男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」

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410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 11:45:00.69 ID:kXmUj3BXO

グール【…………ッ……コホ……ァ"…】グラッ

< ビリビリッ…パチンッバチバチッ


男(……紫電を全方位に放つのか、『地を走る雷』って)スタッ

男(電圧とか感電率とかの法則は完全に無視、人間相手にこれをやったら……どう足掻いても感電死だな)

男(コイツ……さまようよろいの時とは本当に違う、今のコイツは序盤に出てきた終盤の敵みたいな理不尽な強さだ…!)


地獄の鎧【……シィィイ…】ギシッ…

地獄の鎧「……そろそろ降りてくるぞ、受け止めてやれ」

男「へ?」

< 「男……さぁぁぁぁあああああああん」

男「え」



主任「きゃぁあっ!」ドッ!

男「おぶっふぁあ!?」ドザァッ


男(主任……の桃尻が…………)ガクンッ

主任「や、やだ男さん!? 頭打ちましたか!? 大丈夫!?」


411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 11:55:23.39 ID:kXmUj3BXO


地獄の鎧「……」ザッ

グール【……ゥ、ウグッ……やはりグールでは駄目か】

地獄の鎧「途中から貴様ではない意志が表れていた、あれがその肉体の本来の持ち主だな」

グール【如何にも……俺は不完全な依り代を用いても力が減少しない術を見つけたのだ】

グール【力の弱い個体を媒介に、それ以上の個体を顕現させる事で種族的弱体化を防ぐ……あのバンパイアでさえ俺には勝てなかったろう】

地獄の鎧「……通常の不完全な顕現とは違う、恐らく精神体の貴様を通して『そちらの世界』でも無事では済むまい」

グール【暫くは顕現出来ないだろうな……だが、覚えておけじごくのよろいよ】


グール【……あと一月もせぬうちに世界が『近づく』、そうなれば完全な依り代も用いて数々のモンスターが一斉にこちらへ来るだろう】

グール【よく考えろ……お前は何のために戦っているのか】シュゥゥウ……



< 【…………悪夢に勝てる者など居はしないのだ…………】




────────── ポワァ・・・ン……ッ



地獄の鎧「……」

地獄の鎧【シー……】ギシッ…


412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 12:10:51.26 ID:kXmUj3BXO


腐った死体T【ォ"ォ"オ"オ"……】ピタッ

腐った死体U【……ォ"…オ"……】ユラ…ユラ…


男「くさったしたい達の動きが遅くなって来た?」

主任「やっぱりあのボスを倒したからですかね…?」

男「分からないけど、倒すなら今かもっすね」スタスタ…


< カランッ


男「……」

男(刃を立てられてない…か、もしかして俺……剣の振りとか間違ってたのかな)チャキッ

ベホマスライム【ホヨヨ…?】

男「いや、なんでもない」



男「……ん?」

ベホマスライム【ホヨヨ…♪】フワフワ

男「うぉわぁ!? ベホマスライム!?」

主任(やっぱりホイミスライムシリーズ可愛いなぁ…)

413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 13:05:43.57 ID:yDnxyr2tO
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 13:14:46.09 ID:6agFoN+n0
悪夢ってもしかしてダークドレアム?
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 14:40:53.93 ID:kXmUj3BXO

地獄の鎧「よくぞ戻った我が右腕」

ベホマスライム【ホヨヨ】コクン

地獄の鎧「此度の現界はこちら側で死ねば死ぬ、完全な敵地遠征に近い」

地獄の鎧「覚悟はいいな」

ベホマスライム【ホヨヨ…!】ムキッ!

地獄の鎧「うむ、それでこそだ」


ベホマスライム【ホヨヨ…ホヨ……】

地獄の鎧「何?……そうか、わかった」


男(あの時のホイミスライムも実はベホマスライムって……)


地獄の鎧「人間、ここを早急に離脱する」

男「ああ、あれだけ暴れてたら警察も来るだろうしな」

地獄の鎧「ケーサツ? まぁいい、だが近くの『指揮官』級が集まる危険性がある」

地獄の鎧「そしてそれだけではない、我が右腕が傷ついた人間を保護したらしくてな」

男「モンスターにやられた怪我人か」

地獄の鎧「人間にやられたそうだ、まぁ行けば分かる」ギシッ…


男(……あー、なんだこれ)

男(いつの間にか流れでさまようよろい……じゃねぇや、じごくのよろいと一緒に戦って、一緒に歩いちまってる)

男(もしかして……ゲームや漫画の勇者や主人公達はこんな感じなのかもしれない)


男(余裕がないからこそ、こうなるのかもな……)


416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 16:29:09.41 ID:4TK53dVqO
おつおつ
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 17:40:03.26 ID:lsot57EHO
まさかの続き来てた

ホント面白いよこれ、続き期待してる
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 17:43:01.97 ID:Y/FXw58Ko
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 18:02:31.09 ID:y06T67yto



女「……」すぅ…すぅ…


男「女……さん?」

主任「大変っ! 血が……!」


ベホマスライム【ホヨヨ…】

地獄の鎧「既に回復しているそうだ」


男「そんな……何故女さんがこんな事に……」

主任「私達はモンスターと戦っていましたから、そればかりは仕方ないと思います……それにしてもこの出血量は、本当に何が起きたのか」

男(……俺のせいだよな)

男(人間にやられたって言ってた、それってつまり女さんが言うストーカーに殺されかけたんじゃないのか?)

男「ぁぁ……俺、なんてこと……っ」


地獄の鎧「後にしろ、今はその人間も連れて離脱する事を考えろ」

ベホマスライム【ホヨヨ…】

地獄の鎧「うむ、そうだな、何処か落ち着いて話せる場所を知らぬか? 家屋内ならば良いのだが」



主任「……男さん」

男「………」

男「俺の家に行こう」


420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 18:57:53.08 ID:y06T67yto


【自宅】



地獄の鎧「ヌゥ、狭いな」ギシッ…

ベホマスライム【ホヨヨヨ】フワフワ


男「そりゃー、180越えの鎧甲冑のフル武装なんて一般家庭に住むなんて想定されないしな 」

主任「着替えてきました、あと男さん? シャワーが出たままになってましたよ」

男「あれ? 俺、朝以降は入ってないんだけどな……分かった」

主任「女さんは私が借りてる寝室で寝てます」

男「ん、りょーかい」



男「………それじゃ、そろそろ話して貰うぞ」チャキッ

主任「………」スッ



地獄の鎧「フ、いつ戦闘になっても良いように臨戦態勢か……おかしな奴等だ」

ベホマスライム【ホヨヨ…】プークスクスクス


男「何がおかしい」


地獄の鎧「我等がこの家屋に入れた時点で、敵意が無いという事なのだ」


421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 19:09:16.06 ID:jkn+/i9Wo
招かれないと入れない的な?
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/11/03(火) 19:12:22.48 ID:0rDncYME0
あれだろ、仲間モンスターのゴーレムとかすごい巨体だけど平然と民家に入れるとかそういうやつ
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 19:15:44.79 ID:y06T67yto

男「敵意が無いって……俺達が?」

地獄の鎧「『モンスターの』、だ」

主任「それって……」


地獄の鎧「いわば『仲間』という事だ、今の我々は貴様のな」

ベホマスライム【ホヨヨ…!】フンスッ


男「……」チラッ

主任「……」コクン

男(ある程度の警戒は続けながら、今は静かに話を聞くか)


地獄の鎧「では何処から話すべきか………やはりまずは今、こちら側で起きている事からにするか」

地獄の鎧「お前達の分かる事から話していった方が早かろう」

男「ああ」

地獄の鎧「そうだな……今、こちら側で起きているであろう混乱、それは私達モンスターの侵攻によるものだ」

424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 19:36:02.97 ID:lsot57EHO
遂に事態の全貌がみえてくるか


シャワーが嫌な予感しかしない
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 20:11:24.05 ID:y06T67yto

地獄の鎧「事の全ての始まりは四年前、我等の世界に一つの門が現れたのだ」

地獄の鎧「それは黒い、煙の様にも、闇そのものにも見える不可思議な渦……」

地獄の鎧「そこを潜ると、ランダムでこちら側へ顕現する事が出来るのだ」


男「……旅の扉か?」

地獄の鎧「やはり面白い男だな、何故それを知っているのか理解できんが……違う」

地獄の鎧「我等モンスター、そして『アレフガルド』『ムーンブルク』等といった地下世界の者は皆……『衣の残滓』と呼んでいる」

男「衣……?」

地獄の鎧「全ての魔物の王、魔王の纏っていた衣だ」

男(……!)ピクッ

主任「魔王……やっぱりいるんですね」

男「その魔王って……」

地獄の鎧「『魔界の大賢者』にして、『全てを滅ぼす者』……魔王をも統べる真の王」

地獄の鎧「………大魔王・ゾーマ様だ………」



男(………………………)

男(本物の……大魔王ゾーマが、現実にいるってのか……)


426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 20:37:18.68 ID:y06T67yto

━━━━━━━━ 【予兆】



< ザッ

「……RPGでも撃ち合ったのか、この惨状は」

機動隊員A「三佐殿! 付近の住民の聴取終わりました!」ザッ

三佐「ああ、どうだった」

機動隊員A「男女が黒い西洋鎧姿の男と並び、『ホテル事件』の時みたいに暴れていた……と」

機動隊員A「それと、この現場から少し離れた路上では銃声がしたという情報もあります、同時に薬莢らしき物も見つかり、現在鑑識に回しています」

三佐「……死人は」

機動隊員A「奇妙な話ですが0……血痕らしい血痕も発見されていません」

三佐「だぁー……滅茶苦茶だな世の中、深夜に爆発騒動に銃声が当たり前とかどこの戦地だよここは日本だぞバァーロォー」

機動隊員A「うんなこと言われても……」


三佐「とりあえず異常無し、陸自に指示を仰いでから移動!」

三佐「『聖水』を付近に撒いてから、修繕業者を手配……だな」

機動隊員A「ハッ」


< 【シィィイ……】ガシャッ






三佐「『ピオリム』ッ!」キィン!   < キィンッ!
機動隊員A「『スクルト』ッ!」キィン!
< ババッ!!
────────── パララララララッッ!!




さまよう鎧【ッ…!? ッッ……〜〜ッ!?】ガガガガッ!! ゴシャァアッ!!

< ポワァ・・・ンッ



427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/03(火) 21:01:17.59 ID:y06T67yto

三佐「……今の何のモンスターだった?」カシャッ

機動隊員A「ちゃんと見て下さいよ!? 一般人だったらどうするんですか! ……『さまようよろい』ですよ」カシャッ

三佐「いやいや、君も気づいてるだろ? モンスターと戦闘になる瞬間に……こう、何だ? 空気が変わってるだろ」

機動隊員A「……三佐殿もそうですか」

三佐「ニュータイプとか、レベルが高いからとかとは違うねこれは」

三佐「多分そういう存在なんじゃねえかな、もしくは世界がそういう風に変わってきてるとかな」

機動隊員A「怖いこと言わんで下さいよ……」

三佐「怖がろうぜ、んでもって慣れろ、国民を守るだけじゃなく『見ることの出来ない仲間』を助けられる様にもな」


< ザザッ…「三佐さん! 応答願います! 防衛省から緊急の連絡が!」


三佐「!」

< カチャッ

三佐「こちら三佐、モンスター一体と交戦し撃破した」

< 「至急、都内の○○公園に向かって下さい! 他の機動隊や陸自の小隊も向かっています!」

三佐「何があったんだ」

< 「分かりません! 黒い……高さ約15mに半径30mにドーム状の何かが出現したんです!」

< 「おまけに第一発見者の近隣住民が通報した後に消息不明、向かった警官三名が遺体で発見されています!」

< 「この警官三名は『聖水』を摂取済みです! 各部隊が揃った後に緊急避難警報を出す予定です!」


機動隊員A「……三佐」

三佐「行くぞ、他の隊員に伝えてここを撤収……目的地へ向かう」




三佐(……今日は夜になってからやけに湿った空気だ……気味が悪い)



428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/04(水) 00:22:45.97 ID:JNY9qhgT0
乙乙
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/04(水) 03:46:39.28 ID:E3Oxm2mxO
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/04(水) 08:20:09.08 ID:cI0TN9lOo


・・・【男の自宅】



地獄の鎧「……最初は誰もそこへ近づこうとはしなかった、不気味なその渦を見た誰もが怯えていたのだ」

地獄の鎧「だがしかし、僅か数日後に『声』が聴こえてきた」

地獄の鎧「『声』は全ての生物に聴こえたらしい、まるで頭の中に何者かが居るようにな」


主任「その声は何と…?」


地獄の鎧「……」

地獄の鎧「『声』は自らを大魔王ゾーマと名乗った 」

地獄の鎧「『再びこの世界に蘇る時、二つの世界を悪夢で包んでやろう』」

地獄の鎧「『逃げられる者はいない、生き残れる者はいない』」

地獄の鎧「『我は破滅と殺戮の神となり蘇るのだ』、そう言っていた」

地獄の鎧「以来、世界は混乱した」

地獄の鎧「人間達は我等が王の復活の原因を探し、モンスターはどうすればいいのかを模索した 」


地獄の鎧「そんな時に現れたのが、今のこちら側へ侵攻している『魔王軍』のトップ……エビルマージという魔導士だったのだ」

431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/04(水) 23:03:15.91 ID:cI0TN9lOo

主任「エビルマージ……!」ギリッ


地獄の鎧「どうやら初めて聞く名では無いようだな、なら話が早い」

男(大魔王ゾーマにエビルマージ、まさかキングヒドラとかバラモスまで出て来ないだろうな……)

男(それに……今の話、何か引っ掛かる)

男(あのゾーマが自分を『大魔王』って名乗ったのか? リメイク版ならともかく……自分を大魔王って名乗るもんか…?)


地獄の鎧「エビルマージはゾーマ様から受けた言葉を我等モンスターに伝える役目を与えられたと、そう言った」

地獄の鎧「新生魔王軍としてエビルマージを筆頭に八体の魔将……『ゾーマ八魔将』と共に、我等は知能やレベルの高いモンスターを中心に構成された」

地獄の鎧「……そして数日もしないうちに世界各地に出現した渦を使い、多くのモンスターがこちら側へ送り込まれたのだ」

地獄の鎧「当時は侵攻よりも『調査』に近く、私も戸惑いながら入った物だ」

地獄の鎧「時間をかけ、我等は渦の仕組みを解き明かし……こちら側の文化を知るために人間に擬態できるモンスターを通して、徐々に水面下から根を伸ばしていった」


男「………」

主任「……」


地獄の鎧「私が貴様に敗北して元の世界に戻されるまではこの戦争に勝ったと確信していたのだ」

地獄の鎧「お前達の周囲は既にモンスターが隠れ潜み、今も各地域を私や先程戦ったバンパイア達の様な『指揮官』が制圧しようとしている」

地獄の鎧「今にして人間の側に付けば分かるが、もう段階としては人間は遅いのだ……ここからの形勢逆転は奇跡に等しい」


432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/05(木) 02:08:28.35 ID:aMJaS4avO
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/05(木) 03:39:30.33 ID:1VsrHuOA0
乙乙
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/05(木) 09:55:43.62 ID:9mP4WW7AO

男「………」

男「何故、俺達にモンスターは見えない? なのに何故、人間にモンスターは危害を加えられる?」


地獄の鎧「何度も口に出していた『依り代』と、ここが完全な別世界なのが関係している」

地獄の鎧「まず、こちら側の人間に我等を見る事が出来ないのは元々『存在しない者』だからだ」

地獄の鎧「空想の存在であり、こちらの法則により生み出された訳でもない」

地獄の鎧「無いものを見る事が出来ないのは当たり前だろう? 我等は『まだ』そういう存在なのだ」


主任「まだ…? それってまるでこの先見えるようになるみたいな……」

男「見えるようになる、そうなんだろ? じごくのよろい」


地獄の鎧「……」コクン

地獄の鎧「ここ数ヶ月で人間と接触が可能になった時から、触れられる理由となる」

地獄の鎧「約三ヶ月前を境に、こちら側へ改めて来たモンスター達が次々とこちら側の物や人間に触れられる様になった」


435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/05(木) 18:31:14.71 ID:1VsrHuOA0
乙乙
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/05(木) 22:21:46.37 ID:aMJaS4avO
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/06(金) 09:23:57.70 ID:a0PnzMeDO

男「……は?」

男「何だよそれ、本当につい最近じゃないか……たった三ヶ月で俺達の世界に根を張り巡らせたってのか?」


地獄の鎧「否、そうではない」

地獄の鎧「モンスターという意味ではそうなるが、こちら側の世界で我等が知り得た事は多くある、しかしそれら全てを説明できる訳ではない」

地獄の鎧「話が戻るが……要は、『モンスターの姿』ではこちら側の世界にほぼ干渉出来なかったのだ」

地獄の鎧「そこで擬態が可能な……つまり人間の姿を維持できるモンスターをこちら側に送った……結果は成功、人間社会に溶け込む事ならば可能だった」


地獄の鎧「我等は元からこの世界に触れられた訳ではなかった、モンスターの姿をしている限りな」


地獄の鎧「……それが三ヶ月より以前の話だ、突然として変化が起きたのだ」

地獄の鎧「改めてこちら側に来たモンスターの多くがモンスターの姿を保ったままで、この世界に干渉出来るようになった」

地獄の鎧「一番の変化は……呪文の行使、人間に見られる事なく使える事で我等の世界よりも、非常に有効に使えた」

地獄の鎧「………こちらの存在に勘付いた者を抹殺するのにも、な」


男(やっぱりか)

主任「じゃあ……貴方達にも分からないんですね、モンスターが触れられる様になった原因は」


地獄の鎧「分からぬ」

地獄の鎧「何がきっかけで変化が起きたのか、見当も付かないと八魔将の連中も言っていた」

地獄の鎧「だが依り代が僅かに関係しているかもしれないと、そう言ったのがエビルマージだ」



438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/06(金) 13:49:28.75 ID:kAbTjIOR0
乙乙
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/07(土) 22:10:42.99 ID:nLlJifW9o
う〜む、原因の方は取り敢えず棚上げするしかなさそう
それよりも問題は敵の強さだよなぁ
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/08(日) 09:29:24.69 ID:hXRsNBEbO

地獄の鎧「最初は一定量の魔力を依り代にしていたがな」

地獄の鎧「それ以外に代わりの何かを代用してはどうか、エビルマージのその言葉を基に我等は様々なモノを依り代に使った」

地獄の鎧「結果、依り代として適しているのは二種類だと分かったのだ」


地獄の鎧「一つは、私が敗北して貴様が手に入れた鋼の剣……」

男「あれか」

地獄の鎧「あのように、そのモンスターを象徴するアイテムを依り代に使う事で顕現出来る」

地獄の鎧「が、これは後に不完全な依り代と呼ばれるのだ」

地獄の鎧「完全な顕現を実現させる物……それが今まで変化の無かったこちら側と、我等モンスターの関係を一変させるだろう」


男「俺達の世界にあるゴールド、つまり金だよな? その……完全な召喚みたいなのになると、どうなるんだ」


地獄の鎧「今、こちら側で起きている事件は殆どが小規模なものだろう?」

地獄の鎧「スライムか下位のモンスターに襲われた村人が怪我をした、老人が歩けなくなったとかな」

男「……死人だって出てるんだぞ」

主任「私のいたマンションだけで何百人の人が殺されたのか……!」ガタッ

地獄の鎧「だとすれば想像しやすかろう、完全な依り代を用いて全モンスターがこちら側へ来た場合……」


地獄の鎧「その被害、そしてモンスター個々の能力は十倍以上になるのだ」



441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/08(日) 10:02:18.10 ID:hXRsNBEbO

男「じ、十倍!? スライムとかもか……!?」

地獄の鎧「そのスライムすら、元々は上位の種だった可能性がある」

地獄の鎧「我等は『軍』なのだ、一匹とて『野生』のモンスターなど居ないのだぞ?」

地獄の鎧「寄せ集めとはいえ、連携が行える程度の知能と力を持ったモンスターが約三十万……そしてそれらモンスターが従える下位のモンスターの数が総勢千二百万……」

地獄の鎧「下位とはいえそのレベルは野生のそれとは比べ物にならん、こちら側の世界にいる人間ならば一匹で十人は殺せる」

地獄の鎧「………だが、これまでは不完全な顕現で一定のレベルのモンスターしか来れず、更に力も十分の一以下となっていたのだ」


地獄の鎧「私がそうだった様に……な」



男「………」

男(三十万に……、千二百万? 12000000………?)

男(いや、考えてみれば世界中に侵攻しているとすればその数は少ない……のか?)

男(……一つの国に数十万のモンスターが……? 少なくない、じごくのよろいみたいな化け物が一体いるだけで大惨事だぞ……!!)


442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/08(日) 20:19:41.29 ID:hXRsNBEbO

主任「……あの、いいですか?」

地獄の鎧「なんだ」

主任「貴方達がこちらの世界に侵攻しているのは分かったんです……けど、何のために…?」

地獄の鎧「何のためかだと?」

地獄の鎧「フム……」チラ…


ベホマスライム【ホヨヨ…】


地獄の鎧「……表向きはエビルマージ達八魔将をトップとした、魔族の支配下に置くつもりらしい」

地獄の鎧「だが、訳が分からんのだ……」

主任「わけがわからない? 何故? 訳も分からないままに貴方達は私達を殺して傷つけて侵略をしているの?」


地獄の鎧「…………」

地獄の鎧「エビルマージからの指示がバラバラなのだ、ある地ではそこの人間を虐殺せよと命じ……ある国ではトップの人間に成り代われと命じる」

地獄の鎧「そしてこの国……『ニホン』だったか、ここでは各地域を制圧した上でいつでも人間を殺せるようにと命じられている」

地獄の鎧「……よく、分からんのだ」

地獄の鎧「まるで人間を痛め付ける事を目的としているかのように動かされている」

地獄の鎧「私はそう感じたのだ」

ベホマスライム【ホヨヨ!】

地獄の鎧「すまんお前もだったな」


主任「……」

443 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 09:45:43.90 ID:CmgkfT7SO



─────【困ったことになりました】─────


─────【脳内の書き貯めが落ち着かない為、地獄の鎧の説明回で何を書けば良いのか思い付かなくなったのです】─────


─────【よって、当スレは安価モノではないのですが進行速度上昇のために緊急措置を取ります】─────




男(………何か聞きたいことがあるような気がする)

主任(………)



>>450までで地獄の鎧に聞きたい事を自由に書き込んで下さい。
ただし、神目線による考察からのメタな質問は遠慮して頂けると有り難いです。
現時点で男や主任の知り得る情報から思い付く、或いは『ゲーム』を元にした作品内メタな質問をするのは構いません。

444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 09:56:21.97 ID:eK+1bIJFo
DQ世界に勇者的なやつ居ないの
居たとして、依代に宿る前の魔物向こうで倒して貰えないの
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 12:18:20.35 ID:TRVrJPF5O
結局のところ地獄の鎧の目的がいまいちわからん
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 13:11:54.44 ID:YxUChwEAO
裏ステージの敵の有無。
こいつら居たらまず勝ち目無い。
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 13:31:43.57 ID:Jmah2iAB0
ワイトキングとの関係性について
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 14:21:59.90 ID:8eWADvgfO
向こうの世界の勢力均衡と人間について
自分が、効率的に強くなるための方法
強力な武器をくれないかとの要望
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 14:48:19.17 ID:YJR5d1IDO
ルビスについて
あとこちらの教会や聖水について
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 14:48:32.31 ID:O6Y1rtNQO
そもそも男や主任はこっちの世界の勇者になるのか
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 18:03:47.60 ID:nXu7Dq35o
男のレベルううううううう
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 18:39:49.48 ID:QLYD1+ivo
むこうと言ってるけど作品ごとの世界がある多重世界なのかな? 全部一緒なのかな?
かま掛けついでに他の作品のラスボスの名前を出してみる(シドーとか)
453 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:18:26.30 ID:8+bm6nhbO

>>444

地獄の鎧「今更驚きはせんが、その『ドラクエ』とは何だ」

男「あー……」

男(一応それは伏せとくか?)

地獄の鎧「まぁいい……だが、確かに勇者はいる」

地獄の鎧「我等モンスターにその勇者一族の名を知らぬ者はいない、奴等は本物の化け物だからな」

男「……ロトなのか?」

地獄の鎧「!……そうだ、ロトの一族……今は三つに別れているがな」

地獄の鎧「そして貴様が言っていた事だがな、今現在の人間側の事は私には分からんのだ、勇者達が来ているのかすらな」

地獄の鎧「時折、モンスター達の間でそれらしき姿を見た者もいるが……我等の方が探している程だ、連絡の取りようも無い」


男「そうか……」

地獄の鎧「ワイトキングや八魔将ならば知っているかもしれないが、私は末端のモンスターでありただの『指揮官』だったからな」

>>447

男「ワイトキングってあのグール……だよな? 何者なんだ、お前の知り合いなのか」

地獄の鎧「奴は私の父、『しにがみのきし』の主だったモンスターだ」

地獄の鎧「だが直ぐに私の父は『竜王』と呼ばれている魔王の配下となり、私だけワイトキングの配下として残った」

地獄の鎧「数百年支えていたが……此度の戦争で主従関係は消えた、今の奴は偽の王の配下であり私の敵だ」

男「……ワイトキングに勝てるのか?」

地獄の鎧「無理だ」

男「え」

主任「えっ」

454 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:18:56.12 ID:8+bm6nhbO

>>445

主任「……結局、ここまでベラベラと話続けている貴方は何が目的なんですか?」


地獄の鎧「我等が真の王の命じた通りに、人間達の味方をしに来た」


主任「ずっと気になってたんですが、やっぱり真の王……つまり、貴方達が味方になった原因は本物の『大魔王ゾーマ』が命令した……という事ですか」

地獄の鎧「そうだ」

男「会ったのか」

地獄の鎧「違う、貴様に敗北して元の世界に送られている最中に声が聞こえてきたのだ」

男「マジか……って、それじゃゾーマじゃねえかもしれないだろがそれ」

地獄の鎧「かもしれぬ」

男「おいおい……」

地獄の鎧「だがベホマスライムも聞こえていた、そしてなによりも自然とその声がゾーマ様の物だと理解した事が根拠だ」

地獄の鎧「理屈や感覚は説明できぬ、だがしかし……あれは確かにゾーマ様だった」

男「……」


>>449

男「精霊ルビスが存在するんだよな? 何か反応とか、人間に救済的な何か……無いのか?」

地獄の鎧「存在する、だが大昔にゾーマ様が封印したのをロトの勇者が救った事しか知らぬ」

地獄の鎧「伝説でしか知らないが、未だに精霊ルビスの信仰は続いている上……効果があるのを見ると、やはりまだ存在しているのだろうな」

男「じゃあ……!」

地獄の鎧「だがこの戦争に精霊ルビスが介入、或いはそれらしい力を見せた事は報告されていない」

男「………そう……か」


455 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:19:22.70 ID:8+bm6nhbO

地獄の鎧「こちらの教会や聖水に関しては我等モンスターも把握している」

地獄の鎧「問題なのはこちらの世界の建物はどれも特殊で分かり難い、しかも聖水の効果でうっかり教会の建物に近づけば体を焼かれる」

男「やっぱり聖水の効果あるんだな」

地獄の鎧「タチが悪いのは無尽蔵に用意できる所だな」


男(主任)ヒソヒソ

主任(はい?)ヒソヒソ

男(今度タンク一杯に聖水入れたトラックに乗ってモンスター轢いてみないっすか?)ヒソヒソ

主任(悪趣味ですよ)ヒソヒソ

男(……冗談です)ヒソヒソ

456 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:19:52.47 ID:8+bm6nhbO


>>448

地獄の鎧「勢力、か」

地獄の鎧「大昔はともかく、ここ数百年の中では『邪教団』というモンスターの集団が現れた位だな」

男「邪教……」

男(なんだっけか、んー……あ、ハーゴンか? え? いやでもさっきムーンブルクって言ってたもんな……あ?)

男(バズズとか、シドーとかいるのか!?)

地獄の鎧「ロトの一族を甘く見た者達だったがな、最期は信仰していた破壊の神と共に討ち倒されたそうだ」

男「……へ?」

主任(何だろう、高校時代……昼食の時に知らないゲームの話を目の前でされてる気分になってきた)


地獄の鎧「後は……他のモンスターの勢力を私も把握している訳ではないが、ロトの一族を恐れて世界を支配しようという輩はいないな」

地獄の鎧「人間達の間での勢力としては最強の魔法国家ムーンブルクと、アレフガルドの旧支配国家のラダトームだな」

地獄の鎧「我等の動向を知ってから連合軍を作ったらしいが、さてな……私の知る限りでは特に動きは無い」


地獄の鎧「世界のモンスターと人間の均衡を保っているのは、完全にロトの一族の存在があると言えるな」


地獄の鎧「人間については……フム」

男「何だよ」

地獄の鎧「うまく言えんが、こちらの世界に比べれば我等の世界の人間は温和な方だ」

男「そうなのか」

地獄の鎧「比較的……いや、そうだな、向こうの方が温和だ」

地獄の鎧「それと、効率的に強くなる方法についてだが」

男「ああ」

地獄の鎧「分からぬ」

男「何でですの……」

主任(ですの?)


地獄の鎧「人間の強くなる方法など、我等モンスターが知りたがると思うか?」

男「常識の範囲内でなら知ってるかと思ったんだよ」

地獄の鎧「ロトの一族は戦った数や感情一つで力が上がったりするが、後は鍛練や戦闘を積み重ねてレベルを上げるだけだな」

男(レベル、やっぱりあるんだな)


地獄の鎧「……ちなみに、強力な武器ならばこちらの世界の方が多いと思うがな」

男「ん、そうなのか?」


457 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:20:20.01 ID:8+bm6nhbO

地獄の鎧「報告にあるこちらの世界の一般的な武器、『銃』はそれ自体がメラミ級の威力を有したボウガンだそうだな」

男「えー……メラミ? メラも結構強いと思うんだが」

地獄の鎧「銃から放たれる金属の粒は殆どのモンスターを怯ませる、しかも粒が人間の指ほど大きければ上位の種であるモンスターすら致命傷を負うのだ」

地獄の鎧「手の届かない位置から、姿や気配すら察知できぬ距離で撃たれては私ですらどうする事も出来ん」


男「……指って、小指の第一間接まで位か?」スッ

地獄の鎧「人差し指だ」

男「その口径の銃撃で……致命傷?」

地獄の鎧「ああ、恐ろしい事にな」

男「……どっちがだ」ボソッ

主任(??)


地獄の鎧「故に、私から渡せる武器など精々が貴様にやった鋼の剣だな」

男「分かった」

458 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:20:47.67 ID:8+bm6nhbO

>>446

地獄の鎧「裏…?」

男「あー、忘れてた……何でもない」

男(こいつとの会話は現実離れし過ぎてこっちがおかしくなってくる……)


男「例えば……『しんりゅう』ってモンスターに聞き覚えは?」


地獄の鎧「知らぬ」

ベホマスライム【……】ピクッ

地獄の鎧「どうした我が右腕よ」

ベホマスライム【ホヨヨ…ホヨ】アセアセ


男「何と言ってるんだ?」

地獄の鎧「ベホマスライムの父が会った事があるそうだ」

男「ん"な"……ッ!?」

男(裏ダンのラスボスだぞ!? 嘘だろ、じゃあ上位の種って相当な化け物揃いじゃ……)


ベホマスライム【ホヨヨーン】

地獄の鎧「人間のエッチな本を貰ったらしい」


男「………」

男「何者だよスライム一族………」


地獄の鎧「貴様は何が知りたいのだ」

男「バラモスの名を持ったモンスターとかがわんさか居やしないかと、怖いんだよ……」

地獄の鎧「いるわけなかろう」

男「そ、そうなのか……」


ベホマスライム【……】

ベホマスライム【(彼の氷の洞窟にいたモンスター達は、私の父と当時の勇者様が全て倒したそうだけど……言う必要はないわね)】ホヨヨ…

459 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:21:23.45 ID:8+bm6nhbO

>>450(>>451込み)


地獄の鎧「貴様の様な勇者がいて堪るか」

男「そこまで言わんでも……」

地獄の鎧「そっちの女が普通なのだ、貴様は余りにも異常だ」

地獄の鎧「こちらの世界の事を知り過ぎている、まるで生ける伝説か何かの本の様だ」

男「あー……まぁ、な」

地獄の鎧「だけではない、貴様のレベルと強さが理解できん」

男「……?」

主任「私のレベルも分かるの…?」


地獄の鎧「貴様は『レベル14』、こちらの世界の人間でも相当な実力者だ」

主任「……そうなんですか…?」

地獄の鎧「だが男、貴様のレベルは……」

男「い、幾つなんだよ」

男(十回はレベル上がった筈だが……)














地獄の鎧「………『レベル0』だ」



男「Oh……」

主任「 」
460 : ◆3Jh764FmrU [saga]:2015/11/09(月) 22:21:57.10 ID:8+bm6nhbO

主任「ぜ、0って……1ですら無いんですか?」

地獄の鎧「うむ」

男「それって一般人と変わらないのか…?」

地獄の鎧「こちらの世界で活躍する『スポーツ戦士』とかいう奴等は総じてレベルが2か3なのだ、だが貴様は……一般人以下だ」

地獄の鎧「そもそもが0なんてレベルは有り得ぬのだ、となれば貴様が特殊か……もしくはこちらの世界の人間にはたまにいるのか、だ」

男「……」

地獄の鎧「故に面白い、初めて会った時に貴様が私の配下の『おおきづち』を倒したのを知った時は何の冗談かと思ったぞ」

男「……だろーな」

地獄の鎧「我等の世界の勇者一族には程遠いが、もしかすると貴様はこちらの世界の勇者だったりするかもしれんな」

主任「!」チラッ

男「ないない」


男(……俺なんかが勇者だったら主任の方が勇者だよ)


>>452

地獄の鎧「シドー……聞いたことがないと思うが……」

男「邪教団の信仰している神の名前なんだが」

地獄の鎧「ロトの勇者達が倒してしまったからな、名前が広まる前に途絶えたのかもしれん」

男(マジかよ)



461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/09(月) 22:29:30.61 ID:8+bm6nhbO


─────【如何でしたか】─────


─────【地獄の鎧に聞きたいことはもうありませんね?】─────



→ はい
いいえ



───── 【ある場合は書き込んで下さい、このレスから20分の間で書き込まれた事に地獄の鎧が答えます】 ─────


462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 22:35:01.59 ID:Ovw0Ck06O
八魔将ってどんなやつら?
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 22:36:45.63 ID:YxUChwEAO
ロトシリーズ以外のボスについて。
もしくは、強力な野生の魔物について。
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 22:42:59.78 ID:gTP7OVnAO
理屈はともかく今のじごくのよろいはフルパワーで顕現してるんだよな
不完全な依代と違って周りの一般人から気付かれやすくなったりするのかな?むしろ逆?
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 22:45:55.56 ID:W91LH/dco
ザオリクについて
466 :465 [sage]:2015/11/09(月) 22:59:22.28 ID:W91LH/dco
言葉足らずだったので付け加えさせてください
・そもそもザオリクが存在するのか
・人間や魔物で使えるものが存在するのか
・存在するならその効果も
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 23:16:11.79 ID:Q57gHCVCO
いろんな作品でよく話題に昇るけど、蘇生魔法は位置づけ謎なことが多いね
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/10(火) 11:14:52.56 ID:9zIf/ORRo
>>462

地獄の鎧「……八魔将のうち、私が見たことがあるのは三人だけだ」

地獄の鎧「一人は『エビルマージ』、大昔からゾーマ様に仕えている魔導士だ」

地獄の鎧「次に『グレイトドラゴン』、ドラゴン種のモンスターを束ねる竜だ」

男(マジかよ)

地獄の鎧「そして三人目が『キングヒドラ』……得体の知れない女だ、常に人間の姿をしたモンスt…

男「おいまてドラゴンそれドラゴンだよお前」ガタタッ

主任「ヒドラって言っているのになんで気づいてないんだろう」


地獄の鎧「お前達の方がモンスターを知っているのは何なのだ」


男「そのまま八魔将を言ってけこのお馬鹿鎧!!」

主任「グレイトドラゴンも知ってますしね……」


地獄の鎧「……釈然としないがまぁいい、海魔将『クラーゴン』、悪魔将『ヘルバトラー』、怪魔将『ガルゴル』、『魔王の使い』」

男(かなり知ってる……が、初めて聞くのが一人いる)

主任「……」

主任「クラーゴンがいますね」

男「ん、多分あのイカだろうなぁ」

主任「空母とかあれば瞬殺出来ませんか…?」


男「…かもね」


469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/10(火) 11:16:01.94 ID:9zIf/ORRo

地獄の鎧「八魔将がどの様なモンスターかは、会ったことのある三体だけでも分からん」

地獄の鎧「だがどのモンスターも恐ろしく強い、一体を除いてな」

男「八体目か」

地獄の鎧「名は『ボストロール』、大昔にゾーマ様の配下にいた『トロルキング』の子孫だ」

男(……サマンオサを侵略しようとしたのはそっちなのか、調べないと…ゲーム以外に何か近い物があるかもしれない)

男(しかし何だ、この違和感……何処か……法則性がある所を掻き乱してる様な)


地獄の鎧「ボストロールは力こそ上位の種を遥かに越えるが、スピードはそれほどでもない、私の二倍程度だ」

主任(化け物ですそれ)

地獄の鎧「何より奴は頭が悪いことで有名だ、スライムとの知恵比べに負けた事があるそうだしな」

地獄の鎧「他の八魔将に関しては、余り私も知らぬ」



>>463

男(……ロトシリーズ以外のモンスターはいる)

地獄の鎧「強力な野生のモンスターか……、比較的に力を持っているのはグールやシルバーデビル……後は稀に生まれる我が種の『アーマー系』だな」

地獄の鎧「『あくまのきし』や『キラーアーマー』、『しにがみのきし』は凄まじい力を有している」

地獄の鎧「私も同じ種ではあるが、自然に生まれたモンスターで上位の種は相当な強さを誇るのだ……何故かは分からないが」

470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/10(火) 11:16:56.87 ID:9zIf/ORRo

>>464


地獄の鎧「私やベホマスライムは『顕現していない』、依り代を使ってもいないのだ」

男「初耳だぞそれ、さっきまで完全な顕現してるみたいな事を言ってなかったか」

地獄の鎧「これから現れるモンスターの話をしたのだ、私の様に本来のスペックは数日前までの物とは比べ物にならぬとな」

主任「……顕現でないなら、何ですか」


地獄の鎧「ゾーマ様の声を聞いた後、我等は元の世界に何故か戻らずに本来の体でこちらの世界に居たのだ」

地獄の鎧「男、貴様に敗北したあの場所だ」


男「滅茶苦茶速攻で帰ってきてたのか……」

地獄の鎧「そうでもない、あれから数ヵ月経っている事から時間の流れがおかしい」

地獄の鎧「流石はゾーマ様といった所だ」

男「まさかいきなり俺を探しに来たのは、純粋に味方になれるような見知った人間を知らないからとかじゃないだろうな」

地獄の鎧「こちらの世界の人間には極力存在を知られぬ様に行動していた、特殊なレベルの事も考えれば貴様に協力するのが妥当だろう」

主任「……」コクン

男「そうなるのか……」

471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/10(火) 11:17:26.08 ID:9zIf/ORRo

>>465

地獄の鎧「蘇生魔法、ザオリクか」

男「あるのか!」

地獄の鎧「ゾーマ様が君臨されていた頃は存在していたが、随分昔にラダトームの王女が奇跡を起こす際に使用したのが最後だ」

地獄の鎧「現在では消失している」

男(やっぱりそこまで都合よくないか)

主任「ザオリクの効果はどんなものだったんですか?」


ベホマスライム【ホヨヨ】

地獄の鎧「奇跡の呪文と呼ばれていたザオリクは、あらゆる損傷も治癒させ再び蘇らせたそうだ」

ベホマスライム【…ホヨヨ】

地獄の鎧「それこそ塵芥と化してしまっても蘇生させられる程の奇跡を起こす……らしい」


主任「棺桶要らずですか」

男「ゲームよか高性能だったんだなぁ」


472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/10(火) 11:58:58.05 ID:9zIf/ORRo


─────【ありがとうございました、ご協力感謝します】─────



主任「……はぁ、何だか今夜は疲れてきちゃった」

男「俺もだよ」ハァ…

主任「今夜はもう寝ませんか?」

男「ああ、でも寝れるかって聞かれると……」


地獄の鎧「警戒してしまうならば我等は外へ出るぞ」ガシャッ

ベホマスライム【ホヨヨ-】フワフワ


主任「待って下さい」

地獄の鎧「なんだ」

主任「どうして、ゾーマに命令されただけなのにここまで話をしてくれたの?」

地獄の鎧「納得出来ぬか」

主任「正直」コクン

地獄の鎧「フム……ならいい事を教えよう」


地獄の鎧「我等の世界では仲間になった時点で敵ではなくなるのだ」


< ガシャッ…ガシャッ……ガチャッ…バタンッ


主任「……」

男「主任、安心出来ないなら俺が起きてても良いっすよ?」

主任「ううん平気です……ありがとう」スタスタ

473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 12:14:39.01 ID:rmu096xs0
久々に見たら結構進んでるな!
また楽しみにしてる!
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/10(火) 12:25:42.95 ID:9zIf/ORRo
━━━━━━━━ 【夢】



兄貴心配しすぎだよー     そりゃ心配だろ、船から体を乗り出すなよ
                        兄貴は泳げないもんね〜♪


お、おい! あの海面……何か黒い渦がっ
                    兄貴ぃっ!!
                        親父! 妹を!!
    母さんが落ちた!! 男は妹を頼む!
       ザバンッ!!

      波が……何だあれ!?大王烏賊か!?   お父さん! お母さん!


 うわぁあああ!! ぐっ、妹ぉおおおおおお!!


     兄貴っ……助け……て…………

      やめろ!! やめろぉ……ッ!!

   










     【【 全ての生ける者に悪夢を 】】


     【【さあ、お前の悪夢は何だ・・・!】】






   「返してくれ……俺の家族を……俺の妹を…………」






475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/10(火) 12:33:12.58 ID:9zIf/ORRo


男「…………ッ!!」パチッ…!

< 「起きた?」

男「はぁッ……はぁッ……ッ…」

男(今の夢は…? それに、誰だ……誰かが俺を抱き締めて………)


女「ゆっくり、ゆっくり深呼吸して……?」なでなで

男(女さん……!?)

女「体の力を抜いて、ゆっくり深く息を吸って……ゆっくり吐いて……」なでなで

男「…………すぅ……ハァ…」


女「ん、上出来」ぺしぺしっ

女「へへっ、オハヨーッス男くん!」


男「……」

男「え、えと……おはーっす」

476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 12:49:32.75 ID:4X8TDJ/UO
やっぱ悪夢っていったらあの魔王か裏ボス彷彿とさせるぜ
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 12:52:51.72 ID:GBQlSiaxO
> 地獄の鎧「我等の世界では仲間になった時点で敵ではなくなるのだ」

当たり前に聞こえそうだけどすごく大事なことだな
ある種の純粋性だ
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 18:45:25.60 ID:8Z8sBYZc0
乙乙
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 20:32:46.07 ID:tXjSUmRDO
スライム 大木槌
彷徨う鎧 ホイミスライム
アルミラージ 死神
エビルマージ ドラキー
アイアンナイト シルバーデビル
腐った死体 バンパイア
ベビーサタン ベホマスライム(元ベホマスライム)
地獄の鎧(元彷徨う鎧) グール

ここまで確認のあるモンスターだけでも結構な数が人間界に出没したな
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/11/10(火) 20:49:58.36 ID:unLli/8v0


個人的には夏の終わりごろの海岸に無数のしびれくらげが出没してたらいいなって思った。
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 21:22:15.99 ID:tXjSUmRDO
>>479
アカン、ベホマスライムそのままだったwwww
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/11(水) 04:10:45.59 ID:12W6gdfsO
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/11(水) 04:28:13.28 ID:/wUVnAITo
主任のマンションだけで数百人ってどんなマンションだよ
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/11(水) 07:48:26.96 ID:dI1I33pAO
アイアンナイトって出たか?モシャスナイトなら居た気がする。
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/11(水) 08:50:47.90 ID:s8sdsosJo


女「いやいや驚いちゃったよ私、目が覚めたら隣で主任寝てるんだもん」

男「い、色々と事情がありまして……」

女「それで主任さんの家かなーっと思ってたら別の部屋で男くん見つけるし」

男「ここは俺の家でして……」

女「まさかの男くんの家に何故か私と主任さんが寝ている状況に混乱しちゃうしー」

男「つ、連れ込んでたりはしないですからね…?」

女「……」ニタァ

男「……」ニ…ニコッ

女「交番へ駆け込まれたくなければ朝飯を作れー! さぁさぁ飯だぁ!」バンッバンッ

男「分かったから! 分かりましたから!」

486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/11(水) 10:00:28.89 ID:fkQa4m0L0
>>484
>>179のアイアンアント【俺の存在忘れないでぇぇええ〜!(泣】カサカサカサ!
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/11/11(水) 12:09:04.64 ID:KTbgNZJo0
それ言ったらシルバーデビルとベビーサタンはどこらへんで出てたんだよってなるけど
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/11(水) 17:56:58.10 ID:s8sdsosJo



主任「……それで起きたら男さんが朝食を」

男「ええ、まぁそんなとこっすね」

女「御馳走様でした、美味しかったよ」

女「さてと私は職場に連絡入れなきゃね」ゴソゴソ

男「え?」

女「当分、会社はお休みかなって思うのよねー」

主任「どうして?」


女「私、もう家から一人で会社行くのも、会社から家に帰るのも、怖くて出来ないからかな」


男(……あぁ)

女「ちょっとごめんね」p! prrrr! Prrrr!

男(俺のせいでこの人は死にかけたんだよな)

男(なのにさっきは……)


489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/11(水) 18:44:11.08 ID:VkUb1XecO
面白いな
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/11(水) 19:22:47.47 ID:s8sdsosJo

< P!

女「……さてと、後は携帯の電源落として放置だね!」

女「主任さん」

主任「何か?」

女「男くんと二人にして貰っていいですか?」

主任「ええ、構いませんよ」

女「あはは、すいません」


男(……)


< スタスタ……ガチャッ…


女「……ふぅ」

女「とりあえず、何て言えば良いのかな」

男「……」

女「色々言いたい事もあったし、聞きたい事は山ほどあるし、爆発させたい気持ちもあるんだけどね」

女「男くんが隠してたのは『そういう事』だったんだね」

男「そういう事、とは…?」

491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/11(水) 20:45:21.27 ID:GgDfNTEfO
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/11(水) 22:32:31.44 ID:TIULi5rb0
おっとこれは・・・?
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/11/12(木) 01:09:10.82 ID:xlfwGA/V0
まさか男さんが主任さんを拉致監禁調教してたなんて(ただの同棲です)
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/12(木) 01:19:27.57 ID:DwqFjf8uO

女「まさか男くんが主任さんを拉致監禁調教してたなんて」

男「ヘァッ!?」

女「……ふふ、じょーだん」

男「ただの同棲です……ホントに、いや同棲というか、ど…同棲です」

女「なにいつまで動揺してるのよ君……」


女「言わない」

女「男くんが隠してる事を言わないなら、私は言わないよ」

男「……」

女「とりあえずはね?」

男「とりあえず?」

女「君が明かしてくれたら私も君に色々明かしてあげようと思います」くすっ


男「……」

495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/12(木) 07:51:24.44 ID:sMXqJPW3O
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/12(木) 10:36:55.76 ID:dNJ6JDOe0
ヘァッ!?
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/12(木) 13:32:24.24 ID:ReZDYUn1O
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/12(木) 15:54:25.65 ID:76y6HB+BO

主任(……そういえば男さんと女さんは同期だったね)

主任(やっぱり何やかんや付き合ってるのかなぁ、私邪魔してないといいけれど)

主任(あの二人が入社してきた年は大変だったなぁ、うちの会社の貿易船が航行中に事故で沈んだり……台風が三つ直撃したり……)

主任(四年前のあの日、新人歓迎会の時は皆会社で寝泊まりしたくらいだし)

主任(……あれ、そういえば男さん達はあの歓迎会にいたっけ)

主任(あの頃は特に面識も無かったしなぁ)



< ブルルル……! カタンッ……キキッガチャッ



主任(……? ハーレーかな、良いバイク……って、乗ってたのお爺さん!?)


老人…?「すみませんな、そちらの住居が『男』って人の家かね」スタスタ


主任「はい、そうですが…?」

老人…?「多分そちらに僕の孫娘が来てるみたいでしてな、『女』というのですがの」

主任「……女さんのお祖父様ですか?」

女祖父「そうですよ」


499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/12(木) 19:49:27.18 ID:76y6HB+BO

< ガチャッ

男「!」


女祖父「お邪魔しますよぃっと、すいませんね」

女「おじいちゃん!」

女祖父「おぉー、大丈夫かよお前さん」

女「良かったおじいちゃん来てくれて……」

女祖父「朝っぱらから心配させる電話かけんじゃないよこの子ァ」

女祖父「んで君が男さんなぁ、悪かったねこの子が迷惑かけたみたいで」

男「いや、そんなことは……」


男(デケェ)

男(190はあるだろこの爺さん、こえぇ……)


500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/13(金) 01:03:07.45 ID:3mVGWIHvo
(女さん、会社にしか電話して無いのに……ひょっとしてこの爺さん社長で、女さんは社長令嬢だったりとか?)
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/13(金) 01:24:54.81 ID:JrXPQ6WXO
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/13(金) 06:33:53.95 ID:y4IDHsAoo
爺さんの武器はハンマーかな斧かな
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/13(金) 12:41:08.00 ID:NIT8hO/uo

男「いつの間にご家族に連絡を?」

女「さっき君が朝食を作ってる間に電話したの」

女祖父「いきなり電話かけてきて『迎えにきて』とはなぁ……二十六にもなる大人が子供みたいに」

女「色々あったの」

男「……」

女祖父「とりあえず帰るぞ、僕は午後から若いのの面倒見なきゃならんし」

女祖父「外にバイク停めてあるから出てな」

女「うん」


女「またね、男くん」

男「え、あぁ……」

男「……今朝はありがとう」

女「気にしないで…♪」


504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/13(金) 13:03:55.12 ID:NIT8hO/uo

女祖父「……んで、ちょっと良いかね男さん」

男「?」


< ガシッ!


男「ひぃぇ!?」ビクッ

女祖父「おーおー、良い筋肉付いてるね」モミモミ

女祖父「何か格闘技を?」モミモミ

男「うぉ、ふ、んぐぁ…ッ! いえ特には何も…グッ…!?」

男(いッッッてぇえええええええ!!!!)

男(嘘だろこの爺さん!? どんな握力してんだよぉおおおおおぐぁあああああああ!! ふぁあああああああ!!!??)


女祖父「何もやってないのにこの筋肉の付き方は……へー、凄いな」モミモミモミモミ

女祖父「良かったらウチに来ないかね、君なら色々教えても飲み込みが良さそうだ」パッ

男「は……はぃ…?」ゼェゼェ…

< カサッ

女祖父「これ、ウチの道場の案内ね」

女祖父「興味有ったら来てくれな」

男「……はい」


< ガチャッ……バタンッ


男(……道場…ね)

男(普通の人間の戦い方じゃぁな……)

505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/13(金) 18:10:44.09 ID:ysfOuUX2O

< ブルルンッ!ブルルンッ! ボボボボッ!!

< ブォォオオオオンッ


男「……女さんもとりあえずは帰ったし、俺等はどうしますかね」

主任「そうですね」

男「またあの二人来るなら待ってますかい?」

主任「その事なんですが、今日ここにまた来るんですか?」

男「えっ」

主任「えって……じごくのよろいは私達に配慮して出ていったけど、朝になったから戻るとも限らないと思うけど?」

男「あー……確かに」

主任「私が男さんの家に残ります、男さんは確か今日……携帯を取りに行く予定ですよね」

男「ですね、さらっとそれだけ済ましてきます」

主任「うん」

506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/13(金) 19:09:19.19 ID:1/Iva2OEO
久しぶりに見つけた
まだ続いてたのか良かった
とりあえずおつ
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 00:07:59.97 ID:3vxCflb+0
乙乙
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 00:28:21.93 ID:l4jxa1MNO
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 07:33:42.53 ID:Fj45lHJmO


男「一緒に購入した携帯が届くのは、俺の注文したカバーと共に来週ですか……」

店員…「そうなんです申し訳ございません、お客様のこちらのスマートフォンでしたら届いていまして」

男「やっぱり最近起きてるアレのせいですか」

店員…「詳しくは聞いていませんが、そうらしいです……怖い世の中になっちゃいましたねぇ」

男「お姉さんも気をつけた方が良いですよ、アレは人気の少ない道や夜に人を襲うから」

店員…「そうなんですよね、でも人の多い所に出ない分、私も助かってますけど」

男「……?」

店員…「どうかされましたか?」ニコッ

男「知ってるんですか、アレの対処法」

店員…「え? ……ぁ、ああっ! えと、ぁは、いえいえ……! ネットで最近、その、警視庁のHPでそんな注意書が貼られているみたいですよ?」


男「警視庁……」

男(気づかなかった、ニュースを見る限りじゃ警察は把握できてないとばかり……)

男(もしかして俺達が知らないだけで案外、警察もこの事態を理解していたりするのか…?)

男(分からねぇな……)

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