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十二月の空
- 368 : ◆lu5mqPKdjRWD [sage saga]:2020/01/19(日) 00:31:43.79 ID:Zch/aXxT0
- 1.
いつかの、じぶんがいた
ほほえみながら、さも、じょうだんかのように
だれも、たどりつけないばしょに、ゆこうと、していた
2.
発作的に抱き締めた、かのじょのからだは、あたたかかった
"死ぬとか"
"消えるとか"
"そんなことを"
"楽しげに、平然と"
"ためらいなく、くちにしたのだから"
"貴女に、わたしのすることを、拒む権利なんてないの"
"せん、せ、い"
発作的にくちづけた、かのじょのくちびるは、やわらかかった
#創作メモ
- 369 : ◆lu5mqPKdjRWD [sage saga]:2020/01/19(日) 00:33:30.93 ID:Zch/aXxT0
- 3.
ずっと、だきしめていた
彼女が、ささやいた
"どうして、ないているのですか"
なにをいっているのかわからなかった
"ふるえて、います"
"なみだを、ながしています"
4.
所在なさげに、さまよう、わたしの視線は、窓の外に
くらいそらから、雪のかけらが、いくつも、いくつも、まいおちていた
しずかで、しずかで、彼女の声しかきこえないのも、とうぜんだった
"あの、ごめんなさい"
彼女の言葉がつづいた
"わたしが、へんなことを、いったせい、ですよね"
小さく首を振る
"いいえ。ごめんなさい"
"わたしが、どうかしていました"
"わすれてください"
#創作メモ
- 370 : ◆lu5mqPKdjRWD [sage saga]:2020/01/19(日) 00:35:42.07 ID:Zch/aXxT0
- 5.
彼女はすこしだけ、沈黙してから
"はい。わかりました"
涼やかで、淑やかで、寂しげな声だった
"でも"
声はまだ、紡がれたままだった
"このまま、もうすこしだけ、だきしめていてください"
私の思考はまだ、乱れたままだった
"ええ。そう、ね。そう、します"
どうにかして、肯定の意思を示して
すこしだけ、つよく、だきしめた
#創作メモ
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