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スパイク「七煌宝珠?」
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100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/04(木) 12:26:28.04 ID:fSOXlB8Yo
スパイク「へっ、アンタ程度の敵を倒すにゃ丁度良いハンデってやつさ!!」
言葉こそ強気であったが、先程までの余裕はそこにはなかった。
ビーゾン「いつまでそんな減らず口が叩けるか、見ててやるよ!!」
ビーゾンは膝と腕を撃ち抜かれているとは言え、弾丸サイズの傷では出血量も多くない上、賞金首を殺さないようにというスパイクの銃撃は更に出血しにくいところを狙って撃ち抜いていた。
対してスパイクは右肩にナイフが突き刺さっており、もう少しで頚動脈に繋がる血管まで達しそうな程であった。
スパイク(確かにこのまま逃げ回ってたんじゃあ、その内俺が出血多量でぶっ倒れちまうぜ…どうするか…)
ビーゾンも持久戦に分があると踏んだのか、ナイフでの攻撃を浅くし、スパイクとの距離を一定に保つような牽制をし始めた。
スパイク「この程度でくたばる程軟な体じゃねぇぜ?」
スパイクははったりをかますが、傍から見ても先程より動きが鈍っているのは明白だった。
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/04(木) 12:28:42.84 ID:fSOXlB8Yo
ビーゾン「良いぜ、その挑発乗ってやる!!弱りきったテメェを殺してもスカッとしねぇからなぁ!!」
一気に決めに行くつもりなのか、ビーゾンはナイフを大きく振りかぶった。スパイクはそれに合わせるように、グイッと踏み込む。
ビーゾン「んなっ!?」
スパイク「確かに弱っちゃいるがテメェを捕まえるにゃ充分だ、ぜ!!」
ビーゾンに肉薄すると、ナイフを持っているほうの腕を掴み、捻り上げる。
流石に、その程度でナイフを取り落としはしないが、振り下ろすことも出来なくなる。
ビーゾン「て、っめぇまだこんな力が…ッ!!」
スパイクはそのまま頭突きをかます。後ろによろめいたビーゾンの腕を引っ張り、腹部に膝蹴りを入れる。
ビーゾン「ぐがっはぁ…ッ!!」
更に腕を離し、手の甲を蹴り上げることでナイフを吹っ飛ばす。
最後に回し蹴りがビーゾンの顔面に決まると、2,3m飛ばされて意識を失ったようだった。
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/04(木) 12:31:58.10 ID:fSOXlB8Yo
スパイク「こちとら朝から何も食ってねぇんだ。晩飯の為なら嫌でも頑張るさ」ドサッ
スパイクは力尽きたように倒れ込む。
スパイク「しっかし…空腹にこの傷でホントに倒れる寸前だったぜ…」
ジェット『…ザザ…い!!おい、スパイク!!無事なのか!?』
スパイク「まぁ、無事とは言えんが生きてはいるぜ…」
ジェット『それはいつものことだろうが。で、ビーゾン達は捕まえたのか?』
スパイク「あぁ、今俺の横でお寝んね中さ」
ジェット『久々の賞金だな』
スパイク「そーだな…だから、ジェットさんよぉ、美味いもん作ってくれよ?」
ジェット『無事そいつ等を換金したら、な』
スパイク「もう海鼠は懲り懲りだぜ…」ピッ
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/04(木) 12:34:52.33 ID:fSOXlB8Yo
―ビバップ号―
クード「す、スパイク!?どーしたんだよそのナイフ…!!」
レン「コスプレ…?」
スパイク「だとしたら斬新過ぎるだろっ!!」
フェイ「あらやだ、ドMにでも目覚めちゃった?相手してあげても良いわよ?」
スパイク「るせー!!ほっとけ」
ジェット「それくらいにしとけ。今回はスパイクの手柄が大きいんだからな」
クード「あ、ジェット!!そんで賞金は!?」
ジェット「あぁ、この通り」
フェイ「で?あたしの取り分は?」
スパイク「なぁに言ってやがる。今回は寧ろ邪魔してたろ、お前!!」
フェイ「何よ!?クーとレンを助ける為の作戦立てたのあたしでしょ!?」
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/04(木) 12:35:48.32 ID:fSOXlB8Yo
スパイク「けっ、よく言うぜ。お前が邪魔しなけりゃそもそもピンチにもなってなかったっつーの」
クード「っつーか俺たち別にピンチとかじゃなかったし!!なぁ、レン?」
レン「クー、あと少しでぺちゃんこだった…」
クード「うっ…そ、そうだったかぁ〜?」
スパイク「あ、そうだ!!お前らの最後の大技の所為で俺のソードフィッシュボコボコになったんだからな!?」
ジェット「あんまり騒ぐと傷に響くぞ?治療するから取り敢えずそのナイフ抜け」
スパイク「へーへー」
レン「やっぱり、ジェットは…お母さんみたい」
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/04(木) 12:42:06.68 ID:fSOXlB8Yo
取り敢えず今回はここまでです。
今までより1レスの文章を減らしてみたんですがいかがでしょう?
あまり長文だと読みにくいかなという純粋な思いと、レス数水増ししたいなという邪な思いから
の試みですが…不評なら止めます。
次回からはヴォル君とチルルが登場予定です!
投下予定は未定なので…少なくとも落ちないようにはします。
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/04(木) 12:54:53.44 ID:fSOXlB8Yo
次回予告というかおまけ
玉翠「アナタには次にこれを捕まえて欲しいデショ」
ヴォルクス「レヴェリーメザーランス…成る程、了解した」
玉翠「ただ、レヴェリーメザーランスは七煌宝珠だから気を付けるデショ」
チルル「そんなの、あたしとヴォル君なら余裕なのヨ!!」
ヴォルクス「黙っていろ。お前はただ俺に使われていればいい」ギロッ
チルル「ご、ごめんなさいなのヨ…」
ヴォルクス「狩猟の福音は鳴った。どんな相手だろうと全力で狩るだけだ」
〜〜〜〜
クード「んで?ジェット、次のターゲットが決まったって?」
ジェット「あぁ、コイツだ」
スパイク「ヴォルクス・ハウンド?まぁたアークエイルからの懸賞か」
ジェット「あぁ、コイツはやり手のエディルレイドハンターらしい」
クード「てことはビーゾンみたいにエディルレイドを捕まえて売りさばいてるって事か!?」
ジェット「まぁ、そういうことだろうな」
クード「許せねぇ!!俺がぶちのめしてやる!!」
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/09/04(木) 13:13:17.65 ID:mxbUET0qO
待ってたぜ
乙だ
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:35:09.88 ID:hOndLmaro
お久しぶりです。
投下しようと思って久しぶりにss速報覗いたら落ちててびっくりしました。
鯖移転か何かだったんですかね…?
取り敢えず投下していきます。
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:37:09.01 ID:hOndLmaro
――――――
玉翠「やはり彼等にはビーゾンの相手は役不足だったデショ。まだプレジャーの経験が浅いとは言え七煌宝珠じゃ仕方のないこと…」
ヴォルクス「ふん。だから俺に依頼しようと態々こんな所に呼び出したのか」
玉翠「その通りデショ。ただ、貴方とて油断していてはあの少年に一杯食わされるかもしれませんよ…?」
ヴォルクス「いくら強いエディルレイドを持っていようがプレジャーになりたてのガキに遅れを取るつもりはない」
玉翠「確かに、エディルレイドプレジャーだけなら余程のことがない限り貴方が捕まえ損ねることはないデショ。ですが、今回ビーゾンを捕らえたのは同契もしていない一介のカウボーイデショ…」
ヴォルクス「何…?プレジャーに生身で対抗したのか?」
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:38:47.26 ID:hOndLmaro
玉翠「いえ、リアクトが解ける所まではプレジャーに追い詰められたようですが…」
ヴォルクス「ならば問題ない。生身同士で強い人間なんていくらでもいる」
玉翠「兎に角、今回の獲物は今までと比べ物にならない大物。報酬も弾むデショ」
ヴォルクス「俺を誰だと思っている…。絶対に取り逃がしはしない」
玉翠(まぁ…捕まえられなくてもしばらく動けなくしてさえくれれば充分デショ)
ヴォルクス「何を企んでいるのかは知らんが、俺はお前達の為にエディルレイドを捕まえている訳ではないという事を忘れるな」
玉翠「解ってるデショ。ただこちらもお金を払っているということも忘れないで欲しいデショ」
ヴォルクス「ふん…行くぞ、チルル」
チルル「あいあいさー、なのヨ!!」
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:40:14.35 ID:hOndLmaro
――ビバップ号――
クード「で、ジェット!!そのクソヤロウは何処にいるか掴めてんのか!?」
ジェット「まぁまぁ、そう慌てなさんな」
スパイク「そーそ、焦っても始まらないぜ?だから取り敢えず飯にしよう」
フェイ「あら素敵。で、今日のメニューは?」
ジェット「お前らは逆にもう少し働こうという意識をだな…」ハァ
スパイク「働くにしても寝て過ごすにしても腹は減るんだ、仕方がないだろ」
ジェット「残念だが今、この船に食い物はない。ついでに言えば、金もない」
フェイ「えぇー!?何よそれ!?」
スパイク「今俺、完全に飯食うモードだったんだけど…」
ジェット「誰の所為だと思ってんだ!?」
スパイク「こいつだろ」
フェイ「こいつでしょ」
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:43:20.57 ID:hOndLmaro
フェイ「ちょっと!!何でアンタアタシを指すのよ!?」
スパイク「そりゃこっちの台詞だ!!『金は天下の回り物…』とか言ってカジノに貯金しに行くの何度見たことか!!」
フェイ「アンタだってね、ちょっと出たかと思うとその辺で何か食ってたり酒飲んでたり結構目撃するわよ!!」
レン「貴方たち、二人ともだと思う…」
ジェット「レンの言う通りだ!!買い食いしてくるし、ギャンブルで有り金全部スッてくるし…」ハァ
クード「何か、ジェットが禿げたの解る気がする…」
スパイク「いや、俺と出会った頃にはもうこの頭だったぞ」
ジェット「頭髪の話はいい!!…話を戻すぞ?」
スパイク「頭髪の話なんかしてたか?」
フェイ「さぁ?アタシには頭皮の話にしか聞こえなかったけど?」
ジェット「テメェらなぁ…!!」
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:46:11.97 ID:hOndLmaro
クード「あ、えぇーと!!ヴォルクス・ハウンドだっけ?結局そいつは何処にいるんだ?」
ジェット「…ハァ。それが、奴は根無し草でな…はっきり言って全く当てがない」
スパイク「おいおいおいおい、ちょっと待ってくれ。まさかなんの手がかりもなしに探すなんて言わねぇよな!?」
フェイ「捜査の基本は目と足、ってワケェ?アタシパース」
ジェット「まぁ、待て。話は最後まで聞いとくもんだぜ?実は、秘策がある」
レン「…私が、囮になる」
クード「ッ!!レンが!?そんな危ないことできっかよ!!」
ジェット「実は先にレンとは打ち合わせ済みでな。本人の了承は得てる」
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:48:27.53 ID:hOndLmaro
スパイク「あぁーさっきなんか二人でジェットの部屋に入ってくから何かと思えば…」
フェイ「アタシはてっきり我慢できなくなってとうとう手を出したか、って思ってたわ」
ジェット「お前らその内追い出してやるからな…」
スパイク「追い出すなんてしなくても、二人っきりになりたいなら言ってくれりゃ席くらい外すぜ?」
クード「ジェット、アホ二人は放っておいて、その作戦を聞かせてくれよ。レンが絶対安全じゃなかったら認めねぇぜ?」
レン「クーが…真面目…」ワナワナ
クード「レンさんちょっと酷くないですかそれ…」
ジェット「あぁ、大丈夫だ。と言っても全てはクー、お前にかかっているがな」
レン「クーなら、大丈夫。私と似てるから」
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:49:56.05 ID:hOndLmaro
――繁華街――
クード「なぁ、お前等真面目に捕まえる気あんの…?」
フェイ「なぁに?今更嫌だって言うつもり?」
クード「いや、もう諦めたけどさ…。こんな作戦で捕まえられる程間抜けじゃないと思うんだけど…」
ジェット『グチグチ言ってる暇があったら少しでも女の子らしく歩いてな』
〜〜回想〜〜
クード「似てる…?良く解んねぇけど俺が頑張ればレンは安全なんだな!?」
ジェット「あぁ、絶対にレンに危害が及ぶことはないと断言できる」
クード「で、その作戦ってのは?」
ジェット「レンが街で買い物をするんだ。しかもエレブランカの近くの街で」
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:51:44.60 ID:hOndLmaro
スパイク「成る程、ビーゾンとボロクソが繋がってると考えたわけか」
クード「もう突っ込む気にもならねぇ…」
フェイ「あぁーそう言うことね。ブローカーなんて闇商売、ただでさえ数が少ないのに、更にエディルレイドも扱うとなると相当に数は絞られる」
ジェット「あぁ、そしてビーゾンの所で派手に力を使ったからな。恐らく相手側のブローカーはレンがかなり強いエディルレイドだと認識しているはずだ」
レン「それなら、私の外見的特長をお抱えのハンターに流しててもおかしくない…」
スパイク「もしかして…」
フェイ「まさか、ねぇ…」
ジェット「そのまさか、だ。レンの安全を確保しつつ手っ取り早く捕まえるにはこれが一番だ」
クード「…?皆何でそんな俺を見てんだ…?」
117 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:53:06.78 ID:hOndLmaro
スパイク「まぁ、確かに背格好は似てるな」
フェイ「でも流石に肩幅とかは誤魔化せないんじゃない?」
クード「な、なぁ…。皆、何の話してんだよ…?」
ジェット「それに関してはレンの髪型が幸いしてる。これを使えばパッと見では解らないだろ」ゴソゴソ
スパイク「ジェット…アンタ天才か!?」
フェイ「じゃあアタシがエスコートしてあげるわ。女の子らしい買い物してなきゃ怪しまれるもの」
クード「???カツラか?レンの髪の毛にそっくりだな。…!?」
フェイ「あぁーらようやく気付いたのかしらぁ?」
レン「頑張って、クー…!!」
〜〜〜〜〜
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:54:43.49 ID:hOndLmaro
クード「あぁもう!!こんなまどろっこしいことせずにさっさと捕まえる方法ないのかよ!?」
スパイク『これが一番効率的だってお前も解ってるだろ?』
ジェット『敵さんの居場所がわからない以上は手出しが出来ないからな』
クード「くっそぉ…人事だと思いやがって…」
フェイ「あら、そんなに気にしなくても結構イケてるわよ?」
クード「嬉しくねぇよ!!」
スパイク『ひょっとするとそこの女より可愛いんじゃねぇか?』
フェイ「そうね、アタシどっちかって言うとキレイ系だから」
ジェット『どっちかって言うと、な』
スパイク『そりゃ真理だな』
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:56:34.33 ID:hOndLmaro
フェイ「何よ、こんなイイ女捕まえてそんな事言うの?」
スパイク『イイ女、ねぇ…』
フェイ「アンタいい加減にしとかないとタダじゃおかないわよ!!」
スパイク『叱責も結構だがお客さんだぜ?釣り糸切られんなよ』
ヴォルクス「貴様がレヴェリーメザーランスだな?」
フェイ「あぁらアタシってばそんなに若く見られちゃう?」
チルル「オバサンには用はないのヨ!!」
フェイ「な、オバs…!?このチビガキどうしてやろうかしら…!!」
スパイク『良かったな、歳相応の評価されて』
ヴォルクス「チルル!!」
チルル「あいあいさーなのヨ!!」ピカー
ヴォルクス「狩猟の福音は鳴った。貴様を捕らえさせてもらう!!」
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 08:58:40.44 ID:hOndLmaro
フェイ「ぷっ、何よそのピコピコハンマーみたいな武器!!」
チルル『ふん、笑っていられるのも今のうちなのヨ!!』
ヴォルクス「はぁ!!」
クスクス笑っているフェイを余所にヴォルクスはピコハンを振りかざす。
しかし、フェイもクードもその程度は予想の範囲内のようで難なく避ける。
ヴォルクス「ふ、そこの女の反応も予想外だがレヴェリーメザーランス、貴様も中々いい動きをするじゃないか」
クード(マジかよコイツ…。この距離でも気付いてないの!?)
避けられたにも関わらず余裕の表情を見せるヴォルクス。
もう一度肩に担ぐと次は横に振る。
クード・フェイ「!?」
明らかにリーチ外からの攻撃だったはずだが、ピコハンが7、8枚の円盤に分離しクード達目掛けて飛んできた。
二人はギリギリでかわすが、クードは若干反応が遅れ、右足を浅く切られた。
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 09:00:42.63 ID:hOndLmaro
クード(なんて切れ味だ…。ピコハンだからって油断できねぇな…)
ヴォルクス「ほぉう…。やはり良い動きをする。だがそうでなくては狩りも面白くはない!!」
今度はクードだけに対して円盤を飛ばす。
フェイ「少女ばっかに構ってレディを放ったらかしなんて、女の子の扱いに慣れてないわね」パンパン
足を怪我したクードでは避けきれぬ攻撃であったが、フェイがヴォルクスを撃ったため、円盤を防御に回さざるを得なかった。
ヴォルクス「ふ、良かろう。では望み通り貴様から相手をしてやる!!」
ヴォルクスはフェイに攻撃対象を移す。しかし、フェイは伊達に修羅場を潜っていない。避けつつたまに反撃し徐々にクードからヴォルクスを引き離す。
ヴォルクス「チッ、中々やる!!」
チルル『ヴォル君、ちょっと待つのヨ!!何か変なのヨ!!』
ヴォルクス「うるさい!!貴様は黙って使われていろ!!」
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 09:03:42.69 ID:hOndLmaro
チルル『でもやっぱりおかしいのヨ!!レヴェリーメザーランスが全く逃げようとしてないし、何より彼女からエディルレイドの反応がしないのヨ!!』
ヴォルクス「何ッ!?」
一旦攻撃を止め距離をとる。フェイが射撃を続けるが円盤で全てはじかれてしまう。
クード「バレちゃあしょーがない!!俺は、レンじゃなくクード・ヴァン・ジルエット様だ!!」
ヅラとレンの服を剥ぎ取るとその死角からワイヤーフックを投擲する。
ヴォルクス「くッ!!」
右腕に巻きつかれ思うように動かせないため、上手く攻撃が出来ない。そこをすかさずフェイが乱れ撃ちするが防御は堅い。
クード「ぅおらぁあ!!」
巻きついたロープを力強く引くと、ヴォルクスが体勢を崩す。
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 09:10:33.97 ID:hOndLmaro
ヴォルクス「チィッ!!」
ピコハンの残った柄の部分を地面に突き立て辛うじて体勢を保っているヴォルクスだが、余裕の表情は崩さない。
ヴォルクス「ふん、ターゲットがいないのならば貴様等に用はない」
そう言うとナイフを取り出しロープを切る。更にチルルを元に戻し、ヴィーヴに跨る。
チルル「まだやれるのヨ!!」
ヴォルクス「俺に口答えするのか?奴らを相手にする意味はない」
チルル「…はいなのヨ」
クード「逃げるのか!?」
フェイ「そうはさせないわよ!!」パンパン
銃撃で逃走を阻止しようとするが、チルルの饗応の謳によって取り逃してしまった。
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 09:12:38.51 ID:hOndLmaro
クード「くそっ!!次会ったらぜってぇ捕まえてやる!!」
スパイク「あーぁ、結局逃げられちまったのか」
フェイ「な!?アンタ、近くに居たなら援護しなさいよ!!」
スパイク「まぁ、そう言うなって。何の為に今回の作戦実行したと思ってんだ」
クード「何の為って捕まえる為じゃないのか?」
ジェット『今回の敵は結構手馴れたプレジャーだ。クーとレンの力なくしては無理だろう』
フェイ「じゃあ何!?始めっからあたし達は囮だったってわけ!?」
スパイク「そゆこと。お前等がドンパチやってる間にアイツのバイクに発信機を付けさせてもらった」
クード「そんな回りくどいことしなくても最初から俺とレンで出歩けば良かったんじゃねーの?」
スパイク「先手を取るか取られるかで大分変わってくるんだよ」
フェイ「戦いの必勝法は先手必勝ってワケね」
ジェット『その通りだ。間髪いれずに攻めるぞ、戻って来い』
スパイク「りょーかい」
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 09:20:47.41 ID:hOndLmaro
今回はここまでです。
やっぱりクーとレンではビバップ組に呑まれますね…
エレメンタルジェレイド舞台にしたはずなんですけどね
あと、エレメンタルジェレイド知らない人のために言っておくとチルルはcvくぎゅです。
可愛いです。
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 09:34:07.09 ID:hOndLmaro
おまけ
フェイ「ほら、じっとしてなさいって…」
クード「いや、ちょっと待ってって!!」
フェイ「だぁいじょうぶだって!!」
クード「ちょ、そんな引っ張ったら痛いって!!」
フェイ「でもそうしなきゃ全部入らないじゃない」
クード「そこまでしなくても、周りからバレなければ良いだけだろ!!」
フェイ「何言ってんの、途中でバレたらアンタただの変態ってことになるわよ?」
クード「って言ってももう無理だって…」
フェイ「アンタ短いんだから引っ張れば全部入るでしょ!?」
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 09:36:18.24 ID:hOndLmaro
スパイク「お前等、何やってんだぁ?」
フェイ「見りゃ解んでしょ!!コイツの女装手伝ってんのよ!!」
クード「だからそんなに髪の毛引っ張ったら痛ぇって!!」
フェイ「カツラからアンタの髪はみ出してたら不自然でしょうが!!」
ジェット「やれやれ…」ハァ
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(SSL)
[saga]:2014/09/24(水) 09:12:32.08 ID:XVVVh0xU0
おぉ!更新キタ!!
ビバップ勢はみんな個性的だからやっぱ呑まれても仕方ないわな。面白いから良いけどw
次回更新待ってます。
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/09/24(水) 12:50:30.04 ID:FncZh60PO
待ってたぞぉ!
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/10/02(木) 23:07:33.26 ID:cHLZc9/1o
>>1
です
ごめんなさい、今月は忙しい為しばらく更新できないです…
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/10/03(金) 15:54:56.09 ID:p8Ze3XTcO
仕方ないな、舞ってるよ
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/10/15(水) 00:30:41.32 ID:YNSE46q8o
>>1
ですが
実家にちょっと用事があったので帰ったついでにEG原作読んでたら全然違いますね…
アニメの方ばっか覚えてました…
まだ更新は出来ませんが原作持って帰るので次回更新からは原作準拠になります
口調もマシになるかな…
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/10/16(木) 00:41:55.87 ID:HlrZVVWqO
りょーかい
気長に待っとります
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/11/07(金) 14:41:33.40 ID:tXqoyfbpO
そろそろ
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:25:04.47 ID:yiaCStcwo
大変長らくお待たせいたしました!!
今日オレンジレンジのライブ見てきたんで絶好調です。
なので今日書き溜めた分投下していきます。
まずは恒例おまけから
136 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:32:58.39 ID:yiaCStcwo
ジェット「なぁ、スパイク」
スパイク「んぁ?何だ?」
ジェット「最近お前がタバコ吸ってるとこ見た覚えがないんだが…」
スパイク「あぁ、あいつ等が来てから、というかレンが来てから船内では吸ってねぇな」
ジェット「ほぉう…。あのスパイクがガキ相手に気を使うたぁな…」
スパイク「そんなんじゃねぇよ。ただ…」
ジェット「ただ…?」
スパイク「この前、寝起きのレンにすっごい睨まれながら『タバコ臭い』って言われてな…」
ジェット「あぁ…成る程…」
スパイク「それだけならまだ良かったんだが、ファ○リーズ口に突っ込まれたんだよ…」
ジェット「そ、そうか…。まぁ、なんだ、俺もシュッとされないよう気をつけるか…」
スパイク「違うんだ、ジェット」
ジェット「何がだ?」
スパイク「詰め替え用を流し込まれたんだ…」
ジェット「oh…」
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:36:58.86 ID:yiaCStcwo
後、言い忘れてましたが原作一巻見たらワイヤーフックにちゃんと名前ついてました。
これからはワイヤーフック→アンゲルで行きます。
―ビバップ号―
ジェット「さぁ、ここからが本番だぜ」
クード「おっしゃあ!!さっさとあのピコハン野郎をぶっ飛ばそうぜ!!」
スパイク「まぁまぁ、落ち着けよ。いくら先手を取れるつったって真正面から挑んだって勝てやしねぇよ」
レン「じゃあ、どうするの?」
ジェット「一番確実なのはリアクトさせないことだな」
フェイ「そんな事できるわけぇ?」
スパイク「まぁ、無理だろうな」
クード「じゃあどーすんだよ!?早くしねぇと向こうも気付いちまうよ!!」
ジェット「だからこれを使う」ガシャ
レン「なぁに、その筒?」
スパイク「ロケットランチャーだ」
ジェット「この先っぽから弾が出て、それが当たったら爆発する」
レン「爆…発…」ワラワラ
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:40:04.41 ID:yiaCStcwo
クード「でもよぉ、こんなもん何発撃ったって防がれるんじゃねぇか?」
フェイ「そうね、そもそもあたし等にロケット弾を何発も用意できるお金があるとは思えないし」
スパイク「そりゃそうだ。確かに一発しかない。だが、一発あれば充分だ」
ジェット「まぁその辺はスパイクに任せてある。クーとレンはアイツの気を引いておいてくれればいい」
フェイ「ちょっとアタシは!?」
スパイク「留守番よろしく頼んだぜ。何せ滅茶苦茶頭が良くて生意気な番犬が居なくなっちまったんでね」ポンッ
ジェット「何だスパイク、寂しいなら小型犬くらいなら飼っても良いぞ?」
スパイク「いらねぇよ!!」
フェイ「ちょっとぉ!?ホントに置いてくつもり!?ねぇってば、ちょっと!!」
フェイ「…ホントに置いて行きやがったわ」ハァ
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:44:22.01 ID:yiaCStcwo
―倉庫街―
ジェット「そろそろ奴のバイクが見えても良い頃なんだが…」
スパイク「ホントかぁ?まさか壊れてんじゃねーだろーなぁ?」
ジェット「やっぱ安モンは駄目かねぇ…バイクなんて見当たりゃしねぇ」
スパイク「因みにそのレーダー、どん位の性能なんだ?」
ジェット「街一個分くらいは探知できるはずなんだが…さっき残り20mくらいの所で急に電波が途絶えた」
スパイク「半径20m虱潰しかよ…」
ジェット「それより、クー達はどうした?」
スパイク「何かさっき二人でこっそりと茂みに入っていったぜ」
ジェット「ったく何してんだあいつ等…」チッ
スパイク「若いってのは良いねぇ」
ジェット「馬鹿言ってる暇があったら連れて来い!!」
スパイク「ったく人使いが荒いこって…」
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:49:15.41 ID:yiaCStcwo
スパイク「おい、クー!!昼間っから盛ってんじゃねぇよ」
レン「盛る?」
クード「な、何言ってんだよ!?レンも居る前で!!」
スパイク「じゃあ何してたんだよ?」
クード「これだよこれ!アイツのバイク!!上手いこと隠してあったから素人目には解んなかっただろうが、
このクード様の目は誤魔化せないぜ」
スパイク「うっわ何だこれ、ボロボロじゃねぇか…。お前、ヴォルクスに殺されんぞ?」
クード「な、やったの俺じゃねぇよ!!見つけたときにはもうこの状態だったんだ!!」
スパイク「レン、ホントか?」
レン「うん、誰かが間違って倒しちゃったんじゃないかって」
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:51:20.31 ID:yiaCStcwo
スパイク「そうか…何にしても無駄に歩き回らなくて済みそうだな」
クード「だから何で俺の言うことは信じてくれねーんだよ…」
ジェット「おい、スパイク!!お前までサボってんじゃねぇ」
スパイク「これを見なよ、旦那。クーのお手柄だ」
ジェット「成る程、レーダーが途絶えるわけだ…」
クード「言っとくけど見付けただけだからな!?」
スパイク「だがしかし…こんなとこあのハンターに見られたらそんな事聞いてくれそうにもないな」
クード「うっ…」
ジェット「おまけに主に戦うのはクーだしなぁ…」
クード「なっ…」ダラダラ
レン「大丈夫。見つからない内に逃げちゃえば…」バァンッ
「き、貴様等…俺の愛車〈ヴィーヴ〉を…」ワナワナ
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:52:59.43 ID:yiaCStcwo
クード「げぇっ!?なんつータイミングだよ!!」
レン「クー!リアクトを…」
クード「お、おう!!」ピカー
ヴォルクス「チルル!!」
チルル「あいなのヨ!!」ピカー
ヴォルクス「絶対に許さんぞ、小僧!!」
クード「うぉお!!あっぶねぇ、な!!」
ピコハンが分裂して円盤がクードへと迫る。それをバックステップでかわすと、
間髪居れずに大剣を振るう。今度は風の刃がハンターを襲う。
ヴォルクス「ふん、俺の攻撃を避けたことは褒めてやろう。しかし、そんな腕じゃあ一生かかっても俺には勝てん!!」
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 22:59:23.12 ID:yiaCStcwo
ヴォルクスは手元に残していた数枚の円盤で防御する。続けてクードに攻撃を仕掛けようとするが、
スパイク「狩猟の福音は鳴った、だっけか?アンタの決め台詞。残念だが今回神様はハンターよりもカウボーイに味方してるみたいだな!!」パンパン
スパイクに発砲され、やむなくガードをする。
ヴォルクス「雑魚が何匹集まろうが俺の敵ではない!!」
防御には最低限の円盤を残し、他の円盤をクードとスパイクの元へそれぞれ飛ばす。
クードは避けきれない分を剣で受けるが、スパイクは右手を攻撃され、銃を飛ばされる。
スパイク「チッ…」
クード「くっ…」
クードは自分への攻撃を受けるだけで精一杯な為、スパイクの様子を確かめられない。
レン『今は、堪えて。きっとチャンスは来る』
クード「あぁ、でもそれまで持つか…」
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:00:57.46 ID:yiaCStcwo
スパイクは急いで物陰に隠れ、銃を拾う機会を探ろうとするが、ヴォルクスもそれに気付く。
ヴォルクス「隠れてないで出てきたらどうだカウボーイ!!お前の相棒は俺の足の下にあるぞ!!」
スパイクの銃を踏みつけながら叫ぶ。ところがスパイクは焦るどころかニヤリと笑う。
スパイク「俺の相棒はこっちだぜ!!」パンパン
スパイクは上着の中に隠してあったホルダーから銃を取り出す。
ヴォルクス「くっ小癪な真似を…」
かなり近い距離からの発砲だったが円盤は難なく防ぐ。
スパイク「この距離でも駄目かっ…!!」
次の攻撃が来ないうちにスパイクは反対側の物陰に入る。
145 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:03:33.87 ID:yiaCStcwo
スパイク「ジェット、あれをやるなら今だ」コソコソ
ジェット「おう、準備は出来てるぜ。ぶっ放して来い」コソコソ
ロケットランチャーを担ぐとジェットに拳銃を渡し飛び出す。
ヴォルクス「そこか!!…っ!?」
クード「レン、今だ!!」
レン『うん!』
「『仕る青龍集わり 強り奔らせ
白白明けと 朧なりに
いめ通わん』」
ヴォルクス「くそ、させるか!!」
スパイクが飛び出してきた方向に攻撃を仕掛けようとしたが、ほんの僅か、一瞬だけ手が止まった。
先程まで拳銃を手にしていた男がロケットランチャーを担いでいたからだ。
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:06:13.21 ID:yiaCStcwo
しかし、その一瞬を見逃さなかった者が居た。まずクードとレンが詠唱をする。
それに対しヴォルクスはクードとレンに半分の円盤を一気に飛ばす。
「『ノトスコォード!!』」
しかし間に合わず、攻撃にしようした円盤は全てノトスコードに弾かれる。
残りの円盤で防御するが勢いを殺しきれない。
ジェット「こっちも居るのを忘れてもらっちゃ困るぜ!!」パンパン
ノトスコードに押され気味なヴォルクスの背後からジェットが発砲する。
弾は肩甲骨の上辺りを掠めただけではあったが、防御姿勢が崩れるには充分だった。
ヴォルクス「ぐはぁッ!!」
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:09:40.34 ID:yiaCStcwo
スパイク「仕上げだぜ、ハンターさん」バシューン
円盤の防御壁が薄くなっている所にロケットランチャーを打ち込む。殺してしまっては元も子もないのでがら空きのところは避けて、だ。
ヴォルクス「防御が、間に合わん…ッ!!」ドカーン
防御壁ごと吹き飛び、リアクトも解除される。しかし、吹き飛ばされた先でまだ立ち上がる。
スパイク「タフだなぁ、おい。だが、武器も持たない状態でどうするつもりだ?」
スパイクはロケットランチャーを投げ捨てると肩をすくめて尋ねる。
ヴォルクス「俺がアレに頼っているとでも?チルルは相手の力を測るための道具にすぎない」
そういうと口内の血を吐き捨てて両手を構える。
スパイク「やろうってのか、その体で?」
ヴォルクスは何も答えない代わりに拳を放ってきた。
148 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:12:07.62 ID:yiaCStcwo
クード「レン、もう一発いけるか!?」
レン『私は大丈夫。けど、スパイクにも危険が…』
クード「そ、そっか…。じゃあ大技はなしで行こう!!」
そうしてヴォルクスの背後から切りかかるクード達。ところがそれをかわすと、
逆にクードの背を蹴ってスパイクともつれさせた。
ヴォルクス「俺の勝ちだ」
クード「何!?背中軽く蹴られたぐらいでダウンするかっての!!」
ヴォルクス「もう一度言おう、俺の勝ちだ」チャキッ
スパイクが始めに使っていたほうの拳銃をいつの間にか拾っていたようで、振り向いたクードの眉間に突きつけられる。
クード「な…」
クードは為す術なく両手を挙げる。
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:14:17.18 ID:yiaCStcwo
ヴォルクス「リアクトを解除しろ」
クードはチラリとスパイク達のほうを見るが二人も手を挙げて立っている。
ヴォルクス「早くしろ!!」
クード「わ、わーったよ…」ピカー
リアクト解除の光が消えると、クードの姿も消えていた。
ヴォルクス「なにぃ!?」
クード「こっちだぜ、ヴォル君♪」
声のした方向を見上げると、ワイヤーでぶら下がっているクードが居た。光った瞬間にアンゲルを上に投げ、光りに隠れて上まで移動していた。
急いで銃口をクードに向けようとするが、ヴォルクスの腕が動くと同時にクードの蹴りが入り、拳銃を弾き飛ばす。
ジェット「最後の最後で油断したな」チャキッ
スパイク「これで形勢逆転、ってか?」チャキッ
二人に銃口を向けられ今度はヴォルクスが手を挙げた。
ヴォルクス「煮るなり焼くなり好きにしろ。俺の負けだ」
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:16:14.90 ID:yiaCStcwo
チルル「まだなのヨ!!」
ヴォルクスが潔く諦めたところに、チルルが小さな体を目一杯広げて立ちふさがる。
スパイク「健気じゃねぇか…」
ジェット「おっさんにこんなの見せんなよ…涙が出てくるぜ…」
クード「の割には二人とも結構笑顔だぜ…?」
レン「二人とも…気味悪い」
スパイク「これは二人を引き離すのは野暮ってモンだなぁ」
ジェット「うんうん、そーだな。だがしかしさっきハンターさんは何か言ってた様な…」
スパイク「あー、確か『煮るなり焼くなり好きにしろ』とかなんとか?」
クード「こういう時はしっかり覚えてんのな…」ハァ
151 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:17:45.43 ID:yiaCStcwo
ジェット「あんな格好付けといてそのまま帰すってのぁ逆に気の毒だなぁ…」
スパイク「そうだ、ジェット!二人とも一緒にアークエイルに連れてけばいいんじゃねぇか!?」
ジェット「そいつぁ妙案だ!!よし、今すぐ行こう」
フェイ『ねぇーえ、そのなっがい小芝居はまだ続くわけぇ?』ザザッ
スパイク「小芝居とは心外だな!!なぁ、ジェット?」
ジェット「あぁ、これは人道支援みたいなもんだ」ウンウン
フェイ『もういーからそいつらさっさと換金しなさいよ…。アタシお腹空いたんだけど』
クード「なんか、俺ここに居て大丈夫なのか心配になってきた…」
レン「大丈夫、多分皆良い人、だと、思…う?」
チルル「段々自信なくなってるじゃないのヨ!!」
ヴォルクス「俺はこんな奴らに負けたのか…?」
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/11/08(土) 23:27:23.58 ID:yiaCStcwo
今日の分は以上です。
これから年末に掛けてまた忙しくなるかも知れないので更新は一応不定期ということにしておきます。
多分、しばらくは大丈夫じゃないかな、とは思うんですが…。
おまけ
「ぶぃーんずばばばばどぉーん」キャハハハハ
「ワン、ワンワン!!ワンワンワン」
「ひゅおーんどどどどしゅるるる」キャッキャッキャッ
「ワンワン!!くぅーん…」
「どかーん!!ってありゃりゃ…やっちった」テヘ
「まぁいいや、行こ、アイン!!」
「ワンワン!!」
153 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 14:14:28.69 ID:w6DnOVGtO
待ってたぜ
おつ
154 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/06(土) 13:23:06.19 ID:dPyUyv6oO
そろそろきてよー
155 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/06(土) 16:46:44.13 ID:5PaI5+2BO
サブPCの方で書いてたのですがとうとうお亡くなりになられまして…
メインの方で書こうと思っているのですが、一定期間
>>1
の書き込みがないと落ちるって言うのは大丈夫なのでしょうか?
156 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/07(日) 01:48:54.48 ID:SIa7avRyo
さて皆さん、大変長らくお待たせいたしました。
今晩書き溜めます。
なので今かけている分だけ置いていきます。
数レス分しかありませんが予告みたいな感じで捉えて頂ければ…
P.S.メインpcに移動しましたが、こちらもあまり調子よくありません。
最悪の場合、タブレットからの投下になるかと思います。
そうなったら若干今までと書き方変わってしまうかもしれませんが偽物ではないので悪しからず
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/12/07(日) 01:49:29.39 ID:SIa7avRyo
―アークエイル本部―
ヴォルクス「奴らに捕まって引き渡されたはいいが…。いつになったらチルルと会えるんだ?」
アークエイル職員「もう少し待ってください。いくら密猟行為について保釈金を払われたと言っても、
貴方にはエディルレイド虐待の疑いもかけられていますので」
ヴォルクス「ふん…。あいつらは道具だ。人間が使ってやらなければ…」
クード「だぁから?そーいうこと言うからまた話がややこしくなるんだよ?」
ヴォルクス「…クードか。のこのこと何をしに来た?」
クード「誰の所為だと思ってんだよ…ったく」
ヴォルクス「俺たちのことなど放っておけば良いだろう。貴様らは無事賞金も手にはいったのだからな」
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/12/07(日) 01:58:09.29 ID:SIa7avRyo
スパイク『俺たちも出来りゃそーしたいんだがな…』ハァ
レン『…ジェット達は人道支援って言った』
レン『二人を置いていくなら私もここで降りる』
ジェット『うちのお姫様がずっとこの調子なんだよ…』ハァ
フェイ『ちょいと旦那方?私が我儘言った時と随分態度が違うんじゃなくって?』
スパイク『そりゃあ、片や莫大な懸賞金のかかったお姫様で、もう一方は膨大な借金を抱えた魔王様だからな』
フェイ『誰が魔王様なのかしらぁ?』チャキッ
スパイク『そういう所が魔王だってんだよ』ハァ
フェイ『あぁーそう!悪かったわね魔王で!!』パァン
スパイク『うわっ本当に撃ちやがったこの女!!』
ジェット『と言うか我儘言ってる自覚はあったんだな…』ハァ
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/12/07(日) 02:00:31.70 ID:SIa7avRyo
ヴォルクス「相変わらず騒々しいな…」
クード「まぁ、要するにレンが駄々こねちゃっモガモガ」
クード「ぷはっ、き、急に口ふさぐなよ!!」
ヴォルクス「貴様、状況を理解していないのか!?」ヒソヒソ
クード「へ…?」
ヴォルクス「貴様らから聞いた限りではアークエイルもあの少女を狙っているのだろう?」ヒソヒソ
クード「そーいや空賊艇襲ってきた奴らの中に居たっけ…」
ヴォルクス「ここで下手に彼女の名を出してみろ。その目立つ服装とセットで調べられたら一発でばれるぞ」
クード「危ないとこだった…サンキューな、ヴォルクス」
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/12/07(日) 02:06:37.31 ID:SIa7avRyo
ヴォルクス「ふん…。貴様の武器は俺が目を付けたものだ。俺が狩る前に他の奴に狩られるなど許すものか」
クード「またまたぁ〜!素直じゃないな〜」
ヴォルクス「…今すぐここで叩きのめしてやってもいいんだぞ?」
クード「ジョークジョーク!!じゃ、一旦戻るからチルルに会えたらまた連絡くれよ!!」
ヴォルクス「…気が向いたらな」
―何処かの監視室―
???「クード・ヴァン・ジルエット、か…。スパイク…貴様があのような小僧とつるんでいるとはな…」クックックック
キシャーッキシャーッ
???「以前ある男を『牙をもがれた獣』と例えたが…。今の貴様はそれ以下だ。
飼い慣らされた家畜には食われる以外の価値はない」
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/07(日) 02:36:41.14 ID:SIa7avRyo
はい!!と言ったところで続きは早くて明日の晩です。
ビバップ知ってる人は最後の人誰か解って頂けたと思いますが、知らない人のために…
彼のセリフは「綺麗な若本ヴォイス」で脳内再生していただけると良い感じです。
―おまけ―
クード「結局、ヴィーヴって誰が壊したんだ?」
ヴォルクス「俺が知るわけがないだろう。寧ろ知っていたら今頃そいつに金を払わせて俺の愛車を直している…」
スパイク「あんた結構やり手のハンターなんだろ?そのくらい持ってねぇのか?」
ヴォルクス「保釈金に使ってしまったんだよ」ギロッ
スパイク「お、おぉ…そりゃご愁傷様で…」ダラダラ
ジェット「しかし、人を殺してるわけでもねぇのに保釈金にそんなにかかるもんか?」
ヴォルクス「ふん…俺一人分なら貯蓄を崩すまでもなくポケットマネーで足りた」
クード「え、保釈金ってポケットマネー使えるの?」
スパイク「金額の話だろ…」ハァ
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2014/12/07(日) 02:39:27.19 ID:SIa7avRyo
フェイ「ってことはさぁ〜、あのおチビちゃんを出す為に大金払ったってワケ?」
ジェット「ほぉう…。それはそれは…」
ヴォルクス「チッ。何を勘違いしているか知らんが、アイツは「俺の道具」だ。
自分の所有物を自分で取り戻して何が悪い」
スパイク「へぇ…。お前なんか替えが利く道具だ、ってスタンスだったのにねぇ…」
フェイ「やだなに、ヴォルクスってばロリコンだったの!?見た目イケてるからって手を出さなくて良かったわ」
ヴォルクス「俺は本当にこいつらに負けたのか…?夢だったんじゃ…」ブツブツ
レン「それでもきっと、良い人…かな?良い人だといいな…」
終わりです。では書き溜める作業に戻ります。
どっちかしか見てない人は是非正月休みにでも見てください。
特にビバップ見てないおっさん!!おっさんはこれ見なきゃダメです。
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/07(日) 12:41:31.26 ID:17dN1uzao
乙
偽物云々を気にするなら、酉くらい付ければ?
164 :
◆6MneZcLWaIyz
[sage]:2014/12/07(日) 16:37:53.68 ID:SIa7avRyo
そうですね…
こんな過疎スレに出向くほど荒らしさんも暇ではないでしょうが…
万一スレが落ちちゃった時の事も考えて酉つけときます。
更新は日を跨ぐと思います。
今回何か最終回っぽい雰囲気醸し出しちゃってますが全然終わる気ないので予めご了承ください。
165 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:27:49.59 ID:tsEaq443o
お待たせいたしました。久々の本編です。
今回は彼も出てくることから解る通り、ビバップの最終回のパクリです。
今日の投下分では終わりませんが…
―ビバップ号―
ジェット「それで?ヴォルクスはチルルと無事合流できたのか?」
クード「いや、それがさぁ…。なんかまだ手続きだとか取り調べだとかで面会すらダメなんだって」
スパイク「もう本部に護送されて3日だぞ?…それに、いくらなんでも面会遮絶はおかしくねぇか?」
フェイ「でもあの強面よ?面会中に脅すかもとか考えてんじゃないの?」
ジェット「いや、面会時には立会人が居るはずだし、カメラだってあるだろうからその心配はしていないと思うがなぁ…」
スパイク「流石は元デカだな」
166 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:30:03.72 ID:tsEaq443o
ジェット「その元デカの勘だが…コイツァキナ臭ぇ」
レン「確かに、今思えばあの二人の懸賞金、不自然なくらい高いよ」
スパイク「調べてみる必要があるな…」
ジェット「クード!!ヴォルクスに連絡だ!一回集まって今後の動向を確認しよう」
クード「りょーかい!!」
レン「ねぇ」チョンチョン
スパイク「ん?どうした、レン」
レン「これ…船の甲板に置かれてた」
スパイク「!?これは…」
ジェット「おい、どーしたスパイク」
レン「これが、甲板に…」
167 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:31:26.63 ID:tsEaq443o
ジェット「あ、おい待てスパイク!!何処行く気だ!?」
スパイク「ちょいと野暮用さ」
ジェット「勝手な行動するんじゃねぇ!!…ったく、聞いちゃいねぇ」ハァ
クード「なぁ、ジェット」
ジェット「今度は何だ?」
クード「ちょっと不味いかもしんねー…。ヴォルクスと連絡がつかない…」
ジェット「チッ。先手を打たれたか!!こんな時にあのバカは何処行きやがった!!」
レン「多分、これの所為…」
フェイ「ねぇ、レンちゃん?それ、見せてくれる?」
レン「うん…」
クード「これは、手紙…?」
168 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:33:00.33 ID:tsEaq443o
『スパイク・スピーゲル殿
ティクル・セルバトロスとヴォルクス・ハウンドは預かった。
ジュリアの時の様になりたくなければ直ちにアークエイルまで来い』
ジェット「というよりは果たし状や脅迫文に見えるな」
フェイ「この、最後の絵は何かしら?」
クード「うーん…赤い龍を黒い蛇が食ってるように見えるけど…?」
ジェット「冗談じゃねぇ!!レッドドラゴンは滅んだはずだ」
フェイ「食べてる、ってとこを見るとレッドドラゴンとやらに反感抱いてるんじゃない?」
169 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:34:05.42 ID:tsEaq443o
レン「このジュリアって言うのは、誰?」
ジェット「スパイクの昔の女だ」
フェイ「そ。悪魔みたいな天使か、じゃなければ天使みたいな悪魔ね」
クード「フェイに悪魔みたいって言われるなんて…可哀想だなぁ」
フェイ「ちょっと!!どーいう意味よそれ!?」
ジェット「今はそんなことより、ヴォルクス達と、スパイクだ」
フェイ「アイツ…今回も死ぬ覚悟なんでしょうね…」
レン「今回も?」
フェイ「前にも何回かあったのよ。ジュリアの事で飛び出していったと思ったら瀕死で帰ってきたわ」
170 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:36:02.75 ID:tsEaq443o
ジェット「あぁ、お前らがここに来る1年位前は特に酷かった。刀傷と銃弾を受けていて1か月は寝込んだな」
フェイ「あの時は流石にダメかと思ったわね…」
クード「そんな事が…。普段はあんなに飄々としてるのに…」
ジェット「そんな事があったからこそ、だろうな…。寝込んでいる間、ずっと『ビシャス』って呟いてたなぁ…」
フェイ「ちょっと待って、今ビシャスって言った…!?」
ジェット「あ、あぁ…。お前が家出してからずっとその名前呟いてたぞ?」
フェイ「ジュリア…赤い龍…黒い蛇…ビシャス…。そーいうこと」
171 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:37:17.14 ID:tsEaq443o
クード「?どーしたんだ、フェイ」
フェイ「ちょっとアタシ宝くじ買ってくるわ!今なら当たりそうな気がするの」
ジェット「はぁ?何寝ぼけた事言って…ってホントに居なくなりやがった!!」
クード「宝くじってアンタ、今時年中買えるだろ…。スパイクとヴォルはそれ以下…?」
ジェット「ったく、なんでうちの連中はこう自分勝手なんだ…」ハァ
レン「スパイクの方はフェイが行ったとして、ヴォルクス達はどうするの?」
ジェット「恐らく、スパイクが向かっている先に居るだろうがなぁ…。アイツに探らせるか」
クード「へ?アイツって?」
ジェット「ちょっとした知り合いのハッカーだ」
172 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:38:46.80 ID:tsEaq443o
―ソードフィッシュ内―
スパイク「ジュリアの件を出してきやがった…。間違いなくビシャスだ。あの野郎、生きてやがったのか…!!」ピピッ
フェイ『はぁい。アンタさ、また死にに行く気でしょ?』
スパイク「なんだぁ?前みたいに女らしく、涙ながらに送り出してはくれないのか?」
フェイ『べっつにぃ…前は記憶が戻って混乱してただけだし。今は宝くじ買いに行こうとしたら偶然アンタが居たのよ』
スパイク「ヴォルクスを助けに行かなくていいのか?」
フェイ『宝くじ買ったあとでね。って言うかアンタに言われたくないわよ!!』
スパイク「あぁ、そりゃそーだ。俺も、無事野暮用が終わったら彼らを助けるさ」
フェイ『アンタが死んだら、アタシに貸してるお金、チャラにしてよね』
スパイク「ったく、ホントにガメツイ女だな。こんな時くらい、甘い言葉でも吐いたらどうだ?」
173 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:39:43.44 ID:tsEaq443o
フェイ『前、それで止まらなかったのは何処のドイツよ…』ボソッ
スパイク「フェイ、ありがとうな」
そう言うとソードフィッシュは急旋回をする。
レッドテイルの後ろにつけると右側のエンジンだけを打ち抜く。
フェイ『は!?ちょっと何!?うっわ信じらんない!!』
左側のエンジンは残っているため、クルクルと旋回しながらゆっくりと落ちていく。
不時着したレッドテイルの操縦者が無事であることを確認すると、ソードフィッシュは全速で飛び去った。
174 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:42:14.67 ID:tsEaq443o
―ビバップ号―
クード「なぁ、ジェット!!こんなことしてていいのかよ!?俺たちも早く出た方が…」
ジェット「もう少し待て。闇雲に出てって見当違いなとこ探してる内に誰も助けられなかったらどうする」
クード「でも、行先はアークエイルで決まってんじゃねぇか!!今から全力で追えば追いつくだろ!?」
ジェット「俺はどうもそこが引っかかるんだ。アークエイルで二人を誘拐したなら、何故そこを早く離れない?
奴は離れる処かそこに来いって言うんだぜ?」
クード「た、確かに変かもしれないけど…」
ジェット「浮気がばれた彼女との待ち合わせにその浮気相手と一緒にいるラブホを指定するようなもんだ。絶対何かある」
クード「うーん…?その例えはいまいち解んねーよ…」
レン「アークエイルが敵にとって危険な場所じゃない、としたら…?」
ジェット「何ぃ!?いや、流石にそれは考えすぎじゃあ…」
175 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:44:16.02 ID:tsEaq443o
クード「でも、それならヴォルクスとチルルの面会遮絶も説明できるんじゃないか?」
ジェット「俺たちが引き渡した時点でチルルは捕まっていたってのか…?」
レン「封煌符を使えばエディルレイドは簡単に無力化できる…」
ジェット「だとしたらスパイクの野郎は…!!」
クード「けっこーヤバいんじゃね?」ピピッ
???『ジェットさんジェットさん、こーんにーちはー!!』
ジェット「もう夜だ馬鹿野郎」
???『ありゃりゃ、間違えちった』キャハハ
ジェット「で、首尾はどうなんだ、エド」
エド『それがねー、フェイフェイは見つけたんだけどー…。太刀魚さんは行方知れずなの!!』
ジェット「何ぃ?スパイクの野郎…。じゃあ、フェイの方だけでも聞かせてくれ」
176 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:46:08.42 ID:tsEaq443o
エド『えっとねー…そこからずーっと西の森の中に落っこちてるよ!!』
クード「フェイがやられたのか!?」
ジェット「いぃや、アイツだって相当な修羅場を潜ってきてる。恐らく巻き込むまいとしたスパイクに落とされたな」
エド『そうなの!ついさっきまでズババババァーってやってたんだけど、その後飛び去った太刀魚さんは追えなくなっちゃったんだー』
ジェット「じゃあ途中までの航路は解るんだな?」
エド『うん!でもねでもね、その先は意地悪〜い電波が邪魔しててハッキングも出来ないの』
ジェット「妨害電波か…。エドでも何とかできないとなると相当なモンだな…」
エド『うーん…何とかできなくもないんだけど、すぐには無理かなぁ〜』
177 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:48:14.56 ID:tsEaq443o
ジェット「どっから発せられているかは解るか?」
エド『うん、その電波さんの範囲がね、すっごくきれーいな丸になってるから隠す気もないみたい!』
ジェット「どっからだ!?」
エド『保護協会さんのとこからだよー』
ジェット「繋がったな…」
クード「ってことはやっぱり、スパイクが」
レン「危ない…!!」
エド『じゃあ助けに行きましょー!!ぶぃーん』ワン!!ワンワン!!
ジェット「あ、こら勝手に船を動かすな!!っていうかどっからハッキングしてるんだ!?」
178 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:50:06.80 ID:tsEaq443o
―アークエイル上空―
スパイク「おーおー手厚いお出迎えだこと」
アークエイル本部が見えてくると、
スパイクの接近がばれたのか飛空艇が大量に発進してくる。
スパイク「流石にこの数はまともに相手してらんねーな」
そう言いながら既に飛んでいる何台かを撃ち落とすと、飛び立つ前の飛空艇の前方を主砲で破壊する。
滑走路を破壊された飛空艇たちは急ブレーキをかけるが間に合わず、次々に激突するかめくれ上がった滑走路に躓き転倒する。
スパイク「よっし。あとは入り口強硬突破かな」
179 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:52:51.94 ID:tsEaq443o
正面玄関を砲撃すると、そのまま建物内に機体ごと突っ込む。
中に居た警備達は突っ込むと同時に機関銃で蹴散らした。
ガラスをまき散らしながらエントランスホールに不時着すると、
鞄を引っ掴み、銃を構えて急いでソードフィッシュから離れる。
スパイクが離れてすぐ、ソードフィッシュはハチの巣になる。
スパイク「あれじゃあ修理もくそもねぇぜチクショウ!!」
中央階段の奥から出てきた人間がマシンガンを持っていたようだ。
すぐに階段の陰に駆け込むとしばらく相手の射撃が止むのを待つ。
180 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:54:40.56 ID:tsEaq443o
スパイク「ったく、奴ら無駄弾撃ちすぎだろ!!」
一瞬銃撃が止んだのを見計らって、手りゅう弾のピンを抜いて放る。相手が怯んでいる内に状況を確認しようとすると、急に奥から眩い光が差す。
スパイク「へっ、エディルレイド完全保護協会、ねぇ…。保護したエディルレイドはどうなるかまで考えたこたぁなかったが…。
まだ違法ハンターの方が待遇良さそうだぜ…」ハァ
一つ、大きく溜息をつくと奥から出てくるエディルレイドプレジャーに銃口を合わせる。
普通、エディルレイドプレジャーに拳銃では太刀打ちできないが、プレジャーと言えども人間である。
正確な射撃によってヘッドショットを決められてしまってはひとたまりもない。
スパイク「チッ。こんなに居んならサブマシンガンでも持ってくりゃあ良かった!!」
今まで撃っていた方のマガジンを取り替え、更にもう一丁拳銃を取り出す。チラリと階段から顔を出すと、階段を駆け下りているプレジャーが三人。階段の上には拳銃を構えた敵が五人とプレジャーが一人。
181 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 00:58:26.62 ID:tsEaq443o
スパイク「これならッ!!」
そして二丁構えると勢いよく飛び出す。
当然、スパイクの姿を見た途端に相手は撃ってくるが、先行していた3人が壁になって上手く狙えていない。
その間に階段を下りてきていた3人のうち二人を仕留める。もう一人は仲間の銃弾に脚を撃たれたようで蹲っている。
スパイクは更に走り抜けながら上階の拳銃持ち5人を狙って撃つ。
スパイク「おいおい、そりゃねーぜ…」
余りにも常識外れな光景につい足が止まる。
上に居たプレジャーが、地面から巨大な壁のような物を出現させ、全ての銃弾を弾いてしまった。
その壁に僅かな穴が5つ開いたと思った次の瞬間、敵の一斉射撃が始まる。
スパイク「くっ…!!」
急いで逆側の陰に入り込もうとするが、一発の銃弾が肩を掠める。
背後からの射撃だったため、そのまま前に倒れこみそうになるが、
勢いを利用して前転することで何とか柱の陰に身を隠す。
それでも尚、相手は柱に向けて撃ってくる。
182 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 01:00:22.35 ID:tsEaq443o
スパイク「チッ…。一発食らったか…」
左肩に手を当てるとニチャっと嫌な音をたてる。
掠めただけとは言え、存外深い傷のようだ。
柱の陰からチラリ、と様子を伺うと未だに壁はそびえ立っていた。
すると、向こうもこちらを伺っていたのか、スパイクの顔がある辺りの柱にピシュンと弾丸が撃ち込まれる。
急いで顔を引っ込めるが射撃は続く。
スパイク「ちっくしょう…めんどくせぇ」
そういいながら懐からサングラスを取り出す。
スパイク「こうなりゃヤケだ!!」
叫び終える前にスパイクは駆けだすと、ピンッという音と共に、腰に付いていた黒い物体を三つ程放り投げた。
瞬間、辺りが物凄い光量で満たされる。
プレジャーたちは完全に資格を奪われたようで右往左往している。
拳銃組も下手に発砲して仲間に当たってはまずいと考えてか、一時射撃の手を止める。
それでも、スパイクが階段を駆け上がる音を聞くと、足音を頼りにそちらに向けて発砲する。
183 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/08(月) 01:02:17.13 ID:tsEaq443o
スパイク「どこ狙ってんだ、よ!!」
一気に駆け上がり、壁の間際まで行くと、穴に拳銃を差し込み数人を容赦なく撃ち殺す。
その内の一人が壁を出現させていたプレジャーだったようで、淡い光と共に壁が消えていく。
残った敵も確実に急所を狙う。全員戦闘不能にすると、サングラスを投げ捨てる。
スパイク「プレジャーのほうは恐らく保護協会の人間だろうが…。拳銃の方の戦い方は間違いなくレッドドラゴンの奴らだな…」
ひとまず落ち着いて緊張が解けたのか、左肩に痛みが蘇ってくると共に左手の力が抜ける。
ダランとなった左腕に、それでも掴んでいた銃を右手で取り、ホルダーに戻す。
右手だけで拳銃を構えて、スパイクはそのまま奥へと駆けていった。
184 :
◆6MneZcLWaIyz
[sage]:2014/12/08(月) 01:11:12.29 ID:tsEaq443o
ひとまずスパイクの第一戦が終了したとこで区切っておきます。
彼、二丁拳銃やると被弾フラグたちますよね…。
次回でアークエイル編は終わると思います。
基本的にエレメンタルジェレイドのストーリーなぞってきましたが、今後もその予定です。
ですので今回のが番外編的な感じです。
最終回はエレメンタルジェレイド(漫画)の方に合わせるつもりですので話はまだまだ続きます。
もちろんカットはしますが。
―ビバップ号甲板上―
エド「いっけぇーぶぃーん」キャハハハ
アイン「ワン!ワンワン!!」
エド「うーん…この速度で外にいるとやっぱ寒いねー。あ、アイン温かそー!!」
アイン「グルルルル…キュ、キャイーン…」
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/12(金) 17:19:25.13 ID:OMWNy513O
来てた!やったぜ!
お疲れさんだ!
186 :
◆6MneZcLWaIyz
[sage]:2014/12/13(土) 02:12:31.11 ID:cd8/Kooco
やってしまいました…
続き書こうと思ってスレを見返していた所…
一点、どうしようもない矛盾を見つけてしまいました。
>>64
の予告編でジェットがフェイと出会ったの三か月前と言っています。
ですが、前回投下分でビバップ最終回を一年程前と設定してしまいました…。
まぁ、ビバップの予告なんて予告であって予告じゃない、番外編とか最早別作品だったりするので…
大目に見てください。
時系列としてはビバップ最終回から一年程過ぎたころ、という方に合わせます。
嘘つきじゃなくて間違い云々…
恐らくこの週末中に投下できるかと思われます。
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/13(土) 10:00:27.48 ID:is9Rj5OWO
りょーかい。待っとるよー
188 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:14:30.18 ID:tDQmc38bo
何かシリアス路線のクーが別人みたい…
後話が暗いですが、このアークエイル編が終わればまた日常に回帰しますので…
―アークエイル敷地外―
ジェット『取りあえず俺たちが連れていけるのはここまでだ。これ以上は電波が強すぎて船の操作もままならねぇ』
クード「えーと…ここがアークエイル?何かスゲー荒れてんだけど」
レン「スパイクが、独りでこれを…?」
ジェット『クード、俺とエドは残って情報収集を続ける。お前はレンとアインを連れてあのバカの手助けをしてやってくれ』
クード「いや、ちょっと待ってくれよ!残って情報収集ってのはイーンだけど…。この犬っころも連れてくのか?」
189 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:15:48.93 ID:tDQmc38bo
アイン「ウゥゥ…ワゥッ!!」
クード「うわぁっ!!噛みつくなよ!!」
レン「アイン、ダメ」
アイン「キュゥン…」
ジェット『心配すんな、そいつぁデータ犬つってお前なんかより余程頭が良いんだ』
クード「でもこのあほ犬、今俺の事噛みやがったぞ…」
ジェット『お前がアインを馬鹿にするからだろ』
レン「よしよし」
アイン「わふっ」
クード「こいつ実はエロ犬なんじゃねぇか…?」
190 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:16:52.13 ID:tDQmc38bo
フェイ『ちょっとー誰かー?アタシの事忘れてんじゃないのー?』
エド『フェイフェイはー、今ちゃんとレッドテイルに乗ってるー?』
フェイ『は?急にどうしたのよ、アンタ。そりゃ通信するために中に居るけど…?』
エド『じゃー…こっちにいらっしゃーい!!』カタカタ
フェイ『きゃっ!!ちょっと何したのよ!!』ブイーン
ジェット『なぁ、エド。遠隔操作するのは良いが、突っ込ませるなよ…?』
エド『おーきーどーきー!!なんちゃって』
191 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:17:44.95 ID:tDQmc38bo
クード「はぁ…取りあえず行くかぁ…」ブツッ
レン「クー、あの正面の入り口…」
クード「突っ込んだ跡…え、建物の中に突っ込んだの?」
レン「取り敢えずスパイクが何処に行ったのか探らないと」
クード「まぁ、この様子だとすぐ見つかりそうだけど…」
レン「アイン、スパイクを臭いで追える?」
アイン「ワン!!」
クード「すっげぇ!!やっぱ犬の鼻っていいんだな」
アイン「ワンワン!!」
レン「ついて来いって言ってるのかな?」
クード「でもイマイチ信用できねぇんだよなぁ…。ホントにレンの言った通りスパイク追ってんのかな?」
レン「でも、あの壊れた入り口に向かってるよ?」
クード「あれこれ考えてもしゃーないか…。うっし!アインに付いてこう!!」
レン「うん」
192 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:19:23.39 ID:tDQmc38bo
―ジェット&エドside―
ジェット「しっかし…レッドドラゴンはスパイクが潰したハズなんだがなぁ…」
エド「でもでも、その抗争の時ってスパイクはズタボロさんになってたんじゃなかったっけー?」
ジェット「あぁ、相手のボスに致命傷を負わせて、その後自分もぶっ倒れちまったらしい」
エド「じゃーあ、なんでスパイクは帰ってこれたの?」
ジェット「なんでってそりゃあ、アイツは悪運の強さだけは誰にも負けねぇからなぁ…。死に損なったんだろう」
エド「そーじゃなくってー…。敵さんのお家に一人で行って、ボスさんを倒したとしても周りはまだ敵さんだらけでしょ?」
ジェット「いや、それがそうでもないんだ。レッドドラゴンはアイツの古巣でな…。
その時のボスってのもクーデタで組織を乗っ取ったばかりだったらしく、賛否分かれる状態だったんだと」
エド「じゃー今回はその乗っ取りさん一派の生き残りが黒幕さん?」
ジェット「その可能性が高いだろうな…。取りあえず、レッドドラゴン関係者の情報を洗ってくれ」
エド「りょーかい領海大漁かい?」カタカタ
ジェット「こっちは最近アークエイル絡みで不審な事はなかったか、ボブ辺りにでも当たってみる」
193 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:20:19.29 ID:tDQmc38bo
―クード&レン&アインside―
クード「…なんだよ、これ」
レン「人が…たくさん、死んでる…の?」
クード「これ、ほとんど銃創だ…」
レン「スパイク…」
クード「レン、覚えてるか?ビーゾンの屋敷に潜入するときの事。スパイクが囮に行く前に言ったこと」
レン「…うん。あの時の表情、なんか別人みたいだった」
クード「あんな事言えるのは、人を殺した事があるから…なんだよな、きっと…」
レン「でも、今のスパイクが良い人なのに変わりはない…」
クード「そうだな…。よし、引き続き頼むぜ、アイン!」
アイン「んふー」プイッ
クード「あ、あれ…?」
レン「お願い、アイン…」
アイン「ワン!」
クード「やっぱムカつくなぁ、この犬…」
194 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:21:43.70 ID:tDQmc38bo
―スパイクside―
スパイク「チッ、うじゃうじゃと!!」パンパン
曲がり角に隠れつつ、時折こっちに向かってくる敵を撃つ。
???「スパイク。そんな事では埒があかんぞ」クックックック
敵が構えている更にその奥から誰かがカツカツと歩み出てくる。
スパイク「ビシャス…ッ!!やっぱり生きていやがったのか!!」
ビシャス「あぁ、貴様を殺せるのは俺だけだ。同じように俺を殺せるのもお前だけだ。そう、思っていたんだがな…」
スパイク「なら、今度こそ俺が葬ってやるよ!!」パンパン
今や誰よりも前に出ているビシャスに対して発砲するスパイク。しかしビシャスは、右手に持っていた日本刀を数回振ると銃弾をすべて弾いた。
ビシャス「残念だよ、スパイク。今の貴様に俺は殺せないさ…。あんなガキどもと仲間ごっこをしている様ではな!!」
さらに歩を進め、スパイクに近づいてくる。
195 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:23:03.81 ID:tDQmc38bo
スパイク「!?何故、クード達の事を知っている!!」
ビシャス「何故?解らないのか、本当に?ここは何処で、貴様はここに来るまで誰と闘ってきた?」カツカツ
スパイク「…アークエイルを乗っ取ったのか?」
ビシャス「フッ、ハハハハハ!!人聞きの悪いことを言う!!ちょっと力添えを頼んだだけなんだがなぁ…」カツカツ
すると、ビシャスの足音がピタリと止まる。次の瞬間、スパイクもビシャスも飛び出す。
スパイクの拳銃はビシャスの頭に、ビシャスの刀はスパイクの首元に、それぞれ当てられていた。
196 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:24:17.31 ID:tDQmc38bo
ビシャス「スパイクよ、俺はあの日以来、夢から覚められずにいる…」
スパイク「奇遇だな、俺も覚めない夢を見ていたよ…あの日まではな」
二人が膠着状態になると、奥に控えていた敵が、スパイク目がけて発砲する。
ビシャス「手を出すな!!この男は、俺がやる」
スパイク「へぇ…力添えを頼んだにしちゃあ随分高圧的な態度なんだな?」
ビシャス「ふっ、貴様らの様な仲良しごっこは性にあわんのでな」
スパイク「援護を断ったこと、後悔すんなよ?」
ビシャス「貴様こそ、仲間を連れてこれば勝てたなどと抜かすなよ」
パァンブシャッ
197 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:25:13.56 ID:tDQmc38bo
―クード&レン&アインside―
クード「これ、アインに頼る必要もないかもな…」
レン「さっきから、人が一杯倒れてる所ばかり通ってるもんね…」
クード「スパイク、無事かな…」
レン「多分、無事ではないと思う…」
アイン「ワン!!」
クード「どうした、アイン?」
レン「近くにスパイクがいるってことかも…!!」パァン
クード「銃声!?あの角からだ!!」
レン「急ごう…!!」
198 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:26:13.23 ID:tDQmc38bo
―ジェット&エドside―
ジェット「ふぅん…じゃあ、レッドドラゴンが壊滅したのは間違いないんだな?」
ボブ『何度も言っているだろう?それに、お前さんだって関わったろ、あの件に関しちゃ』
ジェット「俺は何も知らん。全部スパイクが一人でやっちまったから、アイツの回収にいっただけだ」
ボブ『それとな、アークエイルに関してなんだが、確かについ最近までは「エディルレイド完全保護協会」として機能していたんだが…』
ジェット「最近はどうもおかしかった、と?」
ボブ『いや、地方の支部や一般の保護協会員はちゃんと働いているんだがな…。上層部がマフィアとの癒着があったらしい』
ジェット「まさかそのマフィアってぇのは…」
ボブ『あぁ、お察しの通りさ。レッドドラゴンの残党共だな』
199 :
◆6MneZcLWaIyz
[saga]:2014/12/15(月) 04:27:45.92 ID:tDQmc38bo
ジェット「しかし、何だってアークエイルなんざと手を組んだんだ?」
ボブ『いや、こいつらは特にこことだけ癒着してたわけじゃなく、太陽系の人が住んでる惑星のほとんどに支部を置いているみたいだ』
ジェット「なにぃ!?そんな事が可能なのか…?」
ボブ『腐っても海鼠、って訳だよ』
ジェット「それだけの事をするってこたぁ、余程の馬鹿か、そんだけ憎い奴が居たってことか?」
ボブ『おぉ、今日のお前さんは冴えてるねぇ。現役時代にも発揮してもらいたかったもんだ』
ジェット「馬鹿言え、お前何ざよりゃよっぽど冴えてたぜ」
ボブ『まぁ、昔話は今は置いておこう。つまりだな、その組織を壊滅させた張本人を追ってるわけだ』
ジェット「ったく、あの馬鹿は…。壊滅させるならさせるで、何でもっとスマートにできないのかねぇ…」ハァ
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