っている!

レ級「バカめが! 同じ手は二度食らわないッ! 次の一撃が来る前に仕留めてやる……!」

如月「ッ!!」

如月の首を掴み、壁に叩きつけるレ級。

如月「ぐッ……あッ、あッ……。フ、フッ……。見くびらないで、欲しいわね……ッ!」
レ級「その強がりがあと何秒持つかな?」首を締め付ける力をさらに強めるレ級。

如月は、自分の意識が途絶える寸前に、ニッと笑った。そして、魚雷発射管を握りつぶし、その場で爆発した。

レ級「ぐッ…………オオオオオオオオオオオオオォォォォォ!!!!!!」

・・・・

提督「如月……? 如月!? 無事か!?」倒れている如月に駆け寄る提督

如月「ふふ……最後に見るのが司令官だなんて……私は幸せ者ね」

如月「私じゃない誰かと……幸せになって、ね……しれい、かん」

提督「如月!? 如月ィィィーーーー!!!!」

穏やかな表情で目を閉じる如月。

レ級「はーっ、はーっ……。ッうウ、とんでもないことしでかすナ……」

レ級「いくら戦艦レ級の身体とはいえ、まだ生成が不完全だから普通に痛いナ」

瓦礫の中から這い出てくるレ級。提督はキッとレ級を睨みつける。

レ級「おいおいそんなに睨むんじゃないよ。アンタら人間と同様、“自分が生き残る為にやった事”でしょーがァ?」

レ級「そして、多分アンタもここで生かしておくとやがてアタシの不利になるだろう……死んでもらうよン」

提督の背後に移動し飛び掛るレ級。成す術もなく組み伏せられる提督。

レ級「いや〜……良い部下じゃないか。泣かせるね!」提督の頭を床に叩きつける

レ級「見てたよ。アンタの今までの行動全部」

レ級「ここの水槽の存在に気づかれた時は焦ったが……アンタが間抜けで助かった。敵を水槽の中で飼育してるだなんてアホ極まれりだよなァ」

レ級「そもそも不審に思わなかったのか? 清浦中将の飼育してた深海棲艦はアタシが入ってた駆逐以外皆死んでるってのに、一体だけ生き残りがあるだなんて」

レ級「ま、こっちとしちゃ助かったけどね。身体の生成が終わるまで生き残れたどころか、邪魔な連中を全部排除してくれちゃうんだもの。嬉しいねえ、最高だよ……ウフフ」

提督「お前、ただの深海棲艦じゃないな……何者なんだ」

レ級「フフフ? 知りたい? 知りたい? 知りたい? 知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい?」ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン

提督の頭を執拗に叩きつける。

レ級「良いこと思いついちゃった。冥土の土産に教えてあげるかわりにィ〜……簡単に死なないでね?」

----------------------------------------------------------------------
如月の好感度+5*2(現在値47)※>>294で如月の加算分を忘れてたのでここで加算
297 : 【95/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/11/29(土) 23:29:39.64 ID:IORVghUa0
レ級「この鎮守府内の様子や各鎮守府内の動向をあの駆逐の中から見ていたよ。……アンタの妄想通り、艦娘を作ったのは妖精の産みの親……そしてそれはこのアタシだ」

レ級「正確には、アタシの中にある記憶の持ち主だナ。天之教授、だっけカァ? 妖精を開発した天之教授は、深海棲艦登場後に軍に協力するようになった」

レ級「で、紆余曲折あって追放された。そもそも学者と戦争屋じゃ意見が合わなかったみたいでネ〜。追放後間もなくしてその教授は寿命で死んだよ」

レ級「ただ、天之教授は秘密裡にチップを軍より先に完成させていた。そのチップは今出回ってるチップよりも遥かに高度なもので、精神を完全に支配し、記憶を移すことだって出来る」

レ級「そのチップを使って自分を追放した物部元帥に……憑依? って感じだな。物部元帥を中心にチップの導入や艦娘の開発が行われていった」

レ級「が、その物部元帥もアンタも知る三雲大佐に暗殺されちまった。元帥が死の直前に講じた策が、他人のチップに自分の記憶や思考を拡散させるという方法だ」

レ級「ただ、所詮国家で量産された粗悪品のチップ。こうするしかなかったとはいえ、失敗だったな。結果として物部元帥の記憶や意思の情報は藤原大将と清浦中将に伝播した」
レ級「藤原大将に関しては当初は記憶も精神も完全に支配していたようだが……数年しか持たなかった。その後は物部元帥の思想や意思が完全に追い出されてしまった」

レ級「ただ中途半端に記憶が残ったせいで、チップの操作する方法を知ってしまったらしいが、な」

レ級「もう一方の清浦中将も失敗だった。記憶は完全に継承されず、精神の支配にもやたら時間がかかった。完全に支配し切った直後に自殺されてこのザマだ」

レ級「奴はありとあらゆる対策を講じてきたため……かなり厄介だったよ。チップ内の精神情報を残すには、深海棲艦に遺伝子情報を植えつけるという賭けに出るしかなかった」
レ級「結果として生まれたのがアタシだ。清浦中将から得た遺伝子情報はチップの最初の記憶までの全てを保持していたが、精神はカスカスに劣化して使い物にならなかった」

レ級「だから肉体と精神は深海棲艦のアタシが生まれたってワケだ。勉強になったかなァ〜?」

・・・・

レ級「じゃ、深海棲艦らしく人間を絶望の淵に沈めてあげようか」

提督の右腕をグイと掴み取るレ級。痛みで身体を動かそうとするも、レ級が背中の上に乗っているため動けない。

レ級「フフフフ……いやー深海棲艦って楽しいねぇ!」

ベキベキベキベキベキッ!

レ級は力を入れ提督の右腕を強く引っ張り……もぎ取った。

提督「がアアアアアアアアアアアアァァァ……アアァァアァアアアアアアァア」

レ級「フフフフフ、人間って腕が千切れるとこんな悲鳴を上げるんだ。おもしろーい」

レ級が提督から離れ、如月の方へ向かう。提督は腕を失った痛みで苦しみ悶え、のたうち回っている。

レ級「ほらー。腕だようでうでー?」

如月の顔の前にもぎ取った提督の腕を近づけるも、如月は目を瞑ったままでいる。

レ級「ちぇー! いつまで寝てんだよー! ムカつくなぁ……ムカつくなァ!!」ガンガンガンガンガンガンガン

如月の腹を何度も何度も踏みつける。

提督「やめろ……やめろオオオ!!!!」

腕の無くなった方の肩を押さえながら、提督がレ級に向かっていく。だが、痛みと恐怖で足が竦み、前のめりに転んでしまう。

レ級「バカだなぁ……やめるわけないでしょ? こんなに楽しいのに。ほら、よく見とけ? 今から面白いものを見せてあげるから」

ベキベキッ……ゴリュッ! ゴリュッ!

如月の顔の上で、提督の腕を内側の骨が突き出るほどの強さで捻っている。腕から出てくる血が、如月の顔を伝って流れ落ちる。

提督「やめろ……やめろ……」

レ級「いやあ、せっかく綺麗な顔をしてたから化粧してやっただけだよ。アンタの血でね!」ベキベキ

提督は、怒りで身体を震わせていた。腕を失った肩からは、その怒りを体現するかのように血が吹き出ていた。

レ級「次は、この腕の肉を食べさせてみるってのはどうかな? 如月ちゃんも食べたいって言ってるよォ?」

満面の笑みを浮かべるレ級。腕から肉の一部をちぎり取る。

提督の腕の肉片を如月の口元まで持っていこうとするレ級。
298 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/11/29(土) 23:33:26.14 ID:IORVghUa0
エディタの問題か知らないけどいつも改行が変になるなー。
今日はここまで。もうちょっと書きたいところだがたまには闇度の高い箇所で区切るのも良いだろう。
さてあと5レスなわけですが果たしてまともに終わるのか怪しくなってきてますね。
こんなギリギリのタイミングでぶっ込みまくりだしわりとマジで何やってんだ自分感半端ない。
いやでもなんとか終わる感じに持っていくアレは出来てるんだよ書けてないだけで! 書けてないんじゃ結局ダメじゃん! そして書けたところでそれ5レスでどうにかなるもんなのかという闇。
1766.36 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)